#三つ鱗紋
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A restaurant with an interesting name and logo! 山家 is usually read Yamaga (as it is here) or Yanbe, but it can also be Yamaya, Yamaka, Yamaie, Yamake, Yamabe, Yamauchi, Yanka, Sanbe, Sanga, or Sanke.
山 means mountain, and it’s read やま, サン, or セン.
家 means house or family. It can also refer to a specialty, expertise, or career. It's read いえ, や, うち, カ, or ケ.
And the triangle symbol between them is known as the triforce 三つ鱗 [みつうろこ], meaning three scales, or 北条家紋 [ほうじょうかもん] the family crest of the Hōjō clan. It was used in the Legend of Zelda games to represent electronic chips, because the game was apparently supposed to be set in the future, but they kept the symbol even after changing the premise. Huh!
#and that’s all i know about the triforce#because i have played three (3) games#and i go make a snack during cutscenes#cannot take that voice acting!!!#learning japanese#kanji#山#家
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Demon Slayer Season 1 : Tanjiro Kamado, Unwavering Resolve Arc / 鬼滅の刃 竈門炭治郎立志編 (2019)
Episode 1 : Cruelty / 第一話『残酷』
Episode 2 : Trainer Sakonji Urokodaki / 第二話『育手・鱗滝佐近次』
Episode 3 : Sabito and Makomo / 第三話『錆兎と真菰』
Episode 4 : Final Selection / 第四話『最終選別』
Episode 5 : My Own Steel / 第五話『己の鋼』
Episode 6 : Swordsman Accompanying a Demon / 第六話『鬼を連れた剣士』
Episode 7 : Muzan Kibutsuji / 第七話『鬼舞辻無惨』
Episode 8 : The Smell of Enchanting Blood / 第八話『幻惑の血の香り』
Episode 9 : Temari Demon and Arrow Demon / 第九話『手毬鬼と矢印鬼』
Episode 10 : Together Forever / 第十話『ずっと一緒にいる』
Episode 11 : Tsuzumi Mansion / 第十一話『鼓の屋敷』
Episode 12 : The Boar Bares Its Fangs, Zenitsu Sleeps. / 第十二話『猪は牙を剥き、善逸は眠る』
Episode 13 : Something More Important Than Life / 第十三話『命より大事なもの』
Episode 14 : The House with the Wisteria Family Crest / 第十四話『藤の花の家紋の家』
Episode 15 : Mount Natagumo / 第十五話『那田蜘蛛山』
Episode 16 : Letting Someone Else Go First / 第十六話『自分ではない誰かを前へ』
Episode 17 : You Must Master a Single Thing / 第十七話『ひとつのことを極め抜け』
Episode 18 : A Forged Bond / 第十八話『偽物の絆』
Episode 19 : Hinokami / 第十九話『ヒノカミ』
Episode 20 : Pretend Family / 第二十話『寄せ集めの家族』
Episode 21 : Against Corps Rule / 第二十一話『隊律違反』
Episode 22 : Master of the Mansion / 第二十二話『お館様』
Episode 23 : Hashira Meeting / 第二十三話『柱合会議』
Episode 24 : Rehabilitation Training / 第二十四話『機能回復訓練』
Episode 25 : Tsuguko, Kanao Tsuyuri / 第二十五話『継子・栗花落カナヲ』
Episode 26 : New Mission / 第二十六話『新たなる任務』
(Continue to Season 2)
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四つの門
「木洩れ日の竜殿、一筆申し上げます」設定つづき。 ガーディアンが守るべき門について。
▼狭間の門
竜の魂が生まれふたたび還った天の神話世界アハシュカル。竜の肉体――もっと言うなら屍を大地とするスマラグド大陸。竜の死によって隔たれたはずの彼方と此方を結ぶのが「4つの門」である。門は金目が持つ「恵の力」とは異なる動力を源としている。
摩訶不思議な門を作ったのは白き眷属に仕えるオランジェ姉弟。
春の聖門を作りし長女ルシタニア
夏の大門を作りし次男ザイド
秋の法門を作りし三男ファビウス
冬の魔門を作りし四女リシェ
彼らは竜の死後、大陸中を巡り、生き残った者たちの生活基盤を整えるために尽力した。その最中、神話時代には存在しなかった力を発見し生きる糧とするため「4つの門」を建立した。
偶然か必然か、黄金郷リランディアを取り囲むように点在する門は砦の役目を果たし、木漏れ日の国を守る要となった。この門を媒介として力を得、黄金郷を守るのがガーディアンである。
▼四つの門
木漏れ日の国に繋がる門は四つ。師匠の担当は「マグノリアの聖門」と呼ばれる門。別名、目覚めの門である。
目覚めの門:マグノリアの聖門 春
○○の門:カレンデュラの大門 夏
○○の門:オマンサスの法門 秋
微睡みの門:サイネリアの魔門 冬
春秋が木、夏冬が花。最初に聖門と魔門が建立され、次に法門、そして大門と続く。門の分類は後の帝国や公国、共和国、連邦に繋がっていく。
▼門の特徴
門構えにはそれぞれ花の紋が刻まれている。門周辺はマグノリアやカレンデュラ等、その地が司る花木で埋め尽くされ、一目で何処の門か分かるようになっている。
新しいほうの世界観でも共通した分類がある。ただしあちらは「門」ではなく「塔」になっている。
以下、ネタバレ含む。
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▼大門を作りし者
黄金郷と同時期を描く伝承には「大陸成立以前、次男ザイドは既に死していた」という文面が存在する。 北東に住まう最も古き先住民の文献である。彼らの伝承には「白き姉弟が大地に降り立った時、女がふたり、男がひとり。合わせて三人だった。姉と呼ばれる女は白亜の鱗を見せて我々に告げた。先の戦いで次男は死んだ。彼を悼むための土地を分けて欲しい」と。
ザイドが本当に死したかは分からないが、古き竜大陸で「彼の姿」を描く文献資料はひとつもない。目撃例がないのだ。では誰が大門を作ったのか?
▼大門の真実
大門の建立時期は最も新しい。そして込められている力は最も強い。これは、生き残ったオランジェ姉弟が各々の門を建てたのち、三人力を合わせて巨大な門を建てたから。
▼ザイドについてネタバレ
次男ザイドの肉体は黒翼の手にかかり、東域の地下深くに吊るされている。まだ生きており、その嘆きより発する力が「禍い者」の源となっている。
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各地句会報
花鳥誌 令和4年12月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和4年9月1日 うづら三日の月句会 坊城俊樹選 特選句
散歩する頭上に置きし蟬時雨 喜代子 初老なる夫婦八人墓参り 同 名月やうるはしき夜はゆつたりと さとみ 新涼やメダルの如き耳飾り 都 月白し八十路女の薄化粧 同 漁火や月より遠き船の道 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月5日 花鳥さゞれ会 坊城俊樹選 特選句
蝸牛進退ここに尽きたるか 雪 静もれる故山はみだす虫の声 かづを 鬼ヤンマ唯我独尊そのままに 数幸 虫の音や今日の命のつきるまで 雪子 彼岸花蕊の情念撓めけり 笑 秋の蝶縺れて解けてまた縺れ 希 倶利伽羅の谷底埋めし曼珠沙華 千代子 山門の落慶法要赤のまま 天空 山門の檜の香り曼珠沙華 々
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月7日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
縁台が身の置き所盆の月 宇太郎 去ぬ燕神の杜へと集まり来 和子 秋時雨幽かに日射す山の裾 益恵 雨上がるぽつてり重き鶏頭花 都 つみれ汁どんな魚かと盆の客 すみ子 蹌踉けくる秋の蚊を打つ掌 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月7日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
九頭竜に手波で送る万灯会 世詩明 大根を種蒔くごとく踊りの輪 同 近松の碑黒き露葎 ただし 花鳥誌を拾ひ読みする柏翠忌 同 胸を開け峠を行くや青葉風 輝一 秋深し山粧ふや手をかざす 同 針山に待ち針錆びてゐる残暑 清女 今朝の秋きりりと髪を結ひ上げて 同 抱かれし赤子も一人墓参り 蓑輪洋子 空蟬の銅色をいとほしむ 同 ふるさとの火祭を恋ふ孟蘭盆会 同 犬引いて犬に引かれる青田道 秋子 陶の里古き甕墓秋陽濃し やす香 秋草に隠る甕二つ三つ 同 通り過ぐ風のささやき大花野 誠 団栗の十津川淵へ落つる音 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月10日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
多摩川の風の広さやねこじやらし 美枝子 待宵の月にかかりし雲動く 和代 太刀魚の尾まで隈なく光伸び 秋尚 香を辿り見上げる空に葛の花 教子 一叢の露草の青向き向きに 多美女 一山を覆ひ尽して葛咲けり 三無 手際よく太刀魚捌く島の嫁 多美女 露草の儚く萎える句碑の午後 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………��……………………………………………
令和4年9月12日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
暫晴間急ぎ稲刈り火蓋切る さよ子 陽が沈み無人駅舎に秋津飛ぶ 世詩明 お十夜の庭石ことに���りをり さよ子 芋虫も愁ひの時のあるらしき 上嶋昭子 黒数珠や梅の家紋の墓参り ただし 一人暮しと見られたくなし秋すだれ ミチ子 人住まぬ屋根にも月は影落とし 英美子 銀河濃し鬼籍の人を懐かしむ みす枝 虫を聞く闇に心を近づけて 信子 細くなる髪を眺めてゐる秋思 中山昭子 洗ひ髪口に咥へて甘えけり 世詩明 朝霧の緞帳音なく上りゆく 時江 父は父私は私鳳仙花 三四郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月12日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
名月や巻雲淡く細くあり 和魚 一晩の伽となりゆくちちろかな 聰 木道の空何処までも秋の雲 秋尚 こほろぎの屋敷稲荷に住みついて 怜 草むらを抜け露草の楚楚として 秋尚 湯煙もやがて紛れて秋の雲 怜 さつきまで庫裏に人居りちちろ虫 あき子 つゆ草を残し置くなり墓掃除 エイ子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月13日 さくら花鳥句会 岡田順子選 特選句
かなかなや夢二の絵にも黒い猫 令子 植物園はるかな道に桔咲く 裕子 蜩や一里を登る尼の寺 登美子 柏翠忌師の口癖よ「しようがないや」 令子 学校のこと話す道鰯雲 裕子 師弟なる五灰子生きろ柏翠忌 令子 青い目のバックパッカー秋澄めり 登美子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月13日 萩花鳥会
大相撲元気を貰ふ秋場所に 祐子 たつぷりと生かされ米寿の彼岸花 健雄 宝石か朝露庭の曼殊沙華 恒雄 爽やかさ簞笥から出たシャツズボン 俊文 秋の灯や沁沁友と語り合ひ ゆかり 文書けば秋蝶ゆるやか折りかへし 陽子 爽やかや一分音読はじめたり 美恵子
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令和4年9月16日 伊藤柏翠忌俳句記念館 坊城俊樹選 特選句
飛べば憂し飛ばねば淋し火取虫 雪 地に落ちし火蛾の七転八倒す 同 裸火搦め取られし火取虫 同 炎帝に万物黙す他は無し 同 忘れずに約束のごと曼珠沙華 みす枝 兜虫見つけ揚揚子の戻る 同 紺碧の空に小さく燕去る 同 剝落の蔵を背にさるすべり 上嶋昭子 砂時計くびれ見てゐる庭の秋 同 甕墓に離れ離れに彼岸婆 ただし 曼珠沙華淋しき風の甕の墓 同 甕墓の底の暗さや盆の月 同 浅間山焼りは雪の峰となる 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月16日 さきたま花鳥句会
人待ちの小半酒や秋しぐれ 月惑 銀漢をよぎる宇宙観測船 一馬 新都心ビルの凹みに秋入日 八草 秋暁や路地に���母の甘き湯気 裕章 四方に散り芒に沈むかくれんぼ とし江 歳時記の手摺れのあとや秋灯火 ふじ穂 綾なして咲き継ぐ窓や牽牛花 ふゆ子 朝顔をからませ町家昼灯す 康子 草むらの道なき土手にカンナ燃ゆ 恵美子 白粉花咲きて従妹の嫁入日 静子 居酒屋に恩師と出会ふ良夜かな 良江 鶏頭の赤さを増して咲き揃ふ 彩香
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令和4年9月18日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
地虫鳴く甲深き靴はく朝 久子 白樫の森黒々と台風来 眞理子 雨粒を玉と飾れば花野かな 眞理子 昼の虫静かに聴きぬ濡れ鴉 久子 一面に火群立ちたる曼珠沙華 幸風
栗林圭魚選 特選句
白樫の森黒々と台風来 眞理子 かまつかや燃えあがらんと翳深く 千種 四阿に鴉と宿る秋の雨 斉 登高をためらふ今日の風雨かな 真理子 団栗の袴はづれて光りけり 久子 開門の前のしづけさ萩しだる 千種 秋出水さわは飛石を隠すまで 眞理子 群れも良し一茎もまた曼珠沙華 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月21日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
江戸生れ浅草育ち柏翠忌 世詩明 柏翠忌三国に残る墓一つ 同 柏翠師みなし児にして月仰ぐ 同 虫時雨して父恋し母恋し 同 ちらり見ゆ女の素顔柏翠忌 令子 河口から虹屋へつづく月の道 笑子 柏翠忌城下にのこる里神楽 同 月窓寺ふたつの墓碑に星月夜 同 草相撲では一寸鳴らしたる漢 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月21日 鯖江花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
水鶏笛一人夜更に吹く女 雪 男有り愛子の墓の草を引く 同 虫すだく九頭竜に闇引寄せて かづを 大花火人なき家を照らしけり たけし 弔句書く筆の悲しさ蚯蚓鳴く みす枝 夕月を崩してをりぬ池の鯉 同 過疎の村今は花野の風の中 英美子 日焼して盗人冠りの農婦かな 千代子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月25日 月例会 坊城俊樹選 特選句
どの窓も歪むことなき秋の空 和子 銀杏の匂ひ拭へと下乗札 順子 なめらかに吹かれ秋蝶それつきり 和子 風うねる度敗荷になりかけて 小鳥 手庇の薄きに秋の蝶が消え 和子 碑のうしろ一切曼珠沙華 同 昼はまだ黄泉へ遠しと法師蟬 順子 人々は秋日に溶けて印象派 小鳥 竜淵に潜み国葬待てる森 はるか
岡田順子選 特選句
冷やかや手渡されたる阿弥陀籤 ゆう子 石橋を掃く庭番や柳散る 眞理子 落葉のみ掻き寄する音陰陰と 要 秋蟬の大音声の骸なり 俊樹 落蟬の眼とはなほ瑠璃なり��� 同 香具師の声ありし境内昼の虫 要 地に転ぶまま靖国の銀杏の実 昌文 眼裏に黒き温みや秋日濃し 小鳥 金風を乗せ大仏を真似たる手 光子 秋天へ金の擬宝珠の衒ひなく 要
栗林圭魚選 特選句
石橋を渡る人影水澄めり て津子 銀杏の匂ひ拭へと下乗札 順子 お守りの小さき鈴の音野分晴 美奈子 桜紅葉いよいよ昏き能舞台 佑天 碑のうしろ一切曼珠沙華 和子 雅楽部の復習ひ音零す宮の秋 順子 敗れ蓮と成り切るまでを濠の風 はるか
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年9月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
天高しバベルの塔は小指ほど 古賀睦子 うす衣の雲の行方よ女郎花 由紀子 夕映えて剥落のなき鱗雲 美穂 露の身を映す鏡架のくもりぐせ かおり 蚯蚓鳴く誰もゐぬ時計屋の時計 ひとみ 大漁旗鰯の山のてつぺんに 喜和 揚花火空に遊びて降りて来ず 朝子 眠られぬままに秋思のままにをり 光子 夏彦の怪談と行く秋の夜 桂 城門の乳鋲は無言盆の月 朝子 あの夏の天地の焔壕暗く 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和4年5月11日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
したたかに顔を打つなり化粧水 世詩明 天平の庭白牡丹眩しけり 同 み仏のなんじやもんじや風光る ただし 羅や大方に父似一寸母似 清女 桜満開の軍旗祭りや七十五年 輝一 聞き役も時にははづしつつじ見る 蓑輪洋子 丈六の金の観音寺の春 やす香 海原に風の道あり波の綺羅 同 馬酔木咲く近くて遠き明治の世 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
立待花鳥俳句会 令和4年6月1日 坊城俊樹選 特選句
鯉幟風の階段ありにけり 世詩明 老夫婦夏痩せの身の重かりし 同 美しき日傘の人の振り向かず 同 相寄りて源氏蛍の河和田川 ただし 葉桜や茶筅に残る薄みどり 同 老いの肘掬ふや目髙五匹まで 輝一 鮎置いて門を去り行く釣り師かな 誠 村の子の手足を洗ふ清水かな 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
立待花鳥俳句会 令和4年7月6日 坊城俊樹選 特選句
手花火や素足に女下駄を履く 世詩明 一筋の水を落して滝白し 同 釈迦仏渡と共に祭らる六地蔵 ただし この奥に東光寺あり地蔵盆 同 軋みかと思へば虫や秋の風 輝一 何となく筆持ちたき夜天の川 清女 明易やドラマの様な夢を見て 同 眉と目に力あふるる大日焼 蓑輪洋子 勤行の夫の後行く夕立風 同 落雷に神木青く光りけり 誠 図書館の茂りの中の大欅 同 猿田彦夏越し祓ひ輪をくぐる 信義
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
立待花鳥俳句会 令和4年8月3日 坊城俊樹選 特選句
枯れた字を書くと言はれし生身魂 世詩明 三國山車祭に見合��辻屋台 同 飛ばされてゆく星もある天の川 同 古里へ立つ汽車減りし盆の月 ただし 子供達木魚を打てり地蔵盆 同 山寺や老鶯の声心洗はる 輝一 川泳ぐ蛇とかけつこ下校の子 同 兵一人炎天の中帰り来ぬ 誠 家々の火影の中を花火船 同 ぺちやんこの胸の谷間を流る汗 清女 太公望さつぱりですと日焼顔 同 蓮池に生まれて蓮葉に寝る蛙 やす香
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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2021.9.30 先日、 江ノ電の小さな旅に出かけた時、 出発点が#鎌倉 だったので、 前から行きたい本屋があり、 出発前に訪れてみました。 #メッゲンドルファー と言う、 仕掛け絵本専門の本屋さん。 全部、仕掛け絵本♪ ワクワクしますよ、ホントに。 * その中で、とても気になった本。 龍好き、 江ノ島好きにはたまらない絵本。 そして、何より 絵が#宇野亜喜良 さんです! シュールで大好きな画家。 ずっと旅の途中でも気になり、 帰りにまた足を運び、 買ってしまいました(笑 * 本以外は、我慢できますが、 気になった本は、 古本であっても欲しくなります。 特に画集… * 北条時政の幼少の 江ノ島の伝説のおはなしです。 とても迫力ある龍が 飛び出してきます。 これはなかなかいい! * この本屋さんは、 見本が全てあるので、 内容を確かめられるのが とても良心的です。 子ども用だけではなく、 色んな仕掛け絵本があります。 まだまだ気になる本はありましたが、 またゆっくり訪れようと思います。 ゆったりしてて、 とてもオススメの本屋さんです。 * #りゅうのおくりもの #とびだす絵本 #仕掛け絵本 #江ノ島伝説 #龍 #弁財天 #北条時政 #三つ鱗紋 https://www.instagram.com/p/CUb9TgKBdBA/?utm_medium=tumblr
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トライフォース! (ミツウロコ) Triforce!! - Mitsuuroko -・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・- #Triforce #Mitsuuroko #Light #FamilyCrest #CoatOfArms #EnoshimaJinja #EnoshimaShrine #Jinja #JinjaShrine #Shrine #Shinto #Holy #HolyPlace #Solemnity #SolemnityPlace #Enoshima #Zelda #トライフォース #ミツウロコ #三つ鱗 #三つ鱗紋 #家紋 #江島神社 #神社 #江ノ島 #江の島 #ゼルダ (Enoshima Shrine)
#江の島#shrine#shinto#三つ鱗紋#zelda#jinja#coatofarms#triforce#家紋#神社#江ノ島#familycrest#ミツウロコ#mitsuuroko#holyplace#holy#enoshimashrine#ゼルダ#solemnityplace#enoshima#light#トライフォース#江島神社#enoshimajinja#solemnity#jinjashrine#三つ鱗
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ロゴと私 ・ 龍角散のど飴に記されているロゴは何かと思い調べたら「下り藤」という家紋だそうです。この家紋は、秋田のお殿様を守るための医者である藤井家のものだそうです。 ・ 「三つ鱗」は三角形の鱗を三つ並べた家紋ですが、横浜で創業された高級食品スーパーの明治屋の創業者である磯野計氏の家紋から来ているみたいですね。 ・ こちらのお店のロゴは中央にある「ヤ」の周りを放射線状に広がる「H」が5つ配置されたもので一瞬悩んでしまいましたが、分かった時にはちょっぴり嬉しくなりました。 ・ と言うわけで本日のランチは #エチゴヤ #洋食中華エチゴヤ です。カツ系のメニュー押しのようですが、ラーメン系のメニューが豊富なのが中華部分なのでしょう。 ・ 頼んだのは #ポテトサラダ入りとんかつ 750円です。 #ポテトサラダ も #とんかつ も好きな自分からしたら、合体したらきっと美味しいと思い注文です。 ・ 先客が3人ほどいて、お店の人が「新聞読みますか?」って声をかけてくれたので時間がかかるのかなと思いましたが7分ほどで提供されました。 ・ 普段食べている #トンカツ よりもボテッとして太い印象です。「そのままでも味がついています」という案内を頂いたので、まずはそのままで食べてみます。 ・ 外側はカリッと揚げられていて食べたら内側から粗挽きの胡椒のスパイシーさと食感が残った #ポテサラ はクリーミーさもあって美味しいです。 ・ #豚肉 といえば、普段食べ慣れたものと違い中厚切りの豚バラ肉でポテトを一周ぐるっと巻いたスタイルです。 ・ 2切れ目はソースをかけてみます。シャバシャバっとしたウスターソースの酸味のある味わいとの相性もよくって、これもまた美味しいですね。 ・ 付け合わせの千切りキャベツにもドボドボとソースをかけてみれば丼ご飯は着実な減り方をしていきます。 ・ お店を出る時に+180円すればミニラーメンかミニワンタンをつけられることを知り、そうすれば良かったかなと思いましたが、結構お腹いっぱいで大満足でした。 ・ 次回はラーメンのセットかオムライスもしくはビールのセットにチャレンジしたいなと思います。 ・ #亀戸ランチ #亀戸グルメ #亀戸和食 #亀戸洋食 #亀戸中華 #亀戸トンカツ #亀戸とんかつ #亀戸町中華 #とa2cg (洋食と中華 エチゴヤ) https://www.instagram.com/p/CgP_oxTh7wd/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#エチゴヤ#洋食中華エチゴヤ#ポテトサラダ入りとんかつ#ポテトサラダ#とんかつ#トンカツ#ポテサラ#豚肉#亀戸ランチ#亀戸グルメ#亀戸和食#亀戸洋食#亀戸中華#亀戸トンカツ#亀戸とんかつ#亀戸町中華#とa2cg
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#鎌倉街歩き な #今日も今日とて散策中 ♪(^o^)v . #円覚寺 #佛日庵 #開基廟 にて。 . . . 拝観時にお線香をいただくので、 こちらへ立ててお参り。 石には円覚寺の寺紋 #三つ鱗 が真正面に。 北条氏と同じ紋です♪(*´艸`*) . . . . . 睡眠恐るべし!Σ(゚Д゚) 昨日の外出時から、ああ疲れてる?程度の 疲労感はあったんだけど。 休む程ではないのでいっか♪(*´艸`*)と 適当にしていたら。 本日、朝ご飯して少ししてから睡魔来訪。 . あ~っという間に夕方超えた(@_@;)。 よく寝ました!(`・ω・´)ゞ 気持ち良く目覚めたので、活動再開。 いやはやしかし、出席しただけでこの有様。 ということは、喪主ともなればその重責たるや 推して知るべし。。。orz . 撮影:2021/09/23 . 鎌倉散策ウォーキング #鎌倉散策 #鎌倉散歩 鎌倉歩き #鎌倉暮らし #湘南散歩 #Kamakura #今日もX日和 #富士フィルムに恋してる #XA7 #FujifilmXA7 #Fujifilm_XA7 #XC1650 #そうだ鎌倉行こう #1192かまくらさん 夕暮れハンター 夕暮れ散策 #その旅に物語を #たびすたぐらむ 旅スタグラム #KanagawaPhotoClub #御朱印ガール 神社ガール 寺ガール #御朱印はご縁 #神社仏閣巡り #神社フォトコンわたしと神社 #ふるさと神社めぐり #Jalan_Travel #PhotoShortTrip . (円覚寺) https://www.instagram.com/p/CVUy7Otrm2w/?utm_medium=tumblr
#鎌倉街歩き#今日も今日とて散策中#円覚寺#佛日庵#開基廟#三つ鱗#鎌倉散策#鎌倉散歩#鎌倉暮らし#湘南散歩#kamakura#今日もx日和#富士フィルムに恋してる#xa7#fujifilmxa7#fujifilm_xa7#xc1650#そうだ鎌倉行こう#1192かまくらさん#その旅に物語を#たびすたぐらむ#kanagawaphotoclub#御朱印ガール#御朱印はご縁#神社仏閣巡り#神社フォトコンわたしと神社#ふるさと神社めぐり#jalan_travel#photoshorttrip
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モミジウロコタケ(紅葉鱗茸)幼菌 Xylobolus spectabilis 老菌になると、賢者の髭のようになる 夏から秋のキノコ 広葉樹の枯れ木上に発生 名前のようにモミジの葉のような見た目のキノコ 環紋有り 一年生という特徴もまた魅力のひとつ 公園の倒木とかにもよく発生してます 身近なキノコ #モミジウロコタケ #xylobolusspectabilis #ウロコタケ科 #カタウロコタケ属 #紅葉鱗茸 #褐色系 #環紋 #同心円状 #一年生 #stereaceae #モミジウロコタケ幼菌 #funghi #キノコ #モミジ #三軒茶屋 #イタリアン #レストラン #ペペロッソ #ランチタイム #ランチデート #贅沢ランチ #パスタランチ #昼飲み #昼からビール #昼からお酒 #昼からワイン #ディナー #四街道のキノコ #四街道 https://www.peperosso.co.jp/ https://www.instagram.com/p/BnRrzRKn8Lx/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=12c2u628jsvty
#モミジウロコタケ#xylobolusspectabilis#ウロコタケ科#カタウロコタケ属#紅葉鱗茸#褐色系#環紋#同心円状#一年生#stereaceae#モミジウロコタケ幼菌#funghi#キノコ#モミジ#三軒茶屋#イタリアン#レストラン#ペペロッソ#ランチタイム#ランチデート#贅沢ランチ#パスタランチ#昼飲み#昼からビール#昼からお酒#昼からワイン#ディナー#四街道のキノコ#四街道
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About
こもれび
-komorebi-
かたちが持つ心理的印象
こちらのページでは、丸や四角といった図形の「かたち」がもつ印象の特徴について、少しご紹介させていただきます。
簡単にいいますと、丸や四角といったかたちから、多くの人が無意識的に抱きやすい印象、心���についてです。また、そこから連想される象徴的な意味付けといった場合もあります。
今回は「三角」についてご紹介させていただきます。
三角
*特徴*
三角という図形は、向きによっては動きと方向に関連する図形でもあります。分かりやすくいえば、矢印の先端や再生ボタンなどです。
さらに、三角という図形は古来から神聖視されやすい図形でもあります。
対立するものや異なるものをひとつに結合するように線が結ばれていることから、知恵や友情、平和、調和といったことを象徴する図形ともされています。
*印象*
先端が鋭い図形のため、シャープさや先進さを感じさせます。
また、都会的なおしゃれや、奇抜さといった印象もあるようです。
*余談*
三角形のなかでも、正三角形や二等辺三角形、逆三角形があります。
ここでは、余談ですが、少し深掘りしてそれぞれの三角形についてお話ししていきます。
正三角形/二等辺三角形
安定していてバランスのよさを与える印象です。
上昇や成長といった意味合いも込められており、創造やパワーといったことを象徴する図形でもあるようです。
ジュエリーやアクセサリーには、正三角形や二等辺三角形を使用する際、こちらの意味合いが込められることが多くあります。
逆三角形
使い方によっては、本能的に先端が尖ったものを連想させるため、危険で攻撃的、不安定な印象を与えやすいようです。
逆三角形は、別名フラッグとも呼ばれ、自己探求・自己主張、地に根ざすといった意味合いが込められております。
また、潜在能力を呼び覚ますといった意味もあるようです。
三角形が連続して並ぶ
三角形が連続して並ぶ紋様は、古来からあるようです。魚や龍、蛇の鱗に見えることから、鎌倉時代頃には、鱗文とよばれるようになります。
鱗文には厄よけや魔除けの願いが込められており、武具などに使用されておりました。また、蛇や蝶といったものを連想させるところから、生命力の強さの象徴でもあったようです。そこから転じて、再生といった意味もあるようです。
鱗文は、どこかモダンでおしゃれな雰囲気の印象を与えます。
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南部領辻の獅子舞
いいよいいよ!とお噂だけは聞いていた噂の獅子舞、見てきました。
南部領辻(なんぶりょうつじ)の獅子舞(さいたま市指定 無形民俗文化財) 5月13日(毎年5月15日に近い日曜/10月15日に近い日曜日) 10:00 ※今回は午後の村回りなし 埼玉県さいたま市緑区大字南部領辻2914(鷲神社) JR大宮駅より浦和美園行き「野田小前」下車徒歩5分 JR東川口駅よりさいたま東営業所行き「野田小前」下車徒歩5分 JR浦和/東浦和駅よりさいたま営業所行き「総持院」下車徒歩5分/「中野田」徒歩6分
http://www.city.saitama.jp/006/014/010/003/012/p043637.html
言い伝えによると今から900年ほど前に笛の名手でもあった新羅三郎���光(源義光)が、兄の八幡太郎義家(源義家)を助けるため奥州に下向した際、軍兵の士気を鼓舞するために舞ったのが起こりとされます。
「竜頭の舞」とも呼ばれ、竜が天を舞うように、また地を這うように華麗で激し��勇壮な舞を披露。舞の後半、太夫が舞う「お神楽」は、無病息災、五穀豊穣を願い、神が宿ったかのように髪を振り、御幣を掲げて激しく舞います。
芸能に源平がらみのものが多いのはなんとなく知ってはいましたがこんなところで遭遇するとは。源平、大人気。
演目 1.上げ 2.街道下り 3.おかざき 4.かんだし 5.中獅子の出端 6.右・左の舞 7.小舞 8.入れ違いの舞 9.太夫の出端 10.角こき 11.獅子の唄 12.掛かり 13.お神楽 14.かくれんぼ 15.けんけろ 16.礼 17.さらば (以上は配布資料より)
てくてく歩いていると見つかった親切な看板。わかりやすい!
ちょっと遅れてしまいすでに拝殿前は人がいっぱい。この日は地元のウォーキング企画のルートになっていたようで団体さんが来てたようです。
舞場は四方に青竹を立てて四方ともに注連縄を張ります。
左から中獅子、真ん中が女獅子、右が太夫獅子(大獅子) 太夫獅子→中獅子→女獅子の身長差が理想。感動。
この日は村周りなしでした。 本来ならば画面左手の天狗を先導に一行が進む姿を拝見できるようです。
紋付袴姿の花笠は男性。笛が2人とササラが2人で四方を囲みます。 かっこいいぞ、ササラ男子。 イカすし渋い。
中獅子
ツノがまっすぐ(ちょっと曲がってるけど) ヒゲがあります。
画面奥に太夫獅子がいるので比較しやすい。
いい写真が撮れた。(自画自賛)
大獅子
ツノがぐねってしてます。 獅子頭の額周りに花弁のような剣型の飾りあります。(私が勝手に「ヒマワリ」って呼んでるやつ) 龍頭と言われる獅子にしばしば見られるもの。鱗だとかヒレだとかいう説を聞いたことがあります。正確になんなのかは不明。
牡丹が描かれた水引幕が美しいですね。好き。
緩急のメリハリがすごい。 ゆっくり動いていたかと思うと急に荒ぶるのでどこを見ていればいいのか。 目が離せない。
お神楽
とくにお神楽の演目は厳粛なゆったりした動きから突然テンポ2倍くらいになります。
体感はこんな。(写真へたくそか)
人混みに負け気味であまり満足に見てこられなかったので改めてちゃんとみたい獅子舞ですが、とても良かったです〜。
また来る。
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BOOTS and STYLES
連載「BOOTS and STYLES」
Vol.2
「ROLLING DUB TRIOの"GLEANERS ZIP"」
【特別な街】
銀座の懐は深い。
子供から年配までそれぞれその時々で特別な刺激をくれる街。
気持ちの入った買い物は「銀座で」する。歴史と人と一緒に成長し続けているこの街のエネルギーに引き寄せられて「かっこいい大人」が集まり、そのエネルギーに自分もまた引き寄せられいつかは、と憧れる。
敷居が高く気後れする憧れの店はひしめき、名だたる諸先輩方のように馴染みとして顔を出すなんていうのは人生の目標の一つでもある。
そのあたりについて僕の��きな作家の、例えば池波正太郎、伊丹十三、森茉莉のエッセイは雄弁で、美食と作法の逸話の数々はこの街なくしては語れない。
最近は仕事でも銀座を訪れる機会が増えて、前よりは肩肘張ることもなくなった。しかし行く時は自然とシャツと革靴を選んでいたりする。
どこか特別なままのこの街で過ごす時はきちんと正していたいのである。
【銀ぶらと銀ブラ】
色んな人が交差する横断歩道で
人混みに紛れているのを撮りたい、と写真の安島君と盛り上がって銀座撮影を敢行した。
ぞろぞろとすれ違う人達のまだ暗いトーンの服装やどよんとした曇り空にカラフルなスタイリングがとても映える。カジュアルながらタイドアップ。思い切って少し早めのショーツ。そこにブーツ。意外とあり。
駅周辺の人がごった返すエリアを離れると急に人が減る。サラリーマンがたまに通るだけのそこは別の街のようでもあり新鮮だった。
少しぶらつくだけで色んな表情が見えて楽しい。
「銀ぶら」という言葉は大正時代からの俗語で、商業都市として著しく発展した銀座を背景に浸透しはじめる。
意味はそのまま「銀座(通り)をぶらぶら散歩すること」である。
ここに実はもう一つ別の起源の説があるのをご存知だろうか。
「銀ブラ」=「銀座でブラジルコーヒを飲むこと」という説である。
もっと言えば、「銀座の老舗珈琲店カフェーパウリスタでブラジルコーヒーを飲むこと」。
1990年代から度々メディアで取り上げられた新説だが、宣伝目的のデタラメであるとして、専門家により遡った歴史的には明確に否定されている。 ただし、同店は2020年現在も自説を曲げておらず、ブラジルコーヒーを注文した客に対して「あなたは本日、銀ブラを楽しんだ事を証明します」という「銀ブラ証明書」を発行し続けているとのことだ。 1990年代から始めたことであれば今年であっぱれ30年。 個人的にはもはや正式な説として承認されても良いと思うし、証明書は一度はもらってみたい。
型押しクロコのサイドジップブーツ" GLEANER ZIP " ¥80,000 (Rolling Dub Trio/THE BOOTS SHOP ☎︎03-6802-8083)
〈ナイキ〉のウインドブレーカー¥3,900、肩に掛けた〈ジャージーズ〉のスウェット¥2,900、〈ラルフローレン〉のBDシャツ¥2,900、デジタルカモのカーゴショーツ¥1,900、〈ピエールバルマン〉の小紋タイ¥1,000(すべてユーズド/CHICAGO TAKESHITA☎︎03-6721-0580)
Direction, Styling & Text: Junya Chino Photography: Shinsaku Yasujima Model: Sam
【TALK】
千野: 梅雨もそろそろ明けそうですね。
徳永: そうだね。まだジメジメするけど早く良い天気が続くようになるといいね。
千野: 今日は徳さんTOKYO SANDALのWARAJI、履いてるんですね。涼しそう。
徳永: 暑くなってきたらやっぱりサンダルが多いんだよ。ただビーサンじゃなくてレザーでしっかり作ったものを履くのがうち流だね。
千野: そのパンツもすごい似合ってますね。軍物のようで日本の作業着っぽさもあってサンダルとも相性良いです。
徳永: これはアンダーカバーのパンツですごく気に入ってる。黒澤明監督の「蜘蛛巣城」がテーマだったかな。
千野: えええ!徳さんがファッションブランドの服を着てるの意外!
徳永: いやいや俺もファッション大好きだよ。例えばジョンガリアーノ。
彼は天才だと思う。学生の頃からチェックし続けてる。
千野: 今の徳さんと対極にある感じがする���ですが!
徳永: まあ彼のクリエイションが好きで、自分で着るわけではないんだけどね。テイストが違っても「物を作る」っていう面で刺激は強く受ける。
千野: 靴を作るときに具体的に何か影響を受けたりもしてるんですか?
徳永: 影響とまではいかないけど、例えばジョンガリアーノは素材を選ぶところからデザインをスタートさせるって知ってた?洋服で言えばデザイン画から書く人、パターンを引きながら考える人、素材から選ぶ人とか何通りかあるんだけど俺は普段はデザイン画からなんだよね。でも稀に面白い革を見つけるとそれを使って何ができるか、から始めることがある。
それが今回のクロコの型押し革のブーツだね。
千野: 撮影で履いたサイドジップのブーツですね。
どこが気に入ってこの革を選んだんですか?
徳永: これはイタリアのレザーで、型押しが表面からだけでなく裏からもしてあるのが珍しい。あと背割りでワニの腹部分の型押しが大きく使えるようになっているのと、腹部の鱗の方が背中の鱗より大きくて艶っぽすぎず上品な塩梅なのが良いよね。この革で広い面積を使った靴を作りたくてこのブーツの形に乗せて作ってみたというわけ。
千野: なるほど。革の特徴が生きる土台を選ぶ、普段と逆のアプローチですね。全面に大きなクロコで迫力もすごい!
徳永: 定番のブーツが多いけど、面白い出会いがあると変化球を投げたくなるんだよね。(笑)
Direction, Styling & Text: Junya Chino
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第一場 大津三井寺
湖を望む舞台付の広間
湖畔の高台にある三井寺の一坊、板張りの大広間。奥一面の欄干の向こうには琵琶湖の眺望。上手側は湖を借景とした広い舞台になっており、芝居道具の大釣鐘が一つ、その中央に置かれている。 下手側、簡素な床の間に掛かった鬼の大津絵でここが近江の三井寺であることを示す。床の間の前には無人の円座が数枚、舞台の観覧席の様に並んでいる。床の間の裏手に伸びる欄干は庫裡へと続く出入口。
猿楽一座の頭・松阿弥と僧円了、語り合う様子で中央に板付きにて幕開く。やや下がって桐夜叉と梅夜叉、背筋を伸ばして控えている。
円了 なれば方々は紀伊紀三井寺道成寺より吉野を抜け、この大津三井寺園城寺にまで遥々と、猿楽舞の奉納のみならず、寺の鐘に伝わる物語を聞きに参られたと、そういう事にござりまするか。
松阿弥 はい、左様にござります。我ら女猿楽の一座。他の猿楽、能楽一座の方々と違い、常々、女性〈にょしょう〉ならではの情や念、美を舞って御覧じようと考えてございます。中でも、我ら一番の得意といたしまする猿楽舞の『道成寺』。蛇に成った清姫が安珍を焼き殺したというその物語の御寺の鐘、せめて一度は拝まねばならぬ──との思いから、紀三井寺道成寺に参りましたるところ「鐘と蛇、女人の情念の物語は道成寺だけのものにはあらじ。三井寺の梵鐘の物語も是非学ばれてはいかが」との御住持のお言葉。故にこちら、近江三井の御寺に参ったと、かような次第でございます。
円了 ウム。たしかにその御坊の仰せの通り、この三井寺の梵鐘にも蛇と女人の情念にまつわる話はござりまするが……。
桐夜叉 (少し身を乗り出して)……その情念とは、一体どんなものなのでございましょう? 嫉妬でございます? それとも執着?
円了 ホウ。何ゆえ左様に思われまするか?
桐夜叉 何故……と仰言いましても、女は嫉妬深いもの、蛇は執念深いもの ── それは現在後醍醐帝の御代になるよりもずっと昔、神武以来の決まり事。(隣の梅夜叉に) ……そうであろうノウ?
梅夜叉 神武以来かどうかは知りませんけれど、我らが猿楽で舞って御覧に入れる女人の相は、たしかに左様なものが多うございますわね。……和尚様。こちらの御寺の梵鐘には、サテ、どんな物語が伝わっているのでございますか?
円了 (笑いながら)残念ながら、方々が思われている情念とは、ちと種類が違いましょうな。
梅夜叉 違うのですか?
円了 左様。三井の梵鐘にまつわる女人の情念とは、コレすなわち捨身の誠。
桐夜叉 しゃしん?
円了 「身を捨つる」と書いて「捨身」。……大切なる者のため、自らの眼を刳り抜いた蛇の女房の物語が、当寺の梵鐘の響きには籠っているのでござります。
女たち、不思議そうに顔を見合わせる。
円了は立ち上がって上手舞台、芝居用の釣鐘の前まで進む。しばらくじっと鐘を眺め、そして語り出す。
円了 その昔、琵琶湖々底の龍宮、龍神の眷属の末に連なる一匹の蛇が、地上の世界、近江源氏の棟梁に恋をしました。美しい女人の姿に変成した蛇は、殿に見初められて奥方となり、玉の様に美しい若君を産みました。……なれど、その襁褓も取れぬうち、蛇は龍神のお召しにて、龍宮へ戻らねばならなくなったのでございます。別れ際、泣き止まぬ我が子に、母は形見と、地上に在っては宝珠となる己の片目を刳り抜いて与えました。その珠を握りしめた若君はようやく泣き止み、そして、蛇は水底、龍宮に帰ったと申します……。
しばしの間を置いて
円了 しかしその噂、鎌倉にまで届き、蛇の三つ鱗が紋所、龍神崇める北条殿より宝珠献上のご下命。鎌倉の将軍家はもとより、京の帝の御心さえも脅かす執権殿の御威勢、否と言えるはずもなく……。殿��珠を握りしめる若君の掌を解き、宝珠を六波羅に差し出したのでございます。
松阿弥 サテ、和尚様。鎌倉の将軍様、執権の北条殿、近江源氏の殿様……と申さるるからには、それはさほど昔ではない、当代の物語なのでございましょうか?
円了 左様。その殿というは先代の佐々木の殿様、佐々木宗氏様の事。
松阿弥 ならば、その若君と申さるるは?
円了 現在佐々木のご当主、佐々木高氏道誉様。
松阿弥 なんと。ご当地のお殿様の不思議の物語、この様に気安く話して、サテ、お咎めの恐れはないのでございましょうか?
円了 (穏やかに頷いて)方々もお噂はご存知あるやもしれませぬが、道誉様は少々風変わりなご気性のお方ゆえ、むしろその物語をご自慢なさってございまする。……事実、その出来事がきっかけで佐々木の御家は北条得宗家のご昵懇となり、道誉様は執権高時殿のお小姓として永の寵愛。そして昨年、高時殿ご出家の折には供にご出家。それ故の法号『道誉』をお名乗りなのでございます。
梅夜叉 マァ。近江の国のお殿さまは、お坊様なのでございますか?
円了、元の位置に戻って座る。
円了 仏法への深い帰依、得度をなさった ── という意味のご出家。坊主頭に墨衣 ── という訳ではござりませぬよ。……それどころかそのお姿は、まるでそなた方、猿楽舞の役者衆にも負けぬくらいの華やかさ。
梅夜叉 エ?
円了 目の醒める様な緋色の襦袢、その上に半身違いの金襴の直垂付けて、舞う様な軽やかな足取りで、西へ東へ、南へ北へ、遊戯神通〈ゆげじんつう〉、神出鬼没の立ち居振る舞い。近頃流行りの婆娑羅とか言う、型にはまらぬその生きざま。
桐夜叉 ばさら……にございますか?
円了 左様。真っ当真っ直ぐではなく、この様にこう(身を傾けて見せ)……傾〈かぶ〉いた生きざま。
松阿弥 ウム。女どもは存じぬやもしれませぬが、確かに、道誉様は当代きっての風流にして聡明な殿様と、我ら猿楽座頭の仲間内にも噂は聞こえておりまする。……しかし、その様な聡いお方が何ゆえ、風変わりな婆娑羅の道に生きられるのか? 円了 サテ。それは拙僧にも判りませぬ。直接お目に掛かり、みずからお尋ねなさるがよろしかろう。 松阿弥 お目にかかれましょうや?
円了 道誉様は連歌、猿楽、能、狂言……風雅な芸能に目のない殿様。方々の三井寺逗留の報告にも、きっとご関心をお持ちのはず。きっと、ほどなく……
松阿弥と女たち、密かに視線を交わして頷き合う。
円了が見ている事に気付き、桐夜叉は誤魔化す様に口を開く。
桐夜叉 ��ころで和尚様。その片目を失った蛇の女性の物語と御寺の梵鐘には、一体どんな関係があるのでございましょう?
円了 ああ、そうでござった。途中で逸れてしまった話の、続きに戻るといたしましょうか。
桐夜叉 ええ、どうぞお願いいたします。
円了 ウム。エヘン。母の形見、握った宝珠を北条殿に奪われた若君は再び泣き出し、どうあやしても泣き止まぬ日々が続いたそうにございます。ある夜、困り果てた父君は御自ら、せめて母親の近くへと、琵琶湖の湖畔へ若君を抱いてお連れになりました。すると、白い晒を目元に巻いた盲〈めし〉いの女人 ── 再び人の姿に変身した蛇の母君が現れ、あらためて若君に宝珠を授け、それにてようやく、若君は泣き止まれたと申します。
梅夜叉 じゃあ、母君様はもう片方の目も?
円了 左様。愛しい我が子のため、蛇の奥方は自らの両眼を捨てた ── それが、三井の梵鐘にまつわる女人と蛇の物語。
桐夜叉 けど和尚様、そのお話と梵鐘に、一体何の関係があるのでしょう?
円了 サテ、それはここからの物語。
湖底に戻る前、母君は言い遺したそうでございます。
「盲目の身となった上からは、水底の我はこれから、三井寺の鐘の音のみを導〈しるべ〉に生きてゆかねばならぬ。それゆえ日々 ── 自らの位置を知るため、忘れる事なく時の鐘を鳴らして欲しい。そして年々 ── 我が子の成長を知るため、大晦日に我が子の年と同じ数だけ除夜の鐘を撞いて欲しい。そしてもし、佐々木の御家、天下国家に一大事が起きたなら、夜中〈やちゅう〉続けさまに鐘を叩いて撞き鳴らせば、きっと龍宮の眷属率いて、加護に参上いたすであろう」 ── と。
松阿弥 ホウ。龍神眷属の加護とは心強い。その様な加護があるならこの世に道誉様の敵はなし。北条様の平氏から、佐々木様の源氏の手に、天下経営の権を取り戻すのも思いのまま……ではござりませぬか?
円了 道誉様は執権殿第一のご昵懇。その様な事をせずともご安泰の御身の上。むしろ夜中に鐘を響かせ、謀反叛逆疑われる事をご用心な��れ、三井の晩鐘を撞く事を固く禁じておられまする。とりわけ近頃は、先年露見した帝の倒幕の御企てなど、なにやら不穏な世の中ゆえに……。
松阿弥 ホウ。
梅夜叉 もし禁を破って晩鐘を撞いたなら、その者は一体、どんな罰を受けるのでございましょう?
円了 撞いた鐘の数だけなますに斬られ、その上で琵琶湖に沈めらるるが掟。
梅夜叉 マァ……恐ろしい。
ト、花道に取次の僧登場。七三にひざまづいて
取次の僧 本坊書院に京極貞満様、御入来になられてござりまする。
円了 左様であるか。……では、そちらに参るといたそう。
取次の僧 いえ、御坊様。京極様は猿楽一座の方々が居られる、こちら舞台の間にお越しになられたいと、その様に仰せでございます。
円了 ホウ、左様か。(一座に微笑み)道誉様は早速方々にご興味を示されたご様子。……では、こちらにご案内を。
取次の僧 はっ。
取次ぎの僧、元に退場。
松阿弥 京極貞満様……と申さるるは、サテ、いずれのお方にござりましょう?
円了 佐々木のご分家、道誉様の弟君にございます。
ト、揚幕開いて足音響く。舞台の全員、花道に向き直って頭を垂れる。 花道より京極貞満登場。落ち着いた色の直垂に折烏帽子、一般的な鎌倉武士の姿。舞台へ進んで円了の隣、床の間近くの円座に腰を下ろす。
円了 これはこれは京極様、ようこそお越し下さいました。
貞満 イヤサ御坊、しばらくぶりにござりまするな。お変わりなき様で、何より。
円了 京極様におかれましても、ご機嫌よろしゅう何よりにござりまする。……サテ、本日は何御用ゆえのお出ましにござりましょう?
貞満 ウム。(松阿弥たちを見て)三井寺に逗留し、猿楽舞を奉納する女猿楽一座というのはその方らであるか?
松阿弥 はい。我らがその女猿楽一座、座頭と役者どもにござります。
貞満 左様か。……(円了に向き直り)御坊にはお察しあろう。彼らの来訪が兄上の耳に入り、その珍しき女人の芸能をご覧になられたいとの御仰せ。ご準備あった連歌の会をひとまず置いて、只今すぐ、こちらに参られたいとの事。先駆けて伝えて参れと、マァ、いつもながらの御性分。
円了 (松阿弥に)ソレ、思った通り。
松阿弥 御慧眼畏れ入りましてござりまする……。( 女たちを見遣り)殿様お見えの上からは、サァ、庫裏の楽屋に控える楽人どもに声を掛け、舞台の準備始めねば。
下手、床の間の裏手に続く欄干(楽屋の方向)に視線を向ける。
ト、揚幕の内より声。
声 道誉様、お出でになられてございます。
松阿弥 (驚き)コリャ、こうも早速。
舞台の全員居住まいを正し、道誉を待って花道に向き直る。
しばしの沈黙。
ややあって道誉、花道ではなく下手欄干奥、楽屋側から大きな足音を立てて登場。半身違いの奇異な直垂姿。片手に銀の鱗柄装束(道成寺衣装)を掴み、舞台中央にて堂々たる立ち姿。
続いて猿楽一座の男二人、道誉を追って登場。道誉の背後に立ち並んで芝居用の竹光握って身構える。
男一 どこのどいつかは知らねども、我ら一座の大事の衣裳、かっぱらうとは悪い了見。サァ、返せ、返せ。
男二 派手な姿に切れある身ごなし、真っ白顔の色男。こやつ、きっとどこぞの役者に相違ない。(顔を覗き込み)サテ、この顔どこかで見た様な……。わかった! 坂東にて評判の、〇〇一座の△太夫に相違ない!(※実演者に合わせて)そうであろう!
二人 そうであろう!
道誉 (ややあって機嫌良く)ハハハ、これは愉快なる人違い。
正体を察している松阿弥と女たち、両手を挙げて男たちを制する。円了と貞満、顔を見合わせて苦笑、道誉に向き直って頭を下げる。
円了 これはこれは道誉様、
貞満 兄上、
円了 ご尊顔を拝し奉り、恐悦至極に存じまする。
男たち え?
男たち事情を察し、慌てて畏まってうずくまる。
男一 これはこれはとんだご無礼、
男二 つかまつりましてござりまする。
道誉、堂々と一座を見渡し
道誉 いやなに、庫裏の軒先に、この装束が掛かっているのが見えたのだ。……蛇の鱗柄は俺の産着と同じ柄。つい懐かしく思うてな。暫時羽織ってみたくなった……ただそれだけの事。
ト、装束を肩に掛けて扇を取り出し、上手舞台に進む。鐘の周囲を舞う様にして一周。元に戻って装束を脱ぎ、一座の男にポンと投げ渡す。
道誉 もう気は済んだ。返して遣わす。
男たち ハハッ。
男たち装束を持って退場。
道誉、中央に腰を下ろして松阿弥たち一座と向き合う。
道誉 サテ、当代めずらしき女猿楽一座というのは、その方らか?
松阿弥 (頭を下げて)左様にござりまする。身どもは座頭の松阿弥、それに控えまするは当一座の二枚看板、桐夜叉と梅夜叉と申す役者どもにござりまする。
一層深々と頭を下げ
松阿弥 京と鎌倉を結ぶ要衝、近江の国をご支配なさる佐々木源氏の棟梁、その名も高き道誉様。ご尊顔を拝し奉り、身にとりまして、いかほどか……。
ト、徐々に言葉に熱がこもって顔を上げる。道誉と松阿弥、じっと視線を交わす。
道誉 サテ、浮かれ稼業に似合わぬ眼光。いつかどこかで、見た事のある様な……。
松阿弥、ハッとして頭を下げる。
桐夜叉 (繕う様に引き受けて)オホホホ。お殿様と同じ様に、我らが殿さま……座頭も、よくどこぞの役者と間違われましてございます。
梅夜叉 ホホホ。何と申す役者でしたでしょう。たしか……
松阿弥 (とぼける)サテ、よく間違えられる何とやら……と申す者とは別人なれど、我ら猿楽舞の楽人の流儀、もし殿様のお許しあらば、ご挨拶代わりの舞を一指 ── 。
道誉 ウム、それは良い。許して使わす。
松阿弥 ハハッ。
松阿弥、立ち上がって上手舞台に進み、即興風の謡曲を舞う。
松阿弥 〽︎ 役者とは 是れ皆人なり
人も是れ 皆役者なり
折々の時々の
己が役を
舞いにけり
舞いにけり
舞い納め、腰を下ろして一礼。円了と貞満、穏やかに拍手。
道誉は満足げに頷き、立ち上がって返しの舞
道誉 〽︎ 舞いにけり 舞いにけり
今世一生捨て置いて
只ひたすらに舞いにけり
一生は嘘 舞こそ真〈まこと〉
一生は嘘 舞こそ真
舞い終わって着座。満座の拍手。
道誉 (女たちに)美しき白拍子を差し置いての余興の一指し、許してくれよ。
松阿弥 (頭下げて)かようにお見事なる身のこなし、本職の猿楽師でもなかなか出来るものではござりませぬ。それに比べて我が身のつたなさ……。まことに、恐れ入りましてござりまする。
道誉 つたなくはあるまいが、その方、どうやら本職の猿楽師ではない様子……。
なかば独白の様に言い、道誉はじっと松阿弥を見つめる。 松阿弥、恐れ入る様に一層頭を下げる。
松阿弥 身どもは表舞台の役者ではなく、一座を率いる座頭に過ぎませぬゆえ。
道誉 マァ、そう言うのならそれでよい……。
(明るく仕切り直し)シテ、その方ら何方より参ったのだ?
白拍子たち、揃って指着き
桐夜叉 我ら京の女猿楽一座、紀伊紀三井寺道成寺の鐘を拝みに参り、
梅夜叉 こちら三井寺の鐘の御噂承り、
桐夜叉 紀ノ川沿いに吉野へ上がって、
梅夜叉 千本桜の名勝と、尊皇の心篤き蔵王権現、修験者の方々にご挨拶、
桐夜叉 大和の道を北に上り、
梅夜叉 この近江三井寺園城寺へと、
二人 着きにけり。着きにけり ── 。
桐夜叉 という次第でござりまする。
道誉 左様か。(貞満に)そういえば先頃、帝倒幕御企ての折、吉野の修験者に化けて諸国遍歴、各地の武士に勅使して捕らえられた公卿がいたが、ハテ、その名を何と申されたかのう?
貞満 日野権中納言資朝〈ひののごんちゅうなごんすけとも〉卿とその従兄弟、日野蔵人俊基〈ひののくらんどとしもと〉卿であったかと。
道誉 シテ、その方々のご処分は?
貞満 確か権中納言殿は佐渡に配流、蔵人殿は帝のたってのご希望あってお咎めなし ── との決着のはず。
道誉 貞満、御坊、その方たちのお顔、存じ上げておるか?
円了 いいえ、
貞満 存じませぬ。……が、何故?
道誉 いいや。修験者と聞いてふと思い出したまで。
ト、思い入れ
道誉 ……この道誉の元も、訪ねて下されば良かったものを。
貞満驚き
貞満 これは兄上、異な事を申される。我ら佐々木と京極、鎌倉の将軍様にも執権殿にも、御高恩筆頭賜る源氏の一家。兄上には、まさかの叛意……。
ト、人々に聞かれた用心、皆殺しの覚悟で密かに刀に手を掛ける。
道誉 ハハハハハ、そうではないのだ弟よ。俺はただ、見てみたいと思ったのだ ──
ト、思い入れ
道誉 帝、将軍、公卿、大名……我らは各々、自らの役を勤めて生きている。その普段の役とは別の役を演じ、この世の仕組みを変えようと企む者たち……その命を懸けた芝居とは、一体どの様なものだったのか、俺はただ、見てみたいと思ったのだ。
しばしの沈黙。
貞満 ハハ、ハハハハハ。兄上の物好きは筋金入り。酔狂、酔狂。ハハハハハ。
貞満、ホッとした様子で密かに刀から手を離す。
道誉 (冗談めかして女たちに)……よもやその方ら、猿楽一座に化けた帝の使い ── ではあるまいよな?
しばしの間あって
桐夜叉 ホホホホホ。殿様が左様な芝居���ご所望なれば、我ら芝居が本分の役者ども。即興にて演じてご覧に入れましょう。ネ(背筋を正して松阿弥に)……日野蔵人、俊基さま。
松阿弥ハッと呑み込んで
松阿弥 ウム。左様なれば。……勅定である。
ト、一座の者姿勢を正す。松阿弥立ち上がって取り出した懐紙を綸旨に見立て、高く目の前に掲げる。道誉は居住まいを正し、懐紙に向かって頭を下げる。貞満と円了、呆然と様子を眺める。
柝、一打ち。
松阿弥、懐紙を広げて勅命を読み上げる心。
松阿弥 臣下たる執権北条一門が将軍家の実を握る逆さま事、そのまま鎌倉が朝廷を軽んずる逆さま事と相成りて、世の秩序、大いに乱る。その乱れ糺さんと、先年兵を募りしが、口惜しきかな、下臈の口より漏洩頓挫、時宜を得ず事成らず。なれどこの逆さま事、このまま続くを糺さざれば、天下太平程遠く、人心の荒廃せしをえとどめず。しからばこの度、朕と志ともにする有意の臣を再び募り、誤りの世を真の世に、天命を革むるの号令を、我が直臣、日野蔵人俊基をして各地各国の大名諸卿に、ここに勅定、申し伝えるべきものなり。
松阿弥、読み上げた体の懐紙の内側を道誉に差し向ける。道誉、畏まる様に頭を下げる。
ややあって道誉、肩を揺すって笑い出す。
道誉 ハハハハハハ。(松阿弥を見上げ)俊基卿、そなたは芝居の俊基卿か? それとも真の俊基卿か?
松阿弥 (元の猿楽師の様子に戻ってひざまづき)ハハッ。芝居の俊基卿……と申し上げますれば、道誉様にはいかな御言葉下さりましょう。
道誉 ウム。上使の役は、マァまずまずの出来。なれど、勧進帳の空読み、弁慶の様な役には、まだまだ勉強が必要だな。
松阿弥 (頭下げ)畏れ多きご指導、誠にありがとうございます。なれば……
すっくと立ち上がり、上臈の見得
松阿弥 猿楽師とは世を忍ぶかりそめの姿、麿こそは真の日野蔵人俊基……と申さば、道誉殿、そなたは如何いたしまするか。
ト、柝打って引っ張りの見得。
道誉 しからば俊基卿、その勅定に従えば、身どもには如何なる得がありましょう?
松阿弥 本領の安堵と加増、官位栄達。義に従って行動せば恩賞褒美は思いのまま。
道誉 我が本領、我が地位は今で充分。その様なもの、殊更欲しいとは思いませぬ。
松阿弥 ならば大義に従った忠臣 ── との、末代、未来の家名の誉れ。
道誉 そんなものは尚更要らぬ。むしろ北条殿の世が続けば、その未来の忠臣とやらはただの未来の謀反人。
松阿弥 なれば道誉殿、そなたは何をもって得と考え、何をもって進む道を決められまするか?
道誉 面白くもなきこの浮き世、ただひと時でも面白く、思いのままに楽しむ事 ── それこそが身どもにとって何よりの喜び。それこそが、身どもが進む婆娑羅の道。 松阿弥 面白くもなきこの浮き世を、ただひと時でも面白く、思いのままに楽しむ事……。
しばしの間。
ややあって梅夜叉おもむろに
梅夜叉 それは、我ら役者が生きる芝居の世界……まさにそうではございませんか?
道誉、対勅使の芝居を終える。
道誉 ハハハハ。そうかもしれぬ。所詮は嘘に過ぎぬものを真〈まこと〉と崇める浮き世より、嘘こそ真の芝居の方が、俺にとってはよっぽど真。
ト、立ち上がって上手舞台に進む。
道誉 なれど、たかだか三間四方、この小さな舞台の上だけでは、俺はもう満足はできぬのだ。浮き世すべてを舞台にして、己が命を賭けた芝居 ── その一生を生きる事こそ俺の望み。それこそが近江源氏の棟梁、この道誉が進む婆娑羅の道。
ト、揚幕開いて再び取次の僧登場。早足で七三まで進んで注進。
取次の僧 御坊様に申し上げまする。六波羅探題詮議方、長崎高教様、糟屋二郎様。佐々木道誉様をお尋ねあって、書院の方にお見えになってござりまする。
取次の僧、舞台に進んで下手に控える。
円了 ハテ、六波羅の侍衆が、何の御用?(道誉に向かって)道誉様、六波羅の方々がお見えとの事でござりまするが……。
猿楽一座の者ども、用心する様に顔を見合わせ、道誉を見上げる。
道誉 連歌の会の約束を放り出して、俺は役者たちに会いに来た。さだめし、館で待つのにしびれを切らして俺を追って来たのであろう……。皆で出迎えこちらに案内、彼らも共に芝居を見物すると致そうか。
貞満と視線交わして頷き合い、松阿弥に顔向けて微笑む。
道誉 客を出迎えに参る間、ご準備のほど頼みまするぞ。俊基、卿。
道誉花道より退場。貞満、円了、取次の僧、後に従う。
揚幕が閉じるのを見計らい、女たち松阿弥のもとに駆け寄る。
桐夜叉 殿さま、
梅夜叉 俊基さま。
俊基(松阿弥) せっかく道誉殿に近づけたというのに、厄介な事になってしまった。
桐夜叉 その六波羅の者どもは、殿さまのお顔を存じ上げているのでしょうか?
俊基 ああ、宮中出入りの目付衆、もとより顔は見知った仲。
女たち、うろたえた様子で顔を見合わせ
梅夜叉 なれば我ら二人が舞いまする間、殿さまはひとまず先に、次なる目当ての越前へ。
俊基 なれど、さすればそなたたちは……。
桐夜叉 舞い納めれば、我らも急ぎ後を追い……。大津の浜の葦原にでも、隠れてお待ち下さいませ。
女たち頷き合って俊基を立たせ、下手欄干奥へと導いて退場。 裏方たちと楽人たち替わって登場。裏方たちは舞台の準備、楽人たちは舞台上手に並んで着座、囃子の準備を整える。円了、道誉、長崎、糟屋、貞満、花道より列を成して登場。下手の円座にそれぞれの座を占める。
ややあって楽人たち前奏を始める。
衣裳を整えた桐夜叉と梅夜叉、欄干を橋掛かりの様にして登場。舞台中央に座して一礼。
桐夜叉 これに控えまするは女猿楽の二人、桐夜叉と梅夜叉。
梅夜叉 お目に掛けまするは我らが十八番〈おはこ〉、二人勤めの道成寺。
桐夜叉 ご覧なされて、
梅夜叉 下さりませ。
糟屋 ……待て。猿楽の口上は座頭が勤める慣例。どうしたのだ、その方らの座頭は?
桐夜叉 畏れながら、これが我が一座の流儀なれば……。
長崎 (糟屋をなだめて)マァ待て、糟屋。それなる女役者がこの一座の座頭 ── と、そういう事ではないのかの?
桐夜叉、思わぬ助け舟 ── と、ホッとして頭を下げる。
ト、道誉おもむろに声を上げる。
道誉 サテ、俊基卿はどこへ行かれたのかのう?
糟屋 ナニ?
長崎 道誉殿、俊基卿とは、サテ、それはどちらの俊基卿にござりましょうかの?
道誉 俊基卿と申せば、ソレ、日野蔵人俊基卿にござりましょう。
糟屋 何と? 無罪放免を良い事に、まさか、再び帝の密使を?
長崎 道誉殿、それは一体、どういう事にござりまするかな?
道誉 ナニ、この一座が吉野から来たという話から、先ごろ修験者に身をやつしての諸国遍歴、かの密使の公家になぞらえた座頭の芝居、最前まで楽しんでいただけの事。
長崎 ほう。芝居、にござりまするか?
道誉 左様、芝居にござります。 長崎 ハハハハハ。道誉殿の相変わらずのご酔狂、げに面白き婆娑羅なお人よ。
糟屋 (なお承服しかねる様子で女に)ではその座頭は、一体どこに?
答えられずうつむき続ける女たち。ややあって道誉
道誉 オオ、そう言えば、次なる舞の奉納先に一足先の出立とやら、オオ、確かその様に申しておった。……ノウ、そうではなかったか?
梅夜叉 (咄嗟に辞儀し)ハイ、左様にございます。
道誉ひそかに思い入れる(梅夜叉の反応に、松阿弥の正体を確信する)。元に戻って長崎たちに向き直り
道誉 見逃してとりたてて惜しい役者 ── という訳でもござらぬ。ご両所もそう気になさらず、女どもの猿楽舞を楽しまれるがよろしゅうこざろう。……サァ、始めるが良い、女ども。
女たち頷き合い、あらためて頭を下げる。
楽人たち演奏を始める。女たち立ち上がり、鐘の前で舞を始める。しばしの舞。ほど良くして盆回る。
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各地句会報
花鳥誌 令和2年9月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
令和2年6月4日 うづら三日の月句会
坊城俊樹選 特選句
走り梅雨水たまりにも空があり 英子 網戸より闇を通して隣家の灯 都 厨口丸の一筆夏暖簾 都 さヾれ会(六月五日) 路地の子に路地の遊びや蚊食鳥 雪 蜘蛛の巣の裏側のぞきゐる女 同 万緑に仕上げられたる故山かな かづを 老鴬に誘ひ込まれて故山かな 同 点眼しなほ万緑の溢れをり 希 もどる道忘れ戸惑ふ蟻二匹 笑 夏のれん家紋もしかと杜若 雪子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月6日 零の会(投句のみ)
坊城俊樹選 特選句
色街に飼はれ緋鯉の水暗く 美紀 下闇を流るゝ水は星と遭ふ 順子 噴水を昂りながら離れけり 伊豫 水音を石柱に聴く夏館 眞理子 父の恋滲んでをりしサングラス 順子 元帥のポーズ決まりてサングラス 佑天 夏蝶のやはき香りとすれ違ふ 三郎 万緑や石の狐の舌真赤 和子 蛞蝓が引く銀の道辿る子ら 緑 霍乱やあなたのあとを追はうにも 公世 モンスーンにバナナ追熟してをりぬ 光子 梅雨寒やエプロンの紐床に垂れ 和子 抱かれてパナマ帽へと手を伸ばす 久 島の夜は客もボーイも裸足にて 光子 サングラス語彙の乏しき親しさよ ゆう子 眉上げしグレタ・ガルボのサングラス 公世 行列に並ぶサングラスの不満 久
岡田順子選 特選句
サングラス浜の女になりきつて 秋尚 そうだねと答へてくれる水母かな 小鳥 水上を死してもワルツ水馬 伊豫 男独り仏を彫りて短夜を 炳子 中止かも知れぬ祭の飾りかな 淸流 噴水の風にながれてゆく港 伊豫 掌の水母は沫となりゆけり 伊豫 緑蔭に謎の石組み団子虫 要 サングラスを旅荷の上に眠りけり 光子 尺蠖は雲の高さを測りつつ ゆう子 行列に並ぶサングラスの不満 久 胎の子に夏の沖てふ水遙か 俊樹
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月8日 武生花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
馬鈴薯の花の果てなる夕日かな 上嶋昭子 新茶に酔ひ眠れぬ一夜過ごしけり さよ子 日焼顔八の字眉を太く描く 世詩明 久に来し女が覗く麻暖簾 昭子 この闇を待ちこがれてか初蛍 英美子 水鉄砲母はこのごろ無愛想 上嶋昭子 蒐集の香水全部置いて嫁く 上嶋昭子 田植終へ一村水の都なる みす枝 早苗みな南に伏せる風荒し 清女
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月9日 萩花鳥句会
かたつむり昨日も今日も同じ葉に 小勇 田植すむ水田きらきら水鏡 祐子 手を添へて田植手解き父の顔 美恵子 見えざる手過疎に残りし植田かな 吉之 バスカード遠出叶はぬ木下闇 健雄 安らぎと安堵を呉るる植田かな 陽子 夏木立過ぎ去りし日々いとほしむ ゆかり 手鞠花天日続きてしぼみゆき 明子 五月晴校庭に子の声あふれ 克弘
(順不同) ………………………………………………………………
令和2年6月11日 さくら花鳥会
岡田順子選 特選句
夏の日や馴染の店の解体す 光子 籐椅子の色艶増して定位置に 寿子 青梅雨に身を翻しゆく男の子 登美子 麦青む坂井平野に一両車 令子 待合や堤防はみな葉桜に 同 昼休我等一斉草取女 紀子 紫陽花の色いつかみた淡い夢 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月12日 鳥取花鳥会
岡田順子選 特選句
海神へ茅花流しは波を繰り 都 投網打ち子らに教へて夏座敷 すみ子 若き日のミシンを踏んで縁の夏 立子 牛蛙点さぬ街へ真言を 都 漸うやつと背中割れつつ羽化の蟬 宇太郎 目が合へば半夏の仏微笑まれ 悦子 アマリリス元気をくれて聞き上手 史子 緑蔭に車座になる仕事師ら 史子 遺跡田に古代米てふ田植ゑかな 益恵 朝まだき森の静寂や白き蟬 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月13日 枡形句会
栗林圭魚選 特選句
張り替への網戸広ごる緑かな 亜栄子 玉葱を切る音小気味良く響き 秋尚 菩提樹の仄かな花の香をくぐる 同 根のするり抜け丈高き草引けり ゆう子 庭の闇深まり網戸よりの風 秋 尚 こぼれ落つ南天の花友の逝く 多美女 レールより外れし網戸雨止まず 白陶 小さき傷膿む予感して梅雨に入る 恭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月16日 鯖江花鳥俳句会
坊城俊樹選 特選句
迷ひたるとしか思へぬ初蛍 雪 魚板の目魚板の鱗梅雨に入る 同 里いもも大字小字梅雨に入る 一涓 新緑の香を纏ひ来し太公望 信子 ぼうたんの匂ひもとろも崩れけり 同 金魚掬ひ息を合せて息止めて みす枝 何もせぬ事に疲れて梅雨籠 中山昭子 静謚の山河を籠めし梅雨の霧 同 あれぐらゐ事とゆるせる冷奴 上嶋昭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月16日 伊藤柏翠俳句記念館俳句会
占師燕巣立ちし軒を借り 雪 花楝今宵は月の師の句碑に 同 消灯し一人窓辺に蛍待つ 文子 初蛍草に生れて水に消ゆ ただし 万緑の故山を包みゐる山気 かづを 火取虫左手払ひ文を書く 清女 梅雨最中相合傘を楽しめり みす枝 毬なさぬ四葩あまたや渕の上 一仁
(順不同) ………………………………………………………………
令和2年6月17日 福井花鳥句会
坊城俊樹選 特選句
すたれゆくものの一つに団扇かな 世詩明 三国向く継体帝像風薫る 千代子 眦を上げし少年雲の峰 和子 女童の手首ふくよかさくらんぼ よしのり 野放図の庭蜘蛛の囲の無尽蔵 同 大いなる魚板の鱗梅雨に入る 雪 天地の焦げんばかりの麦の秋 同 知りし悔知らざりし悔髪洗ふ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月21日 風月句会
坊城俊樹選 特選句
代を掻くまでは白詰草のもの 淸流 青蔦や電波塔とも火の見とも 炳子 万緑の底濁したりむじな池 千種 合歓ひらく淡き浮雲からめつつ 千種 通し鴨谷戸の天地思ふまま 芙佐子
栗林圭魚選 特選句
頼りなき影揺れ止まぬ植田かな 秋尚 里山を見渡すやうに立葵 貴薫 万緑の底濁したりむじな池 千種 一匹の川蟹子等の宝物 久子 植田風ふはりと谷戸を包み込み 三無 堰溢る水の勢ひの青田かな 炳子 梅雨晴れや女が二人むじな池 佑天 合歓の花目覚めて空の眠さうに 斉 静寂なる谷戸田の隅に余り苗 幸風 広き森定まりてゐる蟻の道 貴薫
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月 なかみち句会(投句のみ)
栗林圭魚選 特選句
街道に昼を小暗く楝咲く 怜 くつきりと轍ぽとりと柿の花 あき子 紅熟のゆすら輝く狭庭かな エイ子 服濡らし目高掬ひて子らの缶 有有 闘病や寄り添ひ歩く夏木立 美貴 水槽に寄れば忙しく目高散る 有有 赤い靴細いジーパン跳ねる夏 和魚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月 九州花鳥会(投句のみ)
坊城俊樹選 特選句
下闇や崩るるままに石仏 ひとみ 会へぬ日の刻の長さよ梅雨に入る 久美子 瞑りても耳朶へ涼しき鳥語かな 寿美香 貸しボート乗る人もなく寄り添うて 順子 匂ひたる女の齢白日傘 孝子 天界の風ながれきて枇杷熟るる 佐和 啼きながら何処へ真夜の時鳥 由紀子 霊のせて飛べよ折鶴明易し 成子 短夜の空白むまで子守唄 順子 万緑や孵らざるもの影をもつ 寿美香 夏草や百済見据ゑし狼煙山 寿美香 入り口はこちら闇夜に茅の輪立つ 愛 トロ箱にポピー育てて漁師妻 初子 短夜の点滴終のとき刻む 朝子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和2年6月 札幌花鳥会
坊城俊樹選 特選句
潮風のそよぐ故山の夏の浜 独舟 麦秋を裁ちて一直線の道 美江 麦秋の村を最後の一輌車 同 雨蛙水の匂ひの米どころ 同 人数に勝る牛馬や大夏野 岬月 天空も風も緑をなす十勝 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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--深海人形特別篇-- Legions 01
ーー愛ほど歪んだ呪いはないよ。
ーー今はただただ、この世界だけが心地良い。天上天下唯我独尊。
ーー五条悟
※…以下、Twitterの自アカウントより、今迄、文量不足やら記事躊躇ったやらで出せずに居た相当に過去の物を引用(※…一部、修正、若しくは、改変)、或いは、遠く長い間、御蔵入りになって居た書き下ろしの文章を掲載(※…ずっと、誰にも知られる事無く、適当にひっそりと眠らせて置くのも……と思い。)。
[[MORE]]
※月に散る華のきょうだい、月に咲く華ときょうだい
※…どうか、ナイブズとヴァッシュのようには、ならないで欲しい(※でも無理かな)。
…SNKは、昔から、基本、血の繋がりはあまり重視されない『きょうだい関係の話』多いよな(※ボガードキムギース&クラウザーハインラインキング&ジャン坂崎秦ナコリムガルフォード風間慨世三兄妹とか)。
…切なくて儚いきょうだい達の物語に弱いこいつ様くん〜〜〜〜?(※どうしてそうなのかは……いちいち、書かなくてもわかるよな?)
※……特に、月華餓狼龍虎ガレッガケツイネバラン鬼滅あたりにすごく弱い(※妹のいた頃が懐かしいし、この姉よりもずっと、長生きして、天寿を全うして欲しかった)
ーーさよなら…お師さん… さよなら…姉さん…
ーー月華の剣士第二幕 楓エンドより
※霊魂と機械のさきわう世界観
※…月の向こう側には、神の御国がある。…あの、月の向こう側には……、…そして、深海、海の途方も無い深みにも。『それはある』。
…昔描いていた、天人天女パロのイメージ根底は、ずばり、朝廷であり、古代中国の官吏制政治だ。…よって、天人天女は、天道に棲まう遊び人貴族で無く、決して、五衰せぬ天帝に仕える役人であり、官僚、…まぁ、『かぐや姫』ですね。
…更に、暇なら遊ぶより御勉強したり働こうぜ!?…って言う、ある人々にとっては地獄みたいな(※我々の信仰にとっては、天の御国です)、
…罦傑とか鴻元くんでもイメージに合致するだろうけど、出さないよ(※必要条件満たしてないから ※…まぁ、伊達外伝の紅孩児くん辺りはマジありありのありゔぇーでるちですね)。
…で、銀英伝のキャゼルヌとか荀攸みたいな役職を、メインに据えたかったんですよ。世間あちらこちらの、『武官優遇!万歳!』振りが気に食わなかったので。…流石に、軽視はしませんけど。…直接戦闘する武官より、影の統率をまとめたり文化を編む文官を重視する感じで(※『兵は国の大事』なのに)。
…もし、今、また、執筆するなら、史実から『国木田独歩先生』、金カムから鯉登とか言う人選(※ならぬ天選)もあったな(※描かないけど ※笑)。
…天人天女達の服装は、ガチガチに伝統的で典型的じゃないです。…こう言う事は、もっと早く描いておけば良かったのか?!(※…結局、彼シャツでも良いです …ってか、別ゲームに、天女でも?エプロンドレス風の服装な子が居たじゃないですかーーやだーーーーー)、
…京サマ他三種の神器とか出すつもりだったとか、確かに、前に書いた。…だけど、あの人達は原作の時点で、何気に放浪癖ある的にフラフラしてるし、宮仕えごっこ()に引き込んでも持て余すんじゃないかなぁ……(※…元々、三種の神器は、皇室ゆかりの品なのに……である)、
…『誰か、御偉い人に仕える』とか逆立ちしても、本能的に出来ないであろう人々(※それが三種の神器チーム ※逆に皇室とか朝廷のイメージを彷彿させない為にああ言う感じにしたのかなぁ……?)、
…天人天女パロの舞台、『御国』には、貨幣経済は無く、全部配給制。高速補給剤は一種の嗜好品扱い(※ガムとか煙草の類 天人天女は人間では無く、一種の神霊なので、そんなの無くても良い。肉体を養う必要が無い。だけど、御供えは必要(※大多数談 ※其の御供え置いてけ)。
…昔描いてた天人天女パロの御国次元では、『波紋力学』なる物が合ったりします。…実は、『波紋砲』にも、かなり、多彩な種類があります。…そして、『羽衣』は、『フォースとビット』の役割を果たしています(※…言うまでも無く、全部Rから(ry
※結論:…この手の思考実験、…意外にも、新たな発見多い(※もうしませんけどね)。
行き場の無い怒り、大っ嫌い
※最後から二番目のラスト・ダンサー
※…バイドは、人類の影である。バイドを殲滅していけばしていくほど、シャドウ・ダンスは終わらない。
※KOFの多��性
…公式でゲニ子実装って……(´ー`) ※まぁ、昔から、芋屋どころか旧SNKの時代からこんな感じだったんだけどな!
…もっとKOF自体が容赦無い世界観してたら、三種の神器はやはり各々の一族に、オロチ憎しで強制的に子を作らされ当主の座を子に移された挙句に、最後は人柱として殺されるとか、普通にあるだろうから、京サマいおりんちずる他は旧SNK(※と芋屋)に首を垂れて感謝せねばならぬ(※むしろこれ黒い任天堂)。
…これは、FEで見た気もする(※やはり黒い花札屋)…って言うか、世界の歴史では同じような事沢山あるよな(※Rの対バイド作戦でも同じようなのを見た)。
…だけど、オロチを完璧かつ安定して封印しておく気があるならそうするだろうと。 >三種の神器各々に無理矢理にでも子を作らせて、最後に、祖霊にする為に人柱として殺す …そんな、度々、世界史上で見られた、必死の防衛策、そう言う容赦の無さが、KOFには欠落していると思う(※良くも悪くも現代的)。
…だけど、過去の時代、先祖の段階でやってたんだろな(※推測 ※もうこれ以上は何も)。
…それでも、KOFの舞台は、現代の地球(※至極リベラルな国際化社会 で、ナコ、サイコソルジャー他、別の対地球意思血族勢とも堂々とおおっぴらに交流を持て、友軍として戦ってくれる時代なので、現代の京様等はマジ恵まれている。KOFスタッフ、用意周到(※その代わり敵は増えた上にかなり厄介かつ強い模様)。
ネスツとか梅酒とか遙けし彼の(ryの御蔭でKOFのストーリーが軽くなるので、君達ファイン・プレー(※重くする人達の方が圧倒的に多いけど)。
…KOF自体は、純粋に、対ルガール、対オロチ(※とオロチ八傑集 対他の敵勢力 の話じゃないからこそ、各々の『利害関係』も含めて、KOFのストーリーは、此処まで旨味と奥深さを保てるのだと思う……(※…で、その事に飛賊が何気につよく貢献してる)。
※1P・女性 2P・男性〜He is Blash Upper, She is Mush Upper.
…地球人類の性的二形(※肉体面・精神面等問わず)が愛おしい(※エイリアン並感)。
…ヒトって、生殖においては、雌を巡って雄が争う生き物って言うのマジ?(※今更)
…ここで、名作漫画、トライガンの話をしよう。
…私が、あるトライガンの考察サイトで見た『本来雌の性しか存在しないであろうプラント自立種の中におそらく必然的に雄の個体が出現した(※しかも双子)のは『プラントと言う種族の生命的にも』、…やはり、雄のあり様が雌と言う性自体(※或いは命運)の方向性を決めるからである(※…以上、あまりにもざっくばらん過ぎる書き方ではあるけれども)』と言う説は、…何だか、私にかなり重要な、キーマン・キーヒロインならぬキーイメージをくれた。
…。
…トライガンの某考察サイトで『雄は雌の群れを変える事が出来る存在』とか書いてあったの、ホント共感(※感涙)
…。
…『男のあり方が女の運命を決める』。また、『女のあり方が男の運命を決める』と言う一つの理(※ことわり)である。
…。
…。
※人生は桜花(それでも人生を謳歌せよ)
…例のよしきさんインタビューについて。
…ワイの前世は、宇宙人(おそらく)なので、そんな贅沢の基準呈示されても……(※分かれない結城哲也先輩)。
…がいえ先生、『宇宙に居ようが居まいが、地上での、人類としての、いつもの日常を持ち込む事が贅沢だから』だとか、中々、目から鱗出るような事言えるんだなぁ(※羨ましい)。
…こいつ様どころか、一般的な読者には、思い付きもしませんよ。…何故なら、
…ですが、『非日常を楽しむ事もまた贅沢』では無いでしょうか。…本来なら、御貴族様達にとっても。…非日常の中に日常を、金だの特権だので持ち込む事が、そんなにも、人間的な観点で、誇らしくて、貴族的で、楽しい事でしょうか。非日常に楽しみを見出せないのも、見出そうともしないのも、それはそれは、人間未満だなと思いました。まぁ、現に、『ケダモノじみてる風』に描きたいんでしょうが。…少なくとも、先生が、人間賛歌大好き作家なら、あんな描き方はしていなかっただろうなぁと。
…そう言う事なら、例の杉元も贅沢な人生を送っているのでしょうがね。事ある度にヒンナ祭で闘争充やし()
…全体的に、結局は、各々、贅沢の尺度が違うな、…って話なだけです。
よしき「下士官はチューブ食でしょうね(笑)」…って、言われても、既に、各艦内には、超大人数用の厨房とか、そう言うそんな設備が完備されとるんですけど……?!…って、なった(※…まぁ、正規士官用かな?!)。…各々で設定違っていいじゃない。…北斗&男塾なんて凄いからな(※笑)、…と、私も思いますし、別に、そんなフジリュー先生の設定が間違いだ、…とか言う事では、やはり、ーーー皆様も、そう感じているように、無いのですが(※…それに、公式コミカライズで、堂々と『BL要素らしき何か』を入れて来た漫画家の先生も、過去には、銀英伝史上には、居る訳ですし……)、
…で、…最近、よく思いますが、こんな作品を、性欲で好きになれる人は、逆に、凄いなぁ。本当に。
すごい銀英伝ファン「サイオキシンなんて言うのがあるなら、媚薬もあるやろ(確信)!…さて、これで、薄い本が厚くなるで!(←あのさぁ…)。」
…それに、私達にとっての、人生上の贅沢は、自分の生きたい人生を生きる事、やるべき事を全て全うする事、自分の生きたいように、思う存分生きる事ですから。…我々は、それを、グルメに求める事も、豪遊に求める事も無い。すぐ、にやり飽きるような、贅沢を贅沢とする人間は、下賤だ。
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85 Spates
ルドが握りこんだ雲の小舟の舵は、ただ人の操る舵ではなく、ひとりでに左右に揺れ、錯覚でないならみずから進路を定める心あるものだった。だがすぐに、ディオレがなぜあえて操舵を任せたのかを知ることになる。舵の表面もまた、なめらかに磨かれた雲の結晶を着せられており、手のひらを通じて伝わる流動的な霊力はまさに刻々と変幻する雲のようにつかみどころがなかったが、ルド元来の素直な心はさまよえる舟のかすかな呼びかけを聞きとった。
「……そうか、僕がきみの風になればいいんだね」
雲の結晶の張る不可視の障壁に守られながら、前方では時化に揺れる舟にも動じず、ディオレがサーベルを口にくわえ、空いた両手に取りあげた弓矢で金の羽の精霊に狙いを定めている。その矢じりは七色の石から削り出され、だが脅威をしりぞけるため今は七色を縒り合わせた白光を鋭く放っていた。ルドが操舵に集中すると、舟に張り巡らす結晶を通じて、降りしぶく風雨や砂粒の細部にいたるまで鋭敏に感じ取れる。砂は彼らのまとう棘であり、風は刃であり、雨は敵に重圧をもたらす大楯だった。その敵意を受け流すようにルドが舵を切ると、舟の揺れがつかのま消え失せ、この機をディオレが逃すはずはなかった。
限界まで引き絞られて解放された弓弦より、光の矢は暴風を切り裂いて飛び、幻妖の抜きん出た感覚のもたらす必殺の技が、金の羽の精霊、その中心を果然として貫いた。狂おしく混沌めく飛翔に踊っていた精霊の羽はみるみる色を失い、幻のように掻き消えていく――すると絶え間なく船体にぶつかる波濤と化していた砂嵐は鎮まり、直接に肌や装備を傷つけるものも無くなった。金の羽の精霊は砂を司っていたのだ。
砂の精が散るとともに、結晶の舵があからさまに重くなった。ルドは魔力に乏しい代わりに持ち前の腕力でどうにか支えたが、わけがわからず当惑する。
「今、雲の小舟は、彼らの怒りや悲しみを――霊力をエネルギーにしているんだ。どうか耐えきってくれ!」
サーベルを手にしながらディオレがそう叫んでいた。オアシスで眠っていた時は柔和な乳白色だった雲の結晶はいま、その内部に禍々しい紫黒色に渦巻く乱気流をうならせ、嵐の智慧と稲妻の慧眼を映して、不吉な、だが偉大なる自然の力を宿していた。だが砂の精の情動が失われ、雲の小舟は別離を哀れむようにか細く明滅する。ルドは痛む胸を押し黙ってこらえ、舵を握りなおした。
砂の暴威は去り、だが雨と風は止まなかった。疾走する舟を、二匹の精霊が猛然と追撃する。銀の羽の精霊が次々に射かける稲妻を、バルナバーシュはアルドゥールを振るって弾き返していた。
「バルナバーシュさん、その子は雨です……!」
弱まった舟の障壁をすり抜けて、横殴りの豪雨が一行を打ちすえる。舟と完全に心を通わせたルドの言葉を聞き、バルナバーシュは帆柱につかまりながら、アルドゥールの切っ先を天へ差し向け、呼吸と心気を静め――来たる痛みを耐え抜くべく――精神を統一させた。雨の精が放ったひとすじの太い稲妻を、避雷針とした剣尖がとらえ、激しい衝撃と焦熱がバルナバーシュの身内を走り抜けた。踏みしめて弾かれずにすんだ全身に、電光の鎖が絡みつく。限界まで見開かれた碧眼はユンデルスの流す血の色を放ち、髪は紫電の光に逆立った。船体の雲の結晶が呼応してまばゆく輝き、膨大な霊力の集束に、バルナバーシュの体は想像を絶する慟哭を上げて負荷に軋んだ。
「ぐ、おぉおッ!!!」
骨が砕けんばかりの痛みを超え、精霊の怒りを帯びた全身から叫びをほとばしらせながら、彼は雷撃のまつろうアルドゥールを大上段から振り抜いた。宙を裂く剣閃から放たれた稲妻は竜を象って嵐を翔け、翼が雨粒を吹き飛ばし、雨の精にあぎとが食らいつく――その身を貫く、己れの怒りの凄絶さを知りながら、雨の精は火花のあとに音もなく塵と消えていった。
「ああ、舟が!」
原動力を失いつつある舟が大きくかしぎ、ルドはついに舵の重さに堪えられなくなった。だがそれでもなお放さない彼の手に、くすぶる身を引きずって駆け寄ったバルナバーシュの手が重ねられる。過酷な反撃を果たして満身創痍のバルナバーシュにはもたれかかるしか出来なかったが、瞳の奥では暗い焔が静かに燃えたぎっていた。
バルナバーシュは眠るように目を閉じ、瞼の裏では、かつて悪友のウィローと連れ立って嵐の夜の郊外へ飛び出して、かの精霊たちが乗りうつったように、全身で風雨を受け入れ、稲妻に総毛立ち、むせかえる大地の匂いへの悦びに打ち震えた若き日を安らかに思い起こしていた。それは自分たちを脅かす者へたけりたつ挑戦でもあり、果てない闘争の活力だった……。
その彼の魔力とイメージが可塑へ昇華したか、あわや地に落ちかけた雲の小舟は浮力を取りもどし、ルドはバルナバーシュの肩を担いながら片手で舵を切る。雷雨は去り、視界は開け、暴風がわずかな雨粒を運ぶまでになった。ただひとり残されながらも、青い羽を持つ精霊が後方より舟を追いすがる。ディオレはサーベルをおさめると帆柱によじ上り、柱に絡ませた脚で体を支えながらふたたび弓に矢をつがえた。
(我らの見知らぬ、我らの遠く悲しき化身たちよ――)
金の瞳が、孤高の空を司る最後の精霊を見据える――全ての嵐には悲しみが隠されている。蝶のはばたきが、運命の分かれ目が、誰かの死が、やがて遠い地で竜巻と変わる、混沌の力がはたらいているのだとすれば……。ゆえに、嵐の前に倒れてはならない。生きて、許し、立ち向かい続けるのだ。ありとある悲嘆もまた、宇宙を創り、我らがそこに生きる者ならば――我らの中に流れるかけがえのない一部、血に継承された――(遺志)――意志なのだから。
(焦がし、焼きつくせ。いつか光になるために)
祈りの句を編み上げて放たれた一条の矢は、狙いたがわず空の精の中心を射抜き、青い羽を生み出していた光の線が切れ切れにほどけて宙に散っていく。精霊は最期の時に、己れの霊力――荒れ狂う情動を爆発させた。すさまじい衝撃波と変えてフェレスの主らを後方より叩きつけ、船体ごと大きく持ち上げる――雲の結晶がはち切れんばかりに鼓動し、暴走して制御のきかなくなった舵にルドは慌てふためくしかなかった。天地が逆さまになり、荷が舞い、翻弄の勢いのまま舟が沙漠に転覆しようとしている。
「投げ出される――皆、身を守るんだ!」
ディオレはいちはやく帆柱を蹴り、軽やかに宙を舞って受け身と変える。ルドもマックスを抱えて舵を手放したが、バルナバーシュだけが艫に寄りかかったまま立ち上がれないでいた。
「バルナバーシュさん!!」
片手で彼の腕をひっつかんで、ルドもまた舟板を蹴って脱出した。雲の小舟は地上から三十フィートを超えたところを飛んでおり、眼下には闇沙漠が広がっていた。ルドはマックスとバルナバーシュを胸に抱きながら、地に背を向け、心を無にした――空は嵐が過ぎさり、薄れた雲の間、その天高くに永く隠されていた星空がきらめいていた。この光景はほんのいっときで、ふたたび女神の流す涙の彼方へと秘められるのだろう。雲の小舟が光の尾を引いて翔け、その影が小さくなるのを見届けながら、ルドは沙漠へと落下した。高所から背を打ったが、機械の装甲と厚い砂の層が彼を負傷から守ってくれた。
「無事か……!」
目の前の砂丘を、必死の形相のディオレが越えてくる。ルドはバルナバーシュをそばに横たえると、返事がわりに手を振った。
「嵐を越えるのは無理無体な判断だった。すまない」
ひざまずいたディオレが重く頭を垂れる。咳込みながらバルナバーシュが身を起こすと、気づかわしげにディオレを見つめた。
「たしかに、案内にしてはあまりに危険だったかもしれない……少なくとも君にとっては、我々の命を守るのが主義だろうから。だが、あの道を取るほかになかったとも思う。結果論だがね」 「僕も、バルナバーシュさんと同じ気持ちです」
ルドがやや遠慮がちに言った。
「きっと、避けては通れなかった。そう思うんです」 「ルド、バルナバーシュ。君たちは転落した瞬間から異なる次元に飛んでいたようだった。向こうでなにがあった? 現次元ではたった数分のことだったのだが」
ディオレの問いに、バルナバーシュはうなずきを返した。
「ハキュスの次元のように、過去にさかのぼったのかもしれない。そこではハインがイープゥを狩っていた……私は嵐のはじまりに遭遇したんだ」 「ハインさんに会ったんですか?!」
ルドが驚く。その生存に、彼の中では���堵と懸念が入り混じっているようだった。
「ああ。あの時ははぐれていたが、彼はナナヤを連れている。それと、グレイスカルも生きているはずだ……姿を確認しないままこちらへ戻ってきてしまったが」
ルドとディオレはただ顔を見合わすしか出来ず、バルナバーシュもまた、この異様な体験について、いくばくかの考える時間を必要としていた。あたりは茫洋とした砂丘群が広がっていたが、つかのま雨雲が流れたことで星月が光を投げかけ、地平線を見晴るかせるほどに冷たく荒涼としていた。はるかな稜線を往く、ゆるやかな夜気に舞う砂塵が銀鱗のごとく濡れた光を放ち、秘密めいてはためく天然のベールの様相を生み出している。闇沙漠の宵はいっそう深く、いまだ眠り続ける神に魅入られた悪夢のなかにあった。
バルナバーシュの治癒と休息を終え、三人と一匹が砂丘のいくつかを越えると、マックスが何かに気づいて尾を振り、我先にと駆けていく。
「待って、マックス!」
ルドが追いかけたさきの砂地には、指につまむほどの小さなガラス玉が散らばっていた。多様な色合いがあり、藍色の闇をたたえたひとつを手のひらに載せてみると、球体のなかで雨の波紋が無数に広がり、耳を澄ませば水滴のしたたる音さえも聞こえてくるのだった。他にも、油���とわく積乱雲を閉じ込めたもの、過渡する沙漠の風紋を閉じ込めたもの、ひりつく稲光を閉じ込めたもの――追いついたディオレも手に取ると、これはみな飴玉なのだと言った。
「闇沙漠の嵐のあとに残される、精霊たちの遺物だ。食べられるものだよ。どんな味がするかは口にするまで分からない。ただし、眠りにつく前には注意が必要だ。自分ではない誰かの夢を見た者も過去にいたらしい」
「ディオレさんも食べたことがあるの?」
「沙漠を往く戦士になるための儀礼でな。闇沙漠がいかなる地なのかを学び、また永劫に探究を続ける道を望む者だけが、その儀礼をおこなう。むろん、みなが戦士にならずともよい……それは選択であって、掟ではない。掟によってでは、沙漠にある悲しみを知ることはできないから」
望めば誰もが戦士になれるし、そうでなければオルトフのある次元のなかだけで、生業をさがし、人生を営んでいくのだともディオレは語った。三人は飴玉をすべて回収し、保存がきく、特別な食料として分け合った。バルナバーシュによれば、魔力の補填や心の鎮静にも役立ちそうだという。
「パワースポットまではまだ遠いのか?」
バルナバーシュの憂慮に、ディオレは思案顔を見せる。
「道を外れたが、近づいてはいる。ここは……おそらく<蜃気楼の夜>と呼ばれる地だ」
ディオレが先だって砂丘を駆け上がり、高所よりしばし地勢を調べていたが、その認識を確かにすると「ついてこい」と二人をうながし、砂丘の向こうへと消えていった。バルナバーシュとルド、そしてマックスは、まだ見ぬ展望をさしてディオレの足跡を辿っていった。
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