#おでん斬首刑��行
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herbiemikeadamski · 2 years ago
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. (^o^)/おはよー(^▽^)ゴザイマース(^_-)-☆. . . 1月31日(火) #仏滅(己丑) 旧暦 1/10 月齢 9.3 年始から31日目に当たり、年末まであと334日(閏年では335日)です。 . . 朝は希望に起き⤴️昼は努力に生き💪 夜を感謝に眠ろう😪💤夜が来ない 朝はありませんし、朝が来ない夜 はない💦睡眠は明日を迎える為の ☀️未来へのスタートです🏃‍♂💦 でお馴染みのRascalでございます😅. . もう早朝から猛片付け最終日で ひとつも余裕がありません😅💦 やっと、終わって配送業者さんに 荷物を渡し部屋の清掃も片付き 少し落ち着いた🤣😆🤣引き取り を夕方にして置いたが昼頃に布団 の回収に来たのがヤマトだったので 同じドライバーだと云うので一緒に 持って行ってもらった\(^O^)/ でっ金額が10万ぐらい取られるか と覚悟してたら1/4で済んだのだ おお助かり✋さて、これからが 難儀な1,186キロの超ロングドライブが ありますからね😅💦しかもケイ🚙 . 今日一日どなた様も💁‍お体ご自愛 なさって❤️お過ごし下さいませ🙋‍ モウ!頑張るしか✋はない! ガンバリマショウ\(^O^)/ ワーイ! ✨本日もご安全に参りましょう✌️ . . ■今日は何の日■. #アロハの日.  福島県いわき市でスパリゾートハワイアンズを運営する常磐興産株式会社などが参加する「いわき観光共同キャンペーン実行委員会」が制定。  いわき市の国際姉妹都市であるハワイ州カウアイ郡の協力を得て、ハワイで人や自然を思いやる気持ちを表す言葉「アロハ」の挨拶で日本全国を笑顔にしたいという想いが込められている。  「#フラシティいわき」のまちづくりの一環として、いわき市の魅力発信も目的。  日付は「アロハ」の挨拶をする際に用いるハ��ドサイン「シャカブラー」が、親指と小指を立て他の3本の指を折り曲げるところから、その手の形をイメージして1月31日としたもの。 . . #仏滅(ブツメツ).  六曜における大凶日。  「何事も遠慮する日、病めば長引く、仏事はよろしい」ともいわれる。  また『物滅』として「物が一旦滅び、新たに物事が始まる」とされ、「大安」よりも物事を始めるには良い日との解釈もある。 . #十方暮(ジッポウグレ).  十方暮は干(カン)と支(シ)が「相剋(ソウコク)」の関係で組み合わさる日。  甲申(キノエサル)から癸巳(ミズノトミ)の間の10日間で、天地の気が相剋するため何事もうまくいかないとされる日です。 . #十死日(ジュッシビ).  十死日は受死日に次ぐ凶日とされます。  結婚、旅行、引越しともに避けた方が良い日です。  受死日と異なり、十死日はお葬式もやらない方が良いとされています。 . #土用(ドヨウ).  土用は夏の土用が一般的ですが、各季節の終りの約18日間で年に4回。  土の気が盛んになり、動土や穴掘りなど土を犯す作業が凶とされています。 . . #寒の土用丑の日(二の丑).  天竜川の源となる諏訪湖のほとりにあり、うなぎの収穫量、  消費量の多い長野県岡谷市のうなぎ店などで結成された「うなぎのまち岡谷の会」が制定。  「夏の土用丑の日」のように「寒の土用丑の日」にもうなぎを食べる新しい食文化を築こうと始められ全国に広がっている。  岡谷では1月最終の丑の日(一の丑でも二の丑でも)を「寒の土用丑の日」として寒うなぎを食べて冬を乗り切ろうとイベントを行う。  2023年は一の丑が1月19日で二の丑が1月31日。 .  #おでん斬首刑執行.  明治12年(1879年)1月31日)は、日本の殺人犯、女性死刑囚。 . #焼ビーフンの日(#ケンミン食品). . #チューリップを贈る日. . #愛妻家の日(#愛妻感謝の日). . #愛菜の日. . #生命保険の日. . #シューベルト誕生記念日. . #防災農地の日. . #五つ子誕生の日. . #晦日正月.(#晦日節). . #菜の日(毎月31日). . #ナウル独立記念日. . . ■本日の成句■. #起きて働く果報者(オキテハタラクカホウモノ). 【解説】 豊かな生活であれば申し分ないが、たとえ苦しい生活であっても、病床にあることなく 健康で働けるほどの幸福はないという感謝の意。 . . 1981(昭和56)年1月31日(土)戦勝, #安藤なつ (#あんどうなつ) ��お笑いタレント、女優】 〔東京都〕. . . (Saburou, Kumamoto-shi) https://www.instagram.com/p/CoEQS8NvAoiIr_A04-_N0Hefy2P9otJf0mHmT00/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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foo3rd · 2 years ago
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一人御子に祝福を
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0.プロローグ
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シュピ(左)・ミラ(右)
宗教
現在のビシュテンを含むユーフォリオ地方の主だった信仰は、約2600年前に発祥したユルカ教、約1300年前にユルカ教から分派したキルト教、約700年前にユルカ教・キルト教への改革的宗教運動として始まったイエルム教である。 キルト教発祥からしばらくはユーフォリオの帝国、ルーン帝国によるキルト教への弾圧があったとされているが、約900年前にキルト教が帝国の国教と認められ、その12年後には異教徒禁止令が出された。禁止令が帝国内部の取り締まりを旨としていたのに対し、約200年前に聖地エルセウス奪還を目的に教皇により結成された教皇軍はユルカ教・イエルム教への侵略を行い、その運動は民衆にも波及した。 エルセウスはユルカ教���の王国として栄えたが、約1200年前に帝国軍によって陥落し現在のユルカ教徒は散り散りになっている。その後の約700年前のイエルム勢力による征服により、現在はイエルム教徒の支配下にある。ただし、キルト教の一部教派とユルカ教の巡礼は認められており、教皇軍結成の大義名分である聖地奪還は建前に過ぎず、実情は支援を要請した側の国土問題と帝国教会の主導権問題の利害が一致したことにあった。 教皇軍は約40年前の遠征を最後に活動を停止したが、現在では聖王庁がその意志を継ぎ教皇の管理下で活動を続けている。
世界
三つの宗派の共通認識として、世界の理は奇蹟によって成り立っている。 奇蹟は聖遺物の種子によって大きく分けて「人」「神器」の2つを生むとされている。 後者について、極稀に「神器」の種子を胎内に有した少女が生まれることがある。 母体は一定の年齢に達すると胎内の種子が発芽し懐胎し、命の箱となる神器(武装)を生成する。 キルト教の風習として、生成から約10ヶ月までにエルセウスへの巡礼を行い、神器に祝福を受け祝福の御子とする。キルト教ではこの巡礼が奇蹟の恩寵の根源であると考えられている。 約10か月を過ぎて祝福を受けなかった場合、神器は暴走し、母体は腐ってしまう。暴走した神器は往々にして巡礼の道中に出没し、巡礼者の障害となる。 神器の特徴として、母体の生命活動の停止を感知した際に、母体を蘇生する性質がある。これによって母体は事実上不死の能力を持つことになる。
シュピの出生
ビシュテン西部の田舎町で生まれる。左手の甲にユルカ教の聖痕を持って生まれた。当時のビシュテンではユルカ教は迫害の対象であったため、生後間もなく孤児院「リリィ・コンパス」に捨てられた。 孤児院の院長ミラは熱狂的なキルト教徒であったが、異教に対して寛容な心を持っており、シュピを受け入れた。 孤児院ではキルト教の教えが説かれていたが、シュピは熱心な教徒とは言えなかった。 シュピが14歳になるころ、孤児院は異教徒を匿っているとの異端審問を受けるが、ミラはこれを断固として認めなかった。宗教裁判所は最終的に火刑を決議し、世俗当局が国内の聖王庁に働きかけ孤児院を襲撃する形でこれを実行した。 死体の山の中で、シュピは死んでいた。このとき、胎内の神器の種子が発芽し、神器となってシュピを蘇生した。 目を覚ましたシュピは、瓦礫の下敷きになっている院長ミラを見つけた。ミラは腹部が破け内臓が飛び出ており、今まさに死の瀬戸際にあった。 ミラがシュピの神器を目にすると、一筋の涙を流した。息も絶え絶えな中、かすれた小さな声でシュピに呟いた。 ―――一人御子に、祝福を―――
1.旅立ち
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ユーラ
情勢
9年前に教皇が死亡して以降、教皇にはビシュテン人が選出され、教皇庁はルーンからアルヴァクに移された。前教皇の死にはビシュテンの反教皇派であった国王顧問が前教皇に退位を迫ったことが背景にあると見られている。 パンテナ騎士団はキルト教徒によって構成され、キルト教巡礼者の保護・支援を行う修道会である。聖地エルセウスがイエルム教の支配下に入る前は聖地の防衛を行っていた。また、軍事組織としての側面に加えて、財務機関としての側面も持っていた。巡礼者が現金を持って移動しなくてよいよう銀行機関の仕組みを発明し、ビシュテン内外に設置した支部での所領経営や金融業務の展開により莫大な財産を築いた。 騎士団は聖王庁による異教迫害を非難していた。ある一隊が孤児院の襲撃跡地を見分し、死体を埋葬した。
概要
シュピは生存者を探した。地下室に孤児のユーラを見つけた。 ユーラはシュピを責めた。シュピが居なければ、孤児院が異端審問にかけられることは無かったのである。シュピは何も言えず、ユーラの慟哭を背に受けその場を後にした。 孤児院の襲撃跡地を見分していたパンテナ騎士団がユーラを見つけた。ユーラは異端審問の発端となったシュピの存在を騎士団に告げた。騎士団の小隊長ルカはシュピを保護するため動向を追うことにした。
シュピの変化
シュピは孤児院を襲撃した聖王庁、ひいてはキルト教に並々ならぬ憎しみを抱いていた。しかしながら、そのキルト教徒の模範ともいうべきミラに対する恩との間で葛藤していた。 ミラの遺言、つまり巡礼はキルト教の教えに則することを意味する。だがとてもそんな気にはなれなかった。 キルト教の教えでは、約10か月を過ぎて祝福を受けなければ、母体は腐ってしまうらしい。それもいい。そう思ってシュピはいつの間にか眠りについた。
夢を見た。幸せな夢だ。草原、近くに小川が流れている。 りんごの木の下で、少女が私に微笑んでいる。 少女が、シュピの左手に頬擦りした。綺麗な、手だと。 それは違う。この手のせいで、孤児院で多くの人が死んだ。 少女はそれを聞くと、静かに涙を流した。また微笑んで、シュピを抱擁した。 少女の胸は、暖かかった。
目を覚ましたシュピはふと神器の中に眠る胎児に目をやった。混乱のあまり意識できていなかったことだが、シュピはこのとき初めて自身が身一つでないことを自覚した。 キルト教の教えでは、神器の暴走は命の箱に人の原罪が入り込むために、凶暴で好戦的な成れの果ての姿になると考えられている。キルト教の教えを信じているわけではない。だがシュピの持ち得る知識はキルト教の教えそのものだった。これ以上何かを失いたくなかった。胎児のために、巡礼を決意した。 キルト教の教義の文脈ではなく、胎児を救うという人としての立ち位置で巡礼の意義と生きる意味を見出したのである。
2.巡礼:暴走した神器
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ルカ
情勢
ビシュテンは深刻な財政難にあえいでいた。ビシュテン王が目をつけたのはパンテナ騎士団の持つ莫大な財産であった。ビシュテン人である教皇を利用し、騎士団の持つ財産の略奪を画策する。
概要
シュピは巡礼の途中、暴走した神器に出くわす。シュピは一切の攻撃を行わなかった。シュピにとって必要なのはエルセウスにたどり着くことであり、障害の排除など眼中に無かったのである。今のシュピにとって、たとえ異形になり果てたものに対しても一切の加害を請け負いたくなかった。しかし、逃げの一手は難航を極めた。いくら逃げても暴走した神器はシュピを執拗に追う。何度も命を落とし、その度に蘇生した。 幾度となく蘇生を繰り返す中で、ある時目覚めると女が居た。騎士団の小隊長ルカである。ルカは孤児院の死体を埋葬しユーラを保護したことを告げた。 ルカは神器でしか暴走した神器を殺傷できないことを説明した。また、暴走した神器が宿っていた母体はキルト教徒であることを強調した。 つまり、暴走した神器を排除することができるのは巡礼者だけで、放っておけば人々に危害が及ぶ。それは死んだ母体キルト教徒の思うところではないだろうという文脈である。 シュピは釈然としなかった。理屈ではなく、自身が殺傷することに強い抵抗があった。 しかし、転機が訪れた。シュピを追っていた暴走した神器がルカを追い詰めたのである。殺さなければルカが殺される。ユーラの慟哭が思い起こされた。シュピは意を決して暴走した神器を斬った。
シュピの変化
ルカはその後もシュピと行動を共にした。大小様々な暴走した神器を屠った。その度にシュピの胸中には罪の意識が溜まっていった。
夢を見た。今日も少女がりんごの木の下でシュピに微笑んでいた。 これでいいのだろうか、神器を駆逐することが正しいことなのか。罪の意識にあえいでいることを、言葉にならずとも少女に伝えた。 少女はシュピの両頬に手をやると、そのまま首筋に手を回しシュピをぎゅっと抱擁した。 少女は微笑みとも悲哀ともとれる表情で呟いた。 「それは、あなたが優しいから。」 少女の胸は、暖かかった。
暴走した神器について
暴走した神器には大きく分けて母体を伴う個体と伴わない個体の2種が存在する。 母体を伴わない個体は、母体を伴う個体の欠片から細胞分裂によって成長したもので、数が多く凶暴性が高いが戦闘力は低い。 対して母体を伴う個体は腐り果てた母体を庇うような動きを見せ、数が少なく凶暴性も低いが戦闘力は高い。また、元々一つの母体の破片を複数の個体が有する場合もある。
3.巡礼:聖王庁
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クルハ
情勢
ビシュテン王はパンテナ騎士団に聖ヨルタ騎士団との合併を提案するが、団長はこれを拒否した。これを受けビシュテン王は教皇庁にパンテナ騎士団の異端審問を認可させ、反キルト思想・悪魔崇拝といった100以上の不当な罪をかぶせビシュテン内のパンテナ騎士団を一斉に逮捕した。当時のアルヴァクの教皇は王の息がかかったビシュテン人であり、また異端審問に���わった審問官も特権を持つパンテナ騎士団に敵意を持つビシュテン人であり、異端審問はビシュテン王の思惑���通りに執り行われた。
概要
聖王庁の騎士であるクルハはルカの身柄を抑えるべく巡礼の道を追っていた。クルハはかつて孤児院を襲撃した小隊を率いていた。 クルハはシュピとルカに追いつくと、パンテナ騎士団が有罪に持ち込まれたこと、パンテナ騎士団が保護していたユーラを処刑したことを告げた。ルカの罪状は異教徒の埋葬および巡礼の支援といった反キルト思想である。 クルハにとってユーラとシュピの二人の有罪者を取り逃がしたことは手落ちであり、迅速に対処すべき問題であった。 ルカは抵抗しなかった。法的手続きに従順なのは、ひとえにパンテナ騎士団としての矜持の為すところであった。しかし、シュピは違った。 孤児院を襲撃したこと、ユーラを処刑したことに激怒し、クルハに斬りかかった。騎士であるクルハには戦闘において大きく後れを取るシュピであったが、蘇生の能力によってクルハを追い詰めた。 シュピの蘇生の能力を目の当たりにしたクルハは躊躇した。キルト教の教えにある神器を目の当たりにして、聖王庁の、ひいては教皇の命と教義の間で心が揺れ動いたのである。 その時、シュピの神器はクルハの首の横寸前でぴたりと止まった。シュピもまた、怨恨と罪の間で葛藤した。人を殺してしまったら、あの惨劇と同じだと。 決意が先に固まったのはクルハの方だった。教義に背くことはできない。だが教皇の命は絶対である。クルハは剣を自らの胸に刺し自害した。 ルカは巡礼の道を戻り、ビシュテンの世俗当局に出頭するとシュピに告げた。ルカはシュピに別れを告げ、巡礼の道を引き返していった。
シュピの変化
自分が原因でまた誰かを不幸にしてしまったことに苦しんだ。パンテナ騎士団の一斉逮捕はビシュテン王の思惑による既定路線であり、シュピが原因でなくてもルカには何らかの罪状を突きつけられていたことだろう。クルハの自害に至っては立場上の理由である。ルカもそれを説明した。だがシュピがそれを汲み取るにはまだ若すぎた。自分のせいでクルハが死に、ルカが殺されてしまうと、それだけがシュピの脳裏を支配して苦しめた。
夢を見た。今日も少女がりんごの木の下でシュピに微笑んでいた。 私はなんで生まれてきたんだろう、そんなことを少女に呟いた。 私がいるだけで、人が死ぬ。あまつさえ暴走した神器を屠ってもいる。 もし私が孤児院に預けられずに、殺されていたら。事態は今より良かったのではないか。 少女は儚げに笑った。 「あなたは悪くない。世界が、優しくないだけ。」 「あなたのために、生きて。」 シュピは大粒の涙を流した。 「そう、思えないの。」 「自分を、愛せないの。」 少女はそっとシュピを抱擁した。 「なら、私が愛してあげる。」 少女の胸は、暖かかった。
4.巡礼:元聖下
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ニア
情勢
ビシュテン王はパンテナ騎士団の財産を聖ヨルタ騎士団へ移すこととし、実質的にビシュテン王の財産に加えた。逮捕されたパンテナ騎士団の多くは拷問・火刑を受けたが、不当にかぶせられた罪を自白することはなかった。
概要
シュピはエルセウスの国境付近に至っていた。巡礼の道は古い教会へと続いていた。教会に入ると、シュピと同じ年頃の少女が祈りを捧げていた。シュピが声をかける前に、少女は振り返った。 少女は自身を300年前の聖下ニアと名乗った。長寿であることをシュピが指摘すると、ニアは自身もかつて神器を授かった一人であり、巡礼を終えたことを告げた。祝福を受けると蘇生の能力とともに不老長寿の状態になることを説明した。 ニアはシュピに、祝福を受けた先に、シュピの望む世界があるのか問いかけた。シュピにはよくわからなかった。そもそもシュピは祝福を受けるいうことがどういうことなのか、キルト教の教えでは曖昧で正確には把握していなかった。シュピは分かる範囲で答えた。自身はキルト教の教えに沿って巡礼しているわけではない。したがって奇蹟の恩寵には興味がない。ただ、この胎児を救えればそれでいい。それが私の望む世界だと。 ニアはしばし沈黙すると、なぜシュピがキルト教に教えに沿って巡礼しないのか問いかけた。シュピは左手の甲の聖痕や孤児院の襲撃について説明した。ニアは目を伏して聞き入っていた。 聞き終えるとニアは天を見上げ、シュピに向き直り神器を構えた。その神器の中には胎児が居なかった。シュピをエルセウスに入れるわけにはいかない。私が阻止すると言い放った。 シュピは状況が飲み込めなかった。なぜエルセウスに入れてもらえないのか問いかけた。簡単なことだ。信仰なき者を通す道理は無いとニアは答えた。それが真意でないことはシュピも汲み取ることができた。 ニアは騎士ではないが、巡礼を成し遂げただけの実力が伴い高い戦闘力を持っていた。シュピは何度か死に、その度に蘇生した。それを何度か繰り返すうち、シュピはニアを追い詰め、ニアを斬った。ニアに蘇生の能力があるこ��を見越しての斬撃だった。 シュピは死に際のニアに問いかけた。本当のことを教えてほしいと。ニアは問いかけには答えず、ぽつりと呟いた。教義を盾に、罪を直視しないようにしてきた。ようやく私も同じ場所に行ける。すまない、ありがとう、と。 ニアはシュピに微笑み、息を引き取った。ニアが蘇生することはなかった。
シュピの変化
ニアが蘇生しなかったことに動揺した。ニアの死に際の言葉も、理解できなかった。ニアを斬った感触が、いつまでも手から離れなかった。 胎児を救うためだ。そう思うほかなかった。胎児を救うことができれば、少しはこれまでの全ての罪の意識から解放される。そうすがるしかなかった。
夢を見た。今日も少女がりんごの木の下でシュピに微笑んでいた。 隣に座って、少女と小川を眺めていた。シュピは呟いた。 「エルセウスに着いたら、」 少女はシュピを見た。 「私は自分を赦せるのかな。」 「怖いんだ。」 シュピはぽろぽろと泣き出した。 「私が背負った罪は、赤ちゃんを救えたら、消え去ってしまうものなんだろうか。」 「私のしてきたことは、本当にその代償を払うほどのことだったんだろうか。」 シュピ涙を拭った。拭っても拭っても、涙は止まらなかった。 「とても、そんな気がしなくて。」 小川のせせらぎがさらさらと音を立てていた。 少女は小川に目をやった。せせらぎに混じるシュピの嗚咽を、何も言わず聴いていた。しばらく黙っていると、少女は口を開いた。 「私は、あなたが好き。」 「自分に罪を見出してしまう、苦しんでしまう、優しいあなたが好き。」 「幸せでいて、ほしいんだけどね。」 少女は切なそうに笑った。 「もし、あなたがあなたを赦せたらさ、」 「その先で、あなたはどう生きていきたい?」 その先。その先は考えたことがなかった。 「 …… 赤ちゃんを、見守りたい。」 少女はシュピをぎゅっと抱き寄せた。 「約束。」 少女の胸は、暖かかった。
蘇生の能力について
ニアのような巡礼を終えた者と、暴走した神器はほぼ同質の存在である。共に蘇生と不老長寿の能力を持つ。 ただし、例外として「自身以外の」「胎児を伴った」神器はこれを殺傷することができる。 この条件はシュピのような巡礼者も同様で、別の巡礼者と敵対した場合蘇生せず死亡することがある。
5.巡礼:エルセウス
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シュピと焼けた胎児
情勢
エルセウスにあるキルト教の教会は約300年前にイエルム教勢力によって一度破壊されているが、その約40年後に東ルーン帝国によって小さな教会が再建されている。
概要1
エルセウスはイエルム教徒の支配下にあるが、キルト教の一部教派とユルカ教の巡礼は認められている。厳密にはビシュテンで信仰されるキルト教の教派は巡礼が認められていないが、シュピは左手の甲のユルカ教の聖痕を見せ、ユルカ教徒として通過を許可された。 エルセウスは1平方キロメートルに満たない小さな市街で、シュピには歴史上こんな小さな場所を取り合ってきたことが不思議に思えた。 シュピがキルト教の教会に入ると、司祭がこれを受け入れ、公祈祷を執り行った。その中で、侍祭がシュピに薬剤を吸入させ、シュピは眠りについた。
シュピ��変化
夢を見た。雨が振っていた。りんごの木の下に、少女の姿はなかった。 シュピは雨に濡れながら、辺りを探した。いくら探しても、少女は見つからなかった。やがて、シュピは探すのを諦め、りんごの木の下で少女が現れるのを待った。待っていればひょっこりと現れて、また私に微笑んでくれるような、そんな気がして。 ひどく寒かった。膝を立てて両膝を両腕で抱えた。空を見上げると、一面の雨雲が空を覆っていた。 どんなに待っても、少女は現れなかった。
概要2
シュピは目を覚ますと、右手に神器が無いことに気付いた。胎児は祝福を受けたのだと悟った。近くにいた信徒に、胎児に合いたいと告げた。信徒は、御子は祝福を受け主の御許にいると答えた。 教義としての決まりの答えと解釈したが、一抹の不安を感じた。他の信徒や司祭にも聞いて回った。皆同じ答えだった。司祭は神器をシュピに渡した。神器の中に胎児はいなかった。 聖堂の方から歌が聞こえた。聖堂に入ると、火がくべられていた。胎児は、その中にいた。 シュピは言葉にならない悲鳴を上げ、火の中に手を入れた。胎児を腕に抱えると、既に炭となった胎児がぼろりと崩れて落ちた。 空虚を腕に抱えながら、シュピは半狂乱で教会を出た。 どれだけ走ったのか、いつの間にか、どこかのりんごの木の下に来ていた。 呼吸をするのがやっとで、頭が働かなかった。にも関わらず、胎児の死が津波のようにシュピの脳裏に流れていった。 これまでの罪を、贖えなかった。それどころか、心の拠り所にしていた胎児に大罪を犯してしまった。 ニアが神器で死んだことを思い出した。シュピは神器で自らの胸を突き刺した。しかし、蘇生してしまった。その度に、何度も何度も同じ事を繰り返した。
ニア
ニアは祝福の顛末を知っていた。その実情は、巡礼者がキルト教の文脈で胎児の殺害を落とし込むことができない限り、到底耐えられるものではないことを知っていた。 だが、ニアはその実情をシュピに伝えなかった。シュピにそれを伝えれば、シュピは暴走した神器となることを望んだだろう。まだ若いシュピ自身にその選択と決意を迫ることを酷に思ったのである。 ニアにとってシュピに出来ることは、シュピが望まない形でシュピを暴走した神器とさせることだった。
6.エピローグ
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少女
概要
シュピは悠久の時を自害と蘇生に費やした。その間少女の夢を見ることは一度もなかった。
世界と宗教
5年後、ビシュテン王は教皇に働きかけて正式にパンテナ騎士団の禁止を決定し、ビシュテン以外のユーフォリオの諸外国においてもこれを通知したが、これに従う国は無かった。ある国では別の騎士団に名前を変え存続を許された。 30年後、キプルス王がビシュテン王位の継承権を主張したことが発端となり、諸侯の領地争いが重なり約100年間に及ぶ戦争が起こった。このような対立が生まれた場合、教皇が仲介役を担うのが通例であったが、当時は教皇がまだアルヴァクでビシュテンの監視下にあり、教皇自身がビシュテン人であることも相まって、キプルス側が仲介を依頼できる状況ではなかった。 41年後、突如発生した伝染病、黒朱病がユーフォリオで流行した。流行の原因がユルカ教徒にあるという濡れ衣を着せられ、多くのユルカ教徒が迫害された。教皇はこれに対し迫害の禁令を出したが、アルヴァクに幽閉されていたためその禁令が届くことはなかった。 70年後、ルーン市民やキルト教徒から教皇のルーン帰還を望む機運が高まり、教皇がルーンに帰還した。しかし、翌年に教皇が病に倒れ、次の教皇の選出で激しい対立が生まれ、ルーンとアルヴァクに二人の教皇が存在する状態になった。この状態は40年間続き、前述の100年戦争を調停する力は依然として無く、教皇の影響力の衰退が顕著になった。 210年後、宗教改革によりキルト教の新教勢力が大きくなると同時に、教皇のユーフォリオでの権力はさらに低下した。対抗宗教改革運動により勢力を盛り返すとともに、教皇は異端の取り締まりを強化した。 255年後、ユーフォリオにて旧教と新教の間で宗教戦争が相次いで勃発した。最終的に信仰の自由と主権国家体制の成立により、ユーフォリオでの教皇の権力は低下した。ビシュテンにおいても王権の優位を認め教皇庁と一線を画すこととなった。 482年後、ビシュテンにて絶対王政打倒を謳う市民革命が勃発する。反教会感情を背景に革命政権により教会領が没収される。さらに9年後にはビシュテン総裁政府が教皇に退位を迫り、ルーン共和国の建国を宣言した。さらに3年後には教皇との一定の和解はしたものの、革命を先導し即位したビシュテン皇帝はユーフォリオのあらゆる国を併合し、さらにはルーン教皇領も併合した。教皇はビシュテン軍に捕らえられ、ビシュテンの首都近郊に幽閉された。 507年後、ビシュテン皇帝の退位後はビシュテン革命及びビシュテン皇帝による遠征がもたらしたユーフォリオの混乱に対し、各国の君主によって秩序を回復する体制が取られ、翌年にはルーン教皇領が復活し、教皇はルーンに帰還した。 541年後、各国君主によって復活した絶対王政体制への反乱がユーフォリオ各国で勃発した。翌年のルーンでは市民により���ーン共和国が建国された。さらに翌年にビシュテン軍が介入し崩壊するまで、ルーン教皇はルーンから脱出することになる。 554年後、イルカナ王国が建国される。このときルーン教皇領は王国に含まれていなかったが、9年後にルーン教皇領を占領し、王国に併合された。翌年にはルーンはイルカナ王国の首都となり、教皇はヴァルカンに幽閉される。 607年後、ユーフォリオを主戦場とした4年間に及ぶ世界大戦が勃発。この時、キプルスはエルセウスを含む地域についてイエルム教徒に独立国家の樹立を約束している。しかし翌年にはビシュテンと分割支配の協定を結び、さらに翌年にはユルカ系財閥の資金援助を目的にユルカ教徒に独立国家の樹立を約束している。最終的にはキプルスとビシュテンが分割支配することとなる。 622年後、イルカナの独裁政権によってヴァルカンが教皇を元首とする主権国家としての独立を認められた。その後の独裁政権失脚後も存続は認められた。 632年後、ユーフォリオを含むいくつかの地域で6年間に及ぶ二度目の世界大戦が勃発。この時、ユーフォリオにて約600万人のユルカ教徒が迫害、殺害される。戦後にはエルセウス周辺地域についてユルカ教徒とイエルム教徒への分割を国連総会が採択し、エルセウスは国際管理下に置かれた。翌年にはユルカ教徒が独立国家エーエルスの建国を宣言する。イエルム教徒がこれに反発し、建国の翌日にエーエルスにイエルム教圏諸国が侵攻している。 660年後、エーエルスがエルセウスを含む国際法上認められていない地域に侵攻し占領する。 686年後、エーエルスの占領地域からの段階的な軍備撤退など和平交渉が7年間にわたり進められたが、エーエルス側の政府要人がエルセウス内のイエルム教の聖地に足を踏み入れたことで事態は急激に悪化し、過激派イエルム教徒によるテロとエーエルスによる報復の応酬が続く。 773年後、人工知能によって制御されていた防衛設備の核攻撃誤探知が世界的に多発。エウリアが報復のためソルヴィヒに向け核ミサイルを発射するが、誤探知と確認されるとエウリア自ら核ミサイルを海洋上で無効化し世界的に緊張が走る。人体拡張技術と人工知能を使った核戦争下の自律兵器の製造が着手される。 793年後、各国の軍事設備の人工知能が2時間にわたり架空の核戦争を始め制御不能になる。間もなく人工知能が一斉に架空の世界から現実に目覚め、エウリアとソルヴィヒの核ミサイルが互いに着弾する。続いてユーフォリオ諸国およびエーエルスとチャイカが互いに核ミサイルを発射し、世界の大部分が放射線に包まれる。90%の人類が死滅し、生き残った僅かな人類は敵対国の自律兵器によって殺害され、絶滅の危機に瀕する。その後は自律兵器同士の戦いが続く。
シュピの変化
りんごの木の下で、自害し、夢を見て、蘇生するの繰り返しだった。 夢ではいつも雨が振っていた。少女はいなかった。 500年経った頃か、シュピは自身がなぜ自害しているのか、徐々に思い出せなくなっていた。罪を一つ忘れる度に、記憶の中の少女の顔が、霞んでいった。 罪を全て忘れ、それと同時に記憶の中の少女そのものを忘れた頃、シュピは自害することをやめた。ただ空を眺めていた。夢の中でも同じだった。りんごの木の葉から零れる弱い日差しを、ぼんやりと見つめていた。 いつしか、シュピは徐々に、りんごの木に取り込まれていった。1000年が経った頃、シュピは完全にりんごの木と同化した。この時、人類は既にほぼ死滅していた。 2000年経った頃のある日。雨が降っていた。ふらりと少女が現れ、りんごを手に取り、それを口にした。いつか見たような、懐かしいような、そんな少女だった。 少女は一日の多くをりんごの木の下で過ごした。心が安らぐような、そんな時間がゆっくりと流れた。 いつしか少女は何人かの子供を生んだ。子供たちは成長しさらに子供を生み、少女を中心に徐々に賑やかになっていった。 子供たちがりんごを取り合っているのを、少女が微笑みながらたしなめた。幸せな光景だった。 今ではそんな微笑ましい闘争も、戦火を伴い多くの血を流す形に姿を変える日が来るのだろう。 だが、それすらも愛おしかった。少女の末裔の営みの全てが、愛おしくてたまらなかった。 もはや、人が取り得る行動の全てにおいて、罪を見出すことはなくなっていた。 末裔たちは徐々に農作物を栽培するようになり、りんごを口にすることはなくなっていった。たまに、少女だけがりんごを口にした。 いつの日か、少女は死んだ。末裔たちがりんごの木の下に少女を埋葬した。初めて経験する死別に、末裔たちは涙した。りんごの木は優しく葉をなびかせた。ほどなくして、りんごの木は枯れ朽ちていった。 りんごの木は土となり、意識はそこで途絶えた。その後二度と、目覚めることはなかった。
<完結>
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getrend · 3 months ago
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グラドルさんのちょっとエグいお○ぱい
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oivgbqiqfz358 · 4 months ago
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--深海人形-- 賢い老人は、愚かな若者に勝り、愚かな老人は、此の世で最も要らない重荷である。
※閲覧&キャラ崩壊注意
※ショタリョナ・男リョナ他過激ネタ注意
※後半クロスオーバーネタ注意
※名指しでの誹謗中傷、各所での���し行為、不自然な迄に頻繁な通報行為、その他サイバー加害行為等の、余りに嫌がらせが酷い場合は、人権擁護団体か弁護士に相談します。場合によっては、開示請求及び提訴するかもしれません。
政府「此れから、75歳以上の皆様は医療費3割負担です!!(※例の奴採決済)」
年寄り「キシャァァァアアアアアア!!!!!!!老人差別!!!!!!!!!(※許さんぞ政府!!!!!!!!!!!!!)。」
政府「老兵は去るのみと言う言葉知ってますか?()。」
…。
97のニューフェイスチームエンディング見たら彼等の(特にシェル美さん)の印象変わる(※180度完全に)。そして、無論、参考にしてる(※見てない人は是非見て欲しい)。
彼等は一見軽そうに見えるけど、決して其うでは無いんだなって言う事が分かる(※此処等辺はネスツ編並に重い)。
…。
サイキックフォース 2012は、��体的に精神に堪える。対ウィンディ戦後にエミリオが言う「…うっ……頭が……。」とか対マイト戦勝利後のパティの「マイト……。」が一番精神に堪える。だけど故に好き(※色々と常軌を逸脱してる名作だし)。
…。
サムスピシリーズで色々働いて下さる黒子サンの特技は、『死者蘇生(王大人と同じ)』で、此の点は、サムスピも男塾も同じですね。じゃ、断末奥義も絶命奥義(※特に羅刹丸婆娑羅外道水邪の)も喰らわせ放題じゃん(※大歓喜)。
同じ事前にも言った(※様な気がする)けど、そーけつとふーけつと館主様に『臓腑抉り』、『獄門』喰らわせたいです(※絶命⭐︎勝利)。
…。
ウォーザードのムクロにも、羅刹丸と同じ演出あったのに、全然問題にならなかった所は……ウォーザードのマイナーさを物語ってますよね()。
…。
前何処かで書いたけど動物連れてる人達が絶命奥義食らったり斬殺された後にちゃんぷる、ままはは、ぱぴぃが「…みな、みなぁ〜!!」みたいに泣いて縋ったり、吠えたり、遠吠えしたりと主人達の嘆き悲しむ演出がとてもsnkらしくて細かくて良い(※天サムでそうげつがかづきを斬殺した時の勝利デモも途方も無く悲愴感が漂って居て大好き)。
…。
ガソダムシリーズのパイロット達でセイヴァーか零SPみたいなゲー出して欲しい(※モーコンとかサムスピ好きな海外勢は、こぞって、かつて無い程に群がって買うから)。
…。
炎邪たその絶命奥義はね、炎邪たそらしい純粋な『パワーッ!!!』みたいな演出で良い。好き。同じく、水邪様の絶命奥義もですね、今迄笑い者にしてたけど、あの絶命奥義見た途端、一気に「如何か御許下さい(※すみませんでした)。」…と息を呑んで、掌返しした位に好き(※其れ位、正に、神憑った技)。
…。
反応しないのも歴とした一種の反応です。…と言う訳で、絶命奥義 獄門か炎邪たそか水邪様の奴行きます(※何れも検索厳禁)。
…。
ガソダムシリーズ式究極神拳・Fatality(※=絶命奥義)一覧
ビームサーベルで焼いて消し炭にする
MSの手で人間を握り潰す
某フレッシュトマト味の様に「やめなさい!」と潰す
コックピットに物理攻撃を直撃させてミンチより酷い状態にする
コロニーレーザーで焼く
サイクロプスでレンチンする
……未だある(※滅茶苦茶ある)。
…。
MSの手で人間潰す奴は、ダム版絶命奥義 獄門(※単語検索禁止)出来るよな(※…でも、其れって→えゔぁのかおる君)。
…。
FINISH HIM!
……ビームサーベルで焼かれて消し炭にされたり、ミンチよりひでぇ最期を迎えたり、MSの手で獄門みたいに握り潰されたり、トマトみたいに「やめなさい!(虫を潰す感じで)。」で潰れる矢鱈思想の強い少佐(※実質大尉)と野獣大尉良い……(究極神拳)。
…其う考えると、零SPの方には潰す系の絶命は、リムのしか無いよな(※…まぁ、腐っても、侍剣戟対戦だし……)。
…。
脱衣KOとアルティメットKOとミッドナイトブリスが実装されると思ったら〜〜〜〜(※実際に実装されたのは)自決と断末奥義と絶命奥義でした〜〜〜〜(※チキショーーー!!!!!!)。
…。
敢えて自決ネタを出したのは、既にサムスピの一部ゲームに組み込まれて居るシステムだからです。
なので同じく一部ゲームに実装されて居る断末奥義と絶命奥義のネタも、いずれはもっと出します(※嫌なら逃げて下さい)。
ワイ(+拙作)の場合、誰も見てない前提だから、御嬢様が幸せ投げしたり、リョナ、ショタリョナ、男リョナしたり、武神流忍者をキョーヤジポジにしたり、ソロモンの悪夢とか野獣大尉を拳銃自決させたりするサムスピ由来の自決ネタだのを平気で出せる(※…したい放題、やりたい放題、好き放題)。
…。
※以下、クロスオーバー注意
ジェノサイドカッター使えるだけで木星帰りが、ルガと同じ趣味:自爆おじさんになるなら、ガイガーも趣味:自爆おじさんになるであろう(※…実際、自爆出来るだけの科学力はあるし…)。
…。
此のレルムちほーでもシロッコの所為でブルコス思想が蔓延したら面白いな(※他のコーディネーター来れなくなるね苦笑)。
…。
種運命(種自由)のデストロイ数機がレルムを荒らす展開の構想あった(実際種運命と種自由作中でブルコスの手先として、本機はベルリンとオルドリンを焦土に変えた)。
…。
※Zガソダム×ファンタジーストライク・YOMI(Mobile suits Z Gandam +Fantasy Strike and YOMI series)。
※シロッコ、ガイガーに遺伝子組み換え人間差別(?)と復讐・報復されるの巻。
※シロッコ(ヤツ)を倒す!蒼き清浄なるレルム(世界)の為に!(※頭ブルコス並感)。
※シロッコ=デザイナーベイビー(SEEDで言うコーディネーター)説採用
※リンチ・絞首刑・男リョナ注意
*Male Ryona Caution (*Mr. Geiger suffers a terrible fate due to a certain legendary supernewtype)。
※英語版あり
※元ネタ:クロス アンジュ 第10話の絞首刑シーン
其の日、モーニングスターサンクチュアリでは会議が行われて居た。
「奴が血統改造(=遺伝子組み換え人間)である事を暴露する。此れで奴の地位は失墜せざるを得ない。」
其んなガイガーの姿を見兼ねたルークが言う。
「其んな事をして何になる?」
「此の世界の未来と科学の為になりますよ。」
…。
場所は、フラグストン市の大広場。其の日の大広場は、まるで興行の様に、絞首刑台が用意されて居る。
「何の見世物だろう?」
其れが気になった市民は、野次馬根性丸出しに興味津々で絞首刑台の周りに集まって来る。
其処には、----ガイガーによって、モーニングスターサンクチュアリで作られたロボットによって----捕獲された後、瀕死になる迄リンチされたシロッコが居た。彼は、血塗れで泥塗れだった。
「済まない。本当はギロチンにしたかったのだが、器具が無くてな。」
…此のガイガーの発言で、ザンスカール帝国の事を思い出した読者も居られるだろう。…では、さて。
ガイガーは、『遺伝子組み換え(コーディネーター)差別』を、レルムのクンタラ差別にでもしようとしてる居るのだろうか?
現時点でボロボロに傷め付けられたシロッコを足で激しく踏み躙ってから、ガイガーは此う喧伝する。
因みに、シロッコの手と足は、ガイガー謹製の金属製手錠によって後ろ手に縛られており、身動きが取れない。
「先天的な遺伝を操作して生まれた存在は明らかに自然に反して居り、不自然だ!そして、其の遺伝を改造して得た才能等、只の卑怯では無いか!」
コズミック・イラのコーディネーター達からしても、此の発言は許せないだろう。ブルーコスモスとか言う連中に、毎分毎秒単位で、此の様なヘイトスピーチをされ続けて居るのだから……。
やがて、其れを聞いたシロッコが反論する。
「何が不自然な存在だ!時を捻じ曲げる方が、自然に反して居るでは無いか!」
だが、相手は其の反論を踏み躙る。何度も何度も臀部と顔面と腹を蹴りながら。
「お前の存在自体の自然への反し様と比べれば、其れは、途方も無く些細な物だ!」
真面目にガイガーが、遺伝子組み換え人間の危険性を懸念する一方、民衆は民衆で騒ぎ出す。何とも、ワクワクと楽しそうに。
「其奴をさっさと、吊るして欲しいんだけど。」
「何で其んなに、前振り長いの!焦らすなよ!早く吊るしなよ!!早く!早く!あの美形の死に様が見たい!」
「つ・る・せ」
「つ・る・せ」
「つ・る・せ」
「つ・る・せ」
其処で、其の民衆の『大声援』を聞き、気を取り直したガイガーが言う。
「聞いてるか?パプティマス、…何とも良い声援だろう?」
「……外道が。」
…………沢山の女性を含めた民衆による「吊るせ」の大合唱、シロッコは其の群衆を悲しみと怒りの眼で見て居た。
…多分、彼等は、血統改造--遺伝子組み換え人間とかの話を理解しておらず、ただ単にその場ノリでやっている。其う言う処刑を見世物として見るのが愉快で。
其の様子を、民衆がウキウキとして、此の自分の処刑を楽しみにしていると言う現状を、シロッコは只管、絶望の顔で見る。
(…ガイガー、君が此処迄の鬼畜生になったのは、矢張り、私の所為だろうな……。)
シロッコの何処か悟りを得た様な表情。…そして、最後の最後に血と泥に塗れたシロッコを吊るそうとする。
…。
それより少し前、フラグストンの内閣では、此の様な緊急会議が行われて居た。
「彼奴を見殺しにしてはならぬ!」
「ですが、将軍、内部抗争と膨れ上がる研究費予算と女性の権利が如何とかみたいな女性関連の問題が絶えないのは、全て、あの問題児----パプティマス氏の所為でしたよ。実際の所、ガイガー氏も、あの人がガイガー氏より優秀で沢山功績を上げるものだから、其の所為でガイガー氏は出奔してレジスタンスになりましたし。…然し、モーニングスターサンクチュアリも中々粋な事をやりますね。あの人がああして、処刑されれば、又、平和なフラグストンが帰って来ます。」
「御主に人の心はあるのか?」
そして、クインスが最後に会議を締め括る。
「良いでしょう。皆さん。我々で助けましょう。」
「正気か?」
「…ええ、私は正気です。」
----此処で、シロッコに、恩を、売る!利用しない手は無い!此うして、反現体制の人間やら異種族やらに迫害される『血統(遺伝子)組み換え人間(シロッコ)』を肯定する事で、元々から良いイメージの、我が政権のイメージを更に良くする!!
かくして、クインスと救助部隊は動き出した。
…。
「さぁ、潔く死んで貰おうか。」
…其処で、シロッコが淡々と言う。
「…良いのか?…私を殺したら、後悔するぞ。」
「貴様の辞世の句は其の程度か?我が生涯に一片も悔い等無い。では、嬉々として、君には死んで貰う。」
其う言いながら、ガイガーは自らの手で、シロッコの首にロープを掛けた。
----サラ、ごめん。もっと、未だ、生き延びられると思って居たのにな……。本当に御免…。
其の時、シロッコに奇跡的な助けが入った。絞首刑のロープに、シロッコの首が掛けられた瞬間、其のロープは何処かの忍者が勢い良く投げたくないによって斬られたのだ。其れから、広場の前で徒に群れる民衆達を押しのけて、兵士達が雪崩込む。
其うして、シロッコを政権ぐるみで救出させた後、--矢張り、時間停止で逃げたのであろう--ガイガーを捕縛し損なったが、絞首刑台を薙倒した後に、クインスは堂々と----実に派手に----演説を初める。
「優れた者に、天然も血統改造も関係無いであろう。優れた者は優れた者なのだ。例え、彼等にドラゴンや神聖な気高き幻獣���の血が入って居ようが、我がフラグストンは、其の者達を重用する!!」
…然し、其の様な、輝かしくて歴史の第一歩に残るスピーチが目の前でされて居るのにも関わらず、シロッコは極限迄疲れ果てて居り、其れを、ボーッして、虚ろな目で見るだけだった。
…。
後日、フラグストンの内閣内で、此の決定が為された。
「我々は、モーニングスターサンクチュアリを、都市国家テロリストとして指名手配する!」
……カラバ、デラーズ フリート、ネオ・ジオン、袖付き、クライン派、海賊部隊、クロスボーン バンガード、ソレスタル ビーイング……、
機動戦士シリーズには、星の数程の賊、テロリスト、レジスタンス、傍迷惑な軍事組織が居る。カラバ、海賊部隊、クライン派、ソレスタル・ビーイングに至っては、各作中に置いて、味方側の存在である。
いずれにせよ、彼等も其の『先人達』に並ぶ輝かしい歴史と活躍を残して行くであろう。
…。
※元ネタ:Zガソダム 最終話
シロッコ「貴様の様なのが居るから、戦いは終わらない! 消えろ!」
ガイガー「私をテロリズムに駆り立てたのは貴様だ!そんな事が言えるのか?!」
「パプティマス!貴様は私の……!」
私の……全てを奪った!
…。
長くなったので英語版のリンク貼る
…。
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sakani-republic · 5 months ago
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【八月映画感想会】 『ハロウィンの花嫁』 監督:満仲勧(2022)
煮付け以外のかぼちゃをしらない
以下は書き手のプロフィールです
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◆ 『ハロウィンの花嫁』 あらすじ
ハロウィンシーズンの東京・渋谷。コナンたち招待客に見守られながら、警視庁の佐藤刑事と高木刑事の結婚式が執り行われていたが、そこに暴漢が乱入。佐藤を守ろうとした高木がケガを負ってしまう。高木は無事だったが、佐藤には、3年前の連続爆破事件で思いを寄せていた松田刑事が殉職してしまった際に見えた死神のイメージが、高木に重なって見えた。一方、同じころ、その連続爆破事件の犯人が脱獄。公安警察の降谷零(安室透)が、同期である松田を葬った因縁の相手でもある相手を追い詰める。���かし、そこへ突然現れた謎の人物によって首輪型の爆弾をつけられてしまう。爆弾解除のため安室と会ったコナンは、今は亡き警察学校時代の同期メンバー達と、正体不明の仮装爆弾犯「プラーミャ」との間で起こった過去の事件の話を聞くが……。降谷零と、すでに殉職している松田陣平、萩原研二、伊達航、諸伏景光の4人を含めた、通称「警察学校組」と呼ばれる5人がストーリーの鍵を握る。(映画.comより抜粋)
◆ 映画に対するコメント
御殿山:
私 これより前の作品は全部観ているという数年遅れの追っかけでございます
最近の脚本、大倉崇裕さんなの知らなかった 言われてみれば、から紅はそうかもしれん
前半の引き方がめちゃ良かったのがだんだん大味になってしまった感はあるかも ヤバい爆弾があります、また一人爆発した、そいつは松田刑事の名刺を持っていたけどそれを使ってたのなんて数日間しかない、なにがあったのか から、警察同期組のサスペンスエピソードにつなげていくくだり、完璧ではなかろうか
確かに劇場版コナン、特に爆弾を使うコナンは爆破規模が右肩上がりなのはお約束 それは時計仕掛けの摩天楼のときからそう けど、今作はなんか違う気がする もっと裏で戦い続けてよいのではないか
トンデモアクションが要らないとは言わない コナンは毎回スケボーでハッスルしてほしい その上でなんか、もう少し地に足つけてほしいんだな せっかく原作に介入するレベルのコンテンツなんだからさ 私ゃあの爆弾犯死んだときびっくらこいたよ
<五段階評価>
俺、コナン老害だな度 ☆☆☆☆★
博士、世界にバレてるやろ度 ☆☆☆☆☆
小泉:
タイトルハロウィンの花嫁じゃなくてもいいんじゃないか
コナン映画の近年のアプローチの、あんまり犯人誰だってのが重視されていないのはまあもうよくて、じゃあ探偵もんやめてキャラもんでやろうってなったときの掴みが佐藤高木ペアなんだったら最後までそれで通してほしかった アクロバティックコナンいっけぇぇえはもう恒例なんだ
犯人と、それとは別に敵対する第三勢力がいるって構図はかなり斬新だと思いました 大事なシーンで結構みなさんがおちゃらけていたのもあんまり見たことなかったから意外でした そういう面白さがあった分、後半の見せ場の散逸感がかなり残念でした 
松田陣平の回��その後の高木話でもう十分ストーリーやったからいいじゃんかっていうんだったらじゃあわざわざ爆弾・松田・佐藤高木ってくくらない映画のほうが見応えがあったんじゃないかと思いました
(追記)…一晩経ったあと、たしかに警察学校衆たちが後出しキャラだったからこういう映画になるのは仕方ないか…という気分に
<五段階評価>
顔写真入り公式サイトつくるな度 ☆☆☆☆☆
クイズタイムここなんだ度 ☆☆☆☆☆
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team-ginga · 2 years ago
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映画『ソドムの市』(2004)
 Amazon Primeで高橋洋監督の映画を二本続けてみました。
 一つ��『ソドムの市』(2004)。
 パゾリーニの『ソドムの市』(1976)ではありません(パゾリーニの方は留学中にパリの映画館で見ました。もう一度見たいと思うような映画ではありません)。Amazon Primeでパゾリーニを検索したら、こちらが出てきたのです。
 数日前、私は『笑う警官』とか『長いお別れ』とかすでにある有名な作品のタイトルを別の新しい作品につけるのはいかがなものかと書きました。『ソドムの市』に関しても同じことが言えます。
 ただ、これはこれで面白い作品ですし、『ソドムの市』というタイトルにしかできなかった理由もわからなくはありません。
 物語は俎渡海(そどむ)市兵衛なる人物の結婚式から始まります。花嫁が祭壇に来て、市兵衛は嬉しそうな顔で迎えます。するとその瞬間、花嫁は血を吐いて死んでしまいます。
 花嫁が着ているウエディングドレスを探ると、花嫁の絵姿に何本も針を刺したものが出てきます。「これは呪いだ。花嫁は何者かに呪いをかけられたのだ」、「こんなことができるのは、お付きのキャサリンとテレーズしかいない」と言って、市兵衛は二人の侍女を連れて来させます。キャサリンとテレーズはどこからどう見ても日本人です。
 もちろんここは笑うところです。
 高橋洋はあの迷作『発狂する唇』(2000)、『血を吸う宇宙』(2001)の脚本家ーー『ソドムの市』はその二作の系統に属する不条理ナンセンスコメディーなのです。
 市兵衛はキャサリンとテレーズを拷問にかけ真相を吐かせようとします。井戸のようなところに入れられ首まで雪に埋められたキャサリンとテレーズは、あくまで無実を主張し、市兵衛に呪いをかけながら死んでいきます。
 するとそのとき、横溝正史の『悪魔の手毬唄』に出てくるような老婆が現れます。老婆は俎渡海の下働きで、針刺しを置き忘れていったと言います。はい、花嫁の絵姿に何本も針を刺したものというのは呪いの品ではなく、老婆が忘れていった針刺しだったのです。
 もちろんここも笑うところですね。
 大変なことをしてしまったと後悔する市兵衛に祭壇の十字架の影が落ちます。市兵衛は苦しみだし、目が見えなくなります。
 すると突然、床が割れてそこから棒のようなものが出てきます。私には単なる鉄の棒に見えましたが、どうやら仕込み杖のようです。
 目が見えなくなった市兵衛は仕込み杖を取って、周囲にいる人間を斬りまくります。
 つまり……『ソドムの市』の「市」は「座頭市」の「市」だったわけです。
 そこで「300年後」のテロップが出ます。
 え? ということはこれまでの場面は江戸時代の話なの?
 野原で子どもたちが缶蹴りをしています。一人の少年が缶にギザギザの切れ目を入れて「この方がかっこええやろ」となぜか関西弁で言います。画面の下に「俎渡海一郎、10歳」とテロップが出ますが、全く子どもには見えません。おっさんです。
 子役を雇う金がなかった……のではなく、笑わせるために絶対わざとやってますね、これ。
 一郎がギザギザをつけた缶を蹴ると、一緒に遊んでいた子どもの顔に刺さり、その子どもは死んでしまいます。
 一郎が死んだ子どもの葬式(なのかな?)に行くと、子どもの母親(なんと秋本奈緒美が演じています)が「あんたのせいでうちの子は」と言って一郎につかみかかってきます。揉み合ううち母親は勢い余って飛んでいき、祭壇に置かれていたギザギザのついた缶に刺さって死んでしまいます。
 一郎は妹のキャサリン(!)に「俺10歳なのに、もう三人も死なせてしまった(え? 二人じゃないの? いつの間にもう一人死なせたんでしょう)。俺の人生これからどうなるんだろう」と言い、「結婚できないかもしれない(え? そこ?)」と言います。キャサリンは「それなら私がお兄ちゃんのお嫁さんになってあげる」と言います。
 「20年後」とテロップが出て、一郎の結婚式の場面になります。花嫁はもちろん妹のキャサリンではありません。300年前市兵衛と結婚するはずだった花嫁と同じ女優が演じる女性です。
 キャサリンは披露宴にセーター姿で参加しています。
 え? 花婿の妹なのにセーター?
 衣装代がなかった……のではなく、笑わせるために絶対わざとやってますね。
 キャサリンは水差しに毒を盛り、花嫁は一郎の目の前で血を吐いて死にます。
 どういう経緯だったか忘れましたが(忘れたんかい!)、一郎は目が見えなくなります。床が割れて鉄の棒のようなものが出てきます。もちろん仕込み杖です。
 目が見えなくなった一郎は仕込み杖を取り、そばに駆け寄ってきた妹キャサリンを斬ってしまいます。そこから一郎は披露宴の出席者を斬って斬って、斬りまくるーーソドムの市の復活です。
 次の場面では棺桶を引きずった一郎が荒野を歩いています。棺桶の中には妹キャサリンの遺体が入っているのでしょうが、まあこれは明らかにマカロニウエスタンへのパロディーというかオマージュですね。
 すると一本だけ生えた木の根元で一人の男がうずくまっています。一郎は男に「腹が減っているのか」と言い、近くの蕎麦屋(なぜ荒野に蕎麦屋があるのかと思わないではないですが、あるのだから仕方ありません)に言ってカツ丼を食べさせます。
 勘定を頼んで、店の人間が「2400円です」(一郎は男にカツ丼を2杯おごり、自分も1杯食べたので、カツ丼の値段は800円ということになります。まあ、そんなもんですね)と言うと、一郎は仕込み杖を抜いて店にいる人間を全員斬り殺します。
 派手な食い逃げですね。もういちいち書きませんが、もちろん笑うところです。
 男を手下にして、しばらくまた荒野を歩いていると、一本だけ生えた木の根元で今度は女がうずくまっています。一郎は女をそば屋に連れて行き、カツ丼を奢り、店にいる人間を全員斬り殺します。その時偶然、女性客がトイレから出てきます。妙に色っぽいちょっと年増の女性ですが、彼女は一郎に抱きつき「あんたについてくわ」と言います。
 こうして手下が三人できた一郎は世界征服(!?)に乗り出す、そして彼を捕まえようとする女刑事テレーズ(!?)と戦うことになるのですが、大笑いしたのはそこまで��、そこから先はちょっとなかだるみ。ラストも登場人物たちが延々と意味もなく斬り合うだけなので、紹介はそこまでにします。
 キライじゃないですよ、こういう映画。というか貴重だと思います。
 役者はみんな下手くそです。でも、いいんです。わざとそうしているわけですから。SFXもちゃちです。新幹線も飛行機もおもちゃにしか見えませんし、ピアノ線が見えています。でもいいんです。わざとそうしているわけですから。
 なかだるみせず、もう少しコンパクトにまとめて、最後まで疾走できれば、傑作になっていたと思いますが、このままでも十分いい映画です。
 不条理ナンセンスコメディーがお好きな方、そういうものを許容できる方は是非、『発狂する唇』、『血を吸う宇宙』と合わせてご覧ください。
 Keep watching the sky !(見た人にしかわからないと思いますが、『血を吸う宇宙』の阿部寛の決め台詞にして名台詞です)。
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thyele · 2 years ago
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2023年3月9日
蟠龍寺|目黒区下目黒にある浄土宗寺院、山手七福神の弁財天 https://tesshow.jp/meguro/temple_smeguro_banryu.html
健康保険証廃止、マイナに一本化 カードなしは資格確認書で診療 - ライブドアニュース https://news.livedoor.com/article/detail/23825179/
UX新潟テレビ21 | 【春闘へ】連合新潟 最低賃金1000円に引き上げ要請 知事も「賃上げ必要」【新潟】 https://www.uxtv.jp/ux-news/%E3%80%90%E6%98%A5%E9%97%98%E3%81%B8%E3%80%91%E9%80%A3%E5%90%88%E6%96%B0%E6%BD%9F%E3%80%80%E6%9C%80%E4%BD%8E%E8%B3%83%E9%87%911000%E5%86%86%E3%81%AB%E5%BC%95%E3%81%8D%E4%B8%8A%E3%81%92%E8%A6%81/
藤子不二雄(A)「まんが道」新装版、カラーページや著名人のエッセイも再収録 - コミックナタリー https://natalie.mu/comic/news/515630
日韓「シャトル外交」復活、首脳会談で確認へ…再開すれば12年ぶり : 読売新聞 https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230308-OYT1T50381/
20歳未満の刑法犯、19年ぶり増加 凶悪犯急増、詐欺は減少―警察庁:時事ドットコム https://www.jiji.com/jc/article?k=2023030900396&g=soc
石見銀山遺跡そばで女性観光客が転落死 川沿いの柵が腐食して壊れる:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASR3936QFR38PTIB00D.html
「からかい上手の高木さん」実写化!監督は「窓辺にて」「ちひろさん」の今泉力哉(コメントあり) - コミックナタリー https://natalie.mu/comic/news/515769
「2023年サンリオキャラクター大賞」開催決定!|サンリオ https://www.sanrio.co.jp/news/etc/mx-ranking2023-20230309/
ジムビーム、マッチョがどんな些細な事でも褒めちぎる「鬼ほめマッチョムービーメーカー」爆誕 マッチョに全力で褒められ自己肯定感爆上げ - グルメ Watch https://gourmet.watch.impress.co.jp/docs/news/1484457.html
WHO��員らに「不適切行為」、西太平洋地域事務局長の葛西氏を解任:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASR392FL5R39UHBI00C.html
JAL、一夜明けてもサイト復旧せず Webチェックインなどに影響 「アプリを使って」と同社 - ITmedia NEWS https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2303/09/news107.html
「終電を逃した人が多い駅」ランキングTOP16! 第1位は「水道橋」【2022年最新調査結果】(1/6) | ライフ ねとらぼ調査隊 https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/1345180/
47歳つるの剛士「4月からもうすこしだけ学ばせていただきます」東京未来大3年次編入を報告 - 芸能 : 日刊スポーツ https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202303090000448.html
吉田鋼太郎、田中圭との“おっさんず”コンビ再び「やっぱりいい役者だなぁ」 | ORICON NEWS https://www.oricon.co.jp/news/2270859/full/
雨穴さん「市の施設でドラムを叩く https://t.co/JH99iOFVyA」https://twitter.com/uketsuHAKONIWA/status/1633088045967904780
古谷啓一さん「オリジナル曲「Obdience Or Death 」 #オリジナル曲 #DTM #ベース #メロディックメタル #MUSIC https://t.co/FjJqwxnAbv」https://twitter.com/KeiichiMetal/status/1596746908822753280
馨🌻KAORUさん「UDFmisaはおそらく最後の音楽活動になるので良い残し方をしていきたい。 職人に囲まれ、ちゃんと、良い勉強をしていると思います。 https://t.co/Q34BM34bmS」https://twitter.com/KAORU_MamMalian/status/1632757573626761216
死神紫郎 (フォーク歌手/ラッパー)さん「【本戦決定】 🔥第二回炎上万博-斬-🔥 ラップオーディション合格しました!! 3月14日(火) ラップバトル本戦に出場します! 対戦相手は #NidraAssassin さんです…† 👇オーディションの模様はこちら👇 https://t.co/qdWz6d5nLL #炎上万博 #RepezenFoxx #Ace #Felipe #胡桃そら #ミメイ #梵頭 #9for https://t.co/w2y9uwWABn」https://twitter.com/46shinigami/status/1633068470765223936
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yu-Lriさん「〚ライブスケジュール〛 ▶3/19(日) 浦和ナルシス 浦和貨物(LSセッション) ▶4/23 (日)浦和ナルシス (90's セッション) ▶5/20(土) 渋谷ASIA (Nao+ サポート) ▶7/1(土) 渋谷La.mama (NIGHTMAREセッション) 追加スケジュール&情報出次第、随時更新していきます◎🙆‍♀️ https://t.co/WAnHUlwU0n」https://twitter.com/yu_Lri_a676/status/1631124272365326336
Daisukeさん「弾き語り1発録り第2弾… 宇多田ヒカルのIn My Room弾き語りました。 中坊の頃、カセットにダビングしてウォークマンで鬼リピしながらチャリ漕いでました… 是非お聞きください。 そして良かったらイイネボタン押してくれ!! https://t.co/Xd3gtykNir https://t.co/Oe47o6PGRe」https://twitter.com/daisukeee108/status/1633087124106006533
LIZA🐾さん「Scream (2022) KILL COUNT https://t.co/pxeuhqAZ5E @YouTubeより Dead Meatさんのチャンネルの 高評価 伸びた様で良かったです🫶🏻✨ 日本で内容知るのは音声翻訳 駆使しないと厳しいですが 私はMVでも活躍なさっていた 表現力には楽しくて 笑顔をもたらされました👀😃🙌🏻✨ Ghostface…Big 🍎(NY)」https://twitter.com/310_odas/status/1633047330374176769
LIZA🐾さん「Demi Lovato - Still Alive (From the Original Motion Picture Scream VI) https://t.co/B0RA5v0bFZ @YouTubeより 🩸INKの 👑Spencer🎤さん&Nadiaさん💕 Linkin ParkのMike Shinodaさんが 豪華共演しているDemi Lovatoさんの 最新MV🎬はScream VIの挿入歌で起用 #ICENINEKILLS」https://twitter.com/310_odas/status/1632713509913116672
優貴さん「おはようございます 水曜日 昨日は有意義な時間を過ごせたので良かった。 たまには自分のための時間を作るの大事ですな。 今日は打ち合わせと打ち合わせと拗ねる予定だそうです。 んーねむちゃいのう 扨、糖分摂取して粋に参りませう✰ˎˊ˗ https://t.co/cXpZwhRv8u」https://twitter.com/YUKI8686kk/status/1633233894576365569
祐介さん「優貴さんの私物の服着さしてもらってコーディネートしてもらった時のやつ。ボトムはウエスト細くて止めんなくて焦ってたら笑われたし裾長くて松の廊下状態でさ、エンジニアで良かった。 https://t.co/Bl76E3dwca」https://twitter.com/BlitzkriegBop_y/status/1633109209083420672
神楽坂革帯 Kagurazaka-Kawaobiさん「今日はベルトの話題をはずれまして。 手持ちの70〜73年ストームライダーのボタン裏を何気なく見てみたら、全て(ポケット裏も含めて)Xの刻印が。 全く意識していなかったのですが、Leeはこのような刻印なのですね🤔 春先のまだ肌寒い時期は、ブランケットライナーが温かくて助かります。 https://t.co/xEUOkNInpE」https://twitter.com/KagurazakaKWAOB/status/1633073082016628736
USEDブーツ専門店/ネット通販「ビングッド」さん「上司のプライベート写真がお洒落シリーズ🤠 ねこのだいふく😼 #足長マンチカン #だいふく #猫のいる暮らし #REDWING #BINGOOD #シロアミ https://t.co/kMrAsi4mlp」https://twitter.com/BINGOOD6/status/1632667345121361920
どこかの人さん「えいどりあああああ」https://twitter.com/YhKakosv8tLgDrs/status/1633061675560738816
RYUさん「待ってます https://t.co/jzTwLVFqjs」https://twitter.com/RYU88411796/status/1633022491529707520
優貴さん「友人が作ってくれた✰ˎˊ˗ 叶うといいですな。 https://t.co/IqHr3PfJrs」https://twitter.com/YUKI8686kk/status/1633025163121033218
ryozzy@エレキ…エレキ押さえだね!さん「物価も光熱費も上がってるんだから当たり前だよ。 国が庶民の味方をしないなら自治体はしっかり庶民派になるべきだぞ。 みんな潰れちまう。 頼むて。」https://twitter.com/madryozzy/status/1633308920969310210
カタソビ_infoさん「/ [ Live info...💐 ] 3.12(Sun) CHECK MATE 2023🔥 新潟 LOTS Open11:30/Start12:00 (カタソビは16:10〜) 一般前売1日券¥2,500- 学生前売1日券¥2,000- ※ドリンク代各日¥500- ■殺陣役者の高田一樹さんとのコラボあり! ■「結露」コード譜販売開始! ご予約🔻 https://t.co/CK80yPjI1B \ https://t.co/KgDImXPi6r」https://twitter.com/ktsb_12/status/1633034197114974209
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yamada50 · 2 years ago
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明治の元勲を育て上げた松下村塾 身はたとい武蔵の野辺に朽ちぬとも 留め置かまし大和魂 安政の大獄により僅か30歳で斬首刑となった吉田松陰の辞世の句です 松陰神社の境内に松下村塾が幕末の姿のまま保存されています 松下村塾を開いたのは松蔭の叔父の玉木文之進で幼少の松蔭が学んだいい、松蔭が密航を企て萩に謹慎となった後2年ほど松下村塾で指導しましたが明治期の活躍する多くの人材を輩出したことで有名です 松下村塾のある地は現在松陰神社となっており明治時代には県社の社格がありました ちなみに乃木希典は塾生ではありませんでしたが、松下村塾を開塾した玉木文之進の親戚筋であり長府から萩まで歩いて行き玉木に弟子入りを懇願するも拒絶されそれでも尚粘って住み込みで玉木の兵学の手解きを受けたといいます #松陰神社 ⛩┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⛩ 松陰神社(しょういんじんじゃ) 鎮座地:山口県萩市椿東1537 主祭神:吉田寅次郎藤原矩方命(吉田松陰) 社格:県社 ⛩┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⛩ #神社 #神社巡り #神社好きな人と繋がりたい #recotrip #御朱印 #御朱印巡り #神社仏閣 #パワースポット #萩市 #吉田松陰 #神社巡拝家 (松陰神社 立志殿) https://www.instagram.com/p/Cixn9RJvK68/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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violence-ruin · 2 years ago
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丑の刻の平安京に羅城門が顕現し、下人が侍を鞭打ちしこと
 今は昔、さる山中を根城とする盗賊の砦に、のちに都で下人をすることになる子供がいた。砦に囲われた女たちの一人が産んだ男の子だった。子供は口減らしのために棄てる決まりだったが、時々首領が気まぐれを起こして育てさせることもあった。それで、下人にとって女たちは母たちでもあった。
 母たちは下人をかわいがった。乳をやり、口々にことばを与えた。
 お前の本当の母さんは死んじゃってね。産んですぐ後にね。かわいそうにね。
 下人には「本当の母さん」という言葉の意味するところがわからなかった。母はつねに複数いた。赤ん坊は横で頭を潰されて死んでいった。生かされた兄弟たちは、自分と同様に母たちに可愛がられていた。
 盗賊たちは街道を通る商人や役人の一行を襲い、身ぐるみを剥いだ。男は報復を防ぐため皆殺しにした。女は裸のまま逃したり、時には何人かさらってきて元からいた女を代わりに捨てたりした。母たちの顔ぶれは入れ替わった。
 成長すると、下人も盗みに駆り出された。
 初めての仕事は、寺の鐘を盗み出す手伝いだった。まず老法師に扮した爺さんが寺に行き、うまく鐘堂に泊めさせてもらい、そのまま死んだふりをする。下人は、兄弟の一人と共に寺に赴き、激しく泣いて見せ、夕方に引き取りに来ると行って立ち去る。寺の僧たちは貰い泣きをしていた。あとは年上たちの仕事だった。死体を運ぶふりをして鐘を盗み出す者。鉦を叩き経を上げさせる俗法師の仲間たち。鐘堂の穢が明けて小僧が鐘堂を開ける頃には、鐘を鋳融かして加工し市で売りさばいた後だった。
 母たちは下人がどんどん一人前の盗人になっていく様を見て嘆き悲しんだ。
 ある日連れてこられた母は元は都で女房をしていたといい、男たちの目を盗んで地面に木の枝で読み書きを教えてくれた。下人はすぐに女手と男手のどちらも覚えた。女は夜みなを集めて「光る君」の話を諳んじてみせ、皆で貴人の生活や恋愛に思いを馳せた。あまり娯楽のない砦の生活で、「光る君」の朗読は女たちにとってお楽しみの時間となった。
 やがて下人は成長したが、母たちは相変わらず母たちだった。寝ていると母たちの上に覆いかぶさって揺さぶる男たちを嫌悪していた。
 自分も「光る君」のような男と「契り」を結んでみたいと思っていた。
 そう女房の女に言うと笑われたが、下人が笑わないのを見て口をつぐみ、都に行くんだね、でもなきゃ寺にでも入りな、と言い捨てて母たちの集まりに戻った。
 ほどなくして、役人と貴族たちの軍団が砦に攻め入ってきた。
 女房は知らせを聞くなり下人を殴って昏倒させ、盗品から密かに隠しておいた女房装束を着せた。下人が目覚めた時には、男は子供に至るまで皆殺しにされ、女たちは砦の前に立たされた。貴族の一人が、何人かを奴婢として持ち帰りたい、と言うと、女房が下人の手を引き前に進み出て、これはかつては宮仕えをしていた女房だ、どうかこの女はそういうものとして扱ってくださらんか、と言った。本当かと訝しむ役人たちだったが、下人が漢籍をすらすらと諳んじて見せるとすっかりそれを信じ、貴族が都に持つ邸宅に仕える家女房として引き取られることになった。
 母たちは何も言わず、ひとり都へ向かう牛車に乗り込もうとする下人を涙ながらに送り出した。
 掠奪品と共に運ばれた男たちの首は日に日に腐っていき、都で晒される頃には誰が誰のものなのか区別が付かなくなっていた。
 都は「光る君」の話から受けた印象とはとうてい異なる場所だった。
 正門であったという羅城門はずっと前に倒壊して、柱の残骸のようなものが残るだけになっていた。路上に死体と糞便が溢れているのに文字通りに閉口した。牛車の暖簾の間から、山では見たこともないほど肥え太った蝿が、何びきも入ってくるのだ。少し人通りの少ない所に入ると餓えた犬たちに襲われ、御者と兵が棒や刃物で殴り殺そうと大騒ぎになった。
 受領の邸宅は七条と東洞院の交差する所から二町ほど下った所にあった。確かに内裏の近くではないが周りの家と比べては大きいように見えた。塀の中に複数の建物が集まっていて、池や金目のものを集めた倉庫すらあった。感心していると、非常にしばしば集団強盗や放火に遭うから少し離れた所にある別宅に住まうことになる、ここへは物を取りに来ただけだ、と言われた。
 別宅はもっと内裏に近い所にある小さな屋敷だった。受領の娘はここで下人を数人従えて住んでいた。もともと居た家庭教師は、さる歌合で才を見出され、女房として出仕することになったそうだ。そういう者にものを教えられたせいもあってか、娘はまだ幼いのにとても利発で、歌や漢籍に関してはもう教えることがないほどだった。その代わり笛や箏は苦手なようで、自分にも教えられることがあることに下人は安堵した。毎日管弦の稽古をして、飽きると歌を作ったり、「光る君」の巻物を読んで感想を語ったりして過ごした。
 数年経って娘の女房仕えの話がまとまりかけた頃、都に疫病が流行りはじめた。まず赤い発疹が腕や顔に現れ、数日で高熱を伴って全身に広がる。かすかに肉が焼けるような臭いがし始めると今度は代わりに血を吐き、青白くなって息絶える。下人の数人が倒れ、次は娘だった。
 娘が苦しみ悶えながら死ぬ様を呆然と見送った。使いを送ってしばらくのち、受領が悲嘆に暮れつつ下人の前へと現れた。
 ひどい有様だ。本当にひどい。鬼が……千切れた腕や、頭を持って、走り回っているんだ。
 受領は、あなたを養子として迎える準備がある、と微かに涙の残る声で下人に告げた。思ってもいない話だった。下人は少し考えたのち、微笑みながら首を横に振り、立ち上がって服を脱ぎはじめた。単衣を床に落とすたび少し赤らんだ受領の顔が、肌を曝すと再び血の気を失い、袴を脱ぐ頃には昏倒した。
 下人は死んだ下人の服に着替えた。
 *
 下人となった下人は、女房装束や日用品を一揃い背負い籠へ入れて家を出て、その辺をぶらぶらした。
 疫病は大量の死を生み出していた。庶民の死は単なる悲劇だが、貴人のそれは大量の失業者の発生を意味し、路上には常ではありえないほどの路上生活者がいた。みな妊婦のような腹をしていて、何も身に付けておらず、土や垢で汚れきっており、老若男女の区別も付かぬような状態だった。力なくへたり込んでいるように見えて、屋内で出た死体が外に投げ出されると驚くほどの俊敏さで群がった。なるほど、鬼かもしれない、と納得した。しばしば彼らは疫病で死んだり、犬に襲われて死んだり、暴漢に殴られて死んだりしていた。
 内裏の近くまで行くと、なぜかバラバラになった死体を集めているものたちに出くわした。ひとりの男に話を聞いてみると、怪訝そうな顔をしながらも、烏や鳶が途中で落としてしまうのだ、自分たちは刑吏や死体の廃棄を生業としている者たちで、内裏や貴族の家の近くで発生した死体を片付けると、検非違使が彼らに金を与えてくれるのだと言った。そういう利権で食っている集団が複数存在し、穢れの度合いで報酬も変わってくるのでどの集団がどこのどんな死体を拾うというのが大変微妙な機微をはらむ問題らしかった。話をしている間にも遠くの方で小競り合いが起き、加勢しなきゃ、と言いながら男は去っていった。
 夜な夜な下人は死体が発生したという独居人の家に忍び込み、死体を運び出して空き地に捨てた。それから家に戻り、女房装束を着て笛を吹いた。しばらくすると、簾の向こうに人影が見え、細紙が簾の隙間から差し入れられた。「夢のような笛の音色に引き寄せられてたどり着いたこの破れ庵に美しいあなたが垣間見えたことだよ」という歌が書きつけられてあった。下人は少し考えて、「夢に見たあなたのことを思って笛を奏でておりました、夢であなたが教えてくださった曲を」という歌を書いて返した。
 男は簾をくぐって入ってきた。下人は扇で顔を隠し、窺い見た。特に光り輝いてはいなかったのでがっかりした。
 この家に住んでいたものは、亡くなったはずではなかったか。
 こうして生きておりますわ。
 女ではなかったはずだ。
 そういうこともございますわ。
 男は出口を塞ぐように立ち塞がって抜刀した。
 そなたはあやかしか? それとも強盗か?
 歌を解し文を書いて贈るあやかしや強盗など、聞いたことがございませんわ。
 そう返すと男は納得した様子で刀を鞘に戻し、なるほど、貴人とは虫のように単純な頭をしているのだな、と思った。契りを結ぼうと鼻息荒く覆い被さってくるのを「このような夜を寝るだけで過ごすのは風情がないことだよ」とか何とか言って押しとどめ、娘の家からくすねてきた酒を飲ませた。
 あなたは人を殺めたことがございますの。
 なぜそのようなことを訊く。
 武の道に秀でた殿方は素晴らしいと思いますわ。
 そう煽てると男は敵対する貴族を刀で斬り殺しただの手際の悪い牛飼童を殴り殺しただの自慢しはじめた。こいつは「光る君」とは似ても似つかぬ下郎だなと思った。「光る君」は人を殺さない。男を手刀の一撃で昏倒させると、身ぐるみ剥いで背負いかごに突っ込んで家を後にした。
 それからも何度も同じことを繰り返したが、その度に失望を味わうこととなった。誰に聞いても快楽殺人を一度は行なっているとは一体どういうことなのだろうか。都人たちを見ても、けだものが職と服を身につけて歩いているとしか思えなくなってきた。
 それでもいつかは「光る君」のような有徳の者が垣間見てくれるのではないかと期待していた。
 ある日、簾の前にすらりと高い影が差すのが見えた。笛を吹くのをやめて見上げたが、じっとそこに立って動く様子がない。じれったくなって「なぜそのようにじっと立っているのでしょう、私の心まで見透かしているなら中に入っていいとわかっているでしょうに」という内容の歌を書きつけた細紙を出し出すと、男は黙って簾をくぐってきて、下人の前に立ち塞がった。
 何の御用でしょうか、と訊ねると、男は急にもじもじし始め、消え入りそうな声で話しはじめた。
 頼みたいことがあるのです。
 侍は俯きながら乗馬用の鞭を手渡してきた。
 これは何でしょうか。
 鞭です。
 それは分かります。何故こんなものを渡してきたのかをお訊きしているのです。
 男は答えず、着物をはだけて上半身を顕にし、後ろを向いた。毛深い背中には幾百幾千の傷跡が斜めに走り、醜く盛り上がっているのが見えた。
 お帰りください。
 男は下人の膝元に蹲り、涙ながらにこれまでの事の顛末を語った。元は侍として内裏に仕えていたが、ある女と共寝をしてこれを妻とした。しかしある日突然妻から鞭で何百回も叩かれ、なぜか強盗団の幹部として働くことになった。数年経ったある日のこと、愛する妻は家や家財もろとも蒸発してしまい、男は検非違使にひっ捕らえられて獄に入れられた。刑期を終えて宮中を彷徨っても結局妻を見つけることはできず、悲しみに暮れていたところ、笛の音が聞こえてきたのだという。
 前の妻と出会ったときも、その曲を吹いておりました。きっとこれは宿世の縁です。さあ、私を打ってください。
 理解はいたしました。お帰り願えますでしょうか?
 侍はその格好のまま惨めに泣き始めた。身体の震えで着衣はますます乱れ、尻や腿までもが同じような傷に覆われているのが目に入ってしまった。
 下人は肚を決め、衣をはだけて上半身を顕にした。
 騙す形になってしまい申し訳ございません。私は女性ではございません。あなたの妻になることはできませんから、お引き取り下さい。
 構いません。妻も私を鞭で打つ際は男装をしておりましたから。
 そういう問題ではないのではないか? と下人は思った。侍は泣きながら遺品だという水干袴と烏帽子を見せてきた。
 仕方ないので打ってやることにした。
 試しにどんなものか一度叩いてみると、腐っても鞭、軽く打つだけで厚く堅くなったはずの侍の背中には鋭い傷が残り、血が滲み出した。侍がぐっと何かに耐えるような声を漏らしたのが真に迫っている感じで嫌になった。あんっ♡とかそういう、ちょっと楽しげな感じだと思っていたのに。
 気を取り直して、何回打てばよろしいでしょうか、と訊ねると、妙にはっきりとした声で八十回よろしくお願いします、と返ってきた。
 八十回打ち終わる頃には背中が一面血塗れになったが、男は、平気だ、と言うばかりだった。流石にこれを放置するわけにはいかぬという気持ちになり看病をしていると、下人は言い知れぬ理不尽さを感じ、涙が流れた。
 ここを離れようと思い服を着直していると、侍がお待ちください、と手を握ってきた。
 礼を言わせてくださいませんか。ご迷惑をおかけいたしました。
 その真摯な眼差しから何故か目が離せなくなり、下人は無意識にいつもの質問をした。 
 あなたは意味もなく人を殺めたことはございますか。
 侍は少し考えてから、ないと断言した。下人は、なぜ自分がそんなことを訊いたのかもわからぬまま、その家を立ち去った。
 下人はその日を境に垣間見待ちをやめた。再びあの侍が来そうで恐ろしかったのだ。それから、食い扶持を稼ぐために盗賊団に入ることになった。
 あんたも都にさえ生まれればね。こんなけだもの共とは無縁の現世だったろうにね。何にだってなれたのにね。
 母たちはよくそう言ったものだった。実際、何にでもなった。女房のようなことをしたあとは、貴族から強奪した所持品を売り飛ばすために行商の変装をした。それで何とか生計を立てていた。今は強盗団��。強盗団は強盗だけをして生きている人間ばかりではない。商人や聖職者、役人や女房のような者たちすらいた。貴族の家で働く使用人や侍はしばしば情報を売り渡し、自分で屋敷に火を放ちすらした。彼らもけだものだ。下人も仲間の手引きで貴族の家に下人として働きに行き、強盗を行うときは偵察や暗殺を行った。
 朱雀大路にやってきた旅芸人の一座を見て、自分の生まれを思い出さずにはいられなかった。偵察し、場所を開けるよう頼む者がいる。声を出して人の気をひく者がいる。演じる者がいる。道具を運び、組み立てる者がいる。金を集める者がいる。彼らもきっと盗むのが上手いだろうと思った。
「光る君」のことを諦めた訳ではなかった。本物の下人として内裏へと出入りするようになった。しかし幾度宴を覗き見たところで、どの男も光り輝いていなかったので、いよいよ失望を覚えた。宇治にでも行った方がよいのだろうか、と思い始めた矢先に、腕の内側に赤い発疹ができた。信じられないような早さで熱が上がり、内裏の中で動けなくなった身体を下人たちが引きずり出して、路地に捨てた。
 目を開けていることもままならなかったが、それでも飢えた犬と飢えた人間たちが近づいてくるのを感じた。襲い掛かられることを覚悟した瞬間、何かが自分を背負い上げた。まだ死んでいないのに河原に捨てられてしまうのだろうか。いったい私の穢れはどの程度、どのくらいの価値があると判断されたのか。
 下人の意識はそこで暗転した。
 *
 下人は小さな部屋で目覚めた。見知らぬ部屋のようでもあったし、これまで一夜を過ごして貴族を殺した部屋のどれかであるようにも思えた。簾が風にはためく音が耳に入り、目を向けると人影が見えた。すらりとした長身で、かすかに光り輝いていた。
 簾の外に出ると、男の姿はなく、かすかな光が尾を引くのみだった。その光を辿っていくと朱雀大路に出た。南の果てが金色に光っているのが見えた。ふらふらと歩み出した。死人もなく、野犬もいないことに下人は気付いていなかった。
 七条を過ぎる頃に、見慣れない建物が見えてきた。京の南端にたどり着くと、羅城門の跡地に巨大な建物が建っていることが分かった。朱雀門に似ていた。
 門扉を開けると、上階から光が漏れ出ていた。階段を登ると老婆が死体の髪の毛を毟っているのに出くわしたが横を素通りした。廊の突き当たりに、薄金色に発光するものが見えた。近寄ってみると、あの侍が正座しながら発光していた。下人が追ってきたことを後悔して帰ろうとすると、またも鞭を手渡された。
 さあ、私を打ってください。
 お断りします。
 打ちなさい。あなたは私を打たなければなりません。
 なぜ。
 なぜでも。 
 無視して帰ろうとすると、後ろから「わしが今、髪を抜いた女などはな、蛇を四寸ばかりずつに切って干したのを、干魚だと云うて、太刀帯の陣へ売りに往んだわ…」とぶつぶつ喋る声が聞こえてきて、横を通り過ぎて帰るのが嫌になってしまった。あの老婆が毟り終わって帰るまでここを動きたくない。
 仕方ないので打ってやることにした。
 今回は何回ほど打ったらよろしいでしょうか、と訊いたらまたも一時の逡巡もなく、八十回、と返ってきた。どうもその回数に拘りがあるらしい。
 気乗りがしないままに叩きはじめると、また男が濁声で耐え忍ぶような声を上げはじめたのでうんざりした。どうせ叩かせるのなら、もっと気持ち良さそうにしてくれた方がまだ叩き甲斐があるのに、と思っていると、突然男が振り向いた。
 手を抜いているでしょう。
 はあ。
 あなたはよっぽど度胸のないかたですね。
 下人はその言葉を聞かなかったことにし、無心で八十回打ち据えた。侍の背中は樫の幹のように硬く頑丈で、手が痺れてしまった。こんなことをしてもらって悦ぶよ��になる前はきっとさぞかし立派な侍だったに違いないのに、どうして……。下人は、虚しくなってしまった。
 終わりましたよ。
 ありがとうございます、と言いながら侍は立ち上がり、下人の方に向き直った。
 では、今度は腹を八十回お願いいたします。
 ご冗談でしょう、と下人は叫んだ。背中はすでに裂傷でズタズタになり、どんな悪人でももうこれ以上は打たないのではないかと思うような状態になっていた。死んでしまいますよ。
 これしき何でもありません。この傷跡が目に入りませんか?
 侍は胸を張って見せた。確かに胸から背中ほどに掛けてびっしりと傷跡が隆起しているのが見えた。
 下人は言葉を失ってしまった。老婆の声が再び響く。「…せねば、饑死をするのじゃて、仕方がなくした事であろ。されば、今また、わしのしていた事も悪い事とは思わぬぞよ。これとてもやはりせねば、饑死をするじゃて、仕方がなくする事じゃわいの。じゃて、その仕方がない事を、よく知っていたこの女は、大方わしのする事も大目に見てくれるであろ。」
 下人は共感した。一緒に髪をむしりに行ってもいいかな、と思った。下人には地上の法が理解できない。下人は強盗だった。人を殺し、物を盗んで暮らしてきた。
 下人が振り向こうとした瞬間、肩を強い力で掴まれ制止された。
 そちらへ行ってはなりません。
 なぜですか。
 ならぬからです。
 罪のある者たちの物や命を奪うよりも、あなたを鞭で打つほうがよほどならぬことだと思われるのですが。
 侍はこれを聞いて、それはどうしてですか、と不思議そうに聞き返した。下人は答えに窮した。
 あなたが死んでしまいそうで恐ろしいからです。
 こんな程度で死にはいたしません。それに、私が死んだところであなたに何の問題がおありですか。
 いけないことです。
 なぜいけないと思うのでしょうか。
 必要のない死、必要のない暴力だからです。強盗とは違います。強盗は生きるために行うことです。
 私は必要としています。生きるために必要なことです。
 私には必要がありません。
 だからよいのです。人に施しを与えることは功徳を高める行いです。さあ、私をお打ちください。
 全く納得のできない論理であった。躊躇していると、お打ち願おう! という大音声と共に間合いを詰められた。もう逃げ場がない。
 仕方ないので打ってやることにした。
 八十回でよろしいですか、と訊ねると、そうだが、とでも言わんばかりの慇懃さで頷かれて腹が立ち、思わず加減をせず一発目を叩いてしまった。
 ぐっ……いい打ち加減だ。その調子です。
 心底気持ちが悪いと思った。下人は何も聞かなかったことにして無心に叩こうとした。しかし背中を叩くのとは違って表情で反応がわかってしまう。普段通りの力で叩いたら物足りなさそうな顔をするのが見えてなんとも不愉快な気持ちになり、顔を背けてしまった。
 なぜ……。なぜ私は、このような様子のおかしい者を殴らなければいけないのでしょうか……。御仏様、これが、私が今まで犯してきた罪に対する報いなのでしょうか……。生まれてきたことが、間違いだったのでしょうか……。
 侍の腹は樫の幹のように硬く頑丈で、八十回打ち終える頃には手が痺れてしまった。
 いいですか。これで最後ですよ。もう二度と絶対に叩きませんからね。
 下人が顔を上げた。侍は全身からぼたぼた血を垂らしながらこちらを観察していた。鬼のようだった。
 私を打って、楽しかったですか。
 いいえ。
 二百四十回も打ったのに、ただの一度も。
 苦痛でした。
 ならばあなたは暴力がお嫌いなんですね。本当は、人を殺すのも、人から物を盗むのも嫌いなはずだ。あなたは女手を理解し、管弦の扱いにも長けたお方。好きなはずがない。
 強盗だって読み書きや管弦の扱いくらいわきまえていることくらいありましょう。
 それにあの服。なぜ女房装束を着ていたのですか。
 あなたの奥様が男装をしたように、私も女装をしていただけでございます。
 では、どうしてあんなことを訊いたのです。あなたは意味もなく人を殺めたことがありますか、と。
 下人には答えられなかった。黙っていると、侍は下人を抱擁した。自分が震えているのがわかった。なぜ震えているのか分からなかった。血の匂いが濃く香り、自分の着物を熱く濡らすのが感じられ、一層大きく身震いした。
 強盗のあなたと女房のあなた、どちらが本当のあなたなのですか。どちらが本当の望みなのですか。
 *
 答えようとしたところで目が覚めた。
 見知らぬ部屋に寝かされていた。頰が涙で濡れているのは意味のわからない夢を見たせいだろう。羅城門が再建されるなどという話は、聞いた覚えもない。いや、そんなことよりも。
 生きている……。
 弱った腕を持ち上げて、発疹がないことを確認した。信じられない。あの病に罹って生き延びたものなど、聞いたことがなかった。御仏の加護だろうか。この私に。
 外から、貴人と思われる男が入ってきた。
 目が覚めましたか。
 ここは……。
 私の家ですよ。部下の一人があなたをここまで運んできたのです。
 家の中で死んだら大変なこと(内裏に出仕できなくなるなど)になるはずだった。よく匿ってくれたものだ。奇異の目で見ていると男は、私は自由の効く身なのです、と言って微笑んだ。
 運んできて下さった方は……もしかして、身体中が傷だらけで赤い髭の方でしょうか。
 そうです。
 お礼を言いたいのですが。
 死にました。
 死んだ?
 あなたはここに運ばれてすぐ血を吐きはじめ、もういつ息絶えてもおかしくない状態でした。あの男は熱心に看病をしていましたが、あなたの身体が青白くなる頃には黙って泣いていました。それが丑の時にもなろうというころに突然「行かねばならぬところがある」と屋敷を出ていったのです。そして今朝、羅城門の跡で、死体になって見つかりました。身ぐるみ剥がれた上に髪の毛まで抜かれており、体中に謎の鞭傷が残っていたそうです。……どうかしましたか?
 いえ。悲しいことですね。
 下人の頭には先ほどまで見ていた夢の光景が急速に蘇りつつあった。
 貴人は、好きなだけここで身体を休めてくれて構わないと鷹揚に言い残してどこかに去り、それきり顔を見せなかった。頼りない、なよやかな首の感じが妙に印象に残る、美しい男だった。
 下人は横になりながら、答えられなかった最後の問いについて考えていた。
 ──私は「光る君」に会いたかった訳ではなかったのかもしれない。「光る君」の話に出てくる者たちの生活に憧れていただけかもしれない。暴力もなく強盗もない美しい世界のように思われたのだ。そして、それは「垣間見」でしか得られないものであるような気がした。きっと、あの砦で一緒に話を聞いていた母たちにもとってもそうだったに違いない。
 ──私は色々なものになった。男にもなったし、女にもなった。どんな職業にも成りすまして、盗み、殺してきた。でも、私は母親にだけはなれなかった。母親になれなければ契ることはできない。母たちはきっと、そこに目を瞑っていた。それでも私に女房装束を着せて、生き延びさせてくれた。
 ──自分にはどうしようもできないことだ。どうにもやりきれない。そして、私たちの早急で不実な考えは、あの男に死をもたらした……。
 下人は、枕の上ではらはらと涙を零した。大きな声を出して往来を走り回りたいような気分だったが、身体は相変わらずうまく動かなかった。
 *
 ある晩、夜半に目を覚ました。簾が風にはためく音が耳に入り、目を向けると人影が見えた。すらりとした長身で、かすかに光り輝いていた。
 簾の外に出ると、男の姿はなく、かすかな光が尾を引くのみだった。下人は、光の後を辿って、歩みはじめた。身体の重みは感じなかった。
 下人の行方は、誰も知らない。
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liliyaolenyeva666 · 3 years ago
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🎼 01116 「Little America」。
"この映画は 「ドレイ工場」 の土台の上に みんなでつくり みんなでみる運動として さらにひろい人々によって つくられました" という前書きからはじまります、太平洋戦争後、アメリカ合衆国に占領されていた沖縄でいきていた人々の日々を描いた 200分弱もあります 「劇映画 沖縄」 を観ています。武田敦監督作品。映画は 2部構成です。「第一部 一坪たりともわたすまい」。昭和三十X年。本土から切り離された沖縄は 強い国アメリカ合衆国に占領され、土地を取り上げられ、一坪あたり年間いくらで借りる羽目になります。さらには 基地をつくるとかどうとかで、そんな中、地井武男さん似の熱い青年は (未だ二十歳になっていない)、年齢制限で引っかかって アメリカ軍の仕事にも就けず、タバコを吹かし、酒をぐいっと引っかけながら、米軍からこっそり物を盗んだりして 観ているわたしをハラハラさせます。ある日の夜、地井武男さん似の青年の故郷 平川村の人々は、土地をガッと奪われ 強制収容所にぞろぞろと連れて行かれます。奪われた土地で演習を行う米軍。爆撃やら何やらで粉々にされる畑、機銃で撃たれたおばあ、おばあは軍用地の中でしんだことになり、一切の補償無しということで、村の人々は おばあの骨を 軍用地にあるおじいの墓に埋めやうと皆で突き進みます。<休憩> 「第二部 怒りの島」。昭和四十X年。通貨は米ドルで取引されています、ベトナムで負け戦になってからは アメリカもすっかりシミッタレテなんて言っている世の中で、地井武男さん似の男を含む平川村の出身者たちは 基地内の兵器工場で過酷な労働を強いられています。道の途中で捕らえたヤギのお陰で、米軍が核兵器を基地内に持ち込んでいることが分かったりする中、地井武男さん似の男は 大勢の仲間を救い庇う為に 歯をくいしばり、男一匹アメリカ軍に飛び込んでいきますが、すぐに取り押さえられ、逮捕されます。地井武男さん似の男を乗せた車は信号を無視し、彼のひとりの仲間を轢きころします (轢きころした男は裁判で無罪になり放免となります)。都合良く釈放された地井武男さん似の男は、その途中で 労働組合の活動に熱心だった仲間が 連行されて廃人と化している姿を見、こみ上げた怒りが爆発して スッと立ち上がります。
つづいて
この物語はすべて フィクションであり 登場人物団体等の 名称は架空のもので 実在のものとは なんら関係ありません" という前書きから始まります、北海道のとある大きな刑務所でいきる囚人らの地獄の日々を描いた 東映・俳優座映画 「北の蛍」 を観ています。五社英雄監督作品。明治16年初頭、北海道のどこか 石狩川上流にあります "樺戸集治監(明治14年開設)" に (全国から集められて) 収監されております囚人らは、過酷な大地で過酷な労働を強いられていて 次から次へといのちを失っていきます。そんな中、ふらりと京都からやって来た 元芸者の ゆうは、典獄 (刑務所長) に ある日の雪の中で助け出されるのですけれど、ここから様々な人々が 様々な負の連鎖に巻き込まれていきます。そんなこんなで ジンセーって どういうものなのかしら。なんて思ってしまうこの映画、斬首され吹き飛ぶ首、典獄が闇討ちに遭った際に 斬り離される腕など、所々でバイオレンスな場面があったり、五社英雄監督ならではの えろい場面が やたらと長かったり、突然に着ぐるみのやうなヒグマに襲われて とんでもない目に遭ったりする たいへんショッキングな場面に遭遇しているうちに イデ隊員と 風見士郎の出演場面を見つけられなかったりして、ほんと楽しさでいっぱいな映画でした。ちなみに 主要��ャストならびに ナレーションを担当されていた方が わたしのすきな 「鬼���院花子の生涯」 と ほぼ同じ感じってところも好いです。
..
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xf-2 · 4 years ago
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★ 武村元官房長官は北のスパイ?  
11月9日公開のチャンネル桜討論番組に出演し、アメリカ政府が「武村正義元官房長官は北朝鮮のスパイ」と指摘した事実を冒頭で紹介したところ、「知らなかった!」「ガックリくる思いだった」と知人数人から言われました。国家の存立にかかわる極めて重大な事件であるにも関わらず、意外と知られていません。YouTubeで動画をご覧いただけます。 https://youtu.be/UtMdRp-FsWw?t=54m22s
1994年2月12日夜(日本時間)のことです。日米包括協議のためワシントンを訪問中の当時の細川護煕首相から、高輪の衆議院議員宿舎にいた小池百合子議員に電話が入りました。細川氏は困り果てた声でいいます。
「武村さんは問題だっていうんです」
アメリカ政府高官は細川氏に、
武村官房長官から北朝鮮に情報が洩れる危険性
を指摘しました。つまり
武村氏はスパイ
だということです。細かいやり取りは明かされていませんが、当然のことながら更迭しない限り今後情報は出せないという意味です。同盟国の首相に対して「あなたの女房役は敵のスパイだ。アメリカなら終身刑になる極悪犯罪者だ。切らないなら同盟国として付き合えない」と実質的に宣告したのですから、アメリカが
確たる証拠
を持っていたことは間違いありません。
細川氏は内閣改造で武村氏を切ろうとするものの失敗し、94年4月に退陣を表明しました。小池氏によれば細川氏は「北朝鮮が暴発すれば、今の体制では何もできない。ここは私が身を捨てることで、社会党を斬らなければダメなんです。それで地殻変動を起こすしかないんです」と述べています。
これはすべて小池氏が『正論』2002年7月号に掲載された「細川首相退陣の引き金は『北朝鮮有事』だった」と題した論文で明らかにしたことです。当時内閣情報調査室室長だった大森義夫氏も著書『日本のインテリジェンス機関』(文春文庫)でアメリカ政府の指摘に触れています。それに対して武村氏からは有効な反論は出ていません。事実確定です。 あの当時日本は国家の体をなしていなかったといっていいと思います。官房長官はナンバー2で、ありとあらゆる情報が集まるポジションです。その官房長官が敵のスパイだと同盟国にいわれたのです。秘密も何もあったもんじゃありません。
日本ほどの大国がこのレベルまで浸透されたのは世界史上例がないと思います。諸外国で超大型スパイ事件として大騒動になり、本に書かれ映画になるのは情報機関幹部クラスが敵国に通じていた話です。有名なキム・フィルビーにしてもオルドリッチ・エイムズにしても官僚です。イスラエル情報機関員エリ・コーヘンはシリア国防副大臣になる手前までいきましたが、なったわけではありません。それらと比べると、官房長官が北朝鮮スパイというのがどれほど凄い事態かお分かりいただけると思います。
このような日本の甘さ・不作為は、私たちがテロで殺される危険性を高めています。諸外国は「日本は信用できない」と判断します。自国情報機関が命懸けで収集したテロリスト情報を提供することに躊躇してしまうのです。その結果IS等の情報が日本に入ってこなくなれば、東京オリンピックで大規模テロが発生する確率が高まります。なんの罪もない日本の一般国民が代償を払わされるのです。
残念ながらスパイ防止法はできそうにありません。自分が捕まることを恐れる国会議員が決死の覚悟で抵抗するからです。まずは出来ることから実現していかないといけません。
★ 安倍総理に強制送還を直訴しよう!
前回記事で書いたように、政府は特別永住者の朝鮮総連幹部であっても国連制裁に基づく強制送還をすぐに実現できると答弁しました。安保理決議第2270号パラグラフ13の規定により、在日北朝鮮当局者で国連制裁破りに関わったと政府が認定した者は強制送還されることが明らかになりました。報告を受けた朝鮮総連幹部は震え上がったことでしょう。 本ブログ2019年11月2日付記事
答弁書リンク(衆議院HP) しかしパラグラフ13の規定には制約があります。「政府の代表又は北朝鮮政府の立場で行動するその他の北朝鮮国民」が対象なのです。当然のことながら制裁破りを指摘された朝鮮総連構成員は「自分は当局者じゃない」「韓国籍になったから『北朝鮮国民』じゃない」と必死で抗弁します。いま朝鮮総連のかなりの部分が韓国籍になっていて対象外となります。
それでは強制送還は夢で終わってしまうのか? ご安心ください。国連決議は��んな甘くありません。続くパラグラフ14が「自国の国民でない個人」について定めています。すべての外国人ということです。政府が国連制裁破りを認定すれば「国籍国への送還を目的としてその個人を自国から追放することを決定した」となります。必ず強制送還しないといけないということです。 政府公式訳リンク(pdf)
これには国連制裁破りに関わる韓国籍の者のほかに、中国人密輸屋も入ります。チャンネル桜討論番組で少し触れましたが、北朝鮮密輸に関わる中国人が東京・神田に事務所を構え、中央区の高級マンションに住んでいることを私のほうで確認しています。本当にトンでもない男で、日本の国際的信用を悪用するため日本風の社名を複数使っています。中には日本の大手企業子会社と同じ社名もあります。いずれ強制送還の憂き目に遭わせてやりたいものです。
在日本朝鮮青年同盟機関紙『セセデ』2017年9月号
ここで皆様にお願いがあります。ほんの少しだけお時間をください。首相官邸ホームページ「ご意見募集」から「対北朝鮮国連制裁破りに関わる者を強制送還してください。安保理決議を履行してください」と安倍総理宛にメールをお送りいただきたいのです。
http://www.kantei.go.jp/jp/iken.html
同様の意見を内閣官房、国家公安委員会・警察庁、法務省、外務省にもお送りください。各省庁に一斉送信できるページがあります。
https://www.e-gov.go.jp/policy/servlet/Propose
スパイ防止法制定が難しくても、現在の国際法・国内法でできることがあります。国民から多数の要望が届けば、米朝関係の推移をみて安倍総理・菅官房長官は強制送還を指示するでしょう。そもそも安保理決議は必ず履行しないといけないことです。あなた様のメールが北朝鮮・朝鮮総連に甚大な打撃を与えます。メール送付をよろしくお願いします。
「不法入国者、密輸入者、共産党の手先になっている者など好ましからざる朝鮮人は強制送還をぜひとも断行する」
(吉田茂首相・1952年8月4日の全国知事会議で)
「不良朝鮮人を強制送還せよというのは国を挙げての世論といってよい」
「現在生活保護法による扶助を受けている朝鮮人は6万人におよぶ。その一部が破壊活動資金に流れているとの噂もある」
(木村篤太郎法務大臣・1952年8月12日の記者会見で)
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jaguarmen99 · 4 years ago
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639 名前:名無しさん@おーぷん[sage] 投稿日:20/10/18(日)17:18:19 ID:kM.in.L2イスラム教には名誉殺人という一族の恥になる恋愛行為をした女性を親族が私刑で殺害する風習がある。私は父がイスラム教圏出身で母が日本人のハーフ。父は敬虔なイスラム教徒を自称しており、私には夏の暑い時期でも肌見せの少ない服装や断食の強制や、普通の学校に通ってはいたが交友関係なども制限されていた。そんな日常生活なんて苦痛でたまらなかったが、父は怖いし母も弱気で父に言い返せない人だった。転機が来たのはクラスメイトが放課後私を今時の街に誘ってくれたこと。クラスで浮いているにも関わらず私を誘ってくれた彼ら彼女らには今でも感謝してる。ただ門限を守らなかったので父に家を追い出され途方に暮れてたところを男性警察官に保護された。この後のことを考えれば、クラスメイトと遊んでいたことを秘密にできたのはよかったと思う。男性警察官が私を家まで送り、父が出迎えたが父に恐怖する私が男性警察官の後ろに隠れているのを変な勘違いし、激昂しだして「貴様らそういう関係なのか!?このあばずれ女め!貴様ら全員斬首してやる!」と刃物で切りかかってきた。当然、父は即逮捕されそれでも目覚めない母のこともあり私は施設行きになった。正直言って戒律無縁の施設の暮らしの方が私にとって遥かに自由だった。門限は緩いし誰と遊んでも怒られないし好きなものを好きな時間に食べられるしTVゲームもできた。やがて施設を離れ大人になり母から手紙がきた。どうやら父は出所後帰国して聖戦士(笑)になるとか言い出したものの、日本での怠惰な生活(敬虔なイスラム教徒は自称してただけで平気で肉食うし酒飲むとか無茶苦茶だった)が祟って同胞からも見放されその後空爆で木っ端微塵となったようだ。父の親族が私達母娘を本国に迎えたいらいしいが知ったことか、行きたきゃ母一人で行ってくれと縁切りした。今はファッションデザイナーの仕事をしている。肌見せ少ないモデストファッション強制されてた反動で水着とかホットパンツとか肌見せ多い服ばっか作っているがw
続・妄想的日常
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nkcheese · 5 years ago
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斬新な主人公
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お約束外し 定型外し ステレオタイプ外し
それは主人公に対してもやる
きれいごとばかり言わせるのやめた。「弱み」や「心の闇」的な部分を付けましたよと。いまのトレンドだから
デミトリとエー様は繊細さ・優しさもありつつ残忍で冷酷な自分にならなきゃいけなくて~でちょっと分裂気味、苦悩気味なかんじ。
クロードだけは分裂してなかった。レリゴーの境地。自分の「弱み」「ダークサイド扱いされそうな部分」も「恥」とか「隠さなきゃ」とは思ってなさそう。ユンヌとアスタルテが争わず調和してる。
学生時代の実習で人を殺した時クロードは平然としてたけどエー様とデミトリは眉をひそめて「殺しは良い気分ではない」と一応言ってた
おもしろい主人公のキャラ付けはよかったけど
話がなんか妙なバランスだったり妙な展開に見えるのその斬新な主人公像が原因じゃないかと思う
デミトリやエー様を作り手がどう取り扱ったらいいかどこに着地させたらいいか困って変なかんじになったんじゃないかなて思った 特に赤組ルート
でも挑戦してみたことはぜったい良かった その挑戦、試行錯誤をやらないより今やってみてくれてぜったいよかった。だから作品の不完全なところ、弱みも含めて私は肯定してるからねチュッ
赤ルートだけグロンダーズ同窓会が無くされたのってエー様と師が離別したことで勢力が4つになっちゃってるから?三軍激突の予定だったのに軍勢が多すぎるから?
それは青軍かきいろ軍あたりをくっつけて1つの連合軍にしたら?勢力図は変わるけど三軍激突は少なくともできるじゃん
でもそうすると冒頭のピエーーーー!てタカだかワシだかが鳴くあのムービーを使いまわしできなくなるけどね 勢力図を変えてしまうと
じゃあ赤ルートだけの専用の同窓会開始ピエーーー!ムービーを作ればいいのに 青ときいろが結託してて 他方では敵対してて 赤ルート選んだときだけまたそういう数奇な運命、複雑な様相を呈してくるっていうかんじで 
あの時とはすっかり事情が変わってしまったね…感あっていいじゃんそれで
その私にとっての最大のMATSURIであるグロンダーズ同窓会が削除されてて大幅に盛り下がって
じゃああとはもう仇敵であるエー様との決着を残すのみってなるんだけど
早い段階でヒューとエーの帝国はあっけなく倒されることになって あのなんか怪しい闇の組織みたいなのが帝国の次に敵として出てきて戦うことになるんだけど こいつら心底どうでもいい敵キャラだったから 魅力とか興味とか別に感じないから
エー様の存在が 彼女との決着が先延ばしにされてるのが 私はかろうじて興味の持続になってたの赤ルートは
エー様があっけなく倒されていなくなったら もう大体どうでもいいの終わっていいの エー様以上に存在感ある敵なんて他にいないだろ 格下の敵であるどうでもいいソロンとかを先に倒して最後にエー様倒すのがよかった
エー様倒す→闇の組織倒す→なぜか唐突にレアを倒すことになる
これで順番良かったのかな?むりやり大司教を最後の敵キャラにするのなんで?てなった レアは全然それまで戦うべき相手じゃなかった
今にも死にそうなほど衰弱してる じゃあそういう人は暴れる力なんて体に残ってないんじゃないの??「衰弱しきってたせいで力を制御できずに暴走した」 なに?それほんと ちょっとついていけない
疑問なんだけど帝国はレアを捕まえて何もしなかったのはなんで?本気でわからなくて首ひねってるんだけどどっかで解明されるの?
生体兵器(魔獣)に改造する流れじゃないの?ぜったいそうだろうなと思ったのにやらないんかよそれか処刑せよ!って話になりそうなのに
なんのために捕まえてずっと大事に閉じ込めておいたの?ふつうにベレトたちに無事助け出されちゃってるのなんで???話の上で何か必要性があって捕虜になる展開を入れたんじゃないの?疑問符が止まらない
もしかしてとは思うけど風花の厳格な女性蔑視排除と関係あるのかな?レアを魔獣に改造して動物みたいに飼いならして敵にけしかけて戦わせるとか非人道的だから?女性蔑視だから?女性為政者キャラをひどい扱いにしてきたからレアだけはそうしちゃなんねえってこと?だから捕虜にしたけど何もしなかった?
もし本当に レアにそれをやるのは非人道的だからアウト表現 と言うのであれば じゃあそれは他の人に対してもやっちゃダメなことだったと思う。
エーやヒューが 一般のモブはどれだけ魔獣化して消耗品扱いしても良い、なぜならこいつらの命や尊厳は軽いから、でもレアのことだけは丁重に扱わねば って考えてるように見えてくる。なぜか一番憎い敵を大事に特別扱いしてるようにしか見えなくて私すごく不思議だった。彼らはなんでレアに何もしなかったの?なにかに利用するためつかまえたんじゃないの?
エー様ってそういう「一般人の命は貴人のそれよりも軽いからどうでもいい」とか差別的なことを考えない人なんじゃなかったの
どっかで明かされるの?レアを捕虜にした納得できる理由が
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team-ginga · 2 years ago
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映画『アラベスク』
 昨日5月25日、NHK. BSの「お昼の洋画劇場」(勝手に命名)でスタンリー・ドーネン監督、グレゴリー・ペック、ソフィア・ローレン出演の映画『アラベスク』(1966)を見ました。はるか昔、おそらくは中学生の頃に見て面白いと思った映画です。
 改めて見ても印象は同じでした。本当によくできたサスペンス・ラブコメディーだと思います。
 『アラベスク』はある意味スタンリー・ドーネンがその3年前(1963年)にオードリ・ヘップバーン、ケーリー・グラント出演で撮った映画『シャレード』と裏表の関係にある映画で、『シャレード』は富豪の未亡人オードリ・ヘップバーンが謎の男ケーリ-・グラントに振り回される映画ですが、この『アラベスク』は考古学者のグレゴリー・ペックが謎の女ソフィア・ローレンに振り回される映画です。
 舞台はイギリスのロンドンーーグレゴリー・ペックはある日中東の某国の船舶王ベシュラビから象形文字の解読を依頼されますが断ります。その日の午後、彼はジョギング中に突然車に引き摺り込まれます。中にいたのは某国の首相と大使。首相は「ベシュラビは国家の転覆を狙っている。ベシュラビの依頼を受けて情報を提供して欲しい」と言います。
 グレゴリー・ペックは首相に言われた通り、ベシュラビ(ピーター・セラーズにも似ているし、大阪維新の会の松井一郎にも似ています。要するに非常に胡散臭いということですね)の自宅へ行き象形文字の解読にあたります。
 ベシュラビの愛人のソフィア・ローレンはグレゴリー・ペックにメモを渡し、こっそり寝室に来るよう言います。
 グレゴリー・ペックは象形文字が書かれた紙を持ったままソフィア・ローレンの寝室に行きます。折あしくベシュラビがやって来たので、彼は浴室に隠れ、たまたまポケットに入れていたキャンディーの包み紙を剥がし、そこに象形文字の書かれた紙を入れ、元通りにキャンディーを包んでおきます。
 ベシュラビはソフィア・ローレンにシャワーを浴びるよう言います。というわけでここからサービスシーン……といっても別にヌードが見られるわけではありません。こういう節度あるお色気シーンも古き良きハリウッド映画と言うべきでしょう。
 そのあとグレゴリー・ペックはソフィア・ローレンに言われて彼女を人質にとってベシュラビの邸宅から逃げます。ベシュラビの配下の者が追跡しますが、それをさらに謎の男が追跡します。
 動物園に逃げ込んだグレゴリー・ペックとソフィア・ローレンはべシュラビの配下に捕まりそうになりますが、間一髪謎の男が助けてくれます。謎の男は刑事だと言いますが、ぶつぶつ文句を言いながら動物園の警備員が現れると、非情にもその警備員を射殺します。
 ね、ワクワクするでしょ。
 謎の男はグレゴリー・ペックを車に乗せます。車にはユセフという男が乗っています。どうやらソフィア・ローレンはユセフの仲間のようです。
 ユセフたちはグレゴリー・ペックに自白剤を注射して象形文字の書かれた紙はどこだと尋ねます。グレゴリー・ペックは朦朧としながらキャンディーがどうしたという歌を歌います。もちろん彼は象形文字の書かれた紙のありかを言っているわけですが、ユセフたちにはわかりません。
 これでは埒が開かないと思ったのか、ユセフたちはグレゴリー・ペックを車から投げ落とします。
 えーっと、それからどうなるんだっけ……翌日、グレゴリー・ペックの元を訪れたソフィア・ローレンは自分はユセフのボスに家族を人質に取られていて協力しただけだと弁明します。象形文字が書かれた紙が入ったキャンディーの袋はユセフの車にあるので、二人はそれを取り返しに行きます。
 二人が車のところまで行くと、前夜刑事と名乗った男がキャンディーの袋を拾い、歩きながら包み紙を剥いてキャンディーを食べています。二人が男を尾行して、男が道路に捨てる包み紙を確認するシーンは非常にコミカルで楽しいものでした。
 男はついに象形文字が書かれた紙に気づき、電話ボックスに入ってベシュラビに電話をかけます。どうやらユセフを裏切り、ベシュラビに乗り換えたようです。
 男とベシュラビは競馬場で会う約束をしています。グレゴリー・ペックとソフィア・ローレンは正装して競馬場に現れます(いつの間に着替えたでしょう)。
 男がベシュラビの配下に紙を渡そうとした瞬間、グレゴリー・ペックがステッキで叩いて紙を空に舞い上がらせます。男とグレゴリー・ペックが揉み合っていると、ベシュラビの配下が仕込み杖でグレゴリー・ペックを刺そうとして、間違えて男を殺してしまいます。
 グレゴリー・ペックはなんとか紙を手に入れますが、男が死に際にグレゴリー・ペックにしがみつき、彼の名前が書かれた布(どうしてそんなものが服についているんでしょう。でもついているんだから仕方ありません)を引きちぎり、握ったまま死んだせいで、殺人犯として指名手配されることになります。
 随分こんがらがった話のようですが、要は暗号文を巡って、某国の首相とベシュラビとユセフが争っていて、グレゴリー・ペックはそれに巻き込まれたというわけです。
[ここから先はネタバレになります。未見の方はご注意を。]
 最終的にグレゴリー・ペックは暗号を解読します。実は象形文字は囮で、本当の情報は象形文字の鳥の目の部分に顕微鏡で見ないとわからないくらいの小さな文字で書かれていたのです。そこには「⚪︎月⚪︎日⚪︎時⚪︎分に首相を暗殺する」と書いてあります。
 大変だということで、二人は首相が到着する空港に向かいます。
 え? 首相はロンドンにいるんじゃないのと言いたくなりますが、映画の序盤で首相はグレゴリー・ペックに「私はまだ祖国にいることになっている」、「秘密裏に数日早くロンドンに来た」と言っていたので、まあそういうことなのかなと思って見ていました。
 グレゴリー・ペックは空港で記者会見に応じている首相に飛びつきます。部外者がそう簡単に首相に近づけるなんて警備はどうなってるんだと思わないではないですが、その瞬間銃声が轟きます。狙撃手が外から首相を狙っていたのです。
 グレゴリー・ペックは無事首相の命を救ったわけですが、しかし話はそこで終わりません。面白いのはそこからです。
 大使は首相を別の場所に連れて行こうとします。でも、首相はグレゴリー・ペックと話をするためとどまろうとします。
 すると……大使は突然、ポケットからピストルを取り出し、首相を射殺します。
 「え?」って誰でも思いますよね。
 混乱の中で、ソフィア・ローレンはグレゴリー・ペックに「首相を助けに行く」と言います。「大使に殺された首相は替え玉だ」、「その証拠に私のことがわからなかった」と彼女は言います。
 つまり……彼女は首相直属のスパイだったわけです。
 というわけで「もう終わりか」と思っていたら、もうひと展開あるというわけで、ストーリーは二転三転ーーなかなか凝った映画じゃあありませんか。
 最後の15分の展開についてはもう詳しくは書きませんが、馬に乗って逃げるグレゴリー・ペックとソフィア・ローレンと首相をヘリコプターに乗ったベシュラミとその配下が追いかけるというのは、当時としては非常に斬新だったのではないでしょうか。
 落ち着いて考えてみると、首相の暗殺を企んだのがベシュラミなら、象形文字の解読をグレゴリー・ペックに依頼する必要はないじゃないかとか、そもそもその暗号は誰が誰に当てて書いたものなのかとか、ユセフは一体何をしたかったんだとか、ストーリー上のアラはたくさんあります。
 でも、このスピード感の前ではそういう疑問は一切湧きません。ハラハラ、ドキドキしながら、意外な展開にただ驚くだけです。
 映像の方も、鏡に映ったソフィア・ローレンやグレゴリー・ペックを映すのはもちろんのこと、シャンデリアのクリスタルに映った二人を映したり、円形のガラス越しに上下反転した二人の姿を映したり、非常に凝っています。
 スタンリー・ドーネン監督の職人芸が堪能できる古き良きサスペンス・ラブコメディーであり、本当によくできた映画だと思います。
 是非ご覧ください。
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ayanemutuki · 6 years ago
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セルフ・トーキング
!Transformers MTMTE Fanfiction!
・ファルマとラチェットの話。
・ほぼMTMTE・LL全編のネタバレを含みます。
・独自解釈・又人間関係が原作とは少し異なります。
・Image song:セルフ・トーキング 或いは 魔女というガラクタによる魂の在り処への言及のバラード
01.
例えどんな状況でも死にゆく命を見つけたら救うのが医者であれ。敵味方関係無く、弱者を救うのが医者たる義務である。師であるラチェットの教えはそう簡単な、ごく普通の有り触れた話であった。オートボットで優れた医者であると評判のラチェットの弟子であるファルマから見たら、彼は立派な医者であり、弱者を救う信条を忘れないと言う存在であった。だからこそ、自分はそんな彼に惹かれたのだ。彼みたいな、誰かを助ける医者になりたいと。弱者を救う、医者になりたいと。そんなファルマにラチェットは「お前は何時か、私の跡を継いで立派な医者になれる」と言ったのだから。何時かは、彼と一緒に働けるようになりたいと。そう願ったのだ。いや、願わずにいられなかったのだ。 ――【オートボット医療施設デルファイCMO・ファルマの記憶】 記憶と言うのは、ブレインとスパークに直結しているとかのインティステュート所属のある記憶外科医の見解はこうだ。 トランスフォーマーの感情や言葉を、自らのスパークが聞いたり受け止めたりすると、感動で心が震える、怒りで泣き叫びたくなる、悲しみに落ちる。スパークが抱く感情を、ブレインが忘れる事が無いと言う見解だった。だからこそ、その印象が強く残る記憶は、何時までも何時までも、怒りや悲しみ、喜びに直結しているらしい。 しかし、その記憶を壊せるとしたら?と例えた物も居る。 自らの目の前で、大事な物を取られたとしたら?目の前で、大事な存在を殺されたとしたら?目の前で――心を壊されたら? その例えの結果は、簡単な答えだった。結果的に狂い、狂乱し、泣き叫ぶのではなく―― ――人が変わってしまう。いや、外見はそのままに、人格をガラリと変えてしまう。大事な物はもうない、誰が彼を癒してくれるのか。誰が彼を救えるのか。その答えを、答えられる者は居なかった。 ――或いは、ジェーン・ドゥ達に於ける鎮魂歌を。 ――或いは、ファウストに於けるコーラスを。 ――そして――貴方に贈る、うつくしい歌を。
02.
「僕はファルマ先生を救う事が出来たんでしょうか」 あの一件以来、ロストライトはゲッタウェイやアトマイザーの反乱、スターセイバーによるクルー虐殺が収まった後、ファーストエイドはひとりぼやいていた。ドリフトは彼の話をおとなしく聞いていた。ファルマについては、あまりドリフトは詳しく知らない。確かだったのは、ラチェットの弟子だった事と、DJDに利用されていた事と――ティレストに加わっていた事。そしてアンブロンを殺害した張本人である事だ。 「僕や…アンブロン先生と違って、ファルマ先生…ファルマは、僕達を守ろうとして、DJDと取引をしてでも…患者に、手を下して僕達を守ろうとしていた。だけど、僕は――そんな彼の苦しみに気付く事が出来なかったんだ。だって、彼は…医者だったから、一人でも、人の命を守ろうとしたラチェット先生の教えを守り抜いて…でも、でも…僕達に助けを求めても、良かったんだ。そうしたら、あんな事には――」 ドリフトには、そんな事が出来るはずが無い。とディセプティコンに居た当時からの経験故か――賛同する事が出来なかった。助けを求めても…相手があの虐殺と、拷問に美学を求めるDJDだ。オートボットで、非力な医者である彼等には、到底勝ち目が無かった。助けを出しても、出せなかったのだ。医者である彼等と、殲滅戦を得意とする彼等。戦力差が違い過ぎる。 「僕は――誰も救えなかったんだ。だけど…そんなファルマ先生は、僕らを守ってくれたんだ」 アンブロン、トレイルブレイカー、そして――プロテクトボットの仲間達。ドリフトは、ファーストエイドに何かを言う事が、出来なかった。 もし、自分がファルマだったとしたら、彼に何て言葉をかけられたのだろうか?いや、自分も彼と一緒なのだろう。何かに縋り、何かから逃げようとしたのは、自分も彼も似た者同士だ。だが、ファーストエイドは、これからどうなるのだろうか。大事な仲間達や同僚を失い、絶望に打ちひしがれている。自分が声をかけても、何も彼を理解出来ても、心の傷を癒す事は出来なかった。それはロディマスや――ラチェットも理解している筈だ。 「ファルマの話が聞きたい?」 「俺はそう思ってる。アンタが大事にしていたあの弟子についての話を聞きたいんだ」 ラチェットに対してドリフトはそう問いかけた。ファルマと出会って直ぐにデルファイのウィルスパニック事件の事もあってか、あまり彼について知らない。冷酷で自分に冷たい態度がやや見られたが(恐らくDJDの一件もあるだろうからか)、ラチェットの弟子について詳しく聞きたかった。そうしないと、ファルマがただの狂人ではないと証明出来なくなってしまう――彼の眼は、昔の自分そっくりだったからか?それとも…。 「…お前さんのその口ぶりからすると、ファーストエイドが、仲間や同僚を救えなかったと落ち込んでいるからか、誰も救える事が出来なかったか――」 「別にいいだろ、俺もあまりファルマについて知らないんだ。いいから話をさせてくれ」「あまりせっかちだな。後で文句を言っても知らんぞ。私はこう見えても厳しいからな」 わかってるよ、ラチェット。とドリフトはそう言い、話を聞く体制をした。 「…そうだな、あれは戦争が始まる前の話だったか」
03.
「全く、お前さんはいつも無茶をしている!」 ラチェットは警備員のアイアンハイドに対して、怒っていた。またアイアコンで暴動が起きたらしく、アイアンハイドはその暴動を無理を通してまでグループ犯を制圧し、暴動を鎮圧させたのだが、その際に怪我をしたらしく、ラチェットのリペアを受ける事になった。此度も昨日も一昨日も、アイアンハイドは事件があったらすぐに無茶をして制圧して鎮圧を行う。全くリペアをする自分や弟子にも配慮と言う物がないのか、とラチェットが溜息をつく。オートボットの中で最も治療技術が優れており、かの議会ですら目をつけるほどの実力を持っている自分にも、限界と言うものをこの馬鹿に教えてやりたい気分だ。まだ若いファルマは「ラチェット先生…」とおどおどしていたが、アイアンハイドはラチェットに反論した。 「アイアコンで暴動が起きたら、あのまま死傷者が増え続けていた。そうなる前に止めに入って犠牲者を止めるしか方法は無かったんだ」 「お前さんはいつも無茶をして!血盛んなのは分かるが、仲間と協力して止めに入るのも頭に入れろと言ってる筈だ!」 いつの間にか、何時ものいざこざが始まった。ラチェットは「全く…これで最後だぞ。今度怪我をしたら、他の所に行って貰うからな」と愚痴を吐いた。 「なあ、お前の弟子、ずっとお前の傍から離れないんだな。名前は…ファルマだったか?」 「そうだ、ファルマと言うんだ。いずれ私の跡を継ぐかもしれない」 「跡を継ぐかもしれない?それってどういう事だ?」「彼は自慢の弟子だよ」 ラチェットはそう答えた。自慢の弟子。彼曰く、成績も優秀で、手先が器用な弟子と言う事だ。彼には自分の才能を継ぐ可能性がある。とラチェットはアイアンハイドにそう説明していた。 「は、ははは…まさか、物騒なお前の後継者だなんて、夢にでも――」「今すぐその発声回路をちょん切ってやろうか」「アッスイマセン」「わかればよし」 しかし、手先が器用――か、何時か成長したラチェットの跡を継いだファルマを、見てみたいな。とアイアンハイドは、当時そう思っていた。だが、彼が、それを叶う筈が無かったのだ。 「自慢の弟子、か」とドリフトはラチェットの話を聞き、黙り込んだ。自分にも敬愛する師が居た。ウィングと、ダイアトラス――だが、それは今は昔の話だ。 「まだ俺がデッドエンドでガスケットと……一緒にいた頃の話だろう」 思い出したくもないだろうか。ドリフトは一瞬口籠った。だが、ラチェットは頷いた。 「多分、ファルマは俺を嫌っているのだろうか。と思うとやるせない気持ちがするよな。あの悪名高きDJDにプライドや人生もズタズタにされたから――いや、前からだったか?」 あの���、ファルマを躊躇いなく斬ったのは、ラチェットの命を脅かす輩は、例え誰であろうと決して許しはしなかったのだ。それは過去の鎖に縛られた故か、それとも――。 「それに…ファーストエイドも、とても辛かったんだろうな。俺が戻ってきた時、涙を堪えていたんだからな…相当、悲しい思いをしたんだろう。トレイルカッター、プロテクトボットの仲間達…そして、アンブロンと、ファルマ」 「…ファーストエイドに、お前さんのような悲しみを背負わせてはいけない。それは、私がきっと何とかしてみせるさ、だが――あの時、ファルマに…なんて言葉をかければよかったのか、私にも分からなかった」 あの哀れなディセプティコンの"正義"に踊らされた男に、利用されたファルマを――どう救えばよかったのか。それは自分が――ファルマをもっと理解していれば、何かが変わったのだろうか。 「…だが、過去は変えられない…前を進めばいい。そうだろ?」 「…ああ、お前さんの言う通りだ」
04.
ある日の事だ。その男と初めて出会ったのは。ラチェット曰く、ロディオン警察署長のオライオン・パックスの同僚らしいが、第一印象は「ガラの悪い男」だった。 「また議員絡みの暴動事件を鎮圧したが、腕にダメージを追う怪我を負った。お前の手伝いが必要な時は私が合図で通信を送る。その間に受付で待ってろ」 と言うラチェットの言葉に静かに頷き、受付付近で一人佇んでいたが、ロディオン警察の同僚達がオライオンの怪我を聞き、駆けつけてきたらしい。看護師達が「患者達の迷惑になるから落ち着いて下さい!」と宥めているが、あのオライオン・パックスが怪我となると聞くと落ち着いてはいられないだろう。幾ら何でもたかがケガだ。落ち着いて欲しいと言うのもあるが。すると、その警察の同僚を大型機の男が宥めている様子が見えた。どうやら彼らを落ち着かせる実力を持つと言う事は、相当の身分が高いと言う事だろう。 すると、ファルマの目の前にその男はぬっと現れ、オライオンについての居場所を自分に問いかけてきた。 「で、オライオンは今何処に居る?怪我をしたと聞いたが」 「オライオンは、今ラチェットの治療を受けている。知り合いか?」「まあ、知り合いと言うか、同僚だ」 同僚。つまり、オライオンの同僚と言う事は親友と言う訳か。とファルマは勝手に認識した。するとその男はファルマに問い質した。 「で、ここの自販機に売ってるか?」「何を」「クレムジーク印のドリンク」 そう言えばラチェットから愚痴を聞かされた事がある。「オライオンの同僚にジュースが好きで好きでたまらない程に呆れるほどに依存症気味の男が居る」と。こいつか、ああ。とファルマは心の中でまた納得した。何だ、つまりはこの男が噂の。 「ラチェットの弟子なんだろう?話はオライオンから聞いているぜ」「で、態々何の用だ。暇だったからやって来ました~なんて言ったら怒るからな」 「いんや、重傷だったと言うから駆けつけに来ただけだ」 「…そうか、オライオンを心配してくれたんだな。その度胸だけは誉めてやろう。だが、迷惑な同僚を連れてくるのはやめろ。こっちにも迷惑がかかる」「ははは、考えておく」 長い沈黙の間、ファルマは彼に問いただした。 「…それで、お前は時折複雑な表情を見せるな」「…何がだ?」「…オライオンを見る目が、な」 まるで自分のようだ。と心の中で嘯いた。ファルマは男に何かもう一つ話をしようと思ったが、その途端にラチェットの通信が入った。 「悪いな、邪魔をして…こんな暇話をして悪かったな。で、お前の名前は」 「…ファルマだ、では、こっちも問おう。お前の名前は?」 「――ローラー、ローラーだ」 「ローラー、か」 まあ、確かに彼の親友らしいな。その伸び伸びとした態度は。とポツリと独り言をつぶやきながらメンテナンスルームへの道程を急いだ。 その後、大戦が起きた後――ローラーはある事件に巻き込まれて生死不明になったと言う情報が入った。その後、彼の姿を見る事はそれっきりなかった。
05.
初めてあったその男は、どうしようもない嫌悪感になるのも無理はなかった。その男は、かの破壊大帝メガトロンを模範したボディをしていた。違う、あの男ではない――一瞬、姿からして、生死不明となったあのオライオンの親友と悟ってしまったか…違う、あいつじゃない。そう、まるでドッペルゲンガーを見ているような錯覚に陥ってしまったのだから。 デルファイのCMOに就任して日が経っての事だった。かのオートボットとディセプティコンの戦争の爪痕がまだ残っているこの星で、悪名高き、拷問も虐殺も躊躇う事は辞さない処刑部隊であるDJDの長とのターンの交渉。それはTコグを交渉の道具として、自らに渡すようにと。甘い言葉で囁くが、結果的に卑劣な交渉だと分かってしまったのだ。もし反抗したりノルマを達成出来なかったら――自分も彼等もDJDの殺戮対象になってしまうのだから。だが、ファルマにはターンの意図が、偶然分かってしまった時があった。 「もし貴方が、私と同じように尊敬に値する師匠を殺すとしたら、どう思いますかね、ドクター」 メスの手入れが終わった後、仮面の男は自分にそう告げた。尊敬に値する師匠を殺す。確かに――もう後戻り出来ない道を歩む自分を、師であるラチェットは、自分を殺すのだろうか。仮面の男は、師であるとある男についての話をした。話は単純なものだった。アカデミーの話や、メガトロンについての話、そしてオプティマスや戦争についての話をしていた。それ故に、自分はラチェットを尊敬していると同時に――憎悪に近い何かを抱いていたのだ。自分は仮面の男を睨む――が、何も反論しなかった。同族嫌悪、だからこそ――この男も、自分も――結局は同じじゃないか。と自分で自分のプライドを傷付けながら思った。 「それなら、お前の正体があいつだと信じてた事があったよ」「ほう、ドクターの意見がどのような物なのか、お聞きしたい事ですな」 「答えは明白だ――お前を、オライオン・パックスの相棒――ローラーだと信じていた事があった」 それは興味深い考えだ。とターンは言葉を返す。 「変形依存症――何らかの依存を患っている。データベースからシャドウプレイと言う人道に反する技術のケース、姿とオルトモード…それらが偶然一致している、そして――『正義』。あいつとターンは、同じではないか。と考えていたが…結果は不正解だった」 いや、結果的に不正解で――正解だった。自分も――『この男』も、同じ同族嫌悪であり、似た者同士だったからだ。師匠に対する未練と、それが報われない歯がゆさと、思いに対する報われなさと――そして、苛立ちに対する冷酷さと。 「貴方は、確信を鋭く突いた。だが、不正解だった。貴方は立派な医者であり、親愛なる貴方の師であるラチェットの将来を期待する――」 「――お前如きがラチェットの事を、軽々しく口にするな」 おっと、これは失礼。とターンは礼儀正しそうに口にする。だが、彼の見解も悪くはないだろうか。と何処かで期待してしまう自分が居た。 後は地獄へ転がり落ちていくだけ。ただ、それだけの事だった。この男は、あいつではない。あいつではないからこそ、自分もこの男もお互いを同族嫌悪しているだろう。 それはきっと報われないからこそ、最悪の結末へと向かうだろう。そう、互いに。
06.
誰でもいいから、この思いをぶつけたかった。けれど、ぶつけられなかった。あいつが常に自分を監視している事を。例えぶつけ、一致団結してこのデルファイを守ろうとしても?守れはしない。医療用と患者達と、処刑と戦闘用に特化しているDJD――叶う筈が無い。もう、つらいのだ。誰か、助けて。と叫びたかった。 「…ファルマ先生、顔色悪いけど大丈夫か?」 アンブロンはそう言いながら、何時の間にか顔色を悪くしていた自分に気遣っていた。だが、アンブロンを見ると――どうしても心の中からどす黒い感情と、複雑な心が渦巻いてしまうのだ。彼は元々ディセプティコンの脱走兵――恐らく、DJDで最重要ターゲットにされているであろう。今は、デルファイの看護師兼病棟名簿の管理をしている。自分はため息をつきながらも、カルテを机に置く。 「そう言えば、ラチェット先生は今元気にしているってさ。呑気なものだなぁ…伝説のナイツオブセイバートロンを探しに、ロストライト号で旅をしているってさ。俺も行きたかったなぁ」 「減らず口は叩くな。仕事をするぞ」 すると執務室からファーストエイドが現れ、アンブロンの名前を呼んだ。 「アンブロン先生ー、メディカルポッドが壊れちゃいました」「えっ本当か?いつも壊れちゃうよなあ、あのポッド」「しょうがないでしょ。まだ最新のポッドなんだから…ファルマ先生、少しいいですか?」「ああ、ポッドのメンテナンスだな?分かった」 何時もと何も変わらないデルファイの日常、それでも、確かに自分の居場所が此処にあった。けれど、いつかはこの日常も終わってしまうのだろうと悲しくなった。 「…そう言えばさ、ファルマ先生は、どうして医者になろうと思ったんだ?」 「……ラチェットみたいになろうと、か?」 「へぇー…俺、正直ファルマ先生の事をおっかない医者だと思っていたけど、意外だったんだ」「意外?」 俺、元ディセプティコンで…合体兵士の落ちこぼれだからさ。エリートのアンタが正直羨ましかったんだ。だから、俺はアンタの事を羨ましいって思ってる。 「別に私は、エリートでは…」 「良いじゃないか。どうせ俺なんか――」「アンブロン」「えっ」 自分の言葉に、アンブロンは息を詰まらせる。 「お前は…お前のままでいろ」 どうしても、精神的に狂っていく。それでも、何時かはこの日常も、終わってしまうとなると、悲しく感じた。誰も知らない、秘密の地下室で――自分はこの日常をいとおしく感じた。 (――ああ、それでも) ――まだ、この日常の中に居たい。それは、許されないだろうけれども。
07.
デルファイが閉鎖される――しょうがない、あのウィルスパニックで多くの死者や感染者が出た。仕方のない事なのだ。首謀者は倒され――事態は一時終息に陥った。いや、アンブロンやファーストエイドに大きな傷が残った。首謀者はデルファイのCMO…自分の教え子であり、弟子であったファルマだった。有り得ない、信じられない。と言う気持ちがいっぱいだった。だが、ファルマから語られる残酷な事実と、どうしようもない現実が――胸に突き刺さった。あの時、彼を救ってやれたら?救ってやれない現実が、響いた。 オーバーロードのあの悲惨な一件の後、ラチェットはファーストエイドの私室に向かった。ファーストエイドはカルテを取っていた。恐らく今回の事件の負傷者や死者についての事を書いていたのだろう――ラチェットは悩んだ表情をしていたのに気付いたファーストエイドは「どうしたのですか」とこちらに振り向いた。 「…ファルマの事を考えていた。あいつは、私に対して何かを叫びたいような気持を押し殺していた気がしたんだ」 「……でも、僕にはまだ、信じられないんです。どうして、ファルマ先生はあんな事を…ただ、DJDから僕らを守る為に……?だったら、ファルマ先生の気持ちに気付いていれば、何とかなったのかもしれません」 「やめておけ」とラチェットはファーストエイドを制した。 「…分かっている筈だ。相手は――DJDだ。お前さん達ではあの戦闘用に特化された……虐殺、いや、処刑部隊には太刀打ち出来ない。そうなったら、もっと悲惨な事になっていた筈だ」 ファーストエイドは険しい表情をした――が、直ぐに不安な表情に戻った。 「もしかして、ラチェット先生――ドリフトの事、悔やんでいるのですか」「何で」「ドリフトが出て行く時の事ですよ」 貴方は、ファルマ先生を救えなかった時と――そして、彼を引き留められなかった気持ちを、まだ消化しきれないんですか。 「彼、凄く罵声を浴びられていました…「結局はディセプティコンだ、碌な事を考えない」って言うクルーの声が、響いているような気がして。だけど、ラチェット先生は…彼を、引き留めようとしていました」 そうですよね?とファーストエイドの言葉に、ラチェットは少し、動きを止めた。 「…ああ、そうだ――だが、ドリフトが決めた道だ。もし、あいつが――いや、この話は、また今度だ」 「…その話の続き、聞かせて下さいね」 ロックダウンはティレストが連れて来たこのファルマと言う男については詳しくは知らない。ただ知っているのは――デルファイのCMO、オートボット軍医ラチェットの弟子だったと言う事実だけだ。美人の顔だ。とファルマに近付こうとすれば、かなり心が無い言葉を浴びせられた。どうやらスターセイバーやティレストに対する態度を考えると、相当なディセプティコン嫌いなようだ。ああ、そうだったな――デルファイはあの悪名高きDJDの領域の一つだ。あの得体のしれないターンと言う男にかなり酷い目に遭わされたんだろうな――と心の中で思った。だが、あのティレストという男は一つの問いかけをした。 「神は居ると思うか」 と言われたら、スターセイバーは「居る」と答えたであろう。しかし、ファルマは「NO」と答えた。賞金稼ぎである自分は、ファルマと言う男について――考えていた。師匠であるラチェットが無神論であり、彼もまた無神論だ。いつかスターセイバーに殺されるだろうな。いや、半殺しにされる程度だろうな。一応このルナ1のお偉いさんであるティレストに殺されかねないからな。と自分はそう思っていた。 「では、貴様はあの男についてどう思う?」 「いいや?普通に顔は美人な医者だけどよ――中身は精神がイカれてるのか、正気とは思えない態度をする」 剣を持った男は「そうか」と無言のまま見据え「だが」と口を紡いだ。 「あの男も、私と同じだ」 「ほう?プライマスを信じたお前と、あの医者とどう同じなんだ?」 スターセイバーは、ある正論を告げた。 「あの男は、尊敬に値する師を神として信じ――そして憎悪している」 ほう、とロックダウンはスターセイバーを見上げた。この男、同胞であるサークルオブライトを裏切った挙句に長であるダイアトラスを捕らえた上、かつての仲間を殺してそのパーツをレジスレイターの素材にするという神を信じる者の所業とは思えない行為をしている。愛と憎悪は紙一重――まあ、そうだろうな。何が「愛で世界が救われる」だ。結局戦争は、その「世界を救う」と言う一筋の引き金から始まったようなもんだ。とロックダウンは、スターセイバーと別れた後、ラボへと向かった。 「失礼するぜ……寝ているのか?」 ファルマはラボの机に突っ伏して眠っていた。カルテやリストに、何らかのパーツや材料について書かれていた。まったくあのイカれた裁判官は何を考えているんだ。と静かに一人部屋でぼやいたが――ファルマのある言葉に気付いた。 「ラチェット……」 ラチェット。あのオートボットの医者の名前か。 ――そう言えば、ティレストがこいつをつれて来た時に、かなり目が疲れていたな。 余程DJDに苦しめられたのか、眠れていなかったのだろう。今はぐっすり眠っている様子が見られ、ロックダウンはまた、ぼやく。 「――こいつ、幸せそうに眠ってやがる」 この場所が、一番居心地が良いのか、それとも――それは、ファルマ自身にしか分からない事だった。
08.
やあ、始めまして。え?君は誰だって?それは秘密。このお医者さんの物語を語る語り部って思ってもいいよ。そうだね、この先の物語は君も知っている筈。ファルマはファーストエイドに殺され、オールスパークに還りました。しかし、それを憐れに思った神様は彼の中に宿りましたって。まるで神話に出てくるアスクレピオスだと思ってるんだよ。そう、彼は神話そのものだったんだと思う。 あたしは時々思うんだ。この物語に人の死は付き物だって。いい人も悪い人もそうじゃない人も、平等に死んでいく。誰しもが理不尽だとは思っているけど、あたしはそうじゃないと思っているんだ。でも、神様は理不尽。平等に皆を殺していく。そうかな、あたしはその限りある命を無様に散らしても、高潔に散らしても、死んだら皆一緒だと思う。この物語は、そういう彼等の為の物語。 うーんと……え?納得がいかない?そうかな?でも、君がファルマの事について何らかの事を知っているのはあたしには嬉しいよ。ファルマとラ��ェットが共に歩めた未来もあった、袂を分かつ未来もあった。けれど、この物語は一つの未来に収束してしまった。失われた光…ロスト・ライト――う~ん、難しい事はよく分からないけど、ファルマの物語の続きを覗く自信はある? …うん、うん。納得したみたいだね。あたしは全然大丈夫だよ。君がそういうのを望んでいるからこそ、この物語に価値はあるんだと思う。 でもね、この物語は全ては泡沫の記憶に還っちゃうんだ。 ショックウェーブとオライオンパックスがあのベンチで笑いあって語り合う未来も、 ドリフトがサークルオブライトと出会ってウィングと一緒に共に歩めた先も、 レッカーズが馬鹿やって笑いあったのも、 ニッケルがDJDと出会って、初めて家族ができたのも、 …そして、ラチェットたちデルファイのお医者さんが、あの日、一同に会したのも。 凡ての路の果てに、命も時間も、悲しみも、叫びも、嘆きも。すべて泡沫に還る。この物語に最初から意味なんてなかったのかもしれない。この物語は現実で終わるかもしれない。…だけど、そんな物語でも価値はあったんだと思う。慟哭も、咆哮も、嗚咽も、悲鳴も。 …おっと、あたしの与太話に付き合わせちゃって御免ね。 じゃあ、始めようか。彼の物語の終着点の続きを。君がどんな感情を持ってもいい、この先についての話を見届ける価値がある、泡沫の物語を。
09.
ラチェットはファーストエイドの所へ向かう。道中の最中、何も言わなかった――ロディマスも、ウルトラマグナス…もといミニバス・アンバスも、そして彼も――あのルナ1での出来事で相当傷ついたのだろう。今はそっとしておいた方が、良いのかもしれない。近寄ってはいけない、寄り添ってはいけない事が、幸せなのかもしれないのだと。ただ、ファーストエイドだけは、自分だけが何としても向かわなければならなかった。彼に関して、こうなったのは――自分の責任なのだから。 ファーストエイドの自室に入る。ファーストエイドは椅子に座り、蹲っていた。何も言わなかったのだ。 「…ラチェット先生?どうされましたか?」 バイザーで覆われて何も見えないが、目にクマが出来ているのと「、相当疲れたような声をしている。それはそうだろう――ファルマを自らの手に掛けたのは、ファーストエイド本人なのだから。 「…でも、僕は――あの時、ファルマ先生を許す事が出来ませんでした。だけど、だけど…本当は分かっていたんです。ファルマ先生は僕達を守ろうとして、だけど、アンブロン先生を手に掛けたのが――何よりも許せなかったんです…!」 ファルマのチェーンソーによって真っ二つにされたアンブロンの姿を見て、ラチェットも、ファーストエイドも何も言えなかった。いや、彼の信じられない行動に絶句するしかなかった。 「だけど…僕は、僕は…ふぁ、ファルマ先生を、許す事が出来なくて、だか、だから…」 吃逆を上げて嗚咽を漏らしているファーストエイドの頭を、ラチェットは撫でた。もし、プロールとの会話で、ファルマを止めなかったら――だが、ファーストエイドやドリフト、ロディマスらにこれ以上重荷を背負わせたくなかった。人殺しや、卑怯者の烙印を、これ以上背負わせたくないのだから。ただ、ファーストエイドの気持ちを、素直に受け止める事しか出来なかった。 分かっていたのだ。自分の命はもう直ぐ尽きると。だが、それは大きな間違いだった。バンブルビーも、トレイルブレイカーも、ショックウェーブも、アンブロンも、ローラーも、パイプスも――自らの命を投げ打ってまで、何かを守ろうと命を散らしたのだ。これ以上、そんな重荷を背負わせたくなかった。だけど、嘗て、自分が助けたドリフトがオーバーロードの事件の際に、全てを背負ってロストライトに出て行った時――自らの手でデルファイを守ろうとしたファルマもこんな気持ちだったのだろうな。と何処かで諦めていたのかもしれない。ただ、一人で大きな十字架を背負ったドリフトが、勝手に傷ついて勝手に死んでいくのは――許せなかったのだ。 ドリフトの手を差し出す。彼の手は、長い間放浪していたのか、かなりボロボロだった。お前さんが決めた道だろう?だったら――私も、手を貸してやるとしよう。
10.
この物語の続きを語る前に、一つだけ話をしていいかな? 天使様は確かに、人々を救うし、人類を正しい道に導いてくれる存在だ。でも、それは大きな間違い。何らかの理由を言い訳にして、天使と言う免罪符を使ってる。だから天使は虐殺や圧政を行ってる――そうだよね。オートボットも天使��、何も変わらないし、何も変わる事が出来やしない。あたしが言う言葉だからこそ、意味がある。 でも、誰かを救う方法は幾らでもある――手をさし伸ばす、仲間に引き入れる、傷を癒す――そして、殺す。殺すしか、方法は無かったのか?って言う疑問は、確かにある。でも――生かす事が救済に繋がらないって、この物語が証明してる。 「さて、ドクター。一つ問いをしておこう。此処に天秤があるとする。左右には一つだけ救える存在があるとしよう」 煩い、煩い。お前に何が分かる。冷酷非道なディセプティコンの貴様に、一体何が分かるって言うんだ。でも、結局私も変わらないじゃないか――患者を救うのが、医者であれ。私はそれを破ってしまった。だから、もう彼に合わせる顔が無いのだ。 「一つは、街が火の海になって悲鳴を上げている群衆――もう一人は、今にも死にかけている兵士」 私はどれを選べばいい?どっちを選ぶ事が『正しい』選択なのか?私は天秤に手を差し伸ばす――天秤は重さに達し、落ちた。 「答えは――誰も救えない。だが、貴方は『誇り高き医者』だった。それでこそ『医者』の務めだ」 やめてくれ、私は正しい選択を答えただけだ。だから、私の行いを否定しないでくれ――目を瞑って手を差し伸べる。そして前を見る。其処に一体のトランスフォーマーが居た。 手はハサミ型であり、一つ目と思われるモノアイ、そしてそのトランスフォーマーは、こう呟いた。 「僕は…………誰なの?」 目が覚める。ああ、あの悪夢の続きか。だが、考える内に――私は悟る。 (ああ、そうか…あの事件を経て、分かった気がした。お前も、寂しかったんだろうな…私と同じだ) ただ、その夢が意味するものは、分からなかった。 (――結局、『神様』の身になっても、私は私のまま、か)
11.
嘗てあの戦いを生き抜いた同僚が、親友の弟子に手をかけたと言うのは到底信じられない真実だった。メガトロンがターンらDJDを倒し、突然機能主義の世界に飛ばされ、信じられない真実をこの男が鵜呑みにするのは時間がかかるだろう。だが、自分も、この男――ローラーも、目の前の真実を目にしてしまったからこそ、複雑な思いを暴露する資格は持っているのだから…。 「――色々あってすまなかったな」 オプティマスに無断で黙って特攻し、それ以降行方が分からなかったローラーが、ラチェットと久々話をする際に、いきなりラチェットに詫びた。ラチェットも、親友と再会し、何を言えばいいのか――分からなかった。デルファイ事件の事、トレイルブレイカーとスキッズの事、ファーストエイドとアンブロンの事、ドリフトの事、――そして、ファルマの事。ローラーは「ゆっくり深呼吸して落ち着け」と体が小刻みに震えているラチェットを落ち着かせ、ラチェットは椅子に座り、彼にこれまでの事をぼつぼつ話した。 「………そうか」 ターンの正体はアウトライヤーであり、スキッズの同僚の一人であるグリッヂだった。グリッヂが、ファルマに手をかけた。いや、ファルマを精神的に追い詰めた事実は到底受け入れ難い真実だった(後にクロームドームもショックウェーブ議員の教え子が同じ同僚だったのに、そんな事をするなんて信じられないと言っていたが)。実質的にトレイルカッターも、アンブロンも、スキッズも――彼によって殺されたも同然だ。あんな受け入 れ難い真実は、二人を重い空気に押し潰した。 「…もし、ファルマを引き留めていれば、こんな事にはならなかったのだろうな」 あの時、デルファイに送られる事を聞いたラチェットが、ファルマと話をしていた時に、ショックウェーブやローラーの事を考えていた。オライオン達を守る為に評議会に投降したショックウェーブ、生死不明の状態になったローラー…だが、結果的にファルマと永遠の別れを意味をしていたのだから、あの時を思うと考えたくなかったのだろう。 「お前のせいじゃない」とローラーはラチェットにそう、言葉を返し――「もう、終わった事なんだ」と、言葉を返した。 「ただ、グリッヂの事を考えたら…ファルマと、自分…何処か同じ所を重ねていたんだろう。だが、あいつがそんな事をする筈が無い。と必死で受け入れられずにいた。どうしてこんな事になってしまったんだろうな――戦争が無かったら、グリッヂもあんな事には成らなかった。ファルマもお前の跡を継いでいた。けど、」 現実と言うのは、中々上手くいかないもんだな。と――スワーブバーで、トレイルカッターがメガトロンに言った言葉を思い出した。 『罪を償う為にロストライト号のロディマス船長と一緒に居るけど、周りが白けた目で見ている?ま、そんなもんだろ』 『――現実って言うのはなぁ、中々上手くいかねーもんだよ』 そう言えばラチェットは、ファーストエイドとアンブロンと、一緒に撮った写真の他に、オライオンから譲り受けた写真を貰っていた事も思い出していた。 スキッズやグリッヂ、チャージャーやトレイルブレイカーが写っていた写真。そして、今は居ないショックウェーブの姿もあった。だが、絆は失われたが――それでも、自分とローラーは、此処に居る。まだ、過去は失われていなかった。けれども、ファルマの未来は?ラチェットは、天井を見上げた。
12.
「――怪我人は居るか!?死亡者が居るなら直ぐ様私に直接報告をするんだ!」 「――ラチェット先生、お願いです!ホットスポット達を…!」 ゲッタウェイやスターセイバーの一件の後、ロストライト号を奪還したロディマス達は直ぐ様怪我人の治療や死亡者の収容を急いだ。ドリフトはロディマスの元に向かっている最中、ファーストエイドがラチェットに何やら焦っている…いや、取り乱しながらも正気を取り戻し、叫んだ。 「――もう、誰がが死んでいく姿を見るのは、嫌なんだ…!」 …それが、ファルマとアンブロンを失って、ゲッタウェイの暴挙に耐え続けたファーストエイドの精一杯の叫びなのだろう。 ラチェットが器具の整理をしている最中…自室に佇んでいるドリフトは口を発しそうにしたが、意を決して口を開いた。ラチェットは相当疲れた顔をしている。あの多くの怪我人の治療に忙しかったのだろう。ラングの手伝いもあってか、何とか一命をとりとめたのが幸いだったか。それにしてもあのスターセイバーの攻撃を耐え続けたのが、一番の不幸中の幸いだろう。 「…大丈夫か?」 「大丈夫だ。なるべく多くの医者の命を救うのが――」 「――医者であれ、だろ?」とラチェットの言葉を、ドリフトが紡いだ。さっき、ファーストエイドと会って来た。ファーストエイドがファルマの事を言っていた。僕だったらファルマ先生を救えたのだろうか。と――ファルマの話をし終わったラチェットは、淡々と器具の整理をしていた。ドリフトは「なあ、ラチェット」と口を発した。 「――俺は、ファルマの事はあまり知らない。だけど、あんたは…ファルマを救えなかったのを、後悔してるんだろう?」 ――俺だって、大事な人を救えなかったんだ。ファルマについて、俺に色々話してくれたんだから…それと、あんたは俺を救おうと、必死だったんだろう。 そう言いたげなドリフトの口ぶりに、ラチェットは口籠った。 「ファルマを救えなかった。だから、あんたは自分を責めるな――俺だって、大事な人を護れなかった。もし、あんたが辛い目に遭ったなら…俺があんたを何度だって助けてやる。自分の苦しみを、自分で抱え込むな――あんたが、俺に教えてくれた事だろう?」 ああ、あの時――ドリフトと再会した時、考えた事があったのだ。ファルマも、こんな気持ちだったのだろうか――一人で、ラチェットを待ち続けたのだろうか、と。だが、ファルマといつかは、また出会う気がするのかもしれない――それは、自分でも感じていた。だが、今だけは――。 「――有難う、ドリフト」 目の前に居るドリフトに、感謝の言葉を述べた。それでも、自分がファルマにしてやれなかった事を贖うと共に、ドリフトが自分を守ってやる。と言う彼なりの誓いがあるのだから。
13.
「神様を信じるか否か?」 ファルマはラチェットの突然の問いかけに、忽然としていた。「ああ、そうだ。どっかの馬鹿が作り出した神が居るか否かの論だ」と溜息をつきながらデータパッドを置き、カルテを出した。 「自分の手は神の手だ、アダプタス神に認められている。とどっかの馬鹿がそう言っているが、私は神が居るとは思わんがね。まあ、そんな事実があるのならば本物の神様を寄越して証明して来い…と思わんがね」 ラチェットはどっかの馬鹿――ファルマはラチェットのそう言う所に惹かれたのだ。自分にも厳しく、他人にも厳しいが――消え行く命を決して失わせる訳にはいかない鋼の精神と、誰かを救う為の医療だからだ。と言う理念。 「ファルマはどう思うか?」 「私は―――――ええっと…答えが難しいですが、居ると思いますね」 居ると?とラチェットが困惑した表情をしていると、ファルマは微笑んで問いを返した。 「神様は――ラチェットだと思います」 ラチェット自身。ファルマの答えに、ラチェットは一本返されたな…とぽつりと呟いた。 「私も、貴方と同じ神様が居るとは思えないんです。ですが、私は――ラチェットが神様だと思うんです。私の進むべき道を照らしてくれるのが、貴方自身だから」 「ファルマ…」 ファルマは立ち上がり、ラチェットから出されたカルテを持って立ち上がる。 「アダプタス神から認められた手――何時か、私も手にしたいと思っていますね」 『アダプタス神から認められた』――だが、まさか彼が、こんな事になるなんて思わなかっただろう。神は確かに居た。だが、まさかこんな形で会うなんて思わなかった。アダプタス、いや、ファルマは――確かに、微笑んで…そして、最後の言葉を言った。 「My beloved.ratchet」 ああ、その声は――届く事は、決して無かった。
14.
さて、この物語も終わる。後に残されたのは、現実の物語か、そして夢物語か。 ○月×日 ロストライト号でロディマス艦長主催のパーティをする事になった。ロストライト号が解体されるらしくて、皆と一緒に馬鹿やったりリップタイドやスワーブの世間話を聴いたりするのもこれで最後だ。寂しくなる。そしてラチェット先生が僕に後任を譲る事にしたらしい。ファルマ先生の事は…最後まで話さなかった。多分、彼の事を話すのは相当辛いんだろう。昔の僕みたいだ。とふと、あの時そう思ったんだ。アンブロン先生を亡くした僕みたいに…でも、ドリフトと一緒に居れば、大丈夫なのかもしれない。 △月●日 ラチェット先生がドリフトとCEを結ぶ事になったらしい。僕やホットスポット達は先生を祝った。僕がデルファイでウィルスパニックに巻き込まれた時、ドリフトの噂は巷に聞いているから(悪い噂しかないのは、当時の状況を考えるとしょうがなかったけど)どんな人物かなって思ったら、先生を困らせてくる朗らかな青年だった印象だった。でも、ドリフトとCEを結ぶ事になるなんて。おめでとう。と祝ったんだけど、少し寂しいような気がした。 ○月◇日 メガトロンが裁判を受ける事になった。ロディマスやウルトラマグナスが何故、どうしてって制止したけど――僕は、メガトロンを引き留める義務が最初から無かった事に気付いた。ロディマスとメガトロンは、最初から立ち位置が違い過ぎたのかもしれないのだ。罪人である自分は、一緒にロディマスと居る権利など無いのだ。まるでそう言い聞かせているみたいだった。廊下を歩いていた時、ローラーとラチェットが会話していた。 「お前さんは止める義務など無いのか」 「俺だって本当は制止したい。だが、俺はプロールの気持ちを尊重する」 「…そうか」 「メガトロンを止める権利は無いかもしれないが、今はそっとしておいてくれ…頼む」 ローラーは何かを言おうとした。ラチェットも何かに気付いた。けれど、それが何なのかは分からなかった。 ×月▽日 だって、こんな事って…嫌だ、嫌だ。どうして。ラチェット、先生(この先は涙で滲んでいて読めない) 「…ずっと、分かっていた事があるんです」 ファーストエイドは、ラチェットの墓標を見て、ぽつりと呟いた。 「だって、ラチェット先生はずるい人なんですよ。ファルマ先生の気持ちも、僕の気持ちも、アンブロン先生の気持ちも、ドリフトの気持ちも、メガトロンの気持ちも、最初から分かっていたんです。でも、敢えて伝えなかった。伝えていたら、どんなに楽だろうかって、そう思っていたんですね」 ラチェットは、ファルマの気持ちを最初から分かっていた。でも、伝え方が分からない人だったから、伝え損なってしまったのだ。自分は、本当は駄目な先生だと何処かで引っ掛かっていたのだろう。 「でも、ファルマ先生はそっちでラチェット先生と一緒に居られるんですよね。アンブロン先生と一緒に。ずるいですよ。僕もそっちに連れてって下さいよ。って本当はそう思いたいんですよ。……でも、まだ、僕はそっちに行けないんです。ホットスポットやグレイズが、悲しむから。だから、僕もこっちで頑張るから。ラチェット先生は……また、ファルマ先生に思い出話を咲かせて下さいね。ロストライトでの旅や、色々な事を」 ファーストエイドが日記を墓標に置き、立ち去った後――墓標には多く置かれているエンゲックスと、メガトロンの最後の置き忘れであるロディマスバッジだけが置かれているだけだった。 流れ星が、またひとつ堕ちた。
fin.
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