#白浜京都大学水族館
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)12月27日(水曜日)参
通巻第8070号
AIは喜怒哀楽を表現できない。人間の霊的な精神の営為を超えることはない
文学の名作は豊かな情感と創造性の霊感がつくりだしたのだ
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わずか五七五の十七文字で、すべてを印象的に表現できる芸術が俳句である。三十一文字に表すのが和歌である。文学の極地といってよい。
どんな新聞や雑誌にも俳句と和歌の欄があり、多くの読者を引きつけている。その魅力の源泉に、私たちはAI時代の創作のあり方を見いだせるのではないか。
「荒海や佐渡によこたう天の川」、「夏草や強者どもが夢の跡」、「無残やな甲の下の蟋蟀」、「旅に病で夢は枯野をかけ巡る」。。。。。
このような芭蕉の俳句を、AIは真似事は出来るだろうが、人の心を打つ名句をひねり出すとは考えにくい。和歌もそうだろう。
『春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天香具山』(持統天皇)
皇族から庶民に至るまで日本人は深い味わいが籠もる歌を詠んだ。歌の伝統はすでにスサノオの出雲八重垣にはじまり、ヤマトタケルの「まほろば」へとうたいつがれた。
しかし人工知能(AI)の開発を米国と凌ぎを削る中国で、ついにAIが書いたSF小説が文学賞を受賞した。衝撃に近いニュースである。
生成AIで対話を繰り返し、たったの3時間で作品が完成したと『武漢晩報』(12月26日)が報じた。この作品は『機憶(機械の記憶)の地』と題され、実験の失敗で家族の記憶を失った神経工学の専門家が、AIとともに仮想空間「メタバース」を旅して自らの記憶を取り戻そうとする短編。作者は清華大でAIを研究する沈陽教授である。生成AIと66回の対話を重ね、沈教授はこの作品を「江蘇省青年SF作品大賞」に応募した。AIが生成した作品であることを予め知らされていたのは選考委員6人のうち1人だけで、委員3人がこの作品を推薦し
「2等賞」受賞となったとか。
きっと近年中に芥川賞、直木賞、谷崎賞、川端賞のほかに文学界新人賞、群像賞など新人が応募できる文学賞は中止することになるのでは? 考えようによっては、それは恐るべき時代ではないのか。
文学の名作は最初の一行が作家の精神の凝縮として呻吟から産まれるのである。
紫式部『源氏物語』の有名な書き出しはこうである。
「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」
ライバルは清少納言だった。「春は曙、やうやう白く成り行く山際すこし明かりて、紫立ちたる雲の細くたなびきたる」(清少納言『『枕草子』』
「かくありし時すぎて、世の中にいとものはかなく、とにもかくにもつかで、世に経るひとありけり」(道綱母『蜻蛉日記』)
額田女王の和歌の代表作とされるのは、愛媛の港で白村江へ向かおうとする船団の情景を齊明天王の心情に託して詠んだ。
「熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕こぎ出いでな」(『万葉集』)。
「昔、男初冠して、平城の京春日の郷に、しるよしして、狩りにいにけり。その里に、いとなまめいたる女はらから住みけり。」(『伊勢物語』)
▼中世の日本人はかくも情緒にみちていた
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶ泡沫(うたかた)はかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」(『方丈記』)
『平家物語』の書き出しは誰もが知っている。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。 猛き者も遂にはほろびぬ、 偏(ひとへ)に���の前の塵におなじ」。
『太平記』の書き出しは「蒙(もう)竊(ひそ)かに古今の変化を探つて、安危の所由を察(み)るに、覆つて外(ほか)なきは天の徳なり」(『太平記』兵藤祐己校注、岩波文庫版)
「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」(『徒然草』)
古代から平安時代まで日本の文学は無常観を基盤としている。
江戸時代になると、文章が多彩に変わる。
井原西鶴の『好色一代男』の書き出しは「「本朝遊女のはじまり、江州の朝妻、播州の室津より事起こりて、いま国々になりぬ」
上田秋成の『雨月物語』の書き出しはこうだ。
「あふ坂の関守にゆるされてより、秋こし山の黄葉(もみぢ)見過しがたく、浜千鳥の跡ふみつくる鳴海がた、不尽(ふじ)の高嶺の煙、浮島がはら、清見が関、大磯小いその浦々」。
近代文学は文体がかわって合理性を帯びてくる。
「木曽路はすべて山の中である」(島崎藤村『夜明け前』)
「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜ぬかした事がある」(夏目漱石『坊っちゃん』)
「石炭をば早はや積み果てつ。中等室の卓つくゑのほとりはいと静にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒らなり。今宵は夜毎にこゝに集ひ来る骨牌カルタ仲間もホテルに宿りて、舟に残れるは余一人ひとりのみなれば」(森鴎外『舞姫』)。
描写は絵画的になり実生活の情緒が溢れる。
「国境の長いトンネルをぬけると雪国だった」(川端康成『雪国』)
谷崎潤一郎『細雪』の書き出しは写実的になる。
「『こいさん、頼むわ』。鏡の中で、廊下からうしろへ這入はいって来た妙子を見ると、自分で襟えりを塗りかけていた刷毛はけを渡して、其方は見ずに、眼の前に映っている長襦袢姿の、抜き衣紋の顔を他人の顔のように見据みすえながら、『雪子ちゃん下で何してる』と、幸子はきいた」。
「或春の日暮れです。唐の都洛陽の西の門の下に、ばんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました」(芥川龍之介『杜子春』)
▼戦後文学はかなり変質を遂げたが。。。
戦後文学はそれぞれが独自の文体を発揮し始めた。
「朝、食堂でスウプをひとさじ吸って、お母様が『あ』と幽(かす)かな声をお挙げになった」(太宰治『斜陽』)
「その頃も旅をしていた。ある国を出て、別の国に入り、そこの首府の学生町の安い旅館で寝たり起きたりして私はその日その日をすごしていた」(開高健『夏の闇』)
「雪後庵は起伏の多い小石川の高台にあって、幸いに戦災を免れた」(三島由紀夫『宴のあと』)
和歌もかなりの変質を遂げた。
正統派の辞世は
「益荒男が 手挟む太刀の鞘鳴りに 幾とせ耐えて今日の初霜」(三島由紀夫)
「散るをいとふ 世にも人にも さきがけて 散るこそ花と 吹く小夜嵐」(同)
サラダ記念日などのような前衛は例外としても、たとえば寺山修司の和歌は
「マッチ擦る つかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの 祖国はありや。」
わずか三十一文字のなかで総てが凝縮されている。そこから想像が拡がっていく。
こうした絶望、空虚、無常を表す人間の微細な感情は、喜怒哀楽のない機械が想像出来るとはとうてい考えられないのである。
AIは人間の霊感、霊的な精神の営みをこえることはない。
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考えてみる、サバイバル
今年は元日に突然携帯の地震を知らせるアラームが鳴り出し、ギョッとなった。���もなく、能登で大きな地震があったことを知った。本当にいつどこで地震に遭うのかわからない今日この頃だ。日頃の備えが大事というが、どんな備えをすればいいのだろうか。どうすれば、自分や家族や周りの人の命や財産を守れるのだろうか。
「サバイバルファミリー」という映画を観た。どういう話かというと、主人公は東京のマンションに住む、中年の夫婦と高校生の息子と娘の一家。お父さんは平凡なサラリーマンで、会社から帰れば、晩酌しながらテレビをみている。息子と娘は親に関心がなく、勝手なものを食べている。お母さんはひとり台所で、実家の鹿児島から送られてきた大きな丸一匹の魚を捌こうと格闘しているけれど、誰も手伝わないし、食べたがらない。
そんなある日朝、突然電気という電気がみな停まってしまう。電気ばかりでなく、乾電池や車のバッテリーも全く働らかなくなる。お父さんと子どもたちは、文句を言いながらとりあえず会社や学校に向かう。自分のマンションだけでなく、かなり広範囲に停電していることがわかってくる。スマホで検索しようと思っても、画面には何も映らない。お母さんがスーパーに行くと、みな買い出しに来ているが、レジが動かずそろばんで計算するので、長蛇の列となる。
三日ぐらいは、ロウソクとカセットコンロとレトルト食品で凌いでいるが、水道からの水も出なくなり、会社や学校も休みとなり、多くの人がだんだんと東京脱出を始める。大勢の人が家族を伴って、ガラガラとスーツケースを引いていく。この一家はお父さんがうまく調達したおかげで、一人一台自転車がある。途中の商店では、ペットボトルの水が一本2500円の高値で売りに出されている。この家族も高値承知でありったけを買い占め、旅を始める。お母さんの実家の鹿児島を目指して。途中のお米屋さんでは、水や食べ物を持って行くと、お米一合と交換してくれる。そこにロレックスや高級車の鍵を持って交換に来る人物が現れるが、「そんなもの食えるかい! 」と突き返される。
「大阪から先の関西では電気が来ているらしい」という噂が飛び交い、今や車の走らない東名高速道路を大勢の人が歩いたり、自転車だったり、中には荷車を引く人も、西に向かう。途中のサービスエリアで野宿。寒い季節ではないのが、まだよかった。寝ている間に、水を一本盗まれて、息子がすぐに追いかけるのだが、盗んだ家族には赤ちゃんがいて、取り返すのをやめる。
脱出から16日目高速道路を降りて、川で洗濯をする。水が一見きれいだからと飲んだお父さんが下痢をする。強風に煽られて転倒し、自転車やお母さんのメガネが壊れる。次に通りかかったちょっと大きい街の無人のホームセンターを覗くと、食べ物はとうに無いが、キャットフード、精製水( コンタクトレンズに使うもの? )、自転車の修理材料などを手に入れる。火おこししようとしたもできないお父さんを横目で見つつ、おいしくないキャットフードを食べる。
さらに高速道路を走り続ける。長いトンネルの入り口で報酬と引き換えに、トンネルの案内を買って出る盲目のお婆さんたち。無視してトンネルに入るも、真っ暗な中、停まっている車や障害物に阻まれて進めなくなり、盲目のお婆さんに手引きしてもらう。
次はいやに元気な家族と遭遇する。彼らは日頃サイクリングしながらキャンプをしているらしく、装備も揃っていて、みなで楽しそうに食事をしている。「食料や水はどうしているんですか」と尋ねると、山の中の岩場の間から湧き出ている水は、周りに苔が生えていればそれは安全な証拠なのでそういう水を汲んだり、地面から直に生えているオオバコのような植物は食べられますよ、セミなどもおいしいですよ、と教えてくれる。
43日目、やっと大阪に到着。電気は来ていない。通天閣のタワーの入り口には、たくさんのメモ紙が貼ってある。「岡山のおじさんのところに行く。◯◯」などの伝言が。娘がブチ切れて「もう嫌だ! お父さんが大阪に来ればなんとかなるって言ったよね?」「そんなこと俺いったか? 」「ほら、そうやってまたいつもの責任のがれ」「親に向かってなんだ、その口の聞き方は! 」すると息子が「親らしいことしてくれたことあったかよ! 」今度はお母さんが、「いい加減にして! そんなこととっくにわかっているじゃないの、お父さんがそういう人だってこと」ここでお父さんはがっくりとなってしゃがみ込んでしまう。水族館の前で、飼っている魚を調理した炊き出しの列に並ぶも、自分たちの前で終わってしまった。お父さんは調理していた人に、土下座をして「せめてこの子たちだけにでも何か食べ物を」と懇願するが、「無いものは無い」と断られる。
67日目、食料も水も無くなり、岡山あたりの田舎道をとぼとぼ歩いている。と、一頭の豚が目の前を通り過ぎていく。えっ、となり夢中で追いかける。四人でやっと捕まえてみたものの、どうやってとどめを刺すのと手間取っているところ、後ろから「うちの豚に何をする! 」とお爺さんの怒鳴り声。お爺さんのうちの電気柵が働かなくなり、豚たちが逃げ出したのだった。お爺さんが、持っていたナイフで手早くとどめを刺し、豚を運ぶのを手伝い、そのお爺さんの家に。庭先の井戸水を汲ませてもらい、ごくごく飲む。久しぶりの白いご飯に、卵や野菜のおかずに豚肉の燻製。近所のお婆さんがキャベツや大根を届けてくれる。「あれまあ、お客さん? お孫さんたちが帰っているのかと思った」お爺さんの家族はアメリカにいて、連絡もつかないのだ。
ご飯の後は、さっきの豚の解体を手伝う。バラバラにした肉に塩をすり込む。一週間ほど熟成させてから燻製にするのだそうだ。逃げた他の豚も、みんなで追いかけ回して捕まえる。井戸水をバケツで汲んでは、お風呂に運び薪でお風呂を沸かす。何十日ぶりのお風呂に入り、夜はお孫さんたちが着る予定だった新しい寝巻きを貸してもらい、これまた久しぶりの布団に横になる。
毎日薪割りしたり、洗濯をしたり、お爺さんの手伝いをして過ごす。一週間後、豚肉を燻製にしながらお爺さんが語る。「お前さんたちさえよければ、ここにずーっと住んでもいいんじゃぞ。わしも年取って、一人で車も洗濯機も使えない生活では大変でなぁ・・」と誘われるが、この一家は鹿児島にいるお母さんの実家のお父さんの安否も気になっていて、結局お爺さんの申し出を断り、たくさんの食料をもらって、また自転車の旅を続ける。
そのあともいろいろあって、命の危険にも晒されて、奇跡的に誰かが動かしてくれたSLに拾われて、ようやく108日目に鹿児島のお祖父ちゃんの家にたどり着く。お祖父ちゃんは元気だった! お祖父ちゃんは浜で魚釣りをしていた。それからは村人同士助け合って、魚を捕りに行ったり、畑をしたり、鶏の世話をしたり、お婆さんに機織りを教えてもらったりして、みんなで元気に楽しく一生懸命に暮らし始める。
それから、2年と126日目の朝、突然村のスピーカーから埴生の宿のメロディーが流れてくる。みんなが驚いて家を出てみると、街灯が次々と点き始めた。すっかり忘れていた電気が戻ってきたのだ。そして場面は変わって、東京の一家のマンション。日常を取り戻し、以前の生活に戻る。テレビからは、「世界同時停電の原因は、太陽フレアか彗星の異常接近ではないかと、専門家からは語っている。サイバーテロの疑いはなくなったとのことです・・」停電前はそれぞれ勝手に心もばらばらに生きていた家族だったのが、思いやりのある温かい家族になっていた。
とまあ、そういう話であったが、いろいろといいヒントがあった。非常時にはアナログが強いこと。キャンプ生活などに慣れておくこと。北杜市に住んでいて、地震などで自分の家が壊れていない限りは、ここにいた方が湧き水もそばにあるし、薪や焚き木を燃やして暖を取ったり煮炊きすることもできる。むしろここは、首都圏からの避難地域となるだろう。今できること��いったら、いつでも人を迎えられるように、家の中を整えておくこと、食料や薪を備蓄しておくこと?
もうひとつ気になるのが、「年長者としての知恵」のようなもの。年長者はパソコンやスマホに弱く、操作方法などは若者に訊かないとわからないことばかり。でももしパソコンやスマホが一切使えない世の中になった時に、どこまで年長者がサバイバルの知恵を出せるだろうか。本当に長く生きた分だけいい知恵があればいいけど。
さっきの映画の話では、最初はばらばらだった家族の気持ちもだんだんとひとつになり、お互いにかけがいのない家族として心が結ばれる。停電が終わり東京に戻るのだけど、本当に戻る必要はあったのかなぁ。鹿児島にいた二年半は、みなで漁をしたり、畑をしたり、はた織りしたりして、お金も介在せずに生きていたわけだ。これからこの地震や災害の多い日本で生き抜くには、都会を出て地方でコミュニティを作って、いろんな年齢の人が、各々出せる力を合わせて生きていく以外の得策は無いのではないかしら。
2024年1月
映画「サバイバルファミリー」は、2017年2月に公開された。監督 矢口史靖。
主演 小日向文世、深津絵里、泉澤祐希、葵わかな
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青葉祐五 / ベクトル・ユーゴ
Profile
青葉 祐五 / ベクトル・ユーゴ
ミュージシャン
4月10日生まれ
東京都世田谷区出身
筆名:青葉祐五/Yugo Aoba/Yugo.A/ベクトルユーゴ
About
2003年より、シンガーソングライターとして活動開始。2010年より「ベクトル・ユーゴ」名義で、都内・横浜・名古屋などを中心に、現在に至り活動中。
2016年、1st EP「小さな日々」をリリース。
湘南工科大学イメージソング『湘南工科ラプソディ~最大公約数の恋~』作詞・作曲・歌唱担当。
2017年より、本格的に制作活動を開始。
坂道・48グループやK-POPグループや声優など数々のアーティストへの楽曲提供を行っている。
近年は絵本「ペロずきんちゃん(小学館刊行)」のテーマソング制作を手がけるなど活動の場を広げている。
Favorite
東京ヤクルトスワローズ/猫/豆柴/夏/快晴/プロ野球/競馬/麻雀/映画鑑賞/読書/コーヒー/Apple製品/都市伝説/銭湯/居酒屋/水族館/文房具屋/本屋/吉野家/東急大井町線沿線/自由が丘/尾山台/秋刀魚/ステーキ/そば/ラーメン/ドラえもん/美味しんぼ/火の鳥/古畑任三郎/深夜食堂/藤子・F・不二雄/庵野秀明/古谷実/吉本隆明/宮沢章夫/是枝裕和/沖田修一/坂元裕二/荻原浩/鈴木敏夫/リリー・フランキー/みうらじゅん/松本人志/野村克也/武豊/ディープインパクト/ドウデュース/キセキ/有村��純/深津絵里/蒼井優/黒木華
Works
【 提供作品 】
⚫︎日向坂46
青春ポップコーン(作曲・編曲/sugita.mと共作編曲)
⚫︎櫻坂46
ソニア(作曲/Kadonoと共作曲)
⚫︎AKB48
サヨナラじゃない(作曲/Toshikazu.Kと共作曲)
⚫︎STU48
雨とか涙とか(作曲/Toshikazu.Kと共作曲)
⚫︎NMB48
職員室に行くべきか?(作曲/Toshikazu.Kと共作曲)
選ばれし者たち(作曲/Kadonoと共作曲)
⚫︎NGT48
片想いのままじゃ終われない(作曲・編曲/S-TONEと共作編曲)
⚫︎GOT7
LOVE LOOP(日本語作詞/EastWest(1by1)、MAXINEと共作詞)
⚫︎CUBERS
ピンキーリング (作曲・編曲/大山聖福と共作編曲)
⚫︎THE SUPER FRUIT
ボクらの夜明け(作詞・作曲・編曲/大山聖福と共作編曲)
⚫︎世が世なら!!!
鼓動のFighters (作曲・編曲/大山聖福と共作編曲)
Winter Prince (作詞・作曲・編曲/大山聖福と共作編曲)
ウオー!サオー!(作曲・編曲/大山聖福と共作編曲)
おったまげ(作詞・作曲・編曲/大山聖福と共作編曲)
⚫︎丘みどり
阿武隈・恋慕情(作曲・編曲/青葉紘季、大山聖福と共作編曲)
⚫︎増田俊樹
hikari(作詞・作曲・編曲/杉田昌也と共作編曲)
明日はきっと(作詞/HASEGAWAと共作詞)
⚫︎平野綾
Up To Date (作詞/小林光一と共作詞)
⚫︎MaxBoys(細谷佳正+増田俊樹)
恋のキセキ(作詞・作曲/松本有加と共作詞)
ボタン(作詞・作曲)
魔法(作詞・作曲/松本有加と共作詞)
⚫︎BoysRepublic
Only Girl(作詞/戸塚慎と共作詞)
⚫︎GoGoしんGoず!(CV:Lynn、芹沢 優、鈴木みのり)
メイド in わたし♪(作詞・作曲/中島彩歌と共作詞、ツタナオヒコと共作曲)
⚫︎タイトル未定
溺れる(作詞/青葉紘季と共作詞)
⚫︎限りなく白く
白地図のコンパス(作詞・作曲・編曲/松浦はすみと共作編曲)
青空に手を叩け(作詞・作曲・編曲/大山聖福と共作編曲)
⚫︎Onephony
最高サマー!!!(作詞)
⚫︎ORIGAMI ZERO PROJECT
未完成にはつづきがある(作詞/青葉紘季と共作詞)
僕だけのFlower(作詞/青葉紘季と共作詞)
魔法の言葉(作詞/青葉紘季と共作詞)
ごめんね、両想い(作詞/青葉紘季と共作詞)
ギミギミ(作詞/青葉紘季と共作詞)
Brand New Story(作詞/青葉紘季と共作詞)
僕らはずっと友達だ(作詞)
iDOL宣言(作詞)
⚫︎EverZOne
ウイニングラン(作詞)
溺愛バニラ(作詞)
⚫︎新生おやゆびプリンセス
海鳴りDANCE(作詞・作曲/ツタナオヒコと共作曲)
⚫︎遠藤璃菜
笑っていたいんだ(作詞/青葉紘季と共作詞)
⚫︎まる子
君がいてくれたからだよ(作詞)
⚫︎Annnnnaの空
未来へ(作詞・作曲・編曲/大山聖福と共作編曲)
⚫︎神谷ちゃん
Diary(作詞・作曲・編曲/杉田昌也と共作編曲)
⚫︎田中海咲
青(作詞・作曲・編曲/大山聖福と共作詞曲編曲)
⚫︎Sayuki
恋しちゃいました。(作詞・作曲・編曲/大山聖福と共作詞曲編曲)
⚫︎うなき
愛して恋!!(作詞)
⚫︎とーま
茜(作詞・作曲・編曲/大山聖福と共作詞曲編曲)
⚫︎タオルズ
きみうた(作詞・作曲・編曲)
オレンジロード(作詞・作曲)
こいのうた(作詞)
⚫︎嶋雄大
四畳��(編曲)
⚫︎&CITY
broccoli night(編曲)
⚫︎AiRI
Hello (作詞)
風に吹かれて(作詞)
その他
⚫︎絵本「ペロずきんちゃん」(小学館刊行)公式テーマソング
ペロペロボワ〜ン(作詞・作曲・編曲/山本まもると共作詞)
ペロペロマ〜チ(作詞・作曲・編曲)
⚫︎湘南工科大学 公式イメージソング
湘南工科ラプソディ〜最大公約数の恋〜(作詞・作曲・歌唱/柴山健次と共作詞)
⚫︎ABCプロジェクトテーマソング
Happiness of CAP (作詞)
⚫︎配信アプリ Mildom テーマソング
It's a ショータイム!!!(作詞)
【 Vocal Direction 】
⚫︎CUBERS
ピンキーリング
人生Heyday
エブリデイ・アイシタイ
BOX
ゆらゆら
予感
そばかす
A Beautiful Magic
⚫︎末吉9太郎
機材席開放ってなんですか?
あたしの自名義
⚫︎THE SUPER FRUIT
ボクらの夜明け
ぼくたちバットウィール
叫べない僕らの
チグハグ(韓国語ver.)
⚫︎世が世なら!!!
鼓動のFighters
Winter Prince
ウオー!サオー!
メダチタガリアン
俺ならやれそうじゃん?
KAKURENBO
おったまげ
⚫︎まる子
君がいてくれたからだよ
⚫︎Annnnnaの空
未来へ
⚫︎神谷ちゃん
Diary
⚫︎田中海咲
青
⚫︎Sayuki
恋しちゃいました。
⚫︎うなき
愛して恋!!
⚫︎とーま
茜
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"Kill them with kindness" Wrong. CURSE OF MINATOMO NO YORITOMO
アイウエオカキクケコガギグゲゴサシスセソザジズゼゾタチツテトダ ヂ ヅ デ ドナニヌネノハヒフヘホバ ビ ブ ベ ボパ ピ プ ペ ポマミムメモヤユヨrラリルレロワヰヱヲあいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわゐゑを日一国会人年大十二本中長出三同時政事自行社見月分議後前民生連五発間対上部東者党地合市業内相方四定今回新場金員九入選立開手米力学問高代明実円関決子動京全目表戦経通外最言氏現理調体化田当八六約主題下首意法不来作性的要用制治度務強気小七成期公持野協取都和統以機平総加山思家話世受区領多県続進正安設保改数記院女初北午指権心界支第産結百派点教報済書府活原先共得解名交資予川向際査勝面委告軍文反元重近千考判認画海参売利組知案道信策集在件団別物側任引使求所次水半品昨論計死官増係感特情投示変打男基私各始島直両朝革価式確村提運終挙果西勢減台広容必応演電歳住争談能無再位置企真流格有疑口過局少放税検藤町常校料沢裁状工建語��営空職証土与急止送援供可役構木割聞身費付施切由説転食比難防補車優夫研収断井何南石足違消境神番規術護展態導鮮備宅害配副算視条幹独警宮究育席輸訪楽起万着乗店述残想線率病農州武声質念待試族象銀域助労例衛然早張映限親額監環験追審商葉義伝働形景落欧担好退準��訴辺造英被株頭技低毎医復仕去姿味負閣韓渡失移差衆個門写評課末守若脳極種美岡影命含福蔵量望松非撃佐核観察整段横融型白深字答夜製票況音申様財港識注呼渉達良響阪帰針専推谷古候史天階程満敗管値歌買突兵接請器士光討路悪科攻崎督授催細効図週積丸他及湾録処省旧室憲太橋歩離岸客風紙激否周師摘材登系批郎母易健黒火戸速存花春飛殺央券赤号単盟座青破編捜竹除完降超責並療従右修捕隊危採織森競拡故館振給屋介読弁根色友苦就迎走販園具左異歴辞将秋因献厳馬愛幅休維富浜父遺彼般未塁貿講邦舞林装諸夏素亡劇河遣航抗冷模雄適婦鉄寄益込顔緊類児余禁印逆王返標換久短油妻暴輪占宣背昭廃植熱宿薬伊江清習険頼僚覚吉盛船倍均億途圧芸許皇臨踏駅署抜壊債便伸留罪停興爆陸玉源儀波創障継筋狙帯延羽努固闘精則葬乱避普散司康測豊洋静善逮婚厚喜齢囲卒迫略承浮惑崩順紀聴脱旅絶級幸岩練押軽倒了庁博城患締等救執層版老令角絡損房募曲撤裏払削密庭徒措仏績築貨志混載昇池陣我勤為血遅抑幕居染温雑招奈季困星傷永択秀著徴誌庫弾償刊像功拠香欠更秘拒刑坂刻底賛塚致抱繰服犯尾描布恐寺鈴盤息宇項喪伴遠養懸戻街巨震願絵希越契掲躍棄欲痛触邸依籍汚縮還枚属笑互複慮郵束仲栄札枠似夕恵板列露沖���逃借緩節需骨射傾届曜遊迷夢巻購揮君燃充雨閉緒跡包駐貢鹿弱却端賃折紹獲郡併草徹飲貴埼衝焦奪雇災浦暮替析預焼簡譲称肉納樹挑章臓律誘紛貸至宗促慎控贈智握照宙酒俊銭薄堂渋群銃悲秒操携奥診詰託晴撮誕侵括掛謝双孝刺到駆寝透津壁稲仮暗裂敏鳥純是飯排裕堅訳盗芝綱吸典賀扱顧弘看訟戒祉誉歓勉奏勧騒翌陽閥甲快縄片郷敬揺免既薦隣悩華泉御範隠冬徳皮哲漁杉里釈己荒貯硬妥威豪熊歯滞微隆埋症暫忠倉昼茶彦肝柱喚沿妙唱祭袋阿索誠忘襲雪筆吹訓懇浴俳童宝柄驚麻封胸娘砂李塩浩誤剤瀬趣陥斎貫仙慰賢序弟旬腕兼聖旨即洗柳舎偽較覇兆床畑慣詳毛緑尊抵脅祝礼窓柔茂犠旗距雅飾網竜詩昔繁殿濃翼牛茨潟敵魅嫌魚斉液貧敷擁衣肩圏零酸兄罰怒滅泳礎腐祖幼脚菱荷潮梅泊尽杯僕桜滑孤黄煕炎賠句寿鋼頑甘臣鎖彩摩浅励掃雲掘縦輝蓄軸巡疲稼瞬捨皆砲軟噴沈誇祥牲秩帝宏唆鳴阻泰賄撲凍堀腹菊絞乳煙縁唯膨矢耐恋塾漏紅慶猛芳懲郊剣腰炭踊幌彰棋丁冊恒眠揚冒之勇曽械倫陳憶怖犬菜耳潜珍
“kill them with kindness” Wrong. CURSE OF RA 𓀀 𓀁 𓀂 𓀃 𓀄 𓀅 𓀆 𓀇 𓀈 𓀉 𓀊 𓀋 𓀌 𓀍 𓀎 𓀏 𓀐 𓀑 𓀒 𓀓 𓀔 𓀕 𓀖 𓀗 𓀘 𓀙 𓀚 𓀛 𓀜 𓀝 𓀞 𓀟 𓀠 𓀡 𓀢 𓀣 𓀤 𓀥 𓀦 𓀧 𓀨 𓀩 𓀪 𓀫 𓀬 𓀭 𓀮 𓀯 𓀰 𓀱 𓀲 𓀳 𓀴 𓀵 𓀶 𓀷 𓀸 𓀹 𓀺 𓀻 𓀼 𓀽 𓀾 𓀿 𓁀 𓁁 𓁂 𓁃 𓁄 𓁅 𓁆 𓁇 𓁈 𓁉 𓁊 𓁋 𓁌 𓁍 𓁎 𓁏 𓁐 𓁑 𓀄 𓀅 𓀆
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2023年の文化活動(一覧)
昨年もたくさん行脚しました。特筆すべきはコロナ禍からの本格的な脱却、夏休みの北海道旅行、勤続30年目のリフレッシュ休暇で西日本周遊、だろうか。行きつけの美術館は展示替えの都度、再訪するルーチンが確立。思ってたよりコンサートにもたくさん行ってた(クラシック系が多い)。地方の美術館(県立レベルの)を攻略する楽しさを知ってしまったので、今年も隙を見て行ってみたい。
星野道夫 悠久の時を旅する@東京都写真美術館
プリピクテジャパンアワード@東京都写真美術館
野口里佳 不思議な力@東京都写真美術館
パリ・オペラ座─響き合う芸術の殿堂@アーティゾン美術館
ウェンデリン・ファン・オルデンボルフ 柔らかな舞台@東京都現代美術館
MOTコレクション コレクションを巻き戻す 2nd@東京都現代美術館
DOMANI・明日展 2022-23@国立新美術館
クリストとジャンヌ?クロード 包まれた凱旋門@21_21 DESIGN SIGHT
ハンドメイドジャパンフェス冬2023@東京ビッグサイト
室内楽・シリーズNo.22 デュオの世界 <チェロとピアノのための>@東京文化会館
驚異の声、驚異の言葉─未体験の音空間へようこそ!@横浜みなとみらいホール
Sit, Down. Sit Down Please, Sphinx.:泉太郎@東京オペラシティーアートギャラリー
3331によって、アートは『 』に変化した@3331 Arts Chiyoda
恵比寿映像祭2023@東京都写真美術館へ
同潤会アパート渋谷@白根記念渋谷郷土博物館・文学館
引き寄せられた気配@トーキョーアーツアンドスペース 本郷
東京都水道歴史館
開館60周年特別展「横山大観と川端龍子」@龍子記念館
0~8848M・地上の紋――中国空撮写真展@日中友好会館美術館
毎年恒例の岡本太郎現代芸術展@岡本太郎美術館
六本木クロッシング2022展:往来オーライ!@森美術館
わたしたちは生きている!セタビの森の動物たち@世田谷美術館
それぞれのふたり 萩原朔美と榎本了壱@世田谷美術館
平原まこと 50周年 メモリアルコンサート@東京国際フォーラムCホール
吉松隆オーケスト��傑作選 吉松隆の<英雄>@東京芸術
動物会議 緊急大集合!@ギンザ・グラフィック・ギャラリー
VOCA展2023@上野の森美術館へ
藤子不二雄のまんが道展@豊島区立トキワ荘マンガミュージアム
昭和レトロ館
ヴォクスマーナ 第49回定期演奏会@豊洲シビックセンターホール
第52回邦楽演奏会@国立劇場
ダムタイプ|2022: remap@アーティゾン美術館
アートを楽しむ 見る、感じる、学ぶ@アーティゾン美術館
画家の手紙@アーティゾン美術館
重要文化財の秘密@東京国立近代美術館
明治美術狂想曲@静嘉堂@丸の内
今井俊介 スカートと風景@東京オペラシティアートギャラリー
収蔵品展076 寺田コレクションハイライト(前期)@東京オペラシティアートギャラリー
ブルターニュの光と風@SOMPO美術館
情景の地 ブルターニュ モネ、ゴーガン、黒田清輝が見た異郷@国立西洋美術館
エドワード・ゴーリーを巡る旅@松濤美術館 応挙と蘆雪@東京黎明アートルーム
「ラ・フォルジュルネ2023」 公演番号:313止まらない!若き活力の横溢と抒情 公演番号:324大作曲家に楽器の制約ナシ!SAXカルテットによる名曲の解答
島じまん2023@竹芝桟橋
デザインフェスタ vol.57@東京ビッグサイト
東京みなと祭@東京国際クルーズターミナル
ルーヴル美術館展@国立新美術館
清澄庭園
大阪の日本画@東京ステーションギャラリー
第63回 海王祭@東京海洋大学 越中島キャンパス
マティス展@東京都美術館
都美セレクション グループ展 2023
夢と自然の探求者たち―19世紀幻想版画、シュルレアリスム、現代日本の作家まで@群馬県立館林美術館
原始神母 THE DARK SIDE OF THE MOON 50th ANNIVERSARY@日比谷公園大音楽堂
本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語@東京都写真美術館
TOPコレクション セレンディピティ 日常のなかの予期せぬ素敵な発見@東京都写真美術館
田沼武能 人間讃歌@東京都写真美術館
発掘・植竹邦良 ニッポンの戦後を映す夢想空間@府中市美術館
プレイプレイアート展@ワタリウム美術館
下町七夕まつり@かっぱ橋本通り
モネ・ルノワール 印象派の光@松岡美術館
フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン@東京都庭園美術館
川崎水族館
F.A.T.2023 Summer Concert FireBird & AzBand & TAKEBAN@月島社会教育会館ホール
山下清展 百年目の大回想@SOMPO美術館
ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開 セザンヌ、フォーヴィスム、キュビスムから現代へ@アーティゾン美術館
野又 穫 Continuum 想像の語彙@東京オペラシティー アートギャラリー
没後10年 映画監督 大島渚@国立映画アーカイブ
熊谷守一美術館
三井高利と越後屋@三井記念美術館
北海道旅行 ファーム富田 旭山動物園
恋し、こがれたインドの染織@大倉集古館
ブラチスラバ世界絵本原画展@うらわ美術館
特別展 古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン@東京国立博物館
誰かのシステムがめぐる時@TOKAS本郷
東京大学総合研究博物館
第21回東京音楽コンクール(ピアノ部門)の本選@東京文化会館
テート美術館展@国立新美術館
ガウディとサクラダファミリア展@国立近代美術館
ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会@森美術館
コレクション展2023-3@青森県立美術館
大巻伸嗣 地平線のゆくえ@弘前れんが倉庫美術館
弘前昇天教会
旧五十九銀行本店本館(青森銀行記念館)
旧東奥義塾外人教師館
旧弘前市立図書館
山車展示館
弘前城
津軽藩ねぷた村
カトリック弘前教会
荒木珠奈 展@東京都美術館
ARTBAY TOKYO アートフェスティバル2023 CIRCULATION -ひともまちもせかいもめぐる‐@臨海副都心エリア
生誕140年 モーリス・ユトリロ展@横浜高島屋ギャラリー
全日本模型ホビーショー@東京ビッグサイト
デヴィッド・ホックニー展@東京都現代美術館
「あ、共感とかじゃなくて。」@東京都現代美術館
ステファン・サグマイスター ナウ・イズ・ベター@ギンザグラフィックギャラリー
福田美蘭 「美術ってなに?」展@名古屋美術館
生誕120年 安井仲治YASUI NAKAJI: PHOTOGRAPHS@愛知県美術館
フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築@豊田市美術館
漆の彩り・黒と金の幻想 - 高橋節郎@豊田市美術館(髙橋節郎館)
コレクション展 歿後20年 若林奮@豊田市美術館
2023年度 第2期 コレクション展@豊田市美術館
山田寅次郎展@ワタリウム美術館
Japan Mobility Show 2023@東京国際展示場
黒田記念館(特別室開室)
横尾忠則 寒山百得展@東京国立博物館
東京国立博物館の寒山拾得図
デザインフェスタ vol.58@東京ビッグサイト
永遠のローマ展@東京都美術館
上野アーティストプロジェクト2023 いのちをうつす ―菌類、植物、動物、人間@東京都美術館
動物園にて ―東京都コレクションを中心に@東京都美術館
第64回 日本版画会展@東京都美術館
「今こそ、ルーシー!」 ~LUCY IS HERE~@スヌーピーミュージアム
大原美術館
そして船は行く@高知県立美術館へ。
大塚国際美術館
コレクションハイライト@福岡市美術館
芥川龍之介と美の世界 二人の先達─夏目漱石、菅虎雄@久留���市美術館
遠距離現在 Universal / Remote@熊本市現代美術館
第3期コレクション展:宮崎県立美術館
MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ@東京都現代美術館
MOTコレクション歩く、赴く、移動する 1923→2020 特集展示 横尾忠則―水のように 生誕100年 サム・フランシス
大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ@国立新美術館
第4回カルチャー芸術展@国立新美術館
第12回 躍動する現代作家展@国立新美術館
21世紀アートボーダレス展(2023)@国立新美術館
JAGDA国際学生ポスターアワード2023@国立新美術館
第63回全国矯正展@東京国際フォーラム
ゴッホと静物画―伝統と革新へ@SOMPO美術館
ピカレスク・ニュー展 Vol.8@ピカレスク
モネ 連作の情景@上野の森美術館
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2023/09/17
一日だけ京都にいた。京都国立近代美術館の展示を見たいと思ったからだった、あまり深いことは考えずに、なんとなくでも興味が湧いたら、それを単なる錯覚だとか抑えずに、とりあえず軽い気持ちで見に行ってみようというモードにあり、それを実行したかった。職場にコロナに感染した人がいて、自分のデスクに近い人だし備品を共用してた人だったので、最近の体調不良からして自分はグレーだと思われるし、今までにあまりない感じの深刻な頭痛がきていつもの薬が効かないということでいよいよこれは、と暗い気分になって仕事を早退した日の夜、22時くらいの夜行バスで向かった。どうもお腹の調子が悪い。でもバスに乗ったら平時の感覚が戻ってきた、たっぷりある移動中に山本精一の本を読もうと思って、財布とかと一緒にリュックに入れた。途中の鮎沢SAは涼しくていい匂いがした、自分の知っている少し昔の夏休みの匂いに近く、下界とは違ってさわやかだった。人の気配がなく、私にはまだ逃げ場があると思える、曇っていて星は見えないけど、この場所は多分自分の味方であり続けてくれるはずだ。途中で酔わない程度に本を読む、やっぱりこの人は頭がおかしい。お腹の調子が悪いしこんな寝不足じゃ、小学生の頃なら吐いていただろう、あんまり眠れないまま5時半に京都駅前に着き、時間的にまだ真っ暗だったら嫌だなと思っていたが思いの外明るくなっていて安心した。���道1号を北へすすみ、日がのぼる頃の鴨川を見たいということでどんどん歩いていった、くるりの「ロックンロール」を聴きながら歩くと歩くスピードと合ってて、人も全然いないし人の匂いも全然なく、空気はすずしく、なんとなく自由って感じがあり気分が良かった。高瀬川を渡り、左にカーブするコンクリートの橋を渡る、急に開けて広い川が見える、東側の山の稜線が朝靄と朝日でぼんやり霞んでいる、いいなあと思う、だんだんお腹が空いてきたけどそのままお寺とか神社に行くのがいいかもと、近くにあった豊国神社を参拝した。そのまま川の東側の小道を北へ進むと良さそうな和菓子屋さんがあったけど朝早すぎてやっていない。五条まで来て、川縁に降りてたもとを歩いていった。白鷺とかゴイサギとかカモとかカラスとかがいる、朝の方が川の水もきれいに見えて断然良い。とにかく朝が早すぎて落ち着けるところがそんなになく、疲れない程度に歩くしかなかった。8時半くらいまでぶらぶらして、期待外れだった朝ご飯のお粥をお腹に押し込み、地下鉄に乗って蹴上まで行き、今度こそ「インクライン」を見るんだと思っていたのに、結局やっぱり「インクライン」がどこにあるかわからず、以前来たのと同じルートで南禅寺に行き、水道橋と、本堂の龍の天井画を見た。もうこの辺りで気温が上がってしぶとい暑さに疲れ始めていた。やっぱり同じルートでそのまま平安神宮の方に琵琶湖疎水の脇を歩いて、美術館についたが微妙に開館まで時間があったので、その辺を一周してから入館。朝早いのに若者が結構きていて京都ヤングの文化程度の高さを感じた。眠すぎて時々急に電池が切れたように意識がブラックアウトする。工芸品が所々ケースなどに入れず直に展示されているので万が一そっち側に倒れ込んじゃったりしたら非常に危ない。何度か前や後ろに倒れそうになりながら、そのため監視員にうっすらマークされながら一個一個見たんだけど、やっぱり時代が新しくなるにつれてつまんないというか、何をこいつらはしたかったんだろう、みたいな気持ちが湧いてきて飽きてしまった。60年代までは工芸品とオブジェの境界に迷うような姿勢が見えて、それが作品に直結してる感じがして良かったけれど。最後の部屋まで来てやっと意識が安定してきたので、また最初の方の部屋に戻って展示のストーリーを確認しながら見た、まあ話は分かったがなんかやっぱりつまらないので、単純にいいと思った展示物だけを見て終了し、コレクション展の階に行くと、やっぱりいい絵があったので、安心した。山崎隆の屏風絵《神仙》、《歴史》、村山知義のリノカット、伊藤久三郎の《人々》。これらを見られただけでも収穫だということにする。広くて明るくて客もあんまりいない、すいすいと自分のペースで回って、気分がいい。正常な空腹を感じたので、ああ自分は元気になったんだと安心し、東山からまた地下鉄で二条城前まで行き、頑張って微妙に体力を消耗する暑さの中を歩いていったのに、ちょっと一人で入るのに勇気が必要なカフェでは、狭い待合スペースにイケイケの若者、いや、文化に明るそうな高踏そうな?若者たちが鮨詰め状態なのが見え、すぐに心が閉じてしまって踵を返した、東西の太い道路を横切って、写真のギャラリーに行って、展示を見て、川崎祐という人の写真集を買った、東京で今個展開催中らしい(知らんかった)。最後にまた鴨川を見たかったけれど東海道新幹線の遅延の報を知り、しょうがないのでもう駅に向かう。やたら店内の暗いコンビニで適当に買ったアイスを食べながら日陰を歩く、どこもめちゃくちゃ混んでいて全ての人を黙らせたい衝動が起こったがナチュラルな関西弁は聞いていてそこまで気分が悪くない。京都駅で家にお土産を買って、結局定刻通りに運行しているらしい「ひかり」に乗る、名古屋まで30分くらい、忙しなさすぎてあんまり感傷?に浸ることもなく、でも夕方の車窓はやっぱり美しく、斜め後ろの座席の家族連れがうるさいな~ってことすら流せるくらい順調、定刻通り名古屋について颯爽と下車したら名古屋はまた死ぬほど人がいて、面食らった。改札近くのトイレも駅ビルのトイレもどこも全然空いてなくて、夕ご飯を買いたかった売店も観光客らしい人たちで大混雑していて、たかが名古屋のくせにと軽くイラついた。やっとのことで名古屋屈指の古い地下街の、そのまた地下(地下駐車場の)のお手洗いで用を足し、普通にバスにも間に合った、隣席は発車時刻ギリギリで乗り込んだ黒人の若いお兄さんだった。一瞬、バスジャックされたりしたらやだなとほんの一瞬思ってしまった(彼は終始、携帯などには一度も触れることなく、黒いリュックを抱えて多分寝ていた)。窓がでかいバスで、サッサカ暮れていく空と、高速の防音壁と、一瞬だけ帰ってきた名古屋の街とをゆったりした気分で眺めた、高速に乗る、というのはどこか、挑むみたいな気持ちになる。これからのとてつもない長い距離と時間に、後ろに去っていく風景に、空の色に、それがすごい好きだった。とてつもなく長い距離、というのが私にとっては重要なのです。とてつもない距離とそれが抱えている時間に次第に倦んでいく感覚さえ自分にとっては。こんなにも離れていたということ。これから離れていくということ、小さくなっていくことの寂しさと安心。夕方の名古屋高速はいい。伊勢湾岸道に入り、羅針盤のアルバムを聴きながらうとうとしていると、早々に「足柄から大井松田まで渋滞25キロ通過60分」の表示を見かけた。終電には間に合うかなと思って途中のSAで悠長にソフトクリーム(静岡茶味)を食べてたら、どんどん渋滞が伸びて40キロとかになっていた。横浜から首都高の入り口までも渋滞が始まってるということで地獄が待ってるらしかった。終電に間に合わなかったら交通費をいっぱいにケチった旅行が丸潰れになる~とか焦り始めていると、いざとなったらなんと父が東京駅まで出動してくれるという連絡が。ありがて〜けどそれもまた問題だよと思う。こんな年齢になった娘などもうどこで痛い目にあっていようがのたれ死んでようが放っておけばいいのにと思う。バスの運転手さんは非常に優秀な人と見えて、比較的空いている道ではちゃんとそれなりのスピードで走っていく。特に工事で端っこの車線が慢性的に通行止めの道でも、ガンガン右車線で飛ばしていき、どんどん後ろへ車が抜かされていくのが面白かった。この快調なスピードの上にいないとわからない音楽ってあるよね、ということで、くるりやスピッツやフジファブリックや奥田民生を聴いた。絶対そうなのだ。おなじみの足柄SAにたどり着くと、またものすごい数の車が集まっていて駐車場はごった返していて交通整理をする警備員さんが怒号ともつかない叫びで駐車できずあぶれた車、というかドライバーをさばいていた。御殿場を過ぎて雨が降ってきたけど、いつの間にか雲が切れて止んでいて、夜空はすごく澄んでいて星がいくつも見えた。こういう経験も、夏休みとか冬休み特有のものだった。渋滞でノロノロ進む車内でまた例の本を開く。人や動物に簡単にすぐ殺意を抱いたりしていて忙しそうで笑える。そもそも自分はこういう文体ににハマるたちだし、かなり真理らしいことを言ってたり考え方の極端さには共感すらしてしまうが、憤りとかマイナス?の力が増大した時の思考の飛躍と行動・言動が怖すぎて(ときどき時代錯誤感もあるし)、この人が父親でなくて本当によかった。歌声がいい、歌詞もいい、ギターもすっごいカッコいい、しかし。で、そんなこんなで終電に間に合うか、間に合わないか本当に微妙な時間になってきていたが、運転手さんの的確でメリハリある優秀な運転のおかげで遅れは1時間弱だった。心身ともにきついこともめちゃ多い仕事���は思うがやっぱり運転がうまい人はかっこいい。あと夜行バスは疲れている時はもちろん基本的には交通手段の選択肢から外すべきだ。どうせ眠れないから。ふらっとどこかへ消えたいと思った時、忙しない旅程を組むと感動する余裕も大して持てず帰ってきたときに何も変わっていない自分にただ、ただただ絶望する。0時前の混んでいる中央線快速、火でもつけたい気持ちに駆られつつ、急に疲労が襲ってきてまた意識がガンガン途切れて忘れたはずの吐き気も出てきて、薄めた地獄みたいだった。
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各地句会報
花鳥誌 令和5年6月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
………………………………………………………………
令和5年2月2日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
厨女も慣れたる手付き雪掻す 由季子 闇夜中裏声しきり猫の恋 喜代子 節分や内なる鬼にひそむ角 さとみ 如月の雨に煙りし寺の塔 都 風花やこの晴天の何処より 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月2日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
山焼きの煙り静かに天昇る 喜代子 盛り上がる土ものの芽の兆しあり 由季子 古雛や女三代つゝましく 都 青き踏む館の跡や武者の影 同 日輪の底まで光り水温む 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 零の会 坊城俊樹選 特選句
桃の日のSt.Luke’s Hospital 光子 パイプオルガン天上の春連れませり 順子 指を向け宙に阿弥陀の春の夢 いづみ 春の川大東京を揺蕩ひぬ 美紀 聖路加の窓ごとにある春愁 眞理子 雛菊もナースキャップも真白くて 順子 聖ルカを標としたる鳥帰る 三郎 印度へと屋根とんがりて鳥雲に 佑天 鳥雲に雛僧の足す小さき灯 千種 学僧は余寒の隅に立つてをり きみよ
岡田順子選 特選句
春陽に沈められたる石の寺 美紀 春空に放られしごと十字架も 同 春潮の嫋やかな水脈聖ルカへ 三郎 鳥雲に雛僧の足す小さき灯 千種 涅槃西風吹きだまりては魚市場 いづみ 聖路加の鐘鳴る東風の天使へと 俊樹 皆春日眩しみ堂を出で来たり 千種 桃の日のSt.Luke’s Hospital 光子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
春愁の揺れてをるなりだらり帯 愛 立子忌や飯とおさいにネモフィラ猪口 勝利 春眠し指に転がす砂時計 かおり ゆらめいて見えぬ心と蜃気楼 孝子 春潮のかをり朱碗の貝ひらく 朝子 ファシズムの国とも知らず鳥帰る たかし 立子忌の卓に煙草と眼鏡かな 睦子 毛糸玉ころがりゆけば��の影 同 わが名にもひとつTあり立子忌よ たかし 波の綺羅とほく眺めて立子の忌 かおり 灯を消してふと命惜し雛の闇 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月6日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
この空のどの方向も春日燦 和子 思ひ出はいろいろ雛の女どち 同 うららかや卒寿に恋の話など 清女 鳥帽子の小紐手をやく京雛 希 耳よりの話聞きゐる春の猫 ��子 地虫出づ空の青さに誘はれて 雪 意地を張ることもなくなり涅槃西風 泰俊
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月10日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
裏路地の古屋に見ゆる雛祭 実加 子等笑ふお国訛りの雛の客 登美子 彼岸会の約束交はし帰る僧 あけみ 筆に乗り春の子が画く富士の山 登美子 うららかな帰り道なり合唱歌 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月10日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
春夕焼浜の民宿染めてをり すみ子 青粲粲空と湖面と犬ふぐり 都 水車朽ちながらも春の水音して 和子 朝東風や徒人の笛は海渡る 益恵 枝垂梅御幣の揺れの連鎖して 宇太郎 春の婚オルガン春の風踏んで 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月11日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
啓蟄やボール蹴る子は声がはり 恭子 海近き山の椿の傾きて 和代 啓蟄の光を帯びし雲流る ゆう子 鳥鳴いて辛夷の甘き香降る 白陶 一人言増えたる夕べ落椿 恭子 小気味よき剪定の音小半日 多美女 一端の鋏響かせ剪定す 百合子 ふる里の椿巡りや島日和 多美女 剪定や句碑古りて景甦る 文英 剪定や高枝仰ぐ褪せデニム ゆう子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月13日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
雪吊の縄の解かれて睡り覚む 世詩明 家康公腰掛け松や地虫出づ ただし 捨鉢な女草矢を放ちけり 昭子 屋号の名一字継ぎし子入学す みす枝 花冷や耳のうしろといふ白さ 昭子 坐りゐて炬燵の膝のつつましく 世詩明 対座したき時もあるらん内裏雛 みす枝
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月13日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
摘草のさそひ届きぬ山の友 ことこ 蒼天に光の礫初燕 三無 陽炎のけんけんぱあの子をつつむ あき子 朝戸風見上げる軒に初つばめ 同 摘み草や孫を忘れるひとしきり 和魚 かぎろへる海原円く足湯かな 聰 陽炎や古里に建つ祖母の家 ことこ 我家選り叉来てくれし初つばめ あき子 陽炎ひて後続ランナー足乱る のりこ 新聞を足してつみ草ひろげたり あき子 つみ草や遠くの鉄橋渡る音 史空
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月14日 萩花鳥会
熔岩の島生き長らへし藪椿 祐子 寝静まり雛の酒盛り夢の間に 健雄 田楽や子らの顔にも味噌のあと 恒雄 雑草も私も元気春日向 俊文 猫抱いてぬくぬく温し春炬燵 ゆかり 子自慢の如く語るや苗売よ 明子 雲梯を進む子揺らす春の風 美惠子
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令和5年3月15日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
雪吊りのほどけて古木悠然と 笑子 落椿きのふの雨を零しけり 希子 夜半の軒忍び歩きの猫の恋 同 立雛の袴の折り目正しくて 昭子 桃の花雛たちにそと添はせたく 同 口笛を吹いて北窓開きけり 泰俊 手のひらを少し溢るる雛あられ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
雪吊の縄のゆるみに遊ぶ風 雪 奥津城の踏まねば行けぬ落椿 同 まんさくに一乗川の瀬音かな 同 よき言葉探し続ける蜷の道 すみ枝 春眠の赤児そのまま掌から手へ 同 足裏に土のぬくもり鍬を打つ 真喜栄 強東風の結界石や光照寺 ただし 裸木に降りかかる雨黒かりし 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月17日 さきたま花鳥句会
春雨に黙し古刹の花頭窓 月惑 震災の地に鎮魂の東風よ吹け 一馬 春昼や女房のうつす生あくび 八草 ととのへし畝に足跡朝雲雀 裕章 路地裏の暗きにありて花ミモザ ふゆ子 薄氷や経過観察てふ不安 とし江 拾ひよむ碑文のかすれ桜東風 ふじ穂 水温む雑魚の水輪の目まぐるし 孝江 薄氷の息づき一縷の水流る 康子 二月尽パンダ見送る人の波 恵美子 ほろ苦き野草の多き春の膳 みのり 梅園に苔むし読めぬ虚子の句碑 彩香 強東風老いてペダルの重くなり 静子 鉛筆はBがほどよき春半ば 良江
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令和5年3月19日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
一族の閼伽桶さげて彼岸寺 芙佐子 隠沼に蝌蚪のかたまり蠢きぬ 幸風 セスナ機の音高くして地虫出づ 月惑 この山の確と菫の一処 炳子 石仏に散華あまねく藪椿 要 年尾とはやはらかき音すみれ草 圭魚 茎立の一隅暗き室の墓 千種 春塵の襞嫋やかに観世音 三無
栗林圭魚選 特選句
ビル影の遠く退く桜東風 秋尚 古巣かけメタセコイアの歪みなし 千種 寄せ墓の天明亨保花あけび 同 色を詰め葉の艶重ね紅椿 秋尚 ひとつづつよぢれ戻して芽吹きけり 同 信号の変り目走る木の芽風 眞理子 助六の弁当買うて花人に 千種
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
元三大師夢のお告げの二日灸 雪 新しき雪夜の恋に雪女 同 恋てふも一夜限りを雪女 同 懐手もつともらしく頷けり 昭子 石庭に音立て椿落ちにけり 同 雛簞笥何を隠すや鍵かけて 同 貸杖の竹の軽さや涅槃西風 ただし 石どれも仏に見えて草陽炎 同 泰澄の霊山楚々と入彼岸 一涓 制服も夢も大なり入学児 すみ枝 露天湯に女三人木の葉髪 世詩明 歩きつつ散る現世の花吹雪 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月26日 月例会 坊城俊樹選 特選句
門出祝ぐ花の雨とてももいろに はるか 花色の着物纏ひて卒業す 慶月 街の雨花の愁ひの透き通り 千種 蹄の音木霊となりて散る桜 政江 フランス語のやうにうなじへ花の雨 緋路 大屋根をすべりて花の雨となる 要 花屑へまた一片の加はりぬ 緋路 永き日のながき雨垂れ見て眠し 光子 宮裏は桜の老いてゆくところ 要
岡田順子選 特選句
金色の錠花冷えのライオン舎 緋路 漆黒の幹より出づる花白し 俊樹 白々と老桜濡るる車寄せ 要 花揺らし雨のつらぬく九段坂 はるか 漆黒の合羽のなかに桜守 光子 花の夜へ琴並べある神楽殿 はるか 春雨や無色無音の神の池 月惑
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
今昔の小川にしのぶ蜆かな 成子 薔薇の芽の赤きは女王の予兆 ひとみ 潮こぼしながら蜆の量らるる 朝子 餌もらふ鯉をやつかみ亀の鳴く 勝利 突きあげし拳の中も春の土 かおり 持つ傘をささぬ少年花菜雨 ひとみ 涅槃西風母も真砂女も西方へ 孝子 亀の鳴く湖畔のふたり不貞だと 勝利 口紅は使はれぬまま蝶の昼 喜和 長靴の子はまつすぐに春泥へ ひとみ パグ犬と内緒のはなし菫草 愛 息詰めて桜吹雪を抜けにけり 孝子 ふと涙こぼれてきたる桜かな 光子 健やかな地球の匂ひ春の草 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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2022年に観た展覧会一覧
若干抜けている可能性あり(特別展企画展のついでに観た常設展など)。並びは鑑賞日順。★は特に気に入ったもの。
土田圭介 鉛筆画展 心の灯り(武蔵野市立吉祥寺美術館)
記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家 vol. 18(東京都写真美術館)
松江泰治 マキエタCC(東京都写真美術館)
特別展 ポンペイ(東京国立博物館)
浜口陽三、ブルーノ・マトン展(ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション)
秀英体111 秀英体ってどんな形?(市谷の杜 本と活字館)
ミケル・バルセロ展(東京オペラシティ アートギャラリー)
生誕110年 香月泰男展(練馬区立美術館)
ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展(東京都美術館)
ミロ展 日本を夢みて(Bunkamura ザ・ミュージアム)
上村松園・松篁 美人画と花鳥画の世界(山種美術館)
没後50年 鏑木清方展(東京国立近代美術館)
ヴァーチャル・ボディ メディアにおける存在��不在(東京藝術大学大学美術館 陳列館)
藝大コレクション展2022 春の名品探訪(東京藝術大学大学美術館)
空也上人と六波羅蜜寺(東京国立博物館)
ふつうの系譜 京の絵画と敦賀コレクション(府中市美術館)
メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年(国立新美術館)
ダミアン・ハースト 桜(国立新美術館)
宝石 地球がうみだすキセキ(国立科学博物館)
スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち(東京都美術館)
大英博物館 北斎(サントリー美術館)
香道の世界 志野流香道500年の継承(増上寺 宝物展示室)
ボテロ展 ふくよかな魔法(Bunkamura ザ・ミュージアム)
100年くらい前の本づくり(市谷の杜 本と活字館)
★篠田桃紅展(東京オペラシティ アートギャラリー)
沖縄復帰50年記念 特別展 琉球(東京国立博物館)
色彩への招待(ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション)
佐藤卓 TSDO展 in LIFE(ギンザ・グラフィック・ギャラリー [ggg])
熊谷守一美術館37周年展(豊島区立熊谷守一美術館)
生誕100年 朝倉摂展(練馬区立美術館)
型染 日本の美(文化学園服飾博物館)
ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode(三菱一号館美術館)
芭蕉布 人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事(大倉集古館)(美術展ナビによるプレビュー記事)
篠田桃紅 夢の浮橋(菊池寛実記念 智美術館)
★カラーフィールド 色の海を泳ぐ(DIC川村記念美術館)
津田青楓 図案と、時代と、(渋谷区立松濤美術館)
★よめないけど、いいね�� 根津美術館の書の名品(根津美術館)
★ゲルハルト・リヒター展(東京国立近代美術館)
高田唯 混沌とした秩序(ギンザ・グラフィック・ギャラリー [ggg])
「A Quiet Sun」 田口和奈(銀座メゾンエルメス フォーラム)
歌枕 あなたの知らない心の風景(サントリー美術館)
芸術×力 ボストン美術館展(東京都美術館)
フィン・ユールとデンマークの椅子(東京都美術館)
東北へのまなざし 1930-1945(東京ステーションギャラリー)
★LIVE + LIGHT In Praise of Shadows 「陰翳礼讃」現代の光技術と(バッグ ブリリア アート ギャラリー)
this is not a samurai 野口哲哉展(ポーラ ミュージアム アネックス)
探検!雑誌づくり工場 中とじ編(市谷の杜 本と活字館)
ライアン・ガンダー われらの時代のサイン(東京オペラシティ アートギャラリー)
ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展(東京オペラシティ アートギャラリー)
仙厓のすべて(出光美術館)(美術手帖による紹介記事)
日本美術をひも解く 皇室、美の玉手箱(東京藝術大学大学美術館)
ヴォイド・オブ・ニッポン77 戦後美術史 の ある風景 と 反復進行(GYRE GALLERY)
日本語の歴史展(東洋文庫ミュージアム)
秋の風 能楽と日本美術(国立能楽堂 資料展示室)(プレスリリース)
装いの力 異性装の日本史(渋谷区立松濤美術館)
★大勾玉展(大田区立郷土博物館)
国宝 東京国立博物館のすべて(東京国立博物館)
★国立新美術館開館15周年記念 李禹煥(国立新美術館)
美をつくし 大阪市立美術館コレクション(サントリー美術館)
特別展 毒(国立科学博物館)
★しゃべるヒト ことばの不思議を科学する(国立民族学博物館)
チャリティーオークション「Spring is around the corner」展(ポーラ ミュージアム アネックス)
日本のアートディレクション展2022(ギンザ・グラフィック・ギャラリー [ggg])
未来の博物館(東京国立博物館)
★スペイン語でつながる子どもの本 スペインと中南米から(国際子ども図書館)
地図と印刷(印刷博物館)
響きあう名宝 曜変・琳派のかがやき(静嘉堂文庫美術館)
★ヴァロットン 黒と白(三菱一号館美術館)
150年後の国宝展(東京国立博物館)
美をつむぐ源氏物語(東京都美術館)
源氏物語と江戸文化(東京都美術館)
旧江戸川乱歩邸 ミニ展示「乱歩が愛した歌舞伎役者 十七代目中村勘三郎との交流」(大衆文化研究センター)
杜の小さな印刷工房 刷ったり押したり失敗したり(市谷の杜 本と活字館)
川内倫子 M/E 球体の上 無限の連なり(東京オペラシティ アートギャラリー)
収蔵品展074 連作版画の魅力(東京オペラシティ アートギャラリー)
瞳に映るファンファーレ 浜口陽三の銅版画と川瀬巴水をはじめとした新版画(ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション)
大竹伸朗展(東京国立近代美術館)
保管スペースが足りないので図録はなるべく買わないように心がけているのだが、自制心も足りないので結局じわじわ増えてしまう。上の写真は今年の増加分の一部(いま手元にないものもあるため)。
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天気は良いものの、気温は寒し。 #白浜京都大学水族館 #水族館 #白浜 #南方熊楠記念館 #南方熊楠 #粘菌 (南方熊楠記念館) https://www.instagram.com/p/CKtiq5CJBXj/?igshid=k92jhl4tstr0
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one of the prettiest tanks at the aquarium ✨
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2021年1月4日(月)
いつもウォーキングに利用する梅小路公園、水族館・鉄道博物館という集客施設が出来たことですっかり観光地となってしまった。周辺の再開発は勢いを増し、JR嵯峨野線梅小路京都西駅が開業されてホテルもオープン、さらに新しい建物が建設中である。今日も今日とてウォーキングの帰路、大勢の人だかり、高所作業用の消防車が集まって画面左側のクレーンから人を降ろそうとしている。落日に照らされるその光景は、まるでこの社会の行く末を示すかのよう、汗のひいた体に寒気を覚えてしまった。
ツレアイと次男は出勤。
レモンそば+ヨーグルト+豆乳。
洗濯1回。
1/6(水)の「情報機器の操作Ⅱ(食物栄養学科)」の資料確認。
1/7(木)の「環境論」のレジュメ作成、アップ。
三男が、猫の移動用カゴを抱えて降りてきた。肉球に爪が刺さって出血しているとのこと、それならと近所の動物病院まで連れて行く。
七条七本松の<秋山恵蔵どうぶつクリニック>、初めて訪れたが待合室は一杯。それでも、診察室が二つあるので回転が速い。診察台に乗せられた同居猫、何しろ10年以上病院に来たことがないのでずいぶん緊張している。アシスタントがタオルで目隠しして押さえながら、ドクターが手際よく爪を切ってくれる。少し出血はあるが大したことはないようだ。
自宅ランチ、三男には<牛めし>、私は<焼きそば>。
録画番組視聴。
柳家喬太郎の新春!初笑い寄席
2日間の番組を、駆け足で観る。
腹ごなしのウォーキング、46分・4.5km。
夕飯は、<鶏モモ肉のニンニクしょう油煮><豚バラ肉と白菜のくたくた煮><ウルメ丸干し@浜峰商店>。iPhone11 のポートレートモードを試してみる。
録画番組視聴。
日本の話芸 柳家小満ん 落語「富久」
柳家小満んさんの落語「富久」をお送りします(令和2年12月18日(金)霞が関イイノホールで収録)【あらすじ】幇間(ほうかん)の久蔵は「松の百十番」という富札を買い、神棚の中にしまっておく。半鐘の音で夜中に起きると、ひいきの旦那の店のあたりが火事、酒でしくじった久蔵はばん回のチャンスとあわてて駆けつける。火事は無事に収まり、見舞酒をたっぷり飲んで寝ていると、今度は久蔵の家のあるあたりが火事だと…
一度でいいから、生で聴いてみたい噺家である。
入浴・ヴェリタスブロイ・読書。
歩数は13,969歩。
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音楽劇『ロード・エルメロイII世の事件簿 -case.剥離城アドラ-』出演【終了しました】
音楽劇『ロード・エルメロイII世の事件簿 -case.剥離城アドラ-』 に、壮が出演します。
【Introduction】 とある極東の地方都市にて行われた魔術儀式・聖杯戦争。あらゆる願いを叶えると言われる万能の願望機・聖杯を巡って行われたその戦いを、征服王イスカンダルとともに駆け抜けた少年がいた。その名はウェイバー・ベルベット。 時を経て少年は青年となり、かつての師が冠したロード・エルメロイの名を受け継ぐこととなる。魔術師たちの総本山・時計塔で、「ロード・エルメロイⅡ世」として教鞭を執る彼の元に舞い込む様々な事件。現代の常識でははかり知れない、魔術の世界で引き起こされる出来事に、内弟子の「グレイ」とともに立ち向かっていく─。
原作は、三田誠によって描かれる正統かつ至高の魔術ミステリー。2019年7月からはTVアニメの放送を控える人気作品が、待望の舞台化。
【STORY】 『時計塔』。 それは魔術世界の中心。貴い神秘を蔵する魔術協会の総本山。 この『時計塔』において現代魔術科の君主(ロード)であるエルメロイⅡ世は、とある事情から剥離城アドラでの遺産相続に巻き込まれる。 城中に鏤められた数多の天使、そして招待者たちそれぞれに与えられた〈天使名〉の謎を解いた者だけが、剥離城アドラの『遺産』を引き継げるというのだ。 だが、それはけして単なる謎解きではなく、『時計塔』に所属する高位の魔術師たちにとってすら、あまりにも幻想的で悲愴な事件のはじまりであった─。
【原作】三田誠/TYPE-MOON 【キャラクター原案】坂本みねぢ 【スタッフ】総合演出:ウォーリー木下 脚本:斎藤栄作 演出:元吉庸泰
【出演】ロード・エルメロイⅡ世:松下優也 グレイ:青野紗穂
フラット・エスカルドス:納谷 健 スヴィン・グラシュエート:伊崎龍次郎 ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ:浜崎香帆
ハイネ・イスタリ:百名ヒロキ 時任次郎坊清玄:木戸邑弥
フリューガー:松田慎也 少年従者:木村風太 ロザリンド・イスタリ:ソニア・種村梨白花(Wキャスト)
ウェイバー・ベルベット:植田慎一郎
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト:玉置成実 オルロック・シザームンド:花王おさむ
化野菱理(あだしの ひしり):壮 一帆 オリエンタルな民族衣装と眼鏡に身を包み、優雅な物腰の中に爬虫類的な冷たさを秘めた謎多き魔術師。時計塔を管理・監督する異端の学科「法政科」に所属しており、神秘を追求する多くの魔術師にとっては相容れず、畏怖すべき存在である。
【主催】アニプレックス/キューブ/サンライズプロモーション東京/ノーツ
【公演会場・日程】
〈プレビュー公演(千葉)〉 2019年12月15日(日) 市川市文化会館 大ホール 〈東京公演〉 2019年12月19日(木)~23日(月・祝)なかのZERO 大ホール
〈大阪公演〉 2019年12月26日(木)~28日(土)サンケイホールブリーゼ
〈福岡公演〉 2020年1月11日(土)・12日(日)久留米シティプラザ ザ・グランドホール
〈東京公演〉 2020年1月17日(金)~19日(日)新宿文化センター 大ホール
公式HPはこちら
公式Twitterはこちら
・11月27日(水)発売、『STAGE navi』vol.38(産経新聞出版発行)に、インタビュー記事が掲載されます。 詳しくはこちら
・ エンタメ情報サイト『ランランエンタメ』に、インタビュー記事が掲載されました。 前編はこちら 後編はこちら
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俊樹五百句
虚子の「五百句」と対峙したい。虚子はそれを五十年ほども掛けたが、この作句期間は一週間に過ぎない。出来不出来以前にこの名著なる存��と対峙したかった。俳句の存在意義だけがこの試行錯誤の源である。短い人生である、我が愚行を是非批評して頂きたい。
坊城俊樹 令和4年8月
弔ひの夜に横たはる暑き襤褸 浮浪者の襤褸に星降る夜となりぬ 弔ひの夜の白服なる異形 弔ひの杖に樹海の町暑し 浮浪者の眠る窓とて朧なる 夏の灯のまたたき琴座鳴るといふ 幽霊や露台に支那の戦没者 幽霊の招く小路の風死せり 夏の路地女幽霊絢爛に 星の降る夜へ英雄の霊かぎろふ
国士無双あがる男へ星流れ 夏の夕遺族は骨を探索す 夏夕べ黒き連鎖の遺族たち 遺族らは夜より黒し星流れ 哀しさは真夏の盆へ地震きたる 地震の町に吠える家守の夜でありし 恋人も濡れる家守の夜となりし 母死して星も死すてふ家守の夜 家守らの目の爛々と星見上ぐ 家守らに昭和の記憶ありにけり
金色の家守は母の野望とも 父がつけし渾名の犬へ星流れ 大蛇の我が天井を護りたる 姫蛇の碑へと真夏の夜の夢 蛍火に意思といふものありにけり 山泣くも山笑へるも蛍へと 犬死して総理も死して蛍へと 一億の蛍の一つ死してをり ほうたるの火に照らされて万華鏡 ほうたるの乱舞を待てる半旗かな
火蛾ひとつ火焔の中を舞うてをり 蛍来る夜は両親へ星降る夜 死ぬ匂ひして晩年の蛍籠 怪しげな教会へ入る蜥蜴かな 万華鏡の色の蜥蜴や月を追ひ 猊下そは��歳に死し蜥蜴また 猊下死す百一の星流る夜を 猊下逝く蜥蜴は天の星仰ぐ 猊下逝く十の契りを夏の夜に 総理逝きしばらく夜の火蛾として
猊下逝く祇園の夏の夜の契り 星流る方へ杖つき神楽坂 夏の夜の三味の灯しは籠もらざる 懇ろに幽霊を待つ簾上げ いつも見てゐて見てゐない裸かな 貪りて夜の怨霊の裸とも 風通す裸の窓をすべて開け 恩讐もある傷跡の裸体とも カンバスに幾何模様なる裸体 日当たるとやはらかくなる裸体かな
陰翳の裸の体囁ける 因果なる裸体を褒めてゐて死せり 裸体なる女カオスの縮図とも 茅舎忌の我を白痴と思ふかな ヌードデッサンせんと孤高の茅舎の忌 茅舎忌といふ忌まはしき忌なりけり 俳壇に生けるも死ぬも茅舎の忌 茅舎忌の猿股を日に干してあり 金剛の露現今の茅舎ゐて 口唇に薬挿し入れる茅舎の忌
河童忌の屋根に墜ちたる龍之介 河童忌といふ祝祭のやうなもの 蚕豆に天使の翼ありにけり 蚕豆の妻の故郷はカタルーナ 蚕豆といふ処女作のやうなもの 蚕豆を剥き深緑やや遺憾 蚕豆の筋のあたりを背骨とも 蚕豆のやうな赤子を授かりし 蚕豆とは一卵性双生児 バンクシーの絵は白黒に夜の秋
我が瞳孔まもなく朽ちて夜の秋 丑三つのマンゴーゆつくり熟すなり 丑三つの蜘蛛透明な糸を吐く 斬られる待つ丑三つの熟柿かな 愚かなる夢の中なる熱帯夜 しづかなる女の舐める熱帯夜 黒蛇が白蛇を呑む熱帯夜 括れざる腰振る真夜の熱帯を 母さんが父さんを呑む熱帯夜 口唇を襞と思へる熱帯夜
熱帯夜朱き口唇とて腐臭 熱帯夜とはずぶ濡れの吾子の夢 峠路に幽霊を待つ月見草 裏切りの美人薄命月見草 月光やちやん付けで呼ぶ影法師 月見草火星より木星が好き 月見草路地の子やがてゐなくなる 星の降る夜はひとつきり月見草 月見草恐らく祖母は浮気した 新婚の路地の匂へる月見草
日覆を立てる穴とて深淵に 日覆のおほひて赤子腐敗せり ビルよりも高き日除けを立てにけり 男一人日除けを出でず老いにけり 裸族らし我が家の下の夫婦かな 裸にて人に逢ひたく皮を脱ぐ しづかなる蛇しづかなる自死をせり 蟻と蟻獄を出でたる如出逢ふ 灯の蟻といふ見当たらず羽蟻とす あの蛇を保育園へと見失ふ
青条揚羽より高き蝶のなき 金輪際黒筋揚羽見失ふ 黒揚羽より正装の男かな 瑠璃揚羽祖父の遺墨を飛び立てり 暑き電線暑き電線と出逢ふ とぐろ巻く蛇地境を管理せり 大いなる物の崩れががんぼの死 青き星流れて白き星流れず 蟷螂と格闘をして日記とす 暁に麦飯を食ふ祖父の髭
亡霊が炊いた麦飯吾れのため 麦飯の茶碗に描くただの柄 麦飯に卵二つの豪華さよ 麦飯を母は嫌がり父も嫌がり おばQを見て麦飯を食ふ至福 箸は茶で洗ふ麦飯たひらげて 麦飯を父は食はずにバタを食ふ 麦飯といふ軍縮のやうなもの 麦飯にのりたまかけて邪気かけて 仏教にあらず神道麦飯を食ふ
麦飯を御霊に捧ぐことならず 麦飯で鉄腕アトム見てをりぬ 昭和三十六年の麦飯豪華なり 麦飯といふ神道のやうなもの 瑠璃鳴くや御霊のやうな声溢れ 神域を歌へる瑠璃のすきとほる 殉職の御霊へ瑠璃の鳴きにけり 銃弾に斃るるときに瑠璃鳴けり 天照大神きて瑠璃鳴かせ 天辺の虹の上より瑠璃鳴けり
虚子とのみ彫られし墓へ瑠璃鳴けり 坊城家六代目へと瑠璃鳴けり 勾玉の青のひとつは瑠璃の声 瑠璃何か喩へてみれば金剛に 夏燕折り返し来る消防署 三次元を四次元に斬る夏燕 生れ替るなら岳麓の夏燕 青空を巻き込んでゆく夏燕 夏燕鏡を斬りてさかしまに 天辺に仏来給ふ朴の花
朴の花白く翳りて懇ろに 朴の花の中に釈迦尊をらざりき 虎尾草に毛並のありて逆立ちて 虎尾草の揺れて待ちたる未通女かな 金輪際虎尾草と縁切ると言ふ 虎尾草の先くねくねと蠅を追ふ 梧桐に影といふもの濃かりけり 樹海めく梧桐たちに迷ひたる 梧桐を仰ぐ超高層仰ぐ 梧桐の葉とは天狗の団扇かな
梧桐やブランコは立ち漕ぎ続け 梧桐の翳に不良の煙草吸ふ 梧桐に青春である疵を彫り 梧桐の伐られ虚空の天となる 山笠の波動花鳥子より届く 山笠の句の勇壮な波動来る 山笠に恋といふものありにけり 博多つ子純情の夏なりしかな 山笠の日と生誕の日と隣る 純情の山笠に夢馳せてをり
山笠に天神颪とは来たり 金亀虫裏返りたる真夜の褥 黄金虫夜を引き摺りて灯へ入りぬ 灯に入手夜の帝国の黄金虫 羽蟻の夜玻璃にべたりと都市の闇 羽蟻翔ちお日様に溶けなくなりぬ 子を捨てし母は戻らぬ羽蟻の夜 羽蟻の夜金輪際の父は帰らぬ 羽蟻の夜弔問はなほつづきをり 茅舎忌の卍となりて日章旗
露の世へ消ゆる人あり茅舎の忌 茅舎忌の夜が流れてしまひたる 隻眼が見えなくなりぬ茅舎の忌 龍子の絵どこか稚拙な茅舎の忌 茅舎忌の流れ流れて星ゐない 吾妹子の胸やはらかき虎が雨 吾妹子の海へ尿する虎が雨 煙草屋もとうに死に絶え虎が雨 土用波恋愛はもう星屑に 岬越え来る土用波白々と
土用波いよよ怒濤となり崩れ 子が一人攫はれてゆく土用濤 土用濤灯台を越え来たりけり 元総理死にて土用の波濤へと 波怒濤土用の夜の人攫ひ 伝説の出水川とはこの小川 子を攫ひ妹を攫ひて出水川 出水川と記憶流れて悪夢とも 出水川恋の破綻も流しゆく 虚子塔に人来ぬ日なる最澄忌
最澄忌千日回峰終るころ 叡山は星の降る夜の最澄忌 叡山をさ迷ふ夜の最澄忌 最澄の忌の極楽の湯舟かな 最澄忌灯す頃の先斗町 祇園にて猊下と酌みし最澄忌 萍の隠沼として河童棲む 萍を髪に見立てて河童立つ 萍の茂り月光留めたる 妖精が腰掛けてゐる蛭蓆
丑三つの月光にある蛭蓆 優曇華へ星やさ���くて月やさし 優曇華のいのち揺らぎて月を待つ 儚きは優曇華の茎なりしかな 優曇華にいのちあかりの灯せり 優曇華に神降臨すひとつづつ 母死して優曇華の情なしとせず 優曇華へ言葉少なき真夜の人 ケルン積む星降る夜となりしかな ケルン積む大岩壁と対峙して
ケルン積むひとつひとつに女の名 行李から恐らく祖父の登山帽 恋をして山登りして死に逝けり ロッククライミングの刹那あの夏を しづかなる人しづかな死夜の秋 夜の秋幽霊ももう寝静まり 恋をして失恋をして夜の秋 瞳の奥の闇へと星の流れゆく 星の降る中に月降る夜の秋 蟻ひとつ彷徨うてゐる夜の秋
死顔の威厳なるかな夜の秋 曾祖父も祖父も今宵は夜の秋 星ひとつ艶然とある夜の秋 夜の秋網膜剥離みたいな灯 羅を着て恋などに惑はされず 浴衣着て金魚の柄を泳がせて 羅を着て老いらくの恋をせむ 羅に序破急といふ恋のあり 妙齢は達磨柄なる浴衣着て 浴衣着て恋に窶れてしまひけり
祖父と祖母らし残像の藍浴衣 羅の包んでをりぬ裸体かな 羅の包み適はぬ恋をして 浴衣着て恋の乳房となりしかな 浴衣着て恋人と逢ふ浜の路地 羅を着て蝮酒召し上がる 浴衣の子星とおしやべりしてをりぬ 後ろ手に団扇はさんで恋浴衣 白兎波間に跳ねて卯波くる 人死して星の卯波となりしかな
卯波寄す森田愛子の臥所へと 九頭竜の卯波漣ほどのもの 夏の波真砂女の卯波とぞなりぬ 月光が卯波流してをりにけり 滴りの金銀の粒金剛に 滴りに輪廻転生ありにけり 滴りて岩壁となる日本海 東京スカイツリーの天辺滴りて 滴りて浅草線の三ノ輪駅 ゆつくりとしづかに歩む蛇ひとつ
蛇の夢見てその蛇を見てをらず 蛇酒といふ極楽の中に死す 滴りの岩壁を行く数学教師 滴りの後ろ姿の女体山 蛇女邪心となりて星流れ 蛇ふたつ絡んでをりぬ月光に 蛇絡みつつ愛欲の中にあり 権現の無数の蛇の降る社 炎帝の統べるままなる総理の死 炎帝へ斬首の鴉羽ばたけり
炎帝いま月の裏側焼きにけり 炎帝といふ今生の大宇宙 勲一等正一位なる墓灼けて 勲一等の軍馬の墓は緑蔭に 暗夜行路書きし墓とて茂り中 暑き固き墓石の如き絵画館 イザベラの墓に彫られし薔薇香る 銀杏並木の緑蔭もとんがりて 茂りてはいつも探せぬ乃木の墓 坊城は俊ばかり付く墓涼し
殉教の墓へマリアの南風吹く 寝棺そのものを横たへ夏の墓 緑なる線対称の銀杏かな 八月の面対称の絵画館 サンドレスとは青山のあつぱつぱ 青山の墓みな灼けて無言なる 夏日燦超高層といふ墓標 無機質の超高層を旱とも ソファーめく茂吉の墓へ夏蝶来 茂吉いま夏蝶となり利通へ
墓に挿す供華も明日より秋薔薇 秋の蝶クルスの墓を懇ろに 夏果てて石より重き絵画館 緑蔭のハチ公の墓何処なり ハチ公の供華はおそらく水羊羹 異国な��地下に眠りて薔薇の墓 夏の蝶マリアの指に触れてより 喪主だけが半袖で乗る霊柩車 蟬の音は聞かず真昼の野辺送り 蟬死して蝙蝠ばかり飛んでをり
蝙蝠は帰る逆さになるために 蝙蝠の裏切る音を聴いてゐる 蝙蝠も消え失せグリム童話の夜 めまとひはめまとひとして囁けり めまとひは無責任なる大家族 婆の眼の脂にめまとひ親しめり めまとひを払ふ多情の口を閉ぢ めまとひの中を葬列続くなり 朱烏夏の夜の夢覚めし頃 茅舎忌の月光ことに夢を食ふ
茅舎忌の虫の音といふ哀しけれ 茅舎忌のシュミーズは幽霊の自慰 そこはかとなく隠微なる茅舎の忌 キリストと生きる男へ茅舎の忌 茅舎忌に金子みすずを読んでをり 白鼻心白夜の夢を見てをりぬ おぼこ今白夜の夢を見てをりぬ 白夜とは神の数だけありにけり 熊に似る男涙の炉辺話 雪女帰らず解けてしまひたき
金輪際なき眼光の鯖を食ふ 鯖を食ふ恋愛をした夢を見て 銀色に無限のありし鯖を食ふ 恩讐の臭みの鯖を食ふ女 鹿島灘あたり怒濤や鯖を食ふ 鯖を食ふ女臀部を揺らしつつ 鯖を食ふ潮の香りを煮てをりぬ 黒潮を炊いて鯖煮となりしかな 鯖食ひ男鯖食ひ女淫靡なる 鯖食うて惜別の情無しとせず
我が生の金輪際の虹に逢ふ 虹死して首都凡庸の空となる 奈落より虚子の墓へと虹の橋 蚊柱となりて青山墓地を舞ふ 吾妹子の子宮男の子を生みにけり 我が家より大いなる虹架かりけり 苔の花とは妖精の小さき眼 苔の花喋るぺちやくちやぺちやくちやと 苔の花海に流れてしまひさう 我が生も淋しからずや苔の花
大漁の夜の纜に苔の花 苔の花阿呆の黄色楽しくて 苔の花金輪際の生にあり 苔の花哀しくなれば咲いてをり 苔の花苔を大地として咲けり 苔の花の夜は近づく大宇宙 未熟児に産まれる人へ苔の花 そよぐことなき苔の花小さすぎ 流星と同じ色して苔の花 苔の花咲きて天動説となる
苔の花影といふものありにけり 囁きの夜に閉ぢたる苔の花 河童忌を星の吹雪と思ふなり 河童忌の蛇口ひねれば湧いてをり 河童忌に砂糖を舐める女あり 河童忌のしんがりの児は引き込まれ 河童忌にベートーベンを聴いてをり 河童忌を皇后陛下畏くも 河童忌の童は杓子定規かな 怒濤とし童押し寄せ河童の忌
滴りて山又山を濡らしをり 絵画館の壁の隙より滴れり 夏の水汲み元勲の墓域へと 滴りに栄枯盛衰ありにけり 滴りて富嶽をすこし潤せり 滴りに奈落といふは先のこと 滴りてゆつくり濡れてをりにけり 滴りて巌の命を疑はず 幻か滴る先に河童の子 滴りて四国三郎ありしかな
蟻ひとり穴ひとつあり佇みぬ 増上寺国葬にあり蟻ひとつ 群衆の蟻群衆の蟻に逢ふ 山蟻の威厳の黒に死してをり 黒蟻と赤蟻言葉交さざる 蟻ひとつ地下迷宮を出で来たる 蟻塚に蟻の声のみ充満す 蟻塚の掘りたての土匂ふなり 蟻地獄静謐といふ美しき あとづさりして身を隠す臆病に
岳麓へ行者道めく蟻の道 蛾の破片ゆらゆら運ぶ蟻の道 ビール飲む眉間に皺を寄せながら 麦酒飲むますます法螺を吹きながら 白魚のやうな指もて麦酒注ぐ 我が世とぞ思ふ望月の麦酒かな 麦酒のむいつか焼かれし喉仏 女ひとり化粧濃くして黒麦酒 蛇苺姉の我が儘永遠に 蛇苺庭に埋めし金魚へも
侯爵の墓の片隅蛇苺 蛇苺男鰥の庭の恋 山笠の西の便りを句に乗せて 博多つ子純情いまも山笠に 山笠の男だらけの怒濤なる 傀儡の関節錆びて夏の雨 白雨きて蛍光灯の切れかかり 関節はぎしぎし老ゆる夏の雨 飴玉が降る音のして夏の雨 連続の数珠の音して夏の雨
夏の雨身の内の獅子唸るなり 旋律はボブマーリーに似て夏の雨 戦後すぐ膣より産まれ夏の雨 白雨きてボサノバの雨合体す 白雨きてコーラの壜の女体めく おそらくは黄泉の国とて夏出水 夏出水遺品の遺書の何処へと 高貴なる神に押し寄せ夏出水 最果ての鵺の夜へも夏出水 土用波七里ヶ浜で祖父に抱かれ
土用波みたいな嬶の乳房かな 柏翠の療養所へと土用波 土用波森田愛子の身の内へ 土用波虚子と愛子の物語 髪洗ふ乳房の先を湿らせて 髪洗ふ妬み嫉妬を流すとか 女百態懇ろに髪洗ふ 髪洗ふ幼き頃の金盥 あんな女に嫉妬して髪洗ふ 犬洗ふ即ち犬の髪洗ふ
昼寝して夢の合戦破れたり 元首相撃たれし頃の大昼寝 夜よりも昼寝彼の世に近かりし 貪るは蛸か女体か昼寝覚 昼寝して夜には死んでをられたる 昼寝覚女百態消失す 昼寝覚地獄の釜を押し上げて 昼寝覚一年損をした気分 昼寝して虚子と話をして戻る 昼寝覚范文雀と別れ来て
蝙蝠の彼の世此の世と飛翔せり 蚊食鳥煙のやうなる蚊を追へり 蚊食鳥夕焼け小焼けの唄に乗り かはほりの逆さに夢を見��昼間 かはほりに迷子探してもらふ夕 蚊食鳥夜の女は出勤す かはほりは街の電波と交錯す 蚊食鳥幼稚園児はもう家へ 友人の納骨を終へ蚊食鳥 学習院初等科の上蚊食鳥
あぢさゐの萎れし夕べ蚊食鳥 かはほりと月と金星置きどころ 青林檎みたいな乳房持つ少女 青林檎囓る気もなく接吻す 青林檎真夏の夜の夢の中 昭和とはヌード写真と青林檎 麗人の口怖ろしく青林檎 漆黒の夜は青ざめて青林檎 青林檎堅しと思ふ瑪瑙より パテイーデュークショーを観ながら青林檎
青林檎がさつな漢の手に堕ちる 夏の夜の夢とはならず老いゆけり 夏の夜の罪ある墓標御影石 唇は濡れて真夏の夜の夢 夏の夜のネオンサインはジジと切れ 漆黒の真夏の夜の夢となり 入れ墨の夏の女を持て余し 金魚玉夜に入る頃の小宇宙 絢爛の金魚は恋をしてをりぬ 絶縁の夜に浮きたる金魚玉
和服着て振り袖を振る金魚かな 勲一等正二位の飼ふ金魚かな 飛魚の飛んで越え行く隠岐の島 隠れキリシタン飛魚となり戻りけり 飛魚の流刑の島を飛び越えて 炎帝に見つからぬやう昼に寝る 日輪が炎帝をまた拐かす 炎帝に翳といふものありにけり 白日夢とは炎帝が司る 炎帝が紛れ込んだり夢の中
盆栽といふ炎帝の置き土産 炎帝も銀河の裾の一部分 我が霊も炎帝となり銀河へと 観音の笑みて溽暑を遠ざけて 観音の炎暑の唇を赤しとも 陽炎へる陽子の墓や禁色に 墓の苔とて万緑の一部分 観音の胸乳あたりへ夏の蝶 五輪塔とは緑蔭のただの石 乾きたる稲毛氏の墓とて旱
一山の万緑なだれ年尾句碑 薔薇咲かせ流行り遅れの服を売る 昔から麦酒が好きな人の墓 蛍光灯切れかかりゆく夏の果 夏行くや皆んな貧しき灯して 人を待つ心にも似て夜の秋 涼しさの雨の粒とは淋しくて 街の灯の蒼く点りて夏の夜 灯して何読むでなき夜の秋 夜の秋義兄は生れ替りしや
涼しさの夜の灯の鈍色に 堕胎の子いつも走りて汗哀し 夏逝くや雨の音符の翳色に 夜の秋眼の衰への文字歪む 夜の秋炎集めて住む川原 夜の秋己れ空しく酒を飲む 涼しさの夜雨の音の蓄積す 涼しさは恨みに似たり灯を消せば 幽霊坂うすむらさきの夜の秋 幼稚園死んだ子が居る夜の秋
夜の秋やがて孤独の誕生日 蛍光灯切れかかりゆく死者の秋 老いてな���秋めく恋の行方かな 新涼の飴の色とは濃紫 秋めきて失恋をする七回目 新涼の鏡に映す吾の死顔 頭痛して秋めく我の髑髏 新涼の驚き顔となりし天 新涼の犬に哀しき堕胎過去 八月の女ものものしく太り
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さよなら恋人
【A】
十七歳の夏に加蓮とキスした。正しくは、された。一方的に。 そのときあたしは起きていた。レッスンを終えてスタジオのロビーで加蓮を待っているうちに横になって、うとうとした。目を閉じて、ほとんど寝てはいたけど加蓮が来たので目を覚ました。なのに、そのままでいた。それが間違いだったと思うことはなくて、もしあの時と思うことはよくある。 加蓮はあたしを呼ぶと、あとは黙って近付いてきた。ローファーがよく響くくらい、あたりには誰もいなかった。自販機のうなりや蝉の声が聞こえて、季節は夏そのものだった。足音が止まっても、加蓮は黙っていた。じっと見下ろす姿を想像しているうちに、衣ずれや関節のきしみでしゃがむのがわかった。目も開けられずにじっとしていたら唇にキスされた。 そうだとわかるまでには時間がかかって、リップでしめった感じとかやわさ、形、あと制汗剤のにおいでやっとわかった。キスされた! 加蓮に! それも一瞬で離れようとはせず、数呼吸のあいだ加蓮の息づかいを感じた。混乱しながらあたしは配役を完璧にやり通した。『無人のロビーで加蓮は奈緒にキスをする。奈緒は気付かずに眠っている。加蓮は黙ってそこを離れる』台本はぷっつり途切れて、あたしは続��を待ちながらいつの間にか上げられた舞台の上で眠りを続けた。 そのうち、加蓮が戻ってくる。今度は「なーお」と明るく呼んでくれたので、あたしも「んあ」ととぼけて答えることができた。それからビッグマックとチキンフィレオのセットを食べて、日が暮れるより早く「また明日」と言い交わして別れた。 あたしにとって、夏はそういう季節だ。 もしもそれが二十歳の夏だったら、あたしはもっとうまくできたと思う。正解なんてかけらもわからないけど、きっと魔法みたいにすべてをうまくやってくれたはずだ。めでたしめでたし。ふたりはそれをきっかけに結ばれて、いつまでも仲睦まじく暮らしました。 今、あたしと加蓮は恋人でいる。十八歳のあたしはばかであほでどうしようもないやつで、それでも加蓮に愛されている。
【a】
シーン1
○緑道(昼)
『Welcome Ember City. Water and nature,and trust』と記された汚れたシャツ。イクサの後ろ姿。
イクサは歩きながら白銀の髪をかき上げると目を見開く。長く伸びた緑道の草木を分けて、木陰に横たわる石像を見つける。男性。眠ったまま石になっている。
イクサは拾い上げた石で、無表情のまま石像を破壊する(石像は映さない)と、手で十字を切る。イクサは再び歩き出す。小さな破片が、風が吹いてさらさら転がる。オープニングクレジット。
【B】
十八歳の、高校三年生の夏休みは忙しい。仕事をセーブしてもらってはいるけど、大学受験が本当にきつい。毎日まいにち何か頭に詰め込んでは出ていかないよう蓋をして、次の日にはまたそっと蓋を開けて頭が破裂しないよう慎重に知識を押し込んでいく。もともと頭も要領も良くないあたしは、方法や効率より時間を信じた。夏は、窓の外で過ぎていった。 加蓮とは週一で会うようにしていた。木曜日の午後、時間は都合次第。同じ週に仕事が重なっても会うし、予定が被ったら金曜に会う。つまり、プライベートで毎週必ず会う約束をしていた。 とにかくひどい猛暑だったので、ふたりとも涼しい場所に行きたかった。それにあたしは、日常を離れたかった。何も考えない時間がほしくて、いろいろと話して水族館に行くことにした。葛西の水族館。京葉線の駅で待ち合わせは十時。ひとまわりしたら併設のレストランで何か食べてあとは流れ、それくらいのゆるいプラン。 前の晩は、うまく眠れなかった。冷房が効きすぎて毛布の中でふるえたり、あまりの寝苦しさに目を覚ましたら一時間も経っていなかったり、そういう夜だった。夢の中の舞台で喉がつかえて歌えなくなったと思うと空は白んでいて、どうにでもなれ、そんな気持ちになるとやっと眠ることができた。生まれてからいちばんというくらい綺麗な空を見たけど、現実かどうかは曖昧だった。 結果、あたしはちゃんと起きると支度を完璧に済ませて、約束の十五分前には葛西臨海公園の駅にいた。加蓮は五分前くらいに来て、スカイブルーのトップスとかそこから伸びた白い腕、屈託のない笑顔が、まぶしかった。 「お揃いじゃん、なおー」と加蓮はのぞき込んでくる。近いちかいと内心焦りながらあたしはキャップから出したポニーテールに触って「暑くてさ、でも重いんだよこれ」とため息をつく。加蓮はあたしの髪をわさわさ揺らすと、声を上げて笑って、「けど、かわいい」と言った。あたしが慌ててみせると、それはうまく冗談に変わった。 水族館までの日傘の下、揺れるスカートが何度も脚に触れた。 平日の早い時間で、思った通り人は少ない。入り口のガラスドームを降りると、あたりは静かになる。ふたり並んでゆっくりと見てまわるには最高の環境で、魚なんて普段はぜんぜん興味ないくせにああだこうだ言いながら歩いた。意外とかわいいんだなとか、魚料理ってここで食べれるのかな、とか。 水槽の宇宙をくぐり抜けて、ペンギンのプールではしゃいだりして、あたしたちは回遊水槽にたどり着く。そこは円筒形の海で、大小さまざまなまぐろが泳いでいる。光の加減でその色は白銀やエメラルドグリーン、あるいは黒く染まったりして、綺麗だし退屈しなかった。あたしと加蓮は席に座ると、やっと手を繋ぐ。そこには映画館みたいな高低差があって、最後尾からはまわりが見渡せたし、誰からも見られる心配がなかった。 「台本、読んでる?」と加蓮は訊く。あたしは「まあまあ」と答えるし、実際そうとしか言いようがない。英単語やイディオムと平行して台本を覚えるのは、自分で選んだとはいえ厳しい話だと思う。「私はかなり順調」と言って加蓮は続ける。『ミト、あなたは私の全部。ミトがいるから私は人間でいられるの。それって、石にならないのとはぜんぜん違う。わかるよね』 あたしは拍手をする。それで加蓮と手が離れる。 「まあ私は受験生でもなんでもないからねー」 「ハラ立つんだけどなんか」 「あはは、ごめんってば。仕事も勉強も両立して奈緒はすごいなあってことだよ」 「どっちも、ものにできないかも」 「やっぱり不安?」 「っていうか、恐いよ」 「ん」 「助かる」 加蓮とまた手を繋いで、肩に寄りかかる。人がすっかりいなくなった今、少しの間だけ。目を閉じると、魚の回遊が生む水中の虹を瞼の裏側で眺めた。 それがまぶしくて、涙が出る。 寝不足のせいにすると、加蓮はちょっとむくれた。楽しみでよく眠れなかったと言うと、喜んだ。子どもみたいにころころ変わる表情が、あたしは確かに好きだった。 団体客が来たので回遊水槽を離れると、まだ早いけどレストランへ入る。あたしは海鮮つみれうどんで、加蓮はイクラとサーモンのクリームスパゲティ。さっきまで見ていたいきものを食べるのはなんだか不思議な気がしたけど、どっちもおいしくて、「ごちそうさまでした」とちゃんと手を合わせて言った。 デザートを食べていると、近くで海水浴ができるという話が隣のテーブルから聞こえてくる。あたしたちは目を合わせて、あっという間に水族館を後にすると砂浜へ降り立つ。そこは照り返しでめちゃくちゃに暑かったから、サンダルだけを脱ぐと急いで波間へ逃げ込んだ。だけど狭い海水浴エリアは人でいっぱいで、水はなんだか濁っているしぬるいし、どこか消化不良なままその場を離れることになった。 「あーあ、泳ぎたい」と木陰の芝生で加蓮が言う。濡れたサンダルが、強い日差しでみるみる乾いていく。 「海水浴場はさすがに厳しくないか? あんま知らないけどナイトプールとか?」 「高校生はだめじゃない?」 「ああ、じゃあ無理だ諦めよう」 「やだやだ絶対行く」 「って言ってもなあ」 お手上げ。そうあたしが示してみると、「ん」と加蓮が小指を差し出した。「指切り?」と訊ねると、まじめな顔をして頷く。 「夏のあいだに泳ぎに行く」 「ジムとかじゃなくて?」 「だめ。デートで」 「ふたりで?」 「そうだよ」 「……事務所で訊いてみるか」 「うん。約束だよ」 小指を離すと、あたしたちはまた手を繋ぐ。木陰には海風が吹き抜けるから、それはあまり苦にならない。波の反射とかドッグラン、子どもたちがはしゃぐ景色をじっと見ていて、そのうちにあたしが提案して台本の読み合わせを始める。
【b】
シーン5
○ミトの家・リビング(昼)
火のついていない暖炉。続けて部屋の全景。ローテーブルを挟み、イクサとミトはソファで向かい合う。カーラが紅茶を持ってくる。
カーラ 砂糖は好きに入れてね。ミルクもいる?
イクサは首を横に振る。カーラはミトの隣に座る。
イクサ ここには二人で? ミト そうだよ。近くに街はある。でも、二人だけだ。 イクサ それで、どうやって。 ミト どうやってか、はは、確かに。どうだ、ここからは交互に質問に答えていく形にしないか。 カーラ ミト、焦りすぎ。 ミト 焦りもするさ。だってこいつは、どう急いでも三日かかる道をたった一人で、石にならずに歩いてきたんだ。奇跡だよ。いや、本物の奇跡なのか確かめなきゃならないだろ。
カーラに袖を引かれて、ミトは口をつぐむ。イクサは頷く。
イクサ 私は石になりません。誰に忘れられてもたった一人で生きていける、そういう人間です。あなたの言う奇跡です。本物かどうかは、わかりませんが。 ミト そんな奴がいるもんか、だったらどうして……。 イクサ 質問は交互に、ですね? ミト ああ、悪い。 イクサ どうして、二人だけで生きていけるのですか? ミト あたしたち不眠症なんだ。眠らずにいれば、忘れられない。ふたりきりでも石にならずに済む。 カーラ 私から、いい? イクサ どうぞ。 カーラ 何から逃げてるの?
イクサは左手を上げる。手首には丸い痣が深く残っている。
イクサ 科学です。奇跡は科学に分解されて自然法則になります。私はまだ、生きていたい。日の光や川のせせらぎに、触れていたい。質問を返しますが、あなたたちの敵は誰ですか? カーラ 街。 イクサ 人間、ということですね。 ミト 不眠症だなんてばれたら、利用される。あたしたちも同じだよ。太陽も月も風も草木も、全部大切なんだ。 イクサ ですが、関わりを絶つのは難しいでしょう。 ミト こっちの番。どこへ行くつもりなんだ? イクサ 彼らの手が及ばない場所です。 カーラ あてがあるの? イクサ さあ。けど世界は広い、ですから。 ミト 楽観主義なんだな。 イクサ 石化の恐怖を知りませんからね。それで、あなたたちはどうやって街と関わっているのですか? カーラ 私とミトと、体が弱くて遠出できないエヌって子で暮らしてる、ことにしてる。三人家族でひっそり住むのって珍しくないから。 イクサ エヌ、ですか。 カーラ その銀髪って天然? イクサ 実験の副産物、らしいですね。 ミト さあ、他に知りたいことは? イクサ あと一つ。 ミト なんなりと。 イクサ なぜ、私を助けてくれたのですか。
ミトは口をつぐむ。空になったカップに紅茶を注いで、カーラはミトの手を握る。ミトはゆっくり話しはじめる。
ミト エヌに、なってくれないか。 イクサ どういう意味ですか? ミト この家に、街から人が来る日がある。そのとき、エヌのふりをしてほしいんだ。姿は見せなくていい、家の中からあたしたちと話してくれるだけでいい。 イクサ エヌを信じさせろと、そういうことですか? カーラ エヌを人間にしてほしいの。私たちが、二人で生きていくために。 ミト 短い間でいいんだ。三ヶ月、いや、夏の間だけでいい。あたしたちと一緒に暮らしてくれないか。 イクサ 私は、追われる身です。 カーラ 森にいくらでも場所があるよ。隠してあげる。 イクサ ……もう一つ、教えてください。 ミト ああ。 イクサ ふたりは、愛し合っているのですか。
ミトとカーラは目を合わせる。手を繋ぐと、イクサをまっすぐ見て頷く。イクサが頷き返すと、カーラがミトに飛びつく。イクサはため息をついて、からっぽのカップをかたむける。
【C】
「イクサ!」とあたしが呼ぶと、アーニャは「ミト!」と大声で言った。高く上げた手をぶんぶん振る姿がぜんぜんイクサと違って、あたしは笑った。イクサはもっと、月みたいに佇む。 大学の、だだっ広い構内をアーニャは迷わず進んでいく。あたしはオープンキャンパスみたいなものだと自分に言い聞かせながら、それでも所在ない心地でいた。なにしろ、アーニャは堂々としている。どこで何をしていても目立つのに、そうだと知っていても、ぴんと背すじを伸ばして全身で日の光をはじく。その姿は誇りみたいな感覚を与えてくれるから、あたしも後ろに隠れたりこそこそ歩いたりはしないけど、時々、ほんの時々だけ羨ましいなと思う。 芝生のグラウンドではもう、両チームがウォーミングアップを始めていた。左のゴール側、水色のシャツの中に美波さんの姿を見つけると、彼女もすぐこっちに気付いて駆け寄ってくる。 「アーニャちゃん、奈緒ちゃん、来てくれてありがとう!」 「ミナミ、がんばってくださいね」 「こっちこそ、誘ってくれてありがとう。なんか、あたしまで緊張してくるよ」 「ふふ、練習試合だから平気だよ。ゆっくり楽しんで、それと、暑いから日焼け対策と水分補給はしっかりね」 「ばっちり、です。ね、ナオ」 「日傘も、ほら」 「良かった、大丈夫そうだね。でも油断しちゃだめだよ」 「ダー、気をつけます」 「うん。じゃあ行ってきます」 そう言って美波さんがチームメイトの輪へ戻っていくと、程なくして試合が始まった。チームは十二人。二十五分ずつの前後半と十分のハーフタイムで、基本的にはサッカーみたいなものだと思えばいいらしい。美波さんのポジションは左のDW、守備をメインにしながら状況を見て攻撃にも積極的に参加し���いくんだとアーニャが教えてくれる。 「ミナミは右利きですね。左からヴィリズィット、あー、切り込んで、すごくかっこいいです」 アーニャはそんなふうに、目を輝かせて話す。だけど、なかなか思うような展開は訪れない。どうやら対戦相手の攻撃がほとんど右サイドを起点としているらしく、対面する相手の守備に奔走させられた美波さんが攻め上がる場面は一度も見られなかった。 前半を終えてスコアは一対三と、チームはリードを許している。アーニャは途中から無言で、ほとんど祈るような様子で戦況を見つめていたから、あたしは慎重に言葉を選んで言った。 「美波さん、すごいよ。あんな前後左右に振られて、それでもほとんど相手に仕事させてない」 アーニャははっと目覚めたみたいに、あたしを見た。その瞳の中心はあかく燃えたぎっていて、プロミネンスだ、と咄嗟にあたしは思った。焼かれはしないだろうけど、火傷くらいは覚悟した。 ところがアーニャは、「ナオ。でも、ミナミはここからです」とほほえんで、ステンレスマグを差し出してくれた。それであたしも喉の渇きに気付いて、ふたりしてフィールドの人たちよりがぶがぶと飲んだ。 後半が始まって十分もすると、アーニャの言った意味がわかってきた。美波さんの相手の足が少しずつ止まってきて、フリーになる時間ができはじめている。相手チームのシュートをキーパー(ゴーリーというらしい)がブロックして美波さんにパスが通ると、ついにその時が訪れる。 美波さんはがら空きの左サイドを猛然と駆け上がって、相手の一人目をステップで、二人目を味方との一瞬のパス交換で鮮やかに抜き去ると、ゴーリーと一対一になる。あたしは思わず「いけ!」と叫んだ。美波さんはあたしの声と同じタイミングでラケットを振る、寸前に手のひらで回転させると右にステップを踏んだ。タイミングを外されたゴーリーは数コンマ遅れて、また駆け戻っていたディフェンスも数歩間に合わず、美波さんは流し込むようにネットを揺らした。 「ハラショー!」とアーニャが叫んで、青い日傘が宙を舞った。 美波さんは急いでボールを拾うとチームメイトからの祝福を受けながらセンターラインへ戻っていく、その途中で、こっちを見て小さく手を振った。 あたしは手を振り返しながら、たぶんアーニャ宛なんだろうなと思ってつい、苦笑いをする。それから飛んでいった日傘を回収して、試合の続きを眺めた。 美波さんのチームはそこから追い上げを見せて、だけど前半の差を取り返しきれず試合に勝てなかった。
アーニャは「そろそろ、門限です」と言った。声や表情で心から名残を惜しんでくれているのが伝わるから、あたしは嬉しくなった。「また、現場でな」と伝票に手を伸ばすと、強く掴まれた。不思議に思って顔を上げると、アーニャは冷たい声で言った。「言い残したことは、ありませんか」 それは、あまりに突然だった。さっきまでの、今日の試合のことや演技について話していたアーニャはいなくなって、まるで、彼女はイクサだった。映画の中の、月のように佇むひと。美しく気高い、絶望的な孤独に寄り添われた少女。 あたしが黙っていると、「私には、あります」とアーニャは言った。ファミレスの喧噪は華やかで、細かい棘がびっしり生えていて、告白にはぜんぜんふさわしくないなと思った。「高校を出たらふたりで暮らそうと、ミナミに言われました」 アーニャは続ける。 「私は、泣いて喜びました。本当に、嬉しかったんです。だけど、ひとりになって考えました。ふたりで暮らして、どうするのでしょう。時間を重ねて、どうして、この隔たりが埋まるというのでしょう。問題を先送りにしているだけです。いつ壊れるのか怯えながら過ごす毎日にどんな喜びがあるっていうの。ねえ、奈緒。残酷だよ。ほんとに、ひどいよ」 加蓮の涙がこぼれて、あたしは目を覚ます。心臓があばれていて、息が苦しい。冷房が切れていて、ひどい汗だ。いったい、どこまでが現実だっただろう。アーニャと美波さんが一緒に暮らす、それは事実だったように思える。アーニャは笑っていた? それとも。 それきり目が冴えてしまったので、参考書に向かって朝を迎えた。いつの間にか机で眠っていて、それでも仕事には遅刻せず済んだ。
【c】
シーン89
○森(夕)
イクサとカーラは森の中のうろに隠れている。日は翳りを見せはじめている。
カーラ 心配? 大丈夫だから、ね。 イクサ あいつらが、何をするか読めないんです。本当に、不安で。 カーラ ミトなら平気、うまくやってくれるよ。
イクサはカーラに腕や背中を見せる。無数の針の痕を見てカーラが顔色を変える。
カーラ ……先に戻って、様子を見るよ。 イクサ ですが、カーラ。 カーラ 打ち合わせ通りにするから、大丈夫。三十分経って戻らなかったら見に来て。慎重にね。 イクサ いえ、私も行きます。 カーラ イクサが見つかったらぜんぶ終わりでしょ。任せて、三十分だからね。
カーラは去る。イクサは立ち上がるが、カーラを見送り両手を重ねて祈る。
シーン91
○ミトとカーラの家・外(夜)
イクサは開かれたままの家の扉を見る。息を呑んで、中へ入る。
シーン92
○ミトとカーラの家・中(夜)
イクサは荒らされた屋内を進んでいく。一階をまわると二階へ上がり、ミトの部屋で背を向けたカーラを見つける。
イクサ カーラ。
カーラは答えない。
イクサ カーラ、ミトは……。
イクサはのぞき込む。その手には山のような錠剤がある。
イクサ それは……。 カーラ 睡眠阻害剤、知ってる? イクサ ……はい。
カーラの手から錠剤がこぼれ落ちる。カーラは静かに泣きはじめる。イクサはカーラの肩を抱いて、天を仰ぐ。
シーン94
○エヌの部屋(深夜)
イクサはノックに答える。ミトが部屋に入り、ベッドに座る。
ミト カーラと話した。 イクサ どう、でしたか。 ミト 考える時間がほしいって。 イクサ ……そうですね。 ミト イクサ。頼みがあるんだ。
ミトは一度俯いて、再びイクサを見据える。
ミト あたしたちを連れていってくれないか。 イクサ ここから逃げる、そういうことですか。 ミト エヌの嘘がばれた。今日は解放されたけど、次はきっと、そうはいかない。 イクサ 睡眠阻害剤があります。それでごまかせないのですか。 ミト エヌをでっち上げる理由にならない。あたしは、恐いんだ。ひとが残酷になるのは、一瞬だから。 イクサ 私は逃亡者です。 ミト 追われ続ける方が、マシだよ。 イクサ いえ、そうはならない。あなたたちは違う場所でやり直せる。荷物をまとめて、早い方がいいでしょう。 ミト ありがとう、イクサ。本当に、ありがとう。
ミトはイクサの手を握る。イクサもまたミトの手を握り返し、ふたたび祈る。
【d】
シーン110
○ミトの寝室(夜明け)
荒々しくドアが開かれてカーラが、次いでミトを背負ったイクサが現れる。イクサは意識のないミトをベッドに寝かせると、顔の殴打痕や両手足の骨折、青黒い腹部の腫れを確かめる。カーラは泣いている。
カーラ ひどいよ、どうしてこんなこと。 イクサ カーラ。家中の薬を持ってきて、それと水、布をたくさん。 カーラ ミト。どうして。 イクサ カーラ! しっかりしてください、ミトを助けるんです。 カーラ ごめん、イクサ。どうしたらいい。 イクサ 座って、声をかけ続けて。それと、薬のある場所を教えてください。
イクサは家中を奔走する。ミトに薬を飲ませ、濡らした布を当て、折った椅子の足で骨を固定し、応急手当をおこなっていく。カーラはずっと、ミトを呼び続ける。
ミト ……カーラ。 カーラ ミト! 大丈夫、大丈夫だから。 ミト ……。 カーラ 大丈夫、だよ。 イクサ ミト。吐いたものが詰まらないよう体を横にします。いいですね。
イクサはミトの体を横にする。ミトは口から血の混じった胃液を少し吐き出す。
ミト イクサ……カーラを、頼む。 イクサ 断ります。あなたが、自分で、支えるんです。 ミト カーラ、騙して……ごめん。 カーラ いいの、そんなのいいよ、ミト。 ミト 愛してるよ、カーラ。カーラ。
再びミトは意識を失う。ミトの苦しげな呼吸音、カーラのすすり泣きが響く。部屋に朝日が射し込んでくる。
シーン115
街・薬局(昼)
イクサは買い物かごをカウンターへ置く。店主の女性は親しげに笑って、会計を始める。
女性 大風邪でも引いた? それとも怪我? 見えないけど。 イクサ 友人が怪我を。 女性 見ない顔だけど、遠くから? イクサ エンバーから。モッドへ行く途中です。 女性 そりゃたいへんだ。全部で六十にしたげるよ。 イクサ 助かります。
イクサは百の紙幣を渡す。女性が釣銭を取り出している間に、キーボックスのインテリジェントキーを確かめる。
女性 道中気をつけて。
紙幣を受け取る瞬間、イクサには女性がミトを殴打しているイメージが浮かぶ。女性は、笑っている。
イクサ はい、失礼します。
イクサは両手で袋を抱えて店を出ると、周囲を見渡す。道は広く、明かりも多くはない。夜になればミトやカーラを連れても逃げられそうだと算段をつける。
イクサの足下に、柔らかい何かがぶつかる。イクサは見下ろす。黄色いボールが転がっていて、何人かの少年が少し離れて見ている。
イクサ ��めんなさい、手が塞がっていて。
少年たちは答えない。イクサはほほえんで、ボールをそっと蹴り返す。その瞬間、軸足に鋭い痛みを感じる。イクサが振り返ると、少女がイクサの脚に注射針を突き刺している。イクサはふらふらと歩いて、倒れる。袋から水のボトルや薬瓶が転がり出す。
少女 ママ、やったよ……。
少女の声や近付いてくる足音を聞きながら、イクサは気を失う。
シーン144
ミトとカーラの家・外(夜)
暗闇をヘッドライトが照らす。黒いバンからイクサが降りてくる。首に乾いた血痕をつけたイクサは乱暴に扉を開く。
シーン145
ミトとカーラの家・中(夜)
暗い室内を手で探り、イクサは照明をつける。リビングは静まり返っている。
イクサ カーラ! ミト! 行きます、急いで!
返事はない。イクサは階段を駆け上がり、ミトの寝室を開く。ベッドの上、ミトの死体と寄り添うカーラの石像を見つける。
イクサ カーラ。ミト。
イクサはベッドに近付く。『イクサへ』と書かれた紙を取り上げる。そこには徐々に震えを増していく字で次のように書かれている。
『イクサへ。ミトが死にました。さっき。私も石化が始まって、だからイクサに届くかわからないけど届けばいいなと思って書きます。ミトは私のぜんぶでした。恋人で、家族で、愛していました。だから、いま死ぬのは受け入れられます。イクサには悪いけど。イクサには本当に感謝しています。あと迷惑かけてごめん。金品はカバンにまとめてあるので持っていって。それと、お願いがあります。これを読んだら、私の体を砕いてください。石になると、人のたましいは中にとどまると聞いたことがあります。それだけは、いやだ。私はミトといっしょがいい。空へのぼって、あの、青い空をふたりでおよぎたい。ミト。あいしてるって言いたい。私をよんでほしい。笑って、キスをして。ミト、また私と(判読できない文字が続く)ミト(判読できない)ミト』
イクサは手紙を置く。机上の地球儀を取り上げると高く掲げ、力なく下ろす。ミトとカーラの体を毛布で覆って、カバンを手に寝室を後にする。
シーン146
ミトとカーラの家・外(夜)
イクサは助手席にカバンを放り、エンジンをかける。走り出したバンは玄関を突き破ってリビングで停まる。イクサは発電器用の灯油を撒く。灯油で導線を引きながら家を出る。
イクサは家から充分に距離を取るとマッチに火を点けて地面に放る。火はミトとカーラの家へ続き、リビングで激しく燃え上がる。やがてバンのガソリンに引火し、爆発が起きる。炎が家を破壊するとイクサは去る。振り返らず、森の闇に消える。
【D】
十八時の待ち合わせに加蓮は三十分も遅刻してきた。「遅れてごめんね」と謝るだけで、理由は話さなかった。あたしも訊こうとはしなかった。 あたりはひどく暑い。立っているだけで汗が滲んだ。あたしは「行こう」と足早に歩き出して、だけど加蓮はそのままでいた。振り返ったあたしをじっと見て、何も言わず、ただ見ていた。 その瞬間、夢みたいだけど確かに、時間が止まった。停止した時間の中で、視線だけを重ねた。無限に引き延ばされた一瞬の内側で、手を伸ばしても決して届かない距離を隔てて、あたしたちはふたりじゃなかった。 ひとりと、ひとりでいた。 ごお、ごおんと何かの音が聞こえて時間は動き出した。加蓮は「ぼーっとしちゃった。暑くて」と言って歩き出す。今、夏が終わったんだとあたしは思った。こんな鮮やかな季節の移り変わりを、たぶん一生忘れないんだろうなと、心から。 「模試どうだった?」 「判定は来週だけど、手応えはわりと」 「すごいじゃん、もう遊び回ってもいいんじゃない?」 「あたしを落としたいのか?」 「落ちたらどうする?」 「一年間、加蓮とは遊んでやらない」 「あはは、さいあく」 そんなふうに話しながら、あたしたちは目当てのベンチに座る。そこは住宅街の川のそばで、近くには大きな車道があって、加蓮があたしに告白をした場所だった。 それからはふたりして黙ったまま、時間が過ぎていった。ぽつぽつと人が通り過ぎて、舞い落ちた葉っぱが浅い川をざらざら流れていく。少しずつ日は翳りはじめて、頭上の街灯がともったとき「私、ふられるんだね」と加蓮が言った。 はっとして顔を上げるあたしを見ずに、加蓮は続けた。 「いいよ。理由もわかってる、仕方ないよ。だってそんなの、どうしようもないよね。今までガマンさせてごめんね、でも付き合ってくれて、嬉しかった。ほんとに、幸せだったよ」 加蓮は、続けた。 「ねえ、別れても友達でいようね。それくらい、いいよね。私、奈緒といるとやっぱり楽しいし、これからも仕事で一緒なわけだし、変に気遣わせるのもみんなに悪いじゃない? だから、前向きにお別れして、私たち普通の友達に戻りましたってかんじで、ね」 加蓮はずっと、ほほえんでいる。楽しそうに、とは言えないけど普通におしゃべりをするくらいに。それでやっとあたしを見ると、「キスしていい、最後に、一回だけ」と言う。 あたしは、どうにか頷く。加蓮は答える。 「奈緒はさ、優しいよね。そういうところが、大嫌い。優しいって、ひどいよ。つき放してよ。諦めさせて。もう二度ってくらい傷つけてよ。できないよね。奈緒は優しいもんね。そういうところが、大好きだよ。いまも、これからもずっと。じゃあね、さよなら」 加蓮は立ち上がる。すたすた歩き去ったと思うと足早に戻ってきて、あたしの唇にキスをした。ほんの一瞬、触れるだけのキスをして「また明日、現場でね」と笑った。 もう戻らなかった。 あたしはしばらくそのままでいて、あたりが暗くなるとやっとベンチを離れて家に帰る。その夜はすぐに寝付けたし、目覚めることもなく朝までぐっすり眠った。
【e】
シーン148
○緑道(昼)
イクサは一人歩いている。荒れた緑道の木陰に石像を見つける。男性。眠ったまま石像になっている。
イクサは拾った石を振り上げる。頭、両手、両脚、胴体の順に石像を破壊する。腕の一振りごとに表情が歪む。石像を壊し終えると、手で十字を切る。涙を拭って、手のひらを重ねて祈る。
イクサは再び歩き出す。その姿は遠ざかっていく。行く先には見える限り、道が続いている。暗転。タイトル。『Stones』 エンドクレジット。
【E】
誰と誰が付き合ったとか別れたとかそういう情報はまじで光より早いんじゃないかって勢いで巡るから、あたしは何人かとご飯を食べに行ったりみんなから優しくされたりした。映画(三十分のショートフィルムの、そのうち一本)の評判は決して悪くなく、特に主役のアーニャはそれから映画やドラマの仕事が少しずつ増えて、あたしも加蓮もアーニャほどではないけど仕事の幅を広げることができた。それと、あたしはAO入試で早々に進学を決めることができたので、十八歳の秋から冬、春になるまでかなり仕事に集中した。 加蓮とは、仲良くしている。 言っていた通りに、加蓮は普通の友達としてあたしに接した。からかう口ぶりもスキンシップも、女子って感じの仕草もぜんぜん変わらないし、たぶんだけど、あたしも同じようにできていると思う。ただ、ふたりで話したり並んで歩いたりしていると、時々どうしようもないくらい消えたくなる。それか生まれてからの人生ぜんぶをやり直して、まったく違う人間として生まれなおしてもう一度加蓮と向き合いたいと、思うことがある。十九歳のあたしは今もばかであほでどうしようもなくて、二十歳、どころか三十歳や五十歳になっても魔法みたいに全てをうまくできるなんて無理だと気付きはじめている。 今日は、加蓮と遊びに行く。少し前、昔話に花が咲いて思い出した海水浴に、事務所の保有するビーチにふたりで行く。ほとんどプライベートビーチだと聞いたとき、こんなこともあるんだなんて一緒になって喜んだ。 そこが、きれいならいい。まっさおな海が空と見分けがつかないくらい一面に広がっていたら、荷物なんて放り投げて服も着たままで飛び込みたくなるくらいきれいだったら、最高だ。 だって、加蓮の笑顔が好きだ。加蓮が笑っていると嬉しくなる。あたしは生きていてそれが、それだけがどうしようもない。
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空白の期間(1月末〜5月末)について
約4ヶ月、全く日記を書いていなかった。もう今年も半分終わろうとしている。
ちょっとだけでも、ということで過去のやったことを見返すと・・・
2月:群像の新人賞の連絡はなく、ちょっと落ち込んだ。
甘露からの仕事を何個か始めたが、これも途中で終わってしまった・・・
着付け教室に通い始め、空いた時間で転職活動の面接をしていた。
江戸東京博物館を閉館前に見に行ったのと、ポンペイ展のレセプションに連れていったもらったが、不愉快な思いしかシナkった。
中学・高校時代からの友人の引っ越しの手伝いをして、友人・友人妹・家人・私で夜まで遊んだ。
3月:着付け教室も軌道に乗り始めた。
3月の中旬ごろに上司から異動の旨伝わる。嬉しい気持ちが先走ったが、不安な気持ちが半面。が、家人が励ましてくれた。
24日〜27日まで滋賀・京都・奈良へ。大いに楽しむ。滋賀は家人とお酒を飲みまくった。まだ桜は咲いていなかった。
その後、30日(水)まで、テレワーク中なので一人で京都に滞在。
船岡山のホテルは環境が悪く、夜金縛りにあった。
その後、街内のテレワークができるホテルに移った。東寺の桜等々、京都の桜を楽しんだ。大いに楽しんだ。
4月:部内の異動最初の月。わからないことが多いが、言われたことはうまくこなせている(気がする)
即戦力として最初から150%で働かされてちょっと疲れる。上司の課長はそれなりに気があう。
4月22日〜25日は福岡へ旅行。まゆゆと一緒に刀ステを見た。早良区ももち浜の、昔住んでいた家に行って色々なことを思い出した。良い旅だった。
続いて、29日〜伊勢・鳥羽旅行
5月:29日〜5月2日までれいちぇる、まゆゆと伊勢・鳥羽旅行。とても楽しかった。
特に伊勢の斎宮は雨の中だったが楽しかった。鳥羽は不思議な文化が根付いている街で、水族館や九鬼水軍の城、荒島屋にお邪魔するなどした。
気の合う3人で回ったので、よく笑って癒された旅だった。
4〜5日は花小金井のいえりんの家に行った。ずっと行きたかった杏仁豆腐の店に連れていってくれ、その後家で将来のことを話したり、バチェラーを見るなどした。
8日は相撲に行った。夏場所の初日。面白かった。
20日〜21日は家人のご両親と箱根強羅旅行。贅沢な旅だった。
思い返すと結構盛りだくさんである。もうすぐ今年も半分終わるので、ちゃんと計画など立てながら過ごしていきたい。
2022/05/22、ルーカスカフェで
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