Tumgik
#蓄積解放大魔術・連
kawamurayutaka · 4 months
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Buone Notizie
木から落ちた糞
最新にして最悪の部分
時代のけばけばしい安っぽさ
この猿は猿真似や好きな事に服従している
森には細いばらばらでまとまりの無い小道がある
荒々しく無鉄砲な誠実さで進む
チンパンジーは本当に戦争をするのか
毛が抜け始めた猿
ほんとは知らない子供同士の秘密
VとS
光速で円を描いて走りつづけ
首をぐいと回し悪どくひもを食いちぎった
ひょろりと生えはじめの毛
ちょろちょろ情けない毛
知らないものはなんでも知りたい
獰猛に喜劇
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苦悩の根があり(時)特別な盲点を持つ(ジ)無数のけだもの(赤)
失った(アル)一個の人格(ユ)みじめな暴落(アル)死が速やかに訪れ(言)敗北だけでなく絶滅あるのみ(ユ)
黒い風(東)黒い鏡に(裸)残忍(内)まっこうから(裸)誤解の余地なく(パ)世界中の(内)脈略の毒性(赤)隠密裡に(濁)苦い永い悪食の卓に(赤)魂を知ることを(悪)
混沌たる渦のまっただ中(お)陰謀のイタダキ(ダ)農耕技術と狩猟の手管によって万物を支配するにいたった(悪)
家庭の晩餐用の器一式をとりそろえてほしい(時)笑劇だ(アル)
蝿が飛び回る陽光の中(ク)デニムのズボンに汚染した(赤)こどもだまし(アル)
特徴づけるメガネ(内)歯の抜けた魔女の息の(バ)冷淡さ(ク)声のトーンはわかる(電)
過去のあらゆる過ちが旅人を不利に導く(ア)高みからデカダンスの本能が秘かに作動している(ニ)膏汗がにじみ(半)視覚に(シ)鉄砲玉(赤)悪には悪を( )横っ面を引っぱたく(半)シンバルを鳴らし(シ)心耳にとどろく(お)
胴震いがとまらなかった(赤)
ウンでもスンでもない(赤)不即不離(両)暗黙の前提(ジ)微に入り細に入り(処)ラッシュの中に消えていった(ク)白い嘘(おぼ)
独りでとり乱し(蝶)片手に猛毒(ハ)それが好きでなければならない(歴)白羽の矢(処)自身がニュースになって(電)
唸り声におびやかされ(箕)罹災(わ)の都(ハ)幾万の衝突(ク)何かの科によって(小)かつての「現在」を甦る不気味な既視感(プ)方向を記述する(シ)記号がその記号をくり返し(見)前へか後ろへか(ニ)エゴからセルフへの(経)見返りの(わ)欲望に制限を課す(裸)多くの家畜(裸)四つの市門がある(パ)さまざまな民族が混合し(ユ)都市が存在し始める(見)
空想的な(ユ)自分達の顔を(蝶)目にしたものを写す(電)はずんだ眼の色(濁)囁き合い(濁)破片と化して到着するかもしれない(ア)陰険な肉欲の鉄則以外には常に笑い続けてきた(ノ)眠りまで(フ)究竟(刺)をともなった機敏さ警戒心(ア)静穏(裸)に叮嚀に(刺)精神修行の核心(ア)息を吸うこと(内)
ぶらぶら(刺)玉虫(フ)原始的な観照力(パ)コウモリ耳に(ハ)唇は紫色に(裸)片目の商人(荒)帽子をかぶった頭が(い)消え去り(い)マーマレイドを舐め(J)笑い声を残して(刺)死のまぎわまで近づいた人間(蝶)死ねずに(蝶)眠っていた言葉(I)言うことはない(い)
この阿魔(刺)かの眼(う)愛情の監視(殺)そっけない(歴)間に合わせの丸太小屋(爆)血の悪酔い(大)コンビニエンスな発想が( )ひどく痛む(半)奇態な自覚にいきなり打たれ(蝶)手たちが群がる(爆)
なぜそんな(小)却を経た(赤)古い都(赤)泥棒(大)十夜の夢(大)少し舌のもつれる歌声(裸)変化をズバリ誰によって(バ)拡まったのかその由来は勿論分からない(小)密雲を吹き払った(濁)定めて大向こうを騒がす(刺)毒素遺伝子が絡む(A)九尾の狐(小)
老衰してコルセットをつけたテナー歌手(裸)悲しげに(爆)路上をさすらう門付芸人(赤)つかの間の休息場所....見知らぬ公園の臭い(爆)
直径数キロの(ク)悪い空気(ノ)墨や朱をだんだんに注し(刺)どんな機械でも(I)退引きならない(半)愛情を帳消し(半)すべての地獄(い)に吸収する(フ)機械の形をとった化石化(マ)どこか現実離れしない(赤)
合理的な価値(孤)リトル・アジア(フ)男と女の脳(内)不意に思った(永)人間たちはなんとなく不満を持っている(孤)弱者が不正と見なすものも強者にとってはつねに正しいものでしかない(ソ)物語の陰の物語をあばく(処)都合よく操られ(処)うなだれた(い)ある種の心理的な(孤)劣等感を(孤)欲求のセットを育てあげてきた(孤)人間という生物は幾世紀にもわたって自分をコントロールする能力のどうしようもない欠如を示してきた(バ)
独裁的な(楽)「想像」という語の解釈を(魔)欲望のままに聴く(シ)幻の刻み音(蝶)怠慢な安逸との間に(魔)微妙な媒質(X)感覚の映像(魔)
見知らぬミクロコスモス(パ)死は変幻自在な生命体(ア)軽々しく信じたり無批判に受け入れたりすることも危険(ア)腐敗し汚物に変身(パ)亀ふたたび(パ)絵文字はどのようにでも無限にヴァリエーションが作り出せる(言)午に近い(箕)某月某日(悪)同日同刻(同)独創的な暗号(わ)目が吸いつけられ(ク)方向喪失(時)
 「もうどうにも(い)インチキだ明らかにインチキだ」(裸)
マラチオンの(内)ぬるぬる(裸)登場人物の(裸)二三本横にはみ出した乱杭歯に(美)ひきゆがんだ顔(東)整形手術(裸)工夫と情熱(孤)一種の密室殺人(わ)動機を(歴)追剝ぎ(半)ひょっとすると(歴)排除する(I)仔細が(半)巣を食っている(半)少女の手ほどの雲が一つ(ハ)うす気味の悪い(箕)時の手(ア)坐って微笑んでいる奇怪な像(フ)熾烈な戦い(処)意志をくじく(オ)
最も醜い容貌を持つ(濁)小人の肖像画の意図(フ)筋金入りの糞(視)大長老の威厳などどこへやら(わ)ピカレスクの要素(I)裏銘(永)登場人物や名前や舞台に関心がある(バ)金歯を吐き出して(裸)制度化された低い暴力(内)全面的に疎外され(視)恥辱のために(裸)不屈で戦闘的な(殺)奇妙な豊かさ(い)最悪の方式(ソ)社会と正気(言)不安に対する不安(時)現代の集団的神経症(時)世迷いごと(バ)心への反映(時)迷惑(半)迷信(パ)迷蒙(パ)ミアスマ(パ)針と墨と図柄(見)
新奇な(性)車は(I)軍政(悪)今それは機械的制御の危険性について私たちに警告する目的を果す(I)実験において(匂)意思決定をしているのは機械ではなくその機械を設計して権限を与えた人間(A)生活水準が著しく低下し貧困問題の悪化(悪)
マルコーニ無線電報(ハ)連結ラインに電気のけいれん(爆)かすかなきしみ音(蝶)脳内に録音された言葉エングラム(視)死刑執行人の不手際(処)叛乱と解放が行われた(ユ)主体が(バ)身代わりになって体験(バ)死んだ山羊の屍体を夢中になって(C)検屍しようというのではない(C)一様に匂う空気の流れは高度に人工的(匂)
暗がりにうごめく(大)裸形(大)奇形の精巧な模型(性)
第一の布告(ハ)喉が渇いている(悪)コカ・コーラの成分を(悪)事実ファクトと虚構フィクションをアッセイ分析と(歴)すべての政治組織の(I)悪人の欲望を伸張し倍加する正しい方法はシンジケートのマネー・ロンダリングに(殺)予測不可能な(ノ)愛情の要因を排除する(ノ)
整備コスト削減(悪)市場から駆逐されてしまった(悪)電気の欲求(爆)
はじめに言葉ありき(言)言葉とは何であるか?(言)「私」という言葉について混乱している(I)怖ろしい硬直から(い)苦痛の蓄積にキーワードをつなぐ(視)黒豹のオペラケイプが床に広がり(ハ)真のユートピアとは(シ)青空を背に(大)二人の亡骸と(半)末裔であるということだけで結ばれていた(ユ)バランス(シ)最後の生命(ノ)守るべき何の節度をも持たない人々をかきわけて(ノ)たどった道をとらえ(日)失われた文字のアルファべットに従いつつ(見)泥の壁(裸)沈潜し(日)太陽そのものが大地に降りて来ないように(パ)はなしことばを言語を説明する(日)あいだに虚空の広大無辺(い)言語とメタ言語(日)避けがたい(シ)影は長く(グ)不自然に這い進み(大)種をまくことだけを( )言葉だけがただひとり虚無に挑戦する(オ)
指導者のインスピレーションの下に(ユ)歴史はフィクション(視)わが国旗なお健在なりし(裸)小世界にはただゆっくりと四季のめぐりがある(時)
夢とは正確に何ですか?(I)習癖ノート(裸)初耳のすじのとおった話(C)手紙の一行一行(C)くちばしをさしはさまない(視)心の内部(電)環境の中にある(電)汚水溜(時)ゴミ棄場(時)非衛生的な場所(時)すべて吸収し熟知している(電)大量の思い込み(2)全てが主要な要素になる(シ)灰(パ)中心点の中心(パ)一つの針穴(い)永遠なる物体の質量(パ)零のために(い)だれでもないものの墓(い)ひび割れたコンクリート(爆)ぐるぐる(電)光の渦巻き(電)夢だと思ったあのときの文字(永)の香り(爆)消え去るよう(い)空はゴーストが描いている(爆)静かになりたい(赤)眠りたい(赤)ノスタルジーを抱いてきた(2)
言葉のチリが落ちてくるとともに(爆)目は左から右にたまらなく動き(I)いかめしい顔と顔(電)被害者カレンダー(バ)孤独な群衆(孤)何千もの人人が録音再生機器(電)システマティックに(電)メタノイアに(内)路上のサウンドを録音していた(電)故郷からすすんで身をかくし(時)仏も不在にする無心(赤)別の「現実」(コ)狩り集められ(ユ)定義することが不可能(アル)死体(ハ)はだれだ?(爆)
孤立し酒を飲まずあまり外出しない(視)不在の(爆)排便の発見(自)便器は大陸を汚染するに足る(裸)足や腕(自)手といった具合に身体のあらゆる部分に便をぬった(自)四角四面の日課を形成した(自)屋外便所の(裸)不変にして不動の均整(ク)血走ってぴくぴく脈打(お)片づけておかねばならない急用(ハ)率直でありたい(合)乱暴な死にものぐるいの態度(ユ)
黒いウーズテッドのアブリル・ハリソンのスーツ(視)何者(半)澄んだ水底のような眼が開く(大)ハエの眼(匂)
死のキャンプに送られ(ユ)液体空気のように冷たく青いドクター(爆)生半尺な弱足(赤)実演という言葉を使うのは(裸)手術が演技であるからだ(裸)
ある種の(永)散髪はいまでも1世紀前でも所用時間は変わらない(2)
下を向いている(匂)けたたましい(性)巨大な身体(ユ)蒼白くみえないようにと部厚く化粧した(アル)婦人の(性)淫蕩な気分(永)金のあるあいだは何を考えても無駄なことだと(籠)住所を残さなかった(爆)賽子の失いダイス(赤)現実的根拠のない無内容なおしゃべり(2)やりすぎで子供じみて見える(演)何かがなくてはならない(バ)スキャンダルのためのスキャンダル(アル)
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wangwill · 8 months
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等待
H:「好的投資,都是「等」出來的!」等待,無法速成,全靠學習。等待到永遠是可行,如何慧眼識股票?需要認真研讀,勤作筆記,精準判斷,買股再作長期等待,最好是長持有。等待在古代是一個詩情畫意的名詞,是要以好心情,來細細品嚐。20240118W4
網路資料
股市裡流傳著一句話:股市只有3種人賺得到錢,第1種人是從事內線交易的人,第2種人是真正的股市高手,第3種人則是跟隨高手操作的人。
有人嘲諷說:「千線萬線(指技術分析常用的移動平均線與趨勢線等)不如一條內線。」
苦心鑽研,把自己訓練成真正的股市高手。
千萬不要借錢買股票,否則只是在把不確定性所可能造成的傷害變得更巨大而已。
巴菲特曾經說過,最理想的投資期是「永遠」,最好的情況是買到對的股票,它可以永遠地幫我們賺錢。
巴菲特:「投資的要訣就是在好時機買進好公司的股票,只要公司維持好的狀態,投資者就繼續持股不變。」
1逢低買進,逢高賣出
指的是整個股市,當股市一路上漲,漲到不合理的價格,投資者可以考慮降低持股,減少風險,這就是逢高賣出。當股市大跌,空氣中瀰漫著恐懼,這就是逢低買進的時刻。
2名言「留下賺錢的,砍掉賠錢的」,指的是個股的選擇去留。
好的公司會持續成長,壞的公司除非有大變動,否則很難翻身。
3勿空手接掉下來的利刃
提醒投資者不要以為股票跌就可以買,股票可以跌到0元,這是千真萬確的。大跌的股票有時就像一把利刃從天上掉下來,你不知道還會跌多少。
4現金為王:投資者不應該把每一分錢都投入股市,這樣會失去靈活性。
微觀結構,那基本上是整個市場買和賣的所有下單,是什麼樣的投資者在買、什麼樣的投資者在賣、輸贏的機率如何等等。
5太頻繁交易  反而錯過最好的時機。
每一次小股東買賣的時候,都是造市者賺錢的時候,小投資者資金有限,所以應該謹慎選股,選對了以後,就做長期投資的打算,以減少造市者從你身上賺錢的機會。
等待
等候、期待、守候釋  義
等候。如:「等待消息」、「等待回音」。《紅樓夢》第六四回:「寶玉聽了,連忙起身,迎至大門以內等待,恰好賈璉自外下馬進來。」
等待語錄
休息是為了等待更好的自己
忙碌的生活,片刻休息來反省自己,找出自己的缺點改進,期許自己會更好,更好的我,請等我改變,喝杯美式咖啡,讓自己與更好的我相遇吧!
你,是深不可測的深谷
你,是深不見底的海洋
你,不排斥偶然的碰觸
你,卻又如冰山般冷淡
你,時而神秘時而親近
你,便深深地吸引了我
你,便深深駐足於我心
你,可知道,我在等你
縱使,這註定是不可能
我卻依然,等待不可能
《玉樓春·春恨》宋代:晏殊
綠楊芳草長亭路,年少拋人容易去。樓頭殘夢五更鐘,花底離愁三月雨。無情不似多情苦,一寸還成千萬縷。天涯地角有窮時,只有相思無盡處。
《卜算子》
【宋】李之儀
我住長江頭,君住長江尾;
日日思君不見君,共飲長江水。
此水幾時休?此恨何時已?
只願君心似我心,定不負相思意。
冉冉孤生竹
漢 · 卓文君
冉冉孤生竹,結根泰山阿。
與君為新婚,菟絲附女蘿。
菟絲生有時,夫婦會有宜。
千里遠結婚,悠悠隔山陂。
思君令人老,軒車來何遲?
傷彼蕙蘭花,含英揚光輝。
過時而不採,將隨秋草萎。
君亮持高節,賤妾亦何為。
“十年生死兩茫茫,不思量,自難忘。”
出自:《江城子·乙卯正月二十日夜記夢》
十年生死兩茫茫,不思量,自難忘。千里孤墳,無處話淒涼。縱使相逢應不識,塵滿面,鬢如霜。
夜來幽夢忽還鄉,小軒窗,正梳妝。相顧無言,惟有淚千行。料得年年腸斷處,明月夜,短松岡。
等待,是一個多麼美麗的詞語。炊煙起了,我在門口等你;夕陽下了,我在山邊等你;生命累了,我在天堂等你;我們都老了,我在來生等你。
《題都城南莊》
崔護
去年今日此門中,人面桃花相映紅。
人面只今何處去?桃花依舊笑春風。
《古相思曲》
無名氏
十三與君初相識,王侯宅里弄絲竹。
只緣感君一回顧,使我思君朝與暮。
再見君時妾十五,且為君作霓裳舞。
可嘆年華如朝露,何時銜泥巢君屋?
長相思.一重山——五代.李煜
一重山,兩重山。山遠天高煙水寒,相思楓葉丹。
菊花開,菊花殘。塞雁高飛人未還,一簾風月閒。
等待,等待,等得一樹碧桃落花成冢,待得一世孤寂雪埋心殤。
長相思.汴水流——唐.白居易
汴水流,泗水流,流到瓜州古渡頭。吳山點點愁。
思悠悠,恨悠悠,恨到歸時方始休。月明人倚樓。
才下眉頭,卻上心頭。
這一句出自李清照的《一剪梅》。
紅藕香殘玉簟秋,輕解羅裳,獨上蘭舟。
雲中誰寄錦書來?雁字回時,月滿西樓。
花自飄零水自流,一種相思,兩處閒愁。
此情無計可消除,才下眉頭,卻上心頭。
等待
落花無聲,飄落了誰的等待?
往事如夢,消瘦了誰的思念?
如煙的日子裡,我們總免不了等待。
可能是等一朵花開,等一場雪落,等一個不歸人。
有時等得太久,似水流年,斑駁了記憶,模糊了容顏。
天青色等煙雨,而我在歲月的盡頭,等風,等雨,也等你。
博客來介紹:
不敗教主存股心法進階版:每年多存300張股票
作者:陳重銘
語言:繁體中文
出版社:金尉
出版日期:2017/04/18
「現在還可以買進嗎?」「股價漲了,該不該賣掉?」「手上的股票跌了20%,還能存嗎」……關於存股,你有這些疑問嗎?「這些都是多餘的煩惱,買進好公司股票,傻傻放著股票『自我繁殖』就好了。」方法很簡單,只要持續不間斷地買股、領股利,並且把股息再投入,每個人都有機會年領百萬股利。
目錄
第1章  從不Buy邁向不敗之路
不要想著贏 要想不能輸
投資致勝其實很簡單
輸家和贏家的差別是持有成本
用股利滾財富雪球
4年800萬元存股計畫
第2章  1年多存300張股票
放膽抓住機會 加快存股速度
謹守投資原則 放大成功機率
鎖定4大主角 1年多存300張
隨景氣變化 調整投資布局
定存、儲蓄險、金融股 哪個保本?
當銀行的客戶還是股東?
買進官股金控的3大策略
第3章  融資、貸款、權證 該如何選擇? 
融資買股 斷頭不是最慘的事
遠離融資 穩穩賺比較快
跟銀行做朋友 靈活運用貸款資金
權證以小搏大 賠掉翻轉財富的機會
第4章  打造「房租基金」投資組合
窮人的負債=富人的資產
換一個有錢人的腦袋
建立「房租基金」投資組合
每年賺6% 輕鬆累積教育基金
窮人工作的時間=富人玩樂的時間
第5章  買股票就像借錢出去
每股盈餘:找出年年賺錢的公司
股東權益報酬率:看出公司賺錢的效率
本益比:買進便宜的股票
本業獲利率:主業能賺錢是關鍵
業外損失比率:拉低公司整體獲利
應收帳款與存貨:避開吹噓的獲利
自由現金流量:有資金才能發放股利
負債比:不過度波動較有保障
毛利率:可帶動股價上漲
營業利益率:判斷公司經營能力
淨利率:可能隱藏一次性收益
第6章  牢記6原則 存股真簡單
原則1:存對好股票 快樂上天堂
原則2:股票股利具有乘法效應
原則3:重視股利再投入的威力
原則4:別煩惱賣股票的問題
原則5:將壞學生移出存股名單
原則6:好公司落難要見獵心喜
第7章  存股成功關鍵:買到便宜價
練習長期投資 忘記股價
懶人投資 只須做好6件事
打敗心魔 紀律最重要
善用本益比 算出好公司的便宜價
本益比的前世、今生與來世
設定安全邊際 替股價買保險
殖利率與本益比的不同
第8章  我如何買進金融股?
方法1:做價差 賺取資本利得
方法2:放著存 加快張數累積
方法3:大型壽險金控4大技巧賺價差
好金控該具備3大特質
用「4個10」買進金融股
股價跌 是存股的大利多
第9章  台灣50進可攻退可守
每年領股利 要繳不少稅費
賺價差 避免頻繁交易
買ETF 降低做價差的風險
台灣50 可賺價差 也可存股
打敗通膨率+定存利率
3個方法 提高0050賺錢機率
第10章  高股息ETF獲利打敗大盤
台灣高股息 平均殖利率達4%
貫徹低點買策略 保證獲利
股價便宜 適合小資族長期投資
跟著成交量買 輕鬆打敗大盤
輸家跟贏家 別再選錯邊
除息後買進 可以撿到便宜價
第11章  三角形買賣法 低買高賣賺價差
三角型買法:越跌越買 提高贏家勝率
倒三角形賣法:賣在相對高點 開心收穫
KD指標 找出短線價差買賣點
搭配MACD 抓住年賺20%的機會
8個步驟 學會賺0050短線價差
反向操作 可以獲利與避險
第12章  現金增資 該不該參加?
寧可少賺價差 別因小失大
3要件評估 貸款參與現增
好公司現增 價差誘人再繳款
花大錢賺小價差 不划算
預估股價 判斷是否參與現增
增資認股 也能降低持股成本
發機會財 加快存股速度
收回
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hoelex0513love · 2 years
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第十章、五塵密室逃脫「 敞開心扉」
從剛進來顛倒屋開始時間只過了10分鐘,卻讓所有人都心力憔悴,愛米莎讓米豆停到肩膀上,三個人坐在沙發上沉默不語好一陣子,誰也沒有因為卡關而責怪他人,他們都明白若沒有偌大的勇氣根本無法輕易開啟那三扇門。
「這關有點整人啊......哈哈哈哈哈...」兔司比打破沉默自嘲。
看著杰星克仍紅腫的臉,愛米莎心生愧疚,嘗試開口關心:「那個,你的臉還會痛嗎?」
「你覺得呢?」杰星克皺眉,愛米莎急忙又低下頭,雙手緊抓著裙角:「很對不起,我平常不是這樣......我不知道自己怎麼了......」
「這事等過關再說吧......」兔司比苦笑,臉上是不曾見過的憔悴面容。
「嗯,時間不多了。」杰星克拿出筆記,環顧四周的顛倒屋結構:
眼財之間--眼見心鑰
耳色之間--耳聽鑰鳴
鼻名之間--鑰撲鼻香
「我事先將房間跟關卡名稱寫了下來,三關的共同點都是在限時內逃出房間。這跟現實知名遊戲"密室逃脫"十分相似,原本以為只是簡單猜謎,但實際上比較像要探索更深層的東西。」
「探索更深層的東西?」愛米莎疑惑抬頭。
「像是......第一關是探索看似無形卻是存在的東西、第二關是傾聽負面指責背後的弦外之音,我想第三關應該是......」
「找尋......創傷之後浴火重生的鬱金香嗎?」愛米莎閉上雙眼深呼吸,她似乎明白這關的用意:「我….在剛剛的房間看到了我國小的班級教室,桌椅共有低中高年級三種,每種都有一個座位抽屜被塞滿垃圾、桌面被寫滿髒話與鬼畫符......」她停頓一下,緩緩說道:「那些......都是我曾經的座位。」
「被霸凌的記憶嗎?」當兔司比詢問時,杰星克表情抹上一層陰影。
「算是吧,但也是我活該啦。」愛米莎逗著米豆苦笑:「我曾經是受人吹捧的童星,喜歡在學校嗲里嗲氣裝可愛,後來隨著名氣增高,我逐漸目中無人,甚至對師長耍起大牌,結果......因為一句失言,我的演藝事業毀了。我每天遭網友攻擊,上學被師生排擠,同學一逮到機會就會對我的抽屜塞垃圾、偷我東西、上廁所時對我潑水,就算中高年級換班,這些霸凌依舊沒有停過,就算我選擇低調他們還是不肯放過我...我......我只是......」愛米莎越說越哽咽。
「說不下去就不要說了。」杰星克皺起眉頭。
「我必須說,垃圾堆就是我們經歷過的創傷,若不去面對是要如何找到那朵關鍵的鬱金香呢?至少我覺得這樣分享比較能彼此分擔,難道你打算獨自再去面對那扇門嗎?」
杰星克把臉瞥向一邊:「我......才沒有…...只是......」
「嘿!既然這樣換我來說吧!」兔司比急忙打圓場:「我剛剛是在一間病房,病床上躺著奄奄一息的中年男子,他身上散發著腐臭跟毒品臭味,時不時還會突然狂笑。」
「是你的熟人嗎?」愛米莎問道。
兔司比苦笑:「他是我的父親。母親在名古屋開設家庭式理髮店,父親經常用他擅長的邊打鼓邊跳舞絕活來帶動店內氣氛,他為人瘋瘋癲癲的,常常逗得大家哈哈大笑,哈哈哈~~~」
笑著笑著,兔司比眼神垂憐:「但是,父親他其實是罹患癲笑症,半夜常常動不動就狂笑,害我們理髮店經常被投訴,結果他因為受不了鄙視而染上毒品,花光了理髮店積蓄,母親最後申請離婚帶我離開了父親,一去就是10年,其間我都沒再見過他......」
「你...會想他嗎?」愛米莎露出難過表情問道。
「會呀~以前父親總是鼓勵我遇到什麼事都要樂觀面對,只是現在父親染毒身體已經骨瘦如柴……」
愛米莎與兔司比視線同時轉向杰星克。
「唉...我知道了......我看到的是父母離婚前夜的吵架畫面,我母親是糕點師,在烘焙業擁有一番事業,結婚後卻開始瞧不起只會玩魔術的父親,父親因此外遇......以前的我因為肥胖體質,變成了家裡蹲,每天吃著母親送來的飯菜,把自己鎖在房間看書虛度光陰......」
「真是看不出來...」愛米莎重新打量帥氣樣貌的杰星克:「你從肥宅變成了帥哥,還承襲了母親的糕點跟父親的魔術成為甜點魔術師,直接把創傷結合成興趣運用很厲害呢!」
杰星克面無表情看著愛米莎說道:「我從前就在關注妳了,想說一位歷經社會炎上的女孩都在嘗試走出來,我有什麼資格逃避,所以我下定決心減肥,重新向母親學習糕點,並運用烘焙與魔術學到的知識研發低熱量甜點,因此我自稱甜點魔術師,這是我的願景,也是我的夢想。」
「哇!真是太勵志了!抱一個!」兔司比感動用力抱住杰星克,後者只時無奈嘆氣沒有把人推開。
「那如果成功研發,女孩們一定愛死你了吧~」或許講開了,愛米莎變得開朗許多。
「愛米莎妳也是呀~」兔司比說道:「讓白城的小茶姬能跟紅心的獨角女跟獅男彼此理解合作,還讓我們同心協力過關到這裡真的很厲害呢,這可不是正常人能做到的。」
「哪有,如果不是你們兩個協助,我大概連第一關都過不了吧。」
「不,我只是稍微動腦而已。」杰星克說。
「我也只是工具人而已呀~」兔司比說。
「才不會!杰星克你一路運用專業知識幫我們解謎,兔司比你總是在我們吵架時把我們從負面循環拉出來,沒有你們我什麼都做不到。」
「「沒有妳我也什麼都做不到。」」
見杰星克與兔司比異口同聲,愛米莎忍不住大笑:「哈哈哈哈哈!你們好有默契。」
「哈哈哈哈!害羞男我們好有默契~」
「誰要跟這傻兔子有默契。」杰星克把兔司比推開。
「可是沒有我你應該還在被留聲機罵到哭哭吧?」
「信不信我扁你?」
轟隆隆隆隆隆隆隆隆隆隆隆隆──────────────────
話語未落,顛倒屋開始天搖地動,三人這時發現聊得太過頭,時間只剩下十分鐘。
愛米莎提著米豆站起來:「我知道要怎麼做了。」
「這麼巧,我也是耶!」兔司比也站起來。
「好吧。」杰星克也站起來:「我想我也知道該怎麼做了。」
「那麼,找到鬱金香,我們第四關見~」愛米莎伸出手,其他兩人見狀也將手交疊上去後,三隻手同時上舉:「「好!」」
三人再次建立默契,回到各自剛剛選的門。
各大小說平台:
Penana
https://www.penana.com/story/97169
鏡文學 Mirror Fiction
https://mirrorfiction.com/zh-Hant/member/book/28805
原創市集Popo
https://www.popo.tw/books/770137
原創星球Novel Star
https://www.novelstar.com.tw/author/22846.html
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letstententen · 3 years
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午前12時のシンデレラ アーシュさま(サマーコレクション2020)
午前12時のシンデレラ アーシュさま(サマーコレクション2020)こちらのアーシュさまはサマコレ2020の精霊さん、評価はとても高い。その要因は蓄積連と良EXASで両方使える万能な彼女、しかも水着でかわいいと来たらもう文句ないでしょう、これは。単色デッキでの使用がメインになります、実際単色オートデッキでは常連です。
こちらのアーシュさまはサマコレ2020の精霊さん、評価はとても高い。その要因は蓄積連と良EXASで両方使える万能な彼女、しかも水着でかわいいと来たらもう文句ないでしょう、これは。単色デッキでの使用がメインになります、実際単色オートデッキでは常連です。 魔法使いと黒猫のウィズランキング Continue reading
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xf-2 · 5 years
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一 はじめに
(日本オリンピック)  五輪史上初の衛星生中継。世界が見守る中、聖火を手に、国立競技場に入ってきたのは、最終ランナーの坂井義則(よしのり)さんでした。  八月六日広島生まれ。十九歳となった若者の堂々たる走りは、我が国が、戦後の焼け野原から復興を成し遂げ、自信と誇りを持って、高度成長の新しい時代へと踏み出していく。そのことを、世界に力強く発信するものでありました。  「日本オリンピック」。坂井さんがこう表現した六十四年大会は、まさに、国民が一丸となって成し遂げました。未来への躍動感あふれる日本の姿に、世界の目は釘付けとなった。  半世紀ぶりに、あの感動が、再び、我が国にやってきます。  本年のオリンピック・パラリンピックもまた、日本全体が力を合わせて、世界中に感動を与える最高の大会とする。そして、そこから、国民一丸となって、新しい時代へと、皆さん、共に、踏み出していこうではありませんか。
(新しい時代へ踏み出す)  「日本はもう成長できない」。七年前、この「諦めの壁」に対して、私たちはまず、三本の矢を力強く放ちました。その果実を活かし、子育て支援、教育無償化、更には働き方改革。一億総活躍社会を目指し、まっすぐに進んでまいりました。  厳しさを増す安全保障環境を直視しながら、平和安全法制を整備し、防衛力を抜本的に強化しました。地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、世界を駆け回り、ダイナミックな日本外交を展開してきました。  我が国は、もはや、かつての日本ではありません。「諦めの壁」は、完全に打ち破ることができた。その自信と誇りと共に、今、ここから、日本の令和の新しい時代を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。
二 復興五輪
 二〇二〇年の聖火が走り出す、そのスタート地点は、福島のJヴィレッジです。かつて原発事故対応の拠点となったその場所は、今、我が国最大のサッカーの聖地に生まれ変わり、子どもたちの笑顔であふれています。  常磐自動車道に続き、本年三月、JR常磐線が全線開通します。これに合わせ、双葉町、大熊町、富岡町の帰還困難区域における避難指示の一部解除に向け、準備を進めます。  浪江町では、世界最大級の、再生エネルギーによる水素製造施設が、本格稼働します。オリンピックでは、このクリーンな水素を燃料とする自動車が、大会関係者の足となります。そして、大会期間中、聖火を灯し続けます。リチウムイオン電池、AIロボット。未来を拓く産業が、今、福島から次々と生まれようとしています。  津波で大きな被害を受けた、宮城県を訪れる外国人観光客は、震災前の二倍を超えました。岩手県では三倍となっています。昨年九月に陸前高田市で開業したばかりの道の駅では、僅か一か月で十万人の観光客が訪れ、賑(にぎ)わいを見せています。  来年度で復興・創生期間は終了いたしますが、次のステージに向け、復興庁を司令塔に、政治の責任とリーダーシップの下で、福島の本格的な復興・再生、東北復興の総仕上げに、全力で取り組んでまいります。  九年前、ファーディーさんは、ラグビーチームの一員として、釜石で、東日本大震災を経験しました。  「ここで帰ったら後悔する」  オーストラリア大使館から避難勧告を受け、家族から帰国を勧められても、ファーディーさんは、釜石に残り、救援物資の運搬、お年寄りや病人の搬送。困難に直面する被災者への支援を続けました。  その感謝の気持ちと共に、本年、釜石は、オリンピック・パラリンピックに際し、オーストラリアのホストタウンとなります。岩手県野田村は台湾、福島県二本松市はクウェートなど、二十九の被災自治体が、支援を寄せてくれた人々との交流を深めます。  心温まる支援のおかげで力強く復興しつつある被災地の姿を、その目で見て、そして、実感していただきたい。まさに「復興五輪」であります。  東日本大震災では、百六十三の国と地域から支援が寄せられました。我々が困難の時にあって、温かい支援の手を差し伸べてくれた世界の方々に、改めて、今、この場から、皆さんと共に、感謝の気持ちを表したいと思います。
三 地方創生
(観光立国)  全体で五百近い市町村が、今回、ホストタウンとなります。これは、全国津々浦々、地域の魅力を世界に発信する、絶好の機会です。  北は北海道から、南は沖縄まで。アイヌの皆さんが受け継いできた伝統音楽や食文化、琉球舞踊など、我が国が誇る全国各地の地域文化に触れていただく「日本博」を、本年、開催いたします。  国の文化財を積極的に活用できる制度を設け、地域のアイデアによる観光地づくりを後押しします。自家用車による有償の運送サービス制度について規制緩和を行い、外国人観光客の皆さんの地方での足もしっかりと確保いたします。  首里城の一日も早い復元に向け、全力を尽くします。三月には、那覇空港第二滑走路の供用を開始します。発着枠を十万回以上拡大することにより、アジアのゲートウェイとして、沖縄の振興に取り組んでまいります。  オリンピック・パラリンピックに向けて、サイバーセキュリティ対策、テロなど組織犯罪への対策に万全を期すことで、安全・安心をしっかり確保いたします。五年後の大阪・関西万博も視野に、多言語化、Wi‐Fi環境の整備など、観光立国の基盤づくりを一気に進めます。高い独立性を持った管理委員会の下、厳正かつ公平・公正な審査を行いながら、複合観光施設の整備に取り組みます。  更には、外国人観光客の多様なニーズに応える宿泊施設など世界に冠たる観光インフラを整え、二〇三〇年六千万人目標の実現を目指します。
(農産物輸出)  世界に目を向けることで、地方に新しいチャンスが広がります。  昨年、EUへの牛肉やコメの輸出は、約三割増えました。TPP諸国への乳製品の輸出も、二割を大きく上回る伸びとなりました。甘い「紅はるか」は、シンガポールやタイで大人気です。さつまいもの輸出は、昨年、四割以上増加しました。  先月、中国への牛肉輸出について、解禁令が発出されました。今月発効した日米貿易協定も活かし、おいしくて、安全な、日本の農林水産物の世界への挑戦を、力強く後押しいたします。  農地の大規模化、牛の増産や、水産業の生産性向上など、三千億円を超える予算で、生産基盤の強化を進めます。販路開拓など海外への売り込みを支援します。  神戸牛、ルビーロマン、ゆめぴりか。農家の皆さんの長年にわたる努力の結晶である、日本ブランドを、海外流出のリスクからしっかりと守ります。  CSF対策を一層強化します。野生動物の感染が発見された場合にも、家畜伝染病予防法に基づき、移動制限などのまん延防止措置を実施できるようにします。ASFについても、海外から持ち込まれる肉や肉製品の検疫を強化し、水際対策を徹底します。
(地方創生)  昨年の台風十九号では八ッ場ダムが利根川の被害防止に役立ちました。水力発電や農業用水などを目的とするダムについても、緊急時には省庁の縦割りを打破し、一元的に活用するための対策を、全ての一級河川を対象に、この夏までに取りまとめます。  相次ぐ自然災害の教訓を活かし、全国で、川底の掘削、堤防の整備、無電柱化を進めます。送電線の計画的な更新、電力会社、自衛隊、自治体の平時からの連携などにより、強靱(じん)な電力供給体制を構築します。防災・減災、国土強靱(じん)化を進め、災害に強い故郷(ふるさと)を創り上げてまいります。  東京から鉄道で七時間。島根県江津市は「東京から一番遠いまち」とも呼ばれています。二十年以上、転出超過が続き、人口の一割に当たる二千八百人が減少した町です。  しかし、若者の起業を積極的に促した結果、ついに、一昨年、転入が転出を上回り、人口の社会増が実現しました。  原田真宜(まさのり)さんは、パクチー栽培を行うため、東京から移住してきました。農地を借りる交渉を行ったのは、市役所です。地方創生交付金を活用し、起業資金の支援を受けました。農業のやり方は地元の農家、販路開拓は地元の企業が手助けしてくれたそうです。  「地域みんなで、手伝ってくれました」  地域ぐるみで若者のチャレンジを後押しする環境が、原田さんの移住の決め手となりました。  「地方にこそ、チャンスがある」。そう考え、地方に飛び込む若者を、力強く応援してまいります。東京から地方に移住して起業・就業する場合に最大三百万円支給する制度を、更に使いやすくします。「移住支援センター」を全国一千の市町村に設置し、移住へのニーズを実際の人の動きへとつなげてまいります。  都市に住む皆さんの地方での兼業・副業を促すため、人材のマッチングや移動費の支援を行う新たな制度を創設します。関係人口を拡大することで、将来的な移住につなげ、転出入均衡目標の実現を目指します。  企業版ふるさと納税を拡充し、地方における魅力ある仕事づくりを一層強化します。独占禁止法の特例を設け、まちづくりの基盤である地方の金融サービス、交通サービスをしっかりと維持・確保してまいります。地方の創意工夫を、一千億円の地方創生交付金で、引き続き応援します。  若者が将来に夢や希望を持って飛び込んでいくことができる。地方創生の新しい時代を、皆さん、共に、創り上げようではありませんか。
四 成長戦略
(中小・小規模事業者)  「東洋の魔女」が活躍したバレーボール。そのボールを生み出したのは、広島の小さな町工場です。その後、半世紀にわたり、その高い技術を代々受け継ぎ、今なお、五輪の公式球に選ばれ続けています。  全国各地の中小・小規模事業者の皆さんが、長年培ったオンリーワンの技術で、地域経済を支えています。しかし、経営者の多くが六十歳を超え、事業承継は待ったなしの課題であります。そして、若い世代の承継を阻む最大の壁が、個人保証の慣行です。  この春から、先代の経営者と後継者から個人保証を取る、いわゆる二重取りを原則禁止いたします。商工中金では、今月から、年間三万件、二兆円の新規融資について、個人保証なしの融資を原則とする運用を開始しました。  信用保証協会では、個人保証なしで後継者の皆さんの融資を保証する新制度を、四月からスタートします。経営の磨き上げ支援��行い、専門家の確認を得た後継者には、保証料をゼロとします。個人保証の慣行は新しい世代には引き継がないとの強い決意で、あらゆる施策を総動員してまいります。  七年前、十年ぶりの大改正を行った下請振興基準を、更に改正し、対象を拡大します。大企業に対しても、新たに金属産業、化学産業で、自主行動計画の策定を求めます。業界ごとの取引慣行に詳しい専門人材を下請Gメンに採用し、下請取引の更なる適正化に取り組んでまいります。  デジタル技術の進歩は、中小・小規模事業者にとって、販路拡大などの大きなチャンスです。デジタル取引透明化法を制定し、オンラインモールでの出店料の一方的引上げなど不透明な取引慣行を是正します。
(規制改革)  IoT、ビッグデータ���人工知能。第四次産業革命の大きな変化の中で、デジタル時代の規制改革を大胆に進めます。  本年から、無人自動運転を解禁し、中山間地域の皆さんに、安全で便利な移動手段を提供します。自動制御ブレーキを備えたサポートカーに限定した新たな免許制度を設け、その普及を拡大します。  AIが解析するデータのボリュームが、競争力を左右する時代です。個人情報を匿名化し、その詳細な分析を可能とすることで、ビッグデータの世界をリードしてまいります。  フィンテックによる多様な決済サービスが登場する中、金融分野の業法による縦割り規制を抜本的に見直します。マイナンバーカードの取得を促し、来年度中に健康保険証としての利用を開始します。あらゆる行政手続の電子化を進め、対面での確認が必要なものなどを除き、二〇二四年度までに完了いたします。  技術の進歩による急激な変化に対し、消費者の安全・安心を確保していきます。個人データの利用停止を可能とするなど、個人情報保護を強化します。あおり運転を刑罰の対象とし、道路へのカメラ設置などにより、悪質な運転者の取締りを徹底します。空港施設へのドローン飛行を禁止し、飛行経路の安全を確保してまいります。
(イノベーション)  吉野彰(あきら)先生のノーベル化学賞受賞を、心よりお慶び申し上げます。  吉野先生に続く、未来を担う若手研究者に、大胆に投資します。自由な発想で挑戦的な研究に打ち込めるよう、資金配分を若手に思い切って重点化します。安定的なポストを確保し、海外留学を含めたキャリアパスを確立することで、若者が将来に夢や希望を持って研究の世界に飛び込める環境を整えます。  変化のスピードを先取りし、これまでにない価値を生み出す鍵は、ベンチャー精神です。大企業などからベンチャー企業への投資を税制で支援し、いわゆる自前主義からの発想の転換を図ります。国の研究機関によるベンチャー企業への出資を促すことで、蓄積された研究成果や技術を新しい産業へと成長させてまいります。  第四次産業革命がもたらすインパクトは、経済のみにとどまらず、安全保障をはじめ、社会のあらゆる分野に大きな影響を及ぼします。国家戦略としての取組が必要です。  その基盤インフラは、通信です。5G、ポスト5G、更にその先を見据えながら、大胆な税制措置と予算により、イノベーションを力強く後押しします。安全で安心なインフラが、これからも安定的に供給されるよう、グローバルな連携の下、戦略的に取り組んでいきます。  次世代暗号などの基盤となる量子技術について、国内外からトップクラスの研究者・企業を集める、イノベーション拠点の整備を進めます。  月を周回する宇宙ステーションの整備、月面での有人探査などを目指す新たな国際プロジェクトに、我が国として、その持てる技術を駆使し、貢献いたします。将来的な火星探査なども視野に、人類の新たなフロンティアの拡大に挑戦します。  Society 5.0の時代にあって、教育の在り方も、変わらなければなりません。本年から小学校でプログラミング教育を開始します。四年以内に、全ての小学生、中学生に一人一台のIT端末を揃(そろ)えます。企業エンジニアなど多様な外部人材を登用することで、新しい時代の教育改革を進めます。
(アベノミクス)  今般取りまとめた新しい経済対策は、まさに、安心と成長の未来を切り拓くものであります。事業規模二十六兆円に及ぶ対策を講じることで、自然災害からの復旧・復興に加え、米中貿易摩擦、英国のEUからの離脱など海外発の下方リスクにも万全を期してまいります。  日本経済は、この七年間で十三%成長し、来年度予算の税収は過去最高となりました。公債発行は八年連続での減額であります。経済再生なくして財政健全化なし。この基本方針を堅持し、引き続き、二〇二五年度のプライマリーバランス黒字化を目指します。  この六年間、生産年齢人口が五百万人減少する一方で、雇用は三百八十万人増加しました。人手不足が続く中で、最低賃金も現行方式で過去最高の上げ幅となり、史上初めて全国平均九百円を超えました。足元では、九割近い中小企業で、賃上げが実現しています。  雇用環境が好転している今、就職氷河期世代の皆さんの就業を、三年間集中で一気に拡大します。この世代に対象を絞った求人を解禁するなど、あらゆる施策を講じ、意欲、経験、能力を活かせるチャンスを広げていきます。  兼業や副業をやりやすくするため、労働時間に関するルールを明確化します。労働施策総合推進法を改正し、大企業に中途採用・経験者採用比率の開示を求め、多様で柔軟な働き方が可能となるよう、改革を進めます。  経済社会が大きく変化する中、ライフスタイルの多様化は時代の必然であります。今こそ、日本の雇用慣行を大きく改め、働き方改革を、皆さん、共に、進めていこうではありませんか。
五 一億総活躍社会
(全世代型社会保障)  この春から、大企業では、同一労働同一賃金がスタートします。正規と非正規の壁がなくなる中で、パートの皆さんへの厚生年金の適用を更に広げてまいります。三千億円を上回る、ものづくり補助金、IT補助金、持続化補助金により生産性向上への支援、社会保険手続の負担軽減を行いながら、従業員五十人を超える中小企業まで段階的に拡大します。  高齢者のうち、八割の方が、六十五歳を超えても働きたいと願っておられます。人生百年時代の到来は、大きなチャンスです。働く意欲のある皆さんに、七十歳までの就業機会を確保します。  こうした働き方の変化を中心に据えながら、年金、医療、介護全般にわたる改革を進めます。  年金受給開始の選択肢を、七十五歳まで広げます。在職老齢年金についても、働くインセンティブを失わせることのないよう、見直しを行います。  二〇二二年には、いわゆる団塊の世代が七十五歳以上の高齢者となる中で、現役世代の負担上昇に歯止めをかけることは、待ったなしの課題です。  年齢ではなく、能力に応じた負担へと見直しを進めます。七十五歳以上であっても一定以上の所得がある方には、窓口での二割負担を新たにお願いすることを検討します。併せて、かかりつけ医機能の強化を図るため、大病院の受診に定額負担を求めることで、現役世代の負担上昇を抑えます。  医療や介護について、予防への取組を強化することで、いつまでも健康で、活躍できる社会づくりを行います。  子どもたちから、子育て世代、現役世代、そしてお年寄りまで、全ての世代が安心できる「全世代型社会保障制度」を目指し、本年、改革を実行してまいります。
(子育て支援)  子どもたちの未来に、引き続き、大胆に投資してまいります。  昨年の幼児教育・保育の無償化のスタートに続き、この四月から、真に必要な子どもたちの高等教育の無償化が始まります。私立高校の実質無償化も実現し、子どもたちの誰もが、家庭の経済事情にかかわらず、夢に向かって頑張ることができる社会を創り上げてまいります。  保育の受け皿整備を進め、待機児童ゼロを実現します。これまでの取組により、待機児童の数は、昨年、調査開始以来、最少となりました。いまだゼロが実現できていない自治体には、保育ニーズに応じた整備計画の策定を求め、取組を強化していきます。  妊娠、出産、子育てへの切れ目ない支援を行います。来年春までに、子育て世代包括支援センターを全ての市町村に設置します。所得の低いひとり親世帯への支援を拡大し、子育てしやすい社会づくりを更に強化します。「希望出生率一・八」の実現を目指し、深刻さを増す少子化の問題に真正面から立ち向かってまいります。
(一億総活躍社会)  我が国には、意欲と能力あふれる女性たちがたくさんいます。全ての女性に活躍のチャンスを創り、その持てる可能性を十二分に開花することができれば、日本の経済社会は一変するはずです。  この六年で、女性の就業者数は、新たに二百九十万人増加しました。就業率は、二十五歳以上の全ての世代で米国を上回っています。M字カーブは確実に解消に向かっています。引き続き、女性活躍の旗を高く掲げ、女性の皆さんが働きやすい環境づくり、女性リーダーの拡大に向けた取組を一層進めます。更に、民間シェルター支援によるDV対策などに取り組んでまいります。  女性も男性も、若者もお年寄りも、障害や難病のある方も、更には一度失敗した方も、誰もが多様性を認め合いその個性を活かすことができる社会、思う存分その能力を発揮できる社会を創る。一億総活躍社会の実現こそが、まさに少子高齢化を克服する鍵であります。  バリアフリー社会の実現に向けて、公共交通機関における取組を強化します。耳の聞こえない方に対する、無償で手話通訳を利用できる電話リレーサービスを整備します。重度障害者の皆さんの就労の意欲を後押しするための仕組みを強化します。  「その能力は磨けば無限である。」  中村裕(ゆたか)医師は、長年、障害者雇用に熱心に取り組んでこられました。  「身障者の社会進出のためにもスポーツを奨励しなければならない。」  中村先生の情熱によって、一九六四年、東京パラリンピック大会が実現しました。その後、パラリンピックは四年おきに継続的に実施されるようになりました。中村先生の思いは受け継がれ、半世紀以上の時を経て、再び、日本へと帰ってきます。  本年のパラリンピックを、世界中の人々に夢や感動を与える、素晴らしい大会とする。障害のある皆さんが、世界で最もいきいきと生活できる国・日本を、皆さん、共に、創り上げようではありませんか。
六 外交・安全保障
(積極的平和主義)  日本が、初めてオリンピック精神と出会ったのは、明治の時代であります。その時の興奮を、嘉納治五郎はこう記しています。  「世界各国民の思想感情を融和し以て世界の文明と平和とを助くる」  オリンピック・パラリンピックが開催される本年、我が国は、積極的平和主義の旗の下、戦後外交を総決算し、新しい時代の日本外交を確立する。その正念場となる一年であります。  日朝平壌宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指します。何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、条件を付けずに、私自身が金正恩委員長と向き合う決意です。  もとより、我が国の国民の生命と財産を守るため、毅(き)然として行動していく。その方針はしっかりと貫いてまいります。米国、韓国をはじめ国際社会と緊密に連携してまいります。  北東アジアの安全保障環境が厳しさを増す中で、近隣諸国との外交は、極めて重要となっています。韓国は、元来、基本的価値と戦略的利益を共有する最も重要な隣国であります。であればこそ、国と国との約束を守り、未来志向の両国関係を築き上げることを、切に期待いたします。  プーチン大統領と長門で合意した、元島民の方々の航空機によるお墓参り、そして四島での共同経済活動は、着実に前進しています。一九五六年宣言を基礎として交渉を加速させ、領土問題を解決して、平和条約を締結する。この方針に、全く揺らぎはありません。私と大統領の手で、成し遂げる決意です。  日本と中国は、地域と世界の平和と繁栄に、共に大きな責任を有しています。その責任をしっかり果たすとの意志を明確に示していくことが、今現在の、アジアの状況において、国際社会から強く求められています。首脳間の往来に加え、あらゆる分野での交流を深め、広げることで、新時代の成熟した日中関係を構築してまいります。
(安全保障政策)  いかなる事態にあっても、我が国の領土、領海、領空は必ずや守り抜く。安全保障政策の根幹は、我が国自身の努力に他なりません。  この春から、航空自衛隊に「宇宙作戦隊」を創設します。更には、サイバー、電磁波といった新領域における優位性を確保するため、その能力と体制を抜本的に強化してまいります。  昨日、日米安全保障条約は、改定の署名から六十年を迎えました。日米同盟は、今、かつてなく強固なものとなっています。その深い信頼関係の下に、二〇二〇年代前半の海兵隊のグアム移転に向け、施設整備などの取組を進めます。抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担軽減に、一つひとつ結果を出してまいります。  日米同盟の強固な基盤の上に、欧州、インド、豪州、ASEANなど、基本的価値を共有する国々と共に、「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指します。
(国際社会の課題解決)  この七年間、八十の国・地域を訪問し、八百回を超える会談を重ねてまいりました。各国首脳との信頼関係の上に、国際社会が直面する共通課題の解決に向け、世界の中で、主導的な役割を果たしていく覚悟です。  中東地域における緊張の高まりを深く憂慮します。我が国は、全ての関係者に、対話による問題解決と自制的な対応を求めます。これまで培ってきた中東諸国との友好関係の上に、この地域の緊張緩和と情勢の安定化のために、これからも、日本ならではの平和外交を粘り強���展開いたします。エネルギー資源の多くをこの地域に依存する我が国として、こうした外交努力と併せて、自衛隊による情報収集態勢を整え、日本関係船舶の安全を確保します。  自由貿易の旗手として、二十一世紀の経済秩序を世界へと広げてまいります。EUから離脱する英国とも、速やかに通商交渉を開始します。TPPの更なる拡大や、インドを含めたRCEP交渉を主導します。データ流通の新たな国際ルールづくりを、大阪トラックでリードしていきます。  G20で合意したブルー・オーシャン・ビジョンには、既に五十九の国から賛同を得ています。この流れを更に世界へと広げていくことで、二〇五〇年までの海洋プラスチックごみによる新たな汚染ゼロの実現を目指します。  我が国は、五年連続で温室効果ガスの削減を実現いたしました。二〇一三年度比で十一・八%の削減は、G7の中で英国に次ぐ削減量です。長期戦略に掲げた脱炭素社会を早期に達成するため、ゼロエミッション国際共同研究拠点を立ち上げます。米国、EUなどG20の研究機関の叡智(えいち)を結集し、産業革命以来増加を続けてきたCO2を、減少へと転じさせる、「Beyondゼロ」を目指し、人工光合成をはじめ革新的イノベーションを牽(けん)引します。  世界の平和と安定、自由で公正で開かれた国際ルールの構築、気候変動をはじめとした地球環境問題への挑戦。より良き世界の実現に向かって、新しい時代の日本外交の地平を、皆さん、共に、切り拓いていこうではありませんか。
七 おわりに
 「人類は四年ごとに夢をみる」  一九六四年の記録映画は、この言葉で締めくくられています。新しい時代をどのような時代としていくのか。その夢の実現は、今を生きる私たちの行動にかかっています。  社会保障をはじめ、国のかたちに関わる大改革を進めていく。令和の新しい時代が始まり、オリンピック・パラリンピックを控え、未来への躍動感にあふれた今こそ、実行の時です。先送りでは、次の世代への責任を果たすことはできません。  国のかたちを語るもの。それは憲法です。未来に向かってどのような国を目指すのか。その案を示すのは、私たち国会議員の責任ではないでしょうか。新たな時代を迎えた今こそ、未来を見つめ、歴史的な使命を果たすため、憲法審査会の場で、共に、その責任を果たしていこうではありませんか。  世界の真ん中で輝く日本、希望にあふれ誇りある日本を創り上げる。その大きな夢に向かって、この七年間、全力を尽くしてきました。夢を夢のままで終わらせてはならない。新しい時代の日本を創るため、今日、ここから、皆さん、共に、スタートを切ろうではありませんか。  御清聴ありがとうございました。
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buriedbornes · 5 years
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第37話 『白き山脈にて (1) - “屍術団"』 In the white mountains chapter 1 - “Necromancers”
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冬、雪深い季節に、エレドスティ山地に足を踏み入れる者は少ない。
麓に住む数人の狩人が、備蓄が尽きてやむを得ず食料を求めて入山するばかりである。
仮に入山しようとする者がいたとしても、無関係の者の多くは、そうした者達を自殺志願者として扱う。
そのため、道案内など頼まれようものなら、道連れを恐れ、誰も首を縦に振る事はない。
しかし、今回だけは、事情が違った。
多くの無知蒙昧な麓の村民達にとって、屍術師の集団などなおさら忌避すべき余所者だ。
私自身でさえ、置かれた状況の変化がなければ、そうした連中と同じように門戸を閉ざし、その冒涜者達と直接まみえることさえもなかっただろう。
しかし今、私は彼らと旅程を共にし、馬車に揺られながら、エレドスティの中腹へと向かっている。
村から半日ほどかけて、馬車は間もなく野営予定地に到着する。
幌の端を軽く捲って外を覗き込むと、麓の村が放つ灯光が白い斜面の先にぼんやりと小さく視界に映る。
あれは、滅びゆくものが放つ、最後の光だ。
私はその村の姿を遠目に見るごとに、死にゆくものを看取るような気持ちを抱いていた。
私が、妻や、老いた両親や、幼い我が子を看取ったときと同じように。
この冬の寒波は一層強く、そして何より、山が牙を剥いたのだ。
それは、自然の力強さだとか、野生動物の活動だとか、そういったものとは性質の異なる、この世のものとは思えない悍ましいものだった。
被害者の多くは、暗く虹色に発光するタール状の痕跡だけを残し、腕一本さえも帰ってくる事はなかった。
被害者こそ数人に留まったが、村の狩人達は完全に萎縮してしまった。
被害者達の末路を知る者はいないのだ。
誰だって、得体のしれない怪物に連れ去られ、どんな悲劇が待ち受けているのかわからない魔境に足を踏み入れるくらいなら、餓死した方がマシと考える。
私自身も、気持ちは同じだった。
狩人のワットと言えば、村で知らぬ者もいないほどの狩りの名手と謳われたものだ。
それが今では、屍術師達の手先に成り下がった、とでも言うのか。
それでも、良いじゃないか。
どうでも良かったのだ。
家族は皆、餓えて死んだ。
あとは私も後を追って、皆の待つ場所へ逝くだけだったのだ。
そこに、彼らがやってきた。
他の村民には門前払いされたそうだが、私はそうはしなかった。
相手が誰であろうと、誰が家に来ようとも、もう、どうでも良かったのだから。
この連中が帰ったら、その後自死しようか、とまで思っていたのだ。
しかし、悪魔は囁き、私は応えた。
エレドスティ山地の案内料は、今どき珍しい、金貨で支払われた。
これだけの金貨があれば、都市廃墟の闇市場に行けば、幾らでも食料を買える。
死なずに済む、生きられる。
そう思ったとき、はじめて死ぬ事が恐ろしくなったのだ。
村民達はきっと私を、家族を見殺しにした死にぞこないとして軽蔑するだろう。
金も分けずに、一人で屍術師達に取り入って生き延びた、裏切り者。
なんとでも言えば良い、それでも私は生きたいのだ。
そして連中は、この冬を越えられず、一人の例外もなく息絶えるだろう。
だから、あの灯光は、死にゆくものの光なのだ。
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私だけが、彼らの訪問を迎えたのだから、私だけが、生き延びる資格を有していたのだ。
屍術師達は、馬車を引き連れて現れた。
手綱を引き、二頭の馬を巧みに操るのは、意外にも女性だった。
はじめ御者席に座る彼女を遠目に見たときに、巨漢と見紛うほどの長身であった。
肩口で切り揃えられた銀髪の先が、黒いコートに縫い付けられたフードのファーに埋もれていた。
雪のように白い肌と切れ長の瞳が、妻に似ていると思った。
名を名乗り挨拶した私を一瞥し、彼女はそっぽを向いてしまった。
仲間との会話から、彼女はアリーセと名乗る事がわかった。
直接門戸に立ち交渉を持ちかけてきた男は、ライツと名乗った。
彼に対して抱いた第一印象は、”普通”だった。
特徴のない顔、伸ばし放題の髪をくくり、肩に垂らしていた。
ヒゲだけは丁寧に剃刀を当てているようだったが、それが逆に無個性さを強調しているようにも思えた。
鈍色のローブの中は見えなかったが、この寒い中でも厚着はしていないようだった。
交渉中も始終抑揚のない発声で、事実のみを淡々と述べていた事が印象的だった。
一方で、交渉が成立し、馬車から飛び降りてきた男は、逆の印象を与える人物だった。
男はジョゼフと名乗り、狼狽する私の掌を強引につかみ、白い歯を覗かせながら握った手を雑に振った。
短く刈り込まれ撫でつけられた髪と猟犬のような端正な容貌は、都会の社交界で幅を利かせていた男前の紳士達とやらを思わせた。
体のシルエットに沿ったハンター用のジャケットとキャップを着こなし、身振り手振りから気取りが感ぜられて、人に見られる事を強く意識しているだろう事が、余計にライツとの違いを際立たせたように思う。
馬車にはこの3人が乗り込んでいた。
そして、馬車の荷台の脇に積まれた、曰く有りげな大袋、5つ…
彼らが何の集団なのかを知っていれば、その袋が何を入れたものなのか、容易に想像がつく。
とはいえ、私はそのことを口に出す事はなかった。
袋は完全に密封されているようだったし、雪深く積もる山中においては、匂いが漂う事もないのだろう。
私は、荷台に設えられた簡易椅子の、一番外側に座していた。
その隣で、ライツが姿勢良く揺られていた。
ジョゼフは、あろうことかその死体袋の脇に鞄を放り、枕にして横になっていた。
アリーセは幌の外、御者席で馬車を進めていた。
道中、車輪の音だけが響いていたが、沈黙に耐えかねた私の質問に、ジョゼフが丁寧に答えてくれた。
彼らは”屍術団”を名乗り、人類の勝利と復興を標榜しているらしかった。
私はつい、随分安直な名だと言ったが、ジョゼフは「俺達にとっちゃ、名前なんてどうでもいいんだよ」と笑った。
屍術師達が集まり、この災禍をもたらした地底の王とやらを屠るために、各地に散在する様々な知識や技術を集め、日夜戦いに耽っているとの事だった。
組織には他にも多数の術士達がいるらしかったが、この3人のように少人数でグループを組み、任務に当たる事が多いとも聞いた。
その日を生きる事ばかりで精一杯の私にとっては、まさに雲の上のような世界だった。
彼らがどれほど恐ろしいものと対峙しているのか、想像する事もできなかった。
ただ、山中で村民が出くわしたような怪異も、彼らにとってはきっと、容易く解決してしまうような日常茶飯事なのだろうなという事は想像できた。
矮小で無力な人間には、自分で自分の未来を決める事すら叶わない。
私のようなただの狩人には、運命は変えられなかった。
己の手で己の運命を決められると信じる彼らの存在は、とても羨ましいと思った。
だから私は、仲間が消え去った山へと登っていく馬車の中でも、不思議と落ち着いている事ができたように思う。
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幌の外から馬の嘶きが響き、揺れが収まる。
馬車が目的の野営地に到着したのだ。
私は術士2人を促して先に降りてもらい、続いて地上に降り立つ。
長い時間揺られ続けていたせいか、降り立った直後に軽い目眩を感じ、私は思わず荷台に寄りかかってしまう。
エレドスティを登る道は、ここで途切れている。
車輪で踏み込めるのはここまでで、ここから先の斜面と険しい岩肌は、馬車で立ち入る事はできない。
この窪地の開けた荒れ地は、露出した土中に含まれる塩分のために雪が積もらず、狩人達が夜通し狩りを行う際にも野営のため頻繁に使われていた。
疎らに立った木の陰を見れば、ロープの切れ端や布切れが散見され、過去にここを使った者達の痕跡が確認できた。
おそらくは私自身が最後に山に登ったときに焚いた焚き火の跡もそのまま残されていた。
ライツは窪地に降り立つが早いか、すぐに石灰の白墨で荒れ地の地面に何かの図形を淡々と描き始めた。
アリーセは馬車の荷台と幹の太い手近な木をロープで手早く括り付けると、荷台に積まれたあの忌まわしき袋を次々とライツの描く図形の脇へと降ろし始める。
ジョゼフは、同様に馬車の荷台奥に積まれていたであろう折りたたみ式の椅子を取り出すと、図形の目前に揺れのないようしっかりと固定し、その上に深々と腰を下ろすと、懐中から取り出した帳面を熱心に読み込み始めた。
三者三様に、これから始まる探索に向けた準備を始めていると素人の私にもすぐに判断できた。
一方で、私自身はというと、明確な目的を持って動く3人を前にして所在なげにウロウロと図形の周囲を歩き回っていた。
時折、荷物を運び出す途中のアリーセの通り道を塞いでしまい、舌打ちされ、慌てて脇に避ける場面もあった。
やがて一通りの荷物は出し終えられ、図形を描くライツの手も止まった。
ジョゼフはそれに気づき、帳面を畳み懐中にしまい直すと、両手のひらで顔を2,3度強く打ち付けた後、気合を入れるように言葉にならぬ声を発し、ライツに声をかけた。
「やろうか、リーダー」
「急くな、結界が先だ」
そう答えたライツは、ブツブツとなにかの呪文のようなものを呟き始めた。
間もなく、光の筋がライツの指先から放たれると、窪地の周囲に積もっていた雪がその光を反射して輝き出すと、やがて私の視界はぼやけ始め、窪地全体にまるで靄がかかったかのような景色へと変じた。
「ワットさん。この窪地から外には決して出ないように」
「アンタ一人で死ぬ分には勝手だが、俺らまで見つけられたら困るからな」
ライツの説明を、ジョゼフが物騒な形で補足する。
アリーセは相変わらず無言のまま、腕組みをして山頂の方角を凝視していた。
ジョゼフは腰掛けた椅子の上で胡座をかくと、目を瞑り、頷く。
それを認めたライツが先程とは異なる呪文の詠唱を始める。
地面に描かれた図形が仄かな光を放ち始めると、アリーセが傍らの袋をひとつ軽々と抱えあげて、円形の図の中央に丁寧に横たえ、また元の位置へ帰る。
やがてライツの呪文に呼応するように図形の光は力を強め、やがて袋そのものが発光を始める。
あまりの眩さに、思わず手を翳して光を遮った。
次の瞬間、嘘のように光が去り、ライツの詠唱も途切れた。
ライツは図形の中央に歩み寄ると、袋を固く封じていた紐を丁寧に解いた。
すると、ああ、これがこの、悍ましき屍術師の業だと言うのか。
袋の中から、頬の肉が破れ、奥歯が露出した顔が覗く。
男の死体が、独りでに起き上がり、地面に手をつき、気怠げに立ち上がった。
ボロ布だけを身にまとい、体のあちこちが綻んで皮膚の内に秘めた真紅の筋肉が覗いている。
遡った胃酸が喉を焼いた。
臭いなどはない。
ただ、その悍ましさ、涜神的な情景に、心が悲鳴を上げていた。
「ジョゼフ、行けるか?」
ライツが死体に声をかけている。
当のジョゼフは、椅子の上で項垂れて、返事をしない。
直立した死体の喉がひゅうひゅうと鳴り、軽く咳払いをひとつ、そして地の底から響く呻きじみた声が発せられる。
「いつでもいけるぜ」
これが、今のジョゼフなのだ。
そこで項垂れた青年は今、ここに立つ死した者の身にその心を宿しているのだ。
耐えきれず、私はその場に吐瀉する。
馬車の中で受け取った林檎の���骸が荒れた土に撒かれる。
「おい、しっかりしてくれよ。ここからがアンタの仕事なんだ」
死体が、その見た目に反した軽口を私に向ける。
一見滑稽にすら見える、この世のものとは思えぬ一幕。
脳の奥の方が、急速に痺れて鈍磨していくのを感じる。
死体は、その立ち上がった時とは別人のような軽快な足取りで、早々に靄の結界の外へと駆け出して、そのまま見えなくなった。
ライツがその姿を見届けると、再び呪文を唱え始める。
やがて、靄の中に、鮮明な幻像が浮かび上がってくる。
風のように過ぎ去る山地の景色。
まるで、崖や岩場を駆ける猫科猛獣の瞳に映るものを覗き込むようだ。
やがてその視界は、今我々が立つこの野営地を見下ろす位置で止まる。
「視界、声、問題ないか?」
やまびこのような声が耳の中に響く。
「問題ない。ワットさん、あなたにも彼の視界と声が見聞きできているか?」
ライツの問いは非常に奇妙なものであったが、首肯する以外になかった。
ここからが私の仕事…
たとえ彼らが屍術に精通し恐るべき力を行使できたとしても、この山の地理には不案内なのだ。
だからこそ、この山に精通した案内人を、この山に生きてきた狩人を求めたのか。
震えが止まらない。
もう前に進むしかない。
これを選んだのは、自分だ。
生き残るための代償。
こうして図らずも、私は屍術師達の戦いに巻き込まれる事になった。
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~つづく~
※今回のショートストーリーは、ohNussy自筆です。
白き山脈にて (2) - “エレドスティ山地"
「ショートストーリー」は、Buriedbornesの本編で語られる事のない物語を補完するためのゲーム外コンテンツです。「ショートストーリー」で、よりBuriedbornesの世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
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niconicogakkai · 5 years
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ニコニコ超会議2019 超学会コレクション ポスター/マッドネス出演者
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2019年4月27-8日のニコニコ超会議2019『超学会コレクション』内ニコニコ学会βの「ポスター発表」および「マッドネス発表(口頭発表)」の参加者をお知らせします。
マッドネスの発表時間は28日の11:00より行います。
場所はこちら超会議サイトをごらんください
牧田翠 (@MiDril)『エロマンガを統計的に分析してみた』
出展:ポスター&マッドネス
エロマンガを集計して分析してみたやつです
Shiki(@_DEMEMS_)『メル一般化ケプストラム分析を用いてアニメ声優さんの音声を比較してみた』
出展:ポスター&マッドネス
アニメキャラクターの声はアニメの重要な要素の1つである。 そのため、筆者含めアニメ好きの中には特定の声優さんのファンになることもしばしばで、好きな声優さんが出ているからそのアニメを視聴するという場合もある。 そして、長くアニメを見ていると声優Aさんと声優Bさんは演じてる声が似てるなと感じることがある。 気になってネットで検索してみると同様の組み合わせで話題になっていることがあるが、議論では「似ている派」と「似ていない派」で主張され収束しないことが多い。 その一因は聞こえる声が各視聴者の聴覚に依っており客観的な議論が難しいからだと考えられる。 一般に20代は16kHz,60代は10kHzまでしか聞き取れないと言われているのを例に取っても、耳が聞き取る音声は人によって異なっている。 そこで「メル一般化ケプストラム分析」という手法を用いて音声の視覚化を行い、声優さんの音声を比較する研究を行ったので、その結果を報告する。
http://www.sciencecafe-demems.com/
black(@scarletcanoe) 阿部高和(くそみそテクニック)のコスプレに対するイベント参加者の意識調査
出展:ポスター&マッドネス
【背景】くそみそテクニック(山川)は2000年代初頭よりネットブームとなっている。また登場人物である阿部高和のコスプレ(:阿部さんコス)はコミックマーケット(:コミケ)等イベントの風物詩と言える。そして昨今、コスプレ全般においてイベントでのマナーやエチケットが重視されている。
【目的】イベント参加者が阿部さんコスに持つ印象を明らかにする。
【対象】コミケまたはニコニコ超会議に参加した事のあるTwitterユーザー。
【方法】Twitterアンケート機能を用い72時間内で以下の質問に答えて頂いた。①阿部さんコスを生で見た事があるか。②阿部さんコスを好意的に思うか。③阿部さんコスはイベントのルールを守れていると思うか。
【結果および考察】回答者数73名、全体で①有77%、②思う74%・思わない6%、③思う83%・思わない2%であった。男女での有意差はなかった。好意的という票が多かったが不快・ルールを守れていないという票もあり、一層配慮して阿部さんコスを実施する必要がある。なお本検討の限界として匿名のため正確性に欠ける事、回答数が少なくバイアスが存在しうる事が挙げられる。
【結論】阿部さんコスの印象は概ね好意的ではあるが一層の配慮が必要である。
守本陽一(@lackooon)『地域のコミュニティを編み直すモバイル屋台de健康カフェ』
出展:ポスター
モバイル屋台de健康カフェは、医者や看護師など医療従事者が小さな屋台をひいて街を歩き、コーヒーやお茶をふるまいながら、地域のコミュニティの編み直す活動です。コーヒーを配る屋台の店員と話していたら、実は医者だった。そんな病院の外、日常生活での医療との偶然の出会いをデザインします。
https://yataidekenko.com
6時の公共(@pm6lp_npo)『まちづくりプレーヤーたちの軌跡』
出展:ポスター&マッドネス
地方公務員の自主学習会からスピンオフして誕生したNPO法人6時の公共。わたしたちは、まちづくりに関心のある人なら誰でも参加できる「みんなの学習会」を定期的に開催し、市民も議員も行政マンも一緒になって、まちづくりに必要な知識やノウハウを、真面目かつ楽しく学んできました。まちづくりを自分ごとに、本気で考える。そんな、この1年間の実践事例を紹介します。 また、6時の公共は、これからの地域の担い手となる高校生らに向けて、身近なまちづくりの仕組みをわかりやすく体験し、学んでもらうための教育教材(ボードゲームワークショップ)をつくるプロジェクトを始動します。 自治体運営を日頃専門の仕事とする「地方公務員」が中心のNPOだからこそ、学習会で学んだ知識や日中の仕事で培ったスキルをフル動員して、“リアルで楽しい”教材をつくっていく。そんな試みも併せて紹介します。
ちゃいなみ(@chronos273)『筑波大学で遊んでみた~大学をコンテンツ化してみる~』
出展:ポスター&マッドネス 
筑波研究学園都市に位置する筑波大学は、広大なつくばキャンパスの内に18000人近い学生を有する総合大学である。その一方で、筑波大学に在籍しているとしばしば「そんな学類があるとは知らなかった」「あの建物で誰がなにを学んでいるか知らない」「自分の学類以外とは関わりが無い」というような自分の所属する大学に対する無知や、興味関心の薄さを実感させられることがある。筑波大学は広大なキャンパスを有するが上に、学生個々人が自分達の大学の強みを理解していなかったり、共同体としての一体感を抱き辛い弊害が生まれてしまった。
『筑波大学で遊ぶ』というのは、筑波大学内で学生生活を謳歌することを指すのではなく“筑波大学”というコンテンツを形成することを指す。学生が分かる小ネタを交えながら、筑波大学をコンテンツ化することで、学生間の話題や興味関心のきっかけにし、学外者にも分かりやすいコンテンツ化で筑波大学を面白おかしく広報できないものかということを考える。
宮本 拓海(@tokyobat)『タヌキ調査開始20周年!東京コウモリ探検隊!&東京コウモリ探検隊!』
出展:ポスター  
東京タヌキ探検隊!、東京コウモリ探検隊!は皆様からの目撃情報を集計・分析する参加型のサイエンス・プロジェクトです。東京タヌキの調査が始まってから今年は20周年。東京タヌキ探検隊!が記録した目撃情報は累計5000件を超えました。ハクビシン、アライグマ、アナグマ、キツネも含めて全国の目撃情報も対象にしています。東京コウモリ探検隊!は7年目をむかえます。東京都23区でのアブラコウモリの生息分布が明らかになりつつあります。冬眠期間中の真冬も観察を続け、低温下でのアブラコウモリの活動を確認しました。目撃情報の蓄積によって動物たちのさまざまなことがわかってきました。皆様もぜひご参加ください。
http://tokyotanuki.jp
onewan(onewan)『素数大富豪AIの機械学習における考察』
出展:ポスター   
素数大富豪は、日本中で広く親しまれている大富豪をベースにしたトランプゲームで、趣味数学界隈では近年熱狂的なファンが生まれ、大会や研究会が開催されるに至っている。インターネット対戦が可能なアプリやWebサイト、またコンピュータと対戦出来るWebサイトもある。 しかしながら、機械学習を用いたコンピュータ素数大富豪のプログラムは今の所見当たらない。 一方で、通常の大富豪(大貧民ともいう)の研究では、UEDdaという大貧民のコンピュータプログラムの大会が開催されており、近年、機械学習の手法で従来の最強プログラムであったモンテカルロ法を用いたものよりも強いプログラムが開発されている。 素数大富豪では、基本的に素数しか出せないという制約上、素数判定を一瞬で行えるプログラムでは、手札全てを同時に出すことも可能なため、人間が勝つことが困難となる。 そこで、本研究では、ルールを調整した上で、戦略的な意味で強いプログラムを作ることを目指す。
大森こーたろー(@kyo_kurukuru)『声で存在を問うメディアアート作ってみた』
出展:ポスター&マッドネス 
 声は色々な形態を持つものであり、存在を伝達し、規定するものである。一例としてコオロギは鳴き声によって存在を認知されている。聴覚的な存在としてのコオロギは映像作品の演出に用いられるなど、心地よいものとして広く受け入れられている。一方で見た目は醜悪なものとされており、敬遠される。そこでコオロギの存在から聴覚の部分のみを取り出すことで、視覚的存在としてのコオロギと聴覚的存在としてのコオロギを並べて比較することのできるメディアアートを制作した。 また異なる問題として、人間の声と他の生物の声の意味合いには違いがあるのかというものがある。そこで人間の声のドメインを異なる生物のものに変換した音声を用いて生命を表現するメディアアートを制作した。これらによって声と存在の関連に対する問題提起を行った。
ぞうち(@rgbten084)『Deep Learningでインスタグラマーになった話』
出展:ポスター&マッドネス 
 インスタ映えが一般名詞として定着しつつある昨今,明確に映えている写真やそうでもない写真が日々インターネットの海に放流されている. そんなインターネット上に漂う,美しさとエモさと自己顕示欲をGPUに投げ込み,イテレーションの果に生み出されたAIが見せる世界と作成方法について解説します."
https://www.instagram.com/insta_ba_ai/
nobi(@log_25)『ニコ生統計2019』
出展:ポスター 
 ニコニコ動画・ニコニコ生放送の各種データを収集している。 今回はその中からニコニコ生放送のデータを通じて、最近の状況を観測する。 なお、過去に2012年・2016年・2018年に出展している。
https://ch.nicovideo.jp/promath/blomaga/ar1517860
医療美術部(@medicalillust)『菌娘と学ぶ感染症:入門編』
出展:ポスター  
菌を美少女に擬人化したキャラクター「菌娘(きんむす)」とともに感染症の特徴や予防法を学んでみよう。
本間洋輔『心臓突然死からの復帰を当たり前の世界にするために、AEDと胸骨圧迫について真面目に考えてみる』
出展:ポスター    
心臓突然死は日本で現在1日200人以上に起こっている身近な問題である。心臓突然死の現場にいる人(バイスタンダー)による胸骨圧迫とAEDの実施で救命率は4倍上昇する。しかし、AEDの使用率は5%未満とまだその実施率は低く救命率も10%未満と低い。東京マラソンにおいてはAEDの使用率、救命率ともに90%を超えている。すなわち、バイスタンダーによる救命処置がもっと普及すれば救命率はもっとあがるはずである。今回の発表では、日本における心臓突然死の現状を紹介するとともに、バイスタンダーによる胸骨圧迫とAED実施率の改善のための様々な取り組みについて紹介する。さらに、ニコニコ超会議参加者の皆さまより、バイスタンダーによる救命処置の改善のためのアイディアを募集したい。当日はみんなで作るAEDマップアプリケーションである「AED N@VI」を使って実際にAEDを登録してもらうことと、AEDと胸骨圧迫の体験会をポスター前で行う予定である。 https://aed-navi.jp/
あしやまひろこ(@hiroko_tb)『バーチャルを錬成する。バ美肉フレグランスへの道。』
出展:ポスター&マッドネス 
 女の子を合成する試み「女の子ホムンクルス計画」の一つの応用または解として、バーチャルタレントの具現化であるところの「バ美肉フレグランス」(※)(※※)を開発した。本発表では、ここに至るまでの過程についての説明及び、現物の披露をする。ここに至るまでに、女性20名以上の体臭を分析し、数系統の香りを見いだし、それに合致する香料を入手し、加えて先行研究を参照しつつ、組み合わせることで基材や試験ロットを考案した。さらに今回はこれを発展させ、基本的な考え方は先のレシピを基にしつつも、バ美肉キャラクタの身体設定等から、個々の香りを作成した。ここでは、仮想空間にのみ存在するキャラクタを現実世界に具現化する試みという側面もあるが、具現化された香料はそのキャラクタの匂いとして体験者に対峙するように働くのである。これはすなわち、香りを用いた原義としての「バーチャル」の実現と言えよう。※バ美肉とは、バーチャル美少女(セルフ)受肉のことであり、可愛い女子のアバターを用いて、配信等を行う者のことである。特に、男性がこれを行う時に使われる語である。※※現在のラインナップは「兎鞠まり」「マグロナ」「あんず」「オニャンコポン」であり、いずれもバ美肉配信を行っているキャラクタないしはタレントである。
http://www.hirokotb.com
☆(@hoshistar81)『DIY音響浮揚装置を学術化してみた
出展:マッドネス 
 過去のマッドネスにおいて、DIY音響浮揚装置について2回報告した。その後、機会を得てはワークショップやイベントでのデモ展示を行い、ユーザフィードバックを収集した。また結果をまとめた論文を情報処理学会論文誌に投稿したところ、特選論文に選ばれるという学術的栄誉を得た。この論文ではマッドネス発表も引用している。この一連の取組みについて、平成最後のマッドネスにて報告する。
http://hoshistar81.jp/index_j.html
山口 浩(@HYamaguchi)『ロボット・AIとの「親密な関係」と「家族関係の社会化」』
出展:マッドネス 
 本稿で著者はロボットやAIなどの「仮想人」との親密な関係に関する新しい視点を提供する。近年の技術開発により生み出される高度なロボットや人工知能は近い将来多くの人々にとって親密な関係のパートナーとなりうる。このような考えは女性の物質化につながるまたは非倫理的であるといった厳しい批判を受ける恐れもあるが、これはむしろ性的少数者やさまざまな困難を抱えている人々のQOL向上の問題と考えるべきである。 1990年代後半の日本における介護保険制度導入時の議論を援用し、著者はこれを家族関係の「社会化」、すなわちビジネスによって提供される製品やサービスである仮想人が家族の一員となり、結果として家族内の親密な関係の一部が社会で共有される現象として位置付ける。「介護の社会化」として導入された介護保険制度が日本女性の介護負担を軽減しQOLを向上させたように、家族関係の社会化としての仮想人の導入も、世界に数多くいるであろう困難を抱えた人々のQOLを改善するものと思われる。
 https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=3213799
河村聡人(@aDAVISk)『昔の太陽を古文献で研究してみた』
出展:マッドネス 
 「超みんなで翻刻してみた2019」(HALL9-D11)より出張してお邪魔します。科学的観測が不十分な時代の太陽活動を、古文献に眠るオーロラの記録を探すことで解き明かそうという研究をしてます。
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memo200a · 6 years
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宗教奇蹟 修淨土見彌陀 侯欲善罹肺癌無痛安祥圓寂
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                                       關於“第三世多杰羌佛”佛號的說明
二零零八年四月三日,由全球佛教出版社和世界法音出版社出版的《多杰羌佛第三世》記實一書在美國國會圖書館舉行了莊嚴隆重的首發儀式,美國國會圖書館並正式收藏此書,自此人們才知道原來一直廣受大家尊敬的義雲高(H.H.第三世多杰羌佛)大師、仰諤益西諾布大法王,被世界佛教各大教派的領袖或攝政王、大活佛行文認證,就是宇宙始祖報身佛多杰羌佛的第三世降世,佛號為第��世多杰羌佛,從此,人們就以“南無第三世多杰羌佛”來稱呼了。這就猶如釋迦牟尼佛未成佛前,其名號為悉達多太子,但自釋迦牟尼佛成佛以後,就改稱“南無釋迦牟尼佛”了,所以,我們現在稱“南無第三世多杰羌佛”。尤其是,二零一二年十二月十二日,美國國會參議院第614號決議正式以His Holiness來冠名第三世多杰羌佛(即H.H.第三世多杰羌佛),從此南無第三世多杰羌佛的稱位���定性。而且,第三世多杰羌佛也是政府法定的名字,以前的“義雲高”和大師、總持大法王的尊稱已經不存在了。但是,這個新聞是在南無第三世多杰羌佛佛號未公佈之前刊登的,那時人們還不瞭解佛陀的真正身份,所以,為了尊重歷史的真實,我們在新聞中仍然保留未法定第三世多杰羌佛稱號前所用的名字,但大家要清楚,除H.H.第三世多杰羌佛的名字是合法的以外,在未法定之前的名字已經不存在了。
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東森新聞報 2003/06/05  18:55
記者蘇靜蓉/洛杉磯報道
宗教奇蹟 修淨土見彌陀 侯欲善罹肺癌無痛安祥圓寂
佛教弟子侯欲善於六月一日於洛杉磯家中結往生手印安詳圓寂,享年七十三歲,其妻侯李慶秋親眼見到釋迦牟尼佛、阿彌陀佛、觀世音菩薩來到天空接引她的先生往生極樂。侯欲善臨終前諄告妻子今生必須跟隨他的上師學佛修行。
侯欲善的妻子,加州執業中醫師侯李慶秋,在侯欲善圓寂日,於宅中靈堂前向前往該宅做法事的二十多位出家法師,講述了侯欲善的學佛及圓寂經過:
侯欲善學佛多年,於四年前發現患肺癌,長期治療痛苦不堪。一年半以前,侯欲善夫妻到義雲高(H.H.第三世多杰羌佛)國際文化基金會聽聞義雲高大師的佛法開示法音帶,當時十分震驚,想不到這個世界上有如此微妙之佛法。侯欲善聽聞正法後,對義雲高大師無限敬仰,一片赤誠,從此參加基金會共修,聽聞義大師開示法音從不缺席,而且發心到基金會做全天義工,基金會同事對他十分感佩,勸他不要在基金會勞累,回家好好養病,但他卻說:「不行,我在做佛事,你們不能理解的。我只求能早日見到雲高大師。」
今年二月,侯欲善和妻子侯李慶秋,通過美國義雲高(H.H.第三世多杰羌佛)大師國際文化基金會洛桑加措仁波切引領,皈依義雲高大師為師,見到大師後,侯欲善夫婦十分驚訝地發現義大師與他們想像的完全不同,原來他們想像中的義大師高不可攀,但見到後才知道義大師是如此的平易近人。他們誠求灌頂傳法,並供上他們的積蓄供品,義大師看也不看就說:「我不能開先例接收你們的供養。」正言謝絕。但義大師毫不猶地為他們灌了頂傳了法。侯欲善得法後精進勤修,很快深入了境界,他的癌症疼痛突然全部消失了。
今年五月浴佛節那天,侯欲善和侯李慶秋再度見到了義雲高大師。義雲高大師問他這次想要求什麼,侯欲善身患絕症,但他絕不為絕症病痛而有所求,他恭敬誠求其金剛上師義大師:「其他的我什麼都不求,我只想求怎樣能很穩當地往生極樂世界,這是我唯一心願。」義大師告訴他:「既然是這樣,那麼你就要換一種修法了,要換成淨土宗的念佛法門,口唸『南無阿彌陀佛』。但最關鍵的是我要傳授給你一個秘密的往生手印,你很快即能得見彌陀境界。這樣,佛菩薩就會儘快接引你到極樂世界了。」大師非常慈悲地把侯欲善叫到他的身旁坐下,秘密傳給了他手印。侯欲善得傳至高念佛法門大法,激動萬分,高興得無法形容。
自從浴佛節那天得傳彌陀大法以後,身為醫生的侯李慶秋就看見她先生頭頂和背部隨時散放出黃色和紅色組成的金色光芒,瑞氣耀眼,吉祥無比,哪裏像一個癌症病人!從這次開始,身上的所有癌症病痛沒有半絲半毫的痕跡,痛症消失,浮腫消失,醫院開的嗎啡止痛針等全都用不上了。有一天,他問在醫院做麻醉師的女兒Lily:「爸爸的臉色怎麼樣?」女兒回答說:「爸爸,你的氣色真的很好,精神很好,看不出來你是病人。」
5月25日早晨,侯欲善告訴妻子說:「昨天晚上,我修法的時候進入了三昧耶境,我去了極樂世界。極樂世界真是美啊,那裏的紅色美得無法形容,黃色也美得無法形容,綠色、紫色等等我都沒有辦法告訴你它們有多美。」
侯李慶秋說:「那你能舉例告訴我到底有多美嗎?」侯欲善想了想說:「極樂世界的顏色是世間無法比擬的,至於景色,你記不記得我們年輕的時侯在西湖遊玩,西湖的清晨,朝霞穿過湖面的氤氳之氣透出來那種五彩斑斕的景色?極樂世界比那種景色美多了。而且佛陀還跟我說七天之後將會來接我走,並且讓我告訴世人,世上最好的佛法就在我們上師那裏,要告訴世人好好地學習佛法。」
5月31號,侯欲善將家中事務一一安排妥當,為女兒留下遺言說:「你母親這一輩子做什麼事你們都不要指責她,但有一件事情你們是可以指責的,那就是如果你母親脫離了佛法,沒有跟隨金剛上師(義雲高大師),生了退轉的時候,你們一定要批評提醒她,讓她跟著我們的雲高上師認真修行,決不能退轉。」
然後又對妻子侯李慶秋語重心長地說:「你這一輩子,其他的事做對做錯都無所謂,但有一件事不能錯,就是要跟隨金剛上師好好修行,你只有跟隨他老人家才能成就,他老人家的佛法才是真正的佛法。」交待完後事,侯欲善告訴妻子他今晚就要走了,並告訴她:「今晚你要注意,在圓寂那一刻,我怕落入昏沈,進入魔境,你不要睡覺,要提醒我觀想金剛上師在我的頭頂和觀想彌陀佛在我的頭頂,一心持咒。」
當天晚上,在海邊的家宅中,侯李慶秋已預知丈夫侯欲善將往生佛國,因此用了四個鬧鐘分別不同的時間每一個小時鬧響一次。果然,六月一日清晨六點十五分,侯欲善脈博減緩,呼吸也緩慢下來,侯李慶秋將侯欲善的病床搖起,兩人一起不停念誦:「南無金剛上師!南無阿彌陀佛!」侯欲善接起義雲高大師傳授給他的秘密手印。這時,侯李慶秋突然聽到天響起,侯欲善身體發出越來越強盛的金光,她看到釋迦牟尼佛、阿彌陀佛、觀世音菩薩等諸佛菩薩出現在海邊天空,佛菩薩的光芒與侯欲善的光芒融匯在一起,愈來愈強盛,時間約五分鐘後,佛菩薩消失,天樂也消失了,這時她才想起趕快摸侯善的脈搏,侯欲善的脈搏、心跳都已經停止了。
美國義雲高(H.H.第三世多杰羌佛)大師國際文化基金會會長張天佑,在侯欲善圓寂後,第一個趕到侯居士家,他看到侯欲善斜靠在床上好像睡著了一樣,毫無痛苦的表情,雙手接著往生秘密手印,臉色十分安詳。
國際佛教僧尼總會主席、華藏寺住持隆慧導師對此事感慨不已,不停讚頌義雲高大師的偉大。她說她常看到癌症病人臨終時的痛苦,尤其是肺癌,真是難以言狀,連人都不認得了,哪裏還能接手印念佛。而義大師所傳授的淨土念佛法門,能讓一位肺癌患者在不到一個月的時間內如此殊勝吉祥地金光圍繞,病痛消失,而由諸佛菩薩親自接引往生極樂世界,如此偉大的如來正法,豈是語言能夠表述之!
侯欲善圓寂前晚,親手包了一包禮品和五千元美金,對妻子說:「上師從來不收供養,我生前上師不收我的供養,今晚我就要圓寂了,明天你就把這些供養品送到上師那裏,懇請上師收下。」六月一日,侯李慶秋聽從丈夫遺言將這包供養品送到義雲高大師那裏。她跪在地上長流眼淚激動無比地懇求義大師收下供養,並高聲大喊:「我至高無上的佛陀金剛上師啊!」
大師對她說:「你不要這樣稱呼,我不是什麼佛陀上師,我只是一個非常平淡,跟大家一樣的行者。」
侯李慶秋說明這是侯欲善的遺囑供養,大師說:「看來是沒有辦法了,不收是不行了。」只得將供養收下,安排將侯居士的這些遺品陳供在寺廟,個人不得享用,而且馬上從自己的伙食生活費中調出六千美金送到侯居士家中作為安葬遺體補助費,並通知了兩座大寺廟的法師們前往助修功德。
美國義雲高(H.H.第三世多杰羌佛)大師國際文化基金會
宗教奇蹟 修淨土見彌陀 侯欲善罹肺癌無痛安祥圓寂
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pinushealer · 6 years
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#5-1: Raven of War: Ouverture
Chris的書信抵達巫師堡時,時節正好入秋。 金色的麥田在山谷底下肆意漫長,於風裡化為一片流淌的金海,晨間連結山峰的山道上霜漸增厚,不久後道路便將被厚雪凍透,將巫師堡與外界徹底隔絕。 巫師堡的中庭裡,受雇的谷底居民正在卸下巫師們訂下的最後一批書信貨品,Chris的書信夾在其中,並將會是由此刻起,直到初春以前,Kyle能接到的最後外界信息。 導師將信件遞給他,目光滑過封泥時,暗色的眼熠熠生輝。蜂蠟上壓著一層格外小心的咒,用以掩蓋信息。儘管蠟上印的並非高深的咒術,刻意的中庸反使得其偽裝性更加淺而易見。他用雙手捏住信封,半透明的纖維溢出濃烈的林木氣息,像條金色的絲線,在巫師們乳白色的眼裡流動著。在沉默裡,他猜想他們早已摸透了他的身分。 Cartman闊步從堡裡走了出來,鑽入谷底住民的隊伍裡,他撕開一封包裹,裏頭塞著幾罐琥珀色罐狀蜂蜜與山胡桃木燻製肉乾。他短短一瞥,便將包裹重新封起。短短數秒之間,包裹裡洩出的細小的蜂鳴,足以使巫師們豎耳傾聽,捕捉到大氣裡轉瞬間細微的魔力波動。 Cartman傲慢地瞟了他一眼,掏出一枚金幣遞給送貨的谷底居民,將包裹拽進懷裡走開了。Kyle捏著書信,觀望著巫師們幽魂似的,陸陸續續支付酬勞。巫師們夢遊似地搖晃身軀與Cartman銳利的眼神都令他不安,彷彿他全身赤裸,無所遁形。他將書信帶進大廳裡,扔進壁爐裡,火焰貪婪地啃噬著米色的信紙,焦黑的口逐漸將精靈王國的訊息融化成灰燼。 以渴求知識為由的他們,各自懷抱著自己的秘密來到此地,巫師們對此緘口不語,對來者無條件地開放知識。這是巫師堡世紀以來的信條,泰半是為了換取各方知識並維持中立所作的妥協。短短幾個月裡,Kyle便察覺巫師堡藉著低姿態所吸納,並擁有的機密具有高度威脅性。巫師們太過精通隱藏,將貴重的信息同織網似地層層交疊,刺入日常生活中每一樣肉眼看來微不足道的事物之中。對術士而言,僅是曖昧不清的頻率、波動、音律或著氣息,都是包覆著每一個完整拼圖中的關鍵。 他知道當他們的手掃過那層蜂蠟,上頭林葉的氣息就已將他曝光。他源於自身反叛,為了逃避責任而孤身前來巫師堡的行徑;Chris對此事所感到的憂慮與不滿。王與后為即將入冬時,密林豐收後降臨的靜謐所感到的喜悅;以及人類劍士包裹在清澈靈魂下的思念,這一切都被展開,揭露在巫師堡內陳舊的宛如凍結的時空裡。矛盾的是,正式此地具有橫跨著時代的獨特透明性,Kyle才被其冷靜洞察萬物的特性所吸引。 但他很確信,Cartman前來此地的理由必定截然不同。 夏季時當他們在谷地祭典相會時,Cartman看來不過是個開朗、健談,稍顯孩子氣的人類王子,Kyle一度以為他憧憬的巫師堡的理由,是源自同樣對學識的迷戀。他步上螺旋階梯,重新在火光的引領下來到書庫,即便尚未入冬,包覆在陰影之中的石砌通道以散出寒意。提燈內的火光僅能微微喘息,即便精靈向來對火抱持著敬而遠之的態度,巫師堡裡凍結的時空卻令他不得不將火焰緊緊貼在胸膛前。微弱的火光裡,他能看見藏書書背上燙著的字跡,它們按照人類字母至末排列,紀載著Zaron大陸從古至今所有民族、土地與生物的歷史,每本書物的內容都已被他詳讀,清晰烙印於腦海裡。但正如每一道光後必然緊隨的暗影,這些藏書不過是巫師堡的一個面向。 Kyle穿過書庫,來到房內的盡頭,將手貼在磚牆上摸索著,凹凸不平的磚面被一層灼痛的酷寒包裹著,即使戴著手套,他也能感覺���指腹被扎得刺痛。但當他的手指按入其中一塊磚裡時,通往禁書庫的暗門緩緩地在他的足前展開。 大門敞開使門內的光線薄弱的火把更因氣流的衝擊,在陳腐的霉味裡不斷閃躲。Kyle拉緊披風,以免在濕冷的空氣裡瑟瑟發抖,除了他的呼吸聲,室內一片死寂,只有黑暗聳立於林立的書架中,他對棲息於禁書庫黑暗感到害怕,他們就像與死亡及破滅共生之物,在那裏頭沒有回聲,沒有盡頭,只有虛無。同時他卻感到一種致命的驅使力,令他無法自拔地聽從召喚,踏入黑暗之中。 他吸了口氣,將集中力放回書架上,視線在每一本書冊的封皮上滑翔,追著自己曾經完成的足跡。正如他無法拒絕虛無的召喚,Kyle也對自己飢餓地啃食著每一本藏書上紀載的知識的行徑所迷惑,彷彿他正將自己推近瘋狂的刀鋒上,而理智仍柔聲說服他繼續下去。他視線突然落空,茫然地重新著地於自己前一晚完成的書籍封皮上,紀載著致命性毒藥製作的配方書,它的左側應當是《死靈祭儀》,這本書卻不在書架上。 他瞇起眼,抓著搖晃的提燈朝書庫深處走去,禁書庫盡頭的牆面上有著一個磚大的通風口,一旁放置了一張小桌,此時壟罩在微弱的油燈光暈下。 Kyle走進小桌時,座位上的人仰首,已飽含輕蔑的細長雙眼注視著他。 他吸了一口氣,那本《死靈祭儀》正躺在對方的手肘下。 偌大的圖書室內,按照書類順序閱讀的他,與隨機選書的Cartman屢次在禁書庫裡爭奪同樣的書籍是件十分愚蠢,並毫無邏輯的事,次數之頻繁,讓Kyle合理懷疑對方是刻意為之。好幾回他想問,為何對方會出現在巫師堡?又為何他們總每每來到同樣的地方?渴求著同一本書?他們也許能共享知識,早在山谷下的祭典,他們便已結識,在山谷裡人煙稀疏的村落裡以年齡相近的王儲身分相識,又毫無預警地在此處再度撞見更是難得的默契。他熟知並非所有人類都能平等地將終年生活於密林中的精靈一視同仁,但人類王子安逸地融入黑暗的姿態,相較祭典時,對其身分鮮明的厭惡態度只勾起他的怒火,總讓他下意識高速運轉的腦袋分神,難以思考。 你拿了我的書。他說。 上頭寫著你的名字嗎?Cartman挑眉。 不好笑。 誰說我在開玩笑。你幹嘛不走開,去外頭看你的兒童百科。 Kyle從懷裡掏出拆信刀,插在桌面上。 你真是我見過最無禮的人類!我已經厭倦你整天和我搶書了。 Cartman盯著沒入桌面的刀尖,再將視線轉向怒氣沖沖的Kyle。 我說,你們精靈到底要知道這些做什麼呢?在臭氣沖天的泥沼地裏蓋詛咒博物館嗎來娛樂自己嗎?Cartman將刀拔起,揚起的聲調帶著慍怒。 那你又想做什麼,人類,沉溺在自我毀滅的力量裡嗎?Kyle咬牙切齒地回答。 傲慢之徒!別說的你好像很懂似的!Cartman吼道。 我怎麼可能不知道!你處心積慮就只是要阻擋我借閱禁書庫的書! Cartman瞇起眼,一抹興奮的暗影在他的眼底流竄。 誰知道,在這樣連蛆蟲都不願棲身的死亡夾層裡,精靈王子會對這些腐朽的禁術這麼執著呢?你真的是精靈嗎──還是不過是披著精靈皮囊的死靈? 要不是我只有半年,才懶得跟你吵這些──Kyle吸了口氣,正要打斷Cartman,視線卻不自覺被通風口外的風景引走了視線。一片血紅正逐漸墜落,吞噬了狹窄視野下所能視見的天空。 Kyle偏頭,聽見雪地裡細碎的墜落聲。 那是什麼? 廉價咒術,封山前術士們娛樂那些愚蠢平民的幻術表演。Cartman冷漠地回答。 不,不是那個。他咬唇,將半身壓在小桌上,將上半身靠向通風口。 Cartman詫異地瞟向通風口,朝下眺望,說道:是渡鴉。 巨大的黑色的羽毛隨著第一陣落雪在空中飛舞,漫無目的,卻又在漆上緋紅光澤的雪花裡瀰漫著惴惴不安的氣息,一根尾羽乘著風滑進Cartman手裡的書。 他將書猛然闔上,羽毛在拍擊聲裡被深深擒入書頁裡。 看完了。Cartman咧嘴笑了,將書遞給依然疑惑的Kyle。讓給你。
Raven of War: Overture
濃厚的黑霧凝聚在大氣裡,靜謐而柔軟,延伸至四周所能視見的所有方向,除了細小的風聲,漆黑裡不存在任何事物的輪廓,沒有方向,沒有時間,連他自身的樣貌都被遮蓋的模糊不清。他既不明白他身在此地的理由,也記不清是為何徘徊,只漫無目的地在霧中行走。 他走著。彷彿世紀之久。 一塊黯淡的光在遠方顯現,氣若游絲地閃爍著。但當他下定決心朝它前去時,光線逐漸變得明亮起來。 光的盡頭是間書房,鋪著勃艮第色的絨地毯,溫暖的胡桃木桌椅與書櫃整齊地林立於室內,壁紙是金綠的,在燭光下反射出璀璨的光。牆面上懸著一張法蘭德斯壁毯*,用亮面繡線交織出一對年輕愛侶的畫像,花朵與樹木環繞著他們綻放,張開斑爛的色澤,身段優雅的淑女坐著,目光柔軟地垂下。在她前方的貴族,指間擒著一顆血紅的心型寶石,他伸手探向淑女,正欲將手中的心交付予她。(* "The Offering of the Heart",1410年,法蘭德斯織畫) 這幅畫作的前景洋溢著豐饒與浪漫,畫作的邊際卻壟罩在一片深邃的黑暗之中。他端詳著壁毯,望得出神,過了片刻才意識到坐在胡桃木椅上的男人──Eric Cartman,正以古怪的眼神注視著他。 你在這裡做什麼? 他回過頭,視線落在對方捧在手裡的犢皮書。 他對那封皮的樣貌十分熟悉,因為封皮上的花飾圖騰與Cartman的性格毫不相襯,Cartman一直隨身攜帶,裡頭紀載密密麻麻的密語筆記。 他見過那本記事的內容,即將邁入夏季的時刻,Cartman將它與其它書籍夾在一塊,落在巫師堡的壁爐上。風將它的書頁吹翻,潦草的字跡被扯進火光裡。那時他經過壁爐,正好瞧見Cartman無意間遺忘的記事,在展開書頁的文字裡,望見一種隱晦而奇特的思念。 他沒有讀懂整頁記事的內容,因為匆匆回到大廳的Cartman將他粗暴地從壁爐前推開,在他從踉蹌中找回平衡時,Cartman已經記事重新拽回懷裡,脹著臉朝他大發雷霆。但無論Cartman當時的咆哮多麼無理取鬧,他只在其中意識到欲蓋彌彰後的脆弱感。 你不該出現在這裡。Cartman說,嗓音夾著矛盾的想望與抗拒。 你有什麼資格決定我該不該在巫師堡?他皺起眉頭,在Cartman眼裡浮現更多疑惑時,停頓下來。他發現Cartman相較記憶中要來的成熟,穿的並非巫師堡時那套簡便巫師袍,而是帶著毛皮的棗紅絲綢外衣。他覺得怪異,重新環視室內的細節,猛然意識到他並不在巫師堡裡。巫師堡中沒有這樣的書房。 人多少都有不願面對的掩藏事物。當時在壁爐前的他是這麼想的。那些潛藏於人們性格之下,極力掩飾的脆弱性,反讓人更接彼此的心靈。這顯示了在他們各自的人生之中,都具有著無法失去的珍貴之物,他們是有能力去愛的人。他可以選擇不恨Cartman,也許信任他──他可以嗎? 他倒抽一口氣,呼吸急促地後退,遠離Cartman。他開始重新記得發生了什麼。Stan劍鋒上的血。Kenny的屍體。Cartman在地面上畫出的魔法陣。 Cartman從椅子上站起身,但沒有逼近。 所以,那本書真的很有效,對吧?我們沒有一人真正懂《死靈祭儀》的意涵。Cartman自嘲似地笑了起來。現在,我明白為何巫師總抱怨事情不按牌理發展了。 他停頓,眼神轉暗,變得深邃而渾沌,口吻壓著難以掩飾的狂喜。 我還真沒想過你會自己來找我,這是為什麼呢?難道這正是收割嗎?Kyle,你想要從我這裡得到什麼?我可以展示給你,你想知道的一切,只要你乖乖待在這裡── 他無法回答。他的心底沒有答案。惡寒從他的尾椎一路竄升,蔓延至全身,眼前的景象倏地崩塌了。他因恐懼而顫抖,身體被高速托拽,撕碎,甩入遠方。他反射性地握緊雙手,但撲了空,回應他的是一道粗暴刺眼的光。 Kyle喘息,瞪著炫目的光線發楞,許久才從重新拼湊出周遭的景象。 他躺在床上,浸泡於厚重的疲倦中,身體與意識的連結支離破碎,即使腦部不斷下達指令,身體僅是微微顫抖著,動彈不得。唯有他的頭部,勉強回應著指令朝側方偏轉。 他看見Chris因震驚撞到門框,發出巨響。 快去稟告王和皇后!!殿下醒了!Chris抹了抹睡眼惺忪的臉,對走廊吼道。 他想回答,喉裡只發出一陣混濁的氣音。一群穿著長袍的精靈將他團團圍住,他們的綠袍上沾著濃厚的藥草味,衣領上別著藤蔓交纏的銀蛇別針,是宮廷藥劑師的標誌,上頭的漿果圖紋艷紅而飽滿,彷彿隨時要迸出血色的汁液。他們用枯枝般的手指將他扳來扳去,在模糊的囈語中檢視他,他們機械式地測量體溫,觀察他的眼睛,與他四肢對外界的反應狀態,直到皇后奔進室內,直直撲上床,這群烏鴉似的藥劑師才紛紛散開。 他被皇后Sheila抱了滿懷,在衝擊後的餘波中,搖搖晃晃地看見尾隨在後的父王Gerald,王不發一語,僅是伸手環抱住他的妻子與獨子。Kyle被鉗的呼吸困難,疑惑地望向Chris尋求答案,後者卻僅是站在門邊,神情寬慰。 發生什麼事了?他清了清嗓子,語言卻破碎��摔在床上,他奮力地反覆嘗試了幾回,才講出混濁的句子。 別擔心這些,孩子。Gerald說,拍了拍他的肩。其他事情可以慢慢來。 對。現在你得先好好休息。Sheila抹著眼角的淚水,將他按回床上,一面輕撫他的前額,將他緊緊裹在棉被裡。她熱烈地要他灌下一大碗湯藥,堅決要守在床側,直到Gerald用Kyle還需靜養的理由將她勸走。 有很多事情需要你慢慢理解,但在那之前,我們希望你能先康復起來。Gerald對他說。 Chris重新清空了室內的侍從,屋內只留下他與一名年邁的藥劑師,在窗邊打著盹燉煮湯藥。 那藥讓我想吐。他說。 應該是因為你很久沒進食了。Chris點燃一捲扎起的藥草,將發散的煙撒在他身上,藥草濃郁的甜味讓他放鬆,噁心感也消退許多。 Chris,我在精靈王國裡嗎? 正是。 為什麼我在這裡? My Lord,正如His Majesty所說,比起擔心這些,現在你需要的是靜養。 Kyle盯著自己寢殿的擺設發楞,他的身體與大腦正在重新組織,將混亂的訊息與記憶重新整合為完整的、精靈王國樣貌。周圍的一切景象都十分熟悉,父王母后的樣貌,他們的體態與嗓音,侍從唯唯諾諾的態度,與自小在身側服侍他的Chris,這些事物與他的童年交織在一塊,深深烙印在他的記憶裡。但當他開始延展,摸索在那以外的景象時,突然意識到其中少了什麼,有個不自然的空缺,令他焦躁。 他扯住Chris的袖口,腹部翻攪,試圖起身。 Chris,Stan在哪?我的護衛,他在哪裡? 他不在這裡。 那是什麼意思?他是我的護衛,他應該待在我身邊的── 一股古怪而強烈的不祥在他的胸口蔓延。 你冷靜一點。他沒事,只是暫時不在國內。Chris一怔,但很快便收拾起吃驚,將他按回床上,察覺Kyle並沒有因此放鬆。他嘆了一口氣,問:你什麼都不記得了? 我。我記得Cartman的詛咒。Kyle舔了舔嘴唇。你氣炸了。 我當時確實是氣炸了。Chris平靜地說。 我做了差勁的決定,Stan試圖安撫我,他覺得是他害我中了圈套,他想要彌補。 Chris沉默地聽著他的陳述。 我覺得糟透了。我從來沒有感到這麼虛弱過。Kyle回憶起當時的狀況,但記憶依然模糊不清。當晚Stan攙扶他回房後,他全身發冷,異常疲倦,告訴Chris與Stan他要提早休息。Stan沒有離開,他守在床側。夜裡有人打翻了燭火,但他實在太疲倦了,試圖讓自己起身查看情況,卻昏昏沉沉地無法清醒。他記得他的名字被反覆喊叫著。他被橫抱起來。馬車輪軸在道路上行駛的聲音粗暴的幾乎要解體似的。 已經將近五年了,My Lord。 Kyle抬起頭。 那晚深夜你開始高燒,陷入昏迷。我們連夜趕到巫師堡,巫師掃遍堡內的典籍,找不到任何解咒的方式。 Chris的眼神突然變得有些駭人,即使他的口吻相當冷靜,Kyle依然能感受到其中壓抑的憤怒。 那人類雜種的詛咒,請原諒我的用字,打斷了你與森林的連結──你無法再從自然力量獲得生命力,我們唯一能做的就只有帶您回來,回到精靈的土地上。巫師說如果不這麼做,情況可能惡化的更迅速。 Kyle難以置信地瞪著Chris,對方的神情沒有一絲玩笑的意涵。 我們嘗試了所有的方式重建你跟自然之力的連結,藥劑師掃盡了國內所有能尋獲的珍稀藥材與配方,但沒有一樣有用。 Chris抬起頭,目光直視Kyle。 你能提早醒來簡直是奇蹟。 提早。Kyle停頓。提早是什麼意思。 His Majesty已親自宣布您的繼承儀式會在三個月後舉行,正是因此,Stan奉命為您的繼承儀式進行準備。 什麼!?Kyle瞪大雙眼。等等,我甚至不到三百歲──而且按照你說的,我昏迷了快五年,現在我甚至無法自由移動身體,怎麼可能繼承? 您知道繼位儀式是怎麼運作的。繼任者的名字得在繼位前一年就由先知奉給聖樹,請求祂的同意,這是已經敲定的事,我不覺得His Majesty會改變心意。您會在這個時候醒來,也許是聖樹的祝福,希望您在繼任前有所準備。 你們嘗試了所有的方式都沒有成功,所以……你們連繼位儀式都賭上了?你們瘋了嗎? 精靈傳統繼位儀式裡,卸任的王要將畢生累積的智慧與被自然所加持的權杖,在王國中心的聖樹下賜與新任的王。當天清晨,飲用聖樹所墜落的晨露將給予新王祝福。晨露中所蘊藏的,是匯集了森林初生至今,所有生死循環的能量,也是最初賦予精靈一族生命的巨大能量。曾有先知形容,那龐大的生命力甚至能令亡魂起死回生。 Chris吸了口氣,解釋:我們都希望能夠樂觀地看待這件事。但My Lord,你很清楚和自然失去連結的精靈只會逐漸衰竭而死。我很抱歉這麼說,但你是精靈王國唯一的合法繼承人,我們負擔不起失去你。你必須好好休息,接下來的時日,我們會竭盡一切讓你能準備好繼位。 Kyle咬唇,不再說話,只覺胸口隱隱作痛。 儘管如此,My Lord,我很高興你能回來。Chris沉默了片刻,說。 他躺在床上,閉上眼,苦澀地消化著超載的訊息。
一對雙眼注視著他。 它飄動在大氣裡,無聲無息。 Kyle別開頭,不安地將視線別開。倚著落地窗櫺的藥劑師睡的昏沉,懸在空中的月光皎潔地撒入室內,在地毯上留下銀粉似的光。他聽見聲音,隨著那雙眼在黑暗裡滑動,暗影從室內的角落墜落。它的步伐沉重地踩在地毯上,朝他逼近,那宛如骸骨碰撞的移動聲,飛散在風中的黑霧,使月光瑟瑟發抖。 他希望藥劑師能醒來,它就會離開。但藥劑師無法聽見它的聲音,唯有他能。他感覺到它冰冷的吐息,它落在床上的銳利爪子,它的低語。他看不見它,動彈不得。但它一直跟隨著他。無所不在。蓄勢待發地要將他吞入肚裡。
他抹了抹臉,讓皇后勾住他的手。 她露出滿足的微笑,領著他踏進灌木林間的小徑上。他開始習慣每日早晨皇后親自攙扶著他,在花園進行的步行活動。他的身體正在復甦,重建昔日的肌肉記憶,進程十分緩慢,但已足夠讓他無礙地使用自己的四肢。 她興致盎然地談論著天氣,與花園內新植花卉生長的狀態,Kyle揉了揉鼻骨,心不在焉地回應。夜裡頻頻顯現的影像使他心神不寧,它們不同於夢境,真實的讓他無法安睡。馬匹的長嘶聲穿過五顏六色的灌木叢,端到小徑上時,他還意識混濁的無法馬上反應過來。 Sheila皺眉,領著Kyle先到花園內的涼亭歇息,要Chris去查探了騷亂的源頭,自己則涼亭內踱步。Kyle坐在長椅上,漫不經心地摩擦著相貼的十指時,隔著灌木叢聽見Chris的說話聲。 你應該要一周才能回來,我希望你沒累死坐騎。 我準備了備用馬。非常多。答覆的聲音因急喘聽來相當破碎。 Kyle倏地站起身,瞪視著Chris一路穿過灌木叢,回到涼亭回報,他尾隨在Chris身後,在涼亭前單腳跪下。低著頭,他的身形大半被佇立於Kyle前方的Sheila遮住,但若影若現的輪廓仍舊讓Kyle的心爆跳。 Her Majesty同意在這裡接見你,但陛下希望His Majesty在場,你必須等。Chris說。 謝Her Majesty饒恕在下的唐突。他說,嗓音中有著無法掩飾的狼狽。Kyle能感受到對方身上散發的急切,但Sheila在的場合他基於禮數無法回應他,這樣的迫切感讓他備感挫折。意外的是Gerald來到花園時,只帶著幾名貼身侍從,場面對稀鬆平常的對談來說顯得嚴肅,對正式會面又顯得太過隨意。 Stan Marshwalker,我希望你捎來的,是我期盼已久的信息。Gerald步上涼亭,站在妻子身旁,他伸出手,示意要Stan抬頭。 屬下相信您不會失望的。Stan從懷裡掏出一封信,呈上。侍從接過書信,交付給Gerald。後方的Kyle看不清書信的內容,但其父閱讀時,異常嚴肅的神情彷彿他早已等候這音信許久。Gerald細讀之後,將書信折起,塞進懷裡。 做得很好。因為你的辛勞,儀式能在預期裡舉辦。 為此,屬下額外捎來賀禮。 喔?Gerald挑眉。 Stan吹了口哨。一名身影搖搖晃晃地從灌木叢間走了出來。 這位是Jimmy Valmer,Zaron聲名響赫的吟遊詩人,特意為此前來恭賀。 參見His Majesty。跛腳的吟遊詩人在Stan的協助下躬身行禮。 我很期盼能聽見你的演奏,不如你待會就在花園為我的皇后獻上一曲?Gerald歡快的嗓音也帶起了Sheila心情,她收起對騷動的不耐,揚聲贊同。 悉、悉聽尊便。 Jimmy在侍從的引領下退開。Gerald將目光重新落在Stan身上,說:我希望能從你口中得到更多此行的細節,用餐後我會在書房等待你。 Stan再度躬身行禮。 現在,容我在皇后的伴隨下享受漫步花園的時光。Gerald望向Kyle。我將此地留給你和你的部下敘舊。 他伸出手,召喚Sheila,她凝視著Stan片刻後,提裙迎向夫君的手,侍從尾隨著王與后,並領著Jimmy再度踏上小徑。 Kyle終於在隊伍散去後看清跪在涼亭前的Stan,他的拳擱在膝上,因過度緊握而關節浮突,彷彿費盡心力克制著自己。 Stan,你可以起來了。Chris開口,他最後的音節還在大氣裡發散,Stan已倏地從地上跳起,衝向Kyle,將他拽進懷裡。Stan的動作太快,來不及反應的Kyle僅是愣在原地,他抱得太緊,壓的Kyle雙肩發麻。Kyle沒有掙扎,因為Stan微微發顫的身軀裡,能隱約聽見呼吸中伴隨的哽咽聲。 對不起,你身體還沒完全恢復吧。過了片刻,Stan連忙鬆開Kyle。 Kyle搖頭,仍然有些詫異,近距離見到Stan,感受到對方身上的氣息時,他才赫然驚覺,對他而言短暫的一瞬間,時光卻實實在在在Stan身上流逝了五年。難以在精靈身上察覺光陰的變化,在身為人類的Stan身上,變化深切地體現出來。他們初次相識時,Stan只有15歲,如今在他面前,Stan的骨架已變得寬廣,身材高䠷,嗓音也低沉的多。 我好想你。Stan用雙手捧著他的臉。 我不懷疑。Kyle笑著,回抱如今姿態有些陌生的Stan,原先佔據在心底的不安預感變得模糊,必定是他將思念的焦躁與不詳混淆了。 我知道你們很開心,但就個人來說,我不建議你們在這裡接吻。 Chris任由他們相擁了許久,終於發出一聲嘆息,打岔。於是Stan側頭親吻Kyle的前額,惹得後者不住輕笑。 抱歉,Kyle。還有工作要做。Stan依依不捨地滑出Kyle的雙臂。 我以為他是我的護衛。Kyle朝Chris板起臉。 暫時不是。Chris無視他的抗議。 不會太久。Stan莞爾,走向涼亭外的Chris。 Kyle抱胸,摸著長椅的座椅坐下,他的目光追著緩步走下階梯的Stan。斑斕樹影的碎影打在他略顯陌生的側臉上,笑意迅速地消退,那裡容不下昔日的稚嫩,沒有陰柔,取而代之的,是Kyle不曾見過的淡漠。
室外展開的枝枒逐漸被一條條花簇編織的藤蔓覆蓋,隨著厚實的葉片蛻變,換鑲上一層漆亮的金橘時,也牽引為放射狀的空中道路,一路邁向聖樹的根前。入秋的寒意輕輕在葉脈上騷動,登基之日已將降臨。 從書房朝外眺望,能一覽無遺地望見戶外景象的變遷。儀式本應在初春舉行,卻落在了秋季,因此舉國上下在完美完成儀式投注了所有心力,無暇分神。Kyle擒著鵝毛筆,目不轉睛地望著侍從與傭人來回穿梭在庭院裡,試圖在裝飾上重現春季生機盎然的景象,他們交談評論的聲音不時勾起他的注意。 當他的身體狀況被宣告穩定後,他便獨自被困在書房裡,在蜿蜒的輕煙裡過目一疊疊紀載著只有皇室成員能過目的機密書卷。起初Chris與Stan會在整頓完手頭上的工作後抽時間來見他,但漸漸地他們無暇來訪,使他只能貪婪底注視著他們暗青色的影子,偶爾與護衛軍的足跡一同滑過他的窗下。 他揉了揉前額,乾草燃燒的氣息令他有些恍惚,使他進度遲緩,但要藥劑師不斷補上乾草是他的命令。他要他們日夜不停地焚燒,任由濃霧盤旋於任何他所駐留之地。煙霧阻擋著夜晚的記憶,那些渾沌的幻象,使它們不在日間溢出,侵入他的每一寸光陰與記憶裡。他能清晰記得夜裡每一回噩夢降臨時的細節,彷彿他們緊咬著他不放──冷霧裡搖曳的柔光,蠢蠢欲動的無數黑色輪廓,它在破碎的光點裡浮游,尾巴掃過他的足前,留下一片碎裂的厚霜。光點被它巨大的翅膀擊碎,殘片卻仍像隧道盡頭的引路燈,引誘著他向前,把他們拽近。Kyle心知光後通往的是何方,他知道對面火光的熱度,書頁翻動的聲音是什麼樣子。這不是夢,而是召喚,讓隱藏在胡桃木氣味裡的青年得以輕易穿過迷霧,將意識扎進他的體內,迫使他們被擠壓成模糊的結合體,穿透彼此的靈魂。他拒絕去理解,拒絕向前,即使停滯的酷寒凍的刺骨,也不願看再去窺探火光後的景象,寧可任由它在每一次漫遊的路徑裡畫出一條條森白的脊骨。 鵝毛筆從他的手心裡掉了墜落,筆尖落在桌面上,在文件邊緣濺出一片赤色的墨漬,Kyle即刻要重新抓起筆,將墨跡掃出紙面,卻發現手僵在空中,不聽使喚。秋季儀式。離死亡太近。不吉。他的手失去溫度,無比冰冷。停止。他在心裡大吼,猛然將握起的拳打在桌上,力道之大震的墨水瓶彈了起來,翻覆的墨濺在他手上,黏膩地像血。他的手心發麻,緊握的拳顫抖著,分不清是恐懼還是憤怒。 他抬頭,目光再度飄向窗外,禁衛軍手持旗桿上的鉻綠色正在飄揚,那姿態與Stan的披風漂浮在風中時如出一轍,但它一溜煙便逃出了他視線,彷彿窗外的一切景象都與他毫無干係。
司祭將新編的冠冕按在他頂上時,蜿蜒的枝枒在秋季時已落光了葉,比起傳統繼任儀式上象徵著生機的綠冠,那交纏的藤枝看來更像公鹿銳利的角,迅猛而驕傲。 他跪在聖樹前,被茂密的樹冠壟罩在下,Gerald微傾的權杖落在他的頭頂上,青色的光霧由鑲於杖上的寶石裡溢出,雨水似地打入他的前額。Kyle仰頭,望見日光照耀在聖樹上,青綠色的葉一如初春時柔軟稚嫩,在陽光裡發出璀璨的光芒,它窸窣的嗓音潮水似地沖刷著他,溫柔卻安寧地將他裹覆在裡。他用雙手捧著聖樹新葉製成的杯,一口氣飲下露水,它成了一道光,凝聚在他的胸口,暖意清明地穿透了他的身軀,驅散了原先冰冷的四肢,接上了光,熱氣穿透他的全身,一直到末梢,彷彿新芽要從指尖迸發而出。 Gerald用雙手將他扶起時,臉上揚著滿足而驕傲的笑意,但在Kyle眼裡,聖樹搖曳光芒下的父親卻瞬時顯得格外衰老。他握著父親的權杖,居高臨下地掃視聖樹前整齊站成兩排的出席者,一齊跪下向他展示忠誠,皇后、司祭、臣子與衛隊,躲藏在衛隊後的Chris用衣領抹了抹眼。 他轉頭望向晴空,雲層像隻被風切碎的巨龍,它的影子墜落,被聖樹輕柔卻堅定的祝福逼退至遠方。聖樹給了他新生,令它無處可躲。他緊握著手,感覺到權杖的重量,寶石發散的光湧現著希望。 他再度環視了出席者一眼,莫���傷感。
Stan從草地上翻起身,單手貼在劍鞘上,黃昏前壟罩著一層陰影的湖面漾出騷動,映在裏頭的鐵灰天空與顫動樹影被一抹晃動的人影打亂了姿態。但他抬頭認出正悻悻然穿過湖畔朝他走來的對象時,貼在劍鞘上的手便鬆開了。 Chris說你在這裡。噘著嘴的精靈掃視著湖畔,漫不經心轉動的頭比起辨識四周的景象,更像是為了發洩滿腔暴躁的情緒。 你一整天都在這裡嗎? 仰視著他,Stan聳肩。 Kyle發出鄙夷的嗤聲,粗魯地踹著野草在Stan身旁坐下。Stan即刻意識到他頭上樹枝紮成的冠,被強硬地固定在毛帽上,給人一種不合時宜,固執的孩子氣印象。 我真不敢相信那些老古板竟然不讓你出席任何場合,用什麼聖樹不容忍不淨靈魂的藉口── 他咕噥著,Stan搓了搓手,沒有答話。 你真該看看Chris的樣子,晚會上他醉的簡直連話都講不清了,我從沒見過他喝到神智不清的樣子。 他大概高興地要瘋了。Stan欣慰地笑了。 我想是吧。Kyle揪著野草,停頓了片刻,悶悶地說。我真希望你也在那裏,為我驕傲。 嘿。Stan用肩膀撞他。從今以後你就是王了,你不開心嗎? Kyle嘆了口氣。 你知道我一直在外旅行的原因就是這個吧? Stan沒答話。 我一直不想承擔國主的責任,旅行就是為了不去想這些事情。我知道這一天終究會來,但不是這種方式。 Kyle抱膝,吸了吸鼻子。 父王在儀式裡看來老了好多,他一定分給我太多自己的能量,我卻只能裝作什麼也沒發生。我真是孩子氣── Stan搖了搖頭。 Kyle吸了口氣,望著湖泊吸收了環繞在湖畔樹群的影,與天空的顏色,靜謐的岸上只有葉叢細小的碎波迴盪於空中。逐漸轉弱的日光讓視野變得模糊,風在湖上激起的波紋也顯得黯淡。 這裡很像我們第一次見面的地方。才離宮殿六英里,我以前竟然從沒注意到。Kyle說,轉向Stan。 正確來說,是我的第二次。Stan莞爾。如果不是傍晚,看起來會更像的。 Kyle想在他的回應裡找到得以調侃的地方,但他凝視著Stan的臉,望著黏在他邋遢的短髮上,卻一時之間失去了焦點。Stan的笑意很溫柔,那雙藍色的眼卻在微暗的天色下閃閃發亮,隱藏著一種令人驚駭的集中,好像要穿破他。Kyle搶在忐忑從心底漾出前伸手揪住Stan的領,輕輕吻上他的唇。Stan愣住了,Kyle仍是反覆吻著他的唇,一面將他放倒在地上。 這是做什麼?Stan問。 索取我的登基賀禮。Kyle翻身騎在Stan身上,說。 我以為我已經給過你了。Stan的視線落在他的下腹與Kyle的鼠蹊部相貼的地方,嗓音有些乾澀。 我有種感覺。Kyle低下身,將Stan的視線逼退到自己臉上。你帶那個吟遊詩人回來,其實是為了討我父王歡心。 嘿。 看看我父王,幾乎讓他寸步不離的跟著。 天啊,你讓我無可否認──Stan喘了口氣。 你這條狡猾的蛇。Kyle拽著他的領口。 你撬掉晚會的理由就是為了找我算帳嗎? 我可沒忘記自己的身分,意思意思聊了天也喝了酒。Kyle理直氣壯地說。 我想也是。我能聞到酒的味道。 但我夠清醒到來這裡找你了。Kyle在Stan的額頭上拍出一聲輕響,雙手交疊,笑嘻嘻地趴在Stan胸前。我想知道,Stan,你不在我身邊的時候,都在想些什麼? 很多事情。Stan瞇起眼,沙啞地說。 Kyle預期Stan談自己的工作,談儀式漫長的準備過程,談他獨自被派遣時的旅途細節,但Stan沒提及任何一項,彷彿那些事物毫無價值的不值得一提似的。即使從他的表情裡看不出來,Kyle依然在一瞬間就察覺了Stan的勃起頂在自己身上,他沒有立刻反應過來,一時之間迷惑於預期與現狀間的落差。他遺失了Stan青春期快速蛻變的那段時光,在記憶裡Stan對他的感情不曾以如此輪廓鮮明的慾望表現出來──他總是那樣羞澀與沉靜,現今由他身上發散的體熱彷彿在強調著,隨著時光流逝越漸濃烈的執著。 原來今晚醉的是你。Kyle的胸口凝著一團熱意,使他不自覺伸手撥開散在Stan額前的瀏海。 我可沒喝任何含酒精飲品。 但你的心醉了,不是嗎? 那聽上來很詩意。Stan帶著笑意的聲音飄在空中。 別挖苦我。Kyle的指輕輕下滑,撫摸著Stan的側臉與額。 我會因為猥瑣國王被斬首嗎?Stan的眼閃爍著光。 今晚不會。 你確定嗎── 我可是王,你有我的批准。 Kyle用下體磨蹭Stan,Stan揚起下巴,後腦壓進草地裡,閉起雙眼,拉出一聲急促的長嘆。Kyle伸手去探Stan隔著衣物被磨蹭的發熱的褲頭,卻在半空中就被Stan攔下。 怎麼?Kyle狐疑地望著Stan。 是補償你的禮物,應該由我來做。 喔,你又知道我想要什麼了?Kyle瞇起眼,戲謔地笑了。 Stan翻起身,將Kyle反壓在草地上,深吻他唇上還沒徹底消散的笑意。Stan的吻帶著吐息的熱氣,他的汗毛發顫,體溫發燙。Stan解開Kyle的外袍,伸手來回撫摸他的陰莖,Kyle發出悶哼,隨著Stan的觸碰擺動著腰。他讓Kyle的性器在手裡變得黏稠,喉間溢出滿足的嘆息。 Kyle抹了抹額前滲出的汗珠,將冠帽滑落在地時散落的紅髮後撥,重新調整姿勢,讓Stan的身體夾在他的雙腿之間。 請便吧。他說。 你的禮儀去哪裡了?Stan扳開他的腿,朝他的鼻尖輕聲說。 說的好像你又多懂禮節一樣。 Stan扯下Kyle的長褲,Kyle一腳將它踢在草地上,並伸手擰了Stan的臀部。Stan揚眉,報復似地托起他赤裸的臀,用指稍微擴張後便將勃起的陰莖插了進去。Kyle弓起身,因緊張不由自主地退縮,Stan笨拙地將他按回地面,一面深入一面吻著他的鼻樑與前額。 天啊,你原本只是個孩子。Kyle嗚咽地說。Stan在他的體內膨脹,翻攪,隨之融化,他攀上Stan的頰,一路滑落,最後環住對方的肩。 不再是了。Stan低聲回答,一鼓作氣輾進Kyle的身體裡。 Stan斷斷續續的侵入與親吻使Kyle暈眩,一面規律地擺動身體,一面輕撫Kyle後頸的挑撥更令Kyle難以把持自己,他胡亂攀著的手與Stan的披風糾纏,彷彿索求著Stan更為深入地內探。 他的恐懼被揪了出來,在大氣裡飛散。偶爾他會認為Stan對他的感覺會隨著年歲增長而變得遙遠,在界線分明的階級與種族隔閡下,朦朧而壓抑的逐漸化為純粹的憧憬。他不懂Stan對他是什麼感覺,不懂人類的愛戀與感情最終會以什麼樣的方式展現出來。但現今逼迫著他全面潰散的渴望,令他意識到Stan的真實,像團焦躁的火,尋求得以燃起焚燒的地方。他原不是火,如今從他血骨裡爆發的慾望卻能融盡Kyle的世界。 Stan扯掉披風,拒絕讓Kyle打亂節奏,他緊迫逼人,Kyle頻頻被那熱鈎的在草地上拱身,卻又被Stan扳直,再度壓制回掌控裡。他嗚咽地呼喚對方的名字,推擠著Stan的胸口,希望對方放緩節奏,但Stan沒有妥協,要他用全身去容納他,感受他,成為他的容器,一次又一次臣服在恍惚的熱潮裡。 Kyle喘息著揚起頭,視野裡天空已被黑暗壟罩,星點閃爍,Stan的眼卻在夜色裡越發明亮,融進繁星裡。他的手打滑,栽進Stan的胸口,觸摸到一片粗糙而顛簸的疤,但他無法思考。即使那觸感無比陌生,世界卻離他很遠,只覺熱潮衝進他的體內,逐漸完整包覆住Stan全身的自己脹得要碎了。 Stan將Kyle從地面上扶起,讓他冷靜下來。Kyle坐在Stan的腿上,手還貼在對方的胸前,疑惑,遲疑地順沿著上頭崎嶇不平的紋路,滑到他的腹外���肌上。Stan將Kyle抱在懷裡,讓他靠在自己身上,而不去探索他的舊傷,但Kyle沒有停下摸索,他繞過Stan的胸口,來到側腰,背脊,用指尖記住他肌膚上每一處陌生的傷口。Stan的視線穿過黑暗,落在湖上,滿月皎潔的光芒將夜晚的湖畔照得格外清晰,將一切公平的揭露展開,連夜風都承載著一抹銀色的輪廓。他聽見Kyle的吐息變的濕潤,但Stan對此無話可說。 事實上,他並不覺得這座精靈王國的湖像他們相會時的湖泊,也許只是想念讓兩處的景象錯誤重疊。他們相會時的景色在他的記憶裡如此鮮明閃亮,連大氣裡都瀰漫著細小的星火,是這黯淡夜色中過分靜謐的湖泊無法重現的。 Kyle的指腹滑到一側曾被撕裂的傷,Stan崩起身體,正要退出。 別。Kyle制止Stan從他腰間鬆開的手,輕聲說。 細微的神情掃過Stan的臉,Kyle不明其中的意涵,像是畏懼,不安,卻平淡地缺乏徵兆,難以被看透。但他的動作使Stan逐漸放鬆下來,平緩地沉在Kyle的體內,維持著相連。 他吻上Stan的眼,不由自主地回想起多年以前──
他被眼前景象所迷惑,止步於湖畔的灌木叢。Chris正雙手持劍,將劍尖指著地面,展露缺乏防備卻又挑釁意味十足的攻擊架勢,看似正要挑起一場決鬥。 Stan單手握著劍鞘,另一手橫壓在劍柄上,有所防備,擰起的眉卻帶著遲疑,彷彿正對Chris的備戰姿態難以理解。 Chris,誰讓你擅自找碴別人的護衛了?難道我們是流氓?Kyle闊步跨越灌木,將碎葉掃了一地,大姿態打斷了Chris。 這不是找碴,若您允許,My Lord,我想見識見識人類劍術錦標賽冠軍的實力。Chris沒有動,依然維持著備戰架式。 Kyle對Chris的無禮態度發出一聲嗤笑。 無須多問他也知道Chris打著什麼主意,Chris向來扮演著提醒Kyle懸崖勒馬的角色,但那並不代表他不懂如何僭越職責。當然他的冒犯是有理由的,以下犯上不過是一場為了刺探情報所演的戲,替Kyle刺探那些以一個王儲禮節上不應過問,下屬卻能以無知當藉口代行之事。他們和人類的外交關係,表面平穩,卻不至於至全然信任的地步,精靈王與后容忍他肆意在外遊走,泰半也希望Kyle藉此切身體會國家之間的實際關係,Chris的積極並不是毫無理由。 禮儀上Chris公然挑釁並脅迫他國護衛的比試極為無禮,幾乎等同於是對其主的污辱行為。但Kyle清楚知道,這是基於Chris對Stan身為公主護衛卻屢次獨自前來與Kyle攀談的動機有所疑慮,才冒然用虛張聲勢的方式試探Stan的反應。 Stan躊躇的態度表態了對比試毫無興趣,這有些可惜,或許Stan是個懂得自制的人,也可能是個懦弱之徒。無論是哪一種,都掩蓋了他們得以分辨他的行徑是出於個人,或是履行職責的刺探的跡象。 Kyle雖有些失望,卻依然露出微笑,張手走向兩人之間。 ……我替我無禮的部下向你道歉。他看來是被祭典與鄉村新鮮的空氣沖昏了腦,請別將此事視為對公主殿下的冒犯。 他轉向Stan,等著對方接話,替這場即興演出劃下句點,Stan卻出乎意料之外地陷入沉默,視線追著Kyle的嗓音,落在他身上。原先面對Chris的迷惑已從Stan的眼裡淡去,取而代之的是一種迫切。Kyle被那樣直白的迫切怔住了。他們結識的短短幾天內,Stan確實不時表現出對他的傾慕,但他的言語與行徑謹慎地使他的動機也隨之模糊不清了。 然而與他四目相對的霎那,Kyle意識到是自己模糊的態度讓Stan產生了誤會。他的言行舉止之中沒有謊言,也並非曇花一現的迷惑,他的斟酌純粹是害怕Kyle拒絕,他的脫序行為不過出自於年輕──忠於自我。 他橫在劍柄上的手勢在Kyle的眼下突然變得堅定,目光忐忑,卻盈滿希冀,彷彿期盼著為Kyle展現隱藏於鞘中的劍光。 Chris悶哼一聲,似乎覺得可笑。Kyle卻開始被對方熱烈的視線攪得迷亂起來。 咳,你不介意? 一點也不。Stan禮貌性地躬身。 聽你這麼說,我就寬心了。Chris是我的劍術指導,但我向來不是個出色的學生,我想他必定希望藉此激勵我學習劍術的熱誠。Kyle解釋著,卻覺自己的嗓音聽來相當緊張。 這是在下的榮幸。Stan輕聲回答。 Kyle退開,和Chris交換了眼神,後者頷首,重新擺好備戰架式時,Stan已經將劍出鞘,雙手將劍身舉於臉側,劍鋒直指Chris臉部。 Chris的刺擊率先挑起火花,Stan身子一偏,捲劍上挑,撥離直來的劍鋒,幾乎是同一瞬間闊步朝Chris的頸間刺去。Chris立刻將劍身下壓,將對方的攻擊打斷,Stan迎刃有餘地整理步伐,舉劍過頂,水平迴劍旋斬劈向Chris的肩部。Chris回以一個旋斬格擋,雙劍交纏,撞出悶響。 Chris的交鋒落點較佳,於是他使勁將劍身前壓,使劍刃推向Stan的肩頸處,但Stan將劍身繞開,讓Chris撲了個空,單手握住下墜的劍刃,一手持柄,一手持刃,握矛似的只以半劍朝Chris突刺。Chris閃避。Stan跟上,緊咬住他,半轉身,背朝Chris,旋劍就以劍柄末端再度朝Chris的臉部猛擊。他的攻勢很快,Chris來不及再次閃避,只得任由Stan刻意中斷攻擊動作,將劍柄收在他鼻尖前。 即使不擅劍術,Kyle也看出短暫的交鋒後Chris的神態變得嚴肅起來,他原先漫不經心的刺探態度被Stan流暢的動作徹底粉碎。Stan在交鋒的時刻展現著是自信,並非自滿,或著對於勝利的執著,而是對交鋒時的每一處細節有著無比冷靜的洞察力與判斷力,甚至可說應對的十分老練。 Chris沉默地退開,單手持劍轉了架式,示意要展開第二輪比試。 這回Kyle就無法理解Chris再度邀戰的意圖了,Chris初回的攻擊是配合Stan身為人類,擅長雙刃長劍的架式,但此時他變換的才是精靈真正善用的單刃配劍架式,相較搏擊動作較多的人類雙刃劍術,精靈單刃擅長的是高速劈斬,但由於精靈與人類世界文化與地理位置的界線,人類中鮮少有人熟知這點,只認為精靈十分古怪。 他皺眉,要開口制止時,Stan已經二度做出回應,將手半劍轉為單手持握,以劈砍姿態做出攻擊。 相較起Kyle,Chris對Stan的反應更要錯愕,但沒有因此錯失了格擋對方攻勢的動作,迅速給以反擊。雙方交叉來回相互劈砍與格擋使雙劍頻頻碰撞,發出連綿不斷的撞擊聲。 Chris的迴轉劍身在空中左右反覆劃圓,快速打擊並逼近,縮短他與Stan之間的距離。Stan閃躲,並頻頻以劈砍架住Chris的攻擊,看似被壓制,反應卻十分平穩,絲毫不顯忙亂的做出防守。Chris的意圖是以極近距離壓縮Stan的防禦空間與反應速度,高速將對手切割。Stan在閃躲時有節奏地反覆調整雙方之間的距離,但似乎疏於防範Chris壓近的速度。Chris抓住時機一擊斬向Stan喉頸,Stan卻沒閃躲,而是突然將劍身筆直向前刺去,在Chris肩旁落空時,Chris的劍刃淺淺扎進了他胸前的衣物。 看來我太小看你了。Chris收回劍,說。 中途改了劍法獲勝,說這樣的話也失風度了吧。Kyle雙手抱胸,不以為然地插話。 My Lord,您的劍術還真的是毫無長進,剛剛是和局。見Kyle露出頗被冒犯的眼神,Chris嘆了口氣,繼續解釋:他看似被壓制只是佯攻的佈局,如果剛剛他用的是彎刀,我們會同時刺中對方要害,是因長劍沒有弧度才落了空。 我確實不擅長配劍,其實只是孤注一擲。Stan搖了搖頭,說。 是誰教你的劍術?Chris不理會Kyle瞪視他的神情,問。 我的父親。 你是半精靈?Chris瞇起眼,狐疑地重新來回打量Stan。 不是的。我父親,正確來說,是我的養���,是精靈。 Chris陷入思索,久久沒有回話。Stan也沒試圖打擾,視線飄忽地轉向Kyle。 你真是滿帶驚喜啊,我都有點羨慕公主了。Kyle明白了對方正在等待自己評論,夾著客套說道。 Kyle發現Stan的臉頰泛紅了,或許是對方的反應太過直白,Kyle一時之間不知該如何接話,臉頰也跟著開始發燙。 不如,你也和我交手一輪吧。Kyle磕巴地說。Chris,把劍給我。 Stan猛然抬起頭,遲疑中帶著惶恐。 Chris蹙眉,但沒阻止被自己的提議說動,開始產生興致的Kyle,解下配劍就扔向Kyle。 快點,可別放水。Kyle拍了拍Stan的肩,Stan瞪大雙眼,緊張地死握劍鞘,在Kyle不斷催促之下在先前比試的位置上站好。
他們回到祭典廣場,午後的陽光灼熱,熾白地照的人眼花,他們懶洋洋地並肩坐在被遮陽棚護住的賓客席裡,讓人類適從斟上冰鎮的薰衣草檸檬水,藝人正魚貫進入廣場,在詩人的吟唱與伴奏下,展開戲劇演出。 Kyle望見Stan單手持劍輕巧地從後方鑽進公主Kenny的賓客席裡,彎身與她交談了一陣,隨後中規中矩地在她的座位後方佇立。 他很不錯。Chris似乎是注意到Kyle的視線,低聲說。 喔?真難得聽見你誇獎人。 他的劍術,無庸置疑。 不是因為他養父是精靈,懂得我們這套,你才這樣講吧。Kyle挑眉。 My Lord,我充其量不過是指導,但他的養父無疑是大師級的水平,以照他的年紀已經有這水準,他在湖邊如果是要行刺,憑您的水平,都不知道得手幾次了。 你的意思是我應該慶幸他對我有好感? 您別對自己的樣貌太過自信了,該慶幸的是他的缺陷很明顯。 你是指他沒有勝負心這點嗎?Kyle聽出Chris口吻中少開玩笑了的指責意味,沒好氣地回答。 他有力量,力量卻未被慾望染上雜質這點很難得,人類一旦浸染在慾望之中,就很難再看清世界的樣貌了。 畢竟,他們的壽命這麼短……Kyle用指敲了敲桌面。短暫壽命換來激情,也不是不能理解。 很具感染力,不是嗎? 哼嗯。那位公主殿下撿璞玉的眼光總是特別奇怪。Kyle瞇起眼,目光不自覺隨著話題導向Kenny。她注意到Kyle的視線,只是一笑,朝他招了招手。 她無論好壞,確實獨具慧眼。但比起她,您被迷惑的厲害了。 我?Kyle的聲調拔高,惹的周圍侍奉的適從驚恐地連忙詢問是有哪裡出錯,Chris只得頻頻揮手將他們打發走。 我擔心您交了太多人類朋友,變笨了。他嘆了口氣。 Chris,我發誓你要是再耍嘴皮── 您想要他? 少來了,我才不讓人類當我的部下。 Kyle不耐煩地說。Chris似乎鬆了口氣。 您覺得我和他最大的不同是什麼? 哈,Chris,你當我部下這麼多年了,我會說,你永遠不會背叛我。 人類可以,不是嗎?他們會燒得你粉身碎骨。 Kyle蹙眉,胸口一陣沉鬱,他注視著Chris,卻沒有任何一人再度接續這話題。 劇團接續了第二齣戲,一名被龍所扶養成人的人類王子,為回到人類世界而屠龍,成為人類英雄的故事。
哼,你們還真的都在這裡啊。 Stan回過頭,Chris正站在樹影裡,單肩靠著樹幹,一手還拿著酒瓶。 他板著的臉看不出是嚴厲或是不快,只是以銳利的目光一路掃視臉色有些尷尬的Stan,落在地面上,披蓋著披風熟睡的Kyle,隨後吸了吸鼻子,灌了口酒。 抱歉。Stan半摀發紅的臉,沒敢直接迎向Chris的視線。 要是我在意這種事情,老早就把你轟出宮裡了。Chris瞇起眼,彷彿對Stan的反應覺得可笑。 Stan沒說話,在宮裡侍僕幽會確實並不罕見,Chris也早就明白他們之間的關係,但被當面戳破王與護衛的親密關係依然不是什麼值得說嘴的事。 這是好事,現在他能好好睡著比什麼都要來的重要。藥師開了這麼多藥方都沒用,那憑依在他身上的玩意真是夠嗆。 和His Majesty所料想的一樣,也只有儀式才足以驅散古代死靈的影響。Stan低頭,指尖輕輕掃過Kyle的髮絲。 那東西跟黃泉太近了,一般的術士能抵抗牠的陰影就已經很了不起了,這倒也說得通,能使死者復活的術,怎能不經冥府之主的使者同意,但就連祂(聖樹)的加護都沒能打斷連結……那狗娘養的雜種──Chris不自覺飽帶憤怒地揚起聲調。 Stan沉默,Chris的憤怒他怎能無法理解。死靈祭儀本是公平分攤施術者與祭獻品供給的魔力,藉由亡靈之力再造復活者的血肉,並固定其靈魂。但當年Cartman替換了施術的音節,造成魔力連鎖,使他與Kyle、Kenny三方的生命被強制綁定,身為壽命最長的精靈,Kyle成為了主要的魔力供給者,他與祭獻品的魔力大半被Cartman分割,令Cartman獲得超脫人類的壽命與魔力。 更不用說祭儀打斷Kyle與森林生命力的連結,作為仰賴自然力量來維持生命的精靈,幾乎可說是致命性的重創。近五年的時光,Kyle臥病床榻昏迷不醒,即使他幸運地自行甦醒,卻終日被亡靈帶來的死亡陰影纏身,夜不能寐,在生死的界線上苟延慘喘,是國王轉位時的祝禱儀式,才使Kyle與地脈的連結重新復甦。但未來,或許他再也無法離開在聖樹加護下的,精靈王國的國土,壽命也會因祭儀魔力切割的緣故嚴重削減。 他什麼都沒說。 他才不會說,越棘手的事就越不說。Chris悶哼了一聲。芝麻綠豆的事反倒聒噪的要死。呿,他還真以為瞞得住,也太小瞧我了吧。 Chris,你真是醉了。Stan莞爾。 你不會出賣我吧,人類。Chris瞇起眼。 不會。Stan笑了笑。 Stan。Chris嘆了口氣,隨後停頓。 嗯? 他拋出酒瓶,Stan一臉迷惑,但依然順手接住了。 補償你的。 沒什麼好抱歉的。 老頭子們不是開玩笑的,聖樹討厭血的味道,你又不是精靈,就算不是今天,你一輩子不能靠近聖樹,祂會消滅你的。 那就,謝你了。Stan聳肩,扭開酒瓶,朝Chris敬酒。 His Majesty再半年就會完成所有交接,和皇后一起隱退,接下來我們得確定陛下隱退之後有足以託付重責的臣子,對人類的防備也不能再拖了。 輔佐跟備戰,燙手山芋都落在我們手上啊。Stan苦笑。 雖然我想說,你該慶幸自己同時被國王父子信任,但今晚我只告訴你,多喝點,以後會更辛苦的。 這些事情,他不必知道? 陛下也是這麼認為的,時機未到。 Chris穿過草皮,走到Stan身旁,接過酒瓶,又喝了幾口,再將酒瓶遞給Stan。 敬無血緣的兄弟。 敬無血緣的兄弟。Stan說,一口氣將瓶中的酒喝光。
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565062604540 · 2 years
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☆ヨンナ視点  少し焦っていた。  それゆえ、道太を置いて先に帰ってきた。  錆びの浮いた鉄製の階段を上って、右側の部屋。塗装の剥げた古い木製の扉を開いて中に入る。  部屋のモードをチェンジ。  広々として居間に入って、スマホと似たデザイン、というか見た目だけでいえばほぼスマホの端末を取り出して画面をタップする。  すぐに相手が出た。 『はーい、おーヨンナ、元気かー』  脳天気な声の十代後半の少女。褐色の皮膚に黒い髪。大きくつぶらな瞳は、どこか東南アジアあたりのエキゾチックな雰囲気が漂っている。 「おひさしぶりです、ダオさん」 『どしたのー、なんか緊急事態?』  ノリこそは軽いが、これでも私の上司で親しい先輩だ。 「緊急といえば、まあ……」 『煮え切らないな。どしたの』 「今日、こちらにて治癒の力を使いました。そちらにデータ上がってませんか?」 『んー、どれどれ。お、来てるね。……矢部光祐? だれこれ。うっわ、大怪我じゃん。なにが起きたの?』  データを参照したダオさんが顔をしかめる。 「私の監視対象である三森道太が暴力を振るいました。そのままだと、三森道太の運命がかなり変化してしまうと判断し、矢部光祐の怪我を治しました」 『えーと、三森道太……一級監視対象だっけ。うっわ、なにこれ。イレギュラーだとは聞いてたけど、運命線ぐっちゃぐちゃになってんね。これ、ほどけんの?』 「それなんですけど……矢部光祐の運命線って、どうなってますか?」 『えっとね、えーと……』  画面の向こうで複数のディスプレーを参照するダオさん。 『こっちはシンプルだね。どのルートをたどっても、最後は幸せな結婚をして子供は5人。どのルートでも5人。少なくとも、失明するほどの大怪我を負わされる運命線はないね。うん、これは治療して正解だ。ただでさえイレギュラーが絡んでるのに、これ以上ぐっちゃぐちゃになったら手に負えない』 「よかった……」  少しほっとする。  地上に派遣された天使は、無闇に人間の運命に干渉することを禁じられている。もっとも、監視の対象となった人間は、すべてなんらかの点においてイレギュラーであり、現地の監視員は臨機応変な対応を求められる。  人間の運命は、瞬間ごとに変化する。道を右に進むか、左に曲がるか。それだけでも大きな分岐になりうる。私たちは、そうした数々の分岐を『運命線』と呼んでいる。天界がしていることは、何十億もの運命線が複雑に絡んだあやとりの管理だと思ってもらえればいい。 『これだけだったら、報告で済むよね。わざわざ連絡してきたってことは、ほかにあるんでしょ?』 「それなんですけど……」  と、私は、ここまで感じてきた違和感について説明を始めた。  いまはまだ胸騒ぎのレベルだ。しかし、こうした予感めいたものを放置しておいて、ろくな結果になることはない。  なにしろ道太はイレギュラーだ。ここから先、どうなっていくのか、天界でもまったく把握できない。そもそも、衣紬はどの分岐でも、かならず死ぬはずだった。ルートは無限にあれど、最終的にはヘリコプターの墜落事故に遭う。私たちはこうしたものを『結び目』などと呼ぶ。どの人の運命にも、かならず結節点のようなものがあるのだ。  その事故が、この世界では起こっていない。  それゆえ、道太と衣紬の動向には、細心の注意を払う必要がある。  今回の事件に関して、私が感じた違和感は二つある。  ひとつは、道太は本来、ああいうふうにカッとなって暴力を振るうような人間ではない、ということ。もちろん、肉体に引っ張られるということはある。インターフェースが変化しているのだからあたりまえである。それにしても、道太の人格は充分に前世の骨格を残しているように思える。  もうひとつは、道太の衣紬への思い入れが度が過ぎているように思えることだ。それでいえば、道太が一度目の人生を棒に振るほどの衝撃を妹の死から受けたことも妙に思える。もちろん痛恨事には違いない。しかしそれは、一生を台無しにするほどのものだろうか。人は、もう少ししなやかないきものではないだろうか。 『……で? ヨナすけはどう考えてるの?』 「クラックです」 『って、悪魔の?』 「はい」 『なんでそう思う?』 「道太はイレギュラーです。ダオさんも言ってたとおり、膨大な歪みが道太のまわりに蓄積しています。悪魔なら、見逃したくないですよね」 『まあ、そうかもね』 「もう、衣紬が死ぬ運命線は消滅しています。なら、道太は絶望しない。……けど、私はひとつだけ、道太を絶望させる方法があるがあると思うんです」  イレギュラーの道太が絶望すれば、そこから生じた負のエネルギーは世界を揺るがす。しかし、衣紬が死なないこの世界で、道太の最大の希望は妹の幸せだ。道太がそれを実現するための努力を怠るとは思えない。  その状況で道太を絶望させる方法。 「道太がいることで衣紬を不幸にさせてしまう状況がありえます」 『そういうことか……』 「ええ」  察しよく答えたダオさんに、うなずいてみせる。  すでに状況証拠は揃っている。悪魔にとって、これほどおいしい状況もない。道太本人には疑問のかたちで話したが、私は、衣紬がもともと兄に対して恋愛に近い感情を抱いていたことをすでに知っている。そして、道太の妹に対する執着は、このルートではとても強い。  あたりまえの話だが、流れに逆らうよりも、背中を押して速度を増してやるほうが楽だ。衣紬の気持ちを少し加速させ、道太の衣紬への執着を少し強くさせる。それだけで、不幸は成立する。 『クラックについてはこちらで精査する。おって報告する』 「私はどう対応しますか」 『経過観察以外にないだろ。まあ、分岐したばっかの世界だし、復元力も強いから、そう厄介なことにはならないと思うけど……とにかく、どんな些細なことでもいいから、気がついたら報告してくれ』 「諒解しました」  うなずいて、通話を終了する。  スマホを置いて、ソファにもたれかかる。思わず、息が漏れる。  人間の肉体というのは、つくづく不自由だと思う。天界にいたときならデータとして処理できていた感情が、こんなにも重くのしかかる。  道太には話していないが、私だって肉体に引っ張られるのだ。  ここでは、すべてが生々しい。  いっそ、悪魔が絡んでいればいい。そうすれば、私は戦うことができる。  することが決まっていないのは、不安だ。 「道太、いまごろ怒られてるんでしょうか……」 ☆主人公視点  人間は、同時に複数のことを考えることができない。  それは前世の俺の処世術でもあった。仕事でもいい。本でもいい。なにかに熱中しているときは、別の苦悩は忘れられる。そうやって俺は生きてきた。  で、これの弊害はというと。 「……」  俺は家のドアの前で立ち尽くしていた。  帰宅の途中までは、芹ヶ谷とのいざこざで忘れていたが、家に近づくにつれ、もうひとつの問題が重くのしかかってきていた。  ドアを開けると、たぶん衣紬がいる。  俺に恋しているらしい妹が。  もちろん、現状ではまだ疑いである。決定的な曲面は迎えていない。  しかし帰宅途中つらつらと考えるに、完全に埋もれていた記憶が蘇ってきていた。 『大きくなったら、お兄ちゃんのおよめさんになる!』  小さいころ、衣紬はよくそんなことを言っていた。まあ、ほほえましいエピソードである。1年という年齢差を考えるとちょっとブラコンが過ぎる気もするが、俺は衣紬の父親代わりをもってみずからを任じていたところもある。  しかし、今日蘇ってきた記憶は、ちょっとほほえましいというのは無理があった。  俺の小学校の卒業式の日だ。  細かい記憶は抜けている。覚えているのは、肌寒かったことと、やけに静電気が発生して、あちこちでバチバチなってたこと。母さんが仕事で来られなかったことなどだ。  もともと、小学校には未練はなかった。芹ヶ谷への告白のせいで、俺の教室内での立場はよくなかった。ようやくここから逃げられる。その感覚のほうが強かった。  退屈な卒業式が終わって、みんなが泣いてるのを白けた思いで眺めつつ、俺は下駄箱で靴を履き替えていた。  そこで、衣紬が待っていた。 『卒業、おめでとう、お兄ちゃん』  常にないまじめな顔で、衣紬がそう言った。俺は、なんと答えたのだったか。食い入るように俺を見つめる衣紬の表情だけが記憶に残っている。  そして衣紬は言った。 『待っててね、すぐ追いつくから。衣紬、もっと大人になるから。そしたら――』  俺は、あのときどう反応したのだろう。  確実なのは、中学に入ったこともあって、衣紬と一緒にいる時間が減ったということだ。  いや、はっきり言おう。  避けていた。  小6のガキが、1歳差の妹から『恋人にしてください』といわれて、避ける以外の方法を思いつくだろうか。  そしてそれからわずか3ヶ月。衣紬は事故にあい、俺がそれを救い、意識が戻った俺は、衣紬を溺愛し……。  だめだ。  衣紬視点で考えてみれば、俺はほとんど『答え』を返しているも同様である。なんなら好き避けからのシスコン覚醒と思われてる可能性すら出てきた。いや、シスコンは決して否定できるものではないのだが……。  立て付けの悪いドアが、ギギギと音をたてて開いた。 「お兄ちゃん、帰ってたんだ」 「お、おう、衣紬……」  さて、この時代、娯楽が少ない。  もちろん俺には本がある。図書館からは、チェーンスモーカーのごとく連続して本を借りているから、それを読めばいくらでも時間は潰せる。しかし、それをしてしまうと、衣紬を避けているように思われないか心配だ。  で、結局、テレビ、ということになる。  先月に、某有名俳優が自殺した。テレビのワイドショーではそれが大きく取り上げられている。『オヤジ、涅槃で待つ』というやつだ。もちろん、俺が見ても、衣紬が見てもおもしろくない。なつかしすぎるCMに対する過剰反応もようやく収まってきた。  衣紬は、体育座りでテレビをじっと見ている。  どこからどう見ても、ちっちゃくてかわいい。なでなで耐久レースとかあったらぶっちぎりで俺が優勝だ。  問題は、その『かわいい』という感情。  ヨンナに衣紬の恋愛感情について伝えられてから、考えていた。  肉体のせいか、同年代を恋愛対象とみなすことに抵抗はない。52歳のおっさんの意識が『それ、娘より下の年代』と主張するものの、実際に女子はかわいく見えるし、手とかつないだらかなり舞い上がる予定だ。  その俺が『もし、キスしたら』という例のヨンナの話について考えていたのだ。たとえば、銭湯に行かない日に、上半身裸になって体を拭いている衣紬がとつぜん抱いて的なことを言い出したとしたら。  理性は止めるだろう。  しかし、煩悩はそれを止めなかった。俺は、お兄ちゃんとして絶対にやってはいけないことを衣紬で致してしまった。  もちろん、実際にはしない。衣紬を傷つける結果になることがわかっているからだ。  けれどもし。いまこの部屋からいっさいの倫理が消滅したら。  衣紬がそれを受け入れてくれるのなら。  衣紬のちょっとごわっとした髪に顔をうずめて、細い首筋に舌を這わせて……そんなことができるのだとしたら……。  そこで、ジリジリジリ、と黒電話が大音量で鳴り響いた。 「どわああああ!!」 「ひゃあああああ!!」 「な、なんだ!?」 「お兄ちゃんこそなに!? 電話! 電話だってば!」 「お、おうっ」  昭和の黒電話、まじで音量おかしい。 「もしもし、三森ですけど」 『あ、道太?』 「母さん。どうしたの」 『今日ね、泊まり込みになりそうなの。道太、任せても平気?』 「メシは?」 『テレビの下の棚のとこに1000円隠してあるから、それでどうにかできない?』 「わかった。こっちはどうにかするから仕事がんばって」 『ありがとう道太。助かるんだけど、ものわかりよくなりすぎて、母さん少しこわい……』 「いいから仕事してください」 『道太が、まるで部長みたいに!?』  うるさいな。前世でも部長なんて経験してねえよ。  電話を切る。 「お母さん?」  衣紬が聞いてきた。 「ああ。今日は泊まり込みだってさ。1000円あるから好きに使っていいって」  俺の意識が戻ってから、母さんはわりと残業するようになった。  最初のほうこそ以前との違いが出ないように努力していた俺だったが、人間わりと雑なもので、いまはわりと適当に振る舞っている。  母さんのほうでも、もともと仕事は嫌いではなかったのだが、子供がいるために常に定時上がりで、肩身の狭い思いをしていたらしい。残業が収入に直結することもあり、俺が中1としては異次元のしっかりっぷりを見せても、いまではもう、ラッキーくらいにしか感じてないと思われる。 「しかし、泊まりってのははじめてだな」 「……じゃあお兄ちゃん、今日は10時過ぎまでテレビ見ててもいいの?」  我が家の子供の就寝時間は10時である。 「あんま遅くなりすぎなきゃいいんじゃないか?」 「おふとんでテレビ見てもいい?」 「母さんには内緒でな」 「やったー!」  衣紬がばんざーいってしながら言った。かわいい。  よくわからんけど、突発イベント発生のせいで、衣紬もふだんどおりに戻ったみたいだし、それなら、1000円をフル活用して衣紬を喜ばせますか。  にしても、朝まで二人きりってことになるのか。  まあ、さすがにそれでドキドキするようなこともない。ふつうにしていれば、あくまで衣紬は妹なのだから。 「んじゃ、まずはスーパーだ!」 「おーー!」  この当時の1000円なら、けっこう贅沢できる。ちょっと楽しみになってきた。
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letstententen · 3 years
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傷ついた心の行方 パスパル(シュガーレスバンビーナ3)
傷ついた心の行方 パスパル(シュガーレスバンビーナ3)傷ついた心の行方 パスパルちゃんはシュガーレスバンビーナ3の精霊さんなのです、流行りで貴重なスキル蓄積解放大魔術・連をお持ちなのです、ここまでならちょっと良いスキル持ってんなで終わるんだけどこのパスパルちゃんがちょっと違うのは対象が単体なんですよね。意外と使い道がある単体蓄積連なのです。
傷ついた心の行方 パスパルちゃんはシュガーレスバンビーナ3の精霊さんなのです、流行りで貴重なスキル蓄積解放大魔術・連をお持ちなのです、ここまでならちょっと良いスキル持ってん���で終わるんだけどこのパスパルちゃんがちょっと違うのは対象が単体なんですよね。意外と使い道がある単体蓄積連なのです。 魔法使いと黒猫のウィズランキング (more…)
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x751206 · 2 years
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Scenario 28、全軍覆沒
Dark Master 闇之王子重生錄
Scenario 28、全軍覆沒
「沃靠!!」
瑪爾德怒了,立即走上前去,來到樹旁,���著樹上正大快朵頤的憲兵隊長便質問起來。
「嘿!!你!你踏馬搞啥鬼呢!?」
「喔,瑪爾德大人,小的吃水果呢。」
「吃?吃尼瑪!水果是這時候吃的嗎?現在是行軍中,長官還沒下令休息,怎麼隊伍就散了呢!?
北漠嶺軍人都是你這幅德性?虧你還是憲兵隊長!懂不懂什麼叫羞恥?懂不懂什麼叫以身作則?
難怪下面的部隊會上行下效、毫無軍紀!!」
「瑪爾德大人,話不能這麼說。北漠嶺軍人之所以願意跟你們幹,就是你們保證能讓咱們吃上一口飯!
馬上要跟威爾邪力亞軍交戰,吃點水果補充體力又咋地?皇帝還不差餓兵呢!」
憲兵隊長一臉法不責眾、死豬不怕開水燙的模樣。
面對指責,不但沒有按照瑪爾德的設想立即痛哭流涕、痛改前非,反而還對他冷嘲熱諷。
此舉對脾氣原本就極為暴躁的瑪爾德而言無疑是火上加油,令他怒火攻心、難以抑制。
「踏馬德!!老子今天就先宰了你,我倒要看看誰還有膽吃了秤陀鐵了心,繼續違抗軍令!」
瑪爾德把心一橫,將斧之眷屬器轉化成一支巨斧持在手中,打算一斧將樹木劈斷。
待憲兵隊長從樹上掉下來,也給他腦袋瓜來上一斧,看看還有誰夠膽在他瑪爾德大爺面前耍橫!
眼看一件慘案即將發生…
「住手!!瑪爾德!」
川澄樹出言喝令,制止了瑪爾德的行為。
「聖王陛下。」
一見川澄樹來到,瑪爾德表情立即180度轉變。由原本憤怒猙獰的面孔,轉變成正直剛毅的模樣。
變臉速度之快,簡直令人嘆為觀止。
「瑪爾德,算了。幸好教廷部隊還是挺有紀律的,我已拜託教皇派出人馬,擔當警戒護衛工作了。
這些傢伙行軍一晚也累了,為了之後的戰鬥讓他們休息下,補充體力也好。宣佈全軍休整吧!」
川澄樹來到瑪爾德身旁,顯得頗為無奈的搖頭輕嘆道。
「切!既然您開口,那就沒辦法了…全軍注意!!原地休整!」
瑪爾德大聲喝令,然而根本沒人理會。全軍依舊該吃吃、該喝喝,沒有任何人回應,場面頗為尷尬。
川澄樹固然無奈,瑪爾德更是怒火中燒,在心中暗自下定決心。
以後倘若有機會,絕對要把這群讓他在川澄樹面前丟臉的傢伙一個個往死裡整!
「聖王陛下。」
「教皇冕下。」
川澄樹原地坐下休息,由勇者之弓的儲物空間中取出水囊飲用,這時卻見教皇朝向此處走來。
川澄樹起身以示尊重,兩人互相點頭致意,算是打過招呼。
「冕下,不知周遭狀況如何?」
「陛下,我已派人散佈四周查探。偵查結果,附近沒有埋伏。」
「哼!果然,魔族就是一群烏合之眾。只要將魔王討伐,魔王的爪牙自然會分崩離析、四處逃竄。
不用說前來迎擊,現在威爾邪力亞城裡的人恐怕早已跑光,淪為空城,等著我們前去接收了吧!」
川澄樹聞言,頗為不屑道。
「陛下,不可大意。或許對方掌握有反偵側的魔法,能避過我們的耳目也說不定。」
「冕下,您多慮了,這只是您的臆測。而且哪怕真是如此,只要和你我二人之力,就連魔王都能殺。
更何況那些小嘍囉?就算還有敵軍殘黨,也不過是一群已嚇破膽的蝦兵蟹將,根本不足為懼!」
川澄樹此時信心爆棚,根本聽不進勸阻。
「但願如此…」
教皇畢竟老奸巨猾,心中還是有所顧慮的。但仔細想想,川澄樹所言也並非全無道理。
自己這邊可是有神使欽賜的神器、川澄樹本人的勇者之弓。再加上斧之眷屬器、與投擲具之眷屬器。
若威爾邪力亞軍這樣都能翻盤,他們也不用繼續打著替天行道的旗號,直接就地解散、解甲歸田得了。
然而軍隊不怕謹慎,就怕疏忽大意。當最謹慎的教皇都掉以輕心、放鬆警戒,打算原地休息時…
『嘩啦!』
摩天嶺的天空忽然下起雨來,並且很快就由小雨變成大雨、由大雨變成豪雨。
有些爬到樹上的士兵見狀,連忙爬回樹下,以免失足滑落或是遭雷劈及,那可不是開玩笑的。
工兵也開始搭建營帳,因為原本只是原地休整,但在豪雨的情況下繼續行軍根本不可能。
故不需要長官下令,他們也知道唯有暫時於此地紮營,等待雨勢減緩一途。
「這雨怎麼說下就下了啊?明明剛才還是大晴天的,完全看不出有要下雨的跡象啊!
這些烏雲究竟是從哪裡飄過來的呢?」
川澄樹佇立在雨中,仰頭望天,頗為納悶的喃喃自語著。
「晴天?大雨?烏雲?不好!!這雨不是自然形成的,是有人施展了改變氣候的魔法!」
教皇略為思考後,恍然大悟道。
「教皇冕下,您過慮了吧!就算是魔法,不過是區區下雨而已,能把我們怎樣?
這裡可是山上,附近又不是海邊、湖泊或河川。難道他們想用洪水把我們淹死?
水往低處流,就算他們真有本事讓大雨匯聚形成洪水,水也只會順著山體流到山下而已不是嗎?
我們只要全軍爬到樹上,不就完全不受影響、平安渡過了嗎?」
哪怕聽見教皇的警告,但川澄樹卻完全不以為然。
「什、什麼…您開玩笑吧!?不,難道您真是這麼想的嗎?」
教皇震驚道。
「怎麼了?難道我說的話有哪裏不對嗎?」
面對教皇的質疑,川澄樹還未發現『山上下大雨』這件事代表的真正恐怖之處在哪裡。
也許是因他只是高中生,也許是因在那個有『學園都市』、有『能力者』的世界裡水土保持做得很好。
又或者他是個放學回家除了打打單機遊戲外從不上網、也從不看電視新聞的宅男。
然而無論是一無所知的他也好、已察覺出異狀背後隱藏著『大恐怖』的教皇也罷,此時木已成舟。
不管他們企圖採取什麼應對措施,都已經…遲了!
摩天嶺 山頂
雷克斯率領著獸人與亞人部隊,散佈在水壩四周。魔獸們則施展潛影術,隱藏在部隊的陰影中。
使用了隱蔽與反偵測的魔法,除非派人上山查探。倘若只由山腰往上看,是看不出任何異狀的。
由魔法師以集團儀式魔法,施展出改變天候、招來雷雲的魔法。再讓天空降下大雨,以水壩積蓄雨水。
積蓄至一定程度後,一口氣將水放出去,就能形成宛如洪水般的水潮,然而這並非最終目的。
北漠嶺軍可能經過的要道周遭,樹木均已被『動過手腳』,根基都是不穩的,無法起到疏洪作用。
水壩洩洪、咆嘯肆虐之際,經過種植無法起到疏洪作用樹木的土地,會產生比山洪爆發更恐怖的現象。
其名為…『土石流』!!
「提督果然料事如神!這些傢伙竟沒有繼續行軍,而是原地休整起來了,明明已踏入敵國的土地。
還如此漫不經心,既然如此,就怨不得拙者了!對爾等侵略者之輩,沒有值得同情或施以慈悲的理由!
時機已到,開啟閘門!!放水!」
雷克斯目光森寒、神色冷峻,下令道。
幾名鎮守著水壩閘門的獸人士兵得令,連忙紛紛使勁,旋轉著閘門的機關。
『轟!!』
閘門開啟,伴隨著一聲巨響,水壩內積蓄的水便轟然衝出,此時山頂施展的隱蔽魔法已毫無意義。
因為只要不是白痴或耳朵聾了,都能清楚聽見這股聲音,與聽懂這聲音背後蘊含的意義。
「怎、怎麼回事…!?」
「那、那是什麼聲音…!?」
「快看!!那是洪水!!」
「是山洪暴發!!洪水沖下山來了!」
巨大聲響與山洪爆發,只是一瞬間,便使得北漠嶺軍陷入了極度的驚慌與恐懼之中。
因這不是人禍,而是天災。至少此刻,這些不久前還是一般平民的士兵,無法察覺到這其實是人禍。
能夠察覺到這一點的,哪怕是在教廷的高層之中,恐怕也只有極少數人而已。
當然,其中絕對沒有包括川��樹與瑪爾德這類自作聰明、自以為是的人。
「糟糕!!我們中計了!川澄樹大人!!
請立即施展您在龍刻沙漏登錄的傳送弓技能,將部隊傳送回北漠嶺!」
驚慌之中,教皇連忙喊道。因為一時情急,忘記加上敬稱。
由此可知在他心中,實際上對川澄樹這位聖王究竟有多尊敬。
然而哪怕自尊心極強的川澄樹,此刻恐怕也沒心情顧及這種微不足道的小事了。
「傳、傳送弓嗎!?可是那樣一來…不!!還沒到最後關頭,我們還有機會!全軍注意!!
全體往樹上爬!長年種植的樹木根基穩固,區區洪水衝不垮它們!!
暫且在樹上迴避洪水,待洪水危機過去後,再重整軍勢!」
川澄樹喝令完畢,也不管部隊有無聽見號令,便開始往最近的樹上爬。
瑪爾德見狀,立即有樣學樣。然而,事情真有這麼順利嗎?
「嗚啊!!」
「怎、怎麼回事…!?」
「救、救命…」
當然不可能,這些樹木全都是已被挖開後,重新原地安放回去的,表面只是稍做處理。
土看來像夯實了,實際上鬆的很。爬上這些被動過手腳的樹,指望能逃過一劫…
這不叫聰明,叫做死!
「咕噗!!可、可惡…」
眼見身在高處的士兵棲身的樹木毫不費力就被洪水沖垮,哪怕以川澄樹的智商也知道肯定有鬼。
可惜為時已晚,接下來被沖垮的就是他本人棲身的樹木。川澄樹在水中不甘的發出怒吼,因此被噎到。
「傳送弓!!」
哪怕再怎樣不甘心,川澄樹也只能選擇臨陣脫逃。因為他已發現,雖然他自認為這是一場戰爭。
但對敵軍而言,這只是一個早就設計好的陷阱、一場精心策劃的完美屠殺。
因為無論大洪水抑或土石流,都是天災。既非物理攻擊、也不是魔法。
哪怕教皇施展出究極之盾的固有技能絕對防禦,也無法挽回劣勢。
這場戰爭在還沒開始前,勝負就已經決定了。北漠嶺軍…不,是他川澄樹…完敗!!
在洪水夾帶山上的泥沙土石,終至形成土石流後,北漠嶺軍全軍覆沒。
在此之前,光芒一閃,土石流中有數十道身影隨之消失,這是川澄樹施展傳送弓技能的結果。
這些人經由集體傳送,已回歸到北漠嶺王都的龍刻沙漏,避免應在土石流中掙扎後被淹沒身亡的命運。
是的,僅數十人,而非川澄樹先前所言的全軍。
為何?難道部隊人數太多,勇者之弓的組隊系統無法將全軍編入?
並非如此,其實是可能的,但川澄樹並未那樣做。原因很簡單,在他眼中,這世界不過是場遊戲。
是他在自己的世界就玩過的,名為『次元浪潮』的,一款單機版的RPG遊戲。
哪怕他現在已建國,成為一國之君。他的心態,依然沒從『RPG遊戲玩家』的框架跳脫。
對他而言,這個國家的士兵並非他的『部屬』,而是『NPC』。
他的組隊系統加入的,只有他的夥伴、教皇、教廷內他認為對自己有幫助的高階神官。
此外,北漠嶺軍將領也好、負責維持軍紀的憲兵隊長也罷,被他加入組隊系統的北漠嶺軍…
哪怕連一名也沒有。
待續
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lucewizard27 · 6 years
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Scrap Days
 古い紙特有の匂いがする。埃っぽいなと呟いて、ここに居るぞと主張する。ばさばさと音を立てて落ちて来る紙の資料の向こう側で、「あいよ」と聞き慣れた声がした。資料探しを手伝いに行ったまま戻らぬ相棒を捜して踏み入れた芸術家どもの魔の巣窟は、徹夜続きのアルコールの匂いと僅かに珈琲の匂いと交じって煙草の煙と、妙に甘い匂いがした。声、らしきものは先程返事をしたもののみで、後は唸り声ばかりが響いている。踏み入れてはならない場所に来てしまったような気がしても、何時だって後の祭りだった。そもそも、ここカルデアでは珍しくもない光景でもある。ぱっと思いつくだけでも、数多の国から色んな時代の者達が集まっているのだ。文化のサラダボウルだと言うと、エジソン辺りが合衆国の建国について一言申して来そうな気もするが、安心して欲しい。発電マニアどもはエレナ女史の付き添いで『ちょっと』遠出している。何事もマハトマのお導き、大丈夫だ問題ない。 「友よ、」と声が聞こえた。意味のある音だ。視線を向ければ、平常からしてすでに色の白い名探偵中の名探偵が、迷探偵面をして視線を空に彷徨わせていた。考えるまでもなく、何処かに中身が旅立っているようだと頷く。探偵が座るこの部屋で一番高そうな革張りの赤いソファは、何をひっくり返したものやら濡れたような染みの痕がある。すぐ横の丸い猫脚のテーブルの上には、「 absinthe 」とラベルの張られた謎の瓶が幾つも空になって転がっていて、猫脚ににゃあとも鳴かない童話作家が頭を預けて低い声で唸っている。寝心地が悪いのだろう。そう言えば静かだなと辺りを見回せば、劇作家は据わった目つきで種火はもう食べさせないで欲しいとぶつぶつと呟いており、心持ち腹が膨れているような気もした。いつものメンバーだなと安堵したところで、ここでは見慣れぬ音楽家の二人が無言でダイスを転がしてカードを出しあっており、やれ「産地チェック」だとか小さい声で呟いている。唯一正気らしい復讐者、いいや、影のどうしようもない相棒はこてりと首を傾げていつの間にか目の前に立っており、「どうかしたのか共犯者よ」とそう言いながら卒倒した。末期だ、とてつもなく世紀末だ。なんぞかの合同の死がどうとか食堂でこのメンバーが会合をしていたのは知っていたが、謀反でも起こすつもりか。いやいや、と首を横に振る。そこでもう一つ。 「ロビン!」  素直に名前を呼んで助けてくれと主張を最大限にする。早く連れ去って欲しかった。だってここは、とっても教育に悪い現場だ。 「いや、まあ、なんです?締め切り前だから助けて欲しい、時給が出るってんでして。このご時世何かと入用でしょ、お互い。いざって時の貯蓄みたいなもんですよ。」  彼の言い分はこうである。別に悪くないし、仲間との交流を深めるのは今までの彼を思えばいいことだろうと頷いた。ロビンはそんな、……カルデアのマスターを前にして、盛大にため息をつきたいのを堪えた。朴念仁とは言うまい。気の使い方は人それぞれだ。好意に鈍感でなければ、発狂しかねない程パーソナルスペースを侵されているのにこの子供は指摘しない。できようもないのであろうが。今だって、個室に二人きりという環境がどうのとマスターである子供を思って、「保護者」と主張する何名かに視線をすれ違いざまに向けられた。マスターの部屋に誰かがスタンバイしているのはいつものことだ、と誰もが理解している筈だと言うのに。そもそも、保護者と主張している何名かというか正直なところ、ロビンにとって源の大将は頭の痛い種の一つではあった。アジア人の見た目が幼いということを抜きにしても、マスターである子供は生前のロビンよりは明らかに年下だった。懐かれるのは気分は悪くなかったし、距離を縮めれば時々甘えるような言動をするのが良かった。そういう趣味を持ち合わせているわけではないのだと言い切れるが、初めてありがとうとはにかんでくれた時は一瞬息を飲んだものだ。だって、ちっとも、この子供は心から笑うということをしなかったから。  以来、ロビンは保護者ではないが傍に居る。駄目そうだなと判断すれば手を伸ばすし、まだ頑張れそうだと思えばただただ見守っている。騎士中の騎士である円卓の面々に、「忠義あふれる行いだ」などと評された時は本気で喧嘩になりかけたが、特にマスターに報告はしてはいない。だって、ロビンは騎士にはなれない。柄でもないというのもあったが、主義に合わないのだ。何処にでも居て、ただ学校に通い、どうということもなく過ごせる筈だった子供。だから誰かが守らなくては、勿論、別にロビンは自分がそうでなければいけないとは思っていない。顔を隠して、影のように付き従う復讐者のような相棒にもなれない。何もかもが中途半端な立場で、でもそれでも英霊だから。幸いただの人間に負けるようなことは在り得ない。いつかいつもの日常が戻る時、その日に備えておくのだ。抜け駆けだとは誰にも言わせるつもりはない。これは正当な報酬なのだから。 「時間延長料金は貰うつもりですけどね。」  きょとりと瞬いた子供にロビンは笑いかけて、アンタにとっても悪い話じゃないぜと囁いたのだ。  ごう、と風が吹く。白い大地に雪が降り注ぎ、果ては見えない。今どこに居るのかと問おうとして、口を閉ざした。思考が明瞭になる。懐かしい瞬間は程遠い。次の氷雪の大地へと向かう筈だった一行が、不意に妙な隙間に迷い込んでから数日。時間経過はまったくない謎の領域で、本来であれば夏だった筈の日々を過ごしている。――ルルハワってなんだっけ、妙なワードが過ったが忘れた。忘れることにした。あまつ、NYに行きたいかあと声が聞こえた気もしたが、全くの幻聴であろう。 「先輩、良いお知らせと悪いお知らせがあります。どちらからお聞きになりたいですか。」  洋画でよくある台詞って、使ってみたいけど現実に使おうと思うと使えるタイミング全くないよね、なんて会話をしたのが五分前だった。頷いていた探偵に、思わず二度見をしたがこれも気のせいだろう。だと言うのに、愛すべき後輩は天然を惜しみなく発揮させ、結果的に場の空気を和ませることに成功していた。これを奇蹟と言わずして何と言おうか、そんなムニエルの叫び声も気のせいだろう。なんだっけ、これ、いつかの惨状に似ているなと立夏は思ったがなかったことにした。シリアスな状況が続かないのは仕方のないことで、空腹すら存在しないこのただ白い景色が続く退屈な時間は、精神的にひたすら摩耗するからなのだった。何の肉を使ったか当てよう、所長のお手製料理コンテストはすでに行った。マシュのましゅましゅコントは可愛かった。ダヴィンチちゃんのうんちくトークはもうマニアックなのでやめて欲しい。様々な要求があったが、ムニエル氏のお悩み相談コーナーは異常に盛り上がった。スタッフの探偵と接する時の会話のテンポが難しい、年頃であるマシュと立夏の情操教育上に正しい行動とはだの、割と平和じゃないかなと立夏が遠い目をしたくらいには時間が経過している、筈である。曖昧な時間が、焦燥感へと変わる。その瞬間はすぐそこだとわかっているのに、何も出来ずにいた。 「……良いお知らせは、特異点を発見したことです。悪いお知らせも特異点を発見したことです。」  つまりどういうことだってばよ、と立夏は瞬いた。うっかり忍者のような物言いをしたなと思ったものの、誰も同じ国の出身者がいなかった為にそのネタは通じなかった。唯一、ムニエル氏だけが口元をにまにまとさせていた。 「つまりだね、立夏くん。特異点が見つかったんだ。この何もない筈の氷雪の大地の上に、突如として現れたんだよ。」  ドクターみたいな物言いをしたダヴィンチが、咳払いをした。意識をしたのかもしれない。立夏は小さくはにかんで、���くりと頷いた。後にすることはわかっている。特異点があるならば調査をする必要があった。何か不測の事態が発生していることは確かだったから。  そうして氷雪の大地に踏み入れた途端、立夏の足は緑に覆われた大地に辿り着いたのだ。あっという間だった。まるで目隠しをされていたかのように、そこに在った。ぶあ、と生々しい生き物の気配が襲い掛かる。情報量は急に多くなり、立夏は一瞬眩暈を覚える。でも、懐かしいと感じた。何故だろうと首を傾げた横に、ダヴィンチが降り立つ。上を見上げ青い空を、周りを見回し木々の木漏れ日を、耳を澄ませて鳥のさえずりを。「なんて、うつくしい」と幼い声でダヴィンチが言った。立夏は頷き、思い切り息を吐き出して、続けて胸いっぱいに吸い込んだ。冷たくない、温かな空気だ。マシュが恐る恐る降り立ち、探偵ことホームズは眩しそうに目を細めた。探索はいつも通り、二人で。何かあるかわからないと言う割に、ダヴィンチは危険性は低いと思うよと確信をもった様子で言い切る。ホームズは「成程、」と妙に嬉しそうに笑うのだ。 「常々、思っていたのだがね。会いたい、と言葉にしない理由を。成程、確かに願うまでもなかったわけだ。」  きょとりとする立夏に、ホームズは「さあ、行ってくるといい。懐かしい旧友に会えるだろう」と満面の笑みで言う。立夏は逆に警戒心を高めてしまいながら、マシュの手を強く握った。おや、と眉を跳ねあげたホームズは、今の言葉の何処に警戒心を高める理由があったのかということについて、すぐにダヴィンチに視線で訴えた。ところが全く伝わらず、ダヴィンチはお土産を楽しみにしていると手を大きく振ったのだった。  歩いて、歩く。踏みしめる大地の上に足跡が残る。雪に埋もれてすぐには消えない。振り返れば帰る場所へと通じる道筋はすぐにわかった。迷いそうでいて、迷わない程度にわかりやすく誰かが踏みしめたような小道があって。恐らくこの森の何処かに森の主が居るのだろうと容易に察せられた。特異点と言うからには敵も居るだろうと思ったのに、二人の行く手には何も遮るものがない。あるのはただ木々と、諸動物の気配と。人里を離れて、迷い込んだ森。そんな気分にさせられながら、立夏は歩みを進める。こんな風な場所を皆と歩いたなと思いながら、懐かしむ余裕すらでてきた。野営をすることはないだろうが、あまり遠くへは行かない様にしようかと手を繋いだマシュを振り返る。 「先輩、パンでもちぎって歩けばよかったですね。」  誰かに捨てられたわけでもないのにマシュがそう言って、立夏は食べる方が建設的じゃないかなと肩を竦めた。色気より食い気だからと言い訳をしてみて、マシュをちらりと見て。マシュはそれでも先輩と一緒なら、と笑うのだった。森の木々は時折かさりと音を立て、二人はその度に足を止めた。でも、その度に正体までは掴めずに、必死に気配だけを辿った。まるでわざと残されているような痕跡、歩いていた足が途中から走り出して、無我夢中に。アプリコット色の髪が揺れたのが見えたら、もう駄目だった。  白衣が、翻って。困ったように笑って。樹皮に縦に割れ目の走る、赤い小さな果実を無数につけた一際背の高い木の下で。その人は申し訳なさそうに、そこに居るのだ。 「「ドクター!」」  声が揃った。繋いでいた手もそのままに走って、押し倒さんばかりでしがみつく。誰なのかも、本人なのかもわからないまま、感じ慣れた気配ただそれだけに縋りつく。涙腺が緩んだ。頬を勝手に伝うものは止められずに、恋しくて寂しくて、手を伸ばしても届かなかったその人の名前を呼ぶ。ロマニ、ロマン、永遠に消えてしまった人。助けられなかった二人。後悔はいつだって尽きない。その中でも前所長とドクターだけは、二人に焼き付いているのだ。半ば呪いのように。 「……申し訳ないけど、先に言っておくよ。ボクはロマンその人ではないんだ。生前、ダヴィンチちゃんからのお願いで、ボクはボクのAIを造っていてね。だからこれは、ボクの代替品と言うか……データの集合体でしかない。この体は確かに人間によく似たものだけれど、年を取ることはない。あ、でもボク達が旅をした日々のこと、これまで二人がここに至るまでのこと。全部把握はしているよ。何せ、これはボクの我儘でもあるんだ。形がどうであれ、ボクは君達のつくる未来が見たかった。」  両腕は二人の背に回り、疑似的な回路で体温が点った手の平が二人の背を撫でる。撫でて、それだけでは足りなくて。頭やら頬を撫でて、触感を確かめるように。「柔らかいな、女の子だもんね」と言えば、マシュに無言で睨まれたりもして。 「オリジナルのボクは、立夏くんとマシュのことをとても愛していた。データの集合体であるボクにあるこの感情を本当だと信じてくれるなら、ボクだって二人のことが大好きだ。……そういうわけで、」  少しだけ間をおいてロマニは言うのだ。 「戦闘に役立てるかと言うと全くなんだけれどね。ああ、本来のボクよりはその辺はマシになってるけれど。……―――なにより、おかえりって言えるんだ。また、キミ達に。」  また零れて来る涙を拭って、マシュが縋り付く勢いでしがみつく。何処へも行かないでもう二度と、なんて言葉を言わなくてもきっと伝わっている。偽物かかどうかなんて判断するまでもなかった。二人にはわかっていたから。  帰り道すがらにロマニを挟んで手を繋いで歩く。両手に花だと立夏が言うと、「確かに若い子を連れて歩くのは、気分はいいな。」などと神妙な態度でロマニは頷く。積もる話もあったが、いつものようなやり取りが何よりも。立夏が楽しそうに話して、マシュがロマニにほんの少し甘えた素振りをして、ロマニが困ったように笑って。何時だって、ここにダヴィンチが居て、メンバーは入れ替わっていったりもした。でも、ロマニが居なければやっぱり駄目なのだ。おかえりの声がないと言うだけで、踏みしめる足は心細くなる。もう大丈夫歩いて行けると思っていたのに、こんな風にされてはもう駄目なのだ。優しさに飢えていたわけではない。新所長や、スタッフ、ホームズもダヴィンチだって。こんな状況であっても、尽きぬものだ。人の優しさ、温かさ。触れ合って、例え壊してしまう世界の向こう側であっても。もしかしたら狡いのかもしれないと立夏が言うと、マシュが不安そうにロマニを見上げた。ロマニはやっぱり困ってしまったように笑って、 「というか、ボクそのものはボーナス支給みたいなものなんだ。そもそもの発端は君達もよく知る彼のお願いからで、ダヴィンチちゃんとボクは相応の対価と引き換えに実現したに過ぎない。それでも有り余る資源はこうして今目の前にあるわけなんだけど、……よく考えてごらん。森、目隠し、そして、――イチイの木。」  今の今まで歩いて来た方向を振り返り、ロマニは嬉しそうに口にする。 「サーヴァントには好かれていないってデータがあったけれど、記録を読む限りではそうではないと思うんだ。少なくとも、『認められていた』ってね。何よりボクはあの彼にそう願われたことが、何よりも嬉しい。」  好かれているとは思わなかったのだと語る口調は楽しそうでもあって、訝し気に見上げるマシュの手を揺らして、ロマニはまあまあ、と宥める。歩いて、歩いて、その内に森の終わりが見えてきて。またふわり、と幻影のように森が消えそうになったところで、ロマニが二人の手をやんわり解いて振り返り叫んだ。  「ロビンくーーーーーーーーーーーーーん!やっぱり二人に黙って置くのはかなり無理があると思うんだ!大体使い切れないリソースを廃棄するのはもったいない。限りある資源こそ有効に使うべきだ。肉体のあるロビンくんなら、戦力としても護衛役として十分な筈だろう?!」  ぶっと噴き出したのは立夏で、マシュはぱちぱちとしきりに瞬いている。一方、叫び声の木霊する森はゆるゆると消えて行き。やがてぽつんと緑色のマントを纏う人影へと姿を変えた。あの森そのものが彼の宝具だったとは、まさか思いもよるまい。立夏は何か逸話に大幅な変更でもあったのかと首をひねるが、勢いよくフードをとったロビンは舌打ち交じりに言い放つ。 「仕様変更でも何でもねえっての。こちとら、持ってるところからせっせとバイトをして隙間産業しながら溜め込んだんだ。聖杯?上限迎えてるってのに、人に捻じ込んで来たのは何処の何方でしたでしょーか。」  じと、と見つめる視線に立夏は何と無く気恥ずかしくなり、ロマニの後ろの隠れた。何だかビミョーなお年頃のような反応をされ、ロビンは閉口する。今それか、今になってそれかと内心で突っ込みつつ、ロビンにしては積極的に歩み寄って襟首をつかんで引きずり出せば、合わせる顔がないと来たものだ。ぼそぼそと語る言葉を繋ぎ合わせれば、もう会えないと思っていたから、だの、いつかまた会えたらいいとは思っていた、だのと。 「立夏くん、そこは素直に会いたかったでいいと思うんだ。データから見ても、こういうのはリリカルな展開を経てメイ・キングなだけにメイキングラブになると思うんだ。」  ロビンがついロマニの肩を軽く小突いた。流石に今のはなかったな、とお互いに視線を交わしたところで、マシュが咳払いをし、 「つまり……、どういうことなんでしょうか。ロビンさんは、あのカルデアに居たロビンさんなんですか?」 「まあ、なんです。宝石剣をちょいとレンタルしましてね。出所については聞かないでくださいよ。面白くもない苦労話が付録につくだけだ。――あー、そもそもあの宝石剣ってのは平行世界の」 「ロビン、もっとわかりやすく。」  立夏がかみ砕いてくれと言うと、そうでしたね、とロビンは立夏の頭を撫でる。こういう時、孔明大先生が居たらなとロビンは思うのだが、居ないものは仕方あるまい。 「宝石剣で平行世界からマジックパワーを集めたよってところですかね……」 「雑だね。ロビンくん。」  ロマニに雑などと言われると、ロビンも思うところはある。思うところはあるが、突っ込みを返したところで泥沼になるのが目に見えていた。まじっくぱわあ、とぼやいた立夏はじーとロビンを見上げている。 「そんなに熱心に見つめたところで、ハンサム顔があるだけですよ。」 「クラスがキャスターになったってこと?」 「違うな???」 「でもドルイドの関係なら、キャスターわんちゃん。」 「どこぞの御子様でもあるまいに、木を燃やすなんて真似しませんよ。一面焼け野原にでもなっちまったら、隠れる場所なくなるでしょうが。」 「あー、成程。そういう流れでなしなんだ。」 「いやまあ、どっかの誰かが新たな逸話でも発見したなら在り得ない、とは言い切れないけどな。…………、この話今必要だったか?」 「あんまり。」 「ですよね。」  成程と頷いている立夏の調子が相変わらずマイペースだなと思いながら、ロビンはふっと視線を逸らす。すると目に入ったのがにやにやしているロマニと、したり顔のマシュなのだから手におえない。まだそう言うんじゃないと主張したところで、もう手遅れだろう。ダヴィンチが顔を覗かせているのが遠くに見えるし、ここから待ち受ける盛大な言い訳と、新所長への御目通りと。これからのことを思えば、決して容易い日々ではあるまい。でも、立夏はそこに居て、守りたい者とその日々は此処にあるから。
 かくて、愛と希望の日々はまだ続き、旅はまだまだ終わりそうにもない。ロビンは冷たい曇り空を見上げ、肩を竦めて。仕方なさそうな素振りで笑って返して、いつもと変わらない素振りでそこに居るのだ。
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buriedbornes · 5 years
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第34話 『旧き世に禍いあれ (2) - “ブラストフォート城塞"』 Catastrophe in the past chapter 2 - “Blastfort Citadel”
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 ブラストフォート城塞を見渡せば、『城』という華やかな言葉の印象とは遠い、石造りの堅牢な風貌は砦のそれと言っていいだろう。
 スヴェンはこの建造物も元は修道院だったと噂では聞いていた。ただ、城塞に研究所を設けた時には既に砦として使われていて、実際のところどうだったかは、皆目見当がつかない。むしろ験を担いだ誰かの作り話ではないかと考えていた。作り変えられた施設にしては、礼拝堂だったと見られる建物もなく、険しい斜面をわざわざ切り出して作られた来歴の割には、この地に作られた由来すら記録に残されていないのも疑念の余地がある点だった。
 城塞と名を冠しながらも、城壁の内側に市街はない。居並ぶのは兵舎や倉庫、そして厩舎などの背の低い軍用の建物で、全てが同じように暗い色をしていた。
 はぁと深い息を吐く。その息は白く、スヴェンは体をぶるりと震わせた。外套の襟を直し、足を早める。
 短い秋は瞬く間に過ぎ去り、もうすっかりと冬だ。視界に入る山岳はすっかりと白い雪に閉ざされている。ブラストフォートは年中気温が低く、1年の半分以上は雪に覆われている。
 この城塞は、トラエ、ラウニとソルデの三国間で起きた紛争の中心地となった。三国の国境線が交わる丁度中央地点で、思惑も戦線もぶつかり合った。互いの国へ進攻するに際しても、ここを通らず他二国に兵站を送るにはどうあってもリスクの高い迂回が生じる関係で、攻めるも守るも、話はまずこの城塞を手中にしてから、という事情もあった。この要塞を抑えた国が勝つと信じられ、激しい争奪戦が目下進行している。
 トラエがこの城塞を維持し続けられているのは、”軍神”ゴットフリートのおかげだ。不敗を誇るゴットフリートは、皇帝の厚い信望を受け、ブラストフォート城塞に陣を敷いた。ここを確実に堅持し続けることが、即ち勝利を意味する。武勲で比肩する者のいないゴットフリートが此度の采配を受けたのも、当然の帰結であり、疑いを示す者もいなかった。
 対するラウニやソルデもそれを理解していたからこそ、戦火はさらに激しくなって行った。トラエ無双の英雄が、史上最も堅牢を誇る城を守護している。つまり、ここを打ち崩したもの、あるいは守り抜いたものが、この戦争を制するに等しい。この三国戦争の顛末を決定づける、天下分け目の決戦地の様相を呈していった。
 ゴットフリートは戦場で一度もその膝を地面についたことはなかった。スヴェンが城に派遣されて3年、ブラストフォート城塞は今もトラエ帝国領のままだ。各地で名を馳せたどんな名だたる英雄が攻めてこようとも、この城塞を越えた者は未だかつていなかった。
(砦としての適切なつくりと、それを最大限に生かす武将……。理屈で言うは容易いが、それがこうして揃い立つと、これほどまでに守り抜けるものなのか)
 スヴェンは眼鏡のブリッジを押し上げて、先を急ぐ。その手は幾冊もの分厚い魔術書があった。
 激戦地とはいえ、兵糧が乏しくなるこの季節には大きな動きも見られなくなる。天候によってはなお一層、双方ともに大人しいものだ。攻めあぐねた敵軍に二面三面と包囲されながらも、ブラストフォート城塞はまるで平時のように静まり返っていた。
(ああ……どうしてうまく行かないのだ……)
 城塞の中にある研究室の扉を開ける。
 真っ暗な部屋を、たったひとつのランタンが照らしていた。本来はもっと採光がいい窓があったのだが、スヴェン自身が本棚で潰してしまっていた。外光は観測を伴う実験に不向きだ。
 城塞の中の、私の城。眼鏡を再度押し上げて、ふふと短く笑う。
「次はうまくやってみせる……この書こそ本物だ、今度こそ……吾輩が見つけるのだ」
 ぶつぶつと言葉を口の中で繰り返しながら、長い執務机の上に置かれていた書類や本を床にすべて落とし、新しい本を置いた。
 本棚やコートハンガーにかけられた外套、並んだ靴などは嫌と言うほど規則正しく、寸分のずれもないように置かれているというのに、余程気が高ぶっているのか、今は床に落ちた本たちを気にして直すそぶりもない。
 大きな椅子に腰かけて、その本を開いてページを手繰り始めた。
 世界を知るということに限りはあるのだろうか。スヴェンは幼い頃からずっと考えていた。世界を知るためにありとあらゆる本を読み解き、特例を受けて最高学府に進級したときも、当然のこと、以外には特に何も思わなかった。神童と呼ばれ、世界の知識を見る間に吸収し、未知の研究に邁進し、知性で遥かに劣る両親とは縁を切り、知こそが価値とする者達とこそ縁を深め、生きてきた。
 ――この世界は、一個の生命だ。
 そう悟ったのはいつのころだろう。それからスヴェンの関心は世界の表層を辿ることではなく、世界の成り立ちの根源を掴むことに移った。
 この感覚までも理解し共有できる者はさすがにいなかったが、スヴェンは気にすることはなかった。目的と到達点は明確だったからだ。
 世界が生まれた瞬間を見る。つまり、過去へ遡行しその瞬間を観測することが出来れば、世界が生命であり、巨大な有機体であり、何がどうやってそれを作り出したのかを証明できるのではないか、と考えた。菌類はそれぞれの菌根で膨大な情報網を作り上げることで知られている。ならば世界は? 世界と世界を構成する生命や物質との関係も、似たものではないのか?
 夢を見ていると言われた。気が狂ったとも。けれど、スヴェンは時間を移動することに執着し、トラエ皇帝はスヴェンの情熱に理解を示した。思えばこんな突拍子もない目的に意義を見出す皇帝というのもまた、妙ではあるとは思った。皇帝にもまた、過去に遡行する事で成し遂げたい、”過去に戻ってでもやり直したい何か”が、心中にあったのかもしれないが、それを聞き出す術をスヴェンは持たないし、スヴェン自身興味もなかった。少なくとも、時間遡行がもたらしうる皇家の安定、全ての危険を排し、あるいは時を超えて未来の悲劇を食い止め続けて、皇家そのものを永遠に君臨させる、という”表向きの”理由――そのために、皇帝はスヴェンを支援することを決定し、臣君達も、やや半信半疑ではありながらも、それを支持した。
「これだ」
 今日も皇帝に頼んでいた奇書が届けられた。
 スヴェンはブリッジを押し上げ、眼鏡の位置を直す。正常な観測のためには、眼球とレンズの距離は常に1.5cmを保たねばならない。立ち上がろうとして自分が先程叩き落した本を見やり、露骨に眉をしかめる。頭の中を整理し終えて一息ついたら、急に普段の几帳面さが顔を出した。手早くそれらを元あった場所へそそくさと戻して、室内を完璧に揃え、部屋の中心に立った。
「まず、魔石を用意して……」
 木箱に詰めてある魔石を取り出し、机に置く。魔石は貴重な資源である。研究には大量の魔石が不可欠だった。魔石なしには、相当な魔力量を消耗する実験を繰り返し行うことは出来ない。ブラストフォートは戦地だ。当然、魔術師部隊が使うために魔石も大量に集められていたが、落城までには湯水のごとく消費されていた魔石も、入城し防衛に転じてからは、ゴットフリートを中心とした白兵戦主体の迎撃戦において、これらが投入される機会も乏しく、結果余剰が出ていた。山と積まれた荷物を運び出すにも、労力がかかる。それならば、国内にいる魔石を必要とする人員が、逆にブラストフォートまで来れば良い。研究をする場所としては些か物騒な地ではあったが、自由にできる大量の魔石が得られる機会には代えがたかった。スヴェンは二つ返事で前線まで足を運んだ。研究には様々な代償がつきものだ。それを理解してくれる後ろ盾を得たスヴェンは、他の誰よりも恵まれていると言えるだろう。
 取り上げたいくつかの魔石の中から、更に質の良いものを選ぶ。一番大きいものはナリだけで中身は薄く、魔力自体は少ないようだ。ページをたぐる仕草に似た動作で、一粒ずつ指を触れては次の石に触れ、研ぎ澄ませた感覚で内容量を確認していく。最後に触れた人差し指ほどの魔石が最も密度が高く、多くの魔力を秘めていた。
「よし……よし……まずは一時間前に戻る……そうだ……」
 長い間研究し、様々な方法を用いたが、まだ成功させたことがない。
 スヴェンも焦り始めていた。戦火は年を追って激しさを増している。今は冬期で戦線が膠着しているが、雪が溶ける頃にはまた激化される。2国がこの城塞を攻め、帝国は防戦し続ける。魔石の余剰が出ているのも今だけだ。魔石の消費量も年々増え続け、そうなればいつ自分に回してもらえる分が枯渇するとも知れない。そう考えれば、時間は限られている事になる。一度でも成功させられれば、魔石を消耗する前の時間に何度でも戻って、ほぼ無限の実験を繰り返し、術式完成を確実なものにすることが出来る。それが理想であり、今の目標だ。勿論この方法は戻る人間の肉体時間の経過は加味されておらず、スヴェン本人の寿命の解決という課題が残ってはいるが、禁術に手を出せば、その辺りは時間遡行に比べれば造作もないだろうと見当がついていた。
 本のページを睨むように再度読み上げようとした時、パチン、と何かが弾ける音がした。ふぅっと風が頬を撫でる。
 音がした方向を振り向いて、スヴェンは動けなくなった。
 空間に大きな渦が現れたのだ。
 その渦に向かって風が吹き込んでいる。
「おお!」
 未知なる光景に弾んだ声を上げる。
 まず渦から出てきたのは、手だった。男の両の手が伸び、時空の切れ目をこじ開けて、その姿を現した。これから始めようとしていた実験によって、数分か数時間の未来から自分が戻ってきたのではないか。どうやら、今実験している術式は成功したのではないか。歓喜に身が打ち震える。
 単純な転移魔術など、スヴェンも何度も見たことがあるし、日常的に行使している。周辺空間に生じた歪の性質や姿の現れ方から、今目の前で行われているものは、通常のそれとは質が異なることは一目で判断できる。それは”理論上、時間遡行が成功すればこのような形で転移が成されるだろう”と想定した結果そのものだった。
「スヴェン博士か?」
 渦から現れた男に尋ねられ、スヴェンは驚いて身を竦めた。
 男は自分の身なりに気が付いたのか、ゴーグルの中の目を丸めて、被っていたマスクを外した。城塞の戦士たちよりも重装備だが、防寒具として見ても、防具として見ても、異様な姿をしていた。それはむしろ、ガスや���に汚染された領域に立ち入る者が使う防護服に似ていた。
 男は軽く会釈した。
「僕はフィリップ。スヴェン博士で間違いありませんか?」
「いかにも、吾輩はスヴェンだが……」
 答えながら、興奮で何度もメガネを押し上げる。
「僕は未来から来た」
「おお、やはり! では、未来では時間移動の方法が確立されたのか! 素晴らしい! 素晴らしい!!」
 スヴェンは無邪気に飛び跳ねた。
 悲願だ。
 奇跡が目の前で起きたのだ。経緯こそまだ判然としないが、宿願が果たされたのだ。
「その方法が知りたいか?」
「ああ、無論だ。吾輩にとって、生涯をかけた研究の成果だ!」
「僕の生きる時代にはその技術は確立している」
 身の内から湧きあがる感動に震える。長い時間をかけた研究が実を結ぶのだ。喜ばない人間がいようものか。
 スヴェンはズレたメガネを何度も押し上げ、唇をペロリと舐めた。
「未来では、あなたの完成させた基礎を発展させ、実際に過去に飛ぶことが出来るようになった」
「そうか……そうか……! それで」
「研究資料はある。それを渡してもいい」
 フィリップと名乗った男は荷物からひとつの本を取り出して見せた。スヴェンは手を伸ばしたが、ぴたりと手を止める。
「……吾輩は、基礎を完成させた……?」
「ああ、そうだ」
「つまりは吾輩が術式を確立させたわけではないのだな」
 基礎を完成させた研究者が自分だとして、その先、実際に技術転用することは別の次元の話になるはずだ。魔術、火薬、物理……この世の全ての技術はそうして生み出されてきた。小さな研究の成果を種として多くの科学者が取り組み、発展的に理論を大成させていく。芽吹いたものを育てひとつの大樹とするにはそれだけの手間と時間と閃きが必要になる。
 今までもスヴェンは『時間遡行の第一発見者』『行使者』となるために、寝食を忘れ、周囲から気味悪がられるほど、研究に必死で取り組んできた。
 それでも時間が足りないと感じていた。その肌感覚は間違いではなかったのだ。
 目の前に提示された本は確かにスヴェンを求めた結果に導くだろう。
 だが、同時に自身の敗北を決定づけるのだ。己の力量だけではここには辿り着けなかったのだと、認めることとなる。
 フィリップは静かに逡巡するスヴェンを見ていたが、やがて、微笑みながら頷いた。
「これは’’真実’だ。研究者としての矜持はさておき、”真実”を知りたくはないか?」
 スヴェンはハッとして顔を上げた。
 真実。
 私は何のためにここまで進み続けてきたのか。
 彼が言っていることが正しく、自身で術式を完成することがなかったとしても、それは過程に過ぎない。私が目指していたものは、あくまで”真実”ではないのか?
「もしも、それをいただくと言ったら? 何が望みだ?」
 心のどこかで、素直にそれを受け取る事に呵責が生じていたのだろう。だから、それを受け取る事を、無意識に合理化したがっていたのかもしれない。未来から来た男に対価を返すことで、”真実”を受け取ってしまう自分に理由を与えようとしていた。
 予見した通りにスヴェンの瞳に灯った貪欲な光を見出して、フィリップはにやりと笑った。
「城塞内の警備情報をいただこう」
「警備の? 何故だ?」
「知らない方がいい。あなたには関係のないことだ」
「……そもそもお前は、何のためにここにいるのだ?」
「知れば、来たるべき未来のことも伝えねばならなくなる。必要以上に過去を変える事は避けたい……ただ、必要なものがあるとだけ。それを持ち帰る事だけなら、この時代の歴史には影響しない、それは保証しても良い」
 まるで台本があるかのように、フィリップは淀みなくスヴェンに語り掛ける。
 未来から来た。それは間違いないだろう。スヴェンが口外もしていなかったはずの、仮説段階の転移の様子そのものが目前に展開したことで、疑う気持ちなど寸分もなくなっていた。受け取った資料に目を通せば、そこからもまたフィリップが未来から来た事が真実であるという証拠を得る事もできるだろう。ただ、もう一声、フィリップが信頼に値するという、自身が”真実”を受け取る事に感じる呵責を打ち消すだけの理由を求めたかった。
「受け入れたいのは山々だが、警備情報をとなると難しい。未来から来た事が仮に真実でも、君がトラエ以外の人間であったならば、私の立場からすれば利敵行為に与しかねない事になる。理解してくれるか」
 スヴェンはこう言い放ちながら、内心で自嘲した。スヴェンは、フィリップがトラエの人間である事を証明してくれる事を期待していた。彼があらかじめ私の呵責を砕く準備までした上でここに来ていると、察しが付いていた。その上でこんな事を方便にするのは、戯曲を棒読みする姿を見透かされるようで、歯がゆかった。
 フィリップは答えをやはり用意していたようで、間髪入れずに分厚い上着のポケットから、ひとつのネックレスを取り出した。金色のネックレスは傷がつき、古いものだった。スヴェンはその取り出す様を見ながら、やはり見透かされていたのだと、思わず赤面した。
「開けてみてくれ」
 スヴェンはおずおずと受け取り、開いた。そして息を飲む。
「これは……!」
「一緒に映っているいる赤ん坊が僕だ」
 一目見て分かった。写真に写った男は、ゴットフリートだ。城塞の食堂で目にした、岩でも噛み砕きそうな厚い顎、豹を思わせる眼光、右頬と左こめかみに負った特徴的な傷跡。スヴェンの知るゴットフリートよりもかなり年を重ね、白髪や白髭を蓄えた風貌で笑っていた。
 ――未来だ……。
 スヴェンは、ごくりと息を飲んだ。
「あのゴットフリートが、人の親、果ては老人か……。戦場で死ぬような者ではないとは、思っていたが」
「祖父は一族の誇りだ」
「……分かった。警備情報を渡そう。だが、本当に面倒事は起こさないのか……?」
「表立っては何も起きないから、安心していただきたい。この時代には捨て置かれたものを、持ち帰るだけだ」
 スヴェンには、その言葉の意味まではわからなかった。
 その後の逡巡を見越したように、ゆっくりと研究書をスヴェンに差し出す。
「戻れる先は魔力の量に左右される。魔力を1点に集中すればいい。杖を使えばいいだろう」
「お……おお……」
「この本に詳しくまとめられている。運命は、未来は変わらない」
「本当に?」
「あなたが、あなたのために使うだけに留めれば、自ずとそうなるだろう」
 答えないスヴェンの胸に、ドンと本が叩きつけられる。
 その感触に、スヴェンの理性はぐらりとふらついた。
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 月が高く上ったのを見上げて、フィリップはゆっくりと山岳の斜面を進んだ。姿勢を低くし、音を立てないように。
(……不安はあったが、狙ったタイミングに戻れたな……)
 グレーテルと徹底的に城塞の歴史を調べた。
 激しい攻防戦から間がなく、その後しばらく戦闘がない、天候が落ち着いている時期。かつ、当日の天気が晴天で満月であること。
 いくら協力を得ることが出来て警備の状況が把握できていても、誰もいないはずの山の斜面で灯りを用いて、遠目にでも見つかる危険を冒すことは避けるべきだ。暦を遡り、目途をつけたのが今日この日だった。
 斜面には雪が積もっている。この積雪から数日、戦線に動きはなかったと記録されている。束の間の平和。だが、その直前には、この斜面で、たくさんの人と人が殺し合ったのだ。静寂に包まれた雪景色の中、あちこちに矢が突き刺さったまま放置されていた。戦闘の跡だ。
 左右を見渡してから、フィリップは一番近くの雪を掻いた。そこにも矢が刺さっている。
(……矢先の雪がほのかに赤い)
 山岳地の雪らしく、水を含まないさらさらとした雪で、払えば埋もれたものが簡単に姿を現す。
「……あった」
 雪の下には、傷の少ない兵士が眠るように倒れていた。
 念のため体を検めるが、四肢も無事で、背中に矢を受けた痕があるだけだ。専門外だが、転がした下の赤黒い土の色から察するに、死因は失血だろう。
 こんなに状態のいい屍体を見たのは、いつぶりか。
 ここはまさに、フィリップにとって宝の山だ。
 見渡す限り、無数の屍体が隠されている。先日攻め入ってきたが退路を断たれ、殲滅の憂き目にあったラウニの一個師団がこの斜面に眠っている。
 ざっと見積もっても数千から万を超すだろう。 この雪の下にある屍体さえあれば、それらは全て、二人が未来で戦うための手足となる。計り知れないほどの戦力だ。
 グレーテルも転送を待っているだろう。と言っても、未来で待つ彼女の方からしたら、突然数千の屍体が目前に現れるような形になるのかもしれないが。
 兵士を完全に雪の上に横たえてから、フィリップは術式を展開した。過去に遡行することに比べ、未来に送ることは難しくはない。状態が劣化しない静止した時空間に屍体を閉じ込める。そして、ある特定の時期に来たら、閉じた時空間から屍体を現実に表出させるように仕込んでおく。川の流れを下るように、時の流れに逆らわずに未来へ向かうのであれば、身を任せるだけで良い。逆に、流れに逆らって上流に向かおうとするには、莫大なエネルギーを要する。それが、時間遡行研究者たちがたどり着いた、ひとつの答えであった。
 遺体はぼぉっと青白い光に包まれて、ふっと消えた。
 成功だ。
 こうして閉じ込めた屍体全てが、グレーテルの元で姿を現すだろう。彼女も状態のよさとその数に感動するはずだ。周囲を見渡し、笑みが溢れる。
 屍体の数は多ければ多いだけいい。フィリップは近くの雪中を再び探り始めた。
「ん? なんだぁ?」
 突然降ってきた声に、フィリップはぴたりと動きを止めた。
 振り向けば、豪奢な装備に��を包む屈強そうな男が、首を傾げながらこちらを見ていた。ありえない。
「――……巡回はいないはずじゃ……」
 スヴェンから得た警備資料は棚から即座に取り出されたものであって、あの場で嘘を取り繕うためにあらかじめ用意できるようなものではなかったはずだ。
 だからこそ、その内容を信じたフィリップは夜を待って行動を開始したのだ。
「巡回なんざしてねえさ。散歩してただけだ」
 男は野太い声で言った。
「しっかし、誰だ、お前は。さっき屍体を掘り返してたよな?」
「……何のことだ」
「おいおい、しらばっくれても無駄だ。見てたぞ。目の前から消えたんだからな」
 失敗した。
 頭の中で思考が急回転を始める。どうやってこの場を切り抜ける? 取り繕うか、命を奪い口を封じるか、逃げるか?
「転送魔法か? それで屍体を運んで何しようってんだ」
「それは……」
 なにかうまい口実はないか、言葉を手繰ろうとするフィリップを待たずに、男は叫んだ。
「戦場泥棒は重罪だぜ!」
 雪をギュッと踏みしめる音を立てて、男はフィリップに飛び掛かる。
 やるしかないか。
 咄嗟に、重力歪曲《グラビティプレス》の術式を展開する。
 跳躍し上向いた兜の中の顔を、月明かりがはっきりと照らす。豹のような眼光がこちらを見据えていた。一瞬、フィリップの胸中に幼い日が去来した。
(――……ゴットフリート爺さん!)
 逃げなければならない。話も通じない。殺してはいけない。
 月明りを背に大きな影が落ちる。
 フィリップは咄嗟に術式を変じて、空間移動《テレポート》に切り替えた。短い距離であればすぐに展開して移れる。
 鈍い音を立てて、ゴットフリートが鞘から引き抜いた剣が雪に突き刺さる。さきほどまでフィリップが立っていた雪の跡は、衝撃で爆ぜて消え失せる。そのまま、目線を数歩先のフィリップに向ける。
「はっ、やっぱり転移か。ラウニの連中は知ったこっちゃねぇが、ここには俺の隊の奴も幾人か眠ってんだ…」
 雪から剣を振り上げるように引き抜き、巻き上げられた細かい雪がまるで煙幕のように広がる。視界が真っ白に染まる。
 フィリップは咄嗟に腕で顔を庇ったが、視界に影が過る。
(まずい!)
 二度目の転送が一瞬遅れ、避け切れなかった。ゴットフリートの剣先は肩から胸にかけて切り裂く。傷は浅いが痛みによろめく。
 雪の影から突きを繰り出したゴットフリートは、目をぎらりと輝かせる。
「魔術師相手は滅多にやれねえんだ。面白えな……!」
 まともにやり合ったら、殺される。
 運が悪すぎる。
 本気でやり合ったところで、ゴットフリートに勝てるわけもない。仮に勝てたとしても、祖父である彼を今この場で殺したら、未来から来た自分は一体どうなる? 前例がなく、全く予想がつかない。年老いてからも人の話を全く聞かなかったあの男が、戦場跡をうろつく怪しい男が語る”理由”なぞ、おとなしく聞いてくれるはずもない。殺さずに無力化出来るような術も持ち合わせてはいない。
 なんとかやり過ごして、逃げるしかない。
 再度テレポートをしようと身構えたフィリップに向かって、ゴットフリートが大きく踏み出そうとして、ぴたりと止まった。
「……なんだ? 臭ぇな……」
 眉をぐっと止せ険しい表情で辺りを見渡す。
 確かに何か匂いがする。嗅いだことのない匂いだ。
「屍体の臭いでもないな……なんの臭いだ……?」
 唐突に、その匂いが一層強くなった。
 屍体は確かに掘り返した。けれども、この気温で、雪の下にあった兵士の体は腐敗するはずがない。凍てつき、匂いもなかったはずだ。
 腐ったような、けれどももっと酷く脳を直接刺激するような……嗅いだことのないほど異臭。
「……うっ」
 胸が悪くなる。
 ゴットフリートも片手で鼻を抑えながら、周囲を見渡した。
 ふたりの視点が1点にとまった。打ち捨てられた盾だ。放り出されて地面に突き立ったままのそれが、奇妙な黒い靄に包まれている。
「おい、小僧、お前の術か、ありゃあ?」
 ゆらゆらと噴き出ていた黒い煙の密度が増す。
 フィリップは自分の背中が粟立つのを感じた。
 あれは、だめだ。
 理由はわからない。ただ、本能が叫ぶ。けれど、足が竦んで動かない。
 盾を包んでいた煙は次第に細くなり、盾と地面が成す角から勢いよく噴き出した。そして、その煙が見たこともない不気味な黒い猟犬の姿を取った。
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~つづく~
原作: ohNussy
著作: 森きいこ
※今回のショートストーリーはohNussyが作成したプロットを元に代筆していただく形を取っております。ご了承ください。
旧き世に禍いあれ(3) - “猟犬の追尾”
「ショートストーリー」は、Buriedbornesの本編で語られる事のない物語を補完するためのゲーム外コンテンツです。「ショートストーリー」で、よりBuriedbornesの世界を楽しんでいただけましたら幸いです。
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garywonghc · 6 years
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寧可什麼都沒有,但不能沒有慈悲
星雲大師
一九九二年,與佛光山合辦敦煌古展,在籌備工作上十分盡心賣力的胡嘉華小姐曾對我說:「大師!您是因為慈悲才到紅塵裡來的!」對於她的過譽,我愧不敢當,倒是這句話引發了我的思緒,使我想起五十多年前,我剛出家不久,合塵法師曾說過一句話,自覺深得吾心,那就是:
「一個人寧可什麼都沒有,但是不能沒有慈悲!」
我覺得:慈悲是做人本來應該具備的條件。
我自幼就極富慈悲心,總是想盡方法補救那些不完美的人事。記憶中最深刻的是在我很小的時候,母親講了一個故事,主角是一個孤苦無依的老公公。我聽完以後,竟然難過地躲在桌子下面哭了起來,並且央求家人一定要去救濟他,任由大人們勸解哄騙,都沒有辦法阻止我的百般糾纏。直到深夜,家人拗不過我,只得買了一份禮物,陪著我去送給外公,我才肯罷休。
至稍長,十歲那年,父親為了維持生計而遠赴他鄉,經年累月都不在家,某日突見他返回家門,我想到他日夜辛苦,不禁悲從中來,淚水奪眶而出。此後,我便四出尋找零工,幫忙補貼家用,希望能藉此減輕他的憂勞。
後來,母親長年臥病,我為了讓她歡喜,每天都在工作之余,蹲踞在她的病榻之前,為她念七字段的小書解悶。母親不識字,但我念錯時,她會糾正我。家中大小事務,我也自動打點妥當,不讓她操心。鄉人們都誇贊我是個孝順的孩子,而我只覺得這是人子應盡的一點心意。
十二歲,割愛辭親,入寺出家以後,我奉師長如父母,視同窗為兄弟,恭敬禮讓,為服其勞;我以教為命,以眾為我,犧牲奉獻,不為己求。自覺在慈悲上有更深的體驗,這才感受到慈悲並不是一個定點,而是情感的不斷升華。
一九四九年,山河易幟,我之所以前來台灣,並不是貪生怕死,而是因為同學智勇法師所組的僧侶救護隊,臨時改變主意,決定放棄,我恐其「僧侶救護隊」會因此而群龍無首,故互易志向,允諾代為領導。又見時機危急,事不宜遲,我當晚連夜趕路,兼程來到常州天寧寺,摸黑叫醒睡夢中的同學,一個個問他們:「要不要參加『僧侶救護隊』,一起到台灣去?」
曾有徒眾聽我訴說這段往事時,驚訝地問道:「您半夜把大家弄醒,難道這些人您都認識嗎?」我毫不猶豫地回答:「為了慈悲救人,任誰我都敢去叫啊!」
記得剛到台灣那年,我巧遇同參性如法師,只見他兩眼深陷,氣若游絲,交談之後,才知道他已經是第三期的肺病患者。當時醫藥還不發達,得了肺病等於宣告絕症,大家都害怕傳染,不敢親近。只有真念法師和我無所畏懼,不時前往照料,每天還仔細地將枇杷葉上的細毛洗���後,熬成藥汁,喂他服食。這時適逢道源法師開講《大乘起信論》,在當年缺乏弘法的台灣,可謂甚難稀有。真念法師有心聞法,但又聽不懂國語,我遂自告奮勇,將聽講的手抄,連同自己搜集的許多相關資料,每天整理成上萬言的筆記,送來給他參考。我雖然為此忙碌了一整個月,但是看到真念法師滿心歡喜,性如法師病體漸癒,我自己也感到高興極了。
月基老和尚曾經是我就讀棲霞律學院時的院長,我為了報答他當年的教導恩惠,不但將自己參與籌建好的高雄佛教堂交由他住持,並且奉養照顧,常常三更半夜送他就醫,為他付費療病,直至終老。他往生以後,道場卻立即被他人占有。許多人義憤填膺,紛紛口誅筆伐,吁請我出面收回,我不但不計較,甚至交代依嚴法師,將老和尚生前積蓄的一千數百萬元,全部交還棲霞精捨。
在佛光山開山之初,經濟最為拮據的時候,斯裡蘭卡的法師在當地籌辦大學,希望我伸出援手;一位老法師曾向我借款八十萬元,我萬般籌措給他,事後他卻說:「我只是試試你的誠意。」在新加坡的一位法師建社會福利中心,要我認捐兩間房間,我雖阮囊羞澀,但都念其是長老或是同道,設法為其籌款解困。孟加拉、錫金、尼泊爾、拉達克、印度等地的佛教機構,來函表示他們缺乏經費建設教室、興設圖書館、修復道場精捨……,我那時雖然自身困難,也都竭力捐輸,以盡佛子微忱。
記得數年前,我曾經接到一位不肯署名的無頭信,上面貼了一張有關到中國大陸救濟的新聞,旁邊寫著:「你是大陸人,你做了什麼慈悲救濟的工作?」我看完感到啼笑皆非。多年來,我對大陸的捐獻,不僅包括佛教團體、寺宇殿堂、水澇旱災、慈善機構,還有獎助學金、學術研究等等。這些微的愛心,難道都要向大家報告嗎?我一直覺得:慈悲不是用來衡量別人的尺度,而是自己身體力行的道德;慈悲也不是用來沽名釣譽的工具手段,而是真愛的自然流露。
我扪心自問,自覺不但無愧於中國大陸的人民,更無怍於台灣本省的同胞。記得一九五一年,花蓮發生大地震,我那時雖然一貧如洗,住在善導寺裡,以放骨灰的櫃子為床,卻為了震區災民,而奔走募款。在寶島四十多年來,我成立安老院、育幼院、出版社、雜志社,我興辦教育,從兒童到成人,深入各個階層。凡此固然是為了不願聖教衰,不忍眾生苦,也是想借以孝養天下的父母,教化天下的子女。
我認為:慈悲不應該有省籍的界線與地域的分別,而應該是一種不以己悲,不以物喜,卻能以天下之憂為憂,以天下之樂為樂的胸懷。
一九五○年,韓戰爆發,我雖然居無定所,卻到處為前線官兵募集衣服書籍;一九五五年,越南淪陷,發生海上難民潮,我雖忙於弘法,也不辭辛勞,到各地呼吁社會大眾雇船到海上去救助難民,承蒙大家幫忙,活人無數。這些年來,世界五大洲天災頻仍,人禍不斷,我也都以國際佛光會會長的身分,多方奔走,發起會員們出錢出力。
經常有人見我一生興辦許多佛教事業,很好奇地問我:「這些是否早就在您年輕的時候,都預先在腦子裡計劃好了?」其實,說來恐怕有人不信,這些事業當中,有許多是一念的悲心所成就的因緣。例如,由於不忍年事已高的阿隨姑獨自一人照顧佛堂,我四處籌款。在那裡我成立了「佛教文化服務處」,開始著手推動佛教文化事業。
我在一九六七年購買佛光山土地時,也沒有想到要建大叢林,只是聽說一對越南華僑夫婦急於脫售一片二十甲的麻竹山地,以度難關,卻苦於無人肯買,全家大小坐困愁城,正欲投河一死了之。我見人命關天,心生悲憫,於是將「佛教文化服務處」變賣,以所得款項購買這塊山地。當時,許多信徒認為將這麼一棟座落在鬧區的房子賣了,換為荒山野地,簡直是聞所未聞,因此都來勸說反對。我還是力排眾議,買地救人。
探勘地形時,我望著滿山的刺竹雜草,想到這麼廣大的地方,正好可以用來建設規模較大的佛學院,一償培才興教的宿願,於是,一間間校捨就這樣順理成章地蓋了起來,佛光山的教育事業就是在此地扎下深厚的根基。後來,為了因應朝山信眾的需要與方便,我又籌款購地,移山填海,規劃其它佛殿、講堂、客房、齋堂等建築。直到現在,佛光山的硬件工程從未間斷,但是我們可以昂首驕傲地說:「所有的設施,都是為了利益眾生;一切的建設,都是為了福利社會。」
當學生一個個畢業踏出佛學院以後,我開始在各地建設別分院,讓他們得以奉獻所學,廣播菩提種子。經常有人問我:「為什麼要把寺院道場建得那麼多,那麼大呢?世界上的苦難這麼多,拿這筆建寺基金去濟貧不是很好嗎?」
這一番話聽起來似乎言之有理,然而進一步探究,並非真實,因為布施再多的金銀財寶,興建再多的慈善事業,也只能拯救肉身性命,濟人燃眉之急,但是無法消滅貪瞋愚癡,拔除眾生根本業障。而佛法的布施,真理的指引,則更能淨化心靈,拯救法身慧命,使人斷除煩惱,了生脫死,其影響及於生生世世。所以,建造多功能的佛寺,度化萬千種眾生,才是最徹底的慈悲啊!
建寺度眾生本來是一件神聖的使命,可惜的是教界一些人士知其然,不知其所以然,只知建造寺宇,不知培養僧才,到頭來不但無法發揮度眾功能,猶有甚者,落入神棍手中,反而形成變相的斂財工具,誠為悲矣!
因此,慈悲如果運用不當,也會淪為罪惡。縱觀社會現象,其它的例子還有:縱容子女,造成社會問題;姑息惡作,導致社會失序;濫施金錢,助長貪婪心態;濫行放生,反而傷生害命……。凡此種種都是源於沒有正確的知見,缺乏道德的勇氣,所以,真正的慈悲必須以智能為前導,否則弄巧成拙,反失善心美意。真正的慈悲也不一定是和顏悅色的贊美鼓勵,有的時候用金剛之力來降魔伏惡,更是難行能行的大慈大悲。
發展事業最為重要的條件,是人;成立事業最花費心力的資源,也是人。二十八年來,在佛光山服務的員工良莠不齊,我也一再勸慰主管們要以慈悲攝受部屬。結果,一些原本貢高我慢的員工,在佛法的薰習下,漸有成長;另一些實在與本山道風不能相應者,我也不予留難,總是給他們一條路走。我只是營造一個圓滿的結局,才能令雙方皆大歡喜。多年來的處世經驗,使我深深感到:唯有慈悲,才能化干戈為玉帛,消怨怼於無形;唯有慈悲,才能廣結善緣,成就事業。
天下之事不能盡如人意,以慈悲行事也有吃虧的時候。有一些人在我承諾替他清償債務以後,就忘了他自己的責任所在,像曾經編輯報刊的某人,多年來我每個月得為他償付五萬元的債務。另有些人利用我的慈悲敲詐錢財,如西來寺的工程,延宕多日,原先負責建築的公司以為佛教人士善良好欺,數度索錢要脅。類似這種事,在我一生當中,不知發生過多少回,但我從來未曾灰心氣餒,因為我寧可因慈悲而自己吃虧,也不願任意捨棄一個眾生。
或許就是因為對於眾生有這股與生俱來的深切感情,我從小對於動物,也是愛護有加。凡是家裡養的雞鴨狗畜,我都不准別人鞭打販賣,或殺煮烹食。記得過去鄉人都說狗只能吃一餐,但是我將心比心,不忍其饑,所以常常在吃飯時,借故端著碗,踱到院子裡,與狗兒同享飯菜。即使遇上兵禍荒年,我也寧可自己枵腹,而不讓狗子餓著。有時被家人發現,難免一頓責備,他們常說:「人都沒得吃了,還要給狗吃。」我倒覺得:人不一定要吃,但狗還是要喂的,因為狗子不會說話叫餓啊!因此,我每天還是偷偷喂狗,至今想到狗兒歡喜搖尾的樣子,依然覺得樂在其中。
九歲那年,我親自飼養的小白鴿飛失,好幾天都不見它回來。我掛念鴿子乏人照顧,捱餓受苦,竟至傷心欲絕,投河自沒。不知是自己命不該亡,還是從小泳藝超群,竟然順著水勢,一路浮到彼岸。我悻悻然回到家裡,終��憂心如焚,食不下咽,達數天之久。
一九五六年,我在宜蘭開設慈愛幼稚園時,為了培養小朋友的愛心,我養了猴子、鳥兒。畜園的老板一再勸我不能給猴子喝水,否則會很快長大,就不好玩了。但是我想到口渴的難過,於心不忍,還是每天喂它喝水。不多久,猴子長得竟然比半個人還要高大。等到養得再大一點的時候,我見它終日關在籠子裡,心生悲憫,於是放它回歸山林。望著它在樹上攀爬跳躍,高興無比的樣子,一股生命的喜悅在心中油然而生,沖淡了原本的依依不捨。
多年前,佛光山曾經養過一只狗,叫作「來發」,徒眾見我視動物如己命,自然也對它百般疼惜。有一次,客人送了一盒餅,楊慈滿師姑迫不及待地拿了一個,對著我說:「來發!給你吃!」我即刻伸手過去,說:「來,給我,來發歡喜吃。」在旁的人說:「弟子見了師父,怎麼可以叫狗的名字?」惹得大家哈哈大笑。其實我常常也忘了自己是誰,也許正因為擁有這般物我兩忘、自他一如的性格,我的心中無時無刻都充滿著慈悲的歡喜。
我回想剛來台灣時,過著四處流浪的日子,雖然無錢無緣,但是心中卻不以為苦,因為只要我以慈悲待物,愛護珍惜,花草樹木會酬我以繁茂青翠,昆蟲飛鳥也迎我以悅耳鳴唱;只要我以慈悲應世,不冀回報,榮辱得失都是我的增上因緣,天下眾生也成為我的法侶道親。
所以,惜福是慈悲,結緣是慈悲,尊重是慈悲,包容是慈悲。如果我們能用慈悲的心靈體貼關懷,用慈悲的眼神看待萬物,用慈悲的口舌隨喜贊歎,用慈悲的雙手常作佛事,那麼我們無論走到那裡,即使是一無所有,都足以安身立命。
慈悲不僅於己有利,慈悲更是家庭幸福的動力,是社會安和樂利的基石,是國家繁榮進步的要素,是宇宙生生不息的泉源。因此身為一個人,無論處在任何一個時空裡,都不能沒有慈悲。今天我們這個時代之所以暴戾之氣甚囂塵上,就是因為缺乏慈悲,所以我們更應該提倡慈悲的胸襟、慈悲的道德、慈悲的勇氣、慈悲的行為。讓我們以慈悲的法水撫慰受傷的心靈,以慈悲的良藥對治瞋恨愚癡,使我們的國土成為慈悲的國土,使我們的世界成為慈悲的世界。
我們寧可什麼都沒有,但是不能沒有慈悲。
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