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#手作りブラシ
maximaaaaaaa · 8 months
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https://x.com/XIIXth_shovel/status/1744684524506861813?s=20
<挑戦> ・1つのブラシで最初から最後まで描ききってみた >不透明度を下げたブラシを使った ・同じ色の中でも、複雑味が増してそれっぽさはある気がする ・使ったことのない色味とかを使ってイラストを作成できたので、それは良かったと思う ・流行りのアニメを観てイラストにするというのは、とてもいい
<反省> ・肌の色とかが汚いので、もう少し影の色味とかを考えたほうが良さそう ・手前のキノコをもっと大きくするとか、もっとイラストとしてのメリハリを付けて、魅せたい場所をしっかりと表現する ・そもそも、何を魅せたい、表現したいと意識できていなかったので、何を魅せたいかを言語化してから描くようにする
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nostalblue · 8 months
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ちょろぎ
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このイモムシ、あるいはドリルビットのような物体はチョロギという植物の塊茎だ。関東以北では、おせち料理の食材として使われるらしいが、そもそもおせちに縁のない生活をしてきた私にとって、食べたことはもちろん、その存在すらこれまで知らなんだ。もう結構な齢だけどね(笑)。
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このユニークな形状は栽培欲求をかき立てるのに充分だった。ただ世間ではそれほど特殊な物ではなく、フリマサイトから容易に入手できた。
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入手したのが晩秋だった為、冬越しさせてやらなくてはならない。売り主に相談したところ、寒さにかなり強いので軽く土を被せておく程度で良いらしい。畝の一角を使っても良いのだろうけど、まあ初めての栽培だし、念のためバケットに入れて土を被せ、玄関の内側に置いた。
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1つも痛むことなく冬越しした塊茎をポットに播種したのが3月の初旬。順調に発芽・生育して、一か月後の4月初旬には畝に定植した。上の写真はさらに一か月後の5月初旬の状況。
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同じ畝の6月中旬の状況。定植後草取りすらしていないが、畝全体に広がり繁茂している。花穂も立ち始めた。
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葉の形状はバジルに、花の形状は青ジソに似る。いずれもチョロギと同じシソ科だ。花の蜜を吸いに蜂や蝶などいろいろな虫が訪れるが、葉に食害された形跡は見当たらない。
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秋になり葉の色が変わり始めた頃、試しに株元を少し掘ってみたが、まだとても収穫出来るような大きさではなかったので、上の写真のように完全に茎葉が枯れ果てるのを待ってから収穫することに(12月下旬)。
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茎同様、根も細めなのだけど、がっしりと広がっているせいで引き抜くのは容易ではない。なのでショベルを使って掘り起こしながら収穫していく。
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とりあえず根付きのまま集めて、そのあと塊茎を分離していく。かなりチマチマした作業だ。
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「チョロギ独特のくびれに泥が残るのでブラシで丁寧に洗い落とす。。。」なんて記事を見かけビビっていたが、バケツに水と一緒に入れてグルグル掻き回したら、意外にもそれだけで充分綺麗になった。このあたりは育てる土質に依るかも知れない。粘土質が強いところだと泥落ちしにくいかも。
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鍋で5~6分茹で、一部を晩酌のつまみに。味付けは軽く振った塩だけだが。。。見た目の奇抜さとは裏腹に素朴で淡白な味だ。うっすらと甘みも感じる。この茹で時間においてはホクホクとした仕上がりになったが、食感はキクイモのそれによく似ている。
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残りは自家製の梅漬けの副生成物である梅酢に浸し漬け込む。数日後に食べてみたが、梅酢の味がしっかり浸みて良い感じになっていた。ただ漬ける場合にはもう少し茹で時間を短くしてカリカリ感を残した方がより適しているかも知れない。
実際にチョロギを育てて食べてみた総合的考察としては、クセのない味と食感は歓迎できるところだが、長い栽培期間と面積当たりの収量、そして収穫作業の手間などは他の作物と比較すると著しく効率が悪い。自給自足生活においては自分が食べる量を確保することが最重要なので、その観点からはこれを大がかりに育てていくことは得策では無いだろう。ジャガイモなら同じ期間で2度収穫出来るし、キクイモならもっと大きな固まりがゴロゴロと簡単に収穫出来るからね。
とは言え目立った害虫もなく、強健で手が掛からないメリットもあるから、他の野菜には適さない場所を使って育てることができるなら逆に合理的かも知れない。あるいはプランターで育てれば土ごとひっくり返して収穫できて作業がラクになるかも。いずれにしてもメインで栽培するような野菜ではなく、食生活に多様性を持たせる為に隅っちょで少量だけ育てるというのが無難なところかと思う(ビジネスでやるなら別だけどね)。
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tokyomariegold · 8 days
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2024/3/11〜
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3月11日 朝のホームの片隅に汚物が見えて、うっ、となる。 上席の方がお子さんの体調不良のためお休みされるとのこと、朝メールが入った。 午前中に上司が吐き気で早退した(昨日のハンバーグに当たったとか言っていたけれど本当かな)。 午後に他の上司が昨日からの体調不良が引き続いているため早退した。 向かいの席の方も朝から体調が良くなく(確かに顔が真っ赤だった)、でも上司たちが早退する中で早退することができなくなってしまった、と言っていた。
仕事に支障をきたすとかうんぬんでなく、本当に体調を崩したくない!!でも周りがぞくぞくと倒れる中で、自分の体調も不安でどんどん悪い方向にいっている気がしてしまう。 でも冷静になると、今日はまだ数日の中ではまだましな気もする。
体調が悪い人にお大事に、と言ってあげたいのに、もう明日は我が身、と相手を危険視することしかできない今日も人生合戦。 どうしてこうなってしまったのだろう。
とにかくお腹が痛くなることが本当に怖い。
朝立ち寄ったコンビニで、お茶と桜味のプロテインバーと歯ブラシとあらびきペパーを買った。何この買い物と思った。
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3月12日 昨日早退した上司たちは今日もお休みだった。 それもあってか何となくずっと気持ち悪い体調で、それでもあっという間に一日を送れてしまった。
このお仕事をしていると、結局何も言ってない国家の熟語武装に出会うことが多いのだけれど、この時期は町中でもたくさん「確定申告」に出会う。そしてやっぱり何も言えてないよ!と思ってしまう。
久しぶりにレインコートを着たり、息子さんが小学校を卒業して、違う学区の中学校へ入学する話をしてもらったり、森ガールにまつわるポッドキャストを聴いたりした日でもあって、そろそろ夏の予定を立てたいなとか、来週行く(本当に行けるの?)大阪で候補に挙げてもらったカフェの様子を確認したかったり、最果タヒの本に出てくる漫画を読みたかったりする気持ちの余裕はどこから生まれているんだろう。とてつもない忙しなさに便乗して、年度末スペシャルな心と身体(でも年度を納めて心が無)。
とろろ昆布を初めて食べた。 少しはまりそうな感じがしている。
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3月13日 今日1日で3回くらい吐き気とめまいでトイレに駆け込みながら、1日の終わりに予定された打ち合わせのために、なんとか、なんとか乗り越えて、本当に絶不調。どうしてこうなってしまったの!
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3月14日 ひとを叱るようなことをしたくない。 誰の何のために叱っているのか、それともただ自分のイライラの感情をぶつけているだけなのか。でも自分のただただ自分だけから生まれたイライラであればいいな、と思ってしまう。社会の何かを背負った振りでひとを叱りたくない。
お昼休みに水曜日と第3木曜日が定休日のクリーニング屋さんへ行った。秋物のクリーニングを、前回2回は行ったら定休日で、なかなか持ち込めていなかった。 今日はまだ第2木曜日!と、自転車でロードサイドを走って向かうと、なんと3月21日までは毎週水曜日と木曜日が定休日になっていた! もう一生クリーニング出せないんじゃないか、と思えてきた。
半分くらい身に覚えがあるけど、なぞのめまいと頭痛と吐き気、どこか病院にかかれば良くなったりするんだろうか。
昨日久しぶりに少し遅くまで残って勤務地の駅を出たところで、大学時代の友人が出張で近くにいたことを、彼女のSNSの投稿で知る。 メッセージを送ると、いつも出勤の道で前を通る建物が出張先だった。なんか嬉しくて、その気持ちと、遅ればせながらも結婚のお祝いをメッセージした。 直接連絡を取るほどの関係性ではないかな?と思ってしまう相手と、でもこうやって話しかけるきっかけを作ってくれるのってとってもSNSな感じ。 リアルで出会った仲だけれど、インターネットだとちょっと話しかける、みたいなことをできる相手ってたくさんいる。
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3月15日 卒業してから今日で丸7年。 卒業したことを後悔している、と言わないと嘘でしょ、と思い込んでいたけれど、今はもうそんなに後悔もしていないかも。ちゃんと卒業して7年間分、研究から離れてしまった。
花粉なのか風邪なのか、突然の鼻水と鼻血と喉の違和感と、半月分の疲労で、ふらふらしてずっと眠かった。おかげで年度を納め損ね中。
昨日は長い地震が2回くらいあった気がする。 どうしたらいいのかわからなくて怖かったのに、お昼過ぎになってこの話題をしている人の話を聞いてやっと思い出すくらいだった。どこが震源地だったんだろう。
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ou-dan · 22 days
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水彩ブラシの手慣らしらくがき
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tabatastuff · 2 months
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Japanese Only. Emergency! My PC is almost dying…
この記事は日本語のみ。(ただの日記。余裕なし。) 学生証を描き終わるよりPCの方が先にお亡くなりになりそうだからこの汚い字と共に、私の女の趣味をぎゅっと詰め込んだ転入生を置いておきます。 上手く言語化出来ないけど・・・こういう感じの子が好き!!! (この髪型HLのプリセットに無いけど許して…。この髪型かわいいし便利なの。)
(あとこの前上げたオミの瞳のやつ、あまりにも雑すぎるので私のクソデカ感情とともにちゃんと描きたいけどPCちゃんが死にそうなのでpending…)
転入生の絵描いてたらPCちゃんがいよいよ限界を迎えたみたい。 このPCは故人の自作PCを譲り受けて使っていて、ゲーミングPCではあるんだけど 2010年くらいから色々パーツを継ぎ足して使い続けてたみたいなのでもう限界かも。
折角SteamでHL買ったのに起動するとクリティカルエラーでPCが落ちるんだよね。 最近は本当にダメで、ちょっと絵描くとファンが全力回転するし、 クリスタの大きいブラシは処理が追い付かないのかまともに塗れないし、グラデーション機能もロードが入るし…フル手描きの縛りプレイを食らってる。
ここ数日クリスタ起動中にブラックアウトするようになったのでさすがに新しいの注文した。 画像の転入生の文字描いてるときも何回かくるくるロード食らったし本当に限界かも。この前入れたPhotoshopはまともに動かないし…><フォトショのブラシ選択中にロード入るのはさすがにやばい。
新しいPCはエイリアンにした!ハイエンドじゃないけど、これで来年もMHもプレイできるはず…!!! 資料スクショ撮りまくるぞ~~~!!!!! 今7/11、新しいPCは8月頭に到着予定。 今週末~バックアップと棚卸するので絵はゆる~い落書きしか描けないかも。 (下手に描くとデータ飛びそうだし)
わたくし絵を始めてから人様の作品を見る余裕が無くなってしまったのでPC壊れたのはいい機会かも。 他の作家さんにいいね&コメントしたり、AO3の旅に出ようかな~~。 すばらしくセンシュアルな文章に溢れているはず。
絵を始めてから毎日勉強と練習を兼ねた作画で毎日4時就寝の8時半起床…(3月~5月で3回以上徹夜した) このままだとまずい気がするのでしばらくは他の作家さんの素晴らしい作品を見てにんまりしよう。 (Bodyの練習終わったから、セバ転のどセンシを描く予定だったけど新PCに持ち越し(´;ω;`))
<以下は最近読んだ漫画に対する私のクソデカ感情なのでスキップ推奨 ※うっすらネタバレ> 藤本タツキ先生のルックバック見てガチ泣きした…。
私にも、自分は絵が上手いと思っていた時がありました… 中3の時なんだけど、美術部を差し置いてなんか校内で表彰されたりして、皆からも上手いねって言ってもらえて、中学の中で絵が上手い人扱いされ、絵描くの好きだったしその流れで高校の美術部に入ったら皆私なんかよりめちゃくちゃ上手かった。 後で知ったんだけど、美術部って指導が上手い(≒上位美大出身)先生のとこの生徒はみんな上手い。そして、そういう部活はイラストNGだから美術に対するモチベ高いガチ勢しか続かないので必然と少数精鋭になりがち…。 (現役でG大に行く人も居ました…。) あの時から今に至るまで自分で上手く描けた(当社比)と思うことはあっても自分が絵が上手いと思ったことは一度も無い。楽しんで描けるものなんて無くて一つ一つ理解して勉強しないと描けるタイプじゃないんだなって実感した…。 あの辛かった日々を思い出して心にダメージが…。 (最終的にそれなりにうまくなったよ!!けどめちゃくちゃしんどかった。)
高校1年生の時に「楽しく描くイラスト」から「正しいものを正しく描く世界」にシフトしてそのまま戻ってこれない…。 そしてずっとまともに絵描いてなかったからめちゃくちゃ下手になって猛烈に焦っている…(笑)目だけはやたら肥えた描けない人、それが私…😢頭の中ではそれなりに破綻せず描けた自分のままだし正しい物のありかたも知識としてあるから今本当にしんどい~~~。 何で絵描くのやめちゃったんだろう。描き方すら忘れちゃって今色々思い出してきたところ…。大学入ってからも独学で続ければよかった~~~。目玉焼きとかゆるい模様ばっかり描いてた…。 実は人体なんて褒められたことないし一番苦手…。褒められたのは背景と植物と画面構成…。でもそれも今出来るか分からない。描き方思い出したしちゃんとやらないと…。
余談ですが、この前Youtubeで絵の成長ショートを見ていたら1年でめちゃくちゃ上手くなった人がいてすごいな~と感心してたんだけど、 コメ欄が「短期間で絵柄もこんなに変わると、ね…」「トレパク…?」とか若干荒れ気味で恐怖を感じた…。
絵ってめちゃくちゃ残酷で、4年目の人より1か月目の人の方がダントツ上手いっていうのが全然ありえる世界だからな…。 (後のG大現役ちゃんから聞いたんだけど、美大予備校で一番上手かったのは高3の7月に入ってきた初心者らしい。)
私はもう誰が何を描いてきても全く驚かないけどあんまり絵描かない人?はそう思うのか…こわ~~!!
一年で全然上手くなるよ! 正直私もいきなりうまくなったタイプなんだけど、(自分で言っちゃうけど過去実際に言われた)アナログだったらトレス出来ないから文句つけようがないけど…。デジタルだとこういう風に言ってくる人もいるのか… こわいよ~~~…。
こんな世界に誰がした><
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da-daism · 2 months
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お中元でアイスを沢山頂く😊✨
感謝!
それと、最近普通の歯磨き粉から移行しようとしてる手作り歯磨き粉。
重曹とココナッツオイルを混ぜて、爽快感が欲しい方はハッカを足すと良いよう。
ただ、食品なので、直接歯ブラシを付けると菌が繁殖しちゃうから、少量ずつ作って小匙で使います。
何だかんだとここ、1年〜半年使ってます。
冬だとココナッツオイルが固まって使いづらいんですが、最近は暑いのでいつでもサラサラで使いやすいです😊。
ただ、重曹は歯がツルツルになるのは良いけど、表面を削りやすいとも聞いて若干ビクビクはしています; 一応歯医者さんオススメで見たので大丈夫とは思いますが…。
生活を少しずつ、体にも地球にも出来るだけ無害なものに変えていきたいんですよね🤔。
それでは色々な事が遅れているのですが;;;今日も1日頑張ります🔥🔥🔥
皆様も暑さに気を付けて!
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rosysnow · 5 months
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火炎がはじけて
我慢できない、あなたに触れたい
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 欲しくて、喉が渇いて、息が切れる。
 あなたに触れる。そんな夢を見る。何度も。あなたと恋に落ちる夢を見る。
 きっと叶わないんだ。それでも求めて、飢えて、潤いに包まれたいと願う。
 果肉みたいに咬みつきたい。シロップのように舐めたい。香り立つその肌の熱を、俺の熱でめちゃくちゃにしたい。
「にーちゃん、俺、今日もゆったんのとこだからなっ」
 牛乳をぶっかけたコーンフレークをがつがつ食らいながら、弟の光斗はそう言った。制服に着替えながら歯を磨き、さらに光斗が食べこぼしをやらないか見張る俺は、歯ブラシを含むまま「またかよ」と答える。
「いいだろー。にーちゃん待ってるだけなの、つまんないもん」
 俺は肩をすくめて、「勝手にしろ」と光斗に背を向ける。
 だって、やばい。顔が笑ってしまうのをこらえられない。
 単にそれだけだったのに、「にーちゃん、怒ったの?」と光斗は急に不安そうな声を出す。だから俺は、何だかんだ弟に甘い。「怒ってねえよ」と歯ブラシを吐き出してきちんと言うと、「よかった!」と光斗はすぐ笑顔になり、コーンフレークにラストスパートをかける。
 こないだ連休が過ぎて、高校生になった春は終わりかけている。早くも熱中症アラートが出る初夏だ。窓からの朝陽は、レーザーみたいに視覚を焼く。
 光斗は、俺が小六のときに生まれた弟だ。妊娠を聞かされたとき、性教育済みの俺は「え? とうさんとかあさん、今もやってんの?」と真っ先に思った。そんな複雑な吐き気も覚える中、光斗は誕生して、二歳になるまでは育休を取ったかあさんが面倒を見ていた。
 しかし、仕事というものは無情なものだ。これ以上育休するならいったん退職してくださいと、かあさんにお達しが来た。俺の親ものんきなタイプではないので、元から保活はしていたのだが、これがなかなか決まらない。
 光斗は人見知りなところがある。勇気を出して、同じ組の子に話しかける努力はするのだが、あとから「俺、もしかしてうざかったかもしれない」とか盛大に反省会を始める。「うざかったら一緒に遊ばないだろう」ととうさんが言っても、「みんな我慢してたかもしんないじゃん!」と泣き出すこじらせっぷりだ。
 だ���ら、今の保育園に体験入園して、「ゆったん」こと早田勇多くんと光斗が見事に打ち解けられたときは、家族総出で喜んで入園希望を申し込んだ。空きがまわってきたのがこの春で、やっと光斗は楽しげに保育園に通うようになった。
 俺は俺で高校に進学したところだったが、それは二の次だった。両親は朝六時半には家を出て、電車で長距離通勤をしている。だから、光斗を起こし、食わせ、支度を手伝い、ちゃんと保育園の送迎バスに乗せるまでは、暗黙の了解で俺の仕事だった。
 高校に着くのは遅刻寸前だ。弟の面倒を見ていると言っても、生活指導の先公はいい顔をしない。どこから聞きつけるのか、俺のその弁解を知って、女子には「言い訳がブラコンだよねー」とか言われている。分かってくれるのは、男友達だけだ。
 でも、いいんだ。同クラの女子連中なんか、俺も興味はない。俺には好きな人がいる。
 保育園は十五時で終わるが、家庭の都合がある子供たちは、夜まで預かってもらえる。最初、光斗には保育園に残ってもらい、俺が放課後に連れ帰る予定だった。ところが、光斗愛しのゆったんは、十五時にゆったんママが迎えに来て帰ってしまうのだ。
 ゆったんが去ったあとの光斗は、真っ白な灰らしい。「にーちゃん、学校辞めて迎えに来いよ!」と光斗は家で半泣きになって、わがままを言い出しはじめていた。
 そのことを保育士さんに聞いたゆったんママが、「光斗くんのご家族さえよければ」と俺の放課後まで光斗を預かることを申し出た。もちろん恐縮すぎる話で、両親は気持ちには感謝して断ろうとしたが、「勇多も光斗くんを置いて帰るのが心配そうなので」とゆったんママは言い添えてくれた。
 かくして、光斗はほぼ毎日ゆったん宅にお邪魔して、やっと機嫌を直した。ゆったんの家が都合悪いときは、遠慮なく光斗を置いていってくださいとは伝えてある。だから、たまに保育園に迎えにいくこともあるが、基本的には俺はゆったんの家に光斗を迎えにいっていた。
 ゆったんママと初めて顔を合わせたときは、地味だな、と思った。目を引く美人ではない。長い髪は黒く、眼鏡もかけている。高校生の俺にとっては、子持ちの時点で若さすら感じない。
 俺が迎えに来ても、光斗はおとなしく帰るわけではない。ゆったんと長々遊び、そのあいだ、俺は一軒家の玄関先でゆったんママと世間話をしている。いい加減遅いと、俺は家に上がらせてもらって、子供部屋から光斗を強制連行する。
 その日も、光斗はなかなか子供部屋から出てこなかった。夕陽が射してくるのを合図に、「遅いっすね」と俺が言うと、ゆったんママは苦笑して「連れてきてあげてください」と俺を家に通す。俺はスニーカーを脱いで、二階の子供部屋に向かった。
 ため息をついて、少し茶色を入れた髪をかきむしり、今日はどう言って引っ張るかな、とドアの前で思案した。そのとき、不意に「みっちゃん」とゆったんが光斗に話しかける声が聞こえてきた。
「みっちゃんは、自分でおまた触ったりする?」
 俺は動きを止め、板張りのドアを見た。
「んー、ちんちん触るってこと?」
「分かんないけど……」
「にーちゃんは触ってるときがあるな」
 何この弟、ちょい待て、それ以上言わんでくれ。
「ほんと?」
 何で食いつくんだよゆったん、もうやめてくれ。
「やっぱり、大人は自分のおまた触るのかなあ」
「ゆったん触るの?」
「僕は触んない……だって、おしっこするとこだもん」
「俺もそう思うからあんまり触らない。洗うだけ」
「そうだよね。でもね、ママは自分のおまた触ってるの。眠ってるパパの隣で──」
 俺は目を開き、とっさに、その先を聞く前に、「おい、光斗っ」と俺はドアに向かって声をあげた。
「帰るぞっ。その……もう、暗いしっ」
「えー……」とか言う光斗の声が聞こえたが、「早くしろっ」と俺は乱暴に言う。
 やばい。やばいやばいやばい。
 頭の中が暴れるみたいにそう思っていると、ちょっと不安そうな顔になった光斗が顔を出した。
「にーちゃん──」
「お、怒ってねえよっ。腹減ったしさ。遅いと、かあさんが先に帰ってくるかもしんねえし。あ、ゆったん、今日もありがとな」
 細身で背の高いゆったんはこくんとして、「見送るね」と立ち上がった。ゆったんが隣に来ると、「行こっ」と光斗ははしゃいだ顔になって、ふたりは一階に降りていく。
 ふーっと息をついて、ばくばくと腫れ上がる心臓を抑え、俺も一階に降りた。子供たちが靴を履いている玄関に、足を向ける。
「あ、克斗くん。ごめんなさい、今日も遅くしちゃって」
 ゆったんママが普通に話しかけてくる。俺は顔をあげられないけど、「え……っ」とぎこちない声は出す。
「あ、『暗いし』って言ってるの、ここまで聞こえて」
「……あ、いや。すみません」
「ううん、本当に暗くなっちゃったもんね。よかったら、私が車で送ろうか」
「そんな……ぜんぜん、大丈夫っす」
 今まで何とも思わず、聞き流していたゆったんママの声が、急に艶やかな大人の女性の声だと気づく。視線の先が定まらない。せわしなくまばたきをしてしまう。「克斗くん?」とゆったんママの声が近づいて、俺はびくんと顔をあげてしまう。
「どうしたの?」
 あ……けっこう、肌、綺麗じゃん。すっぴんでその肌なら、化粧を覚えてきた女子連中より、ずっといいかも。黒髪も腰がありそうだから、指ですくったらさらさらしてんのかな。唇だけさっと色が乗せられて、桃色がうるうるしている。そして、吸いこんでしまいそうな黒い瞳は、無垢なくらいに澄んでいる、のに──
 ……この人、自分でしてるんだ。
「あ……の、」
「うん?」
「名前……」
「え?」
「あ、いや、そういや俺、ゆったんママって呼んでて、名前知らないなって」
「ああ、そんな……ゆったんママでいいですよ」
「でも」
 すがりつくみたいに、彼女を見てしまう。俺のそんな瞳を受けて、彼女の瞳も揺れる。ややとまどったのち、「咲花です」と彼女ははにかんで答えてくれた。
「咲花……さん」
「呼びにくいでしょう? ゆったんママでいいですから」
 そう言って咲花さんが微笑んだとき、「靴履いたよっ」と光斗の声が割って入った。「僕も!」とゆったんも言い、「勇多は履かなくていいでしょー」と咲花さんはあきれたように咲う。
「にーちゃん、帰ろっ。俺も腹減った!」
「お……おう。そうだな」
 俺は動作がぎすぎすしないように、スニーカーを履く。「明日もおいでね」と咲花さんが光斗の頭を撫ででいる。
 白いすらりとした指。あー、どんな味がするんだろ。
 無意識にそう思って、俺は慌てて目をそらした。「じゃあ、失礼します」と頭を下げて、咲花さんの眼鏡の奥まで直視できないまま、俺はゆったん宅をあとにした。
 ──その夜、俺は咲花さんを想って、した。何度も。口元から咲花さんの名前がこぼれた。返事なんかない。それでも、誰かの──求める相手の名前を口にしながらすると、手の中に吐く瞬間、たまらなく気持ちよかった。
 ダメだ。バカみてえ。ガキの話を盗み聞きしたのが切っかけとかマジでアホか。
 でも、俺は一気にあの人が欲しくなった。自分でしなくても、俺がなぐさめるのにとか思ってしまう。あの人と恋に落ちれば叶うなら、すべてから奪って、俺の腕の中にさらいたくなる。
 そして、自分のシーツに熱い吐息をこすりつけて、俺はまた自分の右手でなぐさめる。
 咲花さんに報われぬ恋をするまま、梅雨は過ぎて夏が来た。夏休みは自由登園になる。「おにーちゃんとおうちで過ごせるね」とかあさんが言うと、光斗はびっくりした顔をして、「俺、ゆったんと遊ぶから保育園行くよ!」と当然のように答えた。「振られたな」ととうさんが笑って、「うっせ」と俺は吐き捨てつつ、じゃあ夏休みも咲花さんに会えるんだ、と内心浮かれた。
 が、よく考えたら、俺は夏休みにはもちろん学校を休むので、十五時に光斗を迎えにいけるのだった。咲花さんとは、保育園で立ち話ぐらいはするが、ロミジュリみたいに光斗とゆったんを引き離すのが主な仕事だった。
 二学期が始まり、ようやく元通りの毎日になった。俺はもう咲花さんの前でぎこちなくなったりはしなかったけど、つい照れて目を伏せたり、優しい言葉に頬が染まったり、こめかみに響くほど鼓動が脈打ったりしてしまう。どんどん咲花さんのことが好きになっていく。その手に手を伸ばして、指を絡めたくなる。
 ゆっくり、日が短くなっていく。夕暮れが早くなる。もっと咲花さんといたいのに。俺は焦がれて苦しい胸に息を吐きながら、光斗と家に帰る。
「──克斗、明日どうしても仕事で残らなきゃいけなくてね。おとうさんも遅いだろうし、好きな出前でも取ってくれる?」
 九月が終わりかけた夜、風呂上がりの俺をつかまえて、かあさんが申し訳なさそうにそう言った。俺は握らされた紙幣を見て、「んー、了解」と深く考えずにうなずいた。翌朝、光斗にそれを言うと、「ピザ食いたい!」とのリクエストも承った。ピザは確かに悪くない、とか俺も思っていたのたけど──
「それなら、うちで食べていきなよ」
 例によってゆったん宅に光斗を迎えにいき、世間話の中で今夜は出前だというと、咲花さんは当たり前のように言った。
「え、でも」
「今からでも、買い足し行けば間に合うから」
「いや、けど、かあさんに金もらっちゃったし──」
「気になるなら返せばいいし、何なら、克斗くんがもらっちゃってもいいんじゃないかな」
 悪戯っぽく咲花さんが咲って、「そ、そうなのかな」と俺も現金ながら揺らいでしまう。そんな俺に、「もらっちゃえ」と咲花さんが少し俺の耳元に近づいてささやいた。
「私、ちゃんと秘密にするから」
 俺は咲花さんを見た。咲花さんはすぐ身を離し、「じゃあ、急いで買い物行かないと」と言った。
「俺、せめて荷物持ちますよ」
「ありがとう。でも、子供たちがいるから。家にいてくれると安心かな」
「あ、そっか。そうっすね……」
 別に寂しそうに言ったつもりはないのだが、咲花さんにはそう見えたのだろうか。少し考えたのち、「じゃあ、みんなで買い物行こうか」と咲花さんは提案してくれた。俺はぱっと顔をあげて、つい笑んでしまいながらうなずく。すると咲花さんもおっとり微笑してくれて、また、俺の中がちりちりと焦がされる。
 そんなわけで、俺と咲花さん、光斗とゆったんで近所のスーパーに行った。光斗とゆったんは、一緒にお菓子を選べるのがそうとう嬉しかったようで、はしゃいでいた。そんな子供たちを、咲花さんは愛おしそうに見つめている。
 子供たちのリクエストで、夕食はチーズハンバーグに切り替わり、結局買い足しでなく一から食材を買った。帰り道、俺は宣言通り荷物を持たせてもらった。咲花さんは遠慮しようとしたけど、ちょっと強引に俺がエコバッグを奪うと、「ごめんね」と言いつつ任せてくれた。
 秋の夕暮れが景色を染めていた。一軒家が並ぶ住宅街に、茜色が透けて映っている。空は高く、沈みゆく太陽が滲ませるオレンジにしっとり彩られて、明日も晴天のようだった。
 道端で遊んでいた小学生は、夕飯の匂いや灯った明かりに気づいて、手を振りあって家に帰っていく。すうっと抜けていく風は、すっかり涼しい。
 俺は隣を歩く咲花さんをちらちら見た。眼鏡のレンズに触れそうな長い睫毛、柔らかそうな頬やしなやかな首。高校生の俺には若くないなんて前は思っていたけど、やっぱり子供ひとり生んだだけだから、まだ腰も綺麗にくびれている。
 俺の視線に気づいたのかどうか、咲花さんはこちらを見て微笑む。夕陽に蕩けそうな、優しい笑顔だ。俺は切ないくらいにぱちぱち灯る心に、つい照れたような笑みになってしまう。
 家に到着すると、咲花さんはすぐキッチンに立った。「手伝いましょうか」と料理ができるわけでもないのに言ったら、「大丈夫、子供たちを見てて」と咲花さんは俺にリビングにうながした。
 光斗とゆったんは、DVDでアニメの劇場版を観始めていた。俺も幼い頃は夢中になったアニメだ。そんなふうにきらきらした目でこのアニメを観ていたのに、いつから観なくなったっけ。
 じゅーっというハンバーグの焼ける音と、そのおいしそうな匂いがただよってくる。さすがに俺も盛りつけくらいは手伝えるので、キッチンに立った。チーズハンバーグ、ほかほかのライス、マカロニサラダとコーンスープ。子供たちはちょうどアニメを観終わり、歓声を上げてダイニングのテーブルで待機に入った。
 テーブルに並べた料理は、俺と光斗とゆったん、三人で食べはじめた。「咲花さんはいいんですか?」と気になって問うと、「旦那と食べるから」と返され、俺の心にはちくりと影が射した。
 いや、でも、好きな人の手料理を食えるのは幸せなことだよな。そう思って、とろりとハンバーグからあふれるチーズをフォークですくっていると、玄関のほうで物音がした。咲花さんはすぐそちらに行き、もしや、と俺が緊張すると、現れたのはビジネススーツの男──「パパ」とゆったんがその男を呼んだ。ということは、やっぱり咲花さんの旦那か。
 旦那は真っ先に俺を見た。俺は頭を下げ、「すみません、お邪魔してます」と月並みに言い、「ゆったんパパに挨拶しろ」と光斗にも「こんばんは!」と言わせた。「勇多のお友達と、そのおにいさんなの」と咲花さんが言うと、旦那はそちらには「そうか」とそっけなかったが、「ゆっくりしていってね」と俺と光斗には笑顔で言って、ゆったんの頭も撫でた。
「あなたも勇多たちと食べる?」
「いや、食ってきたから」
「えっ、……ごめんなさい、夕飯いらないって連絡もらってたかな」
「あー……どうだったかな。ばたばたして、してなかったかもしれない」
「……そう。じゃあ、私、この子たちと食べようかな」
「ああ、そうしろ。俺は風呂に入ってくる」
 ビジネスバッグを置いた旦那は、ネクタイを緩めながらリビングを立ち去っていった。元気に振る舞っていた咲花さんが、一瞬、哀しそうに視線を伏せる。
 ああ、あいつが好きなんだ。そうだよな。気持ちが冷めてたら、そんな顔はしない。ましてや、寝てる隣でみずからなぐさめるなんて──
 よく分かっていても、それ以来、俺は光斗を迎えにいったとき、世間話の中で積極的に咲花さんを褒めたり励ましたりした。咲花さんが、そういう言葉を言ってほしい相手は俺じゃない。知っていたけど、俺は咲花さんをせめて言葉で癒やしたいと思った。
 玄関に橙色が映り、夕陽が射す。相変わらず、それがお別れの合図だ。咲花さんとゆったんに手を振り、俺と光斗は家路につく。
 俺に手を引かれながら、「何か、帰る時間早いよ」と光斗はむくれる。「これから日が短くなるからなー」と俺は雑に説明する。俺だって咲花さんと話す時間が減るの寂しいんだよ、とは言わない。
「ねー、にーちゃん」
「んー?」
「ゆったんのパパとママ、昨日喧嘩してたんだって」
「えっ」
「おっきい声が怖くて、ゆったん部屋で泣いてたんだって。そしたらパパが来て、『今度、違うママに会わないか』って言われたって」
「は……?」
「ゆったん、意味が分からなくて泣いてて、そしたらママが来てまた喧嘩してたって」
「……そう、か」
「ゆったんのママは、ゆったんのママしかいないよね? 『違うママ』って何? 俺、分かんなくて。にーちゃんには訊いてもいいよって、ゆったん言ってたから」
 俺は口をつぐむしかなかった。月が浮かぶ夜道に、ふたりぶんの足音だけ残る。「にーちゃん」と答えをせがまれたが、「俺も分かんねえよ」と言うと、光斗はただ不安そうな表情になった。
 ……あの男、ほかに女いるのか。ぼんやりそう思って、とっさに瞳に怒りが揺らめいた。が、それはすぐに鎮まった。
 だったら、俺が咲花さんを奪えばいい。咲花さんの孤独の隙間に入って、そこにひそみ、あの熟した唇を奪うのだ。
 そうしたら、あの唇はどんな味がするのだろう。そう思っただけで、妄想がはちきれそうになる。欲しい。どうしても欲しい。ぱちぱちと弱く灯っていった欲望が、ばちばちと強い火炎になっていく。
 咲花さんが欲しくて気がふれそうになる。抱きしめたい。キスしたい。つらぬいて俺のものにしたい。
 だが、どんな事実があっても、俺と咲花さんの距離は一向に縮まらなかった。俺は見ているだけだった。不意に苦しそうにうつむく咲花さんを、見ているだけ。
 やっと残暑が身をひそめた十月半ば、その日も俺は、玄関先で咲花さんととりとめなく世間話をしていた。今日も今日とて、光斗が二階から降りてくるのは遅い。
 ふと会話が沈黙になり、俺は咲花さんを見た。
「なあに?」
 何事もないみたいに、咲花さんは笑みを作る。俺には、そんな無理はしなくていいのに。
「何でも……ないっす」
 少し声がかすれた俺を、咲花さんは見つめる。
 抱きしめたい。咬みつきたい。奥まで突き上げたい。俺があなたを満たしたい。そして、その心をあんな旦那からさらってやるんだ。
 バターみたいに柔らかそうな肌と、蕩けるほどに肌を重ねたい。水蜜のように瑞々しい肌に歯を立て、俺の痕跡を残したい。
 食べたいんだ、俺はあなたを食べてしまいたい。
 想いがどんどん強い火炎になって、意識も心情も視界も焦がされてしまう。
「……光斗、遅いっすね」
 かすかなため息と刹那のまばたきで、気だるくなり���うなめまいをはらうと、俺はそう言った。
「そう、だね」
「ちょっと、呼んできます」
「うん」
「失礼します」と断って家に上がった。咲花さんと、顔を合わせられない。こんな、泣きそうに恋に愁えた目。そのまま階段を向かうと、不意に、咲花さんが俺の名前を呼んだ。
 俺は足を止め、咲花さんを振り返る。
「まだ、待って」
「えっ?」
「まだなの」
 俺はきょとんとした。けれど、咲花さんの瞳に宿るものに気づいて、はっと息を飲む。
 ──俺と同じ、恋に愁えた潤み。
 思わず、玄関に駆け戻っていた。腕を伸ばす。咲花さんの腰をつかまえる。強く引き寄せ、ひと息にキス。
 果実を貪るようなキス。壁に抑えつけ、立ったまま行為に至ってしまいそうなキス。
 でも、咲花さんはそうなる前に俺と軆を離した。
「まだよ」
 頭の中が、甘い発熱にくらくらする。まだ? まだってことは、いつか俺は許されるのか? その皮膚をちぎるみたいに咬んで、彼女に深く深く届けることができるのか?
 引き攣った息がこぼれる。「我慢できない」と口走っていた。自分でも驚く、低い男の声だった。でも咲花さんは、「まだ見ていて」と意地悪を言う。
「今は、ダメ」
 ああもう。そんな優しい声で言わないでくれよ。俺は言うことを聞くしかないじゃないか。
 そのときだった。階段を駆け下りてくる足音に、「にーちゃん、帰ろーっ」と光斗の声が重なった。我に返った俺は、はたとそちらを見て「お、おう」と何とか自然を取りつくろう。
「え、と……じゃあ、失礼しました」
 スニーカーを履き直した俺が言うと、何もなかったみたいに咲花さんは笑顔を作る。「また明日ね」と言ったゆったんに、「うんっ」と光斗は笑顔で答えている。
 緩やかに暗くなる夕暮れの中で、咲花さんは微笑んでいた。ちゃんと言うこと聞けるかな、と思った。我慢なんて、本当にできるのか? だって、火炎がはじけて止まらないんだよ。
 あなたと恋に落ちたい。獣みたいに皮膚に歯を立てて、果汁を飲み干して潤いたい。俺はからからだ。飢えて、渇いて、おかしくなりそうだ。
 あなたもそうなんだって分かった。だったら、俺たちのやることはひとつじゃないか。
 夕陽が射しこむ部屋で、熟れたあなたはオレンジ色で。俺はきつく抱きしめて、俺はその果肉を食べる。誰よりも味わって食べるよ。この火炎をぶつけて、焦がれるような想いを思い知らせ、あなたの濃い蜜をこくんと飲みこむ。
 まだ待って──そう言うなら、ぎりぎりまでこらえるけど、待つほど俺が獣になるのは分かるよな? だから、あんまり待たせないでくれ。焦らさないでくれよ。俺はあなたの心を、軆を、優しく奪いたい。
 あるいは、あなたは獣になった俺にめちゃくちゃにされたいのだろうか。だとしたら、俺は──
「にーちゃん」
 光斗が、歩きながら何も言わない俺を手を引っ張る。心配性な弟に、「怒ってねえから」と俺は苦笑していつも通り言う。
 マンションの群衆に入り、もうすぐ家に着く。吐息が疼く。呼吸ができないほど。
 熟れきった心と軆を交わし、恋に落ちていく。ずっと夢に見ていた。あなたと恋に落ちる夢を見ていた。いつのまにか馨しい夢は目の前にあり、俺の理性は、爆発して壊れてしまいそうだ。
 欲望の火炎がはじける。あなたを求めるその熱に、俺の頭はもう狂ってしまう。
 立ち並ぶマンションの合間に月の光を見つけた。その輪郭は、燃えているみたいに、あるいは潮騒みたいに、ざわめいて見えた。
 FIN
【SPECIAL THANKS】 メロウ/杉野淳子 『成長痛』収録
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ndmnemosyne · 1 year
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2023.8.19
わたしのヒースクリフ、今日はずいぶん暑かった。何かをやる気になんて全くなれなくて、でもすぐに始めたい気持ちだけはあって、忙しない。思えばわたしはずっとそういう焦りの中で生きている。子供の頃からずっと、何かしたいのに何もできず黙っているばかりだった。薬を飲むようになってから少しずつ出来ることも増えたけれど、逆に出来なくなったこともあるかもしれない。今のところ��わたしにとってこの薬は利点が多いから続けるけれど。
ガソリンを入れて洗車マシンで車を洗った。洗車マシンが車を洗っているのを車内から見るのが好きだ。停車しているのにマシンが前後に動くから、車が動いているように錯覚する。じゃあじゃあごぼごぼとマシンから水や洗剤が吹き出て、大きなブラシで洗われているのを見ていると、「ここはなんて安全なんだろう」といつも思う。車の外はひどい嵐、でもここにいればやり過ごせる。そんなふうに思う。自分の車を持ってよかったと思うのは、自室の範囲が広がることだ。車は第二の部屋のようなもの。ないものの方が多いが、ある程度必要なものはいつも所定の位置にあるし、シートは自分に合わせてあるから、往復百キロくらいならそう疲れもしない(運転そのものは疲れるけれど、身体は疲れない)。子供の頃は車に乗るのが嫌いだった。車は臭いし、窓を開けないと酔ってしまうし、とにかく苦手だったけれど、自分が運転すると次に何があるか(たとえばカーブや、左折、信号)わかっているから、それほど嫌いではなくなった。運転できると行動の範囲も広がるし、車を出してもらう必要もない。いつまで自分が運転できるかわからないけれど、今の車を乗り潰すくらいまでは運転したい。
『京都SFアンソロジー』(井上彼方編/Kaguya Books)が届いたので気になっていたある一編を読んだ。「京都」がつく作品は大抵市内が舞台になるが、珍しく丹後地方が舞台だから。京都市は魅力のある都市だし、誰もが必ず京都で暮らした頃のことを語らずにいられない土地だけれど、京都は広い。わたしは広い京都の端で育って同じ町で今も暮らしている。人々の想像する「京都」とは全く違う場所で。だから珍しいなと思って予約したものが今日届いた。もちろんわたしも京都市内で暮らしたことはあるけれど、それは学生時代を含めて十年弱で、でも初めて地元を出ることができた、きっかけの町。結局よそ者のまま地元に戻ってしまったから、いっそう愛着がある。愛着というか羨望?ノスタルジーと混じり合っていて、もうはっきりと区別はつかない。
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445art · 9 months
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Mayhem fanfic.
Dr.teeth’s Christmas Story.
(Sorry, it’s written in Japanese! Does anyone translate this?😂)
Happy holiday!
イルミネーションで色づく華やかな街中を走り抜ける。
ルーフに歯のオブジェがついていること以外は無味と言って良いこのバン内も、ラジオから流れるスウィング・ジャズが、陽気にクリスマスを祝っていた。
ジングル・ベルに、スレイ・ライド。それから定番のホワイト・クリスマス。
運転手であるティースは、少しだけボリュームを下げた。クリスマスソングは大好きだが、今はそんな気分じゃない。
街には絵に描いたように理想的な家族の広告ばかり。
皆で暖炉を囲んでいたり、ケーキを食べていたり、ツリーの下のプレゼントを開けていたり。
本当に、どの家族も笑顔で幸せそうだ。
ため息をひとつつくと、後ろの席で窓の外の景色を見つめたままのフロイドが低い声で言った。
「クリスマスカードくらい送っとけ」
彼にはすべてお見通しのようだった。
今年、ティースは初めて両親と離れてクリスマスを過ごす。
何も言わずに家を出てから数ヶ月が経った。きっと心配しているだろう。
それに、自分に裏切られたと思っているだろう。
「家出してバンまで盗んだ息子のグリーティングなんて欲しいか?」
「家出したってバン盗んだってかわいい息子には変わらねえ」
へへへと笑って、フロイドは膝の上で眠る赤い毛玉を撫でた。
「俺は、こいつが俺のギターを盗んでも、名盤のレコード食い逃げしても、どこかにいるなら楽しく生きてるって教えてほしいよ」
言葉にこそ出さないが、赤ん坊がかわいくて仕方がないといった優しい声だ。
彼にはすっかり、親の気持ちとやらがわかるらしい。
「ティース家のクリスマスは皆が想像するようなモンじゃない。砂糖が歯に悪いからってクリスマスケーキはなかったし、ツリーには歯ブラシを飾ってる。それでも…」
「それでも?」
「……それでも、クリスマスを両親と過ごしたいと思う。二人が大事だから」
「そう思うんなら、そう伝えるべきだろ」
彼の言うことは、実に事実だ。
けれど、どんな言葉をカード1枚に込めればいいんだろう。
どうすれば、自分の気持ちが両親に伝わるんだろう。
…たとえば。
「歌を送ったら…聞いてくれるかな」
ルームミラー越しにフロイドを見る。
彼はパチクリと瞬きをした。
「クリスマスソングを送るのか?」
「ああ」
良い案かどうかはわからない。
音楽を理由に家を出ていった息子が歌う曲なんて。
でも、クリスマスに、自分は両親のことをちゃんと思っているのだと、そのことだけは伝えたい。
「今年のクリスマスは聞いてくれないかも。でも来年…いや、再来年……10年後なら、聞いてくれるかもしれない」
ーーどう思う?
不安げに訊ねたが、フロイドはニヤリと笑った。
「送ろうぜ、ティース。録音しよう。イカしたグリーティング・アメイジング・ワンダフル・スーパー・クリスマスソングをお前のママとパパにプレゼントするんだ」
プレゼントという言葉が聞こえたからか、アニマルが目を覚ました。
「お、起きたな、猛獣。お前も手伝ってくれよ」
なんの話かわかってはいないが、皆で楽しいことをすると思ったのだろう。アニマルがワーと声を出して手足をバタつかせた。
フロイドが目を細めて笑ってから、ティースへと視線を移した。
「ティース、この近くにリップスってヤツがいてな。色々と顔がきくんだ。あいつに言えばスタジオもすぐ貸してもらえる」
そうと決まれば。
「…よし、歌うぞ!」
********************
世はクリスマスシーズン。
エレクトリック・メイヘムは、初のクリスマスアルバムを出したばかりだ。
発売を記念したライブも決定している。
バンドはまたシャックを借りて、セットリストを考えていた。
ふと、ティースのスマートフォンの着信が鳴った。
電話の相手を見て、ティースのサングラスが嬉しげに上へとあがる。
「もしもし、マ…」
「ジュニア!新作のクリスマスアルバム聞いたわよ!」
電話に出るなり、興奮気味の母親の声が大音量で聞こえてきた。
「さすがママの子!とってもステキ!院内で毎日欠かさず流すわね!そうよねジェラルド!?……あなたのパパも喜んでるわ!」
「ありがとうママ、パパ」
「でもどうしてあの曲が入ってないの?」
「あの曲?」
「昔あなたが私たちに送ってくれた曲よ!」
まさか。そんな。
「ママ…」
「ねえジュニ……え?なにジェラルド?あらそれは大変!ごめんなさいねジュニア、患者さんから電話がかかってきちゃって…もう、だから歯磨き指導をちゃんと受けるべきだって…」
母親の声がどんどん小さくなって、その場からいなくなったのだとわかる。
「……もしもし、ジュニア」
父親の声だ。
「お前が送ってくれたクリスマスソング、毎年聞いてたんだ。お前のママは口���は出さなかったけど…お前が私たちを思っていてくれるのはちゃんと伝わっていたよ」
「……そうか。よかった」
「メリークリスマス、息子よ。忙しいだろうがたまには帰っておいで」
「…うん、ありがとう。メリークリスマス、パパ」
愛してるよ、と電話を切った。
何十年も前に送った、クリスマスソングが1曲だけ入っている、あのレコード。
バンドがデビューするより前のもので、演奏は荒かった。少ない金で作ったレコードは状態だってよくない。
きっと二人とも聞いていないのだと、諦めていた。
ーー毎年、聞いていてくれたのか。
思わず目頭が熱くなる。
「ティース」
電話の内容が聞こえていたのか、フロイドが落ち着いた声でティースを呼んだ。
「フロイド…、」
「ダメだ」
腕を組んだフロイドが首を横に降る。
ワサワサと左右になびく髭を見て、ティースは口の両端を下げた。
「まだ何も言ってないぞ」
「ライブをキャンセルして1人ニューオリンズに帰るつもりなんだろ?ダメだ」
フロイドの後を追うように、ジャニスとリップスが首を横に降った。
「そうよ、猛烈に良くない考えだわ」
「#_^%=>&$!」
「リップス、なにもそこまで言わなくても…」
リップスの厳しい���言に狼狽えかけると、フロイドがティースの肩に手を置いた。いいかよく聞け、とでも言いたげに。
「お前だけ帰るってんなら、ダメだ。俺らも行く。そんでもってティース歯科医院でクリスマスライブをひらく!」
「間違いない!皆で夜通しクリスマスソングを歌いましょ!」
ティースのサングラスがゆっくりと上がった。
--俺の実家で?バンドが演奏?
そんなの…
最高のクリスマスになる予感しかない。
「ありがとう、みんな。お前らは最高最上にイカしたファミリーだ」
「いいってことよ兄弟。クリスマスなんだ」
「クリスマス!クリスマス!」
「よかったなモーグ、ユージーンに会えるぞ」
「ムーグだよ。…え、ユージーンって誰?」
アニマルやズート、ムーグも加わって、ワイワイと賑やかになっていると、彼女が帰ってきた。
「ハァイ皆、ただいま!」
「ノラ!ノラ!ノラ!」
暴れまわるアニマルを華麗にかわして、ノラは上機嫌でバンドに訊ねる。
「みんな順調に進んでる?」
「そのことなんだがな、レーベルレディ!」
「$%/_&$#...」
リップスの話を聞くうちに、彼女から笑顔が消えた。顔がみるみると青ざめていく。
「待ってリップス…つまりこういうこと?あなたたちはクリスマスアルバム発売記念のニューヨークライブをキャンセルして、代わりにティースの実家でライブをして、しかもそのライブの1曲目にはアルバムに入ってない曲を歌うつもりでいるって?」
さすがノラ、ものわかりが早い。
「そういうこと!」
バンド全員で勢いよく頷くと、彼女の眉がつり上がった。
「ダメに決まってるでしょ!何考えてるの!?クリスマスにカーネギー・ホールを使わせてもらうのがどれだけ大変だったかわかってるでしょ!?」
「聞いてくれノラ。#/<*;%^>/@...」
沸騰している彼女を制し、リップスが説得を続ける。「でも」「だけど」と言い返していたノラだが、しばらく言い合った後、ついに白旗をあげた。
「…あぁもうわかった!リップスがそこまで言うならあなたたちを信じる!そうと決まったらさっそく出かける準備をして!」
「ドライブ!ドライブ!ドライブ!」
アニマルの雄叫びをきっかけに、メンバーはワッと散り散りになって、それぞれの旅の支度を始めた。
帽子につける羽を数種類ピックアップしてトランクにいれていると、ムーグがやってきた。
「なぁティース。その、アルバムにいれてない曲ってなに?」
「なに、皆が知ってる曲さ」
I'll be home for Christmas, if only in my dreams.
(クリスマスには家に帰るよ、夢の中だけでも)
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tanakadntt · 1 year
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グッズのマリン三輪隊の話(二次創作)
あなたの詠唱はどこから?
 三輪秀次はビリジアングリーンの毛先を持つデッキブラシをぐるりと回して、コツンと甲板に突き刺した。風がデッキを渡り、身につけたセーラー服の襟がふわりと浮いて首を包む。腰の金ボタンが僅かに震え、陽光を反射し、古寺が一瞬目を瞑った。
 『詠唱』が始まる。
 しかし、その詠唱はお粗末なものだった。
「……世界を繋ぐ青い空‼ えーと、希望の空から降り注ぐおひさまのシャワー‼ ……んん、きらめくソード‼ キュア…」
「違います!」
「違う!」
「違うってよ〜」
「違うのか?」
 隊員たちからすぐさまダメ出しされ、隊長は詠唱を途中で遮られたことに不服のようだ。
「それは詠唱じゃないな」
 奈良坂は手旗をバツ印に重ねながら言う。こちらもセーラー姿だ。本日、三輪隊は嵐山隊他と一緒に広報の撮影に来ている。メインはやはり嵐山隊で、三輪隊も「他」に入る部類なので待ち時間が多い。
 スタジオ撮影ではない。わざわざ海近くの公園まで来て、観光用に係留されている帆船を借りての野外撮影だ。そんな場所��から、隊服の撮影ではない。隊それぞれに衣装が用意されている。マリンを意識した、水兵服風だ。
 そういうのは、広報部隊だけでいいだろうと思う人間は結構いるはずだが、どうしても必要だから、とメディア広報室長の根付から、ではなく、営業部長の唐澤に爽やかに笑ってポンと肩に手を置かれると誰も断れない。三輪も同様だった。
 時期を違えて、他の隊でも撮っていると聞けば尚更だった。
「さっきから何をやっている」
 やはり撮影待ちの風間が船底からデッキに出てくる。隣には緑川もいる。嵐山隊他の「他」の仲間はこの風間蒼也と緑川駿で、なぜこの二人が隊ではなく、それぞれ呼ばれたのかは唐澤にしかわからない。
 風間は蒼也の蒼にちなんでブルーの、緑川は緑にちなんでグリーンのセーラー服を支給されている。三輪隊は隊服カラーの紫だ。皆、まったく一緒という訳でなく、少しづつ違っている。
 そのことに言及すると、奈良坂から何を当たり前のことを?と言いたげな視線を送られたので黙った。
例えば、緑川と風間のセーラー服は造りはほぼ一緒と言えるが、色はもちろん、金ボタンの位置やズボンのデザインが違う。さらに風間はつばを深く折ったような帽子を被っていた。セーラーハットというそのままの名前の帽子らしい。一方、緑川は縁にリボンの付いたベレー帽だ。彼の衣装は横ボーダーのインナーと短い丈のセーラージャケットで、両襟をアクセサリーで留め、まるでアイドルのようだった。
「先輩たち、暇だから遊んでるんでしょ」
 中学生に訳知り顔に指摘されて赤面する。尊敬する風間の前で言われるのも恥ずかしい。しかも、図星だった。
「棒が二本あるだろ? だから、オレが槍の使い方を教えてたんだけど、スタッフさんに危ないって怒られてさあ」
 米屋陽介が説明する。
「陽介、棒じゃなくてデッキブラシだ」
「棒だろ」
 デッキブラシは撮影の小道具で三輪と古寺のふたりがブラシ係だ。奈良坂は旗係で、二本の旗を持たされている。気に入っているようでずっと持っていた。米屋は何故か皮袋だ。デッキブラシを持たせても槍にしか見えないと思われたのだろう。ネクタイも腰に引っ掛けていて、休日に出かける船乗りという設定なのか、ラフな感じがよく似合っていた。
「それで、この棒を槍じゃなくて杖ってことにして、詠唱ごっこしてた」
「詠唱?」
 風間が首を傾げる。三輪が横から説明する。
「魔法使いが杖を使って呪文を唱えるじゃないですか?」
「ああ」
「最初は適当な呪文を言ってたんですが、今度は何かを召喚してみようって話になって」
「召喚?」
 緑川が面白そう、と言っている横で さらに風間が首を傾げる。三輪は申し訳なくなってきた。元々、考えついたのは三輪ではなかったから説明もしづらい。今度は奈良坂が助け舟を出す。
「魔法使いのごっこ遊びみたいなものです。魔法で精霊を呼び出す呪文を、一番それっぽく言えた奴の勝ちというルールです」
 奈良坂は進学校の学生らしく説明が上手い。しかし、明快に言語化するとますますやっていることのバカっぽさが際立った。
「それで三輪先輩ダメ出しされてたのかぁ」
 緑川がニヤニヤする。
「……」
 彼は迅以外には大体こんな感じだから三輪も気にしないことにしている。
「三輪は全然ダメだった」
「……」
 それには反論しようもない。三輪が魔法と聞いて連想するのは、昔、姉と観ていた魔法で変身する女児向けアニメしかない。
「今度は奈良坂がやってみろよ」
米屋が言った。
「ああ」
 コホンと奈良坂は咳払いをして、旗を上に構えた。デッキブラシではなく、こちらにするらしい。奈良坂の衣装はダブル六つボタンの付いたジャケットのようになっていて、カチッとした印象だった。
 長い腕で、二本の掲げた旗をくるり回すと舞踊を見ているかのようだ。奈良坂の詠唱は短かった。
「エクスペクト・パトローナム!」
「へ? 短くね?」
 ハリーポッターに全く興味のない米屋が無表情になる。元々、目に感情が入らないから少し怖い。
「守護霊生成ですから召喚とはちょっと違うかと」
 古寺が遠慮なく指摘する。
「ダメか」
「精進しろ」
 風間もわからないながらも審査に参加する気になったらしい。
「はーい、次オレ〜」
「よねやん先輩、頑張って」
 三輪からデッキブラシを渡され 嬉しそうにひと振りする。ぶんと勢いよく、棒がしなった。槍にしか見えない。彼の上着もジャケット仕立てで、奈良坂と違うところはシングルボタンである。大きく開いた上着から青の縞模様を見せている。足元はビーチサンダルで裸足同然だ。
 彼は魔法、魔法だよなあと呟いた。
「陽介、ちちんぷいとかじゃあダメだからな」
「と、思うじゃん?」
 米屋はニヤリと笑って、デッキブラシの柄でカンッと床を叩いた。そのまま、柄を丸く滑らせていく。
「魔法陣グルグル トカゲのし…」
「パクリでしょう!」
 また古寺が突っ込む。弟が二人もいて、少年漫画に詳しいのは彼しかいないのだ。
「そういえば、作戦室で観てましたね」
「テストで誰もバトってくれねえんだもん」
「勉強しろ」
「よねやん先輩かっこ悪い」
「ちぇー、奈良坂はパクリじゃねえのかよ」
「おれが許します」
「贔屓ィ」
 古寺は咳払いだけして無視する。
「じゃあ、次は古寺だな」
 風間は冷静に順番を数えた。
「はい、風間さん」
 途端に古寺が自信のなさそうな表情をする。三輪は「がんばれ」と励ました。
 後輩はデッキブラシを三輪から受け取って、杖を握り横に構える。目を閉じる。他の隊員たちよりひとつ下の年齢を意識してか、かわいいデザインになっていた。サスペンダーをし、ネクタイもリボンのように結んでいる。靴も軽快なスニーカーだ。
 しかし、その時、周りの者には風にはためく不吉な黒いマントの幻想が見えた。
「原初の時空に彷徨う白き者よ、我が誓願を聴きたもう。我が名を持ってここに顕現せよ。我は古寺章平、黄昏の支配者にしてこの地の放浪者なり」
 みんなポカンとしていた。
「これより一切の慈悲なく我が敵を殲滅よ!」
「ハーイ、カットぉー、木虎ちゃんお疲れ様ぁ」
 向こうから嵐山隊と撮影スタッフの声が聞こえる。
「えーと、終わりました」
 デッキブラシのブラシ部分を床に下ろして、こちらを見る。いつもの古寺だ。
「なんで、そんな本格的な……」
 三輪がうめくと、メガネの縁に手をかける。
「弟とやるカードゲームによく出てくるんで覚えちゃいました」
 絶対に読み上げなければいけないルールで、と付け加える。
「スゲエよ」
 と、米屋。
「カッコイイ、古寺先輩」
「お前が優勝だな」
 奈良坂は旗をパタパタと振った。
 風間もウムとうなづく。
 頃合いよく、スタッフから声がかかる。
「そろそろ撮影に入りまーす」
「ハーイ」
終わり
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cavane · 1 year
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kennak · 1 year
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アラフィフ独身のおっさんです。2DKに住んでて、ダイニングキッチン、リビング、寝室の構成。①食事三食自炊。ごはんは週末に1升ちょいまとめて炊いて冷凍。豚汁を4日に1回作って4食冷蔵庫に保存。朝食はごはん、豚汁、のり、生卵、昆布の佃煮、ヨーグルト、冷凍の果物とほぼレンチンで終わる。卵が卵焼きに変わったりウインナーに変わったりする。朝食は時間が読めたほうがいいのでバリエーションいらないと思う。昼食はお弁当。ウインナー系主菜、作りおき中華、チルド惣菜、果物の4品に冷凍のごはん解凍したやつ。朝食と合わせて20分くらいで準備。レンジフル稼働。夕食は麻婆豆腐とかすぐできるおかず一品にごはんとチルド惣菜と果物。面倒なら副菜はきんぴらごぼうとかかぼちゃの煮付けとかのチルドを積極的に使おう。②掃除拭き掃除のロボット掃除機をローテで寝室、リビング、ダイニングキッチン、廊下と部屋を変えて4日周期で毎朝散歩の時間に回す。取り切れないので日曜日の朝にバキュームの掃除機を端っこにかける。4日周期で回しても毎回クイックルワイパーのシートが黒くなる位は取れるので侮るべからず。家具は全部ロボットが通りやすいように下15cm空いてる。あと床に物を置かない。これは徹底してる。トイレは床とペーパーホルダーと便座の裏だけ週1(日曜の朝)それ以外は月1。脱衣所とトイレはロボット使えないので掃除機かける日曜日の朝にやる。タオルは使わず手ピカジェル置いている。トイレクリックルはすぐ乾いちゃうのでトイレットペーパーをシャワートイレ用の厚手のやつにして便座除菌用アルコールプッシュして代用する派。風呂は使ってない。ジムで入る。ジムの定休日は夏でも入らない。拭くだけ。1人に風呂掃除はコスパ悪すぎる。掃除は半年に一度、使ったとき。ベランダは3ヶ月に1回、玄関は月1。③洗濯週2。乾燥までやる。汗かいたウェアを3日放置するので除菌用漂白剤使用。洗濯機の拭き掃除は月1。シャンドレは鏡があるので毎週末。終わったら必ず畳んでしまう。布団は週末晴れたら干す。雨なら諦める。スノコベッドは干すのにも使えて便利。布団は毎日押し入れに入れる。④食器洗い食器は食洗機使ってたけどやめた。結構食器は使う方なので調理器具入れて15から18アイテムあるけど、洗ってすすいでカゴに入れるまでほぼ毎回3分。そこから洗面所に行って3分歯を磨いた後に全部拭いて片付けるまでで計10分ジャストくらいなのでコーヒーメーカーでコーヒー入れてる間にちょうど終わる。歯磨きした直後にコーヒー飲むのも微妙だけど全部終わった状態で飲むコーヒーはホッとする。食器を拭く布巾はネピアの厚手のキッチンペーパーで、1日使い切った後に水曜と土曜はガスレンジ、残りの日は日替わりで決まってる場所を拭いて捨てる。食器棚とか冷蔵庫とかテレビとか。月に一回だけど結構汚れつく。第1月曜日はここ、第2火曜日はここといった場所決めをやってしまってticktickというリマインダーと周期イベントに強いTODOアプリで管理してる。⑤在庫管理冷蔵庫、食品の棚卸しは野菜室が週1、それ以外は隔週。これをやると捨てる食材がほぼなくなる。全部管理したりしない。早く食べなきゃいけない食材のリストと買い物リスト作るのが目的。両方とも「listonic」というアプリ使ってるけどこれは何使ってもいいと思う。冷凍室にためてしまっても優先的に使えば一週間以内で食べ切れる。食材ではないが歯ブラシやスポンジなんかの交換も日決めておくと確実。食材以外の在庫、特に薬箱の中は写真で管理する方がいいので「マイくら」がおすすめ。⑥家計管理マネーフォワード一択。現金使うのやめよう。毎朝起きたら更新かけて仕訳する。1分で終わるし夜中に新着はいることが多いので朝1に1回やれば十分。毎日少しずつ拭いて回して清潔を保ってるけど1人でもこのレベルなら仕事と両立は可能。でも専業じゃないなら家事は一人で抱えるべきじゃない。拭き掃除や棚卸しなんかはやってもらう方がいい。仕事と比べれば屁みたいな量だけど、ちゃんとやったらそれなりにあるのでルーティーンにして慣れてしまうのが一番良い。まずは「仕事いく前にはこれをする」、「これをやるまで寝ない」チェックリストをちゃんと作っておいて印刷しておくところからやると体は1ヶ月で慣れるし、掃除しないといらつくようになる。ticktickは1日10円しないし、これで1ヶ月の掃除ローテ作って共有で手分けがいいと思う。掃除場所のリストアップは結構時間かかるけどやる価値はある。文句だけ言ってやらないのが一番悪い。追記無言ブクマ多くてうれしい。ブコメの方は独身差別多いけど、まあそういうとこだし星の総数知れてるしどうでもいいです。意外だったのが「食器洗い3分」のブコメに結構星がついてるところで、正直これ切り上げ(要は2分台)で書いてて、「遅っそ」ってバカにするのは想定してたけど速いというのはかなり意外。こんなのやり方みんな同じだろうし、食洗機使ってた時期が長いので上手い人からしてみたらかなり遅いはず。さっき計ってみたんだけど、15点(箸は2本で1点、プラ容器は蓋と容器で2点。洗う単位でカウント)で2分32秒。拭きながら洗い残しは見たけどなかった。むしろ食洗機のほうが洗残しは多い印象なんだけどな。A4の1.5倍くらいの桶に水が張ってあって、そこに食器が入って数分立ってる状態でキッチンタイマー計測開始。普通みんなそうすると思う。桶はシンクの左端、その左のシンク外側にカゴ。サイズはA3くらい。スポンジに洗剤だしてグーパーして泡立てるここまでで5秒。そこから、左手で一点ずつアイテム取り出してスポンジで洗ってそのままシンクの床に置く。これ全部やって1分05秒で通過。そこから全部���に戻す。ここで水を跳ねない程度で出し始めて、桶から1個1個出しながら濯いでそのままカゴへ。これ全部やって桶の水を捨てて手を洗って水道止めて手を拭いてタイマー・ストップ。2分32秒。速さに効くとこだと包丁、まな板を朝使わないのと飯釜洗わないくらいかな。それ以外は普通のやり方してるし決して手際がいいわけではないので、今日は少しだけ急いだけど普段から3分は切って何十回も測ってるやつだから堅いと思う。自己評価は普通かやや遅くらい。スターの総数見ててもどっちかと言うと少数派かもしれない。
アラフィフ独身のおっさんです。 2DKに住んでて、ダイニングキッチン、リビ..
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chanichani · 1 year
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2023/8/12(土)
なぜか変な時間に目が覚めてしまい、ネットサーフィンしてたらそのまま朝になった。眠かったのか歯磨き粉と間違えて高いクリームを歯ブラシにたっぷり塗ってしまい、泣きながら流した。
朝はツヤツヤのパンケーキ。美味しいね。レトロ喫茶ごっこをする予定だったのでプリンを作ったが、失敗した。また今度リベンジしたい。
今日はスーパーロング最終日なので念入りに手入れした。この長時間ドライヤーも最後と思うと感慨深い。
本日の食費:0円
月累計:10903円
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tokyomariegold · 2 months
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2024/2/4〜
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2月4日 今日は何もなかった。 ヨガとピラティスを2本受けて、かえりに先生から「今月で四年目だね!続けていてえらい!」と言われて、引っ越しして早々に今のスタジオに通い始めたのを思い出した。四年続けてもレッスンの後はへとへとで、筋肉痛もあるし、やはり週末だけではその時の運動した充実感はあっても根本的な身体づくりはできないものね、と思いながら帰った。 新しいヨガウェアでも買おうかな。
いつものショッピングモールの無印で歯ブラシを勝手店員さんにお会計をしてもらいながら、無印で働く人はカラーマスカラしたら怒られるのかな、と考えたりして、昨日なんとなく買った赤いカラーマスカラと、友人からの誕生日プレゼントのコスメデコルテ(?)のアイシャドウを合わせるのが楽しみだな〜とも思って、言われるがままmujipointでお買い物を済ませた。
昨日も今日もまちに人が少なく感じたのは、イヤホンを変えたから?それとも寒さが戻ってきたから?
モール2階の本屋さんで最果タヒの新刊“落雷は全てキス”を購入。ポストカード入りサイン本が並んでおり、やっぱりこちらを買ってしまった。このモールに最果タヒを知っている人っているんだろうか。
建設中の分譲マンションは197邸中、いよいよ残り2邸とのこと。 197の家族が引っ越ししてくる前に関西へ移り住みたい。
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2月5日 雪の日。早く帰って良い令が上層の方より告げられて、それよりも前に自前の有給を使ってでも早退しようとしていた私はお昼過ぎに職場を出た。 昔だったら不安になりつつ何だかんだ人目を気にして定時まで残っていた気がする。
朝の乗り換え駅で汚物を踏んでしまった気がして、電車でずっと消毒スプレーをブーツに噴射してしまった。 早くスムーズに帰ってこられたのに、これは!!と、残り3〜4枚のフィルムを使い切ろうと三脚とカメラを持って土手へ登ってしまい、吹雪の中、指がなくなるんじゃないか、というくらい身体を冷やしながら写真を撮った。 早く帰れたのだから!と義務カレーを作る間、小さいストーブでは足りないほどの冷え込む部屋ですっかりこわばった身体と冷えのめまいでふらふらしてしまった。
コントロールラブな自分は雪の日にはいなくなってしまう。
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でも不意の休暇に帰りの電車で“私の生活技術”を読むくらいの余裕ができた。 最果タヒの新刊、サイン本を買ったつもりが、一番前の本だけがサイン本でらその二つ後ろに陳列された本を買ったところ、何もない本だった。
無事でいたい。
ちーちゃんからメッセージが来ていて、土曜日に会った時の髪型が好きだった、と言ってくれていた。 (仕事の日にする、かろうじてできる一つ結びのヘアスタイル。)
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chuulimta · 1 year
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DAIM_S.JPG from CG Gallery for Artist
Japan (1995)
制作過程 超手抜きCGの出来上がるまで・・・・・・ヒー、カナシー! テーマは短時間で、ごぉごぉ!! アヒー、モット、カナシー!!
DAIMS0.JPG**
取り込みはDOSのZ'sSTAFF-KID98。 スキャナーはNECのIN502(現在GTが故障中ヒー)。 線を修正した後(と言っても20、30分いぢっただけで、そんなに修正してない )、肌や髪、服等に適当に色を塗る。 この段階の色はWindowsのKiD上でマスクとして利用する為のモノなので 何色でも良いのですが一応イメージに近い色にしたあります。 この段階でKID98上での作業は終わり(Windows上でJPEGでセーブ したので多少にじんでいる・・・ヒーヒー)。
DAIMS1.JPG*
KID98で作成したZIMデータをWindowsのKiD上で読み込む。 [指定色のマスク化]コマンドで肌色の部分をスポイトで設定し[マスクの反転] コマンドでマスクを反転する。 コレで肌色の部分以外はマスクされ色が塗れなくなる(はみ出してもOK)。 あとはブラシ等のペンでグリグリ塗りまくる。
DAIMS2.JPG*
肌色の部分が終わったので、今度は服の水色を肌色の時と同様にマスクコマンドで 設定する。 そして服の部分を、またグリグリ、ヌリヌリ。
DAIMS3.JPG*
髪の毛や目、口、その他の小物等を今までと同じ様な手法でヌリヌリ。 パレットのコントラスト等も調整。 女の子自体が塗り終えたら、後で合成する背景CGの為に、背景に緑色を塗ってあ ります。
DAIMS4.JPG*
背景の壁に使用するパターンを作成。 長方形を描き、その中にテクスチャーをペイント。
DAIMS5.JPG*
DAIMS4で作成したパターンを使って背景をつくり、エフェクトを利用してごまか すヒー。 たまにDAIMS3を合成して位置が合っているかどうかを確かめながらグリグリ。 ココまでの過程がコレ。
DAIM_S.JPG*
後はDAIMS3の緑色の部分をマスクして、その領域をカット。背景DAIMS5にペースト してエフェクトをグリグリで出来上がり。この際に細かい部分も修正。 エフェクトにはアレンジコマンド項目の合成コマンドを多用してます。 背景は凝らない方なのですが、今回は私にしては凝ってる方です。 おかげで計、半日費やしました。オピョ?・・・・と超手抜きな私です。
ちゃんちゃん! (だいみょー)
CPU        :NEC PC-9821Ap/U2 MEMORY     :13.6M HDD        :IDE 440M & SCSI 270M CD-ROM DRIVE:NEC PC-CD60F MO-DRIVE    :ICM PMO-120 DISPLAY    :NEC PC-KM171 ACCELERATOR:SMI MATROX MGA98-3D SCANNER    :NEC PC-IN502 OS      :NEC MS-DOS5.0A-H     Microsoft MS-WINDOWS3.1 TOOL(WIN)  :SuperKiD v1.0     PAINT SHOP PRO v2.0
TOOL(DOS) :Z's-STAFF KID98 v3.0
PAINT SHOPは画像のセーブに使用。
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taka-oneokrock · 2 years
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undefined
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お水に洗面用具、 充電器に歯ブラシ、っと。 軽快に荷物を詰め込んでいく。 それはまるで、流れ作業の一部分を切り取ったかのようであり、実にスムーズである。 準備完了。今日はデイオフだ。 今回のツアーは連続公演も少なく、 時間の流れが緩やかである。 ありがたいことではあるのだが、 かつては10日で9本をこなす怒涛のツアーもあった。 そう思うと、この贅沢な時間がなんだかくすぐったくもある。 夜がやってきた。 満月のようなまんまるい食卓を囲んで、 僕たちはおしゃべりで陽気な星になった。 セント・ルイスから見える月。 そこに映っているのは、 餅つきをしているウサギではなく、 古代より伝わる手遊びを嗜む4人の姿だった。 ブラックホールには要注意である。
(Source: https://www.instagram.com/tomo_10969/)
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