#沈静効果
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縄文時代から続く日本精神文化!✨ そこに根付いていた「畳」 神社・仏閣・道の世界と密接な「畳」 邪気を祓い結界を張るなど 神聖な場として利用した畳 畳のお部屋が無くても 畳の力を使う事が出来る 畳のい草をそのまま原料に 無添加自然派肌水なので 肌に優しく地球に優しい 業界初の波動測定済み❗️ あなたの波動をアップさせます!💫 ********* 化学の防腐剤を一切使用せず製造会社独自の開発により防腐力は、天然ハーブを使った自然由来成分です。 メンタルに働きかけるサプリメントのような化粧品。 国産い草自体の葉動により心潤う自然派肌水ミスト!🌱 #上昇気流に乗る #リラックス効果 #集中力アップ #沈静効果 #安眠効果 #消臭効果 #殺菌作用 #空気浄化 #波動効果 #自然セラピー #TaTaMiCoco #I change it into the room of the tatami #Easily a tatami #Air tatami #therapy #made in Japan https://www.instagram.com/p/CpG3IOav_an/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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初めてちゃんとした漫画を描いた。疲れた。
ちょっと長いので折りたたみます。
蛇足だけど私が現時点で好む両者の関係性はこんな感じ↓
「無航無を描きたいけど話のネタが無い」と思っていたら幸いにも、過去の私が妄想を書き留めていたので「これだ!」と描きたいところを描いた。
【話の説明】――漫画だけじゃ伝わらないかもなので書く。
ホセが乗ろうと言い出して舟に乗った二人。しかしここは湿度が高く、傘の生命エネルギーが上昇し、ホセが催眠によって深海に沈んだ人が水底へ誘う幻覚を見る。「あぁ、そうだった、海に帰らなければ。」 唐突に「海へ帰る」と言い出すホセに謝必安は「何事……?」と茶化しながら返答するもホセが片足を水に突っ込んで本当に沈もうとしているのが見えた。引き留めるの赤い光を瞳から放ちながら、左手でホセの魂を吸い取り、右手で水面へと傾いていたホセの体を勢いよく船側へ引き上げる。 ホセは船へ倒れた。徐々に吸魂の緑の光と目の赤みは消えていき、船は静寂に包まれた。「だから私といたらどんな怪異が起こるか分からないと言ったのに。」ホセの手から転がり落ちていた懐中時計を拾い上げた。ホセの時計には加護があるという噂は耳にしたことがあるが、「海神の加護とはやらはどこへ行ったのですか。」
……海神の加護って何なんだろう。良い方向に向かうとは限らないって言ってるけど、こういう本人的には「海の底に行けば幸せだ!!」みたいなメリバ系の幸せでも加護の一環なのかなぁとかいろいろ思った末のセリフ。実は最初は無咎で描くつもりだったんだけど、吸魂(意識を失わせるとか?)ができるのは謝必安だなぁと思い無咎ではなく謝必安になりました。別に無咎が嫌いとかではない。
技術不足を痛感した。コマ割りが分からない・背景と人物がなじまない・トーンでの色塗りができない(だからフルカラーにした)・効果音のつけ方が分からない……漫画を描く人って本当にすごいなぁと思った。
追記:感想。
今思ったけど、3ページ目のうにょうにょしてる感じがさよ教で御幸ちゃんを瓶に詰めている時の画像みたいだなって思った。
改めて見ると月が良い味を出している。背景推理の最後で月が昇るホセさん、悪夢を見続ける謝必安。宝石の国に夜に閉じ込めるという表現があったけど、今回の二人もそんなイメージ。エモくて大好き。逆に、以前書いていた無航無はこんな感じに背景をふんだんに盛り込んだ話を書いてなかったよなぁ。解釈違いが多いではあるけど、ああいった可愛さ全振りのはもう描けないのかもしれないと思うと少しだけ残念かも。
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東京7区から出馬した自民党新人の丸川珠代氏が、厳しい戦いを強いられている。参院からの鞍替えで注目を集めながら、旧安倍派で裏金事件に関与。党の公認は得られたものの比例代表との重複はない。埼玉9区で6期目を目指す夫で同党前職の大塚拓氏も裏金で大揺れ。夫婦ともに落選の影が忍び寄る。 16日夜、渋谷区の商店街。政治の道に導いた安倍晋三元首相の妻・昭恵さんと共にマイクを握った丸川氏が「安倍先生がいない���とが悲しい」と涙を流し「小選挙区一本です。どうかお助けください」と訴えた。昭恵さんも目元をタオルで拭い「主人のまいた種が丸川さんの中で育っていてくれたら」と安倍系を強調。演説後に2人で抱き合った。 立憲民主党元職の松尾明弘氏と競る展開。戒告処分を受けた裏金事件の影響で、区議の一人は「有権者から“なぜ裏金候補をサポートしているのか”と言われる」とぼやいた。 「タイミングの悪い」(都連関係者)鞍替えもマイナスに作用。参院東京選挙区で当選3回を重ね、直近2回はトップ当選。元アナウンサーという肩書に加え、環境相や五輪相も歴任し、今や都連の顔。しかし、都内全域が選挙区で自民支持団体の票が見込まれる参院選とは異なり、鍵となるのは地元での浸透度だ。 地域の運動会や祭りに積極的に参加するなど、地道なドブ板活動で票の掘り起こしを図ってきたものの、区議は「参院議員の印象が強く、有権者からすれば“自分の選挙区から出る人”という認識が浅い。まだ地元に根付ききっていない」と顔を曇らせた。 安定的な得票数を叩き出してきた大塚氏は現段階では優勢。しかし、立民新人の杉村慎治氏が追う状況で「差は縮まるのでは」との観測が出ている。 戒告処分を受けた際「強い憤りを覚える」と発言し、有権者の間で「言い訳ばかりで信用できない」と広がった反発が沈静化したとは言えない状況。関係者によると、一部首長から苦言を呈されているほか、後援会の組織力低下もささやかれる。 3回連続となった杉村氏との対決。17年に約5万票あった差は、21年は約3万票にまで詰められた。これまでは知名度のある丸川氏の応援が大きな効果を上げていたが、丸川氏陣営は「今回はそんな余裕はない」。大塚氏も応援には入らないという。ライバル陣営は「2人そろえば“裏金夫婦”とやゆされかねない。それを避けているのでは」とほくそ笑んだ。
“裏金夫婦”ピンチ 丸川珠代氏、東京7区に鞍替え出馬 安倍昭恵さん応援も逆風 立民・松尾氏と競る展開(スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース
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石の言葉
名古屋を巡る車の中で、静岡に砂丘があることを友人から教わった。鳥取以外に砂丘が存在することは意外だったが、私はちょうど、ぼうっと眺めるだけで済む単調な風景を欲していたところだった。というのも、このところ雑事に追われていたせいで、精神は干された雑巾のように疲弊しきっており、何事に関しても乾いた考えしか浮かばなくなっていたからだ。友人に請うて予定を変更し、翌日足を伸ばしてみることにした。
三月某日。朝から曇天。連休の中日であるせいか車道はしばしば滞った。昼過ぎにようやく浜名湖に着き、そばにある店で鰻を食べつつ、私は植田正治が撮影した写真を思い出していた。白い空と白い砂に二分された画面の中央に、黒い服を着た人物が立っている。現実から遊離した夢のような断片。まるでタンギーの時空にぽつんとある、マグリットのオブジェ。新しいのにどこか懐かしい、シンプルで強烈なイメージだ。そんな不思議な光景が、この先で待っているだろうか。重箱の蓋を閉め、肝吸いをすする。椀のなかにある黒い背景と白い肝のネガポジを反転すれば、近くて遠い異世界が現れるだろう。思いもよらぬ効果は、そのように簡単な操作で得られるのかもしれない。携えたカメラで何かを撮ってみよう。
中田島砂丘は浜松の南部に位置し、遠州灘に面している。砂は、その東端が接する天竜川の上流から運ばれてくるそうだ。駐車場に車を停め、滑り止めが敷かれた小道を歩いて登って行く。林を抜けると視界が開けた。友人が声を上げる。空と、一面の砂が広がっていた。砂原へと続く急斜面を、足を取られながら興奮ぎみに降りる。すると、不意に下方から視線のようなものを感じ、私は立ち止まった。目を凝らすとそれは人でも動物でも虫でもなかった。石であった。坂の下に、じっとこちらを見つめている石があったのだ。遠ざかる友人をよそに、砂に顔を打たれながら、私はそれを見た。あたりにごろごろ転がる石とは何かが違う。風と波の果てしない響きのなかで、その石は白くきわだち、寂しそうだった。
私たちにはどこか通じ合うものがあった。ルートを外れ、靴にざばざばと砂が入り込むのも構わず、石のもとまで無心で下って行った。拾い上げると、それは花崗岩であった。美しい卵型をしており、側面に少し平べったい部分がある。表面はチョコチップアイスを思わせる、白にわずかな黒のまだら模様。握ってみるとたしかな重みがあり、旧知の仲でもないのに、手にしっくりとなじんだ。持ったまましばらく考え、その石を散策の相棒にすることに決めた。
石は、大人しい。しかしその性質はなかなか気難しい。浜を東へ歩いていく途上、こいつをどう扱おうかと悩んだ。ぐっと握りしめたり、持ち上げたり、掲げたり。ときに置いたり、立てたり、回したり。はたまた投げたり、落としたり、転がしたり。その全面が顔ともいえる、しかしいっさい動いてくれないカタブツをなだめすかしながら、何枚も写真を撮った。そのうち何やら、石の言葉が聞こえてくるような気がした。しかしその言葉とはいったいどんなものだろう。
雨に濡れて。/独り。/石がゐる。/億年を蔵して。/にぶいひかりの。/もやのなかに。
そう書いたのは詩人草野心平だが、なんでもない石について、石そのもののごとく簡潔に、そこに秘められた歴史と存在の必然性を言い表している。なおかつ映像的でもあり、事物を外部から見た限界ぎりぎりのところを巧みに描写している。とはいえ、それは石の発した言葉ではなく、あくまで人間から見た石の姿にすぎない。最終的にその主張を想像して汲み取るのは我々読者だ。詩人石原吉郎によれば、詩とは「沈黙を語るための言葉」だという。結局、我々が読めるのは「書かれた詩」でしかない。ほんとうの詩は事物と感興との沈黙の関係にあり、口にしたとたん霧消してしまうたぐいのものなのだ。ただしその意味で、カメラは言葉と同等に詩をつかみ得る道具となる。
石の言葉の意味は石にしかわからないが、聞くことはできる。それは生成と漂着の場所にこだまする音に根ざしているはずだ。ここは砂丘。海と空と砂と風がある。それらを組み合わせて固めた言語が質量となって、いま手のなかにある。石の組成、つまりこの風土の中心に改めて石を据えてみようと思った。空へと放り投げて、あるいは、太陽と重ね合わせたシルエットに向けて、シャッターを切る。一連の試行錯誤の末、徐々に一個の石の多様な側面が見えてきた。浜にある無数の石の中、風紋を斜めに切る光彩と陰影の間、人の足のような流木の上、それぞれの関係性の中で石は表情を変え、異なる何か訴えかける。それは静かだが、熱のこもった対話であった。
石のようになかなか動こうとしない私に友人はやきもきし、途中からどんどん先に進んでいった。帰りがけに��って追いついたところ、持って帰るつもりかと聞かれた。私は黙って首を振り、堆砂垣の向こうにそっと転がした。ホテルに戻ると、お気に入りを見つけたと言って、友人はポケットから小さな黒い石を取り出してみせた。彼は彼で写真を撮っていたらしい。そうしてにやりとしながら差し出されたカメラの画面には、私と石の出会いが切り取られていた。少し笑うと、名残惜しさが込み上げてきた。ふたたび永遠の海亀の卵へと還った石は、満月とともに夜を語り明かすにちがいない。ここちよい疲労に包まれてほんとうの石となった私は、夢幻のなかでその会話を聞いただろうか。
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解説2022年3月から2023年5月まで一気に5%の利上げを敢行した後、前回6月のFOMCは利上げを休止し、既往の金融引き締め効果を見極める構えを示しました。しかしながら、この1ヶ月に発表された経済指標は堅調なものが目立ちました。インフレ沈静化を最優先課題とするFRBは、インフレ再燃のリスクを回避するために、利上げ再開を決定した形です。 景気の粘り強さを印象付ける指標としては、金利上昇に脆弱であるはずの住宅市場データが反転上昇したこと等が挙げられます。 もっとも、インフレ関連指標は消費者物価指数(CPI)が前年比+3.0%(←日本よりも低い上昇率)に低下するなどインフレは着実に沈静化に向かっています。 これらを踏まえると次回の9月FOMCは利上げが送られる可能性が高いでしょう。
米FRB、0.25%の追加利上げ決定 - Yahoo!ニュース
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弱りの色は愛
あたらしい仕事が始まろうとしています。新しい人たちの名前を覚えなければならないのでやや緊張。とはいえ、ほぼ緊張していないにひとしい。そのむかし、初めてのアルバイト、通信販売の受電オペレータを19歳にやっていた時には、何ヶ月たっても緊張でかならず下痢をしてから勤務していたのに。今は初めての仕事の前日もただ楽しみしかなくてへっちゃらすぎる。この世界に慣れた。なんというか、仕事で死ぬことはない。そのことが体感ではっきりとしているから、もはや安心の域まである。わたしは働くことにかなり向いていない人間だと思っていたし実際そうだったのだが、実は働くことがかなり好きで、好きが高じて続けているうちに、だんだん苦手意識がなくなってきたし、余裕というか落ち着きというか、こころの平静ができてきた。強迫的にずっととにかく「働かなければ」と思って働いてきたが、実はそれが好きだったので助かった。こういうことばかりだな、と思う。生まれつき持っているものに救われてばかりだな、と思う。かなりのラッキーゴーハッピー人間である。生まれつき人が好きだし、生まれつき世界にわくわくしているし、生まれつき夢があるし、生まれつき何でもやってみたいほうだ。ただしこの性質は第二次性徴の発現とともに突然去来した。それまではかなり内向きで人見知りで人嫌いでとにかく家に閉じこもっていたい子供だった。15歳まで、私の「生まれつき」は鳴りを潜めていたようだ。高校入学でとたんに明るい世界に放り込まれたのも大きい。良い高校、穏やかな高校に入れてよかった。すべて運で渡ってきている。自分に合った高校に入ることができたのは、たまたま文字を書いたりものを考えたりすることが好きで記憶力が(学年の平均よりも)良く、定期テストで常に上位を取ることができたから。それは完全に生まれつきのラッキーなのである。そしてラッキーはその後も続き、高校の勉強を1秒もしていないにもかかわらず奨学生として無料で1つ目の大学に入ってしまったり、自力で(?)浪人して頑張ろうと思っていた2つ目の大学の一般試験をいちおう受けたら紛れで受かってしまったり、目星をつけた企業とたまたまうまが合い、そこしか受けずに就職が(4年生になる前に)決まってしまったり、会社の人たちに恵まれて、なんと病院に連れていかれて10年間病気だったことが発覚したり、友人の導きにより良い医師に巡り会えて治療が成功したり、職場に恵まれたり、職場に恵まれたり、職場に恵まれたりした。運が良すぎではないか?と思うし、他人に僻まれて然るべきだと思うのだが、むやみに他人にマイナス感情を抱かせるべきではないので、自分のラッキーについてはあまり口外しないようにする。している。多分。
今月はぎりぎり忘れずにカウンセリングに行くことができた。カウンセリングもおのれのラッキー体質により(千石清純か?)すごく運命的に最高の先生と出会って、すごく納得して、というか満足して利用させて貰っている。おそれおののくほどに、おそらくカウンセリングの効果が出て、病状も安定している。この日は祖父の葬式の日のことを思い出したり話したりして少し泣いた。祖父は私をとても愛してくれた人で、この人のおかげで私は人間的にぐれずに済んだ。カウンセリングでは親の話と兄の話が中心だ。この人達と私との間にあった物ごとや感情を整理することが、私のかかえる荷物の、ゆうに八割以上にのぼるので、先生の手を借りて、どうにかすこしずつ、伝えては褒められたり慰められたりしている。ずっと助けてくれる大人、私の話を聞いてくれる大人がいてほしかった。話せば話すほど、そんな大人が一人も周囲にいなかったことに愕然とするが、いま、先生に話して「子供の私」が遡って「手当て(treat)」されているので本当に良かったと思う。
國分功一郎の新潮新書『目的への抵抗』を買ってその日のうちに読む。『暇と退屈の倫理学』を買ったままほとんど読んでいないので読まなければなと思った。アレントへの言及も多かったので『人間の条件』も読む。ハンナ・アレントについては副読本?を2冊買っていて、こちらもまだ読んでいない。まとめて本棚から引っ張り出した。それからホイジンガの『ホモ・ルーデンス』も重要だと思ったので読む。
新潮の6月号、現代詩手帖5月号(新鋭短歌特集)を買う。新潮は村上春樹の新刊の読み方を7名ほど(たしか)寄稿していたので買おうと思った。黒田���子氏の作品もあり嬉しい。川上弘美もあり。巻頭は本谷有希子。趣味が合うな、新潮。現代詩手帖を開くのはもう少し先になりそう。前回書いたかもしれないが藤井貞和『よく聞きなさい、すぐにここを出るのです。』を読んでいるので、詩はいままだ頭がいっぱいだ。メキシコ湾に沈む金メダルみたいなやつがとても好きで今日も読んだ。これを読んで癒されてくれと思い、友人にもメッセージを送って薦めた。友人は先頃目が見えるようになってきたらしい。半年ぶりに「外」に出たと言って草花の写真を送ってきた。にしんぱいさんのご本を2冊欲しいと言い、強欲な…と思いながら「伝えておきましたよ」と言うと、その頃まで生きていられるといいなあ、みたいなことを言うので、意地悪だなと思った。もちろん本人にその気はなくて、本当にそう思ったから言っただけなのだろうけれど。本当にそう思ったことをそのままにしか言わない人だ。
新しい町に慣れてきた。新しい部屋、新しい机は快適で、とても有難い。部屋探しでもラッキーを発揮してしまった。食べるものを作ったり、洗濯をしたり風呂に入ったり、掃除機をかけたりしている。そういうことがとても好きだ。料理以外の家事が好きだ(甘いもの以外を食べることにはいちばん興味が無い)。もう4時を過ぎると外が明るくなってしまう。今は4時半を過ぎているので本当に朝。もう少し何か書きたいことがあった気がするけれど寝ます。最近はいつもあんスタの燐一(りんひい)を書きたいということを考えています。そのまえにメインストの第一部を読み終わらなければならない。あんスタは音ゲーとして楽しく好きなので毎日楽しく叩いているが、いつの間にかキャラクターの良さに飲み込まれてしまった。ひひひ(日日日)のラノベ文体というか、な、ストーリーに私は適性があり、ふつうに「あんスタおもしれ〜!(ド興奮)」と思いながら読んでいる。
ここのところよく流れてくる話題はやはり「差別」について。トランスジェンダーに関しては、LGBT法案がほぼ成立の見通しになったためやや落ち着いた。今日は「世界のサプライズ動画」についての論難が多かった。G7広島サミットは終わったが、やはり外交・軍事関係の話が多い。広島サミットは、かなりよくできていたと思う。岸田総理のツイートの言い回しは上手かった。各国首脳の平和記念公園、原爆ドームの見学により、「あやまちはくりかえしませぬから」の主語が、これで晴れて「世界」(日本ではなく)になった。というツイートがあり、まあそれは前からそうだろうとは思ったが、名実ともに、というか、名目の上でも、というのは大事なことだ。ちなみに岸田総理の言い回しは「核を使��しない、核で脅さない」ということだった。単純だがこの言葉にたどり着き抜き出すのはかなり難しい。正解だと思うので素直にすごいなと思った。
2023.5.24
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我が国の未来を見通す(63)
「気候変動・エネルギー問題」(28)
「気候変動・エネルギー問題」(総括)〔後段〕
宗像久男(元陸将)
───────────────────────
□はじめに
先週、連休を利用して島根県を訪問し、出雲大社を
特別参拝させていただきました。私��どが詳しく解
説する必要はないと考えますが、ご案内いただいた
禰宜(ねぎ)が神話に基づき解説してくれた大社の
歴史は、地上界を支配すべきは天照大神(とその子
孫)とし、地上を治めていた大国主命から話し合い
によって(戦争することなく)国を譲り受けました。
天照大神は、感謝の気持ちを込めて大国主命を祭神
とする出雲大社を建設されたとのことでした。
私自身は、『逆説の日本史』(井沢元彦著)などで
語られているような出雲大社の“いわれ”を知らな
いわけではありませんが、江戸時代の中ごろに再建
されたとされる国宝の現本殿や神話時代から語り継
がれている、東大寺の大仏殿を超える日本一の高さ
48m、階段の長さが109mに及んだとされる初
代本殿の威容などを知ると、禰宜の解説の方により
納得がいきました。
大国主命は、今では広く「えんむすび」の神として
人々に慕われていますが、この“縁”は男女の縁だ
けではなく、生きとし生けるものが共に豊かに栄え
ていくための貴い結びつきを指すそうで、我が国の
悠久の歴史の中で、代々の祖先の歩みを常に見守ら
れ、目に見えないご縁を結んでおられるのだそうで
す。
このように、(正確にはわからないそうですが)3
000年に近い歴史が有する出雲大社の歩みをお聞
きすると、その歴史はけっして“神話の世界”では
なく、我が国の「国づくり」の歴史、そしてこの間
に出来あがった「国柄」、特に神話の時代から「和」
を重んじる国であることなどが改めて理解できまし
た。この精神がやがて聖徳太子の「十七条憲法」第
1条「和を持って貴しとなす」として具現化される
のでした。
私自身はこれまで全国各地、数多くの神社仏閣を参
拝させて頂く機会がありましたが、特に、淡路島の
伊弉諾(いざなぎ)神宮、高千穂神社、伊勢神宮、
宗像大社などにはそれぞれの神話があり、そのつど
納得し、このような歴史を持つ日本に生まれたこと
に誇りと感じ、言いようもない幸せ感を味わった経
験がありますが、今回はこれまでの経験に勝るもの
がありました。
終戦後、GHQの占領政策によって、我が国は、神
話を教育することを含めて戦前の歴史を全否定��れ
ました。しかし、世界を見渡せば、神話を含めて国
の生い立ちを教えない国はありません。ポツダム宣
言には「日本が世界征服を企てた」となっており、
我が国はこのような“汚名”を受け入れることを余
儀なくされましたが、500年の長きにわたり、世
界征服を企てたのは欧米列国であり、この流れに
「待った」をかけた国こそが我が国でした。
その上、本来、「和」を尊ぶ我が国の国柄が語り継
がれていた神話の中にも存在することをGHQのス
タッフは身抜けなかったのでしょう。もしこのよう
な我が国の本性を熟知していたら、あるいは日米開
戦などは起こらなかったのでは、と想像してしまい
ます。
島根県には、国宝・松江城や日本一の庭園美術館
「足立美術館」などもあって、あらためてこの地域
の歴史や豊かさを堪能しましたが、島根県のみなら
ず全国各地にその地域ならではの歴史や文化があり
ます。天変地異など様々な混乱を経験しても、それ
らを残していただいた先人たちにあらためて感謝申
し上げますと共に、今に生きる私たち世代もまた後
世に残し、伝える責任があることに思いが至りまし
た。
▼我が国のエネルギー政策の“落とし穴”
さて、最近の我が国は、気候変動・エネルギー問題
のみならず、「国益」を一顧だにせず、というか
「国益」という言葉自体も忘れ、国際社会、特に西
欧列国に追随するとか、周辺諸国と謝罪することな
どをもって“国是”としているような風潮があるよ
うな気がしてなりません。かつてのグローバル・ス
タンダードなどもその部類だったと考えます。
もちろん、戦前のように、「国際秩序への挑戦者」
となることは許されないですが、戦前の“贖罪意
識”が強過ぎるのか、様々な状況を冷静・沈着に判
断して我が国が歩む道として最適の選択肢は何か、
というプロセスそのものをスキップしているように
思えてならないのです。そのようなことを何度も繰
り返すと、「進むべき進路を誤った」とされる戦前
と同じ結果になり、後々に禍根を残す可能性がある
ことを危惧します。
これまでも「木を見て森を見ず」という言葉を使用
しましたが、現在の我が国は、あらゆる分野で「専
門家」と称される人たちが発言力を持ち、それゆえ
に、専門とする極めて狭い世界の事象に拘泥し、結
果としてその考えに翻弄されているような気がして
なりません。各界に“森が見えない人たちがなんと
多いことか“とつい思ってしまいます。
特に、気候変動問題においては、菅義偉内閣になっ
て、突然「脱炭素」を宣言し、まさに「国益」やそ
の実行の可能性より、国際社会追随の政策に転���し
たことはすでに紹介しました。当時から「エネルギ
ーは安全保障最優先にすべき」との声もありました
が、様々な事情もあったのでしょうが、“見切り発
車”しました。いったん舵を切ると、トランプ前大
統領のような強いリーダーが出現しにくい我が国に
あっては、軌道修正がますます困難になることは明
白なのです。
また、「ブレーキをかけることを忘れた高齢者の運
転のように」と表現しましたが、アクセルばかりを
踏み込み、ついには「一石三鳥」のような勇ましい
キャッチコピーまで飛び出しました。国を挙げた勇
ましい政策には必ずその“副作用”があることを我
が国は長い歴史の中で何度も経験しましたが、その
ような歴史を学び、あるいは各方面からの警鐘を鳴
らす発言に耳をそばだてるような感性は、首相をは
じめ、政治家や官僚の皆様にはなさそうです。
政府が唱える政策に協力するのは当然としても、様
々な思惑をもって「脱炭素」政策に便乗する人たち
は、いったい全体、地球にとってCO2とは何なの
か、本当に異常気象なのか、地球温暖化は進んでい
るのか、それらの原因が人為的CO2の排出にある
のか、さらには、「脱炭素」は可能なのか、そのコ
ストはどれほどかかるのか、CO2を削減すること
が地球にとって本当によいことなのか、その上で、
自分たちのやろうとしていることは本当に日本のた
め、地球のためになるのか・・・などを考えたこと
があるのでしょうか。
おそらくそのような思考は停止したまま、「政府が
奨励しているから」「国連(あるいはIPCC)が
言っていることだから」「皆、やっているから(や
らないと取り残されるから)」と自らを納得させる
・・・私の周りにもそのような人がたくさんおりま
す。なかでも、金儲けの絶好の機会と野心的な思惑
を持つ企業関係者にあっては、その真実の解明より
「お金になるならなんでもよい」くらいの感覚なで
しょう。
民主主義とは、誤解を顧みず話せば、主権者たる国
民の大多数の支持があれば何でもできるし、何をや
ってもよい政治形態です。バラマキと言われようが
刹那的と言われようが、支持率さえ確保できればよ
いと考える政治家が政策を断行し、その結果、主権
者が喜べば、世の中は丸くおさまり、波風は立たな
いのです。
地球温暖化とは裏腹に、「100万年にわたる地球
の気温推移の歴史をみると、人間の出すCO2など
とは全く無関係に一定のリズムを刻んでいる」とし
て、「実際の地球は寒冷化に向かっている」との考
えを持つ���たちも少なくないですが、その寒冷化を
防止するためは、温室効果ガスが必要不可欠であり、
その主体はCO2になることでしょう。
何も考えずに「脱炭素」に協力していている人は、
かつての氷河期のように地球上の生命体そのものを
脅かすことに加担しているという考え方もできるの
です。
▼実行の可能性とコスト意識
さて我が国は、中国などの発展途上国と比較して、
先進国としてエネルギーを消費した歴史が古いこと
は間違いないですが、それでも1970年代に2度
体験した石油ショックから立ち直るために、並々な
らぬ“省エネ”努力を積み重ねてきました。その結
果、実質GDP当たりのエネルギー消費は世界平均
を大きく下回る水準を維持しており、インドや中国
の5分の1から4分の1程度の少なさであり、最近、
省エネが進んでいる欧州の主要国と比較しても遜色
ない水準となっていることも紹介しました。
つまり、すでに省エネに取り組み、それをもって過
度にCO2排出を排出しないという長い歴史があり
ます。そして、生活空間からしても“ウサギ小屋”
と揶揄されるようなつつましやかさも現存し、今と
なっては他国に誇るべきことですが、だからこそ、
これから先、さらに省エネを推進し、CO2排出を
削減することは至難の業だということもいえるでし
ょう。
これもすでに紹介したように、環境省の発表では、
これまで国と地方自治体合わせて30兆円の経費を
投入し、今後は税金で20兆円を投入して150兆
円の投資を呼び込むと皮算用していますが、すでに
省エネを推進し、CO2排出は地球全体の3%ほど
に留まっている我が国にあっては、仮に2050年
に「脱炭素」を実現したとしても、その効果は測定
できないレベル(試算では0.0008℃度程度)
にしかなりません。
最近、このような日本にあって、依然として現実的
な“良心”を有している機関を発見しました。経済
産業省系の研究機関といわれる「公益社団法人地球
環境産業技術研究機構」(RITE)です。RIT
Eはまず、「2030年にCO2を46%削減する
ためにGDP損失が30兆円発生する」として、2
0兆円の実質増税を含み、政府が考えるカーボンプ
ライシングは「経済への足かせになる」と警鐘を鳴
らします。
RITEはまた、「2050年に『脱炭素』を実現
するためには、技術面やコスト、自然制約・社会的
制約などの様々な面で課題や制約を乗り越えること
が必要であるが、技術革新などの進展には大きな不
確実性���存在するため、30年後の姿を具体的に見
通すことは困難である」とし、さらに、電��分野の
みならず非電力分野の技術を実装しない限り、「2
050年の『脱炭素』は極めて困難である」と結論
づけています。
この結言を導くために、RITEは電力構成につい
て5つのシナリオを取り上げて検証していますが、
なかでも再エネ100%のケースでは、電気料金が
2倍になることも試算しています。
東京都は、情緒的な判断だけでその効果もろくに検
証しないまま、都内の新築戸建住宅に太陽光パネル
の設置を義務化し、そのための支援制度を新設する
ということが話題になりました。この支援のための
経費は都民税から流用されることは間違いないでし
ょう。気候変動対策とか「脱炭素」を目的にすると、
コスト意識が頭から離れてしまいがちですが、その
コストは最近話題の電気料金の値上げだけではなく、
石油やガソリンなどの燃料代、そして所得税や地方
税などにも含まれることも再認識する必要があるの
です。
▼「脱炭素」と安全保障
さて、太陽光発電は国内の広大な土地を中国など外
国資本が買いあさる格好の材料になっていることも
指摘しました。最近、中国がアメリカ国内の農地を
購入し、アメリカが警戒していることが話題になっ
ていることも付け加えておきましょう。その面積は、
現時点では1554haほどで、1位のカナダや2
位のオランダなどには及ばず第18位、農地全体の
0.9%に留まっているようですが、高い伸び率で
農地が増えていることに加え、日本を含め、世界規
模で農地を買いあさっていることもあって、アメリ
カ国内では余計に警戒感を増大させているようです。
再エネを推進しようとするとコストがかかる。コス
トを削減しようとすると中国製の太陽パネルを使用
する必要がある、あるいは、太陽光発電のために中
国資本を招へいする必要がある、招へいすればする
ほど、中国資本の森林や農地が増える、増えれば増
えるほど安全保障上の問題に懸念が残る・・・。
上記のサイクルで何を優先すべきかは明らかなので
すが、「脱炭素」以外に盲目になっている人たちに
は、国内の森林や農地が外国資本に買収されること
に危機意識を持たないことが問題なのだと考えます。
前回、地球温暖化の提唱者たちの当初のシナリオが
狂っているのではないか、と指摘しましたが、我が
国にあっては、補助金付きで、中国資本を招き入れ、
国内はおろか、中国の世界戦略に加担するようなこ
とになるのだけは何としても避けたいものです。政
府の早急な英断が求められると考えます。
私は、「脱炭素」などのような“絵空事”(あえて
こう表現します)を根本から見直し、エネルギーの
安定確保(しかもなるべく安価で)を最優先するこ
とを提言したいと考えますが、読者の皆様はどう考
えるでしょうか。
▼まとめ
さて、本メルマガで取り上げました我が国の「少子
高齢化問題」「農業・食料問題」「気候変動・エネ
ルギー問題」には共通の要因があり、これらの問題
を抜本的に解決するためには、それぞれ小手先では
なく、国家レベルの根本からの「改造」が必要と考
えます。それらは、国防とか防災なども共通してい
ることでしょう。
本メルマガ「我が国の未来を見通す」は、「我が国
の歴史を振り返る」の後継として発信しているもの
ですが、この後、本メルマガの総括として、我が国
の歴史から学ぶ「知恵」を活かしながら、我が国の
将来に立ちはだかるであろう“暗雲”にいかに立ち
向かうか、について読者の皆様と一緒に考えていき
たいと思います。
しばらく整理と充電の時間を頂いたのち、第4編
「『強靭な国家』をつくる」(仮称)を題して、日
本を守り抜き、日本の未来を創造するための様々な
「知恵」について発信していきたいと計画していま
す。請うご期待!
(つづく)
(むなかた・ひさお)
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"Kill them with kindness" Wrong. CURSE OF MINATOMO NO YORITOMO
アイウエオカキクケコガギグゲゴサシスセソザジズゼゾタチツテトダ ヂ ヅ デ ドナニヌネノハヒフヘホバ ビ ブ ベ ボパ ピ プ ペ ポマミムメモヤユヨrラリルレロワヰヱヲあいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわゐゑを日一国会人年大十二本中長出三同時政事自行社見月分議後前民生連五発間対上部東者党地合市業内相方四定今回新場金員九入��立開手米力学問高代明実円関決子動京全目表戦経通外最言氏現理調��化田当八六約主題下首意法不来作性的要用制治度務強気小七成期公持野協取都和統以機平総加山思家話世受区領多県続進正安設保改数記院女初北午指権心界支第産結百派点教報済書府活原先共得解名交資予川向際査勝面委告軍文反元重近千考判認画海参売利組知案道信策集在件団別物側任引使求所次水半品昨論計死官増係感特情投示変打男基私各始島直両朝革価式確村提運終挙果西勢減台広容必応演電歳住争談能無再位置企真流格有疑口過局少放税検藤町常校料沢裁状工建語球営空職証土与急止送援供可役構木割聞身費付施切由説転食比難防補車優夫研収断井何南石足違消境神番規術護展態導鮮備宅害配副算視条幹独警宮究育席輸訪楽起万着乗店述残想線率病農州武声質念待試族象銀域助労例衛然早張映限親額監環験追審商葉義伝働形景落欧担好退準賞訴辺造英被株頭技低毎医復仕去姿味負閣韓渡失移差衆個門写評課末守若脳極種美岡影命含福蔵量望松非撃佐核観察整段横融型白深字答夜製票況音申様財港識注呼渉達良響阪帰針専推谷古候史天階程満敗管値歌買突兵接請器士光討路悪科攻崎督授催細効図週積丸他及湾録処省旧室憲太橋歩離岸客風紙激否周師摘材登系批郎母易健黒火戸速存花春飛殺央券赤号単盟座青破編捜竹除完降超責並療従右修捕隊危採織森競拡故館振給屋介読弁根色友苦就迎走販園具左異歴辞将秋因献厳馬愛幅休維富浜父遺彼般未塁貿講邦舞林装諸夏素亡劇河遣航抗冷模雄適婦鉄寄益込顔緊類児余禁印逆王返標換久短油妻暴輪占宣背昭廃植熱宿薬伊江清習険頼僚覚吉盛船倍均億途圧��許皇臨踏駅署抜壊債便伸留罪停興爆陸玉源儀波創障継筋狙帯延羽努固闘精則葬乱避普散司康測豊洋静善逮婚厚喜齢囲卒迫略承浮惑崩順紀聴脱旅絶級幸岩練押軽倒了庁博城患締等救執層版老令角絡損房募曲撤裏払削密庭徒措仏績築貨志混載昇池陣我勤為血遅抑幕居染温雑招奈季困星傷永択秀著徴誌庫弾償刊像功拠香欠更秘拒刑坂刻底賛塚致抱繰服犯尾描布恐寺鈴盤息宇項喪伴遠養懸戻街巨震願絵希越契掲躍棄欲痛触邸依籍汚縮還枚属笑互複慮郵束仲栄札枠似夕恵板列露沖探逃借緩節需骨射傾届曜遊迷夢巻購揮君燃充雨閉緒跡包駐貢鹿弱却端賃折紹獲郡併草徹飲貴埼衝焦奪雇災浦暮替析預焼簡譲称肉納樹挑章臓律誘紛貸至宗促慎控贈智握照宙酒俊銭薄堂渋群銃悲秒操携奥診詰託晴撮誕侵括掛謝双孝刺到駆寝透津壁稲仮暗裂敏鳥純是飯排裕堅訳盗芝綱吸典賀扱顧弘看訟戒祉誉歓勉奏勧騒翌陽閥甲快縄片郷敬揺免既薦隣悩華泉御範隠冬徳皮哲漁杉里釈己荒貯硬妥威豪熊歯滞微隆埋症暫忠倉昼茶彦肝柱喚沿妙唱祭袋阿索誠忘襲雪筆吹訓懇浴俳童宝柄驚麻封胸娘砂李塩浩誤剤瀬趣陥斎貫仙慰賢序弟旬腕兼聖旨即洗柳��偽較覇兆床畑慣詳毛緑尊抵脅祝礼窓柔茂犠旗距雅飾網竜詩昔繁殿濃翼牛茨潟敵魅嫌魚斉液貧敷擁衣肩圏零酸兄罰怒滅泳礎腐祖幼脚菱荷潮梅泊尽杯僕桜滑孤黄煕炎賠句寿鋼頑甘臣鎖彩摩浅励掃雲掘縦輝蓄軸巡疲稼瞬捨皆砲軟噴沈誇祥牲秩帝宏唆鳴阻泰賄撲凍堀腹菊絞乳煙縁唯膨矢耐恋塾漏紅慶猛芳懲郊剣腰炭踊幌彰棋丁冊恒眠揚冒之勇曽械倫陳憶怖犬菜耳潜珍
“kill them with kindness” Wrong. CURSE OF RA 𓀀 𓀁 𓀂 𓀃 𓀄 𓀅 𓀆 𓀇 𓀈 𓀉 𓀊 𓀋 𓀌 𓀍 𓀎 𓀏 𓀐 𓀑 𓀒 𓀓 𓀔 𓀕 𓀖 𓀗 𓀘 𓀙 𓀚 𓀛 𓀜 𓀝 𓀞 𓀟 𓀠 𓀡 𓀢 𓀣 𓀤 𓀥 𓀦 𓀧 𓀨 𓀩 𓀪 𓀫 𓀬 𓀭 𓀮 𓀯 𓀰 𓀱 𓀲 𓀳 𓀴 𓀵 𓀶 𓀷 𓀸 𓀹 𓀺 𓀻 𓀼 𓀽 𓀾 𓀿 𓁀 𓁁 𓁂 𓁃 𓁄 𓁅 𓁆 𓁇 𓁈 𓁉 𓁊 𓁋 𓁌 𓁍 𓁎 𓁏 𓁐 𓁑 𓀄 𓀅 𓀆
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紀元前2737年、伝説の中国皇帝「神農」が発見したとされるお茶の起源
神農皇帝と伝説の発見シーン 中国の多くの伝説の中でも、最も美しい物語の一つがお茶の発見です。 紀元前2737年、神農皇帝は薬草の研究に没頭する日々を送っていました。 ある日、木陰で休息を取りながら湯を沸かしていた時、一枚の葉が木から舞い落ち、沸騰した湯の中へ静かに沈んでいきました。 湯に落ちた葉から爽やかな香りが立ち上り、神農皇帝の興味を引きました。 この偶然の出来事が、人類とお茶の出会いの始まりだったと言われています。 薬用としての価値発見と普及 神農皇帝は一口この不思議な飲み物を口にしました。 何とも言えない清々しい味わい、心身をリフレッシュさせる効果に魅了されました。 神農皇帝は毎日100種類もの植物を口にして、薬効を研究していたと伝えられています。 新たに発見したお茶の葉に、解毒作用があることを見出した神農皇帝は、お茶を重要な薬用植物として位置づけました。 古代中国の宮廷文化を彩…
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TEDにて
ケイト・スタッフォード: 人間由来の水中騒音がいかに海の世界を脅かしているか?
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
海洋学者のケイト・スタッフォードが、北極圏の海の深みに広がる、豊かな音の世界へと案内します。
ここでは、氷がうなり声をあげ、クジラたちが、歌を歌って、ずっと遠くの仲間と意思疎通をするのです。気候変動と人間の作り出す音が、私たちの理解の及ばないような形で環境を変化させています。
水中のサウンドスケープ(音風景)が重要である理由、そして、どうしたらそれを守れるのかを詳しく見ていきましょう。
1956年にジャック・クストーによるドキュメンタリー映画が、パルムドール賞とアカデミー賞を受賞しました。
「Le Monde Du Silence」という映画で、邦題は「沈黙の世界」と言います。この題名には、水中の世界は、静かであるという前提があります。
60年経った今では、水中の世界が静寂とは程遠い。ということがわかっています。
水中の音は、水の上には聞こえてきませんが、場所と時季によっては、水中のサウンドスケープは、ジャングルや熱帯雨林のように賑やかなこともあります。
テッポウエビのような無脊椎動物。魚や海産哺乳類は、皆、音を利用しています。
音を使って生息環境を把握したり、コミュニケーションをとったり、移動する際の手がかりにしたり、天敵や獲物を見つけたりします。音を聞くことで生息する環境の状態を把握したりもします。
例えば。北極です。北極は広大で生存に適さない場所だと考えられており、砂漠に喩えられることもあります。極端に寒く、非常な僻地であり、ほぼ1年中。氷で覆われているからです。
それでも私にとって地球上で北極ほど行きたい場所はありません。日が長くなって春が訪れる時季は特にそうです。
私にとって、北極は水面に見えているものと水中で起こっていることの乖離を実によく体現している場所です。あたり一面の氷は、全てが白と青に覆われ、冷たく見えますし、そこには何もありません。
でも、���中の音を聞けば、耳にする音に最初は驚きを。そして喜びを感じることでしょう。
目に映るものは、ただひたすら何キロも続く氷しかないというのに耳に聞こえる音��らはわかるのです。そこには、確かにホッキョククジラやシロイルカ、セイウチやアゴヒゲアザラシがいるのだと氷もまた音を発します。
甲高くきしむ音。割れる音に破裂する音やうなる音が気温、潮流や風の変化に合わせて衝突し合いこすれ合うたびに鳴るのです。
極寒の冬には、100%海氷に覆われたその下でホッキョククジラが歌を歌います。
そんなことは予想もしないでしょう。なぜなら、私たち人間はとても視覚的な生き物だからです。全員ではなくとも多くの人々が、視覚を頼りにこの世界を生きています。
水中に住む海産哺乳類にとっては、手がかりになる化学物質や光が伝わりにくいため、音でものを「見る」のです。
音は、水中での方が空中よりもずっとよく伝わるので、かなり離れていても信号を聞き取ることができます。
これは、北極では特に重要です。なぜなら、北極に生息する海産哺乳類は、お互いが出す音だけでなく環境に存在する手がかりをも聞き取って行く先に厚い氷や氷のない水面があるかを確認する必要があるからです。
考えてみてください。ほとんどの時間を水中で過ごすとはいえ、哺乳類なので水面に出て呼吸する必要があります。薄い氷や氷のない場所を音を頼りに探したり、近くの氷の反響を聞いたりすることもあると考えられます。
北極の海産哺乳類は、水中に存在する豊かで多種多様な音に囲まれています。春には、様々な音が入り乱れて混沌としています。
でも、氷が完全に凍っているときや、そして、気温や潮流の大きな変動がないときだと北極の水中の環境音は、世界の海の中でも最低レベルの小ささです。
でもこれが変わりつつあります。これは、主に季節海氷の減少によるもので、これは人間の温室効果ガス排出がもたらした直接の結果です。
私たちは、実際のところ気候変動によって、地球を対象にまったく制御できない実験を行っているようなものです。これも、SDGsの一環です。
この30年で北極圏では、海が氷に覆われる期間が、年間で6週間以上、場所によっては4か月も減少しました。海氷の減少は、時に開氷期の増加と言われることもあります。
つまり、船舶が北極圏を航行できる季節です。そして、海氷面積だけでなく、氷の年齢や厚さも変化しつつあります。これも、SDGsの一環です。
季節海氷の減少によって、海氷に依存している動物の生息環境が失われていると聞いたことがあるかもしれません。例えば、アザラシやセイウチ、ホッキョクグマなどです。
海氷の減少によって沿岸部の村における海岸侵食も進み、海鳥や哺乳類にとってのエサの量も変化しています。
気候変動と海氷の減少によって、北極圏の水中のサウンドスケープも変化しています。これも、SDGsの一環です。
「サウンドスケープ」とは何でしょうか?私たちのように、海の音を聴く仕事をしている人たちは、水中聴音器という道具を使います。水中マイクのことです。
私たちは環境音。つまり、周囲のあらゆる音を録音します。サウンドスケープとは、この雑音の集合を構成する様々なものを表しています。
水中聴音器から聞こえてくるのは、気候変動そのものの切実な音なのです。こ���変動の音は、3種類の空間から聞こえてきます。空中から水中から。そして、陸地からです。これも、SDGsの一環です。
まず、空中の音です。
風が、水面に当たって波が生まれます。波は、泡を生み出し、泡は弾けます。泡が弾けるときには、音がします。遠くで聞こえる「シュッ」とか「ザーッ」という音が近いです(量子力学では、波長や電磁波、重力波)
北極圏が、氷に覆われているときには、風が出す音は水中には届きません。なぜなら、氷が大気と水の間の緩衝物となるからです。北極圏の環境音レベルが、非常に低くなり得るのはこのためです。
季節海氷が減少したせいで今や北極圏がこうした波の音にさらされているだけでなく、現地で起こる嵐の数やその強度がどんどん増加しています。これらは全てかつては静かだった海の騒音レベルを引き上げているのです。
航空機も。人間が豊かに生きる上では絶対になくならないため、経済活動とのバランスが重要。
次に、水中の音です。
季節海氷が減ったため亜北極生物がより北へと移動し、水面が広がったことで生まれた新たな生息地を利用し始めています。例えば、ホッキョククジラには背びれがありません。
氷に覆われた水中で生活し、泳ぐように進化したためです。背中に出っ張ったものがあると氷の下を移動するのには邪魔になりますし、氷のある場所では生活できないかもしれません。
しかし、今やどこの水中音を聞いてもナガスクジラやザトウクジラ、シャチの出す音が、今までよりもさらに北の方で、より寒い季節になっても聞こえてきます。
つまり、これは、亜北極生物による北極圏への侵入の音でありこれがどういうことなのかまだわかりません。
北極生物と亜北極生物の間にエサを巡る争いが起きるのか?亜北極生物が北極圏に病気や寄生生物をもたらすのか?それらの生物がもたらす新しい音が、水中のサウンドスケープにどう影響するのか?
巨大タンカーも。人間が豊かに生きる上では絶対になくならないため、経済活動とのバランスが重要。
3つ目は、陸地からの音です。
陸地とは、つまり、人間です 水面域が広がれば、人間が、北極圏を利用する度合いが高まります。ついこの間の夏には、北西航路を巨大なクルーズ船が通過しました。
これは、かつて欧州と太平洋をつなぐ伝説的な航路でした。海氷の減少によって人間が北極圏により頻繁に出入りするようになります。
石油やガスの探査や採掘の増加や貨物の輸送経路としての可能性の拡大。観光産業の増加をも招いています。船舶の音は、クジラのストレスホルモンを上昇させ、採餌行動をかく乱し得ることがわかっています。
空気銃は「ブーン」という低周波音を10秒か20秒ごとに大音量で出し、クジラの遊泳パターンや発声パターンを変えてしまいます。これら全ての音源のせいで北極圏の海産哺乳類がコミュニケーションをとるための音響空間が減少しつつあります。
北極圏の海産哺乳類は年間で特定の時期に騒音が増えるのには慣れています。しかし、その音源は、主に他の生物や海氷です。こうした音と共に進化を遂げてきたのであり、こうした音は生存そのものに不可欠です。
一方で、新しい音は大きいうえに聞き慣れない音です。このような音が環境に与え得る影響には、私たちが理解していると考えているものも理解していないものもあります。
繰り返しますが、このような動物にとっては聴覚が最も重要な感覚です。北極圏における物理的な生息地が変化しているだけでなく、音環境としての生息地もまた変化しています。
まるで動物たちを静かな田園地帯からつまみ出して、ラッシュアワーのさなかの大都市に連れてきたも同然です。動物たちは逃げられません。
では、私たちには今、何ができるでしょうか?風速を緩めることはできませんし、亜北極生物の北への移動を食い止めることもできません。しかし、人間が出す水中騒音を減らすという解決策に現地で取り組むことはできます。
解決策のひとつは、北極圏を横断する船の航行速度を落とすことです。船舶の速度を落とせば、より静かに航行できるからです。繁殖や採餌、移動に重要な季節には、そのような地域への立ち入りを制限することもできるでしょう。
船舶をより静かにするよう工夫して、海底を探査する方法を改善することもできます。朗報としては、今、まさにこの問題に取り組んでいる人々がいます。
しかし、最終的には、私たち人間が努力をして人間が引き起こした大気変動を巻き戻すか、少なくともその進行を遅らせることが必要不可欠です。これも、SDGsの一環です。
水中の静かな世界という考えに立ち戻ってみましょう。これも全くあり得る話なのです。こんにち北極圏を泳いでいるクジラの多くが、特に、ホッキョククジラのように寿命の長い種であれば、イヌイットに「人間の2人分生きる」と言われているくらいですから。
ジャック・クストが、映画を撮った1956年にこのクジラが生きていたこともあり得ます。振り返ってみれば、現在、私たち人間が海中で出している騒音の多さを考慮すると当時は本当に「沈黙の世界」であったのかもしれません。
ありがとうございました。
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3.橘夕樹「夜を売る店」
丸底フラスコがアルコールランプにかけられて、紫紺の液体をポコポコと煮立たせている。それにつながれたゴム管の先にはガラスのポットがあり、そこに溜まった液体は更に濾過されているようだった。窓からの月のスポットライトが照らす大きめのビーカーには氷水がたっぷりとたたえられ、試験官が何本か刺さっている。仄暗いカウンターには、実験器具のほかにも薬瓶や薬匙や大量の小皿なんかが、舞台袖の黒子のように静かに佇んでいた。
そんな騒がしいカウンターの中では店主がひとりテキパキと器具の手入れをしている。カチャカチャとガラス同士が触れ合う音が店内にはじけて、カウンターの蝋燭に灯ったマジックアワーの炎を揺らした。
ちりりんとドアベルが鳴って、今日最初の客の来訪を知らせる。
「こんばんは。本日はどのような夜をお求めでしょうか。」
Spicy night
蠟燭の前が客の定位置である。案内された客の注文は「繁華街の夜」。店主は、客の前に冷凍したムーンレモンの入ったお冷を出して、「少々お待ちくださいね。準備しますから。」と言った。
店主は背後の棚から紺に煌めくパールのような装丁の綴りとコーヒー色のペガススのタテ紙を取り出した。この紙には調合師達に広く使われている一般的な調合用の書式が印刷されている。それにフクロウの羽ペンでさらさらと「繁華街」と記した。
「理由をお聞きしても?」
「私、田舎生まれだから憧れなの。都会の夜が。日が沈んでもきらきらしていて、にぎやかで。若いうちに一度はそういうところで夜遊びしてみたかった……。」
聞いたことを用紙に書き留めていく。
「あら、これからでも十分間に合うのでは?事実、いわゆる『繁華街』にあるこの店にこんな時間にいらしているのですから。」
「ふふふ、それもそうね。」
店主は穏やかな笑みを浮かべながら材料を用意していく。ベースとなる「夜の素」に「街」と「憧れ」、それからアクセントの「星屑」。カウンターの上に色とりどり大小さまざまな小瓶が並んだ。
(「きらきら」……か、どれがいいだろうか。)
一言に「きらきら」とか「灯り」とか「にぎやか」とかいっても何十種類もの素材がある。一番合うものを見極め、ちょうどよく配合できてこそ、客に合わせた良質な夜を提供できるのだ。
「ちなみにきらきら、とは視覚的にでしょうか。それとも雰囲気や感情でしょうか?」
「うーん、そうね……。」と客はしばし目をつぶった。その瞼の裏には何が見えているのだろうか。
「ああ、一番印象に残っているのはネオンサインね。夜空に浮かび上がる鮮やかな看板にはすごく惹かれたものでしたよ。」
「今ではあまり見かけなくなりましたね……。僕もあの鮮やかなのにぼんやりとした優しい光は大好きです。」
ネオンサイン。果たして在庫はあっただろうか。このところ見かけないということは、つまりあまり入荷が多くないのだ。「灯り」とラベルの貼られた棚の引き出しを順に開けていく。下から二番目の段の左から四番目。「そうだ、『色モノ』はここにしまったんだった」とか言いながら、店主は発光するラムネ菓子のようなものが入った瓶を取り出した。そのもう残り少ない粒を細身の試験官に入れて、さらにフラスコの中の「夜の素」を少し足した。最後に湯を張ったビーカーにしばらく入れて湯煎させる。
「よし、これでもう少し待てば『ネオンサイン』ができます。何色がお好きですか?」
「ピンクかしら。いくつになっても春っぽい色が好きなのよ。」
「ふふふ……」と恥ずかしそうに客は笑う。ピンクの染料を試験管に入れながら、桜のように笑う人だ、と店主は思った。
ネオンサインが溶けるのを待っている間、店内には調合の器具たちが立てるこぽこぽという音と、蠟燭が��焼けを燃やすちりちりというかすかな音だけが優しく響いている。店主は今準備した材料について用紙に記入しているようだった。
「キャンドルか小瓶詰めの形でお渡しできますがどちらにされますか?」
夜を楽しむ方法は様々ある。その中でも、「夜」そのものを揮発させてゆっくりじっくり味わうか、蝋燭の音や炎との効果と、熱で急激に揮発させることで短く濃く楽しむか、どちらかの方法が取られることが多い。また、この店のもこの二つのやり方でのみ販売を許可されている。後者はあのマッチ売りの少女のマッチと似た手法だ。――ただ、彼女のマッチは質が悪かったようだが。
「そうねえ。せっかくだから思い切り楽しみたいわ。キャンドルでお願いしようかしら。」
「かしこまりました。」
湯煎した試験管をスタンドで冷ましている間に不純物を蒸留させるための器具を準備する。フラスコやガラス管、オーロラ型冷却水――それらを手際よく配置していく。最後に火力の調節が利く小さなガスのコンロの上に、配合用の大きなビーカーをセットした。
大きなビーカーの中に、カウンターに並べた素材を入れていく。
まずは「夜の素」。「夜」のベースとなる液体である。今回は深夜ではなく日が落ちてすぐくらいの時間帯のものだ。とぽとぽと注いだら、「星屑」をぱらぱらと振りかけ、コンロを着火。ビーカーの底を炎が舐めるくらいの火力に調節する。「星屑」の輝きが「夜の素」になじむまでぐるぐるとかき混ぜ、次に金の針のような「街」を大きな楠の匙二杯分。輝きとあたたかさを持った「憧れ」は同じ匙で一杯分。
最後に冷えて固まった棒状の「ネオンサイン」を試験官から取り出し、少し夜空にかざして仕上がりを確認した後、手でぱきぽきと折りながらビーカーに加えていく。液体に触れた瞬間に強く瞬いてビーカーの底に沈んでいった。
(「憧れ」と「ネオンサイン」か……少し刺激が強くなりそうだな。)
こういう時はあまり濃くさせないほうがいい。店主は少し火を弱めた。
熱でゆっくりと「ネオンサイン」が溶けていく。「夜」の色が天の川
ミルキーウェイ
のように少し柔らかくなったように見えた。
ビーカーの中では小さな気泡が上がってきている。
にゃーん、と黒猫が一匹、呆れた様子でカウンターに飛び乗ってきた。スンスンとビーカーから立ち上る蒸気を嗅ぐ。
「ふうん、随分スパイシーだな」
「あっ、コラ。危ないだろ。」
と、店主が慌てて黒猫を制した。
「あら。猫ちゃん。毛並みがきれい。」
「ありがとうございます。僕の助手です。」
「フン、君がやら��さないか見張ってる『監督』だ。」
この声は店主以外には「にゃおん」としか聞こえない。
「この感じは星空というより街の明かりか?都会の夜って人間にとってそんなにいいもんなの?」
いぶかしげにビーカーをのぞき込もうとする。そんな「監督」をどうにか押さえつけながら店主が代弁した。
「矢張、都会の夜は故郷の夜より素敵に映るものですか?」
「ええ、勿論よ。私は若い頃都会の学校には通っていたんだけれど、寮にいたから、門限が厳しかったの。だから帰り道、目の前に街の明かりが見えているのに、夜の街に繰り出すなんてことはできなかった……。仲間とあれがしたいこれがしたい、って夢を語り合ったことをよく覚えているわ。」
残念がっている口調でも、どこか楽しそうに客は語る。
(『夢』……ちょうど在庫がもうないな。最近消費が激しい。)
くるくるとビーカーをかき混ぜながら思い出す。薬棚を見るまでもない。このところ夢見がちなお客様が多かったのだ。
ぼんやりと『憧れの夜の街』は出来上がった。あとはお客様だけの隠し味が必要になる。できれば『夢』以外で。
「夢を語り合うのも素敵な青春の一ページですね。なにか街に気になる店や催しなどがあったのですか?」
さっきのネオンサインのように客の頬が薄紅に染まる。
「店……というより、好きな銀幕スターがいて……だから映画の、レイトショーに行ってみたかったのよ。」
お冷の氷が溶けてカランと音を立てた。
「学校が終わったあと、日が沈むころにひとりバスに乗って、洋食屋さんでご飯を食べて、帰る人々を横目に映画館へ向かう――。そして映画が終わったら夜道の中を歩いて帰る……ねえ、映画館の中と夜の街って少し似てると思わない?」
「映画館と夜の街、ですか。」
いくつもの夜を見てきた店主にも予想外の問いかけだった。
「ええ、街の周りや空は真っ暗なのにそこだけ切り取ったように眩しくて、いろんな物語が昼と変わらず起こっていて、帰り道も余韻でいっぱいになる……。そしていつまでも終わってほしくない。」
「なるほど。言われてみればたしかに似ている気がします。……それなら最後の材料はあれがいいかな。」
店主はなにやらカウンターの下の棚を漁り始めた。たしかここにあったはず、としばらく探していると店長の肩を踏み台にして黒猫が下りてきた。
「なにやってるんだ。僕が探してきてやる。あれだろ?フィルムケース。」
「うん。そう。しばらく使ってないから箱が奥の方に入ってしまっているかも。」
黒猫は雑多な棚の中の暗闇にあっという間に溶け入っていってしまった。
ガタン
がたがた
うわっ
ごそごそ
ばたん
げほげほ
するすると入っていたのとは裏腹に箱はなかなか見つからないらしい。つんと澄ました態度からはあまり聞かれない音と声がした。
「あったぞ!いくついる?」
「ひとつでいい。隠し味だもの。」
「はーい。」
黒猫はフィルムケースを一つ口にくわえて出てきた。ラベルには「映画」と振ってある。
「それそれ。流石僕の助手だね。」
と、狭い額についた埃を取ってやる。
「すみません。お待たせしました。」
客はにっこりと「いえいえ。」と言ってくれた。完成までもう少しのビーカーが先ほどよりもたくさん気泡を立てている。これ以上粘度が上がると最後の隠し味がうまくなじまない。店主はコンロの火を止めた。
「ふん、普段使わない材料もきれいにしまっておくんだな。」
黒猫は背後のカウンターでその自慢の毛並みを整えている。
「それを取ってきてくれたの?随分と賢い助手さんね。」
「はい、いつも助かっています。」
そんな助手が取ってきてくれたフィルムケースには勿論フィルムが収まっている。艶々と黒く光るそれを映写機のような機械に入れて、レンズから月光を取り込み、夜空を透かしながら、製麺でもするかの如くハンドルを回した。壁には小さなプラネタリウムが出来上がっている。そしてリールから外したそれを二〇センチほどカットしてビーカーに加え、再び火をつけた。このフィルムが溶け切ってしまえば「夜」は完成だ。材料はすべてそろったのでビーカーに特注のコルクの蓋をして、空けてある穴からガラス管を繋げる。ガラス管の途中にはオーロラ型冷却水、終わりには小さなフラスコが繋がれている。「夜」を加熱濃縮させる際に出る蒸気――夜露を採るためである。
「それはなんの映画のフィルムなの?」
「これは映画のフィルムそのものではなく、昔、お客様から聞いた『映画と夜に関するお話』から精製したいわばエッセンシャルオイルのようなものです。うちではお代としてお金の他にお客様のお話をお聞きしてそこから『夜』を作るための材料をお裾分けしていただいているのです。」
客はわかったようなわかっていないような顔をしてフィルムが溶けるビーカーを見つめた。
「あまりピンときませんよね。」
そういうと店主は再び棚の下をごそごそと漁るとレコードを一枚取り出してきた。そして店の端を指さして、
「あの蓄音機にこちらの専用レコードをセットして、お客様のお話を録音します。そしてそのレコードを一旦ほどいて溶かします。そして溶けた液体から結晶を取り出したり、蒸留させたりといった作業を通して様々な「要素」を分離させ、それをビンに採取して、ものによっては先ほどのネオンサインのように加工することで、安定して保存ができるようにするのです。」
「なるほど、録音するのね……。長く生きてきたつもりだけどこのお店には初めて見る道具ばかりだわ。でも私、何かお話しできるようなことあるかしら。」
「是非、ご学友との語らいについて教えてくださいませんか。」
「夢」の在庫を増やすいい機会だなと店主は考えた。
「それならいくらでもお話しできるわ。」
ビーカーの中で大きな気泡がひとつ弾けた。その瞬間、街や映画の光がキラキラと輝いて落ちる。そろそろ頃合いのようだ。
最後に、出来上がった「夜」をキャンドルにしていく。ミルクパンで、これまたミルク色の蝋を溶かし、分離しないように少しずつ夜と蝋を混ぜていく。夜の濃い藍とミルク色が混ざって朝焼けの前の優しい夜の色に近くなる。最後にガラスの容器に入れてスノーマンの吐息で冷やし固めたら完成だ。店主は冷やしている間に草木のモチーフがあしらわれた小さなカードに、今回使った材料とその用法・用量を記入していく。ラベルには『繁華街』と記して容器に貼り、
「お待たせいたしました。『繁華街の夜��でございます。」
とまだほんのりと温もりを持つ出来立てのキャンドルを差し出した。
「なんだか少し甘い香りがするわね。」
客は鼻先で軽く容器をくゆらした。
「蝋に少しだけ蜂蜜が混ぜてあります。」
店主は先ほど書いていた小さなカードとお揃いの柄の小箱を取り出した。小箱の中には小さなお香が入っている。
「ベースに浅い時間の夜を使っております。全体的にフレッシュで刺激的なひとときになるよう配合いたしました。こちらのカードに使い方などは詳しく記載していますが、夜をお使いになるときは必ずこちらの「朝」もお使いください。確実に夜から醒めることで『夜焼け』や『昼酔い』といった時間的症状を防ぐ効果があります。また、最近多いのですが、夜から醒めたくないというお客様がいらっしゃいます。しかしそのように夜を独り占めしてしまうと時間平等法違反となってしまいますので、僕たち調合師は『朝』も一緒に提供するよう義務づけられているのです。――夜は皆のものですから。」
「わかったわ。何事も適切な量がいいわよね。」
「そういうことだ」と黒猫がうんうんと頷く。
「夜もいいけど朝も朝でどんなテイストか楽しみね。」
「ええ、折角ですから存分にお楽しみください。お渡しするものはこれで以上です。不備がないようでしたら箱に詰めますね。」
「ええ、お願いします。」
キャンドルとお香、カードを木箱に詰め、仕上げにリボンをかけて結び目に封蝋で封をする。
「では最後にお代ですが、カウンター越しではなんだか味気ないのであちらのテーブルでお話ししましょう。」
店主は蓄音機のそばのテーブルを指さした。
「昔の話をできるなんていつぶりかしら。たまには沢山おしゃべりするのもいいわね。」
カウンターから立ち上がった客を黒猫がテーブルまで先導する。
客と黒猫がしばらく戯れていると、ようやく手にティーセットを持った店主がテーブルについた。あとをティーセットに任せたカウンターの器具たちは静かに楽屋に戻り、客の前には空になったグラスの代わりに湯気の昇るティーカップが置かれた。すっかり更けた夜に香ばしい茶葉と優しいミルクの香りが満ちる。
夜はこれから。
――それでは良い夜を。またのご来店をお待ちしております。
fin.
橘夕樹「夜を売る店」 Produced / Written by 橘夕樹(https://bsky.app/profile/yuuki-tatibana.bsky.social)
2024.9.18 G.Slope & Hill's Planet
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2020年東京夏季大会とは何だったのか。元時事通信記者の村上直久さんは「当初、組織委員会は『コンパクトで低コスト』を謳い、『ソフトなレガシーを残す』とした。だが、それが実現したとは言い難い」という――。(第2回) ※本稿は、村上直久『国際情勢でたどるオリンピック史』(平凡社新書)の一部を再編集したものです。 ■「コンパクトで低コスト」を喧伝していた東京五輪 2020年東京夏季大会だが、招致運動段階では、国立競技場は改装するものの、そのほかの競技施設は1964年の東京大会の施設を活用するので「コンパクトで低コスト」のオリンピックを開催できると喧伝していた。 招致前の2013年1月にIOCに提出された立候補ファイルでは経費は8299億円とされていた。 しかし、その後、東京大会の予算規模は膨らみ、2017年時点では1兆3500億円(予備費を除く)に達した。内訳は組織委と東京都がそれぞれ6000億円、国が1500億円(国立競技場の建設費用に1200億円、パラリンピック開催費用に300億円)負担する計画だ。 会計検査院は組織委の予算計画第三版が発表される約2カ月前の2018年10月初め、組織委が予算(第二版)としている1兆3500億円に含まれる経費以外に約6000億円が計上されていることを指摘した。 6000億円はオリンピック関連予算として計上されており、その内訳は競技場周辺の道路輸送インフラ整備(1389億円、国土交通省)、警備費用(69億円、警視庁)、熱中症に関する普及啓発(374億円、環境省)、競技力の向上(456億円、文部科学省)、分散エネルギー資源の活用によるエネルギー環境課題の解決(1885億円、経済産業省)など合計80事業だ。 この中には大学などに委託したトレーニング機器の開発やオリンピック参加国と地方自治体の交流事業など成果の伴わないものもあった。 ■そして立候補する都市はいなくなった ただ、組織委は同年12月に発表した予算計画第三版では、会計検査院が指摘した6500億円は国の負担分には含めなかった。東京都も2018年1月、組織委公表の都の予算6000億円とは別に8100億円を関連予算として公表した。この結果、東京大会の予算は総額で3兆円規模となる可能性が出てきた。 ただ、オリンピックの経費については線引きが難しいようだ。会場周辺の道路などのインフラ整備費用などを含めるかどうかに関しては明確な基準はない。 組織委は通常の行政サービスやレガシーとなるインフラなどは計上していないという。IOCは増大するオリンピック経費が開催都市・国の財政を圧迫しており、そのため立候補する都市が少なくなっていることに危機感を覚え、オリンピックの開催に必要な予算とそれ以外の恒久的な都市基盤の整備にかかる費用を区別し、開催都市にかかる「重圧」を軽減しようとしている。 ■経費が予想の倍に膨れ上がったワケ 東京大会の経費は最終的にどうなっただろうか。大会後の組織委の発表によると、1兆4238億円。2017年の試算額を少し上回った。内訳は組織委6404億円、東京都5965憶円、国1869億円だった。 これには後日談がある。会計検査院は、最終報告に含まれていなかった選手強化費、セキュリティー経費など1837億円のほか、国立競技場の整備費179億円、新型コロナウイルス対策費91億円などを加算。総額は1兆6989億円に膨れ上がった。 オリンピックは開催に多大のコストがかかるが、それだけにとどまらず、開催による経済効果も���込まれる。 東京都は2017年3月、2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会は、招致が決まった2013年から大会10年後の2030年までの18年間で約32兆3000億円の経済波及効果を全国にもたらすとの試算を発表した。 経済効果は大会開催の直接効果で生じた「直接的効果」5兆2000億円と大会後に生じる「レガシー(遺産)」効果27兆1000億円から成る。 レガシー効果には交通インフラ整備、バリアフリー対策、訪日観光客の増加と、競技場の活用、スポーツ人口やイベントの拡大などに基づくものだが、このうち交通インフラ整備、バリアフリー対策と訪日観光客の増大が主要な貢献要因になると見込まれる。 ■最終赤字は2兆3713億円 日本銀行も東京大会の経済効果を試算し、建設投資や訪日観光客の増大などを主因として14~20年の実質国内総生産(GDP)が25兆円から30兆円押し上げられると公表した。 民間にはさらに強気の予想もあった。大和証券の木野内栄治シニアストラテジストは一つのシナリオとして、観光産業の拡大で95兆円、国土強靭化が生み出す需要に基づいて55兆円の合計150兆円を見込んでいる。 実際の経済効果はどうなっただろうか。ここでは学者の試算を取り上げる。関西大学の宮本勝浩名誉教授(国際経済学専攻)は東京オリンピック・パラリンピックの経済効果を約6兆1442億円と試算。これは消費の拡大や税収増などのプラス効果も勘案したものだという。 また、大会組織委及び国と東京都は合計約2兆3713億円の赤字を出したと試算した。この赤字の中には無観客開催で生じた入場料の逸失収入約900億円も含まれていた。 ■事務総長が語った「ソフトなレガシー」 夏の東京でオリンピックを開催するにあたり、避けて通れないのが猛暑対策だ。東京オリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長は、2018年10月17日、東京都内の日本記者クラブで行った記者会見で、東京大会の課題について説明。 予想される猛暑への対応については、マラソンのスタート時間を午前7時に繰り上げるなど様々な措置を講じると表明したが、日中の最高気温がセ氏35度、場合によっては40度を超える事態に直面した場合、屋外での競技が続行できるのか、観客は耐えられるのかなどを巡って決め手はないようだ。その後、マラソンと競歩は札幌開催に変更された。 武藤氏は、1964年の東京オリンピックが交通インフラや競技場などのハードなレガシーを残したのに対し、2020年大会は、①日本人が育んできた文化的価値、②社会的なルールの順守の重要性、③自然との調和の重要性、などを発信することによって、ソフトなレガシーを後世に残したいと意欲を示し、大会を通じてボランティア文化も根づかせたいと語った。 2020年2月に日本国内でも新型コロナウイルス感染症が拡大し始め、同年7~8月の東京大会の開催が危ぶまれるようになった。4月にかけてコロナ感染は爆発的拡大を見せ、市民に「行動変容」を促す「緊急事態宣言」が初めて発出された。安倍政権は同月、東京大会を1年延期することを決めた。その後も、コロナ禍は収束の兆しを見せなかった。 ■無観客開催にいたるまで 2021年5月半ば以降、菅首相に中止を求める直言も閣僚の間から相次いだ。そうした中で、政府のコロナ対策分科会の尾身茂会長らは五輪の無観客開催を推奨する提言を政府などに提出した。 菅首相はコロナ禍での五輪開催の意義について、「平和の祭典」であるとしたうえで、「安全・安心の対策をしっかりと講じる」と繰り返した。しかし、7月23日の開会式を控えて、コロナ感染状況は一層悪化、東京都に対する第四回「緊急事態宣言」が発出され、政府は東京大会の原則「無観客」開催に応じるよりほかに術はなかった。 正式には7月8日、都内の会場での無観客開催が決まった。観客を入れて開催したのは静岡県と宮城県、「学校連携観戦プログラム」で児童を入れた茨城県の3県だけだった。東京パラリンピックも原則、無観客開催となった。 ■レガシーはどこにいった 新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中で“強硬開催”された感のある第32回オリンピック大会(東京オリンピック)は21年8月8日、日程を終え閉幕した。 コロナ感染蔓延で1年延期され、大半の会場が無観客となるなど異例ずくめの大会となったが、無事に終了した。約1万1000人の選手が参加し、日本はこれまでで最多の金メダル27個を獲得し、国別では米国、中国に続く3番目。銀、銅メダルを合わせるとメダル数は58個とこれも過去最多だった。 日本勢の活躍により、オリンピックに対する国内世論の逆風は一定程度沈静化したとの見方もある。 オリンピックの期間中はほぼ真夏日が続いた。専門家は熱中症への注意を呼びかけ、選手らはミストシャワーを浴びたり、保冷剤入りのアイスベストを着用して体温調整を図った。水分もこまめに補給した。 新型コロナウイルス感染症の流行が急拡大する中で“強硬開催”された東京大会への世間の風当たりは組織委の武藤氏が掲げた東京大会の“レガシーリスト”(前述)を色あせたものにした。 テレビ局からの放映権料収入を優先して、参加選手を猛暑にさらすことへの抵抗感の欠如は、武藤氏が重視する“自然との調和”をうつろなものに響かせる。汚職と談合に至っては、“ルールの順守”どころではない。
最終赤字額は2兆3713億円…汚職と談合にまみれた「2021年の東京オリンピック」がわれわれに残したもの(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース
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我が国の未来を見通す(49)
「気候変動・エネルギー問題」(14)
地球温暖化は人為的CO2が原因か(その2)
宗像久男(元陸将)
───────────────────────
□はじめに
早朝のサッカーワールドカップのスペイン戦によ
る寝不足を自覚できないほど、興奮冷めやらぬまま
に原稿の最終チェックを行なっています。
それにしましても、中国の「ゼロコロナ政策」への
抗議行動には驚きました。習近平国家主席が第3期
目に入った頃から、中国国民の間にはかなりの不満
が鬱積し、いつ爆発してもおかしくない状態にある
ようなことが様々なチャンネルで報じられていまし
た。一方、中国国民は、「天安門事件」のように、
政府(共産党)が武力手段に訴えても反政府活動の
制圧を強行することを知っているので、簡単には表
面化しないだろうとほとんどのアナリストが予測し
ていたと思います。
それが、よりにもよって、発祥国でもあるコロナの
問題で、その上、「人権問題」で国際社会から注目
を浴びている新疆ウイグル自治区ウルムチ市の住宅
火災が発端となって、中国政府が取り続けている「
ゼロコロナ政策」に真っ向から反対する抗議行動が
発生し、それも中国全土に留まらず、ロンドン、パ
リ、シドニー、東京など海外にまで拡大しました。
抗議行動の発端として、サッカーワールドカップの
マスクなし観戦映像も一役買っているとの報道もあ
りましたが、私は、このたびの抗議行動から、ソ連
邦崩壊の引き金となった「グラスノスチ」(情報公
開、国民の知る権利の保障)を思い出しました。そ
れを裏付けるように、抗議行動は、共産党政権誕生
以来たぶん初めてと思われる「独裁不要」「習近平
退陣」まで訴える反政治活動に拡大し、一部は暴徒
化するなど、中国にとっては「歴史的異常事態」と
もいうべき事態に発展しました。インターネットや
SNSの発達から、国民の情報収集手段は、ソ連邦
崩壊時期と比較にならないのは明らかです。
1989年に発生した「天安門事件」は、100万
人を超える参加者があったといわれますが、北京の
天安門広場のみで発生した事件でした。それに比べ、
今回は50カ所を超える主要都市で抗議行動が起
きていることから、この沈静化は容易なことではな
いでしょう。
さっそく、抗議行動の未然防止のため多くの警察官
が動員されるなど、沈静化に躍起のようです。その
後、報道規制もあって詳細を知ることは難しくなっ
ていますが、このメルマガが発刊される12月6日
時点でさえ事態がどのようになっているか予測不可
能です。
現時点では、中国政府が今回の抗議行動をきっかけ
にこれまでの「ゼロコロナ政策」を緩和する可能性
は低いと考えますので、この方針が変わらない限り、
一旦、抗議行動が沈静化しているように見えても、
再度発生する可能性は残るでしょう。
他方、「ゼロコロナ政策」を変更するようなことが
あれば、共産党政権の威信は失墜し、その影響もま
た計り知れないものがあります。その解決が長引く
ようなことになれば、国内の経済活動の沈滞が長期
化して中国の景気全体が停滞、最悪の場合、世界的
な景気後退の懸念にも波及する可能性があるでしょ
う。
さらに、人類の歴史上で何度も繰り返されてきたよ
うに、国民の不満をそらすための行動、具体的には
台湾への武力侵攻などの“引き金”になることもあ
り得ると予測する必要があるでしょう。
前回取り上げました「歴史の分岐点」時には、様
々な形で事件や事案が発生しています。その時点で
は気がつかなくとも、後で振り返った時に、「あの
事件が分岐点だった」などと検証される場合もあり
ます。ウクライナ戦争も含めて、私たちは今、「歴
史の分岐点の真っただ中���にいると考えるのが妥当
なのかも知れません。
ワールドカップにおいては、日本は、ヨーロッパ
の強豪ドイツとスペインをみごとに撃破し、ブロッ
ク1位で決勝トーナメントに進むという“奇跡”が
起きました。人類の歴史も振り返れば「奇跡の連続」
です。中国国民の「真意」を垣間見たようなこの
たびの抗議行動は、中国政府の心胆を寒からしめる
効果があったことは否定できないでしょう。これが
将来の「奇跡」につながっていくかどうかは不明で
すが、中国政府がむやみに権威主義を振り回すこと
にはブレーキがかかるのではないでしょうか。
▼CO2の効用
「地球温暖化」とCO2の関係を取りまとめる前に、
地球上のCO2の効用にについてまとめておきま
しょう。まず、CO2濃度の増加が穀物、野菜、果
物などの生育に与える影響です。実際に、ハウス内
でCO2濃度を自然界濃度の約400ppmから1
000~1500ppmに変化させ、穀物などの収
量の変化をチェックした栽培実験の結果、濃度を3
00ppm高めると、おおよそ3割以上の収量増加
があったというデータがあります。
代表的なデータとしては、小麦1.35倍、大麦
1.35倍、水稲1.36倍、ジャガイモ1.31倍、
大豆1.46倍、トマト1.36倍、サトウキビ
1.34倍、リンゴ1.45倍、オレンジ1.55
倍などです。草木類のほか、樹木、水中の植物プラ
ンクトン、藻類も大気のCO2濃度が高いほど生育
が良いことが分かっています。
すでに説明しましたように、植物は、CO2濃度が
高いほど気孔の総面積を減らし、体から出ていく水
分の量を減らすため、乾燥によく耐えるようになっ
て、砂漠化した場所で生育します。荒地に進出した
植物が根を張れば、土の浸食がすすみにくいという
効果もあり、過去60年間にそのような現象が世界
各地で確認されているとのことです。
また、高いCO2のもとで育てた植物は、塩分の多
い土や養分の少ない土でも生育し、高湿や日照不足
にも強く、低温や酸化ストレスにもよく耐えて、昆
虫の食害も受けにくいとのデータもあります。つま
り、CO2濃度を上げると、栽培条件が良好な時よ
りも厳しい環境のほうが生育量の増加率が高いこと
も実証されています。
さらに、温度が高いほど生育率効果が高いこともわ
かっています。低温の10℃だと生育効果があまり
わからないが、38℃では生育量がほぼ2倍になる
という実証結果もあるようです。私たちは、地球温
暖化が進むと、植物の生育地が寒いほう(北半球な
ら高緯度)に動くというコンピューター予想地図を
よく目にする機会がありますが、高温で育ちやすく
なるなら生産地を引っ越す必要はなくなります。
これらを実証するように、国連食糧農業機関は、こ
こ10年以上の農産物の生産量は、人口増に伴う消
費量が増え続ける以上に増え続け、その結果、備蓄
量も増え続けていると発表しています。
その一例として、インドにおいては、1951年か
ら2014年の60年余りで、総人口が約3.8億
人から12.5億人へ約3.8倍になった一方で、
穀物生産量は5倍に増えているといわれます。収穫
増の要因は農耕技術や肥料・農薬の進歩が大きいと
いわれていますが、少しずつ上がる気温やCO2濃
度の増加と相関関係があると考えるのが妥当でしょ
う。
なぜか「地球温暖化論者」たちはこのような事実を
取り上げないのですが、次のようなニュースにも触
れようとしません。1970年代からの衛星観測結
果について数多い論文を要約しますと、1982年
~2012年の33年間の間に、(1)地球全体の植物
の量は10%増加している、(2)植生がある場所の2
5~50%は緑が増えている(減っているのは4%
だけ)、特に、サハラ砂漠の南部流域、シベリア、
アマゾン流域などの緑化が著しい、(3)緑が増えた場
所の総面積は、米国本土の2倍を超える1800万
平方キロメートル、(4)緑を増やした要因のうち、大
気に増えるCO2がほぼ7割と推定される、などで
す。
“悪の根源”のようにいわれる、主に化石燃料によ
って排出されるCO2ですが、その効果は計り知れ
ないものがあるという「事実」について、私たちは
どのように判断すればよいのでしょうか。
繰り返しますが、確かに大気中のCO2は近年増加
傾向にあることは事実です。そのデータを子細にみ
ると、人為的CO2が増加したとされる産業革命、
つまり1870年頃の約100年も前から大気中の
CO2濃度は増え始めています。この間のCO2増
加の要因が人為的と証明するのはあまりに難しいこ
とから、大気中のCO2増加の原因を一概に人為的、
つまり「人間の活動によるCO2排出が原因」と
は言えない事実がどうしても残るのです。
これらから、現在までのところ、「何が大気中のC
O2を増やしているのかさえも分かったと言える段
階ではない」ということが精一杯なのではないでし
ょうか。
▼地球温暖化の原因は本当に人為的CO2排出にあ
るのか
さて、本シリーズは最大の命題をまとめるところ
まで到達しました。所々に言及してきましたが、整
理しておきましょう。
まず第1に、本当に地球は温暖化しているのか、に
ついてです。私たちが目にする地球の気温の推移は
「都市化」を加味して「加工」されたものであり、
平均気温の上昇が事実かどうかについては、今なお
疑問が残ります。
第2に、地球の気温変化に及ぼす要因はたくさん
あります。温室効果ガスに加え、太陽の黒点活動、
火山活動、それに地球の営みというべき自然変動な
どです。地球の歴史からみた現時点は、小氷河期(
1350年~1850年)からの「回復途上」にあ
り、自然現象として気温がゆっくり上昇していく時
期とみられています。気温が上がれば、海水に溶け
ていたCO2が大気中に蒸発するので、CO2増加
の何割かはその効果も効いてくると考える必要があ
るでしょう。
第3に、温室効果ガスのうち、CO2のみが悪玉
のようにいわれていますが、これもすでに紹介しま
したように、「地球温暖化係数」(CO2を基準に、
他の温室効果ガスがどれだけ温暖化する能力があ
るか表した数字)を比較すると、メタンが25倍、
一酸化窒素が310倍、フロン類は数千~1万倍温
暖化する能力があるといわれます。
CO2自体は寿命が長いので、100年単位でみれ
ばその温室効果は計り知れないものがあることは事
実ですが、これらの微量ガスを合わせると、温室効
果は約半分前後(資料によって少し割合が違ってき
ます)あることは事実ですので、その削減にももっ
と力を入れる必要があるでしょう。
総じて、もし本当に地球の平均気温が上昇している
とすれば、現時点の気温上昇の要因は、「自然現象」
「データ加工」「(人為的)CO2+その他のガス」
の“合わせ技”と考えるのが最も妥当と判断される
のではないでしょうか。しかも、「それぞれの割合
については現時点ではわかっていない」と考えるべ
きレベルにあるのが正しいようです。逆に、(たぶ
ん受け入れらないのでしょうが)「地球は寒冷化し
ている」との説も依然として存在しています。
加えて前述したように、大気中に(ある程度濃度の
高い)CO2の存在の効用を考えれば、「脱炭素」
政策のもと、躍起になって人為的CO2排出を抑制
するのが正しい選択肢なのか、その効果がどのぐら
いあるのか、については「依然として不明」と言わ
ざるを得ないでしょう。それらの細部については次
回取り上げましょう。
(つづく)
(むなかた・ひさお)
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