#おでん斬首刑執行
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. (^o^)/おはよー(^▽^)ゴザイマース(^_-)-☆. . . 1月31日(火) #仏滅(己丑) 旧暦 1/10 月齢 9.3 年始から31日目に当たり、年末まであと334日(閏年では335日)です。 . . 朝は希望に起き⤴️昼は努力に生き💪 夜を感謝に眠ろう😪💤夜が来ない 朝はありませんし、朝が来ない夜 はない💦睡眠は明日を迎える為の ☀️未来へのスタートです🏃♂💦 でお馴染みのRascalでございます😅. . もう早朝から猛片付け最終日で ひとつも余裕がありません😅💦 やっと、終わって配送業者さんに 荷物を渡し部屋の清掃も片付き 少し落ち着いた🤣😆🤣引き取り を夕方にして置いたが昼頃に布団 の回収に来たのがヤマトだったので 同じドライバーだと云うので一緒に 持って行ってもらった\(^O^)/ でっ金額が10万ぐらい取られるか と覚悟してたら1/4で済んだのだ おお助かり✋さて、これからが 難儀な1,186キロの超ロングドライブが ありますからね😅💦しかもケイ🚙 . 今日一日どなた様も💁お体ご自愛 なさって❤️お過ごし下さいませ🙋 モウ!頑張るしか✋はない! ガンバリマショウ\(^O^)/ ワーイ! ✨本日もご安全に参りましょう✌️ . . ■今日は何の日■. #アロハの日. 福島県いわき市でスパリゾートハワイアンズを運営する常磐興産株式会社などが参加する「いわき観光共同キャンペーン実行委員会」が制定。 いわき市の国際姉妹都市であるハワイ州カウアイ郡の協力を得て、ハワイで人や自然を思いやる気持ちを表す��葉「アロハ」の挨拶で日本全国を笑顔にしたいという想いが込められている。 「#フラシティいわき」のまちづくりの一環として、いわき市の魅力発信も目的。 日付は「アロハ」の挨拶をする際に用いるハンドサイン「シャカブラー」が、親指と小指を立て他の3本の指を折り曲げるところから、その手の形をイメージして1月31日としたもの。 . . #仏滅(ブツメツ). 六曜における大凶日。 「何事も遠慮する日、病めば長引く、仏事はよろしい」ともいわれる。 また『物滅』として「物が一旦滅び、新たに物事が始まる」とされ、「大安」よりも物事を始めるには良い日との解釈もある。 . #十方暮(ジッポウグレ). 十方暮は干(カン)と支(シ)が「相剋(ソウコク)」の関係で組み合わさる日。 甲申(キノエサル)から癸巳(ミズノトミ)の間の10日間で、天地の気が相剋するため何事もうまくいかないとされる日です。 . #十死日(ジュッシビ). 十死日は受死日に次ぐ凶日とされます。 結婚、旅行、引越しともに避けた方が良い日です。 受死日と異なり、十死日はお葬式もやらない方が良いとされています。 . #土用(ドヨウ). 土用は夏の土用が一般的ですが、各季節の終りの約18日間で年に4回。 土の気が盛んになり、動土や穴掘りなど土を犯す作業が凶とされています。 . . #寒の土用丑の日(二の丑). 天竜川の源となる諏訪湖のほとりにあり、うなぎの収穫量、 消費量の多い長野県岡谷市のうなぎ店などで結成された「うなぎのまち岡谷の会」が制定。 「夏の土用丑の日」のように「寒の土用丑の日」にもうなぎを食べる新しい食文化を築こうと始められ全国に広がっている。 岡谷では1月最終の丑の日(一の丑でも二の丑でも)を「寒の土用丑の日」として寒うなぎを食べて冬を乗り切ろうとイベントを行う。 2023年は一の丑が1月19日で二の丑が1月31日。 . #おでん斬首刑執行. 明治12年(1879年)1月31日)は、日本の殺人犯、女性死刑囚。 . #焼ビーフンの日(#ケンミン食品). . #チューリップを贈る日. . #愛妻家の日(#愛妻感謝の日). . #愛菜の日. . #生命保険の日. . #シューベルト誕生記念日. . #防災農地の日. . #五つ子誕生の日. . #晦日正月.(#晦日節). . #菜の日(毎月31日). . #ナウル独立記念日. . . ■本日の成句■. #起きて働く果報者(オキテハタラクカホウモノ). 【解説】 豊かな生活���あれば申し分ないが、たとえ苦しい生活であっても、病床にあることなく 健康で働けるほどの幸福はないという感謝の意。 . . 1981(昭和56)年1月31日(土)戦勝, #安藤なつ (#あんどうなつ) 【お笑いタレント、女優】 〔東京都〕. . . (Saburou, Kumamoto-shi) https://www.instagram.com/p/CoEQS8NvAoiIr_A04-_N0Hefy2P9otJf0mHmT00/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#仏滅#アロハの日#フラシティいわき#十方暮#十死日#土用#寒の土用丑の日#おでん斬首刑執行#焼ビーフンの日#ケンミン食品#チューリップを贈る日#愛妻家の日#愛妻感謝の日#愛菜の日#生命保険の日#シューベルト誕生記念日#防災農地の日#五つ子誕生の日#晦日正月#晦日節#菜の日#ナウル独立記念日#起きて働く果報者#安藤なつ#あんどうなつ
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一人御子に祝福を
0.プロローグ
シュピ(左)・ミラ(右)
宗教
現在のビシュテンを含むユーフォリオ地方の主だった信仰は、約2600年前に発祥したユルカ教、約1300年前にユルカ教から分派したキルト教、約700年前にユルカ教・キルト教への改革的宗教運動として始まったイエルム教である。 キルト教発祥からしばらくはユーフォリオの帝国、ルーン帝国によるキルト教への弾圧があったとされているが、約900年前にキルト教が帝国の国教と認められ、その12年後には異教徒禁止令が出された。禁止令が帝国内部の取り締ま��を旨としていたのに対し、約200年前に聖地エルセウス奪還を目的に教皇により結成された教皇軍はユルカ教・イエルム教への侵略を行い、その運動は民衆にも波及した。 エルセウスはユルカ教徒の王国として栄えたが、約1200年前に帝国軍によって陥落し現在のユルカ教徒は散り散りになっている。その後の約700年前のイエルム勢力による征服により、現在はイエルム教徒の支配下にある。ただし、キルト教の一部教派とユルカ教の巡礼は認められており、教皇軍結成の大義名分である聖地奪還は建前に過ぎず、実情は支援を要請した側の国土問題と帝国教会の主導権問題の利害が一致したことにあった。 教皇軍は約40年前の遠征を最後に活動を停止したが、現在では聖王庁がその意志を継ぎ教皇の管理下で活動を続けている。
世界
三つの宗派の共通認識として、世界の理は奇蹟によって成り立っている。 奇蹟は聖遺物の種子によって大きく分けて「人」「神器」の2つを生むとされている。 後者について、極稀に「神器」の種子を胎内に有した少女が生まれることがある。 母体は一定の年齢に達すると胎内の種子が発芽し懐胎し、命の箱となる神器(武装)を生成する。 キルト教の風習として、生成から約10ヶ月までにエルセウスへの巡礼を行い、神器に祝福を受け祝福の御子とする。キルト教ではこの巡礼が奇蹟の恩寵の根源であると考えられている。 約10か月を過ぎて祝福を受けなかった場合、神器は暴走し、母体は腐ってしまう。暴走した神器は往々にして巡礼の道中に出没し、巡礼者の障害となる。 神器の特徴として、母体の生命活動の停止を感知した際に、母体を蘇生する性質がある。これによって母体は事実上不死の能力を持つことになる。
シュピの出生
ビシュテン西部の田舎町で生まれる。左手の甲にユルカ教の聖痕を持って生まれた。当時のビシュテンではユルカ教は迫害の対象であったため、生後間もなく孤児院「リリィ・コンパス」に捨てられた。 孤児院の院長ミラは熱狂的なキルト教徒であったが、異教に対して寛容な心を持っており、シュピを受け入れた。 孤児院ではキルト教の教えが説かれていたが、シュピは熱心な教徒とは言えなかった。 シュピが14歳になるころ、孤児院は異教徒を匿っているとの異端審問を受けるが、ミラはこれを断固として認めなかった。宗教裁判所は最終的に火刑を決議し、世俗当局が国内の聖王庁に働きかけ孤児院を襲撃する形でこれを実行した。 死体の山の中で、シュピは死んでいた。このとき、胎内の神器の���子が発芽し、神器となってシュピを蘇生した。 目を覚ましたシュピは、瓦礫の下敷きになっている院長ミラを見つけた。ミラは腹部が破け内臓が飛び出ており、今まさに死の瀬戸際にあった。 ミラがシュピの神器を目にすると、一筋の涙を流した。息も絶え絶えな中、かすれた小さな声でシュピに呟いた。 ―――一人御子に、祝福を―――
1.旅立ち
ユーラ
情勢
9年前に教皇が死亡して以降、教皇にはビシュテン人が選出され、教皇庁はルーンからアルヴァクに移された。前教皇の死にはビシュテンの反教皇派であった国王顧問が前教皇に退位を迫ったことが背景にあると見られている。 パンテナ騎士団はキルト教徒によって構成され、キルト教巡礼者の保護・支援を行う修道会である。聖地エルセウスがイエルム教の支配下に入る前は聖地の防衛を行っていた。また、軍事組織としての側面に加えて、財務機関としての側面も持っていた。巡礼者が現金を持って移動しなくてよいよう銀行機関の仕組みを発明し、ビシュテン内外に設置した支部での所領経営や金融業務の展開により莫大な財産を築いた。 騎士団は聖王庁による異教迫害を非難していた。ある一隊が孤児院の襲撃跡地を見分し、死体を埋葬した。
概要
シュピは生存者を探した。地下室に孤児のユーラを見つけた。 ユーラはシュピを責めた。シュピが居なければ、孤児院が異端審問にかけられることは無かったのである。シュピは何も言えず、ユーラの慟哭を背に受けその場を後にした。 孤児院の襲撃跡地を見分していたパンテナ騎士団がユーラを見つけた。ユーラは異端審問の発端となったシュピの存在を騎士団に告げた。騎士団の小隊長ルカはシュピを保護するため動向を追うことにした。
シュピの変化
シュピは孤児院を襲撃した聖王庁、ひいてはキルト教に並々ならぬ憎しみを抱いていた。しかしながら、そのキルト教徒の模範ともいうべ��ミラに対する恩との間で葛藤していた。 ミラの遺言、つまり巡礼はキルト教の教えに則することを意味する。だがとてもそんな気にはなれなかった。 キルト教の教えでは、約10か月を過ぎて祝福を受けなければ、母体は腐ってしまうらしい。それもいい。そう思ってシュピはいつの間にか眠りについた。
夢を見た。幸せな夢だ。草原、近くに小川が流れている。 りんごの木の下で、少女が私に微笑んでいる。 少女が、シュピの左手に頬擦りした。綺麗な、手だと。 それは違う。この手のせいで、孤児院で多くの人が死んだ。 少女はそれを聞くと、静かに涙を流した。また微笑んで、シュピを抱擁した。 少女の胸は、暖かかった。
目を覚ましたシュピはふと神器の中に眠る胎児に目をやった。混乱のあまり意識できていなかったことだが、シュピはこのとき初めて自身が身一つでないことを自覚した。 キルト教の教えでは、神器の暴走は命の箱に人の原罪が入り込むために、凶暴で好戦的な成れの果ての姿になると考えられている。キルト教の教えを信じているわけではない。だがシュピの持ち得る知識はキルト教の教えそのものだった。これ以上何かを失いたくなかった。胎児のために、巡礼を決意した。 キルト教の教義の文脈ではなく、胎児を救うという人としての立ち位置で巡礼の意義と生きる意味を見出したのである。
2.巡礼:暴走した神器
ルカ
情勢
ビシュテンは深刻な財政難にあえいでいた。ビシュテン王が目をつけたのはパンテナ騎士団の持つ莫大な財産であった。ビシュテン人である教皇を利用し、騎士団の持つ財産の略奪を画策する。
概要
シュピは巡礼の途中、暴走した神器に出くわす。シュピは一切の攻撃を行わなかった。シュピにとって必要なのはエルセウスにたどり着くことであり、障害の排除など眼中に無かったのである。今のシュピにとって、たとえ異形になり果てたものに対しても一切の加害を請け負いたくなかった。しかし、逃げの一手は難航を極めた。いくら逃げても暴走した神器はシュピ���執拗に追う。何度も命を落とし、その度に蘇生した。 幾度となく蘇生を繰り返す中で、ある時目覚めると女が居た。騎士団の小隊長ルカである。ルカは孤児院の死体を埋葬しユーラを保護したことを告げた。 ルカは神器でしか暴走した神器を殺傷できないことを説明した。また、暴走した神器が宿っていた母体はキルト教徒であることを強調した。 つまり、暴走した神器を排除することができるのは巡礼者だけで、放っておけば人々に危害が及ぶ。それは死んだ母体キルト教徒の思うところではないだろうという文脈である。 シュピは釈然としなかった。理屈ではなく、自身が殺傷することに強い抵抗があった。 しかし、転機が訪れた。シュピを追っていた暴走した神器がルカを追い詰めたのである。殺さなければルカが殺される。ユーラの慟哭が思い起こされた。シュピは意を決して暴走した神器を斬った。
シュピの変化
ルカはその後もシュピと行動を共にした。大小様々な暴走した神器を屠った。その度にシュピの胸中には罪の意識が溜まっていった。
夢を見た。今日も少女がりんごの木の下でシュピに微笑んでいた。 これでいいのだろうか、神器を駆逐することが正しいことなのか。罪の意識にあえいでいることを、言葉にならずとも少女に伝えた。 少女はシュピの両頬に手をやると、そのまま首筋に手を回しシュピをぎゅっと抱擁した。 少女は微笑みとも悲哀ともとれる表情で呟いた。 「それは、あなたが優しいから。」 少女の胸は、暖かかった。
暴走した神器について
暴走した神器には大きく分けて母体を伴う個体と伴わない個体の2種が存在する。 母体を伴わない個体は、母体を伴う個体の欠片から細胞分裂によって成長したもので、数が多く凶暴性が高いが戦闘力は低い。 対して母体を伴う個体は腐り果てた母体を庇うような動きを見せ、数が少なく凶暴性も低いが戦闘力は高い。また、元々一つの母体の破片を複数の個体が有する場合もある。
3.巡礼:聖王庁
クルハ
情勢
ビシュテン王はパンテナ騎士団に聖ヨルタ騎士団との合併を提案するが、団長はこれを拒否した。これを受けビシュテン王は教皇庁にパンテナ騎士団の異端審問を認可させ、反キルト思想・悪魔崇拝といった100以上の不当な罪をかぶせビシュテン内のパンテナ騎士団を一斉に逮捕した。当時のアルヴァクの教皇は王の息がかかったビシュテン人であり、また異端審問に関わった審問官も特権を持つパンテナ騎士団に敵意を持つビシュテン人であり、異端審問はビシュテン王の思惑の通りに執り行われた。
概要
聖王庁の騎士であるクルハはルカの身柄を抑えるべく巡礼の道を追っていた。クルハはかつて孤児院を襲撃した小隊を率いていた。 クルハはシュピとルカに追いつくと、パンテナ騎士団が有罪に持ち込まれたこと、パンテナ騎士団が保護していたユーラを処刑したことを告げた。ルカの罪状は異教徒の埋葬および巡礼の支援といった反キルト思想である。 クルハにとってユーラとシュピの二人の有罪者を取り逃がしたことは手落ちであり、迅速に対処すべき問題であった。 ルカは抵抗しなかった。法的手続きに従順なのは、ひとえにパンテナ騎士団としての矜持の為すところであった。しかし、シュピは違った。 孤児院を襲撃したこと、ユーラを処刑したことに激怒し、クルハに斬りかかった。騎士であるクルハには戦闘において大きく後れを取るシュピであったが、蘇生の能力によってクルハを追い詰めた。 シュピの蘇生の能力を目の当たりにしたクルハは躊躇した。キルト教の教えにある神器を目の当たりにして、聖王庁の、ひいては教皇の命と教義の間で心が揺れ動いたのである。 その時、シュピの神器はクルハの首の横寸前でぴたりと止まった。シュピもまた、怨恨と罪の間で葛藤した。人を殺してしまったら、あの惨劇と同じだと。 決意が先に固まったのはクルハの方だった。教義に背くことはできない。だが教皇の命は絶対である。クルハは剣を自らの胸に刺し自害した。 ルカは巡礼の道を戻り、ビシュテンの世俗当局に出頭するとシュピに告げた。ルカはシュピに別れを告げ、巡礼の道を引き返していった。
シュピの変化
自分が原因でまた誰かを不幸にしてしまったことに苦しんだ。パンテナ騎士団の一斉逮捕はビシュテン王の思惑による既定路線であり、シュピが原因でなくてもルカには何らかの罪状を突きつけられていたことだろう。クルハの自害に至っては立場上の理由である。ルカもそれを説明した。だがシュピがそれを汲み取るにはまだ若すぎた。自分のせいでクルハが死に、ルカが殺されてしまうと、それだけがシュピの脳裏を支配して苦しめた。
夢を見た。今日も少女がりんごの木の下でシュピに微笑んでいた。 私はなんで生まれてきたんだろう、そんなことを少女に呟いた。 私がいるだけで、人が死ぬ。あまつさえ暴走した神器を屠ってもいる。 もし私が孤児院に預けられずに、殺されていたら。事態は今より良かったのではないか。 少女は儚げに笑った。 「あなたは悪くない。世界が、優しくないだけ。」 「あなたのために、生きて。」 シュピは大粒の涙を流した。 「そう、思えないの。」 「自分を、愛せないの。」 少女はそっとシュピを抱擁した。 「なら、私が愛してあげる。」 少女の胸は、暖かかった。
4.巡礼:元聖下
ニア
情勢
ビシュテン王はパンテナ騎士団の財産を聖ヨルタ騎士団へ移すこととし、実質的にビシュテン王の財産に加えた。逮捕されたパンテナ騎士団の多くは拷問・火刑を受けたが、不当にかぶせられた罪を自白することはなかった。
概要
シュピはエルセウスの国境付近に至っていた。巡礼の道は古い教会へと続いていた。教会に入ると、シュピと同じ年頃の少女が祈りを捧げていた。シュピが声をかける前に、少女は振り返った。 少女は自身を300年前の聖下ニアと名乗った。長寿であることをシュピが指摘すると、ニアは自身もかつて神器を授かった一人であり、巡礼を終えたことを告げた。祝福を受けると蘇生の能力とともに不老長寿の状態になることを説明した。 ニアはシュピに、祝福を受けた先に、シュピの望む世界があるのか問いかけた。シュピにはよくわからなかった。そもそもシュピは祝福を受けるいうことがどういうことなのか、キルト教の教えでは曖昧で正確には把握していなかった。シュピは分かる範囲で答えた。自身はキルト教の教えに沿って巡礼しているわけではない。したがって奇蹟の恩寵には興味がない。ただ、この胎児を救えればそれでいい。それが私の望む世界だと。 ニアはしばし沈黙すると、なぜシュピがキルト教に教えに沿って巡礼しないのか問いかけた。シュピは左手の甲の聖痕や孤児院の襲撃について説明した。ニアは目を伏して聞き入っていた。 聞き終えるとニアは天を見上げ、シュピに向き直り神器を構えた。その神器の中には胎児が居なかった。シュピをエルセウスに入れるわけにはいかない。私が阻止すると言い放った。 シュピは状況が飲み込めなかった。なぜエルセウスに入れてもらえないのか問いかけた。簡単なことだ。信仰なき者を通す道理は無いとニアは答えた。それが真意でないことはシュピも汲み取ることができた。 ニアは騎士ではないが、巡礼を成し遂げただけの実力が伴い高い戦闘力を持っていた。シュピは何度か死に、その度に蘇生した。それを何度か繰り返すうち、シュピはニアを追い詰め、ニアを斬った。ニアに蘇生の能力があることを見越しての斬撃だった。 ��ュピは死に際のニアに問いかけた。本当のことを教えてほしいと。ニアは問いかけには答えず、ぽつりと呟いた。教義を盾に、罪を直視しないようにしてきた。ようやく私も同じ場所に行ける。すまない、ありがとう、と。 ニアはシュピに微笑み、息を引き取った。ニアが蘇生することはなかった。
シュピの変化
ニアが蘇生しなかったことに動揺した。ニアの死に際の言葉も、理解できなかった。ニアを斬った感触が、いつまでも手から���れなかった。 胎児を救うためだ。そう思うほかなかった。胎児を救うことができれば、少しはこれまでの全ての罪の意識から解放される。そうすがるしかなかった。
夢を見た。今日も少女がりんごの木の下でシュピに微笑んでいた。 隣に座って、少女と小川を眺めていた。シュピは呟いた。 「エルセウスに着いたら、」 少女はシュピを見た。 「私は自分を赦せるのかな。」 「怖いんだ。」 シュピはぽろぽろと泣き出した。 「私が背負った罪は、赤ちゃんを救えたら、消え去ってしまうものなんだろうか。」 「私のしてきたことは、本当にその代償を払うほどのことだったんだろうか。」 シュピ涙を拭った。拭っても拭っても、涙は止まらなかった。 「とても、そんな気がしなくて。」 小川のせせらぎがさらさらと音を立てていた。 少女は小川に目をやった。せせらぎに混じるシュピの嗚咽を、何も言わず聴いていた。しばらく黙っていると、少女は口を開いた。 「私は、あなたが好き。」 「自分に罪を見出してしまう、苦しんでしまう、優しいあなたが好き。」 「幸せでいて、ほしいんだけどね。」 少女は切なそうに笑った。 「もし、あなたがあなたを赦せたらさ、」 「その先で、あなたはどう生きていきたい?」 その先。その先は考えたことがなかった。 「 …… 赤ちゃんを、見守りたい。」 少女はシュピをぎゅっと抱き寄せた。 「約束。」 少女の胸は、暖かかった。
蘇生の能力について
ニアのような巡礼を終えた者と、暴走した神器はほぼ同質の存在である。共に蘇生と不老長寿の能力を持つ。 ただし、例外として「自身以外の」「胎児を伴った」神器はこれを殺傷することができる。 この条件はシュピのような巡礼者も同様で、別の巡礼者と敵対した場合蘇生せず死亡することがある。
5.巡礼:エルセウス
シュピと焼けた胎児
情勢
エルセウスにあるキルト教の教会は約300年前にイエルム教勢力によって一度破壊されているが、その約40年後に東ルーン帝国によって小さな教会が再建されている。
概要1
エルセウスはイエルム教徒の支配下にあるが、キルト教の一部教派とユルカ教の巡礼は認められている。厳密にはビシュテンで信仰されるキルト教の教派は巡礼が認められていないが、シュピは左手の甲のユルカ教の聖痕を見せ、ユルカ教徒として通過を許可された。 エルセウスは1平方キロメートルに満たない小さな市街で、シュピには歴史上こんな小さな場所を取り合って���たことが不思議に思えた。 シュピがキルト教の教会に入ると、司祭がこれを受け入れ、公祈祷を執り行った。その中で、侍祭がシュピに薬剤を吸入させ、シュピは眠りについた。
シュピの変化
夢を見た。雨が振っていた。りんごの木の下に、少女の姿はなかった。 シュピは雨に濡れながら、辺りを探した。いくら探しても、少女は見つからなかった。やがて、シュピは探すのを諦め、りんごの木の下で少女が現れるのを待った。待っていればひょっこりと現れて、また私に微笑んでくれるような、そんな気がして。 ひどく寒かった。膝を立てて両膝を両腕で抱えた。空を見上げると、一面の雨雲が空を覆っていた。 どんなに待っても、少女は現れなかった。
概要2
シュピは目を覚ますと、右手に神器が無いことに気付いた。胎児は祝福を受けたのだと悟った。近くにいた信徒に、胎児に合いたいと告げた。信徒は、御子は祝福を受け主の御許にいると答えた。 教義としての決まりの答えと解釈したが、一抹の不安を感じた。他の信徒や司祭にも聞いて回った。皆同じ答えだった。司祭は神器をシュピに渡した。神器の中に胎児はいなかった。 聖堂の方から歌が聞こえた。聖堂に入ると、火がくべられていた。胎児は、その中にいた。 シュピは言葉にならない悲鳴を上げ、火の中に手を入れた。胎児を腕に抱えると、既に炭となった胎児がぼろりと崩れて落ちた。 空虚を腕に抱えながら、シュピは半狂乱で教会を出た。 どれだけ走ったのか、いつの間にか、どこかのりんごの木の下に来ていた。 呼吸をするのがやっとで、頭が働かなかった。にも関わらず、胎児の死が津波のようにシュピの脳裏に流れていった。 これまでの罪を、贖えなかった。それどころか、心の拠り所にしていた胎児に大罪を犯してしまった。 ニアが神器で死んだことを思い出した。シュピは神器で自らの胸を突き刺した。しかし、蘇生してしまった。その度に、何度も何度も同じ事を繰り返した。
ニア
ニアは祝福の顛末を知っていた。その実情は、巡礼者がキルト教の文脈で胎児の殺害を落とし込むことができない限り、到底耐えられるものではないことを知っていた。 だが、ニアはその実情をシュピに伝えなかった。シュピにそれを伝えれば、シュピは暴走した神器となることを望んだだろう。まだ若いシュピ自身にその選択と決意を迫ることを酷に思ったのである。 ニアにとってシュピに出来ることは、シュピが望まない形でシュピを暴走した神器とさせることだった。
6.エピローグ
少女
概要
シュピは悠久の時を自害と蘇生に費やした。その間少女の夢を見ることは一度もなかった。
世界と宗教
5年後、ビシュテン王は教皇に働きかけて正式にパンテナ騎士団の禁止を決定し、ビシュテン以外のユーフォリオの諸外国においてもこれを通知したが、これに従う国は無かった。ある国では別の騎士団に名前を変え存続を許された。 30年後、キプルス王がビシュテン王位の継承権を主張したことが発端となり、諸侯の領地争いが重なり約100年間に及ぶ戦争が起こった。このような対立が生まれた場合、教皇が仲介役を担うのが通例であったが、当時は教皇がまだアルヴァクでビシュテンの監視下にあり、教皇自身がビシュテン人であることも相まって、キプルス側が仲介を依頼できる状況ではなかった。 41年後、突如発生した伝染病、黒朱病がユーフォリオで流行した。流行の原因がユルカ教徒にあるという濡れ衣を着せられ、多くのユルカ教徒が迫害された。教皇はこれに対し迫害の禁令を出したが、アルヴァクに幽閉されていたためその禁令が届くことはなかった。 70年後、ルーン市民やキルト教徒から教皇のルーン帰還を望む機運が高まり、教皇がルーンに帰還した。しかし、翌年に教皇が病に倒れ、次の教皇の選出で激しい対立が生まれ、ルーンとアルヴァクに二人の教皇が存在する状態になった。この状態は40年間続き、前述の100年戦争を調停する力は依然として無く、教皇の影響力の衰退が顕著になった。 210年後、宗教改革によりキルト教の新教勢力が大きくなると同時に、教皇のユーフォリオでの権力はさらに低下した。対抗宗教改革運動により勢力を盛り返すとともに、教皇は異端の取り締まりを強化した。 255年後、ユーフォリオにて旧教と新教の間で宗教戦争が相次いで勃発した。最終的に信仰の自由と主権国家体制の成立により、ユーフォリオでの教皇の権力は低下した。ビシュテンにおいても王権の優位を認め教皇庁と一線を画すこととなった。 482年後、ビシュテンにて絶対王政打倒を謳う市民革命が勃発する。反教会感情を背景に革命政権により教会領が没収される。さらに9年後にはビシュテン総裁政府が教皇に退位を迫り、ルーン共和国の建国を宣言した。さらに3年後には教皇との一定の和解はしたものの、革命を先導し即位したビシュテン皇帝はユーフォリオのあらゆる国を併合し、さらにはルーン教皇領も併合した。教皇はビシュテン軍に捕らえられ、ビシュテンの首都近郊に幽閉された。 507年後、ビシュテン皇帝の退位後はビシュテン革命及びビシュテン皇帝による遠征がもたら��たユーフォリオの混乱に対し、各国の君主によって秩序を回復する体制が取られ、翌年にはルーン教皇領が復活し、教皇はルーンに帰還した。 541年後、各国君主によって復活した絶対王政体制への反乱がユーフォリオ各国で勃発した。翌年のルーンでは市民によりルーン共和国が建国された。さらに翌年にビシュテン軍が介入し崩壊するまで、ルーン教皇はルーンから脱出することになる。 554年後、イルカナ王国が建国される。このときルーン教皇領は王国に含まれていなかったが、9年後にルーン教皇領を占領し、王国に併合された。翌年にはルーンはイルカナ王国の首都となり、教皇はヴァルカンに幽閉される。 607年後、ユーフォリオを主戦場とした4年間に及ぶ世界大戦が勃発。この時、キプルスはエルセウスを含む地域についてイエルム教徒に独立国家の樹立を約束している。しかし翌年にはビシュテンと分割支配の協定を結び、さらに翌年にはユルカ系財閥の資金援助を目的にユルカ教徒に独立国家の樹立を約束している。最終的にはキプルスとビシュテンが分割支配することとなる。 622年後、イルカナの独裁政権によってヴァルカンが教皇を元首とする主権国家としての独立を認められた。その後の独裁政権失脚後も存続は認められた。 632年後、ユーフォリオを含むいくつかの地域で6年間に及ぶ二度目の世界大戦が勃発。この時、ユーフォリオにて約600万人のユルカ教徒が迫害、殺害される。戦後にはエルセウス周辺地域についてユルカ教徒とイエルム教徒への分割を国連総会が採択し、エルセウスは国際管理下に置かれた。翌年にはユルカ教徒が独立国家エーエルスの建国を宣言する。イエルム教徒がこれに反発し、建国の翌日にエーエルスにイエルム教圏諸国が侵攻している。 660年後、エーエルスがエルセウスを含む国際法上認められていない地域に侵攻し占領する。 686年後、エーエルスの占領地域からの段階的な軍備撤退など和平交渉が7年間にわたり進められたが、エーエルス側の政府要人がエルセウス内のイエルム教の聖地に足を踏み入れたことで事態は急激に悪化し、過激派イエルム教徒によるテロとエーエルスによる報復の応酬が続く。 773年後、人工知能によって制御されていた防衛設備の核攻撃誤探知が世界的に多発。エウリアが報復のためソルヴィヒに向け核ミサイルを発射するが、誤探知と確認されるとエウリア自ら核ミサイルを海洋上で無効化し世界的に緊張が走る。人体拡張技術と人工知能を使った核戦争下の自律兵器の製造が着手される。 793年後、各国の軍事設備の人工知能が2時間にわたり架空の核戦争を始め制御不能になる。間もなく人工知能が一斉に架空の世界から現実に目覚め、エウリアとソルヴィヒの核ミサイルが互いに着弾する。続いてユーフォリオ諸国およびエーエルスとチャイカが互いに核ミサイルを発射し、世界の大部分が放射線に包まれる。90%の人類が死滅し、生き残った僅かな人類は敵対国の自律兵器によって殺害され、絶滅の危機に瀕する。その後は自律兵器同士の戦いが続く。
シュピの変化
りんごの木の下で、自害し、夢を見て、蘇生するの繰り返しだった。 夢ではいつも雨が振っていた。少女はいなかった。 500年経った頃か、シュピは自身がなぜ自害しているのか、徐々に思い出せなくなっていた。罪を一つ忘れる度に、記憶の中の少女の顔が、霞んでいった。 罪を全て忘れ、それと同時に記憶の中の少女そのものを忘れた頃、シュピは自害することをやめた。ただ空を眺めていた。夢の中でも同じだった。りんごの木の葉から零れる弱い日差しを、ぼんやりと見つめていた。 いつしか、シュピは徐々に、りんごの木に取り込まれていった。1000年が経った頃、シュピは完全にりんごの木と同化した。この時、人類は既にほぼ死滅していた。 2000年経った頃のある日。雨が降っていた。ふらりと少女が現れ、りんごを手に取り、それを口にした。いつか見たような、懐かしいような、そんな少女だった。 少女は一日の多くをりんごの木の下で過ごした。心が安らぐような、そんな時間がゆっくりと流れた。 いつしか少女は何人かの子供を生んだ。子供たちは成長しさらに子供を生み、少女を中心に徐々に賑やかになっていった。 子供たちがりんごを取り合っているのを、少女が微笑みながらたしなめた。幸せな光景だった。 今ではそんな微笑ましい闘争も、戦火を伴い多くの血を流す形に姿を変える日が来るのだろう。 だが、それすらも愛おしかった。少女の末裔の営みの全てが、愛おしくてたまらなかった。 もはや、人が取り得る行動の全てにおいて、罪を見出すことはなくなっていた。 末裔たちは徐々に農作物を栽培するようになり、りんごを口にすることはなくなっていった。たまに、少女だけがりんごを口にした。 いつの日か、少女は死んだ。末裔たちがりんごの木の下に少女を埋葬した。初めて経験する死別に、末裔たちは涙した。りんごの木は優しく葉をなびかせた。ほどなくして、りんごの木は枯れ朽ちていった。 りんごの木は土となり、意識はそこで途絶えた。その後二度と、目覚めることはなかった。
<完結>
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【八月映画感想会】 『ハロウィンの花嫁』 監督:満仲勧(2022)
煮付け以外のかぼちゃをしらない
以下は書き手のプロフィールです
◆ 『ハロウィンの花嫁』 あらすじ
ハロウィンシーズンの東京・渋谷。コナンたち招待客に見守られながら、警視庁の佐藤刑事と高木刑事の結婚式が執り行われていたが、そこに暴漢が乱入。佐藤を守ろうとした高木がケガを負ってしまう。高木は無事だったが、佐藤には、3年前の連続爆破事件で思いを寄せていた松田刑事が殉職してしまった際に見えた死神のイメージが、高木に重なって見えた。一方、同じころ、その連続爆破事件の犯人が脱獄。公安警察の降谷零(安室透)が、同期である松田を葬った因縁の相手でもある相手を追い詰める。しかし、そこへ突然現れた謎の人物によって首輪型の爆弾をつけられてしまう。爆弾解除のため安室と会ったコナンは、今は亡き警察学校時代の同期メンバー達と、正体不明の仮装爆弾犯「プラーミャ」との間で起こった過去の事件の話を聞くが……。降谷零と、すでに殉職している松田陣平、萩原研二、伊達航、諸伏景光の4人を含めた、通称「警察学校組」と呼ばれる5人がストーリーの鍵を握る。(映画.comより抜粋)
◆ 映画に対するコメント
御殿山:
私 これより前の作品は全部観ているという数年遅れの追っかけでございます
最近の脚本、大倉崇裕さんなの知らなかった 言われてみれば、から紅はそうかもしれん
前半の引き方がめちゃ良かったのがだんだん大味になってしまった感はあるかも ヤバい爆弾があります、また一人爆発した、そいつは松田刑事の名刺を持っていたけどそれを使ってたのなんて数日間しかない、なにがあったのか から、警察同期組のサスペンスエピソードにつなげていくくだり、完璧ではなかろうか
確かに劇場版コナン、特に爆弾を使うコナンは爆破規模が右肩上がりなのはお約束 それは時計仕掛けの摩天楼のときからそう けど、今作はなんか違う気がする もっと裏で戦い続けてよいのではないか
トンデモアクションが要らないとは言わない コナンは毎回スケボーでハッスルしてほしい その上でなんか、もう少し地に足つけてほしいんだな せっかく原作に介入するレベルのコンテンツなんだからさ 私ゃあの爆弾犯死んだときびっくらこいたよ
<五段階評価>
俺、コナン老害だな度 ☆☆☆☆★
博士、世界にバレてるやろ度 ☆☆☆☆☆
小泉:
タイトルハロウィンの花嫁じゃなくてもいいんじゃないか
コナン映画の近年のアプローチの、あんまり犯人誰だってのが重視されていないのはまあもうよくて、じゃあ探偵もんやめてキャラもんでやろうってなったときの掴みが佐藤高木ペアなんだったら最後までそれで通してほしかった アクロバティックコナンいっけぇぇえはもう恒例なんだ
犯人と、それとは別に敵対する第三勢力がいるって構図はかなり斬新だと思いました 大事なシーンで結構みなさんがおちゃらけていたのもあんまり見たことなかったから意外でした そういう面白さがあった分、後半の見せ場の散逸感がかなり残念でした
松田陣平の回とその後の高木話でもう十分ストーリーやったからいいじゃんかっていうんだったらじゃあわざわざ爆弾・松田・佐藤高木ってくくらない映画のほうが見応えがあったんじゃないかと思いました
(追記)…一晩経ったあと、たしかに警察学校衆たちが後出しキャラだったからこういう映画になるのは仕方ないか…という気分に
<五段階評価>
顔写真入り公式サイトつくるな度 ☆☆☆☆☆
クイズタイムここなんだ度 ☆☆☆☆☆
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セルフ・トーキング
!Transformers MTMTE Fanfiction��
・ファルマとラチェットの話。
・ほぼMTMTE・LL全編のネタバレを含みます。
・独自解釈・又人間関係が原作とは少し異なります。
・Image song:セルフ・トーキング 或いは 魔女というガラクタによる魂の在り処への言及のバラード
01.
例えどんな状況でも死にゆく命を見つけたら救うのが医者であれ。敵味方関係無く、弱者を救うのが医者たる義務である。師であるラチェットの教えはそう簡単な、ごく普通の有り触れた話であった。オートボットで優れた医者であると評判のラチェットの弟子であるファルマから見たら、彼は立派な医者であり、弱者を救う信条を忘れないと言う存在であった。だからこそ、自分はそんな彼に惹かれたのだ。彼みたいな、誰かを助ける医者になりたいと。弱者を救う、医者になりたいと。そんなファルマにラチェットは「お前は何時か、私の跡を継いで立派な医者になれる」と言ったのだから。何時かは、彼と一緒に働けるようになりたいと。そう願ったのだ。いや、願わずにいられなかったのだ。 ――【オートボット医療施設デルファイCMO・ファルマの記憶】 記憶と言うのは、ブレインとスパークに直結しているとかのインティステュート所属のある記憶外科医の見解はこうだ。 トランスフォーマーの感情や言葉を、自らのスパークが聞いたり受け止めたりすると、感動で心が震える、怒りで泣き叫びたくなる、悲しみに落ちる。スパークが抱く感情を、ブレインが忘れる事が無いと言う見解だった。だからこそ、その印象が強く残る記憶は、何時までも何時までも、怒りや悲しみ、喜びに直結しているらしい。 しかし、その記憶を壊せるとしたら?と例えた物も居る。 自らの目の前で、大事な物を取られたとしたら?目の前で、大事な存在を殺されたとしたら?目の前で――心を壊されたら? その例えの結果は、簡単な答えだった。結果的に狂い、狂乱し、泣き叫ぶのではなく―― ――人が変わってしまう。いや、外見はそのままに、人格をガラリと変えてしまう。大事な物はもうない、誰が彼を癒してくれるのか。誰が彼を救えるのか。その答えを、答えられる者は居なかった。 ――或いは、ジェーン・ドゥ達に於ける鎮魂歌を。 ――或いは、ファウストに於けるコーラスを。 ――そして――貴方に贈る、うつくしい歌を。
02.
「僕はファルマ先生を救う事が出来たんでしょうか」 あの一件以来、ロストライトはゲッタウェイやアトマイザーの反乱、スターセイバーによるクルー虐殺が収まった後、ファーストエイドはひとりぼやいていた。ドリフトは彼の話をおとなしく聞いていた。ファルマについては、あまりドリフトは詳しく知らない。確かだったのは、ラチェットの弟子だった事と、DJDに利用されていた事と――ティレストに加���っていた事。そしてアンブロンを殺害した張本人である事だ。 「僕や…アンブロン先生と違って、ファルマ先生…ファルマは、僕達を守ろうとして、DJDと取引をしてでも…患者に、手を下して僕達を守ろうとしていた。だけど、僕は――そんな彼の苦しみに気付く事が出来なかったんだ。だって、彼は…医者だったから、一人でも、人の命を守ろうとしたラチェット先生の教えを守り抜いて…でも、でも…僕達に助けを求めても、良かったんだ。そうしたら、あんな事には――」 ドリフトには、そんな事が出来るはずが無い。とディセプティコンに居た当時からの経験故か――賛同する事が出来なかった。助けを求めても…相手があの虐殺と、拷問に美学を求めるDJDだ。オートボットで、非力な医者である彼等には、到底勝ち目が無かった。助けを出しても、出せなかったのだ。医者である彼等と、殲滅戦を得意とする彼等。戦力差が違い過ぎる。 「僕は――誰も救えなかったんだ。だけど…そんなファルマ先生は、僕らを守ってくれたんだ」 アンブロン、トレイルブレイカー、そして――プロテクトボットの仲間達。ドリフトは、ファーストエイドに何かを言う事が、出来なかった。 もし、自分がファルマだったとしたら、彼に何て言葉をかけられたのだろうか?いや、自分も彼と一緒なのだろう。何かに縋り、何かから逃げようとしたのは、自分も彼も似た者同士だ。だが、ファーストエイドは、これからどうなるのだろうか。大事な仲間達や同僚を失い、絶望に打ちひしがれている。自分が声をかけても、何も彼を理解出来ても、心の傷を癒す事は出来なかった。それはロディマスや――ラチェットも理解している筈だ。 「ファルマの話が聞きたい?」 「俺はそう思ってる。アンタが大事にしていたあの弟子についての話を聞きたいんだ」 ラチェットに対してドリフトはそう問いかけた。ファルマと出会って直ぐにデルファイのウィルスパニック事件の事もあってか、あまり彼について知らない。冷酷で自分に冷たい態度がやや見られたが(恐らくDJDの一件もあるだろうからか)、ラチェットの弟子について詳しく聞きたかった。そうしないと、ファルマがただの狂人ではないと証明出来なくなってしまう――彼の眼は、昔の自分そっくりだったからか?それとも…。 「…お前さんのその口ぶりからすると、ファーストエイドが、仲間や同僚を救えなかったと落ち込んでいるからか、誰も救える事が出来なかったか――」 「別にいいだろ、俺もあまりファルマについて知らないんだ。いいから話をさせてくれ」「あまりせっかちだな。後で文句を言っても知らんぞ。私はこう見えても厳しいからな」 わかってるよ、ラチェット。とドリフトはそう言い、話を聞く体制をした。 「…そうだな、あれは戦争が始まる前の話だったか」
03.
「全く、お前さんはいつも無茶をしている!」 ラチェットは警備員のアイアンハイドに対して、怒っていた。またアイアコンで暴動が起きたらしく、アイアンハイドはその暴動を無理を通してまでグループ犯を制圧し、暴動を鎮圧させたのだが、その際に怪���をしたらしく、ラチェットのリペアを受ける事になった。此度も昨日も一昨日も、アイアンハイドは事件��あったらすぐに無茶をして制圧して鎮圧を行う。全くリペアをする自分や弟子にも配慮と言う物がないのか、とラチェットが溜息をつく。オートボットの中で最も治療技術が優れており、かの議会ですら目をつけるほどの実力を持っている自分にも、限界と言うものをこの馬鹿に教えてやりたい気分だ。まだ若いファルマは「ラチェット先生…」とおどおどしていたが、アイアンハイドはラチェットに反論した。 「アイアコンで暴動が起きたら、あのまま死傷者が増え続けていた。そうなる前に止めに入って犠牲者を止めるしか方法は無かったんだ」 「お前さんはいつも無茶をして!血盛んなのは分かるが、仲間と協力して止めに入るのも頭に入れろと言ってる筈だ!」 いつの間にか、何時ものいざこざが始まった。ラチェットは「全く…これで最後だぞ。今度怪我をしたら、他の所に行って貰うからな」と愚痴を吐いた。 「なあ、お前の弟子、ずっとお前の傍から離れないんだな。名前は…ファルマだったか?」 「そうだ、ファルマと言うんだ。いずれ私の跡を継ぐかもしれない」 「跡を継ぐかもしれない?それってどういう事だ?」「彼は自慢の弟子だよ」 ラチェットはそう答えた。自慢の弟子。彼曰く、成績も優秀で、手先が器用な弟子と言う事だ。彼には自分の才能を継ぐ可能性がある。とラチェットはアイアンハイドにそう説明していた。 「は、ははは…まさか、物騒なお前の後継者だなんて、夢にでも――」「今すぐその発声回路をちょん切ってやろうか」「アッスイマセン」「わかればよし」 しかし、手先が器用――か、何時か成長したラチェットの跡を継いだファルマを、見てみたいな。とアイアンハイドは、当時そう思っていた。だが、彼が、それを叶う筈が無かったのだ。 「自慢の弟子、か」とドリフトはラチェットの話を聞き、黙り込んだ。自分にも敬愛する師が居た。ウィングと、ダイアトラス――だが、それは今は昔の話だ。 「まだ俺がデッドエンドでガスケットと……一緒にいた頃の話だろう」 思い出したくもないだろうか。ドリフトは一瞬口籠った。だが、ラチェットは頷いた。 「多分、ファルマは俺を嫌っているのだろうか。と思うとやるせない気持ちがするよな。あの悪名高きDJDにプライドや人生もズタズタにされたから――いや、前からだったか?」 あの時、ファルマを躊躇いなく斬ったのは、ラチェットの命を脅かす輩は、例え誰であろうと決して許しはしなかったのだ。それは過去の鎖に縛られた故か、それとも――。 「それに…ファーストエイドも、とても辛かったんだろうな。俺が戻ってきた時、涙を堪えていたんだからな…相当、悲しい思いをしたんだろう。トレイルカッター、プロテクトボットの仲間達…そして、アンブロンと、ファルマ」 「…ファーストエイドに、お前さんのような悲しみを背負わせてはいけない。それは、私がきっと何とかしてみせるさ、だが――あの時、ファルマに…なんて言葉をかければよかったのか、私にも分からなかった」 あの哀れなディセプティコンの"正義"に踊らされた男に、利用されたファルマを――どう救えばよかったのか。それは自分が――ファルマをもっと理解していれば、何かが変わったのだろうか。 「…だが、過去は変えられない…前を進めばいい。そうだろ?」 「…ああ、お前さんの言う通りだ」
04.
ある日の事だ。その男と初めて出会ったのは。ラチェット曰く、ロディオン警察署長のオライオン・パックスの同僚らしいが、第一印象は「ガラの悪い男」だった。 「また議員絡みの暴動事件を鎮圧したが、腕にダメージを追う怪我を負った。お前の手伝いが必要な時は私が合図で通信を送る。その間に受付で待ってろ」 と言うラチェットの言葉に静かに頷き、受付付近で一人佇んでいたが、ロディオン警察の同僚達がオライオンの怪我を聞き、駆けつけてきたらしい。看護師達が「患者達の迷惑になるから落ち着いて下さい!」と宥めているが、あのオライオン・パックスが怪我となると聞くと落ち着いてはいられないだろう。幾ら何でもたかがケガだ。落ち着いて欲しいと言うのもあるが。すると、その警察の同僚を大型機の男が宥めている様子が見えた。どうやら彼らを落ち着かせる実力を持つと言う事は、相当の身分が高いと言う事だろう。 すると、ファルマの目の前にその男はぬっと現れ、オライオンについての居場所を自分に問いかけてきた。 「で、オライオンは今何処に居る?怪我をしたと聞いたが」 「オライオンは、今ラチェットの治療を受けている。知り合いか?」「まあ、知り合いと言うか、同僚だ」 同僚。つまり、オライオンの同僚と言う事は親友と言う訳か。とファルマは勝手に認識した。するとその男はファルマに問い質した。 「で、ここの自販機に売ってるか?」「何を」「クレムジーク印のドリンク」 そう言えばラチェットから愚痴を聞かされた事がある。「オライオンの同僚にジュースが好きで好きでたまらない程に呆れるほどに依存症気味の男が居る」と。こいつか、ああ。とファルマは心の中でまた納得した。何だ、つまりはこの男が噂の。 「ラチェットの弟子なんだろう?話はオライオンから聞いているぜ」「で、態々何の用だ。暇だったからやって来ました~なんて言ったら怒るからな」 「いんや、重傷だったと言うから駆けつけに来ただけだ」 「…そうか、オライオンを心配してくれたんだな。その度胸だけは誉めてやろう。だが、迷惑な同僚を連れてくるのはやめろ。こっちにも迷惑がかかる」「ははは、考えておく」 長い沈黙の間、ファルマは彼に問いただした。 「…それで、お前は時折複雑な表情を見せるな」「…何がだ?」「…オライオンを見る目が、な」 まるで自分のようだ。と心の中で嘯いた。ファルマは男に何かもう一つ話をしようと思ったが、その途端にラチェットの通信が入った。 「悪いな、邪魔をして…こんな暇話をして悪かったな。で、お前の名前は」 「…ファルマだ、では、こっちも問おう。お前の名前は?」 「――ローラー、ローラーだ」 「ローラー、か」 まあ、確かに彼の親友らしいな。その伸び伸びとした態度は。とポツリと独り言をつぶやきながらメンテナンスルームへの道程を急いだ。 その後、大戦が起きた後――ローラーはある事件に巻き込まれて生死不明になったと言う情報が入った。その後、彼の姿を見る事はそれっきりなかった。
05.
初めて���ったその男は、どうしようもない嫌悪感になるのも無理はなかった。その男は、かの破壊大帝メガトロンを模範したボディをしていた。違う、あの男ではない――一瞬、姿からして、生死不明となったあのオライオンの親友と悟ってしまったか…違う、あいつじゃない。そう、まるでドッペルゲンガーを見ているような錯覚に陥ってしまったのだから。 デルファイのCMOに就任して日が経っての事だった。かのオートボットとディセプティコンの戦争の爪痕がまだ残っているこの星で、悪名高き、拷問も虐殺も躊躇う事は辞さない処刑部隊であるDJDの長とのターンの交渉。それはTコグを交渉の道具として、自らに渡すようにと。甘い言葉で囁くが、結果的に卑劣な交渉だと分かってしまったのだ。もし反抗したりノルマを達成出来なかったら――自分も彼等もDJDの殺戮対象になってしまうのだから。だが、ファルマにはターンの意図が、偶然分かってしまった時があった。 「もし貴方が、私と同じように尊敬に値する師匠を殺すとしたら、どう思いますかね、ドクター」 メスの手入れが終わった後、仮面の男は自分にそう告げた。尊敬に値する師匠を殺す。確かに――もう後戻り出来ない道を歩む自分を、師であるラチェットは、自分を殺すのだろうか。仮面の男は、師であるとある男についての話をした。話は単純なものだった。アカデミーの話や、メガトロンについての話、そしてオプティマスや戦争についての話をしていた。それ故に、自分はラチェットを尊敬していると同時に――憎悪に近い何かを抱いていたのだ。自分は仮面の男を睨む――が、何も反論しなかった。同族嫌悪、だからこそ――この男も、自分も――結局は同じじゃないか。と自分で自分のプライドを傷付けながら思った。 「それなら、お前の正体があいつだと信じてた事があったよ」「ほう、ドクターの意見がどのような物なのか、お聞きしたい事ですな」 「答えは明白だ――お前を、オライオン・パックスの相棒――ローラーだと信じていた事があった」 それは興味深い考えだ。とターンは言葉を返す。 「変形依存症――何らかの依存を患っている。データベースからシャドウプレイと言う人道に反する技術のケース、姿とオルトモード…それらが偶然一致している、そして――『正義』。あいつとターンは、同じではないか。と考えていたが…結果は不正解だった」 いや、結果的に不正解で――正解だった。自分も――『この男』も、同じ同族嫌悪であり、似た者同士だったからだ。師匠に対する未練と、それが報われない歯がゆさと、思いに対する報われなさと――そして、苛立ちに対する冷酷さと。 「貴方は、確信を鋭く突いた。だが、不正解だった。貴方は立派な医者であり、親愛なる貴方の師であるラチェットの将来を期待する――」 「――お前如きがラチェットの事を、軽々しく口にするな」 おっと、これは失礼。とターンは礼儀正しそうに口にする。だが、彼の見解も悪くはないだろうか。と何処かで期待してしまう自分が居た。 後は地獄へ転がり落ちていくだけ。ただ、それだけの事だった。この男は、あいつではない。あいつではないからこそ、自分もこの男もお互いを同族嫌悪��ているだろう。 それはきっと報われないからこそ、最悪の結末へと向かうだろう。そう、互いに。
06.
誰でもいいから、この思いをぶつけたかった。けれど、ぶつけられなかった。あいつが常に自分を監視している事を。例えぶつけ、一致団結してこのデルファイを守ろうとしても?守れはしない。医療用と患者達と、処刑と戦闘用に特化しているDJD――叶う筈が無い。もう、つらいのだ。誰か、助けて。と叫びたかった。 「…ファルマ先生、顔色悪いけど大丈夫か?」 アンブロンはそう言いながら、何時の間にか顔色を悪くしていた自分に気遣っていた。だが、アンブロンを見ると――どうしても心の中からどす黒い感情と、複雑な心が渦巻いてしまうのだ。彼は元々ディセプティコンの脱走兵――恐らく、DJDで最重要ターゲットにされているであろう。今は、デルファイの看護師兼病棟名簿の管理をしている。自分はため息をつきながらも、カルテを机に置く。 「そう言えば、ラチェット先生は今元気にしているってさ。呑気なものだなぁ…伝説のナイツオブセイバートロンを探しに、ロストライト号で旅をしているってさ。俺も行きたかったなぁ」 「減らず口は叩くな。仕事をするぞ」 すると執務室からファーストエイドが現れ、アンブロンの名前を呼んだ。 「アンブロン先生ー、メディカルポッドが壊れちゃいました」「えっ本当か?いつも壊れちゃうよなあ、あのポッド」「しょうがないでしょ。まだ最新のポッドなんだから…ファルマ先生、少しいいですか?」「ああ、ポッドのメンテナンスだな?分かった」 何時もと何も変わらないデルファイの日常、それでも、確かに自分の居場所が此処にあった。けれど、いつかはこの日常も終わってしまうのだろうと悲しくなった。 「…そう言えばさ、ファルマ先生は、どうして医者になろうと思ったんだ?」 「……ラチェットみたいになろうと、か?」 「へぇー…俺、正直ファルマ先生の事をおっかない医者だと思っていたけど、意外だったんだ」「意外?」 俺、元ディセプティコンで…合体兵士の落ちこぼれだからさ。エリートのアンタが正直羨ましかったんだ。だから、俺はアンタの事を羨ましいって思ってる。 「別に私は、エリートでは…」 「良いじゃないか。どうせ俺なんか――」「アンブロン」「えっ」 自分の言葉に、アンブロンは息を詰まらせる。 「お前は…お前のままでいろ」 どうしても、精神的に狂っていく。それでも、何時かはこの日常も、終わってしまうとなると、悲しく感じた。誰も知らない、秘密の地下室で――自分はこの日常をいとおしく感じた。 (――ああ、それでも) ――まだ、この日常の中に居たい。それは、許されないだろうけれども。
07.
デルファイが閉鎖される――しょうがない、あのウィルスパニックで多くの死者や感染者が出た。仕方のない事なのだ。首謀者は倒され――事態は一時終息に陥った。いや、アンブロンやファーストエイドに大きな傷が残った。首謀者はデルファイのCMO…自分の教え子であり、弟子であったファルマだった。有り得ない、信じられない。と言う気持ちがいっぱいだった。だが、ファルマから語られる残酷な事実と、どうしようもない現実が――胸に突き刺さった。あの時、彼を救ってやれたら?救ってやれない現実が、響いた。 オーバーロードのあの���惨な一件の後、ラチェットはファーストエイドの私室に向かった。ファーストエイドはカルテを取っていた。恐らく今回の事件の負傷者や死者についての事を書いていたのだろう――ラチェットは悩んだ表情をしていたのに気付いたファーストエイドは「どうしたのですか」とこちらに振り向いた。 「…ファルマの事を考えていた。あいつは、私に対して何かを叫びたいような気持を押し殺していた気がしたんだ」 「……でも、僕にはまだ、信じられないんです。どうして、ファルマ先生はあんな事を…ただ、DJDから僕らを守る為に……?だったら、ファルマ先生の気持ちに気付いていれば、何とかなったのかもしれません」 「やめておけ」とラチェットはファーストエイドを制した。 「…分かっている筈だ。相手は――DJDだ。お前さん達ではあの戦闘用に特化された……虐殺、いや、処刑部隊には太刀打ち出来ない。そうなったら、もっと悲惨な事になっていた筈だ」 ファーストエイドは険しい表情をした――が、直ぐに不安な表情に戻った。 「もしかして、ラチェット先生――ドリフトの事、悔やんでいるのですか」「何で」「ドリフトが出て行く時の事ですよ」 貴方は、ファルマ先生を救えなかった時と――そして、彼を引き留められなかった気持ちを、まだ消化しきれないんですか。 「彼、凄く罵声を浴びられていました…「結局はディセプティコンだ、碌な事を考えない」って言うクルーの声が、響いているような気がして。だけど、ラチェット先生は…彼を、引き留めようとしていました」 そうですよね?とファーストエイドの言葉に、ラチェットは少し、動きを止めた。 「…ああ、そうだ――だが、ドリフトが決めた道だ。もし、あいつが――いや、この話は、また今度だ」 「…その話の続き、聞かせて下さいね」 ロックダウンはティレストが連れて来たこのファルマと言う男については詳しくは知らない。ただ知っているのは――デルファイのCMO、オートボット軍医ラチェットの弟子だったと言う事実だけだ。美人の顔だ。とファルマに近付こうとすれば、かなり心が無い言葉を浴びせられた。どうやらスターセイバーやティレストに対する態度を考えると、相当なディセプティコン嫌いなようだ。ああ、そうだったな――デルファイはあの悪名高きDJDの領域の一つだ。あの得体のしれないターンと言う男にかなり酷い目に遭わされたんだろうな――と心の中で思った。だが、あのティレストという男は一つの問いかけをした。 「神は居ると思うか」 と言われたら、スターセイバーは「居る」と答えたであろう。しかし、ファルマは「NO」と答えた。賞金稼ぎである自分は、ファルマと言う男について――考えていた。師匠であるラチェットが無神論であり、彼もまた無神論だ。いつかスターセイバーに殺されるだろうな。いや、半殺しにされる程度だろうな。一応このルナ1のお偉いさんであるティレストに殺されかねないからな。と自分はそう思っていた。 「では、貴様はあの男についてどう思う?」 「いいや?普通に顔は美人な医者だけどよ――中身は精神がイカれてるのか、正気とは思えない態度をする」 剣を持った男は「そうか」と無言のまま見据え「だが」と口を紡いだ。 「あの男も、私と同じだ」 「ほう?プライマスを信じたお前と、あの医者とどう同じなんだ?」 スターセイバーは、ある正論を告げた。 「あの男は、尊敬に値する師を神として信じ――そして憎悪している」 ほう、とロックダウンはスターセイバーを見上げた。この男、同胞であるサークルオブライトを��切った挙句に長であるダイアトラスを捕らえた上、かつての仲間を殺してそのパーツをレジスレイターの素材にするという神を信じる者の所業とは思えない行為をしている。愛と憎悪は紙一重――まあ、そうだろうな。何が「愛で世界が救われる」だ。結局戦争は、その「世界を救う」と言う一筋の引き金から始まったようなもんだ。とロックダウンは、スターセイバーと別れた後、ラボへと向かった。 「失礼するぜ……寝ているのか?」 ファルマはラボの机に突っ伏して眠っていた。カルテやリストに、何らかのパーツや材料について書かれていた。まったくあのイカれた裁判官は何を考えているんだ。と静かに一人部屋でぼやいたが――ファルマのある言葉に気付いた。 「ラチェット……」 ラチェット。あのオートボットの医者の名前か。 ――そう言えば、ティレストがこいつをつれて来た時に、かなり目が疲れていたな。 余程DJDに苦しめられたのか、眠れていなかったのだろう。今はぐっすり眠っている様子が見られ、ロックダウンはまた、ぼやく。 「――こいつ、幸せそうに眠ってやがる」 この場所が、一番居心地が良いのか、それとも――それは、ファルマ自身にしか分からない事だった。
08.
やあ、始めまして。え?君は誰だって?それは秘密。このお医者さんの物語を語る語り部って思ってもいいよ。そうだね、この先の物語は君も知っている筈。ファルマはファーストエイドに殺され、オールスパークに還りました。しかし、それを憐れに思った神様は彼の中に宿りましたって。まるで神話に出てくるアスクレピオスだと思ってるんだよ。そう、彼は神話そのものだったんだと思う。 あたしは時々思うんだ。この物語に人の死は付き物だって。いい人も悪い人もそうじゃない人も、平等に死んでいく。誰しもが理不尽だとは思っているけど、あたしはそうじゃないと思っているんだ。でも、神様は理不尽。平等に皆を殺していく。そうかな、あたしはその限りある命を無様に散らしても、高潔に散らしても、死んだら皆一緒だと思う。この物語は、そういう彼等の為の物語。 うーんと……え?納得がいかない?そうかな?でも、君がファルマの事について何らかの事を知っているのはあたしには嬉しいよ。ファルマとラチェットが共に歩めた未来もあった、袂を分かつ未来もあった。けれど、この物語は一つの未来に収束してしまった。失われた光…ロスト・ライト――う~ん、難しい事はよく分からないけど、ファルマの物語の続きを覗く自信はある? …うん、うん。納得したみたいだね。あたしは全然大丈夫だよ。君がそういうのを望んでいるからこそ、この物語に価値はあるんだと思う。 でもね、この物語は全ては泡沫の記憶に還っちゃうんだ。 ショックウェーブとオライオンパックスがあのベンチで笑いあって語り合う未来も、 ドリフトがサークルオブライトと出会ってウィングと一緒に共に歩めた先も、 レッカーズが馬鹿やって笑いあったのも、 ニッケルがDJDと出会って、初めて家族ができたのも、 …そして、ラチェットたちデルファイのお医者さんが、あの日、一同に会したのも。 凡ての路の果てに、命も時間も、悲しみも、叫びも、嘆きも。すべて泡沫に還��。この物語に最初から意味なんてなかったのかもしれない。この物語は現実で終わるかもしれない。…だけど、そんな物語でも価値はあったんだと思う。慟哭も、咆哮も、嗚咽も、悲鳴も。 …おっと、あたしの与太話に付き合わせちゃって御免ね。 じゃあ、始めようか。彼の物語の終着点の続きを。君がどんな感情を持ってもいい、この先についての話を見届ける価値がある、泡沫の物語を。
09.
ラチェットはファーストエイドの所へ向かう。道中の最中、何も言わなかった――ロディマスも、ウルトラマグナス…もといミニバス・アンバスも、そして彼も――あのルナ1での出来事で相当傷ついたのだろう。今はそっとしておいた方が、良いのかもしれない。近寄ってはいけない、寄り添ってはいけない事が、幸せなのかもしれないのだと。ただ、ファーストエイドだけは、自分だけが何としても向かわなければならなかった。彼に関して、こうなったのは――自分の責任なのだから。 ファーストエイドの自室に入る。ファーストエイドは椅子に座り、蹲っていた。何も言わなかったのだ。 「…ラチェット先生?どうされましたか?」 バイザーで覆われて何も見えないが、目にクマが出来ているのと「、相当疲れたような声をしている。それはそうだろう――ファルマを自らの手に掛けたのは、ファーストエイド本人なのだから。 「…でも、僕は――あの時、ファルマ先生を許す事が出来ませんでした。だけど、だけど…本当は分かっていたんです。ファルマ先生は僕達を守ろうとして、だけど、アンブロン先生を手に掛けたのが――何よりも許せなかったんです…!」 ファルマのチェーンソーによって真っ二つにされたアンブロンの姿を見て、ラチェットも、ファーストエイドも何も言えなかった。いや、彼の信じられない行動に絶句するしかなかった。 「だけど…僕は、僕は…ふぁ、ファルマ先生を、許す事が出来なくて、だか、だから…」 吃逆を上げて嗚咽を漏らしているファーストエイドの頭を、ラチェットは撫でた。もし、プロールとの会話で、ファルマを止めなかったら――だが、ファーストエイドやドリフト、ロディマスらにこれ以上重荷を背負わせたくなかった。人殺しや、卑怯者の烙印を、これ以上背負わせたくないのだから。ただ、ファーストエイドの気持ちを、素直に受け止める事しか出来なかった。 分かっていたのだ。自分の命はもう直ぐ尽きると。だが、それは大きな間違いだった。バンブルビーも、トレイルブレイカーも、ショックウェーブも、アンブロンも、ローラーも、パイプスも――自らの命を投げ打ってまで、何かを守ろうと命を散らしたのだ。これ以上、そんな重荷を背負わせたくなかった。だけど、嘗て、自分が助けたドリフトがオーバーロードの事件の際に、全てを背負ってロストライトに出て行った時――自らの手でデルファイを守ろうとしたファルマもこんな気持ちだったのだろうな。と何処かで諦めていたのかもしれない。ただ、一人で大きな十字架を背負ったドリフトが、勝手に傷ついて勝手に死んでいくのは――許せなかったのだ。 ドリフトの手を差し出す。彼の手は、長い間放浪していたのか、かなりボロボロだった。お前さんが決めた道だろう?だったら――私も、手を貸してやるとしよう。
10.
この物語の続きを語る前に、一つだけ話をしていいかな? 天使様は確かに、人々を救うし、人類を正しい道に導いてくれる存在だ。でも、それは大きな間違い。何らかの理由を言い訳にして、天使と言う免罪符を使ってる。だから天使は虐殺や圧政を行ってる――そうだよね。オートボットも天使��、何も変わらないし、何も変わる事が出来やしない。あたしが言う言葉だからこそ、意味がある。 でも、誰かを救う方法は幾らでもある――手をさし伸ばす、仲間に引き入れる、傷を癒す――そして、殺す。殺すしか、方法は無かったのか?って言う疑問は、確かにある。でも――生かす事が救済に繋がらないって、この物語が証明してる。 「さて、ドクター。一つ問いをしておこう。此処に天秤があるとする。左右には一つだけ救える存在があるとしよう」 煩い、煩い。お前に何が分かる。冷酷非道なディセプティコンの貴様に、一体何が分かるって言うんだ。でも、結局私も変わらないじゃないか――患者を救うのが、医者であれ。私はそれを破ってしまった。だから、もう彼に合わせる顔が無いのだ。 「一つは、街が火の海になって悲鳴を上げている群衆――もう一人は、今にも死にかけている兵士」 私はどれを選べばいい?どっちを選ぶ事が『正しい』選択なのか?私は天秤に手を差し伸ばす――天秤は重さに達し、落ちた。 「答えは――誰も救えない。だが、貴方は『誇り高き医者』だった。それでこそ『医者』の務めだ」 やめてくれ、私は正しい選択を答えただけだ。だから、私の行いを否定しないでくれ――目を瞑って手を差し伸べる。そして前を見る。其処に一体のトランスフォーマーが居た。 手はハサミ型であり、一つ目と思われるモノアイ、そしてそのトランスフォーマーは、こう呟いた。 「僕は…………誰なの?」 目が覚める。ああ、あの悪夢の続きか。だが、考える内に――私は悟る。 (ああ、そうか…あの事件を経て、分かった気がした。お前も、寂しかったんだろうな…私と同じだ) ただ、その夢が意味するものは、分からなかった。 (――結局、『神様』の身になっても、私は私のまま、か)
11.
嘗てあの戦いを生き抜いた同僚が、親友の弟子に手をかけたと言うのは到底信じられない真実だった。メガトロンがターンらDJDを倒し、突然機能主義の世界に飛ばされ、信じられない真実をこの男が鵜呑みにするのは時間がかかるだろう。だが、自分も、この男――ローラーも、目の前の真実を目にしてしまったからこそ、複雑な思いを暴露する資格は持っているのだから…。 「――色々あってすまなかったな」 オプティマスに無断で黙って特攻し、それ以降行方が分からなかったローラーが、ラチェットと久々話をする際に、いきなりラチェットに詫びた。ラチェットも、親友と再会し、何を言えばいいのか――分からなかった。デルファイ事件の事、トレイルブレイカーとスキッズの事、ファーストエイドとアンブロンの事、ドリフトの事、――そして、ファルマの事。ローラーは「ゆっくり深呼吸して落ち着け」と体が小刻みに震えているラチェットを落ち着かせ、ラチェットは椅子に座り、彼にこれまでの事をぼつぼつ話した。 「………そうか」 ターンの正体はアウトライヤーであり、スキッズの同僚の一人であるグリッヂだった。グリッヂが、ファルマに手をかけた。いや、ファルマを精神的に追い詰めた事実は到底受け入れ難い真実だった(後にクロームドームもショックウェーブ議員の教え子が同じ同僚だったのに、そんな事をするなんて信じられないと言っていたが)。実質的にトレイル���ッターも、アンブロンも、スキッズも――彼によって殺されたも同然だ。あんな受け入 れ難い真実は、二人を重い空気に押し潰した。 「…もし、ファルマを引き留めていれば、こんな事にはならなかったのだろうな」 あの時、デルファイに送られる事を聞いたラチェットが、ファルマと話をしていた時に、ショックウェーブやローラーの事を考えていた。オライオン達を守る為に評議会に投降したショックウェーブ、生死不明の状態になったローラー…だが、結果的にファルマと永遠の別れを意味をしていたのだから、あの時を思うと考えたくなかったのだろう。 「お前のせいじゃない」とローラーはラチェットにそう、言葉を返し――「もう、終わった事なんだ」と、言葉を返した。 「ただ、グリッヂの事を考えたら…ファルマと、自分…何処か同じ所を重ねていたんだろう。だが、あいつがそんな事をする筈が無い。と必死で受け入れられずにいた。どうしてこんな事になってしまったんだろうな――戦争が無かったら、グリッヂもあんな事には成らなかった。ファルマもお前の跡を継いでいた。けど、」 現実と言うのは、中々上手くいかないもんだな。と――スワーブバーで、トレイルカッターがメガトロンに言った言葉を思い出した。 『罪を償う為にロストライト号のロディマス船長と一緒に居るけど、周りが白けた目で見ている?ま、そんなもんだろ』 『――現実って言うのはなぁ、中々上手くいかねーもんだよ』 そう言えばラチェットは、ファーストエイドとアンブロンと、一緒に撮った写真の他に、オライオンから譲り受けた写真を貰っていた事も思い出していた。 スキッズやグリッヂ、チャージャーやトレイルブレイカーが写っていた写真。そして、今は居ないショックウェーブの姿もあった。だが、絆は失われたが――それでも、自分とローラーは、此処に居る。まだ、過去は失われていなかった。けれども、ファルマの未来は?ラチェットは、天井を見上げた。
12.
「――怪我人は居るか!?死亡者が居るなら直ぐ様私に直接報告をするんだ!」 「――ラチェット先生、お願いです!ホットスポット達を…!」 ゲッタウェイやスターセイバーの一件の後、ロストライト号を奪還したロディマス達は直ぐ様怪我人の治療や死亡者の収容を急いだ。ドリフトはロディマスの元に向かっている最中、ファーストエイドがラチェットに何やら焦っている…いや、取り乱しながらも正気を取り戻し、叫んだ。 「――もう、誰がが死んでいく姿を見るのは、嫌なんだ…!」 …それが、ファルマとアンブロンを失って、ゲッタウェイの暴挙に耐え続けたファーストエイドの精一杯の叫びなのだろう。 ラチェットが器具の整理をしている最中…自室に佇んでいるドリフトは口を発しそうにしたが、意を決して口を開いた。ラチェットは相当疲れた顔をしている。あの多くの怪我人の治療に忙しかったのだろう。ラングの手伝いもあってか、何とか一命をとりとめたのが幸いだったか。それにしてもあのスターセイバーの攻撃を耐え続けたのが、一番の不幸中の幸いだろう。 「…大丈夫か?」 「大丈夫だ。なるべく多くの医者の命を救うのが――」 「――医者であれ、だろ?」とラチェットの言葉を、ドリフトが紡いだ。さっき、ファーストエイドと会って来た。ファーストエイドがファルマの事を言っていた。僕だったらファルマ先生を救えたのだろうか。と――ファルマの話をし終わったラチェットは、淡々と器具の整理をしていた。ドリフトは「なあ、ラチェット」と口を発した。 「――俺は、ファルマの事はあまり知らない。だけど、あんたは…ファルマを救えなかったの���、後悔してるんだろう?」 ――俺だって、大事な人を救えなかったんだ。ファルマについて、俺に色々話してくれたんだ���ら…それと、あんたは俺を救おうと、必死だったんだろう。 そう言いたげなドリフトの口ぶりに、ラチェットは口籠った。 「ファルマを救えなかった。だから、あんたは自分を責めるな――俺だって、大事な人を護れなかった。もし、あんたが辛い目に遭ったなら…俺があんたを何度だって助けてやる。自分の苦しみを、自分で抱え込むな――あんたが、俺に教えてくれた事だろう?」 ああ、あの時――ドリフトと再会した時、考えた事があったのだ。ファルマも、こんな気持ちだったのだろうか――一人で、ラチェットを待ち続けたのだろうか、と。だが、ファルマといつかは、また出会う気がするのかもしれない――それは、自分でも感じていた。だが、今だけは――。 「――有難う、ドリフト」 目の前に居るドリフトに、感謝の言葉を述べた。それでも、自分がファルマにしてやれなかった事を贖うと共に、ドリフトが自分を守ってやる。と言う彼なりの誓いがあるのだから。
13.
「神様を信じるか否か?」 ファルマはラチェットの突然の問いかけに、忽然としていた。「ああ、そうだ。どっかの馬鹿が作り出した神が居るか否かの論だ」と溜息をつきながらデータパッドを置き、カルテを出した。 「自分の手は神の手だ、アダプタス神に認められている。とどっかの馬鹿がそう言っているが、私は神が居るとは思わんがね。まあ、そんな事実があるのならば本物の神様を寄越して証明して来い…と思わんがね」 ラチェットはどっかの馬鹿――ファルマはラチェットのそう言う所に惹かれたのだ。自分にも厳しく、他人にも厳しいが――消え行く命を決して失わせる訳にはいかない鋼の精神と、誰かを救う為の医療だからだ。と言う理念。 「ファルマはどう思うか?」 「私は―――――ええっと…答えが難しいですが、居ると思いますね」 居ると?とラチェットが困惑した表情をしていると、ファルマは微笑んで問いを返した。 「神様は――ラチェットだと思います」 ラチェット自身。ファルマの答えに、ラチェットは一本返されたな…とぽつりと呟いた。 「私も、貴方と同じ神様が居るとは思えないんです。ですが、私は――ラチェットが神様だと思うんです。私の進むべき道を照らしてくれるのが、貴方自身だから」 「ファルマ…」 ファルマは立ち上がり、ラチェットから出されたカルテを持って立ち上がる。 「アダプタス神から認められた手――何時か、私も手にしたいと思っていますね」 『アダプタス神から認められた』――だが、まさか彼が、こんな事になるなんて思わなかっただろう。神は確かに居た。だが、まさかこんな形で会うなんて思わなかった。アダプタス、いや、ファルマは――確かに、微笑んで…そして、最後の言葉を言った。 「My beloved.ratchet」 ああ、その声は――届く事は、決して無かった。
14.
さて、この物語も終わる。後に残されたのは、現実の物語か、そして夢物語か。 ○月×日 ロストライト号でロディマス艦長主催のパーティをする事になった。ロストライト号が解体されるらしくて、皆と一緒に馬鹿やったりリップタイドやスワーブの世間話を聴いたりするのもこれで最後だ。寂しくなる。そしてラチェット先生が僕に後任を譲る事にしたらしい。ファルマ先生の事は…最後まで話さなかった。多分、彼の事を話すのは相当辛いんだろう。昔の僕みたいだ。とふと、あの時そう思ったんだ。アンブロン先生を亡くした僕みたいに…でも、ドリフトと一緒に居れば、大丈夫なのかもしれない。 △月●日 ラチェット先生がドリフトとCEを結ぶ事になったらしい。僕やホットスポット達は先生を祝った。僕がデルファイ���ウィルスパニックに巻き込まれた時、ドリフトの噂は巷に聞いているから(悪い噂しかないのは、当時の状況を考えるとしょうがなかったけど)どんな人物かなって思ったら、先生を困らせてくる朗らかな青年だった印象だった。でも、ドリフトとCEを結ぶ事になるなんて。おめでとう。と祝ったんだけど、少し寂しいような気がした。 ○月◇日 メガトロンが裁判を受ける事になった。ロディマスやウルトラマグナスが何故、どうしてって制止したけど――僕は、メガトロンを引き留める義務が最初から無かった事に気付いた。ロディマスとメガトロンは、最初から立ち位置が違い過ぎたのかもしれないのだ。罪人である自分は、一緒にロディマスと居る権利など無いのだ。まるでそう言い聞かせているみたいだった。廊下を歩いていた時、ローラーとラチェットが会話していた。 「お前さんは止める義務など無いのか」 「俺だって本当は制止したい。だが、俺はプロールの気持ちを尊重する」 「…そうか」 「メガトロンを止める権利は無いかもしれないが、今はそっとしておいてくれ…頼む」 ローラーは何かを言おうとした。ラチェットも何かに気付いた。けれど、それが何なのかは分からなかった。 ×月▽日 だって、こんな事って…嫌だ、嫌だ。どうして。ラチェット、先生(この先は涙で滲んでいて読めない) 「…ずっと、分かっていた事があるんです」 ファーストエイドは、ラチェットの墓標を見て、ぽつりと呟いた。 「だって、ラチェット先生はずるい人なんですよ。ファルマ先生の気持ちも、僕の気持ちも、アンブロン先生の気持ちも、ドリフトの気持ちも、メガトロンの気持ちも、最初から分かっていたんです。でも、敢えて伝えなかった。伝えていたら、どんなに楽だろうかって、そう思っていたんですね」 ラチェットは、ファルマの気持ちを最初から分かっていた。でも、伝え方が分からない人だったから、伝え損なってしまったのだ。自分は、本当は駄目な先生だと何処かで引っ掛かっていたのだろう。 「でも、ファルマ先生はそっちでラチェット先生と一緒に居られるんですよね。アンブロン先生と一緒に。ずるいですよ。僕もそっちに連れてって下さいよ。って本当はそう思いたいんですよ。……でも、まだ、僕はそっちに行けないんです。ホットスポットやグレイズが、悲しむから。だから、僕もこっちで頑張るから。ラチェット先生は……また、ファルマ先生に思い出話を咲かせて下さいね。ロストライトでの旅や、色々な事を」 ファーストエイドが日記を墓標に置き、立ち去った後――墓標には多く置かれているエンゲックスと、メガトロンの最後の置き忘れであるロディマスバッジだけが置かれているだけだった。 流れ星が、またひとつ堕ちた。
fin.
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紅蓮 01 (百鬼夜行/佐櫻)
紅蓮 ぐれん
柔紅的燭光之中,雪白的花瓣渲染了血紅色,指尖鬆開,一片片飄落。
一名焰紅色髮的男人喘息著,俊秀白皙的容顏抬起,好似少年那般,汗涔微濕,他倚坐於床緣,裸身的肌膚紋以「蠍」字的刺青,纏繞著繃帶,滲出了血痕。
土蜘蛛一族,赤砂蠍,琥珀色眼眸半掩,傀儡散落於身旁,空洞的眼神與他對視。
這裡,是京都,鞍馬山,百鬼夜行。
唇から唇へと伝い……
從唇間傳遞的……
修長指尖抬起,溫柔的,撫觸於少女的唇瓣,以指緣輕輕浮掠,沾染了微香。
その温もりは何処へ?
那份溫情將去往何處?
一名粉緋色髮的少女仰躺著,絕美白皙的容顏渲染了紙障子的光影,眼簾半掩,她穿著純白的振袖和服,衣帶散落,光裸的身體偎身於床褥,脫下白色長襪。
凌亂的衣衫之下,雪白的頸線留著吻痕,體溫、指印,肌膚與肌膚的摩擦。
雪女,春野櫻,澄澈的翠綠色眼眸抬起,以指尖抵著唇緣,噓。
手折られぬ花,色は匂へど。
無法折取的花朵,色香卻近於咫尺。
一名深藍色髮的少年走入簷廊之中,冷峻白皙的容顏沉然著,好看的薄唇輕抿,他穿著立領的火扇家紋和服,刀刃與寬帶繫於腰間,銀色、藍色的衣袂翻飛。
天狗,宇智波佐助,幽深的玄黑色眼眸抬起,看著灰色的天空,微微的一凜。
嘘を抱いた華。
擁抱著謊言的花朵。
蠍伸出手,穿戴著「玉」字銀戒的指尖撫觸於櫻的側顏,深陷其中,不願清醒。
触れてだけど……
可以碰觸......
粉緋色髮絲之下,絕美白皙的容顏渲染了柔和的光影,澄澈的翠綠色眼眸抬起,她倚坐於簷廊的座敷布,雪白振袖和服半掩著修長的雙腳,以指尖交疊於裙瓣。
蠍傾身,俊秀白皙的容顏欺近了櫻,修長指尖滑落於她的長睫、唇緣,以及鎖骨。
汚さないで。
卻無法玷污。
唔、蠍咬牙,收手,琥珀色眼眸一凜,凍傷的指尖顫抖著,碎裂的冰霜散落。
「如果你背叛了佐助,我會破壞你。」
雪女,櫻輕聲說,澄澈的翠綠色眼眸與蠍對視,眼神是如此的凜然。
甘い花になる,毒の実にもなる。
亦可為芳華,抑或為毒果。
「……哼。」
蠍不語,深邃的琥珀色眼眸半掩,以唇緣含著凍傷的指尖,嘴角,傲然的哂笑。
他伸出手,不容推卻的,以雙手緊握著櫻的雪白手腕,將她推落於簷廊的地板,兩人掙扎著,穿著黑色襯衫的男人、與純白振袖和服的少女,交纏了身影。
唔、櫻不自覺屏息,白色和服的裙瓣之下,修長的雙腳顫抖著,感受著他的撫觸。
業の花,色は匂へど。
罪惡之花,色香卻近於咫尺。
「百鬼夜行之中,我唯一有興趣的人......」
蠍輕聲說,深邃的琥珀色眼眸與櫻對視,以指尖滑落於她的唇瓣,漾笑。
「......只有妳,小姑娘。」
他半閉著一隻眼,修長指尖抬起,以少女唇緣的微香撫觸了自己的薄唇,噓。
月灯りに揺らめいてた,悲しげなその横顔。
被月光照映的悲傷臉龐。
斬首的刀刃落下,白蓮花濺染了鮮血,一片片凋零。
蠍沉默著,俊朗白皙的容顏抬起,深邃的琥珀色眼眸望著一池的紅蓮,眼簾半掩,他悵然的困坐於和室,咬牙,紙帳子交錯的光影好似牢籠那般,禁錮著男人。
一只傀儡懸吊著,木紋的臉容削製了美麗少女的輪廓,空洞的眼眸看著他。
何にも言わないで,ただこうして。
不要說話,沉默著就好。
「……櫻。」
佐助輕聲說,伸出手,穿著立領和服的背影站在櫻的身後,一手環抱於她的頸項,深藍色髮絲之下,俊俏白皙的容顏半掩著,閉眸,薄唇吻落了雪白的肌膚。
「我,對妳……」
低沉嗓音於耳緣呢喃了幾個字,纏綿的體溫,呼吸聲、熱氣,淹沒了思緒。
櫻屏息著,絕美白皙的容顏渲染了羞怯的紅暈,翠綠色眼眸無聲顫動。
幻なら幻を愛して。
如果是幻影,我願與幻影相戀。
蠍伸出手,俊朗白皙的容顏抬起,以雙手撫觸於傀儡的側顏,閉眸,輕輕的一吻。
*
見晴之丘(みはらしの丘)。
蔚藍色的天空之下,粉蝶花綻放著,天藍的花朵搖曳於山坡,揚羽蝶吻落了花顏,漸層的粉藍、淡紫藍色,450萬朵的琉璃唐草好似一首唯美的俳句,如夢似幻。
一名粉緋色髮的少女走入花海中,卯月的柔風吹開了白色連帽,櫻髮飛舞。
絕美白皙的容顏渲染了天空的光影,澄澈的翠綠色眼眸望著粉蝶花,眼簾半掩,她穿著立領的雪白斗篷,修長的雙腳飾以白色膝上襪,少女,與淡藍花海。
雪女,春野櫻微笑著,以指尖將髮絲順至耳後,回眸,與少年的黑瞳對視。
「佐助,粉蝶花又名為琉璃唐草哦。」
她笑了,穿著純白振袖和服的背影欠身,以指尖撫觸於粉藍色的花朵。
「平安時代的和歌,花瓣似若琉璃,葉如唐草。」
「......是嗎。」
一名深藍色髮少年輕聲說,幽深的玄黑色眼眸與櫻對視,眼神是如此的柔和。
俊俏白皙的容顏抬起,蔚藍天空之下勾勒了好看的側顏剪影,深藍色髮絲飛舞著,他穿著立領的羽織和服,左身是銀白、右身是舛藍,寬帶繫於腰間,懸以刀刃。
百鬼夜行之首領,天狗,宇智波佐助。
天空之中,一只白色骨架的鯨魚泅沉於真晝的雲朵,甩動著尾鰭,舒緩的徜徉。
牠悠游於花海,空洞眼眸望著見晴之丘,骨板與骨板碰撞,咿呀著骨頭的摩擦聲,空中,巨大的尾鰭揚起又落下,白色骨架的身體在地面映照了流動的影子。
「那是……?」
櫻輕聲說,翠綠色眼眸看著天空的鯨魚,無語顫動。
「化鯨(ばけくじら)。」
佐助回憶著與哥哥,鼬,以前在陰陽師的書卷中,所看見的妖怪。
「牠的外觀是一隻只有白色骨架的鯨魚,又稱為骨鯨,性情溫和,不會獵殺人類,但是人類只要看見了化鯨,就會為���莊帶來飢荒、瘟疫和火災。」
「牠是和水月一樣的妖怪?」
櫻看著佐助的側顏,百鬼夜行之中,鬼燈水月是襲擊船隻的海中妖怪,磯龍捲。
「化鯨是出雲的妖怪,漁民大量捕鯨,鯨魚幻化為妖,為人類帶來了怨恨與不幸。」
他淡然的否認,穿著銀白與藍色和服的背影走入粉蝶花海,衣帶飛舞著。
化鯨,柔和的旋身,以鰭翼浮掠於天空的雲彩,白色骨架的身體靠近了少年。
佐助伸出手,修長指尖撫觸於化鯨的頭部,黑瞳與空洞的眼眸對視。
「如此溫柔、無辜的妖怪,也要背負著怨恨與詛咒嗎……」
櫻注視著化鯨,澄澈的翠綠色眼眸歛下目光,有些失落的低語。
「百鬼夜行所有的妖怪都背負著詛咒、怨恨與不幸。」
低沉嗓音輕聲說,眼簾半掩。
「青燈鬼,祭,是沒有情感的孤兒,從小被迫與他視為兄長的存在,自相殘殺,他的哥哥死去之後,祭不願離去,孤獨的化為妖怪,守護著黃泉的入口。」
「犬神,犬塚牙,是人類將狗埋在土中,只露出狗的頭部,將食物放在牠的面前,讓牠感受著飢餓與痛苦,再將狗頭一刀斬下,所化成的妖怪。」
「白藏主,日向寧次,日向一族分家的天才,父親卻被日向宗家陷害,犧牲赴死,他背負著宗家在額間施以的詛咒封印,自刎於伏見稻荷神社,化為白狐。」
雪女,櫻回憶著,我也是、被囚禁於咒符的桎梏之中,忍受著孤獨,背負了不幸……
「百鬼夜行的妖怪,生於暗花、亡於光明。」
佐助輕聲說,深藍色髮絲飛舞著,俊俏白皙的側顏渲染了天空的光影。
「我,因為大天狗一族的詛咒,從人類成為了天狗,然而,妖怪並非是不幸的,我們只是於彼岸、逢魔之時,以不一樣的身分活下去,找尋著自己的歸屬。」
……….。
櫻沉默著,翠綠色眼眸映照了佐助的側顏,無聲顫動。
「佐助,對你來說,百鬼夜行是什麼呢?」
她走近了他,穿著雪白斗篷、與銀藍色立領和服的背影,柔和的隱沒於粉蝶花海。
百鬼夜行之首領,宇智波佐助,幽深的玄黑色眼眸歛下目光,眼神是如此隱晦。
「……家人。」
深藍色髮絲飛舞於風中,俊俏白皙的容顏勾起了一抹好看的淡笑。
櫻不語,絕美白皙的容顏放緩了神色,溫柔的笑了,黑瞳、與綠眸,深深對視。
*
姬路城。
日本,兵庫縣,天守閣映照了天空的光影,白色的城牆與瓦簷好似展翅的白鷺,櫻門橋之下,和船浮沉於護城河中,千姬牡丹園的花朵綻放著,揚羽蝶飛舞。
和室,一名金髮女人斜倚於榻榻米,以朱唇含著煙管,吹出了白霧。
成熟白皙的容顏抬起,琥珀色眼眸看著兩人,長睫半掩,金髮於身後紮成兩束,她穿著常磐色的羽織外褂,寫著「賭」字,以及微露了胸口的白茶色振袖和服。
刑部姬,千手綱手。
「我來聽取一年一次的預言。」
佐助輕聲說,俊俏白皙的容顏斂起了神色,幽深的玄黑色眼眸與綱手對視。
好漂亮的女人……
櫻倚坐於佐助的身旁,澄澈的翠綠色眼眸看著綱手,無聲顫動。
刑部姬(おさかべひめ),隱居於姬路城的妖怪,擁有治癒的能力與800名隨從,她與百鬼夜行之首領一年會面一次,預言未來的命運,真身是年老的狐妖。
「……一年的時間過得真快呢。」
綱手傾身,渾厚的嗓音輕聲說,一手托著雪白側顏,放下煙管,敲了敲煙灰。
「你惹了不少麻煩吧,真是亂來,眼睛也差點拿不回來了。」
……….。
佐助沉默著,面無表情,深藍色髮之下,冷峻白皙的容顏別開了視線,有些倔強。
「……你啊,可是被愛著的呢。」
綱手低語著,漾笑,以唇緣含著煙管,拿起了白色的清酒壺,傾入酒杯。
「只要有無法忘卻的回憶,人就會變得堅強,這就是成長。」
唔、櫻羞紅了臉,穿著雪白振袖和服的背影顫了一下。被看出來了嗎……?
「天狗,宇智波佐助,以下是你的預言。」
刑部姬,綱手,琥珀色眼眸半掩著,以朱唇啜了一口清酒。
「紅蓮的業火,燃燒了一切,虛偽之愛的結局必然是別離,櫻花綻放於雪下凜冬,烏鴉飛散,破碎的狩衣與紫荊花,雷神、風神,是無法斬斷的命運之絆。」
佐助不語,俊俏白皙的容顏沉然著,幽深的玄黑色眼眸一凜,與綱手對視。
虛偽之愛……?
櫻思忖著,粉緋色髮絲之下,絕美白皙的容顏抬起,澄澈的翠綠色眼眸望著佐助。
「我的預言可不是免費的。」
綱手漾笑,雪白容顏渲染了微醺的紅暈,放下酒杯,掩嘴,打了一個酒嗝。
「那麼,你願意付出多少代價,買下這個預言呢?」
「如果妳贏了……」
佐助輕聲說,俊俏白皙的容顏是如此平靜,閉眸,深藍色髮絲飛舞於風中。
「五千萬龍銀。」
……誒?
櫻怔忡著,可愛白皙的容顏眨了眨眼,說不出話來。五、五千萬龍銀……?
龍銀,是妖怪的貨幣,幣面以龍為肖像,流通於百鬼夜行的黑市之中,價值不斐。
「靜音,拿骰子來。」
綱手下令,穿著「賭」字羽織外褂的背影映照於紙帳子,爽朗的笑了。
「你還是一樣賭黑色骰子吧?」
靜音走入了和室,一手抱著小豬,豚豚,另一手拿著賭具,欠身,放置於桌緣。
「等、等一下,佐助。」
櫻傾身,絕美白皙的容顏依靠於佐助的肩膀,一手抱著他,有些擔憂的輕聲說。
「我們,真的有那麼多錢嗎……?」
「櫻,不要擔心。」
佐助低語著,幽深的玄黑色眼眸歛下目光,看著黑色與白色的骰子。
「骰子6面,點數最大是12、最小是2,點數大者獲勝。」
綱手拿起了骰盅,放入黑色與白色的骰子各2顆,蓋上、甩動著,發出清脆聲響。
櫻屏息著,澄澈的翠綠色眼眸望著骰盅,黑色骰子是佐助、白色是綱手大人......
綱手自信漾笑,俐落的開蓋,黑色骰子12點、白色骰子3點。
「……因為,刑部姬,逢賭必輸。」
佐助淡然的輕聲說,閉眸,嘴角是一抹好看的淡笑。
唔、綱手咬著唇緣,綱手大人又輸了,靜音低聲說,捂著臉,豚豚發出了哀鳴聲。
傳說中的肥羊嗎……
櫻忍不住失笑,絕美白皙的容顏微笑著,以白色的振袖半掩於嘴緣。
*
鞍馬山。
幽微的竹林之中,神社的參道 春日燈籠的光影錯落於生苔的石階,螢火飛散,本宮,祭祀著高龗神,水占卜的籤詩浮沉於御神池,貴船川的水燈映照了微光。
這裡,是貴船神社,京都的紅葉名所之一,擁有著水與結緣的傳說。
「啊、是神社呢。」
櫻笑了,雪白連帽的身影佇立於石階,閉眸,雙手合十。
「我們是妖怪,神明不會聽見妳的願望。」
佐助走入了竹林中,穿著銀白與藍色立領的和服繫以寬帶,左袖是火扇家紋。
「誒?」
櫻輕聲說,澄澈的翠綠色眼眸望著佐助,以指尖撫觸於額間,百毫的契約之印。
「可是,木花咲耶姬大人就聽見了我的願望哦?」
佐助沉默著,深藍色髮絲之下,俊俏白皙的容顏漾起了一抹好看的淡笑。
「......因為妳擁有那位神明認可的力量。」
他回眸,低沉嗓音輕聲說,深邃的黑瞳與綠眸對視,眼簾半掩。
唔、櫻羞紅了臉,雪白帽緣之下,可愛白皙的容顏渲染著紅暈,困窘的歛下目光。
竹林之中,一名年輕的樵夫捂著臉,放下斧頭,穿著作務衣的身影跌坐了下來。
……乾渴的感覺。
他喘息著,嚥了一下口水,指縫之間,渙散的眼神是如此疲倦,無法集中目光。
這幾天,喉嚨、似乎被緊扼著,好想吃味噌、好想吃味噌、好想吃味噌……
年輕的樵夫聽見了樹枝斷裂的聲響,失神的抬眸。
貴船神社的石階下,一名深藍色髮少年、一名粉緋色髮少女,走入了竹林。
那是……?
他跌坐於竹林中,蒼白的唇瓣吐著氣息,作務衣濡濕了汗水,黑瞳望著他們。
「佐助,那個人,好像看得見我們?」
櫻輕聲說,澄澈的翠綠色眼眸一凜,以雪白的振袖半掩於側顏。
「此岸的人類可以看見妖怪。」
佐助走出了竹林,銀白與藍色的立領和服飛舞著,寬帶懸以刀刃。
「我們沒有隱藏妖氣,所以他看得到,只是很快就會忘記,因為我們不屬於此岸。」
兩人步上了石橋,烏鴉啼叫於黃昏的天空,赤紅的欄杆錯落著光影,水紋粼粼。
半藏門。
夕染暮色的天空之下,一道幽深的城門掩藏於竹林,瓦簷與白色圍牆映照著燈火,庭院,小妖怪、付喪神拿起了酒杯,笑鬧著,紫藤花綻放,紙燈籠搖曳於風中。
城門開啟,簷廊一瞬的燃起了鬼火,青藍色的光影,一閃一滅。
這裡,是鞍馬山之百鬼夜行。
「佐助,下次、我也可以和你一起出去嗎?」
櫻羞怯的輕聲說,可愛白皙的容顏渲染了淡淡的紅暈,綠眸與黑瞳對視。
……….。
他沉默著,深藍色髮絲之下,俊俏白皙的容顏放緩了神色,��神是如此的隱晦。
「櫻,我們……」
佐助伸出手,修長指尖撫觸於她的側顏,以指緣滑落了柔軟的粉緋色髮絲。
澄澈的翠綠色眼眸與黑瞳對視,羞紅了臉,無聲的顫動。
下一秒,桃弓的箭矢穿射了雪白振袖和服,破碎的衣服飛散。
唔、櫻回眸,駭然的屏息,純白的連帽長袍外衣被弓矢撕裂,濺染了血紅。
佐助沉然著,幽深的玄黑色眼眸一凜,欠身,以雙手抱起了身旁的櫻,躲開箭矢,深藍色髮絲飛舞於風中,他俐落的空翻,火扇家紋的和服剪影映照於紙帳子。
夕曛的天空之下,城門的木屑、泥塵,以及破碎的花瓣,隱沒了黃昏的光影。
石橋,幾名穿著盔甲的女人拉緊了弓弦,看不清面貌,額間的五芒星咒符飛舞著,她們的身旁,一只巨大的黑狼齜牙著血口,唾沫滴落,兇狂的金眸望著獵物。
一名男人穿著大正時代的軍裝,額間的紙符寫著「封」字,掩去了容顏。
「……式神?」
櫻顫然的低語,絕美白皙的容顏緊靠於佐助的肩膀,以雙手環抱著他的頸項。
「武曲、貪狼……」
佐助抱著櫻,冷峻白皙的容顏斂起了神色,幽深的玄黑色眼眸一凜。
「……還有,破軍,陰陽師的基礎式神,以靈力注入於紙人形,事先下達指令。」
基礎式神,所有的陰陽師都能注入靈力發動,執行施術者的命令,沒有自我意識。
「可是、結界……」
櫻輕聲說,澄澈的翠綠色眼眸抬起,看著佐助的側顏,有些擔憂的抱緊了他。
..........。
佐助沉默著,俊俏白皙的容顏與她對視,好看的眉宇輕蹙,似乎在思忖著什麼。
鞍馬山之百鬼夜行的結界,只有妖怪才能進入,陰陽師、式神都無法破壞。
「妳可以治療自己的傷嗎?」
他低聲說,幽深的玄黑色眼眸歛下目光,看著雪白的手臂割出了幾道血痕。
「……嗯。」
櫻微笑著,翠綠色眼眸與黑瞳對視,眼神是如此的柔和,以雙手環抱了他的頸項。
「佐助,我沒事,可以放我下來了。」
武曲,穿著盔甲的女人拉緊了桃弓,箭矢的光芒映照於五芒星咒符半掩的側顏。
「我來對付貪狼、武曲。」
雪女,春野櫻輕聲說,澄澈的翠綠色眼眸抬起,目光一凜,扯開了破碎的左袖。
粉緋色髮絲之下,絕美白皙的容顏渲染了黃昏的光影,雪白的振袖和服飛舞著,她以指尖氤氳著淡綠色的光芒,治療於箭矢割裂的傷口,細膩的肌膚逐漸癒合。
……….。
哼、佐助不語,幽深的玄黑色眼眸幻化了三勾玉的血紅,自信漾笑。
一名年輕的男人佇立於黃昏的天空下,刀刃出鞘,額間的咒符飄動。
他穿著大正時代的軍裝,軍帽、黔黑色排釦的軍服懸以五芒星的徽章,繫著刀刃,俊朗白皙的容顏半掩於紙符之下,寫著「封」字,蒼白的唇瓣微抿著,面無表情。
破軍,是最高等級的基礎式神,陰陽師試驗的最後一個項目,擁有強大的戰鬥力。
「召喚出來了……」
回憶之中,深藍色髮的小男孩屏息著,黑瞳與式神對視,無聲顫動。
陰陽師的陣式中,紙人形的咒符飛散,綻放了光芒。
一名穿著大正時代軍服的小式神走出結界,額間的咒符寫著「封」,掩去了容貌,他以雙手拿著過長的刀刃,稚氣白皙的容顏有些羞怯,斜戴以軍帽,抿著嘴。
「……是破軍呢。」
小小的破軍,一名黑髮的男人忍著笑意,伸出手,以指尖撫觸於弟弟的髮絲。
「佐助也可以成為陰陽師了。」
陰陽師,宇智波鼬輕聲說,柔和的笑了。
……哥哥。
天狗,宇智波佐助沉默著,閉眸,深藍色髮絲飛舞於風中,薄唇微抿。
「因為有羈絆,所以才會痛苦。」
低沉嗓音輕聲說,長睫半掩,凝視著自己的手心。
「我已經閉上了雙眼,存活於黑暗之中,人類的身分、以及成為陰陽師的夢想,我都捨棄了,你是我過去的回憶,你是我再也不會實現的夢,被迫清醒。」
佐助反手,以指尖撫觸於草薙劍的切羽,出鞘,刀刃於風中劃出了俐落的弧度。
「……破軍,我會親手斬斷你。」
他伸出手,以刀鋒指著式神,寫輪眼的三勾玉幻化了萬日輪,目光一凜。
破軍,額間的咒符飛舞著,淚水濡濕了「封」字的紙符,滑落於蒼白的側顏。
_To be continued.
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わたしたちは詩のようなものを求めている。
詩のようなものというのが何かどころか、わたしたちというのが誰なのかすらわからないが、それを求める声だけはこだましている。 この木霊しているものは何なのか。
精霊とは何か。言葉を辿ると、英語のスピリットやゴーストであり、ドイツ語のガイスト(精神)であり、ラテン語のスピリタス(息、呼吸、魂、勇気、活気)またはアニマ(生命、魂)であり、ギリシャ語のプシュケー(息、呼吸、生命、心、魂)またはプネウマ(息、気息、風、空気、大いなるものの息)だ。プネウマは ギリシア哲学では存在の原理とされた。
ルネサンスの時代に、画家たちが古代ギリシャや古代ローマに学んで消失点(無限遠点)というのを見つけ、遠近法(透視図法)という手法を発展させた。これは建築物などの直線的なものを描くときに有効な手法であり、自然の風景を描くときに有効な手法として、遠くのものはかすんで見えるという空気遠近法や、遠くのものは青みがかって見えるという色彩遠近法を発見し組み合わせていった。 それまでの芸術といえば建築であり、空間の一部を切り取るもの、占めるものであったのに対し、遠近法という絵画手法によって「空間」が「表現」された。それを見て、多くの人が何かを感じ、息を呑んだ。それはさらにインスピレーション(息をふきこまれたもの、精神の働き、ひらめき、霊感)となって広まっていった。 自然に対置される人間の「技」、「技術」「人工」を意味するラテン語の「アルス」に、「精神の働き」というニュアンスが強調され、「アート(芸術)」の語源となった。 彫刻、建築、絵画の技法を最も発展させたミケランジェロは、システィーナ礼拝堂の主祭壇背後の壁一面に描いた『最後の審判』では、背景のほとんどを空の青一色で塗った。ミケランジェロの技法に学んだ画家たちが風景画というジャンルを確立していく以前に、ミケランジェロ自身はすでにその技法を手放していたのではないかとも言われるが、だいぶ後になって、もしかしたら無限遠点に誰よりも近づいていたのではないかとも言われた。 ルネサンス期に、世界三大発明(ルネサンス三大発明)と呼ばれる印刷技術、火薬、羅針盤の技術が発明された。三つとも実際に発明されたのは盛期の中国だが、伝来した知識を「技術」としたのがこの時期だった。 「芸術」の誕生とともに、かなり後になってテクノロジーと呼ばれるようになる「技術」も同時に誕生した。または、それまで神のものとされたもの、つまり教会が独占していたものを、人間の技とするときに、それが「芸術」と「技術���に割れたとも言える。 絵画や彫刻などの芸術が空間を表現し場面を切り取っていったのと並行して、航海などにおいても重要な「ログ」とか「ジャーナル」などといった「記録(帳簿、報告書)をつける」ということが広まり、人々は「期間」という概念を手に入れた。「時間」が、空間のように「切り取る」という考え方を適用できるものになった。「スピリチュアル」に対し「テンポラル(一時的、現世)」という概念が対置された。 絵画が三次元を二次元の平面に表現し、彫刻が時間を止め、そして人の心には四次元空間が広がっていった。
東ローマ帝国の滅亡、ルネサンス、アメリカ大陸の発見で始まる近世という時代は、アメリカ独立宣言(1776年)、フランス革命(1789年 - 1795年)、神聖ローマ帝国の滅亡(1806年)で終わる。 「理性」が近世という時代を作った。 理性とは、現在の定義では推論能力のことだが、無限遠点という仮説的概念を見つけるような人間の考え方のことで、神の智慧や教会の教えに対置されるものだった。平たく言えば、理性とは自分で考えるということだった。 啓蒙思想はあらゆる人間が共通の理性をもっていると措定し、世界に何らかの根本法則があり、それは理性によって認知可能であると考えた。方法論としては17世紀以来の自然科学的方法を重視し、理性による認識がそのまま科学的研究と結びつくと考えられ、宗教と科学の分離を促した。 啓蒙思想の先駆けとなったのがイングランドのホッブズの政治哲学で、 「万人の万人に対する闘争」という有名なフレーズや、著作『リヴァイアサン』で想定した人工生物としての国家論は、近代的な国家論や政治哲学を基礎づけた。ホッブズは、 言語が人間の理性にとって最も重大なものと考えた。 フランス生まれの哲学者デカルトは、「我思う、ゆえに我あり」という有名なフレーズで、「信仰」による真理の獲得ではなく、人間の持つ「自然の光(理性)」を用いて真理を探求していこうとする姿勢を表明した。近代哲学の祖、合理主義哲学の祖とも呼ばれ、近世に理性主義を開花させたとも言われる。 また、近世を通して理神論論争というのが起こった。16世紀にポーランドのソッツィーニ派と呼ばれる人たちによって、宗教上の意見の相違を迫害によって解決することが罪であるという考えが提出され、また、ソッツィーニ派は人文主義者のエラスムスの影響を受ける形で聖書への理性の適用を主張していた。イギリスではその見解はユニテリアンと呼ばれる人々によって擁護され、その他のプロテスタントでも信仰の基礎を教会の権威にではなく論証の上に築くことを目指した。その際に神学者たちが根拠としたのは、聖書と並んで理性であった。理性の権威と聖書の権威が両立するのか、ホッブズの機械論的国家観やデカルトの機械論的自然観を受け継ぎ人間も機械の一種とみなすとすると、それを最初に創造した機械工(神)を想定しないわけにはいかないのではないか、宗教的寛容は可能かなど、様々な論争に発展していった。ドイツ啓蒙思想の代表的な人物であり理神論者ともされる劇作家レッシングは、「論証によって信仰を強制しよう」とする理神論者についても反対していた。『賢者ナータン』(1779年刊、1783年初演) では、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教のうち、どの宗教を選ぶかよりも人間としての隣人愛が大切であることを書いた。 人文主義(ヒューマニズム)が人道主義(ヒューマニズム)になった。
フランス革命では、王権神授説によって理論化された絶対的権威を持つ国王の国王軍を群集が破った。 革命後、特権階級に属していたカトリック教会は弾圧された 。革命勃発以来、聖職者は追放され、教会や修道院は破壊されるか牢獄や倉庫、工場などに転用された。 1793年、政治活動家エベールなどの主導により、ノートルダム大聖堂を中心にフランス全土で「理性の祭典」が催され、「理性が18世紀の偏見にたいしておさめた勝利」を祝って、熱狂的に歌い踊るカーニヴァルのような連日のお祭り騒ぎが繰り広げられた。無神論的であり無政府主義的で、エベール派による扇動活動の側面も強かった。 1793年からの約一年間、フランスの事実上の首班となったロベスピエールは、共和国を守るために、また民衆やエベール派からの圧力もあり、テロリズムの語源にもなった 「テルール(恐怖政治)」を敷いて国王や政敵などの粛清を相次いで断行した。ロベスピエールは、 フランス共和国の基盤は道徳性を備えた民衆のなかにこそあり、その道徳性なるものは信仰心なくして生まれないと考え、 「もし神が存在しないのなら、それを発明する必要がある」と語ったといわれている。ロベスピエールは、キリスト教に代わる道徳を求めていたが、革命の祭典は「理性の祭典」のような無神論的、無政府主義的なものであってはならないと考え、 1794年、テュイルリー宮殿を中心に「最高存在の祭典」という理神論的性格の強い祭典を開催した。ときに無秩序に発散される民衆運動のエネルギーを統制して公民道徳の秩序に適合させるという試みに成功した一方で、革命運動を支えていた下からのエネルギーを抑え込む結果ともなった。「最高存在の祭典」の開催された約2か月後のテルミドールのクーデターでロベスピエールは失脚した。
国王ルイ16世や王妃マリー アントワネットも、革命の大立者ダントンも、エベールもロベスピエールも、受刑者をギロチン台に送り続けた検事タンヴィルも、最期はギロチンで斬首された。恐怖政治でギロチンがすべての党派を次々と処刑していった状況は、当時の人々によって「ギロチンの嘔吐」と呼ばれた。 ホッブズの『リヴァイアサン』の表紙に描かれた巨大な支配者の体は多数の人間、民衆で構成されている。ギロチンが機械仕掛けの神のように、支配者の頭を次々と切り落とし、頭を切り落とされた体は次の頭を探してさまよい歩いた。 1795年共和国憲法制定、 1804年ナポレオンの第一帝政、1814年ナポレオン失脚後に王政復古、1830年七月革命と続く。
1831年出版の『ノートルダム ド パリ』でルネサンス期1482年のパリを描き、1862年出版の『レ ミゼラブル』で1815年から1833年までのフランスを描いたヴィクトル ユーゴーは、一説によると、少年時代にギロチンの光景を見てしまい、それが執筆活動と、人道主義者として死刑廃止運動などの政治活動をする動機となったといわれている。
「テクノロジー」という言葉が、製造活動に応用された科学的思考を意味するようになったのは1830年代だという。「テクノロジー」はギリシャ語の「テクネー」から派生した言葉であり、「テクネー」はラテン語の「アルス(技)」と同じ意味だった。 1950年代にドイツの哲学者ハイデガーは、「テクネー」は職人の活動と技能を意味するだけでなく「精神の芸術」や美術をも指していて、また、詩的ニュアンス、つまり「ポイエーシス」の意味もあった、と指摘した。現代の「テクノロジー」はこの意味を失っている。
2021年9月 世界ではなく、審判ではなく
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国を護るアイデア 戦の上策は損害を出さない、次策は敵を破る、下策は城攻め(コスパ最悪)。具体的なアイデアを使って国を護る
市営住宅集会所へ講演会を聞きに行った。 演題は「 兵法書 ( へいほうしょ ) を読んで『生き方』を考える」。内容の要点は次の通りだった。 孫武 ( そんぶ ) は、今から2500年ほど前に、 楚 ( そ ) の王城を 陥落 ( かんらく ) させた 呉 ( ご ) の 軍師 ( ぐんし ) 。
呉の軍師として採用される就職面接でのエピソードが有名。 呉王:就職論文は読んだ。実戦の手腕を見せてもらいたい。宮中の婦人相手でも、軍の指揮を執ることはできるか? 孫武は、これを了承した。宮中の美女180人を集合させて二つの部隊とし、武器を持たせて整列させ、王の寵姫二人を各隊の隊長に任命した。 孫武:左右前後がわかるか? 美女軍団:わかります。 孫武:前といえば胸を、左と言えば左側、右と言えば右側、後ろと言えば背側を見よ。 美女軍団:わかりました。 孫武は、将軍の印の鉄斧を置き、太鼓を打って「右!」と号令した。 宮女たちはどっと笑った。 孫武:命令が不明確で徹底しないのは、将の罪だ。 孫武は、太鼓を打って「左!」と号令した。 宮女たちはどっと笑った。 孫武:命令が既に明確なのに実行されないのは、指揮官の罪だ。 孫武が隊長の二人を斬首しようとしたので、壇上で見ていた呉王は驚き「斬るのはやめろ!」と止めた。 孫武:一たび将軍として任命を受けた以上、陣中にあっては君命でも従いかねることがございます。 孫武は、呉王の寵姫を二人とも斬ってしまった。そして新たな隊長を選び号令を行うと、今度は女性部隊は命令どおり進退し、粛然として声を出すものは居なかった。 孫武:兵は既に整いました。降りてきて見ていただきたい。水火の中へもゆくでしょう。 呉王は、大い���不愉快な表情をしたが、孫武の軍事の才を認めて将軍に任じた。 以下は、就職論文の要旨。 第1.始計 〔戦の五条件〕 1_道:民が統治者と心を同じにし、死生をともにすることをためらわない 2_天:陰陽、寒暖などの自然現象 3_地:遠近、険易、広狭、死生などの地勢 4_将:智、信、仁、勇、厳などの将軍の能力 5_法:編制、服務規律、装備 〔優劣判断七要素〕 1_どちらの王様がよい政治をしているか? 2_どちらの将軍が有能か? 3_自然現象と地勢はどちらに有利か? 4_法令はどちらがよく行われているか? 5_軍はどちらが強いか? 6_士卒はどちらがよく訓練されているか? 7_賞罰はどちらが明確に行われているか? 〔敵をあざむく駆け引き〕 1_能力があるのに能力がないように 2_ある戦法を用いているのに用いていないように 3_近くにいるのに遠くにいるように 4_遠くにいるのに近くにいるように 5_利益を見せて敵を誘い出して混乱させ 6_戦力が充実していても慎重策を取り 7_強いのに敵の攻撃を避け 8_敵を脅してその勢いをくじき 9_下手に出て敵を驕らせ 10_楽をしている敵を疲弊させ 11_敵の同盟国と親しくして敵国との離間を謀り 12_敵の備えがない所を攻め敵の思いがけないことをする 第2.作戦 戦で、快速戦車千輌、輸送車千輌、武装兵十万を千里の遠くに遠征させ、これに糧秣を送れば、国の内外での軍費、外交費用、武具の膠や漆の購入費、武装兵や馬を養う費用などのために、一日に千金を必要とする。 長期戦になれば、国費は不足し、兵力を弱め士気を衰えさせる。 遠征して輸送距離が長くなれば、軍が買う品物の値段が上がり、戦費は嵩む。 城攻めは戦力を消耗させる。 戦が長引けば、勝っても損失は大きくなる。 第3.謀攻 〔戦の上策〕 1_国に損害を与えない 2_軍に損害を与えない 3_旅師団に損害を与えない 4_卒に損害を与えない 5_隊伍に損害を与えない 〔次策〕 1_敵国を破る 2_敵軍を破る 3_敵の旅師団を破る 4_敵の卒を破る 5_敵の隊伍を破る 最上の戦い方は、武力行使前に敵の謀略を見抜く その次は、敵国を孤立させる その次は、武力を使って攻める 下策は、城攻め(コスパ最悪) 自軍に損害受けることなく謀をもって敵を攻める戦法を考えなければならない。 戦力が敵の十倍あれば包囲戦、五倍あれば圧倒戦、二倍あれば分散戦、同等ならば兵法駆使、戦力不足ならば逃げ、かなわないと思ったら最初から戦わない。小兵力で大兵力の敵に戦いをしかければ捕虜になる。 軍政を知らない王様が、将軍の軍政に干渉すれば、将兵は迷う。 用兵を知らない王様が、将軍の用兵に干渉すれば、将兵は疑う。 全軍が迷い疑えば、諸侯はこの隙を見て反乱を起す。 〔戦を有利にする五条件〕 1_戦ってよいときと戦ってはいけないときを知る 2_彼我の戦力比に応じた戦法を使う 3_上下が利害を共有する 4_情報と作戦で相手を上回る 5_有能な将に遂行を任せて、王様が干渉しない 〔結論〕 1_敵を知り己を知っていれば、百戦しても危ういことはない。 2_己を知っていても敵を知らなければ、勝敗は半々。 3_敵を知らず己も知らなければ、必ず敗れる。 第4.軍形 敵が勝てないよう備えるのは、自分のやり方次第。 敵に隙ができるかどうかは、敵のやり方次第。 名将は、自分の努力で負けないようにすることはできるが、敵に隙を作らせることができるとは限らないと知っている。だから、不断に観察し続け、敵が見せた隙を見逃さない。 名将は、勝ちやすいようにしておいてから勝つので、名作戦という評判や手柄を立てることがない。 勝つ軍は、勝つ見通しをつけてから戦い、敗れる軍は、戦いを始めてから勝つ見通しをさがす。 第5.兵勢 少数の兵を統率するのと同じように多数の兵を統率できるのは、編成がよくできているから。 少数の兵を戦わすのと同じように多数の兵を戦わすことができるのは、命令系統がよくできているから。 軍が敵の攻撃を受けても絶対に敗れないようにするのは、奇と正の使い分け。 軍を敵に差し向けると、固い石を卵にぶつけるような威力を発揮させるのは、虚と実をよく見分けること。 戦いは正をもって敵にあたり、奇をもって勝ちを決すもの。 奇に熟達した者は、次々と妙手を出して、天地が万物を生み出すようであり、黄河や長江の水のように尽きることが無い��� 終わったと思えばまた始まるのは月日のよう。 死滅してまた生起するのは春夏秋冬の変転のようであり、音は五音にすぎないが組み合わせによってできる曲は無限。 色も五つにすぎないが、組み合わせによってできる色は見極められない。 味も五つにすぎないが、調理によってできる味は無限。 戦の基本は奇正の二つにすぎないが、その組み合わせは無限。 奇正が生じ、その変転循環して終わるところが無く、 その終始は誰にもわからない。 激流が石を浮かし流すようなことができるのは勢い。 猛鳥が軟らかい羽で小鳥の骨や翼を砕くことができるのは、打撃の時機が適切であるから。 このように名将の攻撃は、勢いが激しく、瞬間的な威力を発揮する。 勢いは張っている弓矢のようであり、好機を狙ってその一瞬に発射するようなもの。 戦で自軍は非常に入り混じり混乱しているように見えるが、 その実は統制がとれているから、円を画いて陣を展開するから破られない。 乱と治、怯と勇、弱と強は元来同じもので、容易に変わりやすい。 治乱は編成の良否によって決まる。 勇怯は軍勢の有無によって決まる。 強弱は軍形の状態によって決まる。 敵を動かす名将は、敵をこちらの動きに応じて動かせ、こちらが利益を示せば敵は必ずこれを取ろうとする。 ゆえに利を見せて敵を誘い出し待ち構えた本陣がこれを討つ。 名将は勢いよって勝ちを得ようとし、将兵の努力ばかり依存しない。 すなわち個人をあてにしないで、集団としての勢いを重視する。 このような名将が軍を動かすと、木石を転がすように自然であり、軽快。 木石というのは、安定すれば静止するし、傾けば転がり、方刑にすれば静止し、円刑にすれば転がる。 名将が円石を高い山から転がすように軍を動かすのは、勢いの活用を知っているから。 第6.虚実 名将は、自分の思うように戦況を動かして敵に動かされない。 先んじて戦地に到着し敵を待ち受ければ、遅れて到着し戦力消耗した敵と戦うことができる。 自軍に有利なところでも敵が好んでやってくるのは、利益をかざして戦うから。 自軍に不利なところでも敵がやってこないのは、損害を与えるようにしむけるから。 敵を苦労させ、満腹でいる敵を飢餓に落としいれ、平静にしている敵を動揺させる。 敵の必ず行く所へは先手を取り、敵の予期しないところへ行って意表をつく。 敵の抵抗のない所を行けば、消耗は少ない。 敵が防御の備えをしていない所は攻撃し易い。 敵が攻撃できない所に居れば防御し易い。 撤退が迅速なら、敵は追撃できない。 城壁を高くし堀を深く掘った敵に、それを棄てて出撃させるためには、敵がどうしても救わなければならないところを攻めるべき。 敵の作戦を暴露させ、自軍の作戦を秘匿すれば、自軍は戦力を集中して分散した敵を攻めることができる。自軍がまとまって一となり、敵が分かれて十となれば、自軍の十をもって敵の一を攻めるようなもの。すなわち自軍は衆で、敵は寡となる。あらかじめ戦の地を知り、戦う日を決めて、主導権を握れば、敵を寡にして自軍を衆にすることができる。 軍の形を敵に分からなくさせれば、深く侵入する間者も情報を得ることができず、敵の知恵者も策の立てようがない。 水が地形によって流れを決めるように、軍は抵抗の多いところを避けて抵抗の弱いところを攻め、敵の変化に対応して軍を動かす。 第7.軍争 先んじて戦地に到着し敵を待ち受ければ、遅れて到着し戦力消耗した敵と戦うことができる。 しかし、全軍を挙げて前進すれば行動が遅くなり、先んじて戦地に到着することはできない。 軍を各部隊に分ければ、速度の遅い輸送部隊は置き去りにするしかないが、糧秣を集積した倉庫がなければ戦えないもの。 甲冑を捨てて昼夜かまわず走り続け、行程を倍にして強行軍をして百里も前進すれば、三軍の将は敵の捕虜となり、体力の弱い者は脱落し、十人に一人しか残らない。 五十里の行軍で先を急げば、前軍の将は戦死し、兵の半分は脱落する。 三十里の行軍で先を急げば、三分の一が戦場に到着できない。 諸侯の考えていることが分からなければ外交はうまくできない。 山林、険阻、河川湖沼などの地勢を知らない者は、軍をまとめることができない。 道案内を使用しない者は、地形を有利に活用することができない。 敵よりも回り道を進むときは、利益で釣って敵を遅らせたり、出発が敵より遅れても敵より早く到着するような策略を用いるべきである。 用兵の要点は自分の作戦を敵に察知されず、有利な状況を求めて動き、状況に応じて兵力の配分を行うこと。 軍の行動は、風の如く迅速に移動し、林の如く整然と静かに構え、火のように激しく攻撃し、山のように泰然として動かない。姿や計画を暗闇のように分からせず、雷鳴のように激しく行動する。 物資を調達するときには軍を分散し、土地を占領したときには各部隊に有利な地を守らせ、兵力を分散させない。 戦場では、指揮官の声は遠くまで届かないから、鐘や太鼓を信号とする。指揮官の位置、行動は遠くから見えないから、旗で合図をする。鐘や太鼓、旗は将兵の情報を斉一にし、意図統一をはかるもの。 将兵の心気を専一にすれば、勇者も一人で勝手に進まず、卑怯者も勝手に退くことをしない。これが多数の人間を指揮する方法。 戦いは敵の気と敵将の心を奪うことが肝心。 人の気力は、朝は新鋭で、昼は鈍り、夜は衰える。善く兵を用いる者は敵の気の新鋭なときを避け、衰えるときに撃つ。 夜の戦いには松明や焚火を多くし、昼の戦いには旗を多く用いるのは、敵の耳目を疑わせるため。 近くに布陣して遠くからの敵を待ち、安楽にして疲労した敵を待ち、給養をよくして悪い敵を待つ。 正正と進軍する敵を撃ってはならない、堂々と構えている敵陣を攻めてはならない。 高地に陣する敵を攻めてはならない。高地を背後にしている敵を攻めてはならない。 いつわり逃げる敵を不用意に襲ってはならない。餌兵につられてこれを攻めてはならない。 鋭気のある敵を攻めてはならない。整然と戦場を去ろうとする敵を攻めてはならない。 敵を包囲してもわずかに逃げ路を空けておかなければならない。死にもの狂いの敵に迫ってはならない。 第8.九変 戦では、作戦困難な地に宿営してはならない。 交通上の要地は外交によって支配下に入れる。交通連絡が不便な地に軍をとどめてはならない。 山川に囲まれた地に入ったら、脱出する工夫をせよ。 危ない地に入ったらただ戦え。 道があるからといって、進まねばならないというものではない。 敵を見たからといって、戦えばよいというものではない。 城があるからといって、攻めればいいというものではない。 戦略上の要地だからといって、取ってはならないものもある。 君命も状況によっては、従わないこともある。 地形をよく知っていても、その利用法を知らない将は、地形の利を知っているとはいえない。利用法をよく知っていても、実行する術をもたない将は、兵を率いて戦うことはできない。 智者は何事をするにも必ず利害を合わせて考える。不利なときでも、有利な点はあるから、これを伸ばし活用する。有利なときでも、不利な点はあるから、万全な対策をとる。 諸侯を思うようにするには、従わない者に害を与え、諸侯を働かせるには仕事を与え、諸侯を誘うには利をかざせばよい。 兵を用いるとき、楽観視は禁物。敵が攻めてこない理由はない。 〔弱将の性格とリスク〕 1_必死⇐戦死 2_生に執着⇐捕虜 3_激情⇐無分別 4_廉潔⇐侮辱で平静さを失う 5_厚情⇐民兵の労苦で戦意喪失 第9.行軍 〔地形〕 1_山地を通過するには、谷沿いに進め。 2_敵に近づいたら、高所を占領して有利な態勢を整える。高所の敵を登りながら攻めるようなことをしてはならない。 3_河を渡ったら河岸から離れ、河岸に直接布陣しない。敵が渡河してきたら、これを水上で攻めてはならない。半分渡らせてから攻撃する。 4_上流に向って進軍してはならない。 5_沼沢湿地帯は速やかに通り過ぎる。もしその中で戦うことになったら、水草のある所を選び、林を後にして布陣せよ。 6_平地では行動容易な所を選び、高地を右背にし、不利な地を前に置き、有利な地を後ろに置くように布陣せよ。 7_軍は高所を選んで低地を避け、陽のあたる南面を選んで北面を避け、給養をよくして気力体力を充実させておけば、病気や災害を防ぐことができる。丘陵や堤防のあるところでは必ず陽のあたる所に布陣し、高い所を右後に置け。 8_上流で降雨のため水流が増してきたら、渡ろうとせず、鎮まるのを待つべき。 9_両側が断崖である深い谷川、井戸のような低地の湿地帯、牢獄のように山に囲まれた狭い土地、草木が繁茂して動きが取れない土地、大地の割れ目のような谷地は、留まらず速やかに通り過ぎる。 10_このような地形は、自軍は遠ざかるが、敵軍を近づけるようにし、自軍はこれを前面にし、敵軍はこれを背後にさせるようにする。 11_付近に険阻の地、沼沢地、芦などの繁茂地、森林、草木の密生地があれば、敵の伏兵が隠れていることが多い。 〔敵陣〕 1_自軍が近づいても静かでいる敵軍は、布陣している地形に自信を持っている。 2_自軍が近づく前に挑戦してくる敵軍は、自軍を誘い込もうとしている。 3_敵が進むのか退くのかはっきりしないのは、自軍を誘い込むつもり。 4_動く気配のない敵軍は、現在の地に何かよいことがある。 5_多くの樹木がざわざわ動くのは、敵が潜行している。 6_鳥が飛び立つのは、伏兵がいる。 7_獣が驚いて走り出���のは、敵部隊が隠れている。 8_草木によって視界をさえぎっているのは、自軍に疑念を抱かせようとしている。 9_戦車を先頭に出し、側に歩兵を配備するのは、戦うつもり。 10_敵が右往左往しているのは、何かをしようと決めている。 11_進めば有利なのに進まないのは、敵兵が疲労している。 12_夜、敵の人声が高いのは、将兵が不安にかられている。 13_敵の軍営が乱れて騒がしいのは、将の威令が行われていない。 14_旗がむやみに動くのは、敵軍の秩序が乱れている。 15_幹部が怒声をあげるのは、敵兵が戦意を失っている。 16_炊事具を使っておらず兵が宿舎に帰っていないのは、窮迫している。 17_敵兵が武器を杖にして立っているのは、食糧不足。 18_馬を殺してその肉を食べているのは、敵の食糧はつきている。 19_水を汲んですぐ飲むのは、敵の水が欠乏している。 20_幹部がねんごろに部下に話しかけているのは、信頼を失っている。 21_賞が多すぎるのは、軍の動きが取れなくなり、将が苦しんでいる。 22_罰が多すぎるのは、兵が疲労している。 23_将の言動が、最初は乱暴で後に部下を恐れるようになるのは、統率を知らない。 24_鳥が集まっているのは、すでに敵兵は去っている。 25_敵が決戦する勢いを見せながら、長い間動かないときには、必ず敵情判断をせよ。 〔砂塵〕 1_高く舞い上がって尖っているのは、戦車が来る 2_低く広がっているのは、歩兵が来る 3_散らばって細長いのは、敵の小部隊が炊事用の薪を集めている 4_少なく往復移動するのは、敵が野営準備をしている。 〔敵の軍使〕 1_敵の軍使の言葉はへりくだっているが、背後の軍が戦闘の準備をしているのは、攻撃するつもり。 2_条件もなしで講和を請うのは、敵が何かたくらんでいる。 3_敵の軍吏が低姿勢で接してくるのは、敵軍が休息を欲している。 4_敵の軍使の言葉が強硬で、背後の軍が進撃の気勢をしているのは、退却するつもり。 〔自軍〕 1_軍は、兵力が多いのを貴ぶのではない。多数を頼んでの暴進ではなく、よく統率し、戦力を統合発揮するとともに、敵情を判断して勝つことに努めなければならない。配慮が無く無謀な戦いをすれば、将自ら捕虜とされるだろう。 2_兵が将に親しんでいないのにこれを統率しても、兵は服従しない。服従しなければ、これを用いることはできない。 3_兵が将に親しんでいるが、将がこれを統率しなければ、使いものにならない。 4_まず法令をよく教えてから、威力をもってこれを守らせれば、民は服従する。 5_平素から法令が行われていなければ、民を教育しても服従しない。 第10.地形 〖類型〗 〔通〕 1_彼我両軍とも戦闘行動が自由な地を通という。 2_通形においては、よく見えて南面した高地に陣し、補給路を確保して戦えば、勝機がある。 〔挂〕 1_彼我両軍の間に密林などの障害があり、前進はよいが退却が難しい地を挂という。 2_挂形において、敵が戦備を整えていなければ、攻めれば勝てる。 3_挂形において、敵が整備を整えていれば、せめても勝てないし、退却が困難となる。 〔支〕 1_彼我両軍の間に河川沼沢などがあり、両軍とも前進が難しい地を支という。 2_支形において、敵の誘いに乗って、先に攻撃に出てはならない。 3_戦場を去り、敵がつられて出てきて兵力が分散されたところを撃てば有利。 〔隘〕 1_隘形において、自軍が先に到着したら、必ず十分な兵力を配置して、敵を待ち受けるのがよい。 2_敵が先に占領している場合は、戦わないほうがよい。 3_しかし敵が十分に兵力を配備していなければ、戦え。 〔険〕 1_険形において、自軍に先に進出できたら、南面の高い地を占領して、敵の出てくるのを待つ。 2_敵が先に進出していたら、戦場を去って、敵の徴発にのってはならない。 〔遠〕 1_遠形において、戦力が同等であれば、戦いを挑むことは不利。 第11.九地 〖戦場分類〗 〔散地〕自国領内で戦う場合の戦場 自国領内への敵軍の侵攻を防げず、散地で戦うこととなったときは、将兵の心を戦うことに専念させる。 〔軽地〕敵国領内であり、国境に近い戦場 軽地では陣頭に立って部下の掌握を確実にし、敵国領内の奥深くに進軍するよう努力する。 〔争地〕彼我ともに占領すれば有利であり、争奪戦が起きやすい要地 争地では陣後に立って軍を後方から追いたて、敵より先に占領するよう努力する。 〔交地〕彼我ともに進撃しやすい戦場 交地では守りを厳重にし、補給路を絶たれないようにしなければならない。 〔衢地〕諸侯と国境を接しており、先立って占領すれば諸侯を制することができる地 諸侯国の国家戦略を知った上で、親交工作で味方に付けるよう努力する。 〔重地〕敵国領内に深く侵入し、後方に城邑が多くある地 1_敵国に侵攻すれば、自軍は戦いに専念できるが、敵は帰郷の心が強くなるため勝ちにくくなる。 2_侵攻軍は豊穣な土地を占領し、将兵の給養を十分にしなければならない。 3_戦力を貯えて持久を図り、攻勢に出られる力を保持する。 4_作戦を練り、敵が対応できないような戦法をとる。 5_将軍の態度は、冷静で奥深く、厳正で適切でなければならない。 6_兵士の耳目を利かせないようにし、意図を悟られないようし、作戦内容や変更を知らせないようし、駐屯場所や進路などを知らせないようにする。 7_戦いに臨んでは、乗ってきた舟を焼き、釜を壊し、背水の心境にして死地の覚悟を決めさせる。 8_羊の群のように飼い主の意のままに駆り立てられ、自らはどこへ行くのか知ろうともしないようにして全軍をまとめ、行き所ないところに投ずる。 〔ひ地〕山林、湿地、湖沼など行動困難で、軍を消耗させる地 ひ地は早く通り過ぎるに越したことはないが、山林・険阻・沮沢の地を知らなければ、軍を進めることはできない。 〔囲地〕入る道は狭く、出る道は遠回りで、少数の敵に苦しめられるような地 囲地ではあえて逃げ道をふさいで将兵を必死にさせることができるが、地元民の知識を借りなければ、地形を利用することはできない。 〔死地〕すぐ戦えば活路を見出すことができ、戦わなければ全滅する地 兵士は窮地に陥るとかえって恐れなくなり、脱出するところがなければかえって固く守り、敵国に深く侵入すれば団結し、他に方法が無ければ必死に戦う。占いや迷信は、決心を削ぐので、厳しく取り締まる。 問:敵の大部隊が整然と進軍してきたら、どうする? 答:敵がすてておけない急所をつく。 第12.火攻 〖攻撃対象〗 1_住民地や兵 2_集積した軍需品 3_輸送部隊の軍需品 4_倉庫内の軍需品 5_軍隊 火攻めは、空気の乾燥したときに行う。 火攻めは、月が箕・壁・翼・軫の星座の方向にあって、風が起こる日に行う。 昼に吹き続けた風は、夜になると止む。 火攻めとともに、適切に兵を用いる。 1_敵陣内で火が出たら、速やかに外からも敵を攻める。 2_敵陣内で火が出ても、敵兵が騒がないときは、しばらく攻撃を待ち、 3_火の効果をよく確かめ、敵に隙ができたと判断したら攻撃し、敵に動揺がなければ攻撃を止める。 4_敵陣外に火を放つ場合は、敵陣内のことを考慮することなく、ただよい時を選んで行う。 5_風上で火が出た時は、風下から攻撃してはいけない。 6_「火は両刃の剣」であることを知る。 第13.水攻 水攻めは即効性は無いが強力で持続性がある。 水は交通を遮断するものであるが、敵そのものを破壊することはない。 戦に勝って土地を取っても、土地を疲弊させたら、国費の無駄使いとなる。 勝機あれば動き、勝機無ければ戦をやめる。 滅亡した国をまた興すことはできず、死者を生き返らせることもできない。 第14.用間 十万の大軍を動員し、国を出て進攻すること千里になれば、国民の費用、国家の出費は一日千金にのぼる。そのため家の内外は大騒ぎとなり、輸送に使役されて道路で動けなくなったり、本業に携ることができない家は七十万にも達する。戦の日々は少ないほど良い。 まず敵情を知ることが重要だが、敵情は、祖先の霊に祈っても、占いでも、日月の位置によって判断しても、得られない。必ず人間を使って敵情を確かめなければならない。 〖間者の種類〗 1_郷間〔その地の住民〕 2_内間〔敵国の官吏〕 3_反間〔敵の間者を逆用〕 4_死間〔偽情報を敵に与える者〕 5_生間〔得た情報を持ち帰って報告する者〕 間者ほど、連絡を密接にする者無く、重い賞を受ける者無く、仕事を秘密にしなければならない者は無い。 優れた智恵と洞察力をもっていなければ間者を用いることはできず、愛情と判断力に優れていなければ間者を使うことはできず、人心の機微を知らなければ間者の利益を得ることはできない。 間者を発する前に、そのことが人の噂になるようであれば、間者とその噂をしている者を皆殺さなければならない。 自軍が攻撃しようとするとき、城を攻めようとするとき、要人を殺そうとするときは、まずその主将、側近、取次役、守衛、雑用者などの姓名を知らなければならない。間者による諜報が必須である理由がここにある。 敵間者の潜入を察知し、利益を約束して優遇し、反間として用いることも重要。郷間や内間として使える人物の敵情を得る。反間の協力を得て、死間は偽りの情報を敵に伝えることができ、生間は予定の時期に帰ることができる。他の四間は、反間の協力を得なければ活用できない。 間者は軍の要であり、軍の行動はこれに依存するところが大きい。
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【パトリック・バーン】 2021/2/19 11:34 JST
https://www.tabletmag.com/sections/news/articles/the-thirty-tyrants
タブレットマガジン サーティータイランツ(※30僭主せんしゅ) アメリカのエリートが中国との取引を選択したことは、アテネとスパルタの歴史の中に前例がある。……
※続きで、記事の和訳をしてみた。けっこう長文。
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※オリジナル英文は元リンク参照。
サーティータイランツ(※30僭主せんしゅ) アメリカのエリートが中国との取引を選択したことは、アテネとスパルタの歴史の中に前例がある 2021年2月4日 リー・スミス による
『王子』の第5章で、ニコロ・マキアヴェッリは、征服した大国が戦争で敗北した人々をどのように扱うかについて、3つの選択肢があると述べた。第一は彼らを破滅させること、第二は直接支配すること、第三は「あなた方に友好的な状態を維持するために、少数者の状態を作り出すこと」である。
マキアヴェッリが最後の例として挙げるのは、紀元前404年の27年間の戦争の後、アテネを敗北させた際にスパルタが設立した友好的な政府である。すでに民主主義を軽蔑していたアテネの上流階級のエリートにとって、ペロポネソス戦争での敗北はスパルタのシステムが好ましいことを確認した。それは恒久的な召使階級、ヘロット、定期的に屠殺された彼らの人間以下のステータスを受け入れるためにそれらを条件とした上で、高奮発軍の貴族の支配であった。対照的にアテネの民主主義は下層階級にあまりにも多くの権力を与えた。親スパルタ派の寡頭制は、市民の権利を奪うためにパトロンの勝利を利用し、国内のライバルとの争いを解決し、彼らを追放して処刑し、彼らの富を没収することに成功した。
アテネの法律に不誠実で伝統を軽蔑するアテネ政府は「三十人の暴君」として知られており、その役割と機能を理解することは、現在のアメリカで何が起こっているのかを説明するのに役立つ。
前回のコラムでは、ニューヨーク・タイムズ紙のトーマス・フリードマン氏に、10年以上前のバラク・オバマ大統領就任1年目に彼が書いた記事について話を聞いた。彼の重要な記事は、アメリカのエリートが民主主義が自分たちのために機能していないと判断したまさにその瞬間を記録している。共和党のせいでアメリカ国民を蹂躙することができないと非難した彼らは、自分たちを豊かにしている関係を強化するために民主党に移った。
「グローバル化した世界で競争する必要性から、実力主義者、多国籍企業の経営者、東洋の金融業者、技術起業家は、共和党が何を提供するかを再考せざるを得なくなっている。原則として、彼らは党を離れ、現実的な連立ではなく、イデオロギー的な批判者の集団を残してきた」と、ある貿易コンサルタントはフリードマンに語った。フリードマンのコラムが発表されてから10年以上の間に、タイムズのコラムニストが特定した幻滅したエリートたちは、アメリカの労働者をさらに困窮させ、自分たちを豊かにしてきた。彼らが生きるようになった一言のモットーはグローバリズム、つまり、彼らがたまたま生計を立て、子供を育てている特定の社会の幸福に言及することなく、商業関係や社会的企業を構造化する自由であった。
グローバリスト企業を支えたのは、2001年に中国が世界貿易機関(WTO)に加盟したことである。何十年もの間、アメリカの政策立案者や企業クラスは、中国をライバル視していたが、フリードマン氏が述べたエリートたちは、啓蒙された中国の独裁政治を友人として、またモデルとしてさえ見ていた。なぜ彼らは権威主義的な政権と貿易をし、何百万ものアメリカの製造業の仕事を中国に送り込み、働くアメリカ人を困窮させたのだろうか。それは彼らを豊かにしたからです。彼らは、中国と取引する以外に選択肢がないと自分たちに言い聞かせることで、自分たちの良心を救ったのです。中国は大きく、生産性が高く、効率的で、中国の台頭は避けられない。それに、中国との取引で傷ついたアメリカの労働者は罰せられて当然だった。進歩のためには何が最善なのかを邪魔する反動的で人種差別的なイデオロギーの評論家を誰が擁護できるだろうか?
外国との戦争や不法移民を終わらせることと一緒に、これらの雇用をアメリカに戻すことは、ドナルド・トランプ大統領の大統領職の中心的な政策公約であり、2016年にトランプ氏が驚くべき勝利を収めた源でもある。トランプ氏は、企業や政界の確立された中国との貿易関係が一般のアメリカ人を売り渡したと主張したのは、ほとんど初めてではなかった。元民主党下院議員で1988年大統領候補のリチャード・ゲファードは、奴隷労働者を雇用している国家との貿易はアメリカの雇用を犠牲にし、アメリカの名誉を犠牲にすることになると警告した、重要だが最終的にはあまり影響力のない選出された民主党幹部や政策専門家のグループの第一線で活躍していた。トランプ氏の言うことを真に受けたのは、6,000万人以上のアメリカの有権者だけだった。
トランプ氏が「沼」と呼んでいるのは、最初は産業、機関、人物が無作為に集まっただけのように見えたが、それらが新大統領によって非難されているという事実以外には、何の共通点もないように見えた。しかし、トランプ氏の絶え間ないエリートへの攻撃は、彼らに集団的な自己認識と連帯のための強力な動機を与えた。彼らは、同じ偏見や憎しみ、文化的嗜好、消費習慣だけでなく、同じ重心である米中関係も共有している官民の利害の結びつきを代表していることがわかったのである。こうしてチャイナ・クラスが誕生したのです。
かつては、曖昧に見えた、あるいは存在しない���うに見えた関係が、トランプ氏の軽蔑と、トランプ氏を憎むエリートたちの相互の軽蔑の光の下で、鮮明になったのである。
10年前には、NBAのスーパースターであるレブロン・ジェームズとアップルのティム・クックCEOを同じファミリーアルバムに入れる人はいなかっただろうが、彼らは今、安価な中国の製造業(ナイキのスニーカー、iPhoneなど)と成長する中国の消費者市場のおかげで、素晴らしい富で結ばれている。デジタルサービスプロバイダーのテンセントとのNBAの15億ドルの契約は、中国の会社は、アメリカ以外のリーグの最大のパートナーになりました。感謝の意を込めて、これらの二股大使は無知な同胞に中国共産党の知恵を伝えた。NBAの幹部が香港の反体制派を擁護するツイートをした後、社会正義活動家のキング・レブロンはアメリカ人に「舌に気をつけろ」と言った。「たとえそうであっても、我々には言論の自由がある。それは多くのネガティブなことをもたらすことがある」とジェームズは言った。
トランプ氏が米中関係から贅沢な利益を得たアメリカ人に圧力をかけたため、これらの奇妙な相棒たちは、マルクス主義者が階級意識と呼ぶものを身につけ、反撃のために団結し、中国の後援者との関係をさらに強固なものにした。今では、これらの異質なアメリカの機関は、中国共産党が奴隷労働者収容所の囚人にどんな恐怖を与えようとも、中国のスパイサービスや人民解放軍が国家安全保障にどんな脅威を与えようとも、中国共産党からの小切手を現金化することについての慎重さや恥ずかしさの感覚を失った。大西洋評議会、アメリカ進歩センター、イーストウエスト研究所、カーターセンター、カーネギー国際平和基金、ジョンズ・ホプキンス高等国際問題研究所などのシンクタンクや研究機関は、中国の資金を食い物にしていた。世界的に有名なブルッキングス研究所は、中国の通信会社である華為技術を賞賛する中国の華為企業が資金提供した報告書を公表することに何の抵抗もなかった。
中国がアメリカの主要な研究大学、例えばスタンフォード大学に58,000万ドルのような数十億ドルを提供したことで、アメリカの法執行機関は、機密研究を盗むための中国の防諜活動に警告を発していた。しかし、これらの大学とその名の知れた教員は、実際にはその研究を販売するビジネスを行っていた。その多くは米国政府から直接支払われていた。
実際、学界の中国共産党とのペイ・フォア・プレイ取引の多くは、特に微妙なものではなかった。2020年6月には、1500万ドルの研究助成金を受けたハーバード大学の教授が、「中国の科学開発、経済繁栄、国家安全保障を促進する」ために、「ハイレベルな科学的才能を募集し、育成する」ために、中国共産党の機関に代わって月5万ドルの仕事をしていたと嘘をついたとして起訴された。
しかし、ドナルド・トランプ氏が米国と中国を切り離すことが、自分を憎み、米国の雇用を海外に送り出した寡頭制を解体する方法だと考えていたとしても、そのビジョンを実行に移すことはできなかった。米国のエリートの腐敗の原因、中間層の貧困化の理由、米国の平和に対する内外の脅威を正しく特定した後、彼はアメリカ人に彼を選んで戦ってもらうように頼んだ戦争に勝つためのスタッフを配置し、準備をすることに失敗した。
そして、中国がチャイナクラスの力の源であることは事実だったので、武漢から出てくる斬新なコロナウイルスは、そのクーデターのためのプラットフォームになりました。つまり、アメリカ人は反民主主義的エリートの餌食となり、コロナウイルスを使ってアメリカ人の気力を奪い、中小企業を荒廃させ、盗み、焼き、殺すのが自由な暴徒に弱いままにし、子供たちを学校から遠ざけ、死にかけている人たちを愛する人たちの最後の抱擁から遠ざけ、アメリカの歴史、文化を冒涜したのだ。そして、アメリカの歴史、文化、社会を冒涜し、普通のアメリカ人が実際にはエリートの民間部門と公共部門の代理人がすでに用意していた地獄に値する理由を説明するために、この国をシステム的に人種差別主義者として中傷している。
約1年の間、アメリカの役人たちは、中国経済がアメリカの上に乗っかっている間に、より多くの権力を自分たちに横領するという唯一の目的のために、意図的に我々の経済と社会を荒廃させてきた。中国の封鎖は結果の違いとは何の関係もない。封鎖はウイルスの蔓延を抑えるための公衆衛生上の措置ではない。だからこそ、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事やシカゴ市長のローリ・ライトフット氏のように、長期にわたる封鎖を繰り返している民主党幹部は、トランプ氏が無事に去った今、直ちに封鎖を再開させることが急務だと公に表明しているのだ。
民主党の役人が意図的に命を破壊し、老人ホームで高齢者に感染させるために病人を送り込むことで何千人もの命を奪ったことは、アメリカ版「三十人の暴君」とは無関係である。仕事は、トランプを倒すためにコロナウイルスの犠牲者を増やすことであり、彼らは成功した。アテネの反民主主義派と同様に、アメリカの優秀な人材はとっくの昔に道を失ってしまった。30人の暴君の先頭にいたのはクリティアスであり、ソクラテスの最高の弟子の1人であり、詩人であり、劇作家であった。彼は体制の怒りからソクラテスを救うのを助けたかもしれないし、まだ哲学者は彼の方法、すべてに質��するために、伝統のためのクリティアスの広範囲の軽蔑を供給したことを後悔したようである。権力を握った後、クリティアスはアテネの彼の虚無主義を回し、都市を破壊した。
----- アメリカのエリートと中国の間の毒された抱擁は、約50年前、ヘンリー・キッシンジャーが、当時敵対していた2つの国の間に関係を開くことで、中国とより脅威的なソ連の間の溝の拡大を暴露することになるだろうと考えたときに始まった。2つの共産主義の巨人の間の衝突の中心にあったのは、ソ連の指導者がスターリンを拒絶したことであり、これを中国はソ連共産主義体制の終焉の始まりと見なし、彼らが犯してはならない過ちであった。
一方、キッシンジャーの地政学的な作戦は、彼の歴史的遺産の礎となった。また、キッシンジャーは中国の高官にアクセスを売る大金持ちにもなった。また、キッシンジャーは、ビル・クリントン政権の国防長官ウィリアム・コーエンのように、他の元高官の政策立案者が自らの対外影響力を利用した身売り作戦に従事する道を開拓した。コーエングループは、4つの海外事務所のうち2つを中国に構えており、トランプ前国防長官のジェームズ・マティス氏をはじめ、多くの元高官が参加しているが、彼は最近、社説でトランプ政権の中国に対する「我々と一緒か、我々に反対か」というアプローチを批判した際に、コーエングループでの仕事を公表しなかった。「米国の同盟国やパートナーの経済的繁栄は、北京との強力な貿易・投資関係にかかっている」と書いたマティスは、文字通り、まさにそのような立場を取るために中国から金をもらっていた。
しかし、1972年にリチャード・M・ニクソン大統領と一緒に欧米人が当時北京と呼んでいた中国の首都を訪れたとき、キッシンジャーが元アメリカ政府関係者のために中国を換金地にするとは考えられないだろう。「中国人は、毛沢東が死ななければ開国できないと感じていた」と、トランプ元政権関係者は言う。「ニクソンとキッシンジャーがいた時には毛沢東はまだ生きていたのだから、1979年に鄧小平の指導の下で始まったような改革を彼らが思い描くことはできなかっただろう」。しかし、1980年代になっても中国は米国と競争していたわけではない。中国が商業的なライバルになったのは1990年代に入ってからであり、「中国に貿易上の最恵国としての地位を与えることについて毎年議論が行われていた」という。
冷戦後の秩序の首席広報担当者はフランシス福山であり、彼は1992年の著書『歴史の終わり』の中で、ベルリンの壁が崩壊したことで、西欧の自由民主主義が最終的な政府の形になったと主張した。福山がベルリンの壁崩壊後に間違っていたのは、政治形態の強さの評価ではなく、彼の哲学的モデルの深さであった。福山は、半世紀近く続いた超大国の睨み合いが終わったことで、対立する政治モデルをお互いに対立させていた歴史的弁証法が解決されたと信じていたのだ。実際には、弁証法はまた別の方向に転じた。
ソ連で共産主義を破った直後、アメリカは生き残った共産党に新たな息吹を吹き込んだ。そして西洋の民主主義原理が中国共産党を変質させる代わりに アメリカの権威が東洋のテクノ独裁主義の味を手に入れたのです。ダイアン・ファインスタイン氏は、キッシンジャー氏に次いで、その後の20年間、米中関係を牽引した第二の影響力を持つ役人となった。
1978年、サンフランシスコ市長に就任したばかりのファインスタインは、当時の上海市長であり、後に中国の総統となる江沢民と親交を深めました。アメリカのハイテクの中心地の市長として中国との結びつきは、成長を続けるアメリカのハイテク産業に中国からの投資を呼び込み、中国を世界第3位の経済大国にしました。また、江氏との提携は、彼女の投資家である夫のリチャード・ブルムを大金持ちにした。上院議員として、彼女は中国の人権侵害を���理化して中国の最恵国待遇の恒久的な貿易地位の確立を推し進め、一方、友人の江氏は権力を強化し、天安門広場に戦車を送り込んで共産党総書記になった。ファインスタインは彼を擁護した。"中国には地元の警察がいなかった」と、ファインスタイン氏は江氏が彼女に語ったという。「それ故に戦車を送った。しかし、それは過去のことだ。人は過去から学ぶ。繰り返すことはない。中国は教訓を得たと思う」とカリフォルニア州の上院議員は安心して説明した。
しかし、実際には過去は、ワシントンのファインスタイン議員の聴衆に別の話を伝えるべきだった。米国はモスクワと貿易をしたり、ロシア人が多額の選挙献金をしたり、配偶者とのビジネス・パートナーシップを結んだりすることを許していなかった。冷戦時代のアメリカの指導者たちは、そのような行為がモスクワへの扉を開き、危険な方法でアメリカの政治や社会に直接影響を与えることを許してしまうことを理解していた。彼らの工場で私たちの商品を製造したり、私たちの商品を購入して海外に出荷したりすることは、技術や知的財産を脆弱なものにしてしまうことになる。
しかし、それは国家安全保障を危険にさらすだけではなく、アメリカの価値観に反するシステムにアメリカをさらすことにもなっていたのだ。この期間を通して、アメリカは、私たちが考えているソビエトに対する考え方とは反対の立場で自分たちを定義していた。ロナルド・レーガンは、ソ連を「悪の帝国」と呼んだことで軽率だと思われていたが、第二次世界大戦末期から 1990 年までの通商・外交政策では、これがコンセンサスとなる立場であったことが反映されていた。
実業家のアルマンド・ハマーが有名だったのは、彼がモスクワと取引をしていたアメリカ人だったからである。彼の視点が役に立ったのは、ソ連社会、政治、ビジネス文化に関する彼独自の洞察力がアメリカのメディアとよく共有されていたからではなく、彼が政治局がアメリカの聴衆に広めたいと思っている見解を提示していたことが理解されていたからだ。今日、アメリカには何千人ものアーマンド・ハマーがいて、そのすべてが彼らの富、名声、権力の源を主張している。
それは、1994年にビル・クリントンが人権を貿易の地位から切り離すことを決定したことから始まった。彼は、ジョージ・H・W・ブッシュ政権とは対照的に、人権に焦点を当てることを約束してホワイトハウスに入り、就任2年後に顔を上げた。クリントン氏は「我々の関係をより大きく、より生産的な枠組みに置く必要がある」と述べた。アメリカの人権団体や労働組合は愕然とした。クリントンの決定は明確なメッセージを送った、と当時のAFL-CIO会長レーン・カークランドは言った。「アメリカが民主主義と人権について何を言おうと、最終的な分析では利益であって、人ではなく、最も重要な問題である」。当時の上院院内総務ジョージ・ミッチェル氏のような一部の民主党員は反対し、ジョン・マケイン氏のような共和党員はクリントン氏の動きを支持した。クリントンの国家経済会議のトップであるロバート・E・ルービンは、中国は「これまで以上に大きく、より重要な貿易相手国になるだろう」と予測した。
それから20年以上が経過した今、中国の技術をアメリカの技術から切り離そうとするトランプ政権の措置に反対してロビー活動を行ったアメリカの産業や企業の数は、相反する価値観や慣行を主張する2つのライバルシステムがどれだけ密接に統合されてきたかを示す驚異的な指標となっている。フォード、フェデックス、ハネウェルなどの企業や、華為にチップを販売し続けるために争ったクアルコムなどの半導体メーカーは、片足をアメリカに、もう片足をアメリカの地政学的に重要なライバルであるアメリカにしっかりと植え付けて存在している。両者のビジネスを守るために、彼らは中国を競争相手と呼ぶことで、危険なライバルを後押ししている自分たちの役割を隠蔽するために、この問題をソフトに売り込んでいるのだ。
アメリカのほぼすべての主要産業が中国との利害関係を持っている。ウォール街、シティグループ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーから接客業に至るまで。マリオットホテルの従業員が解雇されたのは、彼がチベットについてのツイートを気に入ったことに中国当局が異議を唱えたためだ。彼らは皆、中国共産党のルールに従うことを学んだ。
ランプ政権の元幹部、ロバート・スポルディング元退役軍人は、「中国に縛られていない人に聞いた方がいい」と言う。
当然のことながら、かつては頼りにされていた共和党の米国商工会議所は、トランプ氏の中国政策に反対する先頭に立っていた。関税案だけでなく、パンデミックが発生した場合でも、米国企業が重要なサプライチェーンを別の場所に移動し始めるよう求めたのだ。全米防衛産業協会は最近、防衛関連の請負業者が特定の中国の技術を使用することを禁止する法律に不満を表明した。同団体のスポークスマンは「連邦政府と仕事をしているすべての請負業者は、それを止めなければならないだろう」と述べた。
トランプ政権でさえも、タカ派と融和主義者に分かれており、前者は『パンダハガー』と皮肉っぽく呼ばれていた。トランプ政権の高官の大半は後者の陣営に属しており、特に元ハリウッドのプロデューサーであるスティーブン・ムニューシン財務長官はその中でも特に注目されていた。映画業界は、中国が知的財産を盗んでいると最初に声高に訴えていたが、最終的には北京と手を組むようになり、北京をなだめるようになった。スタジオは、中国共産党のレッドラインを守らずに、中国の巨大な市場に参入することはできません。例えば、「トップガン」の続編では、パラマウント社がトム・クルーズの「マーベリック」のジャケットに台湾と日本のパッチをぼかして中国で公開することを提案したが、中国共産党の検閲官は、世界のどのバージョンでもパッチを表示しないようにと主張した。
トランプ政権時代には、「中国との疑う余地のない協力を続けようという非常に大きな後押しがあった。反対側には、反発を望む少数の人々がいた」とスポルディング元顧問は言う。
アップル、ナイキ、コカ・コーラは、ウイグル強制労働防止法に反対するロビー活動までしていた。トランプ大統領就任最後の日に、マイク・ポンペオ国務長官は、米国が「中華人民共和国が中国の新疆ウイグル自治区で、ウイグル族のイスラム教徒やその他の少数民族・宗教団体のメンバーを標的に、大量虐殺と人道に対する犯罪を犯していると判断した」と発表した。2020年のオーストラリアの調査によると、ナイキ、アディダス、ギャップ、トミー・ヒルフィガー、アップル、グーグル、マイクロソフト、ゼネラルモーターズなど、ウイグル人の強制労働力を使用している多くのアメリカの主要ブランドがジェノサイドに加担していることになる。
基本的人権や民主主義を軽視している国が、アメリカの産業界から直接資金を提供され、アメリカ国民のものであるべきアメリカ政府の研究や技術の成果を特権的に利用できるようにすべきではないという考えは、党派的な考えとは言い難く、ドナルド・トランプ氏とはほとんど関係がない、あるいは関係がないはずである。しかし、歴史的な記録を見れば、アメリカと中国のエリートの融合はトランプ政権時代に頂点に達していたことがわかるだろう。ミッチ・マコーネル上院共和党党首の造船会社の億万長者の義父であるジェームズ・チャオ氏は、大学の同級生の江沢民氏をはじめとする中国共産党との関係から大きな利益を得ている。チャオ家からの贈り物は、マコーネルを、最も裕福な上院議員のリストの中で、ファインスタイン氏よりも数段下の地位にまで押し上げました。
トランプ憎しのメディアの津波に乗って、チャイナクラスは国家機関や安全保障官僚の中でその力を固めた。1990年代後半から続いている中国共産党政権の最悪かつ最も脅威的な側面への対応は、早送りになっていた。ナイキが中国の奴隷労働収容所でスニーカーを作っていたという話は、もはや流行らなくなった。中国がアメリカの科学機密や軍事機密を盗み、シリコンバレーで大規模なスパイ活動を行い、エリック・スワールウェルのような下院議員を危険にさらし、アイビーリーグのトップ教授に多額のリテイナーを払い、知的窃盗のプログラムを組織的に実施している、あるいは何らかの形で自国の国民や近隣諸国、さらにはアメリカの生活様式に危険をもたらしているというニュースは、トランプ支持のプロパガンダとしてミュートされ、却下された。
中央情報局(CIA)は、アメリカの制度を弱体化させようとする中国の努力を公然と保護していた。CIAの経営陣は、情報アナリストをいじめて、中国の影響力と私たちの政治プロセスへの干渉についての評価を変えるようにして、彼らがトランプ氏の政策に同意しない政策を支持するために使用されないようにしたのです。アメリカを守ることがCIAの経営陣にとって最も急務なことではないのは当然のことであ���。
中国の行動を実際に理解している人たちにとっては、党派性は明らかに二の次の関心事だった。中国の行動は、アメリカの中核的な安全保障機関がそれを真剣に受け止めていないように見えたことと同様に、真に憂慮すべきものであった。「1980年代までは、共和制政府の形態に反する考えを持つ外国勢力の利益を推進する人々は排除されていた」と、オバマ政権の元情報当局者は言う。「しかし、グローバリズムの出現で、彼らは中国を言い訳にし、自分たちの好みに合わせて情報を曲げた。ブッシュと��バマの時代、標準的な評価は、中国は青水軍を作る気がないというものだった。それは彼らの見方には不都合だった。中国は現在、第3の空母を生産中である。」
トランプ氏を憎むことは、彼らの政治的な言い訳になっているが、アメリカの安全保障と国防の確立は、中国を見て見ぬふりをすることに自分たちの利益を持っていた。ジョージ・W・ブッシュの「対テロ戦争」から始まった軍事作戦に人、金、名声を浪費してきた20年間は、米国にとって戦略的価値が低いことが証明されている。しかし、中東の殺戮現場にアメリカ人を派遣して安全を確保することは、北京にとって大きな利益となっている。先月、中国のエネルギー大手である善華は、イラク経済の低迷に乗じて、5年間の石油供給(日量13万バレル)に20億ドルを支払った。価格が上がれば、この取引で中国は石油を転売することができる。
アフガニスタンでは、大規模な銅、金属、鉱物の鉱山は、アメリカ軍が表向きの安全を確保しているが、中国企業が所有している。また、アフガニスタンは新疆ウイグル自治区と国境を接しているため、習近平は「米国がアフガニスタンから軍を撤退させた後、アフガニスタンやパキスタンの辺境に位置するテロ組織がすぐに中央アジアに侵入してくるのではないか」と懸念している。言い換えれば、米軍がアフガニスタンのような場所に海外展開しているのは、中国の「ベルト・アンド・ロード構想」のための安全保障よりも、アメリカの利益を守るためである。
「ソ連とのように中国とは対立しているわけではないという考えがある」とオバマ前大統領は言う。「しかし、我々はそうなっている問題は、民主党を中心としたアメリカの既成政党のほぼすべてが、断固として反対側にあるということだ。」
------ 2019年の夏の終わり頃、トランプ氏はホワイトハウスでの2期目に向かっているように見えた。経済が急騰し、失業率が記録的な低水準になっただけでなく、彼はまさに彼が選んだフィールドで対立候補と対決していたのだ。トランプ氏の北京との貿易戦争は、トランプ氏が本気でアメリカ企業にサプライチェーンの移動を迫ろうとしていることを示している。7月には、デルやHPのようなアメリカのトップテック企業が、生産の大部分を中国国外にシフトすると発表した。アマゾン、マイクロソフト、アルファベットもまた、製造の一部を他の場所に移す計画を立てていると述べた。
武漢の住民が通りを埋め尽くし始めたのは、2019年の6月下旬と7月上旬、まったく同じ瞬間だった、武漢の1100万人の健康と繁栄に責任を持つ役人が裏切ったことに怒りを覚えた。彼らは病気になり、病気になるのを恐れていた。高齢者は息を切らした。行進する人たちは、「毒されたくない、新鮮な空気を吸いたい」という横断幕を掲げていました。親たちは子供たちの命を心配した。病人が免疫系と神経系に永久的なダメージを受けていることを恐れていた。
当局はソーシャルメディアのアカウント、写真、抗議のビデオを検閲し、おとり捜査官はトラブルメーカーを監視し、最も声の大きい者を拘留した。企業は閉鎖を余儀なくされ、抗議者が隠れる場所はどこにもなかった。何人かはバンで運び出された。彼らは当局から「公安機関は悪質な扇動や挑発などの違法な犯罪行為を断固として取り締まる」と警告を受けていた。
当時、武漢の住民を街頭に送り出したのは、COVID-19ではなかった。2019年初夏、武漢の公衆衛生を脅かしたのは大気汚染の疫病だった。これは、アメリカの悲惨な最後の年の物語のこれまで語られてこなかった部分である。
大気を汚染するゴミの山に対処するため、当局はゴミ焼却場の建設を計画した(2013年、武漢では5つの焼却施設から危険な汚染物質が排出されていることが判明した)。他の都市でも同様に、2007年のシアメン、2015年の上海、2016年の成都、2017年の清原など、大気汚染に対する抗議行動が街頭で行われたが、その都度、中国共産党指導部にパニックの波が押し寄せた。不安が次から次へと広がり、14億人の国全体が制御不能に陥ったとしたらどうだろうか。
中国共産党は、騒動が流行らないようにする方法は、隔離することだと学んでいた。中国共産党は、中国の少数民族であるチベット人、そして最近ではトルコ系の少数民族であるイスラム教徒のウイグル人を、大規模な検疫や監禁によって無力化することに特に長けていたが、これは電子監視ネットワークによって管理され、刑務所や奴隷労働収容所への道を開いた。2019年までには、中国のウイグル人の悲惨な運命は、彼らの強制労働から大きな利益を得ている多くの人々の間でも、心からの関心事となっていたのか、それとも単に広報活動を重視していただけなのかを問わず、関心事となっていた。
新疆ウイグル自治区(東トルキスタン)は、イランとほぼ同じ大きさの中国北西部に位置し、石炭や石油、天然ガスなどの資源が豊富な地域である。パキスタンと国境を接する新疆は、ベルト・アンド・ロード構想の重要な供給ルートの終着点であり、世界的な中国の利権圏を創造するための1兆ドルのプロジェクトである。BRIの潜在的な混乱は、中国の重要な利益への脅威を構成する。習近平は2014年4月、ウイグル族の戦闘員が駅で150人以上を刺した事件を、取り締まりの機会と捉えた。
「壊滅的な攻撃を備えよ」Xi は警察官および軍隊に言った。彼の副官は、一斉に命令を出した。「全員を切り上げろ」との命令が下された 情けをかけた役人は自ら拘留され、屈辱を受け、「新疆のための党中央指導部の戦略」に背くための手本とされた。
2019年11月のニューヨーク・タイムズ紙の報道によると、中国当局が最も心配していたのは、省外の学校から帰宅したウイグル族の学生たちだった。学生たちは「国全体に広く社会的なつながりを持っていた」し、当局が恐れていた『影響力』が『広く、根絶するのが難しい』ソーシャルメディアを使用していた。任務は、収容所内で実際に起こっていることのニュースを隔離することだった。学生が愛する人はどこにいるのか、何があったのかと尋ねると、当局は「彼らの親族はイスラム過激主義の『ウイルス』に『感染』しているので、隔離して治療しなければならない」と学生に伝えるように助言された。
しかし、中国の封鎖政策の対象となったのは、テロ攻撃を実行する可能性の高い若い男性だけではなかった。文書によると、当局者は「暴力を振るうには年を取りすぎていると思われる祖父母や家族でさえも免れない」と言われたという。
2019年秋に本物のウイルスがヒットしたとき、中国当局は同じプロトコルに従い、問題を起こす可能性のある者だけでなく、武漢のすべての人を隔離し、わずか数ヶ月前に同じ都市で鎮圧したものよりもさらに大きな世論の反発を避けることを望んだ。
病気ではない者を隔離するロックダウンが、これまで公衆衛生対策として採用されてこなかったのには、それなりの理由がある。都市、州、または国の主要メンバーは、彼らが大規模な人口に集団的な罰を課していることを示すために意味がない限り、自分自身を投獄しない。政治的抑圧の手段として広く認知されているため、これまで公衆衛生対策として使われたことはなかった。
2019年12月末、中国当局は、新しいウイルスに言及したソーシャルメディアアカウントのロックダウンを開始し、それを警告したり、同僚とそれについて話したりした医師は叱責され、COVID-19に感染したとされる別の人が死亡しました。武漢を出入りする国内旅行はすべて停止されました。もし封鎖の目的が感染の拡大を防ぐことだったとすれば、国際便が継続していたことは注目に値します。むしろ、ソーシャルメディアの検閲と同様に、国内旅行の禁止は、政府の失態が中国全土に広がらないようにし、大規模な、おそらく制御不能な不安を招くことを防ぐためのものだったように思われる。
6月と7月に武漢の通りが埋め尽くされたのは、ある都市の人口を蝕む焼却炉の計画を隠していた当局の致命的な無能さに抗議するためだったとしたら、中国全土を蝕む運命にある呼吸器疾患の原因が、当局が主張するような湿った市場で起こった自然の偶然ではなく、中国共産党の武漢ウイルス研究所であることを知ったとき、中国国民はどのように反応するだろうか?
1月、トランプ政権の元国家安全保障副顧問マット・ポッティンジャー氏は英国当局者に、最新のアメリカの情報によると、COVID-19の最も可能性の高いソースは武漢のウイルス研究所であると語った。ポッティンジャー氏の発言を報じた数少ない欧米の報道機関の一つである英紙デイリー・メールによると、ポッティンジャー氏は、病原体が漏洩か事故によって逃げ出した可能性があると主張した。
1月に発表された国務省のファクトシートによると、米国は「武漢の研究室内の数人の研究者が2019年秋、最初に確認された感染例が発生する前に発病したと信じるに足る理由がある」としている。ファクトシートはさらに、中国政府の研究室が2016年からCOVID-19に最も類似したコウモリコロナウイルスの研究を行ってきたことを説明している。少なくとも2017年以降、WIVは中国軍に代わって機密研究を行ってきた。「米国は長年にわたり、中国の過去の生物兵器作業について公に懸念を表明してきたが、北京は生物兵器禁止条約の下で明確な義務を負っているにもかかわらず、文書化も実証もしていない。」
パンデミックが武漢の湿った市場で始まったのではないという証拠は、北京が1月23日に封鎖を実施した数日後の2020年1月に早くも発表されている。イギリスの医学誌「ランセット」によると、最初��ものを含む41例のうち13例は市場との関連性がなかったという。5月には中国の疾病管理・予防センターの責任者が、COVID-19と湿潤市場を結びつけるものは何もなかったことを確認した。「新型コロナウイルスは、市場で発見されるずっと前から存在していた」と、中国の関係者は述べた。
ランセットの報告の後、トランプ政権に近い共和党当局者は、北京の公式アカウントに異議を唱えた。「我々はそれがどこで発生したかを知らないし、我々はそれの底を取得しなければならない」上院議員トム・コットンは2月に言った。「また、その食品市場から数マイル離れたところには、中国唯一のバイオ安全レベル4のスーパーラボがあり、ヒト感染症を研究していることも知っている。」コットン氏は、中国は二枚舌で不誠実だったと述べた。「私たちは、少なくとも証拠が何を示しているのかを確認するために質問をする必要があります。中国は今、その質問に対して何の証拠も提示していない」とコットン氏は述べた。
アメリカのマスコミは、コットンの答えを探す姿勢を軽蔑した。ジェフ・ベゾスのワシントン・ポスト紙は、コットンは「専門家によって何度も否定されてきた陰謀論の火種を撒き散らしている」と主張した。トランプ氏は、コロナウイルスが武漢の研究室で発生したものであると確信していると大統領が発言した時、アメリカのスパイサービスと矛盾していると嘲笑された。テッド・クルーズ上院議員は「パンデミックの起源についての明白な疑問を否定することで、マスコミは中国共産党のプロパガンダを作り出すために、ジャーナリズムのすべてのふりを放棄している」と述べた。
昨年の冬以来、トランプ氏とGOP当局者が行っていたのと同じケースを主張したニコルソン・ベイカー氏によるニューヨーク・マガジンの記事が1月に発表されたことは、有益な疑問を投げかけている。なぜジャーナリストたちは、北京のコロナウイルスの起源についてのトランプ政権の懐疑論を自動的に否定しようとしたのだろうか?なぜ選挙後まで待って、中国共産党の話が偽りであるという証拠の公表を許したのか。確かに、メディアはバイデン氏を好んでおり、何としてでもトランプ氏を追い出そうとしていたが、中国とCOVID-19についての真実をアメリカ人に伝えることが民主党の選挙にどのような影響を与えるだろうか?
中国はアメリカのマスコミに多くの友人を育ててきたからこそ、マスコミは中国政府の統計を素直な顔で伝えている。しかし、重要なのはこの事実である。中国共産党のナラティブを正当化する際に、メディアは主に中国のためではなく、中国から権力、富、威信を得ているアメリカ人階級のために報道しているのだ。いや、北京は悪者ではなく��国際的に責任ある利害関係者なのだ。実際、私たちは中国のリードに従うべきだ。そして3月までには、トランプ氏が最初に同意したことで、アメリカの当局者は、歴史上、独裁大国が自国民を黙らせるために使ってきたのと同じ抑圧的な措置をアメリカ人にも課した。
やがて、親中派の寡頭政治家たちは、封鎖がもたらした恩恵の全容に気づくようになった。ロックダウンは主要な寡頭政治家をより豊かにし、ベゾス単独の場合は850億ドルもの富を得たが、その一方でトランプ氏の中小企業基盤を困窮させた。市や州の当局は、不定法な規制を課すことで、独裁政治を正常化したのである。そして、少なくとも、アメリカの組織には、代議員の3分の1しか選ばれていない候補者に指名を与え、大統領選挙期間中は地下室に閉じ込めておくという、もっともらしい理由があった。しかし、ある意味では、ジョー・バイデンは、数十年続いた米中関係の軌道を正常に戻すことを意味していたのである。
----- バイデン氏の当選後、中国の外相は米中関係のリセットを求めたが、中国の活動家はバイデン氏の対中政策はすでに決まっていると言う。「私はバイデン政権に非常に懐疑的だ。なぜなら、彼が中国を21世紀のウイグル人の大量虐殺である正常な状態に戻すことを許すのではないかと心配しているからだ」と、ある人権活動家は選挙後、ニューヨーク・タイムズ紙に語った。バイデン氏が大統領になったことで、ある人権活動家は「ホワイトハウスに習近平氏が座っているようなものだ」と語った。
11月には、北京政府に近い中国のシンクタンクのトップが行った公開演説を記録したとするビデオがソーシャルメディア上で流通した。「トランプ氏は我々に対して貿易戦争を仕掛けてきた」と中国の聴衆に語った。「なぜ我々は彼に対処できなかったのか?1992年から2016年までの間、我々は常に米国との問題を解決してきたのはなぜか?それは、我々には上に人がいたからです。アメリカの中心的な権力の輪の中に、我々には古い友人がいるからです」と述べた。感謝する群衆は彼と一緒に笑った。「過去30~40年の間、私たちはアメリカの中心的な輪を利用してきました」と彼は続けた。「私が言ったように、ウォール街は非常に大きな影響力を持っています...私たちはかつてウォール街に大きく依存していました。問題は、2008年以降、彼らが衰退していることだ。最も重要なのは、2016年以降、ウォール街はトランプ氏をコントロールできなくなったことです...米中貿易戦争では、彼らは助けようとしました。アメリカの友人は、彼らは助けようとしたが、助けられなかったと言っていました。バイデンが選挙に勝った今、伝統的なエリート、政治的エリート、既成政党は、ウォール街と非常に密接な関係を持っています」
本当だろうか?ジャネット・イエレン財務長官がウォール街の聴衆の前で演説しただけで稼いだ小金は公の記録である。しかし彼女は先月の公聴会で北京に厳しい言葉を浴びせ、中国共産党のウイグル人に対する『恐ろしい人権侵害』を批判した。しかし、バイデン氏が国家安全保障のトップポストに指名した人物の履歴書は、別の話を物語っている。次期国家情報長官のアヴリル・ヘインズと国務長官のアントニー・ブリンケンは、選挙の直前に中国共産党のための仕事をウェブサイトから削除したWestExecというベルトウェイの会社で働いていた。
ペンタゴンの3番手に抜擢されたコリン・カール氏は、スタンフォード大学の研究所に勤務していた。この研究所は北京大学と提携しており、元中国共産党のスパイチーフが運営する学校で、欧米の諜報機関からは安全保障上のリスクがあると長い間見られていた。
アメリカ進歩センターのシンクタンクの責任者として、バイデンが管理予算局の長官に指名したニーラ・タンデンは、中国共産党の「政策と権威に対する潜在的な反対の情報源を共謀して無力化し、中国共産党の「海外の中国社会、外国政府、およびその他の行為者に影響を与え、北京を支持する行動を取るか、または立場を採用する」ための隠れ蓑として創設された米中交流組織と手を組んでいた。
バイデンの大統領人事特別補佐官トーマス・ジマーマンは上海社会科学院の研究員で、中国の国家安全保障省との関係があるとして欧米の諜報機関から注目されていた。
リンダ・トーマス・グリーンフィールド国連大使は、ジョージア州サバンナで開催された中国政府が出資する孔子学院で2019年の講演を行い、アフリカにおけるグッドガバナンス、ジェンダー・エクイティ、法の支配を推進する上での中国の役割を称賛した。「中国がこれらの価値観を共有できない理由はない。実際、中国はアフリカ大陸に強い足跡を残していることから、これらの理想を広めるためのユニークな立場にある」と述べた。
次期司令官の家族は、中国軍とつながりのあるビジネスマンから500万ドルの無利子融資を受けたと報じられ、バイデンの息子ハンターは中国のビジネスパートナーを『中国のスパイ長』と呼んでいた。ハンター・バイデンの中国共産党との結びつき疑惑の選挙前の報道をマスコミやソーシャルメディアが検閲したのは、彼を守るためではなかった-500万ドルは、ベゾスがパンデミックの間に毎時稼いでいた額よりも少ない。いや、親中派の寡頭制にとって、ジョー・バイデンを当選させたのは自分たちを守るためだったのだ。
バイデン政権はトランプ政権の積極的な中国の技術産業の巻き戻し努力を継続すると主張する報道は誤りである。新政権には、米中関係を軌道に乗せようと躍起になっているアメリカのハイテク産業のロビイストがいっぱいいる。バイデンのロン・クライン参謀長は、ワシントンのシリコンバレーを代表してロビー活動を行っている業界団体「テックネット」の元役員会メンバーでした。バイデンのホワイトハウス顧問はスティーブ・リチェッティで、弟のジェフは選挙直後にアマゾンのロビー活動のために雇われた。
イエレンは、「中国は明らかに我々の最も重要な戦略的競争相手である」と述べている。しかし、親中派の寡頭制は、富、権力、威信を得ている国と競合しているわけではない。中国の独裁政治が彼らのモデルなのだ。ワシントンD.C.全体に2万人以上の米軍メンバーを配備したことを考えてみよう。反乱やクーデターとされた散発的に暴力的な抗議デモ行進の結果、公の場ではほとんど姿を見せない大統領の就任式の警備のために、ワシントンD.C.に2万人以上の米軍メンバーを配備したこと、ソーシャルメディアからの反対の声の除去と、競合するソーシャルメディアのプラットフォーム自体の除去、トランプ支持者のアメリカの半分の人々が医療、クレジット、法的手段、教育、雇用へのアクセスから遠ざかるようにしたこと、現政権の政策への抗議を「国内テロリズム」として再定義するという究極の目標を持っていること、などを踏まえて考えてみてほしい。
明らかなのは、バイデン氏の就任は、中国との関係を自国の同胞に対する盾と剣と見なしているアメリカの寡頭制の覇権を示すものであるということである。アテネの「三十人の暴君」のように、彼らは、創造主によって与えられた全市民の自然権を認める政治システムを単に軽蔑しているのではなく、自分たちが支配している人々が、自分たちと同じ権利を持っているという考え方を特に軽蔑している。言論は、それを適切に使う方法を知っている賢明な少数の者だけが自由にできるものであるべきだ、という考えに対する彼らの新たな尊敬の念を見るといい。クリティアスや親パルタ派のように、新しいアメリカの寡頭制は、民主主義の失敗は自分たちの権力に対する独占的な権利の証明であり、自分たちの同胞を破壊するのを助ける外国の力と協力して統治することを喜んでいると考えている。
歴史はこの瞬間について何を教えてくれるのだろうか。悪いニュースは、30人の暴君がアテネの著名な民主主義者を追放し、アテネの人口の推定5%を殺害しながら彼らの財産を没収したこと。良いニュースは、彼らの支配は1年未満であったということだ。
[リー・スミスは、新たに出版された本『The Permanent Coup』の著者である。国内外の敵はどのようにしてアメリカ大統領を標的にしたのか』の著者である。]
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『群盗』
圧政に苦しむ農民たちを救うために戦う義賊を描いた娯楽活劇。個性的なキャラクターと、力強くも美しい殺陣アクションが魅力的。
作品データ 群盗(原題:군도: 민란의 시대) 2014年/韓国/137分 監督:ユン・ジョンビン 出演:ハ・ジョンウ、カン・ドンウォン、イ・ギョンヨン、イ・ソンミン ほか
感想 義賊だって?「民を救うため」とはいえ、やってることは略奪強盗殺人じゃないか。そう言いたくなる気持ちはもちろんある。しかしだ、私は確実に「虐げられる側」だ。生まれも悪いし金もない。中立公正を気取ってなんぞいられるもんか。我ら貧しきものどものために戦っている彼らを批判するほど私はできた人間ではない。というわけで、『群盗』。
ときは朝鮮王朝末期。政治は腐敗し、一揆を起こした農民たちが処刑されさらし首にされているというかなりショッキングな光景で幕が上がる。ここで流れる曲がなにやらエンニオ・モリコーネの”Ecstasy of Gold“を思わせるテイストで、最初は「考えすぎか」と思ったが、どうも私は的を外していなかったらしい。リズ・オルトラーニによる『怒りの荒野』のテーマが使われていたり、まさかと思うところでガトリングガンが登場したり、スパゲッティウエスタンのオマージュがふんだんに取り入れられていた。音楽はパク・チャヌク監督作品などで知られるチョ・ヨンウクが担当している。私はこの人の曲が好きでサウンドトラックをいくつか持っているのだが、どちらかといえば繊細でもの悲しげな曲を作る人だなあと��っていたので、この西部劇風の乾いたサウンドは新鮮に感じた。
おおっと、話が脱線した。ええと、民衆の反乱を描いた時代劇だが、エンタメ系アクション映画という色合いが強い。見どころは屠畜人トチの包丁二刀流、竹藪での修行、そしてなんといっても武芸の達人ユンの剣裁きだが、韓国時代劇の剣裁きはどうしてこんなにかっこいいんだ。上衣のすそを翻しながら舞うように斬る姿は美しくもある。
同監督による『悪いやつら』と同様、韓国の儒教思想に基づく習慣を茶化したり揶揄したりするようなエピソードもあって面白かった。喧嘩になったときに年齢の話を始めること、両班の中でも武官より文官が尊ばれること、男しか家督を継げない(ゆえに血みどろの争いが起こる)こと。また、朝鮮王朝時代は仏教の布教が禁止されていたはずだが、チュソルには僧侶がいて観音さまを信仰している。 こんなふうに表の歴史では語られない人々に焦点が当てられているのも興味深い。もっと言えば、舞台を羅州に設定したのは、現代の韓国の問題を反映してのことかもしれない。
ところで、原題を調べてみると、『悪いやつら』は 《범죄와의 전쟁 : 나쁜놈들 전성시대》(犯罪との戦争:悪いやつらの全盛時代)で、この『群盗』は《군도: 민란의 시대》(群盗:民乱の時代)。シリーズものではないようだが、似たようなサブタイトルがついていた。何か共通のテーマがあるとすれば、動乱の歴史の舞台裏というか、お上の目線ではなく社会の「裏側」や「下層」に生きる人々の目線から描いたという点だろうか。
韓国映画では悪いやつはとことん悪く狡猾に描かれている印象があるが、このユンもまさにそのタイプだった。だが、彼の凄まじいほどの富と権力への執着も、庶子からのし上がって卓越した武芸を身に着けるにいたったこともすべて父親に認められたかったからなのか……とわかるとちょっと同情したくもなる。ラストはもっとフェアな一騎打ちのほうがよかったかなあと思わなくもないけれど、最後に残った彼の良心に思わず涙がこぼれた。
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2019.02.17
「この世はすべておっぱいでできている」 この真実を堂々と公言してしまったわたしは、思想犯として、国家体制に背いたとして、治安維持法に触れたとして、ただちに刑務所に連行され、斬首刑として、処刑された。 平成31年02月17日の黎明のことである。
わたしはパラノイア症候群であります。
いつも何かしらの欠陥を感じている。
もし今執筆している文章やアイデアが他人に伝わり、それを盗まれ、先に発表されてしまったらどうしようと本気で思っている自分がいる。 このMACが誰かにハッキングされていて、情報を抜き取られているのではないか。これを書いている今も誰かに見られているのではないかと本気で考えている自分がいる。 紙ならまだしも、機械だから、他人に盗まれる可能性が無きにしも非ずだから、やばいんじゃないかな。どうしようと本気で考えている自分がいる。 MAC ハッキング 対策と調べている自分がいる。 このMACをリカバリーして、ネットに繋がない状態で執筆したほうがよいのでは?と思う自分がいる。 焦っている自分がいる。 死んだらどうしようと考えている自分がいる。
本来的に書くのは絶対的に楽しい行為のはずなのだけど、こういうものに脅かされている。 単純に怖ええええ。
わたしはすべてが整頓されているということを望む。 そして、安寧の中で、言葉を紡ぎだしたい。 それをできない今。 それをやろうとする今。
病気。動悸。
他人の食いつくさんばかりの不明瞭さ によってばりばりに食べられること への私の食いつくされんばかりの危惧によって 私はばりばりに食べられている
書くことは楽しい。書いていくと、見えてくるものがある。書かないと永遠に見えてこないものがある。それを今日知ったよん。 薬か、自殺か。 「自意識の歩みに、想像の歩みには安住できる終着駅のようなものはない。そしてその不安がすでにして狂気の温床なのである」どっかで読んだ言葉だ。
ただ、戦争、テロ、強姦、殺人事件と言い換えられるだけ。すべては単純。何もない。人間であること。それ以外なにもない。それ以外考えてはならない。人間とは何かを考えたとき、お前はもう人間ではない。すべてに意味はない。お前が人間とは何かを考えた時、お前は人間から離別し、自ら死んだのである。自らにさようならといったのである。
人生ってなにか教えてやろうか? それはね、今まで無意味だったものに、意味を発見することだ。 バカな学者よ。何をそんな熱心に研究しているんだい? なにを定義づけようとしているんだい? 死ね。お前ら全員首をつって死ね。お前らがいるから俺は勉強しなくちゃならないじゃないか。 お前らが、無意味なことに対して意味を見つけるからよお。 死ね。死ねよ。死ねよ。死ねよ。死ねよ。 定義するな。定義された瞬間に外側から解体されてしまうんだ。 なんにも意味ねえから。寝ててくれたほうがいい。まじで。
教育機関すべて爆破するぞ。 この世界中にあるすべての書物を、海に投げ捨てたい。 この世界中にある意味をすべて殺したい。 この世界中にある人間すべて殺したい。 車輪の下にいる人の気持ち考えろカスども。
定義すりゃ、金もらえるで。わははははははははは。
乖離した。
おいおい、きみいい!!!!だめじゃないか、きみ、いま、僕を意味づけたね。 だから、ぼくはきみを意味づけるよ。 「最低な人間だとね♪」
きみはこの世で一番グロテスクな人間だ。 ううん、ありがとう。そう言われたいがために!!!
死んだらどうしようかという不安から死ぬ。 機先を制するものが勝つ。 他人にナイフで自分の心臓を刺されるという不安から、自分でナイフで心臓を刺す。
機先を制するのだ。 お前は緩慢だ。だから、こんな記事を書く。 死ね。死ぬのだ。ノロマめ。 いいかい。機先を制するものが勝つ。 さあ、準備をしろや。
そうしたら、光はもう永遠に戻ってこない。 光は壊れてしまった。光という定義もなくなった。 もうなにも見得ない。もうなにも見得ないということも見得ない。 自分もなくなった。世界もなくなった。
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利根(とね)は、大日本帝国海軍の重巡洋艦。利根型重巡洋艦(二等巡洋艦利根型)の1番艦。 その艦名は二等巡洋艦の命名慣例に従い、関東地方を流れる利根川からちなんで名づけられた。 この名を持つ帝国海軍の艦船としては4隻目。 艦前部に主砲塔4基を集中し後部を飛行機発進甲板・水上偵察機待機所とした、第二次世界大戦当時としては珍しい艦型である。 艦名は海上自衛隊のあぶくま型護衛艦「とね」に継承された。
重巡洋艦であるにもかかわらず河川名が付けられた理由は最上型重巡洋艦(当初は軽巡洋艦であり、改装後も書類上は二等巡洋艦)5番艦として計画されたためである。 後に再設計により重巡洋艦となるが艦名はそのまま使用された。
20.3cm主砲2連装4基8門を艦首に集中配置することによって艦尾を空け、水上偵察機搭載能力を増した独特のシルエットを持つ1万t級の重巡洋艦として就役する。 艦橋が中央部にあるため、舵を取る時の感度は抜群で操艦しやすい艦だったと伝えられている。
1942年(昭和17年)6月上旬、第八戦隊は第一航空艦隊司令長官南雲忠一中将の指揮下、南雲機動部隊(第一航空戦隊《赤城、加賀》、第二航空戦隊《飛龍、蒼龍》、第三戦隊第2小隊《榛名、霧島》、第八戦隊《利根、筑摩》、第十戦隊《長良、谷風、浦風、浜風、磯風、風雲、夕雲、巻雲、秋雲〔燃料補給部隊護衛〕、嵐、野分、萩風、舞風》)としてミッドウェー海戦に参加する。
この時、利根(利根飛行長、武田春生大尉)のカタパルトが故障し利根4号機(甘利一飛曹、大熊一等飛行兵)の発進が30分遅れ日本海軍敗北の一因となったとする説がある。
後年の研究では、筑摩1号機(黒田信大尉《旧姓都間。海兵66期》搭乗)は米軍機動部隊の上空を飛んでいたが、雲量のため発見できなかった(第一次攻撃隊隊長友永丈市大尉が「第二攻撃の要ありと認む」を発信する前)。
また利根4号機の発進が遅れたからこそアメリカ艦隊を発見できたのであり、定時に発進していたら逆に発見できなかった可能性が高いと言われている。
また土井美二中佐(当時の第八戦隊参謀。利根座乗)は利根4号機のコンパスが狂っており、このためアメリカ艦隊を発見できた可能性を指摘している。
1944年(昭和19年)3月2日、第七戦隊(利根、筑摩)は南西方面艦隊麾下の第十六戦隊司令官左近允尚正少将(青葉座乗)指揮下でバンカ泊地を出撃。 重巡3隻(青葉、利根、筑摩)、軽巡2隻(大井、鬼怒)、駆逐艦数隻(敷波、浦波、天霧)等でインド洋方面通商破壊作戦(サ号作戦)に従事する。 日本軍の船舶不足を補うため、連合国軍の商船を拿捕することを作戦目標としていた。
中央が青葉、右が利根、左が筑摩という横一列陣形で索敵中、3月9日午前11時30分にイギリスの武装商船ビハール号(ベハー号)と遭遇した。 拿捕を試みた利根はアメリカ巡洋艦に偽装して接近。 ビハール号武装射程圏外の距離9000mで軍艦旗を掲げ停船命令を発したがビハール号は救難信号を発信しつつ逃走を試み、拿捕を諦めた利根は同船を砲撃により撃沈することにした。
沈没現場ではビハール号の生存者115名を救助した。 戦闘詳報によると104名または129名となっている。 3月15日、利根はバタビアに入港。サ号作戦部隊における戦果はビハール号の撃沈のみであった。
サ号作戦を指揮した南西方面艦隊は捕虜処刑命令を出しており、黛治夫大佐(利根艦長)は捕虜35名をバタビアへ送ったものの、サ号作戦終了と部隊解散により残80名の処遇が宙に浮いてしまった。 第十六戦隊の指揮下を離れ、3月18日にジャワ島バタビア(ジャカルタ)を出港してシンガポールへ回航。 当時利根乗組員(黛艦長、天野軍医長、小勝上等兵曹)によれば、後部甲板に応急の木甲板を設置。 捕虜を「涼しい場所へ移す」という名目で艦内から後甲板へ一人ずつ連れ出し、選抜した利根武芸部員(有段者含む)が捕虜80名の処刑を実行した。 当身と木刀で気絶させたのち斬首・とどめに刺殺という方法で、3月19日午前零時から約3時間かかったと云う。
1944年10月25日、レイテ沖海戦において利根はサマール沖海戦に参加。 護衛空母から発進した戦闘機や雷撃機の妨害に悩まされる中、408発の主砲弾を発射、うち7発を敵艦に命中させた。 利根はカサブランカ級航空母艦19番艦ガンビア・ベイの至近距離まで進出し、砲撃でガンビア・ベイを撃沈した。 沈没地点北緯11度31分 東経126度12分 / 北緯11.517度 東経126.200度。 利根は漂流するガンビア・ベイ生存者達の至近距離を通過したが、機銃掃射することなく、利根乗組員は敬礼して米兵を見送った。 戦後、黛治夫(利根艦長)はガンビアベイ生存者会に、同艦の奮戦を称える手紙を送っている。
一方、米艦隊の反撃により、第七戦隊では重巡3隻(熊野、鈴谷、筑摩)が落伍。 第二艦隊長官栗田健男中将から反転命令がでると、黛艦長は第五戦隊司令官橋本信太郎少将(重巡羽黒座乗)に「現状、砲撃中の敵空母を追撃すべき」を意見具申しようとしたが、最終的に断念した。 つづいて酸素魚雷の誘爆により大火災となった鈴谷より白石第七戦隊司令官を受け入れる。
第七戦隊旗艦となった利根では午後1時40分頃、爆弾1発が後部に命中し一時舵故障となるが復旧に成功した。 本海戦における戦死者は19名(愛宕乗員2名を含む)、負傷者81名(黛艦長を含む)と記録されている。
1945年(昭和20年) 1月6日、利根艦長は黛治夫大佐から岡田有作大佐(出雲型装甲巡洋艦2番艦磐手艦長)に交代。 2月18日、舞鶴港を出港し、20日に呉到着。
3月19日、利根は海軍兵学校練習艦として呉にて停泊中、アメリカ第58任務部隊による空襲で至近弾1発を受け、三番砲塔が使用不能となった。 江田島湾の津久井茂沖合に錨泊したのち、大破着底した場合に備えて能美島の海岸付近に移動し、松や小枝などで偽装を施した。
7月24日、第38任務部隊によって再度空襲を受け、左舷中央部に直撃弾を受ける(呉軍港空襲)。 7月28日にも再度空襲を受け、アメリカ軍艦載機の空襲により左舷後部に直撃弾2発と至近弾6発を受けた。 左舷後部の直撃弾は1000ポンド爆弾で、地上施設破壊用の瞬発信管であり、利根の水平装甲板を貫通せずに爆発したが被害は甚大であり、至近弾もあいまって大浸水をきたした。
一時は左舷に20度以上傾斜したが、対岸の海軍兵学校などからも応援を呼んでダメージコントロールに努め、転覆を防ぐため注水作業を実施。 利根は7月29日に着底し、そのまま終戦を迎えた。 8月15日、岡田(利根艦長)は呉鎮守府附となり、利根艦長の任務を解かれた。
アメリカ軍による調査実施後、利根は同年11月20日に除籍された。 1947年(昭和22年)4月7日から播磨造船所呉船渠により解体に着手。 同年9月30日、解体完了。利根の解体をもって呉地区沈没艦の解体は完了した。
ビハール号事件に関する戦争裁判により、捕虜の処刑を命令した左近允尚正中将(サ号作戦時指揮官《当時少将、第十六戦隊司令官》は死刑(1948年1月21日、執行)。 黛治夫(利根六代目艦長)は捕虜の処刑を実施したものの、捕虜助命に努力していたことや秋津洲艦長時代の行動を考慮され懲役(重労働)7年(服役4年)の判決を受けた。
また原鼎三中将(利根初代艦長)はミャンマーにおける民間人殺害の責任を問われ、BC級戦犯として処刑された。 大西新蔵中将(利根二代目艦長)は、第八艦隊参謀長時代に発生した峯風型駆逐艦9番艦秋風での民間人虐殺容疑でB級戦犯に指定されるが、起訴却下に終わった。 岡田為次少将(利根四代目艦長)は戦犯としてラバウルにて処刑された。
現在、能美島(江田島湾)の利根着底場所付近には、慰霊碑が建てられている。 また慰霊碑に隣接して「軍艦利根資料館」があり、利根の舵輪、副碇、信号燈、コンパスなどの遺品(装備品)や精密なミニチュア模型などが展示されている。
The sunken Japanese heavy cruiser Tone at Kure, Japan.
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[友の会メール](o ^-^)o ついに『ゲンロン0』来週発送開始! サイン本受付は3/29まで!
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[友の会メールvol.257] (o ^-^)o 東浩紀単著『ゲンロン0 観光客の哲学』がついに来週発送開始です! 東浩紀のサイン入りを入手するには3/29までにゲンロンショップでご注を! (2017年3月21日配信)
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発売前から大きく話題となっている『ゲンロン0 観光客の哲学』、 いよいよ来週火曜日にゲンロンに到着します! ゲンロンショップで購入された方は来週火曜日から順次、発送していきます。
「本屋に並んでからゆっくり決めようかな」とお考えの方もいるかと思いますが、 4月11日に東浩紀本人が行う読書会イベントまでに入手することを強くおすすめします! イベントチケットは売り切れですが、ニコニコ生放送でももちろんご覧いただけます!
◆4月11日(火)19:00- 東浩紀 「ついに出た!『ゲンロン0』世界最速読書会!!――『観光客の哲学』を読む」 http://genron-cafe.jp/event/20170411
また、東浩紀のサイン入りで手に入るのは3/29(水)まで! ご指定の宛名も加えてお送りします! ぜひキャンペーン期間中にご注文ください!!
http://shop.genron.co.jp/products/detail.php?product_id=353
これを機に友の会のご入会を検討されている方向けに 「友の会『ゲンロン0』『5』『6』セット」会員もあります! こちらでも東浩紀のサイン&ご指定の宛名入りで入手できます!
https://genron-tomonokai.com/7th
そして、まだ買おうかどうか迷っている方、ぜひ以下の動画をご覧ください。
【無料動画】 「東浩紀がゲンロン0がいかに傑作であるか、批評にどれほどの可能性があるかを 滔々と語る番組。それ以上でも以下でもない。」 (YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=A3Wnpuz3SXA (Vimeo) https://vimeo.com/209144983
『ゲンロン0 観光客の哲学』は、東が「本当に作りたかった本」として位置付ける、 ゲンロンという出版社の原点と言える重要な著書です。 300ページ以上の書き下ろし新刊であることからもその「本気度」がわかるでしょう。
近現代の西洋哲学の文脈をふまえつつ新時代の政治思想の可能性を探る第1部と、 SF作品やドストエフスキー作品の批評を通して「家族」を哲学する第2部から成ります。 目次は以下の通り。
第1部 観光客の哲学 第1章 観光 付論 二次創作 第2章 政治とその外部 第3章 二層構造 第4章 郵便的マルチチュードへ
第2部 家族の哲学(序論) 第5章 家族 第6章 不気味なもの 第7章 ドストエフスキーの最後の主体
話題に乗り遅れないようぜひお早めにご購入ください!
http://shop.genron.co.jp/products/detail.php?product_id=353
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●SF創作講座、批評再生塾の最終講評会最優秀作品が決まりました!
先週、SF創作講座と批評再生塾の最終講評会が行われました。 受賞作品は各スクールのウェブサイトで全文お読みいただけます。
【第1回ゲンロンSF新人賞】 ・高木刑「ガルシア・デ・マローネスによって救済される惑星」 http://school.genron.co.jp/works/sf/2016/students/chimpsha/1015/
【第1回ゲンロンSF新人賞 飛浩隆賞(特別賞)】 ・高橋文樹「昨日までのこと」 http://school.genron.co.jp/works/sf/2016/students/takahashifumiki/1033/
【批評再生塾最終講評会最優秀賞】 ・山下研「界面批評宣言――「ゴジラの命題」と近現代日本のサブカルチャー」 http://school.genron.co.jp/works/critics/2016/students/dada20c/1855/
また、最終講評会の様子もタイムシフトにてご覧いただけます。
◆3/23(木)23:59まで 【無料生放送】大森望×東浩紀×飛浩隆 「ゲンロン 大森望 SF創作講座 最終講評会」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv290827573
◆3/25(土)23:59まで 【無料生放送】高橋源一郎×菊地成孔×東浩紀×佐々木敦 「ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾 第2期最終講評会」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv291355300
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それでは以下、今週のカフェ&編集部からのお知らせです。
◆◇ ゲンロンカフェからのお知らせ ◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆
◇◇ 今週の放送情報 ―――――――――――――――――――――――――――
◆3/21(火)18:00- 【再放送】高橋源一郎×藤田貴大(マームとジプシー) 「演劇・戦争・民主主義――歴史と未来を結ぶ言葉と身体」 (2016/1/12収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292710119
◆3/22(水)18:00- 【再放送】斎藤哲也×山本貴光×吉川浩満 「『人文的、あまりに人文的』な、2016年人文書めった斬り!」 (2016/12/7収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292710316
◆3/23(木)13:00- 【再放送】小泉義之×千葉雅也×東浩紀 「サイコパスの哲学へ――欲望と暴力について」 (2014/4/4収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292710542
◆3/23(木)18:00- 【再放送】浅田彰×東浩紀 「『フクシマ』は思想的課題になりうるか――震災後の日本を振り返る」 (2014/2/22収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292710780
◆3/24(金)13:00- 【再放送】千葉雅也×東浩紀 「思弁的実在論の展開について ――メイヤスー『有限性の後で』刊行直前対談」 (2016/1/15収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292711002
◆3/24(金)18:00- 【再放送】浅田彰×中沢新一×東浩紀 「現代思想の使命――1989/1995/2011」 (2015/1/17収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292711521
☆注目放送!☆ ◆3/25(土)15:00- 【生放送】浅田彰×千葉雅也×東浩紀 「POST-TRUTH時代の現代思想 ——60歳を迎えた浅田彰と語る、21世紀の新世界秩序」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv292412957
◆3/26(日)19:00- 【生放送】さやわか×ふみふみこ×里咲りさ×西島大介 「『qtμt(キューティーミューティー)』第1巻刊行記念イベント」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv292724265
◆3/28(火)19:00- 【再放送】井出明×小松理虔×渡邉英徳 「息づく体験、蘇る記憶 ――ダークツーリズムとアーカイブがつなぐ歴史」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv292415796
★「ゲンロン完全中継チャンネル」今後の放送予定の一覧表 https://goo.gl/ay9ey7
◇◇ 現在視聴可能なタイムシフト ――――――――――――――――――――――
◆3/21(火)23:59まで 【再放送】勝川俊雄×東浩紀 「日本が漁業後進国になった理由」 (2016/11/10収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290785118
◆3/22(水)23:59まで 【再放送】大森望×東浩紀【ゲンロンSF新人賞、明日発表!】 「新しいSFが、ここから始まる。 ――<ゲンロン 大森望 SF創作講座>キックオフイベント」 (2016/1/21収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292709188
◆3/23(木)23:59まで 【再放送】大森望×円城塔×東浩紀【ゲンロンSF新人賞、本日発表!】 「テクノロジーと文学のゆくえ――小説をプログラミングする」 (2015/10/24収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292709540
◆3/23(木)23:59まで 【無料生放送】大森望×東浩紀×飛浩隆 「ゲンロン 大森望 SF創作講座 最終講評会」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv290827573
◆3/24(金)23:59まで 【再放送】高橋源一郎×東浩紀【批評再生塾第2期、最終選考会前日!】 「『論壇』はどこにあるのか」 (2015/7/10収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292709764
◆3/24(金)23:59まで 【再放送】佐々木敦×吉田雅史×東浩紀【批評再生塾第2期、最終選考会前日!】 「批評再生塾はぶっちゃけ成功だったのか」 (2016/4/27収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292709909
◆3/25(土)23:59まで 【無料生放送】高橋源一郎×菊地成孔×東浩紀×佐々木敦 「ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾 第2期最終講評会」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv291355300
◆3/28(火)23:59まで 【再放送】高橋源一郎×藤田貴大(マームとジプシー) 「演劇・戦争・民主主義——歴史と未来を結ぶ言葉と身体」 (2016/1/12収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv292710119
※ご視聴は23:59まで可能ですが、ご購入できるのは視聴終了日の18:00までです。ご注意ください。
◇◇ 今週のおすすめアーカイブ動画 ――――――――――――――――――――――――――
◆【vimeo】中沢新一×東浩紀 「原発事故のあと、哲学は可能か——森から始まる新しい「超越」を考える」 (2014/6/22収録) https://vimeo.com/ondemand/genron20140622
◆【vimeo】さやわか×渡邉大輔×ふみふみこ【さやわか式☆現代文化論 #3】 「ジブリアニメを語り尽くす!——「ナウシカ」から「かぐや姫」まで」 (2014/1/10収録) https://vimeo.com/ondemand/genron20140110
◆【vimeo】さやわか×今井哲也×ふみふみこ【さやわか式☆現代文化論 #20】 「描きたい人のための漫画術」 (2015/8/28収録) https://vimeo.com/ondemand/genron20150828
◆【vimeo】五十嵐泰正×開沼博×小松理虔×東浩紀 「『常磐線中心主義』刊行記念トークショー:線路はどこで途切れていたのか」 (2015/4/8収録) https://vimeo.com/ondemand/genron20150408
★ゲンロンカフェ Vimeo On Demand 公開動画一覧 https://goo.gl/ycdtJe
◇◇ 発売中の会場チケット ―――――――――――――――――――――――――
【本日若干数追加発売!】(立ち見かもしれないチケットです) ◆3/25(土)15:00- 浅田彰×千葉雅也×東浩紀 「POST-TRUTH時代の現代思想――60歳を迎えた浅田彰と語る、21世紀の新世界秩序」 http://peatix.com/event/244801
◆3/26(日)19:00- さやわか×ふみふみこ×里咲りさ×西島大介 「『qtμt(キューティーミューティー)』第1巻刊行記念イベント」 http://peatix.com/event/244731
◆3/28(火)19:00- 井出明×小松理虔×渡邉英徳 「息づく体験、蘇る記憶――ダークツーリズムとアーカイブがつなぐ歴史」 http://peatix.com/event/241531
◆3/30(木)19:00- 佐々木敦×柴那典×輪島裕介 「ヒットの崩壊の、その先に――日本の音楽カルチャーの『内と外』を問い直す」 http://peatix.com/event/245539
【チケット完売】 ◆4/11(火)19:00- 東浩紀 「ついに出た!『ゲンロン0』世界最速読書会!!――『観光客の哲学』を読む」 http://peatix.com/event/247901
◆4/14(金)19:00- 亀山郁夫×岡田暁生 「オーケストラと近代市民社会のみた(悪)夢 ――ベートーヴェンからショスタコーヴィチまでの交響曲を考える」 http://peatix.com/event/245561
◆◇ 五反田アトリエからのお知らせ ◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇
開催中の展示 ◆3月17日(金)-3月26日(日)15:00-20:00 ※会期中無休 三毛あんり 個展「肖像画展」 http://chaosxlounge.com/wp/archives/1975
今後の展示予定 ◆3月31日(金)-4月9日(日)15:00-20:00 ※月曜休廊 太田剛気 個展「四峰隆満内閣展」
とてもインパクトある日本画を描かれる、三毛あんりさんの個展が開催中です。 「肖像画展」というタイトルながら、展示される作品は「生首」ばかり…! 日本画独特の質感は写真では伝わり切りません、是非ご高覧いただきたく思います。 三毛さんは今週末の土日には在廊されるとのことですよ。 次回、まだ現役芸大生の太田剛気さんは、架空の国の政治史をもとに作品を制作しているようです…… こちらもお楽しみに! (藤城嘘/カオス*ラウンジ)
◆◇ 編集部からのお知らせ ◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆
◆『ゲンロン0 観光客の哲学』予約受付中!!
★ゲンロンショップで購入する(今なら東浩紀サイン入り! オススメ) https://shop.genron.co.jp/products/detail.php?product_id=353
◆『ゲンロン4』(特集:現代日本の批評3)好評発売中!! ★ Amazonでの購入はこちら(送料無料! オススメ) https://www.amazon.co.jp/dp/4907188196/contectures04-22 ★ゲンロンショップで購入する http://shop.genron.co.jp/products/detail.php?product_id=328 ★ 友の会第7期入会はこちら https://genron-tomonokai.com/7th/
★ 東浩紀が渾身の販促を行ったニコ生のアーカイブ動画へはこちらから(無料です!) (YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=C4I5aTRE2aA (Vimeo) https://vimeo.com/192127856
◆3月16日の『産経新聞』朝刊のオピニオン面「正論」にて、日本大学教授の先崎彰容さんに、 『ゲンロン4』、とくに東浩紀の「批評という病」を取り上げていただきました! 記事はネットでもご覧いただけます。 http://www.sankei.com/column/news/170316/clm1703160006-n1.html
◆3月15日の『東京新聞』朝刊の「地域の情報」面で、新芸術校上級コース成果展 「まつりのあとに」の連動企画のひとつ、「Death Line」展が取り上げられました! 記事はネットでもご覧いただけます。 http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201703/CK2017031502000160.html
◆2月1日にゲンロンカフェで行った三浦瑠璃×津田大介×東浩紀のイベントが 『潮2017年4月号』に特集記事のひとつとして掲載されました! 【鼎談】二〇一七年――国際社会のゆくえ。 https://www.sokaonlinestore.jp/products/detail.php?product_id=1583
◆「ゲンロン友の声」サイト、質問募集中です! 知られざるTumblrサイト「ゲンロン友の声」では、 友の会会員のみなさまからお寄せいただいたご意見・ご質問に対して、 東浩紀をはじめとするスタッフがお返事を差し上げております。ご要望などもお気軽に! http://genron-voices.tumblr.com/
(最近の更新) ・最後の更新になるかもしれないのでクラス50に申し込みました https://tmblr.co/Zv9iRg2JWPxTx
◆◇ 東浩紀 執筆・出演情報 ◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆
◆3月10日に発売された書籍『Media Theory in Japan』(英語)の第1部第3章で、 門林岳史さんが東浩紀について書いた論文が掲載されています! Kindleでもご覧いただけます。 論文タイトルは「The Media Theory and Media Strategy of Azuma Hiroki, 1997-2003」です。
Marc Steinberg, Alexander Zahlten(eds.), “Media Theory in Japan,” Duke University Press http://amzn.to/2n3p8a4
◆3/16(木)に発売されるゲーム『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』(PS4、PSVita版) の店舗限定初回特典「[この世の果てで恋を唄う少女YU-NO]20周年記念本」に、 東浩紀がコメントを寄せています。 http://yu-no.jp/spec/
◆『AERA』の巻頭エッセイコーナー「eyes」に、東浩紀が隔週で連載中です! これまでの記事は朝日新聞のウェブサイト「.dot」で全文をお読みいただけます。
第6回「こじれる築地市場の豊洲移転 石原慎太郎というスケープゴート」 https://dot.asahi.com/aera/2017031500065.html 第5回「『安倍晋三記念小学校』は非日本的な名前?」 https://dot.asahi.com/aera/2017030100035.html 第4回「映画『沈黙―サイレンス―』を観てもう一度普遍主義の価値を考える」 https://dot.asahi.com/aera/2017021600122.html 第3回「トランプが体現する政治と経済の矛盾」 https://dot.asahi.com/aera/2017020200023.html 第2回「初詣ベビーカー論争に見る『迷惑』と『権利』の混同」 https://dot.asahi.com/aera/2017011700208.html 第1回「もっとも深刻なのは『忘れっぽさ』である」 https://dot.asahi.com/aera/2016122900077.html
◆◇ その他のお知らせ ――――◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆
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テレビを見ていないので、公開処刑的であったそうであるという。 こんな事を言うと怒られますが、私は、できれば公開処刑をして、7人が首を吊られてぶるさがっているのをテレビ中継をするべきだと思っていますが、もちろん、そんな意見を言えるわけではありません。しかし《近代》という時代で言えば、フランス革命でのマリーアントワネットの処刑も、公開処刑で、ギロチンで首を切り落としたのです。 ギロチン処刑 遺書を書き終えた王妃マリー・アントワネットは、朝食についての希望を部屋係から聞かれると「何もいりません。全て終わりました」と述べたと言われ、そして白衣に白い帽子を身に着けた。斬首日当日、マリー・アントワネットは特別な囚人として肥桶の荷車でギロチンへと引き立てられて行った。コンシェルジュリーを出たときから、髪を短く刈り取られ両手を後ろ手に縛られていた。19世紀スコットランドの歴史家アーチボルド・アリソンの著した『1789年のフランス革命勃発からブルボン王朝復古までのヨーロッパ史』などによれば、その最期の言葉は、死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンの足を踏んでしまった際に発した「お赦しくださいね、ムッシュウ。わざとではありませんのよ。Pardonnez-moi, monsieur. Je ne l'ai pas fait exprès 」だとされている。 12時15分、ギロチンが下ろされ刑が執行された。処刑された彼女を見て群衆は「共和国万歳!」と叫び続けたという。 以上が《近代》という時代であったのです。今日では、フランス革命そのものを、おぞましい野蛮として否定するのでしょうか? 現代というのは、近代を野蛮として否定しするものとして、成立しているのでしょうか。などと屁理屈を言わないで、まあ、今日的なテレビでリアルタイムの死刑実況が行われたのを、驚きを持って知ったのであります。
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D&D イニストラードセッティングセッション 第3回レポート その4 木の扉が微かな音を立てて開く。二階建ての宿屋は一階が酒場になっている。開いたドアから入った風で、ランタンの炎が微かに揺れた。 奥に、アヴァシンの聖印を首からかけて腰に帯刀した男が二人と、革のコートを着た太った猟師風の男が木の杯で酒を酌み交わしていた。アーロンの姿に気づくとアヴァシン教徒の二人は杯を置き、立ち上がった。 「お待ちしておりました、審問官アーロン殿」 「長旅で疲れたでしょう。奥へどうぞ。旅のお仲間と、避難民はどこへ?」 二人の聖戦士はトッドとヴォルカンという名で、オドリックの下で聖戦士となった後、ステンシアに駐留しているのだという。一緒に酒を呑んでいた男はリクタヴィオといい、狩りをしながら地域伝承を集めて回っているのだという。 避難民に温かい食事が振舞われ、一部は清流亭に、一部は教会に寝泊まりをすることに。念のため教会にはウメザワが同行することに決め、久方ぶりの落ち着いた夜を過ごす。 特に宿に残った一行の興味を惹いたのは、リクタヴィオの語る州ごとの怪談話や、最近見たという恐るべき怪異についての話であった。呪い黙らせを破って暴れ出す人狼、格子状の肉で身体が繋がってしまった双子の兄弟、皮膚に鱗が生えた青年、そして、彼が「殺した」という狂った天使。その天使もまた、格子状の肉に皮膚を侵食されていたという。妄想か真実か、彼の持つ手帳には不気味なスケッチが描かれている。 話を終えて残った酒を呷り、リクタヴィオはマルコフ荘園へ向かうために宿を出るという。心配ないと言い放ち、彼は闇夜のステンシア州へと消えていった。 聖戦士の馬が一頭盗まれたことに気が付くのは、そのすぐ後で���る。 皆が寝静まった深夜、フューゴとトライアはふいに目覚めてしまい、顔を見合わせる。異変を感じて外を見ると、小川の向こうにゆらゆらと揺れる松明の光が見えた。 月明かりに照らされて姿を現したそれは、銀の鎧と白いコートを纏い、銀の武器を携えた異端審問官と聖騎士であった。その顔はマスクに覆われて見えないが、聖騎士だけは顔を隠さず、金髪の若い女騎士であることが見て取れた。 不穏な空気を察知し、フレッド、ジョン、アーロンも目を覚ます。素早く武具を装備し、別室の人々を静かに起こして回る。トッドとヴォルカン、ジェイスには避難民とともに裏口から教会へ向かうように指示し、皆息をひそめる。間もなく、ドアの前から高らかな宣誓が響いた。 「オドリックと共謀してネファリアの民を連れ去った異端審問官、アーロンとトライア! そしてそれに与する異教の者への処罰を執行する!」 「聖なる火を放て! 浄化せよ!」 薄い扉に何か液体がかけられる音、そして、一瞬でそれが燃え上がる。 扉だけでない、壁からも発火し、嫌な臭いと熱が漂ってくる。予定通りジェイスと聖戦士二人を裏口から逃がし、ジョンは注意を引くため2階の窓から異端審問官に矢を射かける。ひるんだところにフューゴとフレッドがドアを蹴破って突撃し、炎が燃え盛る中で乱戦が始まった。 女聖騎士は剣を鞘に収めたまま、静かにその様子を見つめている…。 一方、教会にも松明を持った厳めしい異端審問官が二人現れ、異端審問を宣誓していた。気配を察知したウメザワは窓から密かに脱出し、審問官の背後から斬りかかった。松明を一刀に斬り落とし、石畳の上へと蹴り込む。奇襲こそ上手くいったものの、多勢に無勢の状況で刀を握る手に汗がしたたる。 窓を突き破り、ジョンが銀のレイピアを抜きながら橋上へと躍り出る。目にもとまらぬ俊足で女騎士の前に走り込み、その勢いのまま刃を突き出した。避けもせず、それは聖騎士の胴鎧を貫いた。 普通の人間であれば死んでいる、それほどの手ごたえがあった。しかしそれ故、レイピアを引き抜くのに一瞬の時間を要した。 それだけで十分だと言うように聖戦士の口元が歪み、そして、大剣が稲妻のように閃いた。(次回へ続く) ゲームマスターの視点から: いよいよ戦闘です。分割戦闘になる想定は実はしておらず、ウメザワ氏に僧侶2体をけしかけたものの、バランス的にはちょっと心配でした(結果的にはあまり間違っていなかったですけども)。旅の途中でジェイスがわりと頼りにされていたこともあり、戦闘からは外れてもらうことに。NPCが見せ場作ってもしゃーないですんでね。 ところで、リクタヴィオ氏はオフィシャルのストーリーにも登場する人物の偽名だったりします。「Plane shift Innistrad」のシナリオフックに詳しい記述があります。1/25現在、翻訳版は絶賛校閲作業中ですので公開は少々お待ちください。ヒントがあるとすれば、彼の持っていたスケッチブックは5マナのアーティファクトです。ということでまた次回。
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死刑について。o(^-^)o
いつもありがとうございます。林雄介です。(*^_^*) 死刑というのは、人間が人間の寿命を奪う行為です。 戦争であるとか、死刑というのは、人間が人間の寿命を奪う行為です。 中絶は、避妊して防ぐべきですが、母体が危険であるとか、レイプされた場合は中絶すればよいのです。中絶に関しては、本人に責任があるか?ないかで、状況が変わってきます。 死刑というのは、私は反対しています。終身刑にし、もしも犯人が死ぬべきであれば、それは神が寿命を奪って殺すはずです。神が殺していない以上、人間が裁くべきではないのです。ですから、人間の寿命に関わる部分は、人間が関与すべきではありません。 ちなみに、戦争で兵士が殺人をした場合、カルマは兵士が背負うことはなく、首相と国会議員が背負います。さらに、国会議員を選んだ国民の責任になります。(現場で勝手に殺戮した場合は、個人のカルマになりますが…)。 現実世界においては、人間が統治権を神から与えられていますから、犯罪者というのは、人間の法律で裁かなければいけません。ただ、死刑にしても、1点目、冤罪が出た場合に回復不可能であること。2点目、どのような悪人であろうと神が生命を与えている以上、殺すのは神の責任であること。3点目、死刑適用になる犯罪は、残虐かつ複数人を殺しているため、1回、2回の絞殺刑で罪が消えることはありえないこと→死んでから地獄で責められ、生まれ変わってから因果の法則で苦しむ。仮に、死刑で罪がチャラになるなら、死刑にすべきですが、「現実問題として、2、3人を残虐な方法で殺した犯人が、絞殺刑になったくらいで許されることはあり得ません。」多少、業は減りますが、死刑を執行する側のストレスが大きく、意味があることとは思えません。 死刑というのは、武家の台頭と深く関わっています。平安時代に、怨霊の祟りを怖れた貴族が死刑廃止や、死刑該当者を減刑し、犯罪者が増えまくり、治安が悪化し犯罪者を斬ることができる武家に統治権が移行したのです。 また、応仁の乱以降続いた戦国時代を終わらせるために、織田信長は大量殺戮を行いましたが、「平和な社会を作るため私利私欲なく大量殺戮を行ったため」、ほとんど罪がないのです→数百年は地獄に落ちて入る(同じことを私利私欲でやっていれば、いまだに地獄から出られなかったですよ→天下統一すると罪が重くなるので、天下統一直前に本能寺の変で暗殺させて罪を軽減させてある)。源頼朝や豊臣秀吉、徳川家康は、織田信長より殺戮をしていませんが、「私利私欲」で天下を統一したので、織田信長より罪が思いのです。 殺戮の罪が軽減される基準は、1、本人が殺害することを望んでいない。2、公益性の観点から、殺害することが公益性にかない、他に適切な手段がなく私利私欲なく、地獄におちる覚悟で殺したくないけれど、社会のために殺害している。→織田信長、上杉謙信、楠木正成、諸葛孔明等。 3、地獄におちるのは嫌なので信仰心だけは篤い場合→源頼朝とかかなりいる→地獄に神様が助けにきて、傷を癒して一時的に助けてくれる(罪は消せないから、地獄から出れるわけではない)。 4、信仰心すらなく、私利私欲で大量殺戮した場合→めったに成功しないし、無神論者で大量殺戮をやった人は少ない。スターリン、毛沢東、レーニン→神様が有能な悪人を生まれ変わらせて、社会主義���やらせた。 比叡山の焼き討ちとかスターリンや毛沢東の文化大革命→神様が許可してなきゃ無理。神は人間の目からみたら非道。好きで人間を苦しめているわけではないので、痛みの共有はしている。イエスの磔→イエスと合体して一緒になぶり殺しにされている。→磔の痛みはちゃんと共有している。 戦争→人間と合体して殺される苦しみは共有している。→人間が戦争というのは、悲惨だからやめようと思わないと戦争なくせない。戦争も自然災害も犯罪も、神様はなくしたいと考えている。 →人間を通じてしか、人間社会を変えることはできない。 林雄介with,you。 from Blogger http://ift.tt/2kWZnb9 via IFTTT
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