#石蹴り
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ryotarox · 7 months ago
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さらに、質疑応答タイムで、お二人から嬉しいアドバイスをもらった。  マルケス『百年の孤独』でガツンと犯られ、ドノソ『夜のみだらな鳥』で中毒となり、次に何を読めばいいのか分からない。傑作の上に傑作を上書きされ、これ以上なんて存在しないのではないか……!?という質問に返されたのが以下の通り(他にもあったけど聞き取れず残念……)。  ・ホセ・レサマ=リマ  ・アレホ・カルペンティエル  ・カルロス・フエンテス(?)  さらに、寺尾さんより直々に「フィクションのエル・ドラード」シリーズをお薦めされる。出版社が押し付ける「任され翻訳業」ではなく、寺尾さんが選書したシリーズだから鉄板らしい。確かに、『別荘』と『夜のみだらな鳥』は傑作だったので、レーベル読みをしても良さそう。
『夜のみだらな鳥』の魅力を2,000字ぐらいで語る(一夜限りのドノソ祭レポート): わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
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ラテンアメリカ十大小説: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
ホルヘ・ルイス・ボルヘス『エル・アレフ』 ―――記憶の人、書物の人 アレホ・カルペンティエル『失われた足跡』 ―――魔術的な時間 ミゲル・アンヘル・アストゥリアス『大統領閣下』 ―――インディオの神話と独裁者 フリオ・コルタサル『石蹴り』 ―――夢と無意識 ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』 ―――物語の力 カルロス・フェンテス『我らが大地』 ―――断絶した歴史の上に マリオ・バルガス=リョサ『緑の家』 ―――騎士道物語の継承者 ホセ・ドノソ『夜のみだらな鳥』 ―――妄想の闇 マヌエル・プイグ『蜘蛛女のキス』 ―――映画への夢 イザベル・アジェンデ『精霊たちの家』 ―――ブームがすぎた後に
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sakuraironokaze · 2 months ago
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私は荒れ狂った暴れ川を撮影する専門的な写真家です。
物心ついた時、普段はうららかで大人しい川が、激しい降雨によって、濁流がどっと押し寄せて、堤防が切れて、街を吞み込んで、何もかも奪った姿を見て、荒れ狂った川と自分がまるで同じもののように感じて、それ以来惹かれるようになった。
大人しくて、抵抗できなくて、学校でいじめられていた私は、それからナイフを鞄に隠し持って、スタンガン、人を殺めることのできる毒物も入手していた。
そして、隠し持ちつつ、いじめにあっていたがある時、たがが外れて、5人のいじめっこの中で暴れ回って、半死半生の目に合わせて、退学になった。
私は今でもそれで良かったと思っているし、川は私の化身だと感じて、思い入れ持って撮影して、写真集にしていた。
見知らぬ男性に声をかけられて、どこか分からないところに連れていかれても、カバンに隠し持っているものがあれば、肝が据わっていて、女性を見下して食い物にしようとするようなつまらない男性なら、簡単に言葉だけで蹴散らかすことが出来るような言語力を持っていた。
世の中つまらない人間ばかりだと思っていたが、案外そうでもなく真っ当に生きて、確実に周りの人々を幸せにしている方たちの存在を知り、そのコミュニティーに入ることが出来た。そういう人の輪の中に入って、幸せを享受しつつ、愛する人を見つけた。
鞄に隠し持っていた危険なものはもう必要なくなっていた。お付き合いしている人に結婚を自分から申し込もうと決めた冬の日に、スタンガンを自分にあてて電流を流してみた。鋭い衝撃を受けて、その場に倒れ込んだ。薄っすらと残る意識の端で、こんな危険なものを自分は隠し持っていたのかと思った。気がつくと夕方で、薄暗くなりつつあった。
鋭いナイフで自分の手首にすっと切込みを入れてみた。こわごわ刃を滑らすと、血が滲んでなかなか止まらなかった。結構深く切ってしまったようだった。唇で吸ってみると、鉄さびの味がして、なぜか分からないが生きている確証を得た気がした。
毒物を飲んでみようと思ったができなかった。死んでしまえば何もかも終わってしまう。捨てる場所に困ったし、自分で飲むわけにはいかない。もう必要ないと思っていたが、毒物を飲む代わりに、自分を殺してみようと思った。川の上流に行き、深みのある淵に裸で身を沈めてみた。冬の水は冷たくて、刺すように痛かった。深みに沈む中で、このままどうなるか身を委ねてみようと思った。死んでしまうなら自分はそれまでなのだろう?暴れ川を撮影する写真家、川で入水自殺のセンセーショナルなニュースが流れるのだろうなと思ったが、神様は簡単に私を殺さなかった。対岸の浅瀬に流れついて、裸でガタガタ震え��いると、大きな鹿が二頭私を遠くから眺めて去って行った。気を取り戻して、飛び石を渡りながら戻り、衣服を着て、車の中で毛布にくるまり暖を取った。
何か儀式めいたものがあったが、私はまだ何かやり残しているものがあるのかもしれない。翌日愛する人に自分からプロポーズした。前日の行為を全て話すと、神妙な顔つきで私の話を聴いていて、最後によく生きて帰ってきてくれたねと抱きしめてくれた。毒物は彼が処分してくれることになった。
うららかな陽の当たる河川敷で、桜の花を見ながら、お弁当をつついて過ごしている家族の姿があった。
暴れ川の写真は高い評価を得て、写真家として大成していた。嘘のない人生を送ることが出来たことを本当に幸せだと感じている。
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kazooreal · 4 months ago
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Ventura lyr + TL
yeaaaahhh so i am gonna post all of my Fictions translations now. these lyrics are my favourite in the album so far! i wrote a bit about it at the bottom, if you want my interpretation ...
ベントラー 斉藤壮馬
bentoraa - saitou souma
Ventura - Soma Saito
誰もが単に、歳を重ねていくとしても
dare mo ga tan ni, toshi wo kasanete iku toshite mo
Everyone simply, as we get older,
こんなふうに、いやらしい大人になるとはね
konna fuu ni, iyarashii otona ni naru to ha ne
Just like that, we become dirty adults, right?
名前や論理をどれだけ覚えたとこで
namae ya ronri wo dore dake oboeta toko de
How much of names and logic do you remember?
模範回答だけじゃ届かない
mohan kaitou dake ja todokanai
You can’t get anywhere with a model answer
大事にしていたあの宝箱はとっくに
daiji ni shiteita ano takarabako ha tokku ni
The treasure box you cherished has long since
ゴミの山になっている
gomi no yama ni natteiru
Become a mountain of garbage
いつか信じたあの呪文も
itsuka shinjita ano jumon mo
The magic spell I once believed, and
来るはずだった終末も
kuru hazu datta shuumatsu mo
The weekend that was supposed to come, too
気づけば通りすぎていった笑い話で
kizukeba toori sugiteitta warai banashi de
Before I noticed, they passed, in some short comedy
石ころを蹴って歩いた
ishi koro wo kette aruita
I kicked a pebble and walked
祈りを込め空を見上げた
inori wo kome sora wo miageta
With a prayer, I looked up at the sky
あの気持ちはなんだったっけ
ano kimochi ha nandattakke
What was that feeling, again?
あるいは単に、誰もが気づいてはいた��ど
arui ha tan ni, dare mo ga kizuite ha ita kedo
Or simply, everyone was aware of it, but
優しいあまり、見てみぬふりをしてくれていて
yasashii amari, miteminu furi wo shitekureteite
Being so kind, we turn a blind eye
もしかしたらすべて 何もかもが陰謀?
moshikashitara subete nani mo kamo ga inbou?
What if everything’s a conspiracy?
あれもこれも借り物でいいや
are mo kore mo karimono de ii ya
It’s fine to borrow this and that
ずるくて狭いぼくの宝箱はとっくに
zurukute semai boku no takarabako ha tokku ni
My unfairly narrow treasure box has long since
ガラクタで埋まっている
garakuta de umatteiru
Been buried in junk
あの日鳴ったオリジナルコード
ano hi natta orijinaru koodo
The original chord that rang that day
午前4時の世界の温度
gozen yon ji no sekai no ondo
The world at 4 AM’s temperature
肺を満たす空気のにおい 鉱石の色
hai wo mitasu kuuki no nioi kouseki no iro
The smell of air that fills the lungs, the colour of ore
どこで落としたんだろうな
doko de otoshitan darou na
I wonder where it fell?
自ら手放したような
mizukara tebanashita you na
It’s like I purposely let it go
本当に持ってたんだっけ?
hontou ni mottetan dakke?
Did I really have it in the first place?
いつか信じたあの呪文も
itsuka shinjita ano jumon mo
The magic spell I once believed, and
来るはずだった終末も
kuru hazu datta shuumatsu mo
The weekend that was supposed to come, too
気づけば通りすぎていった笑い話で
kizukeba toori sugiteitta warai banashi de
Before I noticed, they passed, in some short comedy
石ころを蹴って歩いた
ishi koro wo kette aruita
I kicked a pebble and walked
祈るように空を見上げていた
inoru you ni sora wo miageteita
Like praying, I looked up at the sky
この気持ちはなんだったっけ
kono kimochi ha nandattakke
What’s this feeling, again?
ベントラー、
bentoraa,
Ventura,
ベントラー、
bentoraa,
Ventura,
スペースピープル
supeesu piipuru
Space people
[’Ventura, ventura, space people’ is chanted when contacting a UFO.]
Souma-san’s songs are as bewildering and open to interpretation as usual! However, this isn’t the first song in ‘Fictions’ to be about looking back on something (gestures to ‘Hiraeth’), and this song evokes SO MUCH nostalgia. I think it’s to do with looking back on something after it’s been lost, and just remembering that, along with the pains with it (hence the scream that SCARES ME EVERY TIME but works so well). The title and repeated ‘Ventura, ventura, space people’ tie the album off with a surreal, ‘Fictions’ feel. This song is looking back on the small things in life; glancing up at the sky, the cool night air (two of my favourite things)-- back to a simpler time.
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ari0921 · 3 months ago
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和六年(2024年)11月3日(明治節)弐
     通巻第8488号
 EU委員会は、いつまでウクライナ支援を続けられるか
   ゼレンスキーは西側のお荷物になってきたのではないのか
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 ゼレンスキー大統領の風貌に悲壮感が漂い始めている。顔つきが刺々しくなったことに多くはお気づきだろう。
 ���ウクライナをすぐにもNATOに加盟させよ、さすればロシアに勝てる。また長距離ミサイル『トマホーク』の供給を望む」というのが彼の「勝利計画」の必須条件だ。けれども欧米は取り合わなかった。「北朝鮮の兵隊が前線に展開されている。長距離ミサイルを呉れ」とゼレンスキーの獅子吼は悲痛な音色を響かせている。
 ポーランドは中古のF16をウクライナに供与した。独仏などの供与武器も中古で在庫から「援助」だと勿体つけて供与した。なんだかアリバイ工作のようだ。
 要するに英米欧は自らの血は流さずウクライナの犠牲の上にロシアの弱体化を狙ったのだが、こうした西欧のマキャベリズムが破綻しつつある。イランと中国が背後で支援し、プーチンの風貌には余裕さえある。BRICS主要国をカザンに招き、習近平、モディらと会談した。欧米はロシアに飛んでいったインド、エジプトに文句を言わなかった。
 鵺のように舞台裏で動き回り、NATOからつぎつぎと妥協を取り付ける政治力はエルドアン(トルコ大統領)である。NATOはいまや同床異夢といってよい。エルドアンは国益重視で強かな愛国者、西側とは条件闘争を繰り返してきた。この点でエジプトなどとは外交力が異なる。トルコは堂々とロシアからガスを輸入しているが、その上を行くインドはロシアから石油・ガスを廉価で大量に輸入し、あまつさえ転売ビジネスにも励んでいる
 10月31日、オーストリアで開催されたイベントで講演したオルバン(ハンガリー首相)は「ウクライナが勝利するなど、『空想』、ファンタジーでしかない」と明言した。
オルバンはEUの議長国(交代制)として、年初来、トランプ、プーチン、習近平を訪問し停戦を模索した。EUは迷惑顔だった。オルバンはEUを代表する資格は無いと、その外交努力を後ろから足でい引っ張ったのである。
ブラッセルの高級官僚はリベラル分子が圧倒的で、可笑しな政策ばかりを打ち上げてきた。オルバンはフランス、イタリア、スペインなど数ヶ国の保守系EU議会議員を集め、『欧州の愛国者』という議会内会���を形成した。正面からファン・デア・ライアン委員長の極左汚染に挑むのだ。
オルバン首相は「EUの政治家の大半はロシアを誤解しており、その代わりに自らの政策や優先事項をロシアに押し付けている」と述べた。スイスの新聞「ディ・ヴェルトヴォッヘ」が主催したウィーンでのイベントで、ドイツの元首相ゲアハルト・シュレーダーとともにオルバンは講演し、吠えたのだ。
▼幻影、幻覚、空想によるEU議会は左翼全体主義の巣窟になっていた
「西側諸国では個人の自由と物質的繁栄を最大化することに重点が置かれているが、ロシアの優先事項は、1億4000万人の多民族国家をまとめ、敵対勢力が領土の一部を「食い荒らす」のを防ぐことにある。そうしたプーチンの動きが西側では誤解されている。とくにEU委員会委員長ウルズラ・フォン・デア・ライエン氏らは、ウクライナがロシアに軍事的勝利について語っているが、まったくの絵空事だ」と一蹴した。
空想によってEU議会は左翼全体主義の巣窟になっていた。このブラッセルの官僚どもにオルバンは挑戦しているのである。
  「ロシアは戦場で負けることはなく、むしろこの紛争で勝利するだろう」という点で親露派の代表格シュレーダー元独首相とオルバンは一致した。
両氏は「ゼレンスキー氏にとって時間は不利に働いている。できるだけ早く停戦することだ。この戦争はウクライナにとって負け戦であり、ウクライナはますます荒廃しつつある!」 
 
スロバキアでもロベルト・フィツォ大統領はキエフを無条件に支持するEUの政策に反対した。このためウクライナを狂信的に支援する左翼テロリストによって暗殺未遂事件にでくわし、重症を負った。がなんとか生還したもののフィッツォ大統領は完全に立ち直ってはいない。
左翼、リベラルたちの幻想が挫折するとき、民主主義は回復する、とハンガリー外相が付け加えた。
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kennak · 5 months ago
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これが世界最大という超超巨大書店を、どーんと僻地でもなんでもいいから街が作れそうな平野に作ってほしい。その超超巨大さは世界第2位を突き抜けてほしい。 政府もテコ入れし、クラウドファンディングも募り、数多ある企業も全勢力が参入してほしい。もうとにかく全力をかけて作ってほしい。 「そんなことして失敗したらどうする?!バカじゃん?!」とか考えず作ってほしい。勝算とか考えず勢いで作ってほしい。 そこには和書だけではなく洋書もある。西洋の本だけではなく中国語の本、アラビア語の本、アフリカーンス語の本、とにかく片っ端から「いやこれいらんだろ」みたいな本だったとしてもすべておく。 なんなら和書が中央ではなく洋書が中央である。日本語を中心で考えてほしくはない。言語別に存在する知の量に応じた配分をしてほしい。 客層に応じてカテゴリ分けは必要だろう。1つの書店だけでなく複数の書店が統合してもかまわない。古本屋を集めてもかまわない。 「よくわからなくても物理の本を買うなら日本のここへ行け。たぶんあるから」という状態になっていてほしい。日本の中規模以上の書店はほぼすべてここに集める。 全勢力が協力してでき��超超巨大書店を中央に据えて、その周りを他の超巨大書店が取り囲む。その周りは巨大書店。その周りは中規模書店、その周りには小規模書店。 海外からも片っ端から誘致する。必要なら補助金も出す。「バカなの?」とか「さすがに海外出店は難しいです」とか一蹴されるだろうが「まあ採算とれそうだからいいよ」と言われるまで粘ってほしい。 税金をたくさん投入してもかまわない。重要なことは「そこにある」「とにかく日本のここに来たらある」「お前のやりたいことは知らんけど本がほしいなら日本のここに行け」という願いが叶う場所だ。 例外を作ればそのブランドは失われる。このブランドこそが他国が追随不可能な圧倒性を生む。先行者利益だ。バカすぎて1つ1つで見るとデメリットしかない行為が、結合すると巨大な1つのメリットを作り出す。 どこかで手を抜くと終わる。そんなことまでする必要ないんじゃないのとか、それってめちゃくちゃ損しますよねとか言われようが、究極に本を集める。 書店と書店の隙間にはさまざまなカフェが立ち並ぶ。個人で経営するカフェからチェーン店が密集する。コンビニも立ち並び、公園には読書に適したベンチがある。公園は読書に最適化されている。 その街にはどこにでも椅子が置いてある。買った本をすぐ座って読む人向けのものだ。 この街には有名人が毎日のようにやってくる。たとえば「ビル・ゲイツが本を選びに来日!」など当たり前のことになるだろう。 読書家はこの街の付近に別荘をかまえる。なんにもなかった僻地の近隣に富裕層街が誕生し、地価がとんでもなく上昇する。意味不明なおいしい話だ。 一方で本を読むことが目的でない人間には居心地が悪い空間になる。この街に存在している人間はほぼ全員本かその周辺が目的なのだ。本以外が目的の人間は異様に目立つようになり警戒される。 街の中央部分は徹底的に、本、本、本、本、本、と本が存在するのが当然の本の密集空間になっている。普通の人間が「ここまですることはないんじゃ・・・だって採算とか・・・」とドン引きするぐらいの熱量で本で溢れかえっていてほしい。 地面に敷かれたタイルには、文章が書かれている。まっすぐ歩くと偉人の言葉などがそのまま読めるようになっているのだ。たとえば「良い本は私の人生におけるイベントである。」「本の無い家は窓の無い部屋のようなものだ。」「天才とは努力する凡才のことである」などという文が永久に書かれている。有名な書の冒頭部分だったりもあるし、古典文学もあるし、文学のみならず数式も書かれていたりする。それを読むだけで日が暮れる。 この街の広告はすべて本に関するものでいっぱいだ。ほかでは絶対に見られない、読書家にだけ向けた広告が撃たれる。「こんな難しそうな本の広告ある?」というのがそこここで見つかる。 たとえばベトナム語のマンガの新刊広告なども見受けられていてほしい。 この街にあるのは紙の本ばかりではない。電子書籍派のための書店もある。他では絶対採算がとれないような形の店であっても、「読書家が毎日のように集まることが普通」の街特有の書店ができる。たとえば巨大な8Kモニタにその人へレコメンドされた電子書籍が大量に表示され、立ち読みすることができるとか。「辞書専門店」や「単語帳専門店」や「栄養学書籍専門店」などがあったりもする。そういうものを作っても不思議と利益が出るのだ。 この超超巨大書店圏内部には研究所や大学なども誘致する。どのような言語でも関係ない。化学系のカテゴリが立ち並ぶ「化学通り」のようなところには実験器具専門店も立ち並ぶ。 そういうところは、基本的には英語がメインだ。英語の下に日本語が書かれている感じ。イメージ的にはハリーポッターだろうか。ときどき「なんで化学通りにオムライス専門店がこんなにあるんだよ」などということもあるかもしれない。秋葉原や神田にカレーがたくさんあるようなものだろう。 やや込み入ったところにはマイナーな本屋がある。「なんだよこの本屋・・・」という、見るからに異国感が漂う本屋だ。謎の部族の謎言語で書かれた謎の材質の本が置いてあるなど。ネクロノミコンのような本も見つかる。 石版などもなぜかある。読書向けの椅子専門店もある。「本のためだけの椅子専門店」が生存できる場所は日本ではここしかない。 しかし、この超超巨大書店群の主目的は「本の集積」である。そこから逸れるようなことがあってはならない。何か欲をかいて「ここに企業をうんたら」などとして利益を優先するとこの街はあっという間にその意味をなくし滅びるだろう。ありとあらゆる人々が周辺の利益を求めて集ってくる。そういうのを一蹴できるような体制であってほしい。 「この街意味ないだろ。なんで作った。赤字だろ」と罵られながらも存続する街であってほしい。そして、そう罵る人も、ひとたびその街に入ると「すげえ・・・この街は地球に必要だわ・・・」とどうあがいても認めざるをえないほど感動できる街であってほしい。街自体で見ると赤字なのだが不思議と日本経済が潤う源泉である摩訶不思議都市であってほしい。完全に未来へと投資された都市である。 この街では、夜もたくさんの書店が営業している。こんな大きな本屋が24時間営業できるのはこの街しかありえないとなっていてほしい。「夜眠れないな・・・本でも買いに行くか・・・」という人外の行動を普通にするような場所であってほしい。 街の周囲には民家が立ち並ぶ。ただしこの民家に住む民間人はややおかしい。本のために移住してきた狂信者たちだ。軒先には自分の選書が並び「1冊100円」などと書かれていることも多々ある。 富豪がゴッソリ買っていくことを見越して少し離れたところに在庫置き場��ある。 富豪が「ではこの棚からこっちの棚まで」などと爆買いしていく。もはやテロリストのようなものだが、そんなことは気にせずまた入荷する。本はバカみたいに売れる。 近隣の都市はこの超超巨大書店都市のおかげで経済効果がある。 この街は、「日本人なら1度は絶対行け」と呼ばれる場所になる。そしてひとたびそこに立ち入れば「世の中にはこんなに知識があったのか」「世の中はこんなに頭のいい人たちで溢れかえっていたのか」ということが、嫌でも全身の細胞に刻みつけられる。伊勢神宮みたいなものだ。それよりも神々しいかもしれない。 そして、全身の細胞で体感したその人は、格段に読書するようになるだろう。それは地元へ帰っても同じことだ。一流を目の当たりにした者は一流になる。 取次の問題も、書店が潰れかけている問題も、日本人が本を読まなくなってしまっている問題も、経済が深刻化している問題も、だいたい解決できるだろう。 誰か作ってください。 ちなみに国防にも役に立ちます。一度作ってしまえばここを潰すやつは「バカ」なので。ペンは剣よりも強し! 書店は兵器です。 追記 ジュンク堂書店など大型書店が潰れかけているのは知っている。 ただそれは、「本がたくさんあっても意味がない」のではない。逆。 大型書店であっても、本が少なすぎるのが問題である。 だいたい日本語の本というのは大して範囲が広くない。 それに「物理本を読む人が少ないから本屋が潰れちゃう」��いうのも逆だ。 「物理本を読みたいと思う人を増やす。そのためには本屋すべてが潰れることも辞さない」という情熱が正道である。 本というのは知の源泉である。だから知識がない人に迎合すれば、潰れるのは自然だ。知識がない側に与するのだから。 本の機能はそれとは真逆であり、全体を引っ張り上げるものである。知識がない側が「欲しい」と願える場にすべきなのだ。 ない側に媚を売っていれば潰れて当然。 「この本は今は読めないけれど、読みたいと思う」そういうものがない。 「この本は内容はちんぷんかんぷんだけど、そういう本の存在を知っている」そういうものもない。 ジュンク堂書店などですら、知らない人々が多い。大型書店の重要性を知覚できていない。入ったことがない人間もいる。 だからこそドカンとぶち上げるのだ。 記事を読んでくれた人へ: 記事を読んでくれたのはありがたいが、たぶん自分が考えている規模と読んだ人が考えている規模に大きな差があると思う。 自分が考えているのは、もっとも小さく考えても深圳書城中心城の数十倍の大きさであり、既存の書店をちょっとだけ大きくしたものとか、蔵書が全く同一であるような大型書店が単に10個ある街という形ではない。 コーチャンフォーつくば店は50万冊、池袋ジュンク堂書店は150万冊、深圳書城中心城は400万冊、国会図書館は4685万点。Amazon Kindleは60万点。 自分が言っているのは、数億冊あるような書店群である。つまり、コーチャンフォーやジュンク堂書店や紀伊國屋書店は超超巨大書店(世界中の意味わからんハイレベルの本��ら選びぬかれ集まったエリート本屋)の周辺を取り囲む「日本区域最大の超巨大書店」の周辺を取り囲む「大型書店の1つ」という状態を考えている。ブックオフなどはその周りを取り囲む中型書店になるだろう。その周りを、身近にあるご近所の本屋さんがたくさんずらーーーっと並んでいるというような領域だ。いうならばこれが日本区域である。 世界の蔵書数はGoogleによると約1.3億冊であるらしい。日本区域内に別に中国語や韓国語の本があることもある。ただし日本区域の横には韓国区域だったり中国区域だったりする。その中国区域でもばかみたいにデカい超巨大書店があり、それを取り囲むようにジュンク堂書店並の大型書店があり、英語区域では……というような状態だ。言語別に分けられているだけでなく、「数学領域」で分けられていることもあり、そこでは「高校数学」の棚に世界各国の高校数学が並ぶ。数学の参考書を買いに来た高校生が、カメルーン人の中学生と仲良くなるみたいなことも想定できるわけだ。 地方のクソデカ本屋が数百個単位で入る「は・・・?」「この街が・・・全部・・・本屋さん・・・?」という規模の書店群である。 イメージとしては↓な感じ。 まもなく目的地の駅に近付く。電車にいる人々は全員が本を読んでいる。スマホを触っている人たちなど誰もいない。不思議な光景だ。多くの人がそわそわしている。初めて来た人たちが多いのかもしれない。 電車が駅に滑り込み走って降りる人々の後ろでのんびりと降りる。全く、はしゃぎすぎだろう。 降りた直後、本の形をした案内板が表れた。真っ先に飛び込んできたのは「↑ バベル中央書店」というやたらとデカい黒文字と、その下にあるやや大きな黒文字の「↑ 北区域書店」だった。 右を向くと・・・あれは・・・本の自動販売機?! 本を自販機で販売するのか。カルピスの作り方・・・自動販売機の歴史・・・Why could he make vending machines?・・・なるほど。 床には文字が書かれている。Station, State, Statue, Status. 何のことやらわからない。 改札を出る。改札を出ると、ああ、もうこれは本のテーマパークだ。最奥部に見える巨大な塔には雲がかかっている。おそらくあれが中央書店だ。その横には数えるのもバカバカしくなるほど書店が並ぶ。街には今まで見たこともないような人々で溢れかえっていた。ベンチでは読書をしている中東とおぼしき人が中国人らしき人と何やら議論している。彼らが話しているのは何語だろうか。 デジタルサイネージで目まぐるしく本の広告が入れ替わっていく。「サウダージにさようなら」「入門グロッキング」「般若心経の終焉」 ぼうっとしているとハトが飛んできた。ここでは何やら、ハトでさえ賢く見える。予算は5万円だったが、足りるだろうか。 Amazon倉庫��もないんだって。 なんか全然伝わっていなくてものすごく悲しい。 子どものときに巨大書店や巨大図書館に人生で初めて行ったときとか、論文と大学と研究の仕組みと接したときに、知の偉大さに震えたことがないだろうか。 目に見えないものは見えないことが多い。たとえば、ライブ会場に行ったことがなければライブの偉大さは本当にはわからないし、「本当にこんなにたくさんの人がファンなのだな」ということもわからない。 記号接地問題ともいうらしいが。 いま「自分が考えるクラスの巨大な本の集積地を人類の誰もが見ていない」というのが問題であると思う。誰1人として。 そういう知がたくさんあることは存在としては知っていても、「それを見たことがある人は誰もいない」のだ。いわば、月は見えるけど、月に行ったことは誰もいないような状態だ。 神田の古本屋街や、既存の大型書店というのは、いわば地球上にある月に似たところでしかない。「たぶんこれとこれがこうなると月」というふうにしか想像できない。だが月に行かなければ月の隕石は無いのだ。 ほとんどの人は、目に見えないなら存在しないと感じてしまう。マッチングアプリで人間を左右にスワイプするとき、人間ではないように扱う。それは人間として存在しているのに。 一方、眼の前に相手がいるとき、同じように左右に指を振って弾くのは容易ではない。これが目の前にあるかないかの大きな違いである。 自分が言っているのは、そういう知の集積の偉大さが理解できなくてもとにかくそこに行けば、「ああそういうこと」「人類は偉大だったのか」と、誰もがたちどころにわかってしまう場所がほしいということである。 それから、実現の不可否はともかくとして、「え、そういう本屋あったらめっちゃいいな〜〜〜〜〜〜〜〜〜」と感じてほしい。
ド田舎に世界各国の超超巨大書店が集積する都市がほしい
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kyoto4 · 1 month ago
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20241229 じつに不思議な石清水八幡宮
 八幡のはちまんさん、で知られる石清水八幡宮は、公式ホームページによれば、平安時代のはじめあたりを起源とする、いわゆる源氏の氏神で、名高い八幡太郎義家など、武家社会にゆかりの深い神社である。  京都の南、宇治川、木津川、桂川が合流する湿地帯にたつ、男山の上にその姿がある。以前は自転車で来たのだが、この日は同行者もいたので、クルマで訪れた。中にはいるのははじめてである。  京都には、大小さまざまな神社があり、いくつかは八幡さんもあるのだが、端的に言ってしまえば、石清水八幡宮は、そのどれとも大きく異なっている神社だった。蹴上の日向大神宮もずいぶんと異なっているつくりではあるが、石清水八幡宮にはほんとうに驚かされた。  それは何かかわったものがある、というよりも、あちこちの神社に普通にあるものが「無い」のである。広い敷地には、本殿以外の建物がほとんどない。徒然草に出てくる高良神社、そして石清水社くらいである。どこぞの神社の末社がずらずらと並ぶ光景を見慣れた目にはなんともあっさりしている。常夜灯はやたらと立っているが、狛犬がいない。八幡さんといえば鳩だが、これも本殿の欄間にちょっといるだけである。賽銭箱はあるが鈴がない。絵馬もない。本殿を参って終わり。  無いものづくしである。立派な休憩所とエジソン���念碑と期待外れの展望台はあったが、端的にいえば、ストイックすぎて、驚くばかりだった。下からがんばって徒歩で登っていったのだが、大半の人はクルマで上まで来ているようで、30分までは無料の駐車場にとめて、さっさと参拝して帰っていっていた。下は一回500円である。公式ホームページには、ふもとの有料のやつしか掲載されておらず、なんだかよくわからない。とりあえず、いっぺん行ったから気がすんだので、再訪することは無いように思う。
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arraytale001 · 1 month ago
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CHAPTER 11
見えないの?  
File 10  
フリスクは間違いなく今、サンズのそばにいた。二人は何事もなかったかのように、暖かく話し、笑い声が過ごす時間の隅々に響いていた。本来ならば目を大きく見開いて見届けるべき過去は、サンズによって巧みにぼやかされていた。彼の疑念��巧みにかわすことで、アンダインの死を記憶から薄れさせていたのだ。  
フリスクは無意識のうちにそれを受け入れ、サンズが時に威圧的な雰囲気すら醸し出すほど違って見える理由という重要な疑問を忘れてしまっていた。再びサンズを友達として見るようになっていた――それはまさにサンズの狙いだった。  
サンズは意図的にアンダインを最も残酷な方法で殺した。フリスクの目の前で、彼が誰かが死ぬ場面を簡単に忘れられないようにするためだ。フリスクがどう反応し、どのように選択を下し、彼の道徳心がどう支配するのかを観察するのも、全てサンズの計画の一環だった。
フリスクは道徳心を保ちサンズを拒むのか、それとも罪を無視して同情を見誤り許してしまうのか。答えはここにあった。サンズは満足げに微笑み、フリスクがあまりにも簡単に彼を許したことに感情が膨らんでいった。これほど簡単なことはなかった。フリスクは誰かの隠された動機を深く探るほど賢くなかった。彼は純粋で、ナイーブで、簡単に正しい方向にも間違った方向にも導かれる。サンズはフリスクを地獄のど真ん中に引きずり込むことだってできた。フリスクは炎が目の前にくるまでそれに気づかなかっただろう。  
「で、次の計画は何、サンズ?」フリスクが期待に満ちた好奇心で尋ねた。彼は既にサンズに頼り始めているのかもしれなかった。  
「まだ考え中だ。」サンズはためらうふりをしながら答えた。「知ってるだろ、そんな簡単なことじゃないんだよ。レイズは俺たちの世界を支配する神みたいなもんだ。お前と俺はこっそり動かなきゃいけない。さもないと、あいつに見つかって何が起こるか分からない――お前も知りたくはないだろ、フリスク。」  
フリスクはうなずいた。「その通りだね。僕は天才じゃないから、こういうの苦手なんだ。もっと巧妙にあいつを騙す方法とか考えられないの?」
サンズは考えるふりをしながら、頭を左右に動かしたり、目を転がしたりしてアイデアを探しているように見せた。時折、大きなため息をつき、椅子の上で指をトントンと叩いた。何をしていても、彼は説得力のある演技をすることに全力を注ぎ、フリスクを優れた演技力で欺こうとしていた。  
「はぁ、詰まっちまった。天才的なアイデアなんて全然ないな、フリスク。」サンズは苦い失望を偽のシナリオに注ぎ込みながら言った。フリスクは相変わらず騙されやすく、すぐに彼のしかめっ面を真似た。  
「じゃあ、次はどうするの?」  
サンズは一瞬黙り込み、苛立ちで空を蹴るフリスクを観察した。彼の顔にはかすかな微笑みが浮かび、かつて「友達」だった頃の冗談や笑い合った記憶がよみがえった。サンズはその記憶を嫌ってはいなかった――全然。彼にとって、それらに何も問題はなかった。たとえ全てがゲームの一部だったとしても、少なくともフリスクと彼は喜びを共有した。複雑さに押しつぶされることのない瞬間だった。  
でも、それは過去のことだろう?古い録音の遺物であり、しまわれて忘れ去られるべきもの。再現できない過去を振り返ることに何の利益もない。サンズは、すでに起こったことにこだわることで自分の弱さをさらけ出したくなかった。それはただの偽りの希望と鈍い痛みを心に与えるだけだろう。  
過去は過去のままでいい。  
「今は休もう、フリスク。エネルギーを節約して、頭を空っぽにしろ。お前、きっと疲れてるだろ。」サンズは優しくフリスクの髪をくしゃっとした。この時ばかりは演技ではなかった――少なくとも、そう願いたいところだ。どちらにせよ、彼の意図はフリスクに彼のそばで安心感を与えることだった。誰かの信頼は、彼らがどのように座るかで測れることもある――お前との距離、どのようにお前を見るか。小さなディテールが重要な情報を明かすこともあるが、大半の人はそれを完全に見逃してしまうものだ。  
サンズはフリスクを注意深く観察し、少年の態度をさりげなく研究した。ここで短い観察の結果を述べると、フリスクはサンズのパーソナルスペースに侵入するほど近くに座っていて、彼を不快にさせることなど気にしていないようだった。彼の目はサンズに穏やかに注がれ、疑念の跡はまるでなかった。彼はためらいなく話し、自分の考えを自由に表現し、言葉を深読みすることはしなかった。呼吸は安定しており、リラックスした表情には緊張の影もなかった。たとえ彼のそばに、自分の友達を残酷に殺した相手が座っていたとしても。  
サンズは顎に手を当て、小さな笑みを浮かべた。彼は確信を持って結論づけることができた。フリスクは完全に自分の手中にある――彼を信じ、彼に頼っている。フリスクの純粋さを利用し、抵抗なくレイズの領域に直接導くことができるだろう。
そう、抵抗はない――もしフリスクの体が彼だけのものであり、寄生する乗客や残留物がいなければ。  
フリスクの信頼を確保したことで、サンズは次の問題に焦点を移した。すでに彼に対し深い疑念や憎しみを抱いているかもしれない誰かだ。交渉など考えもしない相手。まだ取り除くべき障害があった、とサンズは思い、視線を鋭くした。  
キャラ。  
そうだ、あの幽霊。彼女はまだそこにいる。フリスクの中に深く入り込み、鋭くシニカルな目でサンズを見つめているに違いない。そんな厄介な観察者がいる間に、フリスクと計画を共有するのは賢明ではなかった――彼女は間違いなく全てを妨害するだろう。  
「引きずり出さないとな。」彼は腕を組み、大きく息を吐きながら考えた。  
「散歩に行かないか?気分をリセットするのも悪くないだろう。」サンズは立ち上がり、フリスクに手を差し出した。その友好的で、助けになりそうな提案を聞いて、フリスクは断ることができなかった。  
「あ、うん!スノーフルに行こう、サンズ。」  
その場所の名前を聞いて、サンズは一瞬顔をしかめた――まさかフリスクがそこを選ぶとは思わなかった。しかし、彼はすぐに考えを切り替え、胸を締め付ける不快感を抑え込んだ。  
「スノーフル、ね。いいさ。もしかしたらパピルスやみんなに会えるかもな。」イライラを隠しながら答えた。フリスクが彼の手を掴むと、サンズは背を向けたまま歩き出した。その顔には明るい笑顔を浮かべているフリスクの姿があった。
だが、フリスクがスノーフルに行きたいと言った時、サンズの内に隠された怒りがじわりと湧き上がった。何かが彼の心を引っ掻き、不吉な脅威をささやき、毒々しい言葉で彼を呪っているかのようだった。それはまるでかつての自分自身が遠くから彼を見つめているように感じられた――怒りに燃えた目で、今にもその場で倒れろと呪いをかけるかのように。  
「終わらせなきゃならない。」彼は不安に駆られた心で考えた。「それが終わったら、自分も終わらせる。」  
まるで喉に石が詰まり、胸に釘が打ち込まれたようだった。かつて知っていた誰かのかすかな怒り――自分自身だとわかる誰かの怒りを感じた。  
サンズ。  
そうだ、あのサンズだ。かつてただのNPCであり、「裁く者」としての役割を果たしていただけだった。  
***
二人は並んで歩いていたが、時々サンズはフリスクを自分の前に行かせた。そのたびに、フリスクは少しパニックに陥ったように振り返り、心配そうな表情を浮かべてサンズを見た。「どうしたの、サンズ?」  
その声には純粋な同情がにじみ出ていた。この時のフリスクは、サンズが犯した過ちそのものではなく、それがもたらした結果に心を向けていた。彼の心配は、本当にサンズを失いたくないという気持ちから来ていた。フリスクの感情的な脆さは、サンズの行動の倫理的な問題に目を向ける余裕を奪っていた。  
「まだちょっと揺れてるけど、大丈夫さ。」サンズはさらに傷に塩を塗るように言った。彼はわざと弱々しく絶望的な姿を見せることで、フリスクを自分の精神的支えとしての役割に強く結びつけた。フリスクに、彼のそばにいなければならないという責任感を抱かせるためだった。  
サンズはぎこちない笑みを浮かべ、それをわざと不自然に見せることで、フリスクを自分の巧妙な罠に引き込んでいった。「お前がいてくれて、安心したよ、フリスク。他の誰にも、こんな臆病な姿は見せられない。」彼は視線をそらし、顔を曇らせて悲しげな表情を浮かべた。「特にパピルスには、こんな姿を見せたくないんだ。」そして、フリスクに悲しげで憂鬱な表情を向け、完全に依存できる空間を作り上げた。「お前だけだよ、このみっともない姿を見てくれるのは。こんな情けない俺を許してくれるといいんだがな、フリスク。」  
フリスクはすぐに首を横に振り、拳を握りしめ、決意に満ちた目でサンズを見つめた。「そんなことないよ!サンズが僕に心を開いてくれて嬉しいんだ。君のことをもっと知れる気がして。」  
サンズの笑みが広がったが、それはフリスクの同情への感謝ではなかった。その純粋さが、サンズの中に残っていた疑念を完全に消し去ったからだ。フリスクの信頼は無条件で与えられるものであり、サンズにとってはそれがフリスクの無邪気さと無謀さを象徴していた。  
「お前は本当に優しいな、フリスク。でも……俺がアンダインにやったことは――」サンズはちらりとフリスクの反応を伺うように目を向けた。フリスクの信頼が揺らがないと知っていたが、それでも彼の中にはわずかな好奇心があった。  
あるいは、深く根ざした誘惑が。  
また罪の話を持ち出したらどうなるんだ?その考えは彼を惹きつけ、小さな実験を試みたい衝動をかき立てた。それはリスクのある試みで、もしやりすぎれば破滅的な結果を招くかもしれない。しかし、フリスクを誘い、その反応を見る誘惑には抗えなかった。  
「俺なんかただの殺人鬼だ。お前がここにいるべきじゃない――俺のそばにな。」彼は悲しみと後悔に満ちた声で言った。その演技を少し誇張し、フリスクが彼の振る舞いを不穏に感じ始めるかどうかを見極めようとした。サンズは再び餌を投げ込み、フリスクがその罠にかかるのを待った。彼の目は獲物を見つめる捕食者のようにフリスクをじっと見つめていた。  
しかし、怒り、失望、燃え上がる憤怒の視線――あるいはサンズをその罪で裁く視線ではなく、フリスクは一歩近づいてきた。彼はそっとサンズの手を取り、その表情は穏やかで優しさに満ちていた。フリスクは微笑みながら頭を垂れ、目を閉じた。その茶色の髪の隙間から、サンズは不安と困惑の表情を一瞬だけ垣間見た。それは彼の心を締め付けた。フリスクは本当に彼の感情を理解しようとしているのだ。  
「大丈夫だよ。」フリスクは穏やかだがしっかりとした声で言った。「一人じゃないよ、サンズ。僕も……僕だって――」フリスクの言葉は詰まり、その声は震えていた。それはまるで彼自身も、魂を刺すような罪の鋭い痛みを感じているようだった。「僕も殺人者だ――化け物なんだ。君と僕、同じ経験と罪を共有してるよ、サンズ。」
ビンゴ!  
金色の鐘が頭の中で鳴り響くような瞬間だった。それはまるで名誉あるトーナメントの勝利の鐘が、彼の心に響き渡ったかのようだった。その興奮は震えとなり、彼の全身を駆け巡った。  
サンズはフリスクを見た。彼の頭はまだ下がっていて、その手は静かな必死さでサンズの手を握っていた。その満足感は燃え盛る火のようであり、その致命的な炎は黒い煙を放っていた。サンズの魂は制御不能な情熱で脈打ち、彼は完全な支配を得たことを確信した。フリスクは今や、サンズが慎重に用意した牢獄に閉じ込められた。そして彼の心の中で、サンズは背後で比喩的な鍵をくるくると回しながら、捕らえ��友に対する同情を装っていた。  
フリスクには見えないところで、サンズは心の中で勝利の曲を奏でた。 
「ありがとう、フリスク。本当に、お前は素晴らしい友達――」  
「なんて嘘つきなんだ~」  
「えっ。」  
「なんて狡猾なんだ、サンズ。友達を欺き、同情を誘って偽りの哀れみを演じるなんて。」  
それはフリスクではない。
声色は遊び心がありながらも嘲笑的で、不吉なリズムがサンズの胸を締め付けた。  
ゆっくりと頭を上げた彼らは、サンズの腕をさらに強く掴み、そ���力でジャケットの袖がくしゃくしゃに押しつぶされた。口元の筋肉を一瞬で引き締めると、彼らは残酷で広がった笑みを見せた。やがて、サンズの目の前にその正体が明らかになった。プレイヤーをただの操り人形に変え、意のままに操る存在。  
キャラ。  
未知の同乗者が姿を現した。その嘲笑に満ちた笑みは、燃えるような赤い目に縁取られていた。それはまるで海に映る夕焼けのようで、波を血のような赤に染めていた。その目は見る者を飲み込むような魅力があり、それに目を合わせた者には破滅の静かな約束が宿っていた。  
彼女の言葉はすべて呪いであり、命令だった。それは道徳の境界を越え、血の道を選んだプレイヤーたちにとって悪夢そのものだった。
罪人を罰する悪魔――それがキャラだった。
そして、サンズ。  
サンズはキャラの威圧的な笑みを、自身の暖かく無害に見える笑みで迎えた。それは対照的に、目には鋭く揺るぎない集中が宿っていた。彼は彼女の圧倒的な雰囲気に飲み込まれることはなかった。彼はそんなに弱くはない。結局のところ、キャラを自らの家に招いたのはサンズ自身だった。ドアを開け、彼女を歓迎したのだ。そして今、彼は彼女を名誉ある客として扱うつもりだった。 
「やあ、キャラ。初めまして。」サンズは冷静な声で言ったが、その視線は捕食者が獲物をじっと見つめるようにキャラを捉えていた。それは挑発的な興味を含んだ視線だった。 
これこそが彼が待ち望んでいたものだった。
再び彼は広く笑い、満足感で頭を持ち上げた。サンズの計画は再び完璧に成功した。その絶対的な支配感は、彼自身を震わせるほどのものだった。
フリスクに甘く、罠に満ちた言葉を浴びせることで、キャラを追い詰めた。彼女がフリスクへの操作を目撃し、その演技がどれだけ不愉快だったかを彼は知っていた。巧みに、彼は一つの餌で二匹の獲物を捕まえたのだ。糸を巻き上げれば、見事に新鮮な二匹の魚がかかっていた。それは非凡な忍耐と鋭い戦略、そして甘美な成功の報酬によるものだった。  
次の計画に進む時が来た。 
キャラをフリスクの体から排除する。あるいは……彼女を完全に抹消し、このゲームのシステムから消し去ることだ。  
そうすれば、彼を妨げるものは何もなくなり、フリスクを完全に支配する自由が得られる。  
「馴れ馴れしくするなよ。俺があんたを嫌ってるの、わかってるだろ?」彼女の声は鋭く、その表情は揺るがなかった。その姿勢��らは敵意が滲み出ており、今にもサンズに飛びかかり、無数の鋭く致命的な刃で彼を貫きそうだった。  
サンズは笑い声を漏らした。それはまるでキャラが最も面白い冗談を言ったかのようだった。その反応は彼女の顔をさらに険しくし、目がぴくりと動いた。彼の嘲笑は明らかに彼女を苛立たせていた。  
「まあまあ、リラックスしろよ、お嬢さん。ただ挨拶したかっただけだ。なんで殺し屋みたいに構えてんだ?」
「挑発するんじゃない。」  
「で、どうする気だ?」サンズは首を傾げ、笑みをさらに挑発的に広げた。  
「フリスクに全部バラすのもアリだろ?あんたの卑劣な計画、嘘、それに感情の偽りについても全部さ。」  
「ふーん、ありがちな脅しかよ。」 サンズの笑みは悪戯っぽく変わり、挑発的な口調で言った。「やってみろよ。むしろ見てみたいもんだな。」 その笑顔は徐々に消え、代わりに目にはぞっとするような鋭い光が宿った。何かが明らかにおかしかった。気づいたときにはもう遅い。チャラは感じた。サンズは脅しにひるむどころか、むしろ楽しんでいるようだった。その態度は彼女を行動に駆り立てるように仕向けているようにさえ思えた。
彼の口から出る言葉は、全て嘘と冷酷な操作に満ちていた。振る舞いは不気味で、チャラは気づいた——サンズの心は自分以上に壊れているかもしれない。 その目は全てを物語っていた。目的のためなら何でもする人間。犠牲なんて気にしない、手がどれだけ汚れようと構わない。
「おやおや、冗談好きなサンズはどこ行っちゃった?」
「たぶん、どっかで死んだんだろ。」
「その墓、見せてくれない?」
サンズは目を細めた——怒りではなく、静かな喜びを秘めた目だ。その言葉に傷つくどころか、むしろ面白がっているようだった。「その墓、ダサくて退屈だぞ。お前なんか、暇死にするに決まってる。」
「お願いしてるんだけど?」
「俺は断る。」
「ずいぶん失礼じゃない?私は客なんだよ。」
「なら帰れよ。失礼な客は好きじゃないし、お前だって倫理に反する訪問者は嫌いだろ、チャラ。」
チャラは突然笑い出し、髪をかき上げた。頬に広がる皮肉な笑みとともに、彼女の視線は前方に流れる滝へと移った。轟音を立てて岩にぶつかり、空気中で砕ける水の音が耳を包み込む中で、この言葉の応酬を楽しんでいるようだった。 「面白いわね。どうしてこんな風になっちゃったの、サンズ?たぶん、レイズは部屋でワインでも飲みながら、自分の傑作が立派な子に育っていくのを見てるんでしょうね。」
彼女の視線は皮肉に満ちており、その態度も挑発的だった。サンズは彼女が既にレイズとの対立の多くを察していると感じた。まるで少ない情報から多くの結論を導き出したようだった。チャラは既にサンズがなぜこんなことをしているのかを理解しているように見えた。彼が追い詰められ、レイズの狡猾な掌から逃れるために、卑劣な行動に出る必要があったのだと。
「お前と奴って、ほんと似てるよな。レイズは残酷な実験を繰り返して、お前はくだらない嘘で他人を操ってる。���っちもしょうもないショーの舞台作りに夢中って感じか。そういえば、最後にレイズと会ったとき、あいつに椅子に縛られて拷問されたんだよね。」
「落ち着いて言うよね。」
チャラは誇らしげな笑みを浮かべ、さっきの変な発言を軽く流した。「私はずっと前に死んでるのよ。ゾンビに何を期待してるの?」
「さあな、生きる欲望とか?死者の復活みたいな。」
「はあ?また何?はは?」彼女の目は大きく見開かれ、その後止まらない笑い声に包まれた。腹を抱えながら笑い転げる彼女を見て、サンズは少し困惑した表情を浮かべるだけだった。「これって生存ドラマか何か?白雪姫の童話?おいおい、冗談でしょ。あんたの答え、哀れでダサいわ、サンズ。」
「死んでる人間にしては、すごく生き生きしてるけどな。」
「おいおい、からかうなよ、それバカのセリフじゃん。」
「ハッピーニューイヤー。」
「…それもっとバカっぽい。」
「メリークリスマス?」
「違うって!」
サンズは小さく笑い、体を伸ばした。「そうだな、俺とレイズは似たようなもんだ。ただ目標と方法が違うだけだ。時間は人を変える、痛みも、喜びも——そういうのが人を全然違う存在にするんだよ。チャラ、お前もその変化を感じてるだろう?死とか復讐とか、その辺はお前が一番よくわかってるはずだ。」
チャラはサンズを一瞥し、口元をわずかに引きつらせて笑った。「あー、さすが天才様。で、結局あんた何が欲しいの?」
肩をすくめながら、サンズは一歩近づき、左肩をしっかりと掴んだ。その表情は不気味で威圧的。大きな笑みから見える歯はぎゅっと噛みしめられ、捕食者のような凄みがあった。
目の穴はチャラの動じない瞳をロックオンする。サンズはその緊張感を楽しんでいるようだった。
目を見開くと、骨の白さを赤い炎が包み、不気味な光を放った。
「死。一言だ。」
青い炎が突然炸裂し、激しくぶつかり合った。サンズとチャラは武器を抜き、心はすでに戦闘態勢に入っていた。もう安っぽい侮辱も、偽りの丁寧さもない。二匹の捕食者が相まみえた。血と生々しい殺戮を予感させる対決。まるで互いに向かい合い、鋭い刃を握り、いつでも斬りかかれる準備が整っているかのようだった。
「楽しい言葉ね、サンズ。私もあんたに死んでほしい。」
「同じ気持ちで嬉しいよ。」
***
突然、ぎこちない静寂が二人の間に落ちた。
水の勢いよく流れる音や、岩に滴り落ちる水滴の音が、やけに鮮明に響く。二人は動かず立ち尽くし、まるであまりにも重すぎる何かを考え込むようだった。それぞれの思考は別の方向へと彷徨い、残る後悔に心が縛られていた。
サンズは立ち去りたくなった。この重苦しい空気から逃げ出したかった。でも無理だった——チャラがまだこの世界にいる限り。終わっていない問題があった。まだ彼女を置いて行くわけにはいかない。
「自分のやり方とか、行動とか、全部のリスク、分かってるんでしょ?」
沈黙を破り、チャラが口を開く。その声は冷静ながらも鋭かった。「フリスクを騙して、殺人者になって、生きるためのゲームシステムを壊して。これの代償がどれだけ大きいか、分かってるよね?安くは済まないわ——あんたの命、他人の苦しみ、それがその代価。」
チャラはサンズを見向きもしない。手をポケットに突っ込み、速い流れに流される氷塊を目で追っていた。
「分かってるさ、自分が何をやってるか。」
サンズが答える。その目は遠くを見つめ、空中に漂う薄い青い光を眺めていた。彼の息遣いは重く、かすかな笑みも次第に消えていく。「俺みたいな奴は大抵悲惨な終わりを迎えるもんだ。俺は最高の兄弟なんかじゃない。いつもパプスに隠し事して、秘密を抱えてる。間違った道を選んだ奴の運命くらい分かってるさ——悪を受け入れて、理性を捨てた人間のなれの果てだよ。忠告ありがとな。でも…」
サンズはチャラの方に向き直り、その目は揺るぎない決意で満ちていた。その強さはまるで鋼鉄で鍛えられた意思のようで、どんな障害にも折れることはなかった。その声には、魂の重みと決意が乗っていた。それは堕落しながらも、不屈の精神で守られていた。「…俺は引き下がらない、チャラ。何も後悔しないし、許しを乞うつもりもない。時間を戻したいとも思わない。自分で決めた道だ。罪の代償は全部払うさ。」
チャラは、サンズから放たれるその揺るぎない決意を感じ取った。このスケルトンはどんな壊滅的な災厄が降りかかろうとも、絶対に折れないだろう。後ろを振り返らず、自分の悲劇的な話で涙を流すこともない。
本当に覚悟ができていた。
「残念だったね。」
チャラが sly に言う。その声には皮肉が込められていた。「私はフリスクとは違うの——あんな純粋で心優しい奴じゃない。私を操れるなんて思わないで、サンズ。」
「分かってるよ。」サンズはニヤリと笑い、まるでその挑戦をすでに見越していたかのようだった。
「驚かせてみなよ、天才さん。どうやって私を消すつもり?」
「それは秘密だ、ミス。」
チャラは指を伸ばし、ポキポキと音を鳴らした。その顔には明るくいたずらっぽい笑みが浮かび、目を細めると風が彼女の髪を遊ばせた。涼しく優しい風が彼女を包み、その鋭いエネルギーを際立たせた。「もし私が、あんたの計画なんか興味ないとか、一緒にいたいだけだとか言っても、どうせ殺すんでしょ?」彼女は挑発的な視線をサンズに向けて尋ねた。
「ビンゴ!」彼は乾いた、でも確信に満ちた声で笑った。「俺はお前を信じられない、チャラ。絶対に。」
二人の視線はまるで見えない衝突のようだった。二人は互いに向かい合い、それぞれの武器を構えた。その場にただよう不穏なオーラは冷たい風を呼び、空は暗く覆われていった。チャラは目を細め、その唇の端を自信に満ちた笑みで吊り上げた。その笑みには致命的な力が宿っていた。一方でサンズは冷静で落ち着いた態度を崩さず、その鋭い視線で隙を伺っていた。
それはまるで、アン��ニオ・サリエリとヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが壮大な劇場で競い合うような輝きを放っていた。
二人は無言で戦争の旗を掲げた。それは恐怖と死を予感させるものだった。なぜ彼らが今、互いに対峙しているのか、そこに小さな理由すら見当たらない。ただ一つの死の手紙が互いに宛てられていた。
憎しみと復讐。
二つの毒であり、忌まわしい物質だった。
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sawakiguchi-msk · 4 months ago
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1話切りの季節(3ヶ月ぶり)だけど、今期明らかにあたし的にはもうダメ、なのは少なかったのよね。
そこで3話切りしそうなものをまとめておくわ。
あくまであたし的によ(あたりまえ)。
①甘神さんちの〜
無料公開原作3巻履修しての1話視聴。三姉妹巫女の家に引き取られる京大医学部志望受験生婚約者。
1話の区切り方は流石だったのと、京都舞台だしなるべく見続けたいけど、いかんせんあまりにも五等分の花嫁
②きのこいぬ
愛犬の転生ではない謎生物とホラー絵本作家。
空気感がゆったり。ゆったり過ぎて長く感じるわね。展開によっては耐えられなくなりそう
➂君は冥土様
押しかけ暗殺者メイドとの共同生活。
メイドの必要性が分からない(それ言ったら短剣使いの設定のほうも)。���にかく深いお話があるのか、ドタバタラブコメなのか謎
④妻、小学生になる
転生前の記憶が蘇った近所の小学生女子と父子の再会。
事案。悠木碧さんの無駄遣い
⑤村井の恋
高校の女教師に恋する男子生徒と、その生徒が推しキャラに見えてきちゃった女教師。
ギャグは面白いわね。難は作画というかアニメーション。よくある漫画のCMで、止め絵を無理やり微妙に動かしてセリフ載せるやつ、始終そのレベルの動きしかないから、それなら漫画でよくない?ってなる
⑥来世は他人がいい
関西と関東のヤクザの跡取り同士の恋愛
キャラデザがイマイチ感あるし、今どきヤクザ的な狂気はうーんって感じ
➆最凶の支援職【話術士】〜
なろう系。最弱が最強系。4人パで即裏切り分裂。
いちおう2話で裏切りカップルを奴隷にするらしいので多分そのへんまで
⑧トリリオンゲーム
無一文で企業して世界を買う口八丁とハッカーのバディスタートアップもの
内定を蹴ったソフバンの令嬢(言い方)から、ハッタリだけで資金調達できちゃうのが理解不能
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kijitora3 · 4 months ago
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石破内閣に何が期待できるというのだ
昭和50年代まで、首相、天皇皇后両陛下が参拝されても何の問題もなかった靖国神社が中韓の差し金で政治問題化され、日本人に謂れのない制約を課すようになった
その誤りをきちんと正すことが、日本のために殉じた英霊への最低限の礼儀であり、保守のなすべきことなのだが、この石破とその仲間たちは、中韓や、アメリカの民主左派リベラルの機嫌を取るためにそれを足蹴にし、高市氏を葬った
日本のことより中韓、アメリカを優先する輩に存在意義はない
おまけに安倍氏が暗殺されてから、安倍氏を国賊と罵倒した人格破綻者村上が入閣した 反安倍氏の象徴であろう 言動思想同様に醜く肥満した村上の体躯を見ると、この石破内閣の心根の醜さを見ている気になる
安倍氏が心血注いだ日本経済の復権はかなり達成されたが、その成果を無駄遣いし、岸田、石破の両内閣でザイムがよみがえり、ますます国民負担ばかりが上がり、若者の未来への希望をへし折り、少子化を進める結果になる 高市氏の言ったように国民負担率を下げ、消費を刺激することで、不十分な賃上げを下支えし、景気のいい循環に誘導することがいまするべきことなのに、過去三度の消費税率上げと同じように、各種保険料など目に見えにくいところで国民負担ばかりをあげ、また景気回復の芽はへし折られるだろう それでも企業収益は改善し、企業内留保は史上最高レベルだから経済団体には受けはいいだろう しかし、その果実を国民全般に広げるために景気刺激が必要な今の段階で「財政規律」優先になる
つまり、自民党執行部は、自分たち同様��恐竜と化した老年層ばかりの経済団体の希望しか見えず、日本全体の景気回復など視野にない
次の衆院選で自民は負けるであろう あのような老人���かりの既得権守護のための内閣など見たくもない その結果総裁がもう一度変わり、高市総裁になって本来の保守政権が発足するときに、初めて日本全体の景気も名誉もケアされるのだろう 安倍氏が悪夢のミンシュを打ち破って政権を奪還したときのように
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chaukachawan · 3 months ago
Text
奇跡の19時帰宅
こんな時間に家に帰れたのいつぶり!?マルマルモリモリ仙入でござんす。書きますよ、ええ。なんか色んな人のタンブラアハ(フランス語風)を読ませていただいたんですけど、僕があまりにもお笑いの人みたいになってしまっています。いや、うれしい、嬉しいんですけど。そこまでhumorが僕にあるとは思えないんですね。自分で書いた漫才ゴッリゴリに忘れまし��しねえ!?
つーわけでなんの捻りもなしに普通に書こうかなって話。紹介っていうかただの一言コメントじゃのうこれ。ケイショウリャク
〇園堂香莉
読み合わせの時点でなんかもうしっくりきすぎて、あーこの人になりそうだなあって感じでした。今までたい焼きの演出様っていうイメージだったのでやっぱなんでも出来ちゃうタイプの人かい!ってなりました。漫才に組み込みやすい題材にして下さりありがとうございました。そして無断でほぼアイデア丸パクリしてしまいまして申し訳ありませんでした。
○近未来ミイラ
役者が難しいだって!?よく言うよ!全然できてるじゃあねえか!って思ってますいつも。普通の人はあんないつも作品を壊さない程度にアドリブ入れたりとか出来ないんですよ、あー羨ましい。完全な僕の持論なんですが1番笑かしてやりたいのはながーい時間一緒にがんばった共演者の皆さまだったりするわけですよ。みーらさんはそれを当たり前にやるからすごいです。ミーラさんのおもしろパスをいつも殺してしまって申し訳ないでございます。精進致します。
〇たぴおか太郎
声も動きも読み方もぜんぶすげえ、、って毎稽古なってました。僕はなすかさんが演技できなくなるぐらい笑わせに行こうとしてるつもりです。生意気に台本に無いセリフ勝手に言ってくれってお願いしても笑顔で聞いてくださってほんとにあたたかみのある人だなと。共演できてよかったなって一番思います。
〇錫蘭リーフ
個人的に秋公で一番仲良くなれた人。ほんとに嬉しいです。自分勝手な理由ですが、外公まっったく参加できずなんとか舞台だけでもお役に立とうと首を突っ込みまくりました。まじでシゴデキだし優しすぎるしおもろいし演劇の超大先輩でめちゃうまだし。これからも嫌われない程度にひっついてなか卯前でお話ししたいですね。
〇帝京魂
稽古場でたくさんご一緒できて、なんか先輩の鏡って感じがずっとしてました。新歓でハンパなかったんでめちゃうまな人なのは知っていたはずなんですけど、お客さんからどう見えるのかってところからじゃあどういう意識でどう演技すればいいのかっていう結びつきがすごーくわかりやすくて。演出補佐として頼り甲斐がありすぎてびっくりしちゃいました。パワーキャラ共演したいですね、いつか。
〇箏
カボスとドリアンのおかげ(せい?)でよく話すようになりましたね。セイロンくんのところにも書きましたが舞台関係だけでも役に立ちてえ、。っていうので首突っ込みまくりでした。首ニョッキニョキニョキです。高いところの葉っぱ食べるうです。あなたもやっぱうまいよねえって感じ。動きが少ない役でも全然すごいことが証明されたし。エチュードでうわ���うますぎいって一番なるのはルーベですね。対応力エグい。一緒に共演してみたいし、一緒にコントとか漫才してみたい。
〇苔丸
エンドロでたくさんお世話になったと思ったら次はがっつり共演できて嬉しい限りです。ほんとにほんとにこけさんなしでちゃうかは回らないんだろうなあってしょっちゅう思います。こけさんがいないという事実が新人をとても不安にさせます。それぐらいデカいです。あとなんで稽古後にあんな美味しそうなご飯作れちゃうんですか?見習いたいところしかないです。
〇響夜
ほんとハマってるよね今回。嬉しいですおじさんは。なんかなびやは堂々と生きてる感じがすーごいいい。話してて安心します。なびやが険しい顔で下を向くようになったらちゃうかは終わっちゃうんじゃないかと思います。あと発想力が天才すぎます。君が舞台で良かったですマジで。
〇ミル鍋
ちゃうかのオアシスです。ゆにさんと犬の話してる時の癒され具合ハンパないです。僕だけじゃなくみんながゆにさんとおはなしして何らかの栄養を得ています。間違いないと思います。鬼の課題を提出した後に、眠たそうにでもちゃんと話してくださって、その後稽古を見てダメをくださって、最強ですね。個人的にはアローさんとふざけてるのを勝手に見るのも好きです。そのままでいてください。
〇西峰ケイ
やっぱりセンスの塊ですよね。立て看盛りなしで「はえ!?」って言いました。生き様がオシャレというか。完全ナンバーが漫才やるって聞いてからちゃんと練習しないとと思った記憶があります。去年の新人も新歓もらびさんのインパクトがしっかり頭に残ってて、そうさせる凄さを持ってらっしゃるんだろうなと。もうちょっと待っていてください、吹田にお邪魔いたします。
〇あろハム権左衛門
めちゃくちゃ演技が上手い先輩っていうイメージだったんですけどお話しするとめちゃくちゃ面白くて。吹田コントを超絶真面目に練習してたのすごい印象に残ってます。あとキレッキレのキャスパ。もっとお話ししたいなと思う先輩です。支部長ですからお世話になると思います。キングヌーの話とかしたいですね。
〇アリリ・オルタネイト
イルルさんはほんとにたくましい先輩だなあっていつも思います。演劇という言葉も表情も動きも気をつけないといけないものの中で笑顔で言語の壁を蹴破ってるのがもうほんとに凄すぎます。5年インドネシアに住んでも英語もインドネシア語も全く上達しなかった人もいるのにですよ。これカワイイと思うーって言いながらサラッとえぐい舞美案出すのもすごく印象的です。ちゃうかの財産です、間違いなく。
〇〆切三日前
好きだからぁ!からはや4ヶ月です。早すぎです。やっぱりみてる人を惹きつける雰囲気をみそかさんは持ってるなあって思います。舞台で映えるというか。日本が下手すぎますねごめんなさい。また共演したいですねー次は別れ話は避けたいですけど。吹田に迷い���んでしまったと聞きました。僕もそちらに行きます、しばしお待ちを。
〇黒井白子
けっぺきの◯田さん!!けっぺきを無理矢理にでも見に行かなかったことの後悔がすごいです!でもみてなくても伝わる白子さんの演劇経験値マシマシ感。白子さんが出してくださるダメは全部稽古中に自分が感じたモヤモヤが言語化されたものでほんとにエグいてえええええって感じです。頼り甲斐がありすぎますほんとにマジでとっても。演劇連れてってくださいついていきます。逆にお笑いライブとかも行ってみたいかもですね。
〇中森ダリア
優しいんですよねえ、とっても。図書館であってもちゃんとラムダじゃん!って気づいてくださって。キラッキラなお友達を差し置いて数秒でも僕に時間を割いてくれたのがもう嬉しい。楽屋で話しててもエヴァの話とかiPhone変えた話とかとても気さくに話してくださって。ザやさしい先輩です。色んな人と仲良くできるっていうのもひらりさんレベルだと立派すぎる才能ですよね。見習いたいです....
〇きなこ
なんかきなこに関してはみんなということ一緒になりそうですね。空気清浄機すぎます。人生でもなかなか出会ったことないレベルのほんわかさ。なのに演技めっちゃしっかりできるっていうギャップにびっくりです。きなこもちをきなこにあげた時の笑顔がすごい記憶に残ってます。またあげます。ソノカワリフランスゴオシエテ。
〇暁レミエル
家遠すぎるのに大集に8時半に来てたのがすごい印象に残ってます。演補に宣美に映像になんでもマルチにこなすのがイカつい。演技も日に日にクオリティが上がってるのが側から見てもわかってあーやっぱすげえなと。時間がたくさんとけるちゃうかで自分とかと同じレベルで動けてる時点で凄すぎです。
〇肆桜逸
ニキっ!!ニキと稽古場でジョジョの話してる時の楽しさ尋常じゃなかったですよ!!!7部のアニメ見たいっすねえ!っていうのは置いといて。ニキは頼り甲斐がありすぎると思ったらノリがいいところもあって、ほんとに楽しい人だなと。外公に自分が出れなかったのが本気で悔やまれます。それでもオペ席でポージングしてるだけでオペしてる価値あるぐらいには楽しいです。悲しいですね、、、、ニキ、いなくなっちゃうの。あ、吹田で会えるじゃん、よかった♪
〇埖麦
器用なやつめ。この一言に尽きる気がしますむぎは。誰といても周りがびっくりするぐらい見えてるし、気が使えるし、ダメだと思ったらちゃんと言えるし。なんで僕がこんな偉そうに評価してるのかわかんないですけど、みんなができそうで意外にできないことを当たり前にできちゃうのがむぎかなって。演技の話?言わずもがなうめーよ。どうしてもセリフ把握してる分相手の言葉を受け取るっていうのがやればやるほど難しくなるのにむぎはずっとできるのがすごい。エチュードでも当たり前に受け取って上手く返せるのがすごい。僕の好みなんですけど、、って言って演出も思いつかんエグい提案できるのがすごい。うん、すごい。
〇紫苑
なつめもいっぱい作業きてたから話す機会がincreaseしてHAPPYでした(ルー大柴か)わたくしは忘れません。1時に今宝塚にいると言ってきたあの夜のことを。いやコンテンツ力高すぎるな。なに?歩きで石橋までa few hoursかかるって。あとやっぱり僕が印象に残ってるのは音響オペしてる姿ですかね、いつもおっとりなイメージなのにシュバって音響フェーダー動かしてて勝手���ギャップ感じてました。うまい。
〇水琴冬雪
ノンスタをこんなにしっかりわかる人だとは思ってませんでしたよベガさん。バイクのくだりがノンスタイルとまんま一緒なのを一瞬で見破られた時はびっくりしましたね。ベガさんはどのネタが好きなんでしょうか。僕「BAR」のネタとか好きですね。ビフィズス菌の囁きのやつです。ベガさんの某コントが井上にしか見えないんです僕には。すいません冗長な文章で。いやあベガさんの脚本はすごい!笑いの混ぜ方が大胆でメリハリがしっかりついてて僕はスーゴク好きですね。今日の起床連絡大喜利大会はなかなかいい線行ったと自分で思ってるんですけどどうなんでしょうか。
なっが。こんなんしてるから5分尺やと思って作った漫才が9分やったりするねん。
もうええわ、どうもありがとうございました。
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crydayz · 4 months ago
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241008 EXTRA
やる気出ないもの、後回しにしがちなものって「恐怖」が足りない
恐怖と興味の釣り合い取れてるものと向き合う時しか面白さ感じられない
人が意地悪になったり被害感情感じるのは「暇」だから
葬式は大切な人が亡くなった直後にあえてクソ面倒な割り込みタスクを大量に入れる事で悲しみに浸る為の「暇」を与えない為に行われている
どんなに正当性と妥当性あるネガティブ感情であろうと一度それを転がす「暇」を与えられたら人は一生それを転がし続ける
1年後どうせ立ち直るなら今立ち直ればいい
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まあ、これは昔から「理」でものを考える訓練続けてきた人間にしか出来ない芸当ではあるが
鬱人間は損得の物差しが壊れていて理が破綻している
だから損だらけで非合理的な自傷や先延ばしに耽溺する
嫌われる事を恐れてはならないがそれを免罪符に据えて好かれる努力を怠るのは最悪だ
「面白がられ応援される」ために悪意や悲しみ育てる要因となる「暇」をブロックし、歯応えある責任感と恐怖の中で善性と社会性を磨き続けるのだ
大事なのは集中力と没頭力
「より面白がられ応援される」為に自分の中にある「これなら通る」と確信できる特技を伸ばして伸ばして特化する
あらゆる物語と刺激は自分に居場所くれる有益な労働に集中する為にある
居場所が盤石では集中力を得る意義が成立しないので、極力一箇所に根を下ろさずアウェーで緊張伴う場所での活動を心がける
ホームを棄てろ。ハイコストで不安定で贅沢なものをあえて纏え
ランニングコスト最悪なものを背負う事でオートで尻に火がつく
極論借金しろ
そしてその負荷に耐え続けながら「集中の火種」を探せ
じゃなきゃ逃げに逃げて他者との関係切りまくった臆病者が「人生を食べ切る」ことなんてできるわけない
目の前にあるのはヘドロと化した大量の食べ残し。片付ける際に腐敗した思い出やトラウマと向き合わざるを得ない愛おしい汚物
とりあえずそれを狂喜の叫び上げながら蹴散らしよく乾燥させ細かく砕きゴミの日に出して忘れろ。ヘドロの中に宝物とゴミが同居してんのわかるがいちいち選別してたらその作業だけで人生終わるから全部棄ててやり直せ
クリエイターとアスリートの人生は最愛の存在と憎しみあって叩き潰しその痛みを喰らって先に進むもの
闘うことから逃げ、残酷で傲慢な答えを出す事から逃げ、他者を傷つけ先に進むよりはずっとマシな選択だったと自分を説得し続ける
そんな格好悪い人生でいいのかよ
そう、格好いいか悪いか、粋か粋じゃないかで全ての行動と思考の価値を測るのだ
漫画みたいな読み応えある人生送りてぇ!
死に際に観る走馬ビジョンに組み込む笑えて泣ける特大エンタメのリール素材を沢山集めてぇ!
あの世になんも持っていけなくとも、いい映画撮れたなって思えたら大満足じゃん
異論認めるわ、ただしもっと熱いヤツだけ
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kokoro-m · 10 months ago
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脈打つ楽園
窓枠から揺らぐ桜の枝も、明日には新緑に飲み込まれそうだ。そういえばここ最近の私の心は綺麗なものに反応しづらい日々が続いていたと思う。晴れの日にカーテンを開けると世界が広がる気がしたし、少し雑にひいてしまったコーヒー豆から苦味を感じた時でも満足していたし、少し開けた窓から春一番が吹き込めば、髪の間に隠れた前髪が目に入ってだるがったり、それさえ日常のきらめきの一粒に、感じていた。
限りなく思い出せる出来事として、喜びに溢れていたはずの、ぱりんと割れた器があって、肌に刺さるほど大きな破片はないから散らばったまま放っておいたのであった。掻き集めてしまえば自分が必死になって過去に浸るような馬鹿な羽目にあうので、毎日思い切り踏んづけて、粉々にする。胸を張るように歩いても曇天の日が多いとあからさまに気分は下がって、記憶の引っ掛かりである音楽を街中のドラッグストアで聞けば瞬きの回数が多くなった。ことごとく気分が天気に左右されるのは通常であったが、あの冬というのは、幾分長かった気がする。
青々とした芝、本当の芝生は全く青くない。はげて土が見え、何日か前に落ちた赤褐色の枯葉、折れたての小枝に誰かが落としたガムの包装紙。秋に忘れられたどんぐりの頭、裸足の指をくすぐ��小さな蟻、どこからか飛んできた灰色の石ころ。大きな幹からぐんぐん伸びた枝や生まれたての葉っぱが影を落として、太陽は数分ごとに位置を変え、私たちはそれから逃げるように、お尻をよじらせ木陰を追いかける。誰かの恩恵を受けたわけではなく、私はいつも芝生の上にいる。小学生の時、近くの公園が養殖中になると近くのブランコで口を尖らせ、早く陽の光の元で寝転びたい気持ちを抑え、スニーカーの先端でゴム床を蹴った。中学生になると、芝生の上で読むものがミステリー小説になった。官能小説も相変わらず読んでいた。高校生、私は一人になりたかった。ブレザーの背中についた細い葉を手で振り落とし、スカートも入念に叩いて、草の匂いが残る裸足で靴下を履いて、窮屈なローファーで電車に乗った。それから今も、私は芝生の上で寝っ転がったり、体育座りをしたり、枝葉から覗く太陽をかざした手のひら越しに見たり、首が痛くなれば、足の甲を走る蟻を応援したりしている。
仲良くなったら変わるよ、好きになったら変わるよ、大人になったら変わるよ、経験したら変わるよ。自分というものが変化するということが大前提で人に教えられると、すごく窮屈な気分になる。好きなものは変わらない、増えるだろうけど。逃げ道だって変わらない。泣く時に来る場所も、聴く曲も、読み返す詩も、変わっていないのに。手の届かないところで美化され、日記の彩りとして消費され、全部同じになんてなれない。あくまで共通のものが私と貴方と誰かに存在して、分かり合える喜びが胸を満たすけれど、貴方や誰かが存在する以前から私はずっとここに居たはずだ。貴方のせいで変わったわけじゃ無い。貴方や誰かを通り過ぎた私が、覚えたての感情を抱いても、知らせたり��んてしない。私の全ては、貴方や誰かに、関係がない。もう居なくなったなら。
一定の冷たさが占めていた、細々とした砂利の音と唸る波の音が聞こえた真夜中の海に似ている。目を覚ませば春風が部屋の観葉植物を力強く揺らす季節になっていた。眠りかけていた機微ごと叩き起こされるも、自分のいる場所は変わっていない。薄く開けた唇の隙間から、生温かい陽気を味わう。次に瞳を閉じた時には安らぎが欲しい。深い眠りと呼吸に身を任せて。
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onishihitsuji84 · 10 months ago
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春のサンドイッチ
 四月、うそだろう?  きょう、僕は画面の右下の数字をにらみつける――2024/04/03。ちょっと、あまりいろんなことを考えたくない感じがある。数字を数字として受け入れたくないきもちが浮かぶ。  ここ半月ほどの、春という、「解放」を表現してる暖かさのために、あらゆる時間はするすると過ぎ去っていった。四月、雪どけ水は自由自在に町を流れた。
***
 この半月ほど、僕はそんなに小説を書いていない。 「そんなに書いていない」というのは、ほんとうだった。三月の終わりまでにつくったのは十ページにも満たない小品ひとつだけだった。  書くことをべつにすれば――社会という庭で、僕が僕の人生を生きるためには対処の必要がある、ごたごたをこなしていた。でも、それは言葉通りではない。ここでの「ごたごた」には気力がなくてだらだらするだとか、小説をやりたいきもちはあるけれどまとまった集中力を(あるいは勇気を)用意できなくてゲーム("Balatro","幸運の大家様"のふたつだ)をして時間がつぶすなんてことが、含まれている。つまり、三月、僕はだらだらしていた。
***
 春のサンドイッチに意味なんてなかった。  コンビニ裏のゴミ捨て場で、ハムときゅうりがむ��出しになっていたサンドイッチにもまた、意味なんてなかった。  意味なんてない。 そういうことを受け入れるのは難しかった。そのときに不安な心であればあるほど。
 三月も終わりのころ、あまりに早い時の流れに何もかもをうっちゃりたくなった僕は、こんなふうに書いた(Twitterでね)。  たしかに多少やさぐれはいたけど、べつに、僕が「不安な心」であるわけではなかった。これは、僕ではない他人――たとえばあなたとかに警告するための、言葉だった。 「そんな比喩や物語、ふるまい、あとゲームをして過ごす時間なんかにはなにも意味ないよ」なんてふうに、いちいち言われてウンザリするのが嫌で、それに先手をうつための言葉だった。  とうぜん、そんなのってパラノイアだった=他人が自分をしつこく責め立てているという妄想。  でも、根っこからの空想というわけでもないというのが、問題をややこしくしていた。というのは、他人の口からこのような言葉がとび出したことがあったのだ。それも、僕に向かって。現実において。  もうそれってかなり昔のことだった。あんまり具体的な年月は明かせないけど、実際、もうノーゲームにしてもいいくらい前のことだった。 「ああ。そういえばそんなこともありましたねえ」  おちゃに縁側みたいな、のどかさを装ったにこにこ顔をして、それで受け流してもいい感じになっていた。  でも、僕はねちっこく覚えていたし、ゲームを降りるなんてこともまだしていない。 「言ったあいつはぜんぜん記憶にないかもしれない」なんてことはわかってるけれど。
***
 それでは、きょうの日記はこのあたりで終わる。記事の最後に、きのうとか一昨日にした、Twitterでのつぶやきをここに貼り付けて。  それで、日記でもいい。こんなふうにでも書いてみさえすれば、僕自身の現在みたいなところがちょっとわかりやすくなるようだった。  うん。僕は小説をやってたほうがいい。ゲームやパラノイアに稀なる価値はない。
 でも、小説は書き上げたときはぜったい最悪だった。小説で楽しいのなんて、実際はまるでありきたりだけど浮かんできた瞬間にはぴっちぴちに輝いているアイデアを書き留めるとき、そしてどっぷり集中力の水に沈み込んでいるときに「ああ。表現ってこうやるんだ」ってもう一度感覚を思いだすときの、その二つだけだった。  他の瞬間はぜんぶ苦しかった。耐えがたくみじめな自分の実力に対する”怒りという名の僕自身を殺したいきもち”と”なみだ”、それに”ため息”だけだった。もうずっと前から、「僕は小説家です」だとか、「小説を書いてます」ってひとに話すのが嫌だった。僕のしたあれらが「作品」だとする考えが、一ミリも受け入れられなかったからだ――身の毛のよだつほどに。僕はこっそり書いている。それがいちばんよかった。それがいちばんゆっくりとしたきもちで生きていられた。  けど、このまえ賞に応募した。  また新しいのを書いて、賞に出すつもりだ。
***
月がぬらりとひかる。あなたは空を見上げていた。四月、夜はむらさき色だった。
床に石の環があって、それを迂回して僕は歩いた。 環は僕の歩みに沿って緩やかにつづいた。明るい灰色は四月の光にまたたいては犬のように僕の気を引こうと一生懸命になっていた。
奇妙という言葉はあまりにも魅力的だし、だからこそ絶対つかってはならない言葉だった。ほんとう、それは他の言葉をぜんぶあとにしてしまい、ちりひとつさえ残さないほどの力をもっていた。つまり、神みたいな。 だからこそ、その言葉を口にしてはいけなかった。誰も神を試してはいけなかったんだね。
無感覚になったとき、「いま、自分は無感覚になっている」とはきづかない。五感はどれも疲れてしまっていて、自分が”疲れている”とも気づかない。
時はいたずらだ。落ち着くことをしらない。この手にしっくり馴染んで、クラシックを聴くなんてしない。でたらめに走っては自動販売機をバンバン蹴り上げてわらっている。
皮肉や、悪意ある分解を勉強したいと、メトロに乗りながらおもっていた。
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ari0921 · 10 months ago
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【変見自在】歴史の作り方
 高山 正之
 賽金花は日本で言えば明治維新のころ、安徽省の貧しい家に生まれた。
妓楼に売られ、13歳、半玉で34歳年上の洪鈞に身請けされ愛人になった。
洪鈞は科挙をトップ合格した清朝末期を代表する外交官だった。
2年後、駐独支那公使を拝命して賽金花はその幼な妻として同行した。
彼女はそのころの支那の女、とくに妓女では当たり前の纏足をしている。
 小さいころに足の指を内側に曲げて布で縛り、人工的な小足にする。10センンチくらいが最も美しい。三寸金蓮なんて言われたが、健康な足をたわめるからこれほどの激痛はない。
 石平は『三大中国病』の中で、女の人権を蔑(ないがし)ろにしたおぞましいまでの蛮風とこき下ろす。 実際、金蓮とか囃されても女性は満足に歩けないし、歩けば激痛が走った。それでも賽金花はその代償に公使夫人になれた。
 ただそんな足で欧州社交界に出たところで踊れるわけでなし。奇異の目に曝されるだけだが、同時に男たちの関心は集めた。実際、洪鈞は彼女を伴ってウイルヘルム2世に拝謁したし、モルトケの右腕ワルデルゼー参謀次長にも親しく会っている。
 彼はことのほか興味をたぎらせ、何度か纏足女の味を楽しんだという。
洪鈞もそのつもりで不相応の女を妻にしたと言われる。いかにも支那人らしい発想だ。4年の任期の間に賽金花は独語をマスターし、皇帝ははっきり支那贔屓になって日清戦争の三国干渉を生み出す。
 洪鈞は任期を終えて帰国して間もなく病死する。洪家は格式の合わない賽金花を追い出し、彼女は再び北京の花街「八大胡同」に戻っていった。
そして山東省で外人、別けても独人を嫌う義和団の乱が起きる。
20万に膨れ上がった暴徒は北京の外国人居留区を包囲し、これに西太后の正規軍も加わった。
 柴五郎ら各国の警備隊員500人はよく戦い、籠城55日間を耐えたところに8か国連合軍がやっと到着する。総司令官は独軍のワルデルゼーで、義和団を蹴散らした後、最初にやったことが「独皇帝のための3日間の略奪」だった。3日間が明けると今度は「兵士のための3日間の略奪」を許可した。
 これに米、仏、露の兵士も加わり、北京市内は殺戮と略奪で混乱。市民は日本軍が守る「北城」に逃げ込んだ。ここだけは秩序が維持されていたからだ。この間、ワルデルゼーは昔なじみの賽金花を探して再会���果たした。彼は総司令官の特権を使って紫禁城に入り込み、西太后の寝所で賽金花とともに皇帝の夜を楽しんだ。占領地の夜を満喫する欧米人の姿がよく出ている。
 そういう思い上がりをワルデルゼーが象徴して風にも見えるが、習近平の御代になったらこの話が全く変わっていった。まず賽金花は「公使夫人として欧州社交界に登場するとその話術や華麗なダンスステップで一躍社交界の花になった」と曾樸「ゲツ海花(ゲツカイカ)」は書く。纏足の彼女は踊るどころか満足に歩けないはずなのに、そういう些細なことは気にしない。
 帰国後、義和団の乱が起きる。北京で独公使フョン・ケトラーが暴徒に殺されると夏衍の「賽金花」ではここに彼女を登場させる。「激昂する公使夫人を独語で慰めた」と。さらに8か国連合軍が北京に入城すると「旧知のワルデルゼー司令官を訪ねて報復しないように頼んだ。
 同司令官も説得に応えて北京市内に秩序を回復させ、同時に連合国将兵に報復や略奪を行わないように厳に戒めた」と。北京大教授の劉半農も「賽金花本事」で「彼女は西太后より立派」と称賛する。かくて纏足の売笑婦が北京を救ったヒロインになりあがった。
 そうまで加工しないと習氏が望む国民的ヒ^ロが出来上がらない。可哀想な国柄にも見える。
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kennak · 5 months ago
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小泉は菅、竹中に操られて、整理解雇の4要件を形骸化をして、大量リストラを簡単に出来るようにする。 雇用形態は完全に崩壊をして、40代、50代、60代の非正規を溢れさせる。 親の小泉政権の派遣法改正同様に、非正規を溢れさせて、非正規の低賃金で働かされて、正規社員の賃金抑制にもなり、若い世代も人生設計を難しくさせ、少子化を拍車を掛けて、不景気を深刻化させる。 年金を80歳開始にして、非正規の年収に関係無く課税も考えている。 親の小泉政権よりも、規制で守られいるのを無秩序にして、自助努力の名の元に日本を壊滅的に壊す。 小泉が総理になると、解散総選挙、来年夏の参議院選挙後は、解雇の緩和の法改正など必ず歴史的悪法を次々にやる。 小泉が総理なら、解散総選挙で自民党を過半数割れ、どころか壊滅的にさせないと、国民は間違いなく地獄に落とされる。
小泉進次郎氏が怒り 説教質問にカチン!語気荒げ反論→橋本五郎氏に「そんなこと分かってますよ」と一蹴され、笑い 石破氏は苦笑 候補討論会(デイリースポーツ)のコメント一覧 - Yahoo!ニュース
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kyoto4 · 7 months ago
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20240707 七夕、猛暑
 毎日の暑さがきびしい。金曜日には蹴上に社会見学に行っていた小学生が熱中症で救急搬送されるというニュースがあった。天気予報では、明日は今日よりは幾分気温が下がり、というようなことをいっているが、昨日は36℃で、今日は37℃まで気温があがった。毎度のことながら、本格的に暑苦しいのは梅雨明け宣言の出される前のこの頃である。  馬印のシュガーシロップが買えずに困っている。アイスコーヒーの時期になったので、いつものようにネットで注文しようと思ったら無いのである。メーカーのホームページにも何も書いていない。やまと蜂蜜という会社がシュガーシロップ クロをつくっている。なんだかよくわからないので、タカギまで新食工業の黒みつを買いにゆく。一本だけ残っていたのを手にいれることができた。  暑いのは京都だけではない。あちこち暑苦しい。これを書いている途中で、東京都知事選の開票速報が目にはいってきた。投票率はそんなに高くはないとしても、わざわざ、投票所にいって、小池や石丸の名前を書いて出てくる人があんなにいる、という事実には、あらためて、驚かされるばかりである。
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