#旬の柑橘と醤油
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日常茶飯より、「新生姜と飴醤油」と『旬の柑橘と醤油』が発売になりました。此度も猿山がパッケージを担当しています。 ご興味ありましたら、こちらからお求め頂けます。 https://nichijo-sahan.shop #日常茶飯 #新生姜と飴醤油 #旬の柑橘と醤油 #ギュメレイアウトスタジオ #猿山修 (ギュメレイアウトスタジオ+さる山 guillemets layout studio) https://www.instagram.com/p/ClfPffovk5C/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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季節と私 ・ 冬瓜という瓜の旬が実は夏なのです。冷暗所で保存しておけば冬まで持つという理由から「冬」の文字を冠しているみたいですね。 ・ 季節が含まれる名前と言えばファーストサマーウイカさんの本名が「初夏(ういか)」さんでそれを英語読みしたものだと知って驚いたものです。 ・ 同じく昔八百屋で日向夏、小夏という名前で並んでいたみかんは今ではこんな名前で呼ばれているみたいですね。 ・ と言うわけで本日のモーニングは #ニューサマーオレンジジャム をエリア限定で #選べるモーニング がある#コメダ #コメダ珈琲店 です。 ・ 田原町駅前のアパホテルに併設されている店舗が長らく休業していたのが復活したなぁと思っていましたが、久し振りに立ち寄ってみました。 ・ まだまだ暑い日が続いてるので #アイスコーヒー とのセットにして #ミニサラダ もつけました。木製のボックス席でビロードの座席がチェーン店なのに落ち着く感じです。 ・ 注文が出てくるまでにカリー祭りやスパゲッティが気になるなと思っているうちにやって来ました。 ・ 早速 #ニューサマーオレンジ の #マーマレード を #トースト に塗って頂きます。爽やかで華やかな柑橘系の香りがフワーっと広がりつつ #ジャム の甘さもいい感じ。 ・ モチっとサクッとした #パン とよくあいます。 #サラダ を頼むと #ドレッシング が2種類ついてくるんですね。まずはオリジナルドレッシングをかけてみます。 ・ クリーミーでコクのある味わいで美味しい。せっかくなので食べ比べをしようともう一つのしょうゆドレッシングもかけてみます。結構濃いめの醤油の後味が印象的です。 ・ ちょっと高めのプレミアムコーヒーソフィアというものを頼んだのですが、やはり香りがいい感じです。これとトーストの組み合わせが最高ですね。 ・ そう言えばモーニングと散歩の合間くらいでしか寄ったことが無かったので今度はランチの目的地に設定しても良さそうですね。 ・ iDの使えるお店のまとめはコチラ #iD使えるよ ・ #田原町モーニング #田原町朝食 #田原町喫茶店 #田原町カフェ #田原町純喫茶 #浅草モーニング #浅草朝食 #浅草喫茶店 #浅草カフェ #浅草純喫茶 (コメダ珈琲店 田原町駅前店) https://www.instagram.com/p/CTxu5Xlh84O/?utm_medium=tumblr
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5/21(金) ・ 強い風と降ったり止んだりの雨ですが☂️ 本日は12:00〜愛ある食卓 @aiarushokutaku のマルシェ、オープンしています。 本日はベビーコーン、ポポロ(そら豆)など、今の季節ならではのお野菜が入荷してますので、ぜひ旬をお見逃しなく〜😉 そして急遽ですが、入荷するたび大変ご好評いただいてます愛媛の柑橘王子、石田勝さんの(今回は柑橘ではないんですが)枇杷がこのあと入荷します。こちらもよろしくお願いいたします! 本日は他にスナップえんどう、ツタンカーメン(グリーンピース)、初姫(そら豆)、アカタマ(新玉葱)、ほうれん草、サニーレタス、大根、おイシイ農園 @oishii_farm のミニトマトがあります。 もちろん先週ご案内しましたこんぶ土居 @konbu_doi さんの商品の他、梶田商店 @kazita1874 のお味噌、お醤油、志村屋米穀店の緑米、黒米、上新粉もございますので、ぜひご利用くださいませ😊 ・ 現在MONKは平日はお休み、土曜日曜の明日、明後日と12:00〜18:00頃まで、ノンアルコールと普段とは違うフードメニューにて営業いたします。 メニューは明日改めてご案内いたします。 お気軽にご利用くださいませ🎶 ・ ご予約、お問い合わせは0466-66-6409まで、よろしくお願いいたします。 ・ ・ ・ #monk #monktsujido #辻堂 #辻堂ランチ #辻堂昼呑み #辻堂アペロ #辻堂ディナー #vinnaturel #vinonaturale #naturalwine #craftbeer #finefood #愛ある食卓 #somafarm #虹色畑 #湘南八木農園 #ひらまき園 #rabudelove #おイシイ農園 #ayaneshino #sakura #御酒vin帖 #gotoeatかながわプレミアム付き食事券 #お一人様歓迎 #お子様連れok #辻堂ワインバー #辻堂イタリアン #スナック跡地 (MONK Tsujido) https://www.instagram.com/p/CPHuhRcDgY8/?utm_medium=tumblr
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. ◯2月のよし時 通信◯ . 立春が過ぎ、徐々に暖かい風��吹き体も緩み始め活力がみなぎってくる季節ですね。 . 山菜、薬味に使える香味野菜、豆類、海藻、貝類をよく市場で見かけるようになりました。 . 冬を越えて体を代謝する働きが盛んになり肝臓が大忙しの春。 . 旬の食材は肝臓をいたわるべき季節に有難い食材ばかりです。 . 解毒作用がある苦味の野菜、肝臓を助ける柑橘類や酸味を効かせた料理を積極的に食べたいものです。 . ◯よし時おすすめ春の常備菜レシピ◯ . 「風邪、花粉症、鼻詰まりに効く デトックス薬味ックス」 . 大葉、ネギ、生姜、みょうが、にんにく、三つ葉、にら、せりなどお好きな香味野菜、薬味を刻み、混ぜ合わせて . ポン酢や柑橘を絞った酢醤油、酢味噌などと合わせるかそのままで . 温豆腐や新玉ねぎサラダ、しゃぶしゃぶ、刺身、唐揚げ、カレー、味噌汁、麻婆豆腐、パスタ、和え物、海藻酢の物、チャーハンなど万能に料理と合わせられます。 . ◯春のおすすめ食材◯ . 血を補い肝機能を高める 人参、ほうれん草、レバー、イカ、豚肉、卵、胡麻 . 不眠、イライラ、自律神経を整える。 . セロリ、タラの芽、せり、大葉、菜の花、かぶ . 憂鬱、ストレスを癒し気の流れを良くする。 . 蕎麦、らっきょう、みかん、ジャスミン、トゥルシーなどリラックスハーブティー。 . ランチのプレートにも旬の効能食材を使い、栄養をより摂取出来るよう積極的に皮付きのまま調理をしています。 . 無農薬の野菜は捨てるところが無く、安心して全て食べられます。 . 無農薬で育てたデトックス、リラックス効果抜群のトゥルシーハーブティーをi wah farmから入荷致しました。 . 効能が高いクルシュナトゥルシー、香りのトゥルシーを2種類を物販スペースにて取り揃えております。 . . 日々、旬のものを積極的に食べ、毎日天然醸造の味噌汁を飲み、気負わずゆったりとのんびりリラックスして待ちに待った春を楽しく過ごしましょう! . 皆さまのからだとこころの健康をいつも願っています。 . よし時 河井良時 . 今日も12:00より通常ランチ&カフェ&スイーツ&昼呑み&物販営業でお待ちしてます◎ . 駐車場案内はホームページか下記リンクよりご覧ください◯ ↓ . ホームページ → https://taiyoutaiyoutaiyou.jimdo.com/ . . たいよう Human Connection Natural Cafe / Shop / Space . 住所:愛知県春日井市角崎町28 . 電話番号:0568-32-1331 . ◎営業時間 12:00〜17:00(お食事は15:00ラストオーダー。 15:00〜17:00はお茶と軽食営業。 . ◎毎週金曜日は夜まで営業 12:00-22:00(LO:21:00) . 定休日:日曜日 . . Facebook: https://m.facebook.com/taiyoutaiyoutaiyou/ . LINE公式アカウント: http://nav.cx/2p6BQCm . Instagram : taiyou_tomoya_mizuno . twitter : taiyou tomoya mizuno . イベント等の詳細は下記のリンク又はプロフィールのホームページのリンクよりご覧ください◯ . https://www.facebook.com/taiyoutaiyoutaiyou/events . . . . . . . #春日井ライブ #春日井和食 #春日井カフェ #春日井ランチ #春日井スイーツ #春日井イベント #春日井居酒屋 #名古屋居酒屋 #名古屋ライブ #名古屋和食 #名古屋カフェ #名古屋ランチ #名古屋スイーツ #名古屋イベント #名古屋ギャラリー #名古屋居酒屋 #名古屋昼呑み #名古屋オーガニック #名古屋アート #愛知ライブ #愛知和食 #愛知カフェ #愛知ランチ #愛知スイーツ #愛知イベント #愛知居酒屋 #和食 #料理人 (たいよう Taiyou Human Connection Natural Cafe / Shop / Space) https://www.instagram.com/p/B8NEWo5JPqP/?igshid=1xu246yjfwzfs
#春日井ライブ#春日井和食#春日井カフェ#春日井ランチ#春日井スイーツ#春日井イベント#春日井居酒屋#名古屋居酒屋#名古屋ライブ#名古屋和食#名古屋カフェ#名古屋ランチ#名古屋スイーツ#名古屋イベント#名古屋ギャラリー#名古屋昼呑み#名古屋オーガニック#名古屋アート#愛知ライブ#愛知和食#愛知カフェ#愛知ランチ#愛知スイーツ#愛知イベント#愛知居酒屋#和食#料理人
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鰹のタタキ2題😋
これは美味しそうですね 最近は「秋も鰹の旬である」ということが知られるようになってきました。戻り鰹といって,この時期の鰹には脂がよく乗っています。 春の初鰹を珍重するのは江戸時代以来の伝統ですが,僕の拙い経験ながら江戸時代に好まれた魚は現代人から見ると脂の乗りが悪いように感じられます。現に今は最高級魚として珍重される鮪の大トロも,江戸時代には「脂が強過ぎる」と持て余されていました。当時の人々にとっては到底生食出来るようなものではなく,当初は何と肥料にされていたそうです。それは流石に当時の人々にとっても割り切れない話だったようで,贅沢品だった通常の鮮魚には手の届かない庶民が工夫を重ねて「これなら美味しく頂ける」と発明したのが葱と一緒に醤油味の割下で煮込む葱鮪鍋です。これは今日の我々が頂いても大変美味しいお料理ですが,もし江戸時代の人々が既に脂を好んでいたら生まれることは無かったかもしれません。 初鰹を珍重した江戸時代以来の伝統を軽んじる気は全くありませんが,今の我々は油脂の美味にも開眼致しました。せっかく戻り鰹が入手出来るのですからこのレシピを参考にして,元々の脂の乗った戻り鰹に更に熱々のオリーブ油を加え,現代ならではの鮮魚を賞味するのも非常によろしいのではないでしょうか♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪ 旬を味わう! お酒がすすむ「かつおの熱々オリーブオイルがけ」 https://tanoshiiosake.jp/3381 そして,こちらもとても気になるんですよねぇ( ・ω・) 以前に「海上保安庁には主計士というコックさんが在籍している」ということを話題にしたことがありますが,その海上保安庁のコックさんの作るお料理です。「塩胡椒をしておろしニンニクを馴染ませる」「バターで焼いてフライパンでフランベし,氷水ではなく扇風機と冷蔵庫で冷やす」「バター醤油を掛けて頂く」という説明を読むと,タタキというよりも鰹のレアステーキに近いのかもしれませんね(◍•ᴗ•◍) 話を聞くだけでも美味しそうですが,このお料理を作った赤松俊介主任主計士,ご自身のプロとしての腕に強い自信をお持ちのようです。何せ「自分の作る料理がうますぎて学校を卒業したときよりも20kgも太ってしまった」などと仰るくらいですから (*゚∀゚) 戻り鰹が手に入ったら,こちらの洋風タタキも是非頂いてみたいものです。鰹のタタキには柑橘系の酸味を付けることが多いけれど,この洋風タタキでは酸味はつけないのですね(⋈・◡・) 豪快! 扇風機で冷やすカツオの洋風タタキとカリカリきびなごのフリット 巡視船「あらせ」 https://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/160611/lif16061112300008-n1.html
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鱒の南蛮漬け。 玄米酢、古式醤油、三河味醂、純米酒 南蛮漬けは、野菜盛り盛りで一番上に旬の柑橘をスライスしてのっけるのがうちの定番。 いつもは香りづけでお役御免の柑橘も、居候のはるか( @kobbbooon )が食べてくれて、なんだかうれしいカボスとわたし。 #南��漬け #野田琺瑯 #つくりおき #おうちごはん #屋久島 #鹿児島 #島暮らし #クッキングラム #food #foodstagram #foodie #instafood #yakushima #kagoshima #cookingram #japanesefood https://www.instagram.com/p/BpEvfRQHenC/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=1p4ssluzznqdr
#南蛮漬け#野田琺瑯#つくりおき#おうちごはん#屋久島#鹿児島#島暮らし#クッキングラム#food#foodstagram#foodie#instafood#yakushima#kagoshima#cookingram#japanesefood
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天ヶ瀬さんちの今日のごはん10
『秋の贅沢七輪焼き』with 彩
今日の撮影は過酷を極めた。 ただでさえドラマの主演と言う気を張る立場でありながら、バスケットボール部の主将としてチームメンバーを引っ張っていく役。撮影中に手を抜くことは許されず、走る時は走り、飛ぶ時は飛ぶ。実際のワンゲームと同等か、それ以上の運動量に流石の冬馬も疲れを隠さずにはいられない。 日頃のダンス練習で体を鍛えているにも関わらず体が正直で、軋む筋肉は明日来るであろう痛みを示唆している。 「あーーーーーー…………」 昼までの撮影を終え、すぐに事務所に向かった冬馬は到着するや否や客人はおろか同じ事務所のアイドルが一人もいないことを確認して客間のソファに寝転がる。いるのは山村とプロデューサーといういつもの面々である。 「お疲れ様です」 プロデューサーが向かいのソファへと静かに腰掛けると、ぎしり、スプリングが音を立てた。わざわざ作業を切り上げてこちらに来たと言うことは何かしらの用事があるということだろう。 「ああ、アンタか……悪い、すぐ、」 咄嗟に起き上がろうとする冬馬を制し、プロデューサーは口を開いた。 「いえ、今は誰もいませんからゆっくり休んでください。それよりも、冬馬君に大事なお話があります」 「……? 何かあったのか?」 プロデューサーの言葉に甘え、横のまま話を聞��うとするが、彼の口から放たれるのっぴきならぬ言葉の雰囲気に、視界がずれているのも気持ちが悪いと感じてしまった。怠い体に鞭打って起き上がる。 視線が混じり合う。プロデューサーはじっと冬馬の瞳を貫き、ややあって重い口を開いた。 「冬馬君。再来週になってしまいますが、二日だけお休みを作ろうと思います」 凛と、澄ました顔で彼は言う。 「二日……っ!? 二日もなんて、」 「今回のドラマは僕が予想していたよりもずっと過酷です。冬馬君の体への負担も相当でしょう。Jupiterに安定した仕事があるのは良い事ですが、裏を返せば少しの体調不良が後々に繋がりかねない。アイドルの体調管理はアイドル自身にさせろという事務所もありますが、僕はそうは思いません。このお休みは僕の判断です。一度休んでください」 「本当にいいのか?」 「お仕事の方は心配しないでください。その為の僕ですから」 つま先から髪の先まで整った姿勢で座るプロデューサーの表情はいつになく真剣だが、どことなく感じる柔らかさは彼がアイドルに向ける愛情とも友情ともつかない恩情である。冬馬にとって、その優しさが今は有難かった。 それと同時に気を遣わせてしまったことが申し訳なくて、情けなくて、悔しい。 「……悪い、助かる」 素直に出てきた言葉を受け取ると、プロデューサーはにこりと笑ってデスクへと戻っていった。少し離れた所から山村が心配そうな視線を冬馬に向けていたが、手を挙げて「気にしないでくれ」と合図を送ると困ったように笑った。 「はー…………」 芸能界において多忙を極めた人間が体調管理に使えとオフを貰うことなどそうそうない。あってもまともな睡眠時間が確保される程度で、移動中のロケバスの中で寝ることなんて日常茶飯事である。半日どころか一日ですらありえないのに、二日もなんて。黒井社長が聞いたら腑抜けだと鼻で笑われたかもしれない。それ程までにプロデューサーが告げた"二日間"が重いことを冬馬はよく知っている。 「たっだいまー!」 重力に従うままソファに沈み込んで天井をぼーっと眺めていると、静かな事務所の空気を騒がしい声が切り裂いた。 「あれ? プロデューサーさんと賢君しかいないの?」 ぱたぱたと軽い足音が近づいてきて、冬馬は顔にかかった髪をそっと指先でどかしてその姿を確認する。声の通りの人物はすぐに冬馬の存在に気付いて「冬馬君いたの!?」などとわざとらしく驚いてみせる。 「ドラマの撮影って言ってなかったっけ? 終わったの?」 「今日の分はな。お前も今日旅孫だろ? ���うだったんだ」 「へへ、ばっちし! 僕と北斗君なんだから当然だよね♪」 「そういや北斗はどうしたんだ?」 本来ならばWの蒼井享介、悠介の二人とレギュラーで組まれている『旅孫サタデー』という番組はごく稀にゲスト回と称しメンバーの休みが差し込まれる。Jupiterがツアーなどでいない時は翔太の代わりに誰かが、過去の例で言うならもふもふえんの橘志狼がヘルプで入ったことがある。 一方でWの二人が忙しい時には今回のように翔太やプロデューサーが事務所のメンバーの予定を見つつ番組に助けに来てもらっている。 かく言う冬馬も以前悠介がワールドトレジャーのツアーでアメリカに出向いている時に呼び出されたことがあった。 商店街を周り、おじいさんおばあさんに甘やかされるだけ甘やかされて終わったロケは楽しかったが少し疲れたのを覚えている。翔太は隣で"弟オーラ"改め、"孫オーラ"をいかんなく発揮するに圧倒されながら何を言うか皆目見当の付かない老人達とコミュニケーションを取るのは骨が折れると言うものだ。何度聞き返されたかは分からない。 「北斗君なら今日はこれから雑誌の撮影って言ってたよ」 「ああ、いつものか」 「そんなことより! もー大変だったんだから! 北斗君ってばロケでおばーさん達に『うちの旦那の若い頃に似てる』なんて言われてたっくさん囲まれちゃってさ!」 数分前にはプロデューサーが腰掛けていたそこに翔太がどさりと腰掛ける。 「ほらこれ!」 「なんだそれ」 翔太が差し出したのは真新しい木箱であった。一見何の変哲もないそれは表面の印字、まさかこんなところで見ることになるとは思わなかった字面に冬馬は目を見張る。 ーーー高級松茸。 「ま、ま、松茸ェ!?!??! おまっ、なんでそんな高級品…」 「もらったのは僕じゃなくて北斗君だってば!」 翔太曰く、旦那の面影があるからと商店街のおばば達をオトしてきた北斗が『死ぬ前に良いものを見せてもらった』と笑えないジョークと共に貰った代物らしい。はじめは断ったものの、慈しむように『会わせてくれてありがとう』などと言われてしまえばもう引き下がることも出来なくなってしまったらしい。 結果、『松茸って食べたことないんだよねえ」とぼやいた翔太にやたら高級そうな松茸は譲り渡されて事務所まで持ち帰って来たと。 以前から旅孫サタデーの撮影に行く度に翔太は野菜やら果物やらと色んなものを持ち帰っては冬馬に料理を作るよう駄々を捏ねてきたものだが、今回ほどの高級品を持ち帰ってきたのは初めてである。 「北斗君、今日は夕飯は遅くなっちゃうだろうし、これは冬馬君と二人で食べていいよって言ってたよ」 自分��疲れていることもすっかり忘れ、木箱の向こうに充満しているであろう香りを想像し、生唾を飲む。 例えば炊き込みご飯にしてみるとか、茶碗蒸しに入れてみるとか、その食べ方は何通りもある。だが、折角の高級品だ、どうせなら最上の方法で食したいものである。そう、確か松茸の香りを最も最もよく引き出せる方法……七輪でじっくりと炙ってーーー。 ぐるりと腹が鳴いたことでようやく時刻が夕食の少し手前の頃合いであることに気が付いた。 「あらァ、冬馬ちゃんと翔太ちゃんじゃない、お疲れ様」 かちゃりと音がして、事務所の扉から翔真が顔を出す。続いてキリオと九郎が各々の挨拶を向けた。翔真の着物の間からビニール袋が揺れて、中の鈍色がうっすらと見えている。 「仕事帰りにお魚屋さんで秋刀魚を買ってきたんだけど、多めに買ってきたから三人ともお夕飯まだなら一緒にどうかしら? プロデューサー、確か去年アタシが持ってきた七輪この辺にあったわよね」 「それなら物置の中にしまったかと。お誘いは嬉しいんですが、僕は今日は手が離せそうにないので皆さんでどうぞ」 「あら、残念。焼きおにぎりでも作って持ってくるわね」 「助かります」 「……天ヶ瀬さん? 御手洗さん?」 何も言葉を発しない二人を不審に思った九郎が首を傾げる。 今にもよだれを零しそうになる口元の筋肉をきゅっと引き締め、冬馬は翔太に視線を飛ばす。彼もまた考えていることは同じらしい。この手の中にある"夢の塊"に引き寄せられるように"機会"がやってきた。 わくわくする心臓を自制し、最低限のアイドルとしての顔を保ちながら冬馬はその木箱を彩の三人に差し出した。
315プロダクションのビルの屋上は基本的に『汚さないこと』『他の居住者に迷惑をかけないこと』『危険がないこと』さえ守っていれば許可なく使用しても良いとされている。その為、レッスンの合間にはアイドル達が気分転換をするべく足を運ぶことも多い。 稀に事務所の誰かしらの企画で小さな催し物が開催されることもある。夏のバーベキュー大会だったり、流しそうめんの会だったり、秋になれば毎年翔真が七輪会と称し秋刀魚やお餅などを炭火焼きにする会を開催していた。 「にょほほ! 焼く前から食欲をそそる芳しい香りがするでにゃんす」 「こりゃあ、下手すると五万は下らない代物かもねぇ」 「そんなにするんすか!?」 木箱の中では立派なサイズの松茸が五本ほど寄り添うようにしてウラジロの葉に包まれていた。すだちが三つ、ころりと中を転がる。 「食べてみれ��きっと分かるわよ。九郎ちゃん、下で一つだけ処理してきてもらえるかしら。風味を落とさないように割いてちょうだいね」 「分かりました」 「それなら俺も手伝うぜ」 「いいわよ、冬馬ちゃんは疲れてるんだからここでゆっくりしてなさいな」 翔太がうちわで七輪の上部から風を送り込むと、呼応するように網の下の炭が赤く光る。夜に向かおうとしている空は着々と暗くなりつつあるが、七輪の周りだけは仄かに明かりを保っていた。 網の上に置かれ、じっくりと熱にあてられた秋刀魚をひっくり返す。上面はまだまだ生焼けだったのに、下面は焦げ茶色の焼き目が綺麗に刻み込まれている。何とも言えない胸のざわめき、わくわく感。 「それにしても……」 なんて美味そうな匂いなんだろう。 秋は香りの強い食材が多い印象を受けるが、七輪で焼くと秋刀魚はここまで暴力的な匂いを発するのか。家にある両面グリルで焼いたものも大概出してすぐは良い匂いがするのだが、冬馬が今受けているのは炭の匂いも相まって最早兵器級である。 嗅覚で体がおかしくなったのかと錯覚しそうなほど溢れだしてきたよだれを飲み込む。 「ちょうちょさん、次はおにぎりを焼くぞなもし♪」 「そうねぇ、二人ともお腹空いてるみたいだからそうしようかしらね」 たまこやの炊いた白米パックに形が崩れない程度の醤油を混ぜこんで握られたおにぎりを七輪の隅に乗せる。 誰が用意したのかは定かではないが、何故か事務所には七輪や醤油を塗る為のハケといった料理道具がいくつか常備され��いる。翔真のように事あるごとに持ってくるのが面倒だからと七輪を放置している者もいれば、いつか使えるかもしれないとイベントで使用した物を置いていく者もいるらしい。 かく言う冬馬も以前行われたBBQ大会に参加した際に自宅から皿を何枚か持ってきてそのままにしていたりする。自宅に人が来ることも多くなったので必然的に足りなくなった皿を買い足し、事務所に置いていった皿は回収しても良いししなくても良いという状態である。これといって皿が足らずに困っている訳でもないし、こうやって使ってもらえるのならばこのまま置いておいても良いかもしれない。 うっすらと脂が滲み始めた秋刀魚を皿にあげ、うちわを手に秋刀魚の焼き上がりを今か今かと待ち侘びていた翔太に手渡す。 「わーっいいにおい……僕今なら何匹でもイケちゃうかも」 「アハハ、食べ盛りが増えるならもう少し買ってきても良かったわねぇ」 「俺ら飛び込みなんで全然気にしなくていいっすよ! 翔太、ちゃんと考えて食べろよ!」 「分かってるって! 冬馬君こそ疲れてるからばくばく食べて太っちゃうんじゃないの?」 「お前な」 翔太に指摘しておきながらも、屋上に広がる匂いのあまりの芳しさに自身の理性を手放しそうになるのを必死に堪えている自分がいる。嗅覚が「絶対美味い」と訴えかけてきているのだ。腹の中もここぞとばかりにそうだそうだと暴れている。 食べたい、早くその香りを口の中に閉じ込めてしまいたい。 割り箸を秋刀魚に差し込むと、まるで元々崩れていたのを成型しなおしたかと錯覚するほど簡単に崩れていく。 まずは白い身を皮ごと。何も付けず、焼く前の一振りの塩だけで堪能することにした。 ぱくり、香りごと食して咀嚼すると、ずっと香っていた香りが凝縮されて鼻腔を通り抜けて冬馬は思わず目を閉じた。追って舌に触れた滑らかなしょっぱさは一振りの塩が溶けた秋刀魚の脂だ。 家の両面グリルなんかでは到底味わえないこの香り、絶妙な焼き加減、たまらない。 たった一口で頭の中を駆け巡った歓びに感極まって、瞳に薄膜が張りそうになる。疲れた時の温泉然り、昼食を蔑ろにした後の夕食然り、不足した物を取り返した時の歓びはまさしく唯一無二。今回に至っては空腹に加え疲労も相まって絶品以外の言葉がない。 「もしや、とーまクン泣いてるにゃんすか?」 「なっ、泣いてないっすよ!!」 「えー! 冬馬君泣いてるの!?」 「泣いてねえっつうの!!」 不覚にも美味しい物を食して感極まってしまった。幸いなことに薄膜は気合で引っ込めたが、まだまだ苦情を訴える胃を思うと二口目も恐ろしい。 すだちを一絞りした凶悪な代物を前に、再び冬馬は生唾を飲んだ。先程の味、香り、舌触り、それらに柑橘系の酸味と香りを足す。味が想像つくからこそ恐ろしい。 どうとでもなれ! と舌の上に押し込むと、今度は香ばしさの中に柑橘系の酸味と香りが混ざってまた違った姿を見せる。身を引き締めるすだちの風味が脂のしつこさを抑え、さっぱりと身は食道を通っていく。後味が良い。 隣で翔太がおいしいおいしいと軽快な動きで箸を運んでいく。そこに"考えて食べる"の文字は見えない。 「今年の秋刀魚はしゅばばーん! と脂が乗っていて美味しいでにゃんすなあ」 「あら本当? 魚屋さんに感謝しないとねぇ。ほら、おにぎりも焼けたわよ」 秋刀魚を味わっていたところで視界にこれまた"美味しい色"を塗りたくったおにぎりが現れる。焦げた醤油、焼きおにぎり。 欲望の赴くまま手を伸ばして触れると、焼きたての暴力が冬馬の指先を襲った。咄嗟に「熱っ!」と零して痛む手を振り回すと、翔真が次のおにぎりを焼きながら「気を付けて食べなさいな」と笑った。 今度は箸で少しだけおにぎりを切り崩し、塊に息をかける。 そう言えば以前Beitとたこ焼きパーティーをやった時も同じことをしてたな。あの時はピエールに割って食べるといいと教えてもらったが、別の場所で同じことを繰り返しているのだから世話無い。 あれからもう半年か。つい昨日のような出来事を懐か��みながらふうふうと息を吹きかけ、口に放り込む。 「どうかしら?」 「美味いっす。表面がパリパリしてて」 翔真が顔を綻ばせる。 「みなさんお待たせしました」 その時、階段に繋がる扉が重々しい音を立てて開かれた。松茸を洗いに戻っていた九郎が処理を終えて戻って来たらしい。手には平べったく割かれた松茸がすだちと共に丁寧に並べられた皿。まるで割烹で出てくる料理の一品のようである。 「薄さはこの程度で良かったでしょうか」 「十分よ。九郎ちゃん、ありがとね。秋刀魚焼けてるから食べててちょうだいな」 「すっごく美味しいよ!」 「はい、いただきます」 履物を脱いでブルーシートに正座で座った九郎がピンとした背筋のまま残った秋刀魚を摘まむ。はんなりと上品を乗せた動きでそれを食すと、何度か咀嚼して小さく頷く。 「とても美味しいです。今年の秋刀魚は例年以上に脂が乗ってますね」 「九郎ちゃんまでそう言うなら間違いないわね」 そう言いながら翔真はスライスした松茸を一枚七輪に乗せる。無意識に香りを求めて首を伸ばしてしまいそうになったが、すぐに気付いて引っ込めた 炭が跳ねる音が聴覚に刺激を与え、初詣で焚かれる大きな火を思い出す。もう10月中旬。年越しまでまだ二か月もあるが、言い換えればあと二か月しかない。今年も315プロダクションの面々は一緒に初詣に足を運ぶのだろうか。 アイドルを始めてからというもの、目まぐるしく過ぎていく季節にいつも置いていかれそうになる。空調に管理された屋内を活動の主とする自分達は真冬には春物の服で撮影をするし、真夏の日差し照りつける中を薄手の長袖でポーズを決めるなんてこともザラだ。一足先の季節をなぞるこの職業において、時の経過の指標になるのは食べ物くらいのものである。 行きつけのスーパーに秋刀魚が大量に並べば秋だなあと思うし、野菜売り場の緑が増えれば春だなあと思う、夏も冬も上に同じ。 そうだ、あとはーーー月に寄り添うように光る一等星。その輝きは秋空が一番よく見える、らしい。これは冬馬の近くにいる妙にロマンチストな奴から聞いたことである。彼が言うのだから恐らく真実なのだろが、夜空なんてゆっくり観察する機会が無ければ確かめる術もない。 ただ、自分達がその名を借りている以上は一等星という栄誉ある等級を貰うその星を誇りに思う。自分達もその輝きの向こう側へと。 「………………」 ふと、手を伸ばしてみる。到底届きそうもない高さの輝きを掌の間に入れ、掴んでみた。開いてみても当たり前にそこには何もないのだが。なんとなく、掌を二度三度と握った。 冷めた焼きおにぎりを一噛みすると、表面のぱりっとした感触の後に焦げた醤油の苦しょっぱさがやってきた。このおこげが美味いんだよなあ。自炊していてもなかなかあ飯ごうや土鍋で��を炊くといったことがないので焼きおにぎりはおこげを食せる貴重な料理の一つである。 これに出汁をかけて崩して食べても美味い。ただし、焼きおにぎりを作る工程が面倒くさくて、それならばと白米に出汁をかけて出汁茶漬けにしてしまうのだが。 「ほら松茸焼けたわよ」 「わーい!!! これって何も付けなくていいの?」 「初めてだったら何も付けずに食べてみなさいな。冬馬ちゃんは食べたことあるんだったかしら」 「一応昔バラエティで。ただ、ほんのちょっとだったんで」 「じゃあ味わうのは初めてね」 視界の端で翔太が松茸を一切れ食すのが見えた。 高級食材、それも諭吉が五人いても足りないかもしれないと言う程の代物、どんな味がするんだろう。これだけ高いのだからきっとそれ相応の味がするに決まっている! そんな期待を多分に孕んだ翔太の表情は間も無く剥がれ落ちた。 咀嚼する速度が急激に落ちた翔太は顔を顰めてなにやら不満そうな目を冬馬に向ける。 瞬時に翔太の言いたいことを理解した冬馬は腹の内から盛り上がってきた笑いを口に漏らす。 あまり美味しくはないのだろう。冬馬も初めて食した時はバラエティの企画でスプーンの上のごく僅かな量を食しただけであるが、感動的な味だった記憶はない。 七輪で焼けば大人が言う"松茸は良い"に辿り着けるのかと思ったが、翔太の表情を見る限りではそうでもないらしい。 「くさい……」 予想通りの言葉が翔太から飛び出し、翔真がころころ笑う。九郎もそれを一口食べて、 「"香り松茸、味しめじ"と言う言葉があるくらいですからね」 「オトナな味でにゃんす♪」 冬馬も一枚薄塩のまま食べてみると、遠い記憶に残っているものとはあまり齟齬の無い味であった。強いて言うなら依然食べた物よりもずっと香り高い。香りの面だけで見るならば、なるほどこれは高値が付いてもおかしくない代物である。 「高いからと言って美味いと思ったらそういうわけでもないのよ。手に入れるのが難しければそれなりに価格は高騰しちゃうし。松茸は国産で取れる量も少ないし、"秋の味覚"なんて言うから秋になるとお金持ち達がこぞって買い占めちゃうのよ。そんなことするから高くなるのさ」 これだけ食べたら今日はお開きだ。そう言って翔真は七輪の横窓を閉じ、上から蓋を被せた。水をかけて消化するのが一番手っ取り早いらしいのだが、濡れた炭は乾かすのが面倒だ。それならばこうやって空気口を閉じて消した方が後々再利用が効く。確か初めて七輪会に参加した時に翔真に教えてもらった知識である。 翔太がぶうぶうと口を歪ませて秋刀魚を摘まむ。やはり食べ盛りの年頃の人間には松茸のような高級食材よりも焼きおにぎりや秋刀魚のような食材の方が好ましいらしい。 「天ヶ瀬さん、申し訳ないのですが、事務所に戻る時にこちらを持っていって頂いてもよろしいでしょうか」 「プロデューサーちゃんにお疲れさまって伝えておいてちょうだい」 「了解っす。後片付け手伝えなくてすんません」 「気にしなくていいのよ。それより明日も朝から主演のお仕事なんでしょう。ゆっくり休んで頑張ってきなさいな」 翔真に���を叩かれ、九郎とキリオに見送られて冬馬は翔太と二人事務所への階段を下りていく。 手には焼きおにぎりが二つと秋刀魚の身が半分ほど。七輪の上を離れても鼻を掠める強烈な匂いに、冬馬は事務所が煙臭くなるかもなあなんていらない心配をした。が、翔太がすんすんと自身の腕の匂いを嗅いでいるのを見て、冬馬はようやく自分自身の服や体に染み付いた炭の匂いの存在に気が付いた。 帰りはきっと周りにこの匂いをまき散らしていくことになるんだ。それがどうにも愉快に思えて、それと同時に迷惑だと思われたら困るな、なんて心配も湧いてくる。 翔真の「北斗ちゃんにもよろしくねー」の声を背中に受けながら、冬馬はとりあえずこの体の匂いを消す算段を頭の中でたて始めた。
二週間後。冬馬はプロデューサーの計らい通りに二日間の休みをもらった。 昨日仕事を終えた冬馬にドラマの監督が『冬馬君も売れっ子で忙しいからねえ、明日の仕事も頑張って!』なんて声をかけてきてくれたのだが、どうにもおかしい。 冬馬が持っている情報の中で生じた矛盾。咄嗟に『俺明日休みなんすけど』と馬鹿正直に返しそうになったのだが、ふと頭をよぎったプロデューサーのいたずらに成功した少年のような笑みと、『ちょっとだけ嘘を吐いてしまいましたが』という言葉が純粋な冬馬をすんでのところで止めた。 なるほどこういうことか。冬馬はぼーっとベッドに横たわり、天井を眺めながら思う。 仕事を終え、いつものように疲れきって自宅に戻って来た冬馬は、溜め込んだ疲れを癒すようにベッドへと飛び込んだのだった。折角プロデューサーが作ってくれたオフなのだから、休みつつもやりきれていない家事もこなしたい。風呂は……明日で良いか。そんなことを考えている内にうとうとと寝に入ってしまった。までなら良かった。 次に目を覚ました時、時刻は午前2時という真夜中で。数分程度仮眠を取ってから夕食を作るつもりだったのに体は無意識に携帯のタイマーを止めていたらしい。 どうにもならない時間まで寝てしまったことに後悔しながらも起き上がった冬馬がどうしたものかとぼーっと白い壁紙を見つめていると、一瞬、こめかみのあたりに痛みが走った。 何事かと思って強く瞬きを繰り返すと、天井に見えた一点の黒染みが突如として二つに分裂し、四つ、八つと次々にその数を増やしていくではないか。状態異常に伴う錯覚。すぐに戸棚の体温計を取り出し、脇に刺し込んだ。 間もなくして耳障りな電子音が鼓膜を叩く。それを待つ間にも体の至る所に異常を感じ、冬馬はベッドで横になることしか出来なかった。が、その理由もすぐに解明される。 「38度5分………」 息絶えるように体温計をベッドに投げ出して、冬馬は無意味に唸る。 怠い、重い、熱っぽい。 明らかに"明らかな"症状のてんこもりに冬馬は絶望した。 過度なストレスや��量の仕事をこなした人間が長期休暇の初日に体調を崩すという話は珍しくない。 今まで溜め込んだものから解放されて体がすっかり力を失ってしまうのだろう。しかし、冬馬はアイドルになってから何度も忙しいと感じたことはあっても、オフの日に体調を崩���なんてこと、今まで一度たりともなかった。 だが、これは、この体温は、最早言い逃れは出来ない。 「マジかよ……………」 幸いなことに咳や痰といった表情は見られない。体の底から溢れる熱さ以外に寝苦しいと思う要素は確認できないので、程々に食事を摂って体を休めていれば長引くことはないと思いたい。 大丈夫だ、二日もあれば仕事に出られる。そう自分に言い聞かせ、冬馬は一先ず水分を補給しようと立ち上がった。 そしてすぐに膝から崩れ落ちる。 「っ……!?」 怪我はないが何が起きたのか理解するのに遅れた。 自分は今、倒れたのか? ゆっくりと体を起こそうとするも腕に力が入らず、頬に触れた床の冷たさが無慈悲にも冬馬の体に現実であることを突き詰める。
天ヶ瀬冬馬、久々のオフ初日の出来事であった。
NEXT→『たまご粥』With S.E.M
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【酒豪女子が行く】(1)ビール界のオスカー受賞、伊勢市のブルワリーに世界が注目 餅屋から飛躍した社長の“型破りな創業” 三重県伊勢市に世界中から注目を浴びる小さなブルワリーがある。3月上旬に「ビール界のオスカー」と呼ばれるビールの審査会で金賞を獲った伊勢角屋麦酒だ。もともと400年以上続く餅屋だったが、鈴木成宗社長(49歳)の「微生物好き」が高じてクラフトビールの製造に乗り出した。今やあらゆる審査会で賞をかっさらう名門ブルワリーへと成長したが、参入当初は地ビールブームの終焉もあって鳴かず飛ばず。型破りな“第2の創業”が実を結ぶまでには、「視界から色が消えるほどのストレス」(鈴木社長)に見舞われるなど、七転び八起きのドラマがあった。 ■ビール界のオスカー受賞 知る人ぞ知る伊勢市の名門ブルワリー 3月上旬、世界中のクラフトビール愛好家の熱い眼差しが日本に向けられた。最も歴史ある国際ビール審査会の一つ「IBA(The International Brewing Awards)」で、伊勢角屋麦酒が金賞を獲ったのだ。IBAは1886年から続くイギリスの審査会で、別名「ビール界のオスカー」と称されるほど業界では格式が高い。世界的な栄誉を伊勢市の小さなブルワリーが勝ち取っただけでも驚きだ。しかも、もともとは餅屋だったと知れば、仰天である。 そんなニュースを知った筆者も鼻息が荒くなった。なにを隠そう筆者は大の酒好き、中でもビールは大好物なのだ。世界が認めたビールの秘密を自分の舌で確かめたい。これは、もう職権乱用(?)して取材に行くしかないっ! …でも、伊勢角屋麦酒? クラフトビールでもヤッホーブルーイングとかエチゴビールは知ってるけど。初耳だし本当に美味しいの~?…と疑うふりをしながらニヤケがとまらない“自称ビール党”の筆者は、伊勢角屋麦酒のブルワリーへと向かった。 ■餅屋なのにビール造り!? 21代目社長の型破りな“第2の創業” 東京駅から新幹線と近鉄を乗り継ぐこと3時間半、伊勢神宮にほど近い宇治山田駅に到着した。さすがは「神都」、小雨がぱらつく肌寒い平日でも観光客が散見される。駅から車で10分走ったところに伊勢角屋麦酒のブルワリーはあった。見た目は一般的な酒蔵なのだが、酒は酒でもビール醸造所というのだから、意外な印象だ。しかも隣には昔ながらの味噌溜まり蔵が併設されている。 向かいには茶店が構え、名物のきな粉餅で参拝客をもてなす。実はこの茶店こそが、伊勢角屋麦酒を運営する二軒茶屋餅角屋本店(三重県)なのだ。天正3年(1575年)に創業した角屋は、近くにあったもう一つの茶店とともに「二軒茶屋」と呼ばれ、店の裏手を流れる勢田川の舟着場を経由して伊勢参りをする人々に親しまれてきた。大正12年(1923年)には味噌醤油の醸造業も始め、昔ながらの木樽での醸造を今も続けている。 そんな安泰な家業に革命を起こしたのが21代目の鈴木成宗社長だ。筆者と顔を合わせるなり、「ビールは好きですか!?」と爽やかな笑みで詰め寄られた。いかにも自由闊達な雰囲気だ。 というわけで挨拶もそこそこに、IBAで金賞に輝いた「ペールエール」を早速頂く。 グラスに顔を近づけただけで柑橘系の華やかな香りに包まれる。口にふくむとホップの香りがのどの奥までフワっと広がり、思わず顔がほころぶ。口当たりは豊かだがすっきりと飲みやすく、クラフトビール初心者にも人気が高いのは納得。鈴木社長がこだわり抜いたペールエールは「ファンには『伊勢ペ』と呼ばれ愛されている看板ビール」とのこと。 それにしても、餅屋なのにビールを造っているなんてなんとも不思議だ。ビール製造に参入したのは97年。当時、専務取締役だった鈴木社長はルーティン化した商売に飽きを感じていたと言う。「東北大学時代の専攻が海洋性プランクトンの��理活性物質の研究であり、幼少期からの微生物好き���高じました」と“型破りな創業”のきっかけを話す。父親で前社長の宗一郎さん(85歳)に話すと「やってみればいい」とあっさり。うまくいけば新規事業として育ってくれればという淡い期待と、味噌醤油の醸造の経験もあったため、「製法がより単純なビールなら、努力次第では世界で戦えるのでは」と判断した鈴木家。思いのほかに順風満帆に事業が始まった…ように見えた。 ■地ビールブーム終焉後の苦境「視界から色が消えるほどのストレス味わった」 今でこそ市民権を得たクラフトビールだが、90年代にも一度、「地ビール」としてブームが起きている。94年に酒税法が改正され、ビールの最低製造量が年間2000キロリットルから60キロリットルへ大幅に引き下げられた。これを機に全国に地ビールメーカーが次々と誕生。伊勢角屋麦酒もその中の一社だった。「97年末で国内に50社ほどしかなかったですが、その後2~3年で一気に200社を超えました。97年、98年創業組がすごい多いんですよ」と鈴木社長は当時をふり返る。 しかし創業から半年後にはブームが一気に沈静化。多くのメーカーが苦境に陥る中、伊勢角屋麦酒も例に漏れず、鈴木社長曰く「どツボにはまりました」。400年以上続く家業を潰してはならない-。そのプレッシャーから、冒頭の「視界から色が消えるほどのストレスを味わいました」と振り返る鈴木社長は当時若干29歳だった。 なんとか窮地を脱するには多くの地ビールメーカーとは異なり高品質を極めて、国際審査会で優勝するしかない。そう独り合点し、なんと6年後の2003年には権威ある世界大会で本当に最優秀金賞を獲得してしまった。 それでもビールは売れなかった。「世界一になれば飛ぶように売れると思っていました」と、鈴木社長は経営トップとしての見通しの甘さを痛感した。それからはマネジメントについて手当たり次第に勉強し、がむしゃらに働いた。「丸2年は無休で働きました。従業員より給料が取れるようになったのは最近のこと」と言う。それまではクラフトビール愛好家をターゲットにしてきたが、04年以降は伊勢神宮の観光客向けのラインナップも投入。びんではなく缶に詰めることで簡便性を高め、価格も抑えた「神都麦酒(しんとびーる)」は観光客にヒットし、経営難を大いに救った。 ドラマのような話に思わず唖然、「ビール造りって大変…」とポカンとしていた筆者に、何を思ったか鈴木社長は「実際にビール造ってみる!?」と切り出した。えぇ!? そんな簡単に造れるもんなの!? ということで酒好き女記者、実際にビール造りに挑戦することにしてみた。
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