#中国:晴明節
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vegehana-food · 1 year ago
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✿ 青团 | Qingtuan ・青団(チントゥアン)。青団は、又称艾団や清明団子とも呼ばれる江南地域の伝統的なもので、その起源は唐の時代にまで遡り、もち米粉とヨモギの汁を混ぜて、餡を包んだものです。青団は、江南の人々が清明節に食べる伝統的な団子です。調査によると、青団という名前は唐の時代に始まり、千年以上の歴史があります。清明節には必ずと言っていいほど、青団が蒸しられます。青団は、浆麦草(ジアンマイツァオ)を使ったもの、艾草(ヨモギ: アイツァオ)を使ったもの、青葉野菜の汁やもち米粉を使ったものなどがあり、餡が入っています。
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kennak · 1 month ago
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イギリスが9 月30日、石炭火力発電を廃止し、142年にわたる石炭への依存に終止符を打った。 1967年から稼働してきた国内最後の石炭発電所のラトクリフ・オン・ソア発電所がこの日、運転を終了した。 これは、石炭による気候変動への影響を減らすという、イギリスの野望において大きな節目となる。 石炭は、燃焼時に多くの温室効果ガスを発生させる、最も汚い化石燃料とされている。 マイケル・シャンクス・エネルギー相は、「我々は、国として何世代にもわたって(石炭に)恩義を感じている」と述べた。 イギリスは石炭火力発電発祥の地だが、主要国で初めて石炭火力発電を廃止した。 イギリスで最も長く環境相を務めたディーベン卿は、「本当に素晴らしい日だ。イギリスは石炭によって産業革命で国力を築き上げたのだから」と語った。 世界初の石炭火力発電所であるホルボーン・ヴァイアダクト発電所は、発明家トーマス・エジソンによって1882年にロンドンに建設され、街に明かりをもたらした。 画像説明,ダイナモ(発電機)のそばに立つトーマス・エジソン(1882年撮影) その時から20世紀前半まで、石炭がイギリスの電力のほとんどすべてを供給し、家庭や企業のエネルギー源となっていた。 1990年代初頭にはガスに押され始めたが、その後も20年間、石炭はイギリス送電網の重要な構成要素であり続けた。 2012年時点でも、イギリスの電力の39%を石炭が発電していた。 イギリスの毎年の発電における構成割合の変化を示した図 再生可能エネルギーの成長 気候変動をめぐっては、科学的根拠が蓄積されている。温室効果ガスの排出削減が必要なことは明らかで、最も汚れた化石燃料である石炭は主要なターゲットだった。 2008年、イギリスは初めて法的拘束力のある気候変動目標を定め、2015年には当時のエネルギー・気候変動担当相だったアンバー・ラッド氏が、イギリスは今後10年以内に石炭火力の使用を終了すると世界に宣言した。 独立系エネルギー・シンクタンク「エンバー」のグローバル・インサイト・ディレクターを務めるデイヴ・ジョーンズ氏は、石炭業界に明確な方向性を示すことで、石炭の終焉(しゅうえん)に向けた 「動きをスタートさせる」一助に��ったと述べた。 前出のディーベン卿は、イギリスがリーダーシップを発揮し、他国が従うべき基準を示したということでもあると述べた。 「これは大きな違いだ。なぜなら、『あちらはやったのに、どうして私たちにはできないのか?』と言える対象が必要だからだ」 イギリスの再生可能エネルギーによる発電量は、2010年には全体のわずか7%だった。これが2024年前半には50%以上に増加し、最大記録を更新した。 グリーン電力の急速な成長は、2017年に初めて発電で石炭を使用しない日を実現させ、短期間に石炭火力発電を完全に止めることまで可能にした。 1日の発電量における石炭火力発電の割合(%)の変遷を示した図 再生可能エネルギーの成長は目覚ましく、石炭火力発電終了の目標日が1年前倒しされるほどだった。 クリス・スミスさんは28年にわたって、ラトクリフ・オン・ソア発電所の環境・化学チームで働いていた。スミスさんは、「(30日は)とても重大な日だ。この発電所は常に稼動してきて、私たちはそれを続けるために最善を尽くしてきた。(中略) とても悲しい瞬間だ」と話した。 イギリスの炭鉱は、マーガレット・サッチャー政権の時期に多くが閉鎖され、労働者数千人が職を失った。同政権で閣僚を務めていたディーベン卿は、化石燃料産業で働く現在の労働者のために、そこから教訓を学ばなければならないと述べた。 「現在の政府、そして実際には前政府が、今回の変化によってダメージを受ける場所に新しい雇用、つまり非常に多くのグリーン雇用を確実にもたらそうとしていることに、私は特に注目している」 「北海の油田帯は、まさに炭素回収・貯留を行うべき場所であり、風力や太陽光による発電をすべき場所だ」 今後の課題は 石炭は非常に汚染度の高いエネルギー源だが、その利点は、天候によって制限される風力や太陽光とは異なり、いつでも利用可能であることだ。 イギリスの電力システム監督機関「エネルギー・システム・オペレーター」のケイティー・オニール最高執行責任者(COO)は、「送電網の安定性を確保するためには、さまざまな技術革新が必要だ。安全な方法で明かりをともし続けるために」と話した。 オニールCOOが語った安定性をもたらす重要な技術とは、バッテリー技術のことだ。 英ファラデー研究所の研究プログラム・マネージャーであるシルウィア・ワルス博士は、バッテリーの科学は大きく進歩していると語った。 「新しい技術を生み出す余地は常にあるが、最近では、より持続可能で、安価な生産をいかに実現するかに焦点が当てられている」と、ワルス氏は話した。 一方で���これを達成するためには、イギリスはバッテリーを自国生産して中国への依存度をもっと弱めると同時に、熟練労働者を呼び込むことが必要だと指摘した。 (追加取材:田中美保、ジャスティン・ロウラット) (英語記事 UK to finish with coal power after 142 years
イギリスが石炭火力発電を廃止、産業革命以来142年の歴史に幕 - BBCニュース
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monthly-ambigram · 4 months ago
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2024-7月号
アンビ���ラム作家の皆様に同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、逆さにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/Frog96
◆今月のお題は「猫」です◆
今月は参加者の皆様に「猫」のお題でアンビグラムを制作していただいております。今月も逆さまな作字が集まっておりますので、ごゆるりとご鑑賞ください。今号は失礼ながら簡易的なコメントとさせていただいております。皆様のコメントがいただけますと幸いです。
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「猫/ネコ」 図地反転型:ぺんぺん草氏
「猫」の隙間に「ネコ」が見える、ラングドン御大の作品でも見られる伝統的Figure-Groundタイプ。我々が現在定義している図地反転型の定義より弱いアンビグラムとはなりますが、ネコっぽいタイポグラフィも楽しい良い作品ですね。
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「三毛猫」 旋回型:ヨウヘイ氏
「三毛」を回転重畳すると「猫」になる作品。文字幅がアンバランスでも読みやすくて面白いです。
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「虎/猫」 旋回型: いとうさとし氏
虎のような模様のネコ。アンビグラマビリティは高くない語句だと思うのですがキレイに回っていて素晴らしいです。
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「わんこ/ねこ」 交換型:kawahar氏
「わんこ」をうまく敷詰めると「ねこ」になり、さらに重ねるようにすると犬か猫かのような絵になる面白いデザインです。
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「捨て猫」 回転重畳型:ラティエ氏
「捨/猫」の共存対応がキレイです。背景の絵も併せて回転重畳になっているのがすごいですね。素晴らしい。
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「ネコ/液体」 敷詰振動型:Jinanbou氏
「液」の敷詰と「体」の敷詰と「ネコ」の敷詰が一致するようになっています。確かにネコは液体であるようです。
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「肉球」  回転型:lszk氏
猫と言えば。図形を欠けさせつつ読ませるデザインに驚愕です。
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「CAT TOWER」 図地反転鏡像型:ちくわああ氏
「TT/W」のハマり具合が気持ちいいですね。折り返しの「O」の自然さに驚きます。
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「熊猫」 図地反転敷詰鏡像型:松茸氏
「熊」はパーツ反転しています。「正図」「図地反転」「逆図」「逆図地反転」を敷き詰めると、「非自明な対称軸や回転対称中心」が現れるのでアンビグラムの定義に当てはまる、という意図の驚異の作品。
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「家族同然」 鏡像型:.38氏
「家/然」の対応がキレイですね。「族」の変形が楽しいです。
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「ギコ猫」 旋回型 「ゴルァ」 回転型:無限氏
匿名掲示板で流行したAAの一つ「ギコ猫」とギコ猫のセリフ「ゴルァ」をAAベースのアンビグラムに仕立てるという面白い作品。
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「逝ってよし!」 回転型:うら紙氏
こちらもギコ猫のセリフより。吹き出しとしんにょうの一体化が面白いです。
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「猫娘」 図地反転型: いとうさとし氏
ゲゲゲの鬼太郎より。「猫」は字画がバラバラになっているのに重要なパーツ分けはしっかりしているので読めてしまいます。
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「F.D.C.WILLARD/CHESTER」 回転共存型:兼吉共心堂氏
科学論文誌を執筆した物理学猫の名前より。F.D.C.ウィラードがペンネーム、チェスターが本名です。文字数の差の吸収のさせ方に注目です。
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「ドラえもん」 図地反転回転型: いとうさとし氏
言わずと知れたネコ型ロボット。読みやすくていうことがありません。
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「仲良くケンカしな」 回転型:繋氏
「トムとジェリー」の主題歌の歌詞より。同作のロゴ風の処理ですね。「ケ」第一画の思い切った処理が好きです。
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「ねこねこ日本史」 回転型:あおやゆびぜい氏 日本の史実の人物を猫にして歴史を描く4コマ漫画シリーズでアニメ化もされました。読みやすくなるように文字組が工夫されていますね。「ね」のループは飾りとして処理しやすいのですね。
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「黒船屋」 回転型:douse氏
竹久夢二の代表作の一つで、和服の女性が黒猫を抱いているさまを描いた絵画。「船」の自然さをはじめ、「黒/屋」も自然に読めすぎて脱帽です。
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「吾輩は猫である」 回転型:きいろいビタ氏
夏目漱石の代表作。ひらがなをすべて袋文字風にすることで漢字との字画密度差を解消していますね。素晴らしいです。
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「猫の手も借りたい!」 回転型:peanuts氏
近松門左衛門の浄瑠璃の一節が由来と言われています。文字組が面白いですね。最後の「!」が工夫できれいに対応付くようになっています。
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「猫に小判」 回転型:つーさま!氏
猫の付くことわざと言えば。ひっそりと猫の横顔と猫の目のようなあしらいが楽しいですね。
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「猫も杓子も」  回転型:lszk氏
何もかも。「杓子」の二つのハネがちょうど猫耳になるのが気持ちよいですね。
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「猫の恩返し」 回転型:douse氏
図案が非対称のため共存型と見��方が良いかも知れません。全体的に網目のような文字が面白いです。
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「宅急便」 内包型:螺旋氏
3重内包型。本家ロゴに似せているのもあり一目で読めますね。内包の関係にあることの発見が素晴らしいです。
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「観測するまで猫の生死は判らない」 内包型:超階乗氏
現実に書いたものを実際に重ねて表現された3重内包。細かい調整と猫の絵が見所ですね。
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「窮鼠猫を嚙む」 敷詰振動式旋回型:Σ氏
「窮鼠+を」の敷詰と「猫+噛む」の敷詰が一致します。「窮/猫」「鼠/噛」「を/む」の対応がピッタリですね。
最後に私の作品を。
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「異郷で会える猫」 回転型:igatoxin
旅先で猫に出会う。
お題 猫 のアンビグラム祭、いかがでしたでしょうか。御参加いただいた作家の皆様には深く感謝申し上げます。
さて次回のお題は「夢」です。真夏の夜の夢、レム睡眠、無我夢中、夢の島、トロイメライ、枕、荘子、儚、夢窓国師、枯野 など 参加者が自由に 夢 というワードから発想 連想してアンビグラムを作ります。
締切は7/31、発行は8/8の予定です。それでは皆様 来月またお会いしましょう。
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2023年 1月{フリー}   2月{TV}        3月{クイズ}        4月{健康}   5月{回文}    6月{本}               7月{神話}   8月{ジャングル} 9月{日本史}     10月{ヒーロー}     11月{ゲーム}         12月{時事}
2024年 1月{フリー}        2月{レトロ}   3月{うた}         4月{アニメ}    5月{遊園地}     6月{中華}          7月{猫}  
※これ以前のindexはこちら→《index:2017年~》
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14-sakiii · 3 months ago
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8月11日(日)
一日中、実家に居た。洗面台の汚れと床にふわふわと落ちている猫の毛玉が気になり、掃除。祖母家の猫は大丈夫だけれど、実家猫に対しては何故か強くアレルギーが出てしまう。猫パワーが強過ぎるのか?目が痒いと何にもできない。朝、黒糖ロールパン1つ。昼、冷凍のドリアと赤ワイン?と梅酒が混ざってる異様に美味しい不思議なお酒(サッポロの『3種のポリフェノール赤梅酒』)夜はあったかい蕎麦を。日記を更新したり、企画を考えたりなどなど。思い返せば具体的に企画内容を決めたり、まとめたのはこの日だった。(『67号室の秘密』)実家の私の部屋は母の部屋になってしまっているけれど最近、無印良品のソファーベッドがこの部屋に導入されたことにより、昔の自分の部屋のように寝転びながら作業をすることができた。考え事をしたり、本を読んだり、文字を書くときは寝転ばないと集中できない。この部屋から全ての思考がスタートしていると言っても過言ではない。その時の感覚を思い出した。
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8月12日(月)
朝、マフィンに卵とチーズを挟んで食べた。お昼は妹が作った焼うどん。銀色夏生の『偶然』を読了。知っている詩がいくつかあった。夏生さんの詩は緩急とリズムが良い。夕方から予定があり、父に駅まで送って貰った。父の凄いところは何があっても時間をきっちり守るところだなって思う。時間潰しのためにブックオフへ行き、夜ご飯はスープストック。グリーンカレーと台湾出汁なんちゃらと少なめご飯。スープが二つだとあっさりお腹がいっぱいになる。CCさくらを観た。ミッドランドのドーナツを初めて食べて感激。ふわふわでとても美味しい。次も絶対ドーナツを食べると心に決めた。寧ろ、ドーナツを食べるために映画を観ようかとすら思う。CCさくらは言わずもがな素晴らしい作品。新たな気づきをインスタに書いた。この日辺りからSNS無理だな症候群から解放されつつあり、積極的に投稿を始めた。インスタとの和解。兎も角、自分のことを見失うことがなければ悪い物ではないはず。
8月13日(火)
ノン氏とロイホ。キノコのパスタをセットで頼んだらお会計が2,400円になってしまって焦った。全くそんなつもりではなかった。1,100円になるのかと思っていたら、それがセットの値段だった。キノコのパスタはキノコのパスタの値段だったのだ。ロイホにしてはお得すぎると嬉々として注文してしまっただけに、寝耳に水って感じでショックをショックと捉える隙がなかった。いくらのジュレ、サラダ、オニオングラタン、スイートポテト、ドリンクバーのお茶や珈琲全部美味しかった。値段をもしも知っていたら食べられなかったということになる。そう考えると幸せだったんじゃないか?と思える。新しいイベントへ向けての話し合い。話が進み早速、現地の外観の下見。9月に予定が詰まっていた為、開催日はどうしても8月中が良くて、8月31日に決まった。ここまで短い準備期間で企画を組むのは初めて。通常であれば2ヶ月ほど前から始める。異例中の異例。��うなることやら。下見を終え、一休みをするためにロイヤルへ。ロイヤルからのロイヤルとボソッとノン氏が呟いて、妙にツボに入ってしまった。バニラアイスが暑くて疲れた身体によくしみた。
8月14日(水)
お墓参り。早朝だった為眠たくて仕方なかった。その後もずっと眠たくて、無理矢理外出。図書館に行ったら入り口のところで人がずらっと並んでいて、なんで?と思ったら、まだ営業前だった。図書館に入るために並ぶということを初めて経験した。人生何が起こるかわからない。図書館へ来たものの、借りていた本を全く読み終えられていなかった為、椅子に座ってしばらく読書。その間も眠たくて、うたた寝。集中できず返却。スガキヤへ。見慣れない『ワンタンラーメン』というものがあり、え?と思いながら注文。大きめのワンタンが5つくらいわんぱくに浮かんでいた。しれっと参入していたワンタンラーメン。今後果たして愛されていくのであろうか?ワンタンラーメンの行く末を案じている間に完食。そして、先日ゲットしたクーポンを使おうと思い、お目当てのドトールキッチンへ。かぼちゃのタルトと沖縄黒糖ラテ。ケーキセットにしたら結局クーポンは使えなかった。かぼちゃのタルトは常に美味しい。ほのかにりんごの味もする。何かでSaToAのメンバーのうちのお一人がドトールではかぼちゃタルトを食べるという話をしていた気がする。その話を知ってからSaToAのこともかぼちゃタルトのこともより好きになった。沖縄黒糖ラテはドトールの最高傑作だと思っている。これを超える癒しドリンクにはまだ出会えていない。というか、地名さえ入れば大体全て美味しそうだなと思う。ドトールを出たのち、再び図書館へ。今度は初めて行った図書館だった。小さいのであまり期待していなかったけれど、小さい分本を探しやすくてよかった。大���ければいいってもんでもない。そこで、くどうれいんさんの本を見つけられてラッキーだった。読んでいく内に元気が出てきた。生活をちゃんとしたいという気持ちになり、バスを使わず歩いて帰宅。お盆ということで従姉の家族が大集結していた。私の分のお寿司と揚げ物と和菓子とケーキがずらっと並んでいて「誕生日みたい!」と思わず言ってしまった。従姉とは定期的に会うようになり、会話を交わす時間が増え、価値観が似ていることがわかり、数年分の気まずさが解消されつつある。良いことだなと思う。
8月15日(木)
もうすぐ手帳を書き終えてしまう。来年の手帳はどんなものにしようかなと考える時期になってきた。心配しなくとも時間はちゃんと流れていく。前の職場の給与が振り込まれ、お金の整理をしていたら節約意���が高まった。RECによる出費がかなり大きい。無駄に使えるお金なんてない中でいかに工夫して楽しむのかが重要。お金を生み出す仕組みも考えていきたい。まずは部屋の片付けと基本を大切に生きてみよう。
8月16日(金)
会場の下見と練習日。良い場所だったなと思う。駅近でこういう自由に使えるスペースがあってよかった。隈なく探すと見つかるものなんだな。恐らく今後もこちらでお世話になる予定。理想はやっぱり自分たちの場所を作ること。それに向けて面倒だなとか思うことから目を背けずに動いていきたいなと思った。暑くてどうしようもなくて、練習後すぐに帰宅。バスを待っている間にお土産で貰った『ふところ餅』を食べた。国産米粉使用ということでとてもおいしかった。空腹感に支配されずにバスを待つことができた。好みを熟知されているということはすごく嬉しいことだ。帰宅後、説明動画の編集を開始。夜遅くに就寝。
8月17日(土)
『67号室の秘密』の発表日。朝から説明動画の編集の続き。それからフライヤーと説明画像の編集。短い期間の中でロゴ作りを担当してくれたはんどまりくんには頭が上がらない。こんな無茶振りを引き受けてくれてどうもありがとうという気持ち。見た目の可愛さだけでなく、意味もしっかりと込められていて、イメージの共有がスムーズで毎回とても助かっている。ありがたや。改めて依頼してよかったなあと思う。開催日の場所の確保のために思い切って管理者の方に電話をしたら、向こうの尊敬語が移り、変な話し方になってしまった。つくづく電話が向いていないなあと思った。それでもなんとか場所をしっかり押さえることができて、無事にイベントの発表もすることができた。インスタ投稿をするために文章を書いていたら、活動を続けていく中で自分がふわっと思ってきたことがスルスルと言語化されていって書きながら、なるほどなってなった。手を動かすって大切だ。これは人間にしかできないことだなと思う。
8月18日(日)
お盆休み最終日。あっという間だ。悲しみに支配されないようにこの日記を書こうと思った。思い返せば随分と溜め込んでしまっていた。現実をうまく掴めない時、日記は書けなくなるものだ。今という時間を自分のものにするために私は日記を書くのだと思う。今回はPCからこうして文字を打っている。スマホではやはりどうしても集中力が途切れてしまう。PCだとあれも言いたかったんだ、これも言いたかったんだと言葉がうわんうわん溢れてくる。この自由を忘れずに労働に勤しみたいなと思う。数日間の空腹感の原因が解明され、毎月のことながら、ホルモンってのは厄介だなと思う。減量開始宣言をしたけれど、今回はゆるゆる長期的にやっていこうと思う。運動と食事と睡眠に対する考え方を丁寧にしていこう。あと、自分に対して健康的に接してみようと思う。スマホを枕元に持っていくのをやめるとか、水をたくさん飲むとか。そういう良いとされていることを一つ一つやってみよう。やってみないとやる気は起きない。わかっていてもできなかった。わかっていても、いなくても、まずはやってみよう。
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qofthequinine · 5 months ago
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国境
イスラエル・パレスチナ・ガザ等々、及ばない場所に名前をつけて構図を把握しようとするのが良くないと思う。無宗教を自認しながら初詣に行き、葬式をして、教会に行き、ムスクにも立ち入る。儀式を礼節と捉え、しかしその場所にそぐう祈り方は知らない。馬鹿馬鹿しいと思う。踏み荒らしていると思う。その場所に赴くなら、その場所の意味合いを知るべきだ。意味合いを知った上で、そこでどう振る舞うかをしっかり把握すべきだ。礼節で片付けてはいけない。マナーとは、思いやりであり、教えられるものではない。そして、自らが考えるマナーが全てだと思うのも間違いだ。葬儀のマナーはもちろんあるが、実際のところ、親族がそんなに準備万端だと、それはそれで気色が悪い。黒い革靴と言われても、実際に動く人物が革靴なんて、無理かろう。大雨の中で機動力を発揮する靴を履くべきだ。弔いの儀式のそれはそれとして、実際のところ弔いながら生きている皆々が繋がりを再確認する場所だ、と思っている。
マナー度外視で相手を見て何が必要か推測すること。優先事項はなんであるか、しっかり確認すること。相手の文脈を把握して、相手にそぐう振る舞いをすること。自分が普通だと思っている人こそ、危ないのだ。人間はグラデーションだ。個人の中にもグラデーションがある。さらには多面体であり、竹を割ったような人物は存在しない。地中で根を共有していても、この竹は曲がり、この竹は枯れて、これは若い、など、立体で示さなくともそんな事象はたくさんある。その一本をこの場では提示しているんだな、とまず個人を見なければならない。
国籍がどうあれ、その個人をどう評価するかは対話によってのみ可能だ。しかし、第二言語として英語を学んでいるのに、インド訛り、オーストラリア、イスパニッシュ、そもそも日本人のなまりさえ、自覚しない。世界で通用する言語が英語だ、と思っているのは日本人だけだろう。観光客が白人だった。英語でアナウンスすればいけるだろう。そんなわけあるかいな。英語を知らないフランス人もいる。北欧もまた理解が及ばない人物がいる。しかし、「ワタシニホンゴワカリマセン」とお前らが気に食わない彼らの発言は、お前らがあらゆる国で発した、I can not speak English. と本質は変わらない。手元にあるその端末はなんだ?自動翻訳が可能だろ?「デーエックス化」とかじゃなくてさ、てめえがその手元の端末でやれよ。「わからないからできない」素晴らしいことですね。「わかるように説明してくれ」と言われて説明し出せば、合間合間で話を遮って、「どういうこと?」とてめえで考えろ。考えられないなら、流れに任せて粛々と自分の可能事をやって、他は人に頼れ。
という、及ばない複雑性を簡略化して教える、というのがTVショウである。イスラエルもパレスチナも、実は境界線があまり確固たるわけではなく、あのあたり、としか述べられないのが実際のところだ。それがまた、「この国はハマ��と呼ばない」だの「イスラエルが敵でパレスチナが被害者なんじゃないの?」とか、「ガザ地区が大変なんだよね?」とか、名付けてしまって自分の吸収しやすいように加工する。あの場所を簡略化することはできません。複雑になりすぎているから世界中が把握しようにもできないという歴史を知っていますか?「そんなことは知らない」いや、自分も知らん。というか誰もわからん。ただ、混沌がぐるぐると掻き回されていることだけは理解でき、人が死んでいることもわかる。
そういう漠然とした認識をする他ないのがもどかしいが、しかしそこに一つの命がある。「一つの命は地球より重い」忘れてないか?というか、お前ら目の前にいる店員さんを人間扱いしてるか?「お願いします。ありがとうございます。」を言え。金払えばてめえが偉いんじゃない。モノに金払っているだけで、その店員さんをどうでも扱っていいわけじゃない。
金で人は動かない。が、金を払えばみんな動く、と思っている奴らが多い。心を金で買う勿れ。モノを買って、そのお礼になんらかの感謝を述べろ。あるいは、店の内装を褒めろ。心遣いに目礼しろ。余裕があるようなら話せ。
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patsatshit · 1 year ago
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日頃から公私ともにお世話になっているmole musicの店主、中村光貴にインタビューを試みた。メディアに露出する機会のほとんどない孤高の音楽生活者の「生活」についての一問一答、お楽しみください。
【2023年10月17日12時43分インタビュー開始】
〔土井〕 かつてタラウマラで発行していた季刊ZINE『FACE TIME』の記念すべき創刊号に素晴らしいテキストを寄稿してくれた光貴くん。そのなかで「それぞれが人生を続けるように、風景は変化し続ける。そして忘れ去られる。ユートピアは存在しない。悲しくもディープハウスは状況に対して意味を持つ」という極めて辛辣な言葉で論考��幕を下ろしていたけど、mole musicは大阪〜古市、古市〜新大宮と移転を繰り返してきた訳で、その都度、心境や生活に変化はあるの?
〔光貴〕 土井さん、こんにちは。相変わらず突然ですね。今日はよろしくお願いします。変化はあります。どちらかというと心境や生活の変化に合わせて、移動している感じですね。『FACE TIME』創刊号に提出した「無題」は2019年に自身のパーティーや物質の制作に向けて、普段は公開することのないステートメントや論考のテキスト断片と影響を受けたテキストのサンプリングをミックスして展開してます。昔から変わらないんですが、僕は動く前に書いてます。動いてから書くことは稀で。「無題」はカットアップというより自身のDJの方法に近いです。テマティック批評で編集したと思います。うまくできたかはわかりませんが。「無題」をタイトルとしたのはテマティックの逆説です。逆説の逆説かよってなるかもですが。僕の性質をよくご存じの方はまたやっとるわぁぐらいで思ってもらえれば。結果、活字の世界では違法な戯言みたいなものになりました。結果、土井さんが楽しんでくれていたので良かったと思っていますよ。
(中村光貴の「無題」は『FACE TIME vol.1』に収録)
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-skit-リズムを取る二人。土井返答無し。恐らく仕事。中村は定休日、湯に入る。
〔土井〕 ごめん、ごめん、パンク修理してた!なるほど。まさに「状況に対して意味を持つ」というか「はじめに言葉ありき」という感じやね。僕は古市時代からのお付き合いで、初めて家族でmole musicに合宿させてもらったとき、何か具体的なきっかけがあった訳でもなく、早朝から光貴くんとうちの息子が突然の音楽セッションをはじめたときのことがいまも鮮烈に脳裏に焼き付いてる。そもそも建物の佇まい自体が店というか、家。いや、家というか、掘っ建て小屋。街中によくある「古民家を改造して良い感じに仕上げました」という数多の量産型とは一線を画す、マジの荒屋やん。あそこを住居兼店舗として利用するのはそれなりの覚悟が必要やと思うし、「不便」と添い寝する気概がないと成立しないよね。ガスは通ってないし、水道管に地下茎が蔓延ってどえらいことになっていたし、夏は死ぬほど暑いし、冬は寒すぎて凍え死にそうになるし、秋は猛烈な花粉の飛散でこれまた死にそうになる。僕はmole musicに宿泊するたびに死にかけてる(笑)。それでもまた行きたいと思わせてくれる魅力があそこにはあった。一転、新天地は閑静な住宅街の一角という極端な振れ幅!それこそ光貴くんに教えてもらった西井一夫の『写真編集者』という本のなかに「写真をやろうと思う人は、人から何であなたは写真を撮っているの?というか何であなたは写真家になったの?と聞かれたときに、自分が写真というものを選んだ理由を言えるようにしていなければならない」というようなことが書かれていて、ほな光貴くんがレコード屋をはじめた理由を聞き出したら何日も夜を跨ぐことになりそうやけど、簡潔に言うとどういう理由でmole musicを立ち上げたの?
〔光貴〕 今日もパンクしてますね (笑)。古市は僕にとっては「不便」じゃなかったですよ。家が無い路上のハウスDJだった時代もありますし (笑)。奈良古市は住み込みながら、友人と4カ月かけてレコード家と呼べるような場所にしました。移転前、がらんどうになった家を見ながら、良いハウスになったなぁと勝手に納得していましたね (笑)。
レコード屋をはじめた理由を簡潔にいうと、制約のある時間、あるいは一生をかけて、語るには最高の方法だからじゃないでしょうか。それを続けられるかは別として (笑) 、今もそう思っています。肩書をレコード屋とDJのハイブリッド。これは僕の造語なのですが「音楽生活者」と名乗っています。因みに最高の方法っていうのは僕にとっての最高ですね。方法なので、目的はその先にあります。目的の先があってほしいとも思っています。続けられていることはラッキーです。
〔土井〕 「音楽生活者」という肩書きはめちゃくちゃ納得。mole musicの特異点は店舗そのものが完全自立型の語り部として機能していることやな。同じレコードを買うにしても、意味合いが変わってくるというか、そのレコードを手にした人間に、歴史的な背景や文脈を突き付けてくるというか、ほんま恐ろしい店やで(笑)。
〔光貴〕 その反応は純粋に嬉しいです。答えはなくて色んな方法で楽しんでもらえていると糧になります。僕自身が駄菓子屋からレコード屋に育てられてきた世代の人間なので。現代では何か目新しいことをしているように見えちゃうかもしれませんが、実は時代遅れの混成型。過去にあった、忘れられた当たり前の風景だと思いながら続けています。
〔土井〕 みんなええかっこして「お客さんのために」とか「文化を絶やさないために」とか言うけど、何よりも自分にとっての最善を模索し、追求し続けるのが自営業やと思う。
〔光貴〕 「お金のために?」「利権を絶やさないために?」(笑) 嗚呼、幻?気のせいです。
〔土井〕 自分にとっての最高の方策でないんやったら、店なんかやらん方がええもんね、しんどいだけやし……。
〔光貴〕 あっ、土井さん、しんどいのはお互いさまですよ。だって未だに好きなこと続けさせてもろてるから、しょうがないですよね (笑)。
〔土井〕 光貴くんがある種の目的を見据えて走り続けるmole musicを端的に表明するキーワードを挙げるとすれば何やろう?
〔光貴〕 キーワードかぁ。鍵の言葉ですよね。いつもなら反対とか逆説って言うような気がするんですが……。走っているつもりは無いのですが、うまく歩めていないかもしれません。歩むこともテーマなのですが、活動で脱落者が出てくるのは事実ですよね。ここは土井さんも思い当たる節はありそう (笑)。今日は定休日なのですが、実はさっきもお客さんが来てました。今は次の制作のミックスダウン作業をしながら返信しています。土井さんはパンク修理しながら質問を投げてるでしょう?休み方だけは忘れてしまったかもしれませんね (笑)。
〔土井〕 それはほんまにそうかも。僕も昨年に片足がもげたわ (笑)。好きなことを続けるのは絶対にしんどい!そう言えば、1年の半分以上を全国津々浦々の現場で���イブをして生活しているブルースシンガーの方に「しんどくないですか?」ってアホみたいな質問を投げかけたことがあって、その方は「土井くん、子どもは好きなことやってるときは何時間でも何日でも同じことを苦もなくやってるやろ?わてはあれと同じや。好きなことしかしてへんねやからしんどいことなんてあれへんで」って言うてはって、やっぱりレベルが違うなって思うたんやけど、その数日後に体調を崩されてライブの途中にまったく声が出なくなったらしく、後日タラウマラに来てくれたときには「土井くん、やっぱり好きなことでもしんどいときあるわ」って苦笑してはって、逆に「好き!」ってなってん。
〔光貴〕 土井さんの生活はシーケンスがあるから。しっかりと家族と向き合ってるのが凄いなと。この間、ブログで売り上げのサンプルを提供してたじゃないですか。売り上げをデータベースにアーカイヴする時点でえらいパフォーマンスやなぁって思ってみてたんですけど。目的が明確だなと。もう素直過ぎるやんって感心してました。土井さんは家族と過ごしている時間は絶対譲りませんもんね (笑)。比べて僕は即興の要素が多いかもしれません。今やっていることが正にそうですし。あとで辻褄あわすかもやけど (笑)。
〔土井〕 いつも僕のわがままに付き合ってくれてありがとう (笑)。僕は光貴くんの即興性に底知れぬものを感じているから、ついつい無茶振りしたくなるねん。そのくせ自分は家族との時間を断固として死守するという超わがまま (笑)。あと光貴くんが挙げてくれた「歩むこと」「駄菓子屋」は確実に鍵となる概念やね。それこそうちの店名になってるメキシコのタラウマラ族の人たちも速く走ることを得意としている訳ではなくて、ゆっくりと永くいつまでも走り続けることに長けてるみたい。それってつまり「歩むこと」やと思うねん。周りの情勢や速度を気にせずに歩みを止めないというのは意外と大変なことで、誰しもついつい周囲と歩調を合わせてしまうもんやからね。それと2000年代前半くらいまでの過剰なマニュアル至上主義の横行によって、個人経営の店でさえも当たり前にシステマチックな対応を求められるようになったやん。店は客に対してこうでなければならない、というのを無意識に植え付けられている人が多い。でも僕らが子どもの頃に通ってた駄菓子屋のおっさんらは客である僕らに平気で怒鳴ってきたし、ひどいときには殴られたやろ(笑)。せやけど結局それが自然というか、店員と客である前に人間と人間やから、双方で怒りたいときに怒れば良いし、笑いたいときに笑えばいいと思うねん。そういや光貴くんとの電話をしている最中に「工具貸してくれや」って言うてきた客のおっさんにキレたこともあったな(笑)。
〔光貴〕 幼少期、駄菓子屋がはじめて触れた「社会」や小さな「世界」だったと思いますね。決して学校では無かったです。「社会」の教科書を見ても、殺した人間の数が多い人が太文字で書かれてい��だけだったので。あの書物は時間軸が遠くなればなるほど、太文字が神格化され、現代に近づくほど不明瞭な二元論で語られる不思議な読み物ですね。実際、今は「社会」と呼ばれる教科書を趣味で読んでます。特に意味はありませんよ (笑) 。子どもながらに駄菓子屋で思考するか否かで大きく人生が変わったと思います。田舎育ちだったことも影響しているかもですが、僕の好きな駄菓子屋の風景は無くなりましたね。まだフィールドワークは終えてないのですが、地元の駄菓子屋が潰された時期、各地で駄菓子屋が消えていってるんですよね。その後、街のたまり場はコンビニエンスストアになって、駄菓子屋の無い町の夜は大荒れ。
〔土井〕 いや、ほんまに。教科書ってやっぱり権力側の呪具みたいなもんやから、駄菓子屋のおっさんみたいに「俺が教科書」という人間との折衝はそのまま「社会」に出会う行為と等しいやんな。一時期、うちの長男が家の近所の「ひさご」っていう駄菓子屋で万引きを繰り返すということがあって大変やってんけど、あれも息子がはじめて「社会」というものに触れた瞬間やったと思う。さっき言うたみたいにうちの子らが打楽器で光貴くんとセッションしたり、共通の知人の息子が遊びに来ていたり、mole musicは駄菓子屋の原風景をいまも確実に描き続けてるよね。原風景という言葉で思い出したんやけど、光貴くんと友人との共同制作 Zip Up Parker 「帰り道」について聞きたくて、あの印象的なバックプリントの風景は何をモチーフにしてるの?
-skit-土井:因みに自分も「帰り道」パーカーを愛用している。マジで毎日着てる。
【インタビュー開始から6時間が経過】
-skit-中村:気絶 自称巨匠からのメールで起きる。理由もなく日々えらくなっていく巨匠に恐怖。
〔光貴〕 気絶してました。そうそう駄菓子屋はそういうイメージですね。子供にとっては実は軽く超えられる境界なんです。モールは敷居が高いイメージかもしれませんが、それは現代の風景から切り取ればそう見えるように作っています。住宅地の一角の何故か開かれた場所なので。一駅隣に住んでいる、鉄道マニアの中学生がたまに友達と自転車漕いでレコード買いにきたり。「書くのはやめた」って言ってたのですが、その子は仮想国家のSFも書いていて。まぁ、おもしろいですね。彼らのクルーには昭和アニメのマニアもいるので、この場所がきちんと店に見えてるんですよ。「帰り道」については去年奈良古市に店を置いていた時代に友人と製作したかったもので、タイトルそのままですね。完成して現物が届いてからタイトルを付けたので、特に深く考えずに出てきた言葉ですね。「深く考えず」にということは、日頃からある共通認識だと言うことで「帰り道」としました。モチーフはタッチ、タイトル、カタログ番号等から察して頂ければ幸いです。
〔土井〕 鉄道マニアの中学生クルーに是非とも会いたい!自画自賛になって気持ち悪いけど、ほんまに僕らの店に来る人たちって、良くも悪くも個性的で最高に笑えるよね。光貴くんの言うようにmole musicやタラウマラが「店に見えない」人たちにとっては、一向に可視化されないのに。それでも彼らは自然と集まってくる。そこに何があって、何が見えて、何が果たされたのかというのは各自が自分の胸に手を置いて考えたら良いし、それが通過点なのか終着点なのかは誰にもわからへんもん。光貴くんの製作物には常に何かしらの意図があって、それをこちらの解釈で勝手に紐解くのが面白い。さっきは無粋な質問を投げかけたなって、いまちょっと反省してる(笑)。レコード屋としての光貴くんの考えはほんの少し掴めたような気がするので、次はDJとしての活動について聞かせてください。キャリアはどれくらい?
〔光貴〕 いえいえ、大丈夫です (笑) 。楽しんでもらえればありがたいんです。(ここはインターネットメディアの露出が無ければ話しているかも知れません。でっち上げの可能性もありますが)。DJをはじめたと感じたのはギターからターンテーブルに持ち替えた18歳、地元でDIYパーティーをはじめた頃ですね。レコードプレイヤーを買ったのは16歳、この頃からレコードコレクターだったと思います。DJのキャリアは22年ですね。
《2022.11.26 Hopkins Creek at Northcote Theatre》
〔土井〕 キャリア22年!龍ちゃん a.k.a VNZ(東淀川区出身のラッパー)がオギャーと生まれてから現在までの人生をまるごと飲み込む期間やん!その22年間のDJ活動に於いての変化や矜持みたいなものがあれば教えてほしいな。
〔光貴〕 じぶんアーカイヴが下手くそなので、仮に22年としておきます (笑) 。実際はもう少し前かもしれないです。DIYパーティーと並行してDAWN(現NOON)でレギュラーパーティーをはじめたのは恐らく19歳でした。僕は行為においては物質より現場のみに重きを置いてきたので、制作物があまりにも少ないんです。変化について簡潔に書くと、僕にとって良いとされていた時代は去っていった、ということに尽きると思います。これは時代の話なので、個と音楽との関係性はもっと複雑かつ多元的です。僕の場合、レコードのような多元的な物質でなければ、ここまでDJを続けることができなかったと思います。戦後日本の時代の変革と世界の変革はおよそ10年と20年、ふたつのタームで考えることができるのではと過程していました。音楽においてもこのタームというのは有効で音楽史を振り返れば自然と見えてくるように思います。未成年(当時)の頃から20年ターム、この姿勢は続けてみようと思��ていました。少し欲張って40歳までこの景色を見ようと。既に40歳を迎えたので、矜持としての行為者として続けるという役目はひとつ果たしました。その過程の中で行為として他人と同じことはしないという制約も徹底できたのかな?と。しかし求道的に今尚続けているのは、レコードという物質の魅力に尽きると思います。僕の場合レコード屋とDJのハイブリッドなので、ここを肯定できないと終わりなんです。かと言ってデジタルを否定している訳ではありません。じゃないと、このインタビューも厳密には成立しないので。いま現在もCD-Rで実験しています。この歴史はなかなかおもしろいんですよね。そろそろCD-R史のフィールドワークをはじめようかなと思っていたところです。
〔土井〕 めちゃくちゃ具体的な回答かつ、これが今日のハイライトかもしれない。「現場のみに重きを置いてきた」というのはここ数年の付き合いの自分からしても納得できる話で、mole musicという思想の実体化としての店舗、DJの現場ひとつひとつが光貴くんにとっての作品なんやと思う。レコードを多元的共有物と見据えて向き合う姿勢、CD-R史の探求など深掘りしたい話題がてんこ盛りで、興味が尽きない。ほんまに稀有なまなざしでレコード屋とDJを両立させてる人やと驚くわ。これも答えにくい質問かもしれないけど、光貴くんにとって特に思い入れのある作品(レコードorパーティー)は何ですか?
〔光貴〕 アナログとしてのCD-R史ですね。僕の青年後期は友人と何か作品を交換したり、プレゼントするメディアがカセットテープからCD-Rへと転換する時期でした。僕自身もこの転換は驚くほど簡単に移行できたんですよ。今は歴史と物質自体の持つ情報(ここでの情報はデータ情報で音楽の内容では無いです)その理由に近づいていってる感覚ですね。90年代にはポスト・テクノロジーミュージックの時代は既にはじまっていて、様々な試みが成されていました。実際そういった作品に触れることはありましたし、所有していますが、物質そのものを解釈するという段階まで、青年後期 (90年代後期~ゼロ前代初頭) では思考が追いつかなかったような気がします。まだまだ趣味として楽しめることはたくさんありそうです。そういえば、特別という事を意識したことが無いかもしれません。幸いなことに僕は身近に特別に感じられる人が多いので。ラッキーなのか、どうなのか (笑) 。作品は……ヒミツですね (笑)。
-skit-中村:音楽家の先輩来店、ひたすらレゾナンスについて語る、癒やしの時間。
-skit-土井:龍ちゃん超久々の来店、新曲を持参。
【インタビュー開始からすでに40時間が経過】
もしもし 土井さん、おはようございます。今日タラウマラに何時に入りますか?光貴くん、おはよう。今日からタラウマラは臨時休業で家族でおでかけするねん。えっ、マジで?せやねん、ごめんな。いやいや、頭の中どういう切り替えしてるんですか?こっちにはインタビュー投げっぱなしで (笑)。ごめんな、旅行中は電話でえへんけど、いまはまだ大丈夫やで。いつも思うけど、仕事���向き合い方が全然ちゃいますわ。光貴くんはひとつの案件があったら48時間とか平気で手綱を離さへんもんな。そうですよ、ずっと長時間向き合ってますよ、短時間での仕事の強度が土井さんとは全然ちゃうんかな。自分は究極のメリハリやからね(笑)。僕はこのインタビューに応じながら、店の営業して、次の制作のミックスダウン作業をして、今週末にはパーティーを控えてますからね。ほんまようやるわ、悪いけど僕は家族で温泉につかって来るよ。マジでむちゃくちゃやな、この人(笑)。そうそう、それはそうと昨日タラウマラに龍ちゃん来たわ。だいぶ久々ですか?うんうん、彼はサイクルショップすずめの頃から足繁く通ってくれてたけど、この2年での来店回数は1回か2回やからね、だいぶ久々やな、しかもインタビューで名前が出てきたタイミングで本人登場っていうね(笑)。それは素晴らしいことですよ、何やかんや言うて結局は僕ら、寂しいんですよ(笑)、ずっと続けていることは精神的にも負荷がかかるんで。ほんまそうやわ、ほなそろそろ赤穂に向かう準備するわ、一旦LINEでのメッセージのやりとりに切り替えてええかな?あと週末のパーティーは光貴くん何時の出番なん?ほんまこの人……(笑)
そういや今後の展望を聞かれていた気がするな。このインタビューを土井さんにデジタルアーカイブさせないことですね。
【2023年10月19日8時46分インタビュー終了】
……ということで、いつも通りに互いに仕事をしながらLINEとメールと電話とGoogleドライブを行ったり来たりしながら2週間かけてようやく終わりを迎えたインタビュー……いや、どう考えても僕が喋りすぎてるな、ほんま、すんません(笑)。最後に光貴くんが選んでくれたPARLIAMENT - GLORYHALLASTOOPIDをどうぞ。最高にイカれた週末をお過ごし下さい。
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manganjiiji · 5 months ago
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心爆発
並行して本を何冊も読んでいるの、もしかしてあまり良くない(記憶保持の点において)んじゃないか!?と思いつつも、あれもこれもをやめられない。最近読了した本では『普通という異常 健常発達という病』が面白かった、かなり。さまざまな哲学者の理論が出てくるのだが、最終的に「デカルト的コギタチオ」という感覚の獲得について理解できるかが鍵となってきて、最終章の5章が難しくて2回読んで、なんとなくわかった気になった。せっかくなので章ごとに要約してみたい気持ちがある。〈友情の現在〉がテーマの現代思想6月号は滑り込みで買えてよかった。巻頭のふたりの対談が既に面白く、私もやっと現代思想(雑誌)を読んで面白いと思えるくらいにはものを知ったんだなあと少し感慨深くなった。ここまでくるのに結構月日はかかってしまったが、好きなことというのは続くものですね。何をどんなに諦めたり挫折したり失敗したりしても、本屋で働くことと、思想に関する書籍(歴史や経済、���化論を含む)を読み続けることはやめられなかったし、今後もこれだけはやっていくんだろうなあと思える。この2つができるなら、生きることというのは私にとってシンプルに楽しい。何者かにならなくとも、どんな業績や実績を残せなくとも、たとえいい小説が書けなかったとしても、世界を知ることは無限に楽しい。人と本を介して繋がること、協働することは何よりも好きだ。こんなことを言えるのはアルバイトの身分だからだと思う。正社員やそれに準ずる役職になったら、上からの「売上」の圧力で私は潰れて死んでしまうと思う。売上のための取り組みをやっているかどうかの報告や、数字で証明しろという圧力、そういうものに耐えて日常の業務をこなせるのかといったら謎だ。そして私には週5日フルタイムで働くことは物理的に不可能であり、ということはそもそも正社員やそれに準ずる役職にはなれない。そこで!つまり自分が店主になって店を構えるということ、新しい働き方を自分が作り実践していくということ、そういうことができたらいいのにな〜と夢想する。そのためには経営に関する勉強、さまざまな労働に付随する法律の知識が必要となると思うし、そもお金はどこから出てくるんだという話だし、それこそ体力は足りるのか?など、課題は山積しているが、絶対に不可能か?と考えると、何事にも絶対というのはない。ただ勝率の低い賭けだとは思う。私には結局死ぬまでアルバイトで週4で本屋店員を呑気にやるのが関の山というか、それでも天晴れだと思う。体力がついてこなければ死ぬまでは不可能なので、いつかは諦めなければなあと思うが…。本屋以外、やりたいことはNPOを作ることしかないしなあ…。別にやりたくないことをやって糊口を凌いでもいいのだが、前半生でこれだけ苦しんだのだから、もう本当に好きなことしかしたくない。好きなことだけで人生をいっぱいにしたい。やっぱり作るしかないのか、本屋。
きょう、大変にありがたいことに、ひじょうに尊敬している方から燐一の小説の感想をかなり丁寧にいただいてしまい、恐縮!突���!制覇!恐縮!でありました。本当に…そんな、そんなこと書いたっけ…?!ということの万国博覧会で(書いたのが1月の��め忘れている)、お返事を書くためにみずからも読み返したところ、かなり悲しくなり、というか、燐一がお互いに恋をしているというだけで私は最高潮まで悲しくくるしくつらくなってしまうので(※しあわせという意味)、胸がいっぱいになりすぎてお返事を書けず、明日にさせてくださいという気持ちになって終わった。あと誤字や設定ミスも見つけた。直さなければ、と思いつつ、頭を燐一でがんがんに殴られてしまいできなかった。(言い訳)これから書こうと思っているものは、この悲しさの57倍くらいの悲しさを持ち合わせる設定と展開なので、大丈夫か?と思った。未だに原稿に手をつけていないのも全然大丈夫じゃない。英検を受けている場合じゃない。しかも英語の勉強も捗々しくない。そんな折、5年来の友人(半年に1度くらいふらっと会うセフレ)から明日会えるかと連絡が来て、かなり久しぶりに会うことになった。正直この友人のことは忘れかけていたというか、「過去の人」枠になっていた。しようとしていた。私は結構友人のことが好きだが(たぶん生涯を共にするならこの人だろうなという感覚)、友人のそういう(恋愛や婚姻に関する)事情は全く聞いたことがない。そのことについてなんとなく、どうなんだ…?と、かねてより思っていたのだが、ある場所で人に話を聞いてもらったところ(この友人の話を人に真剣にするのは初めてだった)、それは是非、もう、明日にでも聞いた方がいい。と言われ、そりゃそうだよな。と思い、明日会ったら、「結婚したい相手とかいるんですか」と率直な疑問をぶつけてみようと考えている。「いる」とはっきり言われたなら私は関係を解消(?)したほうがいいし、もうその時期が来ているなとも思っている。私はどうせ生涯1人で生きていくというか、パートナーを得ないまま生きていくのだろうことを、最近はまた穏やかな気持ちで受け入れられるようになった。それにしても66kgの巨体で会いに行くのはかなり気まずいなと思っている(かなり太ったことは事前通告済み)。5年前には、「次の夢はなに?」と聞いたら「仕事は一段落したから家庭を持つことかな」と言っており、そのことがかなりずっと引っかかっている。おまえ、5年も独身のままで、あの夢はどうなったんだ…?進捗が気になっているんですが…。考え方はしっかりしている人だし、その夢は継続中なのかもしれないが、子供を作りたいなら、男も高齢にならないうちに(精子の質が落ちるため)作ったほうがいい、ということをお節介ながらも伝えたい。もし自分が子供を産めるような人間だったら、この友人や、あるいはもっと他の人とも、パートナーとなる可能性があったのだろうか。など、途轍もなく詮ないことを考えないでもない。まあしかし、不可能なことは不可能で、そこにないならないですね。が世界の真理なので、ということはこれまで何度も体感してきた。そこにないならない。力強いことばで、勇気さえ���いてきそうである。無いなら無いで、それがなくても元気に楽しくやっていける自分を構築するほかないのである。繁殖への欲望というのはかなり根強く(おそらく本能的なもののため)、私はこの話題に関してすぐmiseryな気持ちになるのだが、周りの友人たちを見ていると、清々しいまでに自己の繁殖に興味のない人達ばかりで、人とは不思議だなと思う。私は好きな人と付き合って結婚して子供を産んで子供を育てたかったんだなあ〜と、そのことだけは忘れられずにいる。これは「安全な家庭」への幻想を多分に含む。「好きな人」と私は生きているステージが違うんだ、と気づいた時(それは16の時だった)、そこで何もかもの、人生のやる気をなくしてしまった。今まで抑えていたもの全てが決壊して、とうとう一面取り返しのつかないほどに水浸しになり、そのことでまた自責し、呪い、恨み、病んでしまったのだった。私が精神疾患の20年選手で障害年金も受給している立場なのは、やはり自業自得なのではないか、と考える時も多々ある。自業自得で社会保障に頼るなんて最低だな、という論理に陥ってしまうので、いや、悪いのは私というよりも病気だし、それが発症するきっかけになった環境を作り出した社会である、と、毎度持ち直す必要がある。今となっては、誰が悪かったのかもうわからない、とまで思うことがある。私が悪かったこともあるだろうし、父や母、兄が悪かった部分もあるだろう。誰が加害者で誰が被害者ということよりも、私は、私が家族を取りまとめられなかった責任というものを未だに感じている。
16歳の時に、私のように、誰にもばれないようにひそかに家庭内で号泣しなければいけない子供を1人でも減らしたいと心から思った。あの時の私は完全に「被害者モード」に入っていたが、そもそもの話、私がもっと強ければよかったのではないか。たとえば加害を受けても、強く生きていける人もいる。これは生まれつきの性格にも左右されるものだと思うのであまり言いたくはないし、苦しんでいる子に「君がもっと強くなるべきだ」などとは死んでも言えないが、自分に関してだけは、やはりあの時被害者ぶりすぎていたのではないか?強く立ち向かうことをさぼったのではないか?という疑念は常にある。しかし、これは断言できるのだが、「立ち向かう」ということを思いつかなかった。幼少時より、私は耐える子供だった。受け入れ、耐え、ひたすら終わるのを待つことが癖になっていた。だから、親や兄に向かって「反撃」「反論」するという発想はそもそもなかった。30歳あたりからだろうか、もしかして、事態がそこまで最悪化するまえに、私が随所随所で異を唱えていれば、親たちの考えも変わったのではないか?なぜ私は被支配に甘んじていたのか?と、弱い子供ではなくなった今の私は、そんなことをよく考えた。しかし、なかった。発想がなくて、その選択肢を私が思いつくことはなかった。そこになければないですね。残酷だが、そうやって世界はできているし、時間は戻らない。
小説を書ける「モード」に全然入れない。この数日は気圧低下と暴風雨により久しぶりにパフォーマンスが落ちた。眠りは相変わらず上手くいっていない。が、前回診察時からうつ状態(希死念慮を伴う)になることはないし、無気力状態にもなっていない。人生史上いちばん快癒の方向に向かっていると感じる。あとは体力がもっとつけば申し分ない。仕事に順調に出勤していることがかなりのよい土台になっている。週4×4時間。これが限界で、かつての私が見たら「そんなの働いてるって言えないよ!」と絶望すると思うのだが、暴働を繰り返した結果週1でさえ働けなくなった若い私にそれは言われたくない。が、無理をして1日15時間働いていたのも本当に楽しかったし、それで得られたものもあると思う。というか、そうすることでそれ以上失いたくないものがあり、その段階を踏まなければ今の私にはなれなかったのだと感じる。仕事(アルバイト)、哲学や批評の勉強、英語の勉強、歌の練習、とやりたいことが多い中、燐一の原稿を進めるのは至難の業に思えるのだが、いざとなったら仕事以外のことは1回全て止めてもいい。とにかく今しか書けないものを書きたい。二次創作は燐一(あんすた)で最後になると思う。あとは細々とでいいので、自分が「小説」だと思うものを書いていきたい。就業中にふと気になって松浦寿輝について調べたりインタビューを読んだりした。仏文学者、詩人、作家。詩人としてこういう大きな建造物を作るみたいに詩を書ける人というのは、私が憧れる姿だと思った。詩を書きたいという思いもあるし、短歌も作っていきたいと思う時は多いが、その前に先ずやることがたくさんあり、詩歌の創作は、小説のあとになるのかもしれない。少しずつ書いて貯めてはいるが、これを詩で言いたい、という情動が最近あるかというと、特にない。なにもかもが鈍っているなあと思うが、社会にはそれなりに適応している昨今なので、あまり欲張りすぎるのもどうなのか、と思う。
2024.5.29
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ichinichi-okure · 9 months ago
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2024.2.13tue_tokyo
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7:00起床 昨夜、明日は永田町と下北沢のダブルヘッダーだから早く眠ろうと思っていたけれど、なかなか寝付けず。いろんなことを考えていた。だけど起きて青空見たら寝不足も気にならない。心情とは面白いね。
政治、とりわけ東京のことを考えるようになったのは住み始めた23年前の2001年頃。思えばさらには2011年東北大震災がきっかけだったように思う。福岡、佐賀時代は自分のことばかり見て、ちっとも想像が外に及ぶことはなかった。まったく褒められない酷い時代。
2019年の終わり、パンデミックが始まって「痛い、なぜこんなに痛いんだ?こんな状態だったんだ。いつからだったんだよ。」とダイレクトに心に生まれた痛さにようやく気付き世の中を見始める。とっくに人生はそうとう進んでいたね。酷い私の時代はずっと続いてたよ。
起きるコロナ禍が始まる頃、世界のこと、日本のこと、気候変動から始まる「全てのイシューは地続き」をつくづく実感した。その後興味を持って行き始めたスタンディング、マーチ、ダイイン、対話集会、プロテストレイヴと、その中にある様々な言葉を拾い探す努力をし始める。そして今日、たまたま二つの集会スピーチ、コールとそれに対話ライブとが重なり2つの梯子する日になった。
15:00 毎日お昼ご飯の代わりのおやつをしているからそんな毎日のルーティンは普通にして行きたいとお昼3時頃、コーヒーを入れおやつを仕込んだ。この頃くらいから朝に少し興奮した気持ちも随分落ち着いていたね。おやつとコーヒーは大事。
その後、カメラと荷物を抱え出かける。少し早く出たから散歩代わりに「LOST AND FOUND Tokyo」へ歯磨き粉を買いに歩く。おかげでよりカームダウンした気がする。いつも思っていることはなるべく熱狂しないということ。だいたいそれで失敗するし、必ずそんなことでくよくよする。
18:30 地下鉄に乗り国会議事堂前で降りる。久しぶりの国会議事堂は怪しく光っていた。いや、たぶん申し分無く思っていたら『今日の国会議事堂は穏やかな光を放っていたな』になったのかな?いくつかの集まりのコールと僧侶の人が立ち奏でる読経聞いた。様々な人の心が国会議事堂をつつむ。
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すでに始まっている国会議事堂前行動、近づくにつれ遠くてもよく通るチャント、コールが聞こえ出す。到着したと同時に小原隆治さんのスピーチがはじまりその一節の「正義を語る事を、止めよう。Let's talk about injustice.。I will not be silenced by injustice. 」が深く心に残り、しかも小原さんの歌うようなチャントに『すべてはリズムなのだ』ね。
21:00 時計を見ると21:00。まだスピーチの方は続くんだけれど、ダブルヘッダー二つ目、下北LIVE HAUSで開催されている「9Party」へ急いで向かった。入るとすぐにsakumagのメンバーでグラフィックデザイナー、ラッパーのnatsumeさんがいた。「しいねはるかさん」がライブ中。私たちも「9Party」に出演した時にご一緒したシンガー。音はもちろんのこと、しいねさんの言葉はいつも心に残る。あんな風に話せる人になりたいと毎回思うよ。その後、浅沼優子さん、佐久間裕美子さんがドイツとアメリカからリモートで対話に参加された。LIVE HAUSのスガナミさんが司会進行。思えばこんなに重要なお話で、遠くにあって間近に聞ける環境を作るスガナミさんのアクティビティーが本当に素晴らしい。とはいえ、あっという間の90分余り。もっとお二人のそしてみんなの話も聞きたかったな。
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今世界中に起きる、イシュー、クライシスを少しの時間だったけれど分かち合えたと思える時間だったよ。そして内容もさることながら、とにかく全てが優しいのだ。みんなが、その漂う全てが優しい。浅沼さん、佐久間さんのお話、エントランスに並ぶsakumagの本や地下BOOKS、バックパックブックス、ふるさとの店の本、しいねさんの歌、sakumagクルーのセレクトする音、そしてお好み焼きがくちゃん、チャーベさんが焼くお好み焼き。実際、ライブ中も対話中もずっと『ジュージュー』と素晴らしく優しいSEがフロアーに降り注いでいたね。
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23:30 家路に辿り着きふと歩数を見ると1万5千歩の文字。寝不足だし今日はあっという間に眠るなと思うも、1日の出来事を反芻するよにまた朝からを思い出していた。この日記みたいに。ただ私がこうやって日記を書いている「今」も世界はジェノサイドをタイムラインで見ている。そのことに憤りまた眠れぬ夜になってしまいそうだけど、私がいくら眠れなくなったとて辛くなったとて何も変わらない。だからこれからもアクティビティ続けようと確認した2月9日。
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明日の朝起きたら「全ては夢」だったってならないのかな?それではおやすみなさい。
チャーベさんの広島風お好み焼き美味しかったなー。
26:00就寝(たぶん)
-プロフィール- ムトウサツキ Small Circle of Friends & STUDIO75. @scof75
ムトウサツキとアズマリキの2人組。1993年、イギリスの人気DJジャイルス・ピーターソン主宰、United future organizationのレーベル”Brownswood”よりデビュー。以来17枚のフル・アルバムをリリース。2005年にはインストゥルメンタルに特化したサイド・プロジェクト「STUDIO75」をスタートアーティストのトータルプロデュースからbeat製作も多数。最新は、BASI、maco marets、kojikojiなど。Small Circle of Friends最新は12th AL” cell ”とセルフミックス “Another cell”。サツキはリユーステーラー「75Clothes」展開。2024年はSmall Circle of Friendsの30周年イヤー。13枚目のアルバムリリース予定です。音楽と服で毎日を暮らしています。
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blue-aotan · 7 months ago
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ハロー(´ー∀ー`)2024.4.7
前期ドラマで完走できたのは「グレイトギフト」だけでした。このドラマ面白かったんだけど、途中「?💢😡」ってなった部分もあったし最終回がかなりしょぼかったですよね←
色々とあり得なかった笑
殺人未遂の医師に手術させたり←
あのアルカナムの人達何で逮捕されないの?とか←
私がね一番イラっとしたのは、藤巻先生の嫁と娘だよね←
ドラマ1話目から藤巻先生に対するあの態度は何かあるのだと思ったら、ただ旦那が自分の気持ちを察してくれないみたいな(嫁の話散々聞いてこなかった結果なんだろうけど)それですれ違ってめっちゃ冷たい態度とってたんだけど、その間に他に男作って(しかも藤巻先生の同僚)入院してる病院で旦那もいるのに不倫相手とイチャイチャしてるのめっっっっちゃムカついた←
しかも娘はそういう母親を庇って「お父さんがそんなだからお母さんが可哀想!」みたいな不倫したのは父親がわかってあげようとしなかったせいだからこんな結果になっても仕方ないでしょ!みたいな圧かけてきて不倫を正当化してるようでかなり腹立たしかったんですよね←
父親が母親を蔑ろにする=不倫していい
とは私は思わないし、それとこれは別問題だろって思う。そこずるくね?ってなる。
離婚してから男作れよ。
ほんで娘も娘よな!父親ばかりが悪いみたいな言い方するなよ。父親に女の影があるならまだしも、そうじゃないなら中立であれ。
そこが本当に許せなくてイラついたよね←
寂しいからって他の男に走る女本当嫌い←
1人で耐えてみろって思う←
寂しいとか殆ど気のせいな感情だぞ←
(※個人的な意見です
ということで新ドラマもちらっと調べてみましたが毎回恒例気になるものを1話だけ見てみます。
ようやく‼︎‼︎スーパーナチュラルシーズン5に突入しました😂
(まだ見とったんかい←
このウィンチェスター兄弟さ、ここに至るまで弟のサムが悪魔の血飲んでサイキックパワーで悪魔を地獄送りにしたり←
兄のディーンなんか2回くらい死んで生き返ってんのよね←
(サムも一回死んだ
身内が死ぬと悪魔を呼び出す儀式をして自分の命と引き換えに生き返らせようとするのよね😂すごいチートだよね←
サムがさルビーって悪魔にずーっとくっついて行動したりディーンはサムがわかってくれないことにイライラして衝突したりシーズン4くらいが本当イライラしかなかった…
2人が険悪になるのは見てても辛いよね。
そんで結局このルビーに騙されたサムがルシファーを封印から解き放ってしまったのよね。バカなの!?😡
ってなると思います←
大体から悪魔のメグにもヨロっとなってたしこの兄弟本当色香に弱いよね←
何が1番イライラするかって、お決まり事のように女性との情事があるのがイラッとする←
この兄弟がモテるのは分かる。
そしてディーンが女好きなのも分かる。
でも潔癖の私からすると2人ともただの節操なし男にしか見えなくて残念すぎる←
女遊び=ステータスみたいなそんな感じかお国柄かよくわからんけど、悪魔とやったり天使とやったりはいらんのよ←
そんなこんなで2人の父親代わりみたいなボビーが本当大活躍なんだけど、2人を守る為に車椅子生活になっちゃってそこの兄弟とのやりとりは涙涙でしたねぇ😢
引き続きゆっくりと視聴続けていきます🫡
ここまでで文句しか言ってないけど←
まだまだ続くよ文句(´ー∀ー`)ただの文句おばさん
金ローでついに来ましたね!「すずめの戸締まり」
新海誠さん好きだったけど、もうそれも過去形になりつつあります。
天気の子で(ん???)となった疑問を拭うことはできませんでした。
録画で観終わった後、もう観ることはないなとすぐに消しましたよね←
私が??となった点を箇条書きにすると
・主人公のすずめがとにかくうるさい
・ソウタさんソウタさんうるさい
・顔で好きになって大暴走し周りに迷惑をかけているのに感謝もない
・とにかく自己中
・終盤はすずめとソウタ2人だけが自分達の世界に悦に入っていて全く応援できない
・自己愛だらけの2人の恋愛はまさに現代っぽい
・後ろ戸ってなに?
・ダイジンは結局何がしたかったん?
・ダイジンの最後のセリフ「すずめの子になれなかった」の意味不明さ
・周りの人がとにかくいい人すぎて主人公の努力による結果ではない
・他力本願で目的を達成されても何の感動もない
けちょんけちょん←(この映画好きな人本当にごめんやで)
細田守さんに続き新海誠さんも卒業の時がやってまいりました。
君の名はが有名になりすぎたんですね。
マイナーなままの方が良かったのかもしれません。
(何様
楽曲もさーずっと同じ人やん。
私の姉が言っとりましたわ
癒着なんか?冷めるわ←
私も全く同じ気持ちでしたさすが姉妹だね👭
話変わりまして「NARUTO」をようやく読み終えました。
終盤は悪い人がいい人に変わったりを繰り返し、かなりお腹いっぱいな展開でしたが平和なストーリーで安心して読めました。
ナルトの強い意志に何度も泣いたし、ナルトがいたからサスケは救われたし、私としてはガイ先生のところがめちゃくちゃ泣けました。
やっぱり努力の人だよね!応援したくなるしその人が報われたら読んでる私も報われるんだ!って思いながらその頑張りを見届けたいと思いましたよね。
あとサクラね。恋から愛に変わるまで本当に一途に頑張って貫いて、傷つきながらも自分の努力も怠らずに素晴らしい忍に成長して立派だなと思いました。
サクラならサスケよりももっと素敵な人がいただろうに←
(だから何様
ただ自来也とネジが死んだことがショックだったよね。
ちよばあのところも泣いたし、我愛羅の成長にも涙だよね。
見所がありすぎて←
イタチもかっこいいしチョウジ強いしシカマルは頼りになるし。
色んな想いが詰め込まれたストーリーで本当に面白かった。
次は何を読み返そうかなぁ
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togekiss4ss · 1 year ago
Text
SNOOZER 1998 4 Bernard Butler 天国から降り立った至福のソウル・ミュージック、遂に完成!
BERNARD BUTLER
Tumblr media
by SOICHIRO TANAKA photography by MIDORI TSUKAGOSHI
間違いなく、98年最初の傑作と呼びうる作品が座み落とされた。アルバム「ピープル·ムーヴ·オン」——バーナード·バトラーという類稀なる才能がようやく咲かせた、大輪の花びらである。険しさや激しさとは無縁。勿論、どこまでも気持ちが高揚するアップ·テンボのナンバーもある。だが、基本的には柔らかで、しなやかで、ゆったりとした時間が漂う、極上のソウルフルな作品集である。
■練りに練り込まれた4ピース·バンドのアンサンブル、そこに実に効果的に配置された華麗なストリングス——だが、そんなゴージャスなプロダクションにもかかわらず、バーナード本人の細かい息遣いがそのまま伝わってくるような親密さがここにはある、日当たりのいいキッチンに通されて、入れたばかりのココアを御馳走になったかのような暖かさ。薪が割れる音だけが聞こえる、暖炉のある暖かい居間に招かれて、家族との思い出話をひとつひとつ聴かされているかのような距離感。そして、妻、亡き父親、兄弟達、多くの友人達——バーナード自身と彼の周囲の人々をめぐる大小様々なドラマが平易な言葉で綴られた歌詞。ここはバーナードが招き入れてくれた彼の部屋なのだ。
■「僕が何故、落ち込んでるか聴いてくれるかい?/僕が過ごしていた日々は、ありがちな疑いばかりだったから/そう、僕が夢を語っても、君だって耳を貸しちゃくれなかった」「そう、君はわかってくれてると思ってた/友人達が僕のことを取り合ってもくれなかったってことを/だって、僕は他人のことが少しもわからないんだよ」「でも、最近は僕はひとりじゃないんだ」——アルバムに先立つ2枚目のシングルとしてリリースされた“ノット·アローン”において、バーナードはどこまでもあけすけに歌う。だが、ここで鳴らされているのは、夢、失意、孤独、離別、誤解、強がり、喜び——そんな普通的なものばかりだ。そう、これこそは我々、日常と自分自身の感情に翻弄され続ける「ちっぽけな魂」の主題歌そのものなのではないか?
■バーナード·バトラーは、自分の半径2メートルのありきたりの小さなドラマから「普遍」を生み出した、どこにでも転がっているありきたりの失意と喜び——だが、それが当の本人にとってはとれほどに深刻なドラマなのか? そして、それを細心の注意を払い、目一杯の熱意でもって奏でた時に、それはどれほどに崇高な叙事詩たりえるのか?——アルバム「ピープル・ムーヴ·オン」は、そうした事実を証明してみせた。バーナードに招かれて、我々は自分自身について語りだす。そう、アルバム「ピープル·ムーヴ·オン」は、そんなありきたりのちっちゃな喜怒哀楽に対する祝福で溢れている。
このレコードによって父の思い出が公になってしまうのは、少し哀しい。でも、そのことに���って、僕自身の存在を証明出来た気もするんだよ。僕は一分一秒たりとも人生を無駄にしたくない。そんな思いを父の思い出がサポートしてくれるのさ
ありきたりに生きたありきたりの男が愛した「やせっぽちの息子」だからこそ産み落とせた、どこまでも親密な「至福のソウル・ミュージック」——
マチズモからも、ホモ・セクシャル体験のないバイ・セクシャルからも遠く離れた、奇跡のソロ・デビュー・アルバム『ピープル・ムーヴ・オン』が到達しえた、しなやかさの秘密
●素晴しくソウルフルなアルバムが出来上がりましたね。
「どうもありがとう」
●このアルバムを聴いて、何故、あなたがスウェード時代、あんなにも居心地悪そうにしていたのかがわかったような気がします。というのも——。
「ふう(と、言ったまま机につっぷしてしまう。髪の毛がスープに浸ってしまっているのも気にせずに、ガバッと起き上がり、首を激しく振り続ける)」
●もうスウェードの話はしたくないんですね?
「いや、そんなことは言ってないよ。別にいいんだけどさ。別にいいんだけど……でも、スウェードのことについては散々話し過ぎたから。ねぇ、アルバムの話にしてくれない?」
●ええ、勿論。だって、今日はスウェードじゃなくって、あなたのソロについて話しにきたんだから。
「それなら良かった。うん、もうスウェードの話はしたくないんだ。僕はスウェードでのキャリアを、本当に誇りに思ってるよ。でもさ……でも、もう5年も前の話なんだぜ?でも、ヨーロッパのプレス……特に英国のプレスは、事あるごとにそんな昔の話に固執するんだよ。昔のことだけじゃない。スウェードが何百万枚もレコードを売ったとか、そんな話をするんだ!そんなの僕の知ったことじゃないのに」
●いや、だから、僕が訊こうとしてるのは——。
「(遮って)だってさ、このアルバムはスウェードのレコードに対する反撃でも何でもないんだから……。このレコードは明らかに、今までやってきたことと違うはずだよ。僕の人生の中の、新しい時代の節目にふさわしいものなんだ。歌詞的なアプローチの方法も、個人にすごくクローズアップしていったり、うんと突き放してみていたり、すごく一般的なことに基づいていたり、様々なんだ。そう、これは全て『僕』なんだ。すごく『僕』らしいレコードなんだよ。ここには、いろんな違った角度から『僕』が描かれているのさ。それこそが、僕が常にやりたいと思っていたことなんだ。うん……でも、まあ、君がこのアルバムの中の僕と比べてみて、スウェード時代の僕は居心地悪そうにしてた、と言うのも分かる気がするよ。確かにそうだったかもしれない(笑)」
●うん、そう。つまり、僕が「何故、居心地悪そうにしていたのかが分かった」と言ったのは、このアルバムを聴きながら、「ああ、これこそがバーナードが昔からずっとやりたかった音楽だったんだなあ」としみじみと感じたからなんです。
「ああ、もう本当にその通り。大正解だ。でも、そんなことを言ってくれたのは、君が初めてだよ」
●嘘?本当に?
「ねえ、『ボトム·ドロワー』って知ってる?結婚に備えて、女の子が嫁入り道具をしまっておくたんすの引き出しのことなんだけど。お父さんやお母さんが、お嫁に行くときに持って行かせたいものを、娘のために蓄えておいたりもするんだ。で、これは、そんな感じのレコードなんだよ(笑)。今まで大事に蓄えてきたものがギッシリ詰まってる。なかなか外にひっぱり出すことが出来なかったんだけど、絶好の機会を得て、ようやく陽の目を見ることを許されたのさ(笑)」
●(笑)なるほどね。それで、このアルバムを聴いて最初に感じたのは、ひとつが最初に言ったソウルフルな作品だということ。で、もうひとつが、70年代のソングライター達がやっていたような、すごく「パーソナルな息遣い」が伝わってくる作品だということなんです。
「へえ。なるほど。いいね」
●でも、自分自身の弱さや怖れをも包み隠さずに歌うのは、最初は戸惑う部分があったんじゃないですか?
「いや、僕は隠しだてしたりしないんだ。隠すものなんて、何もないからね。むしろ人間は自分を包み隠したりしないための努力をすべきだと思うよ。ほら、去年出たレコードの大半はマッチョで、アグレッシヴなギター·ミュージックばっかりだっただろ? なんかお高くとまってると言うか、人を下に見てるって言うか。『俺はグレイトなんだぜ!俺はお前らとは違うんだ!』ってね。でも、僕はそんな風に自分のことを考えたくない。それよりも、もっと繊細なものを表現したいんだ。人間関係のことや、離別や、誰かを失うことや、家族のこととかね。僕はそういうものを自分の内側にひたすら溜めているだけなんて好きじゃない。殻に籠りたくないんだ。溜まったら吐き出して、受け入れていかなくちゃ。どんなポジティヴなことも、ネガティヴなこともね。勇気を奮い起こさなきや。『何でこんなことが僕の身に起こったんだろう?』って理由を解明するんだ。それで『きっとそれは僕が物事の悪い面しか見てなくて、考え方によっては良い側面もあるはずなのに、それを見ようとしないからなんだ……』って気付くんだ。それは変化し得るものかも知れないんだから、リスクを負わなくちゃ。それが、このレコードで表現されている僕の感情というか、感覚なんだ。とにかく、このレコードはすごくパーソナルなものなんだよ。だから、どの曲が具体的にどの人について歌っているかは、言いたくない。僕に言えることは、『このレコードは僕の人生にすごく深く関わっているものだし、多分、みんなの人生にも何らかの関係性を持っているだろう』ということだけなんだ」
●なるほどね。実際、あなたは、これまで自分自身のことを「やせっぽちの、ギターを弾くしか能のない男」という言い方をしてきましたよね。でも、この作品さえあれば、そういった自嘲的な言葉で照れ隠しするのではなく、「僕には人を感動させることが出来るんだ!」と胸を張って言えるんじゃないですか?
「そうだね。僕はこのレコードをすごく誘りに思ってるよ。でも、特に、ここ10年くらいは男が怖れや弱さをさらけ出す、なんてことが受け入れられない状況にあるだろ?実際、僕が思うに、男は普通そういうことをレコードの中で表現したりしないんだよ。男っていうのは、いっつも叫び声をあげてなきゃならない。っていうか、いつでも強気で、男らしくて、荒々しくふるまわなくちゃならなかったりするんだ。でも、僕は、終始『俺はグレイトだ!俺は最高だ!俺の書く曲はどれもこれも素晴しいんだぜ!俺はこの世代で、いちばん優れたソングライターだぜ!』なんてふれまわるような人間には興味がないんだよ(笑)。自分の道をまっすぐに、ただ前だけを見て進んでいけばいいのさ。僕はその方がずっと強い生き方なんだと思ってる。実際、怖れや弱さをさらけ出す、って言っても、何もネガティヴで、悲観的な意味かりがこもっているわけじゃないと思うんだ。本当は、もっとずっとポジティヴで前向きなことだと思うんだよ。だって、ちゃんと自分と前向きに向かい合っているわけだろ?で、その先を模索するための一段階なんだからさ。勿論、これは僕の問題であって、他の人にも強要するつもりなんかないよ。でも、もしかしたら僕のレコードが他の人の考え方に影響を及ぼすかもしれないよね。その可能性もあると信じてるんだけど……。だから、このレコードっていうのは、マッチョでもなく、アグレッシヴでもない、でも、強くてしなやかな男の作ったレコードなんだ。前だけをまっすぐ見て、突き進んでいくだめのレコードなんだよ」
●マッチョじゃないってことで言えば、ヴォーカルという面についても、ニール·ヤングの「囁くような歌い方」があなたに歌う勇気を与えてくれたんじゃないですか?
「う~ん。囁く、っていうのはちょっと違うかな。でも確かに、ニール·ヤングみたいに、ヴォーカルではなくて、表現の一部として歌を歌っているような素晴しい人達っていうのは、技巧に凝らないよね。ビブラートも使いこなせなければ、音階もまともに取れない。でも、何故彼らの歌が素晴しいのかと言えば、ここから生まれたものだからなんだ(と胸をトントンと叩く)。それにいい音符が並んでいれば、つまり良いメロディがあれば十分なんだよね。でも、僕が勇気づけられているとすれば、やっばり彼のアティテュードなんじゃないかな」
●先ほど、70年代のソングライター的なパーソナルな思遣いという話をしたんだけども、逆に、あなたとしては英国人のソングライターに多いキャラクターや物語を設定する歌詞の書き方には、胡散臭いものを感じるんでしょうか?
「そもそもイメージを作り上げようとする点では、大英帝国こそ最も悪しき存在だと思うな。この国は、もう何千年もの間時間を無駄遣いしてる。国民はずっとそれに踊らされて、『大英帝国万歳!』ってやってきた。で、その思想みたいなものが、今の時代になってもずるずると国民の頭の中に残ってるんだよな。こんな小さな国に住んでるもんだからさ、アメリカにプレイしに行ったバンドなんて、すぐ大陸を征服したような気分になってしまうのさ。『俺達はすごい!』ってね。勿論、これは一般的な英国人の考え方であって、僕の意見というわけじゃないよ。僕はそんな考え方には反対なんだ。僕の両親はアイルランド人だから、この大英帝国的な思想は相容れないものがあるし。これがさっきも言った、アグレッシヴな考え方の根底になっているものなんだ。僕は、僕のレコードを聴いた人達にイメージの刷り込みとか、餌付けみたいなことはしたくないんだ。それよりも、このレコードを聴いてくれた人達と手をとりあって、暖かな雰囲気を感じて貰いたいと思ってる。僕は火になって、誰かを暖めることだって出来るはずなんだ(笑)。まあ、確かに、その英国的なソングライティングというのは、一種のシニシズムのようなものだよね。それと、幻想みたいなものを人はそこに見い出しているんじゃないかな。というのも、みんな退屈してるからね。退屈な生活、退屈なバック���ラウンドを持った人達が、大勢ロンドンにやってくる。特にロンドン郊外からね。サリー州やケント州、サセックス州といった場所に生まれ育った若者達は、ロンドンに大都会の幻影を見てるんだよ。『ロンドンに行けばきっとエキサイティングなことが待ち受けてる』ってね。でも、僕もそうだけど、元々ロンドン市内で育った人達は、そんな幻想を持ってはいないからさ。でも、郊外で育ってロンドンに来た人達は、そういう幻想を持ってる。すごく奇妙な、ロンドンのアンダーグラウンド·シーンを発掘するのに執着するんだ。むしろ僕は自分のレコードには、退屈ならその退屈をそのまま表現したいと思ってる。下手な幻想を描くのではなくてね。まあ、こういうことはロンドンに限らず、世界中の大都会に共通する風土病みたいなものなんだけど(笑)」
●なるほどね。
「諸悪の根源は、あのブリット・ポップだった。まあ、中にはいいのもあったけど、そういう地味だけどいいレコードよりも、もっとくだらないけど華やかなレコードばっかりが売れて、そういう連中だけが大金持ちになっちゃったんだよね。ヴァーヴとか、レディオヘッドとか、そういう素晴しいバンドは黙ってベンチに座ってるだけだった。僕もそうだった。でも、最近になってやっと状況とクオリティが一致してきたように思うんだ。でも、やっぱりあの時代というのは、失望させられてばっかりだったよ。まるでロンドンのイメージー=ユニオンジャックの旗、赤い2階建てバス(笑)っていう、あのステレオタイプのイメージがそのままロンドンのミュージック·シーンに持ち込まれちゃったんだ」
●では、今も話に出たレディオヘッドのトム·ヨークのような人は、自分しか気が付かないような、自分自身や世界の問題点をえぐるように見つめて、それを克服するために創作に向かっていますよね。
「僕、彼のことが本当に好きなんだ。尊敬に値するね。レディオヘッドの曲を聴くと、いつでもついつい歌詞に目がいってしまう。歌詞カードを読む、数少ないバンドのひとつだね(笑)。でも、ああいうダウンな歌詞で曲がものすごく良いバンドって、本当に少ないと思う。そこが彼らのすごいところなんだ。曲がとてもいいから、その曲と詞の相乗効果が素晴しくて、詞そのものがまるで詩歌みたいに響いてくる。世界で最高のバンドのひとつだね。それは疑いようがない。興味深くて、曲が素晴しくて、声が美しい。そして、歌詞が本当にいい。自分達の過去を忘れてしまって、最初からビッグなバンドだったような顔をしないのがまたいいよね。彼らが最初にレコードをリリースした時、この国の誰も彼らに興味を抱かなかった。『ザ·ベンズ』をリリースした時だってそうさ。でも、半年経った頃に、ようやくみんながあのアルバムの良さに気付き始めた。ファッショナブルだとさえ言われるようになったんだから。最初は誰の目にも留まらなかったものが、今では10年来の傑作レコードにまで成り得たのさ。その辺が、僕が『ロンドンのミュージック·シーンはクズだ』と言う所以なんだよ」
●ところで、あなたのソングライティングについてもうちょっとお訊きしたいんですけど、やはり今作に収められた作品のソングライティングの過程というのは、自分自身の弱点やダークな部分と向き合って、それを克服していく過程でもあったんでしょうか?
「うん、そうだね。ただ、向き合って、というのは確かにそうだと思うけど、克服っていうのはちょっと違うな。克服というよりも、『ポジティヴなやり方で自分自身を表現している』と言ったほうが適切だと思う。僕は決して紙と鉛筆を持って、じっくり腰を据えて曲を書くようなタイプではないからね。ただテープレコーダーを回して、思いついたフレーズをランダムにそこに放り込んでいく。アイディアをとっ散らかったままとにかく録っておくのさ。頭の中はいつも混沌としていて、いろんな考えや感情がぐちゃぐちゃに渦巻いている。それを簡潔な言葉で説明することなんて出来ないはずなんだ。なのに、一旦レコードになると、ちゃんと簡潔にその意味がまとまっているんだよね。自分でも不思議でしょうがないんだけど(笑)。それで、レコードをじっくり聴き直してみて、ようやく自分自身の考えていたことが解ったりするんだよね。曲作りは、本当にそんなふうな自然発生的なものなんだ。予めプランを立てておくことなんて出来ない。いや、出来たらどんなにいいか、って思うんだけどね(笑)。だけど、やっぱり駄目なんだよね」
●では、今回、ソングライティングの過程で、本当の自分自身と向き合う時、最も苦痛を伴ったのは、具体的にどんな部分だったか数えて下さい。
「そうだな……僕の父親についてのラインを書いている時かな。このアルバムには、全体を通して僕の家族についての描写がたくさん出てくるんだけど、時々胸が苦しくなったりしたね。タイトルや、そういったフレーズに引用されているのは、妻との会話や、何年も前の僕の家族との対話だったりするんだ。まあ、中にはテレビの中の会話からとったものもあるけど(笑)。僕は、基本的に、そういう具体的な会話を引用するのが好きなんだ。政治的なメッセージ性のあるタイトルなんて付けたくないからね。僕は本を読まないからさ。知識なんかよりも、もっと自分のイマジネーションや、頭の中にあるもの、感覚的なものを大切にしたいと思ってるんだ。とにかく、家族のことを曲にするのは、いつでも苦痛を伴う作業なんだ。でも、そこにこそ僕のエモーショナルな部分がいちばん生かされているとも思うし、ポップ·レコードに、もっと深い感情を与えてくれる存在でもあるんだよ。それに、父親や、祖父や、先祖の思い出は僕に残された遺産だと思うんだ。で、その遺産を僕も残していきたいと思ってる。そう、運命みたいなものだね。それに自分なりに折り合いを付けていくのは、エキサイティングなことでもあるんだ」
●実は、この作品を聴いて、かつてあなたがあなたのお父さんについて語った素晴しい言葉を思い出したんです。「自分はごく平凡なとても素晴しい人をひとり知っている。君達にはなんの意味も持たないかも知れないけど、僕にとってはとても大切な人だった。その人はとても幸福な当たり前の人生を生きて死んだんだ」って言葉を。
「ああ、そうなんだ……うん……彼はね、そう、とても平凡な人だった。ごくごく当たり前の人生を送っていたよ。人生を通して、何か特別なことをしたわけじゃない。9時から9時まで退屈な場所で働いて、夜は毎晩テレビを観て、お金の工面をして、ごくまともな死に方をしたんだ。特別に楽しいことがあったわけじゃないんだろうけど、月明りの頃……死の直前にはそれなりに残りの人生をエンジョイして死んでいったと思うよ。その父の思い出がレコードをリリースすることによって公になってしまうのは、僕にとってちょっと哀しいことでもあった。でも、それと同時に、彼の思い出を公にすることによって、僕自身の存在を証明出来たような気がするんだよ。僕自身がここに居る、その事実と理由をね。僕は一分一秒たりとも人生を無駄にしたくはない。そんな思いを彼の思い出がサポートしてくれるのさ。そう、父はとても博識で、機転が利いていて、ウィットに溢れた人だった。でも、誰も声を大にして、彼にいい仕事にありつく機会を教えてはやれなかったんだ。君や、僕のようないい仕事にね。まあ、これって世代的な問題でもあるし、それだけのことなのかもしれないけどね」
●うん。でも、このアルバムさえあれば、あなたは彼の遺志を継いだ、素晴しい息子だという証明が出来ますよ。
「(笑)そうだね。父がそう思ってくれることを願うよ」
●先行シングルの“ステイ”は、どこかお父さんに捧げられた部分もあるんじゃないかと思ったんだけど。
「いや…… 。特にそういうわけじゃないんだ。でも、もしかしたら、潜在的にそんな思いもあったのかもしれないね。正直なところ、どういうふうに君に説明したらいいのか分からないんだけど。この曲は、『変化』について歌われたものなんだ。僕は、人が他人に『君は変わるべきだ』『君はもっと先に進まなくちゃいけない』なんて言ってるのを見ると、イラついてしまうんだ。だって、言われた方は、彼らが変わらなくちゃいけないことも、彼らが本当に先に進みたいと思っていることも、ちゃんと分かってる。それと同時に、そのことがどんなに難しいことかも分かっているんだから。でも、一日の終わりには、必ず『やっぱり自分は変わらなくちゃいけない』って思うんだ。それって、すごく絶望的な光景だと思うんだよね。変化の過程というのは、いつでも恐怖や失望を伴うものだし、違う場所に到達するのって、フラストレーションに常に苛まれるシチュエーションなんだよ。感情的にも不安定で、すごく傷つくことなんだ。実は、この曲のフレーズは、ちょうど僕がレコーディングに入る前に知人の女の子に言われた言葉でさ。彼女は僕が先に進まなくちゃいけないことも分かってるのに、僕にそんな風にばかり言ってて…おまけに、自分は進もうとしなかった。自分も前進しなきゃいけない、って分かってるのにさ。このことは、“ステイ”の前の曲 …なんだっけ、アルバムの9曲目」
●え~っと “ユー·ハヴ·ゴット·ホワット·イット・テイクス”ですね。
「その曲も、このことについて歌われたものなんだ」
●そうなんだ。なるほど。じゃあ、アルバム·タイトルにもなっている『ピープル·ムーヴ·オン』というタイトルは、そうしたあなたの人生における変化に対する認識が現われたものなんでしょうか?
「これも、もともとは毎日の対話の中から出てきたフレーズなんだ。でも、ちょっと違うのは、これは自分自身の対話というところなんだよ。『何でこんなことが起こるんだろう?』、『何でこんなことが自分の身に起こったりするんだろう?』という問いかけから生まれたものなんだ。自分の頭の中に渦巻いている、人生そのものに対する問いかけだね。このフレーズが最初に閃いた時、僕はウェストエンド(ロンドン中心街)で新聞を売ってたんだ。何年も前の話さ。で、人がただ、流れていく。流れていく。流れていく。土曜日の夜で、みんなはクラブに繰り出すために、流れていた���だ。僕は、それをじっと観察してた。自分勝手に彼らを批評してたわけさ。クラブへ向かう時にはお洒落して、皆すごくスマートに決めてるだろ? でも、帰りには口紅は剥げてるし、髪の毛はめちゃめちゃだし、あられもない格好になっていたりするんだ(笑)。そういう流れ行く人の立ち居振る舞いを、批評することだって出来るし、それを経験の一つとして自分に取り込むことも出来るんだ。そういうのって、ただの行きずりの人についても、大���な人についてもそれは同じことだと思うんだ。過去に一緒にプレイしたことのあるミュージシャンだって、一緒に仕事をしたことのある人だって、関係を持ったことのある人だって同じことさ。僕の中には、他人は自分の中を通りすぎて行く存在に過ぎないという思いがどこかにあるのかもしれない。勿論、その中には僕を救済してくれる人も、僕のイマジネーションをかきたててくれる人もいる。2度と会わない人もいる。「ピープル·ムーヴ·オン」というのは、人が自分の中を流れていく、まるで旅するように来ては去っていくシチュエーションをイメージさせるフレーズだと思うよ。このレコードも、そんな旅のようなものなんだ。色々な人や、色々な経験がこのレコードを通り抜けていくのさ」
●なるほど。で、このアルバム全編には「許し」が漂っていると思うんですよ。あなた自身、このアルバムを作ることで、憎しみや怒りという感情から解放されて、とっても清々しい気分になったんじゃないですか?
「いや、どうだろ……最初から『許し』があったというよりも、先に『評価/判定』があって、その結果から君はそう感じたんじゃないかな。勿論、ネガティヴな評価の場合もあるよ。で、そういう人間関係を自分の経験則として蓄積することが出来るんだ。そういうことだと思う。そう、それと『ビーブル·ムーヴ·オン』というタイトルには、もう一つ別の意味があるんだ。それは、『頼むぜ!動いていこうよ!』ってことなんだ(笑)。『進んでいこう、イマジネーションを最大限に使って、音楽に関する知識をうんと生かして、動いていこう、進んでいこう!』ってことなんだ。まあ、つまりは、レコードを作ろう、ってことなんだけど(笑)。スピリチュアライズドやレディオヘッドといったバンドは、それを本当に上手にやってのけたと思うよ。彼らはこの国の音楽的な財産にきちんと敬意を払いながら、全く同じことをやるということに、プレッシャーを感じてる。違和感を感じてるんだ。『お、これいいね!頂戴しよう』って上手く過去の音楽スタイルを取り入れながら、最新型のオリジナルを創り出しちゃうんだからね!すごく革新的だよ。こういうのを、アート·ワークって言うんだと思う。いろんな人から影響を受けて、それで今度は自分達がリスナーやオーディエンスに影響を与えてる。動き続けているのさ」
●うんうん。じゃあ、あと少しだけ。“ユー·ライト·ザ·ファイア"の穏やかなムードというのは、あなたの家庭のムードそのものの反映なんでしょうか?
「いや、というよりは、これは今現在の僕自身の状態についての曲なんだ。父が死んでから数年の間、僕は兄弟達と全然連絡を取り合っていなかった。でも、ちょうどアルバムの最後の曲のヴォーカル·トラックを録っていた時なんだけど、兄弟が僕をスタジオに訪ねて来てくれてさ。なんだかすっかり歳とっちゃったみたいに見えたけど、もうとても嬉しくてさ。つまり、レコーディングが一区切りついたところで兄弟が激励に来てくれたんだよ。その時っていうのが、すごく暖かな気分だったんだ。その後も、僕にも子供が出来て、兄弟にも子供が出来て、母が孫を見に来てくれて、良い時期が続いてる。すごく暖かくて、素敵な、ポジティヴな時間が続いていることを歌っているのさ」
●うんうん。でね、ちょっと気になったのは、このアルバムを聴く限り、あなたってちょっとジェラシーが強すぎる男性なんじゃないかな?って。
「ジェラシー?いや、僕としてはそんなことないと思うけどな。良く分からないな、その質問は」
●OK。じゃあ、ここ数年のあなたの活動を見て、最もやきもきしていたのは、あなたのワイフなんじゃないかと思ったんだけどーー。
「え、どういうこと?彼女が僕の音楽活動を気に入ってなかったってこと? それとも、全然働いてないことを怒ってたかってこと?」
●違う違う!だって、ここ数年、音楽活動の面であなたは色々と紆余曲折してたじゃない?
「ああ、分かった。そういうことか。うん、僕の奥さんはね、すっごく素敵な女性なんだよ。アハハハ。いやいや、とにかく、音楽のことに限らず、色々心配はかけてると思うな。僕は結構肝心なことを言わなかったりするもんだから、彼女はそれをどうにか理解して、問題を解決しようと努力してくれてるんだ」
●じゃあ、“ユー·ジャスト·ノウ”は、彼女との関係の中から生まれた曲なんでしょうか?
「そう、僕は彼女のことを何でも知りたがるからね、まるで子供みたいに(笑)。というより、彼女が僕を理解してるのかどうかを知りたがってしまうんだ。ほら、子供って何でも根掘り葉掘り訊きたがるだろ?『どうしてそんなこと知ってんの?それってどういうこと』ってさ。小さい時には誰でも、『なんで今夜サンタクロースが来るなんて判るのさ?』って両親につっこんで、困らせたりするじゃない。もちろん親はそれには答えられないんだけどね(笑)」
●でも、それって、あなたがジェラシーの強い人だってことも関係してるんじゃない?
「ああ。なるほど。それは良い見解だね(笑)。そうか。そうなのかも。ハハハ」
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shingoiwasaki-blog-blog · 9 months ago
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遺骨、酸初、初夏、夏至、我博、臨床、先客、那波区、東海、雲海、雲水、初楽、飼養、規律、滅法、頑丈、撃破化、内板、飼養、機咲州、分癖、蛾妙、頌栄、丼爆発、濃彩、恋欠、名瀬、徒歩機、歌詞役、素市、癌滅、元凶、願文、文座、同發、長門、至極、極美、呵責、端午、併合、奈落、底癖、幕府、某尺、尊式、検疫、未除、路側、柑橘、脂溶、瑛人、冠水、豪材、剤枠、土岐、駄泊、検尺、漏洩、破裂無言、任期、崩説、全滅、壊滅、開幕、統帥、頭数、水湿、冠水、抹消、網滅、馬脚、財冠水、風隙、来妙、勤学、餞別、名判、名盤、観客、衆院、才覚、無能、果餓死、損初、波脈、釋迦、損失、片脚、那古、可物、筋層、真骨、存廃、破格、名湯、今季、写楽、苦況、罪責、孫覇、全滅、今父、奈落、旋盤、秒読、読破、名物、貨客、泉質、随想、滅却、監理、素質、遡行、文滅、菜根、無端、庄屋、破壊、客率、合併、豪式、続発、泣塔、透析、頑迷、場脈、野張、船室、乾物、吐瀉分裂、戒行、噛砕、爾、晩別、海苔、西明、縁月、花月、独歩の大蛇、再発、納言、遺言、残債、背角、破壊、忠膵癌、統帥、馬車、下劣、火災、乱尺、毒妙、縫製、貨坂城、歳発、富低落、菜初、命式、山賊、海剤、激武者、瓦礫、破水、分裂、賀露、屠畜、能月、見激、破壊、破戒、採石、屈託、門別、皆来、家来、千四、我楽、夏楽、無慈悲、壊滅、破棄、損勤学、外鰓、長水、瑛人、永久、旋律、斑紋、財年、場滅、甘露、舐めけり、真靭、察作、論祭、乾裂、薩長、泣塔、室見、川縁、岩石、言後、荷火災、防爆、鋒鋩、体制、貨車、顎脚、刺客、坐楽、損益、脳系、文才、分合、合壁、啓発、萌姫、島内、監修、真木、合理、独房、雑居、紋発、乱射、雑念、五輪、三振、欄居、托鉢、紋腹、画狂、欠年、射殺、殺傷、脳初、目車、濫用、懸念、學年、身者、卓越、餓死、軟卵、場者、童空、我作、滅法、涅槃、抹殺、怒気、燃焼、略��、宰相、馬腹、刳発、南山、活発、沙羅、割腹、殺戮、循環、奈良、菜道、紗脚、残雑、颯和、和歌、東風、南富、背面、焼却、四季、同發、博羅、無償、透明、明闇、雲海、陶酔、溺愛、泊雑、湖畔、花車、小雑、蘭風、雑魚寝、逆発、罵詈、検遇、明細、鳥羽、無数、飾西、涼感、割烹、面月、略発、明暗、御覧、絶滅、名者、焼却、野版、絶筆、数界、洒落、羈絆、四索、敏捷、旋律、脚絆、安行、軽安、難産、伊賀、消滅、生滅、巡数、水災、万華、論発、処住、崇拝、年月、画鋲、我流、剣率、草庵、律年、雑魚、規約、貨車、蒸発、重大、錯乱、蓮妙、奈良、坐楽、延宝、財年、爆発、龍翔、日向、塁側、席園、座札、風評、財年、何発、旋律、画狂、論券、戦法、尊師、大概、二者、那波、麺期、演説、合邦、放射、雑律、貨客、選別、燕順、考慮、試薬初、財源、富、符号、井原、若榴、清涼、無數、才覚、絶望、奈落、奔放、有識、台東、詮索、懸念、病状、設楽、宴客、怠慢、時期、同部、弁解、冊立、立案、前略、妄動、侮蔑、廃絶、間髪、図解、経略、発泡、者発、立案、滅鬼、自利、論酒、桜蘭、五月雨、垓年、処理、短髪、散乱、絶滅、命日、庵客、実庵、龍翔、派閥、同盟、連峰、焼殺、勝中、割裂、残虐、故事、量発、敗残、花夢里、面月、原氏、雑考、推理、焼殺、膵癌、導風、千脚、砂漠、漁師、活滅、放射、洋蘭、舞妓、邪武、涅槃、毛髪、白藍、他式、民会、参謀、廃車、逆発、峻峰、桜蘭、殺戮、銘客、随分、刺死、脳犯、我版、論旨、無垢、血潮、風泊、益城、拝観、舘察、懺悔、空隙、髭白、模試、散乱、投射、破滅、壊滅、下痢、他殺、改札、寿司、葉式、魔雑、渾身、等式、命日、安泰、白藍、良志久、中須、掻敷、北方、監視、血式、血流、詐欺、加刷、販社、壊滅、坐楽、白那、苫小牧、欄物、演説、開脚、摩擦、欠史、宰相、掻敷、飾西、近隣、可能、刺自虐、崑崙、独歩、良案、隔絶、菜作、妄動、犬歯、核別、概要、立案、破格、殺戮、良案、快絶、防止、那古、風別、焼安泰、独庵、囲炉裏、壊滅、外傷、刃角、視覚、耳鼻、下顎骨、子孫、剥奪、憂鬱、優越、液状、先端、焼子孫、兵法、那波、安楽、最短、数式、絶句、庵杭、雅樂、動乱、者妙、垓年、独初、前報、奈落、数道、弓道、拝観、俯瞰、散乱、男爵、害面、炎上、抹殺、破棄、分別、額欄、学雑、宴客、体面、村落、柿区、害初、告発、欄式、体罰、侮蔑、浄光、情動、差額、君子、何発、兵式、童子、飾西、各滅、我札、審議、半旗、普遍、動脈、外傷、無償、木別、別格、名皿部、京脚、破棄、試薬、絶滅、学札、清涼、爆発、組織、壊滅、ここに、名もなき詩を、記す。風水、万別、他国、先式、続発、非力、産別、嘉門、神興、撃易、弊社、紋別、座泊、画狂、式典、胞子、画力、座敷、学舎、論別、閉域、爆風、万歩、博識、残忍、非道、望岳、死骸、残骸、符合、壊滅、匍匐、弄舌癖、死者、分別、砂漠、白藍、模写、服役、奈落、忖度、符尾、同盟、田式、左派、具癖、退役、蛇路、素白、昆北、北摂、写経、文武、択液、図解、挫折、根塊、道厳、視野別、奈落、鳥羽、グリシャ・イェーガー、粗利、惨殺、学癖、優遇、陶器、場作、土壌、粉砕、餓鬼、草履、羅列、門泊、戸癖、山系、学閥、座枠、忠膵癌、視野別、脳族、監視、佐伯、釋迦、敏捷、遇歴、佐渡、名張、紀伊市、名刺、干瓢、夏至、楽節、蘇遇、列挙、間髪、風脚、滅法、呪水、遇説、死骸、爆発、山荘、塀楽、茗荷、谷底、愚者、妄動、還魂、色別、最座、雑載、論客、名足、死期、近隣、名張、迷鳥、呑水、飛脚、晩別、獄卒、殺傷、視覚、乱脈、鉱毒、財閥、漢詩、死語、諸富、能生、那波、合理、血中、根菜、明初、鹿楽、宮札、度劇、臥風、粋玄、我馬、洞察、今季、爾脈、羅猿、激園、葉激、風車、風格、道明、激案、合祀、坐楽、土地油、力別、焼殺、年配、念波、郭式、遊戯、富部区、奈脈、落札、合祀、寒白、都山、額札、風雷、運説、害名、亡命、闘劇、羅沙莉、砂利、夢中、淘汰、噴水、楽章、農場、葉激、際泊、手裏、合併、模等部、トラップ、落着、御身、学習、零、概要、各初、千四、何匹、笘篠、熊本、京駅、東葛、土量、腹水、活潑、酢酸、数語、隠語、漢語、俗語、羽子、豚皮、刃角、醪、能登、半年、餓鬼、泣塔、用紙、喜悦、山荘、元相、炭層、破裂、腹水、薔薇、該当、懐石、討滅、報復、船室、壊滅、回族、先負、嗚咽、暁闇の、立ち居所、餞別、乾式、財閥、独居、乱立、差脈、桜蘭、龍風、抹殺、虐案、某尺、無銭、漏洩、北方領土、白山、脱却、幻滅、御身、私利私欲、支離滅裂、分解、体壁、脈、落札、合祀、寒白、都山、額札、風雷、運説、害名、亡命、闘劇、羅沙莉、砂利、夢中、淘汰、噴水、楽章、農場、葉激、際泊、手裏、合併、模等部、トラップ、落着、御身、学習、零、概要、各初、千四、何匹、笘篠、熊本、京駅、東葛、土量、腹水、活潑、酢酸、数語、隠語、漢語、俗語、羽子、豚皮、刃角、醪、能登、半年、餓鬼、泣塔、用紙、喜悦、山荘、元相、炭層、破裂、腹水、薔薇、該当、土脈、桜蘭、郎乱、乱立、派閥、別癖、恩給、泣き所、弁別、達者、異口同音、残骸、紛争、薔薇、下界、雑石、雑草、破戒、今滅、梵論、乱発、人脈、壊滅、孤独、格律、戦法、破戒、残席、独居、毒僕、媒概念、突破、山乱発、合癖、塹壕、場技、極楽、動脈、破裂、残債、防壁、額道央、奈良市の独歩、下界残滓、泣き顎脚、朗唱、草庵、場滅、乖離、鋭利、破戒、幕府、網羅、乱脈、千部、土場、契合、月夕、東美、番號、虎破戒、在留、恥辱、嗚咽、完封、摩擦、何百、操船、無限、開発、同尺、金蔵寺、誤字、脱却、老廃、滅法、涅槃、脱却、鯉散乱、立哨、安保、発足、撃退、学別、憎悪、破裂無痕、磁石、咀嚼、郎名、簿記、道具雨、壊滅、下落、吐瀉、文別、銘文、安胎、譲歩、剛性、剣率、社販、薙刀、喝滅、解釈、村風、罵詈雑言、旋風、末脚、模索、村立、開村、撃退、激癖、元祖、明智用、到来、孟冬、藻石、端午の贅室、癌客、到来、未知道具雨、寒風、最壁、豪族、現代、開脚、諸富、下火、海日、殺傷、摩擦、喃楽、続落、解脱、無毒、名毒、戒脈、心脈、低層、破棄、罵詈、深海、琴別府、誠、生楽、養生、制裁、完封、排泄、虐殺、南京、妄撮、豚平、八食、豪鬼、実積、回避、答弁、弁論、徘徊、妄説、怒気、波言後、節楽、未開、投射、体者、破滅、損保、名水、諸味、透析、灰毛、界外、���偶、忌避、遺品、万別、噛砕、剣率、戒行、一脚、快哉、提訴、復刻、現世、来世、混成、吐瀉、場滅、経絡、身洋蘭、舞踏、近発、遊戯、男爵、最上、最適、破裂、改名、痕跡、戸杓、分髪、笠木、路地、戳脚、快晴、野会、対岸、彼岸、眞田、有事、紀伊路、八朔、減殺、盗撮、無札、無賃、無宿、龍梅、塩梅、海抜、田式、土産、端的、発端、背側、陣営、戒脈、母子、摩擦、錯覚、展開、星屑、砂鉄、鋼鉄、破滅、懐石、桟橋、古事記、戸杓、媒概、豚鶏、墓椎名、顎舌骨筋、豚海、砂漠、放射、解説、海月、蜜月、満期、万橋、反響、雑摺、油脂、巧妙、
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shredderwastesnow · 9 months ago
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長々と「ゴーストワールド」考
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私がテリー・ツワイゴフ監督の映画「ゴーストワールド」と出会ったのは、2000年代中盤のことだった。映画館ではなく、ツタヤでDVDを借りて実家のリビングで観た。コロナ禍によってビデオ・DVDレンタル屋としてのツタヤが街から消えた今になって振り返ると、あの日からずいぶん遠くに来てしまったことを実感する。
映画冒頭、アップテンポなジャズが流れ出し、こぶしの利いた男性シンガーの声が重なる。「シャンフェケシャンフゥ」--何語だか分からないが、気分を高揚させる陽気なグルーヴ。しかし、映像はアメリカ郊外の白いマンションで、音楽の古めかしさと不釣り合いな印象を与える。
カメラはマンションの外から窓の中を捉えつつ、右へと移動する。それぞれの窓の向こうにいる住人たちが部屋でくつろいだり食事をしたりといった光景がいくつか展開された後、濃いオレンジの壁紙の部屋が映し出される。部屋の中央で、黒縁眼鏡をかけたぽっちゃりめの女の子が、黒髪のボブを振り乱して踊っている。傍らには昔ながらのレコードプレーヤー。そこから大音量で流れる「シャンフェケシャンフウ」--アメリカにおけるサブカル眼鏡女子の強烈な自己主張は、無機質な郊外の光景へのレジスタンスのようだ。
細かい台詞やキャラクターは忘れてしまっても、このシーンだけは鮮烈に頭に残っている。この映画が何を描こうとしているのか、冒頭を観ただけで分かった。自分の世界を持っている人間の素晴らしさと痛々しさ。そんな存在を愛おしむ監督の眼差し。
2時間弱の物語の中では、高校を卒業したものの進路が決まらない主人公イーニドが迷走に迷走を重ねる。そして、彼女が何かを成し遂げるようなラストも用意されていない。
ありがちなティーンエイジャー文化に埋没する無個性なクラスメイトや郊外の退屈な人々を馬鹿にしている割に自分自身もぱっとしないイーニドの姿は痛々しいが、十代の自分にも確かにそんな一面があったことが思い出され、いたたまれない気持ちになる。それでも、映画を見終えた私の心には温かい余韻が残った。監督が最後までイーニドに寄り添い続けていることが伝わってきたから。
2023年下旬、何の気なしに見ていたX(旧twitter)で、ゴーストワールドのリバイバル上映を知った。絶対に行かなければと思った。あの名作と、映画館で出会い直したい。 上映が始まって約1ヶ月後の2024年1月、再開発によって円山町から宮下に移転したBunkamuraル・シネマの座席で、私はイーニドたちと再開することになった。
改めて観てみると、最初に観た時の感動が蘇ったシーンもあれば、初見では気付かなかった要素が見つかったシーンもあり、希有な鑑賞体験になった。 これ以降、個人的に気になった部分を列挙してみる。
自由という試練
物語の序盤で、主人公イーニドと幼馴染みのレベッカは、揃って高校を卒業する。式が終わると、イーニドとレベッカは会場から走り出て、卒業生が被る伝統の角帽を脱ぎ、校舎に中指を突き立てる。二人とも大学には進学せず就職もしないので、これからは受けたくない授業を受ける必要もなく、大人として自分の道を選ぶことができる。スクールカースト上のポジションに惑わされることもない。
しかし、コーヒーのチェーン店で働きながら親元を離れて暮らすためアパートを探し始めるレベッカとは対照的に、イーニドは将来のビジョンを持てないまま高校の補講に通い、髪を派手な色に染めてみたり、映画館のアルバイトを一日でクビになったりしている。ルームシェアをする約束を果たす気があるのかとレベッカに問い詰められれば「自立、自立って馬鹿みたい」と滅茶苦茶な言葉を返して怒らせ、家に帰ってからベッドで泣く。イーニドは自由を満喫するどころか、自由を持て余しているように見えた。
高校生の頃は、学校の教員たちが決めたルールに従い、与えられたタスクをクリアすることが求められていた。経済的に親に頼っている分、親や家族というしがらみもある。大人の介入を避けられない年代にいるうちは、人生の問題を大人のせいにすることもそれなりに妥当だ。
しかし、高校を卒業してしまえば、もう人生の諸問題を安易に大人のせいにできない。複雑な家庭の事情に悩まされていても、「もう働ける年齢なんだから、お金を貯めて家を出ればいいんじゃない?」と言われてしまう。
自分の進路を選び、やるべきことを見極めて着実に実行することは、何をすべきなのか指示してくる人間に「やりたくない!」と反抗することよりもはるかに難しい。与えられた自由を乗りこなすだけの自分を確立できていないイーニドの戸惑いと迷走は、滑稽でありながらも、既視感があってひりひりする。
シスターフッドの曲がり角
この映画には、イーニドとレベッカのシスターフッド物語という側面もある。十代を同じ街で過ごし、お互いの恋愛事情も知り尽くしている二人が、高校卒業という節目を境に少しずつ噛み合わなくなってゆく過程が切ない。二人とも、相手を大切に思う気持ちを失ったわけでは決してない。それでも、環境の変化が二人の違いを鮮明にし、今まで通りではいられなくなる。
イーニドもレベッカも、世界をシニカルに見ている点は共通している。派手に遊んでいたクラスメイトが交通事故で身体障害を負ってから改心し、卒業式のスピーチで命の尊さを語っていたことに対して「人間そんなに簡単に変われるわけない」と陰で批判したり、卒業パーティーでも弾けたりせずぼそぼそ喋っていたりと、どこかひねくれた態度で生きている。世の中が用意する感情のフォーマットに素直に乗っからない低温な二人の間には、確かな仲間意識が見て取れた。
しかし卒業を契機に、二人の関係はぎくしゃくし始める。 イーニドは仮に卒業できたものの、落第した美術の単位を取得するため補講に出なければならない。スムーズに卒業したレベッカはカフェのチェーン店で働き始め、アルバイトではあるが社会に居場所を得る。卒業したばかりの頃はイーニドと一緒にダイナーに行き、新聞の尋ね人欄に出ていた連絡先にいたずら電話をするといった行動にも付き合っていたレベッカだったが、アルバイトも続かずルームシェアの部屋探しにも消極的なイーニドに徐々に愛想を尽かす。イーニドが中年男性シーモアとの関係を隠していたことが、さらに二人の距離を広げてしまう。
イーニドは古いレコードを集めるのが好きで、一癖あるファッションを身に纏い、多少野暮ったい部分はあるにしても自分の世界を持っている。バイト先でも、上司の指示に違和感を覚えれば分かりやすく態度で示す。表面的にはリベラルな国を装いつつ水面下では依然として差別が行われているアメリカ社会に対しても、批判的な眼差しを向けている。
しかし、それを表現した自分のアート作品が炎上した際、イーニドは作品を批判する人々に対して展示の意義を説明せず、展覧会の会場に姿を見せることすらしなかった。どんなに鋭い感性があっても、表現する者としての責任を全うする姿勢のないイーニドは、アーティストにはなれないだろう。黒縁眼鏡の媚びない「おもしれー女」ではあってもカリスマになる素質はなく、かといってマジョリティ的な価値観への転向もできないイーニドの中途半端さは、何とも残念である。
一方レベッカは、シニカルな部分もありつつ、現実と折り合いを付けて生きてゆけるキャラクターだ。店に来たイーニドに客への不満を漏らしながらも、上司に嫌味を言ってクビになったりすることはない。経済的に自立して実家を出るという目標に向かって、地に足の着いた努力ができる。
そして、レベッカは白人で、イーニドより顔が整っている。二人がパーティーに行くと、男性たちはユダヤ系のイーニドに興味を示さず、レベッカにばかり声を掛ける。 どう考えても、社会で上手くやってゆけるのはレベッカの方なのだ。
卒業を契機に、高校という環境の中ではそれほど目立たなかった二人の差が浮き彫りになる。置いて行かれた気持ちになるイーニドと、現実に向き合う意欲が感じられないイーニドに苛立つレベッカ。どちらが悪いわけでもないのに、高校の時と同じ関係ではいられない。絶交するわけではないけれど、何となく離れてゆく。
人生のフェーズに応じて深く関わる人が変わってゆくのはよくあることだし、どうにもならない。それでも、楽しかった長電話が気まずい時間に変わったり、昔だったら隠さなかったことを隠すようになる二人を見ていると、人生のほろ苦い部分を突きつけられるようで、胸が締めつけられる。
シーモア:大人になりきらないという選択肢
冴えない中年男性シーモアは、この映画におけるヒーローでありアンチヒーローだ。平日は会社員だが、休日は音楽・レコード・アンティークオタクとして自分の世界に耽溺し、友達も似たような同性のオタクばかり。せっかくライブハウスで女性が隣に座っても、音楽の蘊蓄を語って引かれる。そのくせ「運命の出会い」への憧れをこじらせている。自分の世界を持っている人間の素晴らしさと痛々しさを、これでもかと体現しているキャラクターだ。
イーニドとシーモアの出会いは、イーニドのいたずら電話がきっかけだった。新聞の尋ね人欄を読んでいたイーニドは、バスで少し会話をした緑のワンピースの女性にまた会いたいと呼びかける男性の投書を発見し、この気持ち悪いメッセージの発信者を見てやろうと、緑のワンピースの女性を装って電話をかける。会う約束を取り付け、待ち合わせの場所に友達と共に向かうと、呼び出されたシーモアがやって来る。
待ちぼうけを食らうシーモアを陰で笑いものにするイーニドだったが、別の日に街で偶然見かけたシーモアを尾行して、彼がレコードオタクであることを知り興味を持つようになる。シーモアのマンションで開かれたガレージセールで、イーニドはシーモアが売りに出した中古のレコードを買い、会話を交わし、徐々に距離を縮めてゆく。
シーモアが自宅でレコードオタクの集まりを開いた日、イーニドはシーモアの部屋に入る機会を得、彼のコレクションと生き様に驚嘆する。
恐らくイーニドは、シーモアという存在から、アーティストやクリエーターにはなれなくても自分らしさを手放さずに生きられると学んだ。たとえ恋愛のときめきが去ったとしても、シーモアの残像はイーニドの中に残り、社会と折り合いを付けられない彼女の行く先をささやかに照らすのではないだろうか。
(そして、シーモアの姿が、一応仕事や勉学などで社会と折り合いを付けながらも、家庭を持たず読書や映画鑑賞や執筆に明け暮れる独身中年の自分と重なる。その生き様が誰かの未来を照らしたりすることはあるのだろうか。もちろん作家として誰かの人生に言葉で貢献するのが一番の目標ではあるものの、映画を観た後、最低限シーモアになれたらいいなという気持ちになった。初見の時と感情移入するキャラクターが変わるというのは、なかなか新鮮な体験。)
矛盾を抱えたアメリカ社会への言及
最初に観た時はイーニドや一癖あるキャラクターたちが織り成す人間模様にしか目が行かなかったが、二度目の鑑賞では、画面の端々に映り込むアメリカ社会への皮肉もいくつか拾うことができた。
ライブハウスのシーンに、ブルースに影響を受けたと思われる白人のボーイズバンドが登場する。ヴォーカルは「朝から晩までcotton(綿花)を摘む毎日さ」みたいな歌を熱唱する。確かにブルースにありがちな歌詞だ。しかし、綿花を摘む労働をさせられていたのは主に黒人であり、白人は黒人をこき使う側だったはず。労働者の心の拠り所として作られたブルースという文化を、ブルジョワである白人が無神経に簒奪しているという皮肉な現実が、この短い場面にそっと描かれている。
また、イーニドとレベッカが一緒にパーティーに行くとレベッカばかりが男性に声を掛けられる件には既に触れたが、声を掛けてくる男性はほぼ白人だ。アジア系の男性や黒人男性などがレベッカをナンパすることはない。たまたま二人の住む街が白人の多い地域という設定なのかもしれないが、このようなキャスティングが決まった背景には、制度上の人種差別がなくなっても人種によるヒエラルキーが社会に残っているという監督の認識があるのではないかと感じた。
そして、個人商店がチェーン店に取って代わられ、住宅地が画一的なマンションで占められ、街が少しずつ個性を失ってゆく描写もある。レベッカが働くカフェ(ロゴがスターバックス風)やイーニドがバイトをクビになるシネコン内の飲食店は、無個性なチェーン店そのものだ。モノやサービスが画一的になり、雇用や労働のスタイルも画一的になり、マニュアル通りに動けない人間が排除される世界へのささやかな批判が、様々なシーンの片隅にそっと隠されている。
この映画は、十代の葛藤を単なる自意識の問題として片付けず、矛盾だらけで個性を受け入れない社会にも責任があると言ってくれていた。改めて、監督や制作者たちのティーンエイジャーに対する温かい眼差しを感じた。
ラストシーンをどう解釈するのか
ネタバレになるので詳細は伏せるが、この映画のラストシーンは比喩的で、どう受け止めるのが正解なのか分からない。イーニドの人生に希望の光が差すことはなく、かといって大きな絶望が訪れることもなく、自分を命がけで守ってくれた人の思い出を胸に強く生きることを誓うみたいな展開にもならない。とにかく、分かりやすいメッセージのある終わり方ではないのだ。
(映画館を出た後にエレベーターで乗り合わせた若いカップルも、やはりラストの解釈が難しいという会話をしていた。)
私自身は、このラストを、イーニドが他力本願な自分から卒業することをようやく決意したという意味に捉えている。
これまでのイーニドは、心細くなれば友人のレベッカやジョシュを呼び出し、映画の中盤以降ではシーモアにも絡んでいた。人生に行き詰まれば、誰かを頼って気を紛らわす。偶発的に何かが起こって道が開けないかな、みたいな感覚で生きているような印象だった。 しかし、物語の終盤で、一時はイーニドにとってヒーローだったシーモアが、突然遠のく。レベッカとも既に疎遠になっているイーニド。そして、不思議なラストシーン。イーニドは、私たちに背中を向けている。
イーニドは、自分を導いてくれるヒーローも、どう生きるべきか教えてくれる天使も、どこにもいないということに気付いたのではないだろうか。 人間は最終的には孤独で、自分の人生は自分で切り拓いてゆくしかない。ラストシーンのイーニドからは、彼女が紆余曲折の果てに辿り着いた人生の真理が滲んでいるように思える。
そして、イーニドの後ろ姿は、スクリーンのこちら側にいる私たちに対しても「自分の人生は自分で切り拓いてゆくしかないよ」と語りかけている気がする。どう生きるべきか、映画に教えて貰おうなんて思うなよ。自分で行動して、傷ついたり恥をかいたりしながら、自力で見つけるんだ。
以上が私なりの解釈だが、違う見方もあるのかもしれない。他の人の批評も検索してみたい。
おわりに
Bunkamuraル・シネマでの「ゴーストワールド」上映は明日で終わる。しかし、各地の名画座での上映はまだ続くようだ。これからも沢山の人がイーニドたちに出会うことを想像すると、自然と笑いがこみ上げる。
イーニドの冴えない青春は、観た人の心に何をもたらすのか。
これを読んで少しでも気になった方は、是非スクリーンで、ラストシーンまで見届けてください。
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kennak · 9 months ago
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警察側の証人から「捏造ですね」という異例の発言が飛び出した、大川原化工機冤罪事件を巡る国賠訴訟。東京地裁(桃崎剛裁判長)は12月27日、検察と警視庁の捜査の違法性を認め、国と東京都にあわせて1億6200万円余りの賠償を命じた。 公安警察の強引な捜査や人質司法の問題を浮き彫りにした事件で、国賠訴訟の原告代理人を務めた高田剛弁護士に話を聞いた(ライター・梶原麻衣子) ●「警察が会社にたくさんやってきたんですが」 ――企業法務の専門家である高田弁護士が、企業が絡むとはいえ刑事事件である大川原化工機の事件に関わることになった理由を教えてください。 10年以上前ですが、一度、大川原化工機の金融系の案件を担当したことがありました。その時のご縁がもとで顧問のような関係性が続いていました。 ある時、突然電話がかかってきて、「警察が会社にたくさんやってきたんですが、どうしたらいいですか」と相談を受けたのです。つまり、警察がガサ入れ(捜索)にやってきたところから関わることになったのです。 ガサ入れ後、大川原化工機の役職員に対する任意の取調べが始まりました。これに対し、大川原化工機��は、自社の製品が生物化学兵器製造に転用できるような性能を持っていない、輸出規制に関する経産省の省令にも違反していないとの自信があり、きちんと話して理解してもらえれば嫌疑は晴れると考えていました。 そこで私も警察には全面的に協力すると方針を決め、大川原化工機にもそうアドバイスしました。大川原化工機側は聴取に全面的に協力し、50人の役職員が延べ300回近く聴取を受けています。 他方で、私は同時並行的に、将来の輸出にかかわる部分の基準作りをするために、経産省と協議を行いました。今問われている事件はともかく、大川原化工機は今後も噴霧乾燥機を扱っていくことになりますから。 しかしその時の経産省の動きがかなり悪く、どうしてこれほど対応が遅れるのか疑問に思っていました。その時は背景が分かりませんでしたが、蓋を開けてみればまさに経産省が訳した輸出規制の文言のあやふやさが事件の発端で、既に警視庁公安部との間で、数カ月にわたる打合せを経て手を握っていたというわけです。 ●人質司法「これほど根深い問題だとは」 ――今回は、警視庁公安部が噴霧乾燥機や細菌兵器の専門家らの「当該の噴霧乾燥機では生物兵器は生成不可能」という証言を捻じ曲げて輸出規制事件に仕立て上げるなど、かなり悪辣な事例だったほか、逮捕して長期勾留し、自白に持ち込もうとする「人質司法」の問題も明るみに出ています。 一般論として「人質司法」の問題は認識してはいましたが、まさか自分がこの問題にかかわり、しかもこれほど根深い問題だと知ることになるとは、思ってもみませんでした。 逮捕されたうちの一人で技術者である相嶋静夫さんは、勾留中に体調不良に見舞われました。保釈を訴えましたが認められないので、勾留執行停止という一時的なもので対応せざるを得ませんでした。最初の勾留執行停止はわずか8時間しかもらえませんでした。その間に大学病院で診察を受けたところ、進行胃がんだと発覚したのです。 そうと分かれば治療を受けなければならないし、その方針を決めるための精密検査も必要です。本来は入院する必要がある状態だということで再度保釈を請求しましたが、これも認められませんでした。裁判所の判断としては「2週間の勾留執行停止で対処すればいいじゃないか」という感覚だったようです。 しかし、勾留執行停止というのは時限的なもので、いわば不安定な状況です。ある大学病院からはアンオフィシャルな形ですが、入院を断られてしまい、別の病院を探さなければならなくなりました。時間に追われて、本来必要な医療を十分受けさせることができないというのは、病院にとっても負担だったのかもしれません。 ――相嶋さんの例は最たるものですが、大川原正明社長、島田順司さん、ともに5度の保釈請求が却下されています。なぜ裁判所は保釈を認めなかったのでしょうか。 私たちも本当に不思議でした。 2020年3月末に起訴されて、4月末から公判前手続きに入っており、公判担当部の裁判官と検察官を交えての話し合いが行われていました。この年の10月の段階で裁判所に「全然保釈されないんですが」と言ったら、公判担当の裁判官が「この件で長期保釈されないのはおかしいと思う」と言ってくれて、その旨を記載した詳細な期日メモを作成してくれました。そこで、その期日メモを添付して改めて保釈請求したのですが、令状部はそれでも保釈を認めませんでした。 ●「食事を床に置かれ、排泄しているところが独房から丸見え」 ――保釈請求却下の理由は、「口裏合わせの恐れがある」からだ、と。 これもおかしな話で、「口裏合わせの可能性」自体が、机上の話でしかないのです。そもそも大川原化工機側は、警視庁公安部による任意の取調べに1年間以上も全面的に協力していて、50名の役職員が自らの認識を供述し、求められた供述調書に署名をしていました。 さらに、大川原社長らの逮捕後、検事自ら、多数の従業員の取調べを行い、検察官面前調書に署名させていました。すなわち、捜査機関は、起訴の時点で大川原化工機の関係者の認識について、必要な証拠化を終えていました。また、この事件では故意や共謀の成否以前に、噴霧乾燥機の殺菌性能という客観的要件が主要な争点となっていました。したがって、保釈による口裏合わせのリスクが現実的にはほとんど問題にならない事件でした。 もっとも、この事件では検察官が証拠請求をした供述調書には、大川原社長や島田さん、大川原化工機の社員らが話してもいない内容が書かれていました。そのため、弁護人としてはそれらの供述調書の証拠請求に同意することはできませんでした。 これを検察官の立場からみれば、弁護人が証拠請求に同意しないため証人として法廷で証言してもらわなければならなくなり、保釈を許すと、大川原社長らが他の役職員に働きかけることで、「証言が汚染される可能性がある」と主張しやすくなります。そしてまた、裁判所としても検察官からそういわれると強く出られなかったのでしょう。 ――驚いたのは、大川原社長ら3名が勾留の時点でほとんど刑務所と同じような扱いを受けていたことです。 外国特派員協会での会見で大川原社長も述べていましたが、食事を床に置かれ、排泄しているところが独房から丸見えになってしまうような施設に勾留されました。今回は2020年3月11日に逮捕されてから、東京拘置所に移る同年7月半ばまで、約4ヶ月間もこうした「代用監獄」に勾留されていたのです。 警察の手の内にあるこうした施設に閉じ込められ、屈辱的な扱いを受けるという精神的な負荷は、想像を絶します。普段の生活との落差が大きすぎて、心が折れてしまう。しかも、何も悪いことをしていないうえに、警察にもあれだけ協力的に対応していたのですから、その失望感はなおさらです。もしも自分だったらと想像すると、「嘘でも自白すれば解放されるのではないか」と思って「僕がやりました」と言ってしまうかもしれません。 否認するために黙秘を貫く方針を取ったので、それによって勾留が長引いたことは確かです。しかし相手が自白を取りに来ている以上、被疑者は黙秘をするしかないんですね。警察官や検察官はプロですから、とにかくしゃべらせれば、徐々に自白と取れる発言を導き出すことができるという頭で来ています。誤った自白を防ぐには、黙秘するしかないのが現実なのです。 ●「ここまで行政側が“真っ黒”な事件だとは」 ――大川原化工機を巡る事件、国賠訴訟では、信じられないような警察の捜査のずさんさ、無理にでも事件化しようとする強引な姿勢、そして自白ありきの人質司法の実態が明るみになりました。この事件をきっかけに、警察組織、捜査機関が変わることは期待できるのでしょうか。 大川原社長や、島田さんが強く主張しているのがまさにその点で、特に取り調べの透明化です。最初の取り調べの段階で弁護士を立ち会わせるとか、録音録画を双方で行うとか、取り調べを受ける側のメモ取りを許可するなど、これらを認めてほしいと。 取り調べを行う警察側はたくさんの資料や、「専門家」の見解を持参して議論をしてきますが、取り調べを受ける側はメモすら取れません。そのため、取り調べ時の質問にどう答えたかさえ、後から確認できませんし、回答内容が混乱してしまっても無理はありません。その状態で生じた矛盾を突かれているうちに、いつの間にか警察のストーリーに乗せられていた、ということもあり得るでしょう。 本来は弁護士が立ち会うのが一番だと思います。「それは話を誘導しすぎだ」「前と言っていることが違う」などと指摘するだけでも、警察側にとってはプレッシャーになるでしょうから、もう少し節度ある取り調べになるのではないかと思います。 図らずも刑事事件、しかも警視庁公安部主導の外事事件と見なされる事件から国賠訴訟となった本件ですが、率直に言ってここまで警視庁側のやり方が「真っ黒」な事件だとは、当初は思いもよりませんでした。 今回の損害賠償請求では、慰謝料の部分と実費を合わせての5億数千万円という数字を出していますが、会社が受けた営業上の損害については一切、考慮していません。あくまでも実費と慰謝料です。 慰謝料については、相嶋さんにつき1億円、大川原さんらは1人あたり5000万円を請求していますが、日本の裁判実務では高額の慰謝料は認められにくいと思っています。ただ、相嶋さんが勾留中に十分な医療を受けることができずにお亡くなりになったという事実を、裁判所がどう判断するのかに注目しています。 少なくとも、警視庁公安部の捜査幹部の過失は認定を受けることができると期待しています。故意・重過失まで認められるかは分かりませんが、いずれにしましても、注目も集まっている事件ですから、将来の冤罪防止のために踏み込んだ事実認定と評価が述べられるものと思います。 (編注:インタビューは判決前の12月22日に実施しました) ●判決は インタビュー後の12月27日、東京地裁(桃崎剛裁判長)は検察と警視庁の捜査の違法性を認め、国と東京都にあわせて1億6200万円余りの賠償を命じた。 判決後、大川原正明社長は「警視庁、検察庁にはしっかりと検証をしていただいて、できることなら謝罪をしていただきたい」と述べた。また高田弁護士も「警視庁の捜査だけでなく、検事の起訴まで違法と認定された。非常にいい判決だ」との評価を示した。 【取材協力弁護士】 高田 剛 (たかだ・つよし)弁護士 1995年東京大学薬学部卒業。2000年に弁護士登録し、2016年に和田倉門法律事務所を設立。専門は民事・商事訴訟全般、刑事弁護、インターネット関連法務、医薬関係法規の他多数。著書に『取締役・執行役ハンドブック』(商事法務)『論点体系会社法補巻』(第一法規)など。 事務所名 :和田倉門法律事務所 事務所URL:https://wadakura.jp/
食事が床に置かれ、排泄も丸見えの「代用監獄」に閉じ込められる苦痛 大川原化工機事件「人質司法」の闇 - 弁護士ドットコム
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longgoodbye1992 · 2 years ago
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久々の旅 初日
この三連休、旅をした。
母と二人旅だった。
旅人をやめて半年余り。
ここにも久しぶりに旅の記録を書きたくなったので置いていこうと思う。
二泊三日で東北を有料道路を使わずにほぼ一周するというもので、宿泊先は行き当たりばったりで決めるという旅。
気になった場所で観光し、気が済んだら進む。
母と俺の適当な性格がこれでもかというくらい出ているルール。
だけど上手くいくだろうという自信はあった。
初日は6時半に家を出て八戸へ向かった。
八戸は無料で使える三陸道の北のスタート地点。
昼前に乗り、少しして昼ごはんのために下りる。
地元民に愛されてるだろうラーメン店で味噌ラーメンを食べた。
三陸道を使って更に進む。
思いつきでドラマ「あまちゃん」のロケ地に行きたくなり久慈で下りる。
「あまちゃん」は大学時代に最もハマったドラマ。
いつかロケ地にと思っていたが、この日思い切って行くことにした。
久慈市にある小袖海岸という場所がそれ。細い海岸通りを進んで着いた先で真っ先に目に入ったのは、ドラマで象徴的に使われる灯台だった。
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その他にも記念碑や劇中で初めてウニを捕るシーンの撮影場所などを見て後にした。
ちなみにウニはまだ時期でないらしい。
その後はリアス式海岸をひたすら下っていく。
途中道の駅でソフトクリームを食べながら母と運転を交代しつつ進む。
石巻を走っているときに宿を探しだした。
仙台から更に南に行った街で取ろうとなり、あちらこちらのビジネスホテルに電話をして、奇跡的に空いていたシングルルームを二つとった。
その街に向かう途中で夕焼けを見た。高台の県道をを走りながら見たそれはとても美しくて情緒的だった。
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宿に着いたのは19時前。
古き良きビジネスホテルといった所。
繁華街の中にあり、口コミを調べて美味しそうだった居酒屋へ。生ビールがサッポロビールというのが決め手だった。
串焼きをメインにしたお店であれやこれやとオーダーする。
サッポロビールで母と乾杯。
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アジのタタキとレモンサワーである程度酔った。
焼いたニンニクに味噌をつけて食べるのもよかった。
聞けば居酒屋のマスターは二十代でお店を始めて今年で四十五年だという。
愛され続けるには人柄と料理の味のどちらかが欠けてもいけない。
その点このお店はマスターや奥さんの人柄や確かな職人の腕が光る素晴らしいお店だった。
ホテルに戻り母の部屋で缶チューハイを飲んだ。
母には苦労をかけっぱなしだった。
そんな話をしていると母は眠ってしまった。
部屋に戻って窓の外を見る。
ふらりと歩きたくなった。
ホテルを出て気ままに歩いてみる。
繁華街らしくネオンがちらちらとあるが、営業していないと思われるほど音がなかった。その中でカラオケの音が聞こえてきた営業しているスナックを見つけ入ることにした。
中には三人組の常連らしき客や一人で飲んでいる人が二人いた。
カウンターに座る。ママはどうやら外国の方らしく、見た目がエキゾチックだった。
チーママは日本人で優しそうな人だった。
薄めに作ってもらったハイボールを片手に、常連客のカラオケを聞く。
チーママに誘われて常連客の輪に入らせてもらうことになった。
警察官のおじさんと力士のような人。そして酒屋さんだというお兄さんの三人だ。
一緒にカラオケを楽しむ。
一曲目に沢田研二の「サムライ」を歌った。中々ウケが良かった。片手にピストルと歌い出すと警察官のおじさんが「俺も持ってる」といい周りが笑いに包まれた。
ためになる話や難しい話などこんな場でする必要なんてない。ただ楽しく飲んで歌えばそれで仲間になれるのだ。
「銃爪」や「浪花節だよ人生は」を歌い、リクエストで「夏の終わりのハーモニー」を最後に歌った。
チーママは感動したらしく涙ぐんでいた。
満足してホテルへ帰る。
明日は6時起き。
更に南へ下る。
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hosizorayoukai · 1 year ago
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【中秋の名月ガイド 2023】見え方を徹底解説!月の幻想から星々の歓喜まで天空のスペクタクルに備えよう!
1年で最も美しく見える、最も有名な月「中秋の名月」の魅惑的な夜空を解き明かす、天空の旅に参加しませんか?
2023年、月齢14歳の中秋の名月は、3年連続で満月の年。この月の美しさは今年最も輝きを増し、日の出から日没まで素晴らしい夜を演出します!
中秋の名月はいつ?次の満月はいつ?🌝 この特集では、月に関するあらゆる疑問を解説します。
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ጌ 月の錯視、ペガスス四辺形、秋の一等星「フォーマルハウト」、夏の大三角、昴でお馴染みのプレアデス星団など、魅力的な星々を目撃したり、アメリカの民間伝承では「収穫の月」「コーンムーン」とも呼ばれる満月。日本では、サトイモの文化における芋名月の意味や、月と文化のつながりを理解できます。
🌟月が真南で最も高く昇った後、星々の祭典がパレードが催されます!水の結晶のきらめきによって形成される冬のダイヤモンドの興味深い起源を明らかにするかもしれません。🌄さらに日の出まで星空を旅しながら、夜明け前の一番明るい星、明けの明星の「金星」を見つけるのをお忘れなく。
▼金星 徹底検証はこちらから:3年ぶり見事な明けの明星の洞察! 動き・見え方の全行程を明らかに!(2023年後半 令和5年) https://youtu.be/wFu3lR5_szI
そして、来月10月27日の十三夜には「後の月」と呼ばれる日本独特の習慣もこっそり覗いてみましょう。2023年の満月による中秋の名月の夜空を余すことなく楽しむため、その神秘に迫ります。
役立てていただければ幸いです。
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📝目次📝 --------- 0:00 中秋の名月はいつ? 1:10 次に満月と重なる年はいつ? 2:00 西の日の入りの様子 2:54 東の日の入りの様子 3:18 月の錯覚現象 3:40 3つの薄明 4:29 天頂の夏の大三角 5:00 満月による中秋の名月 6:20 芋名月収穫祭 7:10 夜おそくの星空 8:35 プレアデス星団 9:10 月の南中時刻 10:11 東の明け方の夜空 10:35 冬のダイヤモンドの由来の謎 11:56 明けの明星金星 12:27 日の出までの星空 13:00 太陽が昇る 13:21 十三夜の予告
▼過去の中秋の名月はこちらから▼ ---------- 【2021年】中秋の名月 2021年 9月21日 https://youtu.be/vThIp6DWnm8 【2022年】中秋の名月 2022年 9月10日 https://youtu.be/SVRhAA92o8k
どうぞ、最後までお楽しみください。
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📘資料・出典���� ----------- ・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 ・今日のほしぞら - 国立天文台暦計算室 ・天文学辞典:天体に関する用語を3,000語以上収録・解説。 https://astro-dic.jp/ ・はじめての天体撮影 So-TEN-Ken WEB版 | ビクセン Vixen https://www.vixen.co.jp/lp/so-ten-ken/vol87/photo/
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chiaroscuro-lily · 1 year ago
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ブログをご覧頂いてる皆様、こちらでははじめまして!
今回の担当は柘榴☕️🍎でお送りいたします。
初めてのブログかつ2番手なので少々不安ですが、お付き合い頂けますと幸いです🍀
ではまず自己紹介を。
改めまして柘榴と申します。
サークル内では小物制作担当です。
名前の由来はズバリ!ノリと勢い!です!
なんだそれは…という感じですが、そもそもChiaroscuroの発足も祈織と私のノリと勢いだったので……。
サークル立ち上げるなら祈織が宗教っぽい名前だからどうせなら揃えたいね〜から候補いくつか挙げて、名前の響きと語呂と諸々で柘榴に決まりました。
ここ2人そういうとこしかない。
私は台風の目と呼んでいます。
ここからは自身の話となりますが、幼少期はクラシックバレエやピアノなど習い事をしておりました。
経験年数長い割に大して上手くもない上、ある程度自我が芽生えてからは専ら観客として観る方が好きでした。
そもそもクラシックバレエに関しては物心ついた時には習っていたので、自分の意思で始めた訳ではなく、途中反抗期特有の面倒な感情を抱えておりました。
が、ここの経験があったから今の視野で舞台など見ることが出来るので無駄だったとは思っていないですし、今では習わせて貰っていたことに感謝しています。踊るのも嫌いではありません。めちゃくちゃブランクありますし下手ですが!
学生時代(特に中学)は読書が好きでしたね。
読んでいたのは主にファンタジーでした。
読書好きが災い(?)し、国語の物語文の問題で深読みしすぎて間違えるという現象が起きておりました(先生に指摘された)。
物語読むのが好きなのに、得点率は論説文の方が高いという不思議。そして漢詩は得意なのに、古文や古典になるとほぼ全て間違えるようなよく分からん生徒でした。
でも古文の暗記は出来る。平家物語の冒頭が音の響きが綺麗で好きでした。
部活は中学に吹奏楽部、高校で料理部に所属しておりました。
担当楽器はクラリネット。見た目は同じ木管楽器のフルートやサックスと比べると地味ですが、とっても素敵な音がするんですよ!
高校でも吹奏楽を続けるか悩んだのですが、アルバイトをやってみたかったので両立させやすい料理部に入部しました(活動週1だった)。
ヲタク趣味…と言っていいのか悩みますが、こちらの世界に足を踏み入れたのは確実にこの辺りですね。
同級生に某物語音楽を(LIVE映像で)勧められ、そのまま沼に頭まで浸かりました。
思えばこの頃からおすすめされる物にひょいひょいハマっていったのでだいぶチョロかったのでしょう。
好きな物について人と語りたいタイプなので仲のいい友人がハマっているものはとりあえず手を出していた気がします。
最近興味があるものは観劇でしょうか。
某物語音楽のコンサートに久しぶりに参加出来たので観劇欲が高まりまして、4月から7月末の間にそのコンサート含めかれこれ8公演ほど観劇したでしょうか。今思うと詰め込みすぎでは?0か100しかない。
コンサート以外で泣いたのは四つの季節の劇団が行っていた鐘の公演ですね。自分でも引くくらい泣いた。数年前から気になってはいたのですが、全てが凄かったです。あの人数であの表現するのなに…?個々のポテンシャルとスキルめちゃくちゃ高いし、大道具の使い方も上手い。あと他の公演では感じなかったんですが音圧凄かった。あれをあの人数で出してるの…?
大道具に関しては魔法のランプが出る演目の時から感じておりましたが、本当に上手い。あそこにあったこの道具ここでこうなるの!?!?!?!?!?という。演出の方の力か大道具の方の力か分からないのですが、ほんとうにほんとうに、素晴らしかったです。
とまあ感想を長々と書き連ねてしまいましたが、1つの演目につき複数公演行くことに慣れてしまって、軽いノリでチケットを取るようになりました。
それもこれも祈織と某夢の国でショーやパレードに通い詰めていたからでしょう。1段階上の楽しみ方が出来るようになったな、とは思いますが、深みに嵌ってしまったなぁ、とも思います。これはこの先抜けることは出来ないでしょう。とてもとても楽しいので何も問題は無い。
さて私の事をつらつらと書き連ねて参りましたが、そろそろ2つ目のお題に移ろうかと思います。
祈織に対する第一印象は "誰…?怖……" でした。ごめん祈織。
と言いますのも、そもそも祈織との初対面の際に祈織が一緒にいた人と待ち合わせしておりまして、その人が既に人といることを知らないまま合流し、人見知りを発揮して上記の感想を抱いた次第です。
それがここまで仲良くなるに至るので第一印象は当てにならないですね。
更に、正直ここまで長く関係が続くとは仲良くなった当時思っていませんでした。お互いの性格的に連絡途絶えたところで終わりだろうなぁと漠然と思っていたので。自分の感覚、1番当てにならない。
あと祈織には沢山の沼に落とされました!布教が上手すぎる。
某夢の国に限らず某物語音楽も考察は好きだったのですが、祈織の考察聞くと私のはただ表面撫でてるに過ぎないなぁと実感しました。
彼女、疑問に思ったことは最低人の10倍は突き詰めるので。というか始原を見つけ出すまで止まらない。そして、結果だけ聞くと明後日の方向に飛んでいくこともしばしば。過程を聞けば納得はするんですが、それにしたって始点と着地点が違いすぎて何度途中の説明を求めたことでしょう。それも含めて楽しかったですし、今も楽しいです。
その他にも挙げ連ねていくと色々一緒にやってますねぇ…。運命共同体なので。
そんな彼女が主催のサークルなので、私は普段ならば絶対に自ら行わないであろうブログの筆を取っているのでしょう。私人見知りですし、文章力ないですし…。
あとは祈織の投稿の私の内容のお話をしますと、当時どんな格好してたか全く記憶にないんですよね…
縁の太い眼鏡なんて持ってたっけ…?と当時の自分の眼鏡さえ思い出せない始末です。多分その眼鏡も何処かにしまいこんでるはず。
小物特集…サークル以外で作ったものかき集めないと特集組めるほどないんですが…。
今年の春の制作スピードは自分でも異常だったと思うので、何処かでお披露目されて、どなたか覚えてらしたら褒めてください。あの時の私めちゃくちゃ頑張った。
小物のクオリティは高くないですが、自分達で作り上げるからこそこだわれると思ってるので、出来は温かい目で見守っていただけますと幸いです。
そんな書けないが???とか思っておりましたが、案外長くなるものですね…。
まとまりがない長文で申し訳ないです。
その分次回の私担当回めちゃくちゃ短くなるかもしれない。アウトプット苦手なもので…。予定は未定です。
質問やお題についてなどございましたらお気軽にコメントからお聞かせください!
次回担当は はるちゃん🫧🐑 です!
皆さんご存知かと思いますが、うちのはるちゃん天才なので…(何目線)
他メンバー自身のことも、祈織への第一印象も、私も楽しみにしているので、ここまでお付き合い下さった貴方も楽しみにしていてくださいね☺️
それではまた、次回担当時に。
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