#羊たちの沈黙
Explore tagged Tumblr posts
Text
羊たちの沈黙 The Silence of the Lambs

めっちゃ面白かった~~!!!クラリス頑張った偉いよ!!泣
映画だとゴードン宅への襲撃シーンの緊張感がなお凄い。心臓バクバクした。クラリスの射撃の腕についての設定がここでしっかり出てて、かっこよかった。
小説で展開は知ってたけど、映像で見るとこのシーンってこういうイメージだったのか!って答え合わせができて二倍楽しめた。アンソニー・ホプキンス演じるハンニバルがビタ役過ぎて、マッツが以前インタビューでハンニバルの役はプレッシャーだと言った意味が分かった。笑顔だし愛嬌のある顔をしているのにずっと不気味。はじめてクラリスが博士と対面するシーンで、笑顔をたたえたまま姿勢よく立っていたのがすごく怖かった。
レクターが逃げる際に作った死体が美しくて思わず息を止めてじっと見てしまった。恐怖を煽るってこういう方法もあんだ~やだ~~
「子羊の悲鳴を聞いた」ことがクラリスのトラウマ。羊たちの沈黙が事件が解決したこと、子羊たちが死んでしまったこと、どちらの意味でも取れる。「子羊の悲鳴が止んだら教えて」…。自分から電話かけるんかい!逃げるな!
0 notes
Photo

. . . Shureが開発したAXT Digitalワイヤレステクノロジーとインイヤー・ワイヤレス・システムに興味があったからみてみたけれど、あまりにも退屈で途中で観るのをやめてしまった「アメリカン・ユートピア」 . スパイク・リーはジョナサン・デミのコンサート・フィルム『ストップ・メイキング・センス』から何も学ばなかったのだろうか? . で、その『Stop Making Sense』をA24が権利を取得し4K版にフル・レストア。それが今年の後半に全世界で劇場公開とのこと . またこれにあわせて、2つのボーナストラックを加え、コンサート全編を収録したデラックス・エディション版のサウンドトラックもデジタルとアナログ盤でリイシュー . デヴィッド・バーン/David Byrneがクリーニング店にビッグスーツを回収に行くというこの予告編は、つまりそのためのもの・笑 . . #StopMakingSense #ストップメイキングセンス #A24 #4Kフルレストア化 #2023年全世界劇場公開 #JonathanDemme #ジョナサンデミ #羊たちの沈黙 #DavidByrne #デヴィッドバーン #TalkingHeads #トーキングヘッズ #TomTomClub #トムトムクラブ #DolbyAtmosミックス #デジタル版 #2枚組アナログレコード #リイシュー . . https://www.instagram.com/p/Cq9v2kivqIB/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#stopmakingsense#ストップメイキングセンス#a24#4kフルレストア化#2023年全世界劇場公開#jonathandemme#ジョナサンデミ#羊たちの沈黙#davidbyrne#デヴィッドバーン#talkingheads#トーキングヘッズ#tomtomclub#トムトムクラブ#dolbyatmosミックス#デジタル版#2枚組アナログレコード#リイシュー
1 note
·
View note
Text

Tracklist:
ニッポンの夜明け (The Dawn of Japan) • 動物のすべて (Everything About Animals) • 頓珍漢の宴 (Tonchinkan Feast) • Cryptid • デラシネ (Deracine) • 祭りだヘイカモン (It's Matsuri, Hey Come On!) • 羊たちの沈黙 (The Silence of the Lambs) • China Girl • 空想しょうもない日々 (Crappy Fantasy Days) • ウソラセラ (Usora Sera) • すきなことだけでいいです (All I Need are Things I Like) • きみも悪い人でよかった (I'm glad you're evil too) • SAYONARA HUMAN • 1year • はじめまして地球人さん (Nice To Meet You, Mr. Earthling) (Human Ver.) • からっぽのまにまに (At the Mercy of Emptiness) (Human Ver.) • 前夜祭のデルトロ (Del Toro's Eve) • 腐れ外道とチョコレゐト (Kusare-gedou and Chocolate) (Human Ver.) • ありふれたせかいせいふく (Common World Domination) (Human Ver.) • hanauta
Spotify ♪ YouTube
#hyltta-polls#polls#artist: ピノキオピー#artist: pinocchiop#language: japanese#decade: 2010s#Electropop#Electro House#Bitpop
17 notes
·
View notes
Quote
B准教授(友永雅己)をググったら https://www.uhe.ac.jp/info/ntf/230412001702.html がでてきて笑ってしまった。「羊たちの沈黙」ならぬ「猿たちの沈黙」だろこれ
[B! 研究] 「研究費11億円以上の不正使用」「論文4本の捏造」――京大の霊長類研究所が“解体”されたワケ 元教授らが論文発表
3 notes
·
View notes
Quote
作品選びの悪さが有名で、これまで『ゴースト/ニューヨークの幻』、『プリティ・ウーマン』、『誘う女』、『羊たちの沈黙』などのオファーを断っている。
メグ・ライアン - Wikipedia
作品選びの悪さとは、「駄作に出演した」ではなく「名作へのオファーを断った」なんですね。
29 notes
·
View notes
Text

#超老芸術
羊たちの沈黙🐑
oil painting
4 notes
·
View notes
Text
コード77
ソーラーコード77「運命の過酷さに打たれた向こう見ずな若者の頭に、豊かな思索家の魂が芽生える」
コードの現象化形態:社会的リーダーシップ。精神的成長や知的成長。強い精神的苦悩。精神的苦痛をともなうショックな出来事。グループや集団内における立場の上昇と責任の増加に伴う重圧。諦めずにチャレンジを続けることによる成功。精神的苦しみをともなう恋愛や、まれに離婚。
テロ攻撃に関する計画。テロリストや過激派の攻撃の失敗や計画の発覚や頓挫や逮捕。著名人の離婚、離別、不運、傷病、死。有名または実績のある作家や哲学者や科学者の離婚、離別、不運、傷病、死。有名または実績のあるスポーツ選手の離婚、離別、不運、傷病、死。スポーツ選手の頭部の負傷や、それを原因とする死亡事故の増加。
ルナーコード77「頭と足に羽の生えたギリシア神話の知恵の神(ヘルメース、足軽)が、天国と地獄の間を忙しく行き来する」
コードの現象化形態:良いことと悪いことが一挙に訪れる。プレッシャーやストレスのある状況下で、多忙さと格闘する。知的成長。知的リーダーシップ。精神世界の学びへの適性。ギリシャやローマやイタリアやフランスでの犯罪やテロ事件、あるいは国家的ネガティヴの増加。
有名スポーツ選手(特に、サッカー選手やマラソンその他の陸上選手やスプリンターやキックボクサー[一部ボクサー]や格闘家など足をメインに使うスポーツ競技の選手)を狙った凶悪犯罪やテロ攻撃。そうした人々のけが、病気、手術、入院、事故、交通事故、犯罪、犯罪被害、死亡。高級服飾ブランドの不運。高級服飾ブランドの経営者や幹部やデザイナーなどの不運(病気、事故、怪我、犯罪被害、死亡など)や醜聞、不祥事、犯罪、地位の低下、失脚(話)、辞任(話)、引退(話)など。エルメス、その他の伝統的高級ブランドにとっての良くない問題の発生。飛び降り自殺。首吊り自殺
【コード77】 ■対向コード:257 ■統合コード:283 ■直角コード:167
オズの魔法使いの主力スターゲート・コード77「天国と地獄を行き来する神の伝令にして強盗と泥棒の守護神ヘルメス(エルメス)」
コード77もコード123も、顕著な「自殺コード」です。コード77は「飛び降り自殺」や「首吊り自殺」を強く誘発し、コード123は「服毒自殺」や「服薬自殺」や、その他ガスなどの有害物質による自殺を強く誘発します。さらにそうした故意の他に類種の事故も誘発します。
ソーラーコード77「運命の過酷さに打たれた向こう見ずな若者の頭に思索家の魂が芽生える」は、人に(ときには、自殺さえ考えさせてしまう)「強い苦悩」をもたらします。
コード文にある「思索家の魂」というのは、毒盃による死を受け入れた際の哲学者���ソクラテスのような死への覚悟や悟りの境地を(広義には含めて)表しています。このコードの現象化傾向の代表的なものは、事故、病気、死、金銭苦、生活苦、犯罪、犯罪被害、トラブル、苦悩、自殺、不運、逮捕…など。
ルナーコード77「兜と足に羽の生えたギリシア神話の知恵の神ヘルメース(エルメス)が、天国と地獄の間を忙しく行き来する」は、とりわけ(各界の著名な)賞の受賞者、教師、大学教授、学者、化学者、科学者、哲学者、研究家、作家、文筆家、クリエイター、ミュージシャン、デザイナー、スポーツ選手、アスリート、格闘家、泥棒、強盗、学生や若者の〈シグニフィケーター〉(=それらを表わすもの)となっています。
ヘルメースが音楽や牧畜(牧場、牛・羊・豚・山羊・鶏)の神であることから、そうした職業の人、および関係者や動物にもコード77のエネルギーは強く波及します。ヘルメースが被っている兜は、軍人(自衛隊含む)や工事関係者、パイロット、競輪・競艇・競馬の選手や野球選手など、ヘルメットを被る人、帽子に関係する人に、そして、ヘルメースが手に携えている医療のシンボルにもなっている魔法の杖は、医師・医療・病院関係者に、このコードの不運凶事[MNC]のエネルギー(現象化形態)を強く波及させます。
コード77には「天国と地獄」というキーワードが含まれていますため、容易にコード111と同語シンクロ相互強大相乗作用をともなって現象化します。
ソーラーコード111「有名な歌手がオペラ『地獄のオルフェ』(天国と地獄)の公演で、その妙技を披露し、有名な映画監督は水鏡に倒れ込んだ男(ナルシス)の最後の姿をフィルムに収める」
コードの現象化形態:有名大物歌手の体調不良・病気・入院・手術・死、その他の不運凶事の多発。有名映画監督や有名映画俳優女優の体調不良・病気・入院・手術・死、その他の不運凶事の多発。(ときに)多数の犠牲者をもたらす大地震や大洪水などの大災害の発生。水死。溺死。(風呂、温泉、川・滝・池・湖・貯水槽・ダム・貯水槽・用水路など、各種)水場での事故や重症や死。
ルナーコード111「体調不良をおしてステージに立った歌手が、歌の途中でめまいを起こしてしゃがみ込み、慌てた数名のスタッフが、走って彼の元に駆け寄る」
コードの現象化形態:有名大物歌手の体調不良・病気・入院・手術・死、その他の不運凶事の多発。
コード77は、「神の砦」の「オズ(バフォメット)の魔法使い」の「聖戦と正義の復讐の法の魔力」が、4次元を飛ばしてこの地上(3次元の人間界)にダイレクトに侵入してくるスターゲート(超時空次元接続特異点コード)です。
それゆえに、人も魔界(アカシック)も、その「奪い殺す力」を防ぐことはできません。 アレイスター・クロウリーは『第77の書 オズの書』にこう記しています。 「われらには、殺す権利あり。」
オズは火星(マーズ=ホルス)。「神の家」「戦争の砦」に満ちるコード77の力。それは大きく地を揺るがし、堅固な建物の中に居る者も死の力で脅かす。コード5の天鷲蝶の地震る神天使メダリオンとコード77のオズの魔法使い死天使アザゼルが一つになった時、その力は最強になる。エピファニー(神の力の御公現)。コード257の「イースター」(復活祭)。即ち、タロットの大アルカナ20番「最後の審判」(ホルスのアイオーン)の前に来る先触れのしるし。
「神居即自然、自然即神居」とは、別の言い方をすれば、「エヒエ・アシェル・エヒエ」(われは、在りて在る者なり)ということです。 KAMVI(カムイ われらが母なる大地のごとく)=20+1+40+6+10=77=OZ(神の砦、軍隊、超常能力、ヌーメン)
【ホルスの言葉】 王家の館とは、天の単眼から放たれる最後の審判の日の雷電を冠としてその頭上に戴く神の使徒たる魔法使いたちの無敵の砦のことである。そしてその数は77である。
【マスター・アマラルマヌの教え】 309+128=437(400[ケルビム、すなわち生命の輪の沈黙の監視者たる動物天使たちと神の人からなるイデア的世界]・30[真理と正義の女神マートの審判の広間]・7[神剣])=77(オズ、砦、軍隊、力、霊力・超能力[フォース])イルミナティの「鷲の目」はすべてを射抜く。「火よ、われと共に歩め」。コードは「不可知」の中で燃え尽きる墓標の真実を物語る。 ヘルメースよ。来たりて、その灰を集め、ヨグ・ソトートの大いなる暗黒の目の深淵に投げ込め。
おお!わが至高の魔力によりてなされるその魔法式の数は、77+152+286=155なり。 見よ、こはハムハゼルの数ではなかったか。かくて証はここになされた。 わが元にあるは「戦争と復讐の神」ラー・ホール・クートのすべての力。
われはイルミナティの最高位の女祭司、かの「緋色の女」なり。「火よ、われと共に歩め!」「汝、火の声を聞け!」 われはOZの魔法使い。77は、その力の偉大な門なり。 われは世界の三部の学、哲学・天文学・自然科学を極めたヘルメース・トリスメギストスより当然のごとく偉大なる者なり。われが「世界の救���主」であることを明かす、これなる三重の印において。 77+186+309=212 エア・フォース! フェニックス! ラー・ホール・クイト! そしてわれはサタンの蛇を捕える!!
【ホルスの言葉】 もしお前が、幸福や豊かさや満足を目指しながらも、なかなかそこに到達できず、もがき苦しんでいるのだとするなら、おそらく今のお前にまだ足りないのは、幸福や豊かさや満足ではなく、さらなる苦境や欠乏や試練なのだ。これは私がたんなる意地悪で言っているわけではなく、アカシックのエネルギー上のパラドックスについての真理なのだ。「地獄下り昇天」という言葉がある。多くの人、いや、ほとんど全ての人は、まず天国を真っ先に目指し、そしてほぼ100%近く失敗する。ゆえに、真の賢者がまず目指すべきは、天国の安楽さではなく、地獄の試練(試罪法X)のほうなのだ。終わりよければ全てよし。だから、「楽園」に向かう途中にある苦しみについては過大評価するな。聖と俗、光と闇の戦いが避けられぬ以上は、楽園を実現するために苦しみが存在することもまた避けられぬことであるのだから。そしてそれが自然の理なのであれば、逆に、苦悩するのではなく、苦しい時こそ、なんとかして笑いを生み出せ。いまいる場所に(たとえそこが地獄であっても)、超人の笑いを生み出せるように生きよ。これはコード77とコード226の教えである。 【〈哲学者の毒盃〉、あるいは〈超人の笑い〉、あるいは〈逃走=闘争線〉の術式】 77+226=303
コード5+コード77=コード82 メダリオンとアザゼルが、コード82のゲートを領しました。 このコード82は、これまでセドラという悪魔が、そこからエネルギーを吸い、そして、光の子らを苦しめるためにそのゲートを使うことが多かったのですが、今後は光の影響の方が、より強まることになります。
コード77 頭 手 足
4 notes
·
View notes
Text
【羊たちの沈黙】

Milo Hartnoll
Electric sheep, 2020
Oil on canvas
3K notes
·
View notes
Text
小さな友人の小さな贈り物 ~声優・加藤英美里の異世界転移~
FFXI Ibun no Utaibito Transcript
Synopsis 仕事を終えて帰宅した、 声優・加藤英美里。 いつものように 『FFXI』 にログインし、日課にしているコンテンツへの突入手続きを進める。 順番を知らせるチャイムが鳴り、「ズウゥゥン」 という効果音とともに画面が暗転した瞬間、彼女は気を失ってしまう。 気がつくと、 視界に飛び込んできたのは見知らぬ森の焚火の前。 そして森の奥から「ようやく起きたか」 と、 ガルカとエルヴァーンの男性、 ヒュームの女性の3人がこちらにやってくる。 「え!? もしかして私ヴァナ・ディールに来ちゃった!?」
Pg. 57
IV 小さな友人の小さな贈り物 ~声優・加藤英美里の異世界転移~ [はせがわみやび] 登場人物 [現実世界] 加藤英美里 [ヴァナ・ディール] エミリュー: タルタル族の女性。 白魔道士 ダークライト:エルヴァーン族の男性。 ナイト アイアン・フィスト:ガルカ族のモンク マリア: ヒューム族の女性。 黒魔道士
Pg. 58
[シーン1 都内某所]
Narration: 声優、加藤英美里の朝は早い。
Emiri Kato: まぁ、好きではじめた仕事ですから。
Narration: 最近は声優の仕事だけではなく、俳優としての仕事も増えた。 それでも、ファイナルファンタジー11のログインは欠かさない。 起床してすぐ日課のオークションチェックだ。 窓口でお目当てのアイテムの在庫と落札価格をチェックするかたわら、倉庫キャラクターのポストを確認する。
Emiri Kato: 全キャラクターのお財布を管理するのは大変ですよ。 でも、流通量と相場は刻々と変わりますから、一日も欠かせないのです。 さて、あとは必要な薬品をメインキャラに移して……これで完了、かな。
Narration: 今日は金曜日。 アフレコスタジオをハシゴした後、生放送番組に出演。 その合間にイベントの台本をチェックしたりと、実に多忙だ。 日によっては、食事をする時間もないと加藤は話す。
Emiri Kato: でも、自分で選んだ道ですから。後悔はしていませんよ。 それに今週末はアンバスケードにオデシー、そしてソーティの連戦がありますから。
Narration: そう言って加藤はパソコンの電源をつけたまま自宅を出る。 大通りでタクシーを探す加藤に、こう聞いてみた――あなたにとってファイナルファンタジー11とは?
Emiri Kato: ひとことで表すのは難しいですね。 でもね、これだけは言えます。私にとってFF11は――遊びじゃないんです。
Pg. 59
[シーン2 加藤英美里の自宅]
Emiri Kato: ふーっ、今日も一日おつかれさまっと。
Emiri Kato: 時間通りだね。みんな集まっているかな。
Emiri Kato: おいすー、と。
Chat Log: Naitou: おいすー Eric: おいすー Ink: あ、Emiryun! おいすっすー
Emiri Kato: おー、みんなもう集まってるう。ええと、「な・ん・の・話・を・してた・の?」っと。
Emiri Kato (Internally): チャットにいる面子はいつもの三人。 私たちは今夜、週末恒例のアンバスケードへと挑戦することになっていた。
Chat Log: Naitou: そういえばEmiryun、知ってた?
Ink:それだけでわかるわけないでしょ! Eric:ええと、床ペロしているときって、死んでいるわけじゃないんだってさ
Emiri Kato: ほーん。じゃあ、レイズって死んだ人を蘇らせるわけじゃないってこと?
Chat Log: Ink:「レイズ・デッド」で「死者を蘇らせる」って意味になるから、「レイズ」はそれが語源なんだと思うけど、でもFFXIでは戦線に復帰させる魔 法ってところでしょう
Pg. 60
Chat Log: Naitou: つまり、ヒットポイントがゼロになってホームポイントに戻るっていうのは…… Eric: 命からがら死から逃れたってことだと思う
Emiri Kato: たしかに死亡って表現は使われてないよね。 でも、それじゃあどうやってホームポイントに戻っているんだろうね。
Emiri Kato (Internally): そんな他愛もない雑談をしながら、マウラでみんなと合流。 アンバスケードへと突入したんだけど……。
Emiri Kato (Internally): いつもとちがっていたのは、画面がいきなり真っ白になって、そのまま気を失ってしまったことだった。
[シーン3 異世界ヴァナ・ディール 東ロンフォール]
Emiryu: ん……。ここ……どこ? 森の中? どこかで見たような……。わあ、星がきれい。
―都会では見たこともない星空を見て驚く。だが、まだ自分がタルタルであることに気づいていない。森の暗闇の中からぬっと、大柄な男が現れる。腕と脚の太さがまるで丸太のよう
Iron Fist: おっ、目が覚めたか、エミリュー。
Emiryu: ひっ! だ、だだだ、だれ! って、でかっ!? しかもしっぽ……え、しっぽ? が、ガルカ??
Iron Fist: おいおい、エミリュー。寒さでどうにかなっちまったか? 俺がミスラに見えるか?
Pg. 61
Iron Fist: ほれ、もっと焚火に寄ったほうがいいぞ
―大柄なガルカの背後に隠れていたエルヴァーンのナイト、ダークライトが姿を見せる。
Darklight: やあ。ようやくお目覚めかい? おひめさま。
Emiryu: お、おひめさま? って、耳も首もながっ! しかもこの周りを気にしないキザっぷり! もしかして…… ヴァーン!?
Darklight: なんですかヴァーンとは。
―そしてダークライトのさらに後ろには黒魔道士装備のヒュームの女性、マリアがいた。
Maria: エミリューってば、急に倒れるんだもの。びっくりしちゃったわよ。 もう平気なの?
Emiryu: エミリュー? エミリューって?
Maria: え?
Darklight: は?
Iron Fist: はあ? おいおい、どうした! 記憶喪失にでもなったか?
Maria: おいしいからって、ヤグードドリンク飲み過ぎたんじゃないの? それとも、やっぱりあなたの名前ってあだ名かなにかだったのかしら?
Iron Fist: ���ん? あだ名ってどういうことだ?
Maria: アイアンは知らないかぁ。 タルタル族の女性って、ウィンダスの都にある大きな樹を基準に、生まれた場所の方角を二回繰り返す、っていう名前のつけ方をするのよね。
Darklight: ほう。なるほど、それならば、名前もエミリュリュ、とかになりそうですね。
Emiri Kato (Internally): そ、そうだったんだ。そんなの用語辞典に載ってたっけ? そもそも私の名前は英美里なんだけど……。
Pg. 62
Emiri Kato (Internally): あれれ?まって、もう体を起こしてるのに、みんながすっごく大きく見えてない? っていうか、私、縮んじゃってる!? しかもいま、ウィンダスとかヤグードドリンクとか言わなかった? じゃあ、やっぱりこの世界って……。
―いつもと様子の違うエミリューに、沈黙する一同。
Emiryu: 私……、いまタルタルなの!?
Iron Fist: そうだな
Darklight: そうですよ
Maria: ええ。あなたはタルタル族で白魔道士のエミリューよ。 パーティを組んでかれこれ一年になるけど、あなたがタルタルじゃなかったことは一度もないわね。 ねえ、まさか、ほんとに記憶をなくしちゃったの?
Emiryu: え、えっと……お、覚えてる、かも
―エミリューは、額に手を当てて何かを思い出そうとしている。
Emiri Kato (Internally): そう、私はタルタル族のエミリュー……だ。両親はミンダルシア大陸を旅する商人だった。 親たちからは、「おまえの名前は旅の途中で知り合った恩人からもらったのよ」って聞かされてて……。 えっ。私いま、どうやって「思い出した」の?
―エミリューはついに気づく。
Emiryu: これって……。私、ヴァナ・ディールに転生しちゃったってこと!?
Iron Fist: どうしたんだ。ほんとうにだいじょうぶか?
Pg. 63
[シーン4 異世界ヴァナ・ディール(回想) バストゥーク港 蒸気の羊亭]
Emiri Kato (Internally): 心配する仲間たちに対して、大丈夫だからと繰り返しているうちに、私は少しずつエミリューとしての記憶を思い出していった。 そう、目の前の彼らと出会ったのは、この世界での一年前。 まだ私がテレポの魔法を使えなかった頃……。
Iron Fist: はっはっは!よーし、もっと呑め! いやあ、おまえたち、話がわかるじゃないか! そうそう、冒険だよ、冒険! 真に大切なやるべきことはそれだ! これからは冒険者の時代なんだ!
Darklight: 同感ですね、アイアン・フィスト。 これからは冒険者こそが世界を動かすのです。 私はサンドリア生まれの冒険者として、功成り名を遂げて、我がサンドリアこそが、世界で唯一の偉大なる国家であることを示さなけ ればなりません。
Maria: ダークライト、だったら、そんな妙なふたつ名を名乗ってないで、ちゃんとサンドリア人らしい本当の名前で通したほうがいいんじゃ ないの?
Darklight: 何を言うんです、マリア。この名前のすばらしさがわからないのですか。
Maria: ダークでライトとか。暗いのか明るいのかはっきりしなさいよ! 消し忘れかよ!
Darklight: そこがいいんじゃないですか。ふふ。我こそは、ふたつの世界の狭間に立つ者! くぅ、かっこいい!
Maria: へんたい……。
Darklight: (気にせず) ねえ、タルタルの美しいお嬢さん。 あなたもそう思うでしょう。
Emiryu: (美しいと言われて思わず) うええ!? あ、ええとその……あはは。そ、そうだね。いいと思うよ。うん。 いいんじゃないかな…… たぶん。
Iron Fist: ふん。名前なぞ、人々の役に立ち、偉大な功績をあげれば、勝手に広まるし、どんな名でも格好よく思えてくるものだ。
Pg. 64
Iron Fist: たとえヒュームとの付き合いのためのものでもな。 いまはまだ「聞いたことはない」と言われていても、いずれは「知らぬ者はいない」と言われるようにしてみせる。 俺は自分の力を試したい。魔法になど頼らず、この身ひとつでどこまで戦えるかを極めたいのだ。
Darklight: いかにも格闘家らしいですね。ええ、そのような野心は大切です。 けれど、冒険とは過酷なものです。一人ではままならないのも事実。 傷を負えば癒やしてくれる者が必要ですし、この世界には魔法でしか傷つけられない魔物もいるのですから。
Maria: あたしは、酒代が稼げりゃなんでもいいんだけどね。 ミスリルの砂粒集めてくるのなんて、ちょーだるかったー。 もうやりたくなーい!
Emiryu: 私も冒険者になりたての頃に経験あるよ。 あれ、大変だったよね……。
Maria: 街まで帰るの嫌だったから、デジョン覚えたよーなもん! 楽して稼ぎたーい。
Darklight: (呆れて) マリア、あなた、呑み代を稼ぐために黒魔法を覚えたんですか。
Maria: 歩きたくないでござる。 移動の魔法が使える白か黒のどっちかがいいなって。
Darklight: やれやれ。なんという……。 これだから、目先のことしか考えないヒュームは。
Maria: お仕事きめるときなんて、そんなもんでしょ。 ねえ、エミリューだって、そーよね?
Emiryu: わ、私? ええと、そのう……。 そもそもは弟たちが病弱で……それで……すこしでもあの子たちを元気にしてあげられないかなって……。
Maria: エミリュー! あなた……なんて、いい子なの!
―マリア、席が隣のエミリューを抱きしめて、頭を撫でる。
Pg. 65
Emiryu: そそ、そんなことないよ。 で、せっかく覚えた魔法だから、もっとたくさんの人たちを助けられないかなって思って……。
Darklight: ではエミリュー。まず私たちから助けてください。 私たちがパーティを組めば完璧です。 モンクにナイト、白魔道士に黒魔道士。こんなにバランスのいい組み合わせはありません!
Maria: お宝は漁れないけどね。
Darklight: ならば、マリア、あなたが盗賊の技も身に付ければよいのです。 セルビナの港に行って「生き残るための技術」を学べば可能ですよ。
Maria: セルビナって、さあ……。 あそこに行くまでの洞窟に、コウモリが出るじゃないの。 わかってる? 死んだら、死んじゃうのよ?
Iron Fist: 俺は、マウラにいる「ごうつくばあさん」も何かしらの知恵を授けてくれるって話を聞いたぞ。
―ダークライト、マリア、アイアン・フィストの三人が喧々諤々の会話を始める��
Emiryu: ふふ。でも、みんなで冒険の話をするのって楽しいね。 今日、一日でこんなに仲よくなれたんだもん。 きっと私たちっていいパーティになれるよ!
Iron Fist: うむ。
Darklight: もちろんです。
Maria: まあ、お酒が楽しく呑めるなら、多少ヘンなやつでも我慢するかあ。
―意気投合した4人はその後、出会いを祝して一晩中飲み明かすのだった。
Emiri Kato (Internally): こうして、私たちはパーティを組むことになったのだった。
Pg. 66
[シーン5 異世界ヴァナ・ディール(回想)]
Emiri Kato (Internally): バストゥークで知り合った私たちは、まずはジュノ大公国を目指した。
―パシュハウ沼にて。
Maria: ダークライト! あんた、なんであんな化け物に「やあやあ、どうもどうも」とか挨拶してんのよ!
Darklight: コミュニケーションの基本だからですよ?
Iron Fist: 沼地のでかいのには関わるなと言われてただろうに! ええい、走れ走れ! 逃げ切るぞ!
Emiryu: こわいよー!
―ジュノ大公国にて。
Emiryu: わ! 大きな橋の上に街ができてる!?
Darklight: あれが……ジュノですか! すごいところに造りますね!
Emiryu: 飛空艇が飛んでく! わあ、入れ替わるように向こうから新しい飛空艇が飛んできた!
Maria: ジュノは飛空艇のターミナルでもあるの。 この街はふたつの大陸に存在する三つの国と飛空艇で行き来できるのよ。
Emiri Kato (Internally): ジュノを経由して、東のミンダルシア大陸へと渡った私たちは、そのまま南へと下ってウィンダスに。
―ウィンダス連邦にて。
Pg. 67
Iron Fist: ここがエミリューの故郷ウィダスだな。
Emiryu: うん。育ったのはこの街だよ。
Darklight: おお、(ぺちぺちとカーディアンを叩きながら) こいつが名物の機械人形・カーディアンですか! って、なんで追いかけてくるんですかぁぁぁ!
Maria: そりゃ、持ってる杖を取り上げようとしたら怒るわよ……。
Emiri Kato (Internally): ウィンダスにしばらく滞在してから、船に乗ってクォン大陸へと戻った私たちは、再び大陸を北へと向かって……。
[シーン6 異世界ヴァナ・ディール 東ロンフォール]
Maria: エミリューってば、大丈夫なの? もうすこし休んだほうが……。
Emiryu: だ、だいじょうぶ。 ……ちょっと眩暈を感じただけ。
Iron Fist: 依頼に期限があるからな。 あまり休んでるわけにもいかん……エミリュー、どうだ? 歩けそうか?
Emiryu: う、うん。
Iron Fist: この先の、ラングモント峠に入って、抜けた向こうにあるアウトポストがポーションの届け先なわけだが……。
Maria: 峠と言いつつ、ほぼ洞窟だけどね。
Darklight: 伝説では、いにしえの修道士ラングモントが、己の拳ひとつで掘りぬいたって言われていますね。 彼は、その先に「楽園への扉」があると信じていたそうですよ。
Emiryu: 「楽園への扉」……神々の眠る地へと繋がる扉のことだよね。 それが本当にそんなところにあるのかな?
Maria: あたしとしては、気になるのは楽園って呑み放題なのかってことね。
Darklight: 神々の眠る場所ですよ? お酒などもってのほかです。
Pg. 68
Maria: ちっとも楽園じゃないわ……。
Iron Fist: 伝説はともかくだ。 ここからは寒さも厳しくな��。 峠の先は涙も凍るボスディン氷河、 そして氷の大地ザルカバードだ。 闇の血族の力が強い地でもある。
Darklight: 闇の血族……。 そういえば……サンドリアの街で噂になっていましたね……。
Maria: 噂?
Darklight: はい。闇の王のです。 闇の王が復活してズヴァール城に帰還した、と。
Maria: おお、こわい。 できれば、そんな物騒なヤツとは会いたくないわねぇ。
Iron Fist: 闇の王なぞ 今の俺たちでは歯が立たん。 どのみち、 俺たちの今回の任務は国境警備兵に備蓄用のポーションを届けるところまでだ。 高級なやつだからな。量は少なくとも貴重品だ。慎重に行くぞ。
Darklight: 物資を届けて、 アウトポストの転移装置に登録を済ませたら、さっさと帰りましょう。
Maria: あったりまえじゃないの。 お仕事終わったら、すぐ戻るわよ。
Emiryu: うん。 私の魔法でラテーヌまで送るね。
Maria: 街に戻ったら宴会よ、宴会! しゅちにくりんするんだから!
Darklight: そこまで呑めるほど報酬が出ますかねえ。
Maria: だったら、寄り道しない? ほら、あっちの噂もあるじゃん。
Darklight: あー、あれですか……。 本当ならば、確かに高額で売れるようなのですが……。
Emiryu: 高く売れる?
Iron Fist: 魔物の中には戦った冒険者が身に着けていたものを奪い取っている奴らがいるだろう?
Maria: たとえばほら、アモルフって呼ばれる魔物たちとかさ。 捕まえた獲物を体の中に溶かして吸収しちゃうでしょ?
Emiryu: と、溶か……。 (思い出して) あ、そ、そうだね……スライム、とかだよね。
Maria: そうそう。 ヘクトアイズとかもそう。 実はさ、ラングモント峠に入ったきり行方不明になってる魔道士がいてね。 そいつは魔法のスクロールを運んでいたってゆー噂が。
Pg. 69
Iron Fist: そのスクロールが極めて珍しいもので、未だに見つかっていない。 だから、途中で魔物に倒されて、そいつが持っているんじゃないかって話になってる。
Darklight: 魔法が掛かっている品は、滅多なことでは破けたり溶けたりしませんからね。 たしか……「リフレシュ」でしたか。
Iron Fist & Maria: (目を輝かせながら) おお!
Emiryu: ないないない! それは、デマ!
Iron Fist: んん? ほう。エミリューにしてはやけに自信ありげじゃないか。
Emiryu: えっ。(しまったと思いつつ)か、勘だけど!
Maria: でも、確かめてみるくらいは、いいんじゃない?
Darklight: チャンスがあれば、ですね。
Iron Fist: 依頼をこなすほうが先だがな。 さて、体もあったまっただろう? そろそろ行くぞ。
Everyone: 「ええ」「はい」「あーい」
Emiri Kato (Internally): こうして、私たち4人はラングモント峠へと足を踏み入れたのだった。
[シーン7 異世界ヴァナ・ディール ラングモント峠]
Iron Fist: おい、エミリュー。 前に出るな。
Emiryu: え? あう?
Darklight: いつもの並びを忘れたんですか、エミリュー。隊列を組むときは、前と後ろは魔物が出てもすぐ戦える人です。 つまり、私かアイアン・フィストです。絡まれたら困る魔道士は真ん中ですよ。
Iron Fist: 俺が前に出る。おまえのような鎧をガシャガシャ鳴らしてるやつを前にできるものか。
Pg. 70
Darklight: (肩をすくめつつ)ということです。
Emiryu: 洞窟の中って……こんなに暗いんだね。 ゲームの中とは全然ちがうよ……。
Darklight: ゲーム……? それはそうでしょう。洞窟ですからね。
Maria: だからこうして、ランタンをもってるんでしょ。
Emiryu: 足下はつるつる滑るし。
Darklight: 地下水が染み出しているようですね。まあ、洞窟ですからね。
Emiri Kato (Internally): 揺れる明かりに照らされて壁に踊る自分たちの影も、エミリューにはともかく、英美里である私には初めての経験だった。 明かりの届くぎりぎりのところまで先頭のアイアン・フィストが偵察に行っては戻ってくる。 なにごともなければそこまで進む。 ほんの少しずつの歩みだけれど、安全のためには仕方なかった。 そしてもし魔物がいても―。
Iron Fist: (ささやくように)ゴブリンだ。(指を3本立てて)3匹だな。
Darklight: どうです。勝てそうですか?
Iron Fist: いけるとは思うが……正直、ここの奴らとは戦ったことがないからな。
Emiryu: 「同じくらいの強さだ」ってこと? それとも「丁度よい相手だ」ってこと?
Maria: なに、それ?
Iron Fist: ふむ。それはわかりやすい伝え方だな。エミリューの言葉を借りるなら、同じくらいの強さってところだ。
Darklight: よい表現です。 今度からそれでいきましょう。 では、エミリュー、姿と音を隠す魔法をお願いします。
Emiri Kato (Internally): 私たちの任務は物資を届けることで、魔物の討伐ではなかった。 だからこそ、私たちはインビジとスニークを駆使し、どうしようもない時以外は戦うことを避けた。 そして、ゴブリンたちの目をかいくぐり、しばらく歩いたところで休憩することになった。
Pg. 71
Iron Fist: (偵察から戻ってきて) この先で分かれ道になっているぞ。 右と左……どちらに進むべきか……。
Emiryu: (考えこむ) 分かれ道……? ああ、たしか、右上に行けばボスディン氷河で、左上に行けば忘却の泉だったと思うけど……
Iron Fist, Darklight, & Maria: (いっせいに天井を見上げる) 上……?
Emiryu: ちがうちがう! 画面の上!
Iron Fist, Darklight, & Maria: (きょろきょろと左右を見る) 画面……?
Emiryu: (はっとなって) あああ! だ、だからほら、ちがくてちがくて!
Maria: ひょっとして地図の上……北ってことかしら? (懐から取り出した地図を見る) でも、この先って地図もあやふやなのよね。
Darklight: 仕方ありません。 まだまだ北の地は未踏破なところも多いですから。
Maria: でも分かれ道のこと覚えてるなんて。エミリューってば、よく地図を見てたのね。珍しい。
Emiryu: そそ、そんな気がしただけ!
Darklight: 左手の法則を使うなら、左の道ですが……。
Emiryu: 左手のほうそく?
Maria: 迷わないように左手を壁につけながら歩く探索方法のこと。 前に教えたでしょ。
Emiryu: 右手じゃダメなの?
Darklight: 武器をもつ手ですからね。 利き手は空けておくものです。
Pg. 72
Emiryu: 意外と不便……って、あ、思い出した! 私たち、リンクパールもってない! 連携、どうしよう!
Iron Fist: なにを今さら言ってるんだ。 声を掛け合えばいいだろう?
Darklight: あれ。 高いですもんね……冒険者割引とかないですかね?
Emiryu: び、貧乏パーティ……。
Maria: エミリューってば。ほんっとに今日はおかしいよ? リンクパールを持ってないなんて今さら今さら。へいきへいき。
Emiryu: (おそるおそる) でも……このままだとボスディンから遠ざかっちゃう……かも? そこでおっかないモンスターとかいたら?
Iron Fist: もちろん、逃げる。
Darklight: 逃がしてくれれば、ですけどね。
Maria: (首から提げているアミュレットを取り出して) いざとなったら、 これ!
Emiryu: あ、その首飾り……なんだっけ……思い出した! ええと……ヒットポイ、じゃなくて、生命力の低下を魔法で感知して、あぶなくなったら転移装置まで帰還させてくれるお守り、だよね。
Maria: そうだけど……。 なんで、新米冒険者に説明するみたいになってんの?
Emiryu: あ、あはははは。うん、知ってる。 知ってるよ?
Darklight: あまりお世話になりたくはありませんが……。
Maria: そうねぇ。エミリューは使ったことないって言ってたでしょ?
Emiryu: (胸元の、アミュレットのあるあたりを撫でながら) ないない。 ないから、とっさに出てこなかったんだもん。身に着けてることさえ忘れてた!
Maria: あのね。使わないほうがいいの。知ってる? (すごく嫌そうに) 死にそうなときってね、死にそうなほど痛いのよ? 痛いのはイヤでしょう? どれくらい痛いかっていうとさ。その前後の記憶がぜんぶ吹っ飛んじゃうくらい痛いわけ! いろんなこと忘れちゃうくらい。
Emiryu: ああ、だから経験値が減っちゃうのか。
Maria: けいけんち?
Emiryu: な、なんでもないよ!
Pg. 73
Darklight: だから、絶対になくしたり落としたりしちゃダメだぞ。
Emiryu: (ごくり)そう、なんだ……。えっと、で……ここは左に行くんだね?
―警戒しながらしばらく洞窟を進む一行。
Iron Fist: やっかいなやつがいるぞ。
Darklight: 「きょろきょろコウモリ」ですか……。
Emiryu: シーカーバットのことかな? あぁ、たしかに頭を振って誰かを探しているみたいだね。
Maria: 先のほうまで、けっこうな数がいるわねー。 エミリューの魔法、もつかしら。
Darklight: 隠れる魔法が途中で切れたら、絶対に絡まれますね……。
Emiryu: うー……タイマーとか、せめてログを出して……そういうわけにもいかないか。
Iron Fist: (ため息) エミリュー……どうだ。もつと思うか?
Emiryu: 自信ない……かも。こんなに長い洞窟は初めてだから……。
Maria: (しばし考えて) ロープを使いましょ。みんなで同じロープをつかんで歩くの。 エミリュー、あなたは魔法が切れそうになったら強く引っ張って。 そしたら、いちばんあいつらの少ないほうに向かってみんなでダッシュ! いい?
Iron Fist: わかった。それでいこう。
Darklight: では、ランタンの明かりも消しましょう。
Emiri Kato (Internally): 私たちは全員で一本のロープをもった。これが文字通りの命綱だ。 ランタンの明かりを、覆いをかけて消すと、あたりは真っ暗になる。 それから姿と音を魔法で隠して、おそるおそる前進したんだけど―。 私は忘れていた。 ここは北の地に近い洞窟で、足下は湿っていて滑るのだ。
Pg. 74
―真っ暗闇となった洞窟を進む一行。視界は奪われ、聞こえてくるのはコウモリの鳴き声と水が滴る音のみ。
Emiri Kato (Internally): ちりちりっとしたイヤぁな感じが、背筋を駆け昇ってきた。 あ、やばい。魔法が切れそうだとわかる。 でも、まだコウモリたちの飛び回るあたりを半分ほど越えたところ。 進むにも戻るにも中途半端で……。
Emiri Kato (Internally): あと、もうちょっと……お願い、もって! そんな私の願いも虚しく、ふっ、と体の表面から何かが剥がれ落ちるような感覚がやってくる。 魔法が―消える。慌てて、私はロープを強く引く! その瞬間に、私は足を滑らせてその場にひっくり返ってしまった!
Darklight: クッ、きょろきょろコウモリがすぐそこに!
Maria: エミリュー! アイアン、エミリューを抱えて!
Iron Fist: 前だ! 走れ! エミリュー、暴れるなよ!
Emiryu: アイアン! ダメ、放して! 来るよ!
Darklight: へいへい! いつまでママのスカートに隠れているんだい!?
Iron Fist: マリア、ランタンの明かりを! エミリュー、俺たちの後ろにまわるんだ!
Maria: あいよ! ええい、こっちくんな! 魔力よ、縛れ! バインド!
Maria: ほら、エミリュー! こっち!
Emiryu: う、うん! ごめん!
Maria: いいって! って、やば! 目玉おばけ、来た!
Emiryu: あれ、は……アーリマン!
Darklight: ここは私が!
Pg. 75
Emiryu: ダメ、あいつの……あの目を光らせては……。
―アーリマンのアイズオンミーがダークライトに直撃する。
Darklight: うおおお!
Iron Fist: ダークライト! 無理せず、引け!
Darklight: なん……の、これしき……。私は誇り高きエルヴァーンの騎士! 仲間を守る盾として役立てなくてなんのナイトか!
Maria: エミリュー! 癒しの魔法をそんなに使っちゃダメ! あなたが狙われちゃう。
Emiryu: で、でも……。
Maria: 敵、多すぎ! ええい! 荒ぶる雲間より現れるまばゆき輝きよ、闇を裂き森を焼く猛々しき力よ、汝の力もて我らが敵を討て。雷よ、広がりて疾走(はし)れ! サンダガ!
Iron Fist: マリア、 ここでその魔法はマズい! 狭すぎる!
Darklight: エミリュー、 そこから離れて!
Emiryu: ひぃぃぃ!
Maria: あぁぁぁぁ、ごめーん! 大丈夫?
Emiryu: う、うん。ちょっと前髪が焦げたかもだけど。
Iron Fist: このままではもたん、押し切られるぞ! マリア、撤退だ!
Maria: あいよ! みんなこっち集まって!
Maria: ……ほの暗き地の底から、閉ざされた地下牢の中から、果てなき迷宮の奥からも、我と仲間らを解き放て、光射すもとへと我らを導け、エスケ―。
Maria: きゃああ!
Pg. 76
Iron Fist: マリア!
Darklight: マリア!
Emiryu: マリアさん!
Emiri Kato (Internally): 死にそうなときって死にそうなほど痛い……ってマリアさんが言ってた。 このままじゃ、みんなそうなっちゃう。でも! そんなことにはさせない!
Emiryu: 女神よ……。 暁の女神よ。 我らを護りし女神よ、我らを慈しみし女神よ、貴女の涙より生まれ、この大地に生きゆく、貴女のいとし子らに、どうか、ささやかなる祝福を!
Iron Fist: いかん、エミリュー、それではおまえが狙われるぞ!
Darklight: フフっ、みなぎってきましたよ!
Iron Fist: ��匹でも多くあいつらをエミリューから引き離すんだ!
Darklight: もちろんです! 何人も私の前では死なせない!
Maria: エミリュー、耐えて! 必ずなんとかする!
Emiryu: うん……痛い……痛いよ……。あぁ、アミュレットが光ってる……そうか……私……。
Darklight: 我が剣を纏いし紅蓮の炎よ、敵を焼き尽くせ! レッドロータス!
Darklight: 今です! アイアン!
Iron Fist: 任せろ、うぉぉぉお! 拳よ唸れ、乱れ咲け! 乱撃!
Darklight: マリア、仕上げを!
Maria: エミリューの仇ぃ! 炎よ、広がりて敵を焼き尽くせ! ファイガぁ!
Emiryu: 私……まだ、いきてるんだけ、ど……。 (ガクっと気絶)
Maria: エミリュー! 仇は取ったからね! みんな集まって。逃げるよ! ……ほの暗き地の底から、閉ざされた地下牢の……エスケプ!
Pg. 77
[シーン8 加藤英美里の自宅]
Emiri Kato: えっ……? あ、あれ? ここ、どこ? えっ、私の部屋? まさか……夢……?
―なんとなくがっかりしながら体を起こし、まわりを見渡し違和感を覚える。
Emiri Kato: ……あれ、いつ着替えたっけ? なにこのカップ麺の山! お菓子の袋もぜんぶ空いちゃってるし! しかも日付が……変わってる!?
―しばらく呆然とする。
Emiri Kato: ええと、たしかアンバスケードに入ったところから記憶がなくて……。
―何かを思い出そうと考え込んでいると、ふとロンフォールの音楽が聞こえてくる。
Emiri Kato: あ、あのごめん……。
Chat Log: Naitou: ああ、きたきた Eric: いきなり反応がなくなったから、寝落ちしたかと思ったよ Ink: 今日も仕事でしょ。 大丈夫?
Emiri Kato: う、うん。ねえ、なんで私ロンフォールにいるの?
Pg. 78
Chat Log: Ink: え? Naitou: は? Eric: はあ? おいおい、どうした! 記憶喪失にでもなったか?
Emiri Kato (Internally): 三人によれば、私は一晩中ログインしっぱなしだったらしい。 アンバスケードを終えたあとは、なぜかラングモント峠に行きたがり、そして丸一日かけて隅々まで歩き回り、出会うヘクトアイズを片っぱしから狩りたがったそうだ。 しかも、あまりしゃべらず、おかしな振る舞いをしていたとか。
ふと、キャラクターのかばんの中を確認する。 そこには、親の仇みたいな勢いでアイテムリストを埋め尽くすヘクトアイズの眼。
そんな中、ぽつんとひとつ、かばんの底に。 驚いたことに、リフレシュのスクロールが入っていた。 それだけは売ることができなくて。
遠い世界の私の分身のその小さな贈り物を、私は今も大切に残しているのです。
(おしまい)
0 notes
Text
神は忠実なアブラムと契約を結ばれた。
創世記15・5-12、17-18
神は忠実なアブラムと契約を結ばれた。
創世記
その日、15・5主はアブラムを外に連れ出して言われた。「天を仰いで、星を数えることができるな��、数えてみるがよい。」そして言われた。「あなたの子孫はこのようになる。」 6アブラムは主を信じた。主はそれを彼の義と認められた。 7主は言われた。 「わたしはあなたをカルデアのウルから導き出した主である。わたしはあなたにこの土地を与え、それを継がせる。」 8アブラムは尋ねた。 「わが神、主よ。この土地をわたしが継ぐことを、何によって知ることができましょうか。」 9主は言われた。 「三歳の雌牛と、三歳の雌山羊と、三歳の雄羊と、山鳩と、鳩の雛とをわたしのもとに持って来なさい。」
10アブラムはそれらのものをみな持って来て、真っ二つに切り裂き、それぞれを互いに向かい合わせて置いた。ただ、鳥は切り裂かなかった。11はげ鷹がこれらの死体をねらって降りて来ると、アブラムは追い払った。
12日が沈みかけたころ、アブラムは深い眠りに襲われた。すると、恐ろしい大いなる暗黒が彼に臨んだ。17日が沈み、暗闇に覆われたころ、突然、煙を吐く炉と燃える松明が二つに裂かれた動物の間を通り過ぎた。
18その日、主はアブラムと契約を結んで言われた。 「あなたの子孫にこの土地を与える。エジプトの川から大河ユーフラテスに至るまで。」
答唱詩編
詩編27・1、4、7+8
神よ、あなたの顔の光をわたしたちの上に照らしてください。
詩編27
27・1神はわたしの光、わたしのすくい、 わたしはだれもおそれない。 神はわたしのいのちのとりで、 わたしはだれをはばかろう。
4わたしは神に一つのことを願いもとめている。 生涯神の家を住まいとし、 あかつきとともに目ざめ、 神の美しさを仰ぎ見ることを。
7神よ、わたしの声を聞き、 わたしをあわれみ、こたえてください。 わたしの心はささやく、「神の顔を尋ねもとめよ。」 8神よ、あなたの顔をわたしは慕い求める。
第二朗読
フィリピ3・17-4・1
キリストはわたしたちの体を、御自分の栄光ある体と同じ形に変えてくださる。
使徒パウロのフィリピの教会への手紙
3・17兄弟たち、皆一緒にわたしに倣う者となりなさい。また、あなたがたと同じように、わたしたちを模範として歩んでいる人々に目を向けなさい。18何度も言ってきたし、今また涙ながらに言いますが、キリストの十字架に敵対して歩んでいる者が多いのです。19彼らの行き着くところは滅びです。彼らは腹を神とし、恥ずべきものを誇りとし、この世のことしか考えていません。20しかし、わたしたちの本国は天にあります。そこから主イエス・キリストが救い主として来られるのを、わたしたちは待っています。21キリストは、万物を支配下に置くことさえできる力によって、わたしたちの卑しい体を、御自分の栄光ある体と同じ形に変えてくださるのです。
4・1だから、わたしが愛し、慕っている兄弟たち、わたしの喜びであり、冠である愛する人たち、このように主によってしっかりと立ちなさい。
福音朗読
ルカ9・28b-36
輝く雲の中から父の声が聞こえた。「これはわたしの愛する子。彼に聞け。」
ルカによる福音
そのとき、9・28bイエスは、ペトロ、ヨハネ、およびヤコブを連れて、祈るために山に登られた。29祈っておられるうちに、イエスの顔の様子が変わり、服は真っ白に輝いた。30見ると、二人の人がイエスと語り合っていた。モーセとエリヤである。31二人は栄光に包まれて現れ、イエスがエルサレムで遂げようとしておられる最期について話していた。32ペトロと仲間は、ひどく眠かったが、じっとこらえていると、栄光に輝くイエスと、そばに立っている二人の人が見えた。33その二人がイエスから離れようとしたとき、ペトロがイエスに言った。「先生、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」ペトロは、自分でも何を言っているのか、分からなかったのである。34ペトロがこう言っていると、雲が現れて彼らを覆った。彼らが雲の中に包まれていくので、弟子たちは恐れた。35すると、「これはわたしの子、選ばれた者。これに聞け」と言う声が雲の中から聞こえた。36その声がしたとき、そこにはイエスだけがおられた。弟子たちは沈黙を守り、見たことを当時だれにも話さなかった。
0 notes
Text
LONGLEGS
観に行ってきました。この値段出してこれか…とはなりませんでしたがあんまりおもしろくなかったなって感じでした。
「この10年で一番怖い映画」とか「羊たちの沈黙以来最高の連続殺人鬼映画」とかいう触れ込みでしたが、全然怖くないし"知能のレクター博士"と"オカルトのロングレッグマン"を並べて語るのはおかしな話です。この触れ込みを書いたやつはそんなに映画観てないんでしょうきっと。
懸念していたニコラス刑事はそこまで気にはなりませんでした。リーと話し始めたあたりでちょっとため息出かけたけど許容範囲でした。
画面自体は面白そうな感じがあるしよく作られてるとは思いますがなんか面白くない。話自体は好きでしたがずっと何が起きているのかわからないものを見せられつつ情報を後出しされるので結構みてて理解するのがしんどかったです。
合間合間に挟まる蛇の演出とかオサレ演出にちょとイライラしました。悪魔がささやいてんだよね。はいはい。わかるんだけどね。はいはい。
設定とシナリオは面白かったんだけどね、なんかな~やっぱ触れ込みがよくなかったのかな。いろんな所が中途半端で映画的にはそんな面白くなかったって感想になりました。
あとエンドロールが上から下に流れてて気持ち悪かったです。
0 notes
Text
AIに二次創作書かせた話 その③
グロックさんの話の通じやすさと、改訂された第四章に満足した私は、この調子で一章ずつ直していくことにしました。面倒ですが、いちから自分で書くより楽なことはいなめません。
ありがとう。第四章はとてもいいです。次は第五章です。ラッタイの町の人々が、愛すべきヘンリーが恐ろしい怪我で意識を失っていると知り、祈りを捧げたいと思い、実際に城の門前まで足を運んで祈るまでのシーンを、もう少し詳しく描写してください。ラッタイには二つの礼拝所があります。一つは町人たちのための礼拝堂、もう一つは城に住む領主家族のための礼拝堂です。町人たちは城の門前に集まるだけでなく、自分たちの礼拝堂でヘンリーのためにミサを開くことを司祭に懇願する、というエピソードが必要です。また、物乞いの一人が門前の兵士にりんごを差し出し、これをヘンリーにあげてくれと頼む、というエピソードも必要です。なぜりんごかというと、ヘンリーは旅に出ることが多く、その際に日持ちする食料としてりんごを携帯することが多いので、町の人にとってはヘンリーの好物がりんごなのです。兵士からその話を聞いた侍従長は、この心温まる話をハンス卿に伝えようとするが、その日の夕食にはハンス卿は出席せず、侍従長が探しにいくと、彼はヘンリーが眠るベッドの横でうたた寝をしていたので、侍従長は近くのテーブルの上にりんごを置いて去ります。侍従長は自分の仕事に忠実な男です。自分の主人と従騎士が好意を抱き合っていることは知っていますが、決して他言しないと心に誓っているのです。
。。。
これに対して、グロックさんの返答と、改訂してくれた第五章がこちらです。
。。。
。。。
第五章:街の祈り ヘンリーが意識を取り戻すまでの数日間、ラッタイの街は静まり返っていた。普段は市場の喧騒や鍛冶屋の槌の音、子供たちの笑い声で賑わう街が、まるで息を潜めるかのように沈黙していた。ヘンリーは街の人々に愛されていた。スカリッツの災難を生き抜き、ハンス卿の従騎士にまで上り詰めた彼は、誰に対しても礼儀正しく、公正だった。その彼が恐ろしい怪我を負い、意識を失っていると知った町人たちは、いてもたってもいられなかった。彼らはヘンリーの回復を願い、祈りを捧げるために行動を起こした。
ラッタイには二つの礼拝所があった。一つは町人たちのための礼拝堂であり、市場の広場に面した簡素だが温かみのある石造りの建物だった。もう一つは、城の中にあり、領主家族のための礼拝堂だった。町人たちは、自分たちの礼拝堂で祈りを捧げるだけでなく、城の門前に集まり、直接ヘンリーのために祈りを捧げたいと願った。
その日の朝、市場の広場に面した礼拝堂では、町人たちが司祭のヨハンに詰め寄っていた。ヨハンは、穏やかで物静かな性格の聖職者だったが、町人たちの熱意に圧倒されていた。市場で魚を売るマリアが、先頭に立って訴えた。「ヨハン様、ヘンリー様が大変なことになっているんです。町のみんなで、彼のためにミサを開いてください。神様に彼の回復を祈りましょう」
「そうですよ」と、パン屋のトマシュが続けた。「ヘンリー様は、俺たちがクマン人に襲われた時、命がけで守ってくれた。あの時の恩を忘れるわけにはいかねえ」
ヨハンは、町人たちの熱意に心を動かされながらも、慎重に答えた。「もちろん、ヘンリー卿の回復を祈ることは神聖な務めです。しかし、ミサを開くには準備が必要です。皆さんの気持ちはよくわかりますが、もう少し時間を…」
「時間なんてありません!」と、宿屋の女主人アグネスが叫んだ。「ヘンリー様は今、生きるか死ぬかの瀬戸際にいるんです。今日、ミサを開いてください。町のみんながそう望んでいます」
町人たちの声は次第に大きくなり、礼拝堂の外にまで響き渡った。ヨハンは、ついに折れた。「わかりました。今日の夕べの祈りの時間に、ヘンリー卿のための特別なミサを開きましょう。皆さんで心を一つにして祈りを捧げれば、神のご加護が得られるはずです」
町人たちは歓声を上げ、早速準備を始めた。市場の広場では、子供たちが花を摘み、女性たちがロウソクを用意し、男性たちが礼拝堂の掃除を手伝った。夕べの祈りの時間になると、礼拝堂は町人たちで溢れかえった。普段は閑散としている礼拝堂が、こんなにも多くの人で埋まるのは、年に数回の聖なる祝日を除けば初めてのことだった。ヨハンは祭壇に立ち、ヘンリーの回復を願う祈りを読み上げた。町人たちは目を閉じ、静かに祈りを捧げた。市場の喧騒も、鍛冶屋の槌の音も、この瞬間だけは止まり、ラッタイの町全体がヘンリーのために祈りを捧げているかのようだった。
一方、城の門前にも多くの人々が集まっていた。彼らは、領主家族のための礼拝堂には入れないことを知っていたが、それでもヘンリーのために祈りを捧げたいと願った。門��前には、農夫や商人、職人、そして物乞いまでもが集まり、地面に膝をついて祈りを捧げていた。その中には、ヨゼフという名の物乞いもいた。ヨゼフは、片足が不自由で、いつも市場の隅で施しを乞うていたが、ヘンリーには特別な恩義を感じていた。ある冬の日、ヘンリーはヨゼフが寒さに震えているのを見て、自分のマントを脱いで彼に掛けてくれたことがあった。その時の温もりを、ヨゼフは今でも忘れられなかった。
ヨゼフは、ボロボロの袋の中から一つのリンゴを取り出した。それは、彼が今日、市場で施しとしてもらったものだった。リンゴは、ヘンリーの好物として町の人々の間では有名だった。ヘンリーは旅に出ることが多く、その際に日持ちする食料としてリンゴを携帯することが多かった。町人たちは、ヘンリーが馬の鞍袋からリンゴを取り出し、子供たちに分けてやる姿をよく見かけていた。ヨゼフは、そのリンゴを手に持つと、門を守る兵士の一人に近づいた。
「お前さん、このリンゴをヘンリー様に届けてくれねえか」と、ヨゼフは震える声で頼んだ。「俺にはこれしかねえが、ヘンリー様が目を覚ました時に、力をつけてほしいんだ」
兵士は一瞬、ヨゼフの汚れた手とリンゴを見比べてためらったが、その真剣な眼差しに心を動かされた。「わかった、預かっておくよ」と、兵士は言った。「だが、約束はできねえぞ。ヘンリー卿の状態は、俺たちにもわからねえんだ」
「それでもいい」と、ヨゼフは言った。「ただ、ヘンリー様に届けてくれ。それだけでいいんだ」
兵士はリンゴを受け取り、門の中へと消えた。ヨゼフは、その場に座り込み、再び祈りを捧げ始めた。門前の人々は、ヨゼフの行動を見て、それぞれが持ってきたささやかな贈り物―ロウソクや花、祈りの言葉を書いた羊皮紙―を兵士に預け始めた。門前は、祈りの声とささやかな贈り物で溢れかえった。
城の中では、侍従長マーティンがその話を兵士から聞いた。マーティンは、領主ハンス卿に仕える忠実な部下であり、細やかな気配りを欠かさない男だった。彼は、町人たちの心温まる行動に胸を打たれ、ハンス卿にこの話を伝えようと思った。夕食の時間には、ハンス卿が必ず食事の間に現れるはずだった。マーティンは、リンゴを手に持つと、食事の間に急いだ。
しかし、その日の夕食には、ハンス卿の姿はなかった。食事の間には、侍女たちや他の従者が集まっていたが、主人の席は空席のままだった。マーティンは、不安を覚えながらも、ハンス卿を探しに城の中を歩き回った。そして、ヘンリーの部屋にたどり着いた時、彼は静かにドアを開けた。
そこには、ハンス卿の姿があった。彼はヘンリーのベッドの横に座り、ヘンリーの手を握りながら、うたた寝をしていた。疲れ果てたその顔には、領主としての威厳はなく、ただ一人の人間としての弱さが垣間見えた。マーティンは、その姿を見て、一瞬立ち止まった。彼は、ハンス卿とヘンリーの関係を知っていた。主人が従騎士に抱く好意は、ただの忠誠心や友情を超えたものだと、彼は気づいていた。しかし、マーティンは決してそれを口に出すことはなかった。彼は自分の仕事に忠実な男であり、主人の秘密を守ることを心に誓っていた。たとえそれが、神の法や人の法に反することだとしても、彼にとっての忠誠とは、ハンス卿の幸福を守ることだった。
マーティンは、静かに部屋の中に入り、近くのテーブルにリンゴを置いた。そして、何も言わずに部屋を出た。彼は、町人たちの心温まる話をハンス卿に伝えるつもりだったが、��はその時ではないと思った。ハンス卿が目を覚ました時、リンゴを見つけるだろう。そして、そのリンゴがヘンリーの好物であり、町人たちの祈りの象徴であることを理解するだろう。マーティンは、そう信じて静かにドアを閉めた。
ハンスは、うたた寝の最中、夢を見ていた。ヘンリーが笑顔でリンゴをかじる夢だった。その笑顔は、彼の心を温め、同時に罪悪感を刺激した。私は彼を愛している。だが、この愛は、決して公にすることはできない。町人たちの祈りも、息子の涙も、私の心を慰めることはできない。ハンスは、夢の中でそう呟きながら、ヘンリーの手を握り続けた。
。。。
。。。
…神がかってませんか???
これ、すごい上手ですよね? ラッタイの町の人々の様子、特に物乞いに動機を与えてるところなんか、すごく自然で読み応えがありますよね?? ワー😭😭😭、すごい、この小説、もっとよみたい…
そして私は、とてもスムーズな気持ちで第六章の直しに入ったのでした。
。。。つづく
0 notes
Text
2024-12-14 土
頭痛なしで起床。まずエコーユナイト映像の一般公開用を改めてアップして、タイムコードを調整。1秒刻みなのでどのタイミングにするか意外と難しい。で、マルタさんに連絡したら、ちょうどその30分前くらいにマルタさんがすでにTwitterで告知してた。

朝食。
youtube
朝にぼんやりと「街録の人が自分と同年代だったら、大槻ケンヂさんとか氏神一番とかまゆたんとかそして石川さんとかに絶対オファーするだろうなー」とか思ってたら、なんとこのタイミングで街録に石川さんが。ちょっとびつくり。予知夢。

いつもの洋食屋さんで昼食。改めてメニュを見たら「洋食屋の生姜焼き」なるものがあったので初オーダ。これもまた美味。
マルタさんがつぶやいてるのを見て、「ビューティフル・デイ」、視聴。
続いて、「羊たちの沈黙」視聴。当時見てなくて、そして今日まで見てなかった。なんかツイン・ピークス(も当時見てなくてこの前初めて見た)を彷彿とさせる、同じスタッフが撮ったんかと思ったのだけど違うみたい。これが当時の流行り?だったのかしら。

サーキュレータの羽にすぐホコリがたまるので掃除したいのだけど、コンセントを抜いてきてバラすのが面倒、というか位置的にやっかい、なので、本体側から電源コード抜いちゃえるようにコネクタを付けてみた。
とにか���部屋を片付けようとしたんだけど、結局CDをMacに取り込んだり、CDのジャケットをスキャンしたり散らばってるCDを集めたりしてるだけで終わってしまった。ちゃんと片付けをして場所を確保したいのに!
0 notes
Text
2025年2月9日 18:13
宇宙は決して協力的ではない
2015年公開の映画『オデッセイ(原題 The Martian)』を観た。
『エイリアン』や『ブレード・ランナー』、『羊たちの沈黙』の続編、『ハンニバル』等を手掛けた『リドリー・スコット』が監督を務めるSF映画。
youtube
探査隊が火星を調査している最中、急な天候の変化で大規模な嵐が発生し、命の危険にさらされる。すぐに火星を脱出する為、退避行動に出るが、主人公は嵐で飛んで来た探査機器に巻き込まれ、遠くへ飛ばされ、やむなく探査隊は主人公を置き去りに火星を脱出してしまう。そして、そこからが本編のスタート。奇跡的に一命をとりとめた主人公が腹に刺さった機械部品を引き抜いて、自力で麻酔無しで縫合手術をする。そして、自身に起こった状況を理解し、少しでも長く生きる為に古今奮闘する物語。
この映画のみどころは、何と言っても、主人公のひたむきさ。死にたくない。だから、精一杯、頭をめぐらせて行動する。この主人公の心の力に考えさせられるものがある。
全体的に淡々としている様で、少しコミカルに描かれていて、意外と観易い。主人公の生存を確認した宇宙局の面々や、脱出した火星探査隊も絡み、大規模なサバイバルミッションが繰り広げられる。
0 notes