#凍える手にカイロ
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kaoriof · 4 months ago
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*受験期の頃に書いた日記です
傷 kiss
友人たちが次々と大学に合格していく事実が今もずどんと馬鹿でかい劣等感と化して心臓の上で横たわっている、昨日も同じ夢を見た。不安な気持ちばかりが先走るけれど、かっかしていても何も変わらなかった。他人と比べて自分の優れているところを必死に探していないと自己を保てない自分がほんとうにほんとうに惨めで、マスクが無ければたぶんぼろぼろ泣いてしまっていたと思う。心の底に横たわるみずうみが氷っていくの、口元が覆われているとそれだけで自分が自分じゃない感じがして冷淡になれた。わたしは自らの足音にだけ集中して、ただ早足で行き交う人々のあいだをすり抜ける。ずーっと頭の中を同じ映像が流れるのをむりやり切り落として、でんしゃを滑らせる線路をじっとみつめる。夕陽の光が錆びたその金をうつくしく縁取る様���が痛々しいくらいにまぶしい。受かった瞬間に内職をぱたん���辞める同級生。せーので問題を皆んな一緒に解き始めるとき、隣の子が必死に解答を隠すように背中を丸めて腕を机の上に伸ばす。そういうのばかり見ているとほんとうに、ほんとうに。言葉もでなくなってしまう。なにをそんなに誰かのことを気にするの?と、母の言葉が反芻する。光がまばらに散らばる街並みをみて、光も照らすものを選ぶのかしら、とかおもった。まいにちずっと罰を受けているみたいな日々、冬が近づくにつれて正気を失ってゆく街の様子にそれはもう痛いくらい同情してしまうし、ひたつやふたつ良いことがあっても誰かのそれと比べて自ら幸福の値段をどんどんさげてしまう。ずっとそばにいてほしい。幸福に値段なんてないよ、とかそんなこと言わなくていいの、わたしだってそんなことはわかっているし、いいの。天使とか悪魔とか神さまじゃなくて、ただわたしはわたしにそばにいてほしいし、そこにすきなひとたちがいてくれたらもっとうれしい。何も着ないでぶるぶる震えるわたしのからだを愛しているひとが白いバスローブで包みこんでくれたこと、カチカチに凍ってしまったアイスクリーム。減ってゆく数字。つめたいのにあつい、霧のカーテンの向こうに浮かぶ満月。目の前を歩いている女の子が落としたカードのようなものを拾い上げて渡す。肌寒くはないよ、いっぱい着込んであるから。舌に吸い付いた生ぬるい塩っぽさを誤魔化すために、瞬きもせずその息を呑んだ。
落ちてゆく流星群
不確かなものに心を揺さぶられながらもそれを掴んで決して離そうとしない自分の必死さに、自分で傷ついている。教科書を開いて新しい知識を得るたびに、脳内にびっしりと張り巡らされた細い糸のようなものがぴんと鋭く光って、しずかに緊張する。その感覚をわたしは思い出そうとすればいつでも思い出せるし、べつに勉強が嫌いなわけじゃない。ただ、生きているなあ、と、胸に広がるあたたかさを抱きながらそっと泣いたりする夜が少なくなった。そもそも生きていながら生きているという実感が欲しい、なんてことを考えている時点で可笑しい話かもしれないけれど。
中学の頃、冬になると毎年マラソン大会が開催された。今日みたいな寒い日にふと当時の怠さを思い出したりする。校庭の砂に石灰で大きく楕円が描かれ、その周りをひたすら走るだけの超つま���ないイベント。冬の、鼻先をつんとすり抜けるような寒さと冷たい風の乾いた匂い。忍ばせたカイロと、白く上がる息。
このごろのわたしはちょうどその延長線上を生きているような感じがする。毎日同じ景色の中をぐるぐるとまわり続け、いっそのこと軌道から外れてすべてを諦めてしまいたいと思うけれど、そんな勇気も出ないまま、結局は体力と時間だけをひたすら消耗しながらゴールへ向かって淡々と走ることしか出来ない。気を緩めると涙がぽろぽろ溢れてくる。生きているという事実だけでくるしい。日に日に遠のいていく同級生の背中がいつだって意図せずとも視界に入ってきて、やるせない気持ちになる。地に足付かずでいたい、なんてことを随分と昔に書いたような気がするがとうとうそんなことも言えなくなってしまった。未来のことを考えましょうと言う先生の言葉を聞くたび、わたしは勝手に銃口を突きつけられているような感覚になる。もはや自分が果たしてどこにいるかもわからない。
来月には部活の大会を控えているし、予備校の冬季講習に加えて学校の講座を受けないといけない。三者面談と進路選択。期末試験。呑み込めずに舌の裏で転がるC判定という言葉を噛み砕くのにまだ必死なのに。
やりたいことを一つに絞るということは、それ以外を切り捨てるということ。ここから気になる大学を選んでくださいと、大学の名前と学科の一覧が記載された辞書のように分厚い本が配布された。今のわたしには、その厚さの分だけ未来の選択肢がある。そこに記載されている言葉の数だけ莫大なあたらしい世界が。そこから否が応でもたったひとつのものを掬い上げないといけない、その事実が少しだけ重苦しい。けれどそれに値するほどの価値が、これから先の時代を生きるわたしにあるということが同時にちゃんと嬉しい。
疲れた、という言葉にふさわしい努力をしていないのに、毎日すこしずつ疲れている身体はまさに地平線すれすれを生きているような具合で、わたしには喜びのほんの些細な余韻に浸れるほどの余裕もあまりない。なのに、そういうときに限って世界の美しさはいやに眩しい。たくさんのことを書き残したいと思うけれど降ってくる感情をひとつずつ捉えることはそう簡単なことでないし、そのくせして必ず少しの苦しみを伴うのだ。インターネットさえなければ言葉に残せなかったことを後悔することなんて無かっただろうに、それでも縋ろうと踠きながら残すべき自分を探してしまう自分をわたしは可哀想だと思う。わかっている。
もう秋も終わってしまう。寒いね、寒い、とぽつぽつ浮かんでくる言葉を拾いながら、誰か��手のひらを重ねたい。人と比べてしまう限り、わたしはこれからもずっと孤独をひとりで噛み締めないといけないから。胸をきゅうとさせる寂しさにもそろそろ慣れてしまいそうだから、はやくすべてが終わってほしい。はやく好きなことの勉強だけに追われる生活がしたい。そういう思いでひとつずつ過ぎ去っていく毎日の、行き場のないもどかしさも冬の寒さに凍ってしまえばいいのに。ううん、ほんとうはわたしが自分のからだで寒さを耐え凌いで、自分の力だけでもって愛すべきものたちや些細な記憶を守るべきなのだ。だけど、それが出来るほど強くないだけのこと。
無題
銭湯に行きたい。受験して、でもいいところにひとつも合格しなかったら巫女のアルバイトでもしながら京都で浪人生活をしたいな、とかんがえていた。ひさしぶりにおふろで哀しい音楽を聴いた。なんでもない日に哀しい歌をきくと、より一層哀しさが加速されるというよりなんだか心が細く研ぎ澄まされていく感じで今までの日々がきゅうっと音をたてる。雑巾をさいごまで力強く捻って絞り出す汚水、長距離走の最後の2分間、なみだが出る前の喉元になにかが込み上がってくる感じ、そういうの。とてもぼろぼろなんだけど、それと同時になにか澄み渡っていくものがある。だれかのがんばりと比べると劣るかもしれないけれど、ようやく夏も終わろうとしていることに救われる。ふつうの日々が、たくさんあつまって束になる。ぺたぺた歩く、濡れた髪にドライヤーをあてると耳の中に残っていた水があったかくなってきもちわるい。わたしは顔が良いわけでも、精一杯の力で努力できる力量もない。かといって特別な才能だって持ち合わせていないし、たまに数え切れないほどきらきらしたものを抱えている人をみると妬みと自分への劣等感で自らを押し潰れてしまう。だれかの人生で自分自身が、自分のうみだしたものが、かけがえのない財産になれるってとてもうつくしくてズルいと思う。数字がどこでもすべてにレッテルを張るから、それなりのレッテルを貰えなかったらどれだけ美しいものを持っていても誰にも見つけてもらえずにおわってしまう。わたしはそれを未だ求めてしまうほど本当は幼稚で、幼稚で可哀そう。ねえこういうのって黒歴史になっちゃうと思う?今年の夏は滝をみるはずだったけど、それすらまぼろしになっちゃった。ずーっと空白の未来の下準備を重ねているような現実から離れて、すこしはずれた小さな町で虫捕りしたり桃を買って丸噛りしたりしたかった。大学に入ったらどんなひとがわからないけれど、自分がもっているものと同じくらいのものをもっている人がいるのかなと思うとすこし楽しそうかもという気持ちになる。免許を取りたいけれど友だちにありじの運転は危なっかしそうだから乗るのこわい〜と言われた。そういうふうに笑ってくれる友だちがいるだけで、わたしはもうすでに色々な人の中で財産なのかもしれない。そうじゃなくても、かけがえのないものに出逢えるきっかけになれているかもしれないと薄ら感じてしまってまた胸がきゅうってなる。だれにもわからないことがあっても、言葉にされない何かがあっても、それを価値のないことと結びつけることは暴力じみた愚行かもしれない。自分の中にもまたいろいろな自分が内在していて、自分でも翻弄されてしまうことがあるし、文章を書いていても一貫性がなくて凛としない。英文法の参考書をぱらぱら眺めていたら、into the blue というのがあった。遠いところへ、彼方へ、という意味らしい。あーあ、しんじゃいたいね。
無題
予備校が終わって帰ろうと駅へ着いたけれど、次の電車が10分もあとにくるのでホーム内にある明るい禁煙スペースに入る。寒くなってきたので制服のブレザーを卸した。おおきな硝子に自分の閉じた長い足が映る、ひとが一人ずついなくなっていって、さいごには結局がらんどうの箱のなかでひとりただじっと電車を待つことになった。曖昧な形の◯とか△とか、がさがさ、つやつや、さらさらとか、そういうふうに不確かな輪郭だけ残してことばが次々とその形を変える。一つずつ掴んで物語を紡いで美しく完結させたいのにビー玉とか乱射する光みたいに思い浮かんだことすべてが一種の暴力を伴って脳内を猛スピードで駆け巡る。すぐそこにあるのに実態がわかんないし、むかつくむかつくむかつく、自分を飼い慣らすことでさえこんなに疲れる、もうだれとも話したくない、と消化しきれない感情がずっと身体の皮膚の内側のいちばん近いところで叫ぶこともできずにちりちりと火花を放っている。ロックとかやさしさとか愛とかそういうのぜんぶ病名みたいなものなのかもしれない、ひとつの感情にもその後ろにはそれをそれたらしめる色〜んな歴史があるし、たぶんこの不甲斐なさもいつかコピーペーストを重ねるうちにすこしずつ美化されてしまう。線路にわざと隙間があるのはとりわけ夏あたりに摩擦熱で鉄が溶けてしまわないようにするため、というのを授業できいた。がちがちに隙間のひとつも有さずに固められたものがいちばん揺るぎないもののように思えるけれど、実はちがくてそういうのが最も脆いものらしい。ともだちにしろ恋人にしろ自分の将来とか自分のアイデンティティも然り、全てに対して揺るぎなさ、安定とか、そういうのをひっきりなしに求めていたけれど、もっと流動体のような観念で受け止めたい。ずっとそこにある月でさえ欠けたり満ちたりするし、花の一つをとってでさえその形や色はすべて毎日かわってゆくけれど、それはそれらが美しくないことの理由付けにはならないし、信用に足らないことの言��訳にもならない。情報として飛び込んでくるいろいろなものを変に調律したり��く輪郭をなぞったりするのではなくて、ぜんぶ自分のもっているものの周りに飾っていきたい
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eccjrtamuracho · 2 years ago
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ECCジュニア田村町教室、進撃の巨人The Final Season 完結編前半(←長い)を見たら、顔中の穴という穴から色々垂れ流し(←花粉もあり)の中村です。(←きちゃない)
ラストも知っているのにさー、 我ながらびっくりするほど無意識全部垂れ流し😭‍🤤🤧 感動して胸が震えたし、秋の後半が待ちきれません。 全部溶けるかもしれない。。。
出来るだけ外に出ないような生活をスタートしていますが、その直前、行ってみたかった場所に行ってました。 今回は、まんのう町の荒神の名水。
大好きなGoogleマップは最強と思っていますが、珍しくそのマップに載ってない場所。 ウェブを検索して、多分この辺というところを目指してユルユルと走りました🚴‍♂️
その日、山の方はちょっと雪がちらついていて、路面が凍りそうだったらすぐ引き返さないとな~とドキドキ💦 知らない道を行くのも緊張ですが、思わぬ美しい景色に出会ったりするものです。 地図から途切れた道を行くのはちょっと怖いですが、ワクワク感は格別です🧡
ここを行けばたどり着くはずという道を登っていって、少し心配になってきた頃にあった湧水✨ なぜかよく分かりませんが、VOICE 21の石碑があります。 ただここはホースからチョロチョロと水が流れている程度。
石碑がある場所からちょいと進んだ場所に、少し川側に入れる場所があって、そこにもっと水量の多い水汲み場があります。 恐らく地元の人たちが作ってくれたのであろう足場が組ま���ています。 水汲みのマナーが書かれていたので、そういうのは、ちゃんと守らんばね。
誰もいなかったですし、空いた小さいペットボトル1本しか持ってなかった私は、すぐ汲み終えてしまいました。 寒すぎて手が震えていたけど🥶
写真撮ろうとしたら、今期3回目、寒すぎて携帯電源落ちてました。 カイロで温めて、充電器さして、ギリギリ携帯起動。 因みにこの湧水の場所は携帯の電波が届かない場所でした。 なるほど、Google Mapにないはずだ。
車で十分行ける道ですが、途中離合が難しい場所があります。 湧水の近く、ちょっと先の方に車を停められそうな場所がありますが、あくまで路駐。 まー、殆ど車来ないであろう場所ですが、それでも地元の皆さまの生活道。 行ってみよう~、という方は、是非お気をつけて。
SNSで色々な方の投稿を見ていると、自分の知らない面白そうな場所がたくさんある事を知ります。 うろうろする場所を色々と教えてもらえてありがたい🧡
・・・まぁ、2か月近くはあんまり外に出ませんが、花粉が消えた頃に、また走りに行ける場所、たくさんチェックしておきます。
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chaukachawan · 2 months ago
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大寒下の役者紹介
この真冬に公演をうつと、幕裏は凍るほど寒いんです。そこで!!みんなにおすすめの暖を取る方法を教えます!!やってね!!!
あったかいミルクティー
高級レストランのカップを使って、足を組みながら飲んでください。全人類が美人すぎて歓喜です。待ってます。アフヌン一回いこーぜ。
森々仙入
こたつ
こたついいな。次に冬に公演をするなら、こたつを舞美にしましょう。みんなで泣いて喜びます。
月銀蓮
カイロ
衣装のとき勝手に借りててごめんね、次は殴って取り返してね………。
なんか、ほかほかしてください。
白湯
白湯が一番似合う男な気がする!褒めてる!!
茶飲みで飲むのがとくに似合う!!!褒めてる!!!
埖麦
きなちゃんにあーんする
照れて笑いまくっていたらきっと寒さを忘れます。待ってます。ハラスメントか?ごめん
叶イブ
ヒートテック
かわいいね、ぽかぽかやね!かわいいね!!とりあえずそれはおいといて、かわいいね!!!!
ポンにゃ
暖房のいるところですごす
これに限る
雨々単元気
ストーブ
もうストーブの前でうとうとしちゃだめだよー。
暖房に変えてください。
紫苑
走り回る
猪鹿蝶猪鹿蝶!!!!!!!!
猪鹿チョーーーーウ!!!
笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑
暁レミエル
踊る
踊るしかない。我々踊れない組に合わせてちょっと簡単にしてくれてるから、本気のダンスを見てみたい。
熊吉
阪神を見る
応援してたら寒さなんて関係ない!!アツい!アツいぞ!!!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!
張潤玲
辛いものを食べる
まもちゃんおっとりしてるから、辛い刺激物とか食べた反応とかも見てみたい…!!!(私利私欲)
中国でのあったまりかた今度教えてね!
和來
みんながくっついてくるのをまつ
みんな勝手に抱きつくからね。全員から熱吸い取ってね!!!
ちょうどこれを書いているときに、3ステの「家の中が一番」が聞こえてきました。お家でゆっくりあったまるのもいいね!!
鞠凸二郎
乾布摩擦
長男だから大丈夫!!!!我慢できる!!!もし無理だったらこのくらいは許可しましょう。
東愛莉
みんなにくっつく
みんなにハグしよう。おすすめはきなちゃんです。ふぃあとかすみもぬくそう。
錫蘭リーフ
般若心経を唱える
寒さなんて忘れます。(四天王寺卒より)
なんで唱えられるんだ…。
城戸大夢
ブランケットをかける
暖色のほうがあったかく見えます。心もぽかぽかになります。ところでぽけぽけに興味はありませんか。
大良ルナ
スポットライトを浴びる
今回他劇団のためにオペやけど!!!!らいらはやっぱりスポットライトが似合う!!!!!!
海月
バックライトを浴びる
がちイケメン。ちゃうかの誰よりも。
一番ネキです。
うん????
ちゃんとした役者紹介をかけって…???
………………………………………、
今度更新するね………
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yfxif · 2 months ago
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2021以前の日記
2019.07.21
ここ数日、高熱が出たり消えたりする。インフルエンザではないらしい。昨日は解熱後のめまいを残したまま大学の講義へ行き、帰りぎわ友人と会って、サイゼリヤで恋愛相談に乗った。彼は恋愛心理学の本をもとにLINEの文面を分析していて、「脈ありだよ」の言葉以外すべてに恋愛心理学をかざし反論するので、うんざりした。次の日ふたたび高熱をだし、サイゼリヤの空調を恨んだ。熱が出たはじめのころ、気の強そうな医者に診察してもらったのだけど、彼女は強そうで、またこちらもかなり弱っていたので、怖かった。いくつかのやりとりの間になにか外国の単語をカルテへ記入し、それを斜線で消し、同じ単語をもう一度書き直していた。
 それから薬で熱を下げる日々が続いている。熱が下がっても、頭がぼんやりして、耳がよく聞こえない。口内炎が増え、舌が痛くて油物はひりひりする。母親はここ数日、からあげやスパゲッティを作っている。一日に体温が二度も三度も上がったり下がったりする。試験も近い。全くどうしたらよいかわからない。三キロ落ちたが、顔がむくんできて可愛くない。二件目の医者に行ったときは、「これは、つらかったですね」といわれ、診察室を出た後にすこし泣いた。    追記 検査後肝臓の数値が異常で肝炎を疑われる。→ちがった。試験は延期、別室受験となった。回し食べをすると稀に罹るらしい。薬が合わず全身に発疹。完治まで一ヶ月かかった。
2020.1.06
ある教授の雑談を聞いていると吐き気がしてきて、もうこれ以上授業を聞くことができなくなった。なんとか適当に文字数だけを重ねて、本当にひどいレポートを書くつもりだったけれど、それすらもどうでもよくなった。
 父親のハーゲンダッツを盗み食いした次の日に母親がアイスを買ってきてくれた。それまでどんな悪事も重ねてやろうと思っていたのにだんたん気分が下がって自己嫌悪にさいなまれている。
髪の毛を切りたい。最後に髪を切ったのはまだ半袖の頃で、あとマスクが売り切れていたころだった。ホットペッパービューティーで前の日に予約をして、行った。肩上まで髪を切って、前髪を眉上で真っすぐに切りそろえてもらった。 ロングの金髪が綺麗な女性店員に何度も「こんな感じですか、大丈夫ですか」と聞かれたのである基準ではうつくしくない髪形をしようとしているのかと不安になったけれど、私には何となく可愛くなる予感があり、真っすぐに切ってもらった。結果的にかわいくはならなくて、たぶん切らないほうがよかった。でも楽しかった。
かれこれ引きこもっているうちに5カ月ほど経っているみたいで、そろそろ髪を切らないポリシーを持つ人の髪形になっている。そんなポリシーは無くはやめに髪を切りたい。
2020.5.2
現在11時。自室にいると、だいたい10時から14時くらいが、一日の中でもっとも穏やかに感じる。今日は昨日に続いてやや暖かいのでお水に氷を入れた。
 ずっと好きなひとの夢ばかりみてうんざりする日々が続く。もう三日も見た。毎日違う顔をしていて、でも同じ人だと分かってしまうことが悔しい。今日は高校のときみたいに、トイレで手を洗っているところに脇から手を差し込んで、後ろから抱きついて、その肩甲骨の間の平らなところにほっぺたをぎゅっとやって、えへへとか言っていた。痩せた肩甲骨は硬いのに男の人よりも硬いのになぜか柔らかく感じるから不思議だった。会話をし、もう一度抱きついて、夢はそこで終わった。
起きてみて、「いいんだ」と思ったけれど、そこは夢だし都合がよかったのかもしれない。
2020.09.13
11時に起床。プロテインに浮かれていたために糖質不足とPMSで最悪な二日間を過ごしていたので、思いのほか早く生理が来て安心した。けれど気分が安定するわけではない。朝からしっかり白米を食べた。17時までまったくお腹が空かない。運動も少しできた。この先もできるかぎり健康でいたい。どうしてもお腹がすいて納豆を一粒ずつ食べ、賞味期限が切れていることに気付く。調べると約二週間ほど賞味期限が過ぎていたとしても、風味の劣化こそすれ人体にそれほど悪影響はないらしい。
 『すばらしい新世界』を読み終わった。新作SF作品を読むような姿勢で呼んでくれたら幸いですとあとがきに書いてあったけれど、まさにそう読んだ。Bliile Eilish『when the party's over』のような無音の輪郭が際立つ曲を求めapple musicをサーフィンしていたけれどなかなか探すのは難しく、面倒くさくなってさいごはいつも通り小瀬村晶を流したままぼうっとした。ここ一週間くらい『ゼルダの伝説』シリーズのRTA字幕解説動画をみている。動画自体は無音、音楽は別で流している。視覚と聴覚の要望をいっぺんに満たせるから字幕実況動画はもっと増えてほしい。
2020.09.14
 7時起床。二度寝して15時にまた起床。人生で最も��い生理痛に見舞われ、初めて貼るカイロを腰に貼った。本当に痛みが緩和した。  日がな『ゼルダの伝説』シリーズのRTA動画をみた。15時に起きると、一日のうちにできることは限られている。ユザワヤに行くこともできない。
 牛乳の風味は水で薄めてもあまり変わらないことに気付き、そのためプロテインは水と牛乳で割って飲んでいる。今日はそれを温めてみたけれど、甘い豆乳のような味がして美味しかった。母親の作った春巻きが美味しくてぱくぱく食べた(3本)。ホルモンバランスかなにかのせいで怒りのフラッシュバックが激しく、急に泣く。最近友人と酒でつまみを流し込むような雑な飲み会をして、その翌日に母親の料理を食べて気づいたのだけれど、手料理はおいしい。
 脂っこいものや濃すぎる味付けをすべて水で洗うようにしている。野菜や肉に味付けはいらないし、あっても塩が一番美味しい。(最近は塩も種類があって楽しい。ハーブ系と粒大きめが好き)複雑な味や過激な風味は苦手だから、いったん洗い流すとコンビニ惣菜も美味しく食べれる。今日はとにかく酷い生理痛というものを体験したのが初めてで、色々気づきがあった。
【メモ】摂取して大丈夫だったもの:春巻き(かなり脂っこかったけど平気)/ビタミンBMIX/鉄分/牛乳(温)/プロテイン(嬉しい!)/卵
2020.09.18
8時起床。いつもどこか出かけようと思うのに、結局朝ご飯を食べているうちにどうでもよくなる。何か手を動かす趣味が欲しいけれど、何も始めないことが結局一番お金がかからない。ネイルシールをはがして爪を切ったネイルシールを剥がすと爪の表面の層が剥がれ、爪が弱くなってしまったので切らざるを得なかった。暫くはネイルシールはできなそう。
登場人物が閉鎖的にインターネットを使っている作品は観る気が失せてしまう。インターネットをヒ素のように扱うの、もうやめればいいのに。ホラー小説は『真夜中の図書館』シリーズと乙一『死にぞこないの青』しか読んだことが無いのだけれど、『真夜中の図書館』は怖すぎて夢に出てくるのでトラウマだし、『死にぞこないの青』は生のみじめさが具体的すぎるので筆者の生��立ちが心配になってしまう。恩田陸『錆びた太陽』を読んでから娯楽としての読書を楽しめている。眼球が動く速度で情景を動かすことができるのは気持ちが良い。
ここ数日必要以上に、目の前にある食べ物を無く食べ続けてしまう。業務スーパーで見たことのない冷凍食品を買い込んでしまったのが原因で、どうしても食に関する好奇心に勝つことができない。スモークチキンはおいしい。が、温めたらひたひたになるまで油が出てきた。茶色の家に住むか、白の家に住むかをずっと考えている。
2021.01.08
記録の断捨離をしていたら三日だけ書いた日記を発掘したので、これを機会にまた三日ほど日記を付ける。本当は20年くらい続けたいのだけれど、続かないだろうな。紙の日記も12歳からまだ一冊目のものを使っている。
 布団の中で絶対ブックオフに行こうと思っていたけれど、15時になると行く気を失くしている。家を出るのはだいたい14時が限界で、15時はほとんど18時みたいなものなので夕方だし、夕方にわざわざ化粧をして着替えて電車に乗る気が起きない。もう寝て明日になって欲しい、一日は2時間半で十分らしい。
2021.01.22
アナログの記録とデジタルの記録は自分の中で出力としてどう違うのだろう。文体や長さに違いはあるのかな。試している。音楽を聴くことは自分のメンタルに悪影響を与えている気がする。気持ちが高揚することが結果的に自分の体力を削っている。これも気のせいかもしれない。
今日今までの日記を読み返していたら死にたがっていて可哀想になったけど今はそのときを鮮明に思い出せないし少しどうでもよく思っている。Twitterにも書いたけど、やるべきことを整理してみたら体感通り沢山あったけど、思ったより時間の余裕もあった。大抵の悩みはこんな感じで解決するんだろうと思うけれど、かといってそれを他人に諭されてもすんなり受け入れられないし、不安もやわらがない。何事も自分しか信じられない。
というわりに語尾が全て曖昧なので何も信じられなくなってしまいました。
2021.01.27
忘れられない素敵な日から一週間が経とうとしている。そういえば何が素敵だったかもうまく思い出せない。気に入ったカーテンを選ぶことのできた日。好きなものがわかる日は調子が良い。明日から予定の上ではレポートを書くことになっていて、おそらくそれは現実になる。もうどうにでもなれという気持ちでレポートを書く。昨日は世界で一番大好きだった先輩の誕生日だった。毎年それとなくいいものを(自分の為に)買っていた気がするけど、今年はそんなことも意識しなかった。
2021.03.01
久々にノートを書くことにしたので、一桁の数字の前にゼロを入れていたか、入れていなかったか忘れてしまった。今日は家族でお寿司を食べに行ったけれど、ずっとぼうっとしてたらお腹が空かなくてあまり食べられなかった。空中を見つめているとき、おなかは減らない。それは姿勢を正しくしながら肩の力が抜けていることと関係があるのかもしれない。過去の日記に「信じられるのは自分だけと思ってたけど(文章の)語尾が全部曖昧で嫌になっちゃいました」みたいなことが書いてあったけれど、よく考えたらこのアカウントのIDだって「うーんどうしよっかなー」だし、もう全然だめじゃんと気づいてしまった。私ってもしかしていつもどうしよっかなーと思いながら生きてたのかな
最近おいしかったお寿司。一番はまぐろのおはぎ!とろたくと何が違うんだろうと思いながらとろたくを食べずに帰ってきてしまった。あとはほうじ茶の豆腐プリンがおいしい。ぜんぶで5皿くらい食べた気がするけど忘れたな。小さいときはイカがだいすきだったけれど、最近は食べてない。
2021.09.04
 今までの日記を読み返して、直近のものが最も記憶になかった。古いものはたくさん読み返すからだろうか。タンブラーやら、はてなブログやら、手紙やら、日記(紙)やら、たくさんのところに記録をしては忘れる癖がある。微熱が下がらない生活が続き、今日で一週間と一日になる。37度にも届かない熱がじんわり体を覆っていて、寝起きの倦怠感がつらい。最近は微熱そのものより、胸やけや胃痛、背中の痛みがひどく、解熱剤を諦めて胃薬を飲んでいる。味によって得られる快楽がすきだから、おいしい気持ちになれないと生活にうるおいが無く悲しい。
 肺炎になる病気が流行っているのに、久々に煙草を吸った。大学生のときは自殺したいときにだけ、自殺のつもりで一本吸っていたけれど。レポートのフィードバックを受けた。うまれて初めて大学教授から褒められる体験をしてうれしい。定期試験を頑張る理由が学生の頃からよくわかっていなかったのだけど、あの人達にとってはそれが自分を規定する術だったのかもしれない。石を投げて壁の存在を知るように、音の反射でものの形が分かるように、何かを出力した結果形作られる自己というものをもう少し信用してもよかったのかもしれない。
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xox--zee · 7 months ago
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低体温…始まった。
兎に角、寒い…凍える。
一気に体温下がって、その後は一気に体温上がる、それを何度も繰り返す。
それに身体が付いて行けない。
ほんまに、人の温もり欲しい。
でもそんな相手居ない俺は誰にも頼めない(苦笑)
あのピンクの子にでも頼めば良かったのかな、あのまま居れば温もりはくれただろうから、いや流石にそれは無茶苦茶過ぎるか(笑)
そもそも潔癖症な俺は誰彼に触れることが出来ない。
困った…。
カイロは皮膚が真っ赤になって火傷したみたいになるから使えないし。
ほんま嫌や。
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umedanakazaki · 3 years ago
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面識のないデリバリー配達員から連絡が有った。フードデリバリー業界が抱えている問題について相談したいと。会ってみたら、心が優しくてとても情熱的な心も持っていた。そんな人に「この店なら何とかしてくれそうだと思った。」と言ってもらえた。何が出来るか動いてみます。ありがとうございます! 世の中の問題のほとんどは企業が生み出している。それを意識するのとしないのとでは働き方や働き甲斐が全く違う。 さて、本日8/24の日替わり弁当はお店が休みの為、ございませんので店舗入り口のデリバリー配達員向けのサービスをご紹介します。 #商品受け取りの際に #麦茶飲めます #お手洗い自由にどうぞ #その時に手洗いうがい #消毒しましょう #空気入れもあります #待っている間 #携帯充電出来ます #バッテリー必要なら #レンタル出来ます #レンタルは有償だけど #季節に応じて #小腹満たすお菓子 #塩分補給の飴 #凍える手にカイロ #プレゼントしてます #梅田デリバリー #中崎町デリバリー #中津デリバリー #北区デリバリー #イーデリ #支援者募集中 #セキュリテ #ファンド募集中 (梅田中崎 てつたろう) https://www.instagram.com/p/CS7hfxABf9d/?utm_medium=tumblr
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petapeta · 4 years ago
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トップページ 取扱商品 生体販売 ふれあい体験 里親探し 遺伝子検査 アクセス ブログ 事例から見る愛鳥事故対策 原因があり、結果がある。それは事故も同じです そんな事故事例を踏まえ、今後の対策に生かしていただきたくこのページを公開しています 事例  春になり、日中は暖かいと感じて暖房をつけずに外出した 結果 凍死 対策 体感気温を過信せず、温度計を確認して適切温度を数値で確認する 事例 寒さに弱いと聞いたのでアクリルケースで覆い、ペットヒーターを設置した 結果 熱中症で死亡 対策 一般家庭での上限温度は30℃まで。それ以上の加温は熱中症リスクが高まる 事例 冬季、動物病院への移動に寒さ対策としてカイロを貼った 結果 酸欠で死亡 対策 カイロは酸素を消費して熱を生み出します。カイロを使用した際はカバンなどに密閉しない��と 事例 愛鳥が肩に止まり、手に乗せるために掴んで移動した 結果 爪抜けによる出血死 対策 布製品に爪が引っかかった状態で愛鳥を掴むと爪が抜け大量出血を起こす。掴んで移動させる際は常に爪がひっかかっていないか確認する 事例 窓ガラスへ衝突 結果 激突死 対策 鳥には透明なガラスを認識できない。放鳥時はすべてのガラスのカーテンを締めること 事例 放鳥中、インコが背中にいることに気づかずにソファーに座った 結果 圧死 対策 放鳥している際は常に愛鳥がどこにいるのか確認する 事例 放鳥しているのを忘れて急な来客(宅急便)に対応するため玄関をあけた 結果 脱走 対策 玄関を開ける、窓をあける際は常に小鳥を放鳥していないか確認する 事例 夏、窓を開け、網戸をしめた状態で放鳥したが小鳥が網戸に衝突して網戸を突き破った 結果 脱走 対策 網戸は虫が入ってこないようにするためであり、小鳥がぶつかると網戸が外れたり、穴があく。網戸は小鳥用ではないことを十分に理解する 事例 自作の小鳥おもちゃを作って与えた 結果 金属中毒 対策 同じような形状、材質でも、ペット用と一般用は区別し一般用をペットに用いない 事例 BBQ網をつなげて自作の鳥かごを作った 結果 金属中毒 対策 BBQ網はペット用ではない。自作鳥かごを作るならペット用の網を用いる 事例 電気コードをかじっていた 結果 感電死、発火 対策 電気コードをかじると感電する。また、火災の事例にもなる 事例 テーブルの上に置いておいたお金(10円玉)をかじっていた 結果 金属中毒 対策 硬貨も金属中毒の事例となるので放置しない 事例 エアコンから嫌な匂いがしていたがそのまま使っていた 結果 小鳥が肺炎により死亡 対策 エアコンから嫌な匂いがするときはすぐに使用を停止して業者による洗浄を。カビ胞子が放出されています 事例 キッチンで換気扇をつけてタバコを吸っていたが煙が逆流していた 結果 急性中毒死 対策 今回はベランダ側に排気して、ベランダの窓を少し開けていたのでそこからタバコの煙が室内に流入していた。換気は「排気」と「吸気」がセットで必要。空気の流れを認識しておく 事例 放鳥時、トイレに行く際に小鳥がついてきており、小鳥をドアに挟んだ 結果 圧死 対策 放鳥時はたとえ数秒であっても目を離さず小鳥の場所を常に認識しておく 事例 挿し餌の温度を確認せずに与えた 結果 そのうヤケドにより死亡 対策 挿し餌を与える際は常に温度確認を。熱いものを一口でも与えると致命傷です 事例 爪切りで保定に手間取り、胸を圧迫してしまった 結果 呼吸困難による酸欠死 対策 保定の仕方を十分に理解する 事例 羽切りの際、筆毛を誤って切ってしまった 結果 出血死 対策 筆毛の中は大量の血液が流れているので絶対に切らない。万一切ってしまった場合は止血困難なため、筆毛ごと根本から抜く 事例 サビが発生している古い鳥かごをそのまま使った 結果 金属中毒で死亡 対策 鳥かご���寿命はおよそ3年。古い鳥かごにある点サビ、白サビなどは金属中毒の事例となるので破損などなくても定期的に点検して交換する 事例 オシャレな鳥かごを購入して使った 結果 金属中毒で死亡 対策 ガーデニング用などの鳥かごは金属中毒の事例となる。一部、理解していないペットショップではガーデニング用鳥かごを販売している店もある。ペットメーカーでない鳥かごを使用する際は十分に注意する 事例 中型インコと一緒に公園の散歩 結果 カラスに襲われ連れ去られる 対策 例えクリッピングして飛べなくとも、カラスやトンビなどに連れ去られることがある。屋外ではハーネス着用やキャリーに入れる 事例 車内で放鳥。楽しいドライブ 結果 相手不注意による交通事故で車の窓ガラスが割れ、愛鳥が脱走 対策 いくら自分が注意しても防げない事故もあります。車内であっても放鳥は禁止 事例 ペットヒーターの上がいつもお気に入り 結果 足裏ヤケドにより死亡 対策 そもそもペットヒーターを鳥かご内に設置するのが間違い。ヒーターは鳥かごの外に設置 事例 ヒナ鳥兄弟の巣上げ。一羽だけまだ小さいので���親に預けたままにした 結果 寒さで凍死 対策 ヒナ鳥は兄弟で密着して暖をとっている。1羽だけ残すと寒さで凍死するので1羽だけ残すような巣上げは行わない
愛鳥事故対策 | とりっぴー小鳥用品専門店
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isakicoto2 · 4 years ago
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青と金色
■サイレンス
この部屋のインターフォンも灰色のボタンも、だいぶ見慣れてきた。指で押し込めて戻すと、ピーンポーンと内側に引っ込んだような軽い電子音が鳴る。まだこの地に来た頃はこうやって部屋主を呼び出して待つのが不思議な気分だった。鍵は開かれていたし、裏口だって知っていたから。 「…さむっ」 ひゅうう、と冷たい風が横から吹き込んで、思わずそう呟いて肩を縮めた。今週十二月に入ったばかりなのに、日が落ちると驚くほど冷え込む。今日に限って天気予報を観ていなかったけれど、今夜はいつもと比べても一段と寒いらしい。 近いし、どうせすぐだからと、ろくに防寒のことを考えずに部屋を出てきたのは失敗だった。目についた適当なトレーナーとパンツに着替え、いつものモッズコートを羽織った。おかげで厚みは足りないし、むき出しの両手は指先が赤くなるほど冷えてしまっている。こんなに寒いのならもっとしっかりと重ね着してこれば良かった。口元が埋まるくらいマフラーをぐるぐるに巻いてきたのは正解だったけれど。 いつもどおりインターフォンが繋がる気配はないけれど、その代わりに扉の奥からかすかに足音が近付く。カシャリ、と内側から錠の回る音がして目の前の扉が開かれた。 「おつかれ、ハル」 部屋の主は片手で押すように扉を開いたまま、咎めることも大仰に出迎えることもなく、あたたかい灯りを背にして、ただ静かにそこに佇んでいた。 「やっと来たか」 「はは、レポートなかなか終わらなくって…。遅くなっちゃってごめんね」 マフラー越しに笑いかけると、遙は小さく息をついたみたいだった。一歩進んで内側に入り、重たく閉じかける扉を押さえてゆっくりと閉める。 「あ、ここで渡しちゃうからいいよ」 そのまま部屋の奥に進もうとする遙を呼び止めて、玄関のたたきでリュックサックを開けようと背から下ろした。 遙に借りていたのはスポーツ心理学に関する本とテキストだった。レポート課題を進めるのに内容がちょうど良かったものの自分の大学の図書館では既に貸し出し中で、書店で買うにも版元から取り寄せるのに時間がかかるとのことだった。週明けの午後の講義で遙が使うからそれまでには返す、お互いの都合がつく日曜日の夕方頃に部屋に渡しに行く、と約束していたのだ。行きつけのラーメン屋で並んで麺を啜っていた、週の頭のことだった。 「いいから上がれよ」遙は小さく振り返りながら促した。奥からほわんとあたたかい空気が流れてくる。そこには食べ物やひとの生活の匂いが確かに混じっていて、色に例えるなら、まろやかなクリーム色とか、ちょうど先日食べたラーメンのスープみたいなあたたかい黄金色をしている。それにひとたび触れてしまうと、またすぐに冷えた屋外を出て歩くために膨らませていた気力が、しるしるとしぼんでしまうのだ。 雪のたくさん降る場所に生まれ育ったくせに、寒いのは昔から得意じゃない。遙だってそのことはよく知っている。もちろん、帰ってやるべきことはまだ残っている。けれどここは少しだけ優しさに甘えようと決めた。 「…うん、そうだね。ありがと、ハル」 お邪魔しまーす。そう小さく呟いて、脱いだ靴を揃える。脇には見慣れたスニーカーと、濃い色の革のショートブーツが並んでいた。首に巻いたマフラーを緩めながら短い廊下を歩き進むうちに、程よくあたためられた空気に撫ぜられ、冷えきった指先や頬がぴりぴりと痺れて少しだけ痒くなる。 キッチンの前を通るときに、流しに置かれた洗いかけの食器や小鍋が目に入った。どうやら夕食はもう食べ終えたらしい。家を出てくる前までは課題に夢中だったけれど、意識すると、空っぽの胃袋が悲しげにきゅうと鳴った。昼は簡単な麺類で済ませてしまったから、帰りにがっつり肉の入ったお弁当でも買って帰ろう。しぼんだ胃袋をなぐさめるようにそう心に決めた。 「外、風出てきたから結構寒くってさ。ちょっと歩いてきただけなのに冷えちゃった」 「下旬並だってテレビで言ってた。わざわざ来させて悪かったな」 「ううん、これ貸してもらって助かったよ。レポートもあと少しで終わるから、今日はちゃんと寝られそう……」 遙に続いてリビングに足を踏み入れ、そこまで口にしたところで言葉が詰まってしまった。ぱちり、ぱちりと大きく瞬きをして眼下の光景を捉え直す。 部屋の真ん中に陣取って置かれているのは、彼の実家のものより一回り以上小さいサイズの炬燵だ。遙らしい大人しい色合いの炬燵布団と毛布が二重にして掛けられていて、丸みがかった正方形の天板が上に乗っている。その上にはカバーに入ったティッシュ箱だけがちょんとひとつ置かれていた。前回部屋に訪れたときにはなかったものだ。去年は持っていなくて、今年は買いたいと言っていたことを思い出す。けれど、それはさして驚くようなことでもない。 目を奪われたのは、その場所に半分身を埋めて横になり、座布団を枕にして寝息を立てている人物のことだった。 「…えっ、ええっ? 凛!?」 目の前で眠っているのは、紛れもなく、あの松岡凛だった。普段はオーストラリアにいるはずの、同郷の大切な仲間。凛とはこの夏、日本国内の大会に出ていた時期に会って以来、メールやメディア越しにしか会えていなかった。 「でかい声出すな、凛が起きる」 しいっと遙が小声で咎めてくる。あっ、と慌てたけれど、当の凛は起きるどころか身じろぐこともなく、ぐっすりと深く眠ってしまっているようだった。ほっと胸を撫で下ろす。 「ああ、ご、ごめんね…」 口をついて出たものの、誰に、何に対してのごめんなのか自分でもよく分からない。凛がここにいるとは予想だにしていなかったから、ひどく驚いてしまった。 凛は今までも、自分を含め東京に住んでいる友達の部屋に泊まっていくことがあった。凛は東京に住まいを持たない。合宿や招待されたものならば宿が用意されるらしいけれど、そうでない用事で東京に訪れることもしばしばあるのだそうだ。その際には、自費で安いビジネスホテルを使うことになる。一泊や二泊ならともかく、それ以上連泊になると財布への負担も大きいことは想像に難くない。 東京には少なくとも同級生だけで遙と貴澄と自分が住んでいる。貴澄は一人暮らしでないからきっと勝手も違うのだろうが、遙と自分はその点都合が良い。特に遙は同じ道を歩む選手同士だ。凛自身はよく遠慮もするけれど、彼の夢のために、できるだけの協力はしてやりたい。それはきっと、隣に並ぶ遙も同じ気持ちなのだと思う。 とはいえ、凛が来ているのだと知っていれば、もう少し訪問の日時も考えたのに。休日の夜の、一番くつろげる時間帯。遙ひとりだと思っていたから、あまり気も遣わず来てしまったのに。 「ハル、一言くらい言ってくれればいいのに」 強く非難する気はなかったけれど、つい口をついて本音が出てしまった。あえて黙っていた遙にじとりと視線を向ける。遙はぱちり、ぱちりと目を瞬かせると、きゅっと小さく眉根を寄せ、唇を引き結んだ。 「別に…それが断わる理由にはならないだろ」 そう答えて視線を外す遙の表情には少し苦い色が含まれていて、それでまた一歩、確信に近付いたような気がした。近くで、このごろはちょっと離れて、ずっと見てきたふたりのこと。けれど今はそっと閉じて黙っておく。決してふたりを責めたてたいわけではないのだ。 「…ん、そうだね」 漂う空気を曖昧にぼかして脇にやり、「でも、びっくりしたなぁ」と声のトーンを上げた。遙は少しばつが悪そうにしていたけれど、ちらりと視線を戻してくる。困らせたかな、ごめんね、と心の中で語りかけた。 「凛がこの時期に帰ってくるなんて珍しいよね。前に連絡取り合ったときには言ってなかったのに」 「ああ…俺も、数日前に聞いた。こっちで雑誌だかテレビだかの取材を受けるとかで呼ばれたらしい」 なんでも、その取材自体は週明けに予定されていて、主催側で宿も用意してくれているらしい。凛はその予定の数日前、週の終わり際に東京にやって来て、この週末は遙の部屋に泊まっているのだそうだ。今は確かオフシーズンだけれど、かといってあちこち遊びに行けるほど暇な立場ではないのだろうし、凛自身の性格からしても、基本的に空いた時間は練習に費やそうとするはずだ。メインは公的な用事とはいえ、今回の東京訪問は彼にとってちょっとした息抜きも兼ねているのだろう。 「次に帰ってくるとしたら年末だもんね。早めの休みでハルにも会えて、ちょうど良かったんじゃない」 「それは、そうだろうけど…」 遙は炬燵の傍にしゃがみこんで、凛に視線を向けた。 「ろくに連絡せずに急に押しかけてきて…本当に勝手なやつ」 すうすうと寝息を立てる凛を見やって、遙は小さく溜め息をついた。それでも、見つめるその眼差しはやわらかい。そっと細められた瞳が何もかもを物語っている気がする。凛は、見ている限り相変わらずみたいだけれど。ふたりのそんな姿を見ていると自然と笑みがこぼれた。 ハル、あのね。心の中でこっそり語りかけながら、胸の内側にほこほことあたたかい感情が沸き上がり広がっていくのが分かった。 凛って、どんなに急でもかならず前もって連絡を取って、ちゃんと予定を確認してくるんだよ。押しかけてくるなんて、きっとそんなのハルにだけじゃないかなぁ。 なんて考えながら、それを遙に伝えるのはやめておく。凛の名誉のためだった。 視線に気付いた遙が顔を上げて、お返しとばかりにじとりとした視線を向けた。 「真琴、なんかニヤニヤしてないか」 「そんなことないよ」 つい嬉しくなって口元がほころんでいたらしい。 凛と、遙。そっと順番に視線を移して、少しだけ目を伏せる。 「ふたりとも相変わらずで本当、良かったなぁと思って」 「…なんだそれ」 遙は怪訝そうに言って、また浅く息をついた。
しばらくしておもむろに立ち上がった遙はキッチンに移動して、何か飲むか、と視線を寄こした。 「ついでに夕飯も食っていくか? さっきの余りなら出せる」 夕飯、と聞いて胃が声を上げそうになる。けれど、ここは早めにお暇しなければ。軽く手を振って遠慮のポーズをとった。 「あ、いいよいいよ。まだレポート途中だし、すぐに帰るからさ。飲み物だけもらっていい?」 遙は少し不満そうに唇をへの字に曲げてみせたけれど、「分かった、ちょっと待ってろ」と冷蔵庫を開け始めた。 逆に気を遣わせただろうか。なんだか申し訳ない気持ちを抱きながら、炬燵のほうを見やる。凛はいまだによく眠ったままだった。半分に折り畳んだ座布団を枕にして横向きに���を縮めていて、呼吸に合わせて規則正しく肩が上下している。力の抜けた唇は薄く開いていて、その無防備な寝顔はいつもよりずっと幼く、あどけないとさえ感じられた。いつもあんなにしゃんとしていて、周りを惹きつけて格好いいのに。目の前にいるのはまるで小さな子供みたいで、眺めていると思わず顔がほころんでしまう。 「凛��よく寝てるね」 「一日連れ回したから疲れたんだろ。あんまりじっと見てやるな」 あ、また。遙は何げなく言ったつもりなのだろう。けれど、やっぱり見つけてしまった。「そうだね」と笑って、また触れずに黙っておくけれど。 仕切り直すように、努めて明るく、遙に投げかけた。 「でも、取材を受けに来日するなんて、なんか凛、すっかり芸能人みたいだね」 凄いなぁ。大仰にそう言って視線を送ると、遙は、うん、と喉だけで小さく返事をした。視線は手元に落とされていながら、その瞳はどこか遠くを見つめていた。コンロのツマミを捻り、カチチ、ボッと青い火のつく音がする。静かなその横顔は、きっと凛のことを考えている。岩鳶の家で居間からよく見つめた、少し懐かしい顔だった。 こんなとき、いまここに、目の前にいるのに、とそんな野暮なことはとても言えない。近くにいるのにずっと遠くに沈んでいた頃の遙は、まだ完全には色褪せない。簡単に遠い過去に押しやって忘れることはできなかった。 しばらく黙って待っていると遙はリビングに戻って来て、手に持ったマグカップをひとつ差し出した。淹れたてのコーヒーに牛乳を混ぜたもので、あたたかく優しい色合いをしていた。 「ありがとう」 「あとこれも、良かったら食え」 貰いものだ、と小さく個包装されたバウムクーヘンを二切れ分、炬燵の上に置いた。背の部分にホワイトチョコがコーティングしてあって、コーヒーによく合いそうだった。 「ハルは優しいね」 そう言って微笑むと、遙は「余らせてただけだ」と視線を逸らした。 冷えきった両の手のひらをあたためながらマグカップを傾ける。冷たい牛乳を入れたおかげで飲みやすい温度になっていて、すぐに口をつけることができた。遙は座布団を移動させて、眠っている凛の横に座った。そうして湯気を立てるブラックのコーヒーを少しずつ傾けていた。 「この休みはふたりでどこか行ってきたの?」 遙はこくんと頷いて、手元の黒い水面を見つめながらぽつぽつと語り始めた。 「公園に連れて行って…買い物と、あと、昨日は凛が何か観たいって言うから、映画に」 タイトルを訊いたけれど、遙の記憶が曖昧で何だかよく分からなかったから半券を見せてもらった。CM予告だけ見かけたことのある洋画で、話を聞くに、実在した人物の波乱万丈な人生を追ったサクセスストーリーのようだった。 「終盤ずっと隣で泣かれたから、どうしようかと思った」 遙はそう言って溜め息をついていたけれど、きっとそのときは気が気ではなかったはずだ。声を押し殺して感動の涙を流す凛と、その隣で映画の内容どころではなくハラハラと様子を見守る遙。その光景がありありと眼前に浮かんで思わず吹き出してしまった。 「散々泣いてたくせに、終わった後は強がっているし」 「あはは、凛らしいね」 俺が泣かせたみたいで困った、と呆れた顔をしてコーヒーを口に運ぶ遙に、あらためて笑みを向けた。 「よかったね、ハル」 「…何がだ」 ふいっと背けられた顔は、やっぱり少し赤らんでいた。
そうやってしばらく話しているうちにコーヒーは底をつき、バウムクーヘンもあっという間に胃袋に消えてしまった。空になったマグカップを遙に預け、さて、と膝を立てる。 「おれ、そろそろ帰るね。コーヒーごちそうさま」 「ああ」 遙は玄関まで見送ってくれた。振り返って最後にもう一度奥を見やる。やはり、凛はまだ起きていないようだった。 「凛、ほんとにぐっすりだね。なんか珍しい」 「ああ。でも風呂がまだだから、そろそろ起こさないと」 遙はそう言って小さく息をついたけれど、あんまり困っているふうには見えなかった。 「あ、凛には来てたこと内緒にしておいてね」 念のため、そう言い添えておいた。隠すようなことではないけれど、きっと多分、凛は困るだろうから。遙は小さく首を傾げたけれど、「分かった」と一言だけ答えた。 「真琴、ちょっと待て」 錠を開けようとすると、思い出したみたいに遙はそう言って踵を返し、そうしてすぐに赤いパッケージを手にリビングから戻ってきた。 「貼るカイロ」 大きく書かれた商品名をそのまま口にする。その場で袋を開けて中身を取り出したので、貼っていけ、ということらしい。貼らずにポケットに入れるものよりも少し大きめのサイズだった。 「寒がりなんだから、もっと厚着しろよ」 確かに、今日のことに関しては反論のしようがない。完全に油断だったのだから。 「でも、ハルも結構薄着だし、人のこと言えないだろ」 着ぶくれするのが煩わしいのか、遙は昔からあまり着こまない。大して寒がる様子も見せないけれど、かつては年に一度くらい、盛大に風邪を引いていたのも知っている。 「年末に向けて風邪引かないように気を付けなよ」 「俺は大丈夫だ、こっちでもちゃんと鯖を食べてるから」 「どういう理屈だよ…って、わあっ」 「いいから。何枚着てるんだ」 言い合っているうちに遙が手荒く背中をめくってくる。「ここに貼っとくぞ」とインナーの上から腰の上あたりに、平手でぐっと押すように貼り付けられた。気が置けないといえばそうだし、扱いに変な遠慮がないというか何というか。すぐ傍で、それこそ兄弟みたいに一緒に育ってきたのだから。きっと凛には、こんな風にはしないんだろうなぁ。ふとそんな考えが頭をもたげた。 遙はなんだか満足げな顔をしていた。まぁ、きっとお互い様なんだな。そう考えながら、また少し笑ってしまった。 「じゃあまたね、おやすみ」 「ああ。気を付けて」
急にひとりになると、より強く冷たく風が吹きつける気がする。けれど、次々沸き上がるように笑みが浮かんで、足取りは来る前よりずっと軽かった。 空を仰ぐと、小さく星が見えた。深く吐いた息は霧のように白く広がった。 ほくほく、ほろほろ、それがじわじわと身体中に広がっていくみたいに。先ほど貼ってもらったカイロのせいだろうか。それもあるけれど、胸の内側、全体があたたかい。やわらかくて、ちょっと苦さもあるけれど、うんとあたたかい。ハルが、ハルちゃんが嬉しそうで、良かった。こちらまで笑みがこぼれてしまうくらいに。東京の冬の夜を、そうやってひとり歩き渡っていた。
■ハレーション
キンとどこかで音がするくらいに空気は冷えきっていた。昨日より一段と寒い、冬の早い朝のこと。 日陰になった裏道を通ると、浅く吐く息さえも白いことに気が付く。凛は相変わらず少し先を歩いて、ときどき振り返っては「はやく来いよ」と軽く急かすように先を促した。別に急ぐような用事ではないのに。ためらいのない足取りでぐんぐんと歩き進んで、凛はいつもそう言う。こちらに来いと。心のどこかでは、勝手なやつだと溜め息をついているのに、それでも身体はするすると引き寄せられていく。自然と足が前へと歩を進めていく。 たとえばブラックホールや磁石みたいな、抗いようのないものなのだと思うのは容易いことだった。手繰り寄せられるのを振りほどかない、そもそもほどけないものなのだと。そんな風に考えていたこともあった気がする。けれど、あの頃から見える世界がぐんと広がって、凛とこうやって過ごすうちに、それだけではないのかもしれないと感じ始めた。 あの場所で、凛は行こうと言った。数年も前の夏のことだ。 深い色をした長いコートの裾を揺らして、小さく靴音を鳴らして、凛は眩い光の中を歩いていく。 格好が良いな、と思う。手放しに褒めるのはなんだか恥ずかしいし、悔しいから言わないけれど。それにあまり面と向かって言葉にするのも得意ではない。 それでもどうしても、たとえばこういうとき、波のように胸に押し寄せる。海辺みたいだ。ざっと寄せて引くと濡れた跡が残って、繰り返し繰り返し、どうしようもなくそこにあるものに気付かされる。そうやって確かに、この生きものに惚れているのだと気付かされる。
目的地の公園は、住んでいるアパートから歩いて十分ほどのところにある。出入りのできる開けた場所には等間隔で二本、石造りの太い車止めが植わるように並んでいて、それを凛はするりと避けて入っていった。しなやかな動きはまるで猫のようで、見えない尻尾や耳がそこにあるみたいだった。「なんか面白いもんでもあったか?」「いや、別に」口元がゆるみかけたのをごまかすためにとっさに顔ごと、視線を脇に逸らす。「なんだよ」凛は怪訝そうな、何か言いたげな表情をしたけれど、それ以上追及することはなくふたたび前を向いた。 道を歩き進むと広場に出た。ここは小さな公園やグラウンドのような一面砂色をした地面ではなく、芝生の広場になっている。遊具がない代わりにこの辺りでは一番広い敷地なので、思う存分ボール投げをしたり走り回ったりすることができる。子供たちやペットを連れた人たちが多く訪れる場所だった。 芝生といっても人工芝のように一面青々としたものではなく、薄い色をした芝生と土がまだらになっているつくりだった。見渡すと、地面がところどころ波打った���うにでこぼこしている。区によって管理され定期的に整備されているけれど、ここはずいぶん古くからある場所なのだそうだ。どこもかしこもよく使い込まれていて、人工物でさえも経年のせいでくすんで景観に馴染んでいる。 まだらで色褪せた地面も、長い時間をかけて踏み固められていると考えれば、落ち着いてもの静かな印象を受ける。手つかずの新品のものよりかは、自分にとって居心地が良くて好ましいと思えた。 広場を囲んで手前から奥に向かい、大きく輪になるようにイチョウの木々が連なって並んでいる。凛は傍近くの木の前に足を止め、見上げるなり、すげぇなと感嘆の声を漏らした。 「一面、金色だ」 立ち止まった凛の隣に並び、倣って顔を上げる。そこには確かに、すっかり金に色付いたイチョウの葉が広がっていた。冬の薄い青空の真下に、まだ真南に昇りきらない眩い光をたっぷりと受けてきらきらと、存在を主張している。 きんいろ、と凛の言葉を小さく繰り返した。心の中でもう一度唱えてみる。なんだか自分よりも凛が口にするほうが似つかわしいように思えた。 周囲に視線を巡らせると、少し離れた木々の元で、幼い子供ふたりが高い声を上げて追いかけっこをしていた。まだ幼稚園児くらいの年の頃だろうか、頭一個分くらい身の丈の異なる男の子ふたりだった。少し離れて、その父親と母親と思しき大人が並んでその様子を見守っている。だとすると、あのふたりは兄弟だろうか。大人たちの向ける眼差しはあたたかく優しげで、眩しいものを見るみたいに細められていた。 「な、あっち歩こうぜ」 凛が視線で合図して、広場を囲む遊歩道へと促した。舗装されて整備されているそこは木々に囲まれて日陰になっているところが多い。ここはいつも湿った匂いがして、鳥の鳴き声もすぐ近くから降りそそぐように聞こえてくる。よく晴れた今日はところどころ木漏れ日が差し込み、コンクリートの地面を点々と照らしていた。 休日の朝ということもあって、犬の散歩やジャージ姿でランニングに励む人も少なくなかった。向かいから来てすれ違ったり後ろから追い越されたり。そしてその度に凛に一瞥をくれる人が少なくないことにも気付かされる。 決して目立つ服を着ているわけでもなく、髪型や風貌が特に奇抜なわけでもないのに、凛はよく人目を惹く。それは地元にいたときにも薄っすらと浮かんでいた考えだけれど、一緒に人通りの多い街を歩いたときに確信した。凛はいつだって際立っていて、埋没しない。それは自分以外の誰にとってもきっとそうなのだろう。 いい場所だなぁ。凛は何でもないみたいにそう口にして、ゆったりとした足取りで隣を歩いている。木々の向こう側、走り回る子供たちを遠く見つめていたかと思えば、すぐ脇に設けられている木のベンチに視線を巡らせ、散歩中の犬を見て顔をほころばせては楽しそうに視線で追っている。公園までの道中は「はやく」と振り返って急かしたくせに、今の凛はのんびりとしてい��、景色を眺めているうちに気が付けば足を止めている。こっそり振り返りながらも小さく先を歩いていると、ぽつぽつとついてきて、すうと寄せるようにしてまた隣に並ぶ。 その横顔をちらりと伺い見る。まるで何かを確かめるかのように視線をあちらこちらに向けてはいるものの、特にこれといって変わったところもなく、そこにいるのはいつも通りの凛そのものだった。 見られるという行為は、意識してしまえば、少なくとも自分にとってはあまり居心地が良いものではない。時にそれは煩わしさが伴う。凛にとってはどうなのだろう。改まって尋ねたことはないけれど、良くも悪くも凛はそれに慣れているような気がする。誰にとっても、誰に対しても。凛はいつだって中心にいるから。そう考えると苦い水を飲み下したような気持ちになって、なんだか少し面白くなかった。
遊歩道の脇につくられた水飲み場は、衛生のためだろう、周りのものよりずっと真新しかった。そこだけ浮き上がったみたいに、綺麗に背を伸ばしてそこに佇んでいた。 凛はそれを一瞥するなり近付いて、側面の蛇口を捻った。ゆるくふき出した水を見て、「お、出た」と呟いたけれど、すぐに絞って口にはしなかった。 「もっと寒くなったら、凍っちまうのかな」 「どうだろうな」 東京も、うんと冷えた朝には水溜まりが凍るし、年によっては積もるほど雪が降ることだってある。水道管だって凍る日もあるかもしれない。さすがに冬ごとに凍って壊れるようなつくりにはしていないと思うけれど。そう答えると凛は、「なるほどなぁ」と頷いて小さく笑った。 それからしばらくの間、言葉を交わすことなく歩いた。凛がまた少し先を歩いて、付かず離れずその後ろを追った。ときどき距離がひらいたことに気付くと、凛はコートの裾を揺らして振り返り、静かにそこに佇んで待っていた。 秋の頃までは天を覆うほど生い茂っていた木々の葉は、しなびた色をしてはらはらと散り始めていた。きっとあの金色のイチョウの葉も、程なくして散り落ちて枝木ばかりになってしまうのだろう。 「だいぶ日が高くなってきたな」 木々の間から大きく陽が差し込んで、少し離れたその横顔を明るく照らしている。 「あっちのほうまできらきらしてる」 中央の広場の方を指し示しながら、凛が楽しげに声を上げた。示す先に、冷えた空気が陽を受け、乱反射して光っている。 「すげぇ、綺麗」 そう言って目を細めた。 綺麗だった。息を呑んで見惚れてしまうほどに。いっぱいに注がれて満ちる光の中で、すらりと伸びる立ち姿が綺麗だった。 時折見せる熱っぽい顔とは縁遠い、冴えた空気の中で照らされた頬が白く光っていた。横顔を見ていると、なめらかで美しい線なのだとあらためて気付かされる。額から眉頭への曲線、薄く開いた唇のかたち。その鼻筋をなぞってみたい。光に溶け込むと輪郭が白くぼやけて曖昧になる。眩しそうに細めた目を瞬かせて、長い睫毛がしぱしぱ、と上下した。粒が散って、これも金色なのだと思った。 そうしているうちに、やがて凛のほうからおもむろに振り返って、近付いた。 「なぁ、ハル」少し咎めるような口調だった。「さっきからなんだよ」 ��ん、と少しだけ背筋が伸びる。身構えながらも努めて平静を装い、「なにって、何だ」と問い返した。心当たりは半分あるけれど、半分ない。 そんな態度に呆れたのか凛は小さく息をついて、言った。じっと瞳の奥を見つめながら、唇で軽く転がすみたいな声色で。 「おれのこと、ずっと見てんじゃん」 どきっと心臓が跳ねた。思わず息を呑んでしまう。目を盗んでこっそり伺い見ていたのに、気付かれていないと思っていたのに、気付かれていた。ずっと、という一言にすべてを暴かれてしまったみたいで、ひどく心を乱される。崩れかけた表情を必死で繕いながら、顔ごと大きく視線を逸らした。 「み、見てない」 「見てる」 「見てない」 「おい逃げんな。見てんだろ」 「見てないって、言ってる」 押し問答に焦れたらしく凛は、「ホントかぁ?」と疑り深く呟いて眉根を寄せてみせる。探るような眼差しが心地悪い。ずい、と覗き込むようにいっそう顔を近付けられて、身体の温度が上がったのを感じた。あからさまに視線を泳がせてしまったのが自分でも分かって、舌打ちしたくなる。 「別に何でもない。普段ここへは一人で来るから、今日は凛がいるって、思って」 だから気になって、それだけだ。言い訳にもならなかったけれど、無理矢理にそう結んでこれ以上の追及を免れようとした。 ふうん、と唇を尖らせて、凛はじとりとした視線を向け続ける。 しかしやがて諦めたのか、「ま、いいけどさ」と浅くため息をついて身を翻した。 顔が熱い。心臓がはやい。上がってしまった熱を冷まそうと、マフラーを緩めて首筋に冷気を送り込んだ。
それからしばらく歩いていくうちに遊歩道を一周して、最初の出入り口に戻ってきた。凛は足を止めると振り返り、ゆっくりと、ふたたび口を開いた。 「なぁ、ハル」今度は歩きながら歌を紡ぐみたいな、そんな調子で。 「さっきは良いっつったけどさ、おれ」 そう前置きするなり、凛はくすぐったそうに笑った。小さく喉を鳴らして、凛にしては珍しく、照れてはにかんだみたいに。 「ハルにじっと見つめられると、やっぱちょっと恥ずかしいんだよな」 なんかさ、ドキドキしちまう。 なんだよ、それ。心の中で悪態をつきながらも、瞬間、胸の内側が鷲摑みされたみたいにきゅうとしぼられた。そして少しだけ、ちくちくした。それは時にくるしいとさえ感じられるのに、その笑顔はずっと見ていたかった。目が離せずに、そのひとときだけ、時が止まったみたいだった。この生きものに、どうしようもなく惚れてしまっているのだった。 「あー…えっと、腹減ったなぁ。一旦家帰ろうぜ」 凛はわざとらしく声のトーンを上げ、くるりと背を向けた。 「…ああ」 少し早められた足取り、その後ろ姿に続いて歩いていく。 コンクリートの上でコートの裾が揺れている。陽がかかった部分の髪の色が明るい。視界の端にはイチョウの木々が並んできらめいていた。 「朝飯、やっぱ鯖?」 隣に並ぶなり凛がそっと訊ねてきた。 「ロースハム、ベーコン、粗挽きソーセージ」 冷蔵庫の中身を次々と列挙すると、凛はこぼれるように声を立てて笑ってみせた。整った顔をくしゃりとくずして、とても楽しそうに。つられて口元がほころんだ。 笑うと金色が弾けて眩しい���くすみのない、透明で、綺麗な色。まばたきの度に眼前に散って、瞼の裏にまで届いた。 やっぱり凛によく似ている。きっとそれは、凛そのものに似つかわしいのだった。
(2017/12/30)
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124770353 · 2 years ago
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20230124
thomas_ponta24:@ojro_men  今年初のツイキャス 今日あたりにやりませんかね? [https://twitter.com/thomas_ponta24/status/1617834343547965443] chiharu509:@anmitsuhico @ojro_men 猛吹雪を通り越して激吹雪じゃないですか⁉️😵‍💫 うちの方は大風に少しの雪と畑の土埃で、視界最悪です٩(๑´0`๑)۶💦 [https://twitter.com/chiharu509/status/1617832494564532224] chiharu509:@ojro_men こんばんは🌟 めっちゃくちゃ風がつぇ���です😵‍💫😵‍💫😵‍💫 今年も味噌を作ってきたよ😊 給食室みたいだねwww😂 pic.twitter.com/FuLkwfS84W [https://twitter.com/chiharu509/status/1617831795537612800] a_kie_1123:@ojro_men おはよーございます😊 寒すぎます…📻️の天気予報で、今夜は凍える寒さになると言ってました🥶 [https://twitter.com/a_kie_1123/status/1617788252421001217] IF8nGTb3V3IB1qa:@ojro_men おはこんにちは😃 昼間はぽかぽかでしたが☀️ いま、現在は~💦突風~😁🚲️が~😅(^^;冬将軍🌨️ですか~?ね~ 💦 🕒️?おやつです🍮 pic.twitter.com/yh0JyVRtpt [https://twitter.com/IF8nGTb3V3IB1qa/status/1617780642661498880] umezakisakura:@ojro_men こんにちは〜❄️愛媛は強風と共に時折粉雪が降ってとても寒いですが、、東京も気温も低くて寒いようですね🥶雪も降るって言っています❄️寒さ対策して頑張りましょうねー👊 [https://twitter.com/umezakisakura/status/1617766266747637761] anmitsuhico:@ojro_men おささん❗️雪が半端ないです⛄️ 吹雪の猛吹雪です🥶 [https://twitter.com/anmitsuhico/status/1617765572082798592] minyan_3939:@ojro_men おはこんにちは! ☀️は出てるけど寒いですねー 今夜から…明日とかもっと寒くなるみたいです❄️ 日中でも3℃とか4℃みたいで…どうしましょ😳 [https://twitter.com/minyan_3939/status/1617764967796834305] shiro_kuro46:@ojro_men ❄ [https://twitter.com/shiro_kuro46/status/1617763055500394497] milk_tre114:@ojro_men おはようございます😃 こちらは雪降ってきました☃️❄️ [https://twitter.com/milk_tre114/status/1617763013309927425] ringonoDANGO:@ojro_men こちらはホンワカしております☀️ 明日がぁぁーーーー:( ;´꒳`;) おはよぉございます*˙︶˙*)ノ" [https://twitter.com/ringonoDANGO/status/1617762661701419009] soRaguMO_hisei:@ojro_men 神様、おはようございます! ぬくぬくしておきましょ〜🧤🧣 [https://twitter.com/soRaguMO_hisei/status/1617761187143503873] saya103:@ojro_men こんにちは。 私が出てきた11時くらいは、日が出てポカポカしてました☺️今夜は氷点下まで寒くなりそうですね🥶 [https://twitter.com/saya103/status/1617756187830943744] megmeg_fblc07:@ojro_men おはよおさん🐥🐰✨☕️ お日さま☀️いるけど寒いですね〜🍃 今日はこれから同僚のカバーを頼まれ臨時出勤です❣️帰り寒そだな〜🥶💦 [https://twitter.com/megmeg_fblc07/status/1617754000568483840] sanjirose0930:@ojro_men 寒さに加え風強し🍃 カイロが手放せません🥶 おはようございます✨ [https://twitter.com/sanjirose0930/status/1617751697513934850] iro_one_iro:@ojro_men 寒くて暖房つけっぱなしです😵‍💫今は晴れているので☀ありがたいです。 あ!おはようございます😃 [https://twitter.com/iro_one_iro/status/1617751630728015874] I_CYpeach:@ojro_men おはようございます! 朝は極寒モサ雪🌨️でしたが粉雪になりました☺️❄️ [https://twitter.com/I_CYpeach/status/1617750569426505728] midorichan05221:@ojro_men おはようございます😃 風が強くて🍃…寒いですね〰️😆💦 [https://twitter.com/midorichan05221/status/1617747547053002754] H8_maki19:@ojro_men おはようございます😃 寒〜い❄️けど、いいお天気☀️ [https://twitter.com/H8_maki19/status/1617747099306823680] cham7786:@ojro_men おはようございます🥶 寒すぎますね(   °ཫ°)お気をつけましょ! [https://twitter.com/cham7786/status/1617746505536016385] rijooki:@ojro_men サミーッス! おはようございまッす🌞  太陽出てきて やっと頭痛がオサまってきたー [https://twitter.com/rijooki/status/1617745405734707204] Maria04251:@ojro_men おはようございます😃  陽が差し込む室内は、暖かいです🥱 [https://twitter.com/Maria04251/status/1617744767735173120] remisato:@ojro_men こんにちは(*´∀`*)ノノ  寒いです:( ;´꒳`;): [https://twitter.com/remisato/status/1617744559374761985] kumikotakuro:@ojro_men おはようございます😀 今は☀寒いですよね🍃 明日はもっと寒いらしい🥶🥶🥶 [https://twitter.com/kumikotakuro/status/1617744345364566017] VNWxTwNU0gmwSi8:@ojro_men おはようございます😊 朝は寒くなかったのですが、昼から風が強くなってきました🍃 [https://twitter.com/VNWxTwNU0gmwSi8/status/1617742424239132673] NBcTNApWbaGQJPm:@ojro_men おそこんにちは😀 お昼前から風🍃が出て来始めて… テラスの鉢を室内へ避難😰 気圧とともに気温も下がって来ました😰 夕方から雪❄️が降ってくる模様なので大人しくしておきます😔 [https://twitter.com/NBcTNApWbaGQJPm/status/1617741469435199488] naho32n_n:@ojro_men おはようございます☀ 寒いーこれからもっと寒くなるんですよね…明日がこわい😖 [https://twitter.com/naho32n_n/status/1617741357321457664] yoshino3996:@ojro_men おはようございます🧡 東京も東京なりに寒そうですね。 札幌も札幌なりに寒いです。 治さん、皆さん、体調は大丈夫ですか? ぬくぬく温まりましょうね~🫖🍵 [https://twitter.com/yoshino3996/status/1617741101888331776] aiko_0027:@ojro_men おはようございます⛄️ 強風の中、病院行きました。 帰りは雪降ってました❄️ ❄ 🐰⛄️ [https://twitter.com/aiko_0027/status/1617740909478809600] remiofan:@ojro_men おはようございます❄️ 寒いけどまあまあ良天キ🙋 [https://twitter.com/remiofan/status/1617740779438628864] c90fd72c0f0341f:@ojro_men おはようございます😊 曇り予報だったけど晴れてきたのでちょっとだけマシかも❓️🙄 日が落ちると一気に気温下がるようなのでお気をつけて~👋 [https://twitter.com/c90fd72c0f0341f/status/1617739945271234560] 0416_haha:@ojro_men おはようございます😃 朝はそんなに寒くなかったのに だんだん寒くなってきたようです〜 皆さま お気をつけてくださいね❄️ [https://twitter.com/0416_haha/status/1617739887884783616] yk_fp:@ojro_men 寒波ですね〜💦 おはようございます😊 [https://twitter.com/yk_fp/status/1617739885775065088]
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so-ta · 2 years ago
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ジェリコでのギターソロ演奏前に、ミュンヘンクリスマス市でテルミンユニットのバブーシュカさんたちと、真冬の外でのギター演奏だったので、足先2つ、お腹、背中、肩2つ、両手首2つの計8つの貼るカイロを貼っていったのだけど、もう10分後には指が動かくなってました。゚(゚´Д`゚)゚。 いや、でも来れなかったらもっと凍えてましたね。 ありがとう。桐灰貼るマグマ! #カイロ #桐灰マグマ #あと1つどこに貼った? https://www.instagram.com/p/Cmkfq9IyINX/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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yotanbo · 3 years ago
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最近あまり冬山登山をしたことがない方と登ることがあり、体調不良を起こされる方がいらっしゃいましたが、そのほとんどが寒さからです。(低体温症) 登りは元気でも山頂近くで突然具合が悪くなるのですが、それは厚着やヒートテックを着て登るため大量の汗をかきます、斜度が緩くなり風の強い8合から9合あたりや山頂で休憩した瞬間、汗が凍り一気に体温を奪うからです。 登り初めから寒いなという格好で登山を開始して、8合めで一枚着る、山頂でダウンを着るか汗をかいたインナーを脱いで新しいインナーを着ると良いと思います。 手先が冷たいと思う方も、なるべく薄手の手袋で登り山頂で厚手に変えるくらいで良いと思います。 あと登るペースも汗をかかないようにゆっくり登ることも大切です。 気温の低い山頂ではカイロも機能しませんし身体中にカイロを貼ると逆に命取りになりますのでご注意ください。 寒いので厚着したいと思いがちですが、タイミングが重要ですのでご注意くださいませ。 #冬山登山 #登山の注意事項 #寒い #登山 #大山 #登山の準備 #低体温症 #登山準備 #山 (Mt. Daisen, Tottori, Japan) https://www.instagram.com/p/CZdVmrFBm0q/?utm_medium=tumblr
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tsuyo-gee · 3 years ago
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冬空
高知の空は青い!とにかく青が綺麗。太平洋が近いきやろか?空の色は海の色が反射しちゅうき、山間部の地域より、海に面した地域の方が、空は青いと聞いた事があるような、ないような(笑) 高知も寒い 南国土佐いうても冬は寒い。山奥育ちのつよGeeですが、超がつくほどの冷え性(泣)体が寒いを通り越して痛い。仕事柄冬は困るがよ、手が動かんなるき(汗)やき、カイロは必需品♡とくに靴下用と靴底用!ダブルで使いゆうき、足先までポッカポッカ しかし、デメリットがある!帰宅して靴を脱ぐと、すっごい足臭!足臭&加齢臭のダブルパンチ(笑)けど、背に腹はかえられぬ 温泉は冬 冬より夏が好きやけど、温泉は断然冬!それも雪降ってる時の露天風呂なんて贅沢の極め!なかなか高知市内は雪が降らんし、山の方で雪降ったら路面凍結したり、チェーン規制があって、なかなか山奥の温泉宿に行けん。今年の初めてに高知市内で、積雪あった…
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toshihikokuroda · 3 years ago
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米同時テロ9・11 20年 報復戦争の教訓 テロ根絶するには カイロ大学教授 アイマン・サラマさんに聞く 2021年9月17日【国際】
国連決議履行が大切 繰り返さない環境づくりも  エジプトのカイロ大学で国際法を専門とするアイマン・サラマ教授(61)に、国際社会はテロ根絶にどう取り組むべきか聞きました。(カイロ=秋山豊)
 テロリズム根絶には国連を主軸とする国際社会の努力と包括的な戦略が必要です。国際法はテロ対策に十分に効果的です。
 国連ではテロ根絶に関するいくつかの決議が採択されていますが、なかでも米同時多発テロ後の2001年9月28日に採択された安保理決議1373はテロを防ぎ、処罰する国際法の柱の一つと考えられています。
 この決議は全ての国に対し、▽テロ行為への資金提供を防止する▽テロリストとそれに関連する者や団体の資金を凍結する▽テロリストとそれを支援する者に逃れる場所を与えない▽テロリストらを法に照らして裁く▽テロ行為を国内法で重大な犯罪とし、刑罰にその重大性を適切に反映させる―ことを求めています。
 また、テロ撲滅に関するさまざまな機関の2国間あるいは集団的な協力もテロを未然に防ぐ決定的要素となります。特に資金洗浄やテロリストの資金をなくすための機関同士で情報の流れを促進することが重要です。
 国際紛争の平和的解決に向けた真剣な取り組みも必要です。紛争による人びとの苦しみにつけこむ機会をテロリストに与えてはならないからです。
 テロの背景には政治や経済、安全保障、社会的な問題などさまざまな原因があります。
 テロが起きた理由と、どうすればテロが繰り返されない環境をつくることができるか検証も求められます。
 テロ根絶に向けた措置を講じるには困難もあります。例えば、発見困難な方法でテロ組織の偽名の銀行口座に資金が移されるため、テロ組織の資金を断ち切ることは容易でありません。
 しかしテロに対して戦争という手段を取れば国は破壊され、テロはさらに拡散してしまいます。各国がテロ撲滅に関する国連決議を履行することが大切なのです。
(しんぶん赤旗、2021年9月17日)
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petapeta · 4 years ago
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トップページ 取扱商品 生体販売 ふれあい体験 里親探し 遺伝子検査 アクセス ブログ 事例から見る愛鳥事故対策 原因があり、結果がある。それは事故も同じです そんな事故事例を踏まえ、今後の対策に生かしていただきたくこのページを公開しています 事例  春になり、日中は暖かいと感じて暖房をつけずに外出した 結果 凍死 対策 体感気温を過信せず、温度計を確認して適切温度を数値で確認する 事例 寒さに弱いと聞いたのでアクリルケースで覆い、ペットヒーターを設置した 結果 熱中症で死亡 対策 一般家庭での上限温度は30℃まで。それ以上の加温は熱中症リスクが高まる 事例 冬季、動物病院への移動に寒さ対策としてカイロを貼った 結果 酸欠で死亡 対策 カイロは酸素を消費して熱を生み出します。カイロを使用した際はカバンなどに密閉しないこと 事例 愛鳥が肩に止まり、手に乗せるために掴んで移動した 結果 爪抜けによる出血死 対策 布製品に爪が引っかかった状態で愛鳥を掴むと爪が抜け大量出血を起こす。掴んで移動させる際は常に爪がひっかかっていないか確認する 事例 窓ガラスへ衝突 結果 激突死 対策 鳥には透明なガラスを認識できない。放鳥時はすべてのガラスのカーテンを締めること 事例 放鳥中、インコが背中にいることに気づかずにソファーに座った 結果 圧死 対策 放鳥している際は常に愛鳥がどこにいるのか確認する
愛鳥事故対策 | とりっぴー小鳥用品専門店
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find-u-ku323 · 5 years ago
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『雪景色』
 凍てつく極地と、ずっと虚像に思えていた街を見ている。こんなどうしようもない場所でも、離れるときには何か特別な寂しさを感じさせる。僕はポケットから貼らないカイロを取り出して、それを小さく何度も振った。 「あー、これからのことは聞かない方がいいのか」 「……それはもう、その選択で何一つ間違ってないよ」  自分の選択を誇れないし、間違っていると言われたくないから、聞かれないようにしている。それを誰かから臆病と言われ続けてきた。 「君はそれで臆病だと言われてもいい、って受け入れたわけだ」 「左様でございます」 「まあ、いいんじゃない? 君の人生だ。君が決めればいいし、俺が口を挟む義務・義理・余地なんて一切ない」 「分かってんじゃん」 「ただ、俺には君の人生における判断基準を聞くくらいの、何かこう、自由はあると思ってる」 「ん? いや、その理屈はおかしいだろ。ならお前が残る理由だって聞かせてくれたっていい、みたいな理屈になっちまうな」 「聞きたければ聞きゃいいけど、つまんねーぜ? その点、あんなに保守的で変わろうとしなかった君の方がここから出���特段の理由がありそうで、興味が湧くって感じ」  降る雪はとうに消え、しんとした白い景色だけが広がっている。 「聞いてもいいけど、誤解するなよ」  僕たちは立ち止まった。そして、幾度も見てきた帰り道が今日は果てしなく長く感じる。当分の間は戻れないから、頭がきっと覚えようとしているのか。 「僕はこの街、好きだよ。歩けばとりあえずの物は揃うし、人もそれなりに温かい。だけど、僕にはこの街にいる資格がない」 「──資格、ねえ」 「まあ、お前がそんなに冷静でいられるのも凄いけど」  僕は、お前の爺さんを殺したんだぞ。 「あのな。人が忌み嫌ってたものに、今更感情なんて湧くかよ」  当然の答えだと思う。近所であんなに嫌われていた人間もいないから。でも、別に彼の返答も僕にとっては救済じゃない。それでどうなるわけでもなく、どうしようもなく、それは僕のエゴでやったことだった。  それに、この狭い町じゃいつかバレるから、家族を巻き込まない最善の策を取らないといけなかったのも確かだ。でもそんなことを考えていると、言い訳と焦燥が幾度となく頭の中を駆け巡る。  幼いころの失敗、誰にでもある衝突、若き日の淡い恋、罪深き日々。真っ白になったら、と願っていた頃。 「もう、行くんだな」 「ああ」 「──ところで、お前がここを出る前に、一人だけ会ってほしい人がいるんだ」
 僕は、「会ってほしい人」との待ち合わせ場所である、尖った屋根の教会に来た。 「ここから出る前に、お前以外と喋ることになるとは思わなかったな。その、待ち合わせてる奴も秘密は守ってくれるんだろうな?」 「ああ、もちろん。そうじゃなきゃ、君にも会う理由はないだろ?」  彼は軽く答える。  祈りを捧げる人々のなんと弱く、しかし強き事よ──ああ、神よ私をちっぽけな箱庭から解放し給へ! 教会を見ていると、つい、そんなことを考える。  すると、角から小さな少女が出てきた。  見覚えのある顔だ。  儚く消えそうな端正な顔立ちは、どこか透明にすら思える。スマホにつなげたイヤホンを耳から外し、不満を口にする。 「あのさ。いま、朝の4時なんだけど。こんな時間に呼び出して、非常識とか思わないわけ?」 「近くの駅の始発に彼を間に合わせるようにしつつも、君の疑問に答えてもらうには、この時間しかなかったんだ。ごめん、今度駅前のケーキ屋でなんか奢るわ」 「……まあ、それはいいけど。私も、嫌だったらここ来ないし」  クラスも部活も同じこの3人で、よく駅前のラーメン屋に行った仲だ。僕は醤油で、あとのふたりは豚骨。〆はご飯を頼んでおじやにするやつ。  何度もくだらないことを話した。真剣な話をしたことなんて、一度もなかった。なのに今、なぜ彼女が僕のことを知ろうとしているのか。目的を知りたくて、前のめりになるところを抑える。  彼が促した。「さ、聞きたいことを話してくれよ」  何故だか彼女はすぐには口を開かなかった。目を閉じて、白い息を吐いて、まっすぐ遠くを見据える。手はそわそわして落ち着かない。そのくせ顔は静かで、悟りを開いたようだった。  そして、やがて観念するように言葉を紡いだ。 「──本当に貴方が殺したのか、私には疑問がある」  声は震えていた。  だけど、それはきっと怒りではない。恐れでもないかもしれない。目の前で俯く僕を責めたいわけでもなく、ただ理由を知りたいからここに来たのだ、と言っているようだった。  彼女はいつもそんなやつだった。 「だって、さ。どう考えても、貴方が私を殺す動機もない。しかも、そんな薬を飲ませるなんて器用なことをできる性格じゃないのも知ってるよ」 「なんでそんなに俺のことを庇うんだよ」 「庇うも何も、私、見てるし」  冷たくも芯のある眼に見据えられた僕は、正直に言って観念した。僕はやはり見透かされていたのかもしれない、と思った。 「──霊感の強いお前を連れて行って良かったよ、やっぱり。無力な僕は、お前がいなければ弁明もできない」 「そうか」 「確かに、君の言う通りだよね。僕は薬を手に入れられないし、調合する能力はないから」  違う。僕が言いたいのは、そんな言い訳ではなく、 「……いいや、違うな。最後に僕に会ってくれるのは、なんていうか、とても嬉しかった」  彼女は少しだけ笑みを浮かべて、目を伏せた。束の間、3人だけで会える最後の時間は、きっと誰にも理解されない尊い時間だった。  そして、それを胸に抱えたまま、僕は旅に出ると思う。  本当は言ってしまいたかった。学校の清掃員だった彼の爺さんが、毒を盛った、だから君は死んだんだ、と。だけど、それを言ってしまえば崩れる時間だってこともよく知っていた。  それだけのことだけど、絶対に言えなかった。
 僕の決心を揺るがせたくなくて、わがままを言って始発電車を待つホームまで見送ってもらった。「やっぱり残る」とは今更言えないし言いたくない。  再び雪が降り出していた。きっと真心を持って、彼らはこれからもこの街で生きていくのだろう。そのために僕がこの街を出て行かなくてはならなかったのだ。帽子を目深に被った彼と、いなくなったときの、あの頃のままの彼女が手を振る。そして、僕は見えなくなるまで手を振り返す。  ようやく街は深い夜から明けて、強くて冷たい光を受ける。気づけば、雪景色だけが僕を見ていた。
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tocchiclub · 5 years ago
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ソーラーパネルを冷却するための新しいパッシブ技術 エジプトの科学者たちは、PVモジュールを冷却するために水と酸化アルミニウムと塩化カルシウムの六水和物の混合物を使用することの有効性を調査しました。調査結果によると、最適なパフォーマンスは75%の水の溶液で観察されました。 提案された冷却剤のアプローチは、ソーラー設備における水の使用を減らすことができます。 画像:Baltine / Flickr エジプトのベンハ大学の科学者たちは、水と、酸化アルミニウム(Al 2 O 3)と相変化材料の塩化カルシウム六水和物(CaCl 2 H 12 O 6)の混合物を使用したPVパネルのパッシブ冷却技術を提案しています。相変化材料(PCM)–熱エネルギーを蓄えて温度の安定化に役立つ化合物–は、溶融や凍結などの物理的状態の変化を通過するときに、大量の「潜熱」を吸収または放出できます。 Benhaの研究チームは、パッシブクーラントのさまざまな混合物を50 kWの多結晶PVパネルに適用し、カイロの夏季のパフォーマンスを未処理のパネルのパフォーマンスと比較しました。 このシステムには、冷却ユニット、DCポンプ、バルブ、水流メーター、および接続パイプの使用が含まれていました。アルミニウムチャネルは、水とAl 2 O 3 / PCM混合物のために製造されました。チャネルは2つのパネルの下に配置され、パネルは南に調整され、水平から30度の方向を向いていました。 技術 PCM混合物を融点まで加熱して液体を形成し、Al 2 O 3 ナノ粒子をアルミニウムチャネルに加えた。「PCM液体中の粒子の分散は、4つの異なる質量濃度の攪拌槽を使用して行われます」とグループは述べた。 研究者らは、PVの電流と電圧、前面パネルと背面パネルの表面温度、水の入口と出口の温度、日射量、周囲の乾球温度、風速を記録しました。 エジプトのチームは、「水やAl 2 O 3 / PCM混合物を使用するかどうかにかかわらず、冷却システムを適用すると、非冷却の[パネル]と比較してセル温度が著しく低下します」と述べています。 研究者たちは、水とAl 2 O 3 / PCM液体の混合物は水だけの使用よりも優れており、75%の水と25%のAl 2 O 3 / PCMで最高の性能が記録されたと述べています。 水の使用 研究者は、Al 2 O 3 / PCM混合物を単独で使用しても最良の結果は得られなかったが、冷却用に水の必要性をなくすことが最適な解決策になる可能性があると示唆しています。 研究結果は、再生可能エネルギーおよびScienceDirect Webサイトで公開された、「Al 2 O 3 / PCM混合物および/または水冷技術を使用した太陽電池の性能向上」の論文に示されています。 CaCl 2.6 H 2 O–Fe 3 Cl 2.6 H 2 O共晶を相変化材料として使用する同様の手法が、最近、インドのKPR工科大学および国立工科大学の科学者によって提案されました。 #太陽光発電 #hikarakuyho https://www.instagram.com/p/B_2HMR1gjIK/?igshid=134tshixj0c75
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