#木板貼り
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2面大通りに面した街中の家 #街中 #大通りに面した #建築家 #設計士 #建築士 #木板貼り #箱の家 #住宅 #モデルハウス https://www.instagram.com/p/Cn6sokWrH_H/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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ロの字型の中庭のある平屋 プライベートな中庭はカーテンなし 天井の高さを変えて立体的に 中庭や、奥の動線への視線の抜き方で 奥行きが感じられます 他にも事例を紹介しているので @kazuya_ikezoi からとんで見てください #中庭のある家 #ロの字平屋 #木格子 #天井板貼り #レッドシダー #下げ天井 #間接照明 #コーブ照明 #モールテックス #モールテックスキッチン #ハウスメーカー #注文住宅 #新築 #家づくりのアイデア #設計士とつくる家 #コラボハウス https://www.instagram.com/p/Cpro5PVLaH2/?igshid=NGJjMDIxMWI=
#中庭のある家#ロの字平屋#木格子#天井板貼り#レッドシダー#下げ天井#間接照明#コーブ照明#モールテックス#モールテックスキッチン#ハウスメーカー#注文住宅#新築#家づくりのアイデア#設計士とつくる家#コラボハウス
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1 二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 22:38:14 撮影に向けた役作りがもう関心超えて狂気とか恐怖を感じるし 5 二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 22:40:263 鏡に向かって「お前は役立たずだ」と唱える… 6 二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 22:41:345 曰く敷島と同じ精神状況になるために徹底的に自分を追い詰めるべく 「スマホの待ち受けに『なぜお前はのうのうと生きているんだ』という文章を貼り付けた」らしいよ
神木隆之介…すげぇ|あにまん掲示板
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鎌倉今村さんの催事(横浜西口有隣堂)にて、購入させて頂いた端切れセットで、小物入れを作ってみました。
2枚の端切れの間に極薄のプラスチック板を入れたため、固くて折りが難しいので、3工程前で終えて、この形にしました。
速乾タイプの木工用ボンドで貼り付けました。
折り紙なら5分弱、こちらは2時間。とりあえず失敗だけはしなくて良かった。
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House in Shukugawa 夙川の家 (共同設計|arbol)
ミニマルな空間と美しい曲線が生む 優しく包容力のある住まい The minimalist space and beautiful curves create a tender and inclusive home
夙川の家は兵庫県西宮市に位置し、四方を2階建ての隣家に囲まれたコンパクトな旗竿地にある。 プライバシーの観点から外に開くことが難しい敷地条件に対し、内部を周囲から切り離して住み手のための”独立した世界”をつくることを目指した。 ”中庭”と”大きな気積をもったドーム空間”により、閉じた箱の中でも窮屈さを感じることなく、美しい緑や光を愛でながら居心地良く過ごすことができる。包み込むような空間が家族の団欒を生み、暮らしを受け止める包容力のある住まいとなっています。
“House in Shukugawa” is located in Nishinomiya City, Hyogo Prefecture, on a compact flagpole-shaped lot surrounded on all sides by two-story neighboring houses. The site conditions made it difficult to open the house to the outside for privacy reasons, so we aimed to create an independent world for the client on the inside. The “courtyard” and “domed space with a large volume” allow the residents to spend a cozy time while enjoying beautiful greenery and light, without feeling cramped in a closed box. The enveloping space creates a family gathering, and the house has the tolerance to accept the people’s life.
- ⚪︎ロケーション 夙川の家は、兵庫県西宮市の豊かな自然と古くからの邸宅街が広がる夙川沿岸の閑静なエリアに位置している。この場所のように地価が比較的高いエリアでは、邸宅街と対照に土地が細分化され住宅が密集している部分も多くみられる。本邸も、四方を2階建ての隣家に囲まれたコンパクトな旗竿敷地での計画だった。 ⚪︎ご要望 クライアントから伺った理想の住環境や要望は、次の5つに整理できる。
自然とのつながり(緑、光、風、四季を感じれること)
プライバシーを確保しつつhyggeを大切にできること(hygge:デンマーク語で「居心地がいい空間」や「楽しい時間」をさす言葉)
陰翳礼讃の精神で光や陰翳を繊細に感じられること、照明計画も同様に均一な明かりではなく変化や緩急があること
全体に繋がりがあり、用途に合わせて空間ボリュームが多様に調整されていること
インテリアから建築まで飽きのこない普遍性のあるデザインであること
これらのテーマと敷地条件をもとに、建築形態を検討していった。 ⚪︎デザインコンセプト プライバシーの観点から外に開くことが難しい敷地条件に対する解決策として、あえて周囲を隔絶し「中庭」と「ドーム空間」によって建物内部にクライアントのための“独立した世界”を構築する住まいを提案した。また共有していただいた好みのインテリアイメージには、ヨーロッパの空気感を感じるものが多く意匠にもそれらの要素を取り入れることにした。
まずコンパクトな敷地の中で可能な限り大きく建物のフットプリントを設定し、周囲に対して閉じた箱型の木造2階建てとした。次に内部でも自然や四季を感じ取れるよう、安定した採光が確保しやすい北側の角に中庭を配置。その周りを囲むようにホールやダイニングスペース、キッチンなどのアクティブなスペースを設けた。寝室や浴室といった個人の休息スペースは、必要最小限の大きさにして2階に配置���た。(1ルームの寝室は、可動式収納家具によって部屋割りを調整可能) この住まいの最大の特徴はドーム型のホールであり、それは人々の暮らしを受け止める包容力のある空間となっている。適度な求心的プランが家族の団らんを生み、中庭の抜けとドームの大きなヴォイドが人が集まった際も居心地の良さを保証する。閉じた箱でありながら窮屈さを感じることなく、親密なスケールで家族や友人達と心地良く過ごすことができる。 またタイル張りの床、路地テラスのようなダイニングスペース、バルコニーのような踊り場、ドームとシンボリックなトップライトなどにより、1階は住宅でありながらセミパブリックな空気感を醸し出している。これがプライベートな空間である2階とのコントラストを生み、小さな家の中に多様さと奥行きをつくり出している。 採光については、単に明るいことだけではなく相対的に明るさを感じられることも重要である。ホールの開口部は最小限として基準となる照度を下げつつ、中庭に落ちる光が最も美しく感じられるよう明るさの序列を整理した。また壁天井全体を淡い赤褐色の漆喰仕上げとすることで、明るさを増幅させるとともに影になった部分からも暖かみを感じられるよう設計している。 空間操作としては、中庭外壁隅部のR加工、シームレスな左官仕上げとしたドーム天井、ドームと対照的に低く抑えた1階天井高などが距離感の錯覚を起こし、コンパクトな空間に視覚的な広がりをもたらしている。 ⚪︎構造計画 木造軸組構法の構造材には、強度が高いことで知られる高知県産の土佐材を使用。上部躯体には土佐杉、土台にはより強度や耐久性の高い土佐桧を用いた。工務店が高知県から直接仕入れるこだわりの材であり、安定した品質の確保とコスト削減につながっている。 ⚪︎造園計画 この住まいにおける重要な要素である中庭は、光や風を映し出す雑木による設え。苔やシダなどの下草から景石や中高木まで、複数のレイヤーを重ね、コンパクトでありながらも奥行きのある風景をつくり出している。またコンパクトな分植物と人との距離が近く、天候や四季の移ろいを生活の中で身近に感じ取ることができる。石畳となっているため、気候の良い時期は気軽に外へ出て軽食を取るなど、テラスのような使い方も可能。草木を愛でる豊かさを生活に取り入れてもらえることを目指した。 敷地のアプローチ部分には錆御影石を乱張りし、大胆にも室内の玄関土間まで引き込んで連続させている。隣地に挟まれた狭い通路であるため、訪れる人に奥への期待感を抱かせるような手の込んだ仕上げとした。また石���きを採用することにより来訪者の意識が足元に向かい、ホール吹抜けの開放感を演出する一助となっている。 ⚪︎照明計画 ベース照明は、明るすぎず器具自体の存在感を極力感じさせない配置を心掛けた。特に中庭の植栽を引き立てる照明は、月明かりのように高い位置から照射することで、ガラスへの映り込みを防止しつつ、植物の自然な美しさを表現できるよう配慮している。ホールについても、空間の抽象度を損なわないために、エアコンのニッチ内にアッパーライトを仕込み、天井面に器具が露出することを避けた。 対して、人を迎え入れたり留まらせる場(玄関、ダイニング、リビング、トイレ)には、質感のある存在感をもった照明を配置し、インテリアに寄与するとともに空間のアクセントとしている。 ⚪︎室内環境 居心地のよい空間をつくるためには快適な温熱環境も不可欠である。建物全体がコンパクト且つ緩やかに繋がっているため、冬季は1階ホールとキッチンに設置した床暖房によって、効率よく建物全体を温めることができる。壁天井には全体を通して漆喰(マーブルフィール)による左官仕上げを採用し、建物自体の調湿性能を高めている。 換気設備は「第1種換気※1」を採用。温度交換効率92%の全熱交換型換気ファン(オンダレス)により、給排気の際に室内の温度と湿度を損なうことなく換気を行うことができるため、快適で冷暖房負荷の削減に繋がる。CO2濃度や湿度をセンサーにより検知し、自動で換気量を増やす仕組みも取り入れている。 また断熱材は、一般的なボードタイプよりも気密性が高く、透湿性に優れた木造用の吹き付けタイプを使用。サッシはLow-E複層ガラス+アルゴンガス充填で断熱性を高めた。 ※1「第1種換気」..給気、排気ともに機械換気装置によって行う換気方法 ⚪︎まとめ 近隣住宅が密集する環境の中で、周囲を隔てて内部空間を切り離すことで、住み手のための世界を築くことができた。仕事で毎日を忙しく過ごすクライアントだが、ここでの時間は、仕事を忘れ、好きなものに囲まれ、家族や友人たちと心から安らげる時を過ごしてほしい。心身共に癒やされるような家での日常が、日々の活力となるように。この住まいがそんな生活を支える器になることを願っている。 ⚪︎建物概要 家族構成 |夫婦 延床面積 |70.10㎡ 建築面積 |42.56㎡ 1階床面積|39.59㎡ 2階床面積|30.51㎡ 敷地面積 |89.35㎡ 所在地 |兵庫県西宮市 用途地域 |22条区域 構造規模 |木造2階建て 外部仕上 |外壁:小波ガルバリウム鋼板貼り、ジョリパッド吹付 内部仕上 |床:タイル貼、複合フローリング貼 壁:マーブルフィール塗装仕上 天井:マーブルフィール塗装仕上 設計期間|2022年11月~2023年7月 工事期間|2023年8月~2024年3月 基本設計・実施設計・現場監理| arbol 堤 庸策 + アシタカ建築設計室 加藤 鷹 施工 |株式会社稔工務店 造園 |荻野景観設計株式会社 照明 |大光電機株式会社 花井 架津彦 空調 |ジェイベック株式会社 高田 英克 家具制作|ダイニングテーブル、ソファ:wood work olior. ダイニングチェア:tenon インテリアスタイリング|raum 撮影 |下村写真事務所 下村 康典 、加藤 鷹 資金計画・土地探し・住宅ローン選び|株式会社ハウス・ブリッジ テキスト|加藤 鷹
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House in Shukugawa ⚪︎Positioning the land as the background Located in Nishinomiya City, Hyogo Prefecture, the surroundings along the Shukugawa River are quiet, with abundant nature and a long-established residential area. Due to the high value of land and the relatively high unit price per tsubo, there are many areas where land is densely subdivided into smaller lots. The site was a compact, flagpole-shaped lot surrounded on all sides by two-story neighboring houses. These conditions were by no means good. However, the client purchased the lot because of its good surrounding environment and the fact that it was in an area that he had grown familiar with since childhood. ⚪︎Requests The ideal living conditions and requests we recieved from the client can be organized into the following five categories.
To be able to feel nature (greenery, light, wind) even inside the house
To be able to value "hygge" (Danish word meaning "comfortable space" or "enjoyable time") while ensuring privacy
To be able to feel light and shade sensitively in the spirit of " In Praise of Shadows(Yin-Ei Raisan)" and the same goes for the lighting design
The entire space is connected and the spatial volume is adjusted in a variety of uses
Timeless design that can be cherished for a long time
Based on these themes and the site conditions, the architectural form was studied. ⚪︎Design concept The site conditions made it difficult to open the house to the outside for privacy reasons, so we aimed to create an independent world within the house in line with the client's preferences. Many of the interior images they shared with us had a European feel, and we decided to incorporate these elements into the design.
First, the footprint of the building was set as large as possible in relation to the site, and it was designed to be boxy and closed to the outside. To allow the interior to experience nature and the four seasons, a courtyard was placed in the north corner, where it is relatively easy to secure lighting. The hall (living and dining room), kitchen, and other active spaces are located around the courtyard. Rooms for individual rest, such as bedrooms and bathrooms, were kept to the minimum necessary size and placed on the second floor. (The storage furniture in the bedroom is movable in order to accommodate changes in usage.) The most distinctive feature of this project is the domed hall. It is a tolerant space that accepts people's lives. The moderate centripetal plan creates family gatherings, the courtyard and the large volume of the dome guarantee a cozy feeling even when people gather. Here, one can spend comfortable, quality time with family and close friends without feeling cramped. In addition, the tiled floor, the alley terrace-like dining space, the balcony-like stairs, and the dome and symbolic top light give the first floor a semi-public atmosphere even though it is a house. This contrasts with the private second floor, creating variety and depth within the small house. In terms of lighting, it is important not only to be bright, but also to have a sense of relative brightness. While minimizing the openings in the hall to lower the overall illumination level, we organized the sequence of brightness so that the light falling on the courtyard would be perceived as beautiful as possible. The walls and ceiling are finished in a uniform light reddish-brown plaster, which allows the warmth of the light to be felt while amplifying the brightness of the space. In terms of spatial manipulation, the soft curvature of the outer courtyard wall corners, the seamless plastered dome ceiling, and the low ceiling height of the first floor in contrast to the dome create the illusion of distance and visual expansion in a compact space. ⚪︎Interior Environment A comfortable thermal environment is also essential for creating a cozy space. As the entire building is compact and gently connected, the volume can be efficiently heated in winter by floor heating installed in the ground-floor hall and kitchen. The walls and ceilings are plastered (with a Marble Feel) throughout to enhance the building's own humidity control. The ventilation system is "Class 1 Ventilation*1. The ventilation system uses a total heat exchange type ventilation fan (ondaless) with a temperature exchange efficiency of 92%, which allows ventilation without compromising indoor temperature and humidity during air supply and exhaust, resulting in comfort and reduced heating and cooling loads. The insulation is of the sprayed wooden type, which is more airtight and has better moisture permeability than ordinary board-type insulation. Low-E double-glazing glass with an argon gas filling are used to enhance thermal insulation.
*1 "Type 1 Ventilation". A ventilation method in which both air supply and exhaust are done by a mechanical ventilator. ⚪︎Structural Planning Tosa wood from Kochi Prefecture known for its high strength, were used for the structural members of the wooden frame. Tosa cedar was used for the upper frame, and Tosa cypress was used for the foundation because of its higher strength and durability. The construction company purchased these materials directly from Kochi Prefecture, ensuring stable quality and reducing costs. ⚪︎Landscaping plan The courtyard, an important element of the house, is designed with a mix of trees that reflect the light and wind. Multiple layers, from undergrowth such as moss and ferns to landscape stones and medium height trees, create a compact yet deep landscape. The compactness of the space also means that the plants are close to people, allowing the users to feel the weather and the changing seasons in their daily lives. The cobblestone pavement enables the use of a terrace-like space, where one can casually step outside for a light meal when the weather is nice. We aimed to bring the richness of loving plants and trees into people's lives. The approach to the site is made up of tan-brown granite, which is boldly pulled into the entrance floor of the house to create a continuous line. Since it is a narrow passageway between neighboring properties, we created an elaborate finish to give visitors a sense of anticipation of what lies ahead. The use of stone paving also directs visitors' attention to their feet, helping to create a sense of openness in the hall atrium. ⚪︎Lighting Plan The base lighting is not too bright, and the presence of the fixtures themselves is minimized as much as possible. In particular, the lighting that enhances the plants in the courtyard illuminates from a high position, like moonlight, to prevent reflections on the glass and to express the natural beauty of the plants. In the hall, lights were installed in the air conditioner niche avoiding the exposure of fixtures on the ceiling surface, so as not to spoil the abstractness of the space. On the other hand, at the place where people are welcomed in or stay (entrance, dining room, living room, and restroom), lighting with a textured presence is placed to contribute to the interior design and accentuate the space. ⚪︎Summary In an environment where neighboring houses are densely packed, we were able to build a world for the residents by separating the interior spaces from their surroundings. The client spends his busy days at work, but during his time here, he wants to forget his work, surround himself with his favorite things, and spend truly restful moments with his family and friends. We hope that daily life in a house that heals both body and soul will be a source of daily vitality. We hope that this home will be a vessel to support such a lifestyle. ⚪︎Property Information Client|Couple Total floor area|70.10m2 Building area|42.56m2 1floor area|39.59m2 2floor area|30.51m2 Site area|89.35㎡ Location|Nishinomiya-shi, Hyogo, Japan Zoning|Article 22 zone Structure|Wooden 2 stories Exterior|Galvalume steel sheet, sprayed with Jolipad Interior|Floor: Tile flooring, composite flooring Walls: Marble Feel paint finish Ceiling: Marble Feel paint finish Design Period|November 2022 - July 2023 Construction Period|August 2023 - March 2024 Basic Design/Execution Design/Site Supervision| Yosaku Tsutsumi, arbol + O Kato, Ashitaka Architect Atelier Construction| Minoru Construction Company Landscaping|Ogino Landscape Design Co. Lighting|Kazuhiko Hanai, Daiko Electric Co. Air Conditioning|Hidekatsu Takada, Jbeck Co. Dining table and sofa|wood work olior. Dining chairs|tenon Interior styling|raum Photography|Yasunori Shimomura, Shimomura Photo Office (partly by O Kato) Financial planning, land search, mortgage selection|House-Bridge Co. Text | O Kato
#architecture#architectdesign#design#インテリア#インテリアデザイン#buildings#furniture#home & lifestyle#interiors#夙川の家#住宅#住宅設計#建築#アシタカ建築設計室#空間デザイン#住まい#Ashitaka Architect Atelier
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【かいわいの時】宝暦十四年(1764)四月六日:対馬藩通詞鈴木伝蔵、大坂に滞在中の朝鮮通信使節随員を殺害し出奔(大阪市史編纂所「今日は何の日」)
(事件のあらまし) 朝鮮の上々官名ハとううんとうと申を、対州の家中通詞役鈴木伝蔵といふ者、右上々官を鑓の穂先壱尺斗残し是を以て咽を突通し自害の体をしつらいさし殺しけり。右上々官ハ日本にて大目附役の人なるよし其趣を聞に、西国にて人参を荷打せしと偽りて金銀を私欲したる事ありて此役人に伝蔵より返済せねばならぬ金子有しを毎々催促しける、大坂にて相渡べき約束なりしをいまだ相渡さず、よって厳しく催促致しける故、何とやら私欲の義も露顕に及ぶべきやうになりしゆへ止事を得ず、右のごとく害しける由也(『明和雑記』)。
(犯行現場および時刻) 西本願寺津村別院棕櫚の間(朝鮮人来朝大坂旅館西本願寺座割兼小屋掛絵図)。初七日戊子陰寒(『趙済谷海槎日記』)。コメント欄に写真 ▼朝鮮人来朝大坂旅館西本願寺座割兼小屋掛絵図 조선인래조대판려관서본원사좌할겸���옥괘회도 京都国際学園「関西に残された朝鮮通信使の足跡」より。
(殺害方法および凶器) 寝所へ忍入、鑓の穂先壱尺斗残し是を以て咽を突通し、自害の体をしつらいさし殺しけり(『明和雑記』)。関の兼永の槍(『通航一覧』)長さ4寸ほど(『差上記』)。
(事件の目撃者) このとき賊は、三房格軍(水夫)の姜右文の足を誤って踏み、驚いて目を覚ました姜によって目撃されている(『日東荘遊歌』訳注)。
(指名手配) 一 行年廿六歳 一 背ノ高サ五尺三寸中肉にて顏の色白ク眼は少シ大キク張強シ人体骨柄賤からず 一 其節之着類黒羽二重之袷下には群内大嶋の襦袢 右体之者見付次第訴出候ハゝ御褒美被下候間可遂吟味者也 四月九日(「鈴木伝蔵人相書」)。
(犯行の動機) 崔天悰は高麗人参の密貿易に絡んで鈴木伝蔵を叱責した。事の露見を恐れた伝蔵が崔を殺害した(『明和雑記』『摂陽奇観』)。伝蔵の自白によると、人参の取引がもとで殺したというが、真相は到底わからず(『日東荘遊歌』)。
(事件の背景) 朝鮮と対馬の通詞が手を組んで密貿易(積荷の横領)を繰り返していた(『扶桑録』『東槎日記』「海遊録』)。舞台は主に大坂であり、一行はできるだけ長く大坂にとどまろうとした(『扶桑録』)。「裨将の言うままに放っておいたら《略》崔天悰事件のようなこと必ずやまた起こるでありましょう」(金仁謙)。※鈴木伝蔵は通信使が絡んだ密貿易の一味。崔天悰もそうであったかは不明。
(事件の余波) この一件を初めに歌舞伎化したのは並木正三で、67年(明和4)2月大坂嵐雛助座(角の芝居)で《世話料理鱸庖丁(すずきぼうちよう)》を上演。史実に近かったため2日間で中止を命ぜられ、ただちに奥州藤原の世界に改めた《今織蝦夷錦》を上演した。『世界大百科事典(旧版)』【韓人漢文手管始】より。
(写真)「世話料理鰭庖丁 絵番付」1467(『摂陽奇観』所収)
(浜松歌国は)鈴木傳藏の朝鮮信使殺害事件を詳記し、次に其の事件があってから四年目、この事件が角の芝居嵐雛助座に於て、並木正三により新狂言に取組まれたことを書き加へたのみでなく、當時板行の繪番附を其のまゝに貼りつけてゐます。この鈴木傳藏事件が上演されたは、歌國が生れる十年前のことで、その當時の繪番附を手に入れることは容易ではなかつたらうと思はれます(校訂者識)。『浪華叢書 第四』より=写真も。
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2024/5/12
5月12日 今日ももやもやが募ったり、でも日記やSNSを更新できて少し回復した。 都写美でコレクション展と木村伊兵衛の企画展を鑑賞。とりあえず都写美で展示を観たくて、コレクション展は前情報から興味があって恵比寿へ向かった。 前回いいちこのポスターが貼り出されていた掲示板には整形外科のポスターが貼られていた。
木村伊兵衛の展示が開催中だったことをすっかい忘れていて、コレクション展のついでみたいにセット券で鑑賞した。 しかも会期が今日までだったとは!ラッキー!という、少しでも写真を撮ったり展示をしたことがある人だとは口が裂けても言えない感じ。
木村伊兵衛の写真は、海外のスナップが楽しそうだった。後、作家などのポートレートでは、志賀直哉は左手の指を怪我していて、包帯くるくる巻きだった。
コレクション展は情報としてとても楽しかった! アサヒグラフやtimes誌、上野と浅草をつなぐ銀座線開通のポスターや新宿三越開店のポスターが展示されていた。
ポスターや雑誌のアーカイヴを見ると、その時代のいろんな背景が想像できて、何かちょっと現代とはズレている感じが面白い。
展示を気軽に楽しく鑑賞できるようになって、フライヤーやキャプションのシートをファイルに保管し続けていたのをやめた。 ずっとファイリングし続けていたフライヤーたちをどうにかしたい。
恵比寿のビオセボンでスープを買って、日比谷から大手町を散歩して、ナチュラルローソンで50円引きのヴィーガンドーナツを買って食べながら歩いた。
乗り換え駅の反対側のホームにいたおじさん3人がセブンティーンアイスを食べていた。いつも、これ需要あるの?と思っていたモナカ(チョコと小豆がある)を両脇2人が食べていて、真ん中の1人はストロベリーを食べていた。
帰ってくると今日も地獄は異常なほど風が強かった。 スーパーでは、また私がいつも買う商品が2つほど売り切れ(取り扱い終了?)。途方に暮れてしまった。 使い切りの干しエビとアーモンドミルク。
明日、久しぶりに直属の上司と職場で会えるはずなので、時間をとってもらい、今の状況を相談しようと思っていた。けれど、先週の面談後から時間経ってしまい、つらさが風化されつつある。
すぐまたつらさを思い出してパニックになるんだろうけれど、今は、ま、どうにかなるかな?くらいの感じ。
昨晩、少し眠れない時に、自分が人生2周目をするなら何を選択するか考えていた。 中高は一貫校の私立を受験したいし、大���は関西の大学を受験したい。どちらも1周目よりお金がかかるので徳を積むのは難しそうだけれど。
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レーザー加工機で音響機材のパネルを作ってみる
切断加工の道具というイメージが強いかもしれないレーザー加工機ですが、実は彫刻加工もできます。今回はこれを利用して音響機材の操作パネルを作るために試行錯誤した話です。
レーザー加工機はレーザーを加工対象に照射してその熱で加工を行います。木材であれば照射した部分が炭化することで、アクリルなどの樹脂なら照射部分が溶けて揮発することで切断が行われます。そのため、照射時間を短くすれば照射した部分の表面だけを削り取る、といったことが可能です。レーザーの強さと照射時間をうまく調整すれば、照射した部分を焦がして色を付ける、ということもできます。このあたりの加工はレーザー刻印やレーザー彫刻などと呼ばれます。これを使えば加工と同時にパネルに文字や記号を刻み込めるのではないかと思い立ち、ここ数か月色々試行錯誤していました。
木材をレーザーで彫刻する
まず最初に試したのは、木材(MDF合板)のレーザー刻印です。MDF合板は木材を繊維レベルにまで粉砕した後に接着剤を混ぜて加熱成形したもので、品質が安定しているためレーザー加工しやすい、というメリットがありま��。また、入手性が良く価格も安いので、試作にも向いている素材です。
ということで、とりあえず加工してみたものがこちらです。レーザー加工機(xTool M1)にはバスウッド合板用の加工パラメータがプリセットで用意されているので、その設定での加工です(厳密にはMDFはバスウッド合板ではないですが)。
この設定だと、刻印部分は軽く焦げた食パンくらいの濃さになります。視認性は十分あり、とりあえず自分で使うものを作るには十分なレベルです。ただ、MDFは強度的には不安があり、特に湿気や水分に弱いという弱点があります。見栄えもちょっとシンプル過ぎる感じです。クリア塗装すれば保護はできるのですが、MDFは塗料を吸い込んでしまうので塗装しにくかったりもします。
アクリル板を彫刻して彫刻部分を塗装する
次に試したのは、黒いアクリル板に彫刻し、そこに塗料(インク)を流し込んで色を付ける、というやり方です。塗料はマッキーペイントマーカーを使ってみました。
見栄え的にはそこまで悪くないのですが、正直この文字の細さだとインクは気を付けていてもはみ出ますし、はみ出たインクを除去するのがとてもとても面倒でした(ペイントマーカーの場合、はみ出た部分は消しゴムでこするだけで剥ぎ取れるのですが、それでも大変です)。マスキングテープを貼った状態で刻印して、その状態で彫刻部分を塗装したあとにテープを剥がすやり方も試してみたのですが、こちらも正直微妙な感じで労力は変わりませんでした。
アクリル板を塗装したうえで彫刻する
世の中にはレーザー加工用のアクリル板という、色の異なるアクリル板を貼り合わせたようなものが存在します。このアクリル板をレーザー彫刻すると、表面のアクリル板が削れて内側の色が異なる板が露出し、それによって文字などを印刷するように彫刻できる、というものです。ただ、正直お値段が少々お高めです。そこで、代替として黒アクリル板の表面を塗装してレーザー彫刻を行ってみました。
筆塗り塗装はムラが出やすいので、スプレー塗料を使います。アクリル板は表面が滑らかなので、ホコリにさえ注意すれば奇麗に塗装するのは���単です。こちらはダイソーで売っていた100円のラッカースプレー(現在は値上げされて200円)を使っています(写真だと塗装に濃淡があるように見えますが、実際にはそこまで目立つムラはありません)。
これをレーザー加工するとこういう感じになります。
塗装の剥がれが心配だったので、加工後にクリアのスプレー塗料を吹いてコーティングしています。そうすると、実用上十分なレベルのツヤが出て、さらに爪でひっかいたくらいでは傷も付きません。
ちなみに、一般に販売されているスプレー塗料にはラッカースプレー(アクリルラッカースプレー)とアクリルスプレーがあるのですが、アクリルスプレーは塗装膜が弱く、またムラになりやすい雰囲気があるのでラッカースプレーをおすすめします(スプレー缶の違いについてはアサヒペンによる解説が分かりやすいです)。
ダイソーのスプレーは基本ラッカースプレーなのですが、金色(ゴールド)のものはアクリルスプレーなのでご注意を。なぜかダイソーのスプレーでも銀色(シルバー)はラッカースプレーです。さらに、アクリルスプレーを塗ったうえにクリアのラッカースプレーを吹いて���まうと、先に塗った塗料が浮いてしまって面倒くさいことになります。
実際、ダイソーのゴールドスプレーで塗装したものはマスキングテープを貼って剥がしただけで塗装面がすこし剥がれてしまいました。
陽極酸化処理されたアルミ板をレーザー彫刻する
ネット通販サイトなどでは、レーザー彫刻向けと称された薄いアルミ板が販売されています。表面がカラー陽極酸化加工されており、名刺やプレートなどに利用することが想定されているようです。ちょうどAmazonで50×100mmサイズのものが販売されており、いい感じにタカチの小型ケース(TD-6-11-3N、外寸64.5×31.8×115.5mm)にフィットしそうだったのでこちらでもパネルを作ってみました。ただし、一般家庭に設置できるサイズのレーザー加工機ではアルミ板の切断はできないので、穴開けはドリル等で行う必要があります。
こちらもxTool M1には「金属製名刺」というプリセットがあるので、そちらを使って加工してみました。ゴールドは元々の色が薄いので視認性的に微妙でしたが、ブルーは十分にコントラストのある刻印となり、見栄えも良いです。陽極酸化加工はノートパソコンなどでも使われているものなので、傷にも強そうです。こちらはCompressおよびDriveでパネル��して実際に使用しています。
塗装済みアルミダイキャストケースをレーザー彫刻する
塗装済みアルミダイキャストケースも同じようにレーザー彫刻で塗装を剥がして刻印できるのでは? と思って物は試しとやってみたものがこちらです。
思いっきり予想外でしたが、十分な濃さで印刷したかのように刻印できています。元々は塗装が剥がれて地のアルミが見えるのではと思っていたのですが、塗装が焦げて色が付いた雰囲気です。もしかしたら表に貼っていたマスキングテープが焦げてそれがこびりついた、という可能性もあるのですが、とりあえずこの状態でクリアスプレーを吹いてコーティングしたところ、指で刻印部分を触っても剥げない状態になりました。
ただ、刻印部分の濃さは塗装の色や種類に依存するようで、別のメーカーの塗装済みアルミダイキャストケースでは若干薄い色になってしまいました。特に青色のケースでは視認性が大分悪かったので、刻印で削られた部分にエナメル塗料を流し込んでスミ入れを行うことで対応してみました。レーザーの出力を強くして塗装を少し深く削るようにすれば、プラモデルのスミ入れと同じ感じで作業できます。とはいえ面倒ではありますが……。
スミ入れ後はこんな感じになり、なんとか視認性的にもギリギリ読める感じかなと思います。
まとめ
こんな感じで色々試してみましたが、見栄えの良いパネルを作る方法としてはアクリル板を塗装してからレーザー彫刻し、最後にクリアスプレーを吹くのが一番無難そうです。塗装済みアルミダイキャストケースのレーザー加工は、塗装とレーザーの相性がよければアリ、という感じですね。
ちなみに、レーザー加工時にはレーザーで揮発した成分が板面に付着して汚れが発生するため(いわゆるヤニ汚れ)、表面にマスキングテープを貼った状態で加工することをおすすめします。このとき使うマスキングテープも向き不向きがあるようで、よくある黄色っぽいやつ(100円ショップで買ったノーブランドものや3Mのやつ)では問題なかったのに、白っぽいやつを使ったらテープを貼っているにも関わらずヤニ汚れが板面に付着するトラブルが起きたりしました。念のためマスキングテープを貼った状態で汚れが発生しないか、事前に余白などを使って確認したほうがよさそうです。
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和紙のポストカードづくり
こんにちは!しのわくスクールです。
先日、和紙のポストカードづくりを実施したので、その様子をお伝えします。
今回講師をしてくださったのは、和紙ラボTOKYOの篠田佳穂さん。
台東区の下町御徒町にショップ兼工房を構えており、外国人の方や小学生に向けて��ークショップ等もおこなっております。
今回はガーセをいれたかわいいポストカードを作りました♪
日本の伝統工芸として知られる和紙ですが、そもそも何からできているかご存じですか?
和紙は、楮(こうぞ)という植物からできており、柔らかい状態にしてから皮の部分だけを削いで原料が作られています。
ただ、これだけでは和紙はうまく作れず、トロロアオイという植物の根っこから抽出する『ねり』が必要不可欠です。
この『ねり』があることで、楮の繊維が水に沈殿せず、均等にならされて綺麗な和紙が完成するそうです!和紙ができるまでには、職人さんの高い技術によって丁寧に、そして時間をかけて作られているのですね。
そんな和紙ではありますが、実は身近にある植物からも作ることができるそうです!!
すると、先生がもみじのような葉の形をした梶の木(かじのき)という植物を見せてくれました。
クワは上野公園の不忍池にも生えているようで、子ども達も『そんなにすぐ近くからとれるの!?』と驚いていました。
気軽に見ることができるので、散歩がてらお子さんと一緒に探してみてください♪
先生から和紙のお話を聞いた後は、ポストカードづくりに挑戦!
3人3チームにわかれて、下の役割を順番におこないました。
1番手:「簀桁(すげた)」という和紙を漉く道具を持って揺らす
2番手:原料が入ったボウルを簀桁に流しいれる
3番手:ボウルに溜まった水を戻す
繊維がよく混ざるように原料の容器をよく振ってから、何回かに分けて流しいれると、あとはスピード勝負!
ゆっくり揺らすと和紙が乾いてきてしまうので、均等になるようにすばやく簀桁を揺らしていきます。
隅まで原料がいきわたるように、簀桁を揺らすのが意外と難しく、初めての漉く作業に子ども達も少し緊張した様子でした☺
和紙を漉いたら、最後は圧搾という作業。
上から板で重みをかけて水分を絞り出すことで、和紙がよく締まり強度を増すそうです。
最後に、和紙を窓に貼り付けたら、自然乾燥させて完成を待つのみ!
後日、完成した和紙を子ども達に渡すと、『けっこう固い!』『ちゃんと紙になっている!!』と嬉しそうにしていました♪
普段は完成した和紙をみることが多いですが、今回のプログラムを通じて和紙がどのように作られていて、どんな職人さんが関わっているのか、裏側を知ることができました。
自分達でつくったからこそ、ものづくりの楽しさだけでなく、和紙づくりの難しさや大変さも知ることができたのではないかと思います。
このプログラムを通じて、子ども達が和紙や日本の伝統工芸に興味をもったり、ここでの発見や学びが子ども達の将来に少しでも繋がれば幸いです。今回、プログラムに協力してくださった和紙ラボTOKYOの篠田さん、ありがとうございました!
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【小説】コーヒーとふたり (上)
休日に喫茶店へ行くことは、加治木零果にとって唯一、趣味と呼べる行動である。
喫茶店へ行き、コーヒーを飲む。時刻はだいたい午後二時から三時。誰かと連れ立って行くことはない。常にひとりだ。行き先も、決まった店という訳ではない。その時の気分、もしくはその日の予定によって変える。
頼むのは、コーヒーを一杯。豆の銘柄やどのブレンドにするかは店によってだが、基本的にブラック。砂糖もミルクも好まない。軽食やスイーツを注文するということも滅多にない。ただ一杯のコーヒーを飲む、それだけ。
彼女は喫茶店では本を読まないし、パソコンも開かない。スマート���ォンにさえ触れないこともある。コーヒーを飲み終えたら、すぐに店を出て行く。たとえその一杯がどんなに美味でも、二杯目を頼むことはない。時間にすればほんの数十分間。一時間もいない。それでも彼女は休日になると、喫茶店へ行き、コーヒーを飲む。
零果がその店を訪れたのは二回目だった。最初に訪れたのは、かれこれ半年近く前のことだ。
たまたま通りかかった時にその店を見つけた。「こんなところに喫茶店があったのか」と思った。喫茶店があるのは二階で、一階は不動産屋。賃貸マンションの間取り図がびっしりと貼り付けられているガラス窓の隣に、申し訳なさ程度に喫茶店の看板が出ていた。
細く狭い階段を上った先にその店はあり、店内は狭いながらも落ち着きのある雰囲気だった。歴史のある店なのか、年老いたマスター同様に古びた趣があるのが気に入った。コーヒーも決して不味くはなかった。出されたカップもアンティーク調で素敵だと思った。
しかしその後、零果の喫茶店リストの中で、その店はなかなか選ばれなかった。その店の立地が、彼女のアパートの最寄り駅から微妙に離れた駅の近くだったからだ。「わざわざあの駅で降りるのはちょっとな……」と思っていた。けれど、最近同じ店に行ってばかりだ。今週末は、普段あまり行かない店に行こう。それでその日、その店を選んだ。
けれど、その選択は失敗だった。
「あれ? 加治木さん?」
そう声をかけられた時、零果は運ばれて来たばかりのコーヒーをひと口飲もうとしているところだった。カップの縁に唇を付けたまま、彼女はそちらへと目を向ける。
その人物はちょうど、この店に入って来たところだった。そして偶然にも、零果は店の入り口に最も近い席に案内されていた。入店して真っ先に目につく席に知人が座っているのだから、彼が声をかけてきたのは当然と言えば当然だった。しかし、零果は彼――営業部二課の戸瀬健吾に声をかけられたことが衝撃だった。
「こんなところで会うなんて、奇遇だね」
戸瀬はいつもの人当たりの良い笑みを浮かべてそう言ったが、零果は反応できなかった。驚きのあまり、何も言葉が出て来ない。しかし彼女の無言に気を悪くした様子はなかった。
「俺はよくこの店にコーヒーを飲みに来るんだけど、加治木さんもよく来るの?」
笑顔で尋ねてくる戸瀬に、零果はカップを口元から離してソーサーの上へと戻しながら、「いえ、その……たまに……」と、かろうじて答える。この店に来たのは二度目だったが、そう答えるのはなんとなく抵抗があった。あまり自分のことを他人に明かしたくない、という彼女の無意識が、曖昧な表現を選んでいた。
「そうなんだ。ここのコーヒー、美味いよね。あ、じゃあ、また」
やっと店の奥から店員が現れ、戸瀬は空いている席へと案内されて行った。幸いなことに、彼の席は零果から離れているようだ。大きな古めかしい本棚の向こう側である。
戸瀬の姿が見えなくなってから、零果はほっと息をついた。休日に同僚と顔を合わせることになるとは、なんて不運なのだろう。その上、場所が喫茶店だというところがツイていない。
改めてコーヒーを口元へ運んだが、未だ動揺が収まらない。半年前に来店した時は悪くなかったはずのブルーマウンテンブレンドだが、戸瀬の顔を見た後の今となっては、味の良し悪しなどわからなかった。香りも風味も台無しだ。コーヒーカップのブルーストライプ柄でさえ、「さっき彼が似たような柄のシャツを着ていなかったか?」と思うと途端にダサく思えてくる。
それに加えて、戸瀬は先程、こう言った、「俺はよくこの店にコーヒーを飲みに来るんだけど、加治木さんもよく来るの?」。
その言葉で、彼女の喫茶店リストから、この店が二重線を引かれ消されていく。
同僚が常連客となっている喫茶店に足を運ぶなんて御免だ。二度目の来店でその事実を確認できたことは、不幸中の幸いだったと思うしかない。数回通い、この店で嗜むコーヒーの魅力に気付いてしまってからでは、店をリストから削除することが心苦しかったはずだ。ある意味、今日は幸運だった。この店は最初からハズレだったのだ。
零果は自分にそう言い聞かせながらコーヒーを飲む。味わうのではなく、ただ飲む。液体を口に含み、喉奥へと流す。せっかく、いい店を見つけたと思ったのに。うちの最寄りから、五駅離れている���に。飲み込んだ端から、落胆とも悔しさとも区別できない感情がふつふつと沸き上がってくる。その感情ごと、コーヒーを流し込む。
早くこの店を出よう。零果は、一刻も早くコーヒーを飲み干してこの店を出ること、そのことに意識を集中させていた。
コーヒーを残して店を出ればいいのだが、出されたコーヒーを残すという選択肢はなかった。彼女は今まで、たとえどんなに不味い店に当たってしまっても、必ずコーヒーを飲み干してきた。零果にとってそれはルールであり、そのルールを順守しようとするのが彼女の性格の表れだった。
先程入店したばかりの客が熱々のコーヒーを急いで飲み干してカウンターの前に現れても、店の主人は特に驚いた様子を見せなかった。慣れた手つきで零果にお釣りを渡す。
「ごちそうさまでした」
財布をショルダーバッグに仕舞いながら、零果は店を出て行く。「またのお越しを」という声を背中で受け止め、もう二度とこの店に足を運ぶことはないだろうな、と思い、そのことを残念に思った。深い溜め息をついて階段を降り、駅までの道を歩き出す。
店の雰囲気は悪くなかった。コーヒーだって悪くない。ただ、戸瀬の行きつけの店だった。
否、それは戸瀬個人に問題があるという意味ではない。彼の物腰柔らかで人当たりの良い態度や、その温厚な性格は職場内でも定評があるし、営業職としての優秀さについても、零果はよくわかっている。
そうではなく、零果はただ、同僚に会いたくないだけなのだ。休日に喫茶店でコーヒーを飲んでいる時だけは。唯一、彼女にとって趣味と呼べるであろう、その時間だけは。知り合いには誰とも会うことなく、ひとりでいたい。平日の書類とメールの山に抹殺されそうな多忙さを忘れ、心も身体も落ち着かせたい。そのためには極力、同僚の顔は見ないで過ごしたい。
駅に着くと、ちょうど零果のアパートの最寄り駅方面へ向かう電車が、ホームに入って来たところだった。このまま家に帰るだけというのも味気ない、と思いかけていた零果であったが、目の前に停車した電車を目にし、「これはもう、家に帰れということかもしれない」と思い直した。もうこの後は、家で大人しく過ごすとしよう。
そう思って、電車に乗り込む。車両の中にはすでに数人の乗客が座っており、発車までの数分を待っている様子であった。零果は空いていた座席に腰を降ろそうとし、そこで、自分の腰の辺りで振動を感じた。バッグに入れてあるスマートフォンだ、と気付いた。その一瞬、彼女はスマホを手に取ることを躊躇った。
バイブレーションの長さから、それがメールやアプリの通知ではなく着信を知らせるものだということはわかっていた。休日の零果に電話をかけてくる相手というのは限られている。候補になりそうな数人の顔を思い浮かべてみたが、誰からの着信であっても嬉しいニュースであるとは思えない。
座席に腰を降ろし、スマートフォンを取り出す。そこで、バイブレーションは止まった。零果が呼び出しに応じなかったので、相手が電話を切ったのだ。不在着信を���すアイコンをタップすると、発信者の名前が表示された。
有武朋洋という、その名前を見た途端、めまいを覚えた。ちょうど、午後四時になろうとしているところだった。判断に迷う時間帯ではあったが、この電話は恐らく、今夜食事に誘おうとしている内容ではないだろうと、零果は確信していた。
膝の上でショルダーバッグを抱き締めたまま、メッセージアプリを開き、有武に「すみません、今、電車なんです」とだけ入力して恐る恐る送信する。瞬時に、零果が見ている目の前で、画面に「既読」の文字が現れた。恐らくは今、彼もどこかでこのアプリを開いて同じ文面を見つめているに違いなかった。案の定、間髪入れずに返信が表示される。
「突然悪いんだけどさ、ちょっと会社来れる?」
零果が思った通りだった。有武の、「悪いんだけどさ」と言いながら、ちっとも悪びれている様子がない、いつものあの口調を思い出す。
「今からですか?」
今からなんだろうな、と思いながら、零果はそう返信する。
「そう、今から」
「今日って休日ですよね?」
休日でも構わず職場に来いってことなんだろうな、と思いながら、それでもそう返信をせずにはいられない。
「そう、休日」
何を当たり前のこと言ってんだよ、って顔してるんだろうな、有武さん。少しの間も空けることなく送られて来る返信を見ながら、零果は休日の人気がないオフィスでひとり舌打ちをしている彼の様子を思い浮かべる。
「それって、私が行かないと駄目ですか?」
駄目なんだろうな、と思いながらそう返信して、座席から立ち上がる。
駅のホームには発車のベルが鳴り響いている。零果が車両からホームに戻ったのは、ドアが閉まりますご注意下さい、というアナウンスが流れ始めた時だった。背後で車両のドアが閉まり、彼女を乗せなかった電車は走り出していく。
家に帰るつもりだったのにな。零果は諦めと絶望が入り混じった瞳でその電車を見送った。握ったままのスマートフォンの画面には、「加治木さんじゃなきゃ駄目だから言ってるんでしょーよ」という、有武からの返信が表示されている。
「…………ですよね」
思わずひとり言が漏れた。ホームの階段を上りながら、「今から向かいます」と入力し、文末にドクロマークの絵文字を付けて送信してみたものの、有武からは「了解」という簡素な返信が来ただけだ。あの男には絵文字に込められた零果の感情なんて届くはずもない。
再び溜め息を盛大についてから、重くなった足取りで反対側のホームに向かう。なんて言うか、今日は最大級にツイてない。休日に、一度ではなく二度までも、同僚と顔を合わせることになるとは。しかも突然の呼び出しの上、休日出勤。
ただひとりで、好きなコーヒーを飲んで時間を過ごしたいだけなのに。たったそれだけのことなのに。
心穏やかな休日には程遠い現状に、零果はただ、肩を落とした。
「加治木さん、お疲れ様」
そう声をかけられた時、思わず椅子から飛び上がりそうになった。咄嗟にデスクに置いてあるデジ��ル時計を見る。金曜日、午前十一時十五分。まだ約束した時間まで四十五分あるぞ、と思いながら零果は自分のデスクの横に立つ「彼」を見上げ、そこでようやく、声をかけてきたのが「彼」ではなく、営業部の戸瀬だったと気が付いた。
「あ……お疲れ様です」
作成中の資料のことで頭がいっぱいで、零果は戸瀬に穏やかな笑顔を見つめられても、上手い言葉が出て来ない。五四二六三、五万四千二百六十三、と、零果の頭の中は次に入力するはずだった数値がぐるぐると回転している。キーボードに置かれたままになっている右手の人差し指が、五のキーの辺りを右往左往する。
当然、戸瀬には彼女の脳内など見える訳もなく、いつもの優しげな口調で話しかけてきた。
「この間の土曜日は、びっくりしたね。まさかあんなところで加治木さんに会うなんて」
土曜日、と言われても、零果はなんのことか一瞬わからなかった。それから、「ああ、そう言えば、喫茶店で戸瀬さんに会ったんだった」と思い出す。
「でも、聞いたよ。あの後、有武さんに呼び出されて休日出勤になっちゃったんだって? 加治木さん、いつの間にかお店から消えてるから、おかしいなって思ってたんだけど、呼び出されて急いで出てったんでしょ?」
零果は思わず、返事に困った。急いで店を出たのは戸瀬に会って気まずかったからだが、まさか目の前にいる本人にそう伝える訳にもいかない。有武の呼び出しのせいにするというのも、なんだか違うような気もするが、しかし、戸瀬がそう思い込んでいるのだから、そういうことにしておいた方が得策かもしれない。
「えっと、まぁ、あの、そうですね」などと、よくわからない返事をしながら、零果の右手は五のキーをそっと押した。正直、今は戸瀬と会話している場合ではない。
「有武さんもひどいよね、休日に会社に呼び出すなんて。そもそも、加治木さんは有武さんのアシスタントじゃないんだから、仕事を手伝う必要なんてないんだよ?」
戸瀬の表情が珍しく曇った。いつも穏やかな彼の眉間に、小さく皺が寄っている。本気で心配している、というのが伝わる表情だった。けれど今の零果は、「はぁ、まぁ、そうですよね」と曖昧に頷くことしかできない。四のキーを指先で押しつつ、彼女の視線は戸瀬とパソコンの画面との間を行ったり来たりしている。休日出勤させられたことを心配してくれるのはありがたいが、正午までにこの資料を完成させなければいけない現状を憂いてほしい。零果にはもう猶予がない。
「なんかごめんね、加治木さん、忙しいタイミングだったみたいだね」
戸瀬は彼女の切羽詰まった様子に勘付いたようだ。
こつん、と小さな音を立てて、机に何かが置かれた。それはカフェラテの缶だった。見覚えのあるパッケージから、社内の自動販売機に並んでいる缶飲料だとわかる。零果が見やると、彼は同じカフェラテをもうひとつ、右手に握っていた。
「仕事がひと段落したら、それ飲んで休憩して。俺、このカフェラテが好きなんだ」
そう言っ��微笑む戸瀬の、口元から覗く歯の白さがまぶしい。「あ、あの、ありがとうございます」と零果は慌ててお礼を言ったが、彼は「全然いいよー」とはにかむように左手を振って、「それじゃ、また」と離れて行った。
気を遣われてしまった。なんだか申し訳ない気持ちになる。恐らく戸瀬は、休日に呼び出され仕事に駆り出された零果のことを心から労わってくれているに違いなかった。そんな彼に対して、自身の態度は不適切ではなかったか。いくら切羽詰まっているとはいえ、もう少し仕事の手を止めて向き合うべきだったのではないか。
そこで零果は、周りの女子社員たちの妙に冷たい目線に気が付いた。「営業部の戸瀬さんが心配して話しかけてくれているのに、その態度はなんなのよ」という、彼女たちの心の声が聞こえてきそうなその目に、身がすくむような気持ちになる。
しょうがないではないか。自分は今、それどころではないのだから……。
パソコンに向き直る。目の前の画面の数字に意識を集中する。しかし、視界の隅に見える、カフェラテの缶。それがどこか、零果の心にちくちくと、後悔の棘を刺してくる。あとで、戸瀬にはお詫びをしよう。零果はカフェラテを見つめながら、心に黄色い付箋を貼り付ける。それにしても、カフェラテというのが、また……。
「資料できたー?」
唐突にそう声をかけられ、彼女は今度こそ椅子から飛び上がった。気付けば、側には「彼」が――日焼けした浅黒い肌。伸びすぎて後ろで結わえられている髪は艶もなくパサついていて、社内でも不評な無精髭は今日も整えられている様子がない。スーツを着用する営業職の中では珍しく、背広でもジャケットでもなく、作業服をワイシャツの上に羽織っているが、その上着がいつ見ても薄汚れているのがまた、彼が不潔だと言われる理由である。ただ、零果がいつも思うのは、彼は瞳が異様に澄んでいて、まるで少年のようであり、それでいて目線は鋭く、獲物を探す猛禽類のようでもある、ということだ――、有武朋洋が立っていて、零果の肩越しにパソコンのディスプレイを覗き込んでいた。
「あれ? 何、まだ出来てないの?」
咄嗟に時刻を確認する。戸瀬に声をかけられてから、もう十分近くも経過している。なんてことだ。しかし、約束の時間まではあと三十五分残されている。今の時点で資料が完成していないことを責められる理由はない。それでも零果が「すみません」と口にした途端、有武は「あー、いいよいいよ」と片手を横に振った。
「謝らなくていいよ。謝ったところで、仕事が早く進む訳じゃないから」
斬って捨てるような口調であったが、これが彼の平常だ。嫌味のように聞こえる言葉も、彼にとっては気遣って口にしたに過ぎない。
「時間には間に合いそう?」
「それは、必ず」
「そう、必ずね」
零果は画面に向き直り、資料作りを再開する。ふと、煙草の臭いがした。有武はヘビースモーカーだ。羽織っている作業着の胸ポケットには、必ず煙草とライターが入っている。煙草臭いのも、社内外問わず不評だ。しかし有武本人は、それを変える気はないようである。
「うん……大丈夫そうだ。本当に、正午までには出来上がりそうだね。さすがだなぁ、加治木さんは」
零果が返事もせずにキーボードを叩いていると、彼の右手が横からすっと伸びてきて、机の上のカフェラテの缶を取った。零果が「あ、それは……」と言った時、缶のプルタブが開けられた音が響く。
「これ、飲んでもいい?」
「…………はぁ」
どうして、缶を開けてから訊くのか。順序がおかしいとは思わないのだろうか。
「飲んでいいの?」
「……どうぞ」
「ありがと」
有武は遠慮する様子をまったく見せず、戸瀬が置いて行ったカフェラテをごくごくと飲んだ。本当に、喉がごくごくと鳴っていた。それから、「うわ、何これ、ゲロ甘い」と文句を言い、缶に記載されている原材料名をしげしげと眺めている。人がもらった飲み物を勝手に飲んで文句を言うな。零果はそう思いながらも、目の前の資料作成に集中しようとする。どうしてこんな人のために、せっせと資料を作らねばならないのだろうか。
「じゃ、加治木さん。それ出来たらメールで送って。よろしくね」
そう言い残し、カフェラテの缶を片手に有武は去って行く。鼻歌でも歌い出しそうなほど軽い彼の足取りに、思わず怒りが込み上げる。階段で足を踏み外してしまえばいい。呪詛の言葉を心の中で吐いておく。
有武がいなくなったのを見計らったように、後輩の岡本沙希が気まずそうに無言のまま、書類の束を抱えて近付いて来た。零果がチェックしなければならない書類だ。
「ごめんね、後でよく見るから、とりあえずそこに置いてもらえるかな」
後輩の顔を見上げ、微笑んでみたつもりではあったが、上手く笑顔が作れたかどうかは疑問だった。岡本は何か悪いことをした訳でもないだろうに、「すみません、すみません」と書類を置いて逃げるように立ち去る。そんなに怖い顔をしているのだろうか。零果は右のこめかみ辺りを親指で揉む。忙しくなると必ず痛み出すのだ。
時計を見つめる。約束の時間まで、あと三十分。どうやら、ここが今日の正念場のようだ。
「メールを送信しました」という表示が出た時、時計は確かに、午前十一時五十九分だった。受信する側は何時何分にメールが届いたことになるのだろう、という考えが一瞬過ぎったが、そんなことを考えてももう手遅れである。
なんとか終わった。間に合った。厳密には一分くらい超過していたかもしれないが、有武がそこまで時刻に厳密な人間ではないことも、この資料の完成が一分遅れたところで、今日の午後三時から始まる会議になんの影響もないこともわかっていた。
零果はパソコンの前、椅子に腰かけたまま、天を仰いでいた。彼女が所属する事務部は五階建ての社屋の二階にあるため、見上げたところで青空が見える訳はない。ただ天井を見上げる形になるだけだ。
正午を告げるチャイムが館内放送で流れていた。周りの女子社員たちがそれを合図にぞろぞろと席を立って行く。呆然と天井を見つめるだけの零果を、彼女たちが気に留める様子はない。それはある意味、日常茶飯事の���毎日のように見る光景だからである。魂が抜けたように動かないでいた零果であったが、パソコンからメールの着信を知らせる電子音が鳴り、目線を画面へと戻した。
メールの送信者は有武だった。本文には、零果の苦労を労う言葉も感謝の言葉もなく、ただ、「確認オッケー。午後二時半までに五十部印刷しておいて」とだけ書かれていた。やっぱりなぁ。そうくると思ったんだよなぁ。当たらないでほしい予想というのは、なぜかつくづく当たるものだ。嫌な予感だけは的中する。
十四時半までには、まだ時間がある。とりあえず今は、休憩に入ろう。
零果は立ち上がり、同じフロア内にある女子トイレへと向かった。四つ並んだうちの一番奥の個室に入る。用を足していると、扉が閉まっていたはずの手前の個室から人が出て行く気配がした。その後すぐ、水を流す音と、扉がもうひとつ開かれた音が続く。
「ねぇ、さっきのあれさぁ……」
「あー、さっきの、加治木さんでしょ?」
手洗い場の前から会話が聞こえてくる。
零果は思わず動きを止めた。声のする方へと目線を向ける。扉の向こうが透視できる訳ではないが、声から人物を特定することはできる。ふたりとも、同じフロアに席を置いている事務員だ。正直、零果と親しい間柄ではない。
「戸瀬さんがせっかく話しかけてくれてるのに、あの態度はないよね」
「そう、なんなの、あの態度。見てて腹立っちゃったよ」
蛇口が捻られ、手を洗う音。零果は音を立てずにじっとしていた。戸瀬ファンクラブ所属のふたりか。恐らく、ここに零果本人がいるということを、ふたりは知らないに違いない。
「戸瀬さんもさ、なんで加治木さんなんか気にかけるんだろうね?」
「仕事が大変そうな女子社員を放っておけないんじゃない? 戸瀬さんって、誰にでも優しいから」
「加治木さんが大変な目に遭ってるのは、有武のせいでしょ?」
きゅっ、と蛇口が閉められた音が、妙に大きく響いた。その時、零果は自分の胸元も締め付けられたような気がした。
「そうそう、有武が仕事を頼むから」
「加治木さんも断ればいいのにね。なんで受けちゃうんだろう。もう有武のアシスタントじゃないのにさ」
「さぁ……。営業アシスタントだった過去にプライドでもあるんじゃない?」
ふたりのうちのどちらかが、笑ったのが聞こえた。
「うつ病になってアシスタント辞めたくせに、事務員になってもプライド高いとか、ちょっとねぇ……。自分で仕事引き受けて、それで忙しくって大変なんですって顔で働かれてもさぁ……」
足音と共に、ふたりの会話も遠ざかっていく。どうやら、女子トイレから出て行ったようだ。
ふたりの声が完全に聞こえなくなるのを待ってから、零果は大きく息を吐いた。「……有武さんのことだけは、呼び捨てなんだ」と、思わずひとり言が漏れた。そんなことはどうでもいい。どうでもいいけれど、言葉にできる感想はそれくらいしか思い付かなかった。
他の事務員から陰で言われているであろうことは、薄々わかってはいた。同じ内容を、言葉を選んで、もっともらしい言い方で、面と向かって言う上司もいる。同僚たちに特別好かれているとは思っていなかった。しかし、本人には届かないだろうと思って発せられる言葉というのは、こんなものなのか。
水を流し、個室から出た。鏡に映る自分の顔の疲弊具合に気分はますます陰鬱になる。腹の底まで冷え切っているように感じる。
同じ階にある休憩室へ向かおうと思っていたが、先程のふたりもそこにいるのだろうと思うと、足を向ける気にはならなかった。さっきの会話の続きを、今もしているかもしれない。
自分の席に戻って仕事を再開するというのも考えたが、こんな疲れた顔で休憩も取らず仕事をしているところを、誰かに見られるのも嫌だった。
結局、零果は四階に向かうことにした。階段で四階まで上ると、営業部が机を並べているフロアと、会議室が両側に並ぶ廊下を足早に通り過ぎる。外出していることが多い営業部だが、昼の休憩時間に突入しているこの時間は、いつにも増して人の姿がない。零果は何も躊躇することなく、通路の突き当り、外階段へと続く重い鉄の扉を開けた。
非常時の利用を目的に作られた外階段を、普段利用する社員はほぼいない。喫煙室以外の場所で煙草を吸おうとする不届き者ぐらいだ。外階段だけあって、雨風が吹き荒れ、もしくは日射しが照り付け、夏は暑く冬は寒いその場所に、わざわざ足を運ぶ理由。それは「彼」に会いたいからだ。
「おー、お疲れ」
鉄製の手すりにもたれるようにして、「彼」――有武朋洋がそこにいた。いつも通り、その右手には煙草がある。有武は、この外階段でよく煙草を吸っている。社内に喫煙室が設けられてはいるが、外がよほどの嵐でない限り、彼はここで煙草をふかしている。
「……お疲れ様です」
挨拶を返しながら、鉄の扉を閉め、有武の吐く煙を避けるため風上に移動する。向かい合うように立ちながらも、零果の目線は決して彼の顔を見ようとはしない。それもいつものことだ。有武も、そのこと自体を問うことはしない。ましてや、喫煙者でもない彼女が何をしにここまで来たのかなんて、尋ねたりもしない。
「何、どうしたの。元気ないじゃん。なんか嫌なことでもあった?」
口から大量の煙を吐きながら、有武はそう尋ねた。零果は「まぁ……」と言葉を濁しただけだったが、彼は妙に納得したような顔で頷く。
「まー、嫌なこともあるよな」
「……そうです、嫌なこともあります」
「だよな」
「せっかくの休日に呼び出されて仕事させられたり」
「…………」
「今日だって、あと二時間で会議の資料を作ってくれって言われたり」
「…………」
「その資料がやっとできたと思ったら、それを五十部印刷しろって言われたり」
「何、こないだの土曜日のこと、まだ怒ってんの?」
有武が小さく鼻で笑った。これは、この男の癖だ。この男は、上司でも取引先でも、誰の前でも平気で鼻で笑うのだ。
「土曜日は呼び出して悪かったって。でもあの時にテンプレート作って用意しておいたから、今日の資料作りがたった二時間でできたってことだろ?」
「……なんとかギリギリ、二時間でできたんです」
「でも、ちゃんと時間までに完成しただろ」
有武は、今度は鼻だけでなく、声に出して笑った。
「加治木さんはできるんだよ。俺は、できると思ったことしか頼まない。で、本当にちゃんとできるんだ、俺が見込んだ通りに」
「…………」
零果は下を向いたままだ。そんな彼女を見つめる有武の瞳は、からかうように笑っている。
「別に気にすることないだろ。周りからなんて言われたのかは知らないが、加治木さんは他の人ではできないことを――」
「私はもう、あなたの営業アシスタントじゃありません」
遮るように言った彼女の言葉に、有武が吐く煙の流れも一度途切れた。
「もう、私に……」
仕事を頼まないでください。そう言えばいい。零果が苦労ばかりしているのは、この男の仕事を引き受けるからだ。それを断ってしまえばいい。幸いなことに今の彼女は、それを咎められることのない職に就いている。もうアシスタントではない。ただの事務員だ。同僚たちが言う通りだ。
わかっている。頭ではわかっているのに、零果はどうしても、その続きを口にすることができない。うつむいたまま、口をつぐむ。
ふたりの間には沈黙が流れる。有武は煙草を咥えたまま、零果が言葉を発するのを待っているようだった。しかし、いつまでも話そうとしない彼女を見かねてか、短くなった煙草を携帯灰皿へと捨ててから、一歩、歩み寄って来た。
「加治木さんは、俺のアシスタントだよ。今も昔も、ずっと」
彼の身体に染み付いた煙草の臭いが、零果の鼻にまで届く。もう何年になるのだろう、この臭いをずっと、側で嗅いできた。いくつもの案件を、汗だくになったり、走り回ったりしながらこなしてきた。無理難題ばかりに直面し、関係部署に頭を下げ、時には上司に激昂され、取引先に土下座までして、それでも零果は、この男と仕事をしてきた。いくつもの記憶が一瞬で脳裏によみがえる。
「仕事を頼まないでください」なんて、言えるはずがなかった。どうして彼が自分に仕事を依頼するのか、本当は誰よりもわかっていた。
大きく息を吐く。肩に入っていた力を抜いた。
「有武さん」
「何」
「……コーヒー、奢ってください」
「は?」
「それで許してあげます」
零果の言葉に、ぷっ、と彼は吹き出した。
「コーヒーでいいの? どうせなら、焼き肉とか寿司とか言いなって」
まぁ言われたところで奢らないけどね。そう言いながら、有武はげらげらと笑う。零果は下を向いたまま、むっとした顔をしていたが、内心、少しほっとしていた。零果が多少、感情的な言い方をしてもこの男は動じないのだ。
「あ、ちょっと待ってて」
有武は唐突にそう言うと、外階段から廊下へと繋がる扉を開け、四階のフロアへと戻って行った。ひとり残された零果が呆然としていると、有武はあっという間に戻って来た。
「ほい、これ」
差し出されたその手には、缶コーヒーが握られている。社内の自動販売機に並んでいるものだ。どうやら、有武はこれを買いに行っていたらしい。零果は受け取ってから、その黒一色のパッケージの缶が、好きな無糖のブラックコーヒーだと気が付いた。
「それはコーヒーを奢ったって訳じゃないよ。さっき、デスクにあったカフェオレもらったから、そのお礼ね」
「もらったって言うか、有武さんが勝手に飲んだんじゃないですか……。あと、カフェオレではなく、カフェラテです」
「オレでもラテでも、どっちでもいいよ。飲んでやったんだろー。加治木さんがコーヒーはブラックの無糖しか飲まないの、知ってるんだから」
その言葉に、ずっと下を向いたままだった零果が一瞬、顔を上げて有武を見た。戸瀬から缶飲料をもらった時、「よりにもよってカフェラテか……」と思ったことが、バレているのではないかとさえ思う。そのくらい、目が合った途端、得意げに笑う有武の顔。憎たらしいことこの上ない。零果はすぐに目を逸らした。
「……やっぱ、許さないかも」
「は?」
「なんでもないです」
有武は肩をすくめた。作業服の胸ポケットから煙草の箱を取り出し、一本咥えて火を点ける。吐き出された煙は吹く風に流され、あっと言う間に目では追えなくなった。
いただきます、と小さく声に出してから、零果は缶コーヒーのプルタブを開けた。冷たいコーヒーをひと口流し込んでから、喉が渇いていたことに気が付いた。
疲れたな。改めてそう思う。百円で買える缶コーヒーの味わいにさえ、癒されていくように感じる。
今日は良い天気だ。この外階段に吹く風も、日射しも心地良い。ここから見下ろせる、なんてことのない街並みも。この男との何気ない会話も。ここにあるものすべてが、冷え切っていた零果の心を解きほぐしていくような気がする。
「加治木さん、昼飯はもう食ったの?」
煙を吐きながら、有武がそう訊いた。
「いえ……」
「何、また食ってないの? ちゃんと食わないと、身体に良くないよ」
「……有武さんは?」
「俺は今日、三時から会議で、終わったらその後に会食だから。昼飯は食わなくてもいいかなーって」
「会食までに、お腹空いちゃうんじゃないですか?」
「何か軽くは食べるけどね。会議中に腹が鳴っても締まらないし。ただ、四十歳過ぎるとね、やっぱ食った分は太るんだわ」
そう言う有武は、今年で四十一歳のはずだが、まったく太っていない。零果は七年前から彼を知っているが、出会った頃から体型が変化したとは思えない。ただ、それは本人が体型を維持する努力をしているからだろう。
そして、そういう努力ができるのであれば、もう少しこまめに髪を切ったり髭を整えたりしてもいいのではないか、とも思う。特に最近の有武は、髪にも髭にも白髪が混じるようになった。もう少し身なりを整えれば、印象もまた変わると思うのだが。
「あ、そういえば、もらったアンパンがあるんだった。アンパン、半分食う?」
「いえ……あの、今本当に、食欲がなくて……」
零果はそう言いながら、無意識のうちにみぞおちの辺りをさすっていた。トイレで聞いてしまった、同僚たちの会話。無遠慮に吐き出された彼女たちの言葉、その声音の棘が、零果の胃の辺りに突き刺さっている。とてもじゃないが今は、何か固形物を口にしようという気にはならなかった。
「ふうん、あ、そう」
と、有武は煙草をふかしながら返事をした。零果の様子を特に気に留めている様子も、提案を断られて落ち込むような様子もない。そうやって、無関心を装う節がこの男にはある。
「じゃ、今度は喫茶店にでも行こうか」
有武が煙草を吸い終わった頃、零果も缶コーヒーを飲み終えたところだった。
「コーヒー奢るよ。どこか行きたい店ある? 俺の好きな店でもいい?」
「どこでもいいですよ」
「了解。また連絡するわ」
有武が外階段とフロアを繋ぐ、重たい扉を開ける。開けたまま待ってくれている彼に、小さく会釈をしながら零果が先に通る。触れそうなほどすぐ近くに寄ると、煙草の臭いをはっきりと感じる。今は吸った直後なので、臭いはなおさら強烈だ。
「くっさ……」
「あ?」
零果の口から思わず零れた言葉に、彼は即座に睨んでくる。
「すみません、つい、本音が……」
「悪かったな、煙草臭くて」
有武は舌打ちをしながら零果に続いてフロアへ戻り、外階段への扉を閉めた。
「有武さんは禁煙しようとは思わないですか?」
「思わないねー。だから俺が臭いのはこれからも我慢してねー」
「…………」
臭いと口走ってしまったことを根に持っているのか、有武は不機嫌そうな顔だ。
「あ、有武くん!」
並んで廊下を歩いていると、突然、背後から声をかけられた。振り向くと、通り過ぎた会議室から、ひとりの女性が廊下へ顔を覗かせている。
肩につかない長さで切り揃えられた黒髪。前髪がセンターで分けられているので、その丸さがはっきりとわかる額。染みも皺もない白い肌には弾力がある。彼女が今年で四十歳になるのだと聞いても、信じる人はまずいないだろう。零果より頭ひとつ分、小柄なことも相まって、彼女――桃山美澄は、二十代に間違えられることも少なくない。
実年齢よりも若く見られる桃山は、実際は経験豊富な中堅社員である。そして何より、ずば抜けて優秀な社員として、社内外で有名だ。営業アシスタントとして三人の営業マンの補佐についているが、「桃山本人が営業職になったら、売上額が過去最高になるのではないか」という憶測は、かれこれ十五年前から上層部で囁かれている、らしい。有武の営業アシスタントを務めているのも彼女である。零果は仕事を手伝わされているに過ぎず、本業は事務職であり、有武の本来のアシスタントは桃山なのだ。
桃山の顔を一目見るなり、有武は露骨に嫌そうな顔をした。しかし、それを気にする様子もなく、彼女は近付いて来る。
「有武くん、探したんだよ。午後の会議の資料の進捗はどう? 間に合いそう?」
「あー、それなら大丈夫。加治木さんに頼んでるから」
桃山は有武の隣に並ぶ零果を見やり、申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「ごめんね加治木さん、また面倒な仕事、有武くんに頼まれちゃったね」
「いえ、あの、大丈夫です」
零果はいつも、桃山を前にすると困惑してしまう。謝る彼女に対して、なんて言葉を返せばいいのか、わからない。
「資料は? どのくらい出来てるの? 続きは私が代わろうか」
「あの、もう、完成はしていて、あとは印刷するだけなんですが……」
「本当に? もう出来てるの? すごいね加治木さん、やっぱり優秀だね」
「いえ、そんなことは……」
桃山はにこにこと、朗らかな笑顔だ。嫌味なところは感じさせない。実際、嫌味など微塵も込めていないということは、零果もわかっている。返す言葉に悩んでしまうのは、そうやって本心から褒めてくれる存在がそれだけ稀少だからだ。
「じゃあ、資料の印刷はこっちでやるよ。月末も近いし、加治木さん、自分の仕事も忙しいでしょう?」
「そんなことは……」
そんなことはありません、と言おうとして、後輩の女子社員から書類の束を受け取っていたことを思い出す。そうだ、あの書類をチェックしなくてはいけないのだ。思わず言葉に詰まってしまう。桃山はそれを見逃さなかった。
「うん、資料の印刷は私がするね。もう有武くんにメールで送ってくれてるんだよね? 有武くん、私のアドレスに転送してもらっていいかな?」
「はいはい、わかりましたよ」
有武は窓の外に目線を向けたまま、そう返事をした。彼のそんな態度にも、桃山は顔色ひとつ変えることはない。柔和な笑みのまま、零果に向き直った。
「加治木さん、忙しいのにいつもありがとうね。本当は私がやらなくちゃいけないことだから、こんな風に言うのはおかしいんだけど、有武くんは加治木さんと仕事をするのが本当に楽しいみたいで」
「い、いえ、あの……」
桃山は続けて言う。
「でも、加治木さんには事務職としての仕事もあるんだから、しんどかったり、難しかったりする時は、いつでも私に言ってね。有武くんだって、それで加治木さんのことを悪く思ったりはしないからね。私も、有武くんも、いつだって加治木さんの味方だから。無理はしないでね」
その言葉に、零果は頷くことしかできない。気を抜くと、泣いてしまうかもしれない、とさえ思った。桃山が自分の上司だったら良かったのに。零果は今の上司である、事務長の顔を思い出しながらそんなことを思う。桃山が上司だったら、毎日、もっと楽しく働けるかもしれないのに。
けれど、と思い直す。
桃山はかつて、零果の先輩だった。同じ営業アシスタントだった。三年前までそうだった。零果は彼女の下に就き、多くのことを学んだ。彼女の元から離れたのは、自分なのだ。そのことを、零果は今も悔やんでいる。
「それとね、」
桃山は一歩、零果に近付くと、声を潜めて言った。
「加治木さんが有武くんから直接仕事を任されていることは、事務長も、営業アシスタント長も、営業部長も合意している事柄だよ。それなのに、加治木さんのことを悪く言う人が事務員の中にいるみたいだね?」
脳裏を過ぎったのは、女子トイレで聞いた会話の内容だった。同僚の言葉が、耳元でよみがえる。
零果は思わず、桃山の顔を見た。先程まで朗らかに笑っていたはずの彼女は、もう笑ってはいない。口元は笑みを浮かべたままだったが、その瞳には鋭い光があった。それはぞっとするほど、冷たい目だった。
「うちの営業アシスタント長は、そっちの事務長と仲が良いからね。私が事務長に言っておいてあげようか? 『部下をよく指導しておいてもらえませんか』って。加治木さんは有武くんの仕事をサポートしてくれているのに、それを邪魔されたら困っちゃうんだよ」
桃山には、こういうところがある。普段は温厚なのに、時折、何かの弾みでとてつもなく冷酷な表情を見せる。
零果は慌てて、首を横に振った。
「そんな、大丈夫です」
「そうかな? 私はそうは思わないけどな。加治木さんのことを悪く言う社員が同じ事務の中にいるなんて、とてもじゃないけど――」
「桃山、もういいって」
ずっと上の空でいるように見えた有武が、突然、会話に割って入った。
「加治木さんが大丈夫って言ってるんだから、とりあえずは大丈夫なんだろ。もし何かあったら、桃山に相談するよ」
「…………」
桃山はしばらく無言で有武を見上げていたが、やがて再びにっこりと笑った。それから、零果へと向き直る。
「うん、加治木さん、何かあったら遠慮なく相談してね。いつでも聞くからね」
「いえ、あの、お気遣い、ありがとうございます」
何度も頭を下げる零果に、桃山はにこにこと微笑む。
「ううん。逆に、気を悪くしていたらごめんね」
「いいえ、気を悪くするなんて、そんな……」
「私はこれでも、営業アシスタントだから。有武くんが気持ち良く仕事をするために、私にできることは全部したいんだ」
そう、桃山の目的は、あくまでも「それ」だ。営業アシスタントとしての職務を全うしたいだけなのだ。零果のことを気遣っているかのように聞こえる言葉も、すべては有武の仕事を円滑に��ませるため。反対に、彼の仕事ぶりを邪魔するものを、すべて排除したいだけ。
有武から仕事を頼まれた零果がその意欲を削がれることがないように、彼女のことを悪く言う同僚を排除しようと考えているのだ。その点、桃山は零果のことを「有武の仕事にとって有益にはたらくもの」と認識しているようだ。そうでなければ、零果に仕事を依頼していることを許したりはしないだろう。
「何かあったら言ってね」と言い、「それじゃあ」と手を振って、桃山は営業部のフロアへと向かって行った。
桃山の姿が見えなくなると、その途端、有武は大きく息を吐く。
「はーあ、おっかない女……」
「桃山さんのことを、そんな風に言わなくても……」
普段は飄々としている有武も、桃山を前にするとどこか緊張しているように見えるから不思議だ。そう思いながら、零果は有武の顔を見上げ、
「あ……」
「あ?」
「いえ、なんでもありません……」
反射的に目を逸らした零果を、彼が気にする様子はなかった。ただ、「加治木さん、俺の正式な営業アシスタントに早く戻ってくれよ」と、どこか冗談めかした口調で言った。
その言葉に、零果は何も答えなかった。うつむいたままの彼女の左肩をぽんぽんと、軽く二回叩いて、「じゃ、また」と、有武も営業フロアへと消えて行った。
「…………無理ですよ」
有武の背中も見えなくなってから、ひとり残された零果はそうつぶやく。
事務部に異動して二年。今となっては、営業アシスタントとして働いていた過去が、すべて夢だったのではないかとすら思える。あの頃は、毎日必死だった。ただがむしゃらに仕事をこなしていた。どうしてあんなに夢中だったのだろう。零果はもう、当時の感情を思い出すことができない。 二階の事務部フロアに向かって歩き出す。所属も業務内容も変わったが、今も零果には戦場が与えられている。運動不足解消のためにエレベーターを使うのではなく階段を降りながら、頭の中では午後の仕事について、すでに思考が回り始めていた。今の自分には、やるべき業務がたくさんある。戦うべき雑務がある。そのことが、何よりも救いだった。
※『コーヒーとふたり』(下) (https://kurihara-yumeko.tumblr.com/post/746474804830519296/)へと続く
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【10月9日(月):ばんごはん@実家】
�・実家に帰ってきた日、冷蔵庫に貼ってあるホワイトボードに「エビマヨ食べたいな...」て書いてあった。
・油断してたら冷凍庫から買い置きのエビが出してあったので、その日は殻だけ剥いてお酒に浸けといた。
・マヨネーズケチャップレモン汁砂糖合わせてソース作って。
・キャベツ赤ピーマン緑ピーマンはハハに刻んでもらった。
・エビをあげる前に拍子木に切った長芋をあげて塩と青のりまぶした。
・片栗粉たっぷりまぶして揚げ焼きしてソースに絡め、キャベツの上にドーン。
・実家近くの産直野菜の店でデカすぎ、皮ちょっと傷ついたナスを買ってた(2つで90円♪)。
・厚切りにしてしましまに皮を剥いてオリーブオイル塗ってラップして電子レンジで柔らかくなるまで加熱。
・みそ酒みりん砂糖合わせてレンジで加熱。すりごまたっぷり、すりおろししょうがも加える。
・なすに田楽みそたっぷり、枝豆をハハに飾ってもらう。
・板摺りして叩いたきゅうりに塩生姜ごま油ラー油少々
・大根千切り細く割いたカニカマ塩お酒オイスターソース中華スープの素入れて味整えてねぎ散らした。
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夏の終わりのご提案!!
気が付けばあっという間に9月、Freedom Universe "夏" も終わり、
次の Freedom Universe は…
現在頑張って製作中なのでまだ内緒です!
Freedom Universe "夏"(前回記事)👈クリック
Freedom Universeの話し合いをしている時に、それだけだと間隔も空きすぎるし25周年がちょっと寂しいので、間に Custom Style や Order Style のご提案モデルを何本か作ろうっ!て事になりました。
今回は自分達がご提案する " Order Style " のベースとギターを1本づつご紹介します!
Freedom Universe第一弾の記事の時にも書きましたが、F.C.G.R.ではギター、ベースのオーダーを下記の 「 3つのスタイル 」 に分類しています。
・ Standard Style:各モデルの基本仕様となるスタイルです
・ Custom Style:多彩な選択肢の中からチョイスした仕様で構築された製品です
・ Order Style: Standard StyleにもCustom Styleにも該当しない特殊な仕様を盛り込んだ場合に適用される呼称です
前置きが長くなりましたが、そろそろ今回のご提案モデルのご紹介をします!!
まずはギターから…
● Order Style RRS-Bravery LS-FT Proto
● Color:淡麗 《響》 セセラギ
さて何を作ろうか~?
と考えていた際に、ちょうど 島村楽器 Coaska Bayside Stores横須賀店様 から、「 RRS Braveryのトレモロ付き! 」 というオファーをいただいていたこともあり、折角ご提案するならこれまでと同じような仕様の物を作るのはつまらないので、色々と仕様を変えてご提案をさせていただきました。(RRS Bravery にトレモロを付けたものは今迄何本か作ったことがあったので)
大きく変えたところは以下の通りです!
《 ネック 》
● スケール:25インチ(通常) ➡ 25.5インチ(ロングスケール)に変更
RRS Bravery にトレモロを付けると、デザイン的にどうしてもブリッジの位置がネック寄りに見えるのが気になっていたので、スケールを伸ばしてなるべくボディエンド側に下げる様にしてみました。
● ヘッド角度:11度(通常) ➡ 7度に変更
通常、RRシリーズの6連ヘッドの角度は11度ですが、今回は25.5インチ(ロングスケール)ということもあり、テンション感も考慮して7度に変更してみました。
● ヘッド部のトラスロッド調整用ナットを Hydra同様の「埋め込み」タイプに変更
通常、RRシリーズのトラスロッド調整ナットはパイプレンチで調整するタイプのG社風ナットを採用してトラスロッドカバーを装着していますが、今回はHydraに採用している6角レンチで調整するタイプの「埋め込み式」に変更しました
● ナットを:ヘッド角付きのG社風 ➡ ヘッド角無しのF社風ナットに変更
通常、RRシリーズのナットはヘッド角度付きのG社風ですが、ヘッド角度無しのF社風に変更しました。
ナットの前に木を残してあるので、ヘッド角度の無いギターと同様の見た目になっています。
・ 通常と今回のヘッド比較
・ヘッド裏面にもご注目!
(ネックその他)
・ ヘッドトップ:ボディと同じフレイムメイプル貼りのマッチングヘッド仕様にしました。
・ ポジションマーク:「ブルーマーブル・楕円・白蝶貝枠付き」を採用しています。
・ ネック材:メイプル
・ 指板材:ローズウッド
《 ボディ 》
● Hydra同様の アッセンブリ(HSH)&トレモロブリッジ(VG-300)を採用
RRS Bravery と Hydra を合体させた感じにしてみたくなったので…
・ P.U.レイアウト:HSH
・ ブリッジ:T.O.M.& ストップテールピース ➡ VG-300
・ コントロール:Hydra同様の内容&位置に変更(1Vol. / 1Tone / 1Tap Ctr.(Push/Pull) / 1Mini SW / 5way Lever SW)
にしました!
・ Hydra 24F
・ RRS Bravery LS-FT(今回)
● よりハイポジションまで弾きやすいヒールカット加工
ハイポジションのアクセスをより良くする為に、通常のRRブレイバリーより大きく削ってあります。
(ボディその他)
・ ボディトップ材:RRS Braveryは通常、トップ材無しのソリッドボディですが今回はフレイムメイプル2pcを貼っています。(ボディバックはL.W.アッシュ2pc)
カラーは夏に出来上がる予定だったので、オリジナルカラー 『 淡麗 《響》 セセラギ 』 に塗ってもらいました。
想像以上にかっこよく仕上がったのでちょっとビックリです!
ギターなので音に関しては弊社営業担当の小野に登場してもらいます。
~ インプレッション ~
・ しなやかさとワイルドとエレガントさを融合させたようなサウンド
・ サウンド的には、まさにBraveryよりなHydraとの中間といった感じで、双方の良いとこどりな感じだと思いました!
・ どちらかと言えば、やはりRRS Bvだけあってロック・サウンド寄りではあり。マーシャルで気持ちいい!
>これはHybrid TypeⅡがついているから、という理由でもありますが…
・ アタックは適度に出やすく、ロー(低音)の部分もしっかりと感じられる(ボディシェイプとスケールの影響でしょうか)
・ テンション感は、きつすぎず、緩すぎずでちょうどいい感じ!
>EZa 25inとも比較してみましたが、持ち替えても違和感はありません。
確かにRRS Bvの方がテンション感はありますが、持ち替え時にどちらかが緩い・きついに偏った感じ・印象は受けず、
どちらにしても弾きやすいと感じられました。
>個人的ですが、自分はロングスケールに慣れているので、どちらかと言えばスケール感・テンション感の面では
今回のRRS Braveryの方が扱いやすいと感じました。
・ RRのシングルカットのボディに、スーパーストラトのアプローチでのアッセンブリ&トレモロブリッジは、抱えた時の安定感や操作性的に、もう一つのオールラウンダーとして扱いやすいですね。
ロック系サウンドメイクに寄せた感じだと、音的にはこっちの方が使いやすいと感じました。
以上の様な感じだそうです!
* こちらのモデルは、9/9(土) に 「 島村楽器 Coaska Bayside Stores 横須賀店様 」 で開催されるイベントに出品予定ですので、ぜひお気軽にご参加の上、現物を見て弾いてみてください!
・ イベント特設ページはコチラ👈クリック
そして次はベースいきます!!
● Order Style Anthra-5st.
● Color:0:00
ベースの方は 「 Anthra-5st. 」 にしよう!ということになったので、まずは全体のイメージ決めから。
イメージ:『 夏の真夜中の湾岸線 』
(なんとなく、弊社スタッフの年齢層がうかがえるかもしれませんw)
ということで、色は弊社オリジナルカラー 「 The Hours / 0:00 」に即決!
アッシュ材の木目が全体の雰囲気をグッと引き立てています。
そして真夜中の湾岸線と、そこを走る車をイメージしつつ、各種仕様を決めていきました。
● ポジションマーク:新色 「 レッドマーブル ・ 楕円 ・ 枠付き 」 を採用
車のテールランプをイメージした感じです。
*マーブルシリーズのポジションマークはあと何色かある予定なので新色が出来たらSNSの方でご紹介していきます!
● ピックガード:特殊カラーのアクリル素材を使用
白と青が入り混じったマーブル模様で、ボディカラーの 「 0:00 」 と相まって、真夜中の空や雲(もしくは海)みたいな感じに仕上がりました!
*今回使用したピックガード素材は、「株式会社アヴァンセ」さんというところで作って頂きました。
他にもたくさんの特殊なカラーの材料をお持ちなので、気になった方は是非「株式会社アヴァンセ」さんに直接問い合わせてみてください。
・株式会社アヴァンセさん 👈クリック
● ブラック&シルバー(さりげなくレッド)のコンビネーションパーツを採用
パーツは基本ブラックパーツでペグのブッシュとブリッジのサドルをシルバーにしてみました。
なんとなく 「 タイヤとホイール 」 的なイメージ!?な感じです。
そしてさりげなくコントロールノブのポインターをレッドにしてあります。
捉え方は様々かと思いますが、赤いポジションランプっぽくも見えますね!
こちらのAnthra-5は新Shop & Show Room 『 Universal Space 』 で試奏&ご購入可能ですので、是非弾いてみてください!
(ご来店にはご予約が必要です)
25周年はあと数カ月になってきましたが、まだまだご紹介できる物はたくさんあるので
がんばってご紹介していきます!!
木工長:郷右近
新Shop & Show Room
『 Universal Space 』がオープンしました!!
詳細はコチラ 👈クリック
〒116-0002 東京都 荒川区 荒川 7-14-11 1F 営業時間:11:00 – 13:00 / 14:00 – 18:00 定休日:毎週水・木曜日、祝祭日、お盆、年末年始(土・日曜日は営業しています)
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木枠を使ったスクエア窓の事例 お隣の緑を借景に、木枠の窓で特別感をプラス ちょっと工夫すると、部屋のポイントになります 気になることは相談してください◯ 他にも事例を紹介しているので @kazuya_ikezoi からとんで見てください #借景 #ピクチャーウィンドウ #天井板貼り #木枠の窓 #アクセント窓 #デザイン窓 #家づくりのアイデア #設計士とつくる家 #コラボハウスで家づくり https://www.instagram.com/p/CoryFDuPjr6/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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2023年12月23日(土)
今週の天満天神繁昌亭昼席には露の新治さんが仲入りで出演中、冬休みに入ったのでようやく伺うことができた。冷え込みが厳しいなかで客の入りを心配したが、場内は2階席にも人が入ってほぼ満席。私にとって今年最後の寄席を良い雰囲気の中で堪能することができた。明日からは兼業主夫として小掃除に精を出すのだ、頑張るぞ!
6時起床。
朝食。
洗濯。
第4水曜日は<使用済み天ぷら油回収>、7時30分に幟とタンクをセットし、10時には業者が回収に来てくれる。今回は<2L>だった。
繁昌亭のスケジュールをチェックすると、なかなか面白そうな会を発見、本日10時発売とのことで早速<ぴあ>でゲットした。
ツレアイは和服に着替え、早めのランチはカップヌードル。
いつものように、阪急桂駅から南森町に向かう。
なかなかバラエティーに富んだ番組で楽しめた。<まいどおおきに露の新治です>に送ったメモを貼り付けておこう。
私の職場(私立女子大学)では22日(金)が年内授業終了、23日(土)になってやっと天満天神繁昌亭昼席に伺うことができました。土曜日とあって1階席はほぼ満席、2階にも客の姿があっていい雰囲気で開演です。トップバッターは希遊さん、軽いネタですがもう少しゆっくり喋ってくれると年寄りでも聞きやすいのですが(笑)。2番手はそうばさん、福岡出身の九州男児からすれば関西の言葉は品がないとのこと。そこから「ヒレ肉」「ヘレ肉」をざこば師匠へとつなぐ上手い運び、演題が何故こうなるかは木戸銭払った客だけの楽しみ。初めて聴きましたが漫談というより一席のネタになっています。続いて純瓶さん、寄席サイズにコンパクトにまとめて聴かせてくれました。似顔絵のいわみせいじさん、なんと隣に座るツレアいがモデルになることに、帰りに作品を頂きました。吉弥さんは三枝作品、初めて聴きましたが創作落語でもうまく聴かせてくれるのは実力の証明。さて我らが師匠は鉄板の狼講釈、狼の前で苦しむ五目講釈、いつも以上にリアリティーがありました(笑)。中入り後は染左さんが袴姿で登場、大きな所作の芝居話で楽しませてくれました。文都さんは自作でしょうか、日本昔話のパロディーをダジャレを恐れることなく連発して大うけでした。千田やすしさんは来年で芸歴50年とのこと、我らが師匠と(ほぼ)同じキャリアですね。腹話術には人形が登場するまでの巧みな話術が重要であることを再認識しました。トリは塩鯛さん、乗り物のマクラを十分振られましたが、できればマクラを軽くしてサゲまで聴きたかったですね。 私にとっては今日が今年の落語納め、明日からは兼業主夫として小掃除に励みます。
いつも通り、帰路の桂駅で揚げ物買って帰宅。
息子たちにはスパークリングワイン、私たちは<瑞冠>を燗して乾杯。
片付け、入浴、体重は150g増。
さすがに電車移動だけなので、3つのリングは完成せず。
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【日程変更】京都市中京区床張り7月6-8日開催
速報かつ日程変更です。6月にやった木造家屋の床張りの第二弾7月7月6日(木)から8日(土)までの三日間で実施する予定です。
今度は[捨て張り12mm]+15mm檜フローリングの組み合わせで床張りをします。また捨て張りに使う合板の継ぎ目に気密テープを貼ることで隙間風を防ぐ工夫を実践します。
極寒の冬が名物の京都ではかなり有用な技術になるのではないかと思う次第です。木金土と三日間平日と土曜開催になります。平日だけだと休みが休みが取れないというお声をいただきまして変更しました。
今回は2階の部屋で、羊毛断熱材は一階の天井に施すことで2階床下の断熱にする予定です。このあたりも現地で解説したいと思います。
依頼主さんからのメッセージです。 ”世界に大きく遅れをとっている日本の住環境。新築でしか省エネ住宅ができないわけではありません。今ある家をごみにしない。活かして快適にする方法を一緒に体験しましょう!” 相変わらずそこかしこで住宅をどんどん壊していますが、家庭での少々のゴミ削減活動も吹き飛ぶぐらいの物量で廃棄物を出すのが建築物です。可能な限り今あるものを生かして住処をつくれるようになるといいと思います。
そこで床張り技術ということです。
[今回の現場の特徴]
現在は資材搬入のため床が空いています。これは閉じられさらに根太が打たれた状態からスタート。
1.根太にベニア板を打ちその上から少し高級な檜のフローリング板をフロア釘で打ち付け固定します。接着剤は使いません。 …30mmの厚さの檜の板は高いので、合板を張ってその上に現実的な価格の厚さ15mmの檜のフローリング板を釘で止めます。現代は省力化のためエアー釘打ち機仮止め釘(虫ピンみたいなやつ))と接着剤を使うことがほとんどですが、ケミカルですし板の再利用が難しくなりますんで釘で止めます。
2.羊毛断熱材を知る。 断熱材をどこに使うかはそれぞれ狙いがあります。今回は2階なので、一階の天井を断熱することで効果を狙う作戦です。今回はやりませんが、もう一つは床下に断熱材を充填する方法もあります。そちらも解説します。
[京都市中京区床張り概要] ●開催日:2023年7月6日(木)-8日(土) ●時間:6日:10:30開始17:00終了 7.8日:9:30開始17:00終了 ●定員:各日10名 ●内容:今回は、床下の骨組みである根太(ねだ)がある状態からスタートします。これは普段は床板に隠れて見えません。自分で根太からやる時にも大いに参考になるかと思います。 初日の最初は講師(床張り協会伊藤)から床張りの基本的な考え方の説明や中古物件の見方などの話をしつつ実習します。 ●場所:京都市中京区壬生エリア※エントリー後に住所お知らせします ●持ち物:水筒、マイコップなど飲み物道具。以下は、あればお持ちください。上履き、玄能、裁ちばさみ、差しがね定規や、タッカー、鉛筆、のこぎり ※数名でしたら玄能、差しがねを無料で貸し出せます。 ※道具には名前を書いてください。現地でテープも貸し出します。 ●服装:汚れても良い動きやすい格好 ●参加費:3日間15000円(3千円お得) 2日間11000円(千円お得) 1日のみ6000円 ※保険付き ※学割は1日あたり2000円割引です。 ●アクセス:最寄りのバス停は四条中新道、最寄りの駅は、JR二条駅、地下鉄二条駅、徒歩8分。阪急大宮、西院からだと各徒歩15分 駐輪可能、駐車不可。 ●宿泊希望者:宿泊を希望される方は寝袋持参で現場宿泊可能です。ほか紹介もできます。
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ムー旅 平将門巡り「胴と首をつなぐ」崇敬の旅 ・その2
さて、再び🚍に乗り込み、次の目的地は東京に戻って神田明神……ですが、高速に乗ってしばらくした所で渋��にハマりました😰
運転手さんが頑張ってくれて、何度も車線変更しつつ行ってくれるのでそれ程はノロノロ運転というわけではなく、完全に止まることもほぼありません。ところが、ここで地獄に陥った方がお1人。🚍内で缶🍺を持ち込みほろ酔い気分になってたのが、いきなりの尿意に襲われたそうで。いつものクールなイメージがすっかり崩れ落ちるほど悶絶しまくられた挙げ句、松原タニシ氏からは、
「尿意(如意)輪観音のご加護」
という凄ぇパワーワードを送られーーあまりにも素晴らしい弄りに🚍内大爆笑でした。さすが関西出身だけあって、弄り方がプロですな😅他にも「平将門の呪い」って仰ってたけど、そこは濡れ衣だと思います😂
そうこうして東京はまだかーーなどとなっているうち、三郷を過ぎいよいよ限界が……😖となったところで。
八潮PAの看板が!!
救いの神です。迷わず🚻休憩が入りました。戻られたあとは、再び「今度からオムツした方がいいんと違います?」と弄られておられましたけど😅
そのままスカイツリーを横目に、堀切~鐘ヶ淵~両国で高速を降りて、浅草橋からお茶の水へ。ここら辺になると、ほぼ庭ですね😊神田明神に到着した頃はとうに6時をまわってましたが、このようになお明るい。
⛩️の前で一礼して山門を潜ると、おお、さすが6月。夏越の祓の茅の輪がデデーンと目に飛び込んできましたo(^-^o)(o^-^)o
穢れを祓う為の人形(ひとがた)が貼り付けられています。取りあえずここで神職の方の説明(多分待ちかねておられたんじゃないかと💦💦)があるので、一旦茅の輪くぐりは脇に置いといて。
神田明神(神田神社)についての説明を受けました。何度かお詣りに来てるので概要は知ってましたけど、やはり奉職なさっておられる方からの説明はそれ以上に知識が深い。
前編では、延命院や國王神社には常駐の神主さんも住職さんも居られないと書きましたが、例祭の折は神田明神(正式名称は神田神社だけど、生まれも育ちも東京在住者にはこちらの方が馴染みが深いので、そのまま神田明神と呼ばせてもらいます)からも神職者が派遣されるそうです。なるほど���😲
そもそも、将門塚保存会から石碑を贈ったりするくらい、坂東市と東京の繋がりって深いんですよね。将門ネットワーク。
神田明神は関東大震災で本殿が焼失しており、現在のものは「二度と燃えるところを見たくない」という氏子さん達の意見を取り入れて、鉄筋コンクリート造りで再建したそうです。当然構造上は木造より強度が増しているので、柱はそれほど必要とはしていない。なのに本殿の支柱が多いのは、日本の神社建築に沿った建物にする為。確かにこの方が威容がありますもんね。
説明のあとは茅の輪を慌てて8の字にくぐり、ツアー参加の皆さんがずらっと並んでいるのを尻目に境内にある波除神社を参拝。ここだけは将門さんとは関係がありませんが、父方の祖父が戦前築地に勤めていた関係で(波除神社は築地からの分霊なんです)どうしても頭を下げておきたかったの!!
時間に余裕があったら他にも(神社裏の階段とかw)寄りたいところですが、それはまた個人で💪😁
ようやく待っている人が少なくなったところで、本殿に二礼二拍手一礼。本当は神拝詞も唱えたいところですが、あれをやると隣にいる人がぎょっとして、変な人認定される可能性があるのと、時間がないからカット💦💦
すぐに🚍に戻り、最後のそして最大の目的地である将門塚(首塚)へ。流石にここでは日没しており、
薄暗い逢魔が時の中での参拝になりました。
しかーし、
2020年からの改修工事により、以前あった筈の植え込みがほとんど失くなっちゃってる😳
もうね、まっ更な綺麗な塚以外は何んにもない空間なんですよ。
子供の頃とか、よく「首塚の写真を撮ろうとファインダーを覗くと生首が飛んでくる」という噂がまことしやかに囁かれて、都市伝説となっていましたが、そんなおどろおどろしさは全くなく。単なる史跡になっちゃってました。確かに参拝はしやすくなったろうけど、これはちょっとクリーンになり過ぎ💦💦
恐らく、パワースポットとしての役割はほとんど消えちゃったんじゃないでしょうか?お詣りする人の念が溜まっての意味もあるもんな、アレは😥
ちなみに将門塚の改修工事に伴い、将門塚と延命院とで互いの土を交換しているとのこと。
ともかく、私にとっては付近はさんざん歩くものの、生まれて初めての将門塚訪問。
い・ろ・は・すで簡単にお清めをして、手を合わせました🙏お賽銭入れにはやはり九曜紋。こちらの石碑が先程の神田山延命院と対をなすものか……どうぞ安らかに東京の街を護って下さいーーそう願って、ここを後にしました。
さて。時間は7時を過ぎ、トークショーとディナーを頂く為に浅草ビューホテルへ到着。こちらが最終地点となる為に、🚍とはお別れです。お疲れさまでした。そして、ツアー初めから色々とお世話になりました🙇♀️
運転手さんが親切に教えてくれたお陰で、座席難民にならずに済みましたもん💺
ホテルでのイベントはムー旅のみだったので、至る所で案内板が💦💦
そして通された宴会場広ーーーい!!
いちテーブル大体5名ほどで、まずは乾杯用のソフトドリンク(オレンジジュースとウーロン茶の2択)が配られました。
司会はムー編集部のM氏。三上編集長との阿吽の呼吸の掛け合いが楽しいです。ここでパワーポイントを使っての旅の振り返り。松原タニシ氏と同行されたカメラマンの方が撮影されてたのかな?
トークショーは撮影禁止でしたが、ディナーのフルコースのみ撮らせてもらいました。
凄い豪華だったんですよ。こんな本格的なご馳走にありつけると思ってなかった😍💕
蓴菜の餡といくらの乗った胡麻豆腐、お刺身はマリネされてサラダ仕立て、白身魚(スズキっぽかった)の香草焼き ラタトゥイユソース添え、ほたて入りのパエリア?(サフランライスかな?バターが効いててコクがあり、とても美味しかったです💕最初ちょい少なめについじゃったので、後から余っていたのをおかわりさせてもらいました💦)、コンソメスープ。デザートはいちごのムース フルーツ添え、コーヒーはデミタスカップでしたが、エスプレッソではなかったです。香りが良かった💕
ツアー参加者が食べている間もずっとトークショーは続き、ちょっと申し訳なく思ってしまいました💦💦
トークの内容は、事前に🚍の中で記入してホテル到着時に回収された、参加者からの将門さんに関する質問が中心……の筈だったのに、いつの間にか三上編集長個人への質問が😳
それアリなんですかーー🤣
Q:いつも黒い服を着ていらっしゃいますが、私服なのですか?
A:私服です。そろそろクリーニング代を計上しようかな(え!?)
Q:正月カレーは何日続きましたか?
A:100日続けました(元旦から🍛を食べ続けておられたそうで……それを知ってるムー民の方からの質問が濃いい😂)
Q:お化けを見る方法を教えて下さい
A:出るところに行けば見れます。
ここで、聞きたくなかった情報が……霊能者の方はほぼ体温が低いそうなんですね。私、平均体温が35.6℃なの😰更にコロナが5類になるまでは、外出先で体温測ると大概エラーマークが出ました。34.6℃とかが普通だったから💦💦
ほぼ零感だけど、たま~に怪音を聞いちゃった経験があるのに加えて視える人間が周りにごろごろいるの。てことは、今は視えてなくてもいつか条件が合致しちゃうと、視えちゃうようになる可能性もあるのかも😱
嫌だー、面倒臭いぃーー‼️
トークショーの締めくくりで、三上編集長が「無事かえる」の話をしておられました。これは、将門さんの首が晒されていた京都から戻ってきたことを表しているという説が主流ですが、更に蛙(かわず)⇒河衆⇒河童の意味もあるそうで。行きの🚍の中でたたらの話も出てたもんなー。ともかく、旅から無事に家に着きますように、と。
楽しいツアーでした。ムー的にも歴史的にも、多方面で濃いい話が満載でした。
余談ですが、家にある将門さん関連で読みたいなと思っていた何冊かの📚
もしかしたら、今なら簡単に見つけられるんじゃないかな🤔と考えて、探してみました。どこに置いたかすっかり忘れてて、見つかるまで何時間かかかっても仕方がないかな😥って思ってたんですが……何とわずか15分くらいで全部出てきちゃったんです😌
ご縁が出来るって、こういうことか!!
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