#亀戸美容院
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kennak · 2 years ago
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1 交付決定の取消し等を行った事業者【11事業者】 Assist・Medical株式会社 所在地 埼玉県富士見市上南畑240番地 代表者 代表取締役 大関翔太 事業所 1か所 調剤薬局バルナバ大森店 補助金 交付決定額 約2億円 交付済額 約3,200万円 措置日 令和5年5月31日 措置内容 交付決定取消し・返還命令 措置理由 不正の手段により補助金の交付を受けたため 渋谷美容皮膚科クリニック 所在地 東京都渋谷区渋谷二丁目10番15号 NV1 Bldg.8階 代表者 院長 原田慶堂 事業所 2か所 渋谷美容皮膚科クリニック、アリュールクリニック 補助金 交付決定額 約3,700万円 交付済額 約1,400万円 措置日 令和5年5月31日 措置内容 交付決定取消し・返還命令 措置理由 不正の手段により補助金の交付を受けたため 株式会社メディトランセ 所在地 東京都新宿区北新宿一丁目4番7号 代表者 代表取締役 加藤篤彦 事業所 21か所 tokyoartsgallery、個別指導Wam飛田給校、個別指導Wam清水が丘校、個別指導Wam小宮町校、個別指導Wam小山田桜台校、東京湯島指導センター、東京駒場指導センター、【PCRラボ】ICheck×nanoAce 町田駅東口前PCR検査場、個別指導塾スタンダード市ヶ谷教室、個別指導塾スタンダード西日暮里教室、赤坂見附・無料PCR検査センター、四谷三丁目・無料PCR検査センター、六本木・無料PCR検査センター、【PCRラボ】ICheck×nanoAce浜松町駅前ハマサイトPCR検査場、【PCRラボ】ICheck×nanoAce品川駅港南口PCR検査場、【PCRラボ】ICheck×nanoAce大井町駅PCR検査場、個別指導Wam青戸校、フラクタルPCR検査センター、ICheckPCR検査センター有楽町、【PCRラボ】ICheck×nanoAce 赤坂PCR検査場、炭火串焼き「昌」 補助金 交付決定額 約23億円 交付済額 約13億円 措置日 令和5年5月31日 措置内容 交付決定取消し、返還命令 措置理由 不正の手段により補助金の交付を受けたため 株式会社HOS 所在地 東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目38番13号5階 代表者 代表取締役 日下部雄太 事業所 7か所 アステル薬局無料PCR検査センター神田駅北口、同センター田町駅、同センター武蔵小山駅、同センター亀戸駅、同センター池袋駅、同センター銀座、同センター御徒町駅 補助金 交付申請額 約33億円 措置日 令和5年3月31日 措置内容 事業者登録取消し、不交付決定 措置理由 検査の実施が適切に行われていないと認められたため 不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため 株式会社メタボスクリーン 所在地 神奈川県横浜市中区寺久保34番1号 クリオレミントンハウス横濱山手ロワイヤル412号室 代表者 代表取締役 関澤隆一 事業所 3か所 メタボスクリーン東京第一研究所・コロナバスター東京本部、PCR検査センター東京ラボ・コロナバスター西尾久店、コロナバスター赤坂店 補助金 交付決定額 約8.2億円 交付済額 約3.2億円(交付済額は返納済み) 措置日 令和5年3月31日 措置内容 事業者登録取消し、交付決定取消し、返還命令 措置理由 検査の実施が適切に行われていないと認められたため 不正の手段により補助金の交付を受けたため 医療法人��風会 所在地 大阪府大阪市中央区高麗橋一丁目7番3号TheKitahamaPLAZA3階 代表者 代表 久保伸夫 事業所 4か所 YELL合同会社中河原PCRセンター、無料PCRセンター東中野駅前、平井駅前PCR無料検査センター、ケーズ桜台駅前無料PCRセンター 補助金 交付申請額 約28億円 措置日 令和4年12月28日 措置内容 事業者登録取消し、不交付決定 措置理由 検査の実施が適切に行われていないと認められたため 不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため 医療法人社団彩祥会 所在地 東京都北区赤羽二丁目23番2号 鵬ビル1階 代表者 理事長 中島知賀子 事業所 4か所 麻布十番採取所、アンフルール採取所、大田区採取所、瑠璃色の地球採取所 補助金 交付申請額 約6.3億円 措置日 令和4年12月28日 措置内容 事業者登録取消し、不交付決定 措置理由 検査の実施が適切に行われていないと認められたため 不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため 医療法人社団JOY 所在地 東京都中央区銀座二丁目11番8号 ラウンドクロス銀座二丁目2階 代表者 理事長 伊東絵美奈 事業所 1か所 エミーナジョイクリニック銀座 補助金 交付決定額 約3.5億円 交付済額 約630万円(交付済額は返納済み) 措置日 令和4年12月28日 措置内容 事業者登録取消し、交付決定取消し、返還命令 措置理由 検査の実施が適切に行われていないと認められたため 不正の手段により補助金の交付を受けたため 向日葵商事株式会社 所在地 東京都中央区銀座三丁目12番19号4階 代表者 代表取締役 田中ゆかり 事業所 3か所 四ツ葉薬局、向日葵商事株式会社、中目黒トライ 補助金 交付申請額 約5.7億円 措置日 令和4年12月28日 措置内容 事業者登録取消し、不交付決定 措置理由 検査の実施が適切に行われていないと認められたため 不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため 株式会社ヒューマンプランニング 所在地 和歌山県有田市宮原町須谷535番1号 代表者 代表取締役 富山晃至 事業所 2か所 南大塚無料検査場、狛江無料検査場 補助金 交付申請額 約3.9億円 措置日 令和4年12月28日 措置内容 事業者登録取消し、不交付決定 措置理由 検査の実施が適切に行われていないと認められたため 不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため medical 4 men clinic 所在地 東京都中野区東中野二丁目24番13号 スイートルーム302、201、202 代表者 院長 中島知賀子 事業所 8か所 medical 4men clinic、東麻布PCR検査センター、東中野PCR検査センター101採取所、赤羽採取所、泉岳寺採取所、PCR検査センター向原駅前店、江古田採取所、PCR検査センター亀有店 補助金 交付申請額 約69億円 措置日 令和4年12月28日 措置内容 事業者登録取消し、不交付決定 措置理由 検査の実施が適切に行われていないと認められたため 不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため
PCR等検査無料化事業補助金交付決定取消し等|東京都
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kachoushi · 2 days ago
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各地句会報
花鳥誌 令和7年2月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和6年11月2日 零の会 坊城俊樹選 特選句
船だまり濁れば冬の匂ひかな 和子 秋簾上げてあいさつ船番屋 昌文 時雨るるを亀の貌出す船溜り きみよ 冬菊を咲かせ運河に棲んでゐる 和子 釣船は沈まず冷えてたゆたひて 軽象 花魁の高き塗り下駄すさまじや 毬子 冬近し下駄に鼻緒の穴三つ 緋路 秋の蠅かつて不夜城だつた街 久 踏切の音織り交ぜて初時雨 順子 秋雨の音に艀の朽ちゆける はるか
岡田順子選 特選句
秋簾上げてあいさつ船番屋 昌文 傘に触れ秋霖に音生まれたる 緋路 街道のしるべや松の色変へず はるか すげられぬ鼻緒は秋霖に置かれ 季凜 冬菊を咲かせ運河に棲んでゐる 和子 炉火恋し品川宿へ止まぬ雨 毬子 品川宿の空は映さず冬の水 和子 鯨塚とは鉄に時雨つつ 俊樹 退助の墓碑に秋の蚊とまりけり 緋路 霧の香は花街の眠りの中に きみよ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年11月2日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
空小春鉄路に音の残りゆく 成子 古井戸は地震観測点蚯蚓鳴く 睦子 菊の酒男励ます女たち 朝子 小春かな夫のわがまま許せる日 光子 待たされたあげくの返事つづれさせ 久美子 長き夜エンドロールは最後まで 修二 夕露の触れたる指に紅をさす かおり 人知れずそれぞれの修羅十二月 孝子 幼子の肩やはらかし指小春 成子 我が証並ぶ書棚に秋日入る 修二 背凭れに秋冷重き服垂れて かおり 深秋の祈りに透きしペンダント 同 木の実降る淋しくなると窓を開け 美穂 倖せと来て翅収む赤とんぼ 朝子 秋刀魚食ぶB面の曲流れをり 修二 小春日や黒留袖の猩々緋 美穂
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年11月4日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
街騒にあれど露けき虚子の句碑 かづを 山中に偲ぶ人あり深む秋 同 萩の寺影にも風の棲みてをり 同 仏舎利塔故山の紅葉侍らして 同 秋祭朝���り晴れて御輿出る 匠 池の面に紅葉且つ散る藩主邸 笑子 紅葉落つ風の調べを携へて 千加江 夜の帳金木犀の香をもちて 雪 いさゝかの雲も情けや後の月 同 今日の月長き手紙を書きにけり 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年11月8日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
二階より少し見ゆ海冬の波 すみ子 紫蘭咲く長き不在の牧師館 佐代子 菊日和産着干す風隣から 悦子 毛糸編むたぶん少し淋しいから 都 採血の針ためらひて霜の朝 悦子 ぽつりはらり立冬の雨鍬先に 美智子 藪枯手繰れば蔓の二階まで 宇太郎
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年11月9日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
花びらを重ねて薫る野菊叢 三無 残菊の香の供華愛し陽子墓碑 亜栄子 山門も開け放たれて石蕗の花 美枝子 冬日背にひとり拝する年尾句碑 秋尚 小春日や背丸くして影二つ 多美女
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年11月11日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
夕の灯のふとゆらぎたる落葉して 三無 厨より笑ひ声洩れ花八手 秋尚 落葉して遠く港のネオンみゆ ます江 暮れなづむ細道八つ手白々を 和魚 汲み置きの桶に落葉のニ三葉 怜
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年11月11日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
大根を炊きおき明日は入院す 実加 庭の石蕗も少し待てば花日和 令子 冬初め頑固爺さん星となり みえこ 小春日や声賑やかき美容室 あけみ 木枯や珈琲飲んでゐる夕べ 裕子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年11月12日 萩花鳥会
臀ポケット光るスマホや冬ほたる 健雄 もう一杯注ぐ手の皺秋長夜 俊文 大根のまるき厚切りおでん種 恒雄 苔に散る山茶花しばしそのままに 美恵子 湯気向こう大根頬張る母卒寿 綾子
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令和6年11月15日 さきたま花鳥句会
杜の秀に残照として冬紅葉 月惑 曖昧な季節移ろひ冬の宿 八草 七五三絵馬をはみ出す鏡文字 裕章 吊革の軋む重さや冬めける 紀花 神無月巫女の鈴舞ひ厳かに ふゆ子 新聞の社説読みつつ大根煮る としゑ 今朝の冬猫背の影を濃くのばし 康子 衣も食も風も音たて冬に入る 恵美子 凩の去りて夜明の星数多 みのり 父見舞ふ施設の駅や冬の月 良江
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令和6年11月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
大寺の誦経とよもす実南天 幸風 神の留守句碑に微睡む雀どち 月惑 日の欠片程に山茶花綻びし 斉 福耳の虚子像和む七五三 三無 散るときの造花めきたる冬薔薇 千種 蝶上りゆける小春の青天井 同 虚子像に日のあたりたる初冬かな 月惑 波郷忌や天日遠く雲流れ 千種 虚子像の彫り深くして冬日影 月惑
栗林圭魚選 特選句
大寺の誦経とよもす実南天 幸風 冬薔薇の残る重みを支ふとげ 久子 丹精を花名に込めて菊花展 三無 枯れ園になるに間のある日射しかな 同 福耳の虚子像和む七五三 同 散るときの造花めきたる冬薔薇 千種 冬鳥の森の高��を鳴き渡る 斉 波郷忌や天日遠く雲流れ 千種 炒り豆の食べる手止まぬ夜長かな れい
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年11月20日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
菊人形夜の魂のあり所 雪 此の世の火使ひ果して近松忌 同 煮大根語り継がれし母のこと 笑子 冬の蝶番もつれて黄を零し 同 切妻の吉江の里の近松忌 同 大根まだ役者然にはほど遠し 数幸 存問の吐露するほどに石蕗の花 同 山茶花に初恋の日々顧みる 隆司
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和6年11月16日・21日 柏翠館・鯖江花鳥合同句会 坊城俊樹選 特選句
手に触れし物に一人の秋惜しむ 雪 ありつたけの包丁研ぎて爽やかに 同 山門を入りし一歩に雨の萩 同 夏場所の粋に崩れし大銀杏 同 小鳥来て明るき声頭上より 同 北国の空の深さを夜々の月 同 身ほとりに秋蝶何を告げんとて 同 人形は人形の顔菊着ても 同 留守を守る阿吽の二匹神は旅 かづを 爽やかや空を画布とし描く雲 同 注連作り終へて屑藁焚かれけり ただし 大鳥居三叉路にあり冬日向 同 甕墓の千年杉や落葉道 同 灯る窓灯らぬ窓の里時雨 真喜栄 雪囲ひ百万石といふ気品 同 御城下の落葉踏みしめ踏みしめて 洋子 流れ星幼き祈り如何せん 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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yoshida-house · 4 months ago
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2024年11月
11月、九州に二度、そして魅力的な対バン共演満載の盛りに盛った内容となっております。どうぞよろしくお願いいたします。 詳しくはこちら 11/3(日)大阪 音凪  文化の日スペシャル企画 『チュー星人は襲来するのか?』 出演:森元暢之紙芝居一座(森元暢之 たらすな) 、ふちがみとふなと 11/4(月・祝)滋賀・大津 下横座 浪花の歌う巨人・パギやん(趙博)トーク&ライブ  ゲスト:ふちがみとふなと 11/8(金)福岡 カヨカリ 『ふちがみとふなとLIVE @ 西公園カヨカリ』
11/9(土)門司港 徳念寺  出演:ふちがみとふなと やないけい 詳細は追って 11/10(日)大分 加藤理容所 畠んステージ  加藤理容所 開店3周年記念ライブ 『とりあえず4年をめざします!』 出演:佐藤幸雄vo,g、倉地久美夫vo,g、ふちがみとふなと      OA/Oi3(かとうばく+亀井たけし) 11/16(土)熊本 橙書店 ふちがみとふなと6年ぶりライブ 『またまた勝手に来ました』
11/17(日)鹿児島 天文館カフェ  #ソコニアルオト @tenmonkancafe  『ベースと歌の二人組 ふちがみとふなと   再びいちからよろしくお願いします 13年ぶりの鹿児島ライブ』 11/23(土)京都 ザ・西院フェス2024 詳細未定  11/24(日)京都 おもちゃ映画ミュージアム ふちがみとふなと企画 『茶目子の一日をEttの生演奏で観よう!』 出演:Ett、ふちがみとふなと 11/29(金)京都 わからん屋 II 月イチワンマン  11/30(土)神戸 ビッグアップル  BIG APPLE 35th Anniversary  『ふちがみとふなと、大谷氏+とっちゃん  ABBAみたいにBIG APPLE35周年をお祝い!』
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milkteabonbon · 4 years ago
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三月前半日記
3/1
腱鞘炎をやっちまったのか薬指と子指から肘にかけてシクシクと痛い。サポーターつけるべきでしょうか。わりと本当に痛いので明日も同じく痛むようなら病院だな。
3/2
首から痛みが来ているのではないかとの見立てでニョーと首を伸ばされる。何度も伸ばされる。亀のようであった。他にも腕に低周波を流され意に反して指がゴニャゴニャ動いたりしました��恥ずかしかったです。
3/3
昨日のリハビリ後は痛みもしびれも出ず快適に過ごせたが夕方になると普通に再発。それもこれも首が逆S字を描いているからなのだ。やはり労働は身体に良くないのだ。首を回したり肩を回してその場をしのぐ。
3/4
クロテッドクリームの虜となった彩村、成城石井で爆買いをするの巻。ブルーベリージャムとマーマレードも買い足した。スコーンには酸っぱいベリーのジャムが一番合うと思っています。でもあんまり売ってないよね。明日こそクランベリージャムをゲットせねばならぬ。
3/5
昨晩焼いたスコーンでモーニングティー。早起きしてゆっくり朝ごはんを食べる習慣をつけたい……。そして帰りにしっかりクランベリージャムを買いました。クランベリージャムジャンキーです。おうちに湿っ地があれば栽培できるのになー!物件サイトを見ても湿っ地付き戸建てなんて載ってないんだもの。
3/6
メイッコの入学祝いを探しにジュンク堂へ。オバチャンの趣味を押し付けてすまんと思いつつ「私が子どもの頃読みたかった本ベスト」を選んで贈りました。
3/7
スーパーでうすいえんどうを見つけたので豆ごはんを炊くことにした。ぱりぱりとさやを剥いていると子どもの頃、台所で晩ごはんの手伝いをしていた場面を思い出す。当時は豆ごはんが青くさくて嫌いだったのに���は不思議とおいしく食べられます。大人になったからか、豆ごはんが好物の人と添っているからか、さてはて。
3/8
春コートをクリーニングに出していたのを引き取りに行った(家人が)。もうタイツの季節は過ぎたかしらとストッキングを穿いているのですが3日で破れるのでどうかしている。ハイソックスタイプにしようかな。
3/9
体調不良でダウン。縦になれず横になるしかない日だった。横になり過ぎて筋肉痛になった。
3/10
朦朧としつつ出社すると山ほど仕事をいただいていて5分で帰りそうになりました。気がつけば定時の鐘が鳴り響いていたのでとっとと帰る。
3/11
一昨日の私のツケを今日も食らって微笑む私(微笑むしかない)。大原則の定時上がりを破ってしまったのでケーキを食べて帰ります。
3/12
社会人になってから誕生日は「自分に目一杯お金をかける日」に決めているため、エステ・ネイル・美容院の3本立てでお送りしています。ご飯を食べる暇がないため歩きながらオニギリを詰め込んでいるところです。皆さんは余裕を持ったスケジューリングでバースデーをエンジョイしてくださいネ!
3/13
夜中に春雷が鳴り響いていた。朝は綺麗に晴れ上がっている。家人が注文していたバースデーケーキをもりもりと食べる。ネームプレートには私の名前がチョコレートで書いてある。人間は子どもの頃もらえなかったものをずっと欲しがり探し求めると聞いた。二十九歳になりました。
3/14
朝、腰から異音が。いわゆるぎっくり腰である。歩けないわ立てないわで一日ベッドで過ごす羽目に。ホワイトデーのお返しにもらったチョコをありがたくつまみつつお布団に包まれている。
3/15
ペンギン歩行で会社までたどり着きガシガシと働く。床に落ちたマーカーを隣席の人に拾ってもらい、会社にもいい人はいるんだなと思いました。いや、みんな敵です敵。
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guragura000 · 4 years ago
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手綱 (2016)
「パート社員になれないか」
 上司は開口一番私にこう言った。私は、やっぱりそうか、と思った。私の頭がおかしいからだ。
 事の始まりは大学一年生の時だった。人混みにいると「バカ」「くせーよ」等の悪口が聞こえるようになり���たまらず精神病院に駆け込んだ。
「あんたは病気です」
 医師からあっさり太鼓判を押された。何種類か薬を処方される。それらを飲み続け、はや五年になる。
 そういうわけで仕事中も私の疳の虫はてんで落ち着かない。体のどこかに暴れ馬が住んでいるのではないかと錯覚するくらいだ。
私は突然どこかに向かって飛び出そうとするし、実際に飛び出したりもする。先輩に連れ戻され、パンを買い与えられ、同情からの貰い泣きまでされてしまう。
また前ぶれなく涙腺が崩壊する。涙が止まるまでの三十分間、業務そっちのけでトイレに引きこもる。
朝、憂鬱で体が強ばり、片道徒歩十五分の通勤に四十分もかかってしまった。医者に相談するとマジかよと漢方を処方されるが、その対処法だけではやはり限界があるようだ。私の暴れ馬の手綱はどこへいってしまったのか。
というわけで私は自分が会社のお荷物だと知っていた。ポンコツをここまで使っていただいたのだから、むしろ感謝しなければなるまい。己の使えなさを自覚しているのにも関わらず図々しく居座るとは、全く迷惑な社員である。そんなわけで私のノーミソはクールにクビ宣告を受け止めた。かっくいい。
 だがしかし。アパートのドアをくぐった瞬間、私はぶっ壊れてしまった。腕を切り刻むのがやめられなくなってしまったのだ。暴走する体に反し、頭は冷静だった。この状況を馬鹿馬鹿しいと俯瞰する余裕があるくらいだ。いつもそうなのだ。唐突に私の体は突拍子もないことを始めやがるのだ。このドス黒い暴れ馬、こんちくしょうめ。
 右手が頑なにカッターを放そうとしないので、たまらず病院に駆け込んだ。ふらふらして椅子に座っていられない。そういえば七日間ほど物を食べていないような気がする。看護師に具合が悪いので寝かせてほしい旨を伝えると、優しくベッドまで案内してくれた。真っ白な布団に寝転がる。すぐに見知らぬ顔の男性医師がやってきて、カーテンを閉められた。穏やかな声で質問される。
「どこを切ったの?」
「お腹と腕と太腿です」
「見せてもらうね」
 あっさり服をめくられた。腕をまじまじと観察され、恥ずかしさがこみ上げた。誰かにリストカットの傷を見せるのは初めてだ。
「結構ひどいね」
と医師は言った。
 嘘だろう。ネットに転がっていた画像で、私より深い傷をこしらえた人々を嫌というほど見た。自傷というワードで��索をかけると、全世界の目立ちたがり屋が血液を搾り出しているところを容易く見物できる。本気で苦しむ彼らに比べて、私は甘えている。私は演技をしている。本当は辛くなんてないはずなのに、同情を買うためにパフォーマンスをしている。だから私は傷跡を隠す。自分の卑怯さを誰かに見られないように。十代の娘でもあるまいし、この年になって自傷しているなんて情けない。この程度の生活など皆容易くこなしているのだから、私も追いつかなくてはならない。私は不登校をして、ただでさえスタートダッシュに遅れているのだから、倍速で走らなければならないのだ。けれど、と私は思う。私が走った分だけ、皆は先に進んでしまう。私は一生彼らに追いつけない。それって、まるでアキレスと亀ではないか。
 医師は私を見た。悲しげな眼差しだった。そんな目で見ないでくれ。自分がいかに哀れか思い知りたくない。
「入院ですね」
と告げられた。
「どうしてだ」
と私は思った。私の頭頂部のコックピットの操縦士がケロッと言い放った。
「まだ大丈夫でしょ」
 私の心の声が反発する。
「いや大丈夫じゃないだろ、正気か。また体調を崩すぞ」
「甘ったれたこと言って。そんなんじゃ今に社会に適応できなくなるよ」
「もうなってるよ。それに仕事に戻ってまた腕を切り刻むはめになるのなんてごめんだね」
「自分の体よりも常識的に暮らす方が大事でしょ! だから今までガンガンいこうぜモードで運転してきたんじゃん。やっと人間のふりが板についてきたというのに、その努力を無駄にするの?」
 自分同士が問答している。全く私の操縦者は信用ならないやつだ。放っておいたらどこまでも無理をしようとする。だから私は医師に従った。これで私も完全なるキチガイだ。
 サインバルタ、メイラックス、ラミクタールにレクサプロ。そのような薬を飲み続けてもまだ大丈夫だろうと思っていた。自分のおかれている状況を説明することができたし、暴れ馬が顔を出しても誘因を突き止めようと頭を絞ってきた。使える手段なら何でも使った。本を読み、過去を分析し、自分の感情を書き出して整理し、思いの丈をぶちまけた動画を撮り何度も見返した。
 手に取った精神医学の本には、情緒不安定には少なからず親の愛情不足が影響していると書いてあった。何百回も読み返し考えたが最終的に出た結論は「アホか」。それだけである。過去はどうしようもないのだ。消えようのない記憶を突っつき回したところでどうなる。親を許そうとすればするほど憎らしくなるだけだった。精神医学者は揃いも揃って私に親殺しを勧めた���らしい。
自己カウンセリングなどといううさん臭い儀式も一応試した。「心の中でヨウショウキの自分を抱きしめてあげましょう」? できるか! そんなものただの茶番だ。抱きしめたところでどうなるというのだろう。イメージした幼い私には表情がなく、手触りもない。今の私と同じで「だからといって何なのだ」と呆れているようにも見える。お前が私の馬をギャロップさせるのか?可愛い悪魔め。
幾ら「客観的に」分析しようが、元の認知が歪んでいては意味がない。お手上げだ、と本を放り投げる。私一人ではどうしようもない。私は何とか自分を説明する術を手に入れた。暴れ馬に手綱を付けさえすれば完璧に手懐けられると思い込んでいたのだ。しかしそれは錯覚だった。手綱は、手綱はどこにある。
 緊急病棟に入れられた。割腹のいい主治医は、
「自主入院という扱いになるから、あんたがもう大丈夫だと思ったら退院していいからな」
と言った。何じゃそりゃ。あっさりしたものだ。
「とりあえず今週末まで居とくか?」
「じゃ、そうします」
「分かった、手続きしておく。⋯⋯もう絶対に自分を傷つけるな。傷つけたくなったら看護士に声をかけるんだぞ。いいな。これは忠告じゃない。約束だ」
 どうしてだろう。どうして人は口を揃えて自傷をやめろと言うのだろう。私は「やめます」と微笑みながら首を傾げ続けた。自ら死ぬのは悪いこと。自分を粗末にするのは悪いこと。言葉の意味は理解している。けれど感覚として分からないのだ。
 誰かと会話をし、笑顔で家に帰る。ドアがバタンと閉まった瞬間、私の何かが爆発する。狂ったように酒を飲み、ぶっ倒れゲロを吐き、またはカッターで腕を切り始める。翌日、何事もなかったかのように同じ相手と談笑をする。私は皆の笑顔を壊さぬために自分を傷つけていた。ストレスを自分にぶつけて発散していれば誰も傷つけずに済むからだ。私は自己犠牲的な精神を誇りさえした。思慮深い思いやりのつもりだった。だが私の心がけは、どうやら愛ではなかったようなのだ。私はいつの間にか間違った方法で人を愛そうとしていたらしい。
「お前、またやっちまったなァ」
 私の天使が頭上をひらひら飛び回り、笑う。悪魔は黙っている。もう笑い疲れたんだろう。
 自傷をしない。やればできるとたかを括っていた。ところがどっこい、すぐに切りたくて仕方がなくなり頓服をもらうはめになった。漢方だ。苦いくせに全然効かない。
 二日目、見えない手が私の頭を撫でる。気持ち悪くてライブ会場さながらにヘッドバンキングをする。看護士が頓服を持ってきてくれる。ホリゾンと書いてある。
 三日目、野獣のように唸りながら転げ回る。腕を切る以外の怒りの発散方法が分からない。ベッドを殴る。壁に這いつくばって拳を叩き付ける。天使が「クソくらえ!」と叫ぶ。随分口が悪い。冷静な私が部屋の片隅で「あーあ、外に聞こえちゃうかもな」と溜め息をついている。私が粉々だ。
 四日目、医師が診断書を持ってくる。「重篤な障害がある」と書いてある。「イカれちまった!」うるせぇ、三月兎はディズニーの中に引っ込んでろ。
 五日目、ようやく落ち着くものの、休む暇もなく色欲まみれのオヤジ、いや失礼、年配の男性患者に付きまとわれる。気安く名前で呼ぶな、と思いながら柔らかな笑顔で追い払う。病室のベッドでぼーっとしていると、
「ねえ!開けてよ!開けてよ!」
とドアをバンバン叩かれた。恐ろしくなって看護師に相談する。すぐに対応してくれたらしくオヤジの姿が消えた。主治医がやってきて、
「何があってもぜっっっったいに扉を開けるなよ」
と言い残し去っていった。もし鍵をかけ忘れていたらどうなっていたのだろう。私、結構ピンチだったのでは。ゾーッと鳥肌が立った。
 夜、どこかの部屋の婆さんが声を張り上げて泣き始める。何がそんなに悲しいのだろう。遠吠えのような悲鳴の中、私は睡眠薬漬けの眠りに沈んでゆく。
 六日目。外出申請の書類を記入する。ここでは書類を提出し許可が降りなければ外出できない。病棟の入り口に鍵がかかっているのだ。以前から知識として知ってはいたけれど、実際に体験してみるとひどい閉塞感だ。無事外出を許されたのでアパートに帰り、シャワーを浴び、パソコンを申し訳程度に触って病院に戻る。外出時間は一時間だけなので大したことはできない。
 消灯時間になっても眠れず、窓枠に腰掛け景色を眺めた。下方を車のライトがきらきらと駆け抜けてゆく。あれらはどこからやってきて、どこへ向かうのだろう。私はどうしてここにいるのだろう。私の人生はどこへ向かっているのだろう。健康体であるはずなのに、わざわざ薬を飲み腕を切り入院までしている。許可が出なければ外出すらできない。私は閉じ込められている。どこに。どこだろう。私の馬は、忘れようと押しやった私の痛みそのものなのだろうか。存在を思い出してほしいがため、何度も暴れるのだろうか。
 入院中、私は一度も泣かなかった。泣くような出来事は何一つ起こらなかった。私は不味い昼食を口に運びながら「仕事辞めよう」と思った。
 何日目か数えるのをやめる。ここでは食べ物しか娯楽がない。昼食にオレンジが出る。かぶりつくと爽や���な香りが口内に広がり、甘酸っぱさに舌がキュウキュウと悦ぶ。私は果実を見つめる。何てきれいな色なんだろう。じんわ��と黄色い幸福に包まれる。ふいに、子供の頃オレンジをよく食べたことを思い出す。今では皮を剥く面倒さが先立ち手をつけなくなってしまった。私は青い匂いを嗅ぎながらふと「海に行きたい」と思った。それから花を見たいと思った。大きな大きな木の下で寝そべりたい。どこまでも続く草原に佇み、ざわめきに耳を傾けていたい。それか湖でもいい。凪いだ水面に滲む杉の木を見つめていたい。私はどうしてこんなところにいて、どうでもいいものに囚われているのか。
 大切な人々を戸惑わせてしまう、言うことをきかない私の体。本当は薬を飲みたくなんかない。体を傷つけたくなんかない。自室で腕を切る度に思うのだ。誰かあのドアを開けて入ってきて。カッターを取り上げて、暴れる私を思い切り抱きしめて。誰か私の血の、魂の流れ落ちるのを止めてほしい。この傷跡にキスをしてほしい。当然ながらそれが叶ったことは一度もない。
 私の天使が言う。
「問題を片付けるのはさァ、自分なんだからネ」
 そうっすね。
「最後に頼れるのはお前自身なんだって。分かってるんだろ」
 悪魔が言う。そうっすね。そうですよね。
 SOSの旗をあげたとする。だがここは海のど真ん中だ。船の航路からは外れている、誰にも気付かれやしない。泳いで陸まで辿り着くしかないのだ。あるいはここは地中深いトンネルだ。私のいる場所がどの地点かなんて自分にしか分からない。ここがどこなのか分からなくても、歩き続けなければならないのだ。どこかに辿り着くために。生きてゆくために。長い道のりだったように感じていたけれど、まだ人生の半分も歩いていなかったなんてね。
 病室を移される。同じ年頃の女性と同室になる。彼女の手首にも規則正しく傷が並んでいる。
 最終日、何となく話をする。
「どこかに行っちゃいたいなあ。何もかも捨ててさ」
 彼女は薬でもつれる舌で言った。私は頷く。
「ああ、分かります。私も出社する道すがらよく考えました。このままバスに飛び乗れば、二時間で東京に行ける。このまま引き返して車に乗れば、三時間で海に行けるって。そうして、できればいなくなってしまいたいんです」
 どうしてだろう?
 降っては上がる雨、途切れ途切れのトンネル、夏の台風、たまに鳴る電話、寄せては返す波、私の不健康な心臓、ころころ変わる処方。四季が一ヶ月に六十回やってきて、私はめくるめく美しさと乱暴さにすっかり目を回してしまう。どこにでも行ける。けれどどこに行っても、世間体と、金と、自分の体からは逃れられない。私の体は私の檻だ。私は、私の体と手を繫ぎたい。彼女は、私は、一体どこに歩いてゆこうとしているのだろう?
 机と椅子だけが置かれた、がらんとした診察室。浅黒く熟したエネルギーのカタマリが私に問いかける。
「いけるか?」
 私は主治医に頷いてみせる。
「いけます」
 先生は忙しくカルテをめくり、
「退院予定日は今日だよな。じゃ、午後には出ていいよ」
と言った。やっぱりあっけない。
 荷物をまとめる。同室の女性から退院祝いをもらった。ブルボンのプチチョコチップクッキーだった。私達は手を振り合って別れた。どこにも行かないで、と私は彼女に念じた。どこかに行っても、どこかで生きていて。
 天使が内臓の壁に寄りかかり、もの憂げにこちらを見ている。
「自分の体にどこにも行くなと言えるようになることが、あんたの馬の手綱なんじゃないの?」
 私は荷物をガサガサ言わせながら返事をする。
「分かってる」
「分かってないよ」
 私は、そうだよな、と思う。今まで形ばかりの「分かってる」を繰り返してきた。今回も本当にそれを理解しているのかと問いただされたら、怪しい。
 でも、分かりたい。
 外は暑かった。蝉が鳴いていた。車はキーを回せばたやすく走り出す。私はどこにでも行ける。けれど、今はとりあえず家に帰ろう。
 空に、狂いもなく正確な夏が来ている。
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innocent-3 · 5 years ago
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「獅子身中の虫鈴木貞一」より
…皇道派の連中は概して陰性な者が多かった。真崎(甚三郎)、柳川(平助)、小畑(敏四郎)、鈴木(率道)、秦(真次)などは蛇の肌に触るようなつめたい感じがした。荒木(貞夫)は秘書官と酒のみ競争するような茶目気があり、比較的陽気なところがあった。青年将校の信望を集めたのも、一つはそのせいであったと思われる。…
 皇道派の変わり種として、いま一人の珍しい人物を紹介しておこう。鈴木貞一である。第二十二期だから鈴木率道と同期だ。支那駐在から任満ちて参謀本部に戻ったが、肝心の支那班で「彼は支那班に置くような者ではない。もっとしかるべきところに」といって収容しない。他の部課でも「ああ、こちらにはいらないよ」とみな敬して遠ざける。頭脳もよし手腕力量ともに凡庸ではないが、どういうものか同期生から好まれない。同期生といえば同胞よりも親しい。血をすすりあった盟友だ。それから排斥されるんだから、よほどの大器に違いない。それを聞いた軍事課長の永田鉄山が「それじゃ、俺のところにもらおう」という。軍事課の者が「ゲテモノ食いもたいがいにしなさい。彼を抱えこんでは課長が食われますよ」と散々忠告したが「まさか」といって採った。
 駑馬も騎手が良ければ駛る。いわんや鈴木は千里の馬だ。騎手は古今の名手と来ているから、正に天馬天をいくごとく見えた。「鈴木はいいだろう」と永田は鼻をうごめかしていた。鈴木も永田の知遇に感じたか、御奉公第一と勤めているうち世の中が変わって来た。荒木が陸相としてその一党を率いて乗り込んで来た。永田と意気投合していた小磯(国昭)は軍務局長から次官に棚上げされた。荒木の髭の塵を払わねば立身出世かなわぬ雲行になった。永田は新軍務局長山岡重厚が素人だから、従来より一倍骨を折ってこれを補佐しているが、山岡は事務などはどうでもよい。永田の言動を厳重監視するのが役目である。
 永田は人からはゲテモノ食いなど冷やかされるが、どんな者でも一芸一能に秀でている者ならばりっぱに使いこなす。鈴木など好例であるが、その他の軍事課員も一癖も二癖もある。腕に覚えのある侍どもだ。大臣がかわろうが局長が動こうが、俺は俺の道をいくという構えでジタバタする者はない。それぐらいの面魂は持っているのである。ところで、某日、筆者が山岡を訪れた。その頃はすっかり仲よしになっていた。
「おい、珍しい物を見せようか」
 山岡は応接室から自室に引き返して持って来たのは汚い鞘に納められた短刀である。
「拝見します」
 と抜いてみるとさびついている。銘はない。むろん筆者にはわからない。「何ですか」ときくと「俺にもよくわからないが、関もので兼房あたりではないかと思う。物は大したものではないが、まあ窓をあけるぐらいの価値はあろう」と卓子の上に載せ、「問題はこれを持って来た者だ。誰と思う」わかりませんと答えると「貞一だよ、鈴木貞一だよ」と言って笑う。「彼が北京とか天津とかの古物屋のガラクタの中にあったのを発見して、掘出物ではなかろうかといって持って来たんだ。彼は平素刀などひねくりまわしているのかい」と愉快そうに笑う。山岡は皮肉屋である。彼には鈴木がどういう意味でこんなものを持参したかを知っているのだ。それを筆者に言わせて拍手しようという魂胆だ。山岡が刀剣以外には何の趣味も道楽もない木強漢であることは部内周知の事実だ。酒を持ちこんでも菓子折を持参しても何の効顕もない。もし、刀剣を持ちこめば相好をくずして喜ぶ。この点はまことに弱い。持ちこむといっても贈物ではない。鑑定だ。贈物となれば少なくとも山岡の所持している以上のものでないと喜ばないだろう。現に長光とか国安とか稀代の国宝級のものを持っている。それに匹敵する物は、まず手に入るものではない。そこで鈴木はこの山岡最大の弱点をついたのである。
 山岡が積極的に悪口を言わなくなれば、皇道派の連中は大抵信用する。面と向かっても罵倒するし、陰での批判など痛烈無比だ。皇道派とは因縁のない板垣征四郎を呼ぶに、まともに言ったことはない。「板(パン)」である。「板」がまた支那人にだまされてウンと金をとられた。「彼は板じゃなくて白(パイ)だよ。白痴だよ」という。金をとられたという事件の内容は忘れたが、おおむねこの類だ。彼の口に上らなかったのは武藤、荒木、真崎の三守護神くらいだが、それでも荒木については善意の悪口はのべていた。鈴木はその後も、長いもの短いもの幾口かを持ち込んでいた。山岡は役所でもろくな仕事はしていないんだから、役所に抱えて行って局長室に投げこんでおけばよいのを、わざわざ自宅に持参するところに彼の狙いがあった。かくて、皇道派のメンバーの一人の如く振舞うようになってから、永田に対する態度は次第に冷ややかになった。つめたくなるばかりではすまない。皇道派に永田の悪口を注進する。
 鈴木はしばらく新聞班長をしたことがある。上着の内ポケットがいやに硬直している。「機密費でもしこたま入れてるのかい」というと、「ばかを言え、これだ」と取り出したのは短刀だ。見ると月山貞一の作である。「僕と同名だし、なかなかいいできだろう」と得意である。 月山は帝室技芸員か何かになって、晩年は知られたが、日清戦争頃までは鍛刀の依頼者も少なく、やむなく古刀の擬物を打っていたと伝えられる。擬物でもすぐ発見されるようなものでなかったから、その技術は高い水準にあったらしい。それにしても贋物作りをするような人物は感心できない。それはそれとしても、何のために新聞班長が懐ろに短刀を呑んでいなければならないか。それほど彼の身辺は危険だったのか。真に護身用なら赤の他人に誇示するようなことはないはずである。また、手をのばせば届くところに、日本刀を仕込んだ軍刀を置いている。どこから見ても不必要だ。それを見せるキザな態度に筆者は、しばらく胸の悪くなるのを覚えた。
 斎藤内閣のとき、何かの要件で鈴木は高橋(是清)蔵相を訪れた。大いに気おって蘊蓄を傾けて老蔵相を説き、ことに陸軍予算のみならず、国家予算全体についても話したらしい。高橋は鈴木の階級も何も知らず、おそらくポストも知らなかったろうが、ともかく数字をならべて説くところがなかなか堂に入っている。感心して鈴木が出て行ったあとで、次官か秘書官か���「今来てしゃべって行った兵隊はあれは主計か」と尋ねたそうだ。この話が陸軍に伝わり鈴木の耳にも入った。「君は主計に間違えられたそうだね」というと怒るかと思いのほか、満悦である。大蔵大臣に主計と間違えられるほど、俺は数字にも明るいんだと誇りたいんだ。渋谷美竹町の彼の自邸は、佐官級としては過ぎたりっぱなものであった。応接室も広く、周囲に飾られている物はみな中国のものだ。新聞記者が行くと、なかなかの御馳走を出す。ウィスキーなんか本場物を幾種類か出し、時には上等の中国の酒を振舞う。酒好きの記者はしばしば鈴木邸を夜襲したらしい。そういうことをするのが弘報宣伝だと心得ていたのだ。
 さて、世の中はまた変わった。荒木が引っこみ林(銑十郎)が出て来た。その直後のことである。筆者は毎朝犬の運動のため、渋谷、駒場方面から方角違いの中野、杉並、八王子近くまで自転車で走りまわっていた。その��中に知りあいの家があれば、遠慮なく叩き起こす。仲には「どんなことでもきくから朝起こすのだけは勘弁してくれ」と泣きつく者もいた。家を出るのは薄暗い頃だから、運のわるい者はほんとうに夜半のつもりでいる。渋谷方面では永田も被害者の一人だ。しかし、その頃は旅団長をしていて、夜ふかしは少ないはずだから、帰途に垣根の外から「永田さん」と呼ぶ。美しい夫人が縁側に三つ指つくときは、まだ起きていない証拠だから素通りする。ところで、その朝は筆者の行ったのが少し遅くなってはいたが、珍しく庭に出て楊子をくわえている。そして先方から声をかけた。
「オイ、ニュースがあるぞ、こっちに入れ」
 永田がそんなことをいうのは稀有だ。「何ですか」と犬をつれて庭に入って縁に腰かけるとこういうのだ。
「鈴木貞一が来たんだよ。御近所まで参りましたからといってね」
「鈴木は美竹町ですぐ近所じゃありませんか。今まで訪ねなかったんですか」
「来るものか、そして省内の事情や何かをききもしないのにいろいろしゃべって行ったよ」
「閣下が軍務局長にでもなると見たんですね。ほんとうにそんな気配が感ぜられますか」
「いろいろの情報や脈引きに来る者はあるよ、だが御免だよ、毎朝馬に乗って軍隊のことばかり考えていればよい旅団長は、めったにやめるわけにはいかないよ、ことにこんな御時世ではね」
 林が就任すると間もなく、永田軍務局長説が出た。筆者は渡辺(錠太郎)から、林はつっかえ棒なしでは乗りきれない。永田は迷惑だろうが軍務局長になってもらわねばなるまい。林もその気でいる。しかし、実現するまでは新聞に書いてくれるなよ、書けば彼らが騒ぎ出すからと堅く差し止めされていた。しかし、部内でも永田出馬説がでるし、他の新聞にも書き立てている。そういう際だったので永田の真意を打診したのだが、やはり永田は出ないと言っている。けれども渡辺が強引に林を説得しているから、所詮出なければならなくなるだろう。渡辺のことは伏せておいたが、結局引っぱり出されるだろうことを話した。永田は「困る、困る」を連発して、憂鬱そうだった。
 昭和九年三月の異動で、永田は軍務局長となった。鈴木貞一は永田の下で羽ぶりをきかせたかったらしかったが、こんどは永田もそうはしない。陸大主事に追った。小畑幹事の下だからうまく行くはずだが、林陸相出現以来の鈴木の豹変振りが皇道派を痛く刺戟した。彼は何をするかわからぬという疑惑がある。俊敏な小畑がそれを見損ずることはない。新聞班長時代には千客万来だった鈴木邸にも、雀が門前に巣をかけるようになった。だが、それぐらいのことで尻尾をまくような鈴木ではない。小畑にはつとめて媚態を呈するとともに、新聞班長時代に開拓した政界という新分野に鎌首を突っこんで行った。侯爵井上三郎は砲兵大佐で現役を退き貴族院にいる。現役時代から接近している。西園寺公の秘書原田熊雄は以前から食い込んでいる。原田から近衛、木戸の方につながる。
 五・一五事件のあとではあり、政治家はみな陸軍のことを知りたがっている。それには鈴木は最もよい情報屋である。原田日記にも鈴木の名はところどころに出ているが、林が陸相辞任騒ぎをおこしたときでも、鈴木は原田に荒木、真崎らの動向を伝え、こういう風に西園寺公に報告してくれなど注文している。政友会の方では、五・一五事件が政治家のだらしなさに対する警告だったことなど忘れ、また軍部をのさばらせることが、いかなる結果を招来するかも慮らず、いたずらに政権をとりたい野心から、しきりに軍部の機嫌をとる。森恪などその第一人者だった。鈴木は森恪の存在を重視しないはずはなく、ここを窓口として政友会に近づく。かくて政界で流行児になった。現役軍人としているのもよし、退いて政界にいづるも不可なしと、彼の地盤は漸次強固になる。ここらの手腕は実に鮮やかなものであった。
 永田軍務局長時代であるが、小磯は第五師団長として広島にいた。筆者は満州からの帰途にはいつも小磯を訪問することにしていた。広島は急行列車が不便で、夜半でなければ通過しない。小磯は起きて待っている。大きな玄関を入ると上り口にりっぱな果物籠が置いてある。小磯は出迎えに出た夫人を顧みて「籠はまだ捨ててないじゃないか」となじっている。夫人は困ったという顔つきで笑っている。どうしたのかときいてみると
「その籠にはふれるな、けがらわしいんだ。名刺かなにかはさんであるだろう、それを見ればわかる」
という。電灯の光でのぞいてみると鈴木貞一の名刺だ。
「鈴木が広島を通過したが、次官の関係でお伺いできないから、閣下に宜しく伝えてくれといって、多分駅にいた憲兵にでも頼んだんだろう、俺の留守中に届けられているんだ。胸糞が悪いから捨ててしまえと言って置いたのに、まだそこに置いている」
 なるほどそれでわかった。その頃は小磯が中央部に出て、航空本部長になるかという噂がたっていた。その先物を買ったのだろうが、小磯としては次官、関東軍参謀長時代の鈴木の仕打ちには我慢ならぬものを感じていたのだ。
「捨てるのはもったいない。名刺さえ捨てておけば中身は上等な果物ばかりです。一つ食いましょう」
 と名刺を土間に捨てて、籠を持って応接室に入った。小磯は機嫌がわるい。
「そんなものを食うより、今夜は虎の肉を食おう。山下亀三郎が朝鮮か満州かで仕留めたと言って、虎の肉を送って来ているんだ。この方がさっぱりしとっていいよ」
 とさっそくすき焼きにして食ったが、肉が堅くてだめだった。それよりこの方がいいと、メロンや何かを食った。先物を買ってまた一儲けしようと考えたのだろうが、小磯は中央にもどらず、朝鮮軍司令官になった。果物は贈り損をしたわけだが、彼にもたまには目算違いがあった。…
(高宮太平『昭和の将帥』、1973年、190-197頁)
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2ttf · 13 years ago
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kennak · 2 years ago
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東京都は令和3年12月23日から令和5年5月7日まで、新型コロナウイルス感染症の無料検査事業を実施してきました。 本事業に関して、虚偽の実績等に基づく補助金交付申請事案があったため、補助金交付決定の取消し等を行いましたのでお知らせします。 今後とも、不正が発覚した場合には厳正に対処してまいります。 1 交付決定の取消し等を行った事業者【11事業者】 〇 Assist・Medical 株式会社所在地:埼玉県富士見市上南畑240番地 代表者:代表取締役 大関 翔太 事業所:1か所(調剤薬局バルナバ大森店) 補助金:交付決定額 約2億円、交付済額 約3,200万円 措置日:令和5年5月31日 措置内容:交付決定取消し・返還命令 措置理由:不正の手段により補助金の交付を受けたため  〇 渋谷美容皮膚科クリニック所在地:東京都渋谷区渋谷二丁目10番15号 NV1 Bldg.8階 代表者:院長 原田 慶堂 事業所:2か所(渋谷美容皮膚科クリニック、アリュールクリニック) 補助金:交付決定額 約3,700万円、交付済額 約1,400万円 措置日:令和5年5月31日 措置内容:交付決定取消し・返還命令 措置理由:不正の手段により補助金の交付を受けたため  〇 株式会社 メディトランセ所在地:東京都新宿区北新宿一丁目4番7号 代表者:代表取締役 加藤 篤彦 事業所:21か所 (tokyoartsgallery、個別指導Wam飛田給校、個別指導Wam清水が丘校、個別指導Wam小宮町校、個別指導Wam小山田桜台校、東京湯島指導センター、東京駒場指導センター、【PCRラボ】ICheck×nanoAce 町田駅東口前PCR検査場、個別指導塾スタンダード市ヶ谷教室、個別指導塾スタンダード西日暮里教室、赤坂見附・無料PCR検査センター、四谷三丁目・無料PCR検査センター、六本木・無料PCR検査センター、【PCRラボ】ICheck×nanoAce浜松町駅前ハマサイトPCR検査場、【PCRラボ】ICheck×nanoAce品川駅港南口PCR検査場、【PCRラボ】ICheck×nanoAce大井町駅PCR検査場、個別指導Wam青戸校、フラクタルPCR検査センター、ICheckPCR検査センター有楽町、【PCRラボ】ICheck×nanoAce 赤坂PCR検査場、炭火串焼き「昌」) 補助金:交付決定額 約23億円、交付済額 約13億円 措置日:令和5年5月31日 措置内容:交付決定取消し、返還命令 措置理由:不正の手段により補助金の交付を受けたため 〇 株式会社 HOS所在地:東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目38番13号5階 代表者:代表取締役 日下部 雄太 事業所:7か所 (アステル薬局無料PCR検査センター神田駅北口、同センター田町駅、同センター武蔵小山駅、同センター亀戸駅、同センター池袋駅、同センター銀座、同センター御徒町駅) 補助金:交付申請額 約33億円 措置日:令和5年3月31日 措置内容:事業者登録取消し、不交付決定 措置理由:検査の実施が適切に行われていないと認められたため   不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため 〇 株式会社 メタボスクリーン所在地:神奈川県横浜市中区寺久保34番1号 クリオレミントンハウス横濱山手ロワイヤル412号室 代表者:代表取締役 関澤 隆一 事業所:3か所 (メタボスクリーン東京第一研究所・コロナバスター東京本部、PCR検査センター東京ラボ・コロナバスター西尾久店、コロナバスター赤坂店) 補助金:交付決定額 約8.2億円、交付済額 約3.2億円(交付済額は返納済み) 措置日:令和5年3月31日 措置内容:事業者登録取消し、交付決定取消し、返還命令 措置理由:検査の実施が適切に行われていないと認められたため   不正の手段により補助金の交付を受けたため 〇 医療法人 華風会所在地:大阪府大阪市中央区高麗橋一丁目7番3号TheKitahamaPLAZA3階 代表者:代表 久保 伸夫 事業所:4か所 (YELL合同会社中河原PCRセンター、無料PCRセンター東中野駅前、平井駅前PCR無料検査センター、ケーズ桜台駅前無料PCRセンター) 補助金:交付申請額 約28億円 措置日:令和4年12月28日 措置内容:事業者登録取消し、不交付決定 措置理由:検査の実施が適切に行われていないと認められたため   不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため 〇 医療法人社団 彩祥会所在地:東京都北区赤羽二丁目23番2号 鵬ビル1階 代表者:理事長 中島 知賀子 事業所:4か所(麻布十番採取所、アンフルール採取所、大田区採取所、瑠璃色の地球採取所) 補助金:交付申請額 約6.3億円 措置日:令和4年12月28日 措置内容:事業者登録取消し、不交付決定 措置理由:検査の実施が適切に行われていないと認められたため   不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため 〇 医療法人社団 JOY所在地:東京都中央区銀座二丁目11番8号 ラウンドクロス銀座二丁目2階 代表者:理事長 伊東 絵美奈 事業所:1か所(エミーナジョイクリニック銀座) 補助金:交付決定額 約3.5億円、交付済額 約630万円(交付済額は返納済み) 措置日:令和4年12月28日 措置内容:事業者登録取消し、交付決定取消し、返還命令 措置理由:検査の実施が適切に行われていないと認められたため   不正の手段により補助金の交付を受けたため 〇 向日葵商事 株式会社所在地:東京都中央区銀座三丁目12番19号4F 代表者:代表取締役 田中 ゆかり 事業所:3か所(四ツ葉薬局、向日葵商事株式会社、中目黒トライ) 補助金:交付申請額 約5.7億円 措置日:令和4年12月28日 措置内容:事業者登録取消し、不交付決定 措置理由:検査の実施が適切に行われていないと認められたため   不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため  〇 株式会社 ヒューマンプランニング所在地:和歌山県有田市宮原町須谷535番1号 代表者:代表取締役 富山 晃至 事業所:2か所(南大塚無料検査場、狛江無料検査場) 補助金:交付申請額 約3.9億円 措置日:令和4年12月28日 措置内容:事業者登録取消し、不交付決定 措置理由:検査の実施が適切に行われていないと認められたため   不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため 〇 medical 4 men clinic所在地:東京都中野区東中野二丁目24番13号 スイートルーム302、201、202 代表者:院長 中島 知賀子 事業所:8か所 (medical 4men clinic、東麻布PCR検査センター、東中野PCR検査センター101採取所、赤羽採取所、泉岳寺採取所、PCR検査センター向原駅前店、江古田採取所、PCR検査センター亀有店) 補助金:交���申請額 約69億円 措置日:令和4年12月28日 措置内容:事業者登録取消し、不交付決定 措置理由:検査の実施が適切に行われていないと認められたため   不正の手段により補助金の交付を受けようとしたため 
令和4年度PCR等検査無料化事業補助金交付決定の取消し等について 東京都福祉保健局
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groyanderson · 3 years ago
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☆プロトタイプ版☆ ひとみに映る影シーズン2 第七話「復活、ワヤン不動」
☆プロトタイプ版☆ こちらは電子書籍「ひとみに映る影 シーズン2」の 無料プロトタイプ版となります。 誤字脱字等修正前のデータになりますので、あしからずご了承下さい。
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(シーズン2あらすじ) 私はファッションモデルの紅一美。 旅番組ロケで訪れた島は怪物だらけ!? 霊能者達の除霊コンペとバッティングしちゃった! 実は私も霊感あるけど、知られたくないなあ…… なんて言っている場合じゃない。 諸悪の根源は恩師の仇、金剛有明団だったんだ! 憤怒の化身ワヤン不動が、今度はリゾートで炸裂する!!
pixiv版 (※内容は一緒です。)
དང་པོ་
 ニライカナイから帰還した私達はその後、魔耶さんに呼ばれて食堂へ向かう。食堂内では五寸釘愚連隊と生き残った河童信者が集合していた。更に最奥のテーブルには、全身ボッコボコにされたスーツ姿の男。バリカンか何かで雑に剃り上げられた頭頂部を両手で抑えながら、傍らでふんぞり返る禍耶さんに怯えて震えている。 「えーと……お名前、誰さんでしたっけ」  この人は確か、河童の家をリムジンに案内していたアトム社員だ。特徴的な名前だった気はするんだけど、思い出せない。 「あっ……あっ……」 「名乗れ!」 「はひいぃぃ! アトムツアー営業部の五間擦平雄(ごますり ひらお)と申します!」  禍耶さんに凄まれ、五間擦氏は半泣きで名乗った。少なくともモノホンかチョットの方なんだろう。すると河童信者の中で一番上等そうなバッジを付けた男が席を立ち、机に手をついて私達に深々と頭を下げた。 「紅さん、志多田さん。先程は家のアホ大師が大っっっ変ご迷惑をおかけ致しました! この落とし前は我々河童の家が後日必ず付けさせて頂きます!」 「い、いえそんな……って、その声まさか、昨年のお笑いオリンピックで金メダルを総ナメしたマスク・ド・あんこう鍋さんじゃないですか! お久しぶりですね!?」  さすがお笑い界のトップ組織、河童の家だ。ていうか仕事で何度か会ったことあるのに素顔初めて見た。 「あお久しぶりっす! ただこちらの謝罪の前に、お二人に話さなきゃいけない事があるんです。ほら説明しろボケナスがッ!!」  あんこう鍋さんが五間擦氏の椅子を蹴飛ばす。 「ぎゃひぃ! ごご、ご説明さひぇて頂きますぅぅぅ!!」  五間擦氏は観念して、千里が島とこの除霊コンペに関する驚愕の事実を私達に洗いざらい暴露した。その全貌はこうだ。  千里が島では散減に縁を奪われた人間が死ぬと、『金剛の楽園』と呼ばれる何処かに飛び去ってしまうと言い伝えられている。そうなれば千里が島には人間が生きていくために必要な魂の素が枯渇し、乳幼児の生存率が激減してしまうんだ。そのため島民達は縁切り神社を建て、島外の人々を呼びこみ縁を奪って生き延びてきたのだという。  アトムグループが最初に派遣した建設会社社員も伝説に違わず祟られ、全滅。その後も幾つかの建設会社が犠牲になり、ようやく事態を重く受け止めたアトムが再開発中断を検討し始めた頃。アトムツアー社屋に幽霊が現れるという噂が囁かれ始めた。その霊は『日本で名のある霊能者達の縁を散減に献上すれば千里が島を安全に開発させてやろう』と宣うらしい。そんな奇妙な話に最初は半信半疑だった重役達も、『その霊がグループ重役会議に突如現れアトムツアーの筆頭株主を目の前で肉襦袢に変えた』事で霊の要求を承認。除霊コンペティションを行うと嘘の依頼をして、日本中から霊能者を集めたのだった。  ところが行きの飛行機で、牛久大師は袋の鼠だったにも関わらず中級サイズの散減をあっさり撃墜してしまう。その上業界ではインチキ疑惑すら噂されていた加賀繍へし子の取り巻きに散減をけしかけても、突然謎のレディース暴走族幽霊が現れて返り討ちにされてしまった。度重なる大失態に激怒した幽霊はアトムツアーイケメンライダーズを全員肉襦袢に変えて楽園へ持ち帰ってしまい、メタボ体型のため唯一見逃された五間擦氏はついに牛久大師に命乞いをする。かくして大師は大散減を退治すべく、祠の封印を剥がしたのだった。以上の話が終わると、私は五間擦氏に馬乗りになって彼の残り少ない髪の毛を引っこ抜き始めた。 「それじゃあ、大師は初めから封印を解くつもりじゃなかったんですか?」 「ぎゃあああ! 毛が毛が毛がああぁぁ!!」  あんこう鍋さんは首を横に振る。 「とんでもない。あの人は力がどうとか言うタイプじゃありません。地上波で音波芸やろうとしてNICを追放されたアホですよ? 我々はただの笑いと金が大好きなぼったくりカルトです」 「ほぎゃああぁぁ! 俺の貴重な縁があぁぁ、抜けるウゥゥーーーッ!!」 「そうだったんですね。だから『ただの関係者』って言ってたんだ……」  そういう事だったのか。全ては千里が島、アトムグループ、ひいては金剛有明団までもがグルになって仕掛けた壮大なドッキリ……いや、大量殺人計画だったんだ! 大師も斉二さんもこいつらの手の上で踊らされた挙句逝去したとわかった以上、大散減は尚更許してはおけない。  魔耶さんと禍耶さんは食堂のカウンターに登り、ハンマーを掲げる。 「あなた達。ここまでコケにされて、大散減を許せるの? 許せないわよねぇ?」 「ここにいる全員で謀反を起こしてやるわ。そこの祝女と影法師使いも協力しなさい」  禍耶さんが私達を見る。玲蘭ちゃんは数珠を持ち上げ、神人に変身した。 「全員で魔物(マジムン)退治とか……マジウケる。てか、絶対行くし」 「その肉襦袢野郎とは個人的な因縁もあるんです。是非一緒に滅ぼさせて下さい!」 「私も! さ、さすがに戦うのは無理だけど……でもでも、出来ることはいっぱい手伝うよ!」  佳奈さんもやる気満々のようだ。 「決まりね! そうしたら……」 「その作戦、私達も参加させて頂けませんか?」  食堂入口から突然割り込む声。そこに立っていたのは…… 「斉一さん!」「狸おじさん!」  死の淵から復活した後女津親子だ! 斉一さんは傷だらけで万狸ちゃんに肩を借りながらも、極彩色の細かい糸を纏い力強く微笑んでいる。入口近くの席に座り、経緯を語りだした。 「遅くなって申し訳ない。魂の三分の一が奪われたので、万狸に体を任せて、斉三と共にこの地に住まう魂を幾つか分けて貰っていました」  すると斉一さんの肩に斉三さんも現れる。 「診療所も結界を張り終え、とりあえず負傷者の安全は確保した。それと、島の魂達から一つ興味深い情報を得ました」 「聞かせて、狸ちゃん」  魔耶さんが促す。 「御戌神に関する、正しい歴史についてです」  時は遡り江戸時代。そもそも江戸幕府征服を目論んだ物の怪とは、他ならぬ金剛有明団の事だった。生まれた直後に悪霊を埋め込まれた徳松は、ゆくゆくは金剛の意のままに動く将軍に成長するよう運命付けられていたんだ。しかし将軍の息子であった彼は神職者に早急に保護され、七五三の儀式が行われる。そこから先の歴史は青木さんが説明してくれた通り。けど、この話には続きがあるらしい。 「大散減の祠などに、星型に似たシンボルを見ませんでしたか? あれは大散減の膨大な力の一部を取り込み霊能力を得るための、給電装置みたいな物です。もちろんその力を得た者は縁が失せて怪物になるのですが、当時の愚か者共はそうとは知らず、大散減を『徳川の埋蔵金』と称し挙って島に移住しました」  私達したたびが探していた徳川埋蔵金とはなんと、金剛の膨大な霊力と衆生の縁の塊、大散減の事だったんだ。ただ勿論、霊能者を志し島に近付いた者達はまんまと金剛に魂を奪われた。そこで彼らの遺族は風前の灯火だった御戌神に星型の霊符を貼り、自分達の代わりに島外の人間から縁を狩る猟犬に仕立て上げたんだ。こうして御戌神社ができ、御戌神は地中で飢え続ける大散減の手足となってせっせと人の縁を奪い続けているのだという。 「千里が島の民は��々霊能者やそれを志した者の子孫です。多少なりとも力を持つ者は多く、彼らは代々『御戌神の器』を選出し、『人工転生』を行ってきました」  斉一さんが若干小声で言う。人工転生。まだ魂が未発達の赤子に、ある特定の幽霊やそれに纏わる因子を宛てがって純度の高い『生まれ変わり』を作る事。つまり金剛が徳松に行おうとしたのと同じ所業だ。 「じゃあ、今もこの島のどこかに御戌様の生まれ変わりがいるんですか?」  佳奈さんは飲み込みが早い。 「ええ。そして御戌神は、私達が大散減に歯向かえば再び襲ってきます。だからこの戦いでは、誰かが対御戌神を引き受け……最悪、殺生しなければなりません」 「殺生……」  生きている人間を、殺す。死者を成仏させるのとは訳が違う話だ。魔耶さんは胸の釘を握りしめた。 「そのワンちゃん、なんて可哀想なの……可哀想すぎる。攻撃なんて、とてもできない」 「魔耶、今更甘えた事言ってんじゃないわよ。いくら生きてるからって、中身は三百年前に死んだバケモノよ! いい加減ラクにしてやるべきだわ」 「でもぉ禍耶、あんまりじゃない! 生まれた時から不幸な運命を課せられて、それでも人々のために戦ったのに。結局愚かな連中の道具にされて、利用され続けているのよ!」 (……!)  道具。その言葉を聞いた途端、私は心臓を握り潰されるような恐怖を覚えた。本来は衆生を救うために手に入れた力を、正反対の悪事に利用されてしまう。そして余所者から邪尊(バケモノ)と呼ばれ、恐れられるようになる……。 ―テロリストですよ。ドマル・イダムという邪尊の力を操ってチベットを支配していた、最悪の独裁宗派です―  自分の言った言葉が心に反響する。御戌神が戦いの中で見せた悲しそうな目と、ニライカナイで見たドマルの絶望的な目が日蝕のように重なる。瞳に映ったあの目は……私自身が前世で経験した地獄の、合わせ鏡だったんだ。 「……魔耶さん、禍耶さん。御戌神は、私が相手をします」 「え!?」 「正気なの!? 殺生なんて私達死者に任せておけばいいのよ! でないとあんた、殺人罪に問われるかもしれないのに……」  圧。 「ッ!?」  私は無意識に、前世から受け継がれた眼圧で総長姉妹を萎縮させた。 「……悪魔の心臓は御仏を産み、悪人の遺骨は鎮魂歌を奏でる。悪縁に操られた御戌神も、必ず菩提に転じる事が出来るはずです」  私は御戌神が誰なのか、確証を持っている。本当の『彼』は優しくて、これ以上金剛なんかの為に罪を重ねてはいけない人。たとえ孤独な境遇でも人との縁を大切にする、子犬のようにまっすぐな人なんだ。 「……そう。殺さずに解決するつもりなのね、影法師使いさん。いいわ。あなたに任せます」  魔耶さんがスレッジハンマーの先を私に突きつける。 「失敗したら承知しない。私、絶対に承知しないわよ」  私はそこに拳を当て、無言で頷いた。  こうして話し合いの結果、対大散減戦における役割分担が決定した。五寸釘愚連隊と河童の家、玲蘭ちゃんは神社で大散減本体を引きずり出し叩く。私は御戌神を探し、神社に行かれる前に説得か足止めを試みる。そして後女津家は私達が解読した暗号に沿って星型の大結界を巡り、大散減の力を放出して弱体化を図る事になった。 「志多田さん。宜しければ、お手伝いして頂けませんか?」  斉一さんが立ち上がり、佳奈さんを見る。一方佳奈さんは申し訳なさそうに目を伏せた。 「で……でも、私は……」  すると万狸ちゃんが佳奈さんの前に行く。 「……あのね。私のママね、災害で植物状態になったの。大雨で津波の警報が出て、パパが車で一生懸命高台に移動したんだけど、そこで土砂崩れに遭っちゃって」 「え、そんな……!」 「ね、普通は不幸な事故だと思うよね。でもママの両親、私のおじいちゃんとおばあちゃん……パパの事すっごく責めたんだって。『お前のせいで娘は』『お前が代わりに死ねば良かったのに』みたいに。パパの魂がバラバラに引き裂かれるぐらい、いっぱいいっぱい責めたの」  昨晩斉三さんから聞いた事故の話だ。奥さんを守れなかった上にそんな言葉をかけられた斉一さんの気持ちを想うと、自分まで胸が張り裂けそうだ。けど、奥さんのご両親が取り乱す気持ちもまたわかる。だって奥さんのお腹には、万狸ちゃんもいたのだから……。 「三つに裂けたパパ……斉一さんは、生きる屍みたいにママの為に無我夢中で働いた。斉三さんは病院のママに取り憑いたまま、何年も命を留めてた。それから、斉二さんは……一人だけ狸の里(あの世)に行って、水子になっちゃったママの娘を育て続けた」 「!」 「斉二さんはいつも言ってたの。俺は分裂した魂の、『後悔』の側面だ。天災なんて誰も悪くないのに、目を覚まさない妻を恨んでしまった。妻の両親を憎んでしまった。だからこんなダメな狸親父に万狸が似ないよう、お前をこっちで育てる事にしたんだ。って」  万狸ちゃんが背筋をシャンと伸ばし、顔を上げた。それは勇気に満ちた笑顔だった。 「だから私知ってる。佳奈ちゃんは一美ちゃんを助けようとしただけだし、ぜんぜん悪いだなんて思えない。斉二さんの役割は、完璧に成功してたんだよ」 「万狸ちゃん……」 「あっでもでも、今回は天災じゃなくて人災なんだよね? それなら金剛有明団をコッテンパンパンにしないと! 佳奈ちゃんもいっぱい悲しい思いした被害者でしょ?」  万狸ちゃんは右手を佳奈さんに差し出す。佳奈さんも顔を上げ、その手を強く握った。 「うん。金剛ぜったい許せない! 大散減の埋蔵金、一緒にばら撒いちゃお!」  その時、ホテルロビーのからくり時計から音楽が鳴り始めた。曲は民謡『ザトウムシ』。日没と大散減との対決を告げるファンファーレだ。魔耶さんは裁判官が木槌を振り下ろすように、机にハンマーを叩きつけた! 「行ぃぃくぞおおおぉぉお前らああぁぁぁ!!!」 「「「うおおぉぉーーーっ!!」」」  総員出撃! ザトウムシが鳴り響く逢魔が時の千里が島で今、日本最大の除霊戦争が勃発する!
གཉིས་པ་
 大散減討伐軍は御戌神社へ、後女津親子と佳奈さんはホテルから最寄りの結界である石見沼へと向かった。さて、私も御戌神の居場所には当てがある。御戌神は日蝕の目を持つ獣。それに因んだ地名は『食虫洞』。つまり、行先は新千里が島トンネル方面だ。  薄暗いトンネル内を歩いていると、電灯に照らされた私の影が勝手に絵を描き始めた。空で輝く太陽に向かって無数の虫が冒涜的に母乳を吐く。太陽は穢れに覆われ、光を失った日蝕状態になる。闇の緞帳(どんちょう)に包まれた空は奇妙な星を孕み、大きな獣となって大地に災いをもたらす。すると地平線から血のように赤い月が昇り、星や虫を焼き殺しながら太陽に到達。太陽と重なり合うやいなや、天上天下を焼き尽くすほどの輝きを放つのだった……。  幻のような影絵劇が終わると、私はトンネルを抜けていた。目の前のコンビニは既に電気が消えている。その店舗全体に、腐ったミルクのような色のペンキで星型に線を一本足した記号が描かれている。更に接近すると、デッキブラシを持った白髪の偉丈夫が記号を消そうと悪戦苦闘しているのが見えた。 「あ、紅さん」  私に気がつき振り返った青木さんは、足下のバケツを倒して水をこぼしてしまった。彼は慌ててバケツを立て直す。 「見て下さい。誰がこんな酷い事を? こいつはコトだ」  青木さんはデッキブラシで星型の記号を擦る。でもそれは掠れすらしない。 「ブラシで擦っても? ケッタイな落書きを……っ!?」  指で直接記号に触れようとした青木さんは、直後謎の力に弾き飛ばされた。 「……」  青木さんは何かを思い出したようだ。 「紅さん。そういえば僕も、ケッタイな体験をした事が」  夕日が沈んでいき、島中の店や防災無線からはザトウムシが鳴り続ける。 「犬に吠えられ、夜中に目を覚まして。永遠に飢え続ける犬は、僕のおつむの中で、ひどく悲しい声で鳴く。それならこれは幻聴か? 犬でないなら幽霊かもだ……」  青木さんは私に背を向け、沈む夕日に引き寄せられるように歩きだした。 「早くなんとかせにゃ。犬を助けてあげなきゃ、僕までどうにかなっちまうかもだ。するとどこからか、目ん玉が潰れた双頭の毛虫がやって来て、口からミルクを吐き出した。僕��たまらず、それにむしゃぶりつく」  デッキブラシから滴った水が地面に線を引き、一緒に夕日を浴びた青木さんの影も伸びていく。 「嫌だ。もう犬にはなりたくない。きっとおっとろしい事が起きるに違いない。満月が男を狼にするみたいに、毛虫の親玉を解き放つなど……」 「青木さん」  私はその影を呼び止めた。 「この落書きは、デッキブラシじゃ落とせません」 「え?」 「これは散減に穢された縁の母乳、普通の人には見えない液体なんです」  カターン。青木さんの手からデッキブラシが落ちた途端、全てのザトウムシが鳴り止んだ。青木さんはゆっくりとこちらへ振り向く。重たい目隠れ前髪が狛犬のたてがみのように逆立ち、子犬のように輝く目は濁った穢れに覆われていく。 「グルルルル……救、済、ヲ……!」  私も胸のペンダントに取り付けたカンリンを吹いた。パゥーーー……空虚な悲鳴のような音が響く。私の体は神経線維で編まれた深紅の僧衣に包まれ、激痛と共に影が天高く燃え上がった。 「青木さん。いや、御戌神よ。私は紅の守護尊、ワヤン不動。しかし出来れば、お前とは戦いたくない」  夕日を浴びて陰る日蝕の戌神と、そこから伸びた赤い神影(ワヤン)が対峙する。 「救済セニャアアァ!」 「そうか。……ならば神影繰り(ワヤン・クリ)の時間だ!」  空の月と太陽が見下ろす今この時、地上で激突する光の神と影の明王! 穢れた色に輝く御戌神が突撃! 「グルアアァァ!」  私はティグクでそれをいなし、黒々と地面に伸びた自らの影を滑りながら後退。駐車場の車止めをバネに跳躍、傍らに描かれた邪悪な星目掛けてキョンジャクを振るった。二〇%浄化! 分解霧散した星の一片から大量の散減が噴出! 「マバアアアァァ!!」「ウバアァァァ!」  すると御戌神の首に巻かれた幾つもの頭蓋骨が共鳴。ケタケタと震えるように笑い、それに伴い御戌神も悶絶する。 「グルアァァ……ガルァァーーーッ!!」  咆哮と共に全骨射出! 頭蓋骨は穢れた光の尾を引き宙を旋回、地を這う散減共とドッキングし牙を剥く! 「がッは!」  毛虫の体を得た頭蓋骨が飛び回り、私の血肉を穿つ。しかし反撃に転じる寸前、彼らの正体を閃いた。 「さては歴代の『器』か」  この頭蓋骨らは御戌神転生の為に生贄となった、どこの誰が産んだかもわからない島民達の残滓だ。なら速やかに解放せねばなるまい! 人頭毛虫の猛攻をティグクの柄やキョンジャクで防ぎながら、ティグクに付随する旗に影炎を着火! 「お前達の悔恨を我が炎の糧とする! どおぉりゃああぁーーーーっ!!」   ティグク猛回転、憤怒の地獄大車輪だ! 飛んで火に入る人頭毛虫らはたちどころに分解霧散、私の影体に無数の苦痛と絶望と飢えを施す! 「��ハァ……ッ! そうだ……それでいい。私達は仲間だ、この痛みを以て金剛に汚された因果を必ずや断ち切ってやろう! かはあぁーーーっはーーっはっはっはっはァァーーッ!!!」  苦痛が無上の瑜伽へと昇華しワヤン不動は呵呵大笑! ティグクから神経線維の熱線が伸び大車輪の火力を増強、星型記号を更に焼却する! 記号は大文字焼きの如く燃え上がり穢れ母乳と散減を大放出! 「ガウルル、グルルルル!」  押し寄せる母乳と毛虫の洪水に突っ込み喰らおうと飢えた御戌神が足掻く。だがそうはさせるものか、私の使命は彼を穢れの悪循環から救い出す事だ。 「徳川徳松ゥ!」 「!」  人の縁を奪われ、畜生道に堕ちた哀しき少年の名を呼ぶ。そして丁度目の前に飛んできた散減を灼熱の手で掴むと、轟々と燃え上がるそれを遠くへ放り投げた! 「取ってこい!」 「ガルアァァ!!」  犬の本能が刺激された御戌神は我を忘れ散減を追う! 街路樹よりも高く跳躍し口で見事キャッチ、私目掛けて猪突猛進。だがその時! 彼の本体である衆生が、青木光が意識を取り戻した! (戦いはダメだ……穢れなど!)  日蝕の目が僅かに輝きを増す。御戌神は空中で停止、咥えている散減を噛み砕いて破壊した! 「かぁははは、いい子だ徳松よ! ならば次はこれだあぁぁ!!」  私はフリスビーに見立ててキョンジャクを投擲。御戌神が尻尾を振ってハッハとそれを追いかける。キョンジャクは散減共の間をジグザグと縫い進み、その軌跡を乱暴になぞる御戌神が散減大量蹂躙! 薄汚い死屍累々で染まった軌跡はまさに彼が歩んできた畜生道の具現化だ!! 「衆生ぉぉ……済度ぉおおおぉぉぉーーーーっ!!!」  ゴシャアァン!!! ティグクを振りかぶって地面に叩きつける! 視神経色の亀裂が畜生道へと広がり御戌神の背後に到達。その瞬間ガバッと大地が割れ、那由多度に煮え滾る業火を地獄から吹き上げた! ズゴゴゴゴガガ……マグマが滾ったまま連立する巨大灯篭の如く隆起し散減大量焼却! 振り返った御戌神の目に陰る穢れも、紅の影で焼き溶かされていく。 「……クゥン……」  小さく子犬のような声を発する御戌神。私は憤怒相を収め、その隣に立つ。彼の両眼からは止めどなく饐えた涙が零れ、その度に日蝕が晴れていく。気がつけば空は殆ど薄暗い黄昏時になっていた。闇夜を迎える空、赤く燃える月と青く輝く太陽が並ぶ大地。天と地の光彩が逆転したこの瞬間、私達は互いが互いの前世の声を聞いた。 『不思議だ。あの火柱見てると、ぼくの飢えが消えてく。お不動様はどんな法力を?』 ༼ なに、特別な力ではない。あれは慈悲というものだ ༽ 『じひ』  徳松がドマルの手を握った。ドマルの目の奥に、憎しみや悲しみとは異なる熱が込み上がる。 『救済の事で?』 ༼ ……ま、その類いといえばそうか。童よ、あなたは自分を生贄にした衆生が憎いか? ༽  徳松は首を横に振る。 『ううん、これっぽっちも。だってぼく、みんなを救済した神様なんだから』  すると今度はドマルが両手で徳松の手を包み、そのまま深々と合掌した。 ༼ なら、あなたはもう大丈夫だ。衆生との縁に飢える事は、今後二度とあるまい ༽
གསུམ་པ་
 時刻は……わからないけど、日は完全に沈んだ。私も青木さんも地面に大の字で倒れ、炎上するコンビニや隆起した柱状節理まみれの駐車場を呆然と眺めている。 「……アーーー……」  ふと青木さんが、ずっと咥えっ放しだったキョンジャクを口から取り出した。それを泥まみれの白ニットで拭い、私に返そうとして……止めた。 「……洗ってからせにゃ」 「いいですよ。この後まだいっぱい戦うもん」 「大散減とも? おったまげ」  青木さんにキョンジャクを返してもらった。 「実は、まだ学生の時……友達が僕に、『彼女にしたい芸能人は?』って質問を。けど特に思いつかなくて、その時期『非常勤刑事』やってたので紅一美ちゃんと。そしたら今回、本当にしたたびさんが……これが縁ってやつなら、ちぃと申し訳ないかもだ」 「青木さんもですか」 「え?」 「私も実は、この間雑誌で『好きな男性のタイプは何ですか』って聞かれて、なんか適当に答えたんですけど……『高身長でわんこ顔な方言男子』とかそんなの」 「そりゃ……ふふっ。いやけど、僕とは全然違うイメージだったか��でしょ?」 「そうなんですよ。だから青木さんの素顔初めて見た時、キュンときたっていうより『あ、実在するとこんな感じなの!?』って思っちゃったです。……なんかすいません」  その時、遠くでズーンと地鳴りのような音がした。蜃気楼の向こうに耳をそばだてると、怒号や悲鳴のような声。どうやら敵の大将が地上に現れたようだ。 「行くので?」 「大丈夫。必ず戻ってきます」  私は重い体を立ち上げ、ティグクとキョンジャクに再び炎を纏った。そして山頂の御戌神社へ出発…… 「きゃっ!」  しようとした瞬間、何かに服の裾を掴まれたかのような感覚。転びそうになって咄嗟にティグクの柄をつく。足下を見ると、小さなエネルギー眼がピンのように私の影を地面と縫いつけている。 ༼ そうはならんだろ、小心者娘 ༽ 「ちょ、ドマル!?」  一方青木さんの方も、徳松に体を勝手に動かされ始めた。輝く両目から声がする。 『バカ! あそこまで話しといて告白しねえなど!? このボボ知らず!』 「ぼっ、ぼっ、ボボ知らずでねえ! 嘘こくなぁぁ!」  民謡の『お空で見下ろす出しゃばりな月と太陽』って、ひょっとしたら私達じゃなくてこの前世二人の方を予言してたのかも。それにしてもボボってなんだろ、南地語かな。 ༼ これだよ ༽  ドマルのエネルギー眼が炸裂し、私は何故かまた玲蘭ちゃんの童貞を殺す服に身を包んでいた。すると何故か青木さんが悶絶し始めた。 「あややっ……ちょっと、ダメ! 紅さん! そんなオチチがピチピチな……こいつはコトだ!!」  ああ、成程。ボボ知らずってそういう…… 「ってだから、私の体で検証すなーっ! ていうか、こんな事している間にも上で死闘が繰り広げられているんだ!」 ༼ だからぁ……ああもう! 何故わからないのか! ヤブユムして行けと言っているんだ、その方が生存率上がるしスマートだろ! ༽ 「あ、そういう事?」  ヤブユム。確か、固い絆で結ばれた男女の仏が合体して雌雄一体となる事で色々と超越できる、みたいな意味の仏教用語……だったはず。どうすればできるのかまではサッパリわかんないけど。 「え、えと、えと、紅さん……一美ちゃん!」 「はい……う、うん、光君!」  両前世からプレッシャーを受け、私と光君は赤面しながら唇を近付ける。 『あーもー違う! ヤブユムっていうのは……』 ༼ まーまー待て。ここは現世を生きる衆生の好きにさせてみようじゃないか ༽  そんな事言われても困る……それでも、今私と光君の想いは一つ、大散減討伐だ。うん、多分……なんとかなる! はずだ!
བཞི་པ་
 所変わって御戌神社。姿を現した大散減は地中で回復してきたらしく、幾つか継ぎ目が見えるも八本足の完全体だ。十五メートルの巨体で暴れ回り、周囲一帯を蹂躙している。鳥居は倒壊、御戌塚も跡形もなく粉々に。島民達が保身の為に作り上げた生贄の祭壇は、もはや何の意味も為さない平地と化したんだ。  そんな絶望的状況にも関わらず、大散減討伐軍は果敢に戦い続ける。五寸釘愚連隊がバイクで特攻し、河童信者はカルトで培った統率力で彼女達をサポート。玲蘭ちゃんも一枚隔てた異次元から大散減を構成する無数の霊魂を解析し、虱潰しに破壊していく。ところが、 「あグッ!」  バゴォッ!! 大散減から三メガパスカル級の水圧で射出された穢れ母乳が、河童信者の一人に直撃。信者の左半身を粉砕! 禍耶さんがキュウリの改造バイクで駆けつける。 「河童信者!」 「あ、か……禍耶の姐御……。俺の、魂を……吸収……し……」 「何言ってるの、そんな事できるわけないでしょ!?」 「……大散、ぃに、縁……取られ、嫌、……。か、っぱは……キュウリ……好き……っか……ら…………」  河童信者の瞳孔が開いた。禍耶さんの唇がわなわなと痙攣する。 「河童って馬鹿ね……最後まで馬鹿だった……。貴方の命、必ず無駄にはしないわ!」  ガバッ、キュイイィィ! 息絶えて間もない河童信者の霊魂が分解霧散する前に、キュウリバイクの給油口に吸収される。ところが魔耶さんの悲鳴! 「禍耶、上ぇっ!!」 「!」  見上げると空気を読まず飛びかかってきた大散減! 咄嗟にバイクを発進できず為す術もない禍耶さんが絶望に目を瞑った、その時。 「……え?」  ……何も起こらない。禍耶さんはそっと目を開けようとする。が、直後すぐに顔を覆った。 「眩しっ! この光は……あああっ!」  頭上には朝日のように輝く青白い戌神。そしてその光の中、轟々と燃える紅の不動明王。光と影、男と女が一つになったその究極仏は、大散減を遥か彼方に吹き飛ばし悠然と口を開いた。 「月と太陽が同時に出ている、今この時……」 「瞳に映る醜き影を、憤怒の炎で滅却する」 「「救済の時間だ!!!」」  カッ! 眩い光と底知れぬ深い影が炸裂、落下中の大散減を再びスマッシュ! 「遅くなって本当にすみません。合体に手間取っちゃって……」  御戌神が放つ輝きの中で、燃える影体の私は揺らめく。するとキュウリバイクが言葉を発した。 <問題なし! だぶか登場早すぎっすよ、くたばったのはまだ俺だけです。やっちまいましょう、姐さん!> 「そうね。行くわよ河童!」  ドルルン! 輩悪苦満誕(ハイオクまんたん)のキュウリバイクが発進! 私達も共に駆け出す。 「一美ちゃん、火の準備を!」 「もう出来ているぞぉ、カハァーーーッハハハハハハァーーー!!」  ティグクが炎を噴く! 火の輪をくぐり青白い肉弾が繰り出す! 巨大サンドバッグと化した大散減にバイクの大軍が突撃するゥゥゥ!!! 「「「ボァガギャバアアアアァァアアア!!!」」」  八本足にそれぞれ付いた顔が一斉絶叫! 中空で巻き散らかされた大散減の肉片を無数の散減に変えた! 「灰燼に帰すがいい!」  シャゴン、シャゴン、バゴホオォン!! 御戌神から波状に繰り出される光と光の合間に那由多度の影炎を込め雑魚を一掃! やはりヤブユムは強い。光源がないと力を発揮出来ない私と、偽りの闇に遮られてしまっていた光君。二人が一つになる事で、永久機関にも似た法力を得る事が出来る!  大散減は地に叩きつけられるかと思いきや、まるで地盤沈下のように地中へ潜って行ってしまった。後を追えず停車した五寸釘愚連隊が舌打ちする。 「逃げやがったわ、あの毛グモ野郎」  しかし玲蘭ちゃんは不敵な笑みを浮かべた。 「大丈夫です。大散減は結界に分散した力を補充しに行ったはず。なら、今頃……」  ズドガアアァァァアン!!! 遠くで吹き上がる火柱、そして大散減のシルエット! 「イェーイ!」  呆然と見とれていた私達の後方、数分前まで鳥居があった瓦礫の上に後女津親子と佳奈さんが立っている。 「「ドッキリ大成功ー! ぽーんぽっこぽーん!」」  ぽこぽん、シャララン! 佳奈さんと万狸ちゃんが腹鼓を打ち、斉一さんが弦を爪弾く。瞬間、ドゴーーン!! 今度は彼女らの背後でも火柱が上がった! 「あのねあのね! 地図に書いてあった星の地点をよーく探したら、やっぱり御札の貼ってある祠があったの。それで佳奈ちゃんが凄いこと閃いたんだよ!」 「その名も『ショート回路作戦』! 紙に御札とぴったり同じ絵を写して、それを鏡合わせに貼り付ける。その上に私の霊力京友禅で薄く蓋をして、その上から斉一さんが大散減から力を吸収しようとする。だけど吸い上げられた大散減のエネルギーは二枚の御札の間で行ったり来たりしながら段々滞る。そうとは知らない大散減が内側から急に突進すれば……」  ドォーーン! 万狸ちゃんと佳奈さんの超常理論を実証する火柱! 「さすがです佳奈さん! ちなみに最終学歴は?」 「だからいちご保育園だってば~、この小心者ぉ!」  こんなやり取りも随分と久しぶりな気がする。さて、この後大散減は立て続けに二度爆発した。計五回爆ぜた事になる。地図上で星のシンボルを描く地点は合計六つ、そのうち一つである食虫洞のシンボルは私がコンビニで焼却したアレだろう。 「シンボルが全滅すると、奴は何処へ行くだろうか」  斉三さんが地図を睨む。すると突如地図上に青白く輝く道順が描かれた。御戌神だ。 「でっかい大散減はなるべく広い場所へ逃走を。となると、海岸沿いかもだ。東の『いねとしサンライズビーチ』はサイクリングロードで狭いから、石見沼の下にある『石見海岸』ので」 「成程……って、君はまさか!?」 「青木君!?」  そうか、みんな知らなかったんだっけ。御戌神は遠慮がちに会釈し、かき上がったたてがみの一部を下ろして目隠れ前髪を作ってみせた。光君の面影を認識して皆は納得の表情を浮かべた。 「と……ともかく! ずっと地中でオネンネしてた大散減と違って、地の利はこちらにある。案内するので先回りを!」  御戌神が駆け出す! 私は彼が放つ輝きの中で水上スキーみたいに引っ張られ、五寸釘愚連隊や他の霊能者達も続く。いざ、石見海岸へ!
ལྔ་པ་
 御戌神の太陽の両眼は、前髪によるランプシェード効果が付与されて更に広範囲を照らせるようになった。石見沼に到着した時点で海岸の様子がはっきり見える。まずいことに、こんな時に限って海岸に島民が集まっている!? 「おいガキ共、ボートを降りろ! 早く避難所へ!」 「黙れ! こんな島のどこに安全が!? 俺達は内地へおさらばだ!」  会話から察するに、中学生位の子達が島を脱出しようと試みるのを大人達が引き止めているようだ。ところが間髪入れず陸側から迫る地響き! 危ない! 「救済せにゃ!」  石見の崖を御戌神が飛んだ! 私は光の中で身構える。着地すると同時に目の前の砂が隆起、ザボオオォォン!! 大散減出現! 「かははは、一足遅いわ!」  ズカアァァン!!! 出会い頭に強烈なティグクの一撃! 吹き飛んだ大散減は沿岸道路を破壊し民家二棟に叩きつけられた。建造物損壊と追い越し禁止線通過でダブル罪業加点! 間一髪巻き込まれずに済んだ島民達がどよめく。 「御戌様?」 「御戌様が子供達を救済したので!?」 「それより御戌様の影に映ってる火ダルマは一体!?」  その問いに、陸側から聞き覚えのある声が答える。 「ご先祖様さ!」  ブオォォン! 高級バイクに似つかわしくない凶悪なエンジン音を吹かして現れたのは加賀繍さんだ! 何故かアサッテの方向に数珠を投げ、私の正体を堂々と宣言する。 「御戌神がいくら縁切りの神だって、家族の縁は簡単に切れやしないんだ。徳川徳松を一番気にかけてたご先祖様が仏様になって、祟りを鎮めるんだよ!」 「徳松様を気にかけてた、ご先祖様……」 「まさか、将軍様など!?」 「「「徳川綱吉将軍!!」」」  私は暴れん坊な将軍様の幽霊という事になってしまった。だぶか吉宗さんじゃないけど。すると加賀繍さんの紙一重隣で大散減が復帰! 「マバゥウゥゥゥゥウウウ!!!」  神社にいた時よりも甲高い大散減の鳴き声。消耗している証拠だろう。脚も既に残り五本、ラストスパートだ! 「畳み掛けるぞ夜露死苦ッ!」  スクラムを組むように愚連隊が全方位から大散減へ突進、総長姉妹のハンマーで右前脚破壊! 「ぽんぽこぉーーー……ドロップ!!」  身動きの取れなくなった大散減に大かむろが垂直落下、左中央二脚粉砕! 「「「大師の敵ーーーっ!」」」  微弱ながら霊力を持つ河童信者達が集団投石、既に千切れかけていた左後脚切断! 「くすけー、マジムン!」  大散減の内側から玲蘭ちゃんの声。するうち黄色い閃光を放って大散減はメルトダウン! 全ての脚が落ち、最後の本体が不格好な蓮根と化した直後……地面に散らばる脚の一本の顔に、ギョロギョロと蠢く目が現れた。光君の話を思い出す。 ―八本足にそれぞれ顔がついてて、そのうち本物の顔を見つけて潰さないと死なない怪物で!― 「そうか、あっちが真の本体!」  私と光君が同時に動く! また地中に逃げようと飛び上がった大散減本体に光と影は先回りし、メロン格子状の包囲網を組んだ! 絶縁怪虫大散減、今こそお前をこの世からエンガチョしてくれるわあああああああ!! 「そこだーーーッ!! ワヤン不動ーーー!!」 「やっちゃえーーーッ!」「御戌様ーーーッ!」 「「「ワヤン不動オォーーーーーッ!!!」」」 「どおおぉぉるあぁああぁぁぁーーーーーー!!!!」  シャガンッ! 突如大量のハロゲンランプを一斉に焚いたかのように、世界が白一色の静寂に染まる。存在するものは影である私と、光に拒絶された大散減のみ。ティグクを掲げた私の両腕が夕陽を浴びた影の如く伸び、背中で燃える炎に怒れる恩師の馬頭観音相が浮かんだ時……大散減は断罪される! 「世尊妙相具我今重問彼仏子何因縁名為観世音具足妙相尊偈答無盡意汝聴観音行善応諸方所弘誓深如海歴劫不思議侍多千億仏発大清浄願我為汝略説聞名及見身心念不空過能滅諸有苦!」  仏道とは無縁の怪獣よ、己の業に叩き斬られながら私の観音行を聞け! 燃える馬頭観音と彼の骨であるティグクを仰げ! その苦痛から解放されたくば、海よりも深き意志で清浄を願う聖人の名��私がお前に文字通り刻みつけてやる! 「仮使興害意推落大火坑念彼観音力火坑変成池或漂流巨海龍魚諸鬼難念彼観音力波浪不能没或在須弥峰為人所推堕念彼観音力如日虚空住或被悪人��堕落金剛山念彼観音力不能損一毛!!」  たとえ金剛の悪意により火口へ落とされようと、心に観音力を念ずれば火もまた涼し。苦難の海でどんな怪物と対峙しても決して沈むものか! 須弥山から突き落とされようが、金剛を邪道に蹴落とされようが、観音力は不屈だ! 「或値怨賊繞各執刀加害念彼観音力咸即起慈心或遭王難苦臨刑欲寿終念彼観音力刀尋段段壊或囚禁枷鎖手足被杻械念彼観音力釈然得解脱呪詛諸毒薬所欲害身者念彼観音力還著於本人或遇悪羅刹毒龍諸鬼等念彼観音力時悉不敢害!!」  お前達に歪められた衆生の理は全て正してくれる! 金剛有明団がどんなに強大でも、和尚様や私の魂は決して滅びぬ。磔にされていた抜苦与楽の化身は解放され、悪鬼羅刹四苦八苦を燃やす憤怒の化身として生まれ変わったんだ! 「若悪獣囲繞利牙爪可怖念彼観音力疾走無辺方蚖蛇及蝮蝎気毒煙火燃念彼観音力尋声自回去雲雷鼓掣電降雹澍大雨念彼観音力応時得消散衆生被困厄無量苦逼身観音妙智力能救世間苦!!!」  獣よ、この力を畏れろ。毒煙を吐く外道よ霧散しろ! 雷や雹が如く降り注ぐお前達の呪いから全ての衆生を救済してみせよう! 「具足神通力廣修智方便十方諸国土無刹不現身種種諸悪趣地獄鬼畜生生老病死苦以漸悉令滅真観清浄観広大智慧観悲観及慈観常願常瞻仰無垢清浄光慧日破諸闇能伏災風火普明照世間ッ!!!」  どこへ逃げても無駄だ、何度生まれ変わってでも憤怒の化身は蘇るだろう! お前達のいかなる鬼畜的所業も潰えるんだ。瞳に映る慈悲深き菩薩、そして汚れなき聖なる光と共に偽りの闇を葬り去る! 「悲体戒雷震慈意妙大雲澍甘露法雨滅除煩悩燄諍訟経官処怖畏軍陣中念彼観音力衆怨悉退散妙音観世音梵音海潮音勝彼世間音是故須常念念念勿生疑観世音浄聖於苦悩死厄能為作依怙具一切功徳慈眼視衆生福聚海無量是故応頂……」  雷雲の如き慈悲が君臨し、雑音をかき消す潮騒の如き観音力で全てを救うんだ。目の前で粉微塵と化した大散減よ、盲目の哀れな座頭虫よ、私はお前をも苦しみなく逝去させてみせる。 「……礼ィィィーーーーーッ!!!」  ダカアアアアァァアアン!!!! 光が飛散した夜空の下。呪われた気枯地、千里が島を大いなる光と影の化身が無量の炎で叩き割った。その背後で滅んだ醜き怪獣は、業一つない純粋な粒子となって分解霧散。それはこの地に新たな魂が生まれるための糧となり、やがて衆生に縁を育むだろう。  時は亥の刻、石見海岸。ここ千里が島で縁が結ばれた全ての仲間達が勝利に湧き、歓喜と安堵に包まれた。その騒ぎに乗じて私と光君は、今度こそ人目も憚らず唇を重ね合った。
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hairakira · 2 years ago
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ronpe0524 · 4 years ago
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オンライン映画祭が多すぎる11月(2020年11月の日記)
■2020/11/1 日曜日。映画祭には行かず娘と遊ぶ日曜日。午前中から両親に車で迎えに来てもらい地元のみかん狩りへ。この11月1日がみかん狩り解禁日。まぁまぁみかん食べちゃう。娘はローカルテレビの取材を受けていた。みかん狩りの後は武蔵村山食堂へ。いわゆる「まいどおおきに食堂」系のお店です。なぜならキッズセットをたのむと「おしりたんてい」のグッズがもらえるから。午後は実家でのんびりと過ごす。先日、娘とどんぐり拾いに行きクヌギのかくと部分をGETできなかったわけですが、母のお姉さんがわざわざその部分を送ってきてくれたとのこと。工作で使いたがっていた娘は大喜び。母がお姉さんにその件を話して送ってきてくれたのかと思っていたんですけど、何も話してはいないとのこと。鹿島さんこれは?スピってますね。夕飯はご馳走になり帰宅。夜はU-NEXT『洗骨』を見る。BS録画『名探偵ポワロ』E28を見る。
■2020/11/2 月曜日。元々は映画祭のために午前半休を取っていたのだけどいろいろあってキャンセル。代わりに近所のMOVIX昭島にて『罪の声』鑑賞。すぐに帰宅して午後は在宅仕事。夜は日本映画監督協会第60回新人賞上映記念シンポジウムの配信を見る。Amazon Prime『自転車泥棒』を見る。これは映画祭の予習である。BS録画『名探偵ポワロ』E29を見る。
■2020/11/3 火曜日。文化の日で祝日。まぁ映画祭には行けず家で娘と過ごす、予定だったのですが急に午前中だけ自由時間に。すぐに昭島へ。MOVIX昭島にて『とんかつDJアゲ太郎』鑑賞。我慢できず昭島のモールでとんかつを食べる。午後は帰宅。娘と遊んだりしながら映画鍋の配信を見る。フィルメックス、TIFFの裏側とかそれぞれの事情がわかってとても面白い。夜は娘の寝る準備をしてからイオンシネマむさし村山へ。『ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷』鑑賞。TIFFトーク・サロン『アフター・ラヴ』をYouTubeで見る。Q&Aのボリューム、素晴らしい。
■2020/11/4 水曜日。休暇を取って映画祭に復帰であります。朝、娘の登校と同時に家を出る。最寄りの駅に向かっているとよく近所で見かけるお爺さんが歩いていた。そのお爺さんはいつも小型犬を連れていて、うちの娘が「ワンちゃん!」とか云って寄っていくとニコニコと笑っているのが印象的なお爺さんであった。そのお爺さんが犬を連れていない状態で歩いているのである。おそらく自分はこのお爺さんが犬なしの状態で歩いているのをはじめて見た。もしかしたらあの犬、亡くなってしまったのかな。と想像し悲しくなってしまった。がしかし、お爺さんをよく見ると、なんだか空き地の方を見てキョロキョロしている。低めのブロック塀のところを覗いたりしている。え?犬、逃げちゃんたのかな?時間なかったので声かけられなかったけど気になる。気になりつつも六本木へ。TIFFにて『チンパンジー属』、『バイク泥棒』、ノットゥルノ/夜』を鑑賞。お昼はけんす君と待ち合わせて福島屋@麻布十番でおでん定食。やはり映画祭期間にこれを食べれるのは嬉しい。去年もけんす君とここでランチしてるけど、あのときは退院から間もない時で、食事用のハサミを持ち歩いていて、おでんをチョキチョキやりながら食べてたなぁと思い出す。『バイク泥棒』終わりではmatsuさんとちょっとだけ会えて立ち話。実に3月以来となるリアルでの再会だ。リモートでは話しているけどこうやって会えるのはやはり嬉しい。帰宅してからTIFFトーク・サロン『バイク泥棒』にZoomから参加。しっかり質問もひろってもらえて内容も充実、あー楽しい。寝る前にU-NEXT『なにはなくとも全員集合!!』を見る。時間があればもっと見たいぞドリフ映画。Netflix『クイーンズ・ギャンビット』E4を見る。
■2020/11/5 木曜日。本日も六本木へ。『ファン・ガール』、『二月』、『ムクシン【4Kデジタル修復版】』を鑑賞。『二月』と『ムクシン』はチートイツさんと同回。インターバル時間にいろいろ話す。やはり映画祭はこういうのが楽しい。ランチにはきりん屋でドライカレーを食べる。最高。本日も21時前には帰宅し娘のコンタクトを入れる。今日は学校の芋掘りだったんだけど、家には大量のサツマイモが。僕はサツマイモ苦手なんすよね。。この半年以上、個人的にはコロナ以上の問題を抱えていて本当に辛いのですが、この夜少しだけ問題が良い方に向かったかもしれない。向かってほしい。風呂に入って遅く夕食を食べながらTIFFトークサロン『ファン・ガール』に参加。司会は石坂さん。監督と主演の二人が参加でとても盛り上がった。質問は日本語と英語でテキスト入力できるのだけど英語の質問が多かったらしい。おそらくフィリピンの方が多く参加してたんじゃないかな。寝ようとしたら今泉監督のインスタライブがはじまり『罪の声』の話。作品を絶賛しつつ、終盤の描写と演習についてのうまくいってない部分を指摘。さすがの内容で話が面白くまだまだ聞いていたかったけど睡眠不足になりそうなので寝る。
■2020/11/6 金曜日。今日も娘はと同じタイミングで家を出る出て映画祭へ。最寄り駅まで向かう道で3日前の日記に書いていたお爺さんを見かけた。そしてお爺さんは犬を連れていた!良かった、ワンちゃん無事だったんだね。気分良く電車に乗る。西武線が遅延したが大江戸線への乗り換えでリカバリー。なんとか遅刻することなる六本木へ。TIFF『スレート』『デリート・ヒストリー』『ノー・チョイス』『兎たちの暴走』を鑑賞。合間にまるゆさんと遭遇して映画の感想話したり。まるゆさんが『スレート』を絶賛してた(笑)。帰りの電車で小林勇貴監督が『とんかつDJアゲ太郎』を語るインスタライブがはじまり見る。本当にロジカルに映画をとらえていて勉強になります。帰宅してからTIFFトーク・サロン『スレート』と『ムクシン』にZoomから参加。『ムクシン』のやりとりは最高だったなぁ。Disney+『マンダロリアン』S2E2を見る。ペイトン・リードだ。
■2020/11/7 土曜日。娘は本日は登校日。僕は今日も六本木へ。映画祭も終盤にです。TIFF『アップル』『私は決して泣かない』『オマールの父』を鑑賞。『私は決して泣かない』はけんす君の隣の席という(笑)。帰宅してからTIFFトーク・サロン『アップル』と『オマールの父』ははしご。『アップル』Q&Aはめちゃくちゃ楽しかったな。夜はAKIRA君がまた札幌のラジオに出てたので聴いたり。BS録画『名探偵ポワロ』E30を見る。Netflix『クイーンズ・ギャンビット』E5を見る。
■2020/11/8 日曜日。映画祭はお休みです。娘が美容室に行ってる間に僕は映画へ。シネマシティで『おらおらでひとりいぐも』『羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来』鑑賞。BS録画『名探偵ポワロ』E31を見る。ABC殺人事件!僕は昔これをNHKの放送で見て、そこからクリスティにハマったんですよね。やはり素晴らしい出来。
■2020/11/9 月曜日。午前中だけ休みをもらい六本木へ。映画祭最終日。TIFF『荒れ地』を鑑賞。これだけのために六本木まで行って良かった。急いで帰宅。午後から仕事に復帰。うわー仕事がたまっている。いきなりミーティングも3つあり。しんどい。娘の夕飯の準備をしながらTIFFトーク・サロン『荒れ地』を見る。夜、最近見はじめたYouTubeラジオ「根矢涼香の屋根裏部屋」を見る。おたより出したら読まれてて嬉しい。WOWOW『ジェミニマン』を見る。去年観れなかったやつ。去年の秋ぐらいのやつは手術・入院のタイミングでたくさん観れていない。それがいまWOWOWにどんどんきている。
■2020/11/10 火曜日。すっかり仕事に復帰ですが、急ぎの仕事があり身動きが取れない。疲れてしまいよく覚えてないぐらいな感じで寝落ち。
■2020/11/11 水曜日。まだまだ急ぎの仕事、資料作成など。ふー。夜は娘の寝る準備をしてからイオンシネマむさし村山へ。『ジオラマボーイ・パノラマガール』を観る。夜遅い回があるのは本当にありがたい。BS録画『名探偵ポワロ』E11を見る。
■2020/11/12 木曜日。夕方、仕事をちょっと抜けて娘と小児科へ。肌の調子を見てもらったけどなかなか良くなってきてるとのこと。薬局で薬ももらいまた仕事に戻る。見たかった作品のオンライン試写は外れたみたいなのでWOWOW『最初の晩餐』を見る。たしかすきやばし太郎君が絶賛してたやつ。なるほど。
■2020/11/13 金曜日。午前半休で通院。血液検査など。まぁ問題はなさそう。会社にちょっと寄って書類を受け取って、お昼にラーメンなど食べてから帰宅。午後は在宅仕事。夕方、12月以降の仕事の予定について上司とMeeting。半分ぐらい業務内容が変わるらしくまた覚えることがどーんときそう。うーむ。夜は春日太一×入江悠のトーク配信を見る。オンラインの田辺・弁慶映画祭『マイライフ、ママライフ』も観る。Disney+『マンダロリアン』S2E3も見る。
■2020/11/14 土曜日。朝から娘を習い事に送る。立川のボードゲームショップですごろくやの新作を購入。これは娘がよろこぶぞ(お父さんのお小遣いから買ってるんだからな)。シネマシティで『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』鑑賞。娘を迎えに行って帰宅。移動時間とか空き時間を使ってひたすらオンラインの田辺・弁慶映画祭を見る。『いる』『親鳥よ、静かに泣け』『愛のくだらない』を見る。同じくオンラインのうえだ城下町映画祭『SEVEN DRIVES』『部屋の片隅で、愛をつねる』を見る。若き日の入江悠監督作。貴重。
■2020/11/15 日曜日。午前中から娘の矯正歯科へ。順調とのことで何より。早く終わったので立川の図書館へ。マックでお昼を食べてから、ららぽーと立川立飛へ。新しくできたできたレゴのショップへ。娘がチョイスしたマインクラフトのレゴを買う。帰宅。娘は今度、英検の4級or3級を受けてみるとのことで4級の過去門挑戦をしていた。英検用の勉強はまだはじめたばかりなのに余裕で合格ラインを超えるハイスコアをたたき出していた。幼稚園から通い続けている英会話はやはりすごい。僕はその時間を使って田辺・弁慶映画祭の見逃し配信を。『焦げ。』『偽神』を見る。夜はDAZNでFC東京戦を見て、娘を寝かしつけ。いやな予感は的中。そのまま寝落ち。
■2020/11/16 月曜日。昨夜寝落ちしてしまって、結局朝まで寝てしまったので睡眠はたっぷり。見る映画やドラマはたまる一方。昨夜upされていた不思議ラジオ キンザザを聴く。僕のキンザザ初登場回ですよー。仕事の方は変わらず在宅ですがMeetingの連続で疲れる。BS12『Vienna Blood』S1E1とE2を見る。そしてまたも娘を寝かしつけながら寝落ち。寝落ち、二夜連続。
■2020/11/17 火曜日。また寝落ちして睡眠はたっぷり。とある用事のために午前半休。あと昨夜できなかった僕モテの情報コーナーを仕上げて送信。午後から仕事。夜はTIFF Studio、僕モテとYouTubeの生配信を連続して見る。どちらも楽しい。Netflix『彼女の告発』を見る。
■2020/11/18 水曜。朝食は抜き。健康診断のため出勤であります。オフィスは静かで仕事には集中できる。健康診断は体重などががっつり落ちていたので心配される。病気だったんですよ、去年。バリウムは今年もきつかった。あの機械でぐるぐるまわるのもきつい。終わって下剤飲んで、水をごくごく飲んで、おにぎり2個をすぐ食べたんだけど全然便意がこない。結局夕方まで出なくて帰宅。娘の寝る準備をしてからカップ麺を食べて下剤を追加投入。しかしまだまだ便意がこない。まずい。しかしまたも娘と一緒に寝てしまう。深夜2時に起きてトイレに行ってみたが普通の便が出たのみ。まずい。
■2020/11/19 木曜。目覚ましがなる前に便意があり起床。ついにバリウムが出ましたよ。良かったー。まぁ午前中は何度もトイレに行くことになりましたが。そして娘は昨夜から鼻水が出るようになっていて気になります。週末は耳鼻科か。夜、娘の寝る準備をしてからイオンシネマむさし村山へ。『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』鑑賞。観客は僕ひとりだったけど良い映画だった。Amazon Prime『パペット・マスター』を見る。
■2020/11/20 金曜。朝起きてすぐ娘の体温を測る。良かった平熱だ。鼻水は出てるので体育はお休みさせてください、と連絡帳に書く。午前中から長時間で規模の大きいオンラインミーティング。僕が所属している部署のアジア全体のミーティングなので何百人と見ているのだろう。ここで先日、僕が録音した5分ほどの発表も流れた。あーはずかしい。準備時間、練習時間がほぼなかったし、ただでさえ英語のスピーキングはうまくないし、去年の手術以来しゃべるのが普通に大変なのだ。スピーチが流れたあと何人かの同僚、先輩からメールやチャットがとんできた。あーはずかしい。義母が泊まりにきてくれて群馬土産のひもかわうどんで夕食。うまいよひもかわ。オンライン試写で『記憶の技法』を見る。オンラインのラテンビート映画祭で『老人スパイ』を見る。Disney+『マンダロリアン』S2E4を見る。Vimeoでかめりさ出演の短編『スピリチュアル』を見る。 フィルメックス・オンラインはプラットフォーム側の不具合で配信延期とのこと。これは困った。
■2020/11/21 土曜日。まだ鼻水が出ている娘、義母が耳鼻科に連れていってくれるとのこと。ありがたい。僕は時間をいただき新宿へ。パンケーキなど食べてから久々に新宿武蔵野館へ。実に今年2回目の武蔵野館?マジか。ジャン=ポール・ベルモンド傑作選『オー!』と『ホモ・サピエンスの涙』を鑑賞。インターバル5分のはしご。満足して映画秘宝を買ってから帰る。Amazon Prime『市民ケーン』を見る。BS録画『名探偵ポワロ』E33を見る。今日もやっぱり娘と寝落ち。なんだか心配になってくる自分。
■2020/11/22 日曜日。ジミソスタイル的早起きをしてラテンビート(オンライン)『息子の面影』を見る。評判通りの素晴らしさ。娘と実家へ。本日はお泊り。実家の庭のみかんの木でみかん狩り。狩りまくり。測ったら10キロもあった。すごい。実家は本当にゆっくりできて良い。娘もごろごろしたりおもちゃで遊んだりで楽しそうである。夕飯はおでん。最高。娘を寝かしつけてからシネマクティフ東京支部の音声配信、リモート収録。4時間近くかかってしまった。みんなお疲れさまでした。。
■2020/11/23 祝日の月曜。実家の朝食。うまい食パンが出てきて最高だ。今日も実家でのんびりだ。フィルメックス・オンラインで『平静』を見たり、昨夜録音した音源をひたすら編集。たいしていじらないんですけど量がハンパないんだな。夕飯までご馳走になってから帰宅。今夜は奇跡的に寝落ちしなかったので前野健太の無観客LIVEをアーカイブで見る。まぁ帰宅してからいろいろあって落ち込んでたんですけどマエケンの歌を聴いてちょっと元気出た。BS録画『名探偵ポワロ』E34を見る。
■2020/11/24 火曜日。出勤日。まぁ出勤してもリモートミーティングの連絡であります。お昼は会社の近くの丸亀製麺で食えるのが最高だ。いろいろ年末に向けて仕事の引継ぎがあり週に1回ぐらい出社することになりそうだ。帰宅して夜、寝る前に映画を見ようとしたが30分もしないうちに寝てしまった。落ち込む。
■2020/11/25 水曜日。ひたすら資料を作っていたがなんか集中できない。ストレスをためないようにしたいのにいろいろ悩みが絶えないんだ。なんでうまくいかないのでしょうね。娘を寝かしつけてからイオンシネマむさし村山へ。『ボルケーノ・パーク』鑑賞。こういう空っぽの映画を観て、もう寝る。
■2020/11/26 木曜日。休暇取って立川の病院へ。前の病気の検査通院。2年ぶりに骨密度の検査を受けたが数値がぜんぜん上がってなくてショック。先生曰く、悪化しないからいいじゃないか、とのこと。最近どう?とか聞かれたので先生にいろいろ悩みを愚痴ってしまった。先生のアドバイスは、もっと陽の光を浴びた方が良い、とのこと。やってみます。立川の「一福」でうどん食べてから帰宅。お昼過ぎには戻ってこれたので午後からは仕事に切り替え。ありがたいことに仕事はいっぱいある。夜、3日ぐらいかかってしまったフィルメックス・オンライン『迂闊な犯罪』を見る。さらにMCTOS『彼女の告発』回に参加。直前の参加表明だったけど映画の話をたっぷりできて、笑って、楽しかった。
■2020/11/27 金曜日。まぁまぁ集中して仕事する。ちょっと思いついたことがあってある人に連絡したら僕のアイデアにのってくれた。うまくいくと良いなぁ。義母が泊まりにきてくれて娘は楽しそう。娘はおばあちゃん大好き。僕はちょっと楽ができるので僕も大好き(笑)。夜はかなり遅くなってしまったけど「PUNPEE Presents. "Seasons Greetings'20"」のアーカイブを見る。マエケンのLIVEとは違った方向でこれも最高。楽しー。
■2020/11/28 土曜日。娘は義母がみてくれるので出かけさせていただく。午前中から立川へ。キノシネマ立川で『佐々木、イン、マイマイン』鑑賞。やよい軒でランチ。おかわりのご飯が自動で供給される、ドリンクバーみたいなご飯マシンがあった。なるほど。新宿へ。ナツノカモ・コレクション2020 - 第一部「立体モノガタリ」 @ 新宿ハイジアV-1。なんかこういうのが観れると心が豊かになる感ある。同じ回に来ていたまるゆさんとちょっと話す。まるゆさんは二部も観るとのことで、しかもその合間にケイズで1本映画を観るとのこと。欲張るなぁ、と思ったけど僕も自由に自分の時間が使えればやってるだろな、と思う。帰宅して娘の夕飯を準備して、風呂に入れたり、英語の勉強をさせたりピアノをさせたり。寝かしつけて、寝落ちしなかったことを喜びつつ映画を見る。フィルメックス・オンライン『イエローキャット』を見る。購入(配信レンタル)しておいて見てなかった京都ヒストリカ映画祭のヒストリカワールド『荒地の少女グウェン』もやっと見る。
■2020/11/29 日曜日。ゆっくりできる日曜日。娘と実家へ。両親に娘を見てもらい、僕は立川へ。シネマシティで『Mank マンク』鑑賞。これはシネマツーよりシネマワンが似合う映画だ。すぐに実家へ戻る。娘に英語の勉強をやらせたり、宿題をチェックしたり。夕飯までご馳走になり帰宅。娘を風呂に入れても時間に余裕あり。娘は寝るまでの時間に動画を見たり絵を描いたり。こうゆう時間がもっとできれば良いのだけど。今日も娘を寝かしつけながら寝落ちしなかったぞ。いろいろ見たりできるぞ。京都ヒストリカ映画祭 ヒストリカワールド『魂は屈しない』を見る。僕の心が屈しそうになる映画だった。Disney+『マンダロリアン』S2E5をやっと見る。あと本を読んだり、録画したテレビを見たり、音声配信の編集をやったり、仕事をしたり。大変有意義に26時まで過ごして寝る。
■2020/11/30 月曜日。寒くなってきて娘がなかなか起きてくれない。子供はもっとシャキっと起きるものじゃないのか。娘を学校に送り出してから今日も自宅仕事。夕方に大事なミーティングがあったのでそれが終わるまで大変だった。ふー。BS録画『名探偵ポワロ』E35を見る。夜は娘を寝かしつけながら、ちょっとだけスマホでドラマを見ていたら寝落ちしていたらしい。ぜんぜん夜にやろうと思っていたことをやらないまま寝てしまった。最近こんなんばかりである。そんなこんなで11月も終わり。
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takahashistudio · 5 years ago
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10.03.13私の家/カニンガム邸 見学会 橋本ゼミ 「1950年代の小住宅をめぐって」  <プロローグ>事前に時間をかけて勉強してきた上で清家清さんの「私の家」の見学会に行きました。その後、学生に50年代の巨匠になりきってもらい、座談会を開いたときの記録です。 橋本(司会) …橋本純 高橋     …高橋晶子 増沢洵    …西澤正子  (M1) 広瀬鎌二   …卯月裕貴  (M1) 池辺陽    …星野千絵  (M1) 清家清    …雨川美津季(M1) <始まり> 司会:今日は、清家清・増沢洵・広瀬鎌二・池辺陽の四氏に集まっていただき、50年代の小住宅を総括する座談会を開きたいと思います。おのおのの作品を振り返りながら、50年代の小住宅とは何だったのかを導き出せたら成功ではないかと考えています。それでは、若い順にいきましょうか。増沢さん、お願いします。 <増沢洵> 増沢:今日は2作品紹介したいと思います。まずはレーモンド事務所にいる時に建てた自邸(最小限住居の試作)です。3間×3間の9��の1階、3坪の吹き抜けをもった6坪の2階、総床面積15坪のミニマム・ハウスです。私は、面倒なことはしたくありませんでした。なので、柱間を統一することで部材の統一化を図りました。 司会:それは構法の問題としてですか? 増沢:そうです。作りやすくするために難しい仕事や面倒で手間のかかることは好きではありません。 司会:設計はその分大変になりそうですがね (笑)。大工のためとも言えますね。広瀬さんや池辺さんはその当時、伝統構法とは違うことを考えていたようですから。 増沢:また、敷地にとらわれずにローコストに抑えるというのも前提としてありました。 司会:なるほど。もう一件のお話も聞かせて頂けますか。 増沢:もう一件は『コアのあるH氏の住まい』です。自邸の方は丸柱で設計しましたが、柱が一本もない家をやってみようと思い、コアを使いました。8尺のベニアからスタートしましたが、7尺8寸は既に清家さんがやっているので(笑)7尺7寸から始めました。屋根を低くすれば必ず良くなると思ったんです。 司会:天井ではなく屋根なんですね。 低くしたのは棟ですか, それとも軒ですか? 増沢:両方です。7尺7寸は天井高です。 司会:コアを設けた理由は何だったのでしょうか. 増沢:コアに機能を寄せることで、建物と庭が一体となって敷地に広がることを考えました。それから、自邸の時は3本の独立柱を基準にしたんですが、柱が邪魔だったんですよ(笑)。 司会:(笑)それ、作っているときは気付かなかったんですか? 増沢:気付きませんでした。生活してみてから分かったんです。 司会:広く空間をとるということならば、寝室と居間をつなげて使う方法もあったのではないかと思うのですが、そういったことは考えなかったのですか? 増沢:自分の経験をもとにしました。住宅の構成要素には複数の機能をもつものが意外と多く、その機能を単一化することによって一層合理的な設計が出来るのではないかと考えていました。なので、ひとつの空間を居間、食事、台所、家事コーナーなどに分割し、個室には独立性、団らんの場には一体性を図りました。コアのある住まいで良いと思っているところは、キッチンの在り方ですね。主婦だけでなく、誰が使ってもいいようになっています。また、建具を開け放つと居間と台所がつながりパーティーなどにも使えるなど、自由な使い方ができると考えています。 司会:敷地の使い方など、清家邸に通じるところがあるかもしれないですね。こちらの方が広いですが。 高橋:清家邸にはドアがありませんけどね。 増沢:コアの住まいには個室があります。 司会:サイズが違いますからね。コアの素材はなぜ変えたのですか? 増沢:コアがストラクチャーではないのを強調するため、素材を変えました。 司会:どうしてブロックにしたのですか?合板にでも良かったのでは。 増沢:それはコアを目立たせるためですね。 高橋:コアの周りにキッチンやワークスペースがありますよね。一般に、コアの周りはすっきりしている傾向にあると思うのですが。 増沢:むしろまとめたかったんです。個室、コアには機能、団らんのスペースとはっきり分けることを考えました。 司会:南面の障子の扱いについて質問です。障子は大きさに区別があるようには見えません。個室には違うサイズのものを使ったりしなかったのですか? 増沢:規格サイズが好きなんですよ。合理的なので。 高橋:正面から見ると個室の位置が分かりづらいですよね。個室はどこでもよかったんですか?プランニングにおけるきまりとかがあったでしょうか。 増沢:生活のことを考えて配置してます。どこでもいいわけではありません。 高橋:決めるところと、決めずにおおらかなところ、それぞれ4人に違いがありますよね。 <広瀬鎌二> 広瀬:最初の鉄骨造住宅SH?1について話をしたいと思います。敷地面積は60坪で、近代工業の発達により生産された新しい材料を用い、その力学的・材料的特性を生かして設計した新しい住宅です。50年代の乏しい経済の中での住宅のニーズもあり、その人達へ対する提案にもなっています。鉄骨という材料はまず計算が厳密にできるという利点があります。木材には力学的曖昧さがあったので。また、可能な限りそぎ落とし単純化を目標に作りました。設計に関しては、夫婦2人だけの生活を対象とした、最も単純な平面とはどんな形式にしたら良いかを考えて計画しました。単純化を求めた結果、空間を重複使用することにしました。ここでの重複使用とは、居間が生活、接客、客の為の寝室、食堂、仕事室として機能し、さらに細かく言うと玄関と居間の床をフラットにすることで視覚的な繋がりをつくり、また壁のような間仕切りもなくし、狭い敷地の中で空間の広さを感じられるようになっています。家事などの裏方のスペースを北側に取って、居間、寝室が面する南側の開口部を出来るだけ大きく取りました。水回りなどのプログラムの配置については、給排水の道路からの距離を出来るだけ短くして、配管の無駄を少なくしています。最初風呂場の位置は南側だったのですが、北側にすると配管工費が1/3も減る事が分かり北側に変更しました。空間をできるだけ広く感じられる様に、扉はトイレにしかつけていません。また開くことでとられるもったいないスペースを避けたいとも考えました。高橋:縦横どのくらいの大きさか図面を見てみると、日本の伝統スケールが入ってますね。尺寸。 広瀬:余りが出ない尺寸で作りました。 司会:余りですか? 広瀬:はい。鉄があの時代高かったので、あえて鉄を?という考えもあったのですが、構造計算の段階で驚く程軽量で出来ることを知りました。この建物の場合は、定尺物において材の断面に対し最も経済的なスパンを逆に計算する方法を取りました。その結果、4尺、8尺という寸法を得ました。この寸法は硝子の規格寸法にも合い、鋼材の定尺5m10mにも殆ど半端を出しません。鉄骨が木造と引き合う価格で出来るかもしれないという試しでした。 高橋:清家さんの「私の家」とあまり変わらない平面形、およそ5m*10mですよね。これについては同じプロポーションということで後ほどバトルできるかもしれませんね(笑)。 司会:鉄はこの当時なかなか住宅には使われない素材だったと思うのですが、ディテールや収まりなどはどこで学んだのですか? 広瀬:…。 司会:…秘密だそうで(笑)。 一同:(笑)。 増沢:鉄骨住宅は量産を考えていたんじゃないですか?だからディテールなどは 広瀬:ちゃんとした質をもって作れると考えていました。 司会:でも、10棟くらいつくって反省をしていましたね。 広瀬:当時の工業産業経済の中では他の工業生産品の価格が庶民全体に使われるには高価過ぎました。日本の大工の仕事や規格に合わなくて2、3の住宅を除いてはすべて、仕上げを大工の手仕事に頼らざるを得なかったんです。 司会:自分は工業化できると考えたが、周りが付いてこなかったと。 高橋:その後またシリーズを出されますね。SH-13を作られたときはどんなことを? 広瀬:平面計画を制約しない構造計画に関心がありました。構造、外壁あるいは内壁を分離し平面計画の自由度を高めることが必用だと考えました。そのため平行な天井と床の間を、納まりや寸法を変えずに、壁を移行することができます。 司会:この作品は奥行きが同じですが、生活スタイルの変化に対して部屋を並列に、つまりワンスパンで並べて行くことで解決できると考えたのですか? 高橋:どちらかというと、生産の論理をつくろうという感覚ですね。 広瀬:そうです。ここでは工業生産住宅になる可能性を持っているという前提のもとで考えていました。構造と内壁および外壁の分離、部材の寸法と納まりの統一によって、自由な空間が得られる事が工業生産住宅に必用な要素であると考えていました。司会:SH-30になるとブレースがなくなり、剛接合になりましたが。ブレースが嫌だったのでしょうか。謎の住宅ですよね。今までの軽快さが失われてしまってます。 高橋:例えばミースとかに対してはどう思われてるんでしょうか?広瀬:ミースが鉄骨住宅を工業生産に近づけようとしているのは、レークショア・ドライブ・アパートなどで感じています。 司会:SH-1も30も、柱はアングルの溶接ですね。既製品を使っていませんし。削って溶接してます。鉄骨屋さんではできなかったんでしょうね。この住宅では障子やカーテンの扱いはどうなっていましたか。 広瀬:うーん。 高橋:増沢さん、清家さんの住宅は障子やカーテンがついてますね。ついてないのは、池辺さんとか広瀬さんのSH-1などですか。 広瀬:基本的に、必要な物は水回りがあれば成立しますので。最小限があれば生活はできます。 <池辺陽> 池辺:No3から紹介します。1950年に建てました。ここで、畳式から椅子式へ移行しました。家事労働を少なくすること、小さな家であっても水洗便所や台所設備など、衛生的な設備がきちんと入っていることが前提条件です。そして、居間、寝室、台所などの機能を合理的に収めることを試みました。次に1958年に建てたNo38です。こちらはファッションブランド「VAN」の創始者・石津謙介さんがクライアントの石津邸です。雑誌「モダンリビング」と共同して行ったケー���スタディーハウスの第1号です。ここでは、都市より、敷地に対して関心がありました。これからの時代は敷地が小さくなり、間口が狭く奥に深くなっていくだろうと考えています。この石津邸では、40坪という非常に狭く奥行きの深い敷地の中にテラスをつくりながら、室内を、居間、寝室、台所などの機能で分け、それぞれにアクセスがよくなるようレベル差でコントロールしています。 司会:No3は木造、No38はRCですが、どうしてRCの流れになっていったのですか。また、GMモデュールの研究をしていた時に、その流れに乗らないNo38を設計した理由は何だったのでしょう。それから、No3には立体最小住居とネーミングされていますが、なぜ「立体」という言葉を使ったのでしょうか。 池辺:RC造を使ったのは、これからの社会の中でとても可能性のある構造だと考えていたからです。現代の生活にあった住宅を、現代の材料や生産技術にもとづいて設計するということを目指していますから。「立体」という言葉を使ったことについては、容積の問題です。無駄なく中の空間が使えるように、またどんどん家が小さくなっていくのでこの立体の構成が有効かと。空間をつながりで感じています。居間の吹き抜けや、小さい部屋の集合などです。 司会:どちらも大きいボリュームに吹き抜けを設ける構成ですね。 池辺:平屋から2層になっていく可能性の模索をしていました。 司会:都市部において2層になっていくのを予測していたということですか? しかし、なぜ今No38のようなものが建たないのでしょうか。 池辺:もっと敷地を有効活用する必要があるからだと思います。 司会:30坪だからだいたい現在の一般的な住宅と一緒だと思いますが。 池辺:確かに敷地に対して半分しか建たないのは変わりません。しかし、当時の人は持ち物も少なく、最小限の生活ができました。ですが、今は違います。例えば今の人達は大抵車を持ちます。すると車が入るためのスペースが必要になるので、No38のような吹き抜けをとることができないんです。 司会:あと、庭を東側に寄せていますね。南側に作るのは諦めたんですか?都市住宅においては、庭の取り方の方がプランより大事になります。空間の連続性の方が優先していたということでしょうか。モデュール論まで話がいけませんでした。すいません。では、次の清家さん。 <清家清> 清家:今日実際に「私の家」を見てみて、どうでしたか?私の家は1954年に建ちました。まず、この土地の話をしますと、ここに移住して来たばかりは私の家族と女中をあわせて6人でした。その当初、敷地は150坪でしたが、その後40年の間に生活と社会の変化があり、この家が建つ頃には家族は9人に増え1000m2に増加しました。戦時中、私は海軍に入隊しました。我が家の周辺に焼夷弾が落ちたことは知りませんが、我が家の敷地内にも数発落下したようです。しかし家屋が少し焦げた程度で済んだのは、ちょうど年齢的に消化活動のできる世代が家を守っていたということや、空地が充分あったことが幸いしていたといえるでしょう。そして戦後間もなく結婚し核家族生活をしているうちに、社会状況も安定してきたという諸事情から、私たちの小さな住宅を両親の裏庭に建てさせてもらうことにしました。家の向かいは消防署(病院じゃないでしょうか)だからRC造にする必要もありませんでしたが、金融公庫から借金できる金額は、償還年数の長いRC造のほうがたくさん借りることができるということで、RC造にしたのです。私の家は次のステップへの実験かもしくはその試行錯誤であると思っています。また、空間の話をすると、この家はしつらえの家といえるでしょう。日本の伝統などよりも、狭さと家族のことを考えて変化に対応できる家を考えていました。四季に応じてしつらえを選ぶことができます。それから、狭い家なので庭との連続性を考えました。生活への工夫として、食卓・製図机・仕事机・タタミの台・ガラス戸のモデュールを統一して、効率を図りました。しつらえを楽にするための試みです。他のお三方のように社会的な目線というよりも、私は人の生活の方に目を向けていたかもしれません。椅子式にしたのは椅子・テーブルを使用することで、エネルギーの消費を少なくするためです。そして、海軍の経験から靴をはいたままの生活を試してみることにしました。 司会:エネルギーのためですか。本当ですか? 清家:資料の表を見てもらってわかるように、立ったり座ったりするのは案外くたびれるものなのです。 高橋:床に座る方が椅子に座るより消費エネルギーが多いということですが、移動式畳を作られてますよね。畳に対して未練みたいなものがどこかにあったとか。 清家:畳には未練はないんです、未練というより必要性です。衣服をたたんだりするのにいいのです。可動式にしたのは、しつらえからきています。他の家具の軽さもそうですね。 司会:子供部屋については? 清家:…あまり考えてはいませんね。家族では、主婦について多く考えています。戸主といわれるくらいですしね。建築家は形は作れるが、家は母性がつくりますので。 司会:「私の家」というタイトルから、家族に対する意識は? 清家:浴室がないなど、両親の家に頼るところがあったので…。 司会:核家族への意識みたいのはあったはずでは? その意識があれば子供をご両親の家に住まわせたりはしないでしょうし、団らんの場は作ったはずですが。それから、あえて地下を作った理由は何ですか? 清家:防空壕が残っていたんです。だから利用しました。 司会:あるものは使え、と(笑)。壁の仕上げについては? 清家:石ですか?素材については、多様の素材を調和させてモダンさを求めました。 司会:モダニズムで考えれば、統一性では? 清家:美意識です。パルテノンを見た時に影響を受けました。 司会:見たんですか! 高橋:大学の講義ではギリシャの話ばかりしていたそうですね。それ以降の時代は否定していたとか(笑)。 清家:ギリシャの建築家は先ず建築家個人の感覚で造形をするんです。それから、幾何学的に計画する。そうして寸法をギリシャ尺で測れるような数値に調整し、またその次にこれを建築家の視覚に訴えて修整するという、くりかえしを何回となく続けて設計するんです。それに比較するとルネサンスの否定をしてしまう… 司会:ギリシャは良くて、ローマはダメ。ルネサンスはもっとダメで、バロックはたまに良い物があると(笑)。いつ行きましたか? 清家:えっとですね…高橋:あのスクーターで行ったんですか!(「私の家」の軒先に有名なスクーターが置いてあった。) 司会:ギリシャ建築の寸法体系をご自身の建築に適用するときに、一番苦労されたこととは何でしょう? どういう幾何学寸法を用い。どういう日本の寸法体系と合わせていったかなどについて、お教え下さい。 清家:建築は空間を規定する甲羅だと思うんですが、甲羅だけでは亀ではなくて、本当に亀なのは甲羅のところではないもっとやわらかな部分なのかもしれないと思います。建築とは、そういう堅い甲羅の部分と、その甲羅でおおわれたやわらかな部分、さらにそのやわらかな雰囲気に包まれた容器、空虚な空間のすべてを含んでいると言えるでしょう。すまいのもつ文学的な意味まで無視して考えるのはよくないと思いますね。 <四人の対談> 司会:��に4人でお話をしていただきたいと思います。ではまず増沢さん、お願いします。 増沢:自分や池辺さん、広瀬さんには社会に目を向けていたようだけど、清家さんはどうだったのでしょうか。 清家:私の場合、意識は家族に向いていた。他の三方のようにプロトタイプをつくろうとしていたわけではない。むしろ一点ものの住宅をつくる姿勢だった。 司会:一方で清家さんは「デザインシステム」という名前の設計組織をつくられている。それはそのことと矛盾しませんか。 高橋:清家さんは海軍での設計では社会性、合理性を求めていましたよね。 司会:戦時中には量産をしていくのが設計の仕事だった。戦後のそのことへの距離感が四人それぞれ違うと思います。池辺さんは左翼なられたですよね(笑)。それも戦争中の影響が大きいのでは。広瀬さんの量産への意識はどうでしたか。 広瀬:規格サイズの鉄の量産に可能性を感じていました。木造ではなく鉄を使ってアメリカなど大国と同じようにしたかった。 司会:量産志向ではなかった清家さんはどうでしたか。 清家:その時々の状況に対しての設計をしていたつもりです。 司会:当時は社会全体から住宅の大量量産を求められていましたが、清家さんはなぜそれに乗らなかったのでしょう。社会には目を向けていなかったのですか。 清家:んー? 高橋:東大の増沢さんにはその姿勢があったと思います。清家さんは芸大だったからその意識が薄かったのかも。 司会:名前のつけかたをみても、広瀬、池辺両氏はNo.~でつくっています。清家さんは「~さんの家」。増沢さんはそのあたりは無頓着ですね(笑)。池辺さんはどうでしたか。 池辺:私は、社会に説明のできる明確なものを目指すことを研究室の姿勢にしています。だから、形の美しさというような、主観的で社会にとって役立つかどうかわからないことは、一切言わないようにしています。 司会:清家さんと池辺さんは、交流はあったんですか。 池辺:はい。お互いに評価しあう関係でした。清家さんの感覚と形態の決め方が気になっていました。こちらは感覚によらないようにがんばっているけど、清家さんはそれだけでやっているようで。それでも実際に訪れてみれば、いい空間だなあと感じて納得させられてしまうので、ズルいというか、うらやましいなと(笑)。 司会:清家さんは池辺さんをどう評価していましたか。 清家:社会に対する姿勢からくるモノとしての凄みがあるなと。 高橋:清家研の建築には機能がない、池辺研の建築にはかたちがないとやりあったそうですね。それが非常に楽しかったと。篠原一男さんとの対談(新建築2000/10)を読むと、お二人の違いもよく分かって面白いです。 司会:いろいろお話を聞いてみて、増沢さんと清家さんはどこか似ていますね。同じように広瀬さんと池辺さんも似ている気がします。そのあたりそれぞれお話を。 増沢:私はレーモンドに師事��ていたのでその影響を受けているかと思います。正直さなど。清家さんはしつらえということをよく言いますがどういうことですか。 清家:そこにあるものではなく、そこに起こることが大切であるということです。しつらえとは事ですね。 司会:じゃあ畳でよかったんですか。 高橋:あの畳は動く床ということなんですか。 清家:当時畳を使うと批判されました。周りは日本を否定していましたから。 高橋:清家さんはそのあたりは気にしていなかったんですか。 清家:私は社会がかわっていくところにフィットさせていくという姿勢でした。 司会:森博士の家では二間続きの和室をつくっていますね。当時畳は普通の生活空間だったんですよね。池辺さん、広瀬さんはどうですか。 池辺:鉄骨でつくる場合、プランへの影響はありましたか。 広瀬:鉄を使ってSHシリーズをつくっていく場合、より経済的であることが大きかったです。 池辺:私の場合は機能で分けていく合理主義。増沢さんは合理的でありながらどこかあいまいに残している部分があって、だから全体がおおらかにつながっているような。 広瀬:鉄骨でつくるということが一番にあって、それに伴う条件のもとでプランを考えていました。 増沢:ミースの影響などはありますか。 広瀬:ミースの鉄骨造のつくり方も理解し肯定しますがミースを意識していません。日本の住宅事情とは違うと思いますし。 司会:ミースは鉄骨のジョイントを溶接しています。広瀬さんはボルトでジョイントしていますよね。そのあたりの意識はどうでしたか。 広瀬:当時の経済的、技術的な理由からボルトを使用していました。 高橋:例えばイームズ邸はボルトでつくっていますよね。戦中、戦後の経済状況からボルトでつくるということがDNAとしてあったのかも。どちらかを選ぶ余裕もなかっただろうし。 司会:池辺さんは構造形式にはあまりこだわらなかったようですね。広瀬さんは構造形式に意識的だったようで、ある構造でやっているときはほかの構造はやらなかったみたいですね。広瀬さんは空間論でなく生産論を前面に出されていたと思います。美意識よりも工法の意識を先行させていて、工法を探求していましたね。広瀬さんは武蔵工大から教員の話があってから事務所をたたんでいます。そこで木造の可能性に気づきしばらく木造をやっていますね「木造のディティール」という本も出ています。その後また鉄に戻っています。広瀬さんは以前に「基礎つくるようになって建築がだめになった。鉄を地面から生えているようにしたかった。礎石の上にのった柱はズレてしまえばおしまいです」とおっしゃっていますね。広瀬さんは原理主義的に構造のありかたをを思考していたのではないかと思います。 高橋:四人うちでいちばんプランの話ができるのは池辺さんでしょうか。 池辺:私はレベルによって機能を分けたり、客観的な合理性のあるプランを目指しました。私自身のオリジナリティとしては、農家のように無駄のないものに美を感じています。それが合理的であると。 司会:プランニングよりも組み合わせで考えていたのでしょうか。二の倍数で図面を描いていたり。ロジックが美に置き換わっている。 高橋:増沢さんは非常に真面目にプランニングをしている。 司会:増沢さんはエキセントリックなデザイン性ではなく、日本の近代住宅のあり方を多角的に考えられていた方なのでしょうね。清家さんは近代というものを様式ではなく生活として受け止めておられたのではないかと思います。 <終わりに> 司会:50年代の住宅史を学んで得たことは鵜呑みにせず自分で解釈していいと思います。でもそこで考えなくてはいけないことは、その作家が何を考えていたか、その歴史や背景、社会に目を向けていかないといけないということです。では、みなさん今日はお疲れ様でした。
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jahlwl · 5 years ago
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粛清! パワフルプロ野球 Ⅲ
物語と現実に本質的な差はないんだぜ、よく表現規制の議題でフィクションと現実の差が云々語られるけどあんなの二択にすることが間違ってるんだ。エロ漫画を読んでから性癖が追加されることだってあるし、性癖があるからエロ漫画のジャンルを定めて読む、というのもある。ミソジニーな表現をみたからこそミソジニーを学習してしまう、ということもある。これらのトピックでいうならば大事なことは正しさを持っている状態であるかってこと、正しきものがなんたるかを知っていれば現実で加害に至ることは減る。
とにかく二択をせまられたら二択をせまられること自体を疑うべきだし、フィクションと現実は両者が相互に影響しあう。すでにレッスンしたでしょ?
生家たる幽霊屋敷の2Fで家族は寝ていた。15才のときに幽霊屋敷が人手にわたりなくなってしまうまでは、2Fにだけ怪異が現れたものだ。私は不在にしていた姉の部屋で一人伏していて、両親は左隣の寝室で寝ている。
深夜、グゴゴゴとエンジン音がして横になりながら本を読んでいた私は振り返った。どこから現れたのか…小型のブルドーザーが起動している。運転しているのは父で、寝室からどこへ向かうのか、ブルドーザーで前進する。この家をなんやかんやするつもりではあるまい。びっくりしてついていくと、妙に運転が危うい。父は車両の運転が上手いはずだし、そもそも目的がわからないことから、認知症ではないかと感じた。もう認知症になってもおかしくない年齢なのだ…
「お父さん、どうしたん? こんな夜中に」
ひとまず気をそらして止めようと声をかけても父は曖昧に返事をして躱すだけで、止まろうとしない。ますます精神が茫漠としているのではないか、と疑う。
「お母さん! お母さんも止めたらどうや。手元もおぼついてへんし認知症かもしれん。認知症なら、すぐに免許返納せんとえらいことになるよ」
母にも呼びかけたが、お父さんはこんなもんやと言って真剣ではない。ああ、頼りにならない。日常に亀裂がはしったとき現実的な手段を迅速にとらないひとたちだったんだ、そういえば。もしかして現実に現実的な対処をすることができるひとって、そんなに多くないんだろうか。
父はブルドーザーに乗って階段の方へ曲がり、降りていくようだ。玄関も出て外へ行くのだろう。ふつうブルドーザーが家の階段を進むなんてありえないから、聞いたことのないすさまじい音がしてそのうち父とブルドーザーは見えなくなった。
N町だか本町だかの道路でいとこたちと渡れるタイミングを待っていた。私はみんなに何年も会ってないよ、でも今日は現れたんだな。しかもこっちの地元に。はるか昔に彼らが幽霊屋敷に遊びに来たことはある。たいていは母方の長男の家に行っていた。(この家のいとこは♂の2人兄弟。年下の女のいとこは母のすぐ下のおばの子で、彼女も法事と正月に来る)
我々が左右確認して道路を渡ろうとしたとき、付き添っていたおとなつまり両親が言ったなんやしらん些細な一言から、従妹は服を脱いでしまった。子どもだからしてたいしたことと思���なかったのだろうが、私はこの世にガキの裸を見たり撮ったりして悦ぶバカ、チャンスを虎視眈々と狙っている犯罪者どもがたくさんいることを知っている。あるいは嫌がらせやはずかしめのためにやるやつがいるってことも。おとなどもは平和ボケしてて焦っていなかった。あわてて服を着させようとしたが、実行に至るまでに彼女は盗撮されてしまう。
あのガキ! 盗撮したのはスマホを持った男子小学生だった。さっさとスマホ内のデータを破壊してしまわないと全世界に拡散される恐れがある。私は即座にひっとらえようとしたが、そいつも一気に身を翻して逃げた。まっすぐ走っていくヤツを追いかけていると、M1丁目に突入した。いつも現実にはない、バーやキンキラキンの九龍城のような建物がセットされている領域。「九龍城」に逃げられたら面倒だなと一瞬思案したが、今回はそうならず、昭和〜平成中期によくあった、さびれた家屋にガキが入りこんだ。(2000年代に突入する数年前に、今に至るまでよくみるホワイトやアイボリー、もしくは薄い青なんかを主���した洋風一戸建てが登場した)
おそらく彼の家なのだが、美容院かなにかと自宅が併設されているべきなのであろうそこは、店ががらんどうになっていた。少しのショーウィンドウ部分には、白くほこりっぽい木の建築材だけで何も飾られていなかった。マトモな店なら装飾するのに。私は形だけのノックをしてすぐにドアを開けた。中には当然あのガキと、ガキの家族であろう、おとなの男女一対と妹らしきのがいた。
「あの子を盗撮したね。スマホをよこしなさい」
さもなきゃどーにでもする、というニュアンスで通達したがガキはスマホを弄って離さない。無理に耳に入れないようにする表情をしている。親に向かって、あんたんとこの息子が盗撮したど! と言っても彼らは事態がよくわかっていないというか、現実に対して現実的に対処する気力がもとからない、といった感じだ。(表面上のイメージや家風、階層が違えど本質がこういうたぐいの親は点在する) 妹に至ってはおねえちゃんあそぼう、と寄ってくる、天下泰平にすぎる。
あまり気乗りはしなかったが実力行使に出ることにした。ガキの首を左腕でロックして、右手でスマホを取り上げようとした。強奪を全力で避けるガキ。すばしこい。すばしこい? いや、なにかへん。現状打破のためガキの顔を張ってみる。通常であればここまですると児童への暴力なのだが、確実にヒットし肌は波打ったもののダメージは無効化されていた。こいつは暴力を無効化するのだ。正確に言えば、私が執行していること、性的加害を止めるための実力行使そのものを。
ロックを続けたままなんとかデータを外部に流させないよう挑みつつ、親に向かって「あんたがたは、自分の息子が他人の裸を勝手に撮ったという犯罪に対して〜、、、なんも思わんの?!」とほげげとなりながら言った。言ったがやつらはヘラヘラしている。嘲笑ってるわけじゃなく通ってないのだ、ことばが。真剣に物事を考えてことばを放つという体験を今まで一度もしてやしない、当事者であらずに生きてきた、人間の顔。平生の顔をしていながら、それはとてもおぞましかった。ついでに言えば、ろくに子どものしつけをしていないことも読み取った。常識的に考えたら、私が形相を変えて入ってきた時点で事情をたずねるだろうし。普段から一切子どもの教育というものに気を配っていない日々を送っているのだろう。
こういうやつらに育てられりゃそうなるわな。ネットが普及し、エロいだけの情報がアホほど出回る社会で、まっとうな性知識がなく即物的なエロへのアクセスだけを強化されてりゃ。この親どもは下の世代によいものをパスする気概なんてありゃしないんだろう。だからといって同情もせんよ、加害者が加害をやめるときはいつだって自分が痛い目みたときだけなのだ。負の条件付けがなされるか、底つきするか。
もう一度ぶん殴ろうと思った、その前に従兄が追い着き家に乱入した。私は「〇〇兄ちゃん、コイツに”死にはせんがめっちゃ痛いヤツ”して!」と叫んだ。従兄は一瞬で事態を理解し、文字通り”死にはせんがめっちゃ痛いヤツ”をガキに行った。ガキはたちまち苦悶にのたうちまわってスマホを落とす。サッとデバイスを奪い画像データを削除してついでに外部に流した形跡もないかチェックした。しっかしなぜ従兄のは効くんだろうな。私は直感で悟ったにちがいない。理解してもらうことを目的の一部としたものは通じなくて、古典的な暴力なら通じるってことを。とりあえず従妹の危機を未然に防いだのはよかったが、どこかむなしさを感じていたのも事実だ。
「九龍城」、ギンギラギンのハリボテがあったはずの街をあとにする。そして私は思い出す。あのガキの家を目にしたとき、彼の家族をみたとき、既視感があった。現実のこの街にだって転がっていたのだ。兄に性的なことをされていたクラスメイトや、ネグレクトされろくに風呂にも入れなかった同級生、暴力をふるうことでしか近所の子に近づけない転校生。彼女/彼らには与えられた環境から脱出する術がなかったってこと。よりマシな世界と生活を築くために必要なほんの少しのtipsすら、だれからもどこからも手に入らなかったということを想起する。私だってほんとうは運がよかっただけで、いろいろの要素が重なって健全な逸脱の仕方を多少は習得しただけなのだ。
今度「九龍城」のポイントに叩き込まれたとき、領域を構成するなんらかの秘密やルールに触れるのかもしれない。それはおそらく現実にも関係しているだろう。
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kachoushi · 6 years ago
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2月の各地句会報
平成31年2月の特選句
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坊城坊城選
栗林圭魚選 岡田順子選
平成31年2月2日 零の会 坊城俊樹選 特選句
使はれぬ火鉢が廊を冷たくす 千種 文豪の寝台底冷えの容に 要 秋水書院入る隙間風も猫も 野衣 硝子戸の影やはらかく春を待つ 美紀 突き上ぐる霜にも乱れざる茅舎 光子 待春の旧家にありし神隠し 久 蘆花邸は迷路あうらの���たさに はるか 木漏れ日としての冬日や愛子の間 淸流 妻に買ひし桐の小簞笥日脚伸ぶ 眞理子 茅屋の廊寒きオルガンの黙 要 躙り口ほどの鳥居や午祭 千種 針止めて懐中時計春を待つ 秋尚 オルガンはぷかぷか春を待つ一日 久 オルガンや文士の愛は儘冱てず 順子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月6日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
分校の下校のチャイム日脚伸ぶ 越堂 春禽として南縁の雀たち 越堂 女正月女の愚痴は目で答ふ 世詩明 十指まで悴む夜の静寂かな ただし 日野の土手足投げ座せば寒雀 輝一 雪道に獣の道の交差点 誠 春を呼ぶ水の音淡く渓流へ 幸只 春一番扉が軋む地蔵堂 信義
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月7日 うづら三日の月句会 坊城俊樹選 特選句
人会へば豪雪無きを挨拶に 喜代子 躪り口開ければ床に寒椿 由季子 盆梅の一輪遠く昼の月 都 寒明けし着けてみようか耳飾り 都 春めく灯隣家の厨遠く見ゆ 都 如月や女野に出ですぐ戻る 都
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月8日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
ちらほらと梅咲く丘の風匂ふ 俊子 冬草や薄日抱きゐる書店跡 都 初鏡病衣の前を整へて 幸子 バス停に鳩迷ひ込む霙かな 佐代子 たまにある春の停電母校訪ふ 幹也 春立つ日閼伽桶さげて父の墓 和子 椿落つ城の古井の被せ蓋へ 栄子 朝戸引く梅一輪の日向へと 悦子 足取りの弾んできしよ犬ふぐり 史子 一瓶に桜三景の秘伝活け 益恵 藤の実や子等姿なき遊園地 立子 二階より海見る暮し春を待つ すみ子 魚は氷に老漁夫は舟繕へる 美智子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月9日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
春の雪行きも帰りも女坂 亜栄子 寺領ひつそり枝垂れ紅梅ひつそりと 文英 撞く銅鑼の音裏返る春の雪 三無 一塩のさより銀光残しをり ゆう子 猪口ぐいと鱵の握り海の青 三無 風吠ゆる振りむく背ナに椿落つ 美枝子 落椿寺苑の黙のゆるみたる 亜栄子 庭苔にのりてしばらく春の雪 三無 母逝きて空き家を照らす寒の月 多美女 回廊に合図の様に紅椿 教子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月11日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
盆梅のあらはなる根の逞しく あき子 茅葺きの影積み重ね春寒し 秋尚 早春の園に水音鳥の声 怜 病むやうな薄ら日の径春寒し 三無 野のいろに水音に春来てをりぬ 三無 盆梅や小さき宇宙を大胆に あき子 黒土の畑を蓋って繁縷かな エイ子 せせらぎの音を抱へて猫柳 三無 臘梅の香りふんだん土手包み せつこ 寄り添ひて語り合ふかに福寿草 秋尚
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月12日 萩花鳥句会
雪消しの雨ひたすらに葉を叩く 小勇 つまづきて朝茶で火傷春浅し 祐子 新しき藁の敷かれて牡丹の芽 孝士 鬼遣らひ鬼はパパだと泣き笑ひ 美恵子 あれ怪人銀輪駆って白マスク 健雄 床の間へ置くランドセル春を待つ 圭三 草青む畑に弥生土器の片 克弘
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平成31年2月17日 伊藤柏翠俳句記念館如月抄 坊城俊樹選 特選句
風花に手を差し伸べてゐる女 雪 見てゐか見られてゐるか寒鴉 雪 凍星に我が吐く息の短かさよ 雪 風花や祈りの道の仏達 ただし 恋猫の爪研ぐ音に目覚めけり ただし 白梅のふふむに応へゐる鳥語 かづを 寒牡丹上野に古りし塔一つ 越堂 月の夜を幻の如風花す 越堂
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月17日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
生臭き風の幽かに春炉燃ゆ 炳子 百年の音を潜めて雛の家 佑天 尖塔より魔女の誘ひ春きざす 眞理子 鶴首へ白椿紅椿かな 慶月 春寒や幹の顰める公孫樹 圭魚 藁葺の火色冷たき猟名残 炳子
栗林圭魚選 特選句
西向けば羅針盤めく春の鯉 俊樹 生臭き風の幽かに春炉燃ゆ 炳子 二ン月や細き亀裂の薬医門 炳子 百年の音を潜めて雛の家 佑天 火を囲む煙の背ナにある余寒 斉 まだ固き日を金縷梅の眩しめり 斉 梅が香をたしかむやうに風の止み 悠紀子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月20日 福井花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
川風に唇重き余寒かな 越堂 春寒や自販機押せば迷ふ音 世詩明 立春の耳朶やはらかにイヤリング 世詩明 またも逢ふ最終バスの冬帽子 令子 百年の友より今し冬牡丹 淳子 下萌にかくれてをりし小石かな 千代子 羅針盤狂ほしく揺れ春立ちぬ 数幸 寺壁の詞と吾の間に淡き雪 数幸 梅冷の雨の鎮めてゐる城址 松陰 海鼠てふ得体の知れざるものを箸 雪 寒鴉我を一瞥したつもり 雪 刀折れ矢尽きし如く冬籠 雪
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月21日 鯖江花鳥俳句會 坊城俊樹選 特選句
カーテンの裾ちとはだけ庭は春 一涓 偕老に大雪晴といふ四恩 一涓 斃れたる父語るかの火吹き竹 一涓 福助と居並ぶ猫や春隣 一涓 草萌の色重ね行く大地かな 信子 春泥や飛び越えるには大きすぎ 信子 世を敵に廻せる如く懐手 雪 一瞥と云ふ表情も寒鴉 雪 俳諧の鬼の館とて豆撒かず 越堂 雛飾る柱時計の音たしか 世詩明
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月24日 花鳥月例会 坊城俊樹選 特選句
落つるべきところに落ちぬ藪椿 公世 春光や狛は巻毛を巻きなほす 野衣 ひと息に絞め殺したき春ショール 公世 早熟な紅は昏みし藪椿 順子 飛行機の薄く剥ぎゆく春の空 野衣 あたたかな大鳥居かな指の跡 和子 紅梅の献饌として香るかな 政江 西へ曵く飛行機雲や卒業す 光子 啓蟄の地を打ち止め大鳥居 野衣 親指を握るかたちの余寒かな 和子
栗林圭魚選 特選句
春禽の過る一瞬荒野たり 炳子 芽吹くものありて御霊の鎮もれり 佑天 観梅の根付の鈴の鳴りにけり 光子 初蝶来白きビルより白き風 梓渕 土の橋渡れば潜む初音かな 炳子 池の泥塗し微睡む春の鯉 久子 引鴨の水音高く戯れり 悠紀子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月27日 九州花鳥会 しろうお句会 坊城俊樹選 特選句
潮調子見極め白魚漁師かな 光子 神おはすかに梢先の春動く 阿佐美 人の世に大罪いくつ白魚汲む 寿美香
岡田順子選 特選句
漁小屋のひとつ余寒の室見川 由紀子 犬ふぐりかたへ特急列車過ぐ 美穂 春浅き川に日がなの番屋守 由紀子 飯店の灯に跳ねしろうをまじまじと 久美子 白魚簗吾が編みたると漁師かな 光子
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年2月28日 九州花鳥会 定例句会
坊城俊樹選 特選句
水仙や火除地蔵の首傾ぐ 山脇順子 語れども噛み合はぬまま目刺焼く 桂 一条の囀に神さぶる枝 岡田順子 薄氷を清瀬へ流す日矢の音 かおり 水飴の水脈引く瀬戸の冬夕焼 勝利 郵便ポストの赤くなる春の宵 朝子 金縷梅の咲くや散るやと縮れをり 志津子 魚籠叩き身悶ゆるしろうを透きて 睦子 揚雲雀青天井を突き抜けて さえこ 落椿蕊に温みを宿しまま かおり 鳥語にも錆びの滲みし白椿 佐和 白魚へ百代の水脈迸る 岡田順子 金縷梅や蒼穹の空黄ばむほど 阿佐美
岡田順子選 特選句
まんさくや昼森閑と裏宰府 美穂 金縷梅の咲くや散るやと縮れをり 志津子 豊壌の御鷹屋敷へ春の雨 かおり 海苔粗朶に潮さす音や終列車 千代 まんさくや渓を渡れば村の塾 朝子 神鶏の春呼ぶ声や絵馬の鳴る ひとみ 夜明くれば忽然と出づ春の山 桂 西陲の館に愁ふ踏絵板 ちぐさ オルガンの重たきペダル紀元節 寿美香 折枝戸の色は飴色蝶生まる 寿美香
(順不同 特選句のみ掲載)
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平成31年1月10日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
美しく目覚め初夢おぼろなる 越堂 鴇色に雪の白山昏れ残る 越堂 雪椿哀しきまでに赤きかな 越堂 炬燵守りなんでもや守り婆達者 越堂 朝露を硯に落とし筆始め ただし 鬼の宮仏の宮も初詣 ただし 改めて父似母似の初鏡 清女
(順不同 特選句のみ掲載)
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さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
左義長の炎を一歩退きて浴び 紀子 白山の稜は白日雪蔵し 登美子 婆二人笑み手をつなぎ伊勢参 みえこ 撒く豆の波を造りて弾け落つ あけみ 色のなき北陸の地も日脚伸ぶ 紀子 入院の鞄重たし春一番 実加 半生は刹那と思ふ春隣 実加 寒波襲来黒光りして日本海 令子
(順不同 特選句のみ掲載)
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芦原花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
ビロードの艶ふめく花穂猫柳 孝子 雛段に飾りし桃を地に育て よみ子 もの忘れゑのころやなぎなつかしき 寛子 冬着積み介護の部屋となりにけり 由紀子 街灯の光の渦の雪しまく 由紀子
(順不同 特選句のみ掲載)
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irregular-expression · 8 years ago
Quote
逮捕されたのは派遣型風俗店「尼デウス」の経営者・山本達麿容疑者(42)と、 客で東京都の会社員・中山貴公容疑者(34)ら3人です。 山本容疑者は去年12月、当時中学1年の少女(13)を従業員として雇い、 客の中山容疑者を相手にみだらな行為をさせた児童福祉法違反などの疑いが持たれています。 調べによりますと、少女は「18歳未満の従業員が数人いた」などと話しているということで、 警察は店の実態を詳しく調べています。 「尼デウス」は主に丸刈りの女性が性的サービスを行っていて、 事件発覚当時、少女も丸刈りだったということです。 東海テレビ 5/31(水) 19:15配信 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170531-00000249-tokaiv-l23 33 24 名前:名無しさん@1周年 Mail: 投稿日:2017/05/31(水) 22:14:39.14 ID:Dznr3s7C0 フェーラームーン ~月に代わっておシゴキきよ~(渋谷) 亀頭戦士ガンナメ~めぐりあい渋谷~(渋谷) さわりーまん金太郎(名古屋) ヌレよんチンちゃん(ススキノ) AF戦隊イレルンジャー(難波) 痴漢鉄道999999(歌舞伎町) 夢中性感ヤマト~愛の戦士たち~(歌舞伎町) それイケ!パイパンマン(梅田) 踊る大前立腺 新宿ビンビン署(歌舞伎町) ルパ~ン射ん性 フェラオストロの城(池袋) 風の谷でナニした マゾの宅急便(鴬谷他) ハウルの動く腰 あしたのニョー(ススキノ) 北のクンニから(ススキノ) 街のマットステーション『ローション』(ススキノ) ヌクドナルド(名古屋他) じらしっ娘パーク(梅田) 乳ー練馬パラダイス あんたッシャブル ミッション チン ポッシャブル マツタケ・キヨシ(ススキノ) デブ専風俗『美豚』(ススキノ) 今イクよヌクよ(大阪) 性会話イーヨン(西川口) ポカリヌメット(千葉) とっ床ヌキ太郎(越谷) ちくびまる子ちゃん(渋谷) 可愛塾 池袋本校(池袋) がんばれ下半身タイガース(大阪) 41 4 名前:名無しさん@1周年 Mail: 投稿日:2017/05/31(水) 22:16:51.33 ID:Dznr3s7C0 V12亀頭(歌舞伎町) もっこりひょうたん島(仙台) シャ乱ピュー(歌舞伎町) さんくピュ(歌舞伎町) スマッピュ(歌舞伎町) タイガー・ウッピュ(歌舞伎町) クン肉マン(池袋) 変態なんでも鑑定団(上野) ファッションヘルス しまむら(ススキノ) 韓国エステ「ニーハオ」 水戸黄門(新潟) イク正宗 必殺シゴキ人(姫路) 放尿の瀧(歌舞伎町) エロイザらス(十三) チュパ王(歌舞伎町) 年増園(千葉) こえだめ(大阪) 水戸快楽園(水戸) 宇多田ヌケル(名古屋) エロティティドコモ 素股の馬場店(高田馬場) 素股製作所(歌舞伎町) 素股の拳~おまえはすでにいっている~(大国町) ラララむちんくん(歌舞伎町) マットでいってスマッター(ススキノ) モ~ミヤン(太田) ウルトラQ(奈良) 満ずり屋お七(ススキノ) イラマチ王(上野) アーナルガ・シマルジャネーカー(鶯谷) 54 6 名前:名無しさん@1周年 Mail: 投稿日:2017/05/31(水) 22:19:06.66 ID:Dznr3s7C0 ダスチン(札幌) 射精堂 -SHASEIDO-(福岡他) 亀甲まん(ス���キノ) 全ぬっ空 ANA'L(栃木小山) 王子精子(苫小牧) 性部百貨店(札幌) 亀屋まん舐め堂・ちん舗(西川口) なでシコシコJAPAN(名古屋) 海綿隊(高知) エロロ軍曹(仙台) ペロロ軍曹(平塚) カルピスドーダ(西川口) ゴチになります(鴬谷) 恋のマラ騒ぎ(西川口) 月経仮面(鴬谷) カップふーどる(高崎) セーラー服とちかんチュ~(埼玉松原団地) ロックフェラー(横浜曙町) カリペロ(静岡) エロパレス21(草加) ナメチャイナタウン(歌舞伎町) 性部ヌケ袋(池袋) メチャ2ヌケてるッ(大阪谷町) エロ幕府(西川口) 甘えん坊将軍(五反田) 田中(大阪日本橋) 病院(ススキノ) 金魚(仙台) 痴漢車トーマスくん(小岩) 66 7 名前:名無しさん@1周年 Mail: 投稿日:2017/05/31(水) 22:21:30.95 ID:Dznr3s7C0 ブリーフ・ブラジャース(歌舞伎町) 電マ戦隊イラマチオン(鴬谷) カッペ(船橋) SMATxSMAT(千葉栄町) 連射でGO!(歌舞伎町) 椎名淫語(歌舞伎町) 変態なんでも鑑定団 (鴬谷) スタンド・パイ・ミー(高田馬場) 3年B組チン発先生(池袋) ふぇらるどDUCK(歌舞伎町) ものヌキ姫(池袋) しらぬき姫(池袋) 女房(福岡) 女~磐線 乳浦駅(土浦) 素股商会 社長と秘所(越谷) ムラットピュット(渋谷) ミハエル・シューマット(札幌) お股くちゅくちゅ揉んでみん(ススキノ) 乳首こそ我が人生(ススキノ) ヌッキーマウス(神戸他) たくぎん(ススキノ) 出前一丁(札幌) ヌキバカ日誌(奈良) 肉ヒダ慕情(名古屋) 桂3P(大久保) カリ道楽(横浜) ヌキ大佐 (藤沢) ナメ大佐 (藤沢)
【愛知】丸刈り女性専門の風俗店で13歳の少女を雇い、みだらな行為をさせた疑い 派遣型風俗店「尼デウス」経営者ら逮捕…名古屋市★2©2ch.net
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kisanebacci · 6 years ago
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六花出版 「精神障害者問題資料集成 戦後編 第十巻患者会運動」 所収原稿
患者会運動の資料を
史料として残すための
羅針盤として
 
Ⅰ. 資料の大海を渡る羅針盤
 歴史とは、無残なものである。無慈悲なものである。それは勝者によって書かれ、勝者にとって最大の利用価値として残されるからである。精神病患者会運動の『勝者』とは何者であろうか。患者会運動とはキチガイのセーカツそのものなのではないのか。この二つの奇妙でキョーレツな問いが「資料の大海を読み解く羅針盤」となる。全国「精神病」者集団的・全精連的な在り方と、地を這う患者会・キーサン患者会的な在り方との対比が、羅針盤である。セーカツとウンドーを対比しつつそのバランスが羅針盤となる。
 この資料集成そのものは、おそらくは、敗者のためにある。何故って、精神医療改革運動為るものは、厚生省と精神病院経営者と精神医の学会によって散々に敗北をさせられてきたからである。だからこそ後世のために残すことそのものに意義がある。だが、精神医療改革運動の中で当事者運動は、もっと言えば『精神病患者会』ほどないがしろにされてきたものはない。当事者運動の中で最も大きな顔をしてきたのは、全家連を中心とする家族会であり、活動家団体としての全国「病」者集団であり、精神医良心派改革派のプシ共闘なのであり、それこそ、運動体としてのナンタラ共闘会議ドウタラ連絡会議等々全国ナンタラ日本ドウタラ等々であった。もちろん、その意義は一定程度はあったのだと想う。特に政治的運動的には。そもそも、そう「当事者運動」と云うのなら、家族も精神医も看護士も当事者だ。だが、そうだからこそ、我々のようなキチガイのキチガイによるキチガイのための「精神病患者会」為る在り様からの異議もまたアッタのである。
Ⅱ. 地を這う患者会列伝
 大体が、名前からして全く違う雰囲気を醸し出している。愛媛松山の「ごかい」(言わずと知れた「わしらの街じゃあ」「天上天下病者反撃」のキーサン患者会の親分である。キーサン患者会、地を這う患者会の希望の星であった)静岡藤枝の「藤枝友の会」(地元の精神病院内の患者自治会から発展して地域患者会として作業所に変化も拒否し、徹底して会員の会費だけでたまり場を維持し続けている類まれな患者会である)神戸の「ニューカトレア会」(阪神三人衆と言われたカチコミの親分達が言っていた、山本深雪氏が大阪人権センターだの大精連だのと目立ち始める前は、ここにパラシュートして来て元々から居るような顔して、クスリ飲んでるとこなんかいっこも見たことない、と)博多の「福岡わらびの会」(今現在に至っても手書きの会報を発行し続けている凄いトコロである)東京亀戸の「新松橋亭」(しんまつと親しみを込めて呼んでいた。東京の下町で、「天上天下病者反撃」を読んで感動して作ったのだとのことで、クボタクリニック脱藩組の支援者たちもナカナカの人物である)大阪高槻の「灯会」(言わずと知れた精神病患者会の老舗中の老舗、俳句を作り続けている)堺の「ガンバロー会」(全国各地にあった精神病院の患者自治会出身の会である。このころは、浅香山病院、岩倉病院、光愛病院等々の全開放を目指した病院には、もれなく患者自治会があったものである)住吉の「旅立ちグループ」松江の「つぼみ会」「麦の会」山形の「こまくさ会」信州の「プチノマド」「ひなたぼっこの家」広島の「モスク」(南座を惜しむすき者の会の頭文字をとったそうである)名古屋の「雑草会」清瀬の「一寸五分の会」(ここの会報は毎回面白いものだった)岡山の「すばる」鹿児島の「わかち会」土佐の「西風の会」北海道の「すみれ会」(回復者クラブと自称し始めた最初だと想う。道回連も名乗っていたかも。その後セルフヘルプグルーブだのマインドだのと、イロイロな名乗りがうまれたが、その後どうなったのだろうか。但しココは、セーカツの匂いはとてもしていたと想う)東京の「友の会」(患者会の元祖かもしれない)富山の「ルナの会」福井の「らばの会」いや「ろばの会」だったか記憶が定かではない。
 キリスト教系を前面に打ち出した「心の泉会」(各地の教会に集う月一くらいのたまり場をたくさん網羅していたので、考えてみれば、ココこそがある種実質的な全国的連合体だったかもしれない)全国「病」者集団の名古屋分会「ゼロの会」京都分会「ひまわりの会」全精連の県連としてあった「松ぼっくりの会」(ココは本当に患者会としてのセーカツの実質があった)全精連とは独立した立場の「兵精連」(全精連系の活動家が名乗る前に勝手に名乗ってしまおうと云うノリであった。実質はあったのかなかったのか)「大精連」(「病」者集団とも全精連とも独立した第三の制度政策提言路線政治大好き山本深雪氏の牙城と言っていいだろう)などもある。
 そして我が京都山科の「前進友の会」(1976年十全会病院を脱走した病者、命からがら退院した患者、アルバイトスタッフだった学生たちで結成した。初期のころは学生部隊の反十全会闘争と多彩なレクに特徴があった。88年からは、患者会が設立母体で運営主体である共同作業所も運営しつつ)である。こうやって、ココに想い付く限りの患者会の名前を並べ得ただけでも、書かせてもろうただけでも、ありがたいことなのである。地を這うように70年代から80年代にかけて、精神病患者同志のレクと食事会とたまり場から澎湃としての沸き起こり活動を続け、全国ドウタラとか少しもかかわりも持たず、90年代少しづつ減っていきそして大方は21世紀には、消えていた。
Ⅲ. 全国「病」者集団的なるものとの対決
 ところが不思議なことに全精連為る団体が93年に、厚生省の役人を発足大会に来賓として迎え、鳴り物入りで出来上がってくるのである。何が不思議かと言えば、各地の特色ある患者会は段々と活動を縮小していっているときに全国の連合体が出来ていったのである。ご丁寧なことには、県連と云うものもできていった。本当に実態があったのだろうか。現在の全精連の現状を考えてみれば、答えはおのずから明らかであろう。もう一つおまけには「病」者集団はこの動きに対して「歴史的な意義がある」として賛成しその宣伝ビデオに赤堀さんまで出演させてしまった。当時、不思議でかなわんかった。だって、全国「精神病」者集団と云う歴史ある全国組織があるのだから、結集したければソコに結集すれば良いことだったから、、、「地を這う」ように各地にあった患者会は、結局はその「病」者集団にも、新手の全精連にも積極的に合同していこうと云う動きには為っていかなかった。では何故にそうはならなかったのか。結論から言えば、このあたりから、「ごかい」「藤枝友の会」「前進友の会」と云う「キーサン患者会」「地を這う患者会」と自称していた我々と「病」者集団との対立が決定的になっていったのである。それは、当事者運動総体の歴史から見れば、ある種不幸なことだったかもしれない。もちろんその責めはえばっち自身もキーサン患者会も負わねばならぬが、また、大野萌子氏も「病」者集団も負わねばならぬだろう。
 ここで重要なのは、本質的には、大野萌子氏と対立していたのであって、山本真理氏と対立していたと云う事ではない事だ。山本氏は大野氏の『代貸』に過ぎなかったのだから、当然であろう。90年代を通して我々が対立していたのは大野萌子氏の路線であった。70年代80年代、偉大な先駆者であり指導者だった大野氏は、誰もが敬い「世話になった」と言うほどの存在であった。それは確かなことだと想う。当事者としての大野氏の存在がどれほどのものだったのか、全国精神「病」者集団がどれほどの存在であったのかは、筆者が書く必要もあるまい。この資料集成のそこかしこにちりばめられているはずである。だが、その「偉大なる」大野萌子氏も、赤堀さんを奪還して以後は決定的に路線を誤った、とそう想う。90年代以降、個人的にも運動体としても誰もが逆らい得ななかった大野氏に面と向かっておかしいと言い始め、問い続けたのが、キーサン患者会だったわけだ。
 はっきりとした対立軸は、ナンだったのだろう。全精連をどう規定するかは、大きかった。キーサン患者会は「アリャ御用団体だ」とそう公言していたところに、「病」者集団は「歴史的意義がある」と、言ってしまった。手帳制度の問題も大きかった。大阪での手帳のヒアリングを「ごかい」がカチコミを掛けて、完全に粉砕してしまったぐらいだった。我々は反対の立場だった。保安処分の『監察札』になってしまうぞ、と言っていた。一方「病」者集団は精神障害者にも手帳をとばかりその名も『赤い手帳』が欲しいと、ニュースに書くありさまだった。大野氏の路線だった。この辺から「制度政策提言路線」に急速にはまり込んでいく。その延長線上に山本真理氏や関口明彦氏らの活動家が、30万を超える入院中の患者を、圧倒的なナニも知らずに呻吟している病者を鉄格子とあの厚い鉄の扉の向こうに『置き去りにしたまま』国会の参考人になったり与党か野党か知らんが政党の検討委員やナンかの公的な機関の審議委員やあまつさえ精神医の学会の理事に為ったりしていった。それどころか、自分に敵対する者の口を封じるのに刑訴や民訴や第三者機関やらの権力に売り渡すことまで平然として、他の患者を脅しながら自分から手を挙げて国会の参考人になりに行くという桐原尚之氏のような若手を作り出してしまった。大野萌子氏の「病」者集団型制度政策提言政治活動家論客路線の当然の帰結であろう。
 しかし、そもそもの対立軸は、根本的な精神病患者会の存在自体をどうとらえるかと云う点にあったと想う。「病」者集団の立場は、つまるところ、大野萌子氏は、常々こう言っていた。「医者が作ったものは、患者会とは認めない、だから「ごかい」や「藤枝友の会」は、患者会では、ないのだ」と。これは、筆者が、「病」者集団の事務局会議に参加していたときに、直接そう聞いた。コレを聞いたとき、チガウなぁぁぁぁぁーーと想った。実際に「藤枝友の会」や「ごかい」の食事会に参加させてもらっていて、ソウ感じた。デモ、なんとなく、少しは、少しは、当たっているようにも想えた。「ごかい」と笠陽一郎医師との関係や「藤枝友の会」と中江清員医師との関係のことを言っていたのだろうが、そうはっきりと斬って捨てられるような薄ぺらたいものではないんですよ。だが、その上で、笠医師も中江医師も、精神医たちは相当強く患者会の意思決定に影響を与えているのもまた事実であった、と、そう想う。それを全否定してしまうのもまた、事実とはチガウと想うのである。今にして想えば、相互にその微妙なトコロを理解し合えていれば、と、そう想う。患者会とはキーサンのセーカツと病状と支援者のノリの上に微妙に成り立っているものなんですよ。
 キーサン患者会、全国の地を這うような患者会とは、本当に、重たい病者中心のセーカツ共同体的な側面が強かった。だからこそ、レクと食事会であった。一緒によく飯を喰った。患者会には患者会独自の味があるのです。「藤枝友の会」の駿河親子は、うまかった。「ごかい」で食べたあのカレーの味は忘れられない。「福岡わらび」のあの博多水炊きは激ウマだ。「しんまつ」で食べた、あれはナンだったのか冷しゃぶだ、美味しかった。たしか「ごかい」でも食べた。みんなで、お皿を回して、あれは高知全家連大会にカチコム前日の夕食だったか帰ってきてからの夕食だったか。だから、「病」者集団の食事会に参加させてもらっていた時に、コレは患者会の食事会じゃないな、会議参加者の休憩時間だなとは想ったし、「病」者集団の名古屋分会「ゼロの会」の食事会は、確かに患者会の食事会にはチガいないものの、参加者全員が大野萌子氏に過剰なくらいのおべっかを使いながら食べているのがよく分かった。本当に過剰なまでの阿諛とお追従に満ち満ちていた。味なんか忘れてしまった。そうそれは、患者会の食事会ではなかったのだ、まさしく、大野萌子氏を囲む会だったのだし、大野萌子氏の食事会であった。  だから、「病」者集団は、活動家集団から、一歩も出ずじまいだった、のだ。本当に重たい病者中心の患者会ナンて、出来るはずがない。本当に口の重い身体の重い病状の重いクスリの重い病者たちが集まってくるには、そう、やはり精神医は必要なことだったのだ。重たい病者たちは、活動家風の健病者風の患者を、最初のとっかかりには決して信用はしないのだ。だって、部屋長と配膳係と、そしてすぐに退院していくヤツ等なんだから、、ソコのトコロを分かってはいないと、キレい事風の活動家集団になるだけのコトだ。そしてそのキレい事が、大野萌子氏の独裁体制を担保していた。ジッサイのところ、本当に患者会を作り、維持し、活動し、セーカツし続けていくのは、ムズカシイことなのだ。その最初のとっかかりに、そしてその継続にも、精神医や医療従事者や、健常者や健病者達は、必要だったのだ。モンダイは、その後、患者会側と、精神医とが、どのような関係性を構築するか、なのだ。特に、主治医ー患者関係にある精神医が、患者会の設立メンバーである場合には、その関係性によって、患者会側の主体性と精神医側の医療内容が、問われることに為るの、だ。患者会を維持するにあたっても、実は、健常者も、精神医も、そして、健病者も、居る必要があるのだ。だって、維持するには、ケッコウな金も、パワーも、手仕事も、必要になってくる。精神病患者会とは、結構な手間ひまと気力体力が必要なのである。その時の役割分担を考えてみたら、よい。モンダイは、分裂病圏、うつ病そう病躁鬱病圏、精神医はじめ支援者達、AC気味不登校気味やノイローゼや神経症圏の屈折した青年健病者達、四者の関係性に在るのだ。役割分担の在り方と、発言力の調整と、人間関係にアルのだ。支援者としての、形式会員でよい我が医療の監視をしてくれ、口は出さぬが手は貸そう、口も出さぬしカネも出さぬがヤレルことはヤルと云う精神医、看護婦看護士、ワーカーが必要なのだ。だが、発言力に制限を設けねばならぬ、そして、ドウいうなかまたちの意向が、まず優先なのか、、、、なのだ。ソコの微妙なトコロを分かり合えなかった「病」者集団も伝えきれなかったキーサン患者会も相互に誤っていたのだ。今なら、両方の誤りが見える、気がするのだが、、、、えばっちの妄想か幻覚か、、、  ハナシを戻そう、それでいて、大野萌子氏は、プシ医師達からの積極的カンパを当てにしていた。精神神経学会での募金箱を持っての金集めには、ビックリした。学会最終日の総会議場でのあの光景は、実に異様なモノだった。アレじゃあ確かに、総会の壇上占拠ナンて出来るはずはない。理事会や運営委員会に、当事者を入れろと云う方向に走るハズである。一方キーサン患者会の側は、90年代を通じて、学会レク���カチコミ」をぶちまかしていた。松山学会、長崎学会、大阪学会、長岡学会、仙台学会、高知全家連大会、静岡全家連大会、大阪手帳ヒアリング、我々にとってはレクだった。シンドいキビシい病状を掛けたレクだった。クルシカッタ。精神病患者の病状を伴った怒りの爆発をソノマンマ、レクとして壇上占拠して叫び続けるのである。「造反無理」であった。造反するものに理屈は無いのである。大野萌子氏は「論客になって論破せよ」とのことであった。それが出来得る精神病患者がどれだけ居ると云うのだ。「造反有理」と「造反無理」の対立であった。
Ⅳ. 岡田さんとの出会い、それは羅針盤の意味
 最後に岡田さんとの出会いと驚きを書いておこう。それが「羅針盤」の意味となろうから、、、あれは、15年の春、八王子ホットスペースの20周年記念の御祝い会の場で同じテーブルに座ったのが、キッカケだった。どちらが先に声を掛けたか記憶が定かではない。たった3年前のことなのに。戦後版の精神医療資料集成をしているとのことだった。その後、手紙のやり取りから、反十全会市民連合の資料などを送るようになった。その中で、これほどの資料を残そうとしている人が、なんと精神病患者会の会報を何一つ持っていないことが分かった。驚愕した。「ごかい」のあの大部の「3冊セット会報縮刷版」も、「藤枝友の会」が毎年23号にわたって作り続け、病地学会で一冊一冊手売りしていた「ひとりぐらしのうた」も、前進友の会の「兄弟だろ」も「友の会通信」も、各地のたくさんの「地を這う患者会」の会報を、実物を何一つ持っていないとのことだった。精神病当事者団体で、ちゃんと持っているのは「病」者集団関係のモノだけ、とこれは電話口で言われたのか、その時の驚きは本当に曰く言い難い。なんというコトだと、参ってしまった。だからこそ、即座にミカン箱一箱に、友の会の事務室で目につくものはあらあら送った。「興奮している」と云うお返事を頂いた。ぎりぎりで間に合ったのだと想った。助かったとそう想った。これで、少しは遺せそうだと想った。ただ、これだけ「地を這う患者会」があって、それぞれ特色ある会報を出し続け、「キーサン患者会」がバクチクをぶん鳴らし、叫びまくって学会の壇上占拠をし続けていたが、歴史史料として、残すことがどれだけ難しいことか、想い知った。この出会いがなければ、全国にこれほどの「地を這う患者会」が活動をし続けていたことが、忘れ去られていくだけであっかもしれない。この資料集成に、いかばかりかでも精神病患者会の会報が掲載されたことは、感謝のみである。我々「キーサン患者会」が『敗北』していったとは、実に、こういうことではなかろうか。「病」者集団の方は、桐原尚之氏はじめ、国会の参考人として、17年の国会は勝利だ勝利だと大宣伝中である。我々の方は、高齢化し、亡くなる者はみんなあちらに行き、精神病院へ死にに戻っていく、そして、最終的に患者会なるものは、ほぼ無くなっていくことだろう。バラバラになりつつである。そも、どのくらいの会が今の日本で残って活動しているのだろうか、とも想う。『敗者』とは実にこう云うことではなかろうか。
 この資料集成を読むにあたって、研究するにあたって、キーサン革命の鬼からの「羅針盤」が、以上である。これが羅針盤に当たらないと思われる方々は、出来得る限り、せめて作業所や精神病院やデイケアや診療所などといった直接に精神病患者と付き合うような場には来ないで頂きたい。コンなコトを言いつのっているのだから『敗北』するはずである。
 「キーサン」とは、「ヤクザ」が「ヤーサン」なら、わしら「キチガイ」は「キーサン」やと云う誇りを持った生命の底で居直り、セーカツの底で居直り、街に居座り精神病院で生き延びるための自尊自衛自主自立の自称である。
キーサン革命バンザイ!!!!!
献呈 この拙文を故桜庭章司さんに献呈したい
桜庭章司さんは、僕が知る限り、唯一の、たった一人の『精神医に直接的実際的オトシマエをつけた偉大な先輩病者』である。若い時分、短期間の間文通させていただき、拘置所からのご本人の依頼で、何回か裁判資料などを全文コピーさせて頂くと云うお手伝いをしたことがある。少しは、お力になれたのだろうか。桜庭さん、桜庭さんの『オトシマエ』には、及ばないかもしれませんが、えばっちの『オトシマエ』は、患者会を維持し続け、最も身近な精神医療と福祉に文句を言い続け、精神病患者会のことを世間様に遺し続けるのが、僕の『オトシマエ』ですよ。ゆっくり眠ってください。キーサン患者会は、叫び続けます。
2017年11月14日
前進友の会 キーサン革命の鬼えばっち 江端一起
えばっちのホームページ 乾坤一擲
http://ebacchihomepage.dousetsu.com/index.html
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