#生贄リボン
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granatstealth · 11 months ago
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【生贄リボン】表紙差し替えました
2011年の配信開始した小説『生贄リボン』ですが、ちょっと思い立って表紙を変更してみました。松代守弘さんの素敵な写真から、何やら館山が自分で描いたイラストに変更されています。
前の表紙に問題があったのではなく、ごくシンプルに「デザインと作品内容に乖離があったのではないか」と思い至って変更したものです。
既読の方には��解りかと思いますが、『生贄リボン』はおまじないとクトゥルフ神話をモチーフとした青春土着ホラーです。もっとキャラを表に出さないとストーリーとのミスマッチが生じてしまうのでは……と三年後になってやっと気付いたのです。(気付くのが遅すぎます)松代さんの写真は大人っぽくスタイリッシュで、少女の友情物語の表紙としてはイラストの方がいいんじゃないか。そう思っての変更です。
granatは自分のサークル、レーベルなので、思い立ってしまえば実行するのはたやすいです……自分で描くのが大変だったというのを除けば。まあしんどいのは自分だけなので、頑張ってイラストをつけてみました。館山初めての表紙イラストです。
いろいろ気恥ずかしいものはありますが、もし「頑張っててかわいそうだから応援してやろう」と思った方、これを機会にお読みいただければ嬉しいです。
そして三年も経ってからの改訂版ということで大変苦労した元を取ろうということで、noteに記事も書きました。よろしければご覧くださると嬉しいです。自分でKindle本を出したい人にも参考になる内容になってると思います。
Kindle本のアップデートしたい人のために覚書
あと初めて表紙を描いた備忘録的な記事をpixivに書いています。
【生贄リボン】表紙制作メイキング
こちらもお読みいただけるともっと嬉しいです。よろしくお願いします。
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yoga-onion · 2 years ago
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Legends and myths about trees
Forest myths, Estonian traditional beliefs (5)
The world of the Estonians’ ancestors – Magical objects [first part]
White Ship (valge laev) - mythical ship that brings freedom or takes people away to a better land. This myth was born around 1860 when a small sect led by Juhan Leinberg (also known as Prophet Maltsvet) gathered near Tallinn to wait for a white ship to take them away.
Hat of fingernails (küüntest kübar) - makes the bearer (usually Vanatühi) invisible. In Estonian mythology, Vanatühi ("Old empty one", or alternatively, Vanapagan, "Old devil") is a/the devil or god of the underworld, a giant farmer who is more stupid than malevolent. Vanapagan is the ogre character in Estonian versions of the series of internationally known folktales of the stupid ogre.
Letter gloves (kirikindad) – were believed to have protective or magic powers, especially church letter gloves and the gloves that sailors wore. Letter gloves were (are) decorated with special geometric patterns and narrow red stripes; they have many whispers and spells in them because the crafter used to sing while making, dyeing and knitting yarn.
Letter Belt (kirivöö) - the belt had the most ancient and magical patterns of all the craft items, red woven belts and laces were a common item to sacrifice (they were tied to the branches of holy trees). The belt was tied around parts of body that were sick and, pulled tightly around the waist, to protect and give strength to the bearer.
Sacred stones - the last ice age has left a lot of great stones (erratics) in Estonia. Many of them were considered sacred and people came to them to sacrifice silver, blood, red ribbons and coins and ask for welfare and prosperity. Often, the stones have little holes in them, some of them probably used to place the sacrifice in. The meaning and function of the holes is however still disputed; according to a paleoastronomer they may have had a calendary function.
Travelling forests - when people are mean, greedy and cruel, the forests will leave those places. The most stories about travelling forests are found in coastal areas of Estonia.
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木にまつわる伝説・神話
森の神話・エストニアの民間伝承 (5)
エストニア人の祖先の世界 〜 魔法のオブジェ(続き)
白船(valge laev)- 自由をもたらし、より良い土地へと人々を連れ去る神話上の船。この神話は1860年頃、ユハン・レインベルグ(預言者マルツヴェトとしても知られる)に率いられた小さな一派がタリン近郊に���まり、自分たちを連れ去ってくれる白い船を待ったことから生まれた。
爪の帽子(küüntest kübar) - 持ち主(通常はヴァナトゥヒ)を見えなくする。エストニア神話では、ヴァナテュヒ(「老いた空っぽの者」、あるいはヴァナパガン、「老いた悪魔」)は冥界の悪魔または神であり、悪意というより愚かな巨大農夫である。ヴァナパガンは、国際的に知られる一連の愚かな鬼の民話のエストニア語版に登場する鬼のキャラクターである。
レター・グローブ(kirikindad)-特に教会便りの手袋や船乗りが身につける手袋には、身を守る力や魔法の力があると信じられていた。レターグ・ローブには特殊な幾何学模様と細い赤い縞模様が施され、糸を作ったり染めたり編んだりするときに職人が歌っていたため、多くのささやきや呪文が込められている。
レター・ベルト(kirivöö)-ベルトは、工芸���の中で最も古く、魔法のような模様をしており、赤い織物のベルトやレースは、生け贄に捧げるための一般的なアイテムだった(聖なる木の枝に結ばれていた)。ベルトは、体の病気の部分に巻かれ、腰の周りにきつく引っ張られ、持ち主を守り、力を与えた。
聖なる石 - 最後の氷河期は、エストニアに多くの巨石(迷子石)を残した。その多くは神聖なものとされ、人々は銀や血、赤いリボンやコインを捧げ、福祉と繁栄を祈願するために訪れた。多くの場合、石には小さな穴が開いており、そのうちのいくつかは生贄を捧げるために使われたものと思われる。古天文学者によれば、穴には暦の機能があったのかもしれない。
旅する森 - 人々が意地悪で、貪欲で、残酷であると、森はその場所を去ってしまう。旅する森にまつわる話は、エストニアの沿岸部に多く見られる。
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arinkonokuni · 6 years ago
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【COCシナリオ】救いに非ず PL:銀月さん
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KP:COCシナリオ「救いに非ず」 KP:【導入】 KP:あなたは理不尽な出来事に巻き込まれつつも特に変わり映えのない、平和な日常を過ごしていた。 KP:しかしあなたには一つの心配事があった。 KP:それはあなたの友人である海神のことだ。 KP:一週間前家の前で別れて以降、彼女の行方が今現在もわからないのだ。 KP:家に行ってみても、人の気配がしない、待っていても帰ってくる気配はない。 KP:あなたは独自に海神を色々と探してみるかもしれないが、結局足取りどころか手がかりさえ掴めないでいた。 KP:海神の失踪から、一週間たった今日の朝。 KP:あなたが玄関の扉を開くと、そこに一つの小包みが置いてあるのを見つけた。 KP:いつの前に置かれたのだろうか、伝票やシールなどは見当たらないため、宅急便ではなさそうだ。 KP:  天尾もち:「なんですかこれ」 天尾もち:しばらく凝視して中身を確認します KP:開けると中には箱より一回り小さいクーラーボックスが入っていて、ひんやりとしている。 KP:クーラーボックスには張り紙がしてある。 KP:<張り紙の内容> 「天尾もち様 こちらで海神さんとお待ちしております。 このことはくれぐれもご内密にどうぞ。」 という文字の下に、住所らしきものが書かれている。 天尾もち:「みっちゃん??」 天尾もち:住所を確認します KP:→張り紙の住所を調べる 住所を調べると、記載された住所は郊外の廃病院だとわかる。それほど遠く��い。 天尾もち:「???」 天尾もち:「お中元かなぁ~」 天尾もち:クーラーボックスを開けます KP:→クーラーボックスを開ける。 開けてみると、鈍く血色の悪い肌色が覗く。 形状は慣れ親しんでいるもののようで、しかしどこか その様子は非現実的だった。どこか土気色を帯びた指は力なくそこにああり、一見蝋細工のようだ。しかしまじまじと見ると作り物とは思えない生々しさがある。 天尾もち:「え」 天尾もち:「…え?」見たくないけど見ちゃいます KP:クーラーボックスに入っていたのは、切断された 人間の手首だった。 KP:突然の非日常的な光景に SANC(0/1)。 天尾もち:CCB<=74 SAN Cthulhu : (1D100<=74) → 50 → 成功 KP:さらにアイデアができる。 天尾もち:CCB<=60 アイデア Cthulhu : (1D100<=60) → 8 → スペシャル KP:【成功】→この手を、何処かで見たことがある気がした。 天尾もち:落としそうになったけど持ったままへたり込みます 天尾もち:「な、な……」 天尾もち:「み…みっちゃ……」 天尾もち:警察に電話しようとして止めます… 天尾もち:「た、助けに…行かなくちゃ…」 天尾もち:住所の病院に向かいます!ダッシュで!そのまま! KP:  KP:【廃病院】 KP:あなたは訝し気に思いながらも、クーラーボックスを持って記載された住所へと向かう。 KP:郊外の、それも寂れ切った商店街を抜けると、無機質な白い壁の建物が小高い丘に建っているのが見えた。 KP:どうやら記載されている住所はあの建物のようだ。 KP:建物に向かうため小高い丘を登る、しばらくすると入口らしきものが見えてきた。 そして、そこに人影が倒れているのが見える。 天尾もち:「!!」警戒しつつ近寄ります KP:あなたはその人影に近寄る。 KP:それはあなたのよく知っている人物。 KP:海神です。 KP:しかしいつもの服装ではなく、白い手術服のようなものを着ている。 KP:どうやらきちんと呼吸もしているし、外傷もないようだ。 天尾もち:みっちゃっ!!!!;;;;;;;; 天尾もち:「みっちゃんっつ…!」よかったとりあえず安心しました 天尾もち:呼びかけてみます KP:呼びかけると海神は目を覚まします。 海神 瑞樹:「ふぁ…」 海神 瑞樹:「あ!もっちゃん!!おはよう!」 天尾もち:「みっちゃん!みっちゃん大丈夫ですか!」 海神 瑞樹:「?」 海神 瑞樹:「うん!!」 海神 瑞樹:「えっとそういえば帰るときになんか背後から頭殴られたような気がするけど大丈夫!!」 天尾もち:「全然大丈夫じゃないじゃないですか!?」 天尾もち:「手首は!?痛いところは!?」 海神 瑞樹:「手首?」 天尾もち:「でもよかった…手首ちゃんとある…」 海神 瑞樹:「手首ってなになに?」 海神 瑞樹:ぴょんぴょん 天尾もち:「手首がおくられてきたんですよ!」 海神 瑞樹:「さ、サプライズだね…!!」 天尾もち:「こんなサプライズがあるか!」 海神 瑞樹:「むむむ…だが手首とみっちゃんに一体何の因果関係が…?」 天尾もち:「みっちゃんが誘拐されてるかと思って!変な手紙も着いてたし…」 天尾もち:紙を見せます 海神 瑞樹:「むむむ???そもそもここがどこなのかもわからないし…」 海神 瑞樹:「でもみのしろきん??なんだろう、変な犯人だね!」 天尾もち:「ね…でもみっちゃんが見つかってよかった…。犯人?さんは今はいないのでしょうか…」 海神 瑞樹:「うーーーん???」 天尾もち:「もしかしてこれは逃げるチャンス?」 海神 瑞樹:「ぜんっぜんおぼえてない!!びっくりするほど!!」 天尾もち:「…ムム怪しいです…。」 海神 瑞樹:「むー!」 天尾もち:「服もないし…みっちゃん…」 海神 瑞樹:「あ!いつもつけてる服じゃない!リボンもない!!」 海神 瑞樹:「おのれ私のリボンが目的だったか…!!」 天尾もち:「あれそんな高価なものなんですか?…とはいえまだ中にあるかも…」 天尾もち:「き、危険かもですが…探しに行くですよ!!」 海神 瑞樹:「ふふふ、聞いて驚けもっちゃん、あのリボンは手作りなのだ!!」 天尾もち:「!!?」 天尾もち:「みっちゃんの!?」 海神 瑞樹:「そのどおりだ!ほめたたえよ!!」 天尾もち:「世界に一つだけのりぼんじゃないですか!!?」 海神 瑞樹:「そうなの!!」 天尾もち:「じゃあ探しに行かなきゃ!なおさら!」 海神 瑞樹:「もっちゃんにもそのうちつくってあげるね!」 海神 瑞樹:「じゃあいこうか!!」 天尾もち:手を引いて中に入っていきます KP:<建物入口付近 > KP:入口には扉があり、どこか寂れた無機質な外観だ。 KP:建物名が書かれたプレートがあったようだが剥がされている。開けるなら扉はすんなり開く。 そして、それが開いた瞬間。鈍い音が建物の中から響いてくる。 天尾もち:「おわわわわ」💦 KP:何か大きなものが壁にぶつかったような衝突音だが、建物の中から聞こえてきたこと以上のことはわからない。 海神 瑞樹:「お、なんだなんだ?」 海神 瑞樹:「プロレス?」 天尾もち:「ヒー———なんか不気味な音が…」 天尾もち:「工場でしか聞いたことないですこんな音…」 海神 瑞樹:「は、ぽるたーだいすと…!」 天尾もち:「それを言うならポルターガイスト」 海神 瑞樹:「さすがもっちゃん!!」 天尾もち:「ははっははははやくリボン見つけてとんずらするですよ…」 KP:扉を開けると中を見ることができる。この建物は確かに現在は無人の廃病院なのだとわかる。 KP:しかし清掃されていたり、扉がきちんと閉まっていたり、少し人の気配がすることに違和感を覚えるだろう。 天尾もち:「…やっぱり誰かいますね…」 天尾もち:入っていく 海神 瑞樹:「むぅ」 海神 瑞樹:服の裾をつかんでつづいていく KP:→中に入る。 あなた達が中に入ると、扉の一つが開き、中から誰かが出てくる。 その誰かはあなたを発見すると、あっと驚いた声を出してこちらに向かってくるだろう。 グリーン:「ここは立ち入り禁止だよ、危ないから」 KP:そう語りかけてくる。その人物は、白い防護服のようなものに身を包んでおり、顔はマスクを付けている。 KP:そのため、顔を確認することはできない。 KP:ただ、腕に緑の腕章のようなものを付けているのを見ることができる。白い防護服にそこだけ色があって印象的だ。 グリーン:「ほらほら、早く出てって、お友達と一緒に」 天尾もち:「!!!だだだだだっだだれですか!!?」 天尾もち:腕章ってよく見れますか? 天尾もち:ここから KP:腕章にはね「にんげんだいすき ミゴレンジャー」ってかいてある KP:【ミゴレンジャー】 天尾もち:??? 天尾もち:なに??? 天尾もち:なんですかこれ グリーン:「��、おれ?誘拐犯とかじゃないよ~」 KP:あなた達がそのようにやり取りをしていると、ガスマスクの背後から、また違う声がする。 レッド:「どうかしたのか?グリーン」 天尾もち:なに??wwww KP:声がしたかと思うと、同じ扉からもう一人、同じような格好の人物が出てくる。 天尾もち:戦隊なの? グリーン:「ああ、レッドか、大丈夫問題ないよ」 天尾もち:「ほわわわわわわわわ!?」💦 天尾もち:え、レッドの腕章は… KP:赤い腕章で「にんげんだいすき ミゴレンジャー」ってかいてある レッド:「君、名前は?」 天尾もち:??????? 海神 瑞樹:「みっちゃんだよ!!」 天尾もち:「おわ!?あ、あ…天尾です…」 レッド:「どうしてここに来たんだい?」 天尾もち:警戒してる 天尾もち:「…み、みちゃんのリボンを…」 レッド:「ふむ…」 天尾もち:「さがし…じゃなくてこの手紙!送ったの貴方達ですか!?」 レッド:「いや、違う」 天尾もち:「じゃああなたがたはなんですか!?」 レッド:「一応、我々も自己紹介しないといけないね」 グリーン:「レッド、それは……」 レッド:「いいんだ」 レッド:「私はレッド、赤い腕章を付けているからレッド」 レッド:「こちらはグリーン」 天尾もち:「は、はぁ…」 グリーン:「……」 天尾もち:「それで…え?変質者ですか?」 海神 瑞樹:「はえーわかりやすいー」 レッド:「ここには何人か同じような服装の者が作業しているけどみんな私達の仲間だ」 レッド:「誓って君達に危害を加えたりはしないよ」 天尾もち:「そ、それはどうも…」 海神 瑞樹:「ひーろーだー!!」 天尾もち:「え!?どこが!?」 レッド:「実はこの建物は、私達のものじゃないんだ、来たのもつい最近でね」 レッド:「ここである事件があってそれを解決しに来た、ボランティアみたいなものかな」 レッド:「この建物は好きに見て回って構わない、ただしあちらのドアの向こうにある礼拝室だけは行ってはいけないよ。あそこ以外は安全だ」 レッド:「ただ、用事が無いのならお友達と帰った方がいい」 天尾もち:「礼拝室には何があるんですか?」 レッド:「うーんそうだな…」 レッド:「ここの事を、ここであったことをよく知りたいなら、事務室を目指すといい」 レッド:「それ以外にもいろいろあるけどね」 レッド:「じゃあ、私はこれで、他に質問があればグリーンに聞いてくれ」 KP:レッドはそのまま去ってしまう。グリーンはやれやれという様子だ。 グリーン:「レッドは何を考えているのやら、リーダーにはまた違ったビジョンがあるものなのかなあ」 グリーン:「言っとくけど、この先結構ショッキングだよ、覚悟がないなら早く帰った方がいい」 天尾もち:PLにいよるんか? 海神 瑞樹:「エキセントリック…!」 天尾もち:「…ど、どうも…でもリボンも…みっちゃんを誘拐した犯人もまだ特定できてないので…」 グリーン:「そっか、じゃあ、止めないよ」 KP:そう言いつつグリーンもその場を去る。 KP:【廃病院】 KP:入口からではわからなかったが、建物内には何かが暴れたような痕跡がある。壁に傷があったり、天井が崩れていたり、機材が踏みつぶされたりしている。 KP:また、少しだが血痕なども見て取れる。 KP:しばらく奥へ進んでみると、ドアが破壊されていたり、壁が崩れていたり入れない部屋が目立つ。 KP:歩いていくとようやく入れそうな部屋を見つける。 KP:【実験室】【事務室���【資料室】【何も書かれていない部屋】に入ることができそうだ。 天尾もち:「まずは事務室に…とは言っていましたし…行ってみましょうか…」 海神 瑞樹:「なんか面白そうな人ばっかりだったね!」 海神 瑞樹:「リボンあるといいなぁ」 天尾もち:「怪しかったですけどね!?必ず見つけるですよ!」 天尾もち:事務室に向かいます KP:事務室に入ろうと扉に手をかけると開かない。 KP:「ちょっとグリーン、まだ入ってこないでって言ったでしょ、もう少しで終わるから後にして」 KP:っという声が中から聞こえた。 天尾もち:「!!」 天尾もち:「だ、誰かいますね…」 海神 瑞樹:「お!女の子メンバー!!白かピンクか!!」 天尾もち:「この声はピンク…?」 海神 瑞樹:「ドドメ色とか!」 天尾もち:「そんなマニアックな色いないですよ!」 海神 瑞樹:「えー」 海神 瑞樹:「じゃあ先に別の部屋いこうかー!」 天尾もち:「そうですね…じゃあ資料室が気になります!」 天尾もち:向って見ます KP:資料室 KP:鍵はかかっていない。中に入ると、薄暗く、どこか気味の悪い部屋だ。 KP:【読み書き机】と椅子とスタンドライトが一つ。あとはいくつか【本棚】がある。どうやらここには防護服を着た人物は居ないようだ。 天尾もち:「図書館みたいですね~?」 海神 瑞樹:「おー!!」 海神 瑞樹:「苦手だな!!」 天尾もち:「みっちゃんはリボンを探しててください!」 海神 瑞樹:「はーい!」 天尾もち:本棚を見てみます KP:本棚 KP:本棚には難しく見たことのないような言語で書かれたものが大半だ。そういうこと(未知の言語)について詳しくない限りは読み解くのは難しいと感じる。 天尾もち:「ムムム……」難しい… 天尾もち:すぐ諦めた 海神 瑞樹:「りぼんやーい!」 天尾もち:「読んでもリボンは返事しないですよ!」 海神 瑞樹:「あと10年くらい呼び続ければするかもしれない!!可能性だ!!」 天尾もち:「10年もここに居ないですよ!!」 天尾もち:言いつつ机を見ます 海神 瑞樹:「そっか…!」 KP:読み書き机 KP:机には古びた本が置いてある。 そして、そこには紙の質感が違う冊子が挟まっているのも見えた。中身も表紙も古く読み難い中国語で、内容を読み取ることはできない。しかし挟まれている冊子だけは日本語訳されているようだ。 KP:書かれているのは 「イドラ/覆い隠すもの、夢の魔女」と「イ夫人」という存在についてだった。その冊子は何度も何度も読まれたようで、ボロボロになってしまっている。 天尾もち:読みますまじまじ KP:資料を読んだ場合は未知の存在を知り、言いようのない不安を覚える。SANC(1/1d3)。神話技能+2。 天尾もち:CCB<=74 SAN Cthulhu : (1D100<=74) → 39 → 成功 天尾もち:天尾もちのSANが-1減少した。(SAN:74->73) KP:<メモの内容> そこには【生贄鎮静に用いること】と題された、不可解な文字列が書かれていた。INT*4 を行うことができる。 天尾もち:CCB<=(12*4) INT*4 Cthulhu : (1D100<=48) → 98 → 致命的失敗 天尾もち:;;;;;;; KP:普通にわからんかったし、ついでに言うなら暗くて机の角に餅をぶつけた 天尾もち:★餅——————!!! 天尾もち:「????」 天尾もち:「難しい…」はてはて 天尾もち:「……みちゃん、りぼんありましたか!」ひょこっとめもをもったまま来た 海神 瑞樹:「ない!!家���したみたい!!」 海神 瑞樹:「あ、なにそのめも!」 海神 瑞樹:「みたいみたい!」 天尾もち:「これ難しくってなんて書いてあるかわからんですよ…」渡す 海神 瑞樹:ccb<=(17*4) INT*4 Cthulhu : (1D100<=68) → 54 → 成功 KP:【成功】→それはどうやら【記憶を曇らせる】という名前の呪文のようだった。あなたは【記憶を曇らせる】を取得する。(呪文の詳細については基本ルルブ 255p 参照) 天尾もち:えらい!! 海神 瑞樹:やったぜ!! 天尾もち:「ね、むずかしいでしょ?」 海神 瑞樹:「わかった!!」 天尾もち:「そうですよね…。わかった!?」 海神 瑞樹:「これは人間の記憶を曇らせるやつだ!!」 天尾もち:「なに!?」 海神 瑞樹:「ふっふっふ、完全に消すわけではなく曇らせるというあたりで人間の記憶の補完的ななにかができるみたいなほにゃらら」 海神 瑞樹:「まあそんなかんじなのだよ!」 天尾もち:「全然わからん…」 海神 瑞樹:「うん!」 天尾もち:「…!まってでもみっちゃんが何も覚えてないのって」 海神 瑞樹:「は!!」 海神 瑞樹:「こ、このまほうのせいか…」 天尾もち:「かけられてる!かけられてる!」 海神 瑞樹:「やったやったー!!」 海神 瑞樹:「魔法をかけられるなんて人生でそうそうないよ!!」 天尾もち:「あってたまるかーーーー!?」 海神 瑞樹:「みっちゃんはかんぜんにりかいしたから、もっちゃんにもかけれるよ!!」 天尾もち:「かけるなかけるな!私みっちゃんのことわすれたくないですよ!」 海神 瑞樹:「たしかにわたしもこまる!!」 天尾もち:「……ゴホン…やっぱりここはまずいです…早く…早く見つけて出ましょう」 海神 瑞樹:「よし、悪い奴にあったらまほうをつかってげきたいしよう!」 海神 瑞樹:「いこういこう」 天尾もち:「呪文は計画的に」 天尾もち:実感室に向かいます 天尾もち:じっかん? 天尾もち:実験 KP:実験室 KP:鍵はかかっておらず入ることができそうだ。実験室に入ると、鉄さびの匂いと生臭い臭気があたりに充満しているとわかる。床にはところどころ、血だまりが広がっている。 KP:そして何より目を引くのは、床を覆いつくす程ずらりと並べられた、白い布をかけられた何か。 パープル:「誰?」 天尾もち:「!?」ビック KP:気付くと、あなた達の隣には紫の腕章をつけた防護服の人物が立っていた。 パープル:「どうしてこんなところに人間が?」 天尾もち:「あ、あの私たち…リボンを探してまして…」 海神 瑞樹:「レッドさんがみていいって!!」 パープル:「ふーん…」 パープル:「そう、リーダーが…私はパープル、まあ見ればわかりますよね」 パープル:「私としては、うーん…あんまり見せたくないんですけど」 パープル:「まああなた達が勝手に見るのは仕方ないですよね」 天尾もち:ちなみに聞いてるあいだに…腕章にはなんと…? KP:「にんげんだいすき ミゴレンジャー」ってかいてある パープル:「ここにあるのは死体です」 パープル:「本当は色んなところにあったけど、一旦ここに運び込んでいるわけです」 天尾もち:「死……?!」 天尾もち:「し、死体って…な…なんで…何の…」 KP:改めてあなたは白い布を被せられたものを見る。その端から、足のようなものが少し覗いていて、靴が見える。部屋の様子、パープルの話から、ここにあるものが全部そうなのかと思うと、あなたはゾっとしてしまうだろう。SANC(0/1)。 天尾もち:CCB<=73 SAN Cthulhu : (1D100<=73) → 89 → 失敗 海神 瑞樹:ccb<=81 Cthulhu : (1D100<=81) → 68 → 成功 海神 瑞樹:「うぅ…」 天尾もち:天尾もちのSANが-1減少した。(SAN:73->72) KP:部屋にはその他に、【手術台】のようなもの、【冷蔵庫】、【棚】などが見られる。 海神 瑞樹:「やばみがすごいよここ…」 天尾もち:「し、死体って…これはその…身元とか…」 パープル:「ここの人たちの事は私は詳しくは聞いていない」 パープル:「でも、事件が起こったあと始末だから」 天尾もち:「事件…ですか…?」 海神 瑞樹:「なんかあったのかぁ…」 海神 瑞樹:「私は生きててラッキーだなぁ…」 パープル:「詳しくは私は知らない」 パープル:「何か見ていく分には止めない」 天尾もち:「…そう、ですか……」 海神 瑞樹:「冷蔵庫にコカ・コーラ無いかな!」 天尾もち:「……この状況でコカ・コーラですか…?みっちゃん…まぁ、見には行きますけど…」 天尾もち:冷蔵庫を見に行きます KP:冷蔵庫 KP:冷蔵庫を開けるとひんやりとした冷気が這い出し てくる。 KP:その中には、人間の手首がいくつか入っていた。大きさや、細さなどは様々だ。【目星】ができる。 天尾もち:CCB<=55 目星 Cthulhu : (1D100<=55) → 62 → 失敗 天尾もち:「!?!?」 海神 瑞樹:ccb<=56 目星 Cthulhu : (1D100<=56) → 37 → 成功 海神 瑞樹:「タグが付いてるこれ…」 海神 瑞樹:「人名・・」 天尾もち:「た、グ……」 KP:さらにアイデアができます 天尾もち:CCB<=60 アイデア Cthulhu : (1D100<=60) → 80 → 失敗 海神 瑞樹:ccb<=85 アイデア Cthulhu : (1D100<=85) → 65 → 成功 海神 瑞樹:「ひぇ」 海神 瑞樹:閉じる 天尾もち:「て…手首…いっぱい…」 海神 瑞樹:「…こういうところの廃墟の冷蔵庫に期待した私がばかだった…」 海神 瑞樹:「こんなところの冷蔵庫なんて手首しかはいってないんだ…」 海神 瑞樹:すん 天尾もち:「そ、そんなことは…手首が入ってるのはまれだと思いますけど…」 海神 瑞樹:「そっかぁ…」 天尾もち:「でもみっちゃんの手首は送ってきたのにちゃんとくっついてる…」 天尾もち:「なんで…?」 海神 瑞樹:「…?送り間違いとか???」 海神 瑞樹:「ずさんなかん��…試される行政の力…」 天尾もち:「また難しいこと言ってる…」 天尾もち:棚を見に行きます 海神 瑞樹:手術台 みにいこう KP:棚 KP:棚には、医療キットや薬品が置いてある。また、一つの引き出しに、ノコギリやドリルが入っているのを見つける。薬品は知識がない限りは触らない方が良さそうだ。 知識がある場合は劇薬等もあるが見知らぬ薬品は見当たらない。 KP:手術台 KP:手術台には何も乗っていない。しかしその脇には様々な医療器具が置かれた台がある、医療器具は元々綺麗に並べられていたようだが、何かあったのか今はバラバラにただ置かれている。あるのはメスや鉗子等だ、知識がなければさっぱりだ。知識があるなら多少使い方がわかるかもしれない。 海神 瑞樹:「ほぇー」 海神 瑞樹:「なにもないねぇ…」 海神 瑞樹:「したいと手首しか…」 天尾もち:「実験室にありそうなものがあるって感じです…」うんうん 海神 瑞樹:「うんうん」 天尾もち:「リボンもなかったですね」 海神 瑞樹:「うん…何処で落としたんだろう…」 海神 瑞樹:「別の部屋も見ていい?」 天尾もち:「……本当に落としたのかな…。はい、見に行きましょう」 天尾もち:パープルさんにペコっとしてから部屋を出ます 海神 瑞樹:いっしょにぺこっとする 天尾もち:何も書かれてない部屋に行ってみる KP:何も書かれてない部屋 KP:鍵はかかっておらず、入ることができる。 KP:部屋の中に入ると今度はオレンジの腕章をつけた人物が居る。この部屋はどうやら個人の個室として使われていたようで、今までの部屋よりか狭い。部屋の中の人物は棚や机から物を引っ張り出して袋に詰めていく、どうやら回収しているようだ。 オレンジ:「おい、そこの人間、何を見ているんだ?」 天尾もち:「!こ、こんにちは…」 オレンジ:「まさか教団関係者の生き残りか?」 天尾もち:「きようだん?」はてはて 海神 瑞樹:「リボン探していいってレッドさんにいったの!!」 オレンジ:「何!?」 オレンジ:「レッド、何を考えているんだ…理解できないぞ」 オレンジ:「こんなところに、こんな…うーむ」 オレンジ:「俺はオレンジ」 オレンジ:「ここは見ての通り物品の回収中だ、ここ オレンジ:が終わったら資料室にも行かなければならん」 オレンジ:「そもそも誰のためにやってると思ってる…全く…」 オレンジ:「じろじろ見られると邪魔だ、そこの机の上にあるものが新しいものだからそれを見れば十分だろ」 オレンジ:「最近のものはまた別に回収するからな、それまでの間だけだぞ」 天尾もち:「ほあ…ありがとうございます」優しい 海神 瑞樹:「ありがとう!」 天尾もち:ちなみに腕章を見ます KP:オレンジの腕章に「にんげんだいすき ミゴレンジャー」と書いてある 天尾もち:やったー! 天尾もち:机を見ます KP:机の上 KP:そこにはノートのようなものが置かれていた。ノートを開いてみると、その大半は血液で汚れ、くっついている。なんとか読み取れるところを読み取ることしかできないがどうやらこれはこの部屋の持ち主の日記のようだ。 日記は、昨日の日付のものまである。 日記を読むとオレンジに部屋を追い出される。 オレンジ:「ほら、見たなら出てけ出てけ」 海神 瑞樹:「はーい」 天尾もち:「おじゃましましたー」 天尾もち:「ムムム…あ!そろそろ事務室行けるでしょうか」 海神 瑞樹:「お、いこうかいこうか」 海神 瑞樹:事務室へGOGO 天尾もち:GOGO KP:【事務室】 KP:扉は開いている。入ると藪から棒に声が飛んでくる。 ブルー:「グリーン!何してたのよ、遅すぎ」 KP:声のした方を向くと、そこには青い腕章をつけた防護服の人物が居る。 天尾もち:「ブルーだった!!」 海神 瑞樹:「ブルーだ!!!」 ブルー:「あれ?グリーンじゃないのね、人間?」 天尾もち:「天尾です!リボンを探してます」 海神 瑞樹:「レッドさんとはやっぱり交際を!?」 ブルー:「なんでもいいけど、ほらほら出てった」 海神 瑞樹:「レッドさんにいいっていわれたの!!」 天尾もち:「こらみっちゃん!」 海神 瑞樹:「だってきになるじゃん!!」 ブルー:「ふーん、ここで何があったか知りたいってわけ…」 海神 瑞樹:こくこく 天尾もち:こくこく 海神 瑞樹:「こうさいかんけいについて!!」 天尾もち:交際関係についても 天尾もち:「あ!」 KP:防護服の人物はじろじろとあなた達二人を見る。 天尾もち:口をふさいだ ブルー:「そっちのアンタはいいわよ」 KP:天尾さんの方を指さします。 天尾もち:「え」 海神 瑞樹:「む…」 天尾もち:「みっちゃんは…?」 ブルー:「アンタだけならいいわ」 天尾もち:「何で駄目ですか?」 ブルー:「…」 天尾もち:「ムム…」 海神 瑞樹:「じゃあ取材は任せたぞもっちゃん記者!」 海神 瑞樹:扉の外に出ます 天尾もち:「わ、わかりました……」 ブルー:「アタシはブルー」 天尾もち:「……」ブルーをじっと見ます ブルー:「レッドの考えてることはなんとなくわかるけど、あんまりにもあんまりなのよね…」 ブルー:「まあ、ここに行けって言ったってことはそういうことなんだろうけど…」 ブルー:「確かにアンタの疑問の答えはここにあるわ」 ブルー:「でもそれを知って後悔しないって覚悟が、本当にあるわけ?」 天尾もち:「か、覚悟……」 天尾もち:「……みっちゃんの、こと知れるってことですか…」 ブルー:「そうなるわね」 天尾もち:「………。わかりました、聞きます。」 天尾もち:「あります覚悟、餅屋ですから」 ブルー:「………」 ブルー:「その言葉、忘れないことね」 ブルー:「…こんなこと言っても仕方ないか、とにかくこれを見なさい」 KP:ブルーはそう言って事務室にあったパソコンを操作し始める。 あなたがその画面を見ようとしたその瞬間。また建物内に、鈍く大きな音が響き渡る。 KP:聞き耳 天尾もち:CCB<=64 聞き耳 Cthulhu : (1D100<=64) → 54 → 成功 KP:【成功】→どこかで聞いたことのある声がした気がした。さらに【アイデア】 天尾もち:CCB<=60 アイデア Cthulhu : (1D100<=60) → 55 → 成功 KP:【アイデア】→音が聞こえてきたこの方向は、レッドが言っていた礼拝室の方向だとわかる。 KP:ブルーは少し考え込んだ後 ブルー:「いいから今はこれを見なさい」 KP:と映像を見せてくる。 KP:<映像の内容> 映像は、どうやらハンディカメラで撮影されたもののようだった。 黒いローブをまとった人間が何人か集合しているところを写している。 ふとアングルが下に向く。 そこには、何本も密集して建てられた蝋燭、果物や酒、逆さに吊り下げられた鳥。 そして何人かの人間が後ろ手に腕を縛られ、転がされていた。 KP:そこには海神の姿もあった。 KP:よく見ると、それらの人間には皆片方の手首がない。 もぞもぞと動いていたり、うめき声を発したりする者もいる為、生きているのだとわかる。 アングルが変わる。 KP:少し高い台に登った黒ローブが、声を張り上げる。 KP:「これより儀式を始める!」 KP:それを合図に、周りの信者達が何事かを唱え始める。 KP:それはお経のようだったが、どこか聞いたことのない言語だった。 ハンディカメラのごく近くでもそれが聞こえる、どうやら撮影者も唱えているようだ。 KP:それがしばらく続いたかと思うと、1人の信者が「あっ!」と声を上げる。 KP:すると、信者たちの輪の中心に、黒と白で彩られた美しいローブを着た女性が現れた。 KP:信者たちは一瞬で静まり返り、皆首を垂れ、平服する。 KP:女性は気にする様子もなく、ニコリと微笑む。 KP:カメラが床に置かれたのか、アングルが一定になる。 KP:再び床に転がされた者達が写される。海神の姿も変わらずそこにある。 KP:ローブの女性は品定めでもするかのように、一人、また一人と検分していく。 KP:そしてその女性は。海神の前で足を止めた。 KP:クスリと小さく笑い声が聞こえた。次の瞬間。 KP:女性の姿が泥のように溶け、赤黒い肉塊、黄色い脂肪、時折見える白い肌を波立たせる、一つの大きな塊となる。 KP:ボコり、ボコりと小気味良い音を立て、肉塊の表面に無数のぎょろっとした目が現れる。 バシャリ、と音がしたかと思うと、肉塊の一部が飛び出して、鳥の脚のようになる。 KP:海神は、その様子をどこか呆然とした様子で見ている。 それを見て化け物は口の様な部分を形成しニコリと笑った。 KP:ぎこちなく、奇怪な動きで、化け物は海神へ近づいて行く。 KP:ついには化け物の体に遮られ、海神の体が見えなくなる。 KP:不意に狼狽えるような声が聞こえ。 次の瞬間、マイクは絶叫を捉えた。 KP:ぐちゃぐちゃぐちゃ、と粘着質な音が聞こえる。 KP:ごきりごきり、と骨が折れる音が聞こえる。 KP:ぶちぶちと、何かを引きちぎる音が聞こえる。 KP:周囲に赤い鮮血が飛び散る。 KP:しかし声が止むことはない。それどころかさらに悲鳴は激しさを増し、苦しむ声と懇願する声が混ざる。 KP:捕食されているのであれば、とっくの昔に息絶えているだろう。 KP:そうならないのは、何故か。何か別のおぞましいことが起こっているのか。音声だけしか聞こえない今、知ることはできない。 KP:やがて叫び声は途絶える。 KP:  KP:アングルが変わる。 KP:  KP:どうやらカメラを誰かが手に取ったようだ。 KP:次の瞬間、白磁人形のような、美しい顔立ちの女性が映る。 KP:どうやら、彼女がカメラを持ったようだ。 KP:その背後に、何か大きなものが映っている。 KP:しかし、アングルが悪くよく見ることができない。 KP:女性はカメラに向かい薄く笑う。 KP:そのままカメラの部分を手で覆う、直後グシャリ、と大きな音が聞こえ映像は終わった。 KP:  KP:衝撃的な映像を見た為SANC(1/1d8)。 天尾もち:CCB<=72 SAN Cthulhu : (1D100<=72) → 5 → 決定的成功/スペシャル 天尾もち:天尾もちのSANが-1減少した。(SAN:72->71) 天尾もち:「へ…」 ブルー:「……」 天尾もち:「…え…?」 ブルー:「レッドは…一体何を考えているのかしらね」 ブルー:「折角用意したものを壊すような真似をして」 天尾もち:「なん、ですかこれはッみっちゃんは…!?みっちゃんはどうなったんですか!?」 ブルー:「狼狽えないで、外のあの子に聞こえるわよ」 天尾もち:「ッ……」 天尾もち:「……説明は…して、もらえるんですよね」 ブルー:「これ以上アタシからは何も言うことはないわ」 ブルー:「レッドから連絡があったわ、入口の方で待ってるって」 ブルー:「ほら、さっさと行きなさい」 天尾もち:「…そんな、だって…」 天尾もち:「これじゃまるで…みっちゃんは……」 ブルー:「…死んでた方がましだったかもね」 ブルー:「ほら、いきなさい」 天尾もち:「………。」 天尾もち:「……」しばらく俯いて部屋を出ます 天尾もち:みちゃんが待ってる… KP:部屋の外で海神はなっている。 海神 瑞樹:「おかえり!」 天尾もち:「……みっちゃ……」 天尾もち:「……」 天尾もち:「痛いところは?」 天尾もち:「ないですか」 海神 瑞樹:「?ないけど…」 海神 瑞樹:「どうしたの?もっちゃん…なかで変な事された…?」 海神 瑞樹:「大丈夫?」 天尾もち:「されてないです」 天尾もち:「……大丈夫!」 天尾もち:「みっちゃんが痛くないならよかった」 海神 瑞樹:「…そっか!よかった!!」 海神 瑞樹:「えっとね、りぼんみつからなかったけど…えっと…またつくればいいから!ほら!なんかこわいこといっぱいあったしね!」 天尾もち:「……はい…。」 天尾もち:「…入口の方でレッドさんが待ってるって」 天尾もち:「いきましょう、か」 海神 瑞樹:「お!りょーかい!!」 海神 瑞樹:ぴょんぴょん 天尾もち:入口に向かいます… KP:【廃病院】 KP:そのまま入口に戻ればブルーの情報通りレッドとグリーンがあなた達を待っていた。 レッド:「…来たか」 レッド:「ここで何があったか、多少はわかったかい?」 天尾もち:「……」こく レッド:「最後に私の口からも説明しよう」 レッド:「しかし 海神くんには席を外してもらおう、ブルーの意見だが」 レッド:「頼んだぞ、グリーン」 グリーン:「ああ」 グリーン:「飯でも食おう」 海神 瑞樹:「…もっちゃんだいじょうぶ…?」 天尾もち:「……大丈夫です!ごはん!食べててください!」 海神 瑞樹:「もっちゃん…むりしたらだめだよ…」 海神 瑞樹:「ちょっとおなかみたしてくるからね!!なんかあったらさけぶんだよ!!」 天尾もち:「…うん!」 海神 瑞樹:「みっちゃんがすぐかけつけるからね!!」 KP:二人は席をはずします レッド:「……海神くんは、どんな様子だ?」 天尾もち:「普通です、驚くほど」 レッド:「そうか、ならよかった」 天尾もち:「よくないです……」 天尾もち:「どういうことですか…」 レッド:「…昨日、この施設ではある儀式が行われた」 レッド:「豊穣の女神イドラ降臨の儀式だ、しかも今回は生贄を捧げるだけでなく、新たな化身を生み出すことを、信者たちは懇願したらしい」 レッド:「儀式は成功し、イドラはここに降り立った、生贄を受け取り、要望通り新たな化身を作り出した」 レッド:「そうしてイドラは去った…問題はここからだ」 レッド:「新たに産まれた化身が、この施設の者、教団関係者を皆殺しにしたんだ」 レッド:「イドラを信奉する者の中でも、彼らは特殊だったようで、神の恩恵を信者でない者にも分け与えようとしたらしい」 レッド:「そのため今回、信者でないものが化身になってしまったのが事の原因だと推測している」 レッド:「すべてが終わった頃、やっと私達はここを見つけた」 レッド:「…実は私達は、人間ではないんだ」 レッド:「ミ=ゴという種族を聞いたことがあるかい?普段は人間を驚かさないようこんな格好をしているがね。実際はこんな姿ではないんだ」 レッド:「同じ種族が迷惑をかけたことがあるなら申し訳ない」 レッド:「私達もまた種族の中では変わり者でね、私達は人間を助けることが好きなんだ」 レッド:「この施設の惨状を見て、今回もそうしようと思った、何より、私達にはそれができる」 レッド:「人間よりずっと優れた科学力を持っているからね」 レッド:「そうした結果が、彼女だよ。彼女は君の知る通りの海神くんだったろう?」 天尾もち:「……」そうだよ… レッド:「この教団は、犠牲者を化身にした後、その人と親しい人間を呼び出して取り込ませるつもりだったらしい。2 人が、永遠に離れないように」 レッド:「君のところにそれが送られたのはそういうわけだ」 レッド:「君がくるタイミングを見計らって、彼女をあそこに寝かせておいたのは我々だ」 レッド:「心配しなくても、彼女は遺伝子的にも、記憶だってもちろん、君の知る海神くんだよ」 レッド:「ブルーは、随分と張り切って記憶を抽出していたからね」 レッド:「……幸いにも、化身には脳の部分が残っていた。そこから記憶を取り出した、ただしこの施設での出来事以外の記憶をね」 レッド:「あとは君達を追い返して。それで、終わりなはずだった…」 レッド:「……けれど、この中を知りたいと君が言うのを聞いて」 レッド:「ふと、このまま帰していいのかという気持ちが沸いてね」 レッド:「こうして、中を見てもらった」 レッド:「単刀直入に言おう。その手首の持ち主である海神は」 レッド:「生きている」 レッド:「しかし、しかしだ。君と接していた時の面影はない。知性も、自我も人の姿さえ失くなってしまった」 レッド:「ただ無作為に暴れ、目につくものを襲う。そしてもう、永久に元には戻らない」 レッド:「……何故なら今の彼女は、イドラの化身は不老不死なんだ」 レッド:「傷付く端から再生して、遺伝子を操作しようにもお手上げでね」 レッド:「君に、お願いがあるんだ」 レッド:「その手首を渡してくれ。それを使っても、化身を元に戻すことはできない」 レッド:「しかしそれを使えば、イドラの化身の生命活動を停止させることが可能になるんだ。逆に言えば、その方法以外で、殺すことはできない」 レッド:「今も、礼拝室では化身をどうにか抑え込んでいる。不老不死という特徴、くわえてあの狂暴性」 レッド:「他の人間の為にも野放しにはできない。我々が隔離することになるだろう。…無理にとは言わない」 レッド:「化身になったとしても、彼女こそが、本物の海神だと君が判断するなら、命を奪うなん��できないだろう」 レッド:「先ほどまで隣に居た彼女と、化身となり変貌した彼女」 レッド:「どちらが海神なのか」 レッド:「決めるのは君だ」 天尾もち:「…決めるって言われても…」 天尾もち:「わかんないですよ…だって。みちゃんはみっちゃんなのに…」 天尾もち:「さっきまで一緒にいたみちゃんを…みちゃんじゃ無いとは…言えないですもん…」 天尾もち:「……みちゃんは苦しんでいるんでしょうか…」 レッド:「……今の彼女の姿は、人間にとっては恐怖の対象にしかならない」 天尾もち:「……。」 天尾もち:「……こういう時、道徳の授業とかだと…なにが正解になるんでしょうね…。」 レッド:「人間の道徳は…我々には理解しがたいところもある。君が決めた方がいい」 天尾もち:「……」 天尾もち:「わたしは…」 天尾もち:「私は…みちゃんが…。さっきみちゃんが言った生きててよかったって言葉が忘れられません…。」 レッド:「…そうか」 天尾もち:「…なので…。」 天尾もち:「……でも、手首は渡せません」 天尾もち:「あの、終わらせるなら…みちゃんを楽にできるなら私が…渡したいんです」 天尾もち:「ダメですか?」 レッド:「見れば正気を失ってしまうかもしれない」 レッド:「しかし、君の思いを無下にはできないな、会うことはできないかもしれないが…覚悟があるならついてきたまえ」 KP:レッドはあなたをどこかへと案内する。やがて、大きな両開きの木製の扉の前まで来た。扉には後付けと思われる分厚い鋼鉄製の鉄板が打ち付けられていた。 KP:【礼拝室前】 レッド:「イエロー、グレー、ちょっと一旦作業を中断してくれ」 KP:レッドがそう呼びかけると床に穴の様なものが開き、そこから防護服の人物が二人這い出して来る。片方は黄色い腕章。もう片方は灰色の腕章をつけている。 イエロー:「レッド、不活性剤は手に入れたの?もう持たないよ!」 グレー:「………」 レッド:「…カメラは設置したな」 イエロー:「それは、まあ指示通りやったけど」 レッド:「悪いが直接姿を見せるわけにはいかない」 レッド:「……写せ」 イエロー:「はーい」 KP:イエローは小さな端末を取り出す。その液晶に光が灯り、次第に映像が見え始める。粉塵が舞い、視界が悪い。 KP:そんな中、大きな黒い影がぬっと現れる。きらり、と光るものがある、大きな影には鱗があるようだ。そうかと思うと鋭く針のような体毛がびっしりと生えている部分も映る。 KP:体型としては二メートルほどの巨大な猿のようにも見えるが、頭部に当たる部分には無数の赤い目が常に何か赤い液体を垂れ流している。口は見当たらない。 KP:足は鳥のもののように見える。五本ある。 KP:指が六本あり、そこだけ白くまるで粘土のようにつるりとしている。 KP:不意に、見えているのかわからない目が、一斉にこちらを向く。 KP:一瞬ぶるりと頭部が大きく痙攣したかと思うと。次の瞬間、耐え難く断末魔のような絶叫が響きわたる。聞き耳ができる。 天尾もち:CCB<=64 聞き耳 Cthulhu : (1D100<=64) → 41 → 成功 KP:【成功】→ 濁っていて、かけ離れているものの、海神の声と似ている気がした。 KP:またおぞましい化け物の姿に SANC 1d6/1d20。 天尾もち:CCB<=71 SAN Cthulhu : (1D100<=71) → 20 → 成功 天尾もち:1d6 Cthulhu : (1D6) → 1 天尾もち:天尾もちのSANが-1減少した。(SAN:71->70) KP:えらい��ぁ KP:扉と鉄板がびりびりと振動する。化け物はそのまま何事が喚き散らしながら、まるで骨がないかのようにぶらりと垂れ下がった前足を大きく振り上げ。カメラの映像は途切れた。 イエロー:「よくもった方だよ」 イエロー:「今日だけで三回は姿が総入れ替えしてる。そのたびに対策を練るのは無理だよ」 グレー:「攻撃した場所から部位を入れ替えていく、から、下手に手出しができない」 レッド:「…やはり接触は難しいな」 KP:一旦、周囲は静かになる。すると、どこからかこちらへやってくる足音が聞こえる。 KP:そして、海神とそれを追うグリーンが姿を現す。 グリーン:「俺は止めたからな!」 KP:グリーンのそんな声が周囲にこだまする。 海神 瑞樹:「大丈夫?なんか大きな音したけど」 天尾もち:「み、ちゃん……」抱きしめました見えないように 海神 瑞樹:「…もっちゃんだいじょうぶ…?こわいの…?」 レッド:「…決めてほしい、手首を、どうする…?」 天尾もち:「……。」力をこめて抱きしめた 海神 瑞樹:「もっちゃん…?」 天尾もち:「…みっちゃん…」 天尾もち:「手首を…渡します…でもやっぱり…誰かじゃなくて自分で」 天尾もち:「渡したいです」 ブルー:「じゃあもうこの子は要らないってことね」 KP:突如背後からそう聞こえる。 KP:そちらを見ると、そこにはいつの間にかブルーが居た。注射器を持ち針先を 海神 の皮膚に当てた状態で、羽交い絞めにしている。 ブルー:「アンタにとってはあっちが本物なんでしょう?」 ブルー:「要らないなら存在したって意味がないもの」 ブルー:「そんなの悲しいでしょ」 ブルー:「だからここで終わらせてあげようと思って」 ブルー:「さあ、この子はアンタにとって何なの」 ブルー:「聞かせてもらおうかしら」 海神 瑞樹:「…????」 天尾もち:「違います!!!」 海神 瑞樹:「え、え、何々何が起こってるの!!」 天尾もち:「私にとってのみちゃんは、みちゃんです!!中身とか見た目とか関係ないです!その子だってみちゃんです!離してください!」 ブルー:「それを渡しなさい」そう言ってブルーは天尾が持つ手首を指さしてくる。 ブルー:「生憎アタシはレッド程お優しくないの」 レッド:「ブルー…いい加減に…」 ブルー:「アンタこそ!何が、何が人間を助けるよ」 ブルー:「それで思考まで人間かぶれしてたら意味ないじゃない」 ブルー:「わかってない、というか、甘いのよ」 海神 瑞樹:「もっちゃん…」 天尾もち:「あ……」 天尾もち:「……」 天尾もち:「み…ちゃんを……」 天尾もち:「離してください………。」 天尾もち:「手首は渡します…」 天尾もち:ブルーに瓶を渡す KP:手首を渡すならブルーはぶつくさ言いながらそれを回収し、海神を離す ブルー:「ふん、本来なら脳味噌いじくり回してるところだけど、一応事情があるようだし、今回は勘弁してあげる」 KP:あなたは手首をレッドに引き渡す。 ブルー:「ようやく私の出番ね」 KP:いつの間にかブルーが近くに居る。ブルーは渡された手をミキサーの様なものにかけ、粉々にした後に何かの薬品と混ぜ合わせる。注射器にそれを詰め、レッドに渡す。 ブルー:「調合は完璧あとはヘマしない限り大丈夫なはずよ」 レッド:「上手くいったら、内側から扉を開ける」 KP:レッドはそう言って、床の穴に入っていった。しばらく待つと、扉が音を立てて開く。 レッド:「終わったよ」 レッド:「……見��いくかい」 レッド:「望む形ではないかもしれないけれど」 天尾もち:人に最期を任せておいて…見る資格があるのか…悩んでます 天尾もち:でも…最後なので…会いたいなぁ… 海神 瑞樹:「もっちゃん」 天尾もち:「みちゃんは、ここにいて」 海神 瑞樹:「もっちゃんはがんばったよ」 海神 瑞樹:「まってるね」 天尾もち:「……うん」 天尾もち:「……うん」 天尾もち:「…いってくる…」 海神 瑞樹:「うん…」 KP:【ED-D 【生とは救い、同時に苦痛】BGM:You were there】 KP:レッドに案内され、礼拝室の中に入る。 KP:その内装は徹底的に破壊されており、元がどんな風であったか知ることはもはやできなかった。 KP:部屋の中心付近に灰色の何かが、山のように積もっている。 KP:ただ、それだけだ、それだけしか、この部屋にはない。 KP:灰色の何かは近づくと砂山のように、触るならそれは、浜辺の砂のような触り心地だ。 KP:灰色に混じって、透明な粒もあるようで、時折光の反射でキラキラして見える。 KP:砂を持ち帰ることも可能である。 天尾もち:膝をついて砂を触った… 天尾もち:持って帰る… KP:  KP:砂を持ち、建物の出口までレッドブルーグリーンが見送る。 レッド:「…私達もまた、学ぶことが多くあった、人間を救うということがどういうことなのか」 レッド:「考えることを止めないようにするよ」 ブルー:「元気でね」 ブルー:「アタシ、楽しそうにしてる人間が大好きなの、だからもう今回は最悪」 グリーン:「また会ったら、いや、会わない方が良いか」 グリーン:「うまい飯を食わせてやるよ、人間の料理得意なんだ」 KP:そんなことを口々に言いながら見送ってくれる。あなた達は廃病院を去り、家に帰る。 KP:夜が明け朝が来てまたいつも通りの日常が始まる。しかし、全てが完全に元通りになったわけではない。失ったものはもちろんあるが、それを知るのはあなただけ。そしてあなたに残されたあの出来事の痕跡は、この灰色の砂だけだ。 KP:あなたは知るだろう、この世に明確な救いなど存在しない。だからこそ、何を救いとするかは自分自身で決めなくてはいけない。 「無知とは救い、同時に罪」 「感情とは救い、同時に毒」 「死とは救い、同時に停滞」 「生とは救い、同時に苦痛」 KP:  KP:おつかれさまでした
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garagenhalle · 7 years ago
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木曜日・ジルケの場合
魔女の家。お菓子づくりのヘクセン・ハウス。 一日一回、決まった時間に来客が訪れる。来客は、魔女に餌をやらねばならない。 魔女は、物語を望んでいる。魔女は、常に腹をすかせて来客を待っている。 来客が訪れないことはない。一度の例外もなく、それはやってくる。 この家には、必ず来客がやってくる。来客は、必ず何かを探したがっている。 探し物はここにはない。どこにもない探し物を探している。何を探しているのか、魔女にはわからない。 来客は、年齢も何もかもがバラバラである。来客は、魔女を憐れんでいる。魔女は、来客を憐れんでいる。 来客は、隠し事をしている。来客は、それを隠して生きている。
      ――✂――
   木曜日・ジルケの場合
      ――✂――
「きみがこんなところに来るなんて、大層暇を持て余しているとみた」 「そんなことないさ。君だって、僕が来るのを待ってただろう?」
男がシルクハットを脱いで丁寧に挨拶してみせると、魔女は穏やかに笑った。 背の高い黒いシルクハットには赤いリボンが丁寧に巻かれている。 男は���手に花束を携えて、慣れた調子で花束をベッドから離れた棚の上に飾った。 童話に出てくる奇術師のような風貌の男は、当たり前のように棚からティーカップを取り出して、 魔女の目の前に置かれるぶんと自分のぶん。律儀に二人分の紅茶を淹れた。
「どうだったんだい。相変わらずやれてるかい」 「まあ、そりゃあ、積み重ねてきたものが違いますから。  それに、魔女様のご加護があれば誰だって人気者にはなれるでしょうよ」 「きみに関してはきみの力だよ。何度も言うようだけれど、きみは普通じゃない」
男は――ジルケは、魔女の傍のテーブルに置かれていた赤いインクの万年筆をくるくると回す。 どうやら、男の手癖のようだった。ジルケは肩をすくめて笑うと、大きな木箱を取り出した。 木箱は絵画を収める額のようになっており、要するに――男は紙芝居屋であった。 魔女の傍に紙芝居舞台を広げて、声高に謳い文句を並べていく。
「さあさご照覧あれ! ジルケ・キルシュネライトの紙芝居のはじまりさ!  お嬢さん方もマダムも。坊やもミスタも。誰もがお楽しみいただける至高のエンタテイメント!」
魔女は、幼子のようにぱちばちと拍手した。 たった一人の観客のために開かれる紙芝居は、まだジルケが上演したことのない演目だった。
そもそも、ジルケ・キルシュネライトとは。 《国》の中でも名の売れた紙芝居屋で、もともとは役者を目指していた男である。 人に好かれる明るい表情とおどけた性質で一躍有名になり、今や高給取りの上流階級に属する男だ。 身分が高いにも関わらず、誰とでも平等に接する好青年であり、本来、魔女の家に来るような人物ではない。 …………本来は。
「それではお嬢さん。いいや、物語の王。ほんの少しばかりのお時間、このジルケにいただきたい」
魔女は何も答えない。ジルケの口の上手さは自分が敵うものではないと知っているから。 それ以上に、物語を今から自分に読み聞かせようという人間の言葉は絶対に遮らない。 空腹の現状では、魔女は「待て」ができない。腹を空かせて待っていたのだから当然でもある。 そうして、ジルケの紙芝居の幕は上がる。丁寧に描かれた一枚絵と、ジルケの紡ぐ物語が絡み合う。
「そうして、魔女は言ったのです。  『愛してくれなど言わないわ。だから、その代わりにここにいて。それ以上は要らないわ』。  王子は、それを聞いてつう、と一筋の涙を流しました。  『ああ、どうして君は。どうして君は、こんな場所で何百年も一人でいて……   どうして、そんな悲しい運命を受け入れることができるんだ。僕と一緒に逃げ出そう』」
魔女は時折腕を組んだり、髪を触ったりする以外はじいっとその紙芝居に見入っていた。 ジルケの公演はまだ終わらない。物語は佳境に入り、一枚、また一枚と捲られていく。 言葉は積もる。優しげな口説き文句に、切ない言葉選び。恋い焦がれる二人の揺れる内声。 一見どこにでもあるラブ・ロマンスもジルケ・キルシュネライトという役者の声に乗せられて、 本来の彩りの二倍三倍もの美しさをしたロマンチックな悲恋へと至る。
「『ああ、愛し君よ。僕と一緒に、遠くへ行こう。   誰もいない、何もいない、静かな、風も訪れないくらい遠くへ……』。  王子は、何度も魔女へと愛の言葉を囁きます。それでも魔女は、首を縦には降りません。  『だめよ、だめ。ぜったいに、だめ……。   あなたは王子だもの。誰からでも愛される、象徴なの……。   だから、こんな醜い魔女にそんなことを言ってはだめ。でも、本当にありがとう』。  魔女はそう言うと、部屋の灯りをすべて消してしまいました。一面は真っ暗闇に包まれます。  『さようなら』。そんな声を王子が聞いた瞬間、部屋の灯りが戻ります」
ジルケが深い息を吐く。魔女は、微動だにせず木枠の中を眺めている。 二人しかいない部屋が、わずかに沈黙で満たされる。次に言葉が落とされるまでの間すら、美しい間だった。 演者は再び演目に戻る。静かな部屋が、再び物語の彩りで満たされる。
「『愛していました、愛しの君……』。  ギイイ、と重い音を残して、王子は魔女の家に背を向けます。  王子が二度と、この家にやってくることはないでしょう。……この話は、これでお終い」
魔女は大きく伸びをした。起こしていた身体を再び横にして、大きなフカフカの枕に身体を埋める。 紙芝居屋も、木箱の扉を閉める。これでお終い。わかりやすい物語の『終わり』だった。 魔女がゆっくりと瞬きをする間に、ジルケは自分で用意したティーカップを空にする。 そして、当たり前のように――この二人の間では当たり前である――魔女の前に置かれたティーカップに手を伸ばした。
「王子様は、それで……もうこんなところに来るのは終わりだって意思表示?  それとも、僕に対するあまーいラブコールかい。それとも、また別の三択目?」 「うーん。強いて言うなら後者。正確に言うならまた別の三択目。……口に合わなかったかい?  結構、自分では上手いことできたんじゃないかって思うんだけど……」 「勿論。きみの物語は口に合う。ハッピーエンドで終わらないの、きみくらい……ああ、一人、いるけど。  こんなに悲恋以外やらないヤツなんてきみくらいのものさ。だからこそ、そうだな……」
魔女は、突拍子もないことを言った。
「僕のところに来ておくれよ、王子様。  僕だけにその言葉を紡いでくれよ。一日三食、その身が朽ちるまで僕に物語を聞かせておくれ。  きっと、この世界で一番きみの物語を理解しているのは僕だ。  それに、この世界で唯一『きみ』の物語を理解しかけているのは僕だけだと、思うんだけど」 「…………はは、こりゃ一本。  まさか君から口説かれるなんて思いもしなかったけど、答えは『いいえ』だ。  これも、君はわかっててやってるんだろうけどさ……」
魔女は「だろうな」なんて言いたげな顔をして頷いた。 ほんの少しだけジルケが表情を曇らせる。視線が左右に揺れて、また魔女を見る。 きっと、言外に言われるであろうことを悟ったのだろう。 ジルケは、この家にやってくる人物の中でも洞察力は目を見張るものがあった。
「それじゃあ話をしようか、ジルケ」 「仰せのままに」 「きみがきみである限り、この物語は誰にも読まれやしないよ。  物語に罪はない。きみにも罪はない。それでも、これは誰にも読まれない物語になり果てる。  誰にも罪はないんだ。それでも、この物語は誰にも読まれない」 「それはきっと、間違いないんだろうな。  君が言うことはいつだって正しい……もはや未来予知でもできるんじゃないかと思うくらいだから。  わかった。続きを聞かせて、お姫様」
ジルケはシルクハットを置いて、ブロンドの髪を掻き上げた。ちらりと覗く碧色が、僅かに濁った気がした。 魔女は、欠伸を交えながらメモ用紙に赤いインクを走らせる。 誰にもジルケの物語が読まれなくなる理由を、残酷に、これ以上なく明確に綴り始める。
「第一に、きみはもう人気者になってしまった。これは誰の罪でもない。強いて言うなら、運が良すぎた。  人気者の書くものに、口を挟むような無粋な真似をするやつはいないだろう?  なんてったって、この国の住人は『読む』ことに関しては一流だからね。  幼子に始まり老夫婦まで、それに、きみだって『読める』だろ?」
なにを、とは言わなかった。言わなかったが、これ以上なく雄弁に魔女は語っていた。 整った顔を、くしゃりと歪める。笑っているのだか困っているのだか、魔女にはよくわからなかった。
「次に、きみの物語は紙芝居という媒体であること。これ以上は、言わずともわかるだろう?  初めのきみは、拙いながらも自分で寝る間を惜しんで絵を描いていた。  ほら、そこの床。まだきみの零した絵の具、残ってるんだぜ。きみの掃除が下手なだけかもしれないけど。  ……きみの物語なのに、きみの物語に携わる人間が増えたのが第二の原因」 「まあ、それはごもっともな指摘だ。僕も薄々察してはいた。  有名な絵描きと組むようになってから、僕の紙芝居だけを見にくる人っていうのは、どんどんいなくなったしね。  よくこんなベッドの上で、いろんなものが見えるものだな……。  本当はその両足、とっくに動くようになってたりするんじゃないのかい?」
「笑えない冗談だな」と、魔女は笑った。至極楽しそうに、気にした様子もなく笑ってみせる。 ブロンドの髪が揺れると同時に、魔女は小さく伸びをする。ジルケは、魔女と目を合わせようとはしなかった。 わざとらしく、自分が視線を外していることに気付かれていないような素振りを繰り返して、また口を開く。
「それで……これでお終いってわけではないんだろ?  残りがいくつあるのか、僕には皆目見当がつかないけど――続きを聞かせてほしい。  それはきっと、僕が見ようとしなかったことなんだろうし、目を逸らし続けてることだろうから」 「嫌味なやつだな、きみは。これじゃ僕は王子様を虐める悪い魔女じゃないか……。  まあ、それは、それ。第三は、……きみのせいだ。きみが、人々を間抜けにしてしまった。  ああ、でも、本当にこれだけは勘違いしないでほしいんだが――それは、きみのせいではない」 「僕のせいだって言ってみたり、僕のせいじゃないって言ってみたり忙しいな。  ……それだけ君が言葉に迷うってのも珍しいから、きっと両方事実なんだろうけど」 「一番悪いのは、きみの読者さ。きみの読者が最も悪い。なによりも悪い。でも、きみも悪い。  ただ、こればかりはきみがどうこうできる問題じゃないから、残酷なんだけどさ……。  人という生き物はね。ばかになってしまうんだよ。それは、本人の責任だからきみが悪いとも言い切れない。  でも、きみという人間は――あまりいい薬ではなかったようだね。きみの話になってしまったけど……」
ジルケは、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべた。 終始、何を言われても余裕の色を見せていた彼の、今日一番の不快感を露わにした表情だった。 魔女は、魔女らしくなく申し訳無さそうな顔をしながら言葉を続ける。
「だから、僕のところにこないかい、って聞いたんだ。きみは書ける人だから。  きみはいい作者だから。……読者に食われてしまう前に、囚われの王子様を助けてあげたかったんだけど……。  やっぱり僕は、悪い魔女しかできないんだろうなあ。これを聞いても、きみはやめないんだろう?」 「ああ、やめない」
短く、それだけジルケは溢す。それ以上に言える言葉も、言うべき言葉も見つからなかったのだろう。 魔女はそれをはじめからわかっていたかのように、笑って頷いた。 「きみならそう言うと思っていたよ」、と、笑顔が静かに物語っている。
「そうなると、僕はきみにひどい呪いをかけたことになる。  死ぬまできみの木曜日は僕のものだ。たった一週間のうちの三時間だけど、きみはここに来るのをやめない。  いいや、それ以上に、きみはもう僕から離れられなくなった。僕が、『きみ』の読者だから」
ジルケは溜息をついて、諦めたように笑った。優しい声で、「魔女の呪いだ」、と囁いて。 魔女の呪い。魔女にかけられた呪い。魔女のかけた呪い。この家には、ありとあらゆる呪いが満ちていた。 『作者である』という呪い。『読者である』という呪い。それ以上にも、幾つもの残酷な呪いが積み重なる。 最も残酷なのは、『ジルケ・キルシュネライトである』という、解きようのない呪い。
魔女と関わる人間は、少なからず運命を捻じ曲げられる、という噂がある。 この《国》に古くから伝わる、どこが始まりかもわからないおとぎ話。少なくともそれは、間違っていなかった。 はじめのジルケ・キルシュネライトはただのどこにでもいる学生だった。 ただ、ほんの少しだけ絵が描けて――絵本がなによりも大好きだった、何の変哲もない学生のはずだった。
だが、いまやこの有様だ。自分であることがなによりも重い呪縛になり果てて、解けない呪いにかけられる。 それが幸福なのか不幸なのか、ジルケにはもうわからない。幸福であり、不幸である。 魔女だけだったジルケの読者は大勢になり、《国》でも有名な作家の一人として名を馳せている。 だが、『ジルケ』の読者はいまや、魔女以外に存在していない。だからこそ、噂は今になって��語り継がれている。
『魔女に関わってはいけないよ』。
「……それじゃあ、君の太鼓判があるならきっとこれは面白いんだろうし。ありがとう、『本の魔女』。  明日からもまた紙芝居屋さんのお仕事だ。いい息抜きに――今日は、ならなかったけど。  また来週。新作を持ってくるのはきっと再来週になるだろ��から、来週は話をするよ。  可愛らしい貴族の娘さんが、僕に毎度毎度と贈ってくれる花の話をしよう」 「きみ、さては毎週持ってくるあの花、その娘さんから貰ったもの、そのまま持ってきてるだろ……」
ひらひらと右手を振って、立つ鳥跡を濁さずと言わんばかりに綺麗に片付けて家をあとにする。 魔女も、実際のところほんの少しだけ眠気に飲まれそうになっていた。 「難しい話をしたからなあ」、なんて思いながら、ぼんやりと意識を宙に手放す。
魔女も、ジルケも気付くことができない。魔女というのは、そこにあるだけで呪いを振りまく存在だと。 二人とも、わかったような顔をしてちっともわかっていなかった。 解けない呪いに呪われた魔女が、解けない呪いをまた新たに振りまいている。 魔女は、自覚したふりをしてこれ以上なく無自覚だった。これが呪いだとわかっているならやめればいい。 二度と来るなと、エルゼに言ったようにジルケにも言えたはずである。
純粋無垢で、真剣で――引き返すことを知らない作者は、魔女の贄になってしまう。 引き返すことを知らずに、魔女の毒にひたりひたりと気付いたふりをしながら侵されて。 砂糖菓子の家に住む魔女は、いつだって悪い魔女なのだ。それを忘れてしまった、愚かな青年の話。
来週も、ジルケはやってくる。 物語の魔女にかけられた呪いは、解ける兆しが未だない。
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marisa-kagome · 7 years ago
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シナリオ『パワーが負GIRLS!』
【注意】
これは「クトゥルフらしさの薄い」「戦闘特化」「茶番」シナリオです。
クトゥルフ初心者(CoC経験が5回未満)の方、またイレギュラー系が苦手な方はプレイをお控え下さい。
初心者の方に関しましては特に「クトゥルフがこういうものだ」「殴ったら答えが出る」と言う誤解を招きかねませんので、KPの方は事前の確認をどうぞ宜しくお願い致します。
また、このシナリオはパロディを含んでおりますが、あくまで一部の要素になります。 その点をご留意頂ければ幸いです。
某カートゥーン、最後に見たの10年以上前です。記憶はほぼ無い。
【概要】
1~3人のクローズド戦闘茶番シナリオ。出目次第ではそこそこロストします。 舞台が街ではありますが行ける場所は限られてきます。 謎解き要素はほぼほぼありません。上記の通り殴れば行けるタイプです。 殴れば行ける代わりにSANチェックを若干大めにしています。 テストプレイはボイセ、タイマンで一時間でした。
【あらすじ】
ニャルラトホテプによるカートゥーンごっこ。
【導入】
深夜、なんとなくテレビを付けていた探索者。 その画面が突然砂嵐に飲まれ、突然どこかの研究室の様な景色が映る。
画面にはテーブルに置かれたボウルと、白衣を来た男性が映っており、このようなナレーションが流れるだろう。
「お塩。スパイス。悍ましいをいっぱい、全部混ぜるとむっちゃ素敵な生贄が出来る、筈だった。だけどニャルラニウム博士は間違って余計なものも入れちゃった。それは、ケミカルDEX(デックス)!」
そのナレーションに合わせて��が人間の臓器の様な物や生首、手足をボールに入れて行く。テレビの向こうの出来事であるのにまるで目の前で行われている様に気味が悪い。 男は更に何かフラスコに入った液体の様な物を加え、かき混ぜ始める。ぶくぶくと泡が立ち中空煙が上がって行き、そうしてふと顔を上げた男と探索者は目が合うだろう。男はしっかりと探索者を見て、にやりと笑った次の瞬間、画面に紋様の様なものが浮かび、テレビから手が突き出して来る。SANチェック0/1d2。探索者が目の前で起きていることを辛うじて理解した頃には自身の腕が掴まれており、テレビの中に引きずり込まれてしまう。落ちた先はボウルの中で、先程混ぜられた人間のパーツに塗れたまま鉄臭さと甘ったるさを感じる場所でぐるぐるとかき混ぜられるだろう。SANチェック1/1d4。 そして、遠くからはナレーションの男の声が聞こえる。
「そして生まれた超強力娘、ハイパーパワーで悪い奴らをやっつける。命と引き換え、強くてカワイイ正義の味方、みんなのアイドル、パワーが負ガールズ!」
声が高らかにそう叫ぶと、目の前が白く弾ける。
次に目を覚ますと、探索者は一つの見知らぬ部屋にいた。 目の前には鏡がある。鏡を見た探索者はそこに映った光景に息を飲むだろう。 自分の背が、子供のサイズになっている。SANチェック1/1d3。
SIZ8~12→SIZ6 SIZ13~15→SIZ7 SIZ16~18→SIZ8
に修正して下さい。 また、頭に赤いリボン(二人目は水色、三人目は緑)がついている。
☆パワーが負GIRLS修正
・STRを+6d3して下さい。 ・DEXを+6d3して下さい。 ・CONを+5d3して下さい。 ・SIZを上記の通りになるよう引いて下さい。
部屋は鏡、机、ドアがある。
☆机
上にセロハンテープとハサミが置かれている。
☆ドア
扉には一枚の地図が貼っており、幸運に成功すればゴルフパット、斧、拳銃のいずれかが扉前に無造作に置かれている。ダイスを振ってどれが配置されているか決めて下さい。複数人の場合は、幸運に成功した数の種類の武器があります。
☆地図
アザーズヴィル、と言う街らしい。赤ピンが現在地です。
レストラン 映画館 公園 図書館 研究所
がある事がわかる。
Tumblr media
ドアの外に出ると、見知らぬ街が広がっている。日本とはかけ離れた様な風景である事が分かる。 辺りを見回していると「キャー!助けてー!」と言う悲鳴が後ろから聞こえて来る。 振り返ると後ろを走っている女性がゾンビの様なものに襲われ、目の前で腹を裂かれるだろう。SANチェック1/1d3。 ゾンビは女の腹を裂いた赤い爪をこちらに向けて来る。戦闘開始。
※回避がカンストしてしまった場合は成功率90%~80%以下の上限を設けて下さい。 ※探索者が複数の場合、ゾンビを3~4人に増やして下さい。調整お願い致します。
◎ザコゾンビ
STR 15 CON 15 SIZ 13 DEX 10 HP 14 噛み付き30% 1d3 こん棒 25% 1d6+1d4
※HPが0になった場合※
0になると、自分の体がどこかに投げ込まれる。それは先程見たボウルの中だ。 修繕しようと言う言葉が聞こえた直後に、手足が捥がれ、腹の中に手が入りこみ、ぐちゃぐちゃとかき回されるだろう。SANチェック1d6/1d12。気が付くと先程までいた場所に戻っている。HPを全快させて下さい。この処理は二回まで行えます。三回以上はロストです。
☆街の人間
周りにはゾンビの事等気にしない様な素振りで人々が歩いている。しかし、話しかけると誰もが虚ろな目をしながらぶつぶつと意味不明な単語を呟き続けており、此方などまるで見えていない様子が分かるだろう。SANチェック0/1d2。また、触れようとすると、するりと体をすり抜けてしまう。影の様な有り得ない存在を見た探索者はSANチェック0/1d2。
☆レストラン
外にメニューの立て看板がだしてある。 100円で食べられるとろとろオムライス、捥ぎたて御膳、脱力ランチなどがある。
メニューに目星:脱力ランチには品切れのシールが貼ってある。
入ると大勢の客でにぎわっている。食券を買って機械に入れるとトレイに乗った食事が出て来ると言う中々近未来的な仕組みらしい。他人の食事をよく見るならば、人の部位の様なものが皿に盛られている事に気付く。SANチェック1/1d3。
目星:機械に「脱力剤要補充」と書かれたメモが貼られている。また、鍵穴がある事が分かる。
公園で拾った鍵で機械を開けると中には数々の瓶が並べられており、一か所空いている場所がある。
とろとろオムライス:ふわふわのオムライスがトレイに出て来る。食べると自分の右手が溶け出す。SANチェック1/1d4。痛みは無いが利き手を使う技能を反対で代用する場合、-30の補正。
捥ぎたて御膳:注文するとトレイの上に人の指がぼとぼとと落ちて来る。SANチェック1/1d3。
☆映画館
ドアが閉まっている。STR15で対抗、若しくは鍵開け。
一つしか部屋の無い映画館。後方には古びた映写機がある。
映写機に目星:フィルムが一か所切れてしまっている。 映画館に目星:一冊の手帳を見つける。開いてみると「フィルムの接合方法、フィルム脇の穴を埋めない様にテープで貼り付ける」と書いてある。
☆公園
公園へ着くと、猿の様な化け物がうろうろしているのが分かる。 猿は探索者へ鋭い爪を向けて来るだろう。SANチェック0/1d2。 戦闘開始。
※回避がカンストしてしまった場合は成功率80%~70%以下の上限を設けて下さい。 ※探索者が複数の場合、猿を2~3匹に増やし��下さい。調整お願い致します。
◎猿的な化け物
STR 18 CON 15 SIZ 16 DEX 23 HP 16 引っ掻き40% 1d3+1d6 噛み付き 30% 1d4
猿を倒すと、その背中に一枚の破れた紙が縫いつけられている。 「刺激臭で喉が焼ける。必ず食事と共に摂取する事。」と書かれている。
公園に目星:500円玉と小さな鍵が落ちている。
☆図書館
図書館:「神話的化学物質の生成と効果 著:ニャルラニウム」と言う本を見つける。
『神話的化学物質の生成と効果』
「ケミカルDEXは、私と虫が開発した人々を混沌に陥れる一つの手段である。この薬は与えた人間の身体能力を飛躍させるが、命と引き換えである。これを摂取した人間は一日ごとに小さくなって行き、ついには体全体が消えてしまうだろう。実の所、体が部分的に神の元に転移されていたりする。発狂させながら有効に使っているのだ! 解毒法はただ一つ、脱力剤を摂取する事である。但し脱力剤はーーーー」この先のページは破れている。
☆研究所
ドアの鍵はかかっていない。入ってみると、見覚えのある部屋に出る。最初にテレビに映っていた場所だ。 真ん中に置かれた台の上に大きなボウルが置いてあり、部屋の隅に救急箱とゴミ箱が置いてある。
部屋に目星:机の下に一枚のフィルムが落ちている。フィルムをよく見ると紋様の様なものが描かれている。 アイデア:自分がこちらに引きずり込まれる時、画面に映ったものによく似ている。
◎ボウル
覗き込むと血塗れである。ボウルの中には液体の入った瓶が3本ある。 瓶を確かめると、一本は無臭、一本からは甘い匂い、もう一本からはツンとした匂いがする。
無臭の瓶:飲んでも何も起こらない。博物学を振れば、水だと分かる。 甘い匂い:飲むと、SIZが更に半分になる。 ツンとした匂い:そのまま飲んでしまうと、喉が焼ける。発声が必要となる技能に-50(生還しても喉は戻らない)。
◎救急箱
使用する場合、応急手当成功率を+20、または、応急手当が成功した場合の回復を1d3+1、のどちらかを選んで下さい。
◎ゴミ箱
蓋つきの大きなゴミ箱。開けてみると折り重なる様にしていくつもの人間のパーツが捨てられている。どことなく甘ったるい匂いがするだろうSANチェック1/1d4。
目星:死体に紛れて赤や水色、緑のリボンがある。
【生還方法】
公園で拾った鍵でレストランの機械を開ける→開けると中には数々の瓶が並べられており一か所空いている場所がある→そこに刺激臭のする瓶を補充→脱力ランチを注文、食べるとSIZのみが元に戻る→映画館へ向かう
映画館へ向かうと、建物の前には歪な形をした悪魔の様な化け物がいる。 所々から人のパーツが見えており、まるで継���合わせて作った様な風貌だ。
化け物に目星:赤や青、緑のリボンが見える。 アイデア:自分に付けられているリボンにとてもよく似ており、自身の様に連れて来られた人間のなれのはてでは、と思うだろう。SANチェック1/1d2。戦闘開始。
※回避がカンストしてしまった場合は成功率80%~70%以下の上限を設けて下さい。 ※探索者が複数の場合、敵のステータスを多少上げて下さい。調整お願い致します。
◎負ガールズのなれのはて
STR 25 CON 15 SIZ 18 DEX 28 HP 17 拳60% 1d3+1d6
戦闘を終えると、負ガールズは動かなくなる。
(生還方法続き)→映写機フィルムの切れた場所に紋様の描かれたものをテープで貼り付け再生
再生すると、スクリーンに大きく紋様が映し出される。次の瞬間ぐっと引っ張られる様な感触を覚え、気が付けば探索者達は自分の部屋に戻っているだろう。どこも怪我等していないが、テレビの方から一瞬笑い声が聞こえた様な気がした。DEX、STR、CON値も元に戻して下さい。生還です。
脱力ランチを食べずに外へ出た場合、CON、DEX、STRは元に戻っているが、SIZだけはそのままで自分の部屋に辿り着く。また、探索者は日に日に縮んで行くだろう。SANチェック1/1d3。三日後、目を覚ますとか細く、聴いているだけで不安定になる様な笛の音が聞こえる。瞼を開けるとそこは自室では無く、目の前にはアザトースが居る。描写はルルブ参照、SANチェック1d10/1d100。ロスト。
あまりにも脱出に時間がかかっている場合、何処からか声が聞こえて来る。「君はヒーローになれないね」何かが探索者を後ろから捉え、ぎちぎちと握り潰しながら肉の塊の中にくわえる。SANチェック1d4/1d10。なれのはてに仲間入りです。ロスト。
(この方法でロストした場合、同じシナリオを別の方に回してラスボスを倒せたら救出、という風にしても良いかもしれません)
【クリア報酬】
生還 1d6 脱力ランチを食べた 1d6 HP0にならなかった 1d3
【タイトル】
言わずもがな。
シナリオは以上です。 感想等頂けるととても喜びます。
詐木まりさ @kgm_trpg
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e-ecoqlog · 7 years ago
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Mare Desiderii..赤黄
※多少の性描写と血描写、赤モブ、黄モブあり     月のない夜は、ひどくこころがざわついた。耳の奥がきんと痛んで、頭が締め付けられるような心地がする。ふらつきそうになる身体を気力だけで支えて、目の前の相手を叩き斬った。  船舶の甲板は、抵抗してきた乗組員の死体がそこかしこに転がっている。いつもは心地よいはずの夜の海風は、潮と血のにおいが混ざってなまぐさい。足元の死体を蹴ってひっくり返す。ポケットなどを探ってはみるがめぼしいものはなにも持っていなかった。見開かれたままの眼を見ないようにして背を向ける。  海常は海賊団だ。訓練された精鋭たちの集団で、略奪を生業にしている。獲物はほんの一部の例外を除いてみなごろし。行方不明になっていた船が、幽霊船となって帰ってくる――地上ではさまざまな憶測が飛び交い、海域の霊による怪奇現象ではないかという噂まであるという。  いつから自分が海賊だったのかを、黄瀬は覚えていない。ものごころがついたころから、もしかしたらそれよりもずっと前から、黄瀬は海賊だった。ずいぶんと長い時間を、ここで過ごしている気がする。けれど黄瀬の記憶は曖昧で、確かなことはなにひとつとしてなかった。思い出そうとすると、心臓に海水が流れ込むように冷えていくのを感じる。凍り付くような痛みから逃げるように、黄瀬は考えるのをいつも諦めた。 「おや、今日も探し物か。���心なことだ」 「……赤司っち」  血にまみれた白い肌を乱暴に拭うと、黄瀬は悠然と空に浮かぶ赤司を見上げた。黒のマントが優雅にはためいている。血よりも鮮やかな緋色は、夜の海でも鮮明に主張した。上品なスーツが汚れてしまわないよう慎重に足をつける。そのくせ、血のついた髪を躊躇いなくしなやかな手で撫でるものだから基準がよくわからない。  赤司は吸血鬼だ。そう彼は自称したが、血を吸っているところなんて見たことがなくて、しいて言うならば略奪品のなかにあったトマトジュースを拝借して美味しそうに飲んでいたくらいだ。まったく冗談みたいな男だけれど、それでも黄瀬は赤司のことを気に入っていた。この関係を明確に言葉にしたことなんてなかったけれどきっと、友人、なのだと思う。  気まぐれにやってきては赤司は黄瀬にかまった。浮世から切り離されて生きるもの同士、普通、なんて程遠いというのに、とりとめのない話をして笑うのが楽しかった。船員たちはあまりいい顔をしなかったけれど、黄瀬は赤司とよく遊んだ。夜風にあたってゆっくりと話をすることもあったし、船舶の一角に設けられた個室でビリヤードやダーツやギャンブルに興じることもあれば、港町のバーで酒を飲んで女をひっかけることだってあった。ふたりの容姿があれば相手には困らないし、軟派な印象を与える黄瀬と紳士的な赤司の組み合わせは女を口説くのにちょうどよかった。貞操観念なんていつからかすっかりとなくしてしまっていて、刺激を求めてスワッピングなんかをやったことだってあった。 「見つかったかい」 「ううん。今日はなんとなく、気配を感じたんスけど……この海にはないんスかね」  赤司がたずねたとおり、黄瀬はずっと探し物をしていた。ずっとずっと、なくしたものを求めて海を彷徨っているのだ。けれど滑稽なことに、黄瀬は自分の探し物が一体何なのかさえ忘れてしまっていた。手にすればきっとわかるだろうけれど、姿形に宛などはない。ただ、おのれから抜け落ちてしまった大切なものを探している。広い海から、ひとつぶの涙をすくいあげるように。  うつむいた黄瀬の頬をそっと赤司の指先が触れる。その手はもう、誰のものとわからない返り血でべったりと汚れてしまっている。暗く濁った血は赤司には似合わなかった。 「ほら、きれいな顔が汚れてしまっているよ。はやく湯を浴びるといい。だいぶ、疲れているんじゃないか」  まだ物色をしている船員たちをちらりと見て、黄瀬は迷った。正直なところ今日も目当てのものになんて逢える気がしなくて、けれど、ほんのささいな一縷の望みも逃すわけにはいかなかった。何かを言いかけて、途端にぶれる視界に足がもつれた。  ふらつく黄瀬を、いくらか小さな赤司の体躯が抱きとめる。長いマントに包み込まれると、あたりに漂うなまぐさいにおいから覆い隠してくれるようだった。かわりに、赤司のかおり���ふわりとかおって、不思議と安心してしまう。冷えきった体温がわずかにあがったような気がした。ほっと目を細めたのを見て、赤司は呆れたようにため息を吐く。 「……言わんこっちゃない。いいから休んだらどうだい。今日はもう、見つからないだろう」 「アンタに、なにが……」  赤司は悪態を吐こうとした黄瀬の手をとって、温度のない白い指先にちゅっとひとつ、キスをした。       「どうして海賊に?」 「んー……なんか、海が好きなんス」  そうか、と静かに頷いた赤司の笑みがひどくさみしそうだったことを、黄瀬はいつまでも覚えている。  凪いだ夜の海は静謐に覆われていた。たったひとつ、世界の天井をくりぬいたような真円の月だけが明るい。青を映すような、やわらかな月の光は、いつもは読めないはずの表情まではっきりと照らし出した。幼くも見える顔つきがとても尊いものに思えて、胸がきゅうっと締め付けられた気がした。それ以上の言葉は喉の奥に詰まったまま出てこなくて、それからずっと、黄瀬は赤司に質問の意味を問い返すことはできていない。 「黄瀬?」  船室のチェアに座ってうとうととまどろんでいた黄瀬は、そばに歩み寄る緋色をぼんやりと視界に映す。赤司っちだ、と思うのに、身体は動かない。  このごろ、体中が錆びついてしまったように重くなることが増えた。眠っている時間も長くなって、急速な身体の衰えに戸惑う。砂時計の砂が落ちきって、すべて空になったら、きっと黄瀬の時間は終わりなんだろう。赤司は気づいているのかいないのか、それでもかまわず黄瀬のもとを訪れ、そばにいてくれた。なんでもない話をしてくれることが黄瀬の気持ちを安らがせる。ベッドの端に座って、髪を撫でてもらうと、どうしてか懐かしい思いが胸を満たした。  いらっしゃい。今日はポーカーでもしないっスか。なんて、笑いかけたいのにどうやってもできなかった。名前を呼ぼうとしても声は出てこなくて、どうしようもなく切なくなった。赤司っち、と、いつものように呼んで、赤司に笑ってほしいのに。 「……もう、限界なんだ」  赤司はちいさく呟いて、マントを脱いで放った。ジャケットごとシャツの袖をまくり上げると、鋭利なナイフをおのれの腕にあてる。日に焼けることのない赤司の肌は雪のようにまっしろだ。なにをするのか、予想がついたはずなのに判断が遅れた。やめろ、という声すらでない。す、と刃を滑らせるとわずかな時間差があって、肌に赤い筋ができた。ぷくん、と血の粒が浮かび、それは緩慢に肌をつたって重たげに流れ出す。 「飲め」  腕をくちびるに押し付けられて、その灼けるような熱さに驚く。赤司は吸血鬼だと自称しているが、黄瀬は吸血鬼なんかじゃない。血なんて飲めるはずがないじゃないか――拒みたいはずなのに、まるでずっと欲していたかのように喉が鳴った。  ぴちゃ、と震える舌をどうにか動かすと、唾液と血が混ざって濡れた音を立てた。赤司の血は甘露のようにかぐ��しく美味だ。舐めるたびに快感にも似た感覚がぞくぞくと身体中を這いのぼる。最初はいやいやに舐めただけのはずなのに、気づけば夢中になってちゅうちゅうと吸っていた。 「ほとんど賭けだったけれど、まだオレの力が及んでいるようでよかったよ」  髪を梳きながら赤司は頭を撫でてくれる。やさしい手つきにまで身体は快楽を覚える。赤司が独り言のように紡ぐ言葉の意味が黄瀬にはなにもわからなかった。 「おいしいかい」  美味しくて、気持ちいい。鉛のようだった身体はいつの間にか楽になっていた。吸って、舐めて、もっと欲しくて甘噛みまでしてしまったところで黄瀬はようやく、自分が何をしてしまったのかということを理解する。そして、赤司がなにを自分に強いたのかも。  唖然と赤司を見上げると、赤司は黄瀬のくちびるについた血を指で拭った。ばらばらにくだけたまま、深くへとしまいこんでいた記憶の欠片が、ちかりと波のようにひかってその位置を示す。ぐらぐらと頭が揺さぶられるような目眩がした。赤司の血のにおい、黄瀬がいつも求めていた探し物、違和感ばかりの記憶と感覚。 「赤司っち」  慣れた呼び名を口にすると、赤司は安心したようだった。黄瀬が伸ばした手は、赤司の心臓の位置に重ねられる。恐怖か、それとも高揚か。かたかたと情けなく震える手は、まるで赤司に縋っているみたいだった。指先を滑らせて辿ると、赤司はうっすらと微笑んだ。泣き出す前の子どものような顔は、いつかの夜を思い出させた。  赤司はみずからジャケットの内ポケットに手を入れて何かを取り出す。ちいさな赤色のリボンだった。ぱちりと、どこかで音が響いた気がした。きっとこれは、記憶の欠片がはまる音だ。 「……赤司っちが、持ってたんスね」  この海域を訪れた無数の人々を襲い、容赦なく殺して奪いつくしてまで探していたものは、宝石や金でもなくて、身近でありふれたものだった。おかしくなって笑いがこぼれる。それでも、どんな財宝よりも黄瀬にとっては世界でいちばん大切なものだ。 「ああ……いつ思い出してくれるか、ずっと待ってたんだけど」  赤司は呆れたように肩をすくめる。黄瀬の記憶はまだあやふやなままで、思い出せることはおぼろげだった。かたく封じ込められていた記憶が、ゆっくりとほどけて色づいていくのを、痛みとともに受け止める。一番最初に思い出したのは赤司が差し出した赤色のリボン、月夜に見た至極嬉しそうな赤司の笑み、それから、舞う風花をいだいて沈む海の底。  愛おしげに黄瀬の頬に触れる赤司は、やはりどこかかなしみの色を表情にのせている。情愛と寂寥が入り混じった表情は、苦しささえ感じさせる。いつもみたいに余裕たっぷりで飄々と笑ってほしくて、黄瀬は赤司の手を握った。つらいのは、痛いのは、赤司も黄瀬も同じだ。 「お前はもう、死んでしまっているんだよ、黄瀬」  どこかで知っていたことを、赤司が告げる。温度のない肌、鳴らない心音、慟哭のなかでさえ流れることのない涙。眠りの中で、夢を見たこともない。どうしてか赤司は、すまないと一言、謝罪をした。黄瀬��その理由がわからない。  黄瀬は、人間だった。今は悠久の時間に囚われているけれど、ごくふつうの人間だった。ただひとつ、その人生において特異な点があるとすれば、吸血鬼の赤司に出会ったことだろう。あの頃も、現在と同じように気まぐれな友人だった。黄瀬といれば獲物には困らない、赤司だって最初はそれだけのつもりだったのだが、性格や立場も正反対で、かえってふたりはよき関係を築くことができたのだ。ともにいるときの空気感は心地よく、些細なことで笑いあって、夜毎に遊んだ。  赤司が吸血鬼であることは大した問題ではなかった。いつだったか、黄瀬は赤司に血は美味しいのかとたずねたことがあった。赤司はおだやかに笑って、食事は――吸血行為はそれよりも上位の、生気を奪う行為に近いらしいのだが――生命維持に必須なことで、そもそも腹が減ることほどわびしいことはないよ、と答えた。 「おかげさまで、今は満ち足りた食生活を送れているけどね」 「ふうん……ねえ、赤司っちがお腹が減って死にそうになったらさ」  いつか、オレを食べてくれてもいいっスよ。  そんな約束を、冗談まじりに交わした。ふざけて伸ばした手を、赤司は包んで、そのまま抱きしめてくれた。まるで恋人のように重ねた手の体温が、くすぐったくて、けれどなによりもその時間が楽しかった。  転機は、由緒ある一族の宗家の長男である黄瀬に、縁談の話が持ち上がったときのことだった。それはまるで、繁栄のための生贄のような扱いだ。そのころ、黄瀬には夢があった。一族にすべてを縛られ奪われることは、黄瀬にとって死と同義だった。黄瀬は意義を唱えたけれど、それが受け入れられることはなかった。錆びた檻のなかで生きながらにして死ぬことを、選択させられる。  血を吐くような黄瀬の叫びを、赤司だけが聞いていた。  お願い、連れ出して、とプライドのかたまりのような黄瀬が、そうして赤司に懇願したのは、結婚を数週間後に控えた夜のことだった。赤司は自分の城を持っていたし、暮らしには困ってはいなかったけれど、人間の世界における影響力はほとんどないに等しかった。だから、黄瀬の一族に介入することはできなかった。縁談の相手を殺すことは容易だったが、それでもすぐに次の相手が黄瀬にあてがわれるのだろう。だって、縁談の相手すらひとつの贄にすぎないのだから。  赤司はしばし迷った。赤司の気持ちと、黄瀬の気持ちが、どれほどまでに噛み合うというのだろう。方法は、あったのだ。けれどリスクは大きく、黄瀬の覚悟を確かめる必要があった。 「黄瀬が望むのなら、吸血鬼として、オレの眷属になってもらう。与えられる自由はどこまでも不自由だ。死ぬことなんて許されない、深淵なる永遠が待っているよ。──黄瀬は、永遠が怖くないか」 「その永遠に、赤司っちがいるのなら、オレはなにも怖くないよ」  まっすぐと赤司を見つめて答えた黄瀬の、きんいろのひとみは気高くうつくしい。わずかでも怯むようなら、やめてしまおうと思っていた。一族を継いだ黄瀬と、いつかひとときの逢瀬を望みながらこの場を離れようと、そう���思っていたのに。黄瀬の意志はかたく、赤司もすべての覚悟を決めた。  仮初の契約に、ちいさな赤色のリボンをつくった。血を交わし魂を結ぶための、ほんとうの契約にはいくつかの面倒な準備が必要で、それまでの気休めのようなものだった。それでも黄瀬は嬉しそうにそれを受け取って、そのリボンを家紋の入ったブローチとともに結んだ。いつか、そのブローチを外して、どこか遠くで赤司と暮らすのだ。まるで夢みたいっスね、と話す黄瀬の横顔は、赤司からしてみればそちらのほうが夢のようにうつくしくて、しばし見惚れてしまった。  結婚は十日後に迫ったころ、赤司は契約のための準備に奔走していた。古い書物をめくり、わけのわからない草や根や花を集めたり、満月の夜にまじないめいたことをしたり、この世にいるとは思えない生き物の羽やうろこをを調達するために手を尽くしたりしていた。当の黄瀬はというと、一族の商談のために海を越えていた。もうすぐ帰るっスよ、とコウモリが便りをくれた。結局最後まで一族のために尽くす黄瀬は、言葉とは裏腹にどこまでもやさしい男だった。縁談の相手にだって、冷たい言葉のひとつも浴びせなかった。  黄瀬は、帰ってこなかった。復路の船が沈み、文字通り、帰らぬ人となったのだ。赤司はそれを、忍び込んだ一族での会合で知ることとなる。縁談は破棄され、黄瀬は死亡したものとして扱われた。  どうしたって、諦めきれなかった。どこかの島にでも流れ着いてくれれば。その海域へと向かった赤司は、黄瀬に贈った赤色のリボンを先に見つけることになる。仮初とはいえ契約には間違いがなくて、赤司はすぐに理解した──淡い期待は無残に砕かれて、黄瀬の死を、その胸に突きつけられたのだ。けれど、ああ残念なことだ、で済まされるほど赤司の想いは簡単なものではなかった。黄瀬は、永遠のときを生きてきた赤司が、唯一欲した相手で――ありていにいえば、こころから、愛していたのだ。それ以上の言葉なんてもう、いらないだろう。  赤司の力をもってしても、黄瀬を海から引き上げることはかなわなかった。かわりに、赤司は丁寧に術式を編み上げて、海の底に沈んだ黄瀬にかけた。誰にも荒らされないよう、永遠のうつくしさを閉じ込めて。だれに見送られることもなく、これから先引き上げられることもない、ただ忘れ去られていくばかりの、愛する人を海に葬ったのだ。白い花、赤い花、黄色い花、手向けられた花々は水面を埋め尽くした。赤司の緋色のひとみからこぼれた雫が、雨のように花に落ちる。  死んでからのことは、黄瀬のあずかり知らぬところだ。そんなに深く沈んでいたのかとちいさな疑問がわいて尋ねた黄瀬に、それなりにね、と赤司は答えるが、渋い顔になってつづけて呟く――オレは水が苦手なんだ。まるで猫みたいなことを言うな、と黄瀬はすこしだけ笑ってしまった。  それから、百年以上の時が過ぎた。嫡男を失った宗家は落ちぶれ、一族は衰退の一途を辿る。吸血鬼の怨念だとさえ言われた。それも、赤司にとって──黄瀬にとっても、もう、関係のないことだけれど。 「死んでからもずっと探し���けるほどに未練があったんだね」  吸血鬼として不完全な状態のまま赤司に術式をかけられた黄瀬は、どうした因果が働いたのか、不完全な記憶と身体を持った亡霊となってこの世に留まることとなる。もしかしたら、黄瀬が憧れ、目指していた夢にも関係があったのかもしれない。亡霊となった黄瀬は海賊として海域を渡る船を襲い、失ったものをさがしつづけた。赤司との、自由への絆を。  赤司は黄瀬の手をとり、左手の薬指にリボンを結んだ。赤司と黄瀬をつなぐものが、ながいときを経てようやく黄瀬のもとへと戻る。触れ合った指先がじんとあたたかくなって、比例するように胸の痛みは増していく。きっとそれはどれも錯覚で、いまにも泣き出してしまいそうに切なくなる感覚も偽りのものだけれど、それでも、黄瀬は──ずっと。 「なあ、オレは、自惚れてもいいのかい」  不安げな色をのせたまま、赤司はぎこちなく微笑む。言えなかった言葉があった、伝えられなかった想いがあった。ばか、と黄瀬は情けなく声を漏らす。八の字に下がった眉は、整った表情を崩して幼い印象をつくる。縋るようにして自分より小さな身体に抱き着いた。初めて抱きしめた赤司の身体は、がっしりとした男のそれだった。線の細い顔つきや優しい態度からは想像もしてなくて、どうしたってときめいてしまう。だって、こうやって触れ合いたかった。できれば、生きていたときから。 「そんなの、だってもうオレは、赤司っちしか、いらない……」  切れ切れな告白は、ほとんど支離滅裂だった。赤司は、うん、とらしくもなく拙く頷いて、黄瀬の背にまわした腕に力をこめた。永く哀れなフェアリーテイルは、終わろうとしている。        それから黄瀬の寝室へ行き、ほとんどもつれこむようにして二人でベッドに倒れこんだ。部屋に鍵をかけたかもわからないがそれさえどうでもよかった���強引に押し倒された赤司はなにか言いたげに黄瀬を見上げているが、黄瀬が今にも泣きだしそうな顔をしているのでくちをつぐんだままでいる。  くちびるをそうっと親指でなぞる。それから慎重に、まるでこのときが壊れてしまうのを恐れるように、黄瀬はゆっくりと赤司にくちづけた。女のものと変わらないくらいやわらかくて、怖がってばかりの黄瀬をやさしく受け入れる。何度も確かめるように触れて、こどもじみたキスを繰り返した。それだけで嬉しくてたまらない。高揚した頭はぼんやりとして身体がどんどん興奮していくのがわかった。 「ずっと……あんたを探してた」 「……黄瀬」  もういっかい。ねだるように擦り寄ってくちびるを食もうとすると、体勢を逆転される。声も出せないまま見下ろしていたはずの赤司に見下ろされて、あまりに鮮やかな手口に唖然とした。まだ記憶が不完全なようだね、なんて笑う表情はいやらしい。  もともと大きく開いているシャツをはだけさせられると、白い肌があらわになる。海賊なんて、強盗みたいなことを日常的にやっているくせに、黄瀬の肌は傷もなくきれいだった。もしかしたら、赤司の加護がいくらか黄瀬を守っていたのかもしれない。  慈しむように胸に何度もくちづけて、艶やかな金髪を梳いた。甘やかな吐息の合間に、何度も黄瀬は赤司の名前を呼んだ。黄瀬だけが呼ぶ、赤司のためだけの呼び名は、赤司にとってなによりも尊く大切なもので、名前を呼ばれるたびに興奮が募った。ジャケットを脱いでベッドの下へと落とし、リボンタイも外してしまう。  わずかな時間も離れていたくないと、黄瀬は赤司を抱き寄せた。やっぱりキスをしたいらしく、わずかに開かれたくちびるが赤司を誘う。愛おしくてたまらないという声で、黄瀬は赤司の名前をかたどった。もっと、とせがんだ黄瀬のくちびるを、赤司の人差し指が制した。  オレに言わせてほしい。懇願するような、切なげな響きを落とされて、黄瀬は黙って赤司を見つめた。懺悔でもするかのようにこうべを垂れる赤司を黄瀬はあやすように撫でた。 「愛してる、黄瀬」  祈りや願いに近い、愛の言葉だった。泣きたくて、けれど泣けなくて、だからかわりに黄瀬はへにゃりと笑った。オレも、なんて何気ない肯定ができる日を夢見ていたから。溺れそうなキスの合間に、好きだ、と赤司が繰り返して、黄瀬はそのたびに何度も頷いた。 「オレもね、ほんとうに、好きだった……ううん、いまも──赤司っちが、好き……」  黄瀬のきんいろのひとみは、あのころと同じ熱を灯してきらめいていた。抱き合いながら互いの服を脱がす。睦みあうふたりの吐息に、部屋の空気はどんどん甘くなっていった。  直接触れ合ったころにはふたりともどろどろに蕩けてしまっていて、あまりに飢えていた事実に揶揄いあうようにして笑った。そんなところは友人だったころと変わらなくて、変わったのはかわす視線の淫らさだけだ。  繋ぎとめていたくて手をつないだまま、同時に達したあと、汗にまじって降り注ぐ雫に黄瀬は目を細めた。すべて受け止めて、大好きっスよ、とかなしい言葉のかわりに答えた。終わりのときは、すぐそこまで来ている。手繰り寄せるようにして身体を搔き抱いた赤司に、黄瀬は苦しいっス、なんてけらけら笑った。 「オレね……幸せすぎて、死んじゃいそっス……」 「……まったく、気の利いたジョークだな」  赤司は困ったように微笑んで、また黄瀬にくちづけた。        再び目を開けたとき、長い眠りから醒めたかのような感覚がした。人間だったころの記憶は不完全だったが、頭はすっきりとしている。けれど反対に、身体はまた重くなっていた。これは、赤司に刻まれるように激しく愛されたせいだけではないと、もう黄瀬にはわかっていた。  おはよう、と挨拶とともに額にキスをされた。べたべたに甘やかされる心地よさに、たまらない幸福を感じる。お返しに頬にくちづけると、赤司はくすりと笑うけれど、その表情はやっぱりどこかさみしげだった。  ベッドの脇に座る赤司はいつもの吸血鬼としての衣装を着ていて、黄瀬のほうも裸ではなくきちんと服を着させられていた。薬指には、ちゃんと赤色のリボンが結わえ付けられていた。 「……オレが。黄瀬をずっとこちらに縛り付けていたも同然だよ」 「そんなこと」  重い身体を起こそうとすると、赤司が手伝ってくれる。手つきは優しく、端々から気遣いが感じられた。ずっとこの人に愛されていたのだと思うと、愛おしさが胸を満たす。ありがとう、と礼を言ってはみるけれど、恥ずかしさを隠しきれずにはにかんでしまう。  赤司はそっと目にかかる髪をよけて梳いた。聞いてくれ、という赤司の言葉は切実で、なにかを言って誤魔化そうとしていた黄瀬はくちをつぐむこととなる。 「術式が綻びかけているんだ。また術をかけることは容易だ。けれど……黄瀬はこれ以上ここにいるべきじゃない」  残酷な宣告も、赤司は冷静に行った。死んだままで彷徨いつづけることは、世の摂理に反することだった。ただしくないかたちで、こちらがわにとどまっていることが、今後周囲や黄瀬にどのような悪影響を及ぼすかはわからない。赤司のひとみに宿る強い意志は、あの日かわした覚悟ともまた違う意味を持っている。  黄瀬の胸へ赤司の手が置かれる。動いていないはずの心臓が締め付けられる心地がした。痺れるような甘美な痛みだ。 「すまなかった。これは……オレのエゴだったんだ。どんなかたちでもお前とそばにいたくて。ほんのすこしのつもりだった。けれど……楽しくて、その時間を引き延ばしてしまった。黄瀬が、……笑ってくれたから」 「い、いやだ……! やめろ、」  黄瀬は首を横に振り、赤司から後退ろうとするがベッドの中で逃げるところなどなかった。黄瀬が、赤司に何を与えてやれたというのだろう。まだなにも──黄瀬は赤司に、まだなにも、していないのだ。かなしい顔ばかりを、赤司にさせていただけだというのに。勝手に赤司の前から去る事なんて、もうしたくはない。 「ゆっくりと眠れるよう術式を編んだよ。……わがままばかりを、言って、悪かった」 「やめろ、やめろって! それは赤司っちでもいやだ! おねがいだから……!」  あたりが光に包まれ、同時に額が痛いほどの熱を持った。黄瀬が眠っているうちに部屋に術の陣を用意していたのだろう。起き抜けのキスも、その一部だったというわけだ。赤司を振り払おうとするが、消耗した身体は力を持たない。恋人のように、手を絡めてかたく握られる。  赤司の意志なんか関係ない、どうにかして拒もうともがきかけた黄瀬は、動けなくなる――だって、いままでのどんな表情より、赤司がやわらかく、微笑むものだから。赤司が黄瀬を解放したいと望んだように、黄瀬もまた、赤司を解放してやらなければならないのだ。 「愛してるよ、黄瀬。お前が探してくれたように、……ずっと」  もう赤司は躊躇わなかった。まっすぐに黄瀬を見つめたまま、なにごとかを呟いて術式を完成させる。あまりに悲しい誓いを最後に、あたたかな光が黄瀬を覆っていく。愛してると、くちびるだけでつむいだ想いは、届いただろうか。       「……だから次は、フツーの人間になって出会った、ってこと? とんだ御伽噺っスね」 「そう思うかい」  訊ね返した赤司は、静かに視線を落とした。さみしそうに見えてしまう角度に、心臓が掴まれたように思う。赤司と会ったのは久しぶりだった。赤司が黄瀬のもとに来たときは、家でゆっくりすることもあれば、買い物やカフェなどに出かけることもあった。今日は後者で、秋の限定スイーツを食べながら小休憩をしていたときのころだった。周囲がハロウィンで浮かれている、というなんということはない世間話をしたことがきっかけだった。  赤司っちは吸血鬼なの、とたずねると、はぐらかすように余裕たっぷりで笑うからまったくなにも信じられない。黄瀬の血なら飲みたいよ、とも言うものだから黄瀬は考えることをすっかり諦めてしまう。赤司が今日飲んでいるのはカフェモカだ。 「不安なんスか」 「……」  それでも、赤司が意味もない話をするとは思えなくて、しばし迷ってこぼした気持ちがそんな言葉になる。永遠というものを、黄瀬は信じていなかった。人は老いるし、気持ちという目に見えない曖昧なものはゆっくりと形を変えて、そ��してすべてのものはいつしか朽ち果てる。──ただ、できることはたしかにあると思っているけれど。  黙ってしまった赤司の表情は読めなかった。穏やかに微笑んだまま、喉の渇きを潤すようにカップにくちをつける。デートが退屈だというのなら拗ねてしまうところだったけれど、赤司の真意はそこではないらしい。黄瀬がくちにしたことが、近いことなのか、まったくの的外れなのか、それさえもわからなかった。絶対的な信頼に裏打ちされたことなのだろうけれど、それはたまに黄瀬を不安にさせる。そうなったら堂々巡りの迷宮入りだ。だから、黄瀬は勝手に答えをつけることにしている。そこに、みずからの希望をのせて。  凪いだ緋色のひとみの奥に宿る、感情の色をのぞきこむように、黄瀬は頬を寄せる。囁くように告げるのは、きっと祈りに近い願いごと。 「じゃあ次はもう、離さないで」  テーブルの下で、膝の上に置かれていた手に指を絡める。赤司の表情が、近しいものがよく観察していないとわからない、そんな程度、ほんのわずかに緩む。眉とまなじりがとろけるように下がるのは、困ってはいるけれど、そのぶん嬉しいときくらいだ。最上級に優しく甘い、その特別な笑みが黄瀬は好きだ。かわいくてたまらないから、キスがしたいなと思った。さすがに外ではお預けだけれど。そのかわりに、きゅっと手を結ぶと、そこには確かなぬくもりがあった。   (2016/11/05)   
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komakusa · 8 years ago
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77 ~And, two stars meet again~
先日行われた #erotro 7.5における私の企画1つ目の出題リストを公開します。「曲名、歌手名、作曲家名、ゲーム名、ブランド名、発売年、音源名」の7項目いずれかに「7(なな、セブン)」が含まれるものから出題するという、ネタ全振りのものでした。どうしても2007年の曲が多くなることもありバランス調整に苦慮しましたが、後半の企画と合わせれば幅広く選べたのではないかと思います。 出題対象を7項目にするため作曲家名や音源名を放り込んだので一部無理のある感じになってしまったのは申し訳ないです…… 君から始まる奇跡(La'cryma「空を飛ぶ、7つ目の魔法。」) 加瀬愛奈 アルカディア・パレード(戯画「姫さまっ、お手やわらかに!」) 片霧烈火 Adolescence(F&C FC01「魔女っ娘ア・ラ・モード」) UNDER17 あの日の願い(エイスノート「絶対幸せ宣言っ!」) 月子 ちっちゃな恋(Studio Ring「ななみとこのみのおしえてA・B・C」) 真理絵 Pure Seven Days(ぱじゃまエクスタシー「らぶ♥らぶ♥らいふ ~お嬢様7人とラブラブハーレム生活~」) nao Flower(Tinkerbell「兄嫁はいじっぱり」) 真理絵 Love/Beat(Garden「ラブレプリカ」) 霧島ななこ ALICE GRADUATION(NanaWind「春音アリス*グラム」) Ronica Hauling(PeasSoft「恋×恋=∞ ~恋する乙女にできること~」) 七瀬ゆか 侵食のサクリファイス(LiLiM DARKNESS「Dearest Blue」) nao ※「7th to the end⇔to the last」収録 Einsatz(light「Dies irae Also sprach Zarathstra」) 榊原ゆい Over the Light(千世「七彩かなた ~夏休み!ドキドキラブバカンス夢冒険!~」) 榊原ゆい キラ☆キラ(OVERDRIVE「キラ☆キラ」) 第二文芸部 残照 -あかねぞら-(unicorn-a「戦極姫7 ~戦雲つらぬく紅蓮の遺志~」) イリジウム 乱世(蛇ノ道ハ蛇ソフト「戦国の妹 七人の妹」) RIKO Secret!(SEVEN WONDER「ひめごとユニオン」) NANA 夢色花火(Navel「ね~PON?×らいPON!」) のみこ コイスル★フローライト(UNiSONSHIFT Blossom「ななついろ★ドロップス」) Akira it's just farewell(Tarte「カタハネ」) Rita fall in love(アトリエ神楽「いさましいちびの許婚」) Naoko Mori Liberator(Lass「Liber_7」) Fuki join forces(Regulus「1/7の魔法使い」) 南條愛乃 いにしえのGEOFU(Arianrhod「夢みる月のルナルティア」) ALT ※七巻ヒ熊 作曲 Crystal Love(MOONSTONE「Clear」) KAZCO MIDNIGHT MEMORY(M no Violet「七瀬 恋」) 御影由宇 Snowdrop(Innocent Grey「クロウカシス 七憑キノ贄」) 霜月はるか Reqeats world(Lilac Soft 「Re:Seven ~僕が君に出来るコト~」) めらみぽっぷ Eternal Fantasy ~愛は世界に遍く花のように~(CIRCUS「エターナルファンタジー」) 瀬名 Fly So High(PLAYM「レイナナ」) 安保さゆり 七色の地図(Journey「なないろ航路」) UR@N Lilies Line(戯画「チアフル!」) KOTOKO I will...!(キャラメルBOX「うつりぎ七恋天気あめ」) 榊原ゆい いつもよりオレンジ!(Littlewitch「ピリオド」) 宮沢ゆあな 七色のリボン(MOONSTONE「Gift ~ギフト~にじいろストーリーズ」) 藤弥美里 プリズム lovely day(Parasol「彼女と俺の恋愛日常」) 茶太 Star☆drops(F&C FC01「ほしフル ~星藤学園天文同好会~」) 橋本みゆき やさしさは水の調べ(Hearts「メルクリア~水の都に恋の花束を~」) 中山マミ ※「Providence -Angel Note Best Collection Volume VII-」収録 0の軌跡(RococoWorks「Volume7」) 観月あんみ 星に願いを(ブルームハンドル「秋のうららの ~あかね色商店街~」) 春奈有美
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granatstealth · 1 month ago
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2024年もありがとうございました、2025年もよろしくお願いします
今年は主に『少女トラベルミステリ』の大量の記事と、今まで使っていたサービスの断捨離やインフラ整備の年になりました。
相変わらず断章229は着実にやってます。テキスト容量を見て死にました。まだ最終章に到達していないのに6.9mbとかありました。見ただけで死にそうなサイズですが、この調子だと来年中のマスターアップも読めない状態なので、それ以外の話をすることにします。
まずは『少女トラベルミステリ』の話を。noteをチェックしてくださる方はご存知でしょうが、アホほど記事を書いています。26本です。少なくとも今年の館山は間違いなく『少女トラベルミステリ』の館山です。他にも記事に関連する作品リストなどを用意したりもしていたので、実質30本くらい書いています。
できれば来年あたりに、いくつかのテーマで記事をまとめて電子書籍として刊行しようかと思っています。
もうひとつはサービスの断捨離やインフラ整備の話です。
公式サイトを作っただけでなく、更新がなくなっていた仕事用tumblrも消しました。(商業の仕事リストは公式サイトの方に載せてあります)
ほとんど誰も見ていない、エターナったと思われていることはほぼ確実の『断章229』進捗をメインで書いていたFantiaも今月末(つまり今年末)で閉鎖します。本当は11月に閉鎖しようと思ったのですが、申請した翌月末に閉鎖になる形なので年末までは一応存在します。
そして地味に不便だったPOTOFUを、他社のリンクまとめサービスのプロフリに乗り換えました。POTOFUは元々Twitter認証のみのサービスだったのが、他のSNS認証も可能になったものの、X以外のアカウントからだとどうも使い勝手が悪くなってしまっていました。それをやっと乗り換えられたのでほっとしています。
プロフリの方ではリンク先の名前だけでなく、現在の使用状況についてもある程度併記してあるので、コンタクトを取りやすいサービスを探しやすくなっていると思います。
SNSは大体Bluesky、misskey.ioが多めですが、それ以外にはmixi2にも登録しました。今までXから移動しなかった人達も多少移動しているようで、連絡を取りやすくなればいいなと思います。DM機能が使いやすそうなのもいいですね。
あと『断章229』については、もう少しリリースに目鼻立ちがついてきた頃に、一応登録したXfolioあたりで告知できるようにしたいと思います。(Xfolioはまだあまり使っていませんが、昔廃校アンソロに掲載した小説の一部や『生贄リボン』表紙のメイキングなども載っています)
それに加えて来年は小説の習作を一本書いて、小説投稿サイトで連載したいと思っています。普段あまり書かないタイプの可愛い話です。比較的明るめです。恋愛要素とそれに付随するサービスについていろいろディスコミュニケーションが起こり、今まで何度か悩んだことがあるのですが、そのへんについて「自分に何が書けて、何が書けないか」という定義を検証するための習作です。なので一応恋愛要素ありの話です。
いろいろみっちみちの状態ではありますが、来年もよろしくお願いします。
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granatstealth · 4 years ago
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生贄リボン
あの日、願いと引き換えにした全て
Tumblr media
あらすじ 「八人の願いが願い」が叶うまじない、八方様の存在を土屋湖子が知ったのは、親族である土屋由可奈の三十三回忌。彼女の本に挟まった紙片に「ツチヤココ」と書かれていたのを見つけた時だった。 幽霊となって現れる由可奈。自分と由可奈の手首に現れた赤いリボン。由可奈の霊と共にかつて行われた八方様の秘密を探っていくが、見つけた参加者は次々に蜘蛛にまつわる奇妙な死を遂げていく。命が尽きる刻限までに湖子は真実に辿り着くことができるのか── 邪教に翻弄されるカウントダウンホラー。 書籍情報 小説 館山緑 表紙イラスト 館山緑 対象年齢 全年齢 定価 400円 kindle、kobo、BOOK☆WALKERにて販売。 Amazon 生贄リボン kobo 生贄リボン BOOK☆WALKER 生贄リボン
連載していたpixivに三章まで、noteには序章、一章までが掲載されています。 pixiv 生贄リボン note 【生贄リボン】試し読みページ 恐怖と友情の学園土着ホラーです。クトゥルー神話要素ありです。昔の学園ホラー漫画がお好きだった方、土着ホラーがお好きな方には絶対刺さると思います。よろしくお願いします。
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granatstealth · 3 years ago
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【生贄リボン】電書データ更新しました
5月4日~6日の間に、『生贄リボン』のデータをアップデートしました。現在BOOK☆WALKER、Kindle、koboにて差し替わったデータで販売されています。 それぞれのオンライン書店で更新方法が違っています。 BOOK☆WALKER アプリを起動するとアップデート情報が通知されますので、そのままアップデートしてください。 Kindle 『コンテンツと端末の管理』で『生贄リボン』のデータがアップデートできます。 kobo koboメールサポートフォームへ行き、『生贄リボン』データのアップデートをしてほしい旨お伝えください。
koboで『生贄リボン』ご購入の方、電書データの差し替えのために下記のフォームより問い合わせをお願いします。「著者からデータが更新されたと告知があったのでアップデートしてほしい」旨をご連絡ください。このツイートurlを貼ってもいいと思います。https://t.co/pvOjjZvgwd
— 館山緑(granat) (@granat_san) May 9, 2022
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granatstealth · 4 years ago
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【生贄リボン】pixivで連載します
かねてからやってみようと思っていたホラー小説連載をpixivで始めました。 タイトルは『生贄リボン』 『生贄リボン』です。三十二年前に行われた、八人を巻き込むおまじないによって引き起こされた怪異に巻き込まれた少女の物語です。 毎日更新予定です。不測の事態がなければ最後まで載る予定です。 pixiv、生贄リボンページ 前から「少女漫画のホラー」をイメージした作品を書いてみようという目標があり、そこを頑張ってみました。結構長めですが既に完成しています。よろしければぜひ最後まで応援していただけると嬉しいです。
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granatstealth · 2 years ago
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【埋められたふたりの人形】公開しました
現在ノベルゲームコレクションに、館山制作のフリーゲーム『埋められたふたりの人形』が公開されています。
ノベルゲームコレクション埋められたふたりの人形
何故急にフリゲかと不思議に思われる方もいらっしゃるでしょうが、こちらのノベルゲームコレクションは『断章229』でも使っているティラノスクリプトを作っているところが運営している、ティラノスクリプト(とティラノビルダー)で作ったゲーム専門のゲーム投稿サイトです。『断章229』も完成時にはこちらのサイトに置かせていただく予定です。(フリーゲームしか置けないので有償パッチはBOOTHなどで売る予定です) その時の仕様チェックと、現在ノベコレで行われているティラノゲームフェス2022がちょうど締め切り直前で、制作者の皆さんがものすごく楽しそうだったので「間に合うようだったら出そうか」という感じで急遽制作したものです。ティラノスクリプトが現在大きな仕様変更のあるβ版が最新版となっていて、そのチェックもしたいなーというのもありました。
ストーリーとしては今までゲームではがっつり土着ホラーをやってなかったなーというので作った物語です。館山が制作したゲームの中で最も土着度合いが高いゲームです。 幽明心理ADVでは『薄明のアジール dusk asylum』『すり替えられた果実の破片』がお好きな方、granat小説では『ヒヅメ坂の子供達』『無音の海』『生贄リボン』が好きな方あたりにお勧めです。
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granatstealth · 4 years ago
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229開発再開しました
あのハードディスククラッシュ事件からはや数年。やっとサルベージを終え、外注したデータはほぼ全て、開発データの大部分が無事に戻ってきましたので『229』の開発を再開しました。 (「再開します」ではなくて既に走っているのですが、記事を書くのが遅れた理由は単に「データの確認をしている最中にいじり始めてしまったから」です) 残念ながら破損したまま戻ってこなかったデータもあります……主に背景画像の作業ファイルとか。あと地味に企画書吹っ飛びました。キャラ設定などは記憶を掘り起こして書き直しますが、画像は作り直さねばなりません。背景の作業データ吹っ飛んだのは痛かったですね。残っていたゲームに組み込んでいる小さな画像を下絵にして背景を作り直しています。(実はあの背景データ、アホほど加工してあるのであのままだと「一切直せない」のです) その状態であるのを鑑みて、流し込みで背景を作ることにして、キャラ絵もそれに合った状態に調整することにしました。ちなみに流し込みで作る背景、技術は必要としませんが、猛烈にめんどくさいです。割と泣けます。 一応画面としてはこんな感じです。
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あと、pixivで連載していた『生贄リボン』は完結しました。まとめて読みたいなーという方はぜひ覗いてみてください。一応電書化の予定もあります。 他にも何かしら水面下であれこれしているものもありますので、たまには覗いてくださると嬉しいです。
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granatstealth · 4 years ago
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よいお年をお過ごしください
最近はずっと『生贄リボン』連載のためにあたふたしている状態で、こちらでは進捗をお伝えすることができませんでした。 今年リリースした電書も『隣を歩く君の足音』一冊。活動縮小してるのかなと心配していらっしゃる方もおいでだと思いますが、それなりに水面下で活動していますので、見ていただけたら嬉しいなーと思います。 来年は『生贄リボン』が最終回まで走った後に電書リリース、その後に新作に取り掛かりたいと思います。 来年もよろしくお願いします。
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