#空は春霞
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16夜、赤い月 うさぎさんもうっすら コンビニまで車で来たから DAISOに遊びに行くか! #16夜 #赤い月 #赤月 #月 #moon #浜松 #静岡 #まん丸 #少し欠けてる #iPhoneSE2 #うさぎ #うさぎ模様 #双極性障害 #双極 #白飛び #やっと外に出られた #昼間は暑すぎた #空は春霞 #冬の青さ #冬の青さが好き #澄み切った (ファミリーマート 浜北内野���) https://www.instagram.com/p/CphkOInvdC0/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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今回の報告書で「消滅可能性自治体」とされた自治体は、以下の通り。 【北海道】 函館市、小樽市、釧路市、夕張市、岩見沢市、網走市、留萌市、稚内市、美唄市、芦別市、赤平市、紋別市、士別市、三笠市、根室市、砂川市、歌志内市、深川市、富良野市、登別市、伊達市、北斗市、当別町、新篠津村、松前町、福島町、知内町、木古内町、鹿部町、森町、八雲町、長万部町、江差町、上ノ国町、厚沢部町、乙部町、奥尻町、今金町、せたな町、島牧村、寿都町、黒松内町、京極町、共和町、岩内町、泊村、神恵内村、、積丹町、古平町、余市町、赤井川村、南幌町、奈井江町、上砂川町、由仁町、長沼町、栗山町、月形町、妹背牛町、雨竜町、北竜町、沼田町、当麻町、比布町、愛別町、上川町、上富良野町、和寒町、剣淵町、美深町、音威子府村、幌加内町、増毛町、小平町、苫前町、羽幌町、遠別町、浜頓別町、中頓別町、枝幸町、豊富町、利尻町、美幌町、津別町、清里町、小清水町、訓子府町、佐呂間町、遠軽町、湧別町、滝上町、西興部村、雄武町、大空町、豊浦町、白老町、洞爺湖町、むかわ町、日高町、平取町、浦河町、様似町、えりも町、新ひだか町、士幌町、広尾町、池田町、豊頃町、本別町、浦幌町、釧路町、厚岸町、浜中町、標茶町、弟子屈町、白糠町、羅臼町 【青森県】 青森市、弘前市、八戸市、黒石市、五所川原市、十和田市、むつ市、つがる市、平川市、平内町、今別町、蓬田村、外ヶ浜町、鰺ヶ沢町、深浦町、藤崎町、大鰐町、板柳町、鶴田町、中泊町、野辺地町、七戸町、横浜町、東北町、六ヶ所村、大間町、東通村、風間浦村、佐井村、三戸町、五戸町、田子町、南部町、階上町、新郷村 【岩手県】 宮古市、大船渡市、久慈市、遠野市、一関市、陸前高田市、釜石市、二戸市、八幡平市、奥州市、雫石町、葛巻町、岩手町、西和賀町、平泉町、住田町、大槌町、山田町、岩泉町、田野畑村、普代村、軽米町、野田村、九戸村、洋野町、一戸町 【宮城県】 石巻市、気仙沼市、白石市、角田市、登米市、栗原市、蔵王町、七ヶ宿町、村田町、川崎町、丸森町、松島町、七ヶ浜町、大郷町、色麻町、加美町、涌谷町、女川町、南三陸町 【秋田県】 能代市、横手市、大館市、男鹿市、湯沢市、鹿角市、由利本荘市、潟上市、大仙市、北秋田市、にかほ市、仙北市、小坂町、上小阿仁村、藤里町、三種町、八峰町、五城目町、八郎潟町、井川町、大潟村、美郷町、羽後町、東成瀬村 【山形県】 鶴岡市、酒田市、新庄市、上山市、村山市、���井市、尾花沢市、山辺町、中山町、河北町、西川町、朝日町、大江町、大石田町、金山町、最上町、舟形町、真室川町、大蔵村、鮭川村、戸沢村、高畠町、川西町、小国町、白鷹町、飯豊町、庄内町、遊佐町 【福島県】 会津若松市、白河市、喜多方市、二本松市、田村市、伊達市、桑折町、国見町、川俣町、天栄村、下郷町、檜枝岐村、只見町、南会津町、北塩原村、西会津町、猪苗代町、会津坂下町、三島町、金山町、会津美里町、泉崎村、棚倉町、矢祭町、塙町、鮫川村、石川町、玉川村、平田村、浅川町、古殿町、三春町、小野町 【茨城県】 日立市、常陸太田市、高萩市、北茨城市、潮来市、常陸大宮市、稲敷市、桜川市、行方市、鉾田市、城里町、大子町、美浦村、河内町、八千代町、五霞町、利根町 【栃木県】 日光市、矢板市、那須烏山市、益子町、茂木町、市貝町、塩谷町、那珂川町、 【群馬県】 桐生市、沼田市、渋川市、藤岡市、富岡市、安中市、上野村、神流町、下仁田町、南牧村、甘楽町、中之条町、長野原町、嬬恋村、草津町、東吾妻町、片品村、みなかみ町、玉村町、板倉町 【埼玉県】 行田市、秩父市、越生町、小川町、川島町、吉見町、鳩山町、ときがわ町、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、東秩父村、神川町、寄居町、松伏町 【千葉県】 銚子市、勝浦市、富津市、八街市、南房総市、匝瑳市、香取市、山武市、いすみ市、栄町、神崎町、多古町、東庄町、九十九里町、芝山町、横芝光町、白子町、長柄町、長南町、大多喜町、御宿町、鋸南町 【東京都】 檜原村、奥多摩町 【神奈川県】 三浦市、中井町、山北町、箱根町、真鶴町、湯河原町 【新潟県】 小千谷市、加茂市、十日町市、村上市、糸魚川市、妙高市、五泉市、阿賀野市、佐渡市、魚沼市、胎内市、田上町、阿賀町、出雲崎町、湯沢町、津南町、関川村、粟島浦村 【富山県】 氷見市、南砺市、上市町、入善町、朝日町 【石川県】 七尾市、輪島市、珠洲市、加賀市、羽咋市、志賀町、宝達志水町、穴水町、能登町、 【福井県】 大野市、勝山市、あわら市、池田町、南越前町、越前町、高浜町、若狭町 【山梨県】 都留市、大月市、韮崎市、上野原市、甲州市、早川町、身延町、南部町、富士川町、道志村、西桂町 【長野県】 大町市、飯山市、小海町、佐久穂町、立科町、長和町、阿南町、阿智村、平谷村、天龍村、上松町、南木曽町、王滝村、大桑村、木曽町、生坂村、筑北村、小谷村、坂城町、高山村、山ノ内町、木島平村、信濃町、小川村、飯綱町、栄村 【岐阜県】 美濃市、瑞浪市、恵那市、山県市、飛騨市、郡上市、下呂市、海津市、養老町、関ケ原町、揖斐川町、池田町、七宗町、八百津町、白川町、東白川村 【静岡県】 熱海市、下田市、伊豆市、御前崎市、牧之原市、東伊豆町、松崎町、西伊豆町、川根本町 【愛知県】 津島市、新城市、南知多町、美浜町、設楽町、東栄町、豊根村 【三重県】 尾鷲市、鳥羽市、熊野市、志摩市、木曽岬町、大台町、度会町、大紀町、南伊勢町、紀北町、御浜町、紀宝町 【滋賀県】 高島市、甲良町 【京都府】 宮津市、京丹後市、井手町、宇治田原町、笠置町、和束町、南山城村、京丹波町、与謝野町 【大阪府】 富田林市、河内長野市、柏原市、門真市、泉南市、阪南市、豊能町、能勢町、岬町、太子���、河南町、千早赤阪村 【兵庫県】 洲本市、西脇市、加西市、養父市、朝来市、宍粟市、多可町、市川町、神河町、上郡町、佐用町、香美町、新温泉町 【奈良県】 大和高田市、五條市、御所市、宇陀市、山添村、安堵町、三宅町、曽爾村、御杖村、高取町、上牧町、河合町、吉野町、大淀町、下市町、黒滝村、野迫川村、十津川村、下北山村、上北山村、川上村、東吉野村 【和歌山県】 海南市、橋本市、有田市、御坊市、田辺市、新宮市、紀の川市、紀美野町、かつらぎ町、九度山町、高野町、湯浅町、広川町、美浜町、由良町、みなべ町、日高川町、白浜町、すさみ町、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町 【鳥取県】 岩美町、若桜町、智頭町、八頭町、大山町、日南町、日野町、江府町 【島根県】 雲南市、奥出雲町、津和野町、隠岐の島町 【岡山県】 玉野市、笠岡市、井原市、高梁市、新見市、備前市、真庭市、美作市、久米南町、吉備中央町 【広島県】 竹原市、府中市、安芸高田市、江田島市、安芸太田町、神石高原町 【山口県】 萩市、長門市、美祢市、周防大島町、上関町、田布施町、平生町、阿武町 【徳島県】 鳴門市、小松島市、吉野川市、阿波市、美馬市、三好市、勝浦町、佐那河内村、神山町、那賀町、牟岐町、美波町、海陽町、上板町、つるぎ町、東みよし町 【香川県】 さぬき市、東かがわ市、土庄町、琴平町 【愛媛県】 宇和島市、八幡浜市、大洲市、四国中央市、西予市、上島町、久万高原町、内子町、伊方町、松野町、鬼北町、愛南町 【高知県】 室戸市、安芸市、須崎市、宿毛市、土佐清水市、四万十市、東洋町、奈半利町、田野町、安田町、北川村、本山町、大豊町、いの町、仁淀川町、中土佐町、佐川町、越知町、檮原町、日高村、津野町、四万十町、大月町、三原村、黒潮町 【福岡県】 嘉麻市、小竹町、鞍手町、東峰村、添田町、川崎町、みやこ町、築上町 【佐賀県】 多久市、玄海町、大町町、白石町、太良町 【長崎県】 平戸市、松浦市、対馬市、壱岐市、五島市、西海市、雲仙市、南島原市、東彼杵町、小値賀町、新上五島町 【熊本県】 水俣市、上天草市、天草市、美里町、和水町、小国町、産山村、高森町、山都町、氷川町、芦北町、津奈木町、多良木町、湯前町、相良村、山江村、球磨村、苓北町 【大分県】 佐伯市、臼杵市、津久見市、竹田市、杵築市、豊後大野市、国東市、姫島村、九重町、玖珠町 【宮崎県】 串間市、えびの市、高原町、国富町、諸塚村、椎葉村、美郷町、高千穂町、日之影町 【鹿児島県】 枕崎市、阿久根市、西之表市、垂水市、曽於市、南九州市、三島村、さつま町、湧水町、錦江町、南大隅町、肝付町、大和村、喜界町、天城町
【全744自治体リスト】「消滅可能性自治体」を一挙公開…北海道から鹿児島まで 出産年代の女性人口が半数以下に 日光市や草津町も |FNNプライムオンライン
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23.3.19 飛火野にて
東の空に繊細な三日月が昇ってきた朝。辺りはまだ暗いので、月を追いかけながら飛火野の広場をうろうろ。いつものことですが、そのうち明るみが増してきて、少しの春霞とともに風景のディテールが徐々に現れてきます。
・・水分を失くしたような枝ばかりだった木々にも、芽や花の彩がうっすらと飾られてきて、春を感じられるようになりました。
さてさて、陽も昇ってきました。鹿さんたちも朝ご飯を食べに森から出てきて、静かに1日が始まります。
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無題
平穏よりも胸のときめきをいちばんにしたら世界のぶあつい皮膚が一枚めくれたかのようになにもかもが歌い踊りかがやきはじめたのをいまでも覚えている。わたしは親が厳しくて外泊できないけれど、そのあいだに同級生の子たちはうつくしい島の海に反射する満月をみて、だれかと夜通しぴたりとからだをあわせて内緒話をするような、今にもぷつりと切れそうな糸のように細くて鋭い若さを世界の夢に浸らせている。感性を野放しにして、こどものころの感動をひとつずつ取り戻す時間がわたしにも必要だった。けれど思いどおりにいかないこともある、それも定めとおもって歯をぎゅっとくいしばる。わたしには必要だった。路上、白い廊下みたいに澄んだ朝霧をかんじる時間。薄いト��プス。ズレた口紅。酔った勢いで入れ墨を彫ってしまう危うさ、煙ったクラブでなにもかんがえずに踊って、好きな男と寝て一限目をサボるとか、夜の街頭を走り抜け、くだらないことに時間とお金を費やすこと。「それだけじゃない、夜に遊ばなくても昼に釣りをしたりサッカーしたりそういう遊び方だってあるだろう。そっちのほうが幾分もまともだ」 おとうさんは夜遅くに帰ってきたわたしを叱りつけ、そう言った。わたしはけしてワルにあこがれているのではなくて、ただただ綺麗なものに飽きただけだった。わたしにとって祈りや信仰はさいしょから型があってそれに当て嵌めてハイ完成みたいなかわいいお菓子作りのようなものじゃなかった。自らを成り立たせるピースを集めた上でそれを食い尽くすくらいの覚悟や貪欲さがあなたにはある?わたしにはそれが足りなかった。昔も今も自分でうつくしい歌をつくれない。うつくしいものがたりをかけない。うつくしい絵を描けない。世の中にはフォロワーが万桁いる女子高生がいて、今、何千もの美術展が開催されていて、明日、いつかオリンピックに出るであろう少年がはじめてスケボーに乗るかもしれない。わたしには何もできないかもしれないけれど、彼らの生き様はわたしをわたしたらしめる微かなエッセンスとしてわたしに溶け込む。それを祈りという言葉で表象してはだめ?これからのことをかんがえると、ずっとどきどきする。目の前の光景が、訪れたことのない地の光が、風が、わたしを、わたしのからだを必要としてる気がする。世界中に張り巡らされた血管がわたしの心臓部にも繋がっているような心地。死ぬ5秒前ってどんな感覚なのかしらないけど、築き上げた塔が崩れてゆく感じなのかな、雪景色のような。
無題
朝起きたら腕に友達の噛み跡と身に覚えのない痣が3つくらいあった。耐え難い疲労がからだのあちこちにひっついて、入れ墨と化している。活字の海を、本をその背に背負えたらよかったのに、今のわたしを崖っぷちに引き止めているのはうつくしい言葉でもなくて、泥に塗れた重いカルマ。イヤホンの先から垂れ流れる音楽すらも風のように軽やかで自由なものではなくて、ねばねばした気持ちわるくてかなしいものに聴こえた。夏と、そのあつさと、その底知れぬ闇に街ゆくものすべてがこころのずっと奥の方で平伏している。昼過ぎにスクランブル交差点前の巨大スクリーンが薄青い空を泳いでいるようにみえたこと、街ゆく人の肌色が、シャボン玉のようにその熱を吸収して発光していたこと、ぜんぶなんか夢みたいにふわふわしているかんじがした。もうすぐでなつやすみなのに、大学入ってからそれまでもずーっと夏休みのような感じだったからあまりどきどきしない。みずみずしくずっと光っていたい。わたしもいつかデカい人間になりたい、いつかいつかいつかという文句ばかりが増えてゆくのを横目でみて、ぜんぶカサブタを剥がすように振り解いて拭ってくれる奇跡みたいな命、日々、音をどうしても期待してしまう。どうすればいいんだろーしにてーと思いながらまたあしたも友人と夜ご飯をたべにいく約束した。それでまた家に帰って、朝起きて虚無感に苛まされて、の繰り返しを大量の課題で中和する。薄暗い中でたべるごはんとか朝早起きして化粧をすることじゃない、今はなにもない海とか草原でなにも繕わずにその自然のデカさとか愛を仰向けになって享受するのがいちばんただしいきがする。たすけてと呼ぶには大袈裟すぎるし。わたしはわたしのことをぜったい見放さない、それだけで充分いっぱいすてきでしあわせで救いだということを今じゃなくてもいい何年もかけて真実にしていく、揺るがない愛に変えていきたい。
end
泣き出しそうに張り詰めた空気に鼻を啜る。世界の彩度が落ちて、ぶあつい服を着た街ゆく人たちが皆んなちっちゃな怪獣みたいにみえる。肌寒い。外はずっと灰色、モスグリーン、レモンみたいな匂い。大きな木が揺れて、木の葉の上に横たわっていた雨の滴が霧のように3秒間くらい降った。最近は毎日毎日やることが多くて、それをこなしているあいだに1日が終わる。3日連続で化粧を落とさずに寝てしまった。多くの人が電車にのっているときに外の景色に目をやらないのと同じ感覚で、わたしも生活の外側にひろがる微かな動きに鈍くなった。ずっと特別でありたかった、1番愛されたかった、そういった思春期的な熱望とどんどん疎遠になっていく自分に日々焦ったり安堵したりしている。だけど同時に、わたしの中をまだ生きている17歳のわたしがその面影をときどき覗かせる。期待させる。突拍子もなく走ったり、ゲラゲラ笑ったりする。些細なことで泣いたり、理不尽な世界に怒っている。良くも悪くも変わっていくのなら、これからの自分に期待をしたい。アルバイト先では後輩が6人くらいできて、みんなわたしよりも仕事ができる。わたしはもともと注意をされると衝動的に泣いてしまうところがあったし、シンプルに忘れっぽかった。あまりにも器用に仕事ができないので、ある日店長とそのことについて話し合ったら意識の問題と言われた。その1、人からのアドバイスに劣っている自分を見出してはだめ。その2、素直に人からの意見を受けとる。その3、自分のためでなくだれかのために働く。この3つを約束した。夜の繁華街で50歳の男性に飲みにいきませんかと声をかけられたり、あした���業にどんな服でいくかを考えながら化粧品を見に薬局に寄り道したり、腕に点々とのこる虫刺され痕をみて、それを残した蚊のことを考える。あした、図書館で借りた本の返却期限。わたしもちっちゃな怪獣になって寒さをまるごと食べてしまいたい、寒い日の、霞んだ光やクリアな淋しさ、果実のようにぎゅうぎゅうに酸っぱい気持ちを。
slow burning
大学一年生というよりも、高校四年生というような振る舞いをしているなあ、と自分のことを客観視する。新宿の横断歩道橋から行き交う人々を眺める。つい最近まで、委員会の同期の仲の良さにムラができていて、グループとかカーストとかそういう言葉が浮上してきてしまうほど揉めそうになっていた。それでも、それぞれが居心地の良い場所にしようと歩み寄っている。こういう、諦めによる愛想ではなくて心からの気持ちに胸を打たれる。明大前の飲み屋で酔っ払って「俺みんなのこと愛してるよ」と照れ笑いする先輩に、わたしたちみんな、キモいねーなんて言って茶化した。そのあと夜の大学で騒いでいたら警備員に注意された。机の下に10円玉を落としたのを拾わないで帰る。いつまでも赦されていたい、わたし、山猫のような女の子でいたかった。すぐ隣、肌すれすれにだれかの温もりを感じて弱さを誤魔化すのではなくて弱さを共鳴しあっていたい。「東京の人は生き急いでいる」なんて言葉があるけれど、わたしは美しい光景がそこに広がっていれば必ず立ち止まる人でありたい。仕事に遅れそう、とか、終電が、とかじゃない、好きな人たちのためだけに忙しくありたい。恋人は待ち合わせをするとき、「どこでおちあう?」と聞くのだけど、高2の頃、初めて会う日、それを「(恋に)落ち合う」と勝手に解釈して死ぬほどどきどきしたのを思い出した。それからわたしも「どこで落ちあう?」と聞くようにしている。ドア窓の形に切り取られた青い影が電車のフロアに映って、がたんごとんという音に沿ってフィルム映画みたいに小刻みにうごいていた。池袋で新疆料理をたべて、お腹を下す。スペイン語の中間試験。木曜日、ほんとうは1限に英語の授業があったんだけど、財布を忘れたいせいで交通費が若干足りなくて新宿駅から乗り換え先の電車に乗れなかった。その旨をインスタのストーリーに載せたら、一度しか喋った事ない同じクラスの男の子から「抜け出していくわ、」とだけ連絡が来て、本当にきてくれた。クラスで唯一金髪で、派手で、いつも高そうな服を着ている。ピーナッツをぼりぼり食べながら、ダーツをする。わたしが2回勝って、可哀想だったからあとの1回は負けてあげた。それからは何も無かったかのように授業では一言も喋らない。お互い、目を合わせないふりをしているような、ふしぎな距離感を保つ。渋谷で5分1000円の手相占いをしたら、鎖みたいにいくつもの線が絡まっていますね、と言われた。意外と気にしいなんじゃないですか?「そうですね」と答える。駄菓子屋で1000円使い切ったほうが幸せになれそうだとおもった。電車の隣の線路にカラスが一羽いた。こんなに近くでみるのははじめてだ、と思って、じーっとみつめた。黒なのに黒じゃなくて、光を受けて渋いグリーンや紫っぽくみえる羽毛に目を見張る。なんか、空はどこまでも真っ青なのに光の細部だけ色があたたかい夕方前みたい。ふわっとなにかに気付いて、じーっとそれを見つめて、そこになにかが“視える”とぜんぶ途端にスローモーションになって、焦燥感や虚しさがたちあがってくる瞬間がある。からっぽなのにぎゅうぎゅうな感じ。AirPodsをケースにしまう音が体感的に5秒間くらい耳に残ったり、自分の息遣いにどきどきしたり、すれ違う男子高校生の会話声や、鳥が羽をはためかせる様子がクリアに輪郭が保ったまま空中を転がる。ガムを買って噛みながら、心のもやもやしたなにかを同時に小さく噛み砕いてゆく。光の洪水。家に帰ってパスタをたべたあと、お風呂で下の毛をつるつるにする。夕方終わりにお風呂に入るの、とても好きだなあと思う。コンタクトレンズを外さないまま、化粧も落とさずベッドへダイブする。瞼の裏に東京タワーの赤がたましいの塊みたいにまあるく光っている、はやく何もかも諦められる年齢になりたいと思う。
無題
なんかまじでわたしが疲弊していて悲観しているのか、世界が残酷なのかわからなくなってきた。脳科学の講義を受講したあと、テキトーに混雑した休日の街をあるいていたら皆んなの脳みそが透けて浮きでてきそうで気持ち悪くなった。地球4周分の神経線維。そう、どでかい爆弾が街ゆく人々の頭蓋骨に葬られている。ニューロンが軸索を介してつながってゆく、放出と受容を繰り返してみんな手を繋ぎあってゆく。セール中でバイトの雰囲気がぴりぴりしていて、みんな資本主義の豚みたいに働いていた。うつくしくないとおもったし、私も美しくなかった。結いた髪に、ぴたっとあげられた前髪。なにを思っているのかを書くのがずっと怖かった。もしかしたら私の感じているこの欲望はとても汚らわしいもので、それゆえにだれかを傷つけてしまうかもしれない。でも、言葉にしなければすぐにわすれてしまう感情に名前をあげなくなって、水をあげなくなって、そうしたら、じぶんの脳みその溝をうめていたみずみずしい苔までもがすっかり枯れきってしまって虚構を連ねるようになった。空洞に哀しみの音だけが響き渡る。友達はいるけど、私はその友達の1番になれない。恋人みたいな人はいるけど、私はその恋人の1番にはなれない。1番っていうのはほんとうの意味での1番、2番とか3番とかがいない1番。圧倒的な2人の世界の中でのフェアで高貴な1番。有名になりたかった。文章でも外見でも写真でもなんでもいい、だれにも敵わない羽根で世界を羽ばたいてみたかった。わたしを選ばないで、そこらへんのそれっぽくかわいい女の子を選ぶかっこいい男の子たちを信じられないでいる。外国に行ったらモテるよ^_^と投げかけられた言葉について何回も考えるけど、考えるたびにかなしくなる。でもね、神様はいるとおもうの。木漏れ日の首筋に、砂丘のしずけさに、広大な空の一枚下に、その温もりと永遠が芽吹いているのをしっている。そのたびに、わたしはこの世界に愛されていて、まだ19歳で、まだ何にでもなれて、そして世界を(気持ちがあふれてしまいそうなくらい)等身大で愛しているドラゴンみたいにかわいい女の子だとまじないを唱えるようにして心を強く保つ。アスファルトに散った桜が朽ちて、吐瀉物のようにグロテスクにぬるい光を浴びている。走り抜ける!だれかの憎悪の中に、疑念の中に、見下しの中に憧憬の眼差しを覚えながら。東京で灯される光の数だけ、アフリカの広原でつややかな花が咲けばいいのに。光の重さの分だけ、銃弾が軽くなればいいのに。帰り道、ひさしぶりにパンを買って帰った。
日記
弟がiPadのタッチペンを無くしたらしくて、それを聞いた母がすぐにAmazonで検索して新しいのを買った。こういうとき、ほんとうになんか小さなことだけれど、すごく心が愛にみちる。
大学の新校舎の建物のにおいが400人もの人が集まった大教室の縁をすべっていく。扉を開けた瞬間、目と目と目がわたしの顔を捉える。湿気漂うフロアにだれかがペンを落とす音、先生のマイクが吐息までもを拾って湿った熱を加速させる。「儚いって聞いて何を思い浮かべますか?蝶?蛍���蝉?トンボ?」 教授がそう聞くと、みんなのえらぶ選択肢がちょうど均等に分かれる。講義が終わるといつもすぐに帰るイケてる男の子が蛍を選んでいて、なおさらかっこよく見えた。わたし、インスタのフォロワーが490人いるんだけど、その人数って今見てるこの人たちよりももっともっと多いのかと思うとなんか心強いような息苦しいような、不思議な気持ちになるなーとぼんやり思った。君たちはぶっちゃ��勝ち組です、という先生がキモかった。海外の大学院に行きたい。わたしはもっともっと色々な人を知るべきだし、美しい景色にであうべきだし、貪欲に学ぶべきだとおもうから。聡明になって、お金を稼いで、将来だいすきなひとたちにたらふくご飯をたべさせてあげたい。お母さんとお父さんが育ててくれた、守ってくれたこの心の真ん中にそびえる愛情のかたまりを誰かに分け与えていきたい。でも、そうとも思うけど、逆にそれをこなごなにさせてくれる危険性や若さゆえの解放にも目が眩んでしまうの。「今しかできない」ってとてもずるい言葉だなあ。
19さい
19歳とかいちばん呪われていた1年だった。まだハタチじゃないけど、もうそうさせて、と思うくらいに、1年のあいだに10年分くらいの幸せと不幸せがぎゅうぎゅう詰めに、どっちがどっちかわからなくなるくらいに入り乱れててくるしくてさみしくて悲しかった。くるしかった。わたしと同じ純度で、等しく、あいしてほしい。あいされたい。
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【かいわいの時】元禄六年(1693)八月十日:井原西鶴没 (大阪市史編纂所「今日は何の日」)
西鶴は元禄6年(1693)に亡くなったが、その墓は長い間不明であった。明治20年を前後するころ誓願寺境内で発見され再興されたという。発見者についてはいくつか説があり、幸田露伴であるとも、朝日新聞記者の木崎好尚であるともいう。
(1693年)下山鶴平・北條団水、西鶴の墓を建立 墓石は位牌型の砂岩製のもので、「仙皓西鶴 元禄六癸酉年 八月十日 下山鶴平 北條団水 建」と刻まれている。この墓碑を建立した下山鶴平については、西鶴の版元ではないかといわれている。北條団水は京都生まれの文人で、橘堂、滑稽堂と号した。西鶴を慕って来阪し、西鶴の死後7年の間、鑓屋町の庵を守ったことで知られている(大阪市指定文化財)。
(1801年)太田南畝(蜀山人)、書肆山口屋の案内で西鶴の墓に参る 寺町をすぎ 誓願寺に入る、甃庵中井先生の墓あり《略》 此寺に西鶴か墓ありと書肆山口屋かいへるによりて墓はらふ下部にとふに志らず、つらつら墟墓の間を見るに一ツの石あり、仙皓西鶴とゑれり。右のかたに元禄六癸酉年八月十日としるし左の方に下山鶴平北条団水建と有り。也有翁の鶉衣にも、作文に名を得し難波の西鶴は、五十二にして世を去給ひ��秋風を見過ごしにけり末二年」といふ句を残せりとかけり。げに八月に終りぬるには折からの句成へし(太田南畝)。『葦の若葉』四月廿一日条より。句読点後付け。ママ。
(1802年)滝沢馬琴、太田南畝に紹介された田宮盧橘の案内で西鶴の墓に参る 西鶴が墓は、大坂八町目寺町誓願寺本堂西のうら手南向にあり。〈三側目中程〉七月晦日蘆橘と同道にて古墓をたづぬ。はからず西鶴が墓に謁す。寺僧もこれをしらざりし様子なり。花筒に花あり。寺の男に何ものが手向たると問ふに、無縁の墓へは寺より折/\花をたつるといふ。
棹石高サ二尺余ヨコ一尺 台石高七八寸 大字 総高サ二尺八九寸
元禄六 癸酉年八月十日 仙皓西鶴 右ノワキ 下山鶴平 北条団水 建
團水は西鶴が信友なり。西鶴没して後、團水京より來り、七年その舊廬を守れり。そのこと西鶴名殘の友といふ草紙の序に見へたり。追考 難波鶴に云。西鶴は井原氏、庵は鑓屋町にあり(滝沢馬琴)。『羇旅漫録』より。句読点後付け。(写真参照)
(1889年1月)幸田露伴、誓願寺無縁墓にある西鶴の墓を探し当て、卒塔婆を立てる 露伴は住職に供物を出して、 お墓をちゃんとしてほしいと言い、香を焚き、水を手向け、卒塔婆を立てて去るわけです。それが、明治22(1889)年の1月のこと。その卒塔婆には、「元禄の奇才子を弔ふて 九天の霞を洩れてつるの聲」と書いた(肥田晧三)。「上町台地から本をめぐる時空の旅へ」『上町台地フォーラムvol.9』2018より。
(1889年8月)尾崎紅葉、西鶴の墓を訪れ、卒塔婆を残す 紅葉も、同じ明治22年の8月に西鶴の墓を訪れ、「為松寿軒井原西鶴先生追善」と書いた卒塔婆を残した(肥田晧三)。
それではなぜ、この二人は西鶴を知ることになったのか。露伴は帝国図書館、今の国会図書館にあった西鶴の本を随分と勉強したんです。また当時、東京に淡島寒月という人がいましたが、彼は時代に先駆けて西鶴を評価し、自身でも作品を手元に持っておりました。その寒月と仲が良かったのが露伴で、彼の西鶴作品を借りて徹底して読んだわけです。紅葉も、露伴に遅れてですが、やはり淡島寒月から西鶴の作品を教えられたんです(肥田晧三)。
(1889年11月)木﨑好尚、読売新聞に「西鶴の墓」を寄稿 大阪朝日新聞の青年記者だった木﨑好尚は、後に頼山陽や田能村竹田の研究で知られるようになる人です。この人が、明治 22 年にやはり誓願寺に行くわけです。すると新しい卒塔婆が二つ西鶴の墓に立てかけてある。一つは幸田露伴、一つは尾崎紅葉。それで、大阪の青年がびっくりするんです。東京の輝かしい新進の作家二人がここに来ている!大阪の自分たちはちっともお参りせんのに、あの二人が西鶴の墓にお参りしていると。そして 明治22年11月に、東京の読売新聞に「西鶴の墓」という題で書く んです(肥田晧三)。ママ。木崎が朝日新聞に入社したのは明治26年(1893)。
(1889年11月)幸田露伴、「井原西鶴を弔ふ文」を雑誌『小文学』に発表 露伴もまた、「井原西鶴を弔ふ文」という題で、明治22年11月に雑誌『小文学』に発表します。「今や露伴幸に因あり縁ありて、茲に斯に來つて翁を吊へば、墓前の水乾き樒枯れて、鳥雀いたづらに噪ぎ塚後に苔黑み、霜凍りて屐履の跡なく、北風恨を吹て日光寒く、胸噫悲に閉ぢて言語迷ふ。噫世に功ありて世既に顧みず、翁も亦世に求むるなかるべし。翁は安きや、 翁は笑ふや、唯我一炷の香を焚き一盞の水を手向け、我志をいたし、併せて句を誦す、翁若し知るあらば魂尚饗。九天の霞を洩れてつるの聲 露伴」(肥田晧三)。
(1890年5月)尾崎紅葉、「元禄狂」を「国民新聞」に寄稿 西鶴に心酔しているということを書き、その中で、「明治二十二年八月、大阪八丁目寺町誓願寺に、 西鶴翁の墓に詣でゝ」と記し、「ででむしの石に縋りて涙かな」という句も詠んだ(肥田晧三)。
木﨑好尚を除き、全員、江戸っ子です。
(写真)「仙皓西鶴」『壬戌羇旅漫録 2巻 [3]』1802-1812(東京大学学術資産等アーカイブズポータル)より。 注記:写本 注記:目首の書名: 著作堂羇旅漫録 注記:題簽の書名: 羇旅漫録 注記:本文末に「享和二壬戌年八月廾四日筆同十一月朔日挍合畢 曲亭瀧澤觧戯記」とあり 注記:[跋]末に「享和二壬戌年冬十一月二日 著作堂馬琴再識」, 「壬申春日 曲亭主人書」とあり
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満天の星空が広がる
夢を見た
真夜中、目覚めて
外へ飛び出してみた
満天の星空ではなく
冷たい空気の中
幾つか、星が輝いていて
一等星しか見えぬ空
夢の続きを見よう
春霞の空
澄んだ心は、深い闇を伴って
見えない星も見えますように
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Selfish effusion
2024/04/30 23:38
『酸素と海とガソリンと沢山の気遣いを浪費している 生活の為働いて僕は都会を平らげる』
今朝、心の堰が外れてしまった。反省ばかり。
夕方、呼ばれた気がして久しぶりの場所へ。
ここに来るのは何年振りだろうか。夕暮れ時はまだ肌寒い。羽織りのブレザーも今はもう無く、薄汚れたTシャツが切なく肌を擦る。
もう何年も来ていないのに、全部を覚えている。曲がり角の風景、無機質なソーラーパネル、端が錆びたガードレールも、全部を覚えている。大切な場所。大嫌いな街の大好きな場所。そして、もう来ないと決めた場所。
夕日が沈むのは見えなかった。遠く雲仙も雲に霞んでいる。でも確かにそこにある。何も変わらない。ずっとそこに置いてあるような波の音、空気、匂い。 「お前も変わっていないじゃないか。」、「忘れていなかったよ。ただ少し来るのが怖かったんだ。」 背筋がシャンと伸びた。来て良かった。
30はどんな大人になっているんだろうかと思っていたが、どうやら今はこんなもんらしい。どうしてなかなか器用に生きることが出来ない。変化について行こうとすると自己愛が邪魔をする。暗いニュースが他人事には思えなくなる。社会の健全な営みから締め出される感覚が迫ってくる。鬱になんてなるわけねえよと思っていた自分が過去から嘲笑っている。苦しい。「しんどい!バカ!ハゲタコ!Suck my dick!!!」と叫んでも、海は応えてくれないので、そんな青春映画のようなことはしない。ただただ、タバコの煙だけが霧散していく。
これが30のリアルだ。ティーン流行りのBeRealなんかより、よっぽど鮮明でどうしようもないリアルだ。30になると、フォルダの中に撮った覚えのない疲れ切った自撮りが存在するんだ。海を撮りたかっただけなのに。
「結婚して子供もいて、充分幸せじゃん!イイね!」
お願いだからもう何も言わないで。属性で括らないで。自分の幸せくらい自分で決めさせて。そんな決まりきった悲しいセリフを言わないで。
幸せかもしれないけど、まだまだ幸せじゃない。ないものねだりも大いに結構、勤勉に、わがままに、真面目に、不真面目に、誠実に、不誠実にいよう。まだやりたいことが沢山ある。会いたい人が沢山いる。
身勝手で自己中心的な感情の吐露をもってして、ようやく時間が動き始めようとしている。忘れられないものは、忘れなくていい。そのためだけの場所はあけておこう。そして変わらない気持ちを添えよう。
ずっと自分らしくいよう。カッコつけてるのにダサいくらいでちょうどいい。どうやったって根が真面目なのは変わらないんだから、世間体や理想の父親像なんて気にせず好きに生きよう。強くて弱い、優しくて哀しい人であろう。それを誇ろう。
愛は鏡であることも忘れてはいけないよ。
そして約束通り、幸せになろう。
500000000回くらい推敲してもまとまらない言葉は気持ちと一緒ね。散らかっている。ダッセーな。
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コーヒーのある食卓の風景・その319 - たまには新政以外の日本酒の空き瓶を処分する前に横に添えてみる編 - Coffee with Foods Part 319: Empty Bottles of Japanese Sake
1. Coffee with Strawberry Dorayaki of “Kamejirushi” & Tomato Juice feat. Empty Bottle of Ibi(射美 吟撰 槽場無濾過生原酒) - Breakfast
2. Cafe Au Lait with Almond, Banana, Passion Fruit, Chocolate & Tomato Juice feat. Empty Bottle of Dassai(獺祭 磨き二割三分 発泡にごり酒) - Breakfast
3. Coffee with Chocolate of “UN LIVRE” feat. Empty Bottle of Denshu(田酒 NEW YEAR ボトル 2023) - Coffee Break
4. Coffee with Tandoori Chicken Bread of “Kotori Bakery” & Tomato Juice feat. Empty Bottle of Kazenomori(風の森 ALPHA TYPE 3 世界への架け橋) - Lunch
5. Coffee with Corn Almond, Strawberry, Cracker & Corn Potage feat. Empty Bottle of Harukasumi(春霞 NEXT 5 COLOR’S 2022) - Breakfast
6. Coffee with Almond, Banana, Dekopon, Strawberry & Yogurt feat. Empty Bottle of Ippaku-Suisei(一白水成 NEXT 5 COLOR’S 2022) - Breakfast
Previous Post:
https://chuck-snowbug.tumblr.com/post/709733642673520640
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2023年7月4日 どこでもない場所、超越愛(Vaporwave)
楽天カードから督促状が届く。「楽天カードより大切なお知らせです。内容をご確認ください」という文章が中央にあって、背景は一面にびっしりと「Card Rakuten Card Rakuten Card Rakuten Card Rakuten Card Rakuten…」と同じ文字列が繰り返し印刷されている。この督促状を持って三月ウサギの庭園に赴いたのなら、お茶会に参加できるのかな? と考えてみる。
***
Vaporwave。何年も前から漠然と聴くことはあっても、詳しいことはほとんど何も知らないという状態が続いていて、たとえば2019年12月号のユリイカ〈Vaporwave特集〉を買ったものの、ほとんど読まないまま放置する、というような状態だった。つまり、強い興味を持ってはいなかったわけだけど、今になって「Vaporwave」に対する興味が湧いてきたというか、自分とVaporwaveを接続する文脈が少しだけ見えた。
元々、四流色夜空さん主宰の合同誌「ムジーク!ムジーク!ムジーク!」に寄稿した『枝がスルスルと伸びていく』という小説の元ネタとしてtelepath テレパシー能力者の「思い出」という曲およびPVを使っていたということがあり、それは感覚的な選択なので、書いているときはvaporwaveという文脈にほとんど意識的ではなかったのだけど、今にして思えばVaporwaveという文脈は自分にとって重要なのかもしれない。
とりあえず、一から文章を書くのが億劫なので今日の自分のTwitterを引用すると、
〈自分がラブホテルの清掃をやりながらときどき感じていた空間の無-場所性(どこでもない場所〈nowhere〉の感覚、いま自分のいる場所がどこなのか分からなくなる感覚)は、Vaporwave的な反-場所性にも重なるはずで、それは村上春樹の『ダンス・ダンス・ダンス』が描く高度消費社会の迷宮性にも似ている〉(2023.07.04)
という感覚がある。
***
Vaporwaveに分類される音楽を聴くときに自分が強く感じるのは、第一に非-時間性であり、第二に、非-空間性(非-場所性と言った方がいいのかもしれない)。
まず、時間に関して言うのなら、Vaporwaveが主に1980年代から1990年代にかけての大衆音楽のサンプリングと加工を基本としている以上、��向は過去を向いているはずなのだけれど、��木澤佐登志の言葉を借りるなら)同時に「失われた未来、ロストフューチャー」の幻影を見せるものでもあり、「もうひとつの世界(alternative world)」を幻視させるものでもある。
そして、そこには奇妙な懐かしさ(実在しないはずのノスタルジー)と、対象の曖昧な喪失感(それはあらかじめ失われているものの喪失感)がある。
空間に関しては、よくVaporwaveにおいて描かれるイメージの一つでもある、どこまでも続いていく平坦なショッピングモールに代表されるように、グローバル資本によって均質化された、〈どこでもない〉空間という性質。
しかも、そのとき重要なのは、むしろ本来はそれが〈どこにでもある〉ということで、平坦な資本主義的空間(たとえばショッピングモール)が「どこにでも遍在している」からこそ、むしろ〈どこにもない場所〉として表象される。
ボードリヤールの言うように、もはや私たちの周りには「オリジナル(=モデル)」そのものがどこにも存在しておらず、存在するのはコピーの更なるコピーとしてのシミュラクル(イメージ)だけであり、そのような高度消費社会におけるシミュラクルとしての世界の加速の先に、Vaporwaveの反-空間性はあるのかもしれない。
***
第三に、ニューエイジという文脈ももちろんあって、Vaporwave(たとえばtelepath テレパシー能力者とVAPERRORの「超越愛・テレヴァぺ」)を聴く時に、ある種の神秘的な空間が自分には見える。時間や空間を超越した、この宇宙の本源的な波のような力が自分の中へと入り込んでくる。というのは半分は嘘で半分はほんとうであり、Vaporwaveがニューエイジの文脈をサンプリングするのは、パロディであり風刺でしかないから。
ここで、正直言ってVaporwaveがニューエイジの文脈に対してどの程度まで批判的なのかというのは図りかねるのだけど、そもそも文脈を辿るのなら、1960年代(言うまでもなく1968年には五月革命があり、日本ではたとえば佐世保エンタープライズ寄港阻止闘争があったし、アメリカでは反ベトナム戦争の流れもありつつ、ヒッピーたちが誕生する)のカウンターカルチャーに起源を発していて、しかし、結果として自己啓発や健康食品やマルチ商法という形で資本へと回収されたり、あるいはオウム真理教のように新宗教という形を取ることになる。
と、必然的にニューエイジは堕落(つまり、消費社会という内部へと回収される)することになり、ここに俗流アンビエントの話もあるわけだけど、そう思うと、消費社会をパロディし風刺することと、ニューエイジ的文脈をパロディすることの間に連続性が見えてくる。
***
ここで、telepath テレパシー能力者の話にまた戻ると、自分はある時期、たとえば「超越愛・テレヴァぺ」のようなアルバムを、眠剤を飲んで曖昧で脳みその奥に訳の���からないものが見えるような状態で聴き続けていて、だからこそ、当時はtelepath テレパシー能力者のアルバムの、深いエコーのかかった重低音が脳みその奥に響き、浮遊感の中、布団の中で見えているのか見えていないのかも分からない幻覚のようなもやばかりを見ていた。宇宙そのものと接続されているような、しかし深い孤独感もしくは海の底を回遊するような感覚もあって、そこで夢を見ていた。
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最後に、冒頭で引用したツイートにも感じることだけど、(高度消費社会を背景とした)Vaporwaveにおける非-場所性は、ある時期の村上春樹にも共通していると感じていて、その一つの例が『ダンス・ダンス・ダンス』およびそこに登場する「いるかホテル」であり、自分が何年も働いているいくつかのラブホテルの、窓のない内部でもある。 村上春樹について言うのなら、村上春樹が1968年に早稲田大学に入学している以上、(彼が学生運動とは一定の距離を取っていたとはいえ)、70年代以降の間での転向の問題というのはあると思っていて、『ダンス・ダンス・ダンス』の主人公が広告業か何かをこなしながら、消費社会の中で(外面的にはそれなりに順調に)生きていながらもそこにはある種の罪責感があり、それゆえに「羊男」という影の存在が現れるのかもしれない。
***
あと、村上龍の『MISSING 失われているもの』も、(直接的ではないけれど)「非-場所性」と「非-時間性」を感じるという意味で、近いものがあると思う。
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かなり長くなってしまっているし、明日は朝から夜まで授業なので早起きなのだけど、もう少しだけ書いてしまいたい。2019年12月に買ったユリイカの「vaporwave特集」を初めてまともに読んだ感想として、まず目についたのは木澤佐登志と、河南瑠莉だった。木澤佐登志については今更言うこともあまりないけれど、冒頭からtelepath テレパシー能力者の曲のタイトル(「あなたの愛は私の救世主です」、「永遠に夢」、「心と魂の核変換/私たちの感情は一緒になって」、「ほとんど幸せ」……)を引いていて、それを「その空疎さと無意味さゆえにほとんど泣きそうになるくらい甘美だ」と評価する。 〈それはどこまでも具体的な「意味」をすり抜けていく、蒸気のように霞消えていく「イメージ」を、彼岸の幻影(ヴィジョン)を追い求めていく……〉(p85)
河南瑠莉はマーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』の翻訳者で、加速主義とvaporwaveの深い繋がりを認めながらも、むしろVaporwaveに内在する「減速的な」美学について論じる。
あとは、柴崎裕二の「Vaporwaveと俗流アンビエント ニューエイジの消費主義的異形をめぐって」も、興味関心には近かった。
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数字の読み方と私 ・ 学生時代は意味ない数字を覚えるのに語呂合わせを多用していました。それは√5の2.2360679を「富士山麓オウム鳴く」と覚えたりしていました。 ・ ポケベル時代には「428」を「渋谷」と読んだり「4649」が「よろしく」だったり「0840」は「おはよう」と数字の羅列でも意味を持たせられました。 ・ イラストレーターのナカムラミツルさんは自身のことを「326」で「ミツル」と読ませていましたが、音楽活動で作詞やビジュアルを担当していたバンドはこちらでしたね。 ・ と言うわけで本日のディナーは今年で19年を迎える #ディップガーデン です。職場の同僚が19周年記念で19%オフのクーポンを持っていたのでやって来ました。 ・ まずはビールで乾杯。 #生春巻 とすり身フライを肴に頂きます。野菜中心の味わいとチリソースの酸味と辛味が印象的です。 ・ #パックブンファイデン はシャキッとしていながら旨味を感じられる #空芯菜 の炒め物でシンプルだけどお酒が進みます。 ・ #ガイサテー は見た目は焼き鳥ですがココナッツの味わいをまとっていて、アジアンなテイストで美味しいですね。 ・ #カイジャオムーサップ はいわゆる #オムレツ #ニンニク や #パクチー のアクセントがいい感じです。 ・ #パッタイ はモチっとした食感がいい焼きそばで #クイッティオトムヤム は #トムヤムクン の酸っぱくて辛い #ラーメン です。 ・ #海老のガーリックチリソース はもうお腹いっぱいになってしまったので、同僚で分けてもらいました。これだけ食べても1人頭3000円もしないのは安いですね。 ・ 次回はランチタイムでも利用してみたいと思います。 ・ #内幸町ランチ #内幸町グルメ #内幸町エスニック #内幸町タイ料理 #内幸町インド料理 #虎ノ門ランチ #虎ノ門グルメ #虎ノ門エスニック #虎ノ門タイ料理 #虎ノ門インド料理 #霞ヶ関ランチ #霞ヶ関グルメ #霞ヶ関エスニック #霞ヶ関タイ料理 #霞ヶ関インド料理 #とa2cg (Dipgarden TOKYO) https://www.instagram.com/p/Cp_GixuylL8/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#ディップガーデン#生春巻#パックブンファイデン#空芯菜#ガイサテー#カイジャオムーサップ#オムレツ#ニンニク#パクチー#パッタイ#クイッティオトムヤム#トムヤムクン#ラーメン#海老のガーリックチリソース#内幸町ランチ#内幸町グルメ#内幸町エスニック#内幸町タイ料理#内幸町インド料理#虎ノ門ランチ#虎ノ門グルメ#虎ノ門エスニック#虎ノ門タイ料理#虎ノ門インド料理#霞ヶ関ランチ#霞ヶ関グルメ#霞ヶ関エスニック#霞ヶ関タイ料理#霞ヶ関インド料理#とa2cg
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Albedo Fantastica Presents あまのはら富士のけぶりの春の色の霞になびくあけぼのの空 「新古今和歌集 巻第一 春歌上 0033」 前大僧正慈円 ●2023.2.25(SAT)@大久保ひかりのうま charge 2000yen +1drink open 19:00 / start 19:30 Albedo Gravitas 坂口光央 Kiyasu Orchestra
坂口光央 Mitsuhisa Sakaguchi keyboardsynth奏者/作曲家。複数のシンセサイザー、物音、ピアノ、発信機を同時に駆使し即興演奏や実験音楽においてロボットと人の間をプレイする。自身のリーダーユニットの坂口光央trio、stand alone-404を主宰し、さまざまなユニットに参加、サポートも行っている。solo作品をbandcampを中心にリリース。
Kiyasu Orchestra / キヤスオーケストラ メンバー: Ryosuke Kiyasu (Drums) tsubatics (Bass) Koichi Kidoura (Guitar) 2004年ドラマーのRyosuke Kiyasuを中心に結成。様々な音楽ジャンルをのみこみ、現代フリージャズの音を追求し、表現するために精力的に活動を続けている。2018年にはマレーシアツアーも行い、国外にも活動の範囲広げていっている。
Albedo Gravitas (Albedo Fantastica+内田静男)
ヒグチケイコとSachikoで結成された即興ユニット「Albedo Fantastica」に内田静男(bass)が加わったトリオ。Albedo Fantasticaのボーカルを基軸に展開するサウンドダイナミクスに、内田の変幻自在な低音��振動が加わり未明のサイケデリアが表出する。都内を中心に活動中。
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CANTO DE KISO (El Puerto de Torii)
Agarrando raíces y rocas, resollando y sudando, escalamos el recrecido sendero de Nakasendō. El canto del ruiseñor azul, monte arriba, y el del mosquitero boreal por debajo traspasan el hondo silencio de mediodía.
Un bosque virgen de falsos castaños se alza hace siglos junto al puerto. Sus pináculos de flores albas suben al cielo. Musgo y madera muerta aroman el lóbrego declive. El cascanueces canta quedo, carrasposo. Un carpintero verde sale flechado con un grito.
Pronto la vista se ensancha al llegar a la cima del viejo paso. En la vaguada destellan cálidas exhalaciones. Allende la calina estival, a seis leguas, flota el irreal, inmenso monte Ontake.
Aturde en torno el chirriar de las cigarras. Ojos y oídos quedan prendidos del canto arrebatado de una de ellas, posada en el zócalo de piedra: en primer término, la cabeza del insecto que rampa y canta; al fondo, desenfocado, corre el Kiso argentino junto a la vieja estación.
Ozaki Kihachi
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木曾の歌 (鳥居峠)
われわれは木の根、岩角をつたいながら、 今では人も通わない中仙道の廃道を 息を切り、汗を垂らして登って行った。 下ではこるりの、上ではめぼその囀りが 深山の昼のしじまに響いていた。
峠に近く幾百年を経た橡の原始林があった。 梢の空に高々と白い花の泡を盛り上げながら、 たそがれのような下道は苔と朽木の匂いだった。 星鴉がしわがれた声でやわらかに鳴き 青げらがけたたましい叫びを上げて飛び立った。
やがて前方の視野がからりと開けて われわれは古い峠の頂上へ出た。 きらきら震える暑い空気と山谷の波、 その夏霞八里のかなたに 木曾嶽が厖大な夢のように浮かんでいた。
あたりは耳を聾するえぞ春蝉の合唱だった。 石碑にとまった彼らの一匹に近づいて その熱烈な朗吟に眼と耳とで聴き入っていると、 ひとくさり鳴いてはにじり歩く蝉の頭を大写しに、 銀の木曽川と藪原の古駅とが焦点外れのパノラマだった。
#Ozaki Kihachi#literatura japonesa#poesía contemporánea#montañas#ascenso#visión#Kiso#traducción©ochoislas#尾崎喜八
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実写映画化もされた「ソラニン」を始め「おやすみプンプン」「MUJINA INTO THE DEEP」など いくつものヒット作を生み出している漫画家・浅野いにおが2014年から2022年にかけて連載していた 「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」、通称「デデデデ」が満を持して劇場アニメ化。 舞台は東京上空に突如出現した巨大な宇宙船『母艦』により一変してしまった東京。 慌ただしく動く政治家達と、青空を横切る迎撃ミサイルを眺めながら学生生活を送る少女達の青春を描く。 脚本は「聲の形」「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の吉田玲子、監督は「ぼくらのよあけ」の黒川智之。 声の出演は幾田りら、あの、種﨑敦美、島袋美由利、大木咲絵子、和氣あず未、白石涼子、 入野自由、内山昂輝、坂泰斗、諏訪部順一、津田健次郎。 映画は二部作構成になっており、前章は3月22日公開、後章は4月19日公開。 主題歌はano feat. 幾田りら「絶絶絶絶対聖域」(前章)と、幾田りら feat. ano「青春謳歌」(後章)。 私が試写で見せていただいたのは前章のみなので本年度No.1!と断定するには気が早過ぎるのだが 久しぶりにビビビと来た”クソやばい”劇場アニメなことは間違いない。 原作未読のため後章がどうなるのか予想がつかず、 最高潮のテンションで「続く」となるためコミックスを買おうか悩み中。 日常を切り裂き東京に襲来した宇宙船から、謎の言語を操る宇宙人らしき生命体が現れて どこにでもいる女子高生達のどこにでもある学生生活を掻き乱す。 新型コロナウィルスにより一変した世界を知っている私達は 非日常になった世界ですら、数年も続けば日常生活に侵食されて 共存の道を探り当てることを身を以て体験済み。 ゴーストタウンと化した街中を自転車で爆走した数年後に、 コロナのずっと前に描かれた本作の劇場アニメと出会えたのは、もはや運命的とすら思える。 平凡な毎日を繰り返しているだけでは聴こえなかった自分自身の心の声や、 人の優しさ、友情の尊さ、あれやこえやをくしゃくしゃに丸め、 非日常を溶かし込んで回る東京で青春を謳歌する少女達の輝きに目が眩む。 退屈な毎日が、ある日突然失ってしまうかもしれない危うさの上で奇跡的に成り立っていることを、 日々の忙しさに追い立てられてつい忘れがちになってしまう。 世界を変えてしまうものが宇宙船かウィルスか、はたまた別の何かであるかの違いはあっても この世界が明日にでも今日とは違う景色になってしまう可能性は全員が持っているのだ。 先月末に行われた完成披露に出席した浅野いにおは、アニメ映画化の話が来たのは5、6年前だったと話していた。 声優のキャスティングのオーディションが始まったのは2,3年前で、そこにやってきたのが今や大ブレイク中のあの。 「あのちゃんがテストをした時、現場の雰囲気が一変した」と語る通り 本作で本職の声優すら霞むほどの強烈なインパクトを与えているあのの爆発力と、 暴走機関車のようなあのを支え、語り部的な役割とヒロインを両立させた幾田りらの巧さも相当なもの。 はっきり言って、鑑賞前は人気取りのキャスティングかと疑っていたのだが 二人には土下座して謝らなければならない。 「漫画原作者と映像化の関係性は難しい。なるべくノータッチであることが望ましい。 でもふたを開けると、コンセプトからキャスト会議まですべて関わってきました。 最終的には前章だけでも100~200カットリテイクをお願いし、僕が直接レタッチした部分もありました」と 漫画原作をアニメ化する際の困難を語る。 浅野氏が隅々にまで関わった成果は、作品を見れば一目瞭然。 生き生きとした登場人物達が圧倒的なスピード感でディストピアと化した東京を駆け抜けるジュブナイルの傑作。 私的には、前章だけで大好きだった「鉄コン筋クリート」(2006年)とも比肩しうる劇場アニメになった。 後章も劇場に観に行こうと思う。
映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」2024年最高にクソやばいアニメ映画、かも - 忍之閻魔帳
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春霞 四方山話
JGエイプリルフールのエア新刊ネタまとめの「春霞」に収録していた四方山話をこちらにおいておきます。四方山話はエア新刊それぞれの繙きと過去ツイ(JGmomentと重複します)をふまえて構成されてます。
絵はクロスフォリオにまとまっています。
「空に沈む」 タイトルについて 【空】そら、から、くう ①地球を覆う大気。天。 ②からっぽ。中身がない。 うつろ。 ③空気。 ④むなしい。むだ。 ⑤あな。つきぬけたあな。
「空」は好きな音で読んでください。
空と反対に位置するような動詞って何だろう?と探してみて、「沈む」をあてました。言葉が音にならないような。空気として消えるような。そんな意味も付随できました。最初のときはこれっきりのつもりだったので、暗に「嘘」っぽいニュアンスも入ればな、の気持ちがありました。
発端・繙き 「三好」は、アニメや舞台で一番セリフあるな、話してるな、饒舌なのかな?という認識が強かったこともあり、日頃よく話す人が静かなだけで不思議だな、明け透けな言い方をしている人が言葉を噤んでいたら怪しむな、というところが始まりです。いつもながら、実際のところどんなカバーだったのかは分かりませんけれど。「三好」だった彼はどうだったんでしょうか。「三好」である間は、内在していた言葉を紡ぐことは気楽だったのでしょうか?
三好について思うこと まつげが長く、真直ぐで伏せがちな人の瞳にはハイライトが入りにくいので、三好はそんなイメージ。女顔ではあるけれど男性を感じられるようなバランスを目指したい。 彼が鏡をずっと見てるのは設定上は自己愛としているけれど、実際は装うことにとてつもない不安を感じていたらいい。完璧であることを確認しているけれど、完全なる自分ではなく不完全ではない自分を見ている。記憶無し転生D組設定で(何故か鏡をずっと見てしまうのが癖になっている。自分の顔など全く好きではないのに。) とかさせたい。これは妄言。 機関員のお兄さんたちがどこまでカバーでどこからが 素なのかは深淵すぎるのですけど、三好の猫嫌いが素としては愛猫家で顔がゆるんでしまうから三好としては��れあわないとかだったらすき。よい。
「僕の様子が普段と違う?」 「僕らが変わったと思う様になったのならば、それは貴方が変わったのですよ。」「僕らは何一つ、変わることはありませんから」「貴方の変化が見てとれるなんて、まるで鏡みたいでしょう?」 莫迦なことを言う。人間である以上不変であるはずがないのに。……しかし、彼らは「人間」なのだろうか。
機関員たちはカバーを変えてるけれど、「彼ら」のカバーそのものは何も変えずに、人によって、時によって抱く印象が変化する、そんな鏡の様な彼らも見てみたい。
「割りたい赤」 タイトルについて 「赤」には風船を抽象化していることに加え、生命(肉感、血、エネルギー)のイメージが強そうな色として選びました。対称的にストレートな言葉をくっつけています。他に比べると、ひねりが少ないタイトルになりました。
発端・繙き 風船(浮かんでいる、軽い、楽しい、ふわふわしている→明るさや身軽さを感じる物)を過去とか自由とか未来だと考えて、それを貸してくれないかって、過ぎし日の幼い自分に請うて「お兄さんそういって割っちゃうんでしょ」って断られる機関員さん。持つ者、持たざる者、手放した者。 信条「死ぬな殺すな囚われるな」でございますけれど、夢の中とか脳内で気に入らない、とか眼中にないとかそういう周囲の人を殺してる殺戮犯な機関員の話みたい!基本的には、血濡れにはならないはずの機関員さんたちを、どうにかこうにか血濡れにしたい!の具現化です。 この時はエイプリルフールなんか描きたいけどネタないからエア新刊をこすろう、位のきもちです。三好の次で描きやすい人選んでます。
実井について思うこと 青年でありながら少女のような可憐さを匂わせる雰囲気をまとっている人であってほしい。見事な幻影。外見が、無邪気さも繊細さも似合うのずるい。声音が落ち着き払っているのもすごい良い。(中の人が何時だったか「時期によって意識的に性格変えてる」って話してたのも、うわってなっていマス。記憶違いだったらごめんなさい。余談。) 一応アニメ公式(パロディ含)だと豪胆さ、強引さの味付けが入っている様に思うのでギャップで固められている。なんなんだ? 実井さんには「蓮」が似合いますねの話をここにも置いておきます。過去『而今』で描いてるけどいつだって描きたい。(而今の解説的でもある。)蓮は泥と共にある。「泥から美しい花が咲く」又は「花の下は泥」という風景を踏まえて、彼には蓮池の花の中に居てほしい。彼の足下には深い泥が広がっている。彼「自身」が泥とでも、泥の中でも輝かしいと解釈してもいい。
清澄でも汚濁でも。 神聖さも世俗さも。 厳格さも奔放さも。 両立する。と思っています。
「だって頭の中(ここ)では僕がカミサマ」
「なんだい、人を殺したことがあるようなことを言うね」 「馬鹿言わないでくれ、不殺の誓いをたてているんだ」「〝俺〟の意思で手をかけたことなんかないよ」 「〝あいつ〟は如何だったか分んないけどサ。」
「斎を食す」 タイトルについて とき【斎】 お斎。葬儀・法事の際に出す食事。 食事にまつわる行為そのものが弔いのよう。
発端・繙き 3回目ともなり、そろそろ恒例化しようかな~と企み始めた頃です。3人目は福本さんにしようかというところから、福本さん→料理、食べることから膨らませていきました。 彼に何を食べさせるか、食べたいと思うのか?を始点に、「福本」にとっても不可能なものを望ませよう→人間とか星とか魂とか、が候補になりました。人間は血肉が連想され「割りたい赤」ぽい、星は空が連想されて「空に沈む」ぽいな~となり、魂を採用。死んだら魂は何処へ?魂は存在するのか?肉体は魂の入れ物なのか?外殻でしかないのか?幽霊は魂なのか?そんなことを考えながら魂を食べるにはどうしたらいいか探求して試そうとして失敗しても諦めない話かも。『英霊の声』をみすあこんの課題図書として読んだ後(「11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち」も観た)だったことが多大に影響しているのか、あの時代の中での死とか、軍人としての死とか、「神国」での死とか、を頭に過らせながら拵えたネタでした。
福本について思うこと アニメ、舞台を通してひときわ変装(人相)の幅を見せられていることもあって、像が固まらない人です。固まらないからこそ、福本さんは「無」になれる人だと考えており、自我を封じ込めてるというよりは、元々何もない感じのミステリアスさが出るといい、と思いを込めて描いている節がありマス。身体的特徴として背が高い点は、画として気にしてます。 得意な料理はなんだろう~。(急な方向転換)献立行き詰って婦人誌も目を通してるのか、多様な料理店に潜り込んで修行しているのか。一度口にしたものは再現できる系なのか、再現できるまで研究タイプなのか、抜群に調理センスが高いのか、 出自に関係するのか。新規レシピ開拓、栄養バランスの調整、見目、おいしさ、特殊食材・機材に興味があっても、極めたら無関心になるタイプでも「ぽい」のがまた。調理は几帳面さ・柔軟さ・こだわりのバランスだと思ってるので、勝手に納得できてしまうところではある。
人はどうしたら神なくして聖者になれるか。
神国なんて春の夢だよ。
なぁ、お前はいつ神の正体に気づいたんだ? ─さぁな。「俺」が生まれた頃じゃないか? ─そんなの、神が救ってくれなかった時に決まっているだろう。
「あいをかたる」 タイトルについて かたる【騙る】 偽る。うそをもっともらしく話し、人を欺くこと。 かたる【語る】 話す。物事を順序だてて話して聞かせる。 同音異義語ダブルミーニング大好き人間なので、いつか語る・騙るは使いたかったのでここぞとばかりに。これまたエイプリルフールで嘘の話をしています。今度はどんな嘘をつかせるかと考えて、「愛」だろうなと。(今度はっていつもか、、 ※恒常的なのかどうかは私的見解です。)
発端・繙き 「愛される人を演じるのは得意なんですよ、」 (愛なんて知りませんけど) って機関員に言わせたい、を昇華した形ですね。 軽く言っている様に見える人。ホラ吹きであることと周囲への影響に自覚的な人。愛されることに一家言ありそうに見える人。この三つの基準を薄ら頭に入れて選抜しました。一家言ありそう・というのが大事。どうせ、あるわけないんだし。(失礼)彼らにとっての「愛」とか、愛する・愛されるとか、どう考えているんだろうか。 人間的?冷たい?温かい?綺麗?汚い?軟派?遊び?枷?重荷?面倒くさい?過去?手の届かないもの?考えたこともない?強い感情(肯定・否定どちらでも)を抱いていても、無関心でもいい。愛に飢えていても、満たされていても、放棄していても、しまい込んでいても、壊れていても。正面から向き合っていても、目を背けていも、雑に扱っていても、丁寧に手入れをしていても。結局なんだっていいんですよ。どんなバランスでも相性良いな。
神永について思うこと ほか7人と比べると声に明るさ、ハツラツさを感じているので「神永」としてはお調子者…ひょうきんな面も見せ、楽しくて面白く、親しみやすい人という印象を与えてるんだろうな、など。あとは隠そうともしない自負心が溢れているな、と見てます。だからこそ、ひとりでいるときの静かさとの差が大きく見えそう、というイメージ。まじめ、何事もそつなくこなす、努力を感じさせないが素地かも?まァ、「努力を感じさせない」は、彼ら全員に当てはまるか。 今回書き出していて。神永さんへの思い入れが無いことに気づきました。好きとか嫌いの軸にはいないのですが、機関員の器として理想すぎるのかも。この後にも続きますけど、目の前の彼は、その肉体と精神(素)とカバーは一体「誰」といえるのか。
彼であって、彼ではない。
瓜二つなのに別人だった。 似つかないのに「彼」だった。 忘れられないのに、上手く思い出せないなんて。
「蛻の體」 タイトルについて もぬけ【蛻】 蝉や蛇が脱皮すること。ぬけがら。中身が空っぽの状態。もぬけのから。 「もぬけのから」、「もぬけのから、だ」という状態説明、「身体(からだ)」そのものが抜け殻であると意味したい、の要素から音で遊びました。 斎を食すの體の話にも近いですが、「カバー」の言い換え、カバーを変更していく彼らを形容する言葉を、探すことが度々ありまして。 面・顔・頭・服・影といった外見、あるいは脳、人格─意識・思考・性格・心といった中身のどちらを変えているとするのか?と考えたりするんです。考えたところで、どちらも変化しているのでしょうけども。そこから、脱皮を繰り返す→抜け殻を増やしている、殻の中で変容する人の意で「もぬけのから」と結びつきました。空蝉も良かったですが、漢字の重複を避けるのと意義も広かったので。 煙と機関員で何故タイトルが蛻なのか、抜け殻の中身が煙の様。彼らの抜け殻って風で消えそうだな。そんなニュアンスです。実体が残らない感覚?薄れゆく記憶の中にだけ存在している抜け殻、みたいな。
発端・繙き このエイプリルフール遊びもいつまで続けるかわかんないし!描きやすい人はもう波多野さんしかいないよ!描かないと!から決まりました。他とテンションが違すぎる。波多野さんで描くとしたら何を描きたいか?となると、喫煙している、煙草と波多野さんを描きたくなって。アイディアスケッチにも喫煙波多野さんがいくつかありました。でも結局、この中では手にはしているけれど、喫煙の様子は描いてないな。アレ?
波多野について思うこと 強く少年らしさ(未熟・幼さ・純粋さ)を感じる様相の中に、成熟している内面がちらつくといいな、と思いながら描いてます。立ち絵で見せられている波多野の「生意気」「少年ぽさ」と、お当番会と舞台での彼から感じられる知性の空気は大事にしたいです。(彼らの中で相対的に)小さい、童顔のビジュアルがただ欲しくて描くときもありますが。とにかく描きやすくてビジュアルの推しなのだろうと思ってます。
吐き出された紫煙の奥に隠れた彼の表情を想像して、狼狽える。どんな顔をしているか分からなくて、ふいに不安になった。 ぼやける輪郭を信じていいのだろうか。 そうだ。きっと。いつだって。彼を捕らえて、留めておくことなんて、出来やしないんだろうけど。
せめて、この一本が灰になるまでは、自分の前では「彼」のままでいてくれないか。
「渺たる影」 タイトルについて びょう 【渺】 水などが限りなく広がっているさま。果てしないさま。 はるかにかすんでいるさま。
普段使わないような馴染みのない言葉で、含みを持たせるのも好き人(すきんちゅ)です。いつもいつも言い換えやら類語やらを漁って引っ張っ���きてます。
水光─水面の光の反射の眩さと、落ちる影─虚像の暗さ。遠景で眺めたときには凪いで見えても、近づくと止めどなく揺らいでいることに気づくところ。大小さまざまな寄せては返す波。静けさも荒々しさも想像させるところ。大きさと深さを感じるところ。海(あるいは水面)の要素から。
発端・繙き 甘利さんには、暗号名ケルベロスが「海」回なこともあり、水面や海、波のイメージが自分解釈のなかで紐づいています。 大らかさや、凪いでいる雰囲気が「甘利」のものなのか、「彼」のものなか。 彼の浮かべている笑顔について、いつも笑ってる。なんで?口が笑ってる?目が笑ってる?声が笑ってる?何が楽しいんだろう。癖?無意識?意図がある?と思うことがあります。 この二点を合わせて捏ねくりまわしてみました。 画的には、前々から「絶対見せてくれないだろうけど、機関員の瞳からつたう涙が見たい」願望がありまして。カバーによっては、多様で絶妙なさじ加減の感情表現がされていると思いますが、涙を人に見せる場面ってそうそう無いと思うんですよね。あの時代の男児なのも相まって。そこで感情の発露ともいえる涙が見たいな~という。ただ、前述をもとにすると「泣き顔」なんて到底思い浮かばないので、顔に当たった水滴がつたう、という描き方をとることになりました。『夢寐の紗幕』七夜も然り。
甘利について思うこと 甘利さんは、余裕を感じるのにどこか翳る笑顔が似合うと思います。優しい皮を被った冷血漢・残虐非道がいいな…にじみ出てる気もしますけれど。(言いがかり)波多野さんもですけど、甘利さんは前髪が長いので、目を隠せる!楽しい!の気持ちで描きます。物理的にも隠せるし、影の中にも隠せる。良い。笑顔と目元が隠れる解釈から「翳る笑顔」の印象があるのか……。 描いてきた甘利さん見直してみたら、結構「無」だった。冷たさを求めすぎ?お当番回の画はあんなに明るくてまぶしいのにね。
「ひとつ、問題を出そう」 浮かんだり、沈んだり。 止まったり、流れたり。 映ったり、消えたり。 澄んだり、濁ったり。 溢れたり、枯れたり。 さて、其れは、何でしょう?
「種も、仕掛けも、あるとか。ないとか。」 タイトルについて しかけ【仕掛け】 ①相手に対して、攻撃など をすること。 ②目的のために装置や策な ど工夫されたもの。 ③物事をし始めて中途であ ること。 ④やり方。手段。 手品の常套句「種も仕掛けもない」をいつか使おうと決めて早○年……。
発端・繙き いざ田崎さんのネタを誂えるとなったときに、過去絵で勝手に藤を宛がっていたので、藤の噺を描いてしまおうか、とも考えたりも。鳩も手品もタロットカードも汽車もある。モチーフ多すぎ。取っ掛かりが多すぎて迷い、後回しに。描いたことがなかったジョーカーゲームトランプを描くことを決めたので、カードマジックの中から簡単な「カード当て」を選びました。シャッフルやカードを並べる仕草だけでも、動きが大きくて派手に見えてイイ。代わりに作業コストはおかしかったですが。写経です。絵の中に使われたカードの柄とか数字とかはグループ分けツール頼みです。 今回は悪魔の証明─「存在しないこと」の証明をほんのり用いながら、逆説として証明できるなら「存在する」ことにされる、という切り口で組み上げてみました。舞台の田崎と福がスイッチするアレです。その証明の正誤は誰が決めるのか。手品は「種も仕掛けもある」ことが前提ですが、トリックを見破れないなら「種も仕掛けもない」と言ってもいいのでは?という話。
田崎について思うこと 田崎さんの天然さはカバーなだけなのか、素なのか図りかねてます。どうにもコミカルな雰囲気がついてますが、爽やかな人に見せたい気持ちも。田崎さんへの思い入れも薄い…いや鳩に占領されているといった方が正しいか…。
機関員と嘘について 「カバー設定がある」ことが嘘とか、「全て偽りである」ことが嘘、「嘘が嘘」っていう解けない謎な世界線の彼らは、真実を「嘘」だと振る舞い続けるのもいい。「これから、嘘をつきますね」が嘘で、その後から真実を話してもよい…。
本当の偽物、真実の嘘 素顔の化粧、本性の芝居
「偽物であることに関しては 本物だよ」 スパイたち、全てが嘘であることを知らない世界線で、「嘘だよ」って言ってくれ。 眠りに落ちる瞬間の夢か現かはっきりしない微睡みの中、煙草の煙を吐くと同時に、すれ違いざまに零すようにして、さよならの後とかに。それまでの会話か、最後に交わした言葉か、そのときの感情か、それとも彼の全てか、或いは「嘘」そのものか。何に対してかが不明瞭な「種明かし」。
はるがすみ・はるかすみ 【春霞】 春先の遠くの景色をぼんやりとさせる空気のこと。
えいぷりるふーる 【エイプリルフール】 April Fool’s Day 日本語直訳では「四月莫迦」。 毎年四月一日には、悪戯や罪のない嘘をついてもいいという習慣のこと。
あとがき あるけどない、ないけどある。存在することに意義があるのか、存在したから意義があるのか、存在を誰が定義するのか、そもそも意義が必要なのか?みたいな答えがないところから始まって、現実と非現実・実在と不在の境界が揺らいでる感じや、無にも人にも神にもなれるし、なれないところが好きなのだと思います。最近、モキュメンタリーやARG─代替現実ゲームというものを知り、親和性の高さを感じています。
「ねぇ」「何。」 「貴様は〈己〉のことをどれほど理解している?」 「…またくだらないことを。俺自身、なのだから全てだろうが」 「ウソ。俺は貴様以上に〈貴様〉のことを知ってるよ」 「なんだ、貴様が〈俺〉か。」 「さてね。」 「まァ、俺自身はこの世からいなくなったがな。」 「…そうか」 if:機関員の「カバー」が、機関員たちそれぞれの「過去」のシャッフルだったら。最終までに自分の過去が脱落すると、その時点でこの世からいなくなる。頭を使いそう。でも読んでみたい。会話してるのは、お好きな二人でどうぞ。訓練時と最終試験時でカバーを変えていたらどうだろう。機関員八人の中でシャッフルしているかもしれない。訓練時から継続だったら?「過去」を見送った輩もいるのか…とぽやぽや。飛崎によって完全に死んでしまった「小田切」は誰だろう。訓練任務での瞬間的なカバーから機関員のカバーに戻る。「彼奴」には戻らない。役者さんへ自分の役以外で演じてみたいのは?っていう質問、良いですよね。
かつての「俺」を見るのが楽しい俺は、かつての「彼奴」かもしれない。
エア新刊の新刊です。カラー、白黒のページを混ぜたくて、仕様が面倒になってしまったのでコピー本です。包み紙とシール使いたいのもあったので取り入れて。一冊にまとめるのも骨が折れたので分冊に。その流れで空白が誕生したため、読まなくても差し支えない各話ネタの発端と繙きについてと、各々への見解やssめいた過去ツイをふまえた四方山話を置いておきました。起承転結をつくる気もなく、描きたいところだけを描いて、楽しみました。見てくださりありがとうございます。
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短歌
窓枠におさまるかなしみよどうか霞んだ光を逃さないで
青い熱 蜜にぶらさがる空洞 蛍光に照る春の音音
エジプトの夜の砂嵐 その裏で渦巻いてるかもしれない泪
のびきったガラス瓶にひとしきり溢れ落ちる青軽やかに
開かれた本の表面は氷みたいつややかに光閉じ込める
ブランケットその端握る少女恍惚と肌を夢に寄せ
あなたの安っぽいスーツ同純度で光るカラオケの照明
1という数にこころを預けてる片足でもね見てたてるのよ
ピリオドはいつまでも君 心拍音 打たれて二人 永遠春
薫風の狭間に芽吹く青ゆえに滅びた白は冬舞う花へ
光降る 傘になればと彼の熱 冷たい夜さえ弾いて朝
December
余白さえない冬のつめたさ。触れたらぱちっと音を弾ませてぱらぱらと落ちてしまいそうなほど、目の前の空間に何か見えないものがぎゅうぎゅうに詰まっているような気がします。電気とか、すっぱいキャンディを舐めたあとの舌の先端が緊張するあの感じ。三限目の、わたしのぐらつく脳みそ。足元まで及ばなかった血液が胸のあたりできゅうきゅうとしずかに泣いている。溶けてしまいそうで、だけどそこでずっと耐えないといけない。涙みたいな朝だった。雨。降り注ぐ2℃、ともう感じることの出来ないその首元で息づく春。わたしだけのために存在していたあなたの色(くちびると耳だけ紅い)美しいという言葉さえ無ければ振り向いてもらえたかもしれない。君がわたしに見合う言葉をずっとその透き通った眼差しで探し続けられるように、わたしは君の人生から言葉をひとつずつ忘れさせてみせるよ。それほどまでに愛する覚悟があるし、もうずっと昔から精一杯の心ですきでした。午前でも午後でもない空間でじっと目を閉じて、正しい愛だけに、それと等しい正しさでキスをする。
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夜行バス
夜行バス 「また会おうね」 ひとり窓際 魔法が解けたようだ 朝焼けの空に聴いた パパが好きだったラブソング 忘れたくないからラブソング 「遠くていいから側に居て」 言えるわけなくて ずっと待ってた そんな場所 もうすぐ溢れる“想い”を迎えにくるのね ギリギリまで かばんに詰め込んで 違ってみえるいつもの道 交差点の赤を灯して だんだん霞んで らしくない僕はもうすぐ街を出る きっと知ってた ねぇそうだろう? わからないままで未来の色を決めたこと 西の空に 未練溶かす横顔 また隣を歩けるまで 次の春もここで繋げるように きっと 大丈夫 大丈夫 夜行バス 「また会おうね」 ひとり窓際 魔法が解けたようだ 朝焼けの空に聴いた パパが好きだったラブソング 忘れたくないからラブソング どうしてこんなに遥か遠く 夢を見つけたの? イントロを聴いて思い出す 夜の狭間に だいじなもの その手がその目がその…
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