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汚辱の日々 さぶ
1.無残
日夕点呼を告げるラッパが、夜のしじまを破って営庭に鳴り響いた。
「点呼! 点呼! 点呼!」
週番下士官の張りのある声が静まりかえった廊下に流れると、各内務班から次々に点呼番号を称える力に満ちた男達の声が騒然と漠き起こった。
「敬礼ッ」
私の内務班にも週番士官が週番下士官を従えて廻って来て、いつもの点呼が型通りに無事に終った。辻村班長は、これも毎夜の通り
「点呼終り。古兵以上解散。初年兵はそのまま、班付上等兵の教育をうけよ。」
きまりきった台詞を、そそくさと言い棄てて、さっさと出ていってしまった。
班付上等兵の教育とは、言い換えれば「初年兵のビンタ教育」その日の初年兵の立居振舞いのすべてが先輩達によって棚卸しされ、採点・評価されて、その総決算がまとめて行われるのである。私的制裁をやると暴行罪が成立し、禁止はされていたものの、それはあくまで表面上���のこと、古兵達は全員残って、これから始まる凄惨で、滑稽で、見るも無残なショーの��幕を、今や遅しと待ち構えているのであった。
初年兵にとつては、一日のうちで最も嫌な時間がこれから始まる。昼間の訓練・演習の方が、まだしもつかの間の息抜きが出来た。
戦闘教練で散開し、隣の戦友ともかなりの距離をへだてて、叢に身を伏せた時、その草いきれは、かつて、学び舎の裏の林で、青春を謳歌して共に逍遙歌を歌い、或る時は「愛」について、或る時は「人生」について、共に語り共に論じあったあの友、この友の面影を一瞬想い出させたし、また、土の温もりは、これで母なる大地、戎衣を通じて肌身にほのぼのと人間的な情感をしみ渡らせるのであった。
だが、夜の初年兵教育の場合は、寸刻の息を抜く間も許されなかった。皓々(こうこう)とした電灯の下、前後左右、何かに飢えた野獣の狂気を想わせる古兵達の鋭い視線が十重二十重にはりめぐらされている。それだけでも、恐怖と緊張感に身も心も硬直し、小刻みにぶるぶる震えがくるのだったが、やがて、裂帛(れっぱく)の気合
怒声、罵声がいり乱れるうちに、初年兵達は立ち竦み、動転し、真ッ赤に逆上し、正常な神経が次第々に侵され擦り切れていった。
その過程を眺めている古兵達は誰しも、婆婆のどの映画館でも劇場でも観ることの出来ない、スリルとサスペンスに満ち溢れ、怪しい雰囲気につつまれた素晴しい幻想的なドラマでも見ているような錯覚に陥るのであった。幻想ではない。ここでは現実なのだ。現実に男達の熱気が火花となって飛び交い炸裂したのである。
なんともやりきれなかった。でも耐え難い恥辱と死につながるかもしれない肉体的苦痛を覚悟しない限り抜け出せないのである。ここを、この軍隊と云う名の檻を。それがあの頃の心身共に育った若者達に課せられた共通の宿命であった。
この日は軍人勅諭の奉唱から始まった。
「我ガ国ノ軍隊ハ代々天皇ノ統率シ賜ウトコロニゾアル……」
私は勅諭の奉唱を仏教の読経、丁度そんなものだと思っていた。精神が忘れ去られ、形骸だけが空しく機械的に称えられている。又虐げられた人々の怨念がこもった暗く重く澱んだ呻き、それが地鳴りのように聞こえてくるそんな��にも感じていた。
勅諭の奉唱が一区切りついたところで、一人の古兵が教育係の上等兵に何か耳うちした。頷いた上等兵は、
「岩崎、班長殿がお呼びだ。すぐ行けッ」
全員の目が私に集中している。少くとも私は痛い程そう感じた。身上調査のあったあの日以来、私は度々辻村机長から呼び出しをうけた。あいつ、どうなってんだろ。あいつ班長殿にうまく、ゴマすってるんじゃないか。あいつ、俺達のことを、あることないこと、班長殿の気に入るように密告してるんじゃないか。同年兵も古兵達も、皆がそんな風に思っているに違いない。私は頑なにそう思い込んでいた。
つらかった。肩身が狭かった。
もともと私は、同年兵達とも古兵達とも、うまくいっていなかった。自分では余り意識しないのだが、私はいつも育ちや学歴を鼻にかけているように周囲から見られていたようである。運動神経が鈍く、腕力や持久力がからっきし駄目、することなすことがヘマばかり、ドジの連続の弱兵のくせに、その態度がデカく気障(きざ)っぽく嫌味で鼻持ちがならない。そう思われているようだった。
夏目漱石の「坊ちゃん」は親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしていたと云うが、私は生まれつき人みしりのする損なたちだった。何かの拍子にいったん好きになると、その人が善人であれ悪人であれ、とことん惚れ込んでしまうのに、イケ好かない奴と思うともう鼻も引つかけない。気軽に他人に話しかけることが出来ないし、話しかけられても、つい木で鼻をくくったような返事しかしない。こんなことではいけないと、いつも自分で自分を戒めているのだが、こうなってしまうのが常である。こんなことでは、同年兵にも古兵にも、白い眼で見られるのは至極当然内務班でも孤独の影がいつも私について廻っていた。
あいつ、これから始まる雨霰(あめあられ)のビンタを、うまく免れよって――同年兵達は羨望のまなざしを、あいつ、班長室から戻って来たら、ただではおかないぞ、あの高慢ちきで可愛いげのないツラが変形するまで、徹底的にぶちのめしてやるから――古兵達は憎々しげなまなざしを、私の背に向って浴せかけているような気がして、私は逃げるようにその場を去り辻村班長の個室に急いだ。
2.玩弄
部屋の前で私は軽くノックした。普通なら「岩崎二等兵、入りますッ」と怒鳴らねばならないところだが、この前、呼び出しをうけた時に、特にノックでいいと辻村班長から申し渡されていたのである。
「おう、入れ」
低いドスのきいた返事があった。
扉を閉めると私はいったん直立不動の姿勢をとり、脊筋をぴんとのばしたまま、上体を前に傾け、しゃちこばった敬礼をした。
辻村班長は寝台の上に、右手で頭を支えて寝そべりながら、じっと私を、上から下まで射すくめるように見据えていたが、立ち上がって、毛布の上に、どっかとあぐらをかき襦袢を脱ぎすてると、
「肩がこる、肩を揉め」
傲然と私に命じた。
私も寝台に上がり、班長の後に廻って慣れぬ手つきで揉み始めた。
程よく日焼けして艶やかで力が漲っている肩や腕の筋肉、それに黒々とした腋の下の毛のあたりから、男の匂いがむっと噴き出てくるようだ。同じ男でありながら、私の身体では、これ程官能的で強烈な匂いは生まれてこないだろう。私のは、まだまだ乳臭く、淡く、弱く、男の匂いと云うには程遠いものであろう。肩や腕を、ぎこちない手つきで揉みながら、私はふっと鼻を彼の短い頭髪やうなじや腋に近づけ、深々とこの男の乾いた体臭を吸い込むのだった。
「おい、もう大分、慣れて来たか、軍隊に」
「……」
「つらいか?」
「いエ……はァ」
「どっちだ、言ってみろ」
「……」
「つらいと言え、つらいと。はっきり、男らしく。」
「……」
「貴様みたいな、娑婆で、ぬくぬくと育った女のくさったようなやつ、俺は徹底的に鍛えてやるからな……何だ、その手つき……もっと、力を入れて……マジメにやれ、マジメに……」
辻村班長は、岩崎家のぼんぼんであり、最高学府を出た青白きインテリである私に、マッサージをやらせながら、ありったけの悪態雑言を浴びせることを心から楽しんでいる様子であった。
ごろりと横になり、私に軍袴を脱がさせ、今度は毛深い足や太股を揉みほぐし、足の裏を指圧するように命じた。
乱れた越中褌のはしから、密生した剛毛と徐々に充血し始めた雄々しい男の肉茎が覗き生臭い股間の匂いが、一段と激しく私の性感をゆさぶり高ぶらせるのであった。
コツコツ、扉を叩く音がした。
「おお、入れ」
私の時と同じように辻村班長は横柄に応えた。今時分、誰が。私は思わず揉む手を止めて、その方に目を向けた。
入って来たのは――上等兵に姿かたちは変ってはいるが――あっ、辰ちゃんではないか。まぎれもなく、それは一丁目の自転車屋の辰ちゃんなのだ。
私の家は榎町二丁目の豪邸。二丁目の南、一丁目の小さな水落自転車店、そこの息子の辰三は、私が小学校の頃、同じ学年、同じクラスだった。一丁目と二丁目の境、その四つ角に「つじむら」と云ううどん・そば・丼ぶり物の店があり、そこの息子が今の辻村班長なのである。
私は大学に進学した関係で、徴兵検査は卒業まで猶予されたのであるが、彼―― 水落辰三は法律通り満二十才で徴兵検査をうけ、その年か翌年に入隊したのだろう。既に襟章の星の数は私より多く、軍隊の垢も、すっかり身についてしまっている様子である。
辰ちゃんは幼い時から、私に言わせれば、のっぺりした顔だちで、私の好みではなかったが、人によっては或いは好男子と言う者もあるかもしれない。どちらかと言えば小柄で小太り、小学校の頃から既にませていて小賢しく、「小利口」と云う言葉が、そのままぴったりの感じであった。当時のガキ大将・辻村に巧みにとり入って、そのお気に入りとして幅をきかしていた。私が中学に入って、漢文で「巧言令色スクナシ仁」と云う言葉を教わった時に「最っ先に頭に想い浮かべたのはこの辰ちゃんのことだった。ずる賢い奴と云う辰ちゃんに対する最初の印象で、私は殆んどこの辰ちゃんと遊んだ記憶も、口をきいた記憶もなかったが、顔だけは、まだ頭の一隅に鮮明に残っていた。
辻村班長は私の方に向って、顎をしゃくり上げ、辰ちゃん、いや、水落上等兵に、「誰か分かるか。」
意味あり気に、にやっと笑いながら尋ねた
「うん」
水落上等兵は卑しい笑みを歪めた口もとに浮かべて頷いた。
「岩崎、裸になれ。裸になって、貴様のチンポ、水落に見てもらえ。」
頭に血が昇った。顔の赤らむのが自分でも分った。でも抵抗してみたところで、それが何になろう。それに恥ずかしさに対して私は入隊以来もうかなり不感症になっていた。部屋の片隅で、私は手早く身につけていた一切合切の衣類を脱いで、生まれたままの姿にかえった。
他人の眼の前に裸身を晒す、そう思うだけで、私の意志に反して、私の陰茎はもう「休メ」の姿勢から「気ヲ付ケ」の姿勢に変り始めていた。
今日は辻村班長の他に、もう一人水落上等兵が居る。最初から突っ張ったものを披露するのは、やはり如何にもきまりが悪かった。しかも水落上等兵は、私が小学校で級長をしていた時の同級生なのである。
私の心の中の切なる願いも空しく、私のその部分は既に独白の行動を開始していた。私はどうしても私の言うことを聞かないヤンチャ坊主にほとほと手を焼いた。
堅い木製の長椅子に、辻村班長は越中褌だけの姿で、水落上等兵は襦袢・軍袴の姿で、並んで腰をおろし、旨そうに煙草をくゆらしていた。班長の手招きで二人の前に行くまでは、私は両手で股間の突起を隠していたが、二人の真正面に立った時は、早速、隠し続ける訳にもいかず、両手を足の両側につけ、各個教練で教わった通りの直立不動の姿勢をとった。
「股を開け。両手を上げろ」
命ぜられるままに、無様な格好にならざるを得なかった。二人の視線��避けて、私は天井の一角を空ろに眺めていたが、私の胸の中はすっかり上気して、不安と、それとは全く正反対の甘い期待とで渦巻いていた。
二人は代る代る私の陰茎を手にとって、きつく握りしめたり、感じ易い部分を、ざらざらした掌で撫で廻したりしはじめた。
「痛ッ」
思わず腰を後にひくと、
「動くな、じっとしとれ」
低い威圧的な声が飛ぶ。私はその部分を前につき出し気味にして、二人の玩弄に任せると同時に、高まる快感に次第に酔いしれていった。
「廻れ右して、四つん這いになれ。ケツを高くするんだ。」
私の双丘は水落上等兵の手で押し拡げられた。二人のぎらぎらした眼が、あの谷間に注がれていることだろう。板張りの床についた私の両手両足は、時々けいれんをおこしたように、ぴくッぴくッと引き吊った。
「顔に似合わず、案外、毛深いなアこいつ」
水落上等兵の声だった。突然、睾丸と肛門の間や、肛門の周囲に鈍い熱気を感じた。と同時に、じりッじりッと毛が焼けて縮れるかすかな音が。そして毛の焦げる匂いが。二人は煙草の火で、私の菊花を覆っている黒い茂みを焼き払い出したに違いないのである。
「熱ッ!」
「動くな、動くとやけどするぞ」
辻村班長の威嚇するような声であった。ああ、目に見えないあのところ、今、どうなってるんだろう。どうなってしまうのだろう。冷汗が、脂汗が、いっぱいだらだら――私の神経はくたくたになってしまった。
3.烈情
「おい岩崎、今日はな、貴様にほんとの男ってものを見せてやっからな。よーく見とれ」
四つん這いから起きあがった私に、辻村班長は、ぶっきらぼうにそう言った。辻村班長が水落上等兵に目くばせすると、以心伝心、水落上等兵はさっさと着ているものを脱ぎ棄てた。裸で寝台の上に横になった水落上等兵は、恥ずかしげもなく足を上げてから、腹の上にあぐらを組むように折り曲げ、辻村班長のものを受入れ易い体位になって、じっと眼を閉じた。
彼白身のものは、指や口舌で何の刺戟も与えていないのに、既に驚くまでに凝固し若さと精力と漲る力をまぶしく輝かせていた。
「いくぞ」
今は褌もはずし、男一匹、裸一貫となった辻村班長は、猛りに猛り、水落上等兵を押し分けていった。
「ううッ」
顔をしかめ、引き吊らせて、水落上等兵は呻き、
「痛ッ……痛ッ……」と二言三言、小さな悲鳴をあげたが、大きく口をあけて息を吐き、全身の力を抜いた。彼の表情が平静になるのを待って、辻村班長はおもむろに動いた。大洋の巨大な波のうねりのように、大きく盛り上がっては沈み、沈んでは又大きく盛り上がる。永落上等兵の額には粒の汗が浮かんでいた。
凄まじい光景であった。凝視する私の視線を避けるように、流石の永落上等兵も眼を閉じて、烈しい苦痛と屈辱感から逃れようとしていた。
「岩崎、ここへ来て、ここをよーく見ろ」
言われるがままに、私はしゃがみこんで、局部に目を近づけた。
一心同体の男達がかもし出す熱気と、激しい息づかいの迫力に圧倒されて、私はただ茫然と、その場に崩れるようにすわりこんでしまった。
戦いは終った。戦いが烈しければ烈しい程それが終った後の空間と時間は、虚しく静かで空ろであった。
三人の肉体も心も燃え尽き、今は荒涼として、生臭い空気だけが、生きとし生ける男達の存在を証明していた。
男のいのちの噴火による恍惚感と、その陶酔から醒めると、私を除く二人は、急速にもとの辻村班長と水落上等兵に戻っていった。先程までのあの逞しい情欲と激動が、まるで嘘のようだった。汲(く)めども尽きぬ男のエネルギーの泉、そこでは早くも新しい精力が滾々(こんこん)と湧き出しているに達いなかった。
「見たか、岩崎。貴様も出来るように鍛えてやる。寝台に寝ろ。」
有無を言わせぬ強引さであった。
あの身上調査のあった日以来、私はちょくちょく、今夜のように、辻村班長の呼び出しをうけていたが、その度に、今日、彼が水落上等兵に対して行ったような交合を私に迫ったのである。しかし、これだけは、私は何としても耐えきれなかった。頭脳に響く激痛もさることながら、襲いくる排便感に我慢出来ず私は場所柄も、初年兵と云う階級上の立場も忘れて、暴れ、喚き、絶叫してしまうので、辻村班長は、ついぞ目的を遂げ得ないままであった。
その時のいまいましげな辻村班長の表情。何かのはずみでそれを想い出すと、それだけで、私は恐怖にわなないたのであるが、辻村班長は一向に諦めようとはせず、執念の劫火を燃やしては、その都度、無残な挫折を繰り返していたのである。
その夜、水落上等兵の肛門を責める様を私に見せたのは、所詮、責められる者の一つの手本を私に示す為であったかもしれない。
「ぐずぐずするな。早くしろ、早く」
ああ、今夜も。私は観念して寝台に上がり、あおむけに寝た。敷布や毛布には、先程のあの激突の余儘(よじん)が生温かく、水落上等兵の身体から滴り落ちた汗でじっとりと湿っていた。
私の腰の下に、枕が差し込まれ、両足を高々とあげさせられた。
「水落。こいつが暴れんように、しっかり押さえつけろ。」
合点と云わんばかりに、水落上等兵は私の顔の上に、肉づきのいい尻をおろし、足をV字形に私の胴体を挟むようにして伸ばした。股の割れ目は、まだ、水落上等兵の体内から分泌された粘液でぬめり、私の鼻の先や口許を、ねばつかせると同時に、異様に生臭い匂いが、強烈に私の嗅覚を刺戟した。
「むむッ」
息苦しさに顔をそむけようとしたが、水落上等兵の体重で思うにまかせない。彼は更に私の両足首を手荒く掴んで、私の奥まった洞窟がはっきり姿を見せるよう、折り曲げ、組み合わせ、私の臍の上で堅く握りしめた。
奥深く秘められている私の窪みが、突然、眩しい裸電球の下に露呈され、その差恥感と予期される虐待に対する恐怖感で、時々びくっびくっと、その部分だけが別の生き物であるかのように動いていた。
堅い棒状の異物が、その部分に近づいた。
思わず息をのんだ。
徐々に、深く、そして静かに、漠然とした不安を感じさせながら、それは潜行してくる。ああッ〃‥ああッ〃‥‥痛みはなかった。次第に力が加えられた。どうしよう……痛いような、それかと云って痛くも何ともないような、排泄を促しているような、そうでもないような、不思議な感覚が、そのあたりにいっぱい。それが、私の性感を妖しくぐすぐり、燃えたたせ、私を夢幻の境地にさそうのであった。
突然、激痛が火となって私の背筋を突っ走った。それは、ほんのちょっとした何かのはずみであった。
「ぎゃあッ!!」
断末魔の叫びにも似た悲鳴も、水落、上等兵の尻に押さえつけられた口からでは、単なる呻きとしか聞きとれなかったかもしれない。
心をとろけさせるような快感を与えていた、洞窟内の異物が、突如、憤怒の形相に変わり、強烈な排便感を伴って、私を苦しめ出したのである。
「お許し下さいッ――班長殿――お許しッ ――お許しッ――ハ、ハ、班長殿ッ」 言葉にはならなくても、私は喚き叫び続けた。必死に、満身の力を振り絞って。
「あッ、汚しますッ――止めて、止めて下さいッ――班長殿ッ――ああ――お願いッ――お許しッ――おおッ――おおッ―― 」
「何だ、これくらいで。それでも、貴様、男か。馬鹿野郎ッ」
「ああッ、……痛ッ……毛布……毛布……痛ッ――汚れ――汚れますッ――班長殿ッ」
毛布を両手でしっかりと握りしめ、焼け爛れるような痛さと、排便感の猛威と、半狂乱の状態で戦う私をしげしげと眺めて、流石の辻村班長も、呆れ果てで諦めたのか、
「よしッ……大人しくしろ。いいか、動くなッ」
「うおおおー!!!」
最後の一瞬が、とりわけ私の骨身に壊滅的な打撃を与えた。
「馬鹿野郎。ただで抜いてくれるなんて、甘い考えおこすな。糞ったれ」
毒づく辻村班長の声が、どこか遠くでしているようだった。
終った、と云う安堵感も手伝って、私は、へたへたとうつ伏せになり、股間の疼きの収まるのを待った。身体じゅうの関節はばらばら全身の力が抜けてしまったように、私はいつまでも、いつまでも、起き上がろうとはしなかった。
班長の最後の一撃で俺も漏らしてしまったのだ。腑抜けさながら。私はここまで堕ちに堕ちてしまったのである。 瞼から涙が溢れ、男のすえた体臭がこびりついた敷布を自分の汁と血で汚していた。
どれだけの時間が、そこで停止していたことか。
気怠(けだる)く重い身体を、もぞもぞ動かし始めた私。
「なんだ、良かったんじゃねぇか、手間取らせやがって」
おれの漏らした汁を舐めながら辻村班長が言った。
そして汚れたモノを口に突っ込んできた。
水落上等兵は、おいうちをかけるように、俺に覆い被さり、聞こえよがしに口ずさむのであった。
新兵サンハ可哀ソウダネ――マタ寝テカクノカヨ――
(了)
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*受験期の頃に書いた日記です
傷 kiss
友人たちが次々と大学に合格していく事実が今もずどんと馬鹿でかい劣等感と化して心臓の上で横たわっている、昨日も同じ夢を見た。不安な気持ちばかりが先走るけれど、かっかしていても何も変わらなかった。他人と比べて自分の優れているところを必死に探していないと自己を保てない自分がほんとうにほんとうに惨めで、マスクが無ければたぶんぼろぼろ泣いてしまっていたと思う。心の底に横たわるみずうみが氷っていくの、口元が覆われているとそれだけで自分が自分じゃない感じがして冷淡になれた。わたしは自らの足音にだけ集中して、ただ早足で行き交う人々のあいだをすり抜ける。ずーっと頭の中を同じ映像が流れるのをむりやり切り落として、でんしゃを滑らせる線路をじっとみつめる。夕陽の光が錆びたその金をうつくしく縁取る様子が痛々しいくらいにまぶしい。受かった瞬間に内職をぱたんと辞める同級生。せーので問題を皆んな一緒に解き始めるとき、隣の子が必死に解答を隠すように背中を丸めて腕を机の上に伸ばす。そういうのばかり見ているとほんとうに、ほんとうに。言葉もでなくなってしまう。なにをそんなに誰かのことを気にするの?と、母の言葉が反芻する。光がまばらに散らばる街並みをみて、光も照らすものを選ぶのかしら、とかおもった。まいにちずっと罰を受けているみたいな日々、冬が近づくにつれて正気を失ってゆく街の様子にそれはもう痛いくらい同情してしまうし、ひたつやふたつ良いことがあっても誰かのそれと比べて自ら幸福の値段をどんどんさげてしまう。ずっとそばにいてほしい。幸福に値段なんてないよ、とかそんなこと言わなくていいの、わたしだってそんなことはわかっているし、いいの。天使とか悪魔とか神さまじゃなくて、ただわたしはわたしにそばにいてほしいし、そこにすきなひとたちがいてくれたらもっとうれしい。何も着ないでぶるぶる震えるわたしのからだを愛しているひとが白いバスローブで包みこんでくれたこと、カチカチに凍ってしまったアイスクリーム。減ってゆく数字。つめたいのにあつい、霧のカーテンの向こうに浮かぶ満月。目の前を歩いている女の子が落としたカードのようなものを拾い上げて渡す。肌寒くはないよ、いっぱい着込んであるから。舌に吸い付いた生ぬるい塩っぽさを誤魔化すために、瞬きもせずその息を呑んだ。
落ちてゆく流星群
不確かなものに心を揺さぶられながらもそれを掴んで決して離そうとしない自分の必死さに、自分で傷ついている。教科書を開いて新しい知識を得るたびに、脳内にびっしりと張り巡らされた細い糸のようなものがぴんと鋭く光って、しずかに緊張する。その感覚をわたしは思い出そうとすればいつでも思い出せるし、べつに勉強が嫌いなわけじゃない。ただ、生きているなあ、と、胸に広がるあたたかさを抱きながらそっと泣いたりする夜が少なくなった。そもそも生きていながら生きているという実感が欲しい、なんてことを考えている時点で可笑しい話かもしれないけれど。
中学の頃、冬になると毎年マラソン大会が開催された。今日みたいな寒い日にふと当時の怠さを思い出したりする。校庭の砂に石灰で大きく楕円が描かれ、その周りをひたすら走るだけの超つまらないイベント。冬の、鼻先をつんとすり抜けるような寒さと冷たい風の乾いた匂い。忍ばせたカイロと、白く上がる息。
このごろのわたしはちょうどその延長線上を生きているような感じがする。毎日同じ景色の中をぐるぐるとまわり続け、いっそのこと軌道から外れてすべてを諦めてしまいたいと思うけれど、そんな勇気も出ないまま、結局は体力と時間だけをひたすら消耗しながらゴールへ向かって淡々と走ることしか出来ない。気を緩めると涙がぽろぽろ溢れてくる。生きているという事実だけでくるしい。日に日に遠のいていく同級生の背中がいつだって意図せずとも視界に入ってきて、やるせない気持ちになる。地に足付かずでいたい、なんてことを随分と昔に書いたような気がするがとうとうそんなことも言えなくなってしまった。未来のことを考えましょうと言う先生の言葉を聞くたび、わたしは勝手に銃口を突きつけられているような感覚になる。もはや自分が果たしてどこにいるかもわからない。
来月には部活の大会を控えているし、予備校の冬季講習に加えて学校の講座を受けないといけない。三者面談と進路選択。期末試験。呑み込めずに舌の裏で転がるC判定という言葉を噛み砕くのにまだ必死なのに。
やりたいことを一つに絞るということは、それ以外を切り捨てるということ。ここから気になる大学を選んでくださいと、大学の名前と学科の一覧が記載された辞書のように分厚い本が配布された。今のわたしには、その厚さの分だけ未来の選択肢がある。そこに記載されている言葉の数だけ莫大なあたらしい世界が。そこから否が応でもたったひとつのものを掬い上げないといけない、その事実が少しだけ重苦しい。けれどそれに値するほどの価値が、これから先の時代を生きるわたしにあるということが同時にちゃんと嬉しい。
疲れた、という言葉にふさわしい努力をしていないのに、毎日すこしずつ疲れている身体はまさに地平線��れすれを生きているような具合で、わたしには喜びのほんの些細な余韻に浸れるほどの余裕もあまりない。なのに、そういうときに限って世界の美しさはいやに眩しい。たくさんのことを書き残したいと思うけれど降ってくる感情をひとつずつ捉えることはそう簡単なことでないし、そのくせして必ず少しの苦しみを伴うのだ。インターネットさえなければ言葉に残せなかったことを後悔することなんて無かっただろうに、それでも縋ろうと踠きながら残すべき自分を探してしまう自分をわたしは可哀想だと思う。わかっている。
もう秋も終わってしまう。寒いね、寒い、とぽつぽつ浮かんでくる言葉を拾いながら、誰かと手のひらを重ねたい。人と比べてしまう限り、わたしはこれからもずっと孤独をひとりで噛み締めないといけないから。胸をきゅうとさせる寂しさにもそろそろ慣れてしまいそうだから、はやくすべてが終わってほしい。はやく好きなことの勉強だけに追われる生活がしたい。そういう思いでひとつずつ過ぎ去っていく毎日の、行き場のないもどかしさも冬の寒さに凍ってしまえばいいのに。ううん、ほんとうはわたしが自分のからだで寒さを耐え凌いで、自分の力だけでもって愛すべきものたちや些細な記憶を守るべきなのだ。だけど、それが出来るほど強くないだけのこと。
無題
銭湯に行きたい。受験して、でもいいところにひとつも合格しなかったら巫女のアルバイトでもしながら京都で浪人生活をしたいな、とかんがえていた。ひさしぶりにおふろで哀しい音楽を聴いた。なんでもない日に哀しい歌をきくと、より一層哀しさが加速されるというよりなんだか心が細く研ぎ澄まされていく感じで今までの日々がきゅうっと音をたてる。雑巾をさいごまで力強く捻って絞り出す汚水、長距離走の最後の2分間、なみだが出る前の喉元になにかが込み上がってくる感じ、そういうの。とてもぼろぼろなんだけど、それと同時になにか澄み渡っていくものがある。だれかのがんばりと比べると劣るかもしれないけれど、ようやく夏も終わろうとしていることに救われる。ふつうの日々が、たくさんあつまって束になる。ぺたぺた歩く、濡れた髪にドライヤーをあてると耳の中に残っていた水があったかくなってきもちわるい。わたしは顔が良いわけでも、精一杯の力で努力できる力量もない。かといって特別な才能だって持ち合わせていないし、たまに数え切れないほどきらきらしたものを抱えている人をみると妬みと自分への劣等感で自らを押し潰れてしまう。だれかの人生で自分自身が、自分のうみだしたものが、かけがえのない財産になれるってとてもうつくしくてズルいと思う。数字がどこでもすべてにレッテルを張るから、それなりのレッテルを貰えなかったらどれだけ美しいものを持っていても誰にも見つけてもらえずにおわってしまう。わたしはそれを未だ求めてしまうほど本当は幼稚で、幼稚で可哀そう。ねえこういうのって黒歴史になっちゃうと思う?今年の夏は滝をみるはずだったけど、それすらまぼろしになっちゃった。ずーっと空白の未来の下準備を重ねているような現実から離れて、すこしはずれた小さな町で虫捕りしたり桃を買って丸噛りしたりしたかった。大学に入ったらどんなひとがわからないけれど、自分がもっているものと同じくらいのものをもっている人がいるのかなと思うとすこし楽しそうかもという気持ちになる。免許を取りたいけれど友だちにありじの運転は危なっかしそうだから乗るのこわい〜と言われた。そういうふうに笑ってくれる友だちがいるだけで、わたしはもうすでに色々な人の中で財産なのかもしれない。そうじゃなくても、かけがえのないものに出逢えるきっかけになれているかもしれないと薄ら感じてしまってまた胸がきゅうってなる。だれにもわからないことがあっても、言葉にされない何かがあっても、それを価値のないことと結びつけることは暴力じみた愚行かもしれない。自分の中にもまたいろいろな自分が内在していて、自分でも翻弄されてしまうことがあるし、文章を書いていても一貫性がなくて凛としない。英文法の参考書をぱらぱら眺めていたら、into the blue というのがあった。遠いところへ、彼方へ、という意味らしい。あーあ、しんじゃいたいね。
無題
予備校が終わって帰ろうと駅へ着いたけれど、次の電車が10分もあとにくるのでホーム内にある明るい禁煙スペースに入る。寒くなってきたので制服のブレザーを卸した。おおきな硝子に自分の閉じた長い足が映る、ひとが一人ずついなくなっていって、さいごには結局がらんどうの箱のなかでひとりただじっと電車を待つことになった。曖昧な形の◯とか△とか、がさがさ、つやつや、さらさらとか、そういうふうに不確かな輪郭だけ残してことばが次々とその形を変える。一つずつ掴んで物語を紡いで美しく完結させたいのにビー玉とか乱射する光みたいに思い浮かんだことすべてが一種の暴力を伴って脳内を猛スピードで駆け巡る。すぐそこにあるのに実態がわかんないし、むかつくむかつくむかつく、自分を飼い慣らすことでさえこんなに疲れる、もうだれとも話したくない、と消化しきれない感情がずっと身体の皮膚の内側のいちばん近いところで叫ぶこともできずにちりちりと火花を放っている。ロックとかやさしさとか愛とかそういうのぜんぶ病名みたいなものなのかもしれない、ひとつの感情にもその後ろにはそれをそれたらしめる色〜んな歴史があるし、たぶんこの不甲斐なさもいつかコピーペーストを重ねるうちにすこしずつ美化されてしまう。線路にわざと隙間があるのはとりわけ夏あたりに摩擦熱で鉄が溶けてしまわないようにするため、というのを授業できいた。がちがちに隙間のひとつも有さ���に固められたものがいちばん揺るぎないもののように思えるけれど、実はちがくてそういうのが最も脆いものらしい。ともだちにしろ恋人にしろ自分の将来とか自分のアイデンティティも然り、全てに対して揺るぎなさ、安定とか、そういうのをひっきりなしに求めていたけれど、もっと流動体のような観念で受け止めたい。ずっとそこにある月でさえ欠けたり満ちたりするし、花の一つをとってでさえその形や色はすべて毎日かわってゆくけれど、それはそれらが美しくないことの理由付けにはならないし、信用に足らないことの言い訳にもならない。情報として飛び込んでくるいろいろなものを変に調律したり濃く輪郭をなぞったりするのではなくて、ぜんぶ自分のもっているものの周りに飾っていきたい
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巫術儀式
非洲剛果是一個少數還有使用巫術的地方,我的奶奶就是其中一位非常有名的巫師,現在依然有很多的人,在現代醫療無法治療他們的時候,就會來尋求奶奶的幫助,也因為使用太多巫術的關係,有時候會有一些副作用的反噬,記得有一次,奶奶替一位非常有錢的人施展巫術之後,雖然富人的癌症被治好了,但是奶奶的眼睛也突然看不見了,雖然富人也支付了一筆非常龐大的巨款,這筆錢讓我們在這買了一棟有個非常大的泳池的豪宅,這棟建築物的規模,大到還有人慕名而來參觀,我從小就過著錦衣玉食的生活,這都是多虧了奶奶的強大巫術,自從我滿16歲之後,我開始協助奶奶處理她的工作,巫術的祭品可以說是琳瑯滿目,所有的材料都必要由奶奶當下的感應,才能開始去準備,所以每次需要什麼樣的祭品,我們每次都不會知道,最常使用的材料,就是對方的祖先墳土、指甲、頭髮,或者是血液等,這些幾乎都是必備的東西,接著奶奶會透過與神靈的對話,了解這次需要的祭品有哪些,鱷魚、河馬、大象、猴子、羊等等的也都會有,但是在我們家,有時候還會出現一個非常難取得的祭品,那就是男人的生殖器官,畢竟不會有人自願割下來當祭品吧,為了讓我們的巫師家族得以順利運行,我與幾位好朋友組成了一個團隊,我們會透過我們的資源,獵取這些很難取得的祭品,我們都要花很多的錢,去各個門路安插自己人,我們的團隊現在的規模,不論是旅行社、警��、政客、飯店,甚至是計程車司機,我們都有自己的人,我們可以說是企業化經營。
這次奶奶通知我說,她這次要幫一位全球前百大的富豪施展巫術,事成可以得到三千萬美金,但是奶奶透過了感應得知,這次需要兩副男人的生殖器官,通常一位就已經需要花很多精力了,結果這次居然需要兩副,這讓我跟團隊的夥伴開始商量對策,我們決定派出我跟我的好朋友潔西卡,一起出去尋找來旅遊的觀光客,我先是聯繫了旅行社的朋友,請他幫忙先物色好獵物,透過他給我們的資料,這次會有一團來自德國的旅行團,到時候會安排住在我們的飯店,我這邊接收到他傳給我們的照片,這兩名男子是此次旅行中,單獨來旅遊的人,看到兩人的照片,我跟潔西卡物色了一下這兩個人,好挑選自己想要狩獵哪一位,這兩個人一個是26歲的傑羅,另一個是24歲的史丹利,兩個人都是足球隊隊員,身材非常壯碩,身高都超過186公分以上,傑羅目前剛和前女友分手,而史丹利目前還是單身,透過了基本的了解之後,我選擇了傑羅,潔西卡則負責史丹利的部分,我們在飯店觀察周圍的環境,我跟潔西卡則穿著非常性感,坐在飯店的大廳,打算見機行事,很快的,他們的旅行團抵達了飯店,所有人提著大大小小的行李進入了大廳,或許是男人狩獵的本能,史丹利發現了坐在大廳的我們,潔西卡對著史丹利打招呼,史丹利有點害羞的表情,看來潔西卡這次是勝券在握了,我瞧著我的獵物傑羅,他則是拿著他的手機,一直傳著訊息,看起來有點不開心,此時,飯店的經理告知,晚上飯店在空中酒吧會舉行party,到時候請各位務必前往參加,眼看所有人一一被帶往各自的房間,我與潔西卡也回去穿著晚禮服,將自己打扮的非常漂亮,晚上活動開始後,我們在吧台喝著調酒,等待著兩個獵物出現,果然他們同時出現了,傑羅下巴留著一點鬍渣,五官非常深邃,有著一頭金髮還有漂亮的綠眼睛,我瞧他單獨的坐在那邊喝著酒,我主動的靠近他,邀請傑羅跟我喝一杯,傑羅沒有拒絕,我坐到了他旁邊,我用了這幾年來學會的攀談技巧,很快我們交談的很開心,或許是在酒精的催化下,他主動的吻了我,我的手觸摸著他的胸膛,可以感覺到他平時很認真的鍛鍊身體,我邀請他一起去我事前準備好的房間,他也沒有懷疑的跟著我一起走去,離開前,我看潔西卡也跟史丹利聊的很愉快,我們眼神示意了一下之後,傑羅與我先回到了房間。
我要傑羅先去洗澡,而我此時則是開始準備迷藥跟酒,在開始之前,我喜歡跟到手的獵物來一場性愛,對我來說,既然以後他再也無法做愛了,至少我的工作就是讓他稍微可以在最後一次的性愛中,感受到溫暖,傑羅走出了浴室,全身上下只包了一條浴巾,看他厚實的胸膛和那粗壯的手臂,尤其是明顯的八塊腹肌,剛好很適合成為我的獵物,傑羅的胸毛很多一直延伸到了下腹,我此時也只穿了性感內衣,此時的傑羅再也忍不住了,他脫掉了他唯一的那條浴巾,印入眼簾的是一根粗大的陰莖還有兩顆很沉的睪丸,還沒勃起有16公分,勃起之後簡直快跟我手臂一樣粗了,長度有23公分多,他將我撲倒在床上,我們激情的熱吻起來,他的陰莖則是一直磨蹭我的身體,他脫了我的內衣跟內褲,粗壯的手臂讓我感到無比的興奮,傑羅的舌頭很靈活,感覺平時應該很常訓練自己的舌頭,光是舌頭的技術,我就已經爽到發出聲音,接著輪到我的口技,我光是含著他一半的陰莖就已經很不舒服,他的陰莖竟然還有一半在外面,但是這是難不到我的,透過我這鍛鍊的技巧,傑羅的陰莖硬到不能再硬,他讓我躺在床上,雙腿打開,他那巨大的陰莖開始在我的穴周圍滑動,我的穴早已濕潤,他的龜頭開始慢慢撐開我的穴,雖然他不是我做過最大的陰莖,但是也有前三名了,隨著陰莖的深入,我的陰道開始被狠狠的撐開,我被他頂的非常滿足,我覺得我好像被他頂到胃了,傑羅真的很持久,撐了半小時,看著傑羅越來越劇烈的撞擊,我也被他插的很爽,我們換了好多的姿勢,我呻吟的要他射進去,此時傑羅的睪丸收縮了,他的溫熱的精液射入了我的體內,拔出來的時候我看他還很硬,於是我又用力的吸允了起來,他刺激到一直呻吟,但是我沒打算放開,在一陣刺激下,他又射了很多,他的精液在我的胸部上流著,我跟他說我們先去洗澡,他跟我在浴室洗澡的時候,傑羅一邊淋浴一邊幫我清洗身體,我也拿著肥皂在他的胸膛輕輕搓洗,接著我又幫他把他的陰莖清洗乾淨,畢竟等等要把它整個割下來,不想要摸沒洗乾淨的生殖器官,傑羅希望明天還能再見到我,我也只是開心的笑笑,洗完澡之後,我帶著他來到我事前準備的位置坐下,遞給他早已添加了迷藥的紅酒,他很快的喝了一大口,完全沒有懷疑一下,結果不到一分鐘的時間,他就陷入昏死狀態,這個迷藥是特製的迷藥,就算他被割了陰莖,他一樣醒不過來,我看傑羅已經昏睡了,我把他拖進了浴室,拖行的過程中,他的浴巾掉了,我看著躺在浴室的傑羅,只有想趕快完成自己的任務,我推開了他的雙腿,看著他的陰莖還有睪丸垂在那邊,我也只是覺得他的陰莖可以讓我賺進3000萬美金,絲毫沒有任何憐憫的感覺,我拿出了我特制的刀,這把刀可以讓我非常輕鬆的就切除男人的生殖器官,不論有多粗大,都可以一刀解決,幸好他有修毛的習慣,我不用先處理他的毛,就可以輕鬆對準他的陰莖根部,我先握住了他的陰莖,刀刃對準了他的根部,我的習慣是割深一點,因為奶奶說,生殖器官越長越有效,所以我通常狩獵時,都會割深一點,握在我手掌心的陰莖,我還能感受到它的跳動,就像是雛鳥一樣,我拿著刀用力的割了下去,此時鮮血立刻噴出,16公分長的陰莖,就這樣被我完整的割下,而且還是剛剛插人我陰道的那根,我沒有先止血,我先將陰莖放到一旁的地上,接著抓住他的陰囊往外拉一點,一刀就割斷了他的兩顆蛋蛋,我將傑羅割下來的睪丸從陰囊裡面取出,並且將白膜去除,兩顆白皙的睪丸真的很肥美,接著將他的兩顆睪丸還有陰莖用清水洗乾淨,我將他的陰莖跟睪丸放到密封保鮮袋裡,心想這一包就價值1500萬美金,只能說太值得了,我將它裝入了小型手提冰箱內,眼看原本有著大陽具的傑羅,現在也只剩下一個流血傷口,我決定救他一命,我開門讓早已在房間外等候的人進來,他是我們組織裡面的私人醫生,我們狩獵的對象如果要請他幫忙處理,他都可以在短時間之內止住血,並救回對方的性命,就在我整理好後,醫生也已經替傑羅處理好傷口,至少不會有性命之憂,我看著依然躺在浴室的他,我也只是輕鬆的對著他說,對不起囉,你的生殖器官被我們接收了,我們組織頭也不回的離開了房間,只剩下一個被閹割的傑羅。
我們來到了潔西卡的房門外,此時的潔西卡也已經完成了,潔西卡開門讓我們進去,但是史丹利卻沒有那麼幸運,潔西卡在狩獵時,喜歡連體內的肉莖都挖出來,我們看到史丹利的時候,他傷口一直延伸到很裡面,他已經因為失血過多而死亡,一個可愛的德國男人就這樣失血死在了這裡,潔西卡笑著說,史丹利的陰莖勃起有21公分長,而且這還是他的第一次,結果他沒忍住,就把精液射在我的體內,結果他還很可愛的說,他願意為我負責,但是我早已吃了避孕藥,根本就不會懷��,他真的很可愛,就連迷藥酒都很快的喝完,潔西卡覺得她這次的獵物,一定可以贏過我,史丹利的陰莖很長,再加上體內的部份都挖出來了,這長度至少有20幾公分,我跟潔西卡說,你每次都導致獵物死亡,這樣處理起來是容易一點,但是祭品主人死亡,會導致巫術效果降低,下次別再這樣了。隔天,當地新聞就開始報導這新聞,但是不論是警方或是政客都有我們的人,相關報導很快就被撤下,我們也順利將兩副男人的生殖器官交到奶奶的手上,使用過的生殖器官就不能再次當祭品使用,當作祭品的生殖器官會被奶奶燒掉,所以每次都要去找新的獵物,如果需要的那個月是旅遊淡季,我們組織偶爾也會找尋落單的人下手,或者是想跟我們作對的警方人員,久而久之,警方幾乎成為我們的人,畢竟我們組織暗藏在各個領域,誰也不知道誰能相信,除了傑羅被送往醫院急救外,史丹利的屍體則是被我們帶去沼澤地餵養鱷魚了,透過朋友那邊的消息,由於失血過多傑羅至少昏迷了三天,傑羅在清醒之後,從原本的驚恐到後面情緒的平復,就至少花了兩天的時間,傑羅後來被送回德國進行更好的醫療照顧,只是他以後也不再是男人了,只能定期注射荷爾蒙,恐怕他應該恨我入骨了吧,但他永遠也查不到我是誰,因為當初不論是訂房、手機、姓名全都是假的,連監視器都沒有任何畫面,他的人生恐怕只會在仇恨中渡過了吧,我透過網路找到了傑羅的部落格,看他已經慢慢回到正軌,雖然他再也無法回到足球隊,但是看他現在在健身領域有了新的成就,看來他已經適應了新的自己。
過了一個月後,富人準時繳交了3000萬美元的現金,他的疾病也得到了解決,透過他的轉介紹,我的奶奶有越來越多生意上門,為了讓這個產業繼續發展下去,我們這幾年找尋了全國有潛力的小孩,而奶奶從中找到了自己的接班人,他的能力不比奶奶遜色,只要多加鍛鍊,未來一定會是一名出色的巫師,而我在我26歲時,遇見了一個來自俄羅斯的男人安德烈,當年他才28歲,他原本是我要狩獵的對象,在幾天相處的時間中,他不僅沒有像以前遇過的那些男人一樣肉慾,他還非常的珍惜跟我相處的時間,在任務要完成的那天,正當我握住他那17公分的陰莖準備下刀的時候,我腦海裡一直浮現這幾天他跟我的點點滴滴,我發覺我自己下不了手,我又把他拖回他的床上,隔天醒來他還說他不小心喝醉了,他不僅讓我打開了心扉接納了他,我跟他最後也結了婚,並生了三個孩子,或許是我也���有巫師的血脈緣故,老三居然也可以跟神靈對話,奶奶說他是被神靈選上的人,以後也要替神靈服務才行,或許這也是命中註定的安排,假如當天把安德烈割了,這樣老三就不會出生了,這一切或許早已安排,這件事我並沒有告訴安德烈,畢竟被他知道太多反而是一種麻煩,安德烈他不知道我是獵屌集團的首腦,他只知道我們家族很有錢很有勢力,後來我將集團拓展到了海外分部,我的老公是一名俄羅斯人,而俄羅斯也成了獵屌集團海外第一個分據點,未來還要讓老三成為新一代的巫師。
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私が最近転職した今の会社はまだまだ中途採用が少ない会社なのですが、 製造業というのもあり「The JTC」という感じが満載です。非常に同質的。 多くの人が一つの企業の文化しか知らないために、 慣習的に続いてきたことを見つめ直す意識が圧倒的に足りません。 また近年時代遅れとされる習慣や文化が残っている面も多く見られます。 (幸か不幸か地が穏やかな社風なので問題にはなりませんが) やっぱり色々なものを経験して物事を多様な角度で見られるようになるのは大事だと思います。 が、記事に書かれている懸念点も事実として肌で感じています。難しいですね。
「キャリア採用できない会社は行き詰まる」 新卒至上主義の大手企業が業績悪化の危機に(J-CASTニュース) - Yahoo!ニュース
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美國隊長Captain America 中計洗腦淫墮(上)
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「我不懂?」
美國隊長說,從一條腿換到另一條腿。
「這很簡單,隊長。」西特威爾探員解釋說。 「根據規定,你的年度體檢已經過期了。」
「但是……我身體非常好,那個血清……」
西特威爾舉手打斷:
「那固然很好,但規則就是規則,要想保持現役狀態,你需要進行年度體檢。」
復仇者嘆了口氣:「那我只要去看醫生……」
「不行!」西特威爾說著,遞給美國隊長一張名片。
「這是盾牌局的醫生,他是唯一有資格給你做體檢的。」
他接過名片。
「布萊克醫生?」
西特威爾點頭:「這是一個安全的設施,我們不能讓你的醫療信息落入錯誤之手。」
隊長將名片滑入他的腰帶。
「就這些?」
「他預計今天下午會等你。」
史蒂夫張嘴想要抗議,但他轉念一想還是算了,畢竟西特威爾只是一名探員,他不制定規則。
「謝謝。」
他說著,不悅地走出辦公室……因為他的一天就這樣沒了。
肌肉英雄一走,西特韋爾就掏出手機撥了個號碼。
「他今天會來……不,他什麼都沒懷疑。是的……我同意……」掛斷電話前,他微笑著說。
「向九頭蛇致敬。」
史蒂夫騎著摩托車停在醫生診所前,再次確認了地址。這並不像他見過的任何醫生診所,但話又說回來。
他對這個時代還相對陌生,在他的年代,醫生大多在自己的房子裡工作,而不是在這些毫無特色、沒有標記的建築裡,窗戶也是空白的。它看起來更像是政府大樓。
「如果這是某個秘密政府醫療機構的話,這樣也說得通……」
他自言自語,關掉了摩托車。他很生氣,這是無法避免的,自從他醒來以來,他的生活似乎一直不受他控制。
從洛基到神盾局,再到發現佩姬成了一位患有失智症的老人,住在護理之家……這一切接踵而至,他從未有過喘息的機會。
「你需要的是去找人發洩一下。」托尼上次見面時打趣道。 「不是開玩笑,隊長,已經多少年了?60多年?有藍球症(意指男性被挑起性慾但無從發洩的情況)的是一回事,但你遭受的是另一回事。」
史蒂夫對這個笑話感到惱火,只因為它說中了心坎。厄斯金博士曾解釋過血清會讓他的一切都增強,但他沒有說明這意味著一切。
史蒂夫的性慾,回到過去那會兒已經夠糟糕的了,現在卻增加了十倍。以前他只是個瘦弱、沒有吸引力的窮小子,所以他唯一的出路就是手淫,經常手淫……這是巴奇經常無情嘲笑他的。
「不是你的平足讓你被拒絕。」他有天下午說:「是因為你那手淫弄得眼瞎了!」
就像托尼的評論一樣,這讓他感到憤怒,因為這是事實,當時的史蒂夫很不滿,畢竟不是每個人都長得像巴奇那樣,能夠隨便得到任何女孩。現在他的外表比巴奇好多了,但仍然感到性挫折的諷刺並沒有讓他感到好笑。
當他走進大樓時,他沈思著讓他如此焦躁的原因,和60年前一樣。事實是,史蒂夫從未學會如何與女孩交談,而當他被塑造成活著的英雄傳奇時,這種知識也沒有傳授給他。
現在他只是一個二十幾歲的處男,擁有希臘神明般的身軀和渴望被使用的生殖器。黑寡婦非常樂於取笑他這點,毫無疑問,她分享了東尼的看法,認為他需要好好發洩一下。
當他走向小窗口並按響了門鈴時,他希望事情能那麼簡單。
一位有吸引力的女士滑開窗戶,微笑著說:
「你好,你一定是史蒂夫·羅傑斯吧?」
史蒂夫感到自己開始臉紅,他點頭說:
「是的,夫人,我來做身體檢查。」
她點了點頭。
「我們一直在等你,拿這個剪貼板,你可以在那邊填寫這些表格,然後把它們交回給我。」
史蒂夫拿起剪貼板,坐在提供的椅子之一上。當他填寫資料時,他抬頭看了看接待員,注意到她有多美,她有一個令人難以置信的身材,但她穿著一件時尚的連衣裙,這讓史蒂夫更加興奮。
這些天來,似乎女孩們都將一切展示給所有人,這對他來說是一個巨大的轉折。當他感覺到自己的陰莖開始變硬時,他在座位上移動了一下。他咬了咬下唇,開始想些別的事情,試圖讓自己不再想女人,以便停止那種感覺。
問題是自從注射了血清後,他的神經末梢變得如此敏感,即使是摩擦內衣的微小動作也足以讓他興奮。他在填寫表格時在座位上移動,希望自己的生殖器能夠在他的生活中首次變軟。
填完表格後,他走回到她那裡,確保剪貼板遮住了他的勃起。
「給您,夫人。」
她接過來看了看。
「太好了,恩,我知道這可能聽起來很直接……」
史蒂夫屏住呼吸等待她繼續說下去。
「你覺得你可以為我的兒子簽名嗎?他4歲,是你最忠實的粉絲,我丈夫給他買了一個像你的假盾牌,他到處都帶著它。」
她當然是已婚的。
史蒂夫假裝微笑:「我很樂意。」
當一位穿著白色實驗室大衣的年輕男子走出來時,他為她簽了一張紙。起初,史蒂夫沒有理會他,以為他是實驗室技術員之類的。當那個男孩說:
「羅傑斯隊長?」
史蒂夫看向他。
「是的,醫生準備好見我了嗎?」
他微笑著。
「是的,我就是。」
史蒂夫停了下來,他所聽到的話和他所看到的不太對勁。這孩子二十多歲,英俊,金髮,湛藍的眼睛……他怎麼可能是醫生!
「你是布萊克醫生?」
那男孩微笑著。
「我是,我15歲高中畢業,18歲大學畢業,去年剛從神盾局的加速醫學課程畢業。所以,是的先生,我是您的醫生。」
史蒂夫搖了搖頭,他永遠也習慣不了這個時代。
「對不起,我習慣了……」
「年長的醫生,我知道,」那男孩帶著隨意的微笑說。 「沒關係,我已經習慣了。你想跟我回去嗎?」
史蒂夫點了點頭,跟著那個男孩……呃,男人走下長長的、冰冷的走廊。在這裡,這個地方更像是神盾局的操作,沒有海報,沒有裝飾,只有赤裸裸的功能主義。
醫生帶他回到一間檢查室,然後關上了門。
「這是一個安全的房間,沒有人會進來打擾我們的檢查。」
史蒂夫看著門。
「嗯,好的,這是正常的嗎?」
醫生抓起一個剪貼板。
「光是抽你的血就需要最高機密級別的許可,更不用說檢查了,所以我將是唯一進行檢查的人,這裡沒有其他人有這個許可。」
「所有這些只為了一次身體檢查?」
男孩抬頭對他微笑。
「我們不能太小心了,不是嗎?你可以脫掉衣服。」
史蒂夫四處看了看。
「在這裡?」
「隊長,接下來的一小時左右你將保持裸體和我在這個房間裡,如果你願意,我可以轉過身去,但最終我還是會看到一切。」
史蒂夫嘆了口氣,彎下腰解開鞋帶。
「我的意思是通常會有一件病號服。」
「你想要一件嗎?我不知道你這麼害羞。」
史蒂夫把衣服從頭上拉過。
「我不害羞,我們就趕快開始吧。」
醫生看著復仇者無瑕的身體被揭露出來。史蒂夫試圖忽略他的陰莖硬得像石頭的事實,現在他無能為力,所以他只能站在那裡。
「我的天啊!」布萊克博士驚嘆地說。 「我是說……」他搖了搖頭。
「我聽說過血清如何改變你的身體,但親眼所見,真是太神奇了。」
史蒂夫感到非常暴露,但他沒有動,出於某種原因,對他來說不顯示恐懼給他的粉絲很重要,他的自尊不允許他在這一刻顯得軟弱。
「無意冒犯,博士,但我沒有整天的時間。」
布萊克點了點頭,示意走向檢查床。
「請坐下吧,」
他去繫上一個血壓袖帶在那人的手臂上,然後停了下來。
「老實說,我們可能沒有足夠大的尺寸給你的二頭肌,我們就用你的前臂吧。」
他將裝置繞在史蒂夫的前臂上,並將一個裝置附在他的手指上。布萊克戴上聽診器,開始聆聽肌肉英雄的心跳聲。
「你聽起來像台機器。」布萊克評論道。 「強而有力。」
機器嗶嗶作響,他看了一眼數字。
「92比78……奧運運動員都沒有這種數值。」
史蒂夫默不作聲,當探頭插入他的耳朵時。
「體溫正常,沒有阻塞,非常好。」
「我們完成了嗎?」史蒂夫說著,開始站起來。
布萊克把他推回檢查床上。
「很抱歉,還沒有,我們才剛開始。這是一次全面的身體檢查,隊長,從頭到尾,我只是說你的生命體徵非常好。」
史蒂夫嘆了口氣,重新坐下。醫生開始用手在史蒂夫的頭上摸索,穿過他的頭髮。
「我在檢查是否有任何割傷或擦傷的跡象,以及是否有頭蝨或蟲子的跡象。」
他往下看著史蒂夫的手和指甲,然後用手托住肌肉英雄的下巴。
「請伸出你的舌頭給我看。」
史蒂夫遵從了,凝視著醫生深藍色的眼睛……它們看起來……幾乎讓人感到熟悉。
「你來自哪裡?」史蒂夫問,就在布萊克把聽診器掛回去的時候。
「深呼吸並屏住……」史蒂夫照做了,然後他移動了一下。
「再來一次。」
檢查完畢後,醫生取下了器械。
「我出生在德國,小的時候家人搬到了美國。現在我要按壓你的腹肌……」
他將手放在復仇者緊實的腹肌上按壓。
「沒有疼痛,對吧?」
史蒂夫搖了搖頭。
布萊克的手在六塊腹肌上遊移。
「我敢打賭,這些肌肉大概能擋住子彈。」
史蒂夫顫抖了,他的陰莖明顯地跳動著。他的臉變紅了。
「對不起,醫生,只是一切都變得更加敏感了……」
布萊克點了點頭。
「我讀過相關的資料,血清增強了你的體感系統。這導致了神經傳導性的顯著提高和感官接收的放大。因此,你擁有更高的本體感知、觸覺敏銳度以及擴展的感官知覺範圍。」
史蒂夫困惑地看著他。
「這就是為什麼你反應如此迅速,你的感官被調到了11級,但它增強了所有的感覺,對嗎?」
史蒂夫點頭。
「確實是個麻煩。」
「好吧,我希望我們可以跳過下一部分,」他皺著眉頭說,「我需要檢查你的睪丸是否有腫瘤的跡象。」 史蒂夫的眼睛瞪得很大,「什麼?為什麼?」 布萊克微笑著說,「這只是標準程序,我會很快的。」 史蒂夫閉上眼睛,當布萊克伸手抓住他的一個睪丸時。這位復仇者壓抑住一聲喘息,因為這觸摸讓他的全身,包括只有部分勃起的陰莖,立刻彈了起來,預精沿著粗壯的軸身流下。 「該死的醫生,我…」 「噓,」醫生說,一邊按摩著另一個睪丸,「完全正常。」 史蒂夫的頭向後仰,當兩個睪丸被玩弄的感覺讓他覺得要射了。「呃…醫生…」他顫抖著說。 布萊克移開手,「結束了,看吧?一點也不痛。」 「我們完成了?」 「不,我們還有一次測試,通過後就可以離開。」 「太好了,是什麼事?」 「前列腺。」 史蒂夫凝固了,「什麼?」 「對於超過特定年齡的任何人來說,這是標準程序,而且無意冒犯,隊長,您的年齡是那個的兩倍。」 「但是…我很好…」他抗議著…他的思緒在旋轉。 「我知道,但我必須進行…躺回床上。」 史蒂夫沒有動,醫生慢慢地推他躺回去,直到他躺在小桌子上,雙腿懸掛著。布萊克走過去戴上一副手套,然後從口袋裡拿出一管非常特別的凝膠,擠了些在他的指尖上。 「這太荒謬了,」史蒂夫結結巴���地說,「我是美國隊長,我身體非常健康!」 「一旦我做了這個,我就可以在那上面簽字,屏障會閉嘴。請張開你的腿。」 布萊克醫生只是微笑著,當他的手指冰冷的尖端滑過史蒂夫的洞時。這種感覺震驚了肌肉英雄,他對抗著醫生。布萊克醫生安撫道,「放輕鬆,」「你只需要放鬆,我們就這樣度過去。」 醫生再次將手指推入,這一次當史蒂夫感覺到它進入自己體內時,他不禁皺起了眉頭。手套上的凝膠開始溶解進入復仇者的皮膚,這是專為美國隊長製作的,使他的神經末梢變得更加敏感。 當那個年輕人進一步推進時,史蒂夫感到他的洞口周圍一陣溫暖,他驚訝地發現自己的洞口放鬆了,讓手指進入了體內。 這種感覺是他以前從未經歷過的。感覺就像有成千上萬的小火花在他體內爆發,擴散到他的全身。他對這種感覺感到驚訝,他的陰莖再次變硬。 「你準備好了嗎?」布萊克博士柔聲問道,微笑著看著史蒂夫。 「不,」史蒂夫低聲說,「不,等一下……」他的聲音在顫抖,但他的勃起背叛了他的感覺。隨著手指更深地進入,他發出了一聲輕微的呻吟,「不……」他在開始失去抵抗意志時喘息著。 布萊克博士能看出史蒂夫在與自己的慾望掙扎,試圖抵抗貫穿他的快感。「放鬆點,隊長,」他哄著,又加了一根手指。史蒂夫的肌肉試圖緊縮在他體內的手指周圍,但它們沒有反應。 相反,快感的波浪在他完美的身體中迴盪。這位肌肉英雄能感覺到體內的熱量在積聚,他知道自己無力阻止。他想對那個年輕人尖叫著讓他停下,但他所能做的只是呻吟和喘息。 醫生在手指上再次擠了些潤滑劑,然後將它們重新插入。溫暖的液體充滿了史蒂夫的屁股並向內擴散,使他的肌肉完全放鬆。史蒂夫試圖搖頭,但當他感到自己屈服於這種感覺時,他的力量已經消耗殆盡。 當布萊克博士又加了一根手指,將他撐得大開時,他只能咕噥著發出含糊不清的聲音。這位肌肉英雄身體的每一部分都點燃了慾望和渴望。他低頭看著,看到自己的陰莖在肌肉發達的腿間挺立,精液塗抹在他完美的腹肌上。 史蒂夫驚恐地意識到他正在享受與一個男孩的親密接觸;這是他從未想過自己會做的事。他努力收集力量推開醫生,但凝膠的結合作用和年輕醫生的溫柔觸摸使他無法動彈。 「停……」他喘息著,聲音中的虛弱讓他感到惡心,他躺在那裡,任由這孩子的手指進進出出地刺激著自己。 他能聽到醫生手指進出時發出的咕嚕聲,一點一點地撐開他。史蒂夫再也忍不住了。他咬住嘴唇,感覺到高潮的衝動在體內上升,當他感到自己滑落時。 布萊克醫生只是繼續抽插著史蒂夫的屁股,享受著這位超級肌肉英雄在他身下扭動的景象。房間裡回蕩著史蒂夫口中沈重的喘息聲,他的呼吸因無情的刺激��變得困難。「請……」史蒂夫乞求著,抬頭望著布萊克醫生,眼中充滿了渴望。 「親愛的隊長,」布萊克說著,又加了第三根手指,「你不必乞求,我會給你想要的。」然後猛地刺入復仇者,壓迫著史蒂夫的前列腺。史蒂夫在狂喜中大叫,拱起背部,磨擦著醫生的手。 他的陰莖劇烈地跳動,大量的前列腺液滲出,流到他的腹部。史蒂夫的身體抽搐,穿透他的高潮強度之大,令人難以承受。 他忍不住發出一聲低沈的呼喊,射出繩狀的白色黏液,全部噴在他結實的腹部上。當他經歷第一次無需觸碰的高潮時,他的眼睛瞪得大大的。 「操!」他大叫一聲,他的屁股一次又一次地緊縮在男孩的手指上,當他感到身體中所有的緊張感流失時。他倒在床上,四肢抽搐,大腦被純粹的狂喜淹沒。 布萊克醫生帶著一聲濕潤的啪聲把手指抽出,留下肌肉英雄筋疲力盡,喘著氣。這位德國醫生用毛巾擦了擦手,對著疲憊的復仇者得意地微笑。「隊長,不用感謝我,」他說著,狡猾地笑著,舀起一些肌肉英雄的精液,「我會把這個當作報酬。」 他把手放到臉前,舔掉手指上的史蒂夫的精液。「太美味了……」男孩說著,他俯下身開始舔食肌肉英雄無瑕的身體上剩餘的精液,「你真是一道美味,隊長先生,」他輕聲笑著,舔過史蒂夫的胸膛,引起一陣陣顫抖。 「你……你在做什麼?」史蒂夫虛弱地問,他的屁股的溫暖現在蔓延到他的全身。被這樣侵犯的想法讓他感到厭惡,但男孩舌頭的感覺卻讓他呻吟。 「我在做每個好孫子都會做的事,」他一邊擦拭下巴上的精液,一邊說,「我在努力讓我的祖父感到驕傲……或者在這種情況下……我的曾祖父。」 史蒂夫的眼睛開始閉合,他努力想要保持清醒,但是卻越來越不行了…… 「別擔心,隊長,你的生活即將變得輕鬆許多……」 然後就什麼都沒有了。 這不是史蒂夫第一次醒來發現自己在牢房裡,該死的,這甚至不是第五次,但這是他第一次完全赤裸地醒來。 當他坐起來時,頭暈了一會兒,這是他被重度鎮靜的跡象,因為大多數藥物在他體內的燃燒速度都非常快。他坐在小床邊緣四處觀望,石牆,古老的,可能是某種城堡? 這也不是他第一次在這樣的地方醒來。與石頭相比,房間的其餘部分看起來格格不入,角落裡有一個小廁所和水槽,而不是門,房間的一側被透明的場域覆蓋。 他站起來輕輕觸摸著發光的牆壁,感受到了輕微的電擊。 他四處尋找攝像頭,但他從神盾局學到了,新型的攝像頭太小了,無法被看見。作為牢房來說還不錯,但這並沒有告訴他太多,「那麼我應該感到害怕嗎?」他大聲呼喊著,知道自己正在被監視。 一連串的腳步聲從走廊傳來,他等著,直到有人進來,因為他可以透過牆壁看到外面。看到「布萊克博士」來到他的牢房前站著,他只是略感意外。 一件血紅色的長袍垂掛在他健壯的身形上,他看起來比醫生的白大褂所顯示的要健康得多。 「你醒了,」他微笑著說,「感覺如何?」 「我們並不覺得好笑,」史蒂夫嘲諷地說,「這一切有什麼意義?我的衣服到底在哪裡?」 那男孩咧嘴一笑,「但是隊長,看看你,為什麼要遮掩這樣的傑作呢?如果你是我的,我永遠不會讓你穿衣服。」 史蒂夫怒火中燒,「聽著你這個怪胎,我永遠不會是你的,所以直接說重點!」 布萊克笑了,「你真是你時代的遺物啊,隊長,怪胎?你以為我只是個簡單的同性戀者,但事實是,我們都是流動的,我們都有慾望,只是有些人對此更加坦白。」 「我不是來跟你辯論性取向的,布萊克博士,」肌肉英雄帶著諷刺說,「那你何不告訴我我為什麼會在這裡?」 那男孩突然大笑起來,「哦,我向你保證,我是個醫生,是由神盾局親自認證的,這部分是真的,不過我得承認,我的姓不是布萊克。」 「我應該在乎它是什麼嗎?」 那男孩向場地邁進了一步,「你應該在乎,它是施密特。」 這個詞一出口,一切都湊成了一塊,那雙眼睛,那個微笑……都屬於他最年長的紅骷髏!這孩子是……他的孫子?不,根據年份來看,應該是曾孫。 史蒂夫環顧四周,意識到他以前來過這座城堡,不過那是在第二次世界大戰期間。 「紅骷髏的後代是怎麼進入神盾局的?」 那孩子聳了聳肩,「你會感到驚訝的,畢竟,海爾上尉,神盾局就像性取向一樣是流動的,它可以是很多事物。」 史蒂夫猛地一拳打在桌上,「你想要什麼!你知道會有人來找我的。」 「他們會嗎?我的意思是,如果他們不認為你正在執行一項機密的神盾局任務並且失去聯繫,他們可能會……但他們正是這麼想的,所以不,上尉,我們有些時間可以共處。」 「所以,這是關於復仇的嗎?」 施密特露出了狼一般的獰笑,「不,羅傑斯上尉,這是關於權力。誰擁有它,誰渴望它,以及誰會使用它。」 史蒂夫翻了個白眼,「嗯,你聽起來像你祖父,他也喜歡聽自己的聲音。」 那孩子挑了挑眉,「哦,原諒我,我想我們見面的閒聊部分結束了,我們應該繼續進行了吧?」 史蒂夫挺直腰桿,「不管你能夢到的任何折磨,我都能承受。」 「折磨?」那男孩假裝驚訝地問,「我為什麼要折磨你,當我可以做這個。」 他從口袋裡掏出一個小遙控器,按下了一個按鈕…… 就這樣,史蒂夫的世界被徹底顛覆了。 一道快樂的閃電穿過他的身體,就像同時經歷了千百次微小的高潮。這位肌肉英雄在他的陰莖開始蠢動時喘息著,當他感受到一波又一波的狂喜穿過他那肌肉發達的身體時,他的膝蓋開始發軟。 「什麼……」史蒂夫在感受到身體對這些感覺的反應時大叫,「你在對我做什麼?」他最終問道。
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(第一部)
衝動的に寂しくなって、夜道を誰かに声をかけられるまで、取り止めなくさまよい歩く習慣がついたのは二ヶ月前からで五回目だった。知らない街まで電車に乗って、治安の良くない場所を選んで歩く。命の危機に晒されて半死半生の目に合うこともあれば、何事もなく無事に帰って来ることもある。仕事に行き自宅に帰り、一人食事を取り寝るだけの繰り返し。誰かに求められることもなければ必要とされることもない。一度負った傷の瘡蓋を剥がす一時の甘い悦びに浸りたいだけの狂った夜間歩行。
現地でシェリー酒やブランデーの強いお酒を飲んで、ほろ酔いから次第に足取りが重くなってくるのに任せる。お酒の酔いの回りの早い私にとって、緊張する瞬間。身元のわかるものは一切持たず、頼るのは自分の意識次第だというのに、その意識すら混濁させながら、ふらふらする。街灯の点灯し始めるマジックアワーを闇に紛れながら、細い路地を歩く。袋小路になるところ、人一人しか通れないような家の隙間を選んで歩く。���中は光の差し込むだろう通路は、ただただ魑魅魍魎の通る獣道のように、鬱蒼として気味悪くなる。
白地に黒い猫の柄の入ったロングの巻きスカートに、一点もののデザイナーズセレクトの白地に赤の刺繡の入ったカットソーを着て、シルクの下着を身につける。巻きスカートの黒い猫の目は金色に光り、夜目にも輝いて見える。巻きスカートは一点もので、かつて愛した人にプレゼントされたものだった。よくこのスカートを身につけて一緒に歩いた思い出のぎっしり詰まったものだった。私は他の男性とSNSを通じてやり取りしていた事を彼に誤解されて、約束していた結婚を取りやめにされた。別れ際、愛する人に清らかな人だと思っていたのに、不潔だとまで言われて、ショックを受けた。ただメッセージのやり取りをしていて、なんの疑われる行為もしてなかったのに。彼はその数ヶ月後にSNSで知り合った人と一緒になったと聴いて、ダブルでショックを受けた。私は清らかではなく不潔な人間だというレッテルを貼られたまま、蛇の生殺しのようになって、数ヶ月泣きはらした。
誰も通らぬような通路を、ドキドキとしながら通り抜ける。空を見上げると、三日月が空に架かり、流れる雲に隠れては見え、隠れては見えする。明るい星たちから輝きだしている。知らない場所の闇の中、月の方角と光だけが頼り。既に刺すような冷たい風が吹き抜け、ただでさえ心細い私を不安にさせる。
30分ばかり歩いたろうか。後方に、私の後をつけている人を確認して、速足で歩こうとする。うまく歩を進めることのできない速足で歩くと速足になり、ゆっくりと歩くとゆっくりと歩く。私は頭が真っ白になるのと同時に、なんの目的でついてきているのか、逃げ切ることができるのか、頭をめぐらす。地の利のない場所で、自分がどこに行きつくのかも分からない通路をやみくもに歩いている愚かな自分。
この先には何があるのか、道すらもないのではないかという不安と、後ろから追いつかれて、腕を掴まれて更に人気のない場所に連れ込まれる妄想と闘いながら、ふらふらと先に進んでいく。
ふと、後ろからの気配が消える。安堵したのも束の間、カラスが群れて、泣き叫んで暴れている袋小路にたどり着く。心臓がどくどくと聞こえるぐらいに膨大な血流を全身に送り、高鳴っている。私は行き場を失い、来た道を戻るしかない。カラスはこれから起こる何かを暗示しているかのように、獰猛に暴れている。
自分が今どこにいるのかもわからない場所で、闇から闇を通り抜ける。人の気配のない場所で、月明かりだけが頼り。来た道かどうかも分からぬ不安と闘いつつ、二股に分かれている地点にたどり着いた。
どちらに進もうか立ち止まったところで、後をつけてきたと思われる男が待ち構えていて、口をタオルで覆われて、固く捕らえられた。タオルは汗臭い匂いがした。男は地の利のある場所で、一番いい場所で私を待ち構えていたのだ。抵抗する時間も与えられぬまま、竹藪の中に引きずり込まれる。腐った水の匂い、成長した竹の青臭い匂いの中に入っていく。
ちくちくと背中に痛みを覚える場所に引き倒されて、体中を弄られる。お洒落な格好も台無しで、スカートもカットソーも引きはがされて、巻きスカートの黒い猫も無惨に引き裂かれて、脱がされた。白い素肌が闇に浮かぶ。痩せた脇腹の肋骨が上下するだけで呼吸すらままならない。男は貪りつくように覆いかぶさり、欲望の限りを尽くしていく。
私は頭上で竹の葉の間で見え隠れする三日月を涙を流しながら、男の律動に突き動かされている。三日月は冴え冴えと妖しく光り、儚げに歪んでいた。快楽はどこにもない。身体の中を硬くなった虫が激しくうねり、大切な何かを剥奪された痕が残っていくだけ。なぜ私はこんなことをくり返しているのだろう?なぜ?なぜ?と自分に問うてみても、答えは返ってこない。私は私を放棄することで、自分に仕返ししているような気持ちになった。
自分を大切にできずに、汚されていく自分を俯瞰して見つめている。男は二度三度、繰り返し中で果てると、その場に私を残して立ち去って行った。私はぴくりとも動けないまま、竹藪の中で白い肌を晒している。体の芯まで冷えて、このままここで死ぬのではないかと思った。誰かが私を見つけ出して、救ってほしかった。こんな愚かな私でも大切に想って、抱き上げて介抱して、温かなスープを飲ましてくれる存在が欲しかった。しかし、そんな温もりはこの世の中にはどこにもなかった。
私は散らばった衣服をかき集めて、下着を見つけることのできないまま、震える手で身につけた。寒さと怖さで、ガタガタと歯が鳴っていた。お洒落な衣服は、泥で汚れて、竹の落ち葉が張り付き、ところどころ破られていた。巻きスカートに張り付いた猫まで無惨に足元から引き裂かれていた。金色の目には泥がこびりつき、輝きを失っていた。
私はふらふらと立ち上がり、西に傾いて地平に消えて確認できなくなった三日月を見失って、酔いが醒めて素面になって、呆然と闇の中をさまよい帰った。私は正気ではない行為をしているにも関わらず、冷静だった。汚れるだけ汚れて安堵したかった。
自宅に帰った時には0時を過ぎていた。鏡には変わり果てた私が映っていた。私は三日月のように、これから満ちて丸くなっていくのだろうか?限りなく欠けていき、空で真っ二つにぽきりと折れてどこまでも地の果てへ落下していくだけの月になってしまいそうだった。
果たして私は清らかではないのだろうか?ますます遠く離れた不潔で淫らな人間に染まる事で、人間としてのバランスを保てる気がしていた。
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寝る前に1時間の切タイマーをつけたクーラーが切れている。部屋が蒸し暑くなってきた。眠れない。起き上がってまたクーラーをつけるのもめんどくさくて、隣で寝ている恋人を起こさないよう背を向け、携帯を弄る。画面照度を最低にしても、ぼぉっと青白い光が部屋に浮かぶ。起こしてしまわないか心配したが大丈夫だった。
背後から一定のリズムで寝息が聞こえる。胸に顔を寄せて息を吸ってみてもなんの匂いもしない。付き���い始めて春から夏へ初めて季節を跨いだ。週に2.3度、うちで寝泊まりするようになって、部屋には服や下着やヘアワックスなど彼のものが増えた。うちから出社して、帰ってくるような連泊も増えた。洗濯もうちでして、シャンプーも同じものを使っているから、わたしと同じ匂いになってしまうのも当たり前だ。なんだか寂しくなって、半袖から伸びる腕に唇をつけると少しひんやりとしていた。
寝返りを打った拍子で、わたしの腰に彼の手が置かれる。どきりとしたけれど、本当にただの寝返りだったようだ。胸の内から爛々として上気するような触れ合い方がめっきり無くなった。仕事に行く前に軽くキスをして、外ではどちらともなく手を繋いで、一緒にシャワーを浴びて、ソファで横に座りながらピクミンをして、夜遅くなければさらっと肌を合わせる。好きでなくなったという訳ではないだろう。ただ、欲しくて欲しくて堪らないといった感じではないのだ。明日仕事なのに寝不足だよ、と深夜まで裸で抱き合ってた頃が既に過去だ。女性として見られることで、愛を測る節がわたしにはよくある。可愛いって思わなくなったのかなと仄かに不安が過ぎる。
今までの元恋人たちと違って、今の恋人は恋愛に対してクールだなとずっと思っている。好き好きされていたかったが、それもそれで鬱陶しくなってしまうこともあるだろう。このくらい朗らかに好き合うくらいがちょうど良いのかもしれない。少しずつ慣れて行く。
「***ちゃん、7時20分だよ」と彼の声で起こされる。今日は夜勤なのと返してまた眠りにつく。結局4時過ぎまで起きていた。開かない瞼の隙間から彼がポロシャツに袖を通すのを見る。シュッシュと音がして、すかさずこっちにも振るってと声をかける。3プッシュほど彼の香水をベッドにかけてもらう。付き合った当初もこんなことをしていたなと思う。この香水の名前はジャズクラブだ。練習の時間が取れないから次のライブでサックスを辞めるとこの前言われた。彼の一番の趣味だからこそ、中途半端な出来でステージ立つと自己嫌悪してしまうらしい。ジャズが好きなのは変わらないけどねと笑っていた。彼がジャズからプレイヤーとして身を引いても、引け目なくその後の人生を許容できる未来でありますように。その香水はずっと変わらず彼の匂いでありますように。人との関係なんてくっついたり離れたりの連続で、移ろいやすいことはわかっているけれど、なんとなくその未来にわたしもいられたらいいなと思う。
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RubyKaigi 2024 に参加してきた
5年ぶりの RubyKaigi に沖縄/那覇へ。
やはり書ききれないと思うので順不同で。
やはりなんといってもぺんさんのキーノートには圧倒された。ひとりで TRICK を開催し 6つも弩級の作品を作り上げているのももちろんすごいのだけれども、それぞれの作品に今回の RubyKaigi のトークで紹介されるテクニックやトピックを盛り込み、そのセッションへの導入にするという構成の緻密さ、そしてこの発表が(表面上)主題としている「奇妙なプログラミング」作品が「表層的な表現」と「プログラムとして実行可能な論理構造」を持っているという重層的な構造を持っているというその特性そのものを「表面的にはアートとしてのプログラミングの紹介をしつつ、その実は RubyKaigi 2024 へのイントロとしての役目を果たしている」というこのキーノート自体の重層的な構造に織り交ぜているというこのメタ構造がすごい。後できいたところではキーノートの打診はCFPが close になった後のことだそうで、それからあれらの作品は作られたとのこと。もちろん各発表のことを意識して作ったとのことで、その労力はたいへんなもの。最高のキーノートでした。感動して鳥肌がたった。
金子さんはSAC2での少佐のいうところの「聖域に入っている」状態でずっとアドレナリンが途切れてなさそうだった。他のパーサー関連の発表ではIELRの発表をきいた。パーサーまわり(というか Lrama 勢力というか)全体として目指すべきところが明確でやるべきこともわかっていてそれをやる人もいて着実に歩みを進めているというので将来は安泰ですなという感じであった。アクション部を記述する新言語を作るという話になったらだいぶおもしろそうなので注目していきたい。Prism との比較でいうと今現在 parser.gem を使ってますとか prism を使ってますという gem などがなんで ripper じゃないの? というところを取材してみたい気はする。数年前になんでみんな fiddle じゃなくて ffi 使ってるのっていう時期があったけど(今もまだそうかもしれない)、使われてるのにはそれなりに理由があって fiddle はそのギャップを埋めるために目先のユーザビリティのための機能追加などをしてきたという経緯があるので、そういうエンドユーザーへの目配りというのも必要そう。
Day 0 は 2019 に続いて ESM さんのクルーザーにお邪魔しておひさしぶりの人達と会話するなど。あいにくの雨だったけどああいう立食パーティー形式にしては珍しく食べものがなくなってなくてしっかり食事できたしおいしかった。
WASM/WASI 関連の発表は 2つ katei さんと udzra さんのをきいて、だいぶ WASM 周りの環境が整ってたんだなというのを知った。まだあんま実用的に使えないな〜と思ってたのだけどネットワークももう使えるみたいなのでそろそろ真面目に使えるところがないかやってみたい。もちろん gem install が使えるようになるのも期待。
Shopify 勢の memory leak 修正や Object Shapes の解説や YJIT の最適化まわりの話はこれまでコミットとしては読んではいたけど理解が追い付いてないところを答え合わせとしてきいて、いろいろ確認や納得ができたのでよかった。YJIT まわりとか雰囲気で読んでるからなぁ。
KJ と Samuel と byroot とはいろんなところであいさつして、いつも backport の手伝いありがとうとか、PR のレビューお願いとか、backport リクエストあったらいつでも呼んでねとか頑張って話してた。会社から English speaker な同僚がいなくなって英語をもう 6, 7 年くらい喋ってなかったのでだいぶ苦しかったがたぶんなんとかニュアンスは伝わったんじゃなかろうか。
Official Party と After Party ではできるだけいろんな卓を巡って知らない人たちと話して、committer としてコンテンツになれるように努力した(無料でチケットいただいてるのでね)。trunk changes 読んでます、というひともいれば今回はじめての RubyKaigi です、という人もいて、Ruby じゃなくて Google Cloud の話とか LLM の話とかしたりもしたけどまあそれも一興。RubyKaigi のホスタピリティを高める一助になれてれば良いのだが。
After Party で 12,3 年ぶりくらいに conceal_rs さんにお会いして会話をしたのが印象的で、もうわれわれもいい歳になってきて後進に仕事を引き継ぐってことを考えるころなのかも、という話題になった。 ruby まわりで自分がやっていることというとブランチメンテナと ruby trunk changes で、ruby trunk changes については誰かに託すというのはちょっと考えてない。そこであらためて言語化したのだけど、自分はコミットを継続的に読むことはお勧めしたいけど若い人に ruby trunk changes のような活動をすることはあんまり積極的に勧められない。正直なところ労力に対して得られるものとか、その時間を別のことに振り分けられた時に得られるものとかのことを考えると、割の良い投資ではないと思うので。じゃあなんでやってるのと言われると困ってしまうのだけど、これはもうやり始めてしまって習慣になってしまってるから、としか言いようがない。ちなみにブランチメンテナとしては今回 kokubun さんが 3.3 のメンテナになり自分は引き続き 3.2 をメンテする(つまりこれまで最新の安定版をメンテしてたけど 1つ古い世代のをメンテする)ことになっている。引き続き自分もメンテナは続けるけど、こちらはプロセスの改善などもやっていって他にも引き継いでくれる人が出てくるといいなと思うしきっと出てくると思う。20024年に ruby を残さないといけないですからね。
会場で kakutani さんをみかけるとなんかホッとする。自分のなかでは kakutani さんはなんかこう、Rubyist のあつまりを体現している人なんですよね。実家に帰ってきたような安心感。
あと観光まわりだと、Day 4 に美ら海水族館とエメラルドビーチに、Day 5 にはおきみゅー(沖縄県立博物館・美術館)と千日という喫茶店にぜんざいを食べに。あーあと会期中は会場近くの「花はな商店 本店」という沖縄そば屋さんに 2回も朝食を食べに行った。あそこのそばは海海苔が練り込まれててツルツルでめちゃおいしかった。あと海ぶどう丼ともずくかな。もずくは沖縄で食べると本土で食べるのとでは別格でおいしい。やっぱ鮮度かな?
Kaigi Effect 的にはなにかな。まず WASM/WASI まわりは触ろうと思う。Lrama も実務的(ruby trunk change 的な意味で)にも役立つし読みやすい構造してそうなので中をみてみるかなぁ。YJIT と Fiber Scheduler まわりの理解も深めたいけど。
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我的觀念是平常就要做好準備,當機會來的時候才能抓得住。
比如我有些朋友常常說她們想要找一個白人公司的工作,可是她們英文非常的差,是連HR的電話面試都無法通過的程度,那這樣即使她的履歷非常漂亮,接著也會在口語方面刷掉她,因為連跟同事溝通都會有問題了,那要怎麼做好工作呢?
有些人甚至是連履歷都不好看,然後就期望一口氣找到白人公司的辦公室工作,我建議她們先去找華人公司她們也不要,因為看不起華人公司,但是華人公司對英文的要求不高,而工作上還是有需要用英文對外交流的地方,連對英文要求較低的華人公司的工作都不願意去試著看看能不能做好,又怎麼能夠期望英文不好的自己突然有天神奇的坐在白人公司裡上班呢?
所以當她們在跟我抱怨的時候,我其實是沒有耐心聽的,因為她們認為自己的很努力,其實是不努力,只是純粹受苦心裡掙扎,所以她們覺得她們很努力。
如果真的要想往目標前進,為什麼不去思考自己需要具備什麼才能找到理想的工作呢?
在一個英語國家想要進白人公司,第一就是英文能力,但是我往往沒有看到她們在努力學英文。
她們會稍微背單字,背文法,但是卻沒有練習口語。
在英語國家,說英文的人非常多元,各種口音都有,這個是光讀書學不了的東西,實際在對話的時候,會完全聽不懂的。
甚至有人為了轉移這個挫折,跑去線上學韓文,我更是沒耐心聽她的訴苦,因為她就是在浪費時間浪費錢,自己把自己置入這種低潮局面,我不想為她的選擇買單。
在我在澳洲的期間,我就強迫自己浸在英文環境,跟當地人當室友,強迫自己用我的破英文待在客廳跟他們聊天,每天聊,看美劇時都開英文字幕,平常上班聽英文的podcast,讀英文新聞,就這樣兩年後,等到我要考雅思辦簽證的時候,沒有準備裸考一次就考出了7.5分。
因為我深知語言這種東西,不是一個硬背就能有的能力,是一個要去改變思考邏輯的東西,等到我有面試機會或者是需要考英文的時候再準備就來不及了。
再來是履歷的部分,好多人畢業之後,就去做一些門市、櫃檯之類的工作,做了很長的時間,因為澳洲的基本薪資不錯,所以她們就一待就待了好久,等到想要找文職工作的時候,突然發現很困難,因為履歷上沒有任何經歷。
所以我很常推薦剛來的新人去找華人公司的接待或admin,因為這樣可以最低成本的幫自己的履歷上洗一筆當地公司的文職經歷,雖然薪水少一點,辦公室文化可能也還是偏亞洲,但為了增加自己的籌碼,這一點苦吃一下我覺得還是值得的。
網路上的工具非常多,我的履歷我也是從Airtasker上找了一個HR幫我潤飾過,也才100多澳幣。
再來我覺得最重要的是培養分析跟推理的能力,這個就是需要經年累月的練習,每一個情況都去分析看看真正的原因是什麼,然後推理每一個選項的後果,之後你就知道最優解會是什麼,要習慣去分析利弊,當這個肌肉訓練起來之後,然後妳就能夠很快速的找出最優解。
人際關係的能力,也是在平常就要練習的。
而妳的雲淡風輕和游刃有餘其實就是平時所做的所有準備的總和。
談戀愛也是一樣的,平常不培養看人以及和人交流的能力,突然等到想結婚的時候,隨便抓一個下手,然後婚後發現抓錯人了,但卻因為各種沈沒成本而不敢放手。
那前面就該多出去約會見見世面,才知道怎麼判斷什麼是好東西。
一個人連好東西都不知道是什麼,那要怎麼找呢?
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2024年4月24日(水)
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若い頃からの不摂生のせいで、歯周病に悩まされている。<治す>ことは出来ないので<これ以上の悪化を防ぐ>ことを治療方針として、月に一回の歯医者通いを続けている。ドクターのチェックとスタッフのクリーニング、所要時間は30分だ。とは言え、前期は平日すべて授業が入っているので、通院可能な時間帯は水曜夕方に限定される。診察券のスペースが一杯になったが、次回いただく新しい診察券、いったい何枚目になるのだろう?
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5時45分起床。
洗濯。
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朝食。
珈琲。
弁当*2。
空き瓶缶、45L*1。
ツレアイの職場経由で出勤する。
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順調に到着する。
昨日の<スタディスキルズ>のワークシートのチェック、グループワークの結果をまとめるのだが、<先ず結論、後から理由>のトレーニングだ。
水曜日は2限・3限<情報機器の操作Ⅰ(栄養学科)>、今日は第3週目、とにかく<タイピング練習>を徹底させたいのだが、午前のクラスは慣れていないものが多く、午後のクラスは昼休みに一生懸命練習しているものが多い。例年のことだが、クラスの雰囲気の違いは面白い。
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3限終わってすぐに退出、帰路も順調だ。
昨晩仕込んだ<無水地鶏カレー>に火を通す。
西村歯科の予約は17時、今日は先にドクターのチェック、その後いつものクリーニング。次回は5/29(水)16時45分。
帰宅してからカレーの仕上げ、サラダの用意。
ツレアイ帰宅、すぐにココに点滴する。
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息子たちにはチリの赤、私たちは少し肌寒いのでまず🍶、そして🍷。
録画番組視聴、
日本の話芸(リストア版) 落語「愛宕山(あたごやま)」古今亭志ん朝
父・志ん生に入門後、わずか5年で真打に昇進!天才ぶりを発揮した志ん朝。粋な江戸弁、軽快な語り口で一世を風びした。誰もマネのできない至芸がよみがえる。
素晴らしいのだが、「愛宕山」はやはり上方版が好きだ。
片付けの前に睡魔到来、布団に吸い込まれた。
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歩数は13,287、さすがによく動いた。
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点眼 ハリのある
実家では大晦日までは久しぶりの地元で大きく息を吸い、とても清々しい感じだったが親や親戚のあれこれに疲れ果て、3日目にはもう気持ち的には戻っても良いなと思いながら、日々流れてくる地震の報道や、数年ほど前から少しずつボケが進行しているおばあちゃんの生活を手伝うときのかなしさや心のつらさがあり、毎朝晩は昨年発覚した緑内障によって片視力を失ったおばあちゃんの目に目薬をさしたり、薬を飲んでもらったり血圧を測ったりしていた。いつもは親が見ているらしいが、こういうのも習慣化されていくと業務的に行われるところもあり、わたしが適当な話をしながら行う方がおばあちゃんもいつもより多くしゃべり、いささかうれしそうに見えた。しかひ新年あけてわたしが体調を崩すと、毎日同じことを何度も聞くおばあちゃんに嫌になってしまうこともしばしばあり、特にこの時間だけはできるだけわたしもやわく話をするように心がけるようにした。目薬は両目にさすものと今は見えていない左目にさす二種類があり、わたしはこれを刺すときにおばあちゃんの頬に手を当てて上をゆるやかに上を向かせた。85歳を迎えるおばあちゃんの顔には大きな皺はないその頬は歳に似つかわしいハリのない感じだが、その中には水分量が感じられるやわらかさがあった。おばあちゃんの肌に触れながらわたしの目の前にはひとりの老人がいるということをひしひしと感じた。昨年まで自営業の服屋で働き、60年以上も働くことが軸になっていた生活も緑内障の発覚によりじきに終わりを迎えつつある。今はお店を閉めるべく、いろいろと物や資材の整理などを親を中心に進めている。これからもまだ続く人生になんかおもろい趣味とか見つけなやなという話をしながら、おばあちゃんは困り顔をして 「何をしましょうかね、、」 と言っていた。昔は砂絵がとても達者な人だったと聞いているが、またなんかつくったりしないものだろうか。とりあえずまだ半分くらいはあるはっきりとした意識がわくわくできるようなことが見つかると良いが、この先何をするかと考えることはまだ若さを生きているわたしですらムズいことであるし、これからのおばあちゃんと生活が今よりやわらかく過ごせながらも、少しばかりハリのあるものになると良いと思う。
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私の話
最初は5歳の秋か冬、長袖の季節だった。幼稚園生だった私はおたふく風邪だか水疱瘡だかに罹り、しばらく園を休んでいた。その時期園では、同じ組の子たち同士でなんとなくチームを組んで、ロボットやら指輪やらを工作してそれを下級生向けに販売しよう(もちろん紙でできたおもちゃのお金だ)という、ものづくりやチームメイトと協力する力を伸ばし、お金の使い方や年下の子への振る舞いを学ぼうといった趣旨のイベントがあった。準備期間もそれなりにある季節の一大イベントで、みんな楽しみにしていたように記憶している。そして私はチーム決め直前に園を休み、戻ってきたときには先生によってすでに振り分けられたチームで行動することになっていた。どんなチームに割り当てられているのだろうと不安な思いで登園すると、私は牛乳パックでロボットを作る、「男の子」しかいないチームにひとり放り込まれていた。どんな経緯でそうなったのかはわからないが、最初は憂鬱だったのをなんとなく覚えている。自分だけ違うところに混ぜられてしまったのだと感じた。 しかしそこにいるうちに、いつも一緒にいる「女の子」たちといるときとは違う感覚になった。彼女たちといるときとは違った居心地の良さ、安心感。ロボット作りには最後まで楽しさを見出せなかったけれど、その空間は身の置き所としてはこれまで感じたことのない高揚感としっくりくる感じを覚える楽しい場所だった。自分と違うと思っていた属性の中に放り込まれたはずなのに、「自分も『(女の子ではない存在としての)男の子』側なのだ」と感じた。自分に割り当てられている属性は自分のものではないのだと、こんなふうに明瞭に言語化はできなかったけれど、自分に割り当てられてきた属性とその扱われ方に対する違和感を、感覚として初めて理解した初めての経験だった。ひとまずそのときの私は、自分のことを「『女の子っぽい女の子』ではない」のだと理解した。特に仲のいい関係を築いてきたのは「女の子」との方が多かったけれど、チラシで剣を作ったり体育館の大きな積み木で遊んだりするときは「男の子たち」の中にいる方が安心した。人間関係と所属意識の違いが少し明らかになり始めた。その年の七五三、赤い着物を着て髪をセットされた(当時は髪が肩まであった)が、ものすごく居心地が悪くて嫌だったことを覚えているし、親によるとかなりごねて不機嫌だったらしい。
次は10歳、小学4年生の秋。私の地域では毎年4年生が地域の学校で集まって合唱コンクールに出るという行事があった。最初は何とも思わなかったが、単純な子どもだったので練習するたびに課題曲も歌うことも好きになっていくし、本番が待ち遠しかった。 本番が目前に迫ってきたある日、合唱指導担当だった先生から当日の服装についての説明があった。男の子は白い上に黒のズボン、女の子は黒いスカート。それを聞き、どう表せばいいかわからない不快感が湧き上がってきた。スカートを履きたくない。どうして私はスカートを履く側なのか?どうしたら履かなくて済む?あれだけ楽しみにしていたのに、その日を境に本番が近づくのが嫌でたまらなくなった。親が買ってきたスカートを履いたときの違和感は強烈に残っている。しかし音楽会は例年より少し早めのインフルエンザ流行のため中止になった。その報に泣いている子もいたし、私も残念な気持ちはあったが、それ以上にスカートを履かなくて済んだことに安堵した。まさかそんな理由で中止が嬉しかったなんて言える空気ではなかったので、友達に合わせてがっかりした表情を浮かべていた。またこの頃から身の回りの物へのこだわりが出始めた。最初は親に言われるがままに着ていた「弟へのおさがりでも使えるような服」を自ら選んで着るようになり、「女の子」でひとりだけ青い習字セット、青い裁縫セットを使い、家庭科で作った巾着も白と黒のドラゴンモチーフの布を使っていた。常に短い髪、同年代の平均より常に高い身長、青やグレー、黒のパーカーやトレーナーにジーンズ、手提げ袋に至るまで「女の子」っぽさを排除した見た目の中で、ランドセルだけがずっと浮いていたように思う。入学前親に連れられてランドセルコーナーに行ったとき、漠然と赤は嫌だという思いがあったが、「女の子」用のものは赤やピンク、オレンジしか��く、色ではなく大人っぽい響きの名前が気に入ったという理由と、言葉にならないけれど確かにあった何かを諦めたという思いで、渋めのローズピンクのランドセルを背負っていた。年齢が上がっていくにつれ「女の子らしさ」がなくなっていく見た目の中、ずっとランドセルだけが私の「本当の」所属を周囲に示すもので、これを背負う限り私は何をしようとも「女の子」にカウントされるということを思い知り、「そうじゃないと思うんだけどな」のような微妙な気持ちでいた。どうして自分がそう思うのか、というところまでは考えられなかったけれど、「女の子っぽい」という記号を身に付けることへの拒否感は確固たるものになっていた。
次は中学生。当然制服のスカートが嫌だった。小学校の卒業式のときもスカートは確かに嫌だったけれど、上にはおるグレーのジャケットがかっこよくて気に入っていたため一日だけなら、となんとなく乗り越えたが、これからずっと着なければならない制服は本当に嫌だった。でも登校したらほとんど毎日午前中にジャージに着替えていたし(時間割の関係でそうだった)、運動系の部活をやっていたため下校は毎日ジャージだったので、憂鬱感は徐々にごまかせるようになっていった。 小学校からほとんど持ちあがりの、狭く密接で固定的な人間関係という土壌がある中でのクラスメイトからのまなざしは、嫌でも表面的なもの以外の情報も伝えてくるもので、この頃になってくると自分が周囲からどう見られているかを何となく察するようになっていった。周りは段々と女/男の境界がはっきりしたものになりそれぞれの文化が別のものになっていく中で、「女の子」への所属意識をどうしても持てず、「そうではない」存在に近づこうと「男の子」たちのコミュニケーションをロールモデルとして振舞い方を学習した結果、「女の子」たちからは自分たちのメインストリームからは外れていて色々と変だけれど、一応同じ場所にいる他者として、「男の子」たちからは他の「女の子」と比べると自分たちの文化にどこか(「理解している」ではなく)近いけれど、でも同じ存在ではない他者として、「女の子っぽくない・男の子っぽい女の子」のような、どちらからも微妙に浮いた存在として認識されていたように思う。加えて恋愛の話題に絡んでくる子/そうじゃない子の新たな境界も生まれるようになり、誰が付き合っている、デートに行った、夏休みどうするのように話題になる内容が具体的になり、その話題を中心に人間関係の構図が作られ、恋愛との距離感によってヒエラルキーが生まれるようになり、それに伴い会話のあらゆるところに理解できない目配せや気配り、謎のルールも絡まってくるようになると、恋愛ごとを面倒に感じ、それらの事象に巻き込まれるのが嫌な 「男の子」 たちは、 相変わらず髪が短くてクラスの中で3,4番目に背が高い、見た目が「女の子」的ではない、自分たちと近い「男の子」的なコミュニケーションをとって接してくる、一切恋愛の話をしない私を他の「女の子」ほどは警戒せず(「恋愛的な文脈での楽しさを見出せず・高揚せず」とも言い換えることができる)、「女の子」たちも、 恋愛の話題を振られても求められていたような回答をできなかったことでそのルールを理解していないことを見抜き、普段の様子から関心があるようにも見えなかったであろう私なら男の子のそばに置いていても面倒なことは起こらないだろう(ライバルになったり、噂話をして余計な広がり方をさせたりしないだろうのような)と、どちらにとっても曖昧で便利な側面を持っている存在だったと思う。それによって、「男女」間で起きるであろう揉め事を減らせると考えた(であろう)班を決める係のクラスメイトによって、校外学習や修学旅行といったイレギュラーでトラブルをなるべく起こしたくないイベントでの班編成では、いつも男子の��にひとり放り込まれる役だった(3年間「女子」が奇数のクラスだったため)。班を決めた子から「女子一人でごめんね」と謝られたが、なんて返せばいいかわからなかった。そう扱われることに慣れていたし、そう扱われることが嬉しかった。「女の子」の中に入れられる方が自分との差異やそこにいることの違和感を強く感じさせられるから、 「男の子」たちとともに「あっちが何考えてるかわからない」と振る舞うことで、自分の「女の子ではない」感覚を正当化できる環境の方がずっと楽だった。だからといって自分を「男の子」だとは思えず、「女の子ではない」存在として「男の子になりたい」と素朴に願っていた。
「女の子ではない」という思いは自分の肉体にも向くようになっていった。胸が大きくなるにつれブラジャーをしないと揺れて邪魔だし痛いしで毎日つけていたが、ある日その工程がどうしても嫌になり、素肌にジャージの半袖を着て、その上からいつも通りの制服を着て登校した。いつものように1時間目の授業を終えジャージに着替えたときの、何とも言えない嬉しさと居心地の悪さが混ざった感覚。本来こうあるべきだったという感覚と、いつもより肌にまとわりつく気がするせいでより目立ってしまう気がする身体の丸み。念のため学校にブラを持っていこうなんて微塵も思わなかった(これは決意というよりそこまで考えが至らなかった、着替えの肯定をすっ飛ばした瞬間の満足ですっかり忘れていたという不注意によるものだった)ため、一日中居心地の悪さを引きずって猫背で過ごすことになり、それ以降ブラをつけることは諦めて受け入れた。「女の子じゃない」存在として扱われるためにできる方法を探し、少しでも「男の子」的になろうとそちら側に行動を寄せ、しかしどうしても「男の子」にはなれず、「男の子」のアイデンティティを自分の中に見つけることもできず、「女の子」の記号を与えられているのなら結局私は「女の子っぽくない女の子」なのかな、と思っていた。6年間制服のスカートを履いているなかで、自分のアイデンティティをいったんそうやって理解することにした。そうであるだけでも浮いていたけれど、恋愛の話題に関わらない限り目立つことはなかったので、基本的には地味な子どもとしてどうにかやり過ごすことができた。 私が高校まで暮らしていたところは東北の田舎で、そこは非常にシスヘテロ的でバイナリーで、女/男しか存在せず、恋愛、性愛をする人しか存在しないところだった。そんな中で私は「ボーイッシュな女の子」という言葉で済まそうとするにはあまりにも色々な要素が浮いていて、しかしそれはただ私が浮いているパーソナリティである以上の意味を持たなかった。(そして、そこでは障害や家庭環境、それらによっておこる不平等も単に個性でしかなかった。)どんな装いをしようと、どんな振る舞いをしようと、どんな思いで生活していようと、私は「女の子」としてカウントされ、「女の子」というアイデンティティを持ち、その規範に沿って生きていくべき存在でしかなかった。
高校を卒業し地元に比べると圧倒的に都会だった地域で暮らし始め、新たな生活を過ごすなかでAロマンティック、Aセクシュアルと出会い、これまで感じてきたわけのわからなさにセクシュアリティという名前がつくことを初めて知ることができた。 大学生になり自分で服を買うようになると、スカートを選ぶことができるようになった。家ではジャージかジーンズしか履かなかった娘が、帰省してきたときにスカートを履いている姿を見た親がびっくりした表情を浮かべ、「似合うじゃん」と言われて微妙な気持ちになったのを覚えている。相変わらず髪は短かったし、身体への違和感が爆発し、思いつく解消案としていわゆるナベシャツを着るようになったのもこの時期だった。でも、あれだけ嫌だったスカートを履けるようになったことに自分自身も理解が追い付かず、だからと言って「完全に」女の子になることができたとは到底思えず、「女の子」の記号を自分から選ぶ自分自身に戸惑ったこと。重ね着をし身体のラインを見えにくくする装いをしたことで安心すること。電車に乗っていてふと「こいつは女か?男か?」という視線を感じ(中学生頃から「女ではない」と認識される経験を幾度となくしており、胸部を探る目が顔に移動する不躾な視線の動きがどういうものかを体感として知っている)、隣に座ってきたサラリーマンは今私を何者と判断したのだろうと不快感を覚えたこと。同時にその困惑を引き出せたかもしれないことにうっすら喜びを感じたこと。成人式で振袖を着るのがどうしても嫌で、別の予定を入れ地元に帰らなくて済むようにしたこと。この時期に#Metoo、フラワーデモに出会い、そしてフェミニズムに出会うことで、服装や身に付けるものも社会によってジェンダー化されていること、誰でもその規範から自由になれることを知った。セクシュアリティとフェミニズムは不可分であるし、本の中に書かれている社会構造の不平等や差別は私の身に降りかかるものとも似ている部分があったため、やっぱり私は「女」というジェンダーにカテゴライズされる人間なのかと思うようになった。
私が参加したフラワーデモでは、何度かトランスジェンダーの方がマイクを取っていた。またそこで出会った人に紹介されたコミュニティにもトランスジェンダーの方が何人もいて、書籍の中だけでなくリアルな存在として、シスジェンダーではない人は決して遠い存在ではなかった。それだけでなく、当時セクシュアリティに関する情報のほとんどはオンラインで手に入れており(地元を出るまでLGBTという単語にすら触れたことのないような人間が、いきなりどの本を図書館で探せばいいのかわかるわけがなかったし、オフラインでAセクシュアリティに関する情報を探すのはさらに至難の業だった)、本で語られることを吸収することも大事だったけれど、YouTubeやツイッターを見れば本当に性的マイノリティの人間が生きていることを感じられることがあまりにも新鮮で、文字通り生きる希望になった。今は���う更新していないが、noteという媒体では今に続く私にとっても本当に大切な出会いをすることもできた。その人の文章を読むことで、Aセクシュアリティ、そして「男でも女でもない」と説明されることの多い、バイナリーな性別二元論では語ることができないアイデンティティの存在を知った。私が生きてきた、そして今も生きているこの社会がどれほど性別二元論に支配されており、それがどれだけの人を差別し、苦しめ、傷つける構造になっているのかを知り、彼らと連帯しなければならない、伴走者にならなければならないと強く思った。
同時に、性別二元論への馴染めなさは、私自身の体内にもずっと昔から近からず遠からずの距離感で確かに存在していた。フェミニズムを学び、「『自分はフェミニストではないけれど』と言いながらフェミニズム的な発言をする人が多い」と、どちらかといえば批判的な文脈で語られているのを見かけ、確かにそうだよなと思う一方で、自分は完全に「女」を引き受けるのはしっくりこないな、という思いもずっとあって、「フェミニスト」と名乗るまでにかなり時間がかかった(し、正直今も名乗ることに抵抗感というか戸惑いがある。それは私のアイデンティティによるだけでなく、私があまりにもフェミニズムのことを知らなすぎることも大いに関係している)。フェミニズムが指摘する構造的な差別において、私は【「女」が受ける差別】を受ける立場にいたと思う。だけど、私がこれまで自分に感じてきた違和感は「女じゃない」という感覚によるもののはずだった。私なりにではあるがセクシュアリティやジェンダーなどに関することを学んできた中で、これを「女」の多様性の枠で語ることはできるのだろうかと改めて自分に対し疑問を持つようになった。でも、「女じゃない」なら何なのだとか、これまで「女」に馴染んで生活しているじゃないかとか、「女」の枠にいるからこその語られ方をしているじゃないかといった考えを拭えず、もやもやした思いは残るけれど、これまでのように、そういう違和感を一生抱えたうえで私は「女」をやっていくしかないのだと、諦めと不本意な受容が混ざった覚悟を決めた。
その後、感染症流行による人との接触の減少、それに加えて鬱を発症したことで人と会わ(え)ない期間を長く経験して、就職活動が始まった(めちゃくちゃしんどかった)。何もわからなかったので学校のキャリアセンターに1から10まで頼りっぱなしだったのだが、そこで「スーツは黒で、スカートでもパンツでもいいけど今から買うならスカートが無難」というようなことを言われた。そのとき、久しぶりにスカートへの嫌悪感を強く感じた。私服でスカートを着るくらいになっていて嫌悪感はだいぶ薄くなっていたはずなのに。 フェミニズムを学んだことでシンプルに最悪なセクシズムが働いている発言だということを昔より高い解像度で理解し、そのことで怒りを覚えた感覚もあったけれど、 どうしてこんなに、あの頃と同じくらい嫌だと感じるているのか、自分に戸惑った。 スーツを売っている店の前を通ったり配られたチラシを読んだりしてみたけれど、無理だという思いがあまりにも強固で、どうにかしてスカートを履かないでやろうと決めた。就活のためにお金を使いたくなかった(鬱が治りきらないまま就活→実習→試験勉強というルートでバイトに避ける時間が減っていくのがわかっていた)し、なにより黒のスカートに脚を通すたびにおしまいの気持ちになりそうで、規範へのささやかな反骨心と心を守る方法として、 大学の入学式のときに親から譲り受けたグレーのパンツスーツで就活を乗り切った。
現在フルタイムで働いている。いわゆるケアワークと呼ばれる業種だ。職場は「女性」しかおらず、ほとんどが既婚者で、世間話としてされる会話は異性愛規範に塗れていて、「私は異性愛者じゃない!」と心の中で唱えない日はないような環境にいる。そして、新しい利用者と会うたびに新しい関係を作っていく中で「女」として自己紹介したり、「女」と認識され、「女」だから任された仕事をすることが、徐々に違和感としんどさを生むようになった。職場での自分のありかたがわからなくなって、仕事で疲れて帰ってきても夜眠れない泥の中のような日々がまた戻ってくるようになった。眠れないままとにかく横になってスマホを眺めていたある日、ふと思い出した人のブログを読み返したとき、唐突にすとんとおさまる感覚があった。そうやって私は、女ではないというアイデンティティをようやく受け入れ、自分を表す言葉としてAジェンダーと出会った。
本当に急に腑に落ちた。あまりにも呆気ないような、それでも20数年に及ぶ私のアイデンティティの居心地の悪さを理解するための、救いのような受容感だった。私が「男の子」にカウントされようと必死で、もしくは無意識的に渇望しやってきたことは、「女の子」と認識されることが苦痛でその記号を外すために、非常に強固な性別二元論が敷かれた、男と女しかいない社会の中で、「女の子ではない」をやろうとした結果「『そうではない』存在としての『男』」であろうとするしか抵抗の方法が、そして自分自身のアイデンティティとの向き合い方がわからなかったためだった。 このバイナリーな世界では性別欄は二択しか用意されておらず、「女」ではないなら「男」だし、「男」ではないなら「女」だ。必ずどちらかじゃないと存在を認識されず、そんな世界で生きてきたら「どちらでもないなら何なのだ」と、誰よりも私が私自身に問いかけ、二元論を押し付けてきた。そっち(女)じゃないというアイデンティファイしか方法を知らなかったけれど、そっちじゃないなら何なんだという問いかけにはバイナリーを前提とした答えを持たなくてはならず、その世界では私を語る言葉は存在しなかった。社会からやることを要請されてきたのは「女」で、これまで時になんとなく、時に必死に、時に絶望しながらそれをやってきたけれど、物心ついたときからずっとそこにあったここではないという感覚を、やっと信じることができるようになった。「女ではない」「どの『性別』にも当てはまらない」「女を引き受ける」。どうしてこれが同時に成り立つのか、今までこれらをセクシュアリティの問題ではなく個人の問題として引き受けてきた。共存するしかなかったうちに自分に馴染んできた部分も確かにある。シスジェンダーであることを求められ、受容する時間もあったけれど、それでもこれまでの人生すべてをシスジェンダーと理解することはできないし、そうしなくていい。そう思えることで、ずいぶん救われる思いでいる。
書いてきたこれらのことは、他者に対する私の性別に関する証明のためのエピソードではなく、私がどう生きてきたかのごく個人的な話でしかない。このような道筋を辿るのが、Aジェンダーパーソンにとって典型的なのか、特異なのかすらわからない。ただ、性別二元論が私のことを語りづらくさせ、アイデンティティを受容するのを遅れさせ、受容しても尚戸惑わ���、未来の見えなさに仄暗い気持ちにさせ、傷つけてくることはどうしたって否定できない。それだけではなく、今もまだ「私はAジェンダーである」ということが、「私は自分自身の性別を意識したことがない」という、Aジェンダーへの差別的発言になるのではないだろうかと恐れる気持ちがある。アイデンティティを獲得しても、それをまっすぐ祝福できるようになるには正直まだ学び、話を聞き、自分を語るための時間が必要だと思っている。私自身の、私のための話なのに、それを語ろうとすることで差別構造に加担してしまうのではないだろうかと、そしてその言葉は私自身にも向いてしまうのだろうと、ためらいと恐怖を覚えてしまう。この社会に強固すぎる性別二元論が敷かれており、あらゆる社会規範や制度、社会保障にまでそれを前提として設計をされているがために。非シスジェンダーなど存在しないと乱暴な口を開く人々がいるために。
これらは私の話だが、同時に私を取り巻く性別二元論の話でもある。非シスパーソンの尊厳を損ね、存在ごと居場所を奪い、攻撃の対象に仕立て上げ分断させ、そうすることによって大きな顔を保とうとしている、性別二元論の話だ。私にアイデンティティと出会うことを困難にさせ、規範から外れる存在として生きづらくさせ、やっと見つけたと思えても獲得するまでに本来必要だった以上に惑わせ、ようやく手にしてもそれを祝福することを難しくさせ、語ろうとする言葉を口篭らせる、性別二元論の話だ。シスジェンダーをやろうと頑張ってきた長い闘いが終わり、そして今度は非シスジェンダーの存在を許さない社会との闘いが始まる。それも今から始まっているのではなく、ずっとずっと前から傍にあった濁流の中に巻き込まれるような感覚だ。苦しいけれど、私はそこで私と出会った以上逃れることはできないし、したくない。私はこれまでもこれからも、こうのままで生きていく。私自身のことを言葉にするのがまだ難しくても、私が私のアイデンティティを信じられるようになっただけで、それはあの頃の5歳の私を救うことができるし、これからの私自身の希望になる。一度諦めたことがあったけれど、また出会うことができて本当によかった。
私はAジェンダーだ。
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武林-桃花寶典(二)
昊天根據自己平日的觀察,夢瑤都會在午時來到回韻樓看鯉魚跟喝茶和寫詩,直到申時才會離開,昊天和澤宇決定要趁夢瑤來回韻樓時,一定要讓夢瑤記得昊天這個人,昊天生性本就很樂觀,常常一股腦兒就衝了,沒什麼思考過,與澤宇剛剛好相反,直接表白恐怕不妥,於是選擇用行動表達自己的心意。他每天早晨都比其他追求者早到回韻樓等待,只為在夢瑤的桌上放上一壺熱茶;他悄悄記下夢瑤愛看的書籍,愛喝的茶飲,然後假裝不經意地唸了幾首陸游的詞。他總是在夢瑤需要幫助時第一個出現,無論是搬重物還是找什麼書籍,他總是默默地付出。夢瑤漸漸注意到了昊天的存在,開始發現這個男孩的真誠與細心。她開始期待每天桌上的那壺熱茶,也開始習慣在遇到困難時第一時間想到昊天。她的心不知不覺地被這份溫暖包圍,對昊天的感情也悄然發生了變化。終於,在一個微風輕拂的午後,昊天鼓起勇氣向夢瑤表明心意,而夢瑤只是微笑著,輕輕點頭。那一刻,他們的世界彷彿只剩下彼此,所有的等待與努力,終於有了最美的回應。一直躲在一旁看戲的澤宇,替自己的好朋友感到開心,也替他鬆了一口氣,心想昊天應該不會再說出想自宮這件事情了吧,這段時間下來,透過彼此之間的互動交流,夢瑤對於昊天和澤宇有了更進一步的了解,但是悲慘的結局還是出現了。
夢瑤到了婚嫁年紀了,村長大人將替夢瑤挑選適合的結婚對象,對於農家出身的昊天,根本不可能入了村長大人的眼,也因為夢瑤長得非常漂亮,很多人為了自己的官位,分分將適合的人選提供給了宮廷,村長也不例外,夢瑤也就被村長大人推舉入宮為妃,但是夢瑤因為有了這段時間的相處,他一點也不想嫁給皇帝,他只想嫁給一個普通男人,而昊天那單純善良的模樣,讓第一次戀愛的夢瑤很感動,想跟昊天他們在一起,但是皇帝不是一個可以講公平的存在,更別說一個23歲的年輕人,沒權沒勢的,這件事情讓昊天他們心急如焚,夢瑤也到了平時昊天他們待的山中小屋,試圖改變夢瑤入宮的事情,但是現在的他們根本就無能為力,昊天心想,如果夢瑤入宮為妃,那他也不想再愛上別的女人了,夢瑤對於昊天的真情告白很感動,但是夢瑤依然希望昊天能找到一個真正適合的人陪伴他一輩子,昊天表示,在他第一次遇見夢瑤的時候,就認定了夢瑤是自己這輩子的唯一,假如他們沒有辦法結婚,那他也願意守護著她,於是昊天告訴夢瑤,我和澤宇發現了一本武功秘笈,當初發現時,如果不是因為有妳,我跟澤宇早就已經自宮成為了太監,這是這本武功需要符合的條件之一,如今我已經下定決心不再愛上妳以外的女人,所以夢瑤,我把我的命根子交由妳來決定,夢瑤疑問的說,為什麼要由她來決定,此時的昊天很乾脆的脫下他的衣物,昊天頓時一絲不掛的站在了夢瑤跟澤宇面前。
夢瑤立刻害羞的遮住了眼睛,但是還是忍不住多看了一下昊天的身體,此時的澤宇生氣的問到,昊天你到底在幹什麼,昊天很冷靜的表示,既然我跟夢瑤這輩子沒有辦法結婚了,那我願意自宮練成絕世武功後,永遠的保護夢瑤,昊天的命根子很長,兩顆蛋蛋也垂的低低的,陰毛蠻濃密的,昊天的命根子或許是因為興奮開始硬了起來,那個長度大小真的很驚人,夢瑤適應了以後,總算放下了雙手,也坦然的看著昊天的命根子,昊天問了夢瑤,你真的希望我去跟別的女人在一起嗎,我的命根子只願意跟妳結合,由於入宮是要驗身的,昊天的命根子根本不能插入夢瑤的穴中,但是肛門還是可以的,於是夢瑤希望昊天將命根子插入她的肛門,算是將彼此的第一次給了對方,夢瑤露出了她雪白柔嫩的屁股,昊天撫摸著夢瑤的屁股,此時的昊天早已受不了,命根子也硬的不像話,龜頭也流出不少透明液體,昊天在夢瑤的菊花周圍不停的滑動,並沒有直接插入她的菊花,夢瑤催促他趕快放進去,昊天一直撫摸著夢瑤水嫩的肌膚,用手指輕輕的撫摸著夢瑤的菊花,慢慢探索菊花的深處,此時昊天開始慢慢將命根插入夢瑤的菊花,隨著慢慢被撐開,夢瑤開始覺得疼,她感受著昊天的熱莖在她的體內滑動,兩顆蛋蛋也不停的撞擊她,這感覺很棒,夢瑤用她的手指一直愛撫她的穴,此時的穴早已濕透,夢瑤催促著昊天再快一點,躲在一旁的澤宇看的興奮不已,褲子裡的命根子早已硬到不行,他伸手開始摸著撫摸自己的硬根,昊天開始冒汗,聲音也越來越急促,此時的夢瑤也快高潮了,兩人突然間都達到了高潮,一股熱流沖刷著夢瑤的體內,昊天發出了滿足的呻吟,夢瑤也因為高潮而淫叫,昊天慢慢拔除自己變軟的命根,問夢瑤他的表現如何,夢瑤滿足的依慰在昊天身上,此時此刻的兩人,完全不想有旁人的打擾,而昊天對夢瑤發誓,這輩子除了夢瑤,他不願意再跟其他女人同床,夢瑤也貪心的說,你的命根子是屬於我的,我不要你有了別的女人,昊天說,那你把我閹了吧,我願意讓你把我閹割了,夢瑤看著昊天表示,你是認真的嗎,你真的願意讓我把你閹割掉嗎,昊天點頭表示同意,說他的命根子只屬於夢瑤的,夢瑤說那就等我準備入宮那天,我就來幫你閹割吧,昊天同意了這件事,一旁看著他們的澤宇,覺得很無語,原本以為只要昊天有了夢瑤,就會忘記桃花寶典這件事,沒想到依然沒有辦法阻止昊天自宮這件事,眼看昊天心意已決,澤宇也不再多說什麼,但是澤宇對於自己是不是要陪昊天一起自宮去練神功,這件事其實是很猶豫的,甚至是有點排斥,夢瑤與昊天道別後,昊天還沒有從幸福的感覺中脫離,昊天看著澤宇說,我終究還是要去練神功,澤宇願意陪我一起練嗎,澤宇很生氣的表示,你自宮是因為跟夢瑤約定好了,我可沒有答應你要去練神功,我可不願意自宮,昊天此時竟然開始情緒勒索了起來,昊天看著澤宇說,難道我們不是好朋友嗎,你不願意跟我一起練嗎,澤宇堅定的回答,沒錯我不願意,兩個人都不歡而散,回到自己的家,連續了好多天都沒有在一起出去玩,而這幾天的昊天依然與夢瑤在山上小屋裡翻雲覆雨,但是昊天沒辦法將命根子插入夢瑤的小穴,都只能夠在外面探索,昊天表示他真的很想插進夢瑤的小穴,不然他就要被夢瑤閹掉了,但是夢瑤表示入宮的檢查非常嚴謹,很容易就會被查到我不是處子之身,這可是會讓家族蒙羞的,我們不能這麼自私,昊天非常的失望,此時的夢瑤撫摸著昊天的命根子,表示自己也很希望能讓昊天放進去,但是我們也沒有辦法阿,此時的老翁回來了,昊天和夢瑤趕緊把衣服穿回來,此時的老翁問,你們有沒有做愛,兩人立���搖頭否認,但是老翁表示,你們可千萬別犯了這錯誤,你知道夢瑤入宮是要檢查的,雖然我也有辦法讓宮裡的嬤嬤檢查不出來啦,但是我一點也不想替你們解決麻煩,老翁繼續嘮嘮叨叨的念著,可是夢瑤他們卻聽見了關鍵字,那就是可以復原,這讓昊天立刻制止老翁繼續念叨,要老翁趕緊說明要怎麼復原,老翁說他曾看過一本書的內容,內容就有寫到該如何復原,老翁立刻在箱子裡翻找了很久,終於找到了,書上寫著神癒,裡頭就清楚寫著很多治療的奇特方法,斷指復原、傷口縫合等,其中一個竟然就是寫到女性陰道的修復術,這讓夢瑤和昊天開心壞了,沒想到竟然有這種醫術,老翁說道,他從沒真的試過上面的方法,也不知道是否能行,但是看著書上寫的如此詳細,想必應該是真的,老翁將書交給了夢瑤。
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都内のメンズ系美容院で働いてるんだけど、ネットでやたらに清潔感について盛んに議論されてるせいか、最近20〜30代の男客からそういうリクエストをされることがすごく多くなった。 ただ、そういった新規のお客を見てきて、髪を整えるだけでは、その人が望んでいるであろう清潔感が手に入ることはほぼないんだろうなと思ってしまった。 髪型や服装みたいな、分かりやすい何か一つを整えることで一発逆転を求めている人が多い印象だけど、それは正直ちょっと難しい。 男の清潔感を異性が求めることの良し悪しはそれぞれ意見があるので、自分の考えを尊重すれば良いとは思うんだが、自分で選んで「清潔感が欲しい」と願った人がまず何をすればいいのか、そのファーストステップを書き置こうと思う。 ※顔の美醜について触れると軸がブレそうなので、ここでは特に肌や髪を手入れをしたことがなく、服装にこだわりのない人のことを全て初期アバターと呼ぶ。 まず、この初期アバターには肌を清潔に整えてみてほしい。彼らの中で肌が綺麗な人はほぼいない。ごく稀に遺伝的に肌質が良いんだろうな、と思う人は見かけるけれど、基本的には毛穴が大きく開き、鼻や額に皮脂が浮いている。 こういう脂が顔に残って酸化すると、毛穴が開く原因になったり、肌色がくすんだりする上、髪も張り付いてしまって、清潔感とは程遠い男が爆誕する。 いきなりメンズメイクをしろだとかは言わないので、最初の行動として、洗顔を見直すことをおすすめしたい。 たぶん初期アバターに限らず、男だとメンズ用のスースーするような洗顔料や、スクラブ入りのを使っている人が多いと思うんだけど、これは洗浄力が強くて顔に必要な皮脂も流れてしまう。ただ相性はあるので、使っていてすごぶる肌の調子がいい、という人はそのままで問題ない。 良くも悪くもない、またはニキビや肌荒れなどが改善されないという人は、ドラッグストアに売ってる女性も使うようなものに変えた方がいいと思う。 あと、洗顔はきめ細かな泡で優しく洗うのが基本だけれど、そもそも泡立てること自体が面倒だと思うので、最初から泡で出てくる洗顔料だとなお良い。売ってなかったら泡立てネットを買おう。 そして、洗顔はとにかく優しく、思ってる時間の3倍は使ってゆっくり洗って、思っている3倍の時間をかけて落としてみてほしい。石鹸を落としきれていなくて、こめかみがニキビだらけになっている人がめちゃくちゃ多い。 洗顔が終わったら保湿をしよう。化粧水やら美容液やら乳液なんて複数のアイテムを使うも選ぶのもハードルが高いだろうから、ドラッグストアで売ってるオールインワンジェルとかでも良い。 あるいはハトムギ化粧水とニベアのようなシンプルなもので充分なので、商品の説明書きにある量の化粧水を手にとって顔に優しく馴染ませて、クリームの油分で蓋をしよう。このクリームは顔につけすぎないように。余ったら体に塗ってもいい。肘や膝など、乾燥しやすい場所に使うと粉吹かなくて良いと思う。 洗顔も保湿も、とにかく続けることが大事なので、商品知識は後回しで大丈夫。面倒な工程や、使う品数を減らすことで習慣にしやすくなるし、これを1ヶ月続けるだけで、とりあえず顔の清潔感の土台の6割は完成するので、コスパも良いと思う。 ニキビやニキビ跡(顔のクレーター状のへこみ)が多い人は、これと並行して皮膚科を受診するといい。肌トラブルは立派な皮膚疾患なので初期アバター状態で行っても恥ずかしがることもないし、大概の場合は市販のニキビ薬なんかよりも病院の薬が1番効くし、なんだかんだと1番安くあがる。 次は髪の毛。男の黒髪は手入れをしていないとフケも目立つし、ツヤがないのも老けて見える。そして以外と汚れているので、まずは30秒くらいお湯だけで予洗いをしよう。その後に何でもいいからシャンプーで洗って、泡立ちが悪い時はまだ汚れが落ち切っていないので、2回洗おう。 髪も肌と同じで、洗顔後は乾燥するので保湿が必要になる。よっぽど髪が痛んでチリチリでない場合は、補修効果のあるトリートメントではなく、コーティング効果のあるリンスかコンディショナーを選ぶといい。ただ、最近は呼び名が違うだけでコーディング+補修の機能を兼ね備えたものがほとんどなので、匂いが良いやつとか、名前にこだわらずにセールとかで選んでも大丈夫だと思う。 そして髪が丈夫な人はいいけど、基本的には濡れたまま放置すると毛根も傷むのでハゲやすくなる。風呂から出たら、とにかく1秒でも早くドライヤーを上から当てて乾かそう。 髪の手をつけるのは、眉毛と髭だ。髭についてはこれだけはケチらずに高い電気シェーバーを選んで欲しい。濃い人はねっとりめのシェービングクリームも使った方がいいけれど、シェーバーを洗うの面倒になると思うので、クリームを使わなくても剃りが甘くならないやつを選ぼう。剃り終えたら、風呂の後と同じように洗顔と保湿をすると良い。 髭が薄かったり、範囲の狭いタイプの人は今後生やすつもりがないならとっとと髭脱毛するのもおすすめだけれど、保湿とか毛の周期の把握とか細やかな手入れが必要になるので、これは初期アバターにはまだ早い。ある程度知識がついてから検討し��方が、脱毛クリニックに騙されることも少ないだろう。 そして眉毛については、「まずはプロに頼もう」という意見がネットに多いと思うけれど、これも髪型と同じで、それだけ整えればいいものではないので、いきなり眉サロンに行くのはあまりおすすめしない。 まずは自分で100均で構わないから、眉毛を整えるためのカミソリ(素人にはT字の方が使いやすい)+眉ハサミを購入しよう。 そして、眉毛本体はそのままで、自分の本来の眉毛よりも離れたところにある、明らかに邪魔な毛を処理しよう。両津勘吉レベルで繋がっていて、眉頭がわからないような状態でなければ、眉間の毛も剃ると顔がスッキリする。 眉毛本体をいじると、奇跡的に上手く行ってもそこから定期的に整える必要が出てくる。なりたい眉毛や、知識がない状態で無計画に触れるのは危険なので、ムダ毛を処理するくらいの気持ちで取り組もう。 これで男の顔の土台はほぼ完成だ。その状態が自分の現在のポテンシャルだと思うとちょうど良いかもしれない。 ここでやって欲しいのが、鏡をみて自分を客観的に見る、という行動だ。 唇が荒れていることに気づけばリップクリームを、日焼けに気づけば日焼け止めの習慣化を、保湿で緩和されない肌荒れがあれば皮膚科の受診や食生活の見直しを、歯の色素沈着が気になればホワイトニングを、といった感じで、今までぼんやりとしていた自分の顔の粗と、その対策が何となく見えてくると思う。 ここまで来ることで、あとはインターネットの人がよく言う「プロに任せる」といった行動が活かせるようになるんじゃないだろうか。 たぶんセルフでの手入れの基礎を覚えないと、眉毛サロンで眉毛を整えても維持ができないし、美容院でイケメン風の髪にしても、翌日には再現ができなくなってしまうだろう。 自分をある程度手入れする能力が備わって初めて、プロの腕が役にたつんだと思う。 清潔感のある男になりたいと願う先にあるのは多分モテとか対人関係の円滑化とかだと思うんだけど、結局はいきなり飛び級はできないというか。 積み重ねたものの上にできる信頼感が表面化したものが、ネットで言われている清潔感なのかなと解釈している。
清潔になりたい男たちへ
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