Tumgik
#妊娠後期
liyatv · 1 year
Photo
Tumblr media
ひよん: 妊娠中買ってよかった6アイテム!#shorts
liya.tv
0 notes
ari0921 · 5 months
Text
 米社会の病い、性別違和に苦しむ少女達
   櫻井よしこ
日本ルネッサンス 第1094回
今日、4月9日の産経新聞に『トランスジェンダーになりたい少女たち』の広告が掲載されていた。米国人ジャーナリスト、アビゲイル・シュライアー氏の『IRREVERSIBLE DAMAGE』の邦訳で、出版元は産経新聞出版だ。
広告には「あの“焚書”ついに発刊」の字が躍る。「皆様の激励に御礼申し上げます」「Amazon総合1位」の文字が誇らしくも嬉しくも輝く。それはそうだろう。本書の出版に際して産経新聞出版も同書を扱うと推測される大手書店も、放火予告というとんでもない脅迫を受けていたのだから。
同書は当初、大手のKADOKAWAが出版する予定だった。しかしわが国の一部左翼勢力が「トランスジェンダーに対する差別を助長する」として抗議し、KADOKAWA本社前で集会を開くなどと警告した。国際社会に名を馳せる大手出版社でありながら、KADOKAWAはジェンダー思想に染まった左翼勢力の恐喝に屈した。斯(か)くしてその時点で、言論の自由も出版の自由も踏みにじられた。出版界の名門がそんなことを許したのは痛恨の極みだ。
本書の内容は後述するが、ジェンダー思想に染まっている人やWokeの人々にとっては、確かに気に入らないだろう。かと言って、それを出版禁止にせよというのは無茶にも程がある。そんな圧力に屈すれば自由と民主主義を基盤とするわが国の社会の根底が揺さぶられる。出版社の存在意義も吹き飛ぶ。KADOKAWAの情けない姿勢を見て、弱小の産経新聞出版、瀬尾友子氏が名乗り出た。するとそこに先述した放火の脅迫が降りかかったのだ。それでも産経新聞出版は遂に刊行に漕ぎつけた。しかもAmazon総合1位、だ。
日本社会も捨てたものではない。
奇妙なのはいつも言論、表現、思想・信条の自由などを金科玉条の如くに持ち上げる朝日などのリベラルメディアが同件にきわめてよそよそしいことだ。報道もしない。安倍晋三総理に対して行った「報道しない自由」をここでも発揮しているのだ。
ナブラチロワの抗議
シュライアー氏の著書は実に読みごたえがある。取材対象の当事者は200人、50家族に上る。意見を聞いた専門家の数、調べた専門書の幅広さにも感心する。彼女は驚いた。思春期に突然「性同一性障害」を発症し、「生物学的には女だけれど実は男だ」と主張する少女たちが急増していることに。2016年から17年にかけて米国では、女性に生まれついた人で性別適合手術を受けた人の数が4倍に増えた。英国ではジェンダー医療を望む10代の少女の数が過去10年で4400%増えた。
シュライアー氏は以下のように分析している。ここ10年でトランスジェンダーが目立つようになり、対照的に女性と少女が目立たなくなった。アメリカ全土の高校で最高水準にある女子選手たちは、女性を自認する生物学上は男子の選手に圧倒されている。その多くは男子チームでは月並みの選手だったのに、である。
文化面でも少女たちは支持を失った。女性専用だった場所は男女共用になり、スポーツの記録は先述のように不公平となり、抗議をすれば偏見だとどなられる。レズビアンを公表しているテニス選手のマルチナ・ナブラチロワは「トランスジェンダーの選手に女子スポーツで競技させるのは生物学上の女子に不公平だ」とサンデー・タイムズ紙に書いた。するとトランス嫌悪(フォビア)だとレッテルを貼られ、スポンサーから放りだされた。
世界でもっとも有名な同性愛者の女子アスリートであるナブラチロワが少女たちのために立ちあがったことで反トランスジェンダーの偏狭な人物だというレッテルを貼られたのなら、無名の女子選手たちが反対することはなおさら不可能だ。
そしてトランスジェンダー活動家は女性の生物学的な独自性を完全に否定しようとする。たとえば妊婦(プレグナント・ウィメン)は次第に“#妊娠中の人(プレグナント・ピープル)”と表現され、“膣(ちつ)”は“#前方の穴(フロント・ホール)”という忌まわしい言葉で表わされてしまう。トランスジェンダーを包括する語彙では、生物学的な女性は“養育者”あるいは“出血がある人”などと表現される。トランスジェンダー活動家はこのほうが繊細な言葉であり、より正確に表現することができると主張するのだという。しかし、とシュライアー氏は問うている。
「ほんとうの少女はどう感じるだろうか」と。
少女たちは女性であることに意味を見出し得なくなり、或いは居心地が悪くなり、自分はトランスジェンダーだと思い始める。そのような傾向をスンナリ受け入れて助長するのが昨今の大学だとして、幾つもの事例が記されている。
「抑うつ、自傷、薬物依存」
たとえばカリフォルニア大学ロサンゼルス校などである。そこでは、両親にはぜったいに知らせずに、キャンパス内だけ、あるいは法律上も名前を変更できるように簡単な説明と申込用紙を提供しているという。アイビーリーグをふくむ百を超える大学でトランスジェンダーのためのホルモン剤に健康保険が適用されているともいう。
こうして少女たちは男性になっていくが、その世界のことを21歳のヘレナ(米シンシナティのポーランド移民の娘)はこう語っている。
「トランスジェンダーのコミュニティにはあまりにも多くの抑うつ、自傷、薬物依存が存在しています」
ネットでトランスジェンダー・アイデンティティについて知った思春期まで性別違和を抱いたことはなかったヘレナは、途中で何とか引き返した。引き返した人をディトランジショナーと言うが、そのほとんどの人々が後悔に苦しんでいると、シュライアー氏は次のように指摘する。
テストステロンは数カ月摂取しただけでも、男性のように驚くほど声が低くなり、それは摂取をやめても元に���らない。もっと長く摂取した場合は、通常とは異なる秘部を“肥大して小さなペニスに見えるクリトリスを”恥ずかしく思うだろう。夕方になると目立つひげや体毛もいやかもしれない。手術まで行ってしまった場合は胸に走る傷跡と一生つき合わなければならない。
シュライアー氏は、自分が語り合った全員が、自分の人生に関わった大人、とりわけ医療専門家が性別移行を促して助長したことを非難したとも書いている。
多くの少女たちがSNSでトランスジェンダーを知る。暴力的なポルノを見て正常なセックスもできなくなる。新しい傾向をもてはやすメディア、大学医療関係者がトランスジェンダー化への動きを無責任に後押しする。
トランスジェンダー問題はこうした思いやりに欠けた世界で運動家らによって尚も推進される。少女たちは回復不可能な傷を負い、少なからぬ家族が崩壊しているのがシュライアー氏の伝える現実である。この本は多くの貴重な教訓を与えてくれる。是非、わが国の政治家全員、最高裁裁判官たちにも読んでほしいものだ。
14 notes · View notes
shilighap · 9 months
Text
年が明けたけど昨年の振り返り。
昨年後半は随分ゆったりできた。
映画に行ったり、散歩をしたり、本を読んだり。前半のことは色々あってほとんど何も覚えていない。あとで書くけど。
とりあえずやっと自分が自分で満たされた。
2023年目標の1つ「自由に」と「呼吸を整える」は本当に達成できた。
多分あの人のおかげ。
薄い雨雲に覆われてじめじめした山の中。頑張ってまとめたポニーテールも、崩れないように家を出るギリギリまで整えた前髪も、薄く可愛く見えるように錯誤した化粧も、暑さと湿気と小雨で呆気なく、なんの意味もなさなかった。それでもそんな事が気にならなくなるほどに、あの人と向き合うことに夢中で、2人きりの時間が心地よくて、全てを吐き出した。
いつも鼓動が速くてコマ送りみたいに感じていた生活があの時から凄く穏やかになった。呼吸が楽になった。2023年の夏、人生に於いてももの凄い重みのある夏だった。
あとは、この歳にしてやっと人からの誘いを断ることができるようになった。
二つ返事でOKしては直前まで行かない方法を考えるだけ考えて、キャンセルなんてできるはずもなく重い足取りで向かう、28年同じことを幾度となく繰り返してきた訳だけど。
友人からの結婚式の誘いを初めて断ったことがきっかけ。あーなんて気が楽なんだろうって味をしめた。
3年ぶりに1人になれる時間が確保できるようになって改めてこの3年めっちゃ頑張ったじゃん私、って自分のこと褒めちぎってる。てかどうやってメンタル保ってたんだろうって今になると不思議だし、もう戻れないや。
「身体のサインに向き合う」に関しては、
年の前半で流産した時に改めて見直そうと思った。短い妊娠期間だったけど、前回同様悪阻が酷くてずっと寝てた。故に1ヶ月半くらい外にも出てなければなんも覚えてない。
2022年後半から食生活を変えたことで身体が軽くなって肌も綺麗になったから、
小麦ばかり食べすぎると肌が荒れたり、身体が重くなったり、水分が足りてないと内臓に違和感を覚えたり、そういうのが少しずつわかるようになった。でもストレスが溜まったり気が抜けると気にせず好きなものを食べすぎちゃうのは変わらないし、サインを見て見ぬふりしてしまったなぁとは思う。
「好きに囲まれる」は、何が好きかを自覚するのに精一杯で、まだ何が好きかもちゃんとわかってないので、囲まれる所までは全く及ばず。
また2024年も目標も書こうかなぁ
16 notes · View notes
kennak · 1 month
Quote
筆者の友人の女性との話題で、女友達が妊活に苦労していて大変そうみたいな話をよく聞く。身の回りの男性もすでに既婚者となるなか独身を貫く筆者にはおおよそ無縁な話であるが、女性の子供が欲しいながら恵まれなかったという話に相槌を打つのである。  しかし教養として知る話として、不妊の原因の半分は男性にあると言われている。子供ができないことにヒステリックになる背景に、男性が他人事になって検査もしてくれないと聞く。プライドはわかるが検査はした方がいいと思った。  それはそうとして、そもそも諸君は自身の精子を見たことがあるだろうか。毎日出している白いやつと言えば半分は合っているのだが、実は精子は白くないのを知っているだろうか。そもそも毎日向き合っているものを知らずして他人に押し付けてよいものなのだろうか。  「精子は青い」そう教えてくれたのは、高校の保健の先生だった。高校生とはいえ筆者の性の目覚めは遅めだったので、当時はフーンというくらいに聞いていたが、大人になって不妊治療だとか性教育とかそんな単語が現れると、ふと思い出すのであった。  そんな中、あるネットニュースで「精子観察キット」というものが紹介されていた。スマホのカメラに顕微鏡のようなレンズを取り付けて精子を可視化できるのだという。興味が湧いたが、それを読んだ当時はそんなものを買う度胸はなかった。  転機が訪れたのは2020年、新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった頃。 「ワクチンを接種すると精子の質が落ちて不妊になる」という噂話がSNSを駆け巡った。今後これを読む人のために補足をすると、今でこそワクチンデマと一蹴されるこうした根拠のない医療情報が、当時は社会問題になったのである。そんな中、コロナ対策チームはよく頑張ってくれたと思う。  人類の新たな危機と言える新型コロナに対抗すべく、一個人としてできることをやらなくてはならない。そんな使命感に駆られた筆者は、自らの精子を精子検査キットで観察し、ワクチン接種の前後で精子がどう変わるのかを調べてみることにした。  まずはキットの選定が重要だ。童貞の筆者は知らなかったのでここで啓発しておくと、コンドームや精子検査キットはアダルトショップで買うものではなく、妊娠検査薬などと一緒にドラッグストアに普通に並んでいる。当時はリクルートが発売していたSeemというサービス(サービス終了)と、TENGAが提供していたメンズルーペという商品があった。試しに両方買ってみることにした。レジに持っていくとスッと茶封筒にしまってくれ、こんな配慮サービスがあるのかと驚いた。化粧品の充実したドラッグストアだとレジ前に女性が多いので少し勇気がいるが、気になるならペットボトルでも買ってカゴに混ぜておけば良いのだ。  いずれも箱の中には精液採取用の道具とレンズが付いている。これをスマホカメラに装着し、レンズに精液を垂らすと、カメラに精子が映る。この動画をサーバーに送ると、精子を画像認識し、精子の数と、よく泳ぐ精子の割合を示してくれるのである。  性教育をあまり受けてこなかった人のために補足すると、精液は精子のほかに前立腺など様々な液が合わさってできていて、射精直後は粘り気の強い塊になっていて、一丸となって送り込まれる。そして時間が経過すると透明でサラサラになり、卵子めがけて泳ぐ精子を助ける潤滑剤となるのである。つまり、活発に泳ぐ精子を見るためには、精液を30分ほど放置してサラサラにしなくてはならない。  ところが実家暮らしの筆者にとってこの作業は困難を極めた。筆者の部屋にはわりと気軽に家族が会話しに来訪するので、普段はトイレでこっそり致している。ということで、部屋で致そうとすると緊張して奮い立たないし、隠しておくにしてもビクビクしている。ビクビクしているゆとりもないのだ。偶然もらったお菓子の空缶があったので、そこに隠して放置する。サラサラになった精液をスポイトでレンズに注入すると、精子が見える。測定上の注意事項として、最近のスマホのレンズは大きいので、ここに傷がついていても飛蚊症のようになり綺麗に映らないので注意が必要だ。そしてLED照明など点滅する照明を顕微鏡のライトにするとチカチカしてとても見るに耐えないので、ライトにも気を配る必要がある。  ドキドキの対面である。精子の姿がスマホに映った。Seemのレンズで見た精子は、確かに青かった……。  早速精子を動画に撮り、サーバーに送ると、しばらくしてその結果が送られてくる。筆者の精液には1mlあたり2400万の精子がいて、そのうち活きているのは6割という結果だった。TENGAメンズルーペには精液採取のカップに目盛がついていて、量を測ることができた。測ってみると5〜6mlの範囲に収まっている。これも保険の教科書通りだった。基準はWHOが定めているので気になった人はググってみて欲しい。  ワクチン接種は筆者にとって地獄であった。腕はパンパンになり、高熱が出て1週間寝込んだ。精子は熱に弱いので、この熱では死んでしまうのかもしれないと思った。しかし少し落ち着いてから測定してみると、4200万匹、運動率は6割でほぼ倍増である。減るどころか増えているではないか。色々考察してみたが、夏の筆者は繁忙期で、寝ても覚めても仕事していた。これがワクチンの熱で1週間寝たきりになったことで、睡眠不足が改善されて精子が増えたのではないかという仮説に至った。  2回目の接種でもためしたが、寝込んだ後に精子を調べると精子の濃度が高くなることがわかった。そして年末の繁忙期にも試してみたところ、この時期になると精子の運動量が2割程度に落ち込むのである。主観的な意見と言わざるを得ないが、精子が疲労のバロメーターになっているように感じられた。  つまり、我々は日常的に精液を放出しているつもりでも、その中にいる精子は健康状態……たかが寝不足程度でも、日々増減したり、中身がほぼ死滅していたりするのである。女性は月に一度しか妊活のチャンスがないと言われるが、一方で男性にも毎日チャンスがあるわけではないということをこの実験は示した。  自分の身体にこんな秘密が隠されていたとは思わず、外出自粛の間、メンズルーペを使って精子を調べることに没頭した。画面の中で精子たちは、腕時計の中で動く歯車のようにピコピコと機敏に動いている。そうやって頭を振りながら泳ぐ精子たちを観察しているうちに考えたことがある。それは 「女性だけが命を宿すことができるというが、男性だって命を宿している」ということだ。  精子は人体で最も小さい細胞であるが、父親の遺伝子を母親に届けるという役割のために泳ぎ回っている。確かに赤ん坊は女性から生まれるが、この精子たちもその命の構成要素の一つだ。精子は生きていた。この目ではっきり見たのだ。  顕微鏡に注いだ精液は、スマホで観察するために照明に照らされ、蒸発しやすくなる。その中を泳いでいる精子がどうなるか知っているだろうか。だんだん身動きが取れなくなり、必死に尻尾を振りながら息絶えていき、やがてレンズにはさっきまで活発だった精子たちの死骸が映るのである。いくら単細胞とはいえ、ふだんトイレに流していた命の源を直視すると、少し堪えるものがある。  卵子が受精する瞬間を奇跡とか神秘とか称する教育ビデオは学校でも見てきた。確かに命は尊いものだ。ただ精子を一人称とすれば、彼らは生きた状態で放たれるとも限らず、その行先もゴミ箱やトイレやゴムの中かもしれない。生涯に1兆匹生み出されながら、ヒトとして生を受けるのは数匹である。1匹や、0匹かもしれない。生存競争にすら立てなかった精子の生き様を見て、掴んだ命に誇りを持って生きていこうと思った。本当は身近な人にこそこういう話をしたいが、頭のおかしい人だと思われたらどうしようという思いで二の足を踏む。誰かに届くことを願って、ネットに垂れ流しておこうと思った。  さて、それぞれのサービスの違いだが、Seemは1回3000円という結構お高い装置だったが、鮮明に精子が泳ぐ様子を眺めることができた。いっぽうTENGAメンズルーペは1500円で4回分というお買得な商品だが、そのせいか鮮明さでは少し劣るところがあると思う。しかし安いので、定期的に精液チェックをするにはもってこいである。  それとは別に、ロートが精子観察用のレンズを売っているそうで、ピント調節もできる高性能なものらしく、大いに興味を抱いている。しかしこれが通販でしか買えないらしいので、家族にバレないように買う方法を探している。  最近はスマホのカメラがAIで画像を補完するようになり、精子の動きがカメラの古典的な画像処理なのかAIの補完なのかわからなくなってしまったようで、いい映像が撮れない。この影響か、テンガもついに解析サービスをやめてしまって、目視で精子を見るアプリと化した。なのでこの手法で手軽に判定することはもう叶わず、定量的な評価をするには泌尿器科に行かなくてはならない。だが1500円ほどで精子が見れるので、一度は自分の目で我が子の泳ぐ姿を見る経験をしてもいいのではないかと思う。  というか、妊活する男性にとってはこれこそがチントレであろう。精子は簡単に弱る。せっかくなら自分の精子の動きから戦闘力とか算出して遊ぶゲームとか作ったら楽しそうだなんて妄想すらする。流石にゲームは難しいかもしれないが、少なくともただ排泄する粘液と思わず、自分の生み出す命と気軽に向き合ってみてもいいじゃないか、という気がした。
精子観察キットを使ってみて感じたこと
5 notes · View notes
lastscenecom · 4 months
Quote
共産主義ルーマニアは、政府が強制的に介入して出生率を上げようとすると何が起こるかを示す、ある種、意図しないケーススタディのような、際立った例である。自由主義社会では、ルーマニアのやり方の厳しさは政治的に実行不可能であり、道徳的にも大いに疑問が残る。 1967 年、ニコラエ・チャウシェスク政権下のルーマニアは、人口と労働力を増やすためのより大規模な戦略の一環として、出生率を上げるための厳しい政策を実施しました。これらの措置には、中絶と避妊の禁止、子供のいない個人やカップルへの独身税の課し、妊娠の順守を確実にするために出産年齢の女性に定期的な婦人科検診を行うことが含まれていました。さらに、政府は、金銭的給付や住宅割り当ての優先など、大家族向けのインセンティブを導入しました。出生率は当初上昇しましたが、これらの政策は最終的に、孤児の数の増加や、極端な場合には死亡につながる違法で危険な中絶の急増など、深刻な社会的および健康上の問題を引き起こしました。 タイムズ紙の記事は、地下中絶ネットワークに参加していたルーマニアの婦人科医の娘へのインタビューを通じて、妊娠を望まない女性が直面した悲惨な状況を捉えています。 血を少し取って、できれば牛肉の血の方が色が濃いので、下着を汚して、その血を股間に塗りつける。「何が起こっているのか分からない、出血がひどい」と説明する。すると医師は、すでに流産しているからこの処置で命が救われると主張し、病院で中絶手術を施す。 シーガル医師は、質問の答えが見つからない場合、女性たちを追い払い、その多くは「台所のテーブル」で行われる中絶手術に委ねられた。後に、シーガル医師は、こうした処置の結果、つまり出血、子宮穿孔、そして死亡を目の当たりにすることになる。「シーガル医師が助けられなかった女性がたくさんいました。シーガル医師は、闇の中絶手術で本当にひどい傷を負った女性たち、さらには死亡した女性たちを目にしました。シーガル医師にとって、それは生きていくのに辛いことだったと思います」と娘は語った。 シーガルの戦術は繊細さを欠いていたが、社会的地位のおかげでシーガルは無傷で済んだ。彼はルーマニアの秘密警察の愛人たちに中絶手術を施し、その警察から保護されていた。
Culture over Policy: The birth rate decline
6 notes · View notes
udenonaka · 10 months
Text
よくない悪口ダイアリー
夫が単身赴任する前は、月一くらいに義実家に呼ばれて夕飯をごちそうになっていた。
正直、気を遣うし、楽しいわけじゃないからどちらかと言うと苦行だったんだけど、夫の単身赴任後はわたし1人を誘いづらいのか月一行事が止まって安心していた。
先日、2ヶ月ぶりにお邪魔して、やっぱりめんどいなあ〜と…
もうすぐ妊娠後期に突入するお腹を見て「大きくなったねえ〜」と触られたときに感じた、ちょっとした嫌悪感。
義父のマイペースさには辟易してたけど、義母まで無意識に苦手になっちゃったのかな…。
義両親が口を揃えて「○○(夫)がいないから、心配してて、かと言って義理の両親が出しゃばって色々言ってくるのもどうかと思って〜!!」って興奮して言ってたけど、頼むから他にもしなくていい。頼むから干渉しないでくれ。
実家の両親は頼りやすいし、実家と職場が近いからしょっちゅう行ってるし、いざとなれば、実父も実母も兄も近くにいるし、職場の信頼して頼れる上司もいるし友人もいる。
義両親に頼る時なんて、わたしのだいすきな周りの人たち全員に連絡が取れなくて救急車も呼べない絶望的な環境下に置かれた時だとおもう。
年始に夫と2人で出かける予定だった日も、謎の会食予定を入れられ、萎えた。
大晦日も元旦も挨拶に行くのに?まだ会うの?正月早々勘弁してよもう。
夫のたいせつな両親だから、うまくやっていかなきゃいけないのに、ウマが合わない気がする。
13 notes · View notes
Text
【100BBY】 遺伝を愛でない 【21】
Tumblr media
こらー!!
今日はロマンスフェスティバル
Tumblr media
ティーンの娘たちと一緒にロマンスフェスに来たよ!
Tumblr media
サクラ茶は妊娠中に飲んでも大丈夫みたいだね
Tumblr media
ヤエ8はクラスメイトのディックといい雰囲気…彼はTomarangのサディア家の息子です
Tumblr media
そしてココノ9はSanMyshunoのフェン家の息子セオドリックと恋人同士に❤
Tumblr media
ドリカはもちろん新しい出会い探し! みんなそれぞれにフェスを楽しみました🌸🌸🌸
お時間ですよ
Tumblr media
陣痛が始まりました! 特にカウントしてないけど体感週一ぐらいで出産してる気がするね。すさまじい人生…
Tumblr media
パニヤさんも到着
Tumblr media
は~どっこいしょ…っと
Tumblr media
第14子、パニヤ・リー の娘 イヨ14 が生まれました👶 女の子でパニヤさんに似たら一体どんな感じになるんだろ~…?
早期ならず
Tumblr media
フェスに行ったり出産したりバタバタしてたらイト11のスキル完了がお誕生日当日になっちゃった
Tumblr media
早期成長はできなかったけど、おめでとう!
遺伝を願わないときもある
Tumblr media
パニヤさんの娘・イヨが成長するよ
Tumblr media
(出来ればパニヤさんに似ないでくれ…)(小声)(🙏)
Tumblr media
お、これは…誰に似てるのかわからないけど今まで居なかったタイプじゃない?顔パーツ下に寄ってて愛嬌あってかわいい!
Tumblr media
へへ…かわいいね💛モブおじ顔じゃなくて安心しちゃった…w
今更だけどわかってない
Tumblr media
たんぶらってずっと10枚までしか載せられなかったから考える余地もなく10枚でブログ書いてたんだけど、今30枚までになったじゃん?
Tumblr media
なので、一記事の画像枚数のいい塩梅がわかってないんだよね。とりあえず20前後になるようにしてるんだけど、どんなもんだろ?つまり何が言いたいかというと、この画像は枚数合わせだってこと
ここまでの家系図
Tumblr media
つづく
2 notes · View notes
moko1590m · 25 days
Quote
2024年08月24日 20時00分サイエンス 「葉酸」の摂取量を減らすと寿命が延びる可能性があるとの研究結果 ビタミンB群の一種である葉酸は、細胞増殖に必要なDNA合成に関係している栄養素で、葉酸サプリの摂取により自殺や自傷行為が半減するという研究や、葉酸が豊富な葉物野菜を多く食べている人は記憶力の低下が緩やかだとの研究がこれまでに報告されています。しかし、葉酸の必要性は年齢によって異なり、特に高齢期では葉酸の摂取量を抑えることがより健康的な老化につながる可能性があることが、モデル生物を用いた研究により判明しました。 Late-life dietary folate restriction reduces biosynthesis without compromising healthspan in mice | Life Science Alliance https://www.life-science-alliance.org/content/7/10/e202402868 Reduction in folate intake linked to healthie | EurekAlert! https://www.eurekalert.org/news-releases/1053444 Reduced folate intake enhances metabolic plasticity in aged mice https://www.news-medical.net/news/20240806/Reduced-folate-intake-enhances-metabolic-plasticity-in-aged-mice.aspx ビタミンB9と呼ばれることもある葉酸は、赤血球の生産やDNAの複製などに不可欠な栄養素で、赤ちゃんなど成長が著しい時期には特に重要な栄養素です。胎児の葉酸不足は先天異常のリスクにつながることから、厚生労働省は妊娠を計画している女性に対して1日当たり0.4mg(400µg)以上の摂取を推奨しています。 一方、がんや関節リウマチ、乾癬(かんせん)など細胞の異常な増殖がみられる病気の治療には、葉酸の代謝を抑える葉酸代謝拮抗薬が使われています。 このように、時期や健康状態によって必要性が大きく異なる葉酸の長期的な影響を調べるため、Texas A&M Agrilife Researchのマイケル・ポリメニス氏らの研究チームは、葉酸の代謝を妨げるメトトレキサートを酵母や線虫に投与する実験を行いました。その結果、葉酸の代謝が制限��れると酵母や線虫の寿命が延びることが判明しました。 また、高齢のマウスに葉酸が少ない食事を与える実験では、貧血のような葉酸不足の悪影響をもたらすことなく、健康寿命が延びたことがわかりました。具体的には、葉酸を制限したグループの高齢マウスには虚弱や歩行障害といった加齢による症状が出ず、標準的な餌を食べたマウスに比べて毛の白化も少なかったとのこと。 以下の写真のうち左は標準的な餌を与えられたオスのマウスで、右は葉酸を制限されたマウスです。葉酸がたっぷり含まれた餌を食べたマウスは毛皮が少し灰色になっており毛並みもぼさぼさして見えますがが、葉酸の摂取を制限したマウスは体毛が黒々としています。毛皮の色つやがいいからといって必ずしも寿命が長いとは限りませんが、研究チームはマウスの毛の白化具合は健康寿命の指標になると述べました。 今回の研究では、発生の初期段階では非常に重要な栄養素であっても、晩年にはそれほど必要ではなく、むしろ摂取量を制限した方が健康にプラスである可能性が示唆されました。このように、何らかの要因の影響がライフステージによって異なるという考え方は「(PDFファイル)拮抗的多面発現説」と呼ばれています。 研究チームは論文に、「私たちのデータは、健康を促進するために必要な葉酸の量は人生のさまざまな段階で変化し、人生の後半では葉酸の摂取量を減らすことが有益な可能性があるという刺激的な可能性を示唆しています」と記しました。 ただし、この研究は主に葉酸をそれほど必要としない人が摂取する栄養強化食品やサプリメントの調節を念頭に置いたものであって、葉酸を含む食材を食事からなくすことを推奨するものではない点に注意が必要だと研究者は念を押しています。 ポリメニス氏は「私たちの調査結果によれば、高齢者が摂取する葉酸の量はこれまで考えられているより少なくていい可能性があります。この分野には、まだ調査すべき点がたくさんあり、私たちは誰に対しても食事から葉酸をなくすことを推奨するつもりはありません」と述べました。
「葉酸」の摂取量を減らすと寿命が延びる可能性があるとの研究結果 - GIGAZINE
2 notes · View notes
reportsofawartime · 1 month
Text
Tumblr media
カマラ・ハリスは胎児の臓器の違法売買を調査する代わりに、真実を明るみに出したジャーナリストを追及した カマラ・ハリス前カリフォルニア州司法長官は、家族計画連盟による堕胎された赤ん坊の部品販売という極悪非道な行為を暴露した「医療進歩センター」の創設者デビッド・ダレイデンの家宅捜索を命じた この論争は2015年、実験室の卸売業者を装ったダレイデンが、チーフ・メディカル・オフィサーのアン・シュット=アイネ医師や、同支部の中絶アクセス担当副社長であるトラム・グエンRNら、家族計画ガルフコーストの幹部との会話を密かに録音したことから始まった このビデオでは、家族計画連盟の職員たちが、後期胎児の体の一部を販売することについて、不穏なほどカジュアルに話し合っている様子が映っている この潜入ビデオを撮影した医療進歩センターによれば、テキサス州ヒューストン支部の組織は、「胎児の体の一部を売ることについての会話の中で、後期胎児を生きたまま届け、連邦分娩中絶法違反を隠蔽するために、その後遺体を切断している」と説明している 2015年、家族計画連盟を代表する全米妊娠中絶連盟は、この映像のさらなる拡散を防ぐために連邦差し止め命令を求めた 2016年3月、ビデオに登場する家族計画連盟幹部と面会したわずか2週間後、ハリスはカリフォルニア州司法省の捜査官に命じてダレイデンのアパートを急襲させ、ビデオを押収させた ニューヨーク・ポスト紙によれば、この捜査にはライフルとK-9犬で武装した11人の州司法省捜査官が参加した ハリスは家族計画連盟の違法行為を捜査する代わりに、ダレイデンと医療進歩センターに対する犯罪捜査を開始し、それは9年近くも続いている ハリスの行動は、違法行為の証拠が積み重なっても、家族計画連盟の政治的盟友を守ろうとする明らかな試みであった
2 notes · View notes
liyatv · 1 year
Photo
Tumblr media
ひよん: 出産まで10日切った👶🏻最近の過ごし方🚶‍♀️#shorts
liya.tv
0 notes
misatovan · 3 months
Text
移植手術後の判定日だった。どうやらわたしは妊娠したらしい。妊娠4週で2か月。そうなのか? 4週なら1か月なのでは……、と思ったが、そういうものらしい。家に帰ったら夫が仕事の合間に帰ってきていて、妊娠したよと言ったらちょっと泣いていた。わたしはすごく泣いてしまった。嬉しいのも怖いのもあり、いろんな感情が混ざった。クリニックではまだボーとしていて、先生がおめでとうございますと言ってくれたときもすごくリアクションが薄かったと思う。もっとお礼を言えばよかった。
まだ、初期の初期の初期。どうなるかわからないので、夫以外の家族にも友達にも言っていない。とりあえず直属の上司と、課長と、わたしが不妊治療していることを知っている同じ部署のパートさんひとりと、あと、今日ちょうどプリンターを運ばないといけなかったので、お手伝いをお願いした先輩にだけ話した。結構話してるけど、わたしはわりと職場で仲のいい(と思ってる)方たちには治療のこともオープンにしていたし、相手が聞いても大丈夫そうなら、知っててもらったほうが良いのかなと思っている。皆、なんだかすごく喜んでくれて、課長は帰る瞬間まで喜んでくれていて、本当にありがたいなと思った。子どもが無事に育ってくれても、もし、そうでなくとも、今日のこのことを忘れないでいたいと思った。ちなみに夫は「こき使われないように母さん(義母)にも早めに言っとけば」と言っていた……。妻がこき使われてる自覚あるんかい。
今日は年2回のおそおその遅番で、12時半に出勤する予定だったけれど、なんだか動揺して1時間遅らせてもらってしまった。9時半ぐらいまで仕事して、無事帰った。
3 notes · View notes
servant222 · 3 months
Text
雨 2024/06/15が終わる頃
結局サマリーを作っていたので14時頃まで職場にいた。みんなは昼休憩だったけれど私はそのままパソコンに向かっていた。カーテン越しの休憩室から上司ともう1人役職者の女性が話しているのが聞こえる。所々しか耳に入ってこないがどうやら上司の離婚の話をしているようだった。
一応タイムカードも押して仕事は終わっているはずの身なので、存在を消しつつサマリーを作っていたつもりだったのに。カーテンが開き女性スタッフが「servantさん(なんかこの名前嫌だな)、私1人じゃ重過ぎて受け止めきれません!」 と言ってきた。そう言われても…。
キーボードを打つ手を止めカーテンの向こうに顔だけ突っ込んで、何がそんなヘビーなんですか?と上司に聞く。上司は
全然重くないよ。重くないって言うか。もうほんとすっきりしてるから。全然そんなことないんだよ。
と言った。
結婚前から周囲に反対されていたのに結婚した。その結果元妻と価値観、金銭感覚が悉く合わず、子育ても含め上司の方が結婚生活が嫌になってきてしまった。どれだけ生活費を渡しても足りないと言ってくる。上司はダブルワークもして稼いでいたが、それでも足りないと言われ、いい加減無理だと思った頃、元妻の方から離婚したいと言い出してくれて、あっという間に話が進んだ。とのこと。
会話も全く無く、お互い別々の部屋で過ごす。休みの日には朝早くから家を出てどこかに出かけとにかく元妻と顔を合わさないようにしていた。最後の方は本当にひどかった。と。
でも離婚ってそういうもんですよね。っていうか離婚できてすっきりしましたよね?
と言うと
うん、本当にすっきりした。
と返ってきた。
聞いていた女性スタッフは気の毒そうな顔をする。それもそうだ。彼女は2人目を妊娠中で夫婦の愛は健在なのだそうだ。良いことだなと思う。かたや離婚ほやほや、かたや妊娠中。色んな夫婦がいる。
サマリーを作り終え、上司に目を通してもらうように伝えてロッカーに向かった。渡りの通路に出るとポツポツと雨が当たる。朝の青空はとっくに無くなってどんよりとした灰白の空が広がっていた。
Tumblr media
着替えを済ませ車に乗りしばらく考える。せっかく早く帰れるのに、このまま家に向かうのもなんだかもったいない。かと言って雨が降り出しているし海も山も歩けない。悩んだけれどコンビニでパスタサラダとモンブランプリンを買って結局海に向かった。
こんな天気でも土曜日なのでまあまあ車がいる。海を眺められる場所に停めて食べようかと思ったのに場所が無かった。空いている所に車を止め、ミラーの向こうにある小さな海を見ながら遅い昼ごはんを食べる。雨もそこまで降っておらず、気まぐれにフロントガラスを濡らす程度だった。窓を開けて波の音を聞く。やっぱり海に来るのは平日が良い。
Tumblr media
期待はしていなかったが、思いのほかモンブランプリンが美味しかった。また今度買おう。
どうして世の中の男女は別れただの復活しただのを繰り返すのだろう。男女の別れって何?別れた、さよならした、と言いながら連絡を取り合うのはなんで?その別れは甘えじゃないのかと思う。今までの惰性で仲良しでいられるとか思ってるから戻ったり離れたりを繰り返せるんじゃないのかなと思う。
なんて、フラれた女の泣き言だよね。
あの人とのさよならは本当のさよならだ。二度と関わることは無い覚悟のさよならをした。今でもあの人のこと、大丈夫?と聞かれるけれど。大丈夫以外の答えは無い。大丈夫じゃなくてもどうにもならない。やり直すとかそんな選択肢は最初から存在しない。あとは忘れるか思い出にするかのどちらかだ。
こうやって寝転んで書いていると雨音が聞こえてくる。かなり降っているようだ。雨の日はよく眠れるとどこかで聞いた。眠りたい。
6 notes · View notes
aya1023 · 1 year
Text
Tumblr media Tumblr media
いよいよ妊娠後期となり、足つります🙌泣
からの朝から自家製パンもりもり食べて、
胃もたれで苦しみ、、授業参観行ってきた今日。
髪切ろうか切らまいか迷ってる。
29 notes · View notes
kennak · 1 month
Quote
周囲のアメリカ人から「あの本読んだ?」とよく尋ねられる本が毎年何冊かある。韓国系アメリカ人作家ミン・ジン・リーの長編小説『パチンコ(Pachinko )』もそのひとつだ。 韓国と日本を舞台にした、在日韓国・朝鮮人の4世代にわたる年代記なのだが、アメリカでベストセラーになり、2017年の全米図書賞の最終候補にもなった。私の周囲だけでも、義母、娘、娘の婚約者の母親が同時に読んでいて、まるで「読書クラブ」のようだった。それほど、多くの人に読まれている作品であり、読者の評価も高い。 小説は1910年の釜山からスタートする。大日本帝国が大韓帝国との間で日韓併合条約を締結して韓国を統治下に置いた年だ。釜山の漁村に住む漁夫の夫婦は、その運命を黙って受け入れた。「泥棒相手に国を失った無能な貴族と腐敗した母国の統治者」には、それ以前からすでに諦めの気持ちを抱いていたのだ。動揺するかわりに夫婦は身体に障害があるが利発なひとり息子フーニーの将来を考えた。夫婦は息子に学校で韓国語と日本語を学ばせ、仲人を使って見合い結婚をさせ、労働者用の宿屋を経営させた。 フーニーの若い妻ヤンジンは何度も流産を繰り返した末にようやく健康な娘スンジャを得た。そして、働き者のフーニーが亡くなった後も、未亡人は娘の助けを借りて評判の良い宿屋を営み続けた。 スンジャは働くことに生きがいを見出す生真面目な少女だったが、16歳のときに年上の裕福そうな男コー・ハンスーから誘惑されて妊娠してしまう。相手が既婚者だと初めて知ったスンジャは、自分の過ちを恥じ、「結婚はできないが面倒は見る」という申し出を拒否して別れる。 田舎の漁村で未婚の女が妊娠するのは醜聞だ。結核で倒れたときに母娘に看病してもらったことに恩義を感じる若い牧師イサックは、これを神が自分に与えた機会だと考えてスンジャに結婚を申し込む。若い2人は、イサックの兄ヨーセブの誘いで1933年に大阪に移住する。 イサックとヨーセブの両親は裕福な地主だったが、韓国社会の不安定化で経済的な余裕はなくなっていた。大阪では韓国人牧師のイサックが得られる収入はほとんどなく、2組の夫婦は会社に務めるヨーセブの収入に頼ることになった。そのヨーセブにしても、雇ってもらっているだけで感謝しなければならない状況で、そこに付け込まれて日本人より安い賃金で倍以上働かされていた。 さらに戦争前夜の日本の思��弾圧により、牧師のイサックが逮捕されてしまう。一家はますます窮地に陥る。男としての甲斐性にこだわるヨーセブは妻たちが外で働くことを固く禁じるが、スンジャはコー・ハンスーから受け取った唯一の贈り物である高級時計を売ってイサックの借金を返し、ヨーセブの妻が作ったキムチを路上で売って家計を支える。 イサックは、スンジャが産んだコー・ハンスーの息子のノアをわが子として愛して育てる。しかし何年も刑務所で拷問を受けた結果、結核が悪化して解放直後に死んでしまう。イサックの性格を受け継いだように生真面目なノアは、働きながらも早稲田大学で英文学を学ぶ夢を叶えるが、自分の誕生の秘密を知って絶望する。日本で受け入れられるために愚痴も恨みも言わずひたすら努力を積み重ねてきたノアは、母を罵り、家族を捨て、見知らぬ土地で日本人としての偽りのアイデンティティを使って新しい人生を生きようとする。 スンジャの次男モサズは、兄とは違って、学問にまったく興味がない。だが、商売の嗅覚があり、パチンコ店に勤務して頭角を現す。そして、自分でも店を持ち成功する。モサズは、ひとり息子ソロモンをアメリカのコロンビア大学に留学させる。それは、亡き妻が抱いていた夢の実現でもあった。しかし、日本に戻って外資系の投資銀行に勤務したソロモンは、その環境であっても自分が在日韓国人として扱われる現実を実感させられる――。 在日韓国人の4世代にわたる年代記が、アメリカでベストセラーになり、しかも全米図書賞の最終候補にまでなったのはなぜなのか? それは、場所や人種が異なっても、「移民の苦労ばなし」が普遍的なものだからだ。 読んでいるうちに思い出したのは、20世紀前半にアメリカに移住したアイルランド系やイタリア系移民が受けた差別や紀元前からあるユダヤ人の迫害だ。 ユダヤ系には金融業、医師、弁護士、科学者が多いが、それは古代のヨーロッパでユダヤ人の就業が禁じられていた職種が多かったからだと言われる。アメリカのニューヨークやボストンでは、アイルランド系移民の警察官が圧倒的に多い。これも、アイルランド系移民が初期に受けた職業差別が少なからず影響している。20世紀の日本での在日韓国・朝鮮人によるパチンコ経営は、これらに比類するものだ。 アメリカは、先住民以外はすべて「移民」とその子孫だ。何世代か遡れば、必ず移民としてのこうした苦労ばなしに行きあたるはずだ。こうしたアメリカ人のDNAに刻み込まれた記憶が、小説への共感を生むのだろう。 日本統治下の韓国での日本人による現地人への虐めや、日本人による在日韓国・朝鮮人への差別、そして単語こそ出てこないが「慰安婦」のリクルートなど、『パチンコ』は日本人にとっては居心地が悪い小説かもしれない。 しかし、これは日本人を糾弾する小説ではない。1人の人間として「読者」になれば、誰でも感情移入できるし、家族ドラマとして楽しめる本だ。私は、若い頃に観たNHK連続テレビ小説の「おしん」を思い出した。そういう雰囲気もある。 著者のミン・ジン・リーはそんな私の意見に対して、このように答えてくれた。 「日本人の読者は洗練されているし、微妙なニュアンスも理解できる。あなたのように先入観なく、公平な視点でこの本を読んでくれると強く信じている。(英語で読んだ)多くの日本人読者は、すでにこの本をとても支援してくれて、とても感謝している。私の夫は日本人とのハーフで、私の息子は民族的には4分の1が日本人だ。現代の日本人には、日本の過去についての責任はない。私たちにできるのは、過去を知り、現在を誠実に生きることだけだ」
『Pachinko』(Head of Zeus) - 著者:Min Jin Lee - 渡辺 由佳里による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
5 notes · View notes
tokyomariegold · 1 year
Text
2023/7/24〜
Tumblr media
7月24日 ポケモンスリープで睡眠を計測してみる。 5時間しか寝られていないし、ぐっすりしては起きての上下なみなみグラフ! よく眠れるようになりたい。
産業医さんと保健師さんの面談で、夜中に起きては豆乳を飲んでしまうことや最近の勤務状況、通院の話をする。豆乳で良いから、とにかく水分補給をして!血圧上げるために冷たいものをのんで!とのこと。
帰りに一期下の方と会って一緒に帰る。ロイヤルホストのりんごのパフェが最終日だと気づいた日、途中駅で下車した国道沿いのロイヤルホストへ1人で仕事帰りにパフェを食べに行った話を聞かせてもらう。 私はアイスクリームフィーバーを見て、どろどろに溶けるサーティーワンのアイスを食べた話をした。川上未映子さんの気になっていた小説をお勧めしてもらい、貸してくれる、とのこと。
昨晩、ちょうど吉澤嘉代子さんのYouTubeライブが配信されていて、私は1人お部屋でそれを見て、今朝Instagramに一緒に映画を観た友人が昨日食べた溶けるサーティーワンアイスクリームと一緒に、彼女もインスタライブを観たことを投稿していた。
Tumblr media
7月25日 睡眠を測る以上にポケモンスリープを楽しめる自信がなかったけれど、毎日のすこしのミッションにクッキーをポケモンにあげると喜んで食べてくれるのが可愛い。
去年いまの職場を退職された方から、職場のみんなにお手紙とお菓子が届く。 ずっと憧れだった、職場の地元のバスの運転手になるために退職された方で、若くして入職していたので私とあまり変わらない年齢だと思うけれどかなりキャリアのある方だった。
退職後はいったんお休みとのことで、家族3人とキャンピングカーで日本一周していると聞いていた。その途中で出会った鹿児島に移住されたらしく、空き家を譲り受けそこで暮らしているとのこと。そして来月からその土地のバスの運転手になるとのこと!みんな人生をしている。
今日はずっと眠くて眠くてよくわからないうちに一日が終わっていた。明日はお外の現場で出張なので、本当に頑張らないように気をつけなくては。
一期下の方がさっそく川上さんの黄色い部屋を貸してくださった。しかも昨日私がジップロックに本を入れているのをみて、ジップロックに入れてくれていた!
Tumblr media
7月26日 東京の現場へ出張したくなさすぎる!と通勤の車内で泣いたり、体力がもう朝からなくなってうとうとしたりして、何もない東京の出張先へ向かった。 日差しのもと、一体どれだけの時間拘束されるの!とやっぱりずっと泣いていたけれど、そうゆう日は案外午前中で解放させてもらえたりする。
今日は早く用務を終えたらギャラリーへ行こうと決めていた。 ギャラリーで担当の方にいくつか質問をする。作品や写真集を販売することについて相談をしたかった。自分の写真を他人がお金を出して買う?ちょっと考えたことない状況で、それは“人に作品を渡すなんてしたくない!”という気持ちではなく、単に需要ないものとして当たり前に考えていなかった。
でも写真展ってやっぱりお金がかかる。 担当さんにも「赤字になる金額設定はしないこと。欲しい人は高値でも買うし、値が付いていないものを買いたがる人はほとんどいない。作家活動を続けるためのことを考えるべき。」とのアドバイスをいただく。
生活プラスα程度のお金を稼ぐ地盤はあるはずだからか、今回の作品づくりの出費にほんの少しお小遣いバックがくれば…ほどに考えていたけれど、なるほど。 作家活動を続けるため、と思うと考え方が変わってくるかも。
写真集も赤字にならない金額設定にすると、とても高値になってしまうけれど、少ない部数しか発行しない作品として販売すると考えて、ある程度高値でも良いかもしれない。
貯金もしたいし旅行も行きたい。写真以外の生活ももちろんあるので、写真を続けるための金額設定にしよう!と、作品発注にも前向きになれた。
ギャラリーの担当さんのデスクの壁に錠剤(ロキソニン?)がメモと貼り付けられていて、なんかいいな、と思った。
そのあと、友人のプレゼントを買い、昨日の朝に撮りきったフィルムを出して早々に帰宅。 駅の温度計は37℃。
暑いからか早い時間だからか、スーパーはとっても空いていて、無駄に桃とスイカを買ってしまった。
Tumblr media
7月27日 ずっと退会できずにいたオンラインヨガ(年間会員で毎月支払いが発生していて、解約できるのは6〜7月の1ヶ月間だけという契約システムを最近理解した。)をやっと解約した!えらい!
朝から湿度が高い酷暑で、それなのに歩いて通勤したり、お昼休みもふらふら散歩をしてしまったりして、午後は予定外の現場に繰り出す案件が発生し、暑さに加えて、現場の送風機からコンクリートの粉がぶんぶん舞って振り掛けられる中で、早く終われ、と祈ることしができなかった。 昨日届いたばかりのツモリチサトの古着の新しいお洋服を着たところだったのに!
Tumblr media
その現場から駐車場までの帰り道、今の上司から「いつか言わないと、と思ってることがあるんですよ」と話を振られ、あ、これは、これはきたな、と思ってしまった。 妊娠されたご報告をして下さって、予定日の1ヶ月前くらいから産休に入る予定とのこと。 ひとが妊娠したことを知る度に吐きそうになって、今の自分がとてもひどくちっぽけで、自分が抱えていることに比べたらなんでも勝ってしまう出来事だ、と思ってしまう。
私も定期的に通院したり面談したり、内容は明かしていないけれど席を空けるときはもちろん上司に報告をしていて、上司からもそういえば定期的に通院の報告を受けていたので、あれ?もしかして?と思うことはあった。 だからもしかしたらもしかするのかも、が、もしかしてしまった。 そして私の人生は変わらずに、いつか休職して今の病気を治そう��、という懸念は進行中で、でも先手を打たれてしまった気持ちもある?
おめでとう案件なのにやっぱりどこか心からおめでとう!となれなくて、好きな上司だからこそなれなくて、そして仕事のことも不安しかなくて、要因は違えど昨日からずっと泣きそうで頭と喉が痛い。
現場から戻って、自分の病気のことを話していた職員さんから、調子はどうですか?と話しかけてもらう。 気が動転していたこともあって、ペラペラと自分の最近の症状について話してしまう。やっぱり全然わからないくらい元気そうに見えるし、(食べられないという症状について)理解できないけれど、本当にそんなことってあるんだね、とふむふむ聞いてくれて救われる。 またお昼休みに以前の上司のパン屋さんに行く約束をする。
みんな人生合戦。
Tumblr media
7月28日 昨日の報告を度々思い出して、それに対する私の反応が「教えてくださってありがとう!」だったので、ちょっと友達じゃないんだから…と思い返してつっこんでいた。 職場の方なので業務上必要だったとはいえ、とても好きな感じの上司だったので、打ち上けごとをしてもらえた喜びがあった。
通院の日だったので2時間だけお仕事をして東京へ向かう。古い大学病院の空調の効きが悪い待合室で、ひたすら待たされて、そして最近の炎天下の現場が堪えるんですよね〜と伝えると、もうこれは!と診断書を持たされることになってしまった。 ちゃんとこれを、わたしは、渡すことができるのかな。もう次の現場の予定は入っている。ただの弱音を、紙と印鑑社会のお役所武装しただけのものにしか見えない。 昨日の今日で、人生合戦に参戦することになってしまった。
今日は早く帰れそうなので、桃を買って帰りたい。
Tumblr media
7 notes · View notes
rosysnow · 5 months
Text
ハニーライフ
愛おしい君と生きていくこと
Tumblr media
 たぶん、もう半年も残っていないでしょう。
 闘病してきたおばあちゃんの余命宣告は、あたしが一番最初に受けた。力が抜けて椅子を立てない。そんなあたしを、看護師さんが労わりながら立たせてくれた。
 廊下の長椅子に移っても、なおも茫然としていた。待合室の雑音と、消毒液の匂いに、意識がゆらゆらしている。
 おばあちゃんには、半年も残っていない。
 こみあげた涙をこらえる。両親に連絡しなくては、とやっと気がついた。一応、グループでなく個別のトークルームに、『おばあちゃんのことで話がある』とメッセを送る。でも、相変わらず仕事がいそがしいのか、だいぶ待ってみたけど既読すらつかない。
 こんな両親だから、あたしを育ててくれたのは、おばあちゃんだった。おじいちゃんは、あたしが生まれる前に亡くなっている。もう一方の父方の祖父母は、あたしが母方であるおばあちゃんにばかり懐くので、次第に疎遠になった。
 窓からの七月の夏陽がかたむき、病院のひんやりと白い壁は、暖かみのあるオレンジに染まっている。その夕射しにこもった熱に、軆は汗ばみかけている。
 入院生活が長くなったおばあちゃんは、最期の時間は、家で過ごしたいと言っていたっけ。「でも、玖鈴に介護なんかさせるのもねえ」と目をくしゃっとさせて苦笑していた。
 あたしはスニーカーの爪先を見つめていたけど、おばあちゃん本人に言わなきゃいけない、と思った。どうにか膝に力をこめて、その場を立ち上がる。そして、もう一度先生と話ができるか、通りかかった看護師さんを呼び止めた。
 おばあちゃんは、自分の余命宣告を飄々と受け止めた。「ホスピスでも行きますかねえ」なんて言うから、「何で? うちで過ごしなよ」とあたしは割って入った。おばあちゃんの痩せて皺だらけの顔に、わずかにとまどいが浮かんだ。
「でも、久里子も錫也くんも、おばあちゃんの介護なんて──」
「あたしがするよっ。大学なんて休学すればい���」
「……あのねえ、そんなこと簡単に、」
「あたしだって、おばあちゃんときちんと過ごしておきたい」
 おばあちゃんはあたしを見て、困ったようなため息をついた。例の女医の先生は、介護士さんや訪問サービスなどの力も借りながら、おばあちゃんが望むように過ごしていいと諭した。
「おばあちゃんは、あたしと過ごすの嫌かな」
 あたしがしゅんとうつむいてしまうと、「……バカなこと言って」とおばあちゃんの声が涙ぐむ。
「玖鈴がいいよ。最後は、玖鈴と過ごしたい」
 ──両親がおばあちゃんの余命を知ったのは、翌日になってからだった。おまけに、おばあちゃんの希望も聞かずに、ホーム行きにしようとした始末だ。あたしがおばあちゃんの意思を伝えると、「ほぼ寝たきりの人だぞ」「プロに任せたほうがいいわよ」と情のかけらもなく言った。
「ヘルパーさんの力を借りないとは言ってない。寝たきりになったら他人なの? 死ぬ前のお願いも聞いてあげないの?」
 あたしに睨めつけられ、両親は厄介そうな面持ちを隠さなかったけど、「おばあちゃんとも話そう」とようやく譲歩した。おばあちゃんは、昨日あたしには弱気だったくせに、両親には「私は帰りますよ、自分が選んだ場所で死にますから」と我を張っていた。
 そんなわけで、長らく病院生活だったおばあちゃんが、久々に一軒家の自宅に帰ってきた。ほとんどベッドに横たわっているけど、精神的にはゆったりできているようだ。
 大学に休学届を出したあたしは、おばあちゃんの食事、着替えやお風呂を手伝った。おむつもやる気だったけど、素人では手際が悪くて、ヘルパーさんに手伝ってもらった。
 おばあちゃんの病状は、当然ながら良くなかった。けれど、さいわい認知症は出ていなかったので、ベッドサイドに腰かけたあたしと、想い出話を楽しんでくれた。
 幼稚園の送り迎え。よく一緒に作ったホットケーキ。お互い気が強くて、わりと喧嘩もしたこと。
「ああ、大人になった玖鈴を見守れないのは寂しいね。どんな男を連れてくるか、楽しみにしてたのに」
 おばあちゃんは窓を向いて、目を細めた。カーテンが残暑の日射しを抑えていても、じゅうぶん明るい。
「玖鈴はいい母親になるよ。だから、元気な子さえ生めば大丈夫」
「……うん」
「今、本当に彼氏もいないの?」
「いないなあ」
「そっか……。こんなかわいい子を放っておくなんて、見る目がない男ばかりだねえ」
 あたしは曖昧に微笑んで、クーラーの風にそよぐ自分のロングヘアに、緩く視線を泳がせた。
 あたしのことを受け止めてくれる人は、本当は、ちゃんとそばにいる。でも、それは家族には、特におばあちゃんには、絶対に言えないと思っている。
 嘘つきだ、あたしは。大切なおばあちゃんに、大切な人の存在がいることを隠して。きっと、すごく罰当たりだ。
 だとしても、打ち明けることがすべてではない場合もあると思う。
 那由多は、あたしがおばあちゃんっ子であることを知っている。というか、那由多があたしのことで知らないことなんて、たぶんない。おばあちゃんの介護が始まって、日中はなかなか会えなくなったけど、夜にはしっかり会っている。那由多は無論おばあちゃんに会ったことはないけど、今、最期を過ごしているのを心配してくれている。
「おばあちゃん、やっぱり、ひ孫に会いたかったのかな」
 彼氏のことを言われた日の夜、那由多の肩に寄り添ったあたしは、そうつぶやいて、甘い桃のお酒に口をつけた。レモンサワーを飲む那由多はうつむき、「ごめんね」とあたしの髪を撫でる。
「え、何で」
「僕が女の軆だから」
 あたしは咲い、「男だったら、まずつきあってないから、那由多はこれでよかったよ」と那由多の白くて柔らかい頬に軽くキスをする。グリーンのメッシュが入ったボブショの那由多も小さく咲って、あたしに寄り添い返す。
 那由多はあたしの五歳年上で、二十五歳だ。社会人として働き、このワンルームを借りて暮らしている。室内は雑然としているけど、けして汚部屋ではなく、あたしにとっても居心地がいい。
 この部屋で、こうして那由多の温柔を感じていると、生きててもいい、とあたしは自分を許すことができる。
 那由多と知り合ったのは、六年前だ。あたしは十四歳、那由多は十九歳だった。知り合ったきっかけはネット。SNSではなく、近年ではめずらしく掲示板だった。
 お互いを「相手」に決めたのは、隣り合った町に住んでいて、合流しやすかったから。あたしと那由多がアクセスしていた掲示板が置かれていたのは、一緒に死んでくれる人を見つけるための場所、いわゆる自殺サークルのサイトだった。
 あたしたちは、一緒に死ぬつもりだった。メールを交わしながら、身の上話はしなかった。相手のことは、深く知らないほうがいいと最初に決めておいた。
 なのに、いざ顔を合わせて、那由多が裏ルートで購入した青酸カリの小瓶を取り出して、でも沈黙したままふたを開けられずにいるうち、死にたくなるほどの理由から、今までのろくでもない人生を、とめどなく吐き出し合っていた。
 あたしは、同性にしか恋ができなかった。男の子とは、どんなに仲良くなっても友達でしかない。親友だからと思ってカムした同級生の男の子は、あたしの話に表情をゆがめ、「俺は玖鈴が好きなのに」と言って無理やりのしかかってきた。
「エッチしたら、これが普通だって分かるから」
 セーラー服と学ランを着たまま、あたしをつらぬいた彼はそう言って、息を荒くして中に出した。内腿に血が流れて、どろりと白濁と絡みあって流れる。
「ね、俺のこと、好きになったでしょ?」
 彼は恬然とした笑顔で、そう問うてきた。あたしは急にせりあげた嫌悪感で、その頬を引っぱたいた。押しのけて逃げ出して、家まで走りながら、どうしよう、と泣き出した。
 あたし、妊娠したかもしれない。だとしたら、ひとりぼっちで生むより、誰かに話して堕ろすより、一刻も早く子供もろとも死ぬしかないと思った。
 那由多も女の子に惹かれる人だ。それと、自分の性別が分からない人だった。女じゃないなら男、なんて単純なものではないらしい。男女の中間でもないし、男であり女でもあるという感覚もない。しいて言えば、どちらでもないというのが一番しっくり来る。
 それは自分の正体がつかめないようで、ひどい恐怖をともなった。女の子とつきあっても、自然と自分が「男役」になっているのがすごく気持ち悪かった。服装はラフが好みで、フリルやレースは着たくないのだけど、「男」に分類されても違和感しかない。
 男じゃない。女でもない。性そのものがない。まるで幽霊みたい。そんな自己を抱えて過ごしていくなら、生きることをやめてしまおうと那由多は決めた。
 気づいたら、ふたりともしゃくりあげるほど泣いていて、強く手を握り合っていた。「もう生きたくないよ」と言いながらも、「このまま死にたくない」とも言っていて、すがりつくように抱きしめあった。那由多はあたしの頭を撫で、あたしは那由多の軆にしがみついた。
「初めて……こんなに、自分のこと話した」
「ん……僕もだよ」
「聞いてくれて、ありがと」
「ううん、こっちこそ」
 那由多の心臓の音が聴こえた。死んだらこの音がなくなってしまうんだと思うと、やっと自分たちが飛びこもうとしていた淵に恐ろしくなった。
「あたし……」
「うん?」
「あたし、那由多さんといられるなら、今までみたいに嘘ついて生きなくていいかもしれない……」
 那由多の服をぎゅっとつかみ、それに応じるように、那由多もあたしを抱く腕に力をこめた。
「僕も、玖鈴ちゃんがそばにいてくれるなら、まだ生きられるかもしれない」
 あたしはぐちゃぐちゃの泣き顔を上げて、「そばにいるよ」と誓うような気持ちで言った。那由多も泣き腫らした瞳であたしを見つめ、「じゃあ」と言葉を選ぶ。
「一緒に、生きてみる?」
 あたしはうなずき、何度もうなずき、那由多の胸に顔をうずめた。那由多はあたしの髪に、濡れた頬を当てる。
「……婦人科は、行かないとね。僕が付き添うよ」
「できてたらどうしよう」
「まだ、それって何日か前だよね。アフターピルあると思うから」
 那由多の柔らかくて温かい腕に守られ、あたしはびっしょりの睫毛を伏せる。優しい心音が、鼓膜からあたしの傷に染みこんでいく。この人があたしのものなら死ななくていい。もっともっと、いつまでも、抱きしめていたい。
 ろくな人生を歩まなかった。そう思ってきたけど、これからそれが変わるなら、あたしは生きられる。ううん、そんなふうに思わないように、あたしは生きていきたい。
 アフターピルも飲んだおかげか、あたしは妊娠しなかった。でも、セックスに対する恐怖心はどうしても残った。那由多は急かすように求めたりしなかった。おかげで、あたしはあたしが那由多が欲しいと思えたとき、やっと那由多と結ばれることができた。
 あたしたちのあいだで、その行為が子供を生み出すことはない。しかし、確かに愛を育んでいると思うのだ。もしもこの愛が老い、朽ちてしまったら、今度こそあたしは、この世を追い出されて土に還る。
 ──おばあちゃんが亡くなったのは、年越し前の冬だった。あたしは、何度か悩みつつも、自分のことを何も伝えなかった。年末におばあちゃんのベッドが撤去され、剥き出しになった青いたたみに寝転がると、これでよかったんだと天井を見つめた。
 受け入れてほしかったなんて、贅沢なことは思わない。いつかあたしが死んで、七色の虹を抜けたあとに、黒い針山を歩く罰を受けたとしても、やはり言わなくていいこともある。
 おばあちゃんの最期をかきみださず、穏やかに見送ることができた。あたしは、それでいい。
 男と結婚して、子を生むことが、「女の幸せ」なんて思わない。女として、しのごの言わずに生きろと言う人もいる。けれど、その声がどんなに大きくても、あたしは那由多と生きていく。それが、あたしにはかけがえのない蜜なのだ。
 おばあちゃんは、無垢な白昼夢に包まれて亡くなった。幸せに眠りつくことができるだろう。
 それを見送れたあたしは、もうこの家庭に未練はない。遅かれ早かれ、荷物をまとめて那由多の元に飛びこむ。
 生み出すことが生きる意味なら、あたしは那由多と愛を生み出そう。生み出すこということは、お腹を痛めて出産する子供だけではない。人によっては、パートナーがいなくてはならないわけでもない。
 ただ、ひとさじでも、甘い蜜がある人生であるように。
 カーテン越しに、窓で冬陽が透けている。おばあちゃんとの最期の日々をゆっくり思い返す。その時間は、白い光がきらきら広がっていて、巣箱から春に飛びこむための勇気になる気がした。
 FIN
【SPECIAL THANKS】 白昼夢/杉野淳子 『生きる』収録
5 notes · View notes