#血液の浄化
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こんばんは✨今回は
肚(はら) : 腹 について・・・
月へんに 土 と書いて【はら】
日本では昔から言葉に はら を使っています。
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肚の底から笑う
肚が座っている
肚が立つ
肚を据える
肚を割って話す
肚落ちする
肚黒い
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はら とは
自分のココロの底、本当の自分の意思に一番近いところという意味��いなんですね。
武士道には、人間の腹(肚)には、霊魂と愛情が宿っているという思想があり、真心と潔白を示すために腹中を見せるのが、切腹の意味だと言われています。
はら は體(カラダ)的にも超腸✨重要な場所ですね。おへそまわりに経絡の重要な丹田もありますし、ヨガでいう第2チャクラもあり、三次元的には腸があります。
チャクラとはカラダのエネルギーの渦(ボルテクス)があるところてすが、第1.と第2チャクラはエネルギー的に地球とのエネルギーの入り口となっています。
常在菌は無菌である血液,皮下組織,脳脊髄,腹腔,肺胞を除いてどこにでもいます。カラダの中で常在菌が沢山いるところが腸になります。
第一に、常在菌がいないとわたしたちは生きられないんですよ。
腸には脳に次いで、多くの神経細胞があり、感情にも深くかかわっているため、「第二の脳」ともいわれています。脳と関係が密接で腸の不調は脳に反映され、脳に受けたストレスは腸に反映されます。
このネットワークを腸脳相関
(ちょうのうそうかん)といいます。
最近では、鬱病の人や認知症も腸内環境を整えたら改善されたという事例も沢山有ります。腸内細菌(腸内フローラ)が深く関わっているようです。
脳と腸のお話しはコチラPIVOTから
youtube
また、腸が実は血液を作っていると最近ではいわれています。
(骨髄造血説の否定)
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【腸造血説: 千島説】
血液は命なり
食べ物→胃腸→血液
植物が土壌中に根を下ろし、水分や栄養分を吸収するから 「根本」
血液はカラダの隅々まで浸透している。
腸の絨毛は植物の根に該当する。
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医学博士・千島喜久男さんの本を読みましたがとっても納得しました!千島説に1票!
腸内環境が悪く、血液も汚れ、肝臓での解毒も追いつかないと、排出する臓器の肺や皮膚に問題がでてくるのだと考えられますね。とってもしっくりきます!
なので、免疫機能を上げるには、やはり腸強菌のカラダになることが超腸大事!
hirokazuさんのXから
https://x.com/hirokazupapi/status/1774201034887635151?s=46&t=vZmGIdFdH9EcSckOSz9b6w
・・でなにが言いたいかというと
殺菌・消臭・除菌・界面活性剤等の化学物質
をあなたは食べますか?
洗濯・洗浄なら石鹸・重曹・クエン酸 ・セスキ・マグネシウム等で十分できます。
こちらは、もともと地球にある天然の成分です。(化合物ではない・毒ではない)
海洋汚染の約7割が家庭用排水と言われています。
今の市販のスイーツにバターもどきのマーガリンがほぼ使われています。
マーガリンは食べるプラスチックなのをご存知でしょうか。
外国ではほぼ使われていません。
わたしたちの肚(はら)🟰土壌
にあたるところは、フラクタル的にいうと地球(大地)なんです。
血液🟰体液・海
添加物と化学物質まみれのモノを一般大衆は��んなものとは思わずに普通に体内に入れている状況です!
地球環境🟰体内環境てす
まず日々の衣食住でお金を落としている商品にまずよく目を向けてみて!
使っている成分は毒ではないのか?誇大広告ではないのか?とか
📺広告・プロパガンダに惑わされなければ、ちゃんとしたマトモな事をやっている会社がわかってきます。
売れなくなればメーカーは作らなくなる。
(お金はエネルギー)
まずは、自ら(水から)自分を大切にしカラダを健康にすること✨ですね!
自分に毒を与えないように✨
(食べ物もエネルギー)
食べ物だけではなく聞いて気分が落ちるような情報📺ニュース等も含まれます。
どれだけ自分をご機嫌で心地よいリラックスした状態でいれるかが大切ですね。
エネルギーとは自分が放ったものが返ってくるもの。
自ら毒を放てば自分に毒が返ってきます。
日々自分が選択しています。
循環とフラクタル それは自然の(宇宙)の理で抗えない真実です。
#Youtube#発酵は発光だよ#fermentedfoods#腸活#発酵料理#微生物#千島説#千島喜久男#pvot#エネルギー#血液の浄化#フラクタル#fractal#肚#腹#チャクラ#麹#紅麹#味噌#新地球
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無題
図書館のYAコーナーに立ち尽くして、何も選べなくなった無力な子どもだった。鼻の奥で懐かしい匂いがした。それで思い出した。世界中どこの図書館でも、同じ匂いがするんだろうか。言語化できない気持ちを、言語化できない、と言語化できるようになったのは、いつから。母親がミシンで縫製してくれた、キルティングの手提げがあって、そこへ入る分だけ借りてもいいことになっていたんだった。図書カードはラミネート加工された、たしか、緑か黄色だった。
*
妻が再入院した。退院後も腹部の痛みと微熱が治まらず、血液検査の結果、ウイルス感染で陽性を示したため、点滴による抗生剤の投与を継続的に行うことになった。この治療が奏功しない場合はふたたび開腹して、体内を洗浄する必要があるという。予後が悪ければ、更なる合併症を引き起こして命に関わるような場合もある、などとインターネットでわざわざ検索して慄然としている。俺は仕事のために東京に戻っており、子どもは義父母に面倒を見てもらうことになってしまった。産休中に、堀江敏幸の『なずな』を妻に渡して読んでもらっていた。親戚の新生児を突然預かることになってしまった男の保育小説で、中々参考になる、などと彼女は言っていたけれど、まさか預ける側になってしまうとは思いもよらなかった。回復を祈るしかない。
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岡山県吉備中央町上田西の円城浄水場から発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が検出された問題で、町は28日、昨年11、12月に住民ら709人を対象に実施した全国初の公費による血液検査の結果を公表した。PFASのうち代表的な物質のPFOAの値は最大で1ミリリット���当たり718・8ナノグラム(ナノは10億分の1)、平均で135・6ナノグラムだった。 PFASの血中濃度については国の基準値がなく、解析を担当する岡山大大学院の頼藤貴志教授(疫学・衛生学)はコメントで「一般と比べて高いという結果だった」と述べるにとどめた。町は今後、検査結果を郵送で全員に通知するとともに、住民説明会を2月16日に開催。岡山大などに依頼してPFASの血中濃度と健康状態の因果関係を分析する。 検査結果は希望して検査を受けた2~12歳65人、13歳以上644人のデータから頼藤教授が算出した。平均値はPFOAなど7種類の合計で151・5ナノグラム。PFASを巡っては米国の学術機関がこの7種類の合計が血液1ミリリットル当たり20ナノグラムを超えると健康リスクが高まるとの見解を示しており、20ナノグラム以上検出した人は9割近くを占めた。 血液検査について町は、当初受けられなかったり新たに希望したりした住民らの追加検査を1月25日に始めた。5年後にも検査し、健康への影響を長期的に調べる方針。町賀陽庁舎で記者会見した山本雅則町長は「国は指針をしっかり打ち出してほしい。健康面のフォローや(PFASが検出された)土壌汚染処理は自治体だけでは難しい」として国の対応を求めた。 問題は2023年10月、円城浄水場の水から20年度以降、国の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム)の最大28倍に当たるPFASを検出したと町が発表して発覚した。町は取水源を変更。町有識者委員会は町内の資材置き場に置かれた使用済み活性炭が「発生源と考えることが妥当」との報告書を提出している。 県内では岡山市北区御津地区の三谷川流域でも目標値を上回るPFASが検出されたと市が昨年10月に公表した。環境省は基準値を超えた場合の改善を法律で義務付けることを大筋で決めている。
PFAS検査 血中濃度「高い」 吉備中央町公表 9割近く米基準超:山陽新聞デジタル|さんデジ
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ジックリ焼いた鴨のロースト🦆
和風ゴマソースをかけて
〜風の谷農苑にて〜
鴨は疲労回復のビタミンB1、皮膚や粘膜、爪、髪などの健康を保つビタミンB2、貧血予防の鉄分が豊富で、魚や植物に多い不飽和脂肪酸も多く、血液や血管の状態を健康に保つとされています。
ゴマのリノール酸、オレイン酸、ビタミンE、セサミンは、血中コレステロールを減らし、血管を浄化してくれるのだとか。
今朝は合鴨をローストして、ゴマソース(白だし、本みりん、黒糖、水を煮立て、すりごまを加え、サックリ和えた)〰️😋
美味しく健康に、自然の恵みに感謝していただきます(合掌)。
#鴨 #ロースト #風の谷農苑 #鳥藤 #イチビキ #大地の宴 #daichinoutage #utage_jp #tokyo #japan
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遺骨、酸初、初夏、夏至、我博、臨床、先客、那波区、東海、雲海、雲水、初楽、飼養、規律、滅法、頑丈、撃破化、内板、飼養、機咲州、分癖、蛾妙、頌栄、丼爆発、濃彩、恋欠、名瀬、徒歩機、歌詞役、素市、癌滅、元凶、願文、文座、同發、長門、至極、極美、呵責、端午、併合、奈落、底癖、幕府、某尺、尊式、検疫、未除、路側、柑橘、脂溶、瑛人、冠水、豪材、剤枠、土岐、駄泊、検尺、漏洩、破裂無言、任期、崩説、全滅、壊滅、開幕、統帥、頭数、水湿、冠水、抹消、網滅、馬脚、財冠水、風隙、来妙、勤学、餞別、名判、名盤、観客、衆院、才覚、無能、果餓死、損初、波脈、釋迦、損失、片脚、那古、可物、筋層、真骨、存廃、破格、名湯、今季、写楽、苦況、罪責、孫覇、全滅、今父、奈落、旋盤、秒読、読破、名物、貨客、泉質、随想、滅却、監理、素質、遡行、文滅、菜根、無端、庄屋、破壊、客率、合併、豪式、続発、泣塔、透析、頑迷、場脈、野張、船室、乾物、吐瀉分裂、戒行、噛砕、爾、晩別、海苔、西明、縁月、花月、独歩の大蛇、再発、納言、遺言、残債、背角、破壊、忠膵癌、統帥、馬車、下劣、火災、乱尺、毒妙、縫製、貨坂城、歳発、富低落、菜初、命式、山賊、海剤、激武者、瓦礫、破水、分裂、賀露、屠畜、能月、見激、破壊、破戒、採石、屈託、門別、皆来、家来、千四、我楽、夏楽、無慈悲、壊滅、破棄、損勤学、外鰓、長水、瑛人、永久、旋律、斑紋、財年、場滅、甘露、舐めけり、真靭、察作、論祭、乾裂、薩長、泣塔、室見、川縁、岩石、言後、荷火災、防爆、鋒鋩、体制、貨車、顎脚、刺客、坐楽、損益、脳系、文才、分合、合壁、啓発、萌姫、島内、監修、真木、合理、独房、雑居、紋発、乱射、雑念、五輪、三振、欄居、托鉢、紋腹、画狂、欠年、射殺、殺傷、脳初、目車、濫用、懸念、學年、身者、卓越、餓死、軟卵、場者、童空、我作、滅法、涅槃、抹殺、怒気、燃焼、略奪、宰相、馬腹、刳発、南山、活発、沙羅、割腹、殺戮、循環、奈良、菜道、紗脚、残雑、颯和、和歌、東風、南富、背面、焼却、四季、同發、博羅、無償、透明、明闇、雲海、陶酔、溺愛、泊雑、湖畔、花車、小雑、蘭風、雑魚寝、逆発、罵詈、検遇、明細、鳥羽、無数、飾西、涼感、割烹、面月、略発、明暗、御覧、絶滅、名者、焼却、野版、絶筆、数界、洒落、羈絆、四索、敏捷、旋律、脚絆、安行、軽安、難産、伊賀、消滅、生滅、巡数、水災、万華、論発、処住、崇拝、年月、画鋲、我流、剣率、草庵、律年、雑魚、規約、貨車、蒸発、重大、錯乱、蓮妙、奈良、坐楽、延宝、財年、爆発、龍翔、日向、塁側、席園、座札、風評、財年、何発、旋律、画狂、論券、戦法、尊師、大概、二者、那波、麺期、演説、合邦、放射、雑律、貨客、選別、燕順、考慮、試薬初、財源、富、符号、井原、若榴、清涼、無數、才覚、絶望、奈落、奔放、有識、台東、詮索、懸念、病状、設楽、宴客、怠慢、時期、同部、弁解、冊立、立案、前略、妄動、侮蔑、廃絶、間髪、図解、経略、発泡、者発、立案、滅鬼、自利、論酒、桜蘭、五月雨、垓年、処理、短髪、散乱、絶滅、命日、庵客、実庵、龍翔、派閥、同盟、連峰、焼殺、勝中、割裂、残虐、故事、量発、敗残、花夢里、面月、原氏、雑考、推理、焼殺、膵癌、導風、千脚、砂漠、漁師、活滅、放射、洋蘭、舞妓、邪武、涅槃、毛髪、白藍、他式、民会、参謀、廃車、逆発、峻峰、桜蘭、殺戮、銘客、随分、刺死、脳犯、我版、論旨、無垢、血潮、風泊、益城、拝観、舘察、懺悔、空隙、髭白、模試、散乱、投射、破滅、壊滅、下痢、他殺、改札、寿司、葉式、魔雑、渾身、等式、命日、安泰、白藍、良志久、中須、掻敷、北方、監視、血式、血流、詐欺、加刷、販社、壊滅、坐楽、白那、苫小牧、欄物、演説、開脚、摩擦、欠史、宰相、掻敷、飾西、近隣、可能、刺自虐、崑崙、独歩、良案、隔絶、菜作、妄動、犬歯、核別、概要、立案、破格、殺戮、良案、快絶、防止、那古、風別、焼安泰、独庵、囲炉裏、壊滅、外傷、刃角、視覚、耳鼻、下顎骨、子孫、剥奪、憂鬱、優越、液状、先端、焼子孫、兵法、那波、安楽、最短、数式、絶句、庵杭、雅樂、動乱、者妙、垓年、独初、前報、奈落、数道、弓道、拝観、俯瞰、散乱、男爵、害面、炎上、抹殺、破棄、分別、額欄、学雑、宴客、体面、村落、柿区、害初、告発、欄式、体罰、侮蔑、浄光、情動、差額、君子、何発、兵式、童子、飾西、各滅、我札、審議、半旗、普遍、動脈、外傷、無償、木別、別格、名皿部、京脚、破棄、試薬、絶滅、学札、清涼、爆発、組織、壊滅、ここに、名もなき詩を、記す。風水、万別、他国、先式、続発、非力、産別、嘉門、神興、撃易、弊社、紋別、座泊、画狂、式典、胞子、画力、座敷、学舎、論別、閉域、爆風、万歩、博識、残忍、非道、望岳、死骸、残骸、符合、壊滅、匍匐、弄舌癖、死者、分別、砂漠、白藍、模写、服役、奈落、忖度、符尾、同盟、田式、左派、具癖、退役、蛇路、素白、昆北、北摂、写経、文武、択液、図解、挫折、根塊、道厳、視野別、奈落、鳥羽、グリシャ・イェーガー、粗利、惨殺、学癖、優遇、陶器、場作、土壌、粉砕、餓鬼、草履、羅列、門泊、戸癖、山系、学閥、座枠、忠膵癌、視野別、脳族、監視、佐伯、釋迦、敏捷、遇歴、佐渡、名張、紀伊市、名刺、干瓢、夏至、楽節、蘇遇、列挙、間髪、風脚、滅法、呪水、遇説、死骸、爆発、山荘、塀楽、茗荷、谷底、愚者、妄動、還魂、色別、最座、雑載、論客、名足、死期、近隣、名張、迷鳥、呑水、飛脚、晩別、獄卒、殺傷、視覚、乱脈、鉱毒、財閥、漢詩、死語、諸富、能生、那波、合理、血中、根菜、明初、鹿楽、宮札、度劇、臥風、粋玄、我馬、洞察、今季、爾脈、羅猿、激園、葉激、風車、風格、道明、激案、合祀、坐楽、土地油、力別、焼殺、年配、念波、郭式、遊戯、富部区、奈脈、落札、合祀、寒白、都山、額札、風雷、運説、害名、亡命、闘劇、羅沙莉、砂利、夢中、淘汰、噴水、楽章、農場、葉激、際泊、手裏、合併、模等部、トラップ、落着、御身、学習、零、概要、各初、千四、何匹、笘篠、熊本、京駅、東葛、土量、腹水、活潑、酢酸、数語、隠語、漢語、俗語、羽子、豚皮、刃角、醪、能登、半年、餓鬼、泣塔、用紙、喜悦、山荘、元相、炭層、破裂、腹水、薔薇、該当、懐石、討滅、報復、船室、壊滅、回族、先負、嗚咽、暁闇の、立ち居所、餞別、乾式、財閥、独居、乱立、差脈、桜蘭、龍風、抹殺、虐案、某尺、無銭、漏洩、北方領土、白山、脱却、幻滅、御身、私利私欲、支離滅裂、分解、体壁、脈、落札、合祀、寒白、都山、額札、風雷、運説、害名、亡命、闘劇、羅沙莉、砂利、夢中、淘汰、噴水、楽章、農場、葉激、際泊、手裏、合併、模等部、トラップ、落着、御身、学習、零、概要、各初、千四、何匹、笘篠、熊本、京駅、東葛、土量、腹水、活潑、酢酸、数語、隠語、漢語、俗語、羽子、豚皮、刃角、醪、能登、半年、餓鬼、泣塔、用紙、喜悦、山荘、元相、炭層、破裂、腹水、薔薇、該当、土脈、桜蘭、郎乱、乱立、派閥、別癖、恩給、泣き所、弁別、達者、異口同音、残骸、紛争、薔薇、下界、雑石、雑草、破戒、今滅、梵論、乱発、人脈、壊滅、孤独、格律、戦法、破戒、残席、独居、毒僕、媒概念、突破、山乱発、合癖、塹壕、場技、極楽、動脈、破裂、残債、防壁、額道央、奈良市の独歩、下界残滓、泣き顎脚、朗唱、草庵、場滅、乖離、鋭利、破戒、幕府、網羅、乱脈、千部、土場、契合、月夕、東美、番號、虎破戒、在留、恥辱、嗚咽、完封、摩擦、何百、操船、無限、開発、同尺、金蔵寺、誤字、脱却、老廃、滅法、涅槃、脱却、鯉散乱、立哨、安保、発足、撃退、学別、憎悪、破裂無痕、磁石、咀嚼、郎名、簿記、道具雨、壊滅、下落、吐瀉、文別、銘文、安胎、譲歩、剛性、剣率、社販、薙刀、喝滅、解釈、村風、罵詈雑言、旋風、末脚、模索、村立、開村、撃退、激癖、元祖、明智用、到来、孟冬、藻石、端午の贅室、癌客、到来、未知道具雨、寒風、最壁、豪族、現代、開脚、諸富、下火、海日、殺傷、摩擦、喃楽、続落、解脱、無毒、名毒、戒脈、心脈、低層、破棄、罵詈、深海、琴別府、誠、生楽、養生、制裁、完封、排泄、虐殺、南京、妄撮、豚平、八食、豪鬼、実積、回避、答弁、弁論、徘徊、妄説、怒気、波言後、節楽、未開、投射、体者、破滅、損保、名水、諸味、透析、灰毛、界外、土偶、忌避、遺品、万別、噛砕、剣率、戒行、一脚、快哉、提訴、復刻、現世、来世、混成、吐瀉、場滅、経絡、身洋蘭、舞踏、近発、遊戯、男爵、最上、最適、破裂、改名、痕跡、戸杓、分髪、笠木、路地、戳脚、快晴、野会、対岸、彼岸、眞田、有事、紀伊路、八朔、減殺、盗撮、無札、無賃、無宿、龍梅、塩梅、海抜、田式、土産、端的、発端、背側、陣営、戒脈、母子、摩擦、錯覚、展開、星屑、砂鉄、鋼鉄、破滅、懐石、桟橋、古事記、戸杓、媒概、豚鶏、墓椎名、顎舌骨筋、豚海、砂漠、放射、解説、海月、蜜月、満期、万橋、反響、雑摺、油脂、巧妙、
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ブラッディマリー〈祈りは闇に届かずとも〉
初冬、街ゆく人はみな防寒着を着込み、心なしか足取りは早い。風がびゅうと吹けば身を縮めてやり過ごす。そんな寒空の下、宿場通りは早々に暖を取ろうと宿屋に立ち寄った旅人や商人、そして冒険者で賑わっていた。温かいスープで腹を満たして、エール酒で喉を潤す。屋内にまで冷たい空気は入ることはなく、あるのは人の熱気であった。店の前を通りがかれば吟遊詩人の陽気な歌声とリュートを奏でる音色が鳴り響いてくるだろう。
だが、その喧騒も通りから道を外れると途端に静まり返る。
宿場通りとは違い、この辺りは古い通りだ。夜になれば暗闇に包まれてしまうような場所で、昼日中ですら人通りは少ない。
その道を歩くのは一人の少女だった。
外套に身を包み、頭巾を深く被っているため顔はよく見えない。
少女の足元には大きな荷物が置かれている。それが重たいのか時折よろめいた。道の端々にある石畳の小さな段差につまづきそうになりながらも懸命に歩き続ける。やがて少女はある屋敷の前で足を止めた。どこか古めかしい佇まいをした建物である。少女は入り口の前に立つと扉を叩き、中に向かって呼びかけた。しかし反応はない。それでも少女は諦めることなく、何度も声を上げながら扉を叩いた。するとしばらくして返事があった。
「こんな時間に何の用だ?」と不機嫌そうな男の声が聞こえてきたのだ。
「あの……私です」
「 なんだって?」
「私です! リリーです!」
男はその言葉を聞くなり黙ってしまった。ややあって扉が開かれる。そこには白髪交じりの男がいた。無精髭を生やし、少しやつれた男はじろりと少女を見た後、何かを思い出したかのように目を見開いた。
彼女はリリー・ウィスティン。ウィスティン男爵家の一人娘であり、治癒師でもあった。
「お邪魔します!」
「こらっ、勝手に」
男が止める間もなく、少女はひらりとすり抜けて奥の部屋を目指す。
「おいっ!」
そこは寝室になっており、ベッドでは女性が穏やかな表情をして眠っている。その女性は痩せ細っており、頬は痩けていた。病的なまでに青白い肌はまるで死んでいるようにすら見える。呼吸音がなければ生きているかどうか判断することは難しいほどだ。少女はそっと女性の顔を覗き込んだ。それから持ってきていた荷物の紐をとき、中から目当ての物��取り出した。
「母様……」
それは薬瓶だった。中には透明な液体が入っている。それを見て男の目がつり上がった。
「おい、お前、まさかそれを彼女に飲ませるつもりなのか?」
「えぇ、もちろんですよ父様。これを母様に飲んで頂くんです」
「馬鹿を言うんじゃない。そんなものッ、もはや意味がないんだ!」
男は怒鳴ったが、少女は全く気にしていない。それどころか慣れているといった様子でもある。
「とにかく駄目だ、さぁ、ここから早く出ていくんだ今すぐにっ!」
「嫌よ!」
少女は叫ぶようにして言った。強い意志を持った瞳で父親を睨み付ける。
「これは私が見つけた薬草で作った特別な薬なの! 今まで誰も治せなかった母様の病気を治すために苦労して手に入れたものなの!」
「だからどうしたと言うんだ?」
「絶対に良くなるもの!」
頑として譲らない娘に対し、父親は深い溜め息をつくと「……分かっていると思うが、リリー、母様はもう病気ではない。そう! これは契約によってもたらされた福音の眠り。超越者である彼女はもうじきに目覚める。だから、ここにお前は、いてはいけないのだ」
「……何を、何を仰っておられるのですか? お願い父様。一度でいいから、私の言うことを素直に聞いて下さい」
「断る」
父親が首を横に振ると同時に少女の手から薬瓶を奪い取った。
「あっ!」
少女は慌てて手を伸ばす。しかし彼女の手が触れる前に、薬瓶ごと床に叩きつけて割ってしまった。パリンッ、という音が部屋中に響き渡る。
少女は呆然としていた。ずっと探し求めていたものが目の前で粉々になってしまったのである。割れた破片を拾い集めようとする少女の腕を、父親が掴んで止めた。
少女の顔がくしゃりと歪む。
「どうして!?」
悲鳴のような声で少女は叫んだ。だが男は何も言わず、ただ虚ろな視線を向けるだけだった。少女の目にはみるみると涙が溜まっていく。溢れ出た雫が頬を伝い落ちた。それでもなお、少女は食い下がろうとした。しかし、それも長くは続かない。力なく項垂れると、ぽつりと言った。少女はゆっくりと顔を上げる。
「そう……分かったわ」
そして、ふらりと踵を返す。おぼつかない足取りで玄関まで向かうと扉を開いた。冷たい風が入り込んでくる。少女はその風に身を任せるように外へ出ると振り返った。
「さようなら、父様」
そう言って寂しげに微笑み、少女は歩き出す。一歩、また一歩と、しっかりと地面を踏みしめながら前へ進んでいく。やがてその姿は闇夜に紛れて見えなくなった。
残された男は再び寝室��と戻り、ベッドの上で眠る女性の傍らに立つと、じっと見下ろした。女性は微動だにしない。ただ静かに呼吸を繰り返すだけである。
男はしばらくの間、何も言わずに見つめていたが、不意に手を伸ばして女性の髪を撫ぜた。指の間をさらさらとした髪が滑り落ちる。男はその感触を慈しむように何度も繰り返した。
すると女性が僅かに動いたような気がした。しかし相変わらず目は閉じたままだ。
それでも男は満足げな笑みを浮かべている。
彼は知っていたのだ。女性がいつ目覚めるかを。
だから、今はこれで良いと思っている。
「おやすみ、マリー」
囁くような声だった。
すると、その声に応えるように女性の唇が震えた。
「……………………?」
女性が発したのは、とても小さな声だったが、確かに彼の名を呼んだ。
男は嬉しそうな表情をして、それから優しく「あぁ、そうだよ」と答えた。
「ねぇ……喉が渇いたわ。それにとても……とても」
女性はそこで言葉を切っ��。それから掠れた声で呟く。
血を飲みたいの……。その言葉を聞いた途端、男の目に宿っていた優しい光が消えた。代わりに狂気にも似た光を灯らせる。
「……さあ飲んで」
そっと女性の耳元に口を寄せた。
君が求めるものは、たっぷりと用意してある。
男の口から漏れたのは、この世の者とは思えないほど低い笑い声だった。
それはどこか遠くの方から聞こえてくるようだった。あるいは頭の中で響いているだけかもしれない。
いずれにせよ、全ては相成った。
「……本当にいいんだな」
「ええ……、父様は正気を失っていたわ。闇に魅入られてしまった……だからお願いどうか父様と母様を……!」
両親を解放して欲しいというリリーの依頼を受けたアルバートら一行は、彼女の案内のもと件の屋敷に来ていた。この辺りで失踪事件が相次いでいることも恐らく関係があるのだろう。屋敷を出入りしている人ならざる者の目撃情報も、冒険者ギルドに寄せられてきていた。
「ま、でもリリーさんの事を巻き込みたくなかったってことよね。何ていうかその……追い出されたって話だし」
「父親として思うところがあったのかもしれない」
「ふん、何を躊躇する必要がある? 俺たちがすることはいつもと同じだ」
荒々しいガルジェンドの男――ブランデンが吐き捨てるように言った。この屋敷で起きていることは、間違いなく闇の手の者によるものである。変わり果ててしまった両親は今は闇の眷属としての本能に従っているだけなのだ。ならば、彼らを滅することこそが救いになるだろう。
「よし、行くぞ!」
アルバートの言葉に全員がうなずく。一行は覚悟を決めて屋敷の中に足を踏み入れた。屋敷の中に入るとそこに人影はない。が、しかし何かが確実にいる。
「どうやら歓��してくれているみたいね」
ミステルの弓使い――レンダ・レイが放った矢は、暗闇の中から現れた骸の剣士を正確に貫いた。
「――そのようだッ!」
アルバートが大振りの両手斧で一つ目の悪魔をぶった斬ると、そのまま前方からこちらへ向かってくる魔物の群れに突っ込んでいった――「あ、ちょっと待ちなさいよ!」と小柄なドワーフ族の治癒士――ラミットがアルバートを追いかけるように後に続いた。
屋敷は妖異で溢れた空間へと様変わりしていた。
「いやぁぁぁ。もう、次から次へときりがないわ。浄化してもしきれないっ! 大元を叩かないと埒が明かないわよアルバート!!」
魔力というのは有限である。無尽蔵に湧き出る妖異には敵わない。ラミットはエーテル薬を鞄から1本取り出し、一気に飲み干した。空になった薬瓶を襲いかかってくる腐乱死体に投げ、辺り一面を片っ端から浄化していく。
「わぁってるって!」
ラミットの文句に応えながらアルバートは周囲を見渡した。状況から鑑みて生き残りがいる可能性は低い――屋敷内に蠢く者達のほとんどが、恐らく最後までいた使用人たちの成れの果てだ。
「全く酷えことしやがる。そうは思わんか」とブランデン。
「同感だ」
根源を断たない限り、時間が経てばいずれまた復活してしまう。彼らの魂は永遠に囚われたままになる。しかしながら、その根源は未だ姿を現さずにいる。
「一体どこに……」
見当たらないのだ。まるで忽然と姿を消してしまったかのようだ。
「――見て! あれ!!」
レンダ・レイの指差す方へ全員が視線を向ける。吹き抜けになった階段の中央。そこにちょうどステンドグラスから光が差しみ、歪な翼が映えた妖異が映し出された。
「あいつか!」
「逃がすかよ!」
アルバートが手斧を宙へ向かってすかさず投げる。狙った獲物は逃がさない――レンダ・レイが放った矢とほぼ同時、両翼を射抜いたはずだった。しかし実際は陽炎の様にゆらりと搔き消え、それはそこに変わらず立たずんでいる。纏う衣や顔の輪郭にかつて人であった頃の面影ーー少女の両親でありこの屋敷を支配する妖異であった。
「……父様、母様」
リリーの震える声が、誰よりも先に響いた。
アルバートたちが驚いて振り向くと、そこには屋敷を離れたはずの少女――リリーの姿があった。肩を揺らしながら、必死の思いで追ってきたのだろう。今にも倒れそうな足取りで、それでもまっすぐに妖異を見上げている。
「な、なんで来たの! ここは危険よ!」
ラミットが駆け寄ろうとするが、それよりも早く、影が音もなく舞い降りた。床板を軋ませ、リリーの数歩先に降り立ったその父であり母であったものは、かつての理性を思わせるような穏やかな眼差しで娘を見つめていた。
「おまえの声……ちゃんと届いていたよ、リリー」
優しげなその声に、リリーの表情が一瞬緩む。だが、次の瞬間、影の後ろから、べったりと血の滴る足音が聞こえた。現れたのは“母”だった。蒼白い肌に血の紅を引いた口元――その微笑みは慈しみに満ちているようでいて、どこかおぞましい。
「リリー、あなたを待っていたのよ」
「あぁ……そんな……」
ふたりの姿は、確かに“両親”だった。けれども――その体に宿っているのは、もはや別の“何か”だ。
「アルバート……!」
レンダ・レイが弓を引き絞るが、リリーが振り向きざま叫んだ。
「待って!! お願い、まだ……まだできることがあるの!」
「できること、だと?」
ブランデンが低く唸る。目の前の存在がもはや人ではないことを彼は知っている。
「私は……母様のために、ずっと祈ってきたの。どれだけ拒まれても、どれだけ怖くても、私の手で“救う”って決めたの!」
リリーは震える手で、胸元から取り出した小瓶を掲げる。それは割られたものとは別の薬――彼女がもしものために隠していた、最後の一本だった。
「お願い、もう一度だけ……母様の、本当の声を聞かせて!」
少女が瓶を開けた瞬間、淡い光が部屋全体を包み込んだ。
母の身体がびくりと震え、膝から崩れ落ちる。そしてその唇が、嗄れた声でつぶやいた。
「……リリー……?」
その言葉に反応するように、妖異の気配が一瞬、揺らいだ。父と母――二つの存在がまるで引き裂かれるように苦悶する。
「……っ今だ!」
アルバートが叫ぶ。
だが、その時――「フフフ……甘いな、小娘」
母の口元から漏れたのは、先ほどまでとはまったく異なる声だった。闇が、リリーの祈りを嘲笑うかのように形を変える。
母と父の身体が闇の渦に呑まれ一つとなる。
――それは禍々しくも美しい、黒き羽根を持つ女神のごとき妖異。
リリーの想いを利用し、より強大な存在として「顕現」したのだ。
響き渡る絶叫。
黒き女神が空にその姿を現したとき、空間そのものが悲鳴を上げた。
空は裂け、時間の流れすら歪み、言葉を発することさえ躊躇われるような“圧”が押し寄せる。
「な……に、これ……」
リリーの声はかすれていた。足が震え、視線が定まらない。
「……っ、こいつは……!」
アルバートの喉奥が本能的に唸る。
「……身体が……動かねぇ……っ!」
ブランデンが前に出るが、その歩みも重い。
「ただの威圧じゃない。“信仰”が具現化してるのよ……!」
ラミットが顔をしかめる。
「これが、君の“救い”だよ……リリー」
声が幾重にも響く。
「アルバート!」
「……分かってる。終わらせてやる――お前たちの救いとやらは間違ってるってな!」
アルバートが再び斧を構え、��間たちも武器を構え直し、闇の真核へと迫る。
戦いの幕は、今、真に上がった。
「さア、終ワり二しよウ。オマエタチも……クルシみから解放シテやろウ」
空間そのものを捻じ曲げるほどの瘴気。蠢く触手が天井近くまで伸びたかと思いきや、女神の腕が振り上げられたその刹那、無数の刃が空から降り注ぎ、地を貫いた。
アルバート、ブランデンらが前に出てが防御に徹するが、地面ごと吹き飛ばされる。
「ぐはッ!!」
ラミットが咄嗟に防壁を張るも、魔法が砕かれる音が響く。
レンダ=レイは咳き込みながら立ち上がって、弓を構え直した。
「もう、やめてえええええ!!」
リリーの叫びに、黒き女神の手が止まった。
ほんの一瞬、わずかにその顔が歪む。
レンダ・レイは、ほんの一瞬の迷いを見逃さなかった。
「感情がある……まだ“完全体”じゃない……どうにか隙を作らないとね」
ラミットがその背に小さな体を押しつけるように立った。
「無茶しないで!」
補助魔法をレンダ・レイに重ね掛けする。
「ありがとう、ラミット!」
レンダ・レイは小さく息を吐いた。
「行くよッ!」
矢を二本を同時に弦に番え、跳躍しながら詠唱中の“触手”を正確に射抜いて封じる。
「ッ……来るぞ!」
アルバートが叫んだ。詠唱は封じたが、物理攻撃は防げない。地面が隆起し、闇の触手が床を高速で這い回り、突き破って、引き裂こうと猛襲を仕掛けてきた。
「下がれ、ラミット!」
「下がったら誰が回復するのよ!? ちゃんと自分の体力見なさいっての!」
ラミットが怒鳴りながらも、素早く聖水を振り撒き、アルバートの足元に現れた傷を淡く癒す。次の瞬間、触手の槍がアルバートの背後から迫る。
「ッ――!?」
「任せな!」
ブランデンが飛び出し、その大盾で槍を弾くと、衝撃に地面が震える。
「お前らな、前ばっかり見てんじゃねぇ! 背後の守りは俺がやる!」
「頼もしいわね! じゃあ私、こっちの瘴気を浄化するわ!」
ラミットが小瓶を取り出し、広がる瘴気の中心に叩きつけた。破裂した浄化水が白く輝き、周囲の瘴気を一時的に押し戻す。
「チャンスよ!」
「了解――!」
レンダ・レイの弓が唸る。矢が連続で放たれ、狙いすました一撃が妖異の片目に突き刺さった。
「こいつ……まだ動けるッ!?」
だが、妖異は怯むどころか怒り狂ったように咆哮し、無数の触手を荒れ狂わせた。
「ブランデン、援護する!」
「任せろ!」
ブランデンが前に出て、巨大な盾で触手の一撃を正面から受け止める。衝撃で足元の石畳がひび割れたが、彼の足は一歩も退かなかった。
「こんなもんかよ……!」
横合いから迫る別の触手を、彼は盾の縁で叩き落とし、逆手に持ち替���た剣で断ち切った。その隙を突いて、レンダ・レイが素早く位置を変え、物陰から別の矢を番える。今度は瘴気の源と思しき胸元の核を狙った。
「……これなら、どう?」
風を裂いて飛んだ矢は光の尾を引き、妖異の胸を正確に射抜いた。妖異が身をよじり、再び咆哮する。
「数は不利でも的はでっかい!」
「くっ……! でも これじゃ近づけねえ!」
周囲は触手の棘だらけだ。接近戦にもちこみたいが、ままならない。
「だったら私が道を開ける!」
ラミットがぎゅっと唇を噛み、全員に向けて小さな声で祈りをささやいた。彼女の体から淡い金の光が広がり、味方の体を包み込む。
「今だけ、少しだけでも耐えられるように……!」
「いけるッ!」
アルバートが突っ込み、振るった斧が触手の一つを引き裂く。返す刃で切り上げたもう一撃が、腕のような部分を叩き斬った。
だが――。
「っ、来るぞ! 全方位攻撃だ!」
妖異がのけぞり、無数の触手を地面に叩きつける。瘴気が炸裂し、棘のような瘴気弾が放射状に飛び散った。
「下がって! 遮蔽物を使って!」
レンダ・レイが叫び、矢の連射で一部の飛来物を撃ち落とす。ブランデンはラミットの前に飛び出して盾を構え、衝撃を受け止めた。
「ふん、そんな子ども騙しじゃ割れんぞ!」
「ラミット、回復はまだか!?」
「今、かけ直してるからっ! ちょっと待って!」
そのとき、後方にいたリリーが膝をつきながらも、必死に両手を組んで祈りを捧げる。
「どうか……どうか、この願いを届けて。彼らが、無事でありますように――!」
小さな祈りが空気に溶け、微かな風のような光が仲間たちに流れ込む。淡く青い輝きがラミットの魔法と重なり、治癒の力を補強していく。
「っ……!? リリーの魔法、増幅してる……!」
ラミットが目を見開いた。リリーの祈りが、彼女の術をさらに強くしていた。
「ありがとう、助かるわ!」
「リリー、もう少し耐えてくれ!」
「はい、わたし、祈り続けます……!」
レンダ・レイがさらに高く跳び上がり、矢を連続で番える。矢にまとった光が、夜空を裂く流星のように煌めいた。矢の軌道がより鋭く、正確に妖異を射抜いていく。その一矢一矢に、瘴気を払う微かな浄化の祈りが添えられていた。リリーの魔法が矢を導いていたのだ――。
「……触手の動きが鈍ってる。こいつ、少しずつ弱ってる……! もう一息よ!」
ブランデンも大盾で突進し、敵の懐へと踏み込んで押さえ込む。
「今だ、畳みかけろ!」
「もうっ、ほんっと無茶ばっかり! 倒れる前に回復くらい受けなさいよね!」
「ラミット、援護頼む!」
「任されましたっ!」
ラミットの治癒の光に、リリーの祈りがその光をそっと支える。まるで聖女の加護のような優しい風が、味方の傷を癒していく。
レンダ・レイの矢が夜空を裂き、ブランデンは前線で攻撃を引き受ける。
「アルバート、最後行くわよ!」
「ああ、任せた!」
ラミットがエーテルに祝福を込めて力を流��込む。その力がアルバートの斧へと流れ込み、白光が周囲を照らした。同じく、リリーも両手を胸元に重ねてそっと目を閉じる。震える声で、しかし迷いのない言葉を口にする。
「風よ、導いて。光よ、照らして……どうか、この願いを力に変えてどうか祈りよ、届いて――!」
その想いは静かに、確かにアルバートの背を押した。
「――全てを断ち切るッ!!」
一閃。
光に包まれた一撃が振り下ろされると同時に、空気が爆ぜるような衝撃が広がり一陣の風が沸き起こった。闇を纏っていた妖異の身体に、深く、潔く、白光の斬撃が刻まれた。
「――がっ……ああああああアアアァア!!」
黒き女神が、悲鳴とも咆哮ともつかぬ声をあげる。闇が裂け、空間そのものが震え、引き裂かれた口から煙のような怨嗟の叫びが噴き出す。
「……これで、終わりだ」
ブランデンがゆっくりと盾を下ろし、後ずさる女神の姿を睨みつける。
「父様……母様……」
リリーが、震える声で呼びかけた。
光に貫かれ、崩れかけたその姿の中に、確かに“両親”の面影があった。
「……リリー……」
その声は確かに――母の声だった。
リリーの目から、堰を切ったように涙があふれた。 「母様……!」 彼女は駆け寄ろうとするが、父の影がそれを制するように前に立ち塞がる。
「リリー……近づいてはいけない……」 その声も、確かに父のものだった。しかし、その顔には葛藤と苦悩、そして――愛情があった。
「私たちは……もう元には戻れない。だが、ほんのわずかでも……お前の願いに応えられるなら、それでいい」
彼は振り返り、崩れ落ちた妻――マリーの手を優しく取った。その手を、彼女もまた、かすかに握り返す。「ごめんね……リリー……。苦しい思いを……させたわね……」 その声は震えていたが、確かに母親としての彼女の言葉だった。
アルバートたちは、ただ静かに見守っていた。 ラミットは涙を拭い、レンダ・レイは震える手で弓を下ろした。 ブランデンは腕を組んで目を伏せ、何も言わなかった。
リリーはそっと膝をつき、両親の前で深く頭を下げた。 「……ありがとう。……私、もう、泣かない。だから……どうか、安らかに――」
その瞬間、光が再びあたりを包んだ。 それは祈りのような、穏やかな光だった。
二人の姿は、光の中でゆっくりと溶けていく。 それは、まるで永い眠りから解放されるような―― 安らぎに満ちた別れだった。
やがて、屋敷の中から妖異の気配は完全に消え去っていた。
「……終わったな」
アルバートの静かな声に、誰もが無言でうなずいた。
***
空が晴れ、屋敷には静寂が戻った。
リリーはしばらく何も言わずに空を見上げていたが、ふと顔を上げて――微笑んだ。
「ありがとうございます、みなさん」
ラミットが、目元をぬぐいながら近づき、リリーの手を握る。
「もう大丈夫。あとは私たちがちゃんと見てるから」
「……ふぅ。とんだ騒ぎだったな」
ブランデンがぼやきながらも、どこか安心したように盾を背負い、レンダ・レイが矢筒を背に戻しながら笑う。アルバートは斧を肩に担ぎ、空を見上げる。
長い夜を越えて――新しい朝を迎えたのだった。
※おまけの話※
静かな夜だった。
深��森の奥、一行は簡素な野営地を設け、焚き火を囲んでいた。
戦いの興奮が収まりきらぬまま、それでも皆、どこか安堵したような顔をしている。
ラミットは、火を見ていた。
薪がはぜるたび、過ぎた戦いと、リリーの涙が思い出される。
「あの子、きっと、これからも迷うでしょうね」
隣に座るアルバートに、ぽつりと声をかけた。
「……それでも、進むんじゃねぇかな。あの子は強えよ」
彼は当然のように答えた。
まっすぐで、少し不器用で、だけどその言葉には真実がある。
ラミットは目を伏せる。
そのまっすぐさに、時々、どうしようもなく胸を衝かれる。
「……いつもそうやって、簡単に言うのね」
「ん? 何がだ」
本当に分かっていない顔で振り向く彼に、ラミットは小さく息をついた。
「……いいの。べつに」
わたしが何を思ってるかなんて、気づかなくていい。
気づかれたら、たぶん、困るから。
でも、ほんの少しだけ、気づいてくれたらとも思う。
そんな矛盾を、彼は知らずに隣にいて、火を見ている。
ラミットはそれだけで、少し心がほどけるのを感じた。
――あぁ、もう。ほんとに、ずるいんだから。
「……ありがとう、ね」
「ん? なんか言ったか?」
「……別に。聞き間違いでしょ」
「そうか」
ラミットはひざを抱えるようにして黙りこむ。アルバートは何か考えるふうでもなく、火に木をくべている――ラミットはちらりとその横顔を見つめ、目を細めた。静かな夜が、またひとつ、ふたりを包んでいた。
(終)
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Essay26
人が何を考えていて、何を会話して、投げ合っているのかがふとわからなくなることがある。その言葉は、本当の言葉なのか、少しの嘘が含まれているのか、言葉よりその人の表情や動きが気になる。いくらでも嘘をつくことができる言葉、それでも私は言葉を愛している。
自分のことは自分にもわからないし、ましてや他人なら尚更わからない。その出発点に立つこともう10数年が経つが、人と話している度に、他人は他人に対して何かを求めすぎだと思う。自分の傷には敏感な癖に、他人の傷に鈍感な人たち。何も考えず言いたいことだけをいう人たちが昔から憎かった。思ったことを全部言う親父、怒り始めると止まらなくて怒号をあげたり、物を殴り散らかしていた親父。自分にもその血を感じることが多々ある。脈々と流れる暴力的な血液。
近代的自我や過剰な個人主義、ネオリベラル的な思想の蔓延、加速する資本主義社会における深刻な経済格差。数多の滑稽なvitim of fame by capital 達。他人を犠牲にし嬲り、踏み台にし、侮辱しながら私腹を肥やす、資本主義の奴隷達。自らの利益を追い求め、快活に生きるのが純粋でピュアな躍動だとは思えない。それこそグロテスクじゃないか?そしてその延長線上に戦争がある。言語を司どる動物として、自然界で優れているという哲学者もいる中、私は言語を有しながら争い続けるこんな愚かな生き物、早く絶滅すればいいと思っている。
戦争をするくらいなら、全ての街を焼き尽くしてくれ。
1人残らず、焼き殺してくれ。
心の崩壊も希死念慮も、間接的な自傷もどんどん加速していった。
多くの人が私から離れていくのを見ても、納得する気持ちしかなかった。でも明るいから、人が良いから、そういう個性浄化みたいな時代の動きが怖かった。人の心の綺麗さや美しさだけで物事が測られることが酷く恐ろしかった。仁徳者とされる人たちに言われたキッツイ言葉、表面的で表象的だ。人生に不誠実だと思う。
とはいえ、自分のこの歪んだストイシズムは他人に対して主張するほどの代物ではないし、常に実存的恐怖に脅かされ、意味不明の涙を流し、嘔吐をし続ける自分が間違っていることだけはわかっている。
でも止められなかった。何が痛くて、何が痛くないのか、もう痛みを感じないほどに、精神は麻痺していた。特定のエピソードもない、全ての積み重ね、歪んだ形で自分の中に存在する罪の意識、宗教観。全てが引っ掻き回され、日本的な恥の意識が全くない自分と、相手の精神性で自己がどんどん乖離していく。
本当のアヴァンギャルディズムも、オルタナティブも、もう全てどうでも良かった。ただひたすら、生きることの苦しみから解放されたい、明日は生きなくて良いだろうか、という思いだけが募っていた。
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出産後の縫合中に看護師が女性から聞き取ったところによると、女性は自分に膣がないことをしっかりと認識しており、普通のセックスができないことも知っていたとのこと。そこで、女性は出産の278日前、つまり約9カ月前に恋人と関係を持つ際、代替手段としてオーラルセックスをしようとしていました。
ところが、女性が恋人にフェラチオをしていたところ、それを目撃した元恋人がナイフを持って現場に乱入し争いに発展。3人全員が外傷で病院に運び込まれました。特に、女性は腹を刺されて胃に2カ所の穴が開く重傷でしたが、手術により急速に回復し10日後に退院しました。なお、胃には内容物が見られませんでしたが、医師らは念のため縫合をした後に生理食塩水で胃を洗浄しています。
過去に腹を刺された経緯と聞き取りの結果から、医師らはナイフが女性の内臓を貫通したことで消化管に穴が開き、女性が飲み込んだ精液が子宮に入って妊娠したのだと結論付けました。胃はとても精子が生き残れる環境ではありませんが、唾液はほぼ中性で酸性度が低く、また栄養不足などにより胃酸の分泌が抑制されることもあるため、飲み込まれた精子がしばらく受精能力を持っていた可能性があります。
しかも、女性は刺された時にちょうど初回かほぼ初回の排卵を迎えていた可能性が高いと、医師は指摘しています。というのも、それ以降だと子宮や卵管内に凝固した血液がたまり、受精が困難になると考えられるからです。
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セイクリッドフランキンセンス 腸内フローラ 尿大前 水の浄化ビジネス 血液の培養 風呂水のビジネス 体の細胞の培養ビジネス ドナー登録のビジネス スカルマ ビジネス 命がこの世からあの世へ旅立った時の 身体のバイオビジネス 精子の精子バンク、ビジネス 食事、バスケットボール、テニス、睡眠セラピーは何をしているのでしょう。良い事は何でしょう課題はなかったでしょうか? お風呂場での毒を持ったホメオパスセラピー、ベランダでのストマックのオペレーション、そして縄文社交時の禊のセラピーで良かった事は何でしょう?課題はなかったでしょうか? エクソシストがこの家では2回ほど3回ほど4回もっとあったでしょうかそれで良かったこと課題は何でしょう  極めて明確に、現実に起きていることは ありがとう。感謝が生まれているでしょうか 一時的に若返って元気になったとしても、何か現場でズレが起きているのではない…
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PFASは何が悪いのですか? PFAS(ピーファス)は、有機フッ素化合物の一種で、健康被害が懸念される物質です。PFASは、体内に取り込まれると自然排出されず長期間蓄積するため、健康被害につながる可能性があります。 PFASが及ぼす健康への影響には、次のようなものがあります。 動脈硬化につながる血液中のコレステロール値の高さ 腎臓がん、精巣がん、甲状腺疾患、潰瘍性大腸炎、妊娠高血圧症との関連性 子どもたちの成長への影響 PFASは、撥水材やコーティング材など私たちの生活に密接に関わる物質です。一度体内に取り込まれたPFASを体外に排出させることは難しいため、できる限り体内に取り込まないようにすることが大切です。 水道水にはPFASの暫定目標値が設定されており、水質検査も実施されているため、基本的に安全性に問題はありません。それでも自宅の水道水が気になる場合は、浄水器を使うのが効果的です。 生成 AI は試験運用中です。 詳細
有機フッ素化合物(PFAS - Google 検索
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TEDにて
リサ・ジェノヴァ: アルツハイマー病を予防するために出来ること
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
アルツハイマー病が、あなたの脳の運命でなくてもいいのです!
「アリスのままで」の著者リサ・ジェノヴァは言います。この疾患の最新の研究を紹介するとともに、アルツハイマー病に強い脳を作るために、私たち個人ができることについての有望な研究成果にも触れます。
この中で少なくとも80才までは生きたいという方は?
はい。私たちは皆、末長く生きるだろうという希望を持っているようですね。じゃあ未来を覗いてみましょう。
未来の皆さんたちです。私たちが皆85才だとしましょう。両隣にいる人2人を見てください。そのうちの1人はおそらくアルツハイマー病を患っています。
多分あなたは「私はならない」と思っているでしょう。それなら、あなたは介護をしています。
さて、このように何らかのかたちでこの恐ろしい疾患は、私たち皆に影響を与えるでしょう。
アルツハイマー病の恐さは、何もなすすべがないということにもあります。何十年にも及ぶ研究にも関わらず、効果的な治療法は何も見つかっていません。
ですから私たちが幸い長生きしたとしても、アルツハイマー病に侵される運命になると思われます。
でもそうならないかもしれません。もし医学の進歩や特効薬に頼らずに、この確率を変え、私たちの脳の運命を変えることができるとしたら?
アルツハイマーを現在分かっている神経科学的視点から見てみましょう。これは2つのニューロンが繋がっている様子です。赤で囲まれている2つを繋ぐ点は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスでは、神経伝達物質が放出されます。こうしてシグナルが伝達されコミュニケーションが起こります。こうして私たちは考え、感じ、見て、聞いて、欲し、記憶します。
そして、アルツハイマー病はシナプスで起こります。
シナプスを拡大してどうなっているのか?イラストで見てみましょう。
情報を伝達する際に、ニューロンはグルタミン酸のような神経伝達物質をシナプスに放出したり「アミロイドベータ( Aβ )」と言う小さなペプチドを放出したりします。
アミロイドβは、脳の清掃細胞ミクログリアにより代謝され除去されます。
分子的なアルツハイマー病の原因については、まだ議論が続いていますが、ほとんどの神経科学者は、この疾患の始まりはアミロイドβが蓄積し始めるときだと考えています。
放出された量が多すぎたか。十分な量が除去されていないか。シナプスでアミロイドβが増え、これがくっつきあってアミロイドプラークという塊になります。
みなさんの中で40才以上の方は?
そろそろ手をあげるのが怖くなってきましたね。この疾患の最初の一歩。
アミロイドプラークの蓄積は、もう既にあなたの脳内にあり、これを探知できるのは、PETスキャンだけです。
この時点では、幸いにもあなたは何も気がついておらず、まだ記憶や言葉や認知機能に不自由を感じていません「まだ」です。アミロイドプラークが蓄積し、臨界点に至るまでには、少なくとも15〜20年かかると考えられています。
そして、分子カスケードが起こり、疾患の症状が現れます。臨界点に達する前の物忘れはこんな感じでしょう「どうして、この部屋へ入ったんだっけ?」「この人の名前何だった?」「どこに車のキーを置いたかな?」ごく普通のど忘れです。
アミロイドプラークがこの臨界点まで蓄積するとどうなるでしょう?
ミクログリア清掃細胞は、超活性化され、炎症や細胞へのダメージを引き起こす物質を放出します。
そして、実際、シナプス自体を除去し始めると考えられています。重要な微小管結合タンパク質の一種である「タウ蛋白」が異常リン酸化すると「もつれ」と呼ばれる神経原線維の変化が起こり、ニューロンを内側から傷つけます。
アルツハイマー病の中期では、大規模な炎症や「もつれ」そして、シナプスでの大混乱。そして、細胞死が起こります。
もし、あなたがこの疾患を研究する科学者だったら、どの時点で最も介入したいと思いますか?
多くの科学者は、最も単純な解決策に賭けています。アミロイドプラークが臨界点に達さないようにということです。
つまり、創薬は、主に、アミロイドプラークの蓄積を阻害し、消し去り、減少させることにフォーカスしているということです。
アルツハイマー病の治療は、おそらく予防医療となるでしょう。
この薬を臨界点に達する前に、カスケードが引き起こされる前に、冷蔵庫に鍵を忘れ始める前に飲むんです。
こうした類の薬の臨床試験が、今まで失敗に終わったのは、科学に手落ちがあったからでは無く、これら治験参加者たちが、その時既に発症していたので遅すぎたということにあります。
アミロイドプラークは火の点いたマッチだと考えてください。臨界点でマッチは、森へ火を点けてしまいます。一度、森に火を放てば、いくらマッチを吹き消しても手遅れです。森に引火する前にマッチを消さなければいけません。
科学者たちが治療法を見つける以前に、この情報はグッドニュースなのです。私たちの生活の仕方が、アミロイドプラークの蓄積を左右するということなんですから。
その臨界点に達さないようにできることがいくつかあります。
あなたがアルツハイマー病になるリスクをシーソー・スケールで考えてみましょう。一方に、リスク要因を積み上げ、そちらが床に着くとあなたは発症し、アルツハイマー病だと診断されます。
あなたは50才だとしましょう。もう若くはないので長年のアミロイドプラークがいくらか蓄積しています。それでシーソーが少し傾いています。
では、あなたのDNAを見てみましょう。私たちは皆、両親から遺伝子を受け継ぎます。
リスクを増やす遺伝子もあれば、減らす遺伝子もあります「アリスのままで」のアリスのように���アミロイドβを増殖させる稀な遺伝子変異を受け継げば、それだけでシーソーが完全に傾き���す。
しかし、私たちのほとんどでは遺伝的要因はそれほど影響しません。例えば、APOE4はアミロイドを増やす遺伝子多型の1つですが、APOE4を父母から受け継いでもアルツハイマー病を発症するとは限りません。
つまり、ほとんどの人にとってはアルツハイマー病を発症するかどうかは、DNA だけでは決まりません。
では、何が要因なのでしょう?私たちには、老いや遺伝をコントロールできません。まだ、私たちの脳の運命は変わっていませんね。
睡眠はどうでしょう?
徐波深睡眠 (SWDS) の間に、グリア細胞が、脳脊髄液に乗って脳内を循環し、起きている間にシナプスに蓄積した代謝廃棄物を洗い流します。深い睡眠は脳の強力洗浄のようなものです。
では、睡眠時間を削るとどうなるでしょう?多くの科学者は睡眠不足がアルツハイマー病の予測因子となると信じています。1晩眠らないとアミロイドβが増えます。
そして、アミロイドβの蓄積は、睡眠を阻害することが確認されており、これが、更に、アミロイドの蓄積に繋がります。
このような正のフィードバックループによって臨界点に向けてシーソーの傾き方が加速します。
他には?
循環器系の健康、高血圧、糖尿病、肥満、喫煙、高コレステロール値。これらはすべてアルツハイマー病発症のリスクを高めることが確認されています。
ある病理解剖研究では、アルツハイマー病患者の80%に循環器疾患が見られたそうです。様々な動物モデル研究でエアロビック運動がアミロイドβを減らすと実証されました。
循環器系に良い地中海式の食事はシーソーの傾きを抑えてくれます。日本食もです。
このように色々な努力でアルツハイマー病の発症を予防したり遅らせたり出来ます。しかし、例えばこれらを何もしていないとしましょう。そして、あなたは65才だとしましょう。
家族にはアルツハイマー病患者がいるので、その遺伝子を持っている可能性があります。シーソーが少し傾きました。あなたは朝から晩まで忙しくしていて、ベーコンが好きで誰かに追われない限りランニングはしません。
あなたのアミロイドプラークの蓄積量が臨界点に達したとしましょう。
天秤の片方が地面につきました。カスケードが加速し森に火を放ってしまいました。炎症が起こり「もつれ」が起こり、細胞死が起こります。
アルツハイマー病の症状が出てきます。言葉や鍵のありかを思い出せなくなり、この話の冒頭に私が何を言ったかを思い出せません。でも、そうはならないかも。
あなたの脳が完全に病に侵されていても、アルツハイマー病の症状から自分自身を守るためにできることがもう1つあるんです。神経可塑性ということと認知予備力に関することです。
覚えていますか?アルツハイマー疾患はシナプスの欠損により起こります。
平均的な脳には、100兆個以上のシナプスがあります。これは素晴らしいことですね。たくさんの資源です。そして、この量は決定的ではありません。
私たちのシナプスは、常に増えたり減ったりしており、このことを神経可塑性と言います。何か新しい事柄を学ぶたびに新たな神経結合やシナプスを作ったり強化したりしています。
「修道女の研究 (Nun Study)」では、研究開始時に75才以上だった678人の修道女たちを20年以上追跡しました。
彼女たちに定期的に健康診断や認知テストを行い、亡くなった後に彼女たちの脳は全て解剖研究に提供されました。科学者たちは、いくつかの脳に驚くべきことを発見しました。
プラークや「もつれ」の存在や脳の萎縮といった明らかなアルツハイマー病の兆候に関わらず、こうした脳の持ち主の修道女たちは、生前、何の症状も示していなかったのです。
一体どうしてでしょう?
これは彼女たちが高い認知的予備力を持っていた。つまり、より多くの機能するシナプスを持っていたからだと考えています。
長く正規教育を受けていて高いリテラシーを持ち、精神的に刺激を受ける活動をする人々は認知的予備力が多く、神経が豊富に幾重にも繋がっているので
アルツハイマー病のような疾患がシナプスの一部を欠損させてしまっても、まだ予備の神経結合があり、これが緩衝材となって何かが欠けているとは気づかないのです。
単純な例を考えてみましょう。あるテーマについて1つだけ知っているとします。たとえば、私のことについて「アリスのままで」の著者リサ・ジェノヴァ。皆さんが私について知っているのはそれだけです。あなたにあるのは1つの神経結合だけ。1つのシナプスだけです。
では、あなたにアルツハイマー病があるとしましょう。
プラークも「もつれ」も炎症も起こっています。ミクログリアはシナプスを食い荒らしています「アリスのままで」を書いたのは誰だった?と聞かれても覚えてはいないでしょう。
シナプスが劣化したり消失したりしたからです。私のことを永遠に忘れてしまったのです。
でも、もし私についての知識がもっとあったらどうでしょうか?私について4つの事柄を知っているとします。そして、あなたがアルツハイマー病を患い3つの情報に関するシナプスが損傷したり破損したりしたとします。
でも、あなたはその損傷を迂回して私の名前を覚えておけるんです。まだ傷ついていないネットワーク経路を動員して、アルツハイマー病の症状にも耐えることができるんです。ヒトはこうしたネットワーク別経路。
つまり、認知予備力を新たな物事を学ぶことで築きます。理想的には、豊かな意味を持っている新たな物事を学ぶのが良いでしょう。視覚や聴覚情報、そして、関連付けや感情を喚起するようなものです。
クロスワードパズルのようなものでは効果的ではありません。既に学んだ情報を取り出すだけでは不十分です。
良く知った道を後戻りするような見知った街並みを歩くようなことでは無く、新しい神経ネットワークの道を作るんです。
アルツハイマー病にかかりにくい脳を作るためには、外国語を習ったり、新しい友達を作ったり、本を読んだり、TEDトークを聞くことです。
もし、あなたがアルツハイマー病と診断されたら、私が祖母やアルツハイマー病患者たちから学んだ3つの教訓があります。アルツハイマー病に診断されても明日死んでしまうわけではありません。
生き続けてください。あなたは、感情記憶を失わないのだから、あなたにはまだ愛や喜びが分かります。
私が、5分前に何を言ったか覚えていられなくても、どんな感情を抱いたかを覚えているでしょう。あなたは、単なる記憶よりも大切な存在です。
ありがとうございました。
2018年現在では、サピエンスは20万年前からアフリカで進化し、紀元前3万年に集団が形成され、氷河のまだ残る���ーロッパへ進出。紀元前2万年くらいにネアンデルタール人との生存競争に勝ち残ります。
そして、約1万2千年前のギョベクリ・テペの神殿遺跡(トルコ)から古代シュメール人の可能性もあり得るかもしれないので、今後の「T型オベリスク」など発掘作業の進展具合で判明するかもしれません。
メソポタミアのシュメール文明よりも古いことは、年代測定で確認されています。古代エジプトは、約5千年前の紀元前3000年に人類最初の王朝が誕生しています。
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シンゾウ
心臓は、人間の身体の器官の一つで、主に血液を循環させるポンプとしての役割を担っています。心臓は、胸部中央のやや左側に位置し、握りこぶし程度の大きさの筋肉器官です。主な機能は、血液を体内に循環させることです。心臓は、収縮(収縮期)と拡張(拡張期)を繰り返すことで、血液を動脈を通じて全身に送り出し、酸素や栄養分を体の隅々まで運びます。また、心臓は、体内の不要物や二酸化炭素を含んだ血液を肺に送り出し、肺で浄化された血液を再び心臓に戻し、体内に循環させる役割も担っています。
手抜きイラスト集
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La Quinta Columnaによる新知見-マイクロチップはタバコ溶液で分解し、さらにニコチン単独使用者の暗視野ライブ血液分析-他のデトックス分子が推奨される
アナ・マリア・ミハルチェア医学博士 Ana Maria Mihalcea, MD, PhD
2024年8月24日
https://anamihalceamdphd.substack.com/p/new-findings-by-la-quinta-columna?publication_id=956088&post_id=148080574&isFreemail=true&r=2so89e&triedRedirect=true
(詳しい内容と分析画像ははリンク内の記事を自動翻訳機能を使い読んでください)
ニコチンは歯科麻酔薬のナノテクノロジーを破壊する
https://odysee.com/@laquintacolumnainternational:7/NICOTINE-DESTROYS-INJECTABLE-NANOTECHNOLOGY:7
La Quinta Columnaは昨日、局所麻酔薬にタバコの溶液を混ぜたビデオ映像を掲載した。彼らはマイクロチップの分解を示した。
以下はその記録である:
「グラムのタバコから蒸留水で直接抽出したニコチンを、歯科用麻酔薬(局所用)のサンプルに加えた。
最初に蒸留水5ccとタバコ1グラムを加える。その混合物をオブジェクト・ホルダーの中央に置く。
歯科用麻酔薬30日乾燥。
100倍の倍率で何百ものマイクロテックが観察できる。
さて、これは何なのかと聞かれた方のために少し説明しておこう。確かに、ラ・キンタ・コルムナでは2021年から2022年、そして現在に至るまで、まだ多くの研究が残されている。私たちが見ているのは、局所麻酔下で導入される体腔内バイオセンサー・ネットワークです。
過去3年間の臨床における私自身の観察によれば、ニコチンは補助剤として優れているが、自己組織化ナノテクノロジー、ポリマーフィラメントを防ぐことはできず、多くの患者の症状を改善することはない。しかし、明らかに多くの患者には役立っている。私の患者は、EDTA、ビタミンC、メチレンブルー、その他のサプリメントに加え、ニコチンパッチを使用しています。
以下は、EDTAやその他の解毒分子を使用する前の例である。私は、血液から技術をクリアにすることの臨床効果について、さらなる研究を行うことを勧める。マイクロチップは、WIFIへの暴露やファラデーケージなど、さまざまな条件下でのデビッド・ニクソン博士の研究からわかっているように、組み立てたり分解したりする。まだ復活する可能性があるのだ。ヨンミ・リー博士もまた、長い培養期間中に技術が組み立てられたり分解されたりすることを示した。
以下はニコチンを使用していた患者の生きた血液分析症例である。
症例1:COVID19ワクチン未接種の男性、約30-60分ごとにパイプタバコを喫煙、最後のEDTAキレーションは1ヶ月前、維持EDTAなし。
自己組織化ナノテクノロジーを血液中で目撃
症例2:COVID19ワクチン未接種の女性、ニコチンパッチ7mgを慢性的に使用中
症例3:COVID19ワクチン未接種の男性、約1時間おきにパイプたばこを喫煙
症例4:COVID19ワクチン未接種女性、ニコチンパッチ7mg服用
症例5:ニコチンパッチ7mgを貼付したCOVID19ワクチン未接種女性
ケース6 ニコチンパッチ7mgを6ヶ月以上貼付したCOVID19ワクチン未接種の女性におけるメソジェンマイクロチップのナノとマイクロロボットの自己組織化
以下は、自己組織化ポリマーと広範なルーロー形成を示す血液分析結果である。
要約:
私はニコチンパッチを使用したりパイプタバコを吸ったりしている人の血液を観察した経験が豊富であり、生きた血液を観察した結果、ニコチンだけでは血液は浄化されず、ゴムのような血栓の形成も防げないことがわかっています。私は、EDTA、ビタミンC、メチレンブルー、NAC、活性炭、その他の分子のような他の解毒戦略に加えて、ニコチンに耐えられる人には重要な補助としてニコチンを勧める。タバコの葉に含まれる放射性セシウムなど、吸入する必要のない金属が大量に含まれてしまうため、タバコを吸ったり電子タバコを吸ったりすることはお勧めしません。そのため、パッチやトローチが望ましいでしょう。
アーディス博士は、この薬にまつわる広範で優れた教育を行っており、私は臨床の現場で、7mgのパッチがよく耐容されることを目の当たりにしている。
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岡山県吉備中央町の浄水場で、人体への悪影響が懸念される化学物質「 PFASピーファス 」が高濃度で検出されたことを受け、同町は25日、住民の血液検査を始めた。環境省によると、公費での血液検査は全国で初めて。健康への影響に関する確定的な知見はなく、結果は岡山大などが詳しく分析する。 検査は円城浄水場から給水するエリアの住民ら約2400人のうち、希望した約800人が対象。PFASの血中濃度のほか、脂質や肝機能の状態を調べる。来年1月中に結果を通知する。検査を受けた会社員女性(47)は「体への影響が心配で検査を受けに来た。現時点で体���に変わりはないが、検査で病気などが明らかになった時には、行政に早めの対応をしてもらいたい」と話した。 同浄水場では2020年以降、町が毎年行う水質検査で、PFASの一種である「 PFOAピーフォア 」と「 PFOSピーフォス 」が、国の暫定目標値(1リットルあたり50ナノ・グラム)を大幅に上回る1400~800ナノ・グラム検出された。しかし、昨年10月に県職員が異常な数値に気付くまで、町は対策を取っていなかった。 発生源は、同浄水場の取水場であるダムの上流にある資材置き場に、町内の企業が08年頃から保管していた使用済み活性炭の可能性が高いという。活性炭はPFASの除去にも用いられる。昨年撤去されたが、県が今年10月に行った周辺の沢の水質調査でも高濃度のPFASが検出された。町は問題発覚後に水源を変更した。
高濃度PFASを検出、岡山・吉備中央町が住民の血液検査を開始…公費で実施は全国初 | ヨミドクター(読売新聞)
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コンタクトレンズと目の痒み:その関係性と対策

コンタクトレンズは、視力矯正の便利なツールである一方で、目の乾燥や痒みといった不快な症状を引き起こすことがあります。本記事では、コンタクトレンズと目の痒みの関係性について、そのメカニズムや原因、そして具体的な対策までを詳しく解説していきます。
コンタクトレンズと目の痒みの関係性
コンタクトレンズが原因で目が痒くなる主なメカニズムは、大きく分けて以下の3つが考えられます。
ドライアイの悪化: コンタクトレンズは、角膜と涙の間に物理的なバリアを作ります。これにより、涙の蒸発が促進され、目が乾燥しやすくなります。乾燥した状態が続くと、目がゴロゴロしたり、痒みを感じたりするようになります。
アレルギー反応: コンタクトレンズの素材やケア用品に対してアレルギー反応を起こすことがあります。この場合、目が赤くなったり、痒みがひどくなったりするだけでなく、目ヤニが増えることもあります。
感染症: レンズの洗浄が不十分な場合、細菌やウイルスが繁殖し、結膜炎などの感染症を引き起こす可能性があります。感染症になると、目が充血し、痒みとともに痛みを感じることもあります。
目の痒みの原因を特定する
目の痒みの原因を特定するためには、以下の点に注意して観察することが大切です。
痒みの程度: 軽い痒みか、それとも我慢できないほどの痒みか。
痒みを感じる時間帯: 昼間か、夜間か、特定の時間帯に集中して痒みが現れるか。
その他の症状: 目の充血、目ヤニ、視力低下、痛みなど、同時に現れる症状があるか。
生活習慣: コンタクトレンズの装用時間、睡眠時間、食生活、ストレスなど。
これらの情報を元に、自分自身で原因を推測することもできますが、より正確な診断を受けるためには、眼科医に相談することが重要です。
目の痒みを軽減するための対策
目の痒みを軽減するためには、以下の対策が有効です。
コンタクトレンズの種類を見直す: ソフトレンズからハードレンズ、あるいはハードレンズからソフトレンズへ変更することで、症状が改善する場合があります。
ケア用品の見直し: アレルギーの原因となっている可能性があるケア用品を別のものに変えてみましょう。
装用時間を短くする: 長時間コンタクトレンズを装用していると、目が乾燥しやすくなります。装用時間を短くしたり、こまめに休憩を取ったりすることが大切です。
点眼薬の利用: 人工涙液や抗アレルギー剤などの点眼薬は、目の乾燥や痒みを緩和する効果があります。
生活習慣の改善: 十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事を心がけましょう。また、喫煙や過度の飲酒は、目の乾燥を悪化させる可能性があるため、控えるようにしましょう。
目のマッサージ: 目の周りを優しくマッサージすることで、血行が促進され、目の疲れが軽減されることがあります。
眼科医に相談すること
目の痒みが続く場合は、自己判断せずに眼科医に相談しましょう。眼科医は、詳しい検査を行い、原因を特定し、適切な治療法を提案してくれます。
まとめ
コンタクトレンズと目の痒みは、密接な関係があることがわかりました。目の痒みを感じたら、まずは原因を特定し、適切な対策を講じることが大切です。眼科医のアドバイスに従い、快適なコンタクトレンズライフを送れるよう心がけましょう。
些細な日常
瞼が重くて目が開かずに視野も狭まる眼瞼下垂症を予防するために
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「虚無への供物」中井英夫 2231
第二章
23犯人たちの合唱01
密室で橙���郎が殺されます。 この節は「犯人たちの合唱」です。
合唱とは、多人数で各声部の声が互いに和声をなしながら、全体で一曲をなすように歌うことです。 橙二郎の犯人として何人かが疑われるということなんでしょうか?
こういうのって、疑われない人が一番怪しいんですよね。
七荘目が終わって、八田皓吉の声が響きます。 その声に真っ先に反応したのは、藤木田です。 それから、皆も飛び出し、一斉に二階を見上げます。 気のせいかガスの甘い匂いが、このあたりにも漂ってくるようです。
どうやらこれで、二階でのガス漏れが起こったことがわかります。 これで、橙二郎がなくなります。
現在は、ガスで中毒になることは無いと思います。 でも、昭和30年代は、都市ガスは可燃性成分として、一酸化炭素ガスが含まれていたため、 使用者の不注意などでガスが漏れ、中毒事故につながることがあったみたいです。
とはいえ、 本来、ガスは無色、無味、無臭、無毒の物質なので、匂いをわざとつけているのです。 となると、このガスの匂いとは何でしょうか? 実は、『付臭装置』を各事業者で設置するようにという取り決めが昭和39年にあり、それ以降なんです。 この小説が書かれた頃は、ガスに匂いがついていたかもしれませんが、昭和30年頃ではありえないことになります。
まあ、小説ですからね。
その後、 二階の書斎、橙二郎が眠っているであろう書斎のドアを確かめます。 二つ有る入口の鍵はかけられていると書かれています。 このあたりは重要な気がするのですが、どういうわけかこの部分は曖昧に書かれています。 というか、二つ有る入口の鍵がかけられていては、入れませんから、密室だということにはなりそうです。
二つのドアを確かめる途中で、化粧室に染みつくほどの臭気に満ちていたとありますが、 書斎とは関係ないのですから、ここがきっかけでガスの匂いに気がついたとしても、 直接の橙二郎の死とは関係ないはずなんですが、 どうしてこの部分が挿入されているのでしょう?
さて、二つのドアに鍵がかかっていて、どうやって書斎に入るのか? 蒼司が階段側のドアは鍵ばかりでなくナイトラッチがついているから こちらを試そうといって、何とかドアを開けます。 つまり書庫側のドアの鍵を開けたということだと思いますが、 正直、階段側のドアに付いているナイトラッチは、案外簡単に開けらるんじゃないかと思うのですが。
まあ、いずれにしろ、 書斎に踏み込むと、 器具栓や部屋の隅の元栓から音を立ててガスが噴出している、 ベッドには橙二郎の死体が有る。 という状態でした。
蒼司は、電話で嶺田医師を呼び出す。 八田皓吉は放心したようにへたり込む。 藍ちゃんと藤木田老人は書斎の窓をあける。 と行った具合に行動を起こします。 この時、藍ちゃんと藤木田老人は濡れ手拭いで顔を覆うとありますが、 普段から手拭いを持ち歩いていたとも考えられますが、 でないとすると、濡れ手拭いは蒼司が用意したのでしょうか? 準備がいいようなきもしますね。
あと、亜利夫の行動が全然書かれていません。 呆然としてたのでしょう。 その理由がこのあとわかります。 この事故と思われる出来事の原因を作ったのは自分ではないかと思ったのです。
蒼司が気がついたようにいいますが、 要は、ガスの元栓を一旦締めて、それをまた開けたために、二階の書斎のガスストーブからガスが漏れた状態になったというのです。 正確には、八田皓吉が十二時ごろに締めて、亜利夫が、二時半にそれを開いたのです。 亜利夫は、そのことに思い当たって、呆然としていたのですね。 藤木田老人もそのことに思い当たったみたいです。 で、皆が多少なりとも責任を感じています。 この節のタイトル「犯人たちの合唱」となるわけですね。
ただし、二時半丁度になるはずのない電話のベルが鳴りかけたのかは、疑問として残っています。
皆と違って、蒼司が、きびきび対応しています。 まず、産院に電話をして吉村夫妻を呼びだし橙二郎の急死を告げ、 警察から調べのいった場合の圭子夫人の応対と銀行筋にてをまわして新聞関係を頼んでいます。 その後、静な声で皆に余計なことを言わないようにいいます。 皆は、黙り込んでいますが、亜利夫はつい疑いを口に出してしまいます。 「橙二郎さんは本当にストーブを付けっぱなしにして寝込んだんだろうか」 蒼司は、あとから警察の人がきていやといううほど調べてくれるといいます。
藍ちゃんも疑問を投げかけます。 書斎に有るはずのないものがあったとです。 蒼司がどう説明したのかだいぶ藍ちゃんも落ち着いたらしく、何も言わなくなります。
この後、亜利夫の目線で、書斎の中の様子が描かれます。
・階段側のドアは、死体発見当時はナイトラッチもとざされ鍵も内側からかけたままだったし僅かな隙間もない。 ・空気抜きの小窓は小さな引き違い戸だが外に鉄棒もはめられていて埃の積り具合からみても動かされた気配はまったくない。 ・書庫の側のドアも同じように内側から鍵がかけられ鍵は鍵穴にささったままで僅かな隙間さえ見当たらない。 ・西向きの小窓はどれにも掛け金がおりていてその外は厳重な鉄格子で檻のよう。 ・南向きの大きな三枚ガラスの窓はどれにも掛け金がおりていて鉄格子で人の出入りを許さない。 ・先月の中頃にありふれた花模様に帰られた壁紙やじゅうたんも異常はない。 ・天井からはこの上もなく頑丈そうな紫水晶を飾り立てたシャンデリアが垂れている。 ・床には古風な飾りのついたガスストーブが置かれている。 ・広々とした机と椅子、橙二郎を連れ出して乱れたままのベッド。 ・飾り戸棚に草根木皮をおさめてガラス瓶が並べられている。 ・足の裏に“縄文後期・群馬県”と書かれている、単純な目と口に稚拙な手足のついた奇妙な土偶。 ・足の裏に“メキシコ・ハリスコ州出土”と書かれている、単純な目と口に稚拙な手足のついた奇妙な土偶。 ・机の上に愛くるしい笑いの粋な赤い上着を着せられて真新しい兵隊の人形がひとつ。
これだけ読むと、完全な密室ですね。 ただ、亜利夫の目線なんですよね。 でも、この密室をどう破るのか楽しみですね。
気になるのは、四時間近くガスが漏れたということになります。 そんな状態で、化粧室には染みつくほどの臭気に満ちていたといい、 それと比較して、書斎はそれほどでもなかったということなんでしょうか? どうして、化粧室には染みつくほどの臭気がみちていたのでしょう?
ところで、 レッテルを貼ったガラス瓶とあるので、その内容が羅列されているけど、レッテルにそう書かれているということでしょう。 ガス中毒なら、これらは全然関係なんでしょうが、わざわざ書いているのはなんででしょう? ちなみに、 海金砂(かいきんしゃ)・・・利水通淋でき、淋病を治療する常用薬である。 脾虚太過の全身浮腫にも用いられる。 腎陰虚には使用しない。 南蛮毛(なんばんげ) ・・・尿の出をよくし、むくみの改善に、利尿作用があるため、さまざまな原因のむくみを改善します。 お茶として飲むことで高血圧や糖尿病、腎結石の予防、水太りタイプの解消、胆石や黄疸の改善などに有効です。 さいかち(皀莢)・・・中国産のトウサイカチの豆果は生薬「皂莢子(そうきょうし)」あるいは「皂角子(そうかくし)」でトリテルペノイドサポニンのほかにスチグマステロールなどが含まれ、去痰作用や殺菌作用が報告されている。 またサイカチの刺も中国では薬用とされる。 白刀頭(はくとうず)・・・血液・体液の流れを促進します。 また、膿を排出したり炎症を抑える働きがあり、歯ぐきの腫れや出血などの炎症を改善します。 免疫力を高める働きがあり、アレルギー症状を緩和します。 また、口腔内の善玉菌をバランスよく維持します。 蘇鉄実(そてつじつ)・・・秋に収穫した実を日陰で乾燥させたものは「蘇鉄実(そてつじつ)」という生薬になり、主に煎じて用いられます。 せき止め、胃痛に効果があるとされていますが、ほかにも切り傷の洗浄に用いられたり、他の生薬と組み合わせて胃がん、肺がんにも用いられます。 地黄(じおう)・・・補血・強壮の薬として、貧血や虚弱体質の改善に使ったり、血が薄くて体力がない人、血がドロドロしていて打撲時に内出血しやすい人にも処方します。 ほかの生薬と組み合わせることで、血行不良によるしびれ、鼻出血、子宮の出血、乾燥性便秘、糖尿病、皮膚の乾燥やかゆみ、前立腺肥大などにも幅広く用いられています。 川骨(せんこつ)・・・概要 利尿、利水の効があり、浮腫、打撲傷などに用います。浄血薬として産前産後、月経不順、血の道症などに、また鎮静薬として婦人の神経興奮状態のときに応用します。 その他体力増進剤として疲労回復に、発汗薬として風邪に、健胃薬として胃腸病等の家庭薬に配剤されます。 天麻(てんま)・・・甘平柔潤で肝経に入り、平肝熄風・定驚の効能をもち、頭目眩暈・痙攣抽搐・肢体麻木・手足不遂などすべての風証に適し、とくに眩暈によく用います。 また、通絡止痛の効能もあり、風湿痺着・麻木酸疼・中風癱瘓(たんたん)に使用されます。 香付子(こうぶし)・・・辛散・苦降・甘緩で芳香走竄し、平性で寒熱に偏らず、理気の良薬であり、舒肝理気解鬱に働き、三焦気滞を消除します。 気行れば血行り、肝気が舒暢すれば血行は通暢し、気血が疏泄調達すると月経は調い疼痛が止むので、調経止痛の要薬でもあります。 白南天(しろなんてん)果実にはアルカロイドのドメスチンやイソコリジンなどが含まれ、ドメスチンには知覚神経や末梢神経を麻痺させ、心臓の運動を抑制する作用がある。 漢方では止咳の効能があり、咳嗽や喘息に用いられる。 というところでしょうか?
嶺田医師が駆けつけ、橙二郎の遺体は病院へ運ばれます。 真名子肇(なまこはじめ)巡査部長が昼近くにやってくることになります。
つづく
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