#リード秒殺
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lyrics365 · 1 month ago
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プレキシ・ハイ
爆(は)ぜるビー��繰り出して 歪むベースと絡ませ 俺の神経系ディストート寸手 コリジョン・ルール無視 否定 アバラ折れる程にスウェイ 獣のようにプレキシが吠えた あの日の亡霊と手を取り舞うステレオ 想像を超えるほどのテンション ハイになって もう どうにでもなれ、 と 焦がした熱情 喉元に張り付いた絶望 焦燥 剥がす咆哮を! さよなら どうしようもない夢と くだらん過去と …あと他に何があんだっけ さて これから這い上がる未来 唸るリード フルテンで 光る緋色 導火線 火が着いてもう3秒で臨界点 できるならジェフ・ベックか アンディ・ギルに殺されたい 目を瞑って ツウィードを抱いたまま 未だに足りないものが多すぎるから 妄想を超えたリアリティが欲しくなっちゃって もう どうにもならん、 と 卑下した日常 色恋とよく似た渇望 嘲(あざけ)るような咆哮を! さよなら ぞんざいな嘘と 眠れぬ夜…
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deisticpaper · 2 years ago
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蜃気楼の境界 編(一二三四)
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「渦とチェリー新聞」寄稿小説
連載中のシリーズ、第一話からの公開、第七話まで。第八話以降、朗読版に��がり、最新話に辿り着けます。
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蜃気楼の境界 編(一)
序件
 赤に黄を混ぜると橙になるとか、分子だとか原子だとか、決まりごとで世界を理解した気になれるとしている人達の視た光景が世界の基準になっていることがそもそも気に食わないと、二〇一六年春、高校一年生になったばかりの渡邉咲は思っている。彼女はやがてクラスに、背が高く視力の悪い市川忍という一見平凡な男子生徒がいることに気づくだろう。麗らかな新大久保、韓国料理店をはじめとした多国籍渦巻く通り、彼女よりも背の高い通行人達の隙間を縫いながら気分よく和楽器専門店へ向かう道すがら、迷いのない機敏さですれ違った、いつだったか見たような気のする少女に勘が働き、あとを追うと、二人の男が対立していたのだ。さっぱりとした面立ちの男が軽やかに束感ショートの若い警部補に、これは高橋さんお久しぶりです、と話しかけるが、その警部補は、探偵に用はないよ、と軽くあしらう。少女は、この探偵と警部補の間を通り過ぎ、可憐に立ち止まり、一、三、三十、千五百と口にしたのだ。新規上場企業連続殺人事件の際はな仲本慧きみのお世話になったが、警部補がいう、本当に高くついたよ闇のポケットマネーだった、今回の捜査はもう済んでいる高知県岡内村の淵に発見された男の水死体はここのホステスとの恋の縺れで半��レが実行したと調べがついている。ところが、探偵仲本慧は、隠れて話を聞いていた渡邉咲が耳を疑うようなことを坦々と喋りだしたのだ。少女崔凪が口にした数から推理するに、彼女の身長百五十センチが百五十万μm(マイクロメートル)だね、目視可能な基準五十μmより小さい花粉が三十μmで飛沫や通常マスクの捕獲サイズが三μmで細菌は一μm、零点三μmはN95マスク捕集サイズ、零点一μmはインフルエンザやコロナのウイルスサイズつまり著名なウイルスは人間の千五百万分の一の小ささでその一回り大きい細菌が百五十万倍の少女を視れば頭は火星にあり地球からの距離十三光分だね月までなら一点三光分、符号、十三、仲本慧が楕円を描くようにぐるぐる歩く、火星は周期七百八十日で地球に近づき月との接近を天上で愉しめるわけだが今年はそれに当たる、七百八十と十三に関係する郵便番号が高知市青柳町で、そこに住む犯人は七百八十日周期で男を殺しに東京を訪れる。
 雑居ビルの階段下で警部補は少女崔凪を見、腰を低くし、初めまして警部補の高橋定蔵だ、二年前はお世話になったがきみは知ってるのかな、という。崔凪は強い瞳のまま無言。警部補は探偵に、依頼はしてないから助言と受け取るがどうして事件を追ってる。陰で話を聞きながら、渡邉咲は胸を熱くしている。着信音がする。それを無視した仲本慧、曰く、単なる不倫調査で慧探偵事務所の探偵チームはターゲットの男がある女とホテルへ入るところを写真に収めたが依頼の追加でその女のプロファイルを求められたという。追加依頼を探偵チームに投げようとしたとき事務所に遊びにきた崔凪が、一、三、三十、千五百と自ら口にしたのだ。推理から、と仲本慧はいう、写真に収めた女は、蜃気楼だと気づいた、真の不倫相手の女、つまり犯人が、虚の像を追わせたのさ、ここのホステスは事件の蜃気楼、無関係だね。渡邉咲は、どういうこと、と驚くが、何度か鳴っていた事務所からの着信を仲本慧が受けて、崔凪に、さぁ行こう、と告げ、去り際、ふと足元を見、ツバキの花は境界に咲くというが、現世と魔界の境界にも咲くんだね、と笑みを浮かべる。警部補は二人を追わず高知警察署へ連絡しているらしい。数日後、高知の青柳町に住む女、宮地散花が連続殺人容疑で逮捕されたことを渡邉咲はニュースで知り、午前の授業中はずっと雑居ビルの階段下でのやりとりの記憶に捕らわれ、探偵仲本慧の絡んだ事件の真���って境界の狭間に咲く花のよう、と夢見心地になるが、少女崔凪による真相は���甲���ムの三文字の一体である鬼を抱く宮地散花が千五百年つまり明応九年に践祚した後柏原天皇の詠んだ歌、心だに西に向はば身の罪を写すかがみはさもあらばあれ、に心打たれるも意味を取り違え、三十人の男の供養を願ったことに始まる。その鬼の念、情景を歪ます程に強く、探偵や警察を巻き込み、一高校生渡邉咲さえ巻き込んだが、彼女は探偵仲本慧による更なる次元さえ加わった渦の中でときめいている。その様は、クラスメイトの市川忍の何かを揺るがしたのだ。窓の下、体育館でのバスケの授業をずっと眺めていた市川忍は、突然渡邉咲の存在に気づき、それは彼のもう一つの人格、仟燕色馨の方が先だったかもしれない。胸騒ぎだ。
蜃気楼の境界 編(二)
書乱
 春の夕、上海汽車メーカーの黒い車が高田馬場駅は西、高校の校門を通過し、停車する。奇妙な車がよぎった、脳裏より声。授業も聞かず窓の下、体育館でのバスケの授業をぼんやりと眺めていたが、脳裏に響く声に高校一年生の市川忍、カジョウシキカ唐突に何だよ、と聞く。一昨年にきみを冗談交じりに犯人と疑ってみせた探偵がいたのを覚えてないか。そう問われたものの市川忍は思いだせず、それがどうかしたのと内側へ声を。すると、微かなタイヤの摩擦音と停車音の比較から目的地はすぐ側の一軒家だろうちらと見えた、運転手がその探偵だ、という。この七年前は二〇〇九年五月、関西の高校生から広く流行した新型インフルエンザ以降雨の日以外つねに窓が少し開けられている。空気は生ぬるい。チョークの音。市川忍、幾つか机の離れた席に座る渡邉咲に視線を送る。チャイムの音が鳴り、放課後、別のクラスの生徒、石川原郎がやってきて無造作に横の机に座り、市川おまえ高校はバスケ部入らないの。まあね。受け応えしながら机の中の教科書類を鞄にしまっていく。渡邉咲立ち上がり、教室の外へ。一書に曰く(あるふみにいわく)と仟燕色馨の声が響く、混沌のなか天が生まれ地が固まり神世七代最初の神、国常立尊が生まれたが日本書紀に現れない五柱の別天津神がそれより前にいて独神として身を隠したというのが古事記の始まりということは教科書にも書かれていたが先程の古文の教師はイザナギとイザナミの二神から説明した、これも��た一書に曰く、数多の異神生まれし中世ではアマテラスは男神ですらあり中世日本とは鎌倉時代からつまり末法の世まさに混乱した世の後で超自然思想は流行り無限の一書織り成す神話に鎮座し人々は何を視ているのか、きみが気にしている渡邉咲、退屈そうに探偵読本を机の中に置いていった、大方、探偵に夢を見、探偵業に失望したのだろう、数分の場所に探偵がいる。市川忍は脳裏に響くその声をきっかけにし会話一つ交わしたことがない渡邉咲のあとを必死で追う。走りながら、どう呼びかけるのかさえ決めていない。仟燕色馨のいう一軒家は平成に建てられた軽量鉄骨造で、渡邉咲が通り過ぎた頃合いで咄嗟にスマホを耳に当て、探偵が入っていった、と強く言う。驚き、振り返る渡邉咲。
 目黒にて桜まじ、遊歩す影二つ。吹く風に逸れ、冷たし。怪異から死者が幾人、立入禁止とされた日本家屋をちら見し、一つの影、あァお兄様さらなる怪奇物件作りどういたしましょうと口元を手で隠し囁く明智珠子に兄、佐野豊房が陽炎のごとき声で私達はね共同幻想の虚空を幽霊のように漂っているんです、井戸の中で蛙は鬼神となりたむろする魍魎密集す地獄絵図の如き三千大千の井戸が各々の有限世界を四象限マトリクス等で語る似非仏陀の掌の架空認識から垂れ下がる糸に飛びつき課金ならぬ課魂する者達が世を牛耳りリードする妄想基盤の上で生活せざるを得ないならば、宇宙に地球あり水と大地と振動する生命しかない他のことは全て虚仮であるにもかかわらず。明智珠子がその美貌にして鼻息荒く、あの探偵とだけは決着を付けなければいけませんわ、家鳴の狂った解釈で恐怖させる等では物足りません残酷な形で五臓六腑ぶちまけさせなければ気が済みません。佐野豊房は、だがただ凍風を浴びるがままである。翌週は春暑し、件の探偵仲本慧はそれでも長袖で、奇妙な失踪調査依頼で外出している。我が探偵チームが二日で炙りだしたターゲットの潜伏ポイントは男人結界つまり男子禁制の聖域だからねと探偵事務所二番窓口女性職員橋本冷夏にいう、琉球神道ルーツの新興宗教だそうだ。いつも思うんですが年中長袖で暑くないんですか。東京中華街構想があった年と探偵仲本慧プロファイルを口にする、同���と約束したんだねハッタリ理由に青龍を肌に翔ばす気がなかったから年中長袖を着る決着にしたわけだ。えっ、一体何が。その会話を引き裂かんとついてきていた少女崔凪、突飛な言葉を口にする、卑弥呼は、自由じゃない。ハッとし振り返った仲本慧問いかける、今回の件、どう思う。崔凪、気分良さげにいう、男子禁制だから教えられない。生暖かい風が東京湾から。晴海アイランドトリトンスクエアをぐるっと回ってみたわけだが、と元の駐車場に踏み入った仲本慧、あれはかつて晴海団地があった土地だね、我が探偵チームが弾き出した潜入ポイントにも寄った方がいいかもしれないね。そうして訪ねた一軒家の門の外、仟燕色馨を秘める二重人格者は市川忍と、探偵仲本慧を気にする渡邉咲、二人の高校生が現れたのだ。
蜃気楼の境界 編(三)
朔密
 白雨あったか地が陽を返す。探偵との声に驚き振り返る渡邉咲の前に市川忍。彼をクラスメイトと理解する迄に数秒。バスケ部上がりの忍は別世界の男子生徒に見えたし圧も弱く視野外にあったのだ。水溜りを踏んで市川忍は彼のもう一つの人格仟燕色馨と心の内側で会話をしている。探偵が入っていったとスマホを片手に口にしたが通話はしていない。咲に向け、ここで事件が起こっているから静かに、俺には知り合いに探偵カジョウシキカがいて今彼と話していると囁くように言い、表札にある「朔密教」と火と雫の紋章、白い香炉を模った像をちらと見、呼び鈴を鳴らす。片や探偵仲本慧はその軽量鉄骨造の一軒家の門の斜め向かい、車中にいる。突然現れた高校生の男女がターゲットの家の呼び鈴を鳴らしたことで注目する。ガチャと鳴り玄関から高齢の女、倉町桃江が姿を見せ咲を見ると、何か用ですか、と聞く。戸惑う咲の前に出、忍、朔密教の見学に来たのですが、というと、男子禁制ですから、そちらのお嬢さんだけでしたら。運転席の仲本慧とともに慧探偵事務所窓口職員橋本冷夏が後部座席から降りるが助手席に座る少女崔凪は出てこない。通り雨は天気予報になかったねと口にしながら歩み寄る仲本慧を間近に見た咲が紅潮する。仲本慧が高校生二人を一瞥し、倉町桃江をじっと見つめ、貴女がここの教主ですか、こちらの橋本冷夏が見学に来たのですが。ぬるい風に織り混ざる卦体。そうですか。倉町桃江は表情一つ変えず、弥古様はおられませんが、さ、どうぞ、屋内へ消える。門前に探偵と忍と咲が残る。脳裏の声に促されて忍、何か事件でもあったんですか、と慧に。素性を見抜かれた質問を受けた慧はほんの僅か忍を見、ああきみは以前事件のときに少し話かけた学生だね、とにっこり笑いながら名刺を差し出し、慧探偵事務所の仲本慧だ、困ったことがあればいつでも訪ねてくるといい金額は安くはないけどね、そう話を逸らす。スマホを耳にあてた忍は仲本慧の目をじっと見て、知り合いの探偵と連絡を取りあってるところでもしかしたら同じ事件を追ってるのかも、弥古様を、と挑発する。ここに、咲の目前で、二人の探偵の戦いの火蓋が切られたのだ。咲の気をひく為に市川忍によって仟燕色馨が探偵とされた顛末である。
 門と玄関の境界の片隅、雨露に濡れるツバキの花に気づくのは、仲本慧のスマートフォンに朔密教内部に潜入した橋本冷夏から失踪調査対象は石文弥古の姿見当たらずとのメッセージが届き、車内の崔凪に視線を送った直後、片や、市川忍の視界には、はらはら雪が舞い、脳裏に津軽三味線の旋律流れ、声響く、曰く、表札に火と雫の紋章があったがイザナミが命を落とすきっかけ火の神カグツチを当てれば雫はその死悲しむイザナギの涙から生まれしナキサワメであり白と香炉を模った像から琉球の民族信仰にある火の神ヒヌカンを合わせれば朔密教の朔は月齢のゼロを意味し死と生と二極の火の神を炙り出せるだろう男子禁制からヒヌカンによる竈でのゼロの月の交信を弥古様は隠れて行い目的はイザナミの復活か、次元異なる宗教織り成す辺りの新宗教らしさから朔密の密を埋没神と見るなら竈は台所更には死した大いなる食物の神オホゲツヒメの復活とも関連し故に弥古様は台所を秘めたる住処、家としている。この象徴的絵解きのごとき推理の意味が市川忍は何も分からなかったが解が台所であることのみ理解しスマホへ向け成程仟燕色馨、君の言う通りだ敢行するしかないねと言い渡邉咲を見、ねぇ仟燕色馨から君にお願いがある、この中は男子禁制、だから、と耳元に。咲はこのとき、心を奪われたのだ、市川忍ではなく、仟燕色馨の方に。現場が男子禁制ゆえに崔凪の手助けが得られず動揺して仲本慧は自力で推理する。ここへ来る前に出向いたかつての晴海団地はダイニングキッチンが初導入されそれを一般家庭に普及させた歴史的土地で朔密教が琉球神道ルーツの新興宗教であることは調査班の報告で分かっているから潜入した橋本冷夏は台所へ案内されている筈、儀式は日々そこで行われるが石文弥古の姿はないという、ならどこに。その事務的に戸惑った様子が渡邉咲には探偵読本にもあった只の組織である商売人の探偵にしか見えなかったのだ。咲は仲本慧を背にして走り、玄関をくぐり、朔密教内部に潜入する。だが、濡れた車、助手席から出てきた少女崔凪が数字の羅列を呟き、仲本慧は、そうか分かったぞ、と声をあげて橋本冷夏に通話する。崔凪が、涼しい顔でのびのびと呟く、負けるくらいなら今だけ男子禁制じゃなくてもいいかな。
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蜃気楼の境界 編(四)
你蜃
 燻銀の月が空に二人の高校生公園で座る。笙の天音が鳴り、お母さんだ、とラインの返信をしながら渡邉咲、探偵カジョウシキカは推理で勝っていた、と市川忍を見、探偵仲本慧に出会ったきっかけはそもそもあの少女崔凪だったと思いだす。一昨年にこの公園で鼻歌交じりハーブの栽培をしてた子だ、だから見覚えがあったんだ、と。軽量鉄骨造一軒家、朔密教本部から出てきた探偵職員橋本冷夏に、今宵は重慶三巴湯と青島ビールで宴会だね、と上海汽車メーカーの黒い車へ去る仲本慧の側にいた少女崔凪が高校生の二人をちらと見ふっと笑う。市川忍は悔しがるだけで、だがその内側に潜むもう一つの人格仟燕色馨は市川忍の瞳を通し崔凪をじっと見つめる、夜の公園で仟燕色馨、只の勝負なら勝敗などは所詮遊戯それに君も渡邉咲と親しくなり目的は果たしているだろうしかし慧探偵事務所は現世と魔界裏返りし境界ありこれは魔族の矜持に触れるゆえ既に仕掛けをしている君も再戦を覚悟してほしい、と。その脳裏からの声の本意を掴めない市川忍に、咲、貴方のお知り合いの探偵さんはどう言ってるの。その��く瞳妖しく、市川忍はときめく反面恐怖を覚え、無意識にポケットから作業用の黒ゴム手袋をとりだす。刹那、何故か海峡で波を荒らげる雪景色に鳴り響く津軽三味線の調べが聞こえ、再戦を望んでると伝えると、只ならぬ興奮を見せて咲は喜ぶのだ。先刻、朔密教内部へ駆けていった咲は、仟燕色馨の伝言、台所の真下に女の住居有り、を忍から受け儀式行われし白い炊事場を目指したとき、倉町桃江の脇で動揺する橋本冷夏の姿を見たが、その元に着信が入り中国語で会話を始め、瞳に青龍の華が光れば、香炉、水、塩、生花を払い除け床下収納庫の先に階段を見つけると、独房のような地下室で失踪調査対象である石文弥古を発見、最早咲は事の成り行きを見届けるのみ、異変の只中で、少女崔凪の存在が頭によぎったのだ、確かに探偵仲本慧は推理が届かず動揺していた、何か得体の知れない事が起きたのだ。それにしても、咲は思う、探偵仟燕色馨どのような人なのかな、市川忍という同級生がどうして魅���的な探偵さんとお知り合いなの、ふふ、取りだしたその黒ゴム手袋は何、月がきれい、まるで、私の住む世界のよう。
 朔密教、明治に明日香良安が琉球神道系から分離し設立した新宗教である。分離したわけはスサノオに斬り殺されたとされるオホゲツヒメの復活を教義の核に据えた故で、同時期に大本で聖師とされる出口王仁三郎が日本書紀のみ一書から一度だけ名が述べられるイヅノメ神の復活を、同様に一書から一度だけ名が述べられるククリヒメの復活を八十八次元の塾から平成に得た明正昭平という内科医が朔密教に持ち込み妻の倉町桃江を二代教主に推薦し本部への男子禁制を導入、女埋没神の全復活によりイザナミ復活へ至る妻のお導きを深核とし今の形となる。女埋没神はイヅノメ神、オホゲツヒメ、ククリヒメの他に助かったクシナダヒメを除くヤマタノオロチの生贄とされた八稚女らがあり、更には、皆既日食により魔力が衰え殺されたとされる卑弥呼を天照大神と見定めての復活とも融合している。それらを依頼主に説明しながら仲本慧は殺風景な部屋で分厚い捜査費用を懐に入れ、他の探偵にも依頼してないかな、と冷えた目を向ける。依頼主である小さな芸プロのマネージャーは、業界に知られたくない件だから貴方を紹介して貰ったんだ、深入りはしない彼女どういう様子でしたと聞く。調査ではと仲本慧、社会にある数多の既存の道筋を歩めないという認識から石文弥古は芸能に道がないか訪ね、今は朔密教を訪ねているのだろうね、弟以外の人の来訪を絶ち鬼道を続けたとされる卑弥呼の形式で、倉町桃江の最低限の関わり以外を完全に断って地下で儀式を八十八日間続ける任務を受け入れた石文弥古は、我が優秀な女子社員いわく、自らの意志とのことだ。屋外へ出、仲本慧、通話し、高校生市川忍を調査して、という。崔凪の口にした数は、四四八、二四七、一三七。仲本慧はタワマン供給実績数を推理し晴海団地へ出向いたわけだがその推測は二〇二一年の上位三都府県に予知のごとく一致し、崔凪はのちに数列に隠していた八十八を付け足し、慧の推理は台所の地下へと変化したが、二四七が卑弥呼の日食の年を指すように、海とされるワタツミ三神がたとえ人智の蜃気楼であってもなくても推理と崔凪の真意とが違っても。仲本慧は思う、人々は、この街は大地は、紀元前、胡蝶の夢は一介の虚無主義ではない知が、華が、騒いでいる。
by _underline
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manpukunail · 7 years ago
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デートなのにー!! またリード噛む😩 . #悪い癖 #リードぼろぼろ #リード秒殺 #これでも #兄者になるぞ #がんばれイギー #がんばれ自分 #お留守番よろしく #私がさみしい😢 #満1歳 #歌舞伎顔 w #しし座の男の子🦁 #飼い主は大仕事へ🤰 . . #まんぷくの犬 #ボストンテリア #ボステリ #ボストンテリアパピー #犬バカ部 #ふわもこ部 #鼻ぺちゃ部 #1歳 #iggy #bostonterrier #manpukuiggy #puppy #dog #pet #dogstagram #instapuppy #instadog #cawaiiggy #1yearsold #ボステリjapan (Karuizawa-machi Kitasaku-gun, Nagano, Japan)
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kkv-main · 3 years ago
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news - 2021.11.30
結成30周年を迎えるBorisが2022年1月21日に30周年記念アルバム第一弾として「W」をKiliKiliVllaよりリリース!
日本盤のみボーナス・トラック収録、本日よりレーベル予約受付開始。 https://store.kilikilivilla.com/product/receivesitem/KKV-127
Boris / W 2022年1月21日発売 KKV-127 CD 税込 2,800円  税抜 2,545円 収録曲 01. I want to go to the side where you can touch… (5:24) 02. イセリナの神様は言葉 -Icelina- (5:18) 03. 数に溺れて -Drowning by Numbers- (4:16) 04. Invitation (2:56) 05. 未来石 -The fallen- (4:30) 06. 善悪の彼岸 -Beyond Good and Evil- (3:51) 07. Old Projector (4:38) 08. 知 -You Will Know- "Ohayo" Version (9:20) 09. 乗算 -Jozan- (1:25) 10. ひとりごと -Soliloquy- (6:19) 日本盤ボーナス・トラック
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 Boris / W 2020年、世界はコロナ禍に突入。各国の都市はロックダウンされ、人々の生活と意識をネガティブなエネルギーが覆っていった。そのような状況下、世界中のアーティストが「アーティストとして何をすべきか、何ができるのか」という自問自答を重ねていた。そしてBorisがとった選択は「作り続けること」だった。 世界に蔓延するネガティブなエネルギーを昇華させるべく、彼らは自身のキャリアに於いて最もエクストリームでハードなアルバムと評された『NO』の制作に取り掛かる。何者の枷もない完全DIYのもと、自分達の最速のスピードで作品を作り上げ、2020年7月に”轟音のヒーリングミュージック”として世界へと放った。 この『NO』の最終曲”Interlude”はそのタイトルの通り次章へ向かうという意味を含んでいる。そして”Interlude”と同じメロディをもつ"I want to go to the side where you can touch..." からスタートする次章=最新アルバムの名は『W』。今ここに『NO』と『W』両作は"NOW"という言葉として繋がり、互いに呼応し合う作品となる。 実際『W』のレコーディングは『NO』から連続した時間と速度で行われ、2020年6月には完了、文字通り連作であると言える。今作品ではWataが全てのメインヴォーカルを担当。エクストリームなサウンドスケープの前作とは対照的な、耳元でささやかれる歌とかすかな音の揺らぎによって��く者の感覚を覚醒させる。『NO』による轟音の癒しと、『W』のささやきによる覚醒、この2つが円環で繋がる。 サウンドプロデュースはBuffalo DaughterのsuGar yoshinagaが担当。ゲストプレーヤーには日本を代表するBassistのTOKIEを迎え、アルバムジャケットには気鋭のオイルペインターKotao Tomozawaを起用するなど、コロナ禍以前~以後にわたる様々な出会い、必然的な繋がりが実を結んだ作品となっている。 『W』はモノクロームと化したこの世界へ、優しき彩りを様々な角度から射し入れる。そして円環は未来へと回り、進んでゆく。
Borisについて by 恒遠聖文(ライター)
2008年、我が国のロックバンドのシングルがビルボード・チャートの初登場23位を記録するという快挙をやってのけた。 
そのニュースはネット上を瞬く間に駆け廻り、スポーツ新聞の一面となり、テレビでも当然取り上げられたり……するようなことはまったくなく、日本のメディアにはひたすら黙殺され続けた。
しかし当のバンドはそんなことはおかまいなしに快進撃を続ける。 同年、ナイン・インチ・ネイルズの全米アリーナツアーをサポートした他、ライヴハウスから大規模なフェスまで、21カ国で100本のライヴを敢行。その後もザ・フレーミング・リップスやペイヴメントがキュレーターを務めるフェス「オール・トゥモローズ・パーティーズ」やローリー・アンダーソン& ルー・リードがキュレーターの「Vivid Live」などに出演。またジム・ジャームッシュ監督の『リミッツ・オブ・コントロール』への楽曲提供、アパレル・ブランド「HELMUT LANG」とのコラボレーションなど多様な活動を行う。
更につけ加えると、White Stripesのジャック・ホワイトが運営するレーベルTherd Man Records、 Extream Musicの老舗Relapse Records、今最も先進を極めるSargent House等、リリースを行なうレーベルの振り幅の広さ、ジャンルの横断も快挙と言える。その後も大規模なワールドツアーを行うなど世界を文字通り轟音で揺らし続けた。
その勢いは国外のみならず、2010年には中島哲也監督、松たか子主演映画『告白』に書き下ろし新曲を含む楽曲6曲をメイン・アーティストとして提供。また2011年にはメジャーのエイベックスからアルバムを発表するなど国内でもその活動の幅を縦横無尽に拡大させる。
2020年、新型コロナウイルスの���響でその後の活動の変更を余儀なくされたものの、バンドはいち早く動く。3月末からレコーディングを始めて7月3日にはアルバム『NO』をスピードリリース。本作は当初Bandcampのみでの限定リリースであったのだが、事前予約だけでレコーディング費が回収出来た程の売上で、Bandcampのメタルカテゴリーでのマンスリーベストにも選出、The Best Albums of Summer 2020にも選ばれた。10月『NO』のVinylとCDがリリースされ、11月にはThird Man Recordsから1st Singleの『Absolutego』と1st Album『Amplifier Worship』がリマスターされリイシュー。 2021年5月、前年11月に行なった、アルバム『NO』リリースパーティーの模様を全世界に向け公開。この映像は360度カメラで撮影された視聴者参加型の画期的な配信となりオーディエンスのまなざしによって完成されるライブショウとして大きな話題になった。
さて、そんなバンドがまた仕掛けてきた。
2022年、結成30周年を迎えるこのバンドが1月21日に30周年記念アルバム第一弾として「W」をkilikilivillaよりリリースすることが決定。それに先駆け、11月17日にはシングル「Reincarnation Rose」もリリースされた(驚愕のMVは必見)。
今回のアルバム「W」はBuffalo Daughterのシュガー吉永がプロデュースを務め、Vocals, Guitar & Synthとしても参加。またRIZE、AJICO、LOSALIOSなどの活動で知られるベーシストTOKIEが参加。ものすごいインパクトを放つジャケットのアートワークは世界にその名を知られるのも秒読み段階である新進気鋭の画家・友沢こたおによるものだ。
前作『NO』で自らのルーツであるジャパニーズ・ハードコアパンクと再び対峙して最新型エクストリーム・ハードパンクを世に放った彼らだが、今作では轟音のエリック・サティとでもよびたくなるような激しき静寂で我らを覚醒させてくれる。
この世に存在する幾多のアンダーグラウンドミュージックの闇の輝きをすべて飲み込み、それを光と代えて地上に解き放つバンド・・・・・。
申し遅れたが、彼らの名をBoris という。
Boris、boris、BORIS、ボリス。
不可侵にして門戸は開かれっぱなしのBorisという館の模様替えを毎回驚きをもって観ることが出来る我々は実に幸運だ。そしてこうしている間も彼らは新たな創造を続け、変態し続けている。
彼らの仕掛けは止まらない。 目をそらしてる隙に新たな世界を産み落とし続ける宇宙である。
イギー・ポップ、ヘンリー・ロリンズ、ケヴィン・シールズ、トム・ヨーク……世界��名だたるアーティストからの賞賛も後を絶たなず、彼らの歴史が作り出した数々の実績、評価ばかりが肩書きとして増えていく。
だが、誰かの評価でなく、次はあなた自身が直接体験するタイミングが今やってきたのではないだろうか?ここまで書いてきてなんだが、輝かしい記録や驚きのエピソードはいったん忘れて彼らの音楽を全身で浴びることをおすすめする。
前作で叩きつけたNOに、Wが加わった彼らの今を知った時、あなたが何を感じるかが楽しみで仕方ない。 黙殺はもう許されない。
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misen9710 · 3 years ago
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朝比奈潤(ドMおじさん)@doemojisan
今から15年ほど前、20代後半の頃に個別指導系の学習塾で数年間働いていた。担当は男子中学生ばかりだったがその中に明らかにオーラが違うイケメンがいた。今で言えば坂口健太郎によく似ていたので、ここでは彼を坂口君と呼ぶ。坂口君は身長180弱、不良っぽさと中性的な部分を併せ持ったルックスだった。
実際、彼はよくモテていた。恥ずかしい話だが、私は女性の生態についての知見をほとんど彼から得たと言っても過言ではない。30歳手前の大人が14~5歳の少年から女について教わるという屈辱は私を大いに苦しめたが、童貞だった私には坂口君が無邪気に話すモテ話が抗いがたい魅力を持っていた。
「さっき逆ナンされてカラオケでセックスしてきちゃった」私が担当してすぐの頃、彼が述べた遅刻の理由である。成績の良い子が行くような塾ではなかったから真面目に勉強しに来ている生徒は少ない。それでもこの発言は衝撃的であった。事の真偽はともかくとして、私は注意するよりも呆然としてしまった。
イケメンの中でもよりすぐりの「超イケメン中学生」には凡人には想像し得ない奇跡のような出来事が毎日起きている。逆ナンパはそれこそ日常茶飯事だ。家電量販店で暇をつぶしていたら、見知らぬ40代のマダム風女性に当時、流行っていたゲームボーイアドバンスを買ってもらったこともあるという
奇跡というのはたとえば、繁華街ですれ違った20代の女性に道を聞かれ、親身になって教えたところ連絡先を聞かれ後日、お礼がしたいと食事に誘われる…といったようなことだ。そんなことがあるのだろうかと思う。私は42年間生きて、宗教の勧誘以外で一人歩きの女性に声をかけられたことがない
こうし��エピソードの一つひとつに何とも言えない迫力を感じ、私は授業中の彼の雑談、自慢話を黙認した。そういった話に私自身が興味を持っていた。彼の携帯電話の画像フォルダには今まで関係した女性との画像が収められていた。その数の多さ、写真に収まった女性の美しさには圧倒される思いであった
そのフォルダを全部見たわけではないが、一際目を引いたのは坂口君と同世代であろう白人とのハーフの美少女だ。玉城ティナ、トリンドル玲奈に似た雰囲気の彫刻のように美しい顔だった。とても中学生には見えない。そしておっぱいも、服の上からでもそれなりの大きさになっているのがわかった
何枚かの画像には私と同世代、もしくは30代であろう女性も写っていた。私には視線すら合わせない同世代の美女が15歳の少年には心を開き体も許しているのかと思うと、やるせない思いであった。自分の私生活がとてつもなく惨めに感じ、オスとしての能力の違いを見せつけられる思いであった
当時の私生活は今よりも悲惨であった。休日ともなれば昼近くまで惰眠を貪り、起きれば近所のコンビニへ行く。道中、美少女とすれ違えばその顔や胸の膨らみを凝視して目に焼き付け、帰宅後はその美少女を想像しながら自慰をする。そしてコンビニ弁当を食べテレビを見ながら夕方になるとまた自慰にふける
坂口君が恋愛ゲームを楽しみ女性を楽しませ、そして愛されている一方で、私は道行く美人を盗み見ては服の上から伺えるおっぱいの大きさを確認して脳裏に焼き付け、その乳房を揉みしだく妄想にかられながら一人慰め、果てる。東京砂漠とはこのことだろう。私は自分の情けなさに消え入りたくなった
坂口君を教えていて気付いたことがある。それは女も男と同じように気になる異性をチラ見するという事実だ。教室で隣り合って座っていた私にはそれが手に取るようにわかった。そしてチラ見された側は視線に完全に気付く。チラ見されている事に気付かれまいとあえて見ないようにする行為すらもほぼわかる
授業時間が終わり坂口君が帰宅しようとすると、いつも奇妙な光景が繰り広げられた。女子生徒たちがみなソワソワしながら坂口君の様子を気にしているのである。女子生徒の中でもカースト上位と思われる、沢尻エリカ似のリーダー格はいつも偶然を装って坂口君の周囲をうろつき会話の機会を伺っていた
沢尻の積極性に私は驚いた。女の子は相手次第でこれほどまでに積極的になるのである。カースト下位の女の子には坂口君と話す機会は与えられない。女子リーダー格の沢尻は、その地位を生かして他の女の子を牽制していたのかもしれない。授業が終わると上位グループが坂口君を取り囲むこともあった
坂口君と沢尻はもしかしたら関係を持っていたのかもしれない。なぜなら沢尻が坂口君に夢中になっていたのは誰の目にも明らかだったからだ。坂口君に入れあげていたのは沢尻だけではない。女性社員にもまた坂口君は人気があった。中でもある20代後半の女性社員が取った行動は生々しかった
の女性社員は波瑠に少し似ていたのでここでは波瑠さんと呼ぶ。長身でスレンダー、キリッとした顔つきが近寄りがたい雰囲気を出していて仕事が速かった。その波瑠さんは、愛想が良いほうではなかったが、坂口君と話すときだけは満面の笑みになるのである
志望校などを調査する資料を坂口君が提出し忘れたことがあったが、その時の波瑠さんの動きは凄かった。坂口君の席の隣にひざまずいて「ここに名前を書いて」「学籍番号はここ」と、手取り足取り教えながら書かせているのだ。どこに名前を記入するかなどバカでもわかる。波瑠さんの魂胆は明らかだった
波瑠さんが坂口君に資料を書かせている間、二人の物理的な距離が徐々に近づいていくのがわかった。波瑠さんは時に坂口君に覆いかぶさるように資料の書き方を教えていた。私には波瑠さんのおっぱいが坂口君の背中に当たっているように見えて仕方がなかった。いや、間違いなく胸と背中が触れ合っていた
波瑠さんは長身だったが胸はそんなに大きくなかった。体の線がはっきりとわかるような服を着てくることもなかった。私はそんな波瑠さんが自らの女の部分を強調していることに衝撃を受けた。よく恋愛マニュアルに「OKサインを見逃すな」なんて書かれているが、こういうことなのかと思った
女のOKサインとはかくも露骨なものなのだ。本物のOKサインとはこのようなものなのだと思い知らされた。恋愛マニュアルに書かれた「酔っちゃった~」なんていうセリフや、普通の男が「もしや」と感じるセリフなど、このときの波瑠さんのOKサインに比べれば勘違いに近い
手取り足取り教えられながら資料を書き終えた坂口君の行動も私を驚かせた。「疲れた~」と言いながら席を立った坂口君は「波瑠さんの肩揉んであげます」といって肩のあたりを揉みはじめたのだ。波瑠さんは顔を真っ赤にしている。あのクールビューティの波瑠さんが真っ赤になって動揺している
波瑠さんにひそかに思いを寄せていた私は激しく嫉妬した。童貞ゆえの自信のなさで会話すらままならなかったが、いつも彼女を盗み見ていた。服の上から伺える乳房の形を想像しながら自慰したこともある。年上の彼氏がいるという噂にうちのめされたこともあった
そんな高嶺の花だった波瑠さんが「どうぞ私を抱いて」と言わんばかりにオンナの表情をしていたことがショックだった。一見、ツンとしているように見える女性でもイケメンに見つめられたらイチコロなのだ。しかも相手は15歳の少年である。この事実は私を苦悩させた
その日、自宅に帰った私は波瑠さんの表情を思い出していた。肩を揉まれた時の波瑠さんはなんと幸せそうな表情をしていたことか。坂口君が波瑠さんを抱いている姿を想像してみた。すると嫉妬と悔しさで不思議と興奮してくるのがわかる。寝取られ好きの気持ちがわかった。私はその夜、何度も自慰をした
この一連の出来事は童貞を捨てたいという思いを強めた。風俗でもいいから童貞を捨てれば嫉妬に苦しまなくてもす���かもしれないと思った。次の休日、ネットで入念な下調べをし風俗へ向かった。初めての記念だからと一番美人でゴージャスな容姿の女の子を指名した
指名し部屋で待つ間、胸は高まった。期待と緊張が入り交じり、武者震いが止まらなかった。女の子が部屋に入ると緊張は限界を越えた。手足が震えている。まずい。嬢に童貞であることを悟られたくない一心で、手足の震えを隠し手慣れた様子を演じようとすればするほど震えは強まり会話にも妙な間ができた
正常なコミュニケーションすら成立しない私を前に、風俗嬢は徐々に心を閉ざしていった。恐らく私は緊張と劣等感にまみれた恐ろしい表情をしていたのだろう。風俗嬢が私を不気味がり、怖がっているのがわかる。私はその雰囲気をどうすることもできず、無言で胸を揉み続けた
子泣き爺のように後ろから覆いかぶさり、ぎこちなく胸を揉みしだく私の表情をチラリと見た風俗嬢は、ほんの一瞬だが嫌悪の表情を見せ、その後は私をできるだけ見ないようにしていたと思う。私の性器に手を伸ばし、数回上下に動かしながら刺激を与え勃起を確認した彼女は無言でコンドームを装着させた
コンドームを装着されながら私は女体に感じ入っていた。初めて触る女性のおっぱい。その柔らかさ美しさに衝撃を受けた。女の乳房とはこんなにも男に幸せな感情を与えるのかと。ずっと揉み続けていたい衝動にかられた。しかしコンドームを装着させた嬢は女性器に何かを塗り込んだあと挿入を促した
正常位の体勢から、私はアダルトビデオの見よう見まねで挿入を試みた。しかし、これが意外に難しい。挿入しようとし、角度や位置の違いから押し戻される。それを数回繰り返すうちに動揺は強まった。童貞であることがバレたかもしれない。そして何より精神的動揺から勃起が弱まっていくのを感じた
萎えて柔らかくなった男性器を女性器の入り口に押し付け、どうにか挿入しようとして押し戻される滑稽きわまりないやりとりの後、私は挿入を諦めた。気まずさを誤魔化すため、私は風俗嬢のおっぱいにむしゃぶりついた。風俗嬢は事務的に私の性器を手でしごき、再び勃起を促した
胸を揉むとわずかだが、萎えた性器が復活する。ベッドの上にお互い向き合って座りながら無言のまま、私は胸を揉みしだき、風俗嬢は淡々と私の性器をこすり上げる重苦しい時間が20分くらい続いた。異様な光景だったと思う。やがてコンドームがシワシワになったところでタイマーの警告音が響いた
「時間…」とつぶやいた風俗嬢はコンドームを剥ぎ取り、激しいペースで性器をしごいた。私も胸を揉むペースを早める。すると数十秒後、精子が放出された。思わず「あっ」という声を上げてしまった。賢者モードに陥る私をよそに彼女はティッシュで精子を拭く。これが私のみじめな初体験だった
挿入に成功しなければ真の意味で童貞を脱したことにはならない。翌週も同じ店に行った。指名した娘は先週の子ほど美人ではなかったがとても愛想が良かった。武者震いしながら性行経験者を装う私のバレバレの演技にも笑顔だ。私を傷つけないよう、私が彼女をリードしている錯覚を与えながら挿入へと導く
メリメリという感覚の後、私の性器はするっと女性器の中に入った。挿入に成功した。私は激しく動くことで緊張を悟られないように努めた。しかし、このとき私は膣内での射精には成功しなかった。風俗業界ではこれを中折れと呼ぶらしい。結局、私は手と口で嬢に刺激されながらゴム内で発射させられた
恥ずかしながら私はセックスがこんなにも難しく、重圧がかかるものだとは知らなかった。機会さえあれば誰にでもできると思っていた。水を飲み、道を歩き、ベッドで寝る。そんな人間の当たり前の営みと同じく挿入と射精ができるのだと。しかし実際は違う。自転車の補助輪を外すような訓練が必要なのだ
風俗店から帰宅後、ネットで調べたところ、私のような症状は「膣内射精障害」と言うらしい。自慰ばかりしているモテない男が患う風土病のようなものだ。普通の男性が患うこともあるが、多くは加齢、飲酒、あるいは倦怠期で刺激を失ったことが原因であり、コンディション次第ですぐ回復する
自慰ばかりしている男性は、しばしば自分の性器を強く握りしめる。そして、それは膣が加える刺激を上回る。性交よりも自慰の回数が圧倒的に多い非モテ男はそれに慣れきってしまい、いざ性交するときに刺激が足りず射精に至らないのだ。オナニー病、モテない病と言える。こんなに哀しい病があるだろうか
結局、膣内での射精に成功するまで、童貞を捨てた日から3年以上の月日がかかった。風俗店へ通いつめた回数は40回を超える。30歳を超え、ようやくである。中折れし途中で萎えた性器を手でしごきあげられ、射精させられるという情けないセックスを40回以上も繰り返したのだ
童貞を捨てれば消え去るかと思われた劣等感はさらに巨大になった。3年の間、自らの性的能力の低さ、異常さを突きつけられた思いがした。15歳の少年がいとも簡単に、毎日のように行う「普通の性交」にお金を支払ってもなお達しないのである。波瑠さんら女性社員や生徒がこれを知ったら、蔑み笑うだろう
恥ずかしい話だが、今でも私は2回に1回は膣内射精に失敗する。これは異常なことだろう。しかし、異常者なりに気づきもあった。風俗嬢に「実は素人童貞で経験が少ないんです。リードしてください」と白旗を上げるのだ。すると精神的に少し楽になることがわかった。少なくとも手足の震えは軽減した
裸の女性を前にした緊張、武者震い、手足の震えは、恐らく素人童貞を恥に思い隠そうとする男のチンケなプライドと密接に関わっている。あえて白旗を上げることで、それはいくらか軽減する。しかし「途中で萎えたらどうしよう」という重圧は依然として残る。この重圧から逃れる方法を私はいまだ知らない
風俗嬢に「経験が少ない���でリードしてほしい」とカミングアウトすると、高確率で「そういうお客さんの方が好き」と言われる。これは好き嫌いというよりも、その方が業務上、楽なのだろう。世の女性が素人童貞を好きというわけではない。むしろ素人童貞で射精障害のおっさんなど視界にすら入っていない
しかし指名した子がドンピシャで好みだった場合は、経験が少ないことを明かせずにいた。もしかしたらこの娘と付き合えるかもしれないという下心からである。冷静に考えれば風俗嬢が客と付き合うことなどあるはずがない。にも関わらず、自分を偽りカッコつけてしまうのだ
なぜか。それは女性との接触が極度に少ない非モテには万に一つの可能性でさえ貴重な機会だからだ。自分でも狂っていると思う。しかし非モテの劣等感とは、これほどまでに人間の判断力を狂わせるのである。こうして性に習熟した大人の男を演じようとして射精に失敗し呆れられる。私はこれを繰り返した
風俗店通いで不快だったのは待合室の存在だ。見るからに女と縁がなさそうな醜い男たちが折り重なるように狭い部屋に押し込められ、煙草の煙にまみれながら携帯電話の画面を覗いている。そしておそらく彼らは軽く勃起している。この世の終わりみたいな場所だ。気持ちの悪さに身の毛がよだってしまう
フェミニストが憎み、罵り、滅ぼそうとしているのは風俗店の待合室にいるような男たちのことだろう。決して坂口君のような美少年ではない。この点に関して、私はフェミニストに深く同意する。彼らを消し去ることで、世界は少しだけ良くなると思わざるを得ない。私も消えてしまうけれども
おそらく坂口君は、平均的な非モテ中年の何十倍、何百倍もの女性を傷つけ、悲しませ、不安にさせてきたはずだ。しかし、世の女性はそれでも坂口君を愛する。そして彼に特別扱いされることを望む。フェミニストも坂口君を攻撃することはない。彼の存在そのものが女性を幸せにするからだ
私のような非モテ中年がフェミニストにお願いしたいのは、せめて我々が生きる権利だけは奪わないでほしいということだ。風俗店の待合室に来てしまうような種族は、自分ではどうにもできない性衝動と法律の折り合いをつけ、やむにやまれず安月給を工面して数万円を握りしめてやってきた善良な市民である
男がお金を払って快楽を得ようとすることに関して、女性の目は厳しい。それは本来なら淘汰され、消えてなくなるべき遺伝子が、お金の力で力を得ることへの本能的な嫌悪であると思う。この本能は現在の人権制度、博愛主義と完全に対立する。この点について現代社会はまだ答えを見いだせていないと思う
坂口君には女性を虜にする必殺技があった。それは笑顔で挨拶することだ。なんだ、それだけかと思うかもしれない。しかし彼は笑顔だけで女性を完全にコントロールしていた。私が見る限り、彼はいつも同じように笑顔の挨拶をしていたわけではない。人や状況に応じて、振りまく笑顔の量に濃淡をつけていた
坂口君が最大級の笑顔で挨拶をすると、女たちは皆、有頂天になった。成人女性とてそれは同じだった。みな狂ったように喜んだ。しかし、いつもそれをするわけではない。そうやって濃淡をつけることで、不安にさせたり、嫉妬させたりしながら女たちの行動をコントロールするサイコパス的な側面があった
それは幼少期から女性と濃密なコミュニケーションをすることで得られた天性の能力だろう。真似しようとしてできるものではない。「女性に優しく」と、よく恋愛マニュアルに書かれているが、大半の男が考える優しさは「弱さゆえの優しさ」であって、本質的には媚びや譲歩に近い
そしてこれは重要なことだが、女性はその「弱さゆえの優しさ」には興味がない。いや、嫌悪すらしていると思う。「弱さゆえの優しさ」でどんなに高額のプレゼントを貰おうとも、女たちはなびかない。むしろ坂口君から時に冷たくされ、時に嫉妬させられながら、ごくたまに優しくされる恋愛を選ぶ
坂口君に話しかけられた女性の反応は、若くてハンサムな白人男性に話しかけられた日本人女性のリアクションに近い。若い白人男性が日本人女性を次々といとも簡単にナンパする動画がネット上で賛否を呼んでいたことがあり、私もそれを興味深く観たが、あれはまさしく坂口君の周りで起こっていたことだ
六本木などを歩けばわかることだが、ハンサムな白人男性を連れて歩く日本人女性は不思議と欧米風の所作になる。彼女らは白人男性を連れて歩いているという状況そのものに酔っていて、「みんな見て、これが私の彼氏よ」とアッピールしたくてたまらないように私には見える
白人男性と交際すること、それを周囲に認識させることが自らの格をも上げるのだと確信していないと、ああはならないのではないか。少なくとも冴えない日本人男性を連れて歩く日本人女性は、六本木を彼女らほど我が物顔では歩かない。もっと申し訳なさそうにそそくさと歩いているように私には見える
思えば沢尻や波瑠さんは、坂口君と話しているとき、とても得意げだった。周囲に見せつけるように、「坂口君とこんなに仲が良い私」をアッピールしていた。そして我を忘れて会話を楽しんでいた。沢尻はともかく、波瑠さんまでが中学生相手にそんなになってしまったことは、私に強い衝撃を与えた
私が初めて風俗店へ行ってから数週間後、沢尻の母親からの電話が私の勤務する学習塾を大混乱に陥れた。最初に電話をとったのは私だ。母親が言うには沢尻が波瑠さんからしきりに服装について注意を受け精神的に参っていると。服装についての規則はないはずでは?何が悪いのかということだった
これは沢尻の母親に理がある。生徒の服装を職員が注意することは、基本的にはないはずだ。そんな場面を見聞きしたこともなかった。これは奇妙だ。そして母親は言いにくそうに、話を続けた。「あと…娘が波瑠さんにあなた処女じゃないでしょって言われたみたいなんですけど…」。私は耳を疑った
沢尻母が校舎へやってくると、室長室へ通し、私は退席した。約1時間後、沢尻母が帰ると、今度は波瑠さんが室長室へと呼ばれた。授業時間になっても波瑠さんは戻ってこない。私は嫌な予感がした
納得がいくようでいかない、なんとも要��を得ない説明である。「波瑠さん、沢尻に派手な下着を着るなとか、ピタっとした服を着て来るなとか言ってたらしいですよ…。で、別の教室へ行って、すぐ辞めたみたい…」。私はそのことを坂口君から聞いた。そして事の真相にある程度の察しがついた
一連の騒動はおそらく坂口君をめぐる沢尻と波瑠さんの潰し合いなのだ。そして沢尻が勝ったと。坂口君と沢尻がイチャついていたのを見た波瑠さんが嫉妬し、坂口君におっぱいを密着させて接近した。それを察知した沢尻は波瑠さんのクビを獲りにきた…。そういうことなのではないかと
坂口君はなぜ波瑠さんの「その後」を知っていたのか。私は彼に「そんなこと誰から聞いたの?」とは聞けなかった。仮に聞いたら、彼はおそらく「だって波瑠さん、俺のセフレだよ」と無邪気に答えたであろう。波瑠さんに想いを寄せていた私は、それだけはどうしても聞きたくなかった
坂口君は波瑠さんのOKサインを見逃してはいなかったのだ。そして彼は波瑠さんとセックスしていたのだと思う。室長の聞き取りで波瑠さんは、沢尻への仕打ちだけでなく余罪も白状した。そして警察沙汰を恐れた塾側は、噂になる前に波瑠さんをクビにした…。これが坂口君の口ぶりから察した私の仮説である
坂口君と波瑠さんは、いったいどんなセックスをしていたのだろう。15歳にして180cm近い長身、私より10cm以上も高い。きっと性器も立派なのだろう。少なくとも私のような仮性包茎のイカ臭い、粗末な性器ではないはずだ。場馴れした手つきで波瑠さんをリラックスさせ、「好き」と囁き合ったのではないか
坂口君は30人以上とやったと豪語していた。多少盛っていたかもしれないが、説得力はあった。セフレの女子大生からの「生理来たよ」というメールを見せてきたこともあった。当初、私はその意味がわからなかった。数日してようやく危ない日にコンドームなしでセックスしたことを意味するのだと悟った
童貞の男はそんなことも分からないくらい察しが悪い。そのくせ嫉妬深い。坂口君と波瑠さんがセックスしていたことに気付いた日、私は帰宅するなり自慰をした。波瑠さんを奪われた怒りに近い感情が、なぜか興奮を高めた。怒りと興奮で顔を紅潮させながら、あらん限りの力を込めて性器を握りしめていた
そのときの私はこの世のものではないくらい醜い顔をしていたはずだ。嫉妬に狂いながら坂口君が波瑠さんを愛撫する姿を想像し、「畜生、畜生…」と呟きながら性器を握りしめた。膣内射精障害が悪化するとも思ったが、どうにでもなれという自暴自棄の気持ちが勝っていた
そのときなぜか波瑠さんが小ぶりなおっぱいを精一杯寄せて、坂口君の性器を挟んでいる像が思い浮かんだ。パイズリだ。なぜそんなイメージが浮かんだのかはわからない。心の奥底に閉じ込めた性衝動が脳内で不可思議に暴発したのだと思う。そして、その瞬間、私の性器は精子を垂れ流した
その後、私は坂口君の立派な、私の倍くらいはあるだろう性器を波瑠さんが小さな乳房で一生懸命に包み込んで奉仕している場面を思い浮かべながらもう一度、射精した。その後、今度は波瑠さんが坂口君に攻められ、涙声で「ごめんなさい」と言いながら絶頂に至る妄想でさ���にもう一度、射精した
それにしても波瑠さんはなぜ沢尻なんかに目くじらを立てたのだろう。たしかに職員にとって沢尻は苛立たしい存在ではあった。反抗的で知性に欠け、徒党を組むタイプの女だ。が、所詮中学生。美人だが波瑠さんの上品な美しさとはモノが違う。しかし沢尻にあって波瑠さんにないものが一つだけあった
大きな乳房だ。沢尻は中学生の割におっぱいが大きかった。それを見せつけるように胸の谷間も露わなキャミソールを着てくることもあった。波瑠さんは沢尻の胸の大きさに嫉妬していたのだろうか。普通ならば、そんな結論には至らない。何より女性は男が思うほど、恋敵の胸の大きさを気にしない
本当のところは���からないが、少なくとも気にしない素振りを見せる。しかし、こんな普通じゃない状況になった今、どんな可能性だってありうるように思われた。沢尻が大きな胸で坂口君を誘惑していると確信した波瑠さんが、嫉妬にかられ派手な下着や体のラインが出る服を着ないよう命じた…
そんなのはアダルトビデオの中だけの話。そうやってシンプルに考えられる人を私は羨む。いろいろな可能性を考えたとしても、それは何も生まない。真相は本人に聞いてみなければわからないのだから、考えたって仕方がないのだ。本人ですら、自分が何を考えているのかわからないのかもしれないが
波瑠さんは胸は小さく、おそらくAカップかBカップといったところだったが、170cm近い長身で顔が小さく手足が長い。他人の美貌に嫉妬するようなコンプレックスがあるようには見えなかった。沢尻は165cmくらい、Dカップくらいだろうか。大人びてはいるが品の無いヤンキーみたいだなと思うこともあった
私は波瑠さんに話しかける勇気はないくせに、チラチラと盗み見ていた。ブラウスの間からブラジャーが見えていて、凝視してしまったこともあった。もう少し角度をずらせば波瑠さんの胸の大きさが確認できるような気がした。思えばあれは気付かれていただろう。なんとも情けない話だ
真剣佑という俳優が14歳当時、37歳の子持ち既婚女性と肉体関係を持ち、その女性が真剣佑との間に生まれた子供を出産したというスキャンダルがあったはずだ。私はこの報道を聞いて真っ先に坂口君と波瑠さんのことを思い出した。この世には現実にこういうことがあるのだ。「事実は小説より奇なり」である
37歳人妻の理性はなぜぶっ壊れたのか。希少性の法則という言葉がある。人は希少なものや機会には価値があると思い込み、しばしば非合理的な行動をとる。旅先で割高な土産物を買ったり、閉店セールで安いからと絶対に使わないものを買ったりしたことはないだろうか
希少性の法則は性愛においてこそ当てはまると私は考える。目の前にいる美少年が完全に自分の好みのタイプで、彼にいま好意を伝えなければもう会えないかもしれないという状況があったとしたら、女の理性は少しづつ壊れていく。「こんな子にはもう出会えないかも」「今しかない」という感覚
それでも法に触れることを恐れて、性衝動を理性で強引に閉じ込めるのが普通の人間だ。しかし、心の奥底に折り畳まれた性衝動を��ってはいけない。理性で閉じ込めるたびに性衝動は力を増す。性的な衝動を発散する機会が少ない、抑圧された女性の性衝動は男の数倍強い
希少性の法則を突き詰めれば、非モテ男の生存戦略は希少性を獲得することということになる。容姿に恵まれていないが幸せな性愛生活を送りたいと願うなら、希少な存在になるべきだ。この観点から、モテたくてバンドをやる、芸人を目指す、漫画家を目指すという行為はまったく正しい
希少な存在だけが女の心を揺さぶり、理性の扉を開くことができる。モテたいのに会社員になってそれなりの年収を貰おうと努力するのは完全に間違っている。そもそも非モテは会社で出世できない。会社とは非モテがせっせと努力して得たものをリア充がまるで自分の手柄のようにかっさらっていく場所だ
イケメン男子中学生に手を出した年上の女は、遊ばれた挙げ句、無残に捨てられるだけなのになぜ…?と理解ができない人もいるだろう。非常に浅はかな考えだ。性愛に賭ける女の深い情念を甘く見すぎている
女はイケメンに近づけば遊ばれ捨てられることなど百も承知なのだ。15歳の美少年に手を出せば、彼と同世代の美少女と比較され、子供と侮っていた女に男を奪われ、時に恋敵の女子中学生よりも胸が小さいというみじめな現実を突きつけられ嫉妬に狂うことだって覚悟の上なのだ
男子中学生と成人女性の間には、事実、性愛関係が成立する。たった今も地球のどこかで男子中学生と成人女性はセックスをしている。にも関わらず、それは世間的には許容されない。いや、法的、社会的、道徳的、教育的などあらゆる観点からそれは否定される
そして弱虫や嘘つき、偽善者たちは、男子中学生と成人女性の性愛関係など、この地球上にまるで存在していないかのように振る舞う。しかし、私は文学的、ないし芸術的な観点からは、それを肯定したい。少なくとも私には坂口君に肩を揉まれ至福の表情を浮かべる波瑠さんを咎める気にはなれなかった
私は数日前にTwitterでここに書いたトラウマを吐き出したことで、ようやく性愛と向き合うことができた。性愛以上に大事なものはこの世に存在しないことにようやく気付いた。そして素人童貞なりに、この世にどうにか自分の爪痕、生きた証を残したいという強い生の衝動に突き動かされてこれを書いている
私の書く文章を気持ちが悪いと思う人は多いだろう。作り話だ、決めつけだ、素人童貞に何がわかるという意見だってあるはずだ。批判したければ批判するがいい。笑いたければ笑えばいい。しかし、批判しても笑っても、すべての人間に気色の悪い性的衝動が存在する事実を消し去ることはできない
この一連のツイートを波瑠さんと、私を射精に導いたすべての女性に捧げる…って、捧げられても困るか…。まあいいや(完)
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forbethcooper · 4 years ago
Text
2020.11.07
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 ある程度(という「お塩少々」並に判然としない曖昧模糊で主観的な判断基準ではあるけれど、蓋し国際規格の一般論——莫迦捨て山こと治外法権市区町村のひとつである、ファベーラ・オカザキでは浸透し得ない、論旨になり得ない論理から大きく逸れはしないであろう度合い)の品性すら持ち合わせない人間(666の刻印持ちの正しく獣が如き)に対し、途方もない倦み疲れを覚えると、憫殺を��め込むことが最良の選択だったのだと気づく機会になります。節操のない、説法の甲斐もない母国語すら危うい輩は、一体全体どうして「ファック」という言葉を呆気なくあけらかんと、片仮名の発音で吐くのでしょうか。  僕自身がこのゲットーに住まう、ぽんこつ且つちゃんがらな存在であることが何よりの証明となることでしょう。  嗚呼、岡崎市。市長が謳った市民への給付金、一律五万円。財源も碌に足らんままに豪語したマニフェスト。低脳地区代表の僕にはそれの是非については杳としてわかりませんが、誰用か知れない駅前の繁華化開発と、該当地までの公共交通機関は不整備のままに、滅多矢鱈な護岸工事や歩道に重点を置いたインフラ整備ばかりが目立ちます。岡崎市という街のどこがOKなのか分からないので、NGAZAKI市と呼びたくなる愛すべき郷里です。状況的にはザキというよりもザラキですか? クリフト的にはオールOKですか?  演繹的に考えれば、この街が魅力の詰まった汲み取り式の厠であると誰もが気づくことでしょう。  一度はお越しになって、サイボーグ城を眺めてから、銘菓『手風琴』を手土産にそそくさとお帰りいただければ僥倖です。
 どうも、皆さんこんばんみ。御器齧宜しくに中々しぶとく無駄生きし、厭世家風を吹かすキッチュの顕現体こと僕です。世捨て人って何だかデカダンで格好よさげだけど、結局二の足踏み抜いて俗世人のまま死んでいくんだろうなぁ。僕です。  先日、夢を見ました。ディテールやイメージに関しての記憶はごっそりと抜け落ちておりますが、なんだかやけに馬の合う女性とそれはもういい雰囲気でした。ただそれだけです。
 やって参りました、自己陶酔の頃合いです。  どうせ世の中、四面楚歌てなもんでして。僕にとっての仇敵がわんさかと、えっさほいさと、娑婆中で跳梁跋扈だか横行闊歩だかしているのだから、僕くらいは僕という豆もやしを褒めそやし、肥え腐らせていかないでどうするのでしょう? そうでしょう、そうでしょう。どうでしょう。  自己陶酔というより、自己憐憫? はたまた自己愛恤? そんなこたぁどうだっていいですね。恥部の露呈に忙しなかったジャン=ジャックと何ら差異がないんですから。  変態の所業ですよ、こりゃあ。  兎角、どんな些細なものでありましても、感想をいただければ快哉を叫びながら、ご近所に平身低頭��罪行脚を回覧板とともにお配りします用意はできております。奮ってご参加ください。
 古錆びた要らぬ敷衍ばかりの冗長なアバンを持ち味にして、殊更に冗長で支離滅裂な本編へ参ります。  前回の更新で、『色覚異常』、『現代日本縮図』の楽曲について諸々の所感をさらりと書かせていただきました。今回は僕自身への感想なので、一瀉千里に書き殴り、超絶怒涛の仔細があります。まずは『SUCKER PUNCH 2 : FATALITY』を聴いてみてください。以下は読まなくても大丈夫です。  フォロー・ミー!
01. Vice Is Beautiful
SUCKER PUNCH 2:FATALITY by ベス・クーパーに
 “Vice Is Beautiful”などと、大仰も大仰に「悪徳こそ素晴らしい!」と闇属性に憧憬をする中学生並みの痛々しい題名を読み上げると、今になって顔から火が出る思いで、同時に一斗缶満ち満ち請け合いの汗顔が迅速な消火活動に当たる思いでもあります。当たり前ですが、ピカレスクはピカレスクであるから素晴らしく、すべからく遏悪揚善すべきであろう、そう考えております。悪人正機でいうところの「悪人」の範疇がどうとかはこの際度外視で、僕という歩く超偏見型色眼鏡刑法書野郎の視点に於ける「悪人」は普く極刑であり、地獄に落ちることさえ生温いと思う訳です。願わくばファラリスの雄牛の中でモウモウと喚き続けていただければ有り難いとか云々カンヌン……。ただ僕は不可知論が信条ですので、地獄というのは表現の一環です。しかしながら途方もない腹痛に苦しめられている時だけは、神仏に縋ろうとするオポチュニストである自身の軽薄さに忸怩ってしまうところですが、正直なところどうでもいいなぁとも考えてしまいます。こういった僕のような人間を英語でなんて呼ぶかご存知でしょうか? “Japanese”です。横道に逸れ過ぎました。  閑話休題。  この曲、通称「VIB」。今からそう呼びます。ジャン=クロード・ヴァン・ダムを「JCVD」と呼んだり、マイケル・ジェイ・ホワイトを「MJW」と呼んだりのアノ感じが粋だと思うからです。  ジャンルはJ-POPです。僕は常にポップでありたいのです。アンディ・ウォーホルとか好きですし。付け焼き刃な例示なので、何が好きとかはないです。MJが“King of Pop”なら、YGは“Pawn of Pop”です。ほら、POPじゃないですか? じゃ���ないですか。  キーは知りません。BPMは196。曲展開は「イントロ1→イントロ2→A1→A2→B→C→間奏1→D→E→間奏2(ギター・ソロ)→C2→C3→F」となっております。  イントロ1でEなんたらのコード・バッキングからぬるり始���ります。音作りに難航、してはおりませんが迷走しており、僕の三文鼓膜ではヨシアシが今でもわかっておりません。困るとドラムをズンドコと氷川きよしさせておけば何とかなると思っている節が聴き取れます。  A1、2共にコード・チェンジが忙しないです。Gなんとかとかいうコードとか、F#うんちゃらとかいうコードとか、後は6,5弦を弾いていないのでルート音とかもわからないのとか。「3x443x xx222x xx233x 2x233x 5x56xx 6x56xx」とかの流れで弾きましたが、どうかコード名教えてください。リフ・プレイも忙しないです。作曲に重要なのは引き算だと、偉い人が仰っておりました。全くもってその通りだと思います。その後のBがなんか転調してませんか? あんまりそういうのわからないんですけれど、元々のコード進行に引き戻せなくて懊悩した記憶があります。  C1は僕の悪い癖が出に出まくっています。4小節毎に変化するんですけれど、如何に多種多様なリフを生み出せるか(パイオニアだか傾奇者だか気取りたいという気持ちを汲み取っていただきたいです)に妄執しています。三回し目のリフが弦飛びしてて難しかったです。二度と弾きたくない。  奇天烈風を装いたくて3/4のDをぶち込み、曲中最ポップなEです。こちらのベース・ラインが気に入っております。もっと目立てる演奏力や音作り、ミックス技量があればと自身の矮小さに辟易としながら、開き直っております。  ギター・ソロでは似非速弾きが聴きどころです。  再び再帰するC2。前述の通り悪い癖が出ております。ネタ切れか、はたまた単に引き出しが少ないだけか、同一のフレーズを弾いております。C3ではてんやわんやの大盛り上がりです。頭打ちのドラムになり、ベース・ラインは「デデ↑デデ↓デデ↑デデ↓」と動きます。強迫観念なのかそういうフレーズを弾かざるを得ない体に、ゾル大佐によって生物改造人間にされています。  最終Fでは5/4があったりと僕なりの冒険心で取り組んだ努力が見て取れました。8分の〜とかになると対応できません。ギター・リフが格好よくないですか? 僕的には満足なんですけれど……。  全体的に楽器は何を弾いていたかわかりません。大抵が朦朧とした意識の中で録音していたので、記憶からずるり抜け落ちています。俯瞰から幽体離脱した状態で、白眼ひん剥いて必死に爪弾いていた僕を見ていたような気がします。  ここから僕のモニャモニャとした歌詞です。  全編通して日影者としての卑屈さがドバドバと分泌されておりましょう。本領発揮です。僕のようなペシミスト崩れがこうやって憂さを晴らすことでしか、自身の瓦解を防げないのです。本当に嫌な奴ですね。友達いなさそう。  可能な限り似た語感や韻、掛詞を意識しております。とどの詰まり、これは和歌です。と言いたいところですが、秀句と比べるにはあまりにも稚拙でございます。何せあの頃の修辞技術といったらオーパーツですし、即興性すら兼ね備えていると来ました。そして、何より読み人は貴族貴族貴族、もうひとつ貴族。僕なんて教養のない賎民でございますから、足りない頭を捏ねくり回して、やっとこと拵えた艱難辛苦の産物です。しかしながら、乾坤一擲の気概で綴った言詞たちではございますから、どうか冷ややかに、僕の一世一代ギャグを解説する様をお楽しみください。  冒頭のAのブロックでは押韻の意識を強くしております。各ブロックで頭韻を揃えながら、「掃射か/お釈迦」「淫靡で性〜/インヴィテイション」と中核を作ったつもりです。開口一番から延々と悪態塗れの陰気なアンチクショーです。鷸蚌を狙う気概、そんなものがあればよかったのに、という感傷的なシーンでございます。  Bでは掛詞が光ります。「擒奸」とはアルカホルの別称だそうで、「酩酊した奸物が容易く擒えられた」的なお話が漢文だかなんだかであるそうでございます。詳しくは知りませんが。「さ丹、体を蝕めば〜」では、アセトアルデヒドの影響で皮膚が変色する様と同時に、「“sanity”を蝕めば〜」と読めば身体、精神ともに変貌していくことを示唆していることに気づきます。  所謂サビの様相のCですが、可能な限り同じことを綴らないようにしております。繰り返し縷述する程に伝えたい内容がないのですが、言いたいことは四方山積みにあります。お喋りに飢えております。そんなC1は愛する岡崎市の縮図と現状、原風景とも呼べる花鳥風月が流れ去るドブ川のような薄汚い景観美の言及に心血を注いでおります。諸兄諸姉がご存知かはわかりませんが、徳川家康という征夷大将軍が400年ちょっと前におられたそうでして。その家康公(a.k.a 竹千代)が生まれた岡崎の一等デカいバラックから西に下ったところ、以前は『やんちゃ貴族』なる逆さ海月の助平御用達ホテルがありました。そして城下の北には『アミューズメント茶屋 徳川』なる股座用の射的場があるそうです。「城下、公卿の遊技場」というフレーズに秘められた情感ぷりたつ���景観が想起されるのではないでしょうか。因む訳ではありませんが、『アミューズメント茶屋 徳川』の隣には『亀屋』という喫茶店があります。粋で鯔背ですよね。  Dでは、何処となくサンチマンタリスムが滲んでおります。何もなせないままに過ぎ去る今日という日の重圧と、それから逃げようとする怯懦心の肥大があります。  Eに入ると気が触れたのか、資本主義の礼賛です。情緒不安定です。そして麻雀用語でお茶を濁しております。  再びのC2です。自身の滑稽さが爆笑の旋風を吹き荒らします。非常にシンプルな隠喩表現があります。続くC3では、家康公の馬印からの引用をしております。C1では自身の有用性のなさ、無力さを嗟嘆。C2では開き直るも、C3で再び打ち拉がれるという情緒がひっちゃかめっちゃかです。  最終、Fでは曲の終わりと共に事切れる姿が描かれております。衒学者でも意味がわかるようにとても平易な内容だと、締め括られます。  始め、僕の全身全霊の圧縮保存の「Vice Is Beautiful.zip」を紐解く予定でしたが、既にご存知の通り冗長どころか蛇足々々々くらいのヒュドラ状態です。僕の意識下で綴られた拙筆なる修辞技法のアレソレコレドレは毎行に置き捨てたので、よろしければお探しください。全て見つけられる御仁がおられましたら、最早僕ではなく、そちらが八木です。
 続けて次へと進みたいのですが、長過ぎませんか? 擱筆した方がいいですか? 次回にしましょうか。いや、このまま行きましょう。友達がいないので語り足りません。  最早、末筆なのではと自分自身に問いかけたいくらいにダバダバとした作文をしております。僕は頑張ったんだよって、僕が僕を認めるために。これくらいの自己愛やらナルシシズムがなきゃ曲なんか拵えないですよ。「誰かに届け!」とかそんな思いは毛頭ないです。申し訳ないです。  はてさて、世に蔓延るウェブログの弥終で管を巻き続けること数千文字ですが、続きます。
06. Catch You If I Can
SUCKER PUNCH 2:FATALITY by ベス・クーパーに
 Manoさんが「90秒の覚醒剤」と評していただきました。嬉しかったです。  こちらの捩りは何ンク・某グネイル氏の半生を描いたアレです。美しき相貌のドデカ・プリオの演技が光ります。“Catch You If I Can”と題名の通りですが、実のところ僕はヴィジランテです。私刑を執行すべく、尻を蹴り上げるか、ガイ・フォークスの面を着けるか、視界を遮り棍棒を装備したりと、日中日夜イマジナリー・エネミーとの戦いに明け暮れております。クロエ・グレース・モレッツやナタリー・ポートマンやエロディ・ユンが側にいないところ以外は一緒です。僕自身が阿羅漢ぶった言い分ではございますが、僕もタブラ・ラサで��ノセントな存在であると、大口で宣える程の聖人君子ではないです。「罪のない者だけが石を投げよ」なんて言葉もありますので、僕は持ち前の当て勘で截拳道由来の全力ストレート・リードを打ち込みます。己やれ!  こちら『SUCKER PUNCH 2 : FATALITY』のラスト・ナンバーを飾らせていただきました。締め切りを延ばしていただき、さらにその締め切りの後に提出しました。その件につきましては謝罪のしようもございません。  駆け抜ける清涼感、爽やかでポップでラブ&ピースな楽曲に仕上がったと思いますが、いかがでしょう?  ジャンルは勿論、J-POPです。理由は前述の通りでございます。キーは勿論、知りません。ドレミファソラシドってどれがどれなんですかね。『おジャ魔女どれみ』世代なんで、ファ以降を知らないです。BPMは232です。曲展開は「イントロ→A1→A2→B→C1→C2→D→アウトロ」となっております。僕は映画でいうCパートが好物でして、そう言った部分を作ろうとしています。嘘です、たまたまです。勢い任せの一方通行な展開ですね。まるで乙川のようです。  イントロからハイ・テンションですね。押っ取り刀にサッカー・パンチ。今回カポタストを装着し、1音半上げでやっていきました。バッキング・パートは「x3x400 x3x200 x2x000 x2x200 | (1~3)x01000 x1x200(4)x222xx」と16分刻みで弾いてみてください。容易く弾けます。リフは知らないです。  A1はカッティングが効いてます。効いてます? 右手のフレーズが活き活きしています。悪態に拍車を掛けておりますし、ベースがブリブリと弾けたのも満足です。A2で困った時のお助けアイテム、三連符でコータローばりに罷り通っていこうとします。  Bがお気に入りでして。メロディと共にふんわりモコモコなドリーム・ポップ風です。サンバ・チックなリズムがよいアクセントではないでしょうか。ドラム・ソロを挟み加速度は自重で二乗といった気分です。BPMは変わりませんけれど。  C1は「C→B→E」ルートですが、ちょこちょこと変な音足してるので詳しくはわかりません。TAB譜作ったら貰ってくれる人いるのかしら? 要らないかしら? 自分用に作ろうかしら? ふた回し目にあるパワー・コードの「E→G→A#→B」みたいものを使いがちです。ギター・リフは半ばこんがりウンチ<©︎ダ・サイダー(CV.矢尾一樹)>——自棄くそ——気味で愉快ですね。0:47辺りに左前方で鳴る「ピョロロロー!」というお間抜けハッピー・サウンドですが、ワーミー踏みました。C2ではハーフ・テンポで落ちサビを作り、J-POPの体裁を取り繕うことに挑戦しております。リフはプリング・アンド・プリングです。プリプリですね。『Diamonds』のB面が『M』って知ってました? 度肝抜かれました。世界でいちばん寒い部屋で、心拍止まりそうです。頭抜けのブレイクが大好きです。演奏する時に思わずギターを振り上げてしまいたくなりますよね。  最終Dでは、バッキングのコードがなんか違った気がします。ここで浮遊感というか、シンガロングな雰囲気が作りたかったんですけれど、どうでしょう。ここを沢山の人々と合唱したいです。  続いて歌詞について掘り下げるようなそうでもないようなことをしていきます。筆がノリノリでして、一日で書けました。普段は、数日くらいあーでもないこーでもないと懊悩煩悶七転八倒五体投地に考えるんですけれど、勢いってありますよね。  青っ白い顔をした雀子宜しくの矮小存在が、邪魔者扱いされ、どうにも魔が差して刺傷でも企てそうな、風雲急を告げるといった面持ちのAです。三連符の誹謗で締めます。  掛詞の中傷で抽象な街を少しでも掘り下げるBですが、綴りたい文句が有り過ぎて並列表記してしまいました。お好きな方でご理解ください。「治水」は深読みしてください。  C1ではギリギリガールズに愛を込めたアレゴリーに着目していただければ嬉しいです。それ以外は珍しくストレートな歌詞ですね。読み返して恥ずかしくなっちゃいました。赤顔の余り、赤シートで消えそうです。「イエス・グッド」とはNGの対義語です。「やる気ゼロゼロコブラ」と共に流行らせたい言葉です。C2、「陰嚢の〜」の下りは語呂がお気に入っております。僕にとってのマリリン・モンローは現れるのでしょうか。  締め括りにDで僕のヴィジランテ精神を書き綴っております。「足りない」のはきっと音域です。  他にも修辞表現がございますので、お探しください。ウォーリーよりは簡単に見つかると思います。  全体的にムッツリ助平をひた隠すために労力を注ぎましたが、通しで読み返すとそれなりに一本の流れがあるように感じます。芥川龍之介すらもまともに読んだことありませんが、努力をせずに文豪になりたい、そう思っております。一人ぼっち善がりなエチュード・ソング、そう解釈してください。
 カモン緞帳!
 くぅ疲。
 もしも、僕のウェブログを眺め、「こいつは何を言っているんだ、気持ち悪い」と論旨について一考する間もなく、脳味噌無回転に匙の投擲大会に興じたとすれば、それは人としての思考力の欠如に他ならず、僕としてはしたり顔をするより他がない訳です。  僕も読み返してみたところ、何を言っているのかさっぱりわかりませんでした。思考力など何の役にも立たないのです。重要なのは大事な時に熱り勃てるかどうかなのです。  フィグ・サインを掲げていきましょう。  ファック!
 追啓 この度、空飛ぶ���パゲッティ・モンスター教に入信することと���成りました。
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yamachang5589 · 5 years ago
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B2リーグ第14節 東京エクセレンス戦
まいど!やまちゃんです✋
3週間ぶりのご無沙汰です。
すっかりブログの書き方を忘れてしまいました🤣
季節は進み、奥州は冬到来です。
言うて杜の都はまだ積雪や路面の凍結はないのですが。
一方で早くも宮城県内はインフル警報が発令されました。
どうぞご自愛くださいませ🙇‍♂️
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⬆️その間仕事で訪れた岩手県宮古市。穏やかな水面をたたえる宮古湾。
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⬆️しかし太平洋に面した海岸は絶壁に囲まれた雄々しい景観。
本題に行きましょう。
今回は長くなりますがご容赦ください。
アスフレに痛恨の敗戦を喫し天皇杯バスケのバイウィークに突入、明けた翌週末から8日で5戦の超過密日程となった我らがナイナーズ。
うち前半3戦はアウェイ、しかも西地区首位を快走する広島に、もはや目の上のたんこぶの群馬とのゲーム。
広島は1勝1敗のタイでしたが、絶対に落とせない群馬にはいいところなく敗れ早くも今季の対群馬の負け越しが決定した中でホームに帰ってきました。
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⬆️Game2の告知ボード。
今節はNPB・楽天イーグルスとのコラボデーと銘打たれ、マスコットの参戦や楽天チアと89ERSチアーズのコラボパフォーマンス、高梨投手のゲスト来場など集客に重きを置いた2戦でした。
(クリスマスに最も近いホームゲームでしたが、あまりクリスマス色はなくちょっと残念<後述>)
対戦相手は初対戦となる東京エクセレンス(以下エクセレ)。
Bリーグ統合前の協会側2部リーグ・NBDLの覇者の実績があり、統合2年目以降ライセンス都合で昨季までB3リーグでしたがベテランと若手と日本在籍が長い外国籍選手がうまく噛み合う超攻撃的布陣で再昇格、現在中地区4位ながらも13勝9敗と悪くはない成績を残している難敵です。
攻守に迷いが見られ、得点源のJTがショット不調、そのJTとダニーがオーバーワーク気味なことも懸念される状態のナイナーズがどう戦うか、注目でした。
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結果は以下の通り。
Game1(12/13):ナイナーズ95-89エクセレ(延長、4Q終了時スコアは75-75)
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Game2(12/14・ナイナーズイエローデー):ナイナーズ90-85エクセレ
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Game1は1Qから点の取り合い。
ステファンを中心に着実にインサイドで加点していくエクセレに対し、持ち前のディフェンスでターンオーバーを6つ誘発させながら内外バランスよく得点するナイナーズ。
2Qはナイナーズがさらにディフェンスのギアをあげてこれがハマり、エクセレのショットを僅か8本に抑えターンオーバーも7つ誘発させ9失点に留める中、万遍なく得点を重ねたナイナーズが34-26とリードして折り返します。
しかし3Q、ついに超攻撃的なバスケでエクセレが襲い掛かります。
残り5分半までは6-6というロースコアだったのですが、フェイゾンと丹野に連続スリーを浴びせられたまらずタイムアウト、明けた後もフェイゾンと丹野に再び連続スリーを浴びせられて逆転を許し流れを失います。
健とダニーの得点で追撃しますが他はことごとくリングに嫌われ、残り1分強でその健が4ファウルに陥りベンチに退くと以降加点できずさらに差を広げられ46-53で4Qへ。
4Q、立ち上がりにダニーのブロックショットと圭太のアタックからのバスカンで失った流れを取り戻し始めると、そうはさせまいとエクセレもフェイゾンがインサイドを攻め立て引き下がらず。
それでもナイナーズは大聖が連続得点とスティールで対抗と「殴り合い」の様相も残り6分半でチームファウル5に達し再びピンチに。
起死回生のきっかけは大聖でした。
JTとのホットラインでスリーをお膳立て、ダニーも続き再び大聖→JTのスリーが炸裂して一気に8点巻き返し逆転でオフィシャルタイムアウト。
しかし圭太が乗り切れず、スティールを許しバスカンを取ってもFTを決められず決め手に欠き、エクセレはステファンとフェイゾンにとことんボールを預け喰らい付いて一進一退の焦れる展開へ。
残り1分、ナイナーズのリードは1点、チームファウルは5つ以上。
一方のエクセレはここで圭太のペネトレイトをファウルで止めチームファウル4つ。
圭太がFTを決めきれず、丹野もスリーを外し、JTもスリーを外し。
次のエクセレ最後のポゼッションで大聖がちぎられ丹野のスリーが決まってしまい再逆転、2点差残り2.2秒でタイムアウト。
ハーフコートからソルジャーのリスタート、大聖が受けると見せかけコーナーに流れコースを作りボールを受けたダニーが、出した後切れ込むソルジャーにバウンドパス。
これが通り、レイアップが決まって終了のブザー!オーバータイムへ。
オーバータイムは追いついて勢いに勝るナイナーズがダニーのAND1と圭太のアタックで先手を取って以降、フェイゾン、ステファン、丹野の追撃を受けながらも得点を重ねて逃げ切り勝利を掴み取りました!
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⬆️×2 「魂込めた」値千金の4Qブザビ同点レイアップを決めたソルジャーがMVP!
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⬆️ヘッドコーチ賞はオーバータイム含めプレータイム43分強、4ファウルで踏みとどまりまさに大黒柱として懸命に戦い抜いたダニーが受賞!
Game2も「殴り合い」になりました。
出だしから果敢にアタックしスリー1本含む3連続得点を挙げた健のナイナーズに対し、樋口、丹野、フェイゾンで襲い掛かるエクセレで火ぶたが切られ、1Qは25-28というハイスコアゲームに。
ただ、細かく見ればナイナーズはアタックしファウルをもらうもFTを13本中9本決めるにとどまる一方でエクセレは高いショット確度で決めきる(FG率50%、FTは2つ確実に)展開でした。
2Qはスリーの打ち合いでQ間スコア17-17の同点、ナイナーズ3点ビハインドで折り返し。
3Qの出だしに田口の連続得点を許してしまいますがダニーと圭太が果敢に攻め続けて喰らい付き、健がファウルトラブルに陥ってもソルジャー、大聖、そしてカーズーがカバーし合ってエクセレの攻撃を凌ぎスリーを一本も受けないことに成功、残り1分に圭太のスリーが決まり同点、FT��突き放されるもソルジャーの連続得点で一気にひっくり返し68-66で4Qへ。
4Qは死闘でした。
4点リードしていた残り7分半、フェイゾンがバスカンの際JTはこの日最初のファウルだったのが、エクセレのタイムアウトを挟みわずか1分の間に2つもファウルを重ね、さらに判定異議でテクニカルも追加され一気に4ファウルに陥ります。
ファウルの相手が全て同じフェイゾンだったので、はめられてしまったのかもしれません。
テクニカルはエクセレベンチにも与えられた為に相殺され追加のFTがなかったのは不幸中の幸いでしたが、キレてしまったJTはベンチに退きバスカンのFTを決められピンチに。
しかし替わって出た弘樹が奮起してくれました。
JTと同じことはできなくても、身体を張ってビッグマンと対等に戦う持ち味を発揮し流れを渡しませんでした。
オフィシャルタイムアウト前にダニーが得点とブロックショットでチームに勢いを付け、明けた直後にフェイゾンのツーを許すもすぐにソルジャーがスリーで押し返したのも大きかったです。
その後互いにチームファウル5つとなりFTを決め合う中、エクセレは丹野とフェイゾンが1本ずつ落としたこと、一方のナイナーズは以降逆に全て決めきったことが最終的に命運を分けました。
加えて、3点リードの残り11秒に圭太がレイアップを決めきれずステファンのリバウンドから丹野に繋ぐ速攻をソルジャーが読みスティールしドライブ、それをファウルで止められ得たFTをきっちりと決めて勝負あり。
クロスゲームを制し連勝を飾りました。
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⬆️24得点(スリー4/5、ツー3/5、FT6/7)4リバウンド3アシスト2スティールと大車輪の活躍で連日のMVPに輝いたソルジャー!
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⬆️ヘッドコーチ賞は15得点(スリー2/4、ツー2/5、FT5/8)4リバウンド6アシスト2スティールと貢献した圭太!
2戦共に持ち味のディフェンスが機能したとは言えず、本当に苦しいゲームでした。
特にGame2はエクセレのペースに付き合ってしまい、らしくありませんでした。
そんな中でも互いにカバーし合って戦い抜き連勝したことは必ずチームにとってプラスになります。
スタメンを勝ち取っている翔太、ダニーとJTを補佐する役目を全うしている弘樹、流れを変えるいいアクセントをつけられ、ポテンシャルを秘めるカーズー。
既に9敗してしまっている大きな原因の「人任せなプレー」の数々が、少しずつでも「ONE TEAMなプレー」に変わっていくことができるなら、もっとクロスゲームを制することができるのではないか?
そのポジティブな変化の片鱗を感じ取ることができた2戦でもありました。
まだまだこれから!
次節も難敵、アウェイでFE名古屋との2戦です。
タフに戦った選手たちはまずゆっくり休んで欲しいです。
休んだ後はしっかり準備し、勝って帰って来てくることを心から願うばかりです。
我々ブースターも今節のような後押しとなる素晴らしいブーストを継続して行きましょう!
余談。
クリスマス色があまりなかった、と冒頭で述べましたが。
Game2の試合後、グッズ5000円以上購入先着100名対象のクリスマス抽選会🎄🎁がありましたよ🤗
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⬆️抽選のドロワーは左からカーズー、秀岳、圭太の3名でした!
圭太が引いた俺氏の結果はお察しください🤣
また、チアーズのみんなもパフォーマンスの一部がサンタコス🎅でした💮
その赤ずきんのようなかわいさは俺氏の心のファインダーに永遠にしまわれることでしょう←
続きはツイッター&インスタグラム写真班のみなさんのお写真で!←←
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monogatanote · 6 years ago
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K.テンペスト2019 に取り組むにあたって
K.テンペスト2019が始まります。 2019年5月16日から19日までまつもと市民芸術館の特設会場、5月22日~26日は東京芸術劇場のシアターイースト、6月には海外公演も行われます。 https://www.mpac.jp/event/drama/28486.html http://www.geigeki.jp/performance/theater206/
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演劇を始めたばかりの頃、観客としてこのお芝居の初演を観ました(初演の初日の1番チケットで観たのはちょっとした自慢です)、今は俳優として舞台に立っています。とてもとても嬉しい事です。
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K.テンペストでは【挿入】として、テンペスト本編に加えて様々な物語のかけらが挿入されます。 これはその時に僕が考えたとりとめのないメモです。捨てるのもなんだか勿体ないので記録しておきます。 稽古前や稽古中や稽古後に色々考えたことも含まれています。
※本編と必ずしも関連するものではありません。自分向けのメモで、「こんなこと考えてるんだねー」程度のものだと思って頂ければ。
■巻貝
10コの巻き貝があればそのうちの9割は右巻き。だいたい人の利き腕(右利き)の割合と同じ。
同じ巻き方向同士でしか交尾できない。左巻きで生まれた貝は寂しい思いをすることになる。
■500歳の貝
動物個体の中では世界最高齢の生き物は、アイスランドで捕獲された507歳の二枚貝。発表時に貝は死んでおり、ちょっとした騒ぎになった。が、そもそも貝の年齢の調査は別の場所の研究室の顕微鏡で数える必要があり、陸へ持ち帰るために船上で凍らせて殺す必要があった。貝の殻から海洋の気候変動の記録が得られる
■タカラガイ
昔は貝がお金の代わりだった。お金が関わる漢字に貝編がはいっているのはその由来。「財」「賊」「賦」など。タカラガイが使われた。
■ダーウィン
宇宙論、進化論、心理学、哲学、アートで活躍する人に、「あなたのお気に入りの、深遠で、エレガントで、美しい説明は何ですか?」と訪ねたところ、もっとも多かった回答は自然淘汰の「ダーウィンの進化論」。
■脳
アインシュタインの脳は、死後に家族の許可なく彼の体から取り出され、40年間研究に使われた。分割されて研究者たちに分けられたため、すでに全体は残っていない
直近30秒の記憶しかできなくなった人物、通称「HM」と呼ばれた人物がいた。2008年、彼は死亡した。2009年、彼の脳はスライスされその模様はネットで生中継された。
耳が不自由な人もそうでない人も、脳の左半球を使って言葉を処理する点に変わりはない。
情報と感情が組み合わされた記憶は定着しやすい
吃音(どもり)患者が他の人と一緒に歌うと、「合唱効果」が働き、どもらずに歌うことができる
腕や足を切断した人の約60パーセントがあるはずの無い幻の腕や足(幻肢)を感じる
腐った食べ物のように生まれたときから脳が認識できるにおいがある
心理学者のマーティン・セリグマン曰く、幸福の三要素は「快楽」「没頭」「意味」
アルツハイマー病患者にとって、記憶に長く残りやすいのは言葉よりも音楽
■夢
ジョーゼフ・アディソンは、夢を見ている時、人間の精神は肉体を離れ、それは同時に劇場であり、俳優であり、さらに観客でもあるとの見解を述べている
イギリスの詩人、コールリッジは、目覚めている時にはイメージが感情を抱かせ、夢の中では感情がイメージを抱かせると書いている
アルゼンチンの作家、ホルヘ・ルイス・ボルヘスは、夢こそがすべての文学の中で最も古くて複雑なジャンルであると言っている
フランケンシュタインの話は夢の中で思いついた
睡眠薬を服用することで増える睡眠時間は約11分
■わたし
シュレディンガーの猫で有名な物理学者エルヴィン・シュレディンガーは、『なぜ私は私なのか』という思考実験をしている。
「アルプスの山岳がよく見える岩に君が座っていると仮定しよう。君が存在する幾千年もの以前から、それはずっと変わることなくそこにあった。しばらくのちに君はもはや存在しなくなるであろう。それでもその林や岩や青空は、君がいなくなったのちも、幾千年も変わることなくそこに存在し続けるであろう」
「おそらく百年まえにも誰かがこの場所に座り、君と同様に敬虔な、そしてもの悲しい気持ちを心に秘めて、暮れなずむ万年雪の山頂を眺めていたことだろう。『彼』も君と同様に父と母から産まれた。彼も苦痛と束の間の喜びとを感じた。はたして彼は、君とは違う誰かと言えるのだろうか。「誰か他の者」と君は、明瞭な科学的相違があるものなのであろうか。もしアルプスの風景が100年前も今も同じものだとしたら、いったいなにが君と他の者と違うのだろうか。彼は君自身、すなわち君の自我ではなかったのか。
スコットランドの哲学者トマス・リードは言っている。
「私の脳がその本来の構造を失い、その何百年か後に全く同じ素材で同じものが制作された場合、その存在は私と言ってよいのでしょうか。またもし私の脳とまるで同じものが二つ,三つと作られた場合、そのすべてが私なのでしょうか、つまりそれらすべては一つの同一の知的存在なのでしょうか」
これは「なぜ私は私なのか」問題と言われている。シュレディンガーは「通常の理性では信じがたいことかもしれないが」と前置きした上で、梵我一如(ぼんがいちにょ)の考えを支持した。
『私は全世界である』
「われは東方にあり、西方にあり、地上にあり、天上にあり、われは全世界なり」
「SF小説『銀河ヒッチハイク』において、スーパーコンピュータ『ディープ・ソート』に「人類、宇宙、すべての答え」を訊ねる場面が出てくる。コンピュータが750万年かけて出した答えは「42」。唖然とする人々に対してコンピュータは答える。
「何度も徹底的に検算しました。まちがいなくそれが答えです。率直なところ、みなさんのほうで究極の疑問が何であるかわかっていなかったところに問題があるのです」
SF作家の伊藤計劃(いとう けいかく)は「人とは物語である」と書いた。
「脳の「意識」は、出来事を「記憶」としてとりまとめるために存在する。意識的、或いは無意識が行ったことを系統だった一連の出来事として「認識」し「記憶」して脳の図書館に仕舞いこむために存在する」 「人間の脳は、現実を物語として語り直すために存在する。人は誰もがひとつのフィクションである。われわれの意識は、魂は、現実をひとつの物語として記憶するために存在している。そして、いったん物語として記憶された現実は、当人の生のみならず、他者の生へも波及し、影響を及ぼしてゆく。母の作る朝食の味すらもひとつの物語であり、舌はその物語を受けとめて個人の一部となる」
■環世界(かんせかい)
我々は人間の知覚でしか物事を計ることができない。同じ様に、他の生き物も、その生き物が持っている物差しでしか世界を見ることができない。
ダニの一種、マダニは木の上で獲物を待つ。哺乳類が通った��落ちてきて血を吸う。マダニにとって意味のあるものは哺乳類の体温と匂いを感じるセンサーだけ。つまりマダニにとっての世界は匂いと体温の有無だけが実在する世界と言うことになる。マダニは獲物が木の下を通るまでずっと待つ休眠状態で待つことができる。1年でも10年でも休眠ができる。時間の感覚そのものが我々とは根本的に違う。
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kandaanimalhospital · 6 years ago
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5月1日ですが
4月29-30日に軽井沢に行って来た!という前田のブログです。
一度は行ってみたかった、愛犬家の聖地、軽井沢にテチ男とアシカを連れて一泊二日で行って来ました(^^)
8時半に家を出発し、
砺波インターから車で3時間半、
3度のおしっこ&散歩&給水休憩を挟んで、
軽井沢に着きました。
駐車場に駐めて、持参したシーザーをお皿に盛って、青空ランチ。
普段は、ベッツプランのセレクトスキンケアを食べてますが、すぐ食べさせたい時や旅行の時は、シーザーを持っていきます(笑)
旅行中もなるべくいつもの時間にあげるようにしてます。
これなら秒殺です!
2人を連れて、いざアウトレットへ出陣。
リュックタイプのキャリーで行ったんですが、テチ男は予想通りギャン吠えなので、キャリーにイン、アシカはリードで歩いてもらいました。
抱っこなら一緒にどうぞ◎のお店がたくさんあるので、アシカを抱えて見て回りました。
アウトレットには、こんな感じのドックランもありました♡
楽しそー!残念ながら、ドックランに慣れてないアシカは、入れず(泣)
記念にパチリ。
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軽井沢に行ってみて思ったことは、
来ているわんちゃん達のお行儀の良さです。
話によると、
小さい頃から、飼い主さんは、何度も何度も色んな場所に連れてって、人や犬や場所に慣れる練習しているそうです。
なので、究極の場慣れ!
そういう、努力の賜物だそうです。
はぁ〜(u_u)勉強になりました。
残念ながら、2日目が雨だったので、車で待っててもらう時間が長くなったので、
ちょっとかわいそうでしたが、
晴れ間を見つけては、お散歩してました。
というわけで、帰宅後、私も犬達も疲れ果てて寝てしまったわけです(笑)
馴れないなりに、テチ男もアシカも本当よく頑張った2日間でした。
軽井沢、良いところですね♡
ぜひ、また行きたいです。
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carguytimes · 6 years ago
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室屋選手3連覇ならず。「怪物」ホール選手が覚醒!?【レッドブル・エアレース2018 千葉】
5月27日(日)に千葉市幕張海浜公園で、レッドブル・エアレース2018 千葉大会の決勝が開催された。当日、海からの風は穏やか。だが、徐々に強くなる予報が出ている。 【ラウンド・オブ・14】 ノックアウト方式の対戦で、各Heatの勝者7名と敗者の最速1名が敗者復活でラウンド・オブ・8へ勝ち上がる。 【Heat1】クリスチャン・ボルトン vs ピート・マクロード ボルトン選手、翼とボディカウル接続部の改良に加え、テクニシャ��西村氏が強く意識する「機体バランス」のとれた機体で安定した飛行を見せ57.003と予選タイムを0.17秒削る。対するマクロード選手は、ゲート6からハイGターン(ゲート7〜8)の旋回をコンパクトにまとめるとここで1秒近い貯金を作り、56.191で逃げ切った。 【Heat2】ニコラ・イワノフ vs マティアス・ドルダラー イワノフ選手、ノーペナルティで飛行して、57.671。一方のドルダラー選手はハイGターン後のスラロームで差をつけた。56.688という予選タイムにも迫り、ラウンド・オブ・8に勝ち上がる。 【Heat3】マルティン・ソンカ vs ファン・ベラルデ お互いをリスペクトしている両選手。2戦続けて機体(エンジン)ペナルティを受けているソンカ選手、調整動作の少ないスムースな飛行で56.688と予選タイムを0.23秒上回る。ベラルデ選手も56.722と0.13秒削ったが、0.37届かず。ベラルデ選手は敗者復活の最上位となり、後続を待つ。 【Heat4】マット・ホール vs 室屋 義秀 ホール選手、ここで本大会のファステストラップ55.529を叩き出し室屋選手にプレッシャーを掛ける。室屋選手が移動中に知らされたマット・ホールのタイムは、室屋陣営の予想より1秒速かった。しかし、体調も機体も調子が悪くなかったので、勝つことしか考えていなかった。 そしてVTMの引き起こしの際に、エレベーター(水平尾翼の可動部分)を0.2〜0.3度余計に動かしてしまった。結果、最大12.4Gを記録し即時DNF。室屋選手の千葉での初戦敗退は4年目にして初の事であった。決勝当日垂直尾翼を交換した事で筈かに機体のバランスが変わり、競技会場までの飛行の際に体が補正を掛けてしまい、VTMの引き起こしの際、操縦桿を僅かに大きく引いてしまったのではなかろうか。 【Heat5】ペトル・コプシュテイン vs ミカ・ブラジョー ペトル選手56.864と自己の予選タイムを超えるタイムを記録する。しかし、ブラジョー選手は2つ目のTVMで頂点からコンパクトに回り、降下Gを使った素早い加速で56.693と僅差で突き放した。 【Heat6】フランソワ・ル・ボット vs カービー・チャンブリス 予選13位のル・ボット、自己の予選タイムより速い56.703で飛行すると、予選2位のカービー選手は最初の区間で後れをとる。そして、ハイGターンの侵入でインコレクトレベルのペナルティ:+2秒。挽回して58.567でフィニッシュ。1.884もの差がついてしまう。予選の時、ペナルティ抜きだと0.8秒しかない2位と13位のタイム差。ミスは絶対に許されない。 【Heat7】ベン・マーフィー vs マイケル・グーリアン 公式練習では10位-7位-12位とルーキーとしては健闘していたマーフィー選手だが、予選タイムはペナルティを抜いてもグーリアン選手と2.5秒以上の差がある。このラウンド、自己ベストに迫る57.560を記録するが、2秒:ペナルティ1回分のタイム差は今のグーリアン選手に充分な余裕。ハイGターンまでは僅差だったが、そこから引き離しで56.422。グーリアン選手が勝ち抜ける。予選上位の選手が3名も敗退する波乱は最近にない展開となった。 【ラウンド・オブ・8】 およそ1時間のインターバルを挟み、ラウンド・オブ・8が行われる。ラウンド・オブ・14の開始時には気にならなかった風が少し強くなる。 【Heat8】マティアス・ドルダラー vs マイケル・グーリアン 実は時差ボケと風邪気味でハンガーでの表情もやや冴えなかったドルダラー選手。1度目のVTM直後ゲート4通過時の高度違反(TooHigh)と、 ハイGターン前のゲート6でインコレクトレベルと2度(+4秒)のペナルティで59.845。グーリアン選手は4秒の貯金を使いエンジン負荷を掛けずに57.515。2.33差で勝ち上がる。 【Heat9】ミカ・ブラジョー vs マルティン・ソンカ 昨年デビューのブラジョー選手、ラウンド・オブ・8進出は珍しくなくなったが、突破は未だ無い。今では唯一となったMXS-Rはモノコック構造の機体で軽量などの改造は難しい。が、スラロームではしなる主翼が武器となり、タイムを稼ぎ出す。56.694と自己ベスト近いタイムを刻むが、ソンカ選手は56.132と今日イチのタイムをここで叩き出した。 【Heat10】フランソワ・ル・ボット vs ピート・マクロード ル・ボットは果敢に攻めるが、ハイGターンの際に小回りをし過ぎた事でスピードを殺してしまい、57.226にとどまる。マクロード選手は手を抜くことなく56.002とこのラウンド最速のタイムで勝ち上がった。 【Heat11】ファン・ベラルデ vs マット・ホール ベラルデ、スラロームでリズムが悪く機体が上下してしまい57.578にとどまる。2回目のVTMで失速気味となり伸び悩む。ホール選手はスラローム部分の繋がりが良く、56.29 とベラルデ選手を大きく引き離した。 【ファイナル4】 風の強さはあまり変わらないが、気温が下がる:空気抵抗の低い機体の選手がより有利になる。機体の開発が進んでいるといわれている4名(機)の中では、マクロード選手にとっては一層の無理を強いられそうだ。また、飛行はラウンド・オブ・8の勝ち抜け順なので、前に飛ぶ選手の方が有利といわれている。 グーリアン選手、3戦連続ファイナル4進出の安定感を見せて56.695で暫定トップに立つ。ソンカ選手、序盤リードしながらもハイGターン前のゲート7でインコレクトレベル!これではグーリアンを越えらない。58.443で2位につける。 マクロード選手、ゲート7で動きだしが早過ぎ、インコレクトレベル!ソンカ選手も越えられず58.639。グーリアン選手の2位以上、ソンカ選手の表彰台が確定。不利と云われる最終飛行者ホール選手、乾坤一擲のフライトはハイGターンだけで0.8秒近いタイムを稼ぎ出し、56.376で逃げ切った! ホール選手にとってはカンヌに続いて2連勝でチャンピオンシップでトップに立った。また、通算6勝目で室屋選手(5勝)を抜いて、現役2番目の勝利数である。過去に室屋選手が「2人の怪物」と呼んだうちの一人。16年末の不翻意な機体乗り換えから1年。遂に怪物が覚醒した(もう一人の怪物は最多勝で現解説者のポール・ボノム氏)。 2位のグーリアン選手は開幕戦の優勝の後、2戦連続での2位。チャンピオンシップのトップは優勝回数でホール選手に譲ったが、ポイントでは36で並び依然としてポイントリーダーの座を死守している。 室屋選手はノーポイントだが、3位を守った。但し、昨年最期迄チャンピオンを争った最強のライバル、ソンカ選手が同ポイント(19pts)で並んだ。 次戦は、6/22,23ハンガリーのブダペスト。ドナウ川上に掛かるセニーチェ鎖橋の下をくぐってスタートする伝統のコースで開催される。 (川崎BASE) あわせて読みたい * 「シリーズ優勝のため、ホール選手を倒す!」室屋選手の決勝前レポート【レッドブル・エアレース2018 千葉】 * 室屋選手は3位を獲得も、決勝初戦は強敵との対決に。予選は好調グーリアンが制す【レッドブル・エアレース2018 千葉】 * フリープラクティス2・3も接戦模様。室屋選手の意気込みは?【レッドブル・エアレース2018 千葉】 * 室屋選手は5位発進。各選手のタイム差が近い接戦の様相【レッドブル・エアレース 2018 千葉】 * チャンピオン室屋選手、3連覇の意欲を語る【レッドブル・エアレース2018 千葉】 http://dlvr.it/QVZLbJ
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astavt-eretah · 5 years ago
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ソウル・ラメント
1  綺麗なものが好き。璃々は思う。意志を持たないものは美しい。人は、写真になると美しいが、絵になるともっと美しい。  璃々はジアゼパムを一錠、シートから取り出して、水で飲む。人が薬を求めるのも、自らの意志を剥奪したいからじゃないかしら? 人がお酒を飲むのは、何かを得たいからじゃない。脳細胞を殺したいからだ。明日明後日のことより今日や今が美しいのは、それが失われるものだからで、過去が美しいのは、それが失われたものだからだ。過去は、意志を持たない。それ故に尊い。本当は、失われたと思っている過去が私たち自身なのではないか? 私たちは無機物に帰りたいと思っている。失われたものこそが、本当は永遠。私たちは過去へ過去へと帰りたいと思っている。それが出来ないから薬を飲む。あるいはお酒を飲む。  ジアゼパムをもう一錠。今度は噛んで飲む。甘味のなく、苦い、ラムネのような味がする。それを飲み下すと、璃々は煙草に火を着けた。  璃々の緩く閉じられた唇からメロディが漏れる。部屋の真ん中に置いたツイン・リヴァーブからジーッというノイズ音がずっと漏れている。彼女は本当は、ツイード・カラーのアンプ、ベースマンや、フェンダー'57デラックスの見た目が好きだったのだけど、無骨で、どこか可愛らしい、黒いツイン・リヴァーブの見た目には、何故か頬ずりをしたくなった。そこから出てくるサウンドが青く柔らかな波を保っていることも、彼女がツイン・リヴァーブを好きな理由だ。  外では淡く、白い雪が降っている。部屋の中は暖かい。彼女は時々愛の世界にいた。音楽を聴いているとき、画集の頁を何の気なく捲っているとき、突然それは訪れる。信じることのセンシティブさ。「誠実さ」という言葉が、普段の璃々は嫌いだった。それは透明なフラスコの中でただよう透明な気体のように、ラベルに拠ってしか識別出来ないものだった。例えば、ある芸術作品が高値で売れるのは、それを作った芸術家が制作に際してとても「誠実」だったからだろう。そうでなければ……璃々は思う……一番美しいのは、どう考えても自然の造形だし、そして工場生産のレディメイドだ。ゴッホの絵が高価なのは、ゴッホが狂気と言えるほど誠実に絵を描いたからだ。あるいは、そう信じられているからだ。人はそこにある美しさそのものよりも、絵に込められた思いに感情移入しがちだ。「思い」なんて見えやしないのに。ねえ、……璃々は誰にともなく語りかける……全ては愛によって描かれている。この世界の全ては。どんなイラストだって。贋作だって。……そう思いながら、璃々は、物ごとの、普段とは違う側面を見ている。あるいは普段とは違う場所から物ごとを見ているように感じる。  璃々は膝に乗せていたギターに目を落とす。シングル・カッタウェイのホワイト・ファルコンで、ビグズビーのアームが付いている。真っ白だったボディとヘッドをシーフォーム・グリーン(初音ミクの髪の色)に塗装し直して、元は金色パーツだったものを、全て銀色のパーツに交換してある。とっても美しい、愛おしい愛おしいギター。アンプの前に座り込み、ギターを抱いていると、何かに守られている気がする。璃々はどんなに長くても二週間に一回は弦を交換する。使っている弦はロトサウンドだ。一番、ぴんと張り詰めた、きらびやかな音がする。それなのに耳障りじゃない。張り詰めてはいるけれど、その中に、太い、柔らかさがあるような感じがする。元はアーニーボールを使っていたのだけど、友人の入谷からロトサウンドの存在を教えてもらって、それ以来、ずっと気に入って使っている。プロのベーシストをしている友人の間宮も、ロトサウンドを使っていて、入谷も元は間宮にロトサウンドの弦を教えてもらったのだそうだ。  璃々は三弦を軽く引っ張る。弦が少し錆びている。璃々は少し錆びかけた弦の音も好きだ。それ以上錆びると、弦が「死んだ」状態になるのだけど、錆びきってしまう前の特有の、少し丸く、同時に擦れたような音も、璃々は好きだった。それからロトサウンドの弦が好きなのは、張ったばかりの時の音が、他の弦に比べてギターに一番馴染んでいるように感じたからだ。 §  僕は単調なドラムマシンの音に合わせて身体を揺らしていた。廉価なドラムマシンなので、四拍子の音しか鳴らない。四拍子のリズムに三拍子のギター・リフを乗せたりするのは楽しかった。でも今は、ただ単に、ドラムマシンの音だけを鳴らしていた。リズムは多くを教えてくれる。僕たちの身体の中にある、根源的な「生」とはリズムだ。音楽を聴けること、踊れることは有機的生命体の特権だと、大好きな小説の一節に書いてあった。そして、生命が音楽を作るのではなく、生命とは音楽の副産物なのだ、とも。……リズムが胸の奥で身体と同調して、疼き始めると、僕は傍らに置いてあったテレキャスターを手に取る。  僕はリズムに合わせてコードを繋げていった。ギターの六弦全部を使って。不穏なコード、美しいコードを次々と。C7-A7-Ddim7-B7-Edim7-C#7-B7-G7。それから、四弦を押さえたDコード、スライドさせてE、Dコードから中指を外してF#m、開放弦を使ったB7、再びD、E、そしてC#m7、A、G#7、F#m、B7、そしてまたDに戻る。D-E-F#m-B7-D-E-C#m7-A-A-G#7-F#m-B7。美しいコード進行を見付けることは、新しい花を咲かせることに似ている。心の底から指先を伝ってコードの花は咲く。  多分、教則本には書かれていないような、定型を外れたコード進行だろう、と思った。僕にはコードの知識が殆ど、全くと言っていいほど無かった。本当はいろんな音楽の知識を身に着けたかったのだけど、僕の灰色の脳細胞は、まず体系立った基礎というものを全く受け付けなかった。何も勉強することなく、瞑想するように、あるいは泳ぐようにギターを弾けたら、どんなにいいだろう。  璃々は窓の外の青に擦れた空を見る。空は、遠いとは言っても壁なのだ。私たちは部屋に閉じ込められているだけでなく、地表という監獄に閉じ込められている。それでも、自由に限りがあるなんて誰が決めたのだろう? 璃々は、決まり事を嫌っていた。決まり事通りの、決まり切った結果、と考えると恐ろしくなった。  僕はこの頃、声が出にくくなった。声というものは、年齢や、筋力よりも、その時々の身体や感情の状態に、大きな影響を受ける。強ばった身体からは、伸びのある声が出ないし、憂鬱な心からは灰色の声しか出ない。僕は今、軽い絶望を抱えているような気がしていた。多分年齢の問題ではないだろ���。僕は32歳だ。それはとても素敵な年齢だと思う。僕は歌うことが好きだ。と言うより、歌うことが生きることだ(書くことや、音楽を聴くこと、ギターを弾くこともまた、生きることだけれど)。今はまだ、若い頃と全く同じように歌えるけれど、歳を取って、歌えなくなるかも知れない、という不安を、僕はうっすらと抱えていた。でも、例えばビョークは50歳を超えても、エモーショナルな、人を惹き付ける、そして幼女のようなとも、老女のようなとも付かない、不思議な震えるような声で歌っている。あんな風になりたい、と僕は思う。心の底からの感情を、歌声に満遍なく滲ませられるように。 §  僕は白い薬を飲んで待っていた。近頃では薬もあまり働かない。コリシディンの瓶がデスクに並び、MacBookが真空管の樹林に囲まれているように見える(コリシディンの瓶は、スライド・ギターを弾く時に使用する人が多いのだけど、僕は今のところスライド・ギターには興味がないので、溜まった瓶は全て地下一階の楽器屋『サクラメント』に引き取ってもらっている)。ディスプレイではカーソルが点滅し続けている。片言の点滅。そこに言葉を乗せて、僕は言葉をスウィングさせる。スピーカーからはルー・リードの、チャンスを掴んだ瞬間のような人の、また死を垣間見てきた人のような、苦い声が拡がり、空間に線を引いている。こんな歌だ。 Teenage Mary said to Uncle Dave I sold my soul, must be saved Gonna take a walk down to Union Square You never know who you're gonna find there You gotta run, run, run, run, run Take a drag or two Run, run, run, run, run Gypsy Death and you Tell you what to do  ペリエを入れたグラスに口を付ける。ぬるい。湿地林の植物の樹液のような味だ。(食堂の方で花が咲くような気配がする。)僕は椅子の傍に置いたギターアンプの電源を入れる。フェンダーの、出力の低い真空管ギターアンプだが、音は素晴らしい。アンプの中にはパルスが溜まっている。電源を入れるとパルスがふわっと飛び出す。パルスは波となり、僕の部屋を満たす。ギターを弾くとはそういうことだ。数秒経って、アンプから目覚めた祈りのようなノイズが鳴り始める。この数秒間が好きで、僕は真空管アンプを使っているのかもしれない���他に、デスクの端にクリーム色の小さなトランジスターアンプを置いてある。そちらからは、もっとガチャガチャと、チープなプラスチックのおもちゃみたいな音がする。僕はどちらも好きだ。  テレキャスターを手に取る。「つまり、この重さなんだ」というように、僕の身体に、それはすっぽりと収まる。チェリー・バーストのアメリカン・デラックス。アンプの音量を最大にし、ギターのヴォリュームを絞って、リア・ピックアップに合わせ、セルロイドのピックを手に取る。GコードとCコードを交互に弾く。黄色く、空間の粒子が弾けるような音がする。細かな金属片が空中に拡がっていく。Dコードを交ぜる、とGコードが暗く響くようになる。Dコードは金色に青を散らしたような音。アメリカン・デラックスは銀の鈴を弾いたような音がする。普通、テレキャスターはもっと、ガラスのような音がするものだと思うのだけど。 §  優しい気持ちを共有出来ることは本当に本当に稀だ。私は時々ファンタジーの中に生きている。様々なファッションがモノクロに、平坦になっていく。全てが絵みたいになっていく。現実の世界はモノクロなのに、絵の中は胸の内から笑いのさざ波が広がってくるほどにカラフルだ。  初めは僕がバンドを作りたかった。そこで間宮と璃々を誘った。でも僕のギターの腕前(付け加えればヴォーカルの技術も)は十年間少しも上がらなかった。間宮はベーシストを本業とするまでになったし、璃々は様々なスタイルのリズム・ギターやギター・ソロを弾けるようになった。でも、妙なことに、間宮と璃々は、僕の不器用さ自体を評価してくれているみたいだ。  入谷には独特のセンスがあった。こんなことを言うと彼は嫌がるだろうけれど。彼は細かい周期での躁鬱病者だった。それに加えて、大きな周期での躁鬱もあった。彼は薬を必要としすぎていた。彼は誰の影響も受けなかった。あるいは、良い影響だけを貪欲に吸収していた。彼は夢想家だった。しかし殆どの時間、彼は夢見ることが出来なかった。最も暗い場所からの静かな叫び。それは誰の耳にも届かない。だが稀に、心の一番深い場所からの声を形に出来る人がいる。それが彼だ。もちろん彼は否定するだろうけれど。  彼はいつも、雨が降るような音がする。 2  僕は薬を飲んで待っていた。その間にテレキャスターと、赤いエピフォン・カジノのチューニングとオクターブ・チューニング、ネックの調整と弦高調整を終わらせる。弦交換をしようと思ったけれど、やめた。まだ張り替えて三日しか経っていない。  ツイン・リヴァーブの上に置いた飲みかけのコーヒーカップに手を伸ばす。冷たい。飲んでみて、僕は喉が渇いていたことに初めて気付く。  冷蔵庫を開けて、緑色の瓶に入ったペリエを瓶のままで飲んでいると、ドアベルが鳴った。ドアを開けると、紫色に発光する煙を背景にして、璃々が立っていた。白いハードケースだけを黒い手袋を嵌めた手に持って。コーラルピンクのダッフルコートに同色の口紅を付けて、ケースが重かったのか頬が上気しているのに、おそろしく冷たい眼付きをしている。一瞬、その眼を覗き込むと、覗き返された。その眼が少しだけ細められる。それから、彼女は唇だけで、にっと笑う。眼の色が、黒から深い青に変わったように感じる。 「こんにちは、入谷くん。元気そうね」 と、少し擦れた声で囁くように言う。彼女の声は暖かく響く。 「うん。どうぞ、璃々」  僕は少しだけ仰け反った格好で、ドアを押さえながら言う。  璃々は部屋の中に入ると、ギターのケースを床に置き、コートを脱いで、ソファの背にかける。コートの下には、薄い灰色の、オーバーサイズの、まるでパジャマみたいなスウェットを着ていた。璃々は襟の中に入れていた長い髪を、両手を使って引き出した。  彼女は小さくハミングしながら、すぐさまギターケースを開き始めた。ギターのネックを持ち上げながら、思い出したように、テーブルの上に置いたペリエの瓶に目を遣って、 「それ、入ってる?」 と言う。 「僕が今飲んでたやつだけど」 「ちょうだい」  僕がペリエの瓶を璃々に渡すと、彼女はスウェットのポケットからピルケースを出して、中に入った小さな白い薬を一錠口に含み、瓶のままのペリエで飲み下した。それから、もう一錠飲むか、迷うように首を傾げたけれど、結局ピルケースをポケットに戻した。僕の方を見て、 「ねえ、入谷くん。私たちは不安を飼っているよね。何だかナイーブな部分での共感みたいなものを、今感じるの。錯覚ではないと思うのだけど」 と言う。僕は、いつもの癖で、壁に凭れて立ったまま、璃々を見下ろしていた。客人が来ると、それがどんなに親しい誰であれ、僕の思考は変化した環境に適応するまでの間、停止してしまう。「共感」と言われて「そうかな」と僕は小さく呟く。璃々は、 「不安というのは、本当の美しさの裏返しじゃないかしら? 美しさは本質的には一つだと思うのだけど、私たちはそれを、そこから切り離されたものとしてしか感じられないのではないかしら?」 と言って、愛おしそうに青いホワイト・ファルコンを手に取る。 「故に孤独は美しい。あるいは美しさの唯一の現れである。そう思わない?」  僕は黙ったまま、俯いた璃々の眼を覗き込んだ。錯覚ではなく彼女の眼は青みがかっていた。一度眼を瞑り、開くと、彼女の瞳には、確かな、鋭い理性が宿っていた。  僕はコーヒーを沸かそうかと考えたけれど、ギターを眺めていると、何故だかワインを飲みたくなってきた。  僕が赤ワインのボトルをワインセラーから出してきて、テーブルの上に置くと、それを横目で見ていた璃々が、今度は満面の笑みを浮かべた。  ワイン・グラスが無いので、普通のグラスを二つ出して、栓を抜いて、なみなみとワインを注いだ。一つのグラスを璃々に渡し、僕は自分の分を一気に半分ほど飲み干した。璃々が「薬あげようか?」と言うので、一錠貰い、ワインで流し込んだ。頭の中にじんわりとした紫色のものが拡がる。やがてそれは藍色になり、明るい水色になる。  僕はテレキャスターを手に取った。  璃々はワインを一口飲むと、グラスをツイン・リヴァーブの上に置いて、ギターのケーブルを、アンプの右側のプラグインに差し込んだ。  僕は左側にケーブルを差し込んで、ヴォリュームと音色を調節した。頭の中で器楽隊のパレードのような緑色の耳鳴りが鳴っている。僕はそれに合わせて、まずCのコードを弾いた。璃々がまるで砂漠に舞う青いラメのような乾いてカラフルなストロークを織り交ぜる。僕たちは顔を見合わせて微笑み合った。璃々は座ったままで弾いている。僕は緑のストラップを肩にかけて、壁に凭れて弾いている。段々指先が勝手に踊り始め、自分たちが弾いているのか、アンプが勝手に空間的なタペストリーを織り成しているのか分からなくなってくる。頭の中で色のない虹が渦巻いて、視界に透明な雨が降ってくる。  空白。璃々は膝の上に置いたギターに折り重なるようにして眠っている。アンプからフィードバックの単調な音が流れ続けている。空白。僕は立ったままで煙草を吸っている。璃々は世界の美しさについて僕に問う。空白。空白。でも僕は僕の空白を誰かに触れて欲しいだけかもしれない。頭の中に排水溝があって、薬とお酒の一瞬の陶酔感は、僕に関わりの無い場所に流れ落ちてしまい、あとには乾いた空虚感だけが残るみたいだ。璃々が寝言で、何事かを呟いた。  僕は突発的な鬱を予感した。冷蔵庫を開け、缶ビールを取り出す。頭の中の虚を満たさなくては。僕は風邪薬の瓶を洗面台の上の、鏡の裏の棚から出してきて、手の平に十錠出した。ビールと一緒に飲み込む。急がないと。僕は、生きることがどうでもよくなってしまう。顔に嫌な汗を掻いてくる。床で寝ている璃々が大きな、乾いた布の固まりのように見えてくる。璃々が動いた。そして僕を見て、眼を丸くして、「大丈夫じゃなさそうだよ、入谷くん」と言う。僕は手の平の上にさらに十錠風邪薬を乗せていた。璃々が見ているのも構わずに、またそれをビールで喉に流し込む。ギターが死んだ木の歪な固まりに見えた。僕は璃々に向かって微笑を作り、 「どうしよう、璃々」 と言う。言いながら笑ってしまう。泣きたくなる。何もかも、そんなはずじゃなかった、という気がしてくる。と、不意にフィードバックの音が止まり、微かな、青い波のような音が流れ出す。璃々は目を瞑り、 「ねえ、入谷くん」 と呟くように言う。青い波は、僕の世界に流れ込み、世界の外に流れ出していく。 「私も同じなんだ」 そして、彼女はギターを床に置いて、立ち上がった。サイズが大きすぎるスウェットがずり落ちて、肩と鎖骨が半分見えている。璃々は自分の肩を両手で抱くような格好をした。 「とても孤独なの。孤独が美しくても、孤独は孤独で、とっても孤独で、それでも目を瞑って、私は入谷くんのことを考えるよ。何もかもがどうでもよくなったとき、死にたくなったとき、私は入谷くんのことを考える。それから入谷くんの雨の音のことを」 「雨の音?」  僕の鬱の予感は遠ざかりつつあった。 「そう、入谷くんにしかない、音。入谷くんのギターの中にも、言葉の中にも、歌の中にも、必ず存在する、その、音。私なんかには全然無い、音」 「それは璃々にだって」 「私なんかはちょっと賢しらなだけよ。私は、でも、孤独で、いいえ、虚ろで、その空っぽをいつも入谷くんに満たしてもらっている。それだけよ。ねえ、入谷くんは生きている。そのことを、忘れないで欲しいの」  璃々が僕に向かって片手を伸ばし、僕はその指先に軽く触れた。その瞬間、僕は、軽い、黄色い目眩がした。気が付くと、璃々がビールの缶を持っていた。彼女はにっこり笑ってから、ビールを一口だけ飲む。それからすっと目を細め、「あなたはお酒を飲み過ぎるわ」と言った。それから僕にビールを返し「目が覚めたけど、眠い」と言って、ギターのストラップを肩にかけて、ソファに座り込むと、心から愛おしそうにホワイト・ファルコンを胸に抱いた。 §  世界は私の分だけ存在する。生きているということは、即ち世界が在るということだ。もちろんこれはひとつの考え方に過ぎない。世界にはまた、私には知れない膨大な部分が存在する。私の中にも。入谷くんは、何もかもを分かりきったと思っている私の心の、眠ってしまった部分を覚ましてくれる。  また、温かい時間がやってくる。 「何かが違う」といつも僕は思っていた。いつも何か違和感があった。その違和感をうまく言葉に表すことが出来ない。あるいは……それにぴったり適合する言葉が存在したなら、僕は書くことをしなかったかも知れない。僕はある意味、言葉の不完全性に支えられ、生きている、と言えるのかも知れない。書くことは、生きることだ。  けれど、璃々と話していると、違和感とはまた違う、何か、冷たい温かみのようなものを、自分の中に感じる。違和感では無く、それこそが僕の探していたものかもしれなくて……。  僕は台所の椅子にかけた、僕の黒いダッフルコート���持ってきて、眠ってしまった璃々にそっとかける。僕の中に温かい、幸せのさざ波のようなものが腕を伝って、胸の方まで流れてくる。 「璃々、ありがとう」 僕は小さく、呟いてから、部屋の壁際に置いたセルロイドの椅子に座り、ギタースタンドに立てかけたままだった、エピフォン・カジノを手に取る。アンプの音を小さく絞る。それから静かな音で、璃々がよく弾いてくれとせがむけれど、普段は滅多に弾かない『ソウル・ラメント』を弾き始めた。
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shurei-sit-works-blog · 6 years ago
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演出作『注文の多い宮沢賢治』@せんだい卸町アートマルシェ、無事終演しました!
これからは、手がけた作品についてのブログを真面目に書こうと思う。その第一弾!
演出作である短編一人芝居ミュージカル『注文の多い宮沢賢治』の仙台での公演が終了した。 せんだい卸町アートマルシェというパフォーミング・アーツを中心にしたフェスの一環だ。 会場は仙台駅から4駅行った「卸町」から徒歩10分の、せんだい演劇工房10-BOX。 わたしがvol.2とvol.5の男性版を演出した【一人芝居ミュージカル短編集】(=略して【ひとみゅー】)の vol.3で初演されたこの作品を、わたしは有志による自主公演『三人寄っても一人芝居』(=2018年4/6~8、於:高円寺Grain)の際に演出した。出演は、初演から続投の森田学さん。 今回は脚本を書かれたモスクワカヌさんのエントリーで実現した仙台公演だった。 メンバーは作者=モスクワカヌ、出演=森田学、編曲とピアノ演奏=伊藤祥子、演出=わたし薛 珠麗、の計4人。(伊藤祥子さんとわたしは『三人寄っても一人芝居』からの続投)仙台でわたしたちは【チームモスクワカヌ】と呼ばれた。
半年ぶりの再演ということで、組まれた全体稽古は3回。 ただわたしとしては、作品の根本から見直したかった。 といっても、表現の方向性や演出、ステージングを変えようというのではない。 それらを更に研ぎ澄ますために、テキストとの結びつきや俳優のプレゼンテーションをより本質的にしたかったのである。 ので、全体稽古の前に出演の森田学さんと本読みからやり直したり、という時間を設けた。 学さんは初演と『三人寄っても一人芝居』の間にこの演目を大阪でも演じている。つまり、今回で、4回め。 そこを、あえて、本読みからやり直し。
何故そこまでしたかったかというと、4月の『三人寄っても一人芝居』の時に、この作品が驚くほど奥深かったのと、実は俳優より歌手としてのキャリアが長い学さんの俳優としての底力が、音を立てて伸び上がっていったからだ。 作品の、この俳優の、可能性を更にもう一歩。いやいけるところまで。舞台の上で切り拓きたい。 演出家としての欲、大!暴 !! 走 !!! である。
『注文の多い宮沢賢治』というタイトルは当然、賢治の代表作の一つ『注文の多い料理店』を思わせるし、ちょっとユーモラスな印象だが、この作品はそれだけではないのだ。 たった37歳で病没した宮沢賢治が実際に見つめたかもしれない、生そして死、自分自身そして全ての命に対する葛藤が描かれた、短くも壮大な感動巨編である。 (演出がそうなっていたかは別として、少なくとも脚本は!)
たった30分の芝居と歌で、演劇は、いやわたしたちのつくる演劇は、どれだけ生を、死を、命を、見つめ、そして問い直せるだろうか。 これは大変な宿題だ。 大変な宿題を、作者=モスクワカヌ、作曲家=伊藤靖浩、そして2人を通して宮沢賢治その人から託されたように感じながら、この作品に再び、挑んだ。(学さんは4回めだ!) この物凄く重く大きな宿題に、学さんはきちんと俳優としてのプロセスを踏みながら、向き合い、取り組んでくれた。 一つクリアするごとに更に重く大きな宿題を課してゆくわたしのスタイル(わたしのイニシャルは【ダブル・ドS】とよく言われる。主に俳優たちによって)に、学さんは静かにひたむきに、応えてくれた。
「きちんと俳優としてのプロセスを踏む」というのはどういうことかというと、学さん、一度は逃げたのだ。 もちろん、稽古に来ない、とかそういうことではない。(時にはそういう人もいるけれど) 台詞やそこから湧き上がってくる感情にジャストミートせずに、全てにふわふわ、軟着陸。 ただ、学さんの名誉のために書いておくが、これは俳優としては非常に健全なプロセスだ。 「これまで地球で生きた全ての命をその肩に背負え!」くらいの課題を与えているのだ、 逃げるくらいの恐怖を感じて当然だ。 むしろ、コトの重大さを分かってくれて、ありがとう。 「ハイハイできますできます~」と軽くこなす俳優を、わたしは到底、信用できないだろう。 ふわふわ軟着陸状態で通し稽古をして「このままじゃダメだ」と自分が骨身にしみて痛感して初めて、物語を背負うという途轍もない役目を負えるようになる――演出家としては、そういう俳優の方が、ずっとずっと信じられるし、一緒に歩みたい。 【ふわふわ軟着陸】通し稽古からの学さんのリカバリー?反撃?は素晴らしかった。 勇者である。間違いなく。よくぞ背負ってくれた。あれだけ託したものを、全て。 稽古場での最後の稽古で「これは、いい作品になる!!」という手応えを、チームモスクワカヌは手にできた。
そこでの不可欠な要素として、伊藤祥子さんによるピアノを挙げたい。 今回、仙台での舞台は、『三人寄っても一人芝居』の時とは「これほど違っちゃうことって可能?」というくらい、アクティング・エリアの形状が違った。 形状の都合上、今回ピアノは舞台奥、ピアニストが常に観客と向き合う形で配置するのがベストだろうということになり、稽古場での最後の稽古ではそれが再現可能だったので、実���してみた。 すると、どうだろう。 一人芝居ミュージカル『注文の多い宮沢賢治』が、その瞬間から二人芝居になった。 星々の世界でたった一人、生と死と命と向き合う賢治さんの隣に、共に歩む存在が現れた。 その存在が戯曲と合致し過ぎていて、最後の通し稽古を観ていて鳥肌が立った。 伊藤祥子さんはそれを感じ取り、賢治さんと時に息を合わせながら、時に一歩リードしながら、共に歩む存在としてピアノを奏でてくださった。 豊かな演劇の場でしばしば起きる小さな、しかしかけがえのないミラクルを目の当たりにして、 わたしたちは「これは、いい作品になる!」という手応えを一層強くした。
かくして、仙台。 劇場でのリハーサルは仙台入りした日の夜だった。 自分たちで準備してきた作品を、その日初めて会ったテクニカルのスタッフの皆さんと共に舞台に載せ、仕上げるのだ。 この恐怖をどう説明したら、演劇をしない人にも伝わるだろう。 【場合によっては公開処刑】で伝わるだろうか。 テクニカルや現場のスタッフの皆さんなしでは、演劇作品は完全に無力だ。 生かすも殺すも、テクニカルや現場のスタッフの皆さんのお心ひとつ。 その皆さんが、自分たちの味方かどうか分からない‥‥!のである‥‥!!
しかし蓋を開けてみたら、そこには味方しかいなかった。 わたしたちの作品の面倒を見てくださったテクニカル及び現場のスタッフの皆さんは、爽やかに前向きに丁寧に、愛と興味をもって、初めて観るわたしたちの作品と、向き合ってくださった。 静かに淡々と、でも物凄く献身的に、作品のために力を尽くしてくださった。 「ゲネプロができなかったら‥‥」という不安をわたしたちは抱いていたが、丁寧なリハーサルをして、かつ最後にはちゃんとゲネプロができた。 しかもそのゲネプロを、全員が観てくださった。 【感謝】以外に言葉が見つからないのがもどかしい。 チームモスクワカヌは嬉し過ぎて、気がつけば素面だというのに車道の真ん中を歩いていた。 (夜の卸町は車があまり通らなくて本当に良かった‥‥!) 【リハーサル打ち上げ】と称して牛たんやお刺身を肴に乾杯したのは言うまでもない。
明けて、本番当日。 2年めを迎えたというせんだい卸町アートマルシェは2018年10/11~14の4日間行われた。 わたしたちの舞台は10/11、12の2回。 2本で1公演で、初日は仙台を拠点とするコンテンポラリーダンサー=渋谷裕子さんによる『針が飛ぶ』との、 2日めは【柿喰う客】玉置玲央さんの一人芝居『いまさらキスシーン』との、カップリングだった。
本番のことは書くまい。 本番は、ご観劇くださった観客の皆さんのものだ。 ただ、東京や大阪からもこの作品を追いかけてお運びくださったお客様がいらっしゃったということを、ここに記しておきたい。 アウェイにも思えるほど遠い(と、思っていた)地でもこの作品を愛する方がいてくださるというのは、この上なく心強かった。
そうして、初日の夜には【初日打ち上げ】と称して、 楽の舞台が終わって【打ち上げ】と称して仙台駅で1次会を、新幹線の車内で2次会を、 いちいち開催し、いちいち美味しいお酒を飲んだことは言うまでもない。
せんだい卸町アートマルシェの初日は、あいにくの雨だった。 前夜、楽屋で「結構な雨男」だという玉置玲央さんと【言語道断な晴れオンナ】であるわたしとで「一騎打ちだ!」と盛り上がったのだが、初日は残念ながら玉置さんに軍配が上がってしまった(いや玉置さんだって別に勝ちたくて勝っているわけではないのだが)
しかし2日めは、気持ちのよい秋晴れだった。 晴れてみると、そして本番という重圧が解けてみると、卸町アートマルシェはそれはそれは素敵なお祭りなのだった。 稽古も本番もできるスペースが幾つも並ぶ真ん中に、ウッドデッキがちょっとした広場みたいになっている。 そこでパーカッショニストがパフォーマンスをしたり、さっき舞台を終えた出演者がアフタートークをしたり、【おろシェフ】といって、このフェスを盛り上げる役割を担った皆さんが観客のリクエストに答えて即興リーディングをしたり。 この広場を囲むようにして、お店も出ていた。キッチンカーが出て、日本酒も飲めて、おみくじが引けて、フェスのグッズや手作りの小物が買えて、似顔絵を描いてもらえて、青空の下で語り合ったりもできるのだった。 楽の舞台を終えて、わたしはキッチンカーで買った牛たん団子を肴に、珍しいにごり酒の熱燗(しかも100円!素晴らしい!そして危険!!)をいただいた。
東京の劇場では終演後、楽屋やロビーや場内で顔見知りの観客の皆さんや芝居仲間たちの感想を伺うという交流の時間がある。わたしはそれをいつも、緊張と共に楽しみにしている。 しかしせんだい卸町アートマルシェ略して【おろシェ】では、はじめましてのお客さまに、青空の下で、声をかけていただけるのだった。お祭りの空気の中で「山形から観に来ました」と声をかけていただくなんて、おろシェでしか味わえ���い幸せだ!
改めてチラシを見ると、わたしたちが加えていただいた【COMBINATION STAGE】というラインナップには【演劇】【ミュージカル】【コンテンポラリーダンス】のみならず【タップダンス】【舞踏】【スタンダップコメディ】【シャンソン】【マジック】といったジャンルが並んでいる。 なんて豊かな、祭だろう! 今回わたしたちは、まるで「メダルをとって授賞式だけ出て、閉会式には出ずに帰国するオリンピック選手」みたいな気持ちで帰って来てしまったので(気持ちね!気持ち!)、もしいつかまたチャンスがあったら、その時は絶対にフィナーレの【芋煮会】までいたい!と思った。
『注文の多い宮沢賢治』を生み出してくださった宮沢賢治さん。モスクワカヌさん。伊藤靖浩さん。 特に、この作品を仙台に連れて行ってくださった、モスクワカヌさん。 こんな大きな作品に勇敢に立ち向かって、見たかった境地を見せてくださった、出演の森田学さん。 物語に寄り添うことで、この作品をより深め、より大きなものにしてくださった、編曲とピアノ演奏の伊藤祥子さん。 この作品を仙台で上演することを可能にしてくださった、せんだい卸町アートマルシェの、制作、照明、音響、舞台監督をはじめとした各部署の、スタッフの皆さん。 一緒に舞台に立ってくださった、渋谷裕子さんと玉置玲央さん。 特に、【おろシェフ】としてこの祭りを盛り上げ、突発アフタートークに声をかけてくださった、玉置玲央さん。 そして、ご観劇くださった全てのお客さま。 優しく美味しく迎えてくれた、仙台の街そのものにも。
本当にありがとうございました!
以下、写真です。
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↑ 稽古中の学さん。
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↑ 稽古場ラスト稽古。
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↑ チームモスクワカヌ in 東京駅!
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↑ せんだい卸町アートマルシェでの本番を支えてくださったスタッフの皆さん。
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↑ 劇場でのリハーサルを終えてホッとしているチームモスクワカヌ。
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↑ 秒でなくなった牛たんを慌てて撮る、誰かのスマホ@リサーサル打ち上げ。
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↑ 山形から作曲の伊藤靖浩さんのお母ちゃまが初日を観に来てくださった!
尚、初日打ち上げは全員幸せすぎて、誰も1枚も写真を撮っていません。笑
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↑ 2日め、晴れた!
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↑ 劇場である、Box-3。
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↑ 楽の舞台の開演直前の、出演者(黒い人)とピアニスト(黒い人)と演出家(赤い人)。
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↑ おろシェフ=玉置玲央さんと、突発アフタートーク!
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↑ にごり酒の熱燗、絶品でしたっ!
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↑ おろシェフ=玉置玲央さんとチームモスクワカヌ。 三御堂島ひよりさん、最高でした。また会いたい。
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↑ ありがとう、せんだい卸町アートマルシェ。
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↑ ありがとう、仙台の街と、青空!
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↑ 楽日打ち上げ2次会@新幹線。
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↑ 会場に【赤い糸掲示板】というのがあって、そこに劇中のワンシーンの絵を描いてくださった方がいらっしゃると、ツイッターで知りました。 チームモスクワカヌ、泣いて喜びました。 誰かの心には届いたんだ。こんな幸せなことはないです。 「青いぴかぴか」さん、ありがとうございました!
薛 珠麗(せつ しゅれい Shurei Sit)
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