TEDにて
ハリー・クリフ:物理学は終焉に達したのか?
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
なぜ物は存在しているのでしょう?宇宙に面白いものがこうもたくさんあるのはどうしてなのでしょう?
CERNの大型ハドロン衝突型加速器を使って研究する素粒子物理学者であるハリー・クリフのメッセージは、そのような疑問への答えを求める人たちにとって悪い知らせかもしれません。
地上最大の装置と科学者達の最善の努力にもかかわらず、自然の持つ奇妙な性質を説明しきることは出来ないかもしれないのです。
これは物理学の終焉を意味するのでしょうか?
宇宙が秘める構造の研究状況を伝えるこの刺激的な講演に耳を傾けましょう。
一般相対性理論と量子力学について。
100年前の今月、36歳のアルベルト・アインシュタインは、ベルリンにあるプロイセン科学アカデミーで空間と時間と重力に関する画期的な理論を発表しました。一般相対性理論です。
一般相対性理論は、疑いなく、アインシュタインの最高傑作で大きなスケールでのユニバースの仕組みを明らかにし、1行の美しい方程式によって、リンゴが木から落ちる理由から時空間の始まりまで説明します。
1915年は物理学者にとって、エキサイティングな年だったに違いありません。2つの新しいアイデアが、世界の見方を一新しました。
1つは、アインシュタインの相対性理論で、もう1つは、さらに革命的とも言える量子力学です。頭がおかしくなりそうなくらい奇妙でありながら、原子や素粒子のなすミクロの世界が驚くほど、人間が理解できるよう、うまく精密に説明できます。
この1世紀の間に、この2つのアイデアは、ユニバースに関する私たちの理解をすっかり変えました。ユニバースが何でできていて、どのように始まり、どう進化しているのか?私たちが知っているのも相対性理論と量子力学のお陰です。
100年経った今、私たちは物理学における別の転換点に差し掛かっていますが、様相が異なっています。この先、数年で結果が 出るかもしれません。果たして、私たちは自然についての理解を広げ続けていくことができるのか?
それとも科学の歴史で初めて答えることの出来ない問に直面することになるのか?知恵や技術が足りないからではなく、物理法則がそれを認めないため!!にです。
問題の要点は、ユニバースが面白すぎるということです。
相対性理論と量子力学によれば、ユニバースはもっと退屈な場所であるはずなんです。暗く、命を寄せ付けない死んだ世界です。しかし、周りを見渡してみると私たちが生きているユニバースは、面白いものに溢れています。
満天の星々、惑星、木々、リス。疑問は、なぜこんな面白いものが存在しているのか?ということです。
なぜ?無ではなく、物の存在があるのか?この矛盾は、基礎物理学において最も差し迫った問題で私たちにこの問題を解くことができるのか?今後、数年で答えが出るかもしれません。
この問題の中心には2つの数値があります。
とても危険な数値です。
それはユニバースの性質を示す測定可能な値で危険だというのは、それがほんのわずかでも違っていたなら、我々の知るユニバースは存在しえないからです。2つの数値の1つは、この会場からすぐ近くにあるCERNで発見されたことに関係しています。
CERNには、この人類が作り上げた最大の科学装置があります。大型ハドロン衝突型加速器(LHC)です。この装置は、全周約27キロの輪の中で素粒子を光速に近いスピードまで加速し、巨大な粒子検知器の中でぶつかり合わせます。
2012年7月4日。CERNの物理学者がLHCによる猛烈な衝突により、新たな基本粒子が生成されたと発表しました。ヒッグス粒子です。
ヒッグス粒子とは、ピーター・ウェア・ヒッグス(Peter Ware Higgs)がイギリスの理論物理学者が提唱した粒子像で、これにより、つじつまがあう場の量子論ができるということ。計算上の証明は、トフーフトが厳密に証明しました。
この粒子は、単独で動き回る粒子ではなく、ひとつひとつではエネルギーを持たな��動かない粒子が時空間に充満しているというもの。
この充満してるヒッグス粒子中を別の粒子が動くと、もともとは質量を持っていなくても、あたかも質量を持っているようにふるまう。
質量の根源とも言われます。神の素粒子とも・・・
当時、ニュースをチェックしていた人は、多くの物理学者がとても興奮していたのを見たことでしょう。新しい粒子が見つかるたびに、物理学者はあんなバカ騒ぎをするのか?と思ったかもしれません。
そういう面もありますが、ビッグス粒子はちょっと特別なんです。私たちが興奮したのは、ビッグス粒子の発見は、普遍的エネルギー場の存在を証明するからです。
エネルギー場と言われても分かりにくいかもしれませんが、誰もが体験しているものがあります。磁石を鉄に近づけると間を隔てて引き合う力を感じるはずですが、それは、場の効果を感じているんです。
ヒッグス場は、磁場に似ていますが、違うのは、値がどこでも一定だということです!!
今も、私たちの周りに存在しています。見ることも触れることもできませんが、もし、それがなかったなら私たちは存在していないのです。ヒッグス場は、私たちを形作る基本粒子に質量を与えます。
それがなければ、粒子は質量を持たず、原子が形成されることもなく我々も存在しないのです。
しかし、ヒッグス場には、ひどく不思議なところがあります。相対性理論と量子力学から計算によって導かれる結論は、それには電気のスイッチのように自然な2つの状態があることを示しています。
オフ状態で宇宙のどこでもゼロか。オン状態で膨大な値を持つかです。どちらの場合でも、原子は存在できず、私たちが、ユニバースで目にするあらゆる興味深いものもまた存在しません。
実際には、ヒッグス場は、かすかに、オンの状態でゼロではありませんが、完全にオンの状態より1京倍弱く、電気スイッチがオフの手前でほぼ引っかかっているような状態です。
この値は、とても重要です。わずかでも違っていたら宇宙に物理的構造が 存在しないからです。
これが、危険な値の1つ目。ヒッグス場の強さです。
理論物理学者は、なぜこのような妙な値になっているのか知ろうと何十年も努力を続け、様々な人間が認識できるような説明を考え出し「超対称性」とか?「大きな余剰次元」みたいなかっこいい名前をつけています。
ここで立ち入った説明はしませんが、鍵になるのは、これらのどれにせよヒッグス場の奇妙な値を説明できるならLHCでヒッグス粒子とともに生成される新たな粒子が観測されるはずだということです。これまでのところそのようなものの兆候は、見つかっていません。
実は、こういう危険な値が妙な値をしているというさらにまずい例があって、それは、スケール的に反対の両極端。遙か彼方の巨大なユニバースの研究から来ています。
アインシュタインの一般相対性理論の最も重要な帰結の1つは、ユニバースがビッグバンと呼ばれる138億年前の急激な時空の膨張で始まったと分かったことです。
初期のビッグバン理論では、ユニバースの膨張は、重力の力によって徐々に遅くなっていくと考えられていました。
しかし、1998年に天文学者が驚くべきことを発見しました。ユニバースの膨張は加速しているのです。ユニバースは、ますます速く、大きくなっていて、それを後押ししているのが、謎の反発力。ダークエネルギーです。
物理学で「ダーク」という言葉を聞いたときは疑ってかかってください!!
物理学者は、それが何かよく分かってないことを意味するからです!!
ダークエネルギーが何なのか分かりませんが、あえて言うなら、何もない空間の持つエネルギー。真空のエネルギーです。古典的な量子力学を使ってダークエネルギーの強さを計算すると、まったく驚くような結果になります。
ダークエネルギーは、天文学で観察される値よりも10の120乗倍。強いはずなのです。1の後に0が、120個付く、ということです。これはまったく目が回るような値で理解不能です。
大きな数字のことをよく「天文学的」と言いますが、それでさえ不足です。この値は、天文学におけるいかなる値よりも大きく、千の1兆倍の1兆倍の1兆倍。ユニバースにある原子の総数より大きいのです。
極めてまずい予測です。実際、これは物理学における最悪の予測だと言われてきました。
しかも、これは理論的な興味だけの話ではありません。もし、ダークエネルギーがそれほど強いのだとしたら、ユニバースはバラバラになり、銀河は形成されず、我々もここに存在しません。
これが、危険な数字の2つ目。ダークエネルギーの強さです。
これを説明するためには、ヒッグス場よりもさらに曲芸的な調整が必要になります。ヒッグス場とは異なり、この値を説明できるものは知られていません。
希望が持たれていたのは、大きなスケールのユニバースの理論であるアインシュタインの相対性理論と小さなスケールの宇宙の理論である量子力学の完璧な組み合わせによって解決できるかもしれない。ということでした。
統一理論の候補として、最も有望視されているのはストリング理論で、その基本的なアイデアは、世界を構成する基本粒子を拡大して見ていくとそれは粒子ではなく、小さな振動するエネルギーの弦で、振動周波数ごとに異なる粒子に対応していて、ギターの弦に対する音符のようなものだ。ということです。
これはエレガントで、ほとんど詩的とも言える世界の見方ですが、実は、救いがたい問題があります。ストリング理論というのは1つの理論ではなく大きな理論の集まりなのです。ストリング理論には、異なるバージョンが、10の500乗個あると見積もられています。
そのそれぞれが異なる物理法則を持った異なるユニバースを記述しているのです。そんなの科学とは言えない。という批判があります。この理論は反証し得ないと。
一方で、ストリング理論の破綻と見えることが実は、最大の利点かもしれないと見る人々もいます。
その10の500乗個の異なる可能なユニバースが、実際、多元ユニバースのどこかに存在しているとしたら?そうすると突然、あの2つの危険な数値が奇妙な値をしていることも理解できるようになります。
多元ユニバースのほとんどでは、ダークエネルギーが強すぎてユニバースがバラバラになってしまうか、ヒッグス場が弱すぎて原子が形成されないが、私たちは、たまたま2つの値が適切な値をしている場所に生きているということです。
つまり、ゴルディロックスのユニバースです
我々は極めて苛立たしい状況にあります。多元ユニバースなど存在しない。というのではありません。他にも惑星があり、恒星があり、銀河があるのだから、他のユニバースがあってもおかしくはないでしょう。
問題は、新たに構築しない限り、我々、人間が理解でき、認識できるような確証を得る手段は、現在のところはないだろうということです。
次元に関してはこの場合、数学的な次元を前提としています。
次元のコンパクト化の説明の前に、数学的な次元の重要性について、さて、一般相対性理論をカルツァは、電磁気力に応用していきます。
当時は、それが重力以外に考えられる唯一の力でした。つまり、電気や、磁石の引き付けなどを引き起こす力のことです。
ここで空間と時間が歪むこと以外に、もしも次元が歪むことで電磁気力が働くかもしれないことに気づきます。
1926年にオスカークラインも、知覚で見えない次元がある可能性を示します。5 次元化して電磁気力も幾何学として表せるようにしたカルツァ・クライン理論というものです。
カルツァが3次元ではなく、4次元の宇宙における歪みと曲がりを説明する方程式を書き出した時、彼はアインシュタインがすでに3次元で導き出していた方程式を見出しました。それらは、重力を説明するための方程式です。
でも、カルツァは次元がひとつ増えたことによるもうひとつの方程式も見つけました。その方程式を見てみるとそれは正に科学者たちが長年の間。電磁力を表すために使ってきた方程式でした。驚くべきことです。それが、こつぜんと計算結果に現れてきたのです。
こうして、数学的な次元は、空間の量子化を数値的に表現できるようになっていくキッカケになりました。
その後のカルツァ・クライン理論は、無限に存在する次元の形状の一部をカラビ・ヤウ多様体として表現できました。
例えば、手を振って大きな弧を描く時、手のひらは3つの広がった次元の中ではなく、巻き上げられた次元の中を突っ切っています。
もちろん、巻き上げられた次元はとても小さいので、体を動かす間に、こうした次元を1サイクルして出発点に戻ることが繰り返され、その回数は、膨大な数にのぼります。このように次元の広がりが小さいと言う事は、手のような大きな物体が動く余地があまりないと言うことです。
それは結局、平均化されてしまい腕を振った時でも、私たちは巻き上げられたこのような次元を横断し膨大に旅したことに全く気づいていません。
これは、結び目の不変量にも関連しています。
まず初めに、円周を3次元ユークリッド空間に埋め込んだものを「結び目」と定義していることから始まります。
結び目理論においては、変形して移り合う「結び目」は、同じ「結び目」とみなして「結び目」を研究する。
「結び目」を研究するひもの結び方はいろいろあるので、様々なタイプの「結び目」がある。では、「結び目」のタイプはどのようにして区別すれば良いのであろうか?
「結び目」に対して定められる値で、「結び目」を変形することに関して不変であるようなものを「不変量」と言う。結び目理論は、トポロジー(位相幾何学)の一分野である。
1980年代に、数理物理的手法が、低次元トポロジーに導入されて、3次元トポロジーにおいては「結び目」と3次元多様体の膨大な数の不変量(量子不変量)が発見された。
これによって、4次元トポロジーには、ゲージ理論がもたらされることになりました。これらからゲージ場の数学的根拠として、活用されることになっていきます。
ゲージ対称性、アイソスピン、クォーク理論、ヒッグス粒子など。
さらに、数理物理に由来する量子群や共形場理論、チャーンサイモンズ理論もあります。
そして、スーパーストリング理論や量子化学の「変分法」にも応用されている。
次元のコンパクト化の説明についても結び目理論が関連してきます。
(個人的なアイデア)
現在、明らかにされている事象から、ある仮説が2021年にインスピレーションとして突然ひらめいた。
それは、宇宙背景放射のデータ観測とヤンミルズ理論の偶然の一致。
どういうことか?
この物理的意味は、地球を含めたラニアケア全銀河が、単なるひとつの超巨大な粒子でしかなく、ヤンミルズ理論に似たふるまいをする可能性です。
この仮説が的を得ていれば、量子レベルならフェムト秒単位で光速近くまで速く動いてて内部を観測できなくても•••
光年単位で変化する銀河レベルなら現象を人間が認識できる時間で観測できて量子レベルの動きなどの比較データ検証ができるかもしれない。
さらに、スーパーストリング理論で予言されているように他ユニバースの超巨大粒子とも相互作用してたら?銀河最大のエネルギーでも銀河レベルの対称性は破れないことになる(計算上の結果です。現時点の人類には観測できない)
巨大レベルのフェルミバブルが、量子力学現象と偶然にも一致するなら他の可能性でも一致するかもしれません。
上記の概念の根拠は、遥か古代にも伝承されていることでもあり、仏教では、地球を含めた全宇宙は、ひとつの超巨大な粒子の中に収まりフラクタルに巨大になっていく話
他にも、チベット密教最高の教えにある「カーラ•チャクラ・タントラ」とヒンドゥー教の神話にも「人間の一年は神の一日に相当する」という表現をハイブリッドにしました。
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