#蔵前カフェ
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k6u0 · 2 years ago
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フラフィークリーム480円、抹茶400円、グレーズドレモン380円(内税)/Pretty Good Coffee & Donut(浅草橋)
浅草橋駅から徒歩5分。マンションや小さなオフィスが並び、平日はあまり人通りが多くなく静かなエリアに建つホテル「OUROUR」。ホテルの1階のカフェでは9:00から揚げたてのドーナツを販売している。10:00からはフレーバーのドーナツも加わり、常時9種類ほどが並ぶ。
暑いなか持ち帰ったら、保冷剤をつけていてもやはりグレーズドは溶け気味。私が食べたのは、フラフィークリーム。ふわっとしたブリオッシュ生地にあっさりとした生クリームで、ハイカロリーなはずなのにぺろっと食べれてしまう恐ろしさ。ドーナツの種類によってザクっとした硬めの生地もあり。
ホテルは現在休業中、大丈夫かいな。でも、ランステとして利用でき、設備はきれいでよさそう。
浅草橋・蔵前にはほかにもaxisss tokyo、chigayaとドーナツが人気の店があるね。axisss tokyo行かねば。
住所:東京都台東区柳橋2-20-13
TEL:03-5829-6470
営業時間:9:00〜18:00 (揚げたてのドーナツは9:00から、 フレーバーのドーナツは10:00から販売)
定休日:月曜日
開業:2020年11月
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rezagrats · 2 years ago
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#お前の昼飯に興味はない #喫茶蔵 #lunch #kitasenjyulunch #kitasenjyucafe #北千住ランチ #北千住カフェ #トマトリゾット #トマトリゾット🍅 (at 喫茶蔵) https://www.instagram.com/p/CpwSAWAvFRJ/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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cafelatte-night · 4 months ago
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ひとこと日記📓 2024.10
10.1- 「ちひろさん」の映画を観る。有村架純の演技が好き。ふとした瞬間、整形する前のお姉さんの面影が浮かぶ。もう整形前の彼女はこの世に存在しないと思うと切ない。会いたくても会えないのだから。/ 血便がでてヒヤッとした。ジョブズみたいな人間がいる反面、何一つなし得ないで死んでいく人間もごまんと居るのだ。
10.2- 今日は仕事が少なかった。こんなにゆるい仕事なのに、前の仕事より時給がいいの世の中のバグ。
10.3- 毎日が蛇口から出る水のように流れていく。どうしたらもっと時間を意識した生活ができるか考えている。在宅でできる仕事に就いたとして、通勤1時間を毎日他のことに当てられる。7時起床、8時に仕事をスタートする。フルタイムで働いたとして、休憩1時間で17時上がり。7時間睡眠を確保するために22時に寝る。そう考えると、あんまり今の生活と変わらないな。結局、労働時間を減ら��が効果的だが、金も減る。/ 元彼から電話。今週末の約束の確認のための電話だったけど30分も話してしまった。ずっと笑っていたけど、内心は嫌なことを聞かれないか、また尋問みたいな時間が始まらないかとヒヤヒヤしていた。彼から電話があるまで、自分から電話しなくてえらかった。
10.4- 朝起きたらいつも家を出る時間になっていて、大急ぎで家を出た。間に合ったからよかった。理想は職場の休憩室で軽く朝ごはんを食べて英語を勉強してから仕事を始めたい。/ 感じよく話しただけで脈ありと勘違いしたり彼氏面してくる男が多すぎて気色悪い。
10.5- 昼前に元同僚の男とカフェに行く。恋愛や仕事に対する価値観の話をして、わたしにとっては魅力のない価値観を持つ人だなと思った。価値観の合うパートナーと少しだけ意識の高い人生を送りたいです。
10.6- 午前1:18にアパートの廊下の電灯が消えることを知る。午後1時、元彼と会う。質疑応答会議をする。彼からの質問リストにひとつずつ回答を用意してそれについて詳細を確認し合うというもの。とても不安定な気持ちに振り回されてクタクタになった。ちゃんと気持ちが固まるまでセックスしないと約束したのに、あっさり自分から約束を破った。子宮まで到達しちゃうそれはわたしの体のサイズには見合わない。窓の外でジョギングしている人たちは、少し目線を上げた窓の向こうで何が起こっているのか知る由もない。彼はINTPで超論理的(病的)だけど、結局いつも最後は気持ちなの。
easy=簡単な uneasy≠簡単じゃない
10.7- また一週間が始まった。無理やり捻出したみたいな無駄な仕事に人生を費やしているひとになりたくない。/ 好きな人の好きなところが死んでいくのは悲しい。/ 帰宅してから、マックポテトを食べてTwitterを眺めるしかできなかった。頭の中では動きたいと思っていてエネルギーも余っているのに、動けなかった。
10.8- 出社すると、毎日わたしの机に仕事をいくつか用意しておいてくれる営業マンがひとりいる。わたしが仕事に参加できるよう、仕事を振り分けてくれているのだと思う。時々、付箋にメッセージを書いてくれる。些細な優しさに助けられる。
10.9- 弟の運動会。嫌いな母から産まれた子なのに、どうしても1番かわいく見えてしまう。血には抗えない。
10.10- 秋、カフェイン摂ったとき��高揚感をカフェインなしで感じられる時がある。やりたいことがたくさんあってわくわくして焦ってる感じ。
10.11- 今週も無事、仕事が終わった。むずかしいことはなく、ただ次から次へと発生する庶務を処理していくだけ。/ 夜、最近メッセージしていたロシア人とビデオ通話する。日本語がほとんど話せなくてかわいい。元彼にもこんな時期があったんだよな。わたしと出会った頃に比べて、だいぶ自然な会話ができるようになったね。
10.12- 早起きしたけど、結局昼寝して17時ごろから活動。1日あればなんでもできるな。/ はじめて本格的なゴスロリのドレスを買ってみた。ハロウィン用。
10.13- ボーリングのスコアがついに120まできた。すこし前まで60だったから、どんな顔していいかわからない。/ 風呂で髪を染めながら本を読む。効率的。
10.14- 性欲オバケになっている。生理終わったのになぜだろう。
10.15-
10.16-眠る前、元彼と電話をして案の定ケンカになって、こいつはクソだなと思った。わたしも違うタイプのクソだけど。/ Tim とひみつの会話をする。
10.17- 一日中、怒りと憎しみの感情に支配される。何のために命を繋いでいるのかわからないけど、お金があって死にたいより、お金がなくて死にたいのはもっと苦しいから、仕事には行く。
10.18- 会社の飲み会
10.19- 洗濯掃除染髪雑務/「最後まで行く」を観る。綾野剛っていつも黒スーツだね。
10.20- ハイエースをレンタルして冷蔵庫とテレビを運んだ。元彼に手伝ってもらい3階まで。秋晴れ。ジメジメした心も無理やり乾かされた。違う世界線を考えてみる。大嫌いな元彼の女友達を毛嫌いしなかった世界線。潔く隠し事をせずに元彼を選んでいた世界線。今更もう遅いんだけどね。元彼は2月に引っ越して遠くに行くようです。わたしをここに置いて。
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10.16- 仕事に行くべきだったが、しんどすぎて休んでしまった。昨晩のことがこたえている。/ 銭湯に行く。変な意味抜きで裸をみるのが好き。
10.22- 昨日の日記が10.16付になっている。頭が回っていない。/ LINEのアイコンがわたしの撮った写真から別のものに変わった。/折れた爪が少しずつ伸びていく。生きている。/いつも数ヶ月先まで予約が埋まっている美容室。年末に予約をとってみる。
10.23- またお風呂入らずに寝てしまった。一緒に入ってくれる人がいないと自分を律せない。
10.24- ばーか、なわたし。
10.25- 恋愛むず過ぎ。色恋がなくても生きてる意味を感じられるようになりたい。what can I do to make it right?
10.26- 気が落ちてる時、面白いほどことごとくいろんなことがうまくいかない。営業してるはずの店が臨時休業、約束のドタキャン、あれ?意外とそれだけだった。もっとわるいことたくさん合った気がするのに。要は思い込み、考え方の癖なんだ。レイトショーでジョーカー観てくる。元彼と行くはずだったけど、ひとりで。
10.27- 日付変わってから帰宅。元彼に連れてってもらったバーに勇気を出して行ってみた。アルバイトの男に一緒にバーに行くかと誘われて、いつもと違うことしなくちゃ何も変わらないって強迫観念みたいなものが湧いてきて、飲み屋街に行った。元彼つながりの知人がいるバーに入った。その知人は以前、わたしと元彼との関係について元彼とケンカしてくれた人だ。その日について、ちゃんと謝罪がしたかったから会えてうれしかった。I'll take to your side. と言ってくれた。本当に優しい人。彼と彼の奥さんと話して、アルバイトの男のことはすっかり忘れていたし、不純そうだったからそれでよかったと思う。帰宅して元彼に電話した。1週間未読無視されていたけど、何度か電話したら出た。ごめんなさい、こんな私で。/ 人生で初めてゴスロリファッションに挑戦した。/選挙に行った。
10.28- 元彼とメッセージが続いている。メルカリで初めて物が売れたから嬉しかったそう。なぜ私に報告するの?/頭が痛いと言うと、彼はいつも「お水飲んでね「と言ってくれる。
10.29- 今日も元彼とメッセージが続いている。スニーカーを買ってと言ったら、高すぎると言われて、私の価値は18,920円以下か。/帰宅してすぐお風呂に入った。髪が長くなるにつれ、抜け毛の量が多く感じる。抜け毛のない世界だったらよかったのに。
10.30- 不要な関係は自然と終わりに向かうし、どれだけ傷つけあっても必要な関係は続く。と信じたい。
10.31- 正直に申すと、何のためにあったのかわからない1ヶ月だった。ずーっと心に重たい雲がかかってる感じ。寂しさとの向き合い方は知っているけど、向き合いたくないから敢えて間違った方法で寂しさを埋めようとして悪循環にはまってみる。行くところまで行って落ち着いてきた感はある。自分かわいい大好きな気持ちをもっと育てたいけど少し間違えると自己愛性になるから難しいね。/ 11月にしたいことは、近所にあるタロットの占い屋さんと、タイ式マッサージに行く。
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kennak · 5 months ago
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これが世界最大という超超巨大書店を、どーんと僻地でもなんでもいいから街が作れそうな平野に作ってほしい。その超超巨大さは世界第2位を突き抜けてほしい。 政府もテコ入れし、クラウドファンディングも募り、数多ある企業も全勢力が参入してほしい。もうとにかく全力をかけて作ってほしい。 「そんなことして失敗したらどうする?!バカじゃん?!」とか考えず作ってほしい。勝算とか考えず勢いで作ってほしい。 そこには和書だけではなく洋書もある。西洋の本だけではなく中国語の本、アラビア語の本、アフリカーンス語の本、とにかく片っ端から「いやこれいらんだろ」みたいな本だったとしてもすべておく。 なんなら和書が中央ではなく洋書が中央である。日本語を中心で考えてほしくはない。言語別に存在する知の量に応じた配分をしてほしい。 客層に応じてカテゴリ分けは必要だろう。1つの書店だけでなく複数の書店が統合してもかまわない。古本屋を集めてもかまわない。 「よくわからなくても物理の本を買うなら日本のここへ行け。たぶんあるから」という状態になっていてほしい。日本の中規模以上の書店はほぼすべてここに集める。 全勢力が協力してできた超超巨大書店を中央に据えて��その周りを他の超巨大書店が取り囲む。その周りは巨大書店。その周りは中規模書店、その周りには小規模書店。 海外からも片っ端から誘致する。必要なら補助金も出す。「バカなの?」とか「さすがに海外出店は難しいです」とか一蹴されるだろうが「まあ採算とれそうだからいいよ」と言われるまで粘ってほしい。 税金をたくさん投入してもかまわない。重要なことは「そこにある」「とにかく日本のここに来たらある」「お前のやりたいことは知らんけど本がほしいなら日本のここに行け」という願いが叶う場所だ。 例外を作ればそのブランドは失われる。このブランドこそが他国が追随不可能な圧倒性を生む。先行者利益だ。バカすぎて1つ1つで見るとデメリットしかない行為が、結合すると巨大な1つのメリットを作り出す。 どこかで手を抜くと終わる。そんなことまでする必要ないんじゃないのとか、それってめちゃくちゃ損しますよねとか言われようが、究極に本を集める。 書店と書店の隙間にはさまざまなカフェが立ち並ぶ。個人で経営するカフェからチェーン店が密集する。コンビニも立ち並び、公園には読書に適したベンチがある。公園は読書に最適化されている。 その街にはどこにでも椅子が置いてある。買った本をすぐ座って読む人向けのものだ。 この街には有名人が毎日のようにやってくる。たとえば「ビル・ゲイツが本を選びに来日!」など当たり前のことになるだろう。 読書家はこの街の付近に別荘をかまえる。なんにもなかった僻地の近隣に富裕層街が誕生し、地価がとんでもなく上昇する。意味不明なおいしい話だ。 一方で本を読むことが目的でない人間には居心地が悪い空間になる。この街に存在している人間はほぼ全員本かその周辺が目的なのだ。本以外が目的の人間は異様に目立つようになり警戒される。 街の中央部分は徹底的に、本、本、本、本、本、と本が存在するのが当然の本の密集空間になっている。普通の人間が「ここまですることはないんじゃ・・・だって採算とか・・・」とドン引きするぐらいの熱量で本で溢れかえっていてほしい。 地面に敷かれたタイルには、文章が書かれている。まっすぐ歩くと偉人の言葉などがそのまま読めるようになっているのだ。たとえば「良い本は私の人生におけるイベントである。」「本の無い家は窓の無い部屋のようなものだ。」「天才とは努力する凡才のことである」などという文が永久に書かれている。有名な書の冒頭部分だったりもあるし、古典文学もあるし、文学のみならず数式も書かれていたりする。それを読むだけで日が暮れる。 この街の広告はすべて本に関するものでいっぱいだ。ほかでは絶対に見られない、読書家にだけ向けた広告が撃たれる。「こんな難しそうな本の広告ある?」というのがそこここで見���かる。 たとえばベトナム語のマンガの新刊広告なども見受けられていてほしい。 この街にあるのは紙の本ばかりではない。電子書籍派のための書店もある。他では絶対採算がとれないような形の店であっても、「読書家が毎日のように集まることが普通」の街特有の書店ができる。たとえば巨大な8Kモニタにその人へレコメンドされた電子書籍が大量に表示され、立ち読みすることができるとか。「辞書専門店」や「単語帳専門店」や「栄養学書籍専門店」などがあったりもする。そういうものを作っても不思議と利益が出るのだ。 この超超巨大書店圏内部には研究所や大学なども誘致する。どのような言語でも関係ない。化学系のカテゴリが立ち並ぶ「化学通り」のようなところには実験器具専門店も立ち並ぶ。 そういうところは、基本的には英語がメインだ。英語の下に日本語が書かれている感じ。イメージ的にはハリーポッターだろうか。ときどき「なんで化学通りにオムライス専門店がこんなにあるんだよ」などということもあるかもしれない。秋葉原や神田にカレーがたくさんあるようなものだろう。 やや込み入ったところにはマイナーな本屋がある。「なんだよこの本屋・・・」という、見るからに異国感が漂う本屋だ。謎の部族の謎言語で書かれた謎の材質の本が置いてあるなど。ネクロノミコンのような本も見つかる。 石版などもなぜかある。読書向けの椅子専門店もある。「本のためだけの椅子専門店」が生存できる場所は日本ではここしかない。 しかし、この超超巨大書店群の主目的は「本の集積」である。そこから逸れるようなことがあってはならない。何か欲をかいて「ここに企業をうんたら」などとして利益を優先するとこの街はあっという間にその意味をなくし滅びるだろう。ありとあらゆる人々が周辺の利益を求めて集ってくる。そういうのを一蹴できるような体制であってほしい。 「この街意味ないだろ。なんで作った。赤字だろ���と罵られながらも存続する街であってほしい。そして、そう罵る人も、ひとたびその街に入ると「すげえ・・・この街は地球に必要だわ・・・」とどうあがいても認めざるをえないほど感動できる街であってほしい。街自体で見ると赤字なのだが不思議と日本経済が潤う源泉である摩訶不思議都市であってほしい。完全に未来へと投資された都市である。 この街では、夜もたくさんの書店が営業している。こんな大きな本屋が24時間営業できるのはこの街しかありえないとなっていてほしい。「夜眠れないな・・・本でも買いに行くか・・・」という人外の行動を普通にするような場所であってほしい。 街の周囲には民家が立ち並ぶ。ただしこの民家に住む民間人はややおかしい。本のために移住してきた狂信者たちだ。軒先には自分の選書が並び「1冊100円」などと書かれていることも多々ある。 富豪がゴッソリ買っていくことを見越して少し離れたところに在庫置き場がある。 富豪が「ではこの棚からこっちの棚まで」などと爆買いしていく。もはやテロリストのようなものだが、そんなことは気にせずまた入荷する。本はバカみたいに売れる。 近隣の都市はこの超超巨大書店都市のおかげで経済効果がある。 この街は、「日本人なら1度は絶対行け」と呼ばれる場所になる。そしてひとたびそこに立ち入れば「世の中にはこんなに知識があったのか」「世の中はこんなに頭のいい人たちで溢れかえっていたのか」ということが、嫌でも全身の細胞に刻みつけられる。伊勢神宮みたいなものだ。それよりも神々しいかもしれない。 そして、全身の細胞で体感したその人は、格段に読書するようになるだろう。それは地元へ帰っても同じことだ。一流を目の当たりにした者は一流になる。 取次の問題も、書店が潰れかけている問題も、日本人が本を読まなくなってしまっている問題も、経済が深刻化している問題も、だいたい解決できるだろう。 誰か作ってください。 ちなみに国防にも役に立ちます。一度作ってしまえばここを潰すやつは「バカ」なので。ペンは剣よりも強し! 書店は兵器です。 追記 ジュンク堂書店など大型書店が潰れかけているのは知っている。 ただそれは、「本がたくさんあっても意味がない」のではない。逆。 大型書店であっても、本が少なすぎるのが問題である。 だいたい日本語の本というのは大して範囲が広くない。 それに「物理本を読む人が少ないから本屋が潰れちゃう」というのも逆だ。 「物理本を読みたいと思う人を増やす。そのためには本屋すべてが潰れることも辞さない」という情熱が正道である。 本というのは知の源泉である。だから知識がない人に迎合すれば、潰れるのは自然だ。知識がない側に与するのだから。 本の機能はそれとは真逆であり、全体を引っ張り上げるものである。知識がない側が「欲しい」と願える場にすべきなのだ。 ない側に媚を売っていれば潰れて当然。 「この本は今は読めないけれど、読みたいと思う」そういうものがない。 「この本は内容はちんぷんかんぷんだけど、そういう本の存在を知っている」そういうものもない。 ジュンク堂書店などですら、知らない人々が多い。大型書店の重要性を知覚できていない。入ったことがない人間もいる。 だからこそドカンとぶち上げるのだ。 記事を読んでくれた人へ: 記事を読んでくれたのはありがたいが、たぶん自分が考えている規模と読んだ人が考えている規模に大きな差があると思う。 自分が考えているのは、もっとも小さく考えても深圳書城中心城の数十倍の大きさであり、既存の書店をちょっとだけ大きくしたものとか、蔵書が全く同一であるような大型書店が単に10個ある街という形ではない。 コーチャンフォーつくば店は50万冊、池袋ジュンク堂書店は150万冊、深圳書城中心城は400万冊、国会図書館は4685万点。Amazon Kindleは60万点。 自分が言っているのは、数億冊あるような書店群である。つまり、コーチャンフォーやジュンク堂書店や紀伊國屋書店は超超巨大書店(世界中の意味わからんハイレベルの本から選びぬかれ集まったエリート本屋)の周辺を取り囲む「日本区域最大の超巨大書店」の周辺を取り囲む「大型書店の1つ」という状態を考えている。ブックオフなどはその周りを取り囲む中型書店になるだろう。その周りを、身近にあるご近所の本屋さんがたくさんずらーーーっと並んでいるというような領域だ。いうならばこれが日本区域である。 世界の蔵書数はGoogleによると約1.3億冊であるらしい。日本区域内に別に中国語や韓国語の本があることもある。ただし日本区域の横には韓国区域だったり中国区域だったりする。その中国区域でもばかみたいにデカい超巨大書店があり、それを取り囲むようにジュンク堂書店並の大型書店があり、英語区域では……というような状態だ。言語別に分けられているだけでなく、「数学領域」で分けられていることもあり、そこでは「高校数学」の棚に世界各国の高校数学が並ぶ。数学の参考書を買いに来た高校生が、カメルーン人の中学生と仲良くなるみたいなことも想定できるわけだ。 地方のクソデカ本屋が数百個単位で入る「は・・・?」「この街が・・・全部・・・本屋さん・・・?」という規模の書店群である。 イメージとしては↓な感じ。 まもなく目的地の駅に近付く。電車にいる人々は全員が本を読んでいる。スマホを触っている人たちなど誰もいない。不思議な光景だ。多くの人がそわそわしている。初めて来た人たちが多いのかもしれない。 電車が駅に滑り込み走って降りる人々の後ろでのんびりと降りる。全く、はしゃぎすぎだろう。 降りた直後、本の形をした案内板が表れた。真っ先に飛び込んできたのは「↑ バベル中央書店」というやたらとデカい黒文字と、その下にあるやや大きな黒文字の「↑ 北区域書店」だった。 右を向くと・・・あれは・・・本の自動販売機?! 本を自販機で販売するのか。カルピスの作り方・・・自動販売機の歴史・・・Why could he make vending machines?・・・なるほど。 床には文字が書かれている。Station, State, Statue, Status. 何のことやらわからない。 改札を出る。改札を出ると、ああ、もうこれは本のテーマパークだ。最奥部に見える巨大な塔には雲がかかっている。おそらくあれが中央書店だ。その横には数えるのもバカバカしくなるほど書店が並ぶ。街には今まで見たこともないような人々で溢れかえっていた。ベンチでは読書をしている中東とおぼしき人が中国人らしき人と何やら議論している。彼らが話しているのは何語だろうか。 デジタルサイネージで目まぐるしく本の広告が入れ替わっていく。「サウダージにさようなら」「入門グロッキング」「般若心経の終焉」 ぼうっとしているとハトが飛んできた。ここでは何やら、ハトでさえ賢く見える。予算��5万円だったが、足りるだろうか。 Amazon倉庫でもないんだって。 なんか全然伝わっていなくてものすごく悲しい。 子どものときに巨大書店や巨大図書館に人生で初めて行ったときとか、論文と大学と研究の仕組みと接したときに、知の偉大さに震えたことがないだろうか。 目に見えないものは見えないことが多い。たとえば、ライブ会場に行ったことがなければライブの偉大さは本当にはわからないし、「本当にこんなにたくさんの人がファンなのだな」ということもわからない。 記号接地問題ともいうらしいが。 いま「自分が考えるクラスの巨大な本の集積地を人類の誰もが見ていない」というのが問題であると思う。誰1人として。 そういう知がたくさんあることは存在としては知っていても、「それを見たことがある人は誰もいない」のだ。いわば、月は見えるけど、月に行ったことは誰もいないような状態だ。 神田の古本屋街や、既存の大型書店というのは、いわば地球上にある月に似たところでしかない。「たぶんこれとこれがこうなると月」というふうにしか想像できない。だが月に行かなければ月の隕石は無いのだ。 ほとんどの人は、目に見えないなら存在しないと感じてしまう。マッチングアプリで人間を左右にスワイプするとき、人間ではないように扱う。それは人間として存在しているのに。 一方、眼の前に相手がいるとき、同じように左右に指を振って弾くのは容易ではない。これが目の前にあるかないかの大きな違いである。 自分が言っているのは、そういう知の集積の偉大さが理解できなくてもとにかくそこに行けば、「ああそういうこと」「人類は偉大だったのか」と、誰もがたちどころにわかってしまう場所がほしいということである。 それから、実現の不可否はともかくとして、「え、そういう本屋あったらめっちゃいいな〜〜〜〜〜〜〜〜〜」と感じてほしい。
ド田舎に世界各国の超超巨大書店が集積する都市がほしい
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tutai-k · 1 year ago
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たどり着かなかったおおくの未来たちへ
文フリ東京だった。 土曜日開催のイベントってなんだかんだ言いながらはじめてのような気がする……労働が土日祝休めなかったころはなんでイベントは平日にやらないんだろうと思っていたし、土日が休みだったころはイベントは土曜日にしてほしいと思っていたが、日月休みになると、イベントは日曜日がいいなと思ってしまう。日月は宿泊料金がやすい。
そんな自分本位な「この日がいいな」をわたしはいくつも持っている。
文フリ東京は、土曜日の朝に出発した。車内販売がなくなってしまって、でもまあ新幹線のホームとか購買にシンカンセンスゴイカタイアイス(シンカンセンモウカタクナイアイスだという噂だが)が売っているらしいから、それを食べようと思っていたが、朝、名古屋駅で見つけることはできなかった。 しょんぼりしながら新幹線に乗る。新幹線の中ではほとんど寝ていた。
東京駅・浜松町・流通センター。いつもの乗り換えで会場に向かう。来年の12月の文フリはビッグサイトでやるらしいから、この行程で向かうのはあと一回。
会場前に八束さんのスペースで不穏なフライヤーをもらう予定だったのでもらいに行ったら、八束さんがさいたま文学館で開催中の『澁澤龍彦の文学世界』のフライヤーも一緒にくれた。 ので、スペースが出入り口の真ん前だったこともあって、これはたくさんのひとに見てもらえるんじゃないか…!ということで、出口に向けて配置した。完���である。
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そんな素敵な設営をして、開場。
遠方からきてくれたフォロワーさんに展示のフライヤーを見せ澁澤龍彦の話をし、「若い頃にわたしも全集読みました!」と言ってもらうなどしたり、痛覚の麻子さんにはえんえんと「この写真見てくださいやばくないですか?羽田に楯の会の制服を着て見送りに着た三島の帽子をかぶっておどけているときの写真でこれが二人が実際にあった最後になるんですよ……」と一生終わらないんじゃない勝手くらいの話をしつづけてしまったり、このフライヤーに気づいてくれた通行人のひと(「澁澤龍彦だ…!」という声が聞こえた)に「裏面も見てください!そしてよろしくお願いします!」とさっと差し出したり……。こんなに充実した文学フリマ東京は、2014年から参加していて初めてじゃないかと言うくらい充実していた。
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惜しむらくは、澁澤龍彦のフライヤーと一緒に不穏なフライヤーを挟んでいたにもかかわらず、だれも「澁澤龍彦と棄てに行ける家父長制があるんですか?」と聞いてくれなかったこと…。澁澤龍彦と棄てに行ける家父長制は果たして存在するのか……?
とまあ、こんな感じなのだが、そろそろ皆さんも不穏なフライヤーとは?と思っているところだろうと思うので、ご紹介致しますとこういうやつです。
「父親の死体を棄てに行く」アンソロジー。家父長制を棄てに行きたい方はどうぞ2024年5月の文学フリマ東京をお待ちください。
イベントが終わってからは、八束さんとヒマラヤ鍋を食べに行った。 お店の予約時間まで過ごしていたドトールで渋沢栄一の話になり、「ああ、向こうは傍家で、本家はうちなので」と話したら「いまうちって言いました?」と聞き返される。うちです。 ヒマラヤ鍋屋さんはめちゃくちゃすてきな楽隊(?)のお誕生日パレードがあったり、びっくりするような美味しい鍋を食べられたりと大満足だった。
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打ち上げを終えて、翌日のさいたま文学館に備えて埼玉に宿を取っていたので、移動をはじめたら電車がいきなり止まった! 電車の沿線で人身事故があったとのことで、近くのハブ駅みたいなところで電車を降ろされてしまう。こんなこと担ったのは初めてなのでびっくりしていると、とりあえず一時間くらいしたら電車は動くからね~とアナウンスが入り、事なきを得る。
都会ならではの体験だな…と思いながら、ホテルにたどり着いて泥のように寝た。
そしてさいたま文学館へ。
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張り切って出てきたら開館まえについてしまった…。図録を買って、老人クラブの展示があったので見せてもらったりして(ヤツガシラの俳句があってとてもよかった)、10時になる。
貸し切り状態……。
展示は、埼玉と澁澤の関係から始まっていて、浦和高校時代の写真(浦和高校同窓会が出しているものだった)があるのがとてもよかった。 限定本も展示がたくさんあり、原稿も、文学館が所蔵しているものが4、5点。 サド裁判のときに澁澤が三島に書き送った手紙に、争点が「わいせつか芸術かを超え、表現の自由/検閲への抵抗である」ことが書かれていることを指摘していたり、『高丘親王航海記』の原稿用紙、最初は「了」と書いてあったのを、推敲の段階で文字を自ら消したことを指摘していたり、「澁澤龍彦」という人物を表現との向き合いかたから見せているのが良いと思った。 面白かったのは三島の写真の使い方で、「血と薔薇」の「男の死」の三島の写真、あと、メインビジュアルが羽田に見送りにきた三島の帽子をかぶっておどける澁澤の写真だったからか、「楯の会の制服を着た三島由紀夫」の写真が展示してあったりした。
展示をひとしきり見た後は、図書室に今回の展示の関連本がまとめてあるとのことだったのでそれを身に。「作家のおやつ」「作家の食卓」といった本の紹介や、山﨑ナオコーラが文豪の墓参りにいく本に澁澤の項目があった。山﨑ナオコーラの澁澤へのまなざしにはわたしにもおぼえがある。よい本だった。そしてその本で、先月わたしが緑色のインコに夢中になっていた霊園に中島敦の墓があることを知った。敦、ごめんな……墓のことなんて全然知らなかったから、緑色のインコのことしか考えてなくて……。
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その後は文学館併設の「けやきカフェ」で澁澤龍彦コラボメニューをたべる。黒糖と胡桃のパンケーキ。澁澤が好きだった胡桃や黒糖のお菓子をイメージしてつくられていて、とてもよかった。 思い出したのは、今よりもっと貧乏だったころ、いろんなところでやっている澁澤の展示に行けなくて悔しい思いをしたことだった。いまこうしてたどり着くことができるようになったことを、なんだかとても、自分が、自分をなんとかしているように思えた。
パンケーキを食べ終えてから、「武蔵野うどん」に挑戦することにした。「伊勢うどんとは対極にあるうどんだ」という事前情報しかなかった。 桶川駅ちかくのお店はかなり人気店のようでたくさん人が並んでいて、お店に入れたのは並び始めてから一時間後くらいだった。 つけ麺(うどんのことをつけ麺というのか?)システムで、つけ汁とうどんは別々の皿に載っている。なるほどこういうやつなのか、となにも考えずにがっと箸でつかんで汁につけてすすりはじめたはいいが、うどん、めちゃくちゃかたいんですけど?!噛みちぎれない…やばい、全部すすって口の中に入れるしかない……と思ったが、��れがまたすさまじく長くて……永遠にうどんがおわらない……。 こんなに硬くて長いうどんはじめてなんですけど?!おれたちは箸で持ち上げただけでへたしたらブツッといく伊勢うどんの民なんだということを再確認し、「これは風邪を引いたときに食べるうどんではなく、体力が有り余っているときに食べるうどんだな」と確信しました。きっと武蔵野のひとたちは、風邪をひいたときにはおかゆを食べるに違いない。(伊勢志摩の人間は風邪をひいたら伊勢うどんを食べます)
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二口目からは一本ずつ食べることで武蔵野うどんのおいしさを堪能し、また是非食べたい、顎の力を試したい、と思った。
武蔵野うどんを噛み砕くのに体力のほとんどを持って行かれて、疲れ果てたので、そのまま帰宅することに。 購買にシンカンセンスゴイカタイアイスを見つけたので購入し、席に着くと、隣のひともおなじシンカンセンスゴイカタイアイスを持っていた。しかもおなじチョコレート味。
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べつに示し合わせてはいないがふたり一緒に食べることになってしまい、こんなに好きなひとがいるのに、もうシンカンセンスゴイカタイアイス���車内販売されないんだな……と悲しくなる。 そして、乗車15分まえに買ったし、シンカンセンモウカタクナイアイスだった。
アイスを食べ終えてからは、記憶がない。気づいたら名古屋だった。
名古屋駅で、近鉄のホームに来たら、電車を待つ人は無秩序にホームにたたずんでいて、車両のドアとか何も気にしていなかったし、電車が着いても「先に並んでいたひと」という概念がないので、運良くドアの近くにいたひとから電車に乗りこんだ。東京とかから帰る途中、この近鉄のホームの無秩序さを目の当たりにすると、まだ名古屋から三重まで帰らないと行けないのに、「帰ってきたなあ」と思うのだった。
名古屋駅から最寄り駅までも、寝ていたのでほとんど記憶がない。
帰宅したら、夕食は焼きそばだった。焼きそばの麺は、どれだけ頬張っても簡単に噛みちぎれた。武蔵野うどんは硬かった。
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mayamiyamaillustration · 2 months ago
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「月夜の魔法のおはなし展」
ギャラリー・オルタンシア
(洋菓子店カフェ・ドゥ・ジャルダン福生駅西口店内)
www.tamura-do.com/
展示終了しました。お運びいただいた皆さま、SNSで閲覧くださった方々、どうもありがとうございました。
ハロウィン🎃とクリスマス(若干前)🎄に、素敵な洋菓子店で展示させていただきとても楽しかったです!タムラ堂さん、カフェ・ドゥ・ジャルダン福生駅西口店の皆さま、どうもありがとうございました。
ギャラリー・オルタンシアは12月はお休み。タムラ堂さんは、明治時代生まれの蔵をリノベーションしたギャラリーlakura(らくら)で『「夜の木」と「ひとりみんぱく」展〜木と精霊の出会う場所」』というイベントを開催(12/14(土)〜29(日)。カフェ・ドゥ・ジャルダン福生西口店さんはクリスマスケーキがたくさん立ち並びます。
私は目白・貝の小鳥さん企画展「心鳥風景」に小さな原画とクリスマスカードを持って飛んで行きます。
珠玉の作家さんたちの作品を観に、クリスマスの贈り物🎁選びにぜひ。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします🙇🏻‍♂️
⚫︎タムラ堂
www.tamura-do.com/
「夜の木」と「ひとりみんぱく」展〜木と精霊の出会う場所〜」
蔵ギャラリーlakura(らくら)
〒197-0011東京都福生市福生1150番地
オープン日時:金・土・日・水曜日(月・火・木は休廊)12〜17時。入場無料。駐車スペースあり。
洋菓子店カフェ・ドゥ・ジャルダン福生駅西口店
〒197-0011
東京都福生市福生1044番地
⚫︎Tel : 042-553-773
絵本の古本と木のおもちゃ
🐚貝の小鳥🕊️
@kainokotori
「心鳥風景」
2024年12月11日(水)〜12月25日(水)12時〜18時(最終日17時)火曜定休日
〒161-0033 東京都新宿区下落合3-18-10 TEL:03(5996)1193
X:@kainokotori
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catonoire · 7 months ago
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「シン・東洋陶磁―MOCOコレクション」展
大阪市立東洋陶磁美術館で、リニューアルオープン記念特別展「シン・東洋陶磁―MOCOコレクション」を見る。惹句にあるように“オールスター・珠玉の約380件(国宝2件、重要文化財13件含む)”が揃った、なんとも贅沢な特別展である。全面的に撮影可能。無料のアプリをダウンロードすれば音声ガイドも聞ける(書き起こしもあって文字でも読める)。
また、美術館の公式サイトでは収蔵品画像オープンデータが公開されており、この展覧会に出品されている作品も参照することができる。さらに、公開されている画像は“当館への申請が必要なく、自由にダウンロード、複製、再配布することができます。例えば出版物やウェブサイトへの掲載、講演会等でのスクリーンへの投影、テレビ番組での放送、販売商品への印刷など、営利・非営利に関わらず利用が可能です”とのこと。でも、公式画像は美しいけれども展覧会の臨場感(?)が出ないので、いつもどおり自分で撮ったしょぼいスマホ写真を載せることにする。
展示は全部で13のパートに分かれており、それぞれに格好良さげなタイトルがついている。
1 「天下無敵(てんかむてき)-ザ・ベストMOCOコレクション」
この展示室では陶磁器と六田知弘の写真作品《壁の記憶》との取り合わせが楽し���る。《壁の記憶》は写真家が世界各地で撮った壁の写真のシリーズのようである。展示風景はたとえばこんな感じ。
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このようにコーディネートされており、意外性もあってなかなかよかった。上の赤い写真作品の壁はベネチア(イタリア)、下の白っぽいのはサンティアゴ・デ・コンポステーラ(スペイン)。
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展示室から展示室へと移動する途中に特別あつらえらしい展示ケースがあり、国宝の油滴天目が鎮座していた。たしかに美しいが、正直なところ自分の好みではあまりなく、油滴天目なら以前別の美術館で見た別のもの(もっと油滴が細かくて繊細に光る感じ)のほうが好みだったなあと思い出すなどした。
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2 「翡色幽玄(ひしょくゆうげん)-安宅コレクション韓国陶磁」
青磁好きにはたまらない展示室。あれもこれも全部青磁、もちろんクオリティも高い。
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3 「粉青尚白(ふんせいしょうはく)-安宅コレクション韓国陶磁」
下の写真の3点は日本では三島とか三島手と呼ばれるタイプの焼き物。三島は朝鮮半島製のほうが日本のより圧倒的に良い出来で、とても好き。
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そして次の3点は粉引の瓶。日本の茶人などの間で好まれたタイプで、たしかに良い風情である。
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4 「清廉美白(せいれんびはく)-安宅コレクション韓国陶磁」
《青花 草花文 面取瓶》。日本では「秋草手」と呼ばれる文様。面取の具合も文様も端正で美しい。
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《白磁 角杯》。遊牧民族が酒などを飲むのに用いていた角の形の杯を模したもの。王室用の白磁らしく、品がある。
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ロビーの展示ケースにあった、ルーシー・リー《青ニット線文鉢》。
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これもロビーにあった、《青花 虎鵲文 壺》。18世紀後半、朝鮮時代の作。ここに描かれた虎が美術館のキャラクターに採用されて「mocoちゃん」と呼ばれることになった。MOCOは美術館の英語名の略である。
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6 「優艶質朴(ゆうえんしつぼく)-李秉昌コレクション韓国陶磁」
《青磁象嵌 雲鶴文 椀》。象嵌技法にすぐれた一品。釉薬の貫入がまったくないのも特徴。
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《白磁鉄地 壺》。下半分はちょっと見には焼き締めのようだがそうではなく、鉄絵具を塗ったもの。16世紀朝鮮時代の作だが不思議と現代的に見え、たとえば「ルーシー・リー(あるいは誰か他の現代の陶芸家)の作品だよ」などと言われたらつい信じてしまいそうである。無理を承知で言うならこれはうちにも欲しい。
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6 「陶魂無比(とうこんむひ)-日本陶磁コレクション」
中国や朝鮮半島の優品を見てしまうと、日本の焼き物は正直かなり見劣りしてしまう。悪くないものはあるのだが、ほうっと溜め息をついたりつくづく感心しながら眺めるようなものはなかなかない(好みの問題かもしれないが)。そんな中で自分の目に留まったのはこれ。料理が映えそうなデザインで、実際に使ってみたいと思った。
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7 「陶花爛漫(とうからんまん)-李秉昌コレクション中国陶磁」
このパートに展示してある作品は、古いものだと新石器時代ごろまで遡る。中国文明の先進ぶりを目の当たりにして恐れ入る。この下の美しい白磁の杯も、さすがに紀元前とまではいかないが隋の時代(7世紀)の作。高台に釉薬が溜まって緑がかっ���見えるのもチャームポイント。
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8 「喜土愛楽(きどあいらく)-現代陶芸コレクション」
現代の作家の作品がロビーにいくつか並んでいた。下の写真は金子潤《2フィート・トール・ダンゴ》。ガラス張りのロビーだが、作品の背後には薄手のシェードが掛けてあった。
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9 「明器幽遠(めいきゆうえん)-安宅コレクション中国陶磁」
MOCOのヴィーナスこと《加彩 婦女俑》。自分がお目にかかるのはこれで2度目である。360度回転する展示台にお乗りあそばされている。
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こんなふうに回っておられる。
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後ろ姿のなんと優美なことか。
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《黒釉刻花 牡丹文 梅瓶》。白化粧をした上に黒釉をかけ、黒釉を削り落として文様を表現する技法(掻落し)で作られたもの。掻落しで自分の好みに合うものはあまり多くないのだが、これは堂々とした存在感でひときわ目を引いた。
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《木葉天目 茶碗》。本物の木の葉(桑の枯葉)を焼き付けて作られた天目茶碗。加賀藩前田家伝来とのこと。
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10 「天青無窮(てんせいむきゅう)-安宅コレクション中国陶磁」
点数は少ないが、うっとり眺めてしまうようなものばかり集めた特別な室。
《青磁 水仙盆》。これは以前この美術館を訪れた際にも見たので、またお会いできましたねと声をかけたくなった。宋の時代に宮廷用の青磁を生産していた汝窯の逸品。美しいが、これよりもっと素晴らしいのがこの世に存在している(台湾の故宮博物院が持っている)というのもまたすごい。
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国宝《飛青磁 花生》。自分のスマホ写真では到底うまく色を再現できないのが残念。
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この特別な展示室では自然光による採光がなされているのが大きなポイント。青磁の微妙な色合いをよく見ることができるとされる。
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11 「皇帝万歳(こうていばんざい)-安宅コレクション中国陶磁」
中国の皇帝の身辺を彩るにふさわしい、文様が華やかだったり色鮮やかだったりする作品の多い室。
《釉裏紅 牡丹文 盤》。銅顔料が使われており、たまたま中央部の牡丹の花のところだけ赤っぽく濃いめに発色したというのがおもしろい。
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抹茶色が特徴的な《茶葉末釉 双耳方形瓶》。茶葉末釉は個人的にそれほど好きな色ではないのだが、これはとても出来が良いように見えて印象に残った。
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12 「百鼻繚乱(ひゃくびりょうらん)-沖正一郎コレクション鼻煙壺」
いわゆる嗅ぎタバコ入れが勢ぞろい。下の写真はほんの一部である。
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この虫づくしのはどこか現代的な感じがする。とてもいい。虫好きな人がこぞって欲しがるのではないか。自分も欲しい。
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13 「泥土不滅(でいどふめつ)-現代陶芸コレクション」
現代の陶芸作家の作品がいくつか展示されていた。これは星野曉《表層・深層》。
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併設のカフェには「陶片クッキー」なるメニューがある。これは注文せざるを得ない。作家がひとつずつ彩色(アイシング)を施しているというから凝っている。ふたつとも涼しげな色合いなのは、もしかして夏だから? 海や水辺をイメージしたとか? 別の季節にも行ってクッキーの色合いを確かめてみたい。なお、味のほうはいまいち口に合わなかった……惜しい。
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blue-belta · 1 year ago
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懐かしいものを。
2019年の #新年会 。
2020年まで、 #武蔵小杉 教室の前に新年会をしていました。
この年は、 #リストランテアンアンブレラ 。
楽しかったなぁ。
今年は新年会をしようと思ったけど、この数年でお客様も状況が変わり、みんなで集まるのは難しいかな?
といいつつ、また何かイベント的なことをしたいなぁ。
昔はよくイベントを企画したっけ。カフェでスケッチしたり、写経やお茶席、ファッション診断まで。
実は一つ準備の要らない簡単なイベントを考えていて、ちょっとワクワクしてる。
#art #coloredpencil #fabercastell #polychromos #色鉛筆 #ファーバーカステル #ポリクロモス #1日1絵 #イラストグラム #今日何描こう #今日何描いた #絵を描く暮らし #モレスキン #moleskine #lunch #foodsketch #ランチ
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milkteabonbon · 8 months ago
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2024.6.1〜15
お久しぶりです。
三年日記をつけるようになってTumblrの第一線から退いておりましたがこの度復帰いたします。人に見せる文章を短くまとめて書く練習にお付き合いください。
6/1
以前通っていたパン屋さんが移転したので久しぶりに再訪。近くの緑地でパンオショコラとカフェラテで優雅なブランチをやりました。まだ蚊は出ていないようでよかったです。午後はナエマの鉢増し!12号ってとんでもなく大きくない?
6/2
朝5時くらいに目が覚めてぼんやりしていたら土砂降りの雨で慌てて洗濯物を部屋に放り込み、自分もベランダから戻ろうとしたら思いっきり転倒してフランスゴムの鉢もろとも倒れ込んでしまった。折れてなくてよかった。もちろんフランスゴムのことです。
6/3
色々あって現在無職真っ只中なので就活しに街へ繰り出しました。ついでにお気に入りのカフェでランチしていこうと思ったら定休日でガーン。
6/4
またまた就活しに街へ。夕方はアラビクと乙女屋さんにファンタニマを見に行きました。うちのファニマちゃんたちも連れて行けばよかった。動物占いと長渕剛の話で盛り上がるなど。
6/5
餃子を作るしかないと思い詰め、小麦粉とたわむれたりみじん切りをしたりした。一人で餃子包んでいるとなんだか現地の人の気持ちになってくるのでオススメ!
6/6
双子座新月。まーなるようにしかならんけどどうすればいいかわからず、我慢していた毛糸を注文しました。
6/7
冷凍していたチーズケーキが底を尽く。次はブラウニーかレモンドリズルか迷って��る。
6/8
毛糸が届いたのでずっと編みかけだったfairly bouquet sweaterを黙々と編む。去年の冬に編み物に目覚め、そこからは坂を転がり落ちるようにハマっております。申し込んでいた手紡ぎ教室は参加者多数のため落選の知らせが届きましたが次回こそ当選しますように。
6/9
��雨が降ったり止んだりしていい天気だったので紫陽花を見に行った。カシワバアジサイ欲しいなあ。木の名前当てクイズを楽しんだりクリームソーダを飲んだりした。
6/10
今週のおやつはブラウニー。しかし、なんだかいまいちな出来に……。それでもアイスコーヒーと一緒にいただくとそれなりに美味しい。大分育ったセーターを編みながら新作テディベアをどうするか考える。
6/11
職安に行ったらコメダに寄れる約束を己の魂としているのでたっぷりアイスコーヒーとミニシロノワールにありついた。毎回「ミニ……いや日和らずノーマル……」と思いつつも「あっミニシロノワールお願いします」と言ってしまいます。クリームソーダ もアイスココアも好き。ソフトクリームを愛している。
6/12
大好きなティールームでいちじくのショートケーキとダージリン。涼しい室内で熱いお茶をいただく幸せ。
6/13
なんとでもなっちまえとアイスコーヒーとバタつきパン。
6/14
オンラインでテディベアを販売することにした。宣言することで逃げ場をなくす作戦です。
6/15
古本屋入門講座を受けてきました。「値段をつけて本棚に古本を挿せば古本屋です」しびれる〜。蔵書が千を超えたら開業を考えようと思います。
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elle-p · 1 year ago
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P3 Club Book Koromaru short story scan and transcription.
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虎狼丸の優雅な一日
初夏の爽やかな日差しが心地よい日曜日。今日もなかなかの散歩日和だ。少し早めに出かけて、少し寄り道をするのもいいかもしれない。明確な言葉によるものではないが、だいたいそんなことを考えつつ、その柴犬は神社の石畳から身を起こして軽くあくびをした。
犬の名はコロマル。正式には虎狼丸と書くのだが、本人 (本犬?) は字が読めないので、とくにその違いにこだわりはない。彼がこだわっているのは、毎日の散歩。先日、彼の飼い主である神社の神主が事故で亡くなって以来、新しく神社の主となった人間は、最低限必要な食事は出してくれるものの、散歩に連れて行ったり頭をなでてくれたりはしない。コロマル自身、前の飼い主だけが唯一の主人であると思っており、もし新たな神主が散歩に連れて行こうとしたとしても、以前のルートを変えるなど考えもつかないことだった。なので、今日もコロマルは散歩に行く。まず、長鳴神社からムーンライトブリッジを超えてポートアイランドの駅前まで。その後、再びブリッジから蔵戸台方面に戻り、町をぐるりと巡ってから神社に戻る。これが、毎日の長い散歩のロードマップ。
「わん!」
人間の言葉に直せば、さあ行くか、といった感じだろうか。コロマルは一声鳴くと、いつもののんびりとしたペースで歩き出した。
「あ、コロ助、おはよ!」
ふと、かけられた声に、コロマルは面倒くさそうに顔を向ける。それは、三つ編みの髪を頭の両側でお団子にした、小学生くらいの女の子。いつも、夕方ごろに神社で遊んでいる子だ。
実を言うと、コロマルはこの子が少し苦手だった。嫌いなわけではないのだが、ややコロマルを構いすぎる傾向にあるのだ。大人と比べて体温が高い子供が、気温が高い日にむしゃぶりつくように抱きしめてくることを想像してほしい。毛皮に覆われたコロマルの苦労は、その想像の軽く上をいくものだ。ただし、慈悲深いコロマルは、そんな女の子も無下には扱わない。この子がわりと苦労人であることを、コロマルは知っているのだ。そうしょっちゅうではないが、この子の両親は酷いケンカをするらしく、夕刻の神社で悲しみをこらえるようにコロマルに抱きついてくることがある。群れで暮らす犬族は、それこそ家族や仲間は命に等しい。それが仲良く暮らせない悲しみは、いかほどのものだろうか?そう思うと、コロマルは多少うっとうしくても、彼女に優しくせずにはいられないのである。
「あ、もう時間だ。ごめんねコロちゃん、舞子もう行かなきゃ。あーあ、塾面倒くさいなあ」
そう言って、彼女はコロマルの頭をひとなですると、廠戸台商店街方面へと歩み去った。うん、これぐらいのスキンシップが、コロマルにとってはちょうどいい。少し気分を良くして、コロマルも再び歩み始めたのだった。
潮の香りがする中、コロマルはムーンライトブリッジをてくてく進む。人間は、ここを観光地とかいう扱いでありがたがって見に来るらしいのだが、コロマルにとっては散歩ルート中もっとも退屈な行程である。というのも、橋の手すりが高すぎて、コロマルの体高では絶景と噂の風景も見えないからだ。しかも、やたらとたくさんの自動車が前から後ろから突っ走ってきて、危ないわ埃っぽいわ、嫌な油臭い空気を吐き出すわで不愉快ですらある。
であるからして、コロマルはこの場所を無心で歩く。なるべく潮の匂いにだけ集中し、遠くに見えるポロニアンモールの丸いドームを目指してずんずん歩く。時おり、ランニング中の人間が立ち止まって手を伸ばしてきたりするが、それも可能な限り無視してひたすら前へ。
しかし、それでも2度呼ばれると、つい立ち止まってしまう。コロマルが行ってやらないと、呼んだ人間は時々えらく傷ついた顔をすることがあるのだ。人間を傷つけることは、コロマルの本意ではない。なので、コロマルはあくまで “仕方なく” 人間に思うさま頭をなでさせる。コロマルはそういう自分の性格を時おり誇らしくすら思っているが、じつはなでられている間、ついつい尻尾を振ってしまっていることには気づいていない。コロマルはそんな犬だった。
「あれー、コロちゃん?こんなとこまでお散歩に来てるの?」
「あ、ホントだ。健脚だね〜」
ポロニアンモールに来たところで、厳戸台あたりでよく見る女子高校生に出会った。いつもの制服姿ではなく私服姿。セミロングの髪の子は、ピンクのタンクトップにデニムのジーンズ、ショートの髪の小さい子の方は、水色のワンピースを着ている。もっとも、犬であるコロマルにとって、服の違いは別にどうでもいいのだが。
このふたりは、けっこうコロマルのお気に入りである。水色ワンピースの子は、動物の扱い方を心得ているのか、コロマルが気持ちいい場所を的確になでてくれる。タンクトップの子は、なでかたこそ普通だが、あまりベタベタしようとしない点で好感が持てる。コロマルに触りたいという気持ちは、たくさん伝わってくるので、むしろもっと触ってくれてもいいのに、と思うことすらある。もし犬の言葉がわかる人がいれば、遠慮しないでいいよと言ってあげたいほどだ。まあ、そうそう都合のいいことはないと、犬ながらに買いコロマルはそう思う。
「あ、コロちゃん、こういうの食べるかな?」
そう言って、水色ワンピースの子が手に提げていた袋から何かを取り出す。赤いビニールに包まれた、棒状の何か。漂ってくるかすかな匂いに、ある期待を抱き、思わずコロマルの尾がぶんぶんと大振りになった。
「あれ?ソーセージじゃん。どーしたの?」
「え?あ、た、たまには自分で料理しようかと思って······さっきデパートで、ちょっと」
「ふーん、風花も料理したりするんだ」
「ま、まあね。あはははは」
ワンピースの子は何か焦った様子だが、すでにコロマルは、想像の中に広がるソーセージの味で心が一杯になっている。ワンピースの子は、そんなコロマルの期待に応えるように、できるだけ意いでビニールをむいてくれた。
「はい、どうぞ」
「わん!」
礼を言うのもそこそこに、コロマルはソーセージにかぶりついた。そういえば、朝食をとってからけっこうな時間が過ぎている。ちょうどいいタイミングの思わぬ幸運に、コロマルの心にじんわり幸せが広がっていく。やはり、何かを食べているときが、いちばん幸せだ。それがとくに、好きな人が手ずから食べさせてくれるとあれば、それ以上何を望むことがあろうか。
欠片ひとつ残さずにコロマルはソーセージをたいらげ、もう一度「わん」と礼を言う。
「どういたしまして」
とワンピースの子が答え、買い物の続きがあるからと、コロマルをひとなでしてどこかの店へと向かってふたりは歩き出した。ごくまれにだが、このようにコロマルの意思が、人間に通じているように思えることがある。それは単なる錯覚や勘違いかもしれないが、それもまたコロマルに満足感を与えることのひとつなのだ。
ともあれ、コロマルは今日彼女たちに会えた幸運に感謝しつつ、散歩の続きを楽しむことにした。いずれ、コロマルは先ほどの想像どおり彼の言葉を理解できる存在と出会い、この日もっとも幸運だったことは、ワンピースの子がくれた食物が “調理前” だったことにあったのだと知るのだが、それはまた別の話である。
散歩の折り返し点、ポートアイランド駅に着いたときには、太陽は南天を過ぎ、もっとも暑い時間帯を迎えていた。駅そばにあるオープンテラスのカフェは、日曜ということもあって満員。いつもなら、ここで小腹が空くタイミングとなるために、カフェの客に愛想を振りまいたりすることもあるのだが、今日はもらったソーセージのおかげでその必要もない。
とりあえず、涼しい日陰でも探そうかとコロマルが駅前広場を見回したとき、ぞわり、と背中の毛 が逆立つような感覚がした。無意識に、尻尾が丸くなって足の間に挟みこまれる。コロマルは、その感覚に覚えがあった。
--いた。
花塩そばのベンチに座った、白いドレスの少女。手には大きめのスケッチブックを持ち、空ろな目でしばし前を見つめては、手元に目線を移して右手を動かす。その作業を、少女はひたすら続けている。
コロマルは、あまりこの少女に近づいたことがない。別に危害を加えられた訳ではない。ただ、以前1度だけ、少女の前方にいたときにじっとあの目で見つめられた。それだけだ。その目が、コロマルは今も怖くて仕方がない。
言葉を持たないコロマルは、その印象をうまくまとめることはできないが、あえて説明するとしたら、それは生き物としてはありえないほどの、虚無に満ちた視線だった。コロマルの目からは、少女は既に死者に等しく見えた。
だが、そんな少女が。
「······おいで」
なんと、コロマルを認めて声をかけてきたのである。一瞬のためらいののちに、コロマルは少女のほうへと近寄った。丸めた尻尾は、気力を振り絞って常態に戻している。少女に対しておびえを見せることが、何となく申し訳なく思えたからだ。それがなぜかは、わからない。
コロマルが近寄ると、少女は手に持ったスケッチブックを数枚めくり、やがてコロマルにひとつの絵を示した。強弱が定まらない輪郭線、不安定な色彩。正直、犬であるコロマルに絵の良し悪しはわかりはしないのだが、その絵からは何か圧倒されるものが伝わってきた。それは、この世のすべての生き物が恐れるべく定められた、“死” そのもののイメージだった。
「······これ、お前よ」
その言葉に、コロマルは首をかしげて再び絵を見る。よくわからない。だが、コロマルの生き物としての鋭敏な感覚が、その絵にこめられた別のイメージを感じ取った。
これは、憧れ?
紙の上にすみずみまで満ち溢れる、死というマイナスイメージの中、ほんのかすかに匂う生への憧れというプラス。それはまるで、地平線まで広がる黒々とした底なし沼の真ん中から、すがるように空に向かって伸ばされた白い手。
「普通は······誰かに見せたりしないけど······お前は、勝手にモデルにしたから、一応······」
目を合わせず、言い訳するように少女は呟き、そそくさとスケッチブックを畳んでしまう。
「く~ん」
と、コロマルは、甘えるように鼻を鳴らす。少女に付きまとう、得体の知れない死のイメージは微塵も薄れてはいないが、それでも小さな小さな助けを呼ぶような気配が気になった。だが、少女にはそんな想いは通じず--。
小さな体に不釣合いな大きさのスケッチブックを抱え、少女は無言で立ち去ってしまった。
自分には、あの虚無から彼女を助けることはできない。それを本能的に知覚し、コロマルは少し悲しくなる。そしてコロマルは気づく。
--誰かを守れる力が欲しい。
そんな想いが、自分でも意外なほどに、強く強く満ち溢れていることに。それは、愛する主人を突然の事故で亡くして以来、自分の気づかない場所で、静かにっていた火だった。
それから、コロマルは沈んだ気分を晴らすように、ポートアイランド駅近辺をたっぷり散策した。今日はなかなか面白い人間が多く、別に吠えたり呻ったりもしていないのに「ちょっと!アタシは犬って苦手なのよ!犬は悪い人がわかるって言うし、アタシなんか噛まれるに違いないんだからね!しっし!訴えて慰謝料とるわよっ!」と叫ぶ中年男にじゃれ付いたり、なにやら月高の女生徒を付け回す同じく月高の男子生徒を、真似して尾行してみたりした。そして、ほんの少し気持ちが復活したところで、コロマルはポートアイランドをあとにして、行きと同じ道を辿って帰路に着く。
ポロニアンモールで立ち話をする主婦の、買い物袋から漂う匂いの誘惑に打ち勝ち、相変わらず埃っぽくて油臭いムーンライトブリッジをずんずん進み、ほんのちょっと厳戸台駅前に寄り道をする。これもいつものルート。
このあたりに来ると、昼が長い夏とは言え、すっかり日は傾きかけていた。駅前商店街に多数存在する食べ物屋からは、それぞれに違ったいい匂いが漂ってくる。とくに気になるのが、香ばしく焦げたソースの匂い。前に1度だけ食べたことがある、たこ焼きの匂いである。
ちょっとした気まぐれで、店主が散歩中のコロマルに投げてよこしたたこ焼きは、今までに経験のない���味だった。
「ホンマは犬猫にタコやイカはあかんのやけどな。ウチのはほら、タコ入ってへんから」
店主はそんなことを言っていたが、コロマルにとってはどうでもいいことである。ただ、もう1度だけ店主が気まぐれを起こしてくれないかと、このあたりで足を止める癖がついてしまったのが、我ながら情けない。
空腹をこらえながら、コロマルは商店街を進む。今日はあいにく、コロマルに食べ物を恵んでくれる気になる人間はいないようだ。いつも新しい神主が提供してくれる食事は、コロマルにとってはやや物足りない分量である。今日はちょっと疲れたので、もしかするとあれでは足りないかもしれない。今夜は、空腹をこらえて寝るしかないかと、コロマルが覚悟したとき。
「よう、コロちゃんじゃねえか」
後ろからかかる声。
大きく尻尾を振って、コロマルは声の主のもとに走り寄った。亡くなった主人を除けば、おそらくコロマルがもっとも大好きな人間だ。
「ほら、焦るなって」
そういって、その人は懐から容器を取り出し、地面に置いて開けてくれる。中身は何か肉を煮込んだもの。巌戸台商店街やポートアイランドでよく見かけるその人は、いつの頃からか、定期的にコロマルに食べ物を持ってきてくれるようになっていた。口調は乱暴だが、優しい人だ。
「よし、いいぜ。食えよ」
いつものことだが、コロマルは律儀に一声吠えて礼をいい、それから出された食事を食べ始める。あまり味を気にしないコロマルだが、その肉は絶品だった。濃すぎない味付け、適度な歯ごたえ、神社で出されるドッグフードとは雲泥の差である。食べながらコロマルは思う。色々あったが、今日は総じていい日だった。明日もいい日になるだろうか?
どちらにせよ、コロマルは毎日を精一杯生きるだけだし、日課の散歩も変わらないだろう。手が届く範囲の幸せ、それを守ることがコロマルの重要事であり、それは確かに、生き物すべての真理なのである。
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chisasarasa · 7 months ago
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240309
電車に乗って、水族館へいく。 いろんな電車が楽しい。 窓から見える景色が楽しい。 みどりがたくさんで、畑だらけだった。 寒かった。寒くて、少し疲れて、ダメになってしまった。 あざらしの水槽がみえるカフェで休んだ。ワイヤレスイヤホンを耳栓にして、周る。 カブトガニの血は青いらしい。 何年か前に友達といった喫茶店で何年か前にも食べたあんもち雑煮を食べた。 本屋にいく。 ひらけた本屋さんだった。雰囲気がひらけていて、いつもと異なる本を手に取る。 もし、この本屋さんにも本を置いてもらえたら、と思ってしまう。 夜、ロースかつ丼を食べたら、お腹がぱんぱんに膨れた。
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240310
栗林公園へいく。 昨日より少しあたたかい。天気予���をみると、毎日、明日があたたかくなるらしい。 小さな一室から池を眺めながら朝粥を食べる。 自分も景色になって、ゆっくりと味わった。 おかゆは碁石茶というお茶で炊いた茶粥らしい。ふくよかな風味がする。落ちつく。最後の一口まであたたかだった。お皿にのったひとつひとつもおいしくて、とにかく丁寧に、口へ運ぶ。香川県についてから、どこでも出てくる平らな豆はしょうゆ豆ということを知る。好みの味付け。 庭園を歩く。 松、桜、ソテツ。 植物のことなんてよく知らない。 配置されて、石、池。歩いて、歩くということが楽しかった。 うどんのマグネットを買った。家の冷蔵庫にはるのが楽しみ。 きつねうどんを食べて、フェリーに乗って、直島へいく。 地中美術館。 モネの睡蓮の前にずっといたかった。 言葉になんかできない。わたしの内側に波紋が広がって、何も考えられず、感じることしかできなかった。 この美術館のこの絵の前で天使に連れ去られたいと思った。
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240311
布団の中で目をあけても、カーテンの向こうはまだ暗くて目を閉じた。 夢をみつつ再び目をあけても、まだ暗くて、いつになったら朝がくるのだろう、と思っていた。 アラームが鳴って、起きたらすっかり朝だった。もったいないことをした気持ちになる。 日記を書いて、絵を描こうとしたら緑色の色えんぴつがなくなっていた。残った4本中3本の芯が折れていた。 ホテルの部屋にあるベンチが少しの荷物を置くのにちょうどよくて、自宅にもほしくなる。 借りた自転車で坂道をのぼっていく。 海はきれいで、きれいだったけれど、心底つかれた。自転車は平地を漕ぐもの。 ガラスの茶室があった。 硝子って物体としては存在しているのに遠名で、見通せるんだ、とあたりまえのことに感動していた。 松があって、海がみえて、ガラスの茶室の景色は最高だった。
海がずっときらきらしていた。 ずっときらきらしているから、ずっときらきらしているねって何度も言った。 フェリーに乗って、高松について、レンタカーでドライブ。 街がきらきらしていて、大発見をしたような気持ちになった。 電気だって、ひかりだ。
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●お知らせ
吉祥寺にありますGALLERY IROさんにて、「部屋があかるい」というタイトルで、ドローイング作品や日記の展示をしています。 残りの会期は、7/5(金)-7(日)です。
オンラインストアでは作品の写真をみることもできますので、ぜひ。 Tumblrにのせている正方形のドローイングはオンライン販売はありませんが、展示はしています。ギャラリーでは購入もできます。2023年以前の日々のドローイング。
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Tumblrみていただいている方に来ていただけたら特に嬉しいです。わたしの在廊はないのですが… 東京は梅雨でしょうか…北海道はさらりと晴れています。 お散歩しづらい時期かもしれませんが、気分転換などに覗いてみていただければ嬉しいです。 (雨の日に合うという感想がよくきこえる展示になっています)
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tokyomariegold · 9 months ago
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2023/12/31
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12月31日 年末っぽい曇天に嬉しくなって起きたけれど、おかげで(それとも体調が本当に悪いのか)一日頭が痛くて酸素不足の体調だった。
昨晩はあまりよく眠れていなくて、夜中にiPhoneを触ったり、早朝いつの間にかSNSを更新していた。それなのに朝、割とちゃんと起きれてしまった。 午前中はずっと掃除のかたわら年賀状を印刷した。やっと!やっとできた!例年の出来と比べると少し寂しい感じだけれど、今はこれが精一杯。 プリンターの設定で、何回ハガキサイズ、インクジェットハガキを選択しても用紙エラーが出てしまう。一枚印刷するたびに“これでok!”ボタンを押しに行っていた。 A4サイズまで印刷できるプリンター欲しいかも。 基本的にメッセージは入れないのだけれど、でも、このユーモアをわかってもらえないかも、怖い!と思った相手には少しメッセージを入れた(ホスピタリティです。好きでやってます)。
いまだにエアメールの料金と宛名の書き方が調べないと分からず、100円だった気がするので40円分の切手をペタペタ貼った。 全部で38通のハガキをポストに投函した!
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午後は、昨晩調べたスポットに行ってみるのと、いつもの日曜日の様にショッピンモールで日用品を買う予定ででかけてみる。 御徒町のギャラリーで写真展が今日まで開催している情報を知り、存じ上げない作家さんだったけれど、ステイトメントを読んで興味を持ったので行ってみた。 蔵前近くのおしゃれなお店の地下がギャラリーだった。 お店のカフェはおしゃれなこたつ席が2つあって、店員の赤髪のお姉さんが素敵だった。
そのまま浅草までお散歩。 合羽橋の道具街は全てシャッターが閉まっていたけれど、観光の人が多くてにぎやか。今半というお店(聞いたことあるけれど何のお店?)は行列ができていた。
そこからいつものショッピングモールへ行くといつも通りだった。 いやたぶん年末というか大晦日の時短営業のための忙しながありつつ、広場では大道芸が繰り広げられていて、トヨタカローラの店先ではミーアキャットがバーベキューをしていた。 でも帰りに電車から見たモールへ続く道にできた車の列が、今日はとても長い気がした。
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一回帰宅して、もう一見今日は行きたいところがあった。 昨晩なんとなく辰のいるところを調べたら、都内に二か所スポットを見つけてしまった。そうだ、辰巳探偵しなくては!の気持ちになり夕方から出かけようと思っていた。 でも行けなかった。 駅から32分のところにあって、きっと途方もなくなる32分であることが想像できてしまい、三脚を持って電車に乗ったけれど隣駅で降りて買い忘れたギャヴァンのあらびきペパーだけ買って戻った。 (生活に侵されているな、とこうゆう時に実感する。) でもやりきれなさもあり土手へ行ってみる。 今日は土手も人が少ない気がして、みんな少し日常とずれた感じで生活している、と思った。 土手を降りたところで女の子2人組が自撮りをしていた。
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そのまま歌いながら歩き、空がとっても曇っているのに気付いたり、自転車の人も少なくて、これはこれで地獄だな、と思った。 少し写真を撮ってUターンすると、土手の下ではまだ2人組が自撮りをしていた。
浅草で通りかかった寺院の掲示板の今日のお言葉が“おやすみなさい”だったのが良かった。
明日は元気だったら獅子舞を見に行きたい。 おやすみなさい。
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gallery-yaichi · 2 years ago
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・ ・ 2023.3.18.sat.- 4.2.sun. 村上躍 陶展 Yaku Murakami Exhibition ・ ・ 長野県八ヶ岳にて清々とした空気の中で作陶する、村上躍さんの作品展となります。余白のある整った工房、周囲の木々や山々に動植物の音。そこは静かで凛とした空気感があります。力強さや温もりの中に静謐さを感じるのは、そんな環境で日々暮らし、自分と向き合いながら仕事をしている村上さんの空気感なのかもしれません。桜の季節、皆様のお運びをお待ちしております。 ・ close:月曜 | open:11-19:00(初日は18:00まで) | 17(金)は展示準備のため臨時休業 | 初日作家在廊予定 | 開店前にお並びの場合は整理券を配布いたします。| ・ ・ Profile | 1967年 東京生まれ | 武蔵野美術大学短期大学部専攻科工芸デザイン卒 | 98年より神奈川県にて手びねりにて作品の制作をはじめる。 | 2020年 長野県八ヶ岳に工房を移転 | 国内外で個展を中心に作品の発表を続ける | ・ ・ ・ 364-0031 埼玉県北本市中央2-64 048-593-8188 Open 11:00-19:00 close 毎週月曜・第一火曜日 JR湘南新宿ライン高崎線 北本駅西口徒歩1分 ・ ・ #yaichi #やいち #器 #うつわ #食器 #tableware #生活道具 #暮らし  #cafe #カフェ #アンティーク #antique #antiques #古道具 #古家具  #oldfurniture #brocante #古物 #埼玉 #埼玉県  #北本 #北本市  #村上躍 #YakuMurakami (Gallery&Cafe やいち) https://www.instagram.com/p/CpRuf5GvPl_/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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ryotarox · 1 year ago
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なぜ「炭酸水」は流行ったのか? | テンミニッツTV
(なぜ「炭酸水」は流行ったのか? | テンミニッツTVから) 2017.10.21
 コンビニやスーパーマーケットのドリンクコーナーを覗くと、お茶や清涼飲料水に混じって炭酸水のペットボトルが目につくようになりました。  数年前までは、割り材としてアルコールコーナーに1~2種類が常温で置かれている程度でしたが、さまざまなメーカーが500ミリリットルペットボトルの製品を出し、それがお店の冷蔵棚に堂々と並んでいます。この「炭酸水ブーム」、一体どこからやってきたものなのでしょうか?
 
きっかけの一つは、「ミネラルウォーターブーム」でしょう。 2000年ごろより、主に女性たちの間で、美容やダイエットを目的としてミネラルウォーターを飲むことがトレンドとなり、(略)その一つとして「ペリエ」や「サンペレグリノ」などのガス入りミネラルウォーターもカフェや料理店で広く置かれるようになり、炭酸水を日常的に飲む習慣が少しずつ根付くようになってきました。
 炭酸水ブームを担ったのは若い女性だけではありません。2009年から2010年にかけて起こった「ハイボールブーム」も、炭酸水ブームに大きく貢献しました。
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poddyshobbies · 2 years ago
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異空間 ~ 鹿家の七郎権現
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海沿いを走る国道202号(旧線)の福岡と佐賀の県境がある近く、ちょい福岡県側の唐津向き車線側(海と反対側)の民家(カフェ?)横です。駐車スペースは民家・カフェのもののように見えました。福岡側に少し行ったところに路側帯が広くなった場所がありますが国道を歩く必要があります。交通量は少ないですがその分スピードを上げて走る車があったりカーブもあったりするので細心の注意が必要です。
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奈良時代のその昔、歴史の教科書に出てくる藤原広嗣(ひろつぐ)の乱。その広嗣が乗る馬の手綱を取っていた右馬七郎(うめ しちろう)の最後の地がここでした。哀れに思った村人が供養をしたのが始まりで、いつしか咳や喘息の平癒にご利益があるとして「せき、ぜんそくの神様」として祀られてきたそうです。
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国道・海側を振り返って見た。
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石段をちょいと下りると、
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正面 ~ 上に続く階段の手前にお供え
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左手に小さな滝 ~ 上は筑肥線が横切る。
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滝の左手のお地蔵様 … こちらではなく、
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ここでもなく、
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七郎権現社(七郎神社)は右手のトタン屋根の奥に。
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祈願成就の供物は刀 ~ もちろん本物の刀でなく木刀(今はプラ製)。
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入り口は分かりづらいですがしっかりお祀りされてます。
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2023.2.17
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newyorkdiary7th · 11 days ago
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EOY trip : 21st Dec
Hi there. 今は1月29日のお昼。1時間以上散歩をして来た素敵なカフェで残り25%の電池のパソコンに向かっている。昨夜はミントチキンカレーにした。例の使われなかったミントで。久しぶりに作ったミントチキンカレーはパプリカパウダーの持ち合わせがなかったので、赤いからという理由でサフランを使ってみたのですが、かなり美味しくできましたとさ。さて、急がないと。電池が切れちゃう前に、マインドを旅に引き戻して書けるところまで書きたい。
・・・
マインドを戻そうと写真を見返していたらパソコンの電池は残りあと15%。ひーん。
崇が運転をして、ヌヌ(おデブな柴、6歳くらい)を抱えたカレン(台湾名はヌヌ。妹の台湾名はニニ。だからわんこがヌヌ)が助手席に。私が左でラーメン(シャイな柴)を抱えたビアンカが右、という車旅。私とビアンカの間は荷物で埋まっている。日本だったら普通の乗用車だけど、アメリカではコンパクトとされるサイズのSUV、MAZDA。カレンがひと月ほど前に買った車で、車のない生活は半日だって持たないようなサンホゼで仕方なく買った車だという。カレンが買う車悩みをしている頃まだ私は崇とNYのカレンの家にいて、崇が “頼むからベンツとかボルボとか言うな”、と価値観の違いに悩んでいた。金持ちの中国人代表みたいになるからやめてくれと嘆いていた。でもカレンの趣向としては洋車(と言う言葉はあるのか?)が良いみたいだった。結局マツダに落ち着いたけれど、彼女としては致し方なく、だったらしい。マツダは台湾ではヤンキーが乗る車だから、とその説明を一通りし終わった時にビアンカが、「うちの家族マツダに乗ってるんだけど」と笑っていた。(ビアンカの家族は台湾にいて、カレンの家族はLAにいて妹はUCLA)
初めましてのラーメンはめちゃくちゃ可愛くて愛でたいんだけどめちゃくちゃシャイで全然振り向いてくれないので悶絶した。
崇とカレンとビアンカが一通りキャッチアップしているのを(知らない名前がたくさん出てくるので)聞くともなく聞きながら、ワクワクとうまくやっていけるのかと言う漠然とした思いの両方を実感しながらドライブが始まっていった。簡単に仕事の話になって、あ、違う、ESTA取れなくなった話しになってイラク出張が、みたいな話しになって、結局渡米の日程もズラして、みたいな話しをしたらビアンカが「That’s so cool」と言って、え、クールなんか?と思ったのにカレンも「その話し聞いた時私もなんてcoolなんだと思ったの~」と振り向いてきて、なんかこう世界の違いが際立った。で、ビアンカがアフリカには行ったのかとか中東ではどんなことをしているのかとか、聞いた後に「国連で働きたくはないの?」と言ってきて、「う~ん」みたいなフニャッとした反応を私がしていて、私は国連なんてそう簡単に私がたどり着ける先ではない、と言う趣旨をどう言うかと頭の中で英語を考えていたんだけど、その間に待ったなしのビアンカが、「NYに国連で働いている友達が二人いるから良かったら紹介する」と言って、私はあちゃ~すげ~う~ん、と言う感情で、崇が「チャンスじゃん~!」と盛り上がっていた。私は彼らのように上手には生きていけそうにない。自分のペースで頑張りましょう。と言う感じに、まぁNYで頑張っている裕福な家庭で育ったアジア人たちとの旅が始まった。だいたいみんな米国在住歴は10年前後。
崇のコロンビア院時代の(金銭の)話を聞いているタイミングに、自分は自分で(未来の)子育てについて考え込んでいたタイミングだったので、その後にこうも裕福な家庭で育って来た人たちばかりを前にすると結構絶望する。
ところで私はNYで携帯電話の電波を繋いでいない。そこまでケチらなくて良いとも思いつつ、無いならないで結構清々しいし、誰かとの待ち合わせ以外で困ることも特にない。と言うことで車では携帯でできることも特にない。ビアンカが携帯をいじっていてそう気がついた。
あ、別のどこかで書いたけれど、出発後はまずはサンフランシスコの日本食スーパーに行って食材を買い込んだ。アサヒビール12缶ケースも。年確が厳しくてアメリカって感じだった。
Rio Nidoの家に着いたのは16時過ぎ。最高の家だったー。ここまで広くなくてもよかったのでは、、、と思わずにはいられない広さの家。この家を探して決めたのは私がNY着いて一番最初にやったこと。10月31日だったっけ、そこら辺。カレンの家から歩いて5分の、トワイライトのサントラがかかっているとても良いカフェ(Dear Mama)で崇は仕事してて私とカレンでAirbnb探しをした。大人6人と犬2匹、と言う条件で探すのでまぁ豪邸になる。カレンは金額気にせず超がつくほどファンシーな家ばかりリストに追加するので、やんわりと否定する家ばかりを私が追加した。懐かしー!6人で割ればすごい安いよね、と言うことで私からすると大層な豪邸に決まった。そこに、着いた12月21日。時間の流れをとてもしっかりと味わう感覚が好きだった。車でメインの車道から逸れて林道に入り、ナビが間もなく、と指している中ソワソワと一軒一軒注意して、ようやく目的地を見つけた時、あの日予約した家にワープした感覚が新鮮で、面白くて、楽しみになった。
玄関コードが最初は開かなくてわちゃわちゃしたけれど、なんとか開いて入ると、余裕を感じる階段が迎え入れてくる構造。玄関を入ると階段があって、それを登り切るとリビング、と言う半分吹き抜けの構図。モロッコのマリヤム(提携団体のCEO)の豪邸を思い出した。階段の全段に置き物がある。ぜっっっったいに傷つけたり落としたりしたくない類の置き物がずらり。階段の踊り場を靴脱ぎ場にした。
ラーメンはシャイだけど脱走癖のあるヤンチャボーイでもあるのでビアンカは一目散にラーメンを連れて部屋に閉じ込めに行った。私と崇で大量の荷物を車から家に運び込んだ。私は子供の頃から車で移動が多く、毎週末、週末分の荷物を持って車で移動して荷物の出し入れをしていたので、こう言う事をするたびにふとノスタルジーが込み上げる。こんなにも想像していなかったような状況でもその感情はやはり現れた。
車から荷物を下ろし終わってリビングに行くとビアンカがテキパキテキパキと食材を冷蔵庫にしまっていた。トイレバスも2カ所にあった。戸棚にカクテルの教科書みたいな本と一通りのカクテルグッズがあって、あちゃー!リキュール欲しいー!となった。BOSEのスピーカーもあった。なんかキッチン?も2カ所にあって、裏のキッチンにはコーヒーメーカーとトースター(パンが飛び出してくるやつ)があった。お手伝いさんのスペースなのかな?とか言い合った。電気や空調のスイッチが未来感あった、テクノロジー!って感じのスイッチで崇と二人でガチャガチャ回しまくってお子様になった。
でも。食器が微妙にピカピカじゃ無いのはなんかアメリカンだった。ウェーっと拒否反応を示した崇とビアンカが一通り食洗機をかける。食洗機用の洗剤がなくて皿洗いのソープをダラダラと入れて回した。すっかり記憶のザルから落ちていたこのシーンを、最近��アンカ邸で食洗機を崇と回している時に思い出した。
とりあえずみんな荷物の整理とかをし終わって、ぼちぼち夕食の下拵えとか始めようかという感じになって、ビアンカはラーメンの散歩に出かけた。
話し飛ぶんだけどこの前の日曜日(1/26)の夜にタクオミを家(ビアンカ邸)に呼んでラザニアナイトをして話していた中で、「こんだけ一緒にいて嫌だと思うところないの?」って言う話しになって、「この人、水回りが酷いの」と私が崇を告発した。崇は料理好きでキッチンに立つことは本当にしょっちゅうあるんだけど、そこいら中に水が、、、。水の出し方も激しいんだが、手拭きの文化がないアメリカでは濡れた手で歩いてキッチンペーパーを取りに行ったり、拭かない食器を移動させたり起きっぱなしにするのでもう床がびっしゃびしゃで、、、。崇はゴムのサンダルを履いているので平気なんだが私は布のスリッパなので踏んだらもう最悪で。勘弁して、とはよく言うけど、治るものでもない。そしてこの間柄のすごいところは、それでも嫌いにならないところ。あぁもう、洗い物は私にさせて、とか思ったり、あぁもう勘弁して、と思いながら床を拭く。
で、カレンの家の床も、キッチンの使い方(食器は基本しまわないで洗った後のラックに放置しておくもの。私は収納したい派なのですぐ拭いて片付けてしまう。ある時カレンが「フォークは全部どこに行っちゃったの?」と言っていてびっくり。しまうという概念がないと言うことを知った。フォークというか全ての在処はラックの上なのだ。)も、全く自分のスタイルではないけれどお世話になっている身なので極限まで合わせて生活していた。
でもRio Nidoの生活が4人で始って自分の中で芽生えた感情で面白かったのが、“ここでは平等”というもの。カレンの家ではキッチンの水浸しは頑張って放っておくか耐えられなければ自分で拭いていた。でもこのAirbnbでは「拭いて」と言った。まぁ言ってもそんなに変わらないので結局こっちが拭くんだけど、ここから大きく違ったのがビアンカが完全に私派だったこと。
関係値の違いなのかわたしとビアンカの性格の違いなのかもう少し分析が必要だけれど、ビアンカは「拭いて」とか、「ゴミはちゃんと捨てて」とか私みたいにうるさいのではなくて、何も言わずに全部自分で片付けていた。その姿を目の当たりにした私は、まだまだだな自分、という大きな大きな気付きに見舞われた。彼女を見ていて、自分の器の小ささに気づく。そして初日からずっと思っているのが、この人とても素敵な母になるんだろうなぁ、という感情だった。一度も誰にも言わなかったけど。
うるさい、とは書いたけど、多分言ったのは1回ずつでその他は100回ずつくらい胸の内で言っていた。胸の内で言って、最初の方は自分で手を動かさなかった。崇とカレンが自分たちのタイミングで片付けたくなるのに任せよう、と頑張って放っておいた。でも結局ビアンカが全部片付ける。そう気づいて結局私も彼らに任せるのではなくて自分でやる事にした。
おもろ。こんなに掘れるエピソードだったんだこのこと。関係性を穏便に進める事に私はおそらく自分で思っている以上に神経使っているんだろうなあ。
かと言ってそれがストレスになるタイプではない。他の部分でその人の事が尊敬できる場合は、ちっともこうした習慣の違いでその人を嫌いになるような事はない。夫婦目指しているわけではないのでね。
ぼちぼちみんなが部屋に引き上げる時に、「私物は共有スペースに放置しません。」と崇に言う私。苦笑いしながら自分とカレンの散乱しているジャケットや置きっぱなしの飲みかけのスタバカップなどを片付ける崇。
ともかく。ビアンカの性分にすごく救われる時間が多かった。共有スペースに私とビアンカのものは寝る前には皆無で、他2人のパソコンとかがいつも広がっていた。面白かったなあ。飲みかけのカップとか空のビールの缶とかは耐えられなくて片付けてしまうわたしたち。
救われるというか好み合う~の場面も多かった。最初に起きたのはバター。
ビアンカがおフランスのたっかいバターを旅に持ってきてくれた。LAでひと月に一回だけ輸入されるバターがあって(この期に及んで名前忘れた)それをはるばる運んできてくれた。
幸福論になると『女2人暮らしてます』の美味しいパンと美味しいバターがあれば幸せに生きていける、というくだりを必ず引き合いに出す私は、バターを語るビアンカとは仲良くなれそうだと早々に思った。
出来れば美味しいパンを買いたかったけれどカリフォルニアの田舎にそれはどだい求められずトレジョでましそうなバゲットを買って行ったわたしたち。
エアビーの冷蔵庫にもバターがあったので、ブラインドバターをした。朝食はブラインドバター大会。
あ、朝食の前に私はみんなが寝ているうち(と言っても7時頃とか)にバナナとみかんを持って散歩に出かけ、帰りがけにビアンカとラーメンに会った。ヌヌは散歩に行ってなかったけどまあなんとかなるのでしょう。
フレンチプレスでトレジョのコーヒーを淹れ、ベリーを皿に盛り、ブラインドバター大会。かわいいクリスマス柄のナプキンを持ってきてくれていたビアンカが、「これはこの旅(エアビー)の間に使い切らなきゃだからみんなたくさん使ってね」と何度も言っていた。可愛すぎてあんまりどかどか使えなかった笑
EOY trip : 22nd Dec
さて、本当に容易に想像できていた事なのですが、出発予定時刻はやはり過ぎた。笑
カレンさんはすごく気が散るタイプで、いろんなことを同時多発的にやっているので、予定時間はあってない。崇によるとカレンとカレンの友達の待ち合わせなどは1時間遅れが平常運転らしい。
それを知っている私と崇は前日の晩御飯で明日の予定の話になった時、既に余裕をみた出発時間を設定していた。
みんなで車移動をする時は決まって私とビアンカが車で待ちぼうけをして崇とカレンが来るのを待っていた。何度も言うけどそれがストレスになるとかそう言う感じはなかった。仕事じゃなくてホリデーだったからかもなあ。まあ好きにして~と言う感覚だった。
本日は、ワイナリー巡りです!!!
まずはJoseph Phelpsに11時am。なんだけど。その前に。電動歯ブラシを家に忘れてきたカレンが歯ブラシを買いたいのでスーパーに寄る。歯ブラシとホッカイロ(RV用にホッカイロ、と言っている台湾人2人)を買いにカレンとビアンカがスーパーに行って、私と崇は車で待つ。待てど暮らせど帰ってこない。たかちゃん(クラスメイトの内ではその昔崇はたかちゃんと呼ばれていた。今でもたまに使う。)はイライラし出す。「なんで歯ブラシ買うだけでこんなに時間かかるんだよお~」「オンタイム(早く出るはずが出れなくて結局オンタイムになった)だったのにもう遅刻だよお~」「も~~」と言っていた。私は心のうちで “全然いつものことじゃーん” と思っていた。
天気は曇り。「トワイライトは観た?」と私。「似てるよね~」とビアンカ。すぐ伝わった。「昨日来た時から感じてたんだけど、ベラの家のあたりの雰囲気に物凄く似てるよね。あとこのエアビーを崇とカレンと探していた時にいたモーニングハイツのカフェではあの日ずっとトワイライトのサントラが流れてたんだよ」と私。
その後はカレンがトワイライトを観ていた時代の話しをしてくれて、いかに彼女がお嬢様学校に通っていたのかが分かってきた。寄宿学校でとても校則が厳しくて色んな禁じられていたエンタメをいかに友達たちと掻い潜っていたのか話してくれた。
私と崇の学校も変わってたね、と言う話に繋がって、崇がいかに親に隠れてPSPにハマっていたかと幼少期について話しているのをぼんやり聞いていた。私はその話しの情景の全てを知っていて映像的にも思い出せて、カレンやビアンカからするとそれは崇の昔話なのであって。
ものすごいたくさんの時間を一緒にいたから、いつどこでの会話だったかはもうあやふやだけれど、ビアンカの過去もすごかった。フィルムカメラの話になった時に(フィルムカメラといえば先日LAで戸田さんがフィルムカメラの概念を知らなかったシーンもあったな)、昔自分で現像していた頃があって、と言う話をはじめて、お~~アート系なライフの時代があった人なんだ~と思って聞いていたのにおったまげ、会話の最後にそれは何歳くらいの頃のことなのと聞いたらまさかの15歳くらいだった。なんなん、中学生でフィルムの現像をする子供時代って。そう思った数日後にまたこの話しが繋がって、「フィルムの現像もそうなんだけど、中学生の時サマーキャンプに毎年行ってて、ある時はフィルムの現像をしたけど、違う年に(事件の)現場検証の体験があって」と繋がった。その話しは、なんでアメリカに出る事にしたのかと言う話しから始まって、子供の頃FBIになりたいと思っていたから、との事だった。それはなぜかといえばそのサマーキャンプでやった現場検証の体験がものすごく楽しかったから、とのこと。ちなみにその時代にフランス語を習っていた。お家柄が伺えちゃう感じよね、節々から。
JPには5分遅れくらいに着いた。どっひゃー!と言う感じのラグジュアリーな施設だった。
もう受付がカッコ良いのなんのってね。
まずは建物の外の受付で名前を言って、建物に入るとウェルカムシャンパンが待ち受けている。なぜか急に思い出したのだけれど、この日は犬たちは家に置き去りで、出る時にビアンカがラーメンに「byeeeee Mummy’s gonna drink today sorryyy but I love you!」って言ってておかしかった。そういえばこの日犬がいなかったなと思い出して、そのシーンも思い出した。
ウェルカムシャンパン飲みながらどっひゃーな館内を案内人について進んでいく。えらいことになってしまったわという気持ちで。
ついたテーブルのかっこよさがこれまたね~
ハイチェアの丸テーブルで、ぎっっっしりとグラスが溢れかえっていた。6グラス×4人、24グラス!?
テーブルには重厚な革のバインダーに挟まれた上質な紙に、4人の名前が印字されていて、「だから予約の時に全員の名前聞かれたのかー!」と崇。お品書きがずらりっ。
さてさて、私たちのテーブルを担当してくれたおばちゃんが最高だった。あーあ、もう名前忘れちゃった。スーザンとかだったっけ。
短髪で元気はつらつのおばちゃん。セーターの前面にクリスマスツリーの刺繍があって、そのツリーをコルクが飾っているの。10数個くらいのコルクが賑わっているセーター。コルクとあと電飾。ピカピカと光っているライトがコルクと共に縫いつけられているセーター。それを完全に着こなせちゃう感じのハッピー系なおばちゃん。一際愛するワインのコルクたちだそう。
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ところで今はパソコンの電池が切れたのでしばらくiPhoneでちこちこ書いているのだけれど、崇からLINEが来てアパートがついに決まったそうです。おめでとう。2ヶ月くらいに渡るアパート探しついに決着。ビアンカの家がどうひっくりかえってもありえないような豪邸だったから、結構苦しんでいた。こんなに良い家に住みながら現実問題住めるアパートを探すのは大変そうだった。ちなみに月50万くらい。NYってそう言う場所なのよね。
ビアンカは金持ち台湾人が経営するタウンハウスの一室にありえないほど安く(月35万)他の2人と住んでいる。そこにさらに友達価格で25万ほどで住ませてもらうわたしたち。普通にこのクラスの部屋に住もうとしたら相場は100万くらいのところ。結局世の中は人の繋がりですねっていう事になった。その話しはまたいつか。ちなみにJimさんが今タウンハウスに居るって聞いておったまげてた。ゼイタクネェ~!って。
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Hello hello, 今日(1/30)も今日とてカフェに来ました。今日は近所のカフェ。イタリア訛りのお姉さんが素敵なカフェ。崇くんは新生活が始まるワクワクでいっぱいです。仕事してるのかと思ったら家具探してる。パソコンのバッテリーは90%あるので今日は落ち着いて続きを書けるかしら。
Joseph Phelps ではカレンは飲まなくて、他の3人がテイスティング。スナックが信じられないほどの美味しさだった。そりゃもちろん買いたいワインにたくさん出会ったんだけど、そもそもCA→NYの移動も大変な上に、どうやって日本に持ち帰るんだという苦労が目に見えすぎたこと、そして価格が恐ろしかった事、によりなんとかその場の空気に飲まれないように踏ん張った。さらにはこの日、まだ後2件行くので、1件目で買ってしまうのもな、という判断だった。崇とビアンカは余裕のあるニューヨーカーズなのでバチバチに買っていた。「この為に仕事しているんだもの」by Bianca.
でも結局結論から言うと、Joseph Phelpsがこの旅で一番レベルの高い世界だった。いつかまた絶対に行きたい。崇もビアンカも既に何度もナパバレーに来ていていろんなワイナリーを経験しているのだけれど、ここはすごい、やっぱりお金かけると世界が違う、と言っていた。
一番びっくりしたのはデビッドホックニーの原画が私たちのテーブルのそばにかかっていたことね。カッコ良い絵があるな~とずっと気に入っていたのだけれど、ふとよく見たらデビッドホックニーと書いてあってびっくり。デビッドホックニーってあのデビッドホックニー��な!?!?と言い合って、スーザンに聞いたら。Joseph Phelpsの親戚がデビッドホックニーの知り合いだったので、Joseph Phelpsを描いてもらった、と言う話だった。おったまげ~。
大満喫をしてバーガーに向かった話しを続けようとしてふと思い出したのだけれど、この日Joseph Phelpsまで運転したの私だったわ。時の風化ってすごい。ナパバレー運転している~と喜んでいたことを、こんな風に忘れていられるくらい、今日までにいろんな事があったわね。だから、どれだけ適当でも良いから、その場その場で書く日記が好きなんだよな~。まぁ良いや、ふと思い出したけれどJoseph Phelpsまでは私が運転したんだった。山道というよりは丘を上がって下がってと進んで、雲が丘をところどころ覆っていて、あたり一面葡萄畑だった、冬の、枯れた葡萄畑。
てことで、Joseph Phelpsに感服しきった私たちは、ウォークインを予定していた一件はスキップすることに決めた。もう一件の予約が16時とかだったので、昼間にもう一件挟むのはやめよう、と。St. Helenaと言うナパバレーにある小さな町がとても可愛らしいので、そこの散策でもしようよ、食事どうする?と言うやりとりの中で、ビアンカがバーガー屋を勧めてくれていざ。めちゃくちゃ良いバーガーエクスペリエンスだったなぁ。ナパ名物の汽車が走っていく景色を見ながら、賑わうテラス席で食べた美味しいバーガー。普段ハンバーガーって全然食べなのでアメリカで食べた一番美味しいバーガーだったわ。アメリカでハンバーガー食べてるわ自分~と言う感情だった。そう、NYにいるとアメリカにいるという感情にほとんどならない。カリフォルニアではいつもアメリカを体感していた。私はこの頃はまだ日頃の節約モードが辛うじて残っていた頃なので小さなバーガーのみでポテトとかつけなかった。みんなはでかい飲み物にポテトにでかいバーガーに、と頼んでいたのに、みんな残して持って帰っていた。いやいやいや、みんな経済回しすぎとちゃうか?
腹ごしらえが済んでからSt Helena 散策!ここら辺から本格的に崇・カレン&ビアンカ・葉月、のリズムが克明になり出した。寄り道するお店、物色のスピード、などなど。気づくと周りに崇・カレンがいなくて、ビアンカとふらふらしてた。特に何を話すわけでもないけど、なんかリズムが合ってた。
車に集合して今度はClos du Valへ向かう~。正直一件目で結構ちゃんとアルコール摂取した感あって、昼間からふわふわしていた。からの2件目。エントランスとか受付の感じとか、全然違って違いが楽しい。ブロンドで高い声の若いお姉さんが席まで案内してくた。担当は40くらいに見える男性だった。ものすんごい喋る男性。ものすんごい。4人全員沈黙してしまった。私はもともとほとんど喋りませんが。いわゆるオタク感というか、もうワイン愛、Clos du Valを崇め奉る感が凄まじくて圧倒された。彼が去るとみんなでちょっとすごいね、みたいなこと言い合った。
でも結局、1時間半くらいだったろうか、彼の捲し立てる情報を浴びながら一杯また一杯と体験していくうちに、みんな彼の事を気に入った。ちょっと最初は引くほどの熱量だったけど、結局彼は純粋に熱い男で、崇なんか終わる頃にはノリノリで彼と話してた。20年ものなどが眠っているセラーの中を見せてもらったり、樽の倉庫を見学したり、今年の樽から直接スポイトで汲んだものを飲ませてもらったり、サービス精神が溢れかえっているナイスガイだった。
カレンはあまり強くないので最後は寝てた。カレンの分も飲んだり、ナイスガイがサービスたくさんしてくれたりで、外が暗くなる頃に、身体はもうほっかほかだった。あ、ここのスナックも最高だった。クリームチーズをちょっとホイップしたものとザクロの実のディップ。
さて、ここではヴィンテージワインのなんたるかを教わった。2014年と2024年を飲んでおったまげた。そして30年がベストとされるボトルが今年詰められたと言う。崇とビアンカが30年寝かせる、と言って買っていた。30年後にも会わなきゃねって話してた。面白い~~~
ビアンカはLA以外で運転できない免許で、カレンは絶対に運転はできない泥酔状態で、私と崇どっちにするってなりながら崇が運転した。まりさんが絶対行きなとおすすめしてくれていた老舗ブリュアリーに寄ってビールを買って帰ることに。お店の感じすごい良かったので食べるチャンスなくて残念。でも持ち帰り可能なビールの形態が最高だった。1/2ガロン(1.89271 liter)の大瓶。growlerというようですね、wiki情報。その瓶しか持ち帰りで売ってくれるビールがなかったのでそれを買って帰宅。真っ暗だった。
タイワニーズ二人が犬の散歩に出て、ジャパニーズ二人はご飯の支度でもしたのかしら。この日は何を食べたんだろうと携帯電話の写真を見ないといけないくらい、朧げだ。同じ鍋食べてた。具材余ってる的な流れだったんだったかな。あー!違うー!思い出した!鍋じゃなくて、おでんだ。
もうよくない、一食くらい抜いても?と言いたくなるくらい、ご飯どうする?って話しずっとしてる人たちだったわ。サンフランシスコの日本食スーパーで冷凍のおでんセットを買っていた。こんだけ飲んで帰っておでんとか最高だねってなって帰ったんだった。写真を見たら前夜と同じ鍋使ってて色味も似てて鍋かと思った。おでんだったわ。あースッキリ。
前日の夜はスターウォーズを見た事がない崇が強制的にスターウォーズ鑑賞をさせられていて、私はスターウォーズの音を聞きながらビール飲んだ後の脳みそで仕事していた。酷い。。。今夜はいくらなんでも仕事にならないわと最低限の打ち返しだけして翌朝に回すつもりが、何してたんだか忘れたけどなかなかパソコンから離れられなくて、ご飯の後片付けとかも全部任せて、ビアンカのポーカーデビューをみんなで遊ぼうって言ってたのにまだ終わらなくて、崇がちょいちょい「まだ~」とちょっかいを出してきてカレンが怒こってた。「仕事してる人を邪魔しないで!」とプンスカしてて可愛かった。「誰もあなたが仕事している時に邪魔する人いないのに、なんでそんなこと言うの!」って怒ってた。懐かしい。カレンに怒られてからちょっかい出さなくなってこっちは逆に寂しかった笑 みんなの遊んでる音声を聞きながらそばで何かに取り組んでいた。全然思い出せない、何がそんなに急ぎの仕事だったんだろう。
後半少しだけポーカーに混ざって、カレンも見かけによらず強かで、ビアンカは見かけ通り感覚を掴むのが早かった。ポーカーは本当に面白い、人の心理を駆け引きしあうゲーム。崇はとってもevilなタイプなので腹立たしい。負けず嫌いともまた違う損をしない動きをするタイプかなぁ。NYで崇の友達二人と、合わせて4人でポーカーをした日が私のポーカーデビューだったのですが、25ドル勝った。ひと月後とかそれくらいに自転車のパンク修理に25ドルかかった。まぁ許容範囲の金額での遊び。現金が絡むか否かで、本当にゲームへの向き合い方が変わる。崇はevilなので、じゃあ、そろそろ慣れてきたから本当にお金かけてやる?ってニタニタと引き込みに入った。ビアンカがピシャリと、お金は絶対かけない、と言ってぐうの音も出ない空気感に一瞬にして包まれた。お金をかけなくても私は十二分に楽しいのだけれど、男子という生き物はちょっと物足りないらしい。あ、かけても楽しいのが私だけど!
EOY trip : 23rd Dec
この日の朝ごはんが思い出せない。致し方ないわね。
海辺に遊びにでも行こうか、みたいな余白の1日だったのだけれど、天気とかの兼ね合いでなんとなく海辺案は無くなったのが前夜。今からでも予約のできるワイナリーに行こうっていう運びになったのも前夜。RIDGEというワイナリーへ。気さくな雰囲気がすごく居心地の良いテイスティングだった。面白かったのは昨日の味の感想は基本的に大体崇とビアンカと合致していたのに、今日は合わない事が多かった。多分、彼らは切り捨てる事が潔い。あ、これは違うわ、と思ったら容赦ない。社会的強者という感じだわ。私は、彼らの評価もわからなくはないけれど、その中での良さ、その中での面白さに、まだまだ遊びに行く。二人は、あぁ、違うね、と言って終わりだったけど、私は昨日までとはもちろん違うのだけれど、もうちょい続けてみなよ、繰り返しているうちに発見があるやらないやら面白いけど?という感じだった。面白かったな、そういう違いもまた。さらに、結局みんな買いたいと思ったワインは一緒で、全員で同じ白を6本、箱で買った。
その後はタコスへ。フードトラックのタコス屋さんに。めちゃくちゃ美味しかったし、路駐した車のトランクを開けて、ワインの箱を台にしてつまんだタコスの思い出良き良き。そして崇がクレジットカードを無くしたという騒動。おそらく昨夜のビール屋さんだ、ということになり、30分くらいかけてまたビール屋さんに戻る。崇は一人で行ってくる、と言って、みんなが別に良いよみんなで行こうよ、となってドライブドライブ。ところでこの日は犬連れ。
帰りにまたしてもアジアンスーパーへ行く。どうしてそんなにもアジア食が好きなのやら分からぬ。田舎にもアジアンスーパーって必ずあるものなのねぇ。アメリカってそういうところなんだなと学ぶ日々。ちょっと寂れてて怖い感じの駐車場に停めて、あれ、そういえばこの日私運転してるわ、アジアンスーパーに駐車した記憶がある。アジアンスーパーではルーロウ飯に必要なスパイスを買う、ということだった。いつどこからどうやってルーロウ飯案が出てきたのやらだけどなんでも良きです~という感じでついて行った。言語のベースが、英語でありなら2対2で台湾語と日本語のシーンも多々あって、ピンからキリまで通じ合っているのでもなかった。
アジアンスーパーでは日本人対台湾人の構図で、あんなに食糧で溢れている家があるのにこれ以上何を買うというのでしょうね、という雰囲気をヒソヒソと話していた。立派な梨の箱を買って帰って、喉に良いという梨の氷砂糖煮をビアンカが作っていた、夜に。梨高かった~。ここまできてから思い出している異文化体験の話が、どこかでは書いた冬至の中国の決まりで団子を食べた夜。梨の氷砂糖煮もすごく新しかった。これが台湾のものなのかビアンカの家庭のものなのか細かい話にはならなかったけど、崇とビアンカが少し(喉の)調子が悪くて、調子悪い時にはうちでは必ずこれを食べるんだと言っていた。梨が煮込まれていく景色が新鮮で、違う文化を持っている人と旅をする楽しさでいっぱいだった。ルーロウ飯の下拵えと梨を煮ることを同時進行していたビアンカが、キリの良いところでラーメンの散歩に出ることになって、「Hazuki, 梨の火加減を注意しといてくれる?」と言い残して散歩に出かけたんだけど、しばらくしてから、梨の火加減私ワカラナイ!となった。とりあえず言われた通り、吹きそうになったら弱火にして放置した。
この日は白米を炊くというイベントがあった。みんな炊飯器でしか炊いた事がなくてどうやって炊くのか分からない、とすごい一大事みたいに言っていて、なんやねんとなった。私も鍋で炊くことはほぼないけど、山で炊いた事があるのでなんとかなるっしょという感じでトライした。なんとかなった。そしてルーロウ飯、すごく美味しかった。ビアンカは肉がルーロウ飯用の部位をゲットできなかった、と言っていたけれど、ルーロウ飯を日頃から食べるタイプではないので、味だけで十分美味しかった。あ、もう文脈もへったくれもないモードでひたすら思い出しながら買いているのだけれど、崇のクレジットカードは無事見つかった。本当にビール屋さんにあった。
さて、この晩はモノポリーナイト。このAirbnbにはゲームがたくさん詰まっている戸棚があって、モノポリーは二種もあった。あ、そういえばこの日か前日の午後くらいから、音楽がかかるようになっていて、Spotifyの素晴らしい機能に出会った。崇の携帯をApple Car Shareに繋いでいるので音楽も必然的に崇のSpotifyでかける。そしてビアンカが気づく、なぜか勝手にビアンカのSpotifyも起動していたということに。Spotifyのドライブシェアモードすごい!となった。一生サブスクから逃げている私だけど、この機能には大変感動してSpotify入るかーとなった。(入っていない)。ということで、崇のiPhoneが車につながっているのに、ビアンカが自分のSpotifyから崇のSpotifyに繋ぐ事ができて、DJをするに至った。ビアンカの選曲は素晴らしくてシャザムの出来ない自分のネット制限がこの時ばかりは残念だった。あ、でも大概1日の半分くらいはクリスマスソングをメドレーさせてもいた。それがまたなんとも楽しかった。クリスマスソングのドライブと、ナパバレーの風景が、いつか思い出すことになるんだろうなぁ、と思いながら過ぎていった。
はい、モノポリーに戻ると、結構なボリュームで音楽をかけながらやったモノポリー、楽しかった。みんな10年以上ぶりのモノポリー。カレンがどかどかと買いまくって大笑い。買えるだけ全部買うと言って破産寸前までむやみやたらと買いまくる。私とビアンカは運がない始まりであんまり買えない。崇はevilなので最初から上手に攻めていった。崇の運の良さは怖いくらいだった。運の良さに頭の良さというかevil精神が重なってもう怖い。交渉の持ちかけ方も超怖い。こんな真剣に生き残りをかけたモノポリーやったことない。モノポリーってもっとわちゃわちゃ楽しむゲームじゃなかったの、という感じの真剣な交渉というか破産しないための遊びは、新感覚であった。最終的に刑務所に入れると天国、という恐ろしいゲームになって、カレンが破産して終わった。楽しかったですねぇ、10数年ぶりのモノポリー。ビアンカは刑務所で悠々と歌って、ドラッグディーラーをやっていた。
EOY trip : 24th Dec
本日は移動日。荷造りをしていて、とんでもない量の食糧だねとなった。来る時に既に荷物で溢れかえっていたのに、12本のワインがすごい幅を占めていた。
今日までずっと曇りかしとしとと雨が降っていたのだけれど、この最終日だけは晴れたのがとてもとても印象深かった。針葉樹の濡れた森に光が刺す朝の時間がとても好きだった。もっとずっとこの家にいたいと思える家に来れたことと、でも確か次の家の様子もすごかったんだよねというのと、未知すぎるこの後待ち受けているRV tripへの感情と、なんか思い出すなぁ、この移動日の朝のこと。
移動は3時間くらい、なかなかの距離だったのだけれど、とても記憶に濃いのはコストコに寄った時間。ランチどうする話をしていて、どんな流れだったのか忘れたけどコストコのジャンクフードランチにしようよ~!と台湾人2人が盛り上がっていて、アメリカンやなぁと思った。食へのこだわりを持ちつつも、ジャンクフードも好き~と言っているあたり、アメリカに染まっているんだなという感想を覚えた。正しいものの見方なのかどうかは知らぬ。
コストコは素通りして何も買わず、トイレだけ使って、食事コーナーへ。衝撃的なピザ製作マシンをみんなで動画撮った。巨大なピザ生地がくるくる回っていて、トマトソースが注入されていた。大笑いだった。
ありえないほどに安いホットドックと0ド��の飲み物を持って車へ。アメリカンロードトリップって感じですねと楽しんでいた、食べるまでは。食べてからは、乗りきれなかった。vivesだけではついていけない味の無さに直面した時間だった。食べ物というよりは、空腹満たしのために物質を腹に詰め込んでいる、という感じだった。でもカリフォルニアの光とペプシのロゴとコストコの巨大な空間とは、本の中で知っていた西海岸な感じで、そういう感覚的な体感はすごく楽しかった。その昔アメリカ現代写真を学問としてかじっていた頃のことを幾度となく思い出していた。あの頃見ていた本の中に写っていた映像の質感が、今自分の現実としてある、という体感があった。
コストコでガスを入れて再出発。空がとても印象的な駐車場だった。
途中、湖や湿地帯を抜けるような道が良かった。
渋滞もあった。
わんこ達が同じ方向を向いて外を見ていて可愛かった。
この日も多分クリスマスソングはかけていた。
この車中の会話だったか定かではないけれど、車中の会話で、カレンもビアンカも、祖父が日本占領時代の家系で、そのふた家庭の日本の見方などの話が印象深かった。最終的に日本が好きになった家系と、一生死ぬまで日本を憎んだままの祖父を支えた祖母の胸の内や、日本の文化がどう台湾に、台湾の家系に染み込んでいるのか、新鮮だった。カレンが歴史が好きなのもあって、中国、台湾、日本、の近代史の話にはちょくちょくなった。その度出てくる祖父母時代の話し。かと思いきやそれぞれボルドーのワイナリー巡りをした話しになるやらヨーロッパ旅行に明け暮れている両親の話しにもなる。近現代史をまざまざと目撃する気分だった。時はトランプ2度目の就任目前なり。ちなみに3人が通っていたコロンビアはパレスチナデモが激し過ぎてしばらく休講だったというタイミングに学生だった人たち。
さてさて、お次の家はPollock PinesというEldorado National Forestの側の小さな山の中の街。エアビー探しをしていた頃は、まっっっっったくどんな雰囲気かわからないままに、とにかく山の中の家探そうみたいた事しか当てがなかった。実際に来てみたら思ったよりも山の中ではなくて、というかやっぱりアメリカは道路が広いから、道がある限りはそれなりに人の気配がある。そんなに隔絶された環境では、全然なかった。ガススタもスーパーも、普通にアクセスのあるPollock Pinesのエアビー。近所のスーパーに寄ってビール買い足して、あー!コストコになんで寄ったのか思い出したー!クリスマスの肉が良いのあれば買おうって話しだったんだそもそも。でも結局良さそうな肉はなくて、ただただ素通りしてランチしたんだった。思い出したわ。で、目的地に近いトレジョに寄って、ホットワイン(モルドワイン)用のワインや試食していたチーズが美味しくてチーズとクラッカーなどを買って、さらにPollock Pinesの近所のスーパーでクリスマス用のリブを購入してから家へ。すっかり日が暮れた。大移動日だった。綺麗な虹を2回見た。
ハイウェイの後半が結構雰囲気が変わって、明らかに森の様相になってくるのがとてもワクワクした。家は、傾斜の大地に建っている家だった。玄関を入ると今度は階段が下に向かってある。今回もバスシャワーは二つ。階下を崇・カレン・ヌヌ、グランドフロアの2部屋が私とビアンカ・ラーメン。大量のワインも一回車から降ろした。
この日は餃子パーチー。私はちょいとばかし仕事に明け暮れ、崇は暖炉の火をつけることに集中。ビアンカはフランス語のクラスがあると言ってリビングでクラスに入っていった。なんだか好きな時間だった。みんな悠々自適に好きなことしているけど、リビングが大き過ぎて過ごしやすい。暖炉の火がつくと崇は日課であるアパート探し、カレンはNYの仕事探し、私は仕事、みんなビアンカのフランス語クラスを邪魔しないようにヒソヒソ話ししてるのがなんとも面白かった。
ちなみにビアンカはそのフランス語のクラスは取り始めてまだ数回目らしい。前のクラスの先生がトランプ支持者と分かった時に大喧嘩になって最低な別れ方をしたと言っていた。それで探していた新しい先生に出会えてまだ数回しか受けていないクラスを、旅先から受けていた。宿題が間に合わない~と言って家に到着するなりごめんと言い残してフランス語の宿題をしていた。
餃子の餡が出来上がった頃にパソコンを離れてみんなで餃子を包んだ。ご飯と一緒に餃子を食べるという習慣がどうしても受け入れられない台湾人達とひたすら言い合いを続けた。日本の食卓では餃子パーティーでは白米を炊くもの、どうして餃子とご飯を一緒にしてしまうのか、餃子はメインであって、ご飯は邪魔。ご飯は汁物と一緒に食べるものであって餃子では筋が通らない。どうしてって言われても餃子と白米はセットなんだってば!という両者絶対に譲らない平行線の会話は、年を越すまでずっと続いた。まぁ良いわ、合わせてみるわ、と言って白米を炊くのは好きにさせてもらったけれど、食卓についてもずっとずっと笑ってた、どうしても餃子を食べるのにご飯があるテーブルが理解できない、と言って。写真見て思い出したのだけれど、サンフランシスの日本食屋で明太子を見つけたビアンカが嬉々として買った明太子をようやくこの日に食べた。
この日の夜はまだもう一つイベントがあるので、一旦切り上げよう。
今夜(1/30)わたくしはカーネギーホールのコンサートに参ります。楽しみだぁ。
Hi hi, 今は1月31日の午後13時57分。たまらなく満足度の高いランチを食べながら悶絶しているところです。と書いて食べに戻り、食べ終わったので食器を片付けてきます。(いつの誰になんの報告をしているんだ。。。)
餃子パーティーのイブのその先を書き終えたいのだけれど、その前に今のランチの話しをメモらずにはおられぬ。その前に昨夜の超適当パスタが絶品だった話もしようかなぁ。昨夜は明太子を食べたところまで書いて、こんなにどっぷり書き進めたのにまだ旅の序盤すら書き終わっていないという事の膨大さを味わいながら帰宅して、コンサート前に食事を済ませたかったので冷蔵庫にあるものでパスタにした。レモンとミントが使いたくてものすごく適当にゴロゴロ野菜のスパゲッティにしたらすごく絶品になった。適当に進め過ぎて再現できそうになくて残念。でもようやくミントのパックが使い終わった。ミントって思っていたよりも全然どんな形でも寄り添えるということを学んだ。なんかもっと主張の激しい、使い方に悩む存在だと勘違いしていたけれど、この度ブルックリンライフを機に印象を改めました。
はて、今朝は(結局食事だけじゃなくて今日の日記も書くんかい)調子の良いジョギングをした。ようやく、ようやく、身体が動くようになってきた。家を出て地面を蹴り出した時に、すごく軽くて心地よかった。雨が降った後の色素を落とした冬のブルックリンの風景が愛おしかった。
昼に、一昨日契約完了した崇のアパートの鍵の受け取りについていった。次にNYに遊びにくる時にはこのアパートに来るのかね、とか言いながら、初めて自分の家に入る崇を撮影した。素敵な家だった。というかそもそもそこは11月に一緒に散歩をしていた日にまさに歩いていた通りで、この辺とか住めたら良いな、などと言ってた場所なのだった。すごいなー。ビアンカ邸で生活していなかったらこんな風にブルックリンで家探しはできていなかったのだから、運命は面白いねってなった。で、その界隈にある行列のできる有名なクロワッサン屋さんに寄ってクロワッサンを買って帰った。最寄駅Grand Army Plazaを降りると、帰ってきたなという感情が腹に来る。Unionに寄って立派なソーセージとアボカドを買って帰って一目散にソーセージをフライパンに放り、コーヒーの準備をする。アボカドは伊丹式(伊丹十三『退屈日記』参照)で。崇はmtgに入り、手をつけられないままランチプレートがそばにある。私は一人悶絶しながら食べ終えたことを書き終えるくらい時間が過ぎた。クロワッサンはとってもビッグ!大きい!ものすんごくおいしかった。けど多分私はあと少しバターを減らしたい。勝手なこと言ってみる。クロワッサンのリッチな感じと、バターの多過ぎない感じの黄金比は少なくとも今回のクロワッサンではなかった。あれ?否定から入っている?いや途方もなく美味しかったのですよ。そしてアボカド。たまらぬ、なんだこの完成品は。最初に掴んだアボカドがものすごくぶよぶよだったので掴み直したアボカドさん、完璧すぎた、ようこそ私の2025/1/31の腹の中へ。そしてソーセージ。こちらも最高。今夜は外食なので昼間にガッツリ調理したご飯とか食べなくて良いや、というのがこのランチ案の発端だったのだけれど、気軽に用意したつもりが途方もなく満足度の高いランチだった。これは日本でも実現できるな~と思いながら、昔、谷口さんが駐在生活を終えて日本に住みたいと思うようになった根っこの部分は、今こうして飲んでいるみたいに一杯のコーヒーのクオリティに満足できる都市に住みたいと思ったからです、と事務所最寄りのコーヒースタンドでランチ後にコーヒー飲みながら言っていたのを思い出した。
幸せの絶対条件っていつまでたっても決めるの難しい。こうしてつらつらしたくなるくらい、食べることも飲むことも(毎日最低ボトル一本空けている日々)大好きだけれど、なくても幸せに生きていくことは結構できる。一生そこで暮らしますか、というと悩むけど、多分そもそも一生同じ場所で、という覚悟の仕方が��かしい。?やめやめ、こんな話し出したらイブの星空の話しにいつまで経っても辿り着かない!!!あ、たかちゃんのmtg終わった。私も無駄話終えよう。
「今日も書いてる~?(EOY tripの日記)」と温め直したソーセージを切りながら聞く崇。
「書いてるけどランチの話ししてエアビーの話しが全然進んでない」私。
Mtgが終わった崇と巡り巡ってなぜかNISAの話しをして時間が過ぎた。ライフハッカー崇は今日も今日とて銀行に行ったので私はいい加減書き進めましょう。
2024年のクリスマスイブ at Pollock Pines。荷解きをしていたらカレンが持ってきたサンタハットが出てきて、被った。被り物とかと無縁な人生を送ってきた私だけど、楽しい。被り続けているとちょっと蒸してくる。サンタハット被りながらみんなで餃子包んで、せっせと焼いた私。合うフライパンが無くてとっても難しかったのを思い出した。崇とギネスを買ったんだけど、ビアンカがギネスは嫌いだと家についてから言って、ごめーん!となった晩。残りのアサヒで凌いでもらった。
23時頃に防寒対策をして出かける。星を見に。車で20分ほどの山の奥に、天体観測のできる駐車場があるという情報を昨夜見つけていて、行ってみよう、という事に。真っ暗で、車のライト以外何も見えなくて、すごかった。
ねぇもしかして雪? と進んでいくうちに何やら雪っぽいものに気が付く4人。進めば進むだけ木につく雪が増えていって、しまいには路面が白くなった。アメリカにスタッドレスタイヤの文化がないのかはよくわからないけれど、ともかくノーマルタイヤの車だということが私はこの上なく怖かった。ちなみに今更の情報なのだけれど、崇とカレンはものすごく運転が荒い。なんと言っても崇は教習所に行ったことがない。アメリカって教習所行かなくても免許取れるらしい。君たちはなんだ、ドバイで運転でもしていたのか、というほど急発進急ブレーキの運転スタイル。ちなみにちなむと私はものすごいスピード狂。でも急発進急ブレーキはしない。アクセルを3以上に踏むことはまずない。1~2で温めて、2の後半でスピードを上げていくのが楽しい。崇とカレンは青信号になったら秒で3~5みたいな感じの人たち。日本でもなんて荒い運転なんだと思ったけど、レンタカーだったから何にも言わなかった。今回もカレンの車なので何も言わなかった。
雪の上では急に身の危険を感じたのでめちゃくちゃうるさくなった。絶対急ブレーキしないで!とうるさい私。わかってるわかってるって。という例のやりとり。ちなみにあたりは既に山道で、スリップでもした日にゃ崖からゴロリです。
そうこうしてついた目的地。駐車場は雪で埋もれていて侵入できなかったので路肩に。車を降りると靴が半分埋もれるくらいの雪だった。
凄まじい星空だった。
感動的な星空を体験すると、言葉に詰まるなぁ。写真で撮れないのと同じように、言葉でも追いつかない気持ちに書く前からなるから、やや諦めの体勢なのかもしれない。
30分くらい車のライトも消してその場を散策していたと思う。5分もすればどんどん瞳孔が開いていって、驚くほど見えてくる。最初は当たりが何も見えなかったのに、すっかり森の様子が見えてきた。当然、見える星の量も格段に増える。流れ星も心なしかゆっくりと流れていく気がした。
カレンは靴がどうにも雪の耐性がなくて早々に車に引き上げる。
ビアンカが星座のアプリをかざして星座講義。
シリウスに心惹かれて仕方なかった崇。
山の麓の街の明かりが、ほんのりと疼いていて、素敵な景色だった。
いつまででも居れる本当に素敵な星空だった。ここでこんなにすごかったら、キャンピングカーで行った先はどれほどだろうねと話したりもした。
日付を超えて、メリークリスマス。
帰り道は驚くほど道が見える。瞳孔が覚醒しまくっていた。そしてびっくりするほど雪道だった。見えてなかったからこれたようなものの、ここノーマルタイヤで登ってきていたって怖過ぎる。
帰宅して、ビアンカは早々に寝て、私と崇は少しウィスキーを舐める。カレンはパソコンをいじっていた。カレンはNYでの職探しを頑張っていて、年明けにアプライしたいところがあるんだけど、キャンピングカーに書類系を持ち込みたくない、ということで色々頑張っているところだった。
さてさて、一回アップしよう。Pollock Pinesで2泊、サンフランシスコに戻ってRV(キャンピングカー)旅。まだまだ続きは長い。
仕事中の崇さんがニコニコしながらこっちを見てきて(ビアンカ邸のひろーいひろーーーーいダイニングのおおきーーーーなテーブルで差し向かいに座っている)
「ビールとかあったら気持ちよくレストラン行けたね」と若干意味不明なことを言ってきたので、すぐさま買いに飛び出してきた私なのでした。瓶ビールを2本買って帰ってきて、「It’s fridayyyy」と2025/1/31(金)16:00に盛り上がっているお調子者たちの冬休みはまだまだ続くとさ。
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