#丸型ポスト巡り
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岩倉街道道標
大地町から #山内一豊誕生地碑 へ向かって 春日井一宮線を走り #下本町下市場 の信号を北へ左折してすぐに発見した丸ポスト📮
そのまま北へ 神明生田神社 向かいの
タナカヤ電器店💡前の丸型ポスト📮💕
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今年の締めくくりは御朱印巡り@鎌倉
さらば2017年
良いお年を…
一枚目【焦点距離】85mm【ISO】500【SS】1/1000【F値】/2
二段目左【焦点距離】85mm【ISO】200【SS】1/200【F値】/2
二段目右【焦点距離】85mm【ISO】200【SS】1/1250【F値】/2
四枚目【焦点距離】85mm【ISO】200【SS】1/200【F値】/2.2
五枚目【焦点距離】85mm【ISO】160【SS】1/500【F値】/2.2
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【アンケート企画】 「2017年の3本」
WLでは読者のみなさんから2017年に見た舞台作品の中で印象に残った3本を、その理由などを書いたコメントとあわせて募るアンケートを実施しました。WLスタート以来毎年行っているこの企画、3回目の今回は20名の方にご参加いただきました。掲載は到着順です。
雨宮 縁(会社員) ・劇団四季『ノートルダムの鐘』(四季劇場〔秋〕) ・ホリプロ『パレード』(東京芸術劇場 プレイハウス) ・ホリプロ『ファインディング・ネバーランド』(東急シアターオーブ ) 『ノートルダムの鐘』は何が悪なのか? 怪物は誰なのか? 人間の業と差別について圧倒的なクワイアの歌声で問われる秀逸な作品。 ミュージカル『パレード』はストレートプレイを見ているようなミュージカル。アメリカ南部で起こった実��の冤罪事件���ミュージカル化した異色作。ある少女殺人事件をきっかけに人種差別や成功者への妬みなどから警察やマスコミ、政治家様々な立場の人達により犯人に仕立て上げられていく恐ろしさ。これが物語ではなく実話であるというさらなる恐ろしさに声が出ない程の衝撃だった。実力者ぞろいの出演者達で見応え満点だった。 ブロードウェイミュージカル『ファインディング・ネバーランド』は来日公演。ミュージカルらしい作品。イマジネーションの世界は自由だと夢のあるミュージカル。窮屈な現実から解き放される感動作で前向きな気持ちにしてくれます。(年間観劇本数:24本)
小田島 創志(大学院生・非常勤講師) ・KAAT『オーランド―』(KAAT神奈川芸術劇場) ・やみ・あがりシアター『すずめのなみだだん!』(小劇場てあとるらぽう) ・地人会新社『豚小屋』(新国立劇場 小劇場) 1.KAAT『オーランド―』…ジェンダー、言葉の意味、文化慣習、時代精神などの脱自然化を、舞台上で緻密に表現。観客の想像力を喚起する役者さんの演技も白井さんの演出も圧巻。「男である」「女である」のではなく、「男になる」「女になる」というボーヴォワール的な価値観を、演劇的にスタイリッシュに表現していて素晴らしかった。 2.やみ・あがりシアター『すずめのなみだだん!』…個人と社会、個人と宗教の関係性を、コミカルかつ丁寧な言葉を紡いで描いた意欲作。テーマが複層的で、観客側の思考を誘う。 3.アソル・フガード『豚小屋』…個人よりも集団が過剰に優先され、個人の犠牲の上に集団が成り立つ状況下で、戦争に駆り立てられる庶民の「受難」を、北村有起哉さんと田畑智子さんの壮絶な演技で伝えていた。(年間観劇本数:53本)
豊川 涼太(学生) ・ロロ『父母姉僕弟君』(シアターサンモール) ・木ノ下歌舞伎『東海道四谷怪談 通し上演』(あうるすぽっと) ・ままごと『わたしの星』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) 今年の3本を選んでみると、全てが再演(初演はどれも観ていない)だった。 特にロロ『父母姉僕弟君』はキティエンターテイメントプロデュースで、より大きなサイズ��大きなスケールで上演できていた。 他の方々も語るように、再演賞を設ける等、演劇界全体で再演文化の定着に力を入れて欲しい。(年間観劇本数:50本程度)
なかむら なおき(観光客) ・月刊「根本宗子」『スーパーストライク』(ザ・スズナリ) ・劇団四季 『ノートルダムの鐘』(四季劇場〔秋〕) ・こまつ座『イヌの仇討』(紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA) 『スーパーストライク』は良し悪しの前にもっとも欲していることが届く作品だったので。『ノートルダムの鐘』はあえて出来事だけを表現して観客に判断を任せているのが面白かった。そして『イヌの仇討』は忠臣蔵を下敷きに目に見えない得体の知れない大きな力を描いていて続々としたなぁと。あ、これらは趣味です。 で、上演された作品を見ると、今の世の中に応答するような作品が多いように思うのです。そして小劇場界隈で育ってきた演出家が大劇場の演出を務めるようになってきているように思うのです。また少し変わったかなぁと思うのです。(年間観劇本数:100本ぐらいですかね)
北村 紗衣(研究者) ・ケネス・ブラナー演出、トム・ヒドルストン主演『ハムレット』(RADA) ・カクシンハン『マクベス』(東京芸術劇場 シアターウエスト) ・モチロンプロデュース『クラウドナイン』(東京芸術劇場 シアターイースト) 今年は『ハムレット』を6本見て、アンドルー・スコット主演版や川崎ラゾーナ版なども良かった���ですが、ヒドルストンの『ハムレット』が一番好みでした。ハムレット以外の若者役を全員女性にするキャスティングが効いていました。カクシンハンの『マクベス』はまるでゴミみたいなセットでしたが、内容はゴミとはほど遠いエネルギッシュなものでした。『クラウドナイン』は大変面白かったのですが、あまりよく考えずに「レズ」とか「少年愛」などという言葉を使っているマーケティングは大変残念でした。 (年間観劇本数:121本)
町田 博治(会社役員) ・青☆組『グランパと赤い塔』(吉祥寺シアター) ・小松台東『山笑う』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) ・ SPAC『アンティゴネ ~時を超える送り火~』(駿府城公演特設会場) 『グランパと赤い塔』 吉田小夏が人の綾なす思いを紡ぎ、丁寧に織り上げられる。 背筋が伸び厚みと洒脱さを合わせ持つ老紳士を佐藤滋が見事に演じ、福寿奈央の初老の妻も見事。二人が作品に一本の筋を通す。 裏の主役とでも言うべき女中役を大西玲子が、目線、ことば、仕草、身体で見事に演じていた。役者が皆素晴らしい。 『山笑う』 兄と妹、地方と都会、肉親ゆえの諍い。 静かに光る小さな宝石の様な作品。 松本哲也の演出がシリアスさと笑いをバランスさせ絶妙。厚みのある演技、役者達のバランスも絶妙。 『アンティゴネ』 冒頭女優石井萠水がミニ・アンティゴネを演じ客を引き込む。 舞台は一面水。灯篭が浮かび明かりが揺れる。あの世と現世の境としての水、水上で舞台が静かに進む。背後に投射された動きが影となり、台詞、歌唱が絡み、幻想的。 「弔い」にこだわるアンティゴネ、最後、円く連なってゆく静かな盆踊りが弔いを暗示胸を締め付ける。(年間観劇本数:299本)
文月 路実(派遣社員・フリーライター) ・ゴキブリコンビナート『法悦肉按摩』(都内某公園) ・NODA・MAP『足跡姫』(東京芸術劇場プレイハウス) ・ 範宙遊泳『その夜と友達』(STスポット) 「五感を総動員する」と謳っていたゴキコンの本公演は、まさにその通りの悪夢だった。入り口で目隠しされ、何が何やらまったくわからない状態で味わう地獄。四方八方から泥水や血糊や汚物や虫が飛んでくる。突然役者が飛び出してきて身体の上に載る。内容はいつも通りのひどい話だ。テント内はかなり暑く、なにやら異臭がすごい。終わったときには頭に虫がとまり、レインコートは泥や血糊でぐしょぐしょ、汗で眉毛が半分消えておったとさ。そんなに過酷だったのにもかかわらず爽快感を覚えたのは不思議。普段使わない感覚を刺激されたからか。これこそが演劇の力なのでは。『足跡姫』は勘三郎へのオマージュ。ここ数年の野田作品のなかで一番ストレートに「想い」が伝わってきて、純粋に美しいと思った。『その夜と友達』は、生きづらさを抱えた「夜」というキャラクターが個人的に刺さった。「しんどさ」を知ってしまった人間にも希望はあるのだと信じたい。(年間観劇本数:42本)
永田 晶子(会社員) ・努力クラブのやりたくなったのでやります公演『フォーエバーヤング』(人間座スタジオ) ・燐光群『湾岸線浜浦駅高架下4:00A.M.(土、日除ク)』(ザ・スズナリ) ・dracom Rough Play 『ぶらんこ』(OPA_Lab) 上演日順です。 ・説明が削られ、描くべきこと��け残った合田団地氏の劇作は、努力クラブの魅力のひとつです。同世代の俳優による静かな演技で、人生における中途半端な時間の儚さをより楽しめました。 ・燐光群の公演で、劇場という閉ざされた空間が持つ危うさを確かめました。戯曲に負けない強い演技と、暗闇にわずかな光を感じるラストシーンが印象的でした。失われた街に思いを馳せる機会にもなりました。 ・既存戯曲を本読み一回・稽古一回で上演するラフプレイを観て、演劇は一度きりの瞬間に在ると思いました。会場全体に広がる「わかりあえなさ」に、戸惑いつつも笑いました。戯曲を忠実に辿ろうとするデッサンのような行為は、dracom の新作での慎重な表現にも繋がっていたと思います。(年間観劇本数:100本くらい)
青木 克敏(地方公務員) ・SPAC『アンティゴネ〜時を超える送り火〜』(駿府城公演特設会場) ・ロシア国立サンクトペテルブルク マールイ・ドラマ劇場『たくらみと恋』(世田谷パブリックシアター) ・NAPPOS PRODUCE『SKIP〜スキップ』(サンシャイン劇場) あまりぱっとしない演劇状況に思えました。その中で、SPACの宮城聰さんの取り組みは素晴らしいものに感じています。アンティゴネは構成がしっかりとしていて分かりやすいかったですが、私の価値観を揺るがしてくれるほどの感動を、与えてくれました。たくらみと恋では、俳優陣をはじめとして芸術レベルの高さを見せつけられました。そして、スキップ。なんだかんだ言っても、キャラメルボックスは、夢と希望をいつだって分かち合おうと走り続ける劇団です。(年間観劇本数:32本)
矢野 靖人(一般社団法人shelf代表理事・芸術監督) ・WORLD STAGE DESIGN『The Malady of Death』(台北国立芸術大学) ・HEADZ『を待ちながら』(こまばアゴラ劇場) ・SCOTサマーシーズン2017『サド侯爵夫人 第二幕』(新利賀山房) The Malady of Death”はバンコクの盟友、僕がいちばん信頼している僕自身のプロデューサー的存在でもあるリオンが演出する作品とあってわざわざそれを観るためだけに台湾まで行った作品。そういうことが出来る/したいと思える仲間がいることに感謝。今年いちばん記憶に残っている。デュラス晩年の最後の恋人は実はゲイで、しかし献身的にデュラスを愛し、デュラスに尽くしたという。美しく儚い作品だった。鈴木忠志「サド侯爵夫人 第二幕」はこの超絶技巧のこのアーティフィシャル(人工的)な日本語台詞���ねじ伏せた俳優陣に快哉。久しぶりに劇場で観劇した飴屋法水さんの「を待ちながら」はこちらが思っていた以上に泣けるほどに清々しくベケットで。選外に1作品、APAFワン・チョン氏演出の「Kiss Kiss Bang Bang2.0」を。ノンバーバル且つインターナショナルな演劇の新たな可能性を垣間見せてくれた。(年間観劇本数:43本)
野呂 瑠美子(一観客) ・劇団昴ザ・サードステージ『幻の国』(サイスタジオ大山第1) ・劇団チョコレートケーキ『熱狂』(シアターウェスト) ・文学座創立80周年記念公演『中橋公館』(紀伊国屋ホール) どの時代をどういう切り口で、どのように選ぶかは作者の意識と力量による。劇団チョコレートケーキの古川健さんは、大きな歴史の流れを巧妙に切り取り、多大な資料を元に、新たに肉付けをして、その時代がどんなであったかを観客に見せてくれる。『幻の国』『熱狂』ともに、3時間ほどの舞台からは、困難な時代に置かれた人々の思いと息遣いが伝わってくるようであった。文学座の真船豊の『中橋公館』も、殆ど知られることがなかった、外地・北京で敗戦を迎えた日本人の様子をよく伝えていて、感心した。どの作品も、過ぎ去った時代を描きながら、実は現代をきちんと映し出している秀作揃いで、感動とともに、印象深い作品となった。最近あまり見なくなった歌舞伎だが、今年は仁左衛門の『千本桜』がかかり、おそらく彼の一世一代の知盛であろうと思われて、拝見した。人生は速い。(年間観劇本数:80本)
片山 幹生(WLスタッフ) ・SPAC『病は気から』 (静岡芸術劇場) ・ゴキブリコンビナート『法悦肉按摩』 ・平原演劇祭2017第4部 文芸案内朗読会演劇前夜&うどん会 「や喪めぐらし」(堀江敏幸「めぐらし屋」より) ノゾエ征爾翻案・演出のSPAC『病は気から』は17世紀フランス古典主義を代表するモリエールの喜劇の現代日本での上演可能性を切り拓く優れた舞台だった。ゴキコンはいつも期待を上回る斬新で過激な仕掛けで観客を楽しませてくれる。高野竜の平原演劇祭は昨年第6部まで行われ、いずれも既存の演劇の枠組みを逸脱する自由で独創的なスペクタクルだったが、その中でも文庫版200頁の小説を4人の女優がひたすら読むという第4部の企画の体験がとりわけ印象的だった。食事として供された変わったつ��汁でのうどんもおいしかった。(年間観劇本数:120本)
kiki(勤め人) ・日本のラジオ『カーテン』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) ・あやめ十八番『三英花 煙夕空』(平櫛田中邸/シアトリカル應典院) ・風琴工房『アンネの日』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) カーテン:この一年で拝見できた日本のラジオの作品はどれも面白かったが、結局一番好みにあったのがコレ。劇場の使い方や題材の面白さに加えて、奥行きのある人物描写で15人のキャストの魅力が充分に生きた。 三英花 煙夕空:あやめ十八番初の二都市公演で、東京と大阪の会場がどちらも物語によく似合いつつ印象はガラリと変わって面白かった。音の響きや照明も変わり、キャストも変わって、東京公演では濃密な仄暗さが、大阪公演ではエッジの効いた明暗がそれぞれ印象に残った。 アンネの日:風琴工房の題材への取り組み方にはいつも心惹かれるが、観る前には地味だろうと思っていたこの作品がこの一年で最もツボにハマった。描かれた人々の誠実さと強さ、それを演じるキャスト陣の説得力が魅力的だった。(年間観劇本数:155本)
りいちろ(会社員) ・第27班 キャビネット公演B『おやすみ また明日 愛してるよ』(シアターミラクル) ・コマイぬ『ラッツォクの灯』(石巻 GALVANIZE gallery) ・アマヤドリ『青いポスト』(花まる学習会 王子小劇場) 2017年も足を運ぶ先々に多彩な舞台の力がありましたが、中でも常ならぬ舞台の密度や呼吸を感じた3作品を。 この一年、くによし組や劇団ヤリナゲ、劇団普通、KAZAKAMI、遠吠え、キュイなど若い作り手たちの作品にも心惹かれつつ、てがみ座『風紋』、風琴工房『アンネの日』、青組『グランパと赤い塔』、うさぎストライプ『ゴールデンバット』、ワワフラミンゴ『脳みそあるいてる』など実績のある作り手の更なる進化を感じる作品も数多く観ることができました。FunIQの5人の作演での連続上演の試み,ロロの「いつ高シリーズ」やシンクロ少女の『オーラルメソッド4』のように過去作品と新作を合わせて上演することも作品の世界観を再認識させ作り手の進化を感じさせる良いやり方だったと思います。またあやめ十八番や水素74%などの歴史建造物での上演にも、スイッチ総研の諸公演やガレキの太鼓ののぞき見公演などの企みにも捉われました。(年間観劇本数:315本)
矢作 勝義(穂の国とよはし芸術劇場 芸術文化プロデューサー) ・ イキウメ『天の敵』(東京芸術劇場 シアター��ースト) ・TBSテレビ『俺節』(TBS赤坂ACTシアター) ・風琴工房『アンネの日』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) 『天の敵』は、戯曲・演出・美術・俳優など全てのピースが寸分の狂いもなく組み合わされた、これまで観たイキウメ作品の中で一番素晴らしい舞台でした。 『俺節』は、主演の安田章大の歌・芝居ともに素晴らしく、回りを固める小劇場系の俳優も一丸となり、見事に劇世界を支えていました。何と言っても、脚本・演出の福原充則の仕事ぶりが充実していました。 風琴工房の詩森ろばさんは、2017年の1年間で多数の作品を生み出していましたが、なかでも『アンネの日』は、教養エンターテイメントと名付けたいと思います。事実の羅列や解説にとどまらず、それをエンターテイメントに昇華しながらも、一つの物語として創り上げられたとても素敵なものでした。 番外として、自身の劇場制作の、青木豪作、稲葉賀恵演出の「高校生と創る演劇『ガンボ』」と桑原裕子作・演出の穂の国とよはし芸術劇場プロデュース『荒れ野』を上げておきたいと思います。(年間観劇本数:132本)
須川 渡(研究者) ・ dracom『空腹者の弁』(ウイングフィールド) ・山下残『無門館の水は二度流せ 詰まらぬ』(アトリエ劇研) ・アイホールがつくる「伊丹の物語」プロジェクト『さよなら家族』(AI・HALL) 今年も関西で多くの作品を観ました。劇場の閉館はたびたび議論になりますが、dracomと山下残はこの問いかけに作品という形で応答していました。dracomはウイングフィールドという場所で演劇を続けること、山下残はアトリエ劇研がなくなることの意味を、どちらも非常に挑戦的な方法で示していました。『さよなら家族』は、伊丹という場所と時間をかけて丁寧に向き合った秀作です��スタイルは様々ですが、観客である私も、同じ場所にとどまって演劇を観続けるとはどういうことかに思いを巡らせた1年でした。 (年間観劇本数:133本)
かいらくえんなつき(演劇ウォッチャー) ・ロロ いつ高シリーズvol.4『いちごオレ飲みながらアイツのうわさ話した』(こまばアゴラ劇場) ・悪魔のしるし『蟹と歩く』(倉敷市立美術館 講堂) ・範宙遊泳『その夜と友達』(STスポット) 2017年も前半は大阪にいたので、関東近辺の演劇はそこまで多くは観ていません。とはいえ、ここにどうしても挙げたいと思う関西の作品に出会えなかったのは、残念。 選んだのは今後ずっと忘れないだろうなと思う観劇体験だったものです。 この他に挙げられなかったのは、FTで上演された『忉利天(とうりてん)』 (構成・演出・美術:チェン・ティエンジュオ)。 これだけをみていうのもと思いますが、それでもいいたくなるぐらい、中国の勢いを感じさせられ、それと裏返しの日本の閉塞感を感じ��した。 2017年は(も?)色々と区切りとなる出来事の多かった1年だったような気がしています。 毎年同じようなことを書いている気がしますが、2018年はもっともっと新しい刺激的な作品に出会いたい!!(年間観劇本数:おそらく150本くらい)
薙野 信喜(無職) ・ Schauspiel Leipzig『89/90』(Berliner Festspiele) ・Akram Khan Company「Until the Lion」(Main Hall, ARKO Arts Theater) ・日本総合悲劇協会『業音』(西鉄ホール) 2017年は、海外で観た20数本の作品の印象が強い。パリで観たオペラ・バスティーユ『ラ・ボエーム』、オデオン座『三人姉妹』、コメディ・フランセーズ『テンペスト』、ベルリンドイツ劇場『フェードル』『しあわせな日々』、ソウルで観た Yulhyul Arts Group『Defeat the ROBOT 3』、明洞芸術劇場『メディア』の印象が強烈だった。
九州に来演した作品では、ヨーロッパ企画『出てこようとしてるトロンプルイユ』、サードステージ『舞台版ドラえもん のび太とアニマル惑星』、イキウメ『散歩する侵略者』、トラッシュマスターズ『たわけ者の血潮』 などが楽しめた。 九州の劇団では、劇団きらら『プープーソング』、そめごころ『ちずとあゆむ』、転回社『夏の夜の夢』 がおもしろかった。(年間観劇本数:156本)
でんない いっこう(自由人) ・東京芸術劇場『リチャード三世』(東京芸術劇場 プレイハウス) ・新国立劇場『プライムたちの夜』(新国立劇場小劇場) ・文学座『鳩に水をやる』(文学座アトリエ) 1.リチャード三世の人格形成に身体の障害を前面に出さなかったし、最期の苦しみを、脳内の様子が突然飛び出し襲い掛かるような映像と音響で訴えたプルカレーテ演出の意外性が惹きつける。 2.人は何に向って本心を言えるのか、自身の老後は応答するロボットを考えていたが、人型のAI・スライムなら2062年でなくとも頷けてしまう身近な物語であった。人を失した悲しみ、本来わかりえない存在、一個の人間。 3.童話作家だった男、今は認知症の鳩に水をやる男。誰にわかると言うのだ、その内面の心理が。過去を生きている男に通じる回路を持たない今を生きてる者達。次点は若い俳優、演出家の成長が嬉しい『その夜と友達』『ダニーと紺碧の海』『ナイン』気になる劇作・演出家で楽しかった『ベター・ハーフ』大野一���に惹かれ、その時代の映像が見たくて、疑念を持ちながら観たのに何故か後半引き込まれてしまった『川口隆夫「大野一雄について」』等がある。(年間観劇本数:27本)
小泉 うめ(観劇人・WLスタッフ) ・点の階『・・・』(京都芸術センター 講堂) ・風琴工房『アンネの日』(三鷹市芸術文化センター 星のホール) ・神里雄大/岡崎藝術座『バルパライソの長い坂をくだる話』(京都芸術センター 講堂) 前半は人生最高ペースの観劇本数だったが、後半は落ち着いて、おしなべてみれば例年並みの本数になった。そのため見逃したと思っている作品も多い。演劇が演劇であるが故の悔やみである。 『・・・』 ファンタジーという言葉だけでは済まされない不思議な観劇体験となった。窓の外の雪や隙間から入ってくる冷たい空気までもが演劇だった。 『アンネの日』 詩森の戯曲はいつも緻密な取材力とそこからの跳躍力に支えられているが、この戯曲からは一人の女性として、ひいては一人の人間としての彼女の姿が明瞭にうかがえ、彼女の代表作となるだろう。 『バルパライソの長い坂をくだる話』 神里のターニングポイントと言える。再び上演される機会もあるだろうが、あの場所であの役者陣でのスペイン語上演は、当然のことながら二度とないものを観たという印象が強い。 西日本での観劇も例年よりは少なかったが、結局KACで上演された2本を選んでいるあたりも私らしいところか。(年間観劇本数:355本)
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[友の会メール]ゲンロン友の会9期かけこみ&10期更新受付中/『ゲンロンβ40』好評配信中!/新芸術校グループ展スタート
☆**:..。o○o。:..**☆
[友の会メールvol.330]ゲンロン友の会9期かけこみ&10期更新受付中/『ゲンロンβ40』好評配信中!/新芸術校グループ展スタート(2019年9月10日配信)
★noteで読む: https://note.mu/genron/n/n96f2dad9e8c8
☆**:..。o○o。:..**☆
こんにちは、スタッフの宮田です。
『ゲンロン10』がついに校了しました! 友の会の皆様、直販でご予約いただいている皆様には9月20日に発送予定です。もうしばらくお待ちください。 ゲンロン友の会更新特典の『ゲンロン10.5』も鋭意編集中!ぜひ入会して『ゲンロン10.5』も手に入れてくださいね。
また、『ゲンロンβ40』も配信中です。『ゲンロン10』掲載の東浩紀「悪の愚かさについて、あるいは収容所と団地の問題」 の冒頭部分を特別先行掲載!写真家 大山顕さんの「スマホの写真論」最終回など盛りだくさん! こちらもぜひご覧ください!
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★ゲンロン友の会 第9期かけこみ入会&10期更新セット受付中!『ゲンロン10.5』を手に入れるチャンス!★
ゲンロン友の会の入会を考えているみなさまは、いまがチャンス! 超お得な「第9期かけこみ入会&10期更新セット」を絶賛受付中です!
「第9期かけこみセット」には、以下の特典が含まれます。 ・『ゲンロン10』印刷版&電子書籍��� ・『ゲンロンβ30』-『ゲンロンβ41』電子書籍
もちろん、こちらの商品の『ゲンロン10』も、9月25日(水)までのご予約で東浩紀のサインがついてきます! さらに、第9期から第10期への更新特典として、特別冊子『ゲンロン10.5』(非売品)を進呈! ゲンロンβの特選記事を集めた特装版です。 表紙に使用されている香港の団地写真は大山顕さんです!『ゲンロン10.5』は、ここでしか手に入りませんよ!
友の会第10期では、『ゲンロン11』、「選べる単行本2冊」、『ゲンロンβ42~53』をお届けするほか、 カフェ割引など多様なサービスがついてきます。詳細は以下のページからどうぞ! ゲンロン友の会へのご入会をお待ちしております。
ゲンロンショップ / 【期間限定】ゲンロン友の会 第9期かけこみ&第10期更新セット https://genron.co.jp/shop/products/detail/242
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★『ゲンロン10』サイン本キャンペーン実施中!★
批評誌『ゲンロン』第2期リニューアル!その第一弾となる『ゲンロン10』がいよいよ来たる9月下旬に発売されます!
第2期にふさわしい充実の内容! 「投資から寄付へ、そして祈りへ」(家入一真+桂大介 聞き手:東浩紀)や、 東浩紀の4万字超の書き下ろし「悪の愚かさについて、あるいは収容所と団地の問題」など、 おおくの新連載、新企画など必見のコンテンツばかりです! 今回から完全リニューアルされた表紙にもぜひご注目ください!
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さらに!ゲンロンショップサイトで9月25日(水)までに『ゲンロン10』を ご予約いただいたみなさまに東浩紀のサインがついてくるサイン本キャンペーンを開催します!
また、全国書店発売前にゲンロンショップにてご予約の方は、国内に限り送料が無料となります。 (国外発送は、1冊につき送料1000円を価格に含みます) たくさんのご予約をお待ちしております!
『ゲンロン10』 -ゲンロンショップ https://genron.co.jp/shop/products/detail/236
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★東浩紀がいま考えていること 第2弾開催!★
『ゲンロン』第2期新創刊記念!大好評イベント「東浩紀がいま考えていること」第2弾を 来る9/28(土)19時よりゲンロンカフェにて開催いたします! 『ゲンロン10』に掲載予定、また先日配信しました『ゲンロンβ40』にもその冒頭部分が先行掲載された、 東浩紀「悪の愚かさについて、あるいは収容所と団地の問題」を中心に、東が最近考えていることを語りつくします!
当日会場では東浩紀による『ゲンロン10』のサイン会もございます。 また、友の会9期かけこみ入会も会場にて受け付けております。 会場へのご参加、生放送のご視聴をよろしくお願いします。
会場参加チケットはただいま友の会上級会員に先行販売中! 一般予約は9/14(土)12:00-開始になります。
◆9/28(土)19:00- 東浩紀 「東浩紀がいま考えていること2 ――『ゲンロン』第2期新創刊記念」 ☆会場参加: https://peatix.com/event/1324001/ ☆放送視聴: https://live.nicovideo.jp/watch/lv321828233
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★『ゲンロンβ40』配信中!★
1.【特別先行掲載】 東浩紀 悪の愚かさについて、あるいは収容所と団地の問題
『ゲンロン10』掲載の書き下ろし論考を特別公開!デビュー以来一貫して語られる「悪」の問題について、 哲学と批評と紀行を融合させた新しい文体で臨む必見の論考です。
2.【最終回】大山顕 スマホの写真論
大人気連載がついに完結!写真はなぜ「証拠」になるのか? 工事現場やタイムマシン、そして卒業アルバムから考える写真の本質とはなにか。 連載の最後にふさわしい本格的な論考です!
3.小泉悠 「帝国」としてのロシアを考える
定番となったリレー連載「つながりロシア」の第9回。今回は軍事評論家の小泉さんが、 古都サンクトペテルブルクを通してロシアの地政学を論じています。古くて新しいロシアの戦略とは。
4.本田晃子 亡霊建築論
ソ連の未完の建築を論じる連載の第3回。今回は満を持してソヴィエト宮殿を取り上げます。 この世に生み出される前に葬られた至高のアンビルト建築とそのメディア展開とは?
5.星野博美 世界は五反田から始まった
星野博美さんによる大人気連載。今回は星野さんの祖父の日記を紐解きながら、戦争前夜、 大五反田周辺の工場の記憶を巡ります。ますます盛り上がってきた「世界は五反田から始まった」。お楽しみに!
6.吉田雅史 アンビバレント・ヒップホップ
ヒップホップの深層に迫る吉田雅史さんの連載。今回は「つぶやく」ようなラップ、 マンブル・ラップを例に言語としてのラップがもつ呪術的性質を分析します。
7.藤城嘘さんによるアトリエコーナーでは、一風変わった陶芸展の『ceramic scramble』の模様をレポート! ほとんどが陶芸未経験というさまざまなアーティストによる独特な陶芸作品を写真つきでご紹介しております!
今号も魅力的なトピックが目白押しの『ゲンロンβ』。ぜひご一読ください!!
[ゲンロンショップ(ePub版)] https://genron.co.jp/shop/products/detail/243 [アマゾン(Kindle版)] https://amzn.to/2UJH9ex
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★新芸術校 第5期 グループA「ホンヂスイジャク」展開催★
2019年9月から12月まで、毎月、新芸術校5期の受講生による、新しいグループ展を五反田アトリエにて開催します。 9月14日(土)には第1弾となるグループAの展示「ホンヂスイジャク」がオープンします。
【グループA】ホンヂスイジャク 参加作家 菊谷達史 / 平山匠 / 三浦かおり / 茂木瑶 / 山崎千尋 / ユゥキユキ キュレーション 海老名あつみ(CL 課程) キュレーションサポート:鴻 ��佳子(CL 課程) デザイン 青息
【展示期間】2019年9月14日(土)-9月22日(日) ※9月21日(土)は講評のため終日休廊となります。 会場 ゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエ 〒141-0022 東京都品川区東五反田 3-17-4 糟谷ビル 2F Tel: 03-5422-7085 開廊時間 15:00-20:00 website https://genron-cafe.jp/event/20190921/
【講評会日時】2019年9月21日 14:15~17:30 ※会場参加は受講生のみとなります。 講評会ゲスト講師 椹木野衣氏 講評会中継URL https://live.nicovideo.jp/watch/lv321828131 ※会場参加は受講生のみとなります。 ※今回はアトリエでのプレゼン中継のみとなります。講評の中継はございませんのでご了承ください。
みなさまのご来場を心よりお待ちしております。
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★『新記号論』イベント第3弾 間もなくVimeoにてレンタル、販売開始!★
8/20(火)、香港の哲学者ユク・ホイ氏をお招きし、ゲンロン叢書002『新記号論』イベント第三弾を ゲンロンカフェにて開催しました! ユク・ホイ氏の論考は『ゲンロン7-9』から最新号『ゲンロン10』までその翻訳が掲載されています。 とりわけ今回のイベントは、『ゲンロン10』に掲載される「芸術と宇宙技芸」に直結するお話も交わされました! 本イベントは全編英語で行われましたが、大変な熱気に包まれ5時間近く「ポストヨーロッパ哲学」に関する議論が行われました。 『新記号論』から『ゲンロン』第2期につながる、必見のトークイベントを、早くもVimeoにて公開します! くり返し見たい充実のイベントを是非ご覧ください!
【9/13(金)公開】 ◆【vimeo】Hidetaka Ishida×Yuk Hui×Hiroki Azuma Is a Post-European Philosophy of/in Technology Possible? https://vimeo.com/ondemand/genron20190820 (2019/8/20収録) こちらの動画は1週間レンタルが1000円、ご購入が2000円となっておりますのでご注意ください。 公開は9/13(金)ですが、予約注文することもできます。
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★『テーマパーク化する地球』全国書店にて発売!電子書籍版も!★
ゲンロン叢書 第3弾 東浩紀著『テーマパーク化する地球』は好評発売中です! さらに、電子書籍版も販売中!ぜひご一読ください!
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★『新記号論』大好評発売中! Kindle版が値下げキャンペーン中!★
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『新記号論』のベースとなった石田英敬氏によるゲンロンカフェのイベント全3回のVimeoアー��イブ動画を、 お得なセットで販売中! 通常レンタル価格¥1,800→¥1,500(ご購入は¥3,600→¥3,000)とたいへんお買い得です!
書籍と相互補完する超充実の内容です。お見逃しなく! https://vimeo.com/ondemand/genronshinkigou
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それでは以下、今週のカフェ&編集部からのお知らせです。
◆◇ ゲンロンカフェからのお知らせ ◇ーー◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆
◇◇ 発売中の会場チケット ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆9/16(月祝)12:30- 講師:黒瀬陽平×梅沢和木×藤城嘘 【ゲンロンこどもアート教室 #28】 「おばけやしきをつくろう! ――第8回 百鬼夜行を起こす」 ☆参加チケット: http://ptix.at/3mHDu5
◆9/18(水)19:00- 小泉悠×真野森作 「ロシアにとって国境とはなにか:ウクライナから北方領土まで ――『「帝国」ロシアの地政学』刊行記念」 ☆会場参加: http://ptix.at/palZza ☆放送視聴: https://live.nicovideo.jp/watch/lv321597487
★新着イベント★ ◆9/22(日)15:00- さやわか 「いかにサブカルチャーを歴史化するか ――『ゲーム雑誌ガイドブック』刊行記念! 圧巻のさやわか1人語り」 【さやわか式☆現代文化論 #32】 ☆会場参加: http://ptix.at/jLQe73 ☆放送視聴: https://live.nicovideo.jp/watch/lv321828233
◆9/23(月)19:00- 今泉力哉×青柳文子×渡邉大輔 【ゲンロンカフェ at VOLVO STUDIO AOYAMA #21】 「『アイネクライネナハトムジーク』映画公開記念イベント ――ポスト映画論講義 #7」 ☆会場参加: http://ptix.at/us7fRb ☆放送視聴: https://live.nicovideo.jp/watch/lv321828409
★新着イベント★ ◆9/25(水)19:00- ふるまいよしこ×西田亮介 「緊急開催! 空前の大規模デモが続く、香港のいまを読み解く」 ☆会場参加: http://ptix.at/Ap5x2D ☆放送視聴: https://live.nicovideo.jp/watch/lv321828640
★友の会上級会員に先行販売中★ ◆9/28(土)19:00- 東浩紀 「東浩紀がいま考えていること2 ──『ゲンロン』第2期新創刊記念」 ☆会場参加: https://peatix.com/event/1324001/ ☆放送視聴: https://live.nicovideo.jp/watch/lv321828233 ※こちらの会場参加チケットの一般発売開始は9/14(土)12:00-になります
◇◇ 今週・来週の放送情報 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆9/11(水)18:00- 【再放送】伊藤剛×斎藤環 司会=さやわか 「南勝久『ザ・ファブル』はなぜあんなに面白いのか? ――実写映画化を勝手に祝して、アクションとエンタメの現在を熱く語るイベント!」 (2019/6/27収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321699435
◆9/12(木)13:00- 【再放送】市川紘司×本田晃子×上田洋子 「建築からみる北京とモスクワ ――共産主義建築のモニュメンタリティと祝祭性」 (2016/1/28収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321703275
◆9/12(木)18:00- 【再放送】五木寛之×東浩紀 司会=沼野充義 「デラシネの倫理と観光客の哲学 ――『デラシネの時代』(角川新書)刊行記念イベント」 (2018/4/20収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321703781
◆9/13(金)13:00- 【再放送】三浦哲哉×北村匡平×渡邉大輔 「映画批評の新たなことばを探る」 (2018/6/7収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321704655
◆9/13(金)18:00- 【再放送】菊地成孔×高見一樹×松村正��� 「『前衛音楽入門』刊行記念イベント」 【ゲンロンカフェ at VOLVO STUDIO AOYAMA #18】 (2019/5/29収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321705299
◆9/14(土)17:00- 【生放送】師走の翁×さやわか 「共感 ――着想3」 【ゲンロン ひらめき☆マンガ教室 第3期 #5】 【チャンネル会員限定生放送】 https://live.nicovideo.jp/watch/lv321829738 【講評・無料生放送】 https://live.nicovideo.jp/watch/lv321829489 (※無料放送分についてはタイムシフトはありません)
◆9/15(日)15:00- 【チャンネル会員限定・生放送】大井昌和×さやわか 「振り返り1 ――ひらめき3」 【ゲンロン ひらめき☆マンガ教室 第3期 #6】 https://live.nicovideo.jp/watch/lv321829919
◆9/17(火)18:00- 【再放送】服部倫卓×東浩紀×上田洋子 「民族か、市民か? ――激動のウクライナから国家のありかたを問う」 (2014/06/11収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321894869
◆9/18(水)19:00- 【生放送】小泉悠×真野森作 「ロシアにとって国境とはなにか:ウクライナから北方領土まで ――『「帝国」ロシアの地政学』刊行記念」 https://live.nicovideo.jp/watch/lv321597487
◆9/19(木)13:00- 【再放送】大森望×田丸雅智 「人気作家が即興実演!ショートショートのつくり方」 【大森望のSF喫茶 #14】 (2015/04/23収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321895430
◆9/20(金)13:00- 【再放送】夏野剛×東浩紀 「2020以前/以後 ――東京はこれからどうすべきか」 【ゲンロンカフェ at VOLVO STUDIO AOYAMA #4】 (2018/2/21収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321895592
◆9/20(金)18:00- 【再放送】さやわか×大井昌和 【令和第一弾!】 「『名探偵コナンと平成』を語り尽くす! ――ニッポンのマンガ #4」 【四天王シリーズ #11】 (2019/5/4収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321895742
◆9/21(土)14:00- 【展示・無料生放送】椹木野衣×黒瀬陽平 「グループ展A「ホンヂスイジャク」展示 ――講評会1」 【ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 第5期 #15】 https://live.nicovideo.jp/watch/lv321828131 ※今回はアトリエでのプレゼン中継のみとなります。講評の中継はございませんのでご了承ください。
◆9/22(日)15:00- 【生放送】さやわか 「いかにサブカルチャーを歴史化するか ――『ゲーム雑誌ガイドブック』刊行記念! 圧巻のさやわか1人語り」 【さやわか式☆現代文化論 #32】 https://live.nicovideo.jp/watch/lv321828233
◇◇ 現在視聴可能なタイムシフト ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆9/11(水)23:59まで 【生放送】糸谷哲郎×大井昌和×棋見理と+香川愛生 「なぜ将棋マンガは面白いのか? ――隠れた一大ジャンルの魅力を徹底検証!」 https://live.nicovideo.jp/watch/lv321382769
◆9/12(木)23:59まで 【再放送】速水健朗×東浩紀 「新・東京から考える」 (2016/7/8収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321675305
◆9/12(木)23:59まで 【再放送リクエスト再放送】大澤真幸×吉川浩満 「社会学という物語について ――『社会学史』刊行記念特別講義」 (2019/7/5収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321675571
◆9/13(金)23:59まで 【再放送】松永天馬×姫乃たま×吉田豪 「SNSとアイドルのゆくえ ――サブカル新時代の生き残り戦略会議」 (2018/6/28収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321675872
◆9/13(金)23:59まで 【再放送】武富健治×切通理作 司会=さやわか 「神話、英雄、異形 ――『古代戦士ハニワット』単行本発売記念イベント」 (2019/6/18収録) https://live.nicovideo.jp/watch/lv321676271
◆9/17(火)23:59まで 【生放送】円堂都司昭×速水健朗 「悪夢の現実と対峙する想像力 ――円堂都司昭『ディストピア・フィクション論』刊行記念」 https://live.nicovideo.jp/watch/lv321473604
※ご視聴は23:59まで可能ですが、ご購入いただけるのは視聴終了日の18:00までです。ご注意ください。
◇◇ 今週のおすすめアーカイブ動画 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◆【vimeo】平沢進×斎藤環 「平沢進・徹底解剖!」 【ゲンロンカフェ@VOLVO STUDIO AOYAMA #16】 https://vimeo.com/ondemand/genron20190213 (2019/2/13収録)
◆【vimeo】江尻浩二郎×黒瀬陽平×小松理虔 「被災地の記憶/��ートと歴史 ――『新復興論』第18回大佛次郎論壇賞受賞記念」 https://vimeo.com/ondemand/genron20190123 (2019/1/23収録)
【9/13(金)公開】 ◆【vimeo】Hidetaka Ishida×Yuk Hui×Hiroki Azuma Is a Post-European Philosophy of/in Technology Possible? https://vimeo.com/ondemand/genron20190820 (2019/8/20収録)
★ゲンロンカフェ Vimeo On Demand 公開動画一覧 https://genron-tomonokai.com/vimeo/
◆◇ 五反田アトリエからのお知らせ ◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆ーー◇
開催予定の展示
◆2019年9月14日(土) - 9月22日(日) ※9月21日(土)は講評のため終日休廊です
ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校 第5期生展覧会グループA 「ホンヂスイジャク」 出展作家:菊谷達史 / 平山匠 / 三浦かおり / 茂木瑶 / 山崎千尋 / ユゥキユキ キュレーション:海老名あつみ(CL課程) キュレーションサポート:鴻 知佳子(CL課程) デザイン:青息 開廊時間:15:00-20:00
新芸術校第5期生による展覧会、グループAの展示がはじまります! 「サバイバル」型のプログラムが組まれている新芸術校では、4グループに分かれて4回の展示が行われ、 その中で成績優秀者が最終成果展へ選出されます。 今もっとも注目される美術学校のひとつとなった新芸術校生徒たちの作品が、毎月ご覧いただけます。 どのグループの展示もどうぞお楽しみに、お見逃しなく!
新芸術校について・新芸術校関連の予定についてはこちら↓ https://school.genron.co.jp/gcls/
(藤城嘘/カオス*ラウンジ)
◆◇ 編集部からのお知らせ ◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆ーー◇
★『ゲンロン10』サイン本キャンペーン実施中!★ ゲンロンショップサイトで9月25日(水)までにご予約いただいたみなさまに 東浩紀のサインがついてくるサイン本キャンペーンを実施中! たくさんのご予約をお待ちしております!
『ゲンロン10』 -ゲンロンショップ https://genron.co.jp/shop/products/detail/236
★『ゲンロン観光地化メルマガ』セットで発売中!★
『ゲンロン観光地化メルマガ』は、東浩紀を編集長に、株式会社ゲンロンが2015年5月まで発行したメールマガジンです。 創刊時は別名称だったため、ナンバリングは#12からとなります。 現在ではリニューアルし、月刊の電子批評誌『ゲンロンβ』として刊行を続けています。 読者のみなさまの復刊希望の声にお応えし、『ゲンロン観光地化メルマガ』のEPUB版をセットにして 1080円(税込)にて販売いたします。
※配信当時のファイルをそのまま販売しておりますので、表示の不具合・リンク切れ等がございます。あらかじめご了承ください。
『ゲンロン観光地化メルマガ』セット1(#12-17) https://genron.co.jp/shop/products/detail/237
『ゲンロン観光地化メルマガ』セット2(#18-22) https://genron.co.jp/shop/products/detail/238
『ゲンロン観光地化メルマガ』セット3(#23-27) https://genron.co.jp/shop/products/detail/239
『ゲンロン観光地化メルマガ』セット4(#28-32) https://genron.co.jp/shop/products/detail/240
『ゲンロン観光地化メルマガ』セット5(#33-37) https://genron.co.jp/shop/products/detail/241
★東浩紀『テーマパーク化する地球』好評発売中!
批評家として、哲学者として、そして経営者として、独自の思索と実践を積み重ねてきた東浩紀。 その震災以降の原稿から47のテクストを選び出し、「世界のテーマパーク化」「慰霊と記憶」「批評の役割」を軸に配列した評論集。 ゲンロンショップ [物理書籍版] https://genron.co.jp/shop/products/detail/224 [電子書籍(ePub)版] https://genron.co.jp/shop/products/detail/228
アマゾン [物理書籍版] https://amzn.to/2XvICFV [電子書籍(Kindle)版] https://amzn.to/2Ik7Emd
→試し読みページはこちら! https://genron-tomonokai.com/themepark/no1/
★『新記号論 脳とメディアが出会うとき』Kindle版値下げキャンペーン開催中!
『テーマパーク化する地球』発売を記念して、『新記号論』Kindle版は通常価格より524円お得な2,500円(税込み)に! [Amazon Kindle版] https://amzn.to/2JgQlln
以下はゲンロンショップサイトのリンクとなります。 「脳とメディアが出会うとき――記号論は新たに生まれ変わる!」 [物理書籍版] https://genron.co.jp/shop/products/detail/215 [電子書籍版] https://genron.co.jp/shop/products/detail/220
→試し読みページはこちら! https://genron-tomonokai.com/shinkigouron/no1/
★『マンガ家になる!――ゲンロン ひらめき☆マンガ教室 第1期講義録』絶賛販売中! 絵がうまいだけじゃダメ、マンガが描けるだけでもダメ。業界騒然のマンガ家育成講義録! https://genron.co.jp/shop/products/detail/193 →試し読みページはこちら! https://issuu.com/genroninfo/docs/20181125/16
★小松理虔『新復興論』絶賛販売中! 第18回大佛次郎論壇賞受賞! 「課題先進地区・浜通り」から全国に問う、新たな復興のビジョン! https://genron.co.jp/shop/products/detail/178 →『新復興論』特設ページはこちら! https://genron.co.jp/books/shinfukkou/
★毎日出版文化賞受賞&朝日新聞社「平成の30冊」第4位!『ゲンロン0 観光客の哲学』絶賛販売中! https://genron.co.jp/shop/products/detail/103 →『ゲンロン0』特設ページはこちら! https://genron-tomonokai.com/genron0/
★今だけお得な友の会第9期かけこみ&第10期更新を受付中! https://genron.co.jp/shop/products/detail/242
◆「ゲンロン友の声」サイト、質問募集中です! 知られざるTumblrサイト「ゲンロン友の声」では、友の会会員のみなさまからお寄せいただいたご意見・ご質問に対して、 東浩紀をはじめとするスタッフがお返事を差し上げております。 また、ゲンロンnoteも開始いたしました。noteにも「ゲンロン友の声」を掲載していきます。
最新の記事は、「子どもを生み出すことへの躊躇いをいかにして退けましたか?」です!ぜひご一読ください! Tumbler: https://tmblr.co/Zv9iRg2kchcBV note: https://note.mu/genron/n/n93d96ab462ab
ご要望などもお気軽に! ゲンロン友の声 Tumbler: http://genron-voices.tumblr.com/ genron note: https://note.mu/genron
◆◇ 東浩紀 執筆・出演情報 ◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆
◆河出書房新社より東浩紀『ゆるく考える』発売中! いつの間にか中小企業ゲンロンのオヤジ経営者になっていた。 人生の選択肢は無限だ。ゆるく、ラジカルにゆるく。東浩紀のエッセイ集! http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309027449/
◆◇ その他のお知らせ ーー◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆
◆友の会会員のみなさまへ
<クラス30以上の座席確保サービスについて> ご好評いただいております座席確保サービスですが、 お席の希望のご連絡を、当日16:00までに いただけますよう、よろしくお願いいたします。
<登録情報の変更について> お引越しなどの理由で、ご登録いただいている住所や電話番号、 メールアドレスなどに変更があった方は、 友の会サイトのフォームから申請をお願いいたします。
会員サービスページ https://genron-tomonokai.com/service/
※株式会社ゲンロンは、土曜、日曜は休業日となっております。 営業時間は、11時-20時です。 営業時間外のお問い合わせは、お返事が遅くなる場合がございます。 ご了承くださいますよう、お願いいたします。
◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆ーー◇ーー◆
株式会社ゲンロン 〒141-0031 東京都品川区西五反田1-16-6 イルモンドビル2F tel.03-6417-9230 / fax.03-6417-9231 http://genron.co.jp Twitter:@genroninfo
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燭台切探偵事務所
夏休みを目前にしたある日、隣のクラスの山姥切国広から大倶��伽羅はとある依頼を受けた。正確には大倶利伽羅ではない、大倶利伽羅のよく知る知人に探偵がいたのだ。山姥切国広は燭台切光忠と名乗る探偵に、自分への殺害予告が届いていたのだとおずおずとその文面の書かれた手紙を差し出した。
家のポストに入っていたのだという。確証はないが、話を聞く限りでは恐らくいじめの類ではない。すると国広はさらに同封されていたという写真を見せる。調べてみると養子に出された国広が幼少期を過ごしたという村だった。夏休みを利用して、村を調査することにした彼らは、村一番の富豪を訪ねた。
出迎えたのはもう70歳にもなろう老女であった。先日夫を亡くしたという彼女は今、遺産相続についての親族会議の真っ最中だったのだ。なるほど、奥を覗き込むと親戚と思しき人々が一堂に会していた。国広と、同じ歳くらいの青年もいた。――この富豪の名を、山姥切家と言う。
燭台切が訊ねると、国広はごく幼少期にここにいたと思う、と朧気な記憶を辿りながら答える。あまりにも幼い頃の話のため、はっきりとしないらしい。しかし、老女の反応は違った。国広が山姥切と名乗るや否や目の色を変えた。そして「鬼子にやるものなど何も無いよ」と冷たく言い放ち、戸を閉めたのだ。
仕方がないと村で唯一の民宿に泊まることになった翌朝、村の騒々しさに気が付く。燭台切が何があったのかと村人に訊ねると、山姥切家の長男が、どうやら他殺体で発見されたのだと言う。人集りを潜り目にした光景は、50代程度と思われる男性が、何箇所も刃物で刺され失血死している遺体であった。
脳裏を過るのは、国広に届いた殺害予告。村を離れた国広にすら届いた予告だ。この家は村一番の富豪、そして遺産相続。何か、何か繋がりがあるはずだ。燭台切が遺体を前に考え込むと、ふと声をかけられる。見れば昨日の親族会議でちらりと目に入った歳若い青年。彼は自身を「山姥切長義」と名乗った。
「本当は許可されてないんですけど…人死にが出てしまっているとなるとそうもいかない」そう言いながら騒ぎでもぬけの殻となっていた広い屋敷に3人を案内する長義。「これを、」と差し出したのは遺言状だった。遺言状には遺産相続についてこう書かれていた。「私の最愛、■■■■■に全てを」と。
その一文は黒く塗りつぶされていた。「これは…どういう…」「さぁね。俺には祖父のことなどわからない。ただ、この黒塗りで相続争いになってしまった、全く醜いところをすまない」燭台切の疑問に長義はさらりと答える。「最愛、というなら妻ではないのか」あの老女だ、と大倶利伽羅が思い起こす。
しかしその言葉には、それはありえない、と長義はゆるりと首を振った。そして続ける。「祖父は、美しいものが好きでね。身勝手なことに、歳上の妻が老いる様に嫌気がさしたと言う」「なるほどね、浮気か」「証拠なら、お前達が連れてきた…それだ」そういって長義は国広を鋭い視線で見やった。
「え…」国広の瞳が揺れる。知らない、そんなの。何か言いたくても言葉が出ない国広を余所に、長義は遺言状を漆塗りの小箱に仕舞う。「祖父の遺産が目的ならば、これで終わるとは思えない。出来る限りの協力はしよう…探偵ならば、依頼を受けてくれないか」そして、燭台切に向き直り頭を下げた。
話し合いが纏まり山姥切家を出ようとすると、もう昼を過ぎるかという時間だった。 とりあえず遺産問題も大事だけど目の前の事件だ、と意気込むものの、昼御飯がまだだった。誰のものともわからない腹が鳴る。長義は苦笑し「昼ならうちのものに用意させよう。食べていくといい」と告げて立ち上がった。
山姥切家の長男は、長義の父でもあったらしい。父の変わり果てた姿に思うところはあったと言うが、長義は今朝方というのに、過ぎたこととばかりに涼しい顔をしていた。(いや、心中がどうであるかは、読めないが)大倶利伽羅は視線を長義から逸らし国広を見る。こちらの方が落ち着きなさそうに見えた。
燭台切は昼食後、ひとり現場に向かった。さすがに高校生の彼らにこれを手伝わせるのは酷だ。このような寒村では、警察は隣町にある警察署頼りであり、昨晩降っていた雨で土砂崩れが起きたとかで来るのが遅れるのだそうだ。仕方なしにかけた村人から頂いたシーツを捲り改めて遺体を確認した。
遺体があったのは村の河原である。刺殺体の血量と砂利の部分から見える血量に違和感はなく、ここで確かに襲われ殺されたのだろう。砂利が敷き詰められているが、川の上流なだけありごろごろとした大きなものも多い。少なくとも、踏めば音がする。死亡推定時刻は昨晩の今日未明…だろうか。
死体には何箇所…何十箇所にも刺された跡があり、死因は出血性ショックと推定される。通り魔的犯行では、少なくともないだろう。(僕の本業じゃないんだけどな…)気分の良くないものをじっと見るのはどうにも心苦しい。眉を顰めたり、ため息をひとつつくことくらい許されたい。「…ん?これは…」
一方、国広と大倶利伽羅は時間を持て余すことになってしまった。村は騒然としていて、聞き込みに向くかは怪しい。それで、とにかく村の全体像を把握しておこうと散策することにしたのだ。「…���まなかった」「何が」「俺があんた達に言わなければ、巻き込まれなかっただろう…」「…そんなことか」
この村は交通手段は車かバスのみだ。何かに使えるかもしれない、と大倶利伽羅は時刻表をスマホで撮る。「…光忠も俺も、ここに来ることに決めたのは自分の意思だ」俯いたまま少し後ろを歩く国広にこたえる。「…気に病む暇があるなら、手伝え」大倶利伽羅はそう続けて、デジタルカメラを投げ渡した。
時刻は夕刻。結局これといった成果もなく大倶利伽羅と国広は村の中心部にある民宿へ戻ることにした。素人が出来ることなどたかが知れている、それよりも日が落ちてから帰る方が却って迷い面倒だというのが2人の判断だった。2人が民宿の手前まで着くと、2人組の初老の女性(村人だろう)が談笑している。
「…って山姥切家の跡取りよねえ」「あの民宿に探偵が泊まっているそうよ、予見していたのかしら」下世話ながら会話を聞いてみると、今朝方発見された遺体――第1発見者はあの河原付近を散歩していた老夫婦だったらしい――についての話だ。「事件が起きるって?予告でも届いていたんじゃあるまいし」
そうだ、予告だ、予告はあったのだ。それは少なくとも、この村から遠く離れた国広に、だが。「…行くぞ」「ああ…」とりあえず今は戻ろう。そう考え、2人は女性に声をかけるのは断念した。通り過ぎる際「…坊ちゃんは、本当は父と血が繋がっていないそうよ」という声を、大倶利伽羅は確かに聞いた。
「ああ、おかえり」宿の部屋に戻ると、燭台切はもう戻っていた。人好きのする笑みを浮かべ2人を迎え入れる。「どうだった?」「どうもこうも…普通の村、としか」「伽羅ちゃんは?」「右に同じだ…お前は」「…それがね、遺体のポケットから…」そういって燭台切は紙切れを2人の前に取り出した。
「これがね、入ってた」ぐしゃぐしゃに丸まったものを、恐らくは燭台切が丁寧に広げたのだろう。中には走り書きだとわかる荒さなのに、神経質にも見える手書きの字体で『今日が終わる頃、河原の黒岩にて。』と書かれている。河原には大岩がいくつかあり、その中でも黒いものがひとつ、目立つ所にある。
きっとあの岩のことだろう。「犯人から、呼び出された?」じっと紙をみた国広が考え込むように呟く。「僕もそう思うよ。逆に言えば、これを筆跡鑑定に回せば物証になるかも」うん、と肯定した燭台切はそれに応える。大倶利伽羅はその様子に、そう簡単にいくだろうか…と日の落ちた窓の外に目を向けた。
唐突に続くよ!明朝。騒々しい声で3人は起こされた。「探偵さん、探偵さん!起きてください大変なんです!」という女将の声だ。燭台切が眠い目を擦り、戸を開けながら返事をすると、青ざめた表情の女将は絞り出すように告げた。「また!あの家の者が殺されていたのです!」「…っ、2人目か!」
『これで終わるとは思えない』国広は青年の言葉を思い出していた。そして、殺害予告のことも。(…次は、俺かもしれない…?)理由は、わからないけれど。「伽羅ちゃんは国広くんと一緒にいてあげて!僕は先に見てくるから!」そうしているうちに、バタバタと着替えた燭台切は走って宿を出ていった。
自分の1番古い記憶を辿っても、この村の記憶はどこか靄がかってはっきりしない。まだ3歳とか、そこいらの記憶だ、無理もない。でも、何か引っ掛かりを覚えてしまう。あの青年のことも、知っているような…。「俺達も行くぞ…山姥切?」大倶利伽羅の言葉に国広は意識を戻され、曖昧に返答し後に続いた。
現場に着くと、野次馬の村人の人集りの向こうに山姥切家があった。定型的な謝罪の言葉でその間をすり抜けて行くと、中庭から見知った声が聞こえてくる。燭台切だ。「…ということですね?」「ええ…」状況を確認しているらしい。そちらへ行こうとした時、遮るように先程思い浮かべた青年が前に立った。
「あの人…お前達の知り合いの探偵の人から、来させないでって言われているんだ」「…なんで、」「…あまり、見ていて気持ちのいいものでは無いからね」「お前は、見たんだな?」「見たも何も、俺とここの手伝いをしている者が、第一発見者…だった。俺も、出来ることなら見せたくはない、かな」
そう言う長義の表情は、昨日よりも青く陰っていた。2日連続で親族が殺され、その1人は父親、もう1人については第一発見者だ、無理もないだろう。「長、」「…思い出したくはないと思うが、誰が死んでいた」国広が声をかけるのを遮って大倶利伽羅は長義に訊ねた。国広から小声で抗議の声が上がる。
それを一瞥すると、長義は組んでいた腕を解いて、右手でこっちへ、と中庭の入口から見えていた部屋へ入るよう促した。「本来なら、玄関から入るべきだけれど仕方ない。靴はそこに脱いでそのまま入ってくれ、話せることは話そう…探偵を呼びに行かせたのも俺だしね」そう言って自分は屋敷に上がる。
顔を見合わせた2人は、ここにいても何が出来る訳でも無いだろう、と長義に続いて屋敷に上がり込んだ。そこからすぐの、客間のような部屋に通される。畳の部屋に大きめのテーブル、座布団はすでに6つほど並んでいて、端にも積まれている。3人分の冷たい麦茶を出されたので、礼を言って軽く頭を下げた。
「今のはマサヒラさん…探偵と話をしているのはモリシタさん…2人居るんだ。さて、誰が死んでいたのか、だったね」「…ああ」「言ってしまえば、恐らくは、俺のおじ、父の弟、次男だ…。今朝方、中庭に倒れていた……、」長義は言い淀む。グラスを手に取ったまま、氷の入った自分の麦茶を見つめた。
まだ会って2日だが、大倶利伽羅には違和感のある様子だった。長義はこういった大きな家として様々な人と接することもあるのだろう、スラスラと澱みなく語る印象がある。隣に座る国広は長義が話を続けるのを静かに待っている。やがて、意を決したように長義は口を開いた。「…首から上が、なかった」
これパロなんで!彼ら刀じゃなくて人間なんで!! 「…そう、か」「すまなかったな、思い出させて」「いや、いい…知りたいんだろう。それに、俺がお前達の立場なら同じことをするだろうしね」そう言うと、いつの間にか涼し気な表情に戻っていた長義はグラスに口をつける。「…他に聞きたいことは?」
「次男、と言ったな。あと何人いる」大倶利伽羅の言葉に、国広はメモとシャーペンを取り出す。それを横目に長義は指を折りながら答えた。「…あと、1人。父の代は、3人兄弟だから。でも、その下の代となると俺と…いや、俺だけ、か。次男に娘がいる。でもうちは代々男があとを継ぐし…俺だけ、だね」
「…なら、」走らせていたペンを止め、国広が声を上げた。誰もが思いつくことだ。国広は申し訳なさそうに目を泳がせている。親族を疑うんだ、そうだろう。「わかってる。一番単純な構造は、遺産を欲しがった三男が、兄ふたりを殺した、ということだろうね…あるいは…」そこで、チャイムの音が響いた。
終わらせる精神で続き! 「あー…○○県警の者だが」その声は戸を開けたままの3人の部屋にも小さく聞こえてきた。縁側へと続く廊下を歩いていた女性が無遠慮に長義へ近付き肩を掴む。「長義、お前ね」その表情は焦りとも困惑とも取れた。長義はそれを無視して、その向こうで狼狽える女性に呼びかける。
先程麦茶を持ってきた人だ。「…お通ししてくれ」「ええ、分かりました」「長義…っ!」ぱたぱたと小走りで彼女が玄関先へ向かうと、何かを訴えるように長義を呼んだその女性は、わなわなと震えながらも立ち上がり、客人を見て「…失礼」と残し部屋を去った。「騒がせてしまったかな」「いや…別に、」
「あれは俺の母だよ」母親か…家庭事情に野暮なことだが、似てはいないように見える…見目も中身も。大倶利伽羅が長義を見ると長義は、ああ、と廊下に視線を移す。「どうにも気がたっているようなんだ、許してやってほしい」「…こんな状況だ、無理もないだろう」2人が言えることなど、それくらいだ。
「鶴さん!来てくれるって信じてたよ」「信じるって君なあ…君だろう?俺を寄越すようにって通報した奴に頼んだのは」「…昨日ちょっと遺体を漁っちゃって」「…この仏さんかい?」「いや、河原で発見された方」もういいだろうと長義が2人を連れて中庭へ行くと、2人の軽口のような会話が聞こえてきた。
「…職権乱用」大倶利伽羅が忌々しそうにそう呟く。「知り合いか?」「…」国広が小声で訊ねるも、その表情のまま無言で目の前の会話を見ている。これは肯定だ、と国広は納得し、これ以上訊くのをやめた。「ところで、君はどうしてこんなところへ?用がなければ滅多にはいかな���ところだろう、ここは」
「依頼があったからだよ。これは守秘義務だから、これ以上は言えない」「へえ、そうかい。…って伽羅坊!元気にしてたか?…と、そっちは」「山姥切長義です。ここの家の者ですよ」「ほう、長義、と…隣の君は?」「…山姥切国広、です」「山姥切…君もこの家の?」「…あ、いえ、俺は違くて」
「…全て、話した方が早いだろう。山姥切、いいな?」しどろもどろになる国広に代わって大倶利伽羅が答える。国広はこく、と頷いて肯定した。「僕達向こうの民宿に泊まってるんだ。物もそこにあるから…それじゃあ鶴さん後で来てよ。そこで話すから」「ん、了解。一段落したらすぐに行こう」
「…なるほどな、君が依頼人だったか。まあそうだろうとは思ったが」思いの外早くひと段落はついたため、昼前には鶴丸は宿を訪れていた。気前のいい女将が3人分に追加して昼食を用意してくれる。それを有難く頂き、現在は4人で殺害予告を囲んでいた。なんとも奇妙な光景だ。「何かに襲われたりは?」
鶴丸の言葉に思考を巡らせるも、やはり国広には答えが出ない。「…覚えがない」だからこそ、怖くないとは言えない。次は自分かもしれない、と漠然と感じてしまう。「そうか…気にし過ぎるのも体に毒だぜ、何も無いならそれでいいんだ」難しい顔をしていた国広を慰めるように鶴丸はその背を軽く叩いた。
本来の後継者が亡くなり、死者を悼むこともなくヒートアップする遺産相続についての議論に、長義は辟易としていた。自分がそこから消えても大人達は気づく様子がない。部屋を出ると夜の静寂だ。…DNA鑑定。祖父の遺品整理をしていた時、偶然見つけたそれが、長義を絶望にたたき落とすには十分だった。
それを手にして祖母に問い詰めたことは記憶に新しい。自分では考えられないくらい、冷静ではなかった。「じゃあ、国広は…っ!」「あのような鬼子の話、二度とするんじゃありません!」祖母は国広のことを鬼子と呼んだ。わからないわけではない。祖母からすれば、夫を誑かした鬼の子供なのだろう。
いや、しかしその鬼は…。長義は自室に戻り、机の引き出し1段目、鍵のかかった部分を開いてあの日以来隠し持ったままの封筒を開けた。DNA鑑定は、ごく幼い頃に何度か遊んだことのある国広のものと、それから自分のものだ。何度見ても結果は変わらない。「…なんで、戻ってくるんだよ、あの馬鹿は」
しばらくして、長義が階段を降りると白熱していたらしい家族会議がいつの間にか終わっており、別の喧騒が家を包んでいた。どうにも、長義にとっての最後のおじ、三男がいないらしい。(…逃げたか?おや、それとも)バンバンと扉を叩く音も聞こえてきた。三男の部屋だろうか。鍵がかかっているらしい。
お手伝いの森下さんに事情を伺うとそれらを事細かに教えてくれた。そうしているうちに、ガタンと大きな音が響いて、それから、長義は自分の母の金切り声を聞いた。「…え?」なんなのかとそちらへ走ると、大の大人が揃ってパニックになっている。その向こう、部屋の中、首を吊った三男を長義は見た。
途端、弾かれたように玄関に長義は走り出す。それを長義の母は呼び止めた。「長義、どこへ行くの!」「あの探偵と警察を呼んでくるんだよ!二人とも民宿にいるはずだ…」「そんな、迷惑をおかけするんじゃ、」「あの人達はこれが仕事だ!…それとも、母さんは探られたら痛い腹の中でもあるのか!」
「…っ、そんな、こと」言葉に詰まる。この反応は長義にはわかりきっていたことだった。その隙に出しっぱなしのサンダルをそのまま引っ掛けて家を出た。贔屓目なしにも山姥切家はこの村1番の屋敷で、村の中心的な存在だ。村の中心にある民宿には程なくして到着する。明かりはまだ煌々と付いていた。
「…いや、まあ、な?人としては気持ちはわからんでもないが…警察官としちゃあ、なるべく現場の保存に努めてほしかったなあ、なんて…そのロープの指紋とか、手掛かりになるかもしれないだろう?」長義が民宿一行を連れ立って家に戻ると、首吊り死体は床に下ろされていた。可哀想だと下ろしたらしい。
「しかしですねえ、お巡りさん。このような手紙まで残っているんだ、自殺でしょう?」「…うーん、いや、そうだとしても…」鶴丸に言い寄る様子から、どうやら下ろすよう指示したのは長義の祖母らしい。(…あれは、鬼子、と言っていた人だったか…)初日の冷たい視線が、国広には忘れられないでいた。
国広は養子だった。正確には、施設から引き取り手が見つかった。苗字を変えなかったのは、色々と手続きの問題があったらしく、それらがどうにかなった頃には、もうそう呼ばれるのが国広にとって普通になっていたからで、そこまで大きな意味は無い。両親と義兄は優しく、平々凡々な生活を享受してきた。
だと言うのに、あの老婆が「鬼子」と自分を呼んだことに、既視感を覚えた。どこかで、自分はそう呼ばれた気がする。そんな感覚だ。ひょっとしたら、その昔、自分はこの家を追い出されるようなことがあったのではないか、という予感を、なんとなく国広は感じていた。あまり、覚えていないのだけれど。
「これが遺言状だね、受け取るよ…」「俺にも見せてくれっと…どれどれ?」部屋に置かれた机の上に置かれていたという燭台切が受け取った遺言状には、人を殺したという罪の告白と、それに耐えきれないから死ぬという顛末が書かれている。「これはまた…お誂え向きな…」そう言うと鶴丸は眉を顰めた。
即座に諌めるように燭台切が鶴丸を見た。それを軽くかわし、鶴丸は場にいる全員を順に見遣りながら、話しにくそうに続ける。「あー…あのな、疑いたいわけではないんだが、これが自殺であると断定することはまだ出来ない」「でも、彼の死亡時にはみんな部屋に…」「いや、俺は自室にいたよ」「長義!」
何度か目にした気もする光景だ。長義の言葉に彼の母が抗議する、それを長義はものともしない。「3人が死ねば、次の後継者は長男の一人息子であるこの俺だ。…どうかな、これだって最もらしくお誂え向きじゃないか?」「長義、あ��たいい加減に…」さらに続ける長義に、彼の母はより声を荒らげる。
それを遮ったのは「なあ、」と呼びかける鶴丸だった。「…長義、と言ったか…君、何か知ってるんだな?」そう確認をとる鶴丸を見ると、長義はゆるりと口角を上げ、どうだろうね、と答える。「…はは、食えないねえ、君。まあいいが…燭台切、宿の部屋借りるぜ」「聞かなくても借りるでしょ、鶴さんは」
鶴丸さんは公私とかで相手の呼び方きっちりわけそうなイメージがあるんだよな…続き。 宿に戻る度にひとりずつ増えているのを女将がさすがに不思議そうに見ている。しかも今回増えたのは村1番の家の孫息子だ。「おかえりなさい。お夜食は…」「ああ、お構いなく」そう軽く挨拶をして部屋に入った。
「さて、こちらからいこうか…最初に言っておくが…君を、疑いたいわけじゃあない」「…鶴丸?」「第一…いや、君の父親の遺体から出てきたメモの筆跡が…君のと一致している」「…そう、だろうね。俺はあの日、父を呼び出した。河原に呼び出したのは、人気のない場所が良かったから…時間も、そうだ」
「…長義くん、理由は、聞かせてもらえるね?」「それは構わないが…」燭台切の言葉に長義はしばし言い淀む。それから、お前、と国広を指した。「お前には、出ていってもらいたい」「…俺?」突然指をさされた国広はわけも分からず首を傾げる。しかし、長義は理由を話すつもりはないらしかった。
「…わかった、出ていよう。30分程度で問題ないか?」「おい、」大倶利伽羅は殺害予告を思い出し、国広を止めようとする。これはまだ未解決だ。が、国広としてはそうではないらしく、退出しようとする。「それは…山姥切家の何かだろうが、その犯人が死んだんだろう?」「…ついて行く」
大倶利伽羅が連れ立って出ていくのを、鶴丸が物珍しげに見ていると、呆れたようなため息が降ってきた。「…いくらなんでも過保護すぎないかな」「殺害予告が届いてるんだよ」「…殺害予告?」長義が訝しげに燭台切を睨む。燭台切は、しまった、と口を滑らせたことを自覚し、誤魔化すように笑った。
「部屋にいてよかったのに」「自分が脅迫されているのを忘れたのか」「それはそうだが…」戻ってすぐに宿から出ていく2人を女将が「気をつけて」と見送り、2人は何も無い道をなんとなく歩いていた。街灯も少なく、改めて暗がりだと感じる。空を見上げると星空が広がっていて、澄んだ空気を実感した。
夏だと言うのに、山奥の村は東京よりもずっと涼しい。「なあ、お前は、この村にいたことを誰かに話したことがあるか?」「…俺は、そうペラペラと他人に過去を吹聴して回るタイプに見えるか」「…いや、」違うだろう。だからこそ、十数年前の国広を知っている者でないとあの殺害予告は送れない。
「やはり…身内、だな」「…ああ、俺も…そう、思う。でも、俺に予告が届いたのが何故かわからない…��国広は今回のこの遺産相続について、ここへ来て初めて知ったほどで、山姥切家と接触を絶って久しいく、むしろ家のことも、ここへ来るまですっかり忘れていたし、今でも思い出せないほどだった。
2人の声を除けば、さくさくと土を踏む音だけ��響いている。「…待て、お前さっき」国広はもう犯人は死んだのだから大丈夫だと言っていた。だが、今の話ぶりだとまるで事件解決を信じてないようだ。「…ああ言わないと平行線だろう」大倶利伽羅が国広を睨むと、国広はなんてこと無いように答えた。
こちらが柄にもなく心配したというのに…と、国広の言葉に大倶利伽羅は軽く苛立つ。が、何も出来ず溜息に息に変換される。それを聞いてか、こちらを伺うように名前を呼ぶ声も腹立たしい、と思ったところで、気配がした。瞬間。パシュッと何かが風を切る。何と思うまもなく、視界には星空が広がった。
たしか、直前に隣を歩いていた国広の声がした、叫ぶような、と大倶利伽羅が考えると、その声がすぐそこから聞こえてくる。うう、と低く呻く声だ。そこでようやく、何か重いものが乗っていることに気付いた。「…山、姥切?」「…怪我は?」そう言いながら右腕を庇うようにして国広が起き上がる。
「俺は頭を打ったくらいだが…今のは」「何か、矢のようなもの、だと思う…やられた…」「…は?やられた?」右腕を抑えている左手を掴み右腕を見ると、その刺激に痛みを感じるのか国広は小さく息を漏らす。右腕には、何かが刺さったような、掠ったような真新しい傷跡から、絶え間なく血が流れていた。
「矢は…見当たらなさそうだな。掠っただけでよかったが…」「いいわけないだろう、簡単に止血するから腕を貸せ」国広が辺りを見渡しても、凶器のようなものはない。2発目がないあたり、罠でも仕掛けていたというところだろうか。辺りを探そうとする国広を呼び止め大倶利伽羅は自分のタオルを裂いた。
宿に帰ると、残っていた3人は三者三様に神妙な面持ちで国広を見た。次の瞬間には、国広の怪我に気づいたのか慌てた燭台切が鞄から救急セットを探し始める。「…話は済んだのか」「まあ、大体は…」部屋に入った国広が長義に訊ねると、長義は痛々しい傷口を見詰め、それから苦い顔をして答えた。
鶴丸は立ち上がり、国広の怪我を見る。何か尖ったものが皮膚を鋭く抉ったような切り口だ、自然にはできない。「派手にいったなあ…転んだ、とはいわないよな」「…ああ、矢のようなものだったと、思う…物は見つけられなかった」「大丈夫、それだけ分かれば上出来だ。光坊、救急セットあったかー?」
「あったよ、鶴さん。はい、パス!」そう言うと緑の小さな入れ物を鶴丸に向かって投げる。危うげなく受け取りながら、鶴丸は全く…と呆れ返った。「っと、こんなん投げるなよ」「鶴さん受け止めてくれるでしょ」なんの疑問もなくそう返され、そりゃどーも、などと心無く返事をし、鶴丸は箱を開ける。
「…よし、次からは無茶しないように!…こちらも、止めなくてすまなかったな」「わかってたのか」「まさか、わからないと思ったか?大人を揶揄うんじゃあない」一通りの手当を終えて、国広は��らの右腕に巻かれた真新しい包帯を軽く擦る。素人目にも丁寧な仕事だ、などと場違いに感心してしまう。
救急セットを片付けた鶴丸は燭台切の方へそれを滑らせる。座っていた燭台切の足���にぶつかり、ちょっと鶴さん…などと抗議するも、笑いながらすまんと謝られては仕方ない。鞄に再びしまいこみながら、残りのぐちゃぐちゃにした荷物を纏めていた大倶利伽羅に燭台切は声をかけた。「明日、捕まるよ」と。
翌朝、今日も村の天気は晴れていた。山向こうでは雨で土砂崩れとニュースでやっていたのに不思議なものだ。「さて、行こうか」結局自宅に戻った長義を除いた4人で泊まり込むことになったので、4人連れ立って山姥切家に向かう。山姥切家の前には、既に起きていた長義が腕を組んで塀に背を預けていた。
「案内しよう。昨日言われた通り、人は集めたよ」長義はこちらの姿を確認すると、数歩歩いて4人の前に立った。挨拶を交わすと、昨日大倶利伽羅と国広が外に出ている間に交わした会話か、燭台切と鶴丸がその言葉に礼を言う。「…あとは、よろしく頼む」そう言いながら、長義は深く頭を下げた。
案内された部屋には、残された兄弟の母、妻3人と、娘1人、それから手伝いの2人が座っている。「あの、犯人って…昨日手紙があったじゃないですか」一同が入るや否や、そのような言葉を次々と投げ掛けられた。それを制止したのは、案内した長義だ。「…話すよ」誰に向けての言葉か、長義はそう続ける。
静まり返ったところで、燭台切は話し始めた。「…この事件、本当ならあともう1人、犠牲者が出るはずなんです」燭台切がそう言うと、部屋の中がざわつく。「正確には、僕が連れてきてしまった。彼…山姥切国広は、最後の犠牲者になるはずでした。犯人は失敗したようですがね。動機は、遺産でしょう」
謎解きなんですけど、先述のとおり事件のトリックとか一通りあるんですが長いので省きます、すみません。 「遺産?彼は部外者よね?」1人から声が上がる。無理もない、知らされてないのなら、そう思うのが普通だ。現に何も知らない国広自身は戸惑っている。「ええ、ですが…長義くん、いいんだね?」
燭台切の言葉に、長義は覚悟を決めたように静かに頷いた。そして、封筒を燭台切に手渡す。「まさか、その子は亡くなったお爺様の、4番目の子供…ということ?」三男の妻が眉を顰める。燭台切は封筒の前に遺言状をテーブルに置く。「いえ、遺言状を見てください。最愛に遺産を送ろうとしています」
それから受け取った封筒の中身を取り出す。中身はDNA鑑定だ。それも長義と国広のもの。見るなり長義の母は青ざめる。長義は俯いたままで表情は読めない。「ここにはこう記されています。長義くんは、森下さん…貴女の子供ですね。そして、お爺様と、長義くんのお母様…貴女の子供が、国広くんだ、と」
「単刀直入に言いましょう。犯人は複数犯です。森下さん、それから、長義くんのお母様、あなたです」「長義、あなた…っ!」私を売るのか、と視線が刺さる。長義は唇を噛むことしか出来ない。やるせないのは、自分の方が上なのだ、と。間に入るように鶴丸が立った。「…すまんな」と小声で謝罪される。
そうしている間にも、起きた事件について整理され、それらが燭台切によって次々と暴かれていく。昨日、聞いた話と同じだった。『それじゃあ、呼び出したのは』『父は、俺が本当の息子ではないことなんてとうに知っていた。妻のことも、相当恨んでいてね…国広に、全てを話す��と忠告したかったんだよ』
『ところが、翌朝死んでいた』『信じられない話…と言いたいところだけど、だからこそ、犯人の検討がついてしまった。出かけることを森下さんには話していたからね。いいように利用されたということだ…忌々しい』『じゃあなんでもっと早くに…』昨晩の会話を反芻する。昨日の自分の言葉を思い出す。
「…以上が事件の概要です。あなたは本当に長義くんを可愛がったのでしょう。だから、焦った。これ自体は当てつけでしょう。けれど、遺言に本当に書かれていたのは国広くんだと、知ったから。そして、遺産を本当の長義くんの親である森下さんと山分けすると約束し、今回の事件を起こしたんです」
そこまで言い切ると、燭台切はこれが全てだとばかりに黙った。「で、でも、何もせずとも遺産は長男のものになろうとしていたわ!それなら、その妻に動機なんて…!」沈黙の中、啜り泣く声を裂いて次男の妻が声を上げる。それには聞き役に徹していた鶴丸が答えた。「…動機ならある。個人的な怨恨だ」
「どうにも、長義に聞いた話じゃあ、長男はこのこと全部を知っていたようでな。あまり良好な関係ではなかったそうだ。こんな寒村でそんな不義がバレたら、親子諸共どうなるかなんて想像に難くない…脅されることもあったんだろう。相続問題にかこつけて殺した…何ヶ所も刺されてるのはそれが理由だな」
ついでに、と鶴丸は続ける。「国広を仕留め損ねたのは、やったのが暗がりだったからとか、友人を連れていたからだとか、理由はいくつかあるんだろうが…息子だったから、というのも大きいんだろうな。こいつは結構無防備に過ごしていたらしいじゃないか…チャンスなら、あったはずだろう」
鶴丸がそこまで言うと、情報の提供者にも気付いているのだろう、すすり泣く声に「どうして、どうして長義…」と批難のような声が交じる。長義は昨日の会話を思い出していた。『どうしてもっと早くに伝えなかったのか』の続きだ。「…俺だって、まだ、家族でいたかった」長義は昨晩も、そう答えていた。
盛大にダイジェスト…。 鶴丸が犯人を署に送るのを見送った後、3人も村を出る用意を整え、宿を出た。「それじゃあ、僕達はこれで」燭台切の言葉に合わせて、3人は会釈する。女将は「今度はゆっくりしに来てくださいね」と言葉を交わす。運転席に燭台切、後ろに国広、助手席に大倶利伽羅が乗り込んだ。
「今回は、巻き込んでしまって本当にすまなかった…」前でシートベルトしてね、などと他愛のない会話していると、後ろから湿っぽい声が聞こえてきた。「言っただろう、ここへ来たのは俺の意思だ、と」「ふふ、伽羅ちゃん、また来る?」「…勘弁してくれ」「…まあ、後味のいい話ではなかったけどね」
後味のいい殺人事件なんて、あってたまるものか。そう思いながら窓を見ると、こちらに走ってくる人影がある。「光忠、車はまだ出すな」「ん?どうしたの?…あ、」長義だった。言ってることがききとれず、車の窓を開ける。側までやってくると、長義は少しばかり息を切らしていた。「もう出立?」
「そのつもりだけど…どうしたんだい?」「いや、挨拶くらいしないといけないかな、と。間に合ったようならなにより」父親は殺され、母親が犯人だというのに、気丈に振る舞う様に虚勢は見られない。過ぎたことは仕方ない、そう考える性質なのだろう、と燭台切はひとり納得する。「それから、国広」
「…何だ?」助手席のあけた窓から長義に名前を呼ばれて、後部座席の国広は身を少し乗り出した。「…狭い」「少し我慢してくれ」大倶利伽羅の抗議は軽く流される。「お前、ここでのことを覚えてないってなんなんだよ」「…は?」「へ?」あまりにも斜め上の発言に、素っ頓狂な声を上げてしまった。
「それって、お前の遊び相手が専ら俺だったこともすっかり忘れているってことだろう」「…その、すまん…?」「俺だけが覚えているというのがイライラする、思い出させてやるから覚えておけよ…」奇妙な空気が流れる。「あ、あのー…もう、いい…かい?」何故か申し訳なさそうに燭台切が入ってきた。
「すまない、それを言いに来ただけだったんだ。それじゃあ、道中気をつけて」その言葉に長義は、はたと国広から離れ、燭台切に微笑み、定型文の挨拶を並べた。窓を閉めると、離れたところから小さく手を振って送り出してくれる。「…なんだったんだ、あの捨て台詞」国広だけが、それを見ていなかった。
それからの夏休みは恙無く過ぎ、順調に新学期の最初のHRを迎えた。(殺害予告なんて、嘘みたいだ…)教員が入ってきて、ざわついた教室が静かになる。1年前にも聞いた言葉を聞く。普段通り、だった。「――では、転校生を紹介する…」自分と同じ名字の、この夏知り合った彼が、教室に入ってくるまでは。
おしまい!色々と、本当に色々と端折ったけどそれでも長すぎる!TLにたくさんすみません!読んでくださった方、ありがとうございました!ちなみに長義くんは東京の親戚に引き取られたので東京にいます。遺産は話し合って破棄です、国庫に入りました。
ちな完全に蛇足なんですけど、長男殺しはいいとして、次男殺しは長義くんちょっと嘘ついてて、よそで殺した死体を森下さんが運ぶところを目撃(女性が成人男性運ぶのはむずいのでバラバラにした)、頭部は殺害現場近くにまだある状態、森下さんは繕ったけど長義くんは知った上で同時に発見、と言ってる。
そうした理由は先述の通り。でも、その後すぐにこれは駄目だと思って罪滅ぼし目的で情報提供開始。三男殺しは、コナンくんで20回くらいあるタイプの、時間差トリックの密室殺人。ざっくりいうと、時間差で、眠らせた三男の首にかけたロープが吊るされ、自動的に死ぬシステム…のつもりだった。
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デジタル・シャーマニズム
◆ 市原えつこ@ICC
「デジタル・シャーマニズム」では,市原えつこによる,日本の民間信仰とテクノロジーを融合させることをテーマに,「デジタルシャーマン・プロジェクト」および「都市のナマハゲ - NAMAHAGE in Tokyo(ISIDイノラボとの共同プロジェクト)」のふたつのプロジェクトを紹介します。
エマージェンシーズ! 030 市原えつこ「デジタル・シャーマニズム——日本の弔いと祝祭」
「デジタルシャーマン・プロジェクト」は,3Dプ��ンターで出力した故人の顔を装着した家庭用ロボットに,故人の言葉や身振りなどの身体的特徴を憑依させるプログラムを開発し,遺族と死後49日間を過ごすことで,新しい弔いの形を提案するものです。魔術や信仰,科学やテクノロジー,この両者は,相反するもののように見えて,どちらも「ここにはない何か」を現前させたり,そう感じさせたりする,という性質において,じつは極めて親和性が高く,近い場所にいるという考えにもとづいて,科学技術の発達した現代に,新しい祈りの形,葬り方の形を提案するものとして発想されました。
「都市のナマハゲ」は,秋田県男鹿市で200年以上伝承されてきた「ナマハゲ行事」が持っている,相互監視による集落の維持,子供から大人へのイニシエーション,家族の絆の強化といった機能を再解釈し,ソーシャルメディアによる相互監視や町中に張り巡らされた監視網により蓄積されたデータベースをもとに,都市に実装する試みです。
「都市のナマハゲ——NAMAHAGE in Tokyo」from 日本の“まつり”RE-DESIGN プロジェクト(ISIDイノラボ)
>>>コンセプト
「都市のナマハゲ」は秋田県・男鹿市で200年以上伝承されてきた「ナマハゲ行事」が持つ現代の都市においても価値の高い機能に着目し,“ナマハゲ”というシステムを都市に再構成,実装する試みである。元来ナマハゲ行事が担っていた相互監視による集落の維持,子供から大人へのイニシエーション,家族の絆の強化といった機能を都市向けに翻訳・再解釈する。
都市部に生息し,秋葉原,原宿,巣鴨をはじめとした各地域に適応進化した“都市のナマハゲ”は,ソーシャルメディアによる相互監視や町中に張り巡らされた監視網により蓄積されたデータベースをもとに各都市の「悪い子」(=しつけの必要な大人)を特定。大晦日に現われ,センシング技術とVR技術を駆使したマインドハックによる“しつけ”を施し,都市の人々に成長・幸せ・祝福をもたらすという。
本作品はISID(電通国際情報サービス)イノラボとの共同プロジェクトとして進行中。またJETRO「オリンピック・パラリンピック基本方針推進調査:文化を通じた機運醸成試行プロジェクト」として採択をうけ,日本の地域文化の豊かな精神性を世界に発信・理解促進する施策として2017年2月に映像を発表予定。
今回展示している「都市のナマハゲ」メイン機となる「秋葉原のナマハゲ」お面の造形はアーティストの池内啓人氏,衣装の制作はファッションブランドchlomaが担当。「秋葉原のナマハゲ」を解釈し,デザイン・制作した。 公開予定の映像の原作/企画は作家・浅生鴨氏,演出/監督はTYO 松宏彰氏が担当。
※キーワード: 都市の土着,異形・恐怖のイメージ,原始的生命力,祝祭,コミュニティ維持,監視社会,都市空間論,ノイズ,パノプティコン,ビッグ・ブラザー
>>>男鹿市のナマハゲ行事とは
【男鹿のナマハゲ】 大晦日の晩,それぞれの集落の青年たちがナマハゲに扮して,「泣く子はいねがー,親の言うこど聞がね子はいねがー」「ここの家の嫁は早起きするがー」などと大声で叫びながら地域の家々を巡ります。男鹿の人々にとってナマハゲは,怠け心を戒め,無病息災・田畑の実り・山の幸・海の幸をもたらす,年の節目にやってくる来訪神です.ナマハゲを迎える家では,昔から伝わる作法により料理や酒を準備して丁重にもてなします。男鹿市内の「ナマハゲ行事」は,かつて小正月に行なわれていましたが,現在は12月31日の大晦日に行なわれています。後継者不足などで,年々行なう地区は減っていましたが,近年,復活の動きもみせています。昭和53年「男鹿のナマハゲ」として重要無形民俗文化財に指定されました。
【ナマハゲの語源】 冬,囲炉裏で長く暖をとっていると,手足に火型(火斑)ができます。これを方言で「ナモミ」と言いますが,怠け心を戒めるための「ナモミ剥ぎ」が「ナマハゲ」になったと言われています。「ナモミ剥ぎ」は新年を迎えるにあたっての祝福の意味もあり,子供や初嫁といった家の新しい構成員が対象とされます。
※関連Link: 祝いの民俗─ハレの造形─
◆ 現代の信仰を巡って
The Commons in a Digital Age|21世紀の民俗学|畑中章宏
Paul Valéry
ある一つの作品は、作者の支配下にある多くの「幽霊」と事件の集合――すなわち、祖先や、身の上や、偶然や、過去の作家たちなぞいう――によって成る。
Michael Ende
芸術とは、これは父の口癖だったのですが、芸術とは彼岸にもなければ、此岸にもない。その中間にあるのです。中間に存在しているのです。それは人間が創造するものであり、人間が創造する世界なのです。まったく新しいものを表現して、現存の被造物の仲間になるのです。〔...〕 芸術が嘘だから、わたしたちはそれを通して真実を見ることができる。それが虚構だと、わたしたちは知っているからです。それを忘れたときには、芸術は猛毒になってしまう。〔...〕 ポエジーとは人間の創造力だ。常に新しく、自己を世界の中で、世界を自己の中で経験し、再認する能力である。だからこそ、どのポエジーもその本質において、”擬人観的”なのだ。そうでなければ、それはポエジーではない。そして、まさにこの理由において、ポエジーは子どもらしさと同族なのである。 〔...〕本来のキリスト教の考えによると、「神というもの」はこの地上の人々の間に顕現するわけで、天地創造の結果であるこの世界自体、神の精神の示現なんだよ。世界をそういう統一体として理解するなら、現実にはもはや此岸と彼岸の区別なんてなくなってしまう。〔...〕人間には神話が必要なのです。神話は人間の生の矛盾を、ひとつの物語やひとつの絵にまとめてくれますから。人はそれを指針にできる。〔...〕「~からの自由」と「~への自由」。前者のような意志は、まだゼロなのです。中身のない自由意志は、空虚な能力です。意志が動因となるためには、目標が必要です。意志を、何らかのイメージと結びつけることが必要です。〔...〕どこかへ行くには、魅力的な目標が必要なのです。出発するには、行き先のイメージが必要なのです。私は自分の作品の中で―不十分かも知れませんが―、人間にとって価値と思えるもの、指針として望むことのできるものについて、イメージを展開しようとしています。〔...〕 リアリズムが、すべての現象の全体的連関から、ある特定の現象―例えば社会的関係―を取り上げようとすれば、好むと好まざるとにかかわらず、虚構の世話にならざるをえない。そして虚構はその時々の文化に結びついているのだ。〔...〕詩的虚構と嘘の違いは何なのでしょうか?
Simone Weil
見つめることと待つこと、それが美しいものにふさわしい態度である。自分で考えつくことができ、欲求することができ、願望することができるかぎり、美しいものは出現しない。だからこそ、すべて美の中には、除き去ることができない矛盾、苦、欠如が見出される。〔...〕仮象にも、十分すぎるほどの実在性があるが、それはただ仮象としてだけである。仮象以外のものとしては、虚妄にすぎない。〔...〕「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか。」ここにこそ、キリスト教がなにかしら神よりのものだという真実の証拠がある。〔...〕<神から離れようとする>一つの力が存在する。そうでなければ、すべてのものが神となったであろう。〔...〕真空を充たしたり、苦悩をやわらげたりするような信仰は、しりぞけるべきこと。不死への信仰も。罪の効用、すなわち「罪でさえも」といった考え方への信仰も。あらゆる出来事に神意の働きかけをみる信仰も──要するに、ふつう宗教の中に求められるいっさいの<慰め>をしりぞけるべきこと。
三島由紀夫が「小説とは何か?」という晩年の評論で、柳田國男の遠野物語にでてくる幽霊の話を引いていた。曾祖母の通夜のとき、その幽霊が現れる場面。「二人の女の坐れる炉の脇を通り行くとて、裾にて炭取にさはりしに、丸き炭取なればくるくるとまはりたり。母人は気丈��人なれば振り返りあとを見送りたれば、親縁の人々の打臥したる座敷の方へ近より行くと思ふ程に、かの狂女のけたたましき声にて、おばあさんが来たと叫びたり。其余の人々は此声に睡を覚し只打驚くばかりなりしと云へり」この「丸き炭取」がくるくると回る、ところに、三島は小説というものを見る、と述べていた。現実と超現実の境界にあって、回転する一つのオブジェクトが小説の神髄だというのは、実のところすごく深いんじゃないかと今になって思ったりする。超現実は、トランセンデンタルと言い換えてもいいかもしれない。この「丸い炭取」を作ることが、芸術を作ることだ、ともいえるのではないか。
ーー2017.02.16 清水高志
移ろうかすかなこと(幽),根源的でたしかなこと(玄)で成る日本的美の言語化=幽玄。Imago et Materia, イメージと物質。質量なく移ろう五感的イメージと解像度の奥深さがある物質について考え続け,壊れやすく消えやすいものを用いるのは極めて日本的なのかもしれないと思う。工業化社会と大衆メディアによって均質化され薄まり,ビジュアルモチーフが抜け落ちても,幽玄への憧れは未だ残っている。日本感が身体に染み付いてるってことか。
ーー2017.02.17 落合陽一
命名と倫理は同じものになっていくだろうな。現実と虚構の間にはグラデーションがあること。見ている、見られているのは誰か。その構造によって思考しているのは誰か。いつ、どこで? 私を配分する、配分可能な技術と情報建築の問題。そこにおける倫理。我々の世界を二つに分割しようとした時のただ一つの方法と思われるのは、現実と虚構に分けることで、それらは同じ要素でできており、その要素の取り合いを通じて、世界は2つのあいだにグラデーションを形成している。また、現実と虚構のあいだには様々な回路がある。そして回路自体が様々なパターンを持っている。そこではすでに「見る・見られる」の対も解体されてしまっていて、解体されたおかげで新しい対を持っている。技術がこの新しい対を実現する。新しい対の増加によって思考する主体の場所が変わる。一体、この現実と虚構の「あいだ」というのは計算し尽くせるものなのだろうか。ゲーデルの不完全性定理は、我々の知性では我々自身の宇宙を考え尽くすことはできないが、無限に意味を編むことができる、といっている。この「無限に意味を編む」ことが、現実と虚構のあいだを計算し尽くすことになるのだろうか。もしできないというのだったら、我々は何を計算すれば良いのだろうか。真実��いうのは現実と虚構の駆け引きのことだから、ポスト真実の時代は真実のラッパーが外れ、「現実-虚構の駆け引き」が運動している生の状態で生起することになる。それはグラデーションになっている。我々はそこに繰り込まれた時間を経験することになる。
ーー2017.02.26 Yoshimi KIKUYA
◆ 非人間の境界
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2017年 20億円で人類初の頭部移植、3人の遺伝子を持つ赤ちゃん誕生へ AIへの投資は300%増
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人間の頭を切断して他人の体に移植するプロジェクト「HEAVEN」と「GEMINI」とは?
スパイク・ジョーンズ『her/世界でひとつの彼女』2014
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深田晃司『さようなら』2015
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村田製作所『未来の風景』2016
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万田邦敏監督『SYNCHRONIZER』2017
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◆ 非実在のポルノ
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She ain’t gonna smile for you
大統領選以降、体調不良も相まって暫く新大陸ニュース断ち。日課のレイトショーやコメディーショー パトロール、大好物SNLも見るのをやめて、ポリティック ファスティング略してポリファス()をしてみたら割とすっきりしてきた今日この頃。
しかし、ファスティングなどしている場合ではなかった。そろそろポップコーンとコーラの準備をせねば・・・
バラク&ミシェルさんのフェアウェル インタビューも一巡し、シカゴでの最後の大統領演説も終わり(ワシントンじゃなくて、シカゴの地元集会って辺りがとてもオバマさんらしいなと思った。ボランティアスタッフの力が原動力となり大統領になった人だもんね)。皆大好きオバイデン(オバマ&バイデン大統領副大統領のブロマンス)のハッピーエンディングに全米が泣き。あっという間にもうトランプ大統領が爆誕。yeah!
久々に、次期大統領にフェイクニュースと命名されたCNNをつけ、いつものNBCとかCBSの番組をネットでチェックし始めたら。もうあれだね、驚き悲しみ憤り戸惑いとかぜーんぶ1周して
「みんな〜!4年分のポップコーンとコーラの準備出来た〜?! ∩( ´∀` )∩ 」
みたいなノリになってて。
世界中のコメディアン達にとって24時間365日がクリスマスみたいな4年間のスタートに相応しい前夜。特にアレック ボールドウィンにとっては。超早いけど、メリークリスマース!
(素顔のアレック ボールドウィン実は結構好み///めっちゃダンディでかっこいぃ・・・(隣はティナ・フェイかな(サラ・ペーリンの神モノマネで有名なコメディー女優))
そうやって自傷的なユーモアを交えつつ中には真面目にきちんと批判をする人も沢山いる。控えめに言って、人の生き死にがかかってるわけだから笑ってばかりも居られないよね。。ひん。 メリル・ストリープのゴールデングローブでのスピーチとか。大嫌いになっちゃったSNLとか。全米一人気ミュージカル「ハミルトン」とか。
ハリウッドとブロードウェイは全員「過大評価されてたやつら(overrated)」と化す。しかしもうそのクダリはいい加減飽きた。
例:
マスコミ会見を頑に開かなかった間にそういう小さい事に関していちいちいちいちいちいちツイートで反応してみせるドナルドおじさんもう良いからあんたはこれからシリア問題をどうするかとかそういうことに時間を費やしてくれ(雑)
「自分を批判するヤツ=敵」
っていうスーパー単純な志向回路を全世界に公表して何がしたんだろう。もう、、、
色々振り返ってたら書き途中だったポストがいくつかあって。もう終わったことだから良いかなと思いつつ、私にとって大事なことなのでここに記録しておこうと思う。
ヒラリー・ローダム・クリントン (Hillary Rodham Clinton) その人について。
前回総括したはずなんだけど、本当にあの選挙戦はなんだったのだろうという凄まじいトラウマを植え付けられた私。なんてナイーブなの。。
ところで、ヒラリーが何故負けたのかとか。トランプが何故勝てたのかとか。それを何故予測できなかったのかとか。そんなことは一部の学者やマスコミの皆さんがやってくれれば良くて。
それより、「ドナルド・トランプの大統領としての資質は疑わしいものがあるけどヒラリーもどっこいどっこいじゃない?」とかいう人はちょっと何か、目とか耳に病を抱えていらっしゃるのかなと穿った見方をしてしまうので止めれば良いんじゃないかな。え、本当にこの大統領選ちゃんと見てた?少なくとも、3回はあった公開討論とか全部見た?ちゃんと見た?え?あの会見は?あのスピーチは?翻訳&解説付でリンク送ろうか?!ってなるからよ、、(疲)
(白目になっちゃぅから...)
ヒラリーは負けた。色んな理由で。お金持ちのエスタブリシュメントだったからなのか。結局FBIのお粗末に終ったメール問題があったからなのか。あの世紀の不倫スキャンダル野郎ビル・クリントンの妻だったからなのか。どれも腑に落ちないけれど。
このハフポスの記事、賛否両論あるんだけど、論調はともかく事実関係は間違ってないので是非多くの人に読んでもらいたいなと思う(日本語訳)。ちなみに英タイトルは「Stop Pretending You Don’t Know Why People Hate Hillary Clinton (ヒラリー・クリントンが何故嫌われるのか分からない振りするのは止めよう)」であって、邦題とちょっと違うあたりも何か微妙なんだけど。
最後の文章。
ここで、2人の人物を思い出してみよう。一人は若い女性で、将来有望な法律関係のキャリアを歩み始めている。彼女は誰にも相手にされないような障害を持った子供たちや恵まれない境遇に産まれた子供たちに、確実に教育を受けさせる方法はないか聞いて回った。もう一人は若い億万長者で、兄の家族に復讐するため、甥っ子が必要としている医療保険を意図的に削った。
後年、人々はこんな大統領選があったことを嘆くことだろう。主要政党から出た初の女性大統領候補が――これまでの非現職の候補よりも有能で、大統領としての資格があり、徹底的に調べつくされた候補が、明らかに無知で、憎悪を掻き立てる扇動家と比べられなければならない屈辱に耐えた今回の大統領選を。
ほんそれ*
*ほんとそれな、の意 (簡単に済ました)
私がヒラリーを応援したいなと思った瞬間っていうのが実はあって、その話しを書いておきたいと思う(やっと)
彼女は学生時代から超優秀で、イェールのロースクールを卒業後若くして弁護士になってそこからのファーストレディってなんかもう超凄い!みたいなことは知っていたんだけど、実はヒラリーのお母様は、幼い頃に両親に捨てられ壮絶な人生を送っていて、そんな母親に育てられた彼女は学生時代から児童養護、子供の学ぶ権利を守る活動などに熱心に取り組んでいたというのを知って。あぁだからファーストレディを終えて議員になってからも、ずっとこの問題に熱心だったのかと。
インタビューや著書で「母は両親に捨てられるというあまりに辛い体験を私に話すことはあまりなかった」「母は結局、大学に行く機会がなかったけれど、母のおかげで、自分がこうと決めたことは何でもできるんだと確信するようになった」と語っているヒラリー。
「彼女は8歳の時に両親から捨てられました。両親は彼女を列車でカリフォルニアに連れていき、3歳若い妹の面倒を見させました。最終的に、彼女は祖父母によって虐待されたカリフォルニアにいき、メイドとして働きました。彼女は不平等に打ち勝ちました。彼女は私に、無限の愛と、自身では受けてこなかったサポートを自分の子供に提供する方法を見つけました。」
このお母様が居たからこそ、自分の意思を(超)貫ける女性になって、周りの女性や子供の福祉をずっとライフワークとしているんだろうなと気づいた時。ちなみにお父様は世界大戦を戦った元海軍のゴリゴリ保守な方だったというのも結構びっくり。でもなんかそれで腑に落ちる部分もあったな。
日本だとやたらビルの不倫騒動の時の大統領夫人のイメージしか報じられないし、ただ単にお金持ちの白人ブロンド(そもそも元はブロンドじゃない)のエリート女性、っていう感じでしか捉えられていないけど。
こういうモチベーションでキャリアをスタートしている政治家を応援したい
なって私は思った。やっぱり弁護士とか政治家は社会的弱者に寄り添えるようであってほしいというのが信条なので。親がやってたから、とか。お金が稼げそうだから、とかじゃない。当たり前なんだけどそういうのが私の中で一番大事なのでね。
あとはやっぱり結婚してからの彼女の生き方よね。
1975年、当時アーカンソー州の知事選に負けて大学教授をやっていたイェールの同級生であり恋人でもあったビル・クリントンと結婚したわけだけど。彼や彼の友人達が言うにはイェールで
「ビルはヒラリーと仲良くなろうと大学中を追いかけ回していた」
っていうエピソードが有名で。確かにこんなモジャモジャ男が近づいてきたら逃げたくもなるわな。
ついに結婚へ。自宅の居間かどこかで質素に挙げたらしい。ヒラリーらしい。
ヒラリーの弁護士時代に何回かプロポーズしたけど、まぁ見事に断られ続け、やっとこさ結婚にこぎつけたビル。ついにあの憧れのヒラリー様のお許しを頂き、結婚し、娘も生まれ、大統領にもしてもらって、、、からの不倫(爆)。しかもその火消し&尻拭いを自分の不貞で傷つけたヒラリーしてもらうという。
いやー、
古今東西、居るんだなこういう男(遠目)
ヒラリーが結婚渋った理由が分かるよ。女の直感すごい。と私は勝手に納得している。
(2005年トランプ3回目の結婚式の2人&トランプ&メラニア。まさかこの十数年後にこの4人で大統領選を戦うとはねぇ。。)
私ビル・クリントンの政策的功績はけっこうあるとは思うんだけど、ヒラリーを知れば知る程「・・・」ってなるわー。しかも今回の大統領選の何にびっくりしたかって「ビル・クリントンの過去の性的スキャンダル」を使ってヒラリーが責められてたんだよ?え、ごめん、立候補してるのビルじゃないけど?え?不貞を働かれた妻なんだけど?え?って。大真面目に責めたてるから、文字通り唖然、みたいな。
そういや今となっては削除されてるけど
「クリントンは夫も満足させられないなら、どうしてアメリカを満足させられると思うんだ?」
なんてツイートしてるしね。や、あんたそれブーメランだけどねって誰か教えてやって...もう...(疲)
(これが最初の妻イヴァナさんかな?歴代皆外国人モデルか女優という、まぁ本当に分かり易い男だな。ドナルドの浮気で泥沼離婚。)
ぶっちゃけ責め立てられるポイントがそこしかないのは分かるんだけど、トランプおじさんが大真面目に「ビルは不潔だ不誠実だ、けしからん!」「ヒラリーはビルの相手の女性を陥れた女の敵だ!」みたいなことを公開討論とかでブチあげるわけよ。
集会とかではそれに応えてサポーター達が「あのビ◯チを殺せ!」で盛り上がるわけよ(一部だけど)あの光景はホント異常だなぁと今でも思う。ヒラリーはひたすら相手にしてなかったけど、それをずっと見ていた私は、「ビルてめぇこの期に及んでマジいい加減にしろよ(真顔)」と拳を握りしめていたものでした(とばっちり)
ヒラリーのエピソードで有名なのは、ビルが大統領選に立候補した時に発言した、
「家にいてクッキーを焼いてお茶を入れてることもできましたけど、自分の職業を全うすることを選びました」
というものだけど。これもよくなんか揚げ足とられる話しで。まぁこれは私が働いてるからそう思うのか分からないけど、紛れもない事実で誰を傷つけようとも意図してないこの発言にキーキー言う人って何なの?
暇なの?(たぶん正解)
と思うし、彼女こそ、心からそう思って当然だと思うわ。だってまさに「女は家でクッキー焼いてお茶でも入れてろ」っていう、男性からも、同じ女性からも押しつけられる価値観やシステムとずっとずっと戦ってきたんだから。今の時代でさえ女性は容姿で判断され、半歩下がって夫を支える事こそが美徳みたいな価値観がアメリカですらそこいらにはびこってるわけで。あの時代にヒラリーのように胸張って自分の実力を発揮しようとする女性がどれだけ貴重な存在だったか。
女を見た目でしか判断しない、女は自分の思い通りになるし何でもやっていいと思っている(本人談)、そんな男に選挙で負けるなんてマジ気が狂うわ、私なら...
(人権とは女性の権利であり、女性の権利とは人権である。というあの国連でのスピーチ。日本語全訳を探してみたけどちゃんとしたのなかったわ...なんか色々納得。)
ところで私がものすごいシンパシーを感じたのは、彼女が、生まれてから使い続けている性であるローダム姓を使い続けようとしたこと。
1978年、ビルが初めてアーカンソー州知事に当選した時、当選したにも関わらず候補者の妻として「ヒラリー・ローダム」という旧姓を使い続けたことを非難されたっていう。まだ弁護士の仕事を続けていたことも暗に批判されたような感じね。まアーカンソーという片田舎(失礼)ということもあるし、1978年といえばアメリカで女性が自分のクレジットカードを持つ権利が与えられてからまだ5年くらいの時代らしく。そんなこともあるかもねって感じではあるけど。
このインタビューのヒラリーの回答も本当に素晴らしいのよね。
「貴方が旧姓を使ったことで票が減ったんじゃないか」
と言われれば
「もしそれが理由だとしたらもちろん後悔はしますが、彼が失ったであろういかなる票も私は惜しいです。彼の公約であったり、若さ、出身地、色んな理由が考えられますが、そのどれも彼に投票しないという理由にはならないと私は信じています。」
と返し。
「旧姓を使うことで、貴方がリベラル過ぎると思われることは煩わしくはありませんか?(アーカンソーは当時比較的保守的な州)」
と言われれば
「それについてはどうでしょうか。XXXXという歌手は保守的な人として知られていますが旧姓を使ってますし(中略)ある人にとって私は保守的過ぎると映るそうです。◯◯過ぎる、というのは公人として生活していく上でのリスクではあります。ただ、人々のイメージに沿って生きていくというのは誰しも難しいのではないでしょうか。」
と返すという。強ぃ・・・
こういうインタビューを数々観て思ったんだけど、本当にヒラリーは言葉遣いが巧みで超論理的でどんな質問にも綺麗に自分の主義主張に沿って返すというザ・弁護士でね。そういうのが色々切り取られて、「偉そう」とか「傲慢」とか「嘘つき」とかいうイメージがついて回ったんだろうなたぶん、と思うわ。生半可な気持ちでディベート挑んでも勝てるわけないというか、絶対丸め込まれそうだな、みたいな。
ちなみに80年にビルが再選を目指して選挙に負けた時も、「旧姓を使い続けたからだ」という質問は飛び、結局その次の選挙から彼女は「ヒラリー・ロダーム・クリントン」という名前にした。
後に彼女はそのことを「私にとって易しい決断ではありませんでしたが、家族、自分の為、彼の為に決断したことです。」と毅然と語ってるわ (悲)まぁそれに対して「政治的決断だった、ということですね?(皮肉)」とか言ってくるク◯野郎なインタビュアーが居ましたが、
ロクな人生を送ってないと確信しています。
その後ヒラリーはファーストレディになり。笑い方も話し方も髪型もメイクも変えた。髪の色は明るいブロンドになった。もっと親しみ易く、優しい、夫を支えるファーストレディのイメージの為に。
医療保険改革などヒラリーの得意分野に関してビルは積極的にアドバイスを求めたし、そういった委員会の委員長に任命したりと、権限も与えたりした。だけど、ヒラリーのその前例のない存在感と仕事っぷりは戸惑いを生んで、陰の大統領と揶揄されたり、加えてビルの女性スキャンダルなんかも勃発し、それをTVの生放送で弁護した超ロックで潔い妻の対応に、何故かヒラリーが悪いみたいな感じになって。最終的にビルの再選の妨げになるとまでストラテジスト達に言われてからは、一歩下がった妻を演じるようになっていくという。OMG...
名前も、「ヒラリー・ロダーム・クリントン」から「ヒラリー・クリントン」になることが多くなった。それは、一部の保守層を取り込む為のレトリックだとも言われるけれど。
なんか今回の選挙戦では「ヒラリーは話し方も笑い方も全てがフェイクだ」とか言われててさぁ。や、それは彼女が周囲の過剰な批判や期待に応えてきた結果なんじゃないのって。
ありのままで生きようとすれば「洗練されてない」「女らしくない」と言われ、じゃあ、と思って変えようとすれば「痛々しい」とか「偽物っぽい」とか言われて。あれなんかよく聞く話しじゃないか。
と思えてきて。自己主張が強すぎれば「意地の悪い不愉快な女」だし。
そらこんな表情にもなるわ。
(私、実はこのヒラリーの写真がもの凄く好き。私としては彼女らしくて最高にかっこいいなと思うw)
女性がそのありのまま、その意思のまま生きていくということが如何に難しいかということを、彼女を通じて再度学べた気がした今回の選挙戦。女の敵は女だなとも再確認できたし、「白人」女性であるという点においては「特権階級の女」扱いされて、一部のフェミ層からも結構嫌わていたことも興味深かった。
右側からは悪魔アバズレ魔女呼ばわりされて、十分にリベラルではないと左側からも批判された。
良まとめ:【米大統領選2016】ヒラリー・クリントン氏を深く暗く憎む人たちとは
ただ、彼女は自分が女性であるという属性をセンチメンタルに利用することは無かったし、どんなにその髪型や体型や話し方をからかわれても、感情的になることはなかったし、反論することもしなかった。
それはその69年という人生の中で、絶対に「してなるものか」と思ってきたことだったからだと思うんだ。
だから彼女が大統領選後、「ガラスの天上を破ることは出来なかった」と最後のスピーチで話したからって「女だから負けたと思っている」なんて言うのはお門違いも良いところな反応だなと思う。まずスピーチを全部聞け、と思うし←彼女ほど「女だから」を嫌う女性はいないでしょうに。仮に、仮に、彼女が「女性」であることを利用したことがあったとして、
彼女が「女性だから」乗り越えなければならなかったこれまでの障害の方が圧倒的に問題じゃない?
と。ヒラリーはそのことでつまらない文句を吐いてきたわけじゃない。この大前提を最近忘れている人達がすごく多いなと思う。男性だけでなく女性でも。
なんかパラリンピックでメダルをとったアスリート達をとりあげて「すごいすごい」とだけ持ち上げる一方で、彼らが日々直面する小さな〜大きな、けど絶対に改善しければいけない問題については全く気を止めないのとある意味似ている感覚。
そんな意味で、オバマさんが選挙戦終盤で語った民主主義についてのスピーチが私はとてもとても好きで何度も見てはその任期の終わりを思ってメソメソしたものです。。その中で、とても大切なことを話しているから。
「ヒラリーはこれまで沢山の批判を受けてきました。右からも、時には左からも、皆さんが想像できるすべてのことで責められてきました(中略)
彼女はそうした40年間に失敗もしました。私がするように。そしてここにいる皆さん全員がするように。失敗は、人が挑戦する時に起こることです。それはかつてルーズベルトが言及した市民であるときに起こることです『試合会場の外から批判する臆病な魂ではなく、実際にアリーナに立ち、勇敢に戦い���失敗もしますが最後には勝利の高みを極めるもの』です。
ヒラリー・クリントンはそのアリーナにいる女性だ。彼女はずっと私達の側にいてくれた。たとえ私達が気づかない時でも。そして皆さんがこの民主主義について真剣になるならば。彼女の考え全てに同調出来ないというだけで、家にとどまってはいられないはずです。皆さんは彼女とアリーナに降りてこなければ。なぜなら、民主主義はただ見物するだけのスポーツではないからです。アメリカは「誰かがしてくれるだろう」ではなく、「我々にはできる(Yes, We can.)」のはずなのだから。」
自分が「正しい」と信じたことに誠心誠意取り組んだ結果にあった成功も失敗も。彼女はずっとこの衆人環視の中で、40年間に渡ってその全てを受け止めてきた。
逃げ出すことも卑屈になることも、ましてや弱音を吐いたり泣いたりなんてこともせずに。
皆大好きミシェル・オバマ大統領夫人のこの選挙におけるカリスマ性に関してもはや語る必要もないのだけど、就任当初はあまり政治活動に積極的でなかったミシェルさんが今回、目の色を変えて、それこそ何かが降臨したかのように人々にヒラリーの応援を訴える姿がね。とても印象的な選挙戦だったのだけど。
彼女はそれこそ、黒人女性というアメリカ社会的ヒエラルキーでいったら底辺の方にいるわけだよね。担任教師にすら「そんな大学は君には無理だ」とか言われながら諦めずにプリンストン、ハーヴァードに行って弁護士になって。色んな偏見や圧力と戦い続けてきた彼女だからこそ、ヒラリーと共有できる価値も沢山あっただろうなぁとシミジミしたな。
今でこそ、一部トランプサポーターからも好意を寄せられちゃうミシェルさんだけど。以前は肌の色はもちろん、筋肉質な体格や身長からやれ男だの野獣だのなんだの、まぁすごい言われようだったし、未だに言ってる頭おかしい人達もいるんだよね。本当に史上最高最強のファーストレディだったと思う。
ヒラリーはただただ、自分の可能性に蓋をすることなく、努力を怠らず、時に失敗しながらも、信念を持って生きてきただけ。そのとてつもなく豊富で良質な知識や経験を家族や国の為に使おうと思った人でしょうに。無情な言葉を投げつけれくる人々の期待にまで応えようと自分の容姿や笑い方まで変えながら。
その実力さえあれば、ファーストレディ、上院議員、国務長官、大統領選候補、、そんな重圧なんて捨てて、穏やかで上質な人生が遅れるのに。
コメディエンヌ、サマンサ・ビー曰く
「私がヒラリーならとっくの昔にこのアメリカなんていうやつは見捨ててるわ。でもほら、彼女は関係(=ビル)に見切りをつけることに関してはヘタクソだから。」
確かにー。
ところで、色んな価値観においてガラパゴス化したこの島国日本の男性が「ヒラリーってなんか苦手」と言うのを選挙戦中よく耳にしたことが個人的に一番疲れた要因だったんだなー。「なんかって、なんで?」って聞くと大体答えは「なんか怖そうだから」なんだけど。
「そうかな。」と応えながら、私は大抵心の中でこう呟いていた。そしてこれからも心身の健康の為に呟いていようと思う。こんな顔で。
She ain’t gonna waste her smile on you, asshole.
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混乱する夫3
それが先ほどまで、だらしなく男性器を咥えたばかりの口を唾液まみれにして開き、股間を刺激されたうえに口腔に男性の射精を受けた淫らな女性とは思えないほどだった、と妻の笑顔をみて、そのようなことを考えた自分の最低なマインドを深く反省するのだった。 それから後始末を済ませ、倒れこむようにすぐに眠り込んだのだが、深夜2時頃に目覚めた。喉が渇いており、食事の後、普段ならすこし茶を飲んでから寝室にはいるところ、今日に限ってそれをしなかったので水分が足りていなかったのか、先ほどの妻との性行為で多量の水分を失ったのかは定かではないが、日中に睡眠をとったので夜中に目覚めたにしては頭が覚醒していたのは確かだった。 妻の寝息を数分確認してから静かに階下におり、静かな夜に一人の作業を始めるのだった。 昨晩妻のハードディスクから抜き出したファイルを確認し、まずは昨晩確認した半年ほど前の日時が記録されている不審なファイルを確認することにした。 一つは画像ファイルで、いつか妻が風呂でのオナニー映像で使用していたディルドの商品説明のようだった。他の映像ファイルを確認してみたが、ノイズ画像が表示されるのみだった。おそらく、なんらかの形で暗号化されており、画像の確認にはなんらかの復号処理が必要となるもののようだった。ディルドの画像と同じ時期に発生しているということは今回の件との関連がある情報を一つ手に入れたことにまずは自分の計画の進捗の第一歩を記したのだった。 最悪の事態は、自分がなにも対策できず、なにも知らないうちに他者の手のひらで踊ることだったが、僅かながらでも自分が盲目から光を得たことに力を得るのだった。 ともかく、今回の件の端緒は今から半年以前のことだったに違いない。ファイルの作成日を完全に信用はできないが、あの映像のディルドに添えられたものが、今回の件と無関係とは思えないからだ。 映像ファイルの復号の件は当面手がかりはないため、昨晩同様に妻のPCからハードディスクを抜き出し、昨晩に仕込んだキーロガーとネットワーク監視の記録を手早く自分のPCに移植し、同時に度々妻のPCへの接触はリスクを伴う��め、妻のPCに仕込んだソフトの設定を変更し、ルーター越しに自分のPCに随時ログを転送することとした。妻のPCには自分のものと同じ市販のアンチウイルスソフトが導入してあり、それにキーロガーなどが妨害されないようブロックの例外にそれらを登録したが、その際他に登録がなかったことから犯人がこのPC自体には細工していないように考えられた。 さらに今後PCを介して行われる情報を記録するため、自分のPCからルーターにパケットキャプチャを設定し、妻のPCに出入りするネットワークの情報すべてを入手するにした。 それでも直接妻のPCを起動することはしなかったが、それで行われる操作の全ては今後すべて自分の知るところとなり、ルーターを介してインターネットとやり取りされる情報のすべても自らの手中に収めることができるようになったことは大きな進歩と思えた。 犯人が妻のみをターゲットとするのでなく、自分にもリスクのある自宅ポストへの投函という手段で知らせたことの意図は不可解だったが、それ以降の通信はPCを介して行っていると考えたので妻と犯人との通信を傍受できることの利点は大きいものと思え、それが相手に秘密にできるだろうことはたった一つでも相手の誤算を導く一手を指したことに満足したのだった。 妻の携帯電話についても確認が必要と考えたが、基本的に所持している事がおおく、PCほど秘匿して情報の読み出しが難しいため現時点ではやめておくことにした。犯人の性質からして、メールでの通信をせず、より秘匿性の高いファイル交換サービスでの通信手段をつかっていることから、まず本人特定が容易な携帯電話、当然そのメールをつかっていることは考え辛いからだ。 いまでは妻のPCを収納し、道具も収納したので、妻にこの場面を見られても問題ない状態となった。数時間前に妻の奉仕で肉欲を取り去った自分は、まったく事務的に妻のPCから抜き出した今日のログを確認することにした。 ネットワークのログとあわせると妻が行った操作が時系列に再現できた。午前九時にはPCは起動しており、これは自分が出かけてから直ぐの時間となっていた。 妻は午前中から、自分が犯人から妻の映像を渡されたサイトとは異なるファイル交換サービスサイトに接続しており、そこでパスワードのような文字列を入力していた。次になんらかの映像ファイルを展開して閲覧したようだったが、この時点ではネットワークのパケットキャプチャを得ていなかったのでその画像を閲覧することはできなかった。そのファイルは保存されていたので自分のPCでも展開したが、先にみた映像ファイルと同じくノイズが表示されるのみだった。 この操作が、通常の妻の行ったことかどうかについていえば、自分の知る限り妻が海外のサーバー、しかもファイル交換サイトに接続することは考えられず、やはり自分が不在のときに行われた操作は犯人との通信である可能性が高いように思われた。 そこから一時間ほど時間を空けて操作の記録が続いていた。先ほどの保存されたファイルを、ある海外ドメインのサイトにアップロードしているようだった。 さらにその十数分の後、別のファイルをもとのファイル交換サービスサイトにアップロードしていた。このアップロードファイルはPCの外部媒体、おそらく外付けのUSBメモリなどを指定しているようでその内容も分からなかったが、登録時の手順がわかるので、そのダウンロードも可能だった。 操作の履歴はこれで途切れていたので、今日妻が行った操作の概要が理解できた。 妻は自分が外出して、おそらく数分の後にこのPCを起動し、なんらかのファイルをダウンロードしてからそれを別のサイトにアップロードし、その後に別のファイルをさらにアップロードしたことになる。 このうち、先のファイルは手元にあるものの確認することはできず、おそらくあるサイトにアップロードすることで復号されるものと思われた。後者については妻が犯人へなんらかのファイルをアップロードしたものと思われたが、これをダウンロードすることで、サイトのダウンロードカウンタに記録され、妻と犯人以外がこのファイルにかかわったことを示すことを残すことはできなかった。 自分のPCからでもそのファイルの存在自体は確認でき、保有期限付きのサイトなので後数時間のうちに消去されることからみて、ファイル消去間際にダウンロードすることで自分の介在をしらせることなくファイルの入手することを考えたが、その時間は自分は勤務時間中であり、このリスクの高いことをその時間で行うことは現実的でなかった。 そうなれば、手元のノイズの画像ファイルを海外のサイトにアップロードしてその解読を試みることが現在実施することのできる唯一の手段だった。 念のためそのサイトを調べたが、その地の画像加工会社の提供するもので、アップロードした写真などの映像に特殊加工をしたり、元の画像に対して別の画像ファイルを埋め込みしたものを解読するソフトの試供版と提供のようだった。また、その会社の製品など検索したところでは、会社の営業実態もあるようで日本での知名度は無いに等しい程度だったが、同国のドメインであればまずまずの検索結果が返ってくることからみて、このサイトであれば犯人がとてつもなく巨大な国際的犯罪組織でもない限り、そのサイトまで専用に作ることは考えづらく犯人が便宜的に使用していると判断できた。 一定のリスクがあることは覚悟しつつ、そのサイトの画像アップロードに妻のPCから取り出した、おそらく犯人からと思われる画像をアップロードした。 結果画面に表示された映像は拍子抜けするほど呆気ないものだった。 たった一行「証拠としてミレーナの領収証をください」、画像にすることでネットワークを通過する際の傍受からは安全になるもののこの一行のためにそこまでの労力を費やすことは犯人の慎重さと等しく、この調査の難しさを改めて感じるのだった。 文字列中にふくまれた未知の単語、ミレーナについて調べると、冷静に調べていた自分が、キーボートを打つ指が定まらなくなるのは何故か疑問に思うことで我に返るほど、僅か数分で怒り心頭に達していた。 ミレーナとは、女性用の子宮に装着する避妊具の商品名だった。これはコンドームやピルよりも避妊失敗の確立が低く装着している限り数年は避妊効果が得られるというもので、一般的な知名度は低いものの、産婦人科などで処置することが可能なものだった。性行���については装着直後は膣にまで違和感がある場合があるが、それも数週間でなくなり以後は性行為が通常通り可能とのことだった。 避妊具の文字を目にした段階で、すでに意図は判じられた。自分と妻の性行為はコンドームで避妊しているが、これについて、今までそれ以外の避妊についての話をしたことはなく、将来の家族計画についても今年は無くてもあと数年内には子供をつくることは二人で家を購入する段階で決めていたことだった。 それが、継続性のある避妊具についての領収証を犯人が妻に提示を求めている理由は、既に妻の体内にはミレーナが装着されていることに他ならない。妻の性器、自分の男性器だけがそれを埋める権利を持つその性器は、これから自分以外の性器をただ快楽を得るだけのために埋め込まれる悦楽を得る器官になってしまうのだろう。ましていままで自分でさえその体内に精子を放ったことはない膣奥、子宮の隅々まで白濁した欲望の液を受け入れることになるのだろう。 画面には、ミレーナに関する幾多の情報が表示されているが、頭には先日の妻の自慰映像でディルドが男性器に置換された映像だけが反復して写っていた。 我に返って他にミレーナという単語の示す他の商品を調べたが他にこの場合に適合する候補はやはりなかった。 2階で安眠しているであろう妻の下腹部に、そのおぞましい器具があると思うと、先ほどの性行為の際、妻が性器に舌を挿入することを拒んだ理由も理解することが容易となった。単純にそれの挿入が自分に判明することを避けるためだったのだろう。 この事態となったからには、妻がいつか性的な被虐にさらされることは予想できた。その場合に自分がとるべき手段を考えた。今日の朝、妻に自分が、妻の行動について知りうることを全て話し、いままでを清算して警察に依頼して犯人と決別すべきか、自分で得たものを使い犯人に迫るか。 どちらにしても、失敗した場合には自分と妻は仕事・住居を失うことになると思われた。性的な秘密を暴露されてまで好奇の目のなかで暮らすことは、自分はともかく妻には耐え難いものと思われ、住居を失った場合に、現在の住居を売却することは数年後この一体が住宅地として認知された後であれば可能性を見出せるが、今現在では買い手を見つける以前に不動産業者でも取り扱いをするか疑問のあるところだった。そうであれば例え収入があったとしても別の住居費を支払いして生計を立てることは困難と感じられ、妻の勤務先を把握している場合には社内に知れた場合にはその収入さえも失うこととなってしまう。 男性として理想的な判断は、あくまで妻を守り、どこに逃げてでもそれを完遂することと分かっていたが、現実に逃げて返済という義務を逃げ、犯人からも逃げ、それで得るものを天秤にかけてもその秤は水平になりそうにないことが分かる程度に自分の激情はまた流れていた。 この怒りの感情が流れてゆくと同時に妻の痴態が頭に浮かび、果たして自分とのセックスの際に乱れる妻の姿を客観的にみた場合の映像がよぎった。先ほどの妻の性的な奉仕では、上から妻が男性器を咥えつつ胸をはだけ、丸く形の良い乳房と少し上方を向いた乳首が上から見える映像が、まるでアダルトビデオの様に写り、なおかつそれが自分の妻であることが一層の興奮を誘ったのだった。もし、それが別角度��らみた場合、妻が犯される様子を自分が望む角度で撮影できたら、と際限なく自分の邪悪な心が噴出するようで、結局、空が少し夜明けの気配を感じるまで判断を決することはできなかった。 それから数日、仕事は順調だったものの日中気になることはいつでも妻のPCからの記録だけであり、効率が落ちていることを自覚する毎日だった。日曜の妄想からか、妻のなにげない仕草、朝に妻が履いている靴下を捲くりあげる時にスカートから覗く太腿や、2階で寝巻きから着替える際に偶然見かけたショーツのみ身に付け、その豊かな胸にブラジャーをかぶせつつ朝でさえ扇情的な桃色の乳首がカップの上端から覗く姿など、いままでより一層妻の性的なところが気に付くようになったきた。 晩に妻が風呂に入っている時間に、当日の記録されたものを確認することが日課となり、妻が朝自分を送りだした後、自分より幾分早く帰宅��た直後にそれぞれ幾つかのサイトを確認していることがわかった。 それでも、日曜日にあったようなファイルのダウンロードアップロードを行うことは一つもなく、週末には不安感を和らぎ、週はじめに比べれば、そのこと以外に頭を向けることもできるようになってきた。 金曜日の勤務を終え、週末は久しぶりに妻をつれてドライブに行くことを考えて家路についた。帰宅後はいつもの通り記録を確認し普段と変わらぬことを確認した後、念のため自分宛のファイル交換サービスを確認すると、妻の痴態を記録したファイルは消去されており、画像ファイルが一つアップロードされていた。 風呂場から聞こえてくる水音を聴くと妻は浴槽につかっているようで、出る前に決まって聞えるシャワーの音はまだ聞えてこなかった。 時間的余裕を確認するとファイルを保存の後ビューワーで開いた。画像は写真などではなく、単純なテキストを映像化したものだった。恐らく犯人はインターネット上のセキュリティに一定の理解があり、その回避手段と思われた。昨今ではこの情報は自分が知っている程度には普及しているものの、犯人がこの点に配慮すること、通信手段を匿名性の高いものに限定していることは犯人像の想像に役立つと思われた。 ご主人へ 他人の奥様とセックスしていただきます 日時:来週の土曜日午前1:30-6:00 場所:○○市 ○○ホテル 手順:○○ホテルに土曜日より一泊で宿泊予約して下さい :現地のホテルでパートナーはチェックインしています :パートナーは土曜日1:00にカードキーを自販機コーナーのサイドテーブル裏に貼り付けします :性行為については以下を厳守下さい :パートナーは目隠しをしています、双方本人を特定する、されることはしないで下さい :セックスは中出しせず過度にパートナーが拒否することは避けて下さい :セックスの後はカードキーと現金8万円を置き退去して下さい :このお願いが実施されない場合は翌週月曜に奥様の映像を公開します ますます、犯人の意図が分からなくなった。すでに犯人は妻の映像を持っており、それは妻と自分を思いのままに動かすに十分な材料となる筈だった。この上、自分が性行為している映像があったとしても得るものは少ないように思われた。 ただ、最後の妻の映像の公開に関しては絶対避けなければならず、犯人の指定通りに自分が行動することは選択の余地はないものだった。果たして止むを得ない選択のなかでその行為を望む自分の性欲が湧き上がってきたことはもはや自分で認めなくてはならないことだった。 土曜日の朝、妻に翌週は中学生の同窓会に出席するので実家に帰宅することを告げた。大学の同窓会であれば結婚式にも出席した知り合いがいるため、万が一妻に知られる恐れがあるが、中学生の時に同窓生では妻を知るものがいないので理由として適切と考えたのだった。 結婚してからは同窓会の話をすることは初めてだったので、妻は自分の中学生の頃のことを聞いて、時折自分の体験を交えて話は弾み、妻に自分の週末の秘密について気取られることは無かったと思われた。 晩にはインターネットでホテルの予約を取ったが、新幹線の駅もなく、ローカル線の駅からもやや離れ、高速道路と鉄道からの集客を図るチェーンのビジネスホテルだった。 数年前にできたもので比較的新しいものの、周辺に目立つ観光地もなくどこの地方にでもあるありふれたホテルとしか言いようのないものだった。 目的からしてラブホテルかとも思ったが、犯人は常に目的を持って行動しているとの立場に立てば、ラブホテルに入室する二人に面識があることはメリットとならず、少なくとも犯人が指定したとおり、犯人がセックスする二人をコントロールし、その二人は最後まで面識がなければ、犯人はそれだけ自分の存在を隠匿する上では有利となるのだろう。 ただ、週末に自分が不在となることは、同時に自分に妻の行方が分からなくなると言う事にこのときは思いが至ることは無かった。 次の週は曇りがちな毎日で、気が晴れることもなかったが、一日と妻以外の女性とのセックスについて、仕方が無いことと考えつつも、自分の獣の部分では不貞を働く自分の肯定し、どのような手段でセックスするかに考えを巡らしてしまうのだった。 週末、土曜日の昼前に自宅を出発した。この時、妻の様子は普段と変わることが無いように見えたが、自分を見送った後に、暫くしてから自宅を振り返ったときに妻が玄関から出て車越しにこちらを見ている視線が憂いを含んでいるようで気になった。 手荷物もあり、普段の出張などでは妻が車で駅まで送ってくれるのだが、今日に限って言い出すことはなかったのは、先ほどの視線と関係があるのか出発前に気がかりではあったが、それも駅に着き、ローカル線を乗り継いで新幹線に乗り、時間にして数時間先の目的地に辿りついた。新幹線を降りてからローカル線に乗り換え、空腹を弁当で満たすと妙な理由ではあるが、妻と一緒に車で旅行することも楽しかったが、それと違う、男の解放された旅を改めて感じることとなった。 少し早くホテルにチェックインすると、部屋ですることも無く出かえることも考えたが、無用に館内を歩き、今夜の相手に認識はされなくても自分を晒すことは避けるべきとの判断ができた。まだ日もある時間だったが無聊を地方のけだるい番組を見ることで消化していると、徐々に睡魔が襲いそのまま晩まで目覚めることはなかった。 晩も遅くなり、いよいよ晩のことに思いを馳せた。まず服装については備え付けの作務衣に似せた上下のものとした。館内を浴衣禁止としているところもあるが、このチェーンではロビーより上であれば問題ないらしく、指定の部屋がわからないのでは館内を歩く服装としては目立たないものと思われた。ゴムは来る途中にコンビニで買ったものを確認し、現金の8万円も準備した。8万円の出費は高額だったが、少なくとも脅迫に抵抗して失う二人の未来と比べた場合、現時点ではまだ帳尻を合わせるに余りある金額だった。 ふと、妻と犯人との通信の過程で金銭的なものがあったかを確認することを忘れていたことに思いが至った。もし、犯人の動機が金銭的なものであるのなら、それは例えば怨恨に比べれば犯人に至る道のりは容易と思え、そうでないならやはりその理由を得ることも犯人に至る道の重要な要素となる。 時刻は深夜一時を過ぎ、この時間に犯人に恐らく強制された相手、つまり他人の妻は自ら滞在する部屋のカードキーを指定の場所に貼り付けている筈だった。 指定の時刻は一時半だったが、カードの回収に指定時刻はなかった。直ぐにカードを取りに行くことも考えたが、犯人が相手は目隠しをしていると伝えているので、少なくとも相手は自分を認識することはないというメリットを理由はなくとも失う必要はないように思った。 結局25分からは時計の進行を見守りつつ時間の経過を確認し、調度一時半を過ぎたところで、静かな廊下にカーペットに吸収されるスリッパの音を残しながら自販機コーナーに向った。 幸い自販機コーナーに先客はおらず、L字型の建物構造のため念のため、周辺に人の気配を探ったがこの時間は誰もいないようだった。 エレベーターの作動音もせず、静寂の中、自販機の向かい側に設置されている2台のサイドテーブルの裏面を探った。奥にある方の底面に用箋を納める程度の封筒があり、その中にカードが収められていた。階数は自分より2階上の部屋で他にはなにも封筒には入っているものはなかった。 この段階では頭は全て獣の思考に覆われ、自らの性欲を満たすこと、他人の妻とやらが、この性欲をぶつけるに足りることだけを願っており、妻と自分を覆う影について考えることはなかった。目的のドアの前まで付くとカードを取り出し、数度部屋番号を確認してからカードをドアのスリットに差し込んだ。 ドアのLEDランプは短く緑に点灯しそのカードとドアの組み合わせが適切であることを教えた。ドアを静かに押し開け、自分の部屋とさほど変わらない部屋を入った。まず部屋からは数十分前まで入浴していたことを示すシャンプー・リンスなどの芳香があたためられた湿った空気とともに感じられた。ドアの正面には人影はなく、部屋に入りドアを閉めると、数歩進んで前方に窓、右側にポットなど置いてある机と、左側にベッドの構成だった。そのベッドにはショートカットの美しい直毛に下唇を緊張からか上唇で挟み、鉢巻を下げたように黒い太めの布で目を覆った小柄な女性が座っていた。 その女性は部屋の香りの通り数十分前には風呂にはいったものと見え、肌には化粧の跡はなかったが、年齢は目隠し���ため判別し難かったが、きめの揃った張りのある肌は20代後半から30代半ばまでと思われた。 着衣は上はピンクのブラジャーのみ、下はピンクのショーツに不釣合いに思えたが濃い黒色の膝上までの靴下、サイハイソックスを履いていた。 妻より小柄で、やや童顔なようではあるが、胸は大きくフルカップのブラジャーの上からでもボリュームが感じられ、遠慮を感���る前に手がそのブラジャーの片方を下に引き降ろしていた。肩に掛かるストラップをずらすとカップの上部を豊かな乳房の下にたくし込むようにし、その体格に不釣合いなほど大きく且つ乳首がいやらしいという言葉が適切なほど赤く湿った色合いで屹立していた。自分の手はとまることなく残された乳房も明らかにし、その二つの乳房を目前にして他人の妻の方を両手で押し、ベッドに倒れこませると、たまらず乳房の下から武者ぶりついた。立っているときより胸のボリューム感は拡散したものの、その谷間から乳首まで舐め上げ、そのままのど元前下を滑らせると、それまで無言を保った他人の妻は鼻に掛かった声で呻き声をあげ、同時に軽く体を震わせるのだった。その声と仕草はいやらしい体に比して無垢な敏感さと感じ取れ、それが一層の愛撫を誘うのだった。左手と口で上半身を責めること数分の後、右手でショーツの上、下腹部を撫で回していたが、乳首を口に含み軽く転がしているところで、その下腹部が波打ったところに、右手をその股間から中指でショーツを掻き分け人差し指を強引に性器に突き入れた。 やや強引に突き込んだにも関わらず、既に入り口付近は潤っており、その中は指でさえ襞とザラザラ感を判別し、自分の性器を挿入しなくとも、その器官が呼ぶ快感を想像できた。指が張り付いた性器の奥へ侵入すると上半身を倒した他人の妻は少し海老ぞりぎみに背筋を反らせ、指を最後まで突き込んだあたりで、濡れて官能的な色合いとなった厚めの唇を開き深く息を吐いたのだった。指を中指も合わせて挿入し、胎内で左右に揺り動かし、奥へ奥へと突いているうちに、他人の妻の体と自分の体が交差する形に近くなった。すでに行為から暫く時間がたち、自分の左後方からは熱い吐息と声を出すことを我慢している防波堤を突き破り、時折聞える艶かしい性的快楽の声が聞えていたが、それまで所謂マグロのように動きのなかったその手が急に自分の腰を捉えると、直接男性器を他人の妻の口腔と言う名の性器に挿入した。自然な動きのため、既に屹立していた男性器は童顔の上すぼまった唇を容赦なく拡張しており、それが抜き差しの快楽をさらに生んでいた。 差し込んだ指がその女性器の中で先ほどより強く締め付けられることが感じられたと同時に、首を振る動きに激しさが増した。そのまま快楽に身を委ねることで数十秒で射精することとなったと思われたが、その動きに作為的なものを感じた 自分の獣は、僅かでも支配されることに反発していきなり男性器を口女性器から引き抜いた。急激な動きについてゆけず、だらしなく開いた唇にまぶされた唾液と性液が涎のように纏わりついているが、右手で他人の妻を抉ったまま左腕の腕力で強引にその腰を突かんでうつ伏せに体位を変えた。妻よりボリューム感のある尻のしたに性器がパックリと大陰唇を開いており、扇情的にその周囲がテラテラと濡れた液が光を反射していた。すでに口の奉仕で絶頂に近くなっていた自分の性器はまだ避妊具を装着していない状態だったが、目の前に、自分のでない、他人の妻、見知らぬ女性が、挿入するばかりの状態で腰を開いている状態を踏みとどまれるほどの抵抗力は既に喪失していた。 この女性に恨みは一切なかったが、その体を征服するところを、口技で射精を誘ったことは、その体を性的に蹂躙するまで自分の獣は襲いかかるのだった。まったく配慮することなく、尿道を小陰唇の下部に押し当て、カリまでの挿入を確認すると、後は暖かい対応を感じるままに、一気にその女性器の容量を全て満たし、同時に満足の嗚咽とも聞える、他人の妻を低い悲鳴を聞いたのだった。 多分、先ほどのままならば、この他人の妻は、その女性器を汚すことなく帰宅することも可能だったかもしれないが、すでにその女性器は自分のものでみたされ、これからのストライドで、いままでの夫とのセックスと異なる快感があることを脳裏に刻んでしまう。それは消えない記憶となり、その下腹部についている繊細な器官は生殖器としての機能が追加され、あくまで快感を貪る性的口腔となるのだった。 妻は間接が比較的柔軟なため、性交渉の際は比較的自由な体型をとれるのだが、この他人の妻は規則正しく性的な嗚咽を漏らしてさえ間接の動く範囲が定まっているようだった。あまり無茶をすることは犯人にも止められているので制限はあるものの、性行為について制限はなかったはずだった。いまやバックになった体位のまま、腰を両手で押さえ、自らの腰を激しく打ちつけ、一ストロークを意図的に長くとることで、その中の襞が男性器のスライドの全てを感じ取るようにすると同時に最深部に打ち込めるよう角度を深くとり、この開発が浅そうな、それでいて性的なアピールの過ぎる体に最初の性感を刻むのだった。 長靴下はベッド上の動きについてゆけず、すでにサイハイソックスからルーズソックスのようにずり落ちており、その軽く上気した背中からのびる肉のついた曲線がさらに攻撃を激化させ、急速に高まった射精要求を意思の力で逆噴射として女性器から渾身の耐性で引き抜き、その背中に精を放った。 これが、この夜の始まりとなり、他人の妻であるだけで自分には責める理由とわかったこと、いつかこの性器を責めて上の淫らな声を小声で囁く口から、存分に快楽を絶叫させてみたいと思うほど自分には暗い闇があることを理解した。 その後、自分が果てること3回、夜が白む時間には、他人の妻は自分の指を3本下腹部に食い込ませ無心に腰を振るようになっていた。
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夕ぐれのライトは迷わず早めから🔦🔦
#丸型ポスト#丸型ポスト巡り#丸型ポストのある風景#郵便差出箱1号丸型#丸ポストマップ#愛知王子紙業株式会社#王子マテリア祖父江工場#松の盆栽#愛知県稲沢市#カーブミラー#古紙回収#安全絶対優先#王子マテリア株式会社#祖父江町祖父江#緑十字賞
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大口町立歴史民俗資料館
所在地/〒480-0126
愛知県丹羽郡大口町伝右一丁目35番地
大口町健康文化センター ほほえみプラザ3階
電話番号/0587-94-0055
FAX/0587-94-0056
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古知野町宮裏
愛知県江南市古知野町宮裏106
ゆうパック(小包)📦️ も出せるのかな?
ポストには入らなそうだから
こちらのお宅に預けるのだろうか?📦️
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宮後町西屋敷
こんな丸型ポストの似合う屋敷ないでしょ🤩
愛知県江南市宮後町西屋敷113
どんどん撤去されるばかりの丸ポストだけど
うちの前にも置物でも置きたいなぁ~📮
歩いていける距離に小さなポストあるから
丸型ポストの新設は無理だろうけど
ちょっとした小包は投函口が狭いと入らないから結局 郵便局へ行かなきゃなんだよね📮
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ファッションセンターしまむら 向かい
佐藤商店前
愛知県江南市木賀町新開104
以前は 佐藤商店さんがあったみたいだけど
商店さんは無くなって一般家屋になってました
でも、ちゃんとポストちゃん残してくれたんだね📮
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[友の会メール]d(ゝω・´ )予約受付中の『ゲンロン0』いよいよ今月発送開始! 今なら東浩紀サイン入り!
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[友の会メールvol.255] d(ゝω・´ )大好評予約受付中の『ゲンロン0』が、今月28日から発送されます! 29日までに予約すれば東浩紀サイン入り! この機会にぜひお申し込みを! 同じくサイン付きでゲンロン0/5/6セットの友の会会員も募集しています! (2017年3月7日配信) ★Tumblrでも読めますよ。→
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300ページ超えの東浩紀書き下ろし単著『ゲンロン0 観光客の哲学』 引き続きものすごい勢いで予約注文をいただいております。
いよいよ今日が印刷所への入稿日で(今まさに追い込みで作業中です!) 28日からは、直販でご注文をいただいた方から順次発送していきます。 そう、みなさまのお手元に届くまで、いよいよ1ヵ月を切りました!
出る出ると言われ続けてなかなか出なかった幽霊的(亡霊的?)なこの本も ついに、とうとう、ようやく、本当に出版されるのです。 そして「待っててよかった」とみなさまに思ってもらえるような、凄まじい内容です。 世界最初の読者、斎藤哲也さんも大絶賛されています!
最速で入手したい方は直販をご利用ください! 今らなら東浩紀のサイン付きです!
http://shop.genron.co.jp/products/detail.php?product_id=353
また、これを機に友の会のご入会を検討されている方向けに 「友の会『ゲンロン0』『5』『6』セット」会員をご用意しました! こちらでも東浩紀のサイン入りで入手できます!
https://genron-tomonokai.com/7th/
気になる『ゲンロン0 観光客の哲学』の目次は以下の通り!
第1部 観光客の哲学 第1章 観光 付論 二次創作 第2章 政治とその外部 第3章 二層構造 第4章 郵便的マルチチュードへ
第2部 家族の哲学(序論) 第5章 家族 第6章 不気味なもの 第7章 ドストエフスキーの最後の主体
みなさまのお手元に届くまで今しばらくお待ちくださいませ!
* * *
●来週は講評会ラッシュ!
3月16日(木)にはSF創作講座、3月18日(土)には批評再生塾の最終講評会を行います。 どちらもニコ生での中継をします。 また、クラス30以上の上級会員は客席でご観覧いただけます。 (前日までに、[email protected]にご連絡ください)
SF創作講座については、本日最終候補作6本が決まりました。 いずれ劣らぬ個性派の作品揃い。ぜひ予習のうえ、リアルタイムで講評会をお楽しみください!
3月16日(木) 19:00- 大森望×飛浩隆×東浩紀「ゲンロン 大森望 SF創作講座 最終講評会」 提出作品 http://school.genron.co.jp/works/sf/2016/subjects/11/ 生放送 http://live.nicovideo.jp/watch/lv290827573
3月18日(土) 19:30- 佐々木敦×菊地成孔×高橋源一郎×東浩紀「ゲンロン 佐々木敦 批評再生塾 第2期 最終講評会」 提出作品 http://school.genron.co.jp/works/critics/2016/subjects/final02/ 生放送 http://live.nicovideo.jp/watch/lv291355300
* * *
●新芸術校上級コース成果展の関連展覧会、まだまだ続きます!
上級コース成果展関連展として、 昨年の最優秀者弓指寛治さんキュレーションの展示が 大塚のDust BUNNYにて開催中です! ぜひご来場ください!
3月4日(土)〜17日(金)11:00-20:00 ALI-KA・小林A・弓指寛治「Death Line」展 http://www.maturinoatoni.jp/08_ootuka.html
* * *
●今月の『ゲンロンβ』は17日(金)に配信します
毎月第2金曜日にお届けしているウェブ批評誌『ゲンロンβ』ですが、 今月は編集業務の都合により、第3金曜日の17日に配信します。 通常連載に加え、今月は大好評だった新芸術校成果展のレポートもお届けします! どうぞご期待ください!
★ゲンロンβ12 掲載予定記事
1. 観(光)客公共論 #13 東浩紀 2. 「ポスト」モダニズムのハード・コア――「貧しい平面」のゆくえ #17 黒瀬陽平 3. 浜通り通信 #48 小松理虔 4. ポスト・シネマ・クリティーク #15 渡邉大輔 5. 人文的、あまりに人文的 #11 山本貴光×吉川浩満 6. 新芸術校 金賞受賞者対談 磯村暖(第2期金賞)×弓指寛治(第1期金賞) 7. 新芸術校第2期標準コース成果展レポート 谷川果菜絵 8. SF創作講座講座レポート〈秋〉 溝口力丸 9. 批評再生塾定点観測記 #8 横山宏介
それでは以下、今週のカフェ&編集部からのお知らせです。
◆◇ ゲンロンカフェからのお知らせ ◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆
◇◇ 今週の放送情報 ―――――――――――――――――――――――――――
◆3/7(火)19:00- 【生放送】五十嵐太郎×岡本亮輔×室井康成 「日本/東京から聖地巡礼を考える――宗教的聖地とアニメ聖地はどう違うのか?」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv290558840
◆3/8(水)18:00- 【再放送】五十嵐太郎×津田大介×東浩紀 「慰霊から建築を考える――宗教、忘却、オリンピック」 (2015/10/28収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290706431
◆3/9(木)13:00- 【再放送】五十嵐太郎×東浩紀 司会=藤村龍至 「アートから建築へ、そしてツーリズムへ――揺れる大地とゾーンへの旅」 (2014/3/21収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290709147
◆3/9(木)18:00- 【再放送】斎藤哲也×山本貴光×吉川浩満【ゲンロンβ12来週配信!】 「『人文的、あまりに人文的』な、2016年人文書めった斬り!」 (2016/12/7収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290710472
◆3/10(金)13:00- 【再放送】吉川浩満×山本貴光【ゲンロンβ12来週配信!】 「人文学は本当に危機なのか?――ポスト・ヒューマニティーズの文化地図作成法」 (2016/3/2収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290711671
◆3/10(金)18:00- 【再放送】小松理虔×東浩紀【福島はいま #2】【ゲンロンβ12来週配信!】 「浜通りから考える新しい公共性」 (2014/8/9収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290712550
◆3/7(火)19:00- 【再放送】勝川俊雄×東浩紀 「日本が漁業後進国になった理由」 (2016/11/10収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290785118
★「ゲンロン完全中継チャンネル」今後の放送予定の一覧表 https://goo.gl/ay9ey7
◇◇ 現在視聴可能なタイムシフト ――――――――――――――――――――――
◆3/7(火)23:59まで 【生放送】黒瀬陽平×渡邉大輔 「日本映画と海外ドラマ、いま、どちらを見るべきなのか」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv289855391
◆3/8(水)23:59まで 【再放送】夏野剛×黒瀬陽平×東浩紀 「男たちが語る『スター・ウォーズ エピソードⅦ』 ――なぜハン・ソロはベンに一発食らわせないのか」 (2016/2/16収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290784046
◆3/9(木)23:59まで 【再放送】夏野剛×黒瀬陽平×東浩紀 「男たちが語るアナと雪の女王――なぜクリストフは業者扱いなのか」 (2014/6/9収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290784648
☆地球サイズの系外惑星、発見! 緊急再放送☆ ◆3/9(木)23:59まで 【再放送】井田茂×東浩紀 「系外惑星から考える――太陽系は唯一の可能性か」 (2015/5/13収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv291414212
◆3/10(金)23:59まで 【再放送】大澤聡×杉田俊介×東浩紀【論壇の現在地 #3】 「批評と運動のあいだで――ゼロ年代、ロスジェネ、非モテ」 (2016/10/29収録) http://live.nicovideo.jp/watch/lv290785531
◆3/10(金)23:59まで 【生放送】渡部直己×大澤聡 「批評という快楽――『日本批評大全』徹底解剖」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv289859616
◆3/14(火)23:59まで 【生放送】五十嵐太郎×岡本亮輔×室井康成 「日本/東京から聖地巡礼を考える――宗教的聖地とアニメ聖地はどう違うのか?」 http://live.nicovideo.jp/watch/lv290558840
※ご視聴は23:59まで可能ですが、ご購入できるのは視聴終了日の18:00までです。ご注意ください。
◇◇ 新規追加したアーカイブ動画 ――――――――――――――――――――――――――
◆【ニコニコ動画】伊藤剛×三輪健太朗 「『マンガの技術』の読み解き方――〈『描く!』マンガ展〉記念トークイベント」 (2016/9/6収録) http://www.nicovideo.jp/watch/1488372584
◆【ニコニコ動画】大澤聡×福嶋亮大+東浩紀 「批評に近代は必要か――『批評メディア論』から読む『復興文化論』」 (2015/4/11収録) http://www.nicovideo.jp/watch/1488424923
◆【ニコニコ動画】平将明×津田大介×西田亮介 「���民党はもう負けないのか――『メディアと自民党』刊行記念」 (2015/12/16収録) http://www.nicovideo.jp/watch/1488431508
◆【ニコニコ動画】五野井郁夫×東浩紀 「デモの現在と未来――それでも社会は変わるのか」 (2014/9/5収録) http://www.nicovideo.jp/watch/1488452474
◆【ニコニコ動画】太田克史×東浩紀 「ゼロ年代とはなんだったのか#1 ――『ファウスト』を産み出した伝説のタッグが語る「本当の」あの時代」 (2013/10/22収録) http://www.nicovideo.jp/watch/1488452535
◇◇ 今週のおすすめアーカイブ動画 ――――――――――――――――――――――――――
◆【vimeo】大澤真幸×宮台真司×東浩紀×斎藤哲也 「人文系の衰退は必然である(?)――「知」のこれからを考える」 (2015/11/18収録) https://vimeo.com/ondemand/genron20151118
◆【vimeo】倉方俊輔×豊川斎赫×藤村龍至 「工学の国で意匠の可能性を問う ――藤村龍至『批判的工学主義の建築』『プロトタイピング——模型とつぶやき』 刊行記念トークショー」 (2014/10/13収録) https://vimeo.com/ondemand/genron20141013
◆【vimeo】隈研吾×藤村龍至×東浩紀 「建築は震災でなに���すべきだったのか――福島第一原発観光地化計画が問いかけるもの」 (2014/3/19収録) https://vimeo.com/ondemand/genron20140319
◆【vimeo】五十嵐泰正×開沼博×小松理虔×東浩紀 「『常磐線中心主義』刊行記念トークショー:線路はどこで途切れていたのか」 (2015/4/8収録) https://vimeo.com/ondemand/genron20150408
★ゲンロンカフェ Vimeo On Demand 公開動画一覧 https://goo.gl/ycdtJe
◇◇ 発売中の会場チケット ―――――――――――――――――――――――――
★New!★ ◆3月25日(土)15:00- 浅田彰×千葉雅也×東浩紀 「POST-TRUTH時代の現代思想――60歳を迎えた浅田彰と語る、21世紀の新世界秩序」 http://peatix.com/event/244801 ※現在、クラス30以上の上級会員限定で、先行予約を受付中です。 一般販売開始は3/9(木)18:00を予定しております。
★New!★ ◆3月26日(日)19:00- さやわか×ふみふみこ×里咲りさ×西島大介 「『qtμt(キューティーミューティー)』第1巻刊行記念イベント」 ※近日にチケット発売を開始します。
◆3月28日(火)19:00- 井出明×小松理虔×渡邉英徳 「息づく体験、蘇る記憶――ダークツーリズムとアーカイブがつなぐ歴史」 http://peatix.com/event/241531
★New!★ ◆3月30日(木)19:00- 佐々木敦×柴那典×輪島裕介 「ヒットの崩壊の、その先に――日本の音楽カルチャーの『内と外』を問い直す」 http://peatix.com/event/245539/
★New!★ ◆4月14日(金)19:00- 佐々木敦×柴那典×輪島裕介 「オーケストラと近代市民社会のみた(悪)夢 ――ベートーヴェンからショスタコーヴィチまでの交響曲を考える」 http://peatix.com/event/245561/
◆◇ 五反田アトリエからのお知らせ ◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇
開催中の展示 ◆3月3日(金)-3月12日(日)15:00-20:00 一輪社 個展「魔法とこんにちは」 http://chaosxlounge.com/wp/archives/1969
今後の展示予定 ◆3月17日(金)-3月26日(日)15:00-20:00 三毛あんり 個展(仮)
一輪社さんの個展では、先週の金曜日と日曜日に滞在制作が行われ、 展示空間がアクティブに変化しつづけております。 引き続き、カオス*ラウンジの”レジェンド”である一輪社さんの作品をお楽しみください。 今週末の土日にも、一輪社さんはご在廊の予定です。 三毛あんりさんの個展情報は間も無く解禁を予定しております! こちらもお楽しみに、ぜひチェックしてくださいね。 (藤城嘘/カオス*ラウンジ)
◆◇ 編集部からのお知らせ ◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆
◆『ゲンロン0 観光客の哲学』予約受付中!!
★ゲンロンショップで購入する(今なら東浩紀サイン入り! オススメ) https://shop.genron.co.jp/products/detail.php?product_id=353
◆『ゲンロン4』(特集:現代日本の批評3)好評発売中!! ★ Amazonでの購入はこちら(送料無料! オススメ) https://www.amazon.co.jp/dp/4907188196/contectures04-22 ★ゲンロンショップで購入する http://shop.genron.co.jp/products/detail.php?product_id=328 ★ 友の会第7期入会はこちら https://genron-tomonokai.com/7th/
★ 東浩紀が渾身の販促を行ったニコ生のアーカイブ動画へはこちらから(無料です!) (YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=C4I5aTRE2aA (Vimeo) https://vimeo.com/192127856
2月1日にゲンロンカフェで行った三浦瑠璃×津田大介×東浩紀のイベントが 『潮2017年4月号』に特集記事のひとつとして掲載されました! 【鼎談】二〇一七年――国際社会のゆくえ。 https://www.sokaonlinestore.jp/products/detail.php?product_id=1583
◆ウェブ版「美術手帖」に新芸術校上級コース成果展を取り上げていただきました! https://bijutsutecho.com/news/2290/
◆『美術手帖』2017年3月号に、新芸術校の出身者・関係者が多数参加した 「BARRACKOUT/バラックアウト」展の展評が掲載されています! レビュワーは『ゲンロン3』にも寄稿いただいた土屋誠一さんです。 http://www.bijutsu.press/books/2017/02/-20173.html
また、新芸術校第1期の弓指寛治さんが テレ朝newsの「東京大空襲から72年」のレポートで取り上げられました。 http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000095698.html?r=rss2&n=20170304222405
弓指さんの作品は現在、大塚のDust BUNNYで開催中の「Death Line」展でご覧いただけます。 ぜひ足をお運びください。 2017年3月4日(土) -17日(金) 11:00-20:00 「Death Line」展 http://www.maturinoatoni.jp/08_ootuka.html
◆「ゲンロン友の声」サイト、質問募集中です! 知られざるTumblrサイト「ゲンロン友の声」では、 友の会会員のみなさまからお寄せいただいたご意見・ご質問に対して、 東浩紀をはじめとするスタッフがお返事を差し上げております。ご要望などもお気軽に! http://genron-voices.tumblr.com/
◆◇ 東浩紀 執筆・出演情報 ◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆
◆cakesにて、「現代日本の批評」完結を記念した東浩紀へのインタビューが公開中です。 第3回「一緒に『ゲーム』をせずに、みんなバラバラに生きていくこともできるけど」 https://cakes.mu/posts/15109 第2回「ブログみたいな読み物に飽き足らない1%の読者へ」 https://cakes.mu/posts/15108 第1回「『保育園落ちた日本死ね!!!』という砂漠のような世界で https://cakes.mu/posts/15107
◆『AERA』の巻頭エッセイコーナー「eyes」に、東浩紀が隔週で連載中です! 第4回「映画『沈黙―サイレンス―』を観てもう一度普遍主義の価値を考える」 https://dot.asahi.com/aera/2017021600122.html 第3回「トランプが体現する政治と経済の矛盾」 https://dot.asahi.com/aera/2017020200023.html 第2回「初詣ベビーカー論争に見る『迷惑』と『権利』の混同」 https://dot.asahi.com/aera/2017011700208.html 第1回「もっとも深刻なのは『忘れっぽさ』である」 https://dot.asahi.com/aera/2016122900077.html
◆◇ その他のお知らせ ――――◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆
◆友の会会員のみなさまへ
<クラス30以上の座席確保サービスについて> ご好評いただいております、座席確保サービスですが、 お席の希望のご連絡を、当日16:00までに、 いただけますよう、よろしくお願いいたします。
<登録情報の変更について> お引越しなどの理由で、ご登録いただいている住所や電話番号、 メールアドレスなどに変更があった方は、 友の会サイトのフォームから申請をお願いいたします。
会員サービスページ https://genron-tomonokai.com/service/
※株式会社ゲンロンは、土曜、日曜、月曜は休業日となっております。 営業時間は、13時-21時です。 営業時間外のお問い合わせは、お返事が遅くなる場合がございます。 ご了承くださいます様、お願いいたします。
◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆―――◇―――◆
株式会社ゲンロン 〒141-0031 東京都品川区西五反田1-16-6 イルモンドビル2F tel.03-6417-9230 / fax.03-6417-9231 http://genron.co.jp Twitter:@genroninfo
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