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#幼保連携��認定こども園
himawari-club · 1 year
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8月の活動予定
皆さん、こんにちは^^毎日暑い日が続きますが、お元気でお過ごしですか? 布津の たちばなこども園、8月の活動予定をお知らせいたします。
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有家たちばなこども園、8月の活動予定はこちらです。
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皆さんのご参加をお待ちしております。 ぜひ遊びにいらしてくださいね^^! *各回、予約制とさせていただいております
▼お問い合わせはこちら: たちばなこども園 TEL 0957-72-2684 有家たちばなこども園 TEL 0957-820906
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tachibana-futsu · 21 days
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8月のたちばなこども園
8月、ほとんど雨が降ることもなく毎日暑い日が続きましたね。園の子どもたちも、毎日のように水遊び・プールあそびを満喫しました。はじめは水を怖がっていたお友達も、プールに顔をつけられるようになったり、潜れるようになったりと大成長でしたよ!3歳以上の子どもたちは大きなプールで、2歳児以下の子どもたちは年齢に合わせた小さなプールで水遊びを楽しみました。
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8月9日は「長崎平和の日」でした。 園のみんなで黙祷をしました。 年中・年長さんたちが折った「折り鶴」も玄関に飾り、みんなで平和について考える日となりました。 黙祷の後、TVの中継で長崎市長による平和宣言の様子を真剣に見ていた子どもたちでした。
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パリオリンピックが始まり、テレビで色々な国を見て興味が出てきた子どもたち。万国旗を描いて飾りましたよ。
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こちらは0歳児さんクラスの給食の様子です。 月齢に合わせて、食べやすいように給食を提供しています。給食を通して、様々な食材に出会うことができます。 みんな、自分で食べる意欲満々です!
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こちらは0・1歳児クラスの子どもたちの「リトミック」の様子です。 夏らしく「スイカ」のボールが出てきて、ピアノのリズムに合わせてスイカを割ったり、お歌を歌ったり・・・0歳児から5歳児まで、みんなリトミックの活動が大好きです。
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ある朝、オニヤンマが園舎の中に入ってきました。 立派なオニヤンマ!みんな大興奮! 網でつかまえて、虫籠に入れてしばらく観察を楽しみましたよ。 流石に0、1歳児さんは初めて見る大きなトンボにびっくりしていましたが、2歳児以上さんは大喜びでした。
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こちらは2歳児さんの室内あそびの様子です。 ブロックを積み上げて登ってみたり、ボールプールで遊んだりしました。
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朝夕の涼しい日や、曇りの日には、外で思いっきりあそびました。 ひとしきり自由遊びを楽しんでお部屋に戻る前に「みんなでかけっこしようか!」と提案すると、子どもたち、張り切って走っていましたよ。
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10月の運動会へ向けて、プレイバルーンの練習をしました。 プレイバルーンあそびは、子どもたちが大好きな時間です^^ 年少・年中・年長さんで息を合わせてふわ〜っと!さらに中に入って大喜びでした。 初回だったのに、随分上手にできましたね。さすがですね!
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お問い合わせはこちらから たちばなこども園 0957-72-2684 http://www.tatibanagakuen.com/sns/
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tachibana-arie · 22 days
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8月の有家たちばなこども園
8月、ほとんど雨が降ることもなく毎日暑い日が続きましたね。 園の子どもたちも、毎日のように水遊び・プールあそびを満喫しました。 年長さんにもなると、けのびにキックもついて「モーターボート」のように泳ぐことができる子もちらほら!
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0・1・2歳児さんたちは、小さいプールで水遊びを楽しみましたよ。 初めは水を怖がっていたお友達も、だんだん慣れてきて・・・最近では顔に水がかかっても驚かないようになるなど、大成長です^^ こちらは1・2歳児さんたちの水遊びの様子です。
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8月9日の長崎平和の日には、みんなで黙祷をしました。 戦争や平和の話、子どもたちは真剣に聞いてくれました。写真は、年長さんが折った「折り鶴」です。
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0歳児クラスの子どもたち、先日は白玉粉で作った粘土あそびを楽しみましたよ。白玉粉の感触が気持ちよく、丸めたり、ちぎったり、集中してあそびました!
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朝夕の比較的涼しい時間帯には、外遊びも楽しみました。 ピンクと緑色の美しいバッタを捕まえたときの写真です。珍しい色合いに子どもたちは大喜び!(調べると、色素異常が原因で変色したバッタだったようです)
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地元の女性消防団の皆さんが園を訪問してくださいました。 防災の紙芝居を聞いた後は、災害時に避難所で活躍する「新聞紙スリッパ」作りを。写真はみんなで履いている様子です。
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こちらは室内あそびの様子です。 絵本を読んだり、ブロックで遊んだり・・・
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こちらは年長さんの「お寿司やさんごっこ」の様子です。 お寿司を握り、さらにお金やレシートも自作です。素敵ですね!
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こちらは年中さん、折り紙をちぎって作る作品、制作の様子です。
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こちらは給食の様子です。 毎週水曜日はパンや麺類、混ぜご飯などが出ます。 月・水・金は給食室の「手作りおやつ」の日で、バナナ蒸しパン、牛乳寒天、豆乳もち、お楽しみパン、ごまドーナツ、さつま芋のりんご煮、じゃこトースト、わかめおにぎり・・・などがありましたよ^^
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こちらはスイカの花が咲いた写真です。 なんと年長さんたちが布津のたちばなこども園で行った「お泊まり保育」のスイカ割り後に食べて蒔いたタネが、芽を出し、花まで咲かせています。 これからどのくらい成長するのか・・・体操教室で布津の園にいった時に観察してみましょうね。楽しみです!
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お問い合わせはこちら 有家たちばなこども園 0957-72-2684 http://www.tatibanagakuen.com/sns/
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kennak · 20 days
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○日時 平成28年10月31日(月)16:00~18:00 ○場所 TKP新橋カンファレンスセンター ホール3A (東京都港区西新橋1丁目15-1 大手町建物田村町ビル3階) ○出席者 (構成員等) 山本輝之座長、岩崎俊雄、久保野恵美子、田中正博、中原由美、平田豊明、松田ひろし、 松本俊彦、村上優、森隆夫 、森祐司、日野博愛、久保厚子、萩原勝己、桐原尚之、 小幡恭弘、松田ひろし、田村綾子、窪田彰 (関係省庁等) 堀江裕     厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長、 朝川知昭   厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課長、 内山博之   厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長 、 田原克志   厚生労働省社会・援護局精神・障害保健課長、 石垣健彦   厚生労働省社会・援護局福祉基盤課長、 河邉正和   厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課薬物取締調整官、 坂本大輔   内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付参事官(障害者施策担当)、 今福章二   務省保護局総務課長、 矢崎正子   法務省刑事局付、 高須一弘   警察庁生活安全局生活安全企画課長、 河原雄介   警察庁刑事局刑事企画課刑事指導室長、 和田勝行   文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課長、 森下平    文部科学省初等中等教育局特別支援教育課特別支援教育企画官、 佐久間信哉 神奈川県保健福祉局長、 熊坂誠    相模原市健康福祉局長 ○議事 ○山本座長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第7回「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」を開催いたします。構成員の皆様方におかれましては、御多忙のところ御参集いただきまして誠にありがとうございます。  では、まず初めに本日の出欠状況について事務局からお願いいたします。 ○厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課長 事務局でございます。本日は、構成員の皆様全員が御出席となっております。事務局からは以上でございます。 ○山本座長  どうもありがとうございます。それでは、続きまして、事務局から資料の確認をお願いいたします。 ○厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課長 資料の確認をさせていただきます。座席表、クリップ留めの資料がございまして、資料1から資料10となっております。それぞれの関係団体ヒアリングの出席者名簿や関係団体からの提出資料でございます。青いドッチファイルがございますけれども、これは前回までの資料でございます。このほか別冊といたしまして、全国手をつなぐ育成会連合会から資料が配付をされております。 以上について足りない資料がございましたら、事務局までお申しつけください。 ○山本座長 ありがとうございました。それでは、以上をもちまして撮影については終了とさせていただきます。また、本日は関係団体の皆様からのヒアリングを行いますので、議事は公開とさせていただきます。  それでは、議事に入ります。本日は、関係団体の皆様からのヒアリングを行います。まず、社会福祉法人日本身体障害者団体連合会から御発言をお願いいたします。よろしくお願いいたします。 ○森参考人 日本身体障害者団体連合会の森と申します。今日は、本来ならば阿部会長が来て御説明するところでございましたが、私が代わりに説明させていただきます。  お手元に資料2「相模原市の障害者施設津久井やまゆり園における事件について」ということでございまして、本年7月26日に神奈川県相模原市の障害者施設津久井やまゆり園において19名もの尊い命と二十数名の方が負傷されるという悲惨な事件が起きたことについて、二度とこのようなことが起こらないよう、事件の真相の究明をしていただくとともに、精神障害に対する偏見、無理解が広がらないようにすることが緊急の課題であると考えております。  また、同施設を建て直すという話がございまして、財政的支援並びに新たな施設ができるまでの間、入居者の住まいの確保や事件による心的外傷後ストレスの疑いのある職員の方などに対して適切なケアを、関係する方々や地元の自治体と連携して、しっかりと取り組んでいただきたいと思っております。  なお、障害者の権利条約が批准され、そして、本年4月から障害者差別解消法が施行されたわけでございまして、このようなときにこのような悲しい事件があったということ、大変残念だと思っておりますが、これを機会といたしまして、障害のある人もない人も分け隔てることない、共生社会の実現に国を挙げて邁進していただきたいと思っております。  以上でございます。 ○山本座長 どうもありがとうございました。私から事前に、各団体10分以内で御発言をいただくよう、よろしくお願い申し上げます。  ありがとうございました。それでは、続きまして、全国身体障害者施設協議会から御発言をお願いいたします。 ○日野参考人 身体障害者施設協議会の日野でございます。  今日はこのようなヒアリングの場を設けていただきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。お手元の資料3に私たちの協議会のヒアリングの資料をつけておりますので、その朗読とポイントのみ説明をさせていただきたいと思います。  身体障害者施設協議会は、全国で約510施設の団体でございまして、医療的なケアの高い方を含めた重度の身体障害者の方に対する施設支援と、それから地域で生活されている方、在宅の方、相互に対する生活支援というものを身障協の姿勢として謳って、今日まで事業を継続してまいりました。  4点について述べさせていただきますけれども、今回の事件を契機に、障害のある方への偏見が助長されたり、施設と地域との関係を閉ざすことにつながりかねない過度な施設管理体制整備と行政指導等が先行しないよう、地域と一体となった開かれた社会福祉施設づくりが不可欠です。折しも国は地域共生社会の実現を目指しており、そうした社会の実現に向けた関係施策に係る御配慮をお願いいたしますということで、ここで申し上げたいのは、過度な施設管理体制ということで、外部からの侵入防止を強化する余り、例えば施錠をしっかりしろとかいう通知が来ておりますけれども、そういったことを過度にやりますと、万が一災害が発生したときに、避難に時間がかかったり、あるいは避難経路の確保の妨げになったりとかいうことがございますので、ここで申し上げたいことは、防犯と防災は一体化して取り組んでいかなくてはいけないということが重要ではないかと思っております。  2つ目でございます。障害のある方への支援のための高い志とスキルを持つ職員がいつまでも働き続けることができるよう、人材確保・育成・定着に向けた職場環境の改善及び施設職員の処遇改善に向けた取り組みが推進されるよう、お力添えをお願いいたします。また、抜本的な職員配置基準の見直しにより、施設利用者の安全・安心につながる夜間の職員配置体制の強化に向けた施策検討が推進されるようお願いいたしますということで、まずは施設内の職員体制を整備することが重要だろうと思います。職員の配置基準であるとか、夜間職員体制の見直しが必要ではないかと考えております。  3つ目についてでございます。共生社会の実現に向けては、幼少期の教育、学校教育において、正しい人権感覚と知識を養う必要があり、障害者福祉施設を積極的に活用するなど地域における福祉教育の推進につきまして、御検討いただきますようお願いいたしますということで、やはり福祉教育の重要さを申し上げておりますが、これはそれぞれ行政とか社会福祉法人が別個にやるのではなくて、やはり一体的に取り組んでいくことが重要ではないかと思います。  4つ目、最後でございますけれども、平成28年度補正予算において、障害福祉サービス等の防犯対策の強化に関して示されておりますが、まさに社会福祉施設における防犯対策は喫緊の課題であり、早期の対応をお願いしたいと思っています。また、補正予算成立前に施設独自で実施した防犯対策についても、補助対象とするなど柔軟な対応が可能となるようお願いをいたしますということで、やはり早急な対応を図らなくてはいけないということで、施設によってはこの事件が発生した直後から既にそれぞれの施設で防犯強化体制に取り組んでいる法人が多いわけですけれども、通知では成立する前に取り組んだ事業は補助の対象にならないということになっておりますが、ぜひこれも補助の対象としていただきたいということと、もう一つは、取り組み方が自治体によって多少違うのではないかということも聞いておりますので、ぜひ統一した実施をお願いしたいと思います。  以上です。 ○山本座長 どうもありがとうございました。  それでは、続きまして、全国手をつなぐ育成会連合会から御発言をお願いいたします。 ○久保参考人 全国手をつなぐ育成会連合会の久保でございます。  本日はこのような場を設けていただきまして、まことにありがとうございます。  私どもの意見書としましては、資料4に出させていただいております。私どもは、障害の程度にかかわらず、各ライフステージに応じた適切な支援の基で安心して暮らせることを願っておりまして、共生社会の実現を求めております。本事件の検証及び再発防止に関する提案が、誰もが安心して暮らしていける社会の構築につながることを願っております。  1番目の精神鑑定の結果と当該施設の検証結果を反映していただきたいという要望でございますけれども、現在、容疑者への精神鑑定が行われておりまして、結果が1月ぐらいに出るとも聞いております。具体的な情報は今、私たちの中にはないと思っておりますし、容疑者が措置入院していたという事実と事件との因果関係が今もってはっきりとしていないという状態でございます。その中で、中間報告で焦点化された措置入院ですけれども、その鑑定の結果次第では、事件と距離感のある、そんなまとめになりはしないかということを危惧しております。  容疑者は、予告文を用いてその思いを世間に示したわけでございますけれども、書かれた内容とか本人の粗暴な振る舞いというのがありまして、結果として措置入院での対応となりましたけれども、本来、本当に措置入院の対応が適切であったのかどうかということも少し疑問視をしております。結果として、そんな対応をすべきではなかったのかなという思いもしております。いずれにしろ判断が困難だったこのような事例につきまして、当時の司法とか行政、医療、福祉を検証して、関わりが難しい人、対応の困難な方とされている方に、医療に託されがちな人の支援について、地域の関係機関が谷間を埋めつつ、本当の意味での連携がきちんと図れて、対応策が示されるように検討を深めていただきたいと思っております。その際、誤解とか偏見が生じないように御配慮いただきたいと思います。  皆さんのお手元に、私どもの方でコピーをしました「知ってほしい・知っておきたい-知的障害者と『警察』-」ということで、警察向けの冊子を私どもの会でつくっております。要は、すぐに犯人と思うというのではなくて、少し対応の困難な方に向けて、各方面で特性を御理解いただきたいなという思いがありまして、こういう冊子をつくらせていただいておりますので、こういうものもいろいろな方面で御活用いただいて、御理解いただけたらなと思っております。  そして、防犯対策ですけれども、中間報告の取りまとめの時点では情報が余り得られていないために、内部犯行を前提にしての検討がきちんとなされていないのではないかという感覚を持っておりまして、神奈川県では、まずやまゆりの報告書が出まして、今、神奈川県の方でやまゆり事件の検証委員会が設置されているとも聞いております。そこでまた結果が出てくるとも思いますので、この事件の検証が行われていますので、そうしたことの結果を少し踏まえながら、ここでも検討していただく必要があるのかなとも思っております。容疑者の犯行声明にどう対応したのかとか、離職後の容疑者をどのように犯行予告に備えてきたのかとかいった具体的な情報が十分に得られていないように感じておりますので、防犯対策の強化の経緯と結果への評価を踏まえて、今後の全国の施設への防犯対策としての検討を行っていただきたいなと思っております。  また、防犯を行う職員へのケアという点でも、職員同士の人間関係とかその辺のところも重要でありまして、職員の人間関係の中でその職員の特性だとか人柄みたいなものも分かってまいりますし、いろいろな情報が得られるだろうと思っております。これらの情報を得て、今後の対策として職員体制、施設職員の処遇とか、そういうことを検討していただきたいなと思っております。  2番の再発防止のことですけれども、これからの対応について段階的に整理していただきたいと思っておりまして、私どもは第3回の会議にも意見書として提出をさせていただいておりますけれども、2つの課題を踏まえての具体策が必要であると考えておりまして、1つ目は、事件の事実から抽出された「対策」。2つ目は、事件の事実そのものには関わらないものの、背景として考えられる課題を解決していくための「政策」が必要ではないかと思っておりまして、下のほうに対策と政策という形でずっと書かせていただいております。新たに書かせていただいたこととか、今までに意見書として出させていただいたこととか、いろいろ混ぜておりますけれども、お読みいただけたらと思います。  先ほどからも意見がありますように、共生の社会を目指して障害者への理解とか偏見をなくしていくという部分では、やはり育成会としましても、学校教育が重要な役割を果たすと思っておりまして、ぜひ学校教育の中で教科の一つのようにしながら、子供たちに多様性を認める共生の社会をつくっていくのだということで強く意識をつけていただきたいなと思っております。  具体的に今回示させていただきましたけれども、そういうことも含めて、未着手のものもございますので、さらに深く、広く御検討いただきたいと思っております。  今回の事件が社会的に与えたダメージは大変大きなものがありまして、私どもの会のほうにも、障害のある御本人や御家族から、怖いとか、自分の隣にいる支援者が信用できないとか、外に出られないとかいろいろな声が届いております。今もまだぽつぽつと届いている状態でございますので、本人や家族については本当に深く深く心に傷をつけたなと思っておりますし、それをまた一生懸命支援しようとしてくれている職員の方のところにも、心に傷をつけた事件であったと思っております。  そういう意味でも、この間違った発言を徹底的に払拭していけるような共生社会の実現を目指していけるような、そんな要因が必要だと思いますので、事件及びその影響に躊躇することなく、お互いに人格と個性を尊重しながら共生する社会の構築に向けて、私たちみんなが着実に歩みを進めていくことが実現できるような検討の報告書をつくっていただくことを強く期待しております。  どうもありがとうございました。 ○山本座長 どうもありがとうございました。  それでは、続きまして、公益財団法人日本知的障害者福祉協会から御発言をお願いいたします。 ○萩原参考人 日本知的障害者福祉協会の危機管理委員会委員長を務めております萩原と申します。  当協会につきましては、知的障害福祉サービスを提供する施設・事業所の集まりでございますけれども、1934年が設立になっております。82年を迎えておりますが、会員数が本日現在6,215施設・事業所、そのうち施設入所支援を行う会員数が1,575施設となっております。この1,575施設の中には、津久井やまゆり園も含まれてございます。本日、私どもの方といたしましては、中間報告、中間の取りまとめに対応する意見として、何点か報告させていただきたいと思っております。  まず、精神医療の対応についての検証が進んでいると思いますけれども、この植松容疑者が犯行に至る、障害者は死ぬべきだという思想を抱くに至った要因などの検証解明といったものが必要と考えております。今後、裁判などで明らかになっていくと考えられますが、さらに時間をかけた中で、なぜこのような思想を抱くに至ったのかといったようなところの解明をお願いしたいと思っております。  それから、検証内容には入っておりませんが、障害者なんて要らないといった言葉がストレートに報道されましたことで、その言葉が印象づけられ、支援現場では、「私は要らないのでしょうか」と利用者が支援者に相談された方の例もございます。知的障害のある方への配慮ある報道のあり方について、御検討いただきたいと考えております。  それから、施設における防犯対策でございますが、施設においては従前から、夜勤の職員について法令上の最低基準が決められております。仮にこの知的障害者関係施設が基準以上に夜間対応を手厚くしたとしても、重度の障害者への対応などさまざまな支援がある中で、侵入者への警戒や対処には限界がございます。各施設におきましては、既に防犯対策の研修会あるいは設備の整備といったようなところに検討や着手しているところがありますけれども、実際にそういった対応についても限界がございます。今回のように犯行予告があった場合には、警察の対応が強く望まれるところだと考えております。  それから、施設における防犯対策に関する今後の検討課題という中に、設備面のみによる一律の対応には限界があるため、地域住民との連携など、いわゆるソフト面での対策も具体的に示すことが課題であると記載されております。この件については、私どもといたしましても賛同いたします。これまで知的障害関係施設におきましては、利用者の地域での生活を支援するために、地域に根差し、地域に開かれた施設であること、そして、これこそが共生社会の原点であるとの理念を持って活動してまいりました。このような事件が起きたからといって逆行するわけにはまいりません。報告書にあるように、地域住民との連携など、いわゆるソフト面での対策を具体的に示すことは重要と考えますので、早急に着手をお願いいたします。先進的なモデル事例などを収集される場合につきましては、御協力もさせていただきたいと考えております。  また、この中間取りまとめが出された翌日、9月15日に発出されました「社会福祉施設等における防犯に係る安全の確保について」、「社会福祉施設等における点検項目」、これが地方自治体におきまして指導項目としてひとり歩きしないように徹底していただくことも、あわせてお願いいたします。  最後になりますが、今回の事件によって、障害者の方々への偏見や差別が助長されるようなことは断じてあってはいけません。全ての人々がお互いの人格と個性を尊重し合い、共生できる社会を実現していく。そのための具体的な行動として、国民に向け、障害者差別を解消するために、人権意識を醸成するために啓発を早急に進めていただきたいとお願いいたします。  以上でございます。 ○山本座長 どうもありがとうございました。  それでは、続きまして、全国「精神病」者集団から御発言をお願いいたします。 ○桐原参考人 全国「精神病」者集団の桐原です。  本日は、このような場に呼んでくださり、心より感謝を申し上げます。  このたびの相模原の障害者施設で発生した連続殺人事件で亡くなられた方々に心から御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々が一日も早く回復されることを願っております。  私たちは、精神障害の当事者の全国組織ですので、精神障害の当事者という立場から、以下4点の意見を述べたいと思います。  まず1点目です。あらゆる事実の精査というふうに書かれているのですが、幾つかの重要な論点が中間取りまとめでは検証されていないのではないかと感じます。1つ目は、職員の採用基準についてです。このような行動を起こしてしまった職員を採用してしまった施設の採用基準を検証すべきではないかと思います。  2つ目は、教育・労働・安全衛生等の労働実態です。例えば職場の上司や同僚に相談することができたかなど、そうしたことを通じて技術の向上とか人材育成ができていたのかなど、そういった労働実態についての検証がされるべきではないかと思います。  3点目は、施設の提供するサービスの内容についての検証です。例えば意思の表出が困難な重度障害者が狙われたと聞いているのですけれども、こうした人たちの意思決定や意思疎通、コミュニケーションの支援というものがどれぐらいなされたかということに関心を持っています。そういった人でも意思を読み取れる職員がいて、読み取られることによってその人は意思を持った、人格を持った個人なのだと周囲に認識されると思います。そうした支援がされていなかったがために容疑者のような「生きていてもしかたない」という認識に至ったのかもしれないわけですし、意思疎通の支援がどれぐらいされているかなどの検証が必要ではないかと思います。  職員に対する研修ですが、第2回検討チームで一定されてはいるのですけれども、先ほど言った意思疎通の支援に関する研修がされていたかどうかということが検証されているかどうかが中間取りまとめを読んでもよくわからないので、これは検証が必要ではないかと思います。  そして、警察官通報を初めとする警察の対応について、この検証ももう少し、特に捜査方法や施設への情報提供、警職法判断や精神保健福祉法に基づく通報、こういったことが妥当であったかどうかといったことを検証しなければならないのではないかと思います。  続いて、2点目のほうですけれども、中間取りまとめで問題に思った点です。  主に今回の件は、検証が措置入院の入院や解除、施設の防犯といったところに重き���置かれているわけなのですけれども、しかし、これは余りにも精神保健医療福祉の検証・検討に偏重した枠組みではないかと思います。特に措置入院になったということは精神障害者という要件を満たして措置入院になるわけですので、容疑者に何らかの精神障害があったのだということは、それはそのようになるだろうと思うのですけれども、その疾病や障害と事件時の行為の因果関係に関する検証というものがされていないのです。これは刑事事件における精神鑑定を根拠に置かなければならないので、精神鑑定を待ってからでなかったら、本来これは検証できないのではないかと思います。  だけれども、再発防止策という形で措置入院解除後のフォローアップに対する関心が非常に高い。そのような中間取りまとめのつくりになっておりますので、精神障害による行為を抑止するための措置入院という形でなければ筋が通らなくなるので、そうなると容疑者の犯行時の障害の状態と行為との因果関係の検証、証明が必要になると考えます。しかし、この中間取りまとめは検証、証明がされておらず、容疑者に精神障害があったという事実をもって措置入院に対する関心が書かれてしまっている点で問題があると思います。  今までもこういった精神保健上の問題という形で社会的に取り扱われた事件は、往々にして責任能力ありというふうにされる傾向にあります。本件もやはりそうした可能性があるので、そこは慎重に検討されなければならないのではないかと考えます。  あと、警察官通報に関して、警職法の通報なのですけれども、どうしてもこれを法律の手続にのっとってやったら問題がないというのは、法律の手続にのっとっているから法律上問題ないことにはなるのですけれども、警察官がどのような必要性を判断して警察官通報にしたのかとか、警察官側が必要とした根拠について、それが妥当であるか、妥当ではないのかといったことの検証も必要ではないかと思います。こういったことをしなければ、広く恣意性というのは許容されていきます。法律の手続に従ってなされた手続は妥当であったものとして処理されるきらいがありますけれども、そこについてはもう一歩踏み込んで検証が必要ではないかと思います。  それから、神奈川県警の方で具体的に結束バンドで職員を縛るだとか、外部との連絡を取れなくするとか、抹殺したあとは自首するとか、そういったことを書いた衆議院議長宛ての容疑者が作成した手紙があるのですけれども、これを施設側、かながわ共同会に神奈川県警が見せていなかったということが報道されたり、議会で質疑されていたりしています。神奈川県警は、事件の発生予防という観点から、逆に危機感を失わせる結果になるのではないかということで、事態の危険性を正確に理解していただけるようにその内容を口頭で説明したのだと、だから手紙そのものを示すことは必ずしも適切ではないのだということで、見せなかったと報道されています。  ですが、明らかに犯行の方法などを事細かに書かれているわけなので、この神奈川県警の見立てというものが果たして本当に妥当だったのか、否、妥当ではなかったから実際に事件が起きて、施設側は対応できなかったわけですから、この点に関しては踏み込んだ評価が必要であろうと思います。そうでなければ現場の職員は、手紙を見せられずに情報共有がないまま防犯対策の責任だけを負わされることになるので、施設側の努力だけに解決の糸口を求めていくと、そういう解決策の筋書きになってしまいます。警察官のそのときの手紙を見せないという判断が妥当であったかどうかということを検証しなければならないのではないかと思います。  3点目ですけれども、これは実際に再発防止策という形で期待を寄せられている継続支援チームと多機能垂直型統合診療所についての私たちが思っていることについてです。  まず、兵庫県で実際に実施されている継続支援チームについては、兵庫の精神障害者の団体と協力して独自に調査した結果、次のような事実がわかってきました。精神科救急の輪番を組んでいて、その日当番だった病院が、あまり評判がよくない病院で、そこにたまたま救急で入院した。入院して、その後、継続支援の対象になって、通院自体をかなり厳密に管理されてしまって、逆にしんどいということで体調を崩した人がいるということと、それから、かなり他害防止のための監視という部分が強いので、そのあたりで監視されているということで体調を崩して入院を繰り返したりとか、そういった人がいるので、実際の面でも慎重に考えられなければならないと思います。  多機能垂直型統合診療所に関しては、これもやはり福祉のマターに対して精神科医が非常に入りやすくなってしまうということと、その大きな権限を持って精神障害者の地域生活に常に医師の目がつきまとってしまうことで窮屈なものになるのではないかと懸念します。  4点目は、措置入院見直しについてとか、犯罪防止機能の強化といったことに対して一般論なのですけれども、措置入院解除の検証というものは非常に力点が置かれているのですが、再発防止策として措置入院解除後の過度に管理的な干渉がなされるのではないかと私たちは危惧しています。そういう意味では、こうしたやり方には反対しています。地域の精神障害者は、報道でそういう事件があって、精神障害の犯行というふうに報道されたことによって体調を崩す者がいますし、検討チームの報道を耳にして、自分も措置入院にされてしまうのではないかと、そうやっておびえている人もいます。ですので、その部分については慎重に進められるようにお願いしたいと思っています。  精神保健医療福祉の問題という形で総括されてしまうことによって、結果として私たち精神障害者の実際の生活が規制されていく法制度になり得る状況にあるので、精神保健医療福祉を犯罪の防止のための策にすることに対しては、強く反対します。  ありがとうございます。 ○山本座長 どうもありがとうございました。  それでは、続きまして、公益社団法人全国精神保健福祉会連合会から御発言をお願いいたします。 ○小幡参考人 本日はヒアリングの機会をいただきまして、ありがとうございます。本来ですと、理事長の本條が発言するところなのですが、別件の会議が重なっておりますので、私、小幡のほうからかわって発言させていただきます。  私どもの団体は、精神障害者の家族会を中心とした団体・組織になっております。私たちとしては、今回の再発防止策の検討は必要なことだとは思っておりますけれども、今回の中間まとめ、また、この間の報道や、各団体さんからもるる発言いただいているところですけれども、このことが精神科医療全般の措置入院やそういったところに偏重しがちなところについては危惧を持っております。そういった意味では、予防拘禁的な機能や犯罪予防というような部分がしっかり押さえられるのであれば、別途対策も必要かと思っているところです。ただし、今回の再発防止策の中では、これに関するところがかなりまとめられておりますので、危惧されるところも含めて当会として意見を述べていきたいと思っております。  容疑者の特異な考え方というのは、精神の症状から発生するとは私たちは考えておりません。そういったことで治療で治るものではないとすれば、この入院措置、いろいろな対応というのは一時的な対応手段でしかなくて、本来の解決というところの糸口をともすると見失ってしまうようなことになりはしないかと思っています。  既に国のほうでは、これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会というものが設置されておりまして、当会からも構成員に入っておりますけれども、そちらのほうで保護入院等の非自発的入院と措置入院というのは本来連動するものと思いますので、関連があるのであれば、そこの部分をしっかりそちらの検討会のほうにも盛りつけていけるような方策が必要ではないかと思っております。  それから、今回の防犯対策としての救命というところを本当に区別していかないと、元職員の犯行であるとなれば、幾ら防犯策をとっても内部的なところからの観点というのは網羅されていないところがありますので、盲点として残ってしまうのではないかと思います。退院後のフォローアップにつきましても、精神疾患の患者さんということであれば、いろいろな方策がもちろんとられるわけですけれども、入院中からの退院支援に向けての取り組み、ここに支援者の参加を、専門員などを含めてですけれども、必須としていただきたい。  それから、地域の訪問支援の拠点というものに圏域をどう定めるかということはあると思いますけれども、小回りのきく小規模な拠点、区域にして、ここにも多職種、いろいろな目が入るようなチーム編成を築いていただきたいと思っております。  地域生活に移った後は、治療の中断、今回はそれに当たるところもあるかとは思うのですけれども、ここにどうアクセスしていくのか。また、家族とは今回、容疑者の方は一緒に暮らされていなかったところもありますが、そういった背景がどこから生まれているのか。精神の特性等にもし起因するところがあるとすれば、医療中断がないように、また急性期に陥らないようにしていくというところは、本人のみの対応ではなくて、本人を取り巻く家族やそういったところに関する医療へのアクセスの方法についてもつぶさに見ていかないといけないのではないか。そういったところでは、診療報酬との兼ね合い等も出てくるのではないかと思っております。  また、今回、容疑者の友人等もいろいろ変調を感じ取っていたりというようなこともあったようですけれども、そういった意味では相談をする窓口をきめ細かに、また、どんなものもたらい回しにせず、ワンステップでそのことを受けとめ、関係機関等につながっていくというようなサービス体制も整えていくことが求められているかと思っています。  また、いろいろな事件が起きたときに対応するには、国や行政等のかかわりももちろん必要でしょうけれども、当事者や家族会等が、なぜそういったこと至ってしまったのかというところで独自に情報を入手し、介入していけるようなシステムを自治体等の後押しをもってできていくということがあるといいのではないかと思っています。  それから、今回、容疑者が緊急措置入院になったときの状況は余り詳しくわからない部分があると思うのですけれども、措置入院になったときの身体拘束等が広がってきているというような背景を見たときに、例えば一般的な緊急措置入院になった場合と、今回の容疑者が措置入院になったときの受け入れや治療方針を立てるときの差異というのは逆になかったのかどうか。特異な事件としては扱われるのだけれども、ほかの状況と比べたときにどうだったのかというところは私たちも情報を得られないところがありますので、そういう観点から検証するのであれば、他の類似事件等も含めて比較対照が必要だと思いますし、現在、事件とは直接関係のない状況であっても、措置入院や緊急措置入院、また保護入院の実態というものもたださないと、明確な対策はとれないのではないかと思っております。  いずれにしましても、精神疾患、精神医療のところに偏重しない検証というものを進めていただきたいですし、今回の事件は防犯をしても内部から起こさせてしまえば、それは対応のしようがないという部分もありますので、こういった点については、より���り下げて検証いただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 ○山本座長 どうもありがとうございました。  それでは、続きまして、公益社団法人日本精神科病院協会から御発言をお願いいたします。 ○松田構成員 資料7です。私、構成員ですけれども、たまたま日本精神科病院協会の役員ですので、その立場で今、お話しさせていただきます。  声明を日精協で出しました。その中で、終わりのほうですが、今回の事件でさまざまな立場から多くの意見表明や議論がなされていますが、日常的に措置入院患者を受け入れている日本精神科病院協会としては、今後二度とこのような悲惨な事件が生じないように、十分に人権擁護に配慮した措置解除後のフォローアップ体制の充実を含め、制度の見直しが早急に必要であると考えます。そして、今回の事件が地域移行の流れを阻害し、精神障害者への偏見を助長することのないように、そして、精神障害者と地域がともに安心かつ安全な生活を実現するために、各団体の団結が望まれますということです。  次のところには、今度、私どもの会長の意見が書かれています。その最後の方で、途中は飛ばしますが、再発防止を目的に治療・改善を行うための保安処分の検討や、医療監察法の対象者を治療可能な精神障害者のみに限定してよいのか。本来は司法モデルであるべき案件を安易に医療モデルとすることで、精神科病院に責任を押しつけてはいないかといった根本的な検討が求められているような気がしてならない。病院はあくまでも治療の場です。それを司法の考えを導入するというのはなかなか難しい。今回の事件に関しても、司法の側の検討をぜひお���いしたいと思っています。  以上です。 ○山本座長  どうもありがとうございました。  それでは、続きまして、公益社団法人日本精神保健福祉士協会から御発言をお願いいたします。 ○田村参考人  公益社団法人日本精神保健福祉士協会副会長の田村と申します。よろしくお願いいたします。  資料8に従いまして、私どもの協会の意見を述べさせていただきます。  また、その前に、今回の事件におきまして被害に遭われた全ての方々に対して、慰めがありますようにお祈りしたいと思います。また、この検討会におきまして、先生方が熱心に御議論くださっていることと、本日こういう機会を頂戴いたしましたことに感謝申し上げます。  それでは、資料8に従いまして述べさせていただきます。  私どもの団体は、精神障害者の社会的復権と福祉の向上ということに取り組んでおります専門職の団体であります。  まず1点目、幅広い見地から事件を検証し、再発防止策を検討すべきです。事件発生後の早い段階でこの検討チームが設定されたこと、そして、措置入院制度の見直しが規定のことかのように議論が進んでいることに、本日も幾つかの団体の方が御意見をおっしゃっていますけれども、私どもも違和感、そして危機感を強く覚えております。こうした類似の事件の再犯防止のために最も重要なことは、生きるに値する命とそうでない命といったものを選別するような差別思想、これといかに私たちが闘うかということの検討が必要だと思います。その意味では、政府としてもその方策を議論する必要があると考えます。  また、そのためにも、今回の事件の刑事司法における対応の検証と課題抽出が欠かせないと考えます。  2点目です。本協会としましては、精神科医療や措置入院制度のあり方及び退院後の継続的な支援のあり方を今回の事件の再発防止策として論ずることに反対いたします。これも他の方々も述べられていますが、被疑者の措置入院歴あるいは精神障害ということと、今回の事件との因果関係は明らかになっていないと思います。そういう中で、措置入院制度の見直しを検討することは、あたかも犯罪の再発防止の機能を精神科医療が担うということを肯定しているように映ってしまいます。精神科医療の守備範囲というのは、あくまでも精神疾患のある人への適切な医療の提供であります。その一端を担う措置入院制度におきましても、極端な差別思想に基づく行動をとる方、そういった方を取り締まるような治安機能はあり得ないと考えます。  また、私どもソーシャルワーカーである精神保健福祉士は、基本的に御本人中心の支援を行う立場にありますので、社会防衛のために私たちの支援が機能するということは直接的にはあり得ません。  3点目です。改めてノーマライゼーションやインクルーシブな社会の実現に向けた取り組みを推進すべきです。日本における障害者入所施設の入居者の方あるいはその御家族は、本当に幸せな日々を送っていらっしゃるのでしょうか。今回亡くなられた方々のお名前も公表されなかったということ一つとっても、その人生がどのようなものだったのかということを想像させられます。たとえ障害を持って生まれてこられたとしても、地域社会から排除されることなく幸せな人生を送れるような社会づくりが本当に必要だと思います。そのためにも、財源を伴った社会保障の充実は欠かせません。国としては、生存権の保障ということを貫く姿勢を今こそ見せていただきたいと考えます。  また、改めまして、福祉専門職や研究・教育者が差別思想というものに対峙できるような共生思想を再構築し、広く啓発することも重要な使命であると考えております。  4点目です。福祉人材の確保と育成方法について見直すべきです。今回の事件と障害者施設が置かれている状況やそこに従事する福祉労働者の実情等を切り離して考えることはできません。福祉人材を養成する教育現場においては、人権教育を一層充実させること、また、一定の資質を備えた人材を雇用できるだけの待遇を確保すること、そして、福祉現場での教育研修体制を充実させること、これらが一体的に図られる必要があると考えます。  5点目です。私どもソーシャルワーカーとして、本事件の被疑者をもしも私たちの支援対象であるクライエントと捉える場合に、その時間と費用の保障ということが必要であると考えます。もし本事件の被疑者に精神保健福祉士として支援介入するとしたら、もちろんこれは医療の対象とは限らず、福祉的な支援の対象ということを多く含んでおりますが、長時間をかけて援助関係を形成するということ、そして、この方が持っている心の闇に入り込みながら詳細なアセスメントを行うということ、その上で御本人の不満や不充足感といったものがどういったところから起こってきているのか、その根源を探ること。そして、この方がどういう生き方をしていきたいと考えているのか。そういった生き方探しに伴奏するようなソーシャルワークの関わりが必要となります。  こういった支援を丁寧に行うことを考えますと、仮に例えば今回のように措置入院でしたけれども、そういった短期間に限定される、そして強制的な治療の場においては、この関係形成においた支援は不可能と思います。また、これをもし成し得ようとしましたならば、制度的、経済的な裏づけなしには行うことは困難と考えます。  以上の5点を総括させていただいた上で、措置入院制度のあり方ということに関しましては、特に措置解除の判断やその後の通院など強制医療提供の部分に特化して議論が矮小化してはならないと思います。警察官通報のあり方、措置診察件数の都道府県格差を初めとした措置入院に至る過程の検証も含め、現在厚労省に設置されております、これからの精神保健福祉医療のあり方に関する検討会、こちらで精神保健福祉法の改正の検討がなされているところですので、そちらにおいて議論すべき事項であると考えております。  このため、私どもの協会としましては、そちらの方へ措置入院制度のあり方に関する具体的な意見提出をしたいと考えていることを申し添えて、本日の意見とさせていただきます。  なお、添付は私どもの協会で2度にわたって、今回の事件とそのことについての報道等に関しまして見解を出させていただいておりますので、御参照いただければ幸いです。  以上です。 ○山本座長  どうもありがとうございました。  それでは、続きまして、日本多機能型精神科診療所研究会代表世話人、窪田彰氏から御発言をお願いいたします。 ○窪田参考人  今日は発言の機会をいただき、ありがとうございます。  今回の事件で亡くなられた方々の御冥福をお祈りしたいと思います。  さて、私は、今回の事件の本人が措置入院として適切であったかどうかについては、詳しく知るものはでありません。ただ、今回のことで気づかされた措置入院後の地域支援体制の乏しさ等について意見を述べさせていただきたいと思います。  医療保護入院では、退院後にケア会議が位置づけられている一方で、措置入院においては退院後の支援を検討するケア会議すら求められていないのが現状です。  私は、精神科診療所を開業している精神科医師で、日本多機能型精神科診療所研究会の代表世話人をしております。日本の精神科医療は、入院ばかりに頼らない地域ケアがなかなか実現できていないことが問題だと思っています。そのためには、重い課題を持つ患者さんを地域で支援できる包括的精神科外来医療チームを生み出していかなければならないと考えています。この考えに至った道筋と今後の方向性について述べさせていただきます。  それでは、1枚目のスライドに移ります。  東京の下町は、精神科病床が極端に少ない地域で、1978年に日本で最初の精神科救急病棟がこの錦糸町の都立墨東病院に生まれました。このときに私は着任しています。都立墨東病院の30床の入院病床は、日本一の短期入院期間を誇っていましたが、当時は退院後の治療継続支援もリハビリテーション支援もなく、日が経つにしたがって、再発再入院患者さんが増えてきたのです。このような経緯から、退院後の再発再入院を少なくするためには医療の継続支援が必要であり、同時に、地域に当事者たちの心の拠り所になる拠点も必要だと考えました。  そこで、周囲から寄附を集めて、当事者たちが自由に利用できる「友の家」と名づけた部屋を墨東病院の近くの町の中につくりました。その後、それらを支援し、継続的な医療を提供するために、1986年に錦糸町に精神科診療所を開業しました。墨田区等の行政や地域の医療・福祉機関との連携を構築し、必要な地域資源を立ち上げるなど、様々な活動をしているうちに30年の歳月がたちました。必要に応じて必要なサービスを提供できる体制を整えていくことによって、気がついてみると、まだ不十分ながらも重い課題を持った患者さんのための地域ケア体制ができてきました。  2枚目のスライドに移ります。  入院ばかりに頼らない地域での生活を支援していくためには、まず、重い課題を持った患者さんを外来で支援できなくては始まりません。重い課題を持った患者さんとは、この表のように例示できます。措置入院後とか、長期入院後とか、刑務所出所後とか、そういった課題を持った方たちがおられます。また、重い課題を持った患者とは、この表のほかにも、急性期の激しい病状を示す患者さんも短期的には含まれます。正直に言えば、重い課題を持った方たちを当院で診なくてはいけないとの制度はありませんから、本音のところではつらいなと時には思うこともあります。しかし、重い課題を持った方こそ手厚い支援が必要であるにもかかわらず、そのような患者さんを積極的に診療する医療機関は非常に限られており、当院では何とか診てまいりました。  今後は、市町村からの委託事業等により、何らかの責任と公的役割を認められたほうが、覚悟して実施ができるように思っています。  次のスライド、3番目に行きます。  当院の通院患者さんの特徴をグラフでお示しします。左側の円グラフのように、当院は統合失調症の患者さんが半分近くを占めています。鬱病や神経症圏の患者さんが多い一般的な精神科診療所と比較すると、当院は比較的重い患者さんが多いことが特徴です。  右側の円グラフは、当院でのフォローアップ期間を示しています。当院では、10年以上治療継続している方が40%以上を占めており、多くの方に長期の継続支援をしていることがお分かりいただけると思います。さらに、スライドには示しておりませんが、最近のある水曜日を急遽調べたところ、その日の私の外来患者さん69名中、措置入院経験者が6名、医療監察法通院処遇中の患者さんが2名、刑務所経験者が3名、拘置所経験者1名、計12名が重い課題を持った患者さんでした。刑務所経験者3名のうち2人は違法薬物の使用経験があります。この方たちは、外来通院につながっているという意味で成功例です。問題は、通院治療中に中断し、再三の電話連絡をしても応じない、つまりは継続支援からドロップアウトしてしまう方たちが問題としてあると思います。  4番目のスライドに移ります。  これは現在の当院の実践を図にしたものです。赤い字の箇所は診療報酬外のサービスで、ボランティアになっています。当院の特徴は、外来で医師の診察に加えて精神保健福祉士などのコメディカル職員も個別面接や家族支援を行い、ケースマネジャーとしての調整役を担っていることです。このことが毎日夕刻に開かれている院内ミーティングでのアセスメント等の検討時にチーム医療の重要な要の役割を果たしています。  精神科デイケアは、リハビリテーションへの入り口の役割とともに、人間関係が苦手な患者さんが安心できる環境で仲間に出会える場の役割があります。訪問看護や訪問診療、往診といったアウトリーチ支援を行うことによって、外来で通ってくるのが難しい方への医療継続支援等、ある程度の危機対応が可能になります。また、患者さんが実際に生活する場を見ることで、より本人のニーズに即した包括的な支援を行えることも、アウトリーチ支援の利点です。このようなアウトリーチ支援を当院は1カ月間に合計400件ほど行っています。ケア会議は、行政や入院中の精神科病院の職員との協議を行う大切な場ですが、ほとんどの活動は持ち出しで、報酬はありません。  5番目のスライドに移ります。  この図は、錦糸町の地域精神保健マップです。地域全体で精神障害のある人々を支えるために、顔の見える連携を構築しようと考えています。このようにサービス拠点が地域に点在して町に溶け込んでいる、町に散らばっているところがうちの特徴です。住みなれた地域でサービスを受けられることが特徴です。区役所やスカイツリーで患者さんがデイケア等でつくった作品を販売するなど、さまざまな活動を通して地域住民の精神障害者への理解も促進されてきたと感じています。このような地域に根差した活動や支援の提供を通じた地域共生社会の実現が、私たちの目指しているところです。  次に、6番目のスライドに移ります。  医療機関では提供困難なサービス��ついて考えてみます。当院では、このように創意工夫をして実践してきましたが、それでも力の及ばないことがあります。以下にあるような方々には支援が大変に困難なものです。  第1には、引きこもり等で初診すら困難で、もしくは受診拒否の方への治療導入。  2番目には、重い課題を持った患者さんが受診を中断・拒否している場合です。私たちは、患者さんの自己決定権を尊重しつつも、患者さん及び周囲の人々の生命、健康、生活を守るための支援をしていきたいと考えていますが、現実には難しい問題が多いのです。治療契約が成立しない患者に対しては、たとえアウトリーチ支援が可能な体制があっても、強制的な治療提供はできず、手を出せないのが現状です。できれば措置入院などの強制力を発動するために、入院にならないうちに地域で見守りを続けて孤立を防ぎ、根気よく働きかけることにより関係性を構築し、本人が納得した上で外来治療への導入もしくは再開することが望ましいと思っています。そのためには、公的な事業委託のような診療報酬とは違った仕組みで当事者を見守り、関わっていける枠組みが必要と考えています。  さらに第3には、薬物依存症等の濃厚なケースマネジメントを必要としている場合でもケースマネジャーが実施するサービスは現状では診療報酬の対象外であります。これらの課題は市町村から医療機関への業務委託が制度化されれば、地域への責任が生まれ、公的役割を果たすことができます。  7番目のスライドに移ります。  ここで、通常の医療機関では対応困難な方たちの医療継続支援の提供方法について提案したいと思います。  市町村からの医療継続支援については、2つの方法があると思っています。一つは、この図の右側の部分で、市町村が直接支援として保健師等の力で支援する現状のスタイルです。もう一つは、図の左側の部分、民間医療機関に業務委託をする案です。市町村の役割と責任の一部を実際に外来診療を行っている医療機関に業務委託することにより、民間医療機関でも市町村の保健師等と協力しながら一定の役割と責任を果たすことを可能にするのです。つまり、通常の診療では対応困難な患者にも、温かな見守りによる孤立防止や十分な時間をかけた関係づくりや必要時の危機介入ができるようにするのです。仮にこのような医療拠点を意欲のある外来医療機関、つまり、全体の精神科外来の約10%が引き受けてくれれば、全国に500から600カ所ができると思います。  すなわち人口10万から20万に対し1カ所程度ができてくれれば、継続的な医療支援が機能しやすくなると思います。例えば措置患者さんの退院前にケア会議を開き、その後の支援を行う場合を考えてみます。東京都は、人口当たりの措置入院が最も多い自治体の一つですが、例えば人口26万人の私がいる墨田区では、年間では二十数人が措置入院しています。月に直して言えば月に2人程度ですから、1つの機関で十分対応可能と考えられます。そして、このシステムの透明性を確保するためには、各都道府県単位の精神保健センターがモニタリング機能を担うようにすれば良いと考えています。  8番目のスライドに移ります。  次に、個人の生活・価値観を尊重した医療継続支援を実現するための条件について触れたいと思います。  第1には、医療機関が適切なアセスメント、ケースマネジメント、24時間365日のミクロ救急等を実施することです。手厚い支援が必要な人には、さまざまな医療資源や福祉資源を活用し、多機関との連携を密に行うことが必要となってきますので、それらのサービスの連携、構築のためのケースマネジメントが支援の鍵になります。そして、病状や生活状況が改善したときには、定期的アセスメントにより、逆にサービスを減らしていくということも必要になってきます。  第2には、外来医療の充実です。入院医療中心から地域中心へという国の方向性が明確に示されていますが、残念ながら、外来医療の診療報酬は従来と変わらず手薄なままです。デイケア、アウトリーチ、多職種によるケア等の外来医療全般の質の底上げが必要だと思います。  3番目はスライドのとおりです。  第4には、自治体の実情に応じて、民間医療機関への業務委託をすることにより、官民協働で包括的地域ケアを提供することです。これにより、地域共生社会の実現を果たしていけると考えています。  最後の9番目のスライドになります。  このように、市町村単位で民間医療機関への業務委託による官民協働の体制が実現すれば、カナダやイギリスやイタリア等の先進諸国と同様に、日本にも地域に責任を持ち、重い課題のある患者さんにも対応可能な精神科外来医療拠点が生まれます。ここに多機能で包括的な精神科外来医療チームを形成して、人口10万から20万人に1カ所の地域精神保健センターを日本にも創設する必要があるのではないかと考えています。  以上です。 ○山本座長  どうもありがとうございました。  それでは、田原課長、よろしくお願いします。 ○厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課長  事務局でございます。  追加資料を今、配付させていただきたいと思います。全国手をつなぐ育成会連合会から冊子が届きましたので、お手元にお配りいたします。  以上でございます。 ○山本座長  どうもありがとうございました。  それでは、そのほか本日御発言いただいた方々から、もし追加の御発言があれば承りたいと思うのですが、いかがでしょうか。  どうぞ。 ○日野参考人  身体障害者施設協議会でございます。  他の団体の方とは、施設という視点から若干違う意見を申し上げたいと思うのですが、今回の事件について、協議会としていろいろな意見が出たのですが、侵入防止という観点から考察しますと、まず第1は、敷地内への侵入防止策をいかに図るかということと、2つ目は、建物内、要するに利用者の方が生活をされている居住空間への侵入防止策をいかに図っていくかということと、3つ目が、今回の事件のように建物内に侵入された場合にどう対応していくかという、この3つの視点から、私たちの協議会は具体的にこれから取り組んでいかなくてはいけない重要な課題だと思っています。  もう一つは、今回の事件が元職員であったということは、やはり重視しなくてはいけないということで、特異なケースではあるにしても、今、職場環境改善ということも先ほど申し上げましたけれども、職員のメンタルヘルスケアというものをしっかり取り組むことが、職員の資質の向上にもつながると思っていますので、その部分だけ追加をさせていただきました。 ○山本座長  ありがとうございます。  他はいかがでしょうか。  どうぞ。 ○久保参考人  今、お手元に配っていただきました9月号の「手をつなぐ」という冊子ですけれども、私ども、先ほどのお話の中でも意見を言わせていただいたのですが、知的障害の方だけではなく、精神障害の方や身体障害の方からもお声をたくさんいただいておりまして、助けてほしいというような意見とか、今の報道されていることが障害のある人たちや家族から見るとマイナスのイメージばかりになってしまっているというのがあるのです。それで私たちは、もっと前向きに、みんなと家族や仲間と本当に明るく前向きに元気に生きている、こういう人たちのことを、障害のある人たちのところに余り関心を持っていない方も含めて、この人たちの命がなくていいものでしょうかというので発信をしたいなと思って、9月号を出させていただきました。  みんなマイナスイメージで、怖がって助けてほしいという声が聞こえてきますので、前向きに生活をしていけるような、そんな活動の一つとしてこの9月号をやらせていただいていますので、報道関係にはそういうところに御注意いただきたいという気持ちもありまして、今日提供させていただきました。よろしくお願いします。 ○山本座長  ありがとうございました。  その他いかがでございますか。よろしいでしょうか。  それでは、本日御発言いただきました各団体の方々、本当にどうもありがとうございました。御礼申し上げます。  それでは、各団体からのこれまでの御発言を踏まえまして、御質問、御意見があればお願いしたいと思います。いかがでしょうか。  田中構成員、どうぞ。 ○田中構成員  育成会連合会としても2つ要望させていただいておりますけれども、1つは、本人の精神鑑定がどのような進捗状況になっているのかということと、この会をどのように進めていくのかということについて、今日意見提出をしていただいた団体からも、そこを踏まえての検討が必要ではないかとされておりましたので、神奈川県での検証委員会の動きと、精神鑑定についての見通しはどのようになっているのかについて、お答えいただける方がいればお願いしたいと思います。 ○山本座長  ありがとうございます。  今の点に関しましては、神奈川県のほうはいかがですか。 ○神奈川県保健福祉局長  神奈川県の保健福祉局長の佐久間です。  今日は大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございました。  私どもでやっております、先ほど団体の方からも検証委員会のお話を具体的に出していただきましたけれども、厚労省のチームと余りほどなく設置をさせていただいて、主に事実関係をどう認定していくかということと、それに対してどういう課題があったのか、課題に対する対応はどうすべきかと、こういった視点で検証をやらせていただいております。  もちろん第三者による検証委員会でございますので、私ども事務局がいつ出るとはなかなか言いにくいのですが、今の見通しですと、最終的なある程度のまとまりある報告、レポートというのは11月中にいただけるのではないかと受けとめてございます。  以上でございます。 ○山本座長  ありがとうございました。  田中構成員、よろしいですか。 ○田中構成員  であるとして、この会がいつ結論を得るのかということと、幾つかの団体や私たちから要望した精神鑑定も含めて検証につなげるということについて、事務局としての見通しについてもお聞きしたいと思います。 ○山本座長  事務局、よろしいですか。 ○厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課長  精神鑑定の方の見通しは、まだ我々も十分承知はしておりませんが、この検証チームの再発防止策については、秋頃にまとめるということで申し上げておりました。大体11月中を念頭に置いていたものでございますので、神奈川県の検証の状況なども念頭に置きながら、この場でのいろいろな意見集約を見て、再発防止策がまとめられるように進めていきたいと考えております。 ○山本座長  ありがとうございました。  田中構成員、どうぞ。 ○田中構成員  団体からの意見としても強く上がっておりましたし、私も構成員としては2つの結論を待ってから検証報告を出したほうが、いろいろ指摘されたことに対してもバランスよく答えていくことになるのではないかと思いますので、11月ごろに報告書を出すという見通しを立てた時期とかなり情報が変わってきておりますので、もう一度そこは再考していただきたいと意見としては述べさせていただきます。 ○山本座長  この点につきましては、今の御意見をいただきまして、ちょっと検討させていただきたいと思います。  他はいかがでしょうか。もう田中構成員はよろしいですか。 ○田中構成員  今の件1つです。 ○山本座長  他はいかがでしょうか。  平田構成員、どうぞ。 ○平田構成員  今の精神鑑定との関わりについては、何回目かの会議で私も指摘したと思うのです。やはり鑑定の結果といいますか、被疑者の病理と事件との関係が解明されなければ、結論を急ぐべきではないという話をしたつもりなのです。ただ、それが確定するのを待つということになると、最高裁まで行ってしまう可能性がありまして、いつなのか見通しがつかないという事情もありますので、制度的な問題に限ってこの検証委員会で取りまとめるということはあってもよいかなと私は考えているのです。  ただし、鑑定結果が出たところで、もう一度そこに焦点を絞った検討会は再開すべきではないかと、ここで述べさせていただきたいと思います。 ○山本座長  ありがとうございます。  その点について、松田構成員、いかがですか。 ○松田構成員  全く同じ意見です。 ○山本座長  ありがとうございます。  村上先生、どうぞ。 ○村上構成員  確かに精神鑑定の結果を待って、それからというのが一つの正論ではあるのですが、私はちょっと違った観点でお話をさせていただきたいと思います。  医療監察法ができました池田小学校事件の場合にも、要するに彼がこれまで医療を受けてきた経過を検討されて、そして、医療監察法という制度がスタートいたしました。制度が発足したときには随分反対意見も多かったと思います。ですが、ああいう不幸な事件をきっかけとして、医療としては、松田先生は司法モデルとおっしゃいましたが、あれは司法モデルを取り入れてはいるけれども、病院そのものは医療モデルで動いております。そういう意味での展開を考えてみますと、今回の措置入院という状況の中で、措置入院個々に関して、そのときに医師がどのように判断をしたのかに関しては、実際に診てきていただいた先生も含め、我々もいろいろ書類を読ませていただいた関係も含めた上で検討をさせていただきました。  ですから、確かに精神鑑定というのは、とどのつまり最後の結論はこれでしたという正解みたいなものがあるのだけれども、我々は全て正解を知った後に判断をしているわけではない。日常臨床というのは、そのときその場で状況を含めて判断をしております。その上で我々が陥りやすい落とし穴があったり、我々が用心しなければいけないことだったり、我々が準備しなければいけないということは、現時点でもしっかり論議はできるし、提案はできると思っております。  何度も申しますが、池田小学校のときの事件に関しては、岡江先生が、亡くなられる直前ですけれども、鑑定書を公にされました。お読みになった方もおられると思います。その鑑定書の中は、最終的には情性欠如の精神病質、パーソナリティー・ディスオーダーという判断なのですけれども、読み方によれば、もっといろいろな議論ができそうなものでした。  あれは一審でほぼ確定して、控訴したものもすぐ取り下げましたから一審で確定して刑が執行されましたけれども、不幸な事件を契機にして、でき上がった制度というのは必ずしも間違いではなかったと私は思っております。 ○山本座長  ありがとうございます。  今の点について、いかがですか。  座長でございますが、私も中間取りまとめの際にも申し上げましたけれども、鑑定の結果が出るまでは相当時間がかかるわけです。しかも、我々は検証におきまして課題を抽出したわけですから、その課題につきまして制度的に再発防止策を出すというのは義務だと思います。そして、これは秋頃までを目処に出すということを公にしておりますので、そういうことで再発防止策を出していくという方向で堅持したいと思います。それでよろしいでしょうか。  松田先生。 ○松田構成員  それで全く問題ないです。ただ、先ほどから皆さんの意見の中に、措置入院とかそのあり方を検討しているかのような御発言がありましたが、そういうことは一切ありません。この事案に関してどうなのかということをやっていますので、それに対して今、再発防止をどうしたらいいかということに特化しています。措置入院はこうあるべきだなどという上から目線の議論は一切していないということをお伝えしたいと思います。 ○山本座長  ありがとうございました。  他はいかがでしょうか。  松本先生、どうぞ。 ○松本構成員  私も今回の事件をきっかけにして、質の高い地域精神保健福祉のサービスが実現できればいいなと思っているのですが、その中で、きょう窪田先生に御指摘していただいた、本当にだんだん地域中心の精神科医療になっているのだけれども、診療報酬は本当に入院中心についていて、外来などではやせ細った形で支えている現実がありますし、地域保健の行政サービスのほうも年々人員的には厳しくなってきて、直接住民を支援するというよりは、役所仕事になっていってしまっているという現状があるなと思っています。  その中で、今日は窪田先生の御紹介された内容にちょっと関心を持ったのですけれども、2点ほど質問させていただければと思います。もしわかればということなのですけれども、現状の日本の中で、多機能垂直型のこのサービスをやっている医療機関というのがどのぐらいあるのか。例えば実態として、そういったところが担えるぐらいの潜在的な数があるのかどうかということが1点。  もう一点、私自身は薬物依存症を専門とする精神科医なのですけれども、本当になかなか医療機関が少なくて苦慮しているのですが、例えば行政から一定の委託費があれば診られるのか、あるいは診るだけのソフト面というか、職員のスキルなどは高められる可能性はあるのか。この2点について御意見をいただければと思います。 ○山本座長  ありがとうございます。  では、窪田先生、お願いします。 ○窪田参考人  御質問ありがとうございました。  まず、名前なのですが、今、垂直まで言うと余りにも長いのと、多少の概念の混乱がありますので、多機能型精神科診療所と言っています。それに相当する今回のようなきちんと地域でケアできる体制を持った医療機関がどれだけあるかといいますと、もしこれが制度として発足したときには、診療所レベルでは恐らく50から多くて100ヶ所くらいだと思います。日本中の精神科診療所でデイケアを持っているところは大体多機能になっているのです。それが約450件です。その中で重い患者たちを責任を持って診ると手を挙げる精神科診療所は、恐らく3分の1から4分の1というところだと思います。  これが始まったときには、精神科病院の外来で多機能になっているところは随分全国的にありますので、そこが中心的に担っていただいて、都市部については多機能型の診療所がやるというような現実的な形になると思います。それから、公立病院や総合病院でもそういったことが担える病院は幾つもあるだろうと思いますから、日本の総力を合わせて500~600カ所できてくるのではないかと思っています。  実際の力についてはどうかということを言われると、たしかに能力的にはまだばらつきがあります。少なくともデイケアをやっているところはスタッフが10人以上いますが、当院や幾つかの力をこめて実践しているところは50人を超える職員がいる診療所が増えてきています。全体を見れば、まだ研修も必要ですし、これがもし委託を受けることになれば、責任を持って薬物依存の患者を診療所も診なければいけないし、そのことについての研修もしなければいけないと思っているところです。  ありがとうございました。 ○山本座長  ありがとうございました。  松本先生、よろしいですか。 ○松本構成員  はい。 ○山本座長  他、いかがでございましょうか。  岩崎構成員、どうぞ。 ○岩崎構成員  私、再発防止ということに関連して言えば、先ほど育成会あるいは身障協の会長さんからお話がありましたように、教育の必要性というのは大変大事だと考えておりまして、文科省でもカリキュラム編成の際にそのような努力をしていきたいという前向きな回答をいただいております。  私が知る限りでは、平成の1桁の時代には、福祉の教育モデル校みたいなものがあって、学校教育の中でインクルーシブ社会の創設に向けた検討が行われていたのですけれども、このところは余り聞かれなくなってきた。ということは一般化してきたということで、評価すべきなのかもしれませんけれども、子供たちにとってはそういう機会に接することがなくなったということで、ぜひ団体としても御活躍をお願いしたいと私個人的に思っております。  それから、日野会長から出た中で、防犯対策と防災対策は一体的にしていくべきではないかという御発言をいただきました。私、初めてこういうことを聞いたのですけれども、今回出されました4課長通知の防犯に関する通知と、これまで行われてきた防災対策の中で示唆に富むようなお話があればお伺いしたいと思ったのです。  といいますのは、今回の防犯対策について、ちょっと細か過ぎるのではないかとか、幾つかの批判を各種別からお話しいただいているものですから、もしあれでしたら、身障協としてどんなお考えかも含めて。 ○日野参考人  岩崎構成員のほうからおっしゃったこと、教育の話は本当に重要だろうと思いますので、協議会としても、ライフステージに沿った教育というのが必要なので、教育委員会と社会福祉法人と一体的に取り組むことが必要だろうと思っております。  それから、防犯対策につきましては、示された通知とかでちょっと表現が過度な体制整備をしないようにとお願いしていますけれども、例えばある団体、先日の別のところのヒアリングでおっしゃったのは、防犯カメラを設置するということについては人権の問題、例えば監視をされるとかいうこともあるので控えていただきたいという御意見があったのです。それは身障協としては、外に向けての監視カメラであれば���に問題ないのではないかと思っておりますけれども、やはり一番危惧するのは施錠のところです。施錠の方法もいろいろあるのですが、例えば外から今回の場合はハンマーか何かでガラスを割って、そこから解除して侵入した。そのことであれば、例えば割れにくいようなビニールを窓ガラスに張るとか、そういう方法をとれば、例えばハンマー等でガラスを割るにしたって時間がかかるし、音がしますので、それは職員が気づくと思うのです。その程度であれば問題ないのですが、何カ所も施錠するとかいうことに関しては、先ほど申し上げました防災、万が一災害があったときに避難に時間がかかる。避難経路の確保ということを含めて一体的に検討しなくてはいけないのではないでしょうかということで発言をさせていただいたということです。 ○山本座長  岩崎構成員、よろしいですか。  ほかはいかがでございましょうか。  部長、どうぞ。 ○厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長  ありがとうございます。  防犯と防災ということで、社会から閉じた施設にならないようにというのは、どの委員からも共通して出ている話でございまして、私どものほうも通知の中で、地域と一体となった開かれた社会福祉施設となることと、防犯に係る安全確保がなされた社会福祉施設となることの両立を図るために、日ごろから利用者が地域に出て活動するということ。それから、地域開放など地域の関係者との交流に向けた諸活動について、防犯に係る安全確保に留意しつつ、これまで以上に積極的に取り組むことが重要で、また、利用者の自由を不当に制限したり、災害発生時の避難に支障が出たりすることのないように留意するということを書かせていただいております。  そうはいうものの、また改める必要があるのではないかという御示唆、御提言がありましたら、またお聞かせいただければと思います。 ○山本座長 ありがとうございました。  そのほか、いかがでございましょうか。  どうぞ。 ○松本構成員  先ほどの多機能型クリニックの話の続きなのですけれども、今、なかなか公的機関で地域のサポートをするマンパワーが少ない中で、こういう民間のそういったところに委託するというのは一つのアイデアだなと思う一方で、本日、全国「精神病」者集団の方がプレゼンテーションしてくれた中に、やはり医療の抱え込みみたいな感じになるのではないかという、それも確かに危惧すべきことかなと思っていて、先生のクリニックなどは本当に地域に根差してやっているのですけれども、地域によってはかなり病院で抱え込んでいるなという感じもある。  多分、その解決策の一つとして先生が提案された中で、市区町村などとの人的な交流であるとか、精神保健センターのモニタリングみたいなことを添えられたのかなと思っているのですけれども、どうでしょうか。やはりこれが医療の抱え込みとかになって、それは私もとても危惧すべきことなのかなと思っているのです。 ○窪田参考人  ありがとうございます。  これまでの日本の精神科診療所を考えますと、余りにも非力だった。医者と事務の2人しかいない。これで一体、重い人たちを地域で支えられるのかという、とても無力な状況があったと思います。やっと最近はデイケアができ、訪問ができて、他職種多機能になり一定の力を持てるようになってきたのです。さらに近年では、障害福祉サービスのほうも障害者自立支援法ができてから株式会社も実践する時代ですから、医療機関も包括的ケアや垂直統合型と言うなど、一つの医療チームでしっかり支援する必要があります。重い急性期の状況にある人たちについては、とにかく相当力を込めないと支え切れない。医師が外来で10分間程度面接するだけでよくなるかというと、それだけでは無理です。地域の中で様々な力を統合していく必要があります。しかし、日本の現状はまさに個々ばらばらです。たくさん地域に福祉施設はあるのだけれども、どれもみな別々の法人がやっていて、チームになっていないのです。これが日本が諸外国に遅れをとっている面だと思っています。重い人をサポートするときには、多職種による多機能の連携をチームとしてやっていく必要があります。そのためには、一つの医療法人でチームとしての実践をしっかりやらなければいけないと思っています。  ですから、一定程度の安定を見たら、そこからは福祉レベルに移すことを私は水平連携と言っていますが、力を込めるときには力を込めてやる。そして、一定程度安定したら地域の福祉の人たちにお任せしていくということが必要です。一つの医療法人だけで抱え込まないことは大事だし、開かれた場である必要がありますが最初の急性期のときには���を集中して対処しなければならないわけですから、最初の大変なところは医療チームがしっかりと支えて、そして一定程度よくなったら、より広い範囲の中で見ていくという構造が必要と思います。今までの日本にはこのような医療ケアが無さ過ぎたのではないか思います。 ○山本座長  私からも1点よろしいですか。  これは継続的支援を行う場合、期限とかはどのようにされているのでしょうか。それと、行われていることについて、もし課題を感じていることがあられたら、ちょっと挙げていただければ非常にありがたいのですが。 ○窪田参考人  特に統合失調症の方については、現状で言えば、やはり再発予防が大事ですから、5年、10年と長いお付き合いになるのはやむを得ないと思っています。ただ、かなり力を込めてサポートする、これもかなり個人差がありますね。本当に数週間で急性期を立ち直る人もいれば、引きこもった状況からやっと友達ができて、人の輪の中に入っていけるのに10年かかる人もいますから、何とも期間については一概には言えないと思います。ただ、評価を定期的に行って、不必要な支援は減らしていくという作業がいると思っています。  現状で我々のクリニックで困っているのは、例えば家を探しに不動産屋さんへ行っても、それは診療報酬にならない。仕事を探しにソーシャルワーカーがハローワークに行っても、これもボランティアにしかならない。そろそろ退院だから来てくださいねと、当院のスタッフが精神病院のケア会議に行っても、これも診療報酬にならない。全部持ち出しでボランティアではなかなかやれないのです。そういった生活支援の活動に対して経済的な手当がつく必要があります。  逆に言えば、私の提案の中にある地域精神保健センターをというのは、そこに2人でも3人でも自由に動けるコメディカルがいてくれれば、個々の活動のたびに診療報酬にしばられずに動けます。例えば八王子の病院に地域移行のケア会議が必要な患者がいれば飛んでいくし、地域で困っている人がいれば夜でも飛んでいくことができます。さまざまな応援ができる。そういう自由に動ける人手がいないというのが実は一番困っているところです。 ○山本座長  ありがとうございました。  これは民間委託をするのも一つお考えだということですが、そういう場合でも情報提供の問題とかがあると思うのですが、何かその点についてお考えはございますか。 ○窪田参考人  情報提供というのは、病院との間ですか。 ○山本座長  要するに病院との間です。市町村から。 ○窪田参考人  例えば現在入院中の患者さんで、退院してから当院の外来へつなげる必要があったとき、こちらはその患者さんがもともと当院に通院中の患者さんならば、ケア会議に行くことはオーケーだけれども、今まで当院にかかったことがない人だと、情報提供上の問題が起きてきますね。それが区からの委託を受けて当院が責任を持って退院促進もやってくださいと言われていて、公的な契約関係があれば、情報の共有は可能になるのではないかと思っています。 ○山本座長  その辺はちょっと制度的な検討が必要だと思いますね。ありがとうございます。 ○窪田参考人  そうですね。それから、民間であることのよさは、やはりローコスト・ハイパフォーマンスでできる。アメリカも精神保健センターができたけれども、どんどんNPOに委託になっていると聞き及んでいます。そういう委託の良さがあると思っています。 ○山本座長  大変貴重な御意見をいただきました。ありがとうございました。座長のほうからいろいろすみません。  では、松田先生。 ○松田構成員  窪田先生に引き続き質問で申し訳ないですが、先生のような意思ある人がきちんとやるというのは大事なのだけれども、やはりどこかでポシャっちゃうのではないかという心配があるのです。そこら辺のところは地域力のアップ、地域での治療共同体でもいいし、福祉共同体でもいいし、生活共同体、そういったものを同時に考えていかないといけない。そこら辺の運動とか活動をどうリンクさせるかという問題があるのだけれども、そこら辺はどうお考えですか。 ○窪田参考人  ありがとうございます。  当然そこが中心になれば、その医療機関の周辺の、例えば障害福祉サービスとも水平連携していかなければいけない。ただ、そこが委託を受けて一つのリーダーシップを発揮できれば、周辺の支援機関と一緒にケア会議を開くことが可能になります。今のところ現状で言えば、当方のクリニックはクリニックとしてやっているだけで、言うなれば八百屋さんと何の変わりもないのです。当院が周辺に呼びかけて一緒にケア会議を開こうなどという権限も何もないわけです。でも、そういうことをやれる、少なくとも言い出しっぺになれるような権限を与えてくれると、もうちょっと地域がうまく連携してやれるようになると思っています。 ○山本座長  松田先生、よろしいでしょうか。 ○松田構成員  はい。 ○山本座長  それでは、いかがでございましょうか。  また私からで申しわけないのですけれども、幾つかの団体の方から、警察の取り組みといいますか、警察官行政についての検証ということが指摘されておりますが、これに関しては、警察のほうではこの事件に対する対応として検証とかを行っているのでしょうか。どうぞ。 ○警察庁生活安全局生活安全企画課長  警察庁の生活安全課長でございます。  こちらの考え方としましては、チームに参画して一緒に検討させていただいているという理解でおります。 ○山本座長  特に内部ではされていない。 ○警察庁生活安全局生活安全企画課長  内部というか、もちろんこの検証チームがありますので、それにその都度、上司等に諮って相談申し上げておりますので、そういう意味では検討はしているところでございます。 ○山本座長  わかりました。  神奈川県のほうは、警察についての検証はいかがですか。 ○神奈川県保健福祉局長  神奈川県の検証委員会のほうにも県警本部の生安の総務課長さんに常時御出席いただいて、当然秘密会でやっております関係もあって、さまざまな資料でありますとか、いろいろな状況説明でありますとか、非常に丁寧にやっていただいて、今、そのおかげで非常に検証がはかどっているという面はございます。 ○山本座長  神奈川県では検証がはかどっているわけですね。 ○神奈川県保健福祉局長  おかげさまをもちまして。 ○山本座長  わかりました。  どうぞ。 ○窪田参考人  松田先生からの御質問で、だめなところはどうするのかというお話を思い出しました。委託したけれども、ちゃんとした成果を上げないところについてはどうするかについてです。自分が考えているのは、5年ごとに見直しをすることです。それぞれのところについてちゃんとやれているのか、そういったことを県の精神保健センターがモニタリングする。もしくは各自治体、市町村が委託を5年ごとに再契約をするというような形にすることによって、ちゃんと機能していないところは他に替わってもらうという道があるのではないかと思います。  恐らくこれが制度としてスタートすれば、かなりやる気になるところが出てくるのではないかと私は思います。逆に言えば、一つの地域で2つも3つもやりたいと言ったらどうするのかということがありますから、何年かごとに再契約し直すという制度が必要になってくるのではないかと思っています。 ○山本座長  ありがとうございました。  松田先生、よろしゅうございますか。  村上先生、どうぞ。 ○村上構成員  先ほど山本先生からも出たのですけれども、この間、私もグレーゾーンという表現で、これは警察が扱うべき事案なのか、医療が扱うべき事案なのかという、要するにはっきりとしない領域についてお話を伺いました。私自身、例えば日常臨床の中でも、当院は窪田先生のところと似ているのか、多機能型病院と言っていいぐらい問題な方ばかりがお見えになりまして、ほとんど警察の方がお連れになります。診断もやはり多様です。基本的には、すっきりと統合失調症という方はほぼおられません。多かれ少なかれ事件的なことを起こしておられます。  やはり我々自身も悩むのですね。多分この方を引き受けられた病院も悩まれたと思うのです。悩まれた経過はよくいろいろなところで調べていただいたものを見て、そのように悩んだけれども、やはりこれは受けようと思っておられたということは随分我々自身も共感を持って追跡ができるわけです。ただ、この悩んだ過程に関して我々は共有できない。  日常臨床はそういうことで、お巡りさんが連れてこられるので、お巡りさんとはすごく仲がいいわけですけれども、悩んだときに、この意見の交換がどれぐらいできるかということが、やはりこういう難しい場面に対応するような病院は必ず必要になってくるので、ぜひ警察のほうも、悩んでいただきたいというのはおかしい話ですけれども、悩んでいただいて、そこの悩みの部分は共有していただきたい。その結果において、我々医療が引き受ける場合もあれば、お戻ししてそれは司法といいますか警察の方で対応する場面もあるのだろうと思いますが、その領域があるのだということは、非常に難しい場面をどのようにマネージしていくかにとって非常に重要なポイントになるのだろうと思います。よろしくお願いしたいと思います。 ○山本座長  ありがとうございます。  田中構成員、どうぞ。 ○田中構成員  私も窪田さんにお聞きしたいのですけれども、プレゼンテーション資料の中の6ページの「行政からの業務委託により対応可能に」という文言は、4ページの図全体に対しての提案なのかなと理解しているのです。今日お話しいただいた精神の分野の医療の伴った対応ということになるわけですけれども、ケースマネジャーと相談支援専門員がかかわる分野は、3障害だけではなく発達障害、難病にも広がった状況ですので、業務委託に関してのウエートは、ソーシャルワーク的に動く相談支援専門員を指しているのか、医療的な背景を伴っていることに対して業務委託と御提案なのかということについて御意見をお聞きしたいと思います。 ○山本座長  窪田先生、お願いいたします。 ○窪田参考人  ありがとうございます。  やはりチームとしては一部のソーシャルワーカーだけの業務というわけにいかないと思うのです。包括的なコミュニティーケアという意味では、この医療法人の中の医者もソーシャルワーカーも心理も看護も、それから周辺にある訪問看護ステーションとか、就労移行支援事業所とか、様々なところが一体的に機能していく必要があると思っています。  ただ、一般外来では鬱病や不眠症の人も大勢来ていますから、そちらについては直接かかわらないでしょう。より重層的な多機能な支援が必要な人たちを対象にしたセクションになっていくと思っています。 ○山本座長  よろしいですか。 ○田中構成員  一言だけ。私たちの提案としても、対応が難しい方の特性を理解した見通しを見立てていくということが非常に重要だと思っていますので、この一体的な機能について、窪田さんからの提案を受けて、今後の対策の中で強めていただければということで、今の御意見ですとなかなか分かちがたい部分があるということだったかと思いますけれども、これを参考にして、ぜひ何らかの形になるように検討、報告にも反映していただければと思いますし、政策にも取り込んでいただければと思っての意見表明です。  以上でございます。 ○窪田参考人  ありがとうございます。 ○山本座長  ちょっと話が飛んでしまったのですが、先ほど村上先生から御指摘いただいた点につきまして、警察からいかがでしょうか。 ○警察庁生活安全局生活安全企画課長  村上先生は以前からおっしゃっておられることは認識しておりますので、その趣旨は理解しているつもりではありますけれども、警察側も決して悩んでいないわけではありませんで、以前、ちょっと今数字を思い出せませんけれども、保護した中でも全て23条通報しているわけではないというお話もさせていただいたかと思います。あくまで23条におきましては、精神障害のために自身を傷つけ、または他人に害を及ぼすおそれがある、自傷他害のおそれがあると認められる者を発見したときは直ちにその旨を最寄りの保健所長を経て都道府県知事に通報しなければならないとございますので、そういう意味では真面目にやらせていただいているところでございますので、また導き等、よろしくお願いしたいと思う次第でございます。 ○山本座長  村上先生、よろしいですか。 ○村上構成員  そういう関係性をつくるのに、日々、我々、日常的には警察の方と連携をとってきて、やっと信頼関係ができてくるというプロセスがございます。だから、警察の方も一生懸命されていることは十分承知しているのですが、ただ、何回も言うように、グレーゾーンというかはっきりと判断が��ないような、幾ら専門家が見てもたった1~2時間の世界では信頼がつかない場面があって、そこだけで何かの決定を出さないといけないわけですから、そういうときにお互いの意見交換がフリーにできるようなことは非常に重要なのだと。精神鑑定で結論が出てくるのは、入ってくる情報量の桁が3つ違うぐらいの情報量の中で診断をしたり判断をするわけですけれども、実際の診療というのはもっと生きている状況の中で、時々刻々の中で判断するわけですから、お互いに100%正解な答えを出しているわけではないというところを共有していただければと思いました。 ○山本座長  ふだんからの密接なコミュニケートというものは必要だと思うのですが、今後そういう具体策みたいなもの、村上先生、ございますか。 ○村上構成員  私、司法精神学を専門としているので、私がまいりましてからそういう非常に難しい患者さんに関して、かなり丁寧なケア会議を開かせていただいて、その中に警察の方がお入りになることもあるし、それから、先ほどお話ししましたように、ほぼ問題な患者さんは地域にある意味ではそのままいます。問題が起こるたびに余り有効な手が打てずにおります。そこが少し医療という観点で入ることについて、私のほうからも手を出したところ、警察の方もすっかりと、それこそ対話ができるようになったというプロセスがございます。だから、医療とこういう困難な方の処遇に関することは、やはりお互いの歩み寄りなのだと思います。  それは例えば児相も出てくるし、保健所も出てくるし、相談機関も出てくるわけですが、やはり一番判断の難しいところは、手つかずにあるということの事実なのです。この事実を我々が認めて、何か手をそこに出していかないといけない。多分今回の相模原のケースだって、手を出し始めるとそんなに簡単にいかない。単に寄り添うといっても、非常に二面性があってどのように判断するのかわからない局面が多分あったのだろうと。そういう非常に難しい局面にある方が実際に地域に多くおられるということ、そこを我々はどのように医療なのか、司法なのか、対話をしていくということが重要なのではないかと思いました。 ○山本座長  ありがとうございました。  ほかはいかがでしょうか。  中原構成員、どうぞ。時間がありませんので、済みませんが簡単に。 ○中原構成員  今の村上先生のお話の中に出てきた警察との情報共有というのは、保健所としても一番大事なところだと思っておりまして、要は地域で保健所とそれぞれの地域の警察がきちんとそのような意見を共有できるような関係性をつくる。それもまた各全国の保健所の役割だと思っています。  司法のほうでも、そういったところを十分に認識していただけるように意識していただければと思っておりますので、これは警察の方にお願いです。よろしくお願いいたします。 ○山本座長  ありがとうございました。  警察の方、今の点について何かございますか。 ○警察庁生活安全局生活安全企画課長  私自身も先週、座長に御一緒させていただいて兵庫の取り組みを拝聴してまいりましたので、そうした形で保健師の先生方、あるいはお医者様方とのつながりというか連携が必要だと思っております。  ただ、余りこちらから言って、各いろいろなところがあろうかと思いますので、構築というのは一朝一夕には難しいのかなという気もしているところでございます。 ○山本座長  ありがとうございました。  最後に、幾つかの団体から障害者に対する差別や偏見をなくす教育が必要だと、そういう体制をとっていくのが政府として非常に重要なのだという御指摘がございましたが、これについて、文科省か、内閣府のほうがよろしいですか。何かちょっとこの取り組みについてお話ししていただけますか。 ○内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付参事官(障害者施策担当)  内閣府でございます。  この事件、内閣府の取り組みということで申しますと、9月20日、第5回のこの場でも申し上げたことでございますけれども、うちの加藤大臣もやまゆり園を訪問するといったようなこと、それから、神奈川県との共催で障害者差別解消地域フォーラムに出席して、命の尊さ、あるいは共生社会の重要性ということで発信したところでございます。  内閣府のホームページでも、やまゆり事件に対する取り組みということで特設ページを設けまして、いろいろな取り組みについて一覧できるようにしております。それとともに、あと1カ月ちょっとたちますと障害者基本法で決められている障害者週間というものがあるのですけれども、今年は12月2日に内閣府でやることにしております。そういう中でも、改めて命の尊さについて考えるという形で、原点に立ち返ったようなテーマでパネルディスカッションのようなことも行うといったことで、いろいろな形で、今、久保会長もおっしゃっていましたけれども、とにかく当事者がいて、その家族がいて、お互いすごく大事な存在としているのだという、みんながある意味当たり前、本来それが当たり前だというようなところを一人一人の命の尊厳ということとあわせて発信することができればと考えております。  内閣府としては以上でございます。 ○山本座長  文科省、いかがですか。 ○文部科学省初等中等教育局特別支援教育課特別支援教育企画官  文部科学省でございます。  障害者理解の教育につきましては、実はこの会議の場でも折々重要性を指摘されておりまして、私ども、これから努めていきたいと思っております。  委員の皆様には繰り返しになってしまうのですけれども、現在の学習指導要領においても、障害者についての理解ということでいろいろな場面で障害のある子供たちと一緒に学習をしたりする場面を設けたり、あるいは道徳であるとか社会科の中で勉強するというのも盛り込まれていますけれども、現在、学習指導要領全体���見直しておりますので、その中でさらにとりわけ今度の改訂は、次のオリンピック・パラリンピックが東京であるタイミングでもございますので、それに合わせて障害者への理解等の充実をしていきたいと思っております。  1点、先ほど学校のモデル事業のような御指摘がありましたけれども、現在もそういったことをやっておりまして、現在、私どもで行っているのが、心のバリアフリー推進事業という通称で呼んでいますけれども、特別支援学校等において障害のある子供たちと障害のない子供と交流する場を設け、スポーツを題材にして、例えばパラリンピアンを呼んできて講座を聞くとか、障害者スポーツを一緒にやるとか、そういった場面を活用して行う委託事業をしているところです。  今、概算要求ではそこに文化の事業についても使えるように活用しようと思っていまして、これからもこうした形で事業を進めていきたいと思っています。 ○山本座長  よろしくお願いしたいと思います。  それでは、時間になりましたので、本日の議論はここまでとさせていただきたいと思います。  最後に、事務局から今後の日程などについて御説明をお願いいたします。 ○厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課長  次回の日程につきましては、追って御連絡をしたいと考えております。  また、先週24日、兵庫県の取り組みの視察をしておりますけれども、その内容につきましては、次回説明をしたいと考えております。  配付した資料のうち、ドッチファイルにつきましては、机の上に置いていただきたいと思います。  事務局からは以上です。 ○山本座長  ありがとうございました。  本日はお忙しい中、長時間にわたりありがとうございました。  また、各団体の方には、貴重な御意見をいただきまして、本当にありがとうございました。  それでは、これをもちまして、第7回「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」を閉会したいと思います。どうも長時間にわたりありがとうございました。 (了)
相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム(第7回)議事録(2016年10月31日)|厚生労働省
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bloomingdayblog · 3 months
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こども家庭ソーシャルワーカー
学校法人 滋慶学園 東京福祉専門学校は、社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師、介護福祉士、保育士、幼稚園教諭、作業療法士など、福祉・医療・保育分野の専門職を目指す学生に向けた教育を提供しています。実践的なカリキュラムと充実したサポート体制により、学生は現場で即戦力となるスキルを身につけることができます。また、国家試験対策も万全で、高い合格率を誇ります。多様な職業に対応した学科が揃っており、学生一人ひとりのキャリア形成を支援しています。こども家庭ソーシャルワーカー:子どもと家庭を支える専門家はじめに近年、子どもを取り巻く環境が複雑化し、家庭内の問題も多様化する中で、こども家庭ソーシャルワーカーの役割が注目されています。この記事では、こども家庭ソーシャルワーカーの仕事内容、必要なスキル、そして社会における重要性について詳しく解説します。こども家庭ソーシャルワーカーとはこども家庭ソーシャルワーカーは、子どもとその家族が直面する様々な問題に対して、専門的な知識と技術を用いて支援を行う専門家です。主に児童相談所や学校、医療機関、福祉施設などで活動し、子どもの健全な成長と家庭の安定を目指して働きかけます。主な業務内容相談業務:子どもや保護者からの相談を受け、問題の本質を見極め、適切な助言や支援を行います。家庭訪問:必要に応じて家庭を訪問し、生活環境や家族関係を直接観察・評価します。関係機関との連携:学校、医療機関、警察など、関連する機関と連携して総合的な支援を行います。ケースマネジメント:個々のケースに応じた支援計画を立て、実行し、評価・修正を行います。虐待対応:児童虐待が疑われるケースに対して、迅速かつ適切な対応を行います。里親支援:里親制度の推進や里親家庭への支援を行います。予防的支援:問題が深刻化する前に、早期発見・早期介入を行います。必要なスキルと資質コミュニケーション能力:子どもや家族、関係機関との円滑なコミュニケーションが不可欠です。専門的知識:児童福祉、心理学、社会福祉学などの幅広い知識が必要です。問題解決能力:複雑な問題を分析し、適切な解決策を見出す能力が求められます。倫理観:高い倫理観を持ち、守秘義務を厳守する必要があります。柔軟性と忍耐力:様々な状況に柔軟に対応し、長期的な視点で支援を続ける忍耐力が必要です。ストレス管理能力:困難なケースに直面することも多いため、自身のメンタルヘルスケアも重要です。こども家庭ソーシャルワーカーの重要性子どもの権利擁護:子どもの最善の利益を守り、健全な成長を支援します。家族機能の強化:家族全体を支援することで、家庭の機能を強化し、問題の再発を防ぎます。社会的コスト削減:早期介入により、将来的な社会的コストの削減につながります。地域社会の安定:子どもと家庭を支援することで、地域社会全体の安定に寄与します。課題と今後の展望人材不足:需要の増加に対して、専門家の数が不足しています。専門性の向上:複雑化する問題に対応するため、継続的な研修や教育が必要です。連携体制の強化:関係機関との更なる連携強化が求められています。社会的認知度の向上:こども家庭ソーシャルワーカーの役割や重要性について、社会的認知度を高める必要があります。まとめこども家庭ソーシャルワーカーは、子どもと家庭を支える重要な専門家です。複雑化する社会問題に対応し、子どもたちの健やかな成長を支援するため、その役割はますます重要になっています。社会全体で彼らの活動を理解し、支援していくことが、より良い未来を創造することにつながるでしょう。
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yotchan-blog · 3 months
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2024/7/1 21:00:09現在のニュース
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darksouljellyfish · 1 year
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(連呼行為の禁止)
第百四十条の二 何人も、選挙運動のため、連呼行為をすることができない。ただし、演説会場及び街頭演説(演説を含む。)の場所においてする場合並びに午前八時から午後八時までの間に限り、次条の規定により選挙運動のために使用される自動車又は船舶の上においてする場合は、この限りでない。
2 前項ただし書の規定により選挙運動のための連呼行為をする者は、学校(学校教育法第一条に規定する学校及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律第二条第七項に規定する幼保連携型認定こども園をいう。以下同じ。)及び病院、診療所その他の療養施設の周辺においては、静穏を保持するように努めなければならない。
学校や病院の近くに住むと言うのは一つの防御方法であるかも知れない。或いは、公職選挙法違反を見付けやすくなるだけかも知れないが。
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himawari-club · 25 days
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9月の子育て支援
有家たちばなこども園・たちばなこども園(布津)、9月子育て支援ひまわりくらぶの活動予定をお知らせします。ぜひ遊びにいらしてくださいね。
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※各回、予約制とさせていただいております
▼お問い合わせはお電話、または園に来られた際、活動にご参加された際にお申し込みください^^
有家たちばなこども園 TEL 0957-820906
たちばなこども園(布津) TEL 0957-72-2684
※ご予約/お問い合わせについて、こちらのSNSでは対応できかねますので、予めご了承ください。
https://www.instagram.com/himawari_arie_futsu
#南島原市 #有家町 #有家たちばなこども園 #布津町たちばなこども園 #幼保連携型認定こども園 #子育て支援 #ひまわりくらぶ #リトミック #リトミック研究センター認定優良指導園 #アート教育 #アートのじかん #リトミック研究センター #リトミック研究センター長崎第一支局 #えいごであそぼう #英会話 #子ども英語 #親子英語 
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tachibana-futsu · 2 months
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7月のたちばなこども園
7月、夏本番!毎日暑い日が続きますね。 有家たちばなこども園の子どもたち、夏の暑さに負けず元気一杯で過ごしています。 7月の様子、少しですがこちらでご紹介します^^
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7月初旬、たちばなこども園の園庭に、保護者の方の協力もあり大きなプールを設置しました。
2歳児以下の子どもたちは、小さなプールで、3歳児以上の子どもたちは、大きなプールで水遊びを楽しんでいます。
まずは、水への恐怖心をなくすこと、最終的には水の中でも目を開けられるようになることを目標に取り組んでいます☺️ 夏季保育に入ってからは毎日のようにプールを楽しんでいますよ。
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保育参観と、父母の会主催の「バーベキュー会」を開きました。
保育参観では、子どもたち張り切って活動に取り組んでいましたね。
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バーベキュー会では、バーベキューの他に、カレーやスウィーツ、フライドポテトなども並びました。
ヨーヨー釣り、アイスクリーム屋さん、かき氷屋さんもあり、親子の触れ合い、他の家族の皆さんとの時間を楽しんでいただきました。
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続いては「リトミック」の様子です。 リトミックは、音楽的な感覚を育むとともに、子どもたちの社会性も育む素敵な活動です。 子どもたちも大好きな時間です^^ 写真は、0・1歳児、2歳児、3歳児、4歳児クラスの活動風景です。
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※ 当園では0〜5歳児(年長)さんまで、リトミックの活動を行っています。リトミックは、音楽とふれ合いながら、身体的、感覚的、知的にも子どもたちが 個々に持っている「潜在的な基礎能力」の発��を促す教育です。豊かな感性を育むことや可能性あふれる人格形成を目的としています^^
年長さんたちの「お泊まり保育」も行いました。今年は、有家たちばなこども園の年長さんが、布津のたちばなこども園に来て合同で行いましたよ^^ まずは園長先生のお話を聞いて、はじまりの会をした後、バスでスーパーに買い出しへ!
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お昼は、南島原市らしく「そうめん流し」を楽しみました。 給食室から唐揚げ、そしてミニトマトのメニューでしたが、みんな食欲旺盛!あっというまに完食でしたよ!
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スイカ割りでは、無事にスイカを割って、みんなで美味しくいただきました。 続いて、カレーの具材を切って、みんなでお料理🎵
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晩御飯は、カレー、サラダ、そして子どもたちが丸めた白玉のフルーツポンチです。 雨のためプールで泳げなかったので、スライムづくりも楽しみました。
夜は「お楽しみ会」。お話を聞いたり、ゲームをしたりしました。
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楽しみにしていた花火の時間。あいにくの雨天でしたが、なんとか打ち上げ花火だけは決行できました。みんなで「たまや〜!」と叫びました^^
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キャンプファイヤーは、室内に灯りを灯して、とても幻想的で美しい時間でしたね。
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朝はラジオ体操!朝ごはんにおにぎりを握り食べました。 年長さんたち、ひとまわりもふたまわりも大きく成長したように見えました^^
こちらは、子育て支援の「夏のコンサート」の様子です。 職員によるピアノ・エレクトーン・ユーフォニアムの演奏のほか、3匹のこぶたの人形劇、リトミックの要素を取り入れた活動もありました。この日は、0歳~3歳児クラスの子どもたちもノリノリで参加しましたよ^^
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さらに曲目を少し変えて、7月のお誕生日会にもスペシャル演奏会を。 こちらは全園児と夏休み中の学童さん、みんなで楽しみました^^
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給食やおやつも少しだけご紹介します。 七夕のキラキラゼリーのお星様の豆乳ゼリーに、子どもたち喜んでいました^^美味しくいただきました!
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夏休み中の学童さんと一緒に、近くの神社に虫取りに行きました。 神社付近は、ずいぶん涼しく風も吹いて、真夏でも過ごしやすいのですよ^^ たくさんのセミとセミの抜け殻を発見して、みんな大興奮でした!
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7月も今日で終わりです。 毎日暑い日が続きますが、体調管理に気をつけながら8月も健やかで素敵な日々を過ごしていきたいものですね☺️
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tachibana-arie · 2 months
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7月の有家たちばなこども園
7月、夏本番!毎日暑い日が続きますね。 有家たちばなこども園の子どもたち、夏の暑さに負けず元気一杯で過ごしています。 7月の様子、少しですがこちらでご紹介します^^ 七夕飾りの笹は園の玄関に飾りました。みんなの願い事、叶いますように・・・そして、七夕集会では、七夕の歌を歌ったり、願い事を発表したり。ブラックシアターも大好評でしたよ☺️
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こちらは、年長さんの英語のレッスンの様子です。 カナダ人のブレント先生のレッスンは、歌やダンス、ゲームを取り入れた内容で、いつも楽しく子どもたちも大好きな時間です。
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こちらは1歳児クラスの子どもたちの様子です。 月に1度、お弁当の日は大喜びで、手作りのお弁当を食べていました。 小さなプールで水遊びをしたり、室内のボールプールも大好きです。 小麦粉粘土を使った感触あそびも大人気でしたよ^^
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続いて、子どもたちが大好きなリトミックの活動の様子です。 色とりどりのシフォンを使った活動、楽しそうですね!
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2歳児さんたち、みんな真剣に、智美先生のお話を聞いています。 リトミックの活動を通して、子どもたちの色々な力が育っていくのを感じます。 ※ 当園では0〜5歳児(年長)さんまで、リトミックの活動を行っています。 リトミックは、音楽とふれ合いながら、身体的、感覚的、知的にも子どもたちが 個々に持っている「潜在的な基礎能力」の発達を促す教育です。豊かな感性を育むことや可能性あふれる人格形成を目的としています^^
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夏季保育に入ってからは、毎日のように「プールあそび」をしていますが、園庭あそびも同様に楽しんでいます。 木陰だと、時間帯によっては涼しく心地よい風が吹いてきます。
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雨の翌日には、水たまり遊びも最高に楽しいですね! みんな裸足になって遊んでいましたよ!
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こちらは定期的に来てくださる「交通安全教室」の様子です。 年中さんたち、真剣にお話を聞いていますね!
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園の畑では、とうもろこし、ミニトマト、きゅうり、なすなど夏野菜の収穫も始まっています。 子どもたちが収穫した野菜、せっかくなので玄関に飾りました☺️ いつも食べている野菜がどのように育っていくのかを間近で見て、収穫する喜びを体験する。シンプルなことですが、大事な「食育」の一環です。
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0歳児クラスの子どもたち、紙吹雪に大喜びの様子です!
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園庭の木には夏になるとたくさんのセミが集まってきます。 セミの抜けがらを集めたり、学童の小学生たちと一緒にセミとりをするのが楽しみの1つです。異年齢の関わりがあると、たくさんの刺激があって遊びにも深みが出ますね! こちらは年少〜年長さんの子どもたち、セミを触って大興奮の写真です!
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年長さんたちの「お泊まり保育」も行いました。 今年は、有家たちばなこども園の年長さんが、布津のたちばなこども園に行き、合同で行いましたよ^^
まずは園長先生のお話を聞いて、はじまりの会をした後、バスでスーパーに買い出しへ!
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お昼は、南島原市らしく「そうめん流し」を楽しみました。給食室から唐揚げ、そしてミニトマトのメニューでしたが、みんな食欲旺盛!あっというまに完食でしたよ!
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スイカ割りでは大盛り上がり!無事に割れてスイカを食べることができました!
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その後、カレーの具材を切って、みんなでお料理。 晩御飯は、カレー、サラダ、そして子どもたちが丸めた白玉のフルーツポンチです。雨のためプールで泳げなかったので、スライムづくりも楽しみました。
夜は「お楽しみ会」。 お話を聞い��り、ゲームをしたりしました。
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楽しみにしていた花火の時間。 あいにくの雨天でしたが、なんとか打ち上げ花火だけは決行できました!
キャンプファイヤーは、室内に灯りを灯して、とても幻想的で美しい時間でしたね。
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朝はラジオ体操!朝ごはんにおにぎりを握り食べました。 年長さんたち、ひとまわりもふたまわりも大きく成長したように見えました^^ 7月も今日で終わりですね。 毎日暑い日が続きますが、体調管理に気をつけながら8月も健やかで素敵な日々を過ごしていきたいものですね☺️
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kennak · 1 year
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発達障害の傾向がありながら、はっきりとした診断名がつかない「グレーゾーン」の子供が増えている。子供の教育方針に悩みを抱える保護者もおり、専門家は「学校や地域が連携して支援する必要がある」と指摘している。(丸山菜々子)  福島県の会津地方在住の女性(40)は、5年生の三男(10)が不登校で悩んでいる。三男は小学校の通常学級に通っていたが、黒板の字をノートに書き写すことがうまくできなかった。授業中は落ち着きがなく、同級生とのコミュニケーションも苦手なところがある。3年生の時、担任教師に「できないのはあなただけ」と注意されたことにショックを受け、自信を徐々になくしていった。  三男は4年生の夏、「学校に行きたくない」と言い始め、それ以降は自宅で過ごす日々が続いている。病院にも連れて行ったが、医師からは「発達障害の傾向があるグレーゾーン」と言われ、診断名はつかなかった。  自宅ではタブレット端末を使用するなど、少しでも学習に取り組む環境を整えようとしたが、半年以上も学校生活を離れ、九九も忘れていた。三男は今年、別の学校に転校し、障害の状況に応じて柔軟に対応できる特別支援学級に入ったが、不登校の状態は今も続いている。      ◇  福島県立医科大では、開業医の紹介状を通じて、発達障害の疑いがある子供を診断している。保護者からは「幼稚園や学校での集団生活でコミュニケーションを取ることが難しい」「落ち着きがない。学習についていけない」などの相談が寄せられ、不登校や引きこもりのケースもある。  相談は年々増えており、同大の子どものこころ専門医・鈴木雄一医師(44)は、発達障害の認知が進んだことに加え、コロナ禍によって家で過ごす時間が増え、見過ごされてきた障害に気付きやすくなったことが背景にあると説明する。    グレーゾーンについては明確な定義はなく、同大では〈1〉発達障害の特性が生まれつきとは認められない〈2〉特定の場所でしか特性が表れない――など基準を満たさないケースを診断保留とし、引き続き経過を診ている。  鈴木医師は、グレーゾーンの子供も「社会生活で支援が必要な子として捉えるべきだ」として、学校や地域が協力して支援する必要性を強調。「保護者が気軽に相談できる場所を増やすことも、子育てしやすい社会につながる」と話す。
発達障害の傾向持つ「グレーゾーン」児童が増加、診断名つかず…悩み抱える保護者たち | ヨミドクター(読売新聞)
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skf14 · 4 years
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09191717
ゴネて柳島に差し入れさせた本もとうに読み終わってしまった。視線だけ動かして部屋の隅を見れば、積まれた用済みの本達。一度目を通せば文章は全て脳に記録される。それが常人には起こり得ないことだと知ったのは、いつだっただろうか。
不便な指錠と足錠の重さにも慣れた。首に這う金属はまるでネックレスかのように自然と馴染んで心地良い。俺の生死を握ってるのがあの男だと思うとゾクゾクする。そう、俺は世間が思うよりずっと愚直で、策士でもなんでもなく、普通だ。
俺のコレクションは無事だろうか。耳に入る情報は少ない。新聞は貰えない。ま、不機嫌な柳島が俺に八つ当たりしてこないところを見る限り、最後のアレ以外はバレていないんだろう。分かりやすい男だ。
スン、と鼻を鳴らしても小さな俺の城、世界から隔離されたコンクリートの小部屋じゃ無機質な匂いしかしない。土の匂いが恋しい。ああ。
その凛とした白シャツに包まれた背中を、今でも思い出せる。教室の一番後ろ、出席番号はいつも最後だった俺は、中学の入学式の日、目の前に座る男のか細い首と肩甲骨を嫌と言うほど見つめていた。何か惹かれるものがあったんだろう。流石に直感、としか言いようがないが、俺は机に置かれた座席表を見て、そいつの名前を指でなぞった。
柳島、懍。
柳島、懍。か。珍しい漢字だ。懍。意味は確か、おそれる、つつしむ、身や心が引き締まる。振り向かないか、と目線を送るが男は目の前をじっと見据えたまま、背筋を緩めない。
担任から回ってきたプリントを渡す為振り返った奴の顔を見て、目を見て、無意識に舌舐めずりをしていた。同じ世界に生きる奴を見つけた。そう思った。俺の勘は外れたことがない。気味悪そうに俺を見た柳島は、プリントを受け取らない俺に顔を顰め、机にザラ半紙のソレを置いた。
馴れ合わない俺と柳島が連むようになるのは、時間の問題だった。ま、柳島にも何か俺に感じるところがあったんだろう。教師はもっぱら柳島を心配していたのが笑える。それもそのはず、柳島は成績優秀、品行方正で、自由主義かつ成績も良くない俺とは側から見ればまるで合いそうにない。教師の評価とは裏腹、柳島は笑わず近寄り難い冷徹な男だと、遠巻きに女が噂しているのを俺は聞くともなく聞いていた。その評価は正解であり、間違いだ。教師の上っ面な評価よりもよっぽど近いだろう。
「お前、どこ受験すんの。」
「○○高。」
「都内一の偏差値じゃねえか。」
「母さんが受けろと言うから受ける。」
「ふーん。じゃあ俺もそこ、受けるかね。」
「好きにしろ。」
「......お前の頭じゃ無理、って言わねえ辺り俺好きだわ、お前のこと。」
「お前が日頃嘘ばかりついて、テストでも適当な返答してるの知ってるからな。」
恐ろしい程の知識に対する執着と、学校という小さな社会に順応しようと警��を解かない姿はいつ見ても感服する。
何、理解するのは難しいことじゃない。奴が求めるのはいつだって理路整然とした理屈と、己が納得出来る結論だけ。引き出した話から、家庭環境がそうさせるんだろう、と、俺は自分を棚に上げ気の毒にすら思った。
高校の入学式の後、俺はまた奴のブレザーに包まれた背中を見つめていた。相変わらずすっと伸びた背筋と、綺麗に整えられた襟足。3年前の衝撃は、まだ昨日のことのように胸の中にいた。
ま、想像通りといえばそれまでだが、高校でも俺への風当たりは強かった。同調圧力が高い日本の学校だ。仕方がない。俺は気紛れに嘘を重ね、退学にならない程度に遊び、テストだけは結果を出す嫌な生徒だった。いい成績をつけざるを得ない教師の顔を見る度に笑えた。ざまあみろ。ざまあみやがれ。他人の評価なんて、まるで耳には入らなかった。
「お前、昨日渋谷で何してた?」
「...えっ、何、ストーキングしてたの?やだ、懍ちゃんったら大胆ネ。」
「何してた?」
「無粋な質問すんじゃねえよ。渋谷の円山っつったらヤること一つだろ。」
「まぁ、それもそうか。」
「父親も死んだし、世の中金がねえとどうにもならねえからな。」
「お前の行動力には脱帽するよ。」
「楽しいんだわ、人間捨てて、獣に戻るのがさ。孕まねえし、金貰えるし。」
柳島は俺を反面教師にすることを覚えたらしかった。俺が他人を欺けばそれを見て学習し、俺が乱れればアレはいけないことだと自分に言い聞かせているように見えた。奴は一度だって世間で言う"正論"を俺にぶつけたことはなかった。一度だってあれば、俺は笑って柳島を屋上から蹴落としただろう。互いに分かっているからこそ、踏み込まない。その関係性が堪らなく心地よかった。柳島だけは、俺を哀れまない。常識とか倫理観が無い人間が、これ程までに合理的で優しいことを俺は知らなかった。
「懍、進路どうすんの。」
「そうだな。まだ決めてない。」
「とりあえず国総受けられるレベルの所には入っとけよ。」
「国総?なぜだ。」
「お前は絶対後々俺に感謝することになる。」
「自分の道は自分で決める。」
「はは、それがいい。」
俺の予想通り、奴は日本の最高峰を誇る大学に合格した。後を追った俺も合格した。俺は理学部、奴は法学部。学部は違えど、その先の未来を歩くにはお誂え向きの選択だった。
奴は変わらず鉄仮面のまま、自分自身のことにはまだ気付かない。勿体ねえな、その素質を押し殺したままにすんのは。そう思っていた俺に、女神は突如として微笑んだ。
卒業証書を放り投げた俺は暇を持て余して、前々から場所を知っていた柳島の家に向かった。神の采配か勘の良さか分からないが、一度も訪れたことのないその場所になぜか足が向いた。
古びたアパートの2階の角部屋、隣の家も、その隣の家も、玄関のポストから新聞が何日分もはみ出ていた。汚い扉の前で息を潜めていたら、中から微かに、ギッ、と、確かに縄の軋む音が聞こえた。ポケットを探り見つけた針金で簡単に開くほど、奴の家の鍵は簡素だった。
聞こえるように足音を立ててゆっくり部屋へ入った俺が見たのは、女の首にかけた縄を梁に通し、無心で引っ張る柳島の姿だった。
「不法侵入だ。」
「鍵、今時あんな玩具みてえなの付けんなよ。」
部屋は若干タバコ臭い。柳島は俺のことを一瞬見て、また作業に戻った。畳の上のちゃぶ台にはマイルドセブンと睡眠薬、血塗れの小さな人形に錆びた口紅、男の写真の入ったスタンドが置かれている。男の目元は、柳島によく似ていた。
部屋の中は簡素で、無駄な物は何もない。開け放たれた襖から隣の部屋を覗き見れば、和蝋燭に照らされた祭壇が見えた。
あまり好きじゃない、と思いながらも残されたマイルドセブンを一本拝借して、床に転がっていたコンビニライターで火を付ける。一瞬顔を顰めた奴は梁へと縄を固定し終えたのか、珍しく汗の滲む額を拭って、女の足元に椅子を置き、蹴り倒した。
「死因は。」
「睡眠薬を摂取した上での首吊り。縊死だ。」
そこから5分、俺も奴も無言のまま、ただ壁にかかった古時計の針が古臭い音を立てていた。手の中の煙草は吸われることなく燃えて、フィルター手前で燻っている。弔いなんて笑える理由じゃない。吸う気分じゃなかった、それだけだ。
「もう、死んだぞ。」
「ああ。」
「......俺の母親さ、ガキの頃、男作って出てったんだわ。幼稚園で描いた絵見せようと思って、教えられた住所に行ったら、母親は綺麗な下着着て、成金の卑しい顔したおっさんに抱かれてた。」
「......。」
「最っ高にイイ声上げてたよ。堪らねえって感じでさ。俺は帰り道絵を捨てて、そっから親父と暮らしてた。この親父ってのがまた厄介で、高学歴とプライドだけが取り柄の男だった。俺はあの男が、プライドを保つ為だけのパーツだった。俺が成長するにつれて、落ちぶれてくんだよ。俺がいれば満たされるからな。だからさぁ。」
「だから?」
「高一の夏、殺したんだ。プライド高いのに惨めなまま生きるの、可哀想だろ。救ってやったんだ。この世界から。」
「そうか。」
運命か宿命か、父親を殺した手段は、今奴が女にした方法と同じだった。違うのは煙草の銘柄と、外には桜が咲き誇っていることくらいだった。耳の奥からジワジワと煩い蝉の声の幻聴が、聞こえる気がした。
「この女、誰だ。」
「母親。」
「......。」
「なぁ。」
「ん?」
「俺は、お前なのか。」
「そうとも言えるし、違うとも言える。お前は俺になれるし、俺にならずにも済む。」
思い詰めたような表情は、きっと世間が計り知れない所へ向かった意識のせいだろう。こいつの脳内は、俺にしか分からない。今一度部屋を見回し、立ち上がって携帯を操作した。
「お前、泣けるか。」
「恐らく。」
「じゃ、今から俺の芝居に付き合え。お前は主演だ。最初で最後の芝居だ。アカデミー狙うつもりで演じろ。分かるな?」
「あぁ。分かる。」
「...『もしもし、消防119番で「おっ、お母さんが、と、友達の、首、帰ったら、っひ、人が、」落ち着いて、何がありましたか?』」
「母さん、母さん!!!どうして!!!!ぅわぁぁああぁぁああああ!!!」
大学3年、奴の進路を聞いた俺は高笑いしそうになって、慌てて表情筋を殺した。予想通り、というかなんというか、奴の人生のレールがひん曲がっていることを本人が気付いてない状況が嫌に哀れに思えた。
「国総で公安、しかも刑務官志望ねぇ。ま、珍しいから希望は通りそうだな。」
「お前も公安だろ。警察庁は色々縦割りだと聞くが。」
「議員に媚び諂って書類と添い遂げるなんざこっちから願い下げ。権力のない人生なんて味気がなさ過ぎて反吐が出るね。」
「相変わらず口が汚いな、愀。」
「お褒めに預かり光栄です。」
卒業式の日、俺は奴の連絡先を消し、家も引き払って奴の目の前から姿を消した。と言っても名前は知られているから、会おうと思えば逢えるはずだった。でも俺も奴も、会うつもりはなかった。言葉にはしなくとも、そういう結末になると互いが理解していた。
警察にいる以上、犯罪の���跡を消すことは容易かった。俺は片っ端から前科者、身寄りのない人間、幸せな人間、とにかく隙のある人間を探して、連れ去った。
悶える姿を見る度、脳裏に吊るした親父の姿が蘇った。剥製を机に並べれば、幸せな家族の絵が俺の脳内で動き始めた。
俺は俺を客観視していたから、行動の理由は分かる。寂しかったんだ。分かり合えた奴とは同じ世界にはいられない。愛して欲しかった母親は知らない男に抱かれるただの女だった。守って欲しかった父親はプライドにしがみついて生きる可哀想な男だった。縋る場所をなくして尚生きる為には、暖かい家族を、愛に溢れた家族を、沢山作りたかった。辻褄は合っている。理解されずとも、これが俺の世界を守る為の唯一の秩序だ。
扉を開けた瞬間のプロデューサーの顔、今思い出しても笑える。俺を異常な人間だと認識し、この狂った屋敷を映さなければ、という欲と、映してはいけないという人としての倫理観。鬩ぎ合った挙句カメラを回し続けた姿に国民は拍手喝采しただろう。画面越しじゃ暫く人形に見えていたらしいから。地下の美術倉庫を映した時漸く、その吊るされた生肉から漂う腐臭と夥しい蠅の数で察したクルーは軒並み嘔吐し、程なくして警察が来た。
そこからの流れなど既定路線過ぎてつまらないが、ここ、東京拘置所で随分と偉くなった柳島と対面した時、漠然と、俺の物語が完結したような気がした。笑いがこみ上げ、溢れ、腹を抱えて笑う俺を、刑法39条を思い浮かべ顔を顰めて睨む連中の中で唯一、柳島だけは、微かに笑みを浮かべていた。
過去を思い返していたら、もう、17時30分になっていた。窓のない部屋では夕日も朝日も見えないが、この時期ならとうに太陽は沈んで、暗い夜が押し寄せて来ているだろう。
部屋の奥から、物音が聞こえる。カツ、カツ、今日は比較的穏やか、ってことはS案件じゃなく新作の本の差し入れか。奴の足音を聞くだけで機嫌が分かるのは、俺の特技だ。壁に背を付け、姿勢を正す。奴の秩序を守る為、俺は奴の前で今日も"拘置所で初めて出会った模範囚"を演じる。
「S4番、立て。」
「はい。」
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benediktine · 4 years
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【マダニが媒介する新興感染症「SFTS」の脅威 ペットの犬、猫を通じた感染例も (THE PAGE)】 - Yahoo!ニュース : https://news.yahoo.co.jp/articles/1cc399cdaad3ed9f8bea73f08c8c728c8bcb00eb : https://archive.is/q7q6U : https://archive.is/NYGWS : https://archive.is/3VlbD : https://archive.is/wGEC4 : https://archive.is/ARiFQ : https://archive.is/2zW6A 2019/1/11(金) 21:24配信
■《マダニに咬まれて人が死ぬ!?》
 近年、ダニに噛まれた人が病気になって死に至る、というニュースが話題になっています。その病気とは「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」と言われるウィルス感染症で、吸血性のダニであるマダニが媒介します。この病気は、2009年に、中国中央部で原因不明の発熱症が集団発生したことから調査が進められ、2011年に病原体ウィルスが特定された、新興感染症です。
{{ 外来爬虫類、昆虫などに寄生して「ダニ」が密入国!? 危険な種類も : https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160115-00000002-wordleaf-sctch.view-000 : https://archive.is/EF2fV }}
 SFTSウイルスに感染すると6日~2週間の潜伏期を経て、発熱、食欲低下、嘔気・嘔吐・下痢・腹痛などの消化器症状、頭痛、筋肉痛、意識障害・失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血・下血などの出血症状などを起こして、最悪死に至ります。現在までのところ有効なワクチンも治療薬もなく、発症した場合は対症療法しかないとされる怖い病気です。
 当初、対岸の火事と思われたこの病気は、2013年1月に、厚生労働省より、日本初の感染事例が報告され、日本でもニュースとなって話題になりました。その後も発症例が報告され続け、これまでに393名の患者が確認され、うち64名が死亡しています(2018年11月28日時点、国立感染症研究所)。
■《マダニとはどんな生物か?》
 {{ 図版 1 : マダニの生活史 }}
 マダニとは、節足動物門クモ綱ダニ目マダニ亜目に属するダニのことで、世界で1500種以上、日本国内で40種以上が確認されています。マダニ亜目のダニには、皮膚の硬いマダニ科(Ixodidae)と皮膚の柔らかいヒメダニ科(Argasidae)が含まれていて、一般に「マダニ」と称される種類はマダニ科に属する「硬いマダニ」の種のことを指します。また、今回話題にするSFTSをはじめ、私たち人間に深刻な感染症をもたらすケースが多い種も「硬いマダニ」に属する種になります。ここでは、このマダニ科に属する「硬いマダニ」=マダニとして解説することにします。
 マダニは、主に自然環境中の森林や草むらの中に生息しており、哺乳類や鳥類(種によっては爬虫類)の血液を吸って栄養源にします。卵→ 幼ダニ→ 若ダニ→ 成ダニ→ 産卵という生活環を持っていて、幼虫、若虫、および成虫の各ステージで宿主動物に寄生して吸血を行います。
 ステージごとの生活様式を詳しくみてみると、まず、土の中に産み付けられた卵がふ化して幼ダニに発育します。この発生は春に限らず、夏から秋にかけても起こります。幼ダニの大きさはわずか1ミリメートル程度しかありません。これらの幼ダニはネズミなどの小型ほ乳類に寄生して3~4日間吸血します。そして飽血(満腹)状態になると地面に落下して休眠し、1週間程度で脱皮して若ダニに成長します。
 体長2~3ミリメートルほどの若ダニはウサギなどの中型ほ乳類や鳥類に寄生して4~5日間吸血します。そして、再び飽血して地面に落下し、休眠に入ります。休眠覚醒後、最後の脱皮をして成ダニに成長し、シカやイノシシなどの大型哺乳類に寄生して最後の吸血を行います。未吸血の成ダニは大きさが3~4ミリメートル程度で、5~6日間吸血することで最大2センチメートルまで膨れ上がります。
 飽血したメスの成ダニは地面に落下して産卵を開始します。1匹のメスで600~6000個もの卵を産みます。産卵後、メスはその生涯を閉じます。この卵から成虫に至るまでは2~3年かかるとされ、その長い生涯の間で、マダニはたった3回しか吸血しません。
≫――――――≪
■《マダニはどうやって獲物を見つけるのか?》
 {{ 図版 2 : ハラー器官のついた前足を振り上げながら獲物に向かって前進するマダニ }}
 ほとんどのマダニ種にはメスとオスがいて有性生殖を行いますが、マダニの1種フタトゲチマダニには有性生殖系統と無性生殖系統が存在し、無性生殖系統では、メスが単独で自分のクローン卵を産みます。
 マダニは目にあたる器官は持つものの、視力はほとんどなく、暗いか明るいかぐらいしかわからないようです。では、どうやって獲物を見つけるのか? マダニは前足の先端にハラー器官という、大気中の二酸化炭素を探知する器官を持っており、この器官によって、動物の吐息による二酸化炭素濃度の微妙な変化を感じ取り、宿主動物が近づいてくることを察知するのです。そして、草や木の先端に集まり、動物が接近したところでその体表に素早く取り付きます。
 そして宿主動物の皮膚上を徘徊した後、鋏角(きょうかく)といわれるはさみ状の口器をつかって動物の皮膚にメスを入れ、口下片(こうかへん)といわれるくちばしをその傷口に差し込んで吸血を開始します。
■《マダニが媒介する感染症》
 {{ 図版 3 : 人のSFTS発症報告数(2018年11月28日現在、国立感染症研究所HPより抜粋) }}
 マダニはSFTSだけでなく、もともと他にも怖い病原体を媒介する動物として知られています。日本国内で確認されているマダニ媒介性の感染症には以下のようなものがあります。
マダニが媒介する主な感染症(左から病名―病原体の種類―主な症状) 日本紅斑熱―リケッチ��―発熱・発疹 Q熱―リケッチア―高熱、頭痛、悪寒、筋肉痛、倦怠感 ライム病―ボレリア―遊走性紅斑、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感、神経症状 回帰熱―ボレリア―高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、全身倦怠感、咳嗽 ダニ媒介性脳炎―フラビウイルス―発熱、痙攣・眩暈・知覚症状 SFTS―フレボウイルス―発熱、消化器症状、神経症状
 この他にも、海外では「クリミア・コンゴ出血熱(ウィルス)」「キャサヌル森林病(ウィルス)」などが報告されており、厚生労働省の感染症法で監視対象の指定を受けています。
 これらの感染症は、重症化すると、最悪死に至る恐ろしい病気ばかりです。媒介するマダニは、フタトゲチマダニ、キチマダニ、タカサゴキララマダニ、ヤマトマダニ、オウシマダニなど、全国に分布している種とされます。従って、マダニによる感染症の感染リスクは、本来、全国レベルで警戒する必要があります。
 もっとも、これらマダニ類の生息はほとんどが山林や草原など自然が豊かなエリアに限られており、マダニに噛まれること自体、頻繁に起こることではなく、また、噛まれて病原体に感染する確率、さらに病気が発症する確率は極めて低いことから、これまでダニ媒介性の感染症が社会的に注目を集めることはほとんどありませんでした。
 そんななか、突如としてSFTSという新興感染症が登場し、にわかにその危険性が増していることが社会的問題となりつつあります。
≫――――――≪
■《SFTS感染リスクの増大》
 {{ 図版 4 : 野生シカにおけるSFTSウイルス抗体陽性個体分布およびマダニにおけるSFTSウイルス遺伝子陽性個体分布(都道府県単位)(国立感染症研究所HPより抜粋) }}
 SFTSの感染患者はこれまでに石川県以西の23府県で届出が確認されており、傾向として西日本に偏っているとされます。厚生労働省・国立感染症研究所の報告によれば、九州から北海道の28自治体で2007~2015年にかけて捕獲されたニホンジカのSFTSV抗体保有率を調査した結果、西日本を中心に高い保有率が示されています。抗体保有率が高いということは、そこに生息するシカが過去にSFTSウィルスに感染した割合が高いことを意味します。
 一方、九州から北海道の26自治体で2013~2015年にかけて国内に生息するマダニ野生集団内の重症熱性血小板減少症候群ウイルス(SFTSV)遺伝子保有状況をリアルタイムPCRで調査した結果、タカサゴキララマダニ、フタトゲチマダニ、キチマダニ、オオトゲチマダニ、ヒゲナガチマダニ等、複数のマダニ種から、SFTSV遺伝子が検出され、患者が発生している自治体に限らず全国的にウイルスを保有するマダニが分布していることが示されています。
 これらのことから、本来、SFTS患者は日本全国で発生する可能性があると考えられますが、実際には西日本に偏っています。その理由としては、シカなどの野生動物と人間の生活圏との間の距離が特に西日本エリアでは接近していることから、ウイルス保有マダニによる咬傷被害リスクが高いためであると推測されています。
 しかし、ウイルスに感染する動物はシカだけではなく、様々な野生動物が感染および媒介をしていると考えられ、その後の調査で野生のイノシシからもSFTSウィルスの抗体が検出されており、シカ・イノシシの人間社会への急接近がすでに全国規模で発生して、深刻な環境問題となっている現状を考えれば、今後、このウィルス感染症が全国規模に拡大する可能性を警戒する必要があります。
 そして、さらに感染リスクを高める要因として、外来生物の存在が指摘されています。
≫――――――≪
■《特定外来生物アライグマによるSFTSの拡大リスク》
 {{ 図版 5 : 図6. 2010年から2017年に確認された日本国内におけるアライグマ分布情報(環境省提供) }}
 山口大学・森林総合研究所の共同研究チームによって、和歌山県内で捕獲されたアライグマのSFTSウイルス抗体保有率を調査した結果、2007年には捕獲個体28匹中わずか1匹しか保有個体が認められなかったのに対して、2008年以降、抗体保有率は年々上昇して、2015年には捕獲個体の50%以上に抗体陽性反応が認められたのです。
 さらに抗体保有個体の分布を調べた結果、海岸線に沿った平野部の市街地エリアで抗体保有個体が広がっていることが確認されました。このことは、外来種であるアライグマが新たなるマダニおよびSFTSウイルスの運び屋となっており、我々の身近なところまでこの感染症を持ち込むリスクが急速に高まっていることを意味します。
 アライグマはすでに日本全国に分布を拡大しており、特に関東や関西の人口密集エリアでの増加が問題となっています。アライグマ集団におけるマダニ寄生率が今後全国規模で拡大していけば、東京や大阪などの大都市でもSFTSの患者が増加する可能性も無視できなくなります。
■《ペット動物がSFTSを媒介!?》
 そして、SFTS感染リスクをもっとも深刻にする要因がペット動物になります。国立感染症研究所の調査によれば、西日本を中心に各地の飼育犬でSFTSV抗体保有個体が確認されており、さらに山口県の飼育犬における疫学調査研究では、136頭の検体中5頭(3.7%)にSFTSV抗体保有が確認され、さらに別の2頭(1.5%)の血液からはSFTSウイルス遺伝子が検出されました。しかもこれらの検体はいずれも全く症状が出ておらず、健康状態には問題がありませんでした。このことは、イヌの体内でウイルスが存在し続けていたことを意味しており、感染したイヌと濃厚接触をすることで、イヌから人へSFTSが感染するリスクを強く示唆するものでした。
 このイヌから人への感染が起これば、SFTSウイルスは従来のダニ媒介性感染症とは決定的にリスクのレベルが異なる病原体となります。つまり「ダニという動物に噛まれない限り感染しない」病気ではなく、「感染した動物からも感染し得る」病気、すなわちSFTSは「人獣共通感染症」という、狂犬病などと同じカテゴリーに属する危険な感染症となるのです。
 そして、実際にその恐れは2017年に一気に現実味を帯びることとなりました。同年10月に厚生労働省が、徳島県において病気で弱った飼い犬を介護していた40代男性の飼い主がSFTSを発症したとして調べた結果、イヌからもSFTSウイルスが検出され、状況からみてイヌから人に粘膜を介してSFTSが感染したものと判断される、との報道発表を行いました。幸いにして、このイヌと飼い主はその後回復したとのことでしたが、このニュースは関係者の間に大きな衝撃をもたらしました。「イヌも人間と同様にSFTSを発症する」=「ウイルスがイヌ体内でブーストするリスク」および「イヌから人へ感染するリスク」が示唆されたのです。
 イヌでの感染実態については中国においても同様の調査結果が示されていましたが、興味深いことに、ネコに対する調査では、一切、抗体保有個体が検出されなかったということで、ネコはもともとマダニには噛まれにくい動物なのではないかという推測もされていました。
 ところが、この推測もまた2017年に覆されました。同年6月に山口県においてSFTSを発症したネコが確認され、「ネコも人と同様にSFTSに感染して発症する」ことが明らかになりました。そして同年7月に、厚生労働省から、野良猫にかまれた50代の女性がSFTSを発症し10日後に死亡していた、と発表されたことで「SFTSはネコからも人に感染し得る」ことも明らかになりました。また同じ年の8月には、広島県安佐動物公園で飼育されていたチーター2匹が相次いでSFTSで死亡したことが報告され、ネコ科動物がSFTSウイルスに対して高感受性であることが強く示唆されました。
 さらに昨年2018年8月には宮崎県において、SFTSに感染したネコを診察した獣医師および看護師がSFTSに感染した事例が報告され、飼育動物を介したSFTS感染リスクの現実性は決定的なものとなりました。
≫――――――≪
■《SFTSウイルスは大陸と日本の間を移動している可能性も》
 {{ 図版 6 : SFTSウイルスDNAの分子系統樹 。ウイルスが大陸と日本列島の間を移動していることが示唆される。(Li et al. (2017) Scientific Reports. DOI:10.1038/s41598-017-06853-1より抜粋) }}
 中国でSFTSウイルスが発見されて以降、そのDNA情報の収集と起源を探る研究が進められています。我が国においても、2013年に初の発症例が報告されてからすぐに、国立感染症研究所を中心に、ウイルスのDNA分析が行われてきました。これまでの調査結果によれば、大陸で検出されたウイルスと日本で検出されたウイルスの間にはDNA情報に差があり、日本のSFTSはもともと日本に古くから存在していたものと推定されていました。
 しかし、2018年に中国の研究者グループが科学誌「Scientific Reports」に発表した論文によると、アジア各地より検出されたSFTSウイルスDNAの分子系統解析の結果、日本および韓国で検出されたSFTSウイルスのDNA系統は中国国内においても認められており、大陸と日本の系統は二分されるものではなく、むしろウイルスは長距離を移動・分散していると考えられ、ウイルスを保有するマダニの運び屋として、渡り鳥の可能性も示唆されています。
 中国国内においてもSFTSの発症例の確認は2009年と比較的新しいことから、このウイルスの起源や、人間社会への進出年代、移動・分散のルートについては、さらに調査を進めていく必要があり、同時に日本、中国および韓国など、アジア全体での研究の連携および情報の共有が感染症管理の観点から重要になるものと思われます。
■《身近に迫るマダニの脅威》
 {{ 図版 7 : 山林から野生動物が人里へと進出することによってマダニが「下山」して、そのマダニを外来動物アライグマが都市部へと運び、ペット動物に寄生することで人間生活に感染症リスクをもたらす、という新しい人獣共通感染症の分布拡大プロセスが成立している }}
 実はSFTSに限らず、ダニ媒介性の感染症リスクは身近に迫っているとされます。「日本紅斑熱」というSFTSとは別のマダニ媒介性ウイルス感染症は、日本では以前から知られている病気でしたが、1994年まで年間10~20名程度だった症例数は、1995年以降増加傾向にあり、その発生エリア(県)も拡大しているとされ、やはり、マダニが私たちの身近なところまでその生息域を拡大していることを強く示唆しています。
 この分布拡大をもたらしている究極要因として、農山村放棄によるシカ・イノシシなどの野生鳥獣の増加、人間生活圏への進入、そしてアライグマなどの外来動物の分布拡大・都市適応など、我々人間の社会と野生生物の世界との間の境界および均衡(バランス)が崩壊していることが挙げられます。さらにイヌやネコといった愛玩動物までもがマダニ感染症リスクのキー生物となろうとしています。
 野生鳥獣管理および愛玩動物管理は今後、人間および野生動物の健康な社会を保全するためにも重要な課題となります。
≫――――――≪
■《One Health(ワンヘルス)という概念の重要性》
 {{ 図版 8 : 黄色で囲まれら部分がツマアカスズメバチの巣が確認された樹林のなかで、赤色で示された樹林帯の脇の草むらエリアに無数のマダニ幼体が確認された。さらにその草むらの中にシカの糞(紫の囲み)が多数確認された(2018年7月) }}
 人間社会で流行する感染症が、野生動物の脅威になるケースもあります。SFTSも野生動物と人間社会の間でマダニを介して感染が広がっていますが、特にネコ科動物に対して深刻な症状をもたらすとすれば、今後、ツシマヤマネコやイリオモテヤマネコなど、希少な絶滅危惧種の存続を脅かす要因にもなりかねません。
 実際に、我々国立環境研究所の研究グループが長崎県の対馬に侵入・定着している外来昆虫ツマアカスズメバチの調査のために、同島に赴いた際、ツマアカスズメバチの野生巣を観察していたら、海岸沿いの道路脇に広がる草むらに想像を絶する高密度でマダニ幼体が生息していることを偶然発見して、大変驚くと同時に、今まで知らずに調査をしていたことに思わず恐怖を感じてしまいました。
 周辺を調べてみると、大量のシカのフンが確認されました。現在、対馬島内では野生のシカが増加を続けており���人の生活圏にまで侵入してきていることから、おそらくマダニもそれに伴って分布域を広げているものと予測されます。
 島内に生息するツシマヤマネコも、道路での交通事故件数が増えるなど、その生息域と人間の活動圏との重なりが拡大していることが問題となっているなか、ツシマヤマネコ集団中にマダニ寄生が急増するようなことが起これば、SFTS感染によって集団が壊滅状態に陥り、最悪絶滅する恐れも想定されます。
 現時点で対馬島内においてSFTS患者の発生は報告されていませんが、九州地方はSFTSウイルス患者の多発エリアとなっており、対馬においても早急にマダニ集団中におけるウイルス保有状況および野生動物やペット生物における抗体保有率の調査を行うとともに、ツシマヤマネコ集団の保全対策を検討する必要があります。
 現在、森林総合研究所が中核となって、国立環境研究所、山口大学および兵庫県立大学と共同でSFTS感染予防のための野生鳥獣管理プロジェクトが立ち上げられており、動物学者、ダニ学者、そして獣医学者が連携して調査・研究を推進しています。ツシマヤマネコの保全対策も本研究プロジェクトの一環として検討が進められようとしています。
 人間の健康と野生生物の健康、そしてそれらを取り囲む自然環境は一体であり、持続的な自然共生社会を構築するためには、医学・獣医学・生態学など様々な研究分野が学際的に連携して感染症対策に取り組むことが重要であるとする「One Health(ワンヘルス)」の概念が、いま世界的に広がりを見せています。
 SFTSの感染防止は、まさにワンヘルスとしての対策が求められる課題です。今後我が国においても、環境省、厚生労働省、農水省など関係省庁がセクトの壁を超えて、感染症対策のための連携体制を作り上げることが強く望まれます。
(解説:五箇公一 国立研究開発法人 国立環境研究所 生態リスク評価・対策研究室室長)
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mizoreame00 · 5 years
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あつまれどうぶつの森がすごい
プレイ3日目感想
必ず前作を超えてくるのがすごい
パーティ機能がすごい
その他
・前作を超えた
前作「とびだせどうぶつの森」のときも『これぞどうぶつの森集大成!!』と感動したんですが軽く超えてきましたね。 公共事業で村の中を自由に作り変えることができてすごい進歩したなとおもっていたんですが今作は前作のような公共事業はもちろんですが、島クリエイト(工事ライセンス)という機能があるのでもう殆ど思いのままです。 例えばスプリンクラーとかビーチベッドとか…いままでの家具で外に置きたいものってあったんですよ。それが外における。 公共事業も家具を自由に外に配置することができるので前作より何十倍もの種類の物が置けるようになりました。取った虫やサカナもおける。すごい。 あと地味に喧嘩ポイントだった現品買い物が減って、お薬やレコード、壁紙なんか制限なく買えるのが地味にすごい良い。服もすごい喧嘩ポイントだった。あとでカタログで買って渡したりすればいいんだけどね。でも全部売り切れの表示みるのは地味に悲しかった。 本当に前作でできてたのに、ってのが無いのがすごいし必ず次は進化するのがすごい。ポケモンも見習って欲しい。
・パーティ機能がすごい
幼稚園の頃、どうしてもポケモン緑のチャンピオンロードが抜けれず、代わりに道を探してくれたり弟と一緒にWiiのモンハンを二人プレイしたりなんだかんだゲームで遊ぶ方ではあるうちの母が唯一プレイ時間がカンストしたゲームがどうぶつの森シリーズです。 私が友達の家で遊ばしてもらった64のどうぶつの森(とスマブラとマリパとポケスタ)が面白くてどうしても64が欲しい!ってねだったのですがとうとう買ってもらえず、その後にでたGCをどうやって買ってもらったのか(多分姉弟で騒いだ)記憶に無いんですがe+が出てしばらくした頃に買ってもらえた気がします。 それで姉妹で遊んでいたのを後ろから見ていたので4人まで住めるからおかあさんもやってみたらと誘ったような気もします。 それからなのかはわかりませんが毎作出るたびに必ず遊んでます。DSの頃は1人1台あったのと私が(厳密には違うんですが)下宿していたのもあって別々の村に住んでいました。 DS片手に寝落ちするくらいにはやるんです。手紙には非売品をつけて保存しカタログはエクセルで管理しています。 そんな母が唯一欲しいとぼやいたのが「一緒の村に住めるけど同時には遊ばれへんやん」と。 もう1台とソフトがあれば同時に遊ぶことはできますがそうではなく同じ村でやりたいらしく(お金が2倍かかるから、というのもありそうですが…)『ふーん』としか思わなかったんですが一応おい森、とび森のときのクラニンアンケートに同じ村のプレイヤー同士で同時に遊びたいと要望欄に書いた記憶はあるんですが…ついにそれが実現しました!!!!! メニュー欄を自由に開いたり住民に話しかけられなかったりなど、制約はいくつかありますが、流れ星のカウントがプレイヤー別できちんとされている所をみると話しかける必要のある遊び以外は問題なく遊べそうです。拾った持ち物が全部箱に詰められたり欲しい道具すぐに取り出せない不便もありますが。 さっき気づいたんですが(ちゃんと説明あったけど忘れてた)プレイヤーの人がコントローラーを振るだけでフォロワーとすぐ交代できるので(開始したときの島内放送が聞けないみたいな難点はありますが)一々『今日はもう終わりにしますか?』→セーブ→『おつかれさまでした』→タイトル…みたいなロード待ちが無いのがすごい!!!!!! 友達と遊ぶ人が殆どだと思うんですがうちはずっと一つの村に4人で住んできたのでこれがすごい感動で…本当実装ありがとうございます!!大変だったと思います…もう既にバグが発見されているらしいですけど 現時点ではなぜかDS以来プレイしていなかったしなんの反応も示さなかった弟のプレイ時間が一番長いです。一緒にやる友達がいるってのは大きいみたいですね。筋肉を輝かせろ。
・その他
・マイデザインの上にものがおける!すごい! ・マイデザインの透明、自由な色、作れるものの種類増加ありがとう!! ・マイデザイン製作中の一つ戻すボタンとスポイトが微妙に押しづらいのでどっちかはBがよかったかな?あと描く道具切り替えもなんか微妙にやりづらい。 ・木が移動できる!!!植えたばかりの木も花も!!移動できます!あ~違うとこに植えちゃった!泣く泣く処分…が無い!!!これが整地厨には最高です!ありがとう!!! あとから前作はできてたのに…みたいなのはでてきそうですが(現時点では非売品の収納場所(手紙)がなさそうで不安です)今の所目に見えてできることが増えていて嬉しい。楽しい。
その他SSなんかはTwitter連携してそちらであげてるのでTwitterでどうぞ。 あんまり撮ってないですけど。
2020/04/03 追記 もうめちゃめちゃ不満!遊びたくない!みたいな不満は無いんですけど、DIYがメインだからカタログがあんまり使えないのがちょっとなーって感じですかね。殆ど非売品になりそう。 あとみどりシリーズとかミックスウッドとかカラフルがDIYになってしまったのが…集めづらい… モノクロに至っては未だ存在を確認してませんし…(アジアとリゾートはありそう) グレース家具なんかもどうなるんだろなぁ リメイクできるのとそうでないもの・カラーの確認が手持ちで確認できないのもちょっと困ってますね。 どうせ別家具扱いなら名前もつけてほしいけど…容量の削減とかなのかな。前作はリメイク家具は黄色と赤色の葉っぱでしたよね…?マイデザ貼ったものは黄色くなるけど… あと店売り家具・マイル交換家具のカラバリですね。 これリメイクできないけどカラバリあるのか…みたいなの結構あるので買ってる~と思って買い損ねそう。 種も通信前提みたいな感じになるとは思わなかったなぁ…いつかは手に入るんでしょうけど、毎日日替わりで手に入ってたのを思うと不便で… あと個数選ぶ選択肢があるなら個数自分で選択させてほしい。2とか3とか10とか。 プレイヤー別の木揺すったら出るもの系が島依存っぽいのがちょっと…って感じですね。木材もですけど、1回でたらでないので木に対して設定してあるっぽいなぁ
もう通り過ぎたけどあとから移動できるとはいえ最初から崖の上とかに家とか置かせて欲しかったかなぁ あと3マスだけずらすとかできないのも。他の建物って言われるけど明日にはそこにない自分ちなのに…
島クリエイター起動中普通に虫とったりできるのすごくありがたいんですけどそのせいというか道具持ったらAなのは元からですけど全部操作がAボタンなのがちょいダル。 半分削るのは別のボタンにしたかったなーまぁあいてるボタンがないか…(´ . .̫ . `) あとは前も書いたけどマイデザインの-でひとつもどるでBで終了なとこ。 LかRでパレット開いて左右で色移動でも別に良かったのに…LパレットRスポイトとか。色変えるときにいつももたもたしてしまうし、B押して終了しようとしてしまう。 住民の会話が一言しかない癖にまたきたのかって言われるのと、あたし系こと大人系がちゃん付けじゃなくてさん付けになってたのが地味にショックで… 会話だけはどんどん悪くなってる気がするなぁ…e+の時はずっとおしゃべりしてた…3DSの時もちょっと物足りない気はしたんですが…
くらいかな~といいつつ地味にある。 クラフト好きだから楽しいっちゃ楽しいけど不便周りが大体DIYのせい��起こってる気がするので次回作はなくなっても別にいいな← 会話もDIYの容量が減れば増えるのでは…マイデザと工事は無理かな…(≖.̫≖) いいとこもいっぱいあるんですけど、やっぱどっか削らないといけないんでしょうねぇ…
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chirinovel · 5 years
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NoxRika
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桝莉花
朝、目を覚ますと、「もう朝か」とがっかりする。希望に満ちた新しい朝起なんてほとんどなく、その日の嫌な予定をいくつか乗り切る作戦を練ってから布団を出る。
マルクスの「自省録」を友人に借りて読んだ時、初めは偉そうな言いぐさに反感を持ったが、日々の中で些細な共感をするたびに、ちょっとかっこいいんじゃないかなどと思うようになった。嫌な予定を数えるだけだった悪い癖を治すため、そこに書いてあったような方法を自分なりに実践している。半ば寝ぼけているから、朝ごはんを食べている時には、どんな作戦だったかもう思い出せない。
ただ、担任の堀田先生に好意を寄せるようになってからは、今日も先生に会いに行こう、が作戦の大半を占めている気がする。
リビングへ出ると、食卓には朝食が並んでおり、お母さんが出勤姿で椅子に半分くらい腰掛けてテレビを見ていた。
「あ、莉花。見てニュース」
言われた通りにテレビに目を凝らすと、映っていたのはうちの近所だった。
「えー、引き続き、昨日午後五時頃、○○県立第一高等学校で起きました、無差別殺傷事件の速報をお伝えしております」
全国区のよく見知ったアナウンサーの真剣な顔の下に、速報の文字と四名が現在も重体、教師一名を含む三名が死亡とテロップが出た。
「えっ、これって、あの一高?生徒死んじゃったの」
お母さんは眉根を寄せ、大げさに口をへの字にして頷いた。
 「中学の時のお友達とか、一高に行った子もいるんじゃないの?」
しばらくテレビの画面を見詰めながら考えを巡らせた。お母さんは「大変大変」とぼやきながら立ち上がり、
「夕飯は冷蔵庫のカレーあっためて食べてね」
と家を出て行った。
中学の時に一緒にいた友だちはいるけれど、知りうる限り、一高に進学した子はいなかった。そうでなくても、今はもうほぼ誰とも連絡は取り合っていないから、連絡したところでどうせ野次馬だと思われる。
 地元の中学校に入学して、立派な自尊心となけなしの学力を持って卒業した。友だちは、いつも一緒にいる子が二人くらい居たけれど、それぞれまた高校で「いつも一緒にいる子」を獲得し、筆マメなタイプじゃなかったために、誕生日以外はほぼ連絡しなくなった。誕生日だって、律儀に覚えているわけじゃなくて、相手がSNSに登録してある日付が私の元へ通知としてやってくるから、おめでとう、また機会があれば遊びに行こうよと言ってあげる。
寂しくはない。幼いことに私は、自分自身のことが何よりも理解し難くて、外界から明確な説明を求められないことに、救われていた。友だちだとかは二の次で、ましてやテレビの向こう側で騒がれる実感のない事件になんて構ってられない。
高校で習うことも、私にはその本質が理解できない。私の表面的なものに、名前と回答を求め、点数を与えて去っていく。後にこの毎日が青春と名乗り出るかも、私には分からない。気の早い麦茶の水筒と、台所に置かれた私の分の弁当。白紙の解答用紙に刻まれた、我が名四文字の美しきかな。        
学校に着いたのは七時過ぎだった。大学進学率県内トップを常に目標に掲げている我が高校は、体育会系の部活動には熱心じゃない。緩く活動している部活動なら、そろそろ朝練を始めようという時間だ。駐輪場に自転車を停めると、体育館前を通って下駄箱へ向かうのだが、この時間だと、バスケ部の子たちが準備体操をしていることがあり、身を縮こまらせる。今日はカウントの声が聞こえて来ないから、やってないのかな。横目で見ると、女子バスケ部に囲まれて体育館を解錠する嬉しい後ろ姿が見えた。
担任の堀田先生だ。
そういえば、女子バスケ部の副顧問だったな。
背ばっかり高くて、少し頼りない猫背をもっと眺めたかったけれど、違う学年の、派手な練習着の女子たちに甲高い声で茶化されて、それに気だるげな返事をしている先生は、いつもより遠くに感じた。あ、笑ってる。
 いつも通りに身を縮こまらせて、足早に玄関へ駆け上がった。
出欠を取るまでまだ一時間半もあり、校内は静まり返っていた。
教室のエアコンを点け、自身の机に座り、今日の英単語テストの勉強道具を机に広げた。イヤホンをして、好きなアイドルのデビュー曲をかける。
校庭には夏季大会を前にした野球部員たちが集まり、朝練にざわつきだす。イヤホンから私にだけ向けられたポップなラブソングを濁すランニングのかけ声を窓の向こう側に、エアコンの稼働音だけが支配する教室。
「おはよー」
コンビニの袋を提げて入って来た風呂蔵まりあは、机の間を縫い縫い私に近寄って来た。
イヤホンを外しておはよう、と返すと、彼女はそのまま私の前の席に座った。片手でくるくるとした前髪をおでこから剥がし、もう片手に握ったファイルで自分を仰ぎながら、馴れ馴れしく私の手元を覗き込んだ。
「早くない?」
「小テストの勉強今からやろうと思って」
「え、やるだけ偉くない?私もう諦めてるよ」
目の前で手を叩いて下品に笑う。
「いや、普通にやっといた方がいいと思うけど」
叩きつけるような返事をした。
手応えのないコミュニケーション。読んでいた分厚い英単語帳を勢いよく窓から放り投げ、そのまま誤魔化すように浮遊する妄想と、バットとボールが描く金属音の放物線。オーライ、オーライの声。空虚な教室の輪郭をなぞり、小さくなって、そのまま消えた。
「いやー、はは」
向こうが答えたのは、聞こえないフリをした。
まりあとは、限りなく失敗に近い、不自然な交友を持ってしまった。中学を卒業し「いつも一緒にいる子」と離れ、高校に一年通っても馴染めず焦った私は、次なる友だちを求め私よりも馴染めずにいたまりあに声をかけた。短期間で無理やり友だちを作った私は、学校へ来ることが苦手な彼女に優しく接することを、施しであり、自分の価値としてしまっていた。その見返りは、彼女のことを無下に扱っても「いつも一緒にいる」ことだなんて勝手に思い込み、機嫌が悪い時には、正義を装った残酷な振る舞いをして、彼女を打ちのめすことで自分を肯定していた。
出会ってからすぐに距離が縮まって、充分な関係性を築き上げる前からその強度を試すための釘を打っているようなものだ。しかし、人を穿って見ることのできない彼女は私を買い被り、友人という関係を保とうと自らを騙し騙し接してくる。それもまた癪に触った。要はお互いコミュニケーションに異常があるのだ。でも、それを異常だとは言われたくない、自分の法律を受け入れて友だちぶっていてほしい。それは全くの押し付けで、そのことに薄々気付きながらも、目を背けていた。
ちょっとキツい物言いで刺されても、気づかないふりするのが、私たちだったよね。あれ、違ったかな。
しかし、もともと小心者な私は、根拠のない仕打ちを突き通す勇気はなく、すぐに襲い来る罪悪感に負け、口を開いた。
「あ、ねえ…ニュース見た?一高の」
「知ってる!やばくない?文化祭で生徒が刃物振り回したってやつだよね?めっちゃかわいそう。びっくりしてすぐに一高の友達にラインしたもん」
「何人か亡くなってるらしいじゃん」
「え、そうなの、笑うんだけど」
「笑えないでしょ」
それが、彼女の口癖なのも知っていた。勘に触る言葉選びと、軽薄な声。最早揚げ足に近かった。
「あー、ごめん。つい」
片手をこめかみに当て、もう片手の掌をみなまで言うなと私に突き出してくる。この一瞬に関しては、友情なんてかけらもない。人間として、見ていられない振る舞いだった。
「ごめん」
また無視した。小さな地獄がふっと湧いて、冷えて固まり心の地盤を作って行く。
ただ、勘違いしないで欲しい。ほとんどはうそのように友だちらしく笑いあうんだから。その時は私も心がきゅっと嬉しくなる。
黙り込んでいると、クラスメイトがばらばらと入って来て教室は一気に騒がしくなり、まり��は自分の席へ帰っていった。ああ全く、心の中にどんな感情があれば、人は冷静だろう。愛情か、友情か。怒りや不機嫌に支配された言動は、本来の自分を失っていると、本当にそうだろうか。この不器用さや葛藤はいつか、「若かったな」なんて、笑い話になるだろうか。
昼休みの教室に彼女の姿は無かった。席にはまだリュックがあって、別の女子グループが彼女の机とその隣の机をつけて使っている。私は自分の席でお弁当を広げかけ、一度動きを止め片手でスマホを取り出し「そっち行ってもいい?」とまりあにメッセージを送った。すぐに「いいよ!」が返ってくる。お弁当をまとめ直して、スマホと英単語帳を小脇に抱えて、教室を出た。
体育館へと続く昇降口の手前に保健室があり、その奥には保健体育科目の準備室がある。私は保健室の入り口の前に足を止めた。昇降口の外へ目をやると、日陰から日向へ、白く世界が分断されて、陽炎の向こう側には、永遠に続く世界があるような予感さえした。夏の湿気の中にもしっかりと運ばれて香る校庭の土埃は、上空の雲と一緒にのったりと動いて、翳っていた私の足元まで陽射しを連れてくる。目の前の保健だよりの、ちょうど色褪せた部分で止まった。毎日、昼間の日の長い時間はここで太陽が止まって、保健室でしか生きられない子たちを、永遠の向こう側から急かすのだ。
かわいそうに、そう思った。彼女も、教室に居られない時は保健体育の準備室に居る。保健室自体にはクラスメイトも来ることがあるから、顔を合わせたくないらしい。準備室のドアを叩くと、間髪入れずに彼女が飛び出てきた。
「ありがとねえ」
「いいよいいよ、もうご飯食べ終わった?」
二人で準備室の中に入ると、保健室と準備室を繋ぐドアから保健医の仁科先生が顔を出した。
「あれ、二人一緒にたべるの?」
「はい」
私はにこやかに応えた。その時に、彼女がどんな顔をしていたかわからない。ただ、息が漏れるように笑った。
先生の顔も優しげに微笑んで私を見た。ウィンクでもしそうな様子で「おしゃべりは小さい声でお願いね」と何度か頷き、ドアが閉まった。準備室の中は埃っぽくて、段ボールと予備の教材の谷に、会議机と理科室の椅子の食卓を設け、そこだけはさっぱりとしている。卓上に置かれたマグカップには、底の方にカフェオレ色の輪が出来ていた。
「これ、先生が淹れてくれたの?」
「そう、あ、飲みたい?貰ってあげよっか」
「…いいよ」
逃げ込んだ場所で彼女が自分の家のように振舞えるのは、彼女自身の長所であり短所だろう。遠慮の感覚が人と違うと言うか、変に気を遣わないというか、悪意だけで言えば、図々しかった。
ただ、その遠慮のなさは、学年のはじめのうちは人懐っこさとして周知され、彼女はそれなりに人気者だった。深くものを考えずに口に出す言葉は、彼女の印象をより独り歩きさせ、クラスメイトは彼女を竹を割ったような性格の持ち主だと勘違いした。
当然、それは長くは続くはずもなく、互いの理解と時間の流れと共に、彼女は遠慮しないのではなく、もともとの尺度が世間とずれている為に、遠慮ができないのだと気付く。根っからの明るさで人と近く接しているのではなく、距離感がただ分からず踏み込んでいるのだと察した。
私は、当時のクラスの雰囲気や彼女の立場の変遷を鮮明に覚えている。彼女のことが苦手だったから、だからよく見ていた。彼女の間違いや周囲との摩擦を教えることはしなかった。
彼女は今朝提げてきたコンビニの袋の口を縛った。明らかに中身のあるコンビニ袋を、ゴミのように足元に置く。違和感はあったけれど、ここは彼女のテリトリーだから、あからさまにデリケートな感情をわざわざ追求することはない。というか、学校にテリトリーなんてそうそう持てるものじゃないのに、心の弱いことを理由に、こんなに立派な砦を得て。下手に自分の癪に触るようなことはしたくなかった。
「あれ、食べ終わっちゃってた?」
「うん。サンドイッチだけだったからさ」
彼女の顔がにわかに青白く見えた。「食べてていいよ」とこちらに手を伸ばし、連続した動作で私の手元の英単語帳を自分の方へ引き寄せた。
「今日何ページから?」
「えーっとね、自動詞のチャプター2だから…」
「あ、じゃあ問題出してあげるね。意味答えてね」
「えー…自信ないわあ」
「はいじゃあ、あ、え、アンシェント」
「はあ?」
お弁当に入っていたミートボールを頬張りながら、彼女に不信の眼差しを注ぐ。彼女は片肘をついて私を見た。その視線はぶつかってすぐ彼女が逸らして、代わりに脚をばたばたさせた。欠けたものを象徴するような、子供っぽい動きに、心がきゅっと締め付けられた。
「え、待って、ちょっと、そんなのあった?」
「はい時間切れー。正解はねえ、『遺跡、古代の』」
「嘘ちょっと見せて。それ名詞形容詞じゃない?」
箸を置いて、彼女の手から単語帳をとると、彼女が出題してきたその単語が、今回の小テストの出題範囲ではないことを何度か確認した。
「違うし!しかもアンシェントじゃないよ、エインシェント」
「私エインシェントって言わなかった?」
「アンシェントって言った」
「あー、分かった!もう覚えた!エインシェントね!遺跡遺跡」
「お前が覚えてどうすんの!問題出して!」
「えー、何ページって言った?」
私が目の前に突き返した単語帳を手に取って、彼女が嬉しそうにページをめくる。その挙動を、うっとりと見た。視界に霞む準備室の埃と、彼女への優越感は、いつも視界の隅で自分の立派さを際立つ何かに変わって、私を満足させた。
「午後出ないの?」
私には到底できないことだけど、彼女にはできる。彼女にできることは、きっと難しいことじゃない。それが私をいたく安心させた。
「うん。ごめんね、あの、帰ろうと思って」
私は優しい顔をした。続いていく物語に、ただ次回予告をするような、明日会う時の彼女の顔を思い浮かべた。
「プリント、届けに行こうか。机入れておけばいい?」
私は、確信していた。学校で、このまま続いていく今日こそ、今日の午後の授業、放課後の部活へと続いていく私こそ本当の物語で、途中で離脱する彼女が人生の注釈であると。
「うん。ありがとう。机入れといて。出来ればでいいよ、いつもごめんね」
お弁当を食べ終えて、畳みながら、彼女の青白い顔が、心なしか、いつもより痛ましかった。どうしたのかと聞くことも出来たが、今朝の意地悪が後ろめたくて、なにも聞けなかった。
予鈴が鳴って、私が立ち上がると、彼女がそわそわし始めた。
「つぎ、えいご?」
彼女の言葉が、少しずつ私を捉えて、まどろんでいく。
「うん。教室移動あるし、行くね」
「うん…あのさ、いつもさ、ありがとね」
私は、また優しい顔をした。
「え、なんで。また呼んでなー」
そのまま、準備室を出た。教室に戻ろうと一歩を踏み出した時、背中でドアが開く音がした。彼女が出てきたのだと思って足を止め振り返ると、仁科先生が保健室から顔を出して、微笑んできた。
「時間、ちょっといいかなあ?」
私が頷くと、先生は足早に近寄ってきて、私を階段の方まで連れてきた。準備室や保健室から死角になる。
「あのさあ、彼女、今日どうだった?」
「へ」
余りにも間抜けな声が出た。
「いつもと変わらなさそう?」
なんだその質問。漫画やゲームの質問みたい。
「いつもと変わったところは、特に」
「そっかあ」
少し考えた。きっと、これがゲームなら、彼女が食べずに縛ったコンビニ袋の中身について先生に話すことが正解なんだろう。
まるでスパイみたいだ。中心に彼女がいて、その周りでぐるぐる巡る情勢の、その一部になってしまう。そんなバカな。それでも、そこに一矢報いようなんて思わない。 不正解の一端を担う方が嫌だ。
「あ、でも、ご飯食べる前にしまってたかも」
「ご飯?」
「コンビニの、ご飯…」
言葉にすれば増すドラマティックに、語尾がすぼんだ。
「ご飯食べれてなかった?」
「はい」
辛くもなかったけれど、心の奥底の認めたくない部分がチカチカ光っている。
「そうかあ」
仁科先生は全ての人に平等に振る舞う。その平等がが私まで行き届いたところで、始業の鐘が鳴る。平和で知的で嫌味な響き。
「あ、ごめんね、ありがとう!次の授業の先生にはこちらからも連絡しておくから」
仁科先生はかくりと頭を下げた。「あ、ごめんね、ありがとう!」そうプログラミングされたキャラクターのように。
「いえ」
私は私のストーリーの主人公然とするため、そつのない対応でその場を去った。
こうして過ぎてゆく日々は、良くも悪くもない。教育は私に、どこかの第三者に運命を委ねていいと、優しく語りかける。
彼女の居ない教室で、思いのほか時間は静かに過ぎていった。私はずっと一人だった。
放課後はあっという間にやってきて、人懐っこく私の顔を覗き込んだ。
ふと彼女の席を振り返ると、担任の堀田先生が腰を折り曲げ窮屈そうに空いた席にお知らせのプリントを入れて回っていた。
「学園祭開催についてのお知らせ」右上に保護者各位と記されしっとりとしたお知らせは、いつもカバンの隅に眠る羽目になる。夏が過ぎれば学園祭が来る。その前に野球部が地方大会で強豪校に負ける。そこからは夏期講習、そんなルーティンだ。
堀田先生の腰を折る姿は夏の馬に似ていた。立ち上がって「あの」と近寄ると、節ばった手で体重を支えてこっちを見た。「あ」と声を上げた姿には、どこか爵位すら感じる。
「莉花、今日はありがとうね 」
「え?」
「お昼まりあのところへ行ってくれたでしょ」
心がぎゅっと何かに掴まれて、先生の上下する喉仏を見た。
絞り出したのはまた、情けない声だった。
「はい」
「まりあ、元気そうだった?」
わたしは?
昼も脳裏に描いたシナリオを、口の中で反芻する。
「普通でした、割と」
先生は次の言葉を待ちながら、空になったまりあの椅子を引き寄せて腰掛ける。少し嫌だった。目線を合わせるなら、私のことだって、しっかり見てよ。 
「でもお昼ご飯、買ってきてたのに、私が行ったら隠しちゃって」
「どういうこと?」
「ご飯食べてないのにご飯食べたって言ってました。あんまりそういうことないかも」 
「あ、ほんと」
私を通じて彼女を見ている。
まりあが、先生のことを「堀田ちゃん」と呼んでる姿が目に浮かんだ。私は、そんなことしない。法律の違う世界で、世界一幸せな王国を築いてやる。
「先生」
「私、まりあにプリント届けに行きます」
「ほんと?じゃあお願いしようかな、莉花今日は吹部は?」
「行きます、帰りに寄るので」
「ねえ、莉花さんさ、まりあといつから仲良しなの」
「このクラスになってからですよ」
「そうなんだ、でも二人家近いよね」
「まりあは幼稚園から中学まで大学附属に行ってたと思います。エスカレーターだけど高校までは行かなかったっぽい。私はずっと公立」
「あ、そうかそうか」
耐えられなかった。
頭を軽く下げて教室を出た。
上履きのつま先が、冷たい廊下の床だけを後ろへ後ろへと送る。
私だって、誰かに「どうだった」なんて気にされた���。私も私の居ないところで私のこと心配して欲しい。そんなことばっかりだよ。でもそうでしょ神様、祈るにはおよばないようなくだらないものが、本当は一番欲しいものだったりする。
部活に行きたくない、私も帰りたい。
吹奏楽部のトランペット、「ひみつのアッコちゃん」の出だしが、高らかに飛んできて目の前に立ちふさがる。やっぱり行かなくちゃ、野球部の一回戦が近いから、行って応援曲を練習しなきゃ。ロッカー室でリュックを降ろし楽譜を出そうと中を覗くと、ペンケースが無かった。
 教室に戻ると、先生はまりあの椅子に座ったまま、ぼんやりと窓を見ていた。
私の存在しない世界がぽっかりと広がって、寂しいはずなのに、なにを考えてるのか知りたいのに、いまこのままじっとしていたい。自分がドラマの主人公でいられるような、先生以外ピントの合わない私の画面。心臓の音だけが、後から付け足した効果音のように鳴っている。
年齢に合った若さもありながら、当たり障りのない髪型。 短く刈り上げた襟足のせいで、長く見える首。そこに引っかかったUSBの赤いストラップ。薄いブルーのワイシャツ。自分でアイロンしてるのかな。椅子の背もたれと座面の隙間から覗くがっしりとしたベルトに、シャツが吸い込まれている。蛍光灯の消えた教室で、宇宙に漂うような時間。
私だって先生に心配されたい、叱られたい。莉花、スカート短い。
不意に立ち上がってこちらを振り向く先生を確認しても、無駄に抵抗しなかった。
「うわびっくりした。どうしたの」
「あ」
口の中で「忘れ物を…」とこぼしながら、目を合わせないように自分の席のペンケースを取って、教室から逃げた。
背中に刺さる先生の視線が痛い?そんなわけない。
十九時前、部活動の片付けを終えて最後のミーティングをしていると、ポケットに入れていたスマートフォンの通知音がその場に響いた。
先輩は「誰?」とこちらを見た。今日のミーティングは怒りたがらない先輩が担当で、こういう時には正直には言わない、名乗り出ない、が暗黙の了解だったから、私は冷や汗をかきながら黙っていた。
「部活中は携帯は禁止です」
野球部の地方大会の対戦日程の書かれたプリントが隣から回ってきた。配布日が昨年度のままだ。去年のデータを使い回して作ったんだろう。
そういえば、叱られたら連帯責任で、やり過ごせそうなら謝ったりしちゃだめだと知ったのも、一年生の時のちょうどこの時期だった気がする。ただ、この時期じゃ少し遅かったわけだが。みんなはとっくに気付いていて、同じホルンパートの人たちに迷惑をかけてから、人と関わることはこんなにも難しいのかと、痛いほど理解した。
昔、社交には虚偽が必要だと言った人が居たけれど、その人は羅生門ばっかりが教材に取り上げられて、私が本当に知りたい話の続きは教科書に載っていなかった。
「じゃあ、お疲れ様でした。明日も部活あります」
先輩の話は一つも頭に入らないまま、解散となった。
ぼんやりと手元のプリントを眺めながら廊下へ出た。
堀田先生��、プリントを作る時、明朝体だけで作ろうとする。大きさを変えたり、枠で囲ったり、多少の配慮以外はほとんど投げやりにも見える。テストは易しい。教科書の太字から出す。それが好きだった。
カクカクした名前も分からない書体でびっしりと日程の書き揃えられた先輩のプリントは、暮れかかった廊下で非常口誘導灯の緑に照らされ歪んだ。
駐輪場でもたもたしていると、「お疲れ」と声をかけられた。蛍光灯に照らされた顔は、隣の席の飯室さんだった。
ちょっと大人びた子で、すごく仲がいいわけではなくても、飯室さんに声をかけられて嬉しくない子はいないと思う。
「莉花ちゃん部活終わり?」
「うん、飯室さんは」
「学祭の実行委員になっちゃったんだ、あたし。だから会議だったの」
「そっかあ」
「莉花ちゃん、吹部だっけ?すごいね」
「そ、そんなことないよ。それしかやることなくて」
自転車ももまばらになった寂しい駐輪場に、蒸し暑い夕暮れが滞留する。気温や天気や時間なんて些細なことでも左右される私と違って、飯室さんはいつもしっかりしていて、明るい子だ。ほとんど誰に対しても、おおよそ思うけれど、こんな風になりたかったなと思う。私の話を一生懸命聞いて、にこにこしてくれるので、つい話を続けてしまう。
飯室さんとの距離感は、些細なことも素直にすごいと心から言えるし、自分の発言もスムーズに選べる。上質な外交のように、友達と上手に話せているその事実もまた、私を励ます。友だちとの距離感は、これくらいが一番いい。
ただ、そうはいかないのが、私の性格なのも分かっている。いい人ぶって踏み込んだり、自分の価値にしたくて関係を作ったり、なによりも、私にも無条件で踏み込んで欲しいと期待してしまう。近づけばまた、相手の悪いところばかり見えてしまうくせに。はじめにまりあに声をかけた時の顔も、無関心なふりをして残酷な振る舞いをした時の顔も、全部一緒になって煮詰まった鍋のようだ。
また集中力を欠いて、飯室さんの声へ話半分に相づちを打っていると、後ろから急に背中をポン、と叩かれた。私も飯室さんも、軽く叫び声をあげた。
 「はーい、お嬢さんたち、下校下校」
振り返ると、世界史の細倉先生が長身を折り曲げて顔を見合わせてきた。私が固まっていると、飯室さんの顔が、みるみる明るくなる。
「細倉センセ!びっくりさせないで」
「こんな暗くなった駐輪場で話し込んでるんだから、どう登場しても驚くだろ。危ないからね、早く帰って」
「ねえ聞いて、あたしさ、堀田ちゃんに無理やり学祭実行委員にされたの」
「いいじゃん、どうせ飯室さん帰宅部でしょ。喜んで堀田先生のお役に立ちなさい」
「なにそれー!てかあたし、帰宅部じゃないし!新体操やってるんですけど」
二人の輝かしいやりとりを、口を半分開けて見ていた。たしかに、細倉先生は人気がある。飯室さんが言うには、若いのに紳士的で振る舞いに下品さがなくて、身長も高くて、顔も悪くなくて、授業では下手にスベらないし、大学も有名私立を出ているし、世界史の中で繰り返される暴力を強く念を押すように否定するし、付き合ったら絶対に大切にしてくれるし幸せにしてくれる、らしい。特に飯室さんは、細倉先生のこととなると早口になる。仲良しグループでも、いつも細倉先生の話をしていると言っていた。
イベントごとでは女子に囲まれているのは事実だ。私も別に嫌いじゃない。それ以上のことはよく知らないけれど、毎年学園祭に奥さんと姪っ子を連れてくると、クラスの女子は阿鼻叫喚する。その光景が個人的にはすごく好きだったりする。あ、あと、剣道で全国大会にも出ているらしい。
私はほとんど言葉を交わしたことがない。世界史の点数もそんなに良くない。
「だから、早く帰れっての。見て、桝さんが呆れてるよ」
「莉花ちゃんはそんな子じゃないから」
何を知っていると言うんだ。別にいいけど。
「もう、桝さんこいつどうにかしてよ」
いつのまにか細倉先生の腕にぶら下がっている飯室さんを見て、なんだか可愛くて思わず笑ってしまった。
「桝さん、笑い事じゃないんだって」
私の名前、覚えてるんだな。
結局、細倉先生は私たちを門まで送ってくれた。
「はい、お気をつけて」
ぷらぷらと手を振りながら下校指導のため駐輪場へ戻っていく先生を、飯室さんは緩んだ顔で見送っていた。飯室さん、彼氏いるのに。でもきっと、それとこれとは違うんだろう。私も、堀田先生のことをこんな感じで誰かに話したいな。ふとまりあの顔が浮かぶけれど、すぐに放課後の堀田先生の声が、まりあ、と呼ぶ。何を考えても嫉妬がつきまとうな。また意味もなく嫌なことを言っちゃいそう。
「ね、やばくない?細倉センセかっこ良すぎじゃない?」
興奮冷めやらぬ飯室さんは、また早口になっている。
「かっこ良かったね、今日の細倉先生。ネクタイなかったから夏バージョンの細倉先生だなと思った」
「はー、もう、なんでもかっこいいよあの人は…。みんなに言おう」
自転車に跨ったまま、仲良しグループに報告をせんとスマートフォンを操作する飯室さんを見て、私もポケットからスマートフォンを出した。そういえば、ミーティング中に鳴った通知の内容を確認してなかった。
画面には、三十分前に届いたまりあからのメッセージが表示されていた。
「莉花ちゃんの名字のマスって、枡で合ってる?」
なんだそりゃ、と思った。
「違うよ。桝だよ」
自分でも収まりの悪い名前だと思った。メッセージはすぐに読まれ、私の送信した「桝だよ」の横に既読マークが付く。
「間違えてた!早く言ってよ」
「ごめんって。今日、プリント渡しに家に行ってもいい?」
これもすぐに既読マークが付いた。少し時間を置いて、
「うん、ありがとう」
と返ってきた。
「家についたら連絡するね」
そう送信して、一生懸命友達と連絡を取り合う飯室さんと軽く挨拶を交わし、自転車をこぎ始めた。
湿気で空気が重い。一漕ぎごとにスカートの裾に不快感がまとわりついてくる。アスファルトは化け物の肌みたいに青信号の点滅を反射し、黄色に変わり、赤くなる。そこへ足をついた。風を切っても爽やかさはないが、止まると今度は溺れそうな心地すらする。頭上を見上げると月はなく、低い雲は湯船に沈んで見るお風呂の蓋のようだった。
やっぱり私も、まりあと、堀田先生の話題で盛り上がりたい。今朝のこと、ちょっと謝りたい。あと、昨日の夜のまりあが好きなアイドルグループが出た音楽番組のことも話し忘れちゃったな。まりあは、堀田先生と細倉先生ならどっちがタイプかな。彼女も変わってるから、やっぱり堀田先生かな。だとしたらこの話題は触れたくないな。でもきっと喋っちゃうだろうな。
新しく整備されたての道を行く。道沿いにはカラオケや量販店が、これでもかというほど広い駐車場と共に建ち並ぶ。
この道は、まっすぐ行けばバイパス道路に繋がるが、脇に逸れるとすぐ新興住宅地に枝分かれする。そこに、まりあの家はある。私が住んでいるのは、まりあの住むさっぱりした住宅街から離れ、大通りに戻って企業の倉庫密集地へと十分くらい漕ぐ団地だ。
一度だけまりあの家に遊びに行ったことがある。イメージと違って、部屋には物が多く、あんなに好きだと言っていたアイドルグループのグッズは全然なかったのに、洋服やらプリントやら、捨てられないものが積み重なっていた。カラーボックスがいくつかあって、中身を見なくても、思い出の品だろうと予想がついた。
まりあには優しくて綺麗なお姉さんがいる。看護師をしているらしく、その日も夜勤明けの昼近くにコンビニのお菓子を買って帰って来てくれた。お母さんのことはよく知らないけれど、まりあにはお父さんが居ない。お姉さんとすごく仲がいいんだといつも自慢げにしている。いいなと思いながら聞いていた。
コンビニの角を曲がると、見覚えのある路地に入った。同じような戸建てが整然と並び、小さな自転車や虫かごが各戸の玄関先に添えられている。風呂蔵の表札を探して何周かうろうろし、ようやくまりあの家を見つけた。以前表札を照らしていた小さなランタンは灯っておらず、スマートフォンのライトで照らして確認した。前に来たときよりも少し古びた気がするけれど、前回から二ヶ月しか経っていないのだから、そんなはずはない。
スマートフォンで、まりあにメッセージを送る。
「家着いた」
既読マークは付かない。
始めのうちは、まあ気がつかないこともあるかと、しばらくサドルに腰掛けスマートフォンをいじっていた。次第に、周囲の住人の目が気になり出して、ひとしきりそわそわした後で、思い切ってインターホンを押した。身を固くして待てども、���事がない。
いよいよ我慢ならなくて、まりあに「家に居ないの?」「ちょっと」と立て続けにメッセージを送る。依然、「家着いた」から読まれる気配がない。一文句送ってやる、と思ったところで、家のドアが勢いよく開いた。
「あ、まりあちゃんの友だち?」
サドルから飛び降り駆け寄ろうとした足が、もつれた。まりあが顔を出すと思い込んでいた暗がりからは、見覚えのない、茶髪の男性が現れた。暗がりで分かりにくいけれど、私と同い年くらいに見える。張り付いたような笑みとサンダルを引きずるようにして一歩、一歩とこちらへ出てくる。緊張と不信感で自転車のハンドルを握る手に力がこもった。
ちょっと、まりあ、どこで何してるの?
男の子は目の前まで来ると肘を郵便受けに軽く引っ掛け、「にこにこ」を貼り付けたまま目を細めて私を見た。
「あ、俺ね、まりあちゃんのお姉さんとお付き合いをさせて頂いている者です。いま風呂蔵家誰も居なくてさ。何か用事かな」
見た目のイメージとは違った、やや低い声だった。街灯にうっすらと照らされた顔は、子供っぽい目の下に少したるみがあって、確かに、第一印象よりは老けて見える、かな。わからない。大学生くらいかな。でも、まりあのお姉さんって、もうすぐ三十歳だって聞いた気がする。
恐怖を消し去れないまま目をいくら凝らしても、判断材料は一向に得られず、声の優しさを信じきるか、とりあえずこの場を後にするか、戸惑う頭で必死に考えた。
「あの、私、まりあと約束してて…」
「えっ?」
男性の顔から笑顔がすとんと落ちた。私の背後に幽霊でも見たのか、不安に強張った表情が一瞬覗き、それを隠すように手が口元を覆った。
「今?会う約束してたの?」
「いや、あの」
彼の不安につられて、私の中の恐怖も思考を圧迫する。言葉につっかえていると、ポケットからメッセージの通知音が響いた。助かった、反射的にスマートフォンを手にとって、「すみません!」と自転車に乗りその場から逃げた。
コンビニの角を曲がり、片足を着くとどっと汗が噴き出してきた。ベタベタの手を一度太ももの布で拭ってから、スマートフォンの画面を点灯した。メッセージはまりあからではなく、
「家に帰っていますか?今から帰ります。母さんから、夕飯はどうするよう聞いていますか」
父さんだった。大きいため息が出た。安堵と苛立ちと落胆と、知っている言葉で言えばその三つが混ざったため息だった。
「今友だちの家にプリント届けに来てる。カレーが冷蔵庫にあるらしい」
乱暴に返事を入力する。
一方で、まりあとのメッセージ画面に未だ返事はない。宙に浮いた自分の言葉を見ていると、またしても不安がじわじわと胸を蝕んでいく。
もしも、さっきのあの男が、殺人鬼だったらどうしよう。まりあのお姉さんも、まりあももう殺されちゃってたら。まりあに、もう二度と会えなかったら。あいつの顔を見たし、顔を見られちゃった。口封じに私も殺されちゃうかも知れない。まりあのスマートフォンから名前を割り出されて、家を突き止められて、私が学校に行ってる間に、家族が先に殺されちゃったら。
冷静になればそんなわけがないと理解出来るのだけれど、じっとりとした空気は、いくら吸っても、吐いても、不安に餌をやるようなものだった。冷たい水を思いっきり飲みたい。
とりあえず家に帰ろう、その前に、今一一〇番しないとまずい?いや、まだなにも決まったわけじゃない。勘違いが一番恥ずかしい。でも、まりあがそれで助かるかも知れない。なにが正解だろう。間違えた方を選んだら、バッドエンドは私に回って来るのかな。なんでだ。
コンビニ店内のうるさいポップが、霞んで見える。心細さで鼻の奥がツンとする。スカートを握って俯いていると、背後から名前を呼ばれた。
「莉花ちゃん?」
聞きたかった声に、弾かれたように振り返った。
「まりあ!」
まりあは制服のまま、手にお財布だけを持って立ち尽くしていた。自分の妄想はくだらないと、頭でわかっていても、一度はまりあが死んだ世界を見てきたような心地でいた。ほとんど反射的に、柄にもなくまりあの手を握った。柔らかくて、すべすべで、ほんのり温かかった。まりあは、口角を大きく上げて、幸せそうに肩を震わせて笑った。
「莉花ちゃん、手汗すごいね」
「あのさあ、結構メッセージ送ったんですけど」
「うそ、ごめん!気づかなかった」
いつもみたいに、なにか一言二言刺してやろうと思ったけれど、何も出てこなかった。この声も、全然悪びれないこの態度も、機嫌の悪い時に見れば、きっと下品で軽薄だなんて私は思うんだろうな。でも今は、あまりにも純粋に幸せそうなまりあの姿に釘付けになるしかなかった。もしかして、私の感情を通さずに見るまりあは、いつもこんなに幸せそうに笑っているのかな。
「本当だ、家に行ってくれたんだね、ごめんね」
「そう言ったじゃん!て言うか、何、あの男の人」
「あ、柏原くんに会った?」
「柏原くんって言うの」
「そう、声が低い茶髪の人。もうずっと付き合ってるお姉ちゃんの彼氏」
「そ、そうなんだ」
やっぱり、言ってることは本当だったんだ。盛り上がっていた様々な妄想が、全部恥ずかしさに変換され込み上げてくる。それを誤魔化すように次の話題を切り出す。
「どこか行ってたの?」
「一回、家を出たの。ちょっとコンビニ行こうと思って。今お財布取りに戻ったんだけど、入れ違っちゃったかも、ごめん」
「普通、私が家行くって言ってるのにコンビニ行く?」
「行きません」
「ちょっとくらい待ってくれる?」
まりあは、
「はあい。先生かよ」
ちょっと口を尖らせて、すぐに手を叩いて笑った。
いくら語気を強めても、仲良しで包みこんで、不躾な返事が返ってくる。それがなによりも嬉しかった。怖がることなく、私と喋ってくれる。欲しかったんだ、見返りとか、自分の価値とかルールとか全部関係なく笑ってくれる友だち。あんなに癪に触ったその笑い方も、今はかわいいと思う。
「先生といえばさ、柏原くんって、堀田ちゃんの同級生なんだよ。すごい仲良しらしい」
「え!」
 柏原くんって、さっきの男の人のことだ。堀田先生が三十前後だとして、そんな年齢だったのか。というか、堀田先生の友だちってああいう感じなんだ。ちょっと意外だ。
「大学時代の麻雀仲間なんだって。堀田ちゃん、昔タバコ吸ってたらしいよ、笑えるよね」
「なにその話、めちゃめちゃ聴きたい」
飯室さんが仲良しグループと喋っている時の雰囲気を、自然と自分に重ねながら続きを促すと、まりあは嬉しそうに髪をいじりだした。
「今もよくご飯に行くみたいだよ、写メとかないのって聞いたけど、まだ先生たちが大学生の頃はガラケーだったからそういうのはもう無いって」
「ガラケー!」
私も手を叩いて笑った。
「莉花ちゃん、堀田先生好きだよね。いるよね、堀田派」
「少数派かなあ」
「どうなんだろう。堀田ちゃんが刺さる気持ちは分からなくはないけど、多分、細倉先生派の子のほうが真っ当に育つと思うね」
「わかる。細倉先生好きの子は、ちゃんと大学行って、茶髪で髪巻いてオフショル着てカラコンを入れることが出来る。化粧も出来る。なんならもうしてる」
コンビニのパッキリとした照明に照らされ輝くまりあ。手を口の前にやって、肩を揺らしている。自分の話で笑ってもらえることがこんなに嬉しいのか、と少し感動すらしてしまう。
「今日もムロはるちゃんの細倉愛がすごかったよ」
「ムロはる…?」
まりあが眉をしかめた。
「飯室はるなちゃん、ムロはるちゃん」
本人の前では呼べないけれど、みんながそう呼んでいる呼び方を馴れ馴れしく口にしてみた。ピンときたらしいまりあの「あー、飯室ちゃんとも仲良しなんだ」というぎこちない呟きをBGMに、優越感に浸った。私には友だちが沢山いるけれど、まりあには私しか居ないもんね。
コンビニの駐車場へ窮屈そうに入っていく商品配送のトラックですら、今なら笑える。
「最終的には細倉先生の腕にぶら下がってた」
「なんでそうなるの」
「愛しさあまって、ということなんじゃないかな」
「莉花ちゃんはさ、堀田ちゃんの腕にぶら下がっていいってなったら、する?」
「えー、まずならないよ、そんなことには」
「もしも!もしもだよ」
「想像つかないって」
「んー、じゃあ、腕に抱きつくのは」
「え、ええ」
遠くでコンビニのドアが開閉するたび、店内の放送が漏れてくる。視線を落として想像してみると、自分の心音もよく聞こえた。からかうように拍動するのが、耳の奥にくすぐったい。
細倉先生はともかく、堀田先生はそんなにしっかりしてないから、私なんかが体重を掛けようものなら折れてしまうのではないか。「ちょっと、莉花さん」先生は心にも距離を取りたい時、呼び捨てをやめて「さん」を付けて呼ぶ。先生の性格を見ると、元から下の名前を呼び捨てにすること自体が性に合っていないのだろうとは思うけれど。
そもそも、「先生のことが好き」の好きはそういう好きじゃなくて、憧れだから。でも、そう言うとちょっと物足りない。
「莉花ちゃん」
半分笑いながら呼びかけられた。まりあの顔をみると、なんとも言えない微妙な表情をしていた。引かれたのかな。
「顔赤いよ」
「ちょ、ちょっと!やめてよ」  
まりあの肩を軽く叩くと、まりあはさっきよりも大きな声で笑った。よろめきながらひとしきり笑って、今度は私の肩に手を置いた。
「でも、堀田ちゃん、うちのお姉ちゃんのことが好きらしいよ」
「え?なにそれ」
「大学同じなんだって、お姉ちゃんと、柏原くんと、堀田先生。三角関係だって」
返事に迷った。自分の感情が邪魔をして、こういう時に飯室さんみたいな人がどう振る舞うかが想像できない。
本当は、堀田先生に好きな人がいるかどうかなんて、どうでもいいんだけど、そんなこと。それよりも、まりあから、明確に私を傷つけようという意思が伝わってきて、それに驚いた。相手がムキになっても、「そんなつもりなかったのに」でまた指をさして笑えるような、無意識を装った残酷さ。
これ、私がいつもやるやつだ。
そのことに気付いて、考えはますます散らばってしまった。
「そんなの、関係無いよ」
しまった。これだから、重いって思われちゃうんだよ、私は。もっと笑って「え、絶対嘘!許せないんですけど」と言うのが、飯室さん風の返し方なのに。軽やかで上手な会話がしたいのに、動作の鈍いパソコンのように、発言の後に考えが遅れてやってくる。まりあの次の言葉に身構えるので精一杯だった。
「あはは」
まりあは、ただ笑って、そのあとは何も言わなかった。
今までにない空気が支配した。
「私、帰るね」
なるべくまりあの顔を見ないようにして、自転車のストッパーを下ろした。悲鳴のような「ガチャン!」が耳に痛い。
「うん」
まりあは、多分笑っていた。
「また明日ね」
「うん」
漕ぎ出す足は、さっきよりももっと重たい。背中にまりあの視線が刺さる。堀田先生の前から去る時とは違って、今度は、本当に。
遠くで鳴るコンビニの店内放送に見送られ、もう二度と戻れない、夜の海に一人で旅立つような心細さだった。
やっとの思いで家に着くと、二十時半を回っていた。父さんが台所でカレーを温めている。
「��かえり、お前の分も温めてるよ」
自室に戻り、リュックを降ろして、ジャージに着替える。また食卓に戻ってくると、机の上にカレーが二つ並んでいた。
「手、洗った?」
返事の代わりにため息をついて、洗面所に向かう。水で手を洗って、食卓に着く。父さんの座っている席の斜向かいに座り、カレーを手前に引き寄せる。
「態度悪い」
「別に悪くない」
「あっそ」
箸立てからスプーンを選んで、カレーに手をつける。
「いただきますが無いじゃん」
「言った」
「言ってねえよ」
私は立ち上がって、「もういい」とだけ吐き捨て、自室に戻った。
父さんとはずっとこうだ。お母さんには遅い反抗期だな、と笑われているけれど、父さんはいつもつっかかってくる。私が反抗期だって、どうしてわかってくれないんだろう。
まりあの家は、お父さんが居なくて、正直羨ましいと思う。私は、私が家で一人にならないよう、朝はお母さんが居て、お母さんが遅くなる夜は父さんがなるべく早く帰ってくるようにしているらしい。大事にされていることがどうしても恥ずかしくて、次に母親と会える日を楽しみだと言うまりあを前にすると、引け目すら感じる。勝手に反抗期になって、それはを隠して、うちも父親と仲悪いんだよね、と笑って、その話題は終わりにする。
せめて、堀田先生みたいな人だったら良かった。
そう思うと心がチクッとした。あんなに好きな堀田先生のことを考えると、みぞおちに鈍い重みを感じる。先生に会いたくない。それがどうしてそうなのかも考えたくない。多分、まりあが悪いんだろうな。まりあのことを考えると、もっと痛いから。
明日の授業の予習課題と、小テストの勉強もあるけど、今日はどうしてもやりたくない。どうせ朝ちょっと勉強したくらいじゃ小テストも落ちるし、予習もやりながら授業受ければどうにかなる。でも、内職しながらの授業は何倍も疲れるんだよな。
見ないようにしてきた、ズル休みという選択肢が視界に入った。スマートフォンを握りしめたままベッドに寝転がって、SNSを見たり、アイドルのブログをチェックしていると、少しづつ瞼が重くなってくる。
瞼を閉じると、今度は手の中に振動を感じる。まどろみの中で、しばらくその振動を感じ、おもむろに目を開けた。
画面にはまりあの名前が表示されている。はっきりしない視界は、うっすらとブルーライトを透かす瞼で再び遮られた。そうだ、まりあ。
私、まりあに文化祭のプリント渡すの、忘れてた。
目が覚めた。歯を磨くのも、お風呂に入るのも忘れて寝てしまったらしい。リビングを覗くと、カーテンが静かに下がったままうっすらと発光していた。人類が全て滅んでしまったのか。今が何時なのか、まだ夢なのか現実なのか曖昧な世界。不安になって、急いで自分の部屋に戻りベッドの上に放りっぱなしのスマートフォンの画面を点けた。
「あ…」
画面に残る不在着信の「六時間前 まりあ」が、寂しげ浮かんでくる。今の時刻は午前四時、さすがに彼女も寝ている時間だ。すれ違ってしまったなあ、と半分寝ぼけた頭をもたげながらベッドに腰掛ける。髪の毛を触ると、汗でベタついて気持ち悪い。枕カバーも洗濯物に出して、シャワーを浴びて…。ああ、面倒だな。
再びベッドに横になると、この世界の出口が睡魔のネオンサインを掲げ、隙間から心地いい重低音をこぼす。
あそこから出て、今度こそ、きちんとした現実の世界に目を覚まそう。そしてベッドの中で、今日を一日頑張るための作戦を立てて、学校へ行くんだ。いいや、もうそんな力はないや。
嫌になっちゃうな、忙しい時間割と模試と課題と、部活と友達。自律と友愛と、強い正しさを学び立派な大人になっていく。私以外の人間にはなれないのに、こんなに時間をかけて、一体何をしているんだろう。何と戦ってるんだ。本当は怠けようとか、ズルしようとか思ってない。時間さえあれば、きちんと期待に応えたい。あの子は問題ないねと言われて、膝下丈のスカートをつまんで、一礼。
勉強なんて出来なくても、優しい人になりたい。友達に、家族に優しくできる人になりたいよ。わがまま言わない、酷いこともしたくない。でも、自尊心を育ててくれたのもみんなでしょ。私だって、画面の向こう側のなにかになれるって、そう思ってる、うるさいほどの承認欲求をぶちまけて、ブルーライトに照らされた、ほのかに明るい裾をつまんで、仰々しく礼。鳴り止まない拍手と、実体のない喜び。
自分を守らなくちゃ。どこが不正解かはわからないけれど、欲求や衝動に従うことは無謀だと、自分の薄っぺらい心の声に耳を傾けることは愚かだと、誰かに教わった気がする。誰だったかな、マルクスかな。
今の願いは学校を休むこと。同じその口から語られる将来の夢なんて、信用ならない?違うね。そもそも将来の夢なんてなかった。進路希望調査を、笑われない程度に書いて、それで私のお城を築く。悲しみから私を守ってね。
目を開けると目前のスマートフォンは朝の六時を示していた。
「うそだあ」
ベッドから転げるように起き上がると、枕カバーを剥がして、そのまま呆然と立ち尽くす。今からシャワー浴びたら、髪の毛乾かしてご飯食べて、学校に着くのは朝礼の二十分前くらい。予習の課題も小テストの勉強もできない。泣きそうだ。
力なく制服に着替えると、冴えない頭でリュックサックに教科書を詰め込み部屋を出た。肩に背負うと、リュックの中で二段に重ねた教科書が崩れる感触がした。
続く
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numeroxxii · 5 years
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2019.07.14
干し芋のリスト.
年がら年中物欲を弄んでいると (弄ばれていると) 分類整理したくなってくる時もある. 欲望の棚卸しとでも言うべきか.
(2019.09.24追記) 最新版は↓
https://docs.google.com/spreadsheets/d/e/2PACX-1vRw3o9187i80TESU_IgjOSJhtEIAXqY1w2I7qKZtNSevp7hC6iK0yj2pi9-Kp7MlVXtYxBqGCrV_UcN/pubhtml?gid=0&single=true
▼数年中には入手したい枠
Chopard L.U.C XPS 1860  Ref.168583-3001 Chopard L.U.C XPS  Ref.168591-3001 (マイクロローターを使用したシンプルで良コスパなフォーマルウォッチとして, L.U.Cの三針ステンレスモデルを一つ持っておきたい. 上記は現行品からとりあえずピックアップ. 機械の仕様から言えば前者だが, 文字盤デザインは後者が好みで悩ましい.)
PEQUIGNET MANUFACTURE ROYALE SAPHIR   Ref.9010843 (元々ペキニエは文字盤の雰囲気のよさ, 機械の面白さから一つ持っておきたかったところ, 先日伊勢丹新宿で目にしたこいつは一段突き抜けた魅力があった. サファイヤクリスタル製の文字盤がうっすらと光を湛える中でビッグデイト表示部のスケルトンがアクセントとして働き, 全体として上品なクリア感を生んでいる. 卑しくなりすぎていないスケルトンモデルと言うべきか.)
ARNOLD & SON ROYAL COLLECTION / Eight-Day Royal Navy   Ref.1EDAS.U01A.D136A (『波彫りの文字盤』『近年流行の灰色系の金属で組み立てられた手巻きムーブメントをシースルーバックでじっくり見せてくれる』を実現してくれるモデルを捜索した結果行き着いた. 非常に美しいが, 特にケースや針はポリッシュ仕上げで本当に光を反射しまくるので結果として些細なチリやホコリの付着すら目立ってしまうのは気になる. なおリューズは良い意味でゆったりとしており巻き上げの感触が心地よい. 明らかにマニア向けの少量生産高級品でありながら, OHは国内でシチズンがわりと安価にやってくれる (コールセンターで確認したが価格は忘れた......) のも魅力的.)
ROLEX GMT-MASTER II   Ref.116710BLNR (完全に買い時を逃したやつ. 並行で130万円台の頃に無理して買っておけばよかった. 結果的にはあれですら安かったということになる. バブル崩壊を待っているが, 今のスポロレに起きているのはバブルというよりも多分世界経済全体の緩やかな成長による余剰資金の流入なので当面はこのままの傾向だろうし, 市場価格の下落が起きるときは自分自身の家計も無傷ではいられないと思う. ちなみに新作の126710BLNRではないのはあえて. 新しい機械は魅力的だがジュビリーブレスは外観的に気が引ける.) (余談だが腕時計のモデル名, なんちゃらマスターが多すぎやしないか. 数十年来の伝統とはいえネーミングセンスが幼稚園~小学校男児向けバトル物コンテンツの水準である. その年頃の気持ちを失っていないおっさん向けおもちゃだからといえばそうかも.)
▼数年中には何か入手したいが, 特定のモデルというよりもブランドやラインそのものへの欲望を漠然と弄んでる枠
Grand Seiko (十分に作り込まれた外装目当て. これ以上の高価格化が進む前に程々のところで確保しておきたい. 出来れば金属ブレスレットでないやつ.)
ORIS (普段使いの一品として. こちらもブランド戦略の見直しが進んでいるので高価格化の進む前に. DIVERS 65の三針モデルが候補だが, 先日のHODINKEE限定モデルで採用された手巻きムーブメントをぜひ通常ラインナップにも水平展開してほしいところ. とはいえ現行品はいずれも革ベルトだといかにもヴィンテージ感あって超絶カッコいいのに三連ブレスになった途端......な雰囲気なので悩ましい. 梅雨~夏季のことを考慮すると純正の金属ブレス付きはマストなんだが.) (なおBig Crown Bronze Pointer Dateも一時期検討した. ブロンズケースに黒板を思わせるグリーンカラーのダイヤルに惹かれたが, 実物は針がどうも安っぽくて見送りとなった. 価格帯を考えればやむなしだが.)
NOMOS (これも典型的にブランドへの欲望先行型. 素晴らしいブランドと思うものの着けたいモデルがなかなか見当たらない. Zurich World Timerが文字盤デザインにおいても機能面においても完璧に思えて一時期検討したが, 約70万円という価格設定のわりにタイムゾーン変更のプッシュボタンの操作感がガチ, ガチッとした硬さでコレジャナイとなり見送り.)
Girard-Perregaux (数ヶ月スパンで欲しくなっては興味を無くすことを繰り返している. 現行Laureatoの購入を検討した時期もあったが......Ref.49xxx系のクラシカルなデザインのクロノグラフは一本押さえておきたい.)
Sinn (まあ一本欲しいよねと. 103ラインの全体としては無骨な作りでありながらヴィンテージ感ある曲面ガラス周りに光が溜まってぐっと艶めかしい雰囲気を湛えるところはいかにも魅力的. ただ自分自身は外装厨の中でも特にケースの仕上げ・磨きの美しさ厨なのでツールウォッチの実用一辺倒な仕上がりにはいまいち惹かれないところもあるんだな, というのが最近DAMASKO買った感想です. 曲面ガラスのヴィンテージ感を愉しむだけならBell & Rossの三針モデルでもよい気はする.)
STOWA (明らかにaffordableなポジションでありながら国内代理店問題があるためなかなか手を出しにくいブランド. ANTEAのwindup watch shop限定モデルを買っておけばよかったと後悔中. PRODIVERも一見して明らかに異形と映るチタン製のケースデザインとポップなベゼル・ダイヤルデザインの組み合わせには唯一無二の印象があって惹かれるが, 現行はラバーベルトモデルしか無い模様. 金属ブレスモデルを探しているがダイバーズウォッチであるためか中古良品にはなかなか巡り会えない.)
▼漠然と欲望を弄ぶだけで結局買わなさそうな枠
JAEGER LE COULTE REVERSO (モデルが多すぎてわけわかしまづ.)
PANERAI RADIOMIR BLACK SEAL 8 DAYS - 45MM   Ref.PAM00609 PANERAI RADIOMIR - 42MM   Ref.PAM00574 (こちらもモデルが多すぎて以下略, だが以前に多少本気で検討した際に『ケースのデザイン (LUMINORのリューズガードはお気に召さないらしい) 』『スモセコの位置 (9時表示を潰さずにその右側に配置されるのはバランスを欠いて見える) 』『ケース径が大きすぎない』『手巻き』『シースルーバック』『価格』で絞り込んだ結果この二つに至った. 前者は8日巻でパネライらしいサイズ感, ラグとリューズのヴィンテージ感あるフォルムに惹かれる. 後者は3日巻とやや劣るが十分に長いし (そもそも自分の使い方からすれば3日だって巻き上げるとは思えない) , パステルカラーの革ベルトが目を引く (まあどのモデルだろうと交換すればいいのだが) . というところまで来たのだが, 街で通行人の腕に見かけたり, あるいは自ら試着してみると何か違うんですよね. ムーブメントを筆頭に細部の仕上げが相当な水準にある点に惹かれたものの, 装着すれば結局はその大ぶりな存在感で魅せるのがパネライというブランドで, 自分はそのスタイルに今のところ同意できないということか. いつかはこういう時計も愉しんで着けられるようになりたい.)
CARL F. BUCHERER MANERO FLYBACK   Ref.00.10919.08.93.01 (常に『いま3番目~4番目くらいに欲しい時計』にポジショニングしているので購入機会が永遠に来なさそう. グレー側にくすんだ緑系の色使いがスタイリッシュで美しいがそれだけに自分に似合うと思えない点もマイナスに働いている. もっともこれは時計の方になんら非のないこと.)
Zeitwinkel 273° (デカくて頑丈でそれなりにフォーマルっぽい時計が欲しいときにIWC Portuguese辺りと並んでランクインしてくる. 国内修理担当があのゼンマイワークスという点には安心感. なお273° saphir fumeのグレースケルトンダイヤルも前記のペキニエと近い魅力を感じるが, そのために通常モデル+50万円 (税抜) は看過できないかな.)
▼次に欲しいaffordable watches枠
Halios Universa (pastel blue) Halios Seaforth Bronze Halios Seaforth (Universaはパステルブルーのモデルが欲しいが, 次回バッチに回るとのことなので, 初回バッチのいずれかに申し込むかもしれない. Seaforth Bronzeは抽選漏れ. デザイン的なことだけ言えば以前に頒布されたSeaforthの黒ベゼルモデルを押さえておきたかった. ebayでもこの仕様は出品が少ない気がする.)
Lundis Bleus Essentielles   Ref.1120-01   Ref.1120-06 (正直affordableな価格帯をとっくに超過してしまっているが, 一応ここに. MiyotaからSellitaに置き換わったりなんやかんやの末に価格が当初の2倍以上ってどういうこっちゃねん. 一昨年末に買ったContemporaines Ref.1120.EU.BR (Miyota)よりも高いわ. 当初は出血価格の値付けだったとしても違和感はないし (特にエナメルダイヤルモデルは) , 昨年から増えてきた取扱店の中間利益等との兼ね合いもあることは想像できるが......まあでもMiyotaモデルならまだギリギリ許容範囲の価格なので年末にでも買いたいところ. 中の人らの取り組みを応援したいという気持ちもある.)
CASIO A700W-1A CASIO A700WMG-9AVT (明らかにチープカシオブームを受けて投入されてきたっぽい新作. 後者のモデルの肌理細かい仕上げは一昔前の携帯ラジオのボデイの質感を思い出す. 国外モデルっぽいので逆輸入待ち.)
Bulova Joseph Bulova Collection BRETON (バーゼル2019発表の新作. 発売は秋予定らしい. アールデコ調?の文字盤デザインと角型ケースに惹かれる. クリームホワイト文字盤の (多分疑似) 9連金属ブレスモデルか, サーモンピンク文字盤の革ベルトモデルが候補. 価格帯が全然わからないので, 発表後に見送りも十分ありうる.) (追記: 厳密にどのモデルがいくらかは不詳だがSellita入りで995ドル~1495ドルらしい. affordableには違いないが非常に悩ましい価格帯というか, クォーツかMiyotaの自動巻きで構わなかったよと言うべきか. 限定品なのでひとまず見送りという反応もできないし. )
▼affordable watches枠 (そのうち欲しい)
AUTODROMO Group B Series 2 Automatic - White (ケースの仕上げが期待できそう.)
UNIMATIC Modello Uno U1-EM (実物を見ようと都内各地の店舗を回っているがそのたびに店舗リニューアルだの何だので巡り会えていない. NH35A積んどいてこの価格設定はどうかと思うが (特に日本代理店の上乗せ価格) , 他に代えがたいデザインであることは間違いない. なお同モデルは現時点で完売っぽいので中古の出物を待つか, 他のモデルにするか......)
JUNGHANS Max Bill by Junghans Quartz   Ref.041 4818 00 JUNGHANS Max Bill by Junghans Hand Wind   Ref.027 3602 00 (最近また欲しくなったが防水機能が防汗程度なのでひとまず今秋以降へ見送っている. マックスビルもまたやたらにモデル数の多いラインであるが, 絞り込み要素としては『夏に着けられるスペックの時計ではないので相対的に安価な革ベルトモデルで構わない』『機械が魅力になるモデルではないしメーカーOHのつどプレキシガラスの交換必須とのことなのでクォーツモデル』『前記の条件から並行品または中古良品を4,5万円で捜索』とした. ただ悩ましいのはクォーツモデルはケース径38mmとなってしまうことで, 勿論これでも十分に小ぶりだがせっかくこういうミニマリズムの時計なら36mm以下に持っていきたい, となると手巻きの34mmモデルということになってしまう. デザインも手巻きモデルの方が懐古的なオシャレ感のある配色で魅力的.)
NEZUMI CORBEAU   Ref. CQ1.102 (このミリタリー感はたまに欲しくなるが結局買ってないのは宣材写真のマジックを強めに利かせているブランドと推測されること, 加えてブランド名がねずみ小僧由来でガクッと来てしまうことによる. ストックホルムを拠点にする設立者に言わせれば『日本のロビンフッド』らしいが, 自文化の有名キャラクターをモチーフに取られるとこれほどしょっぱく感じるとは......)
SEIKO PRESAGE SARY085 (ダイヤルの青いグラデーションが美しい. 発売時横目でスルーしておいて欲しくなった頃にはプレミア価格となっており後の祭りパターン. どうも自分は機を見るに敏でない. スポロレもそうだが, 現代の市場においては, 人気品や限定品に対しては『ちょっとでも欲望がうずいたらとりあえず買う. 後のことは未来の自分が考えるでしょ』が最適解なのだが (倫理のことは一旦脇に措く) , 種々のコストが気にかかって��かなかそう振る舞えない.)
SEIKO PROSPEX SRPC49K1 (いわゆる黒亀. 経緯はほぼ同上.)
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