#些細なことかもしれないけど
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otona77mtb · 2 years ago
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ソラのアオ その映え方が季節外れのような そんな気がしたんだよ #備忘録 #感じる #些細なことかもしれないけど #気候危機 #このくらいは #その怖さ https://www.instagram.com/p/Cn_1o9TSrD3/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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psyetz · 20 days ago
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ある他人にたいしてある評価を下し、たとえそれがみんなの意見とちがっていても、また、なにか不意の出来事によってその評価が否定されそうになっても、その評価を守り通すには、信念と勇気が必要だ。あるいは、みんなに受け入れられなくとも、自分の確信を守り通すには、やはり信念と勇気がいる。困難に直面したり、壁にぶちあたったり、悲しい目にあったりしても、それを、“自分には”起こるはずのない不公平な罰だとみなしたりせず、自分に課せられた試練として受け止め、これを克服すればもっと強くなれるはずだというふうに考えるには、やはり信念と勇気が必要だ。
信念と勇気の習練は、日常生活のごく些細なことからはじまる。第一歩は、自分がいつどんなところで信念を失うか、どんなときにずるく立ち回るか、それをどんな口実で正当化しているかを詳しく調べることだ。そうすれば、信念にそむくごとに自分が弱くなっていき、弱くなったためにまた信念にそむく、といった悪循環に気づくだろう。また、それによって次のようなことがわかるはずだ。つまり、“人は意識のうえでは愛されないことを恐れているが、ほんとうは無意識のなかで、愛することを恐れているのだ”。
人を愛するということは、なんの保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に全身を委ねることである。愛とは信念の行為であり、わずかな信念しかもっていない人は、わずかしか愛せない。
――エーリッヒ・フロム『愛するということ』(2020、鈴木晶訳、紀伊國屋書店、ただし傍点部を“”で囲んだ)
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oyasumimumemo · 1 month ago
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ころね
2024年11月21日(木)
体調不良のため、明日はリモートにしようとPCを持ち帰る。電車内でだらしない感じの男が私に向かって至近距離で手をひらひら振り続けている。ニヤニヤしながら目を合わせようとしてくるので見ないようにして到着を待つ。彼は終点前のデカい駅で何事もなかったように下車していった。ガキはもちろんのこと男も女も嫌いだ。電車なんて糞箱だ。
2024年11月22日(金)
作業不可能なまでに悪化。すいませんやっぱり無理ですとチャットを打ち、返事がきたあとに引き継ぎのやりとりをして電源を落とす。直後、個人LINEにも「お休み了解です!」とメッセージが届き、は?と思う。やりとりはteamsで完結したじゃんこっちがブチったみたいなLINE入れんなクソが、とバカ些細なことでキレながら二度寝。夫がごはんやデザートを買っておいてくれたらしい。彼はいつも通り家で仕事して退勤して外食に出かけた。付き合いたての頃「私が体調悪いとき私のこと嫌いだよね明らかに冷たいよね」と突っかかったことがあるが、今はこの距離感がありがたい。必要なものだけ用意してあとは距離を置いてくれる。おばさんになるって色んなものが刺激をうしなうこと、自分も鈍角になること。
2024年11月23日(土)〜11月24日(日)
まあここが山場やろ月曜から出社か〜だり〜と呑気なことを朝は考えていた。すこし家事をしただけで熱が上がり、ほとんど一日中横になっていた。嗅覚が衰えて好きな香水やオイルの匂いが分からず、味覚も衰えて甘いお菓子以外の食べ物が不味い。M-1予選動画やゲーム実況を見て心を元気にする。夜、夫も体調不良を申告してくる。
2024年11月25日(月)
結局二人して仕事を休み、病院へ行ってコロナ陽性と診断された。帰りはゴータクを呼んで夫だけ車に押し込み、私は支払いや用事を済ませて帰った。病気や怪我のときの男性の苦しみ方はいつも大袈裟に見える。元彼など���例に見��も、男はいつも苦しみ方が執拗だしうるさい。本当に苛々するから彼だけでも早く元気になってほしい。
2024年11月26日(火)
5日間自宅待機を命じられたので、木曜あたりでリモート再開を目標に、それまで何をして遊ぶか考える。金原ひとみ再読祭り(コロナといえば金原ひとみ)と懐かしの京アニ再視聴祭りを計画するも、こんな趣味にもそれなりに体力を要するみたいで、本は3ページ読む前に、アニメは1話観ただけで力尽きる。
2024年11月27日(水)
昨日の夜、義母が家の前に大量の食料を置いてくれた。夫が頼んだらしいが、普通の家庭ではこの関わり方が正常なのか?似たことがあるたびにちょっと引く自分が普通なのか彼らに〜コン的異常さがあるのか考えていや別にどっちでもええわ、と毎回なる。私は味覚はかなり戻ったのでがつがつ食う。夫が出前館したくせに手付かずにしていた飯も残飯処理よろしく平らげる。この機会に太ってかわいい女になるか!そういえばこの数日間、何回か風呂キャンセル、スキンケアに至っては完全にキャンセルしていたが髪も肌もなんか調子が良い。体に何かを塗布するのは嫌いなので、もうこの機会にスキンケアはやめることにした。
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そういえば結婚式、撮影も終わり無事入籍しました。疲れた(T-T)
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dropoutsurf · 10 months ago
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電通、人間の消費行動に強く影響する「11の欲望」最新版を発表 | AdverTimes.(アドタイ) by 宣伝会議
■変化のあった欲望に関する考察
④「さみしい人とは思われたくない欲望」→「わたしの役割でつながる欲望」 「孤独だと周りから思われるのは嫌」という欲望が存在していたが、新型コロナウイルスの流行により強制的に他者とのつながりを断たれる中で、「一人でいても別に恥ずかしくない」と考える価値観が広がり、より集団の中での自分の意味を考える欲望に変化。
⑤「���イワールドを追求したい欲望」→「腕を磨いたから、腕試し欲望」 探求したい、成長したい、といった自己実現に没頭することを望む欲望から、「没頭したい」という欲求が他因子に移行。「感動したい」という欲求が加わることにより、新型コロナウイルス感染症の影響が限定的になる中で、自分が煮詰めていたことを誰かと共有して手応えを感じたいという欲望に変化。
⑥「資本集中型浪費欲望」→「資本集中型消費欲望」 これと決めた世界で気のおけない仲間と盛り上がり、時間もお金も一気に放出して自己実現したいという欲望から、「後先を考えずに楽しみたい」という欲求が他因子に移行。「本当は派手にいきたいけれど、そうもいかない」現実もあり、「浪費しても構わない」ではなく「現実的に行動したい、お金を使いたい」という欲望に変化。
⑧「炎上しないための欲望」→「肝心な時こそ気配を消したい欲望」 リアルでもバーチャルでも些細なことで揉めがちな世の中で、「とにかく炎上したくない」という保守的な欲望から、すぐ炎上する時代だからこそ常に「みんな」の方に所属することで、「安心と安全を確保したい」と考える欲望に変化。「得するより損をしたくない」と考えるように。
⑩「あえて愛を確認したい欲望」→「愛がなくちゃね欲望」 愛があることはわかっていても、あえてそれを確認することで、「誰かとのつながりを確かめたい、ちょっと感動したい」という欲望から、「感動したい」という欲求が他因子に移行。「愛したい、愛されたい」という考えは変わらないながらも、それを消費行動などで形にすることが人生を豊かにすると考える欲望に変化。
⑪「集め方を集めていく欲望」→「あっ、コレわたしっぽい欲望」 「モノだけでなくコトも含めた思い出や物語を自分自身の記録としてためたい」という欲望に、以前は他の欲望に含有されていた「没頭したい」「後先を考えずに楽しみたい」という欲求が追加。少し変わった個性も含めた自己演出により、「周りから注目されたい、またそれも見越した衝動買いも楽しみたい」という欲望に変化。
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欲求,欲望,現代人,Z世代,若者,若い子,居場所,確認,承認欲求,匿名,ステルス,使い分け,アイデンティティ,共感,コレクション,図解,プロンプト,
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kennak · 6 months ago
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米国は、TikTok排除に一定の成果を出し、次は越境ECの「SHIEN」(シーイン)と「Temu」(ティームー)の排除が本格化をしてきている。その中心になっているのは、de minimis(デ・ミニミス)規定の撤廃または改定だ。 デ・ミニミスとは「些細なこと」という意味で、米国では海外からの個人宛小包のうち、商品価値800ドル(約12.5万円)以下のものについては、関税を取らないというルールだ。 このようなルールはどの国にも存在をする。日本の場合は、商品価値1万円以下の個人宛輸入小包では関税を取らないルールになっている。中国でも輸入税額が50元以下の場合は免除される。 このようなルールには2つのねらいがある。ひとつは、低額商品の個人輸入をしやすくして消費者の選択肢を増やすこと。もうひとつは、低額のものまで関税を取ってしまうと、税関の業務負担が大きくなり、行政コストが見合わないことだ。 ▲米国に免税優遇を受けて入ってくる輸入品の30%はSHEINとTemuの商品になる。   SHEINとTemuは関税を逃れている 米国下院の超党派の対中国共産党委員会があるレポートを下院に提出した。「Fast Fashion and the Uyghur Genocide: Interim Findings」(ファストファッションとウイグル人虐殺:暫定的な知見)という刺激的なタイトルで、中国の激安アパレルEC「SHEIN」はウイグル人を強制労働させた綿を使って製品を製造していると指摘したものだ。この中で、Temuについても触れられ、デ・ミニミス・プロビジョンを悪用していると糾弾されている。 2022年には、6.85億個の荷物がこの特例を受けて米国内に輸入されたが、そのうち30%はSEHINとTemuなどの中国の越境ECによるものだったと報告書は指摘している。 つまり、SHEINとTemuが低価格で販売をできるのは、関税を逃れているからで、この800ドルという額を引き下げる必要があるという主張だ。
TikTok排除に成功した米国。次は、激安アパレルのSHEINと激安ECのTemuがターゲット - 中華IT最新事情
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jagdelf · 23 days ago
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[HotWheels] 1/64 ジャガー Eタイプ
こういうのがたまに出てくるからショップ巡りはやめられない。1/64スケールで展開された��100%HotWheels」シリーズが、2003年にモータートレンド紙とコラボしたモデルのようだ。
ヘッドライトの表現こそ今見ると(当時としても…?)寂しいけど、それ以外は��っかりしているし、なによりこのフード開閉ギミックの前には些細な事だろう。大胆に開いて中身もしっかりしているので、とても楽しい。ちなみに、去年辺りに出たRLC版と似ているので同一キャストかと思いきや、テールランプとBピラーの造りが明確に違うので別物みたいです。<912>
※製品名は北米仕様の「JAGUAR XKE」
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lilgurlcollins · 4 months ago
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読書記録
世界一しあわせなフィンランド人は幸福を追い求めない
Frank Martela
フィンランド人の生き方についての本かと思って手にとったけど、全然フィンランド人の話じゃなかった🤦🏻‍♂️💦。(作者がフィンランド人っていうだけだった)
人間はとにかく人生に意味を見出そうとする。幸せを求めようとするが、幸せを求めると幸せにはなれなくて、今あること、身近なものを幸せと感じる気持ちが大事。
人は、自分が何かしてもらったことよりも、誰かに何かをしてあげた方が幸福度が高まる。自分でもそう思う。
普遍的な人生の意味はなくとも、人生を意義深く生きることは可能であり、自分が他人にとって意味がある人間になればいい。自分の存在が他人にとって意味があると感じられたとき、人は自分の人生に価値を見出すことができる。
自律への欲求(自分の人生を主体的に生きられているか)
能力への欲求(能力を発揮できているか)
関係への欲求(家族や友人と豊かな時間を過ごせているか)
慈悲への欲求(社会や他人の役に立っているか)
この四つは幸福度を高めるのに大切な要素だそうで、確かにどれも欠かせないな…と納得。
1の「自分の人生を主体的に生きる」というのは、経済的に、精神的に自立してれば成り立つものではなくて、自分で吟味して自分で定義したものさしで生きること。(ってたぶん作者は言いたいんだと思った)
日常の些細なことに目を向けて、相対的ではない自分だけの価値体系を構築することは、頭では理解できても実践が難しい。「劣等感は優越感の裏返し」という言葉に最近出会って、最初はどういう意味かよく分からなかったけど、この本を読んで、少し気づきがあった。
劣等感も優越感も根本は同じで、比較という土台から生まれている感情。比較の世界にいる限り、自分の価値は相対的で、上がったり下がったりの繰り返し。相対的ではなく、自分で定義した、自分だけの価値体系を構築できたら、世間が作り出した成功の基準を盲信することなく、振り回されることなく、自分の人生を主体的に生きられるということだと思う。多分。
健康であること、人から必要と���れていること、成長を感じられる刺激があること、良好な人間関係であること、が私の中でブレない幸福のための条件だったけど、この本でいう「自律」を早く手に入れたくなった。なんでか分からないけどモヤモヤする〜って時にちょうど良い本だった。おすすめ。📚
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bastei · 14 days ago
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2024
自然界に存在する���つの力と忘れ去られた1つの結末
 あっという間に自分の番になった。前日が終わる頃になってようやく焦り始め、22時くらいからなんだかわからないものをずっと書いていた。日記を書くようになったのは小学生の頃で、世の中や周囲に対する不満だったり、子どもであるが故に受けた些細な理不尽、くだらない遊びや諍いを、たった3行程度書いて先生に提出していた。今となってはその文献は失われてしまった。書いているうちに自分の肉体や思考はどんどん変化していったから、なぜそんなことを書いたのか今となってはわからないし、もちろん再現することもできない。その最後尾が、今書かれている文章になる。今では自分の頭の中にある花瓶のこと、月の裏側は想像することしかできないこと、撃ち尽くされた実弾と薬莢のこと、互いに引かれ合う最も弱い力、忘れ去られた1つの結末、クリスマスを前にしてそんなことを書いている。
 自然界には4つの基本的な力が存在しているらしい。自然界で働く力を作用ごとに整理し、素粒子(基本粒子)に働く力として最終的にまとめられた、強い相互作用、弱い相互作用、電磁気力および重力の4つの力がこの世には存在しているという。このうち、電磁気力の大きさを1とすると、強い相互作用は100、弱い相互作用は1/1000ほどである。そして重力は「10の−38乗」という桁違いに弱い力である。この身体をこの地球の表面に繋ぎ止めている重力が、最も弱い力だということが意外に感じられる。重力が斥力を持たず互いに引かれ合う力だから、地球の質量が膨大で結果として強い力となっているから、などと理由はつけられるかもしれないが、詳しいことはわからない。とにかく私は地球に強く引き留められている。
 遠くにいる友人や、もう二度と会えない人のことを考えるときには重力のようなものを感じることがある。あるいは、それよりももっと弱い力を感じることがある。10のマイナス何乗かわからないが、量子的な結びつきよりも、自身に差し迫った有限性をもとにして肉体に作用する力が存在している。
納屋を建てる
 男は大学を卒業すると、学生時代から付き合っていた女と早くに結婚した。なぜこんなにぼんやりした男に、呆れ返るほど美しい妻がいるのか周囲は不思議思うかもしれない。しかし男にはなんというか優しいところがあり、無駄な行動力があり、時折見せる誠実さのようなものがあり、長い付き合いがある私とすれば自然なことに思われた。
 あるとき、夫婦のうちに身を引き裂かれるような悲しい出来事があり、妻は実家に一時的に帰省することになった。時間を持て余し、あまりに多くのものを失った男が考えたのは納屋を建てることだった。DIYが流行っていた時期で、便利な納屋を庭に建てれば妻も喜ぶだろうという優しさもあって、基礎から打つ徹底ぶり(彼の中では近年稀に見るほどの)を発揮し、目標に向かって前進する無駄な行動力をもって遂に納屋は完成した。
 しばらくして、自宅に戻った妻が完成した納屋を目の当たりにすると、その納屋が触れてはいけない部分に触れてしまったのか、彼女はその場で崩れ落ちて号泣した。元来の納屋が持ち得ない記念碑的な要素がそこにはあったのかもしれない。女性特有の癇癪は止まらず、ほとんど聞く耳も持たず、「なんでなんの相談もなく納屋を建てたのか?」とクリティカルな質問が投げかけられた。「なぜ納屋を建てたのか?」ということはいくつかの要素の積み重なった複合的なものであり、時間が経てば経つほど「なぜ納屋を建てたのか?」ということは本人にもわからなくなっていった。加えて、男は駆けつけた妻の両親にひどく叱責された。「A君、納屋は立てちゃあ、いけないよ。誰にも相談せずに、納屋を、立てちゃあ、いけないよ。」大事なことだから2回いました。妻に隠れて納屋を建ててはいけません。しかし、「なぜ納屋を建ててはいけないか?」ということもおそらく複合的なもので、問いかけるたびに姿を変え、はっきりとした答えは出なかった。夫婦関係は大きく冷え込んだ。納屋のことは「な」の字も話題に上がらなかった。ピンク色の像を想像しないでください、と言われてなかなかできるものではないが、夫婦はそれを実行した。そして男は無駄な行動力で、そこに納屋があったことも悟られないくらい徹底的に納屋を破壊した。基礎は解体され、地面は均された。最終的には男が時折見せる誠実さによって、夫婦関係は修復されていった。
 それから数年が経過し、相談したいことがあって久しぶりに友人へ電話した。妻との諍いが続いてお��、気のおけない友人の助言を頼りにしたかったのである。ひとしきり事情を説明すると、
「それってつまりさ、納屋を立てちゃあいけなかったってことだよなあ」と彼は警句のように言った。
 村上春樹の短編に「納屋を焼く」というものがある。アフリカ帰りのある男が、主人公に対し、納屋を焼いて廻っていることを告白する話である。
つまり僕がここにいて、僕があそこにいる。僕は東京にいて、僕は同時にチェニスにいる。責めるのが僕であり、ゆるすのが僕です。それ以外に何がありますか?
 と男は言う。終始不穏な手触りのある��説である。
 うろ覚えだが、パントマイムをする女が出てきて「蜜���剥き」のパントマイムをする。「蜜柑向き」のパントマイムをするコツは
そこに蜜柑があると思いこむんじゃなくて、そこに蜜柑がないことを忘れればいいのよ
 と女が言う。最終的にはモラテリティーとは同時存在のことです、ということらしい。今日も世界中で建てられる納屋と焼かれる納屋のことを考えては仕事が手につかなくなった。
 電話をした次の日には、たまたま出張で来ていた父と数ヶ月ぶりに会った。合流すると自宅周辺にあるバーにいった。行きつけとまではいかないが、落ち着いて話をしたいときにはよく来ている場所かもしれない。壁一面に大量のウイスキーの瓶が並べられており壮観である。メニューには一杯十万円のウイスキーなんてものもあり、それを見た父は店内に響き渡るほどの感嘆の声をあげていた。酒もまわり、納屋を建てたり、焼いたりする男たちが話題となった。
「俺にはよくわからないけれど、納屋ってもんは何かのメタファーを持ちうるものかね」と私は聞いた。
 すると父は「そういえばキリストも納屋で生まれた」とだけ言った。
 酒が回っていたことや、自分の予想を超えた解答のくだらなさも相まって久しぶりに心の底から笑った。そうか、そんな時代から納屋なんてものはあったのか、と思って抱えていた複雑な事象や色々なことがどうでも良くなってきた。2024年前に納屋で生まれた男のことを考えた。納屋を建てもせず、焼きもせず、そこで生まれた男の存在を想って、今日はよく寝られると思った。
成長
 息子の爪を切っているときに、指がとても太くなったなあと思った。一方で自分の爪に縦の線が増えてきて、何かの病気かと思って調べたら「老化」と書かれていたときには悲しくなった。
 最近は「ティッシュってなにでできているの?」とか、「リモコンってなにでできているの?」と手当たり次第に原材料を尋ねるようになり、いわゆる「なぜなぜ期」というものが始まった。日経新聞で読んだ記事(2024年12月10日 なぜなぜ期は思考力向上の好機)では、「なぜなぜ期」子どもの発達面での大きな節目と考えられているらしい。
 4歳ごろは、子どもの発達面での大きな節目と考えられており、思考レベルがぐんと上がる時期。特徴的な例として、2つの物事を混同せずに比べたり、結び付けたりして考えるようになる。物事の因果関係にも興味を持つようになる。  この時期になると、自分の考えと他人の考えは同じではないと分かり、他人の気持ちを理解しようとする姿勢が見られる。さらに過去と現在、未来の時間軸を認識できるようになるので、体験していない「未来」があると分かり、自分の未来にも関心が出てくる。  こうした成長は喜ばしい半面、新たな認識が生まれ��安や恐怖を抱くようになる。特に大きいのが「未知への不安」だ。3〜5歳の時期は死に対する理解が進み、死への不安や恐怖を覚え「自分もいつか死ぬのかな。お父さんお母さんも死んでしまうのかな」と思い巡らす子どもも出てくる。
 ある日寝る前に、「お父さんのおじいちゃんはいるの?」と聞かれた。おじいちゃんは今から8年前に亡くしており、この世にもういないことを伝える。
「死んじゃうと会えないの?どうなるの?」
「死ぬとそうだなあ、俺にもわからないけれど、死んだ人に会うことはできないよ。死ぬと全く動けなくなる、大切なものが失われる、話したり、食べたり、遊んだりと言うこともできない。石のようなものになるんだよ」
「お父さんは死なないの?」
「お父さんもいつかはきっと死ぬよ」
「そうなんだあ」と言って黙っていたので死の概念はまだ理解できず、息子は寝たものと私は思っていた。ところが次第に鼻水を啜る声が聞こえ、うっすらと涙を浮かべていることに気がつく。やはり怖くなったのだと言う。そうして今この瞬間に、息子は死の恐怖とそのざらりとした手触りを実感したのだ。私はその事実に想いを巡らせることになった。
 気を付けたいのが、終始理屈で説明してしまうことだ。子どもが不安や恐怖に根ざした質問をするときは、親に「不安な気持ちを分かってほしい」と思っている。そんなときは「心配しなくても、大丈夫だよ」と、まずは安心させる言葉をかけてあげよう。
 とその記事に書いていたことを思い出した。初めて新聞を読んでいて良かったと思った。
「心配しなくても大丈夫だよ。怖くなったら、お寿司とか、好きな人のことを考えるといいよ」
「そうすると多分寝られると思うよ」と言うとしばらく泣いてはいたけれど、いつの間にか寝ていた。なんだか途方もなく大きくなったものだと思った。そして自分自身も忘れ去られた一つの結末を思い出したことで少しばかりの恐怖を感じたのだが、子どもの成長を目の当たりにすると些細なことのように思われた。
終わりに
 この文章を書いているうちに、そういえば自宅の納屋の扉が老朽化して、風で飛ばされる事態が発生したことを思い出した。部品を注文しているが年明けになるとのことで、修復には時間がかかるものと見ている。私は納屋を直す男である。
 この記事は2024 Advent Calendar 2024の23日目として書かれました。22日目は nagayamaさん、24日目はtomoyayazakiさんです。
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kaoriof · 3 months ago
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*受験期の頃に書いた日記です
傷 kiss
友人たちが次々と大学に合格していく事実が今もずどんと馬鹿でかい劣等感と化して心臓の上で横たわっている、昨日も同じ夢を見た。不安な気持ちばかりが先走るけれど、かっかしていても何も変わらなかった。他人と比べて自分の優れているところを必死に探していないと自己を保てない自分がほんとうにほんとうに惨めで、マスクが無ければたぶんぼろぼろ泣いてしまっていたと思う。心の底に横たわるみずうみが氷っていくの、口元が覆われているとそれだけで自分が自分じゃない感じがして冷淡になれた。わたしは自らの足音にだけ集中して、ただ早足で行き交う人々のあいだをすり抜ける。ずーっと頭の中を同じ映像が流れるのをむりやり切り落として、でんしゃを滑���せる線路をじっとみつめる。夕陽の光が錆びたその金をうつくしく縁取る様子が痛々しいくらいにまぶしい。受かった瞬間に内職をぱたんと辞める同級生。せーので問題を皆んな一緒に解き始めるとき、隣の子が必死に解答を隠すように背中を丸めて腕を机の上に伸ばす。そういうのばかり見ているとほんとうに、ほんとうに。言葉もでなくなってしまう。なにをそんなに誰かのことを気にするの?と、母の言葉が反芻する。光がまばらに散らばる街並みをみて、光も照らすものを選ぶのかしら、とかおもった。まいにちずっと罰を受けているみたいな日々、冬が近づくにつれて正気を失ってゆく街の様子にそれはもう痛いくらい同情してしまうし、ひたつやふたつ良いことがあっても誰かのそれと比べて自ら幸福の値段をどんどんさげてしまう。ずっとそばにいてほしい。幸福に値段なんてないよ、とかそんなこと言わなくていいの、わたしだってそんなことはわかっているし、いいの。天使とか悪魔とか神さまじゃなくて、ただわたしはわたしにそばにいてほしいし、そこにすきなひとたちがいてくれたらもっとうれしい。何も着ないでぶるぶる震えるわたしのからだを愛しているひとが白いバスローブで包みこんでくれたこと、カチカチに凍ってしまったアイスクリーム。減ってゆく数字。つめたいのにあつい、霧のカーテンの向こうに浮かぶ満月。目の前を歩いている女の子が落としたカードのようなものを拾い上げて渡す。肌寒くはないよ、いっぱい着込んであるから。舌に吸い付いた生ぬるい塩っぽさを誤魔化すために、瞬きもせずその息を呑んだ。
落ちてゆく流星群
不確かなものに心を揺さぶられながらもそれを掴んで決して離そうとしない自分の必死さに、自分で傷ついている。教科書を開いて新しい知識を得るたびに、脳内にびっしりと張り巡らされた細い糸のようなものがぴんと鋭く光って、しずかに緊張する。その感覚をわたしは思い出そうとすればいつでも思い出せるし、べつに勉強が嫌いなわけじゃない。ただ、生きているなあ、と、胸に広がるあたたかさを抱きながらそっと泣いたりする夜が少なくなった。そもそも生きていながら生きているという実感が欲しい、なんてことを考えている時点で可笑しい話かもしれないけれど。
中学の頃、冬になると毎年マラソン大会が開催された。今日みたいな寒い日にふと当時の怠さを思い出したりする。校庭の砂に石灰で大きく楕円が描かれ、その周りをひたすら走るだけの超つまらないイベント。冬の、鼻先をつんとすり抜けるような寒さと冷たい風の乾いた���い。忍ばせたカイロと、白く上がる息。
このごろのわたしはちょうどその��長線上を生きているような感じがする。毎日同じ景色の中をぐるぐるとまわり続け、いっそのこと軌道から外れてすべてを諦めてしまいたいと思うけれど、そんな勇気も出ないまま、結局は体力と時間だけをひたすら消耗しながらゴールへ向かって淡々と走ることしか出来ない。気を緩めると涙がぽろぽろ溢れてくる。生きているという事実だけでくるしい。日に日に遠のいていく同級生の背中がいつだって意図せずとも視界に入ってきて、やるせない気持ちになる。地に足付かずでいたい、なんてことを随分と昔に書いたような気がするがとうとうそんなことも言えなくなってしまった。未来のことを考えましょうと言う先生の言葉を聞くたび、わたしは勝手に銃口を突きつけられているような感覚になる。もはや自分が果たしてどこにいるかもわからない。
来月には部活の大会を控えているし、予備校の冬季講習に加えて学校の講座を受けないといけない。三者面談と進路選択。期末試験。呑み込めずに舌の裏で転がるC判定という言葉を噛み砕くのにまだ必死なのに。
やりたいことを一つに絞るということは、それ以外を切り捨てるということ。ここから気になる大学を選んでくださいと、大学の名前と学科の一覧が記載された辞書のように分厚い本が配布された。今のわたしには、その厚さの分だけ未来の選択肢がある。そこに記載されている言葉の数だけ莫大なあたらしい世界が。そこから否が応でもたったひとつのものを掬い上げないといけない、その事実が少しだけ重苦しい。けれどそれに値するほどの価値が、これから先の時代を生きるわたしにあるということが同時にちゃんと嬉しい。
疲れた、という言葉にふさわしい努力をしていないのに、毎日すこしずつ疲れている身体はまさに地平線すれすれを生きているような具合で、わたしには喜びのほんの些細な余韻に浸れるほどの余裕もあまりない。なのに、そういうときに限って世界の美しさはいやに眩しい。たくさんのことを書き残したいと思うけれど降ってくる感情をひとつずつ捉えることはそう簡単なことでないし、そのくせして必ず少しの苦しみを伴うのだ。インターネットさえなければ言葉に残せなかったことを後悔することなんて無かっただろうに、それでも縋ろうと踠きながら残すべき自分を探してしまう自分をわたしは可哀想だと思う。わかっている。
もう秋も終わってしまう。寒いね、寒い、とぽつぽつ浮かんでくる言葉を拾いながら、誰かと手のひらを重ねたい。人と比べてしまう限り、わたしはこれからもずっと孤独をひとりで噛み締めないといけないから。胸をきゅうとさせる寂しさにもそろそろ慣れてしまいそうだから、はやくすべてが終わってほしい。はやく好きなことの勉強だけに追われる生活がしたい。そういう思いでひとつずつ過ぎ去っていく毎日の、行き場のないもどかしさも冬の寒さに凍ってしまえばいいのに。ううん、ほんとうはわたしが自分のからだで寒さを耐え凌いで、自分の力だけでもって愛すべきものたちや些細な記憶を守るべきなのだ。だけど、それが出来るほど強くないだけのこと。
無題
銭湯に行きたい。受験して、でもいいところにひとつも合格しなかったら巫女のアルバイトでもしながら京都で浪人生活をしたいな、とかんがえていた。ひさしぶりにおふろで哀しい音楽を聴いた。なんでもない日に哀しい歌をきくと、より一層哀しさが加速されるというよりなんだか心が細く研ぎ澄まされていく感じで今までの日々がきゅうっと音をたてる。雑巾をさいごまで力強く捻って絞り出す汚水、長距離走の最後の2分間、なみだが出る前の喉元になにかが込み上がってくる感じ、そういうの。とてもぼろぼろなんだけど、それと同時になにか澄み渡っていくものがある。だれかのがんばりと比べると劣るかもしれないけれど、ようやく夏も終わろうとしていることに救われる。ふつうの日々が、たくさんあつまって束になる。ぺたぺた歩く、濡れた髪にドライヤーをあてると耳の中に残っていた水があったかくなってきもちわるい。わたしは顔が良いわけでも、精一杯の力で努力できる力量もない。かといって特別な才能だって持ち合わせていないし、たまに数え切れないほどきらきらしたものを抱えている人をみると妬みと自分への劣等感で自らを押し潰れてしまう。だれかの人生で自分自身が、自分のうみだしたものが、かけがえのない財産になれるってとてもうつくしくてズルいと思う。数字がどこでもすべてにレッテルを張るから、それなりのレッテルを貰えなかったらどれだけ美しいものを持っていても誰にも見つけてもらえずにおわってしまう。わたしはそれを未だ求めてしまうほど本当は幼稚で、幼稚で可哀そう。ねえこういうのって黒歴史になっちゃうと思う?今年の夏は滝をみるはずだったけど、それすらまぼろしになっちゃった。ずーっと空白の未来の下準備を重ねているような現実から離れて、すこしはずれた小さな町で虫捕りしたり桃を買って丸噛りしたりしたかった。大学に入ったらどんなひとがわからないけれど、自分がもっているものと同じくらいのものをもっている人がいるのかなと思うとすこし楽しそうかもという気持ちになる。免許を取りたいけれど友だちにありじの運転は危なっかしそうだから乗るのこわい〜と言われた。そういうふうに笑ってくれる友だちがいるだけで、わたしはもうすでに色々な人の中で財産なのかもしれない。そうじゃなくても、かけがえのないものに出逢えるきっかけになれているかもしれないと薄ら感じてしまってまた胸がきゅうってなる。だれにもわからないことがあっても、言葉にされない何かがあっても、それを価値のないことと結びつけることは暴力じみた愚行かもしれない。自分の中にもまたいろいろな自分が内在していて、自分でも翻弄されてしまうことがあるし、文章を書いていても一貫性がなくて凛としない。英文法の参考書をぱらぱら眺めていたら、into the blue というのがあった。遠いところへ、彼方へ、という意味らしい。あーあ、しんじゃいたいね。
無題
予備校が終わって帰ろうと駅へ着いたけれど、次の電車が10分もあとにくるのでホーム内にある明るい禁煙スペースに入る。寒くなってきたので制服のブレザーを卸した。おおきな硝子に自分の閉じた長い足が映る、ひとが一人ずついなくなっていって、さいごには結局がらんどうの箱のなかでひとりただじっと電車を待つことになった。曖昧な形の◯とか△とか、がさがさ、つやつや、さらさらとか、そういうふうに不確かな輪郭だけ残してことばが次々とその形を変える。一つずつ掴んで物語を紡いで美しく完結させたいのにビー玉とか乱射する光みたいに思い浮かんだことすべてが一種の暴力を伴って脳内を猛スピードで駆け巡る。すぐそこにあるのに実態がわかんないし、むかつくむかつくむかつく、自分を飼い慣らすことでさえこんなに疲れる、もうだれとも話したくない、と消化しきれない感情がずっと身体の皮膚の内側のいちばん近いところで叫ぶこともできずにちりちりと火花を放っている。ロックとかやさしさとか愛とかそういうのぜんぶ病名みたいなものなのかもしれない、ひとつの感情にもその後ろにはそれをそれたらしめる色〜んな歴史があるし、たぶんこの不甲斐なさもいつかコピーペーストを重ねるうちにすこしずつ美化されてしまう。線路にわざと隙間があるのはとりわけ夏あたりに摩擦熱で鉄が溶けてしまわないようにするため、というのを授業できいた。がちがちに隙間のひとつも有さずに固められたものがいちばん揺るぎないもののように思えるけれど、実はちがくてそういうのが最も脆いものらしい。ともだちにしろ恋人にしろ自分の将来とか自分のアイデンティティも然り、全てに対して揺るぎなさ、安定とか、そういうのをひっきりなしに求めていたけれど、もっと流動体のような観念で受け止めたい。ずっとそこにある月でさえ欠けたり満ちたりするし、花の一つをとってでさえその形や色はすべて毎日かわってゆくけれど、それはそれらが美しくないことの理由付けにはならないし、信用に足らないことの言い訳にもならない。情報として飛び込んでくるいろいろなものを変に調律したり濃く輪郭をなぞったりするのではなくて、ぜんぶ自分のもっているものの周りに飾っていきたい
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asagaquru · 7 months ago
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青色のパーカーを着て、ブルーの自転車に乗る。横断歩道が青信号になるのを待っていると「あら素敵なお姉さん」と声をかけられる。年配の女性と信号が変わるまで話す。「良い日をお過ごしくださいね」と言ってペダルを踏み始める。
彼女が言うほど、私は素敵じゃない。ずっとなんだか悪いことが起きるような気がしている。病床に臥してもなお、明るく振る���う患者を見て「これ以上この人を苦しませないでくれ」と思う。寛解という言葉は、完治とは違う。疾病の猛威というのは音もなく背後に立っている。風に捲られる本のページのように病勢は一気に進行する。恐ろしい。涙ながらに子の話をする患者の手を握り、一緒に祈ることしかできないのがもどかしい。苦しみの時に隣にいてほしいのは家族であるのに、毎日顔を合わすのは他人の私であることがもどかしい。病気とうまく付き合う心って、できる日もあればできない日もある潮の満ち引きのような毎日だ。いつか私も病に臥したとき、出来るのだろうか。本当の意味で彼女たちの苦しみを理解できるのは、自分がそうなってからなのだろう。我が身になってみないとわからない。けど、わかろうとし続ければいけない。全部はわからなくとも、癒すことはできるのだろうか。
しばらく日記を書いていないと、毎日を漫然と過ごしてしまって、心が燻んでしまうような気がしてしまう。日記にするのは大抵日々の忘れたくない事柄で、なにをトピックとするかは心の在り方でだいぶ変わる。人生でたった一度のプロポーズみたいな日じゃなくとも、些細な1秒を覚えていたいと感じるのは心が澄んでいる証拠。そう在ることができるような生き方をしていたいのだけれど中々難しい。
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cafelatte-night · 3 months ago
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ひとこと日記📓 2024.10
10.1- 「ちひろさん」の映画を観る。有村架純の演技が好き。ふとした瞬間、整形する前のお姉さんの面影が浮かぶ。もう整形前の彼女はこの世に存在しないと思うと切ない。会いたくても会えないのだから。/ 血便がでてヒヤッとした。ジョブズみたいな人間がいる反面、何一つなし得ないで死んでいく人間もごまんと居るのだ。
10.2- 今日は仕事が少なかった。こんなにゆるい仕事なのに、前の仕事より時給がいいの世の中のバグ。
10.3- 毎日が蛇口から出る水のように流れていく。どうしたらもっと時間を意識した生活ができるか考えている。在宅でできる仕事に就いたとして、通勤1時間を毎日他のことに当てられる。7時起床、8時に仕事をスタートする。フルタイムで働いたとして、休憩1時間で17時上がり。7時間睡眠を確保するために22時に寝る。そう考えると、あんまり今の生活と変わらないな。結局、労働時間を減らすが効果的だが、金も減る。/ 元彼から電話。今週末の約束の確認のための電話だったけど30分も話してしまった。ずっと笑っていたけど、内心は嫌なことを聞かれないか、また尋問みたいな時間が始まらないかとヒヤヒヤしていた。彼から電話があるまで、自分から電話しなくてえらかった。
10.4- 朝起きたらいつも家を出る時間になっていて、大急ぎで家を出た。間に合ったからよかった。理想は職場の休憩室で軽く朝ごはんを食べて英語を勉強してから仕事を始めたい。/ 感じよく話しただけで脈ありと勘違いしたり彼氏面してくる男が多すぎて気色悪い。
10.5- 昼前に元同僚の男とカフェに行く。恋愛や仕事に対する価値観の話をして、わたしにとっては魅力のない価値観を持つ人だなと思った。価値観の合うパートナーと少しだけ意識の高い人生を送りたいです。
10.6- 午前1:18にアパートの廊下の電灯が消えることを知る。午後1時、元彼と会う。質疑応答会議をする。彼からの質問リスト���ひとつずつ回答を用意してそれについて詳細を確認し合うというもの。とても不安定な気持ちに振り回されてクタクタになった。ちゃんと気持ちが固まるまでセックスしないと約束したのに、あっさり自分から約束を破った。子宮まで到達しちゃうそれはわたしの体のサイズには見合わない。窓の外でジョギングしている人たちは、少し目線を上げた窓の向こうで何が起こっているのか知る由もない。彼はINTPで超論理的(病的)だけど、結局いつも最後は気持ちなの。
easy=簡単な uneasy≠簡単じゃない
10.7- また一週間が始まった。無理やり捻出したみたいな無駄な仕事に人生を費やしているひとになりたくない。/ 好きな人の好きなところが死んでいくのは悲しい。/ 帰宅してから、マックポテトを食べてTwitterを眺めるしかできなかった。頭の中では動きたいと思っていてエネルギーも余っているのに、動けなかった。
10.8- 出社すると、毎日わたしの机に仕事をいくつか用意しておいてくれる営業マンがひとりいる。わたしが仕事に参加できるよう、仕事を振り分けてくれているのだと思う。時々、付箋にメッセージを書いてくれる。些細な優しさに助けられる。
10.9- 弟の運動会。嫌いな母から産まれた子なのに、どうしても1番かわいく見えてしまう。血には抗えない。
10.10- 秋、カフェイン摂ったときの高揚感をカフェインなしで感じられる時がある。やりたいことがたくさんあってわくわくして焦ってる感じ。
10.11- 今週も無事、仕事が終わった。むずかしいことはなく、ただ次から次へと発生する庶務を処理していくだけ。/ 夜、最近メッセージしていたロシア人とビデオ通話する。日本語がほとんど話せなくてかわいい。元彼にもこんな時期があったんだよな。わたしと出会った頃に比べて、だいぶ自然な会話ができるようになったね。
10.12- 早起きしたけど、結局昼寝して17時ごろから活動。1日あればなんでもできるな。/ はじめて本格的なゴスロリのドレスを買ってみた。ハロウィン用。
10.13- ボーリングのスコアがついに120まできた。すこし前まで60だったから、どんな顔していいかわからない。/ 風呂で髪を染めながら本を読む。効率的。
10.14- 性欲オバケになっている。生理終わったのになぜだろう。
10.15-
10.16-眠る前、元彼と電話をして案の定ケンカになって、こいつはクソだなと思った。わたしも違うタイプのクソだけど。/ Tim とひみつの会話をする。
10.17- 一日中、怒りと憎しみの感情に支配される。何のために命を繋いでいるのかわからないけど、お金があって死にたいより、お金がなくて死にたいのはもっと苦しいから、仕事には行く。
10.18- 会社の飲み会
10.19- 洗濯掃除染髪雑務/「最後まで行く」を観る。綾野剛っていつも黒スーツだね。
10.20- ハイエースをレンタルして冷蔵庫とテレビを運んだ。元彼に手伝ってもらい3階まで。秋晴れ。ジメジメした心も無理やり乾かされた。違う世界線を考えてみる。大嫌いな元彼の女友達を毛嫌いしなかった世界線。潔く隠し事をせずに元彼を選んでいた世界線。今更もう遅いんだけどね。元彼は2月に引っ越して遠くに行くようです。わたしをここに置いて。
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10.16- 仕事に行くべきだったが、しんどすぎて休んでしまった。昨晩のことがこたえている。/ 銭湯に行く。変な意味抜きで裸をみるのが好き。
10.22- 昨日の日記が10.16付になっている。頭が回っていない。/ LINEのアイコンがわたしの撮った写真から別のものに変わった。/折れた爪が少しずつ伸びていく。生きている。/いつも数ヶ月先まで予約が埋まっている美容��。年末に予約をとってみる。
10.23- またお風呂入らずに寝てしまった。一緒に入ってくれる人がいないと自分を律せない。
10.24- ばーか、なわたし。
10.25- 恋愛むず過ぎ。色恋がなくても生きてる意味を感じられるようになりたい。what can I do to make it right?
10.26- 気が落ちてる時、面白いほどことごとくいろんなことがうまくいかない。営業してるはずの店が臨時休業、約束のドタキャン、あれ?意外とそれだけだった。もっとわるいことたくさん合った気がするのに。要は思い込み、考え方の癖なんだ。レイトショーでジョーカー観てくる。元彼と行くはずだったけど、ひとりで。
10.27- 日付変わってから帰宅。元彼に連れてってもらったバーに勇気を出して行ってみた。アルバイトの男に一緒にバーに行くかと誘われて、いつもと違うことしなくちゃ何も変わらないって強迫観念みたいなものが湧いてきて、飲み屋街に行った。元彼つながりの知人がいるバーに入った。その知人は以前、わたしと元彼との関係について元彼とケンカしてくれた人だ。その日について、ちゃんと謝罪がしたかったから会えてうれしかった。I'll take to your side. と言ってくれた。本当に優しい人。彼と彼の奥さんと話して、アルバイトの男のことはすっかり忘れていたし、不純そうだったからそれでよかったと思う。帰宅して元彼に電話した。1週間未読無視されていたけど、何度か電話したら出た。ごめんなさい、こんな私で。/ 人生で初めてゴスロリファッションに挑戦した。/選挙に行った。
10.28- 元彼とメッセージが続いている。メルカリで初めて物が売れたから嬉しかったそう。なぜ私に報告するの?/頭が痛いと言うと、彼はいつも「お水飲んでね「と言ってくれる。
10.29- 今日も元彼とメッセージが続いている。スニーカーを買ってと言ったら、高すぎると言われて、私の価値は18,920円以下か。/帰宅してすぐお風呂に入った。髪が長くなるにつれ、抜け毛の量が多く感じる。抜け毛のない世界だったらよかったのに。
10.30- 不要な関係は自然と終わりに向かうし、どれだけ傷つけあっても必要な関係は続く。と信じたい。
10.31- 正直に申すと、何のためにあったのかわからない1ヶ月だった。ずーっと心に重たい雲がかかってる感じ。寂しさとの向き合い方は知っているけど、向き合いたくないから敢えて間違った方法で寂しさを埋めようとして悪循環にはまってみる。行くところまで行って落ち着いてきた感はある。自分かわいい大好きな気持ちをもっと育てたいけど少し間違えると自己愛性になるから難しいね。/ 11月にしたいことは、近所にあるタロットの占い屋さんと、タイ式マッサージに行く。
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leomacgivena · 7 months ago
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ライドシェア、確かにあったら便利だし日本で車持ってない僕なんかは解禁してほしいと思うんだけど、些細なトラブルがあった時に「まあタクシーじゃなくてライドシェアだからそういうこともあるか」と日本の消費者が耐えられるかというと耐えられないと思う。
Xユーザーの野瀬大樹さん
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sick-2nite · 6 months ago
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よろめく
最近は低気圧不調で頭痛と目眩、ふらつきで困っている。いつからこんなに気圧に弱くなったのだろうか。年齢を重ねて弱くなったのか現代の気圧の変化が酷いのか分からないけれど、梅雨という季節は常にダウンしていて、とても過ごしにくい。
マツエクを安定にバッサバサにしてもらって、サロンのお姉さんもアニメや映画が好きらしく先月オススメした王道のシュタゲの感想を聞いたり映画の話をしたり趣味が合うのでとても心地良い。私はネイルもマツエクもこのサロンにしか行ったことがないけれど、検定1級の人しか居ないサロンなので今更安いお店に変える気にならない。通っている所はネイルもマツエクも凄くもちが良くて流石だな、と感心している。
そういえばサロン専売品のコーティング剤と安いコーティング剤は何が違うのか全く分からず、何となく専売品を使い続けている。今使っているのがなくなったらどっちにしよう。こういう所で優柔不断が出てくる、困ったものだ。クレンジングも専売品を使っていてこれはリピートしようと思うのだけど、やはり疲れている時には水クレンジングが一番楽で、摩擦が怖いので本当はあまり使いたくない水クレンジングの出番がつい多くなってしまう。
やはり女にとっての武装はマツエクだったりネイルだったりメイクだったり、そんな些細なことで少しだけ自分に自信が湧く。身なりを綺麗にすると強くなった気がする、所作に気をつけるだけでいい女になった気がする。そんな単純なことで喋り方も性格も変わってくるんだよね、不思議だけれど。
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arraytale001 · 11 days ago
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chapter 9
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後戻りはできない
( (この音楽を聴きながら第9章を読んでください。ベートーヴェン -「月光ソナタ」第1楽章 - 432 Hz -(ピアノ演奏))
殺人鬼を捕まえるには、殺人鬼のように考えることが必要だ——時には自分自身がその存在になる必要さえある。それがSansとRaysが始めたゲームだった。Sansには勝つためにできることはあまりない、少なくとも彼はそう思っていた。彼はSnowdinを彷徨いながら、弟を置いていき、彼にまとわりつく雪を払った。
残念ながら、これは夢ではなかった。Sansは魂が抜け落ちたかのように歩き、その目は遠くを見つめ焦点を失っていたが、彼の心はただ一つのことに向かっていた。自由に動けるのは自分だけだという苦い現実が、彼の口の中に嫌な味を残した。彼は目を閉じ、この悲劇的な現実を受け入れる準備をした。
「これがゲームの始め方だっていうのなら、俺もそれに乗るしかねぇな。」
Sansは自分を助けるか、あるいは奈落に突き落とす可能性のあるさまざまなシナリオを思い浮かべた。どの計画も、彼がずっと避けてきた暗い場所へと導いていた。それまでは遠くから観察するだけだったが、今ではもはや制限はなかった。道徳を犠牲にする道が大きく開けていたのだ。
「さよならだ、Sans。」彼は真剣にそう言った。そして結果を受け入れた。これが彼の新しい自分への歓迎だった——血に染まった道を歩き、光を置き去りにしなければならない。
「フリスク、今どこにいるんだ、ん?」
彼はあの人間を利用することができた。そしてもう一人...あの人間と同じ姿を持つもう一つの存在。 この世界の暗い領域に玉座を持つ女王。
「Chara、お前に会うのが待ちきれねぇ。」
Raysのおかげで、SansはUndertaleの世界の隅々まで知っていた。プレイヤーを無力にし、彼らの意志を強制的に従わせることができる存在さえ知っていた。 FriskとFloweyだけが知る隠された存在、Chara。Sansは成功のために彼ら両方を見つけなければならなかった——力ずくでなければ不可能だったとしても。
Sansはそれに気づいていなかった。だが、その笑み——いや、むし���その薄笑いは——Raysと同じものだった。それが無意識のうちに彼の顔に浮かんで��た。その笑みには恐怖が宿っていた。それは決意と深い絶望によって形作られたもので、雷鳴の���うに轟き、隠れた深みから獲物を打ちのめす準備ができていた。
Sansの足取りはいつもより軽やかだった。これまで彼が拒絶してきた最悪の側面を、今回は拒むことなく、両腕を広げて受け入れていた。その背後に漂う暗い霧は今や彼の身体を支え、彼の最も暗い側面から遠ざけていた鎖を断ち切る満足感で彼を強化していた。
Sansが到着したのは、お気に入りの場所——Waterfallだった。その場所はいつものように静かで穏やかだった。魔法の結晶のような青い輝きが、彼の肩に溜まった緊張をほぐしてくれた。それはまさに目に優しい光景で、とても美しかった。水の穏やかな流れと周囲に咲くエコーフラワーが、彼の心をより静かにしてくれた——Sansは彼を押し潰していた負の感情が水のように蒸発し始めるのを感じた。それは静寂の雰囲気がもたらす癒しだった。
突然、花々の囁きが聞こえてきた。それは彼が過去に言った言葉を繰り返していた。「責任を取る準備ができていない。」 Sansは自分の過去の戯言を再び耳にして、思わず笑い出した。
通常であれば、Sansはこうした囁きに悩まされていたはずだ。しかし今回は、Sansは全く動じなかった。彼は「自由」を感じていた——それも、いつもとは違った形の自由だった。Sansはその暗い奈落に突き落とされたのではなく、自らその中に手を伸ばし、それを支配していたのだ。
支配。Sansは初めて、自分の心を完全に支配しているという感覚を得た。 エコーフラワーの囁きは今や、彼にとって些細なことでしかなく、全く気にならなかった。
古びた公園のベンチはいつものようにそこにあり、使われていないようで色褪せていた。彼はその上に腰を下ろし、声を上げた。
「おい、Rays。」
返事はなかった。
「俺を見てるのは分かってるぜ。けど、それってすごく不公平じゃねぇか?」
再び、沈黙。しかしSansは確信していた。Raysが確かに聞いていて、そして今頃間違いなく、広い笑みを浮かべているだろうということを。
「15日だけくれ。俺を見るのをやめろ——たった15日だ。それくらいできるだろう?」
今回は、SansはRaysからの返答を待った。
突然、彼の目の前の地面が動き始め、文字を形作った。それはこう綴られていた。
「お願いって言って。。魔法の言葉を使え、Sans。」
もちろん、そんなに簡単にはいかないだろう、とSansは思った。既に絡み合った彼の思考はさらに重くなっていく。Raysが欲しがるものを渡さなければ、計画を隠すためのプライバシーは得られないだろう。 復讐——すべてはそこに帰結していた。SansはこれまでにRaysを散々侮辱してきた。その結��、今やRaysは自分のプライドに傷つけられた仕返しを求めていた。Sansはこれを予想していた。Raysがいつか動き出すだろうと分かっていたのだ。
Sansは長いため息をつき、不快な言葉を口にする準備をした。Raysはその間、ポップコーンの入ったバケツを手にしながら、辛抱強く待っていた。Sansは、Raysがこういう瞬間をどれだけ楽しむかをよく知っていた。
Sansは心を決め、言いたくない言葉をどうにかして口に出さなければならなかった。その忌々しい言葉を言う必要があった。勝利を掴むために、Sansは自分の快適な領域を飛び出し、再び頭を下げなければならなかった。彼の失墜を待ち望む悪魔に向かって。
Sansは頭を下げ、苛立ちを隠せない声で言った。
「... お願い 。」
そして——
「プッ——」
Sansはその声が聞こえた瞬間、すぐに顔を上げた。その嫌いな声が、今やすぐ近くから聞こえてきたのだ。彼の目は、嘲笑の表情を浮かべて彼のプライドを踏みにじるように見つめる姿とぶつかった。だが、それはいつものRaysではなかった——その姿は人間の形をしており、同じ服を着ていたが、顔は全く違っていた。
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「マジかよ?」
「俺がお前の顔を使うの嫌だろ?だから、もっとイケメンな人間の姿を取ることにしたんだ。どう思う?」
彼は広い笑みを浮かべ、Sansからの褒め言葉か、不満げな反応を待っていた。Raysはどちらの反応でも実際には気にしなかった。ただ、この大きく変わった外見でSansがどんな影響を受けるかを楽しむことだけが目的だったのだ。
一方で、Sansには、このRaysの馬鹿げた振る舞いがいつまで続くのか分からなかった。彼は、Raysが聞きたい言葉を言ったからといって、それで終わるような相手ではないことを知っていた。何か別の目的があるはずだ。そのため、Sansは無関心な態度を選んで応じた。
「さぁな、どう思う?俺、ファッションとかよく分かんねぇし。」
Raysはこの些細な返事をすでに予測していた。
「残念だな。お前を感心させる顔を決めるのにかなり時間を��けたのに、サンズ。」
それに対してSansはくすっと笑いながら返した。
「がっかりだろ。」
「少しね。最初からお前に期待なんてしてなかったけど。」
「Sansはすぐに目を岩壁に埋め込まれたクリスタルに向けた。それは明るく輝いていた。Raysは、Sansがすでに会話に興味を失っているのを見て、すぐにベンチに向かい、空いている場所を探して座った。Raysが隣に座っても、Sansは何の反応も示さず、ただ無関心さを漂わせていた。彼は顔を手で支え、沈黙を支配した。やがて、Raysが沈黙を破った。「うーん、まだ足りないな。うん、すごく不満だ。」Raysは体を寄せ、広い笑みを浮かべた。「さっきのお願いのことだけど、本気じゃなかっただろ、Sans。とてもがっかりだよ。」」
Sansは心の中でため息をつき、軽く目を転がしながら小さく息を吐いた。
「今度は何だよ?」Sansは隣のエコーフラワーを見続けたまま言った。
Raysはすぐには答えなかった。しかし、数秒後、ついに口を開いた。
「跪け。」
Sansはそのショックを隠しきれなかった。鋭い刺すような感覚が彼の扁桃体へと一気に流れ込むのを感じた。Sansは魂も心も、恐ろしく衝撃的な感覚に包まれた。一言が巨大な爆発のように感じられた——Raysは彼にとって最悪の状況を望んでおり、それはこれからも続いていくのだ。祈ることは無駄だった。Sansは自分の悪運を受け入れ、プライドを投げ出さなければならなかった。
「...それがお前の望みなら。」
Raysはすぐに満足そうに微笑んだ。Sansが不本意ながらもその尊厳を投げ出した姿をじっくりと観察していた。その満足そうな表情はSansにとって屈辱的であり、苦々しく酸っぱい一時的な勝利の祝賀だった。
「始めようか、Sans。」
Sansはすぐに立ち上がり、重い足取りでRaysに向かって歩き始めた。ここにいるのが自分とRaysだけであることに感謝した。自分の崩壊した姿を、多くの目にさらしたくなかったからだ。
右足を下ろし、頭を垂れながら、体は動かすのが非常に重く感じられた――まるで背中が1トンの石に圧迫されているかのようだった。心の中での抵抗は、Raysの力に屈することを拒んでいたが、その圧力を解き放ち、自分を最も低い位置に降伏させなければならなかった。Raysの前に膝をつき、最悪の敵の前に。
手は汚れた地面に触れ、全ての無意識の拒絶が尊厳を保とうとしていた。Sansは顔を上げ、両目に火花を宿したままRaysを見つめた。「お願いだ」Sansはその二つの言葉を口にした、それは致命的な毒のようで、口から汚物が出るように感じられた。喉の骨は、舌を刺す酸っぱい味で締め付けられるようだった。
そして、ついに…
「HAHA!おお、これを見ろ、私はこの美しい瞬間をよく覚えておこう。」
Raysは楽しそうに拍手を始め、その目は興奮に満ちた満足感で輝いていた。彼はそれを心から楽しんでいた。その表情は、コロッセオの闘技場で剣闘士の戦いを楽しむ王のようであり、頬を流れる血を拭いながらその快感に浸る姿その��のだった。
屈辱の感情はSansの喉元に引っかかっていたが、彼はそれを抑え込んだ。手を握り締め、魂の中の炎をゆっくりと消し去り、今にも爆発しそうな感情を飲み込んだ。
「まあ、もう立っていいぞ。満足した。すごく楽しかったよ。」
Sansはすぐに立ち上がり、膝についた砂や汚れを見つめた。そして、独裁者のように椅子に座り続けるRaysを見上げた。彼の黄色と赤の目は、獲物を憐れむ狩人のようであり、退屈した結果その獲物を再び逃がしてやるような目をしていた。
「15日間か。よし、その15日間は目を閉じてやる。」Raysは目を細めて言った。
「きっと退屈な時間になるだろうけど、それが面白い挑戦でもある。お前の計画がどう進むか、楽しみにしてるよ、Sans。」
Sansは膝と手を払いつつ、少し苛立った顔でRaysを見つめたが、感情を抑えていた。
「そうだな、お前は待つしかない。それが楽しいところだ。お前に最高の驚きを用意しないとな。」
Raysはすぐにニヤリと笑った。それは何か非常に面白いことを思いついた時の表情だった。
 「なあ、Sans。」Raysは左側を軽く叩き、Sansにもう一度座るよう合図した。Sansは無言で従い、その場に腰を下ろした。
 「お前に贈り物をやるよ。」
 「贈り物?」
 Raysは右手を開くと、火花がまるで花火のように手のひらに現れた。「アクセスだ。」彼の目が大きく見開かれると、火花の周りを数字の集まりが旋回し始めた。それは壮観な花火のショーのようだった。そしてRaysは再び口を開いた。
 「お前に好きなNPC一人へのアクセスを与えてやる。」
 Raysは混乱した様子のSansをじっと見つめながら続けた。「そのNPCはお前の仲間、友達、あるいは奴隷になるかもしれない。お前がどう扱うかは自由だ。そのNPCを完全に支配する権限を与えてやる。どうだ?」
Sansは驚愕した表情でRaysを見つめていた。まさか、本気か?混乱しながら考えた。
 Raysは一体何を考えている?何が狙いだ?なぜこんなことをする?頭の中で疑問が積み重なり、それはまるで積み上げられたブロックタワーのようだった。しかし、Sansは答えを得ることができなかった。いや、問い詰める必要もなかった。「アクセス」を得るということは、今の壊れた状態で選択肢がほとんど残されていない自分にとって拒むことのできない贈り物だったからだ。
「で?」RaysはSansをちらりと見ながら尋ねた。彼にはSansの答えが既に分かっていたようだった。
 「それは見事な贈��物だな。受け取るよ。」
 Sansは微笑みながら、決意のこもった目でRaysを見つめた。
 「その調子だ!」
そう言うや否や、RaysはSansの手首をしっかりと掴んだ。すると、焼けるような感覚が瞬く間に広がった。突然のまばゆい光が目を覆い、Sansは何も見えなくなった。彼は体と心に何かが侵入してくるのを感じた。異様な清涼感に襲われると同時に、頭の中がかき乱され、魂が激しく震えた。それは心臓が速く鼓動し、その衝撃が全身を駆け巡るような感覚であり、自分の力が完全に奪われるような混沌だった。
Sansは何が起きているのか理解できなかった。身体がけいれんし、まるで盲目になったかのような感覚が襲った。そしてその���間、全身と精神が強烈な衝撃を受ける中、Sansは何も感じなくなり、痺れるような感覚に襲われた。脚に力が入らず、完全に弱り切っていた。この感覚は、Raysが彼にUndertaleのすべての情報を与えた時の感覚と似ていた。しかし、今回はそれよりもさらに苛烈で、完全に予想外で、パニックに陥るほどのものだった。
そしてついに...
 「起きろよ、lazybones。」
Sansはパニックになり、目を開けた。彼はもう椅子に座っておらず、非常に乱れた状態で地面に横たわっていた。そして...
 「Rays?」Sansは周囲を見渡したが、そこには自分以外誰もいなかった。Raysはもうその場にいないようで、跡形もなく姿を消していた。彼を地面に残し、自分の玉座に戻ったようだった。
 「...クソ野郎が。」
Sansはよろめきながら立ち上がり、脚は震え、非常に疲弊していた。息は荒く、体力は極限まで低下していた。彼はあまりにも弱っており、庭の椅子まで這い寄り、背中を預けて長い溜息をついた。
 「まあ、約束は守ったな...公平なゲーム、ってか。」
SansはWaterfallを歩きながら、周囲の美しい景色を楽しんでいなかった。彼の目はターゲットにした人物を探していた。Raysの贈り物を受け取ったが、Raysには彼を助ける気などないことを知っていた。彼は、Raysが自分の対戦相手を助けようとする善良な人間ではないことを、そう単純に考えていない。Raysはただ、もっと驚きの要素で物事を盛り上げたかっただけだ。それが彼を生きていると感じさせる唯一のことだった。何の味もないプログラムではなく、運命を嘆く負け犬だ。そして、Raysは15日間彼を監視できなかったので、Sansが何を計画するのかを予測させることになった。
そして最終的に、あまり時間が経たず、彼が探していた人物、もちろんFriskを見つけた。しかし…
「彼はUndyneと戦っているのか。」
Sansは、Raysとの会話中にそのゲームがプレイヤーによって行われていることに気づいていなかった。彼は安全な距離から静かに戦いを観察していたが、突然、彼の心にひとつの考えが浮かび、彼を動揺させた。
今まで感じたことのないような衝動、背中を優しく撫でられるような感覚。冷静な口調で残酷な言葉を囁きながら、彼は平穏と微かな恐怖を感じた。いつもとは違う自分に迷い込んでいた。今回は、暗い深淵が手を差し伸べてきて、彼の手を掴み、強く引き寄せた。
「ようこそ」とそれは言った。Sansは目を閉じ、体をさらにその中へと漂わせた。かつての自分から遠く離れて。
「…試してみる価値があるかもな」と彼は囁いた。
Sansの第一歩は、最も暗い道に踏み出すことだった。
彼はその一つにじっと目を向けた。ナイフのように鋭い骨の先端が空中に突き出し、その先端から血が流れるのを待っていた。それは非常に間違った一歩だとSansは気づいた。しかし他に方法はなかった。彼はそれをやらなければならなかった。ためらってはいけない、さもなくばまた敗北の終わりを迎えるだけだ――彼の道徳は粉々に砕け散った。Sansの目の前に広がっているのは、命のないコードの集合体、自己の世界を理解することさえできないNPCたちだった。それをUndyneに見ようとした、以前のように彼女を見たくはなかった。
Sansは旧い自分を否定し、新しい自分で立っていた。
Sansは引き下がらない、彼はその危険な道を歩み続けるだろう。
「ごめん。」
数百本の骨の弾幕が素早く飛び、容赦なくターゲットを貫き、空中で紙のように引き裂かれた。Sansは無力なまま、自分の手で友人の一人が死ぬのを見守った。Undyneはすぐに死に、反応することも、なぜ自分がその残虐な死に値するのかも理解できなかった。血が流れ、彼の体を濡らした…まるで血に満ちた泥のプールで溺れているようだった。Sansは自分を引き渡し、さらに深くその中に沈み込んでいった。
Sansは自分の行動がひどく間違っていたことを知っていた。彼は許しを受けるに値しない。
だが、Sansはそれを受け入れた。犠牲にしなければならないものがあった。そしてそれが、彼の感情、彼の友人、そしてかつての自分だった。もはやユーモアのあるSansではなく、検察官は力の座から引きずり下ろされ、決して洗い流せない罪で汚れていた。
「ふふ、これがどういう感じか。」
血で汚れた手を見る幻想を見て、Sansは広く笑い、息を吐いた。
「本当に気持ち悪い。」
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dropoutsurf · 6 months ago
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エンジニアが利用者に会うと仕事のオーナーシップが生じる
一休CTOが語るエンジニアの事業貢献とユーザーエクスペリエンスへのコミット 伊藤直也さんインタビュー - Findy Engineer Lab
B2Bでは、毎日そのシステムを使ってる利用者の業務そのものを見ることで、自分が作っているサービスを理解する解像度が一気に上がるんです。
利用者の業務を見ることは、業務システムの開発においてもちろん必要なことですが、1人のエンジニアとしてのメリットはそれだけじゃないんです。実際の現場に行くと、そこで困っている人を目の当たりにするわけです。その人から話を聞くと、当たり前ですが、問題を解決してこの人たちを助けたいと思うんですね。 自然とその問題を自分が解決すべきだというマインドになり、仕事に対してオーナーシップが生まれる。やる気というか、使命感が出てくる。
僕自身、エンジニアとしてビジネスに貢献するとはどういうことなのか?   何をしたら貢献したことになるのか?
結論としては、主体的に問題解決に関わっていくことです。   テクノロジーの専門家として、顧客のユーザーエクスペリエンスの問題解決にコミットすることが求められていて、それに対して主体的に関わっていくことがビジネスへの貢献なんだと今では考えています。
���休のエンジニアも、以前はビジネスから言われたことを納期までにやるという受注マインドが強い組織でした。  人は責任を負いたくないと考えてしまうんですね。気持ちは分かりますよ。 そして責任を負いたくないから「いつまでですか?」と聞いてしまう。 ただその期日を決めるのに、あくまで相手に責任を負わせるのか、自分もそこに責任をもって関与するのかの違いだと思います。 エンジニアもそういう考え方でいれば「優先度はどのくらいですか?」「いつまでにやればいいですか?」と相手に判断を投げるコミュニケーションではなく「これぐらいの時期でどうでしょうかね」と一緒に考えるコミュニケーションができるだろうと思います。些細なことではありますが、受動的ではなく主体的に事業にコミットするというのは、こういうことの積み重ねだと思います。
主体的に仕事をすることで調整できる裁量を増やせる。
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kennak · 4 months ago
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文部省国語審議会(文科省に改称)の外国表記規則では、英語の -er, -or 語尾は「ー」を付けて長音表記するのが以前から正式なのですが、JISが「ー」なしの工学系自然科学系の用語の短母音表記を認めたため、家電製品やコンピューター用語に「ー」なしが広まり、日本語が混乱する原因となっていました。 JISは、文科省と関係なく独自に漢字規準を設けたりしています。このように、文部省と違って実用面に即した規準を作ることは、IMEの開発などに多いに役立ったのですが、この「ー」の有無だけは余計なことをしたのです。そのため、ティーチャー、アナウンサー、ゴールキーパー、ミキサー、トースターのような日常語は長いままなのに、コンピュータ、プリンタ、コンデンサ、メモリ、レジストリ、ユーザ、アダプタなど、工学系、コンピューター用語は語末が短いという不統一が日本語に生じてしまいました。 こんな「ー」なしを認めたのは、昔の技術屋が、英語では長くないんだというような半端な知識で、どうしても長くなるカタカナ用語を少しでも短くしたいという意志が働いたものだと思われます。しかし、parameter は英語では パラーミタ であって、パラメータ でも パラメーター でも、そもそもアクセントが違っています。ドイツ語なら パラメーター と長いのが基本です。 ところが、去年、マイクロソフトがユーザー(ユーザ)からの問い合わせに反応して、これまで「ー」のなかったコンピューター用語に、文科省の規準(=新聞、放送の基準)のとおり「ー」を付けることに変更することを表明しました。 詳しくは、ここ(パラメータも一覧にあり): http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3491 これがまた業界に混乱をもたらしています。例えば、このキャノンのプリンターのページ: http://cweb.canon.jp/satera/lbp/index.html 「プリンター」とタイトルにあるのに、レーザープリンターの製品表示が「レーザプリンタ」で、プリンターとプリンタが混在しています。 しかし、マイクロソフトの影響力は大きいので、コンピューター用語は「ー」ありになっていくと思います。工学自然科学系専門用語にもある程度影響が出るでしょうが、専門用語は混在・不統一という日本語の乱れが続くでしょう。
「パラメータ」と「パラメーター」について - 本当に些細なことですが、気にな... - Yahoo!知恵袋
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