#しゃぶしゃぶ芭舞
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)12月27日(水曜日)参
通巻第8070号
AIは喜怒哀楽を表現できない。人間の霊的な精神の営為を超えることはない
文学の名作は豊かな情感と創造性の霊感がつくりだしたのだ
*************************
わずか五七五の十七文字で、すべてを印象的に表現できる芸術が俳句である。三十一文字に表すのが和歌である。文学の極地といってよい。
どんな新聞や雑誌にも俳句と和歌の欄があり、多くの読者を引きつけている。その魅力の源泉に、私たちはAI時代の創作のあり方を見いだせるのではないか。
「荒海や佐渡によこたう天の川」、「夏草や強者どもが夢の跡」、「無残やな甲の下の蟋蟀」、「旅に病で夢は枯野をかけ巡る」。。。。。
このような芭蕉の俳句を、AIは真似事は出来るだろうが、人の心を打つ名句をひねり出すとは考えにくい。和歌もそうだろう。
『春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天香具山』(持統天皇)
皇族から庶民に至るまで日本人は深い味わいが籠もる歌を詠んだ。歌の伝統はすでにスサノオの出雲八重垣にはじまり、ヤマトタケルの「まほろば」へとうたいつがれた。
しかし人工知能(AI)の開発を米国と凌ぎ���削る中国で、ついにAIが書いたSF小説が文学賞を受賞した。衝撃に近いニュースである。
生成AIで対話を繰り返し、たったの3時間で作品が完成したと『武漢晩報』(12月26日)が報じた。この作品は『機憶(機械の記憶)の地』と題され、実験の失敗で家族の記憶を失った神経工学の専門家が、AIとともに仮想空間「メタバース」を旅して自らの記憶を取り戻そうとする短編。作者は清華大でAIを研究する沈陽教授である。生成AIと66回の対話を重ね、沈教授はこの作品を「江蘇省青年SF作品大賞」に応募した。AIが生成した作品であることを予め知らされていたのは選考委員6人のうち1人だけで、委員3人がこの作品を推薦し
「2等賞」受賞となったとか。
きっと近年中に芥川賞、直木賞、谷崎賞、川端賞のほかに文学界新人賞、群像賞など新人が応募できる文学賞は中止することになるのでは? 考えようによっては、それは恐るべき時代ではないのか。
文学の名作は最初の一行が作家の精神の凝縮として呻吟から産まれるのである。
紫式部『源氏物語』の有名な書き出しはこうである。
「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」
ライバルは清少納言だった。「春は曙、やうやう白く成り行く山際すこし明かりて、紫立ちたる雲の細くたなびきたる」(清少納言『『枕草子』』
「かくありし時すぎて、世の中にいとものはかなく、とにもかくにもつかで、世に経るひとありけり」(道綱母『蜻蛉日記』)
額田女王の和歌の代表作とされるのは、愛媛の港で白村江へ向かおうとする船団の情景を齊明天王の心情に託して詠んだ。
「熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕こぎ出いでな」(『万葉集』)。
「昔、男初冠して、平城の京春日の郷に、しるよしして、狩りにいにけり。その里に、いとなまめいたる女はらから住みけり。」(『伊勢物語』)
▼中世の日本人はかくも情緒にみちていた
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶ泡���(うたかた)はかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」(『方丈記』)
『平家物語』の書き出しは誰もが知っている。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。 猛き者も遂にはほろびぬ、 偏(ひとへ)に風の前の塵におなじ」。
『太平記』の書き出しは「蒙(もう)竊(ひそ)かに古今の変化を探つて、安危の所由を察(み)るに、覆つて外(ほか)なきは天の徳なり」(『太平記』兵藤祐己校注、岩波文庫版)
「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」(『徒然草』)
古代から平安時代まで日本の文学は無常観を基盤としている。
江戸時代になると、文章が多彩に変わる。
井原西鶴の『好色一代男』の書き出しは「「本朝遊女のはじまり、江州の朝妻、播州の室津より事起こりて、いま国々になりぬ」
上田秋成の『雨月物語』の書き出しはこうだ。
「あふ坂の関守にゆるされてより、秋こし山の黄葉(もみぢ)見過しがたく、浜千鳥の跡ふみつくる鳴海がた、不尽(ふじ)の高嶺の煙、浮島がはら、清見が関、大磯小いその浦々」。
近代文学は文体がかわって合理性を帯びてくる。
「木曽路はすべて山の中である」(島崎藤村『夜明け前』)
「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜ぬかした事がある」(夏目漱石『坊っちゃん』)
「石炭をば早はや積み果てつ。中等室の卓つくゑのほとりはいと静にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒らなり。今宵は夜毎にこゝに集ひ来る骨牌カルタ仲間もホテルに宿りて、舟に残れるは余一人ひとりのみなれば」(森鴎外『舞姫』)。
描写は絵画的になり実生活の情緒が溢れる。
「国境の長いトンネルをぬけると雪国だった」(川端康成『雪国』)
谷崎潤一郎『細雪』の書き出しは写実的になる。
「『こいさん、頼むわ』。鏡の中で、廊下からうしろへ這入はいって来た妙子を見ると、自分で襟えりを塗りかけていた刷毛はけを渡して、其方は見ずに、眼の前に映っている長襦袢姿の、抜き衣紋の顔を他人の顔のように見据みすえながら、『雪子ちゃん下で何してる』と、幸子はきいた」。
「或春の日暮れです。唐の都洛陽の西の門の下に、ばんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました」(芥川龍之介『杜子春』)
▼戦後文学はかなり変質を遂げたが。。。
戦後文学はそれぞれが独自の文体を発揮し始めた。
「朝、食堂でスウプをひとさじ吸って、お母様が『あ』と幽(かす)かな声をお挙げになった」(太宰治『斜陽』)
「その頃も旅をしていた。ある国を出て、別の国に入り、そこの首府の学生町の安い旅館で寝たり起きたりして私はその日その日をすごしていた」(開高健『夏の闇』)
「雪後庵は起伏の多い小石川の高台にあって、幸いに戦災を免れた」(三島由紀夫『宴のあと』)
和歌もかなりの変質を遂げた。
正統派の辞世は
「益荒男が 手挟む太刀の鞘鳴りに 幾とせ耐えて今日の初霜」(三島由紀夫)
「散るをいとふ 世にも人にも さきがけて 散るこそ花と 吹く小夜嵐」(同)
サラダ記念日などのような前衛は例外としても、たとえば寺山修司の和歌は
「マッチ擦る つかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの 祖国はありや。」
わずか三十一文字のなかで総てが凝縮されている。そこから想像が拡がっていく。
こうした絶望、空虚、無常を表す人間の微細な感情は、喜怒哀楽のない機械が想像出来るとはとうてい考えられないのである。
AIは人間の霊感、霊的な精神の営みをこえることはない。
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東北のある地域に伝わる儀式
執筆者: 河合 曽良
◆
うちの地域に伝わる"ある伝統行事"を世に広めてほしい。
そう頼まれたのは、一昨日の明朝でした。
その日はたまたま大きな町に立ち寄ったということもあり、採った宿も比較的豪勢で、夕餉をいただいた合同の宴会場もとても賑やかなものでした。
一度も顔を合わせたことのない者同士でも肩を組み合い、大声で笑い合って、浴びるように酒を飲んでは給仕を口説いたり踊ったりして、また飲んで。
ジジイも久しぶりに熱燗を嗜み、気を良くして絡んで来やがるのがウザかったことをよく覚えています。
そんな騒がしい酒の席も夜が更ければやがて鎮まり、そろそろ太陽が顔を出すのではないか。そんな時でした。
「失礼。貴方のお隣の翁は、もしやかの高名な俳聖松尾芭蕉殿ではございませんか」
声をかけてきたのは、三十路前後の青年でした。
「高名とは滅相もないですよこんなジジイ」
「いやいや、そんな。…けどご本人様、なのですよね?」
「ええ、まあ。」
「そうでしたか! …それは光栄だ。私人の手を借りたい事柄を抱えているものですから、もし俳聖のお力をお借りできるのであれば、是非ともと思いまして」
「芭蕉さんの、ですか?」
聞き返すと、妙な光の宿る目で彼は頷きました。
それから話半分で詳細を聞いてみると、「うちの地域に伝わる"ある伝統行事"を世に広めてほしい」とのことでした
何でも彼の地元の地域には 一風変わった風習があるらしく、それは伝統行事や祭りごとというよりも、"儀式"に近いものなのだそうです。
つまるところその"儀式"の様子を、芭蕉さんが俳句にして詠み、世に発表することで存在を知らしめてほしいのだと、。
そういった説明をされました。
…なるほど、これは面白いかもしれません
だって年中スランプなジジイにとって良い刺激になるかもしれないじゃないですか。
どんな風習かは分かりませんが、当事者である彼���身が「変わってる」と表現する��らいですから、きっと珍しい行為が行われているのでしょうし
それについて芭蕉さんがどんな反応を見せるのかも、気になるじゃないですか?
この手の言い回しをするだなんて、きっと"因習"の可能性高いですよ。
…ということで、引き請けることにしたんです。
芭蕉さんには夜が明けてから事の経緯を説明しました。酒にめっぽう強い芭蕉さんはやはりケロッと目を覚まして、すぐに快諾してくれました。(最初 めんどくさがってたんで試しに一発パンチしてみたら言うことを聞きました)
出発は巳の刻直前。件の彼の案内で、該当地域まで移動しました。
町から然程遠くはなく、一刻程歩くと到着したくらいでしょうか。
その地域に入ると、彼は僕たちを自宅に招いてくださいまして。唐代の宮殿さながらの 荘厳で広大な邸宅に、芭蕉さんは大はしゃぎ…
恐らく地域一帯を治める地主か、領主の家系なんでしょうね。
彼はその家の次男らしく、僕たちはひとけのない小さな倉へと案内されました。
そこで、こんなものを見せられました。
※写しについて承諾済
それは粘土を固めたような、土臭いお面でした。
最初に倉に入った時、これには白い布が被せられていて、布を剥ぐ前には 「決して面と目を合わせないでください」とも言われまして。それもかなり念入りにね(芭蕉さんとんでもなくビビってました)
これを承諾すると布が剥がされ、彼は"儀式"について説明してくださいました。
"儀式"の詳細は、以下にまとめさせていただきます。
◆この地域に伝わる"儀式"について
儀式の名称・・・ 降来 (コウレイ)[kou-lei]
概要・・・ 一般的な葬祭(葬儀や供養等)はせず、その
代わりに行う。死者が無事冥府へと辿り
着けるよう、その迎えの者を呼び出す儀
式だとか
時期・・・ 身内の死去後すぐ
用いる道具・・・ ◼️◼️◼️◼️◼️(面の名前)、懐刀
◆儀式の流れ
(一) 身内が亡くなったら、湯灌して奥座敷に三日安置する。下一枚目間取図参照。この間に諸々の準備をする。関係者への声がけや、会場の設営など。下二枚目簡易図参照。
(二) 翌明朝、正面から見て鳥居の右側に遺体を置き、左側に喪主が立つ。喪主は左前にした束帯を着用し、◼️◼️◼️◼️◼️を被る。懐刀は左手に持っておく。
(三) 日の出を合図に舞を舞う。(懐刀で地を切り開くような所作が主になっているとのこと)
(四) 舞が終わったら、目の前の鳥居をくぐり遺体と目を合わせながら「○○さん(亡くなった方の下の名前)、来ましたよ」と呼びかける。
(五) ここで遺体の顔が微笑んでいれば儀式は成功。しかし微笑む以外の表情をしていた場合は失敗と見做され、鳥居の左側に戻った瞬間 喪主は斬首される。(その首は七日間の間境内に捧げられる)
尚、儀式の最中は決して◼️◼️◼️◼️◼️と目を合わせてはいけない。遺族や参列者だけがという訳ではなく、たまたま通りかかっただけの人間もNG(肉眼で確認できる距離であればどれほど遠巻きでもダメだそうです)
もし目が合えば、その者は降来(コウレイ)している者に連れていかれるという。
儀式については、以上となります。
確かに、大分変わった印象を受けました。変わったというより、恐ろしいと表現した方が適切かもしれません。
芭蕉さんなんて途中から悲鳴をあげる余裕もなく、凝視するように開いた瞳孔と強張った表情で彼の話を聞いていました。
「成程。儀式については分かりました。………しかし今も◼️◼️◼️◼️◼️と目を合わせてはいけない理由は何ですか? 儀式の最中ではありませんよね。」
「はい。…ですが儀式でない時に目が合うと、その者は喪主になってしまうんです」
「喪主に…ですか?」
「えっ。それってどういうこと……?」
「そのままの意味です。ふつう喪主は亡くなられた方の一番近しい等身者、つまり親であれば子、子であれば親、親が居ない場合は長男か弟………などが該当しますよね。けれどうちの地域では、人が亡くなるとその方との"縁"が深い親族が集まり皆で◼️◼️◼️◼️◼️を見つめるんです。そしてその中で目が合ったたった一人を、喪主とするんですよ。けれど時たま、本当にごく稀にですが、複数人と目が合うことがあるんです。二人の時もあれば、十人の時もあったそうです。それは一斉に喪主を決める行為の前後でうっかり◼️◼️◼️◼️◼️を見てしまった場合も、例外ではありません。親族ではない者だったとしても、喪主にさせられてしまいます。まあその場合は、順番に◼️◼️◼️◼️◼️を被って舞うんですが………とにかく誰かが亡くなって、儀式が始まるまでの間が期限なんです」
「そんな………じゃあ私ももし目が合ったらさ、喪主になっちゃうってこと? で儀式失敗したら殺されちゃうってこと…?!」
「そうなりますねバカジジイ」
「ひっ………」
芭蕉さんの情けない声は相変わらず滑稽でした。
して聞くところによると、不遇なことに今度の喪主は彼自身なのだそうです。
だから儀式が成功しようと失敗しようと、この儀式の様子を詠み世間に向けて表沙汰にしてほしいのだと。
壊してください。
そう懇願しておりました。
………………え? 芭蕉さんの答え……?
勿論ノーですよ。
「嫌だよ怖いよ!」の一点張りで一向に話が進まなかったので、また一発いかせてもらいました。(しぶとかったのでもう二、三発追加させていただいたことはざらですが。)
この日は怖くて眠れなかったらしいです。
いい気味だ
『東北のある地域に伝わる儀式_続』へ続く
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2023.06.30
待ちに待った決戦の日。
オタクの見解だと思って長い文章を読んでみてください。『運命』 『決戦』を観た感想です。⚠︎ネタバレ有
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
_『運命』での名セリフ 現代のヒナと武道のドライブデート。ヒナと別行動になった武道が半間と出逢う。そこで半間がすれ違いざまに放つ言葉『あれ?車乗ってねぇじゃん。纏めてやっちまおうと思ったのに。』この言葉から魔のタイムリープが始まる。暴走する乗用車に乗っていたのは千堂敦(磯村勇斗)。千堂も稀咲に操られていて、後に自殺します。ヒナの死、あっくんの死も変えるべく、何度もリベンジを果たそうとする武道ですが、決戦を前にして誰かが死ぬ真実。
今回、運命同様、芭流覇羅サイドで作品を観ていました。運命に比べ、芭流覇羅のキャストの方のセリフや登場シーン全てにおいて前作とは比べ物にならないぐらい沢山登場してて私としては120点でした。中でも、芭流覇羅の幹部である、チョメ(田中偉登)、チョンボ(今村謙斗)、メンバーの丁次(山口大地)の戦闘シーンが盛りだくさんで好印象です。足場の悪い廃車場での戦闘で、一虎(村上虹郎)は走り回ったり、稀咲(間宮祥太朗)はぶっ飛ばされたり…。体を張って作品を作り上げてくれてここまでの超大作を観させてくれてありがとう。東京卍會、芭流覇羅…どちらについても苦しいものですね。彼等が1から積み上げてきた絆も、葛藤も、この決戦で終わってしまうのが1番辛かった。どんな結果であれ、大好きな作品を、大好きな俳優の方を、このスクリーンで見届ける機会をくれてありがとう。
芭流覇羅のNo.2 半間修二役、清水尋也。前作、運命と出番が少なくアクションシーンもなかった。この決戦を通して、彼の半間としての姿、原作をも忠実に再現されていたところに魅力を感じました。また作中の半間は、対立する東京卍會の敵である芭流覇羅に位置しています。その中で、スパイを疑われる稀咲と繋がっていることがタケミチ(北村)のタイムリープで確定しています。稀咲の元、何事にもついて行く半間の姿があの図体から想像できないぐらい謙虚で可愛らしい。総長不在の芭流覇羅のまとめ役として芭流覇羅メンバーを支える重要的な人物、面倒くさがりなのにどこか優しさがあって強いところ、ヴィランだけど半間��もいい所は沢山あります。清水尋也にしか半間はつとまらない。清水尋也の半間修二が一番しっくりくるって思えるような演技でした。現代の半間修二、髪型といい、立ち姿、全て好みです。(笑)
ああ見えて尋也は緊張しいから、セリフ沢山大変だったよねって。前作であんまりセリフなかったし、『喉のチューニングが……』とか言ってたもんね。『おっぱじめるかァ?』『楽しませろよォ〜』とか。1つ1つの煽り方、半間の威圧感と言いますか、、口角があがってしまいました。やっぱり、半間推しだからこのセリフは外せない。『ガードしててこれかよ…だりぃ。』― 半間のだりぃは世界を救う。少なくとも私はサプリ的な何か。(笑) スタイリストもそうだけど、尋也って手足のリーチがあって、表情・髪型・容姿、本人も言ってたけど歩き方とか。前世が半間でも可笑しくないぐらい半間になりきれていてとても見入ってしまった。
パーちんの後継ぎ 新参番隊隊長 稀咲鉄太役、間宮祥太朗。頭が良くて、常に人のその向こう側を見ている人。目線が合わない。マイキー(吉沢亮)の味方なのか敵なのか。裏で糸引くスパイか。半間同様、前作と運命はアクションシーンが少なかったから今回の決戦でガッツリ乱戦してて安心しました。鉄太くん。(笑) キーパーソンとなるんじゃないかってぐらい重要な立ち位置ですよね、稀咲って。原作では、稀咲の正体が明かされているけど、今期の作品ではどんな人物なのか、ヒナとの関係は示唆されていない。だからこそ、間宮祥太朗が演じる間宮祥太朗の稀咲鉄太、別物の稀咲を見れて良かったです。原作の稀咲は、黒ギャルで背丈も小さく細くて弱っちぃ。おまけに喧嘩もそれ程強くない。間宮祥太朗が演じる稀咲の姿ってのを垣間見れた気がします。―『マイキーはうちの隊が責任もって守らせてもらう』廃車場でのあのシーンですね。でも、後に一虎に場地が裏切ったこと伝えてますよね?以前に、マイキーを襲えって芭流覇羅に密告したのもあなたですよね?ほんとに謎が多い。勝敗なんてクソでもない、自分が上り詰めてマイキーを落とそうとする稀咲鉄太の黒い部分を演じるのが上手だなあって思いました(笑)
壱番隊隊長 場地圭介役、永山絢斗 / 副隊長 松野千冬役、高杉真宙。この2人の関係は回想シーンを観ればすぐ分かる。場地を心の底から慕う千冬と、裏で手を引く稀咲の行動を削いでやろうと動く場地。場地が芭流覇羅に行った時も、場地の行動を1番近くでみて支えていた千冬。回想シーンは、あの名セリフも。『ペヤング半分こな』― これを見に来たと言っても過言ではない。2人の掛け合いがとても好きでした。原作もアニメも実写も……期待を裏切らないこのシーンは何���見ても泣けます。血ハロ後、一虎に背部を刺され重症化した場地、追って自分で腹を括り腹部にナイフを刺す。このシーンは絶対涙するに違いない。誰が観ても辛いシーンで、一虎の死を避けるにはあまりにも大きい代償。死に際に、もう一度『ペヤング食いてぇな』って千冬に伝える場地。『俺は俺が殺したんだ』― 瀕死でも最後まで東京卍會、千冬を守った場地圭介はかっけぇ。
去年の夏場の撮影だと知った時、耳を疑いました。真夏、東京卍會と芭流覇羅がぶつかり合う決戦、特服着て作品のために動く俳優達。廃車場、舞い上がる粉塵と彼等の血・汗・涙 。この作品に携わってきたキャストの皆様、監督、スタッフの皆様、そして多くのエキストラ。この映画を通して、地上波での番宣、パーちん全国爆走 プロジェクト、一時はどうなる事やら延期になるかもしれない事実をこの東京リベンジャーズ2作成チームは襷を私たちに繋げてくれました。規定通り、上映日に無事公開されること���知った時は正直、涙でした。
前作、今期二部作の主題歌を担当したSUPER BEAVER。『名前を呼ぶよ』、『グラデーション』、そして『儚くない』。分かっていたけど、やっぱりイントロが流れた瞬間に涙が溢れてきました。柳沢くんがつくる音楽を、渋谷くんが歌い上げる。その声と東京リベンジャーズという作品がマッチしててとても心に響きました。最高です。また、YouTube上であがってるMVの中に、廃車場で歌ってるバージョンもあって、映画にものすごく力を入れているんだなって感じ、また涙しました。『儚くない』は、『血ハロ』の全てを示唆する曲だと思います。
パンフレットを購入して、あのシーンのこんなところ苦労した!とか楽しかった!とか実際の声が聞けて良かった。阪泉くんやガリ男も、メインキャラだけじゃなく、ギャラリーの不良たちの演技も素晴らしかった。ガリ男に関しては、食べてるだけでセリフが無いのにインパクト大で。きっとこれが最後だから実際には出ないんだろうなと、灰谷兄弟のキャスティングも灰谷蘭役で栗原類くんが抜擢されてたり、スクリーンで見るとめっちゃ似ててびっくりしました。泥だらけで血まみれだけど、何度観ても泣ける映画、大好きな作品だからこそ多くの人に見てもらいたい。彼らの有志を胸に。ありがとう東リべ2 、東リべ2完結 。
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大好物の豚汁が、こんなにたっぷりリー❗️ 今月、銀座にオープンしたばかりのしゃぶしゃぶ芭舞さん❣️純和風の会席しゃぶしゃぶのお店なのに、ロゴマークが、ばぶばぶ赤ちゃんでセンス抜群❣️ 銀座キラキラランチさんの限定🤩豚汁と巻き出し定食の投稿を拝見して、早速伺ってみました❣️ 限定の芭舞さんの、巻き出し豚汁定食❣️今までの概念を覆す『巻き出し』❗️ 一瞬、だし巻きと間違えたのかとおもいきや、これは間違いなく巻き出汁❣️最高だし❗️ふわふわッで、まるで、出汁を巻いてる状態だしー❗️ 「芭舞の巻き出し」には、鰹節からじっくりと取った出汁を使用した一皿。プルプルとした柔らかな食感が特徴で、口に��んだ瞬間、ジュんわリリーっと上品な出汁の旨みが広がります。 ゴロっとしたお肉と野菜を楽しめる豚汁も❣️さらにお米は、三ツ星マイスター兼料理長が厳選した『雪若丸』を取り入れ、こだわりの詰まった逸品料理の数々に、至福のランチでした❣️ #銀座ランチ#しゃぶしゃぶ芭舞 #銀座コリドー街 #巻き出し#だし巻き#チーズ天使#荒川リリー#lilystudio#銀座グルメ#銀座和食#グルメデザイナー#キャラクターデザイン#キャラクターデザイナー (しゃぶしゃぶ 芭舞(バブ)-銀座) https://www.instagram.com/p/CU4ls7WlZq-/?utm_medium=tumblr
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走馬灯
Disc1
01.あなたへわたしより feat.重音テト
02.紫陽花とアマゾナイト feat.雪歌ユフ,重音テト
03.懐かしい夏の日 feat.ちかしくん
04.アイスクリーム feat.重音テト
05.BackSpace feat.重音テト
06.マシュマロファクトリー feat.唄音ウタ
07.魔女とマシーン feat.唄音ウタ,重音テト
08.赤い子 feat.桃音モモ
09.Falling apple feat.重音テト
10.あの人 feat.唄音ウタ
11.ゴースト feat.唄音ウタ
12.Mosquitone Remix feat.桃音モモ
13.竜の落とし子 feat.櫻歌アリス
14.シーズンオフ feat.重音テト
15.雨雨雨 feat.重音テト
16.散る散る満ちる feat.櫻歌アリス
Disc2
17.シンデレラコンプレックス
18.ソメイヨシノ feat.桃音モモ
19.サクラナク feat.唄音ウタ
20.改札バイバイ feat.桃音モモ
21.show you feat.唄音ウタ
22.運命は? feat.重音テト
23.自我は何ゴミ? feat.桃音モモ
24.永遠の16歳
25.ババアが抱えるシークレット
26.玉なしの銃 feat.重音テト
27.旬を決めたのは誰だ feat.重音テト
28.永遠は? feat.雪歌ユフ
29.美しい嘘 feat.重音テト
30.初夢 feat.唄音ウタ
31.タール feat.雪歌ユフ
------------------
01.あなたへわたしより feat.重音テト
思い出ばっか重たくなって
どこへも行けなくなりました
集めたどんぐりに虫涌いて
写真はセピア色に焼けて
どれもこれも壊れた過去
思い出と名の付いた鎖
ここは一つ全て捨てて
それから考えてみます
不思議だな
今のほうが懐かしいよ
昔はさ
晴れていればそれでよかった
ああ知らない窓外の景色で
わたしは元気でいます
あなたも大丈夫、きっと
いつかまた会えるでしょう必要ならば
だから大丈夫、きっと
------------------
02.紫陽花とアマゾナイト feat.雪歌ユフ,重音テト
わからない
なにも
秋の夕暮れ沙迷うごとく
わからない
ぜんぶ
水の溢れるコップみたいに
わからない
すべて
きみの読んでる占いもそう
わからない
いつも
紫陽花が首を傾げては揺れる
わからない
あなたが偶然性を放棄して
生命力を軽視して
あたしは感情的に頬を撫ぜる
人間性を教えて
地球を巡る水のこと
身体を回る血液も
どうして知れると言うだろう
愛していると言えるだろう
タートルネックにネックレス忍ばせる
アマゾナイトの淡い青
紫陽花と同じ青
蛹が完全体へ変化して
当然として羽ばたくように
突然ぜんぶ認知して
血流に耳を澄ませれば
わかるわ、今なら
あなたの傘へ、雨となって行くよ
------------------
03.懐かしい夏の日 feat.ちかしくん
波間��跳ねるあなたが光る
7日で死ぬとは知らぬ蝉のよう
狭間で迷うあたしは若く
まさか死ぬとは知らぬ蝉のよう
叫べど遠くあなたは素面
すでに死んだとは知らぬ蝉のよう
懐かしい服着て
夏の日に飛び入れば
生きるも死ぬも
同じようなことだろう
車で駆ける夜は短く
いつか終わると知らぬ夏の夜
------------------
04.アイスクリーム feat.重音テト
パンパンに膨らんだ眼球が見てた強姦犯
青春が輝いた
かんかんだらになりたいな
カンニングがバレた少年がソングライター
「そう、俺は空っぽさ。もう音楽しかないんだ。」
芸術に逃げたんだ 他にはなにもないからな
勉強が現実だ 知りたくないことだらけさ
ああ、愛ってなんだろな
生命保険か?バージンか?
今日証拠でもらったペンダントもう壊れた
生きる意味を見出す暇もない程はやく溶けてくアイスクリーム
食べ続けるしか術もないから
シーズン掴むこともできず
過ぎてゆくの季節
歳をとる
バンバンと飛び出した鉄砲の先にあなた
あっけないものだなあ
人生ってこんなものか
タイミングがズレた少女が歌っていた
「あたしは空っぽか?脳も血も涙もあるのに。」
いつか夢だったミュージック
趣味になりつつある
老けてく肌を隠して
息、続けるしか他がないのよ
アイス溶けたあとに残る
役立たずで使えぬ液のように
死ねば身体だけが残る
夏が過ぎる速度を感じては溶けるアイスクリーム
I scream aisiteru
生きてくこととアイス食べることは似てる
彼女はちょっと季節に敏感すぎただけ
駅ナカすれ違う人のはやさのように
肌を過ぎる季節 あーびりびりする
バージン失くして尚、愛の意味わからなかったよ
教えて芭蕉 この世はなぜつねに無常
シーズン過ぎ去ってもあなたは変わらないでよ
あたし馬鹿なの!
少女に早すぎる酒 持ってきて
------------------
05.BackSpace feat.重音テト
指先にこう、抗うように
時間にもそう、従うように
唇にこう、溢れるように
言葉にもそう、収まるように
あたしはね
チョコが甘さだけ残し
それが証拠だ
嘘じゃないのに
(透明なまま止められない指先が)
------------------
06.マシュマロファクトリー feat.唄音ウタ
明け渡す夜に
夢はだいぶ向こうに
あなたは論理的に
あの約束無効にして
人ゴミと街
置いて彼ひとり
閉じないで瞳
変えるのはあたし
才能がないなら感情はいらないよ
肺の穴から這い出た怪物が
喉を揺らしてあなたを問い質すの
どうしてよ どうしてよ
ら〜ららら���ら〜ららら、らら
国を食う総理
吐いてOh,I'm sorry!
噛み砕く氷
うざいあいつの代わりみたい
今は平成
置いてかれてひとり
流されて時代
帰る気はもうない!
天才じゃないなら恋愛もしたくないよ
灰の山から這い出た怪物が
髪燃やしてあなたを追い詰めるの
どうしてもう どうしてもう
この爪も何も彼も
一体だれが作ったの
------------------
07.魔女とマシーン feat.唄音ウタ,重音テト
欠いた脳
どうでもいいけど
書いたの
どいつも思うこと
こうしよう
愛した本能で殺せよ
生まれたみたいにね
生きることしかできずに
言い切ることもできずに
息吸うことで傷に癒える術をあげる
雪は太陽ですぐに行ける空に
あたし、言えなかったんだ 気づく
あなたは泣けるから
(ああ、空は遠くなる。夢の通りだ。
なんで飛べない?怖いのさ、本当は。
それは遠く鳴る夢の終わりだ。
言葉が出ない。怖いのさ、地面が。)
飛べない人間
彼氏もいません
重ねるバースデー
枯れ死にそうです
少女は永遠じゃないと知って
30歳なんてすぐだぜ
ハイヒール鳴らして空になろう!
いっそ流星になりたい
いっそ死んでしまいたい
(あたしの価値、あたしの勝ち、あたしたち似たもの同士)
生きることしかできずに
言い切ることもできずに
粋がると泣けずに
言えることもないわ
それが本性とすぐにわかるはずだったのに
聞けなかったんだ、意味を
あなたが全てだわ
(ああ、空は遠くなる。夢の終わりだ。
なんで言えない?怖いのさ、本当は。
それは遠く鳴る夢の終わりだ。
夢が覚めない。怖いのさ、地面が。)
------------------
08.赤い子 feat.桃音モモ
愛から醒めたように赤子は泣き出した
愛からできたのに赤子は証だった
消えないよ
酒を呑んだ ママがぶった
頬に引いた 線を切った
3時で雨は止んでだれかは走り出した
惨事はいつもどおり遅めで顔を出した
酔いから醒めたようにだれかは首を吊った
愛した人に全部持って行かれたそうだ
永遠を探して
延々と続く街を行け
えんえんと泣く赤子を抱いて
愛とか声は目に見えないから嫌だ
まるでとっくに雨は止んでいるのに
傘をさして歩いている人みたいだ
気づかなければなんも悲しくないのよ
季節が変わるたんび泣いてるよ
酒のせいにして言いたかった
酒を飲んだけど酔えなかった
永遠なんてないぜ
年々老いる母の肉食べて
健全に育つ赤子を抱いて
酒を飲んだ
運命を探して
点々と浮かぶ泡に触れて
運命なんてないぜ
瞬間に消える命飛んで
永遠なんてない
運命だってない
けど信じてないと生きていけない
笑えよ ロマンチストだって
眠れないディスコナイト舞ってる
あの時代はもう来ない
だから明日も働け凡人万々歳
------------------
09.Falling apple feat.重音テト
別れ話のさわれそう��とこ
きみの拳と
あたしの涙、だけ
風と重力のさわれそうなとこ
落ちる林檎を見てる、誰かと
現象のない桃源郷
感情はどこから来たの?
想像しようよ桃源郷
ねえきみはなにを思ったの?
現状脳内桃源郷
生命はどこから来たの?
妄想使用外桃源郷
ねえあたしの���にがわかるの?
さわれないものはすべてが嘘なのか?
さわれないものはすべてが虚像なの?
トプ画の自撮りも
囁いた言葉も
風も重力も
言い訳のような数字があるの
前近代の桃源郷
あたしの手 ふれていいよ
因果関係の実証
ねえきみになにがわかるの?
統計の言う数値上
きみの手は誰のもの?
西洋文明の結晶
ねえあたしのなにがわかるの?
みんな知らない自分の在りか
------------------
10.あの人 feat.唄音ウタ
過去は
歳月の記憶と
カレンダーの薄い青
にしか過ぎないの
だからもう
あの人を思い出すのはやめた
夢でしか会えない人よりも
記憶でしかない過去よりも
匂いのある、色のある今と
予定のある明日を生きていたい
------------------
11.ゴースト feat.唄音ウタ
ひとりで帰り道歩く
誰かにつけられてるような?
すれ違う棒人間曰く
あなたがここにいた夜は
ひとりでに扉が開く
そんなにあたしに会いたいの?
ひとりでにガラスが割れる
そんなにあたしの気を引きたいの?
合わせ鏡の向こう
あたしの心をあなたが貫いた心霊現象
抱きしめようと手を伸ばしすり抜けてく
かなわないの?
触れたいのに
「最後までそれを望み、あなたが奇跡を待つならいいけど。
その永遠を欲しがるなら、あたしが全てを捨ててもいいのよ。」
kill me,kissme,おやすみ
------------------
12.Mosquitone Remix feat.桃音モモ
どうしてよ
あたしを知らないように
大きな目を逸らすのやめて
なんでよ
あの日を知らないように
笑って 笑って
あなたが羽ばたいた瞬いたまだ泣いたあたし連れて
逃げたいな溶けたいな消えたいなあなた連れて
まだ無いのわかんないの待てないのあたしズレて
あなたが羽ばたいた駆け出したまだ泣いたあたし連れて
逃げたいの?溶けたいの?消えたいの!あなた連れて
まだ無いよわかんないもん待てないのあたし触れて
…いつまで見てるの?
聞こえないあーあー
------------------
13.竜の落とし子 feat.櫻歌アリス
雨は降るための理由を探している
嫌な予感が鼻を打てば
空を見上る
かつて私の涙だった水の礫よ
おかえり
乾燥肌のあなたへ
缶コーヒーを投げつけて
感情論は干からびて
関係ないことばかり言って
また
乾燥肌のあなたへ
缶コーヒーを投げつけて
感情論は干からびて
関係ないことで泣いて
さあ私の頬へ戻っておいで
(ねえ私の方へ戻っておいで)
------------------
14.シーズンオフ feat.重音テト
去るときは告げてくれとあれほど言っただろう
気づいたらもうどこにもいないの
過ぎたあの夏のように
見捨てるようにすぐ安売り
しがみつくようにあたしは買った白いセーター
過ぎ去るよりこのままがいい
割増のタクシー、あ��つを追って
見えなくなるまで
抜くときは告げてくれとあれほど言っただろう
だけど彼はまた無言で果てては過ぎ去るだけ
死ぬときもこんなふうに逝ってしまうのだろう
気づいたらもう空が陰って
不意にいなくなるのかなシーズン
それでもいいの3人目
あなたのチューで吸いこんで
どこから来たの生態系
どこかへ行くよ抱きしめて
いくときは言ってくれと、あなたがそう言うの
あたしはまだわかってないよ
なぜ過ぎねばならないのシーズン
どこへいくの
どこからきたの
なにをするの
なにになるの
何も彼もそう
いつ死ぬかも
わからないけど
ここにいるよ
(なにか言ってよ
シーズン、ダーリン、ベイビー、バージン)
------------------
15.雨雨雨 feat.重音テト
あめ、アメ、飴、ame
降れよ、雨
彼が覚えてた場所
どこだろう
傘が折れてもいいの
走るよ
雨が鞭打つあたしの神経網
冷えたとこから腐るよ
心身症
やまないで
(脈打つ血管の中の感情論
浮かぶプランクトン)
やめないで
(ラメで描く涙の塩分濃度
嘘でもいいの)
雨はどこから来るの
水平線?
飴の色を知りたいの
吐き出して
雨が鞭打つ地面のアスファルト
夢で見たように光るよ
カーライト
病んで
(雨請う中央線、あたしを見て
はみ出す黄色い線)
晴れないで
(枯れてる噴水の影を踏むよ
いつか悔やんでよ)
------------------
16.散る散る満ちる feat.櫻歌アリス
蕾の中はぐちゃぐちゃのまま
青い小鳥が啄んだ空
咲いたならこれで最後でしょう
開花する時期を選べず
授かった種子が実悶える
簡単に繰りかえさないで
あなたの翼で
この種を
遠くへと持って行ってくれ
腰から下の根が重たくって
どこにも行けないんだ
あなたになりたくて
生まれ変わろうとしたって
散ることしかできなくて
あたしのスカートの中に
赤い花が咲く 赤い花が咲く 赤い花が咲く
そして腐りゆく
散る散る満ちる
この血はいつまでも赤くいられない
殴たれた頬が染まっては
夕焼けがやがて夜になる道理と同じで
いつかあなたのことを嫌いになる
それまででいいからどうか
すべてに嘘をついてください
季節は巡る
散る散る満ちる
------------------
17.シンデレラコンプレックス
珍しい目覚まし
今朝はファンデーションがないので
新しいあたしにしては不安でしょうがないのです
アイラインいらない
あたし女だからなんなのよ
悲しい寂しい、厚く塗って隠した本心
ファンデーションがない
不安でしょうがない
靴がない
下らない螺旋状の愛とファンタジー
駆け出して裸足
ありのまんまは放送禁止
不感症治らない
不完全少女じゃない
ファンレターいらない
不安定感やばい
ファンデーションがない
不安でしょうがない
------------------
18.ソメイヨシノ feat.桃音モモ
ソメイヨシノが春に一斉に咲くのは
長��ぎた冬の寒さを恨んでいるから
ソメイヨシノが街にたくさんあるのは
あの春がもう来ないと知っているから
咲け 叫ぶぜ
さあ芸術をして
咲け 酒飲め
さあ警察から逃げて
咲け
さあ今朝の夢を語ろう
ソメイヨシノの種子は芽吹かないから
涙を拭かず歩く
夜の桜並木
------------------
19.サクラナク feat.唄音ウタ
鳥の子
風 影 追い駆け
瞳と髪 指 口 桜
鳥の子
雨 声 車
取り残された道路で遡る思い出 笑顔
巻き戻せない花びら
ひとりの帰り道
暮れた瞳を塗りつぶす群青
掘り起こすあの日の言葉
忘れそう あなたの声を
あぁ!待って!まだ言えてないことがあるの
立っていたあなたは気づいた
桜が舞って余ることなく
そう、あたしのように泣いて散るのでしょう
鳥の子 風抜けるまま
あなたのいない道路で
それでも待っていた笑顔、やり直せない季節
時が経って
まだやれてないことばかりだ
なんであのとき言えなかった
さぁ立って!まだやれてないことがあるのでしょう
あぁ!黙って!まだ言えてないことがあるの
歌って声はカタチになんない
桜が舞って止まらない涙
言葉は余って なにも言えないまま
これでいいのかな、さようなら
------------------
20.改札バイバイ feat.桃音モモ
目が覚める老婆
むかしの夢を見ていた
思い出す10代
すべて昨日のようだった
知りすぎたんだ女の子というにはもう
似合わなくなったひらひらの真白なスカート
あなたが言った
「果たして愛はあったのか?」
わからないまんま、目を逸らすようにキスをした
覚めたらまた見たくなる
悪い夢でもいいの
寝がえりぐらいで覚める夢
そんな恋でよかったの?
必ず朝がきて冷める酒
そんな恋でよかったの?
それでも確かに見てた夢
いまは忘れそうだよ
過ぎる人々がまるで風
どこへ行くのだろう
きっとこのまま捻くれる
見る/見れぬもなく日は暮れる
そっとこのまま皮肉れる
見ぬ/見えるもなく日は暮れる
上智早慶 女子高生
大志を抱け処女童貞
そんなものでしか見出せねえ
あたしの価値はなんだっけ
寂しさばっかかんじるようになったんだ
許せ缶チューハイ
飲み込め2粒 鎮痛剤
寝がえりぐらいで夢が覚める
そんな恋でもいいの
必ず朝が来て酔いが醒める
そんな恋でもいいの
佇む少女の頃の影
いまはどこにいるんだろう
さよなら 手を振り消えてゆく
改札を抜けて
なにから逃げてた?
迫る歳月か?
どこから逃げてた?
母の愛からか?
東京から逃げ帰る人々
さぞかし家は素敵なんでしょう
東京は逃げられてからっぽ
この街はたぶんもともとからっぽ
下りばかりが満員御礼
帰ればひとりでチューハイフライデー
キスしたことないフリはしないで
あとは下るだけ そうこの���生
駆け込む刹那に思い馳せる改札前のキス
------------------
21.show you feat.唄音ウタ
醤油 垂らす 夜空 ひとつぶ
とろとろ走って
とろろをかけて完成
これを食べれば眠れるだろうか
夜は長いのに
日々は早すぎて
歳さえ忘れてしまいそうだ
------------------
22.運命は? feat.重音テト
だれでもいいのかもしれない
なんでもいいのかもしれない
バナナでもいいのかもしれない
飴でもいいのかもしれない
さみしいきもち
金木犀にのって
ひとりとひとり
秋の夜長をゆく
流れ星のように
東海道にそって
さみしいふたり
鉄の中でゆれる
だれでもいいのかもしれない
なんでもいいのかもしれない
たまたまあなたがそこにいた
これでも運命と呼べるの?
だれでもいいのかもしれない
なんでもいいのかもしれない
それでもあなたを選んだの
これを運命と呼びましょう
なんでもするわあなたになら
どこへでもいくわあなたとなら
わたしは夜が好きだから
このまま遠くへ逃げよう
(もう遠くへ
ああ、もっと奥へ
もうとっくに
ああ、もっと奥に)
------------------
23.自我は何ゴミ? feat.桃音モモ
ああ そんなにわたしの夢が欲しいか
くれてやるよ あげたいよ
ああ そんなにわたしのことが憎いか
別にいいよ 構わないよ
ああ こんなにわたしの夢が肥大化
持て余して 溢れ出して
ああ どんなにわたしのことを恨んだって
死にきれない 愛は取れない 油汚れのように
ああ そんなにわたしのことが欲しいか
くれてやるよ いらないもん
ああ どんなに世界が正しいとしたって
知らないよ わたしだもん
鳥の翼を捥ぐように
わたしの自我を削いでくれ
百合のおしべを取るように
脇毛を剃って出かけます
(ビニール袋に入れた自我の声)
------------------
24.永遠の16歳
キーボードは涙で壊れた
昨日から文字では話せない
どうしよ できれば殺して
少女のまんまで歌いたいから
でも少女の漫画は燃やした
少女のまんまじゃいられない
当社の予定はお嫁さん
現在片手にスマホ持って
ただ立ち尽くしてる
腐る街
降り注いでる傘の上
音は消え
また鳴る天
もう少女じゃないから許しちゃくれないよ
でも少女でいいなら化粧もいらないよ
ああ将来の夢は趣味で終わりそう
まあ正直ギリギリ生きてる
夏休みを待って
道路は涙で濡らした
土曜日は起きても予定ない
電波がなくては話せない
少女のまんまでいられるんなら
蝶々が飛んでる
なりたくて捕まえた
でも少女でいるには知りすぎたのよ
生涯かけてた恋も終わりそう
ああ勝敗なんてもういいの
あなたのこと待って
ああもう着れない白いワンピース
代わりに鳴らす高いハイヒール
------------------
25.ババアが抱えるシークレット
知らなかったんだ
こんなに痛いだなんて
知りたかったのは
見える愛の色
知りたがったんだ
なにが出るのか
この道の奥まで行く覚悟 決めていて
止まない 止まない雨も
あまりに早すぎる日々も
なにもかもを忘れて生きるしかないの
けれど知らない 知らないことや
まだ見ぬ先の未来も
忘れたくないよ
知らなかったんだ こんなに早いだなんて
この日々の果てまで
あなたと駆け抜けて
アナタノナラバ ユルセルカモナ
アナタトナラバドコデモイケルワ
------------------
26.玉なしの銃 feat.重音テト
あなたのまねをして
銃をつきつけた
愛してる と言わせるために
あなたはこう言った
お前は愛してないのか?
助けてくれ 女神だろ?
雲が流れる間に
鳥がさえずるように
生き物の呪いを
悲しく教えてくれ
銃のような言葉で打たれたのは心のみならず
銃のような身体で貫かれた少女の身はあらず
身体を破る穴
スカートをはくと寒い
心に空いた穴
火照るなら武器を持て
銃にさえ優しく
女神のように抱きしめろってこと?
12時で悟るわ
あなたの愛はまるで脅すだけね
あたしも銃を持つわ
あなたより、太くて大きい
女らしくなくてもいいの
------------------
27.旬を決めたのは誰だ feat.重音テト
生まれ、消えてくのが使命だから仕方ない
花びらが土になるも理、仕方ない
冬が終わり春が来るよ、それを待てばいい
夢が終わり朝が来るも自明、起きなさい
剥けど剥けどなにも見つけられずネギを食う
生まれ生まれ、なにも意味がないと言われてるようだ
------------------
28.永遠は? feat.雪歌ユフ
ああ
どこかにあるのなら あなたを連れ出すわ
野外 都内 未来 どこかに
ああ
ちぎれる雲のなか なにかを諦めた
いない なにもないふたりは弁明した
泣き出すロンリーガイ
生命体である以上あなたと体内外
手繋いでも境界線
それでも永遠はどこかにあるの と
ふたりで弁明して
ないとわかった上で
言葉もなくていい
身体もなくていいのに
制服もなくていい
教科書もなくていいのに
それじゃダメらしい
それじゃダメらしいのだ
もっと簡単でいい
もっとシンプルでいいのに
いらない論理以外
最難関に行くんでしょ
見兼ねた大先輩 諂いでも正方形
それでも数学は嘘をつかない、と
あなたは証明して
ないとわかった上で
駆け出すロンリーガイ
生命体なぼくらに課された細胞膜
隔たれた外界へあなたとフォーリンラブ
共同体になろうとした
ふたりの懸命な試みを笑うなよ
永遠がないならこうするしかないだろ
------------------
29.美しい嘘 feat.重音テト
(きみのせいだXXX)
吐くものはないのに
出てきたこれはなんだろう
履く靴もないのに出て行った
あなたを見ていた
正しくて汚い真実が
見辛くて認めたくなくて
誤ってて美しい嘘を
信じたくて傷つけたきみのせい
(それでいいの きみのせい)
------------------
30.初夢 feat.唄音ウタ
きみが好きなものも愛せたらよかったのに
知りすぎたことを許してくれた時のように
日々は「あ」と言う間もくれず過ぎるけど過ぎるけど過ぎるけど
意味のない言葉も愛せたらよかったのに
あたしの全てを抱きしめるような雨粒に
���からない言葉を愛すすべを聞くも
ただ降るだけ
濡れるだけ
���お前は夢を見ているのだ、今すぐ目を覚ませよ馬鹿」
みたいに降る 雨が降る
日々がまるで夢を見ているように過ぎても
切りすぎた髪は止まんないまま明日は来る
きみのないあたしを愛すすべを聞くも
ただ在るだけ
伸びるだけ
きみが好きなものも愛せたらよかったのに!
長い夢を見ているんだ
幻なのかもわからない日々はどこに行くんだろう
もしくはどこにもないのか?
------------------
31.タール feat.雪歌ユフ
ヤニにまみれて
部屋で液体と化す
闇に紛れて
燃え尽きるのを待った
黄ばんだカーテン
あんなに綺麗だったのに
黄ばんだ肺へ
もう元には戻れないのが
悲しいわけじゃない、煙がしみただけ
ヤニにまみれて
ママには嫌われた
闇に紛れて
少し家出をしようぜ
網にからまって
自虐がやめられない
間にに間に合って
吸い尽くしたら行った
黄ばんだ思い出
ああなぜうまく思い出せない
地盤が緩んで
もう過去には戻れないのに
黄ばんだ歯で笑ってみたのだけど
自分がまるでもう別の誰かみたいだな
最初に吸った日のことは
今でもよく覚えてるんだ
でもこれ何箱目だか
誰にもわかんないけどな
そうさわたしは薄情さ
回数が増えれば当たり前か
忘れてしまうぐらいに
一緒にいたってことかな
黄ばんだカーテン
黄ばんだ肺へ
黄ばんだ思い出
黄ばんだ歯で
悲しいわけじゃない、煙がしみただけ
------------------
ご視聴いただきありがとうございました。
tamaGOより
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オメガ・シンドローム 番外編 これからの話–前後編–
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俺たちは運命力が足りない
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恋華抄 《四神×オメガバース》
嵩梨ナオト
🗓 2021-12-09
しまちゃん家の番事情
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🗓 2021-12-17
嘘つきΩは逆らえない!
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こんなの運命じゃないから勘違いしないで〜新婚編〜(中)
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🗓 2021-11-05
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野良犬の夜
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レムナント –獣人オメガバース–(6)
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🗓 2021-10-05
有馬さんはオメガになりたい
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グッドバイト��デスティニー(上)
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🗓 2021-10-10
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ごちそうΩはチュウと鳴く
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オメガ・シンドローム 番外編 続・ホットケーキを君と
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『発情ギブアンドテイク』、『偏愛ラブアンドヘイト』、『番の旋律』、『籠の中のΩ』のビズビズコミックス発行のオメガバース4作品の第1話を集めたアンソロジー本。
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さよなら恋人、またきて友だち〜宮内ユキについて〜 3
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🗓 2021-04-27
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メリノ
電子書籍のみ
🗓 2021-04-30
両性α 完全版 1 〜生意気キメラは逆らえない。〜
伊藤良
電子書籍のみ
03
🗓 2021-03-05
俺たちβ(フツー)だったのに!!
tomomo
🗓 2021-03-10
神様なんか信じない僕らのエデン 上下巻
一ノ瀬ゆま
🗓 2021-03-10
キス イン シェアハウス
西野はるお
🗓 2021-03-17
世界で一番嫌いなα
秋芳ぴぃこ
🗓 2021-03-18
結局、お前もオレ(Ω)とヤりてーだけじゃん
山形シン
🗓 2021-03-24
Ωにだけはなりたくない‼︎ 〜異世界転生したら姉のBL漫画の中でした〜
潜えむ
🗓 2021-03-24
神さま、どうか手をとって
ハルモト紺
🗓 2021-03-24
キミと番になる処方
槌野きゆ
🗓 2021-03-25
αは運命に気づかない
七菱ヒロ
🗓 2021-03-25
特務刑事オメガパンチ
りーるー
🗓 2021-03-26
オメガ・シンドローム 4
小箱あき
02
🗓 2021-02-05
おうちへかえろう–猫耳オメガバース– 2
日野原
🗓 2021-02-05
テイクミーホーム
m:m
🗓 2021-02-05
羽賀くんは噛まれたい
さきしたせんむ
🗓 2021-02-10
愛でとろけて落ちてきて
山森ぽてと
🗓 2021-02-10
研究者 来海創明の偏愛
もりすず
🗓 2021-02-15
オメガのおれの嘘つきくすり指
さがみしか
🗓 2021-02-15
従順なΩは夜に爪を立て
茶柱ぷぅ
🗓 2021-02-17
αの家の子
コロ虎
🗓 2021-02-17
めぐみとつぐみ 3
S井ミツル
🗓 2021-02-24
異世界の夜の国で××と…
きりみゆうや
🗓 2021-02-25
溺れるオメガ ーafter storyー
藤田カフェコ
🗓 2021-02-25
人外 × オメガバースBL
アンソロジー
01
🗓 2021-01-01
発情前はアレですが、番にして
椎名あや
🗓 2021-01-09
運命すぎてつがえません
GO毛力
🗓 2021-01-15
キスは番にひざまずく
エヌオカヨチ
🗓 2021-01-15
不器用な僕たちの純真 【合本版】
花田
🗓 2021-01-18
僕の番はサラブレットΩ
あらた六花
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2020-8月号
毎月8日発行 アンビグラム作家の皆さんに同じテーマでアンビグラムを作っていただく「月刊アンビグラム」、主宰のigatoxin(アンビグラム研究室 室長)です。 発行が1日遅れました事をお詫び申し上げます。
『アンビグラム』とは「複数の異なる見方を一つの図形にしたもの」であり、 逆さまにしたり裏返したりしても読めてしまう楽しいカラクリ文字です。 詳しくはコチラをご参照ください⇒アンビグラムの作り方/@2r96
◆今月のテーマは「音楽」です◆
8月号の参加者は [ 赤川広幸氏、 douse氏、 増池誠史氏、 葛飾出身氏、 lszk氏、 ぴにょん❦氏、 ゆうた氏、 海氏、 意瞑字査印氏、 あずまうど氏、 フロクロ氏、 peanuts氏、 kawahar氏、 TALAF氏、いとうさとし氏、 ヨウヘイ氏、 siun氏、 伊藤文人氏、 兼吉共心堂氏、 サボンテ氏、 あらたかな氏、 igatoxin ] 計22名
参加者の皆様には「音楽」からイメージする語句でアンビグラムを制作していただきました。作家の皆様の創意に満ちた文字のサンプリングをお楽しみください。
まず赤川氏の作品からご覧ください。
『マキシマムザホルモン』 @赤川広幸氏
鏡像型。 ロックバンド名が左右の完璧なシンメトリーになっています。例えばABBAのロゴなどもシンメトリーですが 本作を見ると10文字をコントロールし驚くほど巧みにデザインされています。作字好きにはたまらない仕上がりで眺めながらお酒が飲める極上アンビグラムです。
今月は赤川氏の作品を皮切りに傑作揃いです。
『宮本浩次』 @douse氏
回転型。 「宮本浩次(ロックバンド エレファントカシマシ、フロントマン)」の人名アンビグラム。 逆立ちして見ても同じように読ます。文字同士の対応解釈が素晴らしくて字余りがほとんどありません。色の濃淡も計算されており すんなり読める安定感の高いアンビグラムです。
『雅楽』 @増池誠史氏
旋回型。 雅正の楽舞 「雅楽」のアンビグラム。「雅」を90°回転させると「楽」になるデザイン。みやびやかで美しい傑作です。
『TELECASTER』 @葛飾出身氏
回転型。エレクトリックギターの名称をアンビグラム化。逆立ちして見ても「TELECASTER(テレキャスター)」と読むことができます。映像作家としても活躍している氏のレタリングは躍動感があり毎回 目茶目茶カッコいいです。 ジョージ・ハリスンが『レット・イット・ビー』のレコーディング・セッションで使用したのもこのギターです。
『弾く ⇄ 聴く』 @lszk氏
鏡像型。鏡面対称アンビグラム。「弾く」を鏡に映すと「聴く」と読める��品です。独特の字形でありながら可読性は高くて 見ていて嬉しくなるアンビグラムですね。
『A面 ⇄ B面』 @ぴにょん❦氏
鏡像型。素晴らしい作品が続きます。「A面」を鏡に映すと「B面」と読むことができるアンビグラムです。まさにレコードを引っくり返す仕様になっていて凄いです。またアルファベットと漢字は調和しており字形に統一感があります。
『音楽』 @ゆうた氏
回転型。逆立ちしても読める「音楽」と 合��(Ligature)で描かれた「音楽」の2種です。「音楽」回転型はとても美しくデザインされています。ちなみに「音楽」の回転型はTOK715氏やフロクロ氏の前例があります。合わせてご覧ください。
@TOK715氏→ @フロクロ氏→
『music』 @海氏
回転型。とにかくかわいいデザインのアンビグラム。逆立ちしても「music」と読めます。アルファベットが動き出しそうな楽しいレタリングです。独自性が強い海氏の感性には驚かされます。
『輪舞』 @意瞑字査印氏
回転型。 逆立ちして見ても同じように「輪舞(ロンド)」と読めます。 輪になって回りながら踊る意味があるので自己言及タイプのアンビグラムでもあります。
『chip-tune』 @あずまうど氏
敷詰式回転型。 音楽ジャンル「chip-tune(チップチューン)」のアンビグラム化。 chip-tuneなのでChainアンビグラムにして基盤回路をイメージさせる素晴らしいアイデアです。 往年の携帯ゲーム機の液晶画面の様にも見えます。
『歌唱』 @フロクロ氏
回転型。 逆立ちして見ても同じように「歌唱」と読めます。 字画が欠けて白飛びしている様子がとても面白いです。 人の目は曖昧な外形をしたモノを見ると最適化されたラインを勝手に認識してくれると言いますが 優秀なアンビグラム作家はそういった錯視を利用して作字するのです。
『重奏』 @peanuts氏
回転型。 逆立ちして見ても同じように「重奏」と読めます。「重」の字の略し方がクールです。アンビグラムは密度の違う文字を対応させるために文字を略すワザが必要なときがありますが本作はそれに成功しています。 金管五重奏を彷彿する素晴らしい作字ですね。
『かごめ』 @増池誠史氏
回転型。 綺麗でキュートで面白いです。そのまま「かごめかごめ」とくりかえし輪になって回るわけですね。
『たいこ』 @kawahar氏
回転型。 三つ巴の120度の回転アンビグラム。 読み順は 白字で下部「た・い」、上部「こ」です。 kawahar氏らしい奇想の作品です。
『子供のバイエル』 @海氏
回転型。楽譜「子供のバイエル」のアンビグラム化。 逆立ちして見ても同じように読めます。 上品で美しい装丁が再現されていて嬉しくなります。
『夏フェス』 @TALAF氏
振動型。 同じ字形が連続していて「夏」にも「フェス」にも読める字体設計になっています。こうみると音楽と祭とは関連性が高いですね。
『楽器/演奏』 @いとうさとし氏
図地反転型。 ジグソーパズルのように陰陽で嵌りあうタイプのアンビグラム。楽器の中からくり出されるのが演奏ということですね。
『メトロノーム』 @ヨウヘイ氏
鏡像型。 左右に振幅する音楽用具の名称をシンメトリーに作字する発想力が素晴らしいです。 ヨウヘイ氏は他にも優れたシンメトリーアンビグラムを多数発表��ています。
『歌姫』 @siun氏
回転型。 音楽記号をレタリングしたような優雅な作字作品です。対応解釈も大胆かつシンプルで素敵です。
『HANON ハノン』 『CZERNY』 @海氏
回転型。 共に練習曲集のアンビグラム化です。『HANON ハノン』は逆立ちしても同じように読めます。 そして『CZERNY』は横にしても縦にしても同じように読める面白い対応になっています。色合いは実際の装丁に沿ったものになっています。
『歌 ⇄ 詩』 @意瞑字査印氏
鏡像型。 「歌」を鏡に映すと「詩」と読めるアンビグラム。捺された印鑑もちゃんと鏡像化しています。
『からおけ』 @伊藤文人氏
回転型。 逆立ちしても同じように読めるアンビグラム。文字をジッと見ていると「お」の字がなんだか楽しんでいる人の顔に見えてくる和気藹々とした温かみのある作品です。
『音楽 ⇄ rythm melody harmony』 @兼吉共心堂氏
回転共存型。「音楽」を90°回転させると「rythm melody harmony」になるアンビグラムです。音楽の要素は リズム・メロディ・ハーモニーの三要素からなるということですね。天才的なアンビグラムです。
『Hurdy Gurdy』 @lszk氏
回転型。 ハンドルを回して演奏する楽器ハーディ・ガーディのアンビグラム化です。 本作も当然回るわけです。大納得。 lszk氏はこの楽器の奏者でもあります。
『弦楽器』 @サボンテ氏
旋回型。 一文字三面相の3方向アンビグラムです。「弦」を左右に90°回すと それぞれ「楽」「器」になります。 読めますし最高にカッコいいアンビグラムです。神品。
『どらむ ⇄ ほるん』 @伊藤文人氏
回転共存型。 「どらむ」を引っくり返すと「ほるん」になる回転アンビグラムです。また背景のドラムの絵も180°回転させるとホルンの絵になるトリックアートになっていて文字と絵がシンクロした楽しい作りになっていて驚きます。
『夜好性』 @あらたかな氏
回転型。「夜好性(zutomayo/ヨルシカ/YOASOBI)」をアンビグラム化。夜の帳を思わす布文字で形作られた字形が可愛らしくて面白いです。
ラストは私の作品を
『鍵盤』 @igatoxin
旋回型。「鍵」を90°倒すと「盤」になるアンビグラムです。
「音楽」をテーマにしたアンビグラム祭 いかがでしたでしょうか。実は月刊アンビグラムで「音楽」を御題に扱うのは今回が2回目になります。以前行った1回目の模様も合わせてご覧くださいませ。 「音楽(2017-5月号)」→
お忙しい中 御参加いただいた作家の皆様には深く深く感謝申し上げます。
さて次回のお題は『植物』で��。朝顔、ひまわり、菖蒲、水芭蕉、 参加者が自由に 植物 というワードから発想 連想してアンビグラムを作ります。
締切は8月31日、発行は9月8日です。 それでは皆様 来月またお会いしましょう。
——————————–index——————————————
2017年 4月{ミステリー} 5月{音楽} 6月{童話} 7月{食} 8月{宇宙} 9月{回文} 10月{GAME} 11月{TOY} 12月{駅}
2018年 1月{書初め} 2月{蟲} 3月{映画} 4月{色彩} 5月{対語} 6月{アイドル} 7月{数学} 8月{恐怖} 9月{メカ} 10月{神} 11月{スポーツ} 12月{どうぶつ}
2019年 1月{書初め} 2月{地図} 3月{漫画} 4月{職} 5月{都市伝説} 6月{速度} 7月{道具} 8月{文學} 9月{デパ地下} 10月{漢字4文字} 11月{学校} 12月{怪物}
2020年 1月{書初め} 2月{ART} 3月{気象} 4月{ギャンブル} 5月{カワイイ} 6月{建築} 7月{まつ���}
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宮戸川 1/2
「番頭さん、せがれはまだ帰りませんか? こまったやつです。今夜は、もううちへいれてやりませんよ。毎晩毎晩、碁《ご》だ、将棋《しようぎ》だとあそんでばかりいて……そりゃあ若いものだから、たまにはしかたありません。しかし、道楽も程度ですからね。それに、いくらせがれだからといっても、店のものたちにしめしがつきません。ですからね、番頭さん、そのつもりで口添えをしないでくださいよ。さあ、今夜はもうやすんでください。いいえ、遠慮しないで……それにしてもだいぶおそいなあ」 「おとっつあん、おとっつあん」 「うわさをすればかげとやら、せがれのやつ、帰ってきたな。番頭さん、かまわないからやすんでくださいよ。早くおやすみよ……」 「おとっつあん、わたしです」 「はいはい、夜分おそいもんでございますから、店はもうしめてしまいました。お買いものなら明朝お早くねがいます」 「おとっつあん、半七ですよ」 「そう戸をおたたきなさいますと、こわれてしまいます。ご近所の手前もございますから、おしずかにねがいます」 「おそくなってまことに申しわけありません。半七でございます」 「ああ、半七のお友だちのかたでございますか。ええ、てまえどもにも半七というせがれがございましたが、ちっともわたくしのいうことを聞きませんで、勝手にあそびあるいてばかりおりまして、店の奉公人のしめしもつきませんし、いかにもならんやつでございますから、もはやみかぎりまして、勘当をいたしました。どうぞ半七にお会いになりましたら、おやじがかよう申したと、お言伝《ことづて》をねがいます」 「おとっつあん、わたしは半七でございます。まことにおそくなってすみませんが、どうぞごかんべんねがいます」 「なに? おそくなってすみませんからごかんべんをねがうだと? いいかげんにしろ! きょうはじめてならば、かんべんもしてやろうが、こう毎晩になってきては、もう愛想《あいそ》もこそもつき果てた。むだ口をきくにはおよばないから、どこへでも勝手にいきなさい。うちには若い奉公人がたくさんいる。せがれだからいいわとすてておいてみろ、奉公人にすみません。おまえのようなものはどこへでもいってしまえ! ……いいかい、店の人たちも、だれも表をあけてせがれをうちへいれてはいけませんよ」 「へえ……まことにすみません。おとっつあん、これからは、きっと夜分おもてへでないようにいたします。碁も将棋も断ちますから、どうぞごかんべんなすってくださいまし……だれかおとっつあんにわびごとをしておくれ……あれっ、みんな寝てしまった。不人情だね」 ちょうどむこう側のうちでは、 「おっかさん、おっかさん、まことにおそくなってすみませんがあけてくださいな」 「いいえ、いけませんよ。若い娘が、いまごろまで表をほっつき歩いていいものか、わるいものかかんがえてごらん。しまいにはろくなことをしでかしゃあしません。あしたおとっつあんがお帰りになるから、よくおとっつあんにうけたまわった上であけましょう。女親だとおもってばかにおしでないよ」 「だって、いろいろ都合でおそくなったんですもの……すいません、あけてくださいな。この寒いのに表に立っていると風邪をひいちまいますから……」 「勝手にあそんできて、よくまあ、そんなことがいえるねえ。風邪をひこうと、車をひこうと、そんなこと知りませんよ」 「おっかさん、おっかさんてば……どうぞここをあけてくださいよ」 むこうでは半七が声を枯らして、 「おとっつあん、あけてくださいな」 「おっかさん、あけてくださいよ」 「おとっつあん」 「おっかさん」 両方で掛け合いでございます。 「おや、そこにおいでなさるのは、お花さんじゃあありませんか?」 「あら、半七さんじゃありませんか。あなたどうなすったの?」 「しめだしをくっちまいました。お花さんは?」 「わたしもしめだしを食べたの」 「しめだしを食べたてえのはありません」 「今夜はしめだしのはやる晩なのね」 「しめだしなんぞはやらないほうがいいですよ」 「で、半七さんはこれからどうなさいますの?」 「しようがありませんから、霊岸島《れいがんじま》のおじのところへいって泊めてもらいます」 「まあ、近くにおじさんがあっていいわねえ。わたしのおじはちょっと遠いの」 「ちょっと遠いって、どこ?」 「肥後の熊本」 「そりゃあ遠すぎますよ。じゃあ、あなたはこれから熊本までいくんですか?」 「とてもいけやあしないわ。ねえ、半七さん、霊岸島のおじさんって、この前、お祭りのときにみえたかたでしょう? ちょいと鼻のあたまの赤い、たんこぶのあるかたね?」 「大きにお世話です。鼻のあたまが赤かろうと、たんこぶがあろうと……」 「たいへんにさばけた意気なかたね」 「おじさんは、うちのおやじとちがって、むかし道楽をしましたから、おもしろい人です」 「ねえ、半七さん、わたし、今晩、霊岸島のおじさんのおうちへ泊めてくださらない?」 「いけませんよ。ふたりでいけば、おじさんに変におもわれます。おじさんは、そりゃあ早飲みこみなんですから……わたしひとりでいきますから、あなたは、熊本へいったらいいでしょう。第一、夜なかに男と女と歩いていればあやしまれますよ」 「だって、わたし、いくところがないんですもの」 「ついてきちゃいけませんよ。だめだったら、ついてくると、石をぶつけるから……」 「そんな意地のわるいことをい��ないで……」 「駈けだすから……」 「わたしも駈けだすわ」 「いけないっていうのに……」 「しょうがないなあ。とうとうついてきちゃった。ここがおじさんのうちだから、あなたはそっちへいってください。きちゃあいけないったら……どこへでも勝手においでなさい……おじさん、おじさん、こんばんは、ちょっとあけてください」 「はいはい、いまごろどなたです?」 「おじさん、わたしです。小網町の半七です」 「なんだ、半七か。どうも聞いたような声だとおもった。待ちな。ゆうべっから下っ腹が痛んでおきられない。いま、ばあさんをおこすから、ちょっと待ってくれ。おい、ばあさんや、ばあさんてば……まったくよく寝るばばあだな。これ、ばあさんてえのに……生きてるんだか死んでるんだかわかりゃあしねえ。何年ぶりかでばあさんの寝顔をはっきりみたが、まずい寝顔だね。あれっ、鼻からちょうちんをだしてやがら……ふーん、お祭りの夢かなんかみてるんだな……おや、ちょうちんが消えたとおもったら、こんどは歯ぎしりか。歯ぎしりしたって、歯が満足にねえから土手ぎしりだ。半七、ちょっと待ってな。おい、ばあさん、ばあさんや、おきてくれ。小網町の半七がきたんだ。小網町の半七だよ」 「はい、はい、そりゃあたいへんだ。この節はほんとうに物騒《ぶつそう》だね。うかうか寝てもいられないよ」 「おいおい、ばあさん、なにをあわててるんだい? あれ、��巻きにご先祖の位牌《いはい》をくるんでどうするんだ?」 「だって、おじいさんが、小網町で半鐘《はんしよう》を打ってるというんだから、火事でしょう?」 「なに寝ぼけてるんだ。あわてるんじゃねえ。小網町から半七がきたといったんじゃあねえか」 「おや、そうかい。まあ半坊、よくおいでだね。おまえ、ちょっとみないあいだにずいぶん老《ふ》けたね」 「あれっ、まだ寝ぼけてやがる。これはおれだよ。半七は、まだ表にいるんだ」 「おじいさん、寝ぼけちゃあいけないよ」 「おめえが寝ぼけてるんだ。早く表をあけてやってくれ……どうせ半七のことだ。また碁か将棋でしくじってきたんだろう。しょうのねえ野郎だ。おれなんぞは若《わけ》え時分、人のうちへひとりでいったことはなかった。女のひとりぐれえいつもひっぱっていったもんだが、あの野郎ときたら、満足なつらを持っていながらだらしがねえじゃあねえか……おい、ぼんやりしてねえで早くあけてやれよ」 「あいよ。半坊、いまごろどうしておいでだい? さあ早くおはいり。なにをもじもじしてるんだよ。あれっ、娘さんがいっしょだね。ちょいと、おじいさん、寝てる場合じゃないよ」 「なんだい?」 「半坊がね、きれいな娘さんをつれてきたんだよ。半坊や、うまくやったねえ。まあ、よく取った、取った」 「ばあさん、なにいってんだ。猫がねずみでも取ったように、よく取った、取ったもねえもんじゃあねえか。ふーん、そうか。そりゃあ大出来だ。半七、早くおつれしねえか。もし、あなた、こんなむさくるしいうちですが、こちらへおはいんなさいまし……半七、なにをしてるんだ?」 「おじさん、勘ちがいしちゃあこまります。きちゃあいけないというのに、この人がついてきちゃったんですよ」 「なにをいやあがる。おじさんは、そんな野暮《やぼ》じゃあねえ。おめえのおやじとはちがうんだ。まったくおめえのおやじぐれえ野暮なやつはありゃあしねえ。あんまり堅くってしょうがねえから、このあいだも、おれが、『すこしは世間をながめろ』といったら、物干《ものほ》しへあがってあたりをみまわしてやがるし、金はきれいにつかわなくっちゃあいけねえといったら小判をみがいてやがる。じつにどうもあきれけえったもんだ。そこへいくと、このおれなんか色できたえたこのからだで、万事心得てるから、まあ安心しろ。どちらの娘さんか存じませんが、明朝あらためてごあいさついたします。半七のおじでございます。毎度、半七がご厄介になります。どうぞ半七をよろしくおねがいいたします」 「こんなにおそくおじゃまいたしまして、まことにごめんどうをおかけいたします」 「いいえ、どうつかまつりまして……なかなかきれいな娘さんだ。半七、よくひっぱってきたな。おれは、おめえを子どもだ、子どもだとおもっていたが、なかなかやるじゃあねえか。うん、感心だ、感心だ。さあ、夜もおそいんだから、二階へあがって、戸棚をあけりゃあふとんがあるから早く寝ちまえ。なにをぐずぐずしてるんだ。早く二階へおつれしないか」 「いいえ、そりゃあいけません。わたしは、今夜は、おじさんといっしょに寝ます」 「ばかあいうな。情婦《おんな》をひっぱってきて、おじさんと寝るやつがあるもんか。さあ、娘さん、早く二階へおあがんなさい」 「まあ、おじさん、それでは、わたしが半七さんにお気の毒さまで……今晩はそういうわけでは……」 「そういうわけもこういうわけもありません。万事こっちは心得てるんだから、まあまあ二階へおあがり……半七、おめえも早くあがんねえか」 ふたりともすっかり煙に巻かれて、追いたてられるように二階へあげられてしまいました。 「おじさん、こまりますよ。ちがうんですから……」 「なにをいってやがる。二階から首だすと突っつくぞ。おりられないように、はしご段をとっちまったからな。なんでもいいから早く寝ちまえ。あしたになったら、おじさんがちゃんとはなしをつけてやるから……」 「だって、ちがうんですから、わたしはおじさんと寝ます」 「ばか! まだあんなことをいってやがる。ふざけたことをいうな。そんないい娘さんじゃあねえか。てめえが気にいらなければ、ばあさんを離縁しておれがもらっちまうぞ」 「なにをいうんですよ。おじいさん……」 「あれっ、ばかばばあ、やきもちやいてやがる」 「やきもちじゃあないけどさ……だけれども、おじいさん、若いうちはきまりのわるいものだよ」 「そうよなあ。おたげえにおぼえがあるからな……野郎はいくつだっけな?」 「ことし十八になったんだあね」 「そうか、あの娘《こ》はいくつぐれえだ?」 「そうさねえ、十七ぐらいかねえ」 「ふーん、ひとつちげえか。いい夫婦だ」 「おじいさん、むかしがおもいだされますねえ」 「あのころは、富本《とみもと》や常盤津《ときわず》がはやってな。おめえが常磐津の稽古に通っていて、おれもあとから通ったもんだ」 「おじいさんは、いまとちがって、あのころは、男前がよくて声もよくってさ」 「ばあさん、おめえも十七、八のころは、ふるいつきてえようないい女だったぜ……それにひきかえて、たぬきばばあになったなあ」 「おじいさん、おまえもしなびたねえ」 「化けたなあ、おたげえに……」 「わたしゃ、あのおさらいのときをよくおぼえていますよ。山台《やまだい》(舞踊などのとき、常磐津、清元連中がならんで坐る舞台よりも一段高い台)におじいさんとふたりであがって、わたしの三味線で、おじいさんが見台《けんだい》の前にきちんと坐って、幕があくと、町内の見物衆が、『よう、待ってました。ご両人。似合いました』といわれたときには、わたしゃぽーっとしちゃって、あんまりうれしいのでおしっこをもらした」 「きたねえな、いうことが……おれだって、あのときは夢中で、なにを語ったんだかわからなかった」 「わたしも夢中で三味線をひいてしまって、あれがわたしとおじいさんの馴《な》れ初《そ》めだったのさ。ちょいと、おじいさん、もっとそばへお寄りよ」 「よせよ。ばあさん……おもえば、いっしょになったとき、おれが二十一で、ばあさんが十八だった」 「そうそう、おじいさんが二十一で、わたしが十八の三つちがい……ねえ、おじいさん、おかしなことがありますね」 「なにが?」 「だって、いっしょになったときが三つちがいで、いまだに三つちがい」 「あたりめえじゃあねえか」 階下《した》では、むかしばなしに花が咲いておりますが、二階のふたりは妙ななりゆきにたがいにもじもじしております。 「あの、お花さん、そばへよっちゃいけませんよ」 「すいません」 「わたしがふとんをしきますから、どいてください」 「いいえ、わたしがしきますよ」 「ふとんは一組しかありませんから、あなた寝てください。わたしが起きてますから……」 「いいえ、半七さん、あなたこそおやすみください。わたし、起きてます」 「寝なければ毒ですよ。じゃあ、帯をふとんのまん中に長くしておきますから、これをさかいにして、なるたけ小さくなって寝てください」 いつとなく寝床《とこ》へはいりましたが、おたがいに若い者同士できまりがわるいから、はじめのうちは背なかあわせに寝ました。 芭蕉の句に、 木曽どのと背中あわせのさむさかな いいあんばいに、あんどんのあかりが消えてしまいましたのは、出雲の神の縁《えにし》をむすびあわせますのか、どういたしましても、年ごろの者がひとつ寝床《とこ》に寝たのでございますから、ついに、その夜うれしい夢をみました。
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2022年に観た展覧会一覧
若干抜けている可能性あり(特別展企画展のついでに観た常設展など)。並びは鑑賞日順。★は特に気に入ったもの。
土田圭介 鉛筆画展 心の灯り(武蔵野市立吉祥寺美術館)
記憶は地に沁み、風を越え 日本の新進作家 vol. 18(東京都写真美術館)
松江泰治 マキエタCC(東京都写真美術館)
特別展 ポンペイ(東京国立博物館)
浜口陽三、ブルーノ・マトン展(ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション)
秀英体111 秀英体ってどんな形?(市谷の杜 本と活字館)
ミケル・バルセロ展(東京オペラシティ アートギャラリー)
生誕110年 香月泰男展(練馬区立美術館)
ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと17世紀オランダ絵画展(東京都美術館)
ミロ展 日本を夢みて(Bunkamura ザ・ミュージアム)
上村松園・松篁 美人画と花鳥画の世界(山種美術館)
没後50年 鏑木清方展(東京国立近代美術館)
ヴァーチャル・ボディ メディアにおける存在と不在(東京藝術大学大学美術館 陳列館)
藝大コレクション展2022 春の名品探訪(東京藝術大学大学美術館)
空也上人と六波羅蜜寺(東京国立博物館)
ふつうの系譜 京の絵画と敦賀コレクション(府中市美術館)
メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年(国立新美術館)
ダミアン・ハースト 桜(国立新美術館)
宝石 地球がうみだすキセキ(国立科学博物館)
スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち(東京都美術館)
大英博物館 北斎(サントリー美術館)
香道の世界 志野流香道500年の継承(増上寺 宝物展示室)
ボテロ展 ふくよかな魔法(Bunkamura ザ・ミュージアム)
100年くらい前の本づくり(市谷の杜 本と活字館)
★篠田桃紅展(東京オペラシティ アートギャラリー)
沖縄復帰50年記念 特別展 琉球(東京国立博物館)
色彩への招待(ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション)
佐藤卓 TSDO展 in LIFE(ギンザ・グラフィック・ギャラリー [ggg])
熊谷守一美術館37周年展(豊島区立熊谷守一美術館)
生誕100年 朝倉摂展(練馬区立美術館)
型染 日本の美(文化学園服飾博物館)
ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode(三菱一号館美術館)
芭蕉布 人間国宝・平良敏子と喜如嘉の手仕事(大倉集古館)(美術展ナビによるプレビュー記事)
篠田桃紅 夢の浮橋(菊池寛実記念 智美術館)
★カラーフィールド 色の海を泳ぐ(DIC川村記念美術館)
津田青楓 図案と、時代と、(渋谷区立松濤美術館)
★よめないけど、いいね! 根津美術館の書の名品(根津美術館)
★ゲルハルト・リヒター展(東京国立近代美術館)
高田唯 混沌とした秩序(ギンザ・グラフィック・ギャラリー [ggg])
「A Quiet Sun」 田口和奈(銀座メゾンエルメス フォーラム)
歌枕 あなたの知らない心の風景(サントリー美術館)
芸術×力 ボストン美術館展(東京都美術館)
フィン・ユールとデンマークの椅子(東京都美術館)
東北へのまなざし 1930-1945(東京ステーションギャラリー)
★LIVE + LIGHT In Praise of Shadows 「陰翳礼讃」現代の光技術と(バッグ ブリリア アート ギャラリー)
this is not a samurai 野口哲哉展(ポーラ ミュージアム アネックス)
探検!雑誌づくり工場 中とじ編(市谷の杜 本と活字館)
ライアン・ガンダー われらの時代のサイン(東京オペラシティ アートギャラリー)
ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展(東京オペラシティ アートギャラリー)
仙厓のすべて(出光美術館)(美術手帖による紹介記事)
日本美術をひも解く 皇室、美の玉手箱(東京藝術大学大学美術館)
ヴォイド・オブ・ニッポン77 戦後美術史 の ある風景 と 反復進行(GYRE GALLERY)
日本語の歴史展(東洋文庫ミュージアム)
秋の風 能楽と日本美術(国立能楽堂 資料展示室)(プレスリリース)
装いの力 異性装の日本史(渋谷区立松濤美術館)
★大勾玉展(大田区立郷土博物館)
国宝 東京国立博物館のすべて(東京国立博物館)
★国立新美術館開館15周年記念 李禹煥(国立新美術館)
美をつくし 大阪市立美術館コレクション(サントリー美術館)
特別展 毒(国立科学博物館)
★しゃべるヒト ことばの不思議を科学する(国立民族学博物館)
チャリティーオークション「Spring is around the corner」展(ポーラ ミュージアム アネックス)
日本のアートディレクション展2022(ギンザ・グラフィック・ギャラリー [ggg])
未来の博物館(東京国立博物館)
★スペイン語でつながる子どもの本 スペインと中南米から(国際子ども図書館)
地図と印刷(印刷博物館)
響きあう名宝 曜変・琳派のかがやき(静���堂文庫美術館)
★ヴァロットン 黒と白(三菱一号館美術館)
150年後の国宝展(東京国立博物館)
美をつむぐ源氏物語(東京都美術館)
源氏物語と江戸文化(東京都美術館)
旧江戸川乱歩邸 ミニ展示「乱歩が愛した歌舞伎役者 十七代目中村勘三郎との交流」(大衆文化研究センター)
杜の小さな印刷工房 刷ったり押したり失敗したり(市谷の杜 本と活字館)
川内倫子 M/E 球体の上 無限の��なり(東京オペラシティ アートギャラリー)
収蔵品展074 連作版画の魅力(東京オペラシティ アートギャラリー)
瞳に映るファンファーレ 浜口陽三の銅版画と川瀬巴水をはじめとした新版画(ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション)
大竹伸朗展(東京国立近代美術館)
保管スペースが足りないので図録はなるべく買わないように心がけているのだが、自制心も足りないので結局じわじわ増えてしまう。上の写真は今年の増加分の一部(いま手元にないものもあるため)。
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井上泰至「恋の季題」連載ⅡⅩⅠ
花鳥誌2022年8月号より転載
日本文学研究者
井上 泰至
踊
先日、ある俳人とインターネット上で議論を戦わせた。相手は「季語なんかいらない!」という「過激派」である。「俳句にルールはいらないし、句会はゲーム(競争)ではない」と意気軒高である。
半ば正しいが、全面的には認めがたい。なんでも「自由」でいいのか? そもそも人間そんなに「自由」でいられるのか? 句会を共にする以上、一定のルールがあるのは必然ではないか? ルールは罰則を伴う強制力のあるもの、と言うより、一種のマナーではないのか?
そもそも「自由」とは、孤独と隣合わせのものである。自分だけが相手や商品を「自由」に選んでいるのではない。相手や社会の方にも選ぶ「自由」はあるのだから、自己の責任において、選ばれるよう一人で努力する必要がある。その時、「ルール」は、世の中が共有する一つの価値基準であり、これに沿うことで、人と生きて行く方向性を見出すことができる。五七五や季語とは、まずはそういうものであろう。
自由律俳句・無季俳句があってもいいが、理解者を得る困難は作者の前に厳然と聳え立っているし、季語も定型もなく、「自由」にやりなさいと言われたら、たいていの人は途方に暮れてしまう。四〇歳を過ぎて「自由」に独身を選んで生きてきたと、カッコよく言い切れる人が、世の中にそう多くないのも、現実なのである。ジーンズやサングラスのような「自由」なファッションが似合う人は少ない。「自由」を徹底し、謳歌できる人は、かなりの強者なのだ。
もちろん、季語廃止論を唱える方の言いたいことも、わからないではない。テレビ・ショーとしての俳句番組では、タレントに点を競わせて見世物にし、影響を受け��人々はインターネット上で、同様に点を競い、一喜一憂している。特に初心者が、やはりおなじテレビ選者に向けて投句をし、点取りに血眼になっているように見受けられる。
江戸時代からこういうのは、文字通り「点取俳諧」といって、大変流行ったのだが、芭蕉は俳諧の「風雅」の中では、この手のものを三等、すなわち最下位において、選者の腹を膨らせるだけだから、犯罪に手を染めるよりはマシだなどと、実に手厳しい言葉を残している。芭蕉の批判は寸鉄人を刺す。
季語廃止論者の方が言いたいのは、芭蕉の本来の姿に帰って、目の前の自然から詩を汲み取れ、とおっしゃりたいらしい。それは一面尤もなことではあるが、その芭蕉が、生涯に一つでも新しい季語を発見し、定着できるような一句を残せたら、それで本望だという言葉を残していることも、忘れてはならない。芭蕉は、季語を増やすことには賛成だったし、その意欲あってこその俳句・俳諧だと言っているのだから、ルールを作ることを、むしろ勧めていたのである。ルールに安住し、点取に浮き身をやつすことは唾棄したが。
さて、今回の題は「踊」である。なぜ、「踊」は秋の季語なのか? これは「盆」とセットの習俗だったからである。では、この句の場合、どうだろう?
づかづかと来て踊子にささやける 高野素十
これは素十が欧州留学中に詠まれた作品である。当然実景ではない。記憶に頼って作られた一種の「題詠」である。かの地のダンサーに、客席から「づかづか」と舞台に上がって、その耳元で囁いたということになったら、季感は消える。円を組んだ、観るものならぬ、自身も踊る、「盆」の「夜」をあっての、ドラマの一齣なのである。
日本で最低一年は生活しないと、生活の詩としての季語はわからないと言われる所以である。現実の風景から詩を汲み取るというのは、一面の真実に過ぎない。それでは、孤独な詩人の格闘のみが残されてしまう。
そこで、「句会」という「座」があり、そこでのマナーとしての「題」という智慧が提示される。この約束事に従えば、作者は世界のどこに居ようが、故郷「日本」の情感を、「日本」の生活を生きる人々と、遥か遠くから共有できるのである。オンラインの句会も、コロナによって拡がりだした。この傾向は、ますます「題」の大切さを我々に思い起こさせることだろう。
「踊」の伝統は意外に根強い。日中戦争あたりから盛んになった東京音頭も「踊」の一種で、盆踊が街のものにもなった。風の盆のような鄙びたものばかりでなく、櫓を組んで、果ては踊り興じる「阿波踊」も、この仲間に入る貪欲さなのである。 ___________________________
井上 泰至(いのうえ・やすし) 1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
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「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和六年(2024)3月15日(金曜日)弐
通巻第8176号
明日(3月16日)、北陸新幹線が金沢から敦賀へ延長
福井県は観光と経済活性化の期待に湧いている
*************************
北陸新幹線は日本海沿岸の糸魚川(新潟)から富山、金沢を通り、若狭と越前の境にある港町・敦賀まで延長される。『古志の国』の再現だ。
敦賀駅は新幹線駅で最高位の三階建て、駅前は商店街が整備され、あちこちに歴史的な遺物やら銅像、記念館がならんで観光客を待ち受けている。気比神宮から金ケ崎城跡は後醍醐天皇の御代の激戦地、信長潰走のおりは明智光秀が鉄砲隊を組織してみごと殿軍を務めた。
松原海岸から南へ歩くと、水戸藩の武田耕雲斎以下の天狗党を祀る松原神社、このあたりに渤海使をむかえた迎賓館があった。敦賀は観光資源に恵まれているのである。
筆者、古代史最大のミステリーのひとつである応神天皇、そして継体天皇の取材を数年つづけているため何回も訪れてはいるが、訪れるたびごとに新しい発見がある。
記紀では応神天皇が武内宿弥に連れられて禊ぎに気比神社へ赴き、地元の神と名前を取り替えた。なぜ?
気比神社は仲哀天皇、神功皇后、応神天皇を祀るが、猿田彦と竹内宿彌もちゃんと祀られている。敦賀の応神を祀る神社のほぼすべてで、武内宿彌を祀っている。その謎を解明するために現地の稗史を調べているのです。
継体天皇は三国に育ち、坂井市にある『天皇宮』に大和朝廷からの使者、大伴金村と物部荒鹿火を迎えた。その近くには執務した高向宮跡がある。また謡曲「花かたみ」の舞台と想定されるのが越前市の「花かたみ公園」と味真野神社。そこから奥へぐんと這入り込むと五星(ごおう)神社がある。応神から継体までの五代をまつる神社だ。このあたりが「文室」(ふむろ)とよばれるのは継体天皇の学問所があったとされるからだ。
脱線すると能の『花かたみ』は各地の能舞台で演じられるが、ことしは3月17日に長野で催される。残念ながら筆者、先約とかさなって鑑賞に行けない。越前郊外の味真野神社境内には、この能を再現する継体天皇と越前妻とが並ぶふたりの銅像が建立されており、王冠は金で輝いていた(それにしても駅から遠いです)。
脱線すると雇ったタクシーは日産EV。『タクシーの電気自動車は初めて』というと運転手は「寒いから暖房を入れると電池の消耗がものすごい」と愚痴をこぼした。
新幹線のはなしに戻すと福井駅前には「ふくみち」として商店街が整備され、武生駅は従来線駅よりかなり遠い田圃の真ん中に「越前たけふ」駅が新装されていた。
沿線にはカメラマンがズラーリ、最後の従来線の車両と新幹線の一番列車を撮影しようと全国から鉄道ファンがあつまって壮観だった。彼らには応神、継体天皇に興味はない。
さて糸魚川、富山(射水)、伏木、倶利伽羅峠、加賀の小松、そして坂井市の称念寺、敦賀気比神宮と、それぞれに芭蕉の句碑が建立されている。『奥のほそみち』は『古志のほそ道』であったというのが筆者の持論である。(拙著『葬られた古代王朝・高志国と継体天皇』、宝島社新書を参照。古志は「高志」、または「越」とも書きます)。
▼
((( 演目事典より )))
越前国味真野(現在の福井県越前市味真野町周辺)に、応神天皇の子孫である大迹部(おおあとべ)皇子(男大迹皇子、男大迹邉皇子とも表記)が住んでいました。皇子は武烈天皇より皇位を譲られ、継体天皇(450~531)となり都へ旅立ちました。帝は味真野にて寵愛していた照日の前に使者を送り、手紙と愛用した花筐(はながたみ:花籠のこと)を届けます。出先で使者を迎えた照日の前は、天皇の即位を喜びながらも、突然の別れに、寂しく悲しい気持ちを抑えられず、手紙と花籠を抱いて、自分の里に帰りました。
大和国玉穂の都(現在の奈良県桜井市池之内周辺)に遷都した継体天皇は、ある秋の日、警護に当たる官人らを引き連れて、紅葉見物にお出かけになりました。そこに照日の前と花籠を持った侍女が現れます。彼女は天皇への恋情が募るあまり、狂女となって故郷を飛び出し、都を目指して旅をしてきたのでした。狂女・照日の前が、帝の行列の前の方に飛びだすと、官人が狂女を押し止め、侍女の持つ花籠をはたき落します。照日の前はこれをとがめ、帝の愛用された花籠を打ち落とす者こそ狂っていると言い、帝に逢えない我が身の辛さに泣き伏してしまいます。
官人は帝の命令を受けて、照日の前に対し、帝の行列の前で狂い舞うように促します。照日の前は喜びの舞を舞った後、漢の武帝と李夫人との悲しい恋の顛末を物語りつつ、それとなく我が身に引き寄せて、帝への恋心を訴えます。
帝は、照日の前から花籠を受け取ってご覧になり、確かに自分が愛用した品だと確認し、狂気を離れれば、再び以前のように一緒になろうと伝えます。照日の前は、帝の深い情愛に感激し、正気に戻ります。この花筐以降、「かたみ」という言葉は、愛しい人の愛用の品という意味を持つようになったと伝えられています。かくして二人は、玉穂の都へ一緒に帰っていくのでした。
(( 以上ご参考までに )))
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20180920_01
秋葉山登拝、遠州灘・中田島砂丘 ①
芭蕉
秋葉神社下社
ヤマジノホトトギス
唐代にタイムスリップしたかのようだった。
この大日如来の結ぶ法界定印は仏と人が一体の世界を示しているという。
全く違う造形を平気で並べてしまう感覚こそが日本的であるとすら思う。
頂上近くなり巨木が目立ち始める。
秋葉神社上社
遠州灘を望む。
ハートに火をつけて
オーブン粘土で植物の植木鉢などを作っているものの10kgで1万円程するのが趣味としては相当厳しくなってきており、調べてみると陶芸用の信楽の粘土は10kgで千円程だという。
どうしたもんかなと考えていると、私が子供の頃に両親が宿泊客向けに草木染めなどの創作のワークショップをしていたこと、その時に買ったカセットボンベで焼き物が出来る家庭向けの小さな陶芸窯の存在を思い出した…これだ。倉庫にほとんど使われないまま仕舞い込まれていたが、引っ張り出してみたところどうやら使えそうだということで、この一ヶ月ぐらい材料を調べたり買ったり作陶して乾燥させたりとちょっとづつ準備をしていた。
窯の説明書には平成7年と記されていて1995年、阪神大震災や地下鉄サリン事件の年である。岐阜の焼きもんどこの中小企業が特許取ったみたいなやつで、窯の内側の炉材に漂うアスベスト感に一度は心が折れかけたがどうやらセラミックファイバー製のようで大丈夫なようだ。この窯の情報がネット上に一つとして無く父親曰く、「半額やったけど買うたのウチだけちゃうか?」とのこと。
妙に事が早く進むなあといったこともあり、この窯を引っ張り出してきた時不思議な気分がした。家の倉庫深くに仕舞い込まれた火の力を秘めた箱、火の神の依り代を解き放つような象徴的な行為に思えたのである。
こりゃ火の神さん祀ってから焼かなという気持ちになり、浜松は秋葉山の頂上に鎮座する火之迦具土大神、カグツチを祭神とした秋葉神社の本宮へ麓の下社から登拝して御神符を頂くことにした。
深夜三時に出発して一般道で片道三時間。下社で朝っぱらから御朱印を頼むも快く書いて頂いた。達筆だ。
866m程の低山だが一時間半ぐらいかかった。一月程ブランクが開いたのと登山道が終止階段状なのも地味にきつい。
頂上より少し下った場所に秋葉大権現を祀った秋葉寺という古びてはいるものの山門脇に二体の立派な仁王像があるお寺があったのだが、坊さんが常駐しておらずかなり広い敷地や道場に誰もいないせいで異世界に入り込んだ気分になった。漂うドラえもんのパラレル西遊記感。拝んでいるとき真っ赤な大日如来像と鉈彫りの円空っぽい三尺坊が横からこちらをじっと見ていてソワソワした。上社で御朱印と御神符を頂き昼前には下山。
帰りに先日買った観葉植物の本に紹介されていた浜松のカクト・ロコという多肉植物のお店でテフロカクタス・ゲオメトリクスを購入。店舗自体が温室となっており、巨大に成長したサボテンの群れはまるで別の惑星の風景のようだ。どこか手塚治虫の造形感にも通ずるように感じる。まだ時間があったので丸源で肉そばを食べてから遠州灘の中田島砂丘へ。
大して中身も無いが 秋葉山登拝、中田島砂丘 ② へ続く。
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🍶ひとりではしご酒🍺 ニッポン全国物産展2021 2021年11月19日〜20日 久しぶりの大型イベント。 来場者が集中しないように、あらかじめ来場者予定時間を予約、入場の際には、QRコード登録で、会場の人数をコントロール。 出入りの都度QRコードを読み取るのが面倒だけど、入場者数を管理する上でキモとなるシステムかな。 地ビール以外は、およそ45ml程度のプラカップ100円で試飲しまくりましたよ〜! 岡山県赤磐市の利守酒造さんのブースでは、 「酒一筋 純米吟醸」、「酒一筋 純米酒」 鳥取県境港市の千代むすび酒造さんのブースでは、 「千代むすび 純米酒」 群馬県利根郡川場村の田園プラザ川場さんのブースでは、 「KAWABA Premium WEIZEN」を山賊焼セットでいただきました! 出店されていた、新潟県の酒匠地酒のかねしんさんのブースでは、 長岡市の越銘醸さん 「ドメーヌ 越の鶴 純米大吟醸」 佐渡市の尾畑酒造さん 「越 真野鶴 越淡麗純米吟醸 中取り 無濾過原酒 瓶燗」 長岡市の朝日酒造さん 「久保田 純米大吟醸」 をいただきました! 岩手県二戸市の南部美人さんのブースでは、 純米大吟醸 BEAUTY SERIES 精米歩合50%、アルコール度数16%と作りが一緒で、米違いの 「天恵 酒未来」、「一心 雄町」、「心白 山田錦」 をいただきました。 青森県の東通村みくに酒店さんのブースでは、 むつ市の関乃井酒造さん、 「吟醸酒 祈水」、「特別純米酒 祈水」 北海道増毛町の国稀酒造さんのブースでは、 五百万石100%使用している「国稀 生酛純米」、北海道産吟風100%使用している「国稀 純米吟醸」をいただきました! 滋賀県愛知郡の愛知酒造さんのブースでは、 スペインで人気の「特別純米 富鶴」、21年Kura Masterのプラチナ賞受賞の「特別純米 冨鶴」の飲み比べをしました。 奈良県の倉本酒造さんのブースでは、 御所市の油長酒造さん、 「菩提酛 純米酒 鷹長」 日本酒度がマイナス28とめちゃくちゃ甘い日本酒。 栃木県日光市の片山酒造さんのブースでは、 「生原酒 素顔」 ろ過も熱処理もしていない完全生の日本酒。 東京都の大都商会さんのブースでは、 山形県米沢市の浜田さん 「ピカソ十九代 純米吟醸 出羽燦々」、「ピカソ十九代 純米大吟醸 出羽燦々」 愛知県北設楽郡の関谷醸造さんのブースでは、 「蓬莱泉 純米吟醸 和」、「特別純米酒 可。(べし)」 群馬県利根郡の永井酒造さんのブースでは、 「水芭蕉 直汲み 純米吟醸 生原酒」 香川県綾歌郡の綾菊酒造さんのブースでは、 「綾菊 さぬきオリーブ純米酒」 静岡県浜松町の花の舞酒造さんのブースでは、 「超辛口 花の舞 純米酒」 福岡県久留米市の若竹屋酒造場さんのブースでは、 「坐 純米 夢一献」 久しぶりのイベントで会場内は賑わっていましたが、参加者はみんなルールを守って楽しんでいましたね。 大型イベントが12月にも控えており、楽しみにしたいですね。 #日本酒 #利守酒造 #酒一筋 #千代むすび #田園プラザ川場 #酒匠地酒のかねしん #越銘醸 #越の鶴 #尾畑酒造 #真野鶴 #朝日酒造 #南部美人 #みくに酒店 #関乃井酒造 #国稀酒造 #愛知酒造 #富鶴 #油長酒造 #片山酒造 #大都商会 #ピカソ十九代 #蓬莱泉 #関谷醸造 #永井酒造 #水芭蕉 #綾菊酒造 #花の舞酒造 #若竹屋酒造場 #日本酒好きな人と繋がりたい #ニッポン全国物産展 (池袋サンシャインシティ) https://www.instagram.com/p/CWif0NkPIRu/?utm_medium=tumblr
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ちょっとこれは衝撃でした❗️ 今月、銀座にオープンしたばかりのしゃぶしゃぶ芭舞さん❣️ロゴマークが、純和風のお店なのに、ばぶばぶ赤ちゃんでセンス抜群❣️ 銀座キラキラランチさんの限定🤩豚汁と巻き出し定食の投稿を拝見して、早速伺ってみました❣️ 限定の芭舞さんの、巻き出し豚汁定食❣️ 今までの概念を覆す『巻き出し』❗️ 一瞬、だし巻きと間違えたのかとおもいきや これは間違いなく巻き出汁❣️最高だし❗️ ふわふわッで、まるで、出汁を巻いてる状態だしー❗️こんなにジュワジュワ出汁が効いてる卵焼きは、初めてですね❗️ 豚汁もたくさんの野菜の旨味が溢れていました❗️リポート続きます。 #銀座ランチ#しゃぶしゃぶ芭舞 #銀座コリドー街 #巻き出し#だし巻き#チーズ天使#荒川リリー#lilystudio#銀座グルメ#銀座和食 (しゃぶしゃぶ 芭舞(バブ)-銀座) https://www.instagram.com/p/CU4JfUZFWin/?utm_medium=tumblr
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―言葉は、俳優の目的や欲望とは無関係に、上から降ってくる― 宮城さんが「弱い演劇」という言葉を使っていた(2012年、だいぶ前だ...)ことを知り、というか思い出し、というか横山義志さんの授業を介して思い出されて、昨今東京で流行りの(?)「弱いい」演劇と関係があるのか? ないのか? と思ったらやはりというか当然というか、全然違うもののようだった。
こういう意味で言えば、日本の能も間違いなく男性的な演劇でしょう。実際に男がやっていたわけですが、「完璧に自分の体をコントロールし得るはずだ」と考えられています。「これが完璧になれば、自分が目指した影響を観客に着実に与えられるはずだ」と。一生涯そこには行かないかもしれないけれど、「あり得るはずだ」というゴールとして設定されています。 これをそろそろ卒業したいというのがぼくの気持ちです。それでは何ができるのか。それは「言葉に徹底的に謙虚になること」と「自然はコントロール可能だという虚妄を捨てること」です。この2つがぼくのなかではくっついています。
言葉をしゃべることが、もしまばたきをするようにやれるならばどうだろう。言葉をしゃべるために使っている筋肉がないわけではない。だけどミニマムで済む。まばたきをするように言葉を言えるようになれば、他の部分は自主独立し得る。このとき、体のパーツごとが勝手に生きているという状態に解き放たれているはずではないか。体のほとんどの部分は自律して勝手に生きている小さな生き物たちである。ぼくという人間の形をした瓶のなかにたくさんの小さな生き物たちが詰まっている。人間の形はしているが、それぞれのところで勝手に住んでいる。
東洋で言えば、丹田(たんでん)から1本のロープによって、体中の全ての生き物を1つの命令系統に従わせる。これが最も効率よく自分の意志を実現させる方法です。これこそ体を奴隷にしているということであって、しかも「奴隷にし得る」という前提で考えられている。「自分の体に対して謙虚さを持っていない」「自分の体を他者としてリスペクトしていない」とも言えます。体をみくびっている。こういう了見で言葉を扱えば、いかに言葉を頂戴するように言おうが、結局のところ、「この言葉を言えばこういう影響を人に与えられる」という欲望の奴隷としての言葉のポジションからは飛躍できない。観客の側から言えば、「いかに自分に上手に影響を与えてくれるか」を俳優に対して求め、満足するわけです。「この俳優はうまいこと自分に影響を与えてくれたぞ」と。それを「いい演技」と思うのでしょう。 しかしぼくが言っているのはそういうことではないのです。
こういうのを読むと、―というか確か前に一度読んだ気がするので読み直したといったほうがいい、だけど改めて読み直すと以前と印象がぜんぜん違った。―どうしたって影響を請けちゃうんだよな... とはいえ、僕(ら)が目指している演劇の在り方は、 徹底的に、意志的に己れの身体を制御しようとすること、その技術を身につけることで、最終的にその先に“制御できない”身体と意識(及び無意識)の状態を作り出すこと にあるので、理念的には、最終的なゴールは宮城さんと、ひょっとすると同じなのかも知れない。などと不遜なことを考えたりもしてしまうわけです。 もちろん、ぜんぜん違うモノである可能性のほうが高い(そりゃもう断然に高い)のだけれども。 ただ傍証として思い返せる観客(舞台関係者)から貰った感想の幾つかに、shelfの舞台は観客に押し付けてくる(届けようとする)ものがないね。 どちらかというと観客に寄って来て貰おうとする(引き寄せる。)という、おそらく彼はそのときあまり肯定的な意味合いで言ってはいなかったのだと思うけど、そういう感想を貰ったことがあって、そのことを今、僕は思い出しています。 それでも、
しかしなぜ「強い」「強度がある」方がいいのか。それは「強い」方が相手により影響を与え得るからです。その「強さ」に色々な種類があったのです。龍安寺の石庭のような「強さ」もあれば、松尾芭蕉の俳句のような「強さ」もある。アラビアンナイトのような「強さ」もある。日本では、要素を切り詰めることによって「強さ」を出したりします。手法はヨーロッパと違いますが、結果として、要素を減らした方が、相手に対する影響が的確で「強く」なるという目的意識がある。
という宮城さんの言葉を読むと、やっぱり違うものなのかも? という気持ちのほうがけっきょくは強くなったりもします。
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第9回露の五郎兵衛追善落語会(男組)
前夜に引き続き「露の五郎兵衛追善落語会」、今夜は「男組」。整理番号が11番と早かったので、足の楽な最前列をゲット。昨晩と違って華やかさはありませんが(失礼!)、会場からの声援も多く、熱い一夜を楽しみました。
「ご挨拶」千橘・団四郎・団六・新治・吉次(10分)
幕が上がると、直弟子5人が黒紋付き姿で並んでのご挨拶��舞台下手から、新治・団六・千橘・団四郎・吉次、そして、新治さんが先月旅立たれた慎悟師の遺影を抱えます。総領弟子の千橘師から、内弟子時代の慎悟師のエピソードが紹介されました。当時は団丸・団平、師匠も小春団治、時間の流れ、長さを感じさせられました。
「時うどん」露の湊都(15分)
都師への弟子入りが2015年8月のこと、もちろん私は初見ですが、おそらく、繁昌亭の舞台も初めてでしょう。大きな声で順調なスタートでしたが、後半に絶句、「うどんが3本しか残っていない」の台詞が出てこない。客席から「うどんが3本」との声も出ましたが届かない。袖から「うどんが3本」と助けられて何とか復活、いやいや、これでいいと思います。
「色事根問」露の団四郎(21分)
このネタは、高校落研時代にツレがやっていたので聞き覚え。「一見栄、二男、三金、四芸・・・」、今でもスラスラと出てきます。団四郎さんの口演も私の記憶とほとんど一緒、早世したツレの姿が蘇ってきました。根問物はどこでも切れるので時間調整に便利、汎用性のある立派な商品であることを再確認。
「豆屋」立花家千橘(23分)
枯れた風貌は芸人としての味わいがあってまことに結構、ただし、声も枯れているために慣れていない方には聴き取れない可能性大。このネタ、実は上方版は初めて聴きました。物売りの声から入り、初めての長屋で豆屋が翻弄される展開、サゲも洒落てますね。こちらもマクラの物売りあれこれで時間調整可能、渋い一品だと思います。五郎時代によく聴いたタケノコやマツタケ、懐かしいなぁ。
「くっしゃみ講釈」露の吉次(24分)
前日の「女組」で露の眞さんがマクラで紹介、「呑むと慎悟師匠と吉次師匠が喧嘩」とのエピソード。吉次さんもやはり同じ想い出から、詮ないことですが、やはり早すぎますよね。このネタは、前半の八百屋でのからくり、後半の講釈の二つの山場が聴き所。今夜の吉次さん、後半の「難波戦記」が冴えていましたね。途中「そろそろ手を入れようか・・・」と思うタイミングで本人が切りましたが、もう少し聴いていたいと思うほどの見事な読み上げぶりです。
仲入
「つる」露の団六(20分)
JRのトラブルで昼席に遅刻したとのこと、神戸線ですから夙川や武庫川の桜の見事さが目に浮かびます。元々スリムですが、一層痩せられたような印象、慎悟師のことがありますから、ついつい心配になってしまいます。ネタはお馴染みのものですが、随所に独特のくすぐりが入ってとても新鮮。やはり、力のあるベテランが軽い咄をやると、改めて落語の凄さを感じることが出来ますね。
「鹿政談」露の新治(23分)
出囃子が「堀江の盆踊り」、慎悟師の供養にとの配慮。晩年の五郎兵衛師にダメ出しされて以降、このネタは新治さんの十八番となっています。芭蕉の句と五郎兵衛師の川柳から奈良の名物紹介、神鹿と早起きの因縁、若きエリート奉行とローカル役人との対比、不正疑惑で相手を追い詰め、人情裁きへと導いていく。いつもの松田優作に加え、鹿守役を追い詰めたところで「佐川が・・・」とタイミングの良い入れ事で大爆笑。何度も聴いているネタですが、今夜の新治さん、いつも以上にメリハリを効かせ、満開の桜の下を流れる大川のように流麗な語り口で、追善興行の最後を締めくくっていただきました。
このネタについては、毎回サゲ前に手が入るのが残念です、ただ、一つのやり方として、奉行の「切らずにやるぞ」で(ニコッと笑って)下げるという考え方もありますね、「マメ」を省くのは本末転倒ではありましょうが。
三味線:入谷和女
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