#魔法のシップ
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summer1989nemo · 35 years ago
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ゲームセンターのニモ
出典『マザー百科』マザーゲーム論 / 野々村文宏
 糸井重里の『MOTHER』を解き終わった。ラストでは泣いてしまったさ。けれども僕の気持ちがほんとにキュンと来ちゃったのは、最後に流れるスタッフロールの、その最後の最後に書き込まれた名前を見たときだった。きみがまだゲームを解き終わってないと、それが誰の名前だか言っちゃつまらないから、ここでは伏せておくよ。  でも、僕は泣けたな。ラストとは違う感じで。そして、あの人のことを思い出したんだ。僕が昔ゲームセンターでよく会ったあの人のことを。
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 その頃、僕はあるビデオゲームに熱中していた。どうしてもクリアできないエリアがあって、いつもあと少しのところで、僕のシップは大破してしまうのだった。くやしくて、ありったけの百円玉をポケットに、ゲーセンに通う日が続いた。 「レバーを力まかせに動かすだけじゃだめだよ。もっと敵の動きを冷静に見るんだ」  あの人は、僕の後ろから声をかけてきた。 「きりもみ回転する敵の軌跡を見てごらん。ほら、���初に現れた無人の円盤と寸分たがわない動きをしているじゃないか。あのきりもみは、きみを驚かせてあせらせて追いつめるための見せかけの回転にすぎないんだ。怖がらないで」  そのとおりだった。画面に、高速回転する敵機が一挙に来襲すると、僕はただあせってしまって、自分で自分を隅に追いつめていただけたった。 「画面に映ったものよりも、形や動きのおおもとを読むんだよ」  あの人のひと言で、クリアできなかった危険なエリアを通過したときの僕のうれしさときたら、そうだな、あれに似ていたよ、初めて自転車に乗れたとき声をあげたくなる感じに。その日から、あの人と僕はゲーセン友だちになった。
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 あの人は20歳くらいに見えた。僕はまだ中学生で、2人はいつもゲーセンで出会った。  あの人は、ちょっと気取ったところがあった。僕に名前を明かしてくれないのだ。どうしてもと、しつこくたずねると、 「そうだな。じゃあニモ。ニモ艦長ということにしておこうか」 と言って笑った。ゲーセンのニモ艦長。もちろんそのとき、僕はニモ艦長が活躍するお話を知らなかったし、ニモって言葉の意味もわからなかった。 「名無しの」といえば、そうそう、あの人は不思議なことを言っていた。 「僕がこうしてゲーセンにやってくる理由がわかるかい?それは、ここがまだ名前の付けられていない場所だからだよ」  そんな、と僕は言いかけた。あの人は口に指を立てて、「しっ! そんなに大きな声を出しちゃ、オヤジが起きるぜ」  店番のオヤジは両替台に座って居眠りしている。あの人は続けた。 「ここには、『UFOハウス』って名前があって、ほかにも『ゲームセンターヤマト』とか『パンプキン」とか、そしてそれをひっくるめて、ゲーセンって呼ぶ名前がある。でもそれはすごく不確かな呼び方なんだ。大人たちは、どうも名付けたがるくせがあるからね。ほんとうは僕ときみがいま会っているこの場所に、名前は未だ無い」  そして、 「名前が無いってことは、歴史も未だ無い。それはとても素敵なことだ」 とつけくわえた。 「でも、あいつらは名付けられないものに恐れを感じて、必ずやってくるんだ。もうすぐ、ここも追いつかれてしまうよ。夜の12時になると、たとえきみがゲームの途中でも、オヤジが申し訳無さそうに言うんだ。百円玉は返すよ、って。そして台の横にあるスイッチをいきなり切ってしまう。画面の真ん中に小さな輝点が残ってそれで終わりだ。きっと、あいつらが言いたいのはこういうことさ。12時を過ぎたら、魔法の馬車はただのかぼちゃに戻る。どうだい、少年、やっぱりかぼちゃだったろう、って」  僕は、なんだかその話を聞いてむしょうに悲しくなって、レバーから手を離してしまった。僕のシップは敵弾の雨あられのなかで、4パターンの書きかえの小さな爆発を起こした。
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 それからしばらくして、���風営法でゲーセンが12時に閉まることが決まったと、友達に聞いた。あわてて僕はゲーセンに走った。もしかしたら、まだ間に会うかもしれない。でも、その期待はやっぱり甘くて、僕はあの人と会えなくなってしまった。  あの人が、ゲーセンで僕に教えてくれた事は多すぎて、とてもここには書ききれない。あの人は、なにもかも知っているようだった。でも、教師のようにふるまったことはけっしてなかった。たとえばある日、あの人は、ゲーセンの目立たないところに置かれた古いキャビネットのほうを見て、「あそこに白雪姫のお付きの精が降りてきているよ」 と言った。 パックランドの追っかけモンスターのインキー、ピンキー、プリンキーたちは、白雪論姫に登場する七人の小人に気持ちを託して名付けられたものだ。そのことを僕が知ったのは、ついこのあいだのことだ。ニモ艦長はいつも答えを教えないで、真実やそれに近い何かを伝えてくれたのだ。
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『MOTHER』の最後の最後、スタッフコールの最後に書かれた名前。それに関することを、ニモ艦長が話したときがある。  映画『トロン』を観て興奮気味だった僕が、あんな素晴らしい映画はない、とあの人に話したとき、 「ほんとうに、そう思うかい?」 いつになく神妙な顔をされた。やがてそれは気難しい顔に変わって、やりかけのゲームが終わるまで沈黙が支配した。そしてニモ艦長は話しはじめた。 「あの映画のすべてがいけないとは思わない。たしかに、あの映画は機械のなかで起こりつつある事件を見えるようにしようとしている。でも、プログラムとユーザーの関係きみにわかりやすいように言えば、ゲームとゲーマーの関係はあんな撮り方じゃ不十分なんだ。ゲームは、もっと素敵なものだ。そしてそれはプレイするきみが素敵を目指してプレイするからなんだよ。とても大切な事でいちばん目に見えない部分を、あの映画はバッサリ切っている。そしてそれは、どうじ同時にとても危険なことでもあるんだ」  僕はギクッとした。あの人がこんなに説明口調になったことは無かったし、艦長は怒っているようにさえ見えた。僕があの映画でひっかかりながらも放っぽらかしていた暗闇に向かって、あの人は矢を引いたのだ。一気に話しすぎたことを後悔したのか、あの人はちょっと照れくさそうにした。そして 「……だったら」 と誰にも聞こえないような声で、つぶやいた。その……の人の名前を、僕は聞きとることができなかった。(でも、今の僕にはあなたが呼んだ人の名前を言いあてることができます、艦長。「ウォルトだったら」とあなたは言いたかったのですね) 「もうすぐ、3つの夢の時代がはじまる。いいかい、まず最初の夢は生きものならばみんな見る眠りの夢、ふつう夢と呼ばれる夢がいちばんめの夢だ。それから、最後のは、きみの現実、つまりみっつめの夢は現実という夢だ。そ���あいだに入るふたつめの夢、それはいままでもあるにはあったんだけれど、ひとによっては大きくなかったりした。この、ふたつめの夢の力が増して、3つの夢を平行して見る世の中がはじまる」  ふたつめの夢いは僕がみているゲームのなかの夢も入るんですね、と僕は心のなかでうなづいた。 「ふたつめの夢がコンピュータやビデオの信号でやりとりされると、時間や場所を超えて急に勢力を伸ばしはじめる。ほんとうは、このふたつの夢は、類人猿が骨を空中に投げ上げた瞬間に生まれた夢、すばらしい力を持っている夢なのだ。同時に、コンピュータやビデオを通じてコピーされたこの夢の力は、ときに他の二つの夢をねじふせてしまうような恐ろしいことを起こしてしまうときがある。大切なのは3つの夢のあいだを自由に飛び回れるきみの勇気だ。画面にうつったものは、画面の外部にあるものの投影に過ぎない。画面は直接光を発しているが、それを救いの光だと勘違いしてはいけない。それでも、勘違いしやすいんだな、人間は。なんていうか、そそっかしいから」  すぐに状態でお茶を濁してしまうところも、艦長にはあった。 「また、ふたつめの愛は、森にたとえられるだろう。深くて暗い森のなかで、ときに地図やコパスは役に立たないことがある。迷わないためには、パンくずをちぎっていく方法だ。だけど、パンくずにたよりすぎると、鳥が食べてしまうこともあるから気をつけなくちゃいけないよ」  僕は、とても幸せな気持ちになった。ゲーセンには30台くらいのビデオゲームがあって、それぞれがそれぞれの夢を反復していた。サーカスの玉乗りの夢、第二次世界大戦の飛行機乗りの夢、迷路で怪物に追いかけられる夢、未知の惑星の上空を飛ぶ夢。それぞれのキャビネットがゲームミュージックを奏でている。なにも知らない大人たちには、騒々しくて不快な空間だろう。でも、僕にとっては、ディズニーランドのエレクトリカルパレードなのだ。これはやっぱり美しいシンデレラの馬車だ。たとえ、意地悪な大人たちが寄ってたかって、かぼちゃだと言いふくめようと。
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『MOTHER』を最後まで解いた人は、『MOTHER』のストーリーとはまた別の、でもどっかで『MOTHER』とつながっている、僕とニモ艦長のストーリーに興味をもっていただけたと思う。  この夏、『インディ・ジョーンズ3』を僕は見た。そして、きみも知っている不幸な事件に心を痛めた。
Both You and I have FUTURE.
 その男は、中学を卒業するときの色紙に、そう書いた。「君と僕には、未来がある」それは僕とあの人の、ゲーセンでの暗黙の取り決めと同じだった。  艦長、どうしてあなたは、あの男に話しかけなかったのですか。それとも、僕が大きくなるにつれてあなたのことを忘れがちになったように、あの男も昔は艦長とよく話をしたのですか。色紙に書かれたメッセージは、艦長とあの男の合い言葉ではなかったのですか。  僕はそこで筆を置こうと思って、引き出しを開けた。そこにはブルーの便せんに書かれた手紙が。僕は急いで開封した。
インディ3を観た親愛なる君へ
 君は成長したことと思う。インディ3は、人類最大の隠された宝物、聖杯をめぐる物語だったね。聖杯は、ときや場所を変えて現れる。今日までたくさんの騎士や冒険者たちが聖杯を求める旅に出た。聖杯を、悪い考えの者が手にすると恐しい災いが身にふりかかる。そして探索の旅に出る者はみな自分が正しいと思っているから、誰にも災厄がふりかかるかは��からない。その人たちの前を、意外なときに聖杯は横切っていくんだ。
 そこで質問をしよう。聖杯には及ばずとも聖杯に敬意をささげてプログラミングされた宝物が、初期のコンピュータゲームのなかにある
 ウィザードリィの名刀ムラマサですね。「艦長!」と僕は、机の前で声を上げた。サムライにとって聖杯に匹敵する名刀、迷宮の最下層にあって誰も手にしたことがないと噂される名刀ムラマサ。だから、ムラマサの噂は画面を越えて僕たちのあいだを活き活きと駆けめぐったんですね。パックマンの世界に白雪姫の小人たちが棲んでいたのと同じで、気をつけなきゃいけないのは、聖杯はいつも聖杯のかたちで現れるのではないと、あなたはおっしゃりたいのですね。
 君はもう立派な若者だ。君は、君の聖杯を探す旅に出なければいけない。君がプレイヤーなのだ。そして、忘れてはいけない。3つの夢の時代に入るとき、あの不幸を繰り返してはいけないんだ。インディの父を思い出してごらん。斎にこもりながら、あの人は古文書と向き合うことで時間と空間を旅していたんだよ。あれが、ふたつめの夢の力の正しい使い方だ。ヴェニスにあるテンペラ画を、あの人はアメリカの片田舎に居ながらにしてスケッチしていたじゃないか。そして、インディアナの実際の冒険も、あの人の正しい力が守ってくれたんだ。  そして、僕も旅に出よう。きみの言うとおり、僕は臆病者だった。ふたつめの力が予想以上に強くなったので、虚無と手とつなごうとさえ考えたこともあった。あやうく過ちを犯すところだった。また。探索の旅のとこかで、僕ときみは出会えるだろう。
Summer,1989 Nemo.
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tobiphoto · 4 years ago
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サガをちょっと語る
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 Sagaシリーズは昔から主人公の人数、種類が豊富だった。人間から超能力者、モンスター、ロボ、後、DQ、FFの流行あって、中世のファンタジー雰囲気の作品となったロマンシング・サガシリーズも男女の主人公を選択可能だった。個人的体感となってしまうが、女性主人公を選べる作品というのは当時非常に稀有だったと思う。  同時に、PTメンバーすべてを女性にできる作品というのも稀で、何だか感動したのを覚えている。サガシリーズやFF6、LIVE A LIVE等は群像劇と言った様相のため、明確に女性主人公と言い切れるかは難しいものがある。それを考えたら、メトロイドシリーズのサムス・アランや、奇々怪々の小夜、海腹川背などの活躍は際立つ。
 冒険というのは当時から(というか当時の方が)、どこか「男の子のもの」という意識があって、それは映画『スタンド・バイミー』の罪が大きいのではないかなと思う。あのポケモンでさえ、最初の作品は男の子しか冒険できなかったのだ。一応のフォローをしておくとするなら、当時のゲームは様々な「やりたいこと」を削って、プログラムも社会的には発展途上にあり、男の子の主人公と女の子の主人公二人作ると二倍容量がかかった。しかし、そこで女の子の主人公を削るという意識(元々、女の子が冒険に出るという意識が無かったのかもしれないのだろうが)は、今のジェンダー不平等にもつながっていると私は感じているので、批判せざるを得ない。
 それを考えるとSagaシリーズの「主人公となるキャラクターの選択肢が豊富」というのは非常に優れたメリットであると言える。私が何より感動したのは、ロマンシング・サガでバルハラントの戦士シフが強烈なインパクトをもたらしたことである。当時、ゲームとは何かよくわからなかった私にも、シフの強さはわかった。それまで女性戦士(戦士とはビキニアーマーを着たセクシー担当だった)という概念が無かった私にSFCロマサガのシフのイラストは強烈だった。露出は多いものの、マントをたなびかせ、露出した腕と足には民族的なタトゥーが彫られている。片手に握った剣、対象を見下す小林智美さんのイラストは、目の前に登場したら震えあがるか、その存在に安堵できる強烈な村一番の戦士を描いていたのである。ミンサガで少しセクシーさが強くなったイラストにはちょっとがっかりしたが、CGで表現されるシフは非常に筋肉質で気に入っている。    4月15日発売予定のサガ・フロンティアはそのSagaの良い遺伝子を引き継いだPS初のサガシリーズとなった。7人の主人公(当時)から誰かを選び、その物語を体験する。主人公の中には人間だけではなくて、ロボやモンスターも含まれる。この辺は、ロマサガというよりは、魔界闘士Sagaシリーズの方に近いかもしれない。リージョンと呼ばれる惑星?にそれぞれ居住地があり、そこをシップと呼ばれる星間船で行き来し物語を進める。一応の攻略法というか、「これをやっておけばよい」というのが存在するので、勝手がわかればクリアしやすいというメリットもある。後日その攻略に言及したアレコレも話したい。  Sagaの良い遺伝子と言ったが、これはキャラクターの育成や装備などにある。主人公が最初剣を装備していたとしても、魔法を使えるキャラクターにできるし、銃を使えるキャラクターにもできる。妖魔等の“特別”な遺伝子を持つキャラクターや、ストーリー上できないこと、育成差(伸びやすい能力、伸びにくい能力)も存在はするが、どのキャラクターもほぼほぼ望む役割を担当してくれる。その高い自由度とキャラクターにあまり差が無いことは本当に「良い」と思う。  サガ・フロンティアはサガシリーズの中でもとっつきやすい作品だと思うので、気になったらぜひ遊んでみてほしい。
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aburakame · 4 years ago
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【催花雨】 ・ 続々と新たなる「珈琲のための器」が到着中。 ・ 紹介がなかなかおいつかなくて、四苦八苦。 ・ 今日は一挙にお知らせするぞと、かたいかたい誓いをたてる。 ・ 宣誓!我々は油亀シップにのっとり、素晴らしき作品たちの勇姿をお届けすることを誓います。 ・ とまあ、このように決意表明をしたところで、まずは第一弾。 ・ 本展にて圧倒的人気。 ・ その色に惹かれる方が続出しました。 ・ そして早々に完売。 ・ エレガントな桃色。 ・ これはもう稀有なる存在です。 ・ なかなかお目にかかれません。 ・ 桃色、ピンクのマグカップ。 ・ 美しい、ただただ美しい。 ・ シンプルな造形が、いっそうこの美しさを際立てていると感じいる。 ・ そうそう。 ・ この桃色を見つめていたら、「催花雨」という言葉を思い出しました。 ・ 3月に降る、花々に開花を促すように降る雨なんだとか。 ・ そう思うと、今朝から降っていた雨が、愛おしい。 ・ ならばここはやはり。 ・ 琥珀色した魔法の飲み物、珈琲を注いで珈琲時間。 ・ 桃色のマグカップととともに、春の足音に耳を傾ける。 ・ 大阪府の陶芸家、#大園篤志 さんの珈琲のカタチ ・ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ◆ ・ 【油亀のweb通販】 日々少しずつ更新中 ( @aburakame )←から「油亀のweb通販」へどうぞ。 ・ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ・ 【#珈琲のための器展 ーお酒はなくても、生きていける。ー】2021年1月30日(土)→3月21日(日)open11:00→19:00 〒700-0812岡山県岡山市北区出石町2-3-1 ・ ※ 20名を超える��場がある場合は、その都度入場制限をいたします。新型コロナウイルス感染拡大防止のためにも、ご協力のほどどうぞよろしくお願いいたします。  マスク着用のうえご来場いただき、会場入り口で手指消毒と検温をお願いいたします。 体調の悪い方はご来店をお控えください。 大人数でのご来店はお控えください。(一組二名様まで) 長時間の滞在はお控えください。 30分ごとに窓を開けて換気します。温かい服装でお越しください。 感染拡大防止のためにも、みなさまのご理解ご協力を重ねてお願い申しあげます。どうぞよろしくお願いいたします。 ・ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ・ #うつわ#うつわ好き#うつわのある暮らし#器#器好き#器好きな人と繋がりたい#器のある暮らし#器を楽しむ暮らし#和食器#アートスペース油亀#油亀#コーヒー#コーヒーのある暮らし#コーヒー時間#コーヒー好きな人と繋がりたい#コーヒータイム #コーヒーカップ#コーヒー豆#珈琲#珈琲時間#珈琲のある暮らし#カフェオレ#マグカップ#coffeetime#japan#coffee#coffeelover ・ ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ (アートスペース 油亀) https://www.instagram.com/p/CMBardXMF4L/?igshid=1l5nw2plv438u
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yumejigen · 7 years ago
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ゆめののゆめの旅
朝起きる。 おはようございます現実。 ええ今。先程の世界は夢であります。 5秒前に一緒にいた彼は虚像です。 彼女も虚像です。 あの温泉も、 遊園地も、神社も、学校も、 虚像です。 頭が痛い。夢から怒られている。 こんにちは地球。 私の名前、夢乃って言います。 夢幻の夢、渦巻銀河の乃で夢乃って書きます。
摩訶不思議なリアリティ。 私はいまたくさんの空想と、現実と、刺激と、思い出とを咀嚼して言葉に置き換えて打ち込んでいるのはいずれすべて忘れてしまう自分ができないから。 今の私はいつもの私ではないけれどいつもの私っていうのは家できなこ棒食べたり打ちひしがれて夢と現実の境目の隙間に挟まりこんでノートにありのままの事書いたりインターネット覗いたりアルバイトしたりここの次元に対する願望にもどかしさ覚えたりで夢見がちなただの普通の女の子という側面俯瞰して。
住んでいるのは西日のひどい9階のマンション。 見えそうで見えない海とスクエアで無機質な建物に囲まれてまるで虚構を見させられている気分です。高層ビルについている赤ライトのあなたの正体も暴けずにいる地球号はいつまで円環を乗せてうたかたの余暇と青春の余韻と憂鬱な群像をさすらっているつもりなのだろう。
マンションのエレベーターを降りて地球にやってきた。 京浜東北線と山手線を乗り継いで街に出る。 楽器のお店とラーメン屋さんと古本屋がひしめいていて男女6人組の学生が段ボールとコンビニで買った飲み物とお菓子を持って歩いている。 彼らの歩いてく方向をすり替えては方向音痴を楽しんでいる。 あの時が懐かしい。ひとり。ひとり。 映画館。美術館。都市の外れのすこし寂しげな場所。工場の煙。乾いたギターの音楽。ひとり。またひとり。憂鬱で楽しい一人歩きの倦怠。
私は毎日を意義のあるものにしようと奔走し結局はなんでもない所に行きついて無感応症の小びとに囁かれるのを待っている。
マズイぞ!マズイぞ、このままじゃ!考えない、考えられない。感じない、感じられない。話せない。聞こえない。映らない。そんないきものになっちまう!
このままじゃお前もここの仲間入り、本の背表紙のタイトルだけ眺めて��足して終わりの人間になってしまう! 嫌だろうそんなのは。もう一度戻りたい。 せめて、せめて立派に感動できるようになりたい。泣いていたい。例え勘違いのペンキで塗り固められた愛だったとしてもそれを世界で一番大切なものとして扱っていたかった。このまま息絶えていく。もっと共有したかったな。
放射状に降り注いできている無感応症の光線はよけてもよけきれない。 分かりました、ええ。言うことを聞きます。夢の中から皆さんと接触のない心臓交信を行うために円盤状のマイクロソフトをこれから頭の中に埋め込みます。分かりました。わかりました。この砂埃の中から這い出た凶暴なブラックホールから飛び逃げた天の川のように流れ落ちていくビー玉の光線を浴びながらこの先へと潜っていきます。
自己嫌悪でできた柔毛に引っかかっているのはマザー・シップ。 保たれているギリギリのホログラムが分解されてしまう前に迷わず飛び込んだ。 これから接触の無い心臓交信をするために長い匿名の船旅が始まろうとしている。
忍び込んだ先の船体の中心であるツタだらけの機長室ではコンピューターになった霊長類がdelete keyを押し続けている。 よく見ると知り合いの女の子。 植物に埋もれた彼女は船長の役目を担っているらしい。 世界中の命ある生物の人生を絶え間なく受信している彼女の動脈には全生命体の知覚が流れ込んでいる。 並行して進む彼女自身の人生はもう僅かで、黎明期の死はあまりにも早い。 知恵熱で生っぽくなったその焦点の合わない瞳を私に向けてこう通告した。
“まだここにいたの まだそこにいたの あなた そこにいるのなら  私に 知識を 頂戴。“
船体の絡まるツタがせり上がって来ては 念力を使って私に通告する。
“いかなる創造も地球から出ることはできない。だけど地球の裏側に忍び込むことが出来るのだよ。そこからは宇宙のバイブレーションを感じることが出来る。それらを円環させていくのが私の、そしてこの旅の使命なのだ。”
ロマンティックな音楽に考えることを放棄して抽出され損ねた意識の残骸がくっついている。 船がマーブル状に溶け合った境界面に着地した。 辺り一面散りばめられた宝物みたいに輝いた銀河に流れる一つの屋形船から広がる波紋が星になったとき天体化した夢うつつな遊泳散歩はとまどう私の短な旅。
このまま吸い込まれたら私も嘘になるかな。 思い返すと私が君と共有していた夢は私のただの思い込みで君の幻影をただ追いかけていただけなのかもしれないな。みんな夢だったのだ。 乱雑に揺らした体が刻んだリズムから発展した焦燥感のせいで自分の視点が窓ガラスの内側にあるのだと気づいた。 あの孤独は何だったのだろう。
広がる穴から
胎内を巡った
乱雑に揺らした体が刻んだリズムから発展した焦燥感
まだ止まらないで まだ消えないで もう少しこの陶酔を続けさせて
文学ハイを教えてくれた唯識者はイデアの恋人
彼の心臓は手のひらにあるから、今は 今は ただつまらない愛なんかを蒸発させて昇華させて打っているだけで自分の思考の塊りを吸い取ってくれる幽覧船のようなもの。
ゆっくりと旋回していく渦の中で変わっていくあなたの色はもう何回染まりなおしていることにお気づきですか。この眼の中には本質が待っているのだろうか。 私を縛り付ける重力から解放させてください。
いよいよ私はこの渦の佳境に飲み込まれるけど、飲み込まれたら最後 私もみんなと同じ幸せを手に入れてさようなら 。 濁流の中でしがみつこうとしたのは分裂した思惑の反素数。
私は生きたい 。
そう思った途端軽くなる身体
ぼんやりとした境界の見えない地平線を目指して漕いでいる時に考えたこと。 ありがとう宇宙飛行士の君、私に落ちてきて愛の惑星にしてくれた。すぐに出発しちゃって、少し淋しかったのだよ。
水面下のいかだはすべてがオートモードで、1世紀だってもたずに朽ちてしまうこんな母船だけれど役割分担で回された鉄パイプの減量バルブの向きに舵を沿わせて漂っている。
行き先はユートピア・・・どこにも存在していない虚構の美しい島。紫色の空と朝��に染めらごれた孤島をパラグライダーに乗りながら眺める。
その日1日の思い出が蜜になる街に着陸。 人々は毎日あくせく働いてたくさんの思い出を作っている 甘い蜜を吸いたくて 新しい 甘い蜜に埋もれたくて そうやって毎日を思い出のために生きている街
ここでは言葉は飾り物で美しければ美しいほど良いとされているから嘘なんてものは存在していなかった。すべてが美しいという訳ではない。
聞いた話によると、この島には時間を行き来する老人が住んでいるらしい。 島に住むその一人の老人を訪ねに行った。
何もわかっていなかった私は老人と対話をすることによって後から理解してその証を記してきた。
三人のブルーズに真理の質問をするヘンリー・カウは行ったり来たりしての粥状の受け皿に乗せられたイメージの墓場を見つめてひとりぶつぶつと呟いている。
“これが具現化するなんて夢のようだ!いやそれも絶望なんじゃないか?比喩化することによってもともとは何の味もないオーガニックに知的操作��行い組み込んで出された排他的衝動で本当はまだ早いその内膜に埋め立てをしているのだからな。
空想で満たされている事をなにも立体装置で再稼働させる必要はない。 そんなことをしたら境界線がすぐそこの浜まで侵入してしまう!私を征服しようなんて無駄な世界観の侵入をするな!ここは私の惑星だ! 引きちぎられた上演の記録されたテープも、嘘みたいなイメージの墓場も、自分でつぶした虫の死骸だって全部愛しい私の宝物だ! ヘンリー・カウは笑い転げて続けた。 招待状は破かれたの。今更それらをコラージュして何になるっていうの?
肉体が邪魔してこの要塞から抜け出せない間に繭の中から顔を覗かした私の中の虫が 私を食らいつくそうとしている!
吐き出した胃酸で溶かされた私の孤独は泣いている。あまりにも醜いフォルムで繁殖を繰り返すその虫たちを私は放ったらかしにしてきた。 私のなかにまだ潜んでいるのなら…飼いならすことはできるのだろうか?
いや、もうとっくに同化が進んでいるみたいだ。 思い返すとあのときほど幸福なものはなかったがね…。 あの時は幸せな残像と個々の住人が遊ぶことができないのをまだ知らなかったんだ。 すべての生物の愛人気取りはもううんざり!私はあの時光をみたのだ…。 いまはこの身を抱きしめること、そして私は私自身のバベルの塔を残りの生涯で創りきらんとしている!シュヴァルの理想宮を超えらんとするために...“)
現実を上書きするためにもう一度。 おじいちゃんがテーブルに置いた腕時計。 その正体を私は知っている。 おじいちゃんがテーブルに腕時計を置いた。 ほんとうにそこのテーブルだったっけ? 私はその腕時計の正体を知っている。 触れてみる。 アラームが鳴った。 “私の評価は夢の外。あなたはここでシャボン玉を吹いていればいいのに。私の評価は夢の外。あなたはそこで空中遊泳してればいいのに。”
私は昨年 おじいちゃんの家で星を見ました.その日の夜は偶然双子座流星群が自己主張する夜で 私は今でも変わらない揺るがない夢をみました。 口渇とした惰性は焦燥感の減退となんらかの因果関係があって、 でもそれは…海と空が凧糸で陸に繋がれた時に約束されていたのだと思います。
ーおはよう火星の犬。 いつまで支離滅裂のカメレオンを演じているつもりかい。 様々な色に染められているから混沌の中を小宇宙の身体預けて浮遊している君を見つけては引き戻すのに苦労したってことは知っているかい。 本当は旅へ出たいのです、なんて寝ぼけ眼で言っていたことは覚えているのかね。 君はもう女になれましたか。 出来損ないの未来志向の自尊心は何かを知ったかのように愛の尊大さに憧れていたようだが���それは狂った時間軸のニア・ミスだってことに気付いたみたいだね。 船旅に随分と揺られていたようだが揺られていたのは幼生の精神も同じのご様子みたいで。 ただ一つ確かなのは、この現実とかって呼称されている、どうしようもないような3次元世界っていうのは思い込みの延長線上にあるっていうこと。 世界の60%は空想で変えることができるから、残り40%を行動で変えればよいのだよ。 つまり君は、君自身で決めることができる。引力は自由に操れる意識に入った。今や月だけにその支配権はあるまい―。“
ある休日の昼下がり 私は部屋の天井のシミが段々と大切なものが溶けていように広がっていく様子をぼんやり見つめて同じようなところをずっと廻っている。
19歳ですべて溶けきってしまうのですか?
未来のあなたによく似た妖精が目の前に現れて北向きをささない羅針盤を手渡した “このコンパスは生命力で動きます 愛へ向かうための生命力なんです。“
“あなたの生命力はどこへむかいますか? あなたの生命力はどんな愛に動きますか?“
世界への侵入経路はすぐそこにあるのに襲われるリアリティから受け取ったその情報量をコントロールしようと描きたいモチーフを選んでいるのにその都度更新が出来なくて大事な標識を見逃している事実に諦念を浮かべたあの孤独の虹は何処へ向かったのだろう。
(ただ地球に、あなたはあなたの道理に合っていますと言われて抱きしめられたい。ヒトの文明の中にいるけれど住所のように連なる界隈になじめずにいて特定の場所を求めていないことを知る。)
あなたの世界で目覚めますように。 また起きなくちゃ また起きなくちゃ 断片的に飛んでいった夢の欠片を探す為に 昔みた夢の地図にフィーリングでぬいつける。また戻って来れるようにって祈りながら。
虹色の光を抜けて海を渡ると言葉の必要ない接触だけの世界に辿り着いた。 ここには重力がない。 ねじ曲げられることはもうないみたいだ。
抜けだした。 ここだった。 みんなこんなところにいたんだね。
花をみてやさしい気持ちになってみたり
摩訶不思議な遊泳体験はいかがでしたか 私はというとあなた方の光りだした世界にカタルシスを感じることができました。
左脳の台頭による理性と感性をつなぐ知性は脱出口を探しています。 純・100パーセントの右脳の時代ではなくなったのです。思春期は終わった。芸術的春ももう過ぎた。
“ あなた、 そこが空洞なのってご存知? どんなに凛とした芯の中も 核の中も マントル覗いてみればなーんにもないただの空洞 まるで私��ちみたい
まあ夢先案内人の私には何の関係もないことだけど。入眠前のビジョンだけが私の出せる魔法なの。 みなさんこんな世界でも楽しんでおいでで?“
不特定多数のなかで咲いてしまったその異色の花を私は忘れない 種だった全てのきみたちへ贈ろうとおもう でも君だけになるのはあまりにも不安すぎるから 私は夢から醒めることにしました。 fin
p.s 春の風が暖かい。 地球にやってきた。 くしゃみがやけに出ると思って後頭部を触ったら冷たかった。 髪をちゃんと乾かさないまま外にでちゃったみたい。 電車に乗るまで気が付かなかった。
乗り継ぎのホームで並んでいる人の頭の上に出ているオーラの中で一番感じのいい人の後ろに並んだ。隣で電話をしている女子の会話を盗み聞きする。
“私前衛は好きだけど反芸術には興味ないのよね。私は宇宙に抵抗するのに忙しいの。それに絵を描くのが好きよ。だってキャンバスの中だけだから、自分の好き勝手出来る場所って。”
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uchu-household-blue · 6 years ago
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無力なままいることの体力は正しいのだろうかと感じて 自分によいとこ見せられないまま叩いたり冷やしたり 温めたりさすったり して それでいて ずっと出来ないことが変わらなくて そっちにもまた少しだけ飛んだあとの土地で そのことばは飲み込まれてしまう(黙りたい、というときの感情の話でした)他の白紙が2つ下書きできた日になりやした��夏至。いらないプライドと久しぶりにあれかな 鉢合ったのかな というか、そうだ 黙るのとどっちが自分によいのかな
ーーー
 ボトルの口は間違いなんです コルクが描きたかったのに描けないの途中でガラスを描こうとしたらこうなったという
(コラージュと言っていいのか分からないけれど、引用した画像はCCさくらクロウカード編のもので)(フレームはLINEの加工アプリです)「流行というフレーム」も意図としてはそうだけど、既存のものという意味合いはイメージというものの存在が強いことです シンプルに気に入った画像です さくらカード編も用いると 思います あの作品が扱う魔法についてはもちろん素敵と思っています 私の主観であるこの形で 魔法なままはたらけばいいなとおおよそ思います(文のなかにも 引用した単語も別からあって それはまぁいっか。。)バレる人にバレていけばそれこそコラージュです。
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繰り返しにはなれど「Head Space」という単語については「周辺の空間」という訳あるいは「容器の空き」という意味でめぐらせていました。ないしheadは頭であり、心の場所はどこ?という議論では、胸のなかと並び、まず考えて良い場所でしょう。エッシャーかな、は「目と目の間」というなにか表現があって、より具体的だな~となるほど とも思ったり。 懐かしい、人の目が見られないときは目と目の間見とけって言われたっっけな~とか。  訳のさらにひとつには、「頭隙」ともありました。空間、ね。
いずれにせよ、意識の世界のなかでの、あるいは他者や環境とのあいだのものという括りにしてみたかった 具象との 中にある、目先、です。生活、でもいいか。雑務、雑具、雑貨。
レタブロ、ボトル(シップにならなかったボトル)、テラリウム、窓ごしの景色 
棚にかざってしまった憧れはきっと 憧れのまま 幸福の名の看板はファストフフードだった 分からないと心の世界は思ったままインテリアはすぐに黙っていたね 
大事に抱えていたら 脆さのまま留めていたことを思い知ったりもして
腐らせないこともきっとできるね でも 疑われては 棚に戻してしまうね
魔王は必ず自分の味方になる 神頼みでは ないよ 
癒されきれない本当の心の周辺は 隠されて 君に呼びかけられたくて
目下。
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karasuya-hompo · 8 years ago
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ME:A 004 いーおすいーおす!
 今気付きましたけど、メインクエストで向かうことになる惑星Eos、イースオって書くと某狩りゲーの赤くて毒持ってて無駄に体力多いアイツが思い浮かぶ罠。  それはさておき、とにかくなんかパスファインダーとしての力量を示すために向かうことになったらしいEosです。  先を書く前に、誤解のないようもう一度言っておくと、私が主人公をスットコと呼んでいるのは、私自身の英語力がスットコすぎて、RPとして考えると「周りも自分もなに言ってるのかよく分からないのになんとなく進んでい���」というとんでもないスットコぶりになるからです。決して、彼自身に対する悪意や嘲弄ではございません(真顔
 というわけで、手に入れたマイ・シップ、テンペスト号。しかしこれ、「調べるのに”足”ないと不便だからとりあえず使わせてあげるけどさぁ……」くらいの貸与ですよね? 流れ的にそうですよね? アディソンさんにしてもタン長官にしても、自称パスファインダーの青年に、船一隻あげるほどの信頼とか持ってるわけではないし。  私としては、このままなんとなくスットコくんのものになってしまうより、ほら、かつてシェパード少佐のノルマンディにあったようなドラマがほしいですね。  ノルマンディはそもそもはアンダーソンの管理下にある船だったのが、「おまえが使うべきだ」とあえて艦を降りた頼れる上官に託されたもの。しかしそのノルマンディもME2の冒頭で大破。だからこそ本編開始後、サーベラスによって新たに建造されたノルマンディ号を眺めたとき、感無量、「ああ、俺たちの船が帰ってきた」という感慨があったわけでね?  テンペストが名実ともにスットコくんのものになる、そんな瞬間はあるのでしょうか? ……しかしシナリオの弱さを考えると、そういうのなしに、もう今の時点でスットコくんのもの扱いになってるような気がしなくも……。
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 とかいう不安はあるものの、いよいよEosに降下です。
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 降り立ったそこは荒れ地の惑星。先に探索した人たちがいることは、殺人事件の一件とかで分かっています。しかしその探索が、ケットに邪魔されたりしてうまくいかなかったんですよね?  で、だからパスファインダーを自称したいなら、ちゃんと星の探索成功させなさいよ、みたいな感じでいいんですよね?  たぶんそんなことだろう、と思って進むスットコくんです。  前方に見えるのは、先に降りた人たちが残したささやかなキャンプ地。ランディングポイントはこのすぐ傍でした。  あ、ちなみにスットコくん、アーマーのボディ部分だけちょっと作ってみたものに着替えてみました。最初のもののほうが入手経験値多くなるみたいですけど、なにせ難易度は最低のナラティヴですのでね。 (ナラティヴ:「物語の」という意味のある単語。綴は narrativeで、英語に馴染みのない人でも、ナレーションという言葉は聞いたことがあるだろう。「語り」である。MEにおいては、物語重視で戦闘の難易度は最低、誰でもちゃんとストーリーを楽しめるようにと用意されたイージーよりイージーなモード)
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 キャンプをうろうろしてるとき、うっかり機械の上に移動指示を出してしまったら、律儀にちゃんと乗ったリアムっち……ス、スマソ……。  なんか手がかりみたいなのあるのかなー、あっ、あそこに殺人事件の調査のマーカーある~、メインクエストよりそっちのが気になるんだよなー、とメインクエのマーカーほったらかしで向かおうとしたら、この星には高濃度の放射能に汚染された部分がある……というより、キャンプがバリアで守られているだけで、そこから出たら警告音が鳴りました。最初はシールドが減るだけみたいだけどほっとくとHP持ってかれるんだよね!? というわけで慌てて駆け戻るスットコくん。 「あんなとこまで走ったって行って帰ってこれないよね(´・ω・`)」 「なんか行く方法あるんじゃねーの?」  みたいな会話はしてませんが、たぶんリアムっちとそんなやりとりしたりしたんじゃないかと思います。あと、ぼかぁちゃんとヘルメットつけてるのに、君ら顔出してるよね? 大丈夫なの?(´・ω・`)  と思いつつキャンプに引き返し、仕方ないのでメインクエを進めることに。  このキャンプには十分な電力が回っていないようです。調べていくと、キャンプに残った男が見つかりました。そいつがケットの襲撃から身を守るためか、引きこもった挙げ句電源を落としたみたいです。 「ケットとかゆー連中なら任せて! ぼくたちがやっつけるから (。 ー`ωー´) 」  会話の半分は分からなくても半分くらいは分かることもあるし、まあ言語中枢崩壊してたとしてもなにせナラティヴで、戦闘能力には問題のないスットコくん。彼を安心させて、電力を戻すことにします。  ジェネレーターをいじって復旧させた後、なんか途中で言われてた気もするのは、惑星探査用のローバーがあるってこと。そう。ME1にあのMAKOがあり、ME2にハンマーヘッドがあったように、ME:Aにもマイカーがあるのです!
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 その名もノーマッド!(放浪者、遊牧民の���)  プレイヤーとしては操作性に対する不安しかありませんが!!w  だってねぇ……。うちのサイトのME雑記読んでくれてたような物好きさんがいればご存知、というか記憶に残ってらっしゃるかもしれませんが(てか誰かこれ読んでるのかよと思うけど気にしない自分のためだもんっ)、MAKOの操作性の悪さったらそりゃもう伝説的なものでw 私たしか、ホンダかどっかに頼めよもう少しマシなもの作ってくれるだろ!? みたいなこと言ってた覚えがありますww  しかしそんなMAKOも、自由に移動できる星のマップをすべて探索し終える頃には自由自在に操れた私。無茶な登攀もヨユーヨユー。  ハンマーヘッドはホバーカーだったのでだいぶマシでしたが、ノーマッドはどう見てもMAKO(ちなみに日本語だとマコとされるが、発音聞いてるとメィコゥって感じ)の系譜。はたして……。
 R2で前進する時点で操作に戸惑いましたが、まあそのへんは他のゲームでも慣れてるので……。でも……うん……MAKOよりはマシかもしれないけど、やっぱMAKO系だわこれw  あとこれ、乗ったまま攻撃ってできないのかな? MAKOは撃てたんだけど。虫みたいなのが出てきてもどうしていいか分からなかったし、かと言って降りても平気な場所なのかがよく分からなかったので、無視して轢き殺せるのだけ轢いていきましたけど。  R2で前進、L2でバック(とブレーキ)、×はジャンプ、◯で降りる。  R1で採掘用のポッドみたいなのを落とすよう指示できます。  L1はモード変更。平地を移動するのに向いた速度の出る、車高の低い状態と、急な坂道とか登るのに向いたオフロード型っぽい状態とを切り替えられます。(でもちょっと急な段差だともう無理)  とすると使ってないのは□、△と……L3、R3も一応あるか。  まあぼちぼち試しながら進めるとしましょう。
 目的地はエイリアンの建造物マーク。  なにがあるのかと向かってみると、だいぶデカい建造物発見
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 そこにあったコンソールをいじっても反応がないけれど、どうやら、電源みたいなものがつながってるところを探して調べればいいみたい。ネクサスで修理工のあんちゃんのためにやったような感じで。  それでコンソールのある広場を囲むツメみたいなとこに登っていくと、碑文字(glyph)を見つけました。これにアクセスすることで、コンソールのロックがはずれるみたい。 「なんとなくのくせによく分かるわね」 「伊達にゲームいっぱいして��いからね (。 ー`ωー´)」  ええたとえスットコでも(ゲーマーとしてのそしてMEプレイヤーとしての)経験値は裏切りませんよ。  そうしていよいよコンソールにアクセスしようとすると……、突然やってきたアサリのねーちゃんに飛びかかられ、押し倒されてしまいました。
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 現れたのはピービーと名乗る女の子。……子、っつーたってアサリは1000年生きるからな。ついでにいえば、胸もあるしヒューマンでいえば女性体型だけど、アサリには男女って概念がないからな。まあ男女のある種族からすれば、自分との間の子供を「産める」からアサリたちは女性、彼女って認識かも。ちなみに女性ヒューマン×アサリとかでもちゃんとお子様OKよね。  彼女いわく、「あたしは一ヶ月くらいずっとここ調べてたのになんにも分からなかったし、コンソールの起動もなにもできなかったのに、アンタいったいどうやったの!? どうしてあのグリフが分かったの?」。  ……さあ……? なにせスットコなもんで……(´・ω・`)  ただ、どうやらこの建造物、最初の星(Habit7というらしい)でパパが起動させた環境装置と同じ文明のものみたいで、SAMを介してスットコくんにも同じ暗号解除ができるようになってるみたい。
 ピービーは、コンソールを起動させると守衛マシンが現れるからと、スットコくんを止めてくれたみたいです。  よって、その気構えをしていよいよすいっちょん!  一緒に戦って撃退した後、ピービーからいろいろ話を聞きます。名前については最初の自己紹介でも、本名じゃないということははっきりしてました。改めて訪ねても教えてくれません。  ピービーはこのモノリス(っぽい形の建造物)をレムナント(remnant。遺物)と呼んでいるとのこと。そして守衛マシンたちについては、オブザーバーが警備担当で侵入者を見つける役割。アンバサダーは3Dプリントみたいなもので他のメカを作り、ブリーチャーは気に食わないものすべて攻撃する、と言います。まあ全部ピービーがそう呼んでるってry    ともあれ、アンタに解除ができるなら、あと2つあるのもなんとかしてよ、ということに。
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 そうして出かけた2つめのモノリス。  えーとー……コンソールの電源は入ったんだけど、なにこれ(´・ω・`) 「得意なんでしょ。なんとかなるわよね?」  結局スットコなりに上の文章を読むと、「縦・横と、同じグリッド内に、同じマークがないようにして全部埋める」といいみたい。スットコとはいえテキストはだいたい読めるんですよ、ええ。ただ、音声やそれとともに消えてしまう字幕に追いつかないだけで。
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 はい、こちらはそれで訪れた他の2箇所のうちの1つで出会ったクローガンのドラックじいちゃん。  スットコなのでなんて言われてるのかよく分からないんですけど、じいちゃんもケッシュさんとかと同じくネクサスの建造にでも関わったのかな? でもクローガンの居場所はないからここで戦ってる、みたいな?  でもまあクローガンって、過酷な環境でサバイバルするの大得意ですしね。スットコくんたちヒューマンには耐えられない温度か汚染状態でも、クローガンならある程度までは平気なんでしょう。  ちなみにドラックじいちゃんのアーマー、なんか変だなと思ったら、倒した相手の骨で飾ってるんですね? 会話中にナイフ取り出して、殺したケットの猛獣みたいなのざくざくしてたから、てっきり食うのかと思ったら、骨を一つ持っていきました。倒した相手の一部を戦利品にするってのはヒューマンの中にもある文化。……うーん、異種族の文化や発想にも同じものがあるってのは……それを知って驚いたり共感したりするって流れならともかく、こんなふうに出されても、「しょせんはヒューマンの延長線上でしかない、ヒューマンの発想、空想なんだよなぁ」としか。残念ながら。
 ともあれドラックじいは去って行き、スットコくんは3つのレムナントを起動。  すると、3ヶ所から一点に光線がのび、ある地点を示しました。  ピービーとその前で落ち合うと、そこには地下への入り口が。  中は、まるっとSF。ちなみにピービーとは途中で分かれ、それぞれに進むことになりました。
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 しかしそんな場所にも、妙な植物が見つかったり。  ちなみにここ、コンソールをいじっては足場を出現させて、飛び渡っていくというミニゲーム的なプレイw コントロールそんなに難しくもないし、足場もそこそこ大きいので落ちるこたありませんでしたが。
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「あれなんなんだろな? 目的地?」 「それはいいけど落ちんなよ? スットコなんだから」 「スットコなのは語力だけだもん!」  とかやりつつ先に進みます。(そんな会話があったわけではありませんやっぱり)
 なお、重力井戸で地下に向かったのですが、2つめの井戸のところ、「2ヶ所のコンソールを操作して起動する」ってとこで、敵が全滅したのに「敵が残っているため使えない」とコンソールが埋もれたままで、詰みました orz  まあ、オートセーブはその広間に入る直前だし、やりなおしたら進めたのでいいんですけどね。  そうして一番奥までいってそこにあったコンソールをいじると、なにかエネルギーみたいなものが上へ向けてぶっぱなされ、そして、前からはどう見たってヤバい暗い空間が……。  ひ―――ぎゃ―――!!  逃げれ逃げれ逃げれ!!  ていうかなんでそんな仕組みになっとんねん!?  とボヤきつつ、ダッシュでスットコ逃げ出します。行きはなんともなかったとこから炎みたいなの吹き出したりするし、ひーひー言いながら走り続け、ピービーもどうにかやってきました。  しかし入り口が開かない!  振り返ったところにあるコンソール、しかし謎の破壊空間はすぐそこまで……。  しかし引き返すスットコくん! コンソールに触れ動かしはしたものの、そのコンソール自体が飲み込まれつつあります。  ―――まあ、ここで主人公が死んで、実は本物の主人公はリアムとコーラでした、なんていうじゃあなんのためのキャラクリだったんだよ!!みたいな展開になるわけはないので、緊張感はないですけどね。  ただまあ……うーん……いざとなればみんなのため、危険に飛び込める男だというのを描きたかったのかもしれないけど……うーん……。軽いなぁ。  これがもっと後で、仲間たちとの絆もあるとか、最初はもっと軽い男が、とかだったらぐっと来るシーンになると思いますけど、こんな序盤でやられてもな(´・ω・`) あと、死ぬわけないのは分かりきってる=どうにかなるのは明らかで全然ハラハラしないし。  しかも、これはプレイヤーの選択一切ありません。勝手にコンソールのとこへ戻るんですよ。いやあ……これ、前シリーズだったらパラゴン・レネゲイドのトリガーとか出るんじゃないかなぁ。自己犠牲の精神で皆を守ろうとするパラゴンと、目的さえ達成できればいいレネゲイド。パラゴントリガーを引けば戻る、みたいな。ここでレネゲイドってのはちょっと考えづらいので、その場合はただ扉の前で他のメンバーとともに立ちすくむ、とかでいいと思うし。あるいはコンソール撃っちゃうとか?w
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 まあ、そんなスットコくんですが、地表に出ると空は青く晴れ渡り、環境は改善されていました。  どうやらこのレムナントは、Habit7にあったのと同じような感じで、機能させるとテラフォーミングみたいなことが一気に進むようです。そういうすごい技術なので、「使えるようになればAndromedaの開拓も希望が持てる」みたいなことは言ってましたね。
 ともあれこれでスットコくんの第一の任務は完了です。ピービーは一緒に来ると言います。  そしてキャンプに戻ると、SAMから、ここに前哨基地を作ることになるが、軍事基地��科学基地、どっちにするか選べと言われました。その選択もパスファインダーの役目だ、と。  この選択は重大です。プレイヤーにとってはそうでもない気がするけど……MEA2とかあれば、ここでの選択で世界が少し違ってるとかあるのかもしれませんが、スタジオ縮小されたとか言いますしね、どう贔屓目に見ても前シリーズにはまるで及ばないという評価だし、どうなんですかね続編?  ともあれ、スットコくん自身の視点で見れば、開拓の第一歩を、科学技術の開発や利用をメインにして進めるか、それとも軍事力を確保してたとえばケットみたいな敵性種族からの攻撃に備えるか……あるいはこちらからなにかを攻撃するか。  正直言って私には、ジェノファージを作ったサラリアン、散布したトゥーリアンあるいは攻撃的なクローガンそれとも貪欲なヒューマンのイメージが浮かびます。(アサリは政治能力が高いイメージで、悪い側面を言えば腹黒いw)  正義を掲げれば、どっちも身勝手な武器になる。どっちも最悪の事態を招く。けれど、どっちも、なくては生き延びていけない。 「……じゃあ、科学基地にしよう(´・ω・`)」 「どうして?」 「だって、最初の一歩からいきなり喧嘩腰って、ヤじゃない?(´・ω・`) たとえケットがこっちを攻撃してきてて、身を守る必要はあるとしてもさ、ものすごく攻撃されてるってわけじゃないみたいだし、バリアとかそーゆーので入れなくできればそれでよくない? とりあえずだけどさ(´・ω・`)」  どうやらうちのスットコ・ライダーくんは、平和主義のようですw
 決定を伝えると、ネクサスからはさっそく物資と人員が送られてきました。  その中にはこの基地の責任者になるらしいおっちゃんと、アディソン女史もいます。 「よくやったわ、ライダー。貴方は見事、私が間違ってるって証明したのよ」 「(。 ー`ωー´)」  これはちなみに、ネクサスでアディソンから、貴方をパスファインダーとして認めるのは無理、と言われた後で、「(このミッションに成功して)私が間違ってるって証明してごらんなさい」というセリフを受けてのものです。
 さーて、これでいよいよ殺人事件の調査とか、惑星散歩にとりかかれるぞ―――!
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therapistmisato · 6 years ago
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自分をマスターする講座
『仕事につきなさいライトワーカーよ、 行動してください。世の中は今、あなたの聖なる人生の目的を必要としています。 遅れることもためらうこともなく、神聖な使命にとりかかってください。 神が今、神聖な使命に専念するようあなたを呼んでいます。 あなたの目的は世の中にとても必要とされている大切な役割を果たします。 あなたにはこの役目を果たす準備ができていて、その資質もあります 完了の手前の大事な時。次への移行の時。ライトワークをしましょう。 目覚めたあなたの力が今必要とされています。 さぁためらうことなく行動をおこしてください 大きな段階の終わりです。 母なる大地がライト・ワーカーたちを必要としている』
自分をマスターする講座
この講座をある人から、やってほしい!と背中を押していただいた時、 天井から大きな白い光が落ちてきました。 それを見て、これは神様も導いて下さってることなんだと始めることができました。 これも自分の直感を信じ、サインを見逃さずに人生を自己選択できるようになれたからこそ。背中を押してくださりありがとうございます。
【マジカルマスタープログラム】
この講座は、 自分を深く向き合い、自分を深く知り、 自分という人間をマスターし より心豊か��、人生を楽しむための講座です。 マジカル(魔法)は、特別な摩訶不思議なパワーという意味ではなく、 本来人間が持っている、直感です。
直感を活かし生きることは、 直感を活かしていない時からすると、まるで魔法を使っているかのように 人生が楽しく輝きあるものに感じるはずです。
セミナーなどのように、数名での開催ではなく
みっちりマンツーマン、6ヶ月かけ、
自分の壁を突破しながら意識を整え 意識を上げていきます。
講座もさらに進化させ、
これまでの講座での改善点も今後に活かしてゆきます。
政治家、教職者、会社で人の上に立つ人であっても、
親であっても、地球に住む私たちの意識の高さ、人としての優しさ、心の豊かさが大切。
意識の高い、心の広い人からの波紋が広がり、
家庭、社会、世界に調和をもたらすこともできます。
今では、ネットや本でも情報は溢れるほどに存在し、 知識やテクニックを身につけることは簡単です。
どの本でも、自分を深く知る、内観することが大切と書かれていますが、 頭で理解してもいざ自分で内観しようと思ってもできないものです。
自分の根っこにある問題に向き合うことを恐れたままでは、 学びも能力も活かされません。
運動能力が高いだけでは、アスリートにはなれません。 心、体、魂が整ってこそ、能力が人生に活かされます。
この講座は、自分の中に内在する力を目覚めさせ、 自分マスターを目指します!
自分が根付いている土の状態を知りましょう。
いくら良い情報を栄養として上からふりかけ、 また新しい苗を植えても、 土壌が悪くては、すぐに枯れてゆきます。 土を変えると、実る果実の質が美味しく、良くなっていきます。
世の中に沢山のカウンセラー、セラピストが存在しますが、 マインドが整ったとしても、 人格が伴っていない、自分の壁や問題も突破できないまま、 自己解放がなされぬまま独立し、 人の人生に介入してしまうことがあります。
世界平和や人類の変容に必要なのは、 小手先のテクニックやパワーではなく、 今を生きる人の人格、生き方、心の調和です。
生まれつき、または何かの学びから、 テクニックやパワーが身に付いても、 まずは自分自身の毎日に活かされ、落とし込まれていなかったら、 教科書通り、感じた言葉通りのメッセージしか伝えられず、 その場凌ぎのセラピー、当たっている!ちょっと変化があったかも!という 瞬間的な変化しか顕われません。
育ってきた環境、周囲の大人の生き方や、かけられてきた言葉で、
自己評価や、枠組み、制限、価値観、先入観が生まれます。 先祖代々、前世から受け継いでいるものが今に影響を与えています。
潜在意識に絡み付いた、ネガティブな���縛から解き放たれた時、
究極のポジティブに移行し、人生が輝き始めます。 本当の自分に氣付き、あるがままの自分で自由に生きることができます。
過去に無意識に拘り生きる生き方から、
未来に生きる生き方へ。
この講座では、 自分をマスターすると同時に目覚める直感、自然治癒力、セルフヒーリング力を高め、 セラピーもスピリチュアルにも頼らずとも生きてゆける
一生ものの生きる力を身につけます。
地球平和は、人類の意識の進化と変化を必要としています。 一人一人が本当の自分、あるがままの姿で生きることが求められます。
過去のトラウマ、育った環境、家庭問題、さまざまな問題をどう解釈しどう乗り越えるか、 身につけた知識と経験を、
を自分の人生に落とし込んだとき、人生の学びは未来に活かされます。
この講座は、セラピストを目指す方だけでなく、 今を生きるすべての方に伝えたい、未来の子どもに受け継ぎたい学びです。
分け隔てなく愛を注げる 地球のように優しい 宇宙の様に度量の大きい  宇宙意識の人格者がこの世に増え、 そしてその意識を後世に繋げていくことが急がれていると感じています。
過去に置き去りになっている未消化な感情や 癒されずに傷ついたままに残ったインナーチャイルドの思いなど、 心の奥には今のあなたに大きく影響を与えている経験があります。
大人になった時、クリアされていない問題や課題が 恋愛、結婚、人間関係などに影響を与え続けます。
自分をマスターすることは、 心を豊かにし人生を豊かにすることです。
子育て中の方であれば、 あなたの考え方、思い方、行動の仕方、解釈のし方、習慣、生き方が 末代まで、意識がバトンとなって受け継がれて行きます。 今まで受け継がれ来た習慣、パターンもあります。
子育てや、お仕事、人間関係において、 あなたとの関わりから、多くの人に影響を与えてこれからも生きていきます。
感情の波に飲まれる、 勇気がなくて行動できない、 未来の自分像がイメージできない、 ネガティブ思考が習慣になっている、 恋愛がうまくいかない、 パートなシップが築けない、
など、 すべては、本当の自分とはほど遠い生き方をしているために顕われるものです。
自分をマスターし、 学びを家庭、使命、人生、人とのコミュニケーションに活かして下さい。
本当の豊かさを手に入れたとき、 一人な時も幸せ、 うまくいかない時も あ~~幸せと感じれるはずです。
セラピストだけでなく、 家族、育児、学校教育、医療、芸術、芸能など、 今を生きる全ての人へ伝えたい学びです。
子どもの頃から、 学校にもこんな科目があったら、どんなに人生を自由自在に楽しめるんだろう♪と思います! 未来に伝えたいのは、引き寄せの法則だけでなく、 本当の自分で自由に生きる生き方。
世界の平和は、 あなたの心の平和から
*自分をマスターしたい人 *コラージュなど、セルフヒーリングを家庭で活かしたい人 *自己解放をしたい人 *セラピストを目指している人 *セラピスト、人に関わる仕事をしているが、自分自身が癒されていないと感じる人 *引き寄せの法則など結果がでない、結果は出るけれど深い部分では問題が残っている人 *本当の自分を知り��いけれどやり方が分からない人 *勇気がない、人生を楽しめない人 *人間関係がうまくいかない人 *結婚がうまくいかない人 *人生をもっと楽しみたい人 *自分を好きになりたい人 *感情の波に飲まれない自分になりたい人 *性格を改善したい人 *自分の本当の気持ちに鈍感になっている人 *ポジティブになりたい人 *人生を変えたい人 *直感を高めたい人 *先祖代々の負の遺産を自分の代でクリアしたい人 *自分には使命があると感じている人 *インディゴチルドレンと感じているけれど、何をしていいか分からない人 *知識や免許、テクニックを身につけたが、自分自身に落とし込めていない人 *セラピーやスピリチュアルが好きだけど、生き方にあまり変化がない人 *トラウマを乗り越えたい人 *夫婦関係、親子関係、家族問題に調和をもたらしたい人
びびっときたら。 本気で変わりたいと思ったら。
門を叩いて下さい。未来の自分、後世の子どもたちのために動いて下さい! 本気で自分と深く向き合い、感情、自分、人生をマスターしたい方ご連絡ください。
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ama-gaeru · 7 years ago
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林田の世界(初稿版)
第4話 カッコイイラップ
 「うわー。これすごいですねー。どういう仕掛けで動いてるんですかぁ? 可愛いぃー。触ってもいいですぅ?」  猫らしきものと並んで立っている林田に俺は能天気な声で聞く。
 今の俺は「休日にららぽーと豊洲にやってきたら大きな猫を見かけたので、遠目から写メるだけでは満足できず、直接話しかけにきたフレンドリーな人」という設定だ。  これで38回めのチャレンジ。
 俺としてもそろそろゴーサインを出したいところだが、全ては林田の頑張りにかかっている。  頑張れ林田。猫ではない何かのために。 「この巨大猫ロボットNE-Co-NOW(ネーコゥナウ)は我々の団体が開発したスーパーアニマトロニクスという新技術を用いて、5,000年前に地上に存在した猫を再現したものです」  林田は口元にだけ笑みを浮かべ、殆ど息継ぎをせず、音程も変えずに話す。 「え、5,000年前の猫ってこんななんですか?」  俺は若干の警戒心と好奇心を混ぜ合わせた表情で尋ねる。 「我々の団体が明らかにした事実です。アメリカのシンポジウムでも発表されている確かなことなのですが、残念ながら日本では敵対勢力の妨害にあい」  機械音声のような平坦な林田の声が『敵対勢力』の部分で突然テンションが上がった時のジャパネットタカタ社長になる。てぇきったいぃ勢力っ!  もちろん、これも俺の指導だ。 「この事実はもみ消されているのです。電通、博報堂、そしてNHKへの」  またしても『電通』、『博報堂』、『そしてNHK』の部分だけジャパネットタカタ社長になる。でぇんつー! はくほうどー! そしてえねっちけー! 「献金を我々の団体が拒否したための陰湿な嫌がらせです。我々の団体はこう言った嫌がらせにも負けず、こうして地道に人々と交流しているのです。巨大猫は5,000年前から存在し、今もどこかに存在し続けている。彼らは超高次元的存在、つまりはいわゆる高次元支配者、ハイルーラー達と交信できる電波塔的存在であるのだと、我々はお伝えしたいのです」  教えた通り、瞬きの数はできる限り抑えるようにしている。  油断するとディカプリオ皺を浮かべる奴の額も今は穏やか。  鼻から上には神経が��っていないと思えと散々注意したのがようやく実った。いい感じだ。眉と目はピクリともしない。  「10」という数字を時計回りに90度回転させたものを、2つ並べたら今の林田の目つきだ。  虚ろだ。実にいい虚ろさ。奴の目の中には無が広がっている。 「もしも世界の真実に興味があればすぐ側で我々の団体が主催するカルチャーセミナーを行っていますので、いかがですか。参加されている皆さん、全員、猫派でございますし。いつもは満席なので一般の方は参加できないのですが、ここでお会いしたのも何かの縁ですからちょっと本部にかけあってみますね。ちょっと待っててください」 「え、今からですか? すいません、今からはちょっと」  林田はスマホを取り出し、電話をかけるふりをする。本番では交通案内に電話するつもりだが、今はまだ練習だからそこはアテフリでいい。 「どうも。青年団豊洲支部班長の森田です。はいはい。そうです。今日のセミナーに飛び込みで1人入れますか?」 「すいません、あの」  俺が抗議の声を上げるふりをする。  林田は抗議の声を無視して話し続ける。そうそう。聞く耳は持たない。それでいい。 「そこを何とか。会場からすぐそばにいるんです。はい。はい。問題ありません。では参加費は私が立て替えておくということで。はい。ありがとうございます! ありがとうございます!」  林田はありがとうございますと大声で叫びながら激しくお辞儀をし、スマホを切るふりをする。 「おめでとうございます。セミナー参加、オッケーです。さぁ、ご一緒しましょう」 「いや、あの、ごめんなさい。結構です!」 「え、なんでですか? すぐ側なんですよ? あなたが参加したいっていうからわざわざ参加費立て替えたのに。なんで行かないとか言うんですか。あなたが行きたいって言ったんですよ」  そうだ。林田。  恩着せがましく。気の弱い人なら「私のせいなのかな?」と思ってしまうくらいの恩着せがましさで攻めて行こう。でも本当についてこられたら困るから、ギリギリの怪しさはキープ。ギリギリで怪しさをキープだ。 「言ってないです! やめてください! 本当に、本当に、そういう、宗教とか結構ですから!」 「宗教じゃないですよ。宗教なんかじゃないですよ。我々の団体はただのカルチャーセミナーです。基本的には無料の宗教法人ですが、この宗教って言うのはあくまでも便宜上でして、実際には素晴らしい思想に触れて、人々とささえあおうじゃないかと、つまりそういう意味での宗教ですから。あくまでも、名目上の問題であって、実際には宗教なんかじゃないんです。お料理教室とか、手芸教室とか、色々なセミナーを定期的に行っているんです。宗教ではないです。そういう団体ではありません。突然大声で宗教だなんだって、あなた失礼な人だ。いいですか、このスーパーアニマトロニクスを始め私たちの団体は様々な技術革新を援助している、画期的な、画期的な、団体なんです。芸能界にも我々の活動に参加してくれている賛同者が沢山いるんですよ。「ジュラシックパーク」に「アバター」、それに「クローバーフィールド」にも技術提供しているんです。エグザイルの何人かも我々のセミナーにはよく参加してくださっています。もちろん公にするとファンが押し寄せてしまって、本当に参加する資格のある方々が参加できなくなってしまうので、すべてクローズドイベントですが。それにロバート・ダウニーJrやシャロン・ストーン、ジョニー・デップ、スティーブン・スピルバーグ、ベネディクト・カンバーバッジも我々の一員なんですよ。そんな我々が宗教のわけないじゃないですか。我々は完全に健全で、完全に安全な、クリーンなセミナーです。今なら参加した方全員に食パン一斤、セミナー終了後のアンケートに答えてくださった方には暗いところで光るクリスチャン・ラッセンのポストカードをプレゼントしています。宗教ではありませんから。怪しい団体ではないですよ。とても健全なんです。猫好きの集まりです」 「もう結構です! 追いかけてこないでください!」  俺は林田から少し離れ、足踏みをする。    数秒の間、俺たちは無言で見つめあった。  林田は口だけが笑っていて、それ以外のパーツは麻痺しているように見える表情を崩さない。  さっき、ここまで来て表情を変えて不合格になったことを覚えているのだろう。 「……合格だ」 「うわー! やったー!」 「林田ー!」  林田と猫らしきものが揃って両手を天に突き立てるポーズをする。林田はともかくとして、猫らしきものは右前足を舐め舐めからの顔ゴシゴシ、左前足を舐め舐めからの顔ゴシゴシを繰り返していただけで、特に何もしてないんだけど。 「もうこのまま合格できないんじゃないかと……ホッとしたよぉ」  林田は身を前にかがめ、両膝に手をついて大きく息を吐く。 「頑張った甲斐あったよ、林田。『こいつにだけはついていっちゃいけない』『絶対に布団を買わされる』っていう空気がビンビンに伝わってきた。お前、そういう才能あると思う」 「ありがとう! ありがとう! 自分でも驚いてる! 自分の才能に驚いてる!」  林田は猫らしきものと両掌を軽く叩き合わせる、いわゆるセッセッセをしながら言った。仲良し。 「本番でもこの調子で行こう。あとこれ。忘れずに」  俺は電話台に置いておいたA4サイズの紙束−−タウンページくらいの厚み−−を手に取ると、その大体半分くらいを林田に渡した。  林田が俺が作り上げた「よくできた猫のロボットを餌に怪しげなカルチャーセミナーに人々を連れて行こうとする新興宗教の青年団の人・森田くん」の設定を飲み込むのに四苦八苦している間に−−森田くんの生い立ち、人間関係、大学で感じた孤独、幾つもの自己啓発セミナーを経て真理に目覚めた経緯など、設定は隙なく作り込んだ−−奴のパソコンを借りて作り上げた「何らかの新興宗教のチラシ」だ。「電波」「チラシ」「宗教」「やばい」などでググって出てきた画像を元に制作した。  何世代か前のインクジェットで出力��たから、小さい文字や写真が絶妙に滲んでいる。それもまた味があっていいんじゃないだろうか。レーザープリンターでは出せない独特の風味だ。 「どうだ?」  林田はまじまじとチラシを見つめ、顔を上げる。満面の笑顔。 「キてると思う!」  俺たちは流川と花道を思わせるハイタッチを決めた。ヤマオーにだって勝てる。 「うぇーい!」と林田こと流川楓。 「うぇいうぇーい!」と俺こと���木花道。  俺たちはペタンク以外の球技をしたことがない。
 俺は「9.11はアメリカの自作自演!」タスキを、林田は「今こそ核���器の積極的拡散を!」タスキをかける。ドンキホーテで買ってきたパーティ用の無地のタスキに油性マジックで「これだ」と思える文章を書き込んだものだ。『自作自演!』と『核兵器』は赤いマジックを使った。  なかなか際どい球を投げたという自覚はある。  2人ともスーツ。俺の服は林田に借りた。ちょっと袖が足りないし、ウエストがちょっときついけど、まぁ仕方ない。  万が一知り合いに遭遇するという可能性もあるので、俺も林田も髪型はぴっちりした七三分けで、伊達眼鏡装備だ。 「さあ、おまえもこれを付けるんだ」  俺は猫らしきものにもタスキをかける。こっちには「NHKは毒電波を出している!」の文字。  ギリギリの球を投げている自覚はある。  俺たちはお互いの姿を眺め、思わず吹き出す。 「これは、絶対に、絶対に、話しかけたくないな」  ぶほぉ、ぶほぉと吹き出しながら林田が言う。 「借りに「あ、猫のぬいぐるみだー」って近寄ってきたとしても、タスキの文字が見えたらもうそれ以上近づいてこないだろ。俺なら逃げるね」  絶対に、絶対に逃げる。関わりあいになっちゃいけない臭いしかしない。 「仮に近づいてきたとしても、このチラシを渡してセミナーに勧誘すれば絶対に逃げ出すね。間違いないね」  林田が頷く。 「よし。じゃぁ、無事に準備もできたし、そろそろ出かけよう。ここからららぽーとまで行って、そこからぐるーっと海岸周りを歩いて、そんで戻ってこような。まだ陽も明るいし、きっと気持ちいいぞ」  俺、林田、猫らしきものの順で一列に並び、俺たちは「サザエさん」のエンディングの磯野家みたいなノリで玄関へ進む。あれは家に入るけど、俺たちは家から出るんだ。  ドアノブを握った時、俺は振り返って林田と猫らしきものに厳しい声で言った。 「このドアを一歩くぐれば、俺たちは今の俺たちとは違う俺たちだ。俺と林田が考えた架空の宗教団体、宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会(ハイコズミックサイエンス・ハッピネス・リアライゼーション・カムカム)豊洲支部の青年団の団員と、宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会が制作した、「ものすごくよくできた猫のロボット」だ。わかったな! 大宇宙支配者達に栄光あれ!(ヤシュケマーナ・パパラポリシェ)」  俺は両手の親指と人差し指を��っつけて三角形を作り、それを胸の前に掲げる。架空の宗教、宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会の神聖な誓いの動作だ。俺が考えた。  あらゆる邪気を払い、魂を清める動作であると同時に、架空の教祖オールマザー・バステトへの忠誠を示す言葉でもある。架空の教祖オールマザー・バステトは林田が考えた。設定上では去年の今頃に昇天され、ハイルーラー達の御元に導かれたということになっている。 「大宇宙支配者達に栄光あれ!」  林田が続く。 「大宇宙支配者達に栄光あれ!」  俺が繰り返す。 「大宇宙支配者達に栄光あれ!」  林田がまた繰り返す。 「大宇宙支配者達に栄光あれ!」  俺が繰り返す。だんだん楽しくなってきた。そういえば最近、何かを大声で叫ぶことってなかったかもしれない。 「林田ーなーう林田林田!」  努力は認めよう。  俺たちは架空の教祖オールマザー・バステトへの忠誠の言葉を徐々に徐々に大きくなる声で叫びながら林田の部屋から飛び出した。 「大宇宙支配者達に栄光あれ!」  宇宙への、教祖オールマザー・バステトへの、深宇宙にいるハイルーラーたちへの信仰心が、俺のテンションを上げてゆく。  光り輝く星々と、謎めいたダークマーターが俺たちに力を与えている! この世の真理は大宇宙科学幸福実現協議会に微笑むだろう!    4時間後。    ドアを開けて部屋に戻るなり、俺は浜辺に打ち上げられたクラゲと化して、その場に崩れ落ちた。  右脇腹の奥で肝臓が「やめてください。死んでしまいます」と金切り声をあげ、ふくらはぎは「やめてください。死んでしまいます」と啜り泣いている。耳の後ろに心臓が移動し、鼓動が響くたびに毛穴から汗が流れ出した。  頬に触れるひんやりしたフローリングが気持ちいい。このまま意識を失ってしまいたい。  猫らしきものが部屋に入るのを待ってからドアに鍵とチェーンをかけた林田は、それでもう体力を使い果たしたらしく俺に続いてクラゲになり、壁に背中を預けてズルズルと座り込んだ。 「林田、なうなうなう、なうなう林田なうなうなう」  猫らしきものはどっかで聞いたことのあるリズムでそういうと、林田と視線を合わせるように奴の前に膝をつき、前足の肉球を林田の顔面に押し付け始めた。顔に白粉を叩く女の人みたいな感じでポフポフと。  例のあくびの途中で一時停止したような笑顔を浮かべていたので、おそらくは奴なりに「お散歩楽しかったよ」的感謝を示しているのだろうが、林田は肉球を顔に押し付けられるたびに「おっふ」「おっふ」と苦しげに呻く。やめてやれ。 「なう」  お。やめてあげた。  猫らしきものは俺の方に顔を向け、膝立ちでこっちににじり寄ってくる。やめろ。こっちに来るな。膝で歩くな。 「林田」  人違いです。  立ち上がって奴から距離を取りたいが、もう呼吸するのですら精一杯なのだ。 「林田、なうなうなう、なうなう林田なうなうなう」  猫らしきものは床にくっついてない側の俺の顔を、先ほど林田にしたように肉球で叩き始めた。痛くはない。風船で叩かれている感じだ。痛くはないが、疲れているんだ。やめてくれ。  抗議の声を上げようとするも、その度に肉球が顔を打つので俺も先ほどの林田のように「おっふ」「おっふ」としか口にできない。何回めかの「おっふ」で俺は先ほどから猫らしきものが口遊んでいるのがキャリー・パミュパミュの「ウェイウェイ、ポンポンポン」ってやつだと気がついた。��名は知らんけど、林田が好きな曲だ。  じゃぁやはり、これは猫らしきものなりの労いなんだろう。飼い主のお気に入りの歌とともに「よくやったじゃないかぁ」と肉球パフパフをしてくれているのかもしれない。 「なう」 「おっふ」  しかしやめていただきたいのだ。  やがて猫らしきものは深々と頷いてからリビングへと消えていった。  奴にしかわからない何かに納得し、奴にしかわからない何かを満足させたのだろう。しばらくするとテレビの音が聞こえてきた。 『エブリディ! エブリバディ! 楽しんじゃおうぜ、コカコーラ!』  俺が知らない間にリモコンまで使えるようになっていたようだ。チャンネルまで変えているのが音でわかる。
 猫が去った後、電気もついていない薄暗い玄関廊下に俺と林田の荒れた呼吸音が響く。音だけ聴くとダースベーダーの呼吸音で作ったカノンみたいだ。  目を開けているのも辛くて、俺は目を閉じ、しばし、ダースベーダーカノンを耳で楽しむ。本当は全然楽しくなんかない。ただちょっとでも気を紛らわせないと辛いのだ。主にふくらはぎがパンパンに張っていて辛いのだ。
 シュッ、シュッ、シュッー、シューココッ、シューココッ。  シュコーァッ。  シュッ、シュッ、シュッー、シューココッ、シューココッ。  シュコーァッ。  シューコ、シューッコッコッ、シュココッ、シュコーッコーッコッシュココッ、シューココッ、シューココッ。  シュコーァッ。
 「お前」  ダースベーダーこと林田が弱々しく呻く。 「ググッとけよ、バカ」  ケツに何かが当たる。多分、林田が靴を投げつけてきたんだろう。やり返す体力も気力もない。そもそも林田の言うとり、今回は俺が悪い。 「実在するなんて思わなかった」  なんであるんだよ。  宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会。 「バカ、バカ、バーカ」  2つめ、3つめの靴が飛んできて、俺の背中や腰に当たる。林田も疲れているので力を込めて投げれないのだろう。痛くはない。  俺は「バーカ、バーカ」と俺を罵り続ける林田の声をBGMに、外で起きたことを回想する。どこで間違えたんだろうと後悔を噛み締めながら。    最初の2時間は計画通りだった。  遠くから写メを撮る人々はいたが、近づいてくる者は皆無。  たまに遠くから「きゃー! なにあれ、凄くなーい?」と若い女の子たちが走ってきたが、必ず途中でグループ内の警戒心の強い誰かがタスキに気がつき「うわっ! まじやばいって! あれやばいって! Uターン! Uターン!」と叫んで、方向転換していった。「東京コエー、東京マジコエー」と鳴く者もいた。  人々は俺たちを避けた。それはもう避けた。  「猫ちゃーん」と寄ってきた子供たちを、親御さんは「それはダメ! 絶対にダメ!」と叫びながら連れ戻した。まるで俺たちを目にしただけで、何らかの病気に感染するかのように。
 俺たちは宗教に対する人々の偏見を目の当たりにした。  確かに。  確かに俺たちは猫らしきものをお散歩させるために、ちょっとアレな人たちを装った。  だが、ちょっとアレだからといって、ここまでの偏見と、嫌悪と、侮蔑の目で見られなければならないのだろうか? 俺はそう思った。  ちょっと普通とは考え方が違うだけで、ここまであからさまに侮蔑するとは何事だろうか。  例えば俺が丸坊主で、数珠を下げ、着物を着ていたとしたら、こんな風に反応しただろうか?  あれだって変じゃないか。坊主にするとか、お数珠とか、変じゃないか。そんなことする必要ないのに。  何が違うっていうんだろう?   俺たち宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会は、宇宙は62のハイルーラーによって支配されており、地球の統治を担当しているのは31番めのハイルーラーである巨大な猫であると信じている。  気まぐれな猫である我らがハイルーラーは1999年の夏に姿を消してしまい、以来地球はハイルーラー不在の無法地帯と化してしまった。ハイルーラーが去ってから、地球に「真に新しいもの」は生まれなくなったのだ。  教祖のオールマザー・バステトことローラ・マクガナンがミネソタにある彼女の実家の納屋で天啓を授かったのはちょうどその時。  ハイルーラーの声を聞いた彼女は、気まぐれなハイルーラーの地球への帰還を願い、祈りを捧げる活動を開始。それが宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会の始まりだ。  極めて平和な宗教だ。血塗られた歴史もない。完全にクリーン。ただただ、星々を見上げてはハイルーラーの帰還を待っているだけ。  それなのになぜ、こんな目で見られなければならない! 筋が通らない! 血液型占いや星座占いの方がずっと悪質じゃないか! あれは人格を! 行動を! 運命を縛る! だが我々の宗教はハイルーラーの帰還によって、「真に新しいもの」が生まれなくなったこの世界を解放するという、いわば自由賛歌ではないか! ハイルーラーが全てを解放する!   俺たちの考えや信仰を理解してくれないのは構わないが、信仰の違いによって誰かを排斥したり、侮蔑したりするのは間違っている。そんなことはしてはいけないのだ! レイシスト! そう、こいつらはレイシスト! 理由もなく我々を差別する思想なき者たち! 大衆! 大衆という名の悪魔! 恥を知れ! 貴様らの偏見になど負けるものか! 大宇宙支配者達に栄光あれ!  −−今になって冷静に思い返すと、俺は役作りを本格的にやりすぎたのだ。  宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会の教義や歴史は俺と林田で考えたのだが−−大部分は林田のアイディアだ。あいつ「ドクター・フー」大好きだから−−、俺はのめり込んでしまった。度を越してのめり込んだ。  俺は何かの振りをしているうちにどんどん何かっぽくなってしまって、最初から自分が何かであったような気持ちになってしまうところがある。  以前よく行く電気屋で店員に間違えられてオススメの大型テレビを聞かれた時も「俺も客ですよ」の一言が言えずに、予算や部屋のサイズやテレビの使用頻度を聞いた上でビエラをお薦めし、「アマゾンさんの方がお安いんですが、今週の木曜日はポイントアップデーですから20%キャッシュバックになります。だから今日は買わずに木曜日にもう一度いらしてください。今、担当者をお呼びして、品物を取り置きさせますので」とまで言った。お呼びした担当者は始終微妙な顔をしていた。  俺はごっこ遊びで本気のポテンシャルを発揮するタイプゆえ、ここから先の展開は起こるべくしておきた悲劇と言えなくもない。
 俺は「そこまでしなくていいじゃん。結構恥ずかしいんだよ、俺」と渋る林田と、見るもの全てに興味を惹かれていて首をあっちこっちに向けている猫らしきものを連れて、混雑するららぽーと豊洲の中に入った。
 そして俺たちは練り歩いた。   混雑するららぽーと豊洲のノースポートエリアを。  センターポートエリアを。  サウスポートエリアを。  シップ1を。  シップ2を。  シップ3を。  シップ4を。  1階を。  2階を。  3階を。  俺たちは肩で風を切って歩いた。  人々は俺たちを避けた。  右へ、左へ、避けた。  俺たちが歩けばそこに道ができた。
 俺たちは横一列に広がった。  −−ドワナ・クローズマ・アーィ−−。  俺の脳内でエアロスミスが「アルマゲドン」の歌を歌っていた。  俺の脳内で俺は公開時に散々馬鹿にしていた「アルマゲドン」の、散々バカにしていたブルース・ウィリスになっていた。  オレンジの宇宙服。ガラスのヘルメット。地球を救うために宇宙へと飛び立つ英雄。  −−フンフンフフ、フフフン、フン、フフ、アイ・ミィスィー・ユー、フンフンフフフフフフーン−−。  脳内エアロスミスがぼんやりと歌い続けていた。俺はあの歌をサビしか知らないし、「アルマゲドン」もブルース・ウィリスと仲間たちが横一列になって歩いてくるシーンしか覚えてないのだから仕方ない。  −−ドワナ・クローズマ・アァァァァーィイイィィィ!−−。  歌がサビに差し掛かると、俺の脳内エアロスミスのボーカルは元気になった。  まちがいなく、俺は、俺たちは、俺たち宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会は、偏見という名の巨大隕石に立ち向かう、勇敢な男たちだった。  今思えば、ここはあのラップとギターが格好いいやつの方が場面的にはぴったりだったのかもしれない。曲名は知らない。ギターが格好良くて、ラップが格好いいやつだよ。  ダラララッダラララッタ! キュィーン! ダラララッダラララッタタッ!   コ、コ、ニ・カッコイイ・ラップガ・カッコイイ・ラップガ・ハイルンダゼ、マジデ、メェーン!   ギュイーン、ギュイーン。  ナンカ・カッコイイ・ラップガ・カッコイイ・ラップガ・ハイルンダゼ・マジデメェーン! 何回か繰り返してからの。  ウォーク・ズィス・ウェーィ! 合いの手! ウォーク・ズィス・ウェーィ! 合いの手! ウォーク・ズィス・ウェーィ!  っていう。曲名は知らない。かっこいいやつだよ。エアロスミスの。壁突き破ってくるやつだよ。
 とにかくエアロスミスみたいに俺は叫んだ。ABCマートの前で。 「大宇宙支配者達に栄光あれ!」  林田も叫んだ。サンマルクカフェの前で。 「大宇宙支配者達に栄光あれ!」  猫らしきものもの叫んだ。4DXでマッドマックスを再上映中の映画館の前で。 「林田ーなーう林田林田!」  努力は認めた。  俺はそういうの、ちゃんと評価するタイプだから。  警備員の「お客様、困ります」の声は、宗教の自由という言葉を連呼して押しつぶした。  俺はスターをとった後に坂道を滑り降り、道を上ってくるクリボーやノコノコを虐殺するマリオだった。  そういった調子こきマリオがどうなるか、俺は忘れていた。  スターマリオは坂道を下りきったところにある崖をジャンプし損ねて、スター状態のまま死ぬのだ。    スターマリオタイムが楽しすぎて、顔を真っ赤にして怒りに震えている7、8人の男女が俺たちを取り囲んでいるのに気がつくのが、少々遅れてしまったのは、そういうわけだ。俺はスターマリオ。彼らは坂道の後の崖。
 彼らは本物の宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会豊洲支部であった。 「あなた達は勝手にうちの団体の名前を使って、一体何をやっているんですか! バカにしているんですか!」  リーダーらしき人は確かこんなことを言っていた。お怒りはごもっともだった。 「公安ですよ。こいつら公安の回し者です。俺たちを挑発して、先に手を出させようとしてるんです。その手には乗らないからな! 我々はお前達政府の陰謀には屈しない!」  腹心らしき人は確かこんなことを言っていた。彼はちょっと考えすぎのきらいがあった。 「こいつら、幸福の科学じゃないのか?」  後ろの方にいた誰かがこんなことを言っていた。幸福の科学に思わぬ流れ弾が飛んだ。俺は本当にごめんなさいって思った。 「とにかく、ちょっと一緒に来てもらえますか? 一体誰の差し金で、何の目的で、我々のことをバカにする真似をしたのか、説明してもらいます!」 「なう」  リーダーらしき人が俺の腕を掴もうと伸ばした手を、いつの間にか俺の隣に立っていた猫もどきがはたき落した。  リーダーらしき人は林田が猫ロボットを動かしたと思ったらしく、林田を睨みつけて「スイッチを切りなさい」と言い、もう一度俺に手を伸ばし−−。 「なう」  また叩き落とされた。 「ちょっと」と手を伸ばしては。 「なう」叩き落とされ。 「いい加減に」と手を伸ばしては。 「なう」叩き落とされ。 「しろって」と手を伸ばしては。 「なう」叩き落とされた。 「なう、なう、なう、なう、なう」  猫らしきものはポフンポフンと肉球でもってリーダーらしき人の腕を叩き続けた。  俺と林田は「おい、よせ」「これは俺たちが悪いパターンのやつだ」と奴を宥めようとしたが、奴は「なうなう」と言い続け、リーダーらしき人を叩き続けた。痛くはなさそうだったが、屈辱的だったろう。  林田が「やめろって。こういうのは謝れば済むんだから」とうっかり言ってしまったのが、決定打だったのだ。  今思い返しても、あれは林田の一番悪いところが濃縮された発言だったと思う。  林田はちょっとああいうとこある。  きっと自分の子供が悪いことをした時に「ほーら。他の人たちに怒られちゃうよー」と言って「他の人たち」の神経を逆なでするタイプの親になるだろうと俺は常々思っている。今から矯正可能だろうか。……無理だろうなぁ。アラサーだもんなぁ。そう簡単に性格変えられねぇよな。  リーダーらしき人がなんと叫んだのかは覚えていない。というか聞き取れなかった。不穏な響きではあった。というのも集団の空気が切り替わったからだ。単なる怒りから、攻撃態勢へと。    そういうわけで。  俺たちは走った。  青春映画のワンシーンみたいに。  先頭は猫もどき。続いて林田、ほぼ横並びで俺。  ららぽーとからガスの科学館まで。  そしてガスの科学館から国際展示場まで。  さらにそこからまた別ルートでららぽーとまで。  俺たちは走った。  宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会豊洲支部の人たちに追いかけられながら。
 宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会豊洲支部の人たちは本気で怒っていた。  俺たちは本気でビビっていた。 「悪気があったわけじゃないんです」 「本当にすいませんでした」 「本当にすいませんでした」 「本当に、本当に、もうしませんから」 「あなたたちの気持ちは痛いほどよくわかります」 「宗教差別って本当に幼稚です」 「日本人は宗教に寛容だなんて大嘘ですよね」  そんなようなことを時々振り返りながら俺と林田は宗教法人・大宇宙科学幸福実現協議会豊洲支部の人たちに向かって叫んだが、帰ってきた��は罵声だけだった。  俺なりに彼らの辛い状況は理解していたというか、自分的にはむしろ俺は彼ら側だと思っていたので、彼らから 「ちくしょう! 少数派だと思ってバカにしやがって!」 「宗教相手なら何やってもいいと思っているんだろう!」 「大嫌いだ! 大嫌いだー!」 「いじめっ子ー! キリスト教や仏教はバカにしないくせに! 腰抜け!」 「Youtuberかニコ動のクソ実況者かまとめサイトか! どのクソ野郎だ! 新興宗教をからかって遊んでみたら人生オワタとでも書くつもりか! アフィ野郎!」 「面白いか! 俺たちを指差して笑って、それで面白いのか! 自分たちが同じことをされたらどんな気持ちか、考えろ!」 「俺たちも人間だ! 人間なんだ!」 「新興宗教と押し売り犯罪集団を同一視してんじゃねぇ!」  という言葉が投げつけられるたびに心が痛んだ。  言いにくい名前のお婆ちゃん魔女先生に戦いを挑まれたスネイプ先生の気持ちだった。  猫もどきは俺と林田の1メートルくらい前を、俺たちの方を向いて後ろ向きに走っていた。両手はだらっと下げたまま、足だけがミシン針みたいに激しく上下していた。あれっぽかった。アイリッシュダンス? っていうの? 下半身だけで踊るやつ。あれっぽかった。  そして笑顔だった。外で走れるのが楽しくてしょうがない感じだった。奴にとっては最高の散歩になったのだろう。    俺たちは1時間近くあっちこっちと走り回り、なんとか追っ手を巻いて、ようやくここへ戻ってきたのだ。もう当分ららぽーとには行けない。    「もうだめだ。動けない」  林田が呻く。  またしてもしばしのダースベーダー呼吸音のカノン。  それを破ったのは猫らしきものの足音だった。  目を開けると、2リットルサイズのコーラのペットボトルを両手で抱きしめるようにして奴は立っていた。 「なう」  奴は林田の前に歩いて行くと、ペットボトルの開け口を林田に向ける。 「なう」  どうやらキャップを開けて欲しいらしい。飲むんだ。コーラ。猫が。いや、猫じゃないけど。 「今、疲れてるから」  林田はかすれた声でそれだけ言う。猫らしきものの耳が少し倒れる。  猫らしきものはまた俺に顔を向ける。 「林田」  人違いです。 「なう」  猫らしきものは俺の方にもキャップを向ける。 「無理。疲れてんの。後にして」  猫らしきものの耳がまた倒れる。 「なーう」  奴はキャップをその尖った歯で噛み始めた。カッカッカッカッという軽い音が響く。奴は右から、左から、時にはペットボトルを持ち直したりもして、キャップを歯で開けようと試みたが、結局はどれも失敗した。 「林田」  吐き捨てるように猫らしきものは言い、ペットボトルを廊下に投げつけた。イライラすると物に当たるタイプのようだ。ペットボトルは軽くバウンドして、玄関の方に転がってゆく。衝撃で中身が泡立ったのが見えた。あれじゃぁ開けた時、大惨事になるな。  猫らしきものは俺たちに背中を向け、リビングへと消える。またテレビの音が聞こえる。 『エブリディ! エブリバディ! 楽しんじゃおうぜ、コカコーラ! 疲れた気持ちもスカッとふっとばせ!』  あぁ。あのコーラ、自分用じゃなくて俺たち用だったのか。  なんだ。あいつ、結構、気を使えるタイプなんじゃないか。 「なう」  猫らしきものがまた戻ってきた。  また何かを抱えている。コーラではないけど、大きさはそれくらい。  お醤油だ。お醤油のボトルだ。  猫らしきものは首を右に傾けて、歯でキャップをカッカッカッと弄る。  力を込めて捻らないといけないコーラのボトルとは違い、お醤油のキャップは簡単に開いた。  猫らしきもの、満面のスマイル。 「林田。なーうー」  まさかそれを俺たちに飲ませようとはしてないよな。コーラの代打をお醤油に務めさせようとはしてないよな。似てるのは色だけだぞ。
 まさかだった。  猫らしきものは身動きが取れない林田の前まで歩いて行くと、「となりのトトロ」でカンタがサツキに傘を押し付けた時のように−−「ん!」「ん!」ってやるあのシーン−−林田にお醤油を押し付けた。  林田は口を固く閉じ、首を横に振り続けた。  猫らしきものは「全く解せない」というようにお醤油と林田を交互に見た後で、お醤油のボトルを林田の頭の上で、ひっくり返した。 「ちょ、ま、待てよぉ」  木村拓哉の下手くそなモノマネみたいな林田の声は、お醤油の流れ落ちる音で止められた。もし林田が寿司だったらシャリが崩れて箸でつかめなくなるくらい、林田はお醤油でひたひたになった。  ただでさえ疲労困憊しているところに、この仕打ち。  林田は完全に打ちひしがれ、うつろな目で天井を見上げて「もー」とキョンキョンみたいな口調で言った。  お醤油の中身が半分になったところで猫らしきものは、勿論、俺を見た。 「林田」  人違いです。
 ちょ、ま、ちょ、ちょ、待てよ。
 もー。
前話:次話
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mothermonika15 · 7 years ago
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札幌国際芸術祭に参加する鈴木昭男さんと宮北裕美さんのパフォーマンスを撮影するため舞鶴港から小樽港に向けて航海している 東舞鶴港に駅から向かう道すがら ジャック・スパロウ船長のポスターを見つけたから港に気のきいた映画館もあるものだと毎度この千代田会館のまえを通りたくなる
札幌国際芸術祭に限らず先頃閉幕した中西夏之展にしてもオープニングに集う人々はどちらかというと「美」を求めてわざわざ遠くまでやってくる人というより 遠くまで行って自分のところでできる話をする人たちで賑わう まずはオープニングのために話し そのあとは快く参加してくれた人と話す…その種の偽の切断が苦手なので私は極力そんなことには関わらないようにもしている
札幌まで芸術祭を求めて行くわれわれは本当の間抜けだけど 旅行を楽しむほどじゃないとしたら百台近いハーレーを積んだこの千トン近い船で北海道にツーリングに向かう軍団の祝祭性に近いものが大友良英さんの言う「祭」の似姿なのかもしれない 『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』もまたそうした「異界を見せる」仕掛けをふんだんに盛り込んだてんこもり映画だが 本作でスパロウ船長は脇に廻り若者たちが活躍するドラマ作りになっていた スパロウ船長のあの呑気さをまわりが絶えず助けて本人ではなくまわりにしゃべらせてしまう船長の役作りは イーストウッ��並みのジョニー・デップ…どこか東映の「一心太助」シリーズの如く 近代スポーツの爽快感がパイレーツ・シリーズの醍醐味で 私は幾つになってもこうした映画を封切り日に見るのは好きな方だ
航海の魅力は 大海原の中でネット環境から遮断され 仕事からも解放された緩やかな時間経過だろう 本来時間とはこうした一枚のカーペットのことを言うのかもしれない…と思うより先に身体の疲れや痛みがすべてとれて行く
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熱帯低気圧に変わった台風5号の余波にブライアン・イーノの傑作『ザ・シップ』を重ねてみた ル・クレジオの「物資的恍惚」に近づいた感のあるイーノの指先に曇った声は 3メートルの波に揺られる船体という機械音だ 時代はドビュッシーの『海』よりも更に海の航行に近づいたと言えるだろうか イーノの指先はちょっといじると身体を越えた物質的な恍惚に近づく 波が音楽的な要素に還元されるというより機械の「声質」に応じて変化を遂げる音楽機械?
一方 鈴木昭男さんの場合は限りなく機械からは遠く電気さえいらない身軽な作品がその特徴だ 戸外から室内へと空間を変化させながら鈴木さんの音を録ったときだった 高速道路が真上に走る東京都内の雑沓に囲まれた大音響の環境で鳴る指笛の小さな音に合わせて耳がチューニングされ いつの間にか小さな音にズーミングする耳が散歩しながら室内に移行するときの内耳の変化は 不思議と忘れ難い体験だった そのときは宮北裕美さんや香港在のサウンドアーティスト フィオナ・リーによる「瀧の白糸」に似た水芸の音楽家も同じ道程を移動してのパフォーマンスだったが 屋外から屋内へという運動の反復は後に中西夏之の「2ツの環」を撮影したときにも「反復」した動きとなった
美術も音楽もそこは同じなのだろう 映画では この外から内へという運動の区分はない 同じように聴覚も外と内の区分が基本ないだけに漠然としているが それへの応答として鈴木昭男さんの半野外空間「日向ぼっこの空間」があり そのコンパクトな容の点音(オトダテ)が生まれたように思う
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見て聞こえる音とは違って 音が反響として聴こえる場合は見ていないことが多い 後者は鈴木昭男さんが耳を澄まして決めた位置だとしたら 宮北裕美さんはそのエコー・ポイントに佇むことから逸れて踊りへと移行する では今回のように札幌芸術の森に点在する彫刻群はどうだろう? 雨が降ったら? ダンサーでなくとも動きのポジションは減る=佇み雨だれの音を聴くように身体はじっとして動きは制限される 点音が停滞=淵に立つことだとしたら そこにやってくる音に対して当て所なき待機が宮北裕美さんのダンスとなり かつそれを脱するための身振りは 鈴木昭男さんの手振りと同期しながら挨拶を交す その合図に誘われたかのような宮北裕美さんのダンスは 鈴木昭男さんの発する高い声音と一風変わった結婚(マリアージュ)を催す アナラポスの内的な声と外面的光との表面における邂逅にしたがって形態から精神を解放させ配分するオドリは その瞬間に吹いた風と一緒に動いている 起伏のある腰とふっくらした胸をもった宮北裕美さんの身体を現場で取り押さえたかのような鈴木昭男さんの若々しい響きは 芸術の森がそこで育んだ彫刻の重み この現実的な詩に浸されていた 結婚もダンスとなり得ることを今回のパフォーマンスはおしえてくれた
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今年の札幌芸術祭で見た展示では北海道大学総合博物館で見た吉増剛造さんの石狩シーツ展が印象的だった テンポラリー・スペースの中森敏夫さんたちと吉増さんとが育んできた石狩という「近代の問題」の延長を新たな容でキュレーター(藪前知子さん)が空間構成した一室だった スクリーンやスピーカーの配置 朗読の音声の僅かにディレイがかった音の微妙な遅さから 幽かな声のゆれが聴こえた それは映し出される朗読映像以上に素晴らしかった まるで美術における「レリーフ」のように 朗読の内部に入ることができる展示空間なのだ
大気に落ちる星(シ)―静かな死 望来の丘に登る(投手もいないのに、……)
「石狩シーツ」
吉増さんが原稿用紙に口づけるようにして読む姿は 八戸在 モレキュラー・シアターの豊島重之さんがかつて行っていた所作だ 確かベケット劇だったと思う そのくちづける映像を正面 対して二体のスクリーンが並んで空間を斜めに切り裂いている この映像の配置からも複数の個別の場所から声が聞こえてくるわけではなく ヘッドフォン越しにスピーカーからの朗読音声を漏らして聴くのが 私の楽しみ方だった GOZO-CINEに望来(モーライ)の丘が映し出され 近くの廃棄処分されたバスが草によって再生化されている姿が フロントガラス越しに捉えられ 小樽に近いストーンサークルが微笑んでいると ズームレンズを楽しそうにいじる吉増さんのアマチュア映像が左隣に並置される 一つの場所がGOZO-CINEの視覚と朗読映像とで分断され 二つの時間が併置されることで見えてくるものがあった そして飴屋法水による焼いた映像は 石狩の廃棄物の焼却を模したもので 中には原稿用紙が海に漂う長いカットまである 竹橋の展示では印象の薄かったこれらの映像が 今回の展覧会のために撮られたハイスペックな朗読映像の左斜めに振り分けられる感じは同一空間に異質な映像を同一視野に入れられるくらいの距離で配置し得たからだろうか ある詩作の「断面」を覗いた気がした
余白が意味を脱臼させるからか 吉増さんのカリグラフィー的な書や映像に目が行く以上に 空間上の諸要素の配置の方に神経が集中する この空間の余白が詩への想像的な導入口になることを本展示のキュレーターは自覚しているとしか思えない そうした総体的な展示から見えてくる「石狩シーツ」誕生の裏側に 東日本大震災が起きてから吉本隆明の初期詩篇 とりわけ1950年の吉本(『日時計篇』)を注視する近年の吉増さんが1994年にまとめた「石狩シーツ」をその地で読む 「石狩」に特化した展示が近代の傷を謎として感じさせてくれた
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石狩川の河口付近こそ出てこないものの 露口啓二の写真集『自然史』の別名は「屠殺場」ではないかと思った その現代の大地に写真機を向けたのが露口啓二だ そこに写真家がたどり着きそれをカメラにおさめるのは台地のような盛土のゴミであり その中に埋もれた屠殺行為だ それこそが今の自然…絶滅危惧種となった人為の様態がカメラによって記録され 写真集は一種の屠殺場の静けさと化していた それらカラー写真は抽象絵画から遠くに位置し 大地の重みを忘れた抽象画の色彩とは違って 大地の重みがフレームのほとんどを占めている その重みとはつまり何よりも様々な矛盾であるとしたら 矛盾を抹消することなく露口は 人為が一度は引いた境界をも抹消せずに 抽象的な思考がしばしばその犠牲となる装飾過多の写真に陥る下品さを自らのシャッターに禁じる 露口のように写真を撮るには 様々な拘束があるのかもしれない ひとつに芸術的な「自我」に恵まれた光のもとで見せる機会はまったくないと言っていい 世界に写真家の個人的痕跡を刻みつけることも様々な様式を生み出すこともほとんどできない ただひとつ大切なことはカメラの前にあるものに対する謙虚さ…そしてこの点においてこそ 露口啓二の人となりが明らかになる おそらく露口はあらかじめ作られた主張なしに撮影に取り組む 現実が露口の意図のために操作されることはないように―当然そうでなければならないのに不幸にもそうなっていない事柄をわれわれは震災以後の写真にも多々見てきたのだが…
空白がそびえたつ 一度も触れられたことがなく 姿態を変えたことさえ一度もない そびえ立ちびくともしない 二回震動すると 一回息をつく 二回驚嘆すると 一つ裂け目ができる
リュウ・シャオボ「ニ音節の言葉―霞へ」
震災写真は逆説的に自然を搾取することから遥かに遠く 自然の胎内に可能性としてまどろんでいる創造の子らを自然がこの世に産み落とす産婆役を果たすものであることを「自然〈死〉」から贈り返されていることも知らずに…撮られ続けている
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これまで見た中で最高の写真展となったIZU PHOTO MUSEUMの「テリ・ワイフェンバック/The May Sun」展  1957年生まれのアメリカの写真家のカットには 生に対するあらゆる感情が通過していた
マリオ・ジャコメッリの言うように「わたしにとって写真は開け放つことのできる閉めかけの扉の様なもの、傷痕のようなものだ。一度開いてそれから癒着するが、また開きかねない肉である」としたら ワイフェンバックの写真 とりわけパレスチナに咲く花をX線で照射したような“The Politics of Flowers”はまさにそうした傷痕をプリントしながら融通のきかない扉のような開閉(シャッター)をパレスチナの「自然史(フビト)」は堪えていた この展覧会を見るとワイフェンバックの写真は 円やドルの紙幣と同じではなく それは真の価値をもったものだとわかる
革命とは太古の忘れられた事物にその場所を返し与えることを意味する―このシャルル・ぺギーの言葉を思い出すとき ワイフェンバックの写真は同時代の人々に人の見残したものを見るようにせよとは言わずに見せている
自然と社会との関連性においてワイフェンバックの表現は自然主義と言えるとしたら それは雲をもつかむ困難な仕事だろう これらの写真に人間の姿はない しかし 人間は自分たちの理想を実現するとき自然と同じように振る舞う 無秩序から統一へ 統一から無秩序へと散乱したもろもろの要素が雲を形作り その空隙に青空を見つけようとするのだろう 混沌とした存在がまるごと継ぎ目を塗り込めた空すれすれに蜜蜂が翔んでいるという清らかなイメージ…それははっきりと天使の姿に見える 或いは 長期滞在して撮られた柿田川湧水は舞踏に見える
心地よい日 とても涼しく 穏やかで うららかな 大地と空が一体になるような
シモーヌ・ヴェイユも好きだったジョージ・ハーバートの詩がワイフェンバックの写真集に引用され 彼女の写真は魔法の石板と化していた
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shinomama · 6 years ago
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ふぅ〜  今日は朝から #兵庫県カイロプラクティック協同組合 主催の講習会で #ウィズあかし に行っておりました。 恐れ多くも教育企画部長に就任してしまった私にとって初めてのイベント開催でした。 兵庫県内のみならず 県外からも尾張/江南のお店のメンバーも参加してくださいました。 しかも会場に一番乗りで設営までお手伝いいただきました。ありがとうございました♡  #魔法のシップ もきちんと貼り方を知っておくことでお客様に最大限の効果を提供できると思います。 別名 #セレブシップ とも呼ばれるシップでございます(^-^)  そんなシップにまつわる先生方の体験談にも改めてエラいシップやなぁと感じました。  終わって出勤せなアカンのにボーッとして第二神明に乗らず明姫幹線を突っ走っとりしまってました…お昼ごはんどう��よ?で家の近くの #グリラバ さんのバーガーが無性に食べたくなって行っちゃいました(⁎˃ᴗ˂⁎) ほかのも食べたいのに 選ぶのはABCバーガーで安定のおいしさでした♪ アボカドとベーコンとクリームチーズの組み合わせはノックアウトものでしょ! パンも買いたかったけれど 出勤が控えてた��で諦めて #姿勢専科kcsセンター姫路西院 へ向かいました。  今日の講習会の報告書の作成や経費精算など諸々も院長先生のご指導のもと お客様の対応の合間にどうにか済ませました。  帰宅が遅くなったけど夕飯は作り置きのおかずプラス ダンナさんの主食の肉うどんに 鯖の水煮缶のアヒージョなどでどうにか間に合いました( ¨̮ ) 鯖の水煮缶 最近売り切れ続出で見つけたら買ってストックしておきます。 キノコは冷凍保存しておいたものを利用しました♪  講習会中 私はフォロー役に立っていたので実習があまりできていませんでしたが 建前の応援で疲弊していたダンナさんの身体でちゃっかり復習応用させて頂きました(^-^)v  さて! 明日は #パルプラザ さんでの体験会イベントです。9:30〜11:30の予定です。 #肉のびっくり市 も開催されているので私も明日はお肉を買って帰ります( ・ㅂ・)و パルプラザさんのチラシは明日アップするのでご参考にぜひ足をお運びくださいね✧  #greenlovers #グリーンラバーズ  #加古川  #加古川ランチ  #加古川カフェ  #ハンバーガー  #テスラップ  #テスラップスーパー  #日本医療研究  #姿勢専科kcsセンター尾張江南  #姿勢専科kcsセンター兵庫姫路 #姿勢専科kcsセンター和田山院  #姿勢専科kcsセンター神戸湊川 #姿勢専科kcsセンター明石中央  #姿勢調整師  #姿勢専科加古川準備室  #姿勢調整師募集中  #hyogochallenge100  #腰痛  #肩こり  #頭痛  #生理痛  #猫背  #側弯  #姿勢科学  #姿勢医学  #姿勢工学  #姿勢調整師って何 #未来の医療費削減策  #姿勢講座講演承ります  #まだ見ぬ人に手を届かせるために      https://www.instagram.com/p/BqfE2p5jG6B/?utm_source=ig_tumblr_share&igshid=1wsxnk802uvdw
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