#iPhone お風呂に落とした 電源入らない
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iPhoneの画面の一部が動かなくなった方はすぐ修理しましょう
皆さんこんにちは! iPhone専門店i@Q西新本店です! 昨日もたくさんのご来店ありがとうございました。 お客様と日本戦について熱く語り合えました笑 さて、今回は「iPhoneの画面が一部反応しなくなった時」についてですが、画面が動かなくなってしまった時はすぐに修理屋に持ち込んでください。 その理由は、画面は動いていないように見えてもゴーストタッチされている可能性があるからです。 ゴーストタッチとは? ゴーストタッチって聞いたことがある方も多いかもしれません。 一体なんなのかというと、触ってもいないのに画面が動いてしまうことです。 勝手にパスワードが打たれていたり、文字を打とうとしても勝手に文字が打たれたりというまさに心霊現象みたいなことがおきることがあるのです。 直るのか? はい、直ります。 このような症状が出た場合画面の交換をすればほとんどの場合が解決します。 なのですぐ修理に持っ…
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#iPhone お風呂に落とした 電源入らない#iPhone バックアップ#iPhone パスワード わからない#iPhone パスワード忘れた 復旧#iPhone 画面割れ 修理 西新#iPhone修理 西新#ゴーストタッチ
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2020年11月7日(土)
国立文楽劇場(大阪市)での文楽公演、例年なら正月/春/夏/秋と4回の本公演が実施される。今年の場合、4月公演から中止となって寂しい思いをしていたが、コロナ予防対策を徹底した上での錦秋公演が10月31日(土)からスタート、11か月ぶりの観劇を楽しんだ。座席数は半分以下と寂しいが、隣が空いているのでゆったりとしたスペースが心地よい。やはり、ライブは良いよね。
息子たちは休み、我々夫婦は文楽鑑賞。
レモンラーメン+ヨーグルト+豆乳。
朝食を済ませ、おにぎりを用意し、ツレアイは和服に着替えて8時過ぎに出発。普段よりも、開演時刻が30分繰り上がっているのに気づいたのは昨日のこと。
阪急桂駅からは天下茶屋行き準急に乗車、ゆったり座って乗換無し。
大阪メトロ堺筋線日本橋駅で下車、ちょうど10時の開場時間、消毒検温しての入場。
第一部が2列13番、第Ⅱ部が5列15番、隣が空いているのでとても観やすい。
第1部 午前10時30分開演 源平布引滝(げんぺいぬのびきのたき) 矢橋の段 竹生島遊覧の段 九郎助住家の段
いやぁ、面白い。大胆なストーリー展開で目が離せない。それにしても、1列目空席の2列目、まるで舞台を独り占めしているようだ。
普段なら一部終了後にロビーで食事となるのだが、やはり飲食は遠慮して欲しいとのこと、いったん外へ出る。
文楽劇場の一本東のうどん屋、10分程度待たされての入店。ツレアイが頼んだ<ごぼう天うどん>にビックリ。細麺と控えめの出汁の味は誠に結構、PayPayで支払いを済ませる。
再度入場しての第二部鑑賞。
第2部 午後2時開演 新版歌祭文(しんぱんうたざいもん) 野崎村の段
楳茂都陸平=振付 釣女(つりおんな)
<野崎村の段>は見慣れている分、ちと退屈。それでも、咲太夫師がお元気なようで良かった。蓑助師は体調不良なのか、勘十郎さんが代役を務めていた。
<釣女>は舞踊劇、太郎冠者の玉佳さんがはまり役。
日本橋駅に入るとすぐに準急河原町到着、高槻で特急に乗り換えて桂までスムーズに移動。
桂駅の惣菜屋さんで買物、はじめて apple watch の suica で支払う。
手早く用意して4人で夕飯、昼間食べ損ねたおにぎりをしっかりいただく。
録画番組視聴。朝の「落語研究会」から柳家小三治<千早ふる>、サービス映像として小さんも観られたのは貴重。
ツレアイの suica@iPhone がよくトラブルを起こす。それならと、機種変更することにして、私と同じ SE を発注した。
ゆっくりと風呂に入り、仕上げは<ヴェリタスブロイ>。
明日は次男が仕事、早めに寝よう。
電車移動ばかりなので仕方なし。
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#47 どうやって作っていく?
2021/08/11 Wed. 20:00~ @Googli meet
Member:武尾、田邊、安田、中村、小林、藤本、森、加藤、福島
訳あって夏休みは、超絶ニート生活を強いられ、これから人間らしい生活を送ろうと思っている安田です。身体を動かしたいのですが、最近降り続いている雨をどうにかしてください。
前回の会議でどのようなものを作るのか、というところまでは決まりました。今回は何を使ってどのように作っていくのかについて会議を行いました。エンジニアの皆さんは大変になると思いますが頑張ってください。
活動内容
何使う?
【MESH】
IOSが必要
基本的にはiPadが必要
アプリを入れて使う
もともとあるカメラを使う(使ってないiPhoneなど、Androidも可能)
指パッチンとかはスピーカー
アプリ上でプログラムすると反映されるようになる
試してもらうときのことを考えて、今メンバーが使ってないスマホを使う
【RaspBerry Pi】
ラズパイはUSBで動く
コンセントさしっぱで使う
iPhoneのカメラの方が画質はいい
印刷について
印刷はどう結びつけるのか
印刷機と無線でつながないといけない?
IOSだと印刷自動は難しい
LINEで送ることもできるが、それでいいのか
やっぱり実物があったほうがいいよね
ラズパイからレシートを印刷するのはある
チェキを買ってそれを自動で押すボタン→フィルム取り換えるのが大変だよね
印刷が不可能だった場合、写真を画面に映しておく
スマホミニフォトプリンタ 4000円
ひとり親はお金問題があるから高くなると難しいかも
プリンタ問題を先生に確認してみるのもありかも
デジタルで残してほしいものがあったら印刷する→親はするのか
デジタルではなく、アナログで残すことに意味があるのでは
デジタルで保存しておいて、なんらかのイベントで印刷する
ラズパイ、印刷機��ずっと起動しておく必要がある→現実的ではない
電源供給
ラズパイはモバイル充電器につなげておけば動くプログラミングしてるiPadとかも起動しっぱなし→現実的ではない
ラズパイを動かすには普通の充電器でいいが、プログラミングを動かすためにはずっとパソコンとかを起動していないといけない「ラズパイをマックに繋がないで、ラズパイ内のプログラムは起動できるのか」→飯田先生に聞いてみる
その他の意見
ラズパイ、メッシュ以外の選択肢はないのか
写真を撮って保存するのはどっちでもできる
ぬいぐるみの中にカメラを入れるやつ
Bluetoothにつながる監視カメラを買って、それを逐一スマホに送る→それだと動画になってしまう→スクショとかで写真を撮ることも可能
Atomの写真バージョン、差別化
センサー系はメッシュを使う
IOSだったらPCじゃなくてもできるのでは
まとめ
メッシュはiPadを使う、ラズパイもつなげられる
ラズパイずっと起動しておく必要がある
いったん充電問題を考えないで進める?
いったん作るならIOSで作る
大学に16日以降入れる→16日までに何を作るのか、必要なものを決める
【現時点でのプロトタイプ概要】
作りたいもの
IOSとmesh使ったやつ
ラズパイとmeshを使ったやつ
機能
人がいたら撮影
音が鳴ったら撮影
おもちゃがうごいたら撮影
とった写真を通知
用意するもの
meshブロック(人感、動き)
ipad
meshアプリ
問題(先生に要相談)
電源供給問題
自動印刷問題
余談です。長いです。
冒頭でも触れましたが、私、超絶引きこもりニート生活を2週間ほど送っていました。この生活が何を示しているかというと、そう、寝る時間が無限にあるということです。一見幸せなように聞こえるかもしれませんが、実はこれ怖いんですよね。なぜなら、生活リズムという概念が死ぬんですよ。
人間が人間らしく生きるためには、少なからず生活リズムというものは必要だと思うんです。起きて、ご飯を食べて、日中には仕事をするなり遊ぶなりをし、帰ってご飯を食べ、お風呂に入り、寝る。これに限らず人は各々のリズムがあると思います。ならば、これが欠落した私は今、人としてまずい状況にあるのではないかという思いを抱きながらも、今日も昼過ぎまで寝てしまいました。「寝ちゃったなぁ」と思いつつも、「寝れちゃうんだよなぁ」とも思いました。
というのも、大学に入ってから時間があれば寝れるようになったんですよね。でも、友達の話を聞いてると案外そういうもんなのかなとも思います。大学生ってそういう生き物��んですよね。きっと。まぁ、寝れるってことは若いってことです。歳とったら嫌でも早起きになって、お外のお花にお水をやることになると思うので、今のうちにいっぱい寝とこうと思います。寝溜めはできないと言いますが、そんなこと分かってます。でも知ったこっちゃないです。人間ときには開き直りも必要です。
ただ、そんな中にも一筋の希望が見えました。この前、翌日の朝会議の予定を忘れアラームをかけずに寝てしまったんですが、会議4分前に目が覚めて奇跡的に間に合いました。(オンライン会議のいいところ❤️)2週間やってきた朝会議の賜物です。この希望を胸に、髪も切ったことだし、心機一転、再び人間に戻っていきたいと思います。
久しぶりに長く書きました。意外とTumblr楽しんでる変態説が浮上してきそうですが、これ以上長くすると本当に変態になるのでこの辺で。👋
(担当:安田)
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Amazon Fire TV Stickを導入した
うちは2人ともノーパソ(ラップトップって言ってたら「今はお膝に乗せちゃいけません!低温やけどしますよ」とお店の人に叱られた)なので、動画を見るときはiPhone→iPad→ノーパソ、15インチのMBPがあるんだけどスピーカーが壊れてるので、13インチの画面で見るのがモニタ画面最大値でした。
先日友人宅に訪れたときに「音楽流そっか~」とリモコンを取り出してちょちょい、と操作したらYouTubeがモニタ画面から流れてきて「なにこれ?」「Fire Stick、おすすめだよ~」と聞いてその場でポチり。4,980円なり。
以前の職場で管理していた民泊の部屋に備え付けてあった旧タイプのリモコンの操作が難しくてわざわざ来客用にマニュアルを作ったほどだったので、あまり良い印象がないままこの2年ほど過ごしてしまったことになるのですが、気軽に風呂で動画を見るにはiPadや13インチのノーパソ(水辺で使うときはボチャンと落とさない��ヒヤヒヤする)はとても気軽だし、わざわざモニタにつなげなくても。と思ってたので、つないだ後度肝抜かれました。
商品が届いて、届いた瞬間にAmazonから「こうやってセットアップしてね」という丁寧なメールが届いたので、そのメールを見ながらセッティングすると、あっという間につながった!Amazon Prime Video、YouTube、Gyao、TVerのアプリをDLして、ログインしたら「あら不思議」魔法使いかよ。ってくらいにスムーズに動画が流れ始めました。
しばらくほこりかぶってた、うちのモニタちゃん。復活!すごい。すごいよこれ。
想像と違ってたのは、スティック本体にもUSBつないで電源取る必要があること。①モニタの電源②スティックの電源の2つ必要だと思って無かったので、ノジマに行ってポイントで耐雷スイッチタップ498円を購入。使わないときはスイッチオフして節電せつでん。
YouTubeでは一之輔師匠のチャンネル、中川家のチャンネルをよく見ます。見ると言うより彼らのぼやいている声が好きなので垂れ流しにしながら作業します。
Amazon Prime Videoでは、アニメ、映画、ドラマを見ますがツレが見てると悪いなと思って最近あまり見ていない。
ブラウザやタブレットで、Gyaoはマツコさん出てるものすべて見ていたんだけど、Fire StickではYahooログインできないのと見られない?ものもあるみたいなのでTVerを導入。Gyaoでははたらく細胞とBlackとおそまつさんを見てます。
TVerは民放各社の見られるのでマツコさん以外だと、旅猿と1×8いこうよをウォッチリストに追加しました。テレビってこういうのが面白いんだったな、と久しぶりに再燃。水曜どうでしょうはHTBで有料なのでいつかまとめて買ってみよう。
Spotifyがアプリにあればいいのに、って思ったけど無い。当たり前か。Amazon Prime Musicに引き込もうとするのだから。うう、プレイリスト作り直そうとすると、Unlimitedに加入しないといけない曲たちが。音楽聴くのは諦めるか���課金するか。
***
課金の話で、先日kaiさんが言ってた表現に至極同意「今の世の中は、推しに課金する仕組みよね」って。推しって、広い意味で「ファン」だと思う。このお店のファン、この作家さんのファン、このアプリのファン、このメーカーのファン。十把一絡げな経済の仕組みでは無くて、補足長く深く支払う側と受け取る側とがつながっていく世の中になりつつある。まあ、Amazon使ってるのは十把一絡げ側の経済効果ですけど。
例えば、アクセサリーやジュエリーはHaruさん、アウトドアバッグはTasoさん、��はMichikoさん、アロマスプレーはtomoさん、といった風にその人が好きで、アウトプットが好きなので、依頼して買う。これはある意味「課金」であり「投資」になる。肉やお惣菜を買うときは、できるだけ近所のお肉屋さん、練り切りは近所の和菓子屋さん、野菜買うときははたけやさん、といった風に食べ物にもその域は広がりつつある。スーパーに行くのは「そこでしか買えないものがある」から行くだけなので、全部そろえようとは思っていない(これ、子育てしてないからできることだと思う。)
逆に自分が「Chieさんに撮って欲しい、記事書いて欲しい」と言われると、「ああ!他にもっと実力がある人が、安いサービスがありますのでよかったらそちらで」と勧めては相手をしらけさせることをしてきてしまった。すごい反省。
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a letter of sorts vol. 9
i. 丹念な生き様
いつもとまったく変わらない。仕事を終えて電車に乗るべく駅まで歩いていく。この時期にしては割とあたたかい。そのせいか少し霧も出ていて、車道の車たちはワイパーでフロントガラスを掻いていたりいなかったり。大通りから細い道へまわって、私鉄の小さな駅から帰りの電車に乗る。
iPadをのぞくとメールが届いているからみてみたら全部広告だった。Twitterのアプリをアンインストールしてからもう4か月になる。いつのまにやらフォローする人もされる人も増えていき、作って10年経ったアカウントとその周囲も様変わりした。仕事で拘束されていてSNSに触れられないでいればいるほどSNSのAIが活躍する時間は増える。10年前、ケータイでみてたTwitterのタイムラインにつぶやきを並べるのにAIが介入した割合は0%だったはずだ。いま、8時間に一度みるTLは100%AIの活躍によりつぶやきが並べられる。そこに気づいたら馬鹿馬鹿しくなってしまった。
駅のホームに着いて屋根のないところを見上げると空からすこし水滴が落ちてくるのが見えたので半ばあわてて屋根の下まで行き、到着の放送とともにいつも乗ってる屋根のないところまで小走りに向かう。車輌に乗り、電車が動き出すと外の景色が窓に反射しはじめてる。日が暮れたなかで車内から雨滴の光をみるといつも思い出すのは、とうに十年以上は経つ前に、走ってる電車の窓際にいた親子3人のこと、夫婦と乳母車の中の子供。iPhoneというものが世に出てたいして経ってない頃だったと思う。その夫人は窓際に立って時にじっと外を見つめ時にスマホをいじっていた。その間亭主は乳母車の中の乳児をあやしつづけていた。お互いひとことも交わさず、視線が合わさることはついぞなかった。夫の背にはギターがかつがれていた。そして、旦那は50すぎにみえて、かわいらしさの残る夫人は二十歳ちょっとにしか見えなかった。あの雨の日の電車をまた思い返す。あの人たちはいま、どうしてるんだろう。そして、どうしてるか知ったところでどうにもできないのに、なんであの自分の視界のなかで起きたことばかり思い出すんだろう。
降りる駅に近づいたところでiPadを再びのぞくと彼女からメールが届いてた。
「先に帰れたから食事作ってる。自分の好きなもの買ってきて」
立ってドアの横からiPadの先に入る視界に座ってるいちばん近くの二人は二人ともスマホでゲームをしてる。仕事で年中画面を見て目が疲れてるいつもの身からは電車でのべつ画面をみてる人の気持ちが解らない。半年ほど前に友人達と呑んだときに途中ふとゲームの話になったらついていけなくなったことを思い出す。そのまま目の下の方が痛くなってくる。障碍をもつ人はこういう気持ちになることがあるのだろうか。そういった人たちの気持ちがわかった、というつもりはないし、そもそもいえない。
「今日はコメですか?」と、一応返信する。今日がコメであるわけがない。今朝、ちょっと寝坊して自分がコメを研ぐ暇もなくあわてて出かけたのだ。わかってるが一応返信。「パスタにしようとしてる」と書かれた返信を見たときはもう電車を降りている。
駅前のスーパーで鶏肉やピーマンやトマトやニンニクやらを草色の籠に入れて歩きまわりながらオリーブ油はあったっけ足りてるはずだと思い最後にリキュールの売り場に行く。スーパーを出てから部屋までずっと平坦な道を歩いていく。雨は止んだけどここも少し霧が出て割とあたたかい。歩きながら時々、昔住んでいたところの駅から家まで小山の並ぶ道を上がったり下がったりして歩くだけで汗かいていた頃をなつかしげに思い出す。
アパートに戻ったら食事作ってる彼女に「パスタまだ茹でないでおいてね」と言って手を洗ってうがいをして着替えをとってきて、買い物をキッチンの隅に置いてから風呂場に行く。夏じゃないから白ワインは冷蔵庫に入れなくてもいい。シャワーのお湯を出しても鏡は昔の家みたいにくもったりせず淡々と目元や頬や耳たぶのくたびれた現状を映しだす。じゃあ眼球の運動でもするかと思い首筋にお湯の流れをあてながら視界をぐるぐる回すとおぼろげに天井近くの壁の白色や彼女が使うピンクの石鹼や短い紐でぶら下がったタワシや自分のミジメったらしい腹の先が少しずつそれぞれの貌をみせ映る。白Tシャツとジャージの下と裸足姿で風呂場を出てから電源切ったiPadを奥の部屋に置いてサラダボウルと鍋のあるキッチンに行く。
塩の壺のなかにあった曲がった箇所から腐食しはじめてるスプーンで塩をすくって湯が煮え立った鍋に入れパスタを茹ではじめる。まな板の上にニンニクを唐辛子を鶏肉をピーマンをトマトをのせて刻んだり切ったりしていく。彼女はオフホワイトの長袖Tシャツの上にいつも台所仕事をするときに着る、会社でもらってきた洗たくのしすぎで首と袖がゆるんだ胸元になにか英字で書いてある(意味は別に訊く気もしない)グレーのポロシャツ姿で首にタオルを巻いて床に腰を落としスマホをずっと動かしてる。かたわらにはプラスチックでできたリフィル式の手帳がある。手帳の表紙には女の子がフラフープをしてる国吉康雄の絵のポストカードが挟まっている。リフィルのペン掛けに細いサインペンのキャップが引っかかってる。彼女が時折思い出したように手帳を拡げてすごくテキトーに見えるペン画を描くためのものだ。熱したフライパンの中のオリーブオイルの小沼から唐辛子をつまみとって刻んだニンニクをいれる。弱火のうちに隣の鍋から一本パスタをつまんで齧るとうまいことゆだってるんで火を止めて流しで湯をざざっと切る。フライパンの前にもどって火を強くして、鶏肉を放り込んでいく。
テーブルにはオクラとニンジンのコンソメスープ、レタスとトマトと玉葱のサラダ、塩コンブとちりめん山椒を和えたパスタ、そして鶏とトマトとピーマンの炒めもの。二人向かい合った真ん中に白ワインのビンを置く。
「なんか、おもしろいね。ほんと今日も統一性がとれないね」 こちらがそうボソッと言ったときには彼女はもう食べはじめている。食べる前にふた口くらい白ワインの入ったコップを口につける。「この前のマンガ買ったの?」って訊かれたので小さく首を横に振る。
どっちもスープのポットが空になったくらいの頃になって、首のタオルで口をぬぐった彼女がいう。
「なんか口のなかでいろんなもんが混ざってるね」
「味がね。こうしていっぺんに食べると」
「まぁでも、これがわたしたちのライフスタイルってことでいいんじゃない?」
「うちのライフスタイル」
「いや、『うちの』じゃなくて、『あんたとわたしの』ライフスタイル」
「あ、そう」
キッチンに行ってパスタの余りをよそってくる。もうちりめん山椒は全部使っちゃったんで塩コンブだけ上にふりかけて、互いにくっつきはじめたパスタを両手に一本ずつ握った菜箸でほぐして、テーブルに戻ってくる。しかし短時間でずいぶんと水気も減るものだ。ひとりの頃だったら白ワインを口に含んで、ブッと霧を吹きかけてた。
パスタひとくち食べてワイン少し飲んで、力を抜いて右手をあげて、曲げた肘を伸ばしながら、節のついた言葉が口を出た。
「ボスコちゃんのらいふすたーいる」
ボスコというのは以前彼女がパスタを作ったとき、やたらボスコのオリーブオイルを入れたときにつけた呼び名だ。
やおら彼女も手をあげていう���「ゆきくんのライフスターイル」
返されちゃったね。なんか知り合いの名前でもいうか。
「石田さんちのらいふすたーいる」
「せっちゃんとこのライフスターイル」
「浜口さんのらいふすたーいる」
「浜口さん?」
「浜口さん。B村の」
「あ?……あああの浜口さん。なんでここで」
「なんでだろうね。適当に思い浮かんだから。……なんか返してよ。」
「うん。うーん……丹念なライフスターイル」
「観念的ですね。丹念な生き様。……なら、ここは心広く、いいかげんな人のらいふすたーいる」
よほど真面目な表情に見えたんだろう、対面の人は吹き出しそうだ。いつのまにかワインを飲むのをやめお茶のペットボトルをコップについだ彼女が返す。「ここいら中のライフスターイル」
「そこいら中のらいふすたーいる」
「ライフスターイル」
「らいふすたーいる」
彼女が風呂場に行ってから、食器を洗ってサラダの余りを冷蔵庫にしまう。残りの白ワインをコップに入れて、寒くなったんで長袖のTシャツを上に着て、ぼんやり外を見る。意識して遠くを見ようとしてもやっぱりぼんやりしてる。歳はとるけど、目は悪くなりたくない。でも時間は過ぎるので、いつもと日々がまったく変わらなければ、しぜん悪くなっていく。奥の部屋から電源の切れたiPadを持ってくる。ケース越しにでも縁の金属に触れると冷たさが手に伝わる。このことがわかってからスマホよりiPadが好きになった。自分にはいつも熱っぽく在るものより、��めたり熱くなったりするもののほうがずっと信じられるんだ。それがなぜかわかるようにはには言えないけど、きっと自分には合っているのだろう。
ii. 氷固めて陽にあてる
氷固めて陽にあてる
足の指全部に力を入れて
光陰の群れを掻きだして
氷固めて陽にあてる
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#044 ボーイ
日本国千葉県市川市塩浜二丁目にある市川塩浜というなにもかもが中途半端な駅の安っぽいベンチに、その男の子は座っていた。毎日いた。毎晩いた。日がな一日そこにいた。あるときは、菓子パンを頬張っていた。あるときは、ペットボトルを握っていた。あるときは、電車のドアが閉まるタイミングに合わせてフエラムネを鳴らしていた。あるときは、ぶんぶんゴマを回転させていた。どこで湯を調達したのか、カップヌードルに蓋をして、三分、じっと待っていることもあった。だいたいは小ぶりのリュックサックを背負っていたが、コンビニのビニール袋だけを持っているときもあった。紙袋を横に置いているときもあった。いつも、何も持っていないような顔をして、そこにいた。 市川塩浜駅の利用客は、周辺の工場や倉庫に努めている会社員や契約社員やアルバイトがほとんどだった。あとは、周辺の工場や倉庫に視察にきた本社の人間。男の子はそのことを知らない。なんだかみんな、一様に、具合の悪そうな顔で電車から出てくるな。男の子はそう思っていた。 ごくまれに、駅のホームで電車を待っている人が、男の子に話しかけてきた。ぼく、どうしたの? 学校は? お母さんは? 話しかけてくる人は、なぜかほとんどが女性だった。小さなツヤツヤしたバックを肩から下げ、パンプスかヒールを履いているような。視察の人間。男の子はそのたび、相手をじっと見つめ、意味ありげなジェスチャーと、意味ありげな口パクをした。自分の耳の辺りを指したり、言葉にならないうめきのような声をかすかに出した。そうすると、だいたいの人は黙り込んだ。困った顔もした。そしてそのあと、大抵の人が慌てた様子でカバンから紙とペン��、あるいはスマホを取り出した。男の子はそれを受け取り、毎回、こう書いた。 「ひとを まっています だいじょうぶです ありがとう さよなら」 相手は安心と困惑とバツの悪さが入り混じった顔をして、手を降って男の子から離れる。だいたいそんな感じだった。 男の子は考える。どうして話しかけてくるとき、最初にぼくが付くんだろう。なんだか、名前みたいだ。マイネームイズボク。男の子は不思議だった。僕はただここにいるだけなのに、話しかけてくる人は、どうしてみんな学校のことや親のこと(それも、なぜか必ず、お父さんじゃなくて、お母さんのこと)を聞いてくるんだろう。どうしたの? と言われても、答えようがなかった。そっちこそ、どうしたの? と、逆に聞いてみたかった。みんな、どういう答えを求めているのだろう。 男の子はその日、小さな巾着袋を持っていた。中にはパインアメが袋いっぱいに詰まっていた。男の子はパインアメを舐める。眼からじわじわと湧き出る涙で、男の子はこの駅にも春がやってきたことを知った。男の子は、花粉症だった。 「最近悪夢ばっか」 男の子のとなりに男が座っていた。男の子は男がしゃべりだすまで、男が近づいてきたことにも、となりに座ったことにも気がつかなかった。男の子は横目で電車の発着を告げる電光掲示板を見て、自分がほんの少しの間、眠っていたことを知った。 「この前見たのは、嵐の二宮とピアノコンサートをする夢。ステージ上にヤマハのグランドピアノが二台置いてあって、客席から見て俺は右、ニノは左のピアノの前に座って、演奏したんだ。俺はその楽譜を、そのとき初めて見た。知らない曲だった。当然、弾けない。それでも俺は頑張った。でもダメだった。コンサートは大失敗だった。俺は曲の途中でステージ上から逃げ出して、ペットショップで犬用のトイレを買った。それからあとは、覚えていない」 男は、男の子の方を見ながら、オーバーな表情と身振りで話し続けた。 「そのさらに前は、映画を撮る夢を見た。俺は寂れた小学校みたいなところで寝泊まりしていて、隣の部屋で寝泊まりしていたカメラマンみたいな奴にカメラを渡されるんだ。で、こう言われる。『俺の代わりに映画を撮ってくれないか』俺はカメラを渡される。録画機能のない、古いタイプのデジタル一眼レフカメラだった。俺は写真を撮りまくった。写真を撮るっていう行為が、つまりは映画を撮るってことだった。それから色々あって、俺は幼なじみと二人で、サバンナみたいな場所を、大量のチューバを担いで、幼なじみは引きずって、歩いていた。それからあとは、やっぱり覚えていない」 男は缶コーヒーを持っていた。プルトップは開いていない。熱くてまだ飲めないのだ。男は、猫舌だった。 「昨日は、ヤクザになった友達から逃げ続ける夢を見た」 男は、あらかじめ決められていたかのように背中を曲げて、男の子の顔をのぞきこんだ 「なあどう思う?」 男の子は男の方を向き、あらかじめ決められているジェスチャーと口パクをした。耳の辺りを人���し指でトントンと叩き、うめき声をあげた。男は眼を少しだけ見開いて、笑いを堪えるように口を尖らせた。それから、缶コーヒーのプルトップを開けて恐る恐るコーヒーを口に入れた。 「ふうん」 缶コーヒーの中身は男の舌でも味がわかるくらいぬるくなっていた。男は缶コーヒーを、今度はさっきより勢いをつけて飲み、男の子の耳元に顔を寄せた。 「つくば山に、喰いつくばあさん」 男はささやいてから、吹き出すのをこらえるような顔をして、缶コーヒーに口をつけた。男の子はそれが、駄洒落だということに遅れて気づく。男の子の脳裏に、つくば山を食い荒らす巨大な婆さんの画が浮かんだ。男の子は、自分の顔が歪むのをなんとか堪えた。 「あの、人を、待ってるから」 男の子は、口を開いた。なんだかもう、嘘をついてもどうしようもないような気がした。 「係長がさあ」男は男の子の言葉を無視して言った。 「係長が、俺に言うんだよ。『社員にならないか』って。冗談じゃねえって話だよな。部長だか支店長だか知らないけど、とにかく係長より偉いおっちゃんもそれに賛成しているふうでさ。たまったもんじゃないよな」 男は缶コーヒーを飲み干した。 「どうしたもんかしらね。やんなっちゃう」 男は立ち上がり、缶コーヒーをホームの白線の上に置いて、助走をつけて思い切り蹴飛ばした。缶コーヒーは向かいのホームの壁に当たり、地面に落ちてころころと転がった。向かいのホームにも、男の子と男がいるホームにも、男の子と男以外に人はいなかった。向かいのホームの電光掲示板とスピーカーが、電車がまもなく到着することを簡潔に伝えていた。 「みんなさ、忘れてるんだよ。俺、ちゃんと言ったんだよ。面接のときに『半年で辞めます』って、ちゃんと。忘れてるんだよな。半年。頑張ってると思うわ」 男はジーパンの尻ポケットからぱんぱんに膨らんだ長財布を取り出した。 「なんか飲む?」 「いらない」 「あ、そう」男は立ち上がり、自販機に向かった。「てか耳、聴こえてんじゃん」 男はさっきと同じ銘柄の缶コーヒーを買って、男の子のとなりに戻ってきた。男は男の子に爽健美茶のペットボトルを渡した。男の子は、それを左手で受け取った。 向かいのホームに電車が止まり、しばらくして、また動き出した。電車に乗る人も、降りる人もいなかった。男は缶コーヒーを右手から左手に、左手から右手に、何度も持ち替えながら、缶コーヒーが冷めるのを待っていた。最初からつめた〜いの方を押せばいいのに、男はそうしなかった。男は、ぬるい缶コーヒーが好きだった。 「どうしたもんかしらね……。やんなっちゃう」 男の子は、それが男の口癖なのだと知った。 「だから、なーんか今日、起きたときから行く気、しなくって。こんなところにいるわ」 男はジーパンのポケットからiPhoneを取り出し、男の子に見せた。 「ほらこれ、係長、しつこいんだから」 男はiPhoneを男の子のほうに向けながら、指で画面を下にスライドさせた。 「こんなに。連絡しない俺も俺だけど。どんな病気がいいかなあ。風邪って言えばじゅうぶんかな? どういう咳ならそれっぽいかな?」 「なんの仕事」 「いつの時代も、流行り病は仮病だよ。係長、困っちゃってんだよ。俺がいない��仕事、回んないから。大幅にペースダウンよ。結局、ペースダウンするだけよ。代わりなんていくらでもいるって。やんなっちゃう。いいんだけど」男は言った。「仕事? 倉庫だよ倉庫」 「どこの倉庫」男の子は言った。 「どこだっていいよ」男は言った。「あっちのほう。海の近く」 「海沿いなのに潮の匂いがしないって、やんなっちゃうよな。この駅もそうだよ。もっと漂ってきてもいいだろって。いいけどさ。山派だし」 「耳が悪いのは、ほんとだよ」男の子は言った。 「仮病?」男は缶コーヒーを振った。缶コーヒーは、着々と温度が下がってきていた。 「ちがう」 「いやでも、あの演技はなかなか。将来有望なんじゃないの」 「ちがう」男の子は言った。「きいて」 「やなこった」男は缶コーヒーのプルトップを開けた。「さっきの駄洒落、最高じゃない?」 「もっといいの、知ってる」 「ほーん」男は恐る恐るコーヒーを口に入れた。「言ってみ」 「ブラジル人のミラクルビラ配り」 「それは早口言葉だ」男は言った。「ブラジル人のミラクルビラ配り! しかも、あんまり難しく、ない!」 「おやすみなさいを言いに行くと、ママ、いつも戦争してる」 男の子と男がいるホームの電光掲示板とスピーカーが、電車がまもなく到着することを簡潔に伝えていた。その電車は、東京まで行くらしかった。男の子は、眼をこすった。主に眼にくるタイプの花粉症だった。 「去年の大晦日はひどかったな。普段は五、六個の駅も二〇とか三〇だし、舞浜なんてただでさえいつも出荷数が断トツで多いのに、一五八だぜ。一五八。やんなっちゃったよ。ほんと。シールの束がこんな量、あんの。あれは戦争だった」男は缶コーヒーをぐびぐび飲んだ。 「それで、だんだん、耳がおかしくなった」男の子は言った。「戦争って、うるさいから」 「俺も俺の周りのバイトもひーこら言いながらカゴにひたすらダンボール積んだよ。いや、言ってないけど。実際は黙々としてたよ。静かなもんだったよ。うるさいのは係長とそのとりまきの契約社員どもだけ」 男の子と男がいるホームに電車が止まり、しばらくして、また動き出した。電車に乗る人も、降りる人もいなかった。電車は二〇分ほどで東京に着く。東京駅には、電車に乗る人も、降りる人も、たくさんいた。 「今思えばあれはバケツリレーみたいだった。あんまり数が多いもんだから、みんなカゴ持っておんなじ場所に集まっちゃうんだよ。とてつもない流れ作業で、なんとか普段通りの時間に帰ることができたけど。でももう、無理だね」男はタバコが吸いたかった。「無理だね、もう」 男の子は、巾着袋からパインアメを取り出し、口に入れた。 「あ、ずる」男は言った。「ちょうだい」 男の子は、男にパインアメを一つあげた。 男は、それを口に入れた。 パインアメが溶けてなくなるまで、男の子と男はほとんど口を開かなかった。男の子と男は、それぞれ違うものを見つめていた。男の子は向かいのホームに転がっている缶コーヒーを、男は男の子のうなじを見つめていた。男の子の髪は陽を浴びて、輪っか状に光っていた。天使の輪っか、と男は思い、そんなことを考えてしまう自分が気持ち悪いとも思った。駅のホームには男の子と男以外誰もいなかった。男の子と男以外、みんなみんな、工場で、倉庫で、コンビニで、それぞれの場所で働いていた。係長はいつものように奇声を発しながら嬉しそうにフォークリフトでパレットを移動させている。バイトや契約社員はカゴ台車で、あるいは���ーリフトにパレットを挿して、駅構内の売店へ出荷するための飲料水が詰まったダンボールを駅別の仕分けシールを見ながらどんどん積み上げている。シールの束を口に加えて全速力で倉庫の中を端から端まで走り抜けている。そのことを男は知っていた。男の子は知らない。 男の子と男がいるホームを快速列車が通過したとき、男の子と男の口からパインアメはなくなっていた。男は空になった缶コーヒーを両手でもてあそんでいた。男の子は右手で両眼の涙を拭った。男は、花粉症ではなかった。 「将来の夢は?」男は言った。缶コーヒーをマイクに見立て、男の子の前に差し出す。 「ふつう」 「ふつう、て」男は缶コーヒーを下げた。「どうしたもんかしらね」 「たのしいよ」 「うそつけ。ママの戦争でも終わらせてから言いな」 男は立ち上がり、伸びをした。 「んーあ」 「ママ、神様が死んじゃったことに気づいちゃった」 「へえーえ」あくび混じりの声で男は言った。「そいつはすげー。もはやママが神様なんじゃないの」 「ある意味、そう」男の子はパインアメを舐め始めた。「ママ、なんでもできるよ」 「ある意味?」男はまたベンチに座った。 「うん。……うん」 男の子は、神様が死んだときのことを思い出していた。つい最近のことだ。男の子が家に帰ると、神様はリビングのホットカーペットの上で、あお向けの状態で小刻みに震えていた。男の子は震える神様を両手でうやうやしくすくいとり、テーブルの上にティッシュを二枚重ねて、その上に神様をそっと寝かせた。朱色だった身体は見る間に灰色に変わっていき、柔らかな尾ひれは押し花のようにしわしわに乾燥していった。男の子は神様の前で手を合わせ、しばらく眼を閉じてから、ティッシュで神様をくるんで持ち上げ、近所の公園の隅に小さな穴を掘って埋葬した。線香が無かったので、台所の引き出しから煙草を一本抜き出し、それに火をつけて、埋めたばかりでまだ柔らかい土にそっと差し込んだ。男の子は、もう一度神様に手を合わせた。 「僕が勝手に埋葬したから、怒ってるんだと思う」 向かいのホームに箒とちりとりを持った駅員がやってきて、掃除を始めた。男と男の子は、それを黙って見つめていた。ここからでは何かが落ちているようにも、汚れがあるようにも見えないけれど、きっといろんなものが落ちているのだろう。男は思った。駅員はこっちのホームにも来るのだろうか。何かが落ちているようには見えないけれど、きっとやって来るのだろう。駅員は階段のそばの点字ブロック付近を執拗に箒でなぞるように掃いていた。 男は、自分がまだ男の子だったころのことを思い出していた。朝が苦手で、ドッチボールと給食の牛乳が好きで、放課後はランドセルを武器にして誰かとしょっちゅう戦っていた。まあだいたい、今とさして変わんないな。男は兄のことを思い出した。 「兄妹は?」男はもう一度缶コーヒーを男の子の前に差し出した。 「いない」男の子は言った。 「一人っ子ぉ〜」男は言った。「ま、俺もそんな感じだけど」 男がまだランドセルで戦っていたころ、男の兄は家からいなくなった。車の免許を取ったあと、親の財布から抜き出したお金を使って北海道まで飛び、ネットで知り合った人の家や車を転��としながら徐々に南下し、今は沖縄本島の小さな民宿で、観光客に広東語やフランス語を教えてもらったりしながら住み込みで働いている。お金が無くなったら自殺するつもりで家を出たんだ。一年ほど前、カメラ通話で外国人みたいな肌の色をした兄が笑ってそう言うのを、男は白けた気分で聞いていた。 「行かなくていいの」男の子はパインアメを舌で転がしながら言った。 「ん? 何?」缶コーヒーが男の子の前に差し出された。「仕事?」 「そう」 「何をいまさら」男はふふんと笑う。「そのセリフ、そっくりそのままお前にお返しするわ」 「僕は人を待っているから」 「いつまで?」 「いつまでも」 「そうですか」男は缶コーヒーをベンチの下に置いた。「やんなっちゃう」 「帰らないの」 「帰ってもいいよ。でも」男はベンチの上であぐらをかいた。「でもお前が待ってた人って、実は俺のことなんじゃないの」 「……」 「あ、それ、わかるよ。絶句、ってやつだ」男は男の子を指さして笑った。 「人を待っているから」男の子は繰り返した。溶けて薄くなったパインアメを歯でガリガリと砕く音が、男の子の耳にだけ響いた。 「ああ、ほらこれ、係長からラブコール」男は震え続けているiPhoneを取り出し、男の子に見せた。「係長も、どうやら人を待ってるらしい」 やがてiPhoneの震えは止まり、男はiPhoneをジーパンの尻ポケットに押しこむようにしまった。 男と男の子は、喋りながらまったく別々のことを考え続けていた。男は兄と、兄がいたころの自分を。男の子は、神様について。思い出し、考えていた。ほんとうはどうするべきだったのか。何か間違ったことをしたのだろうか。何か決定的な間違いをおかしてしまったのだろうか。男と男の子は、それぞれが何を思って、考えているのかを知らない。ふたりは知らない。 ふたりのホームに鳩がやってきて、数歩ごとにアスファルトをついばみながらベンチの前を横切った。鳩の片足には短いビニール紐のようなものが絡まっていて、鳩が歩くたびにカサカサと微かに音が鳴った。 「帰ろうかなあ」男は男の子の左手にある未開封の爽健美茶のペットボトルを見た。「次の電車で帰るわ」 「これ」男の子は爽健美茶を男の鼻先に掲げた。「いらない」 「パパにでもあげな」男は言った。「最後の質問。お名前は?」 「ボク」 「は」気だるそうに立ち上がりながら男は短く笑った。「ママの戦争が終わるといいね」 「待ってる人が来れば、終わるよ」 「うそ。お前次第だろ」男は腰に手を当てて線路を見た。腰の形に沿ってシワができたTシャツを見て、この人ちゃんと食べているんだろうか、と男の子は思った。 「あーあ、俺も行きてえ〜、南の島」 男はあくびを噛み殺しながら、線路を見つめ続けていた。
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男の子は、日が暮れて夜になっても、市川塩浜駅のホームのベンチにずっと座っていた。帰宅ラッシュでホームが人で溢れ、ベンチがすべて埋まっても、男の子は座ったままだった。ラッシュも終わり、駅のホームがふたたび廃墟のような寂れた静けさを取り戻したころ、男の子は立ち上がった。巾着袋をベンチに置き、ベンチの下にある缶コーヒーを拾ってゴミ箱へ捨てた。左手に爽健美茶のペットボトルを、右手に巾着袋を持って、男の子は二三時五六分発の東所沢行きに乗った。 人の少��い電車の中で、男の子は少しだけ眠り、少しだけ夢を見た。夢の中で、男の子は大学生だった。数人の友人と数人の先輩に囲まれて、お酒を飲んだり煙草を吸ったり、笑ったり泣いたり、怒ったり喜んだり、走ったりうずくまったりしていた。それは夢にしてはあまりにもありふれた、だけどどこか切実な、現実の延長線上にあるような夢だった。 目が覚めた男の子は、停車駅の看板を見てまだ電車が二駅分しか移動していないことを知る。男の子は夢を見たことすら覚えていなかった。男の子は発車ベルを聞きながら、眠っている間に床に落ちてしまった爽健美茶を拾った。 男の子は想像する。駅のホームを行き来する電車のこと、その電車に乗る人のこと、駅員のこと、そして今この電車に乗っている人のこと。みんなの家のことを。その神様のことを。そして自分の家を思う。新しい神様を見つけないといけないのかもしれない。母親を戦場から引っ張り出すには、それしかない気がした。男の子は頭を窓にくっつけて、眼を閉じた。今度は、夢を見なかった。
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男の兄は、何かと繊細なやつだった。人混みや集団行動が苦手で、電車に乗ったり、ひどい時は家から外に出ただけで歩き出せなくなるほどだった。ネット上には大勢の友人がいた。変なところが凝り性で、パソコンのマインスイーパーやタイピングゲーム、パズルゲームをひたすらやりこんでいた。肉が駄目で、馬のように草ばかり食べていた。首筋と腕の関節部分にアトピーのような肌荒れがあり、四六時中かきむしってフケのような皮膚のかけらをあたりにばらまいていた。男が兄について知っていることは、それくらいだった。 男はアパートに帰ってから、敷きっぱなしの布団の上でしばらくボーッとしていた。係長はもう、男に電話をかけてこなかった。誰も男に電話をかけてこなかった。それでいいと男は思った。 「ブラジル人のミラクルビラ配り」 男はあお向けに寝転び、眼を閉じて呪文のように何度もつぶやいた。簡単すぎるな、そう思った。つぶやき続けているうちに男の口はしだいに動かなくなり、静かに息を吐いて、眠りはじめた。 日付が変わる少し前、男は起き上がった。頭をかきながらしばらく時計と窓を交互に見つめ、水を飲み、トイレに行ったあと、兄に電話をかけた。自分から兄に電話をかけるのは初めてだな、と男は電話のコール音が鳴ってから気づいた。 「おお」 「よお」 「もしもし?」 「うん。もしもし」 「急にどうしたの。めずらしい」兄の声は穏やかだった。 「沖縄は今、何℃だ」 「えっと……えーっとね」兄の声がくぐもって聞こえる。iPhoneを顔から離して、天気情報を見ているのだろう。「22℃っす〜」 「元気か」 「まあ元気」 「焼けてんのか」 「そりゃもう。こんがり」 「野菜ちゃんと食ってんのか」 「それ俺に言う?」 「もう死なんのか」 「そうだね」兄は間髪入れずにそう言った。「まあなんとか、生きてみようと思ってるよ。今んとこ」 「つまんね」 「なんだそれ」兄は笑った。「そっちはどう?」 「何が」 「元気か」今度は兄がインタビュアーだ。 「ノーコメント」 「家賃とかちゃんと払ってんのか」 「ノーコメント」 「野菜ちゃんと食ってんのか」 「ノーコメント」 「話にならねー」兄はまた笑った。「両親は元気か」 「しらん」男は間髪入れずにそう言った。「知ってたとしても、お前には教えないね」 「そりゃそうか。ま、いいや。とりあえず生きてるでしょ、たぶん」 男と兄はしばらく黙った。通話口からは、よくわからない言葉で笑い合う人の声が聞こえた。沖縄語も外国語も、同じようなもんだな。そして兄の言葉も。男の部屋は、静かだった。隣の部屋の生活音も聞こえない。 「電話出て大丈夫だったのか」 「いまさら。大丈夫。宿泊客と酒盛りしてただけだから」 「タノシソウデナニヨリデスネ」 「なんだよ。もしかして酔ってる?」 「ノーコメント」 「めんどくさいなー」笑いながら兄は言った。 「来週の日曜日、ヒマか」 「ヒマかどうかはわかんないけど、まあ、この島にはいるよ」 「そうか」 「何?」 「俺、お前んとこ、行くよ」 「あ、ほんとに?」 「お前をぶっ殺しに行くわ」 「わ、殺害予告」 「通報でもなんでもすりゃいいよ」 「しないよ。ワターシノアイスルブラーザーデスカラ」 「つくづくお前はつまんねえ」 「知ってるよ、そんなこと」 「逃げるなよ」 「逃げないよ」兄の声は優しかった。兄が家にいたとき、こんな声で話したことがあっただろうか。男は思い出せなかった。「まあ、おいでよ。待ってるよ」 「ファック」 男は電話を切り、電源も切ってからiPhoneを放り投げた。男は本気だった。部屋を出て、コンビニへ行き、ATMで残高を確認した男は、これから自分がやるべきことを考えながら、昼間と同じ缶コーヒーを買った。まずは、包丁。
○
男の子がグランハイツ東所沢の四〇五号室の玄関扉を開けたのは、日付が変わってからおよそ一時間半後のことだった。男の子はリビングのテーブルの前に爽健美茶のペットボトルを置いた。床に散らばっていた不動産のチラシを一枚手に取り、テーブルの上に無造作に転がっていた赤ボールペンでチラシの裏に大きく「パパへ」と書いて、爽健美茶のペットボトルの下に挟んだ。 男の子はキッチンでお茶碗に炊きたてのご飯をよそい、フライパンの中からサンマの照り焼きを小皿によそい、リビングのテーブルの上にそれらを置いて、立ったまま食べた。男の子は、少食だった。それから男の子はお茶碗と小皿を簡単に洗い、自分の部屋から着替えを取って風呂に入った。男の子は、風呂が嫌いだった。浴槽に浸からずシャワーだけ浴び、男の子は風呂を出た。それから洗面台の前で入念に歯を磨き、綿棒二本と竹の耳かきで両耳を入念に掃除した。男の子は、きれい好きだった。それから男の子は、風呂場と洗面台と、リビングとキッチンの電気を消し、玄関へと続く狭い廊下の途中にある白い扉の前に立った。部屋の中からは、銃撃、爆撃、悲鳴、フ���ンファーレなどの音が絶えずとてつもない大きさで聴こえていた。男の子は、扉をノックした。それから、返事を待たずに扉を開けた。男の子は部屋の中に入る。 「おやすみなさい」 男の子は、この言葉が好きだ。
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地震による停電を体験しての必要なものなどのまとめ
北海道胆振東部地震 札幌の私の住む地域でも震度5強だったそうで 強い揺れの最中に電気がブツッと切れ あたりが真っ暗になりました 午前3:08 その後電気が復旧するまで だいたい4���時間ほどでしょうか 通電後、あっという間に意識が以前の意識に戻りつつあります。いろいろなことを学びましたが、そんなことも、このままだと、すぐに忘れそうです なので、準備が足りなくて不便と思ったもの、普段から気にしていたら良かったと思ったものなどについて まとめました
あくまでも 私個人の生活上のもので ほぼ自分ための覚えですが 読んだ方にとっても、何かの参考になれば幸いです
まだ乱文ですが 追い追い整えたいと思います また、今後は1週間に1回くらいは、ブレーカーを落とし 外部のライフラインに頼らない生活をしたいと考えています。その体験の上で必要と感じたことも 追い追い 追加していくかもしれません
<とりあえずすぐに必要なもの> *携帯ラジオ、ラジオ用電池 携帯電話は充電が切れていなくても電波の状況が非常に悪く使い物にならず 情報を得る手段として携帯用ラジオ、車のラジオ・テレビが重宝した *ヘッドランプ、ヘッドランプ用電池 夜の暗い中で家事(特に炊事)をするのに重宝した *ランタン、ランタン用燃料 *ろうそく、ライター *カセットコンロ、カセットボンベ 地震後の朝 ホームセンターへ行ったら既にボンベは売り切れ(うちでは必要なかったがそう聞かされた) 私は携帯電話の充電器を買いに行ったのだが、既にいくつかは売り切れているし、入店整理券が配られ、入店するのに1時間半待ちだと聞かされ諦めた *携帯電話を充電できる何かしらの装置
<普段から気にしておくと良い> *畑の作物 食べ物を調達できなくても畑に何かしらの食べ物があるというのはとてつもなく安心だった *ぬか漬け、梅干し、チーズ、バター、味噌などの漬物や発酵食品 ジャムやトマトソースなどの保存食 これは嗜好品ではなく優れた保存食なのだということを改めて痛感 冷蔵冷凍庫が使えないので 食品が痛まないように保存しておく術を身につけておくことと 保存食を普段から常備しておくことは大事だと感じた *お米、干物、乾麺類、缶詰、乾物 丁度切れていたときに震災、となると悲劇だと感じた 今回は幸い 結構色々あったので、しばらくは食べるものがなくなるということはなかったので、安心だった 普段から切らさないように 計画的に保管しておく必要があると感じた *携帯電話やパソコンのバッテリーはなるべくいつもカラにしないように 寝る前に充電をサボったために、地震後の朝、どちらもバッテリーが瀕死で どうにもならなかった ��停電していてもiphone はMacから電源を取ることができるのでそれで少しだけiphoneが使えた) *ガソリンもなるべく満タンに近いように入れておく 道路が寸断されていないかぎりは 車は重要 しかし動かせなければ意味がない ガソリンスタンドに長蛇の列 いつ給油できるか分からない状況が今も続いている *熱源を複数 普段から 煮炊き用の熱源はもちろんだが 北海道の場合は冬の暖房器具も 熱源を一つにせず(その熱源がダウンしたら使えない)複数の熱源を持つように または、外部のライフラインに頼らずとも 自前で供給できる術を持っておく 我が家は薪ストーブなので、煙突が破損しない限りは、暖をとりながら料理もできるので、停電しても大丈夫である *水の確保 今回は うちの地域は水が出たので助かった 水だけは自分で調達するのが難しい 汲み置きをしていても 被災が長期に渡れば足りなくなる 食料は 2〜3日食べずとも死なないが、水は必要だ 水を自分で取れる方法を考えることが課題と感じる 同時に、普段水をたくさん使って行っている行為でも、少量の水でも まかなえることが色々あった 特に食器洗いや洗濯、自分の体の清潔など 普段から水をあまり使わずともできるように心がけるべきと思った また、今回は、特にマンションなどで 水の汲み上げに電力によるポンプを使っていたために 停電により水が出ないという事態になった世帯が多くあったようだ 自分の住んでいる家の水の供給の仕組みを知っておくことは大事だと感じた
*野山の草木で食べられるものを知っておく 今回、万が一食糧難になったら、いつも葛を取っている場所で葛の若芽を取ったり、葛の根を取って葛粉をとれば少しは食料の足しになるはずだと考えていた。雑草だらけの庭には食べられる草も結構生えている 究極のサバイバル状態になったら、そういうことも必要だ しかし冬はそれも叶わないので、やはり保存食を普段から多めに蓄えておくことが必要だとも感じる
<意外と大丈夫だったこと> *水風呂 風呂やシャワーはお湯 という固定観念があったが、少量の水でバシャバシャと体を洗ったり髪を洗ったり、でも結構大丈夫だった むしろ 少し爽快感 *夜の部屋の電気 普段の明るすぎる照明は全く必要ないと分かった 夜は暗いのが当たり前なのだ 暗いために怪我をしないように 何がどこにあるか分かるように 普段から整理整頓! *店舗の照明 コンビニやスーパー、ホームセンターはもちろん電気は全くついていなかったが、買い物はできる レジシステムや 冷蔵冷凍食品などは 電気は必要だが、普段も 明るすぎる照明は全く必要ないのではないか? *街灯や店舗のネオンサイン 防犯のため街の明るさはある程度は必要だが ここまで要らないと思った 通電後の夜が明るすぎて 眠れなかった
今のところは以上です (2018.9.8 記)
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レース越しの頁の中で
入谷由紀は引き籠もっていた。郊外にある大きなフリースクールで、引き籠もり部の代表を務めるくらい引き籠もっていた。フリースクールにも長年行っていない。フリースクールに所属しながら、通っていない生徒は自動的に引き籠もり部にも所属することになり、その中でも由紀は名うての引き籠もりだった。もちろん非公式の部だが、彼はそこで不名誉な「部長」を努めていた。時々、生存確認に先生が家にやってきた。先生と言っても、彼より年下の女性だ。髪は短くて、彼の女の子の友人(やはり先生より年上なのだが)とは違う、涼やかな森のような匂いがする。由紀の部屋のカーテンをそっと開けて、「糸杉が…」と漏らすような変な先生だった。確かに糸杉が立っているのは知っているけれど、それってそんなに口にするほど大した木か? と入谷は思う。黒々として、年中枯れ木みたいな木だ。先生は由紀の椅子に座り、ミルクティーを飲み、ティーカップをかちりとソーサーに置くと、「じゃあ、ユキくん、ごちそうさま」それから「美味しかった」と言って立ち上がる。由紀は普段、ティーカップなんて使わないし、ミルクティーを自分の手で入れることもない。ただ、先生がミルクティーを好きだと知っているので、彼女が来ると分かると、せっせとお湯を沸かし、ミルクを温め、庭で香り付けのバジルを摘んでくるのだ。彼にはそういうまめなところがあったけれど、本人はそれを自覚していなかった。ただ、自分は何も出来ないんだ、とばかり考えていた。 由紀の部屋は簡素と言っていいほど片付いている。しかし、煙草と、男性特有のにおい(といっても「女性特有の」においについて彼はあまり知らないのだが)に充満していて、先生や友人(ひとりだけいる)が来るときにだけ、急いで窓を開け、消臭剤をカーテンやベッドに吹き付け、身体を洗い、髭を剃り、微かに香る程度の香水まで付けて、「いつもこんなにさっぱりしているんですよ」と言った表情を用意し、彼女らを待つ。部屋にはギターが二本、立てかけてある。一本はフェンダーのテレキャスター、エレキ・ギターで、もう一本はギルドのアコースティック・ギターだ。「弾いてみてよ」と先生が言うときもある。彼は「緊張しちゃって……」と、それからぼそぼそと言い訳めいたことを言い、先生はそれ以上は無理強いをしない。いつものことだった。それから本の話をすることもあった。本棚に入りきらない本も沢山あったのだけど、彼の本棚は綺麗に整理されていて、大方は日本語の小説、本棚の一段には洋書が並べられていて、その殆どが英語の本、数冊がフランス語の本だった。一番目立つところに村上春樹の文庫本がほぼ全冊並べられていた。由紀の部屋にあるものは殆どそれが全て(パソコンとスピーカーの乗ったデスク、ベッド、本棚、ギターが二本、アンプがふたつ、あとはCDラック)だったので、自然に話題が、好きな小説の話になることは多かった。というか、今では由紀は、自分が好きで小説を���んでいるのか、先生や友人と話したくて小説を読んでいるのか、分からなかった。彼は元来、本は好きだけれど、読書家という訳ではなかった。 友人が家に来ることもあったし、彼が友人の家に出かけることもあったので、厳密には彼は引き籠もりではなかったかも知れない。家の中にいるのが好きな訳でもなかった。とにかくただ、由紀は動きたくなかったのだ。そのマインドはまさに引き籠もりの鏡と言えよう。 引き籠もっていた九年間の期間、彼は何もしなかった。激しい鬱だったのだ、と言えば言えたし、怠けていたとも言えば言えた。その間、本すら殆ど一冊も読まなかった。読めなかった。2019年の12月が近付き、彼は32歳になろうとしていた。30歳になれば何か変わるのだ、と以前には考えていたが、具体的に何が変わるのか考え付かないままに、いつの間にか一年が過ぎ、二年目が近付き、今年の11月も終わりに近付いていた。今は2020年になれば何か……と考えている。しかし何が? 12月1日が、彼の誕生日だ。この二ヶ月間、彼は入浴すらしていなかった。水が身体を這う感覚が気持ち悪いというのもあるし、水の音が人の声に聞こえそうで怖かったのだ。昔、彼に上手く作用した薬は、今は彼の絶望を少しも薄めてはくれない。いつも怠さに支配されていた。何故生きているのか分からない。死んだ方がいい、と言われれば、彼には、確かにそうだ、としか答えられなかった。 彼は飲みかけの缶ビールを手で揺らす。1mgのサイレースと200mgのセロクエルをビールで飲む。それがどんな効果を及ぼすのか彼には分からない。ソラナックスも一錠追加する。夜にはまだ早いが、外は暗くなり、小鳥たちは騒がしく帰り支度をしている。由紀はベッドに横になり、iPhoneのアドレス帳を見るともなしに見る。途端、彼は何か嬉しい感情が、身体の中を立ち昇ってくるのを感じる。が、それは表情となる前にかき消えてしまう。何だったのだろう? 彼には間宮理沙という無二の親友がいた。それから綾嶺さくらという、やっぱり親友と呼んでもいい人物がいた。他にも懐かしい、大切な名前が映る画面を、彼は人差し指でゆっくりとスライドさせていく。 「ねえ、人生を捨てられる?」 と、いつしか間宮は言った。 「ひとつ。何かのために人生を捨てられれば、そのとき人生が分かるのよ。故に恋愛は尊い」 と間宮は続ける。由紀はそのことはよく分かるような気がした。でも、たったひとつの、一瞬に充たない、その人生を放棄出来る瞬間を、どうしても彼は掴むことが出来ずにいた。いや、一端始めるだけでいいのだ。人生は14歳で始めることも出来るし、91歳で始めることも出来る。確かそういうことをシド・ヴィシャスが言っていた。 何かを変えることが出来るだろうか? 由紀はビールで風邪薬を十錠飲む。これは良くない習慣だ。でも、あと一錠。あと一錠が何かを変えてくれるかも知れない。近頃は音楽も聴いていなかった、ということに彼はふと気付く。薬を飲むと沈黙��濃度が増す。無音。それからパソコンのファンの音。外を吹く風の音。車の音……。ねえ、多分、ここにいたら僕は駄目なんだよ。由紀は考える。大学にいたとき、僕は本当に何もかもうまく行っていたはずじゃないか。薬が作用して、関節が心地よく怠くなってくる。薬をまた十錠、追加することにする……。寒気を感じる。いや、実際に寒いのだろうか? 由紀は音楽を聴こうとiPodの電源を入れ、ミュージシャンのリストをぼんやりとスライドさせる。何も聴きたくない。彼は目を瞑る。目蓋の内に闇が拡がり、彼は急速に眠りに落ちていく。眠る瞬間、時計を見る。六時半。……それにしても、俺は、上手く行っていたんだ。うまく。うまく。うまく……。 生活音が気になってうまく眠れなかった。少しの時間、眠っている間に、彼はとても素晴らしい文章を書いている夢を見ていたような気がした。彼は、もし文章が書けたら、とよく夢想した。何か、とてもいい文章が書けそうな気がするのだが、いざワードパッドに向かうと、何も出てこない、あるいは事前にはいいと思えた文章も、書いてみて、書かれたものを見直すと、とても陳腐だったりした。才能が無いのだ、と思った。それとも勉強不足なのだろうか? 経験不足なのだとしたら、もう救いようがない。本を集めているのは、本当は書きものの参考にしようと思ってのことだ。 人を変えるのは習慣だし、人の性格を固定化するのも習慣だ。けれど、由紀には、自分が習慣を持っている、という自覚は無い。時計を見ると0時30分を指していた。 ベッドから手を伸ばすと、アコースティック・ギターに指先が触れた。由紀がギターの生演奏をしないのは、特に照れている訳ではなく、生演奏というものがあまり好きではないのだった。自分の演奏を多重録音してコンピューターで加工してから、音源をUSBに入れて、人に渡すことを、彼は好んだ。先生にも渡したし、間宮にも渡した。彼女たちの言辞を信じるならば、彼の音楽は概ね好評だった。それにしても、怠くて、もう長いこと、音楽の録音もしていない。今年一年、僕は何をしてきただろうか……? 目を覚ますと、もう昼の一時を過ぎていた。また眠りすぎてしまった。身体中が痛い。彼は椅子に座って、身体を捻る。iPhoneを見ると、間宮からメールが二通来ていた。一通目は朝の8時頃で『9時頃行こうと思うんだけど?』と書かれていて、二通目は正午過ぎ、『寝てる? 起きたら連絡して』と書かれていた。 由紀は自分が起きている気がしなかった。ゾンビのような足取りで台所に行くと、冷蔵庫の野菜室から飲みかけのワインを引き抜く。もう二口分くらいしか残っていなかった。風邪薬を十錠と、迷ってから、サイレースとセロクエルもワインで飲むことにする。他力本願だった。薬が、良くも悪くも、何かを変えてくれるかも知れない、といつも彼は期待した。大抵は悪い方に作用したのだが。栓を抜いてから大分経っていたらしいワインは、一口飲むと吐き気を催した。それから煙草を吸って思案する。煙草を吸いながら、クローゼットを開けて、とりあえずましな服を引きずり出す。ま��間宮に会うと決まった訳ではない。椅子に座ると、そのまま眠ってしまいそうだった。風呂に入るのが面倒くさいから会いたくないなんて間宮に言ったら怒るかな? いや、彼女なら「じゃあ、お風呂、一緒に入ろう」とか言ってきそうな気がする。……由紀はまた風邪薬を十錠、残り少ないワインで飲み下す。ワインが無くなる。今度は吐き気はしなかった。煙草を吸う。焼き魚みたいな味がする。由紀はiPhoneの返信画面を開いて、間宮に『ごめん、今日は無理だ』とメールを書いた。それから、彼はまたベッドに横になり、目を瞑った。睡眠薬が効いてくるのが分かる。彼は再び、眠りに落ちていった。 アーティスティックに生きたいと思った。由紀は、芸術家という意味としてではなく、「何かを作る人」という意味での、「アーティスト」という言葉が好きだ。「作る人」という意味がもっと強い「アルティザン」という単語はもっと好きだ。彼はアルティザンになりたい、と常々思っていた。彼は書きものをする。絵を描くし、音楽を作ったり、演奏して録音したりする。でも、もう32歳だ。32歳で、何も大したものが作れないなんて、それはやっぱり創作には向いてない、ということなのではないだろうか。 「そんなことないよ。入谷くんの作るものはどんどん良くなっている」 と、間宮は言ってくれる。 由紀は、ギターを手に取り、その度に溜め息を吐いて、ギターを下ろす。綾嶺さんは、「君はまだ若い」と言う。もう十年以上も前から、綾嶺さんは僕に「若い」と言う。彼女は36歳だ。僕が若いというのなら、彼女だって十分若いと言えるのではないか? この間、間宮が家に訪れたのは二ヶ月前、九月の末だった。いつも通りに由紀は薬を飲みすぎていたけれど、頭の芯の部分は醒めていた。 涼しい日が続いた後の、暖かすぎる日だった。彼女は黒地に赤と青の花が描かれたTシャツを着ていて、薄手のニットのカーディガンを持っていたけれど、それを着ることはなかった。彼女は僕の部屋を見回して、 「わお、また本増えたね」 とまず言った。僕の部屋には、机の上にもベッドの脇にも、クローゼットの中にも、本が積まれている。多分、全部で千冊以上の本を、持っているには持っている。殆どが読み通していない本なのだが。 間宮が来ると、毎回、何か変わらなくては、と思う。彼女はプレシジョン・ベースを持ってきていた。 僕は多分、中途半端なのだろう、と由紀は思う。きちんとアルティザンならアルティザンなりの矜恃を持てばいいのに、創作に入ると、「自分は素人なのだから」という甘えたことを考えてしまう。 間宮はその点、真面目だった。十年前に由紀の勧めでベースを始めた後、どんどん腕前を上げて、今では不定期でセッション・ミュージシャンを務めるまでになっている。由紀のギターの腕前は、十年前から、少なくとも本人の言では、変わっていなかった。32歳。でも、もう、今度こそ、物ごとには真面目に取り組まなくては。 廊下の冷蔵庫からペリエを出してきて、ふたりで飲んだ。間宮は、由紀が書いて印刷した原稿を熱心に読んでいた。彼女が「んん」とか「ふうん」と言う度に、由紀はぎくりとした。時々、彼女の真っ直ぐな髪の毛が横顔にパラパラと落ちてきて、間宮はそれを左手でかき上げた。それから、急ににっこりと笑って、由紀を見ると「面白いよ、すごいよ入谷くん」と、嘘でも無さそうに言った。彼は、「うん、それはね……」と考え込むような顔をしてから、「まあ、まあまあ、よく出来���いるとは思うんだけど」と言ってから、黙り込んだ。その後、由紀が作った音楽を二人で聴いて、大体同じようなやり取りが繰り返された。 その後で、間宮がベースをケースから出して、アンプに繋ぐ。そして由紀にも弾くように促す。間宮と一緒だと、まるで自分がとてもギターが上手くなったような気がする。由紀はテレキャスターをアンプに繋いで、Aコードから始まる、カッティングを織り交ぜたリフを弾く。間宮はそれに、指弾きのエキゾチックなラインで応える。何度も同じリフをループさせた後で、由紀は歌い始める。ループの中で、渦巻いていた単語が次々と由紀の口から吐き出される。言葉は一体どこから来るのだろう? 音楽の中で由紀の言語感覚はどこまでも拡がっていく。途中、変拍子を混ぜるが、間宮がそれに遅れることはない。コード進行を徐々に変化させ、7度や2度の音を混ぜて、どんどん複雑にしていく。一曲の突発的なセッションは、一時間以上も続く。途中、由紀はドラムマシンのスイッチを入れ、ツマミを限界まで回し、デジタルな、潰れたような音のリズムを鳴らし始める。二人ともが共通して好きな、チープなドラムの音に、間宮は口角だけを上げて、にやりと笑う。匂い立つ海のようなグルーヴに合わせて、由紀は音をゆっくり探りながら、そして徐々に盛り上がるように、ギターソロを弾く。そのときだ。由紀がいつも、何かを発見したように思うのは。けれど、ギターが徐々にフェイド・アウトして、ドラムマシンのスイッチを切るとき、その何かはいつも、記憶の裏側、この世界の、自分には見えない側面に去って行ってしまう。 しばらくの間、間宮は見るともなしに壁の方を見ていたが、おもむろに由紀の方へ振り返ると、 「ねえ、入谷くんのギターには人生の匂いがするよ。大丈夫。君は何にだって冷めていない」 と言った。由紀が何か言おうとすると、間宮は、 「ううん。まず、私が楽しいしね。本当だよ。入谷くんはとても楽しい。歌うのだって、ギターを弾くのだって、描くのだって、とても個人的な部分をさらけ出すようにしているでしょう? それは普通、とても怖いことなの。だから大丈夫。入谷くん、君は大丈夫だよ。とても勇気があるのだから」 と言った。何故かどこか寂しそうな目をして。もちろん……、もちろん大丈夫なんかじゃない、と由紀は思う。全然、全然、僕には足りてなんかないのだ。個人的な部分、がどんなものかは知らない。彼はただ、もっと上手に弾きたいと思っていたし、上手に歌いたかったし、上手に書きたかった。けれど、間宮がお世辞を言っている訳でもないみたいだった。彼女は本気で、由紀のことを高く評価していた。そのことが多くの場合、由紀を困惑させた。 起きると、部屋の中が暗くなっていた。昨日の夕方から、殆どの時間を眠って過ごしている。由紀はカーテンを開ける。秋とは違う、冬の空の夕暮れが見える。雲の形は弱々しく、糸杉の枝の揺れ方も違い、窓を開けると、もちろん空気の肌触りも違った。こわばった死人の手の平みたいな風���だ、と由紀は思った。その手に捕まると、心の、灰色の部分が締めつけられ、そこから不安な灰色の液体が滲み出てくる。 不安だった。何もかもが不安だった。 彼は空腹を覚える。今日は何も食べていなかった、ということに思い至る。由紀は台所に行き、冷蔵庫を開け、チーズの固まりを見付ける。チーズを皿に載せ、ペティ・ナイフで薄くスライスする。数切れのチーズを皿に載せて、部屋に持って帰る。途中、廊下の冷蔵庫からペリエを出す。においの強いチーズだった。ワインがある内に一緒に食べればよかった。彼は再びiPhoneのメール作成画面を開いて、間宮にメールを書く。 『ねえ、明日は会える? 今日はごめん。何をするのも本当に億劫だったんだ』 メールを送信する。チーズを一切れ食べる。カーテンを開け、夜闇に沈みつつある糸杉を眺める。色彩が浪費されない、ということは素敵なことかも知れない。世界が全て糸杉のように落ち着いた音色……そう、音色だ……をしていたらどんなにいいだろう。モノクロで、感触は透明で。 由紀はギターに手を伸ばしかける。けれど、ギターは今ではただの死んだ木でしかない。その手を引っ込めて、由紀は急に思い立って、久しぶりに綾嶺さんに電話をすることにした。 七回鳴って、綾嶺さんは電話に出た。またお酒を飲んでいたらしく、ひどく酒に焼けた喉声をしていた。 「ああ。入谷くん。珍しいね……、君が生きていると嬉しいよ」 いきなり大仰な台詞を言うのは綾嶺さんの癖だった。 「綾嶺さんこそ。生きていて嬉しいですよ」 「心にも無いことを」 「いや、本当ですよ。それに、人は、生きているだけで価値がある、とは思いませんか?」 「私は、全く思わないな。私に何の価値がある?」 「僕の友達でいてくれますよ。僕はそれだけで嬉しいです」 「あのね、君……、酔ってるな?」 「酔っててもそんなことはどちらでもいいでしょう? 普段はあんまり言えない僕の本心ですよ。それに酔ってません」 綾嶺さんが煙草に火を着ける気配がした。煙を吐いて、 「そうかい。私に言ったこと、君自身に対しても同じことが言えるかい?」 と言う。僕が言い淀んでいると、 「私はいつも真面目だよ。君が生きていてくれて嬉しい。時々、入谷くんが死んでしまったような予感がするんだ。それは、本当に、本当に、いたたまれない感覚なんだよ」 と綾嶺さんはあまり抑揚を付けずに言った。僕は黙っていた。と、唐突に電話が切れた。「じゃあ」も「さようなら」も無しに急に電話を切るのも、綾嶺さんの癖だった。 『通話時間:二分一秒』の画面がiPhoneにしばらく表示されて、それからメールの着信が一件あることが表示された。当然、間宮からだった。 『明日はもちろん会えるよ。今晩仕事が入ってて、夜遅いから、明日、昼頃からなら会える。いや、何なら朝からでもいいよ。』 と書かれていた。由紀はどういう訳かとても悲しい気分になった。一度iPhoneの画面を切って、iPodを手に取る。登録された全てのアーティスト名に一応目を通して、ニック・ドレイクを聴くことにする。冷たい気分が訳もなく胸の内を拡がっていくとき、由紀はニック・ドレイクを聴く。何か、そう、何か変わらなければ。冷たさが口や喉から溢れそうにな��。間宮に、ずっと言えなかった言葉があるような気がする、と由紀は言葉にして考える。僕が大学にいたときから言えなかったことだ。僕は本当のところは、彼女無しでは生きられなかった。それなのに、彼女は僕に、強い、と言ってくれる。ねえ、変わらなければ。由紀はiPhoneのメール作成画面をじっと見つめ続ける。やがて、意を決して、彼は間宮に電話をすることにする。多分、僕は「何でもない」と言うだろう。何でもない。でも、僕は何かを始めたいと思っているんだ。僕は本当に変わりたいんだよ。……少しずつ良くなりたいんだ。間宮、これをその始まりにしたいんだ。何でもない一日の、何でもない瞬間。笑って、他愛のない話をするだろう。けれど僕は……。 由紀は、間宮に向けて、発信ボタンを押した。
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30th Dec. 2018, Sunday
PLPロンドン_15��目_Yuki OSA
《旅の備忘録》
12/22 05:55 LTN → 09:50 BRI
N16のバスに乗って、旧市街手前で降ろしてもらう。バスの中の譲り合いや、チケットの受け渡しに南伊の人々の暖かさを感じる。
歩いて15分ほどで大通り沿いにある宿の近くまで着いたが、Googleマップの場所に宿がなく、右往左往。近くのビルの警備員の人に聞いてみたところ、その人もわからず、一緒に探してくれる。キオスクの友人に聞いてくれたりして、地図のポイントがワンブロックずれていることが判明。御礼を言って別れる。
宿の中は旧式のエレベーター。それを取り囲むように階段が螺旋状に上がっている。エレベーターは少し乗るのが気が引けて、階段で登る。
4階の宿に着く。両開き扉が狭い。片側だけ開いていて、肩幅ぎりぎりで荷物が引っ掛かる。
中には宿のおばさんと招き猫の人形が腕を振っている。受付前に立つイタリア人らしい長髪に少しパーマのイケメンがおばさんと話している。挨拶をするとその人もなんとフローレンスで学んだ建築家らしい。今晩エンジニアの友人とご飯を食べるけど一緒に来て語らわないかと言われたが、アルベロベッロに経つのでいけなかった。誘ってくれるだけで嬉しいと伝えた。またマテイラに行くことも伝えたら、マテイラは来年ヨーロッパのカルチャー首都に2019からなるという情報を教えてくれた。
部屋から若い女性がチェックアウトをして出て行く。
支払いを済ませると、おばさんが入浴用タオルを貸してくれた。優しい。お茶も飲まないかと言われたが、アルベロベッロ行きの電車が迫っていたので、丁寧に断った。
宿泊用の荷物を置き、手提げだけ持ちバーリの駅まで徒歩で向かう。10分ほどだが碁盤の目状の道はとても長く感じる。
駅に着いてみると掲示板に乗る予定の電車がなく焦る。駅員のおじさんに聞くと、違う駅だから地下を歩いて左に行けと言われたが、行ってみても何もない。引き返し通行人のおばさんに聞くがイタリア語でわからず。そうこうしているうちに、時間が迫りのこり3分。焦っていたところ、駅員の若い女性が地下に潜り反対側の車線のところが違う駅なのだと教えてくれる。ややこしい。
また地下に潜り反対側の車線まで走ってなんとか間に合うことができた。
12:03 Bari central→ 14:05 Alberobello
プッティガーノに着くとバス停があり、そこで待機。待つこと30分ようやくバスが来る。そこでもタバコを吸ったおばさんに助けられる。南伊の優しさに感謝。
アルベロベッロに到着。するも新市街に降ろされ場所不明。Wi-Fiもないので右往左往。ガソリンスタンドの売店のおじさんに教えてもらう。
トゥルッリの地域着。石積みのとんがり屋根状の家々が建ち並ぶ丘陵の眺めに感動。
インフォメーションセンターを探していると、美味しそうなパン屋。朝から何も食べていなかったので、プンチャをオーダー。15cmほどの温められた丸く薄べったいパンに、トマト、モッツァレラチーズ、ベーコンが挟まっている。美味。
バンダナっぽい旧式の帽子を被ったパン屋のダンディなおじさんに、インフォメーションセンターの場所を聞くと、何しに行くんだと聞かれ、地図をもらいにと答えると、うちにもあるからちょっと待ってろ、と引き出しを開けて地図を取り出すと、名所や巡った方が良いところを丁寧に教えてくれた。感謝。
プンチャを片手に食べながらトゥルッリの街並みを登る。石積みの狭い階段の両脇は、観光客向けの店で犇めいている。お土産には興味がないが、トゥルッリの内部が気になるのでいくつか入ってみる。とんがり屋根の裏側上部まで塗装されているところが多いが、石積みをそのまま見せているところも。円形の平面を長い二本の木製の梁が流れる。
観光店通りを離れ、住居群を歩くと、屋根の補修工事現場にあたる。しばらく眺めていると、その場で石を砕き、丁寧に石を積み上げていく技術はまさに職人技。1273年から続く技術の伝承。厚さ大きさの違うライムストーンを使い分け積み上げていく。分厚く大きな石は円形の壁に使われ1.3~1.8mほどよ壁を形成する。その上に木製の梁を二本流しつつ、屋根が上に乗る。屋根は三層構造で、まずはじめに屋根の構造となる20cmほどの少し厚めの石を内部空間側の斜め状の角度に合わせカットしながらとんがり状に積んでいく。この角度には緩やかさ加減を徐々に変えて、長年の構造に耐えうる知識が詰まっているらしい。次に隙間を埋めるための砕けた細かい砂礫を詰め込んで、最後に薄い石板を瓦状に積んでいく。屋根の最上部には、十字架だけではなくユニークなシンボルが、キリスト教の様々な願いや想いを込めた形豊かなかたちで表現されていると同時にキーストーン同様の役割も持ち、屋根全体のアーチ構造の重しにもなっている。外壁を白く塗装するようになったのはいつからか不明だが、1つの家が同じ素材で出来上がっていく光景は感嘆に値する。しかもその素材は、同じ地域から産まれた石なのだ。風景に対して相性が良く感ずるのはそういう事由であると感心。
17時過ぎに日が暮れて、そこからは夜のバスまでの6時間をどうするか考える。最近の色々な悩みなどを抱えつつ、思索に耽りながら直線上に歩き続けていると、大きなバシリカ様式の教会にあたる。中世の都市構成の誘導的意図を感じる。
中へ入り、お祈りなどをしつつ、座っていると、子供のためのクリスマス礼拝が始まる。賑やかな子供達が礼拝を済ませ帰っていく。
どれくらい座っていただろうか。気がつくと今度は大人たちのクリスマス礼拝が始まっていた。壮大なパイプオルガンの音や賛美歌の音、僧侶の聖書を読む声などが、幻想的に礼拝堂内に響き渡り、目を閉じて耳を澄ませる。
教会に滞在すること3時間半。とても心が落ち着いていた。
あてもなく夜の街を歩く。
夜のトゥルッリは、昼とは違った趣を見せる。月明かりと街灯に照らされた影の陰影が深いためか。
子供達が夜にもかかわらず大人も伴わず出かけていく。街角には井戸水の蛇口があり、そこへ首を傾けて口を近づけ飲んでいる。私も飲んでみようか。
20分ほど歩くと、広場にでる。広場はとても賑わっており、様々な店舗が出ている。
徐々に子供の数が減っていき夜も更ける。
23:25 Alberobello → 00:40 Bari
バスの中で寝過ごさないか心配であったが、なんとか宿に到着。
STAY@ Bari “MoViDa CaVour”
12/23
カフェでバスを待つ。本場のカプチーノは濃い。
クロワッサンも密度あり。
7:25 Bari → 8:35 Matera
マテーラに到着する。が、徒歩30分程度離れた新市街にて降ろされる。
途方に暮れていたところ、同じバスでバーリから来た、2人の若いカップルに話しかける。2人ともバーリで法律を学んでいて、来年就職らしい。今日はクリスマスイブ前日のワンデートリップにマテーラまで来たと言う。彼女の方は日本に二回も行ったことがあるらしく、話が弾む。旧市街広場までは道のりが同じで、一緒にローカルバスに乗り向かう。
旧市街着。カップルと別れる。
別れ際に教会になぜドクロが彫り込まれているのかについて少し話した。
南伊では結構多いらしい。
STAY@ Matera “L'Ostello dei Sassi”
宿着。荷物を置く。荷物といってもA4サイズのリュックだが、一日中担ぐのは応える。
15分ほど待つと受付の人が出勤してきたので、荷物を置いて良いかと聞くと、チェックインもできるということなので、そうする。イタリアのユースは一泊16ユーロくらいが相場で、どこも安い。
今回泊まるところは、マテーラ特有のサッシと呼ばれる岩窟住居をホステルに改装したところ。
荷物を置き、街へ出る。
光と影のコントラストが素晴らしい。街全体がどこを切り取ってみても彫刻作品として成り立つのではないか。
階段の折り重なる迷路のような街路を歩き、散策する。
サンタルチア教会を前に、殉難をあらわす聖杯のシンボルを目にする。この土地の人々が受けてきた、耐え抜いてきた苦悩や災難を思う。私事の悩みが小事に思える。
農家の家の跡、復元などを見つつ、土地の特性に合わせて工夫された生活様式を学ぶ。雪を貯めるシステムなども面白い。
歩き続け、登り続け、大聖堂手前の高台の道の途中にあるカフェで立ち止まる。
昼もとうに過ぎていた。
喉がとても乾いていたため、カフェアメリカーノを頼むと、バシリーカ州産のクッキーを一緒に出してくれた。とても美味しい。
1時間ほど座りながら景色を眺め、考え事をする。
続きの坂道を登ると、大聖堂があり、その眼下のもう1つの集落が見渡せる高台に着く。
日も上りきり15時くらいにはなっていたかと思うが、高台広場にあるベンチで、鞄を枕に横になる。
とても心地よい。
太陽と、風と、温湿度が最高のバランスでミックスされた感じ。
その後は当てもなく歩き続け、日も傾き、そろそろ帰ろうかという気持ちがよぎった時に、ダリの作品である彫刻が見えた。
どうやら、サルバドール・ダリの美術館が岩窟住居の跡地に整備されているようだ。
ダリの天邪鬼というべきか、すべてに対する反骨主義の徹底した作品コンセプトに感銘を受ける。
時間の速度は個人の感情や心の景色、触感、聴感、嗅感、立場であったり、周りの環境であったり、すべてに触発されて、まったくもって安定したものではない。不合理、不条理という言葉を久しぶりに目にした気がする。合理的なものと非合理的なものの狭間。不条理は時に災難もあれば、圧倒的な美を生み出す時もある。それを取り持つ合理的な知性といったところであろうか。
また、女性の秘める美しさに対する彫刻表現にも驚嘆した。シュールレアリズムの作家についてはほかにあまり知らないが、コンセプトはとても強い不条理に対するメッセージやイデオロギーを持ち合わせているが、その反面コンセプトと作品自体の一貫性はとても強く感じると思う。これほど説明を聞いて、なるほど、と感じる芸術作品はあまりないと思った。
だいぶ遠くに来ていたのか、帰路がかなり長く感じる。
旧市街を出ると、新市街との境界沿いの細長い広場に出る。そこを東の端にある宿まで、歩いていく。
途中で突然名前を呼ばれ、誰かと思い振り向いたら、今朝のバーリから来た法律を学ぶ学生カップルであった。どうやら彼らは30分後のバスでバーリへ帰るらしい。一日中誰とも話していなかったからか、珍しくとても話したい気分ではあったが、彼らのバスの時間もあるため、惜しみつつお別れをした。
宿に荷物を置き、寒さに耐えられる服を着込み、夜の街へ再び出かける。
ラビオリを食べる。
量は少ないが、黒トリュフの香りがとてもよい。
旧市街へ再び行き、今朝とは違うルートで歩く。
満月である。
ふと、隙間風を感じる。
崖沿いの厚さのある石積みの手摺に腰をかけ、崖に足を投げる。
12/24
08:35 Matera → 12:20 Naples
朝起きて、30分程度歩く。
バスを待つ。
ナポリへ向かう。
マテーラは高木と呼べる木々がとても少なく、そのために岩窟住居が発展していったのかもしれないが、西へ向かうにつれて、風景が変化し、木々が増えていく。
太陽の照らす芝に寝そべる牛を見る。
ナポリに昼に到着する。
いつものようにインフォメーションセンターで地図を貰うべく、探すが一向に見つからない。
昼も食べてから宿に行こうかと思っていたが、仕方なく、歩き始める。
街が汚い。
パリ北駅などの治安の悪さと同質の雰囲気を感じる。
足早に歩き続ける。
いつのまにか道幅がとても狭い旧市街へ。
歩いていると、上の方から名前を呼ぶ声が聞こえる。ユースホステルを利用して、こんなことは今までなかったから正直驚いた。
むしろ、呼んでもらえなかったら入口を見つけられなかった、と後から思う。
STAY@ Naples “Giovanni's Home”
3階に上がり、ジョバンニの家に入る。
70過ぎの小太りな優しいお爺さんといった印象だ。
奥の方で、1人の青年が手作りパスタを、丁寧にトレイの上に並べている。
ジョバンニ曰く、今からこのパスタを茹でて、宿泊している皆んなとランチを食べるという。
もちろんお前も食べるよなと言われ、驚く。
状況が読めない。
奥の青年は誰なのか。
ジョバンニは荷物をとにかくロビーにおいて、キッチンに来いと言う。
バシリーカ州特有の、とてもシンプルなパスタを作ると言う。Stracinati con i peperoni cruchi e mollica と言うパスタのようだ。ドライチリペッパーと乾燥したパン屑を使うガーリックとオリーブオイルの効いた素材の味がわかるパスタ。
その後、シンガポ��ル人の2人が宿に帰ってきて、さっきパスタを並べていた青年(ブラジル人のジョアオと言うらしい。彼も私の2時間ほど前に到着し、突然パスタ作りを手伝わされたと言う)と、ジョバンニと私のその日宿にいたメンバー全員で出来上がったパスタを頂く。
とても美味しい。
話が弾み、全員の距離がぐっと縮まる。
今日がクリスマスイブであることを忘れていた。
その後、ジョアオとともに、ジョバンニからのナポリレクチャー(とても歴史に対しても話が深く、地理学的な観点から、火山の種類、彫刻芸術、現代建築家の作ったメトロの駅まで話が及ぶが、とにかく話が長い。)を聞く。
16時前になっていた。
ジョアオとともに街に出る。
ジョバンニお勧めの教会や円形競技場が住宅に変化したところ、地下通路などを探してみるが、どこもクリスマスイブのため閉まっていた。
途中雨が降ってきた。
やたらとジョアオはセルフィを撮っている。
彼からすれば私はやたらと路地を撮っている、と思っただろうか。
旧市街はどこも開いていないから、海でも見に行こうと言うことになり、海岸沿いの城や広場などを眺めつつ歩く。
彼とビールを片手に海沿いで飲む。
In to the wildの映画の話で盛り上がる。
さておき、彼はなんと19歳。私より10歳も若い。political science の中のstates sienceという、地方行政のマネジメント、デモクラシー、それらの歴史を学んでいるという。特に中世が好きらしい。シンガポール人にあとでブラジルの政治は酷いよねとからかわれていたが、そんな事はない、夢のある学問だと思う。
12/25
8:30 Naples → 10:00 Amalfi
アマルフィ着。
クリスマスなのでナポリにいても仕方がないと思いアマルフィに来たが、ここもほぼ閉まっている。
一件だけ海岸沿いに開店しているカフェを見つける。
とりあえずエスプレッソ。
海と崖と集落の奏でる光景が素晴らしい。
1時間ほど座りながら景色を眺める。
ガラガラだった周りの席も、客で賑わいを見せる。そろそろかと思い、立ち上がる。
クリスマスで唯一開いているのは教会。アラブシシリア様式の縞模様の入った列柱廊のある大聖堂に繋がる大階段を登る。
天気が良い。
太陽がクリスマスを祝福している。
教会に入るとミサの最中であった。
アルベロベッロの経験でクリスマスミサの流れや、お祈りの仕方なども分かっていたので、参加する事にした。
特に隣の人々と握手をして、隣人を愛し助け合うことを確認することがとても良い。
太陽の差し込む礼拝堂と、とても美しい歌声に、本当に自分でも驚いたが、涙が止まらなかった。
ハンカチで顔をふく姿が周りの人々には不思議だったかも知れないが、感動したのだから仕方がない。
ミサの後、街に出た。
観光客の姿が朝よりも増えている。朝閉まっていた店もぽつぽつと開いていた。2割弱の開店率といったところか。
中央通りを登っていくと紙に関する美術館があるとの情報を得たので登っていくが、見当たらず。当然のように閉まっていて見つけられなかっただけなのか。
その代わり、その道を登り続け、途中から獣道に変わる。
渓谷が深くなってゆく。
地元の人がBBQをした跡などがあったが、基本山道で枝を避けながら進んでいく。
渓谷の反対側は陽があたり、レモン畑が傾斜地に並んでいる。
どうにか反対側へ行く事はできないかと思い、渡れる橋を探すが見当たらない。
まっすぐ行くと、唯一昔の水道橋のような廃墟が現る。入口手前まで歩いて行ったが、昼にも関わらず、先が見えない暗闇。
仕方なく引き返す事にする。
アマルフィの街は、渓谷の中央に車が一台通れるくらいの幅の一本の道が海岸まで貫通していて、基本的にその道沿いに商店や薬局、クリニック、教会、ホテルなど小さいながらに隣りあいながら並んでいる印象だ。その道から一つ脇に入ると渓谷の両側に登るような感じで入り組んだ階段状の通路が張り巡らされている。通路の幅は人1人が歩ける程度なので80センチくらいだろうか、すれ違うのは肩を傾けなければいけない。とにかくこの通路が面白い。階段を登っては等高線に並行に歩き、また登る、を繰り返す。陽が当たるところもあれば、洞窟状に家々の下をくぐり抜けるものもある。
どのくらい登っただろうか、階段の両脇は家や高い壁で囲われているので、自分のいる場所を把握するのが難しい。
谷側の廃墟の壁の柵状の開口部から、明るく漏れる光があった。
覗くと廃墟の中には陽が溢れんばかりに入り込み、青々と茂る草の上に寝そべる一匹の猫がいた。最初警戒していたが、やがて堂々と再び寝そべりこちらを眺める。こちらも優しく見つめ返す。
猫を側に、頭をあげて目の前を見ると、廃墟の谷側の壁は崩れほぼ在らず、アマルフィ全体の街並みが見渡せた。
先程のクリスマスミサを受けた教会やその塔も見える。渓谷の反対側の家々もよく見渡せる。
足元にはレモン畑も広がっている。
そこからは素晴らしい景色が続いていて、等高線状に歩みを進める。
テラスがあり、そこの手摺に腰掛ける。
誰も来ない。
洗濯物を干しているおばさんが家の中の誰かと話をしている。
犬が吠え��。
猫が足元のレモン畑をこっそりと通り抜ける。
波の音がざわざわと耳に届く。
すべての音が陽の光と調和しているように感じる。
傾斜地の家々が開けている狭い通路をそれらの音が風に乗って通り抜けてくるかのような感触。
もちろん陽で暖められた風の音だから、気温は寒いが暖かく感じる。
夕日が沈み、中央広場に行く。
16:45 Amalfi → 18:15 Naples
待ち合わせ時間の15分前に運転手が来ていた。
礼をいい、ナポリまで乗せてもらう。
途中アマルフィ側では沈んでいたように見えた太陽が山を越えると、まだそこにいて、ナポリの街を紅く照らしていた。
ヴェスーヴィオ火山の稜線が綺麗に浮かび上がっていた。
尾根と谷側をぐるぐると回りながら降り���いくので、同じ景色を微妙な高さの違いと、刻一刻と太陽が下がっていく時の変化を感じながら降りるのが面白い。
STAY@ Naples “Giovanni's Home”
ナポリの中央駅で降ろしてもらい、宿まで30分ほど歩いて帰ると、パスタ(ペンネアラビアータ)を全員分の量をまとめて料理している最中だった。
宿泊する人が昨日の3人から6人に増えている。
全員男。
バーリで農業を学ぶイラン人、アメリカ人、耳の聞こえないフィンランド人だった。
夕食は筆談で盛り上がり、さすがアメリカ人はデリカシーないこともずばすば聞くんだなと、思いながらも夜は更けた。
普段はお酒が禁止なホステルだが、今日はクリスマスだからと、解禁してみんなで瓶ビールを開けた。
即席の旅のチームを結成し、明日のポンペイ日帰り計画の予定を立てている。どうやらみんなは明日7:30の列車に乗るらしい。早起きなのにこの時間まで起きていて大丈夫か。
私はすでに別行程で予約を取っていたので、フィンランド人と筆談を続ける。
12/26
朝10:20のバスだったので、8時頃には宿を出て、ナポリの街を散策することにした。
朝起きた時には即席チームメンバーの姿はなかったので、無事起きれたのであろう。
8時半からカペラ・サンセベッロがオープンするということなので、行ってみた。
噂には聞いていたが、とても地味な路地裏にチケット売り場と入口がある。
フリーメイソンの集会所としての教会でもあったらしい。
路地裏に着くとまだ10分くらい時間があったので、周辺をふらついていると、お馴染みのペペロンキーホルダーを大量に持ったおじいさんがいたので、五つお土産用に購入することにした。
ペペロン=チリペッパーはナポリの特産品であることを、ここに来て初めて知った。
カペラ・サンセベッロに入ると、教会としてはかなり小振りな側廊もなく、長方形の中廊のみがある小さな空間であったが、中は至極の彫刻であふれていた。時間を忘れて作品の前に立ち尽くす。
他にナポリでは古代地下通路なども見てみたかったが、時間が無いため諦める。
Half day Pompeii tour from 10:20
ポンペイ着。
ギリシャ人達がクリスチャンニズム以前に神達を祀っていた神殿がバシリカといい、それがローマ人によって教会として使われるようになったという話を聞く。
他にも2度のヴェスーヴィオ火山の噴火の話、2万人いた都市の4千人しか遺体が見つかっていない話、都市の1/3は未だ地中に眠っていること、ローマ人の円形劇場の一日の使い方、パン窯がシェルター兼保存食置場になっていたこと、ローマ人は朝7時から13時までの6時間しか働かず、その中に1時間の昼食時間が含まれており、ロバの馬車で渋滞を作りながら、商店のカウンターに並んだ話、商店の昼食のテイクアウト皿はパンで出来ていて、それを奴隷達に食べ終わった後に与えていてそれがピザになったのでは説の話、仕事が終わるとスパに並び、風呂に入り家に帰っていた話、風呂場のトイレのお尻を拭くスポンジは一つしかなく、遅くいくと他の人が使ったやつで尻を拭かなければいけないことからsomeone’s spongeということわざができた話、下水処理設備が無かったため、道路の車道を垂れ流しで、膝高さ程度の歩道が整備されて道を渡るときは飛び石が使われていた話、その飛び石はロバ二匹に馬車を引かせていて120センチの車輪幅でそれが今でもヨーロッパの鉄道規格として使われている話、娼婦館のレッドライトの起源の話など、いろいろ驚くべき話を英語フランス語スペイン語を使い分けるガイドから聞き、ポンペイで半日過ごす。
フロリダに家族を置いて一人旅をしているお爺ちゃんのジョンと仲良くなる。
ジョンが奥さんにハート型のお土産を買っている。
ナポリに到着。
PLPで同僚のマリアと15時に海岸沿いのピザ屋で待ち合わせ。
時間通りに着くが、一向に現れず。
30分ほど待ち、仕方がないので道行く子供連れのピンク色のダウンジャケットを着たお母さんに、iPhoneのネットワークをシェアしてもらい、WhatsAppでマリアに連絡する。
どうやら車で来ており、駐車場が激混みで見つからないとのこと。
マリア到着。
まだ駐車場が見つからないらしい。
車に移動。
マリアの妹のリザが助手席に座っている。
リザめちゃくちゃ美人。
2人ともナポリ生まれで、クリスマスに合わせ実家に帰省しているとのこと。
リザはマドリードでエクスペディアでイタリア担当の企画マネジメントをしているらしい。
ファッションも好きで、将来は自主ブランドを立ち上げたいらしい。確かにオシャレ。
車を止めて、ピザ屋を探す。
当初の行こうとしていた店はすでにいっぱい。
ウェイティングリストも一杯で名前をかけないほどの人気店。
仕方なく、3人で海沿いを歩く。
雲ひとつない快晴の天気だ。
時間は4時を回り、太陽はすでに夕日と呼べるほど空を紅く染めている。
リザが足を止め、店のウェイターに声をかける。
他にも列を作り並んでいる客がいるにも関わらず、即座にテラスの座席に案内してくれる。
これが美人の力か。
男一人旅にはありえない光景を目の当たりにする。
マリアが赤ワイン大好きなので、MOIO57(モイオ チンクエットセッタ)という赤をボトルで頼む。
運転大丈夫?と聞きつつ、イタリアはいいのよ、と自慢気。
ダメだろ、と思いつつ聞き流す。
ここまでパスタしか食べておらず(ラビオリ、ストラッシナーティ、パスタグリル、タッリアテッレ、ペンネアラビアータ、トルティーニといった感じ)、ようやくピザを食べることができた。
1人ひとつづつ注文し、みんなで分ける。
3時に遅い昼飯をブランチ的に食べようと言っていたのが、もはや夜飯も兼ねることに。
定番のマルゲリータは最高。
シシリアーナピザは旧シチリア王国の南イタリアならではのピザで、マルゲリータと同じトマトベースだが、茄子や諸々地域の野菜が使われていて美味。
そしてホワイトベースのサルシッチャ&フリィアリエーリ パンナ プロスキュート エ マイスは、リザの好物らしく、スパイシーなソーセージと青物の葉とチーズが相まってとても美味しい。
そのあと店を変えて、リモンチェッロを3つ食後酒としてみんなで飲んで、お別れ。
バスの出発時刻に遅れそうで走ることになったが、なんとか間に合いローマ行きのバスに乗る。
21:00 Naples → 23:30 Rome
ローマ23:30着。
バスターミナルなのでタクシーなども見当たらず、ローカルバスもこの時間だけに止まっている。宿までの地図も分からず、仕方なしにターミナルの誘導員の黄色いジャケットを着たおじさんに、タクシー乗り場知らないかと聞いてみると、まってろといい、バスターミナル外の柵側の暗闇にひたすら誰かの名前を呼び続ける。
そういうシステムか、と思いつつ、暗闇から現れたタクシーもどき運ちゃんらしき人を紹介される。
まぁ他に手段がないから仕方ないと思い、値段と行き先を交渉する。一応値切り交渉は成功。
英語があまり喋れないらしく、なぜかフランス語で道中会話。ローマの治安情報や、ローカルバスの乗り方や、オススメのレストランなどを聞く。
宿に到着。
STAY@ Rome “The Yellow”
イエローホステルは受付ロビーと宿泊部屋、バー、などが普通の二車線道路を向かい側に挟んで、道路やテラス席などを取り囲むように構成されている。
先程まで暗く治安が悪そうに感じたローマの街がこの道の中央の一画だけ明るくかつWi-fiも飛び、人で溢れ、とても安全に感じた。
6人部屋の二段ベットの下に荷物を置き、バーで1人IPAを飲みながら、明日の飛行機までの時間とルートを考える。
プライベートな悩みも相まってすこし孤独モード。
周りはパーティらしく、おそらく知らない人同士が出会い話し盛り上がっているが、混ざる気になれず、地図を眺める。
1時半に就寝。
12/27
8時前にチェックアウトをし、荷物を預け街に出る。
道端の地元民が行きそうなカフェでエスプレッソを飲む。
パンテオンに向かう。
30分程度の道のりを50分程度かけて歩く。
途中トレビの泉をたまたま通り過ぎたが、朝にもかかわらず、観光客が中央でセルフィーを撮らんと押し合いしている。
昔は泉の水の循環システムってどうしていたんだろうか、などぶつぶつ考えながら通り過ぎる。
パンテオン着。
9時開館と書いてあったが、すでに開いている。
人少なめ。
1時間以上滞在する。
太陽の動きを見る。
想像していたよりスケールがとても大きく感じた。
重機ない時代にどうやって施工したんだろうか。
そして幾何学の床モチーフ含め、厳格な構成美を体感する。
あとで帰り道にもまた来よう、陽の光がどう動いているのか確かめようと思い、パンテオンを出る。
人通りの少ない裏路地やノヴァ広場、駐車場などを抜けて、エンジェル橋を渡りながらバチカンに到着。
サン・ピエトロ広場は確かに大きいが思っていたよりもヒューマンスケールよりかな、と感じつつ列に並ぶ。
途中のインド人らしき自称ガイドが、列に並ぶと数時間入れないけど、ガイドツアーチケット(75€)買えば並ばずに入れるよ、と言っていて胡散臭いなと思っていたが、案の定、何のことない30分ほど並べばセキュリティゲートに着き、無料で入れるではないか。
並んでいる途中、そのチケットを買ったであろう人が列を抜かして行ったが、セキュリティゲートの手前で止められて結局並ばされていた。詐欺なのか。騙されなくて良かった&よく教皇のいるバチカンの目の前で詐欺ができるもんだ、と感心しながら並ぶ。
広場と反対に教会の建物自体は若干のオーバースケール感を感じた。ただ中の光の取り入れ方は計算され尽くしているように感じ、来場者が神秘性を感じるように光の移動と芸術品の配置や側廊のリズムなどが決められているように感じた。
ただアマルフィで感じたような涙は出なかった。権力的な威圧感も同時に感じたからだろうか。
建築が言葉なくも語りかける空間の性格みたいなものに、この旅の中で敏感になっているように感じた。
クーポラに登る。
ひたすら螺旋階段をあがり、最上部に到着。サン・ピエトロ広場だけでなく、ローマ全体が見渡せる。素晴らしい都市軸。
すべての道はローマに通ずという言葉があるけど、正確にはローマのどこを目指しているのだろう、バチカンか、でもそうも見えなかったなぁ、などとぶつぶつ言いながら螺旋階段を降りる。
帰り道パンテオンに立ち寄る。
正午過ぎの光。
奥まで入り込んでいたが、不思議なことに、朝よりも全体が暗く感じた。
なぜだろうか。
コントラストを強く表現して、神秘性を高める効果を狙っているのだろうか。
ちなみに中央の屋根のガラスはもともとガラスだったのだろうか、勉強不足だからあとで調べよう、などと思いつつ宿へ荷物を取りに帰る。
昼食をとりつつ、空港までのバスを待つ。ローマはFCO空港まで1時間ほどかかる。
遠いいが、国際線なので早めに到着。
18:00 Rome FCO → 20:40 Croatia ZAG
STAY@ Zagreb “Hotel Central”
クロアチアの首都ザグレブに着く。
22時前にホテルに着き、MJS同期2人と待ち合わせ。
3人で夜の広場を巡る。
三ヶ月振りの再会で、近況を話し合う。
やはり楽しい。
12/28 Zagreb
朝からマーケットや旧市街を巡る。チェッダーチーズというヨーグルトを固めたようなチーズが有名らしく、同じ商品を10人くらいのお爺さんお婆さんがそれぞれ違う屋台を出して、売っている。買う人はどこを選べばいいのやら。
クロアチアの伝統料理を食す。サルマという名のロールキャベツうまし。
チーズと薄肉ポークのハムカツにチェッダーチーズをすこし付けて食べる料理もうまし。まさにハムカツだよね、といって盛り上がる。
午後4時のバスでプリトヴィッツェ国立公園へ向かう。
12/29 Plitvice Lake, Dubrovnik
朝8時15分に宿の主人に車で国立公園第二入口まで送ってもらう。
5時間歩く。
虹鱒の唐揚げが有名らしいが、食べることができなかった。
ザグレブ経由で、ドブロブニクへ向かう。
ドブロブニクの宿23時着。
夜の城壁で囲われた街を散策。
12/30
朝、日の出を海岸沿いから眺める。
カフェで朝食を食べ、城壁を巡る。
一周するのに約2時間。天然の要塞と人工の石積みと自然の美しさを兼ね備える素晴らしい都市である。
その後ロープウェイで山頂まで登り全体を見渡す。
クロアチアの国旗が快晴の空をはためいている。
旅もここまで。
ドブロブニク特有の海鮮料理をみんなで食し、お別れ。
次会うのは9ヶ月後になるか。
後ろ髪引かれる思いの中、空港へ向かう。
ロンドンへ向かう。
16:30 DBV → 20:45 LHR
0 notes
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お風呂でのリラックス、iPhoneが水の中へ!
お風呂の中は日常の喧騒から解放される場所。そんなリラックスタイム中、iPhoneで音楽を聴いたり、動画を楽しんでいたそうですが、うっかりと手から滑り落ち、お湯の中へ。慌てて取り出し、タオルで水分を拭き取りましたが、電源を入れても画面が真っ暗。 次の日、朝すぐにiPhone修理iatQ西新店に駆け込んで来られました。iPhoneの状態を診させてもらうと、幸い基板にはダメージがなく、画面交換と水没処理で復活できる見込みでしたので、数時間後、iPhoneは元の輝きを取り戻すことができお客様もホッとされていました。 お風呂場での水没は、多くの人が経験するトラブル。事前の対策としては、防水ケースの使用や、お風呂の縁に置かずに高い場所に保管すること。万が一水没してしまった場合は、すぐに電源を切り、タオルで水分を拭き取ることが大切です。そして、早めに修理店へ持ち込むことで、iPhoneの命を救うことが…
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2020年6月10日(水)
京都は連日の猛暑、ところが、今朝の天気予報を見てみると傘マークが並んでいる。ほどなく、気象庁が「梅雨入り」を発表した。平年より3日遅いとのことだが、季節が順調に進んでいるのは結構なことである。
昨晩のトマトと納豆の味噌汁に、素麺入れて煮麺に。ヨーグルト+豆乳。
今日は全員出勤、三男は24時間勤務で明日の朝まで。
空き瓶・缶、45L*1。
洗濯1回。
水曜日は2限・3限「情報機器の操作Ⅰ(食物栄養学科)」、先週出来なかったWordの編集作業の開始。PC操作に慣れているものとそうでないものの差が激しく、対応に追われる。
昼休みに急に降り出した雨のせいで、びしょ濡れになった学生が数名、風邪ひかなければ良いが。
ランチ、今日は海苔入り玉子焼き、を、キュウリの佃煮も登場した。
明日の「スタディスキルズ(児童教育学科)」の資料作成、O姉・H兄に送信。
同じく「現代社会論」のレジュメ作成、極力細かいことは避けて「テロ」「移民」「難民」が織りなす現代社会を大きく捉えることを目ざす。
「女性のライフサイエンス」の課題評価のための印刷作業、まずは1クラス分終了。
帰宅すると、auから iPhone SE が届いていた。
西大路花屋町・セントラルスクエアまで買物、「鱧の落とし」を2割引でゲット。
夕飯前にSEの初期設定、通話確認、メール設定。あとは、バックアップではなく少しずつ必要なアプリを入れていく。しかし、XS Max に比べれば、二回りほど小さく軽くなった。
次男の夕飯、昨日夜の値引コロッケを温める。
ツレアイ帰宅、伊賀の酒シリーズの最後は「若戎」、これは一番のお気に入り。
録画番組視聴。
日曜美術館「蔵出し!日本絵画傑作15選 一の巻」
日曜美術館45年のアーカイブから「日本絵画の傑作15選」を3回に分けて紹介するシリーズ。初回は古代から鎌倉時代の5作品。日本絵画の原点・チブサン古墳、憧れが生んだ超絶美人・鳥毛立女屏風、仕掛けづくしの王朝美・源氏物語絵巻、肖像画誕生!・伝源頼朝像、自然と仏の出会い・山越阿弥陀図の5作品を、井浦新、岡本太郎、上村淳之、瀬戸内寂聴、横尾忠則、井上涼さんら豪華な出演者の言葉とともにじっくり見る。
この番組を観るためだけでも、テレビの存在価値がある。
SEの設定続き、京都銀行の電話認証が不調、時間帯がわるいのかな?
今夜は3人なので、風呂の順番が早い。
寝る前に、昨日の割引鱧を煮る、明日の弁当のおかず。
画面が狭くなったので、歩数まで表示出来ないが、3つのリング完成は結構。
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スマホから出張鍵屋にイモビライザーの車鍵紛失対応を頼んだら迅速で丁寧でした 鍵ドットコムでは、常時サービスカーが作業の為に出動しておりますので、関東近県対応が可能です。 ◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇ ★鍵紛失 鍵修理 鍵トラブルの体験談・ご相談・感想★ ◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇ ▼私は数ヶ月前、休日を丸一日使って車で長距離ドライブに出かけていました。その日は朝早くに家を出発して、遠くにある目的地に向かっていました。途中で何度も休憩をして、短時間の買い物に寄ったり美味しいものを食べたりして楽しんでいました。三度目の休憩の時に駐車場に車を止めて、ショッピングモールの中にある喫茶店で眠気覚ましにコーヒーを飲みました。その後数十分だけ買い物をして車に戻ると、かばんに入れていたはずのイモビライザーの車の鍵がなくなっていました。急いで自分の歩いた場所やお店に戻り鍵の落し物がないか確認しましたが、どこにもありませんでした。すぐにスマホで車鍵紛失対応をしている出張鍵屋を探して状況を伝えました。すぐに連絡した出張鍵屋の技術者の人が来てくれて、イモビライザーの車鍵紛失の問題を解決してくれました。鍵をなくしたことによって不安になり、もうドライブどころではなくなっていましたが、出張鍵屋の技術者のおかげで短時間で車に乗れるようになり良かったです。 サービスカーが巡回しておりますので、鍵トラブルへ急行いたします。 【近隣周辺施設1】ショッピングセンター・ショッピングモール・レジャー施設・イオン・ららぽーと・アウトレット・三井アウトレット・公園・遊園地 ヤオコー フジマート ベルク Aコープ イオンモール イオンレイクタウン モラージュ 三井ショッピングパーク ららぽーと ピアラシティ コストコ の駐車場又は周辺地域 【作業範囲2】アパート マンション 事務所 一戸建て 玄関 窓 ドア トイレ 倉庫 風呂 ビル 賃貸 業務用 業者向け 不動者会社 管理会社 、などの鍵トラブルに対応できます。≪対応エリア≫ 【鍵ドットコムの対応エリア】埼玉県・群馬県( 太田市 邑楽郡大泉町 邑楽郡邑楽町 邑楽郡明和町 邑楽郡千代田町 高崎市 佐波郡玉村町 多野郡神流町 多野郡上野村 多野郡吉井町 甘楽郡甘楽町 富岡市 甘楽郡下仁田町 甘楽郡南牧村 北群馬郡榛東村 北群馬郡吉岡町 勢多郡富士見村 前橋市 伊勢崎市 館林市 邑楽郡板倉町 藤岡市 桐生市 みどり市 渋川市 吾妻郡中之条町 吾妻郡高山村 吾妻郡東吾妻町 吾妻郡長野原町 吾妻郡嬬恋村 吾妻郡六合村 吾妻郡草津町 沼田市 利根郡川場村 利根郡片品村 安中市 利根郡昭和村 利根郡みなかみ町 )・東京23区・千葉県北部一部・山梨県一部・静岡県・福岡県 エリアにて出張鍵屋専門として、皆様の鍵のトラブルへ急行しております。 出張鍵屋 鍵ドットコム の詳細対応エリア CT130-16G防犯カメラ2台セットCT130-16G監視カメラ243万画素 録画 無線NVR ワイヤレスIPカメラ1000GB対応 暗視対応遠隔操作可能microSDカード録画スマホで確認 防犯カメラ セット モーションセンサー iPhone ipad【防水 暗視 広角 高解像度】防犯カメラワイヤレス メーカーあるいは機種によって、ボタンの名称や機能が異なる場合があります。一部の機能が操作できない場合があります。 また、本体に付属リモコンに電池が付いてありませんので、ご了承ください。 ※1年保証あるいは3年保証はカメラ本体とレコーダー本体のみとなります。電源アタプタを含む付属品に関しましては消耗 商品価格:42984円レビュー平均:0.0 所沢市の鍵紛失ならお任せ下さい。
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パネルヒーターのオンオフのために、リモコンコンセントを買ってみた。 エコーが来る前にスマートソケットHiwildを買っていて、最初はそれに接続していたのだけど、これを管理するSmart lifeというアプリのスキルが日本語版のアレクサでは使えず(レビューで知ってはいたのだけど、iftttで簡単に繋がるようなのでいいかと思っていた)。 タイマー設定もできて便利だし、これはこれでいいかなーと思っていたのだ、が。
うちのアレクサ、iftttと全く連携できないヨーーーーーーーッッ!! ifttt自体は別のチャンネルなら(LINEとかTwitterとか)普通に作動するし、Smart lifeも他のチャンネルで普通に作動するし、色々試してみたところ、これはAmazonの問題なのではないか…とサポートに連絡して、ただいま回答待ち。 スキルが日本語対応すれば一番問題ないんだけどね…日本じゃまだ開発しても採算取れないと判断されてるのかしらね…。
というわけでリモコンコンセント。 当然のごとくMagicCubeに覚えさせることができるので、Homemateアプリからの一括管理が可能に。 で、何が便利かというと、チィチィの部屋んぽが終わって私がお風呂に向かうとき、いつものルーティンとして『間接照明をつける→天井の電気・テレビ・パネルヒーターを消す→速やかに部屋の外に出る(でないとチィ姫がまだ遊びたがって騒ぐ)』という一連の作業をするのだけど、MagicCubeでは部屋に出るまでを本体クリックすることでまとめて完了できるということなのよね。 本体クリックしない場合は、iPhoneのウィジェットから操作…でももはやそれすら面倒臭い(笑)。
パネルヒーターまで一括管理できるようになったおかげで、これ全部ワンクリックで済む(ちなみにダブルクリックに設定している天井の電気は、電気をつけてから二段階ほど明るさを落とす設定までがひとまとめになっている)! 間接照明も近々スマート化する予定なのと、Homemateの方ももう少しアレクサスキルが柔軟に対応できるようになる予定らしいので、アレクサの方で定型アクションでまとめることができるようになれば、一声で全部一気にできるようになるかもね! お風呂に入る前はね…パジャマを持ったり、チィ姫様のお掃除後に出たゴミを持っていたり、まぁ色々と両手がふさがっているので、声で操作が完了できたらサイコー。
ちなみに何故にパネルヒーターをリモコンやら音声操作やらすることに執心しているかと申しますと…コレ。 チィ姫様のコードお齧り&ヤケド&ジャンプして侵入対策で周りをガッチガチにかためているので、本体で電源オンオフするのは大変なのよ…。 ヤングですからね…チィ姫様は。対策しないと色々やってくれますのよ。
余ったスマートソケットはウサギランプにつけてみた。 あんまり使わないけど…ま、まぁ部屋のスマート化が順調に進んでいる証拠、ということで。
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