#同人襟章
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simamamoru · 5 months ago
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汚辱の日々  さぶ
  1.無残
 日夕点呼を告げるラッパが、夜のしじまを破って営庭に鳴り響いた。
「点呼! 点呼! 点呼!」
 週番下士官の張りのある声が静まりかえった廊下に流れると、各内務班から次々に点呼番号を称える力に満ちた男達の声が騒然と漠き起こった。
「敬礼ッ」
 私の内務班にも週番士官が週番下士官を従えて廻って来て、いつもの点呼が型通りに無事に終った。辻村班長は、これも毎夜の通り
「点呼終り。古兵以上解散。初年兵はそのまま、班付上等兵の教育をうけよ。」
 きまりきった台詞を、そそくさと言い棄てて、さっさと出ていってしまった。
 班付上等兵の教育とは、言い換えれば「初年兵のビンタ教育」その日の初年兵の立居振舞いのすべてが先輩達によって棚卸しされ、採点・評価されて、その総決算がまとめて行われるのである。私的制裁をやると暴行罪が成立し、禁止はされていたものの、それはあくまで表面上でのこと、古兵達は全員残って、これから始まる凄惨で、滑稽で、見るも無残なショーの開幕を、今や遅しと待ち構えているのであった。
 初年兵にとつては、一日のうちで最も嫌な時間がこれから始まる。昼間の訓練・演習の方が、まだしもつかの間の息抜きが出来た。
 戦闘教練で散開し、隣の戦友ともかなりの距離をへだてて、叢に身を伏せた時、その草いきれは、かつて、学び舎の裏の林で、青春を謳歌して共に逍遙歌を歌い、或る時は「愛」について、或る時は「人生」について、共に語り共に論じあったあの友、この友の面影を一瞬想い出させたし、また、土の温もりは、これで母なる大地、戎衣を通じて肌身にほのぼのと人間的な情感をしみ渡らせるのであった。
 だが、夜の初年兵教育の場合は、寸刻の息を抜く間も許されなかった。皓々(こうこう)とした電灯の下、前後左右、何かに飢えた野獣の狂気を想わせる古兵達の鋭い視線が十重二十重にはりめぐらされている。それだけでも、恐怖と緊張感に身も心も硬直し、小刻みにぶるぶる震えがくるのだったが、やがて、裂帛(れっぱく)の気合
怒声、罵声がいり乱れるうちに、初年兵達は立ち竦み、動転し、真ッ赤に逆上し、正常な神経が次第々に侵され擦り切れていった。
 その過程を眺めている古兵達は誰しも、婆婆のどの映画館でも劇場でも観ることの出来ない、スリルとサスペンスに満ち溢れ、怪しい雰囲気につつまれた素晴しい幻想的なドラマでも見ているような錯覚に陥るのであった。幻想で��ない。ここでは現実なのだ。現実に男達の熱気が火花となって飛び交い炸裂したのである。
 なんともやりきれなかった。でも耐え難い恥辱と死につながるかもしれない肉体的苦痛を覚悟しない限り抜け出せないのである。ここを、この軍隊と云う名の檻を。それがあの頃の心身共に育った若者達に課せられた共通の宿命であった。
 この日は軍人勅諭の奉唱から始まった。
「我ガ国ノ軍隊ハ代々天皇ノ統率シ賜ウトコロニゾアル……」
 私は勅諭の奉唱を仏教の読経、丁度そんなものだと思っていた。精神が忘れ去られ、形骸だけが空しく機械的に称えられている。又虐げられた人々の怨念がこもった暗く重く澱んだ呻き、それが地鳴りのように聞こえてくるそんな風にも感じていた。
 勅諭の奉唱が一区切りついたところで、一人の古兵が教育係の上等兵に何か耳うちした。頷いた上等兵は、
「岩崎、班長殿がお呼びだ。すぐ行けッ」
 全員の目が私に集中している。少くとも私は痛い程そう感じた。身上調査のあったあの日以来、私は度々辻村机長から呼び出しをうけた。あいつ、どうなってんだろ。あいつ班長殿にうまく、ゴマすってるんじゃないか。あいつ、俺達のことを、あることないこと、班長殿の気に入るように密告してるんじゃないか。同年兵も古兵達も、皆がそんな風に思っているに違いない。私は頑なにそう思い込んでいた。
 つらかった。肩身が狭かった。
 もともと私は、同年兵達とも古兵達とも、うまくいっていなかった。自分では余り意識しないのだが、私はいつも育ちや学歴を鼻にかけているように周囲から見られていたようである。運動神経が鈍く、腕力や持久力がからっきし駄目、することなすことがヘマばかり、ドジの連続の弱兵のくせに、その態度がデカく気障(きざ)っぽく嫌味で鼻持ちがならない。そう思われているようだった。
 夏目漱石の「坊ちゃん」は親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしていたと云うが、私は生まれつき人みしりのする損なたちだった。何かの拍子にいったん好きになると、その人が善人であれ悪人であれ、とことん惚れ込んでしまうのに、イケ好かない奴と思うともう鼻も引つかけない。気軽に他人に話しかけることが出来ないし、話しかけられても、つい木で鼻をくくったような返事しかしない。こんなことではいけないと、いつも自分で自分を戒めているのだが、こうなってしまうのが常である。こんなことでは、同年兵にも古兵にも、白い眼で見られるのは至極当然内務班でも孤独の影が��つも私について廻っていた。
 あいつ、これから始まる雨霰(あめあられ)のビンタを、うまく免れよって――同年兵達は羨望のまなざしを、あいつ、班長室から戻って来たら、ただではおかないぞ、あの高慢ちきで可愛いげのないツラが変形するまで、徹底的にぶちのめしてやるから――古兵達は憎々しげなまなざしを、私の背に向って浴せかけているような気がして、私は逃げるようにその場を去り辻村班長の個室に急いだ。
 2.玩弄
 部屋の前で私は軽くノックした。普通なら「岩崎二等兵、入りますッ」と怒鳴らねばならないところだが、この前、呼び出しをうけた時に、特にノックでいいと辻村班長から申し渡されていたのである。
「おう、入れ」
 低いドスのきいた返事があった。
 扉を閉めると私はいったん直立不動の姿勢をとり、脊筋をぴんとのばしたまま、上体を前に傾け、しゃちこばった敬礼をした。
 辻村班長は寝台の上に、右手で頭を支えて寝そべりながら、じっと私を、上から下まで射すくめるように見据えていたが、立ち上がって、毛布の上に、どっかとあぐらをかき襦袢を脱ぎすてると、
「肩がこる、肩を揉め」
 傲然と私に命じた。
 私も寝台に上がり、班長の後に廻って慣れぬ手つきで揉み始めた。
 程よく日焼けして艶やかで力が漲っている肩や腕の筋肉、それに黒々とした腋の下の毛のあたりから、男の匂いがむっと噴き出てくるようだ。同じ男でありながら、私の身体では、これ程官能的で強烈な匂いは生まれてこないだろう。私のは、まだまだ乳臭く、淡く、弱く、男の匂いと云うには程遠いものであろう。肩や腕を、ぎこちない手つきで揉みながら、私はふっと鼻を彼の短い頭髪やうなじや腋に近づけ、深々とこの男の乾いた体臭を吸い込むのだった。
「おい、もう大分、慣れて来たか、軍隊に」
「……」
「つらいか?」
「いエ……はァ」
「どっちだ、言ってみろ」
「……」
「つらいと言え、つらいと。はっきり、男らしく。」
「……」
「貴様みたいな、娑婆で、ぬくぬくと育った女のくさったようなやつ、俺は徹底的に鍛えてやるからな……何だ、その手つき……もっと、力を入れて……マジメにやれ、マジメに……」
 辻村班長は、岩崎家のぼんぼんであり、最高学府を出た青白きインテリである私に、マッサージをやらせながら、ありったけの悪態雑言を浴びせることを心から楽しんでいる様子であった。
 ごろりと横になり、私に軍袴を脱がさせ、今度は毛深い足や太股を揉みほぐし、足の裏を指圧するように命じた。
 乱れた越中褌のはしから、密生した剛毛と徐々に���血し始めた雄々しい男の肉茎が覗き生臭い股間の匂いが、一段と激しく私の性感をゆさぶり高ぶらせるのであった。
 コツコツ、扉を叩く音がした。
「おお、入れ」
 私の時と同じように辻村班長は横柄に応えた。今時分、誰が。私は思わず揉む手を止めて、その方に目を向けた。
 入って来たのは――上等兵に姿かたちは変ってはいるが――あっ、辰ちゃんではないか。まぎれもなく、それは一丁目の自転車屋の辰ちゃんなのだ。
 私の家は榎町二丁目の豪邸。二丁目の南、一丁目の小さな水落自転車店、そこの息子の辰三は、私が小学校の頃、同じ学年、同じクラスだった。一丁目と二丁目の境、その四つ角に「つじむら」と云ううどん・そば・丼ぶり物の店があり、そこの息子が今の辻村班長なのである。
 私は大学に進学した関係で、徴兵検査は卒業まで猶予されたのであるが、彼―― 水落辰三は法律通り満二十才で徴兵検査をうけ、その年か翌年に入隊したのだろう。既に襟章の星の数は私より多く、軍隊の垢も、すっかり身についてしまっている様子である。
 辰ちゃんは幼い時から、私に言わせれば、のっぺりした顔だちで、私の好みではなかったが、人によっては或いは好男子と言う者もあるかもしれない。どちらかと言えば小柄で小太り、小学校の頃から既にませていて小賢しく、「小利口」と云う言葉が、そのままぴったりの感じであった。当時のガキ大将・辻村に巧みにとり入って、そのお気に入りとして幅をきかしていた。私が中学に入って、漢文で「巧言令色スクナシ仁」と云う言葉を教わった時に「最っ先に頭に想い浮かべたのはこの辰ちゃんのことだった。ずる賢い奴と云う辰ちゃんに対する最初の印象で、私は殆んどこの辰ちゃんと遊んだ記憶も、口をきいた記憶もなかったが、顔だけは、まだ頭の一隅に鮮明に残っていた。
 辻村班長は私の方に向って、顎をしゃくり上げ、辰ちゃん、いや、水落上等兵に、「誰か分かるか。」
 意味あり気に、にやっと笑いながら尋ねた
「うん」
 水落上等兵は卑しい笑みを歪めた口もとに浮かべて頷いた。
「岩崎、裸になれ。裸になって、貴様のチンポ、水落に見てもらえ。」
 頭に血が昇った。顔の赤らむのが自分でも分った。でも抵抗してみたところで、それが何になろう。それに恥ずかしさに対して私は入隊以来もうかなり不感症になっていた。部屋の片隅で、私は手早く身につけていた一切合切の衣類を脱いで、生まれたままの姿にかえった。
 他人の眼の前に裸身を晒す、そう思うだけで、私の意志に反して、私の陰茎はもう「休メ」の姿勢から「気ヲ付ケ」の姿勢に変り始めていた。
 今日は辻村班長の他に、もう一人水落上等兵が居る。最初から突っ張ったものを披露するのは、やはり如何にもきまりが悪かった。しかも水落上等兵は、私が小学校で級長をしていた時の同級生なのである。
 私の心の中の切なる願いも空しく、私のその部分は既に独白の行動を開始していた。私はどうしても私の言うことを聞かないヤンチャ坊主にほとほと手を焼いた。
 堅い木製の長椅子に、辻村班長は越中褌だけの姿で、水落上等兵は襦袢・軍袴の姿で、並んで腰をおろし、旨そうに煙草をくゆらしていた。班長の手招きで二人の前に行くまでは、私は両手で股間の突起を隠していたが、二人の真正面に立った時は、早速、隠し続ける訳にもいかず、両手を足の両側につけ、各個教練で教わった通りの直立不動の姿勢をとった。
「股を開け。両手を上げろ」
 命ぜられるままに、無様な格好にならざるを得なかった。二人の視線を避けて、私は天井の一角を空ろに眺めていたが、私の胸の中はすっかり上気して、不安と、それとは全く正反対の甘い期待とで渦巻いていた。
 二人は代る代る私の陰茎を手にとって、きつく握りしめたり、感じ易い部分を、ざらざらした掌で撫で廻したりしはじめた。
「痛ッ」
 思わず腰を後にひくと、
「動くな、じっとしとれ」
 低い威圧的な声が飛ぶ。私はその部分を前につき出し気味にして、二人の玩弄に任せると同時に、高まる快感に次第に酔いしれていった。
「廻れ右して、四つん這いになれ。ケツを高くするんだ。」
 私の双丘は水落上等兵の手で押し拡げられた。二人のぎらぎらした眼が、あの谷間に注がれていることだろう。板張りの床についた私の両手両足は、時々けいれんをおこしたように、ぴくッぴくッと引き吊った。
「顔に似合わず、案外、毛深いなアこいつ」
 水落上等兵の声だった。突然、睾丸と肛門の間や、肛門の周囲に鈍い熱気を感じた。と同時に、じりッじりッと毛が焼けて縮れるかすかな音が。そして毛の焦げる匂いが。二人は煙草の火で、私の菊花を覆っている黒い茂みを焼き払い出したに違いないのである。
「熱ッ!」
「動くな、動くとやけどするぞ」
 辻村班長の威嚇するような声であった。ああ、目に見えないあのところ、今、どうなってるんだろう。どうなってしまうのだろう。冷汗が、脂汗が、いっぱいだらだら――私の神経はくたくたになってしまった。
  3.烈情
「おい岩崎、今日はな、貴様にほんとの男ってものを見せてやっからな。よーく見とれ」
 四つん這いから起きあがった私に、辻村班長は、ぶっきらぼうにそう言った。辻村班長が水落上等兵に目くばせすると、以心伝心、水落上等兵はさっさと着ているものを脱ぎ棄てた。裸で寝台の上に横になった水落上等兵は、恥ずかしげもなく足を上げてから、腹の上にあぐらを組むように��り曲げ、辻村班長のものを受入れ易い体位になって、じっと眼を閉じた。
 彼白身のものは、指や口舌で何の刺戟も与えていないのに、既に驚くまでに凝固し若さと精力と漲る力をまぶしく輝かせていた。
「いくぞ」
 今は褌もはずし、男一匹、裸一貫となった辻村班長は、猛りに猛り、水落上等兵を押し分けていった。
「ううッ」
 顔をしかめ、引き吊らせて、水落上等兵は呻き、
「痛ッ……痛ッ……」と二言三言、小さな悲鳴をあげたが、大きく口をあけて息を吐き、全身の力を抜いた。彼の表情が平静になるのを待って、辻村班長はおもむろに動いた。大洋の巨大な波のうねりのように、大きく盛り上がっては沈み、沈んでは又大きく盛り上がる。永落上等兵の額には粒の汗が浮かんでいた。
 凄まじい光景であった。凝視する私の視線を避けるように、流石の永落上等兵も眼を閉じて、烈しい苦痛と屈辱感から逃れようとしていた。
「岩崎、ここへ来て、ここをよーく見ろ」
 言われるがままに、私はしゃがみこんで、局部に目を近づけた。
 一心同体の男達がかもし出す熱気と、激しい息づかいの迫力に圧倒されて、私はただ茫然と、その場に崩れるようにすわりこんでしまった。
 戦いは終った。戦いが烈しければ烈しい程それが終った後の空間と時間は、虚しく静かで空ろであった。
 三人の肉体も心も燃え尽き、今は荒涼として、生臭い空気だけが、生きとし生ける男達の存在を証明していた。
 男のいのちの噴火による恍惚感と、その陶酔から醒めると、私を除く二人は、急速にもとの辻村班長と水落上等兵に戻っていった。先程までのあの逞しい情欲と激動が、まるで嘘のようだった。汲(く)めども尽きぬ男のエネルギーの泉、そこでは早くも新しい精力が滾々(こんこん)と湧き出しているに達いなかった。
 「見たか、岩崎。貴様も出来るように鍛えてやる。寝台に寝ろ。」
 有無を言わせぬ強引さであった。
 あの身上調査のあった日以来、私はちょくちょく、今夜のように、辻村班長の呼び出しをうけていたが、その度に、今日、彼が水落上等兵に対して行ったような交合を私に迫ったのである。しかし、これだけは、私は何としても耐えきれなかった。頭脳に響く激痛もさることながら、襲いくる排便感に我慢出来ず私は場所柄も、初年兵と云う階級上の立場も忘れて、暴れ、喚き、絶叫してしまうので、辻村班長は、ついぞ目的を遂げ得ないままであった。
 その時のいまいましげな辻村班長の表情。何かのはずみでそれを想い出すと、それだけで、私は恐怖にわなないたのであるが、辻村班長は一向に諦めようとはせず、執念の劫火を燃やしては、その都度、無残な挫折を繰り返していたのである。
 その夜、水落上等兵の肛門を責める様を私に見せ��のは、所詮、責められる者の一つの手本を私に示す為であったかもしれない。
「ぐずぐずするな。早くしろ、早く」
 ああ、今夜も。私は観念して寝台に上がり、あおむけに寝た。敷布や毛布には、先程のあの激突の余儘(よじん)が生温かく、水落上等兵の身体から滴り落ちた汗でじっとりと湿っていた。
 私の腰の下に、枕が差し込まれ、両足を高々とあげさせられた。
「水落。こいつが暴れんように、しっかり押さえつけろ。」
 合点と云わんばかりに、水落上等兵は私の顔の上に、肉づきのいい尻をおろし、足をV字形に私の胴体を挟むようにして伸ばした。股の割れ目は、まだ、水落上等兵の体内から分泌された粘液でぬめり、私の鼻の先や口許を、ねばつかせると同時に、異様に生臭い匂いが、強烈に私の嗅覚を刺戟した。
「むむッ」
 息苦しさに顔をそむけようとしたが、水落上等兵の体重で思うにまかせない。彼は更に私の両足首を手荒く掴んで、私の奥まった洞窟がはっきり姿を見せるよう、折り曲げ、組み合わせ、私の臍の上で堅く握りしめた。
 奥深く秘められている私の窪みが、突然、眩しい裸電球の下に露呈され、その差恥感と予期される虐待に対する恐怖感で、時々びくっびくっと、その部分だけが別の生き物であるかのように動いていた。
 堅い棒状の異物が、その部分に近づいた。
 思わず息をのんだ。
 徐々に、深く、そして静かに、漠然とした不安を感じさせながら、それは潜行してくる。ああッ〃‥ああッ〃‥‥痛みはなかった。次第に力が加えられた。どうしよう……痛いような、それかと云って痛くも何ともないような、排泄を促しているような、そうでもないような、不思議な感覚が、そのあたりにいっぱい。それが、私の性感を妖しくぐすぐり、燃えたたせ、私を夢幻の境地にさそうのであった。
 突然、激痛が火となって私の背筋を突っ走った。それは、ほんのちょっとした何かのはずみであった。
「ぎゃあッ!!」
 断末魔の叫びにも似た悲鳴も、水落、上等兵の尻に押さえつけられた口からでは、単なる呻きとしか聞きとれなかったかもしれない。
 心をとろけさせるような快感を与えていた、洞窟内の異物が、突如、憤怒の形相に変わり、強烈な排便感を伴って、私を苦しめ出したのである。
「お許し下さいッ――班長殿――お許しッ ――お許しッ――ハ、ハ、班長殿ッ」  言葉にはならなくても、私は喚き叫び続けた。必死に、満身の力を振り絞って。
「あッ、汚しますッ――止めて、止めて下さいッ――班長殿ッ――ああ――お願いッ――お許しッ――おおッ――おおッ―― 」
「何だ、これくらいで。それでも、貴様、男か。馬鹿野郎ッ」
「ああッ、……痛ッ……毛布……毛布……痛ッ――汚れ――汚れますッ――班長殿ッ」
 毛布を両手でしっかりと握りしめ、焼け爛れるような痛さと、排便感の猛威と、半狂乱の状態で戦う私をしげしげ��眺めて、流石の辻村班長も、呆れ果てで諦めたのか、
「よしッ……大人しくしろ。いいか、動くなッ」
「うおおおー!!!」
 最後の一瞬が、とりわけ私の骨身に壊滅的な打撃を与えた。
「馬鹿野郎。ただで抜いてくれるなんて、甘い考えおこすな。糞ったれ」
 毒づく辻村班長の声が、どこか遠くでしているようだった。
 終った、と云う安堵感も手伝って、私は、へたへたとうつ伏せになり、股間の疼きの収まるのを待った。身体じゅうの関節はばらばら全身の力が抜けてしまったように、私はいつまでも、いつまでも、起き上がろうとはしなかった。 
 班長の最後の一撃で俺も漏らしてしまったのだ。腑抜けさながら。私はここまで堕ちに堕ちてしまったのである。  瞼から涙が溢れ、男のすえた体臭がこびりついた敷布を自分の汁と血で汚していた。
 どれだけの時間が、そこで停止していたことか。
 気怠(けだる)く重い身体を、もぞもぞ動かし始めた私。
 「なんだ、良かったんじゃねぇか、手間取らせやがって」
 おれの漏らした汁を舐めながら辻村班長が言った。
 そして汚れたモノを口に突っ込んできた。
 水落上等兵は、おいうちをかけるように、俺に覆い被さり、聞こえよがしに口ずさむのであった。
 新兵サンハ可哀ソウダネ――マタ寝テカクノカヨ――
        (了)
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xiudi1985 · 10 months ago
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Slash:Aragorn/Boromir
作品标题:《It's still sharp》
等级:Nc17
警告与说明:
阿拉贡和波洛米尔在瑞文戴尔图书馆相见的第二夜,PWP。
我给自己写多了爱情小说,写烦了,想换一下口味,去写我最初搞一切的动机,无拘无束没有理由的色情。所以这是一篇Men At Play风格的无脑黄片、魔戒GV换头文学,圆我各同志大厂牌居然没有将其拍摄之梦想。随心所欲,又短又急,恶俗,慎看。
其实这是一篇两个人合作的作品,从构思到成文,全程有我一位好友的功劳和苦劳,我向她致敬,亦感谢她的耐心真诚陪伴与灵感创作刺激,没有她的���助,就绝不会有这篇文章。仅是最后作品发布出来有我的署名。
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埃尔隆德领主的圆桌会议上,中洲的各方势力为那至尊魔戒的最终来去问题争做一团。
刚铎南方的人类统领从椅子上一下站起来,握紧拳头与灰袍巫师用中洲通用语激烈争辩,面对巫师权威的法杖,他有力的胳膊在空中往下划拉一下,白皙的脸庞簇得血红,肢体极大的动作、及嗓门里低沉又咄咄逼人的咆哮,难掩他心中怒火,像极山林中盘踞狮虎的吼叫低啸。间而,他又与其他人一样,坐回原有的位置去,将庞大的身躯郁闷地陷于石凳之中。
幽谷北方的人族游侠坐在椅中,双手交握,手肘放在腿上,拱着背部,一言不发地冷静观战着此情此景,按下胸中对中洲极深的忧虑——索隆的指环不分种族,精准抓住他们中每一个人的弱点,让他们之间难以团结,无法合力做到一致对抗那强大的魔君,此时此刻,更让阿拉贡对他血脉中同属人类的弱点、自身职能与身份的彷徨,没有一点信心。
阿拉贡不动声色地掩饰下自己的烦躁,向旁边的那圈椅子中的人群扫了一眼。未曾料到,波洛米尔正好也十分心烦意燥,刚铎统帅皱紧眉头咬着手指头,牙齿啃着修剪过的指甲,无意识就扭头看向阿拉贡那边的方向。阿拉贡的目光与波洛米尔的目光撞个满怀,隔着不远不近的距离,堪堪打了个照面。
起初,因无意中直接对上阿拉松血裔的视线,刚铎的统帅微微睁大了眼,转而目光变得讶异且不屑。显然,作为白塔统帅,刚铎全境最高军事指挥元帅,他不认可自己武断的想象中的这位不尽职的国王,令他的子民长期挣扎于水火之中。但是,作为波洛米尔,他又暗中恼火,像在瑞文戴尔图书馆中第一次与那神秘的北方人相逢那般,自己心中平白无故去喜欢阿拉贡的眼睛,希望与他暗中互相再多看上两眼。��终,摄政王的长子傲慢但尽量礼貌的率先收回视线,阿拉贡也一样,将会引来新的战火的目光,温文节制地收了回去。
但相隔不过几分钟,仿佛无法忽视会议上隔着众人与他坐在同一个地方的另一个男人,阿拉贡又看向了波洛米尔的方向,和他目光再次打了照面。准确来说,这是他们在图书馆之夜,自会议上互亮底牌,第三个有来有往的相互对视。
然而这次,白塔统帅一反常态,不再闪躲着将目光挪开,正相反,在阿拉贡迎向他的目光中,波洛米尔顿了两秒,在阿拉贡眼前将身子动了一下,改变了原来绷着的危襟正坐的坐姿,缓缓将高大的身体舒适地陷入坚硬的石头椅背中,他歪了一下脑袋,斜着宽大的肩膀,倨傲地挺着强硬的下巴,提起一边嘴角,对阿拉贡回以一个极富有攻击性与挑战感的,狮子般的微笑。
阿拉贡以为自己看花了眼,敛神歪了歪头,习惯性地摸摸上嘴唇上的粗糙黑色胡茬,变了个姿势,将长长的右腿搁在左腿的膝盖上,眉弓一挑,向波洛米尔投去“你什么意思”的疑问目光。
像头在任何领地上都拥有巡视权的傲慢公狮,白塔指挥官拢指,懒洋洋地剔了剔指甲里的泥垢,将腰部和屁股更放松地陷在石凳中。那双宝石一样的绿眼睛暗沉下去,波洛米尔挑眉,将嘴角的嘲讽性笑容咧开得更大,露出了掠食性肉食动物整齐而洁白的上牙,目光灼灼地望着伊西铎的后裔,波洛米尔在凳中坐得更加放肆,张开了深蓝罩袍下那双粗壮的双腿,向阿拉贡展示他胯裆处难以忽视的雄性凸起,大掌往肌肉结实的腿侧挑衅地拍上一拍,刺耳但根本不大的声音划破阿拉贡的耳膜,让阿拉贡布料下的鼠蹊处也跟着他的动作弹跳一下,遂而发紧——波洛米尔用指头勾住领口那圈做工考究的花边松了松,冲阿拉贡再次抬了抬下巴,向阿拉贡发出了明确的“pussy,你敢坐到我腿上吗”无声邀请。
噢,这傲慢的、欠缺教训的南方混球!他以为他是在什么地方向谁发起挑战?阿拉贡在心中默默翻了个白眼。怎么,他这么个大大咧咧且不��的坐姿,是要向阿拉贡炫耀多么了不起阿拉贡又从来没见过的东西吗?是在显摆他马裤下的东西有多大?还是有多粗?总不可能粗大到和他腰间挂着的巨大白色号角一样吧?
阿拉贡把左腿换到右腿膝盖上,摸了一把下巴上短短的胡须,敛了敛眸色中琉璃般的灰蓝色微光,他将脸颊撑在粗糙的手掌上,手指敲打膝盖,向波洛米尔回以一个缓慢的,阿尔法头狼般的笑容。
紧接着,在波洛米尔的注视下,阿拉贡紧紧盯着白塔统帅打开腿坐的胯间,握住了放在石凳扶手上的银杯,握拳捏紧了,不明所以的在杯身上缓慢又有力地上下套弄了几把,速度之慢,动作之暧昧,像在套弄杯子以外的其他东西——他自己的,或者波洛米尔的,任君想象。他很满意白塔指挥官的瞳孔骤地一瞠,随即更危险地眯缝起来的表情反应。波洛米尔弹琴般用粗大的指节在自己大腿上稳住气息一下下敲击,将另一只手上的四根手指放在自己翘起的唇上,身体跟随阿拉贡手中的抚摸杯身的动作往前倾,直勾勾的眼神亦锁住阿拉贡,被他吸引去了注意力。
阿拉贡乘胜追击,拇指粗鲁地按进装有水的杯中,杯中液体在指头的下压中向上四溅了出来,不易察觉的小小水花溅了几滴到阿拉贡深色的罩袍上,令波洛米尔跟着水花的滋出,小小去嘶了一口气。像在做什么其他不应在公共场合展示的动作,阿拉贡沾着透明液体的手指,擦着杯口的花纹,故意压着指腹的力量,重重往杯口上完整地转上了一圈,在波洛米尔露骨的注目礼中,阿拉贡拿起银杯,微笑着大喝了一口杯中剩余大半的冷水,透明的水液沿着他下巴漏到喉咙上,成了一条蜿蜒的水线,消失在黑色天鹅绒衣领。阿拉贡吞咽,凸起的喉结也跟着抽动一下,在他完成吞咽动作的瞬间,他没有错过白塔统帅将猩红的舌头抵到了虎口上,暗压着粗气,快速地舔了好几下上面什么都没有的虎口的口腔动作。白塔统帅马裤中间的凸起,也似乎大得更引人注目了。
隔靴搔痒,痒意更深。
阿拉贡非常笃定,至少现在,波洛米尔已经咬住了他递上的鱼钩,凭刚铎之子骄傲好胜的性子,波洛米尔不会轻易松口。于是他不再逗弄他,将鱼线向上轻轻一提,舌尖舔干上牙列的水渍,用手做了一个只有波洛米尔能意会的,翻书的动作。果不其然,白塔统帅向北方游侠回以舔自己手指上昨夜剑锋造成的未愈合伤口的暗号,将手指笼成一个指环般的圆圈,将雄性的张狂敛于眸中,收下这份礼物,默契地接下阿拉贡今夜的战书与邀约。
夜色终于染上瑞文戴尔的天幕。阿拉贡坐在昨晚坐过的同一个位置上,穿着昨夜的同一身衣服,保持着同一个姿势,将书打开了捧在手里,等待那位前来赴约的南方宾客。阿拉贡提前用热水梳洗打理过一番,甚至往口腔里喷了薄荷水,又往耳后、脖颈动脉、胸口与手腕内侧点上过林谷发明的那款他不常用的香根草味道古龙水。这味道是皂香与草本植物融合为一丝不过分的低调药感清甜,闻起来叫人联想起一片色相中性的暗灰调子,通过皮肤毛孔的热度完成锁香,木质香调暗暗凸出使用者不卑不亢的沉稳中、又略带不羁的纯粹男性气质。
最终,随着一阵有力的脚步声,高大的人影再度出现在黑暗中,犹如草原上的雄狮踏入森林狼的领地,阿拉贡要等的男人终于出现在图书馆里。
在阿拉贡老神在在盯住波洛米尔一举一动的视线里,白塔统帅踱步到沙发旁,带着一丝肢体的侵略性,弯腰凑近了阿拉贡,故作好奇地往阿拉贡翻开的书卷上瞧上一眼,压低了嗓音故意问。
“灰袍巫师勤快的北方朋友,你在研究些什么呢?”
阿拉贡大方的把那一页的内容给波洛米尔看去——这是一本精灵撰写的医用人体百科全书,上面画着一张非常规范的人体剖面图,只有一个男性的下半身,从腰腹到盆腔部位。那本枯燥的医学书籍将男性阴茎和肛门,肠子,前列腺这些器官内脏描画得栩栩如生又详实,又用长长的符号线标出这些部分分别在剖面图中的哪里,写上具体的学术性称谓。再用昆雅和辛达、西尔凡等多种精灵文字,将这各个部位,各种器官之间的互相联系,触碰了哪里就会产生的连锁生理反应,一一具体写清楚。
“闲来无事,研究点男性生理方面的学术知识…怎么,南方来的刚铎朋友,你也感兴趣吗?”
阿拉贡敛神微笑着,声音沙哑又慵懒,拇指压在剖面图的阳具上,斜睨一眼白塔统帅,对波洛米尔抛出回问。
“啊…看来我们志同道合……”看着阿拉贡的眼睛,波洛米尔夸张地答道。他故意将自己的手指也压到书页上,顺着剖面图上那一小段弯曲的肠腔,暧昧地摸到结肠口,按住前列腺,碰上一碰阿拉贡压在图画阳具上的指尖,拖出一点肌肤相触的火星。
“可古话又有说,读万卷书,不如行路千里。”波洛米尔倾身,凑到阿拉贡脖颈间,深吸一口阿拉贡身上令他陶醉、沁人心脾的麝香味,犬齿突地叼住阿拉贡的耳垂,在阿拉贡绷紧身躯的亢奋中,含吮,扯吸,用唾液糊湿他饱满的耳珠。“北方的朋友,我十分质疑你这些纸上知识的可操作性……”波洛米尔那双绿眸,依旧十分挑衅又嘲讽地打量阿拉贡。
阿拉贡用力掐住波洛米尔的脖子,将他猛地拖过来,回以一个互相用胡茬擦疼了脸颊和下巴、牙关相碰、舌头撞进喉管、热情得冒火的亲吻。在这个明显有火药味的亲吻中,波洛米尔探索起阿拉贡的口腔亦毫不客气,那强势惯了的刚铎元帅,舌头总与伊西铎的血脉争夺主导权,和阿拉贡互相用牙去咬对方的嘴唇和嘴角。但他们都享受这个啃咬一样的吻,很快就为之气喘吁吁。在波洛米尔追着碾磨他的下唇中,阿拉贡向后微微一退,在白城统领意犹未尽又玩味骄傲的眼神中,收回他的舌头,用舌尖舔去唇角的唾液,结束了这亲吻。
“读书健脑,运动强身。实践才是打开理论宝库唯一的钥匙。南方的刚铎老爷,您可愿用您那双尊贵的手,来摸一摸这把能解开奥秘的钥匙?”
空气在这俩人眼眸唇齿交锋的几个瞬间里变得暧昧起来,阿拉贡体内的皇室血脉被这挑衅的绿眸点燃。虽然他阔别白城已久,但眼前人那雄狮一样的视线,唤醒了他不被承认与感恩的岁月里沉睡的骄傲。
阿拉贡合上了手中书本,丢到一旁,迎着那道从未离开过自己身体的目光,静静张开了有力的长腿,胯间巨剑剑锋朝上。在波洛米尔灼热滚烫的视线中,他仿佛化身为夜色中月影中的头狼,孤狼从悬崖一跃而下,一步步朝向高大的刚铎之子走去,月光将他的影子拉长,欲望的阴影随着他的动作,先他一步覆盖到波洛米尔端坐着的身躯之上。
他的眼睛回应着白塔统领,灰蓝色的眼眸中有着波洛米尔不曾见过的山��野火——他要看这个南方来的刚铎老爷闭上那张吐露不敬的嘴,让他咧出讽刺弧度的热唇紧紧包裹他的肉刃,在与情欲的对抗中、神志不清地亲口承认——纳西尔圣剑残片如今锋利依然。
“那便叫我亲自来看看吧……”
刚铎之子对他扯开一个放肆的笑容,低下头,动物一样用牙咬开阿拉贡腰间皮带的金属扣环。波洛米尔才用牙齿扯下阿拉贡的马裤,就被阿拉贡裤裆里的勃起阳物迎面抽了一个耳光,这一记阴茎的耳光打得他面红耳赤,龟头上些许的清液也弹到波洛米尔雕塑般的鼻尖上。
“这可真是难以驯服…!”
白城统帅挑眉故作气恼,像抓住一条灵活滑手的蟒蛇般握住阿拉贡充分勃起的深红色阴茎,手劲大到令阿拉贡咬住上下的犬齿,在白塔统帅粗鲁的拳握拉拽中轻嘶一声。
波洛米尔朝它粗鲁地吐一口唾沫,撸开阴茎敏感的包皮,让冠状的伞端整个暴露出来,粗糙的指尖扒开阿拉贡狭窄的铃口,随即他对准了那个小洞,重复朝马眼中又吐了一口唾沫,这唾液很多,期期艾艾在他下唇滴落进龟头上深红色的打开圆孔,顺着缝隙渗进阿拉贡��尿道,叫阿拉贡奇怪地溢出闷哼,腰眼都因那诡异的渗滴麻了一半。波洛米尔张大了嘴将那阳具含住,用湿润又圈起来的口腔一把包裹住圆硕的龟头,攥紧了阿拉贡的阳物,一刻没耽误地摇晃着脑袋,用口腔与喉咙上上下下起落、测量它的粗长。
阿拉贡低头,半合着眼,凝视那个毛茸茸的金黄色脑袋。他将腿伸得更开,享受埋首在他胯间十分到位的唇舌服务——波洛米尔口交的时候十分专心投入,濡湿红润的嘴唇牢牢圈住阿拉贡的阴茎,他皱眉紧闭双眼,脸涨得通红,脸颊被顶出阿拉贡的形状。在给阿拉贡口交时,波洛米尔把手伸进自己敞开的裤缝中,握住了里头的硬物,给自己缓缓手淫。那个高傲的刚铎将军或者不那么喜欢他,但在性的愉悦上,他却不曾亏待他。
阿拉贡忍不住小力按着波洛米尔的后脑勺,手指摩挲波洛米尔温热的头皮,指腹给他舒适的揉按,在白塔统领包裹紧致的炙热口腔中轻轻抽动阴茎,令统帅闷哼着把它含得更深,吸出暧昧含糊又放荡的水响。阿拉贡把指头抓进那些手感良好的金色发丝中,在波洛米尔转而吸他睾丸的时候微微松开了咬住的犬齿,波洛米尔像狮子一样从喉咙里低沉地咕噜着,重重吮吸了一口阿拉贡���涨的龟头。
阿拉贡仰头闭眸泄出低吟,这时他低头,正好对上波洛米尔充满情欲暗潮翻涌的绿眼睛。他还吸着他的阴茎,埋在阿拉贡湿漉漉的黑色耻毛里,就那样与他对视,带着一点挑战的激情,又带着一点脉脉温情,令阿拉贡在欲望之中十分为他动心。然后波洛米尔把它吐出来了,将那根湿透的硬柱握在掌心包住,缓慢抽拔套弄,那根狰狞的肉刃被泡在白塔统帅的唾液里,那上面的唾液多得把阿拉贡的腿侧和沙发的一小块绒布都打湿了。
阿拉贡下意识就拍了一把自己的大腿,“您需要一份更正式的邀请函吗?……尊敬的波洛米尔元帅,请于第三纪元3018年10月25日晚上八点,到瑞文戴尔图书馆赴约,准时坐到我的阴茎上。”他用那种“别客气了远方的贵客,请坐上来吧”的眼神,带着友善的戏谑,暗示白塔统领。
波洛米尔在心里狂翻个白眼,这个自大的北方混蛋,他怎么这么理所当然地认为他是接受的一方?如果平时别人这样冒犯他,他会毫不犹豫给上他一拳。但现在,波洛米尔却不怎么真的生气。以后他会对他有更多了解的,如果他们之间会有以后这个词。他要在他眼前,大大方方的跨上去,令阿拉贡去尽他的地主之谊。
在阿拉贡的目光中,波洛米尔用大腿和肌肉的力量,跨得尽量慢,将腰臀沉得尽量缓。结实的臀部压上阿拉贡赤裸的阴茎,跨蹭几下,又微微站起来。白塔统领拉开自己的马裤,在阿拉贡将手放在他的裤子边缘上时,将手掌覆到他手背上,和他一块儿把那条质地笔挺做工精良的裤子更用力的脱下来,褪到白塔统帅的膝盖上。他的阴茎已经勃起到狰狞得滴出水的程度了。
“刚铎的白号……”阿拉贡轻叹一声,将干净的手指顺着柱体缓缓摸上去,量它傲人的长度和粗度,它名不虚传,充满雄性的骄傲和力量,和它在裤裆里沉睡时一样引人注目,只是现在粗长得更完整,大得更惊人。阿拉贡又将另一只手掌抚上白塔统帅的臀部,静置几秒钟沉醉于那饱满又温热的手感,那臀部并不是光滑无暇,而是像其主人身体上其他地方一样,有因战争留下的细小伤疤。但对于同为为中洲浴血过的人类战士阿拉贡而言,刚铎的将军身上没有一处不充满纯粹男性式的阳刚与美丽。
“它够令北方的朋友惊叹吗?”波洛米尔用温热的臀部肌肤贴着阿拉贡的硬起,干燥的股缝触贴到阿拉贡的顶端,十分自信的问。
“它真漂亮…是维拉造在世间不屈的奇迹……”摸着波洛米尔两处不同手感的皮肤,阿拉贡真诚地赞美道。
波洛米尔���到一丝别扭的害臊,但又十分的受用,他不得不承认,他非常喜欢阿拉贡夸奖他,也十分喜欢阿拉贡抚摸他。
阿拉贡往手掌心吐了一口唾液,混合了他带来的倒在手心的充足的油液。将之抹擦到波洛米尔的阴茎上,爱抚白城将军硕大的龟头和粗大的柱身,认真顶礼膜拜这根神圣的器官,北方游侠的手活儿做得十分细致,手掌的粗糙质感又充分满足到波洛米尔对刺激感官的需求,直到波洛米尔觉得自己脑后快升起圣人的光环,嘴里发出喝喝呼呼的粗喘,如坠云里雾里,模糊的眼中聚起更多诚实的渴望。然后阿拉贡又在白塔统帅半眯的起雾绿眸中,往掌心倒了更多又油,吐上更多的唾沫。他轻拍了一下波洛米尔的臀部,暗中赞叹臀肉在他手掌荡出小小的肉浪。波洛米尔配合的将自己双腿跨得更开,露出了干涩的肛门。
阿拉贡用指尖摸了一圈波洛米尔肛口的褶皱,在白塔统帅低沉的泄吟中,将湿润的指头缓缓推进南方男人的洞里,唯恐性欲的饥渴会弄伤他,于是动作十分小心地探索起来。扩张那些紧致得几乎插不进去的甬道的时候,阿拉贡发现,白塔统帅皱眉张嘴忍耐的表情,绷起来的肌肉,重新变得更红的脸庞,额头渗出的热汗,和拧得更紧的内部,暴露了他恐怕没有太多这方面的经验。于是阿拉贡耐心去亲吻他的嘴唇,在用手指操他内部直肠的同时无声宽慰波洛米尔。阿拉贡按揉那些潮湿闷热的肠壁——他想,他的内部也十分清洁,那必然是经过了提前的人为清洗,在想到这英武富有男子汉气概的将军为这场性事提前仔细的准备自己,阿拉贡更怜爱与尊重他。
“南方人洗澡真细心……连内部也会好好的清理……”
阿拉贡用两指将波洛米尔的穴口撑开,按照医学用书上的图画提示寻找他内部的小小敏感点,这位置找起来不太难,不一会,他就摸到了那个隐秘的凸起肉块,用曲起的指尖浅浅的刺激他。阿拉贡咬着波洛米尔发烫的耳壳,哑声调戏他。
“告诉我…白塔的统领,您清洗内部的时候,是否也会想到我的手指?您是否会想到它们……”他在波洛米尔的闷哼中将指头灵巧地转上一圈,那开口漏下的腺液足将阿拉贡的大腿打湿,阿拉贡将食指重抵在波洛米尔的前列腺上,重重压上一下,令统帅在他指节上发出一声眼冒金星的低声咆哮,阿拉贡亲昵地贴着波洛米尔的嘴唇问他。“……像现在这样抚摸您?”
阿拉贡的话戳中了白塔统帅内心的隐秘,他几乎要迫不及待向他承认——两个小时之前他在浴缸中洗澡的时候,心里确实想着北方游侠的手���,去给自己不太熟练地做扩张和清洁,因为这想法太过禁忌和刺激,他硬了起来,咬住腮帮子边狼狈的用手指操自己,边拳握住阴茎给自己手淫,最后很快就在热水和雾气中攒了一头热汗,爆发式地急射在浴缸的水中,白色的精液像蛋花一样飘浮在浴缸浑浊的水面上,让他不得不咒骂着重新再把自己洗了一次。
但波洛米尔现在咬住口腔的软肉,并没有向阿拉贡如实相告这一点,今夜阿拉贡在他体内过多的扩张让他已经准备得差不多了,他里面好像热到在燃烧,但肠子中漏下来的体液又像在下雨,弯曲到夸张的阴茎也射出一些精液喷在阿拉贡黑色长袍的腰间,他现在更需要他的圣剑完全操进他内里。低头咬住阿拉贡的下唇,波洛米尔满眼赤红将自己的穴口撑得更开,拧动了腰部和臀部,大手握住阿拉贡的阳具,将纳西尔圣剑的残余部分,一点一点主动吞进体内。
“比起抚摸……现在操我更好………”将阿拉贡的双手放到自己健壮的腰肢上,波洛米尔低头凝视着阿拉贡的眼睛,额头贴住阿拉贡的额头,颤动的睫毛掩着他绿眸中毫不掩饰的性欲饥渴,刚铎的元帅按住杜内丹人的肩膀,动着腰部的力量,往下坐得很慢,很深,很实。当他全部坐下去的时候,白城统领从胸腔发出一声满足又低沉的叹喟,坚硬的下颌骨挂着颗颗凝聚的汗液,拧紧眉头半闭上眸吐露气息放松——这把阴茎做的巨剑把他没有经验的内部生生劈开,但这痛苦在他可以承受的范围内。这就是阿拉贡剑柄的滋味,纳西尔圣剑具体的宽度和长度,现在已被他完整纳入体内,这剑锋坚硬,巨大,有力,温度滚烫,进入的深长令他销魂蚀骨。
阿拉贡握住白塔统领的腰骨,只是深深埋在他身体里,舔他松懈张开的上唇,并没有那么着急去动。他抱紧了波洛米尔,用全身的感官去观察他的反应,粗喘着克制自己与忍耐,细碎地亲吻波洛米尔的嘴唇,让南方人有充足的时间来适应他那柄不算小的肉刃。
但他沉默的短暂体贴显然被骄傲的白塔统帅误解。波洛米尔在快感带来的短暂眩晕之后,并没有等来那些预想的激烈动作,于是他微微睁开眼睛,不满地伸手抬起阿拉贡埋在自己肩头的下巴。
“不要试图敷衍我,阿拉贡大人…我不是玻璃做的,你干不坏我…你可以按照你自己想要的节奏……操得很重很深……”
阿拉贡被这放肆无礼的话语一蛰,遂看向波洛米尔的眼睛。在阿拉贡灰蓝色的眸中,那双绿眸已经不似晨间会议时的清澈明朗,而是转为暴风雨下海浪一样汹涌的暗绿。刚铎之子的额角凝着热汗,平日里心事重重的刚铎南方统帅在他怀里、被那些热情细碎的吻蒸得满面通红。他极力掩饰自己身体不熟练的反应,虽内心感激阿拉贡对他的体谅,却仍不愿让阿拉贡看轻了去。
阿拉贡感到自己刚刚一点点劈开的生涩内壁,随着波洛米尔的喘息,将自己的身体包裹得又紧又暖。滑腻的粘膜一收一吸地,吻着阿拉贡敏感的前端,让伊西铎的后裔用尽了自己全部的自制,才没有在这场肉贴肉的交战中刚一开局就缴械。
阿拉贡找回自己的呼吸,抬头在波洛米尔的脖颈上留下一个浅浅的新月形牙印,落了一个轻柔的吻在身上的南方人烧得通红的眼角,在他耳边沙哑道。
“我亲爱的南方朋友,不要心急…北方人有自己周祥的待客礼仪,定会让您宾至如归般满意。”
阿拉贡将自己的阴茎撤出一半,拖到波洛米尔主动追上去用那圈火热软肉咬他的肛周位置,然后阿拉贡重复深深撞进去,攻城锤强硬地直操刚铎将军的内里。他将他抱稳在自己腿上,五指钳住白城将军结实的臀肌,阳具以金戈铁马之势,破开波洛米尔城中不平坦的道路,抽腰上挺冲上刚铎的城楼,阴茎柱身如马蹄跺顿那些柔软滚烫的肠肉壁垒,冠头直撞黏湿灼热的腺体堡垒。波洛米尔沉腰迎合他,把自己的身体当做能令好利箭发射的好弓搭,弓住了大腿上发达的肌肉,强壮臂膀用力搂住阿拉贡的肩膀,粗喘着与他近身缠斗在一起。刚铎元帅扭胯夹紧了这支不停进击的出鞘利刃,摇晃着不停下落,去撞阿拉贡的硬屌,让他的剑尖好去把把击穿他的盾心。他上来,他就夹缠,他后撤,他就追击,像一对心有灵犀但配合默契的亦敌亦友,你来我往,好不痛快。波洛米尔在令身体舒爽到颤抖的快慰中也不再节制喉咙里的嘶吼呻吟,扯着阿拉贡的领子,与他吻成了一团。阿拉贡和波洛米尔一样,只是急喘着在黑暗中干他,粗糙大力的抽插失了原先沉稳的节奏,但依旧是操到叫波洛米尔和他自己都足够舒服的深度,缠人的唇舌粘咬在波洛米尔舌头上不放。
“南方的贵客,纳西尔圣剑是否依旧显赫?这柄断剑的残余现在深埋您内里,它的长度可叫您满足?剑端的锋芒是否依旧锋利?”阿拉贡沉声低笑,不断刺向波洛米尔渗出了水液的高热腺体。
“噢……它锋利依旧……锋利依旧……不减当年……啊……维拉…再深!再用力!”波洛米尔忍不住在这血肉所铸剑柄上出神地呢喃,极尽贪婪地用内壁仔仔细细吞吐收纳圣剑的长宽,直肠像一把精准的刻度尺,把它准确的形状记录在心里。他被阿拉贡的剑尖反反复复地深刺着,起码和他用最私密的器官互相纠缠拉锯了半个小时,波洛米尔坐也坐不住,站也站不好,只觉得头晕脑胀,摇摇晃晃,神魂颠倒,巨大的快感像浪头一样掀翻他摇晃的小船。统帅终是溃败于阵阵过于强烈的快感,血红了脸庞僵硬了一样绷住躯体,低声嚎叫着从痉挛的龟头吐出一口口白浊的精液。
但阿拉贡还没有要射出来的意思,杜内丹人咬牙吐息忍耐着几乎要被夹射的快意,攥揉着刚铎人的阴茎与睾丸藏帮他手淫,静静等波洛米尔将今晚的第一发精液尽数射完在他黑色的绒衣上,留下星星点点的痕迹。阿拉贡沉下眸与波洛米尔在高潮的缱绻中默默的接吻,然后待统帅平息一会儿,突然扯掉波洛米尔挂在膝盖上的马裤,将它揉皱丢到一旁去。北方人抱紧刚铎人光裸潮热的屁股,在波洛米尔的惊讶中,缓缓站起身来。
他插在他里头,就这样往前慢慢走去。短短一段路程,波洛米尔不得不抱紧阿拉贡的脖子,让他每走一步,阴茎就深深撞在元帅不应期的肿起腺圈上,让波洛米尔发抖夹缩得更厉害。最终,他把他顶到那张伊西铎与索隆对抗的古老壁画上。
“南方的老爷,您对伊西铎圣剑的潜在强大力量依旧一无所知……”阿拉贡期身挺上波洛米尔悬空的壁环,将自己压埋得更透彻。
“而您也对刚铎的白号的威力所知甚少……北方的游侠……”背贴着���老的壁画,他在阿拉贡肩窝中咬着黑色布料喘息了一会,小腿圈锁住北方人的腰,肠环深处的肉嘴咬合住勃而不发的剑端,抬头倔强的回应。
他将他钉在壁画前,让波洛米尔悬空了只能依仗他的阴茎。阿拉贡腹部贴住波洛米尔铃口处还挂着精浆歪在他们身体中间的半勃,手指抚摸刚铎将军汗湿到能拧出水的背脊和臀肌耻骨,阳具更深更磨人地去操他,这种不着天也不着地的姿势,让波洛米尔被他的阴茎上顶着侵入得更深,从身体内部再度扩散出快感如潮的涟漪。
阿拉贡压在他耳边,舌头钻舔波洛米尔的耳骨,连沙哑的嗓音都在操他的耳道。
“我在干你……伊西铎的圣剑在你体内的至尊指环里冲刺……就像伊西铎与索隆的战役……”波洛米尔在阿拉贡好听的声音里再次硬了大半,被北方人用腹肌蹭碾一下敏感的龟头,块理分明的腹部肌肉刮去上头残留的一滴精液。
“你会赢吗?刚铎的波洛米尔统领……或者令我全盘输给你,像对待劲敌那般残酷的绞杀歼灭我,让我把精液全部发射在你体内……”
在阿拉贡低沉的话语中波洛米尔颤栗着完全的重新勃起,强壮四肢在这难以扭转的战局中死死的缠住阿拉贡全身,难耐而亢奋地低吼着,任由阿拉贡一次次用纳西尔肉刃又长又深地、猛烈撞击他的身体,在统帅湿亮汗泞的股间撞出堪称淫糜的声音。在波涛汹涌一般的情欲浪潮中,他的身体随着他的操弄而不停上顶又下落,汗湿背部擦花了壁画,被墙面的粗漆和体内永无止境的勃发,同时刺激得全身起了一层兴奋的鸡皮疙瘩。波洛米尔很难说得清,他是被阿拉贡操硬的,还是被他口中战争的描述说硬的,也许两者兼有之。
波洛米尔埋在阿拉贡颈间低声咆哮,很快就要被操出第二次射精的高潮。
但阿拉贡把波洛米尔放下来,阴茎短暂地在他体内抽出,把住他的腰令他转过身去。波洛米尔以为北方人操腻了,要潦草地结束这场本来就突发奇想的性交。一时间白塔统帅饥渴空虚的肠道已经完全适应了阿拉贡阴茎的填满和抽插的节奏,便神志不清又满脸热汗的张着嘴将腰伏压得更低,这姿势让他翘起满弓形状一样的屁股,绽着青筋的汗湿双手捧着被北方人阴茎撞红的饱满臀部,将肛孔拉扯得更开,露出被阿拉贡操到津湿又红肿的晶亮肠道。
“More…更多……更多……!”他无意识的低声喊叫,将脑袋顶在壁画上,依照本能去臣服,毫不知耻的反手去拉阿拉贡湿漉漉的阳物,反扣阿拉贡撤离一寸的腰骨,要他再重复操进他身体里。
但阿拉贡不是要结束,仅是要波洛米尔直面着这张壁画和他做爱。波洛米尔直接又强烈的需索反应亦令阿拉贡情动不止,他捏住波洛米尔胡须蓬乱的下巴,掐住他敞开上衣中亢奋到立起的乳尖,让波洛米尔为此发出一声高亢的吼叫。阿拉贡堵住波洛米尔的嘴用舌头与他饥渴的纠缠,自己的性器更深地摁进去,穷凶极恶又极尽缠绵的操他。阿拉贡掐住波洛米尔阳物的根部,将他的龟头贴到那张古老的壁画上。
“把精液射到这上头…!”他在他耳边给出了这样疯狂又不容拒绝的命令。
波洛米尔浑身颤抖,眼珠后翻,发出野兽一样的绝望嚎叫,在阿拉贡挺进的贯穿和手掌的套弄中,浑浑噩噩地射到壁画上。泪眼模糊中,他看到自己狰狞阴茎张开的红孔中,急急射出成束的丝状精液,浓度似乎比前两次的射精还要浓稠,喷射的量也更多。
白色的精液沿着古壁画上纳西尔圣剑的尖峰缓缓下滑,在灰白的墙壁上留下淫靡的深灰色湿痕,来年春天,那里将会长霉和发芽,抽出绿芽,在幽闭的室内生出一丛令人疑惑的新枝——因为那里曾留有刚铎激情的种子���阿拉贡要他这样为纳西尔圣剑的历史添上浓墨重彩的一笔,用刚铎之子失控后射出的全部的内里,完成远古皇室血脉所拥有的圣剑在今日新的胜利。
波洛米尔射到头晕眼花,在自己高潮后的嗡嗡的耳鸣声中低声喘气,眼神一片高潮迭起的空茫。他腿间全湿了,汗和精液从腿侧臀间的皮肤滴落到地板上,十分狼藉。阿拉贡还插在他里面,伊西铎的后裔圈住他的腰,靠在他肩膀上闷闷的喘息,但是他在他体内依旧坚硬,没有过一丝发射的痕迹。硬到波洛米尔绝望又质疑。
他过去曾在军队中无意听说男性精灵们的性能力持久得惊人,以为只是男人间吹牛无聊的猎奇玩笑,并未放在心上。但未曾想到由精灵们抚养长大也比一般人类更长寿的杜内丹人的持久度也一样惊人,不知道该如何让他满足喷射才好。
最后阿拉贡把波洛米尔汗湿脱力的高大身躯抱起来,放到盛放纳西尔圣剑残片的绒布上,让他用手握住那剑柄,将白塔统帅的双腿拉开,让将军脱力的膝窝勾挂在他的小臂,缓慢又柔情的在波洛米尔被操得发麻的穴中,挺腰小力的干他。
“阿拉贡……你操起来太久了……”
困倦中,波罗米尔攀住阿拉贡汗湿的脖子,在他嘴唇上低哑地埋怨。他第一次在做爱中自然而然的叫他的名字,全然没有发现此刻自己沙哑的声音像在与他示弱与撒娇。
阿拉贡轻笑一声,贴着他的鼻尖去蹭波罗米尔,蓝眸温柔看着他的绿眸,和他像一对情人般接吻。
“这还只是一把残破的古董吗?”伊西铎的血裔充满天真的调侃刚铎之子,捧住波洛米尔的脸庞,手指爱抚他的牙列和舌尖。
“哼……我有眼无珠…它老当益壮…宝刀不老……”他的舌头勾住阿拉贡的指头,绿色的水润眼眸里只有阿拉贡的倒影,红肿嘴唇绵密地吮吻含咬阿拉贡的手指,吸得阿拉贡心潮澎湃,埋在波洛米尔里头,前端碾磨得波洛米尔又闷声抽气又浑身舒服。
但他这次却是由衷的夸奖与认可他,也是第一次如此自如地流露出对他直接的喜欢与依恋。
“我可以射在你里面吗?还是你更希望我射在外面?”
阿拉贡丢掉了今夜以来他所有的克制,压着粗喘,深压在波洛米尔最深的内里,硕大的龟头在他内壁里神经质的弹跳,密密地刺激着波洛米尔已经性高潮过太多回的腺体。
他在对他说什么?他怎么能在这种时候,说出让他硬到涨痛,又软到心底的话语?刚铎之子因他的话再度燃烧到满脸通红,他放下手中的残剑,绝望的捂住自己的绿眼睛,随即把阿拉贡牢牢��抱住,挨着他的额头,胯部无一丝缝隙地贴住那根为他忍耐良久饱受煎熬的阴茎。波洛米尔贴在阿拉贡唇上,充满渴望的暗绿色眼睛看着阿拉贡一样充满渴望的暗蓝色眼睛,和阿拉贡一样的混乱与意乱情迷,他低声对他说。
“如果你不愿射在我里头,我发誓,我今夜将会因为这个而死……”
阿拉贡控制不了自己了,锁住波洛米尔下身的操干变得失控又有力,他和他咬住了彼此的嘴唇,在彼此怀里拥抱得难分难舍,震颤着爆发式地一起冲向射精的高潮,阿拉贡多得惊人的精液量喷射在波洛米尔体内,密密实实地将白塔统领灌满。波洛米尔第三次射精,在从他自己的马眼吐着稀薄精液的痉挛中,波洛米尔感受着那些阿拉贡在他肠壁中所有激情的喷发,他的体内全是阿拉贡,直到波洛米尔装不下其他的任何东西——浓稠的白色精液在连接的边缘随着那些性交产生的其他白沫,暧昧又淋漓地滴下来。他们高潮时发出的吼叫声能吵醒瑞文戴尔的所有人,身体也死死的交缠在一块,在这个高潮性所带来的小小死亡中,像情人般热烈地拥吻在一起。
有精血滴在原本盛放纳西尔圣剑的绒布上,他们的精液,他们的血液,红中有白,白里是红,去见证这一场性事,但最后的最后,那并不淫秽。
阿拉贡用衣角擦拭波洛米尔的腿侧,给他简单的事后清洁。北方人温柔的啄吻不曾在波洛米尔嘴角和脖间停止,令刚铎的统帅在性爱后的慵懒疲惫中,羞赧地以唇舌相碰回应。
他牢牢抱住怀中高大的身躯,不愿让他离开。
“今晚不要回你的房间睡觉……和我睡在一起……我想明天早上起来的时候,怀里还能有你……”今晚,阿拉贡只想抛开一切不快的成见,与这个可爱的刚铎人一起过夜,抱住他暖热的身子,让他在他的臂弯里安睡。
“好……”波洛米尔定定望住阿拉贡良久,只是简单又羞涩的点头。
波洛米尔拒绝不了,从来无法真正的拒绝得了,像他拒绝不了自己内心不去喜欢阿拉贡,像他拒绝不了和阿拉贡一夜之间做那么多次爱,纵使他与他有那么多的不同。波洛米尔的心在狂跳,因为与他做了这么多疯狂的激情以后,依旧被阿拉贡坚定又紧紧的拥抱在怀里。
阿拉贡幸福的想,明天早上起来,他们睁开眼睛,又会再次亲密无间赤裸坦诚地相见。也许他会将他的手腕压在他的被褥中,温柔又坚定地给他早安的亲吻,白塔统帅的腿会再一次张开,亲密的贴着他胯间,用小腿勾住他的脚踝,大手去握摸他的阴茎,脸上有昨夜记忆的羞红和渴望。他们会再次因为肢体的碰触而相互着急起来,因雄性间争夺性爱主导权的惯性,打架一般纠缠在一起。但他会吻他,长长的吻他,吻他的脖子,吻遍他的全身,让他苍白汗湿的皮肤上每一寸都全是他留下的绯红吻痕,再与他在温��柔和的被子中,缓慢又十指相扣的做爱。反过来,如果波洛米尔要在早上去要他,阿拉贡亦不会有丝毫犹豫。阿拉贡会告诉波洛米尔,今夜他没有说出口的他喜爱他,不单单是喜爱与他做爱。
而这一切的一切,都不再仅仅是一场幻梦。但现在,他们都更需要在彼此的怀抱里,好好睡上一个完整的好觉。
Fin
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ari0921 · 11 months ago
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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和五年(2023)12月27日(水曜日)参
    通巻第8070号
 AIは喜怒哀楽を表現できない。人間の霊的な精神の営為を超えることはない
  文学の名作は豊かな情感と創造性の霊感がつくりだしたのだ
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 わずか五七五の十七文字で、すべてを印象的に表現できる芸術が俳句である。三十一文字に表すのが和歌である。文学の極地といってよい。
どんな新聞や雑誌にも俳句と和歌の欄があり、多くの読者を引きつけている。その魅力の源泉に、私たちはAI時代の創作のあり方を見いだせるのではないか。
 「荒海や佐渡によこたう天の川」、「夏草や強者どもが夢の跡」、「無残やな甲の下の蟋蟀」、「旅に病で夢は枯野をかけ巡る」。。。。。
 このような芭蕉の俳句を、AIは真似事は出来るだろうが、人の心を打つ名句をひねり出すとは考えにくい。和歌もそうだろう。
 『春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天香具山』(持統天皇)
 皇族から庶民に至るまで日本人は深い味わいが籠もる歌を詠んだ。歌の伝統はすでにスサノオの出雲八重垣にはじまり、ヤマトタケルの「まほろば」へとうたいつがれた。
 しかし人工知能(AI)の開発を米国と凌ぎを削る中国で、ついにAIが書いたSF小説が文学賞を受賞した。衝撃に近いニュースである。
 生成AIで対話を繰り返し、たったの3時間で作品が完成したと『武漢晩報』(12月26日)が報じた。この作品は『機憶(機械の記憶)の地』と題され、実験の失敗で家族の記憶を失った神経工学の専門家が、AIとともに仮想空間「メタバース」を旅して自らの記憶を取り戻そうとする短編。作者は清華大でAIを研究する沈陽教授である。生成AIと66回の対話を重ね、沈教授はこの作品を「江蘇省青年SF作品大賞」に応募した。AIが生成した作品であることを予め知らされていたのは選考委員6人のうち1人だけで、委員3人がこの作品を推薦し
「2等賞」受賞となったとか。
 きっと近年中に芥川賞、直木賞、谷崎賞、川端賞のほかに文学界新人賞、群像賞など新人が応募できる文学賞は中止することになるのでは? 考えようによっては、それは恐るべき時代ではないのか。
 文学の名作は最初の一行が作家の精神の凝縮として呻吟から産まれるのである。
 紫式部『源氏物語』の有名な書き出しはこうである。
「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」
 ライバルは清少納言だった。「春は曙、やうやう白く成り行く山際すこし明かりて、紫立ちたる雲の細くたなびきたる」(清少納言『『枕草子』』
 「かくありし時すぎて、世の中にいとものはかなく、とにもかくにもつかで、世に経るひとありけり」(道綱母『蜻蛉日記』)
 額田女王の和歌の代表作とされるのは、愛媛の港で白村江へ向かおうとする船団の情景を齊明天王の心情に託して詠んだ。
「熟田津に 船乗りせむと月待てば 潮もかなひぬ今は漕こぎ出いでな」(『万葉集』)。
 「昔、男初��して、平城の京春日の郷に、しるよしして、狩りにいにけり。その里に、いとなまめいたる女はらから住みけり。」(『伊勢物語』)
 ▼中世の日本人はかくも情緒にみちていた
 「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶ泡沫(うたかた)はかつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」(『方丈記』)
 『平家物語』の書き出しは誰もが知っている。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。 沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。 奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。 猛き者も遂にはほろびぬ、 偏(ひとへ)に風の前の塵におなじ」。
 『太平記』の書き出しは「蒙(もう)竊(ひそ)かに古今の変化を探つて、安危の所由を察(み)るに、覆つて外(ほか)なきは天の徳なり」(『太平記』兵藤祐己校注、岩波文庫版)
「つれづれなるままに、日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」(『徒然草』)
 古代から平安時代まで日本の文学は無常観を基盤としている。
 江戸時代になると、文章が多彩に変わる。
 井原西鶴の『好色一代男』の書き出しは「「本朝遊女のはじまり、江州の朝妻、播州の室津より事起こりて、いま国々になりぬ」
 上田秋成の『雨月物語』の書き出しはこうだ。
「あふ坂の関守にゆるされてより、秋こし山の黄葉(もみぢ)見過しがたく、浜千鳥の跡ふみつくる鳴海がた、不尽(ふじ)の高嶺の煙、浮島がはら、清見が関、大磯小いその浦々」。
 近代文学は文体がかわって合理性を帯びてくる。
「木曽路はすべて山の中である」(島崎藤村『夜明け前』)
「親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜ぬかした事がある」(夏目漱石『坊っちゃん』)
「石炭をば早はや積み果てつ。中等室の卓つくゑのほとりはいと静にて、熾熱燈の光の晴れがましきも徒らなり。今宵は夜毎にこゝに集ひ来る骨牌カルタ仲間もホテルに宿りて、舟に残れるは余一人ひとりのみなれば」(森鴎外『舞姫』)。
 描写は絵画的になり実生活の情緒が溢れる。
「国境の長いトンネルをぬけると��国だった」(川端康成『雪国』)
 谷崎潤一郎『細雪』の書き出しは写実的になる。
「『こいさん、頼むわ』。鏡の中で、廊下からうしろへ這入はいって来た妙子を見ると、自分で襟えりを塗りかけていた刷毛はけを渡して、其方は見ずに、眼の前に映っている長襦袢姿の、抜き衣紋の顔を他人の顔のように見据みすえながら、『雪子ちゃん下で何してる』と、幸子はきいた」。
 「或春の日暮れです。唐の都洛陽の西の門の下に、ばんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました」(芥川龍之介『杜子春』)
 ▼戦後文学はかなり変質を遂げたが。。。
戦後文学はそれぞれが独自の文体を発揮し始めた。
 「朝、食堂でスウプをひとさじ吸って、お母様が『あ』と幽(かす)かな声をお挙げになった」(太宰治『斜陽』)
 「その頃も旅をしていた。ある国を出て、別の国に入り、そこの首府の学生町の安い旅館で寝たり起きたりして私はその日その日をすごしていた」(開高健『夏の闇』)
 「雪後庵は起伏の多い小石川の高台にあって、幸いに戦災を免れた」(三島由紀夫『宴のあと』)
和歌もかなりの変質を遂げた。
正統派の辞世は
「益荒男が 手挟む太刀の鞘鳴りに 幾とせ耐えて今日の初霜」(三島由紀夫)
「散るをいとふ 世にも人にも さきがけて 散るこそ花と 吹く小夜嵐」(同)
 サラダ記念日などのような前衛は例外としても、たとえば寺山修司の和歌は
「マッチ擦る つかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの 祖国はありや。」
 わずか三十一文字のなかで総てが凝縮されている。そこから想像が拡がっていく。
 こうした絶望、空虚、無常を表す人間の微細な感情は、喜怒哀楽のない機械が想像出来るとはとうてい考えられないのである。
AIは人間の霊感、霊的な精神の営みをこえることはない。
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kennak · 3 months ago
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パワハラなどの疑惑が指摘されている兵庫県知事。調査する百条委員会が初めて知事の証人尋問を行いました。 内部告発した職員は、なぜ死に追い込まれたのか。独自に入手したマニュアルから、告発者捜しの実態が見えてきました。 ■知事による“パワハラ疑惑”「知事様」と呼ぶ職員も…元職員の証言 パワハラ疑惑が指摘される兵庫県の斎藤元彦知事。30日、こう弁明した。 兵庫県 斎藤元彦 知事 「いろんな指摘をされたという��とは、真摯にうけとめ、自分の行動の襟を正していくということをやっていきたいと思います」 こと��発端は2024年3月、ある告発文が報道機関などに届いたことだった。告発文には兵庫県の斎藤知事について… 告発文書 「知事のパワハラは職員の限界を超え、あちこちから悲鳴が聞こえてくる」 「齋藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」 さらに、当時副知事だった片山安孝氏に関するこんな疑惑も。 告発文書 「斎藤知事の政治資金パーティ実施に際して、商工会に対してパー券を大量購入させた」 「実質的な実行者は片山副知事」 告発文の内容について、兵庫県庁の元職員が報道特集の取材に応じた。斎藤知事を「知事様」と呼ぶ職員もいたという。 兵庫県 元管理職の男性 「『知事様』という言葉がこの頃使われていますけども、『自分は知事なんだからもっと丁寧に扱え』という姿勢で、あたられたように思いますね。 長い会見が終わった後で多分イライラされたのでしょうけど、終わった後に資料とかをバンっとお付きの職員に投げつけた」 知事の意見に異を唱えると、異動の対象になったという。 兵庫県 元管理職の男性 「飲みの場で県政に対して批判的なことを言っただけで、その人に対して『辞表を書け』と言って、迫られたこともあります。犯人を捜して左遷するなどの方法をとることによって、みんな職員はおびえ上がっていた」 この斎藤知事のパワハラなどの疑惑を告発し、7月に亡くなったのが西播磨県民局長のA氏だ。A氏の告発について元職員は… 兵庫県 元管理職の男性 「勇気ある行動だったと思います。(県が)きちんと処理していたら、彼は英雄になれていたと思います」 「一死を持って抗議をする」という家族へのメッセージが残されていて、自殺とみられている。 ■匿名で行われたはずの告発が…「告発者捜しマニュアル」独自入手 何がA氏を死へと追い詰めたのか。そもそもこの告発は匿名で行われた。にもかかわらず、県はどのように告発した人物をA氏と特定したのか。 報道特集は県が作成した告発者捜しのマニュアルを独自入手した。これは、取材を基に再現したそのマニュアルだ。タイトルは「庁内調査手順」。告発者の特定が組織的、計画的に行われていたことがうかがえる。 聞き取り対象として告発したA氏を含む3人の名前が書かれていた。3班に分かれ、1人に対して2人で聞き取りを行うことになっている。 A氏に聴取を行うのは片山安孝副知事(当時)と人事課職員となっていた。 【調査手順】 ・午前10時30分に、各班一斉に訪問し、調査開始。 ・秘書や周囲の職員に対しては、訪問の目的は「近くに来たので寄っただけ」と伝える。 ・「名誉棄損及び守秘義務違反の調査のため、パソコン、スマートフォンには触らないように」と告げ、���情聴取を開始する。 ・パソコンは押収する。 また「調査実施結果」と題された別の文書には、A氏への聞き取り結果について、こう書かれていた。 【調査実施結果】 ・午前10時45分から11時30分で事情聴取を実施。 ・告発文書のことは知らない、自分はやっていないと「否認」の姿勢。 しかし調査終了から2時間後、A氏から人事課へ電話があり、自ら告発を認めたと記されている。 【電話の主な内容】 ・すべて自分一人でやったことを認める。 A氏が別の対象者・B氏に電話をした時、B氏は聴取を受けている最中だった。会話はスピーカー状態にされていた。 ・情報収集してきたものを文章にまとめたことがバレた。 ・単独で行った。 A氏が告発を認めた発言には下線がひかれ強調されていた。聞き取りの2日後、斎藤知事が会見した。A氏を告発者と特定した上で、強い非難を繰り返した。 斎藤元彦 知事 「県民局長としてふさわしくない行為をしたということ。被害届や告訴なども含めて、法的手続きを進めているところです。」 知事は15人ほどの記者を前に、告発の内容は事実無根だと強調した。 斎藤元彦 知事 「不満があるからといって、しかも業務時間中に、嘘八百含めて、文書を作って流す行為は公務員としては失格ですので」 ■告発文書は「噓八百を含む事実と異なることが多々含まれている」 この告発について調査するため、議会は51年ぶりに百条委員会を開くことになった。A氏はその最初の証人として委員会に呼ばれていたが、出席を前に亡くなった。 遺族は声明を出した。 遺族の声明 「主人が最後の言葉を残していました。そこには一死をもって抗議をするという旨のメッセージとともに、百条委員会は最後までやり通して欲しいことが記されていました」 知事が公然とA氏を批判したことに問題はなかったのか。28日、知事に聞いた。 ――噓八百であるとか、公務員として失格だという発言についてどういうふうに考えていらっしゃいますか。 斎藤元彦 知事 「表現としては行き過ぎたという風に思ってまして、反省しています。一方で、噓八百を含むということをお伝えしましたので、噓八百を含む事実と異なることが多々含まれている文書だということです」 ――あの発言を聞いた元県民局長がどれだけ傷ついたかは想像に難くないわけじゃないですか。あれは公衆の面前で行われたパワハラそのものじゃないんですか。 斎藤元彦 知事 「私としては、そこはやっぱりああいう文書が作成配布されたっていうことは大変遺憾だったと思っています」 ――元県民局長が追い込まれて、それで亡くなるという結果が出ていて、その言葉で済まされるような状況じゃないと思うんですけど。 斎藤元彦 知事 「行き過ぎた発言があったということは、これまでも反省お伝えしていますけど、やはり誹謗中傷性の高い文章ですから、そこは繰り返しになって申し訳ないんですけど…」 知事は告発文の内容は誹謗中傷性が高いとして、A氏を処分したのは適切だったと主張した。 ■「保護する対象ではなかった」守られなかった告発者 公益通報者保護制度では、告発した人は降格や減給など不利益な扱いを受けることがないよう、保護される。 だが、自殺したとみられる兵庫県西播磨県民局長のA氏のケースでは県の窓口に公益通報し、その調査が行われていた最中に停職3か月の懲戒処分を受けていた。 県は告発者を特定する調査はA氏の同意を得て行ったなどと説明しているが… A氏と親しかったという県のOB職員がJNNの取材に応じ、A氏が強引な調査の実態を語っていたと明かした。 OB職員 「人事課の発表ではパソコンの回収も『同意の上で』となっているが、元幹部(A氏)は『不意打ちだった』と言っていた」 プライベートで使用していたUSBメモリまで持って行かれたという。A氏への聴取を行った片山副知事は7月、「特別職として責任を取る」と辞職している。 兵庫県 片山安孝 副知事(当時) 「前からよく知ってた職員で、亡くなった事実は本当に痛恨の極み」 会見中、涙を見せたが、それはA氏の死を悼んでのものではなかった。 兵庫県 片山安孝 副知事(当時) 「悔しくてしゃあないですけど、自分の能力がもうなかったのだと思っています。一生懸命やってる知事を何で支えられなかったのか。」 疑惑で名前が上がる片山副知事がA氏を聴取したことについて、斎藤知事に聞いた。 ――3月25日だと思うんですけど聴取を行われたのはどなたですか。片山副知事ですか。 斎藤元彦 知事 「片山副知事含めて対応されてます」 ――公益通報者保護法では、『公益通報内容の利害関係者はかかわってはいけない』と定められています。片山副知事はもろ利害当事者だと思いますが。 斎藤元彦 知事 「あくまで誹謗中傷性の高い文書を作成した。これをやはり内容から見て、県の職員が作った可能性が高いということで調査をしたので、懲戒処分に該当することをやった可能性がある職員がいる、ということで調査をしたので、これは公益通報に対する調査ではないんです」 斎藤知事はA氏は公益通報者として保護する対象ではなかったとし、現在も告発内容は真実ではないと主張している。
兵庫県知事のパワハラ疑惑を内部告発した職員は、なぜ死に追い込まれたのか 県の“告発者捜しマニュアル”を独自入手【報道特集】(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース
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gayxiaoshuo · 1 year ago
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荒野里的兵哥哥-军警军人同性男男小说-父子直男、调教羞辱文章
  带着采访任务,我驾着越野车沿着蜿蜒曲折的山路驶向位于秦岭深处的成都军区某通讯连。      作为刚从大学毕业的新闻记者,这样的机会是难得的;我出于对事业的追求,费劲周折,终于获准采访,而我知道,更加吸引我的是那大山中纯男人的世界、那阳刚的美感和我对狂热欲望的追求。      时至黄昏,天越来越阴沈,道路越来越狭窄坑洼;看来离连队不会很远了路边每隔几公里,便有一个小小的哨所,每每车过哨所,便有一个黑黑的战士跑出来伫足观望。他们大都光着膀子,肌肉黝黑而结实,那憨厚的笑容背后,总带有几许希冀;每当我看到长得高大英武或机灵小巧的士兵,一种欲念便荡漾于心间。他们美,而我热爱美;只要是美的,我都想欣赏、采撷甚至占有,而性别对于我来说则是次要的。      大风骤起,满山的青绿���上了一层薄雾,远处传来了轰轰的雷声,不久,大颗大颗的雨点打了下来,拍得车窗几欲破碎,道路已充满积水,泥泞不堪。不久,预想中的抛锚终于发生了。在人烟稀少的大山中,在大风暴雨之下,我寂寞于狭小的越野车里,我突然感受到另一种美。这时,我才真的属于自己,没有人打扰。我拉下裤拉链,掏出老二让它把尿撒入矿泉水瓶,再扔它入风雨中,然后轻轻地抚摩起老二,回想哨所里的大兵,老二顿时昂起了高傲的头.我闭上眼睛,尽情的享受着大风暴雨中的自慰。      叮玲玲……,卫星电话打断了我的快乐,我接过电话,不出所料,是连队打来的,连长了解情况后,吩咐我就地等待,两分钟后,有人来接我。谢过连长,我顾不得高高耸立的那玩意儿,把它硬塞进裤裆,正襟危坐的等待"救援"。      不久,一个高大的甘肃士兵为我拿来雨衣和雨靴,他搀着我一步一步的越过泥泞,走进了一个点着昏黄灯光、充满汗味和精液气息的哨所。士兵脱下雨衣,我顿时惊了,他不仅拥有国字型的英俊面孔,还有极其健美的身材,从肩到脚,处处都是利落的肌肉,而小小的三角裤内则包着一大团轮廓分明的肉球和肉棒。战士嘿嘿一笑,把我从白日梦中惊醒。      怎么,没见过这么黑瘦的人?快脱下雨衣吧。" "怎么会?我被雨淋懵了。" 说着,我尴尬的脱下雨衣。士兵则转过那健美的身材,忙晚饭去了。不一会儿,一大碗热腾腾的鸡蛋面      盛了上来,我情不自禁的说︰"真是军民一家亲呀,我这次一定把你们的风采发给全国的读者。" "记者同志,可别说这些,我们当兵的是粗人。说句实话,如果在家乡��出路,谁会到这里来受罪。 别的不说,一年到头,看不到几次女人,就更别说……,哎,吃面,别客气。      我心中一动,用余光瞥了一下他那失望、英俊而又略带淫邪的脸,老二迅速地勃起了。 雨越来越磅礡,风刮得柏林发出种种怪叫,雷电交相拷问着山谷。吃过面不久,电停了,烛光��,两个半裸得男人肩并肩躺在狭窄的木板床上。我例行公务似的问了一些政治性的问题,士兵心不在焉的���答着。蜡烛熄了,我心深处积蓄已久的欲念几近喷薄而出,但我还是压住了欲火。      你尝过女人的滋味没有?" "女人?我这辈子真倒霉,在家乡,有女人想要我,我没依她,到这地方,想搞B,又没女人﹗" "正当年轻力壮,欲火难耐,总要解决吧?" "记者见识广,你应该知道军队里的情形吧;当兵的,特别是大山里的,一个人时,自己玩自己,人多      时,男人玩男人。" 此时,一个闪电打来,我分明看见甘肃兵已脱掉内裤,双手不住地摆弄这硕大的阳物。      我的那根也忍不住膨胀到了最大值,我轻轻的脱下内裤,也搞起自己硬邦邦的肉棒,并为发起进攻积蓄力量。 又一个闪电划破长空,响雷之后,他居然一侧身,一个坚硬的肉棒贴紧了我的大腿外侧。我彻底崩溃了, 猛的朝他侧过身去,双手抱住他,让我们紧紧搂在一起,我们舔着对方的颈项,两根又大又长的老二在挤压中快乐得一颤一颤。      一支手掌握住了我的老二,"好个大东西,我要搞你﹗"说着,右手翻弄起来,左手揉搓着我的肉蛋和胸脯,我喘着粗气︰"兵哥哥,兵哥哥,好厉害,好爽,我也要搞死你。"说着,挣脱他,爬向床的另一头, 一口含住他鸡蛋大的龟头,舌头轻轻地抵触,双手挤捏着肉蛋和老二。他发出阵阵欢喜的浪叫,在雨声、风声和雷电中,肆无忌惮地宣泄和享受着难言的快感。      噢,兄弟,我好久没这么爽过,噢,噢,我操,哦,我也帮你舔。" 说着,舔起我的肉棒,舌头在冠状沟上游离,手握紧肉棒套弄着。我们各自含吸着对方的老二,充满了无限的快感,喘息呻吟声穿过雨幕,超越雷电荒山中两个快乐而孤寂的灵魂﹗兵哥哥大叫一声,"噢,我操,操﹗"一股热浪射在我的嘴里和脸上。      真他妈的爽﹗你他妈的真行。"他还不断的为我手,用脸和嘴亲吻着我的肉蛋,我喘着粗气,将嘴里和脸上的精液抹在阴部。"兵哥哥,FUCK ME﹗快搞,搞我﹗"甘肃兵使出最快的速度,双手、嘴一齐上,一阵快感袭上全身,"噢﹗噢﹗"一股又一股白浆喷薄而出,,喷得小床上到处都是。      兵哥哥,谢谢你,真TMD爽﹗"然后,两人紧紧抱在一起,躺在沾满体液得床上,在哗哗的雨声中回味着快乐,进入梦乡……      在梦中,我与一路上哨所中的帅哥俊男嬉戏抚摩,他们揉搓我的老二坚硬,嘻嘻地笑着;我忍不住要射时,猛的从梦中惊醒,睁开双眼原来甘肃兵又在一手玩弄我的老二,一手自己搞着手*,此刻,天已大亮,雨已停了。我示意他停手,精终于没有射;我凝神看了看英俊强悍的兵哥哥,说︰"再让你爽一回吧﹗"便抓住他粗大的老二,使劲的翻弄,亲吻他那结实的肌肉,他呻吟着︰"好兄弟,好棒,我操,受不了啦噢﹗"一股精射了出来。      时候不早了,我们穿好了衣。兵哥哥又煮了一碗鸡蛋面,名曰"为我饯行"。 "记者同志,你让我很快乐,我想,我不会忘记你的。" "我也是,不过,你将来也要结婚生子,可能会后悔现在的举动,但事实上,享受人生,获得快感是无罪的﹗" 吃过饭,在甘肃兵的帮助下,越野车很快驶出泥淖。g-ay文、体yu生男纹,出.售,微 新 labi10010      保重,兵哥哥,宣泄自己的压抑再正常不过,不然会阳痿的。"我说笑着,挥手道别。甘肃兵挤出一丝笑容,说道︰ "回来时,别忘再来歇歇脚。"我分明感受到他的失落,他渴望419的爱,可爱又那么的短暂甚至不合传统。 "我会来的。"其实,我采访完后,将绕道回报社,可能这辈子将永远不会来了。      我最终还是开足了马力,头也不回的沿着崎岖的山麓向大山更深处的连队驶去。然而,我的背部,一直有一种灼热,我知道,它烙上了一个英俊的男人孤寂的目光……
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oka-akina · 9 months ago
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3/10J.Gardenに参加します
3/10(日)J.Gardenに出店します! ボーイズラブのイベントなのでまあまあアウェーではあるんだけど、行くといつも居心地のいいイベントで、楽しくリラックスした気持ちでおじゃまさせてもらっています。話しかけてくださる方がみなさん優しい…。 あといわゆるボーイズラブどまんなかでなくても参加している人はけっこういる&他人のことにあんまり干渉しない雰囲気があるからかな。 (と思ったけど、たんにあんまりおおぜい知り合いがいなくて自分的にひまなイベントなので、かえって気楽に参加できているというだけかもしれない。。)(あとやっぱ文フリ東京がなんかこう大変なのはある)
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3/10(日)11:00~15:00 東京ビッグサイト 西3・4���ール https://www.jgarden.jp おかわだのスペースは[ひ-09a ザネリ]です。
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[最新刊] 『顔たち、犬たち』 家庭にも仕事にも不満はないが、ささやかな破滅願望を弄ぶようにこっそり男とセックスしている男の話。年下セフレたちにやけに懐かれ、奇妙な友情を育んでゆき…。 おかげさまで完売しておりましたが、本体ピンク色で再版しました。かわいくできてうれしい。
[既刊] 『よわよわおちんぽとじこめナイト』R-18 残部少 『イサド住み』 『リチとの遭遇(新装版)』
[委託] 谷脇栗太さん『ペテロと犬たち』
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『顔たち、犬たち』の装画をお願いしたクリタさんの短編・掌編集をお預かりします! 犬たち&犬たちで並べられるのうれしいな。
(タイトルかぶってるのは意識したわけではなくそういえばそうだったという感じ…。わたしのほうがあとだしなのですみませんではあるんだけど。 いちおうわたしのは『顔たち、ところどころ』(Faces, Places)っていうアニエス・ヴァルダの映画からとったつもりで、内容ぜんぜん関係ないんだけど好きなものから力をもらうような気持ちでつけたタイトルです。 という話は装画をお願いするときにクリタさんにお伝えしていて、たぶんそれを踏まえてお顔がどーんと前を向いた絵にしてくださったんじゃないかなーと思ってる。『顔たち、ところどころ』でJRが撮る巨大なポートレート)
いやーー『ペテロと犬たち』いい本ですよね。とてもおすすめです。 なんていうのかな、小説を読むときってさあ読むぞって身構えちゃってるとあんまり入っていけないというか、自分の価値観をいったん横に置いておけるといいよなあと思うんだけど、とんでもない速度でいろんな意見が飛び交うSNSの中に日々身を置いていると、どうしたって心はこわばってしまう。クソみたいなヘイトは即座に打ち返したいし、惑わされたくない。自分の意思を強く持っていたい。ただそういう強さによって心が自由に動かなくなっちゃう面はあって…。なので小説を読むのは、自分の凝り固まった価値観をいったん横に置いておく、胸襟を開く訓練ともいえるかも。なかなか難しいことではあるんだけど。 で、そういうなか、クリタさんの作品ってすごくチャーミングで、自然と警戒が解けてしまう。何がそうさせているのかな。おもに朗読用に書かれた作品群で、関西弁の多いテキストだからかな…。いやなんかそういうことではなく、言葉とか語りとかがまとう何か、音階やにおいのようなもの…が、読んだ人の鎧を脱がせてしまう気がしている。もしかしたら読む前から、本を手に取らせたときの「あっいいな」の段階からそういう力があって、自然と構えを緩めてしまう…みたいなことを考えます。絵を描く人の文章ってそういう傾向があるかも。これは単にお話がわかりやすいとか読みやすいとかでもなくてね。
収録作の「環礁の国」は同性パートナーの話。
「タグワっていう小さい島国に貝殻でできた教会があって、屋根のところに十字架がついてるんやけど、中に安置されてるのはキリストでもマリア様でもなくて骸骨被った海蛇みたいな、なんとかっていう土着の神様らしい。  僕の夫、朝は絶対パンや言うて業務スーパーでピーナッツバター買いだめしてて、そのパッケージにこのタグワの教会が描かれている。」
スッと読んじゃうでしょ。続きが気になった方はぜひお手に取ってみてください。犬と街灯さんはじめいろんな書店さんにあると思うんだけど、これをボーイズラブのイベントに持っていけるのとてもうれしいなあと思っています。
あとすごい余談なんだけど、この「環礁の国」を知る以前に、わたしクリタさんの島アンソロに「パーテルノステル」って短編でおじゃましたのね。わたしのは、恋人に灯台の島の話をしたいんだけどなぜか言いだせない…っていうお話。「イサド住み」の前身みたいな話で、この話では今くんムムくんの名前ではないんだけど、なんかこう何もシリアスな話題ではないのにどうしてか今くんはムムくんにその島のことを打ち明けられない。その灯台の島にいつか行ってみたいって話をしたいんだけどなぜか言えずにいる…っていう話。で、このクリタさんの「環礁の国」は、「それでいつかタグワ行きたいなあって、これもう合言葉みたいになってて、何かあるとタグワ。」って「僕」とパートナーがタグワという島の話をしっかり共有してて、でもパートナーについてよくわかんないことはあって…っていうのが、ああいいなあと思った。最後の泣き声は二人が子育てしてるっていうふうにわたしは読んでて、さらっと書かれていることにすごく感じ入った。いいなあ、こういうの書けないなあと思った…という話を、ほんとはコピ本交換会のトークイベントで言いかけたんだけど、この話なんか重いなと思ってちがう作品の話をした記憶(なので導入が「クリタさんってたま好きですか?」だったの。ウクレレ弾きながら歌うタグワ国歌が知久さんっぽいでしょ)。
重いというか、ひとの小説の話はついたくさんしゃべってしまうというか。イベントとかでも自分の作品についてはそっけないような紹介しかできないんだけど(「どんな話ですか?」って聞かれて「主人公は男です…」とかしか言えない)、読んだ本とか選書した���については嬉々としていろいろしゃべれるんだよな。選書ペーパーを持ってったzineイベントでもそんな感じで、急に元気になりましたねって笑われてしまった。
あとアンソロとか企画とかで何か依頼するときって、わたしはその人の作品とかツイートとか日記とか読めるものは読んで、できるだけ頭に入れてから依頼することにしているので、なんかこう「どファン」みたいな感じになってしまい…重い&圧がやばいになりがちではある…。5月のアンソロもぼちぼち動き出したところなんだけど、いろいろ依頼している自分のノリが我ながらちょっと暑苦しいな〜と思うことがあり、いろんな人にドン引きされてないかどきどきしている…(むかし何かの占いで「根がストーカー」と言われたのを思い出す…すごいこと言う占いだな)。
J庭の話からぜんぜんそれてしまった。お庭、あとわたしのはコピー本が書き終わればあるかなーという感じです。鶏のSFのやつの続きっぽいやつ。まにあわなければ元のペーパーを無配にするつもり。 今日が木曜だと思ってたら金曜だったのでけっこうきびしい状態ですが、なんらか形になったらいいなと思います。よかったら遊びに来てください〜
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chclovee · 1 year ago
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cindyhaha’s choice
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心地私櫥 * 限時團購
精選了幾款每次穿搭發出來詢問度高高夯夯 錯過太可惜的百搭單品 而且必須是好好該水一下入手的理由 於是有了本篇的存在 來~下滑了解更多
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動態實穿示範:
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有基礎黑白灰三色,無胸墊、單一尺寸,彈力超級、極度的好,個人推薦必入灰色,當然黑色顯瘦性感又百搭是不在話下🤤
原相機近拍材質:
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選手 2 號:
特殊色休閒款挖肩背心
五色|SM尺寸|有胸墊
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這款相對選手 1 號來說,就是挖得弧度更往內彎一些,版型較休閒,讓我特地想拿下她的原因就是這個波本酒紅🍷!很飽和低調美的暗紅色,帶一點冷色調,有顯白襯托氣色的效果,而且這款還有自帶胸墊,懶人穿搭的好幫手,不用煩惱平口內衣問題真的很優秀啊🤤
動態實穿示範:
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她真的色彩非常優秀,還有一色我幾經掙扎也是奪入了 … 就是這個霧奶卡其,帶點霧灰調上身和自然膚色不會有突兀感:
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內襯的手感很舒服不會有異物感,自帶的胸墊海綿軟韌舒適、有做透氣孔,且有一丟丟厚度,下圍有做鬆緊、不會亂跑,穿起來很有安全感:
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和選手 1 號的版型比對:
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🔺 選手 1 號時髦俐落感 vs 選手 2 號休閒日常版
霧奶卡其的動態實穿:
第二套搭配了純白色外套,以純白色為參考基準,給大家看一下實際顏色的感覺
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這款有分S、M尺寸,目前本人166/51穿S,給諸位買手參考;另外秋冬它也是好搭到不行,幾乎所有開襟式的外套罩衫都能跟她一拍即合,外套垂直落下、剛好讓背心的挖空部分露出,這個細節到不行的小心機,就是看起來說不出有什麼,卻怎麼特別好看的秘密🤓
外套穿搭好夥伴:
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選手 3 號:
極細肩帶微性感背心
三色|SM尺寸|無胸墊
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這款極細肩帶真是我的心頭好呀,詢問熱度也是最高的一款,我166/51穿S,特別喜歡他的灰,是帶點綠色調,不會無聊的鐵灰色,背心本體是微絲滑的彈力材質,少見的極細肩帶是最大特點,穿起來會突顯鎖骨、頸部線條,非常美膩好看~罷特!如果家裡有養貓貓那要注意了!不然就會像我一樣一年內奪入三件 .. 因為肩帶都被🍊咬斷,而且是摺好他還是可以翻出來咬的程度,怎麼藏好真的要費點心思了🫠
被咬斷的可憐小背心:
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因為又双被咬斷了,必須再次奪入(才能填滿心中空缺?),加上詢問度極高,所以才促成了這次的限時團購,也就是說心地私櫥的開張 … 多虧了橘子🍊🐱啦!
只好用之前的限動,參考一下極細肩帶感覺:
*這影片在濾鏡下色差較大,可看前兩張較準確
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選手 4 號:
罕見稀有時髦單邊細肩帶背心
已絕版 | 數量有限
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這款算是我的珍藏品了,一次入手 2 件避免壞了的話就再也沒有了,這種斜單肩的設計,一不小心就會像啦啦隊或展場女郎,關鍵在於肩帶的收攏,如果是 寬 的那就真的是啦啦隊(運動需要強力支撐、必須粗),而這款,終於讓我找到 .. 第一眼覺得不起眼,且邊緣沒有車工加固,總覺得特別單薄,但!它的肩帶收攏,是 細 的!是精緻優雅往上收斂的!效果讓人美得想哭🥹
非常不起眼的外型,原相機實拍:
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卻美呆了的實穿:
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btw,顏色在影片色差較大,以原相機實拍照片為主,以及重點:這款已經絕版不做了,這波團購是最後的限量庫存,敬請把握🫡
🔻依序是選手 1 號灰色、4 號、2 號霧奶卡其
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以上四位選手就是本次團購品項,有尺寸上疑問,可以提供最大胸圍cm給我幫妳評估~
限時團購 11/10至11/13 23:59截止
點此參團下單
166/51實穿S
薄厚度:
3 薄滑料 < 4 薄針織 < 1 彈力棉 < 2 中等厚度棉
材質彈性:
4 跟 3 微彈 < 2 彈性佳 < 1 彈性極佳
*目前僅有7-11取貨,棄單的人會禿頭便秘長皺紋
*團購非常態銷售恕無法提供鑑賞期,三思後參團
*本團品項預計11月底-12月初到貨分別寄出,如提早斷貨會個別通知
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tanakadntt · 2 years ago
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グッズのマリン三輪隊の話(二次創作)
あなたの詠唱はどこから?
 三輪秀次はビリジアングリーンの毛先を持つ���ッキブラシをぐるりと回して、コツンと甲板に突き刺した。風がデッキを渡り、身につけたセーラー服の襟がふわりと浮いて首を包む。腰の金ボタンが僅かに震え、陽光を反射し、古寺が一瞬目を瞑った。
 『詠唱』が始まる。
 しかし、その詠唱はお粗末なものだった。
「……世界を繋ぐ青い空‼ えーと、希望の空から降り注ぐおひさまのシャワー‼ ……んん、きらめくソード‼ キュア…」
「違います!」
「違う!」
「違うってよ〜」
「違うのか?」
 隊員たちからすぐさまダメ出しされ、隊長は詠唱を途中で遮られたことに不服のようだ。
「それは詠唱じゃないな」
 奈良坂は手旗をバツ印に重ねながら言う。こちらもセーラー姿だ。本日、三輪隊は嵐山隊他と一緒に広報の撮影に来ている。メインはやはり嵐山隊で、三輪隊も「他」に入る部類なので待ち時間が多い。
 スタジオ撮影ではない。わざわざ海近くの公園まで来て、観光用に係留されている帆船を借りての野外撮影だ。そんな場所だから、隊服の撮影ではない。隊それぞれに衣装が用意されている。マリンを意識した、水兵服風だ。
 そういうのは、広報部隊だけでいいだろうと思う人間は結構いるはずだが、どうしても必要だから、とメディア広報室長の根付から、ではなく、営業部長の唐澤に爽やかに笑ってポンと肩に手を置かれると誰も断れない。三輪も同様だった。
 時期を違えて、他の隊でも撮っていると聞けば尚更だった。
「さっきから何をやっている」
 やはり撮影待ちの風間が船底からデッキに出てくる。隣には緑川もいる。嵐山隊他の「他」の仲間はこの風間蒼也と緑川駿で、なぜこの二人が隊ではなく、それぞれ呼ばれたのかは唐澤にしかわからない。
 風間は蒼也の蒼にちなんでブルーの、緑川は緑にちなんでグリーンのセーラー服を支給されている。三輪隊は隊服カラーの紫だ。皆、まったく一緒という訳でなく、少しづつ違っている。
 そのことに言及すると、奈良坂から何を当たり前のことを?と言いたげな視線を送られたので黙った。
例えば、緑川と風間のセーラー服は造りはほぼ一緒と言えるが、色はもちろん、金ボタンの位置やズボンのデザインが違う。さらに風間はつばを深く折ったような帽子を被っていた。セーラーハットというそのままの名前の帽子らしい。一方、緑川は縁にリボンの付いたベレー帽だ。彼の衣装は横ボーダーのインナーと短い丈のセーラージャケットで、両襟をアクセサリーで留め、まるでアイドルのようだった。
「先輩たち、暇だから遊んでるんでしょ」
 中学生に訳知り顔に指摘されて赤面する。尊敬する風間の前で言われるのも恥ずかしい。しかも、図星だった。
「棒が二本あるだろ? だから、オレが槍の使い方を教えてたんだけど、スタッフさんに危ないって怒られてさあ」
 米屋陽介が説明する。
「陽介、棒じゃなくてデッキブラシだ」
「棒だろ」
 デッキブラシは撮影の小道具で三輪と古寺のふたりがブラシ係だ。奈良坂は旗係で、二本の旗を持たされている。気に入っているようでずっと持っていた。米屋は何故か皮袋だ。デッキブラシを持たせても槍にしか見えないと思われたのだろう。ネクタイも腰に引っ掛けていて、休日に出かける船乗りという設定なのか、ラフな感じがよく似合っていた。
「それで、この棒を槍じゃなくて杖ってことにして、詠唱ごっこしてた」
「詠唱?」
 風間が首を傾げる。三輪が横から説明する。
「魔法使いが杖を使って呪文を唱えるじゃないですか?」
「ああ」
「最初は適当な呪文を言ってたんですが、今度は何かを召喚してみようって話になって」
「召喚?」
 緑川が面白そう、と言っている横で さらに風間が首を傾げる。三輪は申し訳なくなってきた。元々、考えついたのは三輪ではなかったから説明もしづらい。今度は奈良坂が助け舟を出す。
「魔法使いのごっこ遊びみたいなものです。魔法で精霊を呼び出す呪文を、一番それっぽ��言えた奴の勝ちというルールです」
 奈良坂は進学校の学生らしく説明が上手い。しかし、明快に言語化するとますますやっていることのバカっぽさが際立った。
「それで三輪先輩ダメ出しされてたのかぁ」
 緑川がニヤニヤする。
「……」
 彼は迅以外には大体こんな感じだから三輪も気にしないことにしている。
「三輪は全然ダメだった」
「……」
 それには反論しようもない。三輪が魔法と聞いて連想するのは、昔、姉と観ていた魔法で変身する女児向けアニメしかない。
「今度は奈良坂がやってみろよ」
米屋が言った。
「ああ」
 コホンと奈良坂は咳払いをして、旗を上に構えた。デッキブラシではなく、こちらにするらしい。奈良坂の衣装はダブル六つボタンの付いたジャケットのようになっていて、カチッとした印象だった。
 長い腕で、二本の掲げた旗をくるり回すと舞踊を見ているかのようだ。奈良坂の詠唱は短かった。
「エクスペクト・パトローナム!」
「へ? 短くね?」
 ハリーポッターに全く興味のない米屋が無表情になる。元々、目に感情が入らないから少し怖い。
「守護霊生成ですから召喚とはちょっと違うかと」
 古寺が遠慮なく指摘する。
「ダメか」
「精進しろ」
 風間もわからないながらも審査に参加する気になったらしい。
「はーい、次オレ〜」
「よねやん先輩、頑張って」
 三輪からデッキブラシを渡され 嬉しそうにひと振りする。ぶんと勢いよく、棒がしなった。槍にしか見えない。彼の上着もジャケット仕立てで、奈良坂と違うところはシングルボタンである。大きく開いた上着から青の縞模様を見せている。足元はビーチサンダルで裸足同然だ。
 彼は魔法、魔法だよなあと呟いた。
「陽介、ちちんぷいとかじゃあダメだからな」
「と、思うじゃん?」
 米屋はニヤリと笑って、デッキブラシの柄でカンッと床を叩いた。そのまま、柄を丸く滑らせていく。
「魔法陣グルグル トカゲのし…」
「パクリでしょう!」
 また古寺が突っ込む。弟が二人もいて、少年漫画に詳しいのは彼しかいないのだ。
「そういえば、作戦室で観てましたね」
「テストで誰もバトってくれねえんだもん」
「勉強しろ」
「よねやん先輩かっこ悪い」
「ちぇー、奈良坂はパクリじゃねえのかよ」
「おれが許します」
「贔屓ィ」
 古寺は咳払いだけして無視する。
「じゃあ、次は古寺だな」
 風間は冷静に順番を数えた。
「はい、風間さん」
 途端に古寺が自信のなさそうな表情をする。三輪は「がんばれ」と励ました。
 後輩はデッキブラシを三輪から受け取って、杖を握り横に構える。目を閉じる。他の隊員たちよりひとつ下の年齢を意識してか、かわいいデザインになっていた。サスペンダーをし、ネクタイもリボンのように結んでいる。靴も軽快なスニーカーだ。
 しかし、その時、周りの者には風にはためく不吉な黒いマントの幻想が見えた。
「原初の時空に彷徨う白き者よ、我が誓願を聴きたもう。我が名を持ってここに顕現せよ。我は古寺章平、黄昏の支配者にしてこの地の放浪者なり」
 みんなポカンとしていた。
「これより一切の慈悲なく我が敵を殲滅よ!」
「ハーイ、カットぉー、木虎ちゃんお疲れ様ぁ」
 向こうから嵐山隊と撮影スタッフの声が聞こえる。
「えーと、終わりました」
 デッキブラシのブラシ部分を床に下ろして、こちらを見る。いつもの古寺だ。
「なんで、そんな本格的な……」
 三輪がうめくと、メガネの縁に手をかける。
「弟とやるカードゲームによく出てくるんで覚えちゃいました」
 絶対に読み上げなければいけないルールで、と付け加える。
「スゲエよ」
 と、米屋。
「カッコイイ、古寺先輩」
「お前が優勝だな」
 奈良坂は旗をパタパタと振った。
 風間もウムとうなづく。
 頃合いよく、スタッフから声がかかる。
「そろそろ撮影に入りまーす」
「ハーイ」
終わり
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dameinuhound · 2 years ago
Text
パラノマサイトクリアしたぞぃ
と、いうわけでさすがにツイッターに垂れ流すのも何なのでパラノマサイト真エンディングまで行けたのでその感想でも。 盛大にネタバレが入ってるから折りたたむのや!あと支離滅裂だぞ。
このゲーム、メタ視点も入れての攻略が必要になってくるわけだけど、まさか、まさかそのプレイヤー自身がマジモンのキーマンだったとは。
いや、ね?中盤のヤッコちゃんとミヲちゃんの憑依の話を聞いててうっすらと「まさかこいつ(プレイヤー)もそういう存在とかじゃねーだろーな…?」とかっては疑ってたんですよ。
チュートリアル後の案内人さんの何人殺したと思う?>答えは一人だけ というやり取りはてっきり興家君が知らない呪詛珠つかってやっちまったとかっていう感じだったのかと勘違いしてたの。 何人殺した?という質問と一人だけという答えっていうのはまさに自分(プレイヤー)が直に手を下した人数だったわけだ。(憑依先の興家君ははっちゃけ無双しちゃったけどあくまでプレイヤーがやったわけではなく「興家君」自身が勝手にやったことなんだよなぁ) ここ、チュートリアル興家���の時、何にもしなくても勝手に呪詛行使するんですよ。条件満たせば自動的に発動するもんだと思ってたんだけど、興家君以外の憑依した人物の呪詛行使、プレイヤーが押さないと行使できないんですよ。 行使ボタン押さなかったら何にもしないんですよ。 いやーよくできてる!コマかぁい!!あれ気づけた人いるのかな?
こういったちょいちょい自分に掛かってきそうな伏線を拾い集め、調べられるところはとことん調べてつぶしながら進んでいく奴大好き!!メタ視点も実はそういう存在だからこその演出って感じになるのはうまい調理方法やなぁって感心しっぱなしです。
また感動したのが徹底的にあの昭和!な雰囲気。UIもその時代背景に合わせたような雰囲気で、ブラウン管テレビを見てるかのような細やかさはそれを知ってるのと知ってないのとでは感動も違うんじゃないかなー?とも思わなくもない。いや普通に感動したんですよ。メニュー画面まんまブラウン管テレビの映り方そのものじゃん…!って。
あの���面のゆがみ、ブラウン管(カラーテレビ)ならではの色収差、チャンネル変えた際のグリッチノイズ。まさに案内人さんと一緒にテレビ見てチャンネル変えてるかのような空気感。
群像劇の人たちとはまた違う立場だからこそできる演出は憎いねーって思う。
久方ぶりに面白いゲームに出会えてうれしいことこの上ないのです。
キャラも全員立ってて文章の進みも小気味よくて緩急のつけ方が上手いなーって思います。あのクズオブクズの用務員()とかも結構好きなんですけど、クズはクズでもあのサイコパスあやめ女史だけはむりやったなぁ。同情できる部分はあるんだけどサイコパスすぎるやろ…やっぱりもう一回燃やしませんか。津詰のおっちゃんには非常に悪いんだけどさ。
あやめエンドはほんとなんというかもう…お前…!お前!!!!!って感じでした。目的の人物の復活さえ叶えば自分はどうでもいいって思ってるからなおさらやるせねぇというか。こえぇよあいつ。
で、すべて巻き戻っちゃって黒幕が死んでる所からだから彼女おっちゃんとの和解もなにもリセットされてる分なぁ…。いやまぁ…ある意味での親殺しの未来は回避できたからいいという見方もできなくはないけどいやでもなぁ…?
個人的に好きなの津詰のおっちゃんと襟尾君の漫才コンビとヤッコちゃんとミヲちゃんだったなー。いや全員良いキャラしてるよほんと。
幸薄マダム個人のエンディングはなんというかうん、これがエンディングでいいよ…!ってちょっと思ってしまった。(燃やしてくれたしな)
櫂さんに関してはいいキャラしてるというか駄菓子屋さんのおみくじで一喜一憂してるのかわいいな…かわいいぜ…っておもいました(小並感)
あとは回収しきれてない資料となめどりコンプを頑張るくらいかな。 資料集めもそうだけどコンプまでチャートをあさるのはちょっときついかも。システムに関しては既読個所のスキップ機能とエンディング確認用のエンディングリスト欲しかったなぁ
いやしかしこれが2000円もいかないのすごすぎない…?安い…
2 notes · View notes
ittybittyhuac · 1 year ago
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"Kill them with kindness" Wrong. CURSE OF QIN SHI HUANG
的是不我一有大在人了中到资要可以这个你会好为上来就学交也用能如文时没说他看提那问生过下请天们所多麽小想得之还电出工对都机自後子而讯站去心只家知国台很信成章何同道地发法无然但吗当於本现年前真最和新因果定意情点题其事方清科样些吧叁此位理行作经者什谢名日正华话开实再城爱与二动比高面又车力或种像应女教分手打已次长太明己路起相主关凤间呢觉该十外凰友才民系进使她着各少全两回加将感第性球式把被老公龙程论及别给听水重体做校里常东风您湾啦见解等部原月美先管区错音否啊找网乐让通入期选较四场由书它快从欢数表怎至立内合目望认几社告更版度考喜头难光买今身许弟若算记代统处完号接言政玩师字并男计谁山张党每且结改非星连哈建放直转报活设变指气研陈试西五希取神化物王战近世受义反单死任跟便空林士台却北队功必声写平影业金档片讨色容央妳向市则员兴利强白价安呵特思叫总办保花议传元求份件持万未究决投哪喔笑猫组独级走支曾标流竹兄阿室卡马共需海口门般线语命观视朋联参格黄钱修失儿住八脑板吃另换即象料录拿专远速基帮形确候装孩备歌界除南器画诉差讲类英案带久乎掉迷量引整似耶奇制边型超识虽怪飞始品运赛费梦故班权破验眼满念造军精务留服六图收舍半读愿李底约雄课答令深票达演早卖棒够黑院假曲火准百谈胜碟术推存治离易往况晚示证段导伤调团七永刚哥甚德杀怕包列概照夜排客绝软商根九切条集千落竟越待忘尽据双供称座值消产红跑嘛园附硬云游展执闻唱育斯某技唉息苦质油救效须介首助职例热毕节害击乱态嗯宝倒注停古输规福亲查复步举鱼断终轻环练印随依趣限响省局续司角简极干篇罗佛克阳武疑送拉习源免志鸟烦足馆仍低广土呀楼坏兵显率圣码众争初误楚责境野预具智压系青贵顺负魔适哇测慢怀懂史配呜味亦医迎舞恋细灌甲帝句属灵评骑宜败左追狂敢春狗际遇族群痛右康佳杨木病戏项抓徵善官护博补石尔营历只按妹里编岁择温守血领寻田养谓居异雨止跳君烂优封拜恶啥浪核聊急状陆激模攻忙良剧牛垒增维静阵抱势严词亚夫签悲密幕毒厂爽缘店吴兰睡致江宿翻香蛮警控赵冷威微坐周宗普登母络午恐���巴杂创旧辑幸剑亮述堂酒丽牌仔脚突搞父俊暴防吉礼素招草周房餐虑充府背典仁漫景绍诸琴忆援尤缺扁骂纯惜授皮松委湖诚麻置靠继判益波姐既射欲刻堆释含承退莫刘昨旁纪赶制尚艺肉律铁奏树毛罪笔彩注归弹虎卫刀皆键售块险荣播施铭罗汉赏欣升叶萤载嘿弄钟付寄鬼哦灯呆洋嘻布磁荐检派构妈蓝贴猪策纸暗巧努雷架享宣逢均担启济罢呼划伟岛歉郭训穿详沙督梅顾敌协轮略慧幻脸短鹰冲朝忍游河批混窗乡蛋季散册弃熟奖唯藏婚镜紧猜喝尊乾县伯偏偷秋层颗食淡申冠衣仅帐���购犯敬勇洲束斗徒嘉柔绩笨拥漂狮诗围乖孤姓吸私避范抗盖祝序晓富译巨秀馀辉插察庆积愈端移宫挥爆港雪硕借帅丢括挂盘偶末厅朱凡惊货灭醒虚瑞拍遗忠志透烈银顶雅诺圆熊替休材挑侠鸡累互掌念米伴辅降豪篮洗健饭怜疯宏困址兮操临骗咧药绿尼蔡玉辛辈敏减彼街聚郎泡恨苏缩枢碰采默婆股童符抽获宇废赢肯砍钢欧届禁苍脱渐仙泪触途财箱厌籍冰涛订哭稳析杰坚桥懒贤丝露森危占茶惯尘布爸阶夏谊瓶哩惨械隐丰旅椰亡汽贝娘寒遭吹暑珍零刊邮村乃予赖摇纳烟伦尾狼浮骨杯隔洪织询振忽索惠峰席喵胡租款扰企刺芳鼠折频冒痴阴哲针伊寂嘴倚霸扬沉悔虫菜距复鼓摩郑庄副页烧弱暂剩豆探耐祖遍萧握愁龟哀发延库隆盟傻眉固秘卷搭昭宁托辩覆吵耳閒拨沈升胖丁妙残违稍媒忧销恩颜船奈映井拼屋乘京藉洞川宪拟寝塞倍户摆桌域劳赚皇逃鸿横牙拖齐农滚障搬奶乌了松戴谱酷棋吓摸额瓜役怨染迫醉锁震床闹佩牠徐尺干潮帽盛孙屁净凯撞迴损伙牵厉惑羊冬桃舰眠伍溪飘泰宋圈竞闪纵崇滑乙俗浅莲紫沟旋摄聪毁庭麦描妨勒仪陪榜板慕耀献审蟹巷谅姊逐踏岸葛卧洽寞邦藤拳阻蝎面殊凭拒池邪航驱裁翔填奥函镇丌宽颇枪遥穹啪阅锋砂恭塔贺魂睛逸旗萨丸厚斋芬革庸舒饮闭励顿仰阁孟昌访绪裕勿州阐抢扫糊宙尝菩赐赤喊盗擎劝奋慈尽污狐罚幽准兼尖彰灰番衡鲜扩毫夸炮拆监栏迟证倾郁汪纷托漏渡姑秒吾窝辆龄跌浩肥兽煞抹酸税陷谷冲杜胸甘胞诞岂辞墙凉碎晶邱逻脆喷玫娃培咱潜祥筑孔柏叭邀犹妻估荒袋径垃傲淑圾旦亿截币羽妇泥欺弦筹舍忌串伸喇耻繁廖逛劲臭鲁壮捕穷拔于丑莉糟炸坡蒙腿坦怒甜韩缓悉扯割艾胎恒玲朵泉汤猛驾幼坪巫弯胆昏鞋怡吐唐悠盾跃侵丹鑑泽薪逝彦后召吕碧晨辨植痴瑰钓轩勤珠浓悟磨剪逼玄暖躲洛症挡敝碍亨逊蜜盼姆赋彬壁缴捷乏戒憾滴桑菲嫌愉爬恼删叹抵棚摘蒋箭夕翁牲迹勉莱洁贪恰曰侨沧咖唷扣采奔泳迹涯夺抄疗署誓盃骚翼屠咪雾涉锺踢谋牺焦涵础绕俱霹坜唬氏彻吝曼寿粉廉炎祸耗炮啡肚贡鼻挖貌捐融筋云稣捡饱铃雳鸣奉燃饰绘黎卷恢瞧茫幅迪柳瑜矛吊侯玛撑薄敦挤墨琪凌侧枫嗨梯梁廷儒咬岚览兔怖稿齿狱爷迈闷乔姿踪宾家弘韵岭咦裤壳孝仇誉妮惧促驶疼凶粗耍糕仲裂吟陀赌爵哉亏锅刷旭晴蝶阔洩顽牧契轰羞拾锦逆堕夹枝瓦舟悦惹疏锐翘哎综纲扇驻屏堪弥贯愚抬喂靖狠饼凝邻擦滋坤蛙灾莎毅卒汝征赠斗抛秦辱涂披允侦欲夥朗笛劫魅钦慰荷挺矣迅禅迁鹿秤彭肩赞丙鹅痕液涨巡烤贱丈趋沿滥措么扭捉碗炉脏叔秘腰漠翅余胶妥谣缸芒陵雯轨虾寸呦洒贞蜂钻厕鹤摔盒虫氛悄霖愧斜尸循俩堡旺恶叉燕津臣丧茂椅缠刑脉杉泊撒递疲杆趁欠盈晃蛇牡慎粒系倦溜遵腐疾鸭璃牢劣患祂呈浑剂妖玻塑飙伏弊扮侬渴歪苗汗陶栋琳蓉埋叡澎并泣腾柯催畅勾樱阮斥搜踩返坛垂唤储贩匆添坑柴邓糖昆暮柜娟腹煮泛稀兹抑携芭框彷罐虹拷萍臂袭叙吻仿贼羯浴体翠灿敲胁侣蚁秩佑谨寡岳赔掩匙曹纽签晋喻绵咏摊馨珊孕杰拘哟羡肤肝袍罩叛御谜嫁庙肠谎潘埔卜占拦煌俄札骤陌澄仓匪宵钮岗荡卸旨粽贸舌历叮咒钥苹祭屈陋雀睹媚娜诱衷菁殿撕蠢惟嚣踊跨膀筒纹乳仗轴撤潭佛桂愤捧袖埃壹赫谦汇魏粹傅寮猴衰辜恳桶吋衫瞬冻猎琼卿戚卓殖泼譬翰刮斌枉梁庞闽宅麟宰梭纠丛雕澳毙颖腔伫躺划寺炼胃昂勋骄卑蚂墓冥妄董淋卢偿姻砸践殷润铜盲扎驳湿凑炒尿穴蟑拓诡谬淫荡鼎斩尧伪饿驰蚊瘟肢挫槽扶兆僧昧螂匹芝奸聘眷熙猩癢帖贫贿扑笼丘颠讶玮尹詗柱袁漆毋辣棍矩佐澡渊痞矮戈勃吞肆抖咳亭淘穗黏冈歧屑拢潇谐遣诊祈霜熬饶闯婉致雁觅讽膜挣斤帆铺凄瑟艇壶苑悬詹诠滤掰稚辰募懿慨哼汁佬纤肃遨渔恕蝴垫昱竿缝蹈鞭仆豫岩辐歹甄斑淹崎骏薰婷宠棵弓犬涂刹郁坎煎螺遮枯台昔瘾蒂坠唔瞎筝唇表吁冤祷甩伞酱范焉娇驼沦碳沾抚溶叠几蜡涌氧弦娱皓奴颓嘎趟揭噹剥垦狭魁坊盐屎郝佩摧栗菊瘦钧匿砖嘘缚嘟盆债霞挽逍畔蕴颈获畏喂脾姬赴囊噪熄锡诀肇璋晕浊伐峡窃枕倘慌垮帕莹琦厢渺脏削锣虐豔薇霉衍腊喧娶遂睁裙韦矢伺钉婴蓄奸廿堵葬蓬鸦尝挨蕾璿挚券厨醇呻霍剃浆葡暨滨履捞咕耕棉烁尉艰妓棺鹏蒸癌纬菌撇惩绑甫崩魄拂汰氓歇萝呒萄蕃曝疋向胏烛腻襄妆髓朴薯颂薛滩橘贰嘲叹枚侮豹巢酬碑翩蚕辽矿屡谴卵撰攀肌冯宴盏阪浦迦颁炼尬胀辟艘株只湘饲爹梨喽侍疫雕黯并铝弗爪鄙钗栽狸谘柄悸喉擅劈秉芷裸锵贾逗寓咚璞烫铅啸炳屿竖惶仕挪栅迄顷窄鸥鲢郊倩兜茧磊抒夷绰溯拙僚芙杖溃凶鸽妒沌祺呐卦聆栖蝇佮唾汇楣匠蛛悼舜耿瞄芋瞒竭茵吼苛浸拯克豆沛掠廊凸搅俺酌倡朦蕉暱焕掏蝉焰狄绳惰芽裹宛御赎燥滔贬悍袂坟颉啤押��颤钝腥缔粮哑槟簿斧肿纶僵齣辖蹲敷喘扎酿佑肖愈隧嗜檬迳碌襟凋圭寇污哨倪筠桦诈姜旬秃脂噢撼衅庚炫谭惭涩崔贷胡晒琉捏绮膝拭暗醋膨杠鑫瀑喃剖袜逾涅扳惘凳呃掘捍榔窍蜗旷梵暇稻柠抉辗蔚钩卜莺匡蜘祯哔窟亟谛溢黛晦伶逮傍葱刁堤恍匣谍禧轿耸瀚斐忿泓拐驴罕沫绽刃窈渝仄瑛葵噜绣奕窥浏隶蔽仟敛丞诘鳖疤膏锥窕皱晰晖舅孰煽姚钞袱绊焚芦咸沮���瞪淳丐茹盘菱篠涕衬蚀溉瑄翟怠钰躯肺掷丑奢荫靶纱芸佰峻阱哄肾庄囡阑戳腕菸凹蟾蒐呱巾雏螃盯馈垄毓犀逞姨穆樵阀弥跷搁隙疵憧忏琨阙萱怅辄搏榕饥捣渣眺虞俯绅谤珑咫俏淆蜀楠乞诅匀貂寰迋敞跪囚溺骆憬苇脊瑶疆乍杆眸窜孽卅夭簧徘馒趴鎚啼冗缉絮啄沸萃嘶鸳禽惫徨屐舆邂掀嫖苟檯矫铎棱哗徊拱蕙徬滞吠妞氾芹叩朽侪赦汐丰虔茅棠仑膳魉儡鸯懦渗邵筱畜崖瑕蕊揣擒挂屯莽矽侏弧澈饺奎裘塌饵偎泻蔓彗樽衔茍磋萎廓悯铸茎歼壤浇蚤恃瞻拚汀椒嚼粥磅佫勘脖吨澜锻笙厄嚷伽徽隅寥缤簾烘茜驯噎厦闰煤链锈诫颊俐曳蓓暧郤淌喀昆蔑峙躁菇逅雇殴泌酥缮莓辕骇巍糗扛杏茁琵礁秽岔僻焊嗡诵瞌捌遁赃涡琮卯锯扔苏邹莅隘蹋湛昼岫蛰桩藐汲禄皂濑绒耽粪粤卤曜懋咎痘聂垢瞳闵睿跤鉴躬斟淇莒毯幸骋岱庐殃橄恤叽鳞蒙芥榄楷硫苔麒椎禹喙厘袅亥倌吭诃裔梓蓦岩帜瓣狡惕蒙怯嫩龚嚎豚埠暸唆妃瓢蹄厮讥啃琶愿噱狷搪氢橙咆靡砌筷兑溼呸镀踹冢祟懈术搓攸橡膛俞祉冀炊瓷遐揽鹭茄蜢塘郡韬挟牟糙阎旻赘霆呎炭霄媳瘤猿颺煚铠蝠钜苓傀烬墅璇困愣恬嫉琐嫂淼梳憎搂藻酵屉陡摺箫飨桐蚱曦璧偈蹦昶咙铮嗤戌屌耘裳啾嵘胺笃烹巩厝疚鸶汹蔷沐咽烙畸讳揍曙铐朔涓睬矶岐凄鲫楞鲤荆偕徜饥肮蔼辙恁霈诛鞠茉煜傭嗓酹昙铨艳绷峨揉珈鹃诲臆焰隽熔堇韧扒憨舵肛戊坝抠骷碘鞍冕榨肘羔哺霓巳铲蚵惆驹撷稽羹纺蜕趾吊豁褪癸眨臻慷蝙胧沼舱柚抨葭枷靥硝绚绞缆讪褚砗嫣蒲丫鹦蒹憩懊聋盎婊盔峦矜凛铺鹉蜴惚畴羁媛堑泛疮韶憋祁诟搔蜥袒奄忱玖拌悴祠扼髅筑蛤茱骐捶须亢葔艸筛岳岳慵戮跎砰仑炜篱笈瘫吏痊庶厥棘娑沁窘鲸缕硷俨栈蔬鸠闲迢恣昀泠涟眩噫娥荼鳄镖侃虏俾樟榴咛炬窦笠翱莘躇翡姜枭匕藩徉觞拣吱皈墉傌梢巅踌萌幌杭侥栾奠痲夸瘖芯蟀驿耨禾瑾
“kill them with kindness” Wrong. CURSE OF RA 𓀀 𓀁 𓀂 𓀃 𓀄 𓀅 𓀆 𓀇 𓀈 𓀉 𓀊 𓀋 𓀌 𓀍 𓀎 𓀏 𓀐 𓀑 𓀒 𓀓 𓀔 𓀕 𓀖 𓀗 𓀘 𓀙 𓀚 𓀛 𓀜 𓀝 𓀞 𓀟 𓀠 𓀡 𓀢 𓀣 𓀤 𓀥 𓀦 𓀧 𓀨 𓀩 𓀪 𓀫 𓀬 𓀭 𓀮 𓀯 𓀰 𓀱 𓀲 𓀳 𓀴 𓀵 𓀶 𓀷 𓀸 𓀹 𓀺 𓀻 𓀼 𓀽 𓀾 𓀿 𓁀 𓁁 𓁂 𓁃 𓁄 𓁅 𓁆 𓁇 𓁈 𓁉 𓁊 𓁋 𓁌 𓁍 𓁎 𓁏 𓁐 𓁑 𓀄 𓀅 𓀆
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kurihara-yumeko · 28 days ago
Text
【小説】非・登校 (下)
※『非・登校』(上)はこちら (https://kurihara-yumeko.tumblr.com/post/766014791068319744/)
※『非・登校』(中)はこちら (https://kurihara-yumeko.tumblr.com/post/766015430742736896/)
 と、いうのはすべて、僕の妄想だ。
 現実の僕は、ベッドの上に横になったまま、目覚まし時計のアラーム音を聞いている。アラームが鳴る前から目は覚めていたものの、身体を起こす気にはなかなかならなかった。結局、布団から出るのはいつもと同じ時間になってしまう。僕はアラームを止めて、起き上がった。
 部屋を出て、階段を降りる。一階のダイニングは静まり返っていた。昔、朝起きて来ると、僕の父親がここでコーヒーを飲みながら新聞を読んでいたっけ。母親はトーストとハムエッグを朝食に作ってくれていた。そんな記憶が一瞬、目の前の景色に重なるように思い出される。でも今は、この家には僕以外誰もいない。
 棚のコーンフレークの袋を手に取ったところで、昨日の朝で牛乳を切らしたままになっていることを思い出し、そのまま袋を棚に戻す。僕は引き出しを開けて栄養調整カプセルのケースを取り出した。ケースの後ろに記載されている長ったらしい説明書きに目を通さなくても、一日の活動に必要なカプセルの種類と数量の組み合わせをもう完璧に覚えている。台所の水道からコップに水を注いで、識別のためにカラフルに着色されているカプセルたちを飲み込んだ。
 洗面所で顔を洗う。昨夜就寝前に歯を磨いて以降、何も咀嚼していないが歯も磨く。今日着るべき制服は昨日のうちに脱衣所に用意しておいた。それに着替え、今まで着ていたTシャツとスウェットは洗濯機へと放り込む。
 シャツの襟が折れていないかを確かめるため、鏡へ顔を近付けた時、髪がずいぶん伸びているな、と改めて気付いた。そろそろ散髪した方が良いかもしれないな、と思う。特に、この目にかかりそうな前髪は。
 ふと、僕は思い出して、洗面所の棚を探る。使い残りの整髪料を見つけ出し、まだ使用できることを祈りながら、容器から指ですくい、前髪へと塗りたくった。今まで前髪をセットしたことなんてない。やり方もよくわかっていない、見様見真似だ。前髪をオールバックにするのは、僕の父親が今日という日に特別の気合いを入れていることの表れだった。鏡の中の僕の前髪は、父親に比べると稚拙でしかない出来栄えだったが、僕の気合いは十分だった。
 玄関で念入りに靴紐を締めて靴を履く。幼い頃、出掛ける僕をハグしてキスしてくれた母親のことを思い出す。もう見送ってくれる家族はいない。それでも、誰もいない家に向かって、行ってきます、と小さく口にして家を出た。
 指定場所で待機していると、指定された時間に一台の大型トラックが走行してきた。荷台に背の高い幌屋根が付いた、兵員を乗せて運ぶためのトラックだ。目の前で停車したトラックの荷台に、僕はよじ登るようにして乗り込んだ。
 トラックの中にはすでに十一人、兵員たちが座っていた。
「おはよう、ケイタ」
 僕にそう挨拶をしてきたのはボーロだった。狭い荷台の上で、彼は大きな身体を狭めるようにして腰を降ろしている。僕のふたりいる幼馴染みの片割れが彼だ。もうひとりの幼馴染みであるキョウイチロウ博士は、今は本部の作戦会議室にいる。ふたりとも、僕にとってはかけがえのない友人だ。
「おはよう、ボーロ」
 ボーロの隣に座っていた兵員がわざわざ立ち上がり、僕が座るための空間を空けてくれたので、名前も知らない彼に会釈をしてボーロの隣へと腰を降ろした。
 僕以外の十一人の兵員の中で、知っているのはボーロだけだった。あとの十人は顔も名前もわからない連中だ。今回の「任務」では他地域から応援を募ると聞いてはいたので、恐らくは他支部から派遣されてきたのだろう。
 僕が腰を降ろしてすぐ、トラックは再び走り出した。座席もクッションもないトラックの荷台では、振動で尻が痛くなりそうだったが、目的地はここからそう遠くない。短い間の辛抱だった。幌屋根に遮られて外の様子はよく見えないが、僕たち十二人の兵員を乗せたトラックは、葉桜となった桜並木を北上しているはずだ。
「おい」
 チームのリーダーであることを示す、赤い腕章を付けた兵員の男が僕に端末を手渡した。僕は端末を受け取ったのとは反対側の手を軽く上げて、礼を示したつもりだが、リーダーの男は眉ひとつ動かすことなく、じっと前を見つめるだけだった。兵員たちの間には妙な緊張感が漂っていた。ほとんどの兵員は自らの膝を抱えるように座り、目線は下を向いていた。お互いに目を合わせることも、言葉を交わすこともしない。
 命の危険が伴う「任務」の前には、こういう光景は決して珍しいことではない。僕も無理に他の兵員とコミュニケーションを取ろうとは思わなかった。黙ってリーダーの男が渡してきた端末を操作する。
 端末の画面には今日の「任務」の要項が表示されている。どうということはない、事前に知らされていた内容と相違なかった。最後までスクロールすると、武器を選択する画面が現れた。十二種類の武器が用意され、兵員は自由に種類を選ぶことができる。
「ボーロは何を選んだんだ?」
 僕は小声でボーロに訊いた。彼の左腕に装着されている腕時計型の端末は、青い光を発している。それは選択された武器の用意がすでに整っていることを示している。幼馴染みはどこか得意気に笑って答えた。
「俺はいつものあれだよ」
「そうか、あれか」
 ボーロは昔から、使用する武器をほとんど変更していない。今日もガトリング砲か、モーニングスター――今回、ボーロが選んだのは後者だろう、と僕は思った――だろう。
「ケイタは? 何にするんだ?」
「僕も、いつもと同じだ」
 そう答えた僕を見るボーロの表情が、少しばかり曇った。そこには微かな軽蔑の色が混ざっていた。しかし、幼馴染みのそんな表情にももう慣れっこだった。
「ケイタはいつも、そればっかりだな」
 目元に嫌悪の色を滲ませたまま、幼馴染みの口元がいびつな笑みを作る。僕は笑い返さなかった。
 使用武器を固定化する兵員は決して珍しい訳ではない。十二種類すべての武器をまんべんなく使いこなす兵員の方がよっぽど稀有だ。これは他のことに関しても当てはまるかもしれないが、多くのことに手を出すよりも、どれかひとつに絞って鍛錬した方が、より習熟した技術を得ることができる。だからたいていの兵員は、使用武器種はひとつかふたつ、多くても三つというところだ。
 僕は端末の画面に表示された十二種類の中から、愛用している唯一の武器種を選択する。表示された確認のメッセージをタップすると、すぐに僕の左腕に装着してある端末が同期する。青い光が灯った。
 改めて荷台を見回すと、兵員は全員、左腕に青い光を灯している。準備は整っているようだ。
「そろそろ、目的地に到着するぞ」
 リーダーの男が低くそう告げる。途端に、兵員たちの間に漂う空気がより重たくなったように感じる。「任務」が始まろうとしていた。
 僕たちはこれから、トチコロガラドンを倒さなくてはいけない。
 停車したトラックの荷台から降りると、そこは校庭だった。目の前には小学校の校舎と、隣接する体���館があった。通常ならば、児童が登校してくる時間帯のはずだが、校庭にも校舎にも、どこにも人の姿は見当たらない。どの窓を見ても灯りはない。この学校は半月前から無人になっている。避難指示が出されているからだ。この都市に暮らす住民はすべて、近隣の都市へ避難するように指示が出されている。残っているのは僕のような「任務」に就く兵員だけだ。
 無人の学校はどこか不気味だった。あまりにも静かすぎる、そう感じた。誰もいないのだから、それは当然なのかもしれなかった。否、誰もいない訳ではない。トチコロガラドンがいるはずなのに、なんの音もしなかった。そのことを不自然に感じているのかもしれなかった。
 リーダーの男が指示を出した。事前に知らされていた内容通り、まずは校舎の中を探索する。十二人の兵員は三つのグループに分けられ、それぞれ校舎の一階、二階、三階を探索することになった。僕とボーロは違うグループに分けられた。僕は三階、ボーロは一階を探索することになる。僕はボーロと無言で目配せをした。
 違うグループになったことは、特別残念なことでもなければ、嬉しいことでもない。各兵員が選択した武器種が近接攻撃に特化した武器なのか、それとも援護が可能な遠距離攻撃の武器なのか、あるいは、兵員がベテランなのか新人なのか、そういったバランスによって各グループに分けられただけだ。誰も異を唱える者はいなかった。
 僕たちは昇降口から校舎へと足を踏み入れた。主に遠距離武器を選択した兵員たちの手には、すでに武器が握られていた。左腕に装着した端末を通して、兵員は任意のタイミングで本部の武器庫から自らの武器を異空間移動で呼び出すことができる。基本的に、大型の武器は持って歩くだけで体力の消耗や機動力の低下に関わるので、戦闘が始まるその瞬間まで装備しない兵員が多い。ひときわ身体の大きな男が、ハンマーソードを肩に担いだまま二階への階段を登って行ったが、彼は体力に自信があるのだろう。僕は丸腰のまま、土足で下駄箱の前を通り過ぎる。
 ふと、下駄箱に一足の靴が残されているのが目に入った。黒いエナメルのスニーカーだ。デザインからして、女児の物だろう。忘れ物だろうか。下駄箱にスニーカーを忘れて帰るなんて、上履きのまま下校したのだろうか?
 ボーロたちのグループとは階段の前で別れた。階段を登って行く。土足のまま校舎の中を歩き回るというのは奇妙な感覚だった。避難訓練の時、上履きのまま校庭へと走り出したことを思い出す。あの時と、今は状況が真逆な訳だが。
 二階を探索するグループと別れてさらに階段を登る。校舎の中は静まり返っていた。本当にここにトチコロガラドンがいるのだろうか。この都市を壊滅状態にまで追い込むかもしれないと噂されている、宇宙からの侵略者が、ここに。
「手分けして探そう」と、同じグループに配属された金剛鈴使いの男がそう提案した。僕たちはそれぞれ、三階の教室を探索することになる。僕が宛がわれたのは五年二組の教室だった。灯りの消えている室内は薄暗く、廊下からでは中の様子はよくわからない。僕は慎重に、教室のドアを開けた。
 教室には誰もいなかった。五年二組に所属している児童、三十二名分の机と椅子が並べられているだけだ。一歩、二歩と教室の中へと踏み込む。これといって異常はない。ごく普通の教室だ。五年二組、異常なし。左腕に装着している端末からそう連絡し、廊下へと引き返そうとした、その時だった。
 目の前で、音ひとつ立てずに教室のドアが閉ざされた。まるで、僕をこの教室から逃がさないようにしたかのように。
「おはよう、ケイタくん」
 声がした。凛とした声だった。教室には誰もいないはずだった。しかし、振り向くとそこにいた。教卓の陰にでも隠れていたのだろうか。誰もいなかったはずの教室に、まるで遥か昔からずっとそこに存在していたかのように、あるいは、たった今魔法でその場に現れたかのように、「彼女」が降臨していた。
「ケイタくん、どうしたの。もしかして、日直の当番の日、間違えちゃったの?」
 透き通るような白い肌。艶やかな長い黒髪。髪と同じか、それよりももっと深い闇を湛えたような、大きな瞳。「彼女」――トチコロガラドンだった。トチコロガラドンが、そこにいた。
 僕は瞬時に左腕の端末から自らの武器を異空間移動させて召喚し、彼女に襲い掛かる――はずだった。しかし、現実の僕は咄嗟に動くことなどできず、ただその場に立ち尽くしているだけだった。否、立っていることくらいしかできなかった。僕はトチコロガラドンを見つめていた。見つめるしかなかった。彼女から目を離すことができなくなった。
 それは鱗と羽毛に覆われているはずだった。手には鉤爪が生えているはずだった。だが、目の前のトチコロガラドンには、二対の翼も、八本の手足も、五つの目玉もなかった。彼女は美しかった。眼差しは優しげで、口元は柔らかな曲線を描いていた。彼女は微笑んでいた。僕に微笑みかけていた。僕たち十二人の兵員を全員抹殺し、この第八都市を滅亡させるはずの破壊者は、それでも美しい笑みを僕に向けていた。
 僕が咄嗟に動けなかったのは、突然目の前に敵が現れた恐怖心からだったのか、それとも彼女の美しさに呆気に取られてしまったからなのか、もしくはそのどちらともだったのかもしれない。
 その場の空気を切り裂くような鋭い金属音が鳴り響いたのと、トチコロガラドンが僕に向かって手を伸ばしてきたのはほぼ同時だった。その金属音は金剛鈴の音色だった。廊下で別れたはずの金剛鈴使いの男が、いつの間にか僕がいる五年二組の教室の前に立っていて、その音色で閉ざされたドアを開け放ってくれていた。
「大丈夫か!?」
 僕に向かってそう叫んだ金剛鈴使いの男を、トチコロガラドンは変わることのない優しい瞳で見つめる。彼女はその声までも、優しい響きをしていた。
「――ケイタくん、いつも置き勉してるんだ、いけない子だね」
 逃げろ。そう言う暇さえなかった。次の瞬間、金剛鈴使いの男は真っ赤な飛沫となって廊下に飛び散った。彼が立っていたはずの場所に、もう人間の姿はなく、骨も肉も装備品も武器も何もかもなく、ただ赤い飛沫だけが廊下に残されただけだった。
 殺される。
 情けない僕の足はそこでようやく走り出した。教室を飛び出し、廊下を駆ける。端末で通信するなんて余裕はなかった。トチコロガラドンが追って来る気配がしたが、後ろを確認する勇気もなかった。
 廊下に面した教室にいた兵員たちが僕を追うトチコロガラドンの存在に気付き、悲鳴を上げる。武器を向けた兵員が赤い飛沫となった。本部で通信しようとした兵員も赤い飛沫となった。振り向かなくてもそれがわかった。誰かが飛沫となる前に緊急事態を知らせる左胸のボタンを押したようだ、僕の左腕の端末が赤い光を放ち始めた。一階と二階を探索している兵員たちにも、この異常事態が伝わるだろう。
 これで、三階にいる兵員は僕ひとりになった。
 僕は廊下を一度も振り返ることなく走り、迷わず屋上へと階段を駆け上がることを選んだ。トチコロガラドンは僕を追って来ているはずだ。下階へ行けばより多くの犠牲を出すことになる。
 事前の「任務」内容の確認や日頃の訓練の効果も、今は空しいだけだった。僕は今、誰のことも救えずにただ逃げ出しているだけだ。それでも屋上へと迷わず走ることができたのは、一階を幼馴染みのボーロが探索しているとわかっているからかもしれない。
『ケイタくん、思い出して』何か、階段の壁にそんな内容の文章が書かれていた。誰かがスプレーで書き殴ったかのような文字だった。でも僕は階段を登ることに必死だったから、何かの見間違いかもしれない。
「ケイタくんは、強い?」
 後ろからトチコロガラドンの声がした。僕を追って来ているのは間違いない。ある程度の距離を保っていることはかろうじてわかるが、背後にどのくらい迫って来ているのか、正確な距離は測れない。
 屋上へと続く扉は鍵が閉まっていて開かなかった。それでも錆び付いて古ぼけた扉に一縷の望みを託して、僕は扉を蹴破ろうとする。
 何度も何度も扉を蹴った。狂ったように扉を蹴った。もう足が折れているかもしれなかった。それでも僕は扉を蹴り続けた。
 開け。開け、開け、開け、開け。『戦って。ケイタくん』扉にはそんな言葉が書いてあった。スプレー缶で落書きされたような文字。校舎にこんな落書きをするのは一体誰なんだろう。僕はその扉を蹴って蹴って蹴って蹴って、蹴り続けていた。しかし、扉は頑として開かなかった。
「ねぇ、ケイタくんは強いの?」
 声がした距離が近かった。僕は振り返った。階段の踊り場に、こちらへと登って来るトチコロガラドンの影が見える。もうすぐそこまで、彼女は迫って来ていた。もう逃げられない。どうやら、ここまでのようだ。
 僕は扉を蹴ることをやめた。階段を登って来る、トチコロガラドンの頭が見え始める。一段一段、踏みしめるように彼女は近付いて来る。
『ケイタくん、お願い』階段にはそんな文字が書いてあった。誰か落書きした人がいるのだろう。壁や扉のみならず、階段にまで書くなんて。さっき駆け登って来た時には、まったく気付かなかった。そんなメッセージを残す人を、僕は知っているような気がした。でもそれは、妄想なのかもしれなかった。
 死にたくない。
 僕は左腕の端末を操作した。僕の武器を異空間移動で呼び出す。
 青い光の輪が広がった。僕の武器が突如として足下から出現する。冥府より蘇りし六角形をした金属製の箱。コフィンは、兵員たちの中で最も忌み嫌われている武器だ。僕がこの武器を選ぶ度にボーロが嫌な顔をするのには理由がある。それはこの棺桶(コフィン)の中に納められている存在が、時として敵よりも邪悪な存在であるからだ。
 階段を登って来たトチコロガラドンは、突如として出現したコフィンを目の前にしても、驚きの表情ひとつ浮かべない。変わらず優しい笑みだった。
「リスコ、起きてくれ」
 僕の声に応えるように、棺桶の蓋が突然開く。途端、辺りをひどい悪臭が立ち込めた。獣のような呻き声。汚れきった頭髪が棺桶の中から覗いている。あの世から蘇ってくる。この世へと腕を伸ばし、足を降ろし、その姿を現す。それは邪悪な死者。寝起きがあまり良くなくて、永遠の眠りから自分を呼び起こしたすべての者を噛み殺そうとする、気性が激しい怪物。
 リスコ。それは僕の妹。死してもなお、幾度となく眠りを妨げられる、僕のたったひとりの不憫なきょうだい。
 棺桶から出て来たリスコは、しばらく目の前のトチコロガラドンを見つめていた。否、本当に彼女を見ていたのかはわからない。妹は、もう僕が知る生前の姿とは異なっている。黄色く濁った瞳では、対峙している相手が見えているのかは不明だった。
 対するトチコロガラドンも、リスコをじっと見つめていた。リスコは低い呻き声をときおり上げはするものの、微動だに動こうとしない。そんなリスコを見つめる彼女の姿は、教室の中で大人びた女子児童がクラスメイトたちの他愛のない雑談に耳を傾けている時のような、そんな様子に見えるかもしれなかった。
 ただ、ここはもう逃げ場がない階段の踊り場で、トチコロガラドンはこの都市を壊滅させる侵略者で、僕は彼女を討伐する「任務」を課せられた兵員で、リスコはその死によって武器として利用されている可哀想な死者だ。
「リスコ、食い尽くせ」
 ふいにトチコロガラドンの右腕が動いたように見え、僕は咄嗟にそう命じていた。今までぴくりとも動かなかったリスコは突然、トチコロガラドンに飛び掛かる。
 一瞬、何が起きたのか理解が追いつかなかったが、僕の左頬を何かが掠めた。背後にあった扉に激突して僕の足元に転がったそれは、妹の左腕だった。肩の辺りから捩じ切られたように切断されている。恐らくは、トチコロガラドンの攻撃が被弾したのだろう。他の兵員たちのように赤い飛沫にならずに済んだのは、上手く躱せたからなのか、もしくはリスコがもう人間ではないからかもしれない。腕の切断面は妙に白茶けていて、血も流れ出なかった。マネキンの腕みたいだった。
 腕を一本吹き飛ばされたにも関わらず、リスコの勢いは止まらなかった。未だに痛覚が備わっている���は思えない。僕の不憫な妹は、かつて僕の妹であった哀れな死者は、自分の片腕が失われたことに気付いてさえいないのかもしれない。リスコはトチコロガラドンに飛びつい��。そして頭からバリバリと、彼女を食べ始めた。
 僕はもう、自分が見ている光景が現実だとは思えなくなっていた。トチコロガラドンはなんの抵抗をすること���なく、リスコにバリバリと食べられていた。それは何かのテレビ番組で見た、クマに食される魚の映像に似ていた。まだ残されていた彼女の右目が、僕のことを見ていた。最後まで、その瞳は微笑んでいた。トチコロガラドンは、顔の表情を変えることができないだけなのかもしれない。そうでなければ、こんな瞬間まで、笑っていられないだろう。やがて頭部をすべて食べられその表情が完全にわからなくなるまで、トチコロガラドンは顔色ひとつ変わらなかった。
 リスコは僕の命令通り、トチコロガラドンを食べ続けた。頭から、胴体、腕、足、すべてを食べ終えるまでにどのくらいの時間が経ったのか、よく覚えていない。僕はどこか夢でも見ているかのように呆然と、妹の裁断機のような歯が口の中で幾重にも連なり、それらが機械的に開いたり閉じたりするのを見ていただけだった。
 やがてリスコはトチコロガラドンを完食した。何を言っているのかわからないほど低く唸りながら、あたかも自分の成すべきことはすべて終わったのだとでも言うように、自ら棺桶の中へと帰って行く。
「……リスコ、ありがとう。助かったよ」
 僕は夢見心地のまま、かつて妹だった者に、なんとか言葉を絞り出してそう声をかけた。ひときわ大きな唸り声が返ってくる。とっくの昔に人語を理解できなくなったはずだから、僕の言葉に返事をしたように聞こえただけで、偶然に過ぎないだろう。コフィンの金属製の扉は音を立てて閉ざされる。召喚した時と同じように、冥府から運ばれし棺桶は僕の足下で回転する青い光の中へたちまちに消えた。
 左腕の端末からは、敵の信号が完全に途絶えたこと、すなわち、トチコロガラドンの討伐に成功したことを伝える通信が入っていた。僕はそれを、やはり夢を見ているような気分のまま聞いていた。トチコロガラドンがこんなにもあっさりと、討伐されてしまって良いのだろうか。否、すでに兵員は三名の死者を出している。決して少ない犠牲ではない。だが、そうではなくて、僕が召喚したリスコを前に、彼女はあまりにも無抵抗ではなかったか? 彼女はこの都市を壊滅させるはずではなかったのか? それだけの脅威だったはずだ。何かがおかしい、何かが……。これではまるで、ゲームのバグのような……。
 気が付くと、屋上へと続く扉が開いていた。僕があんなに蹴り飛ばしても開かなかった扉が、今は開いている。僕は誘われるように、扉の向こうへと踏み出した。
 屋上には湿気た風が吹いていた。曇天からか細い陽が射している。屋上のアスファルトは濡れていた。そこにスプレーで書いたような文章があった。
『ありがとう、ケイタくん。トチコロガラドンを倒したんだね。君はついに見つけたんだ、誰も見つけることができなかった、第八都市を壊滅させずにトチコロガラドンを倒す方法を。君によって世界は救われたんだ』このメッセージを書いたのは、一体誰なんだろう。でも僕は、そんな落書きにも、それを書いた人物にも、もうたいして興味を持てなかった。
 屋上にできたひときわ大きな水溜まりに、何か落ちている。僕は近付いた。それはヘアピンだった。水色の水玉模様が付いている。指先で摘まみ上げてみる。僕はそのヘアピンをしばらく見つめ――、しかし、何も思い出せなかった。
 それは、僕にとって大切な記憶だったような気がした。でも気のせいかもしれなかった。妄想なのかもしれなかった。今までずっと僕の妄想が繰り返されてきたように、今こうして見ている景色も、現実ではないのかもしれない。この記憶も妄想ということで片付けられ、また違う世界の、僕の物語が始まるのかもしれなかった。そしてそれもまた、僕の妄想なのかもしれない。
 僕はずいぶん長い間、そうやって妄想の中で生きているような気がする。まるでテレビゲームの中のような世界を、映画の中のような世界を、どこかで見たような誰かから聞いたような何かで読んだような世界を、ありふれた、当たり前のようにありきたりな、決まりきった世界を眺めているだけのような気もする。
 本当は、こんなはずじゃなかった。こうなる予定じゃなかった。トチコロガラドンは倒せないはずだった。第八都市は壊滅するはずだった。この都市を犠牲にして、あの怪物を倒す。それが僕たちの任務のはずだった。そう、あれは怪物でなければならなかった。僕が倒した「あれ」は、怪物なんかじゃなかった。優しく微笑み続ける「あれ」は、「彼女」は、倒すべき敵なんかではないはずだ。
 僕は探しているはずだった。怪物を倒す方法を。第八都市を滅ぼすことなく、宇宙から飛来した侵略者を倒す手段を。「彼女」は探していたはずだ。僕たちが助かる方法を。僕たちが現実の世界で、生き延びるための手段を。
 僕たちはそれをずっと探していた。僕たちは、こんなバグみたいな、偶然の産物みたいな、百万回に一度だけ起こる奇跡のような、そんな確率論の成れの果てを求めて、挑戦していた訳ではなかった。僕たちは――「僕たち」って、一体、誰のことなんだろう?
 僕はこのヘアピンを、誰に返さなくちゃいけないんだっけ。
 突然、青い光の輪が、僕の足下に広がった。咄嗟に手を伸ばしたが、光の出どころは僕の左腕の端末ではなかった。僕が武器を異空間移動させようとした訳ではない。当たり前だ、そんな操作をしていない。では、この光は。一体、何が召喚されようとしているのか。
 光の輪が幾重にも広がる。ひとしずくの水滴が波紋を起こしていくように、光の波がアスファルトの上を伝わっていく。『ケイタくん、思い出して』いつの間にかそんな落書きで屋上のアスファルトは埋め尽くされていた。光の輪はその文字の上も走り続け、たった今スプレーで噴射されたような落書きたちはみるみるうちに霞んでかき消されていった。
 気が付くと、青い光の波の中に僕は立っていた。光は風にそよぐ夏草のようにゆらゆらと揺れていた。一面の波だった。もうそこには屋上も、学校も、この都市も存在していなかった。何もかもが消えていた。ただ、光の海が広がっていた。海の外側は深い闇だった。
 膝の辺りまで波は来ていた。波ではあるが、水ではないから濡れないことが不思議だった。ふいに、水面が盛り上がった。何かが下から、この光の大海原の奥底から、姿を現そうとしている。それは人のようだった。人の姿をしているように、僕には思えた。それが誰なのか、知っている気がした。けれど、どうしても思い出すことができない。僕にとって、とても大切な人だったような気がするのに、名前すらわからない。
 ばしゃんと、光の波が跳ねて飛沫が飛んだ。その人は水面から顔を出し、振り返って僕を見る。そして立ち上がる。僕の方へと、光の波の中をかき分けるように歩み寄って来る。
「ケイタくん」
 その人は、僕の名を呼んだ。優しい声だった。もう何度も聞いた声だった。もうずっと、耳にすることを待ち望んでいた声だった。
「ケイタくん、泣いているの?」
 僕は泣いているんだろうか。
「泣かなくていいんだよ」
 僕は泣いていたんだろうか。
「私がケイタくんを守ってあげる。だから大丈夫。何も心配いらないよ」
 その人がそう最初に言ったのは、僕の妹が死んだ時だった。
 寝起きは特別機嫌の悪い僕の妹は、ある日、父に殴打されて二度と目を覚まさなくなった。もう目を開けることはないとわかっていても、横たわる妹に触れるのは怖かった。いつか起き上がって、毎朝お決まりの癇癪が始まるような気がした。妹が棺桶に詰め込まれて火に焼かれ、地中に埋められるまで、僕はひそかに怯え続けていた。そうして妹が死んでから、眠ることが怖くなった。可哀想な妹と同じように、僕も眠ったっきり、二度と目を覚まさなくなってしまうような気がした。
「私がケイタくんを守ってあげる。だから大丈夫。何も心配いらないよ」
 僕の母親が失踪した時も、その人は僕にそう言った。
 日に日に酒の量が増えていった母親は、次第に料理を作ることをやめ、洗濯機を回すことをやめ、掃除機をかけることをやめた。冷蔵庫が空になり清潔な衣服が何ひとつなくなり、家じゅうにゴミが散らかるようになった頃、ビールを買いに出て行ったっきり、母は帰って来なくなった。それから三ヶ月経った頃、海に浮いているのが見つかった。一緒に漂っていた鞄の中に仕舞われていた財布には、所持金が二円だけ入っていた。
「私がケイタくんを守ってあげる。だから大丈夫。何も心配いらないよ」
 僕の父親を殺した時も、その人はそう言った。
 台所の薄暗がりの中、こちらに右手を伸ばしたまま、目を見開いたまま死んだ父親。背中から突き抜けていた包丁の切っ先が、鈍い光を反射していた。床に広がっていく血溜まり。父の瞳から命の灯が消えていく。まるで助けを求めるかのようにその右手が伸ばされた時、薄情な僕は後ずさったのだ。助けるどころか、叫ぶことさえしなかった。その人が父を殺すのを、僕はただじっと見ていた。見ていることしか、できなかった。
 それらは、僕にとって大切な記憶なのかもしれなかった。でも、すべて僕の妄想のような気もした。テレビゲームをしている間は楽しかった。どこかで見たような、誰かから聞いたような、何かで読んだような、そんな世界に浸っていられる間は、現実のことを忘れていられた。
 だから僕は妄想をした。妄想し続けた。トチコロガラドンが宇宙からやって来てこの都市を破壊していく姿を思い描いた。トチコロガラドンが宇宙からやって来て、僕の家族を破壊していく姿を想像した。たとえ本当にこの都市が壊滅しても、僕の家族が崩壊しても、それは妄想なのだと思えば、その苦しさを忘れることができる。
 いや、それは嘘だ。忘れることなんてできなかった。僕はずっと苦しかった。苦しくて苦しくて、それでもどうすることもできなかった。僕は見つけられなかったのだ。怪物を倒す方法も、僕たちが助かる方法も。
 光の波が僕の頬を撫でた。ずいぶんと高い波だった。水じゃないから濡れなかった。
 その人は光の海の中を歩いて来て、僕の前で足を止めた。少し困ったような表情で僕を見ていた。やっぱり、微笑んでいた。
「ついに、ケイタくんに倒されちゃった」
 その声は、どこか嬉しそうに聞こえた。でもそれは、そうであってほしいと僕が思い込んでいるだけかもしれない。
「すごいね、ケイタくん。やっぱり、ケイタくんは強いんだね」
 ――トチコロガラドンが倒せないの。
 いつだったか、その人は僕にそう言った。そのトチコロガラドンは、今はもういない。僕の可哀想な妹が、すべて食い尽くしてしまったから。
「私が守ってあげなくても、ケイタくんはもう大丈夫だね」
 これも僕の妄想なんだろうか。僕はこの人に、こんな風に言葉をかけてもらいたいと、思っていたのかもしれない。ずっと僕の側で微笑んでいてほしいと、そう願っていた頃があったように。
 僕はこの人の笑顔をいつまでも見つめていたかった。それが許される存在でありたかった。ずっと見つめていたいのに、見つめ返されると胸が苦しくなった。自分が許された存在ではないということを、突き付けられているような気がした。自分なんかが憧れてはいけない相手のように思っていた。
 僕は許されたかった。
 この人に許してもらいたかった。
 この人を許してあげたかった。
 この人が許されてほしかった。
「もう、大丈夫だね」
 それが、僕が聞いた最後の声だった。その人は光の波に飲まれて、光の渦の中へ吸い込まれていって、光の海の中の、光に満ちた奥底へと沈んでいった。海底は眩しかった。どんなに目を凝らしても、もうその人の影も形も見つけられなかった。
 僕はいつまでも、光の波の中に立っていた。ゆらゆらと揺れる光を見ていた。
 光の波が僕の頬を撫でる。水じゃないから濡れないはずだった。僕は泣いてい��のだろうか、水じゃないのに頬は濡れていた。
 と、いうのはすべて、僕の   。
 僕は、目覚まし時計のアラームを止めて起き上がった。
 朝の支度。棚のコーンフレークの袋を手に取り、皿に出して牛乳を注ぐ。洗面所で顔を洗う。歯を磨く。服を着替える。寝間着代わりにしていたTシャツとスウェットを洗濯機へと放り込む。
 リュックサックは玄関先に置いてある。新調したスニーカーも出してある。ひとりで暮らしているから、見送ってくれる家族はいない。それでも、行ってきます、と口にする。
 葉桜となった桜並木を歩いて行く。登校途中なのであろう、小学生たちとすれ違う。ひときわ身体の大きな男の子と、ひょろっとした眼鏡の男の子が仲良さそうにおしゃべりしながら歩いていて、僕は昔いた友達のことを思い出す。僕も彼らみたいに、友達とスニーカーの話やテレビゲームの話をしながら、学校へ向かうのが好きだった。
 懐かしい記憶を思い出しているうちに職場に着く。店長のヨモギダさんは、僕が面接で出会った人間たちの中で、やたらと空白ばかりでなんの資格も免許もない僕の履歴書を見ても、唯一顔をしかめなかった。断られた回数を数えることを諦めてからもしばらく無為に数を重ねることしかできなかった僕のしがない就職活動の中で、唯一採用してくれたのもヨモギダさんだった。採用してくれた理由が、二十四時間営業の居酒屋のアルバイトというのはそれだけ人気がない仕事なのか、「俺も昔、三年くらい引きこもってたよ」と休憩中に煙草を吸いながら言った彼の琴線に僕の経歴が触れたからなのかは、未だにわからない。
「おはようございます」
「おー、おはよ」
 店の裏に回ると、副店長のミシマさんとバイトリーダーのサキハラさんが従業員専用出入口の側で煙草を吸っているところだった。
「あ、ケイタくん、良いところに」
「今ちょうどミシマさんとスタストの話してたとこなんだよ」
「ケイタくん知ってた? 来月発売の新型ゲーム機、あれにスタストの新作が出るんだって」
「八年ぶりの続編なんて、テンション上がるなぁ、おれ絶対買うよ」
「ケイタくんも買う? そしたら三人で遊ぼうよ」
 ふたりの会話の勢いに僕はちょっと面食らって、「金、貯めておきます」とだけ答えて店の中へと入った。
「スタストと言えば、なんだっけ、なんとかドラゴンがさぁ……」
「あー、ありましたね、都市を壊滅させる代わりに倒せるやつ……」
「あれ、地味にトラウマになったよなー」
 ふたりの会話が続いているのが聞こえてきたが、僕は構わず更衣室に入り、制服に着替える。
 更衣室を出た時、店長のヨモギダさんとすれ違った。
「店長、おはようございます」
「おー。今日もよろしくな」
 今日も目の下の隈がひどいヨモギダさんは僕の挨拶に覇気のない声で返事をしてから、裏口の扉を少しだけ開けて、「おーい、いつまで煙草吸ってんだー、仕事しろー」と、外に向かって怒鳴った。
 ミシマさんとサキハラさんは、ふたり揃って「すんませーん」と頭をぺこぺこ下げながら裏口から入って来て、それでもヨモギダさんが店の奥の事務室へと消えると、スタストでどの武器を愛用していたか、まだ話していた。
 僕が小学生の時に友人たちとハマっていたテレビゲーム、スタストこと、スターストレイザーの新作の発売が発表されたというニュースを、僕はすでに知っていた。先週、ヒナカワから送られてきたメールにそう書かれていたからだ。
 ヒナカワは僕の小学校の同級生で、彼女はその頃からすでに、筋金入りのオタクだった。女子よりも男子に人気があったスタストを、クラスの誰よりも、いや恐らくは学校じゅうの誰よりも、熱心にプレイしていた。もともと、僕とヒナカワは特別仲が良いという訳ではなかったが、同じゲームに夢中になっている者同士、何度か一緒に敵の攻略方法を模索したことをきっかけに、ときどきメールでやり取りをするようになった。
 僕は小学五年生の時に諸事情から学校に行くことをやめてしまい、それから六年間ほど、半ば引きこもりのような生活を送っていたので、実際に顔を合わせる機会はほとんどなかった。それでも定期的にヒナカワからは「お願い、一緒に戦って」というメールが届き、インターネットを介したマルチプレイで一緒にゲームをしていた。彼女も彼女で、中学生に進学した頃には不登校になり、一日じゅう部屋にこもってオンラインゲームばかりしていたようだが、僕がそのことを知ったのはずいぶん後になってからだ。
 中学校の門をくぐったことが一度もなく、高校卒業資格も持たない僕が、今こうして二十四時間営業の居酒屋で働いているように、どうやらヒナカワもアルバイトをしているようだが、自身のことを語る内容をメールに一切記載してこない彼女が、今どこに住んでいて何をしているのか、本当のところはよく知らない。知りたいとも、会いたいとも特別思わない。
 ただ、僕が引きこもっていた六年間、毎日毎日、現実から目を背け、妄想の世界に閉じこもっていたあの時期に、ヒナカワが、彼女だけが、僕に現実と向き合うよう、何度も訴え続けてくれた。そのことだけは、僕は一生、彼女に感謝し続けるだろう。
 月日が経って、スタストもずいぶん古いゲームになってしまい、僕もヒナカワもいつの間にか一緒にゲームをすることはなくなったが、それでも今でもときどき、彼女からは簡素なメッセージが届く。
『スタスト新作、買う?』とだけ記されていたそのメールに、僕はまだ、返信をしていなかった。
 スターストレイザーの続編を購入するかどうか、決めかねていた。新型のゲーム機と新作ソフト、インターネット環境や周辺機器を整えることを考えると、決して安い出費では済まされない。それに、僕はもう何年も、テレビゲームをしていなかった。電器屋のゲームコーナーで「新作」のタグが付けられたゲームソフトを眺めても、遊びたいという気持ちになることさえなかった。欲しいゲームソフトを何本も買ってもらえる訳でもなかった子供の頃は、店頭に並んでいるパッケージを眺めるだけで心が弾んだのに、今はなんの感情も湧き上がってこない。もう今さら、テレビゲームを楽しむことなどできないのかもしれない。
 それでもヒナカワからのメッセージに『買わない』と即答しなかったのは、夢中になって敵を倒そうと奮闘していたあの頃を思い出して、懐かしい気持ちになったからだった。もう一度あの頃の楽しさを体験できるのであれば、プレイしてみたいと思ったからだ。そして恐らく、それは多くのスタストファンが抱いている感情だろう。ミシマさんも、サキハラさんも、そして、たぶんヒナカワも。
 しかし、そんな僕の前に立ちはだかる、金銭問題という壁は巨大だった。両親を亡くした僕を引き取って面倒を見てくれていた祖母が亡くなり、ひとりで生活するようになってもうすぐ二年が経つ。しかし今の僕には、テレビゲームを遊ぶ余裕はなかった。
 あと何回、客のテーブルまで生ビールの大ジョッキを運び、あと何枚、汚れた皿を洗い場の片隅で洗い続けたら、スタストの続編が買えるようになるんだろう。そんなことを考えながら、客がはけたタイミングを見計らってフロアにモップ掛けをしていると、八時間の今日の労働が終わった。
 更衣室でリュックサックをロッカーから取り出し、制服から着替える。まだ残っているスタッフとこれからシフトに入るバイト仲間たちに「お疲れ様でした」と声をかけ、来た時と同じ、裏口から店を出る。
「おー。お疲れさん」
 帰ろうとする僕に声をかけてきたのはヨモギダさんだった。彼は従業員専用出入口の横で、ひとり煙草を吸っていた。一体、何時から出勤していて、何時まで店にいる予定なんだろう。ときどき、この人は本当に寝ている暇があるのか、心配になる。
 お疲れ様でした、と挨拶をして通り過ぎようとする僕を、ヨモギダさんは煙草を持っていない方の手で引き留めた。
「ちょっと、これは皆には内緒の話なんだけど」
 そう言って、ヨモギダさんは手招きをする。僕が煙草臭い彼の顔に、内心嫌々、耳を近付けると、彼は相変わらず疲れ果てた口調のまま、囁くように言った。
「ケイタくんは真面目に頑張ってるよ。給料、前貸ししてほしい時はそう言いな」
 その言葉に、驚いて彼の顔を見ると、ヨモギダさんは少しだけ笑って、「皆には内緒な」と、もう一度念を押すように言った。ミシマさんとサキハラさんと、スタストの話をしていたのが聞こえていたのだろうか。それとも、僕の顔にはそれほどまでにはっきりと、「金が欲しい」とでも書いてあるのだろうか。目の前に希望の光が見えたような気がするのと同時に、自分の懐事情を把握されているような恥ずかしさに、思わず何も言葉を返せないでいたが、ヨモギダさんはそんな僕にはお構いなしで、もう用は済んだとでも言うように、煙草を吸い終えてさっさと店の中へと消えてしまった。
 来た時と同じ道のりを歩いて家まで帰る。下校中の中学生たちが、自転車で僕を追い越してみるみる小さくなっていく。夕暮れの街には、ひとつ、またひとつと灯りがともり始め、どこかの家からは今夜の夕飯なのであろう、良い匂いが漂ってくる。
 そう言えば、冷蔵庫にもう何もないんだった、と思い出し、夕飯もコーンフレークで良いかな、と考える。居酒屋で働いて最も良かったことは、客の注文と間違って調理された料理を食べさせてもらえることだ。それがなければ、僕は今よりもっとひもじい���いをしていたかもしれない。
 アパートの郵便受けには、珍しくチラシが挟まっていた。それを引き抜き、鍵を開けて自分の部屋へと帰宅する。リュックサックを玄関先へと降ろし、たいして読む気力も起きないチラシを四畳半の中心に鎮座しているミニテーブルの上に放った、その時、僕はチラシだけだと思っていた郵便物の中に、一通の封筒が紛れていることに気付く。
 切手が貼られ、消印が押されたその封筒には、見覚えのあるボールペンの字で宛先のところに僕の名が記されていた。封筒を裏返すと、差出人のところには、やはり見覚えのある字で――。
 ああ。
 やっぱりそうだ。
 彼女だった。
 それは彼女が、僕に宛てた手紙だった。
 今までも何度か、こういう風に、彼女は僕に手紙をくれた。
 力強くも整った、この字で。
 それは、ナルミヤからの手紙だった。
 ナルミヤ。
 僕は彼女のことを、なんて説明すれば良いのかわからない。
 彼女はヒナカワと同じく、僕の小学校の同級生だ。そして彼女は十歳の時、僕の父親を殺した。それから十六歳までの六年間――僕が不登校になり、ほとんど家に引きこもって生活していた六年間を――、ナルミヤは少年院で過ごしたはずだ。
 少年院を出てからの彼女がどこでどういう生活をしているのか、僕は知らない。ときどき送られてきた手紙には、差出人であるナルミヤの住所は記されていなかった。だから彼女が少年院を出てから、手紙に返事を出せたことはない。恐らくは、どこか遠い土地で暮らしているのだろう。
 人を殺した罪を、償い続ける人生。
 僕にはそんなナルミヤの生活のことが、まるで想像できない。
 彼女は僕の父親を殺した。しかし、そのことでナルミヤを恨んだことは一度もない。父は日常的に僕や母に暴力を振るう人間であったし、可哀想な妹は父に殴り殺されていた。ナルミヤが僕の父を殺さなければ、いずれは僕が死んでいただろう。だから、彼女は命の恩人のような存在と言えるのかもしれない。
 でも、誰もそんな風には、ナルミヤのことを捉えない。
 小学五年生の女の子が同級生の父親を刺殺した、というニュースは、世間に大きな衝撃を与えた。ナルミヤの実名も顔写真もあっという間にインターネット上に出回った。彼女の生まれながらにして持っていた美しさがまた、人々をさらに騒がせた。さらには、彼女が援助交際をしていただとか、万引きの常習犯であっただとか、そんな噂も広まった。
 ナルミヤの家族や親戚たちの情報も流出して、彼らはずいぶん肩身の狭い思いをしたはずだ。彼女の両親は離婚して、父親はその後亡くなった。自殺だった、と噂で聞いた。旧姓に戻ったナルミヤの母親は、過去を詮索されずに済む場所へ移り住んだらしいが、少年院を出所して来る娘と一緒に生活することは拒んだらしい。
 だからナルミヤは――彼女の名字も母親の旧姓に戻ったはずなので、もうナルミヤではない訳だが――、どこかでひとり、生活しているのだろう。彼女が少年院を出て、もう二年になる。
 僕はナルミヤのことを、どう考えればいいのかわからない。彼女はきっと、僕を助けたかった。そのために罪を犯した。一生、消えることのない罪を。そうしてまで、彼女は僕を救いたかったのだろうか。それが正しい選択だと、そう思っていたのだろうか。
 そんな選択をした彼女に、僕は何をしてあげられるのだろう。僕はずっと無力だ。子供の頃からずっと、無力のまま。
 手紙の封を開ける。便箋には見慣れたナルミヤの端正な字が、最近の彼女の生活の様子をすらすらと語る。肝心なところには触れられていないが、文章からはなんとなく、ナルミヤが田舎の方に暮らしているのだということがわかる。仕事帰りに見た星空が綺麗だったこと、部屋の窓から見える山が四季の移り変わりに伴って変化していくこと、職場の裏庭で育てている野菜が変な形ばかりに育ったのに食べたら美味しかったこと。他愛のない内容だ。でもきっと、今の彼女にとって、それは大切な日常なのだ。
 手紙の最後に差し掛かった時、僕は思わず、目も見張った。そこには、『スターストレイザーの続編が、今度発売になると聞きました。ケイタくんは買いますか? もし良かったら、また一緒にプレイしない?』と、書かれていた。
 そう、僕たちが小学生の頃、ナルミヤもスタストをプレイしていた。クラスの女子の中ではかなり珍しいことだった。僕とナルミヤは同じゲームをプレイしているのを知ったことで仲良くなり、強敵を攻略するために僕の家に招いた。
 それがきっかけだった。ナルミヤは僕の家の、壁に残された拳の跡や、ひしゃげた家具、割れたままになっている窓、そして、僕と妹の、学校では見えない位置に残された痣を見て、知ったのだ。僕の父親がどんな人間で、僕がどんな仕打ちを受けているのかを。そして後々、そのことが、彼女を殺人者へと変えることになった。ナルミヤの口から聞いたことはないが、僕はずっとそう思っている。あの時、家に招いたりしなければ、ナルミヤの未来は違っていたかもしれない。
 だけれど、ナルミヤと一緒にゲームをしたことは忘れられない大切な思い出だ。あの頃のナルミヤは、強敵を倒すための方法を模索していた。第八都市を壊滅させることなく、トチコロガラドンを討伐する方法を。当時、まだ世界の誰も、その方法を発見できていなかった。よくふたりで、何時間も費やして、その方法を探したものだ。けれど、結局いくら検証しても、それは見つからなかった。そして恐らく今も、その方法は見つかっていない。
 それでも、ふたりで探し続けた時間のことを無駄だったと思わないのは、それはゲームをしている時のナルミヤが、学校で見せる姿とは違って、少し子供っぽい様子で、無邪気で、本当に楽しそうに笑っていたからだった。本当は、僕はトチコロガラドンも第八都市もどうでも良くて、ただ、そんな風に笑っているナルミヤを隣で見ていたかっただけなのかもしれない。
 そんなことを、取り留めもなく思い出す。
 もし、ナルミヤとまた一緒にゲームをプレイすることができたら、何か変わるのだろうか。僕にとって大切な思い出になっているように、彼女にとってもあの頃一緒に戦ったことは楽しい思い出になっているのだろうか。もうその笑顔をこの目で見ることはできないのかもしれないけれど、楽しい時間を共有することができたら。あの頃の楽しさをもう一度、ふたりで思い出すことができたら。今度こそ、僕とナルミヤふたりだけの、攻略方法を見つけ出すことができるかもしれない。
 僕は便箋を元通りに折りたたんで封筒の中へと仕舞う。ヨモギダさんになんて言って給料の前貸しの相談をするべきかを考えながら、僕は携帯電話を開く。まだ返信していなかったヒナカワからのメールに返事を出した。
 もう一度、戦おう。
 それはゲームの話かもしれない。でも決して、僕の妄想なんかじゃなくて、現実の話だ。
 僕はもう一度、この現実で戦う。
 何度でも、方法を探して、もがきながら、あがきながら、生きていく。 どうか今度は何も犠牲にせず、僕たちが救われるために。
0 notes
akutukarino · 1 month ago
Text
卒業後-22
最近、久しぶりにワンピース見たらめっちゃ見返したり続き買いたくなってきました。はい。お久しぶりです。
ワンピース、面白い……マジでヤベェ……。ただ、コロナ禍で東京タワーにあったワンピースタワーがなくなり、しかもちょうど推しがメインの舞台ずっとやってたので……それがなくなってしばらくは落ち着いてたんですが……。あの頃はマジでワンピースタワーに救われてたな……。いまだに辛い……。
本題なんですけど、昨日は半・分解展に行ってきて、今日は武蔵美の芸祭行ってきました。そのことです。
半・分解展は卒展の時もお世話になったやつですね……去年とかはあんまり行ってなかったんですが、今回軍服特集だったので……ウ���キウキですよ……。前回も軍服の留め方とか素材とかガン見してましたが、今回も同じですね……いや、今回は主に肩章の付け方とかガン見してましたね。あとは胸のブレードのところに飾紐付ける部分っぽいの見つけたり、詰襟は内側にガードっていうかそういうのついてるの見つけたり、ベルトか剣つけるための穴が空いてるっぽいとか。
あとは最近バルーン袖の服描くの好きで……でも曲がった腕の皺がイマイチわからないままだったのでちょうどいいシャツが展示されてたのでガン見したり……。いやぁ、楽しい。
そのあと戦国BASARAの派生作品の学園BASARAのポップアップストアがちょうどやってて…なんで令和に存在してるんだ。なんでだよ。ありがとう。最近Wiiが死んで、生き返って、中学の時以来ようやく戦国BASARAプレイできたし楽しい。俺もなんでこの令和に戦国BASARAやってんだよ。楽しい。最高。
あと前から好きだった「人類の半分がちいこになった」ってタイトルの、確かそんなタイトルの漫画があって…それも買いに行ってきたんですよ。いいですよ……かわいいと絶望が共存してる……。
今日の話に戻ると、今日芸祭行ってきました。何故今日だったのか……明日はサンシャイン水族館のプレミアイベントが朝からあるのと明後日は選挙だからですね……。一緒にこなすには武蔵美が遠いんですよ……。
まぁなんだかんだで年2回くらい行ってるから変化とかないんですけど。楽しい。ただ色々と思い出がよぎってこう、刺激を受けて作品作る欲求が沸くと同時に絶望とか焦燥感が溢れてきたりしてうぉぉ……。
あとはなんか、自分の中の一番の芸祭が武蔵美に行こうと思ったきっかけの一つの芸祭だからですかね…なんか…違うっていうか……昔はもっと展示がギッチギチだった気がして物足りなさを感じる……。コロナ禍があって、かつ人がすぐに入れ替わるからしょうがないのもわかってるんですが……前に来た時はただの同好会でジョジョ狂いの展示があったり、9号館もっとギッチギチだったような……いや記憶ないっすね……。
今年は収穫が…うーん?いつも通りですかね。設定資料集系は少なかったんですが、顔がいい漫画とかあと小説書いてる方がいたので……小説の書き方のためにも買ってきましたね……楽しい。
あとは……刀剣と未来展の話しましたっけ?この間まで科学未来館でやってたんですよね。ゲームの刀剣乱舞の展示で、刀についても詳しくなれたし色々楽しかった。刀剣乱舞、なんかよくわからんジャンルになってきたな……最高。
公的な施設の展示っていいですよね…上野の博物館とか……大好き……。水族館も新しいところもいいけど、古くて研究所感があるところも大好きで……そういえば実家の茨城にある大洗アクアワールドの子供が遊べるエリアがなんか消えたっぽい写真を数ヶ月前に見てショックで………。
話を戻してもショックだった話なんですが、科学未来館行ったついでにダイバーシティお台場に行って、前から気になってた音ゲー遊んでみたらめっちゃ楽しかったんですが、近所にないか調べたら11月末に一部サービスが終了することを知りました。絶望。
あとそこにあったVR体験の施設、ウルトラ怪獣と会えるっていうのがあってめっちゃ気になるんですが、一回が高い……さすが観光地……でもやりたい……嘘だろ……!?出会える怪獣はランダム………!!??? あとはうんこミュージアム行ってみたい。映え特化型なのは知ってる。でもなんか楽しそう。
最近は大体そんな感じですね。インターネットの人間関係で病んだり、色々してますが元気です。
そういえば今日の芸祭でSIREN好きそうなTシャツの人とすれ違ってときめいちゃった。俺も求導士様Tシャツで行ってもよかったな……。
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xiudi1985 · 10 months ago
Text
Slash:Aragorn/Bormir
作品标题:《I hate myself for loving you》
等级:Nc17
警告与说明:波洛米尔与阿拉贡在河边争执,他恨自己陷入这无望的爱,在黑暗的欲望中放纵自己,无力挣脱。
我写这篇同人的时候,卡顿了很久。它不长,很简单的一个小片段,但因为各种杂事,以及我不是很擅长处理这个部分,放置了一段时间,现在又重新捡起。
互攻背景,波洛米尔视角,描写旅途上一个心理非常不成熟的场景,最终而因此导致悲剧。有人物失控的愤怒,冲动下的自我厌恶描写。可能这篇文章混乱的结构,对人物的不够恰当的解读,以及文字上的表达,会让你感到很不适。那么,不喜欢请不要看它,也尽量保留一些网络礼仪,不要让我们都不开心。
Tumblr media
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1.盐柱
“波洛米尔,你听说过一个关于盐柱的故事吗?”
很久很久以前,阿拉贡和波洛米尔在护戒的路上闲聊,在那些无聊又需要舒缓众人过于紧张情绪的夜晚,北方的游侠讲到那些稀奇古怪的传闻异事。
“那是什么故事?”
南方的刚铎统帅一直忙于对抗魔多的战事,在刚铎战士对事情的排序等级中,他的个人娱乐总是放在最次要的位置,对这些见闻并不太涉猎。他有些好奇的问,语气中不太介意自己的无知。
“这是一个异世界来的传说,真假难以考据,诸位听过足矣。”
阿拉贡打开话匣子,在今夜的长风中,讲述那些故事里的故事。
“有一个古老的城市,城中之人得罪了他们的神,神于是降下天火,要毁去他们。只有一个义人得��,义人带着他的妻女,离开那罪恶之城。神的使者嘱咐他们,一路上千万不要回头看任何东西,一次回头,就一切都功亏一篑。那义人做得到,遵守与他的神的约定,狠了心一路向前,逃离这灭顶的苦难,去接近与神同在、有亮光的道义与命运,义人离神越近,血里的原罪就离堕落的人更远。但他的妻子听到了背后城市万千生灵在熔浆中毁灭的声音,却忍不住心中怜悯,那血肉之躯中有柔软之心的女人回头,回头去看那天火毁城的惨景。她仅仅是回头看了一眼,只是一眼,只是一眼而已——白花花的盐从她的脚底漫到头顶,于是她化作了海边的一根人形盐柱,至今屹立。”
“……哀哉,多么可悲的命运。”
波洛米尔沉默良久说。
一个普通的女人,在她逃亡的路上,化作了盐柱。她本可以义无反顾往前走,走向那许诺好的救赎的光明,然而却受缚于她的血肉凡心。
波洛米尔很想知道,那颗心在化作盐碱的瞬间,是否与那注定恒古万年的盐柱一样苦?
他可以问有关战争,有关作战策略,有关如何对抗,有关所有更符合他刚铎统领身份一切的问题,唯独直接讲不出这么多愁善感的语句。
于是他将那些不适合一个刚强的人类男性战士问出口的疑惑,放在心底,没有再在这个晚上再问任何关于盐柱的一句话语。
2.阴影
在河边,在月光稀薄的黑暗中,来自刚铎的人类统领焦躁不安。
尽管知道从来不能得到他期盼中的最有效的支持,他依然提出了作为一个生来就要负责刚铎对抗魔多战事的领导者该提出的建议。
波洛米尔像无数次试图抓住最后的稻草的无望之人一般,抓紧那点细弱的可怜希望。他向与他一起守夜的伊西铎的后人,低声建议:
“走米那斯提力斯会更安全,你知道的!我们可以在那里重整旗鼓,然后一鼓作气前往魔多!”
然而游历四方不敢归家的北方游侠又一次掐灭了他的焰火。——只有这件事,阿拉贡不能也不敢轻易冒险和试错:
在阿拉贡的脑海中,波洛米尔在雪山上拾起魔戒,神情迷惑,受到试探的那一幕再次出现。
阿拉贡太清楚那枚魔戒对众人不同的诱惑了。
如果波洛米尔试图抢夺魔戒,在魔戒的强大阴影下变得不再是他自己……无论阿拉贡过后会多么痛苦,多么憎恨自己,恐怕那一刻,阿拉贡会真的毫不犹豫拔剑伤害他、杀死他。
对魔戒邪恶作用的了解,以及对波洛米尔性格和愿望的洞知,让黑云般的阴霾再次笼在阿拉贡心头。
如果回到了刚铎,在白城统帅能一呼百应的地界,在拯救人民欲望的深层驱动下,波洛米尔会用这邪恶戒指的力量去做什么?
他急于拯救刚铎解救他的人民和结束战争的高尚本意好心,会被这枚只为达到自己目的不择手段的魔戒扭曲到什么程度?
他会堕落进怎样的黑暗之中?
魔君的力量,会怎样利用人性中出于善意的这一点,混淆它,搅乱他们,这会给整个世界带来什么样灭顶之灾的毁灭?
那个令阿拉贡自己也一身冷汗的无言拔剑动作,又在他心里无声的回放。
在他内心中,在失去灰袍巫师甘道夫、他结识了多年的米斯兰迪尔,这个让他心碎的挚友以后,阿拉贡揽过来了那个领导者的角色。他作为一个团队的领袖角色,有责任去继续带好这支每个成员都被魔戒折磨到松散的队伍,出于保护整个团队能顺利完成摧毁魔戒任务的潜意识——阿拉贡心里锋利的刀剑,在这一刻又缓缓出鞘。
“回到刚铎也无济于事。”
来自南方的人类统领连声线都因愤怒而不自觉地轻微颤抖,每当他如此,阿拉贡便觉得刚铎之子外显的所有强势都是纸糊的:
“你对那些精灵倒是深信不疑,对自己的子民却一点信心都没有?没错,人类有缺点,脆弱不堪……但人类还拥有勇气和荣耀……可这些你都视而不见!”
宰相的长子金发凌乱,咸涩的汗液像苦透的泪一般让那些刘海黏着他的额头,风霜的脸庞在这一点点可怜的月光下更加脆弱与沧桑。
他的痛苦无法隐藏,如不可回避的荆棘牢笼,刺进所有挣扎的、本身力量微弱、却还要固执前行之人的脚底。
最后一点月光被乌云遮盖了,同时掩盖了阿拉贡脸上不易察觉的羞愧与逃避,遮住了他还没有为承担重任做好准备的心。
他欲低头转身的肢体反应,对冲突升级处理的反射性退让,彻底激怒了波洛米尔。
他一把揪住他的领口,鼻尖粗重的热息拂过阿拉贡逃避的脸,强迫伊西铎的血脉正视他。
波洛米尔揪扯阿拉贡的衣襟用力到他指关节发白,盛怒与失望,让他丝毫不能控制此时此刻自己声音里的尖刻控诉与力量的粗鲁无礼:
“你怕了!你一辈子都躲在阴影之中,害怕承认自己的身份,自己的内在!”
阿拉贡的回应却像一个字一把尖刀一样,挖空波洛米尔的心脏所有的血肉。
恐怕连他自己都意识不到,他顾全大局的理性与客观,他被戳中最令他自己无法接受、和最让他感到痛苦的心魔时刻那一瞬间,条件反射的封闭,和眼中只有一刹那的冰冷防备,有多么的伤人。
那些更伤人的话只在他喉咙里停留半秒,就从他嘴里出来:
“我绝不会让魔戒靠近你的城市半步!”
排山倒海的冰,仿佛来自红角峰的冰,一整座冰山的冰,这世界上所有的冰一起加起来一般——一下扣到波罗米尔心上,瞬间冻住了波洛米尔极盛的怒火。
“……我的城市?”
冰山被底下火山爆发的熔浆嘣开轰碎。
他的拳头比他的其他部分做出的反应快,一下打到阿拉贡有浅沟的下巴上。
“我的城市?!我的城市???!!!”
波洛米尔几乎是爆发性地扑到阿拉贡身上,用体重把高个子一下掼倒。
波洛米尔压在阿拉贡身上,不顾阿拉贡身为一个战士条件反射打在他身上让他疼痛的反击,和这北方的游侠撕打在一起,喘着沉闷的粗气继续揍他。
波洛米尔又冷又热,两种极端情绪在他身体里交织……
——他替那些所有为刚铎舍弃了生命,抗争到底,流干了千年的血泪,在枯竭中苦等那个空了千年的虚空王位重新迎回主人的人们不值。
“是了…确实只是我的城市……刚铎没有国王,刚铎也不需要国王!”
又一拳狠狠揍到了阿拉贡的下巴上,那一拳有力到波洛米尔自己的指��都磕进了拳心,但波洛米尔感觉不到痛。
波洛米尔强迫自己无视他尖锐的话语让阿拉贡的双眸中压着的剧痛,这一拳狠到打得阿拉贡下巴瞬间青了。
那里留着前几个夜晚,他和他在洛林的夜晚,阿拉贡允许波洛米尔在激情之下留下的浅浅牙印。
现在,那下巴的浅沟被波洛米尔打出了破裂的血污。
恍恍惚惚间,波洛米尔想起那个洛林的夜晚——他们的身体与心灵,第一次向对方坦诚的打开的那一夜。
3.幽境
在那个幽蓝色的夜晚,白城的统领一个人,远离了那些出于同情与友好,给他们留宿的精灵,远离了所有的伙伴们,在那个孤独的角落,陷在精灵女王凯兰崔尔在他脑海中留下的声音中,陷在他个人巨大的心理挣扎里。
洛林的夜晚回响着精灵们如诉如泣的低声挽歌,这挽歌中是让所有人听之会心口破碎的悲曲,为那护戒九人小队在摩瑞亚矿坑中失去的灰袍巫师。
如今他们只剩八人,团队中的一半成员惊魂未定,内心戚戚,更沉重的压力让波罗米尔无法像旁人般安心入眠。
“休息吧…波洛米尔……这里都警戒好了。”
白城的将军为那安慰他的声音回头,看向这支并不算稳固的队伍中,他唯一的人类伙伴。他的目光落入阿拉贡那双带着关心和温柔的灰蓝色眼睛。
“……我在这里无法平静下来。”
白城的统领低着头,极力去控制他的脆弱,但他放在膝盖上微弱颤抖的拳头,和气息不定的声线,却出卖了他内心的真实状态。
“她的声音一直在我脑海盘旋……她提到了我的父亲……还有刚铎的堕落……”
阿拉贡缓缓坐到他身边,近到一个让波洛米尔觉得此刻可以接受的距离,只是很安静的倾听,并不打断他,也不评价他。
“她说,就算是现在…也还有希望。”
波洛米尔低头,干燥的嘴唇嗫嚅,尽量不看阿拉贡的脸,他像在自己一直的困惑里自言自语,又像需要一个倾听他无法对旁人诉说话语的倾听者。在这个异国他乡的夜晚,在黑暗中,在那些远离对他个人期盼的遥远距离中,在同是人类的阿拉贡的面前,他才能够做到这不易的示弱。“……可我根本看不到,希望早就消失不见了。”他沮丧的偏了一下头。
“我父亲……”他转首看一眼阿拉贡,在阿拉贡用安静营造的支持中,鼓起来莫大的勇气,倾吐他自己的私事。
“我父亲品行高尚,却治国无方,人民丧失了信心。”
他的父亲…刚铎的摄政宰相德内瑟尔,那个让他情感复杂的人。
波洛米尔敬重他,认可他对刚铎的良苦用心,竭尽全力的辅助他,但又那么的畏惧他。在德内瑟尔面前,他需要扮演的角色太多——一个靠谱的统帅,一个尽责的儿子,一个军队士气的鼓舞者,一个能代表刚铎英勇无畏军人气概、不允许轻易流露脆弱的男性偶像……
他始终不能如愿的成为那个更完整的他自己。
“他希望我能扭转乾坤……我也想……我也想复兴刚铎……”
波洛米尔闭上眼睛,在沉重的期许和自我期待中克制着自己。他又抬头看向远方的夜空,在远方夜空的幻影中,好像看到片片了云层堆叠成故乡刚铎的海市蜃楼。
慢慢的,波洛米尔叙述的声音,为他不在眼前的故乡,从沉郁到充满感情的深深眷恋,仿佛他仍置身其中,从不曾因为寻梦的旅途与护戒的重任而远离。
“阿拉贡…你见过吗?埃克塞理安的白塔,珠光闪耀…银光倾泻…白色旗帜在晨风中飘扬……”
波洛米尔声音低沉,遥远,嘴角在想象与回忆中不自觉的弯起笑意。
“有过清澈的银号角,召唤你回家乡吗?”
他问他未归的王,流连荒原的游侠。
“我见过白城……很久以前……”
阿拉贡微微合眸,闭上眼睛,前尘往事漫上心头,轻声回答刚铎的统领。
那是他不曾与波洛米尔多言论过的过去,那时他仍化名为索隆吉尔,投身于埃克塞理安二世的帐下,为刚铎效力,留下战功与美名。
阿拉贡没有告诉波洛米尔,他那时与现在一般,仍旧不肯认领他自己的血脉与身份;阿拉贡也没有告诉波罗米尔,彼时还年轻有锋芒的自己,与敏感多疑的德内瑟尔结下的误会,最终只身离开那个白色的城市;他在波洛米尔身上,有时常常能看到他父亲高傲又决绝的影子,刚铎战士祖祖辈辈不变的忠勇与血性,在他们身上是多么的相似。
白城的统帅看向北方的游侠,在洛林的星光下,脸上绽露出温暖又明亮的笑意。他期盼着,终有一日,能带他未来的领袖回到他们共有的城市,与阿拉贡一起,共同归去。
波洛米尔的手忍不住稳稳的握在阿拉贡的肩头,亲热如兄弟般,用力拍拍未归的游侠。他绿色的眼睛中,闪烁着为那个其实并不存在的希望而燃起的璀璨星光,与伊西铎最后的血脉贴得那样的近。
“终有一天,我们会到那里, 塔上的守卫会高呼,刚铎之王回来了……!”
在波洛米尔渴盼又热烈的声音中…阿拉贡不语地眨眨眼睛,高高的眉弓在月色下,在深邃眼窝中投下只有他自己清楚的内心阴影。
阿拉贡的手,缓缓回握住刚铎之子放在他肩头的手背上,垂下的视线与波罗米尔仰起的目光浅浅的交汇。
白城统领的绿眼睛太过夺目,他带着笑意的嘴角太过温暖。
阿拉贡忍不住屏住了呼吸,就这么任由自己的手心贴着波洛米尔手背带着暖意的皮肤,他那双映在波罗米尔绿眸中的灰蓝色眼睛,目光温柔,沉静如水。
有一些呼之欲出的情愫,让这本是带来安慰与敞开心灵的夜晚变质了。
他又这样看着我了…………
还是这仅是我的错觉………?
亦或是他早已发现,我的目光在这一路上无法不偷偷跟随他的事实………?
波洛米尔痛苦地眨眼。
我看着他的目光……强烈到连我自己都摒弃我自己……
游侠的目光太像一张网,网兜住波洛米尔一路上内心一直苦苦挣扎的彷徨野兽。
阿拉贡又用他们在瑞文戴尔初见时的目光那样看着他,带着试探,又带着洞悉,与波洛米尔的视线交汇,如神秘的月光,与波洛米尔像夕阳般带着余温的目光交缠在一起。
这令统帅忍不住太长时间放纵自己沉醉在游侠的眼眸里,盯着阿拉贡唇上干涩的唇纹看了太久。
但我不能……但是我不敢……
在阿拉贡定定的注视下,波洛米尔原本热情的目光,在他自己不敢诉说又极力隐藏的内心欲望中,又再次变得闪躲。
夜空中是精灵们如梦似幻的歌谣,那黄金森林里的歌谣是波洛米尔听不太懂的辛达语。
那些声音似乎很远,隔着一层薄膜般,让波洛米尔此刻只听得清自己如雷的心跳。
阿拉贡的目光像魔戒那样牵制住波罗米尔,让他内心深藏的火一般的欲望无处遁行。
波洛米尔呼吸都顿滞了,想把那停留在游侠身上太久的手,从阿拉贡结实的肩头上急急抽走。但阿拉贡却牢牢握住了他的手腕,不让他撤离。
游侠低头,近得与统帅呼吸浅浅的交织在一起。
贴得太近了……我害怕我会………
波洛米尔的背后全是冷汗,然而他的下腹因为这过近的距离,从马裤中腾起了欲望之火,这细小的火苗煎熬他,让他苦苦强忍着不体面的生理反应。
维拉啊…仅仅是他的目光而已…我就如此的不得体………
波洛米尔绝望的闭上眼睛,阴茎在织物的束缚中痛到勃起。
我恐惧他一旦知道我对他的渴望,会认为这是对他肮脏的亵渎,我恐惧他的厌恶与不齿………
他盯着游侠开合的嘴唇,暗夜中亮晶晶的唇齿,波洛米尔嚅嗫的唇情不自禁的颤抖起来。
“波洛米尔……你为什么…一直不愿意直视我?”
波洛米尔可以用上自己最大的力气给阿拉贡一拳,为这个直击他内心挣扎的唐突问题,用以掩饰他内在埋藏起来巨大而隐秘的羞耻。
但是他无法在这难得又暧昧的亲密距离中奋身挣脱,他像一具干死的尸体,浸泡在阿拉贡如水柔情又展露出阿拉贡本心的眼睛里。
“我恳求你不要追询这个答案,阿拉贡……”
此时此刻,波洛米尔连声音都是干涩而颤抖的,他庞大的身躯也控制不住的战栗,震颤般的抖动像一场小型地震一样,从拳握的手链接到阿拉贡抓住波洛米尔手腕的手,传递在阿拉贡的躯体上,一样震颤着阿拉贡的心房。
在今夜的洛林,波洛米尔已暴露了太多的自己,可他语言中的坦白并没有停。
“…它太过不体面,叫我自我憎恨,也会让你在今夜以后…看到我就恶心……”
“你为什么会那样想…?难道你没有发现…我的视线……我……”
阿拉贡停顿了一下,轻眨一下羽睫,这样近的距离,这样能听到彼此悸动不止的心,这样几乎能够相贴在一起的嘴唇…隐藏在年长游侠目光里的理智,一样在慢慢像融化般碎裂。
“波洛米尔……你难道没有察觉…我的视线…同样不能停止去看着你吗?”
是的,阿拉贡有,在每一次波洛米尔视线快速错开的那些瞬间,在波洛米尔以为将情感掩饰得足够好的目光中,阿拉贡的眼睛亦会去寻找他,不止一次的寻找他。
那些敌意,那些挑衅,那些傲慢,那些成见,那些差距,那些外在规则的社会外衣,始终无法阻止心和心的吸引力。
“……这会叫你一样的厌恶我,一样让你感到恶心吗?”
伊露维塔,阿拉贡以为自己是那个能把这份克制在旅途中保留到最后的人,当做一切无事发生,忽略掉他心里所有的声音。
可他做不到,他根本做不到。
这世界上,在爱情之中,唯独投入了真实到忘我的感情,才能不受那么多理性���虑利弊的限制。
“这是一个黑夜中的安慰吗?还是仅仅是一个怜悯?”
我不能承受,这仅仅是一个施舍。
波洛米尔向后仰去,吞下他自己嘴里颤动的叹息。他不安又执着的看着游侠,像有罪的人等一个最后的审判。
回答他的是阿拉贡前倾的身体,停靠在他嘴唇上的呼吸。
一个干燥的亲吻贴着波洛米尔的嘴唇,时间那样长,长到足矣波洛米尔闻到阿拉贡唇上烤焦的烟草味,波洛米尔自身欲望燃烧的火焰味,那些难用语言去表达、情欲破壳而出的,末日火山岩浆的焦味。
“波洛米尔……我看着你…就仅仅是因为我自己渴望你…我吻你……也没有除了遵从我的内心之外的附加性……你会因为我想吻你,就安慰和怜悯我吗?”
阿拉贡直视波洛米尔的眼眸,掌心在他手背上温柔的摩挲。
“告诉我,波洛米尔…你会仅仅因为怜悯就答应吗?你能这样吗?至少我自己不可能做到这样子……你厌恶我们现在的距离吗?如果这冒犯你…你不愿意…我们……”
根本不让阿拉贡说完剩下的话,刚铎的统帅紧紧搂住北方游侠的腰,将更炙烈的亲吻推进那张微张的嘴里。
他的舌头和游侠的舌头在密闭的空间中几乎是迫不及待的纠缠。在游侠缠上来抢夺一样的舌头上,在游侠扣着他后脑勺的向后深压中,气喘吁吁的来回顶弄与迂回,无穷尽的去探索对方口腔中有限的空间。
他们干燥的嘴唇在这浓烈的亲吻中完全的湿润了,唾液从唇齿的间隙中滑落,溢在唇角,狼狈的挂在对方下巴上胡茬上,分不清哪些是自己的,哪些是对方的。
“我该碰触你哪里…阿拉贡……阿拉贡……阿拉贡……维拉啊……”
阿拉贡的手引导波洛米尔发抖的手摸进自己的马裤中,去咬波洛米尔的下巴与喉结。统帅在自己的呻吟中拉开游侠的衣领,一样急切的牙印落在阿拉贡脖子上,让阿拉贡发出同样难耐的轻喘。
缠斗中如此贴近的身躯让他们下身同样硬热的勃起密密的贴在一起,在他们拳握住对方性器、一下接一下的套弄频率、火热��拳头中。
他们的腰弓起来,胸膛紧贴,有力的胳膊互相用力搂抱着对方。
两个人类战士不分你我的急切亲吻,舔对方身上滚落的汗水,用勃起到狰狞的阴茎在逐渐配合起来的节奏中互相操对方粗糙的手,直到手心中沾满对方顶端中渗出的粘糊前液。
不知不觉中,他们在纠缠里互相脱去了对方的腰带和衣服,蹬掉了马靴。
性奋和羞耻的深红色染上统帅苍白的皮肤,月光下,刚铎之子衣衫凌乱,敞露着因呼吸而起伏,有淡金色细小绒毛的饱满白皙胸肌,额头上凝着颗颗热汗,大手摸索着阿拉贡微湿又毛发浓密的小麦色强壮胸膛,发红的眼角盯着阿拉贡双腿间亢奋到深红的粗大僵直剑柄,握住阿拉贡爱抚他大腿内侧抽动肌肉的手。
“阿拉贡……我从来没有和任何人……我不知道要如何和男性………”
一如啊,他向他说了什么可怕的话?
波洛米尔向他坦诚他没有任何与同性间性爱的经验——这句话像雷电一样击中阿拉贡在情热中发晕的天灵盖,让游侠黝黑的脸庞都不自禁因为统帅的空白而烧红,胯间的性器为他硬到发痛。
阿拉贡喉间滚出精灵语的低咒,波洛米尔轻笑了一声。他猜想,那或许不是什么文明的语句。
游侠从统帅身上爬起来,因勃起而走得一点都不自然的在那堆衣服里翻找。
他狗一样弯腰把脑袋凑在衣服里翻他要的东西,弯腰的姿势让统帅看清楚了游侠比例完美肌肉漂亮的腰背,宽阔的双肩,充满男性美感、棱角分明的身体线条,瘦削但充满力量、像野生狼科动物般紧凑的强健肢体,深麦色的窄臀,沉甸甸的饱满睾丸,又深又性感的股沟。
这让统帅的手都忍不住放在自己的硬物上,低声急喘着给自己手淫。
“我们只有这个……”阿拉贡掌心中放着一个晶莹透明的瓶子,波洛米尔认得那个,那是游侠随身携带的阿塞拉斯草的汁液。
“那是……凉的……”
“我知道……所以得……”
阿拉贡不再多说了,打开瓶盖往自己掌心中和指头上倒了一些绿色的草汁,绿意又苦凉的味道充斥波洛米尔的感官。
他缓慢地张开笔直修长的腿,伏低了劲瘦的腰,把住统帅的肩膀,跨坐在波洛米尔大腿上。在统帅的眼前,那个充满野性生命力的男人用微阖的目光,锁一般勾住波洛米尔的视线,不容他错开。
维拉在上,但愿我们的初次不算太糟糕。
阿拉贡在心中祈祷。
他不好意思告诉波洛米尔,和同性在一块儿深入至此——这事儿他也是头一次。
所有同性性爱的知识,仅仅限于过去军队中游骑兵与正规军职业的男人们粗俗黄色笑话和吹嘘自己性能力中的纸上谈兵。
他想不到他能做到为另一个同样没有经验的男人而准备用手操开自己。
他想不到的事情还多的是。
游侠微微抬起腰,将一根油润的指节缓缓推进自己紧窄的体内,微簇着眉头,并不熟练地扩张他自己。
波洛米尔瞳孔睁大,条件反射双手握住游侠的腰,耳朵中灌满了阿拉贡在松懈的神情中尽量放松自己的绵长呼吸音。
阿拉贡的表情专注,沉着,微张而抖动的嘴唇开着,缓缓的吐气,汗液积聚在他雕塑般的鼻尖,热潮的汗水蒙着他线条硬朗的五官,在用手指开拓自己的过程中,游侠并不发出什么声音。但波洛米尔能从游侠逐渐不能聚焦的瞳孔,和鼻端变粗的呼吸音里察觉得出来,阿拉贡强压的理智在慢慢的逐渐溃败。
一根…两根…但是阿塞拉斯草的汁液并不能完全使他内部紧绷的肌肉得到充分的润滑。阿拉贡咬着牙冠抽出自己体内的指头,在微凉的肠道感官中轻声嘶气,他在波洛米尔面前将手指含进自己嘴里,猩红色的舌尖在黑暗中闪扫了几下,卷住他自己的指节做了一些补充性的深吞。
波洛米尔连呼吸都停顿了,下身发硬到极致。
他拉开阿拉贡的手指,捏着阿拉贡胡须柔软的下巴,拇指爱抚他下巴上的浅沟,摸索游侠在刚刚的啃吻中变得红润的嘴唇。
统帅往手指中沾了一些草汁,把自己的指头操进游侠的嘴里,夹玩他的舌头,眼中闪烁浓烈而危险的情欲,模拟口交一样去顶压他舌根,上鄂和喉口。阿拉贡在错愕了一两秒后,随即配合的去吸吮波洛米尔的手指,舌头扫刷波洛米尔的指根,像挑逗波洛米尔的阴茎一般,轻轻含吮住又用力吸紧,舌头在卷住波洛米尔指头的过程中,吞咽下阿塞拉斯草液冰凉的苦汁,咽下灼烧他喉管的凉液。
游侠那双锐利如鹰的目光紧紧缠着波洛米尔,雄性的本能在接受中与他角力。他的目光和他的目光,两把钢锁一样锁死了对方。
波洛米尔阴茎上紫色的青筋都绷了出来。他用拳头把阿拉贡的手腕别到游侠身后,掌心稳稳托住那个深麦色的屁股,撤出游侠嘴里的指头,往手上倒了更多草汁,推进阿拉贡为他而准备的体内。
他的腔内紧得令波洛米尔难以想象。游侠皱眉,轻哼着抬腰又缓缓下落,那一圈外环的肌肉在推拒的力量中咬着波洛米尔的指根。
这草汁这么冰凉,但阿拉贡的体内那么灼热,足够将波洛米尔低温烫伤。
统帅屈指,转动了一下指头将穴里的热肉拉开,一圈又一圈,触探阿拉贡身体内部的隐私,草汁混合肠液,溢出来润湿统帅的手指,波洛米尔再往上探索着按去,似乎他按中了让阿拉贡失神然而快乐的开关,游侠突然绷直大腿伸直了脖子,将波洛米尔的指头夹得更紧,从胸腔发出窒息般短促的气音,笔直阴茎上的腺液溅甩到刚铎之子的下腹,指甲扣进波洛米尔肩膀的肉中,埋在统帅肩窝处脱力的喘气。
“你还好吗?阿拉贡……”
波洛米尔的声音透露出对游侠的怜爱,关切,与小心翼翼的温情。
“…糟透了,想要你想要到发疯……把油倒在你那里,哈啊……”
阿拉贡的声音嘶哑得不行,干哑的声带中缀满水汽的湿意。
游侠虚拢着拳掌去捧着统帅的脸,牙齿咬扯他的下唇,灰蓝色眼眸中全是对他信任的情欲。
他握住波洛米尔的硬热,指甲抠进他冠顶溢着露珠的细缝,湿热的穴口压在统帅的勃起上。在眼冒金星饥渴到混乱的情欲中,声音沙哑的胡言乱语。
“然后操我……进入我里面……唔!”
油弄湿了波洛米尔的耻毛,整瓶都用完了。阿塞拉斯草汁像冰镇在他烧得通红烙铁般的阴茎上,让波洛米尔快意到面目扭曲。
他把阿拉贡掰开,握住阿拉贡夹在他有力胳膊上的腿骨,毫不客气一鼓作气操进他紧致的内里,整根缓缓的插入。
阿拉贡的里面热得波洛米尔发晕,冰凉的阿塞拉斯草滞黏在阿拉贡的肠穴和波洛米尔的阴茎之间,像一个透明的薄膜,在插入的链接形式里,同时令他们双双在高热和冰凉感中,体会最私密性的地方被灼烫又被冻伤。
阿拉贡把拳头抵撑在波洛米尔的肩上,无声低喘着,像在催促他继续干他。然而波洛米尔一旦轻轻抽动,游侠的脑袋就在冰火两重天的热痛中,拱进波洛米尔颈窝间,在急促呼吸中咬住他的颈侧,忍耐疼痛与快感。
一如啊,波洛米尔大得要把他给活生生劈开了,他比他们两的手指都粗得太多。阿拉贡眼冒金星,鼻间喷着热气,尽量放松自己的身体,他都不需要怎么夹波洛米尔,就能从波洛米尔咬着腮帮子吸气的表情中,知道自己身体里面紧绷成什么样子。
阿拉贡想,如果我们还能有下一次,如果他允许…我希望轮到我抱他的时候,我们能有更充足的准备,更好的环境,我会更充分的打开他,让他无所介怀的为我带来的快乐而痛快喊叫,而不是像现在,幕天席地,没有一张好床,我们两个都要小心翼翼。
我只希望我能给他一些更美好的体验。
统帅的手扶住游侠的腰,抚慰性的抚摸着,掐住了,开始了专注于在阿拉贡低垂着头难得的羞赧表情中,在他的狭窄身体中试探性的浅浅律动,那腔道里的肉推他,挤压他,在生涩艰难中又无以伦比的欢迎他。
阿拉贡的内部像一条朝圣者的直路,庄重,紧热,潮湿,神圣。让波洛米尔攀越着山峰,用自己的肉体一次次撞上去追逐他,直到在山顶巅峰处遇到那个人神一体的肖像。
他的血肉凡胎再次带着充满了勇气与力量的原始巨大冲击力与撞击力,将阿拉贡撞回苦乐参半、欲望的人间,让游侠在他的怀抱中,在他的硬热上颤抖着,跌落堕回七情六欲的红尘,神像的外壳破碎开,阿拉贡于欲望中流露真实自我凡人的那个部分。
他喜欢阿拉贡流露出那么多因为欲望的表情,丢掉了克制的面具,挣扎,苦闷,渴求,快乐……很生动,很美丽。
“阿拉贡…阿拉贡…阿拉贡!嗯…!哈啊……”
他小声叫喊他的名字,看着阿拉贡赤红到变湿的眼睛,一下又一下的伏腰挺胯,向上一次次深深顶进他,直至没根的深度,直至不能插入更多。
阿拉贡的胳膊铁钩一样勾住波洛米尔的脖子,压低了胯部吞吃他的阳物,喘着粗气默许他一下比一下深重的拓开和占有。
波洛米尔记得刚刚自己的手指操到令阿拉贡可以快乐的那个位置。他沿着那个硬起的肉块小力的抽插,冠头磨碾那个潮热的地方,手掌包笼住游侠不停滴水到弯曲的硕大阳物,用所有男人都无法拒绝的强势节奏,上下拉划着给他手淫。
“啊……呃…………哈啊………”
阿拉贡从喉咙深处发出无声的喘叫,波洛米尔从不知道,阿拉贡微微挑高但克制的尾音可以这么甜蜜,在性事中能够如此精准地直击他的内心和阴茎。
阿拉贡的内壁无意识的收窄,紧紧锁住抵住自己腺体操弄的那根阴茎,男性在性交中更动物性也更占据主动性的那一面开始主宰他的意识,支配他身体的性本能。
荒野游侠的腰开始主动的起落,将波洛米尔几乎颠出来,又再压实了,全根吃进去,节奏几近是在马背上颠簸般的狂野,气息粗砺而不羁,黑发因汗液湿漉成一条条,他向后甩头,汗水从发尖滴落到波洛米尔脸上,统帅烧红着绿眸,盯住他咧舌舔去,嘴角尝到的汗味是欲望的咸腥,温度像熔浆般催情,激发波洛米尔牢牢将阿拉贡钉在他阴茎上,腰胯耸动得更加剧烈,让阿拉贡在震颤中发出失控的低声尖叫。
他在被他操,又在用自己吞噬他的所有。像水火相融,再难分所有。
“你是我的吗?你是我的吗?你是我的吗?阿拉贡……”
这一夜在眩晕中,欺骗他一句也可以,哪怕天明了他恢复了所有的理性。
波洛米尔低喘着热气,在顶弄中亲吻阿拉贡的唇齿,呼吸他嘴里的热气,仰首去吮咬游侠毛发浓密胸肌中的深色乳头,把阿拉贡全部锁抱在自己汗透的火热臂弯中。
他跳动的心听不到指环的声音,只听得到两人贴近交颈时,阿拉贡擂动的心跳。
拥有伊西铎最后血脉的男人回抱住波洛米尔,在体内坚定的贯穿顶操里,压着喉咙间断断续续的粗喘,用舌尖在统帅口腔内壁回以攻占般缠绵又缱绻的热吻,并不单单只为情欲中的投入与迷失。
“我是你的…你一人的……波洛米尔…”
他说出了他心底最深的愿望…并不止是出于性欲,游侠的眼神深邃迷蒙又清澈。
“过了今夜以后还是你的……将来也一样是……”
统帅低吼一声,伏撑在游侠身上,在更深的埋入中圈抱住他,把他揉进自己骨血之中,与他纵情。阿拉贡的腿紧紧缠在波洛米尔健硕的腰间,胳膊拉下刚铎之子的脖子,唇齿相依到舌头上都是他的汗味、唾液和泪水的味道,与他抵死缠绵。
“你真美……阿拉贡……”
波洛米尔捧着阿拉贡的脸,摩挲他发红温热的高高颧骨,热吻贴在他嘴唇上低声地呢喃。
“男性的美…力量的美……野性的美…鲜活的…你生命的美…我感谢��让我进入到你的生命……让我和你一起经历这所有……”
波洛米尔一下又一下亲吻阿拉贡汗湿的肩头。
阿拉贡简直要为这赤忱的告白发出绝望的呐喊,浑身硬湿到不能自抑,他胸口滚烫,从阴茎贲张的小孔中期期艾艾地漏出混合了精液的腺液,像一串缀着珍珠的项链一样,漏在他自己黑色毛发虬结的腹肌上,他用小臂挡住自己的眼睛,神志不清地吐着热气。
“我坚持不了多久了……我坚持不了太多………”
游侠向后仰头呻吟。阿拉贡的体内全是波洛米尔,任他插入到这么深,这么饱,满涨到不能再多。
“波洛米尔……让我为你射出来……你也要射在我里面……波洛米尔……”
回应他的是波洛米尔又深又有力的撞击……阿拉贡蜷曲了脚趾,在波洛米尔对他硬热的抚摸与穴道的最后一记狠击中,低声吼叫着射了出来。
游侠的高潮牵引着他环状肌中颤动般的哆嗦,高潮的阵阵涟漪像一张没有形状的嘴,密实地吸吮统帅的在临界边缘的阳���。
在阿拉贡身上,波洛米尔压低了自己埋在游侠汗泞的颈间,嘶吼着,咬住了阿拉贡仰起的下半张脸上,咬住那个浅沟上全是汗珠的下巴。
波洛米尔控制不了自己浑身的发抖,与沉沦情潮依旧在喷射中的阿拉贡,十指亲密地合握在一起。他埋在阿拉贡体内的阴茎突突弹跳着,一股股热液毫无保留的射进游侠的体内。
洛林的夜晚,没有一句直接的诉说,去表达他爱他的言语,但他们确实又都坠入了爱的奔涌河流。冷河一般的空气中,只有他们肉体在交媾中相缠的情热气味。
4.内河
波洛米尔用力捏住阿拉贡青紫色的下巴,用拇指与食指抹开阿拉贡下巴上的血,将深红的血腥液体抹到那张他那夜热吻过无数回的嘴唇和嘴角上。
“刚铎的国王确实不在这里,这里只有一个北方的游侠,他可以在深夜与我苟且,容许我无礼的放纵,但也仅此而已……”
波洛米尔的声音变得更黑暗,更危险,更充满攻击性。
他戴着手套的手指摸向阿拉贡的马裤,触摸他赤裸温热的皮肤。拳心握住游侠未硬的勃起,侵犯一般去撸弄阿拉贡沉睡的阴茎,在阿拉贡的低吟与用力推搡阻止中,测量他的长度。
“但是你知道吗?北方的游侠老爷,我们南方的刚铎人从不亏欠任何人的人情……”
波洛米尔把阿拉贡捏握得更紧,全然掌控了他最脆弱的男性部分。这让游侠难受,并不赞同也不舒适地皱起眉头,眯着眼眸看着他身上的波洛米尔,游侠的颧骨上有波洛米尔留下的淤青。
在闪闪的河光中,阿拉贡强制自己压抑着怒火的硬朗五官,不要流露出太多表情与情绪。他在努力平息体内因为一场突如其来的相互不信任,斗殴、血腥味、暴力、疼痛感而被提起来的肾上腺素,面部线条显得更加疏离与冷硬。
但是波洛米尔的火热手掌用上了那些自慰的技巧,他用牙咬下一只皮手套,露出那些有粗茧的手。他从这辈子唯一一次与他人的性经验中知道,游侠喜欢他手上的粗茧,因此故意拢着四指压着力道,节奏分明的向侧边拔拉套弄,用指节和手掌上那些螺旋形的凸起茧纹刮蹭阿拉贡敏感的顶端,去挑逗阿拉贡的硬起。
直到在阿拉贡的鼻息声中,波洛米尔揉搓出手掌中让他满意的硬度。
“停下来,波洛米尔!波洛米尔,这不真的是你想要的,别让我���再因为这个而动手…!”
阿拉贡尽力保持理智,沉声呵斥波洛米尔,指节按在波洛米尔操控他性器的手上。他可以轻易一把弹起来狠狠揍刚铎的统领,用毕生战斗的老练技能,打到他鼻青脸肿,爬不起来,但是他不愿意对他再动刀兵。
波洛米尔嘴角噙起冷笑,故作惊讶的提高声线讽刺他。
“是吗?游侠,这有什么不合适的?和刚铎宰相的长子一起在旅途上做这事儿,看着他沉迷在傻子一样不管不顾的欢愉中,而不必去考虑你舍弃的,你嘴里的我的城市。我们之间,不就是用苟合来形容更合适吗?现在他还你人情,回馈你曾给他的恩惠,卑躬屈膝地帮你手淫,这是令你现在更兴奋更有成就感,还是感到更难堪恶心?你不要与我再继续苟合下去,那你这里怎么会这个反应?”
他将他腰带撕开,用力扯下阿拉贡的马裤,暴露他在昏暗光线下完全勃起竖在空气中的硬挺,他顶端冒着性欲腺液的硕大性器。
“你疯了…你不冷静……波洛米尔!”
“…疯?”
统帅顿了一下,脸上扯开傲慢的笑容,舌头舔一下勾起的嘴角,那地方被阿拉贡刚刚的还击打破了,有他自己的血味。
波洛米尔的声音变得更低,更哑,更干涩,更阴暗。
“你很快就知道疯是什么…!阿拉贡!”
他用阿拉贡的腰带把游侠的手紧紧绑起来,勒进皮肉,无视游侠在恼羞中踢踹他的胸口他的肩膀。
就在阿拉贡眼前,波洛米尔跪在地上,低下脑袋,伏低了宽阔的背,再次握住游侠的阳具。虎口强势地掐住阿拉贡阴茎的根部,立起的舌尖狠狠刮一下紫红色的冠状沟,低头去含住阿拉贡的性器。统帅费力的低压了张开的口腔,一点一点把那根狰狞硬起全部吞咽进嘴里。
吞咽的过程让波洛米尔嘴角的裂口更开了,伤口带来轻微的刺痛,但他不在乎,只是竭尽所能去继续做向下的吞咽。
他本能地将嘴里的阳物深深咽下去,再缓缓用舌苔抵着柱身提起来,将嘴收成一圈,堪堪卡在阿拉贡硕大的前端,舌尖旋控制口腔力度,沿着龟头转着轻轻一吸。
这让阿拉贡拱起的大腿绷得死紧,紧皱着眉,随着波洛米尔的口腔的收紧和舌尖肉粒擦在他顶端上的快意,在舌苔上的疙瘩擦到他柱身的时候腰部忍不住向上挺起,从牙关泄出闷吟。热流从僵硬的身体各处积聚过来,集中在他的下腹,让他的阴茎变得像鞭子一样更抽紧更硬。
波洛米尔压着阿拉贡肌肉绷起出漂亮纹理的大腿,毫无章法又毫无技巧地用力吸吮他的阴茎,让游侠的阳物把他的喉咙和脸颊撑得满满的,脸颊鼓出阿拉贡性器的弧度,吃吮游侠的硬物深到让自己窒息的程度。
他吸得又重又狠,牙冠轻擦柱壁的经络,令阿拉贡再次从喉间喘出一小串气声的呻吟,在他的强迫之下无意识的抬胯,给了统帅喉部深处几个深挺,顶得波洛米尔的喉口被塞得哽涨,波洛米尔下意识的咽下自己喉咙的强烈呕吐反应,堵住自己唾液里的呛咳,在这自己亲手制造的残忍中,几乎无法呼吸。
他埋在游侠带着咸味和苦汗味的耻毛中,鼻端在折磨一样的酥麻痒意里深吸他的味道,报复般竭力折磨阿拉贡的感官。统帅白皙的脸庞染上窒息的深红,嘴角是他自己的唾液白沫和血沫,混在荷尔蒙的麝香味里,混在阿拉贡被他舔到晶亮的硬毛和阴茎上。
波洛米尔故意舔吮出令阿拉贡难堪的响亮水声,在黑暗中埋头如蛰伏的老虎一样盯着阿拉贡,舌头像赤红的毒蛇一样缠在游侠柱身上。波洛米尔的目光,已全是失控的欲望与找茬的张狂挑衅。
“我吸得你好吗?嗯?北方的游侠老爷…你似乎很享受,也似乎很喜欢我这么回报你。”
“……别这么混蛋,这不是你,波洛米尔!”
阿拉贡也不好受,灰蓝色的眼眸染上阴霾,全身瘦长条束状的肌肉在欲望中紧绷成块,在他的欲火和理智中苦苦煎熬挣扎。
“我他妈的用不着你教我我是个什么样的人!”
我真正渴求的那些,你现在也给不了,我什么时候可以等得到……那个再能向前一步的你?
我什么时候可以等到,你和我真正的一条战线……?
你什么时候才可以…不再用这么冷静冰冷的视线凝视我,撕开我?
你永远永远,只能止步于你血脉的诅咒!
波洛米尔发出低声的咆哮,拳头压在阿拉贡脑袋一侧,捏着他的下巴粗暴的亲他。那个吻那么凶悍汹涌,几乎是带着恨,带着狠,带着欲望的腥气,带着利齿的无情噬咬,拖着阿拉贡在情欲的反抗中凶狠又被动的回击他,把阿拉贡的和波洛米尔的口腔内部和唇角都咬伤了,全是痛,全是血。
阿拉贡没有见过刚铎的统帅如此释放的盛怒,那个平常如太阳一样温暖别人的男人,爆发时如烤焦大地上一切的暴晒日头。
“很好…很好……这足够了……”
波洛米尔亲吮阿拉贡颤抖嘴唇上的血洞,血珠和粘稠的唾液,抖坠着,凝连在他们下唇上。波洛米尔用热硬的阴茎摩擦阿拉贡下身的暴涨,在游侠耳蜗里呵气。在黑暗中,他在他耳朵里说出了,毕生以来最不成体统最没有体面最不知羞耻的话。
“阿拉贡…你想不想?操到我身体里面?恶狠狠的把你现在强压的火操到我身体里?如果你带种,就该像我揍你那样,操到我发痛……”
波洛米尔缓缓扯下自己的马裤,阴茎在织物的拉下中卡住,沉甸甸的弹跳了一下,便贴在统帅的小腹,他将布料简单褪到自己肌肉发达的大腿上,掌心慢条斯理地揉搓着阿拉贡的阴茎。
“你不敢要吗?你不敢要我吗?阿拉贡……”
他将自己身体沉下去,触碰到阿拉贡在屏住呼吸中发烫的硬起。
“波洛米尔……”
阿拉贡声音嘶哑,征征地看着他。他也想要波洛米尔,但不是在这里,但不是这样。
“我说过的啊,阿拉贡…”他低头抚摸阿拉贡被打伤的颧骨,气息喷在阿拉贡面孔上。“我绝不亏欠任何一个情分……我有债必偿,我们互不相欠。”
波洛米尔的表情在月光下变得更加癫狂又绝望。
他拉开自己干燥的穴口,扯开到能容纳一根阴茎的宽度。膝盖跪在尖利膈脚的碎石河滩上,没有润滑,也没有准备,就这么径直的,一寸寸的,自我惩罚自我凌虐般坐到阿拉贡的硬热上。
一寸又一寸,阴茎破开一片经验空白的肠道,撕裂般钻心的痛苦,从穴心牵扯到心脏,让他流血的肠腔紧到去咬阿拉贡的阴茎。
波洛米尔喘气,摇晃了一下昏沉的脑袋上汗湿的金发,用拳心胡乱套弄了一下自己在疼痛感中硬到抽搐的发涨阴茎,他舌头僵在张开的口腔中,颤抖着呼吸了几口冷空气,咬着酸涩的口腔壁和后牙槽让自己适应。在剧痛中他强迫自己继续往下坐,直到能彻底被身下的性器整根贯穿和击垮。
他低头,能看到自己大腿根处有蜿蜒的细血,他没有任何经验,肯定自己把自己弄伤了,但他没有感觉,甚至也不在乎他自己。
他甚至脸上也没有愉悦或痛苦的表情,只是疲倦和麻木。
他不再想向阿拉贡流露他的脆弱,亦或再打开他的心,再交换任何方式的投入,再讲任何一句真心话,唯有身体的剧痛能麻痹精神上无穷无尽的痛楚。
他直起尾椎上凝满冷汗、控制不住微微颤抖的健硕腰部,向上绷起腰,又重复灌满了力量,深深将臀坐压下去,让体内的刀剑在上顶和下坠的两股阻力中——继续不间断的破开他。
他不间歇的摇摆自己,不停的往下在深渊中堕落,坐到身下阿拉贡的那把刀锋肉刃上,在凌迟中用血肉勾缠住那柄刀具的锋芒。用吃痛的紧绞去与体内的阳具厮杀,紧绞到他内部肠壁受伤,和他的心一样。
他需要更多更多,持续到能让整个身心发麻的肉体痛苦。
他那么破碎,在他身上将自己更放纵的锤开碎裂开,因为他们两人内心被戳中的伤痕,因互相的不信任燃起暴怒,继而毫不留情的对待他和他自己,这破碎的剧痛余火——痛到阿拉贡整个心都揪起来,从骨头缝里难受。
阿拉贡想抱住他,抹去他们两个人眼里冷结的冰霜。
他想给波洛米尔自己本有的温柔,用自己原有的身体节奏拢住他,引导他,拥抱着他操他。
在他的怀里,阿拉贡会握住波洛米尔的腰骨,贴到自己胯间,只是用前端沿着一条欲望的窄路顶弄波洛米尔勃起弯曲的阴茎,和紧颤汗湿潮热的���周。
他会给他口交,吮吸他的性器,舔吻他的洞,舔到波洛米尔洞里能湿到粘稠的程度,用内里的高热湿软咬阿拉贡的舌头或指头。然后他又重复用带有腺液或精液的冠头蹭他的穴,把他们的私处粘在足够粘合所有破碎的拥抱里,捧住他的脸庞,只是缠绵的深深吻他,直到吻到波洛米尔害臊,气喘,发出喉咙里的难耐咆哮和哽咽哭音,在阿拉贡的舌头里又像抢回主导权,又像在挣扎着回吻他,用力掐住阿拉贡的胳膊,在他怀中更坦然的发抖。
然后他再重重地操进他里面,操到很深,深重但是绝不粗暴的干他,顶到波洛米尔会羞耻也会极乐的地方,让他能更信赖的在唇舌纠缠中缠着自己霸道的索要。然后他再跟他好好的说对不起,让他不要深陷这绝望的痛楚,自我惩罚到极苦。
“波洛米尔,松开我……让我好好去干你…让我能抱着你操……”
阿拉贡喘着粗气,挣动他手腕的绳结,耸动腰部发力,试图干得慢一点,好一点。
“不,阿拉贡…收起你那些废话,我们只是苟合,仅仅是性交,是我在强奸你,是我操你。我不用你同情,不用你怜悯,我也不需要你的拥抱……”
波洛米尔用力按住阿拉贡的手腕,拒绝阿拉贡所有的好。
他怕阿拉贡真的抱住他的时候,他会崩溃到像头发疯的野兽,完全像个不能保有一丝人类尊严的疯子,像野蛮人一样,扑到他身上失去控制的揍他,发出非人又歇斯底里绝望到极点的痛苦哭嚎。
他不去看他悲伤到几乎泪流的灰蓝色眼睛,低头噬咬阿拉贡血污的下巴。存心辱没阿拉贡尊严一样,在游侠身上狠狠的操,强迫他在他的暴力下干他,强盗一般用下落的迎合劫掠他情欲中阴茎挺上来的所有贯力抽插,让那根性器把血淋淋的创伤撕开更大的伤口,撞击在他们下腹,撕痛他们的耻毛。
这就是我第一次的感觉。
……只有被刀剑捅穿撕裂般的痛苦。
在这么糟糕的情况下,我把它这么草率随便就给了阿拉贡,让这场性交像侮辱我自己和侮辱他一样。
他是我任何意义上的第一个男人。
这一刻,并不完全要我的男人,像他也不会要我的城市。
我羞辱他,更羞辱我自己。
我对他的虐待折辱,不会比我此刻对自己的虐待折辱更少。
我折磨我这辈子最爱的那个人,毫不留情,极尽残酷,乃至伤害到自己亦在所不惜。
——我们身体交缠得再近,心也将永远分离,不会再亲密地贴近。
他今后的日日夜夜,再不可能会对我露出一丝一毫往日的温柔和情义。
他看向我的眼神,从今往后都仅能剩下刻骨的厌恶,可怜,直至漠视。
波洛米尔浑身发抖,在阿拉贡身上自暴自弃、自我摧残般耸动着腰胯起落,借那支伤到他至深的剑柄,去残酷地搅碎自己的五脏六腑,把他带进他内心那个阴暗的地狱。
游侠难受到几乎破碎的表情,身体僵硬得如死去一般。在波洛米尔体内的凶器,像刀在割波洛米尔的心,也糟蹋阿拉贡的心。一把刀,同时凌虐两颗心脏,一刀又一刀,横七竖八的划下来,直到那颗心脏怖满丑陋的伤疤划痕,直到那些黑血溅泼到阿拉贡同样流血的心脏上。
“阿拉贡……我恨你……我真的好恨你……”
比起恨你,我更恨我自己。
我恨我放纵至此,我恨我此刻依然爱你,依然渴望你到让我无比憎恨我自己。
波洛米尔精神几近崩溃地坐在阿拉贡胯上,没有注意到他自己已经满脸泪痕。
他失了神僵住身体的那瞬间,游侠已默默转着腰劲,借助腿部力量把统帅重新压在自己身下。在波洛米尔的泪光和散涣的眼神中,阿拉贡小心翼翼的把被绑住的手腕放在波洛米尔头顶的石块上,形成一个波洛米尔本该拒绝的怀抱。
他小力伏挺着腰胯,浅浅的,漫长的,遵从他依旧尊重波洛米尔的内心的意愿,用男人的性本能寻找着统帅体内那些能给波洛米尔带来哪怕一丝快乐的地方,伏在他身上无声的操他。统帅木讷地用手掌遮住自己流泪的绿眼睛,不敢看游侠,不敢看被他亲手玷污了的阿拉贡,他张着嘴呼吸,在无言的沉默中只是喘气,没有任何喊叫,他像没有了生命力,又走进了内心的自我封闭,仅是放任自我去承受。
阿拉贡带着血痕的亲吻落在他手套上的骨节,落在他湿透的眼睑和冒着冷汗的鼻骨上,啄吻他带伤的嘴角,吸掉他嘴唇上的泪珠和苦盐。
“……对不起……波洛米尔……”阿拉贡贴在波洛米尔唇上用沙哑的气声说,那声道歉呵进他全是沙石碎块的心底。
他知道阿拉贡内心温柔,从来温柔,现在也依旧温柔,只是他是那个不配得到他温柔的糟糕透顶的人。
“阿拉贡……求你操快一点……求你射进来……”
他茫茫然低声喊叫,神情呆滞地喊出那些渴望的胡话。掐住阿拉贡被束缚的手臂,内里那么无助的夹住阿拉贡,无力的小腿松松的圈在阿拉贡腰上。
游侠的律动闻声变得又有力又急促,在难克制的气喘中稳稳撞在他体内,撞到让波洛米尔窒息的最深处,撞中波洛米尔内在和着血液的柔软,碾着那里缠人的顶弄,撞得统帅在无意识的快意和受苦中绷直他的腰,缠住他腰胯的力量更用力的收紧,阴茎在两人小腹间硬到漏出不成样子的腺液。波洛米尔抱住他,喘着喉咙间压抑又哽咽的粗气,咬住阿拉贡肩头的衣物承受。
直到波洛米尔的阴茎在又长又慢的性交中毫无知觉的射出一小股精液,直到阿拉贡把所有精液射在他身体里头。
他恍恍惚惚地把自己从游侠身上抽出来,和着一片狼藉的血污和精液,这让波洛米尔愧疚羞耻悔恨到恨不得杀了他自己。
阿拉贡也很糟,身心都很糟——他的个人心结没有打开,那个血脉的力量,依旧让他茫然陌生又痛苦。这也不是他想要的和波洛米尔的做爱。他只想在一张体面的床单上去拥抱波洛米尔,带给他们一个更美好的第一次,温柔的爱他,把他操到只能发出幸福的哭叫,让他的指甲把他赤裸又汗湿的背挠花。而不是在这个全是石头的河滩上,让波洛米尔痛苦崩溃到满面泪水,满身伤痕,因一腔愤怒而像一场被动的强暴,潦草到两���人都伤痕累累。
可他还无法将那个爱着波洛米尔的自己,仅仅是他这个人,仅仅是阿拉贡的爱,与刚铎的王座需要的,能统领人民,带去希望的继承人合而为一。他做不到,他还做不到——他还没有这个力量去接纳和做到,他尚且整合不了这两个部分的两个自己。
波罗米尔看到了,从阿拉贡充满痛苦的眼睛中,明明确确的能看得到——阿拉贡现在,仍无法与他在同一条生命的道路上汇合。他的时间还没有到,游侠或许还有,他自己的很长很长的旁道要走,他现在暂时还不在那里,也许遵从他的本心选择,他永远不想去到那条他此刻依然恐惧的路上。
波洛米尔解开阿拉贡手腕上的腰带绳索,那双手腕勒出了一圈血腥的伤痕,和阿拉贡狼狈不整的衣冠,脸上的伤口一样的刺目。
你对他做了什么?你怎么能如此侮辱伤害他?在他本来美好又出于真心邀请你进入过的生命里增添这样的一笔?你怎么能这样做?这到底有什么荣耀可言?这就是你想要的吗?
他心里有个声音在责问自己。
波洛米尔——你真的是个无可原谅的混蛋。
哆嗦的泪水滴落在阿拉贡伤痕累累勒紫的腕心,他想亲吻那些伤口,捧着阿拉贡的双手,埋在阿拉贡手心里对他说无数次无数声抱歉,脸庞却堪堪停留在他手腕之上的空间,只有眼泪滴在那上头。
他没有资格再碰触他,他没有资格再渴望他,也已没有任何资格,再去爱阿拉贡。
他只敢把自己镶着绒边的厚重披风颤抖地盖在阿拉贡的肩头,以免游侠再遭夜风的摧残。
波洛米尔转过身,踉跄着整理好自己,只身走进那茫茫夜色里。
“波洛米尔——”
阿拉贡在他身后叫他,他停顿了,却不能再回头。
他在他自己的脸上尝到了泪水绝望到苦盐的味道,苦涩的盐柱灌满他的脚步他的心,他现在知道心像盐般极苦的滋味了,但他只能向前走,带着自作自受满布身心的创伤,只能选择一步都不停顿的往前走。
前路渺茫,黑暗中亦未有尽头。
维拉啊……
波洛米尔痛苦的闭上眼睛,任那些泪水遍布脸庞,哭到全身抽搐般颤抖。
他想跪下来,为内心那些自我痛恨,为对阿拉贡无情无可挽回的伤害,为内心那些支离破碎,失望,崩溃,无望而去痛痛快快哭一场。但他只能笔直的站着,在黑夜中颤抖着前行,像一块完全摒弃了自己感情的巨大钢铁。
他愿做一根盐柱,自此沉没融化,沉进大河的水底。
Fin
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eprisavec · 1 month ago
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新郎婚禮皮鞋該怎麼搭?顏色、款式、注意事項一次看懂!
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婚禮是一生重要的時刻之一,新人不可避免地會成為全場焦點,全身上下都會被打量,不少人都會注重在禮服搭配,卻忘記鞋子也是很重要的元素,這次跟著小編一起來看,如何挑選合適的婚禮皮鞋!
一、完美的婚禮皮鞋穿搭該注意的 4 種細節
皮鞋雖然和身上的西裝相比,可能只是比較細微的穿搭元素,不過它依然可以很大程度地影響整個人的氣場與視覺和諧,小編整理出 4 個婚禮皮鞋穿搭細節,一起來看看有哪些注意事項吧!
1.挑選合適的西裝顏色搭配皮鞋
如果以色相環常見的配色方式來看,可以利用單一顏色深淺變化的「單色配色法」,或者相鄰顏色來搭配穿搭物件的「相似色配色法」,達到視覺上的和諧。單色配色法可以讓整體穿搭看起來更有層次感,整體風格也不容易跑偏;相似色則是透過顏色彩度、明度的差異性來進行穿搭,看起來也不會非常衝突。
不過最簡單的方式就是深色+淺色的穿搭技巧,這不僅適用於日常生活,西裝也可以套用,領結、襯衫、西裝外套、西裝褲、皮鞋這些元素,就能夠很好地去進行深淺色搭配。
以率性歐巴牛津皮鞋的穿搭來舉例,內搭白色T恤,套配條紋深灰色西裝,就有明顯的視覺層次感,搭配上明度較低的咖啡色皮鞋,是不是形成一種順眼又自然的穿搭風格呢?
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
2.呼應式不突兀的皮鞋穿搭
呼應式搭配指的是找出同色系單品之後,再透過其他色系的配件來進行穿搭,藉此讓一些比較突兀的色系可以很好地得到視覺上的平衡。
以西裝穿搭的角度來看的話,領結與皮鞋的位置就偏向調和整體穿搭的配件,不過也有人會反其道而行,將這種小面積的單品作為主要色調,再透過大面積的服裝來進行穿搭。
3.鞋子穿得舒服最重要
皮鞋即使再怎麼好看,只要不合腳、穿得不舒服,那就不適合自己!有的人也會認為,反正這輩子可能就穿這一次,忍一下就過去了,不過無論是拍攝婚紗、結婚宴客,都需要長時間穿在腳上,拍婚紗還好一點,在室內攝影棚不會有太多移動的機會,但部分姿勢仍然需要站立拍攝,甚至要去室外拍的話可能就得步行一段距離;婚宴部分就更不用多說,一進、二進、逐桌敬酒、站著當人形立牌和賓客合照,新郎新娘在這天都需要長時間站立、來回奔跑,用想像的都覺得腳會痛到不行,所以一雙穿得舒服的皮鞋是非常重要的!
4.跟婚禮風格搭配合適的鞋款
除了大家時常聽到的中式或西式婚禮,現在的婚禮風格已經沒有那麼狹隘侷限,不少新人有諸多因素考量,可能只願意登記結婚、和親朋好友舉辦派對慶祝、或是非正式的宴請賓客,換句話說,在西裝、皮鞋的穿搭上就沒有那麼制式化,可以根據不同的風格和氣氛來挑選合適的搭配。
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圖片來源:新竹法國巴黎 - 露營
二、5 種常見婚禮皮鞋該怎麼挑才好?
前面剛剛提到,不同的婚禮風格適合不同的皮鞋款式,小編來和大家介紹常見的 5 種皮鞋款式,分別都適合用在什麼場合吧!
1.牛津鞋
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
作為最多人聽過的真皮鞋款式之一,牛津鞋的起源有人認為是從英國牛津大學的學生之間開始流行;也有一種說法認為是起源於蘇格蘭,無論是哪一種說法,都代表著這款皮鞋不僅舒適方便,也可以適用於各式情景。
許多人最常把牛津鞋穿來上班,或是出席宴會等比較正式的場合,是因為它的封閉式襟片設計,把鞋帶片沒入在皮鞋前幫片底下,並搭配3-6個鞋眼,整體設計看起來比較一體成形,擁有非常俐落的線條感,部分牛津鞋則會在縫線處加上雕花,使得鞋子本身看起來更加雅致。
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
2.樂福鞋
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
也被稱為「懶人鞋」,由於沒有鞋帶的束縛,而是一條摟空的皮帶橫跨鞋面,因此在穿脫上非常方便,過去經由美國時尚雜誌「Esquire」介紹,就成為許多人入手真皮皮鞋的選擇,另外在搭建學院風或者雅痞風的穿搭時,樂福鞋也時常會成為關鍵配件之一,因此它比較偏向休閒場合出現,正式場合就比較少人選擇。
3.德比鞋
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
在外觀上和牛津鞋非常相似,也使得許多人很常分不清楚這兩款皮鞋,兩者最大的差別就在於,德比鞋採用開放式襟片設計,鞋帶片是在前幫片上方的,同樣也會搭配3-6個鞋眼,所以對於腳比較大或比較厚的人來說,德比鞋有著比較好的延展性和空間,穿起來也更加舒適,相對於牛津鞋多半出現於正式場合,許多人也會把德比鞋用作於日常生活,而不單單只是特定活動才會穿上。
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4.孟克鞋
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
也被稱為「僧侶鞋」,是中世紀修道士愛用的鞋款,因為結構紮實可以更好地保護腳部,它和其他鞋款的最大差別在於會有大片的橫向搭帶橫跨鞋舌,並透過金屬扣環來調整穿著時的鬆緊度,而橫向搭帶的英文名稱為monk-strap,因此才有孟克鞋的名字,在外觀上的正式度因人而異,小編認為它比起牛津休閒,但是比德比還要正式,換句話說它比起這兩種鞋更適用於不同場合!
真皮小白鞋
之所以要特別提到真皮小白鞋,是因為前面提過,現代人對於結婚一事的看法有所不同,有的人認為要遵循傳統宴客,也有人認為簡單處理就好,但不代表它就變成一件不重要的事情,這畢竟是���人開始正式生活的證明,即便是公證登記也不能馬虎!
對於講求「休閒但不能隨便」的新人來說,真皮小白鞋一樣很適合搭配整套的西裝和禮服,不僅可以為整體色調加分,也象徵兩人全新的生活即將開始,而真皮材質也能夠為輕鬆的氛圍添加一點儀式感。
三、挑這4種婚禮皮鞋顏色穿搭不踩雷!
介紹完常見的鞋款之後,接下來要跟各位介紹真皮皮鞋有哪些常見的顏色可以挑選,讓穿搭風格更加統一,顏色上也不會太過突兀。
1.黑色皮鞋
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
黑色絕對是最萬用的穿搭配色之一,能夠中和彩度較高的顏色,即便是穿著較為鮮明的西裝,黑色皮鞋絕對可以很好地成為整體穿搭的調和劑;如果西服也採用黑色的話也沒關係,整體穿搭風格會更加統一,而且黑色給人一種低調內斂,個性沉穩的印象,這也是很多新郎在挑選西裝和婚鞋時,都會以黑色作為主要色調的原因。
2.棕色皮鞋
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
棕色同樣是許多新人挑選婚禮皮鞋時的首選顏色之一,作為最常見的大地色系,棕色給人一種簡單純樸、溫暖、幸福、成熟的感覺,在西服搭配上可以採用明度較高的淺色系,運用深色+淺色的穿搭公式營造活潑的氣場。
3.白色皮鞋
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
前面介紹過真皮小白鞋也可以用於西服穿搭,如果想要更正式,但是又不想那麼拘謹的話,不妨考慮選擇一雙白色皮鞋來當作吸睛亮點!它和黑色同樣屬於「無彩度」的顏色,因此一樣能與不同色系的西服搭配。
4.藍色皮鞋
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
不少人聽到藍色皮鞋都下意識以為會非常亮,在還沒看到成品的時候就已經打退堂鼓,不過實際上用於皮鞋的藍色都偏向低亮度,給人一種知性、穩重的感覺,不過在西服顏色搭配的選擇上就會有比較多限制。
5.還有哪些特殊色?
市面上的皮鞋除了上述提及的 4 種顏色,其實還有非常多令人眼花撩亂的選擇,比如酒紅色、紅棕色、藏青色,也有人會特別訂製自己喜愛的顏色,相信最多人有印象的,就是在抖音上紅極一時的藍色妖姬,穿著他的金黃色切爾西鞋。
四、這 6 招挑出最合腳的婚禮皮鞋!
在了解如何挑選西服穿搭、選擇合適的款式和顏色之後,接下來繼續跟各位介紹如何找到屬於自己的本命皮鞋!小編整理出 6 個選擇皮鞋該注意的細節,提供給大家參考。
1.合適的皮鞋尺寸
如何挑選一雙適合自己的皮鞋尺寸,相信這是許多人面臨的最大難關之一,因為每間鞋店都不一定會提供完整的尺寸對照,小編也整理出完整的鞋碼表格和尺寸單位,對照表有分歐洲尺碼、美國尺碼、英國尺碼,有需要的朋友可以截圖存下來,未來就不必再擔心挑到錯誤的大小囉!
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另外對照的時候也要記得先丈量自己的腳長跟腳寬,詳細的尺寸測量圖文教學可以參考這篇文章:尺寸量測教學-婚鞋搭配與保養方式
2.符合自己的腳型
同一雙鞋,給十個人穿都會有不同的體感,這是因為每個人雙腳的大小、寬厚、形狀都有所不同,所以在挑選時可以注意腳趾、腳背、腳跟的部分會不會太緊,不然穿久很容易起水泡或破皮紅腫。
3.別忘記穿上襪子再試穿
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
有的人很常出現試穿時覺得很合適,回家再穿又覺得太鬆或太緊的狀況,有可能是因為忘記穿著襪子,襪子本身的厚度也會影響皮鞋是否合腳,有些人喜歡穿厚底毛巾襪,穿襪子後甚至還可能會出現半號或一號的落差,所以千萬別忘記穿上襪子再去試鞋!
4.不要只試穿單腳
每個人會因為慣用腳的不同,出現左右腳大小不一的情況,《良醫健康網》的報導也指出,全球只有1%人口是兩隻腳大小一樣,所以許多人都有大小腳的情況,如果有大小腳的人,要以大的那隻腳為主,小的那隻腳再加前掌墊或是後種貼來補足腳長的不足,在試穿的時候也要兩隻腳同時試穿,並且要把皮鞋鞋帶綁緊,來回走動看看確認是否合腳,否則拿回家才發現其中一邊不合腳,又得來回跑一趟。
5.下午再去挑鞋
台大骨科醫師王崇禮寫過一篇文,提到血液循環的影響,雙腳在早上和傍晚的體積會有4%的落差,大部分的人經過一整天的走路,腳會有浮腫的情形,所以許多人才會選擇在傍晚時分去鞋店試穿會是比較準確的。
6.挑選合適的皮鞋面料
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圖片來源:EPRIS艾佩絲手工男女鞋
皮鞋分為真皮和人造皮革兩種,其中真皮具有比較良好的透氣吸濕效果,穿久也會更服貼自己的腳型,呈現自然的皮革摺痕,真皮皮鞋穿的越久,越能呈現出真皮的面料質感與光滑細緻感,因為比較透氣的關係,穿久也比較不容易產生腳臭;人造皮革則是擁有比較高的硬度,比起真皮更耐壓和維持挺度,不過相對來說會比較不透氣,穿久之後也會比較容易產生異味。
五、最萬用的伴娘、伴郎穿搭技巧!教你 3 招不會喧賓奪主
網路上時常出現伴郎穿太帥、伴娘穿太辣,搶走新人風采的趣聞,雖然旁人看起來很好笑,但對於新人來說可能就不是一件好事,在文章最後小編也要額外加碼,跟各位分享如何當個完美襯托新人的綠葉。
1.穿搭風格統一
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圖片來源:SOSI婚紗
每對新人的婚禮氛圍都會連帶影響穿搭風格,無論要穿得正式或是喜好簡便風格,都建議伴郎和伴娘的禮服風格要與新人的婚禮宴客風格一致,才不會顯得過度顯眼。
2.用顏色襯托主角
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圖片來源:SOSI婚紗
想要讓賓客最容易分辨主角是誰的方法,就是用顏色來做區別,所以伴郎、伴娘可以避免和新人撞色,但彼此之間的色調還是要統一;如果選擇同色系的話,那麼就是透過彩度深淺的方式來進行區別,舉例來說,小編建議伴郎可以選擇較深的西服顏色,讓自己比較不容易被矚目,同時還能夠襯托新郎。
3.用配件襯托主角
這裡的配件是指身上可以調整的穿搭元素,比如伴郎可以只穿著背心,以比較休閒的風格來襯托穿著正式的新郎;伴娘則是穿著比較簡約的禮服,來襯托穿著婚紗的新娘。
六、結語
關於婚禮皮鞋的分享就到這邊告一段落啦!相信各位新郎官都多少知道皮鞋和西服要如何搭配才會好看,如果有興趣的話也歡迎前往艾佩絲的官網,挑選看看有哪些讓你滿意的皮鞋喔!
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kiu2-kiong · 3 months ago
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3尾兔仔:9/13
1 揤退片切á,底片計數開始倒退。咱定定有感時間拚命向前加速,真少有倒退鑢ê感覺。先生講日本時代ê小說kap以早傳統小說有啥物精差?就是時間,日本人來了後才有時鐘ê時間,精準ê時間就是現代化。
以早ê時間無切做遐細一格,是節氣,是日頭,是星行ê位。
寫作ê時f我盡量無用時間這个詞去表現時間過去。佇《幕然回首》中時間是景色ê變化。揣出時間徙動ê痕跡,就是觀察ê細節。
2 揣台語節目聽。聽《大倫有大量》,開場講:「我相信有一工講台語mā會通。」就是bē通才向望會通,真予人感慨。
却tio̍h 2年前陳明章ê訪問,才知逐年伊lóng會tī北投辦月琴(ge̍h-khîm)節。《寶島少年兄》七號親像有講伊tī月琴節熟似chit-má ê某。我m̄知月琴節是一个逐年有ê好活動,koh是規个九月lóng有遮讚ê活動。我頂禮拜去北投,在先去瀧乃湯浸溫泉,食暗了後舒適去溫泉博物館聽歌。壯三新涼樂團表演ê本地歌仔,in是現今唯一一个表演宜蘭本地歌仔的團體。我頭一改看本底歌仔。進前我聽人講歌仔戲是Opera我m̄是蓋認同,歌仔戲不離仔親民,歌劇應當是較難,需要文化資本才通欣賞ê物件才是。
本底歌仔唱曲我都聽無啥有,用字難,唸白嘛比歌仔戲有深度,耍真濟文字遊戲。穿大襟衫無長衫,演員跤手閣較幼路複雜,若講本底歌仔是台灣
却tio̍h 2年前陳明章ê訪問,才知逐年伊lóng會tī北投辦月琴(ge̍h-khîm)節。《寶島少年兄》七號親像有講伊tī月琴節熟似chit-má ê某。我m̄知月琴節是一个逐年有ê好活動。我頂禮拜去北投,在先去瀧乃湯浸溫泉,食暗了後舒適去溫泉博物館聽歌。壯三新涼樂團表演ê本地歌仔,in是現今唯一一个表演宜蘭本地歌仔的團體。我頭一改看本底歌仔。進前我聽人講歌仔戲是Opera我m̄是蓋認同,歌仔戲不離仔親民,歌劇應當是一寡有程度才通欣賞ê物件是才是。
本底歌仔確實是台灣ê Opera,in唸白kap唱曲ê用詞lóng比較難,唱曲ê時我就聽無蓋有。衫仔m̄是尪仔頭配長衫,是平民ê大襟衫,無華麗ê衫仔跤步手路koh較幼路。重點是現場有月琴伴奏,8个樂師,平常時廟埕看戲無遐豐沛。本底歌仔koh號做落地掃,聽過一擺就知,彼話講kah澀koh鹹koh笑詼,足趣味。莫怪林茂賢先生遮爾愛本底歌仔。
阮兜附近ê廟有請小金枝劇團來演戲。我感覺看過小金枝,不離仔有本地臺中人ê感覺。
3 Henry Darger 是我唯一一个去美國耍ê動力。去民間藝術博物館看伊ê畫。黃色敢是起痟ê色水?親像〈黃色壁紙〉。伊ê畫有風尚雜誌輕快ê氣息,史詩ê大場面kap殘酷。Henry kā家己ê姓改做Dargarius,彼是伊逃避現實痛苦ê方法。看tio̍h這段我真有同感,現今有人叫我本名,我感覺親像leh叫另外一个人。我無去改名是因為m̄管按怎lóng愛用老爸抑是老母ê姓,這予我ê改名變kah一點意義mā無。若我是美國人會當改名做X,橫直tùi烏人來講所有姓全是奴隸主白人ê姓。對我來講真名若m̄是透底改名,按呢不如繼續用舊ê,一个平庸名字就是上好ê真名。
Henry直直受tio̍h見笑ê折磨。
我定定lak入見笑ê深坑,自省後悔真久koh peh bē起來,彼種為家己這个存在深深厭siān、怨恨ê感覺,bē-su一大陣狗蟻peh上背,癩ko發冷。想bē到家己這款跤數,產生ê想法koh人想欲聽。 後來我聽tio̍h《新資料夾》ê烏歷史特集,tùi家己做過ê白痴代較放會過,畢竟愛比白痴,一山koh比一山白痴,ài做白痴頭名mā無遐簡單(毋是 大概活leh ê逐工lóng是leh創作烏歷史,喔,上少有活過。
Henry ê見笑是大kah伊講bē出來。見笑、侮辱、痛苦成做長長長ê作品,60年換十幾萬頁ê大作品。伊所忍受ê艱苦是bē-tàng想像ê大。伊沬入想像中,tī幻想中重生。當伊活leh大概是真歹鬥陣ê人,伊ê作品怪kah不思義。M̄管是伊ê作品抑是傳記lóng真吸引我。
૮₍。 •᎔• 。₎ა૮₍。 •᎔• 。₎ა૮₍。 •᎔• 。₎ა
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kachoushi · 4 months ago
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虚子自選揮毫『虚子百句』を読む Ⅷ
花鳥誌2024年8月号より転載
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日本文学研究者
井上 泰至
14 道のべに阿波の遍路の墓あはれ
 初出は『ホトトギス』昭和十一年四月号「句日記(昭和十年四月)」。「四月二十二日。風早西ノ下に句碑を見、鹿島に遊ぶ。伊豫松山、黙禅邸。ホトトギス会」と前書き。『五百句』にほぼ同文の注記あり。
 この句の詠まれた事情については、『ホトトギス』昭和十三年十二月号巻頭に虚子自身が書いた「阿波のへんろの墓」の一文がある。虚子が新田宵子夫妻・池内友次郎夫妻・高濱(当時)章子と故郷西ノ下を訪ねた消息を書いたものである。まずは決まって訪れる大師堂の大きな松に佇み、裏手にある「阿波のへんろの墓」を確認したが、なかったのであった。虚子の証言によれば、江戸時代の標準的な書体である御家流で書かれた古いものであったという。
 虚子は碑が無くなっているのを嘆きつつ、恐らく行き倒れの曰くなどがあろうことを想起し、子供時代に目撃した遍路の一行を回想している。二、三歳の頃、遍路の女に抱き上げられ、大師堂まで連れていかれた想い出を語り、おそらくその女は、自分と同じくらいの子供を無くしていたのだろう、と語っている。このエピソードは、その後自分の人生を振り返った『虚子自伝』(昭和二三年刊)でも書き記されており、虚子のふるさとの記憶として刻印されていたことがうかがえる。
 「遍路」は『ホトトギス』雑詠欄によって季題になった。一見古そうに見えて新しい季題である。西村睦子『「正月」のない歳時記』(本阿弥書店)によれば、大正十三年に三句登場して以来、昭和九年までに二六〇句も載る人気の季題となったと指摘されている。虚子が季題を選んだ改造社版『俳諧歳時記』春の巻(昭和八年刊)に、虚子の詳しい解説と例句の二七が確認でき、出典はすべて『ホトトギス』からである。虚子編『新歳時記』(昭和九年刊)にも同様に詳しい解説付きで立項され、例句二二を数える。つまり、伊予出身の虚子によって「遍路」は季題になったのであり、この句はその例句として加えられ、そのトドメを打ったのである。
 『俳諧歳時記』の解説につけば、春の、しかも女性の景物としてのこの季題のイメージが確認できる。弘法大師の巡礼にあやかって、四国に散在する八十八か所を順拝する全道程一二〇〇キロ、日数四〇日余りを要する。宗旨・老若男女を問わず、服装は軽いが、三月から四月の季節がよくなる時期に、菜の花・青麦・紫雲英の鮮やかに彩られた道をぞろぞろと通る。この風景との一体化が単なる「巡礼」でなく、季語としての「遍路」の拠って立つところであると特記する。
 特に若い娘たちは華やかなセルの着物に、白木の納札挟みを胸高にかけ、鬱金や浅黄色の手甲脚絆をつけ、同じ色の姉さま冠りの上に真っ白な菅笠をかぶり、緋の腰回しもあらはに裾を端折り、白木の杖をついた姿を虚子は詳細に活写している。高濱年尾の次の句などは、この虚子が特記した美しさの方に拠ったものであろう。
  お遍路の美しければあはれなり
 虚子の句にもどれば、山本健吉『現代俳句』に的確な評がある。まず「遍路の墓」とだけあって無名であることがかえって叙情を増すこと、「阿波」の地名から、浄瑠璃でよく知られた、長年別れた母と出会うもそれと気づかない巡礼お鶴(「傾城阿波之鳴門」)の連想で、子別れの哀話が想像されることを指摘する。
 さらに健吉は重要なことを言っている。「遍路の墓」そのものに、春の季感はない。むしろ春の季語「遍路」が置かれることで、子供時代の春遍路の記憶と現在の春とが結び合わされるのであって、新興俳句の中でも有季定型を守った水原秋櫻子の流れの季感主義を批判している。季語は言葉そのものに意味があるのか、言葉の背後にある季感に意味があるのか? これは有季定型俳句の一大論点である。
 過剰な、「今」「此処」にこだわる季感主義では、この虚子の句などは取り落とされてしまう。言葉が残ることによって、過去の季感を学び、それを想起し、対話する。下手をすると昨今頻出する「昭和の日」俳句の甘い回想句の氾濫のような惰性に堕ちてしまうのだが、言葉の由来や歴史性を無視しては、多くの俳句の財産を無くすことも自覚しておくべきだろう。掲句はその文脈において、今日重要な意義を持っていると言えよう。
15 白酒の紐の如くにつがれけり
 この句の成立は若干の問題を含む。『ホトトギス』昭和二十年六月号の「句日記(昭和十九年三月)」には、「三月四日句謡会。鎌倉要山、香風園」の前書に「白酒の餅の如くに濃かりけり」「瓶のまま白酒供へ雛は粗画」と併記される。
 しかし、『六百句』には、前日の「(昭和十九年)三月三日 家庭俳句会。日比谷公園。丸之内倶楽部別室」と注記され、〈洋服の襟をつかみて春寒し〉と共に掲載される。
 「句日記」では、「洋服の」の句の他、「春草を踏まえて鳩の足あかし」「斯く行けば春風寒し斯くは行く」「その中に大樹芽ぐは物々し」といった吟行句が並び、「白酒」句はない。
 すなわちこの句は当初、雛祭を題詠的に詠んで四日の鎌倉の句会に出したものだったが、後に三日の家庭俳句会での作、ということにしてしまったものなのである。
 虚子の句集における注記は、必ずしも実際に忠実なわけではなかったことが知れるが、これは掲句を三日の発表ということにした方が、効果があると考えたからであろう。なお、家庭俳句会は、婦人俳句会などとともに『ホトトギス』に立ち上げられた、女性中心の句会で名句が多く生まれている(『俳壇』二〇二四年七月号「座談会」(西村和子・井上・堀切克洋)。そのこともこの発表時期の変更という「操作」の理由ではなかったかと思う。
 掲句は、端的にして的確な比喩によって、「白酒」の様態を鷲つかみにした写生句で、間然とするところがなく、名句としてはよく引かれるものの、解説は意外に少ない。
 ポイントは「白酒の」の「の」である。これが「や」では、なぜいけないか?「や」「けり」と切れ字が重なることを嫌ったのは、すぐわかる。
  降る雪や明治は遠くなりにけり 中村 草田男
 この句のように上五とそれ以下の間に「飛躍」があるなら、切れ字が重なっても問題はないが、「白酒」の句は典型的一物仕立てで、「や」では煩い。
 「の」の効果はそれだけではない。「紐の」と「の」を畳みかけることで、「白酒」の様態に焦点を当てることができる。
  鴨の中の一つの鴨を見てゐたり   この庭の遅日の石のいつまでも   蛍火の今宵の闇の美しき   立秋の雲の動きのなつかしき
 以上のような虚子の作例につけば、上五の下に「の」を軽くつけて、以下で「の」を繰り返して、リズムを作り、対象にフォーカスを当てていったことに気づかされる(井上『俳句のマナー、俳句のスタイル』)。
 「白酒」の句の主題は、液体の動きにあるので、「つがれけり」と用言でまとめた。虚子は「眼」の詩人ではあるが、これをことさらに強調せず、さりげなく、品よく提示してみせる。鷲づかみの「写生」にありがちな生々しさを包むデコレートの感覚(井上「品格ある写生」『俳句』二〇一九年四月号)こそ、作家虚子の「写生」を代表するものとして、ここに指摘しておきたい。
*先月号記事に脱落がありました。「紅梅の苔は固し不言」の句は『ホトトギス』九年二月号で『五百句』同様「二月二十二日。臨時句会。発行所。」と前書きされています。記してお詫び申し上げます。(筆者)
『虚子百句』より虚子揮毫
15 白酒の紐の如くにつがれけり
16 紅梅や旅人我になつかしき
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国立国会図書館デジタルコレクションより
___________________________
井上 泰至(いのうえ・やすし)   1961年京都市生まれ 日本伝統俳句協会常務理事・防衛大学校教授。 専攻、江戸文学・近代俳句
著書に 『子規の内なる江戸』(角川学芸出版) 『近代俳句の誕生』 (日本伝統俳句協会) 『改訂雨月物語』 (角川ソフィア文庫) 『恋愛小説の誕生』 (笠間書院)など 多数
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