#特許翻訳を学ぶ日
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extracts-sheep · 10 months ago
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倉本圭造@新刊発売中です!
@keizokuramoto
川口市のクルド人問題に興味があってもSNSには「ガチ右翼さん向けに煽りまくった情報」しか見つけづらくてよくわからない、という人向けに客観的な現状のまとめと落とし所の提案を書きます。この問題は背景情報をよく知らずに脊髄反射すると、川口市の担当者や埼玉県警が過剰に排外主義的に”見えちゃう”ところに問題があり、例えば先日放映されたアベマプライムの番組などは、よく調べずにテキトーな印象論をぶつけあうだけに終わった結果、本来わかりあえるべき部分でも過剰に対立が演出されてしまい出演された川口市議の荻野さんの印象が物凄く悪くなってしまっていたのが可哀想でした。
・ 1●クルド人特有の背景を知った上で議論しないと無意味 まず、川口市のクルド人問題は、他の在留外国人の問題とはかなり違う背景があることをまず理解する事が重要なんですね。 というのは、あえて批判的な言い方をすると、査証免除措置(トルコ国籍者は観光ビザも不要)で来日したあと、そのまま勝手に居着いてしまって既成事実化し、「難民申請」をすることで「申請中」の宙ぶらりんの状態で長期間滞在して子供も産んで…という形になっているクルド人が多いってことなんですね。 クルド人問題について議論する時に、「この部分の話」を無視したままだと、例えば川口市長だったり川口市の議員さんだったりが言っていることが物凄く排外主義的に見えちゃうのが注意が必要で。 「正規の在留資格」じゃないから、就労許可がない人もかなりいるし、健康保険への加入も不可になってしまっている人も多く、実態として「制度の谷間」にいる人が沢山いる状態なんですね。 そこには他の外国人とは全然違う難しさがあって、そもそも正規の在留許可がなければ「住民票登録」もしてないからいったい何百��、何千人いるかも正確にはわからないし住民税も払っていない状態が続いている。 それでも市内で子供が生まれたら面倒を見なくちゃいけないし、公教育でも受け入れなくちゃいけないし、”無保険者”がかなりの数でいると考えられる中で病院でのトラブルも解決しないといけない川口市の担当者から見たら切実な問題なんですよ。 こういう”制度の谷間問題”に対して、川口市自体は完璧とは言えないまでも自分たちのできる範囲でかなり頑張って小中学校で差別なく受け入れようと取り組んできた事実があると思います。 スマホ片手に「クルド人の人たち可哀想ぉ〜日本のレイシストどもなんか●ねばいいのに!」とかSNSで発言して、10分後にすっぱり忘れちゃえる人たちの目線で解決できる問題ではない。 ・ 2●素人論でなく「専門家の知見」ベースでの解決の模索が必要 一方で、2月初頭にNHKでこの問題が取り上げられた時には、世界の移民問題の専門家である一橋大学の橋本直子先生がかなり事前に番組スタッフさんにレクチャーを繰り返し、単に「クルドの人たちが可哀想だ、なんで助けてあげないんだ!」というメッセージだけでは終わらない深堀りがなされていました。
もちろん、制度の狭間に落ち込んでしまって困窮しているクルド人に対して何らかの対処が必要な事はリベラル側から見ると言うまでもありません。 ただしその「対処」の実現は、単に ・実際に共生している川口市民の懸念を「このレイシストめ!」と叩き切るだけ ・欧米の国家でも当然に行われている出入国管理実務上に必要な制度的問題を全部無視して「人権の大事さを理解しない日本政府が悪い」と断罪するだけ …では実現できないということです。 NHKの番組放映後橋本先生はSNSの右翼さん(のうち一番ヤバい層)から 「このハシモトって奴はお花畑の多文化共生論者だぞ!こいつは日本をぶっ壊すスパイだな!実は中国人に違いない!」 …とか言われまくってましたが(なぜ中国人ってことになるんだw)、むしろリベラル側から「あの位置に旗を立てに行く」ってことがどれだけ明確な問題意識と勇気が必要な振る舞いなのか、理解が必要だと思います。 SNSの右翼さんに言いたいのは、「日本は日本人のための国です!出てってください!」みたいな、アメリカ的文脈に��接翻訳したらガチ問題視されるような発言をそのまま主張しまくったって先進国日本で実現するわけないってことです。 一方で、橋本先生が旗を立てていこうとしている「受けて立つリベラル」みたいな路線をキチンと国際社会的に説明可能なロジックを通して実現していけば、 公正で人道的で、かつ「厳格な」出入国管理政策 …を実現し、制度の谷間に落ち込んでヒドイ目にあう人を減らしつつ、かつ右翼さん側の懸念もある程度満足させられる着地点が見えてくるでしょう。 また、この問題について興味があるリベラル側の意見を持った人は、単に「レイシストどもめ!」というふうに斬って捨てに行くと、「実際色々困ってる川口市民」が丸ごと排外主義に飲み込まれていく事に注意するべきだと思います。 むしろリベラル側の人は、実際に川口市の担当者や埼玉県警が現場レベルの共生策を実行しようとかなり頑張っているプロセスを否定せず迎えに行って、そこにどういう支援が足りないのかを政策的・世論的にサポートするような役割を果たすべきです。 アベマの番組に出ていた荻野市議なども含め、川口市や埼玉県警は、SNSの「ガチ排外主義」の人に比べたら遥かにマイルドでリベラル寄りの感性を持った上で現実的な落とし所を模索しており、その「現実を見た対策」を丸ごと「リベラルの敵」として断罪していたらこの問題は解決できません。 ・ 3●リベラル側が目指すべきざっくりした「落とし所」はこのあたりでは?という提案 ざっくりした結論として、橋本先生の言う「公正で人道的でかつ厳格な」政策という意味でこのクルド人問題の落とし所を考えるとするなら、以下画像のようなところになるのだと思います。
アベマの番組にクルド人当事者として出演されていたユージャル・マヒルジャンさんが、2022年のトルコ地震後1500人ぐらい一気に川口にやってきて、彼らは日本の風習にも馴染めていないから問題を起こす人もいる…みたいな話をシレッとしてたんですが、いやいやちょっと待ってくれと(笑) いまいる人口を、どうやって「馴染んでもらうか」という話をしている時に、そんなダダ崩れに次々と入ってこられても困りますという話がありますよね。 主権国家として「どこかで線を引かなくてはいけない」としたら、そこに引くのはリベラル側としても大枠は理解可能なことなのではないでしょうか。 そういう方向で「際限なく開いている国境をキチンと管理するようにする」ことと引き換えに「正規の滞在許可」を出していくことは、多くの場合すでに滞在しているクルド人側にとっても望むところでしょうし、結果として川口市に住民税も入るようになりますし、健康保険に若い労働者��沢山入る事は日本の財政的にも望ましいことでしょう。 ・ 4●「実態と建前」が��離しまくっていた状況の解消が始まっている 私の経営コンサル業のクライアントの建築会社の社長いわく、既に日本の「現業」的な職場は外国人なしには成り立っていないとよく言います。 「SNSの愛国者さま」がいかにSNSで排外主義を叫ぼうとも、実際そういう人が汗水流して現場作業についてくれるわけじゃないんだからしょうがないじゃん、という側面は明らかにある。 今の日本はその「理想と現実」の間で物凄くナアナアな抜け穴だらけの制度を運用してきて、制度の狭間で様々な不幸を生んできてしまっています。 今後それを「責任を持って正常化」していく流れは既に起きつつある。 SNSの右翼さんは単に「ガイジンどもを叩き出せ!」的な事を吠えるだけでなく、出入国管理実務をできるだけ「シンガポール型」の厳格なものに近づける事を目指すべきなのだと思います。 一方でリベラル側は、単に実際に起きている不幸を全部「レイシストの日本人ども」「人権を理解しない悪辣な日本政府」のせいにして終わりにするのではなく、「受けて立つリベラル」として徹底した文化統合策を細部まで後押しし、 「実際に困ってる川口市民の懸念にちゃんと応えられるのは右翼さんより自分たちなのだ」という事を具体的に示していくことが求められている …といえるでしょう。 ・ 5●「米国のリベラルの公式見解」は「非英語圏」の実情と合っていない強者の論理にすぎず、無責任な放置を助長してしまう 「素人の印象論」的に終わってしまったアベマの番組と、「移民問題のプロ」が監修したNHKの番組との違いを眺めると、要するに 本当にリベラル的な良識を現場に即して実現しようと思えば、その対策には「アメリカのリベラルの極端な原則論」からすれば問題があるように「見える」ものが含まれる が、 むしろそこにちゃんと踏み込んで行く事が「今の時代の責任感あるリベラルの姿勢」なのだ …という本質論が眠っているように思います。 例えば「日本で暮らしたいなら日本社会に馴染んでください」という右翼さんの求めに対して、「アメリカやカナダのリベラルの公式見解」をぶつけて終わりにしてしまうリベラル側の「よくある態度」というのは、移民問題のプロの中では問題があるという認識が浸透しつつあるそうです。 なぜならアメリカでそういう「公式見解」が成立するのは「英語とアメリカ文化のデファクトパワー」が圧倒的だからこそ成立する強者の論理に過ぎないからです。 逆にスウェーデンなどは、「スウェーデン語や風習を強制してはいけないのでは?」というような原則論的な理想主義を最初は掲げていたけど、それは逆にその層が社会から分離してゲットー化し、余計に排外主義的問題が高まる元凶になってしまったらしい。 だからこそ、非英語圏においてはアメリカにおいてのリベラルの原則よりも「明確に一歩踏み込んだおせっかい」をしていくことが、むしろリベラル的な良識を実現するために絶対的に必要だという事は、移民問題の専門家の間で徐々にコンセンサスになってきているらしい。 「今そこにある問題」に対して「現実的対処を求める層」を、「アメリカのリベラルの公式見解」から断罪して切り捨てるだけの簡単なお仕事しかリベラル側がしないなら、SNSで吹き荒れる排外主義を止めることなど決してできないでしょう。 トランプムーブメントが止められないアメリカ、ガチ極右政党が躍進していない国などほとんどない欧州の実情を考えれば、そういう「リベラルの公式見解で断罪しまくるだけ」でこの問題が解決できない事は明らかです。 ・ 6●「欧米の失敗」が明らかになってきたからこそ、一周遅れの日本はちゃんと対策ができる道が開けつつある NHKの番組後、橋本先生に直接感想を伺ったところ、 「ああいう発言をすればリベラルから袋叩きにされるかと思っていたが、案外クルド人の人たち御本人や、リベラル層からは好評価が多くて意外だった。おそらく、欧州の極右政権が問題になったり、米国��バイデン政権ですら何らか国境線をフルオープンにはできない事情が明らかになってくる中で、現実的な対処をすること自体を否定していてはいけないのだ、という風潮がリベラル側にも出てきているのだと思う」 …という話をされていたのが印象的でした。 このように、一周前の欧米の移民政策が明らかに問題を抱えている事が明白になってきたからこそ、「今までなら合意できなかったことが合意できる」流れを作り出せるはずです。 その先で「日本ならではの徹底した文化統合策」をいかに後押ししていけるかが問われています。 右翼さんは右翼さんなりにできる限りシンガポール型の着地を目指す一方で、リベラル側はどういう「包摂」を目指せばいいのか?については、リプ欄に貼ってある記事で詳説したのでぜひお読みいただければと思います。 リプ欄の記事では他にも、 ・実際に川口市でどの程度の問題が起きているのかを犯罪統計などから定量的に分析する ・実際に川口市で行われている共生を目指す政策の実例や、その路線をさらにサポートしていくのに何が必要なのか? …といった多様な論点を詳しくまとめてありますので、この問題に興味がある方はぜひ記事本文をお読みいただければと思います!
午前6:25 · 2024年3月2日
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kennak · 2 months ago
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中国の免許は簡単というかいい加減  なぜ中国人が殺到しているか――それは彼らの言う通り、中国(香港、マカオを除く中華人民共和国)の運転免許はほとんどの国で国際運転免許証を発給してもら��ないからである。ここで彼らの言う「日本の免許」とはジュネーブ条約加盟国の発給する国際運転免許証であり、いわゆる外免切替のことである。  都内、長く日本に住む旧知の中国人男性から話を聞く。 「取った時代や地域にもよるけど中国の免許は簡単というかいい加減なんです。だから運転できる国はほとんどありません」  彼の言葉を補足すると、いい加減かどうかはともかく、日本で運転免許を取得した人はほとんどの国で国際免許を発給してもらえるが、中国で運転免許を取得した人はほとんどの国で国際免許を発給してもらえない、ということである。  運転免許の国際制度は非常に複雑で国家間協定や特例、その国でも地域によって扱いが違う(州によって違うアメリカなど)場合があるので細かい説明は措くが、簡単に言えば「ジュネーブ条約」と「ウィーン条約」の二つの国際条約によって成り立っている。  まず日本は運転免許で「ジュネーブ条約」に加盟している。ジュネーブ条約加盟国は世界中のほとんどの国や地域である。中国でも香港やマカオで運転免許を取得した人はジュネーブ条約加盟地域なので問題なく日本で国際免許を発給して貰える。後述のウィーン条約加盟国でもジュネーブ条約と両方加盟している国もある(イギリス、韓国など)。  いずれにせよ日本で運転免許を取得した人は「自分の免許が国際免許に切り替えられない」という経験をすることは少ないだろう。それほど世界の大半はこのジュネーブ条約に加盟している。  いっぽう「ウィーン条約」はロシアや東欧を中心とした欧州の一部、南米、アフリカといった国々で、日本人が運転するのはまあ、かなりレアなケースなのは事実だろう。ちなみにドイツやスイスもウィーン条約のみの加盟国だが、日本の運転免許証そのままに手続き(翻訳証明など)をすれば定められた期間内なら運転できる。そこは言い方が難しいが外交上の相互間協定なのでその国の「信用」によるところもある。  日本人の多くは意識することもないが、何十時間もの実技教習や学科講習と各試験を経て取得する日本の運転免許証というのは非常に国際的に信頼のある、価値あるものなのだ。
《早朝から中国人が長蛇の列》「外免切替」に利用される日本 運転免許試験場に並ぶ中国人「中国の免許はどこも使えない。お得だ。日本は優しい」(NEWSポストセブン) - Yahoo!ニュース
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elle-p · 2 years ago
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P3 Club Book Mitsuru Kirijo short story scan and transcription.
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桐条美鶴の暴走
桐条美鶴は悩んでいた。
どうやら、自分は普通の同年代の女子とは、少し違っているらしいのだ。
思えば、いままではシャドウとの戦いと、勉学に明け暮れる毎日だった。愛する父親のため役立つことなら、どんな苦労も厭わなかった。そしてそれは、ごく普通のことだと思っていた。ごく最近までは。
きっかけは、やはり修学旅行だろう。日ごろの学校での勉強と違い、たとえ数日のことであっても、学友たちと朝から晩まで寝食をともにすることで、ほんのちょっと、自覚せざるを得なかった。何というか、一般常識的に、自分は少しズレているのではないか、と。そういえば特別課外活動部の仲間も、生徒会のメンバーも、自分から距離を置いているのではと思えることが、しばしばあるような気がする。
つい先日も、真田明彦に「なあ、私は······普通とは違うのだろうか?」と率直に相談してみた。美鶴の質問を聞いた明彦は、いつもの爽やかな笑顔のままピクリとも動かなくなり、たっぷり1分ほど時間を置いた後に、個性というものがいかに大切か、ひとりひとり違う人間とはなんと素晴らしいことかといった内容で熱弁をふるい、歌を歌いながら立ち去った。曲目は『世界にひとつだけの花』。最後まで、美鶴と目を合わせようとしなかったのが、印象的だった。
これはやはり、遠回しに「問題あり」と言っているのだと、さすがに理解できた。
生徒たちの上に立つ生徒会長として、そして特別課外活動部を率いる責任者として、これではいけない!いまさら、一朝一夕で一般常識とやらを身につけることは不可能だろうが、せめて、せめて周囲の人々に慕われるような、そんな人間になろう!そう美鶴が発奮したのも、無理のないことだろう。そして、彼女の性格上、行動は迅速だった。---はた迷惑にも。
「か······会長っ?いま、何と言······」
「ど、どうかしたのか?い、いや······違うな······どうかしたの?ち、千尋ちゃん?」
「か、かいちょおぉぉぉつ!?」
生徒会室に、生徒会会計である伏見千尋の絶叫が響き渡った。美鶴の“慕われる人柄になろう作戦”が発動した翌日の放課後。彼女はさっそく、それを実行し、戦果を上げていた。
やっていることは大したことではない。まずは形からだけでもと、美鶴が知る限りでもっとも人当たりがいい少女---山岸風花の喋りと動きを真似しようと思った。それだけだ。
それが、予想以上の破壊力だったことは、誰にとっても不幸なことだった。美鶴はただ、千尋の「会長、この件はどう処理しましょう?」との質問に、こう返答しただけだったのだ。
「ち、千尋ちゃんは、どうしたらいいと思う?」
そして、にっこり。
柔らかい笑顔、のつもりだが、日ごろ使っていない表情筋を酷使したため、頬の端がピクピクしていることに本人は気づいていない。おかげで、それは笑顔というよりも、どう見ても何かを企んでいる顔にしか見えない。
それでも、悲鳴を上げて真っ白になった千尋を心から心配して、美鶴が優しく声をかける。
「大丈夫?千尋ちゃんっ?」
これがトドメとなった。
ぴきっ。千尋の中で何かが壊れる音がした。
「いやあああぁぁぁあ!ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!私が悪かったなら謝ります!お願い!許して!言いたいことがあったら死ぬほど責めてくださって構いませんからぁ!丸呑みにして生きたままじわじわ胃の中で溶かしていくみたいな生殺しはしないでぇ!ごーめーんーなーさーいー!!」
ありうべからざる異常な現象を目撃し、千尋の脆弱な精神は、簡単に灼き切れていた。恐怖に翻弄され、被害妄想で心は満たされ、ついには胎児のような丸い姿勢でうずくまって、ごめんなさい会長を差し置いて彼には手を出しません、とか訳のわからぬことを呟いている。
「え······お、おい、伏見?みんな?ど、どうしたんだ?何が起こった?」
千尋の狂態に、ようやく状況に気づいた美鶴が周囲を見回したときには、すでに生徒会室の中には、まともに口がきけるものはいなかった。
「そ、それは······申し訳ありませんでした······って言うのも変ですね。うふふ」
「いや。私が半端に山岸の真似などしたのが悪かったのだ。やはり、本物には敵わない」
生徒会室の惨事が、数台の救急車のサイレンをもって幕を引かれたあと、美鶴は廊下でたまたま出会っ��風花を連れ高等部校舎の屋上へとやってきていた。作戦失敗に少々へこみつつ、美鶴は無断で手本としたことへの侘びを風花に告げ、自分のミスの原因を率直に訊いてみる。
「やっぱり······口調や立ち居振る舞いって、その人だけのものですから······。無理をしてもどこかでボロが出るのは仕方ないです」
「しかし、それでは······皆に一歩引かれてしまうのだ。私の態度は、どうも硬すぎるらしい」
「だったら、話す内容かなあ······」
「内容?」
「少ししか······一緒にはいられませんでしたけど、荒垣先輩って話してみると面白い人だったんですよ。最初はちょっと怖くて近づきにくかったですけど、けっこう冗談とか言うし」
「冗談か。なるほど······」
美鶴の脳裏に、高等部に上がったばかりの頃の荒垣の面影が浮かぶ。確かにあの事件が起きるまでの荒垣は、どちらかというと陽気なタイプで、いまで言えば順平のようなパーソナリティの持ち主だった。
「そうか······納得いった!山岸、恩にきる!」
「え?あ······桐条先輩?どちらへ?」
「さっそく寮に帰って、草稿を練ってみる!明日は幸い、全校集会がある日だからな!」
そう言って、風花を取り残したまま、猛スピードで美鶴は立ち去った。それは、入浴中に「わかった!」と叫んで裸のまま往来へ飛び出したアルキメデスのような勢い。もちろん、美鶴は何にもわかっちゃいなかった。
翌日の朝、講堂には集会のため全校生徒が集まっていた。恒例の眠気を誘う校長訓示、学年主任教師からの諸注意のあと、「続いて、生徒会からのお知らせがあります。会長、どうぞ」とのアナウンスが、エコーを伴い講堂に響く。そして、いつものように堂々と背筋を伸ばした。桐条美鶴が壇上に姿を現わした。
カツカツと靴音を響かせ舞台中央に立った美鶴は、演台上のマイクの角度を軽く直し、視線を前に向けて講堂を隅々まで脾説する。それは正しく、王者の貫禄。昨日のようなイカレた様子は微塵も感じさせない、常と同じく凛々しい姿に、舞台袖に控える生徒会役員たちが胸をなでおろした、その瞬間。
「······おっはー☆」
······ざわつ。
軽く短いざわめきが広がる。一瞬、その場にいた全員が、自分が幻聴を聞いたと思ったに違いない。ただひとり、山岸風花だけが、昨日の不用意なアドバイスのことを思い出し、顔面蒼白にして固まっている。
ざわざわざわざわ。
徐々に増えるざわめきに、美鶴は焦っていた。おかしい。こんなはずではなかった。最初に軽いツカミで聴衆の緊張をほぐし、その後、小粋なジョー���の連打で笑いの渦を我が物とするはずが······。そのために、わざわざ古書店で『アメリカンジョー 100選』やら『大人のフランス小話』やらを買い漁って研究したのに。やはり、美鶴が幼いころに 一世を風靡した朝の子供向け番組の名セリフとはいえ、ネタが古すぎたのだろうか?しかし、最近では滅多にテレビも見ない自分に思いつくネタは······あった!確か伊織が言っていた最近流行りの······。
「······お手上げ侍」
しーん。
今度こそ静寂が周囲を包み込む。生徒ひとりあたり、平均して5本ずつ白髪が増えていた。もはや働く者はいない。そして、しばしの言葉の真空状態を経て、「いやあぁぁぁぁぁ!!」と響き渡る千尋の絶叫。昨日のトラウマが、このタイミングで蘇ったようだ。ここが学校でなく職場だったら、PTSDで労災がおりるに違いない。
その日、月光館学園に緊急出動した救急車は、10台を越えたという······。
放課後、今度こそ真剣に、美鶴は落ち込みまくっていた。ほぼ徹夜で考えたスピーチが目も当てられない失敗に終わったことも原因だが、何より、アドバイスを活かせなかったことを風花に告げに行った際。
「別に構いませんけど、今度からは一般人の目の前でマハブフダイン (氷結ハイブースタにより威力1.5倍) は止めてくださいね、うふふ」
とか、ぐっさり言われたことが、相当に堪えていた。あれで、風花は意外と毒がある。ちなみに風花の目は、微塵も笑っていなかった。
そんなわけで、美鶴は意気消沈して寮への帰路をとぼとぼと歩いていた。と、そこに。
「あれ?やっほー、美鶴センパイ」
と、声がかけられる。それは、美鶴も良く知った、岳羽ゆかりの声であった。いつもならここで、「ああ、ゆかりも今帰りか?」などと、自然と会話が始まるのだが、連日の失敗で美鶴はすっかり調子を狂わせていた。思わず、美鶴の口を突いて出たのは。
「や、やっほぉー、ゆかり······」
言葉が美鶴らしくないなら、態度も美鶴らしくなく、ゆかりの反応を下から窺うような、おどおどした表情になっている。
「······」
「······」
「······きもっ」
ぐっさり。
容赦のないゆかりの言葉が、美鶴の胸に深く突き刺さる。そして---。
「う······ううっ」
「あ、あれ?美鶴センパイ?」
「······うえっ」
「え?ウソ?ちょ、ちょっと泣かないでくださいよ!ご、ごめんなさい、ごめんなさい。ちょっとした冗談ですから。あー、よしよし」
子供のように、美鶴は泣きじゃくっていた。
---夕刻。なかなか涙が止まらない美鶴を、ゆかりは長嶋神社の境内へと連れてきていた。小さジャングルジムや、その向こうの境内が、照り映える夕陽で橙色に染まってゆく。
「すまない······ゆかりにまで、愛想をつかさ��たかと思って、つい······」
「だーかーら!違いますって!だいたい、仲良くなかったら上級生相手に『きもっ』なんて言えるわけないじゃないですか?」
やや目の端は赤いものの、美鶴は何とか泣き止んで、今は少し落ち着いた様子だった。
「で、いったいどうしたんですか?今日のセンパイ、はっきり言ってヘンでしたよ?」
親しさゆえとはいえ遠慮のないゆかりの物言いに、美鶴はうぐっと言葉を詰まらせるが、それでも淡々と先日からのことを説明した。すべてを聞き終えたゆかりは、大きく溜め息をつくと、ばっさりと切り捨てるように言う。
「バッカじゃないですか?」
「ば、馬鹿とは何だ! これでも真剣に······」
「バカですよっ!」
そう言って美鶴の目を見つめるゆかりの表情は、なぜだか少し怒っているようだった。
「ゆ、ゆかり?」
「センパイ、ぜんぜんわかってない!」
怒っているようで、それでいて、少しだけ寂しさを含んだ顔。
「いいですか、一度しか言いませんよ?少なくとも寮の連中や生徒会の人たちは、誰も美鶴先輩を敬遠なんて、まして嫌ったりなんてしてません!見ててわからないんですか?」
「ゆかり······」
「風花が美鶴先輩に親身にアドバイスしたのはどうしてです?いつもと違う先輩にみんなが驚いたのは、いつもの先輩がいいと思ってるからでしょ?まったく、いつも自分ひとりで納得して突っ走るの、悪い癖ですよ?」
「私は······このままでいいのかな?」
「そのままの先輩で、いいんです!」
「······一般常識がなくても?」
「はなから期待してません!」
「······嫌われて、ないか?」
「みんな、先輩が好きなんです!」
どくん。
ゆかりの言葉に含まれた、ひとつのキーワードが、美鶴の胸を打つ。それは、自分でも気づいていなかった、もっとも欲しかった言葉。
「も、もう一度!」
「へ?」
しょんぼりと気力を失っていたはずの美鶴が、一転してすごい剣幕でゆかりに詰め寄る。
「いまのセリフ······」
「え?みんな······先輩が······好き?」
じ~ん。
そんな描き文字がバックに見えるように、美鶴は全身を震わせて感動していた。そして、 さらに顔を紅潮させつつ、ゆかりを問い詰める。
「ゆ、ゆかり······は······どうなんだ!?」
「わ、私っ!?私は······きですよ」
「聞こえない!」
「あー、もう!そんなことわざわざ口に出して言わなくても······。あ······」
言わなくてもわかるだろう、と言いかけて、ゆかりは美鶴の目を見てしまい、そして悟る。美鶴はもちろん言わずとも理解していた。だが、いま必要なのは、はっきりとしたゆかりの言葉なのだ。それを訴えかける、美鶴の必死な視線を受けて、ゆかりは苦笑しつつ言った。
「私も、美鶴先輩が好きですよ。······ほ、ほかの人と同じようにですけどね」
心からの言葉を美鶴に贈り、それでも妙な感じに誤解されないよう釘を刺すことも忘れない。
「さ、さて!そろそろ暗くなりますから、さっさと寮に帰りましょう!」
ゆかりが、軽く染まった頬の色を隠すように、ベンチから腰を上げて美鶴に背を向けた。そしてそれを追うように、美鶴も慌てて立ち上がる。
「お、おいゆかり!ちょっと待て、できればもう一度······その······」
ゆかり以上に頬を染めて、美鶴が先ほどの言葉を重ねてねだる。しかし、ゆかりは構わず先をずんずんと歩いてゆく。
「知りません。もう十分でしょ?」
「······ゆかりは、意外とケチなのだな······」
「ケチって何ですか!ケチって!」
「ケチじゃないか。先日だって······」
「あ、それ蒸し返します?先輩こそ······」
ぎゃあぎゃあと喚きつつ、薄明のなかを歩くふたり。その姿は、10年来の親友同士のもののよう。美鶴の小さい悩みは、いつの間にか春の雪のように融け去っていた。
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katsuyukihama · 2 years ago
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 軍事衛星は脳波を利用して監視している。特許あり。
 MRI技術(生体信号を電磁波で取る)によって回収できる脳波から思考の解読ができたり目の映像が再現できるのは何度も報道されている。
 MRIについては思考の解読記事が多く確認できる(思考 MRI などで検索していただければ分かる)。2022年10月27日の翻訳記事などでは16時間のAI学習によって人間の思考がかなり正確に解読できたというものもある。
 現在、医療で用いられる技術に生体信号計測があるが、これらはマイクロ波レーダー(軍事レーダー)技術の応用とされている。(マイクロ波は電磁波の一種) ところで軍事技術として合成開口レーダーというマイクロ波レーダーがあり、これは生体信号のおかげで室内に人がいても監視できるのでこのレーダーで世界は監視されている。(軍事衛星から)(格納機内の航空機なども見える。成田悠輔の著書22世紀の民主主義でも米軍は世界の戦車航空機全てリアルタイムで監視していると。人間も生体信号があるので全員監視は容易だ。)
 この応用技術として米軍特許3951134号が出ており、脳波の解読に米軍は50年以上前成功している。中国も実用化しており、国民の思考は監視下にあると中国の警察が2019年に漏らしてしまった。(24時間、人の声が聞こえる 中国当局によるエレクトロニックハラスメントの恐怖 エキサイトニュース 2020年9月11日)
 世界は、脳波により、目の映像や、思考などが軍事衛星からのマイクロ波レーダーで監視下にある。東京大学卒イノイリ大学院卒の小池誠弁理士もこの事実を告発している。 これらの応用技術として、マイクロ波で生体信号に介入できる。CIA、MI5からはこれらの内部告発が出ている(エレクトロニックハラスメントのウィキペディア内参照)。中国の人民解放軍も脳波をジャックして人ごと操るという目標を掲げている。池上彰などもテレビでこれらを紹介し中国は欧米の後追いの研究をしているのだとした(防衛省の機関 防衛研究所資料 NIDSコメンタリー177号 4ページ目など参照)。この点、どうやって個人をピンポイントで狙えるかという疑問もあろうがスター・ウォーズ計画と称して音速で飛翔するミサイルを捕捉追尾しレーダーで撃ち落とす試みをしていたのは40年も前の話である。地表の個人はもっと容易い。
 マイクロ波は閾値を超えると音声になる(マイクロ波聴覚効果として知られ1960年代に幻聴の特許が出ている)。これらの技術は幻聴、幻覚兵器として応用されている。内部告発者たちは、精神病院をゴールにした暗殺を資本主義社会は繰り広げているとしている。
 この世界は、人工衛星とマイクロ波レーダー技術による、監視と暗殺のシステムが確立している 軍事技術は民間技術の数十年先を行くとされる。ミサイルはマッハ20などで飛び宇宙に無数の衛星が飛ぶ。携帯電話は1940年代の軍事技術。インターネットは1960年代アメリカ国防省軍事用ネットワークが起源だ。pcもアラン・チューリングが戦前にナチスの暗号解読に作ったものが前身である。我々は軍事技術で脳波を回収されて一生を送る。中国もアメリカも回収した信号を破棄しない。 テロ対策を口実に反体制派を狩る監視システムとして親米政権にばら撒かれたエックスキースコア(スノーデンが内部告発)の上のシステムに脳波の監視システム暗殺システムが存在する。人は信じたくないものは信じない。しかし、技術も、漏れ出たニュースもある。それでは、納得できるように、この技術が用いられ隠される思想的背景について論じよう。
 MIT教授チョムスキーは1970年代から支配者層の敵は自国民であって外敵などではないと主張。1991年にイタリア大統領がグラディオ作戦という名称で自国で共産主義者のふりをしてテロなどすれば支持率が上がるとしてCIAとNATOがテロを自演してきたと告発し辞任。代表は1980年のボローニャ駅爆破テロで85人の死者を出した。日本でも菅生事件など公安警察が自演でダイナマイトテロを起こし共産党員を冤罪で逮捕した。世界中に偽旗作戦と呼ばれる自演テロが歴史上存在する。バレてしまったものだけが歴史に刻まれてる。
 未来の予言書とまで評された1949年出版のジョージオーウェル1984には、現代の戦争は外敵と戦うのではなく自国民が敵になり支配者が支配構造維持のために自国民の感情をコントロールするものになると。(落選する事が一番怖い人には当然の事だろう。選挙権を与えた日から自国民が支配者層の敵だ)
 現代社会は学校で思考体系をコントロールされ、メディアを通じ情報をコントロールされて成立している。オペレーションモッキンバードという英語版ウィキペディアでCIAの記者買収作戦が。官房機密費問題で日本の記者とコメンテーター買収が確認できる。
 学校については米国では保護者が子供が国に都合のいい人間になるように洗脳されていると社会運動が(自民党の杉田水脈が教育機関は洗脳機関。麻生太郎が学校はライン工を作る為に作ったと発言し2022年11月2人で炎上している。20世紀最高の哲学者の一人とされるフーコーも学校は自発的服従する人間の製造機関と)。英国では記者が買収される世界の情報など信じられないとメディア信頼度は10%台だ。欧米ではメディアも政府も信頼度が低い(オーウェルはソ連批判の書、動物農場の序文でメディアが支配者層に牛耳られている英国もソ連と大差はないと書いていたが検閲で削除されていた。30年後に発見され一部の本には載っている)。
 世界中の諜報機関はペガサスというスパイウェアなどで、野党、買収に応じない記者、活動家を見張っている。これらは昔から存在し、アメリカはコインテルプロという名称で自国民の反体制派の監視と暗殺を行ってきた。 テロを自演してでも支持率に繋げたかった政府がテロ対策で監視システムを作るのだろうか。麻生太郎は北朝鮮のお陰(軍事挑発)で選挙に���てたと発言して炎上し、ただの本音で失言とは言わないと池上彰に一蹴された。
 現在の日本にも脳波の監視と暗殺のシステムが存在する。エックスキースコア同様にこれらのシステムも渡されている。親米政権の存続維持のために。反米政権はそれがどんな体制だろうが大国の援護がない場合は全て言いがかりで滅ぼされている(チョムスキーなどもこの反米政権の末路を指摘している)。反米政権には軍隊を、親米政権には体制維持の監視と暗殺を。
 エックスキースコアとは通話、検索履歴、チャット、メール、ワード文書など大企業全てに情報提供させ、全てを一元管理、保存した監視網である。 安倍総理と暴力団関連報道(祖父の岸信介はアイク歓迎実行委員会と称して暴力団員に左翼を襲撃させていた)などでもわかるように、こういった組織相手には使わない謎の監視網。マル暴の警官は本気で暴力団と戦っているだろうが。。。世界ではマフィアと政治家は仲良しである。世界中で監視されるのは、何者か。暗殺兵器の内部告発者たちは何を殺すと言っているのだろう。反体制派を狩るコインテルプロが答えだろう。全体像が見えない場合、本気で戦っている下部組織があれば目眩ましになる。
 何度も繰り返すが、この世界は脳波すら支配下にして暗殺と監視がある。中国では既に報道が。何でも危険なら禁止条約を結んだこの世界で脳波関連だけが黙殺されている。答えは世界中の悪用だろう。プーチンもブッシュファミリーも北の将軍も安倍一族も、自国民の動向一つで無職のおじさんだ。外国より自国民を監視したい。
 エックスキースコアの方は近年使われた疑いが濃厚なニュースがある。モリカケ問題で内部告発した官僚前川喜平は、告発記事が文春に掲載される直前に読売新聞に出会い系バーに通った過去があると報道された。弁護士など有識者は読売の情報源はどこだと読売を徹底批判した。ところで読売新聞はCIAのエージェント正力が創業したメディアとして有名であり、正力はCIAから多額の資金を受け取っていた。チョムスキーは国は暗殺する機関だがいろんなケースがあると。例えば、マサチューセッツ工科大学教授の僕が本当のこと話して殺したら逆効果でしょと。前川喜平は下半身を記事にして消された。
 テロ対策を口実に作った監視網で内調は与党のライバル政治家のゴシップやアラ探しをしていたと小谷賢氏が語っている。
投稿者 濱崎克幸 浜崎克幸
禁止条約を作る社会運動をしたいです
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池上彰は記憶から思考を取り出すステージだとそして中国は世界の真似だろうと。早急な法規制 禁止条約が必要であるPDFは防衛省機関
特開2007-195779
 サイトは特許庁一例 東芝 脳波から映像思考の解読企業から多数出願 軍事レベルのAIならもっと上だ
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magazine-hitori · 13 days ago
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書物礼賛①
ヨーゼフ・ロート/聖なる酔っぱらいの伝説 他四篇/岩波文庫2013
「フランツ・クサーヴァーには、はじめ、この不快な見世物の意味がさっぱり呑みこめなかった。ただその一団がいかなる連中でなりたっているかは感じとった。はれんちな老人ども(裾をまくりあげたマネキン女つき)、休日にハメを外している女中たち、シャンパンの売り上げ金と自分のからだを給仕と分けっこしているバーの女たち、女と小切手を売り買いする遊び人、肩をふくらませた背広に、スカートのようにひらひらした幅広ズボン。唾棄すべきブローカーともであって、家、店舗、市民権、旅券、免許、わりのいい縁談、洗礼証明書、信仰告解、称号、養子縁組、娼家、ヤミのタバコ等々、なんであれ斡旋しようというものだ。敗戦のうき目をみたヨーロッパの首都にあって、死体を食らって大きくなり、それでもいっこうに食いたりず過去をしゃぶり、現在の汁を吸って、高らかに未来を謳歌している。この手の連中が戦後このかた、肩で風切ってのし歩いている。モルスティン伯爵には、この自分が死体のような気がした。わが墓の上で、彼らが踊っている。かかる徒輩に勝どきをあげさせるために数知れない人びとが苦しみつつ死んでいった」
こんなに面白い、自分のことが描かれていると感じた海外小説は初めて。今夏に体調を崩し、リフレッシュを兼ねて大量の本を整理・処分するなかで、どうせ岩波の翻訳小説でしょ、でも最近の出版だしちょっとチェックするかと電車内で読み始めた「蜘蛛の巣」(5つの中短篇が収められた最初��中篇でナチ党に参加して成り上がる元兵士の男を描く)、流麗な日本語訳で読みやすく、まるでナチの暴動に居合わせたかのような臨場感で止まらなくなった。
引用したのは4つ目の短篇「皇帝の胸像」からで、円安が進み外国人が増えてきた今の東京に通じる新自由主義的な世界に、取り残された主人公の老伯爵の境遇が切実。5篇すべて傑作。
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弓月光/お助け人走る!・全3巻/集英社マーガレットコミックス1980
処分するつもりで読み始めたら夢中になったというのは前項と同じ。最初にコミックス1巻を買って胸を熱くした80年夏がよみがえるかのよう。少女マンガ時代の代表作『エリート狂走曲』は連載から1年ほど遅れて出会って強く惹かれ、次の連載の本作からほぼリアルタイムで読めるように。週刊連載の過酷なスケジュールや人気競争も、弓月さんにとってはガソリンだったのか、ご本人がノリにノッて楽しくお話を組み立てているという熱気。今回の再読で特に感心したのは大願寺誠という大男のサブキャラのかっこよさ。そもそも矢口さん江口さん魔夜さんなどと同様に作者自身もギャグの一環としてしばしば作中に顔を出す作風であるが、このキャラにもご自身の投影が含まれているのではと思わせる力のみなぎりようでした。
藤原マキ/私の絵日記/ちくま文庫2014・原著1982
飲食時の娯楽として最近くりぃむしちゅーに次ぐ重要な存在になってきているのが中川家のラジオ��メディア上の印象とは逆に、学生の頃は兄の剛さんが社交的・積極的、弟の礼二さんが内向的でもの静かな性格だったそうで、ラジオでは剛さんが庶民の本音をうかがわせる毒舌やぼやきでトークを引っ張っていく場面がしばしば。互いを熟知し、持ち味の違いが完璧に噛み合っているコンビネーションの気持ちよさはくりぃむしちゅーと共通。
本書は82年の原著に、文春と学研、過去の2度の文庫化で加筆されたあとがきなどを増補しており、特に2003年の学研M文庫版のあとがきとなった夫・つげ義春さんの「妻、藤原マキのこと」では、既に亡くなったマキさんの日記での主張に本気で反論しているのが、逆に家族の濃密な愛と歴史をのぞかせて印象的。「本当のこと」しか描きたくないから、『無能の人』では貧しい暮しにもかかわらず執筆依頼を断る様子が描かれたり、本書もマキさんにとって本当の日々が描かれているからこそ、ずっと後になって海外で表彰されることになった(2024年・アイズナー賞・最優秀アジア作品賞)のだろう。
梶原一明 x 徳大寺有恒/自動車産業亡国論/光文社カッパビジネス1992
「確かに日本の自動車産業というのは、世界の自動車産業と比べて先進性がある。カンバン方式に代表される(中略)卓越した先進性は即、卓越した国際競争力につながる。 ところがこの先進性は、非常に特殊な先進性なのだ。かつてフォードが考え出した流れ作業、コンベア方式に代表されるアメリカの先進性は普遍的先進性だった。だからどこの国でも受け入れられるものなのである。日本の特殊先進性は、簡単にいえばほぼ単一言語、単一人種、単一価値観という特殊な前提、環境に支えられているといっていい」
「豊田章一郎氏の『七割が商社機能』という答えに関しては、まさに詭弁でしかない。(中略)その最後の最後は本当に地方の家庭のいわゆる三チャン労働者にまでいっている。電球のコネクターにハンダをちょこっと盛るという内容の仕事を、すでに日本の貨幣の単位ではない何十銭仕事でやっているのだ。おばあちゃんが『今日は二千円できたね』という、これはおよそ商社機能とはいえない」
「日本では通用しても世界では通用しない。いや、今日ではすでに日本でも通用しなくなっているのではないだろうか。たとえば企業エゴの問題で、他企業から名指しで批判を受けるケースがいちばん多いのは、トヨタと松下だという話を聞いた。この指摘は、トヨタや松下の商法が、それぞれトヨタ保護区、 松下保護区へお客を囲い込むことに執着するあまり、日本あるいは日本人全体に対して、トップメーカーは何をなすべきかという視点を欠落させていることを証明している。トヨタがもしお客さまは神様と思っているのであれば、本当にお客のためになること、たとえば車検制度の問題などに関しても、率先してユーザーの代弁をするべきなのである」
先日高校時代の友人K宮くんM原くんと歓談する機会があり、私が本書によるうろ覚えの知識をもとに「トヨタはじめ日本の近代工業は江戸の封建制を引き継いだ軍国主義の成功例で、今は同じ要因で没落している」と持論をぶったところ、トヨタ内部で社員証を持って働いた経験のあるM原くんが猛反論してヒートアップ。彼によれば国=運輸省・国土交通省から最も冷遇され、距離を置いて自分たちのやり方を洗練させてきたのがトヨタであり、既に自動運転やスマートシティ構想についても実現可能な技術力を蓄えているが、国が認めないから日本を出ていくことも視野に入れているという。信憑性のある話であり、今も世界各国を走っている自動車業界が、銀行・商社・家電・NTTや特に大学・マスコミなどの国民を人質に取った護送船団方式と一味違うことは頷ける。興味がある、もっと知りたいと彼に話したところ、彼が後日トヨタはじめ自動車産業の成り立ちをレポート形式でレクチャーしてくれるというので楽しみにしているところです。
鈴木直人/うつは「体」から治せる/BABジャパン2017
「副交感神経はリラックスしたり休んだりするだけでなく、『人と良好な関係を作る』という能力を持っている神経であるということです。(中略)副交感神経の感情である『悲しみ』が出せる人ほど副交感神経が活性化しているため、オキシトシンが出やすくなっています。そのため、悲しみをきちんと出せる人ほど幸せを感じられるようになるのです」
「自律神経は空想と現実の区別がつきません。また、時間の感覚もありません」
先日、やっとパソコン作業のための椅子など環境が整ったとホッとしていたら、翌日の昼ころパソコンに向かっていると少し体調が悪くなって。どうやら「睡眠が若干足りない」「明け方悲しい夢を見た」のに加え、午前中洗濯するので履き替えた新品のパンツのゴムがキツ過ぎて、血液やリンパの流れを阻害したのが決定打になったようだ。着替えてウォーキングをしたら調子が戻ったのですが、そんな些細なことからクヨクヨと思い悩んでしまう、神経過敏な性格の方が問題なのかも分らない。
今夏に自律神経失調に見舞われ、たくさんのユーチューブを見たり整体に通ったり健康本や道具を買っては捨てる、期待と失望の連続でしたが、それらを総合して分ったことは、体は生命の億万年の歴史を記憶していて脳より賢い、むしろ脳が勝手に過去に縛られたり、取り越し苦労をして体に嫌がらせをしている面が強く、痛みや発疹をはじめ体の発するサインに耳を澄ませて、自分の体のことは自分が一番知っている、医師や整体などに助けてもらうにしても最短距離で回復できるよう真面目に今を積み重ねていかねばということです。
そのためにも、gooブログから引っ越して再スタートするにあたり、これまでのような悪口・ヘイトはやめ、批判するにしても個々を良くない方へ導くような構造や歴史こそを見据えていきたいと考えています。
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yotchan-blog · 2 months ago
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2024/10/16 18:00:13現在のニュース
安倍派事務局長、禁錮3年執行猶予5年の有罪判決確定 自民裏金事件(朝日新聞, 2024/10/16 17:55:53) 鳥取で投票オンライン立ち会い 国政選挙で全国初 投票所減に対策(毎日新聞, 2024/10/16 17:55:25) 「正確で信頼される情報届ける責務」新聞大会で決議採択 秋田(毎日新聞, 2024/10/16 17:55:25) 食べ残し、持ち帰りは「自己責任」 生モノは「食べきって」 国が案(毎日新聞, 2024/10/16 17:55:25) 財政審、予算編成に向け議論 経済対策や南海トラフ地震の備えが論点(毎日新聞, 2024/10/16 17:55:25) 国民は「ちょろい」わけじゃない 政治アイドルが衆院選に願うこと | 毎日新聞([B!]毎日新聞, 2024/10/16 17:54:38) プレスリリース:[京大発・松尾研発スタートアップ エムニ]ファインチューニングを用いた特許翻訳特化型LLMの開発において、GPT-4oや翻訳モデルを凌駕する性能を達成(PR TIMES) | 毎日新聞([B!]毎日新聞, 2024/10/16 17:48:53) 「大型補正予算で電気・ガス、燃料費を支援」 自民・小野寺政調会長(朝日新聞, 2024/10/16 17:48:09) スズキとエステーがコラボの芳香剤  車酔い減らす取り組みきっかけ(朝日新聞, 2024/10/16 17:48:09) 線状降水帯の発生予測 「的中」1割どまり 気象庁「検証したい」(朝日新聞, 2024/10/16 17:48:09) 国の基金残高、過去最高の18兆円超に 「無駄遣いの温床」膨張続く(朝日新聞, 2024/10/16 17:48:09) 吹奏楽部にも地域移行の波、コンクールは新時代へ 浮かんできた課題(朝日新聞, 2024/10/16 17:48:09) 日米韓、北朝鮮への制裁監視で新組織 「制裁の完全履行目指す」(毎日新聞, 2024/10/16 17:47:45) SNS投資詐欺、統括役容疑者を逮捕 公開手配、フィリピンから帰国(毎日新聞, 2024/10/16 17:47:45) 大商大、6季連続27度目の優勝 関西六大学野球リーグ(毎日新聞, 2024/10/16 17:47:45) 鉄道研究部が伊賀鉄道の活性化案で受賞…清風([B!]読売新聞, 2024/10/16 17:47:18) NHK、旧ジャニーズのタレント起用再開 紅白出演可能に - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2024/10/16 17:45:33) デジタル時代の報道のあり方を討議 秋田で新聞大会 - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2024/10/16 17:45:33) 東証終値730円安、5営業日ぶり反落 半導体関連株中心に売られる(朝日新聞, 2024/10/16 17:41:07) ドングリ3年連続不作、クマ出没の危険 群馬県があの手この手で対策(毎日新聞, 2024/10/16 17:40:17) 防衛相「日米同盟の役割大きくなっている」 在日米軍新司令官と面会(毎日新聞, 2024/10/16 17:40:17) 直そう、生きづらい社会 荻上チキさんら招き11月にシンポジウム(毎日新聞, 2024/10/16 17:40:17) 在職老齢年金「廃止へ、まず対象縮小」 経団連が見解 - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2024/10/16 17:39:18) 旧統一教会問題、与野党8党が回答 衆院選で全国弁連の公開質問状に(朝日新聞, 2024/10/16 17:33:25) エンタメノート:若者増え、明るくなった「豪華浪曲大会」 教室はキャンセル待ち(毎日新聞, 2024/10/16 17:32:59) エンタメノート:大阪弁で楽しく深く TBS「落語研究会」新解説者の宮信明さん(毎日新聞, 2024/10/16 17:32:59) ポッドキャスト:出席者500人も? 余興に、胴上げ 沖縄の結婚式(毎日新聞, 2024/10/16 17:32:59) プロ注目 記録かかった大学最後の打席でバント 大商大・渡部聖弥(毎日新聞, 2024/10/16 17:32:59) J1川崎フロンターレ鬼木達監督、今季で退任 4度優勝で歴代最多(毎日新聞, 2024/10/16 17:32:59)
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utagyaku · 7 months ago
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詩人・小野十三郎の書く「大阪」を巡り、
音と声による「歌」の可能性を探る
大阪を拠点とし、既存の奏法に捉われず音楽の新たな可能性を追求し続けてきた音楽家・日野浩志郎と詩人・池田昇太郎による、音と声の表現を探る3カ年プロジェクト「歌と逆に。歌に。」。初年度は、大阪・名村造船所跡地のクリエイティブセンター大阪にて、新作公演を発表する。
本プロジェクトにおいて重要なテーマとなるのが、1903年に大阪で生まれ、戦前から戦後にかけて大阪の風景や土地の人々を眼差してきた詩人・小野十三郎だ。1936年〜52年、小野が大阪の重工業地帯を取材し、1953年に刊行された詩集『大阪』と、彼の詩論の柱である「歌と逆に。歌に。」を手がかりに、同詩集で描かれた地域や地名をフィールドワークとして辿る。
小野十三郎という詩人の作品に向き合うということは彼の生きた時代とその社会、彼の生まれた街、育った街、住んだ街、通った道、生活、彼の思想、友人や影響を受けた詩人を訪れることでもある。本作ではそうした街や道、風景を巡りながら、詩集『大阪』にて描かれる北加賀屋を舞台に、小野が試み、希求した「新たな抒情」を感受し、独自に解釈し、編み直し、それを音楽公演という時間と空間の中に試みる。
【歌と逆に。歌に。 Instagram】 ※公演に関する追加情報は下記アカウントから告知していきます。 https://www.instagram.com/utagyaku
公演情報
新作音楽公演|「歌と逆に。歌に。」
公演日時: ①8月16日(金)19:30- ②8月17日(土)14:30- ③8月17日(土)19:30- ④8月18日(日)14:30- ※開場は各開演の30分前を予定
会場:クリエイティブセンター大阪内 Black Chamber 料金:一般=4,000円、U25=3,000円、当日=5,000円 チケット取扱い:ZAIKOイベントページにて 
関連イベント|オープンスタジオ
公演を前に、作品制作の現場を間近でご覧いただけます。当日はリハーサルだけではなく、クリエーションやリサーチの進捗共有なども行う予定です。
日時:2024年7月7日(日)14:00-17:00 会場:音ビル (大阪府大阪市住之江区北加賀屋5-5-1) 料金:500円(要申込・途中入退場自由) 申込:Googleフォームにて *オープンスタジオは終了しました
クレジット
作曲:日野浩志郎 詩・構成:池田昇太郎 出演:池田昇太郎、坂井遥香、白丸たくト、田上敦巳、谷口かんな、中川裕貴、日野浩志郎 舞台監督:小林勇陽 音響:西川文章 照明:中山奈美 美術:LOYALTY FLOWERS 録音・フィールドレコーディング音源提供:東岳志 宣伝美術:大槻智央 宣伝写真:Katja Stuke & Oliver Sieber、Richard James Dunn 宣伝・記録編集:永江大 記録映像:西��之介 記録写真:井上嘉和、Richard James Dunn 制作:伴朱音
主催:株式会社鳥友会、日野浩志郎 共催:一般財団法人 おおさか創造千島財団「KCVセレクション」 助成:大阪市助成事業、全国税理士共栄会 メディアパートナー:paperC 協賛:矢島慎也 協力:大阪文学学校、エル・ライブラリー 問合:[email protected]
出演者プロフィール
日野浩志郎 / Koshiro Hino 音楽家、作曲家。1985年生まれ、島根県出身。現在は大阪を拠点に活動。メロディ楽器も打楽器として使い、複数拍子を組み合わせた作曲などをバンド編成で試みる「goat」や、そのノイズ/ハードコア的解釈のバンド「bonanzas」、電子音楽ソロプロジェクト「YPY」等を行っており、そのアウトプットの方向性はダンスミュージックや前衛的コラージュ/ノイズと多岐に渡る。これまでの主な作曲作品は、クラシック楽器や 電子音を融合させたハイブリッドオーケストラ「Virginal Variations」(2016)、多数のスピーカーや移動する演奏者を混じえた全身聴覚ライブ「GEIST(ガイスト)」(2018-)の他、サウンドアーティストFUJI|||||||||||TAと共に作曲・演奏した作品「INTERDIFFUSION A tribute to Yoshi Wada」(2021-)、古舘健や藤田正嘉らと共に作曲した「Phase Transition」(2023)、等。佐渡を拠点に活動する太鼓芸能集団 鼓童とは2019年以降コラボレーションを重ねており、中でも延べ1ヶ月に及ぶ佐渡島での滞在制作で映像化した音楽映画「戦慄せしめよ/Shiver」(2021、監督 豊田利晃)では全編の作曲を日野が担当し、その演奏を鼓童が行った。音楽家・演出家のカジワラトシオと舞踊家・振付家の東野祥子によって設立されたANTIBODIES Collectiveに所属する他、振付師Cindy Van Acker「Without References」、映画「The Invisible Fighit」(2024年公開、監督Rainer Sarnet)等の音楽制作を行う。
池田昇太郎 / Shotaro Ikeda 1991年大阪生まれ。詩人。詩的営為としての場の運営と並行して、特定の土地や出来事の痕跡、遺構から過去と現在を結ぶ営みの集積をリサーチ、フィールドワークし、それらを基にテクストやパフォーマンスを用いて作品��制作、あるいはプロジェクトを行なっている。廃屋を展覧会場として開くことの意味を視線と身体の運動からアプローチしたインスタレーション「さらされることのあらわれ」(奈良・町家の芸術祭はならぁと2021)、一見するとただの空き地である元市民農園を参加者と共に清掃しながら、その痕跡を辿り、かつての様子を無線越しに語るパフォーマンス「Only the Persiomon knows」(PARADE#25、2019)西成区天下茶屋にて元おかき工場の経過を廻るスペース⇆プロジェクト「山本製菓」(2015~)、「骨董と詩学 蛇韻律」 (2019~)他。
坂井遥香 / Haruka Sakai 2014年野外劇で知られる大阪の劇団維新派に入団し、2017年解散までの作品に出演。2018年岩手県陸前高田市で滞在制作された映画『二重のまち/交代地のうたを編む』(監督:小森はるか+瀬尾夏美)に参加。近年の出演作に孤独の練習『Lost & Found』(音ビル,2020)、許家維+張碩尹+鄭先喻『浪のしたにも都のさぶらふぞ』(YCAM)、梅田哲也『入船 23』、『梅田哲也展 wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ』(ワタリウム美術館)など。場所や土地と関わりを持ちながらつくる作品に縁・興味がある。
白丸たくト / Takuto Shiromaru 音楽家。1992年生まれ。兵庫県出身。茨城県大洗町在住。実感のなさや決して当事者にはなれない事柄を、社会・歴史・その土地に生きる人々との関わりから音楽を始めとする様々なメディアを用いて翻訳し、それらを読み解くための痕跡として制作を続けている。「詩人の声をうたに訳す」をコンセプトに行う弾き語り(2016〜)や、ラッパー達と都市を再考するプロジェクト「FREESTYLUS」(2021〜)等。
田上敦巳 / Atsumi Tagami 1985年生まれ。広島県出身。音楽家日野浩志郎を中心に結成されたリズムアンサンブル「goat」のベースを担当。バンド以外に不定形電子音ユニット「black root(s) crew」のメンバーとして黒いオパールと共に不定期に活動。2011年~2018年まで「BOREDOMS」のサポートを行う他、2022年からはダンサー東野洋子とカジワラトシオによるパフォーマンスグループ「ANTIBODIES Collective」に参加。
谷口かんな / Kanna Taniguchi 京都市立京都堀川音楽高校、京都市立芸術大学の打楽器���を卒業。在学時はライブパフォーマンスグループに所属し、美術家、パフォーマー等と共演、即興演奏の経験を積む。卒業後はフリーランスの音楽家として室内楽を中心に活動。卒業後も継続して他分野との即興演奏に取り組んでいる。これまでに、東京フィルハーモニー交響楽団、京都室内合奏団と共演。近年はヴィブラフォンでの演奏に最も力を入れており、2023年11月にヴィブラフォンソロを中心とした初のソロリサイタル「vib.」を京都芸術センターで開催。
中川裕貴 / Yuki Nakagawa 1986年生まれ。三重/京都在住の音楽家。チェロを独学で学び、そこから独自の作曲、演奏活動を行う。人間の「声」に最も近いとも言われる「チェロ」という楽器を使用しながら、同時にチェロを打楽器のように使用する特殊奏法や自作の弓を使用した演奏を行う。音楽以外の表現形式との交流も長く、様々な団体やアーティストへの音楽提供や共同パフォーマンスを継続して行っている。2022年からは音楽家・日野浩志郎とのDUOプロジェクト「KAKUHAN」がスタート。令和6年度京都市芸術文化特別奨励者。
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takahashicleaning · 9 months ago
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TEDにて
スティーブン・シュバイツバーグ:外科医のための万能翻訳機
(詳しくご覧になりたい場合は上記リンクからどうぞ)
外科手術の腹腔鏡の手術は、部分的な切開を出来るだけ小さくする低侵襲医療の一例です。この方法は、患者さんの痛みが小さく、回復も早いのが特徴です。
まず外科医は、少しずつ訓練されるのもので基盤。つまり、基礎技術を学ぶ所から始まります。
そして、手術室にまで連れて行けるようにします。そこで、まず助手として使い、外科手術を見せながら体験させて教えます。
そして、5年間程このように訓練されると待ちに待った免許が与えられるそうです。科学的に立証されてもいます。
しかし、これらの技術を世界に広めるためには、問題が2つあります。言語と距離です。
また、この教育���トレーニングを世界レベルで引き上げるのはと��も大変なことです。
他言語翻訳は、インターネット翻訳で出来そうですが、意外と専門分野の用語には、十分にきめ細かくは対応できていないのが現状です。
医療関係の専門用語集が必要。更に、外科関係の専門用語集も必要です。
ケンブリッジ病院では、ハーバード大医学部の付属病院ですが、63ヶ国語に対応できる様100人の通訳と提携しています。
こんな規模の病院ですら、膨大な費用がかかります。とても、人手のかかる仕事です。
世界レベルで考えれば、患者さんと話すだけで(外科医の教育抜きの)ただ患者さんと話すだけでも通訳が何人いても足りません。この需要を満たすためには、テクノロジーの力が必要になります。
ビデオ会議と多言語翻訳機を組み合わせて使い、スムーズで正確にコストが低く、効率的に進められるようスティーブンシュバイツバーグ氏。
この分野の問題にテクノロジーをもって創造していきます。(TEDxBeacon Street にて収録)
翻訳には、音声入力も重要です。
読み上げばかりではなく、iPhoneやMacの音声入力では・・・
以前からオフラインで音声入力できます!(音声アシスタント機能であるSiriは、オンラインにつないで音声入力をしないと現在できません)
しかし、最新のiPhoneでは、ニューラルエンジンが搭載されているので、以前にも増して音声入力がスムーズに入力できるようになってきています。
設定方法は特になし(文字入力が必要な画面で、マイク型のボタンをタップするだけ)
デフォルトで、音声入力機能はオンになっているため、特に、設定の必要なく音声入力できます。
おすすめは、日本語のみにする場合。
設定画面の「一般」-「キーボード」-「音声入力言語」で「英語」のチェックを外すこと。
2024年時点では10億台以上出荷しているiPhoneのみ・・・
世界初でニューラルエンジンを搭載していた状況だったが、ようやく他社も追いつき始めます。
それでもオフラインで音声入力や文字起こしは、現在、iPhoneやiPadのみしかできません。
Macの方も、ニューラルエンジンを搭載したAppleシリコン搭載製品に3年ほどで移行したので・・・オフラインでできます。
Appleの標準文書作成アプリケーションであるPagesへ音声入力を使用してドキュメントを作成したり
Appleの標準メモアプリに音声入力を使用してドキュメントを作成できます。
こういう新産業でイノベーションが起きるとゲーム理論でいうところのプラスサムになるから既存の産業との
戦争に発展しないため共存関係を構築できるメリットがあります。デフレスパイラルも予防できる?人間の限界を超えてることが前提だけど
しかし、独占禁止法を軽視してるわけではありませんので、既存産業の戦争を避けるため新産業だけの限定で限界を超えてください!
<おすすめサイト>
エリック・トポル:AIは医師が見逃しているものをキャッチできますか?
ゲイル・リード:世界の医師たちを訓練するにはどこがいい?それは、キューバです
ナディーン・ハッシャシュ=ハラーム: 拡張現実が変える手術の未来
ピーター・ワインストック: 手術の安全性を高める本物のような3Dシミュレーター
キャサリン・モーア:外科の過去、現在とロボットのある未来
ハワード ラインゴールド: 個々の大規模イノベーションをコラボレーションさせる
グレン・グリーンウォルド: なぜプライバシーは重要なのか!
<提供>
東京都北区神谷の高橋クリーニングプレゼント
独自サービス展開中!服の高橋クリーニング店は職人による手仕上げ。お手頃50ですよ。往復送料、曲Song購入可。詳細は、今すぐ電話。東京都内限定。北部、東部、渋谷区周囲。地元周辺区もOKです
東京都北区神谷高橋クリーニング店Facebook版
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shigerunakano · 1 year ago
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満天の朝焼け (5)
九か月後
鳥取県鳥取市内の真司の生家に腰掛けながら、彼の母親と話す真司と愛美はさながら、長年寄り添った夫婦である。しかし、彼らはお互いに籍を入れた夫婦ではないし、愛美に関しては真司の母親と顔を合わせたのは初めてなのだ。しかし愛美はにこやかにかつ流暢に話し続けており、真司の生家は彼が生まれる直前に改築され、明らかな洋館と呼ぶべき外観であり内実だが、田舎の普通の民家という条件を考慮しても、やはりこじんまりした印象を与える。部屋の一端に座敷が一区画、中二階とは異なる仕組みで八畳仕切りをまたいで設置されておりテレビとテーブル、そして座布団がしつらえられている。すなわちリビングである。キッチンに併設するダイニングのテーブルには名産のらっきょうと和食が並んででいた。かなり気を遣った様子である。父親は先ほど軽く顔を出していたのでもう大丈夫だろうと思われた。
彼らが来ている服は、地味な色味��フォーマル寄りのカジュアルといった趣の洋服であり、ヨーロッパの富裕層の子息を思わせた。お互いの打ち合わせでそうしたのではなく、偶然ルックスが似通ったのである。この頃の流行であると言えるだろう。よくよく考えてみると、愛美の様子はどこか空々しく感じられた。いやいや相手をしている。もしくは早くこの場を去りたいと思っているかのようだ。しかしこれは自分の気のせいかもしれないと思った。
正直年末という特殊な時期に交際相手を両親に紹介するのはやや気が引けたことは確かだ。しかし愛美には大学の授業や研究会でやりたいこともあるだろうし、アルバイトもしている。しょうがなかった。もっとも自分の仕事はウーバーの配達と翻訳業という融通の利くものの。そういうわけで、大晦日の今日着くように、車を走らせた。運転は免許を有する愛美が父親の車を借り、行った。名古屋市で一泊した。
これは一般的にそして全般的にみて幸せな時間なのだろう。自分の愛する女を母親に紹介できるのだ。しかし彼にはそう思えなかった。目の前にあるものはボタンの掛け違い、よもやすれば着る服を間違えた結果なのだ!そうとしか思えなかった。
両親が寝静まり、愛美と二人で第七十四回紅白歌合戦を見ていた。少し眠たい。こうしていると、未来のこと、過去のこと、更には自分が生まれるずっと前の百年二百年前の出来事がシームレスに繋がっているように思われた。直線もしくは線分が生じ、複数化しつつある。彼は恍惚としていた。
翌日、年が明けてのことだが、午後になって両親が仕事の関係者に挨拶をしにいくので、夕方まで帰らないと述べた。そこで元日ながら性交に及ぼうと思い至った。
お互い歯磨きをして真司が子ども時代に使っていた部屋に向かうと、すぐさまことに及んだ。舌を絡めたキスをする。お互い降雨ふんしているのが伝わってくる。早めに切り上げて、彼女の股間をまさぐる。喘ぎ声が聞こえる。随分相手のペースに合わせてやれるようになった。
「舐める」
と愛美か真司のどちらか片方が言う。彼は服を脱ぎだす。そして彼女も。彼は思う。まるでこの時のために発明された物体を剝いでいるようだと。この感情はまさしく感動である。彼女が少しく遅れて脱ぎ終える。せわしなく手コキを3秒ほどした後に口に咥える。普通ならそっけないと感じるかもしれないが、それが逆によく感じた。はっきり言って上手いのだ。みるみる内に勃起した陰茎は自らが思考しているかのようである。彼女は口を離すと尋ねる。
「お願いしていい」
「何」
「目隠ししていい」
「え、どうやって」
真司は尋ねる。
「ブラ」
と彼女は声を立てて微笑する。
「え、まじで」
と、驚いたが、すぐに同意した。興味があった。
彼女は、白の光沢感のあるブラジャーをしており、真司の頭に巻き付けると結びだした。ブラジャーは伸縮性に富む設計であり、真司は即座にゴムか何かの質感を察知した。襞のことである。そのまま愛美は片結びを施す。
「どう」
愛美は尋ねる。
「エロい」
真司は答える。
「バックで入れて」
両手を繋いでベッドにエスコートされる真司。真司はそのまま四つん這いになった愛美の腰に手を置き、彼女が陰茎を握り挿入を促した。
気持ちよかった。���までで一番。彼は腰を動かす。出来れば彼女も楽しませてあげたいが、それにしても、がむしゃらな快楽である。目を覆うだけでこんなに違うなんて、と彼は察知した。彼はチャンスを無駄にしまいと思った。腰の動きを速める。まだまだいきたくない。ブラジャーの襞が気持ちよかった。そして、セックスしている自分と愛美の姿が見えた。そうだ、これは私と彼女だ。私と彼女だ。そのままフィニッシュした。
真司は愛美の上にのしかかった。女の体はゆっくり体をどかす。ベッドにうつむけになった。一分。そして二分。時間は存在した。
「疲れた」
愛美は尋ねる。
「うん」
真司は答える。
「休もう」
愛美は言った。
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valuepress · 1 year ago
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kennak · 1 year ago
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今、中国では川端康成文学の出版ラッシュが続いています。その人気ぶりはまるで一つの社会現象が起きていると言っても過言ではありません。長年、中国と日本の双方で著述や翻訳などを続けている私も少し驚いているほどです。先日、中国から日本を訪れてきた約二十人の観光客を、大阪の茨木市にある川端康成文学館にご案内いたしました。みなさんは日本文学の愛読者で、川端ゆかりの地を巡るツアーに参加している人々でした。文学館の館長先生も「ブームのおかげでたくさんの中国の方々が来るようになった」と言いました。しかし、なぜ今になって、中国で川端文学がブームになったのでしょうか。これは実に興味深いものがあります。 その理由はいくつかありますが、ひとつは今年、川端康成の死から五〇年を迎えたということで彼の作品の著作権保護期間が切れたためでした。 著作物の保護期間については、日本や中国を含む主要国が加盟する「ベルヌ条約」で作者の死後50年としています。しかし、実際のところ、国によって定めている期間は異なります。欧米では70年が主流です。日本は旧著作権法で50年としてきましたが、環太平洋パートナーシップ協定発効に伴う同法改正により、2018年12月、70年に延長されました。保護期間が切れると、著作物は「パブリック・ドメイン」となり、許諾を受けたり使用料を払わなくても、原則的にだれでも利用できるようになります。 ここでは、50年とする中国の著作権法では「著作者の死後50年目の12月31日に満了する」と定めています。川端康成は1972年4月16日に逝去したため、日本では保護期間内が続いていますが、中国では今年1月からパブリック・ドメインとして扱われるようになりました。 そして、各社が競うように川端作品を出版し始めたのです。翻訳本としてこれだけ一気に噴き出すのは、稀なことです。その中でもっとも多く刊行されたのは名作『雪国』で、私が知っている限りでは、もう二〇以上の中国語訳バージョンが激しく競い合っています。 中国の書籍販売サイトで検索すると今年1月に入ってから、川端作品の出版点数は今後の予定を含め80冊を超えています。 実をいいますと、2021年に三島由紀夫が没後50年を迎えた時も、やはり三島ブームが起こりました。しかし今回の川端ブームはその比ではありません。この差はかならずしも二人の作品の優劣といったようなことではなく、現在の中国の社会情勢に大きく関係していると、私は考えています。 中国では2013年の習近平政権誕生以来、言論政策における統制色が強まってきました。出版物に対する管理の厳しさも増す一方で、特に海外からの書籍などは今まで以上に細かく検閲されています。その影響で、民間の出版プロダクションや国営の出版社も含めて、さまざまなジャンルの作品を選定するのに神経を使います。いかにして検閲を通すのか、あるいは内容的にダメだという自己規制で諦めるのか、いろいろと工夫をしなければなりません。 最近、私が翻訳したある日本の学術書も過激な主張はないにもかかわらず、なんだかの理由で出版することができませんでした。しかし川端康成の文学は、「世離れ」をしています。日本の大正から昭和にかけての、戦争がない平和な期間を舞台にしているものが多い。作品の多くが反体制運動や戦争をテーマにしていないので、検閲に通りやすいのです。 さらに、こうした規制による不自由な社会で、人々は川端文学の美しく詩的な情景描写に「癒し」を求めはじめています。元々、中国では川端康成の類まれな表現力について評価が高く、2012年ノーベル文学賞を受賞した作家の莫言さんも『雪国』の美しい描写に大きな影響を受けたと公言していました。そして書き上げたのが後に、映画にもなった小説『白い犬とブランコ』でした。1999年の秋、莫言さんははじめて日本を訪れてきた時に、川端康成が執筆した宿に泊まりたいと言いました。私は彼を伊豆の天城湯ケ島温泉の旅館までご案内いたしました。とても喜んでいました。 現在の中国は、例えば、軍のスローガンをネタにしただけで、コメディアンに二億円の罰金が課されるなど、小説よりも現実社会のほうがもっとも魔術的で、エキサイティングな出来事が次々と起こるような社会です。残念ながら、小説がそのような現実の刺激には勝てないのです。そのため、人々は文学に物語の筋立てというよりむしろ、川端文学のように心を豊かにし、生活に潤いを与えるような美しい言葉を求めています。彼らは文学をまるで「癒しグッズ」のように消費するということで、日々の不満や生きづらさを解消しようとしているのです。 また、優れた若手翻訳者が多くいるという点も、ブームに拍車をかけていると言えます。最近、言論空間がますます厳しく制限され、作家を志す才能がある人でも言論統制による出版禁止や、場合によっては逮捕されるそのリスクまで考えなければなりませんから、ものを書くことを避ける人が多くなりました。彼らの中には、海外文学の翻訳者に転身する人も少なくありません。元々は作品を生み出す能力がある人ですから翻訳のクオリティは高く、大勢のファンがついている翻訳者もいます。さらに、若い彼らはソーシャルメディアを駆使した作品のアピールにも長けていて、翻訳者兼プロモーターの役割を積極的に果たしているのです。 そして今回の川端ブームは、中国の出版社の戦略勝ちという側面も大きいでしょう。日本の出版社と比べて中国の出版社は非常にビジネスに対して貪欲で、著作権保護期間が切れることや、検閲を通りやすい作品が多いことを見越し、準備を進めていたのです。私もある中国の出版社から数年前に川端作品の翻訳を頼まれたことがありました。 さらに、中国の出版社は装丁のデザインやノベルティといった、本の中身以外にも力を入れています。中国の書店には質感の高いデザイン性を誇る本が並び、コーヒーカップやトートバッグとセットで売られている本もあります。その力の入れようは、私にはやや病的にも思えるほどですが、多くの人々がスマートフォンやタブレット端末で本を読む今現在、逆に紙の本に求められているというのは、それを持っているだけで自分の価値を高めてくれるものと信じ込んでいるからです。川端ブームに乗っている人の中には、作品は大して読まず、流行の川端文学を手に持つことで時代の最先端をいく自分を演出する人もいます。 川端文学が素晴らしいことは言うまでもありませんが、現在の中国では、教養のためというより、心を癒し生活の質を向上させるために川端作品が選ばれているのです。
毛丹青「川端ブーム」広がる中国 NHK解説委員室
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fenglin-taiwan · 1 year ago
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Profile - 山本 風夢
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【経歴】
・1994年 大阪出身 29歳 ・同志社大学卒業 ・国内企業にて2年半海外営業を担当 ・退職後1年間台湾で中国語留学 ・留学終了後台湾で約3年間現地就職
【免許・資格】
・英語 TOEIC 920 ・中国語 TOCFL Level 5 C1
【自己紹介】
英会話教室に通っていたせいか、小さい頃より外国の文化に関心をもつ。特に外国の言語についての興味は強く、高校では国際文化科で英語を用いた異文化理解や意見の発表、ディスカッションの方法などを学ぶ。 大学では異文化理解をより深めるため神学を専攻、キリスト教・イスラム教の教義やその周辺文化および言語を学ぶ。 卒業後は英語を活かしつつ海外と仕事がしたいということから、国内企業で海外営業を約2年半担当。ヨーロッパ顧客との折衝・交渉を行う。
その後自身の関心・憧れであった台湾へ1年間中国語留学をし、そのまま台湾現地企業に就職、約3年日本向けマーケティングや日英中翻訳をメインに担当。 人と話すことは大好きですが、控えめなタイプだと思うので、どちらかと言えば人の話を聞く方が得意です。 手先はあまり器用ではないですが、料理が好きで台湾では週末は朝市に出かけて、何を作ろうか、などと考えている時間がとても好きです。買い物の途中で地元のおばちゃん達とのちょっとしたおしゃべりも楽しみのひとつ。
【できること&活かせること】 ・日英中通訳、翻訳 - ビジネスレベルで運用可能 ・簡単な写真編集 - カットしたり文字を入れたり、SNS向けのポストを作ったり ・ホームページのアクセス解析 - Google Analytics, Search Consoleなどのツールは使用可能
・接客とちょっとした料理 - 学生時代は4年間レストランやバーでホールと簡易調理を担当
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medickalmalpractice · 1 year ago
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[資料]
2
-A 正しい翻訳とは
●翻訳とは何か?
01
02
翻訳のことを考える場合、 まず翻訳とは何か、ということを考えなければいけないのだと言えば、驚く人がいるかもしれません。 翻訳というのはただ原文を他の言語に直せばいいだけであって、それ以上、深く考える必要はないのだとも思えるからです。しかし、 実は、英語の原文をフランス語に翻訳するといった、言語構造が極めて類似した言語間での翻訳と、 英語から日本語へ、あるいは日本語から英語へといった、言語構造がかけ離れた翻訳とはずいぶん違うものだというのが、 日本文学を英語で教えてきて、これまで強く感じた感想なのです。
03
世界の常識は日本の非常識、日本の非常識は世界の常識と言いますが、 そうした言い方には日本と世界という二分法が当然視されていて、まるで日本は世界に入っていないかのような響きがあるのは大変問題です。 しかし、日本に通用している価値観が他の地域ではそのまま通用しないということを知るのは、やはりよいことと思います。 [中略]
04
もう一つ注意すべき点は翻訳の在り方の文化による違いです。前に翻訳における訳文尊重主義と原文尊重主義について述べたことがありましたが(大澤 1996、70-71)、どの翻訳もその二つの極の間のどこかに存在しています。 原文を全く尊重しない翻訳もありえませんが、訳文の流麗さを無視して、原文に拘る翻訳も存在しません。 それぞれの訳者は原文を尊重することと、自然で、洗練された訳文を作り上げることとをともに望んでいます。 それにどのような折り合いを付けるかは、それぞれの翻訳が置かれた文化的脈絡によって違うのです。[中略] 川端は読点だけで句をつないでいく、 極めて長い文章を書いていますが、それはゆきぐに
しまむら『雪国』でよく見られる手法で、 特に主人公、 島村の心理を描いたところになると、よく見られる技法です。 その長い文章を訳者サイデンステッカー氏は短い、いくつかの文章に分割しました。 それは日本語テクストの印象とは異なる印象を英語読者に伝えることになるわけですが、その変更もサイデンステッカー氏の文章観と英語読者の翻訳テクストへの期待という点から説明出来るでしょう。 [中略]
ハードボイルド 村上春樹
06
今日、日本以外で多くの読者を得ている現代日本文学者と言えば、吉本ばなな (1964年 - )と村上春樹 (1947年) が双璧でしょうが、 村上春樹の英語翻訳にもそうしたテクストの変更は認められます。 『羊をめぐる冒険』を見てみましょう。日本語テクストの冒頭近くをまず引きます。
07
僕はその日のうちに警察に電話をかけて彼女の実家の住所と電話番号を教えてもらい、それから実家に電話をかけて葬儀の日取りを聞いた。 誰かが言っているように、 手間さえ惜しまなければ大抵のことはわかるものなのだ。
08
彼女の家は下町にあった。 僕は東京都の区分地図を開き、 彼女の家の番地に赤いボールペンでしるしをつけた。 それはいかにも東京の下町的な町だった。地下鉄やら国電やら路線バスやらがバランスを失った蜘蛛の糸のように入り乱れ、重なりあい、何本かのどぶ川が流れ、 ごてごてとした通りがメロンのしわ��たいに地表にしがみついていた。 (村上、 1992
09 
英訳はアルフレッド·バーンボーム (Alfred Birnbaum) により、 1989年に講談社インターナショナルから刊行されました。 その対応する部分はこうです。
10
I called the police department to track down her family's address and telephone number, after which I gave them a call to get details of the funeral.
11
Her family lived in an old quarter of Tokyo. I got out my map and marked the block in red. There were subway and train and bus lines everywhere, overlapping like some misshapen spiderweb, the whole area a maze of narrow streets and drainage canals.
(Murakami 1990,3)
12
私は警察に電話をかけて、 家族の住所と電話番号を突き止めた。 その後でそこに電話をして、 葬儀の詳細を知った。
13 彼女の家族は東京の昔からの地区に住んでいた。 私は自分の地図を取り出すと、その場所に赤いしるしを付けた。 地下鉄や、電車や、バスが至るところ走っているところで、なにか不細工な蜘蛛の巣のように重なりあったところだった。そこら一帯は狭い通りとどぶ川が迷路のように入り組んでい���。
14
英訳は全体として日本語テクストより、より口語的で、ハードボイルド風の感じを読者に与えることを狙っているように見えます。 そのために、ここでは「誰かが言っているように、手間さえ惜しまなければ大抵のことはわかるものなのだ。」といったような、説明的な文章は落とされたのだろうと思います。 また 「それはいかにも東京の下町的な町だった。」 という東京の下町を知らない人にとっては意味を持たない文章も削除されています。 そして 「メロンのしわみたいに」という日本人にとってはよくわかる比喩も落とされていますが、 それは高価なマスクメロンが北米においては日本ほど売られていないがために、効果的な比喩となりえないという訳者の判断によるのでしょう。
15
そうしたテクストの変更は、その後に出された「世界の終りとハードボイルドワンダーランド』の英訳では、より明示的に表記され、そこでは裏扉に 「アルフレッド·バーンボーム編訳」 (Translated and Adapted by Alfred Birnbaum) と書かれることになります。そうしたテクストの変更は果たして翻訳として正しい姿なのだろうかという疑問が多くの日本人に湧くことでしょう。 実際、 青山南氏は「英語になったニッポン小説』 の中で、村上春樹作品の英訳を検討し、村上春樹がテクストの変更を許していることを指摘した上で、最後に次のように言います。
16
村上春樹のなかでは、原書があって翻訳があるという考え方は、きっとない のだ。日本語版と英語版のふたつのヴァージョンがある、 と認識しているのだ。
17
なると、村上春樹の本は、いまだまともに翻訳されていないということになる。(青山、 1996、111)
18
しかし、重要なことは、 村上春樹の作品が 「まともに」 翻訳されていないと言う時、「まともな翻訳」というのは一体どのようなものを指しているのかということでしょう。 文化を超えて 「これがまともな翻訳である」という共通認識がそもそも存在するのだろうか、ということをまず考える必要があります。 日本文学作品のさまざまな英訳を見てみますと、そこにはもちろん個人差があって、 サイデンステッカー氏の訳はモリス氏の訳に比べれば、日本語テクストから離れることはずっと少ないと言えます。 しかし、 それでもテクストを変えないわけではありません。とすると、翻訳の問題を比較文化的に考える時には、翻訳とは何かという基本的な問に答えを出すことから作業を始めなければならないということでしょう。 日本文化における翻訳の概念を無批判に他の文化圏の翻訳に当てはめて、それらが「まともな」 翻訳かどうかを判断することは、 自分の基準でのみ相手の行為を評価することになります。 それは自分の基準を絶対のものと考えているということにもなるでしょう。 つまりそれは、複数の価値体系の存在を認め、相互の批判からより上位の認識に到達しようとする比較的な精神からは外れた態度になります。
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googoominami · 2 years ago
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憧れの兄
宮城リョータの兄ソータのお話。 ソータが打倒山王とまで言えるポジティブ思考だったのは何故か、と考えた結果思いついたお話です。 翻訳用セリフデータ入り。 過去捏造、ゆるふわ設定なので、許せる人だけどうぞ。
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ソーちゃんみたいになりたかった/ソーちゃんみたいなプレースタイルの選手に?/いやソーちゃんは俺と違って背が高いから/完全に同じスタイルにはなれない/じゃあ何に憧れていたんだ?
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ソータ;俺たちの方が動けてる!/走り負けんよー!/数ヶ月前…/友人A:今度の大会は沖縄でやるから友達もたくさん見に来るってよ/友人B(ケンタ):でも…あんまり見に来てほしく��いと思わん?/友人A:はー?なんでよ応援多い方がノれるやっし(乗れるじゃないか)/ケンタ:だってナイチャー(内地、沖縄の以外の人間を区別して呼ぶ言葉)は背が高いやつが多いさ!バスケは結局背の大きい人が勝つスポーツだろ/友人A:確かにとーちゃんかーちゃんからして背ー低いもんなー/ケンタ:負けるの見られたくないなー/リョータ:やる前から諦めるって…なんだばー(なんなんだよ)
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リョータ:…兄々(ニーニー、兄ちゃん)/ソータ:うーん? リョータ:ケンタ兄々とかあんなこと言ってヨーバー(弱虫)みたいと思った!/ソータ:んーそうか?/ふつーに怖いあらに?(怖いんじゃない?)/リョータ:え?/ソータ:リョータの言うこともそうだよ/小学生から背が低いからって負けてたら/背の低いウチナーンチュはずっと負けっぱなしさ
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でも皆んなが背が高いやつとやるのが怖いんだったらそれを乗り越える方法は俺も知りたい/バスケはみんなでやるスポーツだから俺一人が怖くなくても意味ないさ/リョータ:ふーん?/ソータ:父ちゃん!明日練習前にコーチに話あるから早めに体育館送ってくれない?/父:おー?OK!/兄々は何話してるのかねー
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ソータ:よしっ 勝つぞー!/父:今日の声はいつもよりまぎー(大きい)やっさ(なぁ)/コーチ:宮城さん/父:コーチ/コーチ:ソータに何かアドバイスされました?/父:いやなんもしてないですよ コーチ:背の高いチームと対抗するための練習をしたいって直訴されたんですよ/私も考えてはいましたがなにしろ皆んなのやる気がないとダメですからね/でも皆んなもソータに引っ張られてやる気になってるようで…すごいです
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父:そうですか…/ソータは背が高いのによく皆んなの気持ちが分かるな/なんでか?/ソータ:俺もいつかは背が低くなるから…かな? だってマイケル・ジョーダンだってマジック・ジョンソンより背が低いんだぜ?/俺がNBAに行くんだったら背が高い人と絶対に張り合わなきゃいけないさー!
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父:そうかNBAか!とーちゃんも頑張らなきゃなぁ!/ソータ:なんでよ とーちゃんはバスケしないさー!/母(カオル):なんかあったの/父:ソータはぁ すごいやつだよ/現在のリョータ:ああ そうだった/ソーちゃんみたいな人になりたかったんだ
編集後記:映画が宮城リョータにフォーカスを当てた作品とのことだったので、もっと沖縄のバスケとか特色とか観たかったな、というのと、リョータがソータを乗り越える、もしくは思いを叶えるシークエンスが見たかったなと思って描きました。これとカオルさんのお話で、やっと映画を観た後に描きたかったお話が描けました!
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cellophanemaryjane · 2 years ago
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ケイト・ザンブレノ「ヒロインズ」-2
この本はあるタイプの人々を惹きつける一冊です。しかし訳者のあとがきに書かれているように、ちょっと一方的な物の見方・考え方があるのも事実です。
私も大きな括りでは自分はリベラルなフェミニストだと思っていますが、かといってザンブレノ本人にも他のタイプのフェミニストにも共感しきれない部分があります。私もザンブレノと同じようにファッションが好きですが、しかしファッションを追い続けるのが女性として正しく、戦うための武器になるとは思いません。女性だって簡素なスタイルをすることを選ぶのは何も間違ってない。問題はどんなスタイルであっても人に押し付けることであって、着飾るのが好きでも嫌いでも構わないはずだと私は思います。
例えば、私は常に自分がスーツケースひとつでホテルを転々とするような、いつも自分がよそ者で居続けられるような生活を夢想することがありますが、そのためには服や化粧品をたくさん持つことはできません。スーツケースを何十個も持って他人に運ばせて暮らすのは自由ではない。自由でいるためには、自分でコントロールできて責任を持てるものだけを持つのが本当だと考えているからです。それは「ティファニーで朝食を」のホリーの哲学でもあります。私はホリーが言う「ティファニーにいるような気分になれる場所が見つかったら、家具も買うし猫に名前をつける」というセリフがいつも心のどこかにあります。それから「なにひとつ自分の物ではないけど、やっぱりニューヨークが自分の物のような気がする」というセリフも。(私は特にこの2つの部分が大好きなのですが、古い翻訳は絶版になっており村上春樹の新しい翻訳ではそれが伝えきれない言葉になってしまってるので、これは大きな文化の損失だと思っています。)結局のところホリー・ゴライトリーや「誕生日の子どもたち」のミス・ボビットこそが私の理想の生き方なのであって、それはカポーティの書いたフィクションの中にのみ存在できるような気もしてくるのです。永遠に年を取らず、どこかへ消えてしまう存在でしか理想は実現できないのではないか。
そして私はゼルダ・フィッツジェラルド的な「かわいいおバカさん」スタイルが正しいとは思いません。私もハイブランドの物が欲しいと思わないわけではないしデパートに行くのも大好きですが、数があればいいわけではないし、とある大嫌いな人がハイブラ狂いといった風なのを見てなんか冷めてしまいました。
ザンブレノは自分がフェミニストとして、ファッションが好きであることを認めるのが難しかったということを書いています。私はこんなふうに考えたことなど一度もなかったので驚きでした。私はフェミニズムというものを学んだり本を読んだりしたことがなく、自分が大人になってみて個人主義者であることに気づきましたが、どうも大抵の人はそうじゃないらしい、ということにも気づいたのです。これは結局、フェミニスト達の間にも着飾る派と着飾らない派の断絶があるということです。そして日本の大抵の自称フェミニストは、着飾ることを捨てる潔さなんて持っていない。
「天才バカボン」にフェミニストのパロディで、化粧っ気がなくズボンを履き、バカボンパパの一言一言に「ナンセーンス!」と言い返す女性が出てきたことがありました。バカボンパパはナンセンス、に対抗して「オンセーンス!草津オンセーンス!」といいます。するとあまりのくだらなさに彼女は「ゲラゲラ 私はこのバカを評価する」と笑い、バカボンパパは「ひょうかひょうか(そうかそうかの洒落)」と返します。なんだかんだあって、女性はすっかり女の子らしくなりミニスカートを履いて恋人の帰りを待っているようなタイプに豹変するというオチだったと思います。この頃は単にフェミニズムとファッションというものが、「女の子だってジーンズ穿いてあぐらかいたっていいじゃん」という程度のものだったように思えます。最初はコルセットなんてやってらんねーとかズボン履きたいとか、そういうものだったはずです。
バカボンのエピソードはとりあえず置いておきます。しかし昔から、過激なフェミニストは揶揄されがちだった。過激でない場合はエレガントな姿勢と完璧なファッションを求められがちだった。というイメージがあります。
お正月にEテレでフェミニズム特集みたいなのをやっていましたが、そこに登場した人たちは沖縄の方以外みんな、まぁ高そうな服とアクセサリーをつけヘアメイクもビシッとされていました。お正月の番組だからドレスアップしてるにしても、みんなお金持ちなのね〜そしてゴージャスな物が好きなのね〜、とそっちの方が気になった。ゴージャスなものが好きというのはなによりも、良くも悪くも女そのものです。なんかドレスアップは女の戦闘服なのよ!みたいなノリのオタク女性まだいるけどほんともういいよ。
フェミニストに限らず過剰なドレスアップというのは、好奇の目で見られるようでいてわかりやすい賞賛の対象でもあります。よく年老いた人がど派手な格好をしている写真集などがありますが、毎日きちんと着飾り新しいブランドとヴィンテージを組み合わせて自らを作品のように仕上げる女性に、この手の人は簡単に「ああいう年の取り方をしたい」などと口にします。身なりを整え新しい服に袖を通すのは、確かに楽しいことです。楽しいし、「この服を着ていれば自分はどこへだって臆せず行ける」という自信は生き方そのものにも繋がります。だけど、ほとんどの人間というものは装飾が施されていなければファッションではないと思っている。逆に言えば、じっくり見てみるとバランスがおかしくクオリティの低いものであっても、装飾的であれば印象で素晴らしいと思う。そういう態度はありきたりで退屈だと思います。
数年前、個人的にファッションについてとても印象に残ったことがありました。大晦日に紅白歌合戦に出演した菅田将暉と、その後ナインティナインの番組に出演した田中圭が同じマルタン・マルジェラの丈の長いセーターを着ていたのです。田中圭の方はバラエティ番組だったのであまり取り沙汰されなかったのですが(かわいいセーターだな、と思っていたら岡村が「長ない?!」とツッコミを入れていましたが)、菅田将暉の方は紅白歌合戦といういわば晴れ舞台ともいえる場所にシンプルなセーターで出たというので、ツイッターでちょっとだけ話題になったのです。でも若い女性はそのセーターの良さをわかっており、あのファッションを取り入れたいけどマルジェラの数十万のセーターは買えないからプチプラで似たのを探すとか、素敵な男性のセーター姿は良いとか、そんな感じでした。一方おそらくオタク系の男性は、あんな普通のセーターが数十万するのかとか、イケメンはGUやユニクロみたいな服で紅白に出ても許されていーなーとか、そんな意見が見られたのです。(私がなんでその時ツイッターを見たかというと、まさしく田中圭のセーターが素敵だったので話題になってるのではないかと思ったからです。紅白は見てなかったので菅田将暉の姿はあとで見たのですが)
このように、一見シンプルな服というのは価値が分かりづらい。マルジェラだからというのではなく、テレビに映ることに耐えうるシンプルなセーターなどというのは、実物はもっとすごいものであることが多いのです。だけどほとんどの人はシンプルなセーターよりもたとえプラスチックでもビーズがびっしりついたドレスの方が着飾ることについては上だと思っている。それはファッションというものに対して一元的であまりに退屈だと私は思うのです。
かといってもちろん、一部のフェミニストのように着飾らないを通り越して不潔さを感じさせる、反抗期の中学生男子のような態度だって良くないと思いますし、かわいいものに惹かれる女の子を頭ごなしに否定するのは良くない。いちいち着飾ることやスカートやピンクが嫌だと思うならそれらはおのれで身につけなければよろしい。
反抗と怠惰はちがうのです。おしゃれが大好きでも自分を大事にしない人はいるし、服を着ることが楽しくないと思う人もいます。ファッションを楽しむということと、スタイルを持つということは別であって、なんだかんだ言って清潔が一番大事だから何にも考えたくなければ清潔というスタイルを選べばいいんだよ。ヒロインズの話がどっかいっちゃった。
(つづく)
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blogmikimon · 2 years ago
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王希奇 「一九四六」 東京展
こんにちは😃
以前も書いていたタイトルの絵画展に、通っている太極拳教室の紹介で行ってきました!ブログで宣伝してしまったので、レポートを残してみようと思いますが、元気がない方は悲しくなるので、読まない方がたぶん吉です🙏 怪しくなったら読むのやめてくださいませ!!
では、パンフレットより概要など少し引用を↓(長いので興味がない方は飛ばしてください💦)
展示のメインはこの上部の3×20mの大作です。油絵と水墨画で描かれているそうです。
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日本敗戦後、旧満州(中国東北部)にいた日本人155万人は、過酷で悲惨な状況におかれていました。翌年5月頃からようやく引き揚げが始まり、葫蘆島港からは 105 万人が引き揚げてきました。
その葫蘆島からの引き揚げの象徴的な写真集の中に「母親の骨箱を抱えた子供」を目にした中国人歴史画家・王希奇は、自らの心の葛藤を乗り越え、「戦争ではいつの時代も弱者が苦しむ。彼らも戦争の犠牲者だ」 という強い思いのもとに、油絵と墨絵の融合による独特の技法で引き揚げ船に乗る数百人の姿を描き出しました。巨大な作品からは、作者の強烈な平和への願いが感じられます。
埼玉・群馬、東京など関東一円からも満蒙開拓団や青少年義勇軍が渡満し、多数が犠牲になっています。世界平和が危機にある今日、開催には大きな意義があると考えています。
ご本人は制作の背景について、このようにコメントされています↓
戦争ではいつも弱者が苦しむ。彼らも戦争の犠牲者だ。引き揚げ船に乗る数百人の日本人を絵に残すのは私の義務だと思ったー王希奇画伯
昨年の漢字は “戦” でした。この絵を今見られたことは私にとってすごくありがたい体験でした。
メインの絵の他に年表のパネルや当時の新聞等の資料、関連する作品数点も展示してあり、学びながら悲惨さも感じられる素晴らしい展示でした。
これらに関しては歴史的解釈が多数存在し、論争もあるかと思いますので詳しくは書きませんが、平和は義務であり、対話こそが道であり、無かったことにするのは不可能なんだ、というのが私の感想です。
そして、当事者やその家族の方が、スタッフ、お客さんとして多数いらっしゃっていて驚きました。決して過去の問題ではないという事に気づけて良かったです。
特に残留孤児で体験記を出版されているスタッフさんが、あったことを明るく来場者に説明されているのを見て、心がかなり揺さぶられました。私ならあんな過酷な体験を、後世に伝えるポジティブなエネルギーに変換するなんてとてもできません。
強く生きるとはこういう事か!と思いました。
でも、やっぱりそういうふうにできた方だけではなく、恨み、悲しみ、絶望のうちにいらっしゃる方、亡くなられた方も多いと思います。
シニアのニュースを見るたび世代が分断されていくような印象を受けますが、このような過酷な時代を生き抜いた後、心を荒ませずに人に優しく品行方正になんて私ならできるだろうか?と思ってしまいます。本当に月並みで申し訳ないのですが、みんな仲良くありたいです…
村上春樹さん訳のグレートギャッツビーの書き出しを思い出したので、引用してみようと思います。
 僕がまだ年若く、心に傷を負いやすかったころ、父親がひとつ忠告を与えてくれた。その言葉について僕は、ことあるごとに考えをめぐらせてきた。
「誰かのことを批判したくなったときには、こう考えるようにするんだよ」と父は言った。「世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではないのだと」
平和に必要なのは想像力でしょうか?平和を願うのは綺麗事でしょうか?難しい問題ですが、これからも考え続けようと思います。
撮影が許可されていたので、王さんが伝えたかったのではないかな?と思った部分を数点載せてみます。
が、こういうのが苦手な方(戦争資料が悲しくて見れない等)や、今落ち込んでいる方は見ないでください🙅‍♀️ 心がやられるほど緻密に表現された絵で、悲しみや苦しみをもらってしまう程パワーがありますので注意です💦
この絵を表すのにピッタリな言葉が見つからないのですが、とにかく見られて良かったです!
(ボヤけていたら絵をタップするとクッキリ見られます☝️)
子供達
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授乳する母親
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松葉杖をつき子供を背負う兵士の少年
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担架を担ぐ看護師たち
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なんと、会場の北とぴあの入り口には平和祈念像がありました。私は祖母の家が長崎なので、大きい実物は何度も見たことがありますが、小さいお友達がいる事を初めて知りました😃 ミニチュアは全部で4つあるそうです✨
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世界が平和になりますように。私にできることはほぼないですが、考えたり学んだり、小さなできる事を続けていこうと思いました。
貴重な体験をブログに残せて良かったです。読んでくださる皆様と誘ってくださった先生にも感謝です。
ではでは少し長くなってしまったのですが、お読みいただきありがとうございました🙇‍♂️
〈引用〉
王希奇 「一九四六」 東京展
スコット フィッツジェラルド 他2名
グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)
 
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