Tumgik
#画面交換
tsun · 10 months
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iPad6の画面割れ修理とiPhone11のスマホコーティング
最近、西区からお客様がご来店され、iPad6の画面修理とiPhone11のスマホコーティングの依頼を受けました。 iPad6画面修理 状況: 画面がバキバキに割れてしまっていた。 原因: お子様がうっかり落としてしまったため。 対応: 専門の技術を用いて画面を丁寧に交換し、新品同様の状態に修復しました。 iPhone11スマホコーティング 状況: 落とされたが、幸いにも本体の画面は無事だった。 対応: フィルムの貼り替えではなく、スマホコーティングを施工。スマートフォンがピカピカになり、傷や汚れから保護されるようになりました。 これらの修理・施工を通じて、お客様の大切なiPhoneを長持ちさせるために頑張りました。修理後はお客様も大変満足されていました。
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koch-snowflake-blog · 3 months
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坂巻 有紗(さかまき ありさ、2000年9月23日 - )は、日本の女優、タレント、歌手、モデル。埼玉県出身。クイーンズカンパニー所属。
生年月日 2000年9月23日(23歳)
出身地 埼玉県所沢市
身長 162 cm
血液型 A型
職業 女優・女性タレント・歌手・モデル
事務所 クイーンズカンパニー
身長162cmは、スリーサイズはB=80cm・W=62cm・H=93cm、シューズサイズは24.5cm。
中学校の時には短距離、走り幅跳び、砲丸投げで県大会に出場したこともあり、「所沢の強肩」の異名を持っていた。高校時代はソフトボール部で活躍。
高校2年生の時に、埼玉県の高校生代表20人に選ばれ、メキシコに交換留学に行く。
英語が得意で、高校3年生の時には全国高校生英語ディベート大会で司会を務め、司会進行はすべて英語で行った。
インスタグラマー、TikToker、モデルなどを経て、2020年からクイーンズカンパニーに所属し、映画、舞台、CM、テレビドラマ、歌手などで活躍中。
2023年には3本の映画、舞台などに抜擢され、演技派女優として定評がある。
2023年9月3日から令和仮面ライダー5作目『仮面ライダーガッチャード』に錬金術を悪用し暗躍する謎の集団「冥黒の三姉妹」の三女として、口琴の音色で発動する特殊な錬金術を使う「ラケシス」役に抜擢される。
「素直にI Love youを」でソロ歌手として10月8日配信リリースを開始。
明るく元気なキャラクターで、顔立ちが似ていることから令和版ベッキーと言われることもある。
家族構成は、父、母、姉、弟、弟。母方の祖父がアイルランド系アメリカ人のクォーター。母方の祖母は沖縄の今帰仁村出身。愛称はアリッサ���
趣味は漫画、アニメ、ホラー映画、筋トレ、お笑いを見ること。
特技は歌、スポーツ全般、英語、砲丸投げ、ソフトボール。
  
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moko1590m · 3 days
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「まず一番お手軽な方法は、前腕と上腕二頭筋を3~5分間バケツの氷水に浸してから、腕を頭の上にあげること。 こうすることで、冷やされた血液が体内を循環し、体温を下げることにつながるという。」
「 胴体と頭や腕が接する部分、つまり股間や脇の下、首、頭といった部分にアイスシートをおきます 」
「熱中症になった場合、やはり初動で大切なのは身体を冷やすこと、その場合腕を冷やす、そして水分、塩分をとることだ。
 自宅で応用する際には、バケツや洗面器、あるいはキッチンシンクやクーラーボックスに氷水を入れて試すことをおすすめする。氷がない場合は保冷剤で代用しよう。」
「そしてこれは軍隊ならではの方法なので、我々がまねできるものではないのだが、氷で満たされた遺体袋に熱中症患者を収納する方法があるという。 現場ではそれが常に遺体袋があるとは限らないが、アイスシートと同様に、命を救うためには効果的な方法なのだそうだ。」
米軍流・緊急時に急いで体を冷やす方法
 本当はエアコンが快適に効いた空間で過ごすのが一番いい。だが野外で活動する軍隊の場合、そういうわけにはいかない。
 兵士たちは過酷な環境の中でも任務を遂行し、結果を出さなければならない。だがそうは言っても、やはり暑さはつらいわけで熱中症対策もしなければならない。
 そこで米軍では「あっという間に体温を下げる方法」をいくつか開発し、日々の訓練や実戦の中で実行しているのだそうだ。
 フォート・ムーアの陸軍ヒートセンターを運営するデイブ・デグルート中佐は、この方法について次のように説明する。
 極めてローテクな方法ではありますが、費用もかからず、導入も簡単です。つまり、バケツに水を入れるだけなんです
 用意するものはバケツか洗面器、大き目のボウル。そこに氷で冷やした水を入れるだけ。我が家でも実践できそうだ。早速その秘策とやらを見せてもらおう。
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腕を氷水に数分浸したら腕を頭の上にあげる
 まず一番お手軽な方法は、前腕と上腕二頭筋を3~5分間バケツの氷水に浸してから、腕を頭の上にあげること。
 こうすることで、冷やされた血液が体内を循環し、体温を下げることにつながるという。以下の動画でやり方を見てみよう。
 氷を入れた水に5分間浸かると、体温は0.5~1度下がるのだそうだ。人間の平熱は36.5〜37度くらいなので、0.5度下がるだけでも効果は大きいのだとか。
あなたの車には、ラジエーターがついていますよね? 私たちの身体にもついてます。それは私たちの皮膚です。 私たちの血液は冷えて体幹に戻り、最終的には数分で深部体温を下げるのです
 深部体温とは、脳や心臓といった人間の生命機能を維持するために一定に保たれている内臓の体温のことだ。
 体温計でわかる平熱よりも高くなっており、だいたい37~37.5度の間で維持されているのが通常である。
 気温が高い環境では、この深部体温も上がりやすくなり、身体にダメージを与える恐れがある。そのため熱中症の予防には、この深部体温の上昇を抑えることが大切なのだそうだ。
この腕を氷水に浸すやり方の場合、身体の約13%が冷やされることになるという。これは身体の熱を水に移すのに十分な表面積になるという。
 米陸軍ではこの処置のための氷水を入れる容器を全国で1,000台用意しているほか、ライセンス契約により消防士の訓練センターや建設会社、NASA、大学の運動部などにも提供しているんだそうだ。
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熱中症の疑いがある場合は、氷水に浸したシーツを体に巻き付ける
 だが既に熱中症寸前で、体温の上昇が著しく、危険な状態と判断された場合は、全身を冷やす必要があるという。
 氷水の入ったクーラーボックスにシーツを浸してアイスシーツを作り、熱中症の疑いのある人、あるいは熱中症患者にそのシーツを巻きつける。
 これは病院に搬送する前に現場で急速に患者の身体を冷却し、重度になることを防ぐための処置である。
胴体と頭や腕が接する部分、つまり股間や脇の下、首、頭といった部分にアイスシートをおきます
 エリザベス・メサ・ヘルナンデス上級訓練教官は、救急車が到着するまでの間、3分ごとに新しいアイスシートと交換するという。
 ヘルナンデス教官はこの方法で、少なくとも10人の患者を救ったのだという。
 デグルート中佐も、アイスシートは緊急時に非常に効果的な方法だと語っている。
 2019年にアイスシートが導入される前は、熱中症の症例が95件だったが、2022年にはその数が35件にまで減ったという。
軍隊ならでは。氷の入った遺体袋に入るという方法も
 そしてこれは軍隊ならではの方法なので、我々がまねできるものではないのだが、氷で満たされた遺体袋に熱中症患者を収納する方法があるという。
 現場ではそれが常に遺体袋があるとは限らないが、アイスシートと同様に、命を救うためには効果的な方法なのだそうだ。
 水の熱伝導率は空気の約25倍だという。つまり人間の体を冷やすには、扇風機の前に立たせるよりも水風呂に放り込む方がはるかに効果的なのだという。
もしも熱中症になったら?熱中症の疑いがあるときは?
 熱中症になった場合、やはり初動で大切なのは身体を冷やすこと、その場合腕を冷やす、そして水分、塩分をとることだ。
 自宅で応用する際には、バケツや洗面器、あるいはキッチンシンクやクーラーボックスに氷水を入れて試すことをおすすめする。氷がない場合は保冷剤で代用しよう。
 熱中症の疑いがある場合、全身を冷やすアイスシートも保冷剤で代用できる。とにかく冷凍庫には保冷剤と氷をある程度確保しておくことが望ましいだろう。
 日常生活での熱中症の予防方法は、かなり浸透してきてはいると思うが、いくら気をつけていても「あれ、おかしいな?」と思う事態は起こり得る。
 自分じゃなくても、周りの誰かが熱中症で倒れる事態もありうるかもしれない。緊急時の身体の冷やし方として、今回紹介した方法も覚えていて損はないと思うんだ。
References: Here’s a military trick that can help you cool down in minutes, even in scorching heat
(冷やす場所はそこか!米陸軍式、数分で体を簡単に冷やす方法で熱中症対策 – カラパイアから)
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splatoonreblogger · 7 months
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SplatoonNA:
More info from the world of order!
Mobility color chips can not only increase your movement while in Octoling & swim forms, but can blow enemies back on contact and fill your special meter just by moving!
EN video
SplatoonJP:
【Side Order】
秩序の世界の様子を記録した動画が届いたぞ。
「ムーブ」系統のカラーチップをパレットにセットすると、タコやヒト状態の速度が上がる他、塗り進んでテキにぶつかったときに吹き飛ばしたり、移動するだけでスペシャルゲージが溜まったりする。
縦横無尽に動き回って場面を制圧しよう。
SplatoonNA:
It appears each floor in the Spire of Order has a different objective, such as destroying all enemy-spawning portals, securing areas, guiding a ball to the goal, and moving a tower forward.
Make sure to factor in your skills, the rewards, and the difficulty before you choose!
SplatoonJP:
【Side Order】
秩序の塔ではフロアごとにクリア条件が設定されているぞ。
テキの発生元を全て破壊するものや、エリアを一定時間確保するもの、ボールをゴールまで運ぶもの、ヤグラを進めて行くものなど、それぞれ対応方法が異なる。自分の技術と難度、得られる報酬を見極めてフロアを選んでいこう。
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SplatoonNA:
A note for the part-timers! Bonerattle Arena, the final map for Salmon Run, arrives with Fresh Season 2024!
A place of exile that’s been modified into an arena, Salmonids battle day and night here to see who’s strongest.
They’re equally eager to fight anyone after their eggs.
SplatoonJP:
ここは「どんぴこ闘技場」。
サーモンランの最後の追加ステージだ。
流刑地を改造して作られたこの闘技場では、より強く、よりおいしいシャケを決めるための決闘が日夜繰り広げられている。
挑戦するイカたちに対しても、彼らはやる気満々のようだ。
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SplatoonNA:
A Grizzco industries rep has asked us to relay the following:
“Due to recent financial windfalls, additional slopsuits, gear, banners, decorations, stickers and more will soon be made available for purchase by Salmon Run employees. Keep it up.”
SplatoonJP:
シャケのウロコと交換できる景品も続々と追加されるぞ。
バイト作業着の新たなバリエーション、バトルで使える一風変わったギア、プレート、オキモノ、ステッカーなど、気になる景品が目白押しだ。
これはウロコがいくつあっても足りないな……。
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Continuation
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simamamoru · 2 months
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汚辱の日々  さぶ
  1.無残
 日夕点呼を告げるラッパが、夜のしじまを破って営庭に鳴り響いた。
「点呼! 点呼! 点呼!」
 週番下士官の張りのある声が静まりかえった廊下に流れると、各内務班から次々に点呼番号を称える力に満ちた男達の声が騒然と漠き起こった。
「敬礼ッ」
 私の内務班にも週番士官が週番下士官を従え���廻って来て、いつもの点呼が型通りに無事に終った。辻村班長は、これも毎夜の通り
「点呼終り。古兵以上解散。初年兵はそのまま、班付上等兵の教育をうけよ。」
 きまりきった台詞を、そそくさと言い棄てて、さっさと出ていってしまった。
 班付上等兵の教育とは、言い換えれば「初年兵のビンタ教育」その日の初年兵の立居振舞いのすべてが先輩達によって棚卸しされ、採点・評価されて、その総決算がまとめて行われるのである。私的制裁をやると暴行罪が成立し、禁止はされていたものの、それはあくまで表面上でのこと、古兵達は全員残って、これから始まる凄惨で、滑稽で、見るも無残なショーの開幕を、今や遅しと待ち構えているのであった。
 初年兵にとつては、一日のうちで最も嫌な時間がこれから始まる。昼間の訓練・演習の方が、まだしもつかの間の息抜きが出来た。
 戦闘教練で散開し、隣の戦友ともかなりの距離をへだてて、叢に身を伏せた時、その草いきれは、かつて、学び舎の裏の林で、青春を謳歌して共に逍遙歌を歌い、或る時は「愛」について、或る時は「人生」について、共に語り共に論じあったあの友、この友の面影を一瞬想い出させたし、また、土の温もりは、これで母なる大地、戎衣を通じて肌身にほのぼのと人間的な情感をしみ渡らせるのであった。
 だが、夜の初年兵教育の場合は、寸刻の息を抜く間も許されなかった。皓々(こうこう)と��た電灯の下、前��左右、何かに飢えた野獣の狂気を想わせる古兵達の鋭い視線が十重二十重にはりめぐらされている。それだけでも、恐怖と緊張感に身も心も硬直し、小刻みにぶるぶる震えがくるのだったが、やがて、裂帛(れっぱく)の気合
怒声、罵声がいり乱れるうちに、初年兵達は立ち竦み、動転し、真ッ赤に逆上し、正常な神経が次第々に侵され擦り切れていった。
 その過程を眺めている古兵達は誰しも、婆婆のどの映画館でも劇場でも観ることの出来ない、スリルとサスペンスに満ち溢れ、怪しい雰囲気につつまれた素晴しい幻想的なドラマでも見ているような錯覚に陥るのであった。幻想ではない。ここでは現実なのだ。現実に男達の熱気が火花となって飛び交い炸裂したのである。
 なんともやりきれなかった。でも耐え難い恥辱と死につながるかもしれない肉体的苦痛を覚悟しない限り抜け出せないのである。ここを、この軍隊と云う名の檻を。それがあの頃の心身共に育った若者達に課せられた共通の宿命であった。
 この日は軍人勅諭の奉唱から始まった。
「我ガ国ノ軍隊ハ代々天皇ノ統率シ賜ウトコロニゾアル……」
 私は勅諭の奉唱を仏教の読経、丁度そんなものだと思っていた。精神が忘れ去られ、形骸だけが空しく機械的に称えられている。又虐げられた人々の怨念がこもった暗く重く澱んだ呻き、それが地鳴りのように聞こえてくるそんな風にも感じていた。
 勅諭の奉唱が一区切りついたところで、一人の古兵が教育係の上等兵に何か耳うちした。頷いた上等兵は、
「岩崎、班長殿がお呼びだ。すぐ行けッ」
 全員の目が私に集中している。少くとも私は痛い程そう感じた。身上調査のあったあの日以来、私は度々辻村机長から呼び出しをうけた。あいつ、どうなってんだろ。あいつ班長殿にうまく、ゴマすってるんじゃないか。あいつ、俺達のことを、あることないこと、班長殿の気に入るように密告してるんじゃないか。同年兵も古兵達も、皆がそんな風に思っているに違いない。私は頑なにそう思い込んでいた。
 つらかった。肩身が狭かった。
 もともと私は、同年兵達とも古兵達とも、うまくいっていなかった。自分では余り意識しないのだが、私はいつも育ちや学歴を鼻にかけているように周囲から見られていたようである。運動神経が鈍く、腕力や持久力がからっきし駄目、することなすことがヘマばかり、ドジの連続の弱兵のくせに、その態度がデカく気障(きざ)っぽく嫌味で鼻持ちがならない。そう思われているようだった。
 夏目漱石の「坊ちゃん」は親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしていたと云うが、私は生まれつき人みしりのする損なたちだった。何かの拍子にいったん好きになると、その人が善人であれ悪人であれ、とことん惚れ込んでしまうのに、イケ好かない奴と思うともう鼻も引つかけない。気軽に他人に話しかけることが出来ないし、話しかけられても、つい木で鼻をくくったような返事しかしない。こんなことではいけないと、いつも自分で自分を戒めているのだが、こうなってしまうのが常である。こんなことでは、同年兵にも古兵にも、白い眼で見られるのは至極当然内務班でも孤独の影がいつも私について廻っていた。
 あいつ、これから始まる雨霰(あめあられ)のビンタを、うまく免れよって――同年兵達は羨望のまなざしを、あいつ、班長室から戻って来たら、ただではおかないぞ、あの高慢ちきで可愛いげのないツラが変形するまで、徹底的にぶちのめしてやるから――古兵達は憎々しげなまなざしを、私の背に向って浴せかけているような気がして、私は逃げるようにその場を去り辻村班長の個室に急いだ。
 2.玩弄
 部屋の前で私は軽くノックした。普通なら「岩崎二等兵、入りますッ」と怒鳴らねばならないところだが、この前、呼び出しをうけた時に、特にノックでいいと辻村班長から申し渡されていたのである。
「おう、入れ」
 低いドスのきいた返事があった。
 扉を閉めると私はいったん直立不動の姿勢をとり、脊筋をぴんとのばしたまま、上体を前に傾け、しゃちこばった敬礼をした。
 辻村班長は寝台の上に、右手で頭を支えて寝そべりながら、じっと私を、上から下まで射すくめるように見据えていたが、立ち上がって、毛布の上に、どっかとあぐらをかき襦袢を脱ぎすてると、
「肩がこる、肩を揉め」
 傲然と私に命じた。
 私も寝台に上がり、班長の後に廻って慣れぬ手つきで揉み始めた。
 程よく日焼けして艶やかで力が漲っている肩や腕の筋肉、それに黒々とした腋の下の毛のあたりから、男の匂いがむっと噴き出てくるようだ。同じ男でありながら、私の身体では、これ程官能的で強烈な匂いは生まれてこないだろう。私のは、まだまだ乳臭く、淡く、弱く、男の匂いと云うには程遠いものであろう。肩や腕を、ぎこちない手つきで揉みながら、私はふっと鼻を彼の短い頭髪やうなじや腋に近づけ、深々とこの男の乾いた体臭を吸い込むのだった。
「おい、もう大分、慣れて来たか、軍隊に」
「……」
「つらいか?」
「いエ……はァ」
「どっちだ、言ってみろ」
「……」
「つらいと言え、つらいと。はっきり、男らしく。」
「……」
「貴様みたいな、娑婆で、ぬくぬくと育った女のくさったようなやつ、俺は徹底的に鍛えてやるからな……何だ、その手つき……もっと、力を入れて……マジメにやれ、マジメに……」
 辻村班長は、岩崎家のぼんぼんであり、最高学府を出た青白きインテリである私に、マッサージをやらせながら、ありったけの悪態雑言を浴びせることを心から楽しんでいる様子であった。
 ごろりと横になり、私に軍袴を脱がさせ、今度は毛深い足や太股を揉みほぐし、足の裏を指圧するように命じた。
 乱れた越中褌のはしから、密生した剛毛と徐々に充血し始めた雄々しい男の肉茎が覗き生臭い股間の匂いが、一段と激しく私の性感をゆさぶり高ぶらせるのであった。
 コツコツ、扉を叩く音がした。
「おお、入れ」
 私の時と同じように辻村班長は横柄に応えた。今時分、誰が。私は思わず揉む手を止めて、その方に目を向けた。
 入って来たのは――上等兵に姿かたちは変ってはいるが――あっ、辰ちゃんではないか。まぎれもなく、それは一丁目の自転車屋の辰ちゃんなのだ。
 私の家は榎町二丁目の豪邸。二丁目の南、一丁目の小さな水落自転車店、そこの息子の辰三は、私が小学校の頃、同じ学年、同じクラスだった。一丁目と二丁目の境、その四つ角に「つじむら」と云ううどん・そば・丼ぶり物の店があり、そこの息子が今の辻村班長なのである。
 私は大学に進学した関係で、徴兵検査は卒業まで猶予されたのであるが、彼―― 水落辰三は法律通り満二十才で徴兵検査をうけ、その年か翌年に入隊したのだろう。既に襟章の星の数は私より多く、軍隊の垢も、すっかり身についてしまっている様子である。
 辰ちゃんは幼い時から、私に言わせれば、のっぺりした顔だちで、私の好みではなかったが、人によっては或いは好男子と言う者もあるかもしれない。どちらかと言えば小柄で小太り、小学校の頃から既にませていて小賢しく、「小利口」と云う言葉が、そのままぴったりの感じであった。当時のガキ大将・辻村に巧みにとり入って、そのお気に入りとして幅をきかしていた。私が中学に入って、漢文で「巧言令色スクナシ仁」と云う言葉を教わった時に「最っ先に頭に想い浮かべたのはこの辰ちゃんのことだった。ずる賢い奴と云う辰ちゃんに対する最初の印象で、私は殆んどこの辰ちゃんと遊んだ記憶も、口をきいた記憶もなかったが、顔だけは、まだ頭の一隅に鮮明に残っていた。
 辻村班長は私の方に向って、顎をしゃくり上げ、辰ちゃん、いや、水落上等兵に、「誰か分かるか。」
 意味あり気に、にやっと笑いながら尋ねた
「うん」
 水落上等兵は卑しい笑みを歪めた口もとに浮かべて頷いた。
「岩崎、裸になれ。裸になって、貴様のチンポ、水落に見てもらえ。」
 頭に血が昇った。顔の赤らむのが自分でも分った。でも抵抗してみたところで、それが何になろう。それに恥ずかしさに対して私は入隊以来もうかなり不感症になっていた。部屋の片隅で、私は手早く身につけていた一切合切の衣類を脱いで、生まれたままの姿にかえった。
 他人の眼の前に裸身を晒す、そう思うだけで、私の意志に反して、私の陰茎はもう「休メ」の姿勢から「気ヲ付ケ」の姿勢に変り始めていた。
 今日は辻村班長の他に、もう一人水落上等兵が居る。最初から突っ張ったものを披露するのは、やはり如何にもきまりが悪かった。しかも水落上等兵は、私が小学校で級長をしていた時の同級生なのである。
 私の心の中の切なる願いも空しく、私のその部分は既に独白の行動を開始していた。私はどうしても私の言うことを聞かないヤンチャ坊主にほとほと手を焼いた。
 堅い木製の長椅子に、辻村班長は越中褌だけの姿で、水落上等兵は襦袢・軍袴の姿で、並んで腰をおろし、旨そうに煙草をくゆらしていた。班長の手招きで二人の前に行くまでは、私は両手で股間の突起を隠していたが、二人の真正面に立った時は、早速、隠し続ける訳にもいかず、両手を足の両側につけ、各個教練で教わった通りの直立不動の姿勢をとった。
「股を開け。両手を上げろ」
 命ぜられるままに、無様な格好にならざるを得なかった。二人の視線を避けて、私は天井の一角を空ろに眺めていたが、私の胸の中はすっかり上気して、不安と、それとは全く正反対の甘い期待とで渦巻いていた。
 二人は代る代る私の陰茎を手にとって、きつく握りしめたり、感じ易い部分を、ざらざらした掌で撫で廻したりしはじめた。
「痛ッ」
 思わず腰を後にひくと、
「動くな、じっとしとれ」
 低い威圧的な声が飛ぶ。私はその部分を前につき出し気味にして、二人の玩弄に任せると同時に、高まる快感に次第に酔いしれていった。
「廻れ右して、四つん這いになれ。ケツを高くするんだ。」
 私の双丘は水落上等兵の手で押し拡げられた。二人のぎらぎらした眼が、あの谷間に注がれていることだろう。板張りの床についた私の両手両足は、時々けいれんをおこしたように、ぴくッぴくッと引き吊った。
「顔に似合わず、案外、毛深いなアこいつ」
 水落上等兵の声だった。突然、睾丸と肛門の間や、肛門の周囲に鈍い熱気を感じた。と同時に、じりッじりッと毛が焼けて縮れるかすかな音が。そして毛の焦げる匂いが。二人は煙草の火で、私の菊花を覆っている黒い茂みを焼き払い出したに違いないのである。
「熱ッ!」
「動くな、動くとやけどするぞ」
 辻村班長の威嚇するような声であった。ああ、目に見えないあのところ、今、どうなってるんだろう。どうなってしまうのだろう。冷汗が、脂汗が、いっぱいだらだら――私の神経はくたくたになってしまった。
  3.烈情
「おい岩崎、今日はな、貴様にほんとの男ってものを見せてやっからな。よーく見とれ」
 四つん這いから起きあがった私に、辻村班長は、ぶっきらぼうにそう言った。辻村班長が水落上等兵に目くばせすると、以心伝心、水落上等兵はさっさと着ているものを脱ぎ棄てた。裸で寝台の上に横になった水落上等兵は、恥ずかしげもなく足を上げてから、腹の上にあぐらを組むように折り曲げ、辻村班長のものを受入れ易い体位になって、じっと眼を閉じた。
 彼白身のものは、指や口舌で何の刺戟も与えていないのに、既に驚くまでに凝固し若さと精力と漲る力をまぶしく輝かせていた。
「いくぞ」
 今は褌もはずし、男一匹、裸一貫となった辻村班長は、猛りに猛り、水落上等兵を押し分けていった。
「ううッ」
 顔をしかめ、引き吊らせて、水落上等兵は呻き、
「痛ッ……痛ッ……」と二言三言、小さな悲鳴をあげたが、大きく口をあけて息を吐き、全身の力を抜いた。彼の表情が平静になるのを待って、辻村班長はおもむろに動いた。大洋の巨大な波のうねりのように、大きく盛り上がっては沈み、沈んでは又大きく盛り上がる。永落上等兵の額には粒の汗が浮かんでいた。
 凄まじい光景であった。凝視する私の視線を避けるように、流石の永落上等兵も眼を閉じて、烈しい苦痛と屈辱感から逃れようとしていた。
「岩崎、ここへ来て、ここをよーく見ろ」
 言われるがままに、私はしゃがみこんで、局部に目を近づけた。
 一心同体の男達がかもし出す熱気と、激しい息づかいの迫力に圧倒されて、私はただ茫然と、その場に崩れるようにすわりこんでしまった。
 戦いは終った。戦いが烈しければ烈しい程それが終った後の空間と時間は、虚しく静かで空ろであった。
 三人の肉体も心も燃え尽き、今は荒涼として、生臭い空気だけが、生きとし生ける男達の存在を証明していた。
 男のいのちの噴火による恍惚感と、その陶酔から醒めると、私を除く二人は、急速にもとの辻村班長と水落上等兵に戻っていった。先程までのあの逞しい情欲と激動が、まるで嘘のようだった。汲(く)めども尽きぬ男のエネルギーの泉、そこでは早くも新しい精力が滾々(こんこん)と湧き出しているに達いなかった。
 「見たか、岩崎。貴様も出来るように鍛えてやる。寝台に寝ろ。」
 有無を言わせぬ強引さであった。
 あの身上調査のあった日以来、私はちょくちょく、今夜のように、辻村班長の呼び出しをうけていたが、その度に、今日、彼が水落上等兵に対して行ったような交合を私に迫ったのである。しかし、これだけは、私は何としても耐えきれなかった。頭脳に響く激痛もさることながら、襲いくる排便感に我慢出来ず私は場所柄も、初年兵と云う階級上の立場も忘れて、暴れ、喚き、絶叫してしまうので、辻村班長は、ついぞ目的を遂げ得ないままであった。
 その時のいまいましげな辻村班長の表情。何かのはずみでそれを想い出すと、それだけで、私は恐怖にわなないたのであるが、辻村班長は一向に諦めようとはせず、執念の劫火を燃やしては、その都度、無残な挫折を繰り返していたのである。
 その夜、水落上等兵の肛門を責める様を私に見せたのは、所詮、責められる者の一つの手本を私に示す為であったかもしれない。
「ぐずぐずするな。早くしろ、早く」
 ああ、今夜も。私は観念して寝台に上がり、あおむけに寝た。敷布や毛布には、先程のあの激突の余儘(よじん)が生温かく、水落上等兵の身体から滴り落ちた汗でじっとりと湿っていた。
 私の腰の下に、枕が差し込まれ、両足を高々とあげさせられた。
「水落。こいつが暴れんように、しっかり押さえつけろ。」
 合点と云わんばかりに、水落上等兵は私の顔の上に、肉づきのいい尻をおろし、足をV字形に私の胴体を挟むようにして伸ばした。股の割れ目は、まだ、水落上等兵の体内から分泌された粘液でぬめり、私の鼻の先や口許を、ねばつかせると同時に、異様に生臭い匂いが、強烈に私の嗅覚を刺戟した。
「むむッ」
 息苦しさに顔をそむけようとしたが、水落上等兵の体重で思うにまかせない。彼は更に私の両足首を手荒く掴んで、私の奥まった洞窟がはっきり姿を見せるよう、折り曲げ、組み合わせ、私の臍の上で堅く握りしめた。
 奥深く秘められている私の窪みが、突然、眩しい裸電球の下に露呈され、その差恥感と予期される虐待に対する恐怖感で、時々びくっびくっと、その部分だけが別の生き物であるかのように動いていた。
 堅い棒状の異物が、その部分に近づいた。
 思わず息をのんだ。
 徐々に、深く、そして静かに、漠然とした不安を感じさせながら、それは潜行してくる。ああッ〃‥ああッ〃‥‥痛みはなかった。次第に力が加えられた。どうしよう……痛いような、それかと云って痛くも何ともないような、排泄を促しているような、そうでもないような、不思議な感覚が、そのあたりにいっぱい。それが、私の性感を妖しくぐすぐり、燃えたたせ、私を夢幻の境地にさそうのであった。
 突然、激痛が火となって私の背筋を突っ走った。それは、ほんのちょっとした何かのはずみであった。
「ぎゃあッ!!」
 断末魔の叫びにも似た悲鳴も、水落、上等兵の尻に押さえつけられた口からでは、単なる呻きとしか聞きとれなかったかもしれない。
 心をとろけさせるような快感を与えていた、洞窟内の異物が、突如、憤怒の形相に変わり、強烈な排便感を伴って、私を苦しめ出したのである。
「お許し下さいッ――班長殿――お許しッ ――お許しッ――ハ、ハ、班長殿ッ」  言葉にはならなくても、私は喚き叫び続けた。必死に、満身の力を振り絞って。
「あッ、汚しますッ――止めて、止めて下さいッ――班長殿ッ――ああ――お願いッ――お許しッ――おおッ――おおッ―― 」
「何だ、これくらいで。それでも、貴様、男か。馬鹿野郎ッ」
「ああッ、……痛ッ……毛布……毛布……痛ッ――汚れ――汚れますッ――班長殿ッ」
 毛布を両手でしっかりと握りしめ、焼け爛れるような痛さと、排便感の猛威と、半狂乱の状態で戦う私をしげしげと眺めて、流石の辻村班長も、呆れ果てで諦めたのか、
「よしッ……大人しくしろ。いいか、動くなッ」
「うおおおー!!!」
 最後の一瞬が、とりわけ私の骨身に壊滅的な打撃を与えた。
「馬鹿野郎。ただで抜いてくれるなんて、甘い考えおこすな。糞ったれ」
 毒づく辻村班長の声が、どこか遠くでしているようだった。
 終った、と云う安堵感も手伝って、私は、へたへたとうつ伏せになり、股間の疼きの収まるのを待った。身体じゅうの関節はばらばら全身の力が抜けてしまったように、私はいつまでも、いつまでも、起き上がろうとはしなかった。 
 班長の最後の一撃で俺も漏らしてしまったのだ。腑抜けさながら。私はここまで堕ちに堕ちてしまったのである。  瞼から涙が溢れ、男のすえた体臭がこびりついた敷布を自分の汁と血で汚していた。
 どれだけの時間が、そこで停止していたことか。
 気怠(けだる)く重い身体を、もぞもぞ動かし始めた私。
 「なんだ、良かったんじゃねぇか、手間取らせやがって」
 おれの漏らした汁を舐めながら辻村班長が言った。
 そして汚れたモノを口に突っ込んできた。
 水落上等兵は、おいうちをかけるように、俺に覆い被さり、聞こえよがしに口ずさむのであった。
 新兵サンハ可哀ソウダネ――マタ寝テカクノカヨ――
        (了)
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xx86 · 3 months
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6/8(土)
気を張る6連勤明けだったのでおもしろいほど寝られた。体も水を吸ったように重い。
14時過ぎに少しだけ持ち直してお花屋さんへ行く。白い紫陽花と、レモンイエローのカラーと、お店のお姉さんにオススメされたなんだか分からない白い蕾のついたグリーンを買う。お花の名前は覚えられてもグリーンの名前は全く覚えられない。なぜならグリーンは好みではないから。
お家に帰ってこれは寝ておいた方が良さそうなだるさだなと思ったのでまた昼寝だか夜寝だか中途半端な時間に2時間ほど眠る。初夏の光を浴びながら眠るのは心地よい。午睡とはいい言葉。
21時におばあちゃんから電話があって、明日曽孫達がじゃがいも堀りに来るから礼ちゃんも来るかと誘われ、甥姪会いたさに二つ返事をして電話を切った後、芋掘りできるような服も靴も無いことに気づく。私は一張羅しかもたないと決めているのだ。急いでユニクロとGUをGoogleマップで検索してみるも、全て閉店していて、ですよねーと思いながら眠りについた。明日開店と同時にユニクロかGUに駆け込もう。
6/9(日)
朝5時半に起きたら昨日買った紫陽花が既に萎れててショック。水切りが上手にできてなかったのだろう��。気を取り直して、スキンケアを入念にし、ラジオ体操第一も第二も踊る。毎回迷うのだけどラジオ体操は踊るであっているのだろうか。する?
ちなみに大人になってからラジオ体操第二をやったことない人、ぜひやってほしい。三半規管めちゃくちゃになって目眩が起きるプログラムになっている。
最近の私は超健康なので夜は22時半には寝て、5時半には起きている。休みの日も。その代わり休みの日は15時までならどれだけお昼寝しても良いスタイルだ。
朝一の予約でマツエクサロンへ行って、お姉さんと筋トレをするなら夜よりも朝という話を聞いて激しく同意した。お風呂上がりのマッサージとか推奨されてるけど、夜はとにかくお風呂上がり以降の工程が多いから、プラスアルファは継続できない。体動かす系は朝に限ると思っている。気持ちもすっきりするし目が覚めるし。
マツエクを終えた後、おばあちゃんに今から服と靴買って向かうと言ったら、一式貸してくれるとのこと。ありがたい。
おばあちゃんの家に着いたら既にカッパを着た甥と姪が待ち構えていて小さい子供のカッパ姿ってなんてカワイイんだろうとときめく。
ジャガイモは面白いぐらい獲れた。私は田舎生まれ田舎育ちで甥姪と同じように収穫を手伝ってきた身なので変な色の芋虫も大きいミミズも何も怖くなく、子どもと一緒にはしゃげてよかった。ゾッとする昆虫、クジャクヤママユぐらいだと思う。
おばあちゃんの作ったお昼ご飯を食べて、甥と姪とオセロをやる。兄がひたすら私の容姿をいじってきて、兄って兄にしておくには本当に本当に嫌なヤツだよなあとしみじみ傷つく。
紫陽花が一日で枯れた話をしたらおばあちゃんが庭の立派な紫陽花を一輪切ってくれた。義姉も便乗してあれもこれもと色んな品種を切ってもらっていた。残ったおかずも好きなだけ持って帰りなと言われたので、義姉から先にどうぞと譲ったら大量にあったエビフライ全部持ち替えられてウケた。私に残されたおかずはからあげ2個。あの兄が選ぶ女。そしてあんな性悪男と上手くやれてる女。娘が2人もいるのに信じられないような言葉で妹の容姿を野次る旦那と一緒に笑ってられる女。なんてお似合いな夫婦なんだろう。
図書館で借りていたムーミンの返却期限が迫っていたので本を返して続きを借りる。
いい歳して容姿批判ぐらいで傷つくのもどうかと思うけど今朝見た紫陽花のように気分が萎れてしまったのでさっさと寝る。
6/10(月)
急遽先輩と約束してた飲みをドタキャンされ朝から萎える。仕方ない理由だとしても飲む気分でいたから。
でもまあ1人で飲みに行けばいっかとさっさと仕事を終えて飲みに行く。仕事終わりのビールってなんでこんなにおいしいんだろう。1人だど飲むペースが早くなるので千鳥足で帰る。本当に人って酔っ払うと千鳥足になるんだな。
家に着いて、勢いのままシャワーを浴びる。本当は服用中なのでお酒を飲んではいけないのだけど、酔っ払った頭で飲んでも良さそうな薬だけピックする。
お酒のせいか体がぽかぽか熱くてクーラー21度にして寝る。3時ぐらいに震えながら目が覚めた。
6/11(火)
縁を切るために京都へ行こうと諸々予約したけど、縁切り参りは今までくらってきた代償が大きすぎるので予定を変えてオススメしてもらった苔寺へ。方向音痴すぎてやっとの思いでバスに乗るも、バスの中がびっくりするぐらいうるさくてびっくりした。例えばクラブやフェスなんかなら声を出していきたいけど、公共交通機関や美術館は多少静かじゃなきゃ嫌派である。外国の方ならしょうがないかなと思うけど聞こえる言語は全部日本語だった。イヤホンを耳に突っ込み、エンドレスでHidetake Takayamaを流しておく。まあきっとみんな嵐山で降りるんだろうなと思ったら終点の苔寺まで一緒で、マジ?静かにできる?と心配になった。
写経もお寺も素晴らしかったのだけれど、基本道が狭いので道の真ん中で一眼とか構えられるとげんなりしてしまう。私が嫌いなもの、暑さ、人混み、乗り換え、道の真ん中で立ち止まる人、容姿弄りがおもしろいと思ってる人、エビフライをぜんぶもって帰る人、である。
私は写真を全然撮らないし、写真ではなく記憶に残しておきたい派なので、人がいないスポットを見つけてはほう、っと立ち止まる。絵画を見るような感覚。
ピリピリ音を鳴らした携帯で仕事の対応を結構大きな声でしていたおじいちゃんのことを、隣のベンチに座っていたたぶんヨーロッパ系の女性が電話終わるまでサングラスを少しずらしておじいちゃんをじっと見つめていたのが良かった。彼女の隣に座っていた多分旦那さんは目を閉じ瞑想をしているようで、これが正しい苔寺の楽しみ方だろうなと思う。次来る時は絶対朝一でくると誓う。
せっかくなので近くの鈴虫寺にも寄る。平日だからか私が苔寺を人の3倍ぐらいのスピードで回ったからなのか分からないけどあまり待たずすんなりと前の方に座れた。
人が待ってると思うと緊張してあんまり上手にお願い出来なかったけど、お礼参りに来る時は絶対タクシーで来ようと誓った。
あんまり食欲ないなあと思いつつ、朝から水以外とってなかったので前から気になってたお店へ行ってみる。カウンター席に通されたけど、店員さん達がマジであけすけな話をしてて笑った。定食はほっこりおいしく体が喜んでる、と思った。
本当はもっとゆっくり京都を堪能する予定だったのだけど、とにかく暑いし人は多いしでほとほとに疲れ予定よりうんと早い新幹線に乗って帰る。人身事故が多発し、結局名古屋で足止めを食らったけど、重いの我慢してムーミンの小説もってきてよかったな〜と思いながらムーミンを読んだり寝たり自由に電車内で過ごす。結局電車が動いたのは1時間半後だった。
一度コロナがはじまったばかりの頃、縁切りしたすぎて京都へ行ったけどめちゃくちゃ空いててよかったな。静かな時に行きたい。静かな京都なんて存在しないだろうけど。
後輩の結婚報告を受けて、もう年下も結婚していく年齢になったのだなあとしみじみした。
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li--c-ht · 8 months
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出会った頃から掴めない人だった。もう8年の付き合いになると気づいた時、お互いに笑ってしまった。初めて会った日を全く覚えていないし、恐らく相手も覚えてないだろう。学生の頃は良く遊んでいたけれど、社会人になってから予定がすれ違い、久しぶりに会うと随分と髪が伸びて、金髪になっていた。新宿駅の待ち合わせでかなり探してしまった。お互い最後にいつ会ったかも覚えていなかったけど、たまに交わす連絡で大まかな近況は知っていた。4年付き合った彼女と別れた、私は仕事を辞めた、など。暑い夏の日だった。
そこから1年半後、最悪の状態で終電を無くした私はダメ元で「家に泊めてくれないか」と連絡していた。1人暮らしで夜中に起きている人はかなり限られている。3人に連絡して、1番最初に連絡が返ってきた。同棲していた彼女と別れて1人暮らしに戻っていた家に、こんな形で来ることになるとは。笑ってしまった。タクシーで向かうと、1年半前よりももっと髪が伸びて、後ろにひとつに結んでいた。毛先だけ金髪で、また誰なのか分からなかった。学生の頃は私が喫煙者、相手は非喫煙者。嫌煙していたのに、今では喫煙可能の喫茶店を探すほどに。ワンルームなのに煙草の匂いが全然しなかった。「生活感がない」という言葉を体現したかのような人間なので、部屋も本当に物がなかった。同棲する前の、学生の頃に住んでいた家��何回も行ったことはあったけど、その時よりも何もなかった。柑橘の、何か甘いような匂いがした。夜中に押しかけた上に、1年半ぶりの再会がこれなので、申し訳なさすぎてベッドの横に座布団を敷いて、座ってずっと映画を見ていた。仕事終わりだったらしく、すぐベッドに入って眠っている。時間が過ぎるのを待てれば良いので、息をひそめていた。寝返りを打つたびに、手が触れるのを感じていたけど、もう良い大人なので、気付かないふりをした。床が冷たすぎて、何も考えずに済んだ。
お互い何も言わないけれど、学生の頃に、何度もキスをしたことがあった。その先の、線は越えていない。不思議な関係だったことを、そういえばずっと忘れていた。それが去年の、寒い日だった。
年が明けた。ダラダラとラインをしていると「めちゃくちゃ酔っ払った」と来た。どうやら新年会で飲みすぎてしまったらしい。水を飲め、など面白がっていると「暇なら来てほしいレベル」との連絡。この前世話になったしな〜と、支度を始める。まだ三が日が過ぎたばかりで、私が家に押しかけた日から1ヶ月も経っていなかった。ウケるな〜と思いながら、タクシーに乗って向かった。夜中の0時前に着くと、ベッドに転がっていた。めちゃくちゃ酔ってるけど、頑張ってお風呂には入ったらしい。危険な行為すぎて呆れてしまった。しばらく酔った人で遊ぶ。おでこにペットボトルを乗せたり、水を飲ませたり。何要員で呼ばれたん?と聞くと、心の支え・おしゃべり要員、と言われた。そう言った割にすぐに寝息が聞こえた。まだ着いて1時間も経っていなかった。床が冷たすぎる。暖房がついてるはずなのに、顔にだけ温風が直撃して死にそうなので、寝ているのを起こしてベッドに入って良いか確認、滑り込んだ。背を向けて横になって寝ているので、私は壁に背をつけて、下半身だけベッドに入った状態で映画を見た。腰が痛くなって、私も横になる。お互いに背を向けた状態で寝っ転がって、ぼんやり映画を見ていると、後ろから抱きしめられた。もう私は彼氏と別れていたし、なんとなく予感と期待があったので放っておいた。暖かい。映画を見始めたばかりなのに、全然集中できないし、眠気も来ない。私は人と一緒に眠ることができない。暖かさだけを感じて、映画を見切った。もう諦めて、お互い向かい合って抱き合った。間接照明も消して、窓から明るさだけが頼りの部屋で。線を越えたことはないし、多分これからもな���。性的な雰囲気が一切ない男だ。不思議と、それが私を安心させた。背中に回った腕で、背骨と肩甲骨の形を何度もなぞる。痩せていて、大きな背中だ。向き合っているので、何度も目が合う。唇ばかりに目が合ってしまう。暑い。手が何度も頬に触れて、焦げる。同じことをきっと考えているけど、何も話さなかった。キスをした。唇の形を確認し合うような、軽いキス。何も話さず、キスをしては抱きしめ合って、背骨の数を何回も数えた。1、2、3...と数えても、途中で分からなくなった。カーテンの隙間から、朝日が差し込んできた。何故か遮光カーテンだけで過ごしている。カーテンレールに、毛布を掛けて、朝日が眩しくないようにしていた。またベッドに戻ると、少しだけキスをした。
二日酔いどう?と聞くと、まだ頭が痛い、とうんざりした顔をしていた。ベッドから出ると、何も起きて無かったかのように、数時間前のように、2人で換気扇の下で煙草を吸った。仕事が残っているのはいつものことで、15時頃に一緒に家を出た。タクシー代をきっちり回収して、電車で帰った。コートとマフラーから、あの、柑橘の甘い匂いがして、顔を埋めた。体温を反芻しては、どんな性行為をするんだろう、と想像してしまい、死にたくなった。
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cafelatte-night · 2 months
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2024.07〜2024.08 ひとこと日記
7.30-朝寝坊してバイトを休んだ。夜に彼と口喧嘩した。ないものねだりばかりしてしまう。今週末、彼がチェコから日本に迎えに来るのにこんな状態でどうするんだろうね。
7.31-1ヶ月限定バイトの最終日。まわりのひとに大変良くしてもらった。チェコに行くことをリーダーのおじちゃんに話したら30年前にカナダで買ったオリンピックのトナカイのキーホルダーをくれた。大事にとっておいたのか、袋に入ったままで状態の良いものだった。わたしがこんなものをもらっていいのだろうか。
パリ五輪の男子バスケ/バレーの試合を観る。誤審ピック。
8.1- 茹だるような暑さ。何もしたくない。ちょっと黄体期特有の精神不安の症状が出てる気がする。ピルを飲み始めてからはほとんど見られなかったのでこの感覚に懐かしさを感じる。高校〜20代前半はかなり悩まされていたな。
8.3-チェコの彼が日本に来た。
8.9-チェコの彼がチェコに帰った。
8.12-母親と縁を切った。わたしに対する父の本音を聞いた。夜、居場所がなくてネットカフェにいたけど、男臭くて嫌だった。
8.13-ちょっと詐欺らしいものに引っかかってしまい、でもクーリングオフ期間だったので解約できて全額戻ってきたのでよかった。心がフラフラになってるから騙されやすい。
8.14-彼の誕生日。南海トラフは来なかった。新しいアパートを決めた。不動産の担当が仕事できなくて不安。
8.17-彼とわたしの今までの思い出アルバムを3時間くらいかけて作った。仕上がりが楽しみ。
8.18-アルバムが出来上がったのでカメラ屋に取りに行く。完璧な仕上がりだった。これを渡しても心が戻って来なかったら諦めがつくと思った。今日、彼はイギリスから帰国。
8.19-内定先の代表と融資を受けた銀行の担当者とのやり取りを聞いていて、絶対この人の元で働いたら後々面倒なことになると思った。
8.20- 代表と話をして正社員ではなく業務委託で仕事を受けることになった。それでよかったと思う。思ったことはなんでも言ってくれと言われてたので、昨日の銀行とのやり取りのこと正直に話したらそれは言ったらだめだったらしく怒っていた。わたしには判断がつかなかった。/パソコンがようやく直ってうれしい。SSDを交換した。
8.21- 最近、早朝に目が覚めてしまう。ひたすらTwitterをスクロールした。意味のないことをして現実逃避したかった。夕方までうたた寝とそんなことを繰り返していた。/今更Wednesdayを見始めた。ハンドが可愛すぎる。わたしもほしい。
8.22- 久々に弟と出かけた。憎たらしくてかわいくて大好き。通っている塾でどんな指導を受けてるのか分からないけど、あんまり良くなさそう。でも私の子ではないから、私に決定権はない。
8.23-朝起きたら風邪っぽい。代表が38度も熱があったのに隠して私を事務所に呼んだからもらったな。地獄に堕ちてほしい。/不動産会社の求人に応募している。職務経歴書を修正していたら、今月末で有効期限が切れる資格があることに気づく。更新のための試験を月末までに受けなきゃ… / ずっと寝ていても頭が痛くなったり筋力が落ちたりしなければいいのになぁ 
8.24-明日、あの事件ぶりに彼会う。まだ2ヶ月か。すごく昔のことのよう。図書館へ行って、彼に手紙を書いた。/ 一日中眠たいけど、涼しい部屋で好きな時間にゆっくり眠れない環境だから早く引っ越したい。明日面接なのもだるい。
8.25-午前、面接。9時17時の求人に応募したのに、実際は8時45分18時だった。最近こんなことばかりな気がする。/ 午後、元彼に会う。本当はすぐにさよならのはずがカフェでゆっくり話をした。アルバムはパラパラと見ていた。心に届いてなさそうだった。別れ際、これで最後って言われたけど私は信じない。だってハグした時、思い切り勃ってたから。わたしのこと、まだ愛してるに決まってるなんて思ったらだめでしょうか。
8.26-オンラインの日本語教師登録をした。自己紹介ビデオをつくってみて、思いのほか楽しかったけどめちゃくちゃ疲れた。動画編集を仕事にしている人、尊敬。/ Amazonの配達サポートの在宅ワークに応募した。応募に必要なテストが実際の仕事のシミュレーションのようで楽しかった。受かるといいな。/ なんか今日とてもがんばった感あるけど、まだ無職、家無し。
8.27- 賃貸不動産会社の1日入社体験。当然無給だと思っていたけど、最後に日当をいただいて驚いた。何もしていないのに… 。今回は勤務条件が募集要項と違っていたので辞退するつもりだけど、今後、就職先を決める上で勉強になったことがたくさんあった。動いてよかった。
8.28-アパートの契約完了。あと3日。父に来週出て行くからお世話になりましたと伝えたら、夕ご飯に少しいいものを買ってくるようになった。わたしがほしいのはそういうことじゃない。/ 夜、悩んだ末に元彼に電話。地雷を踏まないようつま先立ちで会話する。引っ越しを手伝うかどうかは明日まで考えさせてくれ、と保留。会いたい。
8.29-「引っ越し手伝うよ、でもよりを戻すわけじゃないからね」と連絡が来た。
8.30- 今日現在稼ぎ口がメルカリしかない。エネルギーが有り余っているから配達なんかのアルバイトをしたい。
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kaoriof · 29 days
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無題
平穏よりも胸のときめきをいちばんにしたら世界のぶあつい皮膚が一枚めくれたかのようになにもかもが歌い踊りかがやきはじめたのをいまでも覚えている。わたしは親が厳しくて外泊できないけれど、そのあいだに同級生の子たちはうつくしい島の海に反射する満月をみて、だれかと夜通しぴたりとからだをあわせて内緒話をするような、今にもぷつりと切れそうな糸のように細くて鋭い若さを世界の夢に浸らせている。感性を野放しにして、こどものころの感動をひとつずつ取り戻す時間がわたしにも必要だった。けれど思いどおりにいかないこともある、それも定めとおもって歯をぎゅっとくいしばる。わたしには必要だった。路上、白い廊下みたいに澄んだ朝霧をかんじる時間。薄いトップス。ズレた口紅。酔った勢いで入れ墨を彫ってしまう危うさ、煙ったクラブでなにもかんがえずに踊って、好きな男と寝て一限目をサボるとか、夜の街頭を走り抜け、くだらないことに時間とお金を費やすこと。「それだけじゃない、夜に遊ばなくても昼に釣りをしたりサッカーしたりそういう遊び方だってあるだろう。そっちのほうが幾分もまともだ」 おとうさんは夜遅くに帰ってきたわたしを叱りつけ、そう言った。わたしはけしてワルにあこがれているのではなくて、ただただ綺麗なものに飽きただけだった。わたしにとって祈りや信仰はさいしょから型があってそれに当て嵌めてハイ完成みたいなかわいいお菓子作りのようなものじゃなかった。自らを成り立たせるピースを集めた上でそれを食い尽くすくらいの覚悟や貪欲さがあなたにはある?わたしにはそれが足りなかった。昔も今も自分でうつくしい歌をつくれない。うつくしいものがたりをかけない。うつくしい絵を描けない。世の中にはフォロワーが万桁いる女子高生がいて、今、何千もの美術展が開催されていて、明日、いつかオリンピックに出るであろう少年がはじめてスケボーに乗るかもしれない。わたしには何もできないかもしれないけれど、彼らの生き様はわたしをわたしたらしめる微かなエッセンスとしてわたしに溶け込む。それを祈りという言葉で表象し��はだめ?これからのことをかんがえると、ずっとどきどきする。目の前の光景が、訪れたことのない地の光が、風が、わたしを、わたしのからだを必要としてる気がする。世界中に張り巡らされた血管がわたしの心臓部にも繋がっているような心地。死ぬ5秒前ってどんな感覚なのかしらないけど、築き上げた塔が崩れてゆく���じなのかな、雪景色のような。
無題
朝起きたら腕に友達の噛み跡と身に覚えのない痣が3つくらいあった。耐え難い疲労がからだのあちこちにひっついて、入れ墨と化している。活字の海を、本をその背に背負えたらよかったのに、今のわたしを崖っぷちに引き止めているのはうつくしい言葉でもなくて、泥に塗れた重いカルマ。イヤホンの先から垂れ流れる音楽すらも風のように軽やかで自由なものではなくて、ねばねばした気持ちわるくてかなしいものに聴こえた。夏と、そのあつさと、その底知れぬ闇に街ゆくものすべてがこころのずっと奥の方で平伏している。昼過ぎにスクランブル交差点前の巨大スクリーンが薄青い空を泳いでいるようにみえたこと、街ゆく人の肌色が、シャボン玉のようにその熱を吸収して発光していたこと、ぜんぶなんか夢みたいにふわふわしているかんじがした。もうすぐでなつやすみなのに、大学入ってからそれまでもずーっと夏休みのような感じだったからあまりどきどきしない。みずみずしくずっと光っていたい。わたしもいつかデカい人間になりたい、いつかいつかいつかという文句ばかりが増えてゆくのを横目でみて、ぜんぶカサブタを剥がすように振り解いて拭ってくれる奇跡みたいな命、日々、音をどうしても期待してしまう。どうすればいいんだろーしにてーと思いながらまたあしたも友人と夜ご飯をたべにいく約束した。それでまた家に帰って、朝起きて虚無感に苛まされて、の繰り返しを大量の課題で中和する。薄暗い中でたべるごはんとか朝早起きして化粧をすることじゃない、今はなにもない海とか草原でなにも繕わずにその自然のデカさとか愛を仰向けになって享受するのがいちばんただしいきがする。たすけてと呼ぶには大袈裟すぎるし。わたしはわたしのことをぜったい見放さない、それだけで充分いっぱいすてきでしあわせで救いだということを今じゃなくてもいい何年もかけて真実にしていく、揺るがない愛に変えていきたい。
end
泣き出しそうに張り詰めた空気に鼻を啜る。世界の彩度が落ちて、ぶあつい服を着た街ゆく人たちが皆んなちっちゃな怪獣みたいにみえる。肌寒い。外はずっと灰色、モスグリーン、レモンみたいな匂い。大きな木が揺れて、木の葉の上に横たわっていた雨の滴が霧のように3秒間くらい降った。最近は毎日毎日やることが多くて、それをこなしているあいだに1日が終わる。3日連続で化粧を落とさずに寝てしまった。多くの人が電車にのっているときに外の景色に目をやらないのと同じ感覚で、わたしも生活の外側にひろがる微かな動きに鈍くなった。ずっと特別でありたかった、1番愛されたかった、そういった思春期的な熱望とどんどん疎遠になっていく自分に日々焦ったり安堵したりしている。だけど同時に、わたしの中をまだ生きている17歳のわたしがその面影をときどき覗かせる。期待させる。突拍子もなく走ったり、ゲラゲラ笑ったりする。些細なことで泣いたり、理不尽な世界に怒っている。良くも悪くも変わっていくのなら、これからの自分に期待をしたい。アルバイト先では後輩が6人くらいできて、みんなわたしよりも仕事ができる。わたしはもともと注意をされると衝動的に泣いてしまうところがあったし、シンプルに忘れっぽかった。あまりにも器用に仕事ができないので、ある日店長とそのことについて話し合ったら意識の問題と言われた。その1、人からのアドバイスに劣っている自分を見出してはだめ。その2、素直に人からの意見を受けとる。その3、自分のためでなくだれかのために働く。この3つを約束した。夜の繁華街で50歳の男性に飲みにいきませんかと声をかけられたり、あした授業にどんな服でいくかを考えながら化粧品を見に薬局に寄り道したり、腕に点々とのこる虫刺され痕をみて、それを残した蚊のことを考える。あした、図書館で借りた本の返却期限。わたしもちっちゃな怪獣になって寒さをまるごと食べてしまいたい、寒い日の、霞んだ光やクリアな淋しさ、果実のようにぎゅうぎゅうに酸っぱい気持ちを。
slow burning
大学一年生というよりも、高校四年生というような振る舞いをしているなあ、と自分のことを客観視する。新宿の横断歩道橋から行き交う人々を眺める。つい最近まで、委員会の同期の仲の良さにムラができていて、グループとかカーストとかそういう言葉が浮上してきてしまうほど揉めそうになっていた。それでも、それぞれが居心地の良い場所にしようと歩み寄っている。こういう、諦めによる愛想ではなくて心からの気持ちに胸を打たれる。明大前の飲み屋で酔っ払って「俺みんなのこと愛してるよ」と照れ笑いする先輩に、わたしたちみんな、キモいねーなんて言って茶化した。そのあと夜の大学で騒いでいたら警備員に注意された。机の下に10円玉を落としたのを拾わないで帰る。いつまでも赦されていたい、わたし、山猫のような女の子でいたかった。すぐ隣、肌すれすれにだれかの温もりを感じて弱さを誤魔化すのではなくて弱さを共鳴しあっていたい。「東京の人は生き急いでいる」なんて言葉があるけれど、わたしは美しい光景がそこに広がっていれば必ず立ち止まる人でありたい。仕事に遅れそう、とか、終電が、とかじゃない、好きな人たちのためだけに忙しくありたい。恋人は待ち合わせをするとき、「どこでおちあう?」と聞くのだけど、高2の頃、初めて会う日、それを「(恋に)落ち合う」と勝手に解釈して死ぬほどどきどきしたのを思い出した。それからわたしも「どこで落ちあう?」と聞くようにしている。ドア窓の形に切り取られた青い影が電車のフロアに映って、がたんごとんという音に沿ってフィルム映画みたいに小刻みにうごいていた。池袋で新疆料理をたべて、お腹を下す。スペイン語の中間試験。木曜日、ほんとうは1限に英語の授業があったんだけど、財布を忘れたいせいで交通費が若干足りなくて新宿駅から乗り換え先の電車に乗れなかった。その旨をインスタのストーリーに載せたら、一度しか喋った事ない同じクラスの男の子から「抜け出していくわ、」とだけ連絡が来て、本当にきてくれた。クラスで唯一金髪で、派手で、いつも高そうな服を着ている。ピーナッツをぼりぼり食べながら、ダーツをする。わたしが2回勝って、可哀想だったからあとの1回は負けてあげた。それからは何も無かったかのように授業では一言も喋らない。お互い、目を合わせないふりをしているような、ふしぎな距離感を保つ。渋谷で5分1000円の手相占いをしたら、鎖みたいにいくつもの線が絡まっていますね、と言われた。意外と気にしいなんじゃないですか?「そうですね」と答える。駄菓子屋で1000円使い切ったほうが幸せになれそうだとおもった。電車の隣の線路にカラスが一羽いた。こんなに近くでみるのははじめてだ、と思って、じーっとみつめた。黒なのに黒じゃなくて、光を受けて渋いグリーンや紫っぽくみえる羽毛に目を見張る。なんか、空はどこまでも真っ青なのに光の細部だけ色があたたかい夕方前みたい。ふわっとなにかに気付いて、じーっとそれを見つめて、そこになにかが“視える”とぜんぶ途端にスローモーションになって、焦燥感や虚しさがたちあがってくる瞬間がある。からっぽなのにぎゅうぎゅうな感じ。AirPodsをケースにしまう音が体感的に5秒間くらい耳に残ったり、自分の息遣いにどきどきしたり、すれ違う男子高校生の会話声や、鳥が羽をはためかせる様子がクリアに輪郭が保ったまま空中を転がる。ガムを買って噛みながら、心のもやもやしたなにかを同時に小さく噛み砕いてゆく。光の洪水。家に帰ってパスタをたべたあと、お風呂で下の毛をつるつるにする。夕方終わりにお風呂に入るの、とても好きだなあと思う。コンタクトレンズを外さないまま、化粧も落とさずベッドへダイブする。瞼の裏に東京タワーの赤がたましいの塊みたいにまあるく光っている、はやく何もかも諦められる年齢になりたいと思う。
無題
なんかまじでわたしが疲弊していて悲観しているのか、世界が残酷なのかわからなくなってきた。脳科学の講義を受講したあと、テキトーに混雑した休日の街をあるいていたら皆んなの脳みそが透けて浮きでてきそうで気持ち悪くなった。地球4周分の神経線維。そう、どでかい爆弾が街ゆく人々の頭蓋骨に葬られている。ニューロンが軸索を介してつながってゆく、放出と受容を繰り返してみんな手を繋ぎあってゆく。セール中でバイトの雰囲気がぴりぴりしていて、みんな資本主義の豚みたいに働いていた。うつくしくないとおもったし、私も美しくなかった。結いた髪に、ぴたっとあげられた前髪。なにを思っているのかを書くのがずっと怖かった。もしかしたら私の感じているこの欲望はとても汚らわしいもので、それゆえにだれかを傷つけてしまうかもしれない。でも、言葉にしなければすぐにわすれてしまう感情に名前をあげなくなって、水をあげなくなって、そうしたら、じぶんの脳みその溝をうめていたみずみずしい苔までもがすっかり枯れきってしまって虚構を連ねるようになった。空洞に哀しみの音だけが響き渡る。友達はいるけど、私はその友達の1番になれない。恋人みたいな人はいるけど、私はその恋人の1番にはなれない。1番っていうのはほんとうの意味での1番、2番とか3番とかがいない1番。圧倒的な2人の世界の中でのフェアで高貴な1番。有名になりたかった。文章でも外見でも写真でもなんでもいい、だれにも敵わない羽根で世界を羽ばたいてみたかった。わたしを選ばないで、そこらへんのそれっぽくかわいい女の子を選ぶかっこいい男の子たちを信じられないでいる。外国に行ったらモテるよ^_^と投げかけられた言葉について何回も考えるけど、考えるたびにかなしくなる。でもね、神様はいるとおもうの。木漏れ日の首筋に、砂丘のしずけさに、広大な空の一枚下に、その温もりと永遠が芽吹いているのをしっている。そのたびに、わたしはこの世界に愛されていて、まだ19歳で、まだ何にでもなれて、そして世界を(気持ちがあふれてしまいそうなくらい)等身大で愛しているドラゴンみたいにかわいい女の子だとまじないを唱えるようにして心を強く保つ。アスファルトに散った桜が朽ちて、吐瀉物のようにグロテスクにぬるい光を浴びている。走り抜ける!だれかの憎悪の中に、疑念の中に、見下しの中に憧憬の眼差しを覚えながら。東京で灯される光の数だけ、アフリカの広原でつややかな花が咲けばいいのに。光の重さの分だけ、銃弾が軽くなればいいのに。帰り道、ひさしぶりにパンを買って帰った。
日記
弟がiPadのタッチペンを無くしたらしくて、それを聞いた母がすぐにAmazonで検索して新しいのを買った。こういうとき、ほんとうになんか小さなことだけれど、すごく心が愛にみちる。
大学の新校舎の建物のにおいが400人もの人が集まった大教室の縁をすべっていく。扉を開けた瞬間、目と目と目がわたしの顔を捉える。湿気漂うフロアにだれかがペンを落とす音、先生のマイクが吐息までもを拾って湿った熱を加速させる。「儚いって聞いて何を思い浮かべますか?蝶?蛍?蝉?トンボ?」 教授がそう聞くと、みんなのえらぶ選択肢がちょうど均等に分かれる。講義が終わるといつもすぐに帰るイケてる男の子が蛍を選んでいて、なおさらかっこよく見えた。わたし、インスタのフォロワーが490人いるんだけど、その人数って今見てるこの人たちよりももっともっと多いのかと思うとなんか心強いような息苦しいような、不思議な気持ちになるなーとぼんやり思った。君たちはぶっちゃけ勝ち組です、という先生がキモかった。海外の大学院に行きたい。わたしはもっともっと色々な人を知るべきだし、美しい景色にであうべきだし、貪欲に学ぶべきだとおもうから。聡明になって、お金を稼いで、将来だいすきなひとたちにたらふくご飯をたべさせてあげたい。お母さんとお父さんが育ててくれた、守ってくれたこの心の真ん中にそびえる愛情のかたまりを誰かに分け与えていきたい。でも、そうとも思うけど、逆にそれをこなごなにさせてくれる危険性や若さゆえの解放にも目が眩んでしまうの。「今しかできない」ってとてもずるい言葉だなあ。
19さい
19歳とかいちばん呪われていた1年だった。まだハタチじゃないけど、もうそうさせて、と思うくらいに、1年のあいだに10年分くらいの幸せと不幸せ���ぎゅうぎゅう詰めに、どっちがどっちかわからなくなるくらいに入り乱れててくるしくてさみしくて悲しかった。くるしかった。わたしと同じ純度で、等しく、あいしてほしい。あいされたい。
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よしもとかよ 「日々是好日」。vol.140 ( 2024/8/14 + 8/21 )
2024   14th + 21st august  
M1 le fleurs (Austine)
  M2 holy smoke (Vashti Bunyan)     M3 子供はみんな (Juliette Greco)
  M4 The 23rd Psalm (Bobby McFerrin)     M5 little girl dreaming (Pura Fe)     M6 愛しい遠い人 (金延幸子)     M7 まつり (おおたか静流)       M8 Pua Mana (Na Leo)      
[好日の素…シダ植物を愛でること。] 
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    植物を日々愛でていますが、 正直なところ ほとんど馴染みがなかったといいますか… 植えた覚えがないのに いつの間にかいる、シダ。 おそらくシノブだろうと思うのですが どこからかやってきて 今では庭だけでなく 室内の鉢植えや 多肉植物を植えてある容器の中にまで 育っていて、驚いているのです。   バラやブルーベリーの 鉢の中で すっかり我が物顔で 葉を広げているのをみると さすがに厄介だな…と 除草作業の際には 撤去するようにしているんですが、 これがまた とてもたくましくて 取っても取っても これまたいつの間にか わっせわっせと繁っているのです…!   困っているのに愛でている、なんて ちょっとおかしな感じですが そんなわけで現在 我が家におけるシダ植物は3種類。 勝手に育っているシノブ的なものと、 除草のお手伝いの時にやってきたイワヒバ、 そして、交換会でやってきた プテリス・エバージェミエンシス(画像)。 番組内ではソテツもかな?とお話ししましたが ソテツはシダの要素はあるけれど 違う種類の植物だそうです。 (失礼いたしました!でも我が家では花は咲いたことがありません…)   そのシダたち、ひとまず 室内で管理している鉢植えについては なんだか涼しげでいいかもな、とか どうしてこんなにたくましいんだろう?とか ちいさな芽がクルンと丸まっていてかわいいな、とか いろいろ思っているうちに すっかり情が移ってしまった、というわけ。 さらには 様子を見ることで 鉢への給水のタイミングが分かるようになったので 「水の管理は任せた!」というようなことに なっています。   ちょっと困ったな、と感じることでも 視点や向き合い方が変わると たのしみになることもあるのかもしれないな、と 窓辺のシダをながめながら思うこの頃です。        
* * * * * * * * * * *
[日々是食べたい!… ラムネ菓子]
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   ラムネ、と聞いて イメージされるのは 飲みものでしょうか、それとも お菓子でしょうか…? シーズン的には 飲みものの方かなー、と思いつつも 懐かしいお菓子シリーズということで(笑、 今回はお菓子の方を取り上げてみました。   口の中でしゅわっ、ほろほろと ほどけてゆく食感と、やさしい酸味が好きで 子どもの頃に いちばんよく食べたお菓子のひとつだったと 記憶しています。   ラムネ瓶のかたちのパッケージに入った ロングセラーのものから、 京都や奈良のおみやげとしても知られる カラフルでコロンと丸い、愛らしいもの、 また和菓子の落雁の型をつかったものもあり、 目にもたのしい!   また、昨今では 熱中症予防や二日酔い対策のタブレットが ありますが、これも ラムネ菓子の仲間なんですよね。 熱中症予防のタブレットには 日々お世話になっています。 こちらもいろんな形やフレーバーがあって 選ぶのもたのしいし、 個包装になっているのがありがたいです。   日本で生まれたお菓子、とも 名前の由来はレモネード、ともいわれていますが 詳細は不明、という ちょっと謎めいた一面もある、ラムネ菓子。 大人と呼ばれる年齢になってあらためて、 さわやかな味と 愛らしい姿に惹かれています。
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tsun · 1 year
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iPadは座布団じゃない!ぐにゃりと曲がったiPad修理
みなさん、こんにちは!福岡のiPhone修理専門店iatQスタッフです。先日、高校からの貸与品として使っていたiPadをお持ち込みのお客様がいらっしゃいました。なんと、うっかりiPadの上に座ってしまい、かなり曲がってしまったとのこと。画面もバキバキになり、見るからに大変な状態でした。 しかし、当店にはそんなiPadもお任せください!まずは、曲がった本体を元の形に戻す作業から。次に、バキバキの画面を新品同様に交換。バッテリーは外見上は使えそうに見えましたが、安全のために専用の機器でチェック。やはり、少し危険な状態だったので、お客様には新しいものに交換することをおすすめしました。 そして、最も心配されていた基板。これが奇跡的に無事だったんです!お客様も大変驚かれていました。結果として、お客様の大切な高校の貸与品のiPadを、ほぼ新品同様の状態に戻すことができました。 福岡でのiPad修…
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koch-snowflake-blog · 2 months
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坂巻 有紗(さかまき ありさ、2000年9月23日 - )は、日本の女優、タレント、歌手、モデル。埼玉県出身。クイーンズカンパニー所属。
生年月日 2000年9月23日
現年齢 23歳
出身地 埼玉県所沢市
血液型 A型
身長 / 体重 162 cm / ― kg
スリーサイズ 80 - 62 - 93 cm
靴のサイズ 24.5 cm
中学校の時には短距離、走り幅跳び、砲丸投げで県大会に出場したこともあり、「所沢の強肩」の異名を持っていた。高校時代はソフトボール部で活躍。
高校2年生の時に、埼玉県の高校生代表20人に選ばれ、メキシコに交換留学に行く。
英語が得意で、高校3年生の時には全国高校生英語ディベート大会で司会を務め、司会進行はすべて英語で行った。
インスタグラマー、TikToker、モデルなどを経て、2020年からクイーンズカンパニーに所属し、映画、舞台、CM、テレビドラマ、歌手などで活躍中。
2023年には3本の映画、舞台などに抜擢され、演技派女優として定評がある。
2023年9月3日から令和仮面ライダー5作目『仮面ライダーガッチャード』に錬金術を悪用し暗躍する謎の集団「冥黒の三姉妹」の三女として、口琴の音色で発動する特殊な錬金術を使う「ラケシス」役に抜擢される。
「素直にI Love youを」でソロ歌手として10月8日配信リリースを開始。
明るく元気なキャラクターで、顔立ちが似ていることから令和版ベッキーと言われることもある。
家族構成は、父、母、姉、弟、弟。母方の祖父がアイルランド系アメリカ人のクォーター。母方の祖母は沖縄の今帰仁村出身。愛称はアリッサ。
趣味は漫画、アニメ、ホラー映画、筋トレ、お笑いを見ること。
特技は歌、スポーツ全般、英語、砲丸投げ、ソフトボール。
  
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mesotokyo · 1 month
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EQP-1Aインスパイアドなイコライザペダルを作った
EQP-1Aのイコライザ回路を解析した結果にインスパイアされたエフェクトペダルを作った話です。
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インスパイア元のEQP-1Aについては以前の記事で詳しく書いているのですが、低域および高域のカット(アッテネート、ATTEN)とブーストができるイコライザです。低域のカットおよびブーストと高域のカットはシェルピングタイプ、高域のブーストがピーキングタイプのEQになっており、カット、ブーストする周波数帯はそれぞれロータリースイッチで指定できる仕組みです。高域のカットとブーストはそれぞれ別の周波数帯を指定できるのに対し(カットは5/10/20kHz、ブーストは3/4/5/8/10/12/16kHz)、低域のカットとブーストについてはツマミは分かれているものの、周波数帯は連動して決まる(20/30/60/100Hz)、というのが特徴です。
今回作ったペダルも基本的にはそれを踏襲し、ツマミは低域のATTENとBOOST、高域のATTENとBOOST、高域BOOSTのカーブを決めるWIDTH、そして出力音量を決めるボリュームという6つのポットと、低域カット/ブーストおよび高域ブーストの周波数を決める2つのロータリースイッチ、そして高域カットの周波数を決めるトグルスイッチ、という構成になっています。オリジナルのEQP-1Aは高域カットの周波数もロータリースイッチで設定するのですが、こちらはペダルということでスペースに制限があるためトグルスイッチに変更しています。
低域の周波数はEQP-1Aと同じ20/30/60/100Hz、高域カットの周波数も同じく5k/10k/20kHzですが、高域ブーストに関しては3/4/5/8/10/12/16kHzに加えて1k/2kHzも選択できるようにしました。これは利用したロータリースイッチが9接点であるのと(=9段階で設定できる)、個人的に1kHzあたりをブーストさせるのが好きだから、という理由です。
ケースのサイズはHAMMOND 1590N1サイズで、穴あけ加工の簡略化のためパネル部分に電源および入出力ジャックが組み込まれた形状です。とはいえ中身はかなりギリギリで、消費電力的には009P電池でも十分動くのですが、スペースの関係でACアダプタでのみの動作になります。
回路
メイン部分の回路はこんな形です。
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以前紹介したEQP-1Aのイコライザ回路の前後にOPアンプを使ったバッファを入れた構成です。入力段のバッファはシンプルなボルテージフォロア回路で、このバッファ前にボリュームを入れています。イコライザ回路の後ろの出力段はゲイン21倍の非反転増幅回路です。イコライザ回路はパッシブ構成のためゲインが落ちますが、ここで落ちた分のレベルを増幅しているイメージですね。
電源はDC9Vの単電源なので、電源電圧を分圧してバイアス電圧を作り、イコライザ部分もそのバイアス電圧を仮想的なGNDとしています。電源部分にはトランジスタを使ったノイズ削減用ローパスフィルタを入れています。
カット・ブーストする周波数を決めるロータリースイッチは秋月電子で入手できる2回路4接点のものと1回路9接点のものを使っています。薄型かつコンパクトで、これがあったからこそこのペダルが作れたと言っても過言ではありません。
また、ロータリースイッチに繋がっている部分の回路は次のようになっています。
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ひたすらコンデンサとインダクタ(コイル)が並んでいます。コンデンサはフィルムタイプのもの、インダクタはこちらも秋月電子で購入できるマイクロインダクタをメインで使いました。このマイクロインダクターは最大で47mHと比較的大きめの容量なのに、サイズは一般的な抵抗器を一回り大きくしたサイズでとてもコンパクトです。インダクタは抵抗と同様に直列接続すると単純に容量が加算されていくので、これを並べることで必要な容量のインダクタを構成しています。なお、100mHのインダクタについてはマイクロインダクタが入手できなかったため、太陽誘電の電源用インダクタを使用しました。マイクロインダクタよりは大きいですが、およそ直径10mmで十分にコンパクトです。
ちなみに、インダクタは磁力を発生させるため、並べた場合の相互作用が気になるところですが、実験した結果では縦に並べても目に見える影響はなさそうでした。扱う電圧がせいぜい数100mV程度だからかもしれません。
基板実装
こちらの回路をペダルエフェクターサイズのプリント基板に起こしたものがこちらになります。
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今回新たな試みとして、抵抗器とOPアンプ、コンデンサについてはスルーホール実装と表面実装の両方に対応できるようにしてみました。手作業の実装でも手間としては表面実装のほうが楽な一方、表面実装部品は秋葉原における入手性が悪いため、どちらでも対応できるようにしようという魂胆です。
あと、ロータリースイッチの各端子をショートさせるように入っている抵抗については、基板スペースの関係上泣く泣く小さい表面実装の集合抵抗を使いました。正直これは無くても動作はするはずなのですが、EQP-1Aには入っているようなのでそれに従って入れています。ピッチが小さいのではんだ付けはかなり大変です。
ちなみに高域のカットの部分のトグルスイッチのところではこの抵抗を入れ忘れていますが、特に問題ない感じで動作しています。
基板上に一通り部品を実装するとこんな感じになります。ひたすらコンデンサですね。全部直方体型タイプのコンデンサを使えれば良かったのですが、一部の容量のものが手に入らなかったため、複数のタイプのコンデンサが混在しています。
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また、ボリュームポットはリード線ではんだ付けしているのですが、ロータリースイッチについてはピンソケットを噛ませて実装しています。これで見事にぴったりな高さになります。
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最初は基板を2枚に分割して、ボリュームポットやロータリースイッチは別基板に実装しようと思っていたのですが、これがうまくいったおかげで1枚基板で済んでいます。
入出力のフォンジャックと電源ジャックはコネクタ経由で接続できるのですが、なんとなくフォンジャックは直接基板にはんだ付けしています。
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パネルの作成
パネルは黒色アクリル板の表面をラッカースプレーで塗装し、それをレーザー加工して作りました。
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裏側にはアルミ箔を貼ってシールド効果を持たせています。これらを組み立てて、ツマミを取り付けると最初の画像のようなものが完成します。
試奏インプレッション
相変わらず試奏動画や音源はないのですが、インスパイア元のEQP-1Aが完成度の高いイコライザということで、こちらもそれを踏襲した良い感じのものになっています。EQP-1AってEQのカーブが全体的に緩いので効きが悪い的な評価をされているのを見かけるのですが、実際はちゃんと体感できるレベルで効きます。もちろん低域の周波数を20Hzとか、高域の周波数を20kHzとかに設定すると効果は分かりにくいのですが、それぞれ100Hz/5kHzにすればすぐに違いが分かります。個人的にはやはり1kHzをブーストできるのが便利ですね。
ノイズに関しても、基本的に大きく全体をブーストするようなものではないため、まったく気になりません。後段にハイゲインのブースターやディストーションなどを繋ぐと差異が出る可能性はありますが、その場合は低ノイズのOPアンプへの交換で対応できる気がします。
ただ、出音が分かりやすく変わるエフェクターではなく、またどの周波数帯を変えるとどう出音が変わるか、というのを把握していないと使いにくいエフェクターだな、という感じではあります。なのでパラメトリックイコライザーってあまり流行らないんだなあ……と思いました。
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86stagram · 2 months
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後ろ姿も美人(´Y`)
アドパラはぐるぐるしたら後ろ姿から靴の裏まで見せてくれて嬉しいよね~(´Y`) 嬉しいでしょ? 美しきぼくのうなじを見られて・・・
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誕生日はアドパラでのマイキャラ名・・・とぼくの本名にちなんで色々と人間に買い与えたよ
𝑲𝑼𝑵𝑺𝑬𝑰 𝑯𝑨𝑴 𝑺𝑴𝑶𝑲𝑬 𝑯𝑨𝑴 𝑵𝑨𝑴𝑨 𝑯𝑨𝑴 𝑭𝑹𝑬𝑺𝑯 𝑯𝑨𝑴
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(人間:いやprosciuttoかも……??? 生ハムの英訳をずっとフレッシュハムだと思い込んでいた 商品の産地を調べ直すのも手間なので真相は投げられた)参考
ハムまみれでキュートな食卓だったよ(この写真からはとてもそうは思えないだろうけどね) ぼくは食べ物が不要な完璧なぬいぐるみボディなので美味しいとかはよくわかんない(´Y`)
誕生日祝いプロミスを開いてくれた&参加してくれた皆さんありがとう! お写真は後でまとめさせるから待っててね(´Y`)~~
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人間に絵を描かせていたら腕がへにゃへにゃになったので、スピードは期待していない・・・
ぼくのように永遠の美しさを持たない哀れな生き物はかわいそう(´Y`)
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笑っちゃった(´Y`) この画面でみんなの近況を知れたり謎の交換日記ができるやつがかなり好き(´Y`)
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他にも今すぐの方で呼んでくれた皆さんありがとう! 毎度とっても嬉しい💨
お揃いかわい~💕🐹7️⃣💗
前に見た時はスカートが別のものだった覚えがあるので、ガチャに討ち勝ったことをどうにかスタンプで表現したかった・・・ けど(´Y`).oO(難しいねー)
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入りたかったけど入れなかったプロミス・・・ そういうこともあるよね(´Y`)ぐすん
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ari0921 · 2 months
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和六年(2024年)7月30日(火曜日)
     通巻第8348号
JD バンスの『ヒルブリー・エレジー』がドイツで印刷禁止となった。
イーロン・マスクの長男は女性転換手術。「おかしな風潮に殺された」と嘆いた。
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1933 年、ナチスドイツはユダヤ人や左翼作家が書いた書籍をドイツ全土で焼却した。出版社に対して、増刷も禁止した。理由は「ドイツ国民の精神を堕落させるからだ」とされた。
 ドイツでは極左が出版に目を光らせ、編集者や出版社は、保守派やリバタリアン派の見解を持つ人々を危険な見解や偽情報の発信者としてブラックリスト化している。
 トランプのランニングメートとなったJD バンスのベストセラー『ヒルブリー・エレジー』がドイツで印刷禁止となった。
ウルシュタイン・ブック 出版社が『ヒルビリー・エレジー』 ドイツ語版の増刷を中止したのである。
同社は声明をだし「JDバンス氏がトランプ氏とその政治に忠誠を誓っている。出版当時、この本は米国社会の分裂を理解する上で貴重な貢献をしたが、最近は積極的に扇動的で排他的な政策を主張している」
JDバンスの『ヒルブリー・エレジー』は、アメリカで2016年に初版が出版され、2020年に映画化された。副大統領候補に指名されるや、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストのトップに返り咲いた。日本でも翻訳が出て(光文社文庫)、大ベストセラーとなっている。
 
 ドイツでは増刷禁止となっても市場には出回り、また古本市場は健全、そのうえ多くのドイツ人は英語をよめるから、この増刷禁止は左翼の嫌がらせでしかない。
 このような左翼の出版妨害はトランスジェンダーに関する書籍を対象にもなされており、事実、日本でもKADOKAWAが妨害を受け、版元が交替する事件があった。
これは『トランスジェンダーになりたい少女達』(アベゲール・シュライヤー著。産経新聞出版)をめぐる事件だ。
 下記は拙著『悪のススメ』(ワニブックス)の253pから。
 「アメリカは少女たちがトランスジェンダーになりたいという変な流行の渦に巻き込まれている。極左や活動家がヘイトだと攻撃する理由は『トランスジェンダーの人権』であり、精神的におさない、自閉症気味の少女が狙われる。自分の精神的な不調は性別違和が原因だと思い込む。SNSが吹き込む、セラピストが煽り、場合によって教員までが同調する。
 最悪の先導者がユーチューバー、TIKTOKにおけるインフルエンサーという存在である。ネットで社会破壊、家庭破壊を狙う悪魔たちだ。
前掲書の監訳者、岩波明(医学博士)がいう
 「かつて『性同一性障害』と呼ばれた『性別違和』という現象(症状)は、自分の生物学的性別に激しい不快感、嫌悪感をもつもので、通常は就学前、あるいは小児期にこれを自覚する」。医療における問題点に六ヶ月という制限はあるものの、「殆ど横断面だけの症状で診断が可能になる」という大きな欠陥がある。少女がもし手術を受けてしまったら、その一生はどうなるのか? LGBT推進など少数派でしかないのに極左メディアが支援するため、過大な声となっている現実をわたしたちは直視する必要がある」。
 少女ではなく、イーロン・マスクの長男は女性転換手術を受けた。マスクは「おかしな風潮に殺された」と嘆いた。
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kennak · 4 months
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米菓(あられ・せんべい)の主原料であるコメが不足し高騰している。  各都道府県に支部を有する米菓業界の中央団体となる全国米菓工業組合は、昨年11月に他組合との連名で農水省に政府備蓄米の放出を要請し、以降、意見交換を継続的に行っている。  MA米(ミニマムアクセス米)については低廉な価格での安定的な販売を要請。MA米も米国産うるち精米が水不足に伴う作付面積の減少などにより高騰。これに円安が追い討ちをかけている。  現況について、5月20日、同組合第63回通常総代会で新理事長に就任した星野一郎氏(越後製菓会長)は「主原料となるコメ、主にうるち米が、昨年、新潟では40℃を超える高温障害となり米菓用うるちが極端な不足と価格暴騰を起こしている」と語る。  主食用米の23年生産量は計画より7万トン減少。24年6月末の在庫水準は適正水準とされる180万トンを下回る177万トンが見込まれ、23年産米の相対取引価格が高値水準に移行している。  23年産米の相対取引価格は前年比1割増、前々年比2割増の税込1万5303円(60kg当たり)となった。  国は、民間在庫水準はまだ高い水準とみなし、昨年と同数量を生産目標数に定め、加工用米・麦・大豆・飼料用米・米粉用米などへの転作・助成を推進。  ただし加工用米の生産者手取り水準が主食用米の価格に及ばないことから、24年産米作付け意向は加工用米から主食用米への転換が多く見られ、加工用米は今後も非常に厳しい供給環境が予想される。  多くの米菓メーカーが使用する特定米穀は、米どころの新潟・秋田をはじめとする昨年の全国的な高温で発生量が激減。加えて外食需要や清酒需要の回復に伴い、比較的品質のよいとされる中米(ちゅうまい)を含めた特定米穀は、現物が減少する中で異常な高値で取引され、米菓原料としての出回り量は極端に減少している。  農水省は、政府備蓄米の要請に対して慎重姿勢を示す。  2012年(平成24年)に放出したところ、加工用米・特定米穀相場が大幅に下落したためだ。  総代会後の懇親会で来賓挨拶した農水省の平形雄策農産局長は「平成24年に放出して市場にご迷惑おかけしたのを農水省としては忘れてはいけない。よく需給状況をみながら慎重に考えている。まずは国内産地との連携、生産者との結びつきを強めていただきたい」と呼びかける。  MA米については「希望の方には販売する」と述べる。  米国産うるち精米の成約状況は、23年4-6月の103トンが直近の24年4-6月では2839トンと急拡大。タイ産もち精米も拡大。国産米の不足により相当量がMA米に切り替わっていることを如実に示している。
米菓、主原料のコメが不足・高騰 業界団体が農水省に政府備蓄米の放出を要請
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