君の事、君の事、君の事ばかり考える。
君の黒い髪の色
君の白い細い身体
君の髪の匂い
君の吸う煙草の煙
君の事、君の事、君の事しか考えられない。
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家の外で煙草吸ってたら、アパートの隣の部屋に帰宅する男の子に声かけられた。晩酌中すか?女限の物件だから、彼氏かなと思ったけど違うみたい。よくよく聞くとシェアハウスしているらしい。6畳ワンルームに?!ほんとに寝てないのかな、と一瞬しょうもない考えが過ったけどそんなのどっちだっていいよな、と思い直した。
小一時間くらい外で話し込み、家主の女の子が帰ってきたのでそのままお部屋にお邪魔した。ほとんどおんなじ間取りだけど、こんなにもセンスよく配置ってできるものなんだな、と驚く。お互い5年住んでいるけど、一度たりとも口をきいたことがなかった。でも、いつもアフロかドレッドで、ときおり玄関先からヒップホップが漏れ聞こえてきて、ずっと気になっていた、なんだか東京っぽくて。背も高くてかっこいいから、年上だと思っていたけど年下だった。
アラームが一生鳴り続けているのも、いつもぎりぎりで走って家を飛び出しているのもばれていて恥ずかしい。寝坊した日に私のアラームのおかげで間に合った、と感謝される。全力ダッシュすると駅まで4分なんですよ、と聞いて負けた、と思った。私は5分。
インスタ交換したら共通の友達がいた。先月爆速で別れた男の子とも見知っていたのが彼だった。ゆいとくん、あなた顔広すぎよ。
これから楽しみです、と言われて、首がもげそうになる。上司に話すと、なんだか漫画みたいだね、と言われた。実際こんなのヒロインにしか許されない脚本である。生活がほんのり色づきそうで、わくわくした。
こないだへとへとに疲れて帰ってきた日、ドアノブに手作りのサーターアンダギーが引っかかっていた。そばにたしかに血肉の通ったひとがいる、という実感は嬉しい。明日はモーニングへ。朝8時にチャイムを鳴らす。
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無題
水泳教室の待合で、子どもが棒つきの飴を咥えて走り回っているのを見た。注意したろうかと思ったが、しかし、どんな言い方で。保護者を探して窘めるべきか。などと逡巡して結局何もできなかった。わたあめか何かの串が転倒した拍子に軟口蓋を貫いて、脳にまで達して死んだ子どものニュースを、いつか自分も子どもだった頃に見て恐怖したのをずっと覚えている。家人と子どもをつくろうと決めてから、往来の歩き煙草が気になるようになった。今日も歩いて家路を帰っている時に、臭うな、と思って顔を上げたら、前を行く男の頭から紫煙が上っていた。男は頻りに右手を顔の方に運び、やや上を向いて夕方の空へ美味そうに煙を吐いていた。俺もよく缶ビール片手にチルい気分でこの道を歩くので、男の気持ちはよくわかる気がした。男の歩調は俺よりもギアひとつ緩やかで、一歩ずつ距離が縮まっていく。男も俺も単身だった。歩き煙草はやめてほしいと、そんなふうに話しかてみる想像をした。いくら考えても俺が男に話しかける道理は思い当たらなかった。条例違反だから、という以外に俺が男を咎める理由もない。公共の秩序に基づく正義感というより、俺はもっと独善的な気持ちで受動喫煙のリスクを忌避している。男を追い抜く時、イヤフォンしているのが見えた。話しかけたら、当然男はひどく動揺するだろう、場合によっては逆上されるかもしれない、そう思うと、なぜか男を哀れに思った。俺はみじめな気分だった。男を追い抜いてしばらく歩き、道の突き当たりまで来て少し振り返ってみると、既に男の姿はなかった。曲がり角の無い、まっすぐな道で、男の家がそのどこかにあるはずだった。
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今日から月も変わるというのに、東京は生暖かい湿気がぬるま湯のように身体に絡みつく。そんな10月、忙しくてセックスの回数が減っているとか、自分で友達や後輩をうちに呼んだわりに私が料理するとか、コロナ明けで義両親が東京に来る頻度が多いとか、結婚4年目に相応しい(?)夫への不平不満がぽつぽつ出てきて少しモヤモヤしている今日この頃。東京に出てきてそこそこ経つけれど、こっちでできた友達がもともと少ないのに加え、職場で知り合った人も地方出身者が多くここ数ヶ月で数名が地元に帰ってしまったりで、こんな話ができる人も今や近くにいない。結局文章にするという悲しいストレス発散法しか取れなくなっている。
喧嘩はほとんどないけれど、孤独や不安で少し悲しくなったとき私は必ずTumblrを開いて昔自分が綴った文章を読む。こっぱずかしくなるという副作用はあれども、東京に二つ返事でついていくほど好きになった気持ちが鮮明に思い出せるから。もちろんこの対処法、夫には秘密。今日も自分のページをスクロールして、今の私はもうこんなこと書けないなぁと少しだけ寂しくなる。頭のネジがどっか外れてて、男の人に口説かれたり褒められたりすることが大好きで、週の半分セフレの家かラブホテルに入り浸っていたあの頃。23〜25歳くらいの私は、酒と煙草とセックスで細胞できてます!を地で行く(?)見ているとこっちがむずむずしてくるやつ。いわゆる若気の至り、遅い反抗期。 当時も普通に書いていたけれど、あの頃は常に彼氏以外に2人はセックスできる人がいて、男の人相手ならいくらでも嘘が吐けた。でも本当に付き合っている人には触れられるのすら嫌で、本当に好きな人には振り向いてもらえなくて、エモいバンドのMVかってくらいラブホで煙草吸いながら泣いて自分に酔っていた。 結婚した今、不倫なんてもっての外で、夫にされたら泣き喚いてブツちょん切ると思うけど、あの頃は元カレに対しての罪悪感なんて微塵も持っていなかった。今考えてみれば、少しプライドが高いこととプレゼントのセンスが皆無、以外はいたって普通の人だったと思う。愛してくれていたとも感じていたはずなのに、それだけでは承認欲求は埋まらなかったのだろうか。(こう感じるようになっただけ大人になれているの…か…?)
承認欲求といえば最近、自分の中のアダルトチルドレンの気配を確かに感じている。自分の意見が分からなくなったなという感覚、結婚してから強くなった。今の夫と結婚したことについて、間違えた、こっちじゃなかったなんて微塵も考えたことがなくて幸せだと思うけど、この関係を守っていかなくちゃって独りでジタバタしているのも事実だ。母と父のような関係性には死んでもなりたくないって気を張っている。あのふたりの血が流れているのだから可能性はあると思って、そっちのルートに行かないように、行かないように、私は日々ちいさく頑張って、ちいさく消耗している。もっと身軽になれたらいいのにと考えても、勝手に気合い入って空回りしていたりする。せっかく実家から離れたのにこの有様。呪いだ、呪い。そんな感じで最近ちいさく疲れているので、寝ます。急にぶった斬ってごめんね。また顔出す。
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出会った頃から掴めない人だった。もう8年の付き合いになると気づいた時、お互いに笑ってしまった。初めて会った日を全く覚えていないし、恐らく相手も覚えてないだろう。学生の頃は良く遊んでいたけれど、社会人になってから予定がすれ違い、久しぶりに会うと随分と髪が伸びて、金髪になっていた。新宿駅の待ち合わせでかなり探してしまった。お互い最後にいつ会ったかも覚えていなかったけど、たまに交わす連絡で大まかな近況は知っていた。4年付き合った彼女と別れた、私は仕事を辞めた、など。暑い夏の日だった。
そこから1年半後、最悪の状態で終電を無くした私はダメ元で「家に泊めてくれないか」と連絡していた。1人暮らしで夜中に起きている人はかなり限られている。3人に連絡して、1番最初に連絡が返ってきた。同棲していた彼女と別れて1人暮らしに戻っていた家に、こんな形で来ることになるとは。笑ってしまった。タクシーで向かうと、1年半前よりももっと髪が伸びて、後ろにひとつに結んでいた。毛先だけ金髪で、また誰なのか分からなかった。学生の頃は私が喫煙者、相手は非喫煙者。嫌煙していたのに、今では喫煙可能の喫茶店を探すほどに。ワンルームなのに煙草の匂いが全然しなかった。「生活感がない」という言葉を体現したかのような人間なので、部屋も本当に物がなかった。同棲する前の、学生の頃に住んでいた家は何回も行ったことはあったけど、その時よりも何もなかった。柑橘の、何か甘いような匂いがした。夜中に押しかけた上に、1年半ぶりの再会がこれなので、申し訳なさすぎてベッドの横に座布団を敷いて、座ってずっと映画を見ていた。仕事終わりだったらしく、すぐベッドに入って眠っている。時間が過ぎるのを待てれば良いので、息をひそめていた。寝返りを打つたびに、手が触れるのを感じていたけど、もう良い大人なので、気付かないふりをした。床が冷たすぎて、何も考えずに済んだ。
お互い何も言わないけれど、学生の頃に、何度もキスをしたことがあった。その先の、線は越えていない。不思議な関係だったことを、そういえばずっと忘れていた。それが去年の、寒い日だった。
年が明けた。ダラダラとラインをしていると「めちゃくちゃ酔っ払った」と来た。どうやら新年会で飲みすぎてしまったらしい。水を飲め、など面白がっていると「暇なら来てほしいレベル」との連絡。この前世話になったしな〜と、支度を始める。まだ三が日が過ぎたばかりで、私が家に押しかけた日から1ヶ月も経っていなかった。ウケるな〜と思いながら、タクシーに乗って向かった。夜中の0時前に着くと、ベッドに転がっていた。めちゃくちゃ酔ってるけど、頑張ってお風呂には入ったらしい。危険な行為すぎて呆れてしまった。しばらく酔った人で遊ぶ。おでこにペットボトルを乗せたり、水を飲ませたり。何要員で呼ばれたん?と聞くと、心の支え・おしゃべり要員、と言われた。そう言った割にすぐに寝息が聞こえた。まだ着いて1時間も経っていなかった。床が冷たすぎる。暖房がついてるはずなのに、顔にだけ温風が直撃して死にそうなので、寝ているのを起こしてベッドに入って良いか確認、滑り込んだ。背を向けて横になって寝ているので、私は壁に背をつけて、下半身だけベッドに入った状態で映画を見た。腰が痛くなって、私も横になる。お互いに背を向けた状態で寝っ転がって、ぼんやり映画を見ていると、後ろから抱きしめられた。もう私は彼氏と別れていたし、なんとなく予感と期待があったので放っておいた。暖かい。映画を見始めたばかりなのに、全然集中できないし、眠気も来ない。私は人と一緒に眠ることができない。暖かさだけを感じて、映画を見切った。もう諦めて、お互い向かい合って抱き合った。間接照明も消して、窓から明るさだけが頼りの部屋で。線を越えたことはないし、多分これからもない。性的な雰囲気が一切ない男だ。不思議と、それが私を安心させた。背中に回った腕で、背骨と肩甲骨の形を何度もなぞる。痩せていて、大きな背中だ。向き合っているので、何度も目が合う。唇ばかりに目が合ってしまう。暑い。手が何度も頬に触れて、焦げる。同じことをきっと考えているけど、何も話さなかった。キスをした。唇の形を確認し合うような、軽いキス。何も話さず、キスをしては抱きしめ合って、背骨の数を何回も数えた。1、2、3...と数えても、途中で分からなくなった。カーテンの隙間から、朝日が差し込んできた。何故か遮光カーテンだけで過ごしている。カーテンレールに、毛布を掛けて、朝日が眩しくないようにしていた。またベッドに戻ると、少しだけキスをした。
二日酔いどう?と聞くと、まだ頭が痛い、とうんざりした顔をしていた。ベッドから出ると、何も起きて無かったかのように、数時間前のように、2人で換気扇の下で煙草を吸った。仕事が残っているのはいつものことで、15時頃に一緒に家を出た。タクシー代をきっちり回収して、電車で帰った。コートとマフラーから、あの、柑橘の甘い匂いがして、顔を埋めた。体温を反芻しては、どんな性行為をするんだろう、と想像してしまい、死にたくなった。
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島原城
島原の乱で有名な長崎県島原に1625年に築かれた安土桃山期の城
残念ながら明治の廃城令で解体されたが1964年に復元
青い空と有明海を背景に聳え立つ白亜の五層天守は当時も四万石の大名には過分の城だった。
城内図
1972年に復元された巽の櫓(西望記念館)
三つの櫓は全て無料で内部も観覧できる
1980年に復元された丑寅の櫓(民具資料館)
三層の櫓も天守並みに壮麗😍
内部の民具資料館
最後は1960年天守より先に復元された西櫓と鐘
観光復興記念館
更に別アングルからの天守。どの角度から見ても素晴らしい👍
本丸の外に出て西の櫓
木々に隠れているが天守と観光復興記念館右手に西櫓。石垣が美しい
更に歩いて二の丸の文化会館越しの天守と西櫓。此処から見た緑に覆われた石垣の連なりが見事
こちらのお堀は夏場しょうぶ園になる。(お堀にはいつでも降りれる😁)
丑寅の櫓
天守と巽櫓
蓮池のあたりは水を湛える。
最後に右から丑寅の櫓、巽櫓、天守の絶景
島原城に来たら昼食はこちら💁
島原城の内部は以下から
島原に来たら雲仙温泉に
島原城下の武家屋敷は以下から
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現場事務所で
片側一車線の田舎道を走っていくと、目印の看板屋が見えてきた。夜なので辺りは暗く、注意しないと見落とすほどの小さな店だった。その店の裏側の路地を回ると、道は緩やかな山道になっていった。車のヘッドライトが頼りなく真っ暗な前方を照らし出していた。ホントにこの道でいいのかと疑心暗鬼になりながら10分ほど走ると、急に道が広くなりトラックを駐めてある一角に出た。道はそこで終わっていた、どうやら私道らしかった。トラックは数台並んで駐めてあり、他にも重機が並べてあった。俺はその空いたスペースに車を止めると、現場事務所のようなプレハブに向かった。プレハブは敷地の端の方に建っておりすぐに分かった。一階部分は資材置き場らしく、窓ガラスからパイロンやらが転がっているのが見えた。俺は階段を上がり二階を目指した。二階は全ての窓部分にカーテンが閉めてあったが、その隙間から中の明かりが僅かながら漏れていた。引き戸を開けるとごつい体つきの作業服姿の現場監督が仁王立ちになって、口マンを犯しているところだった。
「よぅ、道分かったか」
「途中で引き返そうかと思うくらい不安になってきたぜ」
「ま、山ン中の作業所だからな、でもここなら心おきなくやれるってもんだ」
現場監督は缶ビール片手に咥え煙草というスタイルで、俺を振り返った。現場監督は濃紺のベトナムのチャックを下ろしマラだけ出していた。そしてそのどす黒くて太いマラに、これまた三超を穿いた若い野郎が食らいついていた。仕事場で気に入った職人がいたら手を出しているということだったが、どうやら本当のようだった。白い鳶装束を着た野郎は、会社の仕様なのか白い地下足袋を履き濃い緑色のメットを被っていた。メットには足場組み立ての会社らしい名前が入っていた。そして腰にはずっしりと重そうな安全帯を締めていた。まさに本職の職人だった、このまま現場に出しても何の違和感もないほど、鳶装束は使い込まれ汚れていた。野郎は俺の姿を見ると、恥ずかしさのためか目をそらしながらマラをしゃぶっていた。むさ苦しい男だらけの作業場で、鳶の野郎に奉仕させている光景に俺のマラはたちまち反応した。俺はベトナムの上から股間を無意識に揉んでいた。そんな俺の様子に現場監督がニヤリと笑った。
「しゃぶってもらえよ、、、こいつ、上手いぜ」
俺は位置を代わり、鳶野郎の前に仁王立ちになった。チャックから飛び出た俺のマラを鳶野郎の口が覆い被さった。その生暖かい感触に思わず俺は目を閉じた。
「俺に恥かかすなよ、しっかり客人をもてなせ」
現場監督は鳶野郎のメットを叩き、檄を飛ばした。俺は咥え煙草のまま自然に腰を動かしていた。
「メチャ、気持ちいいな、、、」
さすが現場監督のお気に入りのクチマンというだけのことはあった。しばらく俺は鳶野郎のクチマンを堪能していたが、それを眺めていた現場監督が俺に言った。
「わりぃ、ちょっと代わってくれ」
現場監督はやや半立ち気味のマラを鳶野郎の口に構えると、そのままじっとしていた。しばらくしてマラの先から小便が迸ったのが見えたが、鳶野郎がすぐに先端部分を咥えてしまった。そしてそのままごくごくと喉を鳴らして小便を飲み始めた。
「ビール飲んだからな、、、どうだ、アルコール混じりの小便は旨いだろうが」
鳶野郎は現場監督の声に頷きながらも、必死でマラに食らいつき小便を飲み干していた。ようやく放尿を終え雫を舐めさせると、現場監督は俺に言った。
「お前も飲ませてやれよ、小便飲ませたことくらいあるだろ」
確かに小便を飲ませるのは俺も好きだったので、苦笑いしながら鳶野郎の顔面にマラを構えた。意識して腹圧を緩めると、小便が流れ始めた。すかさず鳶野郎がそれを受け、先端に吸い付いた。
「マジ旨そうに飲むよな、、、」
俺は鳶野郎の顔に煙草の煙を吐きかけた。目を閉じて一心不乱に小便を飲んでいる精悍な無精髭のツラは、なぜか可愛らしく見えた。
パイプ椅子に鳶野郎の手をかけさせ上体を倒させた。そして顔を上向きにさせ俺はマラを突っ込んだ。現場監督は鳶野郎の背後に回りがっしりした腰を掴むと三超の上からマラを突き立てた。どうやら三超の股の部分に切れ目が作ってあるらしかった。鳶野郎は俺達に前後から串刺し状態にされていた。現場監督のマラが侵入してくる瞬間、鳶野郎は目を白黒させて呻いていた。しかし現場監督はお構いなしにメットを殴ると、そのまま鳶野郎の腰を掴み体を進めていった。
「しっかり客人のマラしゃぶってろ、、、これくらいで根をあげるんじゃねぇ」
腰に締めた安全帯が俺達の動きに合わせてじゃらじゃら音を立てていた。鳶野郎はマラを出し入れする度にくぐもった声を上げながら、俺のマラに食らいついていた。俺もそれが面白くて、現場監督の腰の動きに合わせて腰を振った。小一時間くらい鳶野郎を犯していただろうか、現場監督が俺に言った。
「取りあえず種付けするか、、、」
「ああ、いいぜ」
現場監督は俺に茶色の小瓶を手渡した。俺はそれを深く吸い込むと、それを返した。現場監督も深く吸い込むと、急に腰のピッチを上げ始めた。鳶野郎の間に挟んでいたので、俺達の距離はかなり近かった。目前で現場監督の種付けを見ることができ、俺も興奮していた。現場監督は一層鳶野郎の腰を掴むと安全帯をたぐり寄せて、打ち付けるように掘り込んだ。現場監督の腰使いがあまりに強く、鳶野郎が倒れ込むように俺にしなだれかかってきた。しかし俺も非情なまでの激しさで鳶野郎のクチマンを掘り込んだ。鳶野郎が吐液物を流し俺のベトナムを汚したが、構わず掘り続けた。現場監督が動きを止めたかと思うと、そのごつい体を痙攣させるように何度も鳶野郎にぶつかるように腰を打ち付けた。
「おらおらっ!いくぜっ、種付けするぞ、おらっ!!」
現場監督の激しい交尾の現場を目の前で見せつけられ、俺も絶頂に達した。俺達は顔をしかめながらお互いに吠え合っていた。
「くそっ、俺も堪んねぇ、、、いくぞ、おらっ!」
俺達に挟まれたまま前後の口に激しい責めを受けながら、鳶野郎もそのまま触られずに果てたようだった。俺達が雄汁を流し尽くしてようやく体を離した時、鳶野郎は崩れ込むようにパイプ椅子に倒れ込んでしまった。
俺達は倒れるようにうずくまっている鳶野郎を横目に、缶ビールを飲み始めた。この作業場には雑魚寝の部屋もあるということで泊まるつもりだった。現場監督がポケットからカプセルのようなものを取り出すと、倒れている鳶野郎の三超の股の間に手を突っ込んだ。現場監督は振り向きざまに俺に向かってニヤリと笑った。どうやら白い粉をケツに仕込んだ様子だった。俺も笑いながら現場監督を眺めた。しばらくして鳶野郎が呻き始めた、苦しがってという声ではなく少し媚を含んだような甘い呻き声だった。
「そろそろ効いてきたようだな」
鳶野郎はトロンとした目付きで上半身を起こすと、ソファに座った俺達に近づいてきた。そして何の遠慮もなく俺のベトナムのチャックに手をかけるとマラを引きずり出して咥え始めた。俺達はその様子をただ笑ってみているだけだった。俺は咥え煙草のまま、鳶野郎のメットに手をかけると股間に押しつけ下から腰を突き上げた。鳶野郎はゲェゲェ嘔吐きながらも俺のマラに食らいついていた。
「まだ俺達のマラが食い足りねぇようだな」
「もっとしっかり食わせてやらねぇとな」
現場監督は鳶野郎が俺のマラをしゃぶるのを、間近に近づいて面白そうに眺めていた。
「おらっ、小便するぞ。飲めや」
俺はソファに座ったまま、鳶野郎の頭を固定すると小便を始めた。鳶野郎はよほど小便を飲まされて慣れているのか、大量に出した小便を喉を鳴らして飲み干していった。
「たっぷり出ただろ、旨かったか、おい」
俺の問いに、鳶野郎は焦点の定まってないような目をしたまま頷いた。肉付きのいい体をしており屈強な感じのするヤツだったが、しっかりM奴隷として現場監督に仕込まれている様子だった。そんな男臭い野郎が従順に俺の股間で奉仕している姿を眺めるのは、快感だった。
「おい、俺の小便も飲めや」
現場監督の声に、鳶野郎は俺のマラの雫を綺麗に舐め取ると場所を変え現場監督の股間にしゃがんだ。鳶野郎が現場監督のマラを咥えると同時に放尿が始まった。俺は小便を飲んでいる鳶野郎の背後に回り込み、三超の股の切れ目を探った。そこはしっとりと濡れそぼっており、俺を誘うように引くついていた。俺は再び完全に勃起したマラをあてがい、一気に貫いた。鳶野郎が俺の侵入に呻き声を上げそうになっていたが、現場監督に安全靴で蹴りを入れられていた。
「何度もマラ咥え込んでるくせに、いちいち悲鳴上げてんじゃねぇよ、しっかり小便飲んでろ」
鳶野郎のケツマンは、現場監督の雄汁でいい具合にトロトロになっていた。
「お前の雄汁がローション代わりになって、俺のマラに絡み付きやがる」
「気持ちいいだろ」
「ああ、、、」
鳶野郎は立て膝でソファに座った現場監督のマラを奉仕し続け、俺はその背後から鳶野郎のケツマンを犯しまくった。白い粉が効いているのか、やたら鳶野郎の体が熱く全身から汗が噴き出して鳶装束をびっしょり濡らしていた。そして感度も上がっているのか、鳶野郎は男臭いよがり声を上げ始めた。
「んん、、、うぐぐ、、、」
「ん、どうした、、、気持ちいいのか」
鳶野郎はマラを口に含んだまま、頭を上下に振って頷いていた。現場監督は煙草の煙を吐きながら、下から腰を突き上げクチマンを堪能していた。
「おらっ、ケツばっかで楽しんで、上の口が留守になってんぜ。しっかりしゃぶらねぇか」
現場監督はしゃぶらせながら、安全靴で鳶野郎の股間を三超の上から嬲った。
「お前は上下の口犯されて、マラおっ勃ててんのか。男に犯されて感じてんのかよ、この野郎」
現場監督の言葉責めに、鳶野郎は声にならない呻きをあげていた。
「しっかり俺のマラ味わえや、たっぷりクチマンにも種付けてやるからよ」
現場監督も鳶野郎以上にがっちりしたごつい体つきだった。ベトナムがぴっちり下半身に貼り付いていた。作業着のシャツの胸元からは剛毛の胸毛がびっしり覗いていた。それにスキンヘッドで口髭と顎髭だけを生やした格好は、まるで雄そのものという匂いを強烈にはなっていた。その鋭い眼光は、M奴隷を威圧するに十分な力があった。マラも体以上にでかくどす黒い感じのデカマラだった。その現場監督が俺が腰を振っているすぐ目の前で、大股開きのまま奉仕をさせている光景はかなりいやらしい場面だった。咥え煙草のまま目を閉じ、快感を貪っている様は堪らなく興奮させられた。
俺はラッシュを借りると、思い切り吸い込んだ。たちまちハイな気分になり、獰猛な気分が沸き上がってきた。鳶野郎の両手を後ろ手に回して固定して押さえ付けた。鳶野郎は支えるものがなく、喉奥まで現場監督のマラが突き刺さった。小便の混ざった胃液を吐き、現場監督のベトナムを汚したが気にせずクチマンを犯し続けていた。俺はその光景にたちまち上り詰め、絶頂を迎えた。片手で鳶野郎の安全帯を掴むと、たぐり寄せるように引っ張りマラを打ち込んだ。
「おらっ、俺の雄汁種付けてやるぜ、、、」
「二人分の雄汁で孕ませてやっからな、おいっ、いくぜ!」
俺の雄叫びと同時に、現場監督が吠えた。現場監督は男らしい顔を一層歪め、俺を睨み付けるように吠えた。俺も現場監督を睨み返しながら最後の突きをくれてやった。
「おぅ、、、いくぞ、飲めや!」
俺達の雄汁を散々仕込まれた鳶野郎は、そのままボロ雑巾のように隣の部屋で横になるとすぐに寝付いてしまった。俺達もそれぞれのソファで横になった。
どれだけ時間が経っただろうか、腕時計を見ると翌朝になっていた。しかし俺の股間に違和感のようなものを感じ、俺は股間に目をやった。驚いたことに現場監督が俺の股間を舐めていた。
「おぅ?お前もしゃぶりたいのか」
「いや、お前みたいな野郎を見ると堪らなくなっちまってよ、、、あの鳶野郎の前じゃこんな格好見せられねぇが」
なるほどこの時間なら、鳶野郎はまだ隣の部屋で熟睡しきっているはずだ。俺は立ち上がると、現場監督に言った。
「俺の小便飲むか」
「ああ、飲ませてくれ」
俺はベトナムのチャックから朝立ちのマラを引きずり出し、煙草に火をつけると気分を鎮め、何とか勃起を収めて現場監督の口にマラを構え放尿始めた。現場監督は小便を躊躇うことなくごくごく飲み始めた。かなりの量だったが、全てを飲み干した。
「酒臭くて旨い小便だったぜ、、、」
現場監督は男臭い顔で笑った。俺はその顔を見ていると、マラが反応してきた。
「くわえろや」
俺の命令に現場監督は素直に従った。男っぽい野郎が俺のマラに奉仕している光景はまさに勃起もんだった。鳶野郎ほどではなかったが、現場監督のクチマンもまんざらではなかった。俺はラッシュを吸い込み、現場監督にも吸わせた。現場監督は顔を紅潮させて、俺のマラを口で扱き上げた。その男臭い顔と尺八奉仕のギャップに堪らず俺は腰を弾ませた。
「そろそろあがってきたぜ、飲めよいいな」
現場監督は頷くと、必死で俺のマラに舌を絡め口を前後に動かした。
「ううっ、、、いくぞ」
翌朝にも関わらず俺は大量の雄汁を噴き上げた。現場監督はそれを全て飲み干し���終わった後も尿道に残った雄汁を吸い上げ搾り取った。
「さすがに、野郎の雄汁は旨いな、最高だ」
現場監督の声に、俺は煙草の煙を吹き出しそうになり、苦笑いを返した。
昼間、現場監督のいるプレハブ事務所に向かった。メールをもらった時にちょうど仕事の空き時間ができたので寄ってみることにした。山中へ向かう山道は大型一台が道幅いっぱいになってしまったが、私道だし他に通る車両はないはずなので気にすること無しに登っていった。数台トラックが駐めてあるスペースに横付けすると、プレハブに向かって歩き始めた。すると男の泣き声が微かに聞こえてきた。今日は温かいしもしかして野外で犯っているのかと思っていたら、私道からは死角になっているプレハブの裏手の足場置き場から声が漏れているようだった。裏手に回ると、上半身裸の鳶野郎が体にトラロープを巻き付けられて縛られ下半身は三超に地下足袋というスタイルで、三超に開けた裂け目から現場監督のデカマラを突き刺され、よがり狂っている真っ最中だった。鳶野郎の筋肉質な上半身には細めのトラロープがきつく縛られ皮膚に食い込むほどだった。しかも鳶野郎の両手首はこれまたトラロープで足場に括り付けられていた。鳶野郎は上半身を倒した格好で両手首の自由を奪われ、ケツマンを作業着来たまま犯されていたのだった。俺に気づくと現場監督は咥え煙草で片手を上げた。
「よぉ、来たか」
「相変わらず派手にやってんなぁ、声丸聞こえだぜ」
「こんな山ン中、気にするヤツいねぇよ」
現場監督は濃緑の作業着に身を包み安全靴を履いていた。ベトナムのチャックからはどす黒い太マラが顔を覗かせており、その大半が鳶野郎のケツマンに埋め込まれていて、オイルのせいなのか全長を光らせながら三超の裂け目部分を出入りしていた。現場監督が腰を突き出す度に、鳶野郎はよがり泣き体を震わせていた。
「おらっ、オメェの好きなマラがもう一本来たぜ。嬉しいだろうが」
現場監督は咥え煙草のままニヤニヤ笑いながら、腰をいやらしく突き動かしていた。そして鳶野郎の腰を三超の上からがっしり掴むと、覆い被さるようにして腰をグラインドさせた。
「まずは俺のを種付けしてやるぜ、いいな」
「は、はい、、、お願いします、、、」
「濃いヤツを種付けてやるぜ、おらっ、俺のガキ孕めや!おらおらっ!!」
現場監督はがっしりした腰つきで、ガツガツと鳶野郎を掘り込み打ち付けるようして体をぶつけ雄汁を種付けた。現場監督がマラを引く抜くと、雄汁がドロッとケツマンから溢れ出た。鳶野郎は崩れるように体の支えを失いかけたが、足場に縛られた手首がそれを邪魔した。
「またお前の種マンかよ」
「贅沢言うなって」
俺は煙草を安全靴で踏み消すと、鳶野郎の両手の拘束を解いた。鳶野郎はその場に崩れかかったが、ヤツの髪の毛を掴み頭を上に向けさせた。鳶野郎はそうするのが自然な感じで、口を開け舌を出した。俺はベトナムからマラを引きずり出すと、ヤツのクチマンにねじ込んだ。
「なかなか具合良いクチマンだぜ」
俺は笑いながら腰を動かし始めた。抜歯済みのクチマンは歯が当たる心配もなく、やたら良い感触だった。ヤツの舌が絡み付いた俺のマラが次第に頭をもたげ始め、鳶野郎の口一杯に大きくなった。俺は凶器を片手で扱き上げながら、鳶野郎に笑いかけた。
「おい、ケツにぶち込んでやるよ」
鳶野郎は積んであった足場に手をかけると腰を突き出した。三超の裂け目にマラを入れると、ケツマンへねじ込んだ。現場監督の雄汁が潤滑油になってすんなりマラが入った。俺が腰を動かし始めると、すぐに鳶野郎は喘ぎ声を漏らし始めた。
「すっかり感度が良くなってんじゃねぇのか。ずいぶん犯られた割には締まりもいいしよ」
マラを引き抜く時はヤツのケツマンのヒダが名残惜しそうにマラに絡み付き、ぶち込む時には締まり始めたケツマンのヒダを無理矢理こじ開けて侵入する快感があった。そしてカリの部分にケツマンの粘膜が絡み付き何とも言えない快感だった。
「よし、小便するぞ。おらっ、しっかりしろや。マラぶち込まれてよがりまくってんじゃねぇぞ」
現場監督がポケットから取りだしたスタンガンを、鳶野郎の首に当てた。バチッと音がして、鳶野郎が跳ね返ったように体を反らした。
「小便するぞ、飲め」
鳶野郎はまだ大きいままの太マラを咥え、流し込まれる小便を喉を鳴らして飲み干していった。その間も俺は腰を激しく動かして犯しまくっていた。現場監督が放尿を終えた頃、俺は絶頂がやってくるのを感じた。
「おらっ、顔向けろや。ぶっかけてやるぜ」
小便を飲み終えたばかりの鳶野郎を足元に跪かせると、髪の毛を掴み顔を上へ向けさせてマラを構えた。現場監督の種に塗れた俺のマラは、いやらしく粘っこく光っていた。鳶野郎の顔面に夥しい雄汁が降りかかった。ヤツはそれを地面に落とすまいと必死で顔で受け止めていた。
「ずいぶん早かったじゃねぇか」
「あんまし時間ねぇんでな」
「それなら二発目俺が仕込むのを見届けてから行けよ」
「マジかよ、、、」
現場監督はすっかり回復したマラを俺に見せつけながら言った。
「こっちへ来い」
鳶野郎をプレハブ横の仮設トイレへ連れて行った。そして中の小便器に鳶野郎の顔を押しつけた。
「小便器舐めて掃除しろや、オメェが小便器掃除してる間に俺が掘ってやるよ。変態野郎には嬉しいだろ」
鳶野郎は膝を突いて薄汚れた小便器を抱え込むようにして、小便器に顔を突っ込んだ。小便器には小便滓がびっしりと付いており、誰かが用を足したのだろう小便の雫が黄色っぽく溜まっていた。それを躊躇することなく鳶野郎は舌を出し舐め始めた。近づくとムッとするような雄臭い小便臭が漂っていた。現場監督は小便器に頭を突っ込んだままの鳶野郎の三超を抱え込むと、三超の裂け目部分にマラを突き立てた。小便器を舐めていた鳶野郎が、呻くような声を上げた。
「しっかり掃除してろよ」
「すっげぇな、おい」
俺は現場監督の考えつくプレイに舌を巻いていた。
「お前の雄汁がローション代わりになって滑り良いぜ」
「言ってろ」
俺は現場監督の言葉に笑いながら煙草に火をつけた。現場監督は最初から飛ばして腰をガンガン打ち付けていた。現場監督の腰に巻いた安全帯と、鳶野郎が腰にぶら下げた安全帯が激しい腰の動きにガチャガチャぶつかり音を立てていた。俺は小便器に顔を突っ込んでいる鳶野郎の背中を跨ぐ形で、小便器にマラを突き出した。
「小便したくなったんで、このままお前の頭の上からぶっかけてやるぜ。ついでに掃除しろや」
鳶野郎の後頭部へそのまま小便をぶっかけた。流れ出る小便は後頭部を濡らし男の顔面を伝い小便器の中へ消えていった。鳶野郎は現場監督の腰の動きに翻弄されガンガン頭を小便器にぶつけていた。俺の小便でベトベトになった坊主頭の鳶野郎は、それでもなお小便器を舐めることを止めなかった。
「よし、二発目種付けてやるぞ。いいな!いくぞ、おらっ!!」
現場監督は吠えるように怒鳴ると、思いっきり体を鳶野郎にぶつけていき幾度も律動を繰り返して雄汁をケツマンに叩きつけた。その度に鳶野郎の背中の筋肉が痙攣したように動き、その体の中に雄汁が飛ばされているのが傍目にもはっきり分かった。現場監督の腰の動きに合わせ、鳶野郎も痙攣を繰り返し、現場監督がようやく体を離すと鳶野郎は小便器に顔を突っ込んだまま動かなくなった。俺は現場監督にじゃあなと片手をあげると、そのまま大型に乗り込んだ。現場監督はベトナムのチャックを上げベルトを締め直すと、鳶野郎を放置したままプレハブに消えていった。
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無題
平穏よりも胸のときめきをいちばんにしたら世界のぶあつい皮膚が一枚めくれたかのようになにもかもが歌い踊りかがやきはじめたのをいまでも覚えている。わたしは親が厳しくて外泊できないけれど、そのあいだに同級生の子たちはうつくしい島の海に反射する満月をみて、だれかと夜通しぴたりとからだをあわせて内緒話をするような、今にもぷつりと切れそうな糸のように細くて鋭い若さを世界の夢に浸らせている。感性を野放しにして、こどものころの感動をひとつずつ取り戻す時間がわたしにも必要だった。けれど思いどおりにいかないこともある、それも定めとおもって歯をぎゅっとくいしばる。わたしには必要だった。路上、白い廊下みたいに澄んだ朝霧をかんじる時間。薄いトップス。ズレた口紅。酔った勢いで入れ墨を彫ってしまう危うさ、煙ったクラブでなにもかんがえずに踊って、好きな男と寝て一限目をサボるとか、夜の街頭を走り抜け、くだらないことに時間とお金を費やすこと。「それだけじゃない、夜に遊ばなくても昼に釣りをしたりサッカーしたりそういう遊び方だってあるだろう。そっちのほうが幾分もまともだ」 おとうさんは夜遅くに帰ってきたわたしを叱りつけ、そう言った。わたしはけしてワルにあこがれているのではなくて、ただただ綺麗なものに飽きただけだった。わたしにとって祈りや信仰はさいしょから型があってそれに当て嵌めてハイ完成みたいなかわいいお菓子作りのようなものじゃなかった。自らを成り立たせるピースを集めた上でそれを食い尽くすくらいの覚悟や貪欲さがあなたにはある?わたしにはそれが足りなかった。昔も今も自分でうつくしい歌をつくれない。うつくしいものがたりをかけない。うつくしい絵を描けない。世の中にはフォロワーが万桁いる女子高生がいて、今、何千もの美術展が開催されていて、明日、いつかオリンピックに出るであろう少年がはじめてスケボーに乗るかもしれない。わたしには何もできないかもしれないけれど、彼らの生き様はわたしをわたしたらしめる微かなエッセンスとしてわたしに溶け込む。それを祈りという言葉で表象してはだめ?これからのことをかんがえると、ずっとどきどきする。目の前の光景が、訪れたことのない地の光が、風が、わたしを、わたしのからだを必要としてる気がする。世界中に張り巡らされた血管がわたしの心臓部にも繋がっているような心地。死ぬ5秒前ってどんな感覚なのかしらないけど、築き上げた塔が崩れてゆく感じなのかな、雪景色のような。
無題
朝起きたら腕に友達の噛み跡と身に覚えのない痣が3つくらいあった。耐え難い疲労がからだのあちこちにひっついて、入れ墨と化している。活字の海を、本をその背に背負えたらよかったのに、今のわたしを崖っぷちに引き止めているのはうつくしい言葉でもなくて、泥に塗れた重いカルマ。イヤホンの先から垂れ流れる音楽すらも風のように軽やかで自由なものではなくて、ねばねばした気持ちわるくてかなしいものに聴こえた。夏と、そのあつさと、その底知れぬ闇に街ゆくものすべてがこころのずっと奥の方で平伏している。昼過ぎにスクランブル交差点前の巨大スクリーンが薄青い空を泳いでいるようにみえたこと、街ゆく人の肌色が、シャボン玉のようにその熱を吸収して発光していたこと、ぜんぶなんか夢みたいにふわふわしているかんじがした。もうすぐでなつやすみなのに、大学入ってからそれまでもずーっと夏休みのような感じだったからあまりどきどきしない。みずみずしくずっと光っていたい。わたしもいつかデカい人間になりたい、いつかいつかいつかという文句ばかりが増えてゆくのを横目でみて、ぜんぶカサブタを剥がすよ��に振り解いて拭ってくれる奇跡みたいな命、日々、音をどうしても期待してしまう。どうすればいいんだろーしにてーと思いながらまたあしたも友人と夜ご飯をたべにいく約束した。それでまた家に帰って、朝起きて虚無感に苛まされて、の繰り返しを大量の課題で中和する。薄暗い中でたべるごはんとか朝早起きして化粧をすることじゃない、今はなにもない海とか草原でなにも繕わずにその自然のデカさとか愛を仰向けになって享受するのがいちばんただしいきがする。たすけてと呼ぶには大袈裟すぎるし。わたしはわたしのことをぜったい見放さない、それだけで充分いっぱいすてきでしあわせで救いだということを今じゃなくてもいい何年もかけて真実にしていく、揺るがない愛に変えていきたい。
end
泣き出しそうに張り詰めた空気に鼻を啜る。世界の彩度が落ちて、ぶあつい服を着た街ゆく人たちが皆んなちっちゃな怪獣みたいにみえる。肌寒い。外はずっと灰色、モスグリーン、レモンみたいな匂い。大きな木が揺れて、木の葉の上に横たわっていた雨の滴が霧のように3秒間くらい降った。最近は毎日毎日やることが多くて、それをこなしているあいだに1日が終わる。3日連続で化粧を落とさずに寝てしまった。多くの人が電車にのっているときに外の景色に目をやらないのと同じ感覚で、わたしも生活の外側にひろがる微かな動きに鈍くなった。ずっと特別でありたかった、1番愛されたかった、そういった思春期的な熱望とどんどん疎遠になっていく自分に日々焦ったり安堵したりしている。だけど同時に、わたしの中をまだ生きている17歳のわたしがその面影をときどき覗かせる。期待させる。突拍子もなく走ったり、ゲラゲラ笑ったりする。些細なことで泣いたり、理不尽な世界に怒っている。良くも悪くも変わっていくのなら、これからの自分に期待をしたい。アルバイト先では後輩が6人くらいできて、みんなわたしよりも仕事ができる。わたしはもともと注意をされると衝動的に泣いてしまうところがあったし、シンプルに忘れっぽかった。あまりにも器用に仕事ができないので、ある日店長とそのことについて話し合ったら意識の問題と言われた。その1、人からのアドバイスに劣っている自分を見出してはだめ。その2、素直に人からの意見を受けとる。その3、自分のためでなくだれかのために働く。この3つを約束した。夜の繁華街で50歳の男性に飲みにいきませんかと声をかけられたり、あした授業にどんな服でいくかを考えながら化粧品を見に薬局に寄り道したり、腕に点々とのこる虫刺され痕をみて、それを残した蚊のことを考える。あした、図書館で借りた本の返却期限。わたしもちっちゃな怪獣になって寒さをまるごと食べてしまいたい、寒い日の、霞んだ光やクリアな淋しさ、果実のようにぎゅうぎゅうに酸っぱい気持ちを。
slow burning
大学一年生というよりも、高校四年生というような振る舞いをしているなあ、と自分のことを客観視する。新宿の横断歩道橋から行き交う人々を眺める。つい最近まで、委員会の同期の仲の良さにムラができていて、グループとかカーストとかそういう言葉が浮上してきてしまうほど揉めそうになっていた。それでも、それぞれが居心地の良い場所にしようと歩み寄っている。こういう、諦めによる愛想ではなくて心からの気持ちに胸を打たれる。明大前の飲み屋で酔っ払って「俺みんなのこと愛してるよ」と照れ笑いする先輩に、わたしたちみんな、キモいねーなんて言って茶化した。そのあと夜の大学で騒いでいたら警備員に注意された。机の下に10円玉を落としたのを拾わないで帰る。いつまでも赦されていたい、わたし、山猫のような女の子でいたかった。すぐ隣、肌すれすれにだれかの温もりを感じて弱さを誤魔化すのではなくて弱さを共鳴しあっていたい。「東京の人は生き急いでいる」なんて言葉があるけれど、わたしは美しい光景がそこに広がっていれば必ず立ち止まる人でありたい。仕事に遅れそう、とか、終電が、とかじゃない、好きな人たちのためだけに忙しくありたい。恋人は待ち合わせをするとき、「どこでおちあう?」と聞くのだけど、高2の頃、初めて会う日、それを「(恋に)落ち合う」と勝手に解釈して死ぬほどどきどきしたのを思い出した。それからわたしも「どこで落ちあう?」と聞くようにしている。ドア窓の形に切り取られた青い影が電車のフロアに映って、がたんごとんという音に沿ってフィルム映画みたいに小刻みにうごいていた。池袋で新疆料理をたべて、お腹を下す。スペイン語の中間試験。木曜日、ほんとうは1限に英語の授業があったんだけど、財布を忘れたいせいで交通費が若干足りなくて新宿駅から乗り換え先の電車に乗れなかった。その旨をインスタのストーリーに載せたら、一度しか喋った事ない同じクラスの男の子から「抜け出していくわ、」とだけ連絡が来て、本当にきてくれた。クラスで唯一金髪で、派手で、いつも高そうな服を着ている。ピーナッツをぼりぼり食べながら、ダーツをする。わたしが2回勝って、可哀想だったからあとの1回は負けてあげた。それからは何も無かったかのように授業では一言も喋らない。お互い、目を合わせないふりをしているような、ふしぎな距離感を保つ。渋谷で5分1000円の手相占いをしたら、鎖みたいにいくつもの線が絡まっていますね、と言われた。意外と気にしいなんじゃないですか?「そうですね」と答える。駄菓子屋で1000円使い切ったほうが幸せになれそうだとおもった。電車の隣の線路にカラスが一羽いた。こんなに近くでみるのははじめてだ、と思って、じーっとみつめた。黒なのに黒じゃなくて、光を受けて渋いグリーンや紫っぽくみえる羽毛に目を見張る。なんか、空はどこまでも真っ青なのに光の細部だけ色があたたかい夕方前みたい。ふわっとなにかに気付いて、じーっとそれを見つめて、そこになにかが“視える”とぜんぶ途端にスローモーションになって、焦燥感や虚しさがたちあがってくる瞬間がある。からっぽなのにぎゅうぎゅうな感じ。AirPodsをケースにしまう音が体感的に5秒間くらい耳に残ったり、自分の息遣いにどきどきしたり、すれ違う男子高校生の会話声や、鳥が羽をはためかせる様子がクリアに輪郭が保ったまま空中を転がる。ガムを買って噛みながら、心のもやもやしたなにかを同時に小さく噛み砕いてゆく。光の洪水。家に帰ってパスタをたべたあと、お風呂で下の毛をつるつる��する。夕方終わりにお風呂に入るの、とても好きだなあと思う。コンタクトレンズを外さないまま、化粧も落とさずベッドへダイブする。瞼の裏に東京タワーの赤がたましいの塊みたいにまあるく光っている、はやく何もかも諦められる年齢になりたいと思う。
無題
なんかまじでわたしが疲弊していて悲観しているのか、世界が残酷なのかわからなくなってきた。脳科学の講義を受講したあと、テキトーに混雑した休日の街をあるいていたら皆んなの脳みそが透けて浮きでてきそうで気持ち悪くなった。地球4周分の神経線維。そう、どでかい爆弾が街ゆく人々の頭蓋骨に葬られている。ニューロンが軸索を介してつながってゆく、放出と受容を繰り返してみんな手を繋ぎあってゆく。セール中でバイトの雰囲気がぴりぴりしていて、みんな資本主義の豚みたいに働いていた。うつくしくないとおもったし、私も美しくなかった。結いた髪に、ぴたっとあげられた前髪。なにを思っているのかを書くのがずっと怖かった。もしかしたら私の感じているこの欲望はとても汚らわしいもので、それゆえにだれかを傷つけてしまうかもしれない。でも、言葉にしなければすぐにわすれてしまう感情に名前をあげなくなって、水をあげなくなって、そうしたら、じぶんの脳みその溝をうめていたみずみずしい苔までもがすっかり枯れきってしまって虚構を連ねるようになった。空洞に哀しみの音だけが響き渡る。友達はいるけど、私はその友達の1番になれない。恋人みたいな人はいるけど、私はその恋人の1番にはなれない。1番っていうのはほんとうの意味での1番、2番とか3番とかがいない1番。圧倒的な2人の世界の中でのフェアで高貴な1番。有名になりたかった。文章でも外見でも写真でもなんでもいい、だれにも敵わない羽根で世界を羽ばたいてみたかった。わたしを選ばないで、そこらへんのそれっぽくかわいい女の子を選ぶかっこいい男の子たちを信じられないでいる。外国に行ったらモテるよ^_^と投げかけられた言葉について何回も考えるけど、考えるたびにかなしくなる。でもね、神様はいるとおもうの。木漏れ日の首筋に、砂丘のしずけさに、広大な空の一枚下に、その温もりと永遠が芽吹いているのをしっている。そのたびに、わたしはこの世界に愛されていて、まだ19歳で、まだ何にでもなれて、そして世界を(気持ちがあふれてしまいそうなくらい)等身大で愛しているドラゴンみたいにかわいい女の子だとまじないを唱えるようにして心を強く保つ。アスファルトに散った桜が朽ちて、吐瀉物のようにグロテスクにぬるい光を浴びている。走り抜ける!だれかの憎悪の中に、疑念の中に、見下しの中に憧憬の眼差しを覚えながら。東京で灯される光の数だけ、アフリカの広原でつややかな花が咲けばいいのに。光の重さの分だけ、銃弾が軽くなればいいのに。帰り道、ひさしぶりにパンを買って帰った。
日記
弟がiPadのタッチペンを無くしたらしくて、それを聞いた母がすぐにAmazonで検索して新しいのを買った。こういうとき、ほんとうになんか小さなことだけれど、すごく心が愛にみちる。
大学の新校舎の建物のにおいが400人もの人が集まった大教室の縁をすべっていく。扉を開けた瞬間、目と目と目がわたしの顔を捉える。湿気漂うフロアにだれかがペンを落とす音、先生のマイクが吐息までもを拾って湿った熱を加速させる。「儚いって聞いて何を思い浮かべますか?蝶?蛍?蝉?トンボ?」 教授がそう聞くと、みんなのえらぶ選択肢がちょうど均等に分かれる。講義が終わるといつもすぐに帰るイケてる男の子が蛍を選んでいて、なおさらかっこよく見えた。わたし、インスタのフォロワーが490人いるんだけど、その人数って今見てるこの人たちよりももっともっと多いのかと思うとなんか心強いような息苦しいような、不思議な気持ちになるなーとぼんやり思った。君たちはぶっちゃけ勝ち組です、という先生がキモかった。海外の大学院に行きたい。わたしはもっともっと色々な人を知るべきだし、美しい景色にであうべきだし、貪欲に学ぶべきだとおもうから。聡明になって、お金を稼いで、将来だいすきなひとたちにたらふくご飯をたべさせてあげたい。お母さんとお父さんが育ててくれた、守ってくれたこの心の真ん中にそびえる愛情のかたまりを誰かに分け与えていきたい。でも、そうとも思うけど、逆にそれをこなごなにさせてくれる危険性や若さゆえの解放にも目が眩んでしまうの。「今しかできない」ってとてもずるい言葉だなあ。
19さい
19歳とかいちばん呪われていた1年だった。まだハタチじゃないけど、もうそうさせて、と思うくらいに、1年のあいだに10年分くらいの幸せと不幸せがぎゅうぎゅう詰めに、どっちがどっちかわからなくなるくらいに入り乱れててくるしくてさみしくて悲しかった。くるしかった。わたしと同じ純度で、等しく、あいしてほしい。あいされたい。
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四年半勤めあげた会社を辞めて3ヶ月と少しの時間が経って、今は風の中で揺らぎながら生きている。時折縮んだり伸びたりして、悪い夢を西陽が作る影に落とし込んだりとか、鍋底にひっついて取れなかった焦げをクエン酸シートで拭き取りながら、習いたての言葉をすぐ使いたがる小学生みたいな生活をして、オリジナル、って言葉を一日に何度も反芻する。給与が良く、環境が手厚く、程々に手を抜いても叱られず、ほとんど文句などなかったのにどうしてやめたの。強いて言うなら近所のビール屋が潰れていやだった、でもまたすぐにうちから徒歩圏内の場所へ移転するらしい。移転と流転、まだ探してる。盆明けは都市部に人が戻る、高揚と紅葉。帰省の折に見上げた奥多摩の花火が綺麗だった。祖母の家に行くといつも煙草をふかしていた無口な叔父は神輿の上でエンタの神様だった。今年も暑い夏だった。
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私は、昔から禁煙席がない店は一切利用しないほど煙草が嫌いだ。しかし、私は煙草以上に禁煙ファシストが嫌いである。他人に一切迷惑をかけずに喫煙しているなら、それを理由に採用しないのは差別だ。普段、多様性・包括性を謳っている人ほど、こういう動きを支持する。
Hideki Kakeyaさんのツイート
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日頃シャツにしわ一つないであろう完璧秘書スミサーズくん(40代)が愛するバーンズ社長のことでメンブレすると、ストレスで酒と煙草をしこたまきめて一気に生活能力が低下し無精ひげが生えシャツがぐしゃぐしゃになり小汚くなるのが好き
スミバン一生推せちゃうね
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AI君? 君、喫煙所にも来ないし飲み会にも来ないよね?? 社会人としての自覚ある?
AIに仕事を奪われないように皆で協力して意思決定をもっと冗長に、曖昧に、複雑にしていこうな「最悪で草」 - Togetter
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書いた分は読まなきゃ、空っぽになってしまうから
母校の生徒がポロシャツを着ていた。俺の時にそんな制服はなかった。災害級の暑さになる、とニュースが伝えていた。災害級の暑さの中、大きな道路の中央分離帯に厚着をしたホームレスが突っ立って、ぼーっと煙草をふかしていた。その姿は超然としていて、追悼のざわめきという映画に出てきた浮浪者の聖性のことを思った。災害級の暑さの中、ガードレールにリードを括りつけられた小型犬がアスファルトにへばって舌を出し、痙攣的に喘鳴していた。水を買ってきてやろうか逡巡していると、飼い主らしいよぼよぼの爺さんが現れて、リードを解いて震える犬をそのまま連れていった。小池百合子の再々選が決まった、とニュースが伝えていた。汚れたぬいぐるみみたいな毛並みの猫が、こちらへ尻を向けて民家のブロック塀の上に伏せ、睾丸を晒していた。河川敷の青草が刈られていた。家の周りに種々の甲虫を見かける。棲み家を失った虫どもが逃げてきたのかしら、と想像する。汗みずくのおっさんとすれ違いざまに腕がぶつかってベチャッてなった。最悪だった。鞘当て? 向こうからすれば俺も汗みずくのおっさんには違いないのだが。夕立に降り込められて駅へ駆け込み、電車に乗って最寄駅に降りたら晴れていた。違う国に来たかと思った。夏は原罪。焼き茄子とビールが罪を贖う。
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Quando Quando Quando/Engelbert Humperdinck
SNSで伝説のクルーナー、エンゲルベルト・フンパーディンクが、8月にアナログ盤で懐かしい昔のアルバム2枚リリースされることを知りました。
この曲、日本でも車のCMに使われて大ヒットしたのでございます。
早くカラッと晴れた過ごしやすい秋になって、エンゲルベルト・フンパーディンクのこの「クワンド・クワンド・クワンド」みたいな、さわやかなイージーリスニングサウンドを聞きながら車の窓全開で右ひじを出して、僕は煙草を吸わないのでポッキーでもくわえながらドライブしたいのでございます。
そこら辺の中途半端なDJより、クラブでグッとくる曲かけられる自信はある。
クルーナーとは:ゆっくりしたテンポのバラードなどを、クルーニング唱法という歌唱法で、ささやくように優しく歌う歌手のこと。
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2024/4/1 Latterhalf
家に帰る途中で夕食に惣菜を買った。
シャワーを浴びて少しだけソファーで寝た。
得体のしれない疲れを感じ、それを和らげるには一度意識を断つ必要があった。
帰ってきた奥さんに事情を話した。当然ながらとても心配してくれたし、どうにかならないのかと考えを巡らせてくれた。ありがたい。
本人はだらだら生きるより、酒と煙草をやりながら死にたいそうだよと笑いながら、なんとか収めようとした。本人の中の決着がいちばん大切なのだ。
それにしても、義理の父といい、母といい、死を受け入れる作法が見事すぎる。人に当たらず、世を恨まず、運命を悲観せず、まぁ上出来と笑う。
自分がそうなれるとは思えなかった。
開花宣言がされても桜の見所はまだまだ先ね。
と蕎麦屋で窓から見える小さな桜を見ながら話した。来年の桜を見れるかを母は考えていたのかもしれない。
早めにベッドに横たわり、また母の話をした。
奥さんは声を殺して泣いていた。母を思ってか、早くして両親をなくす自分を憐れんでか、それとも死の理不尽さからかわからない。
母のことを考えた。幼少期のこと思い出した。してくれたことを思い出した。
母が崇拝する宗教を憎みこんな親ならいないほうが良いと思ったこともあった。現に母がいないほうが多額の仕送りもなくなり家計は助かる。
それでも母に死んでほしくなかった。いてほしかった。自然と涙が溢れ奥さんに感づかれないように横を向いた。涙はしばらく止まってくれなかった。
「まだ、時間はあるできることやろう」
「残された時間を良いものにしてやろう」
と決めた。全部迎撃する。困難性、厄介事前向きに先回りしてやっつける。そう決めて寝た。
なにより母がそう望むだろうから。打ちのめされる時間は母だけが持てば良い。自分は母がいなくなるときまではすべてを��き受けよう。
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