#古鰆子
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myonbl · 3 months ago
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2024年8月7日(水)
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今日は<立秋>、いよいよ秋が始まる。正確には覚えていないが、旧暦日めくりを使用しだしてから十年以上は経っていると思う。二十四節気・七十二侯、明治の改暦までの長い間、この国で暮らす人々の生活の基盤となっていたもの。日本文化の基礎として、授業のマクラでもよく使っている。暑さはまだ続くが、この字面を見るだけでもピークは過ぎたと実感出来る。みなさま、残暑お見舞い申し上げます。
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5時15分起床。
体重は350g減。
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蕎麦がなくなったので、朝食は素麺。
洗濯。
珈琲。
弁当*2。
空き瓶缶、20L*1&45L*1。
ツレアイの職場経由で出勤する。
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夏休みのせいで、普段見かけないナンバーが多い。
換気、ラジオ体操第一、お茶。
O先生来訪、後期授業の相談をする。
��新治本>執筆作業、今日は<東北笑生会>の活動を整理する。
ツレアイから連絡、秋山恵蔵どうぶつクリニックに電話して、18時30分にココを受診させるとのこと。
昼にはラジオ体操第二、名神の混み具合を確認してから退出。
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酷暑の中、やはり燃費が悪い。
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ライフ西七条店で買物、豚ロース・手羽中・鱧、値引を見るとつい買ってしまう。
<古着deワクチン>、販売サイトから¥1,000クーポンが届いたので再度注文する。
ツレアイから仕事終わりの連絡、夕飯準備を始める。
バスで帰宅した彼女は、すぐにココをつれてクリニックへ。
結構混んでいるとの連絡を受け、息子たちは先に夕飯。
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鶏ジャガ・鰆の西京漬け・ナスの煮浸し・キュウリのしょうゆ漬け・トマト・冷や奴、今夜はビールにした。
ココは注射をしてもらって元気回復、少しカルカンを食べてくれた。
冷酒+🍷で夕飯開始。
録画番組視聴、名探偵ポワロ。
第8話「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」/ Jewel Robbery at the Grand Metropolitanシーズン 5, エピソード 8 過労のため医者から休養をすすめられたポワロは、ヘイスティングスと共に南の保養地ブライトンへ。だが、宿泊先のホテルで盗難事件が。興行師オパルセンの妻の真珠のネックレスが消えたのだ。ポワロは静養中だからとヘイスティングスに捜査を止められるが…。
片付け、入浴。
日誌を書こうとしたが睡魔到来、明日の朝にしよう。
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なんとか3つのリング完成。
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kachoushi · 5 months ago
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各地句会報
花鳥誌 令和6年7月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和6年4月4日 うづら三日の月花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
受験の子送りてしばし黙す父母 喜代子 うつうつも待つこと楽し花便り さとみ 初桜幾歳月や句座の道 都 野遊びのノスタルジーを胸に秘め 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月6日 零の会 坊城俊樹選 特選句
野遊の一人は高きハイヒール はるか 春愁の長き耳垂れ犬来たる 光子 譲ること大嫌ひなの半仙戯 同 ボール蹴る子に一瞬の花吹雪 美紀 ぶらんこを替つてくれず漕ぐばかり 瑠璃 花いつもさびしきところより散りぬ 緋路 大使笑ふ南麻布の花の昼 佑天 花冷のベンチに花冷のお尻 緋路 群青の絵の具は春の水に溶け 同 教会の桜は透けるほど白く 小鳥
岡田順子選 特選句
花に息ととのへてゐる太極拳 光子 鞦韆の蹴り寄せてゐる桜色 三郎 純白の肌着吊られて花曇 同 皆遠き目をしてをれば桜かな 和子 花いつもさびしきところより散りぬ 緋路 子の声は残響となり連翹黄 同 花は散るべしと笛吹く裸体像 俊樹 春の野の児らしか知らぬものがたり 軽象 花すみれ遠くの空��戦闘機 美紀 春光の鳩はみどりの首見せに きみよ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月6日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
夕日落つ別離の駅の古巣かな 朝子 冴返る齢八十骨の音 成子 仔犬抱き遅日の船を見送りぬ かおり 菜の花や千の􄼫棺より生るる 睦子 枝枝に声転がせて鳥交る たかし いつせいに揺るゝ吊革鳥帰る かおり 煙草屋は古巣残して店仕舞ひ 久美子 陽炎の消えて居座る陰陽師 美穂 地に古巣天に野鳥の窓があり 修二 我先に舫ひ綱解き鰆東風 たかし 朧月十二単衣に逢へさうな 同 しつけ糸解くおぼろ夜の京友禅 美穂 待つといふうれしさ人も桜にも 孝子 永遠の未完でありぬ桜かな たかし
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月8日 なかみち句会
春の海ばかりの駅に途中下車 秋尚 つれづれに雨音聞いて日永かな 廸子 鎌倉や角曲がるたび春の海 三無 石楠花や参道狭し奥の宮 史空 お別れの日に石楠花の紅の濃く 貴薫 また元の話に戻る母日永 美貴 小刻みにきらめく春の海まどか のりこ 寺領にも石楠花紅く小糠雨 ます江 ………………………………………………………………
令和6年4月8日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
娘良し妻さらに良し春日傘 三四郎 母の忌を迎へし朝の春の雪 ただし 風光る千年超えし物語 みす枝 春浅し耳朶柔らかなイヤリング 世詩明 天空へ光を返す白木蓮 三四郎 愛猫に愚痴こぼしをり四月馬鹿 みす枝 初蝶の二つ行先定まらず 英美子 貝の紐噛んでひとりの春炬燵 昭子 ほろ酔ひを名妓支へて大石忌 同 校庭の鉄棒に触れ卒業す 時江 薔薇一本くれる夫ではなけれども 昭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月9日 萩花鳥会
春一番濁りし川の鯉めざめ 祐子 春愁の情緒一新晴衣着る 健雄 春の宵椿徳利の矢の根寿司 俊文 四月空総出で迎える娘の帰国 ゆかり 遊覧の舟に続くや花筏 明子 教科書に漢字で名前進級す 美恵子 ………………………………………………………………
令和6年4月12日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
山笑ふ札所巡りに􄼺の急き 宇太郎 一歩づつ眼下となつてゆく桜 美智子 渡船場に飯蛸釣りて島土産 宇太郎 桃咲いて捨て犬たちの誕生日 都 杖を曳き混じりて遊ぶ花筵 ��子 囀を総て抱へてゐる大樹 史子 初燕無音の青を切り分けて 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月13日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
としあつ忌修す爛漫卓の上 百合子 信濃路は薄紅に花杏 和代 里は今杏の花に溺れたる 白陶 想ひ出のとしあつ談義飛花落花 亜栄子 竹秋の風を聞かむと句碑に佇ち 三無 白寿なる母満開の花と散る 多美女 句碑古りて若さ溢るる花楓 文英 雨上り杏の花の山家かな 幸風 ふんはりと包みたる香の花通草 秋尚 白き卓都忘れの彩映えて 恭子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月13日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
対岸に人の流れてゆく花見 あけみ 軽貨物春の泥付け走る町 紀子 犬ふぐり自転車の子は風のやう 裕子 烏ども引き連れてゐる田打ちかな 紀子 障子開け全て我が世の花見なり みえこ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月13日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
余生をば貪る朝寝でありにけり かづを 一穢なき姿のままの落椿 同 落ちてなほ華やぎ続けゐる椿 同 春風に仰ぎて凜と左内像 同 板木打つ仕草秘かに春そこに 和子 朝寝して咎める人も無き自在 泰俊 春愁や錆びし火の見の鉄梯子 同 蛇穴を出づと云ふ世の一大事 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
咲き満ちし花に静けきある古刹 かづを 芽柳に縁なる風棲み初めし 同 沈丁の闇をつないでゆく香り 同 九頭竜に吐息とも見る春の雲 同 此の花に幾春秋を共にせし 雪 花を見に一人で行ける所まで 同 春休み児ら自転車で飛び廻る 富子 鴬のしきりに啼く日啼かざる日 英美子 川幅を歪めて流る花筏 真喜栄 夜ざくらやいつも􄼴打つ寡婦暮し 世詩明 筍や十二単の皮を剥ぐ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月17日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
哀愁の容姿あらはに紫木蓮 数幸 徐に白を極めて花水木 千加江 流されて留まり忘る花筏 同 春場所やふるさと力士負け多し 令子 唐門の昔を語る桜かな 啓子 紫の夜空の中に桜散る 同 二人で見いつしか一人花の道 希子 仮の世にしては見事な花吹雪 泰俊 無住寺は無住寺のまま桜咲く 同 愛子忌やせめて初蝶見たること 雪 落椿踏まるるをもて瞑すべし 同 和尚来たかと散る花に酌まるるや 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月19日 さきたま花鳥句会
たまゆらの時を��遊し石鹸玉 月惑 春愁や己を鼓舞し逝く句友 八草 花篝名残りの片のうらおもて 裕章 脱ぎ捨てし靴下にある花疲 紀花 掛茶屋へたどりつきたる花疲 孝江 花吹雪渋沢像の頭に肩に ふゆ子 腰痛の愚痴ふき飛ばす芝桜 としゑ 楤の芽の口にひろごる大地の香 康子 春炬燵夫の座椅子のたばこ臭 恵美子 藤棚の真中を風の通り抜け みのり 待ちかねた早朝よりの花見客 彩香 十字架の隣に読経山笑ふ 良江
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令和6年4月21日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
メタセコイアむんずと掴む春の雲 三無 今日も来て舞ひを見せたる春の蝶 ます江 佐保姫を見送る空の雲白く 軽象 蒲公英の真白き絮は飛ばず揺れ ます江 一山をより高くみせ桐の花 斉 僧一人花韮咲かす露地に消ゆ 久子 牡丹の重たく崩れかけてをり 秋尚 桜蘂降つて大地に横たはる 斉 春草の足裏くすぐる田圃道 経彦 観音の御手のやさしく著莪の花 芙佐子 ゆつくりと翅を広げて蝶生まる 斉
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年4月22日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
昨夜爪を切りたる指に草を引く 雪 十一面千手千眼像朧 同 瞑すべし柏翠踏みし落椿 同 この椿もんどり打つて落ちたるか 同 初蝶や昨日は森田愛子の忌 同 不器用を誰憚からず針供養 同 春愁や文箱に封じたる手紙 同 春愁や此の髪に手を置きし人 同 昭和人昔語らず花の下 昭子 本気度を探るお見合亀鳴けり 同 久々に手に取る修司五月来る 同 しなやかにそしてしたたか単帯 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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vegehana-food · 3 years ago
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✿ 唐墨 | Karasumi ・からすみ(唐墨、鰡子、鱲子)は、ボラなどの卵巣を塩漬けし、塩抜き後、天日干しで乾燥させたもの。名前の由来は形状が中国伝来の墨「唐墨」に似ていたため。古鰆子(こしゅんし)ともいう。 ・日本ではボラを用いた長崎県産のものが有名だが、香川県ではサワラあるいはサバを用いる。日本以外でも台湾やイタリアのサルデーニャ島(ボッタルガ)、スペイン、エジプトでも作られる。原材料として、ヨーロッパではボラ以外の海産魚の卵巣も用いられ、台湾にはアブラソコムツを使うものもある。 ・江戸時代より、肥前国のからすみは、越前国のウニ、三河国のコノワタとともに、日本の三大珍味と呼ばれている。塩辛くねっとりとしたチーズのような味わいは、高級な酒肴として珍重される。薄く切り分けて炙り、オードブルに供したり、すりおろして酢を混ぜてからすみ酢にしたりして使用する。 ・「からすみ」の名は、一説には肥前国の名護屋城(現在の佐賀県唐津市)を訪れた豊臣秀吉が、これは何かと長崎代官・鍋島信正に尋ねたところ、洒落で「唐墨」と答えたことに由来するとも言われている。
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geniusbeach · 5 years ago
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絶望のパレード
 魂がうわついている。まるで自分が自分でないみたいだ。ここしばらく意識は常に前方斜め下で、歩いているのは抜け殻か尻尾のようなものである。いつから、そしてなぜそのようになってしまったのだろうか。正月にかこつけて内省的になってみる。
 昨年の初めに私家版詩集を刊行した。それまでに書き溜めた僅かな詩編を、2人の詩人と編集者、美術家とともに共著の形でまとめた。処女詩集にして全集のようなおもむきがあるけれども、自分としてはそれでよい。稲垣足穂風に言うなら、以降に自分が書くものはその注釈かバリエーションに過ぎないということだ。共著者と編集者が営業に奔走してくれ、関西の大型書店のみならず、関東の書店にも置いてもらうことができた。ありがたいことに帯には人類学者の金子遊氏が一文を寄せてくださった。個人的には、自分の高校時代からの読書遍歴を決定づけた恵文社一乗寺店に置いてもらえたこと、そしてそこで一度品切れになったことが大変嬉しかった。これで一地方のマイナーポエットになることができたという感じがある。それ以上は望まないが、この営みは細々と続けていくつもりだ。
 詩集に関するあれこれが落ち着いてからは、英語の学習に明け暮れた。一昨年は仕事で繁忙を極めており、勉強どころか読書も満足にできなかったため、それを取り戻すように必死にやった。おかげで昨年度中の目標としていた点数を一発で大きく上回ることができ、すぐに違う分野へ手を出した。次はフランス語であった。気合を入れて5000円もする参考書を買い、基礎からやり直していった。ところがその参考書、誤植があまりにも多く、解説も非常に不親切で、ページをめくるのが億劫になり早々にやる気を失ってしまった。なんとも情けない話である。新しい参考書を買う気もなくなり、漢字の勉強へシフトしたところ、こちらはうまくいった。徐々に、平日はカフェで、週末は図書館で勉強するスタイルが出来上がっていった。その間も読書は続け、昨年で40~50冊程度は読むことができた。
 秋ごろには面白い出会いがあった。実存的な不安が高まったこともあり、有休を取って哲学の道を散歩していたところ、海外からの観光客に、掛かっている看板の意味を聞かれた。訛りのある英語だったため、フランス人ですか? と問うと、そうだとの答え。自分がわずかばかりフランス語が話せるとわかって意気投合し、3日間観光ガイドのようなことをした。彼の名はムッシュー・F、ひとりで日本にバカンスに来て、東京でラグビーの試合を見たりしたとのこと。七十を超える高齢だが、つい最近まで自分もラグビーをしていたと話すエネルギッシュな人物で、全く年齢を感じさせない。パリで会社を営んでいるそうで、これが私の家だと言って見せられたのは、湖畔に浮かぶ大邸宅の写真であった。週末には森を散歩したり、湖にモーターボートを浮かべたり、馬に乗ったりしているよと言う。もちろんそれらは全て私有(森や湖でさえ!)、モノホンの大金持ちである。京都では一緒にカフェに行ったり、大文字に登ったり、うどんをご馳走したり、孫用の柔道着を探したり、旅行の手配を手伝ったりした。是非フランスにおいでと言い残し、彼は去った。それから今でも連絡を取り合っている。実に50歳差の友人ができた。
 かつて自分は、日本で日々を平穏に過ごしながらたまに外国語を話す生活を望んでいたが、今になって少しばかり叶っていることに気が付いた。仕事ではしばしば英語を使う。ただ、本音を言えば、金子光晴のように海外を旅して回りたい。学生時代に思い描いていた生活はと言えば、高等遊民か世界放浪者であった。金子は詩の中で「僕は少年の頃/学校に反対だった。/僕は、いままた/働くことに反対だ。」と言った。人間は何からも自由なのである。自分も「成績」や「評価」、「管理」などには絶対に反対である。人に指示され、その目を気にして送る生活など耐えられない......。ところが、じっさいの自分には構造の外へ飛び��す勇気がない。そもそも自分は道の外から生のスタ-トを切ったのだ。そこから正道に戻るだけで精いっぱいだった。血の鉄鎖に引きずられながらもなんとか空転を繰り返した結果、保守的な思想が全身に染みついてしまった。今はなすすべもないまま泣く泣くレールの上を鈍行で走っている。窓からは、空中を並走するもうひとりの自分が見える。全てに背を向けて純粋な精神の飛翔を楽しむ自分の姿が。金子の詩友・吉田一穂は「遂にコスモポリタンとは、永生救はれざる追放者である」と言った。世界は狭量だ。自分にとっては、シュマン・ド・フィロゾフもアヴェニュ・デ・シャンゼリゼも等価である。どうにか国や所属を超越したいと強く思う。やはり勉強をし直さねばならない。
 自分の様子がおかしくなったのは10月頃からだ。一昨年度に忙殺されたせいで少なからず人間の心を失った自分は、仕事における虚脱感に苛まれていた。家における問題もあり、また昨年度新たに来た上司とは全くウマが合わず、フラストレーションも募っていた。そもそもが5年で5人も上司が変わるという異常な環境である。自分はよく耐えてきたと思う。働くことが馬鹿馬鹿しくなり、ぼーっとする時間が多くなる。そんな中、自分はある大きなミスをしでかしてしまった。それは実際大した問題ではない、誰にでも起こりうることだった。尻ぬぐいは上司とともに行うこととなった。しかし、そのミスのせいでかなり落ち込んでしまい、さらに事後対応や予防策の打ち出し方が虫唾が走るほど不快なものであったため、自分は深く考え込むこととなった。さらにそこで追い打ちのごとく転勤が告げられたため、自分はついに心身に不調をきたしてしまった。抑鬱、不眠、吐き気、緊張性頭痛、離人感、悲壮感、食欲不振……全ての事物から逃げ出したくなる衝動に眩暈がする。ある日職場で人と話している時に、どうにもうまく言葉が出てこなくなったため、何日か休む羽目になった。初めて心療内科を受診し薬をもらった。一日中涙が止まらなかった。その頃の記憶はあまりない。日々、ふわふわと悲しみのなかを漂っていたように思う。ただ、話を聞いてくれる周りの人々の存在はかなりありがたく、ひとりの人間の精神の危機を救おうとしてくれる数多の優しさに驚かされた。転勤の話は自分の現況を述べたところひとまず流れた。その際、上役が放った言葉が忘れられない。「私は今までどこに転勤しても良いという気持ちで仕事をしてきましたけどね」。他人の精神をいたずらに��かすその無神経さに呆れて物が言えなかった。薬の服用を続け、1ヶ月半ほどかけて不調はゆるやかに回復したが、自分が何もできずに失った貴重な期間を返して欲しいと強く思う。仕事に対する考え方は世代間でもはや断絶していると言ってもよいだろう。
 労働を称揚する一部の風潮が嫌いだ。仕事をしている自分は情けない。それにしがみついてしか生きられないという点において。システムに進んで身を捧げる人間の思考は停止している。彼らは堂々と「世の中」を語り始め、他人にそれを強制する。奴隷であることの冷たい喜びに彼らの身体は貫かれている。何にも興味を持てなかった大多数の人間が、20代前半に忽然と現れる組織に誘拐され、奇妙にも組織の事業であるところの搾取に加担・協力までしてしまう。それは集団的なストックホルム症候群とでも言うべきではないか。社会全体へのカウンセリングが必要だ。尤も、使命感を持って仕事に臨む一部の奇特な人々のことは尊敬している。生きる目的と収入が合致しさえすれば、自分も進んでそうなろう。だが自分は、「社会とはそういうもの」だという諦念には心の底から反抗したい。組織とは心を持たない奇形の怪物だ。怪物は人間の心の欠陥から生まれる。ただ怪物のおかげで我々は生きられる。それをなだめすかしておまんまを頂戴しようという小汚い算段に、虚しさを深める日々。人間的であろうとする以上、この虚しさを忘れてはいけない。
 どうしようもない事実だが、労働によって人の心は荒む。労働は労働でしかない。肉体を動かすことによる健康維持という面を除けば、それ自体、自己にとっては無益なものだ。勤労意欲のない文学青年たちはいかなる生存戦略を以て生活に挑んでいるのか。彼らの洞窟を訪ねて回りたいと思う。現代には、彼らのように社会と内面世界を対立させたまま働き消耗する人々がいる。ある経営者がその現象を「ロキノン症候群」と呼んでいた。芸術に一度でもハマったことがあるような人々がそうなのだという。しかし彼らも納得はいかないながら、どこかで折り合いをつけて頑張っているはずだ。自分は彼らに一方的な連帯感を覚える。来る亡命に向けて、励まし合っているような気さえするのだ。世間様はきっと我々を馬鹿者だと罵るだろう。「なんとでもいはしておけ/なんとでもおもはしておけ」と、山村暮鳥の強い声が聞こえる。目に見えるものだけを信じるのもいいが、それを周りに強いてはならない。我々は今、ようやく開けてきた時代を生きている。だが認識は未だ模糊とし��いる。完全な精神が保証される世界からすると、まだまだ古い時代なのだ。人間の姿を見失いがちな現代に対して言えるのはただ一つ、みんなで一緒に幸せになろう、ということだけだ。
 さて、年末に3日間の有休を���ち込んだので年末年始は12連休となった。天六で寿司を食べ、友人宅に入り浸ってジャークチキンをむさぼった。ポルトガル料理に舌鼓を打ち、サイゼリヤで豪遊した。特に予定を立てずに、ひたすら酒とコーヒーを鯨飲する毎日であった。心身の不調はマシになったものの、不運が続き、人と会わなければどん底に落ちると思った。それはまるで自分という神輿を中心にした絶望のパレードのようだった。
 休みの初日、ふと思い立ち、生き別れた父親の所在を探るべく、戸籍を請求してみた。私は父親の顔も名前も知らなかった。さほど興味がなかったというのもあるが、これまで家族に問うても曖昧な答えしか返ってこなかったのだ。働き出してからしばらくして、親戚から聞いたのは、父親は母親と同じく耳が聞こえなかったこと、暴力をふるう人間であったことの二つだけだ。養育費が払われることはなかったともどこかで聞いたような気もする。いずれにせよクズのような人間であったことは疑いようもない。生まれてから会った記憶もなく、不在が当たり前の環境で育ったため、会いたいと思ったことはほとんどない。ただ、自分の身体の半分が知らない人間の血によって構成されていることに何とも言えない気持ち悪さを覚えていた。というのも、顔は母親似だと言われるが、色覚異常の遺伝子は父親から受け継いだものであり、おかげで少年はある夢を断念せざるを得なくなったからだ。その「不可視の色」を意識するたび、自分の身の内には不在の存在がかえって色濃く反映された。違和感は自分が年を重ねるごとに増してゆくような気がした。そのため、せめて名前と消息だけでも知っておこうと思い、今回ようやく役所に出向いたのだ。職員に尋ねたところ丁寧に教えてもらえた。自分の戸籍から遡れば簡単に辿ることができる。しばらくして数枚の紙きれが手渡された。そこには聞きなれない苗字が書かれてあった。そして、案外近くにひとりで住んでいることがわかった。ふーん。何か虚しさを覚えた。自分は何がしたかったのか。カメラを持って突撃でもすれば面白いのかもしれない。ネットで調べてみると同じ名前の者が自己破産者リストに載っていた。そうかもしれないし、そうではないかもしれない。結局自分には関係のないことだ。じっさいこの文章を書いている今、父親の下の名前をまったく忘れてしまっている。思い出そうとしても思い出せないのだ。
 旅行前日の夜中に家の鍵をなくした。普段ほとんど物をなくさないのでかなり焦った。約4㎞の距離を3��復し、交番に駆け込むも見つからず。最後に寄ったコンビニの駐車場を這うように探し回ったところ、思いがけない場所で発見し安堵した。寒くて死ぬかと思った。自分は落とし物を探す能力には自信がある。物をなくさない、などと言いながらイヤホンのイヤーピースはこれまでに3度落としたことがある。しかし、その都度血眼になって道端から救出してきたのだ。今回見つからなかったら自分はどんなに落ち込んでいただろう。2時間も無駄にしてしまったが、とにかく良かった。もうお洒落を気取ったカラビナは使わない。
 中学時代の友人3名と有馬温泉に行った。ここ数年、年末の旅行は恒例行事となっている。とはいえこの4人で遊ぶために集まるのはおよそ10年ぶりだ。有馬は京都から車でおよそ1時間半。温泉街は観光客でごった返している。外国人も多い。昼飯にカレーを食べ、しばしぶらつく。細く入り組んだ坂道が続く。公園には赤く錆びついた蛇口があった。飲用可能な鉄泉だったが、衝撃的な味に顔がゆがむ。血だ。その後、目当ての温泉旅館に行くも臨時休業であった。どこの湯も混雑しており、20分待ちがザラだった。日帰り湯の看板が出ていないホテルにダメもとで聞いてみると、幸運にも入れるとの答え。客もほとんどおらず、金泉をこころゆくまで楽しめた。歩き途中、炭酸せんべいを土産に買う。特徴のない普通のせんべいだ。ここで一旦宿に戻って車を置き、再びタクシーで温泉街へ。鉄板焼き屋でお好み焼きを食べ、銀泉に入る。顔がツルツルになった。宿はそこからかなり離れた山裾にある合宿所のようなところだった。嫌がるタクシーに乗り込み、外灯のない急坂を登る。受付には緩い感じのおじさんがいて、懐かしさを覚える。鍵を受け取り、宿泊棟へ。一棟貸しなので騒ぎ放題だ。大量に仕入れた酒とつまみと思い出話で深夜までウノに耽った。翌朝気が付いたのは隣の棟の声が意外とよく聞こえるということだ。大声、というか爆音で昔の先生のモノマネやらツッコミやらを繰り返していた我々の醜態は筒抜けになっていたようだ。棟を出る時に同年代くらいの若者と鉢合わせてかなり気まずかった。ここにお詫び申し上げる。この日は朝から中華街へと移動し、料理を食らった。鰆の酒粕餡かけという聞きなれない一皿がめっぽう美味かった。バリスタのいるコーヒー屋でエスプレッソを飲み、だらだら歩いて旅行は終了。京都に着いてからなぜか3時間ほどドライブし、大盛の鴨南蛮そばを腹に入れてから解散となった。
 ���晦日は友人宅で蕎麦をご馳走になってから鐘を撞きに行き、深夜まで運行している阪急で松尾大社へ。地元の兄ちゃんが多い印象。社殿がコンパクトにまとまっていて良かった。おみくじは末吉だった。年明け早々、以前付き合っていた人が結婚したことを人づてに聞く。めでたい気持ち半分、複雑な気持ち半分。元日は高校時代の友人3人と四条で酒を飲むだけに留まる。2日は友人らと蹴上の日向大神宮へ。「大」と名づくが割合小さい。社殿の奥には天の岩屋を模したと思しき巨大な岩をL字型にくりぬいた洞窟があり、潜り抜けることができる。いつ作られたものかは不明だそう。暗闇を抜けて日の光を再び浴びる時、不思議にもスッキリとした感覚になる。ここでもおみくじは小吉だった。その後は下鴨神社の露店を物色し、ケバブとヤンニョムチーズチキンなる悪魔のような食べ物に枡酒で乾杯。旧友と合流し、深夜まで酒を飲み、コーヒーで〆。怒涛のアルコール摂取はここで一旦落ち着いた。
 3日、昼に起きる。夕方ごろ喫茶店に行くもぼんやりして何もできず。3時間で本のページを3回めくったのみ。その帰りがけに初めて交通事故を起こした。自分は自転車に乗っていたが、考え事ごとをしていたかそれとも何も考えていなかったか、赤信号の灯る横断歩道の真ん中で車に真横からはねられて、初めて意識が戻った。即座に状況を理解し、平謝りする。非常に幸運なことに怪我も物損もなく、さらには運転手が気遣ってくれたおかげで大事には至らず、事故処理のみしてその場を後にした。自分はあまりにぼーっとしすぎていたのだ。赤信号はおろか、横断歩道があることさえも気づいていなかった。完全にこちらが悪い。ただ、こんなことを言ってはヒンシュクを買うだろうが、何か自分のせいではないような気もした。昔、轢かれたことのある友人が、「車は鉄の塊、人なんて無力」と言っていた。生と死は笑えるほどに近い。車の同乗者には、生きててよかったなぁ! と半ば怒った口調で言われた。果たしてそうなのか。苦しんで生きるか、知らぬ間に死ぬか、どちらが良いのか。よくわからない頭のまま先輩の家に遊びに行き、帰ってからおみくじを捨てた。馬鹿にもほどがある。
 “WWⅢ”がツイッターのトレンド入りした日に、リニューアルしたみなみ会館で映画「AKIRA」を見た。第三次世界大戦で荒廃・復興した2020年のネオ東京が舞台である。東京オリンピックの開催まで予言されていて瞠目する。作画の緻密さと色彩の美麗さ、展開のスピードが尋常ではなく、見るドラッグのようであった。見に来ていたのは意外にも20代の若者が多かった。なぜか終了30分前に入ってきた女性3人組もいた。目がぐるぐる回って、もう何が何か訳がわからなかった。溢れそうな鍋に蓋をしたところ、その蓋の上から具が降ってきた。そんな脳内で、世界の終わりというよりは、自分の終わりという感じだった。翌日から仕事だったが、変に興奮して夜中まで寝付くことができなかった。
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fishermanjapan · 6 years ago
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藍の鰆、webサイトが完成
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今年の2月に立ち上げをお手伝いさせていただいた「 藍の鰆 」。ついにウェブサイトが完成しました。 http://ainosawara.com
人口約250人という小さな島、北九州市藍島を舞台に、日本最高峰のクオリティの鰆をうみだすチームがあります。 その名も「藍の匠衆」。彼らの鰆は、今までの常識を覆すものでした。
そんな「藍の鰆」の魅力を料理人に伝えるべく、藍の鰆のクリエイティブチームが再び集結。フィッシャーマン・ジャパンも制作のお手伝いをさせていただきました。
照寿司の渡邉貴義さん、日本料理TOBIUMEの田代 晃司さん、S~エッセ~の清水明完さんにご協力いただきました。それぞれの視点から藍の鰆のこと、またそこから見える未来についてお話を伺い、より藍の鰆の魅力が伝わるwebサイトになりました。
12月からは藍の鰆のシーズンに入り、いよいよ今年の注文も受付開始です。「藍の鰆」は、料理人の皆様にのみ販売しておりますので、個人的に食べたいという方は、ぜひ藍の鰆を取り扱うお店にぜひ足を運んでください。
プロデューサー: 長谷川 琢也 アートディレクター: 古谷 萌(Study and Design)、 安達 日向子 コピーライター: 藤田 卓也 カメラマン: 平井 慶祐、 戸高 慶一郎、 松木 康平 ディレクター: 林 宏介( Pyramid Film Quadra Inc. )、 清水龍輝 ( Pyramid Film Quadra Inc. ) デザイナー: 松岡 明日香、王秋淩( Pyramid Film Quadra Inc. ) エンジニア:澤村直人( Pyramid Film Quadra Inc. )
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jinmakazuhiro · 2 years ago
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朝ごはん 2022/10/24 ▼今日の献立▼ ─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─ ⌘ さわらのみりん干し ⌘ 面河のこんにゃくと大根の煮物 ⌘ だし巻き卵 ⌘ ナスとちくわとオクラの煮びたし ⌘ 黒豆煮 ⌘ 柿 ⌘ ご飯 ⌘ お味噌汁 ─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─・・─ おはようございます😃 今朝はいただき物のさわらのみりん干し。 旅行で旅館に泊まると、朝ごはんはよく鰆(西京焼き)をいただくことが多いような気がします。朝にゆっくりお魚をいただくと、とても気分の良いスタートが切れるような気もします😌 旅行中だと、朝は気持ち的にゆっくりと時間が流れているので、そういう気分になるのかもしれませんが、通常日も30分か1時間くらい余裕があるように起床して活動する習慣になれば、同じような感覚かな。と思ったりします😶 私の場合は仕事に対しては悪いストレスがないので、ONとOFFの日の違いはあるかもしれません🙂 習慣は、私の場合だと、最初は意識してやっていて、そのうち意識することがなくなる感じで習慣化している感じです。今は、朝は朝活(運動や勉強)として、それから、ご飯を作って、ゆっくり食べて、お仕事開始までに20~30分くらい時間が余る感じです。 日中はお仕事の合間(お昼休みも含め)にストレッチとトレーニングを90分くらいやっています💪 案外、時間ってあるものです。 さて、 その他のおかずは、こちらもいただき物の、おそらく「面河のこんにゃく」だと思います。 四国の石鎚山の麓にある面河(おもご)地区は、日本一の清流"仁淀川"の源流にあたる面河川が流れる清らかな水が豊かな山里です。 そこで古くから作られてきた��んにゃく。こんにゃくは面河に住��人たちにとって日常食であり、その地の名産品です。過疎化や担い手の減少などでその灯が消えそうになったこともあったようです。 表現するのが難しいですが、ざくっとした食感が特徴で面白かったです😃 今日も天気が良いですね。今週も頑張っていきましょう! ┈┈┈┈┈┈ ┈┈┈┈┈┈ ┈┈┈┈┈┈ #朝ごはん #朝ごはん日記 #ワンプレート #ワンプレート朝ごはん #料理 #料理日記 #料理男子 #クッキングラム #おうちごはん #デリスタグラム #朝食プレート #おうちカフェ #和ンプレート #うつわ好き #和食ごはん #yummy #japanesefood #homecooking #男飯 #さわらのみりん干し #さわら #鰆 #こんにゃくと大根の煮物 #だし巻き卵 #なすの煮びたし #ちくわ #とオクラ #黒豆煮 #柿 (Matsuyama, Ehime) https://www.instagram.com/p/CkFLiKZLiFM/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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usamierina · 3 years ago
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Sushi Ura-Onikai: 3rd branch of Onikai group
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I actually had a reservation for Sushi Onikai in Nakameguro at the end of June, but due to COVID19's shortened opening hours, my reservation was cancelled... I was going to try again for revenge, but both 2 branch of Sushi Onikai group in Nakameguro were fully booked at all. Luckily, I was able to get a reservation at the 3rd branch of them which recently opened in June.
鮨うらおにかいに行ってきました。
本当は6月末に中目黒の鮨おにかいの予約が取れていたんだけど、コロナの営業時間短縮のせいで予約がキャンセルになってしまっていて... その後もたびたびリベンジで予約しようと思っていたのですが、中目黒は2店舗ともいつも満席。ぐぬぬ.... ということで、若干遠かったのですが、6月にオープンしたこちらの3号店へ伺ってきました。
お店は、入り口正面のカウンターに8席ほど、さらに少し奥に入ったと���ろにもカウンターつきの6席、という、ダブルカウンターの設計。
①Aカウンター 17:00〜 ②Bカウンター 18:00〜 ③Aカウンター 19:30〜 ④Bカウンター 20:30〜 っていう感じに分けてスタートできる仕掛けなのかな? 席数に対してフレキシブルな時間予約ができるので、とても良いなと思いました。
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コース10,000円なのですが、最初にシャリを味わってもらうための小さな海苔手巻きを。赤酢で、塩しっかりめなシャリでした。海苔ぱりぱり。
さてさて、ここからコースがスタートです。 つまみ3品+握り15品のけっこうしっかりしたコースです。
先出しのおつまみ的なのは、マグロのお刺身 ...に見えるけどこれは「トマト羊羹」🍅 トマトのしっかりした味わいをぎゅっと固めたもの。
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最初に出てくるのは、「中トロ」です。 最初に味しっかりのネタが出されるの、珍しいね〜。
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ぴかぴかの中トロ、最高!
「シャリの大きさいかがですか?貫数が多いので、途中でサイズ��整もしますのでおっしゃってくださいね」という丁寧なお声がけ。 (お腹が空いていたので、このままで大丈夫です、とお伝えしたけど、さすがに握りの貫数が多かったのもあって最後はお腹いっぱいになりました苦笑)
お次は「つぶ貝」。
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コリコリとしたしっかりな歯応えが、「貝食べてる〜」という感じ。
お次は白身、「平目」ですね。
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ここでおつまみでいただく、「なすの浅漬けと生ハム」。
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(これはそこまで印象に残らなかったな...生ハムはクオリティによって感動が全然違う。この生ハムはそうでもなかったな~。茄子との相性もそこまで良くはなかった印象。)
お次は「鰯酢〆」
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思わずGIFに。ステージに置かれた瞬間に、小さく沈むのがお鮨のかわいらしあだよね。
これ、めちゃめちゃ美味しかった...!
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脂がしっかりしててとろける青魚!
酢締めで、さっぱりとしつつも、しっかりと乗った青魚の脂の旨味が楽しめて最高です。
お次は「どんちっち鯵」
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「どんちっち鯵」っていうブランド、初めて聞くブランドだなあ。 島根県浜田市で水揚げされる鯵のブランドで、旬は4月~9月で、脂質10%のものしか出荷しない、通称「鯵の大トロ」と呼ばれる島根県のブランド魚だそうです。(あとで調べた)
ここでご説明を。お次はスモークとのことです。
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「鰆醤油付け燻製」
フワッと感が楽しめるように、撮影はスローモーションをおすすめされたので、それに従って撮影w
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鰯や鯵が出る前にスモークかけて、ちょっと時間を置いてあったものに、食べる直前に追いスモーク。チップは、香りが強い桜とかのチップではなく、広葉樹ミッ��スの軽やかな香りのチップを使っているとのこと。
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めちゃめちゃキラキラしてる~!
スモークの香りがたしかにそこまでエグくなくて、とてもマッチしてて美味しかった~!
ここで日本酒。私はビールを頼んだけど、同行者が頼んだ日本酒をちょっとだけいただきました。「日高見」。おちょこが、お酒を注ぐと色付き富士山がでてくる可愛いタイプ♡
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「白烏賊」。お塩とスダチでいただきます。
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むちむち〜
「牡丹海���塩麹漬け」
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小鳥のようにとまるタイプのエビ。こういう乗せ方流行ってる?笑
「甘鯛塩〆」
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「あん肝軍艦」
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アンキモ!アンキモと、奈良漬が乗っている軍艦です。
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これすごく美味しかったな〜! アンキモのしっかりねっとりした味わいと、奈良漬のややクセのある風味とシャクシャク感がとてもマッチしていて、満足感のある味わいでした。
「鱧」
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山椒塩でいただきます。ふんわりした食感が夏らしさを感じさせてくれます。
ここでおつまみの、「エビと出汁ジュレ」。
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えだまめとコーンが夏らしさあって、青いガラスの器に映えますなあ。
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「海老天海苔巻き」
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こちらの「鮨うらおにかい」は、系列店に中目黒の「天婦羅みやしろ」という、ミシュラン1つ星の天ぷら屋さんもあります。その「天婦羅みやしろ」仕込みの海老天を、手巻き寿司にしたスタイル。
美味しい〜🦐
そろそろお腹いっぱいになってきたな...というところで、旬のメニューとして「太刀魚の小丼」です。
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さっぱりした太刀魚に、香ばしい炙りの香り。
さ〜そろそろコースも大詰め、
まずは中トロを炙って...
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まぐろの、「これでもかっ!」というほどのいろんな部位をまとめまして、
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どっさりと乗せたものを
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ぜんぶいっきに
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巻いたやつ。「まぐろ巻き」うまー!
一番手前に炙っ��中トロが入っていて、口に入れた瞬間に脂のりのりのマグロが入ってくるので、満足感が大きく広がります。ひとくちごとにいろんな部位のマグロの旨味が押し寄せてくるので、太巻きよりも多彩で楽しめるのがよいところ。
メニューの中ではやっぱりこれが一番だったかな〜。
基本のコースは、あとは2品で終わりなのですが、ここで「鮨うらおにかい」だけで楽しめる「裏メニュー」の登場。(「本店でも出さない、ここだけの限定の裏メニューなんですが...」と打診いただいたので、それはせっかくだから...と事前にオーダー。)!
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かに、うに、馬肉、甘海老。
赤身はマグロ?と思っていたのですが、種明かしされたのはまさかの馬肉。こちらは、「蒙古草原馬」という、内モンゴルの草原で育てられた、特別な馬肉だそうです。
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これをもりもりに乗せたのが
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鮨うらおにかいの裏メニューの贅沢小丼。
想像していたよりも馬肉が赤身感だっぷりで筋肉質で、めちゃめちゃ合うかって言われると若干のハテナが頭をよぎりましたが、ウニ・カニ・甘海老は流石のバランス。海鮮の旨味よ〜。半分食べてから、添えられたスダチを追加で絞って食べるのですが、少し酸味を加えただけでまた違う味わいになるのが楽しい。
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そして、最後にでてきたのが、「白煮の鰻」
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鰻は手渡しで。速やかに(写真撮ってから、だけど)口に放り込んで、もぐもぐ......!!! 脂が乗っててジューシーで、塩でいただくのおいしー!
これはめちゃめちゃ好みの鰻でした。
最後に「玉子」。
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こちらのたまごは、かなりしっかり濾されたムラのない卵液を一気に焼き上げた、プリンっぽい仕上がり。
ごちそうさまでした!
10000円で15貫、かなりコスパがよいコースだと思うので、中目黒の2店舗も予約が取れないのは納得。噂によると3ヶ月待ちレベルとのこと。ここ八丁堀のほうも、きっとすぐまた予約が取れないお店になるんだろうなあ。
とはいえ、若干シャリの味が濃いめで、なんとなく重ための印象。シャリの味が濃いのもあって、白身や貝類のネタにあんまり感動がなかった気がする。。。。つまみも「わあっ❤️」ってなるものもなかったなあ。
いや、ぜんぜん十分美味しかったんだけど!!!笑
引き続き、美味しいお鮨さがしを励みに生きていきたいと思います!
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kentarouchikoshi · 4 years ago
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 ��のすき焼きかぁ(⋈・◡・)  すき焼きというと一般的には牛肉ですが,北海道や新潟県では豚肉を使うことも多いとか。僕の父は学生時代に友人に「すき焼きを食べよう」と誘われたので行ってみたら豚肉が大量に用意されていて「豚のすき焼きΣ(・ω・ノ)ノ!」と大変驚いたそうです。きっと北海道か新潟県出身の方だったのでしょうね。この話には続きがあって,夏休みに帰省した父からその話を聞いた祖父がその年の冬,何とわざわざ牛肉を手土産にして上京してきて仰天させられたのを,父は昨日のことのようによく覚えているそうです。当時,学生の親が上京してくる際に郷土のお菓子を大量に持ってくることは珍しくなく,これは今ほど流通が盛んでなかった時代「我が子の友人たちに郷土の名産品を食べてもらおう」というお国自慢もあったようですが,牛肉を持ってくるというのは前代未聞,たとえ松阪出身の学生の親でもそんなことはしなかったと父は笑います。「折角だから,友達に牛肉のすき焼きも紹介しろ」ということだったのでしょうね。  牛肉以外のお肉を使うすき焼きというのは他にも存在し,名古屋や京都では今でも鶏すき焼きが盛んに行われているというお話を聞きました。どちらも鶏肉の大変に美味しい所で,名古屋は「名古屋コーチン」という非常に美味しい鶏肉で有名ですし,京都のお肉屋さんでは他の地域の人が驚くほど高価な鶏肉も普通に販売されています。  さて,牛・豚・鶏のすき焼き,それぞれ違いはあってもいずれもお肉を使うのは共通ですが,昔のすき焼きは更にバラエティ豊かで,元々は肉を使うとも限らなかったそうです。昔の大阪ではその名も「魚すき」というお魚のすき焼きが好まれ,郷土の名物だったのだと聞きました(⋈・◡・) しかし残念なことに今では大阪でも魚すきはあまり見られなくなり,大阪出身の方に「魚すきって食べたことある?」と伺っても「無いなぁ(・~・´)」という返事が返ってくることが多いようです。  大阪ミナミには「丸萬本家」という魚すきの名店がありましたが,1996年にオーナーの逝去で一旦は廃業してしまいました。但しその後2007年に画家である旧オーナーの弟さんが店名もそのままお店を再開し,今も再び魚すきを提供しているということです。歴史の味,地域の食文化が消滅を免れたことは非常に喜ばしく,僕も大阪にお邪魔する機会があれば是非その伝統のお料理を味わってみたいものだと願っております♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪  ・・・と,そんなことを思っていたら「ぶりすき焼き」というお料理のレシピを見つけました。最初「大阪��魚すきというのも,このレシピと同じようなお料理なのかな?(。・о・。)?」と思ったのですが,大阪・丸萬本家の魚すきには鯛・鱧・鰆・海老・烏賊・赤貝を入れる一方で鰤は使わないようですから,これは大阪の魚すきとはまた違ったお鍋料理なのでしょうね。  そして僕は,ぶりすき焼きと魚すきとの両方に同じくらい強く心惹かれます(๑˃̵ᴗ˂̵)  この冬は牛すき焼きは勿論のこと,豚すき焼きや鶏すき焼き,そしてこの「ぶりすき焼き」も是非試してみたいと思っているところです。これから寒さが厳しくなってきたら,きっとどのすき焼きも,とてもとても美味しいに違いありません(ლ˘╰╯˘).。.:*♡
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espooaya · 4 years ago
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這一年吃些什麼好 東京家庭的四季飲食故事
[書摘1]
這些年,我都於年底十二月三十日早上開始,把鯡魚子泡在跟海水一樣濃度的鹽水中,慢慢去掉鹽分。沒兩個鐘頭換一次水,然後把兩隻手放在水中,慢慢剝掉白色皮膜。過了六到八個小時,鹽分該差不多少了。如果嘗一嘗,發覺原來去鹽過頭反而有了苦味,那麼又得把鯡魚子放回鹽水中叫它吸收鹽分!總之,鹽度恰到好處了,方可將其泡在混合調味料中。這時候,時間應該是十二月三十一日凌晨了。等到再過十幾個小時,《紅白歌合戰》開播的時候,拿出鯡魚子嘗嘗吧。大概就能吃出「黃色鑽石」的滋味了。 
[書摘2]
為了使黑豆外皮更加發亮好看,在料理過程中,經常把生鏽釘子等鐵製品放在鍋中(我則用專門為此目的生產的「鐵鯛魚」)。對蜜糖黑豆而言,外皮和內容是一樣重要的。
[書摘3]  
鰤魚有天然的和養殖的,幾乎一年四季都買得到。不過,冬天產卵之前釣上的天然鰤魚身上的脂肪最多,吃起來最甜美,因而日語特地稱他為「寒鰤」(かんぶり)。日語裡,「寒」字有浪漫的想象,如寒玉、寒梅等。寒鰤也給人乾淨、透明、高貴的感覺。
[書摘4]
我在一本書裡看到這麼一句話:日本菜是水的料理,中國菜是火的料理。日本因為水質優良,食品在流水下洗淨了就能吃出香味來,例如:鮮魚刺身、蕎麥冷麵、凍豆腐等等。青菜最簡單、普及的吃法「阿浸」之味道,至少有三分之一來自清水。
[書摘5]
鶯餅的樣子模仿著同名鳥類的外貌。所以,不是大福、溫泉饅頭般的圓形,而是呈著稍微細長的橢圓形。鶯的別名叫��告春鳥。聽到牠的聲音之前,先嘗嘗同名糕點,跟日本人偏愛「初物」即初上市的食品有關係。至於那草綠色的粉,則跟一般的黃豆粉不一樣,是把綠大豆磨碎的,因為產量少,價錢就比較貴了。
[書摘6]
用樹葉包起來的甜點,日本有兩種:一個是三月的櫻餅,另一個是五月的柏餅。櫻餅用的是鹽醃的櫻樹嫩葉子,能夠跟裡面的麻糬一起吃,也有人(包括我本人在內)喜歡剝掉葉子純吃裡面的豆沙餅。柏樹的葉子倒很硬,主要為器物滅菌包裝的作用,從來沒聽過有人跟裡面的麻糬一起吃。
[書摘7]
京小孩如我,從小吃長命寺櫻餅長大。跟鶯餅不同,櫻餅是麵餅夾紅豆沙的。被櫻葉擁抱的麵餅呈著櫻花般的粉紅色,顯然是用食用紅色素染上的。有趣的是,發祥地山本屋的櫻餅是素淨的白色,而且創始人的後代說:櫻葉是為了增添香味和不讓糕餅乾燥,所以吃時剝掉才對。
[書摘8]
如今東京街頭也常看到大阪式的道明寺櫻餅了,可是當我第一次看到時,難免深受文化震撼,乃外表相像實際卻不同所致。大阪東南部的道明寺,據說是道明寺粉的發源地。那是把糯米浸在水中,蒸熟後曬乾,磨碎成粉的;舊時當軍糧,現在則用來做和菓子。用道明寺粉做的櫻餅質感,看起來像春分、秋分吃的牡丹餅、萩餅,也就是介於糯米餅與麻薯之間。用鹽醃櫻葉包起來,能聞到櫻餅特有的香味,滿好吃的。
[書摘9]
糯米,水汪汪的樣子和軟軟的口感都好吸引人。
[書摘10]
這天去逛魚店看看吧,一定會看到平時不常賣的文蛤成堆賣著。聽說這種貝類的殼兒形狀,一個一個都有些獨特,只有生來成對的兩枚才能合上來,因而成了貞節以及愛情專一的象征。
[書摘11]
在日本,擺設 「雛人形」玩的其實不僅是小朋友。此間的百貨公司推出適合成年女性為自己買的 「雛人形」。我訪問鄰居時也發現,有六十幾歲、接近七旬的大姑娘,還把從小擁有的寶貝偶人一年一度擺出來,一點一點嘗著 「雛霰」,跟自己心中的小女孩聊聊天。往年的 「雛祭」,節日一過就得匆匆收拾 「雛��形」;據傳說,否則女兒將來要嫁得晚了。今天的日本人已不大談這一套。可是,好說歹說,桃花節過了,不久就得把菖蒲節(端午節)的 「五月人形」擺出來。所以,還是沒有多少時間耽擱的。偶人來,偶人走,確實是日本家庭的一種風景了。
[書摘12]
剛結婚搬過來的時候,我們也曾約朋友們一起在大學通的櫻樹下攤開席子吃吃喝喝。後來,有一次被路人批評說我們那樣做是傷害櫻樹根的,頗覺沒趣。之後改去稍遠的小溪邊能生火吃燒烤的地方了。
[書摘13]
大家也應該會同意吃燒烤最好在水邊。儘管如此,在日本並不是哪裡的水邊都可以生火做燒烤的;主要是住宅區不宜影響附近居民閒靜乾淨的生活。
[書摘14]
對小孩、對年輕人來說,炸物似乎有特殊的吸引力。用LINE通知一下我家老大老二,今晚的菜餚是沙丁魚 「fry」,他們都會準時回來在家吃晚餐。大孩子的母親懂得盡量少說話以免惹麻煩,可是在心裡呢,一個人哈哈大笑!那當然是勝利的笑聲了。
[書摘15]
中文的四季豆,日文叫做 「隱元豆」。隱元是明末清初從中國福建省福清來日本定居的和尚。
[書摘16]
小時候,我們也曾稱之為「泥鰍隱元」,因為這種豆子的形狀有點像泥鰍。奇怪的是,並沒有叫它為 「泥鰍豆」而叫它為 「泥鰍隱元」,好比中國來的和尚長得像泥鰍似的。
[書摘17]
「鷹の爪」是什麼?就是一般的紅色乾辣椒了;只是日本人喜歡用動物、植物、氣候現象等自然的比喻罷了。所以,粉絲變成春雨,紅燒油豆腐叫做狐,野豬肉變成牡丹肉。
[書摘18]
「這麼大的便當盒裡,要把飯糰裝進去,擱上醬姜、芝麻鹽、胡蘿蔔桑、櫻桃桑、冬菇桑、牛蒡桑、有洞穴的蓮藕桑、有條有理的『蕗』桑。」(これくらいの、お弁当箱に、お握りお握りちょいと詰めて、刻み生姜にごま塩ふって、人参さん、さくらんぼさん、しいたけさん、ごぼうさん、穴の空いた蓮根さん、筋の通ったふ~き。)這首繞口令說起來並不難,只要是重複地說得越來越快,伴隨的手勢則要做得越來越小。也就是說,從一本雜誌那麼大的便當盒開始,要重複幾回同一個台詞和動作,直到便當盒縮小成火柴盒那麼小為止。而且每一次說最後一句 「有條有理的蕗桑」時,得用右手指頭把左手胳膊從指頭一路到腋下搔一番,之後又把右手帶到嘴巴前邊來,撅一撅嘴呼呼地「吹」出一口氣,因為日語中「蕗」和「吹」諧音!
[書摘19]
家附近的水果店老闆告訴我說:草莓的巔峰期其實是三月和五月,就味道來說,五月的草莓最好吃,因為是露天栽培的。
[書摘20]
日本超市的蔬果部門,經常出售 「咖喱用菜」;看看塑膠袋子裡有什麼,果然是一顆馬鈴薯、一顆洋蔥、一根胡蘿蔔。這是因為普通日本人在家做咖喱吃,除了咖喱塊和豬肉以外,一般就要放入這三種食材。
[書摘21]  
日語中 「玉」和「球」諧音,所以日本人把洋蔥叫做 「玉蔥」(たまねぎ),把春天四月的洋蔥則叫做 「新玉」 (しんたま)。
[書摘22]
歷史上,馬鈴薯是大航海時代的荷蘭商船從印尼雅加達帶到日本來的。因而日語中,馬鈴薯的通名是 「雅加薯」(じゃがいも),新上市的則叫做 「新雅加」 (しんじゃが),一般是整顆蒸熟以後,邊剝皮邊擱點鹽或奶油當零食吃。
[書摘23]
除了長命寺櫻餅是麵餅以外,鶯餅用細糯米粉、道明寺櫻餅用粗糯米粉、柏餅則用粳米粉。
[書摘24]
初夏的鰹魚叫做 「初鰹」(はつがつお),乃一年裡第一次從南洋游到日本海域來的鰹魚,一般在日本南部的四國高知縣捕獲。夏天,鰹魚們繼續游往北洋避暑去。然後等秋風颳起來,牠們又從北洋游回日本海域來,這回要在東北地區宮城縣被捕獲了。根據當地漁民的說法,鰹魚是帶領秋刀魚群游來的。顯然,鰹魚方向感特別強。這時候的鰹魚被稱為 「回鰹」(戻り鰹、もどりがつお),因為在北洋積累了皮下脂肪,吃起來肉質肥嘟嘟的。
[書摘25]
江戶時代的人也說:即使把妻子當掉都得吃 「初鰹」。
[書摘26]
生的鰹魚片斷面上會出現彩虹般的顏色,是有點像肥皂泡反射陽光的時候那樣。原來,那是把肉類垂直切斷的結果產生的膽綠素所致,跟鰹魚的鮮度並沒有什麼關係。
[書摘27]
據說, 「冷中華」的發祥地是東京神田神保町的揚子江菜館。位於舊書店街中間的鈴蘭通,內山書店的對面,如今外墻上有京劇面具的裝飾。那裡從一九三〇年起供應到今天的 「冷中華」呈富士山形狀,山坡上垂直方向整齊地擺著蛋皮絲、竹筍絲、叉燒絲、黃瓜絲、瓊脂絲,並且以糖醋醬油調味。吃著吃著從裡面還能挖出來肉丸子、鵪鶉蛋、蝦仁等。
[書摘28]
我從海外回日本結婚的時候,皮箱裡放著台灣傅培梅、香港方太等人寫的食譜。翻著翻著就發現:中餐中的拌麵類一般都把豬肉、雞肉等整塊地煮熟待涼後,切絲鋪放在麵條上面。於是試著煮豬五花肉、雞腿肉等,放在「冷中華」上面吃,效果比紙張般的日式火腿不知好了多少倍。再說,用來調味的醬汁,也用了煮肉塊時留下的湯水,就比什麼「中華味之素」等都好很多。
[書摘29]
「五目」就是中文的 「八寶」,即什錦、全家福的意思。
[書摘30]
我從海外回日本結婚的時候,皮箱裡放著台灣傅培梅、香港方太等人寫的食譜。翻著翻著就發現:中餐中的拌麵類一般都把豬肉、雞肉等整塊地煮熟待涼後,切絲鋪放在麵條上面。於是試著煮豬五花肉、雞腿肉等,放在 「冷中華」上面吃,效果比紙張般的日式火腿不知好了多少倍。再說,用來調味的醬汁,也用了煮肉塊時留下的湯水,就比什麼 「中華味之素」等都好很多。
[書摘31]
日本有句俗話說: 「安物買いの銭失い」(買便宜貨等於丟錢)
[書摘32]
把鮭魚子等零散材料用海苔條圍住而做成的  「軍艦卷」壽司,閣下如何蘸醬油吃?如果整個地斜倒下來讓鮭魚子接觸到小碟裡之醬油的話,就難免發生魚卵滑落事故了。這個時候,悠然拿一片 「GARI」來,當它是個小刷子,蘸了點醬油後,輕輕在魚卵表面上擦一擦。結果不是很好嗎?
[書摘33]
離開北京之前,漢族朋友們告訴我:那邊東西不衛生,吃食一定要注意!然而,踏上了塔克拉瑪干沙漠,我卻發覺:原來,伊斯蘭教徒特講衛生,生活環境比漢人地區乾淨很多。再說,新疆風味是無法抗拒的,有豐富的水果以外,還有現烤的麵包、用手拉的麵條,更不用說永遠迷人的羊肉串。
[書摘34]
現在日本有半公家性組織明文規定:直徑一點三毫米以下的乾麵才叫做素麵。粗一點的則叫冷麥,超過一點七毫米的叫做餛飩(烏龍麵)。
[書摘35]
記得在加拿大生活的時候,有一次參加每人各帶一味菜餚共同享用的百樂餐,我帶去了煮好的素麵和柴魚湯。西洋同學見怪不怪,有位華人同學倒動氣說:你這是真正的清湯掛麵,還帶來給別人吃,不覺得丟臉嗎?當場我沒回嘴,可心裡想:這是我從小熟悉的日本家常便飯,怎會至於丟臉呢?
[書摘36]
老人家說,白米飯中間塞一個梅乾就起反腐爛的作用,所以也塞一個吧。
[書摘37]
九月初上桌的深紫色大粒葡萄則叫做 「巨峰」。把一種水果,也不是西瓜那麼大型的水果,稱為 「巨峰」,乍聽有點奇怪吧?查查這個專用名詞的來源,原來是:開發出這種葡萄的農園位於日本第一峰富士山南邊的靜岡縣。從事這項開發工作的農學家大井上康,每天望著靈峰,埋頭研究長達二十多年。一九四六年,他終於成功讓新品種生下來的時候,取名為 「巨峰」。至今七十多年,現在日本生產的葡萄中,大約六成是 「巨峰」。一樣大粒有深紫色皮 「貓眼葡萄」(Pione)也是由巨峰改良過來的。
[書摘38]
日語中,把糯米蒸熟的叫做「強飯」,乃粳米 「姬飯」的反義詞。在這兒,「強」字意味著「硬」或「老」,跟「姬」字所指的「軟」或「嫩」成對比。
[書摘39]
已故日本詩人寺山修司,在日本版《花花公子》雜誌開人生咨詢專欄的時候,有一個年輕讀著訴說人生太苦想要自殺;寺山的答復則是:你沒吃過新宿中村屋的印度咖喱把,先吃一次再說。
[書摘40]
歌舞伎的節目,大多早在江戶時代完成,現在來說是古裝戲了。台詞也多像文言文;大多當代人聽也聽不懂。於是觀眾中,多數人包括我在內都借用耳機,邊聽解說邊看舞台。有趣的是,還不大懂事的小孩子,有了耳機的幫助,對戲劇內容的理解程度就不遜於大人了。再說,幕間吃的歌舞伎便當,對孩子們也有莫大的吸引力。
[書摘41]
據說,舞茸這個名字的來源是:因為特別好吃,所以在山中找到的人,高興得跳起舞來所致。
[書摘42]
根據日本中毒學會的統計:每年日本全國有報告的蘑菇中毒者人數,大約兩百人左右;每年平均有一名日本人因病情嚴重而喪命。
[書摘43]
每天三頓飯吃得認真,美味的記憶會長年都留在腦海中,有一天想到自己動手做,結果真會做得出來呢。感謝烹飪之神!
[書摘44]
在蒸籠裡加熱好的鰆魚塊,擱了點蔥絲和香菜段,最後把滾熱的油倒在上邊。把每人一盤蒸魚端上桌,大家異口同聲地喊出來:很好吃!我心中覺得:曾經年輕的時候待在香港孤軍奮鬥的日子,果然沒有白過。
[書摘45]
相比之下,日本菜的湯底都用柴魚、昆布、小沙丁等快速出味道的乾貨,加了蔬菜豆腐等後煮個片刻就完成;至於味噌,最後熄火後才溶化進去的,連煮都不用煮,千萬不可以使之沸騰而失去香味。
[書摘46]  
在一般的情況下,非得用瓦斯爐內藏的燒烤器,乃在爐子下邊看起來像抽屜��那一層,拉出來就有放魚的不鏽鋼架子以及防止起火的水盆。
[書摘47]
據說,大正年代(公元一九一二年到二六年),在北海道北方現屬於俄羅斯的庫頁島上居住的日本人發現:當地俄羅斯人把母鮭魚卵巢裡的魚卵鬆開以後,用少量鹽醃起來直接食用。就是當年當地,就是日本人學會了俄國式ikura的做法和叫法。
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ikechan · 6 years ago
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「神秘の国ジョージア伝統のワインと料理ディナー会」に、昨年9月にジョージアに2週間旅行してきた人とワインエキスパートの人と一緒に参加してきました💕。 ・馬肉のコロッケ ・フォアグラのたたき 茄子と胡桃とザクロの上に添えて ・鰆のロティ 菜の花仕立て ・ラムチョップのグリル ジョージア伝統のプラムソース タラゴンと各種ハーブを添えて ・チョコレートムース 今回のお料理は、大坂さんとジョージアのシェフTekumaさんのおふたりが担当。 Tekumaさんは、お料理教室がめっちゃ人気のシェフだそうです。 野菜の会だとワインは3種類ですが、ジョージアワイン協会の会長さんのはからいで、この日は5種類出ました。 今、「GEORGIA Homeland of Wine 世界最古のワイン ジョージアワイン展」を品川の寺田倉庫で開催中だそうです。 https://georgia-homelandofwine.com/s/ghlw/?ima=4951 金のカトラリーで、あの通称「土下座部屋」での開催でした。 お料理も美味しくワインも美味しくいただきました。 ご一緒したテーブルの皆さんもステキな方たちでした。 大坂さん、ありがとうございました。 名司会でした👍 #ジョージア #ジョージアワイン #ワイン #ジョージア料理 #グルメ #学士会館 #フレンチ (學士會館(学士会館)) https://www.instagram.com/p/BvWcfe4AUNQ/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=1e66juh1q7s0n
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tanayoung0212 · 6 years ago
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水曜の名古屋ナイト、「鮨井」しっぽり! ラストです。 出汁巻き…これがコースの最後。 甘くない玉子焼きもイイですね。ただお酒がさらに飲みたくなってしまうのが難(≧∇≦) で、追加で握ってもらいました。 鰆…脂のってます。 蛤…今の時期、三重のはまだ小さいそうで、こちらは千葉産の。ブリッブリで\(^o^)/ オ〜ラスにトロたく巻き…たくあんには八丁味噌が使ってあるそうで。 いやぁ〜、大満足でした! (鮨井) https://www.instagram.com/saketotsumami/p/BvIJg0VA6F7/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=1r176200ctw9e
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kachoushi · 3 years ago
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星辰選集
花鳥誌 令和3年10月号
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令和3年7月号の掲載句より再選
坊城俊樹選
この星辰選集は、私が各月の掲載句の中で、雑詠選・撰集選・さいかち集の成績などに関係なく、改めて俳句としての価値が優れていると判断したものを再度選句したものです。 言わば、その号における珠玉の俳句ということになります。
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駄菓子屋や故郷の夏の出入り口 粟倉 健二 陽炎の伊良湖に在す幾みたま 馬場 省吾 曳く網の形に光るや蛍烏賊 岩原 磁利 卒業しどこのものでもない私 村山 弥生 湖の黄砂に籠むる島一つ 高木 朱星 同胞の眠るわだつみ鰆東風 鈴木 経彦 ひたすらに鶴は鶴とし凍つるのみ 村上 雪 踏切に佳人佇む虚子忌かな 佐藤 ゆう子 水盤に千古湛へて青楓 緒方 愛 壁に馴染みし蒼き絵の春埃 渡辺 彰子
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万愚節月の後ろに月の影 田丸 千種 古き良きジャケットに花びらつけて 栗原 和子 人柱伝説の城花万朶 牧野 絹子 小面の朱唇開きし朧かな 比嘉 幸子 椿落つその紅色に倦みたれば 増田 さなえ 白き指触れれば老いてゆく桜 岡田 順子 菊御紋光り濡れゆく花の雨 田辺 て津子 鞦韆に二人腰掛け黙の刻 中山 昭子 しばらくはシテの桜でありにけり 古賀 睦子 遠洋の無線切れ切れ沖霞む 池松 伸子
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春灯絹の端切れの捨てきれず 大村 八重子 春惜しむやうに各駅停車かな 斉藤 いづみ 迷ひこむ少年老いし冬木立 永野 佐和 金泥の胸の大きな寝釈迦かな 四本木 ただし 椿寿忌の眼鏡しつかりと磨く 河野 公世 花の下少女のやうに髪を梳き 松井 秋尚 杖の音を行人坂の朧にて 渡辺 光子 手をのばす夢のいくつや飛花落花 葛生 みもざ 天空の道化とされて揚雲雀 松雪 耿子 いつの間に少女は乙女初蝶来 後藤田 晶子
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山笑ふ両腕のばし人里に 早川 笑子 春泥にとらはれてゐる思ひあり 久保 光子 さくらさくら朽ちゆく門の語るもの 樋口 千代 春闌けて日毎に変はる人との間 伊藤 ひとみ 手の平にかくも重たき落椿 野田 勝利 立子忌や玉藻俳話を書棚から 渡部 一馬 坂の上の桜その上白き雲 津野 おさむ 街朧百鬼夜行の人の群れ 横田 美佐子 仏壇の中照らしをり春障子 久米 令子 這へば立て立てば歩めと春が呼ぶ 神谷 幸子
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地に還るまで風船の旅続く 小川 笙力 男らは石談議して花人に 須川 久 教科書に墨塗りの文字春埃 髙橋 晁史 風光る父のミットへひたすらに 近藤 欣子 鯥五郎を見て集合に遅れし子 剣持 せつ子 耕人に従く日輪の傾きぬ 吉田 美智子 訳知りの真砂女の恋や紫木蓮 草刈 幸風 残りしか残されゐしか帰る鳥 永井 清晴 地吹雪が隠せし津軽十三湊 赤川 誓城 公園の演説途切れ春の雷 小林 含香
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慰めを背中に聞きつ石鹸玉 藤野 和魚 蒲公英やローマの下にローマあり 有馬 幸月 荷風忌や口の閉まらぬ古鞄 加納 佑天 バレンタインチョコに始まる腐れ縁 稲垣 祐司 山笑ふ牛舎とび出す牛の声 山口 三四郎 うららかやオカピくるりと舌���見せ 飯嶋 山紫 花の頃どですかでんと都電行く 藤森 荘吉 花は葉に一山の木となり紛れ 岡本 希代子
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tyhaodiary · 6 years ago
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其實我老早就抵達了「外苑前」站了,一方面離住宿的銀座是直達線,其二是靠著“艾力克斯“的關係才得以讓我有這機會來到神宮前附近,神宮前顧名思義指的是明治神宮,到戰後最顯眼且最易辨識的卻是棒球場,雖然在我年輕時代挺迷日本養樂多隊游擊手池山隆寬,不過今日的目的並非棒球啊。
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我沿著樓梯走出站外,今天的天氣真是讓人心曠神怡,碧藍的天空,金色的陽光,還有12度左右的冷涼空氣。而我所在的外苑站前則數屬於「青山」(Aoyama)這一塊區域的一寙,而青山這一代是日本最具時尚感的的代表,比起銀座的都會繁華與熱鬧,在這裡卻是相對低調,但他充滿著時尚以及藝術大師的作品。
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藍天、陽光與石灰牆
不知道是不是日本偏向北方,這裡的陽光與天空總是與相對濕熱的臺灣截然不同,又或是日本建築並非多為高樓大廈,通常住宅區的樓層都不高,每當天氣晴朗,空氣清新,金色陽光灑落���時,整個景色總是美麗乾淨,銀座如此,來到了神宮前或青山一帶也一樣,儘管這裡地形高高低低起起伏伏,但是這裡的藝術氣息總是與陽光藍天能夠緊密結合。
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由於時間尚早,我就在這附近逛逛走走散散步於巷弄之中,當經過一間義大利咖啡館時,恰好有一家人步出咖啡小館,父親穿著整齊,母親則著大衣優雅時尚,長相還很漂亮的,而我走在他們前方,突然小個頭的小女孩跑到了我的旁邊,我心想小孩子的頑皮是不分國籍的,儘管日本小孩一樣在街頭也容易不受控,後來聽到她的母親叫住她,擔心她撞到了我,我也回頭笑了一下。
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涉谷與港區交界這一代充滿了藝術氣息,記得幾年前曾到過國立美術館,在那裡許下些不切實際的事情,原以為會是終結孤單的前哨戰,經過一段時間後才發現,人萬不可隨意許下諾言。當時曾在附近的乃木板迷路而流離失所,但卻意外發現附近的寧靜以及建築的高雅,想必日本最有錢的人應該都居住於附近;倘若想一路隨著熱鬧的區域前進,更能感受到這附近的現代感,無論是「根津美術館」、「現代美術館」,經過南青山,走入多起巷弄小到,逐漸會發現許多建物都如前述所說的石灰牆面,要不就是設計造型多重且顏色一入低調,一直往北青山至神宮前都有如此類似的建築。
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  如此這裡也充斥著許多優秀的餐廳,包含「Narisawa」、「L’as」、「Abyess」、「Lature」、「L’effervscence」、「海味」以及今天要來的「Florilège」等等。這一代不僅有藝術氣息,不僅為時尚現代感的代表,不僅為東京妄想女子的戀戀之地,不僅為養樂多飛燕隊球迷聚集之所,不僅為新一代財富之人的隱居之處,同時還有我愛的乃木板48;倘若在這裡大啖美食、譜一場異國戀曲,那有多轟轟烈烈啊。
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就在進餐廳前的幾分鐘,由於還不到12:00我就暫且在餐廳外閒玩一下手機,我覺得無論「南青山還」是「北青山」,凡「青山」者,這裡的建築特別特立獨行,特別不像日本,也不像歐洲,而是滿載現代美感的建築風格,比如說清水模建築或是整棟為卡其色木質型的建築大樓,所以總會想在這樣時尚感的地方,拍照留念一下。
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  而此時我看見一位日本女子,正在餐廳下樓梯口處左來右去,像是想下去但又不到時間,但又像在等朋友或是等著見網友,遠眺一下她的神情,看起來有點忐忑不安,正當我想來個帥氣的自拍,正彎下腰放下手機時,她迎面向我而來,我一時感覺尷尬變假裝若無其事地拾起手機。
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而她經過我時稍稍停頓似乎看我穿著一副正經八百的標準kingsman風格,或者以為我是未知可能的聯誼對象吧?好在她沒開口問我?果真不久,她又繞回了餐廳入口,下了階梯,進了餐廳,而我則稍稍緩緩,概約12:05才下樓,看看是不是很…紳士。
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戀愛的前哨Florilège
倘若論東京一位難求的餐廳,除了幾間貴的嚇人的二三星壽司外,還有部分三星法式餐廳也是一位難求,Florilège餐廳對於海外訂位的人來說也相當有困難度,今日的訂位要不是有貴人相助,可怕我現在正在AD銀座的餐廳裡。
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用餐日期:2019年3月2日(六) 天氣:晴氣溫:12。所在地:涉谷區神宮前
Chef:川手寬康Hiroyasu Kawate  Sommelier:有,專業侍酒與調酒服務。
酒類:葡萄酒、清酒、調酒等。
環境:時尚舒適。套餐價位:¥7,500~,新臺幣2,080元起。
佐餐酒
1.Champagne Leclerc Brian Reserve Brut  NV。
2.Umami Vodka Cocktail。
3.向井酒造“伊根滿開”古代米酒。
4.Sansho Vodka Cocktail。
5.Bergerie de l’hortus rose。
6.IGP MÉDITERRANÉE “LES HAUTES TERRASSES。
7.Fruit tea Mocktail。
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Sweet Potato
搭配酒款
Champagne Leclerc Brian Reserve Brut NV
第一道料理是「烤地瓜」。今天為我服務的是來自臺灣的Morris,他先端上了一盆正在飄著微微白煙一如山裡晨間燒著木材的氣味,原來這一道源自烤地瓜的概念。
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一塊精緻的地瓜悶在用茶葉作為樹葉意象的方式,但飄出的氣味就是小時候烤地瓜的味道,很有驚喜、很有感覺,當然更有回憶的氣味。
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直接拿起用竹枝插著的地瓜起來食用,口感溫熱而皮熟肉嫩,是黃地瓜肉阿,綿甜滋味溫熱而甜蜜。
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搭配開胃香檳Champagne Leclerc Brian Reserve Brut NV,十分奔放的香味,於口中略帶果感,餘韻是帶著風土形象的粗獷味,這搭配的理想。
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Turnip, KARASUMI
搭配酒款
Umami Vodka Cocktail
第二道是「蕪菁、烏魚子」。這道料理是用蕪菁肉、蕪菁慕斯、還有碎粒的烏魚子以及烏魚子油並陪襯著黃色食用花葉。
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口味是清爽後同時帶點微酸,而蕪菁慕斯滿意外的好吃,還有菜餚裡的烏魚子除去我在臺灣吃的那種厚重鹹辛味,這道精緻但是一道很好吃的料理。
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而搭上得駐店調酒師的作品,是一杯基酒為伏特加與琴酒的ifusing,同時也添加了一些花果香料與,以及佐上一些裝飾以及風乾番茄、口感非常清相當清,微微的甜味而後出現酸甜的番茄香氣,口感圓潤。
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非常易飲且酒精感十分低調,搭配這道清新料理可說萬無一失,相當柔和順口。
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Bread
接著這一碗缽裡裝的是一塊像是饅頭的麵包,經過解釋這是用米粕製作的一款鬆彈的,一塊像是饅頭的麵包。
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撕開時的感覺還真的有點像是饅頭,綿彈帶點韌性,這與發糕或海綿蛋糕的手感是截然不同,而吃下有種種穀物香味,我也不能說這是米酒味或清酒為,因為很難感受,但是香香的,可以不必沾什麼醬料或夾心,直接食用就很理想。
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Sustainability:Beef
搭配酒款
向井酒造“伊根滿開”古代米酒
第三是「牛肉」,Morris解釋,因為大眾認為最理想的牛肉都是年輕小牛的嫩肉,因為口感鮮嫩也成為所有餐飲店搶用的對象。
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而主廚是倡導不浪費的概念,因此運用年齡大的老牛肉作為料理,透過技術也可以創造出不同的牛肉口感與滋味。
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鮮紅大片的生牛肉,佐上了馬鈴薯泥、牛肉清湯汁並林上了香草油,再放上些菜葉,無論外觀美感以及氣味也都讓我等不及想躍躍欲試滋味了。
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儘管這道有倡導不浪費食物的理念,儘管肉不以年輕鮮嫩柔為主,但有他有一種我喜歡的牛肉麵牛肉的那種味道,而綿密的馬鈴薯泥,以及牛肉清湯加上清楚獨特的香草油,這又是一道美味。
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我們可以透過飲食來改變整個世界!!
日本每年浪費了170億公斤的食物。而每年傾倒的食物殘餘高達50至80億公斤。這個數字相當於奈米比亞、利比里亞以及剛果這三個國家的糧食儲蓄量之總和。而這也大約是全球食糧救助量的兩倍。我們致力於減少食物的浪費,希望藉由對於食材的了解而烹調出的美味料理,提升世人關於浪費食物的意識。Florilège
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而與牛肉搭配的是來自京都的清酒,這是有泡製過的清酒,果味十分清楚淡雅,喝了後對米位十分敏感的我。
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感覺這酒的米味相當淺薄,或許與搭上這道牛肉,又是一樣十分均衡的餐酒搭配,而且我以為它不在是清酒了,原來這樣搭老牛肉可以這樣美味。
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Bamboo shoot, Scallop
搭配酒款
Sansho Vodka Cocktail
第三道菜是「竹筍、帆立貝」。除了一片片的竹筍以及整顆帆立貝外,還佐上水蓮、昆布粉以及香草油,更喜歡的是還有做成類似魚漿感的帆立貝漿。
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這道真好吃,彈嫩而外層微熱的帆立貝鮮美有嚼勁,筍子溫熱但保持乾爽的脆度,下一層有類似口感如魚漿的帆立貝,加上上層葉菜和昆布粉,其滋味意外最讓我爽快,就像快炒的滋味一樣美味。
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而這道料理的配酒也是由調酒師所出的調酒,這款是以柚子混條伏特加、山椒混調伏特加,其中似乎也添加些清酒、也加上些紫蘇,經過搖盪使得泡沫綿細。
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喝了,wow…真是好喝,面系的口感酒體清新並不會過酸,尤其又有金柚香、紫蘇味、微微辛香氣等美麗的氣味,搭上料理,果然非常美味均衡。
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Spanish Mackerel
搭配酒款
Bergerie de l’hortus rose
第四道菜是「鰆魚」。這道鰆魚旁還有搭配一片片夾著乾紫蘇葉猶如千層概念的配菜,而熟香的魚肉外皮微脆,似乎有點辣味的紫蘇鹽。
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上層白色的是幼鰻魚,搭在一起吃在味道上層次十分均衡,口感也相當棒,滑嫩是因為幼年魚,熟稔溫熱的是鰆魚,辣香的是紫蘇鹽吧,加上嫩嫩的美味的山藥夾紫蘇,美味。
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搭上法國Rose,原本尾韻就會有果香、微微的玫瑰氣,還有甜美味,搭上魚肉的整合,溫順優雅,這意象如軍官遇到Lady一樣,想耍帥把妹的那種感覺。
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To Share:Pork
搭配酒款
IGP MÉDITERRANÉE “LES HAUTES TERRASSES & Fruit tea Mocktail
第五道是主餐「豬肉」。不過說真的,我無法太快吃完,除了我ㄧ直在搭配體驗,其實這一道道還滿多滿豐富的,豬肉肉質柔嫩且肉汁味道鮮美。
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另外配上有紫蘇滋味還帶有點玉露感的青醬,紫蘇、海鹽、以及以糯米、穀物米等混條的鍋巴,以及肉醬汁等等,每種方式道搭起來都有不一樣的味道,而且都非常好吃啊。
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尤其再配南法syrah,又再創出不同滋味與口感,是的南法的酒體比較粗獷,濃厚,尾韻不免產生較重的澀味,以及辛辣味。
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此時調酒師再配一杯茶特調給我,當然我記不起來有什麼材料搭配了,但真杯真是急時雨,在強烈味道後再來杯茶特條綜合均衡,總之好美味的特調。
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主餐加酒配上茶,整套配法後猶如協奏曲與爵士,有換手立即接上以及調和的概念,完美。
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Bread
第二款麵包是一塊全麥麵包,當然這時候已經相當飽足了,不過也不差再食用這一塊口感脆而柔談的麵包,儘管很飽有不自覺地吃完了。
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Muqwort
第六道是「日本艾草」。用Muqwort這種日本食材製作成薄片餅,其中夾心是甜感的Source還有夾層紫蘇sorbet。
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這道甜點的層次也相當的豐富,吃薄餅是一味,醬汁是一味、子蘇冰沙是一味,敲碎混合又是一味,好吃。
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Gift
其實這一到我顧左右之聯誼派對或是情侶的甜點先先於我時,我心裡就十分期盼了,這顆亮麗的「草莓」好有戀愛的感覺喔。
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是的,甜點主廚端上這塊小東西,簡單但是超擄獲人心,僅是糖漿於外層以及糖粉沾底,一口入魂,甜蜜蜜的新鮮草莓味。喔…我戀愛了,真的有戀愛感覺。
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Amazon Cacao
最後的甜點是「亞馬遜巧克力」。這道以歐姆蛋的概念,做成像歐姆蛋樣的巧克力甜點,內層理所當然是濃濃的巧克力。
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另一旁是香草奶油,上頭還有可可豆碎粒,無論怎麼吃,都打到我的弱點,搭上咖啡,雖然但我加了糖和牛奶,十分均衡。
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Coffee
飲品最後我選擇了選擇咖啡,配上鮮奶還有糖,溫熱咖啡甘醇感、四平八穩的咖啡香,也帶著烘炒出豆的氣味,四平八穩,不過過酸,也不會過辛嗆,儘管外在可能不起眼,但味道並不錯。
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關於Florilège
Florilège在法語中指的是「選集」應為「詩文選集」意如我們所熟悉的「古文觀止」、「詩經」之類的文選。但是餐廳的Logo表現出的花瓣交捲的樣式更像表示藝術創作。創立之初位置在港區南青山,位置十分不好找,得穿過更多住宅及寧靜巷弄,也許作為戀愛前哨站的法式料理可以給男性更多機會與女孩獨處漫步到餐廳。而現在位置在涉谷區神宮前,搭乘銀座線道「外苑前」站下車,步行不到五分鐘即可抵達。
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主理人同時身為主廚得川手寬康1978年出生於東京���身材高大英俊,曾在Le Bourguignon多年陶冶,2006年赴法國三星級米其林花園酒店(Michelin Jardin des Sens)學習技藝。回到日本後,則在日本三星級餐廳「Quintessence」擔任副主廚,於2009年開設Florilège。
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主廚對料理的想法堅持以及飲料配對擁有突出而卓越的表現,餐酒搭配上也與傳統法式餐廳或是與同樣走現代風格法式料理截然不同,同時融會葡萄酒、清酒甚至雞尾酒等等做料理搭配。
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Florilège不但從米其林一星晉升為二星,另外在亞洲50大餐廳的成績也有傑出的表現,尤其自從2017年第14位,2018年躍升第3名。
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小結
今天的經驗真的是驚豔,料理都太完美了,尤其搭上Pairing像交響樂團,每道環節如音符一般,如樂曲一樣接的、配的都十分對味,而且流暢,超開心的一餐。
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不過承接著上面的故事,原來在餐廳外的女孩確實如我所想,應該也是朋友之間的聯誼活動吧,由於Florilège是ㄇ字型的吧檯座位,所以他們的做法是女女男男,而不是女男女男…誒誒等等。
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心術不正的男人們別又因為我的字型而有所想像,我也發揮一個獨自吃飯的優點,除了細心品嚐餐廳準備的佳餚以及配酒的體驗之外,也觀察了餐廳周圍的客人與互動,我感覺他們相敬如賓,要交談時似乎也不斷的字腦海裡想擠出高雅而不失禮貌的話題,因此也難得看男男女女吃來吃飯能那麼的認真飲食。
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不過話說回來,這也是Florilège的魅力吧,作為戀愛的前哨戰,來這帶詩文錦集之意的法式餐廳準沒錯。
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分享餐廳
Florilègeフロリレージュ
地址:日本東京都東京都涉谷區神宮前2-5-4 SEIZAN外苑B1
訂位:https://pocket-concierge.jp/zh/
營業時間: (週三公休)
LUNCH 12:00~13:30 (L.O)
DINNER 18:00~20:30 (L.O)
【參考資料】
一、伊藤章良(2013).東京百��レストラン‐大人が幸せになれる店・東京巷弄藏好店(張秋明譯)‧臺北市:推手文化創意。(原著出版於2010)。
二、亞洲50最佳餐廳官網:https://www.theworlds50best.com/asia/en/2018TheList/1-10/Florilege.html
三、Florilège官網https://www.aoyama-florilege.jp/en/
東京匆匆一瞥—「詩意昂然的青山」 其實我老早就抵達了「外苑前」站了,一方面離住宿的銀座是直達線,其二是靠著“艾力克斯“的關係才得以讓我有這機會來到神宮前附近,神宮前顧名思義指的是明治神宮,到戰後最顯眼且最易辨識的卻是棒球場,雖然在我年輕時代挺迷日本養樂多隊游擊手池山隆寬,不過今日的目的並非棒球啊。 我沿著樓梯走出站外,今天的天氣真是讓人心曠神怡,碧藍的天空,金色的陽光,還有12度左右的冷涼空氣。而我所在的外苑站前則數屬於「青山」(Aoyama)這一塊區域的一寙,而青山這一代是日本最具時尚感的的代表,比起銀座的都會繁華與熱鬧,在這裡卻是相對低調,但他充滿著時尚以及藝術大師的作品。 藍天、陽光與石灰牆 不知道是不是日本偏向北方,這裡的陽光與天空總是與相對濕熱的臺灣截然不同,又或是日本建築並非多為高樓大廈,通常住宅區的樓層都不高,每當天氣晴朗,空氣清新,金色陽光灑落之時,整個景色總是美麗乾淨,銀座如此,來到了神宮前或青山一帶也一樣,儘管這裡地形高高低低起起伏伏,但是這裡的藝術氣息總是與陽光藍天能夠緊密結合。 由於時間尚早,我就在這附近逛逛走走散散步於巷弄之中,當經過一間義大利咖啡館時,恰好有一家人步出咖啡小館,父親穿著整齊,母親則著大衣優雅時尚,長相還很漂亮的,而我走在他們前方,突然小個頭的小女孩跑到了我的旁邊,我心想小孩子的頑皮是不分國籍的,儘管日本小孩一樣在街頭也容易不受控,後來聽到她的母親叫住她,擔心她撞到了我,我也回頭笑了一下。 涉谷與港區交界這一代充滿了藝術氣息,記得幾年前曾到過國立美術館,在那裡許下些不切實際的事情,原以為會是終結孤單的前哨戰,經過一段時間後才發現,人萬不可隨意許下諾言。當時曾在附近的乃木板迷路而流離失所,但卻意外發現附近的寧靜以及建築的高雅,想必日本最有錢的人應該都居住於附近;倘若想一路隨著熱鬧的區域前進,更能感受到這附近的現代感,無論是「根津美術館」、「現代美術館」,經過南青山,走入多起巷弄小到,逐漸會發現許多建物都如前述所說的石灰牆面,要不就是設計造型多重且顏色一入低調,一直往北青山至神宮前都有如此類似的建築。 如此這裡也充斥著許多優秀的餐廳,包含「Narisawa」、「L’as」、「Abyess」、「Lature」、「L’effervscence」、「海味」以及今天要來的「Florilège」等等。這一代不僅有藝術氣息,不僅為時尚現代感的代表,不僅為東京妄想女子的戀戀之地,不僅為養樂多飛燕隊球迷聚集之所,不僅為新一代財富之人的隱居之處,同時還有我愛的乃木板48;倘若在這裡大啖美食、譜一場異國戀曲,那有多轟轟烈烈啊。 就在進餐廳前的幾分鐘,由於還不到12:00我就暫且在餐廳外閒玩一下手機,我覺得無論「南青山還」是「北青山」,凡「青山」者,這裡的建築特別特立獨行,特別不像日本,也不像歐洲,而是滿載現代美感的建築風格,比如說清水模建築或是整棟為卡其色木質型的建築大樓,所以總會想在這樣時尚感的地方,拍照留念一下。 而此時我看見一位日本女子,正在餐廳下樓梯口處左來右去,像是想下去但又不到時間,但又像在等朋友或是等著見網友,遠眺一下她的神情,看起來有點忐忑不安,正當我想來個帥氣的自拍,正彎下腰放下手機時,她迎面向我而來,我一時感覺尷尬變假裝若無其事地拾起手機。 而她經過我時稍稍停頓似乎看我穿著一副正經八百的標準kingsman風格,或者以為我是未知可能的聯誼對象吧?好在她沒開口問我?果真不久,她又繞回了餐廳入口,下了階梯,進了餐廳,而我則稍稍緩緩,概約12:05才下樓,看看是不是很…紳士。 戀愛的前哨Florilège 倘若論東京一位難求的餐廳,除了幾間貴的嚇人的二三星壽司外,還有部分三星法式餐廳也是一位難求,Florilège餐廳對於海外訂位的人來說也相當有困難度,今日的訂位要不是有貴人相助,可怕我現在正在AD銀座的餐廳裡。 用餐日期:2019年 4,561 more words
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super-keipin · 8 years ago
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名古屋の社食から 鰆の西京焼き、ジャンボ餃子、ミニコロッケ、ハムエッグフライ 野菜が足りない気がする… #社食 #名古屋の社食から
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geniusbeach · 7 years ago
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香川旅行記
 ゴールデンウィーク後半を使って香川を旅行した。計画したのは出発前日の夜中で、今回のテーマはうどん巡りと温泉だ。私は昨年末に二泊三日で高松、琴平、直島、豊島を巡り、うどん7杯を食べて大満足で帰ったのだが、以来香川のことが忘れられず、また行きたいと思っていたところだった。
 1日目(5月2日)
 午前4時という、朝がひどく苦手な私にとっては信じがたい時刻に友人の車で出発。9時ごろ善通寺に到着し、食べログ一位のうどん屋、長田 in 香の香へ。巨大な駐車場と50mにも及ぶ行列を目の前にして一軒目ながら若干ひるむ。待ち時間を使って宿探しをするも、さすがGWだけあってどこも満室。無計画な私たちも悪いが、10軒ほど電話して空いていたのは一室のみだった。しかし結局宿泊料があまりにも高かったため断念し、並んでいた他のお客さんに健康ランドに泊まれることを教えてもらったので、最悪の場合そこにすることに。一時間弱待った後入店し、釜揚げ大と冷やし大を一杯ずつ注文。各1.5玉で350円だ。つゆはいりことかつおのダシがよく利いており、もちもちの麺からは小麦の香りが強く感じられたいそう美味かった。皆うどんだけ食べてさっさと出るおかげで回転率がかなり良く、11時ごろには食べ終えることができた。
 続いて二軒目のはなや食堂へ。地元に愛されるおばあちゃんのお店といった印象。冷やしとタコ天を注文。うどんは200円、天ぷらは300円と安い。小ぶりなタコを丸々一匹揚げた天ぷらは衣が黄色くふわふわの食感。うどんも無論美味い。食後に宿探しを再開し、栗林公園近くのところに電話するとあっさりOKが出た。電話口の主人の対応が少し気になったが、一人一泊2600円、ガッツポーズだ。せんべい布団でも座布団でも部屋でゆっくり寝られるだけありがたいので、即座に予約した。
 腹ごなしがてら金蔵寺(こんぞうじ)を覗く。お遍路さんが多くおり、皆お堂の前で一心に真言を唱えていた。友人曰く「水曜どうでしょう」に出ていた寺とのことで、ファンである彼の記念写真を撮った。ここに至るまでの道端の電柱には、八十八か所巡りの巡礼者を図案化した標識があった。小さなところにご当地感があってほんわかした。
 次はこんぴらさんにお参りすることに。 暖かくなったのと休暇も重なったことで人がごった返している。登り口にあるアカボシコーヒーで一服してからほぼ休みなしで駆け上がる。中腹では神馬2頭を見た。その隣には大型船のスクリュー(直径6m)とアフリカ象の像があった。前者は94年に今治造船が奉納したそう(今治造船HPより)で、当社が海の神を祀っていることやお座敷遊びのこんぴらふねふねでお馴染みの金比羅船に因むことが予想できたが、後者の意図はわからず、奉納品であれば何でも良いのかと思った。関連するとすれば、この山の名が象頭山であることぐらいか。
 程なくして本宮へ到着し、参拝の列に並ぶ。普段神社で手を合わせる時は何も祈らないようにしているが、今年に入ってからずっと精神が低調なままので、久しぶりに願をかけてみた。神様はこういう時の心のよりどころなのでありがたい。どうか届きますように。今回は、前回その存在を知らなかった奥社まで行こうとしていたが、道が閉鎖されていたためあえなく断念、またまた次回への持ち越しとなった。さて、全785段の石段往復は少々足に応え、途中で石段籠を見かけた時には思わず乗せてくれと言いそうになるくらいだったが、良い運動になったと思えば悪くはない。籠は参拝客の会話によれば片道3000円程だそうだ。乗っていたのはお婆さん、担いでいたのはお爺さんだった。
 麓に下りてから、こんぴらうどん参道店でとり天ぶっかけを食べる。一杯690円だ。二人とも腹が限界で、なぜここまでしてうどんを食べているのかわからなくなっていた。最早それはこの旅のテーマとして設定したうどん巡りの義務感からでしかなかったと言える。満腹中枢が刺激される前に片付けねばならないと、タケル・コバヤシ(※フードファイター)並みの速度でかき込んだ。とり天はジューシーで、麺にはコシがあって美味かったが、胃の圧迫で心臓が止まりそうになり、「うどん死(デス)」という言葉が頭をよぎった。
 疲労が甚だしかったため、喫茶店でまたも一服。琴平駅周辺には、「カキ三(さん)コーヒー使用」を看板に掲げた店が多くあり、前回の旅行でもそのオタフクソースのパッケージのようなオレンジと黒の色合いに親近感を覚えつつずっと気になっていた。おそらくそのカキ三を使ったであろうアイスコーヒーで意識を保ちながら、風呂にでも入ってリフレッシュしようということに話がまとまり、近くにあったこんぴら温泉湯元八千代へ。屋上に市街が一望できる露天風呂があるのだ。塀が低く、少しでも浴場のへりに近づけば周囲からは丸見えとなる(といっても建物より標高が高い所からだけだが)ため、内心ヒヤヒヤしていたが、やはり最高に気持ち良かった。受付で混浴と聞いて下品な期待もしていたが、二人組の女の子が少し覗いて引き返していったくらいで、終始客は私たちだけであった。なお、内風呂はごく普通の湯船がひとつあるだけだった。
 体力をわずかばかり回復し、瀬戸内の眺望を求めて五色台を目指す。16時半頃、大崎山の展望台に到着し、青空から海へと沈む夕日を眺めた。なんとも雄大なパノラマだ。遠くを見やると、薄水色の瀬戸大橋があやとりの糸のような慎ましさで陸地を繋いでいる。カメラで何枚も写真を撮った。ふと、ここ数日間で覚えた個人的な悲しみに対して、目の前に開けた海は、その豊満な胸で以て私を迎え、倒れ掛かる身体を圧倒的な光景によって生に押し戻してくれているような気がした。そうして下を見れば、山と山に挟まれた湾内の湿地に、草の生い茂る田んぼのようなものが広がっていた。これは木沢塩田跡地といい、秋頃にはアッケシソウという好塩性植物が紅葉することで一帯が赤く染まるそうだ(大崎山園地の説明看板より)。一度そんな不思議な絵を見てみたいと思った。この日は風が非常に強かったため、目だけでなく全身で自然を感じられて嬉しかったが、そのせいで体が冷えたのと日没直前に雲がかかったため、18時半頃に引き上げた。
 高松市内中心部に車で乗り入れ、今宵の宿へ。見るからに怪しげな建物に三友荘という傾いた看板がかかっている。隣の広東料理屋の前に中華系とみられる男が3、4人たむろしており雰囲気が悪い。中に入ると、フロントというよりは雑然と物が置かれた生活スペースが大きく広がっており、その山の中から主人が顔を覗かせて、一言いらっしゃいと言った。それから、かなり雑な態度で駐車場を案内され、やべーところに来てしまった、と思う間もなく会計を済ませて鍵を受け取り3階へ。廊下は廊下で床がはがれていたり、アメニティが散乱していたりとさながらお化け屋敷に入ったような気分になる。部屋に入ると、これまた昭和から時間が止まっていると思われるほど古くカビ臭い和室で、その異様さに一瞬たじろいだ。とにかく寝られれば良いのだと割り切ることにして、外へ風呂に入りに行った。
 車を20分ほど走らせて向かったのは、市内中部にある仏生山温泉だ。前回も訪れて、その泉質と洗練された建築様式が気に入っていた。町の歴史が古いため、ここも昔からあるのかと思いきや、2005年開業と比較的新しい温泉らしい(仏生山温泉FBより)。入浴施設とは思えない白い箱のような建物入り口の外観が特徴だ。中に入ると、ドーンと奥行きのあるシンプルな休憩スペースがお出迎え。端には小洒落た物産品が並んでおり、また壁伝いには文庫本の古本が並べられている。客がひっきりなしに出入りし、脱衣場と浴場はまさに芋の子を洗うような状態であった。なんとか湯船の空いたスペースに身体を沈め、一日で溜まったとは思えないほどの疲れを癒す。とろりとした湯で肌がツルツルになり気持ちが良い。露天風呂のある広い空間は現代的な中庭といった印象で、入浴体験を一段上のものへ引き上げてくれる。インスタレーション的な、「空間そのものに浸かる」といった感じだろうか。内部はそのように隅まで配慮が行き届いており、とても面白く楽しめた。
 さっぱりした後、宿に車を停め、土地の名物である骨付鳥を食べるために歩いて片原町近くの居酒屋蘭丸へ。本当は一鶴という店に行きたかったのだが、長蛇の列を目の前にして断念、ここに並ぶこととした。小一時間ほど待って入店し、とりあえずビールと親鳥・若鳥、それから鰆のタタキ、造り4種盛り、サラダを注文、香川の味覚に舌鼓を打った。特に親鳥は肉がぶりんぶりんの食感で旨味が凝縮されている。スパイシーな和風ローストチキンといった感じで、下戸なのに否が応でもビールが進む。皿にはたっぷりと鶏油が溜まっているが、それにキャベツをつけて食べるとまた美味いのだ。この骨付鳥の他にうどんと言い今日の行程と言い、なかなか歯応えのある旅だと思った。最後に親鳥をもう一皿と焼酎水割り、注いだ先から凍る日本酒を追加し、11時半頃ほろ酔いで宿に戻った。部屋では撮った写真を整理した後、もう一杯酒を飲んでから眠りについた。夜通し風がごうごうと窓を揺らしていた。
2日目(5月3日)
 7時半、なぜか小学校の廊下でスーフィーの集団と象に追われるという夢を見て飛び起きた。昨日神馬の横で象の像を見たせいか。しかしスーフィーは全くわからない。2か月ほど前に蠱惑的なズィクル(※スーフィズムの修行)の動画を見たからなのか。とにかく旅にはふさわしくない目覚め方だ。最近何かに追われる夢をよく見るのだが、おそらく疲れているのだろう。今日もよく眠れなかったようだ。他の理由としては強風もそうだが、宿が高架下にあるため電車が通るたび振動で部屋が揺れるのだ。夜中と朝方に何度か覚醒した気がする。昨日20時間近く活動した身体は、子供騙しのような睡眠では回復しきれなかったようだ。
 さて、今日は9時出発の船に乗り、犬島へ渡る予定だ。重い身体を叩き起こし、さっさと準備を済ませて高松築港へ。船の時間が近づいている。車を停めてから本気ダッシュで駅のそばにあるうどん屋味庄へと向かうも定休日だったため、近くにあったさぬきうどんめりけんやに入る。待ち時間にやきもきしながら冷肉ぶっかけ小を注文。430円だ。しっかり美味い。ここでも前日のごとくモリモリ腹に押し込み約3分で退店。ひょろい男の異常な食いっぷりに他の客は少なからず引いていたことだろうが、そんなことには構っていられない。再度、悪心を催すほどの全力疾走でフェリーの切符売り場へ。出航3分前、なんとか間に合うことができた。やる時はやる男なのだ、私たちは。などという安堵感も束の間、ここで無情にも定員オーバーが告げられる。肩で息をしながら愕然とする私たち。あーやってもうた、としか言えず、無意識に抑え込んでいたであろう胃の中で暴れるうどんに気付き普通に吐きそうになる。ただ次の便でも行けることが判明したことで難を逃れた。そうでなければ危うく待合所の床にBUKKAKEするところであった(読者よごめん)。そんなこんなで泣く泣く次便のチケットを買い、待つ間しばしの休憩タイムとなった。負け惜しみを言わせてもらえば、朝の海を見ながら飲んだコーヒーと吸ったタバコは格別に美味かった。これも良い思い出だ。
 10時過ぎ��便に乗り込み、豊島の唐櫃港に到着。レンタルサイクルを借り、次便の出航する家浦港まで急ぐ。豊島美術館に寄ろうとしたが、1時間待ちと聞きパスした。せっかくの機会にもかかわらず無念だ。前回は誰も客がいなかったというのに、やはりGWは恐ろしい。立ち漕ぎで先を急ぐ。山のてっぺんまではギアなしの自転車と寝不足のエンジンにはかなりきつい坂が続いたが、なんとか越えることができた。途中、唐櫃聖水という空海伝説もある井戸に沸く、不思議なほど青々とした水を拝んでから家浦へ。初便に乗ることができていればこのように複雑な乗り継ぎも必要なかったが、私の性格上致し方ない。人生はエクササイズだと考えれば万事ハッピーだ。そうして無事チケットを買い、物産品店を冷かす。豊島の民謡集に熱を感じ、買おうか迷って結局やめた。そしてしばらくして船に乗った。
 13時前に犬島着。昼飯に港すぐの在本商店にて犬島丼なるものを食べた。白飯に甘辛く煮た大根や人参とともに舌平目のミンチを乗せ、甘めの汁をかけた瀬戸内の家庭料理だ。これに舌平目のフライと犬島産テングサを使用したコーヒーゼリーが付いたセットで1000円。どれも田舎風の優しい味わいで満たされた。出てから他の店も覗いてみたが、どこもコーヒーゼリーを出していた。単にさっきの店のデザートというわけではなく、これもご当地グルメのひとつのようだ。
 そしてようやく楽しみにしていた犬島精練所美術館へ。ここはかつて銅の精錬を行っていた跡地で、美術館内部は入り口から出口まで一定方向に自然の風が流れるように設計されているという。詳細は省くが、三島由紀夫の作品がモチーフになっており、意表を突くような仕掛けが多く、かなり強烈な印象を受けた。しかしその中でも悔しかったのが、便器の枯山水と銅製の文字が文章となってぶら下がる部屋があったことだ。この二つは自分の内に展示のアイデアとして全くと言っていいほど同じものを密かに温めていたのに、こんなにも堂々かつ易々と先を越されていた。やはり所詮は人が考えること、どんなにオリジナリティを確信していたとしても結局は似てしまうのだ。しかしちゃんと形にした人はすごいし、その点素直にあっぱれと言いたい。やや興奮した状態のまま外に出て周辺を散策する。レンガ造りの廃墟にノスタルジーを感じ、その歴史を想像した。少し歩いて砂浜へ行き、海を眺める。風が強いので瀬戸内の海といえど波が高く荒れていた。夏に来て本来の穏やかさを取り戻した海を一度泳いでみたい。その後、定紋石や家プロジェクトという名のギャラリー数軒を見て回る。F邸にあった名和晃平「Biota (Fauna/Flora)」が個人的にグッと来た。発生は常に見えない、と私は詩に書いたことがあるが、言いたいことがそのまま形になっていた。2つの小部屋にはそれぞれ植物相と動物相のバイオモーフィックなモニュメントが数点あった。シンプルな発想ながらそこから湧き出す観念とイメージ喚起力の豊かさに驚かされた。創作において見習いたい点だ。
 船の時間が迫っていたため、港まで早歩きで向かった。全体的に時間の流れがゆるやかで静かな島であった。ここからは直島を経由して高松まで戻る。船内では景色も見ずに二人で眠りこけていた。直島に着くぞ、との声で飛び起き、本村港のチケット売り場へ猛然と走る。乗り継ぎ便が10分後に出るためだ。しかしここでも昨日と同じく定員オーバー、30分後に出る次便を待つこととなった。大型フェリーの前にはゆうに200mを超える列ができており、この島の人気の高さが伺える。そうして、ふと並んでいる時に自分のカバンが思ったより軽いことに気が付いた。はてなと思い中を探るとカメラがない。目の前が真っ白になった。置いてきたのは犬島か、船の中か、それとも盗られたか。考える間もなく、カメラ忘れた! と友人に叫びながら乗ってきた高速船乗り場へとダッシュした。出航していたらどうしようかと思ったが、一条の光が見えた。まだ停泊したままだったのだ。息も絶え絶えに駆け寄る私を見た人民服風の上下を着た船員が、カメラの忘れ物ですかあと声を上げる。良かった。あったのだ。すみませんでしたあ! と謝って相棒を受け取る。ほっと胸をなでおろした。どうやら寝ぼけて置き去りにしていたようだ。私は普段あまりものをなくさないので、こういう時必死に探して見つからなければひどく狼狽してしまう。特にカメラのような高価なものだとその後の旅に影響が出るほどだったのではないかと思う。今回は本当にラッキーだった。友人に詫びてから並び直し、島を後に。航行中は展望デッキからモノクロで日を撮った。夜のような昼の写真が撮れた。
 16時頃高松に着いた。後は帰るのみだ。最後にご飯を食べようということで、屋島を過ぎたところにあるうどん本陣山田屋本店へ。大きな屋敷を改築した店構えは壮観だ。本陣と名付くのは屋島の合戦ゆえか。前回の旅で、仏生山で終電を亡くした時に乗ったタクシーの運転手が、うどんならここらが本場だと言っていたため期待度が高まる。ざるぶっかけと上天丼を注文。うどんは570円、丼は720円だ。麺はもちもちとしており、良い塩梅にダシの利いたつゆと絡んですこぶる美味い。天丼にはサクサクの天ぷらがこれでもかと乗っており、ご飯が足りないほどだ。今流行りのロカボの逆を行く、ハイカーボダイエットにより思考が停止するほどの満腹感が得られた。これでコシの強いうどんともお別れかと思うと寂しい。京都の柔いうどんも薄味のダシがしみて美味いのだが、やはり一度讃岐のものを食べると物足りなく感じる。またすぐにでも来よう。次はざっくりと計画を立てて。それでは、さようなら香川。
 高速道路は予想通りところどころで渋滞が起こっていた。運転は最初から最後まで友人に任せっぱなしだったため大変な苦労を掛けた。ここに感謝したい。約5時間かけて京都に到着。0時半頃に岡崎で蛸安のたこ焼きを食べた。京都の味だ。ようやくカーボ地獄から抜け出すことができたと二人して喜んでいたが、よく考えなくともたこ焼きは炭水化物であった。うどんのオーバードーズのせいで腹だけでなく思考能力さえもやられてしまったようだ。喫茶店はなふさでマンデリンを飲み、旅費の精算をして解散となった。
 今回の旅も、弾丸(もはや散弾)にしてはうまくいった方ではないだろうか。休みに行ったのか疲れに行ったのかわからないが、気を紛らわすには最適な強行軍であった。うどんは5杯も食べられたし、その他のグルメも満喫できた。���ては偶然尽くしだったが、無計画だからこそ楽しめたものもある。私の場合は、ある程度見たいところを決めるだけで、そこに行っても行かなくても良いのだ。というよりはその方が楽だから、皆そうすればいいのにと思う。そこには予想もしない出会いがきっと多くあるはずだ。ただ、GWの人出を完全に舐めていたため、宿に関してだけは事前予約の必要性を痛感した。あと、食べ過ぎは単純に苦しいのであまりおすすめない。今回の旅でもうしばらくうどんは結構だ。などと思いつつ、翌日の昼には冷凍うどんを食べていた。どうやら脳までうどんになっていたようだ。しかし季節はそろそろ梅雨(つゆ)に入るので、ある意味おあつらえ向きなのかもしれない。
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dolcissimamiavita · 8 years ago
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題詠百首+十首
001:入 入相の鐘なりわたる室生寺のもみぢのにしき忘れかねつも 002:普 あめつちに普くひかり満つるあさ春告鳥の初音はつかに 003:共 明けぬればもはや往にけり共寝せしふしどのなかのあはき残り香 004:のどか  のどかさも中ぐらゐなり桜樹の伐り倒されし曠野の春は 005:壊 恋しければ壊るるほどにだきしめぬ春のわかれの鷺沼の駅 006:統 星月を統ぶるお方はみえねども夜夜にうるはし古典力学 007:アウト 労働を忌みつつ生きてこの日ごろアウトノミアの書にしたしめり 008:噂 噂たつことをおそれて裏門に待ちあはす子の伏し目がちなる 009:伊 紀伊のくにみなべのうみの浜千鳥跡ものこさず世を遁ればや 010:三角 大三角西にかたぶくひさかたの空の冬にも春きたるらし 011:億 こころひとつからだのからをぬぎすててのがれゆきたし十万億土 012:デマ 百重なす薔薇に埋もれて死なまほしアルマ=タデマの幼帝のごと 013:創 ブーイングに笑みてこたふるクセナキス頬の銃創かげきざみつつ 014:膝 をさなごを膝まくらして耳掃除するつかのまに寝入りたりけり 015:挨拶 いま死にし王よみがへり仇敵と手とり挨拶幕切れのあと 016:捨 身を捨つるほどの祖国はなけれどもなど惜しまめや妹がためには 017:かつて 夢遊してかつての家をたづぬればあとかたもなく枯野となりぬ 018:苛 苛政避け虎に喰はれしいにしへのもろこしびとのあはれなるかな 019:駒 宵闇の観覧車より見はるかす生駒のやまの藍にしづもる 020:潜 しだれさく木香薔薇を潜るときわがころもでにはなぶさひとつ 021:祭り 蝶々のかたちにむすぶ帯ゆれて祭り太鼓にいそぐをとめご 022:往 須磨の浦敦盛塚にきてみればただ海のみぞ往時のよすが 023:感 はかなくも恋ひわたりけり感熱紙うすくかすれて消なば消ぬがに 024:渦 渦をなす銀河のなかの星屑のひとつに生きて湯豆腐を食ぶ 025:いささか わが宿のいささ群竹いささかもきみをはなれてなど生きめやも 026:干 干る間なく恋ひやわたらむ寄るなみにしとどぬれつつ逢ふよしをなみ 027:椿 はなびらのすがたかたちはそのままに落ち椿てふ絢爛たる死 028:加 春浅き加太の海辺にうかぶ雛いづちゆくらむ風のまにまに 029:股 花のごと裳裾ひろがる踊り子のうつくしきかな大股開き 030:茄子 オリーブのあぶらのごときかなしみに茄子をひたせばにほひたつ紺 031:知 香をたき花々撒きて待たなましきみが通ひ路わが知らませば 032:遮 ベルの鳴りドアの遮る別れ際加速とともに遠ざかる君 033:柱 夕かげに蚊柱ひかるかまくらのうら山伝ひともにあゆみき 034:姑 年の瀬の厨に出汁の香のみちて慈姑の煮ゆるときのしづけさ 035:厚 かたちなきものにかたちをあたへつつけさも作りぬ厚焼き卵 036:甲斐 住之江のまつ甲斐のなきひとさへも待たるるここ��する侘び寝かな 037:難 難波江の蘆のわかばのしなやかにほそき御身を恋ひつつぞ寝る 038:市 ひさかたのひかりをあびて市ケ谷のお堀のさくらいまさかりなり 039:ケチャップ 第一声おなかすいたといふ子らにケチャップライスの半ドンの昼 040:敬 敬語もてはなしかけくる子と歩く春の夕べの距離のたのしも 041:症 後天性恋愛依存症候群ねてもさめてもきみをしぞ思ふ 042:うたかた わたつみの泡より生れしヴィーナスををろがむゆゑやうたかたの恋 043:定 夕星のゆれ定まりて西の空あをよりあゐにうつりゆく色 044:消しゴム 鉛筆と消しゴム定規たしかめて早やも寝にけり受験のむすめ 045:蛸 来ぬひとをまつほの浦に凧のごと足ひろげられ蛸の干さるる 046:比 冬比叡ふりさけみれば横雲の峰にかかりぬ雪ふるらしも 047:覇 覇者の墓敗者の墓にとなりあふ墓地に降る雨雪にかはりぬ 048:透 夏されば着替ふるきみの半そでの透きとほるまでしろき二の腕 049:スマホ スマホテル月かげあかき須磨の宿いさり火の群れはるかかなたに 050:革 つり革にとどく背丈になりし子の横顔みればいまだをさなき 051:曇 曇りのち晴れのち曇り永き日を籠いつぱいにつくしつみつつ 052:路 思ひつつ寝れども逢はずぬばたまの闇の夢路にまどふこのごろ 053:隊 磔の腕に間合ひをはかりつつ少年白き体操隊形 054:本音 本音つゆもらさぬ吾子と経巡りぬ南禅寺から法然院を 055:様 軒端にはて��てる坊主縊られぬしのぶの里のしぐれ模様に 056:釣 わが胸の底ひによどむ鬱憂をくみあぐるべき釣瓶もがもな 057:おかえり 今日かぎり家を出る子よ幸あれよ辛いときにはいつでもおかえり 058:核 真桑うりきうりにがうりからすうり瓜核顔のきみに恋ひにき 059:埃 春埃立つ中庭に卒業の子らのつどひて最後の写真 060:レース わたつみは碧瑠璃の衣寄る波はレースの裳裾いざ唇を君 061:虎 歌もひとも遠しと思ふこの日ごろ李徴のごとく虎にならまし 062:試合 ラケットを楯と背負ひて乙女子の試合へむかふあかときやみを 063:両 マフラーをふはふは巻きし乙女子のひくくつぶやく「両思ひ巻き」 064:漢 吾妹子に恋ふればくるし銀漢の銀微塵ふる夜半のねざめを 065:皺 魂の皺ひとつづつのばしつつアイロンかけるあさのしづけさ 066:郷 落ち穂拾ふルツの背まるくかがまりぬ異郷てふ名のあかき残照 067:きわめて 栄華きわめてやがてむなしきソロモンの邸の前の菫一輪 068:索 ゆきやなぎ咲ききはまりて花序重し思索のはての春の夕闇 069:倫 ニコマコス倫理学読むはつなつのつつじの花にみつばちの飛ぶ 070:徹 すみれほど小さきひとによみがへる夢見て復活徹夜祭の夜 071:バッハ 経と緯追ひつ追はれつ綾なして弾けども飽かずバッハの風雅 072:旬 わかれきて旬日経れどかきやりしその黒髪を忘らえなくに 073:拗 ゴルゴタの道行き険し半音の執拗低音ゆきなやみつつ 074:副 Toujours は優しき副詞去りぎはの暮色のなかに母音たゆたふ 075:ひたむき ぬばたまの黒髪の子のひたむきに墨濃くかきし二文字「質実」 076:殿 玲瓏と銀三十枚神殿に散りまがひたり逮捕の夜に 077:縛 みことばは肉体となり縛せられ十字架上の昼の闇黒 078:邪魔 「パジャマ邪魔」言ひつつきみのひきはがすふたりを隔てるいちまいの膜 079:冒 花冷えに耳たぶ白く冴ゆる夜マタイ受難曲冒頭合唱 080:ラジオ 霜冴ゆる夜のしじまに不明者の名前を告ぐるラジオ聴きをり 081:徐 緩徐調に愛は歌へよさくらばな散らまく惜しむ春のゆふべを 082:派 タレ塩半々焼き鳥たのむ春の宵タレ派のきみと塩派のわれと 083:ゆらゆら ゆらゆらと燃ゆる蠟燭ひといきにふきけす吾子のいのちたしかに 084:盟 いにしへの盟神探湯のことかたりあふ秋のまひるの甘樫丘 085:ボール 飛びうせしテニスボールを追ひかけてばつた群れとぶくさむらのなか  086:火 寝すごしてさくらふぶきのキャンパスの火曜一限ラシーヌ講読 087:妄 迷妄も雑念もさもあらばあれ祈祷書とぢて風に吹かるる 088:聖 とこしへの愛を信ぜぬわが身にも薔薇咲きにほふ聖五月かな 089:切符 大人用切符はじめて買ふ吾子の乙女さびたり十三歳 090:踏 閨に踏む煎り豆ひとつ拾ひけり春立つあさの白き光に 091:厄 災厄ののちの瓦礫にエグモント序曲を振れりチェリビダッケは 092:モデル 薔薇風呂にモデル泛べて今宵もやきみゑがくらむピンク・オフィーリア 093:癖 抱き癖のつくまで抱きしいとし子のはしばみ色のひとみ思ほゆ 094:訳 半過去を訳しなづみて夕まぐれ八重のさくらの咲き重りつつ 095:養 芳養の駅過ぐれば空も海も青かなたに見ゆる白き航跡 096:まこと 「まこととは」問へど答へずヴェロニカに顔をふかるるイエスなりけれ 097:枠 ひざまづく告解室のくらがりの木枠の窓に神はいまさず 098:粒 きぬぎぬの閨のひまよりチンダルの淡きひかりの粒子ふりつつ 099:誉 梅錦西の誉に高清水だしまきたまごとともに春宵 100:尽 身を尽くすほどの恋など知らぬまにわがみよにふるフルートふるる 101:轢 ひとすぢの血痕かすか冬道に忘られゆくや小さき轢死 102:鼎 魏蜀呉鼎立の図をさらさらとかきつつきみは孔明かたる 103:スパナ しろがねのスパナのひかる逆光の自転車屋の自転車修理 104:欅 雨はれて欅の樹々のさみどりの芽吹きの春となりにけるかも 105:饒 水俣病以前知らねど不知火の豊饒なりし海をしぞおもふ 106:鰆 テーブルをたたいてせがむ子の口にほぐし与ふる鰆の切り身 107:蠱惑 半なまにとろりしつとり焼きあがるガトーショコラの甘美の蠱惑 108:嚢 みどりごの小さき陰嚢つつみもてやさしくあらふ沐浴の昼 109:而 夏・日暮れ・くちなしの花・遠花火 われの愛する形而下のもの 110:戴 春の野に一日あそびしをとめらは花かんむりを戴きかへる
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