#鶯ボール
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あなたのプラザABC(京都清水寺参道編)
この面倒くさそうな店員さんの昭和コマーシャル結構好きで定期的に観る。
(なんやねん。笑)
「はいはいはいはい」
(もうわかった。笑)
あと、鶯ボールの昭和時代のコマーシャルで、鶯が最後に早口でなんて言ってるかいまだに気になる事を関西人に言ったら大笑いされた。
(確かに気になる。笑)
「うえがきだよ!」って言ってるのはのはなんとなくわかるけど、別バージョンもあるねん。
(もうわかったから。笑)
むかしは鶯ボール、金沢のスーパーでも時々見かけたけど、最近はほとんど見かけない。
あと、今はもうない結婚式場のクラレ白鷺のコマーシャルで「ふたりのクラレ~クラレのふたり~♪」もなんか頭から離れない。
(クラリーノのランドセルの会社、むかしは結婚式場もやってたんだね!)
今は大きな結婚式場ってほぼ全滅だよね。
(悲しくなってきた。笑)
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0103 あさ新幹線で東京帰る。ずっと欲しかったコーヒーサーバーとコーヒー豆手に持って遅れ馳せながらうちにもサンタ?きた。夕方から萩の湯に行き、帰ってふたりで飲酒など。
0102 三木さんと昼に高柳神社に初詣。のんびりしてから京都。キキとたつカフェへ。夜は三木家に帰宅し、録画してもらってたさんまのまんまを観るなどし年始気分に浸る。
1231 コノミヤでビールとかアイスとか買い込むのがやけに年末。年越しは三木家で紅白。事実上実家が消滅した昨年も、引き払って以降本格的に消滅を遂げた今年も、三木家で食卓を囲みながら0時にみんなで年越しを蕎麦食べた。年が明けた瞬間おめでとうございますと言い合う。私の今年の抱負は特になくて、三木家のみんなに今年の抱負は?と三木家に聞いたら誰もなくてそれもよかった。家族みたいな安心感があるこの家があってくれて今年もなんとか。愛する人たちよ、どうか健康でいてねと思う。それだけ。
1230 中田寝すぎね?早朝から『最愛』一気観した。夜は三木家に帰って蟹鍋に参加させてもらう。
1229 納骨。退職の手続きで精一杯になってて納骨式の準備を全然できてないまま行き道のバスで納骨式について調べたら足りないものばかりで最悪でした、悪い夢か。行き先も違ってて、途中骨壷持って走る。祖母の納骨を済ませておかなかったために私がやることになった怒りを母へぶつけながら、ひたすら川沿いを走る。寒い。骨壷が重い。骨がカラカラと音を立てるのを聞きながらマジでばあちゃんごめんという気持ち。着いたら骨壷、ちょっと割れてたし。この年齢で家の膨大な用事を済ませないといけない生活が心底嫌になる。なんとか無事納骨式を済ませ、セイゴが大正まで迎えに来てくれるらしいのでとりあえず梅田。大正で拾ってもらってみおつくし会へ。まーくんとの飲酒が捗る。夜中は、中田の家でオールザッツ観ながら寝落ち。
1228 寝てたっていうかストレスで3時間歯を食いしばってただけ、みたいな睡眠。疲れが全く取れず。朝起きて奥歯が取れそうなくらい痛む。原さんとランチして、夜三木家に帰る。夜、お父さんと飲むジンを買って帰ったら、お父さんが私と飲むジンを用意してくれてたのでジン祭りを開催。
1227 今日が最後の出勤になるわけですが不思議とそこまで不安がない。何が起きてもたぶんここにいるよりはマシじゃないかな。現状維持を選び続ける自分よりよっぽど。23時なかもず着で、はらさん家着。原家の弟が買ったブルーノマーズのラム酒が美味しすぎて水のように飲む。夜中まで話して、朝は早く起きる。歯食いしばってただけであんま寝てねえ
1216 AM休みたいな日々。編集部に上がるのがキツくて一階に荷物置いて作業。大掃除と見本誌の整理しながら、こういう仕事で一日が終わることに鬱々とする反面、これさえしてれば一日が終わるのだと安堵もする。あと少し。今は耐えるしかない。夜、なみとどん底行く。メンタルがどん底。七千円も使ったのに全く酔えなくて最悪!店員のお兄さんがやってるバンドの話とかその曲とか聞きながら、ほんとはなみともっとゆっくり話したいことがあったから会ったのにねと後悔の念を滲ませる帰り道。
1215 派遣さんに引き継ぎ��することがなさすぎてデスクの断捨離。自分が最初に出した本のラフとかが出てきて懐かしむ。実務してたのが遠い過去のように思える。実務がしたくて気が狂う。ラフ描きたい誌面が作りたい企画進行したい、馬鹿みたいだなー
1214 適当に会社へ行き適当に帰宅。焦りを生む心さえ消失しそうな実りのない日々。夜、あいちゃんと電話して飲酒後寝落ちる。
1211 永田珈琲店で朝。帰りに青いカバBOOKSに寄って往来堂へ行く。帰って少しゆっくりしてたらROUTEでカレー出店してるのを知り、チャリで馳せ参ず。買った夏葉社の新刊をルートで読む。夜、ゆうちゃんと飲んでから月吠えで飲む。久々1時半とかまで飲んでて眠い。
1210 4時に起きて気になってたレギュレーションの復習をする。この頃誌面の表記を指摘されまくり、会社勤めの4年間が怖くなる。自分の文章、これでいいのかわからんすぎたけどなんとか形になった原稿見て安心。周りの同世代が仕事に打ち込むのを見て焦りもするが、今回の仕事は自信になった。積み上がって行けたらと思う。仕事がないと日々楽しくない。確実に、私も下積みとして毎日やることを進めていきたい。茨木のり子読んで、ギリまで飲酒後、寝る。
1209 元気なさすぎてねぎしで蘇生を試みるも、欲求って満たすと罪悪感に苛まれる。御茶ノ水のスターバックスで真空ジェシカのイベントレポート仕上げる。やっぱりめっちゃ楽しいな。この仕事がなかったら、私にはいま何もないや。
1108 大阪疲れ?で体調が悪い。早々に多忙宣言を受けた12月の生活が心配。大きな仕事は幸い抱えてないし、体調崩すとしたら今でよかったのかもしれん。
1105 夜、千駄木駅で待ち合わせてふくの湯へ。お腹空いたけどなかなかどこも開いてなくて、根津まで戻って谷中バール。近場だとお互い終電を気にする必要がなくてそれもいい。
1104 親の手続きで台東区役所。書類が多すぎてかなり時間がかかる。結局課税証明書を大阪で取らないといけなかったみたいで、夕方までかかったのに全部終わらなかった。まーでも八割方終わったと思えば気が楽だし、実家がなくなったから、手続きはもう大阪でする必要がないと思うと気はさらに楽。これは感謝な話なのですがみゆきが私の代わりに課税証明書取りに行ってくれるらしー
1031 初動が緩やかであればあるほど保たれるものがある?激しさを��わない静かな熱よ
1029-30 車屋で飲んだ。すきな人同士を会わせてわたしは終始ニコニコ。そういやノーズショップで見つけたBdk Parfumsの香水、パスソワール「また今度ね(今夜じゃないわ)」の香りが(名前含め)とても良かったので書き留める。アンバーウッドとジャスミン、ブラックペッパーとマンダリンにパチュリ。サボンのボディクリームにも、いつもつけてるバイレードの香水Accord Oudにもパチュリが入ってるし、感覚でいいと思うものにもこうして一貫性が垣間見えるときがある。
1028 夜、飲みに行く。珍しく4軒くらいハシゴして、ことごとく変な人に絡まれる、地獄。「お前らみたいに顔がかわいいからって全部許されて調子に乗ってるような女が一番嫌いなんだよ!」って、横にいる人に叫ばれて最悪じゃない?朝方、また月吠えで変な人に絡まれてるところを山下さんに助けてもらった。何よりボトル奢っただけでいけると思われたことが超腹立つ。朝まで飲んで、皆川くんと始発で帰る。記憶が断片的ですけど酒鬱入ってないだけで偉くて良。
1027 朝、新幹線で東京へ。かぎりなく落ち着く街上野よ。帰ってくるたびこのままここに骨を埋めたいと思うね。昼は出社して、夜、萩の湯にはじめて行く。緊張の糸が切れたのか、わたしは鶯谷の、毛糸編んでるテレビ番組が流れる激渋中華料理屋を出たらまっすぐ歩けないくらいに酔ってしまい、西日暮里まで歩いてタクシーで帰される。けど全部覚えてる、多分。
1026 せっかく大阪いるし美舟で焼きそばを、と思い東通りへ。太麺のソース焼きそばを、すき焼きみたいに生卵をつけて食べるのです嗚呼!ことごとく潰れた思い出の地を上書きしてくれるかのような場所たち。あした東京へ戻る。恒例、三木家の父との晩酌もラストナイトで、また日本酒をようけ飲む。実家、なくなってしまった。
1025 無事引き払えるかと思ったのに若干の不備がありまた実家に赴く、最悪。夜、なかたと福島の花くじらでおでん。親の日記の話から結婚論、子育て論までだらだらと話は流れ、わたしは日本酒飲んで怒る。聞く中田、つられて怒る中田。家の下のローソンで携帯落としてめちゃくちゃ割れたが昨日実家引き払うのに35万払ったばっかなのにもう画面変える金がなくて終わった。
1023-4 きてくれたみんなが帰って、夜通しアルバムと手紙の整理。親がつけてた日記を読んだり、幼少期に描いてた絵本とかzineみたい��ものを見つけてしまってさすがにそれは持って帰る。中田がリタイア、夜中3時。布団もないし、二日連続で風呂も入れないというのに。中田よ、ここまでの仕事してくれる友人はお前しかいないね。
アルバム整理してるうちに朝になったから『ボクらの時代』観ようと思うもチャンネルがない。ないないと言いながら探してたらまさか、テレビもなかった。昨日、売ってた。ご飯温めようと思ったら電子レンジもなかった。昨日、売ってた。さすがの二徹、記憶がないわ。業者が朝8時すぎには来て、三木さんも昼前に来てくれる。もう限界くらいに疲れてたから業者の人に借りた段ボールを部屋の隅に敷いてその上で少し寝る。完全に何にもなくなるまで8〜9時間くらい。中田はそのままユニバへ行った。すげえ体力やなとか言ってたら夜、熱出たらしい。三日間埃を被り続けたほぼ埃みたいな人間は実家を消失し、三木家に帰る。隣の人が「夜通しお疲れさま。もう会うこともないんやね」と言って食事券をくれたので、帰りに三木さんと京橋でビール飲んでお好み焼きを食べた。三木家に帰って、実家はもうガス止めてたので三日ぶり?に風呂に入った。腰がいてー。携帯開いたら、連日お疲れさま、原稿は明日でいいよみたいな連絡が来てて、明日でいいって言われても明日って明日かー明日ってもう明日じゃんって思いながら気付いたら寝てた。
1022 作業してたら朝7時くらいになって、中田と中学の頃よく行ったパン屋に朝食を買いに行く。中学の通学路通りながら色々と二人で懐かしむなどまだ情緒のある時間を過ごす。昼から友人が5人来てくれることになったので、来てくれる特に面識ない人々を雑に入れた「シフト」とかいうグループラインをつくる。みんなが気を利かせて買ってきてくれたお茶やらパンとか551の豚まんなんかをテーブルに並べてったら、撮影みたいになる。現場、仕切らせていただく。中田がまーくんの車で電子レンジとかテレビとか、売りに行ってくれた。大量に売った服の買取価格がまさかの30円だったから、「今日のギャラです」と言って中田とまーくんと10円ずつ分けた。私ももらってるし。こんなに物があってもほとんどお金にならないし、持って帰れる場所はない。アルバムも腐るほどあるけど簡単に見返せる量ではないし。二日目、物への思い入れが皆無になって怒りが湧いたり、幼稚園の時の手形?とかを「こんなの捨てにくいわ!!!」とか怒鳴りながら泣き出したりして私のメンタルもいよいよ。夜には引き上げて三木家に帰る予定だったのに、作業が思いのほか何にも終わってなければ逆に散らかしただけみたいな結果になり、今日も泊まり込みでやるかと言ったら、中田は明日のバイトを休んで今日もうちに残って付き合ってくれた。親…友……
1020-21 荷造りする気力がなさすぎてみきに来てもらう。仕事しながら『Silent』観て、朝は上野までタクシーで東京駅へ向かう。引っ越して二年くらい経ってから気付いたけど、家から新幹線に乗るルートの解はこれだわ。帰阪して早々に面会、病院、区役所こなしたけど思いの外元気だしで西大橋の、親が常連だった居酒屋に飲み行く。みゆきといわしちゃんを会わせる。結構飲んだら普通に今から片付け作業取り掛かるとか考えられん眠さになったが仕方なしに僻地の実家まで帰る。久々の実家は人が住んでたまんまだし、真っ暗で寒い。手始めに、懐かしみながら生徒手帳とか読んでたら寝落ちてて、1時半くらいに中田訪問チャイムで起こされる。一緒に夜通し作業するけど、思ってたより膨大でぞっとする。学生時代のいるもの/いらないものは途中からほぼ中田の判断に任せることに。何より物量がありすぎて全部自分で見てる時間がない。一回うちに来たことのある初音が、「物量は相当だろうよ」と言ってたのを思い出す。「美術としては相当リッチだけど」とも。
1019 御徒町の珈琲館で作業。山家でとんかつ食べる。上野から千駄木まで歩いて朝日湯へ。風呂上がりに珈琲牛乳を飲んでる私の隣で美味しそうにビールを飲む人よ。帰り、夜風がめちゃくちゃ秋だったな。
1016 休み。あてもなく吉祥寺に行ったのでとりあえずチャイブレイクで本とか読む。栗と迷って金木犀のチャイ。こういう飲み物で季節を感じないともうね。そういえば親の夢を見た。身体が動くようになった母親の車椅子を、亡くなった祖母が押していて、3人で実家にいた。起きてから、本当に実家がなくなんのかーとかぼんやり考える。けど、もう誰もおらんし、元からないようなもん。夕方、家に帰ろうと思うも充電がなさすぎて、充電しに月吠えへ。武蔵野館で『よだかの片想い』観ようと月吠えを出て、映画が終わってから携帯開いたら、不在着信の後に「今飲んでないの」とあやなから連絡。「映画観ててこれから月吠え戻るよ」と返事してすぐ戻ったらあやながいた。さっき私に電話したけど出ないって月吠えで話したら「あの子今映画観てるよ」ってユースケが言ってくれたらしくて、なんか月吠えは放課後感あってよかった。
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各地句会報
花鳥誌 令和6年8月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
………………………………………………………………
令和6年5月2日 うづら三日の月句会 坊城俊樹選 特選句
ホロホロと鍬に砕ける春の土 喜代子 亡き猫の声かと覚む春の闇 同 四姉妹母に供へる柏餅 由季子 薫風にうだつの揚る港町 都 青嵐甍の波をひとつ飛び 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月4日 零の会 坊城俊樹選 特選句
誰待つや水子地蔵と風車 毬子 愛宕山水の匂ひのして立夏 光子 湧水の鯉は真珠になりたくて きみよ 虎ノ門ヒルズそれとも蜃楼 光子 そそくさと愛宕詣での蟻ひとつ 三郎 新しきビルの隙間にある新樹 久 常盤木の落葉は坂の底の底 小鳥 日傘手に男の上る女坂 昌文 虎ノ門ヒルズ這ひ来し蚯蚓かな 美紀
岡田順子選 特選句
新緑の堂宇律する木魚かな 毬子 猿寺のへその緒めきし花藻かな 小鳥 耳に髪かけたる指が蝶を呼ぶ 和子 生まれては緋目高といふ名を借りて 小鳥 風車回らぬほどの風を受く はるか そそくさと愛宕詣での蟻ひとつ 三郎 馬駆けし愛宕山とは蝶ひとつ 俊樹 緑蔭のどれも過去向く拡声器 きみよ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月4日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
壱岐対馬越えて釜山へ卯波立つ たかし 人を待つ昂りに似て卯浪立つ 孝子 春愁はもつれたあやとりの紐 修二 さまざまの風に出合つて若葉かな 孝子 逃水を追ひいくばくの疲労感 修二 しやぼんだま戦火の子らに向けて吹く 朝子 雲雀の巣踏み潰し行く重戦車 たかし チューリップ手足ふつくり乳母車 成子 八方に餓鬼うづくまる黄砂かな 朝子 糸柳お岩は細き指を垂れ 修二 十字架を仰げば風の薫りけり 孝子 廃校の土俵に花の散りしきぬ 朝子 卯波立つ沖を眺めて昼の酒 かおり
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月6日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
柿若葉母の天麩羅語り種 和魚 ふくよかに葉音さらさら風五月 聰 山匂ひ水音響く五月かな 三無 沖へ帆の連なりわくや風五月 聰 パステルを選びて描く若葉山 ことこ 浅間への雑木若葉の葉音きき ます江 岩に波飛び散る光五月来ぬ 秋尚 日に濡るる若葉見上げつ峠越ゆ 三無 鯖街道歩きしところ穂高見ゆ ます江 甥つ子の声変はりして五月来ぬ 美貴 風五月江の電海へ大曲り 三無 思ひやる言葉を選び五月の夜 貴薫
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月6日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
蛇穴を出でて振り向く顔もたず 雪 聞きに来よてふは椿の落ちる音 同 女踏む如く男の踏む椿 同 藤房の先に見えざる風生まる かづを 葉桜の神社まはりを鎮めをり 匠 アイリスを活けてサツチモ聞く深夜 清女 朧夜や母に逢ふ夢覚めやすき 笑子 荷を解けば青き匂ひの莢豌豆 希子 葉桜や旧制校のありし跡 泰俊 万象の輝く五月来りけり 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月11日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
やはらかき音の騒めき若楓 秋尚 結び目に母の思ひの粽解く 百合子 リハビリを終へて正午や街薄暑 恭子 中子師を偲ぶ五月の句座なりし 亜栄子 樟若葉風に煌めく音静か 秋尚 海の風山の風吹く捩花 亜栄子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
何某の宿祢の杜やかかり藤 都 花祭瑞雲を呼ぶ釈迦の指 宇太郎 余花の雨幹の裂傷深くして 都 新緑にろ過され朝の息甘し 佐代子 手に湿り春椎茸の肉厚く 和子 葉桜の土手ゆく白き犬曳いて 悦子 老眼のルーペで愛でし花楓 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月13日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
後遺症無いとは云へず蝶の昼 清女 福助の貯金箱あり五月晴 ただし 手鏡の髪なで乍ら土用干し 世詩明 戻り来て剥がす日めくり四月馬鹿 ただし 花卯木友と語りし通学路 英美子 金色の囲む在所や麦の秋 みす枝 夏来るシャンパングラス走る泡 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月13日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
紙灯篭復興祈る輪島初夏 みえこ 初夏の列車に恐竜描かれし あけみ 花水木街路にいつか咲いてをり 令子 折紙の金環太き鯉幟 実加 祭町子等のよろこぶ菓子選び 令子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月14日 萩花鳥会
鴨ゆきて燕戻りて川住居 祐子 花の雨抜けて仮眠の深夜便 健雄 残されしボール一つに浅き夏 俊文 更衣する間も無くて半袖に ゆかり 水田の浅瀬泳ぐや鯉のぼり 明子 急階段挑みて天守若葉風 美恵子
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令和6年5月15日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
扁額の一字が読めず梅雨の宿 世詩明 若葉風わらべ地蔵をつ��みゆく 笑子 お精舎の風鐸ゆらす梅雨晴間 同 路地裏をしよぼしよぼ歩く梅雨鴉 希子 獣めく匂も混じる草いきれ 泰俊 古りたりな三国祭の誘ひ文 雪 牡丹を切りて一日の贅とせん 同 牡丹に待てば現れさうな人 同 退屈を欠伸してゐる葱坊主 同 椿落つ終の一花と云ふ色に 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月17日 さきたま花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
葉桜や百葉箱はぽつねんと 月惑 黙祷の黙に扇子の音止まず 裕章 古民家も古木も包む若葉風 泉 せがまるる父の草笛音の出ず 康子 十薬の干されしままに家売られ 順子 蚕豆は反重力の世界とも 月惑 朝日受け夜来の雨に光る薔薇 彩香 道をしへ誘はれ来れば妓楼跡 裕章 薔薇一輪仏に供へ留守頼む 順子 祝酒ちよこに浮き立つ夏の月 同 結跏趺坐する禅堂に蚊は廻る 月惑 お互ひにためらひもなき更衣 八草 母の日や乳を持ちたる大銀杏 紀花 菖蒲田に挙るサーベルの直線 月惑 五月晴れ複々線の縄電車 良江 母の日の無口の兄の大あくび としゑ 掌に乗る子猫にも髭のあり みのり 夏館蒼穹の野へ開け放つ 裕章
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月19日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
万緑を深く映して奥の池 亜栄子 師の句碑に句友の墓碑に黒揚羽 三無 沙羅の花散りて積れる密寺かな 慶月 雨雲の近づく気配蝸牛 久 草むらに昼顔溺れさうに浮く 秋尚 十薬の花もかをりも無縁墓と 亜栄子 D51は永遠や夏野に据ゑられて 久子 新緑のメタセコイアは太古の香 久子 蛙田に昭和の声の残りたる 千種
栗林圭魚選 特選句
子等のこゑ池塘に生るる太藺かな 幸風 鮮やかな青翻へし瑠璃蜥蜴 久 一面の青草の丘登り急 軽象 師の句碑に句友の墓碑に黒揚羽 三無 沙羅の花散りて積れる密寺かな 慶月 暗闇坂薄暑の袖を捲りけり 斉 老鶯やメタセコイアの闇を抜け 亜栄子 新緑の森に山鳩奥の池 経彦 隠沼の静寂破りて蟇 芙佐子 新緑の木漏れ日揺るる年尾句碑 経彦 寺出でて定家かづらの香に触るる 秋尚 キャンパスに続く山道夏薊 久子 花卯木森の昏さに寄り添ひし 斉 草むらに昼顔溺れさうに浮く 秋尚 峠路に仰ぐ卯の花空重く 芙佐子 寄せ墓に甘茶の花の日和かな 亜栄子 ひと筋に姫沙羅の花すつと落つ 秋尚 隠沼にメタセコイアの新樹光 幸風 お絵描きの子らや泰山木の花 斉 野薊のぱつと明るき母の塔 文英 日ざしきて暗��呼び込む新樹蔭 千種 石仏の眼にも優しきさつき雨 軽象 切株に園児忘れし夏帽子 経彦 菖蒲田の間に間に低き白菖蒲 久子 新緑のメタセコイアは太古の香 同 走り茶を呷り民話の始まれり 経彦 堂前に沙羅の花散る僧の留守 亜栄子 初夏の少し気怠き二人の歩 斉 庫裡裏に零れる実梅夥し 芙佐子 蜘蛛の囲の元禄仏の肩に揺る 慶月
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年5月22日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
覗くまじ編笠百合の笠の中 雪 伊勢神楽牡丹の庭に舞ひ納む 同 大蚯蚓這ひ出て暗き穴残る 同 花は葉に店に残りし桜餅 ただし 大杉も岩も当時の夏の庭 洋子 かづら橋渡りきりたる夏の声 紀代美 万緑に全身染まる露天風呂 みす枝 胸奥は語らぬことに草を引く 一涓 春炬燵触れたる足のなかりけり 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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キーボードが触りたいがために
2024/3/15
キーボード触りたくて今日も今日とて日記を書きます。 いいわぁ~~~これ~~~。 キーボードのためにPC机の上の無造作に置かれた目薬やらグミサプリやらをまとめてサイドに作ったラックに置いて、PCデスクでご飯を食べることを一切やめました。 PC机とPCデスクが混在している!!!まあいいか、ここで懺悔したし…。
明日は買い物に行くわよ~ん( ◠‿◠ ) この前の美容院で前髪を斜めから真ん中分けにしたからまだ追いついてなくて右にも左にもいかない毛が居るから、ヘアマスカラを買う。メモです。
いまサイドのラック見たけどもうキツキツでもっと大きい方が良かったかもしれないと感じています。
あとはさっき爪も削りました。鮫肌。
そう、あと今日はバレンタインのお返しを貰ったんだけど、なんだろな~~!!!?って見たら小ぶりの鶯ボールの詰め合わせだった。 いまの鶯ボールってあんな感じになってるのかな。オシャレだった。 そしてもってめっちゃ美味しかった。昔はあんまり美味しい!!!って思わなかったんだけど、この小ぶり鶯ボールはうまい!うまい!って無限鶯ボールした。 ノーマルプレーンうぐボと、抹茶チョココーティングのうぐボだったんだけどどっちもおいしゅうございました。全てもう食べてしまった。 あと、今日はそれ貰って昨日も二個貰った。多分めっちゃお値段するやつっぽい。すごいぞ、マジでウマ!!!ってなって、なんか一気に食べられない。昨日からちょこちょこ食べています、チョコだけに。
眠気が来た。 バレンタインのお返しヤッタ~~!だけど、マジで袋にいっぱいはいったやつ(クランチーとかミルクとかダークとかの小さいやつ)を各二個とか配っただけだから、10倍くらいになって返って来てる。 永久機関かも。 とにかく嬉しかった~( ◠‿◠ )という気持ち。後世に覚えていられるようにここに記す。(人馬宮メモ)
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出張帰り…たまには大阪みやげでも買って帰ろう!
「鶯ボール」ってなんか懐かし~い!関西人ならみんな知っている!って勝手に思ってる私は元関西人 (⌒0⌒)
「あられ〜♪植垣鶯ボール♪」 子供のころテレビCMでよくやっていたのを思い出しました!たぶん関西ローカルだと思う ( ̄▽ ̄;)
2018-11-8
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「植垣米菓」後編 #鶯ボール #植垣米菓 #うぐいすボール #鴬ボール #小粒のうぐいすボール #いちごみるく #こりんちゃん #鴬ボールミニ #あられ #神戸土産 #定番おやつ #懐かしの #司馬遼太郎 #坂の上の雲 #神戸 #専務
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鶯籠【後夜祭 撮影可】愛なんていらねぇよ 夏 2019 後夜祭 2019/08/31
ライブ中に突然サークルチェンジの講習会を始めるからあげさん。
※そのような事実はありません。
※ サークルチェンジとはややシュート気味に落ちるチェンジアップの事。ボールの握り方からOKボールとも言う。
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ふわっとこんがり。
2018.9.13*第5回 えのはなれすと×らん
今夜のメニューは「お好み焼き」 台風接近のため、8月に予定していたメニューでしたが ようやく登場!
2枚のホットプレートと鉄板をフル回転! 卵なしの子どもたちには山芋たっぷりで。
今回はピーマンを シニアボランティアアグリさんにご提供いただき ピーマンの塩昆布和えと 小松菜のおひたし。 そして、ミックスジュース!!
榎本小学校の今井校長先生もお越しくださって 賑やかな食卓!
お土産には、鶯ボールミニ こちらもこども食堂あての提供品。 みんな大喜び。
さて、次は9月27日 かやくご飯の献立。 おかずはなんでしょ?お楽しみに!!
写真アルバム
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日めくりピアノ万葉集:ピアノ短歌作品番号1892: He stood there and stared 02192019本日の曲が降りて来てくれましたのでアップさせて頂きます。あなたに気に入って頂ければ幸いです。 =================================================== Original Ten Thousand Leaves -1892 万葉集1892: 柿本人麻呂 春山の霧に惑へる鶯も我にまさりて物思はめやも =================================================== ================================ピアノロール情報付きYoutube公開版はこちらです - ピアノロールは即興者の即興の瞬間のこころの中をそのまま示しています(鍵盤タッチの強弱とサスティンペダル情報は抜けていますけど) 作るの大変なのでやめようかと思うのだけれど映像が美しいのでまだ続けます。 ================================https://youtu.be/qo9jkdg5Eoo こちらはプレイリストです。連続してアップロードされた曲を聴くことが可能ですhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLkAYYwSOKXVyDV5YL2Qcy0daBmZYBBqEn================================ ◆次のアルバムのための選曲作業 → 停止中 ◆ノート2: 潜在意識下研究中 ではでは..☆☆☆☆☆ ◆雑談: ■音楽:現在チーム音楽活動検討中。MIDIのウィンドコントローラ(笛ね)が気になってきた。潜在意識下研究中..■歴史:■ドラマ・映画:お休み中。■unity:採算作業中なのでちょっとお休み。10枚たまったらアクションしたい。■水泳:昨日お休み。今日は行く。キック&掻きレバレッジ研究:体幹軸を傾けた形での蹴伸び姿勢の維持ができないのが最初で基本の問題。■映像:レンダリング作業は実施中。かなり負荷低く実現できているので嬉しい。オートマティックに毎日数枚の良い感じの画像ができている。■VR研究:お休み。やれることとやるべきことが見えたので放置中。潜在意識下研究中..■物語:潜在意識下研究中..■運動:堂安選手のテレビ見た。20歳なのか。すごいですね。ちょっとボールを持ちすぎるのが苦しいのだけど、そうしなければ先へ進めない。そういう意思が見えた。最近の試合ではかなり強烈な突破を見せてくれていました。すごいな。■造形:■雑学:■考え:■清仕事:■その他:昨日でかなり進んだ。まあ全体を見直すという意味でも良い作業。アプリや音楽を新しく創る作業は大変なのだけど、数値を調べてエクセル��整理してパワポ資料にまとめる作業というのは掛けた時間ですいすい進むのでたまには気持ち良いかな。☆☆☆☆☆
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今日も1日 よく働いた!明日は水間村の 各種団体対抗ドッヂボール大会、早く寝ろ!
昨日の続きで 丸太の垂木を使って 屋根の下地をしていきましょー!
今日は門から 納屋に続く庇になる部分です。
丸太の小口を型どって彫った 穴に、 垂木を差していくのですが
(小口は↙️の部分です。切り口)
垂木が 数年後にゴソゴソにならないように 穴をあらかじめ小さく彫ります。
この作業を
ですから そのままでは ささらないので、
入れる丸太の小口をハンマーで叩いて小さくする。
木殺し!
と言います!
そして少し キツイ状態で木が割れない限界の太さでで 穴にさしていきます。
入ったら 前の桁の高い部分を またコンパスで丸太の形を写して
高い部分を、また彫って
それをひたすら繰り返す!
できてきた できてきた
もうちょっとやね
来週も頑張っていこー!
えっ?月曜日雨ですか?
えっ?えっ?
明日も雨?
水間村各種団体対抗 ドッヂボール大会
雨で中止とな~!
クッソー~楽しみにしてたのに 残念だ!
いや~、本当に残念!
ニヤリ!
実は また、子供会のチビッ子にボッコボコに的にされるかと 思てましたが、
ちょっとラッキー!
50歳前の親父には なかなかハードなのよねー!
朝から 防災講習いってゆっくりしますかー!
皆さん 今週もおつかれさまー!
明日のラッキー星座
『牡羊座』
明日のラッキーフード
『鶯ボール』
貝塚市 岸和田市 熊取町 泉佐野市 泉大津市 和泉市 泉南市 阪南市
天然素材スイス漆喰 カルクウォール
リボス自然健康塗料 取扱店。
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各地句会報
花鳥誌 令和5年8月号
坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年5月1日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
葉桜に声まで染まるかと思ふ 雪 葉桜の懐深く観世音 同 葉桜を大天蓋に観世音 同 ふと思ふ椿に匂ひ有りとせば 同 葉桜の濃きに始まる暮色かな 泰俊 葉桜の蔭をゆらして風の音 同 老鶯を聞きつつ巡りゐる故山 かづを 四脚門潜ればそこは花浄土 和子 緑陰を句帳手にして一佳人 清女 卯波寄すランプの宿にかもめ飛ぶ 啓子 蝶二つもつれもつれて若葉風 笑 雪解川見え隠れして沈下橋 天
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
五月闇喫茶「乱歩」は準備中 要 だんだんに行こか戻ろか日傘 和子 錻力屋のゆがむ硝子戸白日傘 昌文 空になる途中の空の鯉幟 和子 ラムネ玉胸にこもれる昭和の音 悠紀子 だんだんは夏へ昭和へ下る坂 慶月 だんだん坂麦藁帽子買ひ迷ふ 瑠璃 白シャツのブリキ光らせ道具売る 小鳥 蟻も入れず築地塀の木戸なれば 順子 夕焼はあのアコーディオンで歌ふのか きみよ 谷中銀座の夕焼を待ちて老ゆ 同
岡田順子選 特選句
築地塀崩れながらに若葉光 光子 日傘まづは畳んで谷中路地 和子 ざわめく葉夏の赤子の泣き声を 瑠璃 築地塀さざ波のごと夏めきて 風頭 カフェーの窓私の日傘動くかな 和子 二階より声かけらるる薄暑かな 光子 下闇に下男無言の飯を食ふ 和子 覚えある街角閑かなる立夏 秋尚 谷中銀座の夕焼を待ちて老ゆ きみよ 誰がために頰を染めしや蛇苺 昌文 青嵐売らるる鸚鵡叫びたり きみよ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
カルデラに世帯一万春ともし たかし 大いなる大地を画布に聖五月 朝子 渚恋ひ騒ぐ厨の浅蜊かな たかし しやぼん玉母の笑顔を包みけり 朝子 乙姫の使者の亀ならきつと鳴く たかし 風に鳴るふらここ風の嗚咽とも 睦子 桜貝拾ひ乙女となりし人 久美子 風船の子の手離れて父の空 朝子 夕牡丹ゆつくりと息ととのふる 美穂 はつなつへ父の書棚を開きけり かおり 鷹鳩と化して能古行き渡航�� 修二 風光るクレーンは未来建設中 睦子 人去りて月が客なる花筏 孝子 束ね髪茅花流しの端につづく 愛 悔恨深し鞦韆を漕ぎ出せず 睦子 ひとすぢの道に薔薇の香あることも 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
戦争は遠くて近しチューリップ 信子 霾や廃屋多き街となり 三四郎 長長と系図ひろげて柏餅 昭子 鞦韆を揺らし母待つ子等の夕 三四郎 代掻くや越の富士山崩しつつ みす枝 氷菓子あれが青春かもしれぬ 昭子 モナリザの如く微妙に山笑ふ 信子 風なくば立ちて眠るや鯉幟 三四郎 観音の瓔珞めいて若葉雨 時江 春といふ名をもつ妻の春日傘 三四郎 もつれては蝶の行く先定まらず 英美子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月9日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
金環の眼や神々し鯉幟 実加 テンガロンハットの老夫麦の秋 登美子 筍を運ぶ人夫の太き腕 あけみ 緩やかに青芝を踏み引退馬 登美子 赤き薔薇今咲き誇り絵画展 紀子 自らの影追ひ歩く初夏の昼 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月9日 萩花鳥会
マンションの窓辺で泳ぐ鯉幟 祐子 兜より多産な鯉を子供の日 健雄 山頂に吹き上がるかな春の息 俊文 新緑やバッキンガムの戴冠式 ゆかり 仰向けのベッドに届く風五月 陽子 この日から五類に移行コロナあけ 恒雄 武者人形剣振り回すミニ剣士 美惠子
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令和5年5月10日 立待俳句会 坊城俊樹選 特選句
囀や高鳴く木々の夜明けかな 世詩明 すがりたき女心や花薔薇 同 仏舞面の内側春の闇 ただし 菖蒲湯に老の身沈め合ひにけり 同 うららかや親子三代仏舞 同 花筏寄りつ放れつ沈みけり 輝一 花冷や母手造りのちやんちやんこ 同 機音を聞きつ筍育つなり 洋子 客を呼ぶ鹿みな仏風薫る 同 渓若葉上へ上へと釣師かな 誠 子供の日硬貨握りて駄菓子屋へ 同 白無垢はそよ風薫る境内へ 幸只 春雨は水琴窟に託す朝 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月11日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
里山を大きく見せる若葉かな 喜代子 父母座す永代寺も夏に入る 由季子 三国町祭提灯掛かる頃 同 難解やピカソ、ゲルニカ五月闇 都
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
ホーエンヤ口上述べて祭舟 史子 暮の春どちの館の椅子机 すみ子 声潜めメーデーの歌通り過ぎ 益恵 手擦れ繰る季寄卯の花腐しかな 美智子 鳥帰る曇天を突き斜張橋 宇太郎 海光も包まん枇杷の袋掛 栄子 葉桜や仏の夫の笑みくれし 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月13日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
菖蒲湯の香を纏ひつつ��に就く 多美女 風低く吹きたる社の陰祭 ゆう子 やはらかき色にほぐるる萩若葉 秋尚 すと立てし漢の小指祭笛 三無 深みゆく葉桜の下人憩ふ 和代 朴若葉明るき影を高く積み 秋尚 メモになき穴子丼提げ夫帰る 美枝子 祭笛天を招いて始まれり 幸子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月14日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
植物園脇に馴染みの姫女苑 聰 近づきて見失ひたる山法師 秋尚 母の日の記憶を遠く置き去りに 同 崩れかけたる芍薬の雨細き 同 若葉して柔らかくなる樹々の声 三無 葉桜となりし川辺へ風連れて 秋尚 白映えて幼稚園児の更衣 迪子 くれよんを初めて持つた子供の日 聰
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月17日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
一人逝き村軽くなる麦の秋 世詩明 水琴窟蔵す町屋の軒菖蒲 千代子 三国沖藍深めつつ卯波来る 笑子 母の日や母の草履の小さくて 同 カーネーション戦火の子らに百万本 同 遠ざかる思ひ出ばかり花は葉に 啓子 麦秋の響き合ふごと揺れてをり 千加江 あの世へもカーネーションを届けたし 同 紫陽花やコンペイトウと言ふ可憐 同 人ひとり見えぬ麦秋熟れにうれ 昭子 永き日の噂に尾鰭背鰭つき 清女 更衣命の先があるものと 希子 春愁や逢ひたくなしと云ふは嘘 雪 風知草風の心を風に聞く 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月17日 さきたま花鳥句会
鯉幟あえかな風も見逃さず 月惑 土間で輪に岩魚の骨酒郷の友 八草 背に茜萌黄の茶摘む白き指 裕章 薫風や鐘楼の梵字踊りたる 紀花 潦消えたるあとや夏の蝶 孝江 初夏の日差しじわじわ背中這ふ ふゆ子 水音のして河骨の沼明り ふじ穂 なづな咲く太古の塚の低きこと 康子 竹の子の十二単衣を脱ぎ始め みのり 薔薇園に入ればたちまち香立つ 彩香
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月21日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
野阜に薫風そよぐ母の塔 幸風 突つ伏せる蝶昂然と翅を立て 圭魚 夏めきて観音膝をゆるく曲げ 三無 谷戸深き路傍の石の苔の花 久子 捩花の気まま右巻き左巻き 炳子 人の世を鎮めて森を滴れる 幸子 水音は水を濁さず蜻蛉生る 千種 夏蝶のたはむれ城主墓に罅 慶月 薫風やボールを投げてほしき犬 久
栗林圭魚選 特選句
要害の渓やえご散るばかりなり 千種 恙少し残り見上ぐる桐の花 炳子 十薬の八重に迷へる蟻小さき 秋尚 野いばらの花伸ぶ先に年尾句碑 慶月 忍冬の花の香りの岐れ道 炳子 水音は水を濁さず蜻蛉生る 千種 谷戸闇し帽子にとまる夏の蝶 久子 ���曜の子は父を呼び草いきれ 久 ぽとぽとと音立てて落つ柿の花 秋尚 黒南風や甲冑光る団子虫 千種
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年5月28日 月例会 坊城俊樹選 特選句
二度廻る梓渕さんかも黒揚羽 秋尚 夏めきぬ膝に一筋擦過傷 炳子 茶席へと鳥獣戯画の帯涼し 要 万緑を黒靴下の鎮魂す 順子 美しき黴を持ちたる石畳 みもざ 霊もまた老ゆるものかな桜の実 光子 薄き汗白き項の思案中 昌文 黒服の女日傘を弄ぶ 緋路
岡田順子選 特選句
夏草や禁裏を抜ける風の色 月惑 白きもの真つ白にして夏来る 緋路 女こぐ音のきしみや貸しボート 眞理子 蛇もまた神慮なる青まとひけり 光子 風見鶏椎の花の香強すぎる 要 霊もまた老ゆるものかな桜の実 光子 白扇を開き茶室を出る女 佑天 緑陰に点るテーブルクロスかな 緋路 黒服の女日傘を弄ぶ 同 二度廻る梓渕さんかも黒揚羽 秋尚
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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鶯ボール こういうのばあちゃんちに 必ずあったw https://www.instagram.com/p/Bsxkc7ln2fg/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=1aod7a2b68l8s
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2017年2月8日(水)
今年から日めくりを採用したばかりだというのに、めくるのを忘れること多し。昨日は「春一番」で、今日からは立春次侯・黄鶯睍睆(うぐいすなく)。
「ホーホケキョ」と、ウグイスが馴染みのある美しい鳴き声で、春の到来を告げる頃。その年の一番初めに聞くウグイスの声を「初音(はつね)」といいます。
落語好きからすれば「初音」とくれば鼓となるが、それはそれ、しばらくは耳をダンボにしておこう。
ツレアイが前代未聞の平日休暇取得、それならと、久しぶりに映画を観るべく京都シネマへと出かけた。
選んだのは「ミス・シェパードをお手本に」、原題は「The Lady in the Van (2015/英/104分)」。どんな映画かというと・・・
いやぁ、マギー・スミス、すごい! 実年齢82歳(現在)という貫禄、しかし、時折見せる気品はさすが。ほぼ同年齢で施設へ入ったベネットの母親との対比で、老いとのつき合い方を考えさせられる深みのある映画。水曜日はファン感謝デー、これが1100円というのはお値打ち(もっとも他の日でも私はシルバー料金だが)。
午後は水曜恒例雑がみと段ボールの整理、夕方には灯油の移動販売。
晩酌しながら、ポワロの再放送・「もの言えぬ証人」
ヘイスティングスの友人チャールズがモーターボートのスピード世界記録に挑戦。見学していたポワロは、チャールズのスポンサーで、おばのエミリー邸に招待される。そこにはチャールズのほか、エミリーのめいや主治医、近所に住む霊媒師のトリップ姉妹が集まっていた。姉妹は霊からの警告で、エミリーに危険が近づいているという。その夜、エミリーが階段から転落する。
早めの入浴、就寝、良い休日であった。
映画館には車で出かけたので、夕方の町内ウォーキングのみ、致し方なし。
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7/29(日)は @bird_daikanyama さんのイベントで「似顔絵マンガ道場」をやります!(鴬ボールのおまけつき) 早く描くのが得意でないことと、雑談を楽しみながら描きたいこともあり、お1人様約10〜15分かかります。イベントの都合上、定員20名様が私の限界です🙇🏻♀️ 前回のイベントでお待たせしてしまったのが心苦しかったので、今回は整理券的な番号札をつくりました(つくりすぎました)。 EBI Tシャツもちょっとだけ販売します。 Birdはもちろん、素敵な出店者さんたちばかりなのでぜひ!遊びにいらしてください😇 「See you! Market & Party」 #bird_daikanyama #bird代官山 #birddaikanyama #seeyoumarketandparty #似顔絵マンガ道場 #代官山カフェ #鴬ボール #鶯ボール #ベストキッド #ミヤギさん
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July,23th (ヒ腐マイ)
A線の乗客は若いカップルと親子連れがほとんどだった。ひとりで何をやっているんだろう。俺はふと自分のやっていることを立ち止まって考えた。そして自分が特に理由も目的もなく日帰り旅行に出たのだということを再認識した。
電車がしばらく走ると車窓から鈍く光る海が見えてきた。乱数は今も渋谷のあのカラフルな部屋で色鉛筆を握っているんだろうか。それとも街をへらへらと歩いてるんだろうか。俺が今何を見ているなんて想像もしないだろう。ビーチに着いたら電話して波の音でも聞かせてやろうか。電話したら何をしに行ったのと聞かれるのだろうか。そうしたら何て答えよう。逡巡してきっと俺は何となくとしか言えないだろうなあと思った。そしてその言葉を聞いたあいつはいいねえ帝統は自由で、と言うだろう。
別に俺は自由なわけじゃない。仕事してないのだってギャンブルがしたいからだ。ギャンブルがしたいからほかのことは何もできない。仕事するような暇があったらパチンコのひとつでも打ちたい。それに仕事をして給料を得ていたら、勝ったときの喜びが半減してしまうきがする。いつもギャンブルのことばっかり考えてるし、負ければのたうちまわるくらい苦しいし勝てば脳の裏側まで砂糖に浸ったみたいな陶酔を感じる。いつも振り回されている。全然自由じゃない。自由にギャンブルがしたいのに結果全然俺は自由じゃない。
それに乱数だって、どんなに忙しくたってその気になれば���帰りで海にくらい行けるはずだ。海は何も新宿にあるわけではないのだから。お前も俺くらい不自由になってから俺を自由だとのたまうべきだ。言われてもいない言葉に俺は理不尽に反発心を募らせた。
ポケットの中のサイコロを触って息をついた。肩に食い込むバッグを床に置いた。今、ひとりで海に行くなんてサムイことをしているのは負けに負けまくったからだ。先週から運命の女神は俺を��放した。ついにウイークリーマンション代が払えなくなって、朝入ったコンビニの有線で流れていた「7月生まれのあなた、ラッキースポットは海★」なんて言葉にトチ狂ったのだ。我ながらどうかしていると思うがトチ狂ってなければそもそもギャンブルなんてできない。
俺の斜め前、背を向けて立っている女の背中に目が止まった。肩甲骨の上あたりからレースになっている白いトップスを着ている。裏地の下にうっすら透けているキャミは黒だが、レースの下に透けているストラップは黒と水色の二本だった。ブラは水色かあ。ストラップのないブラをつけるとかカップ付きキャミにするとか。そもそも白レースに黒キャミは無難な合わせ方のようでいて着てる本人が垢抜けてないと野暮ったく見える。顔は見えないがうなじから続く背中の脱毛が甘いのと傷んで退色してブローが行き届いてない後頭部を見るとそんな感じの女ではなさそうだった。でも全身隙のない女よりこういうもっさりしたところのある女の方が好きだな。俺はどうしてこんなところで見知らぬ女の背中を値踏みしているんだろう。心の中で女に謝った。謝るから俺に運を返してくれ、女神よ。
電車を降りてビーチに向かって歩き始めた。バックパックの中には乱数が先々週くれたサンプルの海パンが入っていた。「暑くなったら〜みんなで海に行こうねっ!」実現しそうにない約束をしながら、俺はもらえるもんはもらっとこうと受け取った。何が役に立つかわからない。俺の全財産は基本的にこのバックパックに入る量だから俺が海パンを持ってるなんて奇跡的な確率だった。もしかして俺はまだ女神に見放されていないんだろうか。道すがら、公園のトイレで海パンに履き替えて空のペットボトルに水道の水を入れ再び歩き出す。この酔狂を後悔し始めた頃、ビーチにたどり着いた。人影はまばらで、砂浜に降りると早速砂の入り込んだブーツを脱いだ。今年は猛暑だっていうけど今日は比較的過ごしやすい。
野宿用のブルーシートをひいてバックパックを枕にして寝転がる。しばらくしたら泳ごうかどうしようか、風呂に入っていないから水に入りたい気もするが、海水を流すシャワー代も惜しい。でも歩いてくる間に汗だくにはなっているから、さっきの公園で帰りに流してくか…遠くから微かにポップスが聴こえてくる。いつもそばにいたい君がどうたら、愛がどうたらという甘い歌だった。意識が遠くなっていくのが眠気のせいなのか熱気のせいなのかそれとももっと違う理由なのかよくわからなくなった。
…ふと強い光を感じて目を開けた瞬間、自分がうとうとしていたのがわかった。この暑い中でよ��眠れるな。まずい。元気というか活力というか生命力のようなものが減っているのがよくわかる。経験上、こういうときに強運はまったくまわってこない。
ふと海のほうに目をやると、褐色のワカメみたいなものをごっそり抱えてくる男が見えた。俺の遠近感が狂ったのだろうか、周りの人間に比べて頭ふたつほど飛び出ている。身につけているのは短い海パンだけ。いや海パンが短いのか脚が長すぎるのかどっちだ。近くで遊んでいた若い男の胸くらいまでありそうな脚でのしのしと海から上がってくる。
モンゴロイドらしいシルエットでない、という点で異様な風体な男の前には道ができた。モーセってこんな感じなんだろうか。彼を見た途端に俺は朝にコンビニおにぎりひとつを食べただけだったことを思い出した。
いやこんなモーセもこんなデカくはなかっただろう。
「理鶯、さあーん」
俺は起き上がって今日始めて腹の底から声を出した。
理鶯さんは眉を上げて答えた。そのまま俺の方にやってくる。道開けろお通りだ、なんて言う必要もない。さーっと波がひくように俺と理鶯さんの間には誰もいなくなった。海だけにな…と俺は回転数が低下した頭で考える。
「ちっす」
茶髪が海上がりだからかパサパサしている。
「久しぶりだな帝統」
「理鶯さんなんすかそれ」
「ミケナンジャモクモクという。日本人はあまり食べないが出汁に使うといい味が出る。出汁をとった後は乾燥させておけば消臭などに使える海藻だ」
「今日の夕飯っすか? 理鶯さんマジで申し訳ないんですけど俺にメシ食わせてくれません。素寒貧で帰りの電車賃しか持ってないんすよ」
「いいぞ」
ちょっとは俺にも運がまわってきたかも知れない。理鶯さんの顔を覗き込んで右手で砂浜を叩く。
「ああ、うん、どうした?」
「どうって、ちょっとだけここで話しません? せっかく海ですし」
「別に構わないが」
「ここよく来るんすか? ていうか理鶯さんあんまり焼けてないですね」
「ここは横浜から近いし客が少ないので時々来る。Y区にある森に自生しているキキチチキシダを煎じた茶を飲んでいる。ヒマラヤのOという部族は皮膚ガンの発生率が低いことで知られているが、それは抗酸化作用のあるマックチキンシダを使っているからという説がある」
「理鶯さん物知りっすね。てか何歳でしたっけ」
「28だ」
「まじで? もっと上かと思ってたっす。いや老けてるとかそういう意味じゃなくて。なんかいつも落ち着いてるから」
28の男はこんなに大人に見えるものだっただろうか。ハーフで彫りが深いからっていうのもあるだろうが。隣に座りなんちゃらモクのダメそうな身を��ぎ取り始めた理鶯さんは格好よかったけど、その慣れた手つきにはほんの少し生活臭があった。
「理鶯さんてどことのハーフなんすか?」
以前会ったときはそんなことどうでもよかったけれど、今はこういうことが気になった。
「父がアメリカ人だ。お前は渋谷出身なのか?」
「いや俺は全然。東北の生まれっす」
理鶯さんの眉尻が怪訝そうに下がったような気がした。
「あっ俺よく孤児に見られますけど両親いるんすよ。地元でサラリーマンしてるっす」
高校を卒業してから会っていない家族。何してるかなと思い出すときもあるが地元じゃ今みたいなギャンブルはできない。よって帰れない。俺はとことん不自由なのだ。
「俺んち内陸だったんで海って夏休みに行くくらいだったんすけど、東北だから夏でも気温が低くて入れない日あるんすよね。だからこっち来て海入り放題っつーか、気軽に電車一本で海来れて遊べんのすげー新鮮でした」
「今日は大暑だから帝統の故郷でも海に入れただろうな」
「タイショ?」
「二十四節気のひとつだ。…夏至だとか冬至だとかいうだろう。ああいったものの仲間だ。今日は7月23日で、まあ暑くなり続ける頃ってことだ」
理鶯さんはあまり表情を変えないけれど、俺の教養のレベルに合わせて言葉を選んでくれてるのはわかった。幻太郎と同じような目の動きをしていたから。
鈍い頭が少し動き出して、忘れていたことを思い出していた。広い賭場を探して渡り鳥みたいにデカイ街から街へと渡って東京にやってきたあたりのこと。素寒貧になった俺は故郷と故郷と違う干上がるような暑さに動く気にならず駅の階段に座っていた。マイナーな駅だったこともあり利用客はまばらで、涼しい時間までこうしていようと膝を抱き寄せた。壁に頭をまかせてうつらうつらしていた時、人の気配で目が覚めた。OL風の長い髪の女が階段の一段下に立ち止まって俺を見下ろしていた。「…うん?」俺は少し警戒した。女の目は細いけれど黒目が冴え冴えとしていて、無害だと判断しきれなかった。「……にゃんちゃん」「……は?」高めの綺麗な声だけど舌ったらずな言い方がアンバランスだなと思った。というか何と言われたの一瞬わからなかった。女は俺を拾って帰った。狭いワンルームで俺が2日ぶりの温かいメシにがっついている間、ローテーブルの向かい側に座ってじっと俺の顔を見ていた。場を盛り上げようと冗談を言ってみたり色々話題をふってみたが女は無視もしないがにこりともせず上目遣いで俺を見つめてきた。まるで俺には見られたくないのに俺の顔が一番よく見えるから正面にいる、みたいな本末転倒さが居心地悪かった。自己完結してい��ようで、それでいてひどく人の視線を気にしているような、そういう俺の居心地を悪くさせるようなところのある女だった。セックスをするべきなのかと思って一応誘ってみたが拒否された。女はベッドで寝て俺は床で寝た。翌朝起きたら鍵と置き手紙が昨日のローテーブルに残されていて、俺は昼まで二度寝して冷蔵庫の中のプレモルとクルトンをありがたく頂いて(何故だか冷蔵庫にはクルトンが大量に入っていた。コーンスープに入っているアレだ)、アマゾンの段ボールが積み上がった玄関を来たのと同じ足取りで通って部屋を出、鍵をかけてそれをポストに入れた。
…俺はなぜかそんな話を理鶯さんに訥々と聞かせていた。理鶯さんは相変わらずなんちゃらモクのダメそうな部分をむしりながら、手元に目を落としつつ頷いてくれている。
「その後、何回か素寒貧になったときそいつの家行ったんすよ」
やや寒くなった頃、モッズコートを着ていったら女は目をいっぱいに見開いて迎え入れてくれた。俺がメシを食ってる間、女はずっと俺のコートのフードについているファーを触りながらいつものように俺の顔を見ていた。短い付き合いだが、これはこいつなりのテンションが上がっていることを示す仕草なんだということが何となくわかった。
「で、今年の春だったかなあ、久々に行ってみたらマンションごとなかったんすよ」
「ほう」
「マンション取り壊されて更地になってて、何かそれが変な感じで。あれ俺道間違えた? とか思って。携帯とかも聞かなかったんで、それっきり。いや特に好きだったとかそういうんじゃなくて。今日、7月23日って聞いて思い出したんですよ。その女の誕生日だったなって。なんとなく」
覚えてたのだって、誕生日を聞いた次の日に何となく競馬で2番3番7番を三連単で買ってみたら爆勝ちしたからだった。
「で、話終わりなんすけど」
「そうか」
理鶯さんの手元にはピチピチとしたなんちゃらモクだけが残っていた。俺のとめどない話にペースを合わせてくれていたのかも知れない。
「誕生日は大切だ、祝ってくれる仲間は大事にするといい」
携帯の操作を誤ってシャッターを切ってしまったときみたいな、ピントもずれていればブレもひどい写真みたいな答えだった。と見せかけて実は深い意味があるのでは、とか勘ぐらせそうな。いかにも俺の知ってる理鶯さんらしくて好ましい。ああそういえば今月の頭に行ったときは「誕生日プレゼントだ」って言ってメシ食わせてくれてセックスさせてくれてしこたま寝坊させてくれたんだよな。三大欲求を満たすっていうシンプルなことがすごく体を楽にして心を凪にさせるってあのとき実感したな。俺、ギャンブルの次にメシとセックスと睡眠が好きだな。
「さて、そろそろキャンプに戻って調理にとりかからないとメシが遅くなるぞ」
「あざっす」
空は水色から薄い群青色に変わっていた。ぎんぎんに照らし続けていた太陽も落ち着きを少し取り戻したようだった。
立ち上がってシートをドンキのビニール袋に畳んで入れて、バックパックに詰め込んだ。体の砂を申し訳程度に払う。理鶯さんの背中はあの女に似ても似つかなかった。それでも俺はあのとき女に着いていったような気持ちで理鶯さんに着いていった。波の音が背後で、何も変わらないリズムを刻んでいた。
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