#直管マフラー
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dai-mori · 1 year ago
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Tomigaya, Shibuya, Tokyo / Oct. 2023
会社の後輩がバンバン200を格安で買っていじり倒すと豪語して購入2週間で切った貼ったしている。電装系を触るのならバッテリーのマイナス端子を外すなんてのは基本かと思うのだが、外さずにやってボディアースに工具が干渉したか何かでヒューズを飛ばしたり、マフラーをサイレンサー手前でぶった斬って中国製に交換しようかと思ったらパイプ径が合わず、ジョイントをかますも排気漏れで液体ガスケットと耐熱パテを盛ってその場凌ぎの修繕、挙げ句の果てには交換したマフラーがほぼ直管でうるさすぎて後からグラスウールを詰め込んでいたり、その他にもフレームパイプ後ろ側を切ったはいいけど短すぎたとか、フェンダーを短く切ったら短すぎてドロ跳ねがきついなど、なかなか豪快な手術を施している。自分からすると「切る」という作業は慎重に慎重を重ねて行うものだが、後輩は後先考えず切った後でどうにかなるだろうという考えで恐ろしい。しかも交換が効かないフレームなんかもバッサリいくからなぁ、でも自分のモノだし好きにやればいいのだ。若さというのはそういう無駄を楽しむことでもある。
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watanabemotorstbird · 11 months ago
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XR1200がFORSALEとなりました!
センスの良さが光るグッドコンディションな一台です。
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HARLEY-DAVIDSON XR1200
走行距離 10359km
車体本体価格 ¥1,320,000-
モデル名はXLではなくXR。その名の通り所謂アメリカンタイプのハーレーではなく、レーサーの系譜上に位置するXRです。
エンジンはビューエル由来のパーツが奢られた高出力仕様。そのエンジンを存分に楽しむことが出来るインジェクションチューニングを施された一台です。
カラーはレーシーなオレンジ。目立つ傷も無く歴代オーナーの管理の良さが伺えます。
付いているパーツはどれも一級品。
ブレンボマスターシリンダー・ブレンボキャリパー・オーリンズリアサスペンション・Tramp-Cycles製チタンマフラー
それぞれのパーツが上手く調和されて纏まっており、センスが光ります。
車検に必要な純正マフラー・タンデムステップ・タンデムシートも付属。
納車整備もご安心ください。
12ヶ月点検を基本に、ステム周りのグリスアップ&調整・前後タイヤ交換・スパークプラグ交換・エンジンオイル&ミッションオイル交換。さらにブレンボキャリパー・マスター、オーリンズリアサスペンションも専門ショップにてOHを実施致します。
前後タイヤも指定して頂けると、基本的にはご希望の銘柄で交換させて頂きます。
詳細はグーバイクやインスタグラムでも発信しておりますので是非ご覧ください。
グーバイク
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ハイセンス・グッドコンディションのXR1200。
是非一度当店で直接ご覧ください!
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blenny-giken · 1 month ago
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#BlennyMOV93クラック亀裂8BLメンテナンス修理後1ヶ月確認液漏れは補修大丈夫漏れ止めOK直っている正常ハーレーのタンクも溶接補修ハイ...
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#BlennyMOV93クラック亀裂8BLメンテナンス修理後1ヶ月確認液漏れは補修大丈夫漏れ止めOK直っている正常ハーレーのタンクも溶接補修ハイ...
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2024年12月8日(日)#漏れ止め約10年#2015年11月16日#タイプパッド#TypePad特集#QandA#BlennyMOV93#2015年12月12日11日#メンテナンス修理施工〜#参考になるかも#漏れ止め#接着強さ#溶接さび補修#溶接箇所から
2024年12月8日(日)#漏れ止め約10年#2015年11月16日#タイプパッド#TypePad特集#QandA#BlennyMOV93#2015年12月12日11日#メンテナンス修理施工〜#参考になるかも#漏れ止め#接着強さ#溶接さび補修#溶接箇所からの液漏れメンテナンス#溶接の破損#漏れ止め***なんだけど・・・--***で---***はできるの・・いいの・・・#YouTube#ユーチューブとかb公開してると思うけど 参考になるかもしれない・・・
#BlennyMOV93 #BlennyMOV77 #GM6815#GM8300#GM6800#GM5520#GM1508
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2024年12月08日(日) 11時35分30秒QandA#参考になるかも#漏れ止め#接着強さ BlennyMOV-93 2015年12月12日テーマ:ブログ エポキシ樹脂 使用事例 教えてQandA#参考になるかも#漏れ止め#接着強さ BlennyMOV-93 2015年12月12日 11日メンテナンス修理施工〜  #溶接さび補修#溶接箇所からの液漏れメンテナンス#溶接の破損#漏れ止め***なんだけど・・・--***で---***はできるの・・いいの・・・ +++ちょっと、話の意味が・・理解できないんだけど・・・ ***て゛--***で--*****でも・・いいの??・・・・・ だったら・・・参考にならないかも・・ですが #YouTube#ユーチューブとかb公開してると思うけど 参考になるかもしれない・・・ +++++++++++ 1 カウンター 20151211_crcck_TT  最終改訂日 2019年7月2日 GM-9012 BlennyMOV http://www.blenny.co.jp/20141115_coolF_GM/ クラック-タンクの溶接部-漏れ止めしたい!!この前のバテが大丈夫だったので 修理、再度メンテナンスする-CFRPとGM-6815、GM-8300で溶接部の接着-補強-補修-[特集サイト] http://www.blenny.co.jp/20151211_crcck_TT/ http://www.blenny.co.jp/20151211_crcck_TT/ #BlennyMOV93クラック亀裂8BLメンテナンス修理後1ヶ月確認液漏れは補修大丈夫漏れ止めOK直っている正常ハーレーのタンクも溶接補修ハイブリッドGM8300とGM1508でGM6815FRP https://www.youtube.com/watch?v=CTUSPx3px2U&list=PLUqu-kjRuv9fiCGk_6SEZHBLKnuqVW00G&index=1 #BlennyMOV93クラック亀裂 QandA#漏れ止め方法#溶接さび補修 #溶接箇所からの液漏れメンテナンス メンテナンス修理後1ヶ月確認液漏れは補修大丈夫漏れ止めOK直っている 2 #QandA対策と方法#アルミ亀裂#ひび割れクラック#アラミドFRP漏れ止め#アルミ溶接の破損#GM8300とGM6815ハイブリッド#ガラステーブ接着補強621f1s+=1h38m48s https://www.youtube.com/watch?v=iUaTanXEkXE&list=PLUqu-kjRuv9fiCGk_6SEZHBLKnuqVW00G&index=156 #QandA対策と方法 #アルミ亀裂 #ひび割れクラック #アラミドFRP漏れ止め #アルミ溶接の破損 #GM8300とGM6815ハイブリッド #ガラステーブ接着補強 #BlennyMOV93 #QandA#アルミのタンクですが#クラック#亀裂の漏れ止め可能ですか鉄タンク錆止めOKでもアルミは#BlennyMOV93#2023年7月31日 262102f1s 2th 47min42sec https://www.youtube.com/watch?v=2zpil7BkF8o&list=PLUqu-kjRuv9fiCGk_6SEZHBLKnuqVW00G&index=152 3 #BlennyMOV77 +2021-11月クールF+育苗ハウスJA 2BL#GM8300で配管サビ#穴パイプ漏れ修理溶接補修したが水漏れ再発2#BlennyMOV77育苗ハウスがボイラーでJAの配管漏れを修理パイプの溶接温水漏れ耐熱パテGM8300とGM1508防錆 #Q&A 2BL GM-8300で配管サビ・穴パイプ漏れ修理。溶接補修したが水漏れ再発2#BlennyMOV77 2BL#GM8300で配管サビ #穴パイプ漏れ修理溶接補修したが水漏れ再発 ++++++ https://www.youtube.com/hashtag/blennymov スクリーンショット 2024-11-28 10.10.54++++youtube.com/hashtag/blennymov++++#BlennyMOV+28-1 ==youtube.com/hashtag/blennymov++++#BlennyMOV+28-2 +++ 8 https://www.youtube.com/hashtag/blennymov +++ https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12722442594.html +++ #最強パテGM-8300 **1から60 新設【旧=廃止】#メルカリmercariブレニー技研Blenny 次世代のエポキシ接着補修剤をGenusジーナス GM-8300 #貴社製品がヒートサイクルに強いとの事で3GM-8300 **1から60 #使用事例#使用実績#実例 #タンブラーブログ #アルミホイール #最強パテ決定戦#トラスコ中山#オレンジブック #アストロプロダクツ#楽天市場店 3 【楽天市場】GM-8300 次世代型エポキシ補修パテ ブレニー技研Genus(ジーナス) 44gセット:JUN WORLD 楽天市場店 https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/ #楽天市場#楽天#アマゾンAmazon#モノタロウ#ショッピファイ https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/ 金属パテGM-8300 いつの日か次世代のエポキシ接着補修剤をGenusジーナス GM-8300 ハチサンまるまる 使われつづけられる訳があるmade in japanで http://www.blenny.co.jp/flagship_genus8300.htm https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/ +++ 1 6BL#アルミ#ベンツの正面#ヘッドライトまわりステー鈑金#肉盛り修理#メンテナ#再生#衝突破損欠損#GM5520#GM8300#GM6815ととパテ#BlennyMOV19#接着修理8th https://www.youtube.com/watch?v=Vs-ocJk6bxU&list=PLUqu-kjRuv9dXqoEpmYuCkpzlpqdnd1YR&index=248 https://www.youtube.com/watch?v=bnDJ7cWuvf4&list=PLUqu-kjRuv9dXqoEpmYuCkpzlpqdnd1YR&index=249 #アルミ#ベンツの正面#ヘッドライトまわりステー鈑金#肉盛り修理 2 3 #desktop#2022年3月5日#GM8300マフラー修理トラクターの排気ガス漏れ止め海外聖農機具腐蝕さび止めメンテナンス年代物レストア品再生リペアー耐熱パテとGM8383Hで肉盛りねじ止め2th #マッセイファーガソン #GM8300マフラー修理トラクターの排気ガス漏れ止め 4 トラクター修理 #BlennyMOV100ワァWaわぁ何がなんで感激したって#GM8300熱伝導の違いが#ブレーキマスターシリンダーの鋳物部品が金属鋳造パーツ#年代物#トラクターの改修改造メンテナンス2BL #ブレーキマスターシリンダーの鋳物部品 5 トラクター修理 ギアボックスのオイル漏れ,ケース割れ修理,メンテナンス方法は??アルミ缶釘で穴あけ-GM-8300で塗り補強,加熱-温風処理で金属-メタルFRP製作,鉄板-溶接代替えは!! ギアボックスのオイル漏れ 6 #二次元コードQRコード #BlennyMOV4 BlennyMOV-4 7 #BlennyMOV https://www.youtube.com/user/BlennyMOV #BlennyMOV https://www.youtube.com/hashtag/blennymov 8 https://www.youtube.com/hashtag/blennymov #blennymov #ハッシュタグblennymov #YouTube#ユーチューブ +++ +++ #タイプパッド#TypePad#シックス・アパート 2024年1月4日#タイプパッド#TypePad特集GM-8300 ** フラッグシップ Genus ジーナス GM-8300 **1から60 #使用事例#使用実績#実例 +++ +++ 【楽天市場】GM-8300 次世代型エポキシ補修パテ ブレニー技研Genus(ジーナス) 44gセット:JUN WORLD 楽天市場店 【楽天市場】GM-8300 次世代型エポキシ補修パテ ブレニー技研Genus(ジーナス) 44gセット:JUN WORLD 楽天市場店 https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/ #楽天市場#楽天#アマゾンAmazon#モノタロウ#ショッピファイ#メルカリ957680985 https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/ +++ アストロプロダクツ+GM-8300+GM8300+神奈川県 アストロプロダクツ+GM-8300+GM8300+東京都 +++++++++ 2018-1407 2018-94- 発泡スチロールを溶かさないで、表面強化方法は,GM-1508FRPコーティング 2018-1407 2018-94- 発泡スチロールを溶かさないで、表面強化方法は,GM-1508FRPコーティング 2018-94- 発泡スチロールを溶かさないで、表面強化方法は,GM-1508FRPコーティング 1 GM-8300 次世代型エポキシ補修パテ ブレニー技研Genus(ジーナス) 44gセット 【ショップ名】 JUN WORLD 楽天市場店 https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/ https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/ https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-250g/ https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-250g/ https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/?iasid=07rpp_10095___dz-lifve1rq-81-2ad05f87-d7ae-4b92-8361-6ed274a4adaa https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/?iasid=07rpp_10095___dz-lifve1rq-81-2ad05f87-d7ae-4b92-8361-6ed274a4adaa +++ 最強パテ#最強パテ選手権 最強パテ選手権!3種類試す https://www.youtube.com/watch?v=_NwlCyv2yAA https://www.youtube.com/watch?v=_NwlCyv2yAA BlennyMOV 4 か月前(編集済み) #すいません#GM8300#叩いてぶち壊し見ちゃいました#最強パテ選手権リンク貼りもしちゃいました#ジーナス係長#BlennyMOV1#BlennyMOV2#BlennyMOV4#BlennyMOV8#BlennyMOV9#BlennyMOV12#BlennyMOV13#BlennyMOV14BlennyMOV16BlennyMOV18#BlennyMOV19#BlennyMOV20#BlennyMOV21#BlennyMOV22#BlennyMOV81#BlennyMOV77#BlennyMOV78#BlennyMOV81#BlennyMOV98#BlennyMOV100#BlennyMOV106#BlennyMOV117#BlennyMOV120#BlennyMOV136#BlennyMOV158#Genusジーナス係長 +++ 最強パテ選手権 https://www.youtube.com/watch?v=X4QE5qwyfII&t=4s https://www.youtube.com/watch?v=X4QE5qwyfII&t=4s #スグレモン自動車用品 #ガリ傷#ホイール鏡面パテ#スグレモン自動車用品#久世誠二#SeijiKuze1スグレモン自動車用品久世誠二Seiji Kuze 2022-5-18-1GM-8300 #その元気さが#1165#今日はホイールのキズ補修です#スグレモンスグレモン自動車用品#ココログcocolog-nifty#楽天ブログ#鏡面パテでホイールの#ガリ傷を補修162#久世誠二 Seiji Kuze#元気な声でお疲れ様の作業#衝撃に強い#耐熱#耐油タンブラーブログ ++++++ 3 2=#BlennyMOV2 3=すべて再生 GM-8300#Amazonchoice#Amazon's Choice#Amazonチョイス 2021年11月17日 #GM-8300 http://www.blenny.co.jp/flagship_genus8300.htm 3 すべて再生 https://www.youtube.com/watch?v=jzgQVlbL1jI&list=PLUqu-kjRuv9dHFokhFtj7cUC6x-VBOTQs 3 2 1 ++++++ ++++++ 輸入品-海外製品-2で、修理後の水漏れ状態の上に 2021-1-68#はてなブログ特集2021年1月11日#貴社製品がヒートサイクルに強いとの事で、 輸入品-海外製品-2で、修理後の水漏れ状態の上に 試しに塗ったところ ぴたりと止まりました。 #2021-11-17GM-8300#Amazonchoice#Amazon's Choice#Amazonチョイス #GM-8300 http://www.blenny.co.jp/flagship_genus8300.htm #ココログ@ニフティ #ココログcocolog-nifty http://epoxy-blenny.cocolog-nifty.com/blog/2021/11/post-559574.html http://epoxy-blenny.cocolog-nifty.com/blog/2021/11/post-559574.html https://www.monotaro.com/p/5263/0543/ 1 https://www.monotaro.com/g/04557195/ https://www.monotaro.com/g/04557195/ 2 https://www.monotaro.com/monotaroMain.py https://www.monotaro.com/monotaroMain.py 250 https://www.monotaro.com/p/5263/0534/ https://www.monotaro.com/p/5263/0534/ 800 +++++++++++ 1 2018-1482 カーボンCFRP,FRP材料からアルミの接着剤GM-5520で、最適接着スペックを追究 https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12424337803.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12424337803.html 2018-1482 カーボンCFRP,FRP材料からアルミの接着剤GM-5520で、最適接着スペックを追究 1 2018-1482 カーボンCFRP,FRP材料からアルミの接着剤GM-5520で、最適接着スペックを追究 https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12424337803.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12424337803.html 2 2018-1472 ロボコン製作,ロボコン大会,エポキシ樹脂で固すぎず,柔らかくもなく!!たたいても壊れにくい,作業性能も圧倒的にいい材料を適宜選択するって!! ++++ #TypePad#タイプパッド 2022年08月04日(木) 22時10分02秒 スグレモン自動車用品 1スグレモン自動車用品久世誠二Seiji Kuze 2022-5-18 テーマ: ブログ エポキシ樹脂 使用事例 教えて スグレモン自動車用 2022年08月04日(木) 22時10分02秒 スグレモン自動車用品 1スグレモン自動車用品久世誠二Seiji Kuze 2022-5-18 スグレモン自動車用品 #TypePad#タイプパッド GM-8300 2023年05月19日(金) 08時21分40秒 スグレモン自動車用品 #TypePad#タイプパッド GM-8300 https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12803614664.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12803614664.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12757060054.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12757060054.html 2023-06-04 3.58.52++rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300+8300++ 1 https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12803614664.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12803614664.html 2 https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12757060054.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12757060054.html #TypePad#タイプパッド 2022年08月04日(木) 22時10分02秒 スグレモン自動車用品 1スグレモン自動車用品久世誠二Seiji Kuze 2022-5-18 テーマ:ブログ エポキシ樹脂 使用事例 教えて スグレモン自動車用品 #TypePad#タイプパッド https://blenny.weblogs.jp/summary/2023/05/2022%E5%B9%B408%E6%9C%8804%E6%97%A5%E6%9C%A8-22%E6%99%8210%E5%88%8602%E7%A7%92-%E3%82%B9%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%A2%E3%83%B3%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E7%94%A8%E5%93%81-1%E3%82%B9%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%83%A2%E3%83%B3%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A%E7%94%A8%E5%93%81%E4%B9%85%E4%B8%96%E8%AA%A0%E4%BA%8Cseiji-kuze-202-1.html +++++++++++ +++++++++++ QandA#海外へ出荷の事故車の取っておきの修理したいメンテナンス方法相談したい 金属筐体ハウジンングの接着金属修理を溶接無しでどうすればいい #ハイブリッドGM-8300とGM5520��アルミマグネ溶接無しでコアサポート金属修理 #金網金属FRPでGM-8300メタルパテも同時に金属FRP補強する 2021-5-21 desktop 142sssBL#破損でコアサポート自動車骨組み交換と金属筐体の損傷亀裂の割れを構造用エポキシ接着GM5520で接着修理リペアー確認GM8300金属パテハイブリッド5th https://www.youtube.com/watch?v=5K1Zo0PBaBE&list=PLUqu-kjRuv9dXqoEpmYuCkpzlpqdnd1YR&index=21 ++ #サーマルショック#ヒートサイクル#GM-8300に上塗り修理する場合シンナーで脱脂するほうが良いのでしょうか??#[それは、ヨーロッパ産、アメリカ産の2種類を凌駕って・・!!]#[GM-8300 硬化後に上塗り、二度目に、二回目に塗りたい、塗布したい、肉盛したい]#GM-8300にて、#ステンレス-SUS製の温水器の水漏れ修理 完璧に接着し#修理完了しました。 #塗布量の薄いところが、数か所、にじむ程度、漏れています。#金属部分との境界からは漏れはありません!! http://www.blenny.co.jp/flagship_genus8300.htm http://www.blenny.co.jp/flagship_genus8300.htm #[それは、ヨーロッパ産、アメリカ産の2種類を凌駕って・・!!] #***で、***で、800ミリ径程度の鋼管のフランジ亀裂部だし、面白くない?? 「メチャメチャ、面白い!!、100℃とか、120℃とかで、実用品できれば・・ +++++ 45321 45321 +++++ GM-8300#Amazonchoice#Amazon's Choice#Amazonチョイス #GM-8300#http://www.blenny.co.jp/flagship_genus8300.htm 2021年5月19日 #GM-8300 4 5 3 2 1 ++++++++++++ 45321 ++++++++++++ 5 2021-1 https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12675382632.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12675382632.html #常温硬化タイプのこんな補修剤が、良い結果を出せるのか・・判らないと 4 #国内の自動車メーカーの金型工場での、補修剤オリンピックと 3 #違いは粒子が細かい?接着力が強い? 2 #過去色んな物を・・使用しましたが・・うまくいかず(デ・・・ や エ・・・・など) 1 http://www.blenny.co.jp/flagship_genus8300.htm href="http://www.blenny.co.jp/flagship_genus8300.htm" target="_blank">#金型のデポジット洗浄・除去の事前テストで・・#結果から言いますと非常に良いです。現在は耐久性確認中です。 ++++++ 5-4-3-2-1 ========= #ここ金属-プラスチック #洗濯機が故障・・#肉盛り修理GM-8300で #ここの溝が・・擦れて・・無くなっちゃうんだって・・・ 8BL軸-軸受けが空回り、洗濯機が壊れて洗えない!! #肉盛り修理GM-8300で補修は?? #メンテナンス相談の可否!!教えて!! #どう思う-方法-聞きたい!!擦れないで故障直る??!!30V 20160529 #BlennyMOV-98#BlennyMOV98  [再生リスト] 軸 軸受けhttps://www.youtube.com/watch?v=BPZWIjvf-YQ&list=PLUqu-kjRuv9dXjyuvQVLZRrL0pFS3iHhR&index=8 https://www.youtube.com/watch?v=BPZWIjvf-YQ&list=PLUqu-kjRuv9cvx_YHY4eajF92iQSmrPnN&index=20 #え〜っ溝が無くなるって・・ 3・・2021-1-27#え〜っ溝が無くなるって・・ 1・・2021-1-25#洗濯機が ++++++++ #南極基地の ホームページへリンク http://www.nipr.ac.jp/jare/index.html 進め! しらせの頁へリンク http://www.nipr.ac.jp/jare/shirase/index.html 2005.11.14 晴海埠頭 昭和基地メンテナンス補修剤 2020-841#GM8300にてステンレスSUS製の温水器の水漏れ修理 #漏れ修理完璧に#モノタロウ#東急ハンズ#Amazon#カインズ#GM8300金属接着補修パテ#配管穴あき漏れ止め#配管修理ステンレスSUSパイプ腐食#ステンレスSUS製漏れ止め#軸と軸受け金属メンテナンス#水漏れ修理#蒸気配管漏れ止め http://www.blenny.jp/20120816haikan_sus/web1800p/Source/Thumb1.html http://www.blenny.jp/20120816haikan_sus/web1800p/Source/Thumb1.html 2020-841#GM8300にてステンレスSUS製の温水器の水漏れ修理 + + + #蒸気配管の修理に#蒸気配管の修理に使ったGM8300金属接着補修パテアルミパテタイプ耐熱パテ2GM8300にてステンレスSUS製の温水器の水漏れ修理完璧に接着し修理完了ヒートサイクルに強いとの事で輸入品海外製品で修理後の水漏れ状態の上に試しに塗ったところぴたりと止まりました https://blenny.hatenablog.com/entry/2021/01/07/2020-841%23GM8300%E3%81%AB%E3%81%A6%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9SUS%E8%A3%BD%E3%81%AE%E6%B8%A9%E6%B0%B4%E5%99%A8%E3%81%AE%E6%B0%B4%E6%BC%8F%E3%82%8C%E4%BF%AE%E7%90%86%23%E6%BC%8F?_ga=2.68286738.2035551767.1609994577-57308199.1499933330 #GM8300にてステンレスSUS製の温水器の水漏れ修理#ステンレスSUS製の温水器の#水漏れ修理#GM8300金属接着補修パテ#配管穴あき漏れ止め#ステンレスSUSパイプ腐食#水漏れ修理#蒸気配管の修理に使ったGM8300#ヒートサイクルに強い#温水器の水漏れ修理#ぴたりと止まり http://www.blenny.jp/20120816haikan_sus/web1800p/Source/Image7.html http://www.blenny.jp/20120816haikan_sus/web1800p/Source/Image7.html 2020-841#GM8300にてステンレスSUS製の温水器の水漏れ修理#漏れ修理完璧に#モノタロウ#東急ハンズ#Amazon#カインズ#配管穴あき漏れ止め#ステンレスSUS製漏れ止め#軸と軸受け金属メンテナンス#水漏れ修理#蒸気配管漏れ止め#蒸気配管の修理に#蒸気配管の修理に使ったGM8300金属接着補修パテアルミパテタイプ耐熱パテ2 https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12584599328.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12584599328.html ステンレスSUS配管パイプ腐蝕穴あき、液漏れ、溶接部のクラック、直る?修理できる?方法&材料は?・・特集サイト http://www.blenny.co.jp/20120816haikan_sus/ https://www.youtube.com/watch?v=supczp9npGE&list=PLUqu-kjRuv9cvx_YHY4eajF92iQSmrPnN&index=3 +++ http://www.blenny.co.jp/20120816haikan_sus/ ステンレスSUS配管パイプ腐蝕穴あき 耐熱金属補修材・熱伝導接着剤 GM-8300 Genus 金属用パテ 【通販モノタロウ】 GM-8300 https://www.monotaro.com/g/04557195/ BlennyMOV-76 配管修理,ステンレスSUSパイプ腐食,穴あき,溶接部クラック,液漏れ修理? GM-8300 FRP GM-6800 1528 1508 https://www.youtube.com/watch?v=IWKVP6TDnHM&list=PLUqu-kjRuv9cvx_YHY4eajF92iQSmrPnN&index=1 ++++++++ 5BL 同じ,似た話,聞いた!!ミッションオイル漏れで、農機具をGM-8300肉盛り修理して、**刈り入れ完了できたとか!!ギアボックスオイル漏れ,ケース割れは、アルミ缶をハチさんで塗り込み肉盛り!! https://www.youtube.com/watch?v=vjGAvTJQnlo&list=PLUqu-kjRuv9e3aULw_kPdWHbMHsdpI4DO&index=2 GM-8300の使い方-計量と混合-耐熱パテ&金属接着補修剤,FRPからマフラー修理1  [再生リスト] 16-1 GM-8300 ハチサン 実績 修理 使用方法 +++ +++ #BlennyMOV98再生リスト軸と軸受け洗濯機が空回り水を動かす羽がパルセータが回らないGM8300エポキシパテで修理肉盛り溶接なしでメンテナンス磨耗したシャフを接着充填固定直して動かし洗濯OK ++++++++++++++ 動画サイト・・[YouTube#動画#ユーチューブ] #タンブラーブログ #Tumblr #タンブラー *** #GM-8300 ********** #GM-8300 ***** ** GM-8300 ** フラッグシップ Genus ジーナス GM-8300 ** ///////////////////////////////////////////////////// * 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31,32,33,34,35,36,37,38,39,40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51,52,53,54,55,56,57,58,59,59-1,60 *** #GM-8300*********** #GM-8300 ***** /////////////// https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12542006343.html https://ameblo.jp/epoxy-blenny/entry-12542006343.html ########## 1 2019年10月11日2019-1553 #はてなブログGenusジーナスGM8300エポキシ接着補修剤耐熱パテ 再生リスト1-25 #レジン#教えて#聞きたい#再生リスト#エポキシ#エポキシ樹脂#はてなブログ#動画#GM-8300#補修パテ http://blenny.hatenablog.com/entry/2019/10/12/2019%E5%B9%B410%E6%9C%8811%E6%97%A52019-1553_%23%E3%81%AF%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0Genus%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%B9GM8300%E3%82%A8%E3%83%9D%E3%82%AD%E3%82%B7%E6%8E%A5%E7%9D%80 2 *** はてなブログ アメーバー *** 2019年10月11日2019-1553 #はてなブログGenusジーナスGM8300エポキシ接着補修剤耐熱パテ 再生リスト1-35 #レジン#教えて#聞きたい#再生リスト#エポキシ#エポキシ樹脂#はてなブログ 2019年11月7日 2019年10月11日2019-1553 #はてなブログGenusジーナスGM8300エポキシ接着補修剤耐熱パテ#レジン#教えて#聞きたい#再生リスト#エポキシ#エポキシ樹脂#はてなブログ#動画 http://blenny.hatenablog.com/entry/2019/10/12/2019%E5%B9%B410%E6%9C%8811%E6%97%A52019-1553_%23%E3%81%AF%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%83%96%E3%83%AD%E3%82%B0Genus%E3%82%B8%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%B9GM8300%E3%82%A8%E3%83%9D%E3%82%AD%E3%82%B7%E6%8E%A5%E7%9D%80 +++https://www.astro-p.co.jp/store+++++++++ アストロプロダクツ マップ ASTRO PRODUCTS 店舗一覧 / 工具���DIY用品通販のアストロプロダクツ https://www.astro-p.co.jp/store https://www.astro-p.co.jp/store Genus ジーナス GM-8300-44g https://www.astro-p.co.jp/store https://www.astro-p.co.jp/store +++https://www.astro-p.co.jp/store+++ #楽天市場+++genus-gm-8300 https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/ https://item.rakuten.co.jp/jun-world/genus-gm-8300-44g/ #楽天#楽天市場+++++ アマゾン.com  GM-8300-44 GM-8300-250 東急ハンズ  ハンズ  東急ハンズ  ハンズ  耐熱金属補修材・熱伝導接着剤 GM-8300 Genus 金属用パテ 【通販モノタロウ】 GM-8300 https://www.monotaro.com/g/04557195/ +++ ジョイフル本田 ジョイフル-2 joyful-2 joyfulhonda +++++++ #メルカリmercariブレニー技研Blenny 【新設】【旧=廃止】#メルカリmercariブレニー技研Blenny https://jp.mercari.com/user/profile/957680985 https://jp.mercari.com/user/profile/957680985 https://jp.mercari.com/user/profile/957680985 https://jp.mercari.com/user/profile/957680985 https://jp.mercari.com/user/profile/957680985 +++ === 2021-4-22 ショッピファイ-ブレニーwebロゴ === MindMeister 思考マップ http://www.mindmeister.com/ja/users/channel/349385 ■ 製品一覧 物性表 サイト内-検索 ■ http://www.blenny.co.jp/main_1.htm # アメーバーブログ ハッシュタグ http://a.hatena.ne.jp/blenny/simple?gid=530847 先進エポキシ開発のブレニー技研 [約90万HTML頁以上] TOP頁へ http://www.blenny.co.jp http://www.blenny.jp https://www.youtube.com/user/BlennyMOV #メルカリmercariブレニー技研Blenny https://jp.mercari.com/user/profile/957680985 先進エポキシ開発のブレ技研-Web-HP-サイト ブレニー技研ウェブショップ https://blennyshop.myshopify.com/ #blennyshop.myshopify.com https://blennyshop.myshopify.com/ +++++++ #BlennyMOV-145 #BlennyMOV-117 #BlennyMOV-51 #BlennyMOV-144 #BlennyMOV-109 #BlennyMOV-107 #BlennyMOV-95 #BlennyMOV-28 #BlennyMOV-34 #BlennyMOV-35 #BlennyMOV-11 #MindMeister 思考マップ #低収縮 #プリンシプル原則 #2020-6-15+++ #補修剤#最強パテ#最強パテ選手権 +++++ +++++ #newsレジン#news/レジン##### ### #メルカリmercariブレニー技研Blenny ASP型ブログサービス 1 #タイプパッド#TypePad#シックス・アパート https://blenny.weblogs.jp/ 2 #Tumblr#タンブラー #タンブラーブログ #Tumblr #タンブラー http://blenny-giken.tumblr.com 3 #ブロガーBlogger https://www.blogger.com/about/?hl=ja Blenny 12345678 GM-8300#1から60 #ハッシュタグblennymov#ユーチューブ +++ 【新設】2024年10月#メルカリmercariブレニー技研Blenny #メルカリmercariブレニー技研Blenny 【新設】https://jp.mercari.com/user/profile/957680985 +++ 【新設】2024年10月#メルカリmercariブレニー技研 旧アカウント廃止の為、新設 ++++++ #QandA#アルミのタンクですが #BlennyMOV93 #BlennyMOV77 #GM6815#GM8300#GM6800#GM5520#GM1508 溶接の破損#漏れ止め #接着強さ 2015年12月12日 11日メンテナンス修理施工〜 #レジン#エポキシ樹脂#タイプパッド#モノタロウ#GM8300#水漏れ#溶接#漏れ止め#エポキシ#パイプ
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ai-sen · 3 months ago
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バイクのエキゾーストシステム完全ガイド
I. 基本構造と主要部品 1. システムの概要 エキゾーストシステムは、エンジンから排出される排気ガスを効率的に処理し、騒音を低減する重要な役割を担っています。シリンダーヘッドの排気ポートから始まり、エキゾーストマニホールド、中間パイプ、触媒コンバーター、そしてマフラーまでの一連の構造で構成されています。 2. 主要コンポーネント エキゾーストマニホールド:排気ガスの集合 中間パイプ:ガスの流れの調整 触媒コンバーター:有害物質の浄化 サイレンサー:騒音の低減 マウントブラケット:システムの固定 II. 機能と性能 1. 排気効率 エキゾーストシステムは、エンジンの排気効率に直接影響を与えます。適切な背圧の維持と、スムーズな排気流を実現することで、エンジン性能を最適化します。排気管の径や長さ、内部構造は、エンジンの特性に合わせて緻密に設計されています。 2.…
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dougaridercomstuff · 8 months ago
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伝説の鈴鹿8耐マシン”ロードボンバー”│マフラー音チェック│9-GATE【SR400/XT500】 https://dougarider.com/archives/123259
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mode8jp · 9 months ago
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-新規投稿! 【「マイメモ」とは?】 「マイメモ」とは?   モーハチのマインド・メモ、通称「マイメモ」の記事を読む前に、お伝えすべき5つの「理念の基軸」があります。  ポン  マイメモは、皆様がWebサイトについて考えるためのヒントを書き綴ます。 マイメモは、Webサイト運営の指南書でも教科書でもありません! では、さっそく…。   Webサイトは、車と同じモーハチの基本は、WordPress(ワードプレス)です。 ワードプレスは車でいうと、「まっさらなボディ=骨組み」です。 このボディに、エンジンからガソリンタンクの大きさ、インテリア、エクステリアなど、必要なものを皆様に決めてもらいます。   搭載機能 =エンジン、ギヤ(オートマ、マニュアル)、制御機器、オーディオ、タイヤ、マフラー、ETC、ドラレコ…。 ガソリンタンク =ガソリン(許容範囲) インテリア =シート、ドリンクホルダー、スマホホルダー、リクライニング…。 エクステリア =外装(色、形状、ワックス、各種照明など) さらには、車を置く駐車場も必要です。(=Webサーバー)この他に、管理費用から税金もありますよね。 また良い別の例があれば置き換えていきますが、Webサイトのことがいまいち「ピン」とこない場合は、車を想像してみてください。   Webサイトは、AIのように勝手に動いてはくれない。既に販売されていますが、AI(補助)によるWebサービス全般は、正直「?」な点が多く見受けられます。 費用対効果は、大手企業であれば他の関連事項に合わせて考えられるので、多少の赤字でも問題ありません。 しかし、それ以外がAIに頼り(依存して)Webサイトを運営するには、まだ時間がかかります。 Webサイトは、どこかに設置すれば勝手に誰かが見に来るわけではありません。 車に乗って、よりたくさんの場所(SNS)を廻り、注目してもらわなければなりません。 駐車場に置いているだけでは、誰も見てくれません。 そして、見てもらい「この車は、どうなっているの?」と興味をもってもらわなければなりません。 そのためには、インテリア(掲載情報、掲載記事)を充実させて、アナタの良さを表現しなければなりません。   結果だけを求めると、かなり早い段階で放置状態��陥ります。これまで多くのWebサイトを拝見して、得た答えです。 「副業として何かの足しになれば…。」「Webでの販売で成功しよう。」…と。 過程は軽視して、結果だけを見て失敗するケースは非常に多いです。 例えば「1年後には、アクセス数で●●万PV/月を達成し、半年以上継続しよう」と言ったように目標を立てるのは非常に良いです。 結果と目標は、大きく異なります。 目標を立てると、そこに到達するまでに超えるべき「ハードル」が詳細に見えてきます。 一方で結果を先に決めると、上記の例では「売上高」といった金銭面が最大の壁になり、即座に「大きな負担」に感じてしまいます。 さらに「掲載記事の編集の労力と時間」という目には見えない負担が加わり、例えば広告収入など「安易に考えた収入」が結果に結びつかず…。 Webサイト運営が事業のなかで「この負担」がかなりの弊害となり、高い確率で「更新が滞る」原因になります。そういった方々、企業をたくさんみてきました。 ですので自分なりの目標を立て、一つひとつのハードルをしっかりと見て、真心をもって共に取り組んでくれるWeb運営の専門家にぜひ相談すべきです。(これが結構少ないです…。)   まずは、「どうすれば、訪問者に想いが伝わるのか。」だけを考え表現する。モーハチで提案・提唱・断言する内容の多くは、「多くの人にとって、WebマーケティングやSEOはまやかし」という裏テーマがあります。 決して、それらが不要などと思っていません。むしろ必要ですし、いつか身につけるべき力です。 例えば…、背伸びした女子高校生が化粧をしたとします。 大金を払い、大人のサービスを受ければ大人に負けないくらい綺麗になるでしょう。 しかしいくらどんなに着飾っても、未成年で社会人ではないので、大人の社交場も×です。つまりは、「着飾っただけで、中身は未成熟」なのです。 中身がないとは言いませんが、「まだ早い」となるでしょう。 Webサイトも同じです。生まれたてのWebサイトに大金を払って、Webマーケのサービスを入れれば、ある程度の結果を得られるでしょう。 しかし、多くのネット初心者はネットへの対応力が低い(=未成熟)ために、それらに対応するためにさらに大金が必要になります。 そんなことに大切なお金を使うよりも、「中身を磨く」=伝えるべき想いを記事や写真でWebサイトに溜めていく、何度も何度も書いて「自分の言葉で商品・サービス」を伝える…。 そんな当たり前なことから始めるべきです。   事業からWeb、Webから事業を考えるかで、方向は大きく変わる。ここ5年で、SNSに販売・決済機能が加わり、従来の(お粗末な)ショッピング(モール)サイトが徐々に不要+老化しつつあります。 また、市場を「リアル Vs. バーチャル」と分けていたことが、徐々にボーダレスになりつつあることは、皆様も感じていることでしょう。 事業の根源であった「直接対面販売」は、少しずつ崩れ始めています。 このような事業環境の変化に対応するため、Webから事業・経営を考えていくことが必須となり始めています。    これら5つの「理念の基軸」を整理整頓して、モーハチは基礎となる「Webサイト制作・管理」を支援します。 「ものはいいよう。」この言葉さえ噛み締めれば、Webマーケの第一歩はクリアしたのと同じです。 それでは、モーハチの「マインドメモ=マイメモ」を読み解いて下さい。 皆様のWebライフが、より美しいものになることを願い…。 ##マイメモ #Web制作 #Web運営 #計画はしっかり #ワードプレスはカスタムカー    #Mode8 #mode8jp 元記事:コチラ #Mode8 #mode8jp #Web運営 #モーハチ #ワードプレスはカスタムカー #計画はしっかり
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tensenkougei · 10 months ago
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8本終わり!!
9日からスタートした足跡ミニマフラーは10日経った今日8本全部完了しました! 実は当初全10本だと思ってて、昨日織り終わってから「あれ?何か縦糸足りなさそうだな??」そう思っていたけど、明日織る分は有りそうだったから「足りなかったら足りなかっただな」なんて言っての今日8本目が織り終わり糸を見たらやっぱり織れる程の分が残らず終わりそしてデジタル管理してるスケジュール表みたらしっかり『8本』って記されており、8本で間違いなかった(笑) 気を取り直して明日からは、昨年出した時にデザフェススタートしてすぐ2本とも出てしまった桜の落ち葉から手染めした糸で織ったカシミアアンゴラウールのマフラーですこの3本分で糸自体も全部使いきる形になるため今後は秋に染をしない限り3本で完全終了となります。もし気になって下さった方がおられましたら秋のイベントで是非実物をご覧ください #天仙工藝 #手織り #機織り…
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itocaci · 1 year ago
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osakentaro poo up 12/9 (sat) start
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こんばんは。
いよいよ12月に入った。
今年も残り1ヶ月を切ったという訳だ。
何かと忙しくなる頃。
寒暖差もあるので、体調管理には気をつけてください。
なんて、言ってるのだけど、昨日あたりから体調をちょっと崩してしまった。
なんか今年は結構秋以降体調を崩しがちなので、ちょっと気を引き締めたい。
さて、まずは明日からの営業予定のお知らせをさせて頂く。
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【12/4(月)〜12/10(日) 営業予定】
12/4 (月) 13:00 〜 20:00
12/5 (火) 13:00 〜 20:00
12/6 (水) お休み
12/7 (木) 15:00 〜 20:00 ※
12/8 (金) お休み ※
12/9 (土) 13:00 〜 20:00 (osakentaro pop up start)
12/10 (日) 13:00 〜 20:00
※ 7日(木)は15時からの営業となります。
※ 8日(金)はイベント搬入のためお休みとします。
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���て、いよいよ来週末から"osakentaro pop up"がスタートする。
店頭入荷アイテム、そして過去のアーカイブはもちろんのことだけど、今回のイベントでしかご覧いただけないアイテムもこの期間に到着する。
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個人的にはアウター類は必見のアイテムだ。
本当に今季のアウターはめちゃくちゃ良い。
生地の雰囲気も含めてだけど、他には見ることのできない1着になる。
当店ではブラウン系のチェックのアウターを入荷しているけど、その他にもご覧いただけると思うので、この機会に足を運んでぜひご覧頂きたいところだ。
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特に店頭ではご覧いただけなかったショート丈のタイプも登場しそうだ。
女性の方にはこちらの方が合わせて頂きやすいかもしれない。
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襟の形も違ったり、素材の雰囲気も全て異なってくる。
こんなユニークな生地の切り替えでアソートのような感覚で、色々とご覧いただける機会もなかなかとないと思うので、ぜひこの機会に足を運んでみてほしい。
正直、今回店で買い付けをしたコートは、僕個人がかなり欲しいと思った1着だ。
それくらい、今季のアウターは個人的にも推しているアイテムなので、見に来てもらえると嬉しく思う。
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あとはこのパンツ。
そしてパーカー。
マフラー。
このルックに近いアイテムは全て入荷していたのだけど、見事、この3点が当店ではsold outとなっている。
今回、こちらのアイテムに近いアイテムも届く可能性があるので、気になる方はこの機会がチャンスですよ。
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その他にも、現在online shopにも掲載をしているけど、コーデュロイ素材のシャツやパンツも。
特にポップな刺繍がアクセントになっており、こちらも実際にご覧頂きたいアイテムである。
ちなみに参考までにオンラインショップでご覧いただけるのはこちら。
そんなわけで、今季の"osakentaro"はかなり見応えのあるアイテムが多い。
その他にもニットやバッグといった小物まで。
幅広く見応えのあるアイテムが並ぶ。
そして、今回。
初めてのことになるのだけど、店内をこの1週間ちょっとだけ全て"osaketaro"で埋め尽くさせてもらう。
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これまでにない、新たなイベント期間となるので、この機会にぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
���なお、その他のブランドのアイテムをご覧頂きたい方は店頭で一言お伝えいただければご覧いただけます。)
今回のヴィジュアルもとても素敵なので、この写真が店内にかなり貼られる予定をしている。
なので見に来るだけでも十分楽しんでいただけるはずだ。
まあ、そして、何よりも2023年も最後ということで、もし良かったら最後に遊びにいらして、今年がどんな1年だったか。
お話ししながらワイワイと振り返って、年を越す準備をお互いにしていければと思っている。
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そんな訳で、来週からの1週間。
絶対に遊びに来ていただいた方が良いのではないだろうか。
皆様のご来場をお待ちしております。
それでは次回もお楽しみに。
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shukiiflog · 1 year ago
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ある画家の手記if.3  踏切
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キッチンからお菓子の焼ける気配がしてくる。 刺激の強すぎない素朴な匂いに意識を漂わせていたら「いっーーーー」 手元を狂わせて金槌で指を打った。 「直人?!」 横目で僕を見ていた香澄が慌ててキッチンからこっちに駆け寄ってくる。
「なんていうか…直人っていまいち雑じゃない?」 打って爪をずらした指を香澄が消毒してガーゼを貼ってくれる。 「釘なんて額装されれば隠れて誰も見ないしね…」 「釘の打ち方じゃないよ、自分の扱い」 「雑かな?」 「うん、少し」 雑かもしれない。 背があるわりに弱く見られがちだけど、身体は頑丈だし傷の治りも早い。ぞんざいに扱ってもこの体はよく耐えてきている。 昔は簡単に人を殴ったりもしてた、血みどろになるような喧嘩もした。 香澄は 「香澄も…人のこと言えないんじゃないか?」 「俺はそんなに投げやりじゃないよ」 「………」 全身で僕の死を否定して被っておいて、本人はそのことをもう忘れかけているらしい。 香澄は事故で視力も落としてしまったというから、自分の傷跡も見たことはないのか。 僕は見るたび思い出す、それは香澄からは見えない位置にある。 「……次はその傷を描こうかな」 「え……直人ホントにこの傷好きだね……嫌ってるのかと思ってたけど」 「うん」 好きでも嫌いでもある、大事なんだよ。 話しているうちにガーゼの上から大袈裟な包帯が何重にも巻かれていって、巨大になった指を見る。 せっかく焼けたのにこれでクッキーを食べるのは難しそうだ。 「その傷、描かれたくないなら僕も無理には描かないけど」 「嫌じゃないよ。好きに描いてくれたら…それで納得いく絵ができるなら俺も嬉しい」 どう描かれたいかではなくて好きに描けばそれが一番嬉しいという お前は静物じゃないのに静物のような物言いだ 静物の声を聴いたことはないけど、だからお前を描こうとすると肖像なんだ 絶対に人は静物にはならない、お前もーーーそういうの得意だよ。俺は。画家だから。
ねえ香澄、はじめた場所に戻ろうか
「直人どこ行くの」 戸惑う香澄の首にマフラーを巻いて 「いいから、おいで」 「おいでって…」 その手を引っ張って半ば強引に部屋を出てきた。 戸惑うようでいて結��強く抵抗はせずについてくる香澄に僕は道すがら思いつくまま尋ねる。 「香澄は何色が好き?」 「え……と、み、緑…かな」 「どこに住んでるの」 「ここの近くのマンション…」 「友達はいる?」 「いる…そんなに多い方でもないけど」 坂を下って、コンビニの角を曲がって、横断歩道を渡って 「大学ではなんの勉強をしてるの」 「大したことしてないよ」 「休みの日は何をするの」 「直人に会いにきてる」 駅から少し遠くまで来た。踏切の前で足を止める。 香澄は僕の不規則な早足に少しだけ息を切らして整えている。 「ーーー僕は、ずっと死にたいと思ってたんだ、死にたくない気持ちを無視して。……前に話したね」 「………うん。」 香澄は僕のほうをじっと見つめている。僕がどういうつもりなのか分からなくて、でも探ろうともせずに疑問符だらけのままの顔をしている。 もとから説明する気はなかった。 踏切が喧しく鳴りながら降りてくる。 僕は香澄の横から踏切のおりきった遮断棒にそっと触れると、その上をひょいと跨いで入った。 「直人!?」 香澄の方に向き直ってから数歩下がって、線路の中央に立つ。 「香澄、僕を助けて」 点滅するランプが赤く光るのが��かる。ああ、鮮やかに。 視界から靄が消えていく、曖昧だった色たちが鮮烈な輪郭を取り戻していく、電車の音が遠くから聴こえる、近づいてくる、世界が急速に美しさを増す、僕の憂鬱を貫き殺す
「 僕を 助けて 香澄 」
走り出した香澄が一跨ぎで踏切をこえて入ってきた 僕の体を線路の外に押し倒そうと伸ばした力強い両腕を ふりはらって 香澄の体を思いっきり線路の外へ押し出す 香澄は押し負けてひとりで線路の外に転げ出た 轟音 「なーーーーーー」
耳が千切れるような音をたてて容赦なく横切っていった電車は 香澄と僕の間を分断するように走りすぎていった。 行ってしまった電車を見送って、香澄と反対側の道路にギリギリで投げ出した自分の体を起こす。 「………ねぇ、香澄」 向こう側で放心して尻餅をついたままの香澄に、線路越しにすこし大きめの声を出して話しかける。香澄の様子からして向こうからは視界が閉ざされて一瞬僕が轢かれたように見えたのかもしれない。 なんの迷いもなく助けようと線路へ踏み込んだ、僕の言葉を聞いていたのかいないのか、でもどういうつもりだかは霧が晴れるように見えてきていた、お前は 「そんな理由で、………僕とはなんの関係もないような理由で、僕と関わるのは、俺を救うのはーーーー寂しいよ」
そのまま、立てないでいる香澄をその場に一人��して、黙って部屋へ帰った。
僕が僕を俺と言わなくなってもう随分経った。 僕に食べることを難しくさせた叔父への反発心と兄への憧憬が入り混じってこうなった。 そろそろやめるべきだ、こんな、誰かのせいでできてしまった自分に甘んじるのは。 受け入れるしかすべを知らなかった子供ではいられない、死んでしまった兄の死は残酷に僕を乱すだけで殺したりはしない、誰かと一緒にいたいのなら
夜明け前、眠れないまま本を読みながらコーヒーを飲んでいたら、ドアに何かがぶつかる鈍い音がした。 玄関まで行ってドアを開く。 ドアに背を預けていたらしい体勢が崩れて、よろよろと身を起こす赤い髪の、香澄がいた。 「…………直人」 その片目には腫れて蒼く膿んだ痣が、口元には切れた唇と血を拭ったあとがあった。頰も紅い。元の傷跡の上にさらに重ねられて醜悪さを増していた。 「…誰かと喧嘩でもしたのか?」 「………うん…」 香澄はいまいちしっかり動かせない唇での発声だけでは心許なかったのか首をこくりと縦に振った。 香澄がうまく喧嘩をできるようには見えない。仕掛けて一方的に殴られてしまっただけかもしれない。 すこしだけ話した僕の昔の真似事をしてみようと思ったのか、わからない、とにかく部屋へ通そうと道を開ける。 けれど、香澄が入ってこない。 「………香澄? とにかく一度入ろう」 「……俺じゃだめなんだ…」 玄関で靴も脱がずにぼんやりと項垂れた香澄は聞こえないほど小さな声で囁いた。 「……直人が何を言ったのか……いくら考えてもだめなんだ」 うわごとのように繰り返す、香澄の目はいつまでも焦点が合わない。
ーーーーーー助けられた、という自覚に著しく欠けていた。 ーーーーーー彼が庇ってくれなければ今頃あなたはどうなっていたか、と医者は言った。 事実外を想像するのは難しい。けれど思うに僕は死ななかった。 軽い怪我か、とにかく呆れるほどなにもなかっただろう。 あの春に、そのまま可能性は傷跡の中に縫い閉じられて、それから暫くして、香澄はまたやってきた。 僕が二度目の兄の死を受け取って、そのまますべてに挫折するかに思えたその時に。 息をするのをやめようとする度、何度も無慈悲に救われたーーーそれが香澄の生き方だ 「ふざけるな」 心底突き放したような、臓腑の冷える声が出た。 「僕はお前が生きるために生きてるんじゃない」 言葉を駆使するのは苦手だった。思ったことはそのまま飾り気もなく声になった。 香澄はそう言われるのをわかっていたようだ。 彼の膿んだ目に何の意思も感じない透明な涙が盛り上がってきた。 「でも 俺… こうやってきたんだ」
「俺… ずっと こうやってきた……」
香澄が僕にくれるものはいつも優しげではあったけれど優しさではなかった。 ���くの場合それはずっと優しさだと見做されて香澄の日々は何事もなく過ぎていったんだ���う。 香澄がそんな形でいることが見逃されて、それが今日まで続いて ーーーーなにを、 ーーーーなにをいってるんだ ふざけてるのは僕だ、気付かないように目を閉じたつもりで、その歪さを見逃してきたのは、一番拾ってやれなかったのは、一番見ていたはずなのはーーーー
「…お…俺もうここへ…くるの、やめようと……思って…」
「直人が苦しいのに……俺……、…、でも、もう…どこにも……… だれも………………………… 」
僕がついーーー楽になろうとよろめくから、その度に 食い潰していたのはどっちだったろう そのまま溶けるようにふと彼の目が閉じられて、その場に崩れた体を急いで抱きとめる。 気を失ってしまった体には服の上からでは見えない場所にも傷があるらしく、触れた場所から僕の腕に濡れた感覚がうつった。 下の管理人に救急車を呼ぶよう伝えて、彼の体を支えなおしながら僕も壁に背をつけた。
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ついていった病院で、処置を施されて静かに眠る彼の横で、部屋の窓を開ける。 肩口にひとひらの雪が舞い込んできた。 窓を開けた僕の指にはぐるぐる大袈裟に巻かれた包帯。 ベッドで眠る彼の隣に立って、その顔の横に手をついて身を屈める。 閉じられた目の上に花のように縫い込められた傷跡をじっと見つめる。 そっと首を伸ばして望み続けたものに静かに唇を寄せた。
窓の下の床にぺたりと座り込んで、またいつかのように。
目を開けてくれ 目覚めたら、お前の名前を俺に教えて 今度こそ、最後までここで待つよ
続き
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knjy · 4 years ago
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マフラーの繋ぎが甘くて排気漏れしてたのでカスタム兼ねて近々入院するドン #w650custom #直管マフラー #w650 #w650brat #w650caferacer #w650w800 #w650のある景色 #w650bobber #w650#w650カスタム #caferacer #caferacers #caferacerporn https://www.instagram.com/p/CMOojlMAZCu/?igshid=yply7mbidw8l
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kawasakiworks · 4 years ago
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色々なマフラーを製作してきました。 フルストレートサイド2→1 e51エルグランド ハイエース1kd dpfバック シルバラードデュラマックス アルミサイドマフラー フルストレート5インチリヤサイド フォークリフトの折れたマフラーを遊びで作り直したりと… 様々なマフラー製作をしました。 お気軽にお問い合わせ下さい🔥 #e51#エルグランド#マフラー製作#サイドマフラー#直管#フルストレートサイドマフラー#ディーゼル#1kd#ハイエースマフラー製作#エルグランドマフラー製作#フォークリフトマフラー製作#シルバラード マフラー製作#シルバラード #duramaxdeisel#duramax#dieselturbo#1kdftv #フォークリフト#fab#exhaust#有限会社川﨑製作所#三鷹市 (有限会社川﨑製作所 kawasaki works co.Ltd) https://www.instagram.com/p/CGNLxm_g249/?igshid=16rb3t1sn6vno
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310kori · 2 years ago
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買って良かったもの2022
あっという間に12月もあと少しになってしまった。2022年ももうおしまいだなあ。ということで、今年買って良かったものをまとめます。本や漫画はまた別の機会にと思っているので、リストの中にないのは悪しからず。
01 クリニーク イーブンベターブライトセラムファンデーション
02 クリニーク イーブン ベター シティー ブロック ポリュテクション 40 N
今年買って良かったものはいくつかあるけれど、その中でも特に!というものを挙げろと言われたならばこれら。
たまたま、口紅を買おうと思ってふらっと訪れたカウンターで、BAさんに「お化粧直しましょうか?」と言われて直してもらって、その仕上がりに衝撃を受けたので買った。
当時本当に肌荒れに悩んでいて、むしろ一周まわってもう諦めていた時に処置していただいて、こんなに変わるんだ!!と本当にびっくりしたのを今でもありありと思い出す。今まで自分は肌について、もう諦めていたのだなとその時にしみじみ思った。
とにかくカバー力が強い。でも決して厚く塗った感じにはならなくて、肌なじみがいい所がすごいと思う。そして下地ファンデーション共にかなり伸びがいいので、長く使えるところもありがたい。
これらを使って約半年後、化粧品が良かったのか昨年から通い始めたサウナで汗をかくのが効いたのか何年も飲んでた薬が効いたのかボンバーガールのプルーンの沼に落ちたのが効いたのかつまりどれが効いたのかはわからないけど、長年、本当に長年悩んでいた肌荒れが99パーセント回復しました。今年でいちばん嬉しかったことかもしれない。
クリニークと言えば肌に優しい化粧ブランドなので、肌の具合に困っておられる方に特におすすめしたいです。
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03 クリニーク イーブンベターポップ 13クローザー
件のBAさんに勧めていただいて買った口紅。普段は赤とかオレンジ系を使っているので、茶色!?と思ったけれど、つけてみるとまた優しくて穏やかな感じの色合いでとても素敵。どんな服にもだいたい合うのも助かっております。
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04 キャンメイク オイルブロックミネラルパウダー
夏場にマスク下の化粧崩れなんかをどうにかしたくて購入。
本当にサラッサラになる!これをつけた後、肌を手で触るとさらさらしてとても気持ちいい。下地→ファンデーション→パウダーの後、仕上げ的に鼻とほっぺた、おでこにつけております。夏用に買ったけど、安心感が欲しい時など冬場にも全然使っております。気持ちいい。
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05 壁かけ時計
抱えてる仕事が一段落した時、なにか記念になるようなものが欲しくて買ったもの。
何がいいかな~と考えて、それまで使っていた壁紙時計の針が絶妙に見づらいんだよな……と思って、思い切って買った。どうでもいいですが、まだ使えるものを「使いにくいから」という理由だけで新しいものに買い換える時、なんか悪いことをしている気分になる。
ともあれ、買い換えてみたらすごく見やすいので気に入っています。時間を見間違えることが無くなりました。
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06 ゼブラ マイルドライナーブラッシュ
たまたま行った近所の文具屋さんの決算セールで見かけて、試し書きしたらおおおおおこれはなんだい!!!!と衝撃を受けて、まとめ買いしました。
なんというか、カラーペンが筆ブラシになってるだけでこんなに楽しいものかと思って、雷に撃たれた気持ちになりました。在りし日のコピックへの憧憬というか、絵を描くことに対する欲が蘇ったような……。
勢いでガッッと買い集め、同時に買ったクロッキーブック(マルマンのあれ)にひたすら絵を描く日々が続きました。しばらく文章をメインに活動していたので、こんなに絵を描いたのは雑誌のハガキ職人をしていた時ぶりではないだろうか。懐かしいな。
色数の少なさがまた創作意欲をそそられるというか、だったらこれこの色で代用しよう!この色混ぜよう!と考えたり、とてもとても使うのが楽しい文房具です。手帳とかノートとかちょっとしたことに気軽に使えるのも魅力。絵を描く描かないに関わらず、試しに使ってみてほしいな~と思います。
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07 ルピシア あまなつ烏龍、メルシーミルフォワ
今年の初夏くらいにちょっと体調を崩し、床に伏せっていることがしばらく続いたことがあった。いつもはコーヒーや炭酸をよく飲んでいるんだけど、その時はどうも刺激の強いものが飲めなくて、白湯かお茶ばかり飲んでいた。その時飲んでいたのが、たまたま買いだめていたルピシアのあまなつ烏龍だった。元々柑橘系が大好きなのでそれっぽいものは買ってしまいがちなのですが、清々しい甘酸っぱい香りと烏龍茶の穏やかな風味がくたびれた体に染みたのをよく覚えている。
メルシーミルフォワは、おたよりについてきたおためしのティーパックをなんとなく飲んで、その素敵な香りの良さにびっくりして思わず買いに走ったフレーバー。どうやら私はフルーティーな香りに目がないのだな。あまりに好きすぎて、贈り物にも使った。年末はただでさえ気忙しいので、こういう素敵な香りを吸い込むとほっと一息つける気がしている。
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08 ルームフレグランス ムスクミモザ
香りと言えばこっちも。雑貨屋さんで棚を通りかかった時、ふわっと香ったすごくいい匂いに惹かれました。ルピシアのとこでも書いたけど、体調崩した時にとても癒された。つらい時に、部屋だけでもいい香りに包まれているというのは本当に気持ちが休まる。
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09 ワイヤレスイヤホン
ワイヤレスイヤホンって耳からポロッと落っこちないの!?って怖くて、ワイヤレスはずっとヘッドホンを使ってきた。でもそのヘッドホンを無くしたのをきっかけに(何故無くした……)
ついに手を出してみたら、なかなか良かった。
普通に歩いたりする分には落っこちないし、夏は耳が暑くなく、冬はマフラーに干渉しないのが良い。タッチで簡単にオンオフできるのもありがたい。あとノイズキャンセリングが上手く効いてるのか、音量低めでもちゃんと聴こえるのが嬉しい。
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10 ロルバーンミニ
奇書が読みたいアライさんのメモ帳術を見て、自分もやりたい!と思い試したところ、このロルバーンミニがとても使いやすいメモ帳だと言うことがわかった。
クリーム色の紙が見易くて、方眼は邪魔にならない。後ろのフィルムポケットはちょっとしたものを保管するのにちょうど良いし、表紙の色が豊富なのも可愛くてい良い。
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こうしてみると、意識してなかったけれどちょうどよく10個になった。
来年はどんなことがあり、誰に出会い、どういったものに出会えるだろう。
先の見えない世の中だけれど、そういった小さなことが、未来への希望に繋がるのだと信じている。心から。
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isakicoto2 · 4 years ago
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青と金色
■サイレンス
この部屋のインターフォンも灰色のボタンも、だいぶ見慣れてきた。指で押し込めて戻すと、ピーンポーンと内側に引っ込んだような軽い電子音が鳴る。まだこの地に来た頃はこうやって部屋主を呼び出して待つのが不思議な気分だった。鍵は開かれていたし、裏口だって知っていたから。 「…さむっ」 ひゅうう、と冷たい風が横から吹き込んで、思わずそう呟いて肩を縮めた。今週十二月に入ったばかりなのに、日が落ちると驚くほど冷え込む。今日に限って天気予報を観ていなかったけれど、今夜はいつもと比べても一段と寒いらしい。 近いし、どうせすぐだからと、ろくに防寒のことを考えずに部屋を出てきたのは失敗だった。目についた適当なトレーナーとパンツに着替え、いつものモッズコートを羽織った。おかげで厚みは足りないし、むき出しの両手は指先が赤くなるほど冷えてしまっている。こんなに寒いのならもっとしっかりと重ね着してこれば良かった。口元が埋まるくらいマフラーをぐるぐるに巻いてきたのは正解だったけれど。 いつもどおりインターフォンが繋がる気配はないけれど、その代わりに扉の奥からかすかに足音が近付く。カシャリ、と内側から錠の回る音がして目の前の扉が開かれた。 「おつかれ、ハル」 部屋の主は片手で押すように扉を開いたまま、咎めることも大仰に出迎えることもなく、あたたかい灯りを背にして、ただ静かにそこに佇んでいた。 「やっと来たか」 「はは、レポートなかなか終わらなくって…。遅くなっちゃってごめんね」 マフラー越しに笑いかけると、遙は小さく息をついたみたいだった。一歩進んで内側に入り、重たく閉じかける扉を押さえてゆっくりと閉める。 「あ、ここで渡しちゃうからいいよ」 そのまま部屋の奥に進もうとする遙を呼び止めて、玄関のたたきでリュックサックを開けようと背から下ろした。 遙に借りていたのはスポーツ心理学に関する本とテキストだった。レポート課題を進めるのに内容がちょうど良かったものの自分の大学の図書館では既に貸し出し中で、書店で買うにも版元から取り寄せるのに時間がかかるとのことだった。週明けの午後の講義で遙が使うからそれまでには返す、お互いの都合がつく日曜日の夕方頃に部屋に渡しに行く、と約束していたのだ。行きつけのラーメン屋で並んで麺を啜っていた、週の頭のことだった。 「いいから上がれよ」遙は小さく振り返りながら促した。奥からほわんとあたたかい空気が流れてくる。そこには食べ物やひとの生活の匂いが確かに混じっていて、色に例えるなら、まろやかなクリーム色とか、ちょうど先日食べたラーメンのスープみたいなあたたかい黄金色をしている。それにひとたび触れてしまうと、またすぐに冷えた屋外を出て歩くために膨らませていた気力が、しるしるとしぼんでしまうのだ。 雪のたくさん降る場所に生まれ育ったくせに、寒いのは昔から得意じゃない。遙だってそのことはよく知っている。もちろん、帰ってやるべきことはまだ残っている。けれどここは少しだけ優しさに甘えようと決めた。 「…うん、そうだね。ありがと、ハル」 お邪魔しまーす。そう小さく呟いて、脱いだ靴を揃える。脇には見慣れたスニーカーと、濃い色の革のショートブーツが並んでいた。首に巻いたマフラーを緩めながら短い廊下を歩き進むうちに、程よくあたためられた空気に撫ぜられ、冷えきった指先や頬がぴりぴりと痺れて少しだけ痒く��る。 キッチンの前を通るときに、流しに置かれた洗いかけの食器や小鍋が目に入った。どうやら夕食はもう食べ終えたらしい。家を出てくる前までは課題に夢中だったけれど、意識すると、空っぽの胃袋が悲しげにきゅうと鳴った。昼は簡単な麺類で済ませてしまったから、帰りにがっつり肉の入ったお弁当でも買って帰ろう。しぼんだ胃袋をなぐさめるようにそう心に決めた。 「外、風出てきたから結構寒くってさ。ちょっと歩いてきただけなのに冷えちゃった」 「下旬並だってテレビで言ってた。わざわざ来させて悪かったな」 「ううん、これ貸してもらって助かったよ。レポートもあと少しで終わるから、今日はちゃんと寝られそう……」 遙に続いてリビングに足を踏み入れ、そこまで口にしたところで言葉が詰まってしまった。ぱちり、ぱちりと大きく瞬きをして眼下の光景を捉え直す。 部屋の真ん中に陣取って置かれているのは、彼の実家のものより一回り以上小さいサイズの炬燵だ。遙らしい大人しい色合いの炬燵布団と毛布が二重にして掛けられていて、丸みがかった正方形の天板が上に乗っている。その上にはカバーに入ったティッシュ箱だけがちょんとひとつ置かれていた。前回部屋に訪れたときにはなかったものだ。去年は持っていなくて、今年は買いたいと言っていたことを思い出す。けれど、それはさして驚くようなことでもない。 目を奪われたのは、その場所に半分身を埋めて横になり、座布団を枕にして寝息を立てている人物のことだった。 「…えっ、ええっ? 凛!?」 目の前で眠っているのは、紛れもなく、あの松岡凛だった。普段はオーストラリアにいるはずの、同郷の大切な仲間。凛とはこの夏、日本国内の大会に出ていた時期に会って以来、メールやメディア越しにしか会えていなかった。 「でかい声出すな、凛が起きる」 しいっと遙が小声で咎めてくる。あっ、と慌てたけれど、当の凛は起きるどころか身じろぐこともなく、ぐっすりと深く眠ってしまっているようだった。ほっと胸を撫で下ろす。 「ああ、ご、ごめんね…」 口をついて出たものの、誰に、何に対してのごめんなのか自分でもよく分からない。凛がここにいるとは予想だにしていなかったから、ひどく驚いてしまった。 凛は今までも、自分を含め東京に住んでいる友達の部屋に泊まっていくことがあった。凛は東京に住まいを持たない。合宿や招待されたものならば宿が用意されるらしいけれど、そうでない用事で東京に訪れることもしばしばあるのだそうだ。その際には、自費で安いビジネスホテルを使うことになる。一泊や二泊ならともかく、それ以上連泊になると財布への負担も大きいことは想像に難くない。 東京には少なくとも同級生だけで遙と貴澄と自分が住んでいる。貴澄は一人暮らしでないからきっと勝手も違うのだろうが、遙と自分はその点都合が良い。特に遙は同じ道を歩む選手同士だ。凛自身はよく遠慮もするけれど、彼の夢のために、できるだけの協力はしてやりたい。それはきっと、隣に並ぶ遙も同じ気持ちなのだと思う。 とはいえ、凛が来ているのだと知っていれば、もう少し訪問の日時も考えたのに。休日の夜の、一番くつろげる時間帯。遙ひとりだと思っていたから、あまり気も遣わず来てしまったのに。 「ハル、一言くらい言ってくれればいいのに」 強く非難する気はなかったけれど、つい口をついて本音が出てしまった。あえて黙っていた遙にじとりと視線を向ける。遙はぱちり、ぱちりと目を瞬かせると、きゅっと小さく眉根を寄せ、唇を引き結んだ。 「別に…それが断わる理由にはならないだろ」 そう答えて視線を外す遙の表情には少し苦い色が含まれていて、それでまた一歩、確信に近付いたような気がした。近くで、このごろはちょっと離れて、ずっと見てきたふたりのこと。けれど今はそっと閉じて黙っておく。決してふたりを責めたてたいわけではないのだ。 「…ん、そうだね」 漂う空気を曖昧にぼかして脇にやり、「でも、びっくりしたなぁ」と声のトーンを上げた。遙は少しばつが悪そうにしていたけれど、ちらりと視線を戻してくる。困らせたかな、ごめんね、と心の中で語りかけた。 「凛がこの時期に帰ってくるなんて珍しいよね。前に連絡取り合ったと��には言ってなかったのに」 「ああ…俺も、数日前に聞いた。こっちで雑誌だかテレビだかの取材を受けるとかで呼ばれたらしい」 なんでも、その取材自体は週明けに予定されていて、主催側で宿も用意してくれているらしい。凛はその予定の数日前、週の終わり際に東京にやって来て、この週末は遙の部屋に泊まっているのだそうだ。今は確かオフシーズンだけれど、かといってあちこち遊びに行けるほど暇な立場ではないのだろうし、凛自身の性格からしても、基本的に空いた時間は練習に費やそうとするはずだ。メインは公的な用事とはいえ、今回の東京訪問は彼にとってちょっとした息抜きも兼ねているのだろう。 「次に帰ってくるとしたら年末だもんね。早めの休みでハルにも会えて、ちょうど良かったんじゃない」 「それは、そうだろうけど…」 遙は炬燵の傍にしゃがみこんで、凛に視線を向けた。 「ろくに連絡せずに急に押しかけてきて…本当に勝手なやつ」 すうすうと寝息を立てる凛を見やって、遙は小さく溜め息をついた。それでも、見つめるその眼差しはやわらかい。そっと細められた瞳が何もかもを物語っている気がする。凛は、見ている限り相変わらずみたいだけれど。ふたりのそんな姿を見ていると自然と笑みがこぼれた。 ハル、あのね。心の中でこっそり語りかけながら、胸の内側にほこほことあたたかい感情が沸き上がり広がっていくのが分かった。 凛って、どんなに急でもかならず前もって連絡を取って、ちゃんと予定を確認してくるんだよ。押しかけてくるなんて、きっとそんなのハルにだけじゃないかなぁ。 なんて考えながら、それを遙に伝えるのはやめておく。凛の名誉のためだった。 視線に気付いた遙が顔を上げて、お返しとばかりにじとりとした視線を向けた。 「真琴、なんかニヤニヤしてないか」 「そんなことないよ」 つい嬉しくなって口元がほころんでいたらしい。 凛と、遙。そっと順番に視線を移して、少しだけ目を伏せる。 「ふたりとも相変わらずで本当、良かったなぁと思って」 「…なんだそれ」 遙は怪訝そうに言って、また浅く息をついた。
しばらくしておもむろに立ち上がった遙はキッチンに移動して、何か飲むか、と視線を寄こした。 「ついでに夕飯も食っていくか? さっきの余りなら出せる」 夕飯、と聞いて胃が声を上げそうになる。けれど、ここは早めにお暇しなければ。軽く手を振って遠慮のポーズをとった。 「あ、いいよいいよ。まだレポート途中だし、すぐに帰るからさ。飲み物だけもらっていい?」 遙は少し不満そうに唇をへの字に曲げてみせたけれど、「分かった、ちょっと待ってろ」と冷蔵庫を開け始めた。 逆に気を遣わせただろうか。なんだか申し訳ない気持ちを抱きながら、炬燵のほうを見やる。凛はいまだによく眠ったままだった。半分に折り畳んだ座布団を枕にして横向きに背を縮めていて、呼吸に合わせて規則正しく肩が上下している。力の抜けた唇は薄く開いていて、その無防備な寝顔はいつもよりずっと幼く、あどけないとさえ感じられた。いつもあんなにしゃんとしていて、周りを惹きつけて格好いいのに。目の前にいるのはまるで小さな子供みたいで、眺めていると思わず顔がほころんでしまう。 「凛、よく寝てるね」 「一日連れ回したから疲れたんだろ。あんまりじっと見てやるな」 あ、また。遙は何げなく言ったつもりなのだろう。けれど、やっぱり見つけてしまった。「そうだね」と笑って、また触れずに黙っておくけれど。 仕切り直すように、努めて明るく、遙に投げかけた。 「でも、取材を受けに来日するなんて、なんか凛、すっかり芸能人みたいだね」 凄いなぁ。大仰にそう言って視線を送ると、遙は、うん、と喉だけで小さく返事をした。視線は手元に落とされていながら、その瞳はどこか遠くを見つめていた。コンロのツマミを捻り、カチチ、ボッと青い火のつく音がする。静かなその横顔は、きっと凛のことを考えている。岩鳶の家で居間からよく見つめた、少し懐かしい顔だった。 こんなとき、いまここに、目の前にいるのに、とそんな野暮なことはとても言えない。近くにいるのにずっと遠くに沈んでいた頃の遙は、まだ完全には色褪せない。簡単に遠い過去に押しやって忘れることはできなかった。 しばらく黙って待っていると遙はリビングに戻って来て、手に持ったマグカップをひとつ差し出した。淹れたてのコーヒーに牛乳を混ぜたもので、あたたかく優しい色合いをしていた。 「ありがとう」 「あとこれも、良かったら食え」 貰いものだ、と小さく個包装されたバウムクーヘンを二切れ分、炬燵の上に置いた。背の部分にホワイトチョコがコーティングしてあって、コーヒーによく合いそうだった。 「ハルは優しいね」 そう言って微笑むと、遙は「余らせてただけだ」と視線を逸らした。 冷えきった両の手のひらをあたためながらマグカップを傾ける。冷たい牛乳を入れたおかげで飲みやすい温度になっていて、すぐに口をつけることができた。遙は座布団を移動させて、眠っている凛の横に座った。そうして湯気を立てるブラックのコーヒーを少しずつ傾けていた。 「この休みはふたりでどこか行ってきたの?」 遙はこくんと頷いて、手元の黒い水面を見つめながらぽつぽつと語り始めた。 「公園に連れて行って…買い物と、あと、昨日は凛が何か観たいって言うから、映画に」 タイトルを訊いたけれど、遙の記憶が曖昧で何だかよく分からなかったから半券を見せてもらった。CM予告だけ見かけたことのある洋画で、話を聞くに、実在した人物の波乱万丈な人生を追ったサクセスストーリーのようだった。 「終盤ずっと隣で泣かれたから、どうしようかと思った」 遙はそう言って溜め息をついていたけれど、きっとそのときは気が気ではなかったはずだ。声を押し殺して感動の涙を流す凛と、その隣で映画の内容どころではなくハラハラと様子を見守る遙。その光景がありありと眼前に浮かんで思わず吹き出してしまった。 「散々泣いてたくせに、終わった後は強がっているし」 「あはは、凛らしいね」 俺が泣かせたみたいで困った、と呆れた顔をしてコーヒーを口に運ぶ遙に、あらためて笑みを向けた。 「よかったね、ハル」 「…何がだ」 ふいっと背けられた顔は、やっぱり少し赤らんでいた。
そうやってしばらく話しているうちにコーヒーは底をつき、バウムクーヘンもあっという間に胃袋に消えてしまった。空になったマグカップを遙に預け、さて、と膝を立てる。 「おれ、そろそろ帰るね。コーヒーごちそうさま」 「ああ」 遙は玄関まで見送ってくれた。振り返って最後にもう一度奥を見やる。やはり、凛はまだ起きていないようだった。 「凛、ほんとにぐっすりだね。なんか珍しい」 「ああ。でも風呂がまだだから、そろそろ起こさないと」 遙はそう言って小さく息をついたけれど、あんまり困っているふうには見えなかった。 「あ、凛には来てたこと内緒にしておいてね」 念のため、そう言い添えておいた。隠すようなことではないけれど、きっと多分、凛は困るだろうから。遙は小さく首を傾げたけれど、「分かった」と一言だけ答えた。 「真琴、ちょっと待て」 錠を開けようとすると、思い出したみたいに遙はそう言って踵を返し、そうしてすぐに赤いパッケージを手にリビングから戻ってきた。 「貼るカイロ」 大きく書かれた商品名をそのまま口にする。その場で袋を開けて中身を取り出したので、貼っていけ、ということらしい。貼らずにポケットに入れるものよりも少し大きめのサイズだった。 「寒がりなんだから、もっと厚着しろよ」 確かに、今日のことに関しては反論のしようがない。完全に油断だったのだから。 「でも、ハルも結構薄着だし、人のこと言えないだろ」 着ぶくれするのが煩わしいのか、遙は昔からあまり着こまない。大して寒がる様子も見せないけれど、かつては年に一度くらい、盛大に風邪を引いていたのも知っている。 「年末に向けて風邪引かないように気を付けなよ」 「俺は大丈夫だ、こっちでもちゃんと鯖を食べてるから」 「どういう理屈だよ…って、わあっ」 「いいから。何枚着てるんだ」 言い合っているうちに遙が手荒く背中をめくってくる。「ここに貼っとくぞ」とインナーの上から腰の上あたりに、平手でぐっと押すように貼り付けられた。気が置けないといえばそうだし、扱いに変な遠慮がないというか何というか。すぐ傍で、それこそ兄弟みたいに一緒に育ってきたのだから。きっと凛には、こんな風にはしないんだろうなぁ。ふとそんな考えが頭をもたげた。 遙はなんだか満足げな顔をしていた。まぁ、きっとお互い様なんだな。そう考えながら、また少し笑ってしまった。 「じゃあまたね、おやすみ」 「ああ。気を付けて」
急にひとりになると、より強く冷たく風が吹きつける気がする。けれど、次々沸き上がるように笑みが浮かんで、足取りは来る前よりずっと軽かった。 空を仰ぐと、小さく星が見えた。深く吐いた息は霧のように白く広がった。 ほくほく、ほろほろ、それがじわじわと身体中に広がっていくみたいに。先ほど貼ってもらったカイロのせいだろうか。それもあるけれど、胸の内側、全体があたたかい。やわらかくて、ちょっと苦さもあるけれど、うんとあたたかい。ハルが、ハルちゃんが嬉しそうで、良かった。こちらまで笑みがこぼれてしまうくらいに。東京の冬の夜を、そうやってひとり歩き渡っていた。
■ハレーション
キンとどこかで音がするくらいに空気は冷えきっていた。昨日より一段と寒い、冬の早い朝のこと。 日陰になった裏道を通ると、浅く吐く息さえも白いことに気が付く。凛は相変わらず少し先を歩いて、ときどき振り返っては「はやく来いよ」と軽く急かすように先を促した。別に急ぐような用事ではないのに。ためらいのない足取りでぐんぐんと歩き進んで、凛はいつもそう言う。こちらに来いと。心のどこかでは、勝手なやつだと溜め息をついているのに、それでも身体はするすると引き寄せられていく。自然と足が前へと歩を進めていく。 たとえばブラックホールや磁石みたいな、抗いようのないものなのだと思うのは容易いことだった。手繰り寄せられるのを振りほどかない、そもそもほどけないものなのだと。そんな風に考えていたこともあった気がする。けれど、あの頃から見える世界がぐんと広がって、凛とこうやって過ごすうちに、それだけではないのかもしれないと感じ始めた。 あの場所で、凛は行こうと言った。数年も前の夏のことだ。 深い色をした長いコートの裾を揺らして、小さく靴音を鳴らして、凛は眩い光の中を歩いていく。 格好が良いな、と思う。手放しに褒めるのはなんだか恥ずかしいし、悔しいから言わないけれど。それにあまり面と向かって言葉にするのも得意ではない。 それでもどうしても、たとえばこういうとき、波のように胸に押し寄せる。海辺みたいだ。ざっと寄せて引くと濡れた跡が残って、繰り返し繰り返し、どうしようもなくそこにあるものに気付かされる。そうやって確かに、この生きものに惚れているのだと気付かされる。
目的地の公園は、住んでいるアパートから歩いて十分ほどのところにある。出入りのできる開けた場所には等間隔で二本、石造りの太い車止めが植わるように並んでいて、それを凛はするりと避けて入っていった。しなやかな動きはまるで猫のようで、見えない尻尾や耳がそこにあるみたいだった。「なんか面白いもんでもあったか?」「いや、別に」口元がゆるみかけたのをごまかすためにとっさに顔ごと、視線を脇に逸らす。「なんだよ」凛は怪訝そうな、何か言いたげな表情をしたけれど、それ以上追及することはなくふたたび前を向いた。 道を歩き進むと広場に出た。ここは小さな公園やグラウンドのような一面砂色をした地面ではなく、芝生の広場になっている。遊具がない代わりにこの辺りでは一番広い敷地なので、思う存分ボール投げをしたり走り回ったりすることができる。子供たちやペットを連れた人たちが多く訪れる場所だった。 芝生といっても人工芝のように一面青々としたものではなく、薄い色をした芝生と土がまだらになっているつくりだった。見渡すと、地面がところどころ波打ったようにでこぼこしている。区によって管理され定期的に整備されているけれど、ここはずいぶん古くからある場所なのだそうだ。どこもかしこもよく使い込まれていて、人工物でさえも経年のせいでくすんで景観に馴染んでいる。 まだらで色褪せた地面も、長い時間をかけて踏み固められていると考えれば、落ち着いてもの静かな印象を受ける。手つかずの新品のものよりかは、自分にとって居心地が良くて好ましいと思えた。 広場を囲んで手前から奥に向かい、大きく輪になるようにイチョウの木々が連なって並んでいる。凛は傍近くの木の前に足を止め、見上げるなり、すげぇなと感嘆の声を漏らした。 「一面、金色だ」 立ち止まった凛の隣に並び、倣って顔を上げる。そこには確かに、すっかり金に色付いたイチョウの葉が広がっていた。冬の薄い青空の真下に、まだ真南に昇りきらない眩い光をたっぷりと受けてきらきらと、存在を主張している。 きんいろ、と凛の言葉を小さく繰り返した。心の中でもう一度唱えてみる。なん���か自分よりも凛が口にするほうが似つかわしいように思えた。 周囲に視線を巡らせると、少し離れた木々の元で、幼い子供ふたりが高い声を上げて追いかけっこをしていた。まだ幼稚園児くらいの年の頃だろうか、頭一個分くらい身の丈の異なる男の子ふたりだった。少し離れて、その父親と母親と思しき大人が並んでその様子を見守っている。だとすると、あのふたりは兄弟だろうか。大人たちの向ける眼差しはあたたかく優しげで、眩しいものを見るみたいに細められていた。 「な、あっち歩こうぜ」 凛が視線で合図して、広場を囲む遊歩道へと促した。舗装されて整備されているそこは木々に囲まれて日陰になっているところが多い。ここはいつも湿った匂いがして、鳥の鳴き声もすぐ近くから降りそそぐように聞こえてくる。よく晴れた今日はところどころ木漏れ日が差し込み、コンクリートの地面を点々と照らしていた。 休日の朝ということもあって、犬の散歩やジャージ姿でランニングに励む人も少なくなかった。向かいから来てすれ違ったり後ろから追い越��れたり。そしてその度に凛に一瞥をくれる人が少なくないことにも気付かされる。 決して目立つ服を着ているわけでもなく、髪型や風貌が特に奇抜なわけでもないのに、凛はよく人目を惹く。それは地元にいたときにも薄っすらと浮かんでいた考えだけれど、一緒に人通りの多い街を歩いたときに確信した。凛はいつだって際立っていて、埋没しない。それは自分以外の誰にとってもきっとそうなのだろう。 いい場所だなぁ。凛は何でもないみたいにそう口にして、ゆったりとした足取りで隣を歩いている。木々の向こう側、走り回る子供たちを遠く見つめていたかと思えば、すぐ脇に設けられている木のベンチに視線を巡らせ、散歩中の犬を見て顔をほころばせては楽しそうに視線で追っている。公園までの道中は「はやく」と振り返って急かしたくせに、今の凛はのんびりとしていて、景色を眺めているうちに気が付けば足を止めている。こっそり振り返りながらも小さく先を歩いていると、ぽつぽつとついてきて、すうと寄せるようにしてまた隣に並ぶ。 その横顔をちらりと伺い見る。まるで何かを確かめるかのように視線をあちらこちらに向けてはいるものの、特にこれといって変わったところもなく、そこにいるのはいつも通りの凛そのものだった。 見られるという行為は、意識してしまえば、少なくとも自分にとってはあまり居心地が良いものではない。時にそれは煩わしさが伴う。凛にとってはどうなのだろう。改まって尋ねたことはないけれど、良くも悪くも凛はそれに慣れているような気がする。誰にとっても、誰に対しても。凛はいつだって中心にいるから。そう考えると苦い水を飲み下したような気持ちになって、なんだか少し面白くなかった。
遊歩道の脇につくられた水飲み場は、衛生のためだろう、周りのものよりずっと真新しかった。そこだけ浮き上がったみたいに、綺麗に背を伸ばしてそこに佇んでいた。 凛はそれを一瞥するなり近付いて、側面の蛇口を捻った。ゆるくふき出した水を見て、「お、出た」と呟いたけれど、すぐに絞って口にはしなかった。 「もっと寒くなったら、凍っちまうのかな」 「どうだろうな」 東京も、うんと冷えた朝には水溜まりが凍るし、年によっては積もるほど雪が降ることだってある。水道管だって凍る日もあるかもしれない。さすがに冬ごとに凍って壊れるようなつくりにはしていないと思うけれど。そう答えると凛は、「なるほどなぁ」と頷いて小さく笑った。 それからしばらくの間、言葉を交わすことなく歩いた。凛がまた少し先を歩いて、付かず離れずその後ろを追った。ときどき距離がひらいたことに気付くと、凛はコートの裾を揺らして振り返り、静かにそこに佇んで待っていた。 秋の頃までは天を覆うほど生い茂っていた木々の葉は、しなびた色をしてはらはらと散り始めていた。きっとあの金色のイチョウの葉も、程なくして散り落ちて枝木ばかりになってしまうのだろう。 「だいぶ日が高くなってきたな」 木々の間から大きく陽が差し込んで、少し離れたその横顔を明るく照らしている。 「あっちのほうまできらきらしてる」 中央の広場の方を指し示しながら、凛が楽しげに声を上げた。示す先に、冷えた空気が陽を受け、乱反射して光っている。 「すげぇ、綺麗」 そう言って目を細めた。 綺麗だった。息を呑んで見惚れてしまうほどに。いっぱいに注がれて満ちる光の中で、すらりと伸びる立ち姿が綺麗だった。 時折見せる熱っぽい顔とは縁遠い、冴えた空気の中で照らされた頬が白く光っていた。横顔を見ていると、なめらかで美しい線なのだとあらためて気付かされる。額から眉頭への曲線、薄く開いた唇のかたち。その鼻筋をなぞってみたい。光に溶け込むと輪郭が白くぼやけて曖昧になる。眩しそうに細めた目を瞬かせて、長い睫毛がしぱしぱ、と上下した。粒が散って、これも金色なのだと思った。 そうしているうちに、やがて凛のほうからおもむろに振り返って、近付いた。 「なぁ、ハル」少し咎めるような口調だった。「さっきからなんだよ」 ぴん、と少しだけ背筋が伸びる。身構えながらも努めて平静を装い、「なにって、何だ」と問い返した。心当たりは半分あるけれど、半分ない。 そんな態度に呆れたのか凛は小さく息をついて、言った。じっと瞳の奥を見つめながら、唇で軽く転がすみたいな声色で。 「おれのこと、ずっと見てんじゃん」 どきっと心臓が跳ねた。思わず息を呑んでしまう。目を盗んでこっそり伺い見ていたのに、気付かれていないと思っていたのに、気付かれていた。ずっと、という一言にすべてを暴かれてしまったみたいで、ひどく心を乱される。崩れかけた表情を必死で繕いながら、顔ごと大きく視線を逸らした。 「み、見てない」 「見てる」 「見てない」 「おい逃げんな。見てんだろ」 「見てないって、言ってる」 押し問答に焦れたらしく凛は、「ホントかぁ?」と疑り深く呟いて眉根を寄せてみせる。探るような眼差しが心地悪い。ずい、と覗き込むようにいっそう顔を近付けられて、身体の温度が上がったのを感じた。あからさまに視線を泳がせてしまったのが自分でも分かって、舌打ちしたくなる。 「別に何でもない。普段ここへは一人で来るから、今日は凛がいるって、思って」 だから気になって、それだけだ。言い訳にもならなかったけれど、無理矢理にそう結んでこれ以上の追及を免れようとした。 ふうん、と唇を尖らせて、凛はじとりとした視線を向け続ける。 しかしやがて諦めたのか、「ま、いいけどさ」と浅くため息をついて身を翻した。 顔が熱い。心臓がはやい。上がってしまった熱を冷まそうと、マフラーを緩めて首筋に冷気を送り込んだ。
それからしばらく歩いていくうちに遊歩道を一周して、最初の出入り口に戻ってきた。凛は足を止めると振り返り、ゆっくりと、ふたたび口を開いた。 「なぁ、ハル」今度は歩きながら歌を紡ぐみたいな、そんな調子で。 「さっきは良いっつったけどさ、おれ」 そう前置きするなり、凛はくすぐったそうに笑った。小さく喉を鳴らして、凛にしては珍しく、照れてはにかんだみたいに。 「ハルにじっと見つめられると、やっぱちょっと恥ずかしいんだよな」 なんかさ、ドキドキしちまう。 なんだよ、それ。心の中で悪態をつきながらも、瞬間、胸の内側が鷲摑みされたみたいにきゅうとしぼられた。そして少しだけ、ちくちくした。それは時にくるしいとさえ感じられるのに、その笑顔はずっと見ていたかった。目が離せずに、そのひとときだけ、時が止まったみたいだった。この生きものに、どうしようもなく惚れてしまっているのだった。 「あー…えっと、腹減ったなぁ。一旦家帰ろうぜ」 凛はわざとらしく声のトーンを上げ、くるりと背を向けた。 「…ああ」 少し早められた足取り、その後ろ姿に続いて歩いていく。 コンクリートの上でコートの裾が揺れている。陽がかかった部分の髪の色が明るい。視界の端にはイチョウの木々が並んできらめいていた。 「朝飯、やっぱ鯖?」 隣に並ぶなり凛がそっと訊ねてきた。 「ロースハム、ベーコン、粗挽きソーセージ」 冷蔵庫の中身を次々と列挙すると、凛はこぼれるように声を立てて笑ってみせた。整った顔をくしゃりとくずして、とても楽しそうに。つられて口元がほころんだ。 笑うと金色が弾けて眩しい。くすみのない、透明で、綺麗な色。まばたきの度に眼前に散って、瞼の裏にまで届いた。 やっぱり凛によく似ている。きっとそれは、凛そのものに似つかわしいのだった。
(2017/12/30)
3 notes · View notes
kkagneta2 · 5 years ago
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ボツ2
おっぱい、大食い。最後まで書いたけど胸糞なのでここに途中まで投稿してお蔵入り予定。
時: 午前8時05分
所: ○○中学正門前
身長: 標準的。155センチ程度。
衣服: 〇〇中学指定の制服。黒のセーラー。リボンの色より二年生と断定。
年齢: 中学二年生なので14、5。
持ち物: 右手に〇〇中学指定の鞄。左手にスマホを所持。
同行者: 友人1名。興味無しのため略。
背格好: やや細身か。冬服のため殆ど見えなかったが、スカートから覗く脚、そして周りの生徒と見比べるに、肩や腕も細いと思われる。腰回りもほっそりとしていると感じた。正確には引き締まっていると言うべきか。
顔: いと凛々し。小顔。頬は真白く、唇には薄い色付き。笑うと凄まじく整った歯が見え隠れする。この時髪をかき上げ血の色の鮮やかな耳が露出する。
髪: ボブ系統。ほぼストレートだが肩のあたりで丸くなる。色は黒、艶あり。
胸: 推定バスト98センチ、推定アンダーバスト62センチのK カップ。立ち止まることは無かったが、姿勢が良いのでほぼ正確かと思われる。しっかりとブラジャーに支えられていて、それほど揺れず。体格的に胸元が突出している印象を受ける。隣の友人と比べるとなお顕著である。制服のサイズがあっておらず、リボンが上を向き、裾が胸のために浮いていた。そのため、始終胸下に手を当てていた。揺れないのもそのせいであろう。制服と言えば、胸を無理に押し込んだかのように皺が伸び、脇下の縫い目が傷んでおり、肩甲骨の辺りにはブラジャーのホックが浮き出ている。されば制服は入学時に購入したものと思われ、胸は彼女が入学してから大きくなった可能性が大である。元来彼女のような肉体には脂肪が付きづらいはずなのだが、一年と半年を以てK カップにまで成長を遂げたところを見ると、期待はまずまずと言ったところか。要経過観察。名前は○○。胸ポケットに入れてあったボールペンが落ちたので拾ってあげたところ、「ありがとうございます」と丁寧にお辞儀をされる。
  時: 午前10時28分
所: 〇〇駅構内
身長: 高い。170センチ強
衣服: 薄く色味がかった白、つまりクリーム色のファー付きコート。内には簡素なグリーンのニットを羽織る。首元に赤のマフラー。
年齢: 22、3。休み期間中の大学生かと思われる。
持ち物: キャリーバッグ。手提げのバッグ。
同行者: 友人2名。先輩1名。何れも女性。��。
背格好: 体格が良いと言った他には特に無し。腕も見えず、脚も見えず、首も見えず。肩幅の広さ、腰つきの良さから水泳を営んでいると推定される。
顔: その背に似合わず童顔。人懐っこい。マフラーに顔を埋め、視線を下げ、常に同行者に向かって微笑む。愛嬌よし。
髪: ショート。これより水泳を営んでいると断定。色は茶、染め上げてはいるがつやつやと輝く。
胸: 推定バスト129センチ、推定アンダーバスト75センチのR カップ。冬である上に、胸元が目立たないよう全身を地味に作っており、某コーヒーショップにてコートを取っても、無地のニットのために膨らみが分かりづらかった。さらに、胸の落ち具合から小さく見せるブラジャーを着用しているかもしれない。そのため、推定カップはR カップより3、4カップは大きい可能性がある。コートを取った際、胸元が一層膨らんだように感じられた。机の上に胸が乗って、本人は気にしていないか、もしくは気づいていなかったが、柔らかさは至高のようである。他の男性客の腕が肩にぶつかって、驚いた際に胸で食べかけのドーナツを落とす。以降会話は彼女の胸に話題が移ったらしく、左右に居た友人二名が所構わず触れるようになり、両手を使って片胸片胸を突っついたり、揺らしたりして遊ぶ。「机まで揺れる」と言う声が聞こえてくる。「ちょっとやめてよ」と言いつつ顔は相変わらず微笑むでいる。しばらくして四人とも席を立って、地下鉄筋の方へ消えていく。童顔ゆえに顔より大きい胸は驚くに値するが、体格からして胸元に自然に収まっているのを見ると、やはりなるべくしてなったとしか思えず。
  時: 午後00時14分
所: 〇〇市〇〇にあるスーパー前
身長: 低い。150センチに満たない。
衣服: 所謂マタニティウェア。ゆったりとした紺のワンピースに濃い灰色のポンチョ。
年齢: 26、7
持ち物: 買い物袋。ベビーカー。
同行者: ベビーカーの中に赤ん坊が一人。女の子である。
背格好: 小柄。寸胴で、かつ脚も長くはあらず、そして手足が細く、脂肪が程よくついている。つまりは未成熟な体つき。身長以上に小さく見える。
顔: かなりの童顔。着るものが着るものであれば高校生にも見える。可愛いがやつれていて、目の下に隈あり。子供が可愛くて仕方ないのか、そちらを見ては微笑む。
髪: セミロングを後ろで一束。中々の癖毛であるかと思われるが、目のやつれ具合からして、もしかしたら本当はもっと綺麗なのかもしれない。髪色は黒。可愛らし。
胸: 推定バスト110センチ、推定アンダーバスト58センチのQ カップ。体格が小柄であるのでQ カップよりもずっと大きく見える。というより迫力がある。私が訪れた時は買い物袋をベビーカーに吊っている最中であった。ほどなくして赤ん坊が泣き出したので、胸に抱えてあやしたが、赤ん坊は泣き止まず。片胸と赤ん坊の大きさはほぼ同じくらいであっただろう。また、胸と赤ん坊とで腕は目一杯伸ばされていた。胸に抱いて「よしよし」と揺らすのはしばらく続いたが、赤ん坊が泣き止むことはなかった。そこで、座る場所を求めて公園へと向かおうと、一度ベビーカーへと戻そうとしたのであるが、一度胸に食らいついた赤ん坊は離さない。「さっきも飲んだじゃない」とため息をついて片手で危なっかしくベビーカーを引こうとする。「押しましょうか」と接近してみたところ、意外にもあっさりと「よろしくおねがいします」と言って、私にベビーカーを預けた。中には玩具が数種類あった。道から離れた日差しの良いベンチに腰掛け、ケープを取り出して肩にかけ、赤ん坊をその中へ入れる。それでもしばらくは駄々をこねていたであったが、母親が甘い声をかけているうちに大人しくなった。私が「お腹が空いてたんですね」と笑うと、「困ったことに、食いしん坊なんです。女の子なのに」と笑い返して赤ん坊をあやす。話を聞いていると、母親の母乳でなければ我慢がならないと言う。授乳が終わってケープを外した時、子供はすやすやと眠りについていた。「胸が大きくなりすぎて、上手く抱っこできなかったんです。大変助かりました。ありがとうございます」と分かれたが、その言葉を考えるに、妊娠してから一気に胸が大きくなったのであろう。授乳期を終えたときの反動が恐ろしい。むしろベビーカーの中に居た赤ん坊の方に興味を唆られる。
  時: 午後01時47分
所: 〇〇市市営の図書館。某書架。
身長: 標準的。158センチ程度。
衣服: 白のブラウスにブラウンのカーディガン。
年齢: 30前後か。
持ち物: 白のタブレット
同行者: 無し
背格好: 小太りである。全体的に肉がふっくらとついている。けれども目を煩わすような太り方ではない。豊かである。ただし、著しく尻が大きい。
顔: 目尻は美しいが、柔らかな頬に愛嬌があって、どちらかと言えば可愛らしい方の顔立ち。鼻がやや低く、口元はリップクリームで赤々と照りを帯びている。色白とは言えないが、光の加減かと思われる。眼鏡をかけており、リムの色は大人しい赤。非常によく似合う。
髪: ストレートなミディアムヘア。髪色は黒であるが、不思議なことに眼鏡の赤色とよく合い、前髪の垂れかかるのが美しい。
備考: 司書である。
胸: 推定バスト128センチ、推定アンダーバスト81センチのO カップ。本日の夜のお供にと本を物色中に、書架にて本を正していた。胸が喉の下辺りから流麗な曲線を描いて20センチほど突き出ているばかりでなく、縦にも大きく膨れており、体積としてはP カップ、Q カップ相当かもしれない。頭一つ分背が低いので上からも望めたのであるが、カーディガンで見え隠れする上部のボタンが取れかけていた。本を取る度に胸が突っかかって煩わしいのか、肩を揺すって胸の位置を直す。本棚に胸が当たるのは当然で、文庫本などはその上に乗せる。一つの書架を片付け終わった辺りで、適当に思いついたジャンルを訪ねて接近すると、如何にも人の良さそうな顔で案内をしてくれた。脚を踏み出す度に甲高い音が鳴るのは、恐らくブラジャーのせいかと思われる。歩き方が大胆で胸が揺れるのである。途中、階段を下りなければならないところでは、一層音が大きくなって、臍のあたりで抱えていた本を胸に押し付けて誤魔化していた。そのため、ブラジャーのストラップがズレたかと見え、書棚の方へ目を向けている隙に、大胆にも胸を持ち上げて直していた。なまめかしい人ではあるが、年が年なので望みは無い。
  時: 午後02時22分
所: 〇〇小学校校庭
身長: 140センチ前後か
衣服: 体操服
年齢: 10、11歳
持ち物: 特に無し
同行者: 友人数名
背格好: ほっそりとしなやかである。幼い。腕も脚もまだ少女特有の肉が付いている。今日見た中で最も昔の「彼女」に似ている体つきであったが、この女子児童は単に骨格が華奢なだけで、痩せ細った体ではない。健康的である。脚が長く、短足な男子の隣に立つと、股下が彼の腰と同位置に来る。
顔: あどけなさは言うまでもないが、目元口元共に上品。笑う時もクスクスと擽るような、品の良い笑い方をする。眼鏡はテンプルに赤色が混じった、基本色黒のアンダーリム。そのせいで甚だ可愛らしく見えるが、本来は甚く聡い顔立ちをしているかと推定される。が、全般的に可愛らしい。
髪: 腰まで届く黒髪。ほぼストレートだが若干の癖あり。また、若干茶色がかっているように見えた。髪の質がかなり良く、時折肩にかかったのを払う度に、雪のように舞う。
胸: 推定バスト81センチ、推定アンダーバスト48センチのI カップ。体育の授業中のことである。男子は球技を、女子はマラソンでもやらされていたのか、校庭を走っていた。身体自体は小柄であるから胸はそう大きくはないのだが、無邪気に走るから激しく揺れる。揺れるごとに体操服が捲れ上がって腹部が見えそうである。明らかに胸元だけサイズが合っていない。何度か裾を直しながら走った後、耐えかねて胸元を押さえつけていたのであるが、いよいよ先生の元へ駆け寄って校舎内へ入った。そして出てきてから再び走り初めたけれども、その後の胸の揺れは一層激しくなっていた。ブラジャーに何かあったのだろうと思われる。顔には余裕がありながら、走る速さがこれまでとは段違いに遅く、これまで一緒に走ってきた友人に追い抜かれる。結局、彼女は胸を抑えながら、周回遅れで走りを終えた。しかし可哀想なことに、息を整えていると友人に後ろから手で掬われて、そのまま揉みしだかれる。小学生の手には余る大きさである。寄せあげて、掬い上げて、体操服をしわくちゃにしながら堪能する。私にはそう見えただけで、実際にはじゃれついていただけであろうが、指が深く沈み込んでいる様は男子児童の視線を寄せるのに足る。なされるがままにされていた彼女は、そのうちに顔を真っ赤にして何かを言いつつ手をはたき落とし「今はダメ」と言い、以降はすっかり両腕を胸元で組んで、猫背になって拗ねてしまった。この生徒は要観察である。下校時に再び見えてみれば、制服下の胸はブラジャーは着けていないながら見事な球形を為している。先程の光景から張りも柔らかさも極上のものと想像される。名前は○○。名札の色から小学5年生だと断定。ここ一ヶ月の中で最も期待すべき逸材。
  時: 午後05時03分
所: 〇〇市〇〇町〇〇にある某コンビニ
身長: やや高い。163センチほど。
衣服: ○○の制服。
年齢: 17歳
持ち物: 特に書くべきにあらず
同行者: 無し
背格好: 標準的だがやや痩せ型。恐らくは着痩せするタイプである。一見してただの女子高生の体であるが、肩、腰つきともに十分な量の肉量がある。その代わり腕は細い。右手に絆創膏。
顔: あどけない。非常に可愛らしい顔。人柄の良さが顔と表情に出ていると言ったところ。眉は優しく、目はぱっちり。常に口が緩んで、白い頬に赤みが差す。が、どこか儚げである。分厚くない唇と優しい目が原因か。
髪: 後ろに一束したミディアムヘア。一種の清潔さを表すと共に、若干の田舎臭さあり。後ろ髪をまとめて一束にしているので、うなじから首元へかけての白い肌が露出。これが殊に綺麗であった。
備考: 高校生アルバイター
胸: 推定バスト118センチ、推定アンダーバスト68センチのP カップ。服が腰元で閉じられているので、高さ24センチほどの見事な山が形成されている。そのため余計に大きく感じられる。手を前で組む癖があるのか胸が二の腕によって盛り上がって、さらに大きく見える。レジ打ちを担当していた。面倒くさい支払い方法を聞いて接近。レジにて紙を用いて説明してくれるのであるが、胸元が邪魔で始終押さえつけながらでの説明となり、体を斜めにしての説明となり、終いには胸の先での説明となる。ブラジャーの跡あり。よほどカップが分厚いのか胸と下着との境目がはっきりと浮き出ている。この大きさでこのタイプのブラジャーは、1メーカーの1ブランドしかないため、懐かしさに浸る。大体分かりました、では後日よろしくおねがいしますと言うと、にこやかにありがとうございましたと言う。腕の細さと胸の大きさとが全くもって合っていない。腰つきとは大方合っている。顔があどけないところから、胸に関しては期待して良いのではないだろうか? それを知るには彼女の中学時代、ひいては小学時代を知る必要があるが、そこまで熱心に入れ込めるほど、魅力的ではない。
   本日も予が真に求むる者居らず、―――と最後に付け足した日記帳を、俺は俺が恐れを抱くまでに叫び声を上げながら床へと叩きつけ、足で幾度も踏みつけ、拾って壁に殴りつけ、力の限り二つに引き裂いて、背表紙だけになったそれをゴミ箱へ投げつけた。八畳の部屋の隅にある机の下に蹲り、自分の頭をその柱に打ちつけ、顎を気絶寸前まで殴り、彼女の残した下着、―――ブラジャーに顔を埋めて髪を掻き毟る。手元に残りたる最後の一枚の匂いに全身の力を抜かされて、一時は平静を取り戻すが、真暗な部屋に散乱した日記帳の残骸が肌へと触れるや、彼女の匂いは途端に、内蔵という内蔵を酸で溶かすが如く、血管という血管に煮えたぎった湯を巡らせるが如く、俺の体を蝕んでくる。衝動的にブラジャーから手を離して、壁に頭を、時折本当に気絶するまで、何度も何度も何度も打ちつけ、忌々しい日記帳を踏みしめて、机の上に置いてあるナイフを手にとる。以前は右足の脹脛(ふくらはぎ)を数え始めて26回切りつけた。今日はどこを虐めようかなどと考えていると、彼女の残したブラジャ���が目につく。一転して俺のこころは、天にのぼるかのようにうっとりと、くもをただよっているかのようにふわふわと、あたたかく、はれやかになっていく。―――
―――あゝ、いいきもちだ。彼女にはさまれたときもこのような感じであった。俺の体は彼女の巨大な胸が作り出す谷間の中でもみくちゃにされ、手足さえ動かせないまま、顔だけが彼女の目を見据える。ガリガリに痩せ細って頬骨が浮き出てはいるが、元来が美しい顔立ちであるから、俺の目の前には確かにいつもと変わらない彼女が居る。我儘で、可愛くて、薄幸で、目立ちたがり屋で、その癖恥ずかしがり屋で、内気で、卑屈で、でも負けん気が強くて、甘えん坊で、癇癪持ちで、いつもいつもいつも俺の手を煩わせる。冷え切った手で俺の頬を撫でても、少しも気持ちよくは無い、この胸、この胸の谷間が冬の夜に丁度良いのだ。この熱い位に火照った肉の塊が、俺を天に昇らせるかの如き高揚感を與えるのだ。
だがそれは後年の事。床に広がったブラジャーを拾って、ベッド脇のランプの燈を点けて、ぶらぶらと下へと垂れるカップの布をじっくりと眺める。華奢で肉のつかない彼女のブラジャーだったのだから、サイドボーンからサイドボーンまでの距離は30センチ程もあれば良く、カップの幅も中指より少し長い程度の長さしかない。が、その深さと広さはそこらで見かけるブラジャーとは一線を画す。手を入れれば腕が消え、頭を入れればもう一つ分は余裕がある。記念すべき「初ブラ」だった。
それが何たることか! 今日、いや昨日、いや一昨日、いやこの一ヶ月、いやこの一年間、いや彼女が居なくなってから実に6年もの間、このブラジャーが合う女性には出会うどころか、見かけることも出来ないではないか。細ければサイズが足りず、サイズが足りればぶくぶくと肥え、年増の乳房では張りが足らず、ならばと小学生の後を付け回してはお巡りに声をかけられ、近所中の中高にて要注意人物の名をほしいままにし、飽きる迄北から南の女という女を見ても、彼女のような体格美貌の持ち主は居なかった。風俗嬢へすら肩入れをし、ネットで調子に乗る女どもにも媚びへつらった。
恭しくブラジャーを箱へと収めて床に散らばりたる日記帳の屑を見るや、またしても怒りの感情が迸ってくる。今日は左太腿の上をざっくりとやってやろうか。紙屑をさらに歯で引きちぎり、喉に流し込みながらそう思ったけれども、指を切る程度に留め、代わりに床を突き抜ける位力を入れて、硬い板の上に差す。今日書いた文面はその上にあった。
「なんで、なんで俺はあんなことを、……」
気がつけば奇声を上げつつ髪の毛を毟り取っていた。時計を見れば午後11時28分。点けっぱなしにしておいたパソコンの��面にはbroadcasting soon! という文字が浮かび上がって居る。忘れた訳では無かったが、その英単語二文字を見るだけで、怒りも何も今日の女どもも忘れ、急に血の巡りが頭から下半身へと下り、呼吸が激しくなる。まるで彼女を前にした時のようである。急いで駆けつけて音量を最大限まで上げて、画面に食い入ると、直にパッとある部屋が映し出され、俺の呼吸はさらに激しくなった。
部屋はここと同じ八畳ほど、ベッドが一台、机が一つ、………のみ。
机の上にはありきたりな文房具と、食器類が一式、それに錠剤がいくつか。ベッドの上には質の良さそうな寝具、端に一枚のショーツ、その横に犬用のリードが一つ。これはこれから現れる者が、謂わばご主人さまに可愛がられるために着けている首輪につながっているのである。そしてその横に、あゝ、彼女がまだ傍に居ればぜひこの手で着けて差し上げたい巨大なブラジャーが一つ、………。ダブルベッドをたった一枚で埋め尽くすほど大きく、分厚く、ストラップは太く、今は見えないが12段のホックがあり、2週間前から着けているらしいけれどもカップは痛み、刺繍は掠れ、ストラップは撚れ、もう何ヶ月も着たかのようである。
しばらく見えているのはそれだけだったが、程なくしてブラジャーが画面外へ消えて行き、ショーツが消えて行きして、ついに放送主が現れる。病的なまでに痩せ細って骨の浮き出る肩、肘、手首、足首、膝、太腿、それに反して美しくしなやかな指が見える。顔は残念ながら白い仮面で見えないが、見えたところで一瞬である。すぐさま画面の殆どは、中央に縦線の入った肌色の物体に埋められるのだから。その肌色の物体は彼女の胸元から生え、大きく前へ、横へと広がりながら腰元を覆い、開けっ広げになった脚の間を通って、床へとゆるやかにの垂れており、ベッドに腰掛けた主の、脚の一部分と、肩と、首を除いて、体の殆どを隠してしまっている。床に垂れた部分は、部分というにはおかしなくらい床に広がる。浮き出た静脈は仄かに青々として、見る者によっては不快を感ずるだろう。
言うまでもなく、女性の乳房である。主は何も言わずにただそこに佇むのみで、何も行動をしない。仮面を着けた顔も、たまに意外と艶のある黒髪が揺れるだけで動かないのであるが、極稀に乳房を抑える仕草をして、愛おしそうに撫でることがある。けれどもそれは本当に極稀で、一回の配信につき一度の頻度でしかなく、殆どの場合は、一時間もしたらベッドに倒れ込んで寝てしまうのである。
この配信を見つけてからというもの、俺の日中の行動は、その寝姿を見るための暇つぶしでしか無い。彼女そっくりな体つきに、彼女そっくりな胸の大きさ、―――しかもこちらの方が大きいかもしれない上に、彼女そっくりな寝相、………見れば見るほど彼女に似て来て、また奇声を発しそうになる。無言で、手元にあった本の背表紙で頭を打ちつけて落ち着きを取り戻し、画面を見ると、ゴロンとベッドから落ちてしまったその女の姿。彼女もよくやった寝相の悪さに、途端懐かしさが込み上げて来て、
「あゝ、こら、叶(かなえ)、寝るんだったらベッドの上で寝ないと、……。手伝ってやるからさっさと起きなさい」
と頬を叩いたつもりだが、空を切るのみで、消息不明となっている者の名前を呼んだだけ、羨ましさと虚しさが募ってしまった。
   幼馴染の叶が居なくなってから早6年、片時も忘れた事はないのであるが、隣に住んでいながら出会いは意外と遅いものであった。当時俺は11歳の小学5年生、物凄く寒かったのを思えば冬から春前であったろうか、俺の家は閑静な住宅街の中に突如として現れる豪邸で、建物よりも庭に意匠を凝らしたいという父上の意思で、洋館が一つと離れが一つ庭に面する形で建てられ、俺はその離れを子供部屋として与えられていた。球状の天井を持つその部屋は、本当に子供のために閉ざされた世界かのようだった。庭の垣根が高く、木に埋もれる形で建っているのであるから、内は兎も角、外からだとそもそも離れがあることすら分からない。音も完全に防音されていて、車が通りかかるのすら、微妙な振動でようやく分かるくらい外界から切り離されているのである。いつも学校から帰ると、俺はその部屋で母上と共に話をしたり、ごっこ遊びをしたり、宿題をしたりする。食事もそこで取って、風呂には本館の方へ向かう必要はあるけれども、学校に居る7、8時間を除けば一日の殆どをそこで過ごしていた。だから、近隣の様子なぞ目については居なかったし、そもそも父上から関わるなというお達しがあったのだから、あえて触れるわけにはいかない。学校も、近くにある公立校へは通わずに、ずっと私立の学校へ入れられたのだから、関わろうにも、友人と言える者も知り合いと言える者も、誰も居ないのである。
そんな生活の中でも、よく離れの2階にある窓から顔を突き出して、燦々と輝く陽に照らされて輝く街並みを眺めたものだった。今はすっかりしなくなってしまったけれども、木々の合間合間から見える街並みは殊に美しい。一家の住んでいる住宅街というのが、高台に建っているので、街並みとは言ってもずっと遠くまで、―――遥かその先にある海までも見えるのである。
そう、やっぱり冬のことだ、あのしっとりとした美しさは夏や秋には無い。いつもどおり、俺はうっとりと椅子に凭れかかって街並みを眺めていたのであるが、ふとした瞬間から、女の子の声で、
「ねぇ、ねぇ、ねぇってば」
と誰かを呼びかける声がしきりに聞こえてきていたのだけれども、それが少し遠くから聞こえてくるものだから、まさか自分が呼ばれているとは思わず、無視していると、
「ねぇ!」
と一層激しい声が聞こえてくる。下を見てみると、同年代らしい女の子が、彼女の家の敷地内からこちらを不満そうに見つめてきている。
「僕ですか?」
「そう! 君!」
と満面の笑みを浮かべる。
この女の子が叶であることは言及する必要も無いかと思うが、なんと見窄らしい子だっただろう! 着ている物と言えば、姉のお下がりのよれよれになった召し物であったし、足元には汚らしいサンダルを履いていたし、髪は何らの手入れもされていなかったし、いや、そんな彼女の姿よりも、その家の古さ、ボロさ、貧しさは余りにも憐れである。流石に木造建築では無いものの、築20年や30年は越えていそうな家の壁は、すっかりと黒ずんで蜘蛛の巣が蔓延っており、屋根は黒いのが傷んで白くトゲトゲとしているし、庭? にある物干し竿は弓なりに曲がってしまっていて、痛みに傷んだ服やタオルが干されている。全体的に暗くて、不衛生で、手に触れるのも汚らわしい。広さ大きさは普通の一軒家程度だけれども、物がごちゃごちゃと置かれて居るのでかなり狭苦しく感じられ、俺は父上がどうして近隣の者と関わるなと言ったのか、なんとなく理解したのだった。目が合った上に、反応してしまったからには相手をしなくちゃいけないか、でも、できるだけ早く切り上げて本の続きでも読もう。―――俺は一瞬そう思ったが、ようようそう思えば思うほど、彼女に興味を抱いてしまい、小っ恥ずかしい感情がしきりに俺の心を唆していた。
それは一目惚れにも近い感情だっただろうと思う。というもの、その時の叶の外見は、着ているものが着ているものだけに見窄らしく見えただけで、顔立ちは悪くないどころかクラスに居る女子どもなぞよりずっと可愛いかった。いや、俺がそう感じただけで、実際は同じくらいかもしれないが、普段お嬢様と言うべき女の子に囲まれていた俺にとっては、ああいう儚い趣のある顔は、一種の新鮮さがあって、非常に魅力的に見える。どこか卑屈で、どこか苦心があって、しかしそれを押し隠すが如く笑う、………そういう健気な感じが俺の心を打ったと思って良い。また、体つきも普段見るお嬢様たちとは大きく変わっていた。彼女たちは美味しいものを美味しく頂いて、線の細い中にもふっくらとした柔らかさがあるのだが、叶はそうではない。栄養失調からの病気じみた痩せ方をしていて、ただ線が細いだけ、ただ貧相なだけで、腕や脚などは子供の俺が叩いても折れそうなほどに肉が付いておらず、手や足先は、肌が白いがために骨がそのまま見えているかのようである。兎に角貧相である。が、彼女にはただ一点、不自然なほど脂肪が蓄えられた箇所があった。
それはもちろん胸部である。叶は姉から譲り受けた服を着ているがために、袖や裾はだいぶ余らしていたのであるが、胸元だけはピンと張って、乳房と乳房の間には皺が出来ていて、むしろサイズが足りないように見える。恐らく裾を無理やり下に引っ張って、胸を押し込めたのか、下はダボダボと垂れているけれども、胸の上は変にきっちりしている。体の前で手をもじもじさせつつ、楽しげに体を揺らすので、胸があっちへ行ったり、こっちへ行ったりする。俺は最初、胸に詰め物をしているのであろうかと思われた。そう言えば、一昨日くらいにクラスの女子が、私の姉さんはこんなの! と言いつつ、体操服の胸元にソフトボールを入れてはしゃいでいたが、その姿がちょうどこの時の叶くらいであったから、自然にやっぱりこの年の女子は大きな胸に憧れるものなのだと納得したのである。だが、叶の胸は変に柔らかそうに見える。いや、それだけでなく、ソフトボールを入れたぐらいでは脇のあたりが空虚になって���はっきりと入れ物だと心づくが、彼女の体に描かれる、首元から始まって脇を通り、へその上部で終りを迎える曲線は、ひどく滑らかである。手が当たればそこを中心に丸く凹み、屈んで裾を払おうとすれば重そうに下で揺れる。
俺が女性の乳房なるものに目を奪われた初めての瞬間である。
それは物心ついた少年の心には余りにも蠱惑的だった。余りにも蠱惑的過ぎて、俺の体には背中をバットで殴られたような衝撃が走り、手が震え、肩が強張り、妙に臀部の辺りに力が入る。頭の中は真っ白で、少しずつ顔と耳たぶが赤くなっていくのが分かる。途端に彼女の胸から目が離せなくなり、じっと見るのはダメだと思って視線を上げると、さっきとは打って変わって潤いのある目がこちらを見てきている。微笑んでくる。その瞬間、徐々に赤くなって行っていた顔に、血が一気に上る感覚がし、また視線を下げると、そこにはこれまで見たことがない程の大きさの胸。胸。胸。………あゝ、なんと魅力的だったことか。
「こんにちは」
「うん、こんにちは。今日は寒いね」
彼女に挨拶されたので、俺はなんとか声を出したのだった。
「私は全然。むしろあったかいくらい」
「元気だなぁ」
「君が元気ないだけじゃないの」
「熱は無いんだけどね」
「ふふ」
と彼女は笑って、
「君どのクラスの子?」
「いや、たぶん知らないと思う。この辺の学校には通ってないから」
「どおりで学校じゃ、見ないと思った。何年生なの?」
彼女がこの時、俺を年下だと思っていたことは笑止。実際には同い年である。
「へぇ、あっちの学校はどうなの?」
「どうもこうもないよ。たぶん雰囲気なんかは変わんないと思う」
「そうなんだ」
と、そこでトラックが道端を通ったために、会話が区切れてしまって、早くも別れの雰囲気となった。
「ねぇ」
先に声をかけたのは彼女だった。
「うん?」
「またお話してくれない?」
少年はしばし悩んだ。近くの者とは関わるなと言う父上の言葉が頭にちらついて、それが殆ど彼女の家庭とは関わるなとの意味であることに、今更ながら気がついたのであったが、目の前に居る少女が目をうるませて、希望も無さげに手をもじもじと弄っているのを見ると、彼女の学校での扱われ方が目に見えてしまって仕方がなかった。そっと目を外すと、隣に住んでいなければ、多分一生関わること無く一生を終えるであろう貧しい家が目に飛び込んできて、だとすれば、良い育ちはしていないに違いはあるまい。だが、今言葉を交わした感じからすれば、意外にも言葉遣いはぞんざいではなく、笑い方もおっとりとしている。それに何より、自分がここまで心臓の鼓動がうるさいと思ったことはないのである。少年の心はこの時、「またお話したい」などというレベルではなく、彼女に近づきたい気持ちでいっぱいであった。近づいて、もっともっとお話をして、その体に触れて、夜のひと時をこのメルヘンチックな我が部屋で過ごせたら、どんなに素敵だろう。この窓から夜景を見て、手を取って、顔を突き合わして、行く行くは唇を重ねる、………あゝ、この部屋だけじゃない、綺麗に見繕って、二人で遊びに行くのも良い、いや、もはや二人きりでその場に居るだけでも僕の心は満足しそうだ。………実際にはこんなに沢山ことを考えた訳ではなかったけれども、しかしそういうことが、父上の言いつけから少年をすっかり遮断してしまった。つまりは、彼女の言葉に頷いたのである。
「もちろん。こうやって顔だしてたら、また話しかけてよ」
「ふふ、ありがとう。またね」
「またね。―――」
これが俺と叶の馴れ初めなのだが、それから俺たちは休みの日になると、窓を通じて10分20分もしない会話を楽しんだ。尤もそれは俺が父上と母上を怖がって、勉強しなくちゃいけないだとか、習い事があるとか、そういう理由をつけて早々に切り上げるからではあるけれども、もし何の後ろめたさも無かったら日が暮れても喋りあったに違いない。
「えー、……もう? 私はもっとお話してたい!」
「ごめんね。明日もこうやって外を眺めてあげるからさ」
その言葉に嘘はなく、俺は休日になれば、堪えきれない楽しみから朝食を終え、両親を煙に巻くや窓から顔を突き出していた。すると叶はいつも直ぐに家から出てきて、
「おはよう」
と痩せ細った顔に笑みを浮かべる。彼女もまた、楽しみで楽しみで仕方ないと言った風采なのである。
「おはよう。今日はいつにもまして早いね」
「ふふ」
会話の内容はありきたりなこと、―――例えば学校のこと、家のこと(彼女はあまり話したがらなかったが)、近くにある店のこと、近くにある交番がどうのこうのということ、近くにある家のおばさんが変人なことなど、強いて言えば、近所の人たちに関する話題が多かった。というのも、この住宅街に住んでいながら、今まで何も知らなかったので、俺の方からよく聞いたのが理由ではあるけれども、話に関係ないから述べる必要はあるまい。
それよりも、あんまり叶が早く出てくるので、いつのことだったか、聞いてみたことがあった。すると、彼女は心底意地の悪い笑顔で、
「私の部屋から丸見えなんだもん。そんなに楽しみ?」
と言うので、無性に恥ずかしさが込み上げてきたのは覚えている。どう返したのか忘れたが、その後の彼女の笑う様子が、強烈に頭に残っているのを考慮すれば、さらに恥ずかしい言い訳を放ったのは確かである。………
そんなある日のことであった。確か、叶と出会って一ヶ月経った日だったように思う。何でも学校が春の休み期間に入ったために、俺達は毎日顔を合わせていたのであるから多分そうで、非常に小っ恥ずかしい日々を送っていたのであるが、この日は俺しか俺の家には居ないのであった。それも朝一から深夜まで、何故だったのかは忘れてしまったが、両親も居なければ、ハウスキーパーも、確実に居ないのである。然れば初恋に目の暗んだ少年が悪巧みをするのも当然であろう。つまり俺はこの日、叶をこのメルヘンチックな離れに招待しようとしていたのである。
一種の期待を胸に抱きながら、いつもどおり窓から顔を突き出して、今や見慣れてしまった貧しい家の壁に視線を沿わせては、深呼吸で荒れそうになる息を整えようとする。一見、「いつもどおり」の光景だけれども、この時の俺はどうしても、初めての彼女をデートに誘うような心地よい緊張感ではない、恐ろしい罪悪感で押しつぶされそうだった。別に子供が同級生の女の子を連れてくることなど、親からしたら微笑ましい以外何者でもないかもしれない。が、これから呼ぶのは、父上が関わるなと言った、隣家の貧しい娘なのであるから、どうしても後々バレた時の事を考えると、喉が渇いて仕方ないのである。―――出来れば叶が今日に限って出てきてくれなければ、なんて思っても、それはそれで淋しくて死ぬ。まぁ、期待と緊張と罪悪感でいっぱいいっぱいだった少年の頭では、上手い具合に言い訳を考えることすら出来なかったのである。
「おはよう」
そうこうするうちに、いつの間にか外に出てきていた叶が声をかけてきた。一ヶ月のうちに、さらに胸が大きくなったのか、お下がりの服の袖はさらに長くなり、………というのは、服のサイズを大きくしないと胸が入らないからで、その肝心の胸の膨らみは今やバレーボール大に近くなりつつある。
で、俺は焦ることは何もないのに、挨拶を返すこともせずに誘うことにしたのであった。
「ねぇ」
「うん?」
「きょ、今日、僕の家にはだ、だれも居ないんだけど、………」
「え? うん、そうなの」
それから俺が叶を誘う言葉を出したのは、しばらくしてのことだったが、兎に角俺は彼女を頷かせて門の前まで来させることに成功して、庭を駆けている時に鳴った呼び鈴にギョッとしつつ、正門を開けると、さっきまでその気になっていた顔が、妙に神妙なので聞いてみると、
「なんか急に入って良いのか分からなくなっちゃった」
ともじもじしながら言う。それは引け目を感じると言うべき恥であることは言うまでもないが、一度勢いづいた少年にはそれが分からず、不思議な顔をするだけであった。それよりも少年は歓喜の渦に心臓を打たせており、今日という今日を記憶に焼き付けようと必死になっていた。というのは、普段遠目から見下ろすだけであった少女が目の前に現れたからではあるけれども、その少女の姿というのが、想像よりもずっと可愛いような気がしただけでなく、意外と背丈がひょろ高いことや、意外と服は小綺麗に整えてあることや、手も脚も、痩せ細った中にも一種の妖艶さが滲み出ていることなど、様々な発見をしたからであった。特に、胸元の膨らみにはただただ威圧されるばかり。大きさは想像通りだったものの、いざ目の前に来られると迫力が段違い。試しに顔を近づけてこっそりと大きさを比べて見ると、自分の頭よりも大きいような感じがし、隣に並んでみると、彼女の胸元にはこんな大きな乳房が生えているのかと驚かれる。
「ちょっと、どうしたの」
と言われてハッとなって、叶の手を引きながら広大な庭を歩き始めたが、少年の目はやはり一歩一歩ふるふると揺れる彼女の乳房に釘付けであった。
庭の様子は今後必要ないから述べないが、一方はお坊ちゃん、一方は女中にもならない卑しい少女が手を取り合いながら、花々の芽の萌ゆる庭園を歩く様子は、或いは美しさがあるかもしれない。
離れについて、「や、やっぱり私帰るね」と言い出す叶を無理に押し込んで、鍵をかけると、一気に体中の力が抜けて行くような気がした。何となく庭を歩いているうちは、誰かに見られているかのようで、気が気でなかったのに、今となっては何と簡単なことだったであろう。とうとう成功した、成功してしまったのである、叶を一目見た瞬間に思い描いていた夢が、一つ叶ったのみならず、この心の底から沸き起こる高揚感はなんだろうか。期待? それとも単に興奮しているだけ? いや、恐らくは彼女が隣に居ること、手を触れようとすれば触れられる位置に居ること、つまり、彼女に近づいた��いう事実が、嬉しくて嬉しくて仕方がないのだ。そしてそれが、自分の住処で起こっている、………俺は多分この時気持ち悪いくらいに笑っていたように思ふ。頭は冷静に叶をもてなしているつもりでも、行動の一つ一つに抜けている箇所が、どうしても出てしまって、土足のまま上がろうとしたり、段差に足をひっかけて転けそうになったり、お茶を溢しそうになったり、最初からひどい有り様であったが、彼女は引け目を感じながらも笑って、
「ほんとにどうしたの、熱でも出てるんじゃ、………」
と心配さえもしてきて、その優しさもまた、俺には嬉しくて仕方がなくって、ますます惚けてしまったように思われる。が、それが出たのは昼前のことだったろう、あの時俺は、目の前ある叶の乳房が大きく重たく膨れ上がっているのに対し、それを支える身体が余り痩せすぎている、それもただ単に痩せているのではなくて、こうして間近で見てみると、骨格からして華奢であるので、身長はどっこいどっこいでも(―――当時の俺は背が低かったのである)、どこか小さく感じられるし、そのために、余計に体と胸元の膨らみとが釣り合っていない上に、胸が重いのか、ふらふらとして上半身が風で煽られているかの如く触れる時がある、それが緊張で体が強張っている今でも起こるので、段々と心配になってきて、
「す、すごい部屋、………」
ときちんと正座をしながら目を輝かす彼女が、今にも倒れてしまいそうに思われたのだった。しかし惚けた少年の頭では、ああ言えば失礼だろうか、こう言えば婉曲的に尋ねられるだろうか、などと言ったことは考えられない。ただ、この眼の前に居るかぁいい少女が、かぁいくってしょうがない。あれ? 叶ってこんなにかぁいかっただろうか? と、彼女の一挙一動がなんだか魅力的に見えて来て、手の甲を掻くのすらもかぁいくって、言葉が詰まり、今や何とか頭に浮き出てきた単語を並べるのみ、彼女を一人部屋に残して外で気持ちを落ち着けようにも、今ここに叶が居るのだと思えばすぐさま頬が燃え上がってくる。再び部屋に入れば入ればで、自分の思い描いていたのよりかぁいい少女が、きちんと正座をしながらも、未だに目をキラキラとさせ、口をぽかんと開けて部屋中を眺めている。そんなだから、一層少年の頭は惚けてしまった。同時に、胸の前で、乳房を押しつぶしながらしっかりと握られている両の手が目について、その細さ、そのか弱さに惹き込まれて無遠慮に、
「ねぇ、前々から気になってたんだけど、どうしてそんなに細いの? どうしてそんなに痩せてるの?」
と、彼女の正面に座りながら聞いた。
「あっ、うっ、……」
「ん? だって手とか僕が握っても折れそうだし」
「え、えとね?」
「うん」
「その、��べては居るんですけれど、………」
叶はここに来てからすっかり敬語である。
「食べても食べても、全然身につかなくって、………その、おっぱいだけが大きくなってしまってるの。だから、こんなにガリガリ。骨も脆いそう。………あはは、なんだか骸骨みたいだね」
「全然笑い事じゃないんだけど」
「うん、ありがとう。それだけでも嬉しいな」
とにっこりするので、
「もう」
とにっこりとして返すと、叶はすっかり普段の無邪気な顔に戻った。
「あ、でね、もちろんお母さんも心配してくれて、お金が無いのに、私のためにたくさんご飯を作ってくれててね、―――」
「たくさんって、どのくらい?」
「えっと、………」
と言葉に詰まるので、
「まぁ、別に笑わないからさ。言ってごらん?」
とたしなめた。すると返ってきた言葉は、俺の想像を軽く飛び越していたのだった。
毎日微妙に違うから昨日のだけと、はにかんだ叶の昨夜の夕食は、米を4合、味噌汁が鍋一杯、豆腐を3丁肉豆腐、その肉も牛肉1キロ、半分を肉豆腐へ、半分を焼いて、野菜はキャベツとレタスと半々に、鶏胸肉2枚、パスタ500グラム、………を食した後に寒天のデザートを丼に一杯、食パンを2斤、牛乳一リットルで流し込んだ、と、ご飯中は喉が乾いて仕方がないと言って、水もペットボトルで2本計4リットル飲んだ、いつもこれくらいだが、それでも食欲が収まらない時は、さらにご飯を何合か炊いて卵粥として食べるのだと言う。
笑わないとは言ったけれども、流石に苦笑も出来ずに唖然とするばかりで、俺は、スポーツ選手でも食べきれない食い物が、一体全体、目の前で顔を覆って恥ずかしがる少女のどこに入って、どこに消えたのか、想像をたくましくすることしか出来なかったが、そうしているうちに、今日の朝はねと、朝食までおっしゃる。それもまた米が4合に、やっぱり味噌汁を鍋一杯。そして、知り合いが店を構えているとか何とかでくれる蕎麦を、両手で二束、大鍋で茹でてざる蕎麦に、インスタントラーメンを2人前、水を2リットル。言い忘れてけどご飯は大きなおにぎりとして、中に色々と具材を入れて食うと言って、最後に、デザートとは言い難いが、デザートとしてシリアルを、やっぱり牛乳1リットルかけて食べる。その後パンがあればあるだけ食べる。水も何リットルか飲む。で、大体食事の時間は1時間半から2時間くらいで終わるけれども、お腹が空いていたら30分でもこれだけの量は平らげられるらしい。
「いやいやいやいや、………えっ?」
俺のそんな反応も当然であろう。ところで以上の事を言った本人は、言っちゃった、恥ずかしい、と言ったきり黙って俯いているが、益々見窄らしく、小さく見え、やはり可哀想でならなかった。
ポーン、と鳴って、時計が12時を示した。叶の告白から随分時間が経ったように思っていたら、もうそんな時間である。空腹を訴えかけている腹には悪いが、今ここで食事の話題を振れば恐ろしい結果になるかもしれない、一応自分の昼食は、父上が予め出前を取ってくれたのが、さっき届いたからあるし、母上が夕食もと、下拵えだけして行った料理の数々があるので、それを二人で分けて、一緒に食べる予定ではあったのだが、しかし先の話が本当だとすれば、とても量が足りない。だが、恐ろしい物は逆に見たくなるのが、人間の常である。俺は、叶がご飯を食べている様を見たくてたまらなかった。普段、外食は両親に連れられてのものだったけれども、幸い街を歩けばいくらでも食事処にはありつける。日本食屋に、寿司屋に、洋食屋に、喫茶店に、中華料理屋に、蕎麦屋饂飩屋鰻屋カレー屋、果ては創作料理屋まであるから、彼女をそこに連れて行ってみてはどうか。もちろん一軒と言わずに何軒も訪れて、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげてみてはどうだろうか? 俺はそんなことを思って、心の内で嫌な笑みを浮かべていたのであったが、偶然か必然か、その思いつきは叶の願いにぴったり沿うのであった。
「あはは、………やっぱり引いた?」
と叶がもじもじしながら言う。
「若干だけど、驚いただけだよ」
「ほんとに?」
「ほんとほんと」
「じゃ、じゃあ、もう一つ打ち明けるんだけどね、………あ、本当に引かないでよ」
「大丈夫だって、言ってごらん?」
と言って顔を緩めると、叶は一つ深呼吸してから、もじもじさせている手を見つめながら口を開くのであった。
「えとね、私、………実はそれだけ食べても全然たりなくて、ずっとお腹が空いてるの」
「今も?」
「今も。ほら、―――」
叶が服の裾をめくり上げると、そこにはべっこりと凹んでいる腹が丸見えになる。
「すっかり元通りになっちゃった。君と会うために外に出た時は、まだぼっこりしてたんだけど、………」
「お昼は?」
「え?」
「お昼。お昼ごはん。どうするの?」
「我慢かなぁ。いつもお昼ごはんは給食だから、全然平気だよ!」
この時、図らずも俺の画策と、彼女の願い、というよりは欲望が、同じ方向を向いたことに歓喜したのは言うまでもない。俺はこの後のことをあまり覚えていないが、遠慮する叶に向かって、
「ご飯一緒に食べよう!!」
と無理やり立たせて、取ってあった出前を彼女の目の前に差し出したのは、微かに記憶に残っている。彼女はそれをぺろりと平らげた。口に入れる量、噛むスピード、飲み込む速度、どれもが尋常ではなく、するすると彼女の胃袋の中へと消えていった。母上が下ごしらえして行った料理もまた、子供では食べきれないほどあったが、5分とかからなかった。こちらは食べにくいものばかりであったけれども、叶は水を大量に飲みつつ、喉へと流し込んで行く。それがテレビでよく見る大食い自慢のそれとは違って、コクコクと可愛らしく飲むものだから、俺はうっとりとして彼女の様子を見つめていた。食べ終わってから、俺は彼女の腹部に触れさせてもらった。その腹は、3人前、4人前の量の食事が入ったとは思えないほど平たく、ぐるぐると唸って、今まさに消化中だと思うと、またもや俺の背中はバットで殴られたかのような衝撃に見舞われてしまった。ちょうど、叶の乳房に目を奪われた時と同じような衝撃である。思わず耳を叶のヘソの辺りに押し付けて、たった今食べ物だったものが排泄物になろうとしている音を聞く。ゴロゴロと、血管を通る血のような音だった。
「まだ食べられる?」
「もちろん!」
叶は元気よく答えた。俺は彼女がケチャップで赤くなってしまった口を、手渡されたナプキンで綺麗に拭き終わるのを待って、
「じゃあ、行こうか」
と、財布と上着を取りながら聞いた。
「どこへ?」
「今日はお腹いっぱいになるまで食べさせてあげるよ」
俺の昼食夕食を軽く平らげた彼女は、今更遅いというのに遠慮をするのであった。「いや、私、もうお腹いっぱいで」とか、「お金持ってない」とか、「別にいいって、いいってば」とか、終いには「ごめん、ごめんなさい」と言って泣き出しそうにもなったり、なんとかなだめて離れから飛び出ても、動こうとしなかったり、自分の家に入ろうとする。「だ、大丈夫! ��! 嘘だから! 忘れて! もう食べられないから!」など、矛盾に満ちた言葉を放っていたのは覚えている。俺はそれをなんとかなだめて、気持ちが先行してしまって不機嫌になりつつも、最終的には弱々しい彼女の腰を抱きかかえるようにして引っ張って行った。
「ごめんね、ごめんね。ちょっとでいいからね。私よりも君がたくさん食べてね」
と食べることには堪忍したらしい叶が、物悲しそうにしたのは、確か家からまっすぐ歩いて、3つめの交差点を曲がって、広めの県道を西に沿ってしばらく行った所にある小綺麗な中華料理屋だっただろう。前にも述べたが、俺はこの日のことをあまり詳しく憶えていないのである。何故この中華料理屋に訪れたかと言えば、ようやく落ち着いた叶に何が食べたい? と聞くと、渋々、春巻きが食べたいとの答えが返ってきたからであるのだが、この店は昔も今も量が多いとの文句が聞こえてくる名店で、俺はよく、父上が天津飯一つすら苦しんで食べていたのを思い出すのである。とまぁ、そんな店であるのだから、そんな店にありがちな、所謂デカ盛りメニューなるものがあって、例えば丼物、―――麻婆丼だったり、炒飯だったり、それこそ天津飯だったり、そういうのはだいたい揃ってるし、酢豚とか、八宝菜の定食メニューもそれ専用の器すらあったりする。そしてそれを30分以内に食べきったら無料なので、これならお金を気にする彼女も安心してくれるだろうと、少年は考えた訳であったが、いざ入ってみて、奥の席へ通されて、
「この春巻きを10人前と、デカ盛りメニューの麻婆丼一つと、それと僕は、………エビチリ定食をご飯少なめでください!」
と注文すると、
「ぼ、僕? 冗談で言ってる?」
と、まず俺を見、そして叶を見して怪訝な顔をするのであった。
「冗談じゃないよ。ねぇ?」
と叶を見るが、彼女は静かに俯いている。
「ま、そういうことだから、お金は出すんだから、早く! 早く!」
「でもね、これはとっても量が多いんだよ?」
「うん、知ってる。だけど叶ちゃんが全部食べてくれるから、平気だよ」
「え、えぇ、………? この子が? 嘘おっしゃい」
そういう押し問答は10分乃至15分は続いたのであったが、とうとう店側が折れる形で、俺達の前には山になった春巻きと、山になった麻婆丼と、それ比べればすずめの涙程のエビチリが、テーブルの上に現れたのであった。俺も驚いたし、店員も驚いたし、何より他の客の驚きようと言ったら無い。奥の席だったから、人気はあまりないものの、写真を撮る者、頑張れよと冷やかしてくる者、わざわざ席を変わってくる者も居れば、自分たちも負けじとデカ盛りメニューを頼む者も居る。彼らの興味は殆どテーブルの上に置かれた理不尽な量の料理と、それに向かう華奢な少女であったが、妙に俺は良い気になって、ピースして写真に写ったり、冷やかして来た者を煽ったりして、相手をしたものだった。本当に、あの時の俺は、自分が一時の有名人になったかのような心持ちで、サインでも握手でもしてやろうかと思った。いや、そんなことよりも、もっと写真に撮って、もっと騒ぎ立てて、もっと人を集めてくれという気持ちであった。有頂天と言っても良い状態だった。が、ふと叶の方を見てみると矢張り俯いたままでいる。―――あゝ、こんなに騒がしかったら美味しいものも美味しくは無いだろうな、早く食べないと冷えてしまう、それに、自分もお腹が空いて仕方がない、そろそろ追っ払おうかしらん。叶の様子にいくらか冷静になった俺はそう思ったのであった。
「ごめんね、彼女、恥ずかしがり屋だから、ほら、あっち行ってて」
そう言うと、店主のハラハラした視線だけはどうすることも出来なかったが、皆次第に散り散りになった。叶もまた、周りに人が居なくなって安心したのか、顔を上げる。
「騒がしかったね」
「うん」
「まったく、野次馬はいつもこうだよ」
「うん」
「足りなかったら、もう一つ頼むことにしようか」
「あ、あの、………」
「うん?」
「いただきます」
この時の彼女の心境は、後になって聞いたことがある。たった一言、ああいう状況に慣れていなかったせいで、食べて良いのか分からなかった、と。実際には、中華店へ入る前から匂いに釣られて腹が減って死にそうになっていたところに、いざ目の前に好物の春巻きと、こってりとした匂いを漂わせている麻婆丼が現れて、遠慮も恥も何もかも忘れて食らいつきたかったのだそうである。事実、麻婆丼は物凄い勢いで彼女の口の中へと消えていった。
ところで麻婆丼は、後で聞けば10人分の具材を使っているのだと言う。重さで言えば8.7キロ、米は5合6合はつぎ込んで、女性の店員では持ち運べないので、男が抱えなければならない。時たま米の分量を誤って、餡のマーボーが指定分乗り切らない時があって、そういう時は乗り切らなかった餡だけ別の器に盛って出す。かつ���挑戦した者はたくさんいるが、無事にただで食べられたのはこれまで1人か2人くらい、それも大柄な男ばかりで、女性はまだだと言う。
そんな麻婆丼が、11歳の、それも痩せ細った体つきの少女の口の中へ消えていくのである。休むこと無く蓮華を動かし、時折春巻きを箸に取っては、殆ど一口で飲み込むが如く胃の中へ流し込み、真剣ながらも幸せの滲み出た顔をしながら、水をグイグイ飲む。見れば、心配で様子を見に来ていた店主は、いつの間にか厨房に引っ込んで呆れ顔をしている。叶はそれにも気が付かずに黙々と口を動かして、喉が微かに動いたかと思ったら、蓮華を丼の中に差し込んで、幸せそうな顔で頬張る。あれよあれよという間にもう半分である。こういうのは後半になればなるほど勢いが落ちるものだのに、叶の食べるスピードは落ちないどころか、ますます早くなっていく。やがて蓮華では一口一口の大きさが物足りないと感じたのか、一緒に付いてきたスプーンで上から米もろとも抉って食べる。叶は普段から綺麗に食べることを心がけていて、大口を開けて食い物を口へ運んだとしても、それが決して醜くなく、逆に、実に美味そうで食欲が掻き立てられる。優雅で、美しい食べ方は、彼女が言うには、体の動かし方が重要なのだと、かつて教えてもらったことがある。気がついた時には、もう普通の麻婆丼と殆ど変わらない分量になっていた。一個もらうつもりだった春巻きは、………もう無かった。
俺は、叶の料理を食べている姿をついに見ることが出来て、ただただ感激だった。先程は恐ろしい勢いで食べたと言っても、量は大食いの者ならば簡単に平らげる程度しか無かったのである。それが今や10人前の巨大な麻婆丼を前にして、淡々と頬張っていき、残るは殆ど一口のみになっている。彼女はここに来てようやくペースが落ちたのだが、その顔つき、その手付き、その姿勢からして、腹が一杯になったのではなくて、あれほどあった麻婆丼がとうとうここまで無くなったので、急に名残惜しくなったのであろう。その証拠に、一口一口、よく噛み締めて食べている。俺は、またもや背中をバットで殴られたかのような衝撃に身を震わせてしまい、その様子をじっくりと穴が空くほどに見つめていたのであったが、汗もかかずに平然と、最後の豆腐に口をつける彼女を見て、とうとう食欲がさっぱり無くなってしまった。代わりに無性に苛立つような、体の内側が燃えるような、そんな堪えきれない欲が体の中心から沸き起こってきて、今までそんなに気にしてなかった、―――実際は気にしないようにしていた胸元の膨らみが、途端に何かを唆しているように思えて、もっともっと叶の食事風景を見ていたくなった。
「ごちそうさまでした」
と、声がしたので見てみると、澄ました顔で水を飲んでいらっしゃる。俺は慌てて、店主がテーブルの上に乗せて行ったタイマーを止めて時間を見てみた。
「16分39秒」
「えっ? 食べ終わった?」
「ほんまに?」
「本当に一人で食べたんだろうか。………」
気がつけば観客たちがぞろぞろと戻ってきていた。彼らの様子は、もうあんまりくだくだしくなるから書かないが、俺はまたしても注目を浴びている彼女を見て、ただならぬ喜びを感じたということは、一言申し上げておく必要がある。少年は輪の中心に居る少女の手を取るに飽き足らず、その体に抱きついて(―――何と柔らかかったことか!)、
「やったね叶ちゃん。やっぱり出来るじゃないか」
と歓声を放ち、
「ほら、ほら、この子はデカ盛りを16分で食べきったんだぞ。男ならそれくらいできなきゃ」
と、まるで我が手柄のように、奮闘中の大学生らしき男性客に言うのであった。俺の感性はまたしても有頂天に上り詰めて、多幸感で身がふわふわと浮いていた。隣で叶がはにかんで居るのを見ては、優越感で酔っ払ってしまいそうだった、いや、酔いに酔って、―――彼女の隣に居るのは僕なんだぞ。少年はそう叫んだつもりであるのだが、実際には心の中で叫んだだけなようである。俺がこの日の記憶をおぼろげにしか覚えていないのは、そんな感情に身も心も流されていたからなのである。………
騒ぎが収まってから、俺は半分近く残っていたエビチリを叶にあげた。もちろんぺろりと平らげた訳なのだが、しかしその後余りにも平然としてデザートの杏仁豆腐を食べているので、ひょっとしたら、………というよりは、やっぱりそうなんだなと思って、
「もしかしてさ、もう一回くらいいける余裕ある?」
「あ、………もちろん」
もちろんの部分は小声で言うのであった。そして小声のままその後に続けて、今体験した感じで言うと、もう一回あのデカ盛りを食べるどころか、さらにもう一回くらいは多分入ると思う。なんて言っても、まだ空腹感が拭えない。実のことを言えば、あれだけ店主が期待させてくるから楽しみだったのだけれども、いざ出てきてみれば、美味しかったものの、いつも食べてる分量より少なかったから、拍子抜けしてしまった、30分という時間制限も、頑張ったらさっきの麻婆丼2つ分でも達成できると思う。いや、たぶん余裕だと思う、出来ることならもう一回挑戦してみたいが、あの騒ぎを起こされ��後だとやる気は起きないかなと言う。少年は彼女の食欲が未だに失せないことに、感謝さえしそうであった。なぜかと言って、この日の俺の願望は、彼女の食事姿を眺めること、そして、街にある食事処をはしごして、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること、―――この2つだったのである。しかし、前者は達成したからと言って、それが満足に値するかどうかは別な問題であって、既に願望が「彼女の食事姿を飽きるまで眺めること」となっていた当時の俺には、元々の望みなどどうでもよく、叶がお腹いっぱいになっちゃったなどと言う心配の方が、先に頭に上っていた。が、今の彼女の言葉を聞くに、彼女はまだまだ満足していない。腹で言えば、三分ほどしか胃袋を満たしていない。となれば、第二の願望である「彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること」を達成していない。然れば、僕が叶の食事風景を飽きるまで眺めるためにも、そして叶が満腹を感じるまでに食事を取るためにも、今日はこのまま延々と飯屋という飯屋を巡ってやろうではないか。そして、あのメルヘンチックな子供部屋で、二人で夜景を眺めようではないか。………斯くして三度、俺の願望と叶の欲とは一致してしまったのであった。
結局叶は、春巻きをもう一度10人前注文して幸せそうな顔で味わい、その間に俺は会計を済ましたのであったが、あっぱれと未だに称賛し続けている店主の計らいで杏仁豆腐分だけで済んでしまった。本当にあの体にあの量が入ってるとは信じられんとおっしゃっていたが、全くその通りであるので、店を出てから叶に断ってお腹に手を触れさせてもらったところ、ちょうど横隔膜の下辺りから股上までぽっこりと、あるところでは突き出ているようにして膨らんでいる。ここに8.7キロの麻婆丼と、春巻き20人前が入っているのである。ついでに水何リットルと、申し訳程度の定食が入っている。そう思うと、愛おしくなって手が勝手に動き初めてしまいそうになったけれども、人通りの多い道であるから、少年は軽く触れただけで、再び少女の手を引いて、街中を練り歩き出した。
それから家に帰るまでの出来事は、先の中華料理屋とだいたい似ているので詳しくは書かないが、何を食べたかぐらいは書いておこう。次に向かった店は近くにあったかつれつ屋で、ここで彼女は再びデカ盛りのカツ丼4.3キロを、今度は初めてと言うべき味に舌鼓をうちながらゆっくりと、しかしそれでも半額になる25分を6分24秒下回るペースで平らげ、次はカレーが食べたくなったと言って、1つ2つ角を曲がってよく知らないインドカレー屋に入り、ご飯を5回おかわり、ナンを10枚食べる。おぉ、すごいねぇ、とインド人が片言の日本語で歓声を上げるので、叶はどう反応していいのか分からずに、むず痒そうな顔を浮かべていた。で、次はラーメン屋が目についたので、特盛のチャーシュー麺と特盛の豚骨、そして追加で餃子を頼んで、伸びたらいけない、伸びたらいけないと念仏のように唱えながら、汁まで飲み干す。この時既に、一体何キロの料理が彼女の腹に入っていたのか、考えるだけでも恐ろしいので数えはしないが、店を出た時に少々フラフラとするから心配してみたところ、
「いや、体が重いだけで、お腹はまだ大丈夫」
という答えが返ってくる。事実、その移動ついでにドーナツを10個買うと、うち9個は叶の胃袋へ、うち1個は俺の胃袋へと収まった。そして今度は洋食屋に行きたいとご所望であったから、先の中華料理屋の向かい側にある何とか言う店に入って、ナポリタン、―――のデカ盛りを頼んで無料となる19分17秒で完食す。とまあ、こんな感じで店をはしごした訳であったが、その洋食屋を後にしてようやく、ちょっと苦しくなってきたと言い出したので、シメとして喫茶店のジャンボパフェを食べることにした。彼女にしてみれば、どれだけ苦しくても甘いものだけはいくらでも腹に入れられるのだそうで、その言葉通り、パフェに乗っていたアイスが溶けるまでにバケツのような器は空になっていた。そして、喫茶店を出た時、叶は急に俺の体に凭れかかってきたのであった。
「あ、あ、………苦しい、………これがお腹一杯って感覚なんだね」
と、俺の背中に手を回してすっかり抱きついてくる。うっとりとして、今が幸せの絶頂であるような顔をこちらに向けたり、道の向かい側に向けたりする。人目もはばからず、今にもキスしそうで、その実ゴロンと寝転がってしまうのではないかと思われる身のこなし。心ここにあらずと言ったような様子。………彼女は今言った量の料理を食べて初めて、満腹感を感じられたのであった。―――あゝ、とうとう僕の願望と叶ちゃんとの欲望が、叶い、そして満たされたしまったのだ。見よ見よこの満足そうな顔を。ここまで幸せそうな顔を浮かべている者を皆は知っているか。―――少年も嬉しさに涙さえ出てくるのを感じながら、抱きついてくる少女のお腹に手を触れさせた。妊娠どころか人が一人入っているかのようにパンパンに張って、元の病的なまでに窪んでいた腹はもうどこにもなかった。胸元だけではなく、腹部にある布地もはちきれそうになっていた。思えばここに全てが詰まっているのである。今日食べた何十キロという食べ物が、………そう考えれば本来の彼女の体重の半分近くが、この腹に収まって、今まさに消化されているのである。少年と少女はついに唇を重ねるや、そっとお腹に耳をつけてその音を聞いてみると、じゅるじゅると時々水っぽい音を立てながら、しかしグウウウ、………! と言った音が、この往来の激しい道沿いにおいても聞こえてきて、この可愛らしい少女からこんな生々しい、胎児が聞くような音を立てているとは! 途端に、股間の辺りから妙な、濁流を決壊寸前の堤防で堰き止めているかのような、耐え難い感覚がして、少年は咄嗟に彼女から身を引いた。今度の今度は背中をバットで殴られたような衝撃ではなく、内側からぷくぷくと太って破裂してしまいそうな、死を感じるほどのねっとりとした何かだった。そしてそれは何故か叶の体、―――特に異様に膨らんだ胸元と腹を見るだけでも沸き起こってくるのであった。少年は恐怖で怯えきってしまった。この得体の知れない感覚が怖くて仕方なかった。目の前でふらふらとしている少女から逃げたくもなった。が、無情なことに、その少女はうっとりと近づいてきて、少年の体にすがりつくので、彼は逃げようにも逃げられず、為されるがままに、その痩せきってはいるけれども上半身の異様に膨れた体を抱いてやって、少女の希望ゆえにお腹を両手で支えながら帰路につくのであった。
「お母さんに何言われるか分からないから、楽になるまで遊んで」
離れに戻ってから、叶はそう言って俺の体に寄りかかってきた。道沿いでしてきた時はまだ遠慮があったらしく、俺はすっかり重くなった彼女の体を支えきれずにベッドに倒れてしまい、じっと見つめる格好になったのであるが、そのうちに堪えきれなくなって、どちらからともなく、
「あははは」
「あははは」
と笑い出した。
「ねぇねぇ」
「うん?」
「さっきキスしてきたでしょ」
「………うん」
俺はこっ恥ずかしくなって、素っ気なく答えた。
「もう一度しない?」
「………うん」
今度はしっかりと叶の顔を見つめながら答えた。
これで俺たちは二度目の接吻をした訳であるが、俺の手はその後、自然に彼女の胸に行った。この時、叶の方がベッドに大���く寝そべっていたので、俺の方が彼女より頭一つ下がった位置にあり、目の前で上下する乳房が気になったのかもしれない。俺の手が触れた時、彼女はピクリと体を震わせただけで、その熱っぽい顔はじっとこちらを向けていた。嫌がっている様子が見えないとなれば、少年は図に乗って、両手を突き出して乳房に触れるのであったが、それでも少女は何も言わない。思えば、少年が恋する少女の胸に手をかけた初めての時であった。やわらかく、あたたかく、頭ぐらい大きく、手を突っ込めばいくらでもズブズブと沈み込んでいき、寄せれば盛り上がり、揉めば指が飲み込まれ、掬い上げれば重く、少年はいつまででも触っていられそうな感じがした。と、その時気がついたことに、着ている物の感触として、女性にはあって然るべき重要な衣服の感覚が無いのである。
「ぶ、ぶ、ぶ、ぶらは、………?」
と少年は何度もどもりながら聞いた。
「高くって買えないの。………それに、おっぱいが大きすぎて店に行っても売ってないの。………」
と少女は儚げな表情を、赤らめた顔に浮かべる。
それきり、言葉は無かった。少年も少女も、大人にしか許されざる行為に、罪悪感と背徳感を感じて何も言い出せないのである。少年の方は、父上の言いつけに背くばかりか、この部屋に連れ込んで淫らな行為に及んでいるがため、少女の方は、相手が自分の手に届かない物持ちの息子であることから、果たしてこんなことをして良いのかと迷っているところに、突然の出来事舞い込んできたため。しかし両者とも、気が高揚して、場の雰囲気もそういうものでないから、止めるに止められない。そして、どうしてその行動を取ったのか分からないが、少年は少女に跨って下半身を曝け出し、少女もまた裾を捲って肩まで曝け出した。玉のような肌をしながらも、はちきれんばかりになったお腹に、少年はまず驚いた。驚いてグルグルと唸るそれを撫で擦り、次に仰向けになっているのにしっかりと上を向く、丸い乳房に目を奪われた。生で触った彼女の乳房は、服を通して触るよりも、何十倍も心地が良かった。少年は、少女の腹を押しつぶさないように、腰を浮かしながら、曝け出した物を乳房と乳房が作る谷間の間に据えた。と、同時に少女が頷いた。右手で左の乳房を取り、左手で右の乳房を取り、間に己の物を入れて、すっぽりと挟み込み、少年は腰を前後に振り始めた。―――少年が射精を憶えた初めての時であった。
叶の腹がほぼ元通りに収まったのは、日も暮れかかった頃であったろうか、彼女を無事家まで送って行き、すっかり寂しくなった部屋で、俺はその日を終えたのであるが、それからというもの、お話をするという日課は無��なって、代わりに、休みの日になると叶を引き連れて、街にある食事処を次々に訪れては大量に注文し、訪れてはテーブルを一杯にし、訪れては客を呼び寄せる。その度に彼女は幸せそうな顔を浮かべて料理を平らげ、満足そうな顔を浮かべて店を後にし、日の最後は必ずその体を俺に凭れさせる。彼女にとって嬉しかったのは、そうやっていくら食っても俺の懐が傷まないことで、というのは、だいたいどこの店にもデカ盛りを制限時間内に食べられれば無料になるとか、半額になるとか、そんなキャンペーンをやっているのだけれども、叶はその半分の時間で完食してしまうのである。「頑張ったら、別に2倍にしても時間内に食べられるよ」と言って、見事に成し遂げたこともあった。その店には以降出入り禁止になってしまったけれども、痛いのはそれくらいで、俺は俺の願望を、叶は叶の欲望を満たす日々を送ったのであった。
だが、叶を初めて連れて行ってから一ヶ月ほど経った時の事、父上に呼ばれて書斎へと向かうと、いつもは朗らかな父上が、パソコンの前で真剣な表情で睨んで来ていらっしゃった。俺は咄嗟に叶との行動が知れたのだなと感づいて、心臓をドキドキと打たせていると、
「まぁ、別に怒りはしないから、隣に来てくれ」
とおっしゃるので、すぐ傍にあった椅子に腰掛けて、父上が真剣に見ていたであろうパソコンの画面を見てみた。そこには家中に配置されている監視カメラの映像が映し出されていたのであったが、その映像をよく見てみると、若い少年と少女が手を繋いで庭を渡る様子と、端に俺が叶を連れ込んだ日の日付と時間が刻銘に刻まれているのである。俺は頭が真白になって、どういい訳をしたらいいのか、どうやれば許して頂けるのか、―――そういう言葉ばかりが浮かんで結局何も考えられなかったが、兎に角、叶と会っていたことが父上にバレた、それだけははっきりと分かった。
「この映像に思い当たる節はないか?」
無いと言っても、そこに写っている少年の顔は俺であるし、後ろ姿も俺であるし、背丈も俺であるし、況や叶をや。言い訳をしたところで、事実は事実である上に、父上に向かってこれ以上見苦しい姿を見せたくなかったし、嘘を言うなんて事は俺には出来ないので、正直に告白することにした。もちろん、彼女に一杯物を食べさせてたなんて言うべきではないから、ただ一言会っていたとだけ伝えることにした。
「ふむ、正直でよいよい。そんなとこだろう。いや、それにしても、いきなり自分の部屋に連れ込むとは」
と、一転して朗らかになったので、急に恥ずかしくなってきて、キュッと縮こまったのであった。
ところで俺がこの監視カメラを甘く見ていたのには、少しばかり理由がある。1つには、庭は木が生い茂っていて見通しが悪いこと、そしてもう1つには、子供部屋として使っている離れには設置していないこと、だから俺はあの日の朝、部屋にさえ連れ込んだらこちらのものと思っていたのであったが、それ以上の理由として、父上がその防犯カメラの映像をあまりチェックし給はないことが挙げられる。父上は抑止力としてカメラを設置していらっしゃるだけで、その映像を見ることは月に一回あるかないか、それもたまに半年間もすっぽ抜かすこともあれば、チェックをするのも適当に何日かを選んで、早送りをして見るだけというずさんさがあった。俺はしばしばその様子を眺める機会があったのだが、いまいち鮮明でない画面であるがゆえに、もはや人が居るかどうかが辛うじて分かる程度であった。だから、俺はあの時、叶を部屋に連れ込んだとしても、見つかるはずは無いと高をくくっていたのである。
で、子供が一人で家の中で何をしているのか気になった父上が、ひょんなことから防犯カメラの映像を、ぼんやり眺めていると、何者かと共に離れにまで入っていく事を確認し、それが何とも見窄らしい格好をした少女であるから、2、3回繰り返して見ているうちに、隣家の貧家の娘であることに気がついたのであろう。
俺はそれから、また真剣な顔つきになった父上に、たんまりと諭されてしまった。この住宅街は、その大半が一般庶民の暮らしている家で埋められているのであるが、とある一画にだけは物騒な人(に売られる)が住んでいる。不幸なことにこの家を建てる時に、上手い土地が無かったために、ある一つの家を挟んで、そこと向かい合わせになってしまった。それならば、せめて家の裏にして、木で生け垣を作って完璧に仲を隔ててしまおうと思って、お前の部屋からも分かる通り、風景は見えるようにだけしたのである。もちろん、それなら別に他の所に住めば良いではないかと思うかもしれないが、しかしこの地は俺が子供時代に何年か過ごしたことがある土地であって、そして、お前のお母さんの生まれ育った土地である。つまりは夫婦の思い出の地であって、(言葉を濁しながら、)つまりは俺もお前と同じ穴の狢であるから、近所に住む女の子を一人や二人呼んだところで何も言いはしない。が、裏にある地区だけはダメだ。別にそういう地区ではないが、何しろ物騒な噂ばかり聞く。で、彼女の家はそんな地区と我々とのちょうど境目に建っていて、一番可哀想な境遇を経ているのであるが、向こうから色々と入れ知恵されていると人はよく言う。もし問題が起これば面倒事になるかもしれないし、お前に怪我でもあったら良くない。実際、昔お前のお母さんの友人が、あの地区にいる人といざこざを起こした時に、上辺だけは丸く済んだけれども、その後に復讐として連れ去られそうになったことがあった。彼らは放っておくとどこまで非情なことをするのか分からない。だからあの言いつけはお前を心配してのことだったのだ。そもそも、俺はお前にはもっとふさわしい女性とお付き合いしてほしい。ほら、一人二人くらい学校で仲良くなった子は居るだろう。いたらぜひ言ってくれと、最終的には学校生活の話をするのであったが、父上は諭している途中ずっと真面目であった。俺はそれをふんふんと頷きながら、その実父上がそういうことを話てくれることが嬉しくて、内容はあまり耳に入ってなかった。ただ叶が可哀想なんだなと思うくらいで、始まった父上の詰りに、すっかり考えを逸らされてしまったのであったのだが、
「しかし、可愛い子だな。あんな家に住ませておくのがもったいない。転校して会えなくなる前に、分かれの挨拶くらいは許してやるから、やっておけよ」
と、突然父上が衝撃的な事を言ってのけるので、
「え? 転校?」
と聞き返してしまった。全く、転校するなどとは俺には初耳で、椅子の上でぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
「もう少ししたら、気晴らしに別荘の方で何年か過ごすからな、―――あゝ、そうそう本当に何年間かだぞ、一週間などではなくて。だからそのつもりでな」
俺はぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
それからは急に頭がぼんやりとしてしまって、引っ越しまでどう過ごしたのか憶えて居ない。ただ、最後に叶に会ったことだけは憶えていて、彼女は泣いていたように思う。ようやく自分が満足する量の食事を隔週ではあるけれども、取っている彼女の体つきは、微かに肉付きがよくなっているのだが矢張りガリガリに痩せ細っていた。逆に、胸元だけは一層膨らみ始めていて、その大きさはバレーボールよりも大きかった。俺は木陰に入って、最後にもう一度触らせてもらった。もうこれが最後だと思うと、お腹にも耳を当てた。朝食後直ぐに出てきたというその腹からは、矢張りゴロゴロと中で何かが蠢く音が聞こえてきた。そして泣いて泣いて仕方がない彼女と最後のキスをして、また会う約束を交わして、蕾を付け始めた桜の花を、雲の下にてあわれに見ながら袂を分かった。
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kusodream · 2 years ago
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2022年11月の夢
- 2022年11月30日 水曜日 6:36 夢 見たけど忘れた
- 2022年11月29日 火曜日 6:17 夢 どこかのホテルの一室。一階らしい。平たい感じの部屋。睡眠薬を飲むよう強要される。オレンジ色の粒で、全く眠る事ができない人に処方されるもの。口に入れるが、半分溶けたくらいで吐き出す。ピンク色の絵柄の日本の切手があり、ライターで火をつけ、煙を吸引するよう言われ、やだなと思う。口呼吸でなるべく吸う量を減らす。自分より年下の女性もおり、酩酊している様子。自分も酩酊しているふりをするが、ふりをするほうが難しく、飲めばよかったなと思う。 ホテルの一室。利用者の女性。東南アジアのような雰囲気。
- 2022年11月28日 月曜日 5:46 夢 地震のようなもの。家の基礎がむき出しの建物に乗っている。母もいる雰囲気。三層ほどある。揺れで動き始める。行き先がコントロールできるわけではない。曲がりながら進む。途中、老人二人が乗った台車があり、なすすべなくぶつかる。あー、このまま行くとぶつかる、と思いながら止まることもできず巻き込むのですごく嫌な気分。どうなったのかは分からない。曲がり、最終的にどこかの空き地に突っ込むようにして止まる。恐山の背中がある。実家のキッチンに頭を突っ込むような格好。 なおくんの携帯をメルカリのようなシステムを使って売りに出している。ピンク色で二つ折の古い機種。売りやめに設定し直す。 親戚の抽斗。もうここを去るため、抽斗に入っている自分の私物を取り出そうとしているが、誤解を招きそうなのでためらう。 女の子の名刺。何枚かあり使い分けできるようになっている。よく見ると染みが付いていたり、連絡先が書いてあったりなかったりする。
- 2022年11月27日 日曜日 7:21 夢 父と父の友人のような人物。車載カメラについての話をしている。今は小型カメラが安く、アプリで撮ったものがすぐ見られるので良いというプレゼンをする。自宅のカメラを試しに見せようとすると子供が群がっている画などが撮れており、一箇所にしか置いていないはずなのに少し変だなとよぎるが、夢だと気づくほどでない。
- 2022年11月26日 土曜日 9:22 夢 事務所のようなところ。赤い掃除機を私物として床に置いている。社長が出勤してくるが、着衣はほぼ肌着のみで、歩いたあとに大便が散乱している。かなり痴呆様の症状が出ているよう。先輩が駆け寄り、後始末をしている。自分につくかつかないかギリギリの位置。 スマホをいじって人に何か見せようとしている。フォルダ内に、オペラの音源をダウンロードしたときに発生した謎のスクショが数百枚も保存されており、地層になっている。なんで?と言い合いながら遡るが、勢い余ってそれとは無関係のエッチなスクショが表示され、一瞬だったけど今のは認識されただろうかと懸念する。 かつての生徒の忘れ物。カラフルな手袋、楽譜、マフラーなどが薄い封筒に入って引き出しに保管されている。 和室。ふすまの壁際に布団を積んでおり、そこにいる。
- 2022年11月25日 金曜日 6:12 夢 見たけど忘れた
- 2022年11月24日 木曜日 6:32 夢 Rさんが妊娠の知らせ。顔を合わせると、ロングヘア、かなり痩せており、今とはがらっと印象が違う。 屋外。空き瓶におもちゃの網をさしこみ、シャボン玉を噴き出す仕組みをつくる。 階段を通る。ナグチャンパの匂いがする。行者のような雰囲気の男ら。
- 2022年11月23日 水曜日 7:23 夢 潰れたロッヂのようなところを訪れる。雪が積もっている。Fに似た女子がおり、クロスカントリーで来たことあるかもしれないねと伝える。壊れて動かない自販機、廃屋になった土産屋。鍋の模型などが見える。 前の会社の社長と女性、自分の三人。円形のマッサージ設備に入り、視力などを計測してもらう。 浴場。浮浪者のような男性が周囲の人々に絡んでいる。Mさんに似た女性が慣れた動きで男を制圧するが、途中で逆にビニール袋を利用したチョークを掛けられてしまう。助けに行きたい、今なら簡単に後ろを取れそうだが、ぜんぜん自信がなく、一歩出たり戻ったりする。
- 2022年11月22日 火曜日 6:37 夢 雨が降っている。Tさんの運転する車に乗り、ふもとに戻る。膝に痛みがあるので足を投げ出していると傘を折り畳もうかという申し出に気を遣われる。 冷蔵庫内の掃除をする。それほど大きくない庫内に溢れたタイ米などが敷き詰められており、拭き取る。もういらないものを捨てる。バナナが三房もある。わかりやすいように入れ直す。 母と議論めいたことをしている。自分の感情をめちゃくちゃセーブしており、〇〇するとこうなっちゃうけど、それについてはどう思う?みたいな話し方を意識的にしている。
- 2022年11月20日 日曜日 8:16 夢 赤い髪のキャラクターがいる。キャラクターが数名おり、場所を交代する。
管理物件にいる。見たことない建物だ。古めのRC造。階段で行くと図書館のようなスペースがある。いい雰囲気。24時間使えるらしく人がちらほらいる。風呂に入る。大浴場。24時間循環している。そろそろ閉めるため誰もいない。電気がついておらず窓からの明かりだけで薄暗い。レジオネラのことが頭をよぎる。
- 2022年11月19日 土曜日 7:53 夢 ギョロギョロした眼球の水棲のパンダを見る。 高台に納戸のような空間があり、昔使っていたようなものが保管されている。バックパック、ポータブルCDプレーヤー、小型の扇風機。一面の壁が抜かれており、空がそのまま見える。 先日終わった会社のイベントが荒涼とした土地でまた開催されており、誰かをそこへ案内しようとしている。概要を話す。赤茶けた地面。
- 2022年11月18日 金曜日 5:54 夢 図書館にいる。 飯を食べていくことになる。Hさんといる雰囲気。エンパイア中華という店名。野菜イタメ200円、ビール。野菜4種類だと2800円。 和菓子に関係がある。急須など。母の実家周りの空気に似ている。いいとこのお嬢様みたいな子。
- 2022年11月17日 木曜日 6:39 夢 水槽のような船。潜水艦に近い。先輩と乗っている。 実家のそばにドーナツショップができている。赤と黄色の特撮のような店名ロゴ。 水槽に小さなタツノオトシゴと赤べこの中間のような生き物がいて、気になり、じっと見る。写真撮る。 大きなゲジを最近見ない。大きいと言ってもまじで両手で持つサイズの。 かっちりした感じの壮年男性が祖父に境界の話や農機具を自分で所持しているのか事細かに聞いているのを後ろで聞いている。なぜそんなことを聞くんだろう、あんまよくないなと警戒心を抱いている。 ドーナツショップの向かいには昔からある小間物屋があり、まずそっちへ。パンも売っていたはずだが外観だけ見てもパンを売ってるとは分からない感じになっており、こうなっては時間の問題という感じがする。妹は赤いカゴを購入するらしくそんなものが欲しいのかと思いながら見ている。
いとこの下の子がまだ小さい。夏らしい。来たばかり。缶入りの韓国飲料っぽい飲み物を用意する。暑くて食欲がないかもしれないことを気にしている。 おばもすごく若い感じ。ラーメンを食べている。子供が子供を連れてる感じ。
- 2022年11月15日 火曜日 6:24 夢 なんとなくいい夢。通用デッキを通ってダイソーへ入る。移民が多い。青いタコの足を模した駄菓子が売られている。輸入品らしきなにかを巻いて切った飴のようなもの。たぶん絶対まずい。
- 2022年11月14日 月曜日 6:05 昨日の夢 夢は忘れたが朝方に共用部分から社長(おじいさん)の声が聞こえ、何かしらの作業の段取りを聞いている感じで、やば!ここってうちの物件!?となってしまった。そんなわけない。しかしかなりはっきりと社長の声だった。
夢 隣の奴が夜中に活動しているのでうるさい。
- 2022年11月12日 土曜日 5:16 夢 カレーを作成する。
- 2022年11月11日 金曜日 6:04 夢 会社絡みの何か、社長の知り合いが経営している��こかの弁当屋のシフトが足りないらしく、自分が入る必要がある。とはいえ口先だけで実際には入らなくていいことになるんだろうとたかをくくっているが、だんだんえ?本当に?と真実味が出てきて、本当に行きたくない。 いい本を読む。中村佑介がもっとマンガっぽくなったような絵柄のイラストエッセイで、読みでがあるので買おうと思い裏表紙を見る。
- 2022年11月10日 木曜日 6:48 夢 パリアパラックスアカデミー 昔作った本のフォントがガタガタで???と思う
- 2022年11月9日 水曜日 6:18 夢 プログラムタイマー導入して照明をいきなり点けることで起床したらびっくりして忘れた
- 2022年11月8日 火曜日 6:13 夢 同人の人から感想が届く。次の三連休に会えないか聞かれているが、返事をモタモタしているうちにその三連休になってしまっており、ああもう無理だ…と思う。 実家の収納棚。奥の棚に母が購入したらしき美顔器類が入っている。入居者のAさんがおり、話しながら手羽元を取り分けようとしているが、肉が糸を引くような様子を見せ、自然な感じで舌打ちしている。 外の道。原付。浮く様子。
- 2022年11月7日 月曜日 7:10 夢 記述の論点を服部さんに修正される。和室にメモのようなものが置いてあり、直しだらけだが、専用の本など見ればわかるようになっているらしい。 カッパの巣。 手作りらしき不恰好なホールのチョコレートケーキが冷蔵庫にあり、カビているのかいないのか微妙だが、表面を削ればいけると判断する。
- 2022年11月6日 日曜日 7:06 夢 見たけど忘れた
- 2022年11月5日 土曜日 8:16 夢 実家。弁当を作ろうとしている。柿を細切りにしたものに、ふとネットで見たことを思い出してレモン汁をかける。母に食べさせると好評だった。レモン汁が樹液のような色をしている。 何かでやや揉める。
- 2022年11月4日 金曜日 6:42 夢 お客さんに化粧品を貸す。入居者のTさんと弊社のTさん。ちょっとだけなのであまり気にしていなかったが、ものすごく使い方が荒く、衝撃を受ける。 荒れているお客さんを遠巻きに見る。 宮司の持つようなものが売られており、妹にあげたくなるが、手に取って見ると9260円ほどもするのでそっと戻す。
- 2022年11月3日 木曜日 7:10 夢 妹のメモを読む。うまい。散らかっている部屋、ハンガーラックが壊れているので直し、新しいものを導入する。 豆苗が好きな神様。
- 2022年11月2日 水曜日 6:51 夢 見たのはたしか
- 2022年11月1日 火曜日 7:03 夢 みなみがいる。のんみたいな子がいる。黒と白のビーズネックレス、HAYの手提げ。駐車場に赤い車。ラーメン屋。赤い丼。へりが丸まっている黄色いテーブル。 弊社の社長が見える。納屋のような庭のような広いところ。イワクラゲの繁殖しているぬかるんだ庭。
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moccosnoon · 2 years ago
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口座から奪った金は車の修理代に使った。直管マフラーの鉄パイプで祖母を殴り殺した車カス19歳少年
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