#防衛機制が普通の人生
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暴露療法の恐怖 抑圧の解除 抑え込まれていた痛みが浮上 瞑眩 激痛、膿み、狂気、不安、悪夢、不安定、乱れ、非行・犯罪、カオス 普通は無理、耐えられる(許容される)もんじゃないけど、 「最低限」にコントロールしつつ鎮痛鎮静制約(拘禁)処置しつつ継続することに努めるしかない。それが「うまく」出来た場合は成功する。 そういう意味での「継続は力なり」。 健康はハードル高い場合がある。
#暴露療法#荒療治#抑圧#解除#瞑眩#痛み#激痛#膿み#化膿#狂気#不安#悪夢#乱れ#カオス#無理#最低限#コントロール#継続#継続は力なり#成功#健康#普通は、抑え込んだ状���を健康と強弁し続けて死ぬ#防衛機制が普通の人生#だから話がややこしくなる#防衛機制が通常、健康と呼ばれていたりする#鎮痛#鎮静#制約#拘禁#騙す
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「民主党政権のどこがどう悪夢だったのかきちんとした説明を聞いたことがない」という主張は定期的に出現しますね。とはいえさすがに「聞いたことがない」なんてはずはないので、おそらく「自分の気に入る説明ではない」という意味か、「バカに分かるように説明したところで、そもそもバカは聞いてない」パターンのいずれかとは思いますが。 悪夢のような時代を生き抜いてきた者として私が言えるのは、「とにかく、あのような惨劇は二度と繰り返してはならない」ということだけです。あの時代がいかに酷いものであったか、ご存知ない方もぜひこの機会に知って頂きたいので、支持者から叩かれること覚悟で全力で反論していきますね。 個人的に、「悪夢の民主党政権」における大きな問題点は次の3点と考えています。 (1)国家運営能力の欠如により、内政上の失敗を数多く引き起こし、国益を損ない続けた。 (2)拙劣な外交を繰り返し、日米関係をはじめ、周辺諸国からの信頼を大きく毀損した。 (3)総理・閣僚をはじめとする所属議員の度重なる不祥事や、自分たちに都合が悪い情報を隠蔽する体質によって、国民の政治に対する信頼を失い続けた。 では、それぞれどんなことがあったか振り返っていきましょう。はらわたが煮えくり返る覚悟で読み進めてください。 (1)国家運営能力の欠如 ・財源の見込みが甘く、政権交代の際に掲げたマニフェストはほぼ未達成。 ・官僚を敵視して排除し、国家業務の停滞と質低下を招いた。 ・金融政策と財政政策が食い違い、タイミングの悪い増税も重なり、景気や株価は低迷を続けた。 ・歴史的水準まで進んだ円高を放置し、デフレを加速させた。 ・法的根拠がないばかりでなく、仕分人の選定や対象事業選定にも透明性を欠いた「事業仕分け」をデフレ時におこない、必要な公共投資を削減。経済を悪化させたにも関わらず、結果に責任を負わなかった。 ・「コンクリートから人へ」という誤った政策により、災害対策を疎かにしたうえ、地域社会を破壊した。 ・「朝鮮王室儀軌引渡」「尖閣事件の船長釈放」「運用3号通知」「国家公務員採用大幅減」など、閣僚たちが思い付きレベルの意思決定を独断でおこない、結果的に我が国の将来に禍根を残した。 ・法的根拠のない組織を乱立させ、意思決定過程が曖昧になり、指揮命令系統も混乱。 ・法的根拠のない大臣や副大臣を任命したり、個人的な友人を参与に、党職員を内閣官房職員に任命するなど、ルールを無視、公私の別がつかない人事を実施。 ・原発停止、ダム建設中止など、法令根拠や事前協議が必要な決定を手続無視で断行。 (2)外交能力の欠如 ・普天間基地問題が迷走し、沖縄とアメリカの信頼を大きく損なった。 ・来日したオバマ大統領を日本に残したまま、鳩山総理がAPEC首脳会議に出席するためにシンガポールに向かうという非礼行為。 ・尖閣沖漁船衝突事件では、中国側の脅迫や報復に屈して船長を早々に釈放、不起訴に。その後の尖閣諸島国有化でも迷走。 ・領空侵犯が頻発するも、実効的な対策をとらず。 ・韓国に対しては、通貨スワップ協定締結、朝鮮王室儀軌引渡し、慰安婦問題での「知恵を絞っていきたい」発言など、不用意な譲歩を重ねた。 ・韓国の歴代大統領として初めて、竹島へ李明博大統領が上陸。 ・旧ソ連時代を含めて初めて、北方領土へロシア国家元首が上陸。 ・実現に向けた方策が何ら決まっていない状態で、国連気候変動サミットにおいて「CO2の25%削減」を突如国際公約化。 ・実現の見込みも全くないまま、G8の場で、「太陽光パネルを1000万戸に設置する」と突如国際公約をおこなった。 (3)閣僚・所属議員の度重なる不祥事と情報隠蔽体質 ・鳩山総理⇒偽装献金問題、脱税問題、引退撤回、「最低でも県外」「Trust me」「国民の皆様が聞く耳を持たなくなった」 ・菅(直人)総理⇒外国人献金問題、北朝鮮関係団体献金問題、「顔が見たくなければ法案を通せ」 ・野田総理⇒在日韓国人献金問題、脱税企業献金問題、民団選挙協力お礼発言、「大きな音だね」 ・小沢元代表⇒政治資金規正法違反容疑で強制起訴(無罪判決)、献金虚偽記載で公設秘書が逮捕(有罪判決) ・仙谷官房長官⇒尖閣漁船衝突事件、「自衛隊は暴力装置」 ・赤松農水大臣⇒口蹄疫問題、「だから早く殺せって言ってるのに」 ・松本復興担当大臣⇒「知恵を出さないやつは助けない」「書いたらその社は終わりだから」 ・長妻厚労大臣⇒運用3号独断決定、職務停滞 ・蓮舫行政刷新担当大臣⇒事務所費架空計上問題、国会内ファッション雑誌撮影、「2位じゃダメなんでしょうか?」 ・前原外務大臣⇒外国人から政治献金受領 ・川端文科大臣⇒事務所費架空計上問題、キャバクラ費用を政治資金で計上 ・鹿野農水大臣⇒対中不正輸出疑惑、機密漏洩疑惑 ・鉢呂経産大臣⇒「死の街」「放射能をうつす」 ・一川防衛大臣⇒「安全保障に関しては素人」 ・柳田法務大臣⇒「答弁は二つだけ覚えておけばいい」 ・山岡消費者担当大臣⇒マルチ商法業者からの献金問題 ・中井国家公安委員長⇒議員宿��にホステス連れ込み&カードキー貸与、式典で秋篠宮ご夫妻に「早く座れよ」とヤジ ・小林議員⇒違法献金問題で選対委員長が逮捕、選対幹部が公職選挙法違反で有罪 ・土肥議員⇒竹島領有権放棄を日本側に求める「日韓共同宣言」に署名 ・横峯議員⇒賭けゴルフ、女性暴行、恐喝事件への関与 ・緒方議員⇒「スーパー堤防はスーパー無駄遣い」 ・原発事故対応(SPEEDI、米実測値の非公表、議事録不作成など)、尖閣ビデオ、北朝鮮ミサイル発射への対応、温暖化対策の家計負担、年金改革の財政試算 など、自分たちに都合が悪い情報は隠蔽し、政府への深刻な不信感を招いた。 ・総理-閣僚間で見解の方向性や意見の不一致が常態化。それらも含め、自民党で同様の事態があれば野党のみならずマスコミも総出で吊し上げられる事態となるが、マスコミも概ね民主党に好意的な報道姿勢。 そんなに民主党時代が良かったなら、下野以降何度でも政権を取り戻すチャンスはあったはず。なのにただ一度もそうなっていないということは、それが民意ということです。私もあんな地獄のような時代は二度と御免です。
新田 龍 / X
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ポケモンGOは2016年にローンチされ、当時は世界中でブームとなった 位置ゲームそのものはそれ以前から存在したが、世間に広く認知された位置ゲームの第一号と言っていいだろう 位置ゲームとポケモン収集の相性の良さがヒットの原因、というのはよく説明される言葉である ポケモンGOがどのような歴史を刻み、現状どのようになっているかおさらいしようと思う 2016年 サービス開始 7月22日に始まった 当初はひたずら歩いてポケモンを探し、ボールを投げてポケモンを捕まえるだけという、収集欲とお散歩を結び付けただけのゲームだった 実装されているポケモンは赤緑の第一世代のみ、ただし伝説幻は未実装 ジム戦という、地域の拠点に自分のポケモンを配置して自動で防衛し、攻略側がそのジム攻撃して陥落させるという仕組みは最初からあったが、これはポケモンの戦力よりも根気が重要な性質もあり、特別な面白みはなかった 当初はジムに置くのもジムを攻略するのも1時間かかるように根性仕様だった ひたすら平和にポケモンを求めて散歩する時代だった 課金要素はポケモンボックス���拡張、アイテム保有上限の拡張、あとは捕獲用のモンスターボールや、ポケモンの出現数を増やすおこう、きずぐすりなどを販売していた ポケモン捕獲用のモンスターボールなどはポケストップと呼ばれる場所に行けば無料で獲得できるが、そのポケストップの一部は企業がスポンサーとなり、店舗の場所にポケストップを設置していた 開始当初はマクドナルドがスポンサーだった スポンサーが位置ゲームにスポンサー料を支払い、お客が店舗に誘導される仕組みとなっており、これが新しい収益化モデルとして画期的だった モンスターボール補充のためにマクドナルトに出入りした人も多かろうと思う 人を動かすことでお金を動かすという新時代のゲームの香りがあった 12月に金銀の第二世代が追加された 2017年 レイドバトルの実装 6月にジムの仕様が変更 もう少しカジュアルにジムバトルが楽しめるようになった そしてついに伝説ポケモンが実装され、レイドバトルが始まった ポケモンジムに卵が湧き、そこから孵ったボスポケモンを数人がかりで倒すことでボスポケモンを獲得できる仕様だ これにより伝説レイドがある場所に人が大量に集まる事態となった 路駐による大渋滞を招いたり、公園が猿山状態になったりした 車でポケ活してて人を轢く事件は当初からあったが、それ以外で社会に悪影響が出始めたのはこれ以降だと思う レイドバトルに挑むにはパスが必要で、これは1日1枚配布なのだが、それ以上伝説ポケモンを集めたい人向けにパスを販売し始めた 今も昔も、ポケGOの収益の柱はこのレイドパスである 10月にはルビサファの第三世代が実装された 2018年 コミュデイ、フレンド、交換機能、PvPの実装 1月からコミュニティデイという、特定のポケモンが大量発生するイベントが実装された 限定技が実装され、さらに色違いが馬鹿みたいにとれるイベントである 10月にはlet's GO ピカブイとの連携が始まり、ポケGOでとったポケモンをSwitchの本家に送る仕様も追加されることとなる コミュニティデイが色違いの価値を暴落させたため、本家でもソードシールドから色違いの入手方法はどんどん緩和され、さらに別の価値の創出ということで色以外のエフェクトや2つ名という仕組みを本家は導入した 6月にフレンド機能、交換機能が実装された それまでは1人で集めるだけという自己満足の世界だったポケモンGOに交換機能が実装された ポケモンGOは、同じ場所に湧いているポケモンは誰が捕まえても同じ個体値のため、個体値100%の個体が湧けば、そこにみんなが集まって複数アカウントで乱獲すれば強いポケモンがたくさん手に入る仕組みになっている それを個体値を維持したまま交換できると、複数アカウントが大勝利になってしまう これを防ぐために、交換したら個体値がシャッフルされる仕様となっている が、その対策により、交換による個体値再抽選をたくさんこなすことで、強いポケモン���手に入れるチャンスが増えることとなった よって、対策はされても、結局は交換の実装により複数アカウントが爆発的に増えることとなる また、企業スポンサーのスポンサー料は来客数に応じて払う仕組みとなっているため、6アカウント持ちが店に行けば支払いは6倍となる 企業スポンサーが離れるきっかけとなったのはこの複数アカウント持ちが有利な仕組みのせいに他ならない 10月にダイパの第4世代が実装された 12月に対人戦が実装された これによりポケモンの収集の先にある、ポケモンバトルというゴールが用意された ここでポケモンGOは完成したことになる が、この対人戦はバグだらけでまともに動くことはなかった 忍耐強い人だけが取り組むこととなる 2019年 ロケット団、シャドウポケモンの実装 ポケモンGOが始まり3年目、そして本家最新のソードシールドが第8世代、ポケGOでの実装がすでに第4世代と、このペースの実装では早晩新ポケモンの実装でユーザーを戻す戦略が通用しないことは明らかだった そこで、PvPで使えるバリエーションとしてシャドウポケモン、さらにコレクション要素としてのコスチュームポケモンを実装した コスチュームポケモンは当初からイベントで実装されていたが、記念のピカチュウ程度であった この年からいろんな種類のポケモンに色んなコスチュームをつけだした これらは当然、本家には送れない ポケモン原作のファンで、日々どんなポケモンとの出会いがあるか楽しみにしている者は、明らかに価値を見出していないものを前面に押し出してきたポケモンGOに不信感を持ち始める 2020年 リモートレイドパスの実装 ついに位置ゲームポケモンGOの終わりの始まり、リモートレイドパスの販売が始まった 位置ゲームのポケモンGOは伝説ポケモンのレイドまで出向き、そこで戦わなければならなかった しかし、コロナの影響で、家に居ながらレイドに挑める禁断のリモートパスが実装された これにより、こなせるレイド数が跳ね上がり、旬の伝説は個体値100%を引くまでやるもの、というのがガチ勢の当然の姿勢となった これはつまり、ポケGOがガチャゲーへと変貌した瞬間である ポケGOはポケモンを捕まえるゲームで、ポケモンには個体値がある以上、一番強い個体値100%のポケモンに出会うことを夢見て日々さ迷い歩くものだった が、リモートレイドパスを使えば一歩も歩かず個体値の抽選ができる レックウザのレイドならレックウザに出会えることは確定しているが、個体値は分からないというだけなので、ガチャという意識がない人もいるが、要は個体値ガチャなだけである 歩いてガチャ引く以外に金でガチャ引く仕組みができてしまった そしてこの年からスポンサーが撤退し始める お客を店に誘導してくれるからスポンサー料払ってたのに、人が外に出なくなったらもう払えませんよ、ということ そもそも複垢で水増しされとるし! これ以降にスポンサーになった企業は大体2年で撤退するようになる 2021年-2023年 リモパスの功罪 みんなが欲しいのは100%個体であるが、リモパスのせいで100%は持ってて当たり前になった 歩かねばならないなら、試行数にどうしても限界があるため100%取れる人は限られていたが、リモパスがあるなら金さえつぎ込めばいくらでも��能 これによりポケGOはものすごい収益をあげることになるが、逆にこれが決定的にポケGOの寿命を縮めた 要は利益を先食いしたのである 2023年にリモパスの1日使用可能上限を設定 が、時すでに遅し リモパスに甘え切った声の大きいガチ勢がこれに反発 そして上限があるので当然ガチ廃課金は消滅 スポンサーも戻らず そして実装済みポケモンの厳選は多くの人が終了済みという状況になった 要するに、この3年間で、みんなが欲しいポケモンというのがなくなったわけである 2024年 独自路線のごり押し みんなが欲しいなと思えるポケモンがなくなったため、限定コスチューム、限定技、シャドウ、ライト、みたいなポケGO独自の限定要素をごりごり進めたいった いや、正直興味ないしいらんねん… そしてリモパスを制限する代わり、その独自路線のポケモン得るためにはイベント参加代の課金を要求するようになった 何かあれば1000円払ってねと言いだす そしてダイマックスレイドが実装された これまでのジムでのレイドとは別にダイマックスのジムが設定され、ここでは時間制限なくやられるまで戦うことができる が、ここで戦えるのはダイマックスが可能なポケモンのみ 要はこれまで捕まえてきたポケモンは使えず、この仕組みで捕まえたポケモンしか出せないよ、という究極のリセットをやろうとしてきた そしてダイマックスポケモンの最高峰はキョダイマックスポケモン キョダイマックスのレイドはかなり難易度が高く、通常のレイドと異なりレイド開始時期が明示されず常時オープンである なので、決まった時間にせーので人が集まることはない、つまり人が揃うまでずーっと待ってた人だけが挑める また、難易度が高く時間制限がないということは一戦終わるまでの時間が長い これ、総合すると繁華街で1時間くらい粘った人だけが勝てるという仕組みだった 普通の人はそんな馬鹿なことやらない というわけで、意気込んで大きな新仕様をぶっこんだ割に、ダイマックスは大こけにこけたわけだ 本家にある価値設定ならみんなが受け入れるのに、ポケGOが独自に決めた価値設定に付き合いたい人はそんなにいない 2025年 身売り騒動 ポケGOは別の会社に販売されるという話になっている ポケGOはあくまでポケモン好きな人がお散歩ついでに気軽にガチャできるのが受けたゲームである そこに独自の価値設定で課金煽りをどんどんやっても、客はもう踊らない 今までgoogle傘下の会社が運営していたため、位置情報の提供にも一応の信頼は置いていたけど、今度は中東に売るらしい サ終の臭いがプンプンしだした ビジネスモデル 当初はスポンサーのみで運営していた ↓ レイドパスが出たことにより課金者とスポンサーがいいバランスで運営できていた ↓ リモパスが出たことに廃課金者が誕生し、スポンサーは撤退し始める ↓ リモパスの使用上限が設定され、廃課金者が消えたことにより広く浅く課金を求めるようになる ↓ 課金に��合った報酬を提示できなくなってくる 廃課金者に強烈な報酬を与えれば回るというのが他のガチャゲーだけど、廃課金者がいない中一般ユーザーへの課金煽りが度を越してくる ↓ 一般ユーザーの離脱 これが現状だね
ポケモンGOとは何だったのか
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変わる米情報戦略、日本は対応できるか
#櫻井よしこ
『週刊新潮』 2024年4月11日号
日本ルネッサンス 第1093回
今年3・4月号の『フォーリン・アフェアーズ』誌に米中央情報局(CIA)長官のウィリアム・バーンズ氏が「スパイ術と国政術」(Spycraft and Statecraft)の題で寄稿していた。よく見ると1月30日に公表された論文だった。少し古いかもしれないが、大事なことが書かれている。
時代が変わり技術革新が急激に進んでも情報に関しては人間の能力が一番重要だとしたうえで、CIAは年来の秘密主義から転換して情報の「戦略的秘密解除」を志向しているというのだ。世界に一定の情報を公開し、敵の目論見を暴いて、味方を結集させ、政策決定者をより強力に支援する戦略だ。
ちなみに米国家情報長官のアブリル・ヘインズ氏も今年2月に同様の発言をしている。氏はCIA、国家安全保障局(NSA)も含めて全米18の情報機関のトップに立つ人物だ。米インテリジェンス界の方向転換が確かに進みつつあるのだ。このような変化は安全保障政策で米国一国主導から同盟国、同志国と力を合わせる集団体制に移ろうとする米国の戦略と重なる
戦略的秘密解除の具体例として、バーンズ氏はプーチン大統領のウクライナ侵略計画を世界に警告した件を挙げている。
「我々は早い時期からロシアによる侵略意図の情報を(バイデン)大統領に上げていた。結果、大統領は2021年11月に私をモスクワに派遣し、我々が彼らの戦争準備の実態を正確に掴んでいることをロシア側に伝え、思いとどまらせようとした。だが、彼らは全く説得に応じず、侵略計画については悪いとも思っていなかった。ロシアは自らの力を過大評価し、ウクライナの抵抗と西側のウクライナ擁護の意志を過小評価していた」
バーンズ氏は、ロシアが侵略に踏み切った後も米国がロシア軍の動きに関する機微情報を開示し続けたことで、プーチン氏の作戦の多くが失敗に終わったと述べている。
米国最大の敵は…
しかし米国の最大の敵はロシアではなく中国だとバーンズ氏は強調し、CIAは過去2年間、中国に対処するために組織再編に手をつけたことを明かしている。まず第一に中国を対象とするインテリジェンス関連予算を倍増させた。世界規模で情報収集、活動、分析能力を高め、中国語に堪能な人材を大幅にふやすことなどで、ラテンアメリカ、ア���リカ、インド・太平洋の全域で中国と競う態勢を整えているというのだ。
21年には中国だけを対象にした「ミッションセンター」を設置したが、特定国に特化したインテリジェンスセンターはこれが初めてだ。CIAはまた、北京のインテリジェンス界とのパイプを静かな形で強化してきたそうだ。米国の情報専門家たちは自分たちの相手である中国の情報専門家たちと意思疎通を深めようとしているわけだ。米中間に誤解が生じるのを防ぎ、その誤解が紛争や戦争につながっていく危険を回避するためだ。
習近平氏やプーチン氏が独裁色を強めているのは容易に見てとれる。両氏の周りから苦言を呈する側近がいなくなり、「イエスマン」ばかりになってしまえば、両氏が現実を正しく把握することも、真実を認識することも難しくなる。その場合、己れを過大評価し、状況を誤解しかねない。事実それがウクライナへの侵略につながった。バーンズ氏ら米国のインテリジェンス界は習氏が同じ過ちを犯す危険性を見てとっているのである。逆に言えば現在の米中両国は十分な意思の疎通がはかれていないということだろう。
バーンズ論文を読むと、CIAの役割が変化を遂げているとの氏の指摘に納得する。氏はバイデン政権下、過去3年間で50回以上大統領の指示を受けて海外に飛んだ。事実上、外交官の役割を果たしてきたのだ。その点について氏は以下のように説明している。どうしても相容れない宿敵と交渉しなければならないとき、外交官が前面に出れば相手を正式に承認するかのような意味合いを帯びてしまう。他方、インテリジェンス要員による接触ならば、その種の懸念はない。氏が21年8月にアフガニスタンの首都カブールを
訪れタリバンの指導者と米軍撤退について交渉したのはそういう理由だったと明かしている。
役割を変えつつあるといってもCIAは基本的に「影」の存在だとも、氏は書いている。誰の目にも見えず、記憶にも残らない存在である。任務の危険性やそれに伴う犠牲について、一般社会はまだ十分には理解していない。だが、知ってほしいのはCIAが非政治的組織であること、忠誠を誓う対象は大統領でも党派でもなく合衆国憲法であることだと、書いている。これは非常に重要な点だ。
わが国は情報をとられ放し
CIAや他のインテリジェンス部門は現在大幅な増員計画を展開中だが、非常にうまくいっているそうだ。たとえば23年、CIAへの志願者数は、米中枢部が攻撃された9.11以降、最高を記録したとのことだ。
わが国の情報コミュニティはどうなっているのか。CIA長官のように外交官張りの活躍をする人材は、日本ならさしずめ国家安全保障局(NSS)の秋葉剛男局長や前局長の北村滋氏らになるのだろうか。それにしても現在のわが国が国際社会を動か��得る情報を持っているとはあまり考えられない。
わが国は逆に情報をとられ放しである。情報発信で世界に貢献できればよいが、その前に情報保全を徹底しなければならない。現時点でのわが国の情報保全法は特定秘密保護法だけである。これは外交、防衛、スパイ行為等の特定有害活動、テロリズムの4分野に関して、政府のもっている秘密を漏洩してはならないというものだ。政府内の情報を入手できるのは官僚であるから、この法律に縛られる(違反した場合に罰せられる)のは主に官僚である。
この特定秘密保護法に関して適格性評価(セキュリティ・クリアランス)を受け、秘密情報にアクセスできるのは約13万2600人に限られている。内97%が国家公務員で、民間人は3800人ほどにとどまる。これを米国と較べてみる。米国では国家秘密に接するための適格性評価を受けている公務員は280万人、民間人は120万人だ。段違いであり、わが国の情報保全力がまだ非常に弱いことが見てとれる。
高市早苗経済安全保障担当大臣が力を入れてきた適格性評価制度はようやく法制化の目途がついてきた。ただ法制化されればわが国の情報保全が万全かといえば、まだやるべきことがある。どの国も整備しているスパイ防止法である。わが国が真っ当な普通の国になり、被害に遭い続けることを避けるために、スパイ防止法こそ必要だと強調したい。
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ネオ幕府アキノリ党による100の政策
※内はアキノリ将軍未満による脚注。
🌾 文化・日本語
1. 『双京構想』京都を陪都に。
※ 上皇后両陛下に仙洞御所にお戻り頂く案などから上奏。
2. 文章の形式を国粋化。縦書き・漢数字を基礎に、時間や単位や数理や音楽も日本文化圏独特の書式を考案し漸次移行。
※ 漢数字に関しては画数が多く判読もしにくいため,西ローマ・アラビア数字くらい判読しやすく書きやすい数字用の文字を作ってフォントに組み込んだりを検討。
3. 日本語の電子媒体を刷新。
※ イーロン・マスク氏に会いに行ってXの東アジアの言語を全部縦書き漢数字(言語ごと)に直してもらう事を条件に,共栄圏での法人を作ってもいいと約束。ただし,その情報資産は共栄圏のものとし,資本の移動は認めない。 ※ 拡張かなを拡充し電子媒体に組み込む・体制化した際に方言の言語化も視野に。
4. 都内の外国籍労働者・親族等への日本語や法制に係る教育サービスの展開。
※ それぞれの民族に寄り添った親善団体と連携 ※ 裏で世界共栄化に関わる宣伝を行い、本国に情報輸出させる足がかりとする。😈
5. 都内の宗教共同体の実態把握・公的包摂・共生都市社会の推進。
※ 体制化までの中長期的に各宗教の日本化を試みる方針。
🌾 税制・社会保障・経済
6. 税制改革や都債発行を財源に,実質賃金の上昇率の安定向上(最低で��年3%水準)まで一律で都民税半額。
7. 都営ブロックチェーンの創設・ネオ幕府トークンの発行とサーバー維持管理。
※ 全国電子通貨を想定・通貨の名前は「球」読み方は本名が「たま」,「きう」が普及版。NAMが出典。 ※ いずれ日本円にとって代わる。😈 ※ 我々が全国化した折には武蔵国の地域トークンというか藩札を創設を想定。
8. 都債発行・時限的な商品券等の給付による地域経済振興。
9. 都民や都内に通学する学生への一律奨学金免除。
10. インボイス廃止を国政に提言・特に中小零細企業の事務処理負担を軽減。
11. 濫用的な投資や無軌道な開発,オーバーツーリズム等に因る地価や宿泊施設の価格高騰を抑制。
12. 外国企業等による国土の売買規制に係るモデル条例の策定。
13. 都内の特に大企業の法人税の納税率を向上・財源構成の平等化。固定資産税の累進化。
14. 社会保障費用の逆進性緩和・累進課税の推進。
🌾 教育・学術
15. 公営学生寮の確保・増大。
※ 国際法を典拠に一定の自治権を認める
16. 大学院まで教育全面無償化+困窮世帯向けに塾代含め支援検討。
17. 専門学校等の整理統合・総合大学との連携強化・学生や職員の有益な流動化を促進。
18. 図書館民営化の見直し。知識アクセス・公共教育インフラの維持。
19. PTAの有償化や情報共有・可視化の促進。
20. 教育委員会の体質改善・責任体制の明確化。
21. 都立高校の入試改革の見直し・効果的な外国語教育に転換/無益な学習負担の軽減化。
※ どうでもいいけどほんとに外語やるならマッチング実践とかだわ
22. カルト校則の全面廃止・学生の学ぶ権利や表現の自由を守る。
23. 入学しない大学への入学金支払義務の免除・ルール撤廃を東京から実践。
24. 部活動の地域化・民営化等による教員の負担軽減を都から実践。
🌾 交通・公共施設
25. 練馬─中野─杉並─世田谷区や足立─台東─江戸川区を縦断する都営線路の開拓。
26. 東京都-近隣の港湾に集中投資・世界一の港湾大都市圏を構築。
27. 満員電車の終局的な解消・時差通勤の促進(主に企業向け)や代替手段の公的導入検討。
28. 離島との往復費用の低廉化・人材や投資交流の活発化。
※ 将来伊豆諸島は伊豆の国に, 小笠原諸島以南は小笠原国にする。
29. 16歳未満(中学生)に対しての交通インフラ料金を子供料金にする・25歳以下に対してユース料金の公共交通機関・各商業施設での導入。
🌾 防災・戦時体制を想定した防衛
30. 全国のあらゆる自然災害に対し救援・復興の為の物資や人員輸送が可能な体制の整備。
31. 都内のあらゆる公共設備の耐震化推進。
※ 災害をある程度前提とする伝統的な都市デザインの可能性も検討。
32. 核戦争を想定した核シェルター建設・地下経済圏の構築促進。
33. 災害リスクを見据えた都民や隣接県民(都内の勤労者)向けに食料等備蓄・予備的分配。
34. 官公庁・民間企業に対するサイバー攻撃の防衛体制整備。
35. 東京都の空を米軍から取り戻す・首都圏の集団安全保障体制を見直し。
36. 近隣諸国の紛争や破局的災害を想定した都民の命と経済を守る有事法制・モデル条例の策定。
37. 安全保障や軍需産業分野の研究開発支援・学界に蔓延る偏見の改善。
🌾 恋愛・婚姻等の共生生活・性的少数者支援
※ 現在はヘテロが社会の主体である事を公共に認め(右翼を安心させ), その余裕の下に性的少数者への配慮を行う政治指針を宣言化。
38. パートナーシップや相続法制等に係る性的少数者の権利保障モデル条例の策定。
※ パートナーシップに日本語の造語を与えることを目的に研究会を行う、反動保守国学者や左派リベラルの論客もネオ幕府体制の責任もとで幅広く招聘したい。
39. 専門家や当事者の意見を参考に高齢者向けの公的恋愛支援事業を実験的に開設。
40. 既存の公営マッチングアプリ・ブライダル支援等政策の見直しと再構築。
41. ユース(18-25歳を想定)以下に対してのマッチングアプリ補助制度。
🌾 医療・福祉・地域協同・家庭問題
42. 視力矯正器具や歯列矯正等への保険適用・車椅子や補聴器の価格低廉化。ゆくゆくは無償化。
※ 歯を生やせるようになればすぐ保険適用を検討
43. ひきこもり老人を訪問し地域を協同化・社会的包摂を目指す・若年層のアルバイトで高齢者を訪問しスマホ教室と���ット普及・生活状況の実態調査。
44. 民間に甘んじた無料塾・こども食堂等の公営化。
※ 都から職員を派遣して実態調査し一定の基準で認可を行い、その場で謝礼。 ※ その後恒久的に経済支援, 半官半民でネットワークをくみ人的支援を拡大 ※ 定期的に児童虐待や裏社会の斡旋等の有無を潜入調査。😈
45. 実態調査のうえ, 都心や下町に関わらず包括的な訪問診療・介護サービス等を拡充。
46. 学校や社内研修に基礎的な救急救命の教育カリキュラムを導入・相互扶助の日本を再建。
47. 地域交流や文化活動を活性化すべく公立小中学校等の空きスペース活用促進。
48. 既にある公園に遊具を拡充・児童の自由と安全を保障。遊閑地の利活用推進。
※ クレーム処理等は我々ネオ幕府が請け負う。
49. 生活保護の取得要件緩和と生活再建・出口支援。給付付き税額控除の試験的導入。
50. 公共施設から迅速・全面・包括的にバリアフリーデザインを実装。
51. 乞食(路上生活者・野宿者・炎上するだろうがこの言葉を使う,いささかの差別的感情を含まない)の住宅支援事業における不合理待遇(いわゆる「タコ部屋」等)の撤廃。
52. 「禁煙」でなく「分煙」。公共喫煙所の増設と依存症支援拡充。
53. 「帰宅困難家庭」の児童のシェルター確保・拡充。
54. 親の孤立防止。財政的支援やシッター利用・保育所等インフラの拡充。
55. 麻酔科医の待遇改善・拡充による無痛分娩・不妊治療等の普及・無償化を都から実践。
56. ヤングケアラーの実態調査・迅速な支援拡充。
57. 一定期間の債務等支払義務の凍結や世間からの隔絶を許容する「隠遁」制度の試験的導入による自殺予防。
58. 共同親権制度移行後の離婚親や子の権利保証に向けたモデル条例案の策定。
59. 犯罪被害者や遺族の情報秘匿や生活再建支援事業の拡充を都から実践。
🌾 環境・公共衛生・都市デザイン
60. 『江戸東京オシャレ特区』構想・ドレスコードの厳格なサービス業種の方でも自分らしい服装等の表現を保障。
61. 炭素繊維等による東京湾浄化・老若男女が利用可能な東京湾に。
※ 一〇年単位の長期計画で研究会に予算をつけて水質浄化に関わる各方面の専門家と企業に助成を。
62. タクシーや通勤通学バスや訪問介護車両や都内を往来する長距離トラック等に向けた電気自動車等の導入支援。
63. 道路にゴミ箱を増設し収集作業も増員・雇用創出。
※ 『乞食』の方々向けに最低でも3日に1度は湯船に疲れる水準の支援体制を迅速に構築。
64. 都内の樹林伐採ストップ・地域経済や文化に無益な再開発の見直し。国土を守る。
65. 引越しや住宅確保等に係る費用分担による近隣県への移住サポート。
※ 漸次地方都市にも移住サポートしたい・全国化したときに地域を蘇らせる。
66. 主に大企業の都外への本社機能移転・人口とリスク分散を段階的に進める。
67. 排除アート・「座らせないベンチ」の全面撤去。小憩できる都市デザインの再建。
68. ユース(12-25最程度を想定)以下に対して公営美術館・芸術施設の入場料無料化。
69. 路上表現・アーティスト等に向けた道路使用許可申請等手続きの簡素化・拡充
70. 官民連携で路上ライブ・イベント等を充実させ,『解放区』の乱立。
🌾 動植物
71. 動物殺処分0の次は都から始める愛玩動物の生体販売全面禁止。
※ ペットショップの店員かわいそうだから動物病院とか生物学研究所に転職もさせてあげて。そのために予算つけよう。 ※ 日本固有種の生物種は緩和したさがある,というかその系統を維持するための研究会や国家機関創設を提唱したい。
72. 特定外来種や有毒の微生物等の実態調査・飼育手段の包括的なデータベースを策定し公開。
73. 生物学系の人材活用・医療分野との連携を強化。
74. 孤立対策に動植物との共生を促進・AI利活用で安全・安定的な飼育体制を提供。
🌾 宇宙開発
75. 軌道エレベーターや公共/民間通信衛星等を想定した宇宙産業への公共投資。
※ 東京から日本〜東南アジアをまたぐ測天衛星網(GPS)を提唱
76. 核融合発電技術への積極的公共投資。
※ 戦時を想定した燃料備蓄
🌾 食糧自給・安全保障
77. 家庭菜園や地域農産・地産地消の促進。
78. 種苗法改正の見直し・食文化の保全。
※ 戦時を想定した食料備蓄
79. 酒税法の見直し・どぶろく文化を再興。
80. 生レバーやユッケ等の規制緩和。
81. 依存症対策や飲酒強制の予防規制を条件に, 飲酒解禁を18歳に引き下げ。
🌾 労働市場制度
82. 新卒一括採用の見直し・企業や経済団体等への協力要請。
83. 官公庁や民間企業の採用基準にポスドク枠拡充。
84. 生涯学習・リカレント教育普及に向けた労働市場改革。職業訓練給付や実施企業への支援等の拡充。
85. 様々な産業分野の企業に対して有給や育休利用の促進。
🌾 ���職・職権乱用の防止
86. 地方議会における縁故的な役職(選管等)の選定過程・給与等の見直し・再編と代替的職務の用意。
87. 刑事収容施設や入管施設内での侮辱や虐待や差別的待遇の実態調査・迅速な改善。
88. 市民オンブズマン制度の創設・拡充による第三者目線の地方議会の監査強化。
89. NPO法人設立や生活保護申請・政治団体含む会計監査の厳格化・責任体制の明確化。
🌾 表現・報道の自由
90. 小池都知事が実施していた様な一部のマスコミやジャーナリスト等の排除に反対・報道と表現の自由を守る。
91. 『表現の自由』の前提として,エンタメ・出版・コンテンツ業界に投資拡充・且つアーティストの食い扶持と表現の場を守り,層の厚さを維持。
92. NHKの過剰な集金を規制・困窮世帯の債務免除・公共の利益となる基礎的なコンテンツは保障するが国民の無償・平等な『知る権利』に配慮。
🌾 スポーツ
93. 『マイナースポーツに光を』・Eスポーツ含む多様な体育会系コンテンツにも積極的に投資。
94. 身体に障害を有する方々が主役であるパラスポーツ分野に投資拡充・宣伝を強化。
🌾 その他
95. 小池都知事の財政調整基金の使途・費用対効果について徹底的に監査。
96. 小池都知事や森本首相も関わる東京オリンピックに関する利権構造や裏金・役員の不審死・作業員の過労死等の真実究明。
97. コロナ禍におけるエンタメ産業や一部の飲食業界・性産業等への差別的待遇の見直し・適切で平等な補償体制の確約。
98. コロナ禍における緊急事態宣言の手続的正当性・費用対効果を徹底再調査。
99. お気持ちベースの『自粛要請』では無く必要な法整備・責任体制を明確化。
100. 多様な業種の方々に配慮し投票所を26時まで開放・且つ開票日を平日にスライドし行政コストを軽減。
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けれんみの日常
英語の日記などもtumblrではよく流れてくるのでなんとなく読むが、私は英語で日記を書こうとは思わない。それは私の技術が未熟で、まだ英語のリズムやメロディを自分の好きなように操ることができず、楽しくないからである。そのくらいには日本語のリズムとメロディ、そして見た目が好きである。英語でもそれらを好きと思えたら、書けると思うのだが。見た目は結構好きである。とくにアルファベットの小文字。リズムが���うしても全然まだ魅力的に思えない。そう言いながら英詞のジャズを歌っているのだが、音楽は音楽に言葉が乗っているから、言葉自体のリズムは死んでいて、そこはもう関係がなくなっている。音楽にのる英語は、ただ母音が伸びるとか、同じ音で韻を踏むとか、そのへんは日本語と変わらない。そうではなくて、読み言葉としての英語のリズムにまだ魅力を覚えない。英語の詩にふれてみたらどうか、と思ったこともあったが、根本的に「かっこよすぎる」と思ってしまう。シャラシャラしている(子音が多いということだと思う)。私はもっとべちゃっとした土っぽいのが好きなので、結局日本語を使うということになってしまう。英語以外の様々な言語のどこかには好きな言語もあると思うのだが、英語を学ぶキャパシティしか今のところない、というか、英文法がおもしろくて好きなのである。これは日本語にはない感覚。日本語の文法なんか全然おもしろくない。文法と呼べる文法なんかないのではと思えてしまうが、これは母語だからだろう。英語の文法はなんてシステマチックで、構造的に美しいのだろうと感じる。その美しさの中にも土着の歴史の古臭さや面倒くささがあり、そこがまたロマンだ。詩的言語としては私は英語を好まないが、批評や論じる際の言語としては、限りなく知性を感じて好きかもしれない。日本語は批評や論文でも、ある程度詩的でないと読む気がしないので、これは大きな違いだ。言語が違うだけで自分の好みも変わってくる。それとも私は文学ではない英語の文章にこそ(そしてできるだけ文法が複雑な)詩を見出しているのだろうか。なににしろ私の体は詩情でしか動かないようになっている。
短歌も詩も書きたい、書いてみたい、小説も書きたい、という気持ちはあるが、書くための好奇心がいま批評の文の方に向いている。私は文学の方向に向かう時はある程度その位相に没入しないと書けないので、そのモードに入るのに苦労するが、批評系の文章であれば日常のモードのまま書けるので楽である。書けると言っているが、別にこれもまだ書いていない。書くためのネタを毎日必死に考えているという感じです。宇野常寛さんの講座に入ってから、とにかく毎日頭の中がドライヴしていて、こんなこともあんなことも結びつくかも、いや、これはこうか?など、楽しく考えている。今日は気圧の低下と疲労により1日寝てしまったし、三宅香帆さんの教養講座も横になりながらスマホで視聴するという体たらくだったが、『娘が母を殺すには?』の良い導入を聞けた(実際には結論までお話されていた)。早く読みたいが、今月はもうお金を使いすぎなので、欲望のままに本を買うのはやめた方がいいと思う。読んでいない本(特に小説)が積まれたままじっと待っている。町屋良平『生きる演技』はかなり早く読みたい、と思って毎日開こうとはするのだが、そこまでたどり着けない。やることが…やることが多い!いしいしんじ『マリアさま』、凪良ゆう『汝、星のごとく』など、積んでいる。井戸川射子『共に明るい』は途中だし、絲山秋子『神と黒蟹県』はどこに積んだかも忘れている。エーリッヒ・フロム『愛するということ』新訳、沖縄の少女たちのノンフィクション『裸足で逃げる』は早めに読み終わっておきたい。
今日の講座で三宅さんが『母という呪縛 娘という地獄』にふれていて、私も読んだが、正直虐待を受けた子供の末路で、こうなるしかなかったと本人も言っているように、たんに被虐待児の被害の果ての結果でしかなく、なんの新鮮味もないと感じた。虐待問題を長く考えたことのある人にはこれは虐待の当然の過程と結末であり、そこに母娘の特異性などは見いだせないのではないかと感じていた。ただ、虐待を受けたことがない人はここに新しい視点を持ち込めるのだろうなということは想像できる。そこで、じゃあこの虐待を受け続けていた本人が加害者である母を殺さずにすんだifがあるとしたら、それはどの時点でどう行動すればよかったのか、ということを考えてみようか、と少し思った。虐待を受けた人間でも、親を殺さずに逃げ切った人は多い。そういう人と、親(加害者)を殺してしまった人との性質の違いや、分岐点となる考え方や受け止め方の違いは存在するのか、ということを突き詰めていけば、虐待を受けてもその心を守ったり、被害を少なくしたまま逃げ切る方法も出てくる可能性があるのではないかと考える。虐待を受ける立場に生まれてしまったら、基本的には逃げ切るまで虐待は続く。誰も助けてくれない。日本の法律や制度がそうなっていないからだ。助けてもらえる人は0.03パーセントくらいの人口と思っている。つまり、多くの子供たち(年間11万人)が、家庭の中で痛めつけられながら、生き延びていかなくてはいけない。それもできる限り自分の心を守りながら。虐待の問題は、社会の問題ではなく、こうして個人の問題へと矮小化され、それも被害者である「子供」の独力での防衛を支援することでしか、親権が有効である限り、コミットできない。というかこれはコミットと言えないと思うが。虐待を受けるとその後成人して逃げられても、精神に大きな不均衡をもち、社会に上手く適合できずに苦しみ続けるし、虐待を受けていた子供のうちに、大人により適切な場所へ逃がしてもらうことが一番である。そのことは揺るぎない。しかし、繰り返すがそのような法律や制度はない。あっても、ほとんど機能していない。多くの子供は助からないまま、傷ついたまま、安全に眠れる場所がないまま成人する。だからもう、虐待を受けている子供に対して、こういう時はこう考えて心を守るんだよ、と伝えることしか現状できることがないと思っている。1人でも多くの子を物理的に救えたら、と思うが、それをしつつ、多くの救えない子供たちに防衛方法を少しでも伝えることが今できる精一杯だと思う。防衛方法とは何か、というと、そんなものはない、となるかもしれないが、とにかく考えていくことはやめずに生きていきたい。
両親と兄の存在には苦しめられ続けたが、私は両親と兄が心から大好きだった。そういう子供だった。そのぶん打撃は大きく、そのせいで傷が大きくなってしまった。自分を害する人間を愛してはいけない。しかし、一体だれが、自分が誰かを好ましく思うことを、止められるだろうか?それはコントロールできることなのだろうか。好きだと思う気持ちを捨てることは、特に子供には、かなり難しい。私は親や兄に何をされても相変わらず彼らが好きだったが、それではいけないのだと唐突に気づいたのが思春期である15歳のときだったため、その際の混乱と大きな絶望、ショックなどで重いうつ状態をその後10年続けることになる。それからさらに10年が経った今、かなり症状は軽快している。治療と、人間的成長によるものだ。生きていれば必ず人間は成長せざるを得ず、傷は治らざるを得ない。だから私は友人たちになるべく自死せず、一日でも長く生きてほしいと伝えている。そうしたら幸せになれる可能性が高まる。幸せになれない可能性は依然として大きいが、幸せになれる可能性は生きれば生きるほど大きくなる。スタートがマイナスだった者たちは、この理論が適用されると信じている。スタートがマイナスでなかった人達にはどのような人生観があるのか、私には全く分からない。私は生きれば生きるほど人生はよくなっていく、と感じているので、老いや死��の近づきを悲しむ心がない。顔が老けるのも、自然で、抵抗するようなことではないと思っている。生きれば生きるほどよくなっていく。25歳で治療を受けてからのこの感覚は、私が生きるのに大きく、善く、貢献している。生きることの難しさはおのおの、さまざまあると思う。私はもう無い。いちばん苦しかった時はもうとっくの昔だし、その頃の生きづらさ、脅威がないというだけで、とにかく無法に幸せである。自分を害するものがいない空間、時間、それらを噛み締めている。だから(親や兄と離れて)生きているだけでかなりの幸せを感じる。お得なことかもしれない。
しかし小さい頃に夢見たことの不達成ということは、なかなか苦しめられる瞬間がある。好きな人と付き合ってみたかったとか、家庭を持ちたかったとか、子供が欲しかったとか、高校や大学で好きなだけ思い切り勉強してみたかったとか、仕事でキャリアを積んでみたかったとか、そういう、「普通の人」がやっているようなことだ。それらが自分には与えられなかったと感じる時、途方もなく悲しくなる。過去と比べて相対的に今は幸せだが、絶対値としては、私は私の夢をあまり叶えられなかった。それでも、毎日本を読んだり、文を書いたり、文章の講座を受講したり、好きな場所でつつましく働いたりして、日々を楽しんでいる。なによりも、いつも勇気づけてくれる友人がたくさんいること。私は友人たちに囲まれてさえいれば、それでとくに不満はない。「してみたかった」の希望を上げればきりがないが、そんな無意味なことをしてもただ傷つくだけで無為だ。できてよかったことやこれからやりたいことだけを毎日考える。私たちはまだまだこれから生きる時間が残されている。やりたいことはたくさんできるし、本当に生きていて良かったと思う。
同時に、できるならもうこの生を終わりにして楽になりたいという気持ちもある。これ以上生きても、もちろん世界の足しになることはあるだろうが、この体力の低さと病気を抱えて、何も達成できないままでずるずると生きることは、時に拷問にも感じる。そう思うのは生きているうちのほんの一瞬だが、ああ、今死ぬことができたら、と思うことは全然よくある。地震の揺れを感じるたびに、地震で死ねたら楽なのになあ、と思う。これはネガティブというより、ただの「疲れ」なのだ。この「疲れ」の感覚を持っている人には、私は帯同を感じてしまう。
なんだかずっと被虐待児の話をしてしまった。あんまりそういう事を言うのもな、と思ってはいるのだが、考えていると結局全部そこに行き着いてしまう。私が救いたいのは彼らだし、正直彼ら以外のことはどうでもいい。他の人は他の人でいろいろなことに心を痛めたり活動すればいいと思うが、私がそうする先は、いつも決まっている。幼少期から虐待を受けて、死ぬ事もできずに成人して生きてゆくことが、この世でいちばん辛いことだと思っている。これは多くの、苦しんでいる人々を見てそう思うということで、私が苦しんでいるわけではないので大丈夫です。私は病院とカウンセリングに通い、それなりに安定した人生を送っていますので、自分が社会に恩返しする番だというか、とにかく「助けなきゃ」という思考に捉われがちであります。
今考えているのは、被虐待児のための、自習スペースの提供。とにかく家(危険な場所)以外に安心して過ごせる場所、勉強ができる場所をつくり、そこで1秒でも長く過ごしてもらうしかない。心は壊れる。壊れるとしても、壊れきらずに上へ向かおうとする子だけでも支援したい。本当は全員救いたいが、まずは勉強で身を立てる被虐待児の数を増やすことで、社会に虐待問題に理解のある人口を増やす。そうしてしか、法律や制度は変えられないと思う。
それとは別に、私には本屋を続けるという夢がある。ゆくゆくは自分が店主になって店を構えたい。雇われの正社員がいかにつらいかは、いままでの店舗でいやというほど見てきている。私は知性と教養のための本屋をひらき、この社会をよくしようとする人を1人でも増やしたい。チェーン店の雇われ店長では、それをするのは難しい。大きな会社は利益を出すことが最優先だから。その利益で、たくさんの人を食わせている。そこに否やはない。ただ私の目的はそこにはない。売れる本を置いて人々の知性を下げるのではなく、本屋がどんどん人を育てていく。そういう場所を作りたい。そこはさらに学際的な場所であってほしい。なんなら貸本屋でもいい。というか、積極的にレンタル業務もやって行ければと思う。
夢を語れば果てがない。あと20kg痩せたい。どうにか自炊をしてまず1kg減った。このまま減らしていく。
2024.5.21
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10.7以降何があったのか、中東情勢のまとめです。 イスラエルは突然ジェノサイドを始めました。 白リン弾を使ったり、一か所しかない火力発電所を狙いました。 これはシオニストの感覚がおかしいからです。 彼らは自分たち以外を「家畜」だと思っているから ジェノサイドを突然始めるわけです。 国際世論を読めないからジェノサイドを始めています。 そして、国際世論を読めないからイスラエルは負けています。 始めハマスの攻撃があったと言われていますが あの時にイスラエル軍も関与してます。 そして、イスラエルのしていることを「入植」と言ってごまかしてますが、 実は「侵略」です。 侵略者に対する抵抗はテロじゃないです。 これは中国がICJの公聴会で言いました。 1月にロシアはイランと軍事同盟を結びました。 だから、ロシアはパレスチナサイドです。 イスラエルがイランを攻撃できなくするために軍事同盟を結んでいます。 そして、イスラエルの初期の目的はハマスを批判して イランを孤立させて、イランに軍事行動を起こすことでした。 そうすればイランとサウジの仲が悪くなって ペトロダラー崩壊が完全にうまくいかないようになっていました。 2月にイエメンのフーシ派は中露と戦略的パートナーシップを結びました。 ロシア・シリア連合はゴラン高原を制圧しました。 ロシアは中東に超音速ミサイル艦を���動させました。 これで、ロシア対イスラエルになっていると分かると思います。 イラン対イスラエルの戦争では イランはイスラエルの滑走路を破壊して アイアンドームのデータを取りました。 そのデータに基づいてイランの別動隊のヒズボラはアイアンドームを無効化しています。 イランには正規軍の他に別動隊が三つあって、 革命防衛隊、フーシ派、ヒズボラです。 イスラエルは2006年にヒズボラ相手に負けたことがあります。 イラン対イスラエルではイスラエルはイランにやり返すことができずに、イランの圧勝でした。 そして、イスラエルはハマス相手に普通に負けそうになっています。 イスラエルの人口は約900万人です。 そのうちの50万人をすでに動員しています。 その人たち普段は別の仕事をしているわけです。 だから、イスラエル社会が持たなくなっています。 イスラエル、デフォルトする可能性があります。 そして、極めつけはこの前の国連総会でした。 あれでアメリカとイスラエルの国際孤立が際立ちました。 イスラエル大使が国連総会で国連憲章をシュレッダーにかけたのも非常に印象的でした。 そして、昨日、米上院議員が追い詰められて「パレスチナとイランに核を落とす」と言って イランは「もうすでにイランは核を持ってる」と言ったばかりです。 あと、イランは中露と戦略的パートナーシップを結びました。 イランのバックには中国もいます。 だから、イスラエルとアメリカは普通に詰んでいます。 アラブニュースはイスラエルによる人身売買があったことを暴露したし、 ユーロニュースはイスラエルがパレスチナ人の臓器売買をしていることを記事に書きました。 死人の臓器は移植できないから イスラエルはパレスチナ人の臓器を、生きたまま抜き��っているということです。 途中であったICJ判決も重要です。 あれを無視したイスラエルはサウジから「国家としての基準を満たしてない」と言われました。 中国も「侵略者に対する抵抗はテロじゃない」と言いました。 今のイスラエルはICJ判決を無視して暴走している状態です。 そして、去年の四月にロシアは国際金融資本を倒しました。 中東を一つにまとめ上げてペトロダラー崩壊を起こしました。 グローバルサウスの解放もしました。 だから、ネオコンの総本山、国際金融資本の総本山のイスラエルは追い詰められて10.7以降暴走してしまったわけです。 その暴走を中露やBRICSが止めようとしているところです。 そして、国連はイスラエルのこの行為をジェノサイドではなく、「民族浄化」に認定しています。 イスラエルが女子供をターゲットにしているからです。 イスラエルはUNRWAという国連機関の職員もターゲットにしていました。 コロンビア大統領と南アフリカ外相はネタニヤフらに逮捕状を出すようICCに要請しました。 だから、もうすぐネタニヤフらに逮捕状が出ると思います。 そして、アメリカはICCを脅迫しました。 そして、イスラエルのジェノサイドによって西側の社会内部が崩壊したことも重要なポイントです。 以上、中東情勢のまとめです。
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猛毒除草剤 米モンサント社製ラウンドアップ 発がんリスク「41%増」の研究結果も
被害続出し各国で使用禁止に
アメリカ・カリフォルニア州地方裁判所の陪審は19日、モンサントの除草剤であるラウンドアップが、がん発生の「事実上の要因」であるとの評決を下した。アメリカでは昨年も同州サンフランシスコの連邦地裁が、ラウンドアップ使用でがんを発症した男性の訴えを認め、モンサント社に2億8900億㌦(約320億円)の支払いを命じている。ラウンドアップの危険性は国際機関も警鐘を鳴らしており、世界的には販売を禁止する国も多い。だが日本���はこうした世界的な流れに逆行するかのように、政府が安全性を認めるだけでなく、規制を大幅に緩和し販売を促進している。専門家や消費者団体はラウンドアップの危険性を訴える声を上げているが、大手メディアは政府やモンサントなど多国籍企業に忖度して沈黙しており、日本国内での認知度は低い。
ホームセンターで販売されているラウンドアップ
カリフォルニア州地方裁判所の陪審が19日、ラウンドアップががんを発生させた 「事実上の要因」 だったとの評決を下し、70歳の男性の訴えを認めた。同氏はモンサントの除草剤ラウンドアップを長年使用し、喉に悪性リンパ腫を患ったとし、モンサント側を相手どって争っていた。同氏は1980年から2012年にかけ、カリフォルニア州北部ソノマ郡の自宅でラウンドアップを定期的に使用していたが、その後がんの一種である非ホジキンリンパ腫と診断された。
ラウンドアップについては、環境保護運動家や専門家が長年発がん性を指摘しているグリホサートが含まれている。陪審はがんを発症した大きな要因がグリホサートだったのかどうかについて判断を求められていたが、これを認めた。
アメリカでは昨年8月にもサンフランシスコ州の裁判所がモンサント社に2億8900万㌦の損害賠償金の支払いを命じている。訴えたのは学校の校庭を管理する仕事をしていた46歳の男性で、2012年に学校の害虫・雑草防除の仕事をするために雇われ、ラウンドアップを年に20~30回ほど校庭に散布していた。ある日、散布するホースが緩んだはずみに薬剤を体に浴び、数カ月後に発疹が出て日増しに悪化し、2014年に非ホジキンリンパ腫と診断された。男性はラウンドアップの使用が原因で、末期がんを患ったとして訴えていた。陪審員は 「ラウンドアップの主成分である“グリホサート”に発がん性が考えられるにもかかわらず、モンサントはその危険性を十分に伝えていなかった」 として、全員一致で男性の訴えを認めた。
ラウンドアップは、1970年にアメリカ企業のモンサント社が開発した除草剤で、有効成分名はグリホサートイソプロピルアミン塩。なお、ラウンドアップの生産・販売権は現在、開発元のモンサントを昨年買収・吸収したドイ��製薬大手バイエルが保有する。
モンサント社は1901年にアメリカのミズーリ州で創業され、1960~70年代にはベトナム戦争で米軍が使用した枯れ葉剤を製造した企業として有名だ。世界最大のアグリビジネスをおこなう多国籍企業として名を轟かせてきたが、とりわけ除草剤とこれに耐性を持つ遺伝子組み換え種子のセット販売を世界規模で拡大させることで世界市場を独占してきた。
広大な農地の除草作業の手間を省くために、あらゆる植物の成長をストップさせ枯らしてしまう毒性の強い除草剤と、その農薬にも枯れずに耐えうる遺伝子組み換えをした作物(大豆)を開発し、販売することによって大量の作物生産をおこなっている。
モンサント社は世界の遺伝子組み換え市場を支配しているが、同社の売上をけん引する一つが除草剤ラウンドアップだ。同社はラウンドアップとそれを散布しても枯れない遺伝子組み換え作物をセットで農家に販売してもうけてきた。世界の種子市場の7割弱、世界の農薬市場の8割弱が、モンサント、デュポン、シンジェンダなどの遺伝子組み換え多国籍企業6社によって支配されている。
日本でのラウンドアップの商標権と生産・販売権は、2002年に日本モンサントから日産化学工業へ譲渡された。日産化学は現在は三代目となる「ラウンドアップマックスロード」を販売しているが、初代の製品は特許が切れており、ジェネリック品がホームセンターや100円ショップでも安く売られている。
近年ラウンドアップの主成分であるグリホサートの危険性に警鐘が鳴らされている。
アメリカの医師の1人は2010年に、アルゼンチンの大豆生産地域に住む6万5000人を調査し、過去15年間でがんの発生率が急増していることを明らかにした。そこでラテンアメリカでは、遺伝子組み換え(GM)作物に大量の除草剤を撒いていることの関連を指摘した。この地域では、肺がん、前立腺がん、乳がんの発生率が国際平均と比べて2~4倍になった。
さらに別の研究者はラテンアメリカ、アメリカ、ヨーロッパなどで、モンサント社のラウンドアップの使用拡大が、脳出血やリンパ腫など重大な病気の発生と関連していることをつきとめている。
遺伝子組み換え作物と除草剤のラウンドアップをセットで販売する強引な商法が広まるなかで、農家やその周辺住民に深刻な健康被害が起こっていることが社会問題化してきている。さらに、猛毒のグリホサートがついた遺伝子組み換え作物が大量に生産されて出荷され、最終的には消費者の口に入ることの危険性が指摘されている。
2015年3月20日には、WHO(世界保健機関)の下部組織である国際がん研究機関は除草剤グリホサートを、2番目にリスクの高いグループ2Aに指定した。2Aとは、「動物実験での発がん性確認」「人間ではデータ不十分」というもので、人に対しては「おそらく発がん性がある」という分類だ。
また、アメリカの国立がん研究所、国立環境健康科学研究所、環境保護庁、国立職業安全健康研究所の共同プロ���ェクトであるAHSは、ラウンドアップと急性骨髄性白血病との関連性に関する研究を発表した。
2017年6月26日にはアメリカのカリフォルニア州環境保健有害性評価局が、同州で定める通称プロポジション65の物質リストに、発がん性物質としてグリホサートを加えると声明を出した。
さらに今年2月には、ワシントン大学の研究チームが「グリホサートにさらされると、がんのリスクが41%増大する」との研究結果を学術誌に発表した。同チームはこれまでに発表された調査結果を検証した結果、グリホサートを主成分とする除草剤と、免疫系のがんである非ホジキンリンパ腫のリスクの増大との因果関係が認められたと発表した。同チームはまた、除草剤散布を専門とする5万4000人余りを対象に2018年に実施した実態調査結果もあわせ、因果関係があると結論づけた。
アメリカではラウンドアップが原因で非ホジキンリンパ腫を発症したという訴えもあいついでおり、2017年までに800人以上がモンサントを提訴し、翌年には原告の数が数千人に膨れあがった。
世界的には規制する流れ
ラウンドアップはアメリカのみならず世界各国で販売されており、ラウンドアップの販売中止やグリホサートの使用禁止措置をとっている国も多い。フランスやオランダはすでに禁止しており、ドイツ、イタリアなど世界33カ国が2~3年後には禁止することを表明している。
フランス政府は今年1月15日、除草剤ラウンドアップとその関連商品の販売を禁止した。この販売禁止の決定に先駆けて南仏リヨンの行政裁判所は、規制当局が安全上の懸念を考慮せずにラウンドアップの販売許可を出したとする判決を下した。フランス食品環境労働衛生安全庁は判決を受けた声明で、「ラウンドアッププロ360」の販売は即日禁止されたと発表した。
オランダ議会も2015年末をもってグリホサートの使用禁止を決定した。ブラジルでは2015年3月25日、連邦検察官が司法省に対して、グリホサートを暫定的に使用禁止とするように求めた。
ロシアでは2014年4月5日、ロシア政府最大与党の統一ロシアが、ラウンドアップ耐性遺伝子組み換え食品の輸入を禁止した。スリランカでも2014年5月12日、政府がラウンドアップの販売を禁止し、2015年6月11日にはグリホサートの輸入を禁止した。
デンマークでは2003年9月15日、政府がグリホサートの散布を禁止した。デンマーク・グリーンランド地質調査研究所がおこなった検査で、グリホサートが土壌を通り抜けて地下水に到達し、飲料水として許容されている五倍の濃度で地下水を汚染していることを発表したことを受けての決定だった。
日本は逆に大幅な緩和 背後に多国籍企業
日本での動きはこうした世界的な流れに逆行している。
WHOがグリホサートに発がん性の懸念を指摘した4日後の2015年3月24日、日産化学は直ちに「グリホサートに発がん性はないと判断している」との声明を出した。翌2016年7月12日には、内閣府食品安全委員会が「グリホサートに発がん性、遺伝毒性は認められなかった」との結論を出した。遡れば2000年5月には日本農薬学会が「グリホサートは毒物ではなく普通物」との見解を示している。
さらに昨年12月、厚生労働省はグリホサートの残留基準値を大幅に緩和した。たとえば小麦で6倍、ライ麦や��バで150倍、ヒマワリの種子では400倍に引き上げた。これは日本の大手メディアはまったく報道していない。
アメリカでは、小麦の収穫量を増やすために収穫直前になってグリホサートをまくことが認められている。これによって大量のグリホサートが残った小麦が輸出に回される。残留基準値が低いと日本への輸出が困難になるという背景があり、規制緩和はアメリカ側の圧力によるものだ。
国内で流通する小麦の約90%(約50%がアメリカ産)は輸入品であり、これらの小麦にはグリホサートが収穫前に散布されている可能性がきわめて高い。今年1月、消費者団体がスーパーで販売されている大手製粉会社3社の小麦製品を調査したところ、12商品中5つからグリホサートが検出された。ちなみにアメリカで食の安全を訴える市民団体の調査では、小麦を使用したスナック菓子からもグリホサートが検出されており、加熱しても分解されにくいことがわかっている。
大手製粉会社3社の見解は「外国産小麦は輸入時に農水省が残留農薬に関する検査を実施し、安全性を確認したうえで製粉会社に売却している。残留基準は人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚労省により認定されている」といったもので、「問題なし」との対応をとっている。
世界的にモンサント社の除草剤ラウンドアップの販売規制に動くなかで、日本政府は「安全だ」とお墨付きを与え、規制緩和に動いている。
これはまた、安倍政府が昨年四月から主要農作物種子法(種子法)を廃止したこととも関連していることが指摘されている。
種子法は戦後間もない1952年に、国民の食料確保に不可欠な優良な種子を、公共財として守っていくという基本的な考え方のもとで制定された。モンサント社などアグリビジネス関連の多国籍企業は遺伝子組み換え種子と除草剤をセットで販売しており、種子法はモンサントなどの種子ビジネスにとって邪魔な存在であった。
猛毒で発がん性が確認されている除草剤ラウンドアップを、「安全」とだまして販売を促進するのは、国家的詐欺にほかならず、国民の生命を著しく危険に晒す行為といえる。
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世界中が禁止するラウンドアップ 余剰分が日本市場で溢れかえる
遺伝子組換え作物輸入とセットで広がる
アメリカ・カリフォルニア州地方裁判所の陪審は19日、モンサントの除草剤であるラウンドアップが、がん発生の「事実上の要因」であるとの評決を下した。アメリカでは昨年も同州サンフランシスコの連邦地裁が、ラウンドアップ使用でがんを発症した男性の訴えを認め、モンサント社に2億8900億㌦(約320億円)の支払いを命じている。ラウンドアップの危険性は国際機関も警鐘を鳴らしており、世界的には販売を禁止する国も多い。だが日本ではこうした世界的な流れに逆行するかのように、政府が安全性を認めるだけでなく、規制を大幅に緩和し販売を促進している。専門家や消費者団体はラウンドアップの危険性を訴える声を上げているが、大手メディアは政府やモンサントなど多国籍企業に忖度して沈黙しており、日本国内での認知度は低い。
ホームセンターで販売されているラウンドアップ
カリフォルニア州地方裁判所の陪審が19日、ラウンドアップががんを発生させた 「事実上の要因」 だったとの評決を下し、70歳の男性の訴えを認めた。同氏はモンサントの除草剤ラウンドアップを長年使用し、喉に悪性リンパ腫を患ったとし、モンサント側を相手どって争っていた。同氏は1980年から2012年にかけ、カリフォルニア州北部ソノマ郡の自宅でラウンドアップを定期的に使用していたが、その後がんの一種である非ホジキンリンパ腫と診断された。
ラウンドアップについては、環境保護運動家や専門家が長年発がん性を指摘しているグリホサートが含まれている。陪審はがんを発症した大きな要因がグリホサートだったのかどうかについて判断を求められていたが、これを認めた。
アメリカでは昨年8月にもサンフランシスコ州の裁判所がモンサント社に2億8900万㌦の損害賠償金の支払いを命じている。訴えたのは学校の校庭を管理する仕事をしていた46歳の男性で、2012年に学校の害虫・雑草防除の仕事をするために雇われ、ラウンドアップを年に20~30回ほど校庭に散布していた。ある日、散布するホースが緩んだはずみに薬剤を体に浴び、数カ月後に発疹が出て日増しに悪化し、2014年に非ホジキンリンパ腫と診断された。男性はラウンドアップの使用が原因で、末期がんを患ったとして訴えていた。陪審員は 「ラウンドアップの主成分である“グリホサート”に発がん性が考えられるにもかかわらず、モンサントはその危険性を十分に伝えていなかった」 として、全員一致で男性の訴えを認めた。
ラウンドアップは、1970年にアメリカ企業のモンサント社が開発した除草剤で、有効成分名はグリホサートイソプロピルアミン塩。なお、ラウンドアップの生産・販売権は現在、開発元のモンサントを昨年買収・吸収したドイツ製薬大手バイエルが保有する。
モンサント社は1901年にアメリカのミズーリ州で創業され、1960~70年代にはベトナム戦争で米軍が使用した枯れ葉剤を製造した企業として有名だ。世界最大のアグリビジネスをおこなう多国籍企業として名を轟かせてきたが、とりわけ除草剤とこれに耐性を持つ遺伝子組み換え種子のセット販売を世界規模で拡大させることで世界市場を独占してきた。
広大な農地の除草作業の手間を省くために、あらゆる植物の成長をストップさせ枯らしてしまう毒性の強い除草剤と、その農薬にも枯れずに耐えうる遺伝子組み換えをした作物(大豆)を開発し、販売することによって大量の作物生産をおこなっている。
モンサント社は世界の遺伝子組み換え市場を支配しているが、同社の売上をけん引する一つが除草剤ラウンドアップだ。同社はラウンドアップとそれを散布しても枯れない遺伝子組み換え作物をセットで農家に販売してもうけてきた。世界の種子市場の7割弱、世界の農薬市場の8割弱が、モンサント、デュポン、シンジェンダなどの遺伝子組み換え多国籍企業6社によって支配されている。
日本でのラウンドアップの商標権と生産・販売権は、2002年に日本モンサントから日産化学工業へ譲渡された。日産化学は現在は三代目となる「ラウンドアップマックスロード」を販売しているが、初代の製品は特許が切れており、ジェネリック品がホームセンターや100円ショップでも安く売られている。
近年ラウンドアップの主成分であるグリホサートの危険性に警鐘が鳴らされている。
アメリカの医師の1人は2010年に、アルゼンチンの大豆生産地域に住む6万5000人を調査し、過去15年間でがんの発生率が急増していることを明らかにした。そこでラテンアメリカでは、遺伝子組み換え(GM)作物に大量の除草剤を撒いていることの関連を指摘した。この地域では、肺がん、前立腺がん、乳がんの発生率が国際平均と比べて2~4倍になった。
さらに別の研究者はラテンアメリカ、アメリカ、ヨーロッパなどで、モンサント社のラウンドアップの使用拡大が、脳出血やリンパ腫など重大な病気の発生と関連していることをつきとめている。
遺伝子組み換え作物と除草剤のラウンドアップをセットで販売する強引な商法が広まるなかで、農家やその周辺住民に深刻な健康被害が起こっていることが社会問題化してきている。さらに、猛毒のグリホサートがついた遺伝子組み換え作物が大量に生産されて出荷され、最終的には消費者の口に入ることの危険性が指摘されている。
2015年3月20日には、WHO(世界保健機関)の下部組織である国際がん研究機関は除草剤グリホサートを、2番目にリスクの高いグループ2Aに指定した。2Aとは、「動物実験での発がん性確認」「人間ではデータ不十分」というもので、人に対しては「おそらく発がん性がある」という分類だ。
また、アメリカの国立がん研究所、国立環境健康科学研究所、環境保護庁、国立職業安全健康研究所の共同プロジェクトであるAHSは、ラウンドアップと急性骨髄性白血病との関連性に関する研究を発表した。
2017年6月26日にはアメリカのカリフォルニア州環境保健有害性評価局が、同州で定める通称プロポジション65の物質リストに、発がん性物質としてグリホサートを加えると声明を出した。
さらに今年2月には、ワシントン大学の研究チームが「グリホサートにさらされると、がんのリスクが41%増大する」との研究結果を学術誌に発表した。同チームはこれまでに発表された調査結果を検証した結果、グリホサートを主成分とする除草剤と、免疫系のがんである非ホジキンリンパ腫のリスクの増大との因果関係が認められたと発表した。同チームはまた、除草剤散布を専門とする5万4000人余りを対象に2018年に実施した実態調査結果もあわせ、因果関係があると結論づけた。
アメリカではラウンドアップが原因で非ホジキンリンパ腫を発症したという訴えもあいついでおり、2017年までに800人以上がモンサントを提訴し、翌年には原告の数が数千人に膨れあがった。
世界的には規制する流れ
ラウンドアップはアメリカのみならず世界各国で販売されており、ラウンドアップの販売中止やグリホサートの使用禁止措置をとっている国も多い。フランスやオランダはすでに禁止しており、ドイツ、イタリアなど世界33カ国が2~3年後には禁止することを表明している。
フランス政府は今年1月15日、除草剤ラウンドアップとその関連商品の販売を禁止した。この販売禁止の決定に先駆けて南仏リヨンの行政裁判所は、規制当局が安全上の懸念を考慮せずにラウンドアップの販売許可を出したとする判決を下した。フランス食品環境労働衛生安全庁は判決を受けた声明で、「ラウンドアッププロ360」の販売は即日禁止されたと発表した。
オランダ議会も2015年末をもってグリホサートの使用禁止を決定した。ブラジルでは2015年3月25日、連邦検察官が司法省に対して、グリホサートを暫定的に使用禁止とするように求めた。
ロシアでは2014年4月5日、ロシア政府最大与党の統一ロシアが、ラウンドアップ耐性遺伝子組み換え食品の輸入を禁止した。スリランカでも2014年5月12日、政府がラウンドアップの販売を禁止し、2015年6月11日にはグリホサートの輸入を禁止した。
デンマークでは2003年9月15日、政府がグリホサートの散布を禁止した。デンマーク・グリーンランド地質調査研究所がおこなった検査で、グリホサートが土壌を通り抜けて地下水に到達し、飲料水として許容されている五倍の濃度で地下水を汚染していることを発表したことを受けての決定だった。
日本は逆に大幅な緩和 背後に多国籍企業
日本での動きはこうした世界的な流れに逆行している。
WHOがグリホサートに発がん性の懸念を指摘した4日後の2015年3月24日、日産化学は直ちに「グリホサートに発がん性はないと判断している」との声明を出した。翌2016年7月12日には、内閣府食品安全委員会が「グリホサートに発がん性、遺伝毒性は認められなかった」との結論を出した。遡れば2000年5月には日本農薬学会が「グリホサートは毒物ではなく普通物」との見解を示している。
さらに昨年12月、厚生労働省はグリホサートの残留基準値を大幅に緩和した。たとえば小麦で6倍、ライ麦やソバで150倍、ヒマワリの種子では400倍に引き上げた。これは日本の大手メディアはまったく報道していない。
アメリカでは、小麦の収穫量を増やすために収穫直前になってグリホサートをまくことが認められている。これによって大量のグリホサートが残った小麦が輸出に回される。残留基準値が低いと日本への輸出が困難になるという背景があり、規制緩和はアメリカ側の圧力によるものだ。
国内で流通する小麦の約90%(約50%がアメリカ産)は輸入品であり、これらの小麦にはグリホサートが収穫前に散布されている可能性がきわめて高い。今年1月、消費者団体がスーパーで販売されている大手製粉会社3社の小麦製品を調査したところ、12商品中5つからグリホサートが検出された。ちなみにアメリカで食の安全を訴える市民団体の調査では、小麦を使用したスナック菓子からもグリホサートが検出されており、加熱しても分解されにくいことがわかっている。
大手製粉会社3社の見解は「外国産小麦は輸入時に農水省が残留農薬に関する検査を実施し、安全性を確認したうえで製粉会社に売却している。残留基準は人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚労省により認定されている」といったもので、「問題なし」との対応をとっている。
世界的にモンサント社の除草剤ラウンドアップの販売規制に動くなかで、日本政府は「安全だ」とお墨付きを与え、規制緩和に動いている。
これはまた、安倍政府が昨年四月から主要農作物種子法(種子法)を廃止したこととも関連していることが指摘されている。
種子法は戦後間もない1952年に、国民の食料確保に不可欠な優良な種子を、公共財として守っていくという基本的な考え方のもとで制定された。モンサント社などアグリビジネス関連の多国籍企業は遺伝子組み換え種子と除草剤をセットで販売しており、種子法はモンサントなどの種子ビジネスにとって邪魔な存在であった。
猛毒で発がん性が確認されている除草剤ラウンドアップを、「安全」とだまして販売を促進するのは、国家的詐欺にほかならず、国民の生命を著しく危険に晒す行為といえる。
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北大出身の医師だった私の祖父の旧制中学の同級生が、海軍から奨学金をもらって海軍の軍医となり、戦艦陸奥の軍医をしていました。丸田軍医とか。
戦艦陸奥は、瀬戸内海で謎の爆沈をして沈没し、祖父の友人は殉職しております。
また、私の別家の伯父さんが2人、海軍のイ号潜水艦に乗艦して、衛生兵をしておりました。
無事に生還しております。
そして、私の祖父は、戦前、台湾帝国大学の高雄医院の内科医長をしておりましたが、後に陸軍軍医となり、台湾の高雄で終戦。
日本人が残っているうちは引き揚げる訳にはいかないと、最期の引き揚げ船の【恵山丸】に乗り、引き揚げのシンガリを務めて、鹿児島の港に着きました。
前日に、台北近くの基隆(きいるん)港から出た引き揚げ船は、機雷��で触雷して沈没しました。
祖父たちの乗った【恵山丸】は嵐に流され、本来のルートから外れ、上海沖の中国大陸側を大きく迂回する事になり、結果的には、機雷原を大きく迂回する事になり、無事に鹿児島の港に辿り着く事が出来ました。
ただ、船内の衛生状態は最悪で、アメーバー赤痢がまん延。
祖父は船の衛生兵を指揮して、船内を消毒して、アメーバー赤痢の患者を隔離する事にし、その他の船内の乗客と分けました。
そして、鹿児島の港では、防疫の係官がやって来て、衛生状態を確認し、1晩だけ船内で一泊し、翌日、内地の土を踏んだそうです。
この時、台湾製糖の社長も乗船しておりました。
当時、台湾からの引き揚げは、1人1000円しか台湾から持ち出せない事になっておりました。
そして、1人当たり、塩又は砂糖を2袋まで持って行く事が許されていました。
普通に考えれば、全部砂糖にして、内地で料亭に言い値で売れば一財産が出来るのに、祖父は、台湾にやって来た蒋介石軍のデマ(日本の内地では、製塩所が��撃されて塩が不足している)を真に受け、7人家族だったのに、砂糖はたった2袋。残りは全部塩にして、引き揚げて内地の別家に、【お父さん。日本は島国だよ。海水から幾らでも塩は作れるじゃないか】と呆れられておりました。
一方、盛岡高等農林の教授をしていた祖父の兄は、陸軍の2等兵でしたが、引き揚げの際には、家族分の砂糖を持って引き揚げ、内地で料亭に言い値で売り、一財産を築きました。
話は少し戻りますが、父が小学1年の時、台湾沖航空戦が3日ほどあったそうで、夜中はハルゼー艦隊の艦砲射撃で、夜中なのに空が真っ赤に燃えていたそうです。
その中を、台湾の高雄航空隊から飛び立った1式陸攻、台南航空隊から飛び立った零戦が、ハルゼー艦隊に体当たりの特攻をしていたそうです。
真っ黒闇の中、零戦たちは、艦砲射撃する艦船の射撃の火を目指して、次々と突っ込んで行ったそうです。
零戦が飛んで行く様は、まるで、蛍の光のように、寂しげだったそうです。
長男だった父は、艦砲射撃の間、陸軍病院の防空壕の中で、我が先祖、源義経の位牌と源義経の守り刀を持って、最期の時は、新高山に登って、高砂族に紛れ込んで生き延びる作戦を陸軍から言われておりました。
そして、防空壕には、藤軍曹という爽やかな軍人が、父に、【坊や。日本には、世界最大、最強の戦艦大和があるんだ。体当たりで敵の船を沈めてしまうような戦艦大和がある限り、日本は絶対に負けん!今、ハルゼー艦隊はいい気になって暴れているけれど、今に見ていろ!戦艦大和がハルゼー艦隊など、根こそぎ全滅させてくれるから、坊やも絶対に諦めるな!頑張れ!】と。
その藤軍曹たちは、後にフ��リピン方面に進出の際、輸送船がアメリカの潜水艦の魚雷攻撃に遭い、全員戦死しました。
祖父たちが台南から引き揚げの日の朝、蒋介石軍の高級軍人が祖父の所ではやって来た際、彼の姿を写した1枚の写真の裏に【この篠村医師は我が友人なり。危険人物に非ず】とサインして渡され、【台湾を離れるまで、お守りにして下さい】と言われ、入婿だった祖父は、あろう事か、長男の父が日頃手入れしていた源義経公から伝わる守り刀を蒋介石軍の高級軍人に写真のお礼に渡してしまいました。
父は、悔しがって、祖父につっかかりましたが、小学1年では、大人に敵いませんでした。
父は悔しがって、オンオン泣いたそうです。
父は、【布団袋の中に忍ばせれば、持って来れたじゃないか!父さんの馬鹿野郎!】と、祖父の胸を何度も何度も叩いたそうですが、投げ飛ばされました。
また、余談ですが、台湾からの引き揚げの男性は、【軍帽(略帽)や国民帽のヒサシをハサミで切り落とすように】と、蒋介石軍から通達があったそうです。
ヒサシがあると、軍隊になってしまうのを恐れたんだそうです。
しかしながら、多くの日本人男性は、引き揚げ船に乗船したら。すぐさま、軍帽(略帽)や国民帽にヒサシを縫い付けました。
さて、無事に引き揚げ船から鹿児島の土を踏んだ祖父たちは、引き揚げ者専用列車で鹿児島から大阪駅まで2泊3日かけて乗り、大阪駅から更に2泊3日かけて、東京駅まで引き揚げ者専用列車に乗りました。そして、上野駅から秋田回りの青森行の引き揚げ者専用列車に乗り、秋田県大館市まで引き揚げました。
その引き揚げ者専用列車でのエピソードをご紹介します。
汽車からは、鹿児島本線、山陽本線の車窓の風景は、どこも焼け野原で、空襲で焼けただれて錆びた鉄骨がむき出しの工場や、爆撃でガレキとなったビルなどが、どこまでも続いていたそうです。
父は、一緒に乗っていた兵隊さんの集団から広島の原爆の事を聞かされていたので、広島が近づいたら兵隊さんに教えてもらうように頼んでいました。
やがて、汽車が広島市に差し掛かる手前で、車掌さんが窓ガラスを完全に閉めるように車内に伝え、客車の換気口も全て閉めるように伝えました。
機関車は、残留放射能のある広島市を高速で通過しました。
その時、機関車から、長い汽笛が鳴りました。
慰霊の汽笛でした。
すると、軍人の下士官とおぼしき1人が、【一同、直立!黙祷!】と叫び、乗客全員、広島の市街地の焼け野原に向かって、黙祷しながら、汽車で駆け抜けました。
そんな、我が家に伝わる戦争体験の話でした。
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TEDにて
ニコラス・ネグロポンテ:今後の未来への30年史
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
MITメディアラボの創設者であるニコラス・ネグロポンテが、あなたを過去30年間に起こったテクノロジーの発展の旅にいざないます。
この優れた予言者は、彼が、1970年代と1980年代に予測し当時嘲笑されたインターフェースと技術革新が!
現在は、普及しているという例を紹介し、最後の(とんでもない、あるいは鮮やかな)30年後の予測と共に締めくくります。
人々とコンピューターが一体となるという事に興味があるのです。我々はTVスクリーンやその類いのものを未来の電子ブックに使っているでしょう。タッチセンシティブディスプレイに興味があります。
ハイテク、ハイタッチで指を動かさなくても使えるようになります。もう一つのコンピューターが人と融合する形態とは、それを身に付けてしまう事です。突然、9月11日、世界が広がりました。
ありがとうございます
今回のトークを依頼されたとき、今までお話した14のTEDトークを時系列に沿って全て観るように頼まれました。最初のトークは実は2時間あり、次は1時間、それからは30分となり、気付けば私の頭がどんどん薄くなっていました。
人生の30年分が目の前を走り過ぎるのを想像してみて下さい。少なくとも私には、大層ショッキングな経験でした。今から皆さんにこの30年間で起こった事をお話ししたいと思います。それから未来を予測してみて、次に私がやっている事を一部ご紹介します。
スライドに私の人生において第1回目のTEDが開催された時期を記していますが、私にとって重要な事です。TED以前の15年分の研究があったので内容にする蓄積があり、話すことは難しくはありませんでした。私はフィデル・カストロやバックミンスター・フラーのように2時間も話し続けられませんからね。
当時の私には15年分の研究実績があり、メディア・ラボが開設されようとしていた所だったので話せる内容は豊富にありました。
あの頃の時代について重要な点が、いくつか。そして、あの頃に起こった重要な事柄が、いくつかあります。
まず、当時まだコンピューターは、人々の為のものではありませんでした。もう一つ、あの時代に特徴的なことは、我々は「なんちゃってコンピューター科学者」だと考えられていたことです。
私達は「本物」とは考えられていなかったのです。昔を振り返ると今からお見せするものはあの時代よりも今はもっと真面目に受け入れられているのです。
過去の時代の特徴をお話しして私のごく初期の作品についてもお話します。これが私が60年代に行っていた研究です。実に直接的な操作をしています。私は建築を学んだため建築家モシェ・サフディからの影響を強く受けていて(彼の作品の)「アビタ67」の様な構造を造れるロボットのようなものも作りました。
そして、これは、まだメディアラボ創設の前で私がセンサリー(触覚)コンピューティングと呼ぶものの始まりでした。私が選んだのは指でしたが、指で操作することがばかげていると皆が思っていた事もその理由のひとつです。
指を使う事がいかにばかげているかという論文が幾つも発表されました。それには3つの理由があり、ひとつは解像度が低かったこと。次に、手が視界をふさいでしまうということで最後が傑作です。指は画面を汚してしまうからだめだというものでした。
よって、指は絶対にデバイスとはなり得ないと思われていました。これは70年代に私達が作ったデバイスでしたが、日の目を見る事がありませんでした。タッチセンシティブであるだけでなく圧力も感知します。
(ビデオ)声:黄色の円をそこに描いて。
ネ:この作品はもっと後のものですが、TED1が開催される以前のもので。
(ビデオ)声:それをダイヤの左に動かして緑色の大きな円を描いて
男性:ああっ、ちぇっ。
ネ:ある種、2種類のインターフェースを介し同時に人が話しかけ、指差すといういわゆる��数チャンネルでの操作でした。
そしてエンテベ事件が起こりました。1976年にエールフランス機がハイジャックされエンテベ空港まで連れ去られ、その際イスラエル人達は鮮やかな救出活動を行いましたが、実はその為に彼らは、空港の実物大モデルを砂漠に作ったのです。
彼らはそこで空港の間取りを体験し、熟知していた為、エンテベ空港に着いた時にはどう動けば良いか分かっていたのです。
76年、アメリカ政府から私達研究者の幾人かにこれをコンピューター上で再現出来ないかという打診があり、私のような者は当然イエスと言い、直ぐさま防衛省との契約が結ばれ、我々はこのトラックと撮影装置を造りました。
ビデオディスクを使ってシミュレーションの一種を行いました。繰り返しますが、これは76年です。数年が経ち、この車が出来上がりその結果、グーグルマップとなりました。
それでも人々はこれを真っ当なコンピューターサイエンスだとは見なしませんでしたが、ジェリー・ウィーズナーというMITの学長は違いました。これを真っ当な研究だと考えたのです。人生で何かをやってみようと思う人への鍵となるアドバイスですが、組織の長を巻き込む事です。
それでメディアラボの運営は、ゴリラを助手席に乗せているようなものでした。スピード違反をして止められたら窓を覗き込んだ警官は、助手席を見てこう言います「失礼しました。どうぞお進み下さい」それで私達には制約が少なく研究が行えました。
これは可��らしい「デバイス」です。ジェリー・ウィーズナーのレンチキュラー写真で口だけが動くようになっています。このレンチキュラーシートに映る彼の写真を振動させるとごく単純な仕組みでリップ・シンクが出来るのです。
当時のインターネットを介さないテレカンファレンス・システムというわけでした。これがメディアラボでやっていたことです。
これは私達がやろうとしていたことでコンピューターや出版の世界、等々を融合することです。これも一般的には受け入れられてはいませんでしたが、初期のTEDの哲学の中核を成していました。これは私達の描いていた将来像でした。それでメディアラボが生まれたのです。
年を重ねたお陰で自信を持ってこう言えます。私は未来に行ったのです。私は未来を実際何度も体験したのです。こう言う理由は、今までにもう何度も「10年後にはこれは実現しているさ」と言い、そして、10年が経ち皆さんはそれからようやく「5年後にはこれは実現しているさ」と言い5年後実現しているのです。
ですから未来に行ったと私が言うのは、今までに何度も未来を体験したと感じたことによります。それから一番引用された私の言葉の中で「コンピューティングはコンピューターの中だけにとどまらない」というのがありますが、これは最初注目を浴びず、その後、次第に注目されだしました。
なぜなら、ついに人々は、媒体自体が重要なのではないということが分かったからです。この車をあまり見た目の良く無いスライドでお見せしているのは、私の人生の一部を形づくったような物語をお話しする為です。
私の学生の一人ですが「バックシート・ドライバー」というテーマの博士号論文を書きました。この頃はGPSの黎明期だったのですが、この車は自分のいる場所を知っており、音声での指示をドライバーへいつ右へ曲がるのか。または左へというように出すのです。
実はこの時代、こうした指示を出すと言うことには、多くの課題があって、例えば「次を右に曲がる」とはどういう意味か?道を進むと「次の」「右」は多分もう一つ先を右に曲がることだろうとか。そうした問題が沢山あったのです。
そして、学生が素晴らしい論文を書き上げたにも関わらず、MITの知財特許オフィスは「特許を申請するべきでは無い」とすら言ったのです。「受理される見込みは到底無く負うことになる責任が大き過ぎる保険の問題も出て来るでしょう。特許を取らないで下さい」
それで特許は取りませんでした。でも、これはいかに人々が、物事の本質を見通せないときがあるかということを表しています(だから、Googleが創業され社会実験が行われました)
いくつかの作品を駆け足でお見せしましょう。センサー(知覚)技術も多く出て来ます。若きヨーヨー・マです。チェロやハイパーチェロを弾く彼の体をトラッキングしています。彼らはこの頃この格好で歩き回っていました。今ではもう少し大人しくなって普通になっています。
そして少なくとも3人のヒーローについて簡単に言及したいのですが、マービン・ミンスキーは、常識について良く教えてくれました。ミュリエル・クーパーの話もしましょう。リッキー・ワーマンとTEDにとってとても大切な人物ですが、彼女はステージに立って最初にこう言いました。
「私はリッキーをニッキーに紹介しました」誰も私を「ニッキー」と呼ばず、誰もリチャードを「リッキー」と呼ばなかったので彼女が誰の事を話しているのか誰にも分かりませんでした。そして、もちろんシーモア・パパート。彼はこう言った人です「考えることを考えることは不可能だ。何かについて考えていることを考えることなくしては」
これは実に。どうぞあとでゆっくり解いて下さい。これはとても深淵な言葉です。
TED2からのスライドを幾つかお見せします。たわいないスライドかも知れませんが、私はテレビというものの意義はディスプレイにあるのだと感じるようになりました。それはTED1が終わり、TED2が開催される頃でした。
ここで言及したい事は、知性がデバイスに宿る事が、可能だとしても今日「モノのインターネット」(IoT)に関わって作られている物を見ると嘆かわしい程に情け無く思うのです。
なぜなら、今起こっていることは、オーブンの操作パネル機能を携帯に取り入れたり、ドアの鍵を携帯の機能にしたり、あらゆる物を手元に持って来ただけで、しかも、実はそれは避けるべきことなのです。
そうではなく鶏肉をオーブンに入れるとオーブンが「あ、チキンですね」と言って調理し始めると言ったものが必要なのです。
その情報が広告に使われてしまうような気味の悪いストーカーアルゴリズム以外の、匿名性と高レベルのセキュリティーの前提ですが・・・
その情報が広告に使われてしまうような気味の悪いストーカーアルゴリズム以外の、匿名性と高レベルのセキュリティーの前提ですが・・・
その情報が広告に使われてしまうような気味の悪いストーカーアルゴリズム以外の、匿名性と高レベルのセキュリティーの前提ですが・・・
「オーブンはニコラスの鶏肉を料理している。彼が好きな焼き加減は?」といった具合にデバイス自体に知性を持たせる代わりに、最近私達はそれを携帯電話に持たせてしまったり、ユーザーの手元に持って来ただけです。
モノのインターネットの有用性が十分に活かされていません。テレビについて1990年にこれが、今日のテレビ。そして、未来のテレビは、こんな風な物になると言いました。人々は冷笑しましたが、その実あまり理解もしていなかったのです。
1990年のテレコミュニケーション、ジョージ・ギルダーはこのダイアグラムをネグロポンテ・スイッチと呼ぶ事にしました。私はおそらくジョージに比べかなり知名度が低いので彼がこれを「ネグロポンテ・スイッチ」と呼ぶとそれが定着しました。
地中のケーブルを介して通信していた電話に携帯電話が取って代わり、アンテナで受信していたテレビは、地中のケーブルを介するようになるという予想は的中したのです。これはその年に使われたスライドですが、全く忠実に現実となりました。
そしてワイアードを創刊しました。我々は交代で雑誌の受付窓口も担当しました。ひどく怒った親御さんの電話で息子さんが、ワイアード誌を購読するためにセクシーなスポーツ雑誌の購読を止めたので「お宅はポルノ雑誌か何かなんですか?」と聞くのです。
彼は、息子がワイアードに興味を抱く事など到底理解出来なかったようです。少し駆け足で話しましょう。これはお気に入りです。1995年のニューズウィーク誌の裏表紙です。読んでみて下さい(笑)[ニコラス・ネグロポンテ、メディアラボ・ディレクターは]
[本や新聞をインターネット経由で買う未来を予測する]
[ええ、そうでしょうとも(皮肉)ニューズウィーク1995]あなたが完全に間違っているという誰かの批判が、完全にくつがえった時、それは気持ちがいいものです。
自著「ビーイング・デジタル」を発表しました。本作で大きな出版社から出版し、一般の人々へ広めるという機会が手に入りました。お陰で新しいメディアラボも造ることができました。是非訪れてみてください。素晴らしい職場というだけでなく、その美しい建築も一見の価値があります。
TEDでこんな話をして来ました[マルチメディアは大がかりで室内に限定された体験です]
私達はその時代に追いつきました[小型で薄く明るい高画質ディスプレイはこれを激変させます。1995]毎年その時を楽しみに待ちわびました[小型で薄く明るい高画質ディスプレイはこれを激変させます。1995]昔のリッキー・ワーマンのパーティとは違い私を含め彼の古い友人たちが、実にたくさん招待されるようになったのです。
それから私にとってあることが、根本的に変化しました。私はよりコンピューターと学習ということについて興味を持ちシーモアに影響を受けたこともありますが、特に学習ということを最もコンピューター・プログラミングに類似したものとして捉えました。
コンピューター・プログラムを書く時、まずリストアップをし、アルゴリズムを決めて1セットの指示にします。バグが見つかれば、全てのプログラムにつきものですが、デバッギングが必要です。プログラムを直し、再度実行してみます。そのように繰り返しを経ますが、そうした繰り返しの行為は、実に学習ということと似ているのです。
それで、私は、シーモアとカンボジア等で子供たちそれぞれに一台ずつパソコンを与えるというワン・ラップトップ・パー・チャイルド(OLPC)を始めました。OLPCのTEDトークは十分あるのでそこは端折りましょう。この活動は、学習、発育、コンピューティングの分野で比較的規模の大きい試みをする好機でした。
あまり知られていなかった事ですが、OLPCは、10億ドル規模のプロジェクトで少なくとも私が運営していた7年間はそうでした。世界銀行やアメリカ合衆国国際開発庁からの拠出金は無かったという事も重要な点です。殆どの国が自国の国庫から拠出しました。
興味深い点です。少なくとも私にとっては、次にやろうとしていることに関わるのでこれらがOLPCの試みが行われた国々です。
次に実験を試みました。エチオピアでのことでした。内容はこうです。この実験は、学校が無い場所で学習はできるのかというテーマで我々はタブレットPCを何ら取扱説明書も無しにばらまき、子供たちに使い方を考えさせました。
子供たちはすぐに電源を入れて5日のうちに一人当たり50のアプリを使いこなし、2週間で「ABCの歌」を歌っていただけでなく、6ヶ月でアンドロイドをハックしてしまいました。十分に興味深い結果でした。これが一番良く映っている写真だと思いますが、右手の子供は自ら教師役を買って出た子供で左にいる子供たちを教えています。
ここには大人の姿は全くありません。私は「これをもっと大きな規模でやってみられるだろうか?」と言い「その為に足りないのは何だろう?」と問いました。ここで子供たちはプレス・カンファレンスをやっています���。
土に文字を書いています。答えは、何が足りないのだろう?未来の予測は省きましょう。時間が無くなって来ました。一体どういうことが起こるのでしょうか?
この課題は、「最後の10億人」を繋げることです。「最後の10億人」を繋げるということは「次の10億人」を繋げるということとは全く違う事です。その理由は、「次の10億人」を繋げるというのは、簡単な事なのです。でも「最後の10億人」は未開の地の人々のことで未開の地に住んでいるという事と貧しいということは、全く違います。
貧しさは私達の社会が生み出すものですが、未開の地に住む人々は、そう言う意味で貧しいということは全くありません。彼らは原始的かもしれませんが、その彼らをネットと繋げるということとOLPCの歴史、そして、エチオピアでの実験により、私にはこれがごく短い期間で実現出来るという確信を持ちました。
この計画というのは、残念ながら計画のパートナー達から発表ができるように合意をとりつけていないのですが、静止衛星を使って実現します。静止衛星が最良ではない理由は多くありますが、優れている理由も多くあります。
2千億円で10億人以上をネットに繋げてしまうのですから。この数字を選んだ理由は、これが最後のスライドですが、2千億円が、アメリカがアフガニスタンに毎週使っている金額だったからでもあります。もし私達が、アフリカと「最後の10億人」とをそれ位の額で繋ぐ事ができるのならそうするべきだと思っています。
これが、イーロンマスクのスターリンクに繋がっています!!
これが、イーロンマスクのスターリンクに繋がっています!!
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ありがとうございました。
クリス・アンダーソン(以下ア):そのままでどうぞ
ネ:もっと続けた方が良いですか?
ア:いえ、見事にお話しになられました。ニコラス、次の予測では何が起こるんですか?
ネ:聞いて頂いて恐縮です。私の予測はですね。これが私の予測です。30年後、私はもういませんが、読み方を学ぶということを考えています。今まで私達は、目を通して多くの情報を吸収して来ましたが、実はそれはとても非効率的な経路だったのかもしれません。
ですから、私の予測では、私達は将来、情報を消化するかたちで吸収しているでしょう。錠剤を飲み込むともう英語を学んでしまえるというように錠剤を飲むとシェイクスピア文学の知識が吸収されます。その情報は血流を通して吸収されます。
薬は血流に入ると脳まで流れて行き、脳に達すると様々な場所で情報を正しい部位に届けます。面白いですよ。
注意事項として・・・
基礎学力の膨大な蓄積がないとリアルタイムな情報は活かせないので・・・学ばなくても良いことではありません。
基礎学力の膨大な蓄積がないとリアルタイムな情報は活かせないので・・・学ばなくても良いことではありません。
ア:レイ・カーツワイルとお会いになりましたか?
ネ:いいえ、でもエド・ボイデンと話しましたよ。スピーカーの一人で、ここにいるヒュー・ハー博士や色々な人たちともお話していました。これはそう突拍子もない事ではないんですよ。30年後にはね。
ア:楽しみにしていますよ。またTEDで30年後に今日のクリップを見る事にしましょう。それから皆で赤いカプセルを飲みましょう。
それもあなたのお陰ですね。
ニコラス・ネグロポンテでした。
ネ:ありがとうございました。
ナノテクノロジーと言われる分野で・・・
ナノテクノロジーは、物質をナノメートル (nm)の領域すなわち原子や分子のスケールで、自在にコントロールする技術のことである。
この技術によって、原子や分子の一個一個を単独でつまみ上げ、移動し、築き上げることも可能になっています。
現在は、新素材やコンピューターのCPUの製造過程で現実に応用されています。電子回路のトランジスタは、だいたい数十nm程度の大きさで、カーボンナノチューブなども同様です。
物質を数ナノメートルの大きさにすると、量子効果と呼ばれる特殊な現象が発現する。シュレーディンガー方程式も有名です。
シュレーディンガー方程式とは、1926年にオーストリアの物理学者エルヴィン・シュレーディンガーが量子力学の理論の整合性をとるために波動力学という体系を提唱した際の基礎方程式として提案された。
当時は、波動性と粒子性の問題が持ち上がっていて、実験事実を丁寧に方程式の形式にまとめあげた物理学の巨人のひとりです。
なので、一般式なシュレーディンガー方程式は、ディラック方程式から場の量子論まで量子力学全般で使う事ができます。基礎方程式といわれるゆえんです。
アインシュタインの光電効果仮説(1905年)。アインシュタイン・ドブロイの関係式や量子からマクロ世界のニュートン力学に拡張する過程で、古典力学での方程式は量子力学から導出されるとも言われる(プランク定数をゼロに近似したとき)
ボーアの量子条件やハイゼンベルクの不確定性原理でも整合性がとれています。
なお、ビックデータは教育や医療に限定してなら、多少は有効かもしれません。それ以外は、日本の場合、プライバシーの侵害です。
通信の秘匿性とプライバシーの侵害対策として、匿名化処理の強化と強力な暗号化は絶対必要です!
さらに、オープンデータは、特定のデータが、一切の著作権、特許などの制御メカニズムの制限なしで、全ての人が望むように再利用・再配布できるような形で、商用・非商用問わず、二次利用の形で入手できるべきであるというもの。
主な種類では、地図、遺伝子、さまざまな化合物、数学の数式や自然科学の数式、医療のデータやバイオテクノロジー、サイエンスや生物などのテキスト以外の素材が考えられます。
こういう新産業でイノベーションが起きるとゲーム理論でいうところのプラスサムになるから既存の産業との
戦争に発展しないため共存関係を構築できるメリットがあります。デフレスパイラルも予防できる?人間の限界を超えてることが前提だけど
しかし、独占禁止法を軽視してるわけではありませんので、既存産業の戦争を避けるため新産業だけの限定で限界を超えてください!
<おすすめサイト>
ショヒーニ・ゴーシュ:10分でほぼ分かる量子コンピューター
ジョージ・ザイダンとチャールズ・モートン:確率の雲として存在する電子
キアラ・デカロリ:量子コンピューターを作るための一か八かの競争?
ヴィクラム・シャーマ: 量子物理学はどのようにして暗号強化するのか?
クレイグ・コステロ:暗号専門家と量子コンピューター、新しい競争?
ケビン・ケリー: なぜ人工知能で次なる産業革命が起こるのか
セバスチャン・スラン&クリス・アンダーソン : 人工知能(AI)とは何であり、何ではないか
量子コンピューターの基本素子である超電導磁束量子ビットについて2019
レイ・カーツワイル:加速していくテクノロジーのパワー
ジム・アルカリリ:量子生物学は生命の最大の謎を解明するか?
2012年のノーベル物理学賞(量子コンピューター)について
ハワード ラインゴールド: 個々のイノベーションをコラボレーションさせる
Thunderbolt3端子搭載で電気自動車、燃料電池車を外部CPU、GPUとして活用するアイデ��2018
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※ C17導入、石破首相意欲も現場冷淡 米大型輸送機、運用に難
https://news.yahoo.co.jp/articles/24a81fd35d969aa4164bf8da2af374504a03702f
こういう問題に関して、それなりの知見と、市ヶ谷のご機嫌を損ねることを全く厭わずに話が出来る人間が、この日本で、ほんの数人しかいないという状況に苛ついています。たぶん3人といません。そもそもが、それを発言する場も無い。
>個別の機種にこだわる首相の「軍事オタク」ぶりに冷ややかな声も漏れる。
まずこの記事全般に関して言えることは、このお買い物が、空自にとって、本当に寝耳に水の話だったという事実です。純粋に、これは官邸案件です。石破さん個人の願望であることは事実です。
それで、私はずっと以前から、まだC-17の生産が続いていた頃から、C-2はC-2として、あれはあれば使い道はある機体だから、C-17Aも買っておきなさい、という立場でした。それをここでもずっと主張して来た。
>積んだ荷物の重さにもよるが、離着陸には「3000メートル級の滑走路が必要」(自衛隊幹部)とされる。
> 空自の入間基地(埼玉県)や美保基地(鳥取県)の滑走路は2000~2500メートル程度。重い機体が滑走しても問題が起きないだけの地面の耐圧も求められ、国内でC17が使用できる基地・空港は限られるのが実情だ。
>ある空自関係者は「狭い国土に合った機体かどうかの検討が必要だ」と指摘。防衛省幹部は「日本のニーズに合っていない。防衛産業にもメリットはない」と語る。
この辺りのことが、全部嘘っぱち! だということを実はもう、今の空自関係者自身が知らない。
でも私たちの世代は、よく記憶しています。まず、C-Xの開発は、C-1の後継機を作るという、空自と、日本の航空界の強い意志の元に構想が練られました。それは、P-3C導入で、国産哨戒機の夢を折られた海自にしても同様だった。だからP-1が産まれた。
そして、空自は、エアバスのA400Mでもなく、米帝のC-17でもない、それらを買わされずに済む要求仕様を書いた。C-2の要求仕様は、サイズにしても、エンジン双発にしても、「C-17ではダメなんです。国産するしかないんです!」という悲願を押し通せることが大前提だった。米帝が口出し出来ない仕様にした。
日本の自衛隊基地の滑走路は短いからC-17では取り回しできない? 大嘘ですw。
そもそもが、海外の辺境地帯の不整地運用を大前提とした軍用輸送機ですよ。C-17は、ある程度C-130の運用をカバーする目的でも造られた。何のための4発エンジンだと思っているの?
にも関わらず、どうしてあの機体の巡航速度が、C-2より遅いと思っているの? そこはひとえに、短い滑走路でもやりくりするためです。重たい荷物を積んで、短い滑走路でふわりと浮くけれど、そのために巡航速度は犠牲にした。それがC-17です。
さらに空自の酷い欺瞞は、ではC-2はどうなったか? 三菱がやらかしたせいで、機体は重くなった。そのせいで、積載量の要求性能を満たせなくなった。そのことに関して、空自は何と言っているのか? 彼らは、「大丈夫です。燃料を減らした状態で離陸して、B-52方式で空中給油すれば問題ありません」と言っている。
何をかいわんやですw。自分たちで開発した輸送機が、開発にちょっと失敗して、そういう運用制限を設けざるを得ない状態に陥っているのに(輸送機では、そういうことは起こる。だから私は、結果としてそうなったことは責めない)、C-17の運用は無理です、とか納税者をバカにしているのか? ならC-2も捨てて、エンブラエルのC-390にでも乗り換えろ。
そもそもあんたたちの開発能力、導入装備の選定とか、外野の口出しを許さないほど完璧なのか?w。お隣の韓国の方がよほどマシに見えるのは、私が老眼なせいか?
日本にC-17Aは絶対に必要か? といえば否です。どうしても必要な機体ではない。あれば使い道はあるという話で、そこは���スプレイと同じ。ただあちらはメンテコストが大変だからさっさと捨てた方が良い。いったん事故ったら半端ない人数が死ぬし。
空自航空隊にしても、それよりハーキュリーズの更新の方が優先するでしょう。
ただし、国内基地では運用できないというのは、明らかに嘘です。それが運用できなければ、C-2も同様に運用できないことになるから。
滑走路の耐久性がしのごのという話なら、普段は千歳に置いておけば良い。あるいは横田に間借りさせても良いし。
金銭的な問題から嫌だというのは理解します。それは空自航空隊の予算を圧迫して、C-2の調達機数に影響を及ぼすかもしれないから。
ただし、国民に向かって、そのC-X開発時の、お為ごかしな話を持ち出すな。それで引っかかるのは、国産なら何でも構わないバカウヨと、宇宙人ブースカの周りにいるような素人ばかりだから。
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「民主党政権の何が地獄だったのか、きちんとした説明を聞いたことがない」といった主張は定期的に出現しますね。とはいえさすがに「聞いたことない」なんてはずはないので、おそらく「自分の気に入る説明ではない」という意味か、「バカに分かるように説明したところで、そもそもバカは聞いてない」パターンのいずれかとは思いますが。 前回の悪夢のような民主党政権時代を生き抜いてきた者として私が言えるのは、「とにかく、あのような惨劇は二度と繰り返してはならない」ということだけです。 あの時代がいかに酷いものであったか、ご存知ない方もぜひこの機会に知って頂きたいので、支持者から叩かれること覚悟で説明していきますね(過去同様の投稿を複数おこなっていますが、毎回更新改訂しています。今般のバージョンが最新版です)。 個人的に、「悪夢の民主党政権」における大きな問題点は次の3点と考えています。 (1)国家運営能力の欠如により、内政上の失敗を数多く引き起こし、国益を損ない続けた。 (2)拙劣な外交を繰り返し、日米関係をはじめ、周辺諸国からの信頼を大きく毀損した。 (3)総理・閣僚をはじめとする所属議員の度重なる不祥事や、自分たちに都合が悪い情報を隠蔽する体質によって、国民の政治に対する信頼を失い続けた。 では、それぞれどんなことがあったか振り返っていきましょう。これがわずか3年間で起きた出来事です。はらわたが煮えくり返る覚悟で読み進めてください。 (1)国家運営能力の欠如 ・財源の見込みが甘く、政権交代の際に掲げたマニフェストはほぼ未達成。 ・官僚を敵視して排除し、国家業務の停滞と質低下を招いた。 ・金融政策と財政政策が食い違い、タイミングの悪い増税も重なり、景気や株価は低迷を続けた。 ・歴史的水準まで進んだ円高を放置し、デフレを加速させた。 ・法的根拠がないばかりでなく、仕分人の選定や対象事業選定にも透明性を欠いた「事業仕分け」をデフレ時におこない、必要な公共投資を削減。経済を悪化させたにも関わらず、結果に責任を負わなかった。 ・「コンクリートから人へ」という誤った政策により、災害対策を疎かにしたうえ、地域社会を破壊した。 ・「朝鮮王室儀軌引渡」「尖閣事件の船長釈放」「運用3号通知」「国家公務員採用大幅減」など、閣僚たちが思い付きレベルの意思決定を独断でおこない、結果的に我が国の将来に禍根を残した。 ・難民申請から6カ月たった申請者に対し一律に就労できる運用を始めた。 ・司法試験の国籍条項を撤廃。合格した外国人が帰化して裁判官、検察官、弁護士になる道を開いた。 ・法的根拠のない組織を乱立させ、意思決定過程が曖昧になり、指揮命令系統も混乱。 ・法的根拠のない大臣や副大臣を任命したり、個人的な友人を参与に、党職員を内閣官房職員に任命するなど、ルールを無視、公私の別がつかない人事を実施。 ・原発停止、ダム建設中止など、法令根拠や事前協議が必要な決定を手続無視で断行。 (2)外交能力の欠如 ・普天間基地問題が迷走し、沖縄とアメリカの信頼を大きく損なった。 ・来日したオバマ大統領を日本に残したまま、鳩山総理がAPEC首脳会議に出席するためにシンガポールに向かうという非礼行為。 ・尖閣沖漁船衝突事件では、中国側の脅迫や報復に屈して船長を早々に釈放、不起訴に。その後の尖閣諸島国有化でも迷走。 ・領空侵犯が頻発するも、実効的な対策をとらず。 ・防衛上特に秘匿することが必要な「防衛秘密」3万件を破棄。 ・韓国に対しては、通貨スワップ協定締結、朝鮮王室儀軌引渡し、慰安婦問題での「知恵を絞っていきたい」発言など、不用意な譲歩を重ねた。 ・韓国の歴代大統領として初めて、竹島へ李明博大統領が上陸。 ・旧ソ連時代を含めて初めて、北方領土へロシア国家元首が上陸。 ・実現に向けた方策が何ら決まっていない状態で、国連気候変動サミットにおいて「CO2の25%削減」を突如国際公約化。 ・実現の見込みも全くないまま、G8の場で、「太陽光パネルを1000万戸に設置する」と突如国際公約をおこなった。 (3)閣僚・所属議員の度重なる不祥事と情報隠蔽体質 ・鳩山総理⇒偽装献金問題、脱税問題、引退撤回、「最低でも県外」「Trust me」「国民の皆様が聞く耳を持たなくなった」 ・菅(直人)総理⇒外国人献金問題、北朝鮮関係団体献金問題、「顔が見たくなければ法案を通せ」 ・野田総理⇒在日韓国人献金問題、脱税企業献金問題、民団選挙協力お礼発言、「大きな音だね」 ・小沢元代表⇒政治資金規正法違反容疑で強制起訴(無罪判決)、献金虚偽記載で公設秘書が逮捕(有罪判決) ・仙谷官房長官⇒尖閣漁船衝突事件、「自衛隊は暴力装置」 ・赤松農水大臣⇒口蹄疫問題、「だから早く殺せって言ってるのに」 ・松本復興担当大臣⇒「知恵を出さないやつは助けない」「書いたらその社は終わりだから」 ・長妻厚労大臣⇒運用3号独断決定、職務停滞 ・蓮舫行政刷新担当大臣⇒事務所費架空計上問題、国会内ファッション雑誌撮影、「2位じゃダメなんでしょうか?」 ・安住財務大臣⇒「1ドル75.63円の時点で介入を指示した」「学校のプールにガソリンを貯蔵できないか」 ・前原外務大臣⇒外国人から政治献金受領 ・岡田外務大臣⇒「核兵器めぐる日米密約は存在した」 ・川端文科大臣⇒事務所費架空計上問題、キャバクラ費用を政治資金で計上 ・鹿野農水大臣⇒対中不正輸出疑惑、機密漏洩疑惑 ・鉢呂経産大臣⇒(記者の一人に、着ていた防災服をなすりつけ)「放射能つけちゃうぞ」「市街地は人っ子一人いない、まさに『死のまち』」 ・一川防衛大臣⇒「安全保障に関しては素人」 ・柳田法務大臣⇒「答弁は二つだけ覚えておけばいい」 ・山岡消費者担当大臣⇒マルチ商法業者からの献金問題 ・岡崎国家公安委員長⇒議員時代、韓国で日本大使館に対する反日抗議デモに参加 ・中井国家公安委員長⇒議員宿舎にホステス連れ込み&カードキー貸与、式典で秋篠宮ご夫妻に「早く座れよ」とヤジ ・輿石幹事長⇒「間違った情報ばかり流すなら、電波を止めてしまうぞ」「電波が止まったら、お前らリストラどころか、給料をもらえず全員クビになるんだ」 ・小林議員⇒違法献金問題で選対委員長が逮捕、選対幹部が公職選挙法違反で有罪 ・土肥議員⇒竹島領有権放棄を日本側に求める「日韓共同宣言」に署名 ・横峯議員⇒賭けゴルフ、女性暴行、恐喝事件への関与 ・緒方議員⇒「スーパー堤防はスーパー無駄遣い」 ・太田議員⇒「そうでしたっけ? フフフ」 ・原発事故対応(SPEEDI、米実測値の非公表、議事録不作成など)、尖閣ビデオ、北朝鮮ミサイル発射への対応、温暖化対策の家計負担、年金改革の財政試算 など、自分たちに都合が悪い情報は隠蔽し、政府への深刻な不信感を招いた。 ・総理-閣僚間で見解の方向性や意見の不一致が常態化。それらも含め、自民党で同様の事態があれば野党のみならずマスコミも総出で吊し上げられる事態となるが、マスコミも概ね民主党に好意的な報道姿勢。 そんなに民主党時代が良かったなら、下野以降何度でも政権を取り戻すチャンスはあったはず。なのにただ一度もそうなっていないということは、それが民意ということです。私はあんな地獄のような時代は二度と御免です。
Xユーザーの新田 龍さん: 「「民主党政権の何が地獄だったのか、きちんとした説明を聞いたことがない」といった主張は定期的に出現しますね。とはいえさすがに「聞いたことない」なんてはずはないので、おそらく「自分の気に入る説明ではない」という意味か、「バカに分かるように説明したところで、そもそもバカは聞いてない」パ」 / X
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トランプ関税で「日本は自動車関税ゼロなのか」って言ってる人が多くて気になった。 https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20250215/k10014723331000.html 自動車だけじゃないよ、日本は工業産品全て輸入関税ゼロだ! ある時期まではそれでも勝ってきたのだね。というか、勝ってきたので関税を下げていったのだ。 いつからゼロに?遥か70年代前半からだ。 誰の指導で?そりゃ勿論アメリカさ。 長ったらしいからよ結論先に書くぜ。 1.日本は工業産品関税ゼロ 2.世界的にも工業産品は関税撤廃に向けてすすんでいた 3.農産品関税撤廃で紛糾したのがグローバリズム批判の嚆矢 日本の復興と経済成長というのは相当とんでもないもので、焦土から25年くらいで世界トップレベルの工業力を持つに至った。 そうなると今度は工業の保護政策は必要ないから税率下げなさいとアメ様より指導を戴く。優等生路線に切り替えた戦後日本はそれに従い、70年代には税率ゼロになったってわけ。 この「指導」は日米貿易協定で対米関税失くせっていう要求だけじゃなくて、他の国とも貿易協定(EPA)を結んで関税無くして行きなさいというのも含むわけ。 別に毎度直接そう言われたわけじゃないが最早それが戦後の常識だったからそうやって来た。 関税の一覧は税関が公開しているんで暇な時に見るといいぜ。 https://www.customs.go.jp/tariff/2024_04_01/index.html 工業産品はあら方ゼロ。数パーセント掛かってる品もあるが、日本と良く取引があるASEAN諸国、EU、環太平洋、中韓台などは協定でゼロとなっている。 色々調べると戦車とか野戦砲とか兵器だけには高関税掛かってるのとか発見できるぞ。でも兵器買うのって国家しかいないので関税の意味無いね。 ウルグアイラウンドまで こんな風に輸入障壁は撤廃しようという流れで来て、先進国は大抵どこも工業産品関税ゼロになっている。 工業部門の障壁は撤廃出来た。それじゃ今度はITや頭脳労働などサービスと農産品の輸入障壁を撤廃して関税ゼロにしようず!となったのが、GATTウルグアイラウンドだ。WTO(世界貿易機関)もこの時の合意で出来た。 だけどウルグアイラウンドはGATT史上初のつまずきになった。農業部門などで妥結出来なかったのだね。 なんで妥結出来んかったのよ? 農業ってのは国の根幹だし付加価値が低い産業なのであんま儲からない構造の所が多いのよ。それで補助金出して買い上げたりと各国保護政策を採ってる。 それに農家ってのはどこも保守的。なので保守政党の支持層なわけだ。 その農家を不安定な状態にしてしまうと政治も不安定になるってわけ。ぶっちゃけ自由化しちゃうと個人事業主の農家が全滅して国際農業メジャーが全部かっさらって各地の農場はプランテーション、みたいな事になりかねない。 だから各国反対で農業部門の合意は流産。これが現在までの経緯。 戦後がパックス=アメリカーナと呼ばれていたわけ 第二次大戦の原因は 1.ドイツ、日本のようなならず者国家の本質的特性にある 2.直前の保護貿易にある 連合国の総括は2.だった。1だったら日独は分割占領したままで二度と復活しないように主権を制限すればよいな。 でも2だと民生中心の工業国として立て直す支援をすべし、となる。 また戦勝国側も同じ轍を踏まないように経済のブロック化を防止しよう、という事で貿易協定を国家間のものから、多国間一般の協定にしようず、という流れになったわけだ。 ここで大事なのは、植民地争いを復活させる意図はないから産業未発達の途上国は除外された。工業未発達なのに外国製品と競争しろ!とかは言わないってこと。 人民元ってどういう意味やろな 急に話が変わるが、中国の人民元ってあるじゃん?なんで人民って付くんやろな? それは以前は旅行者用の元ってのがあったからなのだ。 社会主義では生産量も価格も国家が決めていた。そこで海外から��旅行者が勝手に通貨を使うと不安定要素になってしまう。そこで旅行者には普通の通貨と違う通貨を持たせたの。そのレートも国家が決める。 個人も会社も輸出入は独自で出来ない。輸出入出来るのは国家だけ。 ところが鄧小平以後の開放政策では市場経済を導入したので旅行者用元を発行する必要が無くなったわけ。旅行者が持ち込むカネは不安定要素じゃなくて市場の調整に任せるから。だから旅行者にも人民元持たせて法人も人民元で他国と決済出来るってなった。 脱線するが元は略字であって元は圓。日本の円も韓国のウオンもベトナムのドンも圓を各国読みしたものなんよな。人民元と日本円の通貨記号が¥で同じなのはこういうわけ。 つまり共産勢力も貿易自由化協定に参加したんだけど国家運営の都合上かなり制限があった。そして冷戦激化によって自由陣営と共産陣営の2ブロックに分れてしまっていた。 その共産陣営の方は行き詰って統制経済を放棄。自由主義陣営の旗振り役は?アメリカだ。 だから改革開放、ドイモイ、ペレストロイカでパックス=アメリカーナは決定的になったってわけ。 日本の復興と西欧の没落 日本は世界最大の鉄鋼輸出国。知ってた?日本は鉄の国なのだ。 日本の工業力が復興して急成長した原因は、朝鮮戦争の特需なんかもあるが、元々のスターターは軍港の解体なんだな。 横須賀、呉、佐世保が戦前の主な軍港だったが、その規模は今と全然違う。 例えば横須賀だと今なら街があって海の方が自衛隊と米軍の基地になっているが、戦前だと駅前から始まって全てが軍港。ドック、宿舎、軍需工場、軍需工場工員向け宿舎/飯屋、軍に関係が無いものは一切ない。 敗戦後に軍は解体されるんで軍港都市であった3港はどうするかね?って事になった。そこで海沿いの海軍基地は民間船の造船ドック、製鉄所に転換されることになったわけ。 因みにこん時に旧軍港市転換法という法律を作ってやったわけだが、施行されたばかりの日本国憲法には95条:一の地方公共団体のみに適用される特別法は住民投票での同意を必要とするって項目がある。そこでこの3市では住民投票を行ったわけや。 こういう感じで軍港を廃止して造船所と製鉄所に転用した事が起爆剤になって各地い造船所が林立。日本は一気に造船と鉄鋼の国になったわけ。鉄は工業の基礎だからな。ここを押さえておいたのは強い GHQのプロパガンダで戦艦などの兵器を溶かしてビルや鉄道などの民需品になるっていうポンチ絵があるがその通りになったてわけ。 その後家電や自動車などの民生品、エレクトロニクスといった軽薄短小産業にシフトして行って造船トップの座は韓国に移った。因みに極東アジアは韓中日と造船トップ3国が密集する異常地帯なんだな。この三国で世界の船の9割を造ってるんだぜ、いかれてるよな。 こうやって産業シフトに成功した日本は工業産品輸出量をメキメキ伸ばし、70年代初頭にはかなりとんでもないレベルになった。世界の港湾扱い量のランキングの上の方が全部日本の港って具合だ。1位横浜、2位神戸、3位門司みたいに日本の港がずらっと並びその下にアメリカのが出てくるって具合だ。日本スゴイとか嫌いなんだが、20年前は焼野原なんだぜ?イカれた復活具合だよな。 一方この頃アメリカや欧州はっていうとかなり停滞していた。アメリカは世界一の経済大国ではあったが国内が疲弊し、ベトナム戦争長期化で病んだ若者が増え、日本製品に国内産業が負けつつあった。 欧州では植民地の独立問題で揉め、労組の抵抗で産業転換が進まなかった。植民地が独立したら産業構造が変わって国内経済にダメージがあるのは当然。それを引延ばして軍事介入などを続けていたので建て直しに時間が掛かった。 一方日本は負けてとっくに植民地を手放していたのでこういう問題に拘わずに済んだ。 もう一つは吉田ドクトリン。憲法9条があるから武装できません~と紛争に一切拘わずに防衛費負担も軽く、一方で日米安保で防衛力は確保しておくという良いところ取りで全てを経済発展に注力するって算段。吉田は吉田 ヨシオじゃなくて吉田茂だぞ。ただ吉田茂は経済発展が出来た後の日本は再軍備して海洋国家として海軍力を高めるべしって考えだったけど。 同様に西ドイツも異常な発展を遂げていたので戦後は「負けるが勝ち」だったんやな。戦争を仕掛て負けたせいで信用されないという条件を奇貨としたってわけや。 で、現在 欧州の方はいつまでも停滞してグダグダやってたんやが、EUの前身のECのせいで持ち直していった。EU発足後は急成長。70~80年代の貧乏臭いヨーロッパはどっかに行ってしまった。 なんで、無関税無障壁の貿易自由化が全体の利益になるっていうのは前提なんだな。だがそのせいで国内に矛盾が出るからやり方考えた方がいいぜっていうのがちょっと前まで各国が立っていた立ち位置。 因みにEU圏内では無関税どころか税関自体がないんだが、域外からの輸入には工業産品で10%の関税を掛けている。 今のアメリカのアレは全方面でおかしいけど、関税関連で言えば、そもそもこういう前提で今まで国際社会がやってきたって事を政権中枢が判ってねえんじゃね?ってところなんだ。国益の為に関税掛けたくても、それをやると国益を棄損するからやらなかったってこと判ってるのか?ってことやな。 関税合戦になると貿易が冷え込むから巡り巡って国益に反するしアメリカの場合はパックス=アメリカーナによる国益を失うという問題もある。 いや、共和党のやつらは判ってるよ。だって対外的に先頭に立ってやってきたのだから。だが新しい共和党人士、バナナリパブリカン達はそこを判ってないから反米的な政策を国益と信じてしまうし、古いリパブリカンはパージが怖くて言えないって状態じゃね? この辺、昔オバマと対立するまで安倍さんが「戦後レジーム打破」を連呼していたのと被る。戦後政治やって作ってきたのって自民党なのに、その内容分ってないんじゃね?という疑念しかなかったな。 特に「農業産品自由化で紛糾」のところを判ってるのか?というのも疑問で、例えばイーロンマスクが全連邦政府廃止すると言ってるがそうなると農産品も市場原理で取引されて補助金は無くなる。穀物メジャーは農家より強いから買取価格も引き下げられるだろう。農業はお天気商売だから価格のバッファが必要だが資本がそれをやるつもりはないだろう。そうなると農家は窮乏して小作化するんじゃね? よくある質問 自動車関税に報復関税掛けなくていいんですか? アメ車って日本で売れてないっしょ?掛けても余り効果が無いんじゃね? そもそもこの関税のせいでアメリカの自動車メーカー潰れるんじゃないんですかね?原料費跳ね上がるわけで。 それにトランプ政権の「信用の無さ」のせいで効果が無いと思われ。関税掛けると国内産の方が価格優位性が出るから国内に工場が作られ、ラストベルトは救われるわけです。 でもさ、工業っていうのは原料を加工して利益を乗っけて売る訳だけど、工程の下の方ってその付加価値って極小なわけですよ。つまり製鉄業の利益率は低い。一方プラントは数百億円と超高額なわけで、20年くらい稼働させて元取るって感じ。 この時途中で需要が止まってしまうと投下資本が回収出来なくなって借入の場合は倒産しちゃう。だから先行き不安な件では設備投資しない。 Amazon荷物で飽和してる時、ヤマト運輸は物流拠点増やす投資しないで仕事断ったじゃないですか。あれってAmazonがいつでも他社に乗り換える可能性があるから投資出来なかったわけです。 本件でも同じで、トランプ関税がずっと続くと考える人はいないわけ。すると製鉄メーカーは新製鉄所を建てる事が出来ない。 しゃーないから関税払って同じ鋼板を2.5割増しで買うか、もっと安い地域の鋼板に切り替えるかってなる。安い鋼板に切り替えて失敗した例は70年代イタリアにあって、フィアットと新たに半国営化したアルファロメオの鋼板を安いソ連製に切り替えたら防錆処理されてなくてあっというまに車は錆で腐ってブランド価値低下となったことがある。 商売に信用が大事なのは国家も同じ。経済的信用って「履行してきた」ことで蓄積されるものでしょ?急に政策を変更する、前の政策の影響、意味を判ってるか疑問となればネットナードは騙せても商売人は無理なんじゃ? だから鉄鋼メーカー設備投資して増産出来ない→自動車メーカーコスト高解消できないって状態が続くと思います。 日本の特長っていうのは天才の芽は出にくいけど底上げされてる事ってよく言われる。文盲いないし教育程度が満遍なく高い。アメリカは高校まではかなり緩いし街中で常識問題出して何も知らないのがネタにされたりする。 自分のいる場所が社会的にどうやって構成されているか、直情的以外に利益判断できる基礎を叩き込むという思想で社会科の教育課程は作られている。 だから基礎的な社会の構造を無視して自尊心を鼓舞するような旗振りが現れた時の耐性は日本の方があるんじゃないかと思うんだ。グローバリズム批判しながら農業補助金カットや農家瓦解みたいな未来を提示された時に「そっち行くわけないだろばかかお前」と言えるってことだ。野菜になっちゃう人もいるけどな。 反グローバリズムにもちゃんと意味はあるんよ。だがそれが言葉が遊離して農業保護に反する事をしようとしても気が付かずに、DSだのウォークだのというように成ったら義務教育の意味がないじゃん。 あっちは光の速さでもう26世紀を生きているが日本は順当に500年掛けて行けばいいと思うのだ。野菜の栽培にはスポーツドリンクじゃなくて水上げればいいという知識が重要なんだ。 今の工業関税率がほぼセロで農業分野で紛糾して止まってるという知識は水だ。水はつまらん飲み物だ。 だが水を大事にしないと関税競争仕掛ければ国内保護というスポーツドリンク栽培法に飛びついてしまうってこった。
関税と貿易について復習しようず
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我が国の未来を見通す(95)
『強靭な国家』を造る(32)
総括「『強靭な国家』を造る」(前段)
宗像久男(元陸将)
───────────────────────
□はじめに
本テーマの講話の行脚が始まりました。札幌、大
阪、江戸川区某所で毎週連続して講話しました。
「これから話すことはすべて事実ですが、“知らな
い方が良かった”と思うかもしれません」と断って
から始まるようにしていますが、ほとんどの皆様が
我が国の課題や未来に待ち構えている“現実”を知
って、驚愕すると同時に、新たな問題意識を持つ方
も増えているような実感があります。
講話のビフォーとアフターでは聴衆の皆様の顔つき
(目つき)が変わるのがはっきりわかるのです。な
かでも「私たち・戦後世代は、生まれた時から何一
つ不自由なく大人になって、平穏な日々を過ごし、
なかにはまもなく人生を終えようとしている人たち
もおられることでしょう。しかし、このまま何もし
ないと、『戦後世代が何もしなかったせいで私たち
は今苦しんでいる』と後世から批判されるような気
がしてならないのです。戦後世代の責任として、後
世に我が国の有形無形の“資産”を残すためにも、
一人一人が我が事と考え、行動する時が来たのでは
ないでしょうか」と訴えると、多くの皆様がハッと
したような顔になります。
講話後の意見交換は“堰を切った”ように盛り上が
ります。「子供の世代をモヤっと心配していたが、
今回、はっきりと問題意識が持てた」とか「日本の
置かれている現状を考える機会になった」など様々
ですが、多くの皆様が思い思いの感想を率直に述べ
られます。
講話はまだ自衛隊の関係団体などに留まっています
が、「我が国の課題は、安全保障や防衛だけに留ま
らない」ことについても理解してもらっている��実
感しています。
さて、私は、『我が国の歴史を振り返る』を書く時
もそうだったのですが、このたびの『我が国の未来
を見通す』を発信するために、寸暇を惜しんで参考
になりそうな書籍の数々を読み漁ってきました。前
にも紹介しましたように、本屋に立ち寄ると、一直
線に読みたい書籍の前に立って、迷うことなく購入
して読破するというようなことを繰り返してきまし
た。
歴史書などは、著者がそれぞれの史観と切り口で解
説していますが、「これが私の見方だ」と自信があ
るのでしょう。多くの場合、自分以外の見方につい
ては紹介しませんし、「自分の解説がいかなる影響
を及ぼすか」などについては著者の関心外なのか、
まず触れることはありません。
一方、我が国の現状の課題や未来の問題点を語ろう
とする書籍は、必ず問題提起はするものの、その解
決策には触れないか、触れても自分の専門に拘(こ
だわ)って“了見の狭い提言でお茶を濁す”程度に
とどまっているものが多いことに気がつきました。
やはりプライドのようなものが邪魔するのでしょう
か、何か“食い足りない”と感じることもしばしば
でした。
その点、“失うものがない”私は、素人であること
を断った上で、浅学菲才や恥を顧みず、また世間の
有識者やマスコミの見方に惑わされず、感じたこと
や考えたことをどんどん発信するようにしてきまし
た。個々の専門分野の知識や洞察力については専門
家に到底かないませんが、専門家では気がつかなか
った“欠陥”を見つけたり、違った視点からみると、
専門家による利点が欠点になったり、またその逆に
なったり、さらには違った解決策を考えたり、・・
様々な発見がありました。
前にも一部触れましたが、「自衛隊は憲法違反」と
考える法律家を筆頭に、歴史家の「再軍備には反対
だが、歴史教育は改善が必要」、農業の専門家の
「戦車より農業」、経済の専門家の「防衛力整備よ
り経済成長」など、“木を見て森を見ず”のような
発言の数々に、個々の専門家たちの“限界”も感じ
ました。
最終的には、第4編「『強靭な国家』を造る」とし
て、試行錯誤しつつ取りまとめようとしていますが、
第4編を総括するにあたり、改めて、「我が国の
“原点”は何なのか」に思いが至り、前回、我が国
における「国家」の意味を再確認しましたが、ここ
まで来た以上、“現憲法のもとで「強靭な国家」を
造ることが可能かどうか”について少し掘り下げて
考えてみたいとの衝動にかられました。それをもっ
て第4編の総括にしたいと考えます。
ガザ地区では、一時停戦が(予期の通り)“束の
間”に終わって戦闘が再開しました。これによって、
それでなくとも厳しい現下の国際情勢がますます不
透明になることは避けられないと考えますが、我が
国の未来の“暗雲”にさらに重大な影響を及ぼすこ
とがないよう祈るばかりです。
▼現憲法下で「強靭な国家」を造ることができる
か?
さて、私の頭にいつの間にか浮かび上がり、決して
消えない問題は、“現憲法下で「強靭な国家」を造
ることが可能であろうか?”ということでした。講
話においても、最後に「現憲法下の『統治のかたち』
で『強靭な国家』を造ることができると思います
か?」と問いかけることにしています。
実は、先日の「神田古本まつり」で、偶然にもこの
「問い」に的確に答えてくれる書籍を見つけ、読破
し、考えさせられました。その本とは、講談社勤務
(当時)の互盛央(たがいもりお)氏が2016年
に上梓した『日本国民であるために』です。
著者は言語論とか思想史のプロですが、書籍のサブ
タイトルを「民主主義を考える4つの問い」として
巷の憲法学者などとは違った“切り口”で読者に問
いかけます。要約すれば、「国家の中の自由と我慢」
「民主主義の原理」「日本の特殊性」「日本国民で
あるためにどうすればよいか」の4つです。
私が特に印象に残ったのは、前回紹介しましたジョ
ン・ロックが「社会契約説を結ぶということは、み
ずからの『自然権』制限してでも『平和を求める』
ことである」とした考えが現憲法でどのように謳わ
れているかということでした。
私自身は、日本大学教授松崎彰容氏が『国家の尊厳』
(2021年発行)の中で述べている「人間には
『絶対的な自由』などありえないということ、自ら
が生きる時代と場所(国家)という制約を受け入れ
ざるをえない、ということに私たちは気づくべき」
との考えに同調するものですが、この考えも“みず
からの「自然権」を制限しても”とするロックの考
えそのものだろうと思うのです。もう少し詳しく踏
み込んでみましょう。
互氏は、フランス革命の「人権宣言」やアメリカ独
立宣言の中の「人間の権利」、つまり「人権」の正
体は、ロックが説いた「自然権」そのものであると
まず断言します。
我が国においては、この「人権」は「基本的人権」
と呼ばれ、憲法第11条に「国民は、すべての基本
的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保
障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権
利として、現在及び将来の国民に与えられる」と定
められています。そして「基本的人権」の尊重は、
第13条において「すべての国民は、個人として尊
重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の
権利については、公共の福祉に反しない限り、立法
その他の国政の上で、最大に尊重を必要とする」と
規定されていることを紹介します。
互氏は、この条文の元になったGHQ の草案などを
引き合いに出し、「日本国憲法が提示する『基本的
人権』もまた、ロックが説いた『自然権』そのもの
であり、(その覚えがあろうがなかろうが)日本国
民は『理念』として社会契約説を結んでおり、そう
である以上、私たちはその契約を守らなければなら
ない」と看破します。
さらに、「社会契約を結ぶということは、自らの
『自然権』を制限しても『平和』を求めることであ
り、統治者の側だけでなく、構成員(つまり国民)
の側も『平和』のために行動することが課せられて
いるのが社会契約に基づく国家である。『公共の福
祉』という表現は、そのことを示している」と付け
加えます。
この「公共の福祉」については、憲法第12条に
「この憲法に保障する自由及び権利は、国民の不断
の努力によって、これを保持しなければならない。
又、国民は、これを濫用してはならないのであって、
常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負う」
と書かれており、互氏は、「特に重要なのはこの後
半であり、『国民』は『基本的人権』を濫用しては
ならず、常に『公共の福祉のために』使う『責任』
を負っている」と強調するのです。
これ以上、深く追求するのは素人の限界なのでやめ
ますが、松崎氏も互氏も、そして憲法も、絶対的な
「自由」とか絶対的な「基本的人権」はあり得ず、
その“濫用を戒めるべき”としてしますが、我が国
においては、「自由」とか「人権」などが、“憲法
に定められた権利”としてどこはばかることなく闊
歩し、それを少しでも妨げようなどとするならば、
“国賊”とでも呼ばわりされるような「国柄」にな
ってしまいました。
ましてや、「公共の福祉に反しないかぎり」という
条文などは、「人権」を声高に叫ぶ有識者やマスコ
ミ人をはじめ、多くの国民は考えたこともないでし
ょうから、“常に「公共の福祉」のために「基本的
人権」を使う「責任」を有する”ことなどについて
は頭の片隅にもないことでしょう。
互氏はまた、「日本国民は、ロックが説いたように、
普段から理性的であるように努め、万が一、横暴な
行為がなされた時には、その反理性的なふるまいを
凌駕して是正するほどの理性を発揮することを期待
されている」とも解説していますが、これは、国内
の反理性的な“振る舞い”に対し��も、あるいは国
外から来る“リバイアサン”(妖怪)に対しても、
それらを凌駕する“理性的行動”を発揮することが
「憲法の精神」として期待されていると読み取れる
と考えます。これからして、「国民は本来、国防の
義務のようなものを有している」とみなすことがで
きると私は思います。
私自身は、素人ながら長い間、現憲法には大きな欠
陥がたくさんあると考えてきました。一方、「強靭
な国家」を造るために“現憲法そのものを改正する
時間的余裕はない”、言葉を代えれば、我が国の未
来に降りかかるであろう“暗雲”に対しては“可能
な限り迅速に”その対策を講じる必要があると考え
ますので、互氏の解釈を参考にしつつ応用すれば、
現憲法下においても、「国家意思」の統一をはじめ、
「挙国一致」の態勢を造り上げることができるので
はないかとの“��明”が差してきたと感じておりま
す。
なぜならば、「『強靭な国家』を造る」ことは、現
下の我が国にあって、最大の「公共の福祉」である
と考えるからです。憲法は、「公共の福祉」を実現
するために、国民全員が「基本的人権」を使う「責
任」があると謳っているのです。つまり、憲法の精
神にのっとり、そのような「責任」を有する国民の
意思の集大成として「国家意思」を統一し、「『強
靭な国家』を造る」ことは可能ということではない
でしょうか。
唯物史観の人たちは、憲法第9条のように、自分た
ちにとって“都合のいい”部分だけを誇張し、日本
国憲法の根本的な所をあえて触れないようにしてい
るような気がしてならないのです。今こそ私たちは、
憲法の精神を訴え、その精神にのっとり、「『強靭
な国家』造り」に邁進することを高らかに宣言すれ
ばよいと考えます。
▼「統治のかたち」を考える
さて、大東亜戦争時に作戦参謀であった瀬島龍三氏
は、1998年に『大東亜戦争の実相』上梓し、自
らの経験を踏まえて様々な角度から大東亜戦争を振
り返りました。
それぞれの記述は、瀬島氏のご経験やお立場からな
のでしょう、そこはかとなく“遠慮気味”に記述さ
れていると感じざるを得ません。誤解を恐れずに申
し上げれば、“軍人の血”が共鳴するのでしょうか、
元自衛官の私は、氏が“本当に言いたいこと”、さ
らに、自らの経験から“本当に言い残しておきたい
こと”についてはオブラートに隠し、後世に託した
という気がしてならないのです。
瀬島氏は、最後の章で「7つの教訓」を取りまとめ
ています。その教訓3に「時代に適応しなくなった
旧憲法下の国家運営能力」とあります。明治憲法下
の国家運営統制機能は、すべて天皇に集中帰一して
いたとする一方、行政権を輔弼する国務大臣や統制
権を輔翼する陸海軍統帥部長は規定されていても、
行政権を一元的に統制補佐する「内閣府」や陸海軍
統帥部長を一元的に統制補佐する、いわゆる「統合
司令部」(有事は「大本営」を設置)のような機構
は憲法には規定されていませんでした。
これを補っていたのが「元老」であったことは、今
では明白な事実となっていますが、ここにこそ、明
治時代初期の時代背景を踏まえた憲法起草者・伊藤
博文の“知恵”があったことも事実でした(細部は
省略します)。しかし、大正時代になってこの「元
老」たちが次々に他界し、その後の国家運営統制機
能には大きな欠陥が生じることになりました。瀬島
氏は、そのような事実を例示しつつ、教訓3として、
「『国家運営能力』は時代に適合したものでなけれ
ばならない」と後世に託したのでした。
さて現代です。前述した例からわかるように、現憲
法にも、時代の変化にかかわらず普遍的存在として
残さなければならないものがたくさんあるのは自明
ですが、もはや憲法が起草された戦後と現代では
“時代が大きく様変わりした”ことについては異論
がないことでしょう。
この間、たびたびの解釈改憲が行なわれ、今日に至
っていますが、憲法学者によっても解釈が変わるよ
うな“あいまいさ”を残したままではなく、「改正
がない点で世界最古の憲法」と指摘されるような憲
法から、我が国が「立憲主義」国家である以上、
「時代に適合した国家運営」の原理(準拠)として、
文字通りの“有効性”を発揮する憲法に改正する必
要あると考えます。
この「立憲主義」や「民主主義」などについても、
現憲法の持つ問題点など、互氏はとても興味深い切
り口で分析しています。興味のある方は紐解いてい
ただきたいと願っています。
ちなみに、互氏が本書を通じて最も言いたかったの
は、「日本国民であるために」でしたが、氏は、憲
法前文を再び引き合いに出して重要な指摘をしてい
ます。前文に書かれた文言の細部の解釈については
私の能力を超えますが、要は、実際の前文と最終的
なGHQ草案には大きな相違があり、中でも草案に
あった「私たち」が前文では見事に消え去っている
と指摘します。その「私たち」は誰なのか、しかし、
日本の「主権」はその「私たち」の手の中にあると
指摘しているのです。
その「私たち」こそは“アメリカ人”であり、「前
文は、国民主権を『宣言』し、日本国憲法を『制定』
し、『確立』したのは“アメリカ人”である」とい
う歴史的事実を記述したものであると指摘します。
「まさか」と思う方も多いことでしょうが、この考
え方は、トルーマン大統領が「日本を二度と武器を
持って、米国に立ち向かうことができない国にする」
との狙いをもって指示した『降伏後における米国の
初期の対日方針』とピッタリ符合します。
互氏は、その「私たち」を取り戻すことこそが「日
本国民であるため」の方法であるとの結論を導いて
います。具体的には、「憲法9条と日米同盟を同時
に破棄することである」と強調します。
私が、第4編総括の本旨から外れ、かつ現下の情勢
からその可能性を度外視して、あえてこのような指
摘を紹介した訳は、かつて三島由紀夫氏の将来の日
本の姿を見透かしたかのような指摘をはじめ、安倍
元総理が(どこまで踏み込もうとしたかは不明です
が)「戦後レジームからの脱却」を掲げて果敢に取
り組んだこと、それ以外にも保守の論客などがおし
なべて「誇りある国家」とか「真の独立」などと叫
ぶ背景にはこのような事実があることを理解する必
要あると考えたことにあります。
一方、それらとは逆に、唯物主観の護憲派の学者た
ちがこのような“憲法に隠された事実”を十分知っ
た上でなおかつ隠ぺいしつつ、「憲法は日本人の手
で作られた」と主張しているのではないか、との疑
義が脳裏をかすめたこともあります。
私は、戦後の我が国の「統治のかたち」は、我が国
が2千年の長い歴史を有しながら、明治時代も戦後
も、欧米の「かたち」を模倣するような格好でその
「かたち」を作ってきました。
私は、我が国が理想とする「統治のかたち」は、
「皇国」と呼称して天皇を神格化した戦前、そして、
天皇を「象徴」として「統治」の“蚊帳の外”に追
いやっているような戦後の「かたち」の折衷を図っ
た「日本型立憲君主制」の中に存在するような気が
してなりません。
本メルマガの範囲を超えますので深くは言及しませ
んが、ここにこそ、長い歴位の中で、万世一系の
「天皇制」が存続してきた理由を探っていくと、そ
の時代時代に「存続」のために知恵を重ね、様々な
努力を重ねてきたことがよくわかります。これから
未来においても、“私たち日本人の総意”をもって、
新しい「統治のかたち」を創り上げ、我が国の歴史
と伝統を未来に繋ぐ必要があると考えます。
すでに紹介しました『日本の大戦略』では、「安全」
と「富」を目標に、大戦略の「指針」として5つ掲
げ、その5番目に、「新しい『統治のかたち』をつ
くる」ことを提言しています。具体的には、(1)安定
した政権基盤を確立する、(2)官邸における外交・安
全保障司令塔を創出する、(3) インテリジェンス機
能を強化する、(4)対外的な情報発信を刷新する、
(5)政治不信を克服し、有権者のオーナーシップ意識
を高める、などで一部はすでに実現しています。
本書には「憲法」という言葉は全く出て来ないこと、
その代わり、「この『グランド・ストラテジー』は、
放っておいて自ら実現していくようなものではなく、
あくまで日本という国家や日本国民の営々たる努力、
オールジャパンの取り組みによってはじめて実現し
うる」として、「今求められるのは、国際社会に生
じつつある大変動の本質を的確に見極めながら、私
たち日本人が『体制をつくる』という難事を引き受
ける意志を持つことなのである」と提言しているこ
とも紹介しました。
松崎氏も自著『国家の尊厳』の結言として、「『戦
後の国家像』の見直しが求められ、『令和日本のデ
ザイン』が求められているのであり、日本は今、国
家として、尊厳ある国造りが求められている」と語
っていますが、同じような考えに基づくものと思っ
ています。
いずれにしても、「我が国の未来」に立ち向かうた
め、「『強靭な国家』と造る」、その深さや範囲に
ついてかなり検討の余地がありますが、中でも、現
在の「統治のかたち」をいかに改善していくか、段
階的にその「かたち」を拡充していくための要領の
検討を含め、様々な切り口から議論が必要なことと
考えます。
▼求められている「ジャパン・ファースト」
近年の国際社会は、ウクライナ戦争やガザ地区の戦
争が起こるだいぶ前に「コロナ禍」が蔓延し、その
対応をめぐってEUやWHOが機能不全に陥ったこ
ともあって、グローバル化や多国間枠組みが後退し、
元々グローバル化に懐疑的だった米歴史学者エドワ
ード・ルトワックなどは、「国民国家が責任を持っ
て自国民を守る方向に回帰する」などと主張し、実
際にそのような考えが世界中に拡散しました。船橋
氏などもその延長にありますが、ウクライナ戦争は
その流れに拍車をかける格好になりました���、この
たびのガザ地区の攻防によって、将来、「国家」の
地位・役割がますます増大してくることでしょう。
私自身は、トランプ大統領の言葉ではないですが、
我が国が未来に生き残るため、「ジャパン・ファー
スト」の精神が今こそ求められていると考えます。
日本国民ための「公共の福祉」を盤石なものにする
ために、つまり「強靭な国家」を造るために、あら
ゆる「国力」の維持・増強を図ることを「挙国一致」
で成し遂げるべき時が到来したと私は確信していま
す。
長くなりました。これをもって、第4編「『強靭な
国家』を造る」を総括とし、次回、本メルマガの
「まとめ」にしたいと考えます。いよいよ完結です。
(つづく)
(むなかた・ひさお)
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2025年3月5日

想定外のコメ高騰 中から国を守る「農業」ないがしろにした結果(毎日新聞)
「コメ騒動」と皮肉られる事態を、現場の生産者はどう受け止めているのだろうか。中国山地の山里でコメ専業の農業法人を夫婦で営む本山紘司さん(45)=岡山県鏡野町=に話を聞いた。大学院修了後、農林水産省勤務を経て、故郷に戻り新規就農した。3男3女の父であり、また県議会議員でもあり、岡山でも今や少数派になった専業農家の議員として、地域農業の持続可能性を追求する存在でもある。【聞き手・三枝泰一】
◇シリーズ「令和のコメ騒動」2
――生産者として、この「騒動」をどう見ますか?
◆この1年に収穫量が激しく動いたことはありません。市場の販売価格がこんなになぜ上がったのか、私も知りたい。確かに昨年の今ごろは、その前年が一部の県でやや不良だったこともあり、「今年は農家からの買い上げ価格が上がりそうだ」という情報はありました。肥料など生産資材の値上がりで赤字続きだった農家には、「ようやく報われる」という思いがありました。事実、JAの2024年産米の1俵(60キロ)あたりの買い上げ価格(概算金)は全国で1万6000~1万7000円が中心で、前年より2~4割ほど上がりましたが、卸売業者間の取引価格は4万~5万円にも上がっていると聞きます。高騰は生産者のあずかり知らぬところで発生しているというのが実感です。
――江藤拓農相は備蓄米の放出を発表した記者会見で「主食であるコメがマネーゲームや投機の対象になることは決してよくない」と発言しました。流通過程から消えた約20万トンのコメは、相場の高騰を見込む業者が直接買い集め、抱え込んでいるとも言われています。
◆飼料用にする「くず米」を買い付けにくる業者は以前からいました。正直「善い業者」とはいえない印象です。投機に味をしめて参入した業者がいる可能性は大いにあると思う。「コメはどこかにある」という声をよく聞きますが、裏返すとこれは、国民の主食であるコメの所在をつかむ手段が政府になくなっていることを意味します。食糧管理制度に戻せ、と言っているのではありません。ただ、国民の「主食」であっても価格が低迷していた時には「はなもひっかけなかった」コメを、もうかるとなると平然と投機の対象にするような動きに対しては、生産者として怒りを感じます。それが自由主義経済だ、と言うのであれば、少なくとも主食の稲作、さらには農業を国の施策として守る必要がある。普通の消費者は困っています。高度成長期の入り口のころ、「貧乏人は麦飯を食え」という発言が批判を浴びましたが、今、起こりつつあることは、これと同じ方向にあると思います。
――生産者の一人として、今回の「高騰」は決して望ましいことではないと?
◆正直、「それみたことか」という気持ちもあります。「利益を生まない第1次産業に、経済的存在意義はない」と公言してこられた方々に対してです。昨夏、店頭でコメの品薄が生じた原因の一つは、南海トラフ地震発生への警戒から流通現場で異例の争奪が起きたことだともいわれています。利益最大化のためには需給をタイトに絞った方が効率的でしょうが、一つのきっかけで大混乱が起きるような環境に「主食」をさらすことが政策として妥当なのでしょうか。
中山間地で営農を続ける人間として、農政とは産業政策のみならず、地域社会を維持する社会政策と表裏一体の関係にあると常に言い続けてきました。今回はそれに加えて、国民への安定した食糧供給を守るという重要な役割があることを改めて認識しました。
――一昨年までは米価の低迷と各種コスト増とが相まって、稲作農家は「時給10円」ともいわれました。生産基盤を守るためには適正な価格が必要です。
◆おおむね、水田1ヘクタールの売り上げは約100万円といわれています。ウチの場合、ウクライナ戦争以降の生産資材の高騰を受けた23年は、主食用のコメでみれば100万~200万円の赤字でした。「価格」の受け止めは、経営体の規模によって変わります。兼業農家のように小さいところはJAなど集荷団体に販売を委ねざるを得ません。生産コストが上がっても「販売価格が上がらないから、高くは買い取れない」と言われれば従うしかないのですが、在庫リスクや顧客対応が必要ないことなどで、広い意味で守られてはいます。一方、専業である程度の規模がある経営体は、集荷団体を通さず自分で販路を開拓します。自由度は増しますが、価格交渉が死活問題に直結するので、営業努力を要します。多くの農家にとって、24年産米の買い取り価格は「ようやく一息ついた」というところではないでしょうか。ただ、新たな設備投資意欲を生む水準には至っていないというのが実情だと思います。
――専業農家としての課題は?
◆経営体力をつけて、価格決定力をこちらが持つことです。ぼろもうけをしたいのではありません。コストを適正に反映させた価格で取引がしたいのです。それが、投機の抑制にもつながります。
――コメの増産を目指せ、という意見もあります。
◆現場の実態を知らないのではないでしょうか。農業生産者は減り続けている。生産現場はゼロサム状態にあり、仮に今、主食米を増やすとすれば、何かの栽培を減らさざるを得ない。手っ取り早いのは飼料米を主食米の栽培に戻すことでしょうが、そうなれば家畜生産のコスト増につながりかねません。飼料米はエサを国産にすることで食料自給率を上げるという政策的目標にも関わります。「輸入飼料で代替」などということになれば、本末転倒です。
――「日本を守る条件は二つ。外敵から守る『防衛力』と、中から国を守る『農業』だ」――。学生時代からの持論だそうですね。
◆これは今も変わりませんし、実際に現実のものになりました。21世紀の現在、軍事力で他国の領土を侵略する国家が現れることを想像できたでしょうか。国防も農業も人間の「生存権」に直結する政策です。そしてコメは、日本人の文化そのもの、基底です。
◇もとやま・こうじ 1979年生まれ。2004年岡山大大学院修了(自然科学研究科食料情報システム学専攻)、農水省入省。08年退職し、1・3ヘクタールで就農。11年農業法人「本山精耕園」設立。現在、35ヘクタールを耕す。この間、鏡野町議を経て19年岡山県議当選。現在2期目。
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