#京姫酒造
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2023.10.5thu_kyoto
曇天。雨が降るかどうかをチェックしなくちゃと思い、7時に起床。今日は遠出なので、荷造りと身支度に1時間かかる。そこから美味しいお米と梅干しをいただく。今日も楽しむぞと気合いを入れながらも東京から来た現在居候中の牡蠣居酒屋経営のヨッシー(マルショウアリク:現在京都で出店中)が昨晩は帰ってこれなかったので、今日いつ帰宅するのかと気になっている。そうこうしているうちに出発時間。空を見つめながら雨が降りそうだと感じつつも、調べる時間を見���った。ヨッシーが帰ってきた。よかった。忘れ物チェックをしたようなしてないような気持ちで8時44分の電車に乗る。 天気予報は電車の中で調べることはできるが傘を持ってこなかったので、調べるのに心が手間取る。もし雨なら残念だし、雨だと思って傘を買っても降らなかったら意味ないし、どうかこのまま天気が守ってくれることを祈る。東福寺でJRへ乗り換え。京都駅に着いたなら新幹線だ。
そんなこんなで、姫路へ。今日は初めて会う方々と作品撮影。どんな作品になるのかなとワクワクドキドキ。新幹線が直前で急停止ボタンのため運転再開に時間がかかったが、無事姫路駅到着。 今日お尋ねするスタジオに車でお迎えしてくれたカメラマンの奥様。なんとも素敵な雰囲気のお方。車に乗りながら雨が降る。あ、ギリギリ助かった。やっぱり今日は雨だったの…? そう思ったのも束の間、雨は止んだ。 いろいろお話ししながらスタジオに到着するとここは森???と思うような素敵な入口が迎えてくれた。
とっても素敵なこの扉。家を作る、または住むならこんな扉がある家がいい。私の大好きな秘密の隠れ家への入り口みたい。
中に入ると、とんでもなくセンス溢れる空間が存在してた。 和気藹々とした声が聞こえて、会ってみると皆様初めてとは思えないくらいアットホームな雰囲気。 もう1人被写体の方がおられたのだが、なんと東京の時に知り合った方で、それも驚き! その方の撮影は終わったとのことで、私の順番に。あれ、とてもいい日差しが入ってきた。白いリネンのカーテンの木漏れ日、玄関にある石たちの佇まい、椅子の影が美しい。
3人の写真家が居たのでどのように作品を作って行くのかなと思いきや、本当に三者三様。仕上がりが楽しみ。見たこともないレンズで撮っている。
写真から学ぶことが多いけど、自分と向き合うことを実感する。逃げたくなる側面もあるけど、撮られることで、表面ではなく内面と向き合わざるを得ない瞬間がある。いつも思うけど写真家の方達は光を操り、映し出すことがとてつもなく上手いし、世界を作���面白さが映画とはまた違っていて面白い。天気や空間、人と人とのセッションでもあるし、そこにある物全てを味方にして臨機応変に撮影していく。こんなふうに映画を撮ってみたいと思ってしまう。 ある写真家の方は動画も撮っていたのだけど、それはもう短編映画のよう。
私の好きなデヴィッド・リンチ作品のイレイザーヘッドを思い出した。
私も趣味で人を撮ることはあるけど、人を撮るって思っているより奥深く、信頼関係があってこそのもの。それに撮影者によって演出も違えば撮り方も違い、私自身が私じゃ無くなる時があって、それは私の中に撮影者が乗り映るような感じでなんだかとっても面白かった。
こうやって初めての人と作品を作り、演出を受ける立場になること、一緒に考えることはすごく刺激になる。今後も映画を切り取ったかのようなシーンを写真で作ってみたいし、まだ現実化していない執筆した短編映画の作品を写真でも表現してみたい。 撮影後みんなに劇場公開が控えている製作、監督作「ロマンチック金銭感覚」の宣伝をし、その場を後に。最高の時間を共有。
撮影終了し、姫路駅まで送ってもらう。何度も手を振って、送ってくださったお二人を見届ける。 空を見るとすがすがしい空が私を見ていた。
次はいつ姫路に来るだろうとぼんやり、駅に立ち尽くして今日の思い出に浸る。
飲みたくなって三宮駅にて1人で飲みに。奇跡が起こる。 カウンターでごはんを食べていたら、隣のサラリーマン風の2人が話しかけてくれ、一杯ご馳走に。話の流れで映画の話をすると、観に行くよと。お金の本質や価値の話をしていたら、盛り上がる。お会計の時に払おうとしたら、なんとその方々が払ってくれるという。私は払うつもりだったんだけど、それも映画の投資だと。何かの形で返したい旨を伝えると、誰かに同じように優しくしてくれとのこと。まさにロマンチック!これも映画「ロマンチック金銭感覚」のテーマの一つじゃないか!ありがとうございます。勘を働かせてたまたま入ったお店、ありがとう。 その後、友人の紹介のお店で飲む。するとそこは昔から知っているかのような場所。みんな映画の話で盛り上がる。映画を作ってよかった。みんなに見てもらえる可能性があってよかった。このお店に行ってよかったと思えた。ありがとう。もう、すぐにでも会いに行きたい気分だ。帰宅するとヨッシーも含め、東京からの友人、りゅうじゅくんも来ていた。その日���みんなでお酒を飲みながらお金って何だろう?価値って何だろう?生きていくために必要な本質について眠くなるまで語り合った。その日は夢の中でもそんな話をしていたように思う。
ープロフィールー 緑茶麻悠 京都 俳優、画家、映画監督 Instagram/ https://www.instagram.com/ryokumayu/ X/ https://twitter.com/ryokumayu WEB/ https://www.steam-of-greentea.com/
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兵庫民なので、姫路で、姫路城、あずきミュージアム、山の上の姫路水族館・モノレール、姫路おでん、姫路卵焼き神戸・三宮で、異人館、神戸大橋、中華街、ハーバーランド、博物館、美術館、動物園でパンダとコアラ、六甲ケーブル、フルーツフラワーパーク、しあわせの村明石で、明石大橋、明石焼き、タコの姿焼き淡路で、玉ねぎクレーンゲーム、ニジゲンノモリ、香りの館、ドラゴンクエスト記念碑、ホテルニューアワジ(まだ泊まれてない)、淡路夢舞台瀬戸内海の島巡り秋になったら京都で神社巡りと、こんな感じなんだけど、東京の人ってどんな生活してるんだ?道の駅めぐりなんてしてなさそうだし、県内の酒造・醤油・ソース・味噌メーカー調べて飲み比べ・食べ比べもしてなさそうだし、おかきの播磨焼き見て、ヤバそう��けど朝日揚げ美味しいからまぁえっかって過ごしてないやろ。追記ダムカード集めもやってる。地下ダムなんてのもあるんだっていう発見があって楽しい。
東京の人ってどんな所に出かけてるん?
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2024年10月26日(土)
今日のメインイベントは、明石で行われる<第12回新治さかぐら寄席@太陽>に初めて参加する。それならと、以前から気になっていた姫路の<えきそば>にもチャレンジすることにした。時間の都合で国宝・姫路城は写真撮影だけにしてそばをいただき、初めて乗る山陽電鉄で会場に向かう。古い酒蔵の2階は100名以上の大盛況、露の新治+露の紫の話芸を堪能したのであった。
4時起床。
日誌書く。
二度寝する。
5時30分、ツレアイ起床。
朝食準備。
洗濯開始。
今朝も朝食にはうどんを頂く。
珈琲をいれる。
洗濯物を干す。
今日は第四土曜日、使用済み天ぷら油回収の準備をする。
奥川ファームから定期便、地鶏を入れ忘れたので明日送るとのことだ。蕎麦、餅、パン(の���部)は冷凍庫へ、平飼い有精卵は冷蔵庫へ、他は段ボールにいれて明日処理する。
10時に業者が油回収、今日は3Lだった。
205系統に乗って京都駅へ。
初めての<新快速Aシート>、なるほど専用車両で座席毎にコンセントもあって快適に過ごせる。
姫路の<えきそば>は、立ち食い蕎麦の話題では必ず登場する有名な存在、初めてのチャレンジだが、さすがにえきホームの立ち食いでは落ち着かないので、地下街の椅子席の店に入る。
ポイントは麺、蕎麦とは言え中華麺を使っているのだ。出汁は和風、天ぷらがとけてもしつこくなく、美味しくいただいた。
山陽電鉄に乗って<江井ヶ島駅>まで。
5分程度海側に歩くと、古くて大きな酒蔵、今日の会場の<太陽酒造>、もちろん初めてやって来た。入場料を払って蔵の2階へ、想像以上に広い。
番組は、新治と紫が二席ずつ、色物はマジックショー。とは言え、最後まで残っていると帰宅が大幅に遅れそうなので、中入り後の新治師匠の2席目を聴いてから退出。
明石でJRに乗り換えて京都駅着、息子たちに弁当を購入して帰宅。ツレアイはココに点滴、私はサラダを用意する。
<弘>の牛肉弁当、私は食べたことが無い。
BSで寅さんの4K版が放映されているとのこと、少し遅れてライブで鑑賞する。
片付け、入浴・・・、例によって待つ間に布団に吸い込まれる。
歩数は10,331、電車移動ばかりだったが何とかクリア出来た。
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山野酒造さんと言えば「片野桜」ですが今まで枚方米を使った「くらわんか」、交野織姫大学コラボの「百天満天」など飲んだことあります。スタッフの方といろいろ話してるうちに「かたの桜純米吟醸」を選びました。「京阪近鉄酒蔵めぐりスタンプラリー」一つ押しました。#山野酒造 #山野酒造株式会社 #山野酒造さん #かたの桜 #かたの桜純米吟醸 #京阪近鉄酒蔵めぐりスタンプラリー #交野市の地酒 #交野市
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1月
年女。元旦から地元の友人2人とデニーズに6時間居座り、年末年始限定メニューの存在を知る。卒業式ぶりにネイルをした。魂24周年にバリチルで開催したパーティーで初めてオーダーケーキを頼んだがかわいくて大満足。こうきとまなみと神田大明神と湯島天神に初詣に行き、一瞬リョータに会う。シネマカリテで『そばかす』を観た。
まなみと日産グローバル本社でSAKURAの試乗をし、帰りに寄った中華屋で居眠りをした。あゆみさんとすえぴとネロの店で新年会をする。
THE FIRST SLAM DUNKの衝撃。三井への恋心を15年振りに思い出す。
すみちゃんとの大人の休日倶楽部が発足し、蔵前〜合羽橋あたりを散歩。観音山フルーツパーラーでももちとあゆみさんとすえぴが初対面。帰りにみんなにつかあってもらって、Tnewtiesで靴とワンピースを買った。
ことごとくおみくじの引きが悪い。
2月
休職中の同期に久しぶりに会えた。元気そうで一安心。こうき主催のスイーツ会兼合同お誕生日会。ダロワイヨでケーキをたくさん食べた。工場の同期と遊んでザファを一緒に観た(THE SECOND SLAM DUNK)ら、同期は24時間経たないうちに2回目を観に行っていた。代官山のあたりをプラプラ散歩し、無数のトイプードとすれ違ったり旧朝倉邸に住みたがったりする。自主的Tłusty czwartekでミスドを食す。
かなこと海を見てカラオケ。バリチルで三井の寿の宴を行う。21卒22卒23卒になった高校の友達と卒業旅行で箱根へ。富士屋ホテルで豪遊し、星の王子様ミュージアムに涙ながらの別れを告げる。
テニミュ青学vs氷帝が当日の公演中止でぴよと残念会。
3月
同期とご飯に行ったら2ヶ月ビハインドで私のお誕生日プレートをオーダーしてくれていて、この子たちのことは何があっても守ろうと思った。私お姉ちゃんだから。
大学の部活の先輩同期とかなり久しぶりに会った。大手町有楽町エリアで昼から夜まで遊んで、現役の時もこんなに遊んだことないから新鮮だった。私はちゃっかり途中の大丸でコスデコのアイグロウジェムをタッチアップし購入していた。
妹と母と受験お疲れ様の一泊2日熱海旅行。恋愛おみくじに「六歳年下が良い」と言われてじゃあ、三井寿か。と思う。月曜有給旅行の良さを感じたが穏やかな春の熱海の空気に当てられて情緒が不安定になる。
念願の姫鶴一文字を初顕現。宝箱からかなり早い段階で飛び出してきてくれて嬉しかった。
THE THIRD SLAM DUNKで横断幕特典シールをもらう。すみちゃんとピューロに行き、バツ丸のカチューシャを買ったらマレフィセントになった。三井を応援するネームプレートを作る。
在宅後ダッシュで駒沢に向かい、まおとA東京の秋田ノーザンハピネッツ戦を観る。なまはげがいたり、ありえない技(天井ダンク)を持つマスコットキャラがいたり、選手の概念車を教えてもらえたり、SDGsがボコボコにされたりと見どころ満載。ザファのおかげでプレーの解説がしやすい。ありがとう井上雄彦。
本社の同期4人ですみだ水族館にお出かけ。大阪人の登場シーンが肩揺らしすぎ歩くの早すぎ治安悪すぎで爆笑。いつの間にか水族館に墨田区の伝統アピールとして大金魚ゾーンができており不意打ちを喰らう。その後浅草寺で引いたおみくじ:凶。
かなこと銀河劇場でマリー・キュリー観劇。すごく良かった。韓国作品らしくフェミニズムのベースに労働者の健康被害問題や企業の製造責任、資本主義批判まで織り込んでおり見事な構成力。そうこうしていたらミューマギの第二公演情報解禁があり、まさかの山﨑昌吾ジャーファルに椅子から転げ落ちる。
ぴよのお誕生日@バリチルを開催。調子に乗ってバカのバースデーケーキを買ったら大変な目に遭った。
ももちとすみちゃんの作った和風シナリオを通過。知人の作ったシナリオは初だったが手癖を感じて面白い。バカ男子大学生コンビだったのでロールプレイが楽しかった。ガチ恋粘着獣の影響でYouTuberの探索者にした。
客先から一部品番値上げOK連絡をもらい、祝いにケーキを買って帰る。ここまで足掛け半年。
4月
まおとBunkamuraのマリー・ローランサン展を観る。ローランサンとシャネルのメディアを介したラップバトルの話やテニミュのような前衛映像で爆笑。
閉館前の三菱一号館美術館に駆け込み、グッズを買う。そのまま散歩してヒューマントラストシネマ有楽町で『ジョージア 白い橋のカフェで会いましょう』を観る。すごくリラクシングでおおらかな映画で良かった。お国柄かな。
カイザーの話をされすぎてブルロ原作を読み始める。何もかもがめちゃくちゃすぎて読んではTwitterを開き、読んではTwitterを開くハメになった。おかしすぎる漫画。
はるかさんのお誕生日会があり、ウォカジンのヘアピンで爆盛り上がり。まったく、兄貴は意外と抜けてるところがありやすからね。
すみちゃんとラシーヌの苺アフタヌーンティーに行き、ノリタケの加州安定ティーセットが届く。
アニメのオペラオーが良すぎてメロメロになる。本当に彼女のことが大好きだしこの手の人間に弱い。ウマ娘は人間ではないが。
品川区民として初めての選挙(区議会議員選挙)。出張ついでにTさんと京都で遊んで私が行きたかった京都府立植物園に付き合ってもらう。何故か28,135歩も歩いた。
わが、まお、あゆみさん、すえぴと日本橋でピザを食べてから千葉ジェッツのA東京戦を観戦。冨樫を初めて生で観た。千葉なのに東京のイキリ中学生たちがコラボしていて何故?と思う。今回は席が取れなすぎてバラバラに座ったか���観ながら話せなくて残念。観戦後の焼肉で炎の男の写真撮影に興じる。
5月
2日にネスの夢小説を読み「ふ〜ん結構ネスのこと好きかもと思った」とツイートしている。
運転練習を兼ねてGWに家族で伊香保に行こうとしたが関越が混みすぎて秒速5センチメートルしか進まなくなったため途中で諦め森林公園へ行く。エゴイストなので別行動して一人だけサイクリングをした。地元のイタリアンで祖父母の誕生日祝いをした。
こうきとポコの再会。この時祖父母がこうきを質問攻めにしており申し訳なかった。
降り頻る雨の中ポラ科とポーランド祭りに行き、帰りに駅のムンバイでチャイをしばく。
金夜のミュージアムナイトですえぴとマティス展に行��。プロヴァンスの映像コーナーがあり、教会の鐘の���を聴いた瞬間幸村精市との存在しない記憶とホームシックの幻肢痛に襲われた。とにかくヨーロッパに行きたい。
ももちとひなと湘北を想う湘南ドライブ。逗子マリーナの駐車場が法外な値段という学びを得る。これがあゆみさんから譲り受けたネスと初めてのお出かけ。
文フリに出かけて東直子とまほぴ、安田茜にサインをもらう。のいちゃんとたほさんにもご挨拶して差し入れを渡す。いつかドームに連れて行きます!と言われて最前行きます!と返した。
こうきとすえぴ、あゆみさんが対面し4人でヴァーミリオンのポップアップへ。この時はオーブのガーネットの指輪を買った。昼食場所を探したが渋谷の人口密度が高すぎてお高めの地中海料理に入る。イスカンダルセットというワクワクセットを注文。
母の日プレゼントで母にageteのネックレスを見繕った。チャーム別売りのやつ。
すみちゃんと劇場版コナン(魚影)を観た。元太のセリフ全てと陰謀論者の目暮警部で爆笑する。観終わった後がってん寿司でうなぎを食べてネスにも見せてあげた。
6月
マンシティvsバイエルンのチケットが当たりまくる。ここから1.5ヶ月ほどチケット捌きに奔走する。チケ取引が中学の先輩や大学の後輩に会うきっかけになったので何だかんだよかった。
すえぴとあゆみさんと六本木ヒルズで薔薇のアフタヌーンティー。スタンドの高さがありすぎて起立して写真撮影。PWCを始める。三笘が来た瞬間ゲームバランスが崩壊し三笘ゲーと化した。
ミューマギの公演が始まり、6公演入る。今回はキャストが増えたのでオープニングとエンディングの厚みがすごかった。まさかの客降りで山﨑ジャーファルさんが数メートル先を歩いて行った。長生きはするものだと思った。マギ、サイコー!でも紅玉ちゃんの個人ブロマイドがないのはまだ納得してない。アクスタが売り切れすぎて買えないかと思ったがぴよが捕獲してくれた。
ネスの夢小説を書く。執筆中は納期にミートするために定時退社していた。わりと気に入っているので続きが読みたい。
部署の奨励金で帝国ホテルのご飯を食べ、その後走って若手による新入社員歓迎会に移動。
7月
前日深夜に母に誘われ、急遽クレイジー・フォー・ユーを観劇。萌さんをリアルで初拝見。エンタメに全力な作品でかなり良かった。衣装もすごい。タイミングよくたかりかさんとも会えた。
ぴよとあゆみさんと東京タワーで迷子のストライカー探し。その後言ったカフェでマスターの爺さんに絡まれ怪しげな成功譚を聞かされる。
はるかとこうきと浦和レッズvsFC東京を観戦。初めてのスタジアムだったのでドキドキだったが色々新鮮で楽しかった。埼玉出身者としてコバトンと写真撮影。試合は0-0で内容もしょっぱい。酒井も3分くらいで怪我したし。翌日に国立でこうきと町田ゼルビア vs東京Vを観戦。シチュエーションが整っておりかなり熱い試合とブーイングが見られた。
リトル・マーメイドをひなと観た。冒頭にアンデルセンの引用があり大事をあげて椅子から転げ落ちる。
あゆみさんが妄言バースの夢小説を書いてくれた。嬉しすぎて仕事中��読みまくる。やってることが10年前と同じ。
すえぴあゆみさんももちとココス呪術コラボを冷やかす。
ポラ科ドライブで秩父へ行きそばを食べる。ポテくまくん邸を表敬訪問。
あゆみさんと渋谷シティの試合観戦。コートが近く、ボールを蹴る音が聞こえてすごかった。妹と国立西洋美術館のスペインのイメージ展に行く。
大学の部活の納会に参加しバスケをした後2次会までこなす。
マンシティvsバイエルンの当日、午後休を取ってネイルを変えてから国立へ向かう。かなりお祭りムードで楽しい。こうきにバイエルンバウンドの服装を褒められて嬉しかった。はるかさんも合流して写真撮影やらトロフィーチラ見やらをした。試合はシティのパスワークのすごさとバイエルンの疲労を感じた。
バリチルでリョータとソーちゃんの誕生日会をした。
8月
地元の祭りで3年ぶりの花火がまさかの強風で打ち上げ中止。同日に花火大会があった板橋では火事が起きていたので妥当な判断だったと思う。
すみちゃんと大人の休日倶楽部有楽町編を実行し、シンガポール料理、プラネタリウム、マリアージュ・フレールを巡る。マリアージュ・フレールで友人の結婚祝いを買った。
友人の結婚パーティーに参加したが、レストランでやる簡単なものだったためか泣かなかった。中学時代のいつメンと会えて嬉しいが、私が恋愛の話題に非対応なためやりづらさはある。最近どう?と聞かれたので順調だよ〜と言ったらいつから付き合ってるんだっけ?と言われる。流れを無視して交際ではなく人生の話をしてしまいすみません。でも結婚した友人のことは誇りに思うし尊敬するし応援してる。私たちもうホグワーツにも帝光中にもいないけど、それぞれの戦場で変わらず戦お���ね。
お盆は車を乗り回すためムーミンバレーパークやスタジアムジャポンや伊香保に出かけた。
ひなとまなみと島でバカンス。海で浮いたり原チャリを乗り回したりと満喫。花火もお菓子も買ったのに朝が早かったため夜ご飯後に爆睡。星が綺麗らしかったが当然見れず。護岸されていない箇所で泳ごうとしたら波が激しすぎて引き波の時に足に当たる石で流血した。
ももちこうきあゆみさんと才能の原石たちとで本能のままに餃子を食らった。あゆみさんももちまおとHUBでサバトも開催。
かなこれみかと横浜散策。ダイナーでハンバーガーを取り違えられ、中華街にあるフォーチューンアクアリウムの存在を初めて知る。
ひなとTHE FOURTH SLAM DUNK。
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Tachiguisushi Sushikawa: with Aged Sake Event
Invited by a friend, I visited "Aged Japanese Sake Party" at "Standing Sushi Sushikawa" at Sasazuka. 12,000 yen for all you can drink is a high-cost event.
友人に誘われて、「立食い鮨 鮨川」の「熟成日本酒の会」にお邪魔して来ました。12,000円で飲み放題のハイコスパなイベント。
🍣20貫+🍶とにかく多種のスペシャルコース。 最初にとりあえずおビール(瓶の赤星!ナイ���ビール)をいただいて、おちょこを3つ選んでカウンターに設置。ここに順に入れていただけます。そして早速お寿司に入ります。
お鮨リストはこちら。右の【握り】のところに書いてあるのが今回の20貫で、たぶんお鮨の追加も可能なのです��、いかんせん飲み放題なので最後の方は酔っ払いで楽しくなっちゃって、追加鮨については思考停止してました笑
🍣お寿司1:白いか
すだちパウダーと塩でさっぱり。
🍣お寿司2:真鯵
生姜さっぱり。この時期の鯵は脂も乗ってて美味しい。
🍶日本酒1:生酛純米吟醸 大七 皆伝 / 福島 🍶日本酒2:生酛純米 睡龍一二三 熟成 / 奈良
(できる限り裏ラベルも撮って残しておこうと思いつつ、あまりの大量ご提供につき、途中で諦めたり...苦笑)
睡龍一二三(すいりゅううたたね)は2009BY(平成21年度醸造)ということで、すでに15年近く熟成されている...?熟成日本酒ってほんともうみりん的味になるよね。
🍣お寿司3:へだい
皮目をほんのすこし炙ってるのかな。美味しい白身。
🍣お寿司4:小肌
そこまでお酢はきつくない、優しい味わい。
🍶日本酒3:熟成三年 ダルマ正宗 / 岐阜 🍶日本酒4:夢山水十割 十年低温熟成 奥 / 愛知
「ダルマ正宗」は百貨店さんで各年代の熟成酒が並んでたりしてて熟成酒ブランドとしてちょっと馴染みがあるもの。岐阜なんだよね〜 奥は10度以下で10年間低温熟成させたものということで、これも濃厚な味わい。
🍣お寿司5:さごし
さごしって何だっけと思ったら、「サワラの未成魚」なんだって。サワラって「魚」に「春」って書くので、旬は春なんだけど、その未成魚ということでサゴシの旬は冬〜早春とのこと。勉強になった。
🍣お寿司6:ぼら
ボラってあんまりお寿司で食べたことないなあ。美味しい白身。
🍶日本酒5:生酛 奥鹿 2020年3月上槽 / 大阪 🍶日本酒6:大七 自然酒生酛 2010 / 福島
奥鹿は大阪のお酒なのね。大七の自然酒生酛、さっきのやつよりこっちの方が酸味があって好きかも!
🍣お寿司7:煮牡蠣
ああ〜!これ美味しかったなあ。煮てあるから味わいがぎゅっと詰まっていて、生牡蠣とは違うねっとりした旨味。やっぱ牡蠣はいい。
🍣お寿司8:鰤
脂が乗っていて美味しい鰤。秋は鰤だね!ウマイ。 /
🍶日本酒7:小笹屋竹鶴 生酛純米原酒 / 広島 🍶日本酒8:雄町精米55 三千櫻 / 岐阜
小笹屋竹鶴は2017年(平成29)酒造年度のもので、これも5年くらい経過してるな。結構好きなブランド。三千櫻は、「なんか聞いたことがある気が...」と思ったら岐阜でした。中津川のやーつ。
🍣お寿司9:大紋はた
この辺から覚えていない笑 これも美味しい白身だったと思う。笑
🍣お寿司10:生本鮪赤身
安定のウマ赤身。ねっとり鮪の旨味。でも最近マグロより他のネタが好きになって来た感あるな、歳だな。
🍶日本酒9:山廃純米酒 たまがわ 2017BY / 京都 🍶日本酒10:熟成蔵�� / 東京
この会は、熟成酒の四合瓶を1本持ち込むとコース料金が値引きになる(12,000円→11,000円)ということで、熟成酒好きにはたまらんシェア会なんだろうな。 右の「たまがわ」の純米酒は参加者さんがお持ちになられたやつで、もうかなり熟成した濁り酒。これがもしかしたら飲んだ中で一番印象的(かつ変態的)だったな...!ラベル左上にBYが書いてあるものがネットでは見当たらないので限定なのかも...
🍣お寿司11:縞鯵
私けっこう縞鯵好きなタイプなんだけど、これはそこまで印象になかったな...酔ってたからだと思うけど、、、でも美味しかったよ!
🍣お寿司12:しめ鯖
お仕事してあるしめ鯖。美味しい。鯖の脂がじゅんわり。
🍶日本酒11:菊姫 山廃仕込 吟醸 / 石川 🍶日本酒12:日置桜 純米酒 長期熟成 時之匠 / 鳥取
あんまり覚えてないながらも、「菊姫」は「ああっ!父が飲んでたやつ...!」とコメントした記憶はギリ残ってる笑 今流行りのスッキリフルーティーなやつはたぶんあんまり熟成しても美味しくないんだろうな、こういう骨太な味のやつこそ熟成に向いているのでは。
🍣お寿司13:いくら軍艦
いくら���美味しいねえ。
🍣お寿司14:煮穴子
ああ〜っ!この煮穴子すごくほろほろで美味しかったなあ。途中の煮穴子は気分が変わるので、コースの醍醐味。(自分で頼む時は絶対最後にするので)昔は、一本穴子!ロング!みたいなのが好きだったけど、最近はこういう小ぶりでふわふわほろほろのが好きになってきた。
🍣お寿司15:生本鮪中トロ
前言撤回、やっぱり鮪はいい!中トロ最高!中トロしか勝たん!
🍶日本酒13:酵母無添加 木本原酒 2020BY 和の月 / 山形 🍶日本酒14:日置桜 生酛純米酒 本懐の盃 / 鳥取
ここまでくるともう言われるがまま、注がれるがまま。幸せでふらふらしちゃう(多分めちゃくちゃ酔ってる、途中でシャンパン的なものも飲んじゃった記憶あるしな...)
🍣お寿司16:足赤海老
蒸し赤海老はぷりぷり感を楽しむべし。(本当は海老は生の方が好き)でも味しっかりしてて美味しいよ。
🍣お寿司17:香住蟹 🍣お寿司18:白海老
わーーーーーーーーどちらも最高!どっちも大好き!口に入れ���瞬間広がる味わい、反芻不可避。。。!!!中トロあたりからお酒飲むのに一生懸命で、お皿のお寿司がたまってきちゃったのが悔やまれる。笑 でもどちらも最高である。軍艦じゃないのがまた良し!
🍶日本酒15:清酒 雷 Le Tonnerre 2016BY / フランス
おお、こちらも会の参加者さんがお持ちになられたものだと思うのですが、フランスで作っている日本酒!製造者は Les Larmes du Levant(昇涙酒造)というところ。とってもしっかりしていて、深みのある味わいが良きです。
🍣お寿司19:煮蛤
ツメが少なめながらも、しっかりとはまぐりの美味しさが楽しめる。貝あんまりな私だけど、こういうのの美味しさがわかるようになって来た。
🍣お寿司20:馬糞雲丹
ダダーン!!!最後の最後の雲丹は最高!軍艦じゃないからよりダイレクトにウニの美味しさだけ楽しめて最高!ウニ大勝利!!!
お寿司は20貫、お酒は日本酒の熟成酒がどんどん出るだけ飲み放題という。すごい会。案の定前半は写真撮ったり味の感想を言い合ったりしてたのですが、後半は案の定ほぼ覚えていません。とにかくたくさん飲んだ...!珍しいものを色々試させていただいたので、勉強になりました。
また行きたい!
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続・こしろさま
1. 芙紗子(ふさこ)の家は森と田んぼの境界に建つ一軒家で、映画のトトロの女の子の家にちょっと似ている。 家から学校まで車道を歩けば30分。 田んぼの畦道(あぜみち)を抜けて近道すれば25分。 小学二年生の女の子が通うには少し遠いけど、村の子供にとってそれくらいの通学は当たり前のことだった。 このところ芙紗子が頑張っているのは自転車の練習だ。 裏の庭には古い農具を置いていた納屋があって、去年それを取り壊して芝生を植えたから、今は自転車の練習に頃合いの広場になっていた。 毎日学校から帰ると、ママに呼ばれるまで練習する。 ペダルを外した自転車で地面を蹴って走るのは、もうだいたい大丈夫。 明日は土曜だからパパに頼んでペダルをつけ直してもらおう。 家の前に自動車が止まった。初心者マークをつけた赤い軽ワンボックスカー。 女の人が降りてきた。 カーキ色のカーゴパンツにゆるゆるのTシャツ。髪の毛は肩上のボブカット。 琴姉ちゃん!? 芙紗子が走って行くと琴音はぎゅっとハグしてくれた。 「芙紗子ちゃんっ、久しぶりだね!!」 2. 室谷琴音(むろたにことね)は芙紗子と同じ室谷姓で、家では「文吾さんのところの琴音ちゃん」と呼んでいた。 村民の半分が室谷だから、苗字が室谷の人間はたいてい下の名前で呼ばれるのだった。 文吾さんは琴音の祖父で、芙紗子のパパの伯父にあたる。 つまり琴音は芙紗子の再従姉妹(はとこ)である。 今は東京で大学生になったけど、高校を卒業するまでは村にいて芙紗子の面倒をよく見てくれた。 「自転車の練習?」 「うんっ。今年中に乗れるようになるのが目標だよ」 「そうだ、芙紗子ちゃん宛の荷物、郵便局で預かってきたよ。『こしろさま』の瓶でしょ? これ」 「あ、届いたんだ!!」 それは前の週にママと通販サイトで選んだガラスの瓶だった。 『こしろさま』にお越しいただくための特別なガラス瓶。 「わざわざ済みませんねぇ」芙紗子のママが礼を言う。 「いえいえ。近くへ行くなら届けてくれって、東京の郵便局なら考えられないですねー、あははは」 しばらく笑ってから琴音は二人に報告した。 「実は私、今年の大祭で巫女をすることになって」 「あら」「本当!?」 「それで今から神社に挨拶��行くんだけど、芙紗子ちゃん、その瓶一緒に出しに行く?」 芙紗子は真新しいガラス瓶に自分の名前を書いた紙を入れた。 それを紙袋に入れて両手に抱える。 「きちんと挨拶してお渡しするのよ」 「分かってるよっ」 芙紗子はママに手を振って琴音の車に乗り込んだ。 3. 『こしろさま』は秋の大祭で子供だけがもらえる神様だった。 ガラス瓶に入った綺麗な女の子の姿をしていて、そのためのガラス瓶は自分で用意して神社に提出することになっていた。 提出を忘れた子供には神社側で確保した瓶を使ってくれるけど、古い酒瓶や牛乳瓶になるから、どの子も嫌がって出し忘れる子なんていない。 運転席でハンドルを握る琴音が言った。 「ネットで買ったガラス瓶かー。私らの頃は佃煮の空き瓶とかだったなぁ」 「買ってもらえなかったの?」 「ネットもなかったし、わざわざ買うなんて思いもしなかったもの。・・でも、どんな瓶でも『こしろさま』は来てくれたよ」 「ね」「ん?」 「琴姉ちゃんの『こしろさま』ってどんなお姿だった?」 「そうだねー。最後にもらった『こしろさま』は中学生くらいに見えたな。髪の毛が長くて綺麗だったよ」 「あたしが去年もらったのはね、お人形さんみたいに目の大きな子だったよ!」 「よかったわねぇ。今年はどんなお姿か楽しみだね」 「うんっ」 村から祠川(ほこらがわ)沿いに車で10分ほど。 瑞鳳山(ずいほうざん)の中腹に大祠(おおほこら)神社がある。 御祭神である『おしろさま』はその昔、洪水から村を守るために自ら人柱になったお姫様。 そして『こしろさま』はその『おしろさま』の分身と言われる。 「しろ」は「祠閭」と書いて「しりょ」が正しい読み方だけど、言いにくいので今の読み方に変わったらしい。 琴音は麓の駐車場に車を駐めた。 祠川にかかる石造りの神響橋(しんきょうはし)を渡り、鳥居をくぐって参道を登る。 ブナの森に囲まれた境内に神社の本殿があった。 4. 社務所に行くと白衣に紫の袴を履いた宮司がいた。 この人は橘秋人(たちばなあきひと)、75歳で長年にわたって宮司として神社を守っている。 「室谷芙紗子ちゃんね。・・はい。確かに預かりました」 橘は芙紗子からガラス瓶を受け取り帳面に記録した。 「『こしろさま』のお渡しはお祭りの日の夜7時だからご両親と一緒に来てくださいね」 「はい!」 芙紗子はちゃんと挨拶をして瓶を渡せたことに安心する。 「おーい、今年の巫女さんが来ましたぞ」 橘が振り返って呼ぶと、奥から和装で総白髪の老人がもっそり現れた。 「え? 村長さん!?」琴音が驚いた。 「大祭の打ち合わせでね、ちょうどいらしてたんですよ。・・村長、こちら助務に入ってくれる室谷さん」 「室谷琴音ですっ。よろしくお願いします」 室谷仁三(むろたにじんぞう)は室谷本家の長で、90歳を超えて今なお現職の村長だった。 「文吾んのとこの琴音さんか。綺麗になったもんじゃ」 「あ、ありがとうございます」 「学校は休んでも構わんのかね?」 「はい、ゼミの方は大丈夫です。就職も決まりましたし」 「おお、東京で就職かね?」 「はい」 「若い人は村を離れてゆくのぅ」 村長は寂しそうに呟いた。琴音は何も返せない。 「そうじゃ、琴音さん」 「はい」 「仕事を辞めて結婚するときは、村のもんの嫁になってくれませんかな」 「ええっ。それは、まだ何とも」 「それとも都会で気になる男がいますのか」 「村長! お気持ちは伝わったから、琴音ちゃんを困らさんで」 帰りの車中。 琴音はちょっと怒っているようだった。 「いくら過疎の村だからって、人の結婚のことまで決めないで欲しいわよねっ」 「琴姉ちゃん、東京で結婚するの?」 「分からないわよ。相手もいないんだし」 「えー? もうお付き合いしてる人、いると思ってた」 「もう、芙紗子ちゃんったら・・」 琴音の顔が赤くなる。可愛いなと芙紗子は思った。 「もし琴姉ちゃんがお嫁さんになって村に帰ってきてくれたら、あたしは嬉しいな」 「分かったわ」 琴音が笑って答えてくれた。 「お嫁さんになれるかどうか分からないけど、戻ってこれるように頑張る」 5. 半月後。お祭りの当日になった。 芙紗子はパパとママに連れられて神社にやってきた。 森の中を登る参道は人でいっぱいだった。 この辺りの村々だけでなく、近隣の各県からも見物客が訪れているようだった。 「有名になったものねぇ」 「こんな田舎で "奇祭" が続いているのが珍しいんだってさ」 「村の人間には普通のお祭りなのにねぇ」 パパとママが話している。 芙紗子には奇祭の意味が分からない。 本殿に近づくとお囃子の音。境内に立ち並ぶ屋台。 社務所の隣には絵馬やお守りを売る臨時の授与所が設けられていて、そこに琴音がいた。 巫女服をまとった琴音はとても綺麗で眩しくて、芙紗子もちょっと巫女さんになりたいと思ったくらいだった。 「琴姉ちゃん!」 「あら、芙紗子ちゃん」 「その服よく似合ってるよ」 「ありがとっ。芙紗子ちゃんが褒めてくれると嬉しいな」
「忙しそうだね」 「まあね。もう『おしろさま』にお会いした?」 「ううん、まだ」 「じゃあ行ってらっしゃい。少し並ぶかもね」 「うん」 琴音の言った通り、本殿の入り口には行列ができていた。 『おしろさま』の御神体は平時は何重にも囲まれた箱の中にあるけど、大祭の日だけは誰でも拝めるようになっている。 薄暗い本殿で芙紗子は両親と共に『おしろさま』に向かって両手を合わせたのだった。 6. 「ふっさこちゃーん!!」 本殿を出てすぐ声が聞こえた。 屋台に囲まれた広場にクラスの女の子たちが集まって手を振っていた。 「パパっ、行っていい!?」 「行っておいで。お小遣いは大切に使うんだよ」 「うん!」 芙紗子が入って女の子8人のグループになった。 村の小学校は1学年に1クラスだけ。そのクラスも男女合計14人しかいないから、クラスの女子全員が集まったことになる。 「何する?」「金魚すくい!」「やろうやろうっ」「勝負だねー」 金魚すくいの屋台へ向かって行こうとしたそのとき。 「ねえ、キミたち、この辺りの子?」 スマホを構えた男性に話しかけられた。 「ちょっとお話聞かせてもらっていいかな? あ、僕ユーチューバーの突撃大二郎です」 「はい、何ですか?」 「キミたちはこの神社の御神体のこと、知ってる? 箱に入った白い棒だけど」 「『おしろさま』ですか? 知ってます」 「そうそう。『おしろさま』って、実は人骨だって聞いたことある?」 「人骨って?」 「ヒトの骨のことだよ」 何だ、そんなこと。 「はい。昔のお姫様の骨です。他にもいろいろな女の人の骨がありますけど」 「おおぉ~っ!」 その男性は大げさに驚いて、スマホに向かって喋り始めた。 「何ということでしょう。地元の子供たちはまったく疑問に感じていない。この令和の時代に人骨を拝んでいるのです~っ!」 琴音が小走りでやって来た。後には村の青年団の若手も何人かいる。 「そこの方っ。子供たちに変な話を吹き込まないでください」 「なんだよ。あんた」 「あなた、さっき無断で『おしろさま』の写真を撮ってたでしょ? 撮影禁止って強く言われたはずですけど」 「いや、無断で、だなんて僕は何も」 男性はスマホで何か操作しようとする。 「え? 圏外!? どうして!!」 「この境内だけどうしてか電波が入らないのよねー。こっそりアップロードなんて無理ですから」 「くそっ」 逃げようとする男性を青年団が取り押さえた。 「はいはい、社務所でそのスマホ調べさせてもらいますねー」 「そんなぁ~」 男性が連れていかれるのを芙紗子たちは肩をすくめて見送った。 7. 日が暮れて、東の空から満月が上った。 秋大祭は必ず満月の日と決められている。 一旦帰った子供たちが再び集まって来た。 そこに観光客はいない。 昼間の『おしろさま』が公開なのに対して、夜の『こしろさま』は外部に告知しない秘密の儀式だった。 ろうそくが灯る本殿。 宮司が一人ずつ名前を読み上げ、読まれた子は前に出てお祓いを受ける。 「邪気払い、清めて祠閭の加護を受けよ」 そして巫女から黒布に包まれた瓶を受け取るのである。 大人たちが後ろで見守っている。 自分の子が『こしろさま』を受け取るとどの親もほっとした表情をするのだった。 これでまた一年間、子供たちは健やかに過ごすことができる。 「はい。芙紗子ちゃん」 巫女の琴音が黒布の包みを渡してくれた。 芙紗子は受け取った包みを両手で捧げ持つ。 二人はそっと微笑みあった。 8. ・・『こしろさま』は神様だから、大切に扱うこと ・・お会いするときは、一人だけで、礼儀正しくすること ・・人前にお姿を晒さないこと。写真に撮ったり、絵に描いたりもしないこと ・・瓶の蓋は絶対に開けないこと。開けたら罰(ばち)が当たると心得ること ・・一人で最後までお世話すること これが『こしろさま』をお預かりした子供が守るべき約束だ。 大人たちも理解しているから、『こしろさま』がいらっしゃる間は無闇に子供の部屋に入らない。 『こしろさま』に会えるのは本人だけで、たとえ家族でもタブーだった。 自分だけの部屋がない家では、子供が一人で会える環境を配慮する。 芙紗子も床の間がある和室を一人で使うことが許された。 夜はそこで眠っていい。 もちろん一人寝が寂しいときは、今までのように両親と一緒の部屋で寝てもいい。 「ずっと起きてないで、少しは寝なさいね」 布団を敷いてくれたママがそう言って和室を出て行った。 これも配慮の一つだ。 この村では、大晦日と『こしろさま』がいらっしゃった日だけ、子供が夜更かししても叱られない。 部屋には芙紗子と『こしろさま』の包みだけが残された。 深呼吸してから『こしろさま』の前に正座した。 「こんばんわ、『こしろさま』。室谷芙紗子です。開けさせていただきます」 黒布の結び目をゆっくり解いた。 あのガラス瓶が姿を現す。 御神水を満たして封印を貼った瓶。 そしてその中に裸の女の子が浮かんでいた。
肌の色が薄めの女の子だった。 長い髪が瓶の中に広がってゆっくり揺れている。 身体は芙紗子よりもずっと成熟していた。胸も脚も柔らかそう。 でも目を閉じて眠る顔は幼い感じで、芙紗子と変わらない年頃のようにも見えた。 ・・きれい。 芙紗子は両手で自分の胸を押さえた。 どき、どき。 心臓が大きく鳴っているのが自分で分かった。 9. 目を覚ますと青い光があふれていた。 ここ、どこ? そうだ、床の間のお部屋だ。 縁側に面した障子が光っている。 芙紗子は布団から起きて障子を開けた。 月光が地面を照らしていた。 山の稜線。近くの森のシルエット。 真夜中なのに世界がくっきり見えた。 背中に別の光を感じた。 振り返ると、枕元に置いた『こしろさま』の黒布の包みから光が漏れていた。 怖くはなかった。 『こしろさま』は神様なんだから怖いはずはないと思った。 芙紗子はその包みを両手で持った。 どき、どき。 『こしろさま』を大切に抱えて、縁側から裸足で外に降りた。 パパとママは眠っているのだろう。家の中は明かりが消えて真っ暗だった。 夜中に家の外へ一人で出るのは初めて、両親に黙って出るのも初めてだった。 どき、どき。 いつも自転車の練習をしている裏庭にやって来た。 芝生にパジャマのまま腰を下ろした。 どき、どき。 見上げると空に満月があって、そこから月光がシャワーのように降り注いでいた。 包みを前に置き、結び目を解いた。 金色の光が溢れた。 『こしろさま』が瓶の中で眩しいくらいに輝いていた。 どき、どき。 どき、どき。 どうしよう? どうしたらいいんだろう? 芙紗子はパジャマの胸元のボタンを外した。 パジャマを上も下も脱いで丁寧に畳み、それから下着も脱いでパジャマの上に置いた。 生まれたままの姿になって『こしろさま』の瓶を裸の胸に抱いた。 どうしてそんなことをしたのか分からなかった。 ただ、そうした方がいいと思ったのだった。
明るく輝く『こしろさま』が笑ってくれたような気がした。 10. 次の日、学校では『こしろさま』の話題でもちきりだった。 「すっごく小っちゃな女の子だった! 可愛くて可愛くて泣いちゃった」 「わたしのは大きなお姉ちゃんっ。胸大きくって色っぽいのーっ」 「ボクのもおっぱい大きかった。あれ巨乳って言うんだろ?」「やだ、えっちー!!」「何でだよー」 「芙紗子ちゃんは?」 「髪の毛がすごく多くて瓶の中にふわって広がってるの」「へぇーっ、いいなぁ」 クラスじゅうで報告しあう。 芙紗子も自分の『こしろさま』を説明したけど、外に出て服を脱いだことは恥ずかしくて言わなかった。 家に帰ると、琴音が来てママと話していた。 「琴音さん、東京へ帰るんだって」ママが言った。 「大祭も終わったし、大学に戻らないとね」 「そうなの? 寂しいな」 「またすぐに会えるわよ。・・それでどうだった? 今年の『こしろさま』は」 芙紗子は琴音を裏庭に連れ出して二人だけになった。 「『こしろさま』はね、すごく綺麗な美人さん。見ているだけでドキドキするの。・・実はね、」 芙紗子は昨夜のことを話した。 琴姉ちゃんには全部話そうと決めていた。 夜中に『こしろさま』が輝いて、一緒に外に出たこと。 そして『こしろさま』の前で裸になったこと。 「そうか、冒険したんだね。芙紗子ちゃん」 叱られるかもしれないと思っていたけど、琴音は全然怒らなかった。 「あたし、いけないことしちゃったかな?」 「いけないことじゃないよ。私は芙紗子ちゃんのこと、素敵な女の子だと思うな」 「どうして?」 「だって、『こしろさま』にお尽くししたいって思ったんでしょ?」 ああ、そうか。 芙紗子はあのときの自分の気持ちを理解した。 あたしは『こしろさま』にお尽くししたかったんだ。 『こしろさま』みたいに綺麗な裸になって。 「裸になるって、女の子だけにできるお尽くしの方法だよ」 「『こしろさま』に伝わったかな?」 「きっと伝わったわ。・・でも約束。芙紗子ちゃんのママやパパが見たらびっくりしちゃうし、もう裸になるのはやめようね」 「うん。約束する」 「でも、ちょっと羨ましいな」 「?」 琴音はいきなり芙紗子を抱きしめるとおでこにキスをした。 「ひゃん!」 「芙紗子ちゃんの冒険、私もしてみたかった!」 次の日、琴音は東京の大学へと戻っていった。 11. 芙紗子は毎日学校から急いで帰って『こしろさま』に話しかけた。 『こしろさま』はずっと眠っているけれど、たまに目を閉じたまま微笑んでくれた。 口元から小さな泡がぽこりと出て浮かび上がることもあった。 『こしろさま』の身体は本当に綺麗だった。 自分も服を脱いで寄り添いたいと何度も思ったけど、琴音との約束を思い出して我慢した。 やがて『こしろさま』の周囲が薄く白く変わる。 御神水が濁り始めたのだった。 『こしろさま』が瓶の中にいらっしゃる期間はおよそひと月。 絶対に変えられない決まりだった。 芙紗子はその姿を忘れないように見つめ続ける。 次の満月の夜。 ほとんど真っ白になった御神水の中に『こしろさま』は溶けるように消えた。 『こしろさま』との時間は夢のように過ぎて行ったのだった。 年が明け、春になり、芙紗子は三年に進級した。 自転車も上手に乗れるようになって、一人で遠くの友達の家に行けるのが嬉しかった。 12. 老人と老婆ばかり10人ほどが大祠神社に集まっていた。 村の長老と呼ばれる人たちである。 瑞鳳山の上に幾重にも重なる頭巾雲が現れ、二筋の鮮やかな紫色の光彩が目撃されたのはその前の週のことだった。 「何年ぶりかな。お告げがあったのは」村長の室谷仁三が聞いた。 「前のお告げは17年前でした」宮司の橘が答える。 「それで神託の名前は?」 「室谷琴音です。今は東京で働いておられます」 「文吾の家の孫じゃな。確か前の祭りで、」 「はい。巫女の助務をしてくれた娘さんです」 「あれはいい子じゃ。明るくて礼儀正しい」 「そうですね」 「・・納骨の方は大丈夫ですかな?」 役場で助役を務める老人が聞いた。 「それは問題ありません。室谷の血筋ですから確実に応じてもらえます」 「そうか、では、」 村長は一旦言葉を止めて、琴音の顔を思い出した。 村の者の嫁になって欲しい、などと余計なことを言ってしまったな。 「では、そのときのために万時準備の程頼みましたぞ」 13. 「ストーカー殺人、被害者は一人暮らしのOL」 ニュースが流れたのはその年の8月だった。 「都内在住の会社員・室谷琴音さん(22)が帰宅中に刃物で刺されました。室谷さんは病院へ搬送されましたが死亡が確認されました。 警察は自称ユーチューバーの○○○(27)を殺人の疑いで緊急逮捕。容疑者は半年間にわたり室谷さんにつきまとっていた模様です」 14. ごり、ごり。 橘は作業の手を止め、タオルで汗を拭いた。 人骨を削る作業。 橘はこの作業をたった一人で40年間やってきた。 もう80歳に近いから、あと何年続けられるか分からない。 今はまだ名目だけの禰宜(ねぎ:宮司の補佐役)である息子に引き継ぐ日も近いだろう。 自分がある日突然、先代宮司の父親から『こしろさま』の準備を命じられたときのように。 境内の古井戸『神鏡井(かみかがみい)』から湧く御神水を子供たちから集めたガラス瓶に満たす。 そこへ『おしろさま』から削り出した骨粉を耳かきに半量ずつ入れる。 蓋をして封印を貼り、黒布に包む。 これを日々祈祷すれば、次の満月の日までに瓶の中に『こしろさま』が現れる。 『おしろさま』の御神体は若い女性の大腿骨だった。 毎年、複数の大腿骨から少しずつ骨粉を削り出す。 そこで削られる合計量は大腿骨の長さ約2センチに相当する。 大腿骨の全長は平均40センチ。 つまり約20年で大腿骨一本分を消費する。 消費するには供給が必要だ。 求められるのは村で生まれ育った若い女性の大腿骨である。 村で生まれ村で死ぬ者がほとんどだった時代は、若い女性が亡くなればその��方の大腿骨を神社に納めてもらうのに困ることはなかった。 しかし今は都会に出て行って戻らない者がほとんどである。 でも神様はちゃんと道を与えてくれた。 不思議なことに次の大腿骨の候補者はお告げで知らされる。 お告げを得たら、その情報は村の長老の間で秘密裡に共有され「その時」に備える。 当人に危害を加えたり、まして殺人を犯す訳ではない。 ただ待っていれば「その時」が訪れるのである。 琴音のときは遠い東京での事件だった。 それでも、村へ遺体の搬送、葬儀、火葬前の大腿骨取り出しなど、滞りなく処置できたのはお告げを受けて準備が整っていたからだ。 琴音の大腿骨は洗浄して炭酸ナトリウム1%溶液で煮込む処置を施した。 こうすることで保存性の高い白骨が得られ、菰(こも)を巻いて乾燥させるよりずっと早く「使える」骨になる。 これは橘が骨格標本の製作方法を参考に始めた手順だった。 今の時代、科学の知識を活用することが重要と橘は考えている。 『こしろさま』のお姿は元の骨の主に似ると言われる。 だから橘は、同じ子供に同じ骨を2回使わないように注意して管理している。 今年の『こしろさま』はどんなお姿かな? 子供たちには毎年ワクワクする気持ちを楽しんでもらいたいじゃないか。 今年の大祭では誰かの『こしろさま』に琴音の姿が現れるだろう。 ごり、ごり。 作業を再開した。額に再び汗が流れる。 橘は無心に人骨を削り続けるのだった。 15. 琴姉ちゃん!! 『こしろさま』の包みを開けた芙紗子が驚いた。 六年生になって今年が最後の『こしろさま』だった。 ガラス瓶の中に浮かんで眠るショートヘアの女の子。 そのお顔は琴音にそっくりだった。 3年前の事件は衝撃だった。 お葬式では泣きに泣いて大人たちを困らせたけど、今は落ち着いて琴音のことを思い出せるようになっていた。 ねぇ、琴姉ちゃん。『こしろさま』になってあたしに会いに来てくれたの? 二階の窓に風が吹いてカーテンが揺れた。 芙紗子の家は改築されて念願の子供部屋を作ってもらえたのだった。 窓から丸いお月様が見えている。 考えてみれば今まで『こしろさま』がいらっしゃた夜に月が陰っていた記憶はない。 雲ひとつない夜空に必ず満月が輝いていて、世界を青白く照らしているのだった。 芙紗子は月光が好きだった。 部屋の明かりよりお月様の明かりの方がずっと素敵だと思う。 芙紗子は照明を消す。 『こしろさま』の瓶を持って窓際へ行った。 ガラス瓶を掲げて月光にかざすと、琴音にそっくりな『こしろさま』がふわりと金色に光った。 ・・大きくなったね、芙紗子ちゃん。 「琴姉ちゃんっ、やっぱり来てくれたんだね」 ・・今日は神社に来てくれてありがとう。 「え? 神社にいたの?」 ・・いたよ。これからもずっといるから、いつでも会えるわよ。直接お話しできるのはこれで最後だけどね。 「行くっ。お話しできなくても絶対に行くよ!!」 ・・待ってるわ。 『こしろさま=琴姉ちゃん』がきらきら輝いている。 綺麗だな。あたしもこんなに綺麗になれるかな。 「ねぇ、あの約束覚えてる?」 ・・『こしろさま』の前で裸にならないって約束? 「うん。あたしずっと守ってきたんだよ。でも、もう破ってもいいかな」 芙紗子は思い切って言った。 「あたし、琴姉ちゃんにお尽くししたい」 芙紗子は着ていた服を脱いだ。下着も全部脱いで裸になった。 2年生のときよりずっと身長が伸びて胸も膨らみ始めていた。 初々しい少女の身体を『こしろさま=琴姉ちゃん』に見せた。 ・・素敵な女の子になったね。芙紗子ちゃん。 「あたし、もう12歳だよ」 ・・そうだったね。もうすぐ大人になるんだ。 「だからね、もう知ってるんだよ」 ・・うふふ、何を知ってるの? 「女の子が裸でお尽くしするって、本当はエッチな意味だってこと」 笑い声が響き、『こしろさま=琴姉ちゃん』の身体が眩しいくらいに輝いた。 16. 深夜。 二階から階段を下りる足音がした。 芙紗子の両親はぐっすり眠っていて目を覚まさなかった。 玄関の扉がそっと開き、ガラス瓶を抱いた女の子の影がするりと出て行った。 天空に満月。 降り注ぐ月光を浴びて、全裸の芙紗子が『こしろさま』の瓶を抱いて踊る。 瓶の中には金色に輝く小さな裸の女の子。 二人の冒険の時間はもうしばらく続きそうだった。
~登場人物紹介~ 室谷芙紗子(むろたにふさこ) :8歳、小学2年生。ガラス瓶に入った神様『こしろさま』を受け取る。 室谷琴音(むろたにことね) :22歳、芙紗子の再従姉妹(はとこ)。東京の大学に通っている。 橘秋人(たちばなあきひと) :75歳、大祠神社宮司。 室谷仁三(むろたにじんぞう) :90歳、室谷一族の長で村長。 前回のお話 の約10年後の出来事です。 前はAIに描かせた挿絵に適当に文書をつけただけでしたが、今回はきちんとプロットを作成して少し長めのお話になりました。 神社の御神体である人骨の設定は作者の嗜好です。 グロの要素はないつもりですが、苦手な方がおられたら申し訳ありません。 あと、前回の主人公(一人語りの��私」)は本話の琴音さんです。もうお判りですよね。 挿絵は今回もAIに生成させました。 立ちポーズの巫女さんを描かせるのは簡単でしたが、水中に浮かぶ『こしろさま』は試行錯誤を繰り返しました。 手足のバランスやポーズが難しいのもさることながら、裸体絵なので Tumblr の規制に抵触しそうな絵を描きがちなのですよ。 それでも水中に広がる髪が美しく(よく見ると変な部分もありますが)描けたのはさすがAIです。こんなの自分では絶対に描けません。 大祠神社に纏わる部分は(ロケーションやいろいろな名称、お祓いの祝詞に至るまで)自然言語AIの ChatGPT に考えてもらいました。 こういう設定は下調べに手間取るので、AIがそれらしく適当に決めてくれるのは助かります。 例えば、宮司の橘さんが御神水を汲んだ境内の古井戸。ChatGPT によるその名前の提案と解説は次の通り; 古井戸の名前として「神鏡井(かみかがみい)」という名前を提案します。 この名前は、神聖な鏡を意味する「神鏡」と、水が湧き出る井戸を表す「井」を組み合わせたものです。 「神鏡井」は、古式の風情と神聖さを感じさせる名前で、神社の境内に佇む御神水を象徴的に表現しています。 この井戸から湧き出る水は清らかで、神職や参拝者にとって特別な存在とされています。 どうですか。命名の根拠は2行目だけ。 後の説明は雰囲気で押し切っていて、それでも「なるほど」と思わされてしまいそうになるのは流石ww。 テレビドラマでよくある広告コンペのプレゼンなどはもうAIに任せれば十分ですよね。 私も引き続き遠慮なくAIに頼らせてもらうことにします。 さて、『こしろさま』の連作はこれで終わりです。 次の発表までまた時間がかかると思いますが、ゆっくりお待ちください。 ありがとうございました。 [2023.8.10 追記] こちら(Pixiv の小説ページ)に本話の掲載案内を載せました。 Twitter 以外にここからもコメント入力できますのでご利用ください。(ただしR18閲覧可能な Pixiv アカウント必要)
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諏訪 TRIP 22-12 - その伍:舞姫
さて、昨年末の2022年12月28日(水)のこと。 この日は OFF だったこともあり、せっかくだからと出掛けてきました。 目的は、『諏訪五蔵 酒蔵めぐり』。 新年から本格的に酒蔵見学等をしたいと思いつつの、助走です。 最後の目的地は、『株式会社 舞姫』。 こちらは、『舞姫』・『翠露』等の銘柄を醸造している酒蔵で、長野県は諏訪市諏訪、国道20号線沿いにある酒蔵のひとつです。 酒蔵の無くなってしまった東京都八王子市に“純八王子の酒”を守るべく始まったプロジェクト『はちぷろ』にも参画する酒蔵です。 さて、こちらでも自分用に1本、買い求めました。 そして、『諏訪五蔵 酒蔵めぐり』をとして、5種の試飲をさせていただいたのですが、ラインナップは以下の通りでした。 信州舞姫 扇ラベル 純米吟醸 しぼりたて 翠露 純米吟醸 美山錦 しぼりたて無濾過生原酒 翠露 純米吟醸原酒 山恵錦…
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株式会社京姫酒造の大吟醸 京都「匠-TAKUMI-」! 辛口で程良い余韻が。。。 #匠 #京姫酒造 #株式会社京姫酒造 #京都匠 #大吟醸 #TAKUMI #日本酒 #日本酒好きな人と繋がりたい #日本酒好き #清酒 #🍶 #京都の酒 #japanesesake #japansake #sake #japan_photo #japanesefood #instasake #instalike #日本 #のぐちゅーぶ #野口剛 #チャンネル登録 #チャンネル登録お願いします #チャンネル登録よろしくお願いします #YouTuber #酒飲み #酒好き長崎 #酒好きな人と繋がりたい #日本酒中毒 (京姫酒造) https://www.instagram.com/p/CGuKUODBLUS/?igshid=vg6bo8od5ybr
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【#京都さんぽ 】 𝔎𝔶𝔬 𝔑𝔬 𝔖𝔄𝔎𝔈 𝔇𝔬𝔨𝔬𝔯𝔬 京の酒処1038 さんへ (@1038_tomiya ) 16日まで2周年記念のサイコロ イベントされてます。 ぜひ🍶 1️⃣ 御代栄 純米 もろみあらごし どぶ #北島酒造 さんの濃密にごり酒 ( @kitajimashuzo ) この濁りたまらん、だ〜い好き ドロドロ👍 2️⃣ 純米大吟醸 紫 #京姫酒造 さん お値打ちでさらに飲みやすい お水のような口当たり . . . #京の酒処1038 #もろみあらごし #どぶろく好き #にごり酒好き #純米大吟醸 #大吟醸好き #独り飲み #立ち飲み #角打ち #京都飲み #日本酒好きな人と繋がりたい #日本酒ぐらむ #sakestagram #ビールスタンド #ビアスタグラム #ビール部 #ビール大好き #そうだ京都行こう #beerlover #beerstagram #japanesesakelover #retrip_kyoto (京の酒処京の酒処1038) https://www.instagram.com/p/CKDMY3ug19X/?igshid=11fwtmx87tq1q
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日本三大銘醸地西条の氏神さま御建神社 近代清酒醸造において西条酒は明治中期まで単に地酒産地として灘の後塵を喫していましたが他地域に先駆け機械化された近代酒造技術を確立しまた全国の多くの杜氏を育て今日の日本酒のブランドが世界的に認められていくことになります 御建神社(祇園社)はもともと現在の西条駅に鎮座していましたが、山陽鉄道敷設の際、当地最大酒造の賀茂鶴の木村和平が当地に駅を誘致し、木村氏の持つ土地を祇園社に譲り遷座したという歴史から現在でも酒蔵の氏神でまた本殿西隣に鎮座する京より勧請した松尾神社も含めて西条酒の守り神として崇敬されています #御建神社 ⛩┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⛩ 御建神社(みたてじんじゃ) 鎮座地:広島県東広島市西条町西条268 主祭神:素戔嗚命、事代主命、市島姫命等 ⛩┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⛩ #神社 #神社巡り #神社好きな人と繋がりたい #recotrip #御朱印 #御朱印巡り #狛犬#神社仏閣 #パワースポット #東広島市 #西条酒 #日本酒 #神社巡拝家 (御建神社) https://www.instagram.com/p/ChPlyHIPJ1Y/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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【国際】在日「多くの日本人が無意識のうちに差別に加担しているように感じる」 ★3 [8/3] [昆虫図鑑★
16<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´ )さん2021/08/03(火) 12:29:36.72ID:mDbQsVUN>>24>>26>>27>>28>>36>>37>>39>>43>>45>>47>>60
在日何が悪いって言うんだよ
お前ら在日の悪いところ思いつくか?
思いつくならあげてみろ
あげれるものならな
悪いと思ってるのはただのネットの刷り込み効果なんだよ
27Prisma Licht☆Illyasviel Von Einzbern ◆Illya.eEm.JP 2021/08/03(火) 12:30:28.07ID:Me/EVY/q>>65
>>16
冫(゚Д゚) はいはい
・朴烈事件(大正12年):民潭創設者・朴烈が起こした天皇暗殺未遂テロ
・直江津駅リンチ殺人事件(昭和20年):満員列車で起きた在日による日本人リンチ殺害
・大阿仁村事件(昭和20年):在日鉱山労働者が栗林に無断侵入&警官と乱闘
・生田警察署襲撃事件(昭和20,21年):山口組成長のきっかけとなった在日による警察署占拠事件
・首相官邸デモ事件(昭和21年):生活物資の優先配給を求めた在日が暴徒化
・坂町事件(昭和21年):闇市の取締りに反発した在日による暴力事件
・新潟日報社襲撃事件(昭和21年):坂町事件の記事の撤回謝罪を要求した在日による暴行
・富山駅前派出所襲撃事件(昭和21年):犯罪人解放を狙った在日による警官襲撃
・長崎警察署襲撃事件(昭和21年):犯罪人釈放を目的とした在日集団テロ
・富坂警察署襲撃事件(昭和21年):犯罪人逃亡を企てた在日による警察署占拠
・尾花沢派出所襲撃事件(昭和22年):闇米を摘発された在日が派出所を襲う
・阪神教育事件(昭和23年):GHQが戦後初めて非常事態宣言を布告した大規模テロ
・評定河原事件(昭和23年):北朝鮮国旗掲揚を巡った在日と米軍憲兵との乱闘
・宇部事件(昭和23年):山口県宇部市における在日による生活保護要求テロ
・益田事件(昭和24年):密輸入物資隠匿で摘発された在日を巡る襲撃テロ
・枝川事件(昭和24年):集団窃盗犯逮捕に絡んで起こった在日による警察官暴行拉致事件
・高田ドブロク事件(昭和24年):密造酒醸造犯による脅迫暴行デモ
・本郷事件(昭和24年):朝鮮人地区の地図作成に対する在日の集団暴行
・下関事件(昭和24年):韓国政府の在外国民登録に反発した在日が暴徒化
・台東会館事件(昭和25年):朝連解散&朝連会館接収を拒否した在日が起こした公安事件
・連島町事件(昭和25年):朝鮮解放5周年集会に集まった在日による暴動
・長田区役所襲撃事件(昭和25年):在日が生活保護を要求して襲撃
・四日市事件(昭和26年):朝連支部接収に反対した在日が起こしたバイオテロ
・王子朝鮮人学校事件(昭和26年):東京朝鮮学校による違法印刷物を巡った在日の暴動
・神奈川事件(昭和26年):神奈川県朝鮮人学校PTAによる暴力事件
・下里村役場集団恐喝事件(昭和26年):生活保護と強制送還阻止を求めた在日が村役場を占拠
・東成警察署催涙ガス投擲事件(昭和26年):警察が同胞を殺したとデマを流し暴徒化した在日によるテロ
・軍需品製造工場襲撃事件(昭和26年):東成署事件の追悼集会で在日が再び暴徒化
・半田一宮事件(昭和26年):密造酒取締に抵抗した在日が警察署を占拠
・日野事件(昭和26年):在日朝鮮統一民主戦線や祖国防衛隊による違法デモ&暴動
・万来町事件(昭和27年):生活保護増額を却下された在日が集団で福祉事務所を襲撃
・木造地区警察署襲撃事件(昭和27年):日本共産党の指示で在日が起こした襲撃事件
・姫路事件(昭和27年):民潭と総連間の抗争事件
・血のメーデー事件(昭和27年):左翼団体と在日による皇居外苑における騒乱事件
・上郡事件(昭和27年):日本の公立学校入学を巡った在日の内ゲバ暴行事件
・八坂神社事件(昭和27年):在日デモ隊が大阪東成・八坂神社に無断侵入
・宇治事件(昭和27年):在日による複数の派出所占拠
・多奈川町事件(昭和27年):密造酒一斉摘発に抵抗した在日が集団暴徒化
・田川事件(昭和27年):日本人花見客と在日グループとの争いで死亡者が出た暴行事件
・大村収容所事件(昭和27年):韓国が強制送還引取拒否した在日犯罪者達が収容所内で暴徒化
・広島地裁被疑者奪回事件(昭和27年):裁判中に在日放火犯を奪還し逃走
・桜井町事件(昭和27年):旧朝連系在日よる民潭系在日への襲撃事件
・奈良警察官宅襲撃事件(昭和27年):桜井町事件検挙に反発した在日が警官宅を襲撃
・高田事件(昭和27年):旧朝連系在日による民潭&派出所襲撃事件
【昭和27年10月、陸上自衛隊"保安隊"発足で犯罪が激減】
・靖国爆破事件(平成27年) :韓国人が靖国南門のトイレで時限爆弾を爆破させた無差別爆弾テロ
・稲荷神社御神体破壊事件(平成28年):福島市周辺で韓国人が神社仏閣の石像、仏像を100体以上も破壊した宗教テロ
・世田谷区女性殺害未遂事件(平成29年):コンビニ前で、店を出た女性が金輝俊に首をナイフで切り付けられる事件、ツイッターに「日本人を大量虐殺する」
・MKタクシー社長による個人タクシー暴行事件(平成29年):東京都港区でMK社長で韓国籍のユ・チャンワン容疑者が予約客待ちのタクシーの運転手を暴行
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Kanazawa-Kuruwa
郭の中の金沢、辺京の小宇宙
郭_この辺京の遊郭には、金沢の美しさと醜さがくるわれている。
郭は...
北陸の美学の結晶であった。 卯辰山へまっすぐ伸びる石畳、黒光るボッテリとした能登瓦、弁柄色の木虫籠(きむすこ、細い桟の出格子)。九谷の襖の手掛けや輪島塗りの調度品、べっ甲のかんざしや色とりどりの菓子や酒、夜遅くまで鳴り響く唄、笛、鼓の音色。
同時に人身売買の巣窟でもあった。 極めて幼い頃に身売りされた少女は、楼主と養子縁組を結び、自らにかけられた身代金を返すまで拘束を受け、芸妓・娼妓として働いた。町を彩った女のいくらかは楼主となった。
今回は、金沢の光であり影である茶屋街について、制度・人びと・建物・遊び・性の観点から明治・大正の茶屋を前提にご紹介する。
(参照:『金府大絵図』金沢市立玉川図書館所蔵)
明治に生まれた主計町を除けば、ひがし・にし・きた・愛宕の郭は2つの大きな川、犀川と浅野川の金沢城から見て外側に位置している。(これは、江戸の吉原が常に皇居から見て川向いに建てられて、都市の外周部に位置していたこと同様の理由で、穢の場所を都市の外側に配置するためであろう。)
その中でも、金沢人が憧れと嫉妬を込めて名付けた東の廓(言うまでもなく京都の祇園・東山にかけている)であるひがし茶屋街は、北陸の最も代表的な茶屋街であった。
(参照:『金府町絵図』金沢市立玉川図書館近世資料館所蔵)
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A:郭の制度
金沢の花街の仕組みは京都と同様にお茶屋が客の要望に応じて、芸妓を置屋か ら呼ぶ方式である。芸妓は置屋に所属し、お茶屋から依頼があれば、料亭やホテルなど地域外へも出張することが可能なのも、京都と同様の取引制度である。 さらに金沢の三茶屋街の特色として、お茶屋と置屋の兼業が挙げられる。つまり、お茶屋は場所を提供するのだが、同時に芸妓を抱え、他のお茶屋に派遣することもでき、食事は飲食店から取り寄せることとなる。
お茶屋には上茶屋、中茶屋、下茶屋の3つがあり、上茶屋は5等級に格付けされていた芸者の中でも、一等級のものしか置かなかった。上茶屋は農家の出や他国の婦女は抱えたがらない気風があり、それを誇りにしていた。加賀血筋を大事にし、みっちり芸と作法を仕込むとのこと。明治時代には能登半島をはじめ、日本全国から身売りされた少女が芸妓として所属しており、朝鮮出身の芸妓の記録もある。
郭では「旦那」は芸妓の経済的な保護者であり、後援者であった。旦那は月々お手当を置屋の女将に渡すかわりに、贔屓の芸者を自分一人のものにすることができた。女将は抱え芸者の旦那から一ヶ月の手当をもらうこと大きな収入源であった。ある置屋の抱え芸者が、別の置屋の客を旦那としている場合、旦那はその置屋の女将に毎月の斡旋料を支払うこととなっていた。
お茶屋では客は一見の客は挙げない。理由は、遊興費が後でもらえるか不安なことと、もう一つは酒癖が悪い客を案じてであった。たちの悪い客の中には、火鉢の中に小便をしたり、掛け軸に盆をぶつけたり、美人画を盗む客もいたという。二度目から置屋は電話で芸者の予約を受付け、時間の打ち合わせをする。客は遊興費を何ヶ月に一度、現金で女将に直接手渡しでまとめて払っていた。
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B:郭のひとびと
お茶屋に以下の人々が住み込んでいた。どこの家もかなりの大所帯で、大抵は十数人で寝ていた。
①女将:
多くは元芸者で、お茶屋の経営をするとともに芸妓と養子縁組を組み芸妓を育てるとともに労働者として管理する。
②芸妓、娼妓:
女将と養子縁組を結び、芸者として客に奉仕する。住み込みと通いがあったが、殆どが住み込みで、通いは芸者でも年季明けの終わった歳高の人たちだけだった。年季明けや旦那がお金を支払った場合は妾として茶屋街の周辺に暮らしていた。
③たあぼ:
行儀見習いと諸芸習得の傍ら、日中は走り使いの雑用、夕方からは芸者衆の座敷勤めな三味線をもって供をなし、供先きの置き屋とか料亭では家族用玄関の片隅で芸者衆の座敷終わりを待つ。12歳になると振り袖芸者と呼ばれ見習いの芸者とみなされ、さらに15,6歳になると留め袖芸者と呼ばれ水揚げが行われた。このころには体だけではなく、三味線・踊り包などの芸も一人前の扱いを受けた。
④ばんば:
年寄りが多く、飯炊賄いが主な仕事。
⑤べえべ:
10-40代、女中、下働きの女で賄い全般、掃除洗濯、女将の身の回りの世話をした。やりてばばあと呼ばれるべえべは客から以下にして金を使わせるか、寝床での振る舞いを芸妓に教え込んだとのこと。
男衆:
登楼のの客引き、芸者の世話役として付き添い、用心棒兼見張り役をする。
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C:郭の建物
(参照:金沢「東の郭」の復元 平井聖・大林組)
茶屋は2つの大門を持ち、文字通り塀によってくるわれていた。門の外には妾宅が並んでいた。2本の大通りは卯辰山に向かい、卯辰山がアイストップの役割を果たしている。かつては壱番町へは小川を越えてアクセスするようになっていた。
(参照:『浅野川茶屋町創立之図』文政3年(1820年) 石川県立図書館蔵 「旧東のく��わ」伝統的建造物保存地区保存対策事業報告書 1975年 金沢市教育委員会)
建物の外観は、1階は出格子となっており、木虫籠と呼ばれる細い縦格子がはめてある。縦桟は断面が台形になっており、外から中が見えにくい仕掛けとなっている。2階は今では小窓付きの雨戸になっており、全て開け放てる仕組みになっている。祭りの際には大通りにステージが設けられ、開け放した2階の座敷から芸者の踊りを見下ろしていたのだという。現在では失われているが、かつては木部分に紅殻色の塗装が施されており、赤い色彩と卯辰山の緑が生えたことだろう。また、屋根はかつて石置き板葺きであったが、今では釉薬を全面に施した北陸特有の黒く厚い瓦が葺かれている。
平面は時代を経て大幅に変更されており、機能上の要求から下記図面の小さい方の平面図(明治以降)へと変更されていった���うだ。
明治以降の平面図を前提に話すと、まず玄関を入ると黒漆塗りの大きな階段があり、ハイサイドライトから薄光が差し込んでいる。階段の横は長火鉢が置かれた茶の間であり、女将が座って一切を指示していた。奥座敷と茶の間は主に女将が使用する部屋で、奥座敷は仏間、寝室として使用していた。
みせの間は支度部屋で、芸妓が詰めていたから、街路には芸妓の声がよく聞こえていたことだろう
2階は大きく表(前2階)・中・奥(広間)の3室に分けられ、表と奥を座敷とし、中はロビーのように使用されていた。間口が大きい場合は表と奥は2室に分けられ、4畳の部屋を芸妓が踊り演奏するステージのように使用していた。2階の更に奥には廊下や小階段を隔てて「離れ」があり、数寄屋風のしつらえとなっている。水揚げや日中の娼妓の使用にはこの部屋は人目につかないので都合が良かった。
3階はどの家にもあるとは限らないが、座敷を1間もつ場合がある。
(参照:金沢「東の郭」の復元 平井聖・大林組)
座敷の土壁は紅殻色が用いられる場合が多く、柱は紅殻と灰をあわせて塗装されている。金沢では紅殻色や群青色が来客の場所に使用されることが多いようである。
(参照:https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/spot/detail_10094.html)
(参照:https://www.pinterest.de/pin/523332419194794021/)
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D:廓遊び
(参照:金沢「東の郭」の復元 平井聖・大林組)
宴会は夜だけではなく、遊びなれた客は深更にきて朝帰りということも珍しくなかったし、庄屋の番頭などが小僧の手前もあって夜抜け出せないために早朝に密かに遊びに来ることもあったし、昼遊びの客もあった。これらの時間の揚げ代は夜よりもむしろ高かったとのことである。
客としては、加賀友禅などの伝統工芸の職人の親方や商人、旅の客などがいた。
廓の花代の1単位は45分だった。1時間を1番木と言って、拍子木が隣の控えの間で打たれた。合図の1番木で、芸者は時間切れを伝えて帰り支度をはじめ、そこから客を送り出すまでを15分と見ていたようだ。これは線香1本が燃えるまでに40分かかったことからきていると聞いた。
婚礼の祝宴が夜通し続いたりすると、芸者たちは三日三晩睡眠を取ることもできないこともあった。
芸妓は昼に芸を磨いた。自由を厳しく制限された分、芸に自らの存在価値をかけたからなのであるが、当時の売れっ子は芸を磨くだけの時間的な余裕がなかった。遊客は気に入った芸妓がいると追い回し、昼夜となく名指しをしたため、彼女らは歌や踊りの稽古などしている暇がない。流行りっ子ほど無芸という結果になったのであった。しかし、芸に精進することは文字通り体をいじめ抜くことになり、体の形を崩してしまったようで、例えば、笛の達人と言われた美津は増えをあてがう下唇がミミズ腫れのように腫れ上がっていたとのことである。
お茶屋遊びは数多くあるが、ここで流行ったものに「かんざしえらび」がある。座敷で客と芸妓は輪になって歌った。
お姫さんと寝るがに かんざし引こう お姫さんを抱くがに かんざし引こう 人のかか抱きゃ せわしない ほれ せっせっせ せっせっせ
黒く塗った丸い盆の縁にかんざしが10〜20本、妓の数だけ放射状に置かれ、客たちはじゃんけんをして勝ったものからかんざしをとり、そのかんざしの持ち主と一晩寝ることとなった。
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E:郭の性
中店以下にいる芸者は、多くは二枚鑑札を持っていた。芸者と娼妓を使い分けなくては前借りを支払うことができなかったからである。上店では芸者と娼妓の区別が一応はひかれていたが、明治から大正にかけてはほとんど建前になっており、体を張ることによって何十円と貰いが増え、前借金を返すことができたから、体を張る者も多かった。
朝から夜まで客が来た。一人は娼妓を置かなくては営業許可が降りなかったため、芸妓は自分の代わりに一日中客の相手をしてくれる娼妓には感謝していたとのことである。
日露戦争の折には、松山、習志野、大阪に加えて金沢もロシア人俘虜の収容地となり、4000人近くの俘虜が寺院などに収容された。彼らは「大切に」扱われたというが、国から通達を受けた市当局が置き屋の女将に協力を要請し、廓の芸者らがロシア人の相手をしたそうだ。廓には梅毒の予防のために「下洗い」する建物が設置され、性的搾取の対象となった。
第二次世界大戦の際には、芸者は三味線を弾くことや太鼓を禁じられ、専ら復員や動員に押しかける兵隊を相手に慰安婦、接待婦として働いた。
15歳ほどになると水揚げがある。水揚げの相手の旦那は、女将同士であらかじめ相談し、決められ多くは老人だったとのことである。若者では手荒く、過ちがあると良くないと考えられたためと、水揚げをするには大金が必要だったからである。相手が年寄りであることは女たちは皆嫌がった。水揚げというものは一回きりで一人前の女になるというわけではなく、二度も三度もしなければならない。水揚げは特別に料金が高いからお茶屋が儲かったとのことである。場所は自分の住むお茶屋とはとは限らず、離れの間が使用される事が多かった。
(旦那衆が人目を避けて利用した梅ノ橋とかつての妾邸)
金沢の芸妓の生涯を描いたノンフィクション小説である『郭の女』(井上雪著)には花街の美しさと醜さがよく描かれている。
読者は気がつく。 あの美しく見えた芸妓は木虫籠という籠に囚われているのだと。
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【福井県謡曲古跡めぐり若狭/嶺南編】11箇所目 番外編その4 2021/3/18
八幡神社の能舞台
《福井県小浜市小浜男山》
境内社名 大神宮、若宮神社、高良神社、稲荷神社、粟島神社、天満神社、船玉神社、三輪神社、松尾神社、大山祗神社、六月祓神社、彦狭智神社、姫宮神社、秋葉神社
旧社格 県社
主な祭典 放生祭
御祭神
應神天皇
神功皇后
多紀理比賣神
多紀都比賣神
市伎島比賣神
由 緒
創立年代不詳。『続日本紀』神護景雲4年(770)8月庚寅朔日・若狭国目従七位下伊勢朝臣諸人、内舎人大初位下佐伯宿禰老を勅使として、若狭彦神八幡神宮に鹿毛馬1疋を奉らしむと見える。
『八幡考』(伴信友著)では、この記録は当社のことであると考証し、創建あるいは前年の神護景雲3年とも考えられると述べている。
文永2年(1265)の『太田文』には八幡宮2町2反小浜とある。
応永2年(1395)8月、国主左京大夫一色詮範が大鳥居を再建し、同7年6月に神殿を造営、遷宮の儀に若狭税所代海部衛門五郎理泰勅使となる。
同12年、大鳥居倒壊のため、とくに税所代阿部新三郎忠俊、勅使となって祭礼が行われ、流鏑馬なども奉納された。
大永元年(1521)11月の多宝塔供養の勧進状が現存している。
天文7年(1538)守護武田信豊が太刀(銘吉入道宗長)一振(市文化財指定)を奉納し、同17年に大鳥居を再建するなど、歴代の国主も篤い尊敬を寄せたが、永禄2年(1559)9月朔日松永久秀の乱によって社殿は、炎上し、由緒記等多くの文書が焼失した。
天正3年(1575)丹羽長秀が当国を領有し、禁制を下して代々の国主これに順った。
天正13年(1585)の丹羽長重の禁制状が現存する最古のものである。
天正20年(1592)国主浅野長政の子長継・族臣家次・朝鮮出陣を前に一族の武運を祈り神殿を造営。
この時の神官渡辺氏は浅野家の長の家を賜わり、渡辺左近長良と名乗ったという。
また、社地が城郭に接近していたため、社を後瀬山の北麓に遷したが、慶長年間(1596~1614)に、国主京極高次が旧知に復した。
寛永11年(1634)酒井氏が若狭を領し、正保元年(1644)酒井忠勝公が拝殿を造営した。
寛文7年(1667)に酒井忠直が漂着した蛮檣の環鉄で太刀(銘近江守久道=市文化財指定)一振を造らせ奉納した。
同年紫宸殿の御簾を下賜され殿中に懸げた。
元文(1736~)の頃より幕末にかけて、町内の氏子がそれぞれの職業の守護神として、松尾社〔酒屋〕彦狭智社〔桶屋〕などを奉斎した。
明治2年には菊の御紋章を勅許されて、神紋を「菊花に対い鳩」と定めた。
明治9年には郷社、同15年には県社に列格。
氏子崇敬者の信仰益々篤く、20年毎に屋根葺替・社殿修築を伴う式年大祭が厳修され続けている。
例大祭には「八幡神社ほ放生会」(市無形文化財指定)が執行され、大太鼓・神楽・山車・神輿の他に、武州川越から伝えられた獅子舞も奉納される。
これは、若狭地方最大の祭礼である。
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寒い夜日本酒が飲みたくなり「秋上り純米酒英勲(京都市伏見区 齊藤酒造)」と「吟醸白雪姫(岐阜県大垣市 渡辺酒造醸)」を一杯づつ飲みました🍶寒い時日本酒最高ですね😋
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ダ-ティ・松本 不健全マンガ家歴30年[-α]史 ●はじめに この文章は同人誌「FUCK OFF!7」において書かれたものをベースにして逐次増補改定を加えていき、いずれ歴史の証言として、[というほど大袈裟なものでは無いが…]一冊の本にまとめたいという意図のもと、近年どんどん脳が劣化していくダ-松の覚え書きとしても使用の予定。事実関係は間違いに気付き次第 訂正。同人誌発表時のものも今回自粛配慮して、実名、エピソード等を削除した箇所有り。有り難い事に某出版社よりすでに出版打診があったがまだまだその時期ではない、マンガを描く事が苦痛になったら活字の方も気分転換にいいかも…。 /*マークは今後書き加える予定のメモと心得たし。 ●前史/修行時代・1970 さいとうプロの短くて濃い日々…… 1968年に上京。数カ月後東京は戦場に。熱い季節の始まりだった。 2年後親元を飛び出し友人のアパートに転がり込む。場所は渋谷から井の頭線で駒場東大駅下車、徒歩5分。地図で見ると現在の駒場公園あたり。昼間でも裸電球を付けなければ真っ暗という馬小屋のような部屋。数メートル先には当時の建設大臣の豪邸が…。前を通りかかるだびに警備のおまわりがじろり。 いつまでも友人に迷惑もかけられないのでとりあえずアシスタントでも…と手元にあったマンガ誌をひっくり返し募集を探す。幸いさいとうプロと横山まさみち氏のところでアシ募集があり両方応募。どっちか一つ通れば…と思っていたら何と両方受かってしまい、双方に条件を聞く。当時高円寺 のアパート、風呂無し4畳半の部屋で相場12000円の時代。前���一ケ月の給料10000円、後者20000円との事。給料の方がボロアパートの家賃より安いとは…!どう考えても前者は食う方法がないと判断し、後者さいとうプロへ入社。 ここに居たのはたったの半年に過ぎないけれど今思えばこれだけで本が一冊描ける位の濃い半年だった。しかしこのあと2X年分も書かねばならないことを思えば今回はいくつかのエピソードを書くだけに留めよう。 ダー松が入った時は小池一夫氏[クビ?]、神田たけ志氏や神江里見氏、きしもとのり氏[現・松文館社長]等と入れ替わりの時で、きし氏の女遊びの凄さと神江氏の絵のうまさは伝説になっていた。現在「亀有」「ゴルゴ」が歴代単行本の巻数の多いベスト1、2位だが[ともに100巻を越えた]、3位は神江氏の「弐十手物語」[70巻以上]だという事は知ってる人は少ないだろう。 当時の制作部は、さいとうたかを[以下ゴリ]をトップに石川班[ゴルゴ13、影狩り]、甲良班[バロム1]、竹本班[シュガー、どぶ等]の3つに分かれ、それぞれのキャップにサブ・チーフが一人づついて、ヒラが2~6人いるというシステムで総16名。独立し現在も活躍中の叶精作、小山ゆう、やまさき拓味の3名がそれぞれの班のサブ・チーフ。ダー松は石川班で左右1メートル以内に叶氏とゴリにはさまれ、のんびり出来ない状態で、はなはだ窮屈。叶氏はほとんどマンガ家になりたいとも思った事のなかった人で、設計事務所みたいなところで図面を引いていた人がなぜマンガプロダクションに来たのか不思議だった。格別マンガ好きというわけでもなかったせいか現在まで全ての作品が原作もので、オリジナルは一本もないのはそのせい?祭りなどの人がうじゃうじゃ出てくる群集場面が得意。 やまさき氏は大の競馬好き、現在競馬マンガを多く描くのは当時からの趣味が生きたというべきか。もう一つの趣味である風俗についてはここでは書くのは差し控えよう。小山氏は後日ここの事務の女性と結婚するが、当時はつき合っているとは誰も知らず、スタッフの一人がやめる時その女性に交際を申し込んだら、茶店に呼び出されて小山氏からと凄まれたと聞いたが嘘か本当かは不明。 ここでの生活は新入り[ダー松を含めて3名]は朝の9時前に会社に行き、タイムカードを押し、前日のごみをひとまとめして外に出し、トイレ掃除をして、16人分のお茶を2Fで入れて制作部のある3Fへの狭い階段をふらふら昇り、机ごとに置いて歩き、終れば、一息ついて買っておいたパンと牛乳を3分で食べて、やっとそれから仕事。しかし新入りの3名の内1人折茂は常に遅刻なのでいつも佐藤と2人でやっていた。佐藤も遅れる時はダー松1人で。辞めてから10年位、16人分のお茶を持って階段をふらふら歩きお盆をひっくり返す夢をよく見たものだが、実際ひっくり返したのは折茂と佐藤の2人で、よく茶碗を割っていた。 たまには夕方6時には帰れるが、普通は夜10時までで、アパートに帰って銭湯に行けばもう明日にそなえて寝る時刻、このくり返しの日々。週1日は徹夜で明け方に帰り、その時は当日の昼12時出勤。休日は日曜日のみで忙しい時はそれも取り消し。つまり休みは月3日。[これで給料2万円!]そんな日々の繰り返し。 夕方までは皆和気あいあいと仕事していたが、ゴリが夕方6時頃に「おはようさん」と現れると、全員無駄口がたたけなくなり、仕事場はシーンと静まり返り、以下その日が終わるまでは疲れる時間がただひたすら流れるのみ。 当時石川班は「ゴルゴ13」と「影狩り」を描いていたがゴリは主人公の顔と擬音のみ。マジックで最後に入れる擬音はさすがに入れる位置がうまいと感心。ゴルゴの顔はアルバムに大小取り混ぜてコピーがとってあり、忙しい時は叶氏がピンセットで身体に合わせて「これが合うかな~」といった感じで貼り付けていた。 その頃すでに「ゴルゴ」は近々終わると噂されていたが、現在もまだ続いているとは感嘆ものだ。 ゴリと石川氏が「ゴルゴ」の最終回の終わり方を話しているのを聞いたら、何ともつまらない終わり方。しかしあれから20年以上も経つ事だし、きっともっといい終わり方を考えてあるだろうなと思っていたら、先日TVで本人が最初から考えてある終わり方だと言うのを聞き、がっくり。企業秘密だろうから書かないが、作品の最初の方に伏線が数度出ているのでわかる人にはすぐわかる筈。 辞めた小池一夫氏とさいとうプロに何があったかは知らないが、漏れ聞く話では結構もめ事があったみたいだ。 「子連れ狼」で「ゴルゴ13」と同じ設定の回があった時、「小池のガキャー訴えたるー!」とゴリが吠えていたものだが、結局たち消え。さいとうプロ作品で脚本を書いた本人が辞めた後、他の作品で同趣向の作品を書いても著作権は脚本を書いた原作者のものだと思うがどんなものだろう。その回のタイトルは忘れたが、ある場所に居合わせた人々が武器を持った集団の人質となり、その中に素人だと思われていた主人公、実は殺しのプロフェッショナルがいて、次々とその集団を殺していく、といったプロットで、ミッキー・スピレーンの短編に同じような作品があり、本当に訴えていたら恥をかいたと思うが・・・。 そういえば事務の方には山本又一郎という男がいたが、後年映画プロデューサーとして 「ベル薔薇」や「太陽を盗んだ男」等を創る事になるが、この野郎が生意気な男で当時皆に対して10歳は年上、といった感じの振る舞いだったが後日俺と一つしか年が離れてなかった事を知り、そんな若造だったとは、と皆怒ったものだ。以来奴の事を「マタさん」から「クソマタ」と呼ぶようになる。 さて半年後に先輩たちが積もり積もった不満を爆発させる反乱事件が勃発し、2年は居るつもりでいたここでの生活も、辞めるか残るかの選択を迫られる。残ればさいとうプロの現体制を認める事となるので、ダー松も退社。 しかし反乱グループとは別行動をとって一人だけの肉体労働のアルバイター生活へ突入。超ヘビーな労働の製氷工場、人使いの荒い印刷所、命綱もない高所の足場で働く建設現場等々。トラックの助手をしていた時は運ちゃんが「本宮ひろしって知ってるか?うちの息子の友達でさぁ、昔、おっちゃんメシ食わしてくれーなんて言ってきたもんだが、今は偉くなっちゃってさー、自分のビル建てたらしいよ。赤木圭一郎みたいにいい男なんだ。」とうれしそうに話してくれたが、運ちゃんには悪いがそいつは今も昔も一番嫌いなマンガ家なんだ。あの権力志向はどうにかならんか。天下を取る話ばかりだもんなぁ。 ところで後日、単行本の解説で高取英が「さいとうたかをのヤローぶっ殺してやる!」とダー松が言ったなどと書いているが、小生はそんな危ない事言った覚えはないのでここできっちり訂正しておきます。 「会社に火ィつけてやる!」位は言ったかも・・・[嘘] 。 悪口は言っても別に怨みなど無い。ところでアシスタントとしてのダー松は無遅刻、無欠勤以外は無能なアシだったと反省しきり。理想的なアシスタントとはどんなものか、それはまた別の機会に。 *入社試験はどんな事を? *さいとうプロには当時ほとんどろくな資料は無かった? *ハイジャックの回の飛行機内部の絵は、映画「大空港」を社内カメラマンが映画館で写してきたものをもとに描く。 *当時のトーンは印刷が裏面にしてあり上からカッターでけずったり出来ない。 *トーンの種類は網トーンが数種、それ以外はほんの3、4種類位しかなかった。 *仕事中のB.G.M.はアシの一人が加山雄三ばかりかけるので大ひんしゅく。好評だったのは広沢虎造の浪曲「次郎長三国志」、初代桂春団次の落語。眠気もふっとぶ位笑えた。 ダ-松が岡林信康の「見る前に跳べ」をかけてるとゴリは「何じゃー!この歌は!」と怒る。名曲「私たちの望むものは」はこの男には理解不能。 ●1 9 7 1 ~ 1 9 7 4 持 ち 込 み & 実 話 雑 誌 時 代 当時は青年劇画誌全盛時代で、もともと望月三起也氏や園田光慶氏のファンで活劇志向が強く、 主にアクションもののマンガを描いて持ち込みに行っていた。今のようにマンガ雑誌が溢れかえって、山のようにマンガ出版社がある時代ではなく、数社廻るともう行くところがない、という状態で大手では「ビッグコミック」があっただけで 「モーニング」も「スピリッツ」も「ヤン・ジャン」も当然まだない。テーマを盛り込んだ作品を持って行くと編集から「君ィ、うちは商売でやっているんだからねぇ」と言われ、アクションに徹した作品を持って行くと「君ぃ、ただおもしろいだけじゃあねぇ」と言われ 「おい、おっさん!どっちなんだ?」とむかつく事多し。この辺の事は山のように書く事があるが、有りすぎるのでパス。 *そのうち書く事にする。 ただ金属バットで頭をカチ割って脳みそをぶちまけてやりたいような奴が何人もいたのは事実。今年[’97]「モーニング」に持ち込みに行って、断られた奴が何万回もいやがらせの電話をかけて逮捕された事件があったが、そのうちトカレフを持って殴り込みに行く奴が出てくるとおもしろい。出版社も武装して大銃撃戦だぁ!などと馬鹿な事書いてどうする!とにかく持ち込みにはいい思い出が何もない。そんな中、数本だけ載った作品は渡哲也の映画「無頼」シリーズの人斬り五郎みたいな主人公がドスで斬り合う現代やくざもの[この頃の渡哲也は最高!]、ドン・シーゲルの「殺人者たち」みたいな二人組の殺し屋を主人公にした『汚れたジャングル』、陽水の「傘がない」が好きだという編集さんの出したテーマで車泥棒とブラックパンサーの闘士とのロード・ムービー風『グッバイ・ブラザー』、拳銃セールスマンを主人公にした『ザ・セールスマン』、等々10本ちょい位。 さてその頃並行してまだエロマンガ専門誌といえるようなものがなかったような時代で、実話雑誌という写真と記事ページからなる雑誌に4~10ページ位を雑誌の味付けとして描かせてもらう。当時、お手本になるようなエロマンガなど皆無で、エロ写真雑誌を古本屋で買ってきてからみのポーズを模写。マンガで裸を描く事はほとんど初めてで、これがなかなか難しいのだがエロシーンを描くのは結構楽しい。当時出版社に原稿持って行き帰りにグラフ誌をどっともらって帰るのが楽しみだった。SM雑誌の写真ページも参考になる。なお当時のペンネームは編集部が適当につけた池田達彦、上高地源太[この名前はいけてます。また使いたい]等。その数年後、逆にマンガが主で記事が味付けというエロマンガ誌が続々と創刊される。 *さいとうプロをやめたあと編集や知人に頼まれて数人のマンガ家の所へ手伝いに行く。秋田書店「漫画ホット」で『ジェノサイド』を連載中の峰岸とおる氏の所へ行き、仕事が終わったあとまだ売れてない頃の榊まさる氏も交え酒を飲む/川崎のぼる大先生のところへ数日だけ/3000円たこ部屋/小山ゆうオリオンププロ *当時のアルバイトは記憶によると時給150~200円位/大日本印刷市ヶ谷駐屯地/坂/ *一食100円/どんなに貧しい漫画家もみかん箱の上で書くやつはいない/TV萩原サムデイ *ろくでなし編集者 ●1 9 7 5 ~ エ ロ マ ン ガ 誌 時 代 に 突 入 実話誌は意外とエロは抑え目で描くように口すっぱく言われていたのだが、以前活劇っぽい作品を描かせてもらってたが潰れてしまった出版社にいた児島さんが編集する「漫画ダイナマイト」で打合せも何にもなしに好きに描かせてもらい、ここでエロマンガ家としての才能[?]が開花する。描いてて実に楽しく眠る時間がもったいない位で、人に睡眠時間が必要な事を恨んだ程。出来る事なら一日中休まず描いていたい気分で完全にはまってしまう。 初の連載作品「屠殺人シリーズ」はこの頃から/『漫画ポポ』。中島史雄氏は大学時代にこの作品を見ていたとの事で、トレンチコートにドクター・ペッパー模様のサイレンサーつきマグナム銃で遊戯人・竜崎一也が犯しまくり殺しまくり、サディスト、マゾヒスト、殺人狂、まともな奴が一人も出てこない性と暴力の祭典。ちなみにタイトルページは描かないでいい、との事でどうするのかと思っていたら編集部が中のワンカットを拡大してタイトルページを創り、1ページぶんの原稿料をけちるというせこいやり方だった。けちるといえば、原稿の1/3にCMを入れる際、原稿料を1/3削った会社もあり。 ●1 9 7 6 ~ 後に発禁仲間となる高取英と出逢い、『長編コミック劇場』で「ウルフガイ」みたいのをやろうと、怒りに震えると黒豹に変身してしまう異常体質の主人公を設定し、獣姦のイメージで「性猟鬼」なるエロマンガをスタート!しかしその号で雑誌が潰れる。この路線は今でもいけそうな気がするがどんなものだろう。 この頃の珍品に「快楽痴態公園」がある。タイガースに11-0とワンサイドで打ちまくられ、怒ったジャイアンツファンのおっさんが公園でデート中の女をずこずこに犯りまくり、その間にジャイアンツは9回裏に12-11とゲームをひっくり返してしまうのである!その時のジャイアンツの監督はもちろんミスター長嶋、先発堀内、打者は柴田、土井、高田、王、張本等々がいる。タイガース監督は吉田、ピッチャー江本、キャッチャーフライを落球する田淵、そしてあの川藤もいる。解説は牧野…… ●1 9 7 7 ~ 上記2作品を含む初の単行本「肉の奴隷人形」が久保書店より発行。後にリングスの会場で逢った佐竹雅昭氏はこの本が一番好きとの事だった。 「闇の淫虐師」もこの年スタート。一話完結でバレリーナ、バトンガール等々、毎回いろんな女たちをダッチワイフのごとくいたぶりまくるフェチマンガとして1979年まで続け、単行本は「堕天使女王」「裂かれた花嫁」「エロスの狂宴」「陶酔への誘い」「終りなき闇の宴」の全5巻。ちなみに今年「闇の淫虐師’97」を『コミック・ピクシィ』にて発表。いつか『闇の淫虐師・ベスト選集』でも出したいところ。 [’98に実現、’99には続刊が出る] ●1 9 7 8 ~ 久保書店より第2弾の単行本「狂った微惑人形」。収録作品の「犯された白鳥」は持ち込み時代に描いた初のバレリーナもの。結構気に入っていた作品なのに、後年再録の際、印刷所の掃除のおばさんが捨ててしまい、この世にもはや存在しない不幸な子となる。[’99に宝島スピード・ブックに本より直接スキャンして収録] エロ、グロ、ナンセンスの会心作「恍惚下着専科」を発表。サン出版より同名の単行本発行。また同出版より「コミック・ペット/堕天使画集」として今までの作品を続々単行本化。全10巻位。これは今でも古本屋で流通しているとの事で、まだまだ世間様のお役にたっているらしい。 この年、「堕天使たちの狂宴」を描いていた『漫画エロジェニカ』が発禁処分、来年でもう20年目となる事だし、当時の人たちと集まってその大放談を収録し「発禁20周年特集号」でも創ってみようかと計画中。さて当時の秘話としてもう時効だろうから書いてみるけど、前述の『堕天使画集』に「堕天使たちの狂宴」は収録される事となり、当然修正をガンガン入れて出版されるものと覚悟していたら、米国から帰国後出来上がった本を見ると発禁になった状態のまま再録されている!以下桜木編集長との会話 ダ/いや~、いい度胸してますね。 編/だって修正してあるじゃない。 ダ/その修正状態で発禁になったんですよ 編/・・・・・ ダ/・・・・ 以下どんな会話が続いたのか失念…… それにしてもサドの「悪徳の栄え」の翻訳本は発禁後20年以上して復刻されたけれど、「堕天使たちの狂宴」は半年もしない内に単行本になっていたとはエロ本業界とは何といいかげんな世界!しかし作品そのものは、今見るとリメイクする気にもならないどうという事もない可愛い作品で、結局あれもあの時代の姑息な政治のひとかけらに過ぎなかったのだろう。いい点があるとしたら一つだけ、それまでのエロマンガになかった瞳パッチリの少女マンガ的ヒロインを登場させた事位か。今の美少女エロマンガは本家の少女マンガもかくや!という位眼が大きいが当時としては画期的だったかも。 ●1 9 7 9 ~ この年の「淫花蝶の舞踏」は「堕天使たちの狂宴」よりずっといい/『漫画ソフト』。今年出た「別冊宝島/日本一のマンガを探せ!」でベスト2000のマンガがセレクトされているが、ダー松の作品の中ではこの作品が選ばれている。教師と生徒、二人の女たちが様々な男たちの手によってに次々ともてあそばれ、闇の世界を転々として再び巡り会う時、女たちは蝶と化し水平線の彼方に飛び去り、男たちは殺し合い血の海の中で屍と化す。ダー松作品にはこのように男根が女陰の海に飲み込まれてに負けるパターンが多い。[性狩人、遊戯の森の妖精、美少女たちの宴、人魚のたわむれ・・等々] この年からスタートの「性狩人たち」シリーズ[劇画悦楽号]はバレエ、バイオレンス、SEXの三要素がうまくからみあい、それぞれが頂点まで達する幸福な神話的作品だ。ここから派生した路線も多く、美少年路線は’83の「聖少女黙示録」へ。身体障害者路線は’80の「遊戯の森の妖精」、’84からの「美姉妹肉煉獄」へと繋がる。’81の最終話「ハルマゲドンの戦い」ではせりふなしで24ページ全てが大殺戮シーンという回もあり、中でも一度やりたかった見開きで銃撃戦の擬音のみという事も実現。こんな事がエロマンガ誌で許される時代だった。ちなみにこの回は[OKコラルの決闘・100周年記念]だが、何の意味もない。単行本は最初サン出版より、その後久保書店より「白鳥の飛翔」「少女飼育篇」「ヘラクレスを撃て!」「眼球愛」「海の女神」の全5刊。現在入手出来るのは後の3刊のみ。[「海の女神」も最近在庫切れ] この年出た「人魚のたわむれ」の表題作は性器に{たこ}を挿入するカットを見た編集長が「・・・[沈黙]・・・頭おかしいんじゃ・・ブツブツ・・気違い・・・ブツブツ・・・」と呆れてつぶやいていたのを記憶している。たこソーニューは今年出た「夜顔武闘伝」で久しぶりに再現。なおこの作品は’83にマンガと実写を噛み合せたビデオの珍品となる。水中スローモーションファックがなかなかよい。 ●1 9 8 0 ~ なぜか「JUNE」の増刊として作品集「美少女たちの宴」がサン出版より出版され、その短編集をもとに脚本化し日活で映画が創られる事となる。[「花の応援団」を当てたこの映画の企画者・成田氏は日活退社後「桜の園」等を創る。]その際、初めて映画撮影所を見学し、せこいセットがスクリーン上ではきちんとした絵になってるのを見て映画のマジックに感心。タイトルはなぜか「性狩人」で、’96にビデオ化された。監督・池田敏春のデビュー第2作となり現在までコンスタントに作品を発表しているが、出来のいい作品も多いのになぜか代表作がない。初期の「人魚伝説」が一番いいか。 この映画に合わせて「美少女たちの宴」を2~3回のつもりで「漫画ラブラブ」で描き出すがどんどん話がふくらみ、おまけに描いてる出版社が潰れたり、雑誌が潰れたりで雑誌を転々とし条例による警告の嵐がきた「漫画大飯店」を経て、「漫画ハンター」誌上で完結したのは’83になる。この作品でクリトリスを手術してペニスのように巨大化させるという人体改造ものを初めて描く。 この年の「遊戯の森の妖精」は身体障害者いじめ鬼畜路線の第2弾!森の中の別荘に乱入したろくでなしの二人組が精薄の少女の両親達を虐殺し、暴行の限りをつくすむちゃくちゃな作品で、雷鳴の中、少女の性器に男達のペニスが2本同時に挿入されるシーンは圧巻!しかしこのとんでもない男達も少女の性のエネルギーに飲み込まれ、朽ち果てていく・・・。 ●1 9 8 1 ~ 美少女マンガ誌のはしり「レモン・ピープル」誌創刊。そこで描いたのが「白鳥の湖」。虚構の世界のヒロインを犯すというコンセプトは、アニメやゲームのヒロインをずこずこにするという今の同人誌のコンセプトと同じかも。バレエ「白鳥の湖」において悪魔に捕われたオデット姫が白鳥の姿に変えられる前に何にもされてない筈がないというモチーフにより生まれたこの作品は、悪魔に男根を植えつけられたヒロインが命じられるままに次々と妖精を犯して歩き悪魔の娘となるまでを描くが、あまり成功したとは言えない。ただ人形サイズの妖精をしゃぶりまくり淫核で犯すアイデアは他に「少女破壊幻想」で一回やっただけなのでそろそろもう一度やってみたいところ。「ダーティ松本の白雪姫」はその逆をいき、犯す方を小さくした作品で7人の小人が白雪姫の性器の中にはいり、しゃぶったり、処女膜を食べたり、と乱暴狼藉![ちなみに両者をでかくしたのが同人誌「FUCK YOU!3」の「ゴジラVSジュピター」]この童話シリーズは意外と好評で続いて「ダーティ松本の赤い靴」を上記の単行本に描き下ろして収録。童話は結構残酷なものが多く、この作品も切られた足だけが荒野を踊りながら去って行くラストは原作通り。 *近年童話ブームだがこの頃もっと描いておけば「こんなに危ない童話」として刊行出来たのにとくやまれる。 「2001年快楽の旅」もこの本に収録。快楽マシーンを逆にレイプしてしまう、珍しく映画「2001年宇宙の旅」風のSF作品。 掲載誌を決めずに出来る限り多くのマンガ誌で描こうというコンセプトで始めたのがこの年スタートした「怪人サドラン博士」シリーズ。「不死蝶」シリーズや「美少女たちの宴」シリーズの中にも乱入し、「漫画ハンター」最終号では地球をぶっ壊して[その際地球は絶頂の喘ぎ声をあげ昇天する!]他の惑星へ行ってしまう。今のところ10誌位に登場。いつかこのサドラン・シリーズだけ集めて単行本化したいところ。ちなみに「サド」と「乱歩」を足して「サドラン博士」と命名。作者の分身と言っていい。 [後年、「魔界の怪人」として全作品を収録して刊行、04年現在品切れ中] この年描いて’82の単行本『妖精たちの宴』に収録の「とけていく・・」はレズの女たちが愛戯の果てに、肉体が溶けて一匹の軟体動物と化す、タイトルも内容も奇妙な作品。作者の頭もとけていた? ●1 9 8 2 ~ 1 9 8 3 ’83年に「美少女たちの宴」が完結。全てが無に帰すラストのページは真っ白のままで、このページの原稿料はいりません、と言ったにもかかわらず払ってくれた久保書店、偉い![明文社やCM頁の稿料を削った出版社=某少年画報社なら払わなかっただろうな……と思われる……]この作品以外は短編が多く、加速度をつけてのっていく描き方が得意のダー松としてはのりの悪い時期に突入。また10年近く走ってきてだれてきた頃でもあり第一次落ち込み期と言っていい。マンガがスタンプを押すように描けないものか、などとふとどきな考えまで湧いてくる。思えば一本の作品には、いったい何本の線を引いて出来上がっているものなのか。数えた馬鹿はいないだろうが数千本は引いている筈。一ヵ月に何万本とペンで線を引く日々・・うんざりする筈です。 この頃のめぼしい短編をいくつか書くと、少女マンガ家の家に税務調査にきた税務署員が過小申告をネタにねちねちいたぶるが、アシスタントに発見された署員は撲殺される。そして板橋税務署は焼き討ちにあう、といった作品「[タイトル失念]xx税務調査」。[後日読者よりこのタイトルを「色欲ダニ野郎」と教えていただく。ひどいタイトル *編集者のつけるタイトルはその人のセンスが実によくわかる。しかしサイテ-の題だなこりゃ…。 果てるまで「おまんこして!」と言わせながら処女をやりまくる「美処女/犯す!」はラスト、狂った少女が歩行者天国の通行人を撃ちまくり血の海にする。「嬲る!」はパンチドランカーとなった矢吹ジョーが白木葉子をサンドバッグに縛りつけ、殴って、殴って、殴りまくる。段平おっちゃんの最後のセリフ「・・ブスブスくすぶっちゃいるが・・・」「打てッ!打つんだ!ジョー!」「お前はまだ燃えつきちゃいねえ!」とはエロ・ドランカーの自分自身に向けて発した言葉だったのかも。トビー・フーパーばりの「淫魔のはらわた」は電気ドリルでアナルを広げてのファック!とどめにチェーンソーで尻を切断!いまだに単行本に収録出来ず。[’98の「絶頂伝説」にやっと収録]「からみあい」は夫の愛人の性器を噛みちぎる。「危険な関係」はアルコール浣腸をして火をつけ尻から火を吹かせる。この手は『FUCK YOU!2』の「セーラー・ハルマゲドン」で復元。そういえばこの作品の序章と終章だけ描いて、間の100章位をとばすやりかたはこの頃の「禁断の性獣」より。女性器にとりつき、男性器に変身するエイリアンの侵略により地球は女性器を失い滅亡する、といったストーリーで当時聞いた話では谷山浩子のD.J.でこの作品がリスナーの投書でとりあげられ、ダー松の名はダーティ・杉本と読まれたそうな。ヒロインの少女がひろ子という名前なのでこのハガキが選ばれたのかもしれないが、作者は薬師丸ひろ子からとったつもりだったのだが・・。[別にファンではない。] 「女教師狩り」は映画館で観客に犯される女教師とスクリーン上の同名のエロ映画の二本が同時進行し、一本で二本分楽しめるお得な作品。 ’83は’80に「漫画エロス」にて描いた「エロスの乱反射」の最終回の原稿が紛失したため単行本が出せないでいたのを、またまた「仏の久保さん」に頼んでラスト近くをふくらませて「漫画ハンター」に3回程描かせてもらい、やっと’85に出版。見られる事に快感を覚えるファッション・モデルが調教される内に、次第に露出狂となっていき、街中で突然裸になって交通事故を起こさせたり、最後はビルの屋上でストリップショー。そしてカメラのフラッシュの中に飛び降りていき、ラスト1ページはその性器のアップでエンド! 本格美少年・ゲイ・マンガ「聖少女黙示録」も’83。レズの姉たちの手によって女装に目覚めた少年がホモのダンサーたちに縛られなぶられ初のポコチンこすり合いの射精シーン。そして性転換して女となった主いるが、その中の’84の「白い肌の湖」はタイトルで解る通りのバレリーナものだがポコチンを焼かれた男が、一緒に暮ら人公が手術で男になった少女と暮らすハッピーエンド。この作品は単行本「美少女ハンター」に収録されてす二人の女と一人の男に復讐するエンディングがすごい!まず男の性器を切り取り、片方の女の性器にねじ込んだあと、その女の性器ごとえぐり取る。そしてその二つの性器をつかんだまま、もう一人の女の性器にフィストファック!のあげく、その二つの性器を入れたままの女性器をナイフでまた切って、ほとんどビックマック状態でまだヒクヒクうごめく血まみれの三つの性器を握りしめるとんでもない終り方!全くダー松はこんな事ばかりやっていたのかとあきれかえる。もう鬼畜としか言い様がない!しかし「ウィンナー」を二枚の「ハム」で包むなんて・・GOODなアイデアだ、又やってみよう。 ●1 9 8 4 ~ 「漫画ハンター」で「闇の宴」前後篇を描き、後日これをビデオ化。雪に包まれた六本木のスタジオで痔に苦しみながらの撮影。特別出演として中島史雄氏が絶妙の指使い、東デの学生時代の萩原一至が二役、取材に来たJITAN氏もスタジオに入ってきた瞬間、即出演で生玉子1000個の海で大乱交。カメラマンが凝り性で照明が気に入るまでカメラを廻さず、たった二日の撮影はやりたい事の半分も出来ず。撮影が終ると痔はすぐに完治。どうもプレッシャーからくる神経性だったみたいでこれに懲りてビデオは一本のみ。 この年の「肉の漂流」は親子丼もので、近所の書店のオヤジからこの本はよく売れたと聞いたが、一時よく描いたこのパターンは最近では「FUCK YOU!3」の「母娘シャワー」のみ。熟女と少女の両方が描けるところが利点。「血の舞踏」は久しぶりの吸血鬼もの。股間を針で刺し、噛んで血を吸うシーン等々いい場面はあるが、うまくストーリーが転がらず3回で止める。短編「果てるまで・・」は核戦争後のシェルターの中で、父が娘とタイトル通り果てるまでやりまくる話。被爆していた父が死んだ後、娘はSEXの相手を捜して黒い雨の中をさまよう。 またリサ・ライオンの写真集を見て筋肉美に目覚め、マッチョ女ものをこの頃から描き出す。しかしなかなか筋肉をエロティックに描くのは難しい。 ●1 9 8 5 ~ くたびれ果ててすっかりダレてきたこの頃、8年間働いてくれたアシスタント女史に代わってパワーのかたまり萩原一至、鶴田洋久等が東京デザイナー学院卒業後加わってダーティ・マーケットも第2期に突入!新旧取り混ぜておもしろいマンガをいろいろ教えて貰って読みまくる。「バリバリ伝説」「ビーバップハイスクール」「ペリカンロード」「めぞん一刻」「わたしは真悟」「Be Free!」「緑山高校」「日出処の天子」「吉祥天女」「純情クレイジー・フルーツ」「アクター」「北斗の拳」「炎の転校生」「アイドルをさがせ」「綿の国星」「いつもポケットにショパン」「バツ&テリー」「六三四の剣」永井豪の絶頂期の作品「バイオレンス・ジャック」「凄之王」「デビルマン」等々100冊以上とても書ききれない位で、う~ん・・マンガってこんなにおもしろかったのか、と感動! そこで眠狂四郎を学園にほうり込んで、今まであまり描かなかった学園マンガをエロマンガに、というコンセプトで始めたのが「斬姦狂死郎」。「六三四の剣」ばりに単行本20巻を目指すものの、少年マンガのノリは今では当たり前だが、当時はまだエロマンガとして評価されず、ほんの少し時代が早すぎたかも。’86に中断、今年’97に「ホリディ・コミック」にて復活!果たしていつまで続けられるか? →後に「斬姦狂死郎・制服狩り」、「斬姦狂死郎・美教師狩り」として刊行完結 前年末から始めた「美姉妹肉煉獄」は身障者いじめの鬼畜路線。盲目の姉とその妹を調教して性風俗店等で働かせ、娼婦に堕していく不健全・不道徳な作品で、肉の快楽にひたっていく盲目の姉に対し妹も「春琴抄」の如く己の眼を突き、自らも暗黒の快楽の世界にはいり、快楽の光に目覚めるラスト。 また、これからは女王様物だ!となぜか突然ひらめき「筋肉女」シリーズの延長としてフィットネス・スタジオを舞台に「メタル・クイーン」シリーズも開始。これは単行本2冊分描いたが、連載途中でヒロインの髪型を歌手ステファニーのヘア・スタイルにチェンジしたり、レオタードもたっぷり描けてわりと気に入っている。 10年近く描いた「美蝶」先生シリーズもこの年スタート!こうしてみるとマンガを描く喜びに満ちた大充実の年だったかも。 ●1 9 8 6 ~ この年は前年からの連載ものがほとんどだが、「エレクト・ボーイ」は空中でファックするシーンが描いてみたくて始めた初の超能力エロマンガ。コメディ的要素がうまくいかず2回で止める。この路線は翌年の「堕天使輪舞」で開花。 「夜の彷徨人」は自分の育てた新体操選手が怪我で選手生命を失ったため、その女を馬肉のごとく娼婦として夜の世界に売り渡した主人公という設定。しかし腕を折られ、女にも逆に捨てられ、そして事故によってその女を失ったあげく不能となってしまう。失った快楽を取り戻すため無くした片腕にバイブレーターを取りつけ、夜の街をさすらい次々と女たちをレイプしていくというストーリー。がっちり設定したキャラだったのにまったく話がはずまず、男のポコチンは勃起しないままに作品も不発のまま終る。 「斬姦狂死郎」が不本意のまま終わったため学園エロス・シリーズは「放課後の媚娼女」へと引き継がれる。当時見ていた南野陽子のTV「スケバン刑事・」とS・レオーネの「ウエスタン」風に料理。ラストの「男といっしょじゃ歩けないんだ」のセリフは一番好きな映画、鈴木清順の「東京流れ者」からのもじり。単行本は最初司書房から出て、数年後ミリオン出版から再販、そして’97久保書店より再々販ながら結構売れて今年また再版。この作品は親を助けてくれる有難い孝行息子といったところ。 ●1 9 8 7 ~ さいとうプロOBで那珂川尚という名のマンガ家だった友人の津田が「漫画ダイナマイト」の編集者になっていて、実に久しぶりに同誌で「堕天使輪舞」を描く。超能力エロマンガの第2弾。今回はエロと超能力合戦とがうまくミックスされ一応成功といっていい。この路線は「エレクト・ボーイ」とこの作品、そして’96の「夜顔武闘伝」も含めてもいいかも。一時、この手の作品は数多くあったが最近はめったに見かけない。しかし、まだまだこの路線には鉱脈が眠っているとにらんでいるがどんなものだろう。 ●1 9 8 8 ~ 「放課後の媚娼女」に続いて抜かずの凶一無頼控え「放課後の熱い祭り」を2年がかりで描く。’89に完結し司書房より単行本化。そして今年’97に改定してめでたく完全版として復刊!この頃が一番劇画っぽい絵で、たった2~3人のスタッフでよくこれだけ描き込めたなと改めて感心!エロシーンがちょっと少なめながら中島史雄氏がダー松作品でこの作品が一番好き、とお褒めの言葉を頂戴する。 TVで三流アマゾネス映画を見ている���、むくむくとイメージがふくらみ、昔から描きたかった西部劇と時代劇がこれで描けると、この年スタートさせたのが「不死蝶伝説」なるアマゾネス路線。昔々青年誌の創世期にあのケン月影氏がマカロニ・ウエスタンを描いていたことを知る人は少ないだろう。俺もあの頃デビューしていたらウエスタンが描けたのに、と思う事もあったが、このシリーズでほんの少しだけその願望がかなう。 この頃���アシスタントやってくれてた格闘技マニアの鶴田洋久に誘われ、近所の空手道場通いの日々。若い頃修行のため新宿でやくざに喧嘩を売って歩いたという寺内師範は、もう鬼のような人で、行けば地獄が待っていると判っててなぜ行く?と不思議な位休まず通う。体育会系はマゾの世界と知る。組手は寸止めではなく顔面以外は当てて可だったので身体中打撲のあざだらけ、ビデオで研究したという鶴田の体重をかけたムエタイ式の蹴りをくらい、右手が饅頭のように腫れ上がる。先輩たちの組手の試合も蹴りがもろにはいってあばら骨が折れたりで、なぜこんなヘビーな事をする?と思うが、闘う事によって身体の奥から何か沸き上がってくるものがある。スリランカの元コマンドと組手をやった時、格闘家の気持ちが少しだけ判るようになった。 ●1 9 8 9 ~ ’94まで続く「美蝶」シリーズでこの年は『ノスフェラトウ篇』を描き、シリーズ中これが一番のお気に入り。同人誌の「王夢」はこれが原点。 短編では「悪夢の中へ」はスプラッタ・エロマンガで久しぶりにチェーンソゥでお尻のぶった切り!はらわた引きずり出し、人肉食いちぎり!顔面叩き割り等々でラストに「ホラービデオの規制をするバカは俺が許さん!」などと書いているので、この年が宮崎事件の年か?世間は彼が日野日出志・作のホラービデオ「ギニーピッグ」を見てあの犯罪をおかした、としてさんざんホラービデオの規制をやっといて、結局見てもいなかったとわかったあとは誰一人日野日出志氏にもホラービデオさんにも謝らす゛知らんぷり。残ったのは規制だけで、馬鹿のやる事には全く困ったもんである。先日の「酒鬼薔薇・14才」の時も犯罪おたくの心理学者が、「これはマンガやビデオの影響です。」などと相も変わらずたわけた寝言をぬかしていたが、馬鹿はいつまでたっても馬鹿のまま。少しは進歩しろよ!お前だよ、お前!短絡的で幼稚な坊や、小田晋!よぅく首を洗っとけ!コラ! 「獣人たちの儀式」は退学者や少年院送りになつた生徒、暴走族、ヤクザ達が集まって酒盛りしながら女教師たちをずこずこにしてOB会をひらく不健全作品。編集長が「また危ない作品を・・・」とこぼしたものだが、岡野さん、田舎で元気にお過しでしょうか。この頃の「漫画エロス」には「ケンペーくん」だとか「アリスのお茶会」だとかおもしろい作品が載っていたものです。「爆走遊戯」は伝説のストーカー・ろくでなしマンガ家の早見純が一番好きな作品と言ってくれたが、なぜだかわからない。人の好みはいろいろです。以上3本は単行本「熱き唇の女神」に収録。 「ふしだらな女獣たち」はフェミニストの女二人が美少年をいじめる話。これは「氷の部屋の女」に収録。 ●1 9 9 0 ~ この年の「美蝶」シリーズは『ダンシング・クイーン篇』。マネキン工場跡でJ・ブラウンの「セックス・マシーン」にのせて5人プレイをするシーンや文化祭でのダンスシーン等々結構好きな場面多し。暗くて硬い作品が多いので、この「美蝶」シリーズは肩肘張らずに、かなり軽いノリでキャラクターの動きに任せて、ストーリーも、そして次のコマさえも先の事は何にも考えず、ほとんどアドリブで描いた時もある。 「不死蝶伝説」に続いてシリーズ第2弾「不死蝶」は2誌にまたがって2年位続ける。これも結構お気に入りの一遍。 ●1 9 9 1 ~ 1 9 9 3 「性狩人たち」の近未来版、といった感じの「夜戦士」は学園物が多くなったので、マグナム銃で脳天をぶっとばすようなものが又描きたくなって始めたミニシリーズ。全5話位。松文館より単行本「黒い夜と夢魔の闇」に収録。 この年から知り合いの編集者がレディス・コミックを始める人が多く、依頼されてどうしたものかと思ったが、エロなら何でもやってみよう精神と何か新しい世界が開けるかも、という事から’94位までやってみたものの結果的に不毛の時代に終わる。与えられた素材が体験告白物という事で、非現実的なものは描けないという事は得意技を封印して戦うようなもので苦戦を強いられ、これって内山亜紀氏がやまさき十三原作の人情話を描いたようなミス・マッチングで不発だったかな。今後、もしやることがあれば美少年SMのレディス・コミックのみ。そんな雑誌が出来れば、の話だが。 いくつかやったレディコミの編集の一人「アイリス」の鈴木さんは同じさいとうプロOBで、マンガ・アシスタント、マンガ家、マンガ誌の編集、そして今はマンガ学校の講師、とこれだけ多くのマンガに関わる仕事をしてきた人はあまりいないだろう。これでマンガ評論でもやれば全て制覇だが・・・。 この頃はいつもと同じ位の30~40本の作品を毎年描いていたが、レディコミは一本30~40枚とページが多く結構身体にガタがきた頃で、右手のひじが腱傷炎になり1年以上苦痛が続く。医者通いではさっぱり痛みがひかず、電気針で針灸治療を半年位続けてやっと完治。その後、住んでいたマンションの理事長を押しつけられ、マンション戦争の渦中に巻き込まれひどい目にあう。攻撃するのは楽だが、話をまとめるなどというのは社会生活不適格のダー松には大の苦手で「お前等!わがままばかり言うのはいいかげんにしろー!」と頭をカチ割りたくなるような事ばかりで、ひたすら我慢の日々で血圧がガンガン上がり、病院通いの日々。確実に寿命が5年は縮まる。あの時はマジで人に殺意を抱いたものだが、今でも金属バット持って押しかけて奴等の脳みそをクラッシュしたい気分になる時もある。いつかこの時の事をマンガにしようと思っていて、まだ誰も描いてない「マンション・マンガ」というジャンル、タイトルは「我が闘争」。え?誰も読みたくない? この間に出た単行本は「血を吸う夜」、「赤い月の化身」「熱き唇の女神」[以上・久保書店] /「牝猫の花園」「真夜中の人魚たち」[以上久保書店]、「美蝶/放課後篇」「美蝶/ダンシング・クイーン篇」「不死蝶/鋼鉄の女王篇・上巻」[以上ミリオン出版]。 ●1 9 9 4 ~ 1 9 9 5 ろくでもない事が続くのは厄払いをしなかったせいか、このままここにいたら頭がおかしくなる、と15年以上いたマンションから引っ越し。板橋から巣鴨へ移動し気分一新!以前からうちもやりましょうよ、と言われていた同人誌創りをそのうち、そのうちと伸ばしてきたものの遂に申し込んでしまい、創らざるをえなくなる。しかもそれが引っ越しの時期と重なってしまい大いに後悔する。しかしいろんな人にお願いして何とか一冊でっちあげ、ムシ風呂のような夏コミに初参加。これが運命の分岐点。レディコミもこの年で切り上げ、以下同人街道をまっしぐら。現在まで「FUCK OFF!」が9まで、「FUCK YOU!」が4まで計10+&冊創る。 ’95からダーティ松本の名前にも飽きてきたしJr,Sam名でも描き始める。 レディコミ時代は松本美蝶。あと2つ位違うペンネームも考案中。 この間の単行本「氷の部屋の女」「双子座の戯れ」[久保書店]、「黒い夜と夢魔の闇」[松文館]、「危険な女教師/美蝶」[ミリオン] ●1 9 9 6 ~ 美少女路線の絵柄もこの年の「夜顔武闘伝」あたりでほぼ完成、今後また少し変化させる予定。しかしこの作品は超能力、アマゾネス、忍法エロマンガとでも呼ぶべきか。「グラップラー刃牙」みたいに闘技場での勝ち抜き性武道合戦までいきたかったけれど、残念ながらたどり着けず。 「冬の堕天使」は久しぶりの吸血鬼もの。都営住宅で生活保護をうけている吸血鬼母子のイメージが浮かび、そこから漫画家協会・加藤芳郎を撃つ有害図書騒動のマンガへ。吸血鬼少年が光の世界との戦いに旅立つまでを描き、「闇に潜みし者」は時空を越えて近未来での戦い。その間を描く作品を今後創らなければ。 「FUCK CITY 2006」はクソ溜めと化した近未来のTOKYOを舞台に久しぶりにダーティ・バイオレンスが炸裂!ハード・エロ劇画と同人誌風・美少女路線の合体は果たしてうまくいったかどうか?30ページほど描き足して、’97、9月にフランス書院のコミック文庫にて発売。[「少女水中花」] 「放課後の媚娼女」と「人形愛」刊行。[いずれも久保書店刊]前者は以前、上下巻だったのを一冊にまとめて。後者は近作を集めた同人時代を経ての初単行本で、同人誌を知らなかった読者はショックを受ける。メタルフアンから以下のようなお手紙を受け取る。「これはジューダス・プリーストの『ターボ』だ。ラストの『眠れる森の少女』は『レックレス』にあたる。しかしジューダスもその後『ラム・イット・ダウン』や『ペイン・キラー』という傑作を世に出した事だし、今後を期待したい」という意のダー松のようなメタルファン以外は意味不明の���励をうける。 ●1 9 9 7 同人誌「エロス大百科シリーズ」スタート!いろんな項目別に年2刊づつ計100ページ位を別刊シリーズとして出し続ければ10年で1000ページになり、以前「谷岡ヤスジ1000ページ」という枕に最適の本があったが、これも一冊にまとめて枕にして寝れば、目覚める頃は3回夢精しているなんて事に・・・などとまだたった40ページの段階で言っても何の説得力もないか。飽きたら2~3号でSTOPするだろうし・・。[推測通り「毛剃り」「美少年SM」「女装」3号でストップ中]冬にはやおい系にも進出の予定。 今年出した単行本は厚くて濃いエロマンガを集めた久保書店MAXシリーズ第2弾!「放課後の熱い祭り/完全版」と「夜顔武闘伝」オークラ出版。ともに大幅描き足して25周年記念出版として刊行。ティーツー出版よりJr,Sam名で「昼下がりの少女」、9月にはフランス書院より「少女水中花」の文庫本が出る予定で現在、この同人誌と並行して描き足し中。「斬姦狂死郎」第2部も「ホリディ・COMIC」誌にて6月よりスタート!年内創刊予定の『腐肉クラブ』なる死体姦専門のマンガ誌にも執筆予定。 さてさて25年間、旅行の時を除いて、現在まで2日続けてマンガを描かなかった事はほとんどない。これはその昔、伊東元気氏というマンガ家とお会いしたとき「今月何ページ描いた?」との問いに、「今月仕事ないんでぜんぜん描いてません」と答えたら、「そんな事じゃ駄目だ。仕事があろうがなかろうが、毎月100頁は描かなきゃ。」と言われ、以後その教えを守り[描けるページ数は減ったが]、マンガは仕事ではなくなり、朝起きたら顔を洗うのと同じで生活そのものとなり現在に至る。 今は何でも描けそうなハイな状態で、以前はたまには外出しないと煮詰まってしまうので週いち位ガス抜きをしていたものだが、最近はせいぜい月いち休めば十分の「純エロマンガ体」。[純粋にエロマンガを描くためだけの肉体、の意。ダー松の造語] こうしてふり返ると、この路線はまだえぐり足りない、これはあと数回描くべし、なぜこれを一度しか描かない!等々、残り時間にやるべき事、やりたい事の何と多い事! 爆裂昇天のその日まで・・・ 燃 え よ ペ ン ! なお続きは 1997年後期 1998年 INDEX
http://www.rx.sakura.ne.jp/~dirty/gurafty.html
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