#中華そば青葉
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サッポロ一番 東京中野中華そば青葉
濃厚魚介豚骨醤油味…重そうな感じでお味を表現していますが、脂っぽくはないのでサラリと食べられます。
前に一度食べたことあるかもですが、なかなかウマイです😋
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東京 中野グルメ『中華そば 青葉 中野本店』
主人と2人でお邪魔して参りました。
『あ!青葉の本店だ!ここが本店なんだよね、行ってみたい。』と主人の一声でお付き合いいたしました。
1996年10月創業された中華そばの青葉さん。
ひっきりなし客が入りますね。女性客もおひとり様もいらっしゃる。男性のおひとり様が一番多いのですね。
昼食の時間がずれていても同様です。
食券方式でカウンターしかないお店。
騒音��無く淡々と時が流れます。接客は普通に普通。良し悪し無��です。それも良いですよね!
主人も私も頼んだのは
青葉さん定番の『中華そば』です。
魚介と豚骨の濁ったスープは、ちゃんとお店の味を出されているんだなと思います。あまり豚骨が主張しないのも良いです。かつお節とさば節と煮干しが入ることで、和風に仕上がっているのも香りがします。
鶏ガラだけの醤油スープも美味しいのは美味しいですが、さすがに東京でいただく機会も多く飽きておりましたので、嬉しい味わいです。神戸は醤油豚骨が主に多いので、尚更かもしれませんし。我が家で作るスープも、鳥も加えたブレンド系が多い。そして決して匂いを出さないスープを作ったりもするので、よくわかります。その丁寧さ。
臭みを出さない丁寧な鶏ガラ豚骨スープで旨みを出して、臭みなくバランスよく仕上げてらっしゃいます。
魚介の方が強めのスープではあります。好みが分かれるかもしれませんね。
チャーシューはホロリといい感じで、ゆず胡椒(唐辛子とお店では言われている)もあとでいただけるので、加えて少し味に変化を持たせる。
具材もシンプルで麺もスープに負けない仕上がりです。
意外と淡白に食べ進むなという印象。
魚介がたべ進めていくと強い主張を感じました。
主人の好みの味ですね。
お味も価格も屋台を参考に店作りをされたとかで、場所を考えても非常に納得です。このレベルのお店が関西でどう価格であれば、人気でしょうね!
大人気の青葉さん、ぜひ本店で召し上がってみてくださいね。
料理研究家 指宿さゆり
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長久保公園 藤沢市 樹木見本園 黄葉 松林 青空
富士フィルム X-E1 XF35mmF2R WR
※近隣のモールにてランチ:幸楽苑の背脂中華そば※
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オリハルコン(古希: ὀρείχαλκος, oreikhalkos, オレイカルコス、羅: orichalcum, オリカルクム)は、古代ギリシア・ローマ世界の文献に登場する、銅系の合金と考えられる金属である。最も有名な例としてプラトンが『クリティ���ス』の中で記述した、アトランティスに存在したという幻の金属が挙げられる。古代ギリシア時代の文献でこの言葉が指す意味は多様ではあるが、真鍮や青銅などの銅系の合金を意味すると思われる状況が多く、帝政ローマ期以降は考古学的にも明確に真鍮を指す。
日本特有の「オリハルコン」という発音・呼び名は、ギリシア語の単数対格形 ὀρείχαλκον (oreichalkon) の、現代ギリシア語読みに近いが、下述する経緯から、それほど深い意味があるわけではなく、単に英語読みの「オリカルカム」を日本人が発音しやすいように加工(カをハに、語尾のカムをコンに)した結果、たまたまこういう形になっただけだと考えられる。
日本ではこの特殊な呼び名が、手塚治虫のアニメ版『海のトリトン』(1972年)辺りから使われ始め、その語呂の良さから(「武器・防具の素材となる神秘的な硬い金属」という設定と共に)様々な漫画やアニメ、日本製のゲームでも採用されて普及・定着した。orihalcon, orichalcon などと綴られることもあるが、これは「オリハルコン」が登場する日本製のゲームが国外へ輸出された際に生まれた新しい綴りである。
原��であるプラトン『クリティアス』等の翻訳においては、単数主格形 ὀρείχαλκος (oreichalkos) の古代ギリシア語読みで、「オレイカルコス」と表記されることが一般的である。
語源は、オロス(ὄρος, oros;山)のカルコス(χαλκός, khalkos;銅)。『ホメーロス風讃歌』や、ヘーシオドスの『ヘラクレスの盾』などの詩に初めて登場するが、これらの作品では真鍮(黄銅、銅と亜鉛の合金)、青銅(銅と錫の合金)、赤銅(銅と金の合金)、天然に産出する黄銅鉱(銅と鉄の混合硫化物)や、あるいは銅そのものと解釈・翻訳されている[1]。ラテン語では、オリカルクム(orichalcum)アウリカルクム(aurichalcum;金の銅)と呼ばれる。英語ではこれを英語訛りでオリカルカムと発音する。
少なくともローマ帝政期以降の文献では、アウリカルクムが「真鍮」を意味するようになったことは確実で、セステルティウスやドゥポンディウスなどの真鍮製銀貨の原料として言及されるようになる[2]。現代ギリシア語のオリハルコス(ορείχαλκος , oreichalkos)やイタリア語のオリカルコ(oricalco)は「真鍮」を意味する。
金属が希少であった時代には、金の代用として祭祀用に金に似た色に調合された黄銅が神秘的な金属として用いられていた例が多い。時代が下がって銅合金の生産量が増えてくると通貨などに使われるようになり、神秘性は薄れていった。
逆に神秘性を高めて架空の金属へと昇華したのが、プラトンの『クリティアス』による記述とそこから派生した資料に記述されているものである。これらの記述は、他の文献での記述とは隔絶した存在となっており、全く別の架空の存在とみなせる。プラトンの『クリティアス』で扱われる伝説上の幻の金属としてのオレイカルコスは、今では名前のみが伝わっている幻の金属として登場している。神秘性を持った架空の存在であるがゆえに様々な解釈と想像を生み、ファンタジー小説などの創作物に登場するに至った。
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The Apothecary Diaries Season 2 Episode 1 (Ep.25 in total) : Maomao and Maomao / 薬屋のひとりごと 第2期 第1話(通算第25話)『猫猫と毛毛(マオマオとマオマオ/Maomao to Maomao)』
男「これ本当か?」
Otoko “Kore hontoka?”
Man “Is this authentic?”
妓女(ぎじょ)「フフフ…」
Gijo “Fufufu…”
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梅梅(メイメイ)「フフフ」
Meimei “Fufufu.”
やり手婆「ヘ~ッヘッヘッヘッヘ」
Yarite-Babaa “Heehhehhehhehhe.”
白鈴(パイリン)「なぁに?おばば、この量」
Pairin “Naani? Obaba, kono ryo.”
Pairin “What is this huge pile, Granny?”
女華(ジョカ)「猫猫からの注文らしい」
Joka “Maomao-karano chumon-rashii.”
Joka “Maomao ordered it, apparently.”
白鈴「またぁ?」
Pairin “Mataa?”
Pairin “Again?”
やり手婆「いい稼ぎになりそうだ。言われた通りに届けてやってくれ」
Yarite-Babaa “Ii kasegini narisoda. Iwareta-toorini todokete yatte-kure.”
Madam “This’ll be a good business. Just deliver it like you’re told.”
右叫(ウキョウ)「わかりました」
Ukyo “Wakari-mashita.”
Ukyo “Understood.”
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壬氏「綺麗ですね」
Jinshi “Kirei-desune.”
Jinshi “They’re beautiful.”
梨花妃「部屋に飾ろうと思って」
Rifa-hi “Heyani kazaroto omotte.”
Concubine Lihua “I’m thinking of keeping some in my room.”
壬氏「お変わりないですか」
Jinshi “Okawari-nai desuka.”
Jinshi “Is everything going well?”
里樹妃「あっ、はい…」
Rīshu-hi “A, hai…”
Concubine Lishu “Y-Yes.”
壬氏「園遊会の後、子昌(シショウ)殿から侍女の増員を打診された」
Jinshi “En’yu-kaino ato, Shisho-dono-kara jijono zoin’o dashin-sareta.”
Jinshi “After the garden party, Master Shishou did ask for more ladies-in-waiting for her.”
高順(ガオシュン)「ですが、この人数は…」
Gaoshun “Desuga, kono ninzuwa…”
Gaoshun “This seems like far too many, though…”
壬氏「ああ。これでは、他の夫人たちの矜持(きょうじ)が保てないな」
JInshi “Aa. Kore-dewa, hokano fujin-tachino kyojiga tamote-naina.”
Jinshi “Yes. It’s not a good look for the other ladies.”
壬氏「ごきげんよう。楼蘭妃」
Jinshi “Gokigen-yo. Roran-hi.”
Jinshi “Greetings, Concubine Loulan.”
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鈴麗公主(リンリーひめ)「あう~あ~あう~、うい~、ウフッ…。ハハッ、う~、あ~」
Rinrī-hime “Auuu aaa auu, uii, ufu… Haha, uuu, aaa.”
玉葉(ギョクヨウ)妃「あら?何かお探し?」
Gyokuyo-hi “Ara? Nanika osagashi?”
Concubine Gyokuyou “Oh? Looking for something?”
壬氏「あぁ…いえ」
Jinshi “Aa…Ie.”
Jinshi “Oh, no.”
玉葉妃「猫猫なら医局に行ったわ」
Gyokuyo-hi “Maomao-nara ikyokuni ittawa.”
Concubine Gyokuyou “Maomao is at the clinic.”
玉葉妃「フフフ…春よねぇ…」
Gyokuyo-hi “Fufufu…Haru-yonee…”
Concubine Gyokuyou “It really is spring.”
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虞淵(グエン)(やぶ医者)「ふぅ~」
Guen(Yabu-Isha) “Fuuu.”
壬氏「何をやっている?」
Jinshi “Nani’o yatte-iru?”
Jinshi “What are you doing?”
猫猫「何をと言われましても。香油を作っております。医局を掃除していて、蒸留装置を見つけたので。先日、青薔薇(そうび)を作る際に用意した薔薇の余りです」
Maomao “Nani’o-to iware-mashitemo, koyu’o tsukutte-orimasu. Ikyoku’o soji-shite-ite, joryu-sochi’o mitsuketa-node. Senjitsu, ao-sobi’o tsukuru-saini yoi-shita sobino amari desu.”
Maomao “Why do you ask like that? I’m making scented oils. While cleaning up the clinic, I found a still. I’m using some of the blooms left over from the blue roses we grew the other day.”
壬氏「すごい匂いだな」
Jinshi “Sugoi nioi dana.”
Jinshi “The scent is really strong.”
猫猫「野生の薔薇に比べると、薄いですよ。何かご用でしょうか?」
Maomao “Yaseino sobini kuraberuto, usui desuyo. Nanika goyo-deshoka?”
Maomao “It’s still weaker than wild roses. What can I do for you?”
壬氏「これだけ香りが強いと、誰だって気になるだろう。ここでやるのは、さすがに翡翠宮ではやりにくいからか?」
Jinshi “Kore-dake kaoriga tsuyoito, dare-datte kini-naru-daro. Kokode yaru-nowa, sasugani Hisui-Kyu-dewa yari-nikui-karaka?”
Jinshi “Anyone would grow concerned, given such a strong scent. Are you making it here because you can’t do it at the Jade Pavilion?”
猫猫「それもありますが…(小声で)香油の中には子を流す作用を持つものもあります。よほど濃いものでなければ問題ないと思いますが」
Maomao “Soremo ari-masuga…(kogoede)Koyuno naka-niwa ko’o nagasu sayo’o motsu-monomo ari-masu. Yohodo koi-monode nakereba mondai-naito omoi-masuga.”
Maomao “That too, but… Some scented oils can cause miscarriages. It shouldn’t be an issue unless it’s extremely concentrated, but…”
壬氏「では、後宮内で使われている香水などは規制しなくてもいいのか?」
Jinshi “Dewa, kokyu-naide tsuka-warete-iru kosui-nadowa kisei-shinaku-temo ii-noka?”
Jinshi “So, there’s no need to restrict perfumes and things like that in the rear palace?”
猫猫「ええ。問題ないかと」
Maomao “Ee. Mondai-naikato.”
Maomao “Right. It shouldn’t be a problem.”
猫猫(やぶ医者は、人はいいが口が軽い。まだ玉葉妃の妊娠は知らせない方がいい)
Maomao (Yabu-Ishawa, hitowa iiga kuchiga karui. Mada Gyokuyo-hino ninshinwa shirase-nai-hoga ii.)
Maomao (The quack doctor is a nice guy, but can’t keep his mouth shut. He shouldn’t know about Concubine Gyokuyou’s pregnancy yet.)
壬氏「これは?」
Jinshi “Korewa?”
Jinshi “What’s this?”
猫猫「ん?酒を蒸留しています。何度も蒸留させると、濃いアルコールが取れるんです」
Maomao “N? Sake’o joryu-shite-imasu. Nandomo joryu-saseruto, koi arukōruga torerun-desu.”
Maomao “I’m distilling alcohol. By distilling repeatedly, I can create a very strong alcohol.”
壬氏「飲むのか?」
Jinshi “Nomu-noka?”
Jinshi “You’re going to drink this!?”
猫猫「消毒用です。小さな公主のいる翡翠宮は、できるだけ清潔にしておきたいので」
Maomao “Shodoku-yo-desu. Chiisana himeno iru Hisui-Kyuwa, dekiru-dake seiketsuni shite-okitai-node.”
Maomao “It’s for disinfecting. I want the Jade Pavilion to be as clean as possible, since we have a small princess there.”
壬氏「そんなことができるのか」
Jinshi “Sonna kotoga dekiru-noka.”
Jinshi “You can do that?”
猫猫「これを布に染み込ませて、拭き掃除をしたり、使い道はいろいろあります」
Maomao “Kore’o nunoni shimi-koma-sete, fuki-soji’o shitari, tsukai-michiwa iro-iro ari-masu.”
Maomao “You soak a cloth in this, and wipe surfaces, among other things.”
壬氏「よく知っているな」
Jinshi “Yoku shitte-iruna.”
Jinshi “You’re very knowledgeable.”
猫猫「西方(さいほう)では、そう使うと」
Maomao “Saiho-dewa, so tsukau-to.”
Maomao “I heard that’s what they do in the west.”
壬氏「あぁ、確かお前の養父は…」
Jinshi “Aa, tashika omaeno yofuwa…”
Jinshi “Oh, right. Your adoptive father is…”
宦官「お荷物お持ちしました」
Kangan “Onimotsu omochi shima-shita.”
Eunuch “We brought your package.”
猫猫「うわっ!」
Maomao “Uwa!”
高順「何ですか?これは」
Gaoshun “Nan-desuka? Korewa.”
Gaoshun “What is this?”
虞淵(やぶ医者)「ああ、それは嬢ちゃんが…」
Guen(Yabu-Isha) “Aa, sorewa jochanga…”
Guen(Quack Doctor) “Ah, the little lady―”
猫猫「シャ~~~ッ!」
Maomao “Shaaaaaaa!”
虞淵(やぶ医者)「ヒィッ!?」
Guen(Yabu-Isha) “Hii!?”
猫猫「壬氏様、お茶を入れますので、椅子に座っていてください」
Maomao “Jinshi-sama, ocha’o ire-masu-node, isuni suwatte-ite kudasai.”
Maomao “Master Jinshi, I will make some tea. Please have a seat.”
壬氏「何が入ってる?」
Jinshi “Naniga haitteru?”
Jinshi “What’s inside?”
猫猫「うわっ!これは実家からの荷物で、大したものではありませんので」
Maomao “Uwa! Korewa jikka-karano nimotsude, taishita mono-dewa ari-masen-node.”
Maomao “This is a package from my family. It’s nothing, really!”
壬氏「ほう、お前の実家から?」
Jinshi “Ho, omaeno jikka-kara?”
Jinshi “Oh, from your family?”
猫猫(何てヤツだ!)
Maomao (Nante yatsuda!)
Maomao (What’s wrong with this guy!?)
猫猫「し…下着が入っていますので…」
Maomao “Shi…Shitagiga haitte-imasu-node…”
Maomao “Th-There are… undergarments inside.”
壬氏「あっ…そうか…」
Jinshi “A…Soka…”
Jinshi “Oh… I see.”
高順「ですが…男二人がかりで持って来るなんて、この下着は何製でしょうか?」
Gaoshun “Desuga…otoko futari-gakaride motte-kuru-nante, kono shitagiwa nani-sei deshoka?”
Gaoshun “But what are these undergarments made of, if they require two men to carry?”
猫猫「チッ」
Maomao “Chi.”
壬氏「はっ!」
Jinshi “Ha!”
猫猫「後宮で問題なのは、性的に無垢(むく)なことが求められ過ぎていることです。後宮に集められる女官は、生娘(きむすめ)がほとんどです。帝のお眼鏡にかなったとして、無知なために粗相があったりしたら、不憫(ふびん)でなりません。事前に学習する必要があるかと」
Maomao “Kokyude mondai-nanowa, sei-tekini mukuna kotoga motome-rare-sugite-iru-koto desu. Kokyuni atsume-rareru nyokanwa, kimusumega hotondo desu. Mikadono omeganeni kanatta-to-shite, muchina tameni sosoga attari-shitara, fubinde nari-masen. Jizenni gakushu-suru hitsuyoga aru-kato.”
Maomao “The problem with the rear palace is that the women are expected to be excessively innocent in matters of sex. Most of the ladies-in-waiting gathered here are virgins. What if the emperor finds a girl to his liking, only to have her fail to perform due to her ignorance? That’s why I thought they need to be educated beforehand.”
壬氏「だから、こんなものを用意したと?」
Jinshi “Dakara, konna mono’o yoi-shita-to?”
Jinshi “So… you had these brought in?”
猫猫(何の書物かと言えば、あれである、あれ。せっかく紅娘(ホンニャン)様にバレないよう医局に届けてもらったのに。愛読する帝のために取り寄せていたものを、少しばかり販路を増やそうと多めに頼んだのだが、間が悪かったか…。…ん?え?)
Maomao (Nanno shomotsu-kato ieba, arede aru, are. Sekkaku Hon’nyan-samani bare-nai-yo ikyokuni todokete-moratta-noni. Aidoku-suru mikadono tameni tori-yosete-ita-mono’o, sukoshi-bakari hanro’o fuyasoto oomeni tanondano-daga, maga waru-kattaka… …N? E?)
Maomao (Books, like the ones from back then. You know, then. After all the work I did to get them delivered to the clinic, out of Lady Hongniang’s sight… I used to order them for the emperor, who loves these, but I increased the order to get more business. Bad timing, though.)
高順「これは…随分綺麗に作られていますね。いい紙を使っています」
Gaoshun “Korewa…zuibun kireini tsuku-rarete-imasune. Ii kami’o tsukatte-imasu.”
Gaoshun “These books… are very well made. The paper is of high quality.”
猫猫(そこか…。実はむっつりなのかと思った)
Maomao (Sokoka… Jitsuwa muttsuri-nanokato omotta.)
Maomao (That’s what he noticed? I thought maybe he was a closet pervert.)
猫猫「こういう本は嫁入り道具にも使われますし、字が読めずとも絵だけで楽しめるので、需要がある���です」
Maomao “Ko-iu honwa yome-iri-dogu-nimo tsukaware-masushi, jiga yomezu-too e-dakede tanoshi-meru-node, juyoga arun-desu.”
Maomao “These books are sometimes used as part of a new bride’s package, and it’s popular because the pictures are enough to enjoy, even if you can’t read.”
壬氏「版画か」
Jinshi “Hanga-ka.”
Jinshi “A print.”
猫猫「木版画ではなく、金属板を使った印刷だそうです」
Maomao “Mokuhanga-dewa naku, kinzoku-ban’o tsukatta insatsu daso-desu.”
Maomao “Not woodblock prints, but ones that use metal plates.”
壬氏「それはすごいな」
Jinshi “Sorewa sugoina.”
Jinshi “That’s impressive.”
猫猫「はい。せっかくいい品ですので、より多くの方に見ていただくべきかと」
Maomao “Hai. Sekkaku ii shina desu-node, yori ookuno katani mite-itadaku-beki-kato.”
Maomao “Yes. Because it’s so good, I wanted as many people to see it as possible.”
壬氏「それとこれとは話が別だ」
Jinshi “Soreto kore-towa hanashiga betsuda.”
Jinshi “That’s a separate issue.”
高順「お気に召したならば、一冊お納めになっては?」
Gaoshun “Okini-meshita-naraba, issatsu oosameni nattewa?”
Gaoshun “If you find this to your liking, perhaps you should keep one?”
壬氏「いや…そういうわけでは断じてない!(咳払い)まぁ、今回だけは見逃してやらんでもない」
Jinshi “Iya…so-iu wake-dewa danjite nai! (Seki-barai) Maa, konkai-dakewa minogashite-yaran-demo nai.”
Jinshi “N-No! That’s definitely not it! I guess I can let you off the hook this one time.”
猫猫「いいのですか!?」
Maomao “Iino-desuka!?”
Maomao “Really?!”
壬氏「これを販売している店を教えてくれ。…はっ!だから違う!印刷技術を知りたいだけだ!」
Jinshi “Kore’o hanbai shite-iru mise’o oshiete-kure. …Ha! Dakara chigau! Insatsu-gijutsu’o shiritai dakeda!”
Jinshi “Tell me which shop sells these. …No! I just want to know about their printing techniques!”
猫猫「フフ」
Maomao “Fufu.”
壬氏「なっ…」
Jinshi “Na…”
猫猫「ええ、わかっております。店の名前ですね」
Maomao “Ee, wakatte-orimasu. Miseno namae desune.”
Maomao “Yes, of course. The shop, got it.”
壬氏「あぁ…」
Jinshi “Aa…”
高順「小猫(シャオマオ)」
Gaoshun “Shaomao.”
Gaoshun “Xiaomao.”
猫猫「何でしょうか?」
Maomao “Nan-deshoka?”
Maomao “What is it?”
高順「きわどいものについては、検閲の必要があるかと」
Gaoshun “Kiwadoi mononi tsuitewa, ken’etsuno hitsuyoga arukato.”
Gaoshun “Perhaps some of the more explicit ones need to be censored.”
猫猫「ですが、帝が今までのでは物足りないとおっしゃっていたので…」
Maomao “Desuga, mikadoga ima-madeno-dewa mono-tarinai-to osshatte-ita-node…”
Maomao “But the emperor said the previous ones weren’t exciting enough, so―”
高順「ダメです」
Gaoshun “Dame desu.”
Gaoshun “No.”
猫猫(ああ…。せっかく、やり手婆に厳選してもらったのに…)
Maomao (Aa… Sekkaku, Yarite-Babaani gensen-shite-moratta-noni…)
Maomao (Sigh… And after I asked Granny to do all that work to pick the best ones…)
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小蘭(シャオラン)「ハァ…。ああ、綺麗な花が咲くその下に、私は何を求めるのか…。フフフフ。ねぇ、一体何が埋まってると思う?」
Shaoran “Haa… Aa, kireina hanaga saku sono shitani, watashiwa nani’o motomeru-noka… Fufufufu. Nee, ittai naniga umatteru-to omou?”
Xiaolan “Oh, what is it that I seek, beneath those beautiful flowers? Hey, what do you think is buried there?”
猫猫「う~ん。馬糞(ばふん)?」
Maomao “Uuun. Bafun?”
Maomao “Huh. Manure?”
小蘭「ブフ~~~ッ!」
Shaoran “Bufuuuuuuu!”
猫猫「あ~あ、がっつくから」
Maomao “Aaaa, gattsuku-kara.”
Maomao “You ate too quickly.”
小蘭「猫猫のせいだよ!今、大流行なんだからね、この小説」
Shaoran “Maomaono sei dayo! Ima dai-ryuko nan-dakarane, kono shosetsu.”
Xiaolan “No, it’s your fault! This novel is really popular, you know!”
猫猫「小蘭って文字読めたっけ?」
Maomao “Shaorantte moji yometakke?”
Maomao “Can you read, Xiaolan?”
小蘭「読めないよ!でも読める子がみんなに読み聞かせてくれるの。早く続きを知りたいなぁ!フフフフ…」
Shaoran “Yome-naiyo! Demo yomeru koga minnani yomi-kikasete-kureruno. Hayaku tsuzuki’o shiri-tai-naa! Fufufufu…”
Xiaolan “Nope! But one of the girls who can is reading it out loud for us. I want to know the rest!”
猫猫(文字の読めない下女にまで話が伝わっているということは、相当な人気のようだ)
Maomao (Mojino yome-nai gejoni-made hanashiga tsutawatte-iruto iu-kotowa, sotona ninkino-yoda.)
Maomao (If even the illiterate servant girls know the story, the book must truly be popular.)
―――――――――――――――――――――――――――――――
猫猫「戻りました。何です?それ」
Maomao “Modori-mashita. Nan-desu? Sore.”
Maomao “I’m back. What is that?”
貴園(グイエン)「主上様が、妃��員に配られたそうよ。読み終わったら、他の者にも見せてあげるといいって」
Guien “Shujo-samaga, kisaki zen’in-ni kuba-rareta-soyo. Yomi-owattara, hokano mono-nimo misete-ageruto iitte.”
Guiyuan “The emperor handed it out to all of the concubines. He said once they’re done reading it, they should show the others, as well.”
桜花(インファ)「猫猫も読んでみる?」
Infa “Maomaomo yonde-miru?”
Yinghua “Do you want to read it too, Maomao?”
猫猫(小蘭が言ってたのと同じもののようだな…大衆小説か。上流階級ではあまり上品なものとして扱われないのに、どうしてこれを…ん?この印…この間、壬氏様に教えたものだ。小説とはいえ帝からの贈り物にふさわしい品質。それも妃全員に配られたとすれば、100は刷られているはず。恐らく壬氏様が帝に頼んだのだろう。仲介料をもらっておけばよかった…!)
Maomao (Shaoranga itteta-noto onaji monono yodana… Taishu-shosetsu-ka. Joryu-kaikyu-dewa amari johinna mono-to-shite atsuka-ware-nai-noni, doshite kore’o… N? Kono in… Kono-aida, Jinshi-samani oshieta monoda. Shosetsu-towa-ie mikado-karano okuri-mononi fusawashii hinshitsu. Soremo kisaki zen’in-ni kuba-rareta-to sureba, hyakuwa surarete-iru-hazu. Osoraku Jinshi-samaga mikadoni tanondano-daro. Chukai-ryo’o moratte-okeba yokatta…!)
Maomao (Looks like it’s the same as the one Xiaolan talked about. A popular novel. These are considered low class in high society. So I wonder why… Hmm? This stamp… It’s from the place I told Master Jinshi about the other day. It might be a novel, but it’s of a high quality, befitting a gift from the emperor. If he gave it out to all of the concubines, there must be at least one hundred copies. Master Jinshi must have asked the emperor to do it. I should have charged a commission!)
猫猫(しかしなぜだ?品がないとされる小説を、わざわざ育ちのいい妃たちに配る理由…)
Maomao (Shikashi nazeda? Hinga naito sareru shosetsu’o, waza-waza sodachino ii kisaki-tachini kubaru riyu…)
Maomao (But why? Novels are considered lowly. Why hand it out to concubines of noble birth…)
猫猫(政(まつりごと)に関係しているのだろうとは思っていたが、やはり何か企んでいたか)
Maomao (Matsuri-gotoni kankei-shite-iruno-daro-towa omotte-itaga, yahari nanika takurande-itaka.)
Maomao (I knew it had to do with politics. He really was scheming something.)
桜花「あ~ん、もう終わっちゃった!早く続きが読みた~い!」
Infa “Aaan, mo owacchatta! Hayaku tsuzukiga yomitaaai!”
Yinghua “Oh no, I finished it! I want to read the rest!”
貴園「高順様が、新しいのができたらまた配ってくださるって」
Guien “Gaoshun-samaga, atarashii-noga dekitara mata kubatte-kudasarutte.”
Guiyuan “Master Gaoshun said he’ll hand out the next one when they’re ready.”
猫猫「どうしたのですか?」
Maomao “Doshitano-desuka?”
Maomao “Is something wrong?”
愛藍(アイラン)「翡翠宮の侍女って私達だけじゃない?せっかく玉葉様からいただいても、私たちだけで読み終わるのはもったいないなと思って」
Airan “Hisui-Kyuno jijotte watashi-tachi-dakeja nai? Sekkaku Gyokuyo-sama-kara itadaitemo, watashi-tachi-dakede yomi-owaru-nowa mottai-nainato omotte.”
Ailan “Well, we’re the only ladies-in-waiting at the Jade Pavilion, right? It feels like a waste, having a gift from Lady Gyokuyou like this enjoyed by just us.”
桜花「でも、宮の外の子に渡すのはダメよ。大切に扱わないと」
Infa “Demo, miyano sotono koni watasu-nowa dameyo. Taisetsuni atsukawa-naito.”
Yinghua “But we can’t hand it out to the girls outside the pavilion. It’s too precious.”
貴園「なくされちゃうかもしれないし」
Guien “Nakusare-chau-kamo shire-naishi.”
Guiyuan “What if they lost it?”
愛藍「そうよね~」
Airan “Soyoneee.”
Ailan “You’re right.”
猫猫「フフ、この冊子本体を渡さずとも、書き写せばよろしいのではないですか?」
Maomao “Fufu, kono sasshi hontai’o watasazu-tomo, kaki-utsuseba yoroshiino-dewa nai-desuka?”
Maomao “Instead of handing out the originals, you could create copies yourself.”
愛藍「えっ?」
Airan “E?”
猫猫「挿絵などは難しいかと思いますが、愛藍様は字がお綺麗ですので、写すのは問題ないと思いますよ」
Maomao “Sashie-nadowa muzukashii-kato omoi-masuga, Airan-samawa jiga okirei-desu-node, utsusu-nowa mondai-naito omoi-masuyo.”
Maomao “Maybe the pictures are too difficult, but Lady Ailan, your penmanship is excellent. It shouldn’t be a problem for you to make copies.”
愛藍「そ…そうかな…」
Airan “So…Sokana…”
Ailan “Y-You think so?”
桜花「うわ~、そんな面倒なことやるの?」
Infa “Uwaaa, sonna mendona koto yaruno?”
Yinghua “Yikes, that sounds like a lot of work!”
愛藍「桜花、そんなこと言わない」
Airan “Infa, sonna koto iwa-nai.”
Ailan “Yinghua, don’t say that!”
猫猫(壬氏様たちの考えに沿うなら、たぶんこれが正解だろう)
Maomao (Jinshi-sama-tachino kangaeni sou-nara, tabun korega seikai-daro.)
Maomao (This is probably the correct interpretation of Master Jinshi’s idea.)
猫猫(後宮内に書物が出回れば、文字を読もうとする者たちが増える。それが流行りの大衆小説であれば、なおさら。前に壬氏様のお付きの下女をしていた時、聞かれたことがあった)
Maomao (Kokyu-naini shomotsuga demawa-reba, moji’o yomoto suru mono-tachiga fueru. Sorega hayarino taishu-shosetsu-de areba, naosara. Maeni Jinshi-samano otsukino gejo’o shite-ita-toki, kikareta kotoga atta.)
Maomao (If books became popular in the rear palace, many will want to try to learn to read, especially if the book is a popular novel. Back when I was Master Jinshi’s servant, he did ask me…)
壬氏「薬屋。女官の識字率を上げるには、どうすればいいと思う?」
Jinshi “Kusuriya. Nyokan’no shikiji-ritsu’o ageru-niwa, do-sureba iito omou?”
Jinshi “Apothecary, what do you think we can do to improve the literacy rate of the court ladies?”
猫猫(それにしても、回りくどいことをするものだな)
Maomao (Soreni-shitemo, mawari-kudoi koto’o suru-mono-dana.)
Maomao (Still, he chose a very roundabout way of doing it.)
小蘭「ねぇ、猫猫!字を教えて欲しいの!」
Shaoran “Nee, Maomao! Ji’o oshiete-hoshiino!”
Xiaolan “Hey, Maomao! Please teach me how to read and write!”
猫猫「いきなりどうした?」
Maomao “Ikinari doshita?”
Maomao “Where’d that come from?”
小蘭「いつも小説を読んでくれてた子が、何度も読み過ぎちゃって声が枯れちゃったんだ。代わりに本の写しを作ってくれたんだけど、私、字が読めないから」
Shaoran “Itsumo shosetsu’o yonde-kure-teta koga, nandomo yomi-sugi-chatte koega kare-chattanda. Kawarini hon’no utsushi’o tsukutte-kuretan-dakedo, watashi, jiga yomenai-kara.”
Xiaolan “The girl who read the novels out loud for us wore out her voice by reading too much. Instead, she made copies of the books for us, but I can’t read.”
猫猫「なら、私が読もう…」
Maomao “Nara, watashiga yomo…”
Maomao “Then I could read them to you―”
小蘭「それはダメ!せっかく時間かけて書いてくれたのに、私がそんなズルしちゃいけないよ」
Shaoran “Sorewa dame! Sekkaku jikan kakete kaite-kureta-noni, watashiga sonna zuru-shicha ike-naiyo.”
Xiaolan “No! That girl spent so much time making copies for me. I can’t cheat like that.”
猫猫(偉い)
Maomao (Erai.)
Maomao (Good girl.)
小蘭「も~急に何、何~!?」
Shaoran “Mooo kyuni nani, naniii!?”
Xiaolan “Hey, what’s this, all of a sudden?!”
猫猫「これが名前。真似して書いてみて」
Maomao “Korega namae. Mane-shite kaite-mite.”
Maomao “This is your name. Try to write it yourself.”
小蘭「わかった!む~…私の名前って結構難しかったんだね」
Shaoran “Wakatta! Muuu… Watashino namaette kekko muzukashi-kattan-dane.”
Xiaolan “Got it! I didn’t know my name was so complicated.”
猫猫「書いた方が読めるようになるけど、読み方だけ勉強する?」
Maomao “Kaita-hoga yomeru-yoni naru-kedo, yomi-kata-dake benkyo-suru?”
Maomao “Writing helps you learn to read too, but do you want to just focus on reading?”
小蘭「ううん。せっかくだから書けるようになりたい。後宮を出たら自分で仕事を探さなきゃならないし。文字を書けると便利なんでしょ?」
Shaoran “Uun. Sekkaku-dakara kakeru-yoni nari-tai. Kokyu’o detara jibunde shigoto’o sagasa-nakya nara-naishi. Moji’o kakeruto benri-nan-desho?”
Xiaolan “No, I might as well learn to write, too! Once I leave the rear palace, I have to work on my own. Being able to read and write helps, right?”
小蘭「ウフフ…何、何~」
Shaoran “Ufufu…nani, naniii.”
Xiaolan “What is this?!”
猫猫(小蘭なりに、将来のことを考えているようだ)
Maomao (Shaoran-narini, shoraino koto’o kangaete-iru-yoda.)
Maomao (Xiaolan is thinking about her future in her own way.)
猫猫「じゃあ、少し詰め込み気味でいこうか」
Maomao “Jaa, sukoshi tsume-komi-gimide ikoka.”
Maomao “Let’s go a bit quickly, then.”
小蘭「うん、ありがとう!これは何て読むの?」
Shaoran “Un, arigato! Korewa nante yomuno?”
Xiaolan “Yes, thank you! What does this say?”
猫猫「冬虫夏草(とうちゅうかそう)」
Maomao “Tochukaso.”
Maomao “Mushroom fungus.”
小蘭「じゃあ、これは?」
Shaoran “Jaa, korewa?”
Xiaolan “And this?”
猫猫「曼荼羅華(まんだらけ)」
Maomao “Mandarake.”
Maomao “Thornapple.”
小蘭「これは?」
Shaoran “Korewa?”
Xiaolan “This?”
猫猫「葛根(かっこん)」
Maomao “Kakkon.”
Maomao “Kudzu root.”
小蘭「ねぇ、それって、普段使うような言葉なの?」
Shaoran “Nee, sorette, fudan tsukau-yona kotoba-nano?”
Xiaolan “Hey, are those commonly used words?”
猫猫「まずは挨拶(あいさつ)からね」
Maomao “Mazuwa aisatsu-karane.”
Maomao “We should start with greetings.”
小蘭「そうして」
Shaoran “So-shite.”
Xiaolan “Sounds good.”
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鈴麗公主「あぅ、あぅ、あぅ、あ~う!ウフフフ…!」
Rinrī-hime “Au, au, au, aaau! Ufufufu…!”
猫猫「鈴麗公主のお散歩の許可が下りたんですか」
Maomao “Rinrī-himeno osanpono kyokaga oritan-desuka.”
Maomao “Is Princess Lingli allowed to go on walks now?”
玉葉妃「ええ。そろそろ宮内だけじゃ狭くなってきたから、お伺いしてみたの。もうあちこち走り回るんだから。猫猫、どう思う?」
Gyokuyo-hi “Ee. Soro-soro kunai-dakeja semaku-natte-kita-kara, oukagai shite-mitano. Mo achi-kochi hashiri-mawarun-dakara. Maomao, do omou?”
Concubine Gyokuyou “Yes. The pavilion has become a bit too small for her, so I asked. She really likes to run around all over the place. What do you think, Maomao?”
猫猫「確かに、公主の健康を考えると、外に出る機会を増やした方がいいと思います」
Maomao “Tashikani, himeno kenko’o kangaeruto, sotoni deru kikai’o fuyashita-hoga iito omoi-masu.”
Maomao “I agree. For the princess’s health, it would be best for her to go outside more.”
玉葉妃「護衛として宦官が二人つくけど、紅娘と一緒に猫猫もついていってくれないかしら?」
Gyokuyo-hi “Goei-to-shite kanganga futari tsuku-kedo, Hon’nyan-to isshoni Maomaomo tsuite-itte kurenai kashira?”
Concubine Gyokuyou “Two eunuchs will follow her as guards. Could you and Hongniang accompany her?”
猫猫「わかりました」
Maomao “Wakari-mashita.”
Maomao “Understood.”
猫猫(今まで帝の子は皆、幼くして亡くなっている。たかだか散歩に過保護な気もするが、それも仕方ないだろう)
Maomao (Ima-made mikadono kowa mina, osanaku-shite nakunatte-iru. Taka-daka sanponi kahogona kimo suruga, soremo shikata-nai-daro.)
Maomao (All of the emperor’s previous children have passed away very young. This seems like a bit of an overreaction for a simple walk, but I guess it’s understandable.)
玉葉妃「猫猫は花や生き物に詳しいから、散歩のときに鈴麗に教えてあげてくれる?」
Gyokuyo-hi “Maomaowa hanaya ikimononi kuwashii-kara, sanpono tokini Rinrī-ni oshiete-agete-kureru?”
Concubine Gyokuyou “Maomao, you know a lot about flowers and creatures. Can you teach Lingli while we’re outside?”
紅娘「あっ、玉葉様、それはダメです。ろくでもないものばかり教えます」
Hon’nyan “A, Gyokuyo-sama, sorewa dame-desu. Roku-demo-nai mono-bakari oshie-masu.”
Hongniang “Lady Gyokuyou, no! She’ll teach the princess all sorts of nasty things.”
玉葉妃「あら、役に立つと思うんだけど。将来どこへ嫁ぐか分からないでしょ?」
Gyokuyo-hi “Ara, yakuni tatsuto omoun-dakedo. Shorai doko’e totsugu-ka wakara-nai-desho?”
Concubine Gyokuyou “Oh? I think it’s useful. Who knows where she’ll get married off?”
猫猫(まだ幼い公主だが、あと10年もすれば、どこかへ嫁ぐ可能性が出てくる。もし他国へと渡った場合、必ずしも歓迎されるとは言い切れない)
Maomao (Mada osanai hime-daga, ato ju-nenmo sureba, dokoka’e totsugu kanoseiga dete-kuru. Moshi takoku-eto watatta baai, kanarazu-shimo kangei-sareru-towa iikire-nai.)
Maomao (The princess is still a baby, but in a decade or so, talks of marriage may arise. If she went to a foreign nation, she might not necessarily be welcome.)
鈴麗公主「あ~う~」
Rinrī-hime “Aaa uuu.”
猫猫(薬や毒の知識は、あって困るものではないと。やはり食えない妃だ)
Maomao (Kusuriya dokuno chishikiwa, atte komaru mono-dewa naito. Yahari kuenai kisakida.)
Maomao (Knowing about medicines and poisons can only help her. She really is a clever concubine.)
鈴麗公主「ウフッ、ハハハ…あぅ~」
Rinrī-hime “Ufu, hahaha…auuu.”
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猫猫(公主を見た者の反応は様々だ。それぞれ、公主に対する考え方が違う。公主もいずれ、その視線の意味がわかってくるだろう)
Maomao (Hime’o mita-monono hannowa sama-zamada. Sore-zore, himeni taisuru kangae-kataga chigau. Himemo izure, sono shisen’no imiga wakatte-kuru-daro.)
Maomao (Reactions to seeing the princess are varied. They represent the differing views towards her. Perhaps soon, she’ll learn what those eyes mean.)
鈴麗公主「あっ、あっ、あぅ~ あぅ~」
Rinrī-hime “A, a, auuu auuu.”
猫猫「それはサクラソウですね」
Maomao “Sorewa sakuraso desune.”
Maomao “That’s a primrose.”
鈴麗公主「あぅぁ~、あぅ~」
Rinrī-hime “Auaaa, auuu.”
鈴麗公主「あ~!ウ~フフッ!」
Rinrī-hime “Aaa! Uuufufu!”
紅娘「あっ、公主様!公主様!公主様、いけません!」
Hon’nyan “A, Hime-sama! Hime-sama! Hime-sama, ike-masen!”
Hongniang “Oh, Princess! Princess! Princess! You mustn’t!”
猫猫「見てまいります」(…子猫?)
Maomao “Mite-mairi-masu.” (…Koneko?)
Maomao “I’ll go take a look.” (A kitten?)
猫猫「ふっ、んっ、うっ……あっ!」
Maomao “Fu, n, u……A!”
鈴麗公主「あっ、なう~!みゃうみゃう!」
Rinrī-hime “A, nauuu! Myau-myau!”
紅娘「公主様!」
Hon’nyan “Hime-sama!”
Hongniang “Princess!”
鈴麗公主「みゃう!」
Rinrī-hime “Myau!”
猫猫(捕まえよと…仕方ない)
Maomao (Tsukamaeyo-to… Shikata-nai.)
Maomao (I have to catch it? Oh, well.)
猫猫「うわっ!あっ!」
Maomao “Uwa! A!”
紅娘・鈴麗公主「あっ」
Hon’nyan, Rinrī “A.”
子翠(シスイ)「見つけた!」
Shisui “Mitsuketa!”
Shisui “Found you!”
猫猫「がはっ。あ、あ、あ…」
Maomao “Gaha. A, a, a…”
子翠「これ、いるの~?」
Shisui “Kore, irunooo?”
Shisui “You want this?”
猫猫「えっ」
Maomao “E.”
子翠「フフフッ。…あれ?捕まえようとしているふうに見えたけど、違った?」
Shisui “Fufufu. …Are? Tsukamae-yoto shite-iru-funi mieta-kedo, chigatta?”
Shisui “Oh, I thought you were tying to catch it. Was I wrong?”
猫猫「あっ…ありがとうございます」
Maomao “A…Arigato gozai-masu.”
Maomao “Thank you.”
子翠「はい。この子、お腹すいてるのかも。後は任せるね。じゃあ!」
Shisui “Hai. Kono ko, onaka suiteruno-kamo. Atowa makaserune. Jaa!”
Shisui “Here. It might be hungry. I’ll leave it to you! See ya!”
紅娘「猫猫、それって…」
Hon’nyan “Maomao, sorette…”
Hongniang “Maomao, is that…”
猫猫「ええ、猫です」
Maomao “Ee, neko desu.”
Maomao “Yes, a cat.”
鈴麗公主「みゃうみゃう~」
Rinrī-hime “Myau-myauuu.”
猫猫「汚れていますし、公主様が触れるのは控えた方がいいかと」
Maomao “Yogorete-imasushi, hime-samaga fureru-nowa hikaeta-hoga iikato.”
Maomao “It’s dirty. The princess shouldn’t touch it for now.”
鈴麗公主「みゃう…」
Rinrī-hime “Myau…”
紅娘「そ、そうよね」
Hon’nyan “So, soyone.”
Hongniang “R-Right…”
紅娘「とりあえず保護しましょうか。上に話は通しておくから」
Hon’nyan “Toriaezu hogo shimashoka. Ueni hanashiwa tooshite-oku-kara.”
Hongniang “Let’s keep it safe for the time being. I’ll let management know.”
猫猫「はい」
Maomao “Hai.”
Maomao “Yes.”
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虞淵(やぶ医者)「おや珍しい。子猫じゃないか」
Guen(Yabu-Isha) “Oya mezurashii. Konekoja naika.”
Guen(Quack Doctor) “Oh, how rare. A kitten.”
猫猫「拾いました」
Maomao “Hiroi-mashita.”
Maomao “I found it.”
虞淵(やぶ医者)「かわいそうに。震えているね。ちょうどお湯が沸いたところなんだ。ちょっと待ってておくれ」
Guen(Yabu-Isha) “Kawaisoni. Furuete-irune. Chodo oyuga waita-tokoro nanda. Chotto mattete-okure.”
Guen(Quack Doctor) “How sad. It’s trembling. I just boiled some water. Hold on a moment.”
猫猫(しかし、おかしなことだ。後宮には愛玩動物の類いはほとんどいない。動物を飼うには許可が必要で、犬猫の場合、去勢も必要である。一体どこで生まれた子猫なのか)
Maomao (Shikashi, okashina kotoda. Kokyu-niwa aigan-dobutsuno taguiwa hotondo inai. Dobutsu’o kau-niwa kyokaga hitsuyode, inu-nekono baai, kyoseimo hitsuyode aru. Ittai dokode umareta koneko nanoka.)
Maomao (This is strange, though. There are almost no pets in the rear palace. Keeping an animal requires a permit, and cats and dogs need to be castrated. Where was this kitten born?)
虞淵(やぶ医者)「こうやって布で巻いたとっくりに湯を入れて、置いてやるといいんだよ」
Guen(Yabu-Isha) “Ko-yatte nunode maita tokkurini yu’o irete, oite-yaruto iin-dayo.”
Guen(Quack Doctor) “Wrap a bottle of hot water with cloth, and put it next to it.”
猫猫「お詳しいようで」
Maomao “Okuwashii-yode.”
Maomao “You seem to be familiar with this.”
虞淵(やぶ医者)「昔、拾ったことがあってねぇ。かわいい三毛だったよ」
Guen(Yabu-Isha) “Mukashi, hirotta-kotoga atte-nee. Kawaii mike dattayo.”
Guen(Quack Doctor) “I found a cat before, too. It was a very cute calico.”
猫猫「へぇ。…だいぶ痩せていますね。家畜の乳はありませんか?」
Maomao “Hee. …Daibu yasete-imasune. Kachikuno chichiwa ari-masenka?”
Maomao “I see. It’s very skinny. Do we have any livestock milk?”
虞淵(やぶ医者)「ああ、食堂で貰ってこようか」
Guen(Yabu-Isha) “Aa, shokudode moratte-koyoka.”
Guen(Quack Doctor) “Sure, I’ll go ask the kitchen.”
猫猫「あと、家畜の腸も」
Maomao “Ato, kachikuno chomo.”
Maomao “Also, a livestock intestine.”
虞淵(やぶ医者)「ちょっ、腸!?」
Guen(Yabu-Isha) “Cho, Cho!?”
Guen(Quack Doctor) “I-Intestine?!”
猫猫「親猫の��首の代わりにしようかと。何度か、食事に腸詰めが出たので、厨房になら…」
Maomao “Oya-nekono chikubino kawarini shiyokato. Nandoka, shokujini chozumega deta-node, chuboni-nara…”
Maomao “I was thinking of using it as a replacement for its mother’s teat. We had sausages a few times, perhaps there’s some in the kitchen…”
虞淵(やぶ医者)「わかったよ。聞いてみるね」
Guen(Yabu-Isha) “Wakattayo. Kiite-mirune.”
Guen(Quack Doctor) “Sure, I’ll go ask.”
猫猫(さて、できるなら湯に浸けたかったが、この状態では体力が持たない。仕方ないので、汚れた体は手拭いで拭き、ノミを油につけて殺していく)
Maomao (Sate, dekiru-nara yuni tsuke-takattaga, kono jotai-dewa tairyokuga mota-nai. Shikata-nai-node, yogoreta karadawa tenuguide fuki, nomi’o aburani tsukete koroshite-iku.)
Maomao (It would have been best to bathe it in warm water, but in its current state, it won’t survive. Instead, I’ll have to wipe off the dirt with a cloth, and kill any fleas with oil.”
虞淵(やぶ医者)「お嬢ちゃん、ヤギの乳ならあったよ!腸ももらえた」
Guen(Yabu-Isha) “Ojochan, yagino chichi-nara attayo! Chomo moraeta.”
Guen(Quack Doctor) “Little lady, I found some goat milk! And some intestine, too.”
猫猫「ありがとうございます」
Maomao “Arigato gozai-masu.”
Maomao “Thank you.”
虞淵(やぶ医者)「フッ、ヘッヘッヘ~」
Guen(Yabu-Isha) “Fu, hehhehheee.”
虞淵(やぶ医者)「かわいいねぇ、かわいいねぇ」
Guen(Yabu-Isha) “Kawaii-nee, kawaii-nee.”
Guen(Quack Doctor) “So cute. So cute!”
―――――――――――――――――――――――――――――――
猫猫(その夜、翡翠宮に帝が来た)
Maomao (Sono yoru, Hisui-Kyuni mikadoga kita.)
Maomao (That night, the emperor visited the Jade Pavilion.)
皇帝「子猫を飼うことにした」
Kotei “Koneko’o kau-kotoni shita.”
Emperor “We’ve decided to keep the kitten.”
鈴麗公主「みゃ~う!」
Rinrī-hime “Myaaau!”
皇帝「引き続き、世話を頼む」
Kotei “Hiki-tsuzuki, sewa’o tanomu.”
Emperor “Do continue to take care of it.”
猫猫(帝も大概、親ばかである)
Maomao (Mikadomo taigai, oya-bakade aru.)
Maomao (The emperor can be a doting parent, too.)
皇帝「猫猫が子猫の世話とは、名前の通りぴったりだろう」
Kotei “Maomaoga konekono sewa-towa, namaeno toori pittari-daro.”
Emperor “Maomao, taking care of a kitten. It suits your name, too.”
玉葉妃「ウフフ…」
Gyokuyo-hi “Ufufu…”
猫猫「アハハ…」
Maomao “Ahaha…”
猫猫(子猫に体力がついてきたところで、石鹸豆をつぶした洗剤で体を洗った)
Maomao (Konekoni tairyokuga tsuite-kita-tokorode, sekken-mame’o tsubushita senzaide karada’o aratta.)
Maomao (When the kitten grew healthier, I washed it with a detergent made of crushed soap beans.)
猫猫「お~、湯が灰色に…」
Maomao “Ooo, yuga hai-ironi…”
Maomao “Wow, the water went grey.”
猫猫(しばらく乳を与えていたが、元気になってくると、ほぐした鶏肉も食べられるようになった。砂を入れた木箱を置いてやると、排泄(はいせつ)も自らするようになった)
Maomao (Shibaraku chichi’o ataete-itaga, genkini natte-kuruto, hogushita tori-nikumo tabe-rareru-yoni natta. Suna’o ireta kibako’o oite-yaruto, haisetsumo mizukara suru-yoni natta.)
Maomao (I fed it milk for a while, but as it improved, it started to be able to eat shredded chicken. When we put down a box filled with sand, it relieved itself on its own.)
猫猫「公主を引っかいたりしたら大変だ」
Maomao “Hime’o hikkai-tari-shitara taihenda.”
Maomao “We can’t have you scratching the princess.”
壬氏「子育ては順調か?」
Jinshi “Kosodatewa juncho-ka?”
Jinshi “How goes the child-raising?”
猫猫「そろそろ公主に見せても問題ないかと思います」
Maomao “Soro-soro himeni misetemo mondai-naikato omoi-masu.”
Maomao “I think she’s ready to be presented to the princess.”
壬氏「そうか」
Jinshi “Soka.”
Jinshi “Good.”
虞淵(やぶ医者)「小魚ですか?そのままでは少し硬いので、茹でましょうか」
Guen(Yabu-Isha) “Kozakana desuka? Sono-mama-dewa sukoshi katai-node, yude-mashoka.”
Guen(Quack Doctor) “Small fish? They might be a bit tough as-is. Shall I boil them?”
高順「そ、そうですよね」
Gaoshun “So, So-desu-yone.”
Gaoshun “O-Of course.”
壬氏「雌か」
Jinshi “Mesu-ka.”
Jinshi “She’s female.”
猫猫「はい。去勢する必要がなくてよかっ…はっ!申し訳ありません」
Maomao “Hai. Kyosei-suru hitsuyoga nakute yokatt… Ha! Moshi-wake ari-masen.”
Maomao “Yes. I’m glad we don’t have to castrate―My apologies.”
壬氏「いや、気を使う必要はない」
Jinshi “Iya, ki’o tsukau hitsuyowa nai.”
Jinshi “No, don’t worry about it.”
猫猫「お詫びに何か茶菓子でも…ハハ…」
Maomao “Owabini nanika chagashi-demo…haha…”
Maomao “Let me get you a snack as an apology…”
猫猫(さすがにこれを出すのはな…)
Maomao (Sasugani kore’o dasu-nowa-na…)
Maomao (Can’t put these out, I guess.)
壬氏「お前もするか?」
Jinshi “Omaemo suruka?”
Jinshi “You want to try?”
猫猫「あまり猫は好きではありません」
Maomao “Amari nekowa suki-dewa ari-masen.”
Maomao “I don’t actually like cats.”
壬氏「その名前でか?」
Jinshi “Sono namae-deka?”
Jinshi “With your name?”
猫猫「よく言われます。壬氏様こそ、猫が好きそうですね」
Maomao “Yoku iware-masu. Jinshi-sama-koso, nekoga sukiso-desune.”
Maomao “I get that a lot. Master Jinshi, you seem to like cats.”
壬氏「うん…あの二人ほどではない。具体的にどこがいいのかわからない」
Jinshi “Un… Ano futari-hodo-dewa nai. Gutai-tekini dokoga ii-noka wakara-nai.”
Jinshi “Not as much as those two. I don’t really understand the appeal.”
猫猫「私もそうですね。でも、猫好きによると、何を考えているのかわからないところがいいようで」
Maomao “Watashimo so-desune. Demo, neko-zukini yoruto, nani’o kangaete-iru-noka wakara-nai tokoroga ii-yode.”
Maomao “I agree. However, according to cat lovers, the fact that you can’t tell what they’re thinking is part of the appeal.”
壬氏「ほう」
Jinshi “Ho.”
Jinshi “Oh.”
猫猫「見ていると飽きず、目が離せなくなり、そのうちに触りたくなるとか」
Maomao “Mite-iruto akizu, mega hanase-naku-nari, sono-uchini sawari-taku-naru-toka.”
Maomao “They’re fun to watch. You can’t keep your eyes off of them. After a while, you start to want to touch them.”
壬氏「うむ」
Jinshi “Umu.”
Jinshi “Hmm.”
猫猫「普段はそっけないくせに、餌を与える時だけ愛想が良くなるのが腹立たしいですが」
Maomao “Fudanwa sokke-nai kuseni, esa’o ataeru-toki-dake aisoga yoku-naru-noga hara-datashii-desuga.”
Maomao “They usually behave coldly, but suddenly become friendly when you feed them, which is annoying.”
壬氏「あ、あぁ…」
Jinshi “A, aa…”
Jinshi “R-Right…”
猫猫「そこまで来ると、もう諦めてしまうらしいですね」
Maomao “Soko-made kuruto, mo akiramete-shimau-rashii-desune.”
Maomao “At that point, they say you just kind of give up.”
猫猫(肉球ぷにぷにしたり、��吻したり、不衛生だと思うんだが)
Maomao (Nikukyu puni-puni-shitari, seppun-shitari, fueisei-dato omoun-daga.)
Maomao (Poking at their paws, kissing them… it all seems very unsanitary.)
猫猫(うわ…)「どうしたんですか、壬氏様」
Maomao (Uwa…) “Doshitan-desuka, Jinshi-sama.”
Maomao “What’s wrong, Master Jinshi?”
壬氏「ハァ…。わからなくもない気がしてきた」
Jinshi “Haa… Wakara-nakumo-nai kiga shite-kita.”
Jinshi “I’m starting to see it, too.”
猫猫「…そうですか」
Maomao “…So-desuka.”
Maomao “Is that so?”
語り「結局、子猫がどこから来たのかはわからず、後宮に出入りする荷車に入り込んだのだろうと結論づけられた。その後、子猫は、皇帝より『盗賊改』という大層な役割が与えられた。要するに医局の備蓄を荒らすネズミを退治するのである」
Katari “Kekkyoku, konekoga doko-kara kitanokawa wakarazu, kokyuni deiri-suru nigurumani hairi-kondano-daroto ketsuron-zuke-rareta. Sonogo, konekowa, kotei-yori ‘Tozoku-Aratame’-to-iu taisona yakuwariga atae-rareta. Yo-suruni ikyokuno bichiku’o arasu nezumi’o taiji-suru-node aru.”
Narration “They never figured out where the kitten came from, so they assumed she must have snuck in with a luggage cart. Later, the kitten… was bestowed the title of ‘Admonisher of Thieves’ by the emperor. In other words, she was tasked with chasing down rats threatening the clinic’s reserves.”
猫猫(しかし…名前が毛毛(マオマオ)になったことだけは、解せないな…)
Maomao (Shikashi… Namaega Maomaoni natta-koto-dakewa, gesenaina…)
Maomao (But… I’ll never understand why they decided to name her Maomao.)
―――――――――――――――――――――――――――――――
愛藍「さぁ、手早く片付けましょう」
Airan “Saa, tebayaku katazuke-masho.”
Ailan “Let’s get this cleaned up fast.”
桜花「そうね。もうすぐキャラバンが来るから」
Infa “Sone. Mosugu kyarabanga kuru-kara.”
Yinghua “Yes. The caravan is coming soon.”
猫猫「キャラバン?」
Maomao “Kyaraban?”
Maomao “Caravan…?”
(Continue to Episode 2/Ep.26)
#apothecary english#apothecary romaji#the apothecary diaries#apothecary diaries#learning japanese#japanese#薬屋のひとりごと#薬屋のひとりごと 英語#薬屋 英語 学習#japan#KNH#KNH season2#script
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無題
平穏よりも胸のときめきをいちばんにしたら世界のぶあつい皮膚が一枚めくれたかのようになにもかもが歌い踊りかがやきはじめたのをいまでも覚えている。わたしは親が厳しくて外泊できないけれど、そのあいだに同級生の子たちはうつくしい島の海に反射する満月をみて、だれかと夜通しぴたりとからだをあわせて内緒話をするような、今にもぷつりと切れそうな糸のように細くて鋭い若さを世界の夢に浸らせている。感性を野放しにして、こどものころの感動をひとつずつ取り戻す時間がわたしにも必要だった。けれど思いどおりにいかないこともある、それも定めとおもって歯をぎゅっとくいしばる。わたしには必要だった。路上、白い廊下みたいに澄んだ朝霧をかんじる時間。薄いトップス。ズレた口紅。酔った勢いで入れ墨を彫ってしまう危うさ、煙ったクラブでなにもかんがえずに踊って、好きな男と寝て一限目をサボるとか、夜の街頭を走り抜け、くだらないことに時間とお金を費やすこと。「それだけじゃない、夜に遊ばなくても昼に釣りをしたりサッカーしたりそういう遊び方だってあるだろう。そっちのほうが幾分もまともだ」 おとうさんは夜遅くに帰ってきたわたしを叱り��け、そう言った。わたしはけしてワルにあこがれているのではなくて、ただただ綺麗なものに飽きただけだった。わたしにとって祈りや信仰はさいしょから型があってそれに当て嵌めてハイ完成みたいなかわいいお菓子作りのようなものじゃなかった。自らを成り立たせるピースを集めた上でそれを食い尽くすくらいの覚悟や貪欲さがあなたにはある?わたしにはそれが足りなかった。昔も今も自分でうつくしい歌をつくれない。うつくしいものがたりをかけない。うつくしい絵を描けない。世の中にはフォロワーが万桁いる女子高生がいて、今、何千もの美術展が開催されていて、明日、いつかオリンピックに出るであろう少年がはじめてスケボーに乗るかもしれない。わたしには何もできないかもしれないけれど、彼らの生き様はわたしをわたしたらしめる微かなエッセンスとしてわたしに溶け込む。それを祈りという言葉で表象してはだめ?これからのことをかんがえると、ずっとどきどきする。目の前の光景が、訪れたことのない地の光が、風が、わたしを、わたしのからだを必要としてる気がする。世界中に張り巡らされた血管がわたしの心臓部にも繋がっているような心地。死ぬ5秒前ってどんな感覚なのかしらないけど、築き上げた塔が崩れてゆく感じなのかな、雪景色のような。
無題
朝起きたら腕に友達の噛み跡と身に覚えのない痣が3つくらいあった。耐え難い疲労がからだのあちこちにひっついて、入れ墨と化している。活字の海を、本をその背に背負えたらよかったのに、今のわたしを崖っぷちに引き止めているのはうつくしい言葉でもなくて、泥に塗れた重いカルマ。イヤホンの先から垂れ流れる音楽すらも風のように軽やかで自由なものではなくて、ねばねばした気持ちわるくてかなしいものに聴こえた。夏と、そのあつさと、その底知れぬ闇に街ゆくものすべてがこころのずっと奥の方で平伏している。昼過ぎにスクランブル交差点前の巨大スクリーンが薄青い空を泳いでいるようにみえたこと、街ゆく人の肌色が、シャボン玉のようにその熱を吸収して発光していたこと、ぜんぶなんか夢みたいにふわふわしているかんじがした。もうすぐでなつやすみなのに、大学入ってからそれまでもずーっと夏休みのような感じだったからあまりどきどきしない。みずみずしくずっと光っていたい。わたしもいつかデカい人間になりたい、いつかいつかいつかという文句ばかりが増えてゆくのを横目でみて、ぜんぶカサブタを剥がすように振り解いて拭ってくれる奇跡みたいな命、日々、音をどうしても期待してしまう。どうすればいいんだろーしにてーと思いながらまたあしたも友人と夜ご飯をたべにいく約束した。それでまた家に帰って、朝起きて虚無感に苛まされて、の繰り返しを大量の課題で中和する。薄暗い中でたべるごはんとか朝早起きして化粧をすることじゃない、今はなにもない海とか草原でなにも繕わずにその自然のデカさとか愛を仰向けになって享受するのがいちばんただしいきがする。たすけてと呼ぶには大袈裟すぎるし。わたしはわたしのことをぜったい見放さない、それだけで充分いっぱいすてきでしあわせで救いだということを今じゃなくてもいい何年もかけて真実にしていく、揺るがない愛に変えていきたい。
end
泣き出しそうに張り詰めた空気に鼻を啜る。世界の彩度が落ちて、ぶあつい服を着た街ゆく人たちが皆んなちっちゃな怪獣みたいにみえる。肌寒い。外はずっと灰色、モスグリーン、レモンみたいな匂い。大きな木が揺れて、木の葉の上に横たわっていた雨の滴が霧のように3秒間くらい降った。最近は毎日毎日やることが多くて、それをこなしているあいだに1日が終わる。3日連続で化粧を落とさずに寝てしまった。多くの人が電車にのっているときに外の景色に目をやらないのと同じ感覚で、わたしも生活の外側にひろがる微かな動きに鈍くなった。ずっと特別でありたかった、1番愛されたかった、そういった思春期的な熱望とどんどん疎遠になっていく自分に日々焦ったり安堵したりしている。だけど同時に、わたしの中をまだ生きている17歳のわたしがその面影をときどき覗かせる。期待させる。突拍子もなく走ったり、ゲラゲラ笑ったりする。些細なことで泣いたり、理不尽な世界に怒っている。良くも悪くも変わっていくのなら、これからの自分に期待をしたい。アルバイト先では後輩が6人くらいできて、みんなわたしよりも仕事ができる。わたしはもともと注意をされると衝動的に泣いてしまうところがあったし、シンプルに忘れっぽかった。あまりにも器用に仕事ができないので、ある日店長とそのことについて話し合ったら意識の問題と言われた。その1、人からのアドバイスに劣っている自分を見出してはだめ。その2、素直に人からの意見を受けとる。その3、自分のためでなくだれかのために働く。この3つを約束した。夜の繁華街で50歳の男性に飲みにいきませんかと声をかけられたり、あした授業にどんな服でいくかを考えながら化粧品を見に薬局に寄り道したり、腕に点々とのこる虫刺され痕をみて、それを残した蚊のことを考える。あした、図書館で借りた本の返却期限。わたしもちっちゃな怪獣になって寒さをまるごと食べてしまいたい、寒い日の、霞んだ光やクリアな淋しさ、果実のようにぎゅうぎゅうに酸っぱい気持ちを。
slow burning
大学一年生というよりも、高校四年生というような振る舞いをしているなあ、と自分のことを客観視する。新宿の横断歩道橋から行き交う人々を眺める。つい最近まで、委員会の同期の仲の良さにムラができていて、グループとかカーストとかそういう言葉が浮上してきてしまうほど揉めそうになっていた。それでも、それぞれが居心地の良い場所にしようと歩み寄っている。こういう、諦めによる愛想ではなくて心からの気持ちに胸を打たれる。明大前の飲み屋で酔っ払って「俺みんなのこと愛してるよ」と照れ笑いする先輩に、わたしたちみんな、キモいねーなんて言って茶化した。そのあと夜の大学で騒いでいたら警備員に注意された。机の下に10円玉を落としたのを拾わないで帰る。いつまでも赦されていたい、わたし、山猫のような女の子でいたかった。すぐ隣、肌すれすれにだれかの温もりを感じて弱さを誤魔化すのではなくて弱さを共鳴しあっていたい。「東京の人は生き急いでいる」なんて言葉があるけれど、わたしは美しい光景がそこに広がっていれば必ず立ち止まる人でありたい。仕事に遅れそう、とか、終電が、とかじゃない、好きな人たちのためだけに忙しくありたい。恋人は待ち合わせをするとき、「どこでおちあう?」と聞くのだけど、高2の頃、初めて会う日、それを「(恋に)落ち合う」と勝手に解釈して死ぬほどどきどきしたのを思い出した。それからわたしも「どこで落ちあう?」と聞くようにしている。ドア窓の形に切り取られた青い影が電車のフロアに映って、がたんごとんという音に沿ってフィルム映画みたいに小刻みにうごいていた。池袋で新疆料理をたべて、お腹を下す。スペイン語の中間試験。木曜日、ほんとうは1限に英語の授業があったんだけど、財布を忘れたいせいで交通費が若干足りなくて新宿駅から乗り換え先の電車に乗れなかった。その旨をインスタのストーリーに載せたら、一��しか喋った事ない同じクラスの男の子から「抜け出していくわ、」とだけ連絡が来て、本当にきてくれた。クラスで唯一金髪で、派手で、いつも高そうな服を着ている。ピーナッツをぼりぼり食べながら、ダーツをする。わたしが2回勝って、可哀想だったからあとの1回は負けてあげた。それからは何も無かったかのように授業では一言も喋らない。お互い、目を合わせないふりをしているような、ふしぎな距離感を保つ。渋谷で5分1000円の手相占いをしたら、鎖みたいにいくつもの線が絡まっていますね、と言われた。意外と気にしいなんじゃないですか?「そうで��ね」と答える。駄菓子屋で1000円使い切ったほうが幸せになれそうだとおもった。電車の隣の線路にカラスが一羽いた。こんなに近くでみるのははじめてだ、と思って、じーっとみつめた。黒なのに黒じゃなくて、光を受けて渋いグリーンや紫っぽくみえる羽毛に目を見張る。なんか、空はどこまでも真っ青なのに光の細部だけ色があたたかい夕方前みたい。ふわっとなにかに気付いて、じーっとそれを見つめて、そこになにかが“視える”とぜんぶ途端にスローモーションになって、焦燥感や虚しさがたちあがってくる瞬間がある。からっぽなのにぎゅうぎゅうな感じ。AirPodsをケースにしまう音が体感的に5秒間くらい耳に残ったり、自分の息遣いにどきどきしたり、すれ違う男子高校生の会話声や、鳥が羽をはためかせる様子がクリアに輪郭が保ったまま空中を転がる。ガムを買って噛みながら、心のもやもやしたなにかを同時に小さく噛み砕いてゆく。光の洪水。家に帰ってパスタをたべたあと、お風呂で下の毛をつるつるにする。夕方終わりにお風呂に入るの、とても好きだなあと思う。コンタクトレンズを外さないまま、化粧も落とさずベッドへダイブする。瞼の裏に東京タワーの赤がたましいの塊みたいにまあるく光っている、はやく何もかも諦められる年齢になりたいと思う。
無題
なんかまじでわたしが疲弊していて悲観しているのか、世界が残酷なのかわからなくなってきた。脳科学の講義を受講したあと、テキトーに混雑した休日の街をあるいていたら皆んなの脳みそが透けて浮きでてきそうで気持ち悪くなった。地球4周分の神経線維。そう、どでかい爆弾が街ゆく人々の頭蓋骨に葬られている。ニューロンが軸索を介してつながってゆく、放出と受容を繰り返してみんな手を繋ぎあってゆく。セール中でバイトの雰囲気がぴりぴりしていて、みんな資本主義の豚みたいに働いていた。うつくしくないとおもったし、私も美しくな��った。結いた髪に、ぴたっとあげられた前髪。なにを思っているのかを書くのがずっと怖かった。もしかしたら私の感じているこの欲望はとても汚らわしいもので、それゆえにだれかを傷つけてしまうかもしれない。でも、言葉にしなければすぐにわすれてしまう感情に名前をあげなくなって、水をあげなくなって、そうしたら、じぶんの脳みその溝をうめていたみずみずしい苔までもがすっかり枯れきってしまって虚構を連ねるようになった。空洞に哀しみの音だけが響き渡る。友達はいるけど、私はその友達の1番になれない。恋人みたいな人はいるけど、私はその恋人の1番にはなれない。1番っていうのはほんとうの意味での1番、2番とか3番とかがいない1番。圧倒的な2人の世界の中でのフェアで高貴な1番。有名になりたかった。文章でも外見でも写真でもなんでもいい、だれにも敵わない羽根で世界を羽ばたいてみたかった。わたしを選ばないで、そこらへんのそれっぽくかわいい女の子を選ぶかっこいい男の子たちを信じられないでいる。外国に行ったらモテるよ^_^と投げかけられた言葉について何回も考えるけど、考えるたびにかなしくなる。でもね、神様はいるとおもうの。木漏れ日の首筋に、砂丘のしずけさに、広大な空の一枚下に、その温もりと永遠が芽吹いているのをしっている。そのたびに、わたしはこの世界に愛されていて、まだ19歳で、まだ何にでもなれて、そして世界を(気持ちがあふれてしまいそうなくらい)等身大で愛しているドラゴンみたいにかわいい女の子だとまじないを唱えるようにして心を強く保つ。アスファルトに散った桜が朽ちて、吐瀉物のようにグロテスクにぬるい光を浴びている。走り抜ける!だれかの憎悪の中に、疑念の中に、見下しの中に憧憬の眼差しを覚えながら。東京で灯される光の数だけ、アフリカの広原でつややかな花が咲けばいいのに。光の重さの分だけ、銃弾が軽くなればいいのに。帰り道、ひさしぶりにパンを買って帰った。
日記
弟がiPadのタッチペンを無くしたらしくて、それを聞いた母がすぐにAmazonで検索して新しいのを買った。こういうとき、ほんとうになんか小さなことだけれど、すごく心が愛にみちる。
大学の新校舎の建物のにおいが400人もの人が集まった大教室の縁をすべっていく。扉を開けた瞬間、目と目と目がわたしの顔を捉える。湿気漂うフロアにだれかがペンを落とす音、先生のマイクが吐息までもを拾って湿った熱を加速させる。「儚いって聞いて何を思い浮かべますか?蝶?蛍?蝉?トンボ?」 教授がそう聞くと、みんなのえらぶ選択肢がちょうど均等に分かれる。講義が終わるといつもすぐに帰るイケてる男の子が蛍を選んでいて、なおさらかっこよく見えた。わたし、インスタのフォロワーが490人いるんだけど、その人数って今見てるこの人たちよりももっともっと多いのかと思うとなんか心強いような息苦しいような、不思議な気持ちになるなーとぼんやり思った。君たちはぶっちゃけ勝ち組です、という先生がキモかった。海外の大学院に行きたい。わたしはもっともっと色々な人を知るべきだし、美しい景色にであうべきだし、貪欲に学ぶべきだとおもうから。聡明になって、お金を稼いで、将来だいすきなひとたちにたらふくご飯をたべさせてあげたい。お母さんとお父さんが育ててくれた、守ってくれたこの心の真ん中にそびえる愛情のかたまりを誰かに分け与えていきたい。でも、そうとも思うけど、逆にそれをこなごなにさせてくれる危険性や若さゆえの解放にも目が眩んでしまうの。「今しかできない」ってとてもずるい言葉だなあ。
19さい
19歳とかいちばん呪われていた1年だった。まだハタチじゃないけど、もうそうさせて、と思うくらいに、1年のあいだに10年分くらいの幸せと不幸せがぎゅうぎゅう詰めに、どっちがどっちかわからなくなるくらいに入り乱れててくるしくてさみしくて悲しかった。くるしかった。わたしと同じ純度で、等しく、あいしてほしい。あいされたい。
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2024-6月号
アンビグラム作家の皆様に同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、逆さにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/Frog96
◆今月のお題は「中華」です◆
今月は参加者の皆様に「中華」のお題でアンビグラムを制作していただいております。中華といえば漢字発祥の地。現代の蒼頡たちの宴をご覧ください。今月も逆さまな作字が集まっております。
ではまずはdouse氏から。
「麻婆茄子」 回転型:douse氏
180°回転させても同じように麻婆茄子と読めるアンビグラムです。中華には「福到了」という福の字を上下逆さにひっくり返して貼るアンビグラム的な縁起物の風習がありますが 本作は麻婆茄子が無限に到来しそうな御目出度い回転字面になっています。対応解釈が最高ですね。この語句でこの文字組みが出来るのはきっとdouse氏だけでしょう。
「酢豚」 回転型:peanuts氏
世界範囲で有名な中華料理の一つです。酢豚は日本で付けられた名称で 中華料理においては広東料理の「古老肉」や上海料理の「糖醋排骨」が該当するようです。本作は作字のデザインと対応解釈が高次で両立した理想的アンビグラムです。「乍/月」部分のギミックは美しくてかっこいいです。
「酢豚」 図地反転鏡像型: いとうさとし氏
左右の鏡像図地で酢豚。作者いとうさとし氏はネガポ字(図地反転)の達人です。本作は真ん中から折りたたむとピッタリ嵌ります。まるでこの漢字がもとより嵌り合う構造を持っていたかのような自然さです。
「回鍋肉」 図地反転鏡像型:douse氏
四川料理の一つ。本作は斜め鏡像の図地反転アンビグラムです。文字の組み方がテクニカルでブリリアントカットされたような光学的な装いが抜群にカッコいいです。
「回鍋肉」 図地反転鏡像型: いとうさとし氏
上下の鏡像で図地反転になっている回鍋肉。日本語のアンビグラムは2022年に入ったころから飛躍的に進化発展した印象がありますが とくにネガポ字(図地反転)の進化は顕著で 英語圏でも作例はさほど多くないこのジャンルが日本ではたくさん作られるようになりました。それも本作の作者いとうさとし氏の尽力が大きいでしょう。
「酸辣湯」 鏡像型:螺旋氏
中国料理のスープの一つで 酸味・辛味・香味が特徴。本作は斜めの鏡文字で組まれています。斜めの鏡像型は漢字のアンビグラム制作に向いた対応だと思います。うまく作ればアンビグラムだと見破られない作字が可能で 本作も「束」部分が自然で驚きます。
「中華そば」 敷詰振動同一型:Jinanbou氏
発想が面白いです。「華」の字の中に異なる文字を幻視し抽出するその眼力には感服します。これは文字に隠された秘密のゲシュタルトを解析する行為でアンビグラム作りには欠かせないセンスです。
「青椒肉絲」 重畳型:きいろいビタ氏
ピーマンと細切りにした肉などを炒めた中華料理。本作 重畳型は同じ図形で韻を踏み 青椒肉絲と読ませるアンビグラムです。そのまま亜細亜のどこかの国で商品のロゴとして使用されているのではと思えるほど完成度が高いレタリングです。
「杏仁豆腐(⿸广フ)」 旋回型:Σ氏
中国発祥のデザート。135°回転の旋回型アンビグラムです。「腐」の字が「广」の中に片仮名の「フ」を入れた略字になっているところが凄すぎます。この略字は実際にゲバ字(アジビラ文字)などで使用例があります。柔軟な発想ができる人のアンビグラムは読みやすいですが 本作は作者Σ氏のアンビグラムが優れている理由の一端が垣間見える好例です。
「中華/北京/上海/広東/四川」 共存型(回転・鏡像):ラティエ氏
一般に四大中国料理と言われている4つの場所に お題をプラスした多面相アンビグラム。なんと5パターンの変化が起こる作字なのです。北京/上海/広東/四川は回転型で 大きく表示された中華はその鏡像になっています。 多面相漢字アンビグラムの制作はある種「挑戦」ジャンルです。多面相を作ろうとするその発想や度胸だけでも凄いですし 本作はその挑戦に成功していると思います。
「横浜中華街」 回転型:ぺんぺん草氏
東アジア最大の中華街を回転アンビグラムに。細かい説明は無用の傑作。この完璧な対応解釈をご覧ください。けしてアンビグラマビリティは高くない語句ですが冷静的確に作字されています。最高です。
「神戸」 回転型: 「長崎」 鏡像型: 「横浜」 重畳型:.38氏
日本三大中華街。それぞれ趣向を凝らした楽しい対応解釈で可読性も充分高い設計です。 これは文字数寄にはたまらない作字ですね。そのまま都市の紋章に使用してほしいナイスデザインです。
「横浜中華街散策中隠処的拉麺店発見」 回転重畳型:超階乗氏
ブレードランナーに出てきても違和感のないサイバーパンクアンビグラムの名作。文字の各所に丼図案などが組み込まれていて そのおかげで回転重畳構造を把握しやすい親切設計です。回転重畳型とは ある図形の上に同じ図形をレイヤーで重ね、上に重ねた図形だけを規則正しく回転させて文字を形成するアンビグラムです。
「西安」 回転型:うら紙氏
陝西省の省都で、旧名は長安というのは有名でしょう。 かっちりした輪郭でありながら墨のカスレを生かしたステキなタイポグラフィですね。アンビグラマビリティの高い語句ですが図案としてきれいにまとめるには作家の力が必要で、うら紙氏はその能力に長けています。
「Qingdao/青島」 図地反転回転共存型:ヨウヘイ氏
青島(チンタオ)は中国有数の港湾都市・商工業都市・国際都市。 図地反転で漢字の隙間にアルファベットを見出そうとすると、青島は横画が多くて打ってつけの言葉なのですね。省略があっても読み取りやすい作品です。
「シャンハイ」 旋回型:つーさま!氏
上海は中国で最高位の都市である直轄市の一つ。 五面相の旋回型。「シ/ン」の点の有無のみの差をどう表現するか難しいところですが、少し角度を変えるだけで違って見えてきますね。羽様の形状とグラデーションも読みやすさに一役買っています。すばらしい作品です。
「万里の長城」 回転型:douse氏
中国にある城壁の遺跡。中国の象徴の一つでしょう。 回転中心の作り方が見事です。「の」が伸びているのも不自然に見えず、「長」の横画を切っているので「長」のバランスもよく見えます。「万/戈」の字画接続の切り替えが見事ですね。さすがの一作です。
「麺/龍」 図地反転鏡像型: いとうさとし氏
どちらも中国を象徴するものでしょう。 自然に読めすぎて言うことがないですね。図地反転にピッタリすぎる組み合わせが今回のお題によって発掘されたと言えるかも知れません。一点、「龍」の上部の突き出した部分は作者も悔しいところだと想像しますが、それを差し引いても可読性最高の傑作です。
「伝奇/でんき」 振動型:kawahar氏
中国の古典的な演劇である戯曲形式の1つ。 氏の得意な「読み漢」で一作。ぐにゃりとした書体が「ん/ム」の振動などにマッチしていますね。読み漢はひらがなしか読めない人にも漢字が読めてしまう実用的な手法ですが、適用できる漢字は少なく本作のように限られた言葉だけです。
「太極図」 図地反転回転型:lszk氏
「易」の生成論において陰陽思想と結合して宇宙の根源として重視された概念である「太極」を表した図。 中央の「極」に本家の陰陽魚太極図があしらわれています。太極図の円形を「太・図」にもあしらって統一感を出していますね。図と地が絡み合い逆転しながら文字を形成しているところが、陰と陽が互いに飲み込みあい無限に繰り返す太極の思想を表しているようです。
「造書 研究」 回転共存型:意瞑字査印氏
「造書」を90°傾けると「研究」と読める対応です。造書とは文字を造るという意味。『蒼頡、鳥獣蹏迒の跡を見て分理の相別異すべきを知り、初めて書契を造る』 そのむかし蒼頡という人が鳥獣の足跡をヒントに漢字を発明した故事からの語句選択です。なるほどアンビグラム制作とは 新文字を発明する行為とも言えますね。
「東夷/西戎」「南蛮/北狄」 回転共存型:兼吉共心堂氏
四つまとめて「四夷」、古代中国で中華に対して四方に居住していた異民族に対する総称。 筆文字の効果を生かした表現がすばらしいです。「夷/西」「虫/北」ではカスレにより字画の本数を増減させ、「南亦/狄」では墨垂れで字画密度差を克服しています。真似が難しいテクニックです。
「東夷」「西戎」 重畳型: 「南蛮」「北狄」 振動型:lszk氏
「四夷」は「夷狄」あるいは「夷狄戎蛮」とも。 お誂え向きの言葉がきれいにそろっていたものですね。というのは簡単ですが読みやすく仕上げるのは難しい字形もあります。氏は知覚シフトのバランス感覚が抜群なので調整の妙もさることながらこの対応にも気付けるのでしょう。
「劉備玄徳/関羽 張飛」 回転共存型:KSK ONE 氏
「蜀漢」を建国した劉備と、劉備に仕えた関羽・張飛。三国志の��将からのチョイス。 髭文字ならではのハネなど遊びの部分を生かした作字ですね。一文字目の「劉」が読みやすくすらすらと読みを捕まえることができます。関連する名前同士でうまく対応付けできるのが運命的ですね。
「熊猫」 敷詰図地反転型:松茸氏
ジャイアントパンダのこと。 パンダの白黒は図地反転にもってこいの題材ですね。どうやって考え付くのかわからない図案が毎回驚異的で目を白黒させてしまいます。きちんと敷詰できるのか不安になりますがちゃんと隙間なく並びますので安心してください。
「伊布」 旋回型:YФU氏
「イーブイ」の漢字表記。 久方ぶりに参加していただきました。言葉のチョイスも氏らしいですね。図形の長さを読みやすいところに調整するバランス感覚は健在です。
「マオ」 交換式旋回型:ちくわああ氏
かいりきベア氏の楽曲名より。「猫」の意味もある中国語らしい言葉の響きです。 線種を変えているのでかわいらしい作字になっています。対応付く字画も分かりやすいですね。それでもうまく敷き詰めてみるのは骨が折れそうです。
「西游记」 回転型:オルドビス紀氏
16世紀の中国の白話小説、繁体字では「西遊記」です。 簡体字をうまく活用しているのですね。「遊」よりも自然に回りますし、「記」よりも「西」との相性がよく一石二鳥です。「西・记」の右下がりのラインと「游」の右上がりのラインの視覚効果が心地よく作字として最高の仕上がりだと思います。
「 不 此 君 我 / 当 今 災 偶 成 夕 已 為 / 時 日 患 因 長 渓 乗 異 / 声 爪 相 狂 嘯 山 軺 物 / 跡 牙 仍 疾 但 対 気 蓬 / 共 誰 不 成 成 明 勢 茅 / 相 敢 可 殊 嘷 月 豪 下 / 高 敵 逃 類 」 交換型:繋氏
「山月記」より。縦に読んでください。 7×4の組全体を縦横に交換するともう一方になるという超絶技巧です。「爪」(爪痕の装飾がにくいです)を基準にすると見つけやすいでしょう。じっくりご覧ください。
最後に私の作品を。
「截拳道」 交換式旋回型:igatoxin
≪友よ水になれ≫で有名なブルース・リーの武術、截拳道(ジークンドー)から。
お題 中華 のアンビグラム祭、いかがでしたでしょうか。御参加いただいた作家の皆様には深く感謝申し上げます。
さて次回のお題は「猫」です。長靴をはいた猫、シュレディンガーの猫、仕事猫、吾輩は猫である、猫男爵、猫目石、煮干し、マタタビ、夏への扉、蚤、百閒、注文の多い料理店、ハローキティ、ドラえもん、など 参加者が自由に 猫 というワードから発想 連想してアンビグラムを作ります。
締切は6/30、発行は7/8の予定です。それでは皆様 来月またお会いしましょう。
——————————–index——————————————
2023年 1月{フリー} 2月{TV} 3月{クイズ} 4月{健康} 5月{回文} 6月{本} 7月{神話} 8月{ジャングル} 9月{日本史} 10月{ヒーロー} 11月{ゲーム} 12月{時事}
2024年 1月{フリー} 2月{レトロ} 3月{うた} 4月{アニメ} 5月{遊園地} 6月{中華}
※これ以前のindexはこちら→《index:2017年~》
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横浜山手のレアな電話ボックス
前回はエリスマン邸を少しご紹介しました。今回は、その近くにあるレアな電話ボックスのご紹介がしたいです📞
この電話ボックス、六角形の灯台のような形が特徴で😊
春は上に桜が咲きますが、先日はほとんど葉桜でした。
横に通ってるのが、山手本通りです。神奈中バスも通ってます🚌
この公衆電話は、明治23年(1890)に横浜-東京間でスタートした電話業務の…
100年記念に1990年に設置されたものです。
「自働電話」と大きく書かれているのは、昔、公衆電話は自働電話と呼ばれていたからだそうです。
公衆電話自体が貴重な存在になってきている時代ですが、とくにこの公衆電話は貴重な存在に思えます。
さて。
電話ボックスの横に通る山手本通りあたりには、西洋館がいっぱいあり、開港当時は外国人の住宅街でもあったそうで。
私自身は、数年前、ここから歩いて20分くらいの唐沢というところで暮らしてました。
家から歩いて中華街や元町などに行く時に、この山手本通りを通ってました。
この電話ボックスの前もよく通ってましたし、土日になるとスケッチをする人が多く、そういう眺めにも心を癒されました。
ここの電話ボックスがあるのは、元町公園というところです。
実際に行ってみるとわかるのですが、なんだかこの辺は、ちょっと空気が違いまして…
ものすごく静寂でゆっくりとした空気が流れています。
この電話ボックスの後ろ側に前記事で書いたエリスマン邸があります。
エリスマン邸の向かい側にえの木ていがあります。
えの木ていの隣に山手234番館があります。ちょうどこの電話ボックスの向かい側です。
地図で表示するとこんな感じです。
実際の地図はこちらです。
山手234番館は、外国人向けの集合住宅だったそうです。今でいうと、アパートのような位置づけでしょうか。
そう考えると、やはりこの辺一帯は外国人が住むところだったように思えます。
実は、住んでいた時にこの辺りの歴史を調べてました。
その中で印象的なことが一つありました。
それは、この辺りの外国人の活動エリアは、「住むところ」「ショッピングや食べるところ」「働くところ」「遊ぶところ」の4つに分かれていた話です。
・住むところ:レアな電話ボックスがあるあたり
・働くところ:山下公園あたり
・ショッピングや食べるところ:元町ショッピングストリートあたり
・遊ぶところ:ハマスタ付近や関内あたり
横浜スタジアムがある場所は、昔は遊郭だったらしいので、あの辺一体は遊ぶところだったようですね。
だから、あのあたりは今でもそういう空気があるなぁと感じます。
伊勢佐木長者町とかも、なかなかな空気で、嫌いではないです。
青江美奈さんの伊勢佐木町ブルースのところですね。
おとなりの桜木町あたりにも、似たような空気の飲み屋街の野毛とかありますけれども、ちょっとまた違うのです。
たぶん、歴史が違うのですね。
さて、話を戻しますが。
外国人の住むところ以外の活動エリアは、全て坂を降りたところにあるので、仕事や遊びやショッピングなどで毎日通っていたとなると、すごいなー😲と思いますね。
だって、ものすごい坂ですよ。
わたしなんて、楽したい派なので、エスカレーターで上がってましたから笑。アメリカ山公園と元町中華街駅が直結してるところから上がってました。
エレベーターもあるので便利��す。
エスカレーターがあるところはエアコンも効いてて、途中にベンチまで置いてくれてるので、暑い時とかよく休んでましたね😊
ま、熱中症対策の一つです☀️💦
石川町は、ほんとうに面白い街でした。昔の横浜が残ってます。日本らしい昔の横浜と外国風の昔の横浜がわかる街です。
2023/04/17
19:12
カナリヤ響子
#横浜#横浜観光#横浜市#山手#西洋館#眺め#景色#beautifulview#日記#beautifulphoto#yokohama#japan#レトロ#レトロデザイン#レトロ建築#歴史#カメラ#カメラのある生活
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「人を刺したら面白いんじゃないかという妄想があった」 2023年9月、石川県白山市のホテルで呼び出した20代女性の首や胸などを自作の刃物で複数回刺して殺害したうえ、女性が持っていた現金約1万9000円を盗んだとして殺人や窃盗などの罪に問われている男(55)の裁判員裁判。 「殺したことにすっきりさっぱりとした」「罪悪感とはかりに乗せたらすっきりの方が大きいから後悔というのは無い」と話す被告の男に対し、司法はどのような判断を下すのでしょうか。 ■ホテルに呼び出した女性を自作の刃物で殺害 この裁判は2023年9月、白山市内のホテルの一室で20代女性の首や胸などを自作の刃渡り約18.8センチの刃物で複数回刺して殺害し、女性が持っていた現金約1万9000円を盗み、その後、金沢市片町で凶器の刃物をズボンの右腰に挟んで携帯したとして、白山市の無職・中村信之被告(55)が殺人や窃盗、銃刀法違反の罪に問われているものです。 11月7日、金沢地裁で開かれた初公判で、被告は上下黒いスーツに青いネクタイ、マスクと黒縁の眼鏡を着用して現れました。 被告は起訴された内容について裁判長に「いずれも間違いありませんか」と問われると「全て間違いありません」と答えました。弁護側も、起訴内容については争わない方針を示しました。 ■「逃げようとする女性を追いかけて刺した」被告が明かした犯行状況 被告本人により明かされた犯行の状況です。 ―午後11時35分ごろ、先に1人でホテルに入室し、自作の刃物(刃渡り約18.8センチ)をリュックから取り出しソファのひじ掛けの根本あたりに隠しました。被害者の20代女性(以下Aさん)をソファに座らせてから立ち上がって刃物でいきなりAさんの下腹部を2~3回刺しました。Aさんはびっくりした様子で立ち上がって悲鳴を上げながら出入口に逃げようとしました。追いかけて刺しました。背中から右脇腹もしくは背中を刺しました。Aさんは倒れました、仰向けですね。何度も刺しました、下腹部かな。馬乗りに近い状態だったと思います。その後、みぞおちから心臓のあるあたりまで、深く、2~3回刺しました。その間、口元がけいれんしていたので、まだ生きていると思いました。さらに深く刺したときに動きが無くなって死んだことを確信しました。 ■風呂場で刃物を洗った後、殺害した女性を撮影 その後、被告は風呂場で自らの返り血を流し、凶器の刃物を洗いました。この刃物は刑務所を出所後に就職した職場で作ったものでした。被告は刃物作りが趣味でこれまでに100本以上製作していたといいます。 客室を後にする前に、被告は殺害したAさんの写真を撮影しました。その理由については「はっきりわからないし不謹慎だが異常な殺人者は記念に撮っておきたいと思う。そういう気持ちがあった」と話しました。 ■「更に2~3人殺したい」金沢市の繁華街へ 翌日午前0時45分ごろ、被告はAさんが持っていた現金1万9000円を盗みホテルの利用料金を精算。その後インターネットカフェで未払いとなっていた利用料金もその金を使って支払いました。 強い高揚感に包まれ、さらに2~3人殺したいと考えた被告は、凶器の刃物を右腰に携帯したまま、直線でおよそ10キロ離れた金沢市片町へ。繁華街に向かった理由について、被告は裁判で「人が集まる所に行けば、殺せるシチュエーションに会うかもと思った」と説明しました。 そして午前7時45分ごろ、繁華街の一角にあるベンチで寝ていたところを、捜査中の警察官に発見され、刃物を所持していた銃刀法違反の疑いでその場で逮捕されました。 ■30年以上前から...被告が抱える“殺人願望” 「殺人願望」について、弁護側からの被告人質問です。 弁護人「なぜ殺害に至ったと思いますか」 被告「若い時から妄想とか幻想を現実化したいという欲望がありました」 弁護人「どんな妄想ですか」 被告「人を刺したら面白いんじゃないかという妄想です」 弁護人「そういう妄想を初めて思ったのはいつですか」 被告「二十歳前後だと思います」 さらに検察側からの質問に対し… 検察官「今も人を殺したいという気持ちはありますか」 被告「その可能性は高いです」 検察官「今後も人を殺してしまう可能性は高いですか」 被告「それは高いです」 検察官「片町でズボンのベルトあたりに凶器を刺していたのはなぜですか」 被告「また別の人を殺そうとしていたから、いつでも取り出せるようにしていました」 ■「殺したことによってすっきりさっぱり」 犯行後は「反省は無い、後悔も無い。被害者に対して、思うところは無い」と話していた被告。裁判では「殺したことによってすっきりさっぱりした。罪悪感とはかりに乗せたらすっきりの方が大きいから、後悔というのは無い」と振り返りました。 また遺族への思いを問われると「遺族の悲しみというのはこれから先も続くわけで、それを考えるとかわいそうだ」と述べました。 ■被告には「11件の前科」過去には“殺人未遂容疑”で逮捕も“傷害罪”で服役 被告には、妹の首を絞めて殺人未遂容疑で逮捕された事件や、自作した刃物の所持をしていた銃刀法違反事件など、11件の前科がありました。 47歳だった2016年11月には、パチンコ店のごみ捨て場で店員の19歳女性を出刃包丁で切りつけ大けがをさせたとして、殺人未遂などの罪に問われたものの、金沢地裁は殺意を認定せず、傷害罪を適用。被告は懲役4年6か月の判決を受け、服役しました。 この事件について検察側は「刃物で人を傷つける今回とよく似た事件だが、今回はそれを上回る悪質な事件だ」と指摘。一方、弁護側は「出所後に就職し、弁護士にあいさつに出向くなど、一度は更生を試みた」と主張しました。 ■懲役30年を求刑 検察「執拗かつ残虐な犯行 再犯のおそれも」 11日に開かれた論告求刑公判で、検察側は「殺人への願望」という理不尽な動機から女性を突然殺害したと指摘。���傷能力の高い刃物で女性に30か所以上の傷が残るほど何度も刺すなど極めて執拗かつ残虐な犯行の上、裁判では「また人を殺してしまう可能性が高い」と話すなど、再犯のおそれがあるとして懲役30年を求刑しました。 これに対し弁護側は、被告は罪を認めていて「死刑になってもいい」と話すなど罪を償う姿勢が見られ、更生の余地があるとして、懲役20年が相当だとしました。 ■「遺族がかわいそうだな」最終陳述で被告が残した言葉 最終陳述で被告が残した言葉は「被害者の遺族がかわいそうだなと思いました」。被告は裁判を通して被害者やその遺族に対して一貫して「かわいそう」と話す一方、謝罪の言葉はありませんでした。 判決は11月20日に言い渡されます。
ホテルで20代女性をめった刺しにし写真撮影 今後も殺してしまう可能性「高い」 55歳男が30年前から抱える“殺人願望”「後悔というのは無い」(MRO北陸放送) - Yahoo!ニュース
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4月23日(火)完成披露舞台挨拶付先行上映会オフィシャルレポート!
このたび、映画『碁盤斬り』の豪華キャストが勢ぞろいし、4月23日に完成披露舞台挨拶付先行上映会を開催いたしました!本作は、草彅剛さんが冤罪に貶められた浪人・柳田格之進役に挑み、時代劇を初めて手掛けることとなった『孤狼の血』の白石和彌監督との強力なタッグが実現した感動のリベンジ・エンタテイメントです。本日は、草彅剛さん、清原果耶さん、中川大志さん、奥野瑛太さん、音尾琢真さん、市村正親さん、斎藤工さん、小泉今日子さん、國村隼さんというオールスターキャストと白石和彌監督が登壇した舞台挨拶を実施しました。撮影中のエピソードや、映画の内容にちなんで《リベンジ》したいことなどについてトークが展開され、大盛り上がりの舞台挨拶となりました!
寡黙な武士、柳田格之進を演じた草彅さんは、舞台挨拶冒頭から満面の笑みを浮かべ、充実感を漂わせました。撮影以来となる共演者との再会をよろこび、「みんなのグルーヴがすごくいい!」とニッコリ。自分の持っているものすべてを出し切れたと話した草彅は「幸せな環境で映画が撮れました」と報告し、大きな拍手を浴びました。撮影現場は作品に関わるすべての人、職人のこだわりが詰まっていたとし「みなさんのおかげで(格之進を)ちゃんと演じられました。代表作になったと思います!」と役を演じ切ったと胸を張っていました。格之進の娘・お絹役の清原さんは「現場で草彅さんを見かけるたびに、“父上”という気持ちになって。格之進として佇んでいらっしゃって、とても支えられました」と感謝。父・草彅さんの背中を「追いかけられたらいいな、支えられたらいいなという思いで見つめていました。草彅さんのおかげでお絹ちゃんとしていることができたと思います」との清原さんの言葉に草彅さんは「その言葉、一生大事にします!忘れません」と返し、父娘のほっこりトークで和ませました。萬屋の亭主・萬屋源兵衛役の國村さんは「タイトルにもあるように碁盤を挟んだシーンがたくさんあります。碁がテーマでもありますが、碁のシーンを通して、格之進の性格を伝えていくという意味合いもある作品です。碁のシーンで格之進の中身が変わっていくのを感じられると思います」と笑顔でアピールしました。萬屋の手代・弥吉役の中川さんは「すごくピュアで真っ直ぐな武士の子。小さい時に源兵衛に拾ってもらい、息子のように育ててもらった青年です。映画の中で起きる事件に大きく関わるという役どころ。囲碁がベースになっていますが、とても親近感のある、身の回り��起きるような出来事を描いた作品です。弥吉のポジションは苦しいけれど、応援したくなるような弥吉になればいいなと思いながら演じました」と役作りを振り返りました。音尾さんが演じた萬屋の番頭・徳次郎はトラブルの発端となる役どころでいわばトラブルメーカー。中川さんが「あの人のせいです!」とトラブルを引き起こした音尾さんを指さすと、「トラブルを起こして申し訳ありませんでした」とお詫び。中川さんと音尾さんのトークのコンビネーションで会場を沸かせました。撮影現場で印象的だったのは座らない草彅さんの姿と明かした音尾さんは「神経が研ぎ澄まされているのでしょうか。本番に合わせてググッとフィットしていくために、研ぎ澄まさせている姿を見ていました。今日は現場と違ってかなりふわっとしています」と撮影中とイベントでの草彅さんのギャップを指摘。音尾さんのコメントに「ありがとうございます、高倉剛です」と撮影現場で座らないことで有名だった高倉健さんになぞらえ、キリッとした表情を見せ笑いを誘った草彅さんは、座らない理由について「5秒で眠くなっちゃう(笑)。みんなよく眠くならないよね。僕は夜10時には寝るけれど、座ると眠くなっちゃうんだよね」とマイペーストークを展開し、会場を笑い声でいっぱいにしました。すべてのキャストと絡みがあった草彅さんは、撮影中のエピソードを次々と披露。音尾さんについては「ずっと写真ばっかり撮っているカメラ小僧」とニヤリ。「この話でいいの?」と確認しつつ、カメラトークは止まらず、中川さんに至っては音尾さんにすすめられたカメラを購入したことも明かされました。自身のトークの順番だったにも関わらず、どんどん共演者とのエピソードを話し続ける草彅さんに時折ツッコミを入れ笑わせた音尾さんはしっかりと作品に触れる場面も。「いい役をもらいました。今年も白石監督にお歳暮を送ります」と白石監督作品常連の音尾さんならではのおなじみのフレーズで盛り上がりました。國村さんとの共演シーンを振り返ると、「春のシーンだったけれど、実はすごく寒くて。映像では綺麗に映っているけれど本当は寒いんです!」と草彅さんが撮影時の裏話を暴露。國村さんが「きっと寒かったんやろうな、って思いながら観てください」と舞台挨拶後に鑑賞予定の観客に呼びかけると、草彅さんは「僕(格之進)と國村さん(源兵衛)のラブストーリーにも注目してください!」と本作のおすすめポイントを伝えました。格之進と因縁のある武士・柴田兵庫役の斎藤さんは「ずっとかっこいい!」と大絶賛の草彅さん。「佇んでいるだけですごくクール。なんでいつもそんなにかっこいいだ、チクショー!という気持ちを込めました」と対峙シーンへの意気込みを解説し笑わせました。町の親分・長兵衛役の市村さんについては「すごく気遣ってくれる大先輩」と感謝した草彅さん。「いつも元気ですごい。役者として見習いたいので、健康法を教えてくださいと訊いたら、親が元気なので、と言われて(笑)。遺伝だからって。元も子もない!」と大先輩からのアドバイスを期待しましたが、まさかの回答があったことも明かし、笑い飛ばしていました。彦根藩の藩士・梶木左門役の奥野さんについては「ずっと途方に暮れていた」と撮影現場での様子をレポートした草彅さん。共演者全員との撮影を振り返り「僕はみんなと交流があったので!」と一緒のシーンがなく、今日が初めての顔合わせとなるキャストへの気配りで、いろいろなエピソードを公開したと説明しました。「役柄としては非常にクソ野郎です…」と小声で話した斎藤さんの役作りは「正義への考え方」だと解説。正義の反対は悪ではない。もうひとつの正義という気持ちで兵庫なりの悪を演じたとし、格之進役の草彅さんとは「最小限の動きの競技である囲碁と殺陣。静と動、2つの対峙をやらせてもらいました。どんなに熱を沸騰させた状態でいても、格之進と対峙すると水が変わるというのでしょうか。研ぎ澄まされた空間になってしまう。そういう格之進に静かに鳥肌を立てながら撮影していました」と語りました。このコメントを聞いた草彅は「かっこいい…。“静かに鳥肌を立てながら”っていうセリフもらいます!」とニヤニヤ。これまでの斎藤さんとの共演経験を踏まえ「(対峙の)集大成のようなシーンが撮れました。感謝しています」と深々とお辞儀をしました。演じた役柄について奥野さんは「格之進に常につきまとっている役。格之進が実直で、健気で、武士らしい姿を見せてくれるので、全幅の信頼をおきながら、ただただついていく。彼の背中をただただ執拗に追いかける役です」と独特の表現で分析し笑いを誘いました。草彅とは29年ぶりの共演となった小泉さんは「まだ剛くんが20代前半だった頃。少年っぽさが淡く残っていた時にテレビドラマで共演して。放送が始まって剛くんのキャラクターが人気になって、出番が増えていき、キャラクターが大きくなっていったのを覚えています」としみじみ。「当時から演じることを楽しんでいたし、すごく素敵でした。久しぶりにお芝居を一緒にしたけれど、背中が素敵で。主役としてすべてを背負って引き受けている姿に感動しました。この背中の役に立ちたいと思いながら、お庚という役を一生懸命演じました」と話す小泉さんに草彅は「キョンキョン大好きです!」と答え会場を盛り上げました。さらに草彅は17年ほど前に小泉さんからプレゼントされたTシャツにサインをしてもらったエピソードも明かしました。「和柄で、今回の作品に合っていて。撮影中の2週間、パジャマにしてました、洗わずに(笑)」と付け加え、さらなる笑いを誘いました。「春の撮影で花粉症がつらそうだった」と撮影中の草彅の様子を思い出した小泉さん。すると草彅が「かゆいし、鼻をかむと髭がとれちゃう。鼻をかむたびに(メイクの)直しが入って。それが1番大変だったかも」と撮影時の苦労を明かす場面もありました。市村さんとは「いつか一緒にミュージカルを!」という話で盛り上がったみたいで、イベントで草彅がその話を続けようとしたところで「今日は『碁盤斬り』の話をしましょう!」と市村さんが脱線を防ぐナイスなフォローを見せて会場を笑わせました。本作で時代劇に初挑戦した白石監督は「日本の映画史は時代劇とと��に発展しました」と切り出し、「スマホの寄りを撮らなくていいなど、(現代劇とは違う)発見がいろいろとありました。今後もぜひ、時代劇に挑戦したいです」と充実感を漂わせました。こだわったのは江戸時代の光源だとし、限られた光源でどれだけの表現ができるのか、かなり攻めたとも話しました。さらに「普段はフレームからはみ出るような荒々しい映画をと思っているけれど、今回は美しい映画をという思いがありました」と初時代劇への見せ方にも触れ、注目してほしいポイントです。作品にちなみ“復讐したいこと”を尋ねられた草彅さんと清原さん。草彅さんは「今日の舞台挨拶をもう1回やり直したい。リベンジしたい(笑)」と少し俯き、「テレビカメラとかいっぱい入っているのに、どこが切り取られるんだろうと急に不安になってきて…」とここまでの自由なトーク展開を苦笑い。「では、私はそのリベンジを応援します!」と気合いを見せる清原さんに草彅さんは「清原さんはちゃんとしてたよ」と優しく返答。「これだけ(キャストの)みんなが集まるのは最初で最後かもしれないのに…」としながらも「映画をたくさんの人が観てくれたらリベンジできるかも!」と、今後もイベントが開催されることを願いつつ、たくさんの鑑賞を呼びかけるというナイスなPRで大きな拍手を浴びました。最後の挨拶では本作の宣伝を務める観客に向けて、SNS投稿時の「#(ハッシュタグ)」も発表。「#碁盤斬り」もしくは「#ごばんぎり」とのこと。「漢字は難しいから、ひらがなでもいいです。ご飯じゃないよ、ごばんだよ。このフレーズ気に入っているけど、いまいちウケなくて…」としながらも、最後までしっかりと映画を宣伝し締めくくりました。
■英語タイトル“BUSHIDO(ブシドウ)”として 4月に開催されるイタリアのウディネ・ファーイースト映画祭のコンペディション部門での上映も決まっております。 さらに、フランスの配給も早々に決定しました。フランスの配給会社、ART HOUSE FILMS(アートハウス・フィルムズ)社の社長エリックさんからコメントをいただきました。 「演出も俳優陣の芝居もとてもいい。この映画は侍映画の伝統を引き継いでおり、とてもエレガントでよくできている」
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中華そば青葉濃厚魚介豚骨醤油味
青葉の東京中野本店監修
魚介+豚骨の名店企画商品。
わずかにトロみのあるスープは豚骨感あり、マイウ〜(*´∀`)
カップ麺
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題詠100首 2024
「短歌は奴隷の韻律」と喝破した小野十三郎の短歌否定論を読んだあとで、それでもここに戻ってきてしまうのは、やはりこの詩型が好きだからなのかもしれない。
五十嵐きよみさん主宰の「題詠100首」に参加しました。ありがとうございました
2024-001:言 言ひかけたそのくちびるをくちびるでふさげば夜はすみれのにほひ
2024-002:置 置く露の消ぬべきものと思へどもなほなつかしき鬢のほつれ毛
2024-003:果 白鳥のゆくへ知らずもさびしさの果てなんくにへ飛び去りぬらむ
2024-004:吸 くちづけは甘き陶酔蜜を吸ふみつばちににて飽くことのなき
2024-005:大切 大切なものこそ目にはさやかなれこの目この肩このふくらはぎ
2024-006:差 差しみづするやうにして息をつぐ逢瀬のまへの胸の高鳴り
2024-007:拭 足拭ふそのくるぶしの白さゆゑねむれぬ夜をすぐしてけりな
2024-008:すっかり もうすっかり秋なのですね江ノ電に待ち合はすれば日影のながく
2024-009:可 不可分のふたりなりけりかんづめの鰯のやうに身を寄せあつて
2024-010:携 天の川白しと言ひて仰ぎみつ手を携へて川わたるとき
2024-011:記 ツンドクをツンドラと読みまちがへてガリア戦記に雪のふりつむ
2024-012:ショック あの夏の藤の木かげをおもひいづルドルフ・ショックのあまき歌ごゑ
2024-013:屈 身を屈め砂に字を書く主イエスは赦したまふやこのふかなさけ
2024-014:外国 マラケシュへ脱出したしサフランとなつめの香る外国(とつくに)の果て
2024-015:見 あひ見てののちのおもひはすみれいろ日の出のまへのひさかたの空
2024-016:叡 あさぼらけ比叡のやまにたつ霧のふかくぞひとを思ひそめてし
2024-017:いとこ 豆好きの子の記念日につくりおくかぼちやとあづきいとこ煮にして
2024-018:窮 窮鼠にも朝は来るらし鎧戸のすきまより洩るひかりひとすぢ
2024-019:高 抱きあげて高いたかいをするたびにはじけるやうにわらひたりけり
2024-020:夢中 青春は夢中のうちにすぎさりぬめざめていまは白き秋風
2024-021:腰 腰骨の上に手をおき抱きよせる サルサのリズム 波うつ体
2024-022:シェア イヤフォンをシェアしてバッハ聴きをりぬ予定日すぎて子を待ちながら
2024-023:曳 ひかり曳くものこそなべてかなしけれ流るる星もほたるのむれも
2024-024:裏側 いかにせんうかがひしれぬものありて人のこころは月の裏側
2024-025:散 知られじな夜もすがら吹く木枯らしに散るもみぢ葉のつもる思ひを
2024-026:頁 世界史の頁を閉ぢて夢見をり講義のをはりとこの世のをはり
2024-027:おでん 二日めのおでんのやうにしみてくるやさしく気づかふあなたのことば
2024-028:辞 言霊の幸ふ国に聞き飽きる 美辞も麗句も誹謗も揶揄も
2024-029:金曜 泣きぼくろつついておこすとなりの子金曜五限睡魔のきはみ
2024-030:丈 つり革にとどく背丈となりし子の腋窩の白く夏さりにけり
2024-031:けじめ ひるよるのけじめもつかぬ薄明かりいのちの果てのけしきとぞ見る
2024-032:織 経糸も緯糸もなき鳥たちの声の織りもの聞けども飽かぬ
2024-033:制 制限字数こえてあふるるわが思ひたぎつ早瀬となりにけるかも
2024-034:感想 「感想を十四字以内で述べなさい」「あいたいときにあなたはい��い」
2024-035:台 灯台のやうに照らせよぬばたまの無明の闇におよぐこの身を
2024-036:拙 目をとぢてなにおもふらん古拙なる笑みをうかぶる半跏思惟像
2024-037:ゴジラ 清涼水ささげまつらん着ぐるみをぬいでくつろぐゴジラのひとに
2024-038:点 夕されば宵宮に灯の点されて稲穂をわたる風かぐはしき
2024-039:セブン 響きあふセブンスコードやはらかくスイスロマンドかんげんがくだん
2024-040:罪 罪深きものと知りつつやめられぬ午前零時のキッシュロレーヌ
2024-041:田畑 とり入れををへし田畑に雀らのさわぐを聞けば秋更けにけり
2024-042:耐 陣痛に耐ふるつまの手にぎりをり痛みを分かつすべあらなくに
2024-043:虫 別れきて秋の夜長をなきとほす虫の息にもなりにけるかな
2024-044:やきもち 黒い怒りもしづまるでせうやきもちにきなこまぶして頬張るならば
2024-045:桁 花ごろも衣桁にかけて待ち遠し色とりどりに咲きみつる春
2024-046:翻訳 ふさふさのしつぽを立ててあゆみ去るねこのことばの翻訳もがな
2024-047:接 おたがひの足音のみを聞いてをり話の接ぎ穂見つからぬまま
2024-048:紐 「結んでよ後ろの紐を」あらはなる背中見せつつ言ひたまひける
2024-049:コロナ かろやかに走り抜けたり太陽のコロナのやうに髪なびかせて
2024-050:倍 この仕打ち受けても七の七十倍赦しなさいと命ぜらるるや
2024-051:齢 少女らのもはや倦みたる遊具あり遊具にもまた適齢期あり
2024-052:圧力 ゆつくりと圧力かけて皺のばすアイロン台に湯気は立ちつつ
2024-053:柄 春の夢見させてください花柄のスカートのうへに膝まくらして
2024-054:朧 朧なる記憶の底にきこゆなり赤子のわれを呼ぶ祖母のこゑ
2024-055:データ データなぞ改竄するのが前提といふひとあれば美しくない国
2024-056:紋 わがうたにいまだ紋章なきことも恥ぢずこよひも豆腐が旨い
2024-057:抑 「好きといふきもちは抑へられなくて」読みかへす午後ひざしうつろに
2024-058:反対 環状線反対まはりに乗せられてはじまりしわが大阪時代
2024-059:稿 ブルックナー第八初稿で祝ひたり生誕二百周年の宵
2024-060:ユーロ ふらんすはあまりに遠し「赤と黒」原書にはがすユーロの値札
2024-061:老 生ましめしのちのよふけのしづもりに老助産師のたばこくゆらす
2024-062:嘘つき どうせならうつとりさせて狂はせる目覚ましい嘘つきなさいませ
2024-063:写 ちちははの結婚写真色あせてアルバム白く夏は来たりぬ
2024-064:素敵 はにかんでものいふときの片頬にゑくぼをきざむ笑顔が素敵
2024-065:家 家ひとつこぼちて三つ家を建つなんのふしぎもなしとはいへど
2024-066:しかし 焼き魚ほぐしつついふもしかしてわたし妊娠してゐるかしら
2024-067:許 胸許にきつつなれにしスカーフあり柩のひとの息あるごとく
2024-068:蓋 きみがため抜山蓋世のますらをも恋のとりことなりにけらしな
2024-069:ポテト ベークドポテトふたつにわればふうはりと湯気立ちのぼるバター落して
2024-070:乱 黒髪の乱れも知らずうちふして幾何証明にゆきなやむ吾子
2024-071:材料 材料はグラム単位ではかりませう恋の女神にささぐるお菓子
2024-072:没 ひそやかにゐなくなりたし没年齢しられぬままに墓標もなしに
2024-073:提 下駄ならしなつまつりよりかへりきぬゆかたの子らは金魚を提げて
2024-074:うかつ 「もうすこし一緒にゐたいな」うかつにもつぶやきしゆゑ底なしの沼
2024-075:埒 ひとり舞ふほかにすべなしもろびとの大縄跳びの埒外なれば
2024-076:第 しんしんと肺蒼きまでしみとほるかなしみふかき第二楽章
2024-077:オルガン オルガンの裏にひかへてふいご踏み風を送りし労苦を思ふ
2024-078:杯 願はくはおなじ杯よりのみほさん媚薬なりとも毒薬なりとも
2024-079:遺 「きらひなのさういふところ」といはれたり不貞寝して聞く遺愛寺の鐘
2024-080:なかば ランウェイに踏みだすやうなあひびきはのぞみとおそれ相なかばして
2024-081:蓮 さきゆきは見通さずともしろたへの酢蓮を食めばこころはなやぐ
2024-082:統一 姿見のまへでくるりとひとまはり「青で統一秋色コーデ」
2024-083:楼 春高楼の花のうたげはまぼろしか廃墟の城を照らす月かげ
2024-084:脱 管弦のとよもすホール脱けだせばしんとしづもる明きフォアイエ
2024-085:ブレーキ ブレーキのきかぬくるまかすこしづつあなたの方にかたむくこころ
2024-086:冥 冥府よりプロセルピナはもどりたり野の緑もえ春のおとづれ
2024-087:華やか 華やかに開幕ベルは鳴りしかどせりふおぼえずお化粧もまだ
2024-088:候 姸を競ふ花嫁候補に目もくれず選びたまふは桐壺の姫
2024-089:亀 わたつみの底の浄土の住みごこちいかにと問ひぬ青海亀に
2024-090:苗 十年後ジャスミンティーの再会は苗字かはりて人の子の母
2024-091:喪 青き花好みたまひしひとなれば青き旗もて喪章となしつ
2024-092:休日 窓ごしに別れを告げる新幹線休日なんてあつといふ間ね
2024-093:蜜 乳と蜜ながるるところといはれたるカナンの地いま血潮ながるる
2024-094:ニット 置きわすれられしニットのセーターに顔うづむればにほひなつかし
2024-095:祈 祈るやうに手をあはせたりめづらしき蝶見つけしと馳せきたりけり
2024-096:献 妻あての訳者の献辞見返しにあり「罪と罰」古書あがなへば
2024-097:たくさん ひとつぶのあかい木の実をかみしめるあしたまたたくさんとぶために
2024-098:格 格変化となへつつ夜ぞふけにけるロシヤ語講師の赤き唇
2024-099:注 ちらぬまま朽ち果ててゆくあぢさゐのはなのをはりにふり注ぐ雨
2024-100:思 さめやらぬ夢のほとりに置く露のかわくまもなくもの思ふころ
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dinlukeの小説
season3の後のディンさんとルークです。
「Adelphi」
時々無性に人肌が恋しくなる時がある。そういう時は理解ある友人のところまで出向くか、そこそこ規模の大きな繁華街を持つ惑星に足を運び一晩の相手を探す。でもそう言うことをしている余裕がない時もある。むしろそう言う瞬間の方が多い。
燃料補給のために訪れたアデルファイ基地で、ふと人肌が恋しくなった。
この衝動は何か月も音沙汰がなく静かにしているかと思えば、猛烈な勢いで僕を突き動かす時もある。今回の衝動はいつも以上に強烈だった。基地には沢山のパイロットや戦闘員や基地スタッフがいる。彼らの多くが僕が何者かを知っているから、もし人肌を求めて声を掛ければ、そのほとんどが断りはしないだろうが、でもどうにも気が乗らなかった。僕はもう現役のパイロットではないが、幸か不幸かそこそこ名の知れた元軍人で彼らとは力関係が不均衡だ。話しかけるだけで相手を断れない状況に追い込む可能性があったし、何より新共和国軍の軍人に手を出せばあっという間に噂が広まりかねない。それは僕だけでなく、身内、特に元老院で議員として活躍する妹に悪い影響を与えてしまうかもしれない。
挨拶をしてくる軍人たちを横目に、僕はXウィングまで足早に基地を横切っていた。この星系に人の出入りが多い大型都市のある惑星はないか頭の中でぐるぐる考えていると、不意に呼びかけられた。
「スカイウォーカー」
振り返ればマンダロリアンのディン・ジャリンがこちらへ歩いてくるのが見えた。彼は一人だった。
「やあ、マンダロリアン、久しぶり」正直そわそわと落ち着かなかったが、彼の前ではどうにか衝動を抑えていつものようにジェダイらしく振舞った。「こんなところで再会するなんて思いもしなかった。ここで何を?」
「仕事だ。もう終わったが」
「へえ、新共和国の仕事をしているのか。いつから軍に?」
「……あー、軍には所属していない。ただ協力してる」
もし僕がここの責任者なら聞き捨てならない言葉だ。ここは民間人がうろつき回っていい場所じゃないし、新共和国の防衛軍が民間人に協力を要請するのはかなり珍しいことだ。モン・モスマ政権のもと軍縮が進む中、軍における規則や権限はかなり厳粛なものとなったはずだ。だが僕はもう軍人ではないし、何よりも急いでいた。
「そうか。お勤め御苦労」
「あんたはどうしてここに?」
「燃料補給のために寄ったんだ。元軍人だから、燃料代を割引してもらえる」ちょっとケチ臭いだろうか。でも事実だ。それに組織の後ろ盾なく一人で生きていくには節約が必要だ。ああ、どうでもいいことを考えるのを止められない。「ところで、グローグーは元気にやってるかい?」
「ああ、有り余るほど元気だ。仕事の間だけ友人に預けてるが、定期的に友人から彼の様子が報告されてくる。ホロ写真を見るか?」
マンダロリアンはリストバンドを操作して青白いホロ動画を再生させた。きっと見せたかったのだろう。それはグローグーがキッチンかどこかの高いところに置いているお菓子の缶をフォースで引き寄せようとする動画だった。周囲のものまで薙ぎ倒しつつ、彼は目当ての缶を掴んで嬉しそうに笑っている。
「彼は時々言う事を聞かなくて、おまけにフォースで動き回れる範囲が広まったし、ものを引き寄せたり壊したりして、家と俺の感情を滅茶苦茶にするが、それでも可愛いし日々成長しているのを感じる」
「……大丈夫?」
表情は見えないが、疲れた声音からこのマンダロリアンがかなり子育てに参っているように感じた。もしかすると今回の仕事は稼ぐためと言うだけでなく、気分転換のために受けたという面もあるのかもしれない。
「俺は大丈夫だ。でももう少し彼が落ち着いてくれたら、もっと大丈夫になれる」
「あの子は瞑想とかは……」
彼はいささか食い気味に首を横に振った。
「フォースの制御は……」
「気の赴くままに使ってる。遣り過ぎてる時もあるように思う。でも他人を傷付けたりはしていない」
「もちろん分かってるよ。彼はそんな子じゃない。でも、我慢する術を教えないと。心を平静に保つ方法も。瞑想は気持ちの整理に繋がるし、定期的にするといいよ。やり方は知ってるかい?」
マンダロリアンは僅かに肩を落とした。
なんだか無性に哀れに思えた。「……良かったら、教えようか?」
「本当に?そうしてくれたら助かる」彼の手が僕の肩にポンと触れた。
たったそれだけのことだが、何かのスイッチが入るような音を耳の奥で聞いた気がした。
ディンの出現で大人しくしていた衝動が唐突に舞い戻ってくる。この目の前の男。このマンダロリアンならいいんじゃないか。いや、何を考えてる。彼の子どもを教え導く立場を相手は求めているんだぞ。もちろん良くない。
「それでいつからにする?今から一緒に来てくれるか?」
「……すまないが。今は都合が悪いかな」
「何か差し迫ったジェダイに関する用事か?」
「あー、差し迫ってはいるけど……その……」
「俺でよければ手を貸す。あんたの力になりたい」
「手を貸してくれるのは嬉しいけど、君には少し難しいかも……」
「そんなことない。なんでも言ってくれ」
真正面から驚くほど近い距離で相手が自分を見つめている。顔は見えない。でもその距離のせいで、初めてこのマンダロリアンの匂いを感じた。オイルと鉄、衣類用の洗剤、それから微かに汗の匂い。
「じゃあ、私とセックスしてくれる?」
彼はまるでホロの静止ボタンを押したように固まった。
こちらも微動だに出来なくなった。口に出すつもりはなかった。何日も前からずっとシたいという単純な欲求が僕の中で渦巻いていて、それをどうにか無視してきた。しかしとうとう、今日こそは誰かと繋がらないと気が収まらなくなっていた。優しく、あるいは激しく抱かれたくて仕方がなかった。ベッドの上では英雄だとかジェダイだとか、重要人物として扱われることはなく、ただ一人の男として誰かと欲を育み、高め合い、そして吐き出したかった。でもそれを求めるのはこの彼じゃない。
「すまない」僕は慌てて彼に謝った。
しかし相手はまだ固まっている。不審に思って、バイザーの前で指をパチパチと鳴らすと、ようやくディンは反応して軽く首を振った。
「さっきは血迷った。忘れてくれると助かるよ」
なんとか肩を竦めて誤魔化した。だが彼は誤魔化しなど一切無視して僕に頷いてみせた。
「わかった」
「え?」
「セックスしよう」
爽やかな風が窓から吹き込み、僕の髪を撫でる感触で目が覚めた。淡い光が窓から差し込み、緩やかな風が薄い色のカーテンを揺らしている。ぼんやりとした視界が、瞬きすることで少しずつ輪郭を得ていく。眠りの世界から現実に引き戻されていく、時に耐えがたい瞬間だというのに、柔らかなクッションやマット、温かい毛布があまりにも心地よくて、しかもまるでフォースが祝福を与えてくれているような優しい感覚が体中を取り囲んでいて、滅多とない最高の目覚めを経験した。
僕は寝返りを打ち、自然と満足気な溜息が漏れるのを止められなかった。手足や口や尻や股がほんの少し怠いけれど、それはこの清々しい気持ちを邪魔するほどではなかった。
「目が覚めたか」
「うぉ!」
まさか誰かがいるとは思っておらず、つい驚いて変な声が出た。飛び起きて声がする方へ振り返れば、全身ベスカーアーマーを身に纏った男がベッドサイドの椅子に腰掛けているのが視界に入った。
「……おはよう」
つい「なんでいるんだ?」なんて最低な疑問が口から飛び出しそうになったが、どうにか気持ちを切り替えて、無難な朝の挨拶をすることが出来た。
ディンは「おはよう」と聞いたこともないほど優しい声で返事をした。
「あー、私は寝過ごしたかな?」
「いや。そうでもない。ただ俺がずっと起きてただけだ」
「どうして?」
「あんたを見張る必要があった」
一瞬肝が冷えかけた���なんせ僕はジェダイだ。疲れていたとはいえ、他人の気配を感じながら呑気にも寝扱けていたなんて修業が足りない。そもそも危険だ。
「あんたに何かするつもりはないし、何もしていない」ディンは慌てて説明した。「ただ、俺は顔を晒せない。だからもしあんたが先に起きて俺の顔を見てしまうと困るから、ずっと起きている必要があった」
「そんなことしないよ。昨夜も顔は見なかっただろ?」
「ああ……あんたは俺のために目隠しをしてくれた」
ディンはそっと僕からの視線を避け俯いた。顔は見えないが、彼が恥ずかしがっているのがわかる。意外にこのマンダロリアンは表情が豊かだ。彼は僕が彼に配慮したことを喜んでいるようだった。もっとも、ディンには悪いが、目隠しがあろうがなかろうが僕には大きな違いはなかった。確かに直接的に顔を見ることは出来ないかもしれないが、フォースを通せば相手の存在や動きや時には考えさえも読むことが出来る。昨夜も目隠し越しでさえ、ディンの感情がよく分かった。
「昨夜は……最高だった」
熱に浮かされたような相手の口調に、少しばかり居心地の悪さを感じる。
「俺たちはまるで一つの生き物みたいで、肉体という隔たりが存在していないみたいに混ざり合っていた。あんなに息の合った行為は初めてだ。何度も絶頂したのも初めてだ」
「それは良かった」ディン・ジャリンは案外明け透けな性格のようだ。あまりに素直に昨夜のセックスを喜ぶ姿に、こっちが気恥ずかしくなってしまう。
「全くの裸になって誰かと抱き合うのはあんなに気持ちが良いなんて知らなかった」
「そうか」
「何もかもが初めての体験だった」
「君のいい思い出になれたようでよかった」なんだか落ち着かない。
僕は周囲をざっと一瞥した。ベッドはぐちゃぐちゃだし、水差しが倒れているし、部屋中に服が散らばって妙に雑然としている。床に落ちていた自分の下着や服をフォースで引き寄せる。それだけでディンはどこか尊敬のまなざしで僕を見る。やめてくれ。ただのセックスだ。
「俺たちが最後の絶頂を迎えた時のこと覚えているか?周りの物が浮いたんだ。椅子も小物も、ベッドまで浮いていた。超自然的な空間で、俺たちは浮かびながら、深く繋がっていた。あの浮遊感は、なんと言ったらいいか……とにかく、本当に、凄まじかった」
「わかった」最悪だ。あまり良く覚えていないが、フォースをコントロールできずに浮かんでしまったようだ。「わかったからもういいよ」
「ジェダイは皆そうなのか?それともあんたが特別なのか?」
僕はもう答えなかった。熱心に昨夜の感想を語る彼の姿から、今さらながらこのマンダロリアンにセックスを申し出るんじゃなかったと後悔した。どこかの街で適当な男を引っ掛ければよかった。例えリスクがあろうとも、僕はそうすべきだった。
ブーツを履き、ベルトを締め、ライトセーバーを腰に下げて、それからローブを掴む。少し皺が出来ている。
「出るか?」
いつの間にかディンが僕の傍まで来ていた。僕は頷くことも返事をすることもなく、部屋のドアを開けた。背後のマンダロリアンに出るよう促すと、彼は大人しく従った。
僕らは昨夜アデルフ���イ基地から三〇分ほどスピーダーで移動した先にある寂れた宿で部屋を借りた。既に夜遅かったが、幸いに殆どの部屋が空き室になっていて、パーキングスペースにも二、三台スピーダーバイクが停まっているぐらいで、人影はほぼなかった。それは僕にとって非常に都合が良かった。アデルファイは軍関係者が多いから、僕は時々人目を引いてしまいがちだ。しかし昨夜は誰にも邪魔されず夜を過ごせたおかげで、いささか羽目を外しすぎたようだ。
部屋の管理は全てオートになっており、ドアを閉めると直ぐに利用時間から割り出した宿泊料を請求された。ディンが払おうとしたので、彼を押しとどめて先に会計を済ませた。部屋を離れると直ぐに清掃ドロイドが飛んでくる。「ご利用ありがとうございます、またのお越しお待ちしております」なんて言われてまた居た堪れない気持ちになった。
直ぐにでもXウィングに飛び乗ってこの場を離れたかったが、生憎と船は基地の中に置いてきた。ファイターは目立つし、何よりも詮索好きの相棒に邪魔されたくなかった。R2-D2は最後まで渋っていたから、戻ればきっと小言をぶつけられるだろう。
来た時と同じように配車サービスを頼むしかない。ふとディンに振り返ると、彼もそれがいいと思っているようで、頷いて見せた。
「今度は俺が払う」
断るのも妙だったから、大人しくその申し出を受けた。
基地の前では直ぐに有人タクシーを拾えたが、ここは辺鄙な場所だからか、なかなか頼んだスピーダーがやってこなかった。ドロイドによる配車なら数も多く昼夜問わず活動しているので到着が早いのに、ディンはどうしてかそれを良しとしなかった。彼曰く見知らぬドロイドは信頼できないらしい。人間の方が頼りにならないし、信用もできないとは思うのだが、金を出すのは彼だ。彼のしたいようにすればいい。
スピーダーを待つ間、段々お腹が減ってきた。ディンはどう思っているのか、何も言わずただ道端に立ち、どこまでも続く道路の先を見つめている。僕はパーキングエリアの端にある自動販売機でショートブレッド型の栄養食やゼラチン・チューブ、水などを購入した。割高だがないよりましだ。
「マンダロリアン」
話しかけると彼が振りかえる。栄養チューブを投げてやると、彼は難なく掴んだ。
「お腹空いてるだろ。何か食べたほうがいい」
彼はジッと僕を見つめている。おそらく人に見られていると食べられないのだろう。
「このタイプならヘルメットを取らずに食べられるかと思ったけど、やっぱり私は君に背を向けた方がいいかな?」
「……ディン・ジャリン」
「なに?」
「俺の名前だ」
彼のバイザーにこの星系の黄色い太陽が当たってキラキラ輝いている。中身は見えない。でも彼が僕を見つめているのは、やはり手に取るように良く分かる。
「昨日は何度も呼んでくれた」
「……そうだったね」
僕は真顔になるのを止められなかった。代わりに、手の内の栄養食に気が向いてるふりをして、彼の視線を避けた。包装を剥がしオレンジ色の固形物をほんの少し口に含む。甘いような塩っ辛いような、微妙な味付けだ。
「俺と寝たことを後悔しているのか?」
一瞬ドキッとした。「まさか。後悔なんてしてないよ」
「でもさっきから、あんたは緊張してる」
「そんなことないさ」
「俺の視線を避けているし、昨夜のことを話題にすると気まずそうにしてる」
「……」
僕はマスター・ヨーダやオビ=ワン・ベン・ケノービに散々指摘されて以来、ここ数年は努力して平静を装ってきたが、昔から感情を隠すのは下手だ。特にこのマンダロリアンには時々うまく対処できなくなる。自ら禁じたはずが彼の熱意に負けて結局アカデミーの場所を教えてしまったり、昨夜のようにプライベートな部分をついつい晒したり、何故か自分を制御できなくなる。これは良くない兆候だ。
「昨日あんたにヘルメットを取るように提案された時、俺は少し警戒した」
ディンはぼそぼそと続けた。
「でも、あんたは無防備になるかもしれないのに進んで目隠しをしてくれた。こんな風に気を遣われたことは今までなかった」
「そうなのか?」
「セックスなんてお互いの局部さえ晒していればこと足りる。入れたり出したり、擦ったり、握ったり。そう言うことをするだけなら態々ヘルメットを取る必要はないだろ」
「確かに」
「今まで俺に顔を晒せと言ってきた連中は俺を辱めるために強引にヘルメットを取ろうとした。そうなるとセックスどころじゃなくなる。相手を倒すか、場合によっては殺さなきゃいけない」
物騒だなとは思ったが、言わずにおいた。アソーカから彼は厳格な宗派のマンダロリアンだと聞いていた。今の時代マンダロリアンはただでさえ数が少ないが、彼の派閥はその中でも少数派らしい。それにマンダロリアンはジェダイと同じように、無理解で攻撃的な態度を向けられがちだ。彼の苦労が僕にも少しは分かる。
「正直に言うが、あんたが最後まで目隠しを取らなかったことも、俺が見ている傍で安心して寝ていたことも、とても嬉しかった」
彼は僕の顔を覗き込んだ。銀色のベスカーに眉を寄せた自分の顔が写っていて、そのせいか妙に落ち着かない気分になった。
「あんたを一族に紹介したい」
「……は?」
「俺たちのアーマラーに会ってほしい」
「〝甲冑師〟?」
「彼女は俺のこのアーマーやグローグーの鎖帷子を作った鍛冶職人だ。そして俺の指導者であり相談役でもある。俺たちの一族にとって欠かせない存在だ」
「なぜ私がその人に会う必要が?」
「彼女にあんたとの関係を見極めてもらいたい」ディンはスッと背筋を伸ばし、姿勢を正した。
僕はそんな彼を見つめ、彼が手に持っている栄養チューブのけばけばしい包装が彼の重々しい雰囲気と全くそぐわないなんて、どうでもいいことを考えていた。
「一晩中、椅子に座って考えていた。俺たちが昨日アデルファイ基地で再会し、そして体を重ねたことには意味があるんじゃないかと」
「あー……それはどうかなぁ……」
「あんたは俺を選んだ。そして俺もあんたを選んだ。俺たちの間には絆があり、今後もその繋がりがどう発展してい��か見守っていくべきだと思う。その為にはアーマラーから、ジェダイとマンダロリアンの性的関係は掟に反しないのか確認してもらう必要がある」
色々と理解しがたいことが次から次へと出てくる。
「そこまでする必要あるかな?私達がこれからも関係を続けるかはわからないだろ?」
「なぜ?」
「昨日のは成り行き上そうなっただけのように私は思う」
「……」
「もちろん最高だった。それに久しぶりに泥のように眠れたことには感謝している」
ここ数日忙しくて色んなものが溜まっていた。だからこのマンダロリアンに無防備な姿を晒してしまったのかもしれない。それ以外に寝扱けてしまった理由が思いつかない。
「でも、今後はどうかな。はっきり言って一度寝ただけの相手を一族に紹介するのは時期尚早だと思うよ」
ディンは僅かに斜め上を見上げて、首を傾げ、それから僕へ視線を戻した。
「じゃあ、後何度かセックスすれば、一緒にマンダロアに来てくれるか?」
一瞬思考が止まった。ディンは変なことは言っていない。ただ僕の遠回しの辞退に気付いていないだけだ。今のは僕の言い方が悪かった。
どうしたものかと考えを巡らせていると、丁度その時、道路の向こうにスピーダーの影が見えた。それは遠くからクラクションを鳴らしている。ディンはもう既に僕に顔を向けていない。道の端に立って、運転手に向かい軽く手を振っている。旧式の車体はガタガタと騒がしい音を立てて僕らの前に停まった。
「ルーク、行こう」ディンはさっさと後部座席に乗った。律義に僕が座りやすいよう、場所を空けている。
僕に振り返り待っている彼を見て、不覚にも動揺してしまった。
彼は〝何度かセックスをすれば〟と言った。そしておそらく僕らは今日を境に、今後も何度か体を繋げることになるだろう。どういう結果が待っているかは別として、少なくとも彼はその気だ。いや、彼だけじゃない、断るべきとは分かっていても僕は悪くないかもしれないと悩んでいる。
ディンが僕を最高と評したように、僕も昨日の彼を最高だと思っていた。悔しいが、僕らの体の相性は抜群だ。
止めたほうが良い。彼は元教え子の保護者で、僕らはまだお互いをよく知らないし、僕はジェダイで彼はマンダロリアンだ。生き方が全く違う。おまけに彼は直ぐにでも一族を紹介しようとする男なんだぞ。面倒なことになるのは目に見えているだろ。
「はぁ……ダンクファリック」小声で悪態を吐き、僕は殆どやけくそな気持ちで彼の隣に飛び乗った。
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1000xRESIST感想
ネタバレありの個人的な感想。すごく長い。
しみじみ良い作品でした。すきな作品ともすこし違うのだけれど、繊細で若々しくて勢いがあって、今後のADVゲームへ与える影響も大きい予感がし、日本作品へのオマージュ・リスペクトも強くて、日本でももう少し話題になったり評価されてほしいと思わせる力のある作品だった。だから、もっといろんな人に遊んでもらいたいなと思っている。
ネタバレなしの感想・紹介はこちらのブログで書いた。
雑感
香港からカナダへ亡命した移民として世代間でのルーツとなる地域への思いのずれ、溶け込み方の違い、現地での軋轢、アイデンティティのゆらぎなど各種描写自体はこれまでの移民文学・映画で描かれてきたものであり、母権主義的な支配の継承や葛藤といったテーマも小説・映画等では描かれてきたものあり、ゲーム内で語っている内容自体はこれまで他媒体で見たことがあるけれど、ゲームの中でこれだけしっかり説得力を持った描写で、キャラクター操作を通じて、過去の歴史や様々な視点をゲームというメディアの特性を活かして重ね合わせる手法は見事だった。
主人公やメインキャラクターだけでなく、敵対者や周囲の人物の背景・心情も体験させられる物語は、繊細だけれど、伝えたいことは明確にある。各種センシティブなテーマを扱う作品だからこそ作成側が何を支持していてなにをよくないと思っているのか、メッセージが最後までぶれないのも偉い。
香港での民主化運動やカナダにおける中華系移民のアイデンティティ、パンデミックなどまで入れた近過去の体験を反映して、未来のために「なにを選択するか」を体験できることは新鮮で、現在にプレイする価値をきちんと提示できてる作品だと感じた。
青春物語にあまり感情移入できるタイプではないとか、アジア系移民の物語を東アジアずっと在住の民から見るとすこしふしぎというのもあって、いい意味で自分とすこし距離感のある作品であったなと思う。そして、その距離をゲームという形で体験できるのはおもしろかった。留学や海外在住経験のある人なら、もっと理解できる作品なのかもしれない。
よい作品だけど、果樹園のむちゃくちゃでわかりにくい構造はさいごまでゆるさないからな!
キャラクターがたり
シスターたちも、両親も、装甲服の人たちも、占有者まで、みんな繊細で悩みを持ちみずみずしく描かれててたのしかった。一方的な悪役をほとんど描かずみんな同じ重さで書き込んでいるのは、この作品の良心とバランスのよさなのかなと思う。
好きなキャラクターはジョンソン50でした!中途半端に良識的で、最後まで狂えずに投げ出せないところが良かったです。反人道的な処置はぜんぶ過激派のミミに担ってもらってて、結局ふたりでバランスとってるのがお似合いですね。よわくてやさしいまま死んでしまう父親もよかった。本作の数少ない男性陣、みんなこんな感じ。
好きなコンビは、ヒーラー+バンバンファイア。ふたりともやさしいがゆえに報われない.......エンディングはかなしすぎる。やさしいままの人ほど死んでしまう.......
リトルシスター(プリンシパル)+アイリスのジャオ・ジャオタイプへの執着は、トキシックなエモさがあってよかったな。結局、プリンシパルがアイリスにいちばん似ているという。
ジャオから雑に扱うな!とちゃんと反抗されているところが描かれてるのは安心できてよかった。なぞなまでに献身的なジャオ・プライムかわいい。
他作品からの引用・オマージュについて
いろんなゲームやアニメや映画のオマージュが、結構そのまま屈託なく用いられてるのはほほえましかった。ストアページにも書かれてる各種セカイ系や今敏作品やニーアは自分は通ってきていないので、そのあたり詳しい人の感想・解説が読みたいなあ。
エヴァ風のプラグスーツとか好みが分かれそうだけれど、モチーフとともに、ちょっと青臭くて青春ぽい本作のテイストに合っていると思う。
ラストの還願オマージュシーンも唐突で、最初ちょっとわらってしまったけど、思い返すと感傷的で良かったな。家族と社会の問題を、なんども記憶のなかで巡って再構成する構造がそのまま用いられていて、もう取り返せないものを語る手段として非常にエモーショナルに映った。
還願は各種圧力によりSteamから追い出された台湾の作品だけれど、香港の民主化運動の取り扱いも合わせて、今はとおく離れた場所・地域のことを、どこか自分たちの問題として引き寄せて考えたいのかな、と勝手に感傷的に考えたり。といってもカナダには中華圏からの亡命者が結構な数ほんとにいるのだろうし、コロナ下での海外での中華系移民への風当たりの強さとかを考えるとそんなに簡単に離れられるものではないんだろうけれど。
記憶の中でだけなら和解できる。
翻訳について
翻訳は良好で、学生や家族を主軸とした作品として自然に読み込めてよかったな。ただ、SF用語は直訳が多かったので、雰囲気作りかねてエヴァっぽいけれんみあるともっと魅力的だったなあと、難しいの承知でないものねだりをしたくなる。
あと、差別用語や罵倒語関係や政治用語は、翻訳にあたってちょっとマイルドになっている様子。このあたりは、日本語で適切な用語・概念に置き換えるのがむずかしいし、取り扱いに一貫したポリシーがないと事故になるので、バランス大変そう。
なにはともあれ、他言語に先駆けていい日本語訳が入ったので、もうちょっと話題になるといいですね……
Kentucky Route Zeroと表現としてのゲーム
Nierシリーズやエヴァンゲリオン、今敏作品と同様に、本作に強い影響を与えていると公言されているKentucky Route Zeroとの関係について。
以下は、KRZの改訳版翻訳者としてのかなり特殊史観のはなし
作中の馬はたぶん、KRZオマージュの印かなと思ってる。
Kentucky Route Zeroが与えた影響について語る開発者インタビュー(59:19-)
youtube
※Xanathophyllum氏の情報提供に感謝
開発者インタビューから一部抜粋・翻訳
「Kentucky Route Zero」がなかったら、このゲームは存在しなかったと思う。 たしか22歳かそこらの時にプレイしたのだったかな。 あのゲームがきっかけで、そうだな、ほんとうに気づかされたんだ。 こういう作品を人生を通じてずっと待っていたんだって。Kentucky Route Zeroがその最初で、それからこのゲームについて考え始めることができるようになるまでに、さらに10年かかった。だけど、Kentucky Route Zeroを体験したことで、こういう表現が可能な空間がゲームにあると確信したんだ。
選択と結果を必ずしも決定づけない微細な言葉を選択させていくことで登場人物の性格付けをプレイヤー自身に肉付けさせることや、視点・場面を躊躇なく転換させながら、飽きさせず、同時に多くの視点を取り入れようとするところなどにKRZの影響を感じた。
KRZよりずいぶん若々しく粗削りなところもあり、社会や人との距離も生々しく近く、そのぶん素直で明朗で、プレイ後の印象はかなり異なるのだけれど、何よりゲームを通じて楽しさを提供したいというよりも、表現媒体としてゲームを選択している姿勢が近いのだろうなと感じた。
本作は、表現としてのADVゲームにおける、Kentucky Route Zero の直系の子孫であり、ひとつの発展系でもある。
独自の今日的テーマとデザインを採り、素直で明確でよりポピュラーに進化してて、間違いなく2024年のADVのマイルストーンになる作品だ。海外のゲーム関係の賞もたくさん受賞しており影響力もあることから、今後、こういう感じのADV表現を通して現代を映す作品がカナダ以外の別の地域でも増えてくるはず。
開発者インタビューでも映画撮るお金や体制がなかったからゲームを作ったと語られていて、お金あまりないけど現代表現をやりたい若者にとって、ゲームがほんとに映画や小説と比較されうる表現の選択肢になったんだなとしみじみしてしまった。
たぶんゲームという表現手段でもって、現代や社会について映画や小説と同様にリアリティをもって語る作品は、個々の作品、点と点としてではなく、ゲームシーンとしてより広がっていくはずだと思う。そして、それを確信させてくれる力のある作品だった。
自分にとって、ずっとKentuky Route Zeroという作品はゲーム史のなかの傑出した特異点というだけでなくて、創作者に影響を与え、今後のゲームシーンのなかで重要な役割を果たす起点のひとつになるはずと信じていたから、それが影響作を通じて現実になったと知れたことがほんとうに感慨深い。今後がたのしみ。
しかし、贔屓目込みだけれど、音・画面・文章・演出・物語・表現として一切の隙なく完成されているKRZはほんとうになに......ポピュラーさは全然ないが......
最後に
好きなシーンをぺたぺた貼って終わる。
みんなも1000xRESISTのすきなスクショをぺたぺた貼るだけの感想記事を書いてくれ。
ずっとかっこいいノウワー
お洒落でたのしい占有者
最後にみんなとおわかれできたので満足!
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)12月27日(水曜日)参
通巻第8070号
AIは喜怒哀楽を表現できない。人間の霊的な精神の営為を超えることはない
文学の名作は豊かな情感と創造性の霊感がつくりだしたのだ
*************************
わずか五七五の十七文字で、すべてを印象的に表現できる芸術が俳句である。三十一文字に表すのが和歌である。文学の極地といってよい。
どんな新聞や雑誌にも俳句と和歌の欄があり、多くの読者を引きつけている。その魅力の源泉に、私たちはAI時代の創作のあり方を見いだせるのではないか。
「荒海や佐渡によこたう天の川」、「夏草や強者どもが夢の跡」、「無残やな甲の下の蟋蟀」、「旅に病で夢は枯野をかけ巡る」。。。。。
このような芭蕉の俳句を、AIは真似事は出来るだろうが、人の心を打つ名句をひねり出すとは考えにくい。和歌もそうだろう。
『春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天香具山』(持統天皇)
皇族から庶民に至るまで日本人は深い味わいが籠もる歌を詠んだ。歌の伝統はすでにスサノオの出雲八重垣にはじまり、ヤマトタケルの「まほろば」へとうたいつがれた。
しかし人工知能(AI)の開発を米国と凌ぎを削る中国で、ついにAIが書いたSF小説が文学賞を受賞した。衝撃に近いニュースである。
生成AIで対話を繰り返し、たったの3時間で作品が完成したと『武漢晩報』(12月26日)が報じた。この作品は『機憶(機械の記憶)の地』と題され、実験の失敗で家族の記憶を失った神経工学の専門家が、AIとともに仮想空間「メタバース」を旅して自らの記憶を取り戻そうとする短編。作者は清華大でAIを研究する沈陽教授である。生成AIと66回の対話を重ね、沈教授はこの作品を「江蘇省青年SF作品大賞」に応募した。AIが生成した作品であることを予め知らされていたのは選考委員6人のうち1人だけで、委員3人がこの作品を推薦し
「2等賞」受賞となったとか。
きっと近年中に芥川賞、直木賞、谷崎賞、川端賞のほかに文学界新人賞、群像賞など新人が応募できる文学賞は中止することになるのでは? 考えようによっては、それは恐るべき時代ではないのか。
文学の名作は最初の一行が作家の精神の凝縮として呻吟から産まれるのである。
紫式部『源氏物語』の有名な書き出しはこうである。
「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」
ライバルは清少納言だった。「春は曙、やうやう白く成り行く山際すこし明かりて、紫立ちたる雲の細くたなびきたる」(清少納言『『枕草子』』
「かくありし時すぎて、世の中にいとものはかなく、とにもかくにもつかで、世に経るひとありけり」(道綱母『蜻蛉日記』)
額田女王の和歌の代表作とされるのは、愛媛の港で白村江へ向かおうとする船団の情景を齊明天王の心情に託して詠んだ。
「熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕こぎ出いでな」(『万葉集』)。
「昔、男初冠して、平城の京春日の郷に、しるよしして、狩りにいにけり。その里に、いとなまめいたる女はらから住みけり。」(『伊勢物語』)
▼中世の日本人はかくも情緒にみちていた
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶ泡沫(うたかた)はかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」(『方丈記』)
『平家物語』の書き出しは誰もが知っている。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 奢れる人も久からず、ただ春の夜���夢のごとし。 猛き者も遂にはほろびぬ、 偏(ひとへ)に風の前の塵におなじ」。
『太平記』の書き出しは「蒙(もう)竊(ひそ)かに古今の変化を探つて、安危の所由を察(み)るに、覆つて外(ほか)なきは天の徳なり」(『太平記』兵藤祐己校注、岩波文庫版)
「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」(『徒然草』)
古代から平安時代まで日本の文学は無常観を基盤としている。
江戸時代になると、文章が多彩に変わる。
井原西鶴の『好色一代男』の書き出しは「「本朝遊女のはじまり、江州の朝妻、播州の室津より事起こりて、いま国々になりぬ」
上田秋成の『雨月物語』の書き出しはこうだ。
「あふ坂の関守にゆるされてより、秋こし山の黄葉(もみぢ)見過しがたく、浜千鳥の跡ふみつくる鳴海がた、不尽(ふじ)の高嶺の煙、浮島がはら、清見が��、大磯小いその浦々」。
近代文学は文体がかわって合理性を帯びてくる。
「木曽路はすべて山の中である」(島崎藤村『夜明け前』)
「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜ぬかした事がある」(夏目漱石『坊っちゃん』)
「石炭をば早はや積み果てつ。中等室の卓つくゑのほとりはいと静にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒らなり。今宵は夜毎にこゝに集ひ来る骨牌カルタ仲間もホテルに宿りて、舟に残れるは余一人ひとりのみなれば」(森鴎外『舞姫』)。
描写は絵画的になり実生活の情緒が溢れる。
「国境の長いトンネルをぬけると雪国だった」(川端康成『雪国』)
谷崎潤一郎『細雪』の書き出しは写実的になる。
「『こいさん、頼むわ』。鏡の中で、廊下からうしろへ這入はいって来た妙子を見ると、自分で襟えりを塗りかけていた刷毛はけを渡して、其方は見ずに、眼の前に映っている長襦袢姿の、抜き衣紋の顔を他人の顔のように見据みすえながら、『雪子ちゃん下で何してる』と、幸子はきいた」。
「或春の日暮れです。唐の都洛陽の西の門の下に、ばんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました」(芥川龍之介『杜子春』)
▼戦後文学はかなり変質を遂げたが。。。
戦後文学はそれぞれが独自の文体を発揮し始めた。
「朝、食堂でスウプをひとさじ吸って、お母様が『あ』と幽(かす)かな声をお挙げになった」(太宰治『斜陽』)
「その頃も旅をしていた。ある国を出て、別の国に入り、そこの首府の学生町の安い旅館で寝たり起きたりして私はその日その日をすごしていた」(開高健『夏の闇』)
「雪後庵は起伏の多い小石川の高台にあって、幸いに戦災を免れた」(三島由紀夫『宴のあと』)
和歌もかなりの変質を遂げた。
正統派の辞世は
「益荒男が 手挟む太刀の鞘鳴りに 幾とせ耐えて今日の初霜」(三島由紀夫)
「散るをいとふ 世にも人にも さきがけて 散るこそ花と 吹く小夜嵐」(同)
サラダ記念日などのような前衛は例外としても、たとえば寺山修司の和歌は
「マッチ擦る つかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの 祖国はありや。」
わずか三十一文字のなかで総てが凝縮されている。そこから想像が拡がっていく。
こうした絶望、空虚、無常を表す人間の微細な感情は、喜怒哀楽のない機械が想像出来るとはとうてい考えられないのである。
AIは人間の霊感、霊的な精神の営みをこえることはない。
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