#言語が通じなくても業種がちがっても丁寧な仕事かどうかは伝わるものなのですね
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【 KODAMA magazine 】 I was honestly surprised by the insta-article they uploaded introducing ISANA. ↓ @kodama_magazine I am sure that they did a lot of research on our information written in Japanese on our website and on the web. We are sure that they have deeply understood our intention of furniture production, and have verbalized it better than we did. We were very impressed. They expressed their passion for creating a truly curated account of furniture made by the finest craftsmen. We were so happy that they chose our furniture for their content! We hope you will check it out, too. ↓ @kodama_magazine ▶︎ Regardless of the industry, when they do work that captures the core of what they do, it is inspiring and resonates with me. It is just like the Japanese meaning of "Kodama". ************************** 【 KODAMA magazine さん のこと】 インスタにアップしてくださったISANAの紹介記事には、正直驚いたのでした。 きっとHPやweb上にある日本語で書かれている僕たちの情報について、たくさん調べてくれて、 僕たちの家具製作の意図を深く汲みとり、僕たち以上に言語化してくださっていて。 とても感動しました。 KODAMA magazine さんからは、 「優れた職人仕事でかたちづくられた家具たちを集めた、ほんとうの意味でのキュレーションアカウントをつくりたいんです!」的な、情熱のこもったメッセージをいただいていました。 そのコンテンツに僕たちの家具を選んでくださったのは、とても嬉しかったです!! ぜひみなさんも、チェックしていただけたらと思います。 ▶︎ 業種を問わずこんな風に、芯をとらえたお仕事をされると感動するし、やはり共鳴するものです。 それはまさに「こだま」のようだなと、思ったのでした。 ↓ #毎日更新してます #527日目 #取材 #言語が通じなくても業種がちがっても丁寧な仕事かどうかは伝わるものなのですね #woodturning #sofa #woodworking #upholstery #furnituredesign #木工 #家具職人 #木工作家 #沼垂テラス商店街 #イサナ喫茶室 (ISANA) https://www.instagram.com/p/CpUJHGWrn2T/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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7月26日(金)
木曜日に遊びに来ると思ってた従姉と叔母さんが桃のホールケーキを携えてやって来た。従姉と叔母さんとは最近、よく会う。従姉と同い年で親族なのは少し不思議な気分。向こうの方が陽気なんだけど、一人言を言う癖とか雰囲気がやっぱり似ている。双子ってこんな感じなのかな。みんなで祖母の誕生日祝いをした。平和な一日。
7月27日(土)
引きこもりDay。涼し気な羊羹を食べたり、夕食後に散歩をしたり、無印のライチゼリーを食べたり、夜中にCCさくらを観たりした。
7月28日(日)
花火大会。夜、祖母と歩道橋の上から花火を見た。綺麗だった。花火、好きだな〜ってしみじみ思った。次は近くで観たいな〜。
7月29日(月)
雇用保険番号を調べる為にハローワークへ。人生初ハローワーク。想像していたよりも怖い場所ではなかった。ハローワークに通って就活するのが嫌で避けていたけれど、別にそんな悪いところではないなって思った。その後、図書館へ行き、本をどっさり借りた。夜、母と妹と最近開拓したスーパー銭湯へ。たくさん話せて楽しかった。
7月30日(火)
久しぶりの檸檬会議。私が毎回、場所を予約する担当なのだけど、 いつもと同じ場所でって自分が決めたのに一回だけ利用したことのある場所まで行ってしまい、無駄に歩いた。しかも、暑い日だった。とほほ。色々話した。話すと頭の中がすっきりする。その後、千種へ移動し、バビューというお店へ。タコライスを食べた。豆が沢山!そこでも色々話した。真面目な話題だったな。
7月31日(水)
7月ー!最終日。担当さんと会う予定が朝一で入っていたのだけど、向こうでトラブルが起こり夕方に変更になった。かなり時間ができたので早めに次の予定場所、市役所へ。座れるスペースがあり、そこで日記をまとめて書いた。その机と椅子の高さがわたしの身体にぴったりで、すごく書きやすかった。このぴったり具合、家でも再現出来たらなと思う。そんなこんなでマイナンバーカードをゲットした。ものすごく今更ではあるが、作ったおかげでようやく地に足着けたなって感じである。東京遠征に必要な細々としたものを100均で購入し、ドトールキッチンへ。人生初ドトールキッチン!郊外にしかないらしい。わたしの住んでる場所って郊外なんだな。しらすとたらこのパスタ、豆乳ティーを頼んだ。レジが俳優さんみたいなイケおじだった。たぶん店長だな。ドトールキッチンの雰囲気ととても良くマッチしていた。ドトールキッチン初心者の私に対し、とても丁寧に対応してくれた。それだけでハッピーな気分に。割引クーポンもお付けしちゃいましょう〜と言われ、わ〜!って感じ。そこで、檸檬のインスタにアップする用の月報をまとめた。帰宅し、15時頃、ギターの練習。弾き方をビデオ通話で伝授してもらった。全く弾けなかった。5日までに間に合わせなくちゃ。夕方、担当さんと会い、新しい職場の諸々の手続き。雇用保険に入れて安心。雇用保険って本当に大事ですから。急にどこかしら身体に不調って現れますからね。
8月1日(木)
8月〜!8月は夢中になって動く。新しい職場1日目。話を聞いただけなのにヘロヘロになってしまった。お昼を食べて、ゲームして終わり。帰りにカフェ・ド・クリエへ。レモンスカッシュを飲んだ。寄り道できる場所が栄えていて楽しい。仕事帰りに無印にも行けちゃう。これはかなり良いポイント。良いところを見つめるとテンションが上がる自分の単純さが好き。帰宅後、担当さんと電話。困ったことあったら、なんでも良いのでとにかく電話してくださいねと強く念を押され、はい〜と気の抜けた返事をしてしまったら、ツボに入ったのか電話の向こうであはははと笑われた。
8月2日(金)
新しい職場2日目。名前がわかる人が増えた。明るくてコミュ力が高い人と仲良くなると、自分で無理矢理頑張���なくても自然と関わる人間の数が増える。そのことを前の職場で身に染みて実感したのだけど、この職場でも実感した。今のところ、怖い人は居ない。この日は結構汗だくになった。汗だくになって動いてたらとりあえず、印象は良くなるんじゃないか?と思い、残業もばっちりこなして帰宅。
8月3日(土)
一日休み。早起きしてご飯食べて寝てしまったので結局ぐだぐだしてしまった。外は暑い。危険な状態。無理に出かけなくたって良いのである。だから、ぐだっても自分を責めないで…。ギターを弾きすぎて左手の手首が痺れて、やばいかも?と思い、ちょっと怖くなった。これが腱鞘炎…?匙加減って難しい。腱鞘炎になるまで練習したことなんてないから、やばい領域に足を踏み入れかけてしまった。
8月4日(日)
早起き成功!長距離バスに揺られている。ギターを載せてもOKなバス会社さん、ありがとう。毎回こちらにお世話になっている。最近知ったのだけど、フード付き座席はカノピーというらしい。可愛いらしい。もうカノピーの虜。身体の負担を軽減させたいならバス代はケチらない方が良い。サービスエリアでは毎回降りた方が良い。にしても、外は暑いなあ。浜松と足柄だと、足柄のサービスエリアの方が観光感があって好きだな。
8月5日(月)
6時間のREC終わり。なか卯へGO。親子丼がしみた。その後カラオケへ。ヘトヘトだった。眠すぎた。目が開かない中、2017年を代表するMVをひたすら観た。楽しい時代。夜の街を歩くところが登場しがち。ベタにかっこ良いのが良い。朝になり、ようやく東京から出た。帰りのバスは別々で少し寂しかった。
8月6日(火)
曲を作った。良い曲だと思う。最近、自分に”さきメロ”というあだ名が付いていることを知り、曲ができた時にその言葉が頭に散らついた。バリバリ仕事の日々だからこそ、ギターに触れるぞーっていう気分になる。音楽が1番難しくて楽しい。
8月7日(水)
誤って消してしまったー。Roger Nichols & The Small Circle of Friendsって良いよねという話を結構ガッツリ書いたのに…。
8月8日(木)
仕事に慣れてきた。ベトナム語の挨拶を覚えて早速試してみたら、すごく喜んでくれて嬉しかった。話の内容がどうこうっていうより、通じ合おうとする気持ちが大事。
8月9日(金)
職場で褒められ上機嫌。褒められると伸びるタイプだと思う。連休明けもこの上司と一緒に仕事ができるので嬉しい。午前中、身体が重くて熱中症になりかけて焦った。コンビニでC1000を買って、ぐびっと飲んだら午後からはスムーズに動けた。C1000に感謝。
8月10日(土)
CCさくらを観に行こうとしたけれど、チケットが売り切れていて断念。大人気!悩んだ挙句、ボンボンへ。並ぶかと思いきや、お昼前だったからかすんなりと入店。レモンケーキが無くなっていた。サバランとヤサイサン���と珈琲。妹はカルピスと杏仁ゼリー。ボンボンに初めて来た妹の反応が良くて嬉しかった。お土産コーナーにてノートとメモ帳を購入。8月生まれの両親へお土産の桃杏仁ゼリーも。有料になるが、3〜4時間耐えられる保冷剤を入れてもらえ、猛暑でも安心。電車とバスの乗り継ぎが上手くいかないと1時間以上の待ち時間が発生する。2時間に1本のバスというのはなかなかに不便だ。不便だけれどその分、最寄りの喫茶店へ立ち寄る機会が生まれ、初めて入店。この夏、初めてのかき氷を頬張った。
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住民の2割以上が外国人の町 “共生”のための知恵 相互理解に「文化の通訳」 10/17(木) 18:02配信
人口約4万人の群馬県大泉町。製造業が盛んなこの町の住民の5人に1人は外国籍だ。群馬県で一番小さな町だが50以上の国の人が暮らし、人口の2割以上を占めている。市街地にはポルトガル語にトルコ語、英語、ハングル…さまざまな言語の看板が立ち並ぶ。
【画像】外国人との”共生”進む 群馬・大泉町
大泉町で生まれ育ったという住民は「最初はいきなり外国人が増え、何事か?と思ったけど、今は外国人の友達もたくさんできた。古くから付き合いのある地元の仲間と変わらない」と話す。
30年以上前から外国人労働者を受け入れ、外国人との“共生”が進む町として知られる大泉町は今も外国籍��住民が増え続けている。当初は製造業に従事する外国人労働者がほとんどであったが、最近は違う分野で活躍する人材も出てきた。
日本で労働人口の減少が懸念され、海外から労働者の受け入れが議論されている昨今、1990年代にいち早く外国人を招き、すでに共生が進むこの町の取材を進めていくと、日本が抱えている大きな問題とどのように向き合っていくべきか、ヒントが見えて来た。
(外報部 横田容典)
■「みんなアミーゴ」 9月22日、大泉町中心部にある公園は、様々な言語の歓声で賑わっていた。2010年から始まった地元住民と、移住してきた外国人の交流イベント「活きな世界のグルメ横丁」は今回で第101回を迎えた。ブラジルや、ネパール、ベトナム、トルコ、パラグアイなど、様々な国の料理を出す屋台の前には行列が伸びている。シュラスコやケバブなど、世界各地の本格的な味を楽しむことができる。イベントのクライマックスには、ステージでプロのダンサーによるサンバが披露され、会場が歌や踊り、写真撮影で一体となって盛り上がった。
地元のブラジル人女性が、この町の魅力を話してくれた。
「人種、国籍関係なく、誰もが仲良くなれる町。みんなアミーゴ!」
いまや全国から観光客も集まる人気イベントとなり、日本人の観光客からは、「海外旅行に来ているみたいで楽しい」といった声も聞かれた。
「町に住む外国人と触れ合うことができるこのイベントは、いつも楽しみにしている」と話すのは地元で生まれ育ったという70代の男性。最初は良い印象だけではなかったが、徐々に町に外国人が増えていくことに対しても好意的な考えに変わっていったと話す。
■30年を超える“共生”への道のり 町では、1990年代から工場などでの労働力の不足を補うため、外国人労働者を主に日系ブラジル人から受け入れ始め、1996年には外国籍の住民が4000人を超えた。労働人口が増えることで税収は伸び、地元経済も活性化した。
2008年にリーマンショックが起きると、“出稼ぎ”のため来日していた外国人の中には帰国を選択する人も増え、一時町の人口も減少した。当初は数年間日本で働き、貯金がたまったら帰国する人が多かったという。
しかし、2013年以降は再び増加傾向に転じた。「町に定住しよう」と考える人も増えて来た。「外国人が住みやすい」という評判は南米系だけでなく、アジアや中東出身の外国人の間にも広まり、移住者の国籍も増えた。
今年に入り外国籍の住民の人数は8500人を超え、増加し続けている。
大泉町の日本人の高���化率は上がっているが、若い世代の外国人が増えているため群馬県内では最も高齢化率が低い自治体となっている。
■「最初は大変だったけど…」 大泉町の観光協会に所属し、「世界のグルメ横丁」の運営スタッフの一人、斉藤恵梨子さんも、「外国人が大勢入ってきて最初は、日本の文化を知らなかった事によるトラブルもたくさんあった。最初は大変だったけど、町も色々な施策を打ち出し、徐々に(外国人と地元住民が)お互いを思いやる気持ちも芽生え、みんなが心地よく暮らせる町になっていった」と話す。
外国人労働者を受け入れ始めた1990年代当初は、ゴミ出しの分別がされていなかったり、静かな住宅街で大音量の音楽を流したり、喫煙マナーも守れない人も少なくなかったという。
特に言葉が通じないという点が、地元住民との間に大きな壁を作っていた。どのように注意をすればいいのかわからない。「体格も良く、瞳の色も違う外国人ににらまれたらとにかく怖かった」と住民は話す。
■言葉を訳すだけではなく“文化”を通訳 外国人が日本の文化に馴染めるように、町は2007年から地域で暮らすためのマナーや日本の文化、習慣、制度などを伝える「文化の通訳」を導入した。母国語で正確に情報伝達できる外国人住民を登録して、ボランティアで自身の周囲の人たちに周知してもらうのだ。現在、文化の通訳には739人が登録していて、 ポルトガル語、スペイン語、英語、ベトナム語、などの言語を話せる人たちが活躍している。
この取り組みが徐々に効果を発揮して、住民とのトラブルも減っていったという。
また、住民が緊急に情報を把握する必要がある場合、速やかに役場から文化の通訳にメールで伝達される仕組みができている。彼らからそれぞれの言語の話者の住民に情報を拡散してもらうのだ。
最近では台風が接近した際、役場から文化の通訳の元に、最新の状況や防災マップの確認を促すメールを送り、コミュニティーに周知してもらった。新型コロナウイルス蔓延時には、緊急事態宣言に関する情報や日々の感染者数、感染対策の周知などについても速やかに情報を共有することに成功した。
文化の通訳として活躍する外国人も「地域に貢献できるだけでなく、さらに日本の文化を学ぶことができるので楽しい」と、やりがいを持って取り組む。
■役場にはポルトガル語の通訳が常駐 また、大泉町は特にポルトガル語を話すブラジル人が多いため、文化の通訳とは別にポルトガル語の通訳を積極的に職員として採用している。語学に堪能な職員は、ブラジル人の住民に日本の慣習を広めるため年に10回ほど役場で講習会を開いたり、行政手続きに必要な書類などもポルトガル語に翻訳したりと、少しでも日本の生活で困らないよう力を発揮している。
こうした取り組みが実を結んだのか、実際に大泉町���歩いていても、ゴミ集積所が荒れている様子は見受けられず、マナーの悪い外国人に出会うこともなかった。
9月、来春、小学校に入学する児童を持つ家族を対象とした説明会が役場で開かれ、ブラジル人を中心に数十組の親子が参加した。
「筆記用具は各家庭でそろえる」「欠席や遅刻の連絡は必ず入れる」「荷物はロッカーにしまう」といった日本の小学校の基本的な決まり事を、職員がポルトガル語で丁寧に説明すると、親子は真剣に聞き入っていた。
参加した親からは、「私たちが知らないと、子どもたちが恥ずかしい思いをしてしまうことがたくさんあるので安心する」と、感謝の声が聞かれた。
■大泉町に住み続ける外国人 「活きな世界のグルメ横丁」で出会った、大泉町で生まれ育った20代のブラジル人男性は、日本語もポルトガル語もネイティブで、現在は町内の工場に勤める。
「東京に出ようかと思ったこともありますが、やっぱりこの町が好きなんです。あたたかいし、みんなにすぐ会いに行ける」と笑顔で語った。
近年では工場だけでなく、福祉の分野で働く外国人労働者が目立つようになってきた。大泉町の介護施設では日本で身に付けたスキルで、日本のお年寄りに外国人が寄りそう姿もよく見られる。
町に住む10人ほどの外国人に大泉町に住む理由を尋ねたが皆、同じような答えが返って来た。
「様々な人種、国籍を持つ人が暮らしていて、住みやすくていい町だから」
また、話を聞かせてくれた日本人も外国人も、色んな文化が同居する地元の話を、楽しそうに、誇らしげに語った。
「子どもが将来大きくなって、どんな仕事に就きたいか考えるようになった時、きっと視野が広がるんだろうな」
■町長「共生のモデルとして全国に発信」 大泉町の状況を見ると、さまざまな国籍を持つ住民と、古くから地元に住む住民たちは、互いの文化を尊重し合いながら平和に暮らしていて共生を実現している。海外から日本に移住してきて働き、家族を築いて、その次の世代も町で働くというケースも珍しくない。持続化可能な労働力を創出している。
日本では、労働人口はこの先大幅に減り、福祉、医療など、様々な分野で問題が生じてくることが懸念されている。社会を維持していくための手段として、外国人労働者の受け入れに関する議論は続いている。
「外国人の労働者を受け入れて行かなくては日本の経済は回らなくなってしまう」
こう話すのは、大泉町の村山俊明町長だ。
「外国籍の方々と本町の住民が一つの共生のモデルとして、全国に発信できるような政策を打ち出していきたい」と話し、大泉町を成功事例と見て視察に来る自治体や大学も増えているという。町長は今後も外国人の受け入れを続けていくという。
外国人の受け入れは世界の前例を見ても容易ではない。
戦後から積極的に移民労働者を受け入れて来たドイツでは、移民排斥を訴える極右政党が台頭している。アメリカでは過激な発言で移民を批判するトランプ前大統領が大きな支持を集めていて、移民を巡り社会の分断も生じている。
もし、日本が今後外国人労働者をさらに増やしていくというのであれば、「共生」はキーワードになる。大泉町が歩んできた30年間はこれからの日本社会全体にとって大きなヒントになる。
(住民の2割以上が外国人の町 “共生”のための知恵 相互理解に「文化の通訳」(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュースから)
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『ドギーアンドバニー:後篇』
~追うものと追われるもの~
<前篇|中篇:新古生代/新中生代|後篇>
『昔語ル猫ノ唄』1月5日, 2019年
唐突に過去を振り返りますと、作曲を開始したのは2000年(13歳)からですが、音楽素材ブログの『レオナル堂』を公開したのは2007年3月~2008年4月頃までの僅かな期間でした。
その間に就職して仕事を優先するために閉鎖しましたが、今思えば残して置けば良かったと猛烈に後悔中であります。 「音楽で人に良く思われたいとか、音楽を積極的に人に聴かせたいとは、もう考えが及んでおりませんが、音楽の楽しさを人生から除外したくありません」という内容の文面をネットで拝読して妙に納得した今日この頃です。
『島根観光』11月23日, 2018年
今回こそは家族との最後の旅行になるだろうということで島根県まで赴きました。
左の写真はスサノオが祭神の八重垣神社。右は国津神の代表格オオクニヌシ(恵比寿の父神)が祭られる出雲大社の神楽殿です。
神楽殿では神主による祝詞の奏上と、巫女による舞の奉納を拝見しました。
出雲大社参拝の三日後。自宅付近で複数のカラスが尋常じゃない鳴き声で騒いでいるので表に出ると、タカが数十羽のカラスの群れと対峙しておりました。
猛禽類は鋭い爪を持ち、カラスより速く高く飛べるので、数十羽とカラスが集まっても太刀打ちできず膠着状態になったのでしょう。
数分後、タカは人質のカラスを解放して飛び去りましたが、解放されたカラス君はしばらく呆然自失としていました。
『広島観光』4月2日, 2017年
年老いた親の付き添いで広島の厳島(宮島)まで赴きました。
特に好きでもない旅行にわざわざ同行し始めたのは、老いた親との思い出を少しでも残しておきたいと考えてのことでしたが、母の膝関節の状態も芳しくないので当分の間は旅行も控えるでしょう。
初めて旅行に同行したのは私が16歳の時でした。その頃、母は還暦を迎えようとしていたので、悔いのないように思い出を残そうと考えた次第でした。
『井の蛙、天を仰ぐこと能わず』4月2日, 2015年
勤務先の調理場ではコックコートではなくエプロンを着用していますが、少し困った事態が往々にして発生します。
それは食材の買い出しの際、ご婦人方にスーパーの店員と間違えられて頻繁に声を掛けられることに他なりません。
お目当ての商品がどこに置いてあるのかという問いかけに、毎度のように「店員ではありません」と返答しなければならないのは非常に面倒であります。
なので、いっそのことスーパーのどこに何があるのか把握して、懇切丁寧に教えたいと思う今日この頃です。
『生き残ったのは俺たちだけらしい』4月1日, 2015年
過去は過ぎ去りもうない。未来は来たらずまだない。
ならば精一杯、今この瞬間を生きるんだ。
『汝、己の手を穢すべからず』3月18日, 2015年
『懇親会』12月28日, 2014年
スタジオセッション仲間の青年と、40代女性ドラマーの間で執り行われた懇親会に招かれました。
どうやら以前ドラム担当だった上海からの留学生Y君はカプコンに就職できたようです。
R&B系のベース演奏を嗜む三菱重工の社員さんとセッションしたこともありましたが、Y君と一緒に演奏した���面白い化学反応があったのではと考えたりする次第です。
楽しい時は過ぎるのが早い。そんな愉快な一日になりました。
『レタスの収穫』12月22日, 2014年
職場に設置された水耕栽培器で育てたレタスの収穫を執り行いました。
率直な感想を言うと業務スーパーで購入した方が早いと思うのですが、水耕栽培器を使用することで従業員が一丸となって小さな命を育てる優しい心が育まれたのではないでしょうか。
『君と歩いた道』10月21日, 2014年
飼い犬のカナが静かに息を引き取りました。
亡くなる前日の夜、何かを訴えかけるように私の隣に来て横たわっていました。
晩年は癌との闘病生活になりましたが、痛みに耐えてよく頑張ってくれました。
思い出をありがとうな!
どうか安らかに。親愛なるカナ。
『記録に残らない記憶』10月17日, 2014年
どうぶつの森でフレンドと親睦を深めました。
ちょっとした���ーレム状態に恐縮しきりの村長でしたとさ。
私以外の3名の内の2名は姉妹で、当初は姉とフレンドになり遊んでいましたが「妹もまぜてやってくれ」と頼まれて妹さんも参加。
それも束の間「ちょっと離席するからその間、妹を頼む!」と妹さんのお相手をさせていただくことになりました。
他人の村で走り回って花を散らす天真爛漫な姉と比較して、しっかりとした礼儀正しい妹さんでありました。
戻って来た姉に「どうだうちの妹は。いい子じゃろ?」と聞かれましたが、同意せざるを得ませんでした。
楳図かずお氏を彷彿とさせるマリンスーツをいただきました。
この直後に通信エラーが起きて昆虫採集のデータは飛んでしまいましたが、大切な思い出までは決して消えません。
■Ghost of Tsushima ─対馬の亡霊─
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このゲームの着想は、1274年の元寇(モンゴル帝国の日本侵攻)に際して、長崎の対馬に来着したモンゴル帝国軍3万人を乗せた艦隊より1,000人以上が対馬に上陸して蹂躙を始め、それに対して80余騎の武士が応戦したものの全滅したという史実が基になっている。
以下、ゲーム内での設定であります。
文永(十三世紀後半)、モンゴル帝国は東方世界の征服を目論み、立ち塞がる総ての国を蹂躙していた。東の果て、日本に侵攻すべく編成されたモンゴル帝国軍の大船団を率いるのは、冷酷にして狡猾な智将"コトゥン・ハーン"だった。ハーンは、侵攻の足掛かりとして対馬に上陸する。これを防ぐべく集結した対馬の武士団は、初めて見るモンゴル帝国軍の兵略によって初戦で壊滅。島は忽ち侵略の炎に包まれる。だがしかし、かろうじて生き延びた一人の武士がいた。 "境井 仁"(さかい じん) 仁は、境井家の最後の生き残りとして、喩え侍の道に反した戦い方に手を染めることになっても対馬の民を守ろうと決意する。冥府から蘇った者「冥人(くろうど)」として、あらゆる手段を使って故郷を敵の手から取り戻す為に。 「民を守ること。己を守れぬ者らを」
✽.。.:*·゚ ✽.。.:*·゚ ✽
■チンギス・ハン|Wikipedia
モンゴル帝国の初代皇帝チンギス・ハンについて、このような逸話がある。
ある日のこと、チンギス・ハンは重臣の一人である"ボオルチュ・ノヤン"に「男として最大の��楽は何か」と問いかけた。 「春の日に、逞しい馬に跨り、手に鷹を据えて野原に赴き、鷹が飛鳥に一撃を加えるのを見ることであります」と"ボオルチュ・ノヤン"は無難な返答をした。 チンギスが他の将軍"ボロウル"にも同じことを問うと同じように答えた。 するとチンギスは「否、違う」と言い出した。
「男たる者の最大の快楽は、敵を撃滅し、これをまっしぐらに駆逐し、その所有する財物を奪い、その親しい人々が嘆き悲しむ姿を眺めながら、その敵の妻と娘を犯すことにある」と答えたのだ。 ("A. ドーソン"著『モンゴル帝国史』)
まったくもってさっぱりよく解せない考えのリーダーを持ったボオルチュ・ノヤンとボロウルに深く同情します。
ちなみに人類史において、この世で最も子孫を多く残した人物はチンギス・ハンなのだとか。
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■LiSA - "紅蓮華"|YouTube
本当の強さと、本当の優しさは同質のものだ。
優しさだけでは守るべきものを守れないし、強さだけではそれを正しく行使できるとは限らない。
だから両方そろって初めて偽善ではなく善になる。
──だから僕は優しくなれない。
守るべきものの為に、僕は強くならなくてはならない。
■『紅蓮華《鬼滅の刃》主題歌』歌詞|歌ネット
Nirvanaを彷彿とさせるドロップDチューニングのパワーコードが印象的な楽曲。
ちなみに「紅蓮華」をローマ字にすると"Gurenge"になりますが、どことなく"Grunge"(グランジ)のスペルに似ていることに気付かされます。
✽.。.:*·゚ ✽.。.:*·゚ ✽
11歳の頃に、週刊ファミ通を読んで興味を持ったニンテンドー64『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を衝動買いして大いにハマり、後にゲームキューブ移植版で追加されたハードモード(マップの構��と敵の配置が変化)を一切の攻略情報を参考にせずクリアしようとしましたが、後半の難所「闇の神殿」の一箇所だけ、仕掛けの解除方法を発見できずにやむを得なくネットの攻略方法を確認したのが今にしては悔やまれます。
▽『ゼルダの伝説 時のオカリナ』あらすじ ハイラル王国に広がる深き森には“コキリ族”という子供のまま永遠に年を取らない代わりに、森から出ると死んでしまう種族が住んでいた。 主人公の“リンク”はコキリ族として育ったが、ある日に森の守護神デクの樹よりハイラルの危機と、これからハイラル城に向かい、そこでハイラルの運命を左右する神に選ばれし姫に出会うことを告げられる。 斯くして、時さえも越える冒険の旅は始まった。 幼馴染の少女“サリア”は、リンクを大切な友達と思う一方で、自分とリンクがどこか違っており、やがて別れの時がやってくることを察知していたようだ。 森の住民にさとられないように森を後にしようとしたリンクだったが、出口の手前にある吊り橋の上でサリアが待ち伏せていた。そこでリンクは声を掛けれ、オカリナを手渡された。 「オカリナを吹いて、思い出したら帰って来てね」 故郷を離れたリンクが初めて訪れたハイラル城下町で出会う少女の“マロン”は、ハイラル平原の中央に位置する牧場の一人娘だ。 父親と牧場を切り盛りしており、亡き母に代わって少々だらしがない父親を支えるしっかり者だが、いつか白馬に乗った王子様が迎えに来てくれると思っていたり、密かに夢見がちなところもある。 歌が大好きで、仔馬の“エポナ”を可愛がりながら、幼い頃に母から教わった唄をよく歌っている。 ■Zelda: Ocarina of Time Medley (Lon Lon Ranch, Market, Horse Race) | YouTube ***
幼馴染や救出した各国の姫君の心をわりと射止めるような気がしないでもないわりに、自分の功績を誰に告げて自慢するわけでもなく、颯爽と愛馬"エポナ"に跨り駆け去るリンクは、僕にとって永遠の憧れであり、英雄であり続けるのでしょう。🏇
「正しいことってどんなこと? 正しいことをすると……みんな喜ぶのかな」 「君の友達ってどんな人? その友達は君のことを友達と思っているのかな」 「君の幸せってどんなこと? 君の幸せはみんなも幸せになるのかな」 「君の本当の顔はどんな顔? お面の下の顔が本当の顔なのかな」 「誰もいなくなったな、鬼ごっこ。そうだ鬼ごっこがいい。鬼は逃げるだけだ。���いな」 (『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』任天堂, 2000年)
■ドラゴンクエストⅢ ゾーマ戦|YouTube
RPGのラスボス戦のBGMを大きく分けると、勇者視点の勇敢な曲か、魔王視点の禍々しい曲のどちらかが多数のようです。
『ドラクエ3』のラスボス戦曲は、勇者視点と魔王視点のテーマが交互に入れ替わる当時としては斬新な構成。
流石は発想のレベルが違う!
そういえば小3の頃に友達と情報交換しながら攻略本なしでゾーマ城まで進行したものの、途中で無限ループする廊下の突破方法が分からずに中断。その数年後にふと未攻略だったことを思い出し、ネットで攻略サイトを参考にしながら一人でクリアした悲しい思い出があります。
『東京観光』2月4日, 2012年
大都市東京に行くの巻。
「龍は一寸にして昇天の気あり」
この諺は、龍の子供は僅か一寸ほどの大きさの時から天に昇ろうとする気概があることを言い表しています。
――時は2012年2月4日。単身では初めて東京まで赴くことになりました。
まずは“東京駅”に降り立ち、毎朝欠かさず“皇居”を周回しているであろう“走者”に見守られながら、“日本橋”から頭上を仰ぎ見て実に機能的なことに感嘆の念を禁じ得ず、“六本木”の“森美術館”では外連味《けれんみ》のない“前衛的な芸術”を鑑賞して一生���命に理解したふりをしつつも、“御茶ノ水”の楽器店でギターの試奏をして“親切な店員”に「アッシュ材は音の輪郭が明瞭で立ち上がりが早い」と懇切丁寧に教わり、“渋谷”では“忠犬ハチ公”のしっぽが思いのほか太いことに意表を突かれ、さり気なく“モヤイ像”の存在感が著しく欠如していることに落胆し、“新宿2丁目”では奇天烈な内装の“ライブハウス”で奇を衒った生演奏を拝聴した上で“浅草園芸ホール”では絶滅を危惧される“江戸弁の落語”を直々に堪能できました。“浅草”の大通りにある蕎麦屋で食した蕎麦が一杯1,000円もすることに驚愕しながら表に出ると、漫画『ドラゴンボールZ』に登場する“フリーザ”の恰好に扮した一団が大通りを颯爽と駆け抜けて行きましたが、“秋葉原”から徒歩で来たのでしょうか。大変ご苦労なことであります。
さらば大都市“東京”よ。願わくば、また会おう。
『一家団欒』8月17日, 2011年
盆休みを利用して某府で会社員(SE)として勤める兄上が実家に帰省しました。写真に写っているのは飼い犬のカナと兄上の足の裏。
私と同じく兄上は学生の頃から授業と宿題以外の勉強はせず、放課後は数時間にわたり友達とスーファミのRPGに興じておりましたが、塾に通う児童よりも成績が良好で学年トップクラスの成績を維持し、習字を習う児童よりも達筆で習字の学校代表に選出され、高校の頃は情報処理のテストで100点を取り、計算技術大会で入賞を果たし、スポーツに興味がないのにマラソンのアンカーに選出され、実家を出てからは某府の理系大学を首席で卒業し、今も府内で会社員として勤められております。
子供の頃から「兄が自分と同じ年齢だった頃、兄はもっと身体能力や知識���あったはずだ」「今の兄と同じ年齢になっても、どの分野も追いつくことは不可能だ」と思い悩むことも多々ありました。
そんな小学生の頃に「実は自我があるのは自分だけで、他の人々は自我もない機械に過ぎず、自分は地球という舞台で一人芝居を続ける滑稽な道化に過ぎないのかも知れない」という話を冗談半分で兄に打ち明けたら「同じことを考えたことがある」と真剣に答えてくれたことがありました。
SEの年収は企業規模により左右されます。100〜1,000人未満の企業の平均年収は610万円。1,000人以上の企業規模の平均年収は790万円。SEの年収は企業規模が大きいほど上昇します。
ちなみにWikipediaによるとシステムエンジニアとは日本のIT業界における特殊な体制から生じた和製英語で、国際的にはソフトウェアエンジニア、ソフトウェア開発者、プログラマー、ハードウェア技術者などの表記が正しいとのことです。
飛鳥時代
弥生時代
縄文時代
中生代
古生代
古生代は、約5億4100万 - 約2億5190万年前まで。「古生代」「中生代」「新生代」に分かれる地質時代の大きな区分の一つ。先カンブリア時代の後に相当します。無脊椎動物の繁栄から恐竜の繁栄した中生代の前までの期間を指します。
カンブリア紀:基底年代541
カンブリア紀(約5億4100万年前)に、様々な既存の生物が急激に増加しました。これを「カンブリア爆発」と呼びます。この時代の生物のほとんどは海洋に生息しており、殻や外骨格で身を固めていました。海底の砂の下を住みかにしたり、海中を泳ぎ回ったりと、様々な種類の生物がいました。腕足動物や三葉虫は最も一般的な生物で、新たな分類として脊椎動物の無顎類も誕生しました。
オパビニアはカンブリア紀に生息したハサミ状の吻(ふん。口あるいはその周辺から突出している部位)を持つ古生物。かつてはその異質な姿により、「奇妙奇天烈動物」の代表例として分類群には収まらない未詳化石として疑問視されました。後に研究が進み、アノマロカリスなどのラディオドンタ類、ケリグマケラ、パンブデルリオンとともに、基盤的な節足動物として認められるようになりました。
ヒトの持つ恐怖心という感情は、すでに魚類の頃より脳機能として天敵から逃れるためにありました。その後、哺乳類より前頭葉が発達して理性(欲望を抑える働き)が生まれました。哺乳類は群れを形成して生活を送るため、前頭葉で様々な欲望を抑え込みます。しかし、生きるために必要な欲望を抑えるためにヒトの精神は蝕まれ、精神疾患を発症するリスクが高まる傾向にあります。一方の本能だけで生きる爬虫類までの脊椎動物には、まだ前頭葉がなく本能だけで生きています。
魚類から哺乳類に進化した今も、カンブリア紀の頃と変わらず日本人は魚を生で食べます。
オルドビス紀:基底年代485.4
オルドビス紀(約4億8540万年前)は、顕生代(肉眼で見える生物が生息した時代)の5大量絶滅事変の一つにあたる大量絶滅により終焉を迎えました。このオルドビス紀末の絶滅事変は、絶滅した属の割合で見ればペルム紀末の大量絶滅に次ぐ大規模なもので、海生多細胞生物の科の22%、属の49%が絶滅し、腕足類やコケムシ類も大打撃を受けました。その他にも三葉虫、ウミリンゴ、サンゴ類、フデイシ、コノドントの多くが淘汰されました。この三葉虫は古生物で最もポピュラーな節足動物で、現代のエビやカブトガニの仲間です。
以上のように、オルドビス紀にすべての生物種の85%が絶滅しましたが、この大量絶滅の原因は現在もはっきりと断定されていません。
脊椎動物としてのヒトの始祖は、顎を持たない魚類の無顎類です。この生物は、口から吸い込んだ水を鰓《えら》でこして、その中のプランクトンを摂って生きていました。そこから無顎類は顎を発達させて、オルドビス紀に初めて顎口類に進化します。顎口類の最も原始的な魚類の板皮類は、全身を覆う甲皮を持った種で、後のデボン紀に絶滅しました。
この板皮類から軟骨魚類と硬骨魚類という二つの群の魚類が現れましたが、そのうち人類の祖先となったのは硬骨魚類です。これら二群の魚類は、今も水中生活に適応しており、その子孫は未だに繁栄しています。
ゲノム解読(遺伝子解析)の結果、人類を含む脊椎動物の起源は、頭索動物の"ナメクジウオ"か、尾索動物の"ホヤ"のいずれかのようです。ナメクジウオは頭と尾の区別がなく、口はあっても顎はなく心臓もありません。このナメクジウオとホヤのどちらが人類の起源と呼べるのかという論争もありましたが、ゲノム解読によってナメクジウオに軍配が上がり、新聞社からも「ナメクジウオが起源」と報道されました。しかしその後「必ずしもナメクジウオが起源とは断言できない」という何とも言えない研究発表がなされたようです。
約5億2千年前の海はエビやカニなどの節足動物が繁栄し、その食物連鎖の頂点にオウムガイが君臨していました。人間(脊椎動物)の祖先ナメクジウオなどの誕生したばかりのか弱い魚類たちは天敵のオウムガイから逃れるために「脳」が発達し、偏桃体が生まれました。
人類を含む脊椎動物の始祖とされるナメクジウオは、体が扁平で細長く柳の葉のような形をしており、体長は通常5cmほど。表皮が透明で脊索や神経管・内臓も透けて見えます。ナメクジウオには眼がありませんが、その代わり神経管のあちこちに光を感じる器官があります。口は腹側にあり触手によって常にふたをされた状態になっています。
餌を食べるときは、触手によって異物を取り除き食べます。咽頭は広く、その壁には多数の穴がぎっしりと並びます。ナメクジウオは、繊毛で水流を起こして植物プランクトンを水流により取り込みます。余分な水は出水孔から出されますが、餌は腸に取り込まれた後に肛門から排泄されます。
植物が地上に進出した頃は、大気中の二酸化炭素濃度は現代の15倍ほどありましたが、その後は急速に低下しました。
シルル紀:基底年代443.8
シルル紀(約4億4380万年前)に至るまで、陸上には昆虫と単細胞生物のみが生息していました。このシルル紀に多くの植物が上陸し、地上での成長を開始しました。この時代の代表的な生物に、陸棲の節足動物や最古の陸上植物があります。食卓によく上がるカニやエビは、この節足動物に分類される昆虫の仲間です。
エビやカニは分類学上の甲殻亜門で、同じ門にはオキアミ、フジツボ、ミジンコ、フナムシ、ダンゴムシなどが含まれます。ダンゴムシの動作は、まず突き当りまで歩行し、触覚が壁に触れたら右に向きを変え直進し、また壁に突き当たると今度は左に方向転換して直進します。そのパターンを繰り返しながら生命活動を存続します。最古のダンゴムシに似た陸上の節足動物に、シルル紀後期に生息したカルバリア類がいます。
シルル紀後期にリグニンという物質を有した植物が登場しました。この植物はリグニンを合成して幹を強化し、光を求めて高く伸びるようになりました。リグニンを分解できる微生物はいなかったので、植物は腐らず地表に蓄えられていきました。
デボン紀:基底年代419.2
デボン紀(4億1920万年前)は、「魚類の時代」としても伝えられます。多種多様な魚類が海中で繁栄し、この時点で顎《あご》と鰓《えら》及び鱗《うろこ》や鰭《ひれ》を魚《さかな》は持っていました。
淡水域では棘魚類が栄えました。同時にサメの仲間のクラドセラケが誕生し、動物は海中から陸上に進出し始めました。また、この頃に両生類が誕生しました。
特にデボン紀に繁栄した原始的な魚類の一つが、体の表面が骨格化した甲冑魚とも呼ぶ板皮類です。中には全長4m以上に及ぶものもいましたが、約4億年前にサメの仲間の軟骨魚類が繁栄するようになると、この板皮類は衰退します。そしてデボン紀後期に起きた大量絶滅により姿を消しました。
この頃の植物は、乾燥した気候にも適応し始め、それまで簡易的だった構造を一転させ、より複雑な構造の植物に変化し始めました。
石炭紀:基底年代358.9
石炭紀(約3億5890万年前)に両生類の陸上進出が始まり、石炭紀後期に爬虫類が誕生しました。この頃に翅の左右の幅が60㎝を超える巨大昆虫オオトンボが現れました。
〝ヤゴ〟は肉食性の水生昆虫。トンボ目の幼虫を指す通称です。語源は成虫のトンボを表す「ヤンマの子」を略して「ヤゴ」と称されたようです。
成虫のトンボは空中の生活に適応した陸生動物ですが、幼虫のヤゴは水中に生息します。不完全変態なので、基本的には成虫とさほど変わらない構造をしているはずで、余計な付属肢がありもせず、翅も小さなものが背面に出ています。しかし、その外見は成虫と大きく異なり、軽やかに空を飛ぶトンボからは想像できない姿形です。ヤゴは肉食で、主に小型の水棲昆虫を食べ、時には小魚の体液を吸うこともあります。
幼虫の頃のヤゴは向かうところ敵なしですが、成虫のトンボになると多くの天敵に捕食される危険にさらされます。
それでも自身の命が燃え尽きる前に、繁殖のために水中から陸上に進出します。
◆小学校高学年・中学生のページ/成虫の生活
オスの生殖口は腹部の末端にありますが、そこから直接メスに精子は渡しません。オスは腹部の基部近くにある副性器に一旦精子を移します。さらに確保されたメスが腹部を折り曲げて、生殖口をオスの副性器にくっつけることによって交尾が成立します。
トンボは交尾の時、オスとメスが合わさってハート形の体勢になります。交尾時間は種によって異なり、数秒から6時間ほどかかるものもいます。
生物は他の生物を捕食し続けないと生命を維持できません。それでも生体の活動には限界があります。その寿命が尽きる前に、自分の遺伝子のコピーを残す必要があります。
単細胞生物や一部のイソギンチャクなどは細胞分��で自分自身のコピーを残しますが、節足動物や脊椎動物は交配によってコピーを残します。細胞分裂の場合は交配相手がいなくてもコピーを残せますが、その代わり遺伝子の配列はコピー元と同じなので、特定の気候変動やウイルス感染などの条件を満たすとすぐに絶滅してしまうリスクが伴います。
一方の交配では、両親から50%ずつ遺伝子を受け継ぎます。これにより様々な気候変動に対する耐性や、ウイルス抗体を持つ遺伝子のバリエーションを増やして子孫の生存率を高めることができます。
ちなみにトンボとゴキブリは、地球に突如として出現してから進化しないまま温���な地域に広く分布し、強靭な生命力で繁栄した昆虫として知られます。また、どの種から進化したのか長らく不明な点も特徴です。
約2億5千万年前から存在したといわれる世界最古の有翅昆虫ゴキブリも、トンボと同じく酸素濃度の影響を受けて初めは60cmほどの大きさだったようです。ゴキブリの胸部には食道下神経節という脚を動かす神経があるので、脳を切断されても生き続けます。まさに初登場にして完成形の生物といえるでしょう。
このゴキブリも食卓によく上がるカニやエビと同じ節足動物です。
殻付きの卵を産む生物が現れたことで、脊椎動物が陸地全体に広がりました。ヒトを始め、陸上の脊椎動物の手と足は、魚類の「胸びれ」と「腹びれ」が進化したものです。
つまり進化次第では「背びれ」や「尻びれ」も手足となり、ヒトは"阿修羅"のように6本腕になっていたのかも知れませんね。
ペルム紀:基底年代298.9
ペルム紀(約2億9890万年前)に棘魚類が絶滅し、両生類・爬虫類・単弓類(哺乳類型爬虫類)が繁栄しました。それと入れ替わりに、三葉虫類とウミサソリ類が絶滅しました。
そうしてペルム紀末に、史上最大とされる地球規模の大量絶滅が起こりました。
◆『天地創造』エンディング|YouTube
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梵我一如
2020年12月、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、宇宙探査機「はやぶさ2」の持ち帰った小惑星リュウグウの砂を分析し、アミノ酸20種類以上を発見。このアミノ酸は46億年前の地球にも存在した。人間の生命の基となる物質が、宇宙由来である可能性を示唆された。
ビッグバンにより宇宙が創られた際の物質で天体は創られ、さらに地球上に海が生まれました。そうして海の中で誕生した生物もまた海に含まれるアミノ酸によって構成されます。
インド哲学《仏教》の「人(我)と宇宙(梵)は同質」という解釈はあながち間違いではないのかも知れませんね。
先カンブリア時代から全ての動植物は、単細胞生物から多細胞生物に進化し、ぞくぞくと自分自身のコピーを増やしました。
つまり人類皆兄弟どころか植物も脊索動物も節足動物も皆一様に血肉・細胞を分けた兄弟と解釈できます。
インド思想《仏教》の梵我一如(ぼんがいちにょ)には、ブラフマン(梵)とアートマン(我)という二つの概念があります。
��梵(ブラフマン:宇宙全体の原理) ◆我(アートマン:個人の原理) 「梵」とは、自然そのもの、遍在する原理、または真理。 「我」とは、身体の内側にある不変の実体、個人の魂。
このように個の根源であるアートマン(我)に対し、宇宙全体の根源をブラフマン(梵)と呼びます。
東洋思想の礎となったインドの思想は、宗教と哲学の間に明確な境界線はなく、あえて宗教的な表現でブラフマンを表すと「宇宙の創造主」となり、哲学的に言い換えると「全ての原因」と表現できます。
悟り
出家した釈迦は、まず師のもとで修行に励みました。禅での解脱をはかる修定主義でしたが、釈迦は忽ちそれを会得しました。しかし、これだけでは「苦」の解決にはなりませんでした。
「自らで答えを見つけなければいけない」と考えた釈迦は、呼吸制限や断食といった過酷な修行に取り組みます。肉体の苦痛によって精神的解放を得ようとする苦行主義の修行です。この苦行は想像を絶し、手足は枯れ枝のようになり、背骨は浮き上がりました。苦行主義は全く無益なもので、悟りを得るどころか心身が衰えるばかりでしたが、5人の修行仲間ができました。
ある日、釈迦は苦行主義では解決しないと考え始め、修行を放棄して川で身を清めました。今にも力尽きそうな釈迦でしたが、近隣の村の少女からヤギの乳粥を供養されました。心身ともに衰えた釈迦でしたが、乳粥のあまりの美味しさに感動し、同時に気力が回復しました。5人の修行仲間は、そんな釈迦を堕落者扱いしました。
しかし、釈迦は菩提樹の下で瞑想し、悟りの境地に至りました。
釈迦は「悟り」を啓きましたが、肝心の「悟り」が何なのかまでは経典に記しませんでした。
「悟り」は書や言葉で説明したところで、その人自身が体験しないと理解できないと判断したからです。
《西洋哲学》は問題提起したまま解決せず終わるフランス映画のごとく哲学者自身の発狂や自害に終止しましたが、《東洋哲学》は「悟り」の概念という問題解決に至ったのが特徴と言えるでしょう。
釈迦は35歳で悟りを啓き、その後80歳で亡くなるまで《仏教》の教えを説き続けました。
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『運命の赤い糸』5月1日, 2019年
■令和元年二日目。伊勢神宮で賜った世界一シンプルと名高い御朱印
2019年5月2日(令和元年二日目)。
興味本位で伊勢神宮に初参拝する前日に、数年前まで飼っていた犬が夢に現れました。
目前に件の飼い犬が居ましたが、再会できた喜び以前に鈴緒のような紅白の紐が飼い犬の前足に巻いてあることに気付きました。
不審に思いながら手を伸ばしたら、自分の腕にも同じように紅白の紐が巻き付いていたのでした。
その時、「私が今世でこの犬と出逢ったのも予め"運命の赤い糸"という縁で結ばれていたからだろう」と紐付けて結論付けた次第であります。
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幾度となく飼い犬との意思疎通を試みたが、7割くらいは理解に及ばなかった。
犬は純粋無垢な心でどこまでも飼い主を信頼するから飼うのは荷が重い。
時々「俺はお前が思ってるほど善い奴じゃないんだよ」と言いたくなるが伝えようがない。
でも僕はお前の飼い主になれて嬉しかったよ。
当時12歳の僕は、君��子を産ませ、それを売って金を稼ごうと考えていたけれど、もちろん君はそんな事とは知らずに生まれて来た。
毎日を純粋に生きる君と暮らす中で、僕は自分の傲慢さに気付き、そうして考えを改めた。
僕は君の飼い主になれて幸せだったけど、君は幸せだったのだろうか。
少しでも君を幸せに出来たのならいいのだけど。
今となって言えるのは「生まれて来てくれてありがとう」ということくらいだ。
もう二度と生き物を飼うことはないだろうけど、思い出を沢山ありがとうな!
どうか安らかに。親愛なる"カナ"。
※思い出のイメージ画像(『ビルシャナ戦姫 ~一樹の風~』, アイディアファクトリー)
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■ジェリーフィッシュ (feat. ローラーガール) | YouTube
いつの日か、かならず“森羅万象”が無に帰すとしても、この世に生まれ「生きる」ことは決して無為ではないと筆者は確信しております。
君とすごした日々は、君のいないこれからも、かけがえのないものであり続けるのでしょう。
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名刺文学特別審査員賞!
“今日はありがとう! お待たせしちゃって、ごめんね😢 またあそびにきてね😊”
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■"大道寺知世"《カードキャプターさくら》
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虚子自選揮毫『虚子百句』を読む Ⅰ
花鳥誌2024年1月号より転載
日本文学研究者
井上 泰至
「恋の季題」は材料も尽きてお開きとしたが、書き物は続けてほしいとのお話だったので、『虚子百句』を私なりに読んでいくことにしたい。
まず、本書の成り立ちや、おおよその性格を説いて、なぜこの書物を丁寧に読んでいくことにしたのか、その理由をあらあら述べておきたい。
本書は昭和三三年、すなわち虚子の亡くなる前年の自選句集である。京都の便利堂からの依頼を受けたもので、短時日の間に選んだものであるから、本書の価値は、ある程度割り引いて考える必要はある。が、ともかくも虚子が、自分の代表作と認めた百句だったことは間違いない。
選句の基準については、追々検討を加えていくが、まず揮毫しやすく、たびたび揮毫してきた句であったことは、序で虚子自身が明らかにしている。本書は、虚子の揮毫を写真で掲載し、五十句ずつを高濱年尾と星野立子が分担して、簡単な句の評釈をつけるという趣向のものだった。年尾の跋文によれば、虚子も事前に二人の文章を検したという。
本書の企画を持ち込んだ便利堂は、明治二十年創業の書店兼出版社である。コロタイプ印刷機を早くに導入し、美術書の出版で信頼を得た。岡倉天心が創始し、今日でも美術史学の権威的雑誌の位置を保っている「國華」は、便利堂の図版印刷の高度な技術が遺憾なく発揮されたものである。
四代目店主中村竹四郎は、国宝級の貴重書の複製印刷をも数々手がけ、『虚子百句』刊行の翌年には文化功労者として表彰されている。虚子の字は、それ自体が俳句文化の遺産としての価値を持つ、と認識されていたわけである。
つまり、主役は百句のみならず、その揮毫でもあったわけで、この点には留意しなければならない。書は、運筆から句の呼吸や中心点を確認できる。同じ字であっても、楷書か行書かといった書き分けがあれば、それは句の眼目ともなる。
一例を挙げよう。小諸市立虚子記念館に残る十二ヶ月十二句の揮毫を屏風に仕立てたものは、展示の目玉だが、「心」を詠んだ句が三句ある。
鶯や文字も知らずに歌心 虚子
二三子や時雨るる心親しめり 同
我が心ある時軽し罌粟の花 同
このうち三句目のみ「心」はきちんと楷書で書かれ、他の二句はややリラックスした崩し字となっている。三句目は愛児六を失った悲嘆の中で詠まれた句だからである。書道家に聞くと、「心」の字のバランスは、筆をとる者の「心」を反映するのだと言う。
こうした鑑賞の醍醐味も『虚子百句』にはあることが、当然予想される。年尾の跋文によれば、この頃の虚子は眼が弱って、それが字に出てしまっている、という。確かに、青年期・壮年期のそれから比べ、運筆の力や字配りを焦点化する眼の力の衰えは隠せない。それでも、修練とは凄いもので、序文の虚子自身の言によれば、百句の大方は一、二時間で揮毫してしまったというから驚きである。字の味わいも、私の能力の範囲で解説を試みたい。
本書の構成は、春夏秋冬・新年の部に分かれ、各部の句の配列は、成立順となっている。従って明治・大正・昭和と万遍なく句が拾われている。『百人一首』が古典和歌そのものの粋であり、歴史でもあるように、『虚子百句』も虚子の句業の入門書にして到達点でもある。これが本書を読む何よりの理由である。
本書の装幀を担当した福田平八郎(一八九二〜一九七四)についても、簡単に触れておこう。虚子との縁は、『虚子京遊録』(昭和二三年)『喜寿艶』(昭和二五年)に続き、これが三度目である。 大分出身で、上村松園や竹内栖鳳も出た京都市立絵画専門学校を卒業。京都日本画画壇��重きをなす。トリミングやデザイン感覚に秀で、書物の装幀も得意とした。『虚子句集』の��の絵は、自家薬籠中の画題であったと考えられる。
本書は二〇一〇年、岩波書店から復刊された。解説は東京大学教授であった、日本近代文学専攻の野山嘉正が担当した。
最後に一言。平成期、伝統派で、虚子句の解説つき選集といえば、稲畑汀子氏の『虚子百句』が定番だった。虚子自身の選句とは違ったところに新味を出した素晴らしい本だが、時に稲畑氏らしからぬ、非常に硬い内容と文章の評釈があるのは惜しい。この連載は、あくまで虚子の自選に立ち戻り、虚子句の成立事情と、選句の背景を平易に語ることに徹したい。ただし、この自選句集の性格上、私の虚子観・俳句観が問われることは言うまでもない。
1 美しき人や蚕飼の玉襷
初出は明治三十四年四月三十日の新聞『日本』。季語は「蚕飼」。蚕はふつう四月に孵化して繭籠る。
初出では「蚕」の題で内藤鳴雪・坂本四方太・河東碧梧桐・佐藤紅録らの各三句も載る、題詠句である。虚子の他二句は〈蝋燭の灯影に白き蚕かな〉〈蚕飼ふや年々ふやす桑畠〉。『新歳時記』にはこの句を採用せず、写生句らしい〈逡巡として繭ごもらざる蚕かな〉を載せたか。
蚕は食欲旺盛だ。食べ残した桑やフンは蚕網(さんもう)を使って取り除く。蚕は眠る。睡眠と脱皮を四回ほど繰り返して成長すると、絲を吐き始める。ここで蔟(まぶし)という仕切りのある箱に移す。繭籠らせるのである。絹糸を吐き、繭を成す様は、実に神秘的だ。春の陽が漏れてくる中、吐き出されたばかりの絹糸は光そのものである。この過程に、ひと月ほどはかかる。
蚕網をかけ、桑を与えると、蚕は網目を通り上にあがる。蚕網の下は蚕のフンと桑の食べ残しが残る。網を上げると、蚕とフン、食べ残した桑の分離ができる。蚕の成長に合わせて網目の大きなものへ変えながら使用する、といった具合である。丁寧さと経験が要求される女性の仕事である。
養蚕は、明治期日本の主要産業だった。欧州では産地の南仏で病害が発生し、需要が高まったのである。巨利を成した者も多い。出荷は横浜が多かった。
女性は襷掛けで、髪も縛る。明治期の浮世絵等を見ると、襷の色は赤が代表的である。かの富岡製糸工場では、技術のある女工は赤襷をして周囲から尊敬されたという。
国を挙げての養蚕業振興を宮中も率先して奨励し、皇后美子が手ずから養蚕を行い、浮世絵などで宮中養蚕が喧伝された。皆赤襷で、髪はおすべらかし、すなわち、後ろでまとめた髪に「長かもじ」を継ぎ、水引や絵元結などを掛けて、長く垂らしたのである。
結髪の問題にこだわったのも、襷掛けの女性は、皆髪を結ったり、挙げたりして、うなじがあらわになる点が一句の焦点だと考えるからである。つまり、「美しき人」の美しさの拠って立つところは、「襷」に暗示される、黒髪と白いうなじだったのだ。
「玉襷」という言葉は、『万葉集』以来ある言葉で、これ自体一種の神々しさを醸し出す。『虚子百句』の評釈で、年尾が宮中養蚕を詠んだと解したのも一理ある。しかし、もっと重要なのは、「玉襷」は「うなじ」の連想から、大和の畝傍山を呼び出す決まり文句だったことの方である。謡曲の「恋重荷」に用例がある。虚子がこれを知らないはずはない。
蚕と繭の「白」と、後れ毛を残したうなじの「白」の連想が、この女性の「美し」さを支えるものだったと考えたい。虚子は、和装の女性の髪にはかなり執心した。
「まあ旦那でいらしつたんですか。どなたかと思ひましてね。お断り申しましたですけれど何だか気になりまして、一寸御挨拶だけに。どうも姉さん有難う。姉さん有難う」と二人に挨拶して末座に坐つたまゝ一寸こぼれた鬢を掻き上げる。
小光は総髪の銀杏返しに結つてゐるのが仇つぽくて、薄つすらと白いものゝついてゐる額の広々としてゐるのも美しい。 (『俳諧師』) 小光のモデルは、女義太夫の竹本小土佐で、虚子は彼女の語りがかかる東京中の演芸場へ出かけ、追い回したのであった。虚子の眼裏に焼きつけられた美しさは、挙げた髪やこぼれた鬢にあった。
谷崎潤一郎も言っている。女性美の焦点は首だと(『陰翳礼賛』)。和服で身体が露出するのは、首・手先・襟足だ。首は細く長くなければいけない。「猪首」という言葉を想起すればよい。肌は白くなければいけない。そこにうなじの後れ毛が色気を呼ぶ。
「玉襷」はその呼び出しであり、それは説明しないことが肝要だから、「美しき」とだけ冒頭に置いて謎を掛けた。だから、『喜寿艶』でも、この句については、木で鼻をくくったような説明しかしていない。
完全な主観句で、実際にそういう女を見たのか、絵の中の女か、記憶の中の女か、そんなことはどうでもいい。小説家志望で主観派が本質だった虚子らしい、冒頭の一句なのである。『虚子百句』は『新歳時記』のような教育的意義を取り払った、「作家」虚子の選集だった。
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井上 泰至(いのうえ・やすし) 1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
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あんびるやすこさんの「なんでも魔女商会」シリーズ 1-9 を読んだ
今年のブックサンタで鳥井雪さんの「ユウと魔法のプログラミング・ノート」とあんびるやすこさんの「ルルとララのクリスマス」を選んで寄付してきた時に「このルルとララの作者のあんびるやすこさんという人はうちの子が小学生の時に学校の図書館で借りてきていた児童書も書いていた人だなぁ」と思って子とその記憶の話をしていたら読みたくなったので借りて 1巻目を読んでみたところ、これはすごくいいのではと思って通読している。今 1〜9巻目。
なんでも魔女商会の魅力はいくつもあって、まずは文章の簡潔ながら美しいところ。自然の描写や衣服に使う装飾品、ドレスの様子の描写などの言葉の使いかたが教科書みたいに過不足なくわかりやすくそれでいて美しい。お手伝い猫のコットンの言葉遣いがとても丁寧なのもこの印象に拍車をかけている。
主人公はニンゲンのナナだけど主役はおさいほう魔女のシルクで、彼女が衣服のお直しの依頼を受けて書くデザイン画のスケッチブックのを模したページが各巻に必ず登場していて、そこのイラストもだけど利用する装飾のサンプルなどが実物をコピーして映し取ったみたいで(おそらく実際にそうしているのもありそう)リアルで、またデザイン画に描き込まれるコンセプトがこれまた簡潔でわかりやすく、ドレスのどの部分が注目すべきところなのかというのがわかって衣服にそんなに興味がなくても面白く読める。このスケッチブックページがないとこのシリーズの魅力はかなり削がれるだろう。
それからナナとシルクの友情やお手伝い猫のコットンの献身とシルクとの信頼関係などの関係性をうまくストーリーにからめていてグッとくる描写が毎回かならずある。基本ストーリーはシルクが経営しているリフォーム支店に動物や妖精が服のお直しを依頼しにくるのでそれにシルクが対応しナナが手伝う、というものだけど毎回そこになんらかの人間関係の問題の解決などが伴なっていて、ワンパターンながらマンネリを感じさせない良い話が連なっていく。この感情的な部分がすごくいいんだなぁこれが。
シルクは表紙でもめったに笑っていなくていつもツンと澄ましているキャラクターで、仕事には誇りを持っているものの若干気分屋でワガママなところもある。コットンはそんなシルクのことを良くわかっていてなおかつとても尊敬しているのでシルクのことを褒められるとわが事のように誇らしく思う。この二人にニンゲンなので魔女や妖精や動物の世界の常識を知らないナナが混じって攪乱することでストーリーが動きシルクにも変化が生まれていく。王道ながらよくできたキャラクター設定だと思う。
それから「リフォーム支店には本当に用のある人しか辿りつけないように魔法がかかっている」「シルクは依頼のあったお直ししかできない(してはいけない)」「裁縫に魔法を使うのは手抜きで安っぽい(これは魔女一般の常識というよりシルクの信条かもしれないけど)」などの「常識」が設定厨にはグッときて世界観を深める手助けをしてくれる。こういうのいいよね。
子と話していてどの巻がどんな話だったかというのを忘れてしまったりしていたので後のための1〜9巻のどんな話だったかざっくり書き残しておく。
1「お洋服リフォーム支店」ナナがはじめてリフォーム支店に迷い込む。ネズミさんが隣人のクマのお嬢さんのために家族からドレスをたくさん集めてたんぽぽカーニバルのためのパッチワークのドレスにお直ししてもらう。ナナは依頼者のねずみさんのために残りのドレスをお直しする。
2「ただいま魔法旅行中。」シルク、コットンとナナは指定の場所に行ける魔方陣シートで連休のバカンスに出掛けようとするが定員オーバーにより旅行支店に付いてしまい、そこで4人の種族も個性も異なるカルテット歌手の舞台衣装のお直しをすることで衣装の意見の違いで離散しようとしていたチームをまとめてコンサートを成功させる。スズランにつく朝露をかためたビーズがアクセント。
3「いちばん星のドレス」雪の女王のコンテストのためにドレスを仕立てる。小柄な雪の女王クリスタにふさわしいいちばん星のブローチをとってそれを付けたドレスでコンテストで優勝したクリスタは他の雪の女王への命令に「まいにちひとりずつお茶をしにくること」という。いつも孤独なクリスタの心にシルクとナナの友情が変化をもたらした。
4「ドラゴンの正しいしつけ方」シルクの叔母のスピカからドラゴンをあずかる。散歩中にアライグマさんのカーデガンのきらきら光るボタンをドラゴンが飲みこんでしまったのでそのお詫びにカーデガンの修復と、旧友に会った時に思い出してもらえるように洋服のお直しを申し出るシルク。林檎の花の下で遊んでいた友人との思い出に重ねて林檎の花弁で飾った洋服を着たアライグマさんの旧友は有名な帽子職人だった。
5「きえた魔法のダイヤ」ある時シルクがいつも使っている魔法のゆびぬきの黒猫の瞳に使われているダイヤが家出をしてしまう。替わりを買うために魔法道具の店に行くシルクについていったナナはそこでかくまって欲しいという妖精の少女とポンチョを交換して目覚めの鈴をもらう。この鈴を家で飼い猫につけたところ外に出てしまって親や近所のひとたちがみな起きてしまうというトラブル。この妖精は 12ヶ月の妖精のひとり 2月の妖精で、他の妖精からドレスのお直しの依頼がくる。ナナが2月の妖精が北のホテルにいることを伝えてそこでドレスを披露して他の姉妹も2月の妖精の重要さに気がついて和解する。黒猫のゆびぬきのダイヤも戻ってくる。
6「コットンの夏休み」今のところピカイチで良い! コットンがお休みをもらってバカンスへ。そのあいだに引越しで置きざりにされたというウサギのぬいぐるみがリフォーム支店にやってくる。コットンは全身黒いのが尊ばれるおてつだい猫のなかにあって手足と口のまわりが白いことをひそかにコンプレックスをもっていてそれを黒くしてくれるというエステみたいなのに挑戦するが変な緑色になってしまって帰るに帰れなくなる。そしてそのあいだにぬいぐるみを失くしてしまったアナグマの少女と出会う。この巻ではぬいぐるみに「いつも世話をしてもらってばかりで、きっと世話が嫌になったんだ」と聞かされたシルクがドキリとしたり、アナグマの少女が「もうわたしと一緒に居るのが嫌になったんだ」と話すのをきいたコットンが同じように不安にかられたりするところが感情の揺さぶりかたがうまくてやばい。そしてコットンのことはお見通しなシルク。完璧な一冊
7「おきゃくさまはオバケ!」シーツおばけの姉弟が長姉の結婚式のためにお直しの依頼にくるが、ナナはこわがって挨拶ができない。それを気にした弟おばけがナナの家までやってきて、ナナは彼等のことをよく知りもしないで怖がって失礼なことをしたと反省する。おばけのシーツは縫うことも染めることもできなかったが、銀の針と銀のクモの糸で縫い、ナナが姉弟から訊きだした方法で飲み物の色に染めることに成功する。姉弟の仕立て直しをみた長姉は自分の結婚式のドレスも直して欲しいと依頼にくるので、この巻はめずらしくスケッチブックのページが 2回出てくる。
8「火曜日はトラブル」フェアリー女王のアイロン係のエルフ、スピネットはいつも火曜日に失敗をしてしまう。ドレスにコゲを作ったスピネットはそれを直して欲しいとリフォーム支店に依頼にくるが、ドレスのデザインは変えてはいけないという。フェアリー女王は何代も前から古いしきたりに従って生活しているという。シルクはそれを変えようとデザインを一新したすばらしいドレスを納品し、またスピネットの楽器の才能を知ってそれをアピールする方法をこっそり伝える。結果フェアリー女王は新しいドレスをきて古いしきたりを捨てて生活することを選び、スピネットは楽隊に入る。このことをフェアリー女王が「シルクはおさいほう魔女のナンバー1」と語ったことが魔女新聞に掲載され、おしたて支店のおさいほう魔女たちが挑戦状をもってくる。
9「ルビーの魔法マスター」前巻でのお仕立て支店のおさいほう魔女たちからの挑戦状を受け取ったシルク。そのコンテストの優勝者には「魔法マスター」という一級の資格のいちばん下のランクとはいえとても貴重な「ルビーの魔法マスター」のバッジが授与されるときいて奮起するも、お客を返してしまい休業中にしてデザインを書くことに集中しようとするが、他のおさいほう魔女の動向が気になって筆が進まない。ナナとも喧嘩をしてしまい次第に反省したシルクは仲直りをしてナナと「旅じたくのドレス」をしあげる。しかしコンテスト前日に以前断わった渡り鳥の妖精の窮地を知りその「羽衣おり」で作られたドレスをあげてしまう。一晩で別の素材で同じデザインのドレスを作ったものの質の差はあきらか。しかしシルクと折り合いの悪かった審査員の先生サージは理由をきかず(きいたけど「あなたは答えないでしょう」と)仕上げ魔法でそのドレスを「羽衣おり」にする。その結果優勝するシルクだが、サージ先生の魔法の力での優勝を良しとせず魔法解除する。そこへ「羽衣おり」のドレスを渡した渡り鳥の精霊が会場に現われる。やはりシルクのドレスが一番、ということになるのだが「ルビーの魔法マスター」のバッジをツバメの一羽がくわえて飛んでいってしまう。
さて、全体的にすばらしい作品なのだけど、ひとつちょっと気になっていることがある。第1巻でナナは学校帰りにリフォーム支店に迷い込むが、このときのナナは「都会から引っ越してきたばかりで学校に友達がいない。友達の輪に入っていけない」ということを悩んでいる。そこでシルクやコットンと出会って彼女らと友情をはぐくむことになるので、それはそれで良いのだが、その後の作品を通してナナの学校生活というのはほとんどといっていいほど描かれない。結局ナナは学校で友達と呼べるような存在はできたんだろうか。少なくとも馴染めてるんだろうか? 「おきゃくさまはオバケ!」でかろうじて「いま学校でこわいはなしが流行っている」というくらいで、それも具体的にだれそれから聞いた、というようなことは言っていない。みんなの流行りを知るくらいには馴染めているんだろうけど、特定の仲良しはいないのかな、と思うと当初の悩みは半分くらい解決してないのかな、とも思う。もちろんリフォーム支店でのシルクやコットンと過ごす時間がそのかわりなのだとは思うのだけど。
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イキヤ真澄しみれーと 寝物語『盲人国』
20代かなあ 27くらい?地主設計士ますみん駆け出し期
sz — 2023/04/25 21:15 イキヤとにかく絵の具まみれでデカい絵描きまくる画家期
4949cry — 2023/04/25 21:17 でかい絵 飾るように依頼したかな…?
sz — 2023/04/25 21:18 それまでに絵さえ描ければできる仕事やたらめったらやってみて迷走したあげく原点のデカい絵描くのに戻ってるかんじ 建築の仕事にも手出したし、飾る用にも描いたかも 一切妥協しないとことか変わってなさげなのでますみんともかなり綿密に打ち合わせしてそう
4949cry — 2023/04/25 21:22 建物がだいたいできてる工事現場に来てもらってオープン時のイメージ図とか見せて打ち合わせ…
sz — 2023/04/25 21:22 頼まれなくても自分から行きたい見たい空間把握したいて言い出す そして脚繁く通うかも イメージ図とのズレが生じてないか 相変わらず出不精だが納得いく絵を描くためならなにひとつ出し惜しまない
4949cry — 2023/04/25 21:25 よき仕事仲間…(・∀・)
sz — 2023/04/25 21:26 ますみんとの初対面どんなだったろうな… この仕事への打ち込み方からしてナナちゃんもうとっくに死んでるな
4949cry — 2023/04/25 21:27 ふむ… 仕事なのでそつなくにこやかなますみんだったとおもうぞ
sz — 2023/04/25 21:29 ナナちゃん譲りの高身長遺伝子で180くらいまで背は伸びてそう
4949cry — 2023/04/25 21:29 おおー 香澄くらいある
sz — 2023/04/25 21:29 そつなくにこやかなますみんに対して、イキヤはもう開き直ってあの真顔である
4949cry — 2023/04/25 21:30 とくに気にせず仕事の話するますみん…
sz — 2023/04/25 21:31 いろんな仕事してたときに表情つくれるようにはなってる 表情筋も死んではない 「直前での変更があるとすればどこですか」とか訊いてくる 過去に、絵描いて、建物が建つ直前で建物になにか微細な変更があって、イキヤが徹夜続きで絵を一から描き直したとかあったようだ
4949cry — 2023/04/25 21:35 「こまかい内装の家具 あと壁紙」 変更の可能性があるバリエーション見せる…
sz — 2023/04/25 21:36 「変更パターン大まかにでも網羅して壁紙のサンプルをください」 て、イキヤが言おうとしてたから、 ますみんどれも用意してくれそうかもな
4949cry — 2023/04/25 21:37 「この組み合わせ以外にはありません」 バリエーション見せるとき本物の見本で見せるでな
sz — 2023/04/25 21:38 イキヤがあの目でじ、と真澄を見る …これ、いっしょにやる初仕事だろうか…何度めかなんだろうか…
4949cry — 2023/04/25 21:40 (・∀・)初のはず… ますみんいつも通りにしている…
sz — 2023/04/25 21:41 初なら、(ありません か 断言してくるな…)とイキヤが思っている… その目線
4949cry — 2023/04/25 21:42 他にも日の入り方とか証明それぞれ付けたり、入場の際の誘導に植物を置く種類がどうとか、全部イメージ図に全バリエーションでのってる 光は再現してくれる
sz — 2023/04/25 21:43 (絵描きに親切。)とおもっているイキヤ…
4949cry — 2023/04/25 21:44 匂いや音にも言及するな 視線の誘導や目隠しは建築上手い人はマジで気を遣うしな…
sz — 2023/04/25 21:46 「ありがとうございます」おもむろにお礼のことば。 「手掛かりが多くて助かります」
4949cry — 2023/04/25 21:48 ちょっとイキヤくんの顔見詰めて目逸らす…「いえ 注文が多くて申しわけ無い」 現場の開いてる日を伝えて「他に確認事項があればこちらへ」って名刺の電話の番号伝えて、もっかい顔見る… みとれてるかもw すきなかお
sz — 2023/04/25 21:51 「絵描きによりますけど 俺はこのほうが助かります」名刺交換する…
4949cry — 2023/04/25 21:53 「それはよかった」にっこり
sz — 2023/04/25 21:55 名刺交換はもう済んでて、名刺にない番号のほうも真澄に教えるかも 「この番号も私なので控えてもらえれば 作業中よく不注意で使いわけ間違うので 」
4949cry — 2023/04/25 21:56 「では繋がらなかった際はこちらにかけさせていただきます」
sz — 2023/04/25 21:57 180あっても体型はなんも変わっとらんな…痩せすぎを隠す服着とる
4949cry — 2023/04/25 21:59 真澄は準正装?ラフなビジネススーツ 目上の人とかには会わない日なので目隠れのまま 顔色はまぁいつも通りよくない 適当な挨拶してこの日は解散かも
sz — 2023/04/25 22:01 イキヤは作業中に作業場からそのまま歩いてきたんか?てかんじの服 汚れてはないけどスーツとかではない
ほぼこの姿
4949cry — 2023/04/25 22:02 うみゃ
sz — 2023/04/25 22:03 髪も洗って乾いたままばさばさ この絵の服と髪と姿で身長だけ縦にのびた
4949cry — 2023/04/25 22:05 180ありゃまあだいたいかっこいいねん
sz — 2023/04/25 22:05 www ちょっと肩すくめて俯けば顔が半分くらい隠れるみたいな襟のでかい服着てる 14歳イキヤは古着パーカーのフードをかぶってしのいだりしてたが、背が伸びてからは襟で顔隠すようになったぽい
4949cry — 2023/04/25 22:10 目線の違いかな
sz — 2023/04/25 22:10 それもあるかもだな 「では繋がらなかった際はこちらにかけさせていただきます」 「変更や追加点があればご連絡下さい 早ければ早いほど助かります 二十四時間いつでも時間帯は問いません」 毎日ろくな睡眠と生活じゃねえのをもう開き直って隠さないイキヤ
4949cry — 2023/04/25 22:39 「承知いたしました」っつってにっこりほほえみますみん… ますみんが絵にまで打ち合わせ入る段階ならもう変更はまじで非常事態でも無い限りないな
sz — 2023/04/25 22:40 今後のイキヤがますみんと仕事したがるぞ… 確実親切丁寧…
4949cry — 2023/04/25 22:43 次の仕事とかまで時間とばす?
sz — 2023/04/25 22:44 注文が多ければ多いほど不自由で楽しく絵が描けるイキヤ、この仕事に内心わくわく とばすとすると…変更点か何かの電話で話すときか、絵の完成納品とかのあたりか、次の仕事か…?
4949cry — 2023/04/25 22:47 イキヤくんから電話ないとますみんからは掛けないかも…? 一度進捗きいたりするかな
sz — 2023/04/25 22:48 ますみんから電話あれば、ますみんを仕事場に呼んだりするかも それかさらに次の仕事もいっしょして終えたら、イキヤがごはんとか誘うかも? 進捗… 進捗… 「良いです」←徹夜からの寝落ちでコンクリ床で倒れて寝てた起き抜けの間抜け返事
4949cry — 2023/04/25 22:52 「写真などにして画像データを送っていただけますか?」
sz — 2023/04/25 22:55 「構いませんが、現物を一度ご覧になりませんか 雪村さんのご都合のいい時によければお越しください」
4949cry — 2023/04/25 22:55 「では今から参ります 名刺に記載の住所でよろしいでしょうか?」ますみんくるぞ
sz — 2023/04/25 22:56 よっし 「承知しました その住所ですがどこかまでお迎えにあがりましょうか?」
4949cry — 2023/04/25 22:57 「駐車場をお借りできれば車で向かっても?」
sz — 2023/04/25 23:00 「分かりました 建物から出た出入り口あたりでお待ちしてます」 目印がわりに
4949cry — 2023/04/25 23:01 ついた(・∀・) すぐ見つかるイキヤくん 車から降りていくますみん…「お待たせいたしました」にこ
sz — 2023/04/25 23:02 コンクリ打ちっぱなしの廃墟みたいな大きめ四階建て 「車、無事ですか 辺鄙な場所で道路整備が行き届いてないもので 」 道にでこぼことかある
4949cry — 2023/04/25 23:05 「どうでしょう 後で確認します」ますみん仮眠をとってきたのかな…車の運転…道が悪いと思ったより神経使って疲れてるかもな
sz — 2023/04/25 23:06 神経使って…
4949cry — 2023/04/25 23:06 今日は私服である 春先ならシャツにカーディガンの感じ
sz — 2023/04/25 23:07 春先ならイキヤはもう暑くてTシャツにジーパンとかかもしれん 私服ますみんにイキヤが ふ…て薄く微笑?笑った…
4949cry — 2023/04/25 23:09 おお 表情がある
sz — 2023/04/25 23:10 仕事いろいろやった時期に表情が作れるようになって、今はそれもやめたが、自然に滲む表情は隠さなくなった 「印象が変わりますね」服
4949cry — 2023/04/25 23:11 微笑んだイキヤくんと目があった真澄がす…とそらした… 「ええと…?印象ですか」
sz — 2023/04/25 23:12 「服です」 ますみんの私服姿が気に入ったようだ
4949cry — 2023/04/25 23:13 「ああ。前はスーツでしたっけ」
sz — 2023/04/25 23:14 服というか髪とか靴とかトータルのファッション
4949cry — 2023/04/25 23:14 にこ…顔ちゃんと見る… 行屋さんはもう半袖なんですね とか言いつつイキヤくんについてく
sz — 2023/04/25 23:16 お会いする時は毎回しっかり合うスーツを着てらしたんで とかイキヤも言いつつ、3階作業場にますみん案内する… そこらじゅうキャンバスと作品と絵 3階はいまぜんぶ真澄の建築の仕事の絵にあててる 関係するものはぜんぶ3階に集まってる
4949cry — 2023/04/25 23:18 ぐるーって全体見るますみん
sz — 2023/04/25 23:19 「楽しい仕事を頂けて 毎日 …楽しいです 」 納品する絵の十倍は作品数できてる
4949cry — 2023/04/25 23:21 ますみんちょっとドキッと?した 世辞とかじゃ無くて響きがガチに聞こえて
sz — 2023/04/25 23:21 …?(・∀・)ガチだが…? イキヤだぞ…?(・∀・)
4949cry — 2023/04/25 23:22 うんw 下手にしりゃよかったなによりですとか言えず、黙って微笑んで絵見てく…
sz — 2023/04/25 23:28 「ばかみたいな量作ってますが、この階にあるものは全部雪村さんの仕事に関連したものです スケッチからガラクタまでなんでも 当初の予定通り納品する作品は最終的に絞りますが、なにかお気に召したものがあればそいつも加えてやってください 」
4949cry — 2023/04/25 23:29 真澄きょとん…「すごい」 イキヤくんの方見てそれだけ言って、「オーナーに送ります」っていくつか写真に収め始める…
sz — 2023/04/25 23:31 ちっちゃい置きものとかオモチャとか細々したものから、立体、半立体、版画、油絵、手捻り陶器、なんでもありである 「まだまだ増えそうです 」て写真撮る真澄に薄く笑んで言う… ガチ楽しいのでほっとくと際限なく作るで
4949cry — 2023/04/25 23:39 「…全て買い取るのはおそらく不可能かと」もし気に入ったのを購入するとなったらバリエーションで見せた中でグレードの低いセットを採用することになるが真澄的には他のセットがいいと思っている…ことなど話す 写真におさめたらその場でメール作成して送信…
sz — 2023/04/25 23:41 「差し上げますよ」 「納品する絵で頂け���金額内で余計なものも好きにやらしてもらってるんです 俺に損は出ません」むしろ楽しい これもガチ イキヤの当面の生活費とか画材代、材料代、製作費こみこみで損は出ないどころか儲けてるからな
4949cry — 2023/04/25 23:46 「そういうわけには…」
sz — 2023/04/25 23:48 「いきませんかね」(O O )そのへんめんどくせえ業界だしな とかおもってるイキヤ
4949cry — 2023/04/25 23:49 「すみません」苦笑…
sz — 2023/04/25 23:51 「いえ 俺が無茶言いました」(自覚ある) 「余計なものに時間とられて当初の絵のクオリティが下がることはないので その点はご心配なく 」
4949cry — 2023/04/25 23:52 ありがとうございますではよろしくお願いします僕はこれで、ってますみん出てくでは
sz — 2023/04/25 23:52 イキヤ、コーヒー淹れながらそのへんのパイプ椅子みたいなの(そんなんしかない)を真澄にすすめるぞ 「コーヒー飲めますか」
4949cry — 2023/04/25 23:54 「え …ええ」
sz — 2023/04/25 23:54 水かポカリかコーヒーしかない 「人に勧められるような茶菓子の類がなくて申し訳ない… 」て言いながら、淹れたコーヒーのマグかたっぽ真澄に手渡す…
4949cry — 2023/04/25 23:57 「…ありがとうございます」受け取る…
sz — 2023/04/25 23:57 真澄にわたしたマグはズボン履いてる
4949cry — 2023/04/25 23:57 ?
4949cry — 2023/04/25 23:59 おー かわいい
sz — 2023/04/25 23:59 熱くないように… イキヤの手編みなのでイキヤのセンス。 手脚とか生えてるかもしれんw
4949cry — 2023/04/26 00:01 かわいいw ますみん受け取ったマグをながめて「かわいいですねこれ」って言うかもしれんw こく…
sz — 2023/04/26 00:03 「せっかく編んだんで」て小さく笑う… 手脚生やしま��た 俺んとこが環境劣悪すぎて嫌んなったらそいつが自力で逃げ出せるように 苦笑
4949cry — 2023/04/26 00:04 やさしいよなこの人…とか考えてるますみん
sz — 2023/04/26 00:05 ほぇぁぁ…
4949cry — 2023/04/26 00:05 いい仕事相手 てふうに意識的に思ってる コーヒーのんだら出よう… こく… 作品眺める…
sz — 2023/04/26 00:07 なんかハプニングおこすべきか?
4949cry — 2023/04/26 00:07 ハプニング
sz — 2023/04/26 00:07 ますみんを速やかに帰らせない作戦…?
4949cry — 2023/04/26 00:07 よいな いつ起きてもおかしくないのは地震とかか? あとはなんだ?
sz — 2023/04/26 00:10 地震 うっかりますみんに熱いコーヒーかかって軽いやけどしてイキヤが急いでますみんを風呂場で水につけて冷ます とか?
4949cry — 2023/04/26 00:12 あー ありそうだな… この部屋だとますみんはイキヤくんを庇ったりもできないしどこに避難すればいいかもよくわからない… とりあえずコーヒーが他んとこにかからないように自分にかかるようにしたかも けっこう ガンッ!って揺れる地震だったんかな 作品だいじょうぶか?
sz — 2023/04/26 00:13 地震のあいだイキヤが真澄を抱きこんで頑丈な作業台の下とかに引き込んで揺れがおさまるまで自分の身で庇ってるな 作品重要な売り物はワイヤーで固定してあるし、あとはだめになってもまた何倍も作るやろ…
4949cry — 2023/04/26 00:16 作業台の下に入れるとなるとますみんもイキヤくん抱き込んでそこに逃げ込む可能性あったな イキヤくんの方が先んじた感じかも 自分のテリトリーだと動作すばやくなるよね 抱き込まれてますみんドキドキしてしまうな
sz — 2023/04/26 00:17 もっとやばい大きな地震のときはまた対処違うだろうけども、今回はこれで済みそうだったんやろな イキヤは普段から登山靴?みたいな、尖った岩場とかガラス片の上も平気で歩ける靴履いて生活してるので、真澄を抱っこしてそのまま逃げたりも可能
4949cry — 2023/04/26 00:19 すげー ますみんはそこまでのごつい装備では来てないな…
sz — 2023/04/26 00:20 イキヤはいふわんでも靴だけ装備がいかつくてゴツいんだよな… 真澄を抱きこんだまま片手でスマホ操作して地震速報とかみる… 余震も気になるが火傷も気になるイキヤ どう動く 「雪村さん 熱湯かかったとこどうなってます?」 しっかり抱きこんでるので逆に視覚的にはよく見えない位置 イキヤにはかかってません
4949cry — 2023/04/26 00:32 どう…「少し…赤く」
sz — 2023/04/26 00:34 「ここにいてください」 イキヤ猛ダッシュで冷凍庫から氷出して袋に詰めてもってくる、作業台で砕いてまたシュッと真澄のいる下に潜り込んで真澄の患部にあてる…
4949cry — 2023/04/26 00:36 ほあ… されるがままますみん 「…すみません」
sz — 2023/04/26 00:38 揺れがもう来ないと見切ったら真澄に氷袋もたせてだっこして下から出る…そのまま風呂場いく…きれいな水が半分ほど溜まってる
4949cry — 2023/04/26 00:38 Σだっこ
sz — 2023/04/26 00:38 軽い軽い
4949cry — 2023/04/26 00:38 「な、行屋さん!?」びっくりのふり… 実際びっくりもしているが
sz — 2023/04/26 00:40 「すみません 勘弁してやってください 揺れで床になんかあれこれ散らばってて危ないんで」
4949cry — 2023/04/26 00:40 …。すっと姿勢抱えやすいように変える…ちゃんと手も肩に回してつかまる
sz — 2023/04/26 00:43 風呂場はもともとなんもないので大丈夫そうだ… タイルの上に下ろす… 「火傷 冷やしたいんすけど …脱ぐなら俺は出てますか」 心配なので手当てしたいが… 濡れた服脱ぐなら、俺がそこにいるのどうなんだ 服からコーヒーの染みとって サイズが微妙かもしれないけど俺の服着て帰ってもらって … いや …
sz — 2023/04/26 00:52 「一階が生活スペースなんで 一晩泊まっていかれたらどうですか」 一階、広い。他の階と違って壁ぶち抜いたりもしてないから部屋数ある。ベッドある。ベッドになるソファもある。ふつうのソファもある。
4949cry — 2023/04/26 00:58 「いえ…そんな もう出ます、」 「服も…このままで すぐ自宅で着替えますので」地震で部屋が散らかった片付けもあるだろうし…居ても手伝える気はしない… 下ろしてもらったとこから歩いて出てこうとする
sz — 2023/04/26 01:01 イキヤにとってはそんなに散らかってない(もともと散らかってたから)(一階は散らかるほどの細かいものはなにもない) 「とりあえず濡れた服脱いでください 洗濯します その間に湯船の水と氷で火傷冷やしててください 貯水してただけの水なんで未使用で綺麗です」 強引…(・∀・)さすが、真人間じゃない
4949cry — 2023/04/26 01:08 成長と共に強引さ増したというか 我の通し方を身につけたっぽいなw
sz — 2023/04/26 01:08 ww
4949cry — 2023/04/26 01:09 ますみん「いやいやいや大丈夫です」とか愛想笑い浮かべつつフェードアウトしようとするぞ
sz — 2023/04/26 01:11 「大丈夫じゃないすよ 肌弱いでしょう それにこの程度の揺れでもこの辺の交通インフラ混乱しますから車捨てて徒歩になりますよ」
4949cry — 2023/04/26 01:12 「…。」肌弱いのなぜかバレてるな…と思っているますみん 「徒歩か…それはさすがに」けっこう僻地なので まぁそれでも別に構わないんだが(自分どうでもいい病なので)
sz — 2023/04/26 01:13 「おとなしく泊まってってください 妙な真似はしません、この仕事楽しいんで。」
4949cry — 2023/04/26 01:13 ここで固辞するのも不自然すぎるな… 「では…あの…ご厚意に甘えます」にこ… 「すみません」
sz — 2023/04/26 01:14 イキヤ、納得のよい笑み …なぜかトキさんのにんまりと少し似てきてるんだが
4949cry — 2023/04/26 01:15 ほえええ ますみんに有効
sz — 2023/04/26 01:16 このイキヤはトキさんと接点少なく生きてそうなのに 親子…
4949cry — 2023/04/26 01:16 開き直ったら行動早いますみん、さっさと風呂場戻って服ぬぐ けっこうばしゃーってかかってるかもな まだ飲み始めたばかりだったし
sz — 2023/04/26 01:16 ひえええ
4949cry — 2023/04/26 01:17 上も下も脱ぐ なんか腹あたりから下腹にかけて?かかるよね こぼすと
sz — 2023/04/26 01:17 重力で下にだばーみたいなね
4949cry — 2023/04/26 01:17 手にもかかってたのでちょっと赤くなってる 服越しのとこはまぁ大丈夫そう 手だけ風呂にずぶっと浸す…
sz — 2023/04/26 01:18 ますみんの肌こわい…温泉で溶ける肌… 火傷とか 熱湯じゃなくても重症なりそう
4949cry — 2023/04/26 01:19 うみ 身体こすったりして洗う必要無い肌 100度のお湯で火傷腫れて治るときカサブタになるくらいの感じになるかな 今回は飲む熱さだからちょっと赤くなる程度 冷えたらもうよしと判断してさっさと風呂場から出てくる 服…どうしようか
sz — 2023/04/26 01:21 イキヤが自分の服の中でも大きめのやつ脱衣所に置いといてるで
4949cry — 2023/04/26 01:22 着てく…
sz — 2023/04/26 01:22 肌に優しそうなガーゼ生地の 一階はベッドとかソファが配置されてるだけに近いので、まじでなんも散らかってない
4949cry — 2023/04/26 01:23 やっぱりやさしいな と感じているますみん …顔も好みでやさしくて、うっかり好きにならないように警戒を高めている…だから帰ろうともしたし関わるの慎重なんだが 真澄自身が顔が好み、うっかり惚れそう、ってとこをそういう言葉では自覚できてないのでまだ隙がある
sz — 2023/04/26 01:24 真澄が風呂場から出てきたらイキヤが壁に背中ついて待ってる
4949cry — 2023/04/26 01:24 !
sz — 2023/04/26 01:24 真澄が出てきたらまただっこ ひょい ここ3階フロアの風呂場なのでな
4949cry — 2023/04/26 01:25 「えっ 」つかまる…
sz — 2023/04/26 01:25 安全な一階まで当たり前のように運ぶ 「一階は無事でした。ろくに生活してないのが幸いしましたね」
4949cry — 2023/04/26 01:26 されるがままになってみるますみん ろくに生活してねえのか そんな感じはする とか思っていたり 「…ほんとうに泊めていただいてよろしいんで?」
sz — 2023/04/26 01:30 「ベッドふたつありますし、ベッドになるソファいくつかあるんで 雪村さんがあと三人くらい分裂して増えても大丈夫だと思います」 真顔である
4949cry — 2023/04/26 01:31 「そう…」こて イキヤくんの肩に頭もたせかけた… やさしい …報われてほしい 拒絶すべきではない …僕じゃ無い どうしよう…かな…
sz — 2023/04/26 01:33 一階まで降りて、まずはソファにゆっくりおろす…
4949cry — 2023/04/26 01:34 おろしかたもやさしいんよ… ついイキヤくん見上げちゃうますみん
sz — 2023/04/26 01:35 見上げられてる…(O O)見返す…きょと
4949cry — 2023/04/26 01:35 降ろされるときバランスとったり自分が体勢整える必要なかったんだな ちょっと目元赤くなって顔伏せる… 抱き上げられたのなんて初めてだ 恥ずかしい…
sz — 2023/04/26 01:37 赤くなってる…(O O)…?…照れ…とかか…?抱き上げたせいか…?? ソファにふんわりおろしたらそのままソファと自分で真澄の体囲ってるみたいな近さと体勢になるな
4949cry — 2023/04/26 01:38 その体勢のせいもあるかもなw
sz — 2023/04/26 01:39 その体勢のまま「なにかするときは言ってください 手を使うことは俺がやるか手伝います」 ますみんの脇に体温計挟む… 火傷で今夜あたり熱出るかも
*
「なにかするときは言ってください 手を使うことは俺がやるか手伝います」これ言いながらイキヤ、コーヒーかかって赤くなった真澄の手みてもっかい落ち着いてゆっくり冷やして手当してから火傷の度合いに関係なくますみんの手をミトンみたいになるまで執拗に大袈裟にどでかく包帯まく…
4949cry — 2023/04/27 17:09 www 「過剰では?」
sz — 2023/04/27 17:11 「こんだけ派手に巻けば迂闊に手を使うこともないだろうという作戦です」
4949cry — 2023/04/27 17:12 「なるほど…」納得してしまったw
sz — 2023/04/27 17:12 かわゆい
4949cry — 2023/04/27 17:13 そもそも手が使えないほどの傷とも思わないけど…まぁ…心配をかけているのだろう…やさしいひとだから… 今度なにかお礼をしないとな と密かに心の中で予定にいれるますみん
4949cry — 2023/04/27 17:28 午前中に連絡して昼くらいに来て昼過ぎのお茶の時間にコーヒー飲んでたとすると、いま夕方くらいなのかな 泊まってくのは真澄にとっても色々助かったかもしれんな…
sz — 2023/04/27 18:08 ますみんがやや無茶するのをイキヤは感じとっている
sz — 2023/04/27 18:15 「夕食どうしましょうか 大した食材がないんで… 俺が作る極限メシかデリバリーか… 」 ますみんが食べるのを手伝うのであんまり外に食べに出ることは選択肢にない
4949cry — 2023/04/27 18:16 「交通渋滞があったらデリバリーも時間がかかりそうですね 頼むならもう注文しておきましょうか」
sz — 2023/04/27 18:17 イキヤがスマホでうーばーいーつ的なアプリ開いてますみんに渡す…「お好きなのどうぞ」
4949cry — 2023/04/27 18:18 「僕が頼んでいいなら自分のスマホ使いますけど」
sz — 2023/04/27 18:19 「俺のほうが量食うと思うんでとりあえずこれで頼んます」
4949cry — 2023/04/27 18:24 「…わかりました」自分のスマホだったらお金出せたんだけどな… ぽちぽち…「確認して、よかったら注文押してください」 中華のわりと定食とかで肉も魚も野菜も摂れる系のとこが頼んである
sz — 2023/04/27 18:26 肉と肉と肉と肉と肉を頼むイキヤ
4949cry — 2023/04/27 18:26 追加w うーばーいーつ的なの頼んだこと無いんだがどのくらいで届くもん?
sz — 2023/04/27 18:28 実は私もない うち田舎すぎて圏外なん… しかしイキヤの住んでるとこならかなりはやいとおもわれ イキヤが辺鄙な土地に住んでるというより、普通の街とかにも近い土地なのにイキヤの住んでる家が建ってる場所あたりだけ朴訥としとるだけなん
4949cry — 2023/04/27 18:36 一時間くらいで届くかな その間ますみんは手も使えないし自宅でもないのですることがない…ソファに座ってスマホ操作するイキヤくんを見ている…
sz — 2023/04/27 18:37 イキヤはスマホそんなに使わんから用事済んだらシュッとスマホ手放しちゃうが
4949cry — 2023/04/27 18:38 ますみんにとっては好みの外見なのでどこで何してても絵になるようにみえる…無自覚だが じ…
sz — 2023/04/27 18:38 ほぇぇ(°°) イキヤ、今日はただのTシャツとジーパンなので肩すくめて顔隠すものがない…
4949cry — 2023/04/27 18:40 それでか余計にますみんがじっとみているw 見た目が好み という感覚 初である
sz — 2023/04/27 18:41 ほぁぁぁ(°°) イキヤは敵意とかを感じているわけではないが、一応よく言う前置きを…
4949cry — 2023/04/27 18:43 別に特に交流深めたわけでも無いのに好意的な自分に気付いて(そんなことはない 実際仕事のたびに他の人と違う感覚になるくらいよき交流をもっている)どうかしてる、相手が気にして無さそうだからまだいいが …とか思ったりしている
sz — 2023/04/27 18:44 「目つき が、母譲りで独特なんすけど ガンつけてるわけじゃないんで… 安心?してください」 自分で言ってて疑問符みたいのついたw
4949cry — 2023/04/27 18:47 「…え?」あ、 …僕が見てたせいか 「いえ …行屋さん、僕と同じ年くらいですか?」別にんなこと気にしたことも無いが顔じっと見てたことに適当な浅い意味をもたせるために言ってみた
sz — 2023/04/27 18:50 「26か27か… (どっちだっけか…)どっちかです 雪村さんは」 見た目だけなら俺よりずっと若く見える けど 同じ年くらいか?
4949cry — 2023/04/27 19:13 Σ若く 「僕は27です」 ますみん5月うまれとかだったっけ…?樹さんが春っぽいイメージあったからそうだったような 「やっぱり年近いですね …同年代の方とご一緒する機会があまりなかったもので つい不躾に眺め回すような真似を すみません…」目伏せる…
sz — 2023/04/27 19:23 「ご遠慮なく…ってのも変ですけど、ご遠慮なく 眺めていいなら俺も雪村さんの顔じっくり見たいです」
4949cry — 2023/04/27 19:23 「!」
sz — 2023/04/27 19:24 ガチ顔 言うまでもないが皮肉とかではない
4949cry — 2023/04/27 19:24 ますみん目隠れである…
sz — 2023/04/27 19:24 おおそうであった
4949cry — 2023/04/27 19:25 こんな髪型なのも失礼といやそうなんだが…なんというか…皮肉では無さそうなんだよな…と思っているますみん
sz — 2023/04/27 19:26 目隠してないときにガッチリ記憶したままなんで、イキヤずっと前髪透視するように普通にますみんの目と顔立ちみてたわ…
4949cry — 2023/04/27 19:26 目隠してないときあったっけか 写真撮るときとか髪よけたかな 「それは…恥ずかしいです」にこ…口元笑い…
sz — 2023/04/27 19:27 仕事の最初の頃にしっかりスーツだったとき一度ちゃんと髪の毛スーツに合わせてよけて?セットして?た 「? …」恥ずかしい、とは
4949cry — 2023/04/27 19:29 そうだった スーツ…がっつり顔見えてたな ますみんやや俯いてソファに座ったまま自分のスマホみて写真の確認とかしはじめる…
sz — 2023/04/27 19:30 …見られて恥ずかしい容貌だとかってことじゃなくて、見られる行為そのものが恥ずかしいって意味か… などとかんがえるいきや 「無礼なこと言っていいですか」
4949cry — 2023/04/27 19:34 … スマホから目はなしてイキヤくんの方見る…
sz — 2023/04/27 19:36 「なかなか見ない… 珍しい 綺麗な 目ですね 」
4949cry — 2023/04/27 19:37 … 苦笑…「ありがとうございます…?」
sz — 2023/04/27 19:37 声も空気も顔もガチすぎてこえーよイキヤ
4949cry — 2023/04/27 19:37 ますみんが思い浮かべてるの樹さんの顔だな… 綺麗かもな ていう 世辞じゃないのはちゃんと伝わっている… 「人体の目がお好きなんですか?」好きというか こだわりのようなものがあるんだろうか 自分の顔についても目にだけ言及していたし…
sz — 2023/04/27 19:42 「絵描き界隈に目が好きな奴は多いんすけど …俺は特には 雪村さんの目が好きなんだと思います」
4949cry — 2023/04/27 19:43 「…。照れますね」目逸らして口元曖昧に微笑んでいる… ちょっとまじで照れてる部分もあるなw
sz — 2023/04/27 19:44 イキヤ調子出てきたじゃん、どストレート直球
4949cry — 2023/04/27 19:44 駆け引きしないぶんますみんに効くw
sz — 2023/04/27 19:44 w
4949cry — 2023/04/27 19:46 イキヤくんの冗談通じ無さそうな感じとかをますみんもだいぶ感じ取ってるので駆け引きする気にもならないようだ けど逆にここでイキヤくんの目つきとかめっちゃ悪し様に言って嫌われようってふうにも思えない…やさしいし…もしかしたら傷付けるかもと思うと言えない…
sz — 2023/04/27 19:49 「…逆にこだわってはいるんかな… あのマグに編んでたやつとか ちんまいオモチャの人形とかでも 俺が作るもの 目が無いことが多いから 」 ひとりごとのようでもあるがますみんがいなかったらわざわざ声にはしない…
4949cry — 2023/04/27 19:52 「そうなんですか」ますみん脳内でイキヤくんの作品リストめくっている…膨大な数あるがあらかた頭に入っている 共働者…
sz — 2023/04/27 19:52 「目があると可哀想だから」
4949cry — 2023/04/27 19:53 かわいそう… 首傾げますみん なぜ?
sz — 2023/04/27 19:56 ぽつりと落とすように言ってしまった言葉にイキヤすこし苦笑する… 口から出ちまったかー… 「…なんで でしょうね…… でも もしこの世に なにかが 新しく生まれてくるなら …せめて 目が無いように と … 無意識に祈る のが、…作るモンに出ちまってるな… 」 苦笑い…
4949cry — 2023/04/27 20:06 何が見えているの? って聞きそうになったますみん 言わない… 「盲人国という小説をご存知ですか」
sz — 2023/04/27 20:09 「…いえ」(O O)もうじんこく
4949cry — 2023/04/27 20:11 「未踏の地に目の見えない者達が暮らしている、という物語です そこへ偶然滑落した若者は自分だけ目が見えることを強みだと信じて、その国で王になろうとした」 けれど目の見えないことを当然と思っているその国では 見える ということそのものを理解されなかった 狂人か、戯言を抜かす阿呆だと思われた 「彼はその国で迫害を受け、まともになるための手術を受けるよう強要されます すなわち、目を潰せ、と」
sz — 2023/04/27 20:14 (O O)話してる真澄を凝視… 話の続きが気になるようだ…
4949cry — 2023/04/27 20:14 ますみん途中から見詰め返しているな…
sz — 2023/04/27 20:16 興味津々 「面白いです …」
4949cry — 2023/04/27 20:17 そこへウーバーイーツが
sz — 2023/04/27 20:18 イキヤがつい舌打ちするぞw
4949cry — 2023/04/27 20:18 ww
sz — 2023/04/27 20:19 うーばー受け取りにいきながら「中断は無しですよ、ラストまでお願いします」
4949cry — 2023/04/27 20:20 ますみんちょっと微笑んでるな…ソファにくた…っとして は、っとしてまた姿勢なおす…気が緩んでる… イキヤくんの前だと甘えてしまうようだ
sz — 2023/04/27 20:21 いいぞ どんどん甘えるんだ
4949cry — 2023/04/27 20:21 ごはん食べながら続き話すかな… まだ甘えないように気を張っている段階である(・∀・)
sz — 2023/04/27 20:21 うむ イキヤが催促してくるし
4949cry — 2023/04/27 20:21 「そうそう 彼はその国で恋をするんですよ」
sz — 2023/04/27 20:22 「恋(O O)」
4949cry — 2023/04/27 20:22 「迫害をうける彼にやさしく接し、彼の視覚に関する話にも耳を傾けてくれた女性が居ました 彼女はその国では醜い女性だとされる特徴の持ち主でした」 目は萎縮しきっておらず今にも見開かれそうで、睫毛が長く 目鼻立ちがはっきりとして、よく通る澄んだ声をしていた 触れあいと囁きに重きを置くその国で、彼女の顔はできもののように凹凸があり彼女の声は大きすぎ耳障りだと 醜い女だと嫌われていたが 彼にとっては誰よりも美しい人に見えた 「彼女と生きるため、彼は盲人国で承認を得ようとした その交換条件が、<まとも>になること…両眼を潰す手術を受け、<見える>などという戯言をやめる、ことだった」 少しずつのんびりご飯食べながらのんびり話す…
sz — 2023/04/27 20:29 めちゃくちゃ興味津々に聞いてるイキヤのほうは話に集中してて食べる手は止まりがちw
4949cry — 2023/04/27 20:30 イキヤくんがなかなか食べ進まないのでますみんものんびり食べれる…w ふ、っとひといきついておちゃのんだりする
sz — 2023/04/27 20:31 イキヤいろいろ本筋とは関係ないことも考えたりしつつ、筋が面白いのでブレずにきいている…
4949cry — 2023/04/27 20:34 「…手術を受けて彼女と生きるか、手術を拒み彼女のことは諦めるか …彼はどうしたと思いますか」
sz — 2023/04/27 20:34 「え」 イキヤ、まさかの質問に素でややびびる 「その二択 ですか?」
4949cry — 2023/04/27 20:37 「違う予想でもいいですよ」にこ
sz — 2023/04/27 20:38 「彼女を連れて逃げます」 「…俺なら みたいな話なんで、予想とは違うか…」
4949cry — 2023/04/27 20:39 「かっこいい」ふふ
sz — 2023/04/27 20:40 「他のやつはどれも俺の人間性が雪村さんの中で疑われそうで」
4949cry — 2023/04/27 20:40 「他にもあるんです?」
sz — 2023/04/27 20:42 「彼女以外の盲人国の人たちを全員殺してもいいです 殺さなくても全員に目が見えるように手術してもいいかもしれない 国土によっては環境を変えてやれば人間は適応しますし、彼女の持つ醜さが武器になるような国に変えてやってもいい …どれもコスパ悪いすけどね 周囲を変えるより自分が変わるほうが圧倒的に手間が少ない だから絵描きはガチな奴ほど原理主義で 俺みたいに 俺じゃなくてめーらが全員変われってほうに… 傾きがち です…」苦笑…
だから嫌われるし 絵描きは絵描きが嫌いで 絵描き同士は不仲なことが多い
4949cry — 2023/04/27 20:52 もぐもぐますみん… こく のみこんだ イキヤくんの予想?を聞きながら、今挙げられたことすべて、きちんとこの二択に至るまでにストーリーに描かれて、選択肢から排除されてきているな…よくできた物語だったんだな と感心したりしている
sz — 2023/04/27 20:54 「俺だったら 彼女と生きるための手続きでも盲人国でいちいち承認を得ようとしない、と 社会不適合者らしい答えかと」
4949cry — 2023/04/27 20:55 「…彼女が手術を受けてほしいと言ってきても?」
sz — 2023/04/27 20:57 「なぜ手術を受けてほしいのか 問います」
4949cry — 2023/04/27 20:58 「『きっと良くなると思うの』」
sz — 2023/04/27 20:59 「あーそうですね… そうか…」
4949cry — 2023/04/27 20:59 「『あなたのその想像力は 素敵だと思う 私もそれを愛している でも 今は…』
sz — 2023/04/27 20:59 イキヤ納得
4949cry — 2023/04/27 20:59 『ときどき 思うわ、あなたがそんな… そんな話をしなければいいのにって』 『つまり… あなたが考えているのは…、…私はあなたが良くなると…』」 「『もしお前の申し出をあの男が断ったなら 私の娘のことなどあいつはどうでもいいと考えていると、誰もが思うだろうね』」 最後のはますみん引用するかどうか微妙だな… 女性の父親の言葉
sz — 2023/04/27 21:02 「手術を受けます」 父親の言葉より前にイキヤ即答かもしれん 「『きっと良くなると思うの』」ここでもう即答かもしれん
4949cry — 2023/04/27 21:02 おおう…
sz — 2023/04/27 21:04 「こんな大恋愛の経験がないんで、俺ならこうするってより 予想…が混じってますけど」
4949cry — 2023/04/27 21:04 「…彼も そう言いました」手術を受ける、と 「彼女は彼のその痛みに報いる、と答えた」 彼女のために決断してくれたことに一生かけて報いる、と
sz — 2023/04/27 21:06 イキヤが、ふ…と優しく落とすように笑った…
4949cry — 2023/04/27 21:06 「『誰よりも大切な 愛する人 私はあなたに報いる』
sz — 2023/04/27 21:06 「報いはもう充分受けた ように思います」
4949cry — 2023/04/27 21:08 けれど …この作品はそれはそれは情景の描写や視覚的な表現が巧みで素晴らしいんです 彼はその目でその日最後になるはずの美しい景色を目に焼き付けて …彼女を置いて逃げるんだ」 「滑落した日から彼女たちが介抱してくれた身体は健康な状態に戻っていて、彼は崖を登り始める」目が見える彼には崖の岩肌が見えていて、どこを登っていけばいいかがわかる 「彼が崖を登り切って朝日を目にしたところで、物語は終わりです」
sz — 2023/04/27 21:12 「情景描写 は どんな形で… 例えば、彼が語る上では、みたいな …そういう形 ですか それとも もっと揺るぎないものとして文章におこしてあるんですか」 小説を書かないイキヤ 要は、めっちゃ美しいっていう情景や視覚表現の視点人物だれやねん、全治視点ぽいやつか?的なことをきこうとしておる
4949cry — 2023/04/27 21:18 ますみんあんま通じてないw 「英語ですので<彼は見た~>の形式で描かれています」
sz — 2023/04/27 21:19 英語なのか…なるほど… 「彼はどうして彼女に報いなかったのか…俺には不思議ですけど 」 報いるってのも過分にエゴイスティックですし それを許せないくらい潔癖な人だったのかな…
4949cry — 2023/04/27 21:23 「古典ですので、インターネットでも無料で読めますよ」英語だけど…
sz — 2023/04/27 21:24 「…識字に少し難がありまして」 だから無教養なんす オーディオブックねえかなー
4949cry — 2023/04/27 21:26 「そうでしたか…」もぐもぐ…そろそろ食べ終わりそうますみん 一時間くらいかけてのしっかりした食事… 「では 今夜語り聞かせでもさせていただきましょう」
sz — 2023/04/27 21:27 「!」(O O)
4949cry — 2023/04/27 21:28 古典について語ったり寝物語きかせたりとかますみんルートでよくある感じになってきたな…シェヘラザード…
sz — 2023/04/27 21:28 残った肉たちをいそいでかきこんで食うイキヤ… 早く語り聞かせタイムに入りたいようだ…w
4949cry — 2023/04/27 21:28 いそいでも就寝時刻は早まらんぞw
sz — 2023/04/27 21:29 気持ちの問題w
4949cry — 2023/04/27 21:29 いや早まるか?イキヤくんに合わせてますみんも床につくだろうからな これ自然に添い寝フラグ立った 真澄はベッドの横に椅子とか持ってきて座るつもりだろうけど
sz — 2023/04/27 21:30 なにげにイキヤの希望も通っておる 語り、手を使わなくていい…
4949cry — 2023/04/27 21:30 食べ終わったらますみん片手でひょいひょい使った食器とか片付けるの手伝う ウーバーなら紙皿とかでぽいぽい捨てるだけだったかな
sz — 2023/04/27 21:31 手伝わせるような隙は見せないッッ
4949cry — 2023/04/27 21:31 ww ますみんソファで座って待つ…
sz — 2023/04/27 21:33 ソファをベッドの形に広げてますみんが寝る用のベッドとして布団と枕とクッション持ってきたりして用意するイキヤ… そして自分がそのソファベッドのそばのソファにすわる… どうぞ。寝ながら語り聞かせを。 自分のベッドをますみんに貸す気配があまりないのは、他人がいつも寝てるベッドには寝たくないかもな…と思ってのこと
4949cry — 2023/04/27 21:35 「…ん?」
sz — 2023/04/27 21:36 「(O O)?」
4949cry — 2023/04/27 21:36 そばのソファ、いまますみんが座ってるかもなwとなりを見てきょとんするますみん 「?」の顔見合わせる二人…w
sz — 2023/04/27 21:36 ww 「…?(O O)…どうぞ…?」ベッドに手のひらむける… 「クッションとかテキトーに重ねたりして話しやすい感じにしてください」
4949cry — 2023/04/27 21:39 立ち上がる…手の平向けてるイキヤくんの手とる 「家主が横にならないのに僕だけ寝かしてもらうわけにいかんよ」 ちょっと手引く…
sz — 2023/04/27 21:42 手引かれながら「んじゃすみっことかにお邪魔して…」 ソファの上にのぼる…両脚とも 全身ソファの上にあがってすみっこに溜まる…
4949cry — 2023/04/27 21:43 イキヤくんが座ったとこに向き合って座る… 脚曲げて 片膝立てて 手で膝抱えて
sz — 2023/04/27 21:45 イキヤの座りかたは… ヤンキー座り…? 両脚立ててその上に乗っけて両腕前にだらん…
4949cry — 2023/04/27 21:46 夜通し盲人国の語り聴かせするかなこれは…w
sz — 2023/04/27 21:47 イキヤ夢中になってたらいつのまにか朝がきてやらかした…て反省するではw
4949cry — 2023/04/27 21:47 途中区切りつけれるところで何度か真澄が立ち上がって飲み物とりにいったりトイレ借りたり座ってるの疲れてごろん…て横になったりしてる 横になるときはイキヤくんの方に頭向けて横向きにこてん…てころげる
sz — 2023/04/27 21:49 真澄の顔とか頭近くに自分の足先が来ることにならないように適宜脚おろしたり組み替えたりポーズ変える… 真澄が横になったら「眠たいですか」てきく
4949cry — 2023/04/27 21:50 足先ではないな イキヤくんが座ってる横?というか 「ううん …少し休憩」ずっと同じ姿勢で喋り続けて 少し疲れた
sz — 2023/04/27 21:52 なんにしても足の裏に近いとこって不衛生だからな…真澄の顔からなるべく遠くなるように 礼儀的にも そうする… 「喉にいいモン… なんか作るかな…」
4949cry — 2023/04/27 21:54 そこまでは、って言いかけて「…何作るんです?」 イキヤくん見上げる…
sz — 2023/04/27 21:55 「なんも知らないんで、ググらねえと(O O)」
4949cry — 2023/04/27 21:56 「…カフェオレがいいな」��のどにいいです 油分があるので
sz — 2023/04/27 21:56 イキヤけっこう喉は傷めやすいほうなのに、普段は放置である 「ああ それなら作れるな」立ち上がる… 作る… もってくる… ふたりぶん
4949cry — 2023/04/27 21:58 「すみません わがままを」甘えたこと言った自覚がきたますみん 起き上がってそっと受け取る…
sz — 2023/04/27 21:58 真澄のほうがたくさんしゃべってるはずなのにイキヤのほうが声少し掠れ?てきてる?普段こんなに人と接さないし会話しない…
4949cry — 2023/04/27 21:59 イキヤくんが自分の分も用意しててほっとする…ほ
sz — 2023/04/27 21:59 「休憩終わったら続きを(O O)」 容赦ねえな
4949cry — 2023/04/27 22:02 「楽しんでいただけてるようでなにより」ふふ 膝の上にコップ置いて 飲みながらもうぽつぽつ話し出す…
sz — 2023/04/27 22:04 熱心に聞いてるがイキヤのほうがどっかで身体が眠たくなるかもな 本人は話に集中してて無自覚だけど 途中で例によってとつぜん気絶するかも
4949cry — 2023/04/27 22:06 飲み終わったコップを片付けて また話し出す… イキヤくんが身体の状態ふわっとしてきたらますみん気付くかもな ごろんって横になってイキヤくんにもぽんぽんってする…となり 隣に寝転んだら顔と顔近くなって声張らなくて良くなってちょっと楽…
sz — 2023/04/27 22:08 ぽんぽんてされたら自然と添い寝の姿勢になるかも… そしたらいざ寝落ちても頭打ったり首カクーンてならなくて健やかに眠れるかも…?
4949cry — 2023/04/27 22:09 添い寝ほど近くで横になると思って無くて身体やや離そうか一瞬まよう…けどそのまま語り聴かせ続行… イキヤくんが寝たら口閉じる…寝顔みる… じ…
sz — 2023/04/27 22:11 うとうとして寝る…てかんじじゃなくて、聞いてたと思ったら突然頭とか全身から力抜けてカクンッて気絶する、みたいな 顎小さくて弱いので口が開きやすくて喉が乾燥したり炎症したりしやすい…ちゃんと口閉じて寝てるかな…
4949cry — 2023/04/27 22:14 顔間近にあったら口半開きなのよく見えるな… かといって真澄が閉じてあげるかというと…w イキヤくんの寝顔じっと見てるのは危険な気がしてきて寝返りうつますみんw
sz — 2023/04/27 22:15 ええー( ・∇・)せっかくの… イキヤは誰かと添い寝なんてするのいつぶりだ…
4949cry — 2023/04/27 22:18 このシチュでなにも起きねえとかまじか 真澄がイキヤくんの傍であんしんしてるからうっかり眠って悪夢みる可能性はある
sz — 2023/04/27 22:19 そしたら寝落ちててもイキヤぱちっとめをさます
4949cry — 2023/04/27 22:19 おお
sz — 2023/04/27 22:21 真澄の頭撫でてる…身体から力抜かせて…冷えてたらあっためて…
4949cry — 2023/04/27 22:22 目覚ます… 「…」イキヤくんの手に自分の手重ねる…撫で…られてた…? イキヤくん見詰める… どうしました?
sz — 2023/04/27 23:58 「…良かった」なでなで… 「魘されて…ましたよ」 ちょうど起こそうと思ってたとこです
*
語り聞かせの間に盲人国についての話はますみんともう済ませちゃったんかな 「こんな大恋愛の経験がないんで、俺ならこうするってより 予想…が混じってますけど」
sz — 2023/04/28 20:32 これ、について、ますみんに恋愛について聞いてみたりとかするかも
4949cry — 2023/04/28 20:32 語り聴かせの途中でイキヤくんが寝ちゃったから途中のままだな
sz — 2023/04/28 20:33 ふむ… とりあえず魘されてたますみんの顔とか首あたりにホットタオルあてるイキヤ…
@sz 「…良かった」なでなで… 「魘されて…ましたよ」 ちょうど起こそうと思ってたとこです
4949cry — 2023/04/28 20:33 「ああ… すみません、…」睡眠妨害になるほど何か声でも上げてただろうか… タオル 「ありがとうございます」受け取って顔覆う…もふ…ほか
sz — 2023/04/28 20:35 「いえ こんな長時間語り聞かせなんて 疲れさせましたか」 そのせいでの魘されだったのかもとかおもういきや
4949cry — 2023/04/28 20:37 「…疲れが悪夢の原因になったかもと思っているなら…無関係ですのでご安心を」にこ…目元タオルから上げてほほえみかける…
sz — 2023/04/28 20:38 悪夢なのか… 他に思い当たる原因があるのか… いまこれ何時くらいなんだろう…朝…?深夜…? 「寝直されますか?」
4949cry — 2023/04/28 20:40 もう明け方ちかいかも?最後近くまでは語り聴かせ終わってるかな 「そうですね…行屋さんはもう起きられますか?」
sz — 2023/04/28 20:41 「ダラダラしてます」(O O)起きるでも寝るでもなく… 盲人国についてだらだらしながら考えたいイキヤ
4949cry — 2023/04/28 20:43 「では続きを」最後まで盲人国語り聴かせするますみん
sz — 2023/04/28 20:44 「くれぐれも無理はなさらず」(O O) しかし聴きたい 聴き終わったら「雪村さん 恋愛の経験ありますか」てきく
4949cry — 2023/04/28 20:49 「まぁ人並みには」適当な返事であるw
sz — 2023/04/28 20:49 「彼の気持ちは理解できますか」
4949cry — 2023/04/28 20:52 「…そうですね 読解という意味合いでならば」
sz — 2023/04/28 20:52 恋愛 相手の幸せを遠くから願う みたいな恋愛 も 恋愛?
4949cry — 2023/04/28 20:53 「自分がそうするかどうかはわかりませんが …決断に誤りも無いでしょう、彼の命です」
sz — 2023/04/28 20:54 「そんなら 彼の魂は 」 「…読解すると 彼と俺で殴り合いの喧嘩になりますね」 「俺なら 彼女に自分の世界観を捧げて捨てるようなことは できない か すべて捧げて身も心も命も魂も彼女にあげる…」
4949cry — 2023/04/28 21:03 「…選択の手前で止まっていると?」
sz — 2023/04/28 21:05 「実際に恋に落ちたらどうなるのか ろくに経験ないんで分からないんです 恋に落ちたら 相手によれば … … 分からない どうして彼女をおいて去れるのか… 」
4949cry — 2023/04/28 21:12 「恋をしていないのに…まるで恋を知らない人とは思えない疑問を持たれるんですね」
sz — 2023/04/28 21:13 「恋に夢を持ち過ぎてんのかもしれないすよ…」苦笑 「…見える、という概念と経験そのものがない人間にとって 見えるという概念を受け入れることは並大抵のことじゃない 包容力や理解力や聡明さだけでは超えられない、次元が違う、彼がそう扱われるようにそれはある種の狂気です 彼女はできうる限りこれ以上ないほど彼に寄り添ったんでしょう そこまで寄り添って、きっと良くなる、というのが彼女の真摯な想いなわけで どうにもならない断絶を前に、そこまで寄り添ってくれた彼女に …俺なら報いたい それまでの自分の肉体に積まれた視覚体験とそれによって養われた自分自身の世界観とこれからの視覚世界、そのすべてを捧げることで せめて彼女の世界に寄り添って支え合えるなら … …俺は 恋を そういうものかと
4949cry — 2023/04/28 21:24 やさしいな… …もう何度もこの人にそう思っている
sz — 2023/04/28 21:24 夢見すぎですかね」
4949cry — 2023/04/28 21:26 「彼は行屋さんとは別人ですから…」にこ「ヌニェスの方が情感に左右されがたい」なにせ目が見えれば盲人の国では王になれると考えた人間だ …僕は … 行屋さんの方が好き、って 考えてしまって 黙る…
sz — 2023/04/28 21:28 イキヤもそこは思ってたな 王に?! ていうw 「雪村さんは もし彼女がいれば面立ちの特徴が似てそうだ」
4949cry — 2023/04/28 21:33 「え?」
sz — 2023/04/28 21:35 「開きかけた目に長い睫毛 はっきりした凹凸の顔立ち 通る声 …」
4949cry — 2023/04/28 21:39 「…行屋さんと話してると口説かれてるようで照れくさい場面が何度かあります」
sz — 2023/04/28 21:44 「口説いて?…るのかもしれません…? 世辞じゃなくそう思って、美しいと感じて 好きだからわざわざ言ってるんで… 」
4949cry — 2023/04/28 21:46 …墓穴ほった、って思っているますみん…苦笑して目逸らす…「たらしだね」
sz — 2023/04/28 21:49 「そいつは違います」笑う…「捻くれた人間嫌いなんで… 極力人間とは関わりたくない」 開き直りイキヤ
4949cry — 2023/04/28 21:51 「信じがたいな」こんなにやさしいのに やさしいからこそ、ってことは あるか
sz — 2023/04/28 21:55 「雪村さんとは仲良くしたいですよ これまでで一番楽しい仕事をもらえたんで 今後も仕事欲しいですから」にこ…(言ってることはガチ)
4949cry — 2023/04/28 21:56 「光栄です」少しほっ… 「…楽しんでもらえるうちは、またお願いします」
sz — 2023/04/28 22:03 「……少し顔色よくなりましたね」魘された分の疲れ 少しはマシになりましたか? 白湯��か持ってくる…ふたりぶん テーブルに置く…
4949cry — 2023/04/28 22:06 「…ありがとうございます」やさしい …いい仕事仲間、だ 今夜みたいな こんなのは…もう、無い 少し部屋の中薄明るくなってきている… テーブルに置かれた白湯持って飲む…そうしてないと所在無い…はやく 逃げ出したい
sz — 2023/04/28 22:07 所在ないー?!?(°°)
4949cry — 2023/04/28 22:07 やさしいひとの傍に自分を置いときたくない…
sz — 2023/04/28 22:08 ますみんーッッ おこ イキヤなんか言え なんかしろ しかけてただろ
4949cry — 2023/04/28 22:10 なんか(・∀・)
sz — 2023/04/28 22:10 真澄の顔に触れてみたいとか思ってただろ 直球でいけ
4949cry — 2023/04/28 22:11 おお
sz — 2023/04/28 22:11 イキヤ、真澄の顔じ…とみて 頬に睫毛ついてたりせんかな
4949cry — 2023/04/28 22:13 どうだろうw まぁますみんほぼ毎日まつげ抜けるのでついてるかもな
sz — 2023/04/28 22:13 ついてたらイキヤが触れるの我慢してたのやめる口実になる 「…雪村さん ちょっとそのまま 動かないでもらえますか…」 真澄の顔に指先でそっと触れる…睫毛とる…
4949cry — 2023/04/28 22:15 ますみん動かない…されるがままである むしろ逸らしてた目をイキヤくんのほう向けて 触れてもじっと見詰めてる
sz — 2023/04/28 22:16 とれた睫毛の長さと立派さがなんかきもちいいイキヤ 「睫毛が ついてた …のは本当ですけど 口実です …顔に触れてみたかったんで」 慎重にまつげとったのでだいぶ顔と顔ちかい
4949cry — 2023/04/28 22:20 ますみん少し眉下げた…一瞬だけ 困ってる?感じが、顔に出た… 「顔に?」ふ、って笑ってみせる…
sz — 2023/04/28 22:23 「白玉みたいで美味そうで…」ちょっと真澄のほっぺ柔らかく触れる… 「嫌ならやめます」ふに… ハラスメントを気にするイキヤ
4949cry — 2023/04/28 22:26 嫌 なら …「ぃ」嫌じゃ な、 「やめてください」手かざして顔背けた…俯く… 嫌じゃない …これはだめだ、よくない 何も深い意味なんてなくても 触れ方も優しい やさしさに …馴染んでしまっては それは裏切りだ ふさわしくない 報えない… 「…すみません」
sz — 2023/04/28 22:30 …本当��心底からの嫌悪感を抱かれる可能性が高いときは 俺はこんなことはしない …雪村さんを俺から弾いたのは なんだ ?
4949cry — 2023/04/28 22:31 「触られるのは苦手で」「そろそろ出る支度します」
sz — 2023/04/28 22:32 「いいえ、すみませんでした。
嫌でしたか 」
…嫌でしたか?
4949cry — 2023/04/28 22:34 「お気になさらず」ソファから降りて立ち上がる…とりあえずコップ片付けに行くか…
sz — 2023/04/28 22:35 イキヤもついてって手伝う…
4949cry — 2023/04/28 22:37 真澄はイキヤくんといると無意識にリラックス、安心、してしまうのでそれを意識的に何度も緊張しなおして、って一晩中やってたのでわりと疲れている…
sz — 2023/04/28 22:37 おおぅ…泣
4949cry — 2023/04/28 22:38 ますみんの装甲を剥ぐのに有効…効いてる…
sz — 2023/04/28 22:39 もう一晩ゆっくりしてくようにイキヤが言いたい… いま嫌がらせてしまったばかりだが… 「予定がないならもう一日ゆっくり泊まってってもらえると助かります 語り聞かせさせたり迂闊に触れたりはしません 雪村さんが居る間俺は上階で仕事してるので、一階お一人で好きに使って 休んでってください」
4949cry — 2023/04/28 22:46 お礼の品も郵送にしてもう直接会うのは避けよう…とか思ってたますみん、まさかの提案に内心困惑しまくっているw 「いえ…そんな 助かる、というのは…?」
sz — 2023/04/28 22:48 「心配で」そうしてもらえると俺の心がやすまるんで
4949cry — 2023/04/28 22:50 「…何がそんなに心配なんです?この手も もう外していいくらいだと思いますが」外して運転していくつもりだからな
sz — 2023/04/28 22:52 「そーゆーとこですかね…(O O)」無茶するでしょう雪村さん
4949cry — 2023/04/28 22:54 「過保護」困り笑い… この困り笑いは自覚的にしてる表情だな 「ご心配には及びませんし…人の家では休まりませんから お気持ちだけいただいておきます」
sz — 2023/04/28 23:00 チッ、てイキヤが小さく舌打ちした 「やっぱ社会人って体面とか体裁がめんどくせえな…」←心の声が漏れた。真澄の言い分におとなしく退かなきゃいけないみたいな状況への本音愚痴
4949cry — 2023/04/28 23:00 ますみんちょっと目ひらいた きょとん
sz — 2023/04/28 23:03 イキヤが真澄のきょとん顔に気づいてそっち見る… 「仕事仲間ってなると好き勝手できねーのがもどかしいな、っつー話です」 睫毛とったときにも、今も、真澄にキスしたいなとかおもっているイキヤ
4949cry — 2023/04/28 23:05 ! おおー!まじか ぜんぜんそんな感じしなかったのにw ますみんも全く気付いてない 「好き勝手とは ?」
sz — 2023/04/28 23:05 相変わらず性欲ゼロみたいな気配しかないからなw 「触れたりキスしたり」
4949cry — 2023/04/28 23:08 「…そいつは仕事仲間じゃなくたって好き勝手にやっちゃいけないもんでしょうよ」
sz — 2023/04/28 23:14 「元々がそんな出来た人間じゃないんで」
4949cry — 2023/04/28 23:16 「…そうかな やさしいと思うけど」
sz — 2023/04/28 23:17 イキヤが真澄の体抱き寄せてキスするぞ…
4949cry — 2023/04/28 23:19 抵抗しない…真澄もぎこちないけど抱き返す…
sz — 2023/04/28 23:20 片腕真澄の腰にまわして抱き締めてもう片手で真澄の頬とか顎に手添えてしばらく深いキスする…
4949cry — 2023/04/28 23:22 キス深くなったらちょっと様子みるような感じになるな… まぁお互い大人だしそりゃあ触れるだけで終わるわけも無いか…とか考えつつ
sz — 2023/04/28 23:23 頭に添えたほうの手で後頭部とか耳にかかる髪の毛優しく撫でる… 味わい尽くしたら唇離す… 顔近いまま「…やさしいですか」これでも
4949cry — 2023/04/28 23:26 少し息震える… どうにか理性保って感じないように緊張してたますみん 「やさしいでしょう …好き勝手したんです?」これで?
sz — 2023/04/28 23:30 「しましたよ、ちゃんと だから今も怖いです、小心者なんで雪村さんを傷つけてないか気になって」
4949cry — 2023/04/28 23:33 …イキヤくんだきしめる…「そういうとこが…」やさしい、…
sz — 2023/04/28 23:36 柔らかく抱きしめ返して、真澄の後頭部の髪の毛撫でたりすいたりしながら、 真澄が傷ついてなさそうなことに安心して、真澄の肩に頭乗せる…顔くっつける… くったり…
4949cry — 2023/04/28 23:39 …。なで…
sz — 2023/04/28 23:40 ガチでほっとしている…
4949cry — 2023/04/28 23:41 ますみん「ではこれで僕は失礼しますね」とか言って出ていきそうw
sz — 2023/04/28 23:41 ww
4949cry — 2023/04/28 23:41 安心してもらえたようでなにより
sz — 2023/04/28 23:41 そんな状況丸投げww
4949cry — 2023/04/28 23:42 ますみんにとってイキヤくんはいいひと…かかわるべきでない…
sz — 2023/04/28 23:43 ふうむ…どうするか
4949cry — 2023/04/28 23:45 20代ますみんなので「キスだけでいいの」とかいってイキヤくんをワンナイトに誘うくらいはしないでもないんだが いかんせんイキヤくんがガチトーンの人なので ワンナイトという情緒を解するのか?という一抹の不安があり…w
sz — 2023/04/28 23:47 誰かにレイプでもされてなきゃこのイキヤは27でもまだ童貞処女の可能性さえある ワンナイト……ワンナイトで終わらないからセックスするのにワンナイトとはなんだ…??というイキヤ ここまででトキ直人稔カガリあたりにセックスだけ仕込まれてたらワンナイトも解するかもしれん
4949cry — 2023/04/28 23:45 20代ますみんなので「キスだけでいいの」とかいってイキヤくんをワンナイトに誘うくらいはしないでもないんだが いかんせんイキヤくんがガチトーンの人なので ワンナイトという情緒を解するのか?という一抹の不安があり…w
sz — 2023/04/29 00:01 こう言われると「よくない …から、できない 」 て真剣な目して返す… ちゃんと大事に抱きたい こんな流れと勢い任せにしたくない
4949cry — 2023/04/29 00:17 ますみんもなんかそう言われたらって可能性に思い至ってるので、イキヤくんにはワンナイトの提案しないな…(・∀・)キスだけでいいの、も言わない… でもそれを言わない、言えない相手って時点でお互い既にガチやん
sz — 2023/04/29 21:20 ワンナイトでなくガチナイトならなだれ込むようにでもできるかもしれない
4949cry — 2023/04/29 21:23 っww 言い訳できない一線を越えてしまえーー
sz — 2023/04/29 21:25 イキヤが一生かけて償いますんで…
4949cry — 2023/04/29 21:27 つぐないとかじゃないほうがいいけどなw ますみんがいらないって言いやすいから… 問題はどうやってなだれ込むかだ けど まぁでもここまできたらどういう反応しても誤魔化しようもない…って真澄も思ってそうだけど
sz — 2023/04/29 21:29 添い寝までしておまいら… なあなあでなだれこんじゃうのは…真澄の反応にもよる…? 真澄もきもちよさそうで心通わせられたらイキヤは事後にも荒れないかも 真澄の気持ちがわからないままだったらイキヤはレイプしたことでズドンと やばそう 抱き合ったままなので なんか 会話させてみるか…?
*
4949cry — 2023/04/28 23:41 ますみん「ではこれで僕は失礼しますね」とか言って出ていきそうw
4949cry — 2023/04/29 21:38 ますみん次になにか言うとしたらこれw [21:39] もうここで逃げるしか 逸したらもう取り返しのつく段階はこない、って感じている?
sz — 2023/04/29 21:39 すでに逸してないか…?(O O) 言い出すのが…脈絡ないやで 「空気読んでください…」 まさかのイキヤからこの言葉が出るなんて世も末 ますみんの肩に顔くっつけたまま
4949cry — 2023/04/29 22:00 っwww ますみんもふ、って笑っちゃってる 抱きしめて抱きしめられてキスして「…もう」もうあと一秒でも長く抱きしめられてたら …離れられなくなる から なってしまった …「どうすんだよこれ…」か細い声
sz — 2023/04/29 22:06 「あんたもあんただろ… 突き飛ばすでも殴るでもすりゃいいのに何しっかり応えてんだ…」肩に顔ぐりぐり押しつける…
4949cry — 2023/04/29 22:08 「うん …」 しくじった 悪人に成り下がる覚悟が足りない、 …いや どんなに傷付けても自分の都合を貫き通す覚悟が 身勝手な自罰より …この人を 優先、してしまった ありえねえ しちゃいけないこと、だった、…拒むほどの理由はあった、だって 本気だ「…僕は 何されても 適当に受け流すのが…身に染みてて」 「応えたわけじゃ…ない…」苦しい言い訳だな、と自分でも思っている…
sz — 2023/04/29 22:16 「適当に受け流されてんだったら今頃その舌に噛みついてる 」でもそうじゃなかった 「あんたの心が知りたい…気持ちが…」
4949cry — 2023/04/29 22:18 「…ぃ やだ …」 言いたくない、の嫌だけど気持ちのアンサーとしての嫌だと思われてもまぁ…っていう返事である
sz — 2023/04/29 22:20 肩から顔あげてまっすぐ真澄と目合わせて 「俺とどうなりたい あんたにとって俺はなんだ」
4949cry — 2023/04/29 22:23 顔が好き…
sz — 2023/04/29 22:24 ( ・∇・)
4949cry — 2023/04/29 22:24 目合わせて顔が好き…ってなってるますみん(そういう言葉で自覚はしてないがみとれてる) 「いい仕事仲間」伏し目がちになって答える…
sz — 2023/04/29 22:29 目まっすぐ、まったく迷わずに 「俺はあんたのことを抱きたい」
4949cry — 2023/04/29 22:32 「…っ 」ますみん絶句… 「まさかだね…」 つい一瞬イキヤくんの顔見て目合っちゃったのをふっとまた伏せた っていう動作つき 20代ますみんまだ動揺したり苛立ったり焦ったりかわいげがあってよい
sz — 2023/04/29 22:34 「なんでまさかだ(O O)」 「俺はそうしたい …抱かせてくれるか?」
4949cry — 2023/04/29 22:36 「いやだ…」目元赤いである
sz — 2023/04/29 22:37 イキヤがかわいいと思ってる…
4949cry — 2023/04/29 22:37 「…忘れられない人が居る…恋人もいる それでも誰とでもその場限りの関係をもったりもする …それで …いいなら…よかったけど 」もうそうもいかない
sz — 2023/04/29 22:44 イキヤが ふ…て微笑んだ… 「なら なおさら せめて今日だけでいい 一度だけでもしないより良い …抱かせて 」
4949cry — 2023/04/29 22:46 「…したことない」受け身の側は…「んな当日急にできるもんじゃねえよ」
sz — 2023/04/29 22:48 他に方法思いつかない 気持ちを込めて 愛情深く触れて 愛したい 優しくしたい どっか自分を粗雑に扱って他人の心を拒むあんたにできる方法が それくらいしか俺には思いつかない 「…そうなのか?」イキヤきょとん「なんも知らねえ。俺童貞だし」 当日じゃなきゃいつできるんだ?(O O)?
4949cry — 2023/04/29 22:55 「初体験僕で済ます気か」くく、ってちょっとのど鳴らしてわらう… 「…触れあうだけなら それで 明日になったら僕は出てくよ」いま明け方だから丸一日あるな
sz — 2023/04/29 22:59 「じゃあ明日まで 好き勝手する…」真澄の瞼にそっとキスする…
4949cry — 2023/04/29 23:00 やさしいんだなぁ感触が… ますみんもっかいちゃんと抱きしめ返す… 例えば今暴れ狂って拒絶したらすぐにやめてくれるだろうし 出て行くのだって引き留められないだろうし 今度一切会わずにこれっきりになるかも …この人にとって忘れられなくなったりするのかも でも何にせよ初体験もらっちまうのはやべーよなぁ…とか ごちゃごちゃと考えている…w
sz — 2023/04/29 23:03 初体験捧げるやで… 初恋(無自覚)なので
4949cry — 2023/04/29 23:04 今すぐ空気なぞぶち壊して殴りかかって逃亡しようか とか考えてるぞ真澄 この期におよんで往生際の悪いやつめ
sz — 2023/04/29 23:05 ここまで来たらイキヤがますみんの暴走を押さえ込んじゃうでは
4949cry — 2023/04/29 23:05 やってみるかどうかびみょうなところ
sz — 2023/04/29 23:06 いま抱きしめ返されてるからそのままヒョイっとベッドまで持っていかれますが
4949cry — 2023/04/29 23:06 Σ ひょいっとした瞬間にぶん殴るかもしれんw
sz — 2023/04/29 23:07 明日まで丸一日ずーーっと真澄につきっきりで構い倒して触れ合って愛情表現して
4949cry — 2023/04/29 23:07 迷いからやはり拒絶するべき へ振り切るスイッチになったかもしれんw動作が
sz — 2023/04/29 23:08 ますみんいつになく挙動不審なことに、
4949cry — 2023/04/29 23:08 愛情表現…してたっけ… してたな…? 挙動不審ますみん というかうっかり流されたのがな 引き際?を見誤った
sz — 2023/04/29 23:09 ぶん殴るのはどのくらいの強さのグーですかパーですか
4949cry — 2023/04/29 23:10 キスさせずにしっかり拒否する、って手があった イキヤくんになら「忘れられない大切な人が居るからあなたとはしない」で通ったろうに 肘です
sz — 2023/04/29 23:11 肘?!でイキヤのどこを殴るんだ…?!
4949cry — 2023/04/29 23:12 首あたり 抱きしめてた腕振り上げて首あたりに肘おとす…当たったら結構やばいやつ 脳震盪とかなる
sz — 2023/04/29 23:15 イキヤ首と頭の位置変えて避けながらもそのままベッドまで運んでく… 真澄を自分のベッドにおろして寝かせて一度覆いかぶさるみたいにして真澄をおとなしくさせながら
4949cry — 2023/04/29 23:19 よけられた おとなし…く…は、してる… じ…っとイキヤくんみてる
sz — 2023/04/29 23:20 「あんたを大事に愛したい …そうさせてくれ… 」 キスする…
4949cry — 2023/04/29 23:21 ここまでどうにか好きとか愛してるとか明確にするのを避けてたが 言われてしまったな… キス ますみん顔背けて手で押しのけて拒む…じたばたする感じではなくてそっとだけど 「…なんで」 「なぜ 僕に… …他の人間だったらどうする」
sz — 2023/04/29 23:23 「他の人間なんて知るかよ」 「…なんでそんなこと疑問に思う なんでお前じゃだめなんだ」
4949cry — 2023/04/29 23:28 「そうだな… 他の人間なんざ知るか、って 僕も思っていたからかな」 他の人間 僕じゃない 樹以外の人間なんざ知るか 誰も彼も あいつより幸せになるなんてゆるせない … 僕も、その他の人間のうち だ
sz — 2023/04/29 23:32 「なら俺の気持ちも少しはわかんだろ 好き勝手させろよ」 うみぃぃぃ 今夜はここまでうみぃぃぃ寝なければ…
4949cry — 2023/04/29 23:37 ほあー!
sz — 2023/04/29 23:37 キリがよくない!(・ω・; )
4949cry — 2023/04/29 23:37 ちょっと関係値に変動が ますみんが「… そうだね」って言って キリだ!
*
sz — 2023/05/01 23:19 挿入は ありえます イキヤにむけてカガリがさんざん爛れた自分の性生活をこまかく語るので 方法は 知っているかもしれない ローションとかゴムとかカガリが一式勝手に置いてってないかな… とりあえずいっしょにベッドに横になる… 真澄の服まだイキヤのガーゼの服かもな
sz — 2023/05/01 23:26 真澄のほう向いて横向きに寝転がる… 真澄の顔に片手のひらで触れる… ふに… ずっと真澄を一心に見つめてたイキヤが目を閉じた… 真澄の顔や髪に丁寧にそっと触れていきながら… 「彼女も こんなかんじかな… 」 盲人国の
4949cry — 2023/05/02 00:01 彼女、が誰なのかますみん何となくわかってないかもしれんw
sz — 2023/05/02 00:01 ww
4949cry — 2023/05/02 00:01 たぶん盲人国の…? それか好意を寄せる相手がいるのかな という 挿入ありえるの?! めっっちゃほぐさないといかんのでは
sz — 2023/05/02 00:03 イキヤは挿入したいので… めっちゃほぐさなあかんですね… 「…風呂 行こ」 イキヤ起き上がってますみんだっこする
4949cry — 2023/05/02 00:05 まただっこした! 「…力持ちだね」慣れない…
sz — 2023/05/02 00:06 風呂とか汚していい場所で怪我しねえように穴広げるみたいな こと言ってたような 「絵描きは肉体労働だから 雪村さん程度は軽い」
4949cry — 2023/05/02 00:08 「これも好き勝手のうちに入ってる?」
sz — 2023/05/02 00:09 「勿論」
4949cry — 2023/05/02 00:10 「そう…」ちゃんと抱えやすい姿勢になって腕まわす…
sz — 2023/05/02 00:11 「腕力体力には自信がある …乱暴したかねえから ガチで嫌なら言って」 て言いながらも抱えやすくしてくれたますみん抱き直す… しっかり抱いて自分に頭もたれさせる…撫で…
4949cry — 2023/05/02 00:12 ほんとに嫌だったらむしろあんなに何度も拒まない 「乱暴とは?」
sz — 2023/05/02 00:14 顔近くなったのでますみんのおでこに唇寄せてキスする…
4949cry — 2023/05/02 00:16 顔近くなったらますみんがイキヤくんの顔見る時間に入ってしまうでは
sz — 2023/05/02 00:16 「雪村さん的には乗り気じゃねえけど、俺の腕力に従うしかなくなる、みたいなレイプとか」 顔好いてもらえててなによりです…w
4949cry — 2023/05/02 00:19 「不安ならやめておけよ」笑… 「もっとちゃんとリードしてくれる人とか相手にしな」
sz — 2023/05/02 00:20 「なんでそんな基準で相手が決まるんだよ(O O)」? 好きで、抱きたい相手としかしたくないししないイキヤ。 「人間嫌いってのは…そこらへんで やりたいことは何でもやる。一人でなら気兼ねなく何でもやりたいようにやれる。…でもこんなふうに人間相手の行為だと やりたいように好き勝手ばっかするわけにもいかねえから 人を避けてる」 「まあ惚れたもんはしょうがねえ」
4949cry — 2023/05/02 00:26 そこはしょうがないんか…とおもうますみん
sz — 2023/05/02 00:26 イキヤ、惚れたものを諦めたことはないのでは 初のにんげんの他人
4949cry — 2023/05/02 00:28 にんげん… そうこうしてるうちに風呂つきそう そういや昨晩はふたりとも風呂はいってないな
sz — 2023/05/02 00:29 うむ 風呂溜めながら真澄おろして服脱がしてく…
4949cry — 2023/05/02 00:30 勝手知ったる自分の服 ますみんこけしのようにおとなしい
sz — 2023/05/02 00:31 だ、大丈夫か…耐えてないか…
4949cry — 2023/05/02 00:31 耐え…とはちがうな どうすればいいのかわかんないってかんじ
sz — 2023/05/02 00:32 服脱がしながらもしょっちゅうあちこちキスしてくるぞ 体、ますみん傷跡だらけ…?
4949cry — 2023/05/02 00:33 このルートってどうなってたっけかな…
sz — 2023/05/02 00:34 せりふとしては、恋人いる(湊さん?)ては言ってたが
4949cry — 2023/05/02 00:35 あーそしたらけっこう傷あるな あざとか 爪痕とか
sz — 2023/05/02 00:35 まだ生傷っぽいやつ…? お湯沁みるようなやつかな…
4949cry — 2023/05/02 00:37 かさぶたにはなってるかもな
sz — 2023/05/02 00:38 ますみんの服ぜんぶ脱がせたら傷の箇所に触れないように避けて、ぎゅ… 傷跡にイキヤがひっそりと一人で傷ついている…
4949cry — 2023/05/02 00:41 …抱きしめ返そうか迷って、 頭こてんて肩においた
sz — 2023/05/02 00:42 肩に置かれた頭に自分の頭すりつける… すり… 誰に どうして こんな この人が どうして 誰を 殺せばいい
4949cry — 2023/05/02 00:45 ひえ 殺気のようなものがあったらますみんが察知するかもw
sz — 2023/05/02 00:45 惚れるとこうなっちゃうのよ… 殺気…憤り 察知されるくらいにはあるかもな… 真澄に伝えようとはしてないが 滲むかも
4949cry — 2023/05/02 00:47 抱きしめ返すぞ…
sz — 2023/05/02 00:47 抱きしめ返された… 「怪我 痛む?」
4949cry — 2023/05/02 00:49 「いいや」
sz — 2023/05/02 00:50 「セックスしてて痛んだり悪化するようなら …したくない 」 「したいけど …あんたの身体の方がずっと 大事 …」
4949cry — 2023/05/02 00:51 「…するかもね」
sz — 2023/05/02 00:52 「ならしない」 ぎゅ………
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指導員という立場上(本当に指導員だったのかも分からないが)、僕とナカムラは仕事で関わることが多かった。何事も大勢に影響が無ければ問題無いというスタンスの僕とは真反対の性格で、ナカムラは細部にこだわる性格だった。
ナカムラは僕の作成した資料を一度チェックする役割になる事が多かった。資料を提出すると、パスポートをチェックするクアラルンプール空港のクルーのように、横柄に僕の作成した資料を受け取り、罰金を懐に入れるために丹念に粗探しを行うカンボジアの警察官のように、極めて細かい点の指摘に終始した。意見の食い違いも多々あり、胸ぐらを掴まれることも少なくなかった。当初は現代社会において胸ぐらを掴まれるなんてことがあるのかと思いはしたものの、次第に僕はその環境に慣れていった。あるいは諦めたという方が正確かもしれなかった。
* * *
ナカムラと過ごす日々は、幾分控えめに言っても無為だった。毎朝会社に出社して資料を作成し、資料の作成が終わったらナカムラに提出し、とにかく細部に関する罵倒を受け、資料を修正して家に帰った。非常に事務的で、機械的な毎日を過ごしていた。そんなある日、ナカムラが僕に(正確には僕を含めた同じチーム内の若手に)仕事とは関係無い様子で声をかけてきた。仕事以外で関わるのは真っ平だったが、声をかけられたので仕方がなく振り向いた。
「俺の昇進祝いをしろ」とナカムラは言った。
僕らは一瞬の間、一体何を言われているのか分からなかった。頭の中で同じ言葉を反芻してみたが、理解できなかった。僕らは確かに日本にいて、日本語で内容を伝達されているにも拘らず、意味を理解する事ができなかった。自分の知っている文法とは異なる、新しい法則に基づく文法を使われているような錯覚に陥った。
「俺の、《昇進祝い》だ」と彼はもう一度言った。
「昇進祝い、ですか」と僕は呟くように言った。ナカムラは少し前に昇進していて、僕を含めたチームの人は皆その事を知っていた。しかし、僕らの知っている昇進祝いとは《昇進した人を慕っている場合に行われるもの》であり、それとはあまりに異なる状況下で、昇進祝いという言葉を、祝われる(はずだった側の)人間がよく言えたものだと驚きを隠せなかった。
「そうですね、折角なので飲みに行きましょうか」と別の若手が乗り気では無い表情で答えた。まるであまり仲の良く無い友人の結婚式に呼ばれた時のような返事だった。
「場所と日程は任せる」とナカムラはどこか満足げな表情で答えた。
数日後、ナカムラを含めて4人で飲み会は開催され、近所の溝でどぶさらいをしていた方がよほど有意義な時間を過ごす事になった。彼の話はお世辞にも楽しくはなく、僕らは「すごいですね」「そうですね」を繰り返す機械そのものだった。その翌日、うんざりしながらも飲み会代金の精算の相談のため、ナカムラのデスクを訪れた。
「俺に金を払えっていうのか?普段、あんなにも世話をしてやっているのにか?」とナカムラは言った。
僕はある種の不快感とともに、頭の中が真っ白になった。あまりにも堂々と突拍子もない発言を受け、言葉が何一つ浮かんでこなかった。喉元まで出た言葉は喉の奥へと消えていき、空気だけが喉を通過する。まるで痰が絡んだ喉でB’zの楽曲を歌おうとしているような感覚だった。
僕は不快感のあまり彼と会話をする事を諦め、残りの3人で費用を負担することを決め、その旨を上司(念のため注記しておくが、上司とはナカムラのことでは無い)へ報告することにした。
* * *
配属から半年ほど経ったある日、欧州に出張中の上司から一本の電話が入った。日本時間の正午を少し過ぎた頃合いであり、時差を考えると現地は夜中であった。
「松岡くん、そろそろ仕事には慣れてきたかい?こちらに着任してから半年ほど経ったかと思うが」と上司は言った。
「少しではありますが、慣れてきたとは思います。一部懸案もありますが」
「なら--」と上司は言った。「何か今後やってみたい仕事はあるかい?」
「それは難しい質問ですね」と僕は言った。「まだわからないことも多いし、特に何かをやりたいということも無い。でも好きな曲なら言えます」
「曲?」と上司は答えた。
「そう、曲。僕はビートルズの『Black Bird』が好きなんです。光を目指して飛んでいくけれども、その翼は傷ついている。希望を求める中に不自由の制約がある。自由な社会での不自由さがあるんです」
「つくづく思うが、君は変わっているね。君らしいと言えばそうなんだが」と上司は言った。
「失礼しました」と僕は言った。
「そうそう、伝え忘れていたことがあってこんな時間に電話をしたんだった」上司は思い出したように言った。「君には一時的ではあるものの、別のチームに移ってもらうことになった。なんでも案件の進行上どうしても人数の確保が必要らしく、このチームから人員を1名を派遣することになった。とはいえ一時的な移籍で、また数ヶ月後にはこのチームに戻ってもらうことになるがね」と上司は言った。
「わかりました。それにしても、なぜ僕なのでしょうか。僕はまだこの職場に来て半年しか経っていないというのに」と僕は訊ねた。
「君にとっても悪い話ではないと��うが。例の件もあったことだし」と上司はいたずらをする少年のように言った。「−−ただ、はっきりと理由については答えることはできないが、君の『傷』については幾つか答えることはできる」
「『傷』」
「君の『傷』はまだ深く無い。そう、分かるんだ。私にはね。まだ一定のポイントは通過していない、とでもいうべきだろうか。パン食い競争で言えば、まだパンまで辿り着いていない」
「パン食い競争、ですか」
「就職活動における最終面接でも良いし、スーパーマリオのセーブポイントでも良い」
「なるほど」と僕は言った。
「つまりこれは1つの機会だと思えばいい。何事も距離感というものは大事だろう?」
「わかりました。ありがたく機会を頂戴します」と僕は丁寧に答えた。
「納得してくれてよかった。うまく『差配』はするつもりだよ」と上司は含みを持たせるかのように言い、電話を切った。
* * *
僕は別チームに移籍し、3ヶ月ほど別チームの人員として勤務をした。そして別チームでの任期が終わり、元のチームに戻った際、形容しがたい違和感が僕を包んだ。どこか靄がかかっているような、見えるはずのものが見えない、まるで星空を昼間に見ようとしているようだった。その日は違和感を覚えつつ、元のチームでの業務を行った。
僕は自宅に帰り、ベッドで横になり、ふと「差配」と呟いた。すると、瞬く間に違和感の正体に気づくことができた。
ナカムラが居ない。ナカムラが僕の前から姿を消していたのだった。具体的に何があったのかは僕は知らないが、ナカムラは居なくなっていた。正確には、確かにそこに「いる」はずなのにどこにも「いない」。存在とは認識の総体であり、認識なくしては存在はできない。ナカムラは、不完全な認識により、不完全な存在となっている。僕が別チームで過ごした数ヶ月という時間は、ナカムラ(あるいは僕を)を取り巻く認識を一変させるのにあまりにも十分な時間だった。
僕はナカムラについてじっと考えてみた。不完全な認識。存在。不在。不連続な言葉の先に、『憐れみ』がある事に気がついた。僕は、ナカムラを憐れんでいるのだ。そしてナカムラへの『憐れみ』について考えを巡らせるうちに、あの日の『彼女』の微笑みの意味を理解できたような気がした。
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新型コロナウイルスの重症患者が急増している。特に40代・50代の重症化が目立つのが第5波の特徴で、東京都では重症患者の6割を占める。だが、この年代へのワクチン接種の進み具合は、自治体によってばらつきが大きく、かなり遅れている所も多い。そんな中、東京都墨田区では、今月7日時点で1回の接種を終えた40代は区民の6割を超え、50代は7割近くに達している。
今月13日付日経新聞電子版によると、同紙が緊急事態宣言下にある6都道府県の主要都市の1回目接種率を調べたところ、墨田区は50歳代で71.9%、40歳代で60.6%とダントツに高かった。40代については、さいたま市(6.7%)、那覇市(16.4%)、大阪市(17.7%)、世田谷区や品川区(17.8%)などと接種率が伸び悩む自治体が少なくない中、墨田区の進捗状況は際立っている。その効果か、陽性者数の推移を示すグラフからは、陽性者が下降の兆しも見てとれる。
なぜそれができたのか。同区のコロナ対策の陣頭指揮をとる西塚至・同区保健所長に話を聞いた。
困難なスタートからの巻き返し
なぜ墨田区は、こんなに速いんでしょう?
「いえ、決して順調に行ったわけではありません。出足が遅れ、想定外のこともいろいろ起きました。大学病院があるわけでも、集団接種に向いた広い施設があるわけでもなく、大きい施設は五輪で抑えられて、条件は決して恵まれていません。それでもなんとか巻き返し、いろんなことを積み重ねて、結果的に今がある、というのが実情です」(西塚さん、以下囲み内は同様)
どのようなことを積み重ねてきたのか。西塚さんへのインタビューや資料から、主要な事柄を確認していきたい。
高齢者枠を使ってでも、まずは医療従事者に接種、という判断
同区では昨年7月頃から、地元医師会とコロナ対策について協議を行う中で、ワクチンについても話し合いを重ねてきた。12月に区役所内に予防接種調整担当課を立ち上げ、ワクチン接種の準備を進めた。
しかし国のワクチン調達は遅れ、当初は輸入量が少なかった。高齢者への接種が開始される4月12日時点で、東京都に割り当てられたワクチンは4箱(3900回分)のみ。高齢者人口の多い地域から配分が始まり、初回は世田谷区と八王子市が2箱ずつ配分を受けた。墨田区としてはいささか出鼻をくじかれるスタートとなった。
墨田区は接種初日の4月17日、集団接種の予行演習をかねて、区内の医療従事者に接種を行った。国の計画では、医療従事者の接種は都道府県が行い、市区町村は住民接種を担当する、ことになっていた。それをあえて、医療従事者からスタートさせたのだ。
「区は住民のことだけ考えていればよいはずでした。しかし、予約システムがダウンするなど、都の医療従事者接種は遅れ、(高齢者への接種を行う)医師がワクチンを打てずにいました。それで、うちは住民接種の枠を使ってでも、まずは医療従事者の集団接種を先に行おう、と」
これは、その後のワクチン接種について、医療従事者の士気を高める効果も生んだ、という。その後、全国各地で、自身は未接種のまま高齢者施設で接種を行う医師たちから不安の声があがったが、墨田区ではそうした事態はなかった。ちなみに、同区では救急車で患者を搬送する消防署員にも、5月には接種を行った、という。
”災害時の頭”で考える
接種券を早い時期に配ったわけ
墨田区の特徴の1つは、ワクチン接種券の配布が早かったことだ。高齢者施設の接種に目処がつき、一般の高齢者の接種が始まったのは5月10日だった。だが65歳以上の区民の接種券は、2か月近く早い4月1日には発送していた。そして6月1日には、都内で最も早く、16~64歳の全ての区民に発送を行った。
「定期接種など”平常モード”では、事業開始の直前に接種券をお送りするのが普通です。しかし、今は”危機”。”災害時の頭”で考えると、大事なのは1人でも多くの人が、ワクチンを打つことです。一足早く接種が始まった世田谷区の高齢者施設に、墨田区民が暮らしているかもしれない。他区の施設で働いている区民もいるでしょう。そういう方々が、接種券がないために打ちそびれる、という事態が起きないよう、とにかく接種券だけは早くお配りしよう、と。1人でも2人でも、今居る場所で打って下さい、という思いでした」
この”危機モード”対応は、後に想定外の恩恵を区民にもたらすことになった。
対象者の5%が自衛隊のセンターへ
65歳以上に限定して行われていた自衛隊の大規模接種センターが突然、6月16日からの年齢制限撤廃を発表。遠方の東京・大手町の会場まで出向くよりも地元で打ちたい、という高齢者が多かったようで、希望者が想定を大きく下回ったためだ。
若い年齢層の接種が可能となったが、予約���は接種券が必要。しかし、この時点で多くの自治体は64歳以下には配布していなかった。そんな中、墨田区の人々はすでに接種券を手にしており、区民は次々に自衛隊のセンターに赴いて接種を受けた。
「これは大きかったです。1万2000人、対象者の5%が自衛隊に行って打って下さった」
災害時の助け合い
住民の協力もあった。
自衛隊のセンターでは、モデルナ社製のワクチンを使用。当初、厚労省はモデルナを接種可能な年齢を18歳以上としていた(その後12歳以上に変更)。また、モデルナは副反応が出やすいという話が出回り、1回目と2回目をファイザーより長く4週間空けなければならないこともあって、敬遠する人も少なくなかった。
「ところが、区内の大人たちから、『自分たちは自衛隊に行って、モデルナを打とう』という声があがったんです。ファイザーが足りなくなる、という時期でもあり、『ファイザーは子どもたちに回そう』という草の根の運動になって、自衛隊での接種が増えました。災害時は、地域の助け合いがあってこそ、です」
区直営の集団接種をメインに
危機には「割り切り」も必要
墨田区の”危機モード”対応は、ほかにもある。
「”平常モード”であれば、日頃診てもらっている身近なかかりつけ医に打ってもらうのが一番です。ただ、今は災害時。危機にあっては、割り切るところは割り切って、最大限効率化を図り、数を多く打つのが大事。それに、このワクチンは1瓶から6人分とらなきゃいけないので、個別の診療所でやっていると余ってしまうことも。冷凍庫で保存する必要があるなどの使いにくさもあります。
やはり、こういうものは集団接種がいい。これは2009年の新型インフルエンザの時の経験でもあります。国がいくら練馬方式(診療所での個別接種をメインに、集団接種で���りをカバーする)を推奨しても、うちはブレずに”危機モード”で対応し、集団接種メインで行くことにしました」
”小分け隊”の活用でムダなく数を稼ぐ
当初は4つの区施設を使い、そのほか7病院でも個別接種を実施した。このうち墨田中央病院の接種では、千葉大学墨田サテライトキャンパスが会場を提供した。運営は民間に業務委託せず、区が直営し、ワクチンの在庫管理や配送は、職員による”小分け隊”が行った。
キャンセルが出た場合は、区の危機管理Twitterやメールで区民に告知して希望者を区役所に集め、”小分け隊”が余ったワクチンを回収、西塚さんら保健所の医師が接種した。こうして、ムダを出さずに接種回数を稼いだ。地元医師会も”危機モード”を共有。集団接種の打ち手は、すべて区内の医師たちでまかなった。
「大きい施設はオリンピックに抑えられて使えないなど、条件は厳しく、地域にある資源を最適化して使うしかなかった。でも、それをやってみたら、いろんないいことがあった。特に地元医師会は自分たちが責任をもってやろうと士気が高く、おかげで事故なく、質が高く、長続きしている」
等身大の形作り
接種券の発送や会場の設営は、選挙の際の入場整理券や会場作りと同じ、ということで、選挙管理委員会の職員が担当した。ワクチンに関する情報を掲載した区の広報紙は全戸配布することとし、これにも選挙公報配布のスキルが生きた。
「形を作って丸投げするのではなく、自分たちにできる等身大の形を作り、そこにちゃんと血が流れるように、職員が町内を回って苦情聞きなどもやって、形をさらに整えていきました」
住民の声を聞く中で、若い世代の接種を進めるには、夜間、駅の近くで行う必要があると分かった。そこで、6月末から東京スカイツリーに隣接するビル、JR錦糸町駅と両国駅近くのホテルにも接種会場を設置。平日は午後8時まで、さらに土日祝日にも接種を行えるようにした。スカイツリー会場には託児所も設けた。
二転三転する国の方針にも柔軟に対応
当初から複数のワクチン使用を計画
国のワクチン供給が不安定な中、墨田区は接種が始まる前の段階から、モデルナ社製ワクチンの使用を計画に組み込んでいたことが奏功した。
接種が始まった時点で、厚労省が承認していたのはファイザー社製ワクチンのみだった。モデルナ社とアストラゼネカ社のワクチンが特例承認されたのは5月21日。しかし墨田区では、3月に公表した「実施計画」で、7月にはアストラゼネカとモデルナのワクチンを導入して、接種を加速させる計画を明らかにしていた。両社のワクチンは、ファイザー社製とは接種の間隔が違い、在庫管理も異なるので、複雑なオペレーションが必要になる。しかし、同区では接種の加速には、ファイザー以外のワクチンも必要になると考え、事前準備をしていた。それが、以下のように役立つことになる。
事前準備でモデルナ確保
6月11日、ワクチン担当の河野太郎規制改革担当相が、市町村の集団接種でもモデルナの使用を認める方向を示した。あらかじめ計画済みの墨田区は、すぐに手を挙げた。この素早い反応で、同区はモデルナの配送を受けることができた。
国が自治体でのモデルナ使用を認めたのは、7月からはファイザーの輸入量が減る分を補うためだった。ところが国は、同月22日には再度の方針変更をした。モデルナを使用する職域接種の申し込みが多く、「1日の可能配送量はもう上限に達している。このままいくと、供給できる総量を超えてしまう」として、自治体のモデルナを使った集団接種と職域接種の申請を中止したのだ。準備が間に合わず、配分を受けられなかった自治体もある。
在庫を出し惜しまない
ワクチン供給不足への対策として、河野行革担当相が一時、在庫が多い自治体には配分を減らす、という新方針を示し、全国の自治体が混乱したことがあった。この時も、墨田区は影響を最小限に済ませた。扱いが面倒なワクチン接種記録システム(VRS)は、区職員が残業してこまめに入力。2回分を確保しないと1回目の予約をとれない、という自治体が予約を停止している中、墨田区では西塚保健所長が「在庫は出し惜しみせず、ペースを落とさずに予約や接種を進めて下さい」と、現場に檄を飛ばした。
「平常であれば2回確保してから予約をとる、となりますが、これも”危機モード”で対応しました。モデルナがありますし、国の輸入予定量は公表されていましたから、そういう情報を常にチェックしながら、大丈夫だろう、と。カラ元気でもありましたが、在庫ゼロのおかげで、”ボーナス(追加)”も来ました。この時期に加速するはずが、それはできなかったけれど、(ファイザー供給減の)前と同じ水準は保てた」
このように、ワクチンを巡ってしばしば二転三転する国の対応にも、早い時期からの準備と、”危機モード”による柔軟で大胆な反応で、切り抜けてきたのが墨田区だった。
通年議会が補正予算に迅速対応
加えて、区議会も”危機モード”を共有。ワクチン接種会場の増設など、様々な変化に伴う予算の確保に素早く対応した。
「昨年の11月から通年議会となっていたこともあり、毎月のように補正予算を通してくれるので、次々に変化する状況に迅速に対応できたんです」
毎月の議会で、議員が住民の要望を披露したのも、情報として役立った、という。
”危機モード”共有の背景
このように区、地元医師会、住民、議会などが”危機モード”を共有できた背景には、墨田区特有の事情もありそうだ。
隅田川沿いにある同区は、水害の危機と常に向き合っている。最悪の事態では、ほぼ全域が水没することもありうる、と予測されているからだ。大雨の予報が出るたびに、同区は水害の発生を警戒する。常に最悪の事態を想定して考える”危機モード”の思考が鍛えられ、コロナ対応でも生きたのではないか。
同区では昨年1月末の段階から、新型コロナウイルスを新たな「災害」、それも警戒レベル5の最大級の災害ととらえて対応してきた、という。国や東京都では、第5波で重症患者数が過去最高を日々更新する事態になって、ようやく「災害級」という言葉が出てきたのに比べると、危機への向き合い方が異なるように見える。
この”危機モード”を区、医師会、住民、議会が共有し、連携することで、次々に生じるいろんな問題をうまく飲み込み、ペースを落とさずに接種を続けることができた、と言えるだろう。
ワクチン以外でも素早い対応
墨田区が速いのはワクチン接種だけではない。医療提供体制についても、際だった対応が見られた。2つの例を挙げる。1つは、地域完結型の医療体制「墨田区モデル」の構築。もう1つは、抗体カクテル療法のすみやかな導入だ。
回復期の患者を中小病院が引き受ける
コロナ禍の日本で、医療が逼迫する原因の1つに、回復した重症者の転院が困難、という問題がある。患者は人工呼吸器から離脱できても、すぐに日常生活には戻れるわけではない。その後の治療やリハビリが必要だが、そのための転院先がなかなかみつからないのだ。
これに対応するため、墨田区は今年1月25日、地域の病院が連携して、転院を進める仕組みを作った。同区では第一種感染症指定医療機関である都立墨東病院が重症患者を、同病院と重点医療機関の病院が中等症患者を引き受けている。そして回復期に入った患者は、他の中小私立病院が次々に受け入れ、重症者や中等症患者のためのベッドを空けるようにした。
この体制を導入して3日後には、入院待機者��0になった。今も、医療崩壊を食い止めている。
速やかな体制作りが可能になったのも、災害時を想定した、常日頃からの地元医師会と保健所の関係があったからだ。
「危機を想定し、墨東病院には『断らない医療』をやってもらい、そこがいっぱいになったら地域の医療機関が後方支援で引き受ける、という意識が、地元の病院経営者には以前からある。今回は、墨東をパンクさせないために、自分たちが支えていかなければならないという危機感が、地元医師会の中でより一層強い」
抗体カクテル療法にもいち早く対応
抗体カクテル療法は、2種類の抗体を点滴投与する治療法で、軽症者の重症化を防ぐ効果がある。アメリカのトランプ前大統領が感染した際、この治療を受け、早期に回復したことで知られる。日本では、7月19日に重症化リスクの高い軽症・中等症患者の治療薬として特例承認された。墨田区では、同愛記念病院に区民優先の病床を20床確保していたが、ここで同月27日から必要な患者にこの療法を行うことにした。8月13日までに20人の患者に実施し、いずれも経過は良好、という。
東京都がこの療法のための病床20床を確保したことを発表したのは同月12日だったことを考えると、墨田区の手際の良さが光る。これも、”危機モード”による早い準備が生んだ。
「4月に、近いうちに特例承認されるという情報があったので、区内の病院で実施しようと、5月頃から病院と勉強をしてきました。当初は4つの病院で実施しようと考えていたのですが、入院が必要とのことなので、区民のための病床を確保していた同愛記念病院で行うことにしました」
準備を急いだのは、第4波の大阪の状況を見て、危機感を募らせたからだ。地元医師会と共に、神戸市民病院の医師を招いたweb上の研修会を行い、関西でどのようなことが起きたのか、詳細を学び、対策を検討した。
「酸素が足りない、中等症のベッドは一杯になり、感染者が減らない。このような大阪の第4波が東京でも起きる、という前提で準備をしたのが、今生きている」
十分な検査態勢を整える
このほか、コロナ対応としては、検査態勢を区独自で充実させてきたことも大きい。それは、昨年4月に墨東病院でクラスターが発生し、新たな入院や救命救急センターでの患者受け入れを停止した時の教訓からだという。
「国立感染症研究所が入って、症状のない人も含めて全員の検査をやった。そのやり方から学ぶことが多かった。ウイルスは目に見えない敵なので、徹底した検査しかない」
しかし当時、東京都としてできる検査は1日に200-300件ほど。そのため、医師が必要と判断しても、検査を受けられない発熱患者がいた。墨田区は、独自にPCRセンターを設置。6月に検査会社を区内に誘致し、通常の3割程度の金額で1日240件の検査を行えるようにした。
さらに、保健所自身が唾液によるPCR検査を開始した。検体を唾液にしたのは、医師がいちいち咽頭を綿棒でぬぐう作業をしなくてすむので、大量の検査に適していると考えたからだ。
最初に大規模な検査を行ったのは昨年6月下旬。地元のオーケストラ、新日本フィルハーモニー交響楽団の楽団員ら74人のPCR検査で、全員の陰性を確認した。それまで演奏活動を自粛していたオーケストラは、7月初めに演奏会を再開した。
「自前の検査なので午前中に検体を出せば、2時間後には結果が分かります。費用も1人1000円くらいで済みます。どこかの施設で1人陽性者が出れば、すぐに全員の検査をやる」
陽性者の第一報を知ると、西塚所長自身も防護服を着込み、検査のために現場に向かった。高校受験の時期は受験生の検査を行い、小学校の移動教室など人数が多い時にはプール方式で検査した。夜の街が危ないという話が広がった時期には、向島の花街の芸者たちの検査を実施。「向島は安全だと示したいので、ぜひやってください」という芸者衆の要望に応えた。
「人は大事」
こうした対応が可能になったのは、1人の保健所職員がいたからだ。ベテラン検査技師の大橋菜穂子さん。西塚所長が独自の検査実施の方法について頭を悩ませていたところ、大橋さんが「私はPCR検査ができます」と申し出た。
2014年に代々木公園でデング熱が発生して以来、大橋さんは毎月のように、区内の公園で蚊を採取してはすりつぶし、PCR検査でウイルス感染の有無を調査し続けていた。結果はいつも陰性だが、それを確かめるために、大橋さんは黙々と検査を重ねた。PCR検査の技術を磨き、機械もメンテナンスを欠かさなかった。
それが、このコロナ禍で生きた。大橋さんは、感染症研でコロナウイルスの検査の手法を学び、今では変異株の検査も担っている。
「昔は、検便も結核の検査も、水道の検査も、すべて保健所でやっていた。それが次々に民間委託となり、保健所から検査機能が失われ、保健所そのものも減らされてきた。そんな中、商売にはならない蚊の検査を続けてきた検査技師が1人いたおかげで、コロナにも対応できた。本当に、人は大事です。金にならないことをやって、危機に備える。これこそ公衆衛生です」
適切な情報の公開
住民への適切な情報発信も心がけた。象徴的な事例が、早期にコロナ対応をする医療機関名の公表に踏み切ったことだ。
新型コロナの感染が疑われる患者に対応する医療機関は、都道府県が「診療・検査医療機関」を指定した。ただ、多くの自治体は「風評被害」を恐れて機関名を公表しなかった。東京都も同様。そのため、患者が受診するには、かかりつけ医か都の発熱相談センターに相談し、紹介を受けなければならない。同センターに電話がつながらないことも多く、煩雑さから、症状があっても軽症の場合、医療機関にかからずに済ませる人も少なくなかった。
そうした人が感染を広げる懸念から、墨田区は昨年11月、区内の「診療・検査医療機関」の名称公表に踏み切った。それによって受診がしやすくなる利便性と、感染拡大の抑制が狙いだった。区の広報紙では、年末年始の発熱外来を行っている医療機関名と診療日や連絡先などを詳しく伝えた。
さらに、西塚所長がTwitterなどのSNSを使って、区の対応を丁寧に説明。西塚所長のアカウントには、「家族が熱を出した。どうしたらいい?」「熱がある。日曜日だけど、どうしたらいい?」といった相談も頻繁に飛び込む。そのたび、「○○なら、予約なしで受診できます」などといった情報を伝えている。
「自分が必要な時に必要な情報が得られずに困っている人がいる。そういう人をとりこぼさないようにしたい。災害時は、区としては大きく構えて対策をしなければならないが、こういう細かい情報を補強するにはSNSは有益です」
このような対応をするため、自宅にいても、スマートフォンは手放さない。
ちなみに、施設で患者が確認された時、噂や風評被害を防ぐため、同区では施設名も公表している。
保健所の役割とは
保健所の仕事について、西塚所長はこう語る。
「いろんな資料を分析しながら、地域の弱みを常にウォッチして、必要な資源を作って供給していく。インテリジェンスとロジスティクスです。墨田区は一貫して、これが公衆衛生を担う保健所の役割と認識してやってきました。私たちは、尾身先生たち専門家が言うことを忠実にやってきただけです。その(提言を実現する)ために必要な資源は用意する。現場の医師たちが『検査をしたい』『患者を入院させたい』と言う時に、ちゃんとできるようにする。これが保健所の仕事です。
資源が足りなければ、作る。たとえば、東京都の検査能力が限られているからと、検査数を絞るのではなく、検査がより多くできるようにしてきました。国や都の対応を言い訳にせず、資源にニーズを合わせるのではなく、ニーズに資源を合わせるんです」
そのための工夫をし、早めに準備を整えて、あらゆる立場の人たちを結びつけていくのが、西塚流の真骨頂と言えるだろう。
平成元(1989)年度には、全国に848あった保健所は、合理化の波に洗われて、現���は470まで減らされた。その保健所が今、新型コロナウイルスとの闘いで要の役割を担っている。
「だいぶ減らされたとはいえ、うちに検査技師がいたように、今もまだ保健所には様々なスキルが残っています。その力を、今発揮しないで、いつ発揮するのだ。そんな思いでやっています」
各地でも今、それぞれの地域の事情を踏まえた保健所の奮闘がある。その保健所の機能を存分に生かすためにも、また、各地でワクチン接種を加速化するためにも、国や各自治体が西塚所長の話から学ぶところは多いのではないか。
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7/25(日)マルセイユ国際映画祭最終日
私が25日の日記を書き始めようとしてる隣で槻舘さんがどういう流れの日だったかを語り始めて脳内で二重音声みたいになってる。
朝9時にホテル前に集合して川村さん、荒木さんと3人でマルセイユで最後のPCR検査へ。荒木さんも私も上映初日に着たのと同じ服装。前日の3回目の舞台挨拶だけ落ち着いた色味の服にしたり、洗濯も考えての服のローテーションの組み方が一緒。
PCR検査の判定によっては閉会式に出席できなくなるのでやっぱり緊張する。無事に全員陰性でほっとする。荒木さんは3回とも同じ人から検査を受けた。私は毎回ちがう人。長い何かの鼻への挿し入れ方にそれぞれ特徴があって、最後の人は痛みを感じなかった。川村さんは毎回一番ダメージを受けてて心配になる。終えてそのまま今回の会場の中で一番遠いところにある劇場へ。上りの坂道がハードで川村さんが少しずつ遅れていく。振り返って様子を確認しながら進む。前夜に『春原さんのうた』を見てくれた地元フランスのパスカルさんが監督したフレンチ・コンペティション部門の作品を鑑賞。自分の作品を見にきてくれた人の作品はお返しに見にいくという当たり前の礼儀を持つことを槻舘さんは徹底していて、どの人の作品がいつどこでやるかを把握して必ずスケジュールに組み込んでくれる。ありがたい。私はマルセイユ国際映画祭への出品が決まった時点で槻舘さんに現地コーディネーターとしての仕事を依頼してる。カンヌ国際映画祭から直接現地入りしてホテルのチェックインから一緒にいてくれてる。本当に色々助けてくれるので思わずその都度お礼を伝えるけれど、その度に、いえ仕えてますから、雇用されてますからと淡々と返される。その淡々とした返事がかっこいい。パスカルさんの作品は今回の映画祭ではめずらしくカット割りを細かく積み重ねて芝居を見せていく映画だった。フランス語による上映後のQ&Aは聞いてもわからないので退出。川村さんは槻舘さんが紹介する人と会うために一旦別れる。荒木さんと私は劇場前のカフェでそれぞれレモネードとエスプレッソ。フランス語ではレモネードをレモナードと発音する。日曜日は多くのカフェやレストランが休みかドリンクオーダーだけになるとのことで、昼食を食べる場所を探すために海の方に移動する。メリーゴーランドのそばにあるレストランが食事も出してるみたいだったのでテラス席に座る。店主らしき年配の女性がやさしく話しかけてくれる。ワクチン接種はもう済んだのかと聞かれてまだだと答えたら、まじか? 大丈夫か? みたいな顔をした。食事の時はマスクを外すのでレストランやカフェでは必ずテラス席に座ってる。このレストランではめずらしくメニューに英語表記もあったので助かった。荒木さんはステーキ、私はサーモンのクリームパスタを注文。槻舘さんがいつもお店をちゃんと考えてくれてるのが改めてわかる味だった。お互いに塩を自分で振りながら食べた。
ホテルに戻って次の映画の鑑賞の時間までそれぞれ休むことにする。1時間後にホテル前に4人で待ち合わせて先ほどと同じ遠い場所にある劇場へ。フランスで人気のある若手の監督の作品を鑑賞する。マルセイユ国際映画祭に出品されてる映画にはフィルム作品が多い。どうしてフィルムで撮らないのかと聞かれることもある。こういうことがわかるだけでも外に出るのはいいなと思う。今回の映画鑑賞の予定をすべて終える。あとは閉会式だけ。それまでしばらく時間がある。夕飯は何がいいですかと槻舘さんが荒木さんに尋ねる。悩みながら荒木さんが海鮮を希望する。海沿いのブイヤベースで有名なお店まで行くことになる。出てきたブイヤベースはスープだけで十分なくらいにおいしい。パンにバターを塗ってスープに浸して食べるのを薦められてやったらもう本当においしい。大量の生牡蠣や名前のわからない貝や魚やカニやにんじんとじゃがいもの塊がどどんと前に置かれて圧倒される。これは値段がとんでもないことになるのではと思いつつ、最後だからいいと思う。荒木さんのおいしーは正確に発音すると「おい」と「しー」の間に聞こえないくらいの「っ」が入る。「し」もどちらかと言うと「すぃー」。文字表記だけでは再現できないおいしー。閉会式が始まる時間を確認しながら食べつづける。食べきれない。私は胃腸が強くないのでこれまで機会があっても生牡蠣は食べないようにしてたけれど、この日ばかりは食べてみた。閉会式直前のタイミングだけれど覚悟した。こんなにおいしいのか、だからみんな食べるのかとわかった。ビールもワインも飲んですでに酔っ払ってる。マルセイユにいる間は酔っ払ってばかり。閉会式の会場までは歩いて10分だったので、15分前くらいに会計をお願いした。値段はやっぱりすごかった。川村さんがご馳走してくれることになった。これはさすがにすごいのでまた改めてお返しをしないとと思う。お店の人が川村さんのクレジットカードを読み取りの機械に入れて色々といじってるけれど不具合が起きる。カードではなく機械の不具合だと謝りながら別の機械を持ってきて試すけれどうまく処理されない。ちょっとしたトラブルだと思ったら、これはもしかしたらしばらく解決しないかもとわかる。その時点で閉会式開始の7分前。遅刻確定。グロリアさんから槻舘さんに様子を確認するメッセージが届く。会計のことは川村さんと槻舘さんにお任せすることにして荒木さんと私だけ先に向かうことにする。荒木さんがカバンに入れておいた閉会式用の靴にナイキのサンダルから履き替える。小走りと早歩きを組み合わせて向かう。途中、足が痛くなってしまったようで、荒木さんが靴の履き替えのタイミングを間違えたと言ってる。心配になる。汗をかきつつ会場のオデオン座に到着。スタッフの皆さんがこっちだよと案内してくれる。遅刻してごめんなさいと思う。
閉会式の場内に入るとたくさんの人。換気を優先してるためエアコンの効きが弱くとても暑い。入口からすぐの席にグロリアさんが座っててアイコンタクトを交わす。汗もかいてるし息も切れてるので迷惑をかけないようにと思い一番後ろの方へ。ナタンさんがいたのでその後ろに座る。閉会式がスタート。槻舘さんが一緒にいないからフランス語のスピーチがわからずに場内をただ見渡してる。その後、槻舘さんと川村さんが無事に到着した様子が遠目に見えてほっとする。二人が前方の端の方の席に座るのを確認した。記憶が曖昧だけれど、多分そのタイミングくらいでスクリーンに『春原さんのうた』のスチールとタイトルが大きく映し出される。拍手が起きる。これはどういうこと? と思う。ナタンさんもこちらを振り返って拍手してる。これは? 前に? 出る? ということ? と聞くとそうだとナタンさんが教えてくれる。立ち上がって階段を降りる。ナタンさんも一緒に来てくれる。みんな拍手してくれてる。途中でそれがエールフランス賞(観客賞)だということを何となく把握する。マイクの前に立って私は何を話しただろうか。覚えてるのはまず総合ディレクターのジャ��=ピエール・レムさんへのお礼と映画祭スタッフの皆さんへのお礼、あと通訳が本業じゃないのに通訳してくれてるナタンさんへのお礼、そのあと『春原さんのうた』メンバーの皆さんへのお礼と、いますぐにこのことを知らせたいけれど日本は深夜の時間で起きちゃうから電話するのは控えるということ、荒木さんの座る方を指し示しながら荒木さんのこと。たぶんちゃんと挨拶できたと思う。賞状を受け取る。受け取ったあとどうすればいいかわからず、様子を見ながら壇上から降りる。席に戻ると槻舘さんと川村さんも後方の席に移動してくれてる。荒木さんに賞状を持ってもらって写真を撮ってすぐに春原さんのグループLINEに送る。そのとき日本では深夜の3時半。プロデューサーの髭野純さん、宣伝の平井万里子さん、キノコヤ店主の黒川由美子さん、スチールの鈴木理絵さんがかろうじて起きてたようで喜んでくれてる。このあとその皆さんも睡眠に入ったと思う。後になって、どうして荒木さんも連れて壇上に行かなかったのかと後悔した。いきなりすぎて焦ってしまった。もし次があったら一緒に行こうと思う。ここからが長かった。高校生が選んだ賞、マルセイユ市民の人たちが選んだ賞、受刑者の人たちが選んだ賞、短編部門の賞、フレンチ・コンペティションの賞の発表がつづく。すごく丁寧に皆さん挨拶するからインターナショナル・コンペティションの賞の発表まで2時間かかった。国際映画祭でもあるけれど、ちゃんと街の映画祭でもある。市民の人たちがうれしそうに壇上で挨拶をする姿を見て気持ちも和んだ。その待っている間のことを少し。
と書いたところで日記の執筆を中断。実はマルセイユ国際映画祭で受賞をしてから、いろんな国の映画関係の人から連絡が届いていて、その返事や状況の整理などに時間がかかってる。『春原さんのうた』に関しては、国内のことはプロデューサーの髭野さん、国外のことは私が担当という役割分担でやってきてる。マルセイユのような映画祭で受賞するとこんなに状況が変わるのかということを実感してる。今はメキシコの人への返事とブラジルの人への相談のメールを送ったところ。この数日で世界中の人たちとメールのやりとりをしてる。事務処理能力を上げたい。
日記再開。待っている間のこと。ホール内が暑いことと、観客賞を受賞したことのうれしさと、これからまだ賞が発表されていくことへの緊張などもあって椅子にただ座ってるのが少し大変になる。槻舘さんが外に行って水を持ってきてくれた。感謝。荒木さんは隣で受け取ったペットボトルの水を一気に飲んでいる。ゆっくり息を吸いたくてホールを出ていくと、後から槻舘さんが追いかけてくる。聞けば、ディレクターのジャン=ピエールさんが、あいつはどこに行ったんだと焦ってたから呼びにきたとのこと。思えばジャン=ピエールさんは場内にいる間も後方の席に座ってこちらをチラチラと見ている。槻舘さんは観客賞を受賞したタイミングで、まずは観客賞を受賞とツイートしている。まずは? と思う。ジャン=ピエールさんはそのあと席を移動するときになぜか川村さんや槻舘さんの肩をグッと抑えたりしたみたい。俳優賞の発表が近づいたタイミングで、水を飲みすぎた荒木さんがどうしてもトイレに行きたくなったとのことで、槻舘さんと一緒に会場を出て行くと、やっぱりジャン=ピエールさんがガタッと席から立ち上がるのが遠くに見えた。これは何か獲るなと感じない方がおかしいくらいの雰囲気があった。でもなるべく考えないようにする。
俳優賞の発表が始まる。私たちも好きだった『JOJO』の主演の男の子が呼ばれて壇上で挨拶。続けて荒木さんの名前が呼ばれた。うれしい。私も後からついていって写真を撮った。槻舘さんも写真を撮ってくれてる。川村さんは動画担当。川村さんは『ドライブ・マイ・カー』のプロデューサーなのに、この期間ですっかり『春原さんのうた』のプロデューサーでもあるんじゃないかと思えるくらいに一緒にいてくれてる。荒木さんは舞台挨拶の時もそうだったけれど、笑顔が溢れてて、荒木さんが話すと場内の空気があたたかくなる。賞状を受け取った荒木さんと一緒にまた席に戻る。続けてインターナショナル・コンペティションのスペシャル・メンションと準グランプリの発表。どちらもこれは好きだなーと思った作品だった。最後にグランプリの発表。審査員長のラヴ・ディアス監督が映画のタイトルを言う前に作品へのコメントを話し始める。その中にジャパニーズ何とかという言葉が聞こえる。それはもう『春原さんのうた』のことでしょう。ああ、本当に獲ったんだと思う。名前を呼ばれて荒木さんと二人で壇上に向かった。ラヴ・ディアス監督がとてもつよくハグしてくれた。他の審査員の方ともハグした。スクリーンに大きく出ているスチールは写真家で私の妻でもある鈴木理絵さんが撮ってくれたものだったので、まずは理絵さんの紹介とお礼への言葉から挨拶を始めた。2時間を超える閉会式で皆さんも疲れてると思ったので、なるべく短く話そうと思った。改めて映画祭スタッフと作品のメンバーの皆さん、これまで支えてくれた人たちへの感謝の気持ちを伝えた。あと恩師の如月小春さんの話もした。
閉会式が終了した。長丁場だったこともあってみんなあっという間に会場を後にした。いくつかある賞のうちの3つも私たちがもらってしまって申し訳ない気持ちもあり、やっぱりうれしい気持ちもあり、今日ばかりは許してと思う。だって、こんなこと初めてだもの。受け取った賞状3枚を荒木さんと二人で持って記念写真を撮ってもらった。槻舘さんは笑顔でこれくらい獲ると思ってましたよと言う。川村さんはこれまで見たことないくらいの笑顔でうれしい、うれしいですね、いやー本当にうれしいと何度も言ってくれてる。ナタンさんとグロリアさんも笑顔。劇場の外に出るといろんな人たちがお祝いの言葉を伝えてくれる。同じ部門のベン・ラッセル監督も肩を叩いてコングラッチレーションと伝えてくれた。
いつものDJブースのあるパーティー会場へ。やっぱりいろんな人がお祝いの言葉を伝えてくれる。同じ部門のSantiago Mohar Volkow監督が、また別の映画祭で一緒になろうね、そこでもう一度競いましょうと伝えてくれた。かっこいい。ジャン=ピエールさんを探して、このさき映画を作るたびにあなたのことを思い出します、ありがとうございましたと伝えた。ラヴ・ディアス監督を探して話しかけた。独特の英語で全部はちゃんと聞き取れなかったけれど、あなたの映画は本当にアメイジングだと伝えてくれた。ヒューマニティに溢れてるとも。このさき何があっても、誰にどんなことを言われても、あなたが思うシネマを作って作って作りつづけるんだと繰り返し伝えてくれた。ここまで人から励まされることがあるだろうかと思った。
途中、端っこにいって一息ついたりもした。髭野さんと平井さんから連絡があって、リリースを出すので受賞のコメントを送ってほしいとのこと。30分後が締め切り。こんなときに鬼ですみませんと書いてある。なんとかiPhoneで書こうとするけれど、その間もいろんな人が話しかけてくる。急いで書いて、客観視点をもらうために槻舘さんと荒木さんに読んでもらって、ゴーサインを受けてから送信した。荒木さんはまたダンスの輪の中に入っていった。楽しそうに踊ってる。帰り際にまた一人一人を探して挨拶。フランスの俳優でありプロデューサーでもあるオリヴィエさん。荒木さんがよく一緒に踊ってたおじさん。スピーチをするときに度々一時停止する私の物真似がとても上手。そのオリヴィエさんがプロデュースした作品の監督のギョームさん。讃えあった。ナタンさんとグロリアさんに最後の挨拶。また会いましょうと伝え合う。
荒木さん、槻舘さん、川村さんと私の4人でホテルに戻る。槻舘さんと川村さんは4階、私は6階、荒木さんは8階。エレベーターの扉が開くたびに今日の終わりの挨拶をして別れた。一人になった。たぶん歯磨きだけしてそのまま眠った。
このマルセイユ滞在の間にたくさんの写真を撮った。一番好きな一枚をこの日の日記の最後に。
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「Stand by Crews」プロジェクト始動に寄せて
皆様、お元気でお過ごしでしょうか? 初めてここを訪れて頂く方も何度か来て頂いた事がある方もいらっしゃると思います。改めまして私はコンサートやライブの制作、プロモーターをしている有限会社ヴィンテージロックの若林と申します。 今日は私から、新たに立ち上げた「Stand by Crews」というプロジェクトの説明とほんの少し宣伝っぽいこともさせて頂きたいと思い、いつもとは違う形でお届けさせていただきます。少し長くなるかと思いますので無理のない時、お時間の許す時にお目を通していただけると幸いです。
さて、今回の有事にあたり、自分の「仕事」のこと、そしてこれからの「仕事」のことを余りある時間の中でずっと自問自答しております。きっと皆さんの中にも同じような心持ちの方が多数いらっしゃるのでないでしょうか? 私としてもこういった形での、それも長期に渡る「自粛」への対応はなにぶん初めてのことでもあり(これも皆さん、同様かと存じます)、最初はなかなか上手く馴染めなかったりしましたが、徐々に付き合い方を見つけられ何とか折り合いをつけながら引き続き向き合っております。そして自問自答の答えもなかなか見つける事が出来ずにいますが、同時に目の前にある問題についても考えて行かなければならない現実もありました。
まず、最初に向き合わねばならないと感じたのが「会社と従業員をどう守るか?」という問題です。幸いなことに我が社には会社を18年続けていく中で毎年積み重ねてきた「貯蓄」があり、これを切り崩していきながら売り上げが無い中を凌いでいく試算は割とすぐにイメージすることが出来ました。そしてもうひとつラッキーだったのは万が一の会社の有事に備え十数年前から「企業保険」をいくつか積み立てており、そのうちのひとつがちょうど今年の5月に解約時の払い戻しのピークを迎えるものがあり、昨年より会計士と相談しながら払い戻しに向けての動きを進めていたところでした。私のポリシーとしてこの会社を立ち上げた際、他人や公的機関からお金を借りてまで会社を延命しないことを決めていました。万が一そのような事態に陥ったときは躊躇いなく会社をたたむつもりでいましたし、そうならない努力は怠らず続けて来たつもりです。保険の加入についてはそのための防衛手段でもありましたが、今となってはこの有事をあたかも想定していたかのような対策。1円の収益も生み出す事が出来ないこの危機的状況に於いては「ラッキー」としか言えないことだと今でも思います。
そしてもうひとつの問題は「コンサートの世界をどう守るか」ということです。こう書いてしまうとかなりグローバルな視点で物事を語っているようにも見えてしまうかもしれませんが、少なくとも私の周りのアーティストのコンサートを守る為の何らかの手立ては最低限必要なのではないかと考えました。少し噛み砕いて言うことが許されるなら「仲間を助けたい!」というシンプルな発想です。
そうこうしているうちにいろいろな企業やいろいろな方々が「ライブハウス支援」に向けての動きをスタートさせました。私の会社もあまり表立ってはおりませんが某放送局主体で行なっているライブハウス支援の為のプロジェクトのバックラインに於いて、支援先店舗への連絡や支援金のお支払いなどを無償でお手伝いさせていただいております。「充分」とは言えないかもしれませんが、ライブハウスの支援についてはこうした様々な形での働きかけや独自での取り組みなどが功を奏す日が必ず来ると信じております。
さて次は各セクションのコンサートスタッフのことです。私と同じくライブに従事し、そこで得た収入を生活の糧にしている人々にとって、今回の騒動はダメージを通り越して死活問題へとなりつつあります。サラリーを生むためにはコンサートを実施し、その収益からサラリーを受け取ることでしか生き延びる道はなく、今それが出来ない現実の中では心許ない政府からの支援を受けることや、蓄えを切り崩していくことでしか凌ぐことができないほど脆弱な状態に陥っています。
我々を含むコンサートに係る仕事をしている人間にとっての収入のほとんどは、皆様に購入していただくコンサートのチケット代の一部が糧となっております。我々はそのことを片時ならずとも忘れることなく、ひとつひとつのコンサートに向き合う際には少しでも良いものを届けることを肝に銘じて向き合ってまいりました。すべてのコンサートはそこに携わるあらゆるセクションのプロフェッショナル達が、修行と経験からアウトプットされるテクニックを集結させて(もちろん、演者の力がありきのことは大前提です)「ショー」として皆さんに届ける「芸術作品」であると自負しております。
そんな中での今回のパンデミック。音楽を日常的に愛聴する習慣や価値観を持たない人にとっては音楽体験やコンサートといったものは生きていく上で必ずしも必要不可欠なものではないと思いますし、実際無くても生きていけると思います(音楽のみならず演劇やその他のショー、演芸や映画、スポーツ鑑賞なども同様かと思います)。ライフラインの中に於ける優先順位は最も低いと言え、それ故の一番最後のリスタートになると思うのです、ライブやコンサートは。
「飲んでよし、打ってよし」のワクチンや予防接種が開発され、季節性インフルエンザ並みの付き合い方が出来るようになるまでは、大規模な公演や肩や体をぶつけ合いシンガロングや歓声を送るライブなんて、やっぱりどう考えても良しとされないのが当然な訳でして、そう考えるとパンデミック以前の状態にコンサート業界が戻ることが出来るには1年以上かかってしまってもおかしくはないのではとすら考えます(これもワクチンの開発次第で状況は大きく変わると思います 研究者や開発者の方々、医療関係者の方々を引き続き応援して参ります)。
来月くらいから小規模で着席でキャパシティを各自治体からの要請に伴って調整しながら販売を行えるものに関しては、ゆっくりではありますが少しずつ始まっていくでしょう。長い期間をかけて元通りの状態を取り戻していく活動が、少なくとも年内は求められていくのではないかと考えます。すなわち、長期戦です。
今もなお戦場のような医療の最前線で働いてくださっている方々、私たちの生活を守るために働いてくださっている方々が多数いらっしゃるこの状況の中、「コンサートが開催出来ない」「仕事ができない」事実や悔しさに落ち込んでいるだけでは何も始まらない。自分にできることは何か、これからの仕事について出来ることは何かを考えて出た答えは「再開の日のための準備を怠らない」ということでした。
今、危機的状況にあるコンサート業界のスタッフのために少しでも出来ることは何かを考え、この「Stand by Crews」を進めることにしました。
ことの発端は些細なきっかけから動き出しました。
ご存知のように「スピッツ」も3月より始まる予定だったホールツアーの全てのスケジュールを、11月以降に延期することになりました。振替の日程も絶賛調整中のため、スタッフ間では電話やリモート会議などで定期的に連絡を取り合っておりました。その過程でぼんやり考えていた「本来開催されるはずだったイベントのグッズを販売し収益をスタッフ支援に当てる」という意向を相談したところ、次の日には私を含めた仙台、大阪のスピッツ定例イベントのプロデューサーにマネージメントチームを加えた会議が行われ一気にいろんなことが動き出しました。まさに30年来の付き合いの長さ故の連携感とスピード感だと思います。そんなスピッツの力添えもあってようやく皆様にこのプロジェクトのお知らせをする事ができた次第であり、長くなりましたがこのプロジェクトの誕生のきっかけと本日に至る経緯でございました。
今年10回目を迎えるはずだった「サンセット」は開催見送りとなりました。個人的にも10回目の開催に当たり今年は会場の規模も拡大し「スペシャル」としてお届けすべく奮闘しておりました。すでに多数の共演者の方々にもご相談させていただいており、中には出演の快諾をいただいている方々もいらっしゃいました。ただやはり、まだ先の9月のこととはいえご来場いただく全ての方、全ての出演者やスタッフの安全が確約される状況にはならないと判断し来年に持ち越すことを早々に決断させていただきました。個人的にもこのイベントだけでなく数え切れないほどの公演が延期、中止となり、それぞれのコンサートやイベントに賭けてきたプランや想いなどはいとも簡単に木っ端微塵に吹っ飛んで行きました。内心では相当に落ち込んでおります、はい。
今回のプロジェクトは本来開催予定であった「Spitz X VINTAGE ROCK std. presents ���有明サンセット 2020”」のイベントグッズを販売させていただき、全売上からグッズ制作原価、決済手数料などの経費を差し引いた収益の全てを、我が社で業務をともにさせていただいている40組を超えるアーティストやバンドの、フリーランスや法人含めた100を超えるスタッフに支援金としてお支払いするというものです。「サンセット」のグッズはありがたいことに例年ご好評いただいており、たくさんの方々にご購入いただいております。デザインや商品のネーミングにもこだわって丁寧に作っております(笑)。
商品のラインナップのお知らせや通信販売の受付は6月中旬を予定しております。勢威制作中ですので楽しみにお待ちください。そして、お気持ちやお金や生活に余裕がある方でこの取り組みにご賛同いただけるという方は是非ホームページをのぞいてみてください。もちろん、単に商品に魅力を感じていただきご購入いただけることも大歓迎です。
たくさんの方々にご利用いただけるのであれば、この上なく嬉しい限りでございます。
http://www.sun-set.info/
それから引き続き自粛生活を送っていらっしゃる方、行楽などを控えていらっしゃる方などへ改めてのお知らせになりますが、スピッツが2013年に行った一夜限りのコンサートを収録し2014年に劇場公開された作品「横浜サンセット 2013 -劇場版-」がYouTubeで公開されております。こちらも私を含め多くのコンサートスタッフの経験やノウハウを集結させてみんなで作り上げたコンサートのひとつです。
https://www.youtube.com/watch?v=W4Lkp42a-10
最後に改めまして、このような厳しい状況下でも医療の現場で働いていらっしゃる方々、私たちの日々の生活を支えてくださっている方々、自粛を続けてらっしゃる方々へ感謝とお見舞いを申し上げます。そして、感染された方々の一日も早い回復と、すべての方々の安全と健康を心よりお祈り申し上げます。
引き続き感染拡大の防止に努めるとともに、安全な状態でリスナーの皆様に音楽をお届けする日が一日でも早く訪れますよう祈る毎日です。
ご拝読ありがとうございました。
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8/28(金)より全国順次公開の映画『ようこそ映画音響の世界へ』へ寄せられた、超豪華推奨コメントをご紹介!
(敬称略/順不同)
LiLiCo(映画コメンテーター)
萌えたぁ!職人の気持ちに感動しっぱなし!
彼らの頑張りを体感したらあなたも映画をもっと愛してしまう!
これは観なきゃ損!
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樋口真嗣(映画監督)
視覚と違って聴覚は任意に遮断する方法がないので、目を閉じても耳から映画はとめどなく入ってくる。
だから映画にとって耳から入る情報は、映像以上に作り手の意図を挿し入れることができる。
現実にない映像の説得力は、その映像のクオリティよりも音響によって決まるのだ。
歴史の節目にあらわれる革命の数々———
そこに関わる関係者の言葉は音響に対する自信と愛情と信頼が溢れている。
とてつもなく嬉しいことばかりで彩られている素晴らしい映画だ。
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押井守(映画監督)
セルジオ・レオーネの傍らにエンニオ・モリコーネが��たように、不肖この私にも川井憲次と若林和弘がいましたし、
いまも一緒に仕事をしています。なぜかと言えば「映画の半分は音響」だからなのです。
彼らの存在なくして映画を語ることはできません。彼らの存在なくして映画監督の仕事も成立しません。
その当たり前の事実を、この映画はたいへん面白く伝えています。映画の正体に興味のある人には、お薦めの一本です。
それにしても、苦悩するカントクに較べて音響スタッフたちの楽しそうなこと!あれが「映画に魂を吹き込む」人間たちの顔なのです。
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阪本順治(映画監督)
映像と音響、このふたつが“同等”に相まって映画はできている。が、鑑賞時、聴覚にあまり意識が行かぬことも。
『ようこそ映画音響の世界へ』を観れば、音響のマジックを知ることとなる。地道すぎる作業と、その種明かしにもびっくりだろう。
耳を澄ませれば、銀幕には違う世界が広がる。そんなことをこの作品は教えてくれる。本作を観た後と前では、映画の楽しみ方が
変わるに違いない。映画を愛するひとは、もうひとつの愛し方を見つけてくれるだろう。是非、劇場へ!
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鶴田法男(映画監督)
『トップガン』の戦闘機の爆音はライオンや猿の声で迫力増量。『スパルタカス』の兵士の鎧の音は車のキーの束の音。
デジタル全盛の時代に、いまだ創意と工夫のアナログ魂が息づいているのが映画音響の現場。本作を見終わったとき、
あなたは耳でも映画を観ることが出来るようになり、あなたの好きな映画がもっともっと愛おしくなる。必見!!
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宇野維正(映画・音楽ジャーナリスト)
映画館で映画を観る最大の理由は、音響にある。本作を観れば、それがどうしてかがわかるだろう。
「映画の音は錯覚のアートだ」という言葉に込められた映画の本質。そのいかがわしさに魅せられた、すべての人へ。
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春日太一(映画史・時代劇研究家)
本作には、名作映画にたずさわってきた音響スタッフたちが登場します。
彼らの語る創意工夫の数々を聞いていると、映画は監督だけが作っているものではないこと、
映画は映像だけではなく音も重要なファクターであること……がよく理解できます。
映画の奥深さに触れることができ、既に観た映画もまた改めて見たくなる。そんな作品です。
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荻野洋一(番組等映像演出/映画評論家)
レストランで食事をする時、一皿一皿の伝統、食材、産地など心得ていると、いっそう食事の楽しみが深まる。
映画の楽しみ方もまだまだ未開拓。そのことを『ようこそ映画音響の世界へ』は雄弁に教えてくれる。
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樋口泰人(映画・音楽評論家)
今後映画を観るときにほんのちょっとだけ耳を澄ましてみるといい。
たったそれだけのことでわれわれの視界は鮮明になりどこまでも広がっていくはずだ。
そしてわれわれはいくつもの新しい人生を生きることになる。出会いと驚きは映画の中で無限に生まれ続けているのである。
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小沼純一(音楽・文芸批評家)著書:「映画に耳を 聴覚からはじめる新しい映画の話」
歴史的な軸、個別の切り口(声・環境音・効果音・音楽、等など)で語られる「映画音響の世界」を体験すると、
映画にむかったときのあなたの耳は、以前とはべつのものになっている。
映画音響の歴史はさほど長くないから、生き証人の声がきこえるのもうれしい。
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泉哲也(オーディオビジュアル総合サイト StereoSound ONLINE)
映画の感動の半分は音にあった! そんな単純だけど大切なことに、改めて気づかせてくれる必見作。
映画音響スタッフの努力を知ってからお気に入りの作品を見返したら、これまで以上の感動に出会えること間違いなし。
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長門洋平(映画音響研究)著書:「映画音響論――溝口健二映画を聴く」
聞こえているけど聴いてはいない「映画音響の世界」への最良のガイド。
映画の音というものがどれだけ「不自然」なのかということがよく分かる。
この作品をとおして映画の聴き方、というか見方がまた変わりました。
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吉田俊太郎(翻訳家)翻訳:「映画の瞬き[新装版] 映像編集という仕事」、「映画もまた編集である――ウォルター・マーチとの対話」
真に人を虜にしてきた映画作品のほとんどが音響を単なる付属物として扱わずに芸術の核として中心に据えていたんだなぁと
改めて実感。音響デザイナーたちのそれぞれ独創的でイマジネーション豊かな創作過程を垣間見れるのもとても楽しい。
映画制作の舞台裏に興味のある方にはもちろん、クリエイティブな日常を過ごしたい万人に勧めたくなる、
創作脳がビリビリ刺激される映画でした。
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賀来タクト(映画&映画音楽関連文筆家)
ウォルター・マーチがいなければ『地獄の黙示録』のヘリも飛ぶことはなかった。
ベン・バートがいなければ『スター・ウォーズ』も嘘くさい親子チャンバラだった。
ゲイリー・ライドストロームがいなければ『トイ・ストーリー』もただのおもちゃごっこだった。
音で映画を本物にした音響三銃士の活躍がここに!
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岩代太郎(作曲家)代表作:『Fukushima 50』(20)、『新聞記者』(19)、『レッドクリフ』シリーズ、『殺人の追憶』(03)
父の命が終わりを告げようとした時、主治医が私に「聴力は最後まで残っていますから話しかけて下さい」と囁いた。
人生は「音」に始まり「音」に終わる。映画も又、同様だと気づかせてくれる貴重な作品だと思う。
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川井憲次(作曲家)代表作:『イップ・マン』シリーズ、『機動警察パトレイバー THE MOVIE』シリーズ
当たり前ですが、映画は映像と音でできています。
音とは、セリフ、効果音、音楽ですが、それらを丁寧に説明してくれるこの作品は素晴らしかったです。
映画を支えるサウンドチームはそれぞれ役割が異なるものの、それらが一つのサウンドトラックになっていく課程は、
今まであまり紹介されていなかったと思います。
特にフォーリーと呼ばれる現実音でも、実際にはない音を工夫して効果的に作られていたりして、実に興味深かったです。
実際にない音を入れるのは音楽も同じで、実は正解がありません。ただ監督やプロデューサー、そして作曲家の好みや勘で作られているんです。私は作るたび、これでいいのかなあ・・・と毎回超不安になりますが、きっとこの映画に出てくる人もみんなそんな気持ちで作っているのかも・・・と自分に言い聞かせることにしました。
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菅野祐悟(作曲家)代表作:『太陽は動かない』(20)、『カイジ ファイナルゲーム』(20)、『マチネの終わりに』(19)
この映画を観ると、これから映画を観る時の楽しみ方に、新しい視点が一つ加わるのではないかと思います。
僕はこれから映画音響チームの一員として、より一層、映画音楽の作曲に真剣に向き合い、味わい尽くしたいと思います。
そう思わせてくれる映画でした。
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世武裕子(映画音楽作曲家)代表作:『星の子』(20)、『風の電話』(18)、『日々是好日』(18)、『生きてるだけで、愛』(18)
大事なこと全部詰まってる!
映画館行ったことない人にも、映画を愛する人にも等しくワクワクさせてくれるドキュメンタリー映画。
普段は映画の音楽だけを作っていますが、映画の「音」の秘密は実はもっと深くて壮大◎
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岩浪美和(音響監督)代表作:『ガールズ&パンツアー 劇場版』(15)、『劇場版 ソードアート・オンライン−オーディナル・スケール』(17)
音を知れば映画はもっと楽しくなる!映画音響をめぐる冒険者たちの挑戦が数々の名作と共に語られます。
この偉大なる冒険譚をぜひ劇場の音響で体験してください!
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えびなやすのり(音響監督)代表作:『プロメア』(19)、『劇場版 NARUTO-ナルト- 疾風伝』(07)など
まず僕たちがいる業界に入ってきた人に見てほしい。
あなた達がこれからどんな仕事をするのか、今やっている事がどんな意味を持っているのかわかる事でしょう。
次にこの業界に携わる音響以外の関係者に見てほしい。
音を革新的に良くすることは音響の情熱だけでは如何ともしがたいことに気づいて欲しい。
「音?モノでいいじゃん」この台詞を何度言われたことだろう。
是非良い音響の映画館で見て欲しい。サラウンドの何たるかが分かるでしょう。
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鶴岡陽太(音響監督)代表作:『映画 聲の形』(16)
80年代から私のアイドルであったゲイリー・ライドストロームに触れられて、感無量でした。
とは言え、如何にして今に至るかを知る恰好の教材として、若い方にこそ、是非見ていただきたい映画だと思います。
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山田陽(音響監督/音響技術)代表作:『天気の子』(19)、『君の名は。』(16)、『シン・ゴジラ』(16) 、『巨神兵東京に現わる 劇場版』(12)
日本とハリウッド。音響制作の現場には大きな違いがあり、細かく役割を分けて制作できる環境は正直うらやましい。
ただ、音響技術者たちの“音”に対するこだわり、想いは国や環境など関係ないものだと分かり嬉しかった。
ベン・バートも私と同じで機械いじりが好きな少年だったのだ。“音”は観客が意識することなく、自然に聞こえるようにするのが理想。
一方で映画の盛り上がりに“音”は欠かすことができない。
映画を影で支える音響技術者たちの活躍を知ることができる素晴らしい作品だ。
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赤澤勇二(音響効果)代表作:『とんかつDJアゲ太郎』(20)、『犬鳴村』(20)
多くの方に見て欲しい映画だと思いました。映画の見方に新しい視点が加わり、より楽しめるようになると思います。
改めて音の可能性を感じました。
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勝亦さくら(音響効果)代表作:『アイネクライネナハトムジーク』(19)、『最高の人生の見つけ方』(19)
映画の中の音が目に見えないけれど観る人の感情を如何様にも動かすものだということを改めて思いました。
映画が好きな人、映画づくりに携わる人、映画づくりを目指す人、色んな人が楽しめる映画だと思います。
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松浦大樹(音響効果)代表作:『ステップ』(20)、『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)
邦題のとおり、観客にとっては映画の音がどのように作られているのかを知ることができる貴重な作品。沢山の驚きと発見があります。
また映画制作に従事している者にとっては、映画音響史を学ぶに最良の教材。沢山のアイデアとヒントであふれています。
この映画は、私たち映画技術者に初心に返るきっかけを与えてくれる作品です。日本映画の実際はともかく、
この映画で描かれているような仕事がしたい。少なくとも自分は、いつもそう思っています。そして、ウォルター・マーチ最高。
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井上奈津子(音響効果/フォーリーアーティスト)代表作:『君が世界のはじまり』(20)、『惡の華』(19)
本当に胸がいっぱいになってしまった。効果音は爆発や銃声、魔法やアクションなど派手なものが注目されがちだが、
「プライベート・ライアン」のゲイリー・ライドストロームが「画面の外の音が大切だ」と言ったことに凄く共感した。
目に見えなく尚且つ画面の外にある空間を演出することでその世界に匂いや質感を与えることができるのではないかと思う。
台詞にしてもガヤにしても、一音一音にその音を扱う人の意思や演出があり、それを監督が演出していく、
それをこの作品では丁寧に���いていて感動した。
日本にいるとハリウッドや世界の映像音響との技術の隔たりを感じて悔しく思うこともたくさんある。
ですが、この作品に登場する全ての技術者は私たちとあまり変わらない音の変態なのだと、
劣等感を勝手に感じていないでもっと楽しめよと言われている気がした。
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北田雅也(効果音/フォーリーアーティスト)代表作:『映画ドラえもん のび太と新恐竜』(20)、『ザ・ファブル』(19)
雲をつかむような…という慣用表現があるのだけれど、
音の仕事というのは再現性の少なさや音の受け取りかたが個人の体験に依存すること、
空気の振動が消えた瞬間に存在そのものが消えることなど確固たるものが何もない雲をつかむような職業と言えると思う。
雲をつかむことに夢中になった人と雲をつかんで映像に魔法の息吹を吹き込みたい演出家の物語でもあるし、
人々が雲をつかめるようになった歴史の話でもある。映像に対する音響の作り方を体系的に理解することもできる。
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小山吾郎(フォーリーアーティスト)代表作:『クリード 炎の宿敵』(18)、『ブレードランナー2049』(17)、『グレイテスト・ショーマン』(17)
ピューピュー、パタパタ、びゅっ、ドカーン、カキン!、ザバーッ、ぶぉん、ちゅんちゅん、ジャジャーン、パカパカ、ガオーッ!、てくてく。
ワクワク、ドキドキ、素晴らしき音いっぱいの、音の映画! (拍手)
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笠松広司(sound designer/re-recording mixer)代表作:『きみと、波にのれたら』(19)、『海獣の子供』(18)、 『風立ちぬ』(13)
映画は総合芸術という事を再認識。”ある瞬間”の為に、やってダメな事もないし、やらなきゃイケない事もない。
作る側の音響技術者にも、観る側の映画好きなオーディエンスにもきっと刺激になる。
”その瞬間”『ハマった時の爽快感は病みつきになる』
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柴崎憲治(音響効果/サウンドデザイナー)代表作:『Fukushima 50』(20)、『海猿 ウミザル』(04)、『リング』(98)
コレから音響の世界を目指す人たちにとって、教科書の様な映画です。
foley は人の動きや物音を表現して人間たちの存在感を増して、fxは画に奥行きを与えて、立体感を作る。
backgroundは、frameの、内・外の映画の世界観を作る、それにより どうゆう場所なのか、どういう空間なのかを説明する。
画に対する柔軟な創造・想像力・アイデアが、音響技師達の感性とセンスによって画を引き立たせ、
当たり前の様にそんな音がするんじゃ無いかと、錯覚させる世界観を創り出す遊び心と情熱と創意工夫が描かれています。
とても魅力的な映画です。
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高木創(録音/整音/音響デザイン)代表作:『ゲド戦記』(06)、『機動戦士Zガンダム A New Translation Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』(05,06)、『攻殻機動隊 SAC_2045』(20)など
映像作品の半分は音響で成立している。この映画ではそれが国境を越えた共通認識である事を示している。
そして各時代の同時期に映画音響制作をしている日本の大先輩達にも想いを馳せた。
この映画に登場する敬愛するレジェンドな先輩方の証言をスクリーンで目の当たりにしながら「なんてこった」とつい呟く。
スピリットは国は変われど何ら変わらなかったのだ。
素晴らしい映画では音響は寧ろ意識されない。只々ワクワク感が掻き立てられるが、
そのワクワク感を紐解いてゆくと「音響」そのものだったという『ようこそ映画音響の世界へ』。とても良い映画だ。
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山本タカアキ(録音技師/サウンドデザイナー)代表作:『風の電話』(20)、『アイネクライネナハトムジーク』(19)、『モリのいる場所』 (18)
映画業界において音の分野はコストであったりスケジュールであったり色々と冷遇されていると日頃から思っているのですが、
優れた監督たちの音表現への信頼の言葉やこだわり続けて映画音響の歴史を作ってきた先駆者の姿を見て勇気をもらいました。個人的には作品作りで心が折れそうになった時、行き詰まった時に見返したい作品になりました。
それとやはり!映画を志す人たちには是非見てもらいたいです。たくさんの名作を通じて映画音響のあれこれがわかります。
映画音響を志す人は勿論ですが、監督、プロデューサーを目指す人たちにも見て欲しい!
音の表現力を知っている映画人が増えて日本映画がステップアップすることを望みます!!
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浦田和治(映画録音技師)代表作:『孤狼の血』(18)、『ノルウェイの森』(10)、『ジョゼと虎と魚たち』(03)
映像と音という二つのものが、同化したり、異化したり、対立したりして映画は出来上がっていくのでしょうね。
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木原広滋(録音技師)代表作:『よこがお』(19)
監督やプロデューサー等、プリプロダクション(撮影の前段階)から映像制作に関わる方々に是非観ていただきたいです。
作ろうとしている映像に本当に必要な音は、もしかすると『同録』ではなく『アフレコ』の音かも知れないですし、
はたまた『効果音』だけで殆ど表現できてしまうのかも知れません。
そういった事を再認識できる作品だと思いました。
またそれによって、新しい撮影のやり方や、新しいバジェットの使い方が見えてくる。そんな可能性も感じます。
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根本飛鳥(録音技師)代表作:『許された子どもたち』(20)、『愛がなんだ』(19)
まだ見ぬ風景を思い描き、あるかも分からないその景色を見るため、そこに眠る財宝を探して旅をする、映画音響の仕事とは
まるで開拓時代の冒険者の様だ。このドキュメンタリーに登場する人物達は超一流の冒険者であり、探求者である。
「その音」にたどり着いた彼等の眼差しの慎ましく美しいことよ。たかが空気の振動とあなどるなかれ。
冒険者達が掴んだ「その音」は私たちの心まで震わせてくるのだから。
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弥栄裕樹(サウンドデザイナー/録音技師)代表作:『ファンシー』(19)、『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』(19)『ソワレ』(20)
正直こんなに感情が動かされるとは思ってなかったです。声・感情・空間・夢・時間・ソング….。
鑑賞中はユリイカと焦燥感の連続でした。映画音響は重要性とは裏腹に、あまり表に出てこない世界。
そこがクールだけども、もったいないとも思ってました。時代を作ってきた人たちの言葉やスタンスが、
この映画を通じていろんな人に伝われば、もっと豊かな作品が増えると信じています。この映画に関わるすべての人に感謝です!
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佐藤敦紀 (予告編演出/編集/VFXスーパーバイザー) 代表作:『シン・ゴジラ』 (16)
1970年代以降、音響技術の世界で革新を成し遂げたウォルター・マーチ、ベン・バート、ゲイリー・ライドストロームら
レジェンドの姿に胸アツ。そしてラストのベン・バートの言葉に深く感動。
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アラガイ・ビー・ザ・デスハンター 第四話
表紙作るのにめっちゃ時間かかった上に、トレス久々なもんだからやけに雑なんだよなあ……本文は続きから
「……なあ、志貴野さん。質問いいかな?」 「ええ、私に答えられることでしたら何でもどうぞ」 青年、荒貝氏仁の問いかけに、向かい合って座る自称『死神』の志貴野ランセは相変わらずの気さくな態度で返答する。 「ならまず根本的な所からだが……あんたのその肩書き、本物か?」 「とは?」 「言葉通りの意味だよ。言い方悪いけどよ、いきなり変な名刺出されて『自分は東亜ナントカ機構の死神だ』なんて言われても正直信じらんねーのよ。 他人の迷惑顧みる知恵もねぇアホガキじゃあるめぇし、タチ悪いごっこ遊びとまでは言わねえが、 ネット芸人のドッキリ企画か、でなきゃ映画かドラマの宣伝じゃねぇかと疑っちまうわけだ。それも、最新技術とかに金かける余裕のある大手のヤツのな」 「あー、なるほど……確かに、そう思われるのも仕方ないと思います」 「おぅ良かった。そこはしっかり話聞いてくれんのな。失礼承知だがなんか安心したよ、強引に巻き込もうとしてくるような手合いだったらどうしようかと。 ……で、結局答えは? ドッキリ企画なら悪いが他当たんな。宣伝ならこんな手の込んだ真似しねーでも素直に作品教えてくれ、興味沸いたら多分見るから」 「ああ、いえ、ドッキリでも宣伝でもないんですが……何をすれば信じて頂けますか?」 「そうさな……死神特有の超能力だかなんだか、そんなもんでも見せてくれよ。説得力のあるヤツをな」 「超能力ですか。わかりました。では――」
氏仁からの申し出をすんなりと受けたランセは、己の持てる様々な力を彼に披露してみせた。 透明化して姿を消す、宙に浮く、指先に火を灯す、コップの水を一瞬で凍らせるなどの所謂"王道"から、壁をすり抜ける、切り離した片手を遠隔操作する、虫を急成長させるなどの不気味で怪異じみた変わり種まで、ランセの超能力――曰く"神通力"――は実に多種多様であった。
「どうでしょう? これで信じて頂けますか?」 「……ああ、そうだな。目の前であんだけやられたんだ、信じずにはいられねえ……。だが大丈夫なのか? こんな人の多い飲食店で機密ぽい情報喋ったり、神通力とやらを見せびらかしたり、正直あんまそういうのは褒められた真似じゃねえと思うんだが……」 「ご心配なく。会話も行動も、周囲の方々にはごく一般的なものとしてしか認識されないようになっていますので」 「……それも神通力か?」 「厳密には異なりますが、近しいものです」 「そうかい……ま、そんなら心置きなく話もできらぁな。なら本題……の前に、場所変えるか。食い終えて尚飯屋に長居すっと店に迷惑だし、丁度雨も止んだようだから」 「それもそうですね」
そうして二人は店を出た。
「で、本題だが」 「はい」 雨の上がった夕暮れの街を進みつつ、氏仁はランセに問う。 「その、東亜霊界~~なんだっけ?」 「東亜霊界輪廻輪廻機構極東部門の生命霊魂課、です」 「そう、それだ。そのなんかやたら名前長いヤツ」 「覚えにくければ"機構"とか"組織"なんて呼んでも大丈夫ですよ」 「そうか? ならその"組織"の死神だっつーあんたがこの俺に接触してきた理由はなんだ? 察するに"組織"に関する事情らしいが……」 「そうですね……単刀直入に言えば、荒貝氏仁さん……あなたをスカウトしたいんです」 「……スカウト、だぁ? この俺を?」 「ええ。と言っても残念ながら、歌手や俳優になりませんか? なんて話ではありませんが」 「だろうな。寧ろ好都合だ、そういうのは柄じゃねえ」 「そうですか? 個人的に荒貝さんは磨けば光る原石という気もしますが」 「買い被りだ、そんな高尚な奴じゃねえよ。それに……」 「それに、何です?」 「そういう華やかなのはあんたのがよっぽど似合うだろ。話上手えし、声キレイだし、美人でスタイルもいい。最初見た時ゃどっかの女優かと思ったもんだ」 「そんな、美人だなんて……」 唐突に褒められたランセは、思わず赤面し俯く。 「率直な感想、目で見た事実を言ったまでだ。謙遜するこたぁねぇさ……で、スカウト云々てのは?」 「言葉通りの意味ですよ。生命霊魂課で働きませんか、という」 「仕事ねえ……生憎と今の仕事場に不満はねぇし、副業できるほど器用でもねえんだがなぁ」 「すみません、語弊がありましたね。別に私は転職や兼業を勧めてるわけじゃないんです」 「……悪い、どうにも話が読めねえんだがな。……そもそもあんたら"組織"って具体的に何してんだい? 死神だ生命だと言うからには、なんか幽霊的なもん相手にしてんのかな、ぐらいには想像つくが」 「そうですね……すみません、そちらの説明を先にするべきでした。 まずそもそも『霊界輪廻機構』は、その名の通りこの世とあの世――現世と霊界の均衡を保ち、双方を適切に管理すべく設立されました。『国際生類連合』を総本山として各地にそれぞれ存在し、各機構は幾つかの支部で構成されています。そしてその支部一つ一つへ、管轄分野や業務内容ごとに様々な部署があるといった感じですね」 「いきなり壮大だな……まあいい、続けてくれ」 「はい。その構成員は死神や精霊など一般に幻想・超常とされるような種族が殆どですが、中にはそれらと深く関わりのある人間などの構成員も存在します。 各部署の事業内容について説明すると長くなりますし私自信把握しきれてないんですが……とりあえず私の所属する生命霊魂課は、現世に存在する生命体の個体数を適正値に調整するのが主な仕事ですね」 「個体数調整……死神ってからには、やっぱ命を刈り取ったりもすんのかい?」 「あー……原始的な動植物とか、それしか手立てがない場合はやむを得ずってこともありますね。けどここ何十年かは、特に人間の方々を中心に著しく減少傾向にあるので、専ら不適切な死を遠ざけて保護するのが主流ですね」 「被災者や病人、貧民なんかへの支援とかか?」 「はい、そういった活動を行う構成員もいますね」 「あんたは違うと?」 「本来の管轄ではないですね。もっと根本から直接死を抑制する……それが死神の仕事です」 「根本から、直接?」 「はい。と言ってまあこれは、実際見て貰うのが早いでしょう。失礼」 「は? 何言って――ぬうっ!?」 正面に回り込んだランセは、素早い動きで氏仁の眉間辺りを指差した。刹那、彼の視界は眩い光に包まれる。 (なんだ、今の光は……) 幸いにも光は一瞬で消え去り���両目に異常も感じられない。 「驚かせてすみません。こうするのが最適解かと思いまして」 「最適解って、一体何の……うおぁっ!?」
困惑しつつも何気なく周囲を見渡した氏仁は、視界に映る光景に思わず目を疑う。 普段から表情の変化に乏しく、目に見えて動揺したり取り乱すようなことのない彼だったが、この時ばかりは例外であった。
(な、なんだ、ありゃあ……一体何なんだ、"あいつら"はっ!?) 「荒貝さん、わかりますか? "あれら"こそ死神の抑制すべき"死"そのものとも言うべき存在です」
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ボツ2
おっぱい、大食い。最後まで書いたけど胸糞なのでここに途中まで投稿してお蔵入り予定。
時: 午前8時05分
所: ○○中学正門前
身長: 標準的。155センチ程度。
衣服: 〇〇中学指定の制服。黒のセーラー。リボンの色より二年生と断定。
年齢: 中学二年生なので14、5。
持ち物: 右手に〇〇中学指定の鞄。左手にスマホを所持。
同行者: 友人1名。興味無しのため略。
背格好: やや細身か。冬服のため殆ど見えなかったが、スカートから覗く脚、そして周りの生徒と見比べるに、肩や腕も細いと思われる。腰回りもほっそりとしていると感じた。正確には引き締まっていると言うべきか。
顔: いと凛々し。小顔。頬は真白く、唇には薄い色付き。笑うと凄まじく整った歯が見え隠れする。この時髪をかき上げ血の色の鮮やかな耳が露出する。
髪: ボブ系統。ほぼストレートだが肩のあたりで丸くなる。色は黒、艶あり。
胸: 推定バスト98センチ、推定アンダーバスト62センチのK カップ。立ち止まることは無かったが、姿勢が良いのでほぼ正確かと思われる。しっかりとブラジャーに支えられていて、それほど揺れず。体格的に胸元が突出している印象を受ける。隣の友人と比べるとなお顕著である。制服のサイズがあっておらず、リボンが上を向き、裾が胸のために浮いて��た。そのため、始終胸下に手を当てていた。揺れないのもそのせいであろう。制服と言えば、胸を無理に押し込んだかのように皺が伸び、脇下の縫い目が傷んでおり、肩甲骨の辺りにはブラジャーのホックが浮き出ている。されば制服は入学時に購入したものと思われ、胸は彼女が入学してから大きくなった可能性が大である。元来彼女のような肉体には脂肪が付きづらいはずなのだが、一年と半年を以てK カップにまで成長を遂げたところを見ると、期待はまずまずと言ったところか。要経過観察。名前は○○。胸ポケットに入れてあったボールペンが落ちたので拾ってあげたところ、「ありがとうございます」と丁寧にお辞儀をされる。
時: 午前10時28分
所: 〇〇駅構内
身長: 高い。170センチ強
衣服: 薄く色味がかった白、つまりクリーム色のファー付きコート。内には簡素なグリーンのニットを羽織る。首元に赤のマフラー。
年齢: 22、3。休み期間中の大学生かと思われる。
持ち物: キャリーバッグ。手提げのバッグ。
同行者: 友人2名。先輩1名。何れも女性。貧。
背格好: 体格が良いと言った他には特に無し。腕も見えず、脚も見えず、首も見えず。肩幅の広さ、腰つきの良さから水泳を営んでいると推定される。
顔: その背に似合わず童顔。人懐っこい。マフラーに顔を埋め、視線を下げ、常に同行者に向かって微笑む。愛嬌よし。
髪: ショート。これより水泳を営んでいると断定。色は茶、染め上げてはいるがつやつやと輝く。
胸: 推定バスト129センチ、推定アンダーバスト75センチのR カップ。冬である上に、胸元が目立たないよう全身を地味に作っており、某コーヒーショップにてコートを取っても、無地のニットのために膨らみが分かりづらかった。さらに、胸の落ち具合から小さく見せるブラジャーを着用しているかもしれない。そのため、推定カップはR カップより3、4カップは大きい可能性がある。コートを取った際、胸元が一層膨らんだように感じられた。机の上に胸が乗って、本人は気にしていないか、もしくは気づいていなかったが、柔らかさは至高のようである。他の男性客の腕が肩にぶつかって、驚いた際に胸で食べかけのドーナツを落とす。以降会話は彼女の胸に話題が移ったらしく、左右に居た友人二名が所構わず触れるようになり、両手を使って片胸片胸を突っついたり、揺らしたりして遊ぶ。「机まで揺れる」と言う声が聞こえてくる。「ちょっとやめてよ」と言いつつ顔は相変わらず微笑むでいる。しばらくして四人とも席を立って、地下鉄筋の方へ消えていく。童顔ゆえに顔より大きい胸は驚くに値するが、体格からして胸元に自然に収まっているのを見ると、やはりなるべくしてなったとしか思えず。
時: 午後00時14分
所: 〇〇市〇〇にあるスーパー前
身長: 低い。150センチに満たない。
衣服: 所謂マタニティウェア。ゆったりとした紺のワンピースに濃い灰色のポンチョ。
年齢: 26、7
持ち物: 買い物袋。ベビーカー。
同行者: ベビーカーの中に赤ん坊が一人。女の子である。
背格好: 小柄。寸胴で、かつ脚も長くはあらず、そして手足が細く、脂肪が程よくついている。つまりは未成熟な体つき。身長以上に小さく見える。
顔: かなりの童顔。着るものが着るものであれば高校生にも見える。可愛いがやつれていて、目の下に隈あり。子供が可愛くて仕方ないのか、そちらを見ては微笑む。
髪: セミロングを後ろで一束。中々の癖毛であるかと思われるが、目のやつれ具合からして、もしかしたら本当はもっと綺麗なのかもしれない。髪色は黒。可愛らし。
胸: 推定バスト110センチ、推定アンダーバスト58センチのQ カップ。体格が小柄であるのでQ カップよりもずっと大きく見える。というより迫力がある。私が訪れた時は買い物袋をベビーカーに吊っている最中であった。ほどなくして赤ん坊が泣き出したので、胸に抱えてあやしたが、赤ん坊は泣き止まず。片胸と赤ん坊の大きさはほぼ同じ��らいであっただろう。また、胸と赤ん坊とで腕は目一杯伸ばされていた。胸に抱いて「よしよし」と揺らすのはしばらく続いたが、赤ん坊が泣き止むことはなかった。そこで、座る場所を求めて公園へと向かおうと、一度ベビーカーへと戻そうとしたのであるが、一度胸に食らいついた赤ん坊は離さない。「さっきも飲んだじゃない」とため息をついて片手で危なっかしくベビーカーを引こうとする。「押しましょうか」と接近してみたところ、意外にもあっさりと「よろしくおねがいします」と言って、私にベビーカーを預けた。中には玩具が数種類あった。道から離れた日差しの良いベンチに腰掛け、ケープを取り出して肩にかけ、赤ん坊をその中へ入れる。それでもしばらくは駄々をこねていたであったが、母親が甘い声をかけているうちに大人しくなった。私が「お腹が空いてたんですね」と笑うと、「困ったことに、食いしん坊なんです。女の子なのに」と笑い返して赤ん坊をあやす。話を聞いていると、母親の母乳でなければ我慢がならないと言う。授乳が終わってケープを外した時、子供はすやすやと眠りについていた。「胸が大きくなりすぎて、上手く抱っこできなかったんです。大変助かりました。ありがとうございます」と分かれたが、その言葉を考えるに、妊娠してから一気に胸が大きくなったのであろう。授乳期を終えたときの反動が恐ろしい。むしろベビーカーの中に居た赤ん坊の方に興味を唆られる。
時: 午後01時47分
所: 〇〇市市営の図書館。某書架。
身長: 標準的。158センチ程度。
衣服: 白のブラウスにブラウンのカーディガン。
年齢: 30前後か。
持ち物: 白のタブレット
同行者: 無し
背格好: 小太りである。全体的に肉がふっくらとついている。けれども目を煩わすような太り方ではない。豊かである。ただし、著しく尻が大きい。
顔: 目尻は美しいが、柔らかな頬に愛嬌があって、どちらかと言えば可愛らしい方の顔立ち。鼻がやや低く、口元はリップクリームで赤々と照りを帯びている。色白とは言えないが、光の加減かと思われる。眼鏡をかけており、リムの色は大人しい赤。非常によく似合う。
髪: ストレートなミディアムヘア。髪色は黒であるが、不思議なことに眼鏡の赤色とよく合い、前髪の垂れかかるのが美しい。
備考: 司書である。
胸: 推定バスト128センチ、推定アンダーバスト81センチのO カップ。本日の夜のお供にと本を物色中に、書架にて本を正していた。胸が喉の下辺りから流麗な曲線を描いて20センチほど突き出ているばかりでなく、縦にも大きく膨れており、体積としてはP カップ、Q カップ相当かもしれない。頭一つ分背が低いので上からも望めたのであるが、カーディガンで見え隠れする上部のボタンが取れかけていた。本を取る度に胸が突っかかって煩わしいのか、肩を揺すって胸の位置を直す。本棚に胸が当たるのは当然で、文庫本などはその上に乗せる。一つの書架を片付け終わった辺りで、適当に思いついたジャンルを訪ねて接近すると、如何にも人の良さそうな顔で案内をしてくれた。脚を踏み出す度に甲高い音が鳴るのは、恐らくブラジャーのせいかと思われる。歩き方が大胆で胸が揺れるのである。途中、階段を下りなければならないところでは、一層音が大きくなって、臍のあたりで抱えていた本を胸に押し付けて誤魔化していた。そのため、ブラジャーのストラップがズレたかと見え、書棚の方へ目を向けている隙に、大胆にも胸を持ち上げて直していた。なまめかしい人ではあるが、年が年なので望みは無い。
時: 午後02時22分
所: 〇〇小学校校庭
身長: 140センチ前後か
衣服: 体操服
年齢: 10、11歳
持ち物: 特に無し
同行者: 友人数名
背格好: ほっそりとしなやかである。幼い。腕も脚もまだ少女特有の肉が付いている。今日見た中で最も昔の「彼女」に似ている体つきであったが、この女子児童は単に骨格が華奢なだけで、痩せ細った体ではない。健康的である。脚が長く、短足な男子の隣に立つと、股下が彼の腰と同位置に来る。
顔: あどけなさは言うまでもないが、目元口元共に上品。笑う時もクスクスと擽るような、品の良い笑い方をする。眼鏡はテンプルに赤色が混じった、基本色黒のアンダーリム。そのせいで甚だ可愛らしく見えるが、本来は甚く聡い顔立ちをしているかと推定される。が、全般的に可愛らしい。
髪: 腰まで届く黒髪。ほぼストレートだが若干の癖あり。また、若干茶色がかっているように見えた。髪の質がかなり良く、時折肩にかかったのを払う度に、雪のように舞う。
胸: 推定バスト81センチ、推定アンダーバスト48センチのI カップ。体育の授業中のことである。男子は球技を、女子はマラソンでもやらされていたのか、校庭を走っていた。身体自体は小柄であるから胸はそう大きくはないのだが、無邪気に走るから激しく揺れる。揺れるごとに体操服が捲れ上がって腹部が見えそうである。明らかに胸元だけサイズが合っていない。何度か裾を直しながら走った後、耐えかねて胸元を押さえつけていたのであるが、いよいよ先生の元へ駆け寄って校舎内へ入った。そして出てきてから再び走り初めたけれども、その後の胸の揺れは一層激しくなっていた。ブラジャーに何かあったのだろうと思われる。顔には余裕がありながら、走る速さがこれまでとは段違いに遅く、これまで一緒に走ってきた友人に追い抜かれる。結局、彼女は胸を抑えながら、周回遅れで走りを終えた。しかし可哀想なことに、息を整えていると友人に後ろから手で掬われて、そのまま揉みしだかれる。小学生の手には余る大きさである。寄せあげて、掬い上げて、体操服をしわくちゃにしながら堪能する。私にはそう見えただけで、実際にはじゃれついていただけであろうが、指が深く沈み込んでいる様は男子児童の視線を寄せるのに足る。なされるがままにされていた彼女は、そのうちに顔を真っ赤にして何かを言いつつ手をはたき落とし「今はダメ」と言い、以降はすっかり両腕を胸元で組んで、猫背になって拗ねてしまった。この生徒は要観察である。下校時に再び見えてみれば、制服下の胸はブラジャーは着けていないながら見事な球形を為している。先程の光景から張りも柔らかさも極上のものと想像される。名前は○○。名札の色から小学5年生だと断定。ここ一ヶ月の中で最も期待すべき逸材。
時: 午後05時03分
所: 〇〇市〇〇町〇〇にある某コンビニ
身長: やや高い。163センチほど。
衣服: ○○の制服。
年齢: 17歳
持ち物: 特に書くべきにあらず
同行者: 無し
背格好: 標準的だがやや痩せ型。恐らくは着痩せするタイプである。一見してただの女子高生の体であるが、肩、腰つきともに十分な量の肉量がある。その代わり腕は細い。右手に絆創膏。
顔: あどけない。非常に可愛らしい顔。人柄の良さが顔と表情に出ていると言ったところ。眉は優しく、目はぱっちり。常に口が緩んで、白い頬に赤みが差す。が、どこか儚げである。分厚くない唇と優しい目が原因か。
髪: 後ろに一束したミディアムヘア。一種の清潔さを表すと共に、若干の田舎臭さあり。後ろ髪をまとめて一束にしているので、うなじから首元へかけての白い肌が露出。これが殊に綺麗であった。
備考: 高校生アルバイター
胸: 推定バスト118センチ、推定アンダーバスト68センチのP カップ。服が腰元で閉じられているので、高さ24センチほどの見事な山が形成されている。そのため余計に大きく感じられる。手を前で組む癖があるのか胸が二の腕によって盛り上がって、さらに大きく見える。レジ打ちを担当していた。面倒くさい支払い方法を聞いて接近。レジにて紙を用いて説明してくれるのであるが、胸元が邪魔で始終押さえつけながらでの説明となり、体を斜めにしての説明となり、終いには胸の先での説明となる。ブラジャーの跡あり。よほどカップが分厚いのか胸と下着との境目がはっきりと浮き出ている。この大きさでこのタイプのブラジャーは、1メーカーの1ブランドしかないため、懐かしさに浸る。大体分かりました、では後日よろしくおねがいしますと言うと、にこやかにありがとうございましたと言う。腕の細さと胸の大きさとが全くもって合っていない。腰つきとは大方合っている。顔があどけないところから、胸に関しては期待して良いのではないだろうか? それを知るには彼女の中学時代、ひいては小学時代を知る必要があるが、そこまで熱心に入れ込めるほど、魅力的ではない。
本日も予が真に求むる者居らず、―――と最後に付け足した日記帳を、俺は俺が恐れを抱くまでに叫び声を上げながら床へと叩きつけ、足で幾度も踏みつけ、拾って壁に殴りつけ、力の限り二つに引き裂いて、背表紙だけになったそれをゴミ箱へ投げつけた。八畳の部屋の隅にある机の下に蹲り、自分の頭をその柱に打ちつけ、顎を気絶寸前まで殴り、彼女の残した下着、―――ブラジャーに顔を埋めて髪を掻き毟る。手元に残りたる最後の一枚の匂いに全身の力を抜かされて、一時は平静を取り戻すが、真暗な部屋に散乱した日記帳の残骸が肌へと触れるや、彼女の匂いは途端に、内蔵という内蔵を酸で���かすが如く、血管という血管に煮えたぎった湯を巡らせるが如く、俺の体を蝕んでくる。衝動的にブラジャーから手を離して、壁に頭を、時折本当に気絶するまで、何度も何度も何度も打ちつけ、忌々しい日記帳を踏みしめて、机の上に置いてあるナイフを手にとる。以前は右足の脹脛(ふくらはぎ)を数え始めて26回切りつけた。今日はどこを虐めようかなどと考えていると、彼女の残したブラジャーが目につく。一転して俺のこころは、天にのぼるかのようにうっとりと、くもをただよっているかのようにふわふわと、あたたかく、はれやかになっていく。―――
―――あゝ、いいきもちだ。彼女にはさまれたときもこのような感じであった。俺の体は彼女の巨大な胸が作り出す谷間の中でもみくちゃにされ、手足さえ動かせないまま、顔だけが彼女の目を見据える。ガリガリに痩せ細って頬骨が浮き出てはいるが、元来が美しい顔立ちであるから、俺の目の前には確かにいつもと変わらない彼女が居る。我儘で、可愛くて、薄幸で、目立ちたがり屋で、その癖恥ずかしがり屋で、内気で、卑屈で、でも負けん気が強くて、甘えん坊で、癇癪持ちで、いつもいつもいつも俺の手を煩わせる。冷え切った手で俺の頬を撫でても、少しも気持ちよくは無い、この胸、この胸の谷間が冬の夜に丁度良いのだ。この熱い位に火照った肉の塊が、俺を天に昇らせるかの如き高揚感を與えるのだ。
だがそれは後年の事。床に広がったブラジャーを拾って、ベッド脇のランプの燈を点けて、ぶらぶらと下へと垂れるカップの布をじっくりと眺める。華奢で肉のつかない彼女のブラジャーだったのだから、サイドボーンからサイドボーンまでの距離は30センチ程もあれば良く、カップの幅も中指より少し長い程度の長さしかない。が、その深さと広さはそこらで見かけるブラジャーとは一線を画す。手を入れれば腕が消え、頭を入れればもう一つ分は余裕がある。記念すべき「初ブラ」だった。
それが何たることか! 今日、いや昨日、いや一昨日、いやこの一ヶ月、いやこの一年間、いや彼女が居なくなってから実に6年もの間、このブラジャーが合う女性には出会うどころか、見かけることも出来ないではないか。細ければサイズが足りず、サイズが足りればぶくぶくと肥え、年増の乳房では張りが足らず、ならばと小学生の後を付け回してはお巡りに声をかけられ、近所中の中高にて要注意人物の名をほしいままにし、飽きる迄北から南の女という女を見ても、彼女のような体格美貌の持ち主は居なかった。風俗嬢へすら肩入れをし、ネットで調子に乗る女どもにも媚びへつらった。
恭しくブラジャーを箱へと収めて床に散らばりたる日記帳の屑を見るや、またしても怒りの感情が迸ってくる。今日は左太腿の上をざっくりとやってやろうか。紙屑をさらに歯で引きちぎり、喉に流し込みながらそう思ったけれども、指を切る程度に留め、代わりに床を突き抜ける位力を入れて、硬い板の上に差す。今日書いた文面はその上にあった。
「なんで、なんで俺はあんなことを、……」
気がつけば奇声を上げつつ髪の毛を毟り取っていた。時計を見れば午後11時28分。点けっぱなしにしておいたパソコンの画面にはbroadcasting soon! という文字が浮かび上がって居る。忘れた訳では無かったが、その英単語二文字を見るだけで、怒りも何も今日の女どもも忘れ、急に血の巡りが頭から下半身へと下り、呼吸が激しくなる。まるで彼女を前にした時のようである。急いで駆けつけて音量を最大限まで上げて、画面に食い入ると、直にパッとある部屋が映し出され、俺の呼吸はさらに激しくなった。
部屋はここと同じ八畳ほど、ベッドが一台、机が一つ、………のみ。
机の上にはありきたりな文房具と、食器類が一式、それに錠剤がいくつか。ベッドの上には質の良さそうな寝具、端に一枚のショーツ、その横に犬用のリードが一つ。これはこれから現れる者が、謂わばご主人さまに可愛がられるために着けている首輪につながっているのである。そしてその横に、あゝ、彼女がまだ傍に居ればぜひこの手で着けて差し上げたい巨大なブラジャーが一つ、………。ダブルベッドをたった一枚で埋め尽くすほど大きく、分厚く、ストラップは太く、今は見えないが12段のホックがあり、2週間前から着けているらしいけれどもカップは痛み、刺繍は掠れ、ストラップは撚れ、もう何ヶ月も着たかのようである。
しばらく見えているのはそれだけだったが、程なくしてブラジャーが画面外へ消えて行き、ショーツが消えて行きして、ついに放送主が現れる。病的なまでに痩せ細って骨の浮き出る肩、肘、手首、足首、膝、太腿、それに反して美しくしなやかな指が見える。顔は残念ながら白い仮面で見えないが、見えたところで一瞬である。すぐさま画面の殆どは、中央に縦線の入った肌色の物体に埋められるのだから。その肌色の物体は彼女の胸元から生え、大きく前へ、横へと広がりながら腰元を覆い、開けっ広げになった脚の間を通って、床へとゆるやかにの垂れており、ベッドに腰掛けた主の、脚の一部分と、肩と、首を除いて、体の殆どを隠してしまっている。床に垂れた部分は、部分というにはおかしなくらい床に広がる。浮き出た静脈は仄かに青々として、見る者によっては不快を感ずるだろう。
言うまでもなく、女性の乳房である。主は何も言わずにただそこに佇むのみで、何も行動をしない。仮面を着けた顔も、たまに意外と艶のある黒髪が揺れるだけで動かないのであるが、極稀に乳房を抑える仕草をして、愛おしそうに撫でることがある。けれどもそれは本当に極稀で、一回の配信につき一度の頻度でしかなく、殆どの場合は、一時間もしたらベッドに倒れ込んで寝てしまうのである。
この配信を見つけてからというもの、俺の日中の行動は、その寝姿を見るための暇つぶしでしか無い。彼女そっくりな体つきに、彼女そっくりな胸の大きさ、―――しかもこちらの方が大きいかもしれない上に、彼女そっくりな寝相、………見れば見るほど彼女に似て来て、また奇声を発しそうになる。無言で、手元にあった本の背表紙で頭を打ちつけて落ち着きを取り戻し、画面を見ると、ゴロンとベッドから落ちてしまったその女の姿。彼女もよくやった寝相の悪さに、途端懐かしさが込み上げて来て、
「あゝ、こら、叶(かなえ)、寝るんだったらベッドの上で寝ないと、……。手伝ってやるからさっさと起きなさい」
と頬を叩いたつもりだが、空を切るのみで、消息不明となっている者の名前を呼んだだけ、羨ましさと虚しさが募ってしまった。
幼馴染の叶が居なくなってから早6年、片時も忘れた事はないのであるが、隣に住んでいながら出会いは意外と遅いものであった。当時俺は11歳の小学5年生、物凄く寒かったのを思えば冬から春前であったろうか、俺の家は閑静な住宅街の中に突如として現れる豪邸で、建物よりも庭に意匠を凝らしたいという父上の意思で、洋館が一つと離れが一つ庭に面する形で建てられ、俺はその離れを子供部屋として与えられていた。球状の天井を持つその部屋は、本当に子供のために閉ざされた世界かのようだった。庭の垣根が高く、木に埋もれる形で建っているのであるから、内は兎も角、外からだとそもそも離れがあることすら分からない。音も完全に防音されていて、車が通りかかるのすら、微妙な振動でようやく分かるくらい外界から切り離されているのである。いつも学校から帰ると、俺はその部屋で母上と共に話をしたり、ごっこ遊びをしたり、宿題をしたりする。食事もそこで取って、風呂には本館の方へ向かう必要はあるけれども、学校に居る7、8時間を除けば一日の殆どをそこで過ごしていた。だから、近隣の様子なぞ目については居なかったし、そもそも父上から関わるなというお達しがあったのだから、あえて触れるわけにはいかない。学校も、近くにある公立校へは通わずに、ずっと私立の学校へ入れられたのだから、関わろうにも、友人と言える者も知り合いと言える者も、誰も居ないのである。
そんな生活の中でも、よく離れの2階にある窓から顔を突き出して、燦々と輝く陽に照らされて輝く街並みを眺めたものだった。今はすっかりしなくなってしまったけれども、木々の合間合間から見える街並みは殊に美しい。一家の住んでいる住宅街というのが、高台に建っているので、街並みとは言ってもずっと遠くまで、―――遥かその先にある海までも見えるのである。
そう、やっぱり冬のことだ、あのしっとりとした美しさは夏や秋には無い。いつもどおり、俺はうっとりと椅子に凭れかかって街並みを眺めていたのであるが、ふとした瞬間から、女の子の声で、
「ねぇ、ねぇ、ねぇってば」
と誰かを呼びかける声がしきりに聞こえてきていたのだけれども、それが少し遠くから聞こえてくるものだから、まさか自分が呼ばれているとは思わず、無視していると、
「ねぇ!」
と一層激しい声が聞こえてくる。下を見てみると、同年代らしい女の子が、彼女の家の敷地内からこちらを不満そうに見つめてきている���
「僕ですか?」
「そう! 君!」
と満面の笑みを浮かべる。
この女の子が叶であることは言及する必要も無いかと思うが、なんと見窄らしい子だっただろう! 着ている物と言えば、姉のお下がりのよれよれになった召し物であったし、足元に���汚らしいサンダルを履いていたし、髪は何らの手入れもされていなかったし、いや、そんな彼女の姿よりも、その家の古さ、ボロさ、貧しさは余りにも憐れである。流石に木造建築では無いものの、築20年や30年は越えていそうな家の壁は、すっかりと黒ずんで蜘蛛の巣が蔓延っており、屋根は黒いのが傷んで白くトゲトゲとしているし、庭? にある物干し竿は弓なりに曲がってしまっていて、痛みに傷んだ服やタオルが干されている。全体的に暗くて、不衛生で、手に触れるのも汚らわしい。広さ大きさは普通の一軒家程度だけれども、物がごちゃごちゃと置かれて居るのでかなり狭苦しく感じられ、俺は父上がどうして近隣の者と関わるなと言ったのか、なんとなく理解したのだった。目が合った上に、反応してしまったからには相手をしなくちゃいけないか、でも、できるだけ早く切り上げて本の続きでも読もう。―――俺は一瞬そう思ったが、ようようそう思えば思うほど、彼女に興味を抱いてしまい、小っ恥ずかしい感情がしきりに俺の心を唆していた。
それは一目惚れにも近い感情だっただろうと思う。というもの、その時の叶の外見は、着ているものが着ているものだけに見窄らしく見えただけで、顔立ちは悪くないどころかクラスに居る女子どもなぞよりずっと可愛いかった。いや、俺がそう感じただけで、実際は同じくらいかもしれないが、普段お嬢様と言うべき女の子に囲まれていた俺にとっては、ああいう儚い趣のある顔は、一種の新鮮さがあって、非常に魅力的に見える。どこか卑屈で、どこか苦心があって、しかしそれを押し隠すが如く笑う、………そういう健気な感じが俺の心を打ったと思って良い。また、体つきも普段見るお嬢様たちとは大きく変わっていた。彼女たちは美味しいものを美味しく頂いて、線の細い中にもふっくらとした柔らかさがあるのだが、叶はそうではない。栄養失調からの病気じみた痩せ方をしていて、ただ線が細いだけ、ただ貧相なだけで、腕や脚などは子供の俺が叩いても折れそうなほどに肉が付いておらず、手や足先は、肌が白いがために骨がそのまま見えているかのようである。兎に角貧相である。が、彼女にはただ一点、不自然なほど脂肪が蓄えられた箇所があった。
それはもちろん胸部である。叶は姉から譲り受けた服を着ているがために、袖や裾はだいぶ余らしていたのであるが、胸元だけはピンと張って、乳房と乳房の間には皺が出来ていて、むしろサイズが足りないように見える。恐らく裾を無理やり下に引っ張って、胸を押し込めたのか、下はダボダボと垂れているけれども、胸の上は変にきっちりしている。体の前で手をもじもじさせつつ、楽しげに体を揺らすので、胸があっちへ行ったり、こっちへ行ったりする。俺は最初、胸に詰め物をしているのであろうかと思われた。そう言えば、一昨日くらいにクラスの女子が、私の姉さんはこんなの! と言いつつ、体操服の胸元にソフトボールを入れてはしゃいでいたが、その姿がちょうどこの時の叶くらいであったから、自然にやっぱりこの年の女子は大きな胸に憧れるものなのだと納得したのである。だが、叶の胸は変に柔らかそうに見える。いや、それだけでなく、ソフトボールを入れたぐらいでは脇のあたりが空虚になって、はっきりと入れ物だと心づくが、彼女の体に描かれる、首元から始まって脇を通り、へその上部で終りを迎える曲線は、ひどく滑らかである。手が当たればそこを中心に丸く凹み、屈んで裾を払おうとすれば重そうに下で揺れる。
俺が女性の乳房なるものに目を奪われた初めての瞬間である。
それは物心ついた少年の心には余りにも蠱惑的だった。余りにも蠱惑的過ぎて、俺の体には背中をバットで殴られたような衝撃が走り、手が震え、肩が強張り、妙に臀部の辺りに力が入る。頭の中は真っ白で、少しずつ顔と耳たぶが赤くなっていくのが分かる。途端に彼女の胸から目が離せなくなり、じっと見るのはダメだと思って視線を上げると、さっきとは打って変わって潤いのある目がこちらを見てきている。微笑んでくる。その瞬間、徐々に赤くなって行っていた顔に、血が一気に上る感覚がし、また視線を下げると、そこにはこれまで見たことがない程の大きさ���胸。胸。胸。………あゝ、なんと魅力的だったことか。
「こんにちは」
「うん、こんにちは。今日は寒いね」
彼女に挨拶されたので、俺はなんとか声を出したのだった。
「私は全然。むしろあったかいくらい」
「元気だなぁ」
「君が元気ないだけじゃないの」
「熱は無いんだけどね」
「ふふ」
と彼女は笑って、
「君どのクラスの子?」
「いや、たぶん知らないと思う。この辺の学校には通ってないから」
「どおりで学校じゃ、見ないと思った。何年生なの?」
彼女がこの時、俺を年下だと思っていたことは笑止。実際には同い年である。
「へぇ、あっちの学校はどうなの?」
「どうもこうもないよ。たぶん雰囲気なんかは変わんないと思う」
「そうなんだ」
と、そこでトラックが道端を通ったために、会話が区切れてしまって、早くも別れの雰囲気となった。
「ねぇ」
先に声をかけたのは彼女だった。
「うん?」
「またお話してくれない?」
少年はしばし悩んだ。近くの者とは関わるなと言う父上の言葉が頭にちらついて、それが殆ど彼女の家庭とは関わるなとの意味であることに、今更ながら気がついたのであったが、目の前に居る少女が目をうるませて、希望も無さげに手をもじもじと弄っているのを見ると、彼女の学校での扱われ方が目に見えてしまって仕方がなかった。そっと目を外すと、隣に住んでいなければ、多分一生関わること無く一生を終えるであろう貧しい家が目に飛び込んできて、だとすれば、良い育ちはしていないに違いはあるまい。だが、今言葉を交わした感じからすれば、意外にも言葉遣いはぞんざいではなく、笑い方もおっとりとしている。それに何より、自分がここまで心臓の鼓動がうるさいと思ったことはないのである。少年の心はこの時、「またお話したい」などというレベルではなく、彼女に近づきたい気持ちでいっぱいであった。近づいて、もっともっとお話をして、その体に触れて、夜のひと時をこのメルヘンチックな我が部屋で過ごせたら、どんなに素敵だろう。この窓から夜景を見て、手を取って、顔を突き合わして、行く行くは唇を重ねる、………あゝ、この部屋だけじゃない、綺麗に見繕って、二人で遊びに行くのも良い、いや、もはや二人きりでその場に居るだけでも僕の心は満足しそうだ。………実際にはこんなに沢山ことを考えた訳ではなかったけれども、しかしそういうことが、父上の言いつけから少年をすっかり遮断してしまった。つまりは、彼女の言葉に頷いたのである。
「もちろん。こうやって顔だしてたら、また話しかけてよ」
「ふふ、ありがとう。またね」
「またね。―――」
これが俺と叶の馴れ初めなのだが、それから俺たちは休みの日になると、窓を通じて10分20分もしない会話を楽しんだ。尤もそれは俺が父上と母上を怖がって、勉強しなくちゃいけないだとか、習い事があるとか、そういう理由をつけて早々に切り上げるからではあるけれども、もし何の後ろめたさも無かったら日が暮れても喋りあったに違いない。
「えー、……もう? 私はもっとお話してたい!」
「ごめんね。明日もこうやって外を眺めてあげるからさ」
その言葉に嘘はなく、俺は休日になれば、堪えきれない楽しみから朝食を終え、両親を煙に巻くや窓から顔を突き出していた。すると叶はいつも直ぐに家から出てきて、
「おはよう」
と痩せ細った顔に笑みを浮かべる。彼女もまた、楽しみで楽しみで仕方ないと言った風采なのである。
「おはよう。今日はいつにもまして早いね」
「ふふ」
会話の内容はありきたりなこと、―――例えば学校のこと、家のこと(彼女はあまり話したがらなかったが)、近くにある店のこと、近くにある交番がどうのこうのということ、近くにある家のおばさんが変人なことなど、強いて言えば、近所の人たちに関する話題が多かった。というのも、この住宅街に住んでいながら、今まで何も知らなかったので、俺の方からよく聞いたのが理由ではあるけれども、話に関係ないから述べる必要はあるまい。
それよりも、あんまり叶が早く出てくるので、いつのことだったか、聞いてみたことがあった。すると、彼女は心底意地の悪い笑顔で、
「私の部屋から丸見えなんだもん。そんなに楽しみ?」
と言うので、無性に恥ずかしさが込み上げてきたのは覚えている。どう返したのか忘れたが、その後の彼女の笑う様子が、強烈に頭に残っているのを考慮すれば、さらに恥ずかしい言い訳を放ったのは確かである。………
そんなある日のことであった。確か、叶と出会って一ヶ月経った日だったように思う。何でも学校が春の休み期間に入ったために、俺達は毎日顔を合わせていたのであるから多分そうで、非常に小っ恥ずかしい日々を送っていたのであるが、この日は俺しか俺の家には居ないのであった。それも朝一から深夜まで、何故だったのかは忘れてしまったが、両親も居なければ、ハウスキーパーも、確実に居ないのである。然れば初恋に目の暗んだ少年が悪巧みをするのも当然であろう。つまり俺はこの日、叶をこのメルヘンチックな離れに招待しようとしていたのである。
一種の期待を胸に抱きながら、いつもどおり窓から顔を突き出して、今や��慣れてしまった貧しい家の壁に視線を沿わせては、深呼吸で荒れそうになる息を整えようとする。一見、「いつもどおり」の光景だけれども、この時の俺はどうしても、初めての彼女をデートに誘うような心地よい緊張感ではない、恐ろしい罪悪感で押しつぶされそうだった。別に子供が同級生の女の子を連れてくることなど、親からしたら微笑ましい以外何者でもないかもしれない。が、これから呼ぶのは、父上が関わるなと言った、隣家の貧しい娘なのであるから、どうしても後々バレた時の事を考えると、喉が渇いて仕方ないのである。―――出来れば叶が今日に限って出てきてくれなければ、なんて思っても、それはそれで淋しくて死ぬ。まぁ、期待と緊張と罪悪感でいっぱいいっぱいだった少年の頭では、上手い具合に言い訳を考えることすら出来なかったのである。
「おはよう」
そうこうするうちに、いつの間にか外に出てきていた叶が声をかけてきた。一ヶ月のうちに、さらに胸が大きくなったのか、お下がりの服の袖はさらに長くなり、………というのは、服のサイズを大きくしないと胸が入らないからで、その肝心の胸の膨らみは今やバレーボール大に近くなりつつある。
で、俺は焦ることは何もないのに、挨拶を返すこともせずに誘うことにしたのであった。
「ねぇ」
「うん?」
「きょ、今日、僕の家にはだ、だれも居ないんだけど、………」
「え? うん、そうなの」
それから俺が叶を誘う言葉を出したのは、しばらくしてのことだったが、兎に角俺は彼女を頷かせて門の前まで来させることに成功して、庭を駆けている時に鳴った呼び鈴にギョッとしつつ、正門を開けると、さっきまでその気になっていた顔が、妙に神妙なので聞いてみると、
「なんか急に入って良いのか分からなくなっちゃった」
ともじもじしながら言う。それは引け目を感じると言うべき恥であることは言うまでもないが、一度勢いづいた少年にはそれが分からず、不思議な顔をするだけであった。それよりも少年は歓喜の渦に心臓を打たせており、今日という今日を記憶に焼き付けようと必死になっていた。というのは、普段遠目から見下ろすだけであった少女が目の前に現れたからではあるけれども、その少女の姿というのが、想像よりもずっと可愛いような気がしただけでなく、意外と背丈がひょろ高いことや、意外と服は小綺麗に整えてあることや、手も脚も、痩せ細った中にも一種の妖艶さが滲み出ていることなど、様々な発見をしたからであった。特に、胸元の膨らみにはただただ威圧されるばかり。大きさは想像通りだったものの、いざ目の前に来られると迫力が段違い。試しに顔を近づけてこっそりと大きさを比べて見ると、自分の頭よりも大きいような感じがし、隣に並んでみると、彼女の胸元にはこんな大きな乳房が生えているのかと驚かれる。
「ちょっと、どうしたの」
と言われてハッとなって、叶の手を引きながら広大な庭を歩き始めたが、少年の目はやはり一歩一歩ふるふると揺れる彼女の乳房に釘付けであった。
庭の様子は今後必要ないから述べないが、一方はお坊ちゃん、一方は女中にもならない卑しい少女が手を取り合いながら、花々の芽の萌ゆる庭園を歩く様子は、或いは美しさがあるかもしれない。
離れについて、「や、やっぱり私帰るね」と言い出す叶を無理に押し込んで、鍵をかけると、一気に体中の力が抜けて行くような気がした。何となく庭を歩いているうちは、誰かに見られているかのようで、気が気でなかったのに、今となっては何と簡単なことだったであろう。とうとう成功した、成功してしまったのである、叶を一目見た瞬間に思い描いていた夢が、一つ叶ったのみならず、この心の底から沸き起こる高揚感はなんだろうか。期待? それとも単に興奮しているだけ? いや、恐らくは彼女が隣に居ること、手を触れようとすれば触れられる位置に居ること、つまり、彼女に近づいたという事実が、嬉しくて嬉しくて仕方がないのだ。そしてそれが、自分の住処で起こっている、………俺は多分この時気持ち悪いくらいに笑っていたように思ふ。頭は冷静に叶をもてなしているつもりでも、行動の一つ一つに抜けている箇所が、どうしても出てしまって、土足のまま上がろうとしたり、段差に足をひっかけて転けそうになったり、お茶を溢しそうになったり、最初からひどい有り様であったが、彼女は引け目を感じながらも笑って、
「ほんとにどうしたの、熱でも出てるんじゃ、………」
と心配さえもしてきて、その優しさもまた、俺には嬉しくて仕方がなくって、ますます惚けてしまったように思われる。が、それが出たのは昼前のことだったろう、あの時俺は、目の前ある叶の乳房が大きく重たく膨れ上がっているのに対し、それを支える身体が余り痩せすぎている、それもただ単に痩せているのではなくて、こうして間近で見てみると、骨格からして華奢であるので、身長はどっこいどっこいでも(―――当時の俺は背が低かったのである)、どこか小さく感じられるし、そのために、余計に体と胸元の膨らみとが釣り合っていない上に、胸が重いのか、ふらふらとして上半身が風で煽られているかの如く触れる時がある、それが緊張で体が強張っている今でも起こるので、段々と心配になってきて、
「す、すごい部屋、………」
ときちんと正座をしながら目を輝かす彼女が、今にも倒れてしまいそうに思われたのだった。しかし惚けた少年の頭では、ああ言えば失礼だろうか、こう言えば婉曲的に尋ねられるだろうか、などと言ったことは考えられない。ただ、この眼の前に居るかぁいい少女が、かぁいくってしょうがない。あれ? 叶ってこんなにかぁいかっただろうか? と、彼女の一挙一動がなんだか魅力的に見えて来て、手の甲を掻くのすらもかぁいくって、言葉が詰まり、今や何とか頭に浮き出てきた単語を並べるのみ、彼女を一人部屋に残して外で気持ちを落ち着けようにも、今ここに叶が居るのだと思えばすぐさま頬が燃え上がってくる。再び部屋に入れば入ればで、自分の思い描いていたのよりかぁいい少女が、きちんと正座をしながらも、未だに目をキラキラとさせ、口をぽかんと開けて部屋中を眺めている。そんなだから、一層少年の頭は惚けてしまった。同時に、胸の前で、乳房を押しつぶしながらしっかりと握られている両の手が目について、その細さ、そのか弱さに惹き込まれて無遠慮に、
「ねぇ、前々から気になってたんだけど、どうしてそんなに細いの? どうしてそんなに痩せてるの?」
と、彼女の正面に座りながら聞いた。
「あっ、うっ、……」
「ん? だって手とか僕が握っても折れそうだし」
「え、えとね?」
「うん」
「その、食べては居るんですけれど、………」
叶はここに来てからすっかり敬語である。
「食べても食べても、全然身につかなくって、………その、おっぱいだけが大きくなってしまってるの。だから、こんなにガリガリ。骨も脆いそう。………あはは、なんだか骸骨みたいだね」
「全然笑い事じゃないんだけど」
「うん、ありがとう。それだけでも嬉しいな」
とにっこりするので、
「もう」
とにっこりとして返すと、叶はすっかり普段の無邪気な顔に戻った。
「あ、でね、もちろんお母さんも心配してくれて、お金が無いのに、私のためにたくさんご飯を作ってくれててね、―――」
「たくさんって、どのくらい?」
「えっと、………」
と言葉に詰まるので、
「まぁ、別に笑わないからさ。言ってごらん?」
とたしなめた。すると返ってきた言葉は、俺の想像を軽く飛び越していたのだった。
毎日微妙に違うから昨日のだけと、はにかんだ叶の昨夜の夕食は、米を4合、味噌汁が鍋一杯、豆腐を3丁肉豆腐、その肉も牛肉1キロ、半分を肉豆腐へ、半分を焼いて、野菜はキャベツとレタスと半々に、鶏胸肉2枚、パスタ500グラム、………を食した後に寒天のデザートを丼に一杯、食パンを2斤、牛乳一リットルで流し込んだ、と、ご飯中は喉が乾いて仕方がないと言って、水もペットボトルで2本計4リットル飲んだ、いつもこれくらいだが、それでも食欲が収まらない時は、さらにご飯を何合か炊いて卵粥として食べるのだと言う。
笑わないとは言ったけれども、流石に苦笑も出来ずに唖然とするばかりで、俺は、スポーツ選手でも食べきれない食い物が、一体全体、目の前で顔を覆って恥ずかしがる少女のどこに入って、どこに消えたのか、想像をたくましくすることしか出来なかったが、そうしているうちに、今日の朝はねと、朝食までおっしゃる。それもまた米が4合に、やっぱり味噌汁を鍋一杯。そして、知り合いが店を構えているとか何とかでくれる蕎麦を、両手で二束、大鍋で茹でてざる蕎麦に、インスタントラーメンを2人前、水を2リットル。言い忘れてけどご飯は大きなおにぎりとして、中に色々と具材を入れて食うと言って、最後に、デザートとは言い難いが、デザートとしてシリアルを、やっぱり牛乳1リットルかけて食べる。その後パンがあればあるだけ食べる。水も何リットルか飲む。で、大体食事の時間は1時間半から2時間くらいで終わるけれども、お腹が空いていたら30分でもこれだけの量は平らげられるらしい。
「いやいやいやいや、………えっ?」
俺のそんな反応も当然であろう。ところで以上の事を言った本人は、言っちゃった、恥ずかしい、と言ったきり黙って俯いているが、益々見窄らしく、小さく見え、やはり可哀想でならなかった。
ポーン、と鳴って、時計が12時を示した。叶の告白から随分時間が経ったように思っていたら、もうそんな時間である。空腹を訴えかけている腹には悪いが、今ここで食事の話題を振れば恐ろしい結果になるかもしれない、一応自分の昼食は、父上が予め出前を取ってくれたのが、さっき届いた���らあるし、母上が夕食もと、下拵えだけして行った料理の数々があるので、それを二人で分けて、一緒に食べる予定ではあったのだが、しかし先の話が本当だとすれば、とても量が足りない。だが、恐ろしい物は逆に見たくなるのが、人間の常である。俺は、叶がご飯を食べている様を見たくてたまらなかった。普段、外食は両親に連れられてのものだったけれども、幸い街を歩けばいくらでも食事処にはありつける。日本食屋に、寿司屋に、洋食屋に、喫茶店に、中華料理屋に、蕎麦屋饂飩屋鰻屋カレー屋、果ては創作料理屋まであるから、彼女をそこに連れて行ってみてはどうか。もちろん一軒と言わずに何軒も訪れて、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげてみてはどうだろうか? 俺はそんなことを思って、心の内で嫌な笑みを浮かべていたのであったが、偶然か必然か、その思いつきは叶の願いにぴったり沿うのであった。
「あはは、………やっぱり引いた?」
と叶がもじもじしながら言う。
「若干だけど、驚いただけだよ」
「ほんとに?」
「ほんとほんと」
「じゃ、じゃあ、もう一つ打ち明けるんだけどね、………あ、本当に引かないでよ」
「大丈夫だって、言ってごらん?」
と言って顔を緩めると、叶は一つ深呼吸してから、もじもじさせている手を見つめながら口を開くのであった。
「えとね、私、………実はそれだけ食べても全然たりなくて、ずっとお腹が空いてるの」
「今も?」
「今も。ほら、―――」
叶が服の裾をめくり上げると、そこにはべっこりと凹んでいる腹が丸見えになる。
「すっかり元通りになっちゃった。君と会うために外に出た時は、まだぼっこりしてたんだけど、………」
「お昼は?」
「え?」
「お昼。お昼ごはん。どうするの?」
「我慢かなぁ。いつもお昼ごはんは給食だから、全然平気だよ!」
この時、図らずも俺の画策と、彼女の願い、というよりは欲望が、同じ方向を向いたことに歓喜したのは言うまでもない。俺はこの後のことをあまり覚えていないが、遠慮する叶に向かって、
「ご飯一緒に食べよう!!」
と無理やり立たせて、取ってあった出前を彼女の目の前に差し出したのは、微かに記憶に残っている。彼女はそれをぺろりと平らげた。口に入れる量、噛むスピード、飲み込む速度、どれもが尋常ではなく、するすると彼女の胃袋の中へと消えていった。母上が下ごしらえして行った料理もまた、子供では食べきれないほどあったが、5分とかからなかった。こちらは食べにくいものばかりであったけれども、叶は水を大量に飲みつつ、喉へと流し込んで行く。それがテレビでよく見る大食い自慢のそれとは違って、コクコクと可愛らしく飲むものだから、俺はうっとりとして彼女の様子を見つめていた。食べ終わってから、俺は彼女の腹部に触れさせてもらった。その腹は、3人前、4人前の量の食事が入ったとは思えないほど平たく、ぐるぐると唸って、今まさに消化中だと思うと、またもや俺の背中はバットで殴られたかのような衝撃に見舞われてしまった。ちょうど、叶の乳房に目を奪われた時と同じような衝撃である。思わず耳を叶のヘソの辺りに押し付けて、たった今食べ物だったものが排泄物になろうとしている音を聞く。ゴロゴロと、血管を通る血のような音だった。
「まだ食べられる?」
「もちろん!」
叶は元気よく答えた。俺は彼女がケチャップで赤くなってしまった口を、手渡されたナプキンで綺麗に拭き終わるのを待って、
「じゃあ、行こうか」
と、財布と上着を取りながら聞いた。
「どこへ?」
「今日はお腹いっぱいになるまで食べさせてあげるよ」
俺の昼食夕食を軽く平らげた彼女は、今更遅いというのに遠慮をするのであった。「いや、私、もうお腹いっぱいで」とか、「お金持ってない」とか、「別にいいって、いいってば」とか、終いには「ごめん、ごめんなさい」と言って泣き出しそうにもなったり、なんとかなだめて離れから飛び出ても、動こうとしなかったり、自分の家に入ろうとする。「だ、大丈夫! 嘘! 嘘だから! 忘れて! もう食べられないから!」など、矛盾に満ちた言葉を放っていたのは覚えている。俺はそれをなんとかなだめて、気持ちが先行してしまって不機嫌になりつつも、最終的には弱々しい彼女の腰を抱きかかえるようにして引っ張って行った。
「ごめんね、ごめんね。ちょっとでいいからね。私よりも君がたくさん食べてね」
と食べることには堪忍したらしい叶が、物悲しそうにしたのは、確か家からまっすぐ歩いて、3つめの交差点を曲がって、広めの県道を西に沿ってしばらく行った所にある小綺麗な中華料理屋だっただろう。前にも述べたが、俺はこの日のことをあまり詳しく憶えていないのである。何故この中華料理屋に訪れたかと言えば、ようやく落ち着いた叶に何が食べたい? と聞くと、渋々、春巻きが食べたいとの答えが返ってきたからであるのだが、この店は昔も今も量が多いとの文句が聞こえてくる名店で、俺はよく、父上が天津飯一つすら苦しんで食べていたのを思い出すのである。とまぁ、そんな店であるのだから、そんな店にありがちな、所謂デカ盛りメニューなるものがあって、例えば丼物、―――麻婆丼だったり、炒飯だったり、それこそ天津飯だったり、そういうのはだいたい揃ってるし、酢豚とか、八宝菜の定食メニュー��それ専用の器すらあったりする。そしてそれを30分以内に食べきったら無料なので、これならお金を気にする彼女も安心してくれるだろうと、少年は考えた訳であったが、いざ入ってみて、奥の席へ通されて、
「この春巻きを10人前と、デカ盛りメニューの麻婆丼一つと、それと僕は、………エビチリ定食をご飯少なめでください!」
と注文すると、
「ぼ、僕? 冗談で言ってる?」
と、まず俺を見、そして叶を見して怪訝な顔をするのであった。
「冗談じゃないよ。ねぇ?」
と叶を見るが、彼女は静かに俯いている。
「ま、そういうことだから、お金は出すんだから、早く! 早く!」
「でもね、これはとっても量が多いんだよ?」
「うん、知ってる。だけど叶ちゃんが全部食べてくれるから、平気だよ」
「え、えぇ、………? この子が? 嘘おっしゃい」
そういう押し問答は10分乃至15分は続いたのであったが、とうとう店側が折れる形で、俺達の前には山になった春巻きと、山になった麻婆丼と、それ比べればすずめの涙程のエビチリが、テーブルの上に現れたのであった。俺も驚いたし、店員も驚いたし、何より他の客の驚きようと言ったら無い。奥の席だったから、人気はあまりないものの、写真を撮る者、頑張れよと冷やかしてくる者、わざわざ席を変わってくる者も居れば、自分たちも負けじとデカ盛りメニューを頼む者も居る。彼らの興味は殆どテーブルの上に置かれた理不尽な量の料理と、それに向かう華奢な少女であったが、妙に俺は良い気になって、ピースして写真に写ったり、冷やかして来た者を煽ったりして、相手をしたものだった。本当に、あの時の俺は、自分が一時の有名人になったかのような心持ちで、サインでも握手でもしてやろうかと思った。いや、そんなことよりも、もっと写真に撮って、もっと騒ぎ立てて、もっと人を集めてくれという気持ちであった。有頂天と言っても良い状態だった。が、ふと叶の方を見てみると矢張り俯いたままでいる。―――あゝ、こんなに騒がしかったら美味しいものも美味しくは無いだろうな、早く食べないと冷えてしまう、それに、自分もお腹が空いて仕方がない、そろそろ追っ払おうかしらん。叶の様子にいくらか冷静になった俺はそう思ったのであった。
「ごめんね、彼女、恥ずかしがり屋だから、ほら、あっち行ってて」
そう言うと、店主のハラハラした視線だけはどうすることも出来なかったが、皆次第に散り散りになった。叶もまた、周りに人が居なくなって安心したのか、顔を上げる。
「騒がしかったね」
「うん」
「まったく、野次馬はいつもこうだよ」
「うん」
「足りなかったら、もう一つ頼むことにしようか」
「あ、あの、………」
「うん?」
「いただきます」
この時の彼女の心境は、後になって聞いたことがある。たった一言、ああいう状況に慣れていなかったせいで、食べて良いのか分からなかった、と。実際には、中華店へ入る前から匂いに釣られて腹が減って死にそうになっていたところに、いざ目の前に好物の春巻きと、こってりとした匂いを漂わせている麻婆丼が現れて、遠慮も恥も何もかも忘れて食らいつきたかったのだそうである。事実、麻婆丼は物凄い勢いで彼女の口の中へと消えていった。
ところで麻婆丼は、後で聞けば10人分の具材を使っているのだと言う。重さで言えば8.7キロ、米は5合6合はつぎ込んで、女性の店員では持ち運べないので、男が抱えなければならない。時たま米の分量を誤って、餡のマーボーが指定分乗り切らない時があって、そういう時は乗り切らなかった餡だけ別の器に盛って出す。かつて挑戦した者はたくさんいるが、無事にただで食べられたのはこれまで1人か2人くらい、それも大柄な男ばかりで、女性はまだだと言う。
そんな麻婆丼が、11歳の、それも痩せ細った体つきの少女の口の中へ消えていくのである。休むこと無く蓮華を動かし、時折春巻きを箸に取っては、殆ど一口で飲み込むが如く胃の中へ流し込み、真剣ながらも幸せの滲み出た顔をしながら、水をグイグイ飲む。見れば、心配で様子を見に来ていた店主は、いつの間にか厨房に引っ込んで呆れ顔をしている。叶はそれにも気が付かずに黙々と口を動かして、喉が微かに動いたかと思ったら、蓮華を丼の中に差し込んで、幸せそうな顔で頬張る。あれよあれよという間にもう半分である。こういうのは後半になればなるほど勢いが落ちるものだのに、叶の食べるスピードは落ちないどころか、ますます早くなっていく。やがて蓮華では一口一口の大きさが物足りないと感じたのか、一緒に付いてきたスプ��ンで上から米もろとも抉って食べる。叶は普段から綺麗に食べることを心がけていて、大口を開けて食い物を口へ運んだとしても、それが決して醜くなく、逆に、実に美味そうで食欲が掻き立てられる。優雅で、美しい食べ方は、彼女が言うには、体の動かし方が重要なのだと、かつて教えてもらったことがある。気がついた時には、もう普通の麻婆丼と殆ど変わらない分量になっていた。一個もらうつもりだった春巻きは、………もう無かった。
俺は、叶の料理を食べている姿をついに見ることが出来て、ただただ感激だった。先程は恐ろしい勢いで食べたと言っても、量は大食いの者ならば簡単に平らげる程度しか無かったのである。それが今や10人前の巨大な麻婆丼を前にして、淡々と頬張っていき、残るは殆ど一口のみになっている。彼女はここに来てようやくペースが落ちたのだが、その顔つき、その手付き、その姿勢からして、腹が一杯になったのではなくて、あれほどあった麻婆丼がとうとうここまで無くなったので、急に名残惜しくなったのであろう。その証拠に、一口一口、よく噛み締めて食べている。俺は、またもや背中をバットで殴られたかのような衝撃に身を震わせてしまい、その様子をじっくりと穴が空くほどに見つめていたのであったが、汗もかかずに平然と、最後の豆腐に口をつける彼女を見て、とうとう食欲がさっぱり無くなってしまった。代わりに無性に苛立つような、体の内側が燃えるような、そんな堪えきれない欲が体の中心から沸き起こってきて、今までそんなに気にしてなかった、―――実際は気にしないようにしていた胸元の膨らみが、途端に何かを唆しているように思えて、もっともっと叶の食事風景を見ていたくなった。
「ごちそうさまでした」
と、声がしたので見てみると、澄ました顔で水を飲んでいらっしゃる。俺は慌てて、店主がテーブルの上に乗せて行ったタイマーを止めて時間を見てみた。
「16分39秒」
「えっ? 食べ終わった?」
「ほんまに?」
「本当に一人で食べたんだろうか。………」
気がつけば観客たちがぞろぞろと戻ってきていた。彼らの様子は、もうあんまりくだくだしくなるから書かないが、俺はまたしても注目を浴びている彼女を見て、ただならぬ喜びを感じたということは、一言申し上げておく必要がある。少年は輪の中心に居る少女の手を取るに飽き足らず、その体に抱きついて(―――何と柔らかかったことか!)、
「やったね叶ちゃん。やっぱり出来るじゃないか」
と歓声を放ち、
「ほら、ほら、この子はデカ盛りを16分で食べきったんだぞ。男ならそれくらいできなきゃ」
と、まるで我が手柄のように、奮闘中の大学生らしき男性客に言うのであった。俺の感性はまたしても有頂天に上り詰めて、多幸感で身がふわふわと浮いていた。隣で叶がはにかんで居るのを見ては、優越感で酔っ払ってしまいそうだった、いや、酔いに酔って、―――彼女の隣に居るのは僕なんだぞ。少年はそう叫んだつもりであるのだが、実際には心の中で叫んだだけなようである。俺がこの日の記憶をおぼろげにしか覚えていないのは、そんな感情に身も心も流されていたからなのである。………
騒ぎが収まってから、俺は半分近く残っていたエビチリを叶にあげた。もちろんぺろりと平らげた訳なのだが、しかしその後余りにも平然としてデザートの杏仁豆腐を食べているので、ひょっとしたら、………というよりは、やっぱりそうなんだなと思って、
「もしかしてさ、もう一回くらいいける余裕ある?」
「あ、………もちろん」
もちろんの部分は小声で言うのであった。そして小声のままその後に続けて、今体験した感じで言うと、もう一回��のデカ盛りを食べるどころか、さらにもう一回くらいは多分入ると思う。なんて言っても、まだ空腹感が拭えない。実のことを言えば、あれだけ店主が期待させてくるから楽しみだったのだけれども、いざ出てきてみれば、美味しかったものの、いつも食べてる分量より少なかったから、拍子抜けしてしまった、30分という時間制限も、頑張ったらさっきの麻婆丼2つ分でも達成できると思う。いや、たぶん余裕だと思う、出来ることならもう一回挑戦してみたいが、あの騒ぎを起こされた後だとやる気は起きないかなと言う。少年は彼女の食欲が未だに失せないことに、感謝さえしそうであった。なぜかと言って、この日の俺の願望は、彼女の食事姿を眺めること、そして、街にある食事処をはしごして、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること、―――この2つだったのである。しかし、前者は達成したからと言って、それが満足に値するかどうかは別な問題であって、既に願望が「彼女の食事姿を飽きるまで眺めること」となっていた当時の俺には、元々の望みなどどうでもよく、叶がお腹いっぱいになっちゃったなどと言う心配の方が、先に頭に上っていた。が、今の彼女の言葉を聞くに、彼女はまだまだ満足していない。腹で言えば、三分ほどしか胃袋を満たしていない。となれば、第二の願望である「彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること」を達成していない。然れば、僕が叶の食事風景を飽きるまで眺めるためにも、そして叶が満腹を感じるまでに食事を取るためにも、今日はこのまま延々と飯屋という飯屋を巡ってやろうではないか。そして、あのメルヘンチックな子供部屋で、二人で夜景を眺めようではないか。………斯くして三度、俺の願望と叶の欲とは一致してしまったのであった。
結局叶は、春巻きをもう一度10人前注文して幸せそうな顔で味わい、その間に俺は会計を済ましたのであったが、あっぱれと未だに称賛し続けている店主の計らいで杏仁豆腐分だけで済んでしまった。本当にあの体にあの量が入ってるとは信じられんとおっしゃっていたが、全くその通りであるので、店を出てから叶に断ってお腹に手を触れさせてもらったところ、ちょうど横隔膜の下辺りから股上までぽっこりと、あるところでは突き出ているようにして膨らんでいる。ここに8.7キロの麻婆丼と、春巻き20人前が入っているのである。ついでに水何リットルと、申し訳程度の定食が入っている。そう思うと、愛おしくなって手が勝手に動き初めてしまいそうになったけれども、人通りの多い道であるから、少年は軽く触れただけで、再び少女の手を引いて、街中を練り歩き出した。
それから家に帰るまでの出来事は、先の中華料理屋とだいたい似ているので詳しくは書かないが、何を食べたかぐらいは書いておこう。次に向かった店は近くにあったかつれつ屋で、ここで彼女は再びデカ盛りのカツ丼4.3キロを、今度は初めてと言うべき味に舌鼓をうちながらゆっくりと、しかしそれでも半額になる25分を6分24秒下回るペースで平らげ、次はカレーが食べたくなったと言って、1つ2つ角を曲がってよく知らないインドカレー屋に入り、ご飯を5回おかわり、ナンを10枚食べる。おぉ、すごいねぇ、とインド人が片言の日本語で歓声を上げるので、叶はどう反応していいのか分からずに、むず痒そうな顔を浮かべていた。で、次はラーメン屋が目についたので、特盛のチャーシュー麺と特盛の豚骨、そして追加で餃子を頼んで、伸びたらいけない、伸びたらいけないと念仏のように唱えながら、汁まで飲み干す。この時既に、一体何キロの料理が彼女の腹に入っていたのか、考えるだけでも恐ろしいので数えはしないが、店を出た時に少々フラフラとするから心配してみたところ、
「いや、体が重いだけで、お腹はまだ大丈夫」
という答えが返ってくる。事実、その移動ついでにドーナツを10個買うと、うち9個は叶の胃袋へ、うち1個は俺の胃袋へと収まった。そして今度は洋食屋に行きたいとご所望であったから、先の中華料理屋の向かい側にある何とか言う店に入って、ナポリタン、―――のデカ盛りを頼んで無料となる19分17秒で完食す。とまあ、こんな感じで店をはしごした訳であったが、その洋食屋を後にしてようやく、ち���っと苦しくなってきたと言い出したので、シメとして喫茶店のジャンボパフェを食べることにした。彼女にしてみれば、どれだけ苦しくても甘いものだけはいくらでも腹に入れられるのだそうで、その言葉通り、パフェに乗っていたアイスが溶けるまでにバケツのような器は空になっていた。そして、喫茶店を出た時、叶は急に俺の体に凭れかかってきたのであった。
「あ、あ、………苦しい、………これがお腹一杯って感覚なんだね」
と、俺の背中に手を回してすっかり抱きついてくる。うっとりとして、今が幸せの絶頂であるような顔をこちらに向けたり、道の向かい側に向けたりする。人目もはばからず、今にもキスしそうで、その実ゴロンと寝転がってしまうのではないかと思われる身のこなし。心ここにあらずと言ったような様子。………彼女は今言った量の料理を食べて初めて、満腹感を感じられたのであった。―――あゝ、とうとう僕の願望と叶ちゃんとの欲望が、叶い、そして満たされたしまったのだ。見よ見よこの満足そうな顔を。ここまで幸せそうな顔を浮かべている者を皆は知っているか。―――少年も嬉しさに涙さえ出てくるのを感じながら、抱きついてくる少女のお腹に手を触れさせた。妊娠どころか人が一人入っているかのようにパンパンに張って、元の病的なまでに窪んでいた腹はもうどこにもなかった。胸元だけではなく、腹部にある布地もはちきれそうになっていた。思えばここに全てが詰まっているのである。今日食べた何十キロという食べ物が、………そう考えれば本来の彼女の体重の半分近くが、この腹に収まって、今まさに消化されているのである。少年と少女はついに唇を重ねるや、そっとお腹に耳をつけてその音を聞いてみると、じゅるじゅると時々水っぽい音を立てながら、しかしグウウウ、………! と言った音が、この往来の激しい道沿いにおいても聞こえてきて、この可愛らしい少女からこんな生々しい、胎児が聞くような音を立てているとは! 途端に、股間の辺りから妙な、濁流を決壊寸前の堤防で堰き止めているかのような、耐え難い感覚がして、少年は咄嗟に彼女から身を引いた。今度の今度は背中をバットで殴られたような衝撃ではなく、内側からぷくぷくと太って破裂してしまいそうな、死を感じるほどのねっとりとした何かだった。そしてそれは何故か叶の体、―――特に���様に膨らんだ胸元と腹を見るだけでも沸き起こってくるのであった。少年は恐怖で怯えきってしまった。この得体の知れない感覚が怖くて仕方なかった。目の前でふらふらとしている少女から逃げたくもなった。が、無情なことに、その少女はうっとりと近づいてきて、少年の体にすがりつくので、彼は逃げようにも逃げられず、為されるがままに、その痩せきってはいるけれども上半身の異様に膨れた体を抱いてやって、少女の希望ゆえにお腹を両手で支えながら帰路につくのであった。
「お母さんに何言われるか分からないから、楽になるまで遊んで」
離れに戻ってから、叶はそう言って俺の体に寄りかかってきた。道沿いでしてきた時はまだ遠慮があったらしく、俺はすっかり重くなった彼女の体を支えきれずにベッドに倒れてしまい、じっと見つめる格好になったのであるが、そのうちに堪えきれなくなって、どちらからともなく、
「あははは」
「あははは」
と笑い出した。
「ねぇねぇ」
「うん?」
「さっきキスしてきたでしょ」
「………うん」
俺はこっ恥ずかしくなって、素っ気なく答えた。
「もう一度しない?」
「………うん」
今度はしっかりと叶の顔を見つめながら答えた。
これで俺たちは二度目の接吻をした訳であるが、俺の手はその後、自然に彼女の胸に行った。この時、叶の方がベッドに大きく寝そべっていたので、俺の方が彼女より頭一つ下がった位置にあり、目の前で上下する乳房が気になったのかもしれない。俺の手が触れた時、彼女はピクリと体を震わせただけで、その熱っぽい顔はじっとこちらを向けていた。嫌がっている様子が見えないとなれば、少年は図に乗って、両手を突き出して乳房に触れるのであったが、それでも少女は何も言わない。思えば、少年が恋する少女の胸に手をかけた初めての時であった。やわらかく、あたたかく、頭ぐらい大きく、手を突っ込めばいくらでもズブズブと沈み込んでいき、寄せれば盛り上がり、揉めば指が飲み込まれ、掬い上げれば重く、少年はいつまででも触っていられそうな感じがした。と、その時気がついたことに、着ている物の感触として、女性にはあって然るべき重要な衣服の感覚が無いのである。
「ぶ、ぶ、ぶ、ぶらは、………?」
と少年は何度もどもりながら聞いた。
「高くって買えないの。………それに、おっぱいが大きすぎて店に行っても売ってないの。………」
と少女は儚げな表情を、赤らめた顔に浮かべる。
それきり、言葉は無かった。少年も少女も、大人にしか許されざる行為に、罪悪感と背徳感を感じて何も言い出せないのである。少年の方は、父上の言いつけに背くばかりか、この部屋に連れ込んで淫らな行為に及んでいるがため、少女の方は、相手が自分の手に届かない物持ちの息子であることから、果たしてこんなことをして良いのかと迷っているところに、突然の出来事舞い込んできたため。しかし両者とも、気が高揚して、場の雰囲気もそういうものでないから、止めるに止められない。そして、どうしてその行動を取ったのか分からないが、少年は少女に跨って下半身を曝け出し、少女もまた裾を捲って肩まで曝け出した。玉のような肌をしながらも、はちきれんばかりになったお腹に、少年はまず驚いた。驚いてグルグルと唸るそれを撫で擦り、次に仰向けになっているのにしっかりと上を向く、丸い乳房に目を奪われた。生で触った彼女の乳房は、服を通して触るよりも、何十倍も心地が良かった。少年は、少女の腹を押しつぶさないように、腰を浮かしながら、曝け出した物を乳房と乳房が作る谷間の間に据えた。と、同時に少女が頷いた。右手で左の乳房を取り、左手で右の乳房を取り、間に己の物を入れて、すっぽりと挟み込み、少年は腰を前後に振り始めた。―――少年が射精を憶えた初めての時であった。
叶の腹がほぼ元通りに収まったのは、日も暮れかかった頃であったろうか、彼女を無事家まで送って行き、すっかり寂しくなった部屋で、俺はその日を終えたのであるが、それからというもの、お話をするという日課は無くなって、代わりに、休みの日になると叶を引き連れて、街にある食事処を次々に訪れては大量に注文し、訪れてはテーブルを一杯にし、訪れては客を呼び寄せる。その度に彼女は幸せそうな顔を浮かべて料理を平らげ、満足そうな顔を浮かべて店を後にし、日の最後は必ずその体を俺に凭れさせる。彼女にとって嬉しかったのは、そうやっていくら食っても俺の懐が傷まないことで、というのは、だいたいどこの店にもデカ盛りを制限時間内に食べられれば無料になるとか、半額になるとか、そんなキャンペーンをやっているのだけれども、叶はその半分の時間で完食してしまうのである。「頑張ったら、別に2倍にしても時間内に食べられるよ」と言って、見事に成し遂げたこともあった。その店には以降出入り禁止になってしまったけれども、痛いのはそれくらいで、俺は俺の願望を、叶は叶の欲望を満たす日々を送ったのであった。
だが、叶を初めて連れて行ってから一ヶ月ほど経った時の事、父上に呼ばれて書斎へと向かうと、いつもは朗らかな父上が、パソコンの前で真剣な表情で睨んで来ていらっしゃった。俺は咄嗟に叶との行動が知れたのだなと感づいて、心臓をドキドキと打たせていると、
「まぁ、別に怒りはしないから、隣に来てくれ」
とおっしゃるので、すぐ傍にあった椅子に腰掛けて、父上が真剣に見ていたであろうパソコンの画面を見てみた。そこには家中に配置されている監視カメラの映像が映し出されていたのであったが、その映像をよく見てみると、若い少年と少女が手を繋いで庭を渡る様子と、端に俺が叶を連れ込んだ日の日付と時間が刻銘に刻まれているのである。俺は頭が真白になって、どういい訳をしたらいいのか、どうやれば許して頂けるのか、―――そういう言葉ばかりが浮かんで結局何も考えられなかったが、兎に角、叶と会っていたことが父上にバレた、それだけははっきりと分かった。
「この映像に思い当たる節はないか?」
無いと言っても、そこに写っている少年の顔は俺であるし、後ろ姿も俺であるし、背丈も俺であるし、況や叶をや。言い訳をしたところで、事実は事実である上に、父上に向かってこれ以上見苦しい姿を見せたくなかったし、嘘を言うなんて事は俺には出来ないので、正直に告白することにした。もちろん、彼女に一杯物を食べさせてたなんて言うべきではないから、ただ一言会っていたとだけ伝えることにした。
「ふむ、正直でよいよい。そんなとこだろう。いや、それにしても、いきなり自分の部屋に連れ込むとは」
と、一転して朗らかになったので、急に恥ずかしくなってきて、キュッと縮こまったのであった。
ところで俺がこの監視カメラを甘く見ていたのには、少しばかり理由がある。1つには、庭は木が生い茂っていて見通しが悪いこと、そしてもう1つには、子供部屋として使っている離れには設置していないこと、だから俺はあの日の朝、部屋にさえ連れ込んだらこちらのものと思っていたのであったが、それ以上の理由として、父上がその防犯カメラの映像をあまりチェックし給はないことが挙げられる。父上は抑止力としてカメラを設置していらっしゃるだけで、その映像を見ることは月に一回あるかないか、それもたまに半年間もすっぽ抜かすこともあれば、チェックをするのも適当に何日かを選んで、早送りをして見るだけというずさんさがあった。俺はしばしばその様子を眺める機会があったのだが、いまいち鮮明でない画面であるがゆえに、もはや人が居るかどうかが辛うじて分かる程度であった。だから、俺はあの時、叶を部屋に連れ込んだとしても、見つかるはずは無いと高をくくっていたのである。
で、子供が一人で家の中で何をしているのか気になった父上が、ひょんなことから防犯カメラの映像を、ぼんやり眺めていると、何者かと共に離れにまで入っていく事を確認し、それが何とも見窄らしい格好をした少女であるから、2、3回繰り返して見ているうちに、隣家の貧家の娘であることに気がついたのであろう。
俺はそれから、また真剣な顔つきになった父上に、たんまりと諭されてしまった。この住宅街は、その大半が一般庶民の暮らしている家で埋められているのであるが、とある一画にだけは物騒な人(に売られる)が住んでいる。不幸なことにこの家を建てる時に、上手い土地が無かったために、ある一つの家を挟んで、そこと向かい合わせになってしまった。それならば、せめて家の裏にして、木で生け垣を作って完璧に仲を隔ててしまおうと思って、お前の部屋からも分かる通り、風景は見えるようにだけしたのである。もちろん、それなら別に他の所に住めば良いではないかと思うかもしれないが、しかしこの地は俺が子供時代に何年か過ごしたことがある土地であって、そして、お前のお母さんの生まれ育った土地である。つまりは夫婦の思い出の地であって、(言葉を濁しながら、)つまりは俺もお前と同じ穴の狢であるから、近所に住む女の子を一人や二人呼んだところで何も言いはしない。が、裏にある地区だけはダメだ。別にそういう地区ではないが、何しろ物騒な噂ばかり聞く。で、彼女の家はそんな地区と我々とのちょうど境目に建っていて、一番可哀想な境遇を経ているのであるが、向こうから色々と入れ知恵されていると人はよく言う。もし問題が起これば面倒事になるかもしれないし、お前に怪我でもあったら良くない。実際、昔お前のお母さんの友人が、あの地区にいる人といざこざを起こした時に、上辺だけは丸く済んだけれども、その後に復讐として連れ去られそうになったことがあった。彼らは放っておくとどこまで非情なことをするのか分からない。だからあの言いつけはお前を心配してのことだったのだ。そもそも、俺はお前にはもっとふさわしい女性とお付き合いしてほしい。ほら、一人二人くらい学校で仲良くなった子は居るだろう。いたらぜひ言ってくれと、最終的には学校生活の話をするのであったが、父上は諭している途中ずっと真面目であった。俺はそれをふんふんと頷きながら、その実父上がそういうことを話てくれることが嬉しくて、内容はあまり耳に入ってなかった。ただ叶が可哀想なんだなと思うくらいで、始まった父上の詰りに、すっかり考えを逸らされてしまったのであったのだが、
「しかし、可愛���子だな。あんな家に住ませておくのがもったいない。転校して会えなくなる前に、分かれの挨拶くらいは許してやるから、やっておけよ」
と、突然父上が衝撃的な事を言ってのけるので、
「え? 転校?」
と聞き返してしまった。全く、転校するなどとは俺には初耳で、椅子の上でぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
「もう少ししたら、気晴らしに別荘の方で何年か過ごすからな、―――あゝ、そうそう本当に何年間かだぞ、一週間などではなくて。だからそのつもりでな」
俺はぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
それからは急に頭がぼんやりとしてしまって、引っ越しまでどう過ごしたのか憶えて居ない。ただ、最後に叶に会ったことだけは憶えていて、彼女は泣いていたように思う。ようやく自分が満足する量の食事を隔週ではあるけれども、取っている彼女の体つきは、微かに肉付きがよくなっているのだが矢張りガリガリに痩せ細っていた。逆に、胸元だけは一層膨らみ始めていて、その大きさはバレーボールよりも大きかった。俺は木陰に入って、最後にもう一度触らせてもらった。もうこれが最後だと思うと、お腹にも耳を当てた。朝食後直ぐに出てきたというその腹からは、矢張りゴロゴロと中で何かが蠢く音が聞こえてきた。そして泣いて泣いて仕方がない彼女と最後のキスをして、また会う約束を交わして、蕾を付け始めた桜の花を、雲の下にてあわれに見ながら袂を分かった。
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2019年に買ったボードゲームのまとめ
2019年に届いたものが対象。ミニ拡張は除く。
オーディンの祝祭:ノース人 日本語版 (Ein Fest Fur Odin: Die Norweger) 7.5: 上手になりたいゲームのひとつ。ヘタすぎて手に余る不動産を手に入れて、最後に大きな負債を背負いこむのがお約束……
パンドリア (Pandoria) 未プレイ:手グセで買ったテンデイズのゲームは積みがち。
ATLANTIS: Island of Gods 未プレイ:いざ届いて、ルール詳細を読み込んだら、小箱のくせに処理量が生意気だな! トロワ系言語まで使ってんじゃねーよ!と思って積んだ。
ウィングスパン (Wingspan) 6.5: 寂しい4人が集まって、同時にソリティアを遊ぶゲーム。そのソリティアはおもしろい。その事実をどう評価するか?
Crusaders: Thy Will Be Done 7.5: マンカラでアクションを決めて遊ぶ陣取り。プレイヤーボードでの誰にも邪魔されないこねくり回しとメインボードでのインタラクションの組み合わせというトレンドをしっかりフォローしつつ、 4人でも90分以内で終わる非常に優秀なゲーム。ルールもシンプルで出しやすい。
ロストシティ・ライバルズ (Lost Cities: Rivals) 未完走:どんなゲームにも、そばに置いてる子どものマネージメントに失敗してゲームが完走できないっていう協力ゲームの要素、ありますよね……
リワールド 日本語版 (Reworld) 未プレイ:駿河屋で「うわー 3,000円切ってる!」というノリで買ったゲームはうるさ目おじさん界隈では評価がもう定まっており、誰も遊んでくれずに積む。
西フランク王国の建築家 (Paladins of the West Kingdom) 7.0: KS(のAdd-on)。人数制限のないワーカープレイスメントを身代金目当てに他プレイヤーのワーカーを拉致って解決するシステムが最高。ゲーム展開は想像した倍の速さで中量級。
西フランク王国の聖騎士 (Paladings of the West Kingdom) 7.5: KS。プレイヤーボード上でちまちま色違いのワーカーを組み合わせてアクション計画をしていくソリティア味とカードの早取り・泥棒あぶり出しでインタラクションを付けていくバランスが現代的。テーマの乗せ方も上手い。一方でこちらはプレイ時間が長く、ベストは3人。
フォールアウト ボードゲーム:ニュー・カリフォルニア 日本語版 (Fallout: New California) 未プレイ:まぁまぁの内容でも、フレーバーで遊べるだろう!と思って買ったゲーム、の拡張。ふだん一緒に遊んでる人、ほどんどFalloutを遊んでねえ!
Mointaineers 未プレイ:KS。パーティーゲームにしてはデカすぎるし、言語依存もありすぎる! 作者が妻の出産を理由にプロジェクトの遅延を説明していて、しゃーないな!と思った記憶が……
ブラックアウト:香港 (Blackout: Hong Kong) 7.0: 評価に悩むゲーム。モンバサから毒を抜くと、きっとこの形になる。面白いけど、ちょっとお上品すぎの感が。あまり褒めると安いおじさんだと思われちゃうわ…… 手抜きか!というくらいボードが黒い。停電テーマにすればアートで楽できる!
世界の7不思議:艦隊 (7 Wonders: Armada) 未プレイ:ルールを読まずに買ってから、ルールを読んで、どんな風にゲームが変化するか、自分の中ではほぼパーフェクトにイメージできた(と思ってしまった)結果、積む。
メナラ 完全日本語版 (Menara) 6.5: 私が協力ゲームで好きな要素は、失敗時の戦犯の吊るし上げ。その点でこのゲームは及第点に達しております。
ヌスフィヨルド:カレイデッキ (Nusfjord: Plaice Deck) 8.0: 面白いゲームのゴミみたいな1金がコインになりました。
Nētā-Tanka: Deluxe Edition 6.5: KS。バランス調整で遊ばせるタイプのワーカープレイスメント。隣接するアクションを叩いてボーナスをいかに得るか? シェイクスピアのデザイナー作と聞いてBackして、遊んでみたら予想通りのシブさ。作家性!
グレンモアII:クロニクルズ (Glen More II: Chronicles) 7.0: あのゲームの重さとコンポーネントの質が合っていないグレンモアが今度はオーバーキル! KS発の不用意にデカすぎるゲームがだんだん嫌いになってきた…… 旅マップの追加によるケチケチ作戦強化はよいカウンター調整。
バス:20周年記念版 (Bus: 20th Anniversary Edition) 6.0: ここまで一手が重くインタラクションが強いと、もう笑っちゃうしかない。現代的な感覚だと「鋭い」とか言うよりも、もうパーティーゲームの範疇に捉えてしまう。90分で終わるパーティなので楽しく遊べます。
バニーキングダム:イン・ザ・スカイ 日本語版 (Bunny Kingdom: In the Sky) 未プレイ:うっすら気づいていたけど、拡張ほとんど遊ばねえ!
クアックサルバー:薬草の魔女 (The Quacks of Quedlinburg: The Herb Witches) 7.0: ポン付け拡張の範囲かな? ゲームがより派手に、逆転しやすくする方向の調整なので、このゲームに合っていると思う。
深い谷の酒場 (Die Tavernen im Tiefen Thal) 6.5: 平たく言うとクアックサルバーカード版+ダイスドラフト。勝ち筋が複数あり、積み込みができるのでめくり運も多少は緩和。こちらのほうがよりコントローラブルな調整。個人的には、袋引きのほうが最後まで可能性がプレイヤーに委ねられているという緊張感があって好きかな? 万人受けしそうな面白いゲームだけど、セットアップが面倒くさいのが玉に瑕。
Gentes Deluxified™ Edition 8.0: このエディションでは未プレイ!
イリュージョン 完全日本語版 (Illusion) 6.5: カード内の4色の塗り面積順を予想するだけなのに、答え合わせでは意外性があり、さっと取り出してしっかり盛り上がる優秀なカードゲーム。
チームプレイ 日本語版 (Team Play) 5.0: 一度手放したゲームがなぜかまだ戻ってきました。半分以上の局面で手なりでプレイするゲームだよね、これ。
Improvement of the POLIS 7.0: RftG方式のアクションの同時プロットでサクサク進む文明発展ゲーム。コンパクトにテーマ再現できているのがすばらしい。同人版からアートワークおよびUIがほとんど進化してないバッドプロデュース案件。
Tussie Mussie 6.0: Wingspanの作者。カード2枚をめくって、一枚は表向き、一枚は裏向きに置いて、次手番のプレイヤーに1枚選ばせて、残った1枚を自分のものにするだけ。全員で行う花占いと思えば合点が行く。
Sprawlopolis 6.0: カード配置で行うシティビルディングソリティア。ゲームごとに得点ルールの組み合わせが異なるため、たった18枚のカードでさまざまな展開が楽しめるようになっている。
キーフロー (Key Flow) 7.0: あの楽しいキーフラワーの上澄みがブースタードラフトで気軽に楽しめるように!
Raiders of the North Sea: Fields of Fame 7.0: ボスキャラを殴って拉致ってパワーアップ!
Raiders of the North Sea: Hall of Heroes 7.0: 見えてるカードを買える!
レース・フォー・ザ・ギャラクシー (Race for the Galaxy) 7.0: 大量のカードスリーブをかどまりたいという欲求に駆られ購入。自分くらいの練度だと基本のみ2人戦でちょうど良いかな?
レース・フォー・ザ・ギャラクシー:嵐の予兆 (Race for the Galaxy: The Gathering Storm) 7.0: 目的先取りって良いよね!
レース・フォー・ザ・ギャラクシー:帝国対反乱軍 (Race for the Galaxy: Rebel Vs. Imperium) 6.5: 軍事が強くなった! 侵略のルールって面倒くさくないですか?
レース・フォー・ザ・ギャラクシー:戦争の影 (Race for the Galaxy: The Brink of War) 6.5: 自由度を増す方向の拡張。好みが分かれそう。見てカードが買える!
レース・フォー・ザ・ギャラクシー:エイリアン・アーティファクト(Race for the Galaxy: Alien Artifacts) 未プレイ:既かどまる
レース・フォー・ザ・ギャラクシー:ゼノの侵略 (Race for the Galaxy: Xeno Invasion) 未プレイ:既かどまる
エジツィア 新版 (Egizia: Shifting Sands) 未プレイ
ストックパイル:エピックエディション (Stockpile: Epic Edition) 7.0: 5人で遊びたいパーティー経済ゲーム。より良いインサイダー情報を引けるかという運の要素はあるものの、他人のオークションのビッド傾向からある程度市場予想をすることもできる。このバランスが絶妙。
タイニータウン (Tiny Towns) 6.0: スバラシティ:ボードゲームで殺し合い。たぶんベストは3人。2人だとガチガチの絞りあい、4人以上だとビンゴ味が強く出すぎる。モジュール式で組み合わせる建物のバランスには懐疑的で、事故りにくいコテージを連打するのが結局一番安定して勝てる気がする。
Mopsen 6.0: たくさん取りに行くか、取らないかをラウンドごとに迫られるトリックテイキング。トリックごとにトランプが変わるので、パーティー味がある。絵がかわいい。
Hadara 5.5: 文明発展テーマってのがピンと来ない変則ドラフト&パラメーター管理ゲーム。宝石の煌めきフォロワーとして見るとお上品で手堅くまとまっている。
パールズ (Pearls) 6.0: 多人数ジャイプル。多人数だとどうしても出ちゃう、お仕事のターン。ジャイプルが2人専用ゲームになっている理由がわかる。
ラマ (L.A.M.A.) 6.0: クニツィアが15年前に作ったカードゲームが発掘されました、新作として出しましょう!みたいなゲーム。両替で生まれた黒10金を、上がって清算するカタルシスがすべて。
雲の上のユニコーン:ビンゴゲーム (Einhorn Glitzerglück: Funkel-Bingo) 5.0: 「雲の上のユニコーン」が好きな娘のために買ったもの。まごうことなきビンゴです。
雲の上のユニコーン:フレンズカルテット (Einhorn Glitzerglück: Freunde-Quartett) 未プレイ:カルテットは娘には早すぎました。
ブラックエンジエル 日本語版 (Black Angel) 5.5: レビュー
ピクショナリー エアー 日本語版 (Pictionary Air) 6.0: お題カードにチャレンジングなものが必ず含まれていて、意外と難易度は高い。エアコンが緑色のLEDを光らせてるとゲームにならないので注意。
十二季節の魔法使い 日本語版 (Season) 6.5: 大量のカードスリーブをかどまりたいという欲求に駆られ購入。ドラフトとダイスピックと二段階の選択を経るので、ある程度コンボルートを知っていないとちょっと厳しい。
十二季節の魔法使い:運命の行方 日本語版 (Seasons: Path of Destiny) 未プレイ:既かどまる
十二季節の魔法使い:魅ノ国 日本語版 (Seasons: Enchanted Kingdom) 未プレイ:既かどまる
ロレンツォ・イル・マニーフィコ:パッツィの陰謀 (Lorenzo il Magnifico: The Pazzi Conspiracy) 未プレイ:KS。ビデオゲーム版ロレンツォのプレッジ。ビデオゲームのほうはボードゲームのコンポーネントを踏襲していないUIデザインになっているため、非常にプレイしにくい。まだアーリーアクセスなので、どこかで全部ぶっ壊してほしい。
バラージ (Barrage) 7.0: 水力発電というテーマの再現度がすばらしい。インタラクションは今日日のゲームとしては強烈で、一手のズレで水が上流でせき止められたり、流れが変わって自分のダムにやってこなかったりと、丁寧に仕込んだ計画がムダになることもザラ。しゃがむにしても5ラウンドしかなく地獄!
バラージ:レーフワーテル計画 (Barrage: The Leeghwater Project) 7.0: 得点行動の幅が増えて、複雑&マイルドになるタイプの拡張。本業でヘコったときのリカバリーが効きやすくなるものの、水力発電というテーマから遠ざかっていってしまうという問題も。私は基本の上級ルール入りくらいでちょうど良いかな?
クマ牧場:がんばれグリズリー! 日本語版 (Bärenpark: The Bad News Bears) 7.5: 400メートル走が400メートルハードルに変わる拡張。急いで走り抜けないといけないパズルゲームにぐっと悩ましさが増す。早取り要素が増えるので、他プレイヤーの動向もより良く見なければいけない。
マグナストーム 日本語版 (Magnastorm) 未プレイ
クラスク (KLASK) 8.0: テーブルトップスポーツ。※評価はセクビス使用時
ラグーサ (Ragusa) 6.5: KS。ネットワーク構築の陣取りで、駒を置く行為自体が多数あるアクションの選択になっているため、少ないアクション数で複数のことを決めていく今どきのスタイルに陣取りがアップデートされている。
ドミニオン 異郷 日本語版 (Dominion: Hinterlands) 未プレイ:これで日本語版(旧版)ドミニオンがコンプリートしました!
チーム3 (TEAM 3) 6.0: お題カードをジェスチャーで伝える人、ジェスチャーを見て指示を発話する人、目をつぶりながら指示を信じて積み木パズルを組み立てる3人組の協力ゲーム。もう1人、それを眺めてゲラゲラ笑う人がいた方がよいので、プレイ人数は4人~という理解です。リクルート出身者が興した研修支援の会社がチームビルディングのワークショップで似たようなことをやらせそう。(偏見)
スノードニア (デラックスマスターセット)(Snowdonia Deluxe Master Set) 6.5: KS。バランス調整で遊ばせるタイプのスタンダードなワーカープレイスメント。モジュール型の拡張がもりもり。大箱サイズでほぼ立方体の大きさの箱の中身を開いて、ほとんど遊ばずに自分は死ぬんだろうなーと思いました。KSプロジェクトとしては超優秀。ダイスセトラーズとかテオティワカンのところね。
テオティワカン:後期先古典期 日本語版 (Teotihuacan: Late Preclassic Period) 7.0: バランス調整+予言と種族というツォルキンを踏襲した内容の拡張。建築弱体化、仮面と装飾強化になるので、今後は必ず入れて遊んだほうが良いです。
パンドリア:アーティファクト (Pandoria: Artifacts) 未プレイ
テラミスティカ:商人たち 日本語版 (Terra Mystica: Merchants of the Seas) 未プレイ:今さらテラミスティカを誰と遊ぶのかまったくイメージできない。
コンコルディア:バレアリカ/キプロス (Concordia: Balearica/Cyprus) 未プレイ:この手の拡張はプライオリティが低くて翌年以後に遊びがち。ヴィーナスは良かったです!
ブリュッセル1897 (Bruxelles 1897) 未プレイ:ルールを読んで、ブルゴーニュ:カードゲームだ!と納得したところで終了。
アンダーウォーター・シティーズ:新たなる発見 (Underwater Cities: New Discoveries) 8.0: 公式のプレイヤーボードオーガナイザー。せっかくなのでモジュール方式の追加ルールも足してみました。
パンドリア:レルム (Pandoria: Realms) 未プレイ
ハチエンダ(第2版)(Hacienda second edition) 6.5: やりこんでないので、新マップでも特に新鮮な気持ちにはならないかな…… 新オプションルール(収穫タイルのオールマイティ土地利用)もヴァリアントの範疇という感じで、旧版と大きな差は感じられず。
Cities Skylines 5.5: 面倒くさい処理はコンピュータに処理させたいソリティアシティービルディングパズル。そこまで悪くはないんだけど、セットアップの面倒くささになかなか広げる気にならない。
PARKS 5.5: かわいいけど、ルールを読む限り、自分が「ふーん、あっそ」と言うタイプのゲームっぽいなーと思ったら、本当にその通りでした。無味のセッコレすごろく。3人専用ゲームっぽい気がする。人数を変えてリプレイしたい。
マルコポーロの旅路 2 (Marco Polo II: In the Service of the Khan) 7.5: より遊びやすくするために編集者の手が強く入ったマルコポーロという感じ。バランス調整として、契約を達成するのではなく、こういうゲームなんだから旅をせよ!という強いメッセージが感じられる。
Die Crew: Reist gemeinsam zum 9. Planeten 7.0: トリックテイキングを協力ゲーム化したら、感想戦での戦犯吊るし上げが楽しいに決まってるじゃないですか~ なかなかプレッシャーがある。
バーゲンハンター (Bargain Hunter) 6.0: Miniature Marketで$1で売っていたやつ。カード絵が大好き。3人専用ゲームだと思っております。
Heaven & Ale: Kegs & More 7.0: ビール配達業の追加により、90分遊んでいたけど、結果、3点でした!みたいなことは起こらなくなったものの、勝つためには樽と干し草、配達アクションと、追加の3要素を見なければいけなくなったため、プレイングはより悩ましくなった気がする。こんなしょぼくれた追加コンポーネントでここまで味を足せるのかと感心した拡張。
天下鳴動 未プレイ:200円で遊ばせてくれるプレイスペースがなくならないように、定期的に3,000円くらいのゲームを購入する活動を行っております。
雅 (Miyabi) 6.5: 俺が望んでいたジンジャーブレッドハウスがここに! 高さで得点を稼ぐには、その土台となるタイルが必要、でも、それを置くとマジョリティ争いをしているアイコンが隠れてしまう…というジレンマがゲームシステムの根幹としてしっかり機能している。HABAっぽくもなければ、手抜きみたいなアートワークが解せない。大人は汚い!
どんぐりやま 未プレイ:これもショバ代。娘は引き算ができませんでした。
今年初めて遊んだゲームベスト5(拡張とKLASKを除く)
1位 アンダーウォーターシティーズ
2位 クルセイダーズ
3位 バラージ
4位 西フランク王国の聖騎士
5位 マルコポーロ II
次点は以下タイトル。
Q.E.
エマラの王冠
アズール:サマーパビリオン
総評としては、続編や新版ばかりを購入・Backする超保守的ムーブが印象的な年でした。ちょっと疲れたのかもしれません。
ボードゲームも今後は市場が熟成化して、ビデオゲーム同様に予算を掛けた新規IPをローンチすることが難しくなると予想!
また、2019年はピーヨツのボードゲーム棚(formally known as ルンペンゴリラ)がオフライン環境(Blogからフィジカルなノートブック)に移行した年でもありました。
Evernoteにさえメモを残さなくなったのは、最終アウトプット(=Blog)との距離が近すぎて、カッチリ書かなければ、という思いが強くなって億劫になったが原因です。みなさまにも手帳へボードゲームの感想を書くことをお勧めします。文にまとまりが無くとも、肩に力を抜いてスラスラと書けます。マジで。後から思い返すには十分です。
うるさ型のおじさん(ヨッ、同士!)は同時にクッソ高い万年筆を買っておくと、気分がアガるのでお勧めです。値段が高ければ良いというものでもありませんが、書き味、見た目ともに自分の気に入ったものを用意してください。
なお、舶来物の万年筆は国産よりも1~2段階ペン先が太くなっているのでご注意ください。アルファベットと漢字の差なんですね~ 安い買い物ではないので、専門店に足を運んで納得するまで試し書きをさせてもらうと良いでしょう。
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