#ポン・ジュノ
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「フワッとさせておくから後はご自由に解釈してください」をやらないなーと思うのがポン・ジュノ監督で、『パラサイト』だと観客に希望の余地を一切与えぬエンディングについて「확인사살」という言葉��使っていた。
확인사살は処刑の際、銃で対象者の頭部を撃ち、相手が動かなくなってからもう一度頭部を撃つ行為。(Google画像検索すると野球の『確実にアウト』の意味でも使う?)
「『パラサイト』はギウがお父さん、地下から出てきてください、と呼びかけ、父と息子が明るい緑の芝生の上でギュッと抱き合うシーンで終わらせることもできたが、光の中の夢のような曖昧なエンディングは書かず、映画が始まった半地下のきゅうくつな場所で父への手紙を書くギウ、焦点の定まらぬ目を持つギウで終わった。これが現実だ。お父さんを迎えにいく、というギウの願望はギウを潰し、希望こそがこの作品の“感情を蝕む寄生虫”となるだろう……」
「ポン・ジュノが観客に感じとってほしいと願っているのは大災害、侵される基本的人権、貧富の差の拡大、彼が世界の現実から感じとっている不安と怖れだ」
この확인사살、創作上用語としてめちゃ使える語な気がするので誰かピシッとした日本語訳を思いついてほしい。
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『パラサイト』のポン・ジュノ監督はかつて「字幕という1インチの壁を乗り越えれば、もっとたくさんの素晴らしい映画に出会える」と有名な言葉を残している。
アニメは今「クール」なのか?ミーガン・ジー・スタリオン、クランチロール幹部らが、このメディアの国際的な台頭を解説 | ティーン・ヴォーグ
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殺人の追憶を観た感想:桐山進也
映画『殺人の追憶』は、2003年に公開された韓国のサスペンススリラー映画で、ポン・ジュノ監督によって制作されました。この映画は、実際に起きた韓国の未解���連続殺人事件を基にしており、その緻密なストーリーテリングと演出で高く評価されています。 映画は、1980年代の韓国の田舎町を舞台に、2人の刑事が連続殺人犯を追う様子を描いています。事件の捜査は、地元の熱血刑事と、都市から派遣された冷静な刑事との対比を軸に進展していきます。この二人の刑事は、捜査方法や価値観が大きく異なり、衝突しながらも共に事件の真相に迫っていきます。 『殺人の追憶』の最大の特徴は、単なるスリラーとしての緊迫感だけでなく、当時の社会背景や人間の心理を深く掘り下げている点にあります。映画は、捜査の過程で明らかになる警察の無力さや、犯罪者に対する社会的な偏見など、深い社会的メッセージを含んでいます。 また、映画のビジュアル面も印象的です。田舎町の雰囲気や、暗く陰鬱な犯罪現場の描写は、観る者に重苦しい緊張感を与えます。この環境が映画の雰囲気を高め、ストーリーにさらなるリアリティをもたらしています。
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『パラサイト 半地下の家族』 放送決定!!🎉
第92回アカデミー賞最多4部門受賞の『パラサイト 半地下の家族』で “貧しい家族”キム家の父と娘を演じた、ソン・ガンホとパク・ソダムの出演最新作『非常宣言』と『パーフェクト・ドライバー/成功確率 100%の女』の公開を記念して、『パラサイト 半地下の家族』を放送!
カンヌ国際映画祭では、審査員満場一致で[最高賞]パルムドールに輝いた『パラサイト 半地下の家族』。韓国映画として初の同賞受賞という歴史的快挙を成し遂げた。その後も各国の映画祭を席巻。第 9 2 回アカデミー賞では、最多4部門を受賞。世界に『パラサイト』旋風を巻き起こした。 メガホンを取ったのは『殺人の追憶』『グエムル 漢江の怪物』など、世界がその才能を絶賛する若き巨匠ポン・ジュノ。本作では、あらゆるジャンルを完璧に融合させながら、いま世界が直面している貧富格差への痛烈な批判をも内包した、超一級のエンターテインメントとして描き切った。全世界で爆発的盛り上がりをみせた傑作が、いよいよテレビ東京にて放送される。
また、『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』にはパク 社長一家の息子を演じたチョン・ヒョンジュンも出演!
番組放送中には特別なプレゼント企画も…!🎁
年末はぜひ家族そろって 『パラサイト 半地下の家族』をご覧いただき、公���日までまもなく1カ月と��る両作の公開をお楽しみに!
【放送詳細】 放送日12月29日(木)深夜 0:50 ~
放送局 テレビ東京/ BS テレ東 系
特設ページはこちらから
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グエムルがあまり好きじゃなかったからつい敬遠してしまったこのネットフリックスオリジナル映画「Okja/オクジャ」。
翻訳ソフト無料期間中な上に眠れなくて観てしまったけど、なかなか良かった!
偏見ダメね。
ポン・ジュノは殺人の追憶、母なる照明からのグエムル、オクジャ、そしてスノーピアーサーからのパラサイトでしょう?
社会派なのとか左派なのとかは置いといて、ジャンルによって観たいと思うのと思えないのが凄く分かれる監督。
今回もテーマは遺伝子組み換えとか巨大企業とか動物愛護とか色々なんだけれど
個人的には巨大企業が金儲けのために、韓国の田舎のおっさん(と���の孫)に豚の飼育を任せたら、なんとも賢い豚オクジャが育ち、本社のあるNYへ連れて行かれるのを、オクジャ大好きな孫と動物愛護な人々が阻止しようと立ち止まるけれど...的な話で
それ自体も、ティルダ・ウィンストン演じるルーシーが凄いから、悪!って感じがヒシヒシといいんだけれど
個人的には主役のミジャを演じたアン・ソヒョンちゃんよりも、動物愛護なALFのメンバーに惹かれた。
なんだろうね、感動とかするべきなんだろうけどそこはできなかったけれど
肉を食べて生きる私から見たら豚は食用だから愛情もって育てて美味しくいただいてくださいと思うから、共感は全く出来なかったよ。
ビーガンの人とかはもう大好きだろうけれど。
でもなんだろう、そう言うのとは関係なく、エンタメ感が良かった。面白かった。
10点満点中6点分、面白かった。興奮するほどではなかった。
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映画『パラサイト』
珍しく妻がHDDに録画してある映画を見ようと言ったので、「今頃?」と思われそうですが、ポン・ジュノ監督の『パラサイト』(2019)を見ました。Wowowで放映していたのを録画したものです。
全く予備知識なく見たのですが……なるほどこういう映画だったのですね。
『パラサイト』は序盤・中盤・終盤でコロコロとジャンルが変わる映画です。
半地下で暮らす家族、父親、母親、息子、娘がいて、息子が友達の紹介で大金持ちのお屋敷のお嬢さんの家庭教師になり、妹を美大の学生に仕立ててお屋敷の息子の絵の先生兼セラピストにして、今度は妹がお屋敷の運転手を追い出し父親を運転手にして、最後に家政婦を追い出して母親を住み込みの家政婦にするというところまでは、ある程度は予想がつき、「ああ、そういう詐欺ゲームを描いたコメディーなんだな」と見ていました。
しかし、中盤に差し掛かって、クビになった家政婦が訪ねてくるところからは、全く予想できない展開が続きます。そのあたりはかなりブラックな要素を含んだドタバタコメディー。
ところが後半の水害のあたりから話は急に深刻になり、貧富の差を告発する社会的な部分も見せ、さらにお屋敷のパーティーで起きる事件は凄惨で、ホラーと言ってもいい雰囲気があります。
そのあとは、エピローグと呼ぶにはあまりに長いエピローグ。この部分は父親と息子の絆の物語と言ってもいいかもしれません。
こんなふうに途中でジャンルが変わる映画って流行りなんでしょうか。個人的にはアリ・アスター監督の『ヘレディタリー』(2018)やパスカル・ロジェ監督の『ゴーストランドの惨劇』(2018)を思い出しました。
この種の映画を「斬新」と捉えるか、「映画としての統一性を欠いている」と捉えるかは、意見が分かれるところでしょう。でもまあ面白かったし、新鮮な驚きに満ちていたからよしとします。
この映画はカンヌでパルム・ドールを、アメリカでアカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞を受賞したとか。
映画史に残る名作かどうかはわかりませんが、非常に面白い作品であり、他に類を見ない作品であることは確かです。
有名な映画なので、もう見ていない人はいないかもしれませんが、もしまだなら是非ご覧ください。
ポン・ジュノは私の芝居の演出・製作をずっと引き受けてくれているM.T.C. Projectの増田雄さんが好きな監督として挙げていたので、他の映画も見てみようと思います。
何がいいんだろう。とりあえずはWowowオンデマンドに上がっている『スノー・ピアサー』かな。それとも『殺人の記憶』とか、『母なる証明』とかがいいんでしょうか。
『グエムル』はテレビCMを見て、娘を持つ父親としてちょっと耐えられないかもと敬遠していたのですが……
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こないだ観た映画 『オクジャ』 Netflix配信 皆さんは ペットを飼っていますか そのペットは 家族の一員ですか もしその家族が 世界の食糧危機を 救うから 今からみんなで食べますけど 何か と言われたらどうしますか? 嫌ですよね~ その嫌な気持ちを 最後の最後まで 画面に張りつけてる 映画です #オクジャ #ポン・ジュノ #アン・ソヒョン #リリー・コリンズ #ジェイク・ギレンホール #ティルダ・スウィントン #ポール・ダノ #ジャンカルロ・エスポジート #デヴォン・ボスティック #ダニエル・ヘンシュオール #シャーリー・ヘンダーソン #ピョン・ヒボン #スティーヴン・ユァン #ユン・ジェムン #チェ・ウシク #イ・ジョンウン #チェ・ヒソ #チョ・ワンギ #ハン・イジン #クヮク・ジンソク https://www.instagram.com/p/CKa3BdQjF3w/?igshid=1nkx44nm0j3w1
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パラサイト~半地下の家族~(2019年 韓国)を、満を持して観ることができました。 この映画「��タバレしちゃダメ」と言われているらしいので多くは語りませんが… うーん… アカデミー作品賞にパルムドール受賞 うーん… 韓国のヒエラルキーの縮図を見たというか、 いろんな意味で、育ってきた環境って大事なんだなぁと。 ネタバレまでいきませんが2点ばかり。 この映画キーワード、個人的には「におい」なんだと。この「におい」が、物語のターニングポイントで出てきます。 それと、 「愛の不時着」をご覧になった方はお分かりになりますが、後半に「骨肉の争い」を観ることができます(笑) 何かの機会に観ることができればどうぞ♪ #パラサイト #パラサイト半地下の家族 #기생충 #寄生虫 #ポン・ジュノ #봉준호 #bongjoonho #ソン・ガンホ #송강호 #songgangho #イ・ソンギュン #이선균 #チョ・ヨジョン #조여정 #joyeojeong #チェ・ウシク #최우식 #choiwooshik #パク・ソダム #박소담 #parksodam #チョン・ジソ #정지소 #jeongjiso #チャン・ヘジン #장혜진 #janghyejin #パク・ミョンフン #박명훈 #parkmyunghoon https://www.instagram.com/p/CDVx2ZtBGlw/?igshid=1cqyyqlz9o7o4
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ポン・ジュノ監督、オスカー本当におめでとうございます! 『グエムル 漢江の怪物』2006年から観させていただいておりました。 マーティン・スコセッシ、タランティーノ 監督へのメッセージにもしびれました! #ポン・ジュノ #グエムル #パラサイト半地下の家族 https://www.instagram.com/p/B8Y6KOhj8ag/?igshid=13i7pvsin6826
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(via Fan's Voiceさんのツイート: "第72回カンヌ映画祭最高賞の〈パルムドール〉は #ポン・ジュノ 監督の『#パラサイト』(英題)が受賞🎊ジャンル映画に栄冠!社会の底辺に生きる一家が、富裕層の豪邸に“侵食”シていく様子を描いたブラックコメデイ。 https://t.co/iLUJ4nwnXf #カンヌ映画祭 #Cannes2019… https://t.co/66cVZXnl61")
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パラサイト 半地下の家族を観た感想-桐山進也
映画『パラサイト 半地下の家族』は、2019年に公開された韓国映画で、ポン・ジュノ監督によって作られました。この映画は、格差社会の問題を巧妙に描いた社会派スリラーであり、多くの国際的な賞を受賞し、高い評価を受けました。 映画は、貧しいキム家が裕福なパク家の家に次々と「寄生」する様子を描いています。キム家の家族は一つひとつの方法でパク家に入り込み、家庭教師、運転手、家政婦などの仕事を得ます。しかし、このプロセスは予想外の展開を見せ、徐々に緊張が高まっていきます。 この映画の最大の特徴は、社会階層の不平等という深刻なテーマを、ブラックコメディの要素を交えながら描いている点です。キム家の家族が抱える経済的な困難や、それに伴う道徳的な葛藤がリアルに描かれており、観る者に強い印象を与えます。 また、映画のビジュアル面も見事で、半地下の家や豪華なパク家の邸宅など、対照的な環境が巧みに描かれています。これらのビジュアルは、物語の中での階層差を視覚的に強調しており、物語のメッセージを強化しています。 演技面でも、キム家とパク家の家族を演じる俳優たちは、それぞれのキャラクターを深く掘り下げ、印象的な演技を見せています。特にキム家の家族の絆や、それぞれのキャラクターが直面する内面的な葛藤は、観る者の心に深く響きます。 『パラサイト 半地下の家族』は、エンターテイメントとしての面白さと、社会的なメッセージを巧みに融合させた作品です。その斬新な物語と映像美、優れた演技が組み合わさり、多くの観客を魅了しました。この映画は、単なる娯楽作品を���え、現代社会における重要な問題について考えるきっかけを提供しています。
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記憶がひとを生かし、そして殺す - ポン・ジュノ『母なる証明』
もうすでにDVDが発売されているようだが、上映している劇場があったので、ポン・ジュノ監督の『母なる証明』を観に行った。観客には割と高齢なひとたちが多かった。チケットが安価になるシニアサービスを利用しているのだろうか。韓国の若手映画作家として知られるポン・ジュノにとっては何となくバランスの悪い客層だ。
映画の冒頭で、主演のキム・ヘジャが草���でひとり唐突にダ��スを始める。あまりの唐突さと、生真面目な表情が笑いを誘う。映画が終盤に進めばわかるのだが、このダンスの場面はすでに彼女にとって取り返しのつかない重大なことが起きた直後で、その唐突さに必要以上に意味があることが納得できる。ただ冒頭の時点ではそれがよくわからないため、笑ってしまうのだ。
息子が警察の雑な捜査で女子高生殺人の容疑者として逮捕され、弁護士が頼りにならないと知ると、息子の友人にそそのかされたとはいえ、探偵さながらに事件の真相に迫ろうとする。そう、これは探偵映画なのだ。そして、息子を守ろうとするその意志の強さによって、母親は驚くべき調査能力を発揮する。発揮された調査能力が、彼女を救い難い状況へと追い込むのも、探偵映画らしい帰結と言えるだろう。
この映画を観終わった後、ドストエフスキーの『罪と罰』を想起した。細部をほとんど憶えていないが、『母なる証明』の登場人物たちと同様に、「罪と罰」のラスコーリニコフも「記憶(とその忘却)」に翻弄されたのではなかったか。もしかすると、息子を想う母親と、息子と立場を入れ替える人物が存在するという主題において、クリント・イーストウッドの『チェンジリング』との平行性が見いだせるかも知れない。
鍼灸によって、悪い記憶を忘れるツボをついた彼女は、あたかも自分を苦しめる記憶から解放されたかのようにツアーバスの車内で踊りに興じる。だが、それは映画冒頭のダンスと同様に、依然として彼女の苦しみを示しているだけではないのか。
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殺人の追憶 ☆☆☆
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ポン・ジュノ監督が「日本には凄い映画が沢山あるのに凄くない映画ばかり宣伝されている」と言ったけど本当にその通りだと思う。 つまらない邦画ばかりが世間では宣伝されててそれを観た人が「やっぱ邦画って面白くないな」と誤解してしまうのが本当に悲しい…
アルフィーさんはTwitterを使っています
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本記事は【紹介記事】映画「オールドボーイ」が繋ぐ、日本と韓国の新たな関係に一部加筆したものです。 今年(*2004年)の韓国映画は本当に凄かった。 インド、イギリス、台湾など、特定の国の映画が一時的にブームになることは過去に何度かあったが、 今回ほど規模が大きく、かつ粒の揃ったブームは過去に類を見ない。 今回紹介する映画「オールドボーイ」は、昔ながらの韓国映画のテイストと、 ここ数年で急激に垢抜けた韓国映画のセンスの両方を兼ね備えた映画だ。 原作は96~98年にかけて漫画アクションで連載された土屋ガロン×嶺岸信明の同名コミック。 そう、原作は日本生まれなのだ。 この原作にいち早く目をつけ、本作の監督であるパク・チャヌクに映画化を勧めたのが ポン・ジュノ(「殺人の追憶」の監督)であり、この二人と情報交換し合うほど仲が良いのが キム・ジウン(「箪笥」の監督)であるという。 「殺人の追憶」も「箪笥」も、私的には今年公開された映画の中で ベストテンに入るほど好きな作品だけにこの交友録には非常に納得させられた。 三人とも日本のホラー映画やゲーム、コミックに造詣が深いこともあり、 彼等の手掛けた作品は皆どこか日本的であり、 しかし日本では絶対に出来ないテイストを含んだ仕上がりになっている。 ネタバレに抵触するので詳しくは書けないが、倫理や法律では絶対に���されない 愛が生んだ悲劇と、純粋過ぎた故の狂気を見事に描いた傑作になっている。 復讐する側の執念と復讐される側の鈍感さのコントラストは、日本でもしばしば問題になるいじめに似ている。 いじめた側は学校を卒業すると同時にそのことを忘れるが、いじめられた側は一生忘れない。 加害者の最大の罪は、犯した罪を忘れてしまうことであり、 被害者の最大の屈辱は、加害者が自分の犯した罪を忘れてしまうことなのだ。 映像表現はこの上なくストレートで、目を背けてしまうような残虐シーンも多々登場する。 テーマといい映像といい、この映画が日本で製作されていたら、 セクシー女優上がりを使って露出を売りにするようなVシネマか、 残虐シーンを全て修正(またはカット)し、肝心のテーマもぼやかした 「デビルマン」のような生ぬるい作品になっていたことは間違いない。 日本はコミックやアニメの世界は割と規制が緩いが、実写の邦画はまだまだ厳しい。 「バトルロワイヤル」程度で公開中止だの何だのと騒ぎ立てるレベルでは ここまでストレートな映像化は出来なかったと思う。 日本生まれながら日本では映画化不可能、 今後はこういうパターンが増えるのかも知れない。 日本人としては残念なことではあるが、原作のイメージを粉々にされるよりは100倍マシだ。 軟派な韓流ブームに乗っかった奥様方には到底お勧め出来る代物ではないし、 「GANTZ」のような小綺麗な残虐さで喜んでいる中高生にも刺激が強すぎる。 観る人をかなり選ぶ映画ではあるが、ピンと来た人なら迷わずお勧めだ。 紹介記事の日付をチェックすると2004年10月26日だった。 何ともう18年も前になるのか。最近こればかり書いている気がする。 その後、韓国映画は破竹の勢いで良作を連発し、 ポン・ジュノは2019年の「パラサイト 半地下の家族」で 韓国映画史上初のアカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞を受賞。 今やハリウッドでも新作が待たれる人気監督の仲間入りを果たした。 記事中でも紹介しているキム・ジウンは「ラストスタンド」で パク・チャヌクも「イノセント・ガーデン」でそれぞれハリウッド進出を果たし 韓国系の移民二世であるリー・アイザック・チョン監督も 2020年の「ミナリ」で監督賞にノミネートされた。 配信関連でも「イカゲーム」��世界的なヒットは記憶に新しく 韓国発の映画やドラマは今世界を席巻している。 ポン・ジュノが「殺人の追憶」を発表した時に 「これは今後すごいことになるのでは」とうっすら感じてはいたが 2022年の現在の韓国コンテンツの世界進出は、私の予想を大きく上回っている。 ただ���日本の映画ドラマ業界もNetflixやAmazonプライムなど 外資系サブスクの後ろ盾を得て「全裸監督」のような攻めた作品も登場し始めており、 地上波の縛りが解けないならと、配信に活路を見出した監督や俳優は増加しつつある。 とはいえ、「オールドボーイ」を日本のキャストで映画化するのはまだしばらくは無理だろう。 「愚行録」のようなアプローチならあるいはとも思うが、 このストーリーと演出で引き受ける覚悟のある俳優がどのぐらいいるだろうか。 批判が出るであろうことも十分予想がついたにも関わらず 「新聞記者」への出演を決めた松坂桃李のような俳優と、 その選択をバックアップする事務所がもっと増えて欲しい。
【4K修復版発売】映画「オールドボーイ」が繋ぐ、日本と韓国の新たな関係 - 忍之閻魔帳
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