#レシピ:鱈
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kinosuke · 2 years ago
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レシピ(太口そうめん) #Repost @paruchiizu with @use.repost ・・・ #今日のそうめん 【1173日目】 鱈子と白子のそうめんグラタン * つぶつぶたらこクリームソースにとろとろ白子の熱々ハフハフそうめんグラタン🫕🧀♨️ #グラタン #gratin #そうめんグラタン #白子 #たらこ #白子グラタン #そうめん #素麺 #手延べそうめん #somen #noodles #真砂喜之助製麺所 #毎日そうめん #そうめんアレンジ #素麺アレンジ #そうめんスタグラム #麺スタグラム #めんすたぐらむ #food #japanesefood #japanesenoodle #朝ごはん #朝ご飯 #あさごはん #朝食 #breakfast #スキレット #太口 https://kinosuke.shop-pro.jp/ https://www.instagram.com/p/CnjMppKPgua/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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momoyamasanrecipe · 3 months ago
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鱈のふんわり酒蒸しムニエル♪バター醤油で by 杏里mama 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが392万品
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teagarden0707 · 1 year ago
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睦月 季節のおしながき
○メニュー
鱈とカリフラワーの蓮根サンド
揚げたてポテトの白菜のせ
大根とドライ市田柿のなます
ほうれん草の味噌飯
すまし汁
○開催場所・日程
近江八幡まちや倶楽部3階
(滋賀県近江八幡市仲屋町中21)
 →仲屋(すわい)
1月16日(火)10時半〜
1月17日(水)10時半〜
1月18日(木)10時半〜
1月19日(金)10時半〜
1月20日(土)16時〜
1月21日(日)10時半〜.16時〜
1月26日(金)10時半〜
1月27日(土)16時〜
1月28日(日)16時〜
1月29日(月)10時半〜
1月30日(火)10時半〜
○レッスン料 6200円
2時間〜2時時間半程度のレッスンです。
○有料駐車場のご案内
タイムズ近江八幡仲屋町
https://maps.app.goo.gl/zjWyQk7Y6VteQH4b9?g_st=ic
(駐車料金は全額お支払いします。)
○持ち物
ハンドタオル、筆記用具
駐車券(有料駐車場ご利用のお客様は必ず駐車券をご提示ください)
○内容
漢方や薬膳の理論を使って
ご自分やご家族の身体を感じて
毎日のご飯に繋げていく教室です。
今月はデモレッスンになります。
冬の養生を取り入れたレシピです。
tea gardenの料理教室は、
はじめての方も
お気軽にご参加いただける単発レッスンです。
ご参加お待ちしております。
嫌いな食材やアレルギーなどかございましたら、お気遣いなく事前にご連絡ください。
キャンセルにつきましては、
前日、当日のキャンセルは
レッスン料全額をお支払い頂きます。
食材の確保などございますので
ご理解頂けると幸いです。
Tea Garden
川添 永美子
Eメール
web site
http://teagarden.main.jp/
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matomojyanakatta · 1 year ago
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2023/11/14
 アラームをかけずに寝て、毛布に差すあまり優しくない光で正午に起きた。夜に食事に行きたい店があったので、胃の調子を逆算して軽めのお昼を作る。
 先週に買ったdanchuの料理本が素晴らしい。エイヤッと重い腰を上げると、自炊に対する億劫さを吹き飛ばす、確実に美味しい食事が返ってくる。ホッとするけれど、未知の味。レシピの中から、白味噌とヨーグルトを同量、そこにレモン汁を垂らしたソースを作った。カボチャ、ミニトマト、長葱に弱火でじっくり焼き目をつけてソースで食べた。のっぺりした、地平線みたいに風味が広がる食材に合う味。ミニトマトの酸味とは、味がまとまらなかった。次回は蕪のグリルや鱈に合わせたい。カレー粉を加えたり、アンチョビと刻みニンニクでバーニャカウダ風にしても美味しそう。
 結局、野菜だけでは足りなくてシャワーを浴びて身支度した後でおやつも食べた。九州旅行のお土産に貰った博多の女、新宿伊勢丹で買ったクルミッ子、ビスコ(いちご)。昔、オモコロチャンネルで菓子盆に何を盛るかライターたちが競う記事をワクワク読んだことを思い出す。カジタのドリップコーヒーに、博多の女のどっしりした甘さがぴったりだった。
 今の部署になってから、午後過ぎからの勤務で時間に追われ、夕食を食べる習慣がなくなった。それは休日も同じで、ひとりでは滅多に18時以降の外食はしない。そんな背景に加えて、お給料日まで現金の持ち合わせが4千円しかなくても行きたい店を、千種に見つけた。店主がひとりで開いている、アラカルトはなく肉か魚の定食(1,880円)もしくは要予約のコースのみの料理店。丼いっぱいのサラダと、"食べる"と言うのが正しい青梗菜と白菜のコンソメスープが出てきて、夕方以降はシャッターを閉じる胃袋がピリつくのがわかった。肉料理の方を頼み、チーズハンバーグと若鶏のグリルが出てきた。鶏肉の皮目の香ばしさ、シンプルな塩胡椒と脂を楽しんでウキウキしていると、皿にまだ拳大のハンバーグがいる驚きと嬉しさよ。主菜2人前が出てきたのと同量、洋食の花形が並んでいてドキドキしてしまった。日替わりでメニューが変わるので、今度はワインが好きな同期と行こう。
 食後にスタバでチャイティーラテを飲んで時間を潰し、レイトショー。久方ぶりの劇場で「死霊館のシスターII」を観た。無性に食べたくて買ったキャラメルポップコーンMの空箱が、禍々しいものが出てきそうな空間を隠すのに役立つ。L サイズだったら、スクリーン全体を覆ってしまっただろう。劇中で、ポルトガル料理のフィジョアーダが登場した。神戸のブラジル料理店で食べた、甘くない粒あん入りシチューのようだった同名の料理との違いが気になる。その後すぐに怪異が炸裂し、食事どころではなくなっていたけれど。あまりに人が惨たらしく死に、トラウマになる体験ばかり起こるので、遺された人たちへの精神的ケアと回復の過程を見たくなった。鑑賞後もお腹は落ち着かず、伏見までゆっくりと歩いて帰路。
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jinmakazuhiro · 2 years ago
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朝ごはん 2023/01/19  ▼今日の献立▼ ─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─ ⌘ ホットサンド ⌘ 鱈のムニエル ⌘ インゲン豆のラブパクソテー ⌘ ポテトサラダ ⌘ キャロットラペ ⌘ ボイルラディッシュ ⌘ ミックスサラダ🥗 ─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─ おはようございます😃 めちゃ久しぶりにトーストをいただきます。 食パンを買ったので1週間くらい、パンの日はトーストアレンジになると思います。 で。 いつもの4w1hさんのホットサンドプレートを使って、ベーコン、コールスロー、玉ねぎ、チーズ(入れ忘れ)を具材に作ってみました。 ホットサンドって、具が何であれ、美味しい気がする🧐 今日は、冷凍庫のお魚の在庫も消費。鱈は安いから、すぐに使わないのに買っては、冷凍庫行きになるんですよね。。。 特に、豆の在庫は大量にありすぎて、ひよこ豆やインゲン豆など、いくつかの種類の缶が棚の中にぎっしり。2~3か月のうちに、ダイエット料理で使い切る計画です。 いろいろと物価が上がってきているから、少し出費を抑えるためにも、トーストの登場機会を増やしていくかもしれないですね... (トーストはいろんなメーカーのものを比べたことがないので、そういう意味では楽しみ) では、本日も楽しくいきましょう! ┈┈┈┈┈┈ ┈┈┈┈┈┈ ┈┈┈┈┈┈ #朝ごはん #朝ごはんプレート  #ワンプレート #ワンプレート朝ごはん #料理 #料理日記 #朝食レシピ  #クッキングラム #おうちごはん #デリスタグラム #朝食プレート #おうちカフェ #朝ごぱん #パンスタグラム #パンのある暮らし #パンとコーヒー #パン好きな人と繋がりたい #パンスタグラム #レシピ #ホットサンド #4w1h #鱈のムニエル #インゲン豆 #ラブパク #lovepaku #ポテトサラダ #キャロットラペ #ラディッシュ #ミックスサラダ (Matsuyama, Ehime) https://www.instagram.com/p/CnlJFBvSXH2/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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vegehana-food · 2 years ago
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✿ 白身魚のピカタ
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recipe-cookingclass · 2 years ago
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Home cooking tastes best. 『自家製豆腐ハンバーグ弁当と酢橘冷やかけ茶そば』 主菜 ◉国産自家製豆腐ハンバーグスパイス仕立て ふんわりジューシーで家族からも大好評。自家製ソースには岡山県産のマッシュルームを忍ばせて。発酵バターが香り、あっさりながらもこっくりで和洋食献立にぴったり。 主食 ◉胡麻塩発酵玄米雑穀ごはん 本日のお汁 ◉酢橘冷やかけ茶そば 国産茶そばに自家製のかえしと丁寧にとった出汁。そこに徳島産の酢橘でキリッとしめた一品。 まだまだ暑いので嬉しい一品です。 小鉢色々おかず ◉北海道産帆立の無添加国産酢味噌和え ◉万願寺唐辛子の胡麻油炒め ◉夏の終わりのオクラと干し大根 ◉半割ゆで卵 ◉大ぶり鱈子マヨソース ◉自家製国産鳥肝こんにゃくの生姜煮 ◉鳴門わかめの醤油煮 ◉夏の苦瓜と根菜のひじき和え ◉国産もずくときゅうりの三杯酢 ◉レタスと赤玉のグリーンサラダ ◉ビタミン貝割れ 本日の飲み物 ◉キリン一番搾り ◉ウォッカ 料理研究家 指宿さゆり ーーーーーーーーーーー #料理研究家指宿さゆり #レシピ開発 #レシピ制作 #レシピ制作専門スタジオ #料理は教養 #食は品性 #ハンバーグ弁当 #食育 #おばんざい #ハンバーグ #お昼ごはん #おうち定食 #ハンバーグ定食 #レシピ #薬膳 #豆腐ハンバーグ #おうち時間 #丁寧な暮らし #神戸三田プレミアムアウトレット #ランチ #三田市ランチ #茶そば #神戸料理教室 #神戸グルメ #小鉢定食 #酢味噌 #夜ごはん #小鉢 #ひやかけ #定食 (神戸市) https://www.instagram.com/p/CiMJ6Y8v3UI/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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sarukuragen · 5 years ago
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kininaru10 · 8 years ago
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(チーズ鱈をレンチンするだけ!超簡単!焼きチーズ鱈が絶品 | ライフハック.netから)
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kinosuke · 3 years ago
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レシピ(細口そうめん) #repost @paruchiizu ・・・ #今日のそうめん 【940日目】 鱈とトマトのバター豆乳クリームそうめん #鱈 #豆乳 #豆乳レシピ #バター #butter #クリームそうめん #そうめん #素麺 #手延べそうめん #somen #noodles #真砂喜之助製麺所 #毎日そうめん #そうめんアレンジ #素麺アレンジ #そうめんスタグラム #麺スタグラム #めんすたぐらむ #food #japanesefood #japanesenoodle #お昼ごはん #お昼ご飯 #おひるごはん #昼食 #ランチ #細口 http://kinosuke.tumblr.com https://www.instagram.com/p/Ca5xnusPFat/?utm_medium=tumblr
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kei-kamakura-blog · 6 years ago
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#20190114 #たらの竜田揚げ #365日のとっておきごはん #節約レシピ #お正月の余り物 @dime_hacks さんに取材していただきお正月の余り物を使ったレシピを提案してます^ ^ Do you like fish? レシピは「@ dime kei」とweb検索🔍してもらえたらでます^ ^ ・ #たら #鱈 #タラちゃん #たらレシピ #fishandchips #料理好きな人と繋がりたい #写真好きな人と繋がりたい #僕の番ごはん ・ https://www.instagram.com/p/BsnY7amgnW2/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=1tg5yg24zlyul
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tarohe-blog · 5 years ago
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2020.2.6 Thu.
岸和田産にんじん「彩誉(あやほまれ)」の冊子に掲載されてた、お知り合いの川崎さんのレシピを試してみたです。彩誉のバターライスですなあ。ご飯と一緒に炊くと、少し酸味が出て、こ��もおいしですなあ。鱈はオ��ーブオイルでソテーにしたです。
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753mic · 5 years ago
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正月に風邪をひき、年始の仕事をやっつけたところでダウンしました💥 . が、何年ぶりかってくらい丸1日グーグー寝たら、すっかり回復💪(鼻声ですが) . 睡眠ってすばらしい👏 好きなだけ寝れるってすばらしい👏 . おでん/白菜とエビの中華炒め/豚肉のBBQ炒め/ザーサイ入り中華オムレツ/鱈フライとタルタルソース(ゆで卵とパセリ)/ゆでほうれん草/ピクルス/じゃがいもとひじきの煮物/春雨サラダの素(ハム、錦糸卵、きゅうり)/なすとベーコンのコンソメ炒め/リボンにんじんのレモンマリネ . #レシピ #簡単レシピ #作り置きレシピ #献立 #時短ごはん #作り置き #常備菜 #おかず #つくりおき #つくおき #ストックおかず #料理 #クッキングラマー #cooking #instafood #foodphoto #staub #ストウブ #iwaki #おうちごはん #うちごはん #ママリクッキング #みんなの暮らし日記online #instacook #instahomemade #delistagrammer #homecooking #cookingram #food #cooking #kurashiru https://www.instagram.com/p/B7NjjkRg0e_/?igshid=1bm24n0v7wbjm
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tanamaphoto · 5 years ago
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【Blog】料理と内省(1/2)
ほんとうに苦しい時、わたしはてんで何も書けない。何にもできない、いわゆる「ぼんやり病」みたいなやつになる。
(ぼんやりはいつものことだ、という事実はここでは置いておく。)
震災のときもそうだった。兎角何かに触れるのが怖くなる。
いまこの、混沌とした世の中で、大好きな活字にも触れず(引っ越しをしてから大量の書籍を段ボールにしまい込んだままうじうじしている。
年賀状のやりとりをしている被爆者の松田さんに「あなたは引っ越しの達人かな!?」と言われたのであるが、何も好き好んで引っ越しを繰り返しているわけではない)
何をしているかといえば料理をしている。いつも以上に。
料理が好きだ。味見もしないしレシピも見ない、極めて出鱈目な方法でつくる料理である。実際、それは料理と言えるものかもわからない。
料理は、もやもやとした形のないイメージを具現化できる、��一の精神安定剤のような役割を担っているのだと思う。
わ��しの家系の女性は、知る限り大層な潔癖症だった。
当然、潔癖文化の中で育てられたので、幼年期から多感な10代の時代まで家庭内でのわたしの行動には実に様々な制限がつけられた。その制限のひとつひとつを挙げるたび友人は吃驚し、爆笑する。
ウケが良いので今ではネタのひとつとして面白おかしく話しては聞かせている。
特筆すべきは異常なまでにピッカピカのキッチンだ。
カバーがかけられるものにはカバーを、磨けるところは磨き、油分はおろか水の一滴も、曇りのひとつもそこには認められなかった。
コンロの周辺には、これもよく笑ってもらえるのだが
新聞の折り込みチラシがびっしりと敷き詰められているのである。
油跳ねを徹底的に防止するためなのであるがビジュアルがすごい。色味もすごい。情報量もすごい。すさまじい。そして当然時折引火したりもする。
ギャーと叫びながらめらめらと燃える汚いチラシをシンクにぶち投げ、しゅうしゅうと小さな灰の藻屑になるそれを脱力しながら眺めたのは一度や二度じゃない。
なにも、紙を貼らなくてもいいのに...と思うが、ものすごいスピードと頻度で取り換えられるので、折り込みチラシが最適だったのである。
少しでもそれらに汚れが付着しようものならば
すぐさま新しい折り込みチラシがさっとコンロの淵のサイズに折られ、敷き詰められる。
わたしも何度もそのチラシ・カバーづくりを手伝ったので今でもコンマ2秒でその形状を作り上げることができる。何の自慢にもならないが。
さてそんな厳戒態勢のキッチンであるため、キッチンは母(潔癖レベル100)のサンクチュアリであった。助太刀は許されるが、決して料理イニシアチブは握れない。
このころから漠然と、キッチンを自由に使うということに憧れ、その感情はむくむくと膨れ上がっていった。
そんな中、年に何度かわたしが自由にキッチンに立てる日々があった。
キッチンの長である母が長期の入退院を繰り返していたため、その期間は父や兄のお弁当を作ったり、遠足の日に自分のお弁当を作ったり、誰の目も気にせず包丁が使え、まな板が使え、鍋を振れたのである。
楽しい…! 
何かの写真で見たお花型のソーセージ、魚肉ソーセージをクッキー型で抜けばよいのではないかしら?と思い、試す。思った通りの形状。焦げ目を少し付ける。花��らが盛り上がり、油が浮き、生き生きしてくる。
たのしい。たのしい。普段からよく手伝いをしていたので、見様見真似で大抵の料理の工程は頭に入っていた。  
イメージの中ではぼんやりとしていたそれが、目の前ではっきりと、形になるのである。すさまじい自己肯定感だ。
長が帰還した時に不快な思いをさせないよう、もちろんチラシ・カバーをコンマ2秒で新品に取り換えるのも忘れない。
ある日のこと、入院している母に一人で会いに行くことになった。
当時私は10にも満たない年齢だった。なぜ一人で会いに行ったのか、自発的にそれをやったのだろうけれど記憶は曖昧である。
当時わたしは長崎県のちょうど真ん中あたりにある東彼杵郡に住んでいた(隣町は焼き物で有名な波佐見町)。
車社会の地方都市(都市ではないが)に住む身として初めて「JR」に乗って30分ちょっと、母の入院している病院のある佐世保市に向かった。それだけで大ごとである。
電車は随分恐ろしい乗り物に思えた。
わたしはよせばいいのに、 大手術を終えたばかりという母に食べさせたかったのだ 、使い捨てのお弁当箱に自分で作ったオムライスを詰めて電車に乗り込んでいた。
小さな心臓をばくばくと震えさせていた。卵に包まれた中身はチキンライス。とはいえ、チキンではなく、中身はひき肉とミックスベジタブルというでたらめさ。ただそれが我が家のチキンライスだった。
キッチンの長が作る我が家だけの美味しいチキンライスの味を、わたしは舌でよく覚えていた。
母親とやりとりしていた手紙の封書の部屋番号を何度も見返し、病室に着くと、真っ白な、消毒液臭い相部屋に母がいた。
とにかく、母が大きな手術を終えたというのが嬉しく、元気そうな顔が見れたのが嬉しく、
そして一人で母に会いに来られたというのが何より嬉しく誇らしく、わたしは高揚していた。
「オムライス作った!」
母にオムライスの入った紙袋を差し出すと、母の顔色が変わった。
要らない、と言うのである。
こりゃあ、予期してなかったぞ。
わたしはフリーズした。いらないと言われている。はて…
いや、でも、とアフターを断られたキャバクラ通いの中年のように、
気持ち悪い笑顔を浮かべて母にすがってみる。
「せっかく作ったけん、食べてよ」
すると母は語気を強くした。勝手にこんなことをしてどうする、要らないし、食べない。うろ覚えであるがそんなことを言われた気がする。
2、3度問答が続き、悲しみや怒り・くやしさで頭がパンクしたわたしは
「じゃあ帰る。こ���捨てる。」と病室を飛び出した。
何をやってるんだ、わたしは。
くしゃくしゃになった紙袋(”幸せは、バラの包みを開くとき…”でおなじみの玉屋デパートのアレである)と、
手も付けられなかったオムライスを手に、病院の前の川沿いととぼとぼと歩いていたら
何やら台車のような、100台の三輪車が連れ立って暴走しているような、ものすごい轟音が背後から迫ってきた。
振り返ると、点滴を付けたまま、病院着の母がものすごい形相で追いかけてくるのである。学校の怪談でやっていた「口裂け女」がフラッシュバックする。速い。速すぎないか?あの人、お腹切ってるんじゃないのか?
「うおおおおお」と言葉にならない悲鳴を上げわたしは逃げ、母も母で猛ダッシュで追ってくる。
佐世保川は日の光を受け水面をきらきらと輝かせる。マジックアワーとも言われる時間帯、柔らかな光を受けながら猛ダッシュで逃げる貧乏くさい小学生女子と、点滴を引きずりながら走る入院患者。異常である。地獄絵図である。
あっけなくわたしは捕獲され、捨てると言い放った無礼を叱られた。
「渡しなさい」と紙袋を奪い取ろうとする母を見て、わたしは初めて泣いた。
絶対に渡したくなかった。わたしはまた逃げ、どうやって帰ったのか覚えていないけれど、再び恐ろしい電車に乗り、病院のある佐世保市を後にした。
もうすっかり暗くなっていた。田舎の夜は暗い。透過性ゼロの深い濃紺がとっぷりとそこらを覆っているのに、自分だけが、安っぽい、さみしい、誰かが用意した蛍光灯の明かりに照らし出されて孤立しているように思えた。
自宅の最寄り駅のそばの小さなスーパーのごみ箱に紙袋を無理やり押し込んだのだけははっきりと覚えている。
捨てる前にもう一度お弁当箱の中を見た。
ケチャップで何らかの絵を描いていたものが透明なプラスチックの蓋に張り付いて醜く滲んでいた。確か初夏だったので、ぷんと嫌なにおいもした。
ひどくみじめな気持ちだった。自宅の前を走る大きな川ではボラがうるさく飛び跳ねていた。
後日。聞けば、手術直後体調がとても悪かったこと、食事制限をされていたこと(当たり前だ)、病室に冷蔵庫がないこと、などで母も慌て、冷たく断ってしまったと。母はわたしに詫びた。
弱っていた母の身体と、心を想像できなかった自分��恥ずかしく、さらにみじめになった。
わたしたち母娘はとても��が良かったのですぐに和解したのだけど、
その時の記憶は、それからもわたしの心に抜けない棘のように引っかかったまま時折チクチクと疼いた。
だけど、わたしは変わらず料理を好きでいた。
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vegehana-food · 3 years ago
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✿ ケッカソースかけ白身の魚のムニエル
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hirusoratamago · 5 years ago
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【QN】ある館の惨劇
 片田舎で依頼をこなした、その帰り道。  この辺りはまだ地方領主が収めている地域で、領主同士の小競り合いが頻発していた。  それに巻き込まれた領民はいい迷惑だ。慎ましくも回っていた経済が滞り、領主の無茶な要求が食糧さえも減らしていく。  珍しくタイミングの悪い時に依頼を受けてしまったと、パティリッタは浮かない顔で森深い峠を貫く旧道を歩いていた。
「捨てるわけにもなぁ」  革の背負い袋の中には、不足した報酬を補うためにと差し出されたパンとチーズ、干し肉、野菜が詰まっている。  肩にのしかかる重さは見過ごせないほどで、おかげで空を飛べない。  ただでさえ食糧事情の悪い中で用意してもらった報酬だから断りきれなかったし、食べるものを捨てていくというのは農家の娘としては絶対に取れない選択肢だ。  村に滞在し続ければ領主の争いに巻き込まれかねないし、結局考えた末に、しばらく歩いてリーンを目指すことに決めた。  2,3日この食料を消費しつつ過ごせば、この"荷物"も軽くなるだろうという見立てだ。
 この道はもう、殆ど利用されていないようだ。  雑草が生い茂り、嘗ての道は荒れ果てている。  鳥の声がした。同じ空を羽ばたく者として大抵の鳥の声は聞き分けられるはずなのに、その声は記憶にない。 「うげっ」  思わず空を仰げば、黒く分厚い雨雲が広がり始めているのが見えた。  その速度は早く、近いうちにとんでもない雨が降ってくるのが肌でわかった。
「うわ、うわ! 待って待って待って」  小雨から土砂降りに変わるまで、どれほどの時間もなかったはずだ。  慌てて雨具を身に着けたところでこの勢いでは気休めにもならない。  次の宿場まではまだ随分と距離がある。何処か雨宿りできる場所を探すべきだと判断した。  曲がりなりにも街道として使われていた道だ、何かしら建物はあるはずだと周囲を見渡してみると、木々の合間に一軒の館を見つけることができた。  泥濘み始めた地面をせっせと走り、館の玄関口に転がり込む。すっかり濡れ鼠になった衣服が纏わり付いて気持ちが悪い。
 改めて館を眺めてみた。立派な作りをしている。前庭も手入れが行き届いていて美しい。  だが、それが却って不審さを増していた。
 ――こんな場所に、こんな館は不釣り合いだ、と。思わずはいられなかったのだ���
 獅子を模したドアノッカーを掴み、館の住人に来客を知らせるべく扉に打ち付けた。  しばらく待ってみるが、応答はない。 「どなたかいらっしゃいませんかー!?」  もう一度ノッカーで扉を叩いて、今度は声も上げて見たが、やはり同じだった。  雨脚は弱まるところを知らず、こうして玄関口に居るだけでも雨粒が背中を叩きつけている。  季節は晩秋、雨の冷たさに身が震えてきた。  無作法だとはわかっていたが、このままここで雨に晒され続けるのも耐えられない。思い切って、ドアを開けようとしてみた。 「……あれ」  ドアは、引くだけでいとも簡単に開いた。  こうなると、無作法を働く範囲も思わず広がってしまうというものだ。  とりあえず中に入り、玄関ホールで家人が気づいてくれるのを待とうと考えた。
 館の中へ足を踏み入れ、後ろ手に扉を閉める。背負い袋を床におろし、一息ついた。  玄関ホールはやけに薄暗い。扉を締めてしまえばいきなり夜になってしまったかのようだ。 「……?」  暗闇に目が慣れるにつれ、ホールの中央に何かが転がっていることに気づいた。 「えっ」  それが人間だと気づくのに、少し時間が必要だった。 「ちょっ、大丈夫で――」  慌てて声をかけて跪き命の有無を確かめようとする。 「ひっ」  すぐに答えは出た。あまりにもわかりやすい証拠が揃っていたためだ。    その人間には、首が無かった。   服装からして、この館のメイドだろう。悪臭を考えるに、この死体は腐りかけだ。  切断された首は辺りには見当たらない。  玄関扉に向かってうつ伏せに倒れ、背中には大きく切り裂かれた痕。  何かから逃げようとして、背中を一撃。それで死んだか、その後続く首の切断で死んだか、考えても意味がない。  喉まで出かかった悲鳴をなんとか我慢して、立ち上がる。本能が"ここに居ては危険だ"と警鐘を鳴らしていた。  逃げると決めるのに一瞬で十分だった。踵を返し、扉に手をかけようとした。
 ――何かが、脚を掴んだ。    咄嗟に振り向き、そして。 「――んぎやゃあぁあぁぁぁあぁぁぁああぁッッッ!!!???」  パティリッタは今度こそあらん限りの絶叫をホールに響かせた。
「ふざっ、ふざけっ、離せこのっ!!!」  脚を掴んだ何か、首のないメイドの死体の手を思い切り蹴りつけて慌てて距離をとった。弓矢を構える。  全力で弦を引き絞り、意味があるかはわからないが心臓に向けて矢を立て続けに三本撃ち込んだ。  幸いにもそれで相手は動きを止めて、また糸の切れた人形のように倒れ伏す。
 死んだ相手を殺したと言っていいものか、そもそも本当に完全に死んだのか、そんな物を確認する余裕はなかった。  雨宿りの代金が己の��など冗談ではない。報酬の食糧などどうでもいい。大雨の中飛ぶのだって覚悟した。  玄関扉に手をかけ、開こうとする。 「な、なんでぇ!?」  扉が開かない。  よく見れば、扉と床にまたがるように魔法陣が浮かび上がっているのに気づいた。魔術的な仕組みで自動的な施錠をされてしまったらしい。  思い切り体当りした。びくともしない。  鍵をこじ開けようとした。だがそもそも、鍵穴や閂が見当たらない。 「開ーけーてー! 出ーしーてー!! いやだー!!! ふざけんなー!!!」  泣きたいやら怒りたいやら、よくわからない感情に任せて扉を攻撃し続けるが、傷一つつかなかった。 「ぜぇ、えぇ……くそぅ……」  息切れを起こしてへたり込んだ。疲労感が高ぶる感情を鎮めて行く中、理解する。  どうにかしてこの魔法陣を解除しない限り、絶対に出られない。
「考えろ考えろ……。逃げるために何をすればいいか……、整理して……」  どんなに絶望的な状況に陥っても、絶対に諦めない性分であることに今回も感謝する。  こういう状況は初めてではない。今回も乗り切れる、なんとかなるはずだと言い聞かせた。  改めて魔法陣を確認した。これが脱出を妨げる原因なのだ。何かを読み取り、解錠の足がかりを見つけなければならない。  指でなぞり、浮かんでいる呪文を一つずつ精査した。 「銀……。匙……。……鳥」  魔術知識なんてない自分には、この三文字を読み取るので精一杯だった。  だが、少なくとも手がかりは得た。
 立ち上がり、もう一度ホールを見渡した。  首なしメイドの死体はもう動かない。後は、館の奥に続く通路が一本見えるだけ。 「あー……やだやだやだ……!!」  悪態をつきながら足を進めると、左右に伸びる廊下に出た。  花瓶に活けられた花はまだ甘い香りを放っているが、それ以上に充満した腐臭が鼻孔を刺す。  目の前には扉が一つ。まずは、この扉の先から調べることにした。
 扉の先は、どうやら食堂のようだった。  食卓である長机が真ん中に置いてあり、左の壁には大きな絵画。向こう側には火の入っていない暖炉。部屋の隅に置かれた立派な柱時計。  生き物の気配は感じられず、静寂の中に時計のカチコチという音だけがやけに響いている。  まず、絵画に目が行った。油絵だ。  幸せそうに微笑む壮年の男女、小さな男の子。その足元でじゃれつく子犬の絵。  この館の住民なのだろうと察しが付いた。そしてもう、誰も生きてはいないのだろう。   続いて、食卓に残ったスープ皿に目をやった。 「うえぇぇっ……!」  内容物はとっくに腐って異臭を放っている。しかし異様なのは、その具材だ。  それはどう見ても人の指だった。  視界に入れないように視��を咄嗟に床に移すと、そこで何かが輝いたように見えた。 「……これ!」  そこに落ちていたのは、銀のスプーンだ。    銀の匙。もしかすると、これがあの魔法陣の解錠の鍵になるのではないかと頬を緩めた。  しかし、丹念に調べてみるとこのスプーンは外れであることがわかり、肩を落とす。  持ち手に描かれた細工は花の絵柄だったのだ。 「……待てよ」  ここが食堂ということは、すぐ近くには調理場が設けられているはずだ。  ならば、そこを探せば目的の物が見つかるかもしれない。  スプーンは手持ちに加えて、逸る気持ちを抑えられずに調理場へと足を運んだ。
 予想通り、食堂を抜けた先の廊下の目の前に調理場への扉があった。 「うわっ! ……最悪っ」  扉を開けて中へ入れば無数のハエが出迎える。食糧が腐っているのだろう。  鍋もいくつか竈に並んでいるが、とても覗いてみる気にはなれない。  それより、入り口すぐに設置された食器棚だ。開いてみれば、やはりそこには銀製の食器が収められていた。  些か不用心な気もするが、厳重に保管されていたら探索も面倒になっていたに違いない。防犯意識の低いこの館の住人に感謝しながら棚を漁った。 「……あった!」  銀のスプーンが一つだけ見つかった。だが、これも外れのようだ。  意匠は星を象っている。思わず投げ捨てそうになったが、堪えた。  まだ何処かに落ちていないかと探してみるが、見つからない。 「うん……?」  代わりに、メモの切れ端を見つけることができた。
 "朝食は8時半。   10時にはお茶を。   昼食・夕食は事前に予定を伺っておく。
  毎日3時、お坊ちゃんにおやつをお出しすること。"
 使用人のメモ書きらしい。特に注意して見るべきところはなさそうだった。  ため息一つついて、メモを放り出す。まだ、探索は続けなければならないようだ。  廊下に出て、並んだ扉を数えると2つある。  一番可能性のある調理場が期待はずれだった以上、虱潰しに探す必要があった。
 最も近い扉を開いて入ると、小部屋に最低限の生活用品が詰め込まれた場所に出た。  クローゼットを開けば男物の服が並んでいる。下男の部屋らしい。  ���に発見もなく、次の扉へと手をかけた。こちらもやはり使用人の部屋らしいと推察ができた。  小物などを見る限り、ここは女性が使っていたらしい。  あの、首なしメイドだろうか。 「っ……!」  部屋には死臭が漂っていた。出どころはすぐにわかる。クローゼットの中からだ。 「うあー……!」  心底開きたくない。だが、あの中に求めるものが眠っている可能性を否定できない。 「くそー!!」  思わずしゃがみこんで感情の波に揺さぶられること数分、覚悟を決めて、クローゼットに手をかけた。 「――っ」  中から飛び出してきたのは、首のない死体。
 ――やはり動いている!
「だぁぁぁーーーっ!!!」  もう大声を上げないとやってられなかった。 ��即座に距離を取り、やたらめったら矢を撃ち込んだ。倒れ伏しても追撃した。  都合7本の矢を叩き込んだところで、死体の様子を確認する。動かない。  矢を回収し、それからクローゼットの中身を乱暴に改めた。女物の服しか見つからなかった。    徒労である。クローゼットの扉を乱暴に閉めると、部屋を飛び出した。  すぐ傍には上り階段が設けられていた。何かを引きずりながら上り下りした痕が残っている。 「……先にあっちにしよ」  最終的に2階も調べる羽目になりそうだが、危険が少なそうな箇所から回りたいのは誰だって同じだと思った。  食堂前の廊下を横切り、反対側へと抜ける。  獣臭さが充満した廊下だ。それに何か、動く気配がする。  選択を誤った気がするが、2階に上がったところで同じだと思い直した。    まずは目の前の扉を開く。  調度品が整った部屋だが、使用された形跡は少ない。おそらくここは客室だ。  不審な点もなく、内側から鍵もかけられる。必要であれば躰を休めることができそうだが、ありえないと首を横に振った。  こんな化け物だらけの屋敷で一寝入りなど、正気の沙汰ではない。  すぐに踵を返して廊下に戻り、更に先を調べようとした時だった。
 ――扉を激しく打ち開き、どろどろに腐った肉体を引きずりながら犬が飛び出してきた!   「ひぇあぁぁぁーーーっ!!!???」  素っ頓狂な悲鳴を上げつつも、躰は反射的に矢を番えた。  しかし放った矢がゾンビ犬を外れ、廊下の向こう側へと消えていく。 「ちょっ!? えぇぇぇぇっ!!!」  二の矢を番える暇もなく、ゾンビ犬が飛びかかる。  慌てて横に飛び退いて、距離を取ろうと走るもすぐに追いつかれた。  人間のゾンビはあれだけ鈍いのに、犬はどうして生前と変わらぬすばしっこさを保っているのか、考えたところで答えは出ないし意味がない。  大事なのは、距離を取れないこの相手にどう矢を撃ち込むかだ。 「ほわぁー!?」  幸い攻撃は読みやすく、当たることはないだろう。ならば、と足を止め、パティリッタはゾンビ犬が飛びかかるのを待つ。 「っ! これでっ!!」  予想通り、当たりもしない飛びかかりを華麗に躱したその振り向きざま、矢を放った。  放たれた矢がゾンビ犬を捉え、床へ縫い付ける。後はこっちのものだ。 「……いよっし!」  動かなくなるまで矢を撃ち込み、目論見がうまく行ったとパティリッタはぴょんと飛び跳ねてみせた。    ゾンビ犬が飛び出してきた部屋を調べてみる。  獣臭の充満した部屋のベッドの上には、首輪が一つ落ちていた。 「……ラシー、ド……うーん、ということは……」  あのゾンビ犬は、この館の飼い犬か。絵画に描かれていたあの子犬なのだろう。  思わず感傷に浸りかけて、我に返った。
 廊下に残った扉は一つ。最後の扉の先は、納戸のようだ。  いくつか薬が置いてあっただけで、めぼしい成果は無かった。  こうなると、やはり2階を探索するしかない。 「なんで���プーン探すのにこんなに歩きまわらなきゃいけないんだぁ……」
 慎重に階段を登り、2階へ足を踏み入れた。  まずは今まで通り、手近な扉から開いて入る。ここは書斎のようだった。  暗闇に目が慣れた今、書斎机に何かが座っているのにすぐ気づいた。  本来頭があるべき場所に何もないことも。  服装を見るに、この館の主人だろう。この死体も動き出すかもしれないと警戒して近づいてみるが、その気配は無かった。 「うげぇ……」  その理由も判明した。この死体は異常に損壊している。  指もなく、全身至るところが切り裂かれてズタズタだ。明確な悪意、殺意を持っていなければこうはならない。 「ほんっともう、やだ。なんでこんなことに……」  この屋敷に潜んでいるかもしれない化け物は、殺して首を刈るだけではなく、このようななぶり殺しも行う残忍な存在なのだと強く認識した。  部屋を探索してみると、机の上にはルドが散らばっていた。これは、頂いておいた。  更に本棚には、この館の主人の日記帳が収められていた。中身を検める。
 その中身は、父親としての苦悩が綴られていた。  息子が不死者の呪いに侵され、異形の化け物と化したこと。  殺すのは簡単だが、その決断ができなかったこと。  自身の妻も気が触れてしまったのかもしれないこと。  更に読み進めていけば、気になる記述があった。 「結界は……入り口のあれですよね。ここ、地下室があるの……?」  この館には地下室がある。その座敷牢に異形の化け物と化した息子を幽閉したらしい。  しかし、それらしい入り口は今までの探索で見つかってはいない。別に、探す必要がなければそれでいいのだが。 「最悪なのはそのまま地下室探索コースですよねぇ……。絶対やだ」    書斎を後にし、次の扉に手をかけてみたが鍵がかかっていた。 「ひょわぁぁぁっ!?」  仕方なく廊下の端にある扉へ向かおうとしたところ、足元を何かが駆け抜けた。  なんのことはないただのネズミだったのだが、今のパティリッタにとっては全てが恐怖だ。 「あーもー! もー! くそー!」  悪態をつきながら扉を開く。小さな寝台、散らばった玩具が目に入る。  ここは子供部屋のようだ。日記の内容を考えるに、化け物になる前は息子が使用していたのだろう。  めぼしいものは見当たらない。おもちゃ箱の中に小さなピアノが入っているぐらいで、後はボロボロだ。  ピアノは、まだ音が出そうだった。 「……待てよ……」  弾いたところで何があるわけでもないと考えたが、思い直す。  本当に些細な思いつきだった。それこそただの洒落で、馬鹿げた話だと自分でも思うほどのものだ。
 3つ、音を鳴らした。この館で飼われていた犬の名を弾いた。 「うわ……マジですか」  ピアノの背面が開き、何かが床に落ちた。それは小さな鍵だった。 「我ながら馬鹿な事考えたなぁと思ったのに……。これ、さっきの部屋に……」  その予想は当たった。鍵のかかっていた扉に、鍵は合致したのだ。
 その部屋はダブルベッドが中央に置かれていた。この館の夫妻の寝室だろう。  ベッドの上に、人が横たわっている。今まで見てきた光景を鑑みるに、その人物、いや、死体がどうなっているかはすぐにわかった。  当然首はない。服装から察するに、この死体はこの館の夫人だ。  しかし、今まで見てきたどの死体よりも状態がいい。躰は全くの無傷だ。  その理由はなんとなく察した。化け物となってもなお息子に愛情を注いだ母親を、おそらく息子は最も苦しませずに殺害したのだ。  逆に館の主人は、幽閉した恨みをぶつけたのだろう。 「……まだ、いるんだろうなぁ」  あれだけ大騒ぎしながらの探索でその化け物に出会っていないのは奇跡的でもあるが、この先、確実に出会う予感がしていた。  スプーンは、見つかっていないのだ。残された探索領域は一つ。地下室しかない。    もう少し部屋を探索していると、クローゼットの横にメモが落ちていた。  食材の種類や文量が細かく記載されており、どうやらお菓子のレシピらしいことがわかる。 「あれ……?」  よく見ると、メモの端に殴り書きがしてあった。 「夫の友人の建築家にお願いし、『5分前』に独りでに開くようにして頂いた……?」  これは恐らく、地下室の開閉のことだと思い当たる。 「……そうだ、子供のおやつの時間だ。このメモの内容からしてそうとしか思えません」  では、5分前とは。 「おやつの時間は……そうか。わかりましたよ……!」  地下室の謎は解けた。パティリッタは、急ぎ食堂へと向かう。
「5分前……鍵は、この時計……!」  食堂の隅に据え付けられた時計の前に戻ってきたパティリッタは、その時計の針を弄り始めた。 「おやつは3時……その、5分前……!」  2時55分。時計の針を指し示す。 「ぴぃっ!?」  背後で物音がして、心臓が縮み上がった。  慌てて振り向けば、食堂の床石のタイルが持ち上がり、地下への階段が姿を現していた。  なんとも形容しがたい異様な空気が肌を刺す。  恐らくこの先が、この屋敷で最も危険な場所だ。本当にどうしてこの館に足を踏み入れたのか、後悔の念が強まる。 「……行くしか無い……あぁ……いやだぁ……! 行くしか無いぃ……」  しばらく泣きべそをかいて階段の前で立ち尽くした。これが夢であったらどんなにいいか。  ひんやりとした空気も、腐臭も、時計の針の音も、全てが現実だと思い知らせてくる。  涙を拭いながら、階段を降りていく。
 降りた先は、石造りの通路だった。  異様な雰囲気に包まれた通路は、激しい寒気すら覚える。躰が雨に濡れたからではない。
 ――死を間近に感じた悪寒。
 一歩一歩、少しずつ歩みを進めた。通路の端までなんとかやってきた。そこには、鉄格子があった。 「……! うぅぅ~……!!」  また泣きそうになった。鉄格子は、飴細工のように捻じ曲げられいた。    破壊されたそれをくぐり、牢の中へ入る。 「~~~っ!!!」  その中の光景を見て思わず地団駄を踏んだ。  棚に首が、並んでいる。誰のものか考えなくともわかる。  合計4つ、この館の人間の犠牲者全員分だ。  調べられそうなのはその首が置かれた棚ぐらいしかない。    一つ目は男性の首だ。必死に恐怖に耐えているかのような表情を作っていた。これは、下男だろう。  二つ目も男性の首だ。苦痛に歪みきった表情は、死ぬまでにさぞ手酷い仕打ちを受けたに違いなかった。これがこの館の主人か。  三つ目は女性の首だ。閉じた瞳から涙の跡が残っている。夫人の首だろう。  四つ目も女性の首。絶望に沈みきった表情。メイドのものだろう。 「……これ……」  メイドの髪の毛に何かが絡んでいる。銀色に光るそれをゆっくりと引き抜いた。  鳥の意匠が施された銀のスプーン。 「こ、これだぁ……!!」  これこそが魔法陣を解錠する鍵だと、懐にしまい込んでパティリッタは表情を明るくした。  しかしそれも、一瞬で恐怖に変わる。    ――何かが、階段を降りてきている。   「あぁ……」  それが何か、もうとっくに知っていた。逃げ場は、無かった。弓を構えた。 「なんで、こういう目にばっかりあうんだろうなぁ……」  粘着質な足音を立てながら、その異形は姿を現した。  "元々は"人間だったのであろう、しかし体中の筋肉は出鱈目に隆起し、顔があったであろう部分は崩れ、悪夢というものが具現化すればおおよそこのようなものになるのではないかと思わせた。  理性の光など見当たらない。穴という穴から液体を垂れ流し、うつろな瞳でこちらを見ている。  ゆっくりと、近づいてくる。 「……くそぉ……」  歯の根が合わずがたがたと音を立てる中、辛うじて声を絞り出す。 「死んで……たまるかぁ……!!」  先手必勝とばかりに矢を射掛けた。顔らしき部分にあっさりと突き刺さる。  それでも歩みは止まらない。続けて矢を放つ。まだ止まらない。  接近を許したところで、全力で脇を走り抜けた。異形の伸ばした手は空を切る。  対処さえ間違えなければ勝てるはず。そう信じて異形を射抜き続けた。
「ふ、不死身とか言うんじゃないでしょうねぇ!? ふざけんな反則でしょぉ!?」    ――死なない。    今まで見てきたゾンビとは格が違う。10本は矢を突き立てたはずなのに、異形は未だに動いている。 「し、死なない化け物なんているもんですか! なんとかなる! なんとかなるんだぁっ!! こっちくんなーっ!!!」  矢が尽きたら。そんな事を考えたら戦えなくなる。  パティリッタは無心で矢を射掛け続けた。頭が急所であろうことを信じて、そこへ矢を突き立て続けた。 「くそぅっ! くそぅっ!」  5本、4本。 「止まれー! 止まれほんとに止まれー!」  3本、2本。 「頼むからー! 死にたくないからー!!」  1本。 「あああぁぁぁぁっ!!!」  0。  最後の矢が、異形の頭部に突き刺さった。    ――動きが、止まった。
「あ、あぁ……?」  頭部がハリネズミの様相を呈した異形が倒れ伏す。 「あぁぁぁもう嫌だぁぁぁ!!!」  死んだわけではない。既に躰が再生を始めていた。しかし、逃げる隙は生まれた。  すぐにねじ曲がった鉄格子をくぐり抜けて階上へ飛び出し、一目散に入り口へ駆ける。  後ろからうめき声が迫ってくる。猶予はない。 「ぎゃああああもう来たあああぁぁぁぁ!!!」  玄関ホールへたどり着いたと同時に、後ろの扉をぶち破って再び異形が現れる。  無秩序に膨張を続けた躰は、もはや人間であった名残を残していない。  異形が歪な腕を、伸ばしてくる。 「スプーンスプーン! はやくはやくはやくぅ!!!」  もう手持ちのスプーンから鍵を選ぶ余裕すらない。3本纏めて取り出して扉に叩きつけた。  肩を、異形の手が叩く。 「うぅぅぐぅぅぅ~ッッッ!!!」  もう涙と鼻水で顔はぐちゃぐちゃだった。  後ろを振り返れば死ぬ。もうパティリッタは目の前の扉を睨みつけるばかりだ。  叩きつけたスプーンの内1本が輝き、魔法陣が共鳴する。 「ぎゃー! あー!! わーっ!! あ゛ーーーッッッ!!!」  かちゃり、と音がした。  と同時に、パティリッタは全く意味を成さない叫び声を上げながら思い切り扉を押し開いて外へと転がり出た。
 いつしか雨は止んでいた。  雲間から覗いた夕日が、躰に纏わり付いた忌まわしい物を取り払っていく。 「あ、あぁ……」  西日が屋敷の中へと差し込み、異形を照らした。異形の躰から紫紺の煙が上がる。  もがき苦しみながら、それでもなお近づいてくる。走って逃げたいが、遂に腰が抜けてしまった。  ぬかるんだ地面を必死の思いで這いずって距離を取りながら、どうかこれで異形が死ぬようにと女神に祈った。
 異形の躰が崩れていく。その躰が完全に崩れる間際。 「……あ……」    ――パティリッタは、確かに無邪気に笑う少年の姿を見た。    翌日、パティリッタは宿場につくなり官憲にことのあらましを説明した。  館は役人の手によって検められ、あれこれと詮議を受ける羽目になった。  事情聴取の名目で留置所に三日間放り込まれたが、あの屋敷に閉じ込められた時を思えば何百倍もマシだった。  館の住人は、縁のあった司祭によって弔われるらしい。  それが何かの救いになるのか、パティリッタにとってはもはやどうでも良かった。  ただ、最後に幻視したあの少年の無邪気な笑顔を思い出せば、きっと救われるのだろうとは考えた。 「……帰りましょう、リーンに。あたしの日常に……」
「……もう、懲り懲りだぁー!!」  リーンへの帰途は、晴れ渡っていた。
 ――ある館の、惨劇。
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