#バーコード見せるだけ
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kaoriof · 8 months ago
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実験するみたいに目をぎゅうと細めてコンタクトの洗浄液をケースに流し込む。とびきり良い映画を観たあとは、なんかこう、ぜんぶ立体に聴こえて、ぜんぶ鮮明にみえる。あまりに見えすぎている、という感じ。
思い立って新宿から日比谷までレイトショーを観に1時間半かけて歩く。気まぐれに入った喫茶店があまりにタバコ臭かった。「あのヘッドフォンの人かっこいいね」と言う友達に、「そう?カッコつけすぎじゃない?」と答える。そこからずっと歩いて、赤信号で立ち止まって、たまに思い切り走って笑ったりした。夜に蝶々ってそういえば見たことがないなとか思いながら、脳みそのずっと奥のほうではあなたのことばかり考えていた。疲れてしまった。自分を良いように魅せるとか、価値があるように振る舞うとか。己が太陽のようにまっさらで溌剌としているように感じられる日もあれば、ただただ静かに降り注ぐ小雨に涙が出るほど心の糸が張り詰めている日もあるし、ほんとうに疲れた。もう多分彼からの連絡は来ないけど、別にそれでいい。「何も無い花こそ本当、花だけ本当」「嘘じゃないから」という歌詞について考える。生きているだけで汚れるというのは本当かもしれない。ぜんぶ疲れたから草むらに裸で寝転んで、湿気った土に頬をぴたりとくっつけたい。パスタを素手で不細工に食べたいし、名前も知らない誰かとキスをして、産まれたての赤ん坊のように泣き出したい。もう誰もわたしの何も知らなくて良いとさえ思う。わたしは家族と友達がだいすきで、雨上がりの匂いや木の葉の揺れに感動できる感性を大切にしていて、この世界をとびきり愛している(そして世界もまた愛を返してくれる)そこらへんのただの女の子だということ。(22歳はもう女の子じゃないかもしれないけれど“おんなのこ”という響きがすき)どんなに急いでいてもコンビニのレジではバーコード面を表にして商品を差し出すし、エレベーターではみんなが降りるまで開閉ボタンを押す。荷物を抱えながら階段を登る人に手伝いましょうかと声をかけようか悩んで、通り過ぎて、でもまた戻って頑張って声をかける。一度も会ったことがない人でもそれが大切な人の友人で病に伏しているのだとしたら一番美しい花を買って見舞いにいく。自分の内側にいる幼くてあどけない、やさしいわたしがいつだってその手を握り返してくれる。100年後には何もかも閉じてしまう物語だから、せめて今だけはわがままでいたい。でも傲慢なのはいやだ。全部欲しい。一つ残らず見たい。叶うなら恐竜がどんな姿見で空を飛ぶのかみたかった。光を反射する鱗肌と、重たいその足音が大地に響き渡るのを聞きたかった。お母さんがまだわたしと同い年だった頃、彼女と会って話をしてみたかった。100の異なる人生を同時進行で生きてみたい。豪雨の中でワルツを踊りたい。自分の子どもを産みたい。ずっと一緒にいたいと思えるような人と出逢いたいし、ほんとはその運命を最後まで守り切れるほど成熟した女性でありたかった。
0時を少し過ぎて映画が終わると、終電が近いのか、エンドロールを見届けないまま人がぞろぞろ帰っていった。スクリーンライトに照らされて、綿毛みたいに細い埃が頭上で舞っているのを目で追う。降り注ぐ奇跡と、約束された明日。また「花だけ本当」という歌詞について考える。わたしも花の香りの名前を名付けてもらったのに、「本当」を生きてはゆけない哀しさ。(わたし、ほんとうはこんな性格じゃないのにな)と思う行動ばかりとってしまって、いつも後悔している気がする。でももういい、全部。どうでもいい。人がいなくなって不気味な白さを放つ駅で、なぜか笑みが、走り出した足が止まらなかった。「それ、罪滅ぼし?」 「お前みたいなやつの書いた作品が世に出回るなんて害でしかないから」 映画の台詞がしゃぼん玉みたいに脳裏を過っては消える。月9のドラマの主題歌を聴く。これはだれの人生?大好きな音楽を聴くと、いろいろな景色を想像する。割れるガラス、草原、海、笑い声、蝶々、風、カーテン、白、眩しい光、流れ星、男の子、裸足。やっぱり幸せかも、と思った。はやく戦争が終わりますように。もっと書きたいけどここまで。明日は図書館へ行こう。
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uchiunekosalon · 1 month ago
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生乾きと雨粒
何日も、雨が降り続いていた。 この雨は、もしかしたら止まないのかもしれない…… そんな風に思うくらい、何日も何日も降り続いた。
洗濯物は、この雨のせいで乾かず、部屋の中でなんとも言えない、あの独特の臭いを放っていた。
生乾きの臭い。生乾きのシャツ。生乾きのズボン。  ……生乾きだったあの頃を思い出していた。 
その日、俺はダラダラと夕方まで寝ていて、目が覚めると既に外が暗くなっていた。
身体がとにかくダルくて、まだ、あと23時間は寝れる。
そんな感じだった。
そのダルさを、何日も降り続く雨のせいにして、時間の流れも忘れボケっと過ごした。 
それでも、腹は不思議と減る。
なにもしなくても、なぜ人間は腹が減るのだ。
そう思うと、なぜか腹立たしく、その腹立たしさはきっと空腹のせいだ。と、自分を納得させ、雨が降る中コンビニへと買い物に出かけた。
歩くたびに跳ね上がる泥水を背後に感じながら、電燈も殆どない、どこか薄気味悪い公園を抜け、近道をした。 
雨の音に紛れるようにして聞こえてくるブランコをこぐ音。
こんな時間に?出来ることなら、目をつぶ��て走って、通り過ぎたいくらい気味が悪かった。
それでも、どこか「怖いもの見たさ」と言う意味のわからない衝動に駆られ、雨と暗さで見えにくい中、目を凝らしブランコの方に視線を走らせた。 
男が一人。
ブランコを漕いでる。
それも、いい年した、オヤジだ……
俺は立ち止まり見てはいけないものを見てしまったような「目」で見た。
とにかく不思議だった。 そいつも、俺を見ている……ような気がした。 たぶん……目があっている。
雨と暗さでよく見えないけれど。 
「おい。」 
どきっとした。
しゃべった。
そいつが……俺に向かって。
目をそらし、その場を立ち去ろうとした。 
「おい。こっち来いよ。ブランコ一緒に乗ろうぜ。」 
て。お前いくつだよ……
いいオヤジがこんな時間に、しかも、この雨の中なにやってるんだ。 
「乗ろうぜ。俺、すっげー高くまでこげるんだぜ。」 
待て。あいつの喋り方、おかしくないか?まるで子どもだ。オヤジに見えて、実は子どもなんじゃないのか?だけど、スーツ姿の子どもてのも…… 
近くで確かめたくて仕方なくなった。怖いもの知らずにも程がある。だけど、そうめったに出会える光景じゃない。しかも、相手は妙に友好的だ……
そろり、そろりと近寄り、オヤジの隣のブランコに手をかけながらマジマジとそいつの顔を覗き込んでやった。 
「な。どっちが高くまでこげるか競争しようぜ。」 
……て、やっぱり、いい年したオヤジだった。だけど、妙にキラキラした、その目は、子どもだった。なんだか良くわからないまま、俺もブランコに乗った。 
「お前さ、立ちこぎ出来るかよ?」 
俺は黙って、子どものとき必死にやった立ちこぎを、そいつにやって見せた。そして、大きく揺れるブランコからピョンと飛び降りてみせた。 
「なんだよ。お前すげーなー。すげーよ。なんだよ。俺、それ怖くて出来ねーんだよな。」 
オヤジがブランコを急に止めて、目をまるくしながら俺を褒める。めちゃめちゃ褒める。
「すげーな」と何度も繰り返す。
俺はあの頃の光景が目に浮かんだ。
子どものころから怖いもの知らずだった。
誰よりも早く、ブランコで立ちこぎをして、誰よりも早くブランコから飛び降りることができるようになった。そして、みんなが俺に驚く。「すげー」「すげー」と…… 
そのオヤジと雨が降っていることすら忘れ、遊んだ。
ドロだらけになって。時間が経つことも忘れ、腹が減っていたことも忘れ、必死に遊んでた。
気付けば、どこからともなく集まっていた大人たち。みんな時間を忘れ、雨なんてお構いなしで、びしょ濡れになって遊んでた。 びしょ濡れになって…… 
それから、毎日にのように雨が降ることを待ち望んだ。
雨が降れば、あの不思議なオヤジたちと、すべて、すべて、本当にすべてを忘れ、まるで子どものときのように思い切り遊べたから。 
俺は、大人だ。
いつから、大人になったのかは忘れた。だけど、世間一般に、大人として扱われる。だけど、俺は、大人だ。と、言ってもそれ���、どこかで認めていない。
だけど、世間の皆様に俺が大人じゃないと、どんなに力説したところで、ただの変わり者としか見てくれない。
それが、この世界だ。
でも、どうやっても俺は大人だけど、大人じゃなかった。
だけど、大人になりたくないわけじゃなかった。
ただ、俺の中で俺を大人として認めていないだけだった。
どこか、湿った感じ。
そう、乾ききらない洗濯物のように…… 
どこか、はっきりとしない。
それが、俺だった。 
雨の日だけ、思いっきり今を生きることができた。
雨の日だけ、俺は俺らしく、あのオヤジたちと一緒に。雨だけが俺たちを認めてくれた。
湿った、感じの中で。 
大人になりきれない、俺たち。 
雨の夜の公園で遊ぶ大人の格好をした子どもたち。
世間の皆様より少しだけ、ゆっくりと大人になって行ったのか、次第に集まる人数が減っては、増え、減っては増えを繰り返していった。 
そして、いつごろからだろう……
俺も、ついに、あの雨の降る夜の公園が懐かしく感じるようになってた。 
数日、雨は降り続いた。
足元を濡らすぬかるんだアスファルトを踏みしめ、傘も差さずに歩いた。冷たい雨粒が頬を伝い、服の袖に染み込んでいく。
コンビニの明かりは、やけに眩しく、ガラス越しに映る自分の姿は、少し大人びて見えた。
店に入り、適当にカゴに放り込んだパンや飲み物をレジに運ぶ。
店員が無表情でバーコードをスキャンする音が、妙に心地よく感じた。
「ポイントカードはお持ちですか?」
「ないです。」
そう答えながら、ふと昔のことを思い出していた。
会計を済ませ、袋を片手に店を出る。
雨を降らす空を見上げた。
黒く曇った夜空に、雨粒が光を反射している。
生乾きの匂いが、ほんの一瞬鼻をくすぐった。あの時とは違った感覚で大人になった。だけど、まだ、乾ききらない部分を今でも感じている。
それでも、確実にあの時の生乾きのあの独特の臭いは、もう、俺から漂うことがなくなった。 
洗濯物の乾ききらない、あの独特の臭い。
今でも、夜の雨の公園から漂ってくる。
ブランコをこぐ音と大人たちの声が
聞こえた気がした。
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kennak · 4 months ago
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29日、福岡市西区のスーパーで、別の商品にはられていたバーコード付きの半額シールを使って、商品を安く購入した詐欺の現行犯で、58歳の中学校講師の女が逮捕されました。 福岡県警・西警察署によりますと、29日午後7時半ごろ、福岡市西区豊浜のスーパーマーケットで、別の商品からはがしたバーコード付きの半額シールを1パック421円の魚の切り身にはり付け、セルフレジで不正に精算する女を、店内を見回っていた女性保安員が発見しました。 女がそのまま店を出ようとしたところ、女性保安員が「支払いがおかしいですね、シールの事ですけど」と声をかけたところ、女は「マイバックの中で別の商品の半額シールがはり変わっただけ」とはりかえ行為を否定しましたが、女性保安員がその場で現行犯逮捕したということです。 現行犯逮捕されたのは、福岡市早良区に住む県内の市立中学校の講師、阪根啓子��疑者(58)です。 警察によりますと、阪根容疑者はまず、214円の半額シールがはられた商品を2つ購入した上で、商品から半額シールをはがし、すでに半額になっていた1パック421円の魚の切り身2パックにはって購入しました。 その後も同じ方法であわせて6パックを購入し、差額の1243円を騙しとった疑いが持たれています。 わずか10分の間に、同じ半額シールを使って3回に分けセルフレジで精算していたということです。 警察の調べに対し、阪根容疑者は「値引きシールをはりかえて購入したのは4つ。店員がシールをはり忘れていると思い、自分ではっただけ」などと、容疑を一部否認しているということです。(24/12/29 TNC)
福岡市立中学校講師 : 教育業界エージェント 日本版DBSより役に立つ!
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kyokocanary777 · 2 years ago
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お札も小銭もあまり使わない
最近よく、財布を忘れて外出して、かなり時間が経ってから財布を忘れたことに気付くことがあります。
電子マネーやバーコード決済、スマホ決済などお金を出さなくても精算できるようになったせいか、財布を使う頻度が減り、挙げ句の果てには忘れてるといった始末です。
クレジットカードは使わない派です。かれこれ、3年は使ってないですね。
計算がややこしいのと、借りて払うというのがちょっと嫌で、、、。
ポイント還元があったとしても、あんまりメリットを見出せませんでした。
それなのに、ライターの仕事ではクレジットカード関連の記事の依頼がありまして、、、イヤイヤ書いてました笑
プロパーカードでステータスを表現するとか、まったくわからない世界です(◞‸◟)やれやれ。
クレジットカードに、流通系だのプロパーだの、そんな種類があるのも知らなかったので、記事を書くまでは笑。
そして、クレカなんてなくても、ネットショッピングなどしやすくなりました。
クレカばかり使っていた頃は、クレカがなかったら決済が大変だ!と思い込んでましたが、実際はそうでもなくて驚いてます。
わたしは、銀行などから必要分のお金をチャージして使うデビッドカードが便利なので使ってますね。
で、デビッドカードはスマホのアプリで使ってるため、リアルカードは持ってないのです。カードを持つこと自体、管理しなきゃいけないから嫌で、、、。
ゆうちょペイとかも便利です。
それと、メルペイやPayPayがたまるので、それをなるべく銀行振込で現金として受け取らず、何かを買うときや飲食店などでバーコード決済してます。
しかも、メルペイはApple Payと連携できるのでSuicaもICOCAもスマホでピッとすれば、改札通って電車に乗れます。
切符を買う機会も減りましたし、交通系カードも管理が面倒なので使ってません。
デリバリーやテイクアウト注文も現金決済はあまりしませんし、先に払っておくとデリバリーは置き配もしてもらえます。
便利なのか不便なのかわからないけど、銀行の入出金やメルカリなどからの現金化には手数料がいるので、その影響もあってかお金そのものを使わないようになってきています。
郵便局も小銭の出し入れの手数料がいるようになったし、、、。
だけど、財布は財布で大事にしなきゃですね。
忘れないように気をつけます。
2023/05/17
19:59
カナリヤ響子
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moko1590m · 10 months ago
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バーコードは向きを合わせる必要があったが、QRコードなら3つの角に配置している四角い「切り出しシンボル(ファインダパターン)」があるため、コードの存在とコード領域を即座に認識できる。どの角度からでも高速で読み取れるため、何度もスマホの向きを変えたり、なかなか認識しなかったりといったストレスとは無縁だ。
①セル(言語)
コード内に存在する白黒のマス(セル)だが、実は2進法で言語を表すように設定されている。いわば、白黒のマスは0と1の集合体であり、記録された言語そのものなのだ。
②切り出しシンボル(ファインダーパターン) 三隅にある四角形が「切り出しシンボル」。位置検出や歪んだコードの外形を正確に検出する役割があり、カメラはこれを捉えることで対象をQRコードだと認識し、どの角度からでも高速で読み取ることができる。
また、切り出しシンボルの形は、コードのまわりにある文字や図形からコードだけをいち早く抽出するため、帳票、チラシ、パッケージなどであまり使われていない図形を検討した結果、白セルと黒セルの比率が「1:1:3:1:1」になっているのを発見した。これは印刷物のなかでいちばん使われていない比率であることから採用されている。
③タイミングパターン コード全体の歪みや、セルピッチに誤差が生じている場合に、各セルの中心座標を補正するもの。黒いセルと白いセルが交互に配置されており、QRコードの座標を検出する役割を果たす。
④アライメントパターン 右下のほうにある小さな目玉のようになっているこの箇所は、カメラを斜めにかざしたときでも各セルに生じるズレや歪みを補正するために重要な役割を果たす。
⑤フォーマット情報(誤り訂正機能) 3つの切り出しシンボルの側面に配置されているのが、前述した「誤り訂正機能」のレベルを決定するものだ。この配列のパターンにより、誤り訂正レベルが設定されている。 上記の②〜⑤以外の部分が、デザインできるデータ領域だ。
さらにQRコード全体には、白と黒のマスをバランスよく配置するために「マスク」と呼ばれる加工も施されている。黒だらけでびっしり埋まったコードを見かけないのは、マスクによる補正のおかげだ。8種類の法則に基づき、記録された言語を保ちながら白と黒の色を反転させる仕組みになっている。
(via 「QRコード」ってどういう仕組み?種類や歴史、使用時の注意点などを解説|KDDI トビラ)
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toshimasa-kobayashi · 10 months ago
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バイト、サボり、逸脱
コンビニの店員同士がレジでなにやら話し込んでいる。若い男女の店員。炭酸飲料を手にした自分がレジに向かうと、会計するために会話は中断された。商品のバーコードを読み取り、クレジットカードの決済を済ませる。会計が終わるや否や、矢継ぎ早に「それでさ」とすぐに会話は再開された。女はストーリーを続け、相手の男は聞き役に徹している。断片でしかない話が、だんだん輪郭を成していく。自分はすぐに立ち去ったのだけど、���んだかすごくよかった。
アルバイト勤務の最中、シフトがいっしょになった相手と他愛もない話をする。それはちょっとした息抜きであり、ささやかな”サボり”だ。仕事から逸脱し、勤務時間が離散していく。労働という一義的な意義が、そこでは溶解し、変容する。こうした逸脱が自分の生活には足りてないなあ、とふと思った。
コスパ至上主義が度々批判される。批判する際、もっとも留意すべきは、この逸脱や離散のことではないだろうか。コスパ至上主義には、逸脱も離散もない。つまり変容がない。アルバイトの勤務中に、ただひとつの私語も禁じて業務に徹するような退屈さが、そこにはある。ときに役割を放棄し、正しさを投げ捨てること。そんなとき人は空白に立つ。自由というのは、本質的にはそうした空白への転落ではないだろうか。意味からも意義からも離脱し、その余白で宙づりになる。そうした空白に耐えられないから、人は合理性やコスパを要求する。
多かれ少なかれどんな人も、合理性やコスパに支配されている。一定程度のルーティン的な秩序がなければ、生きていくことは不可能だ。そうした秩序の一群は行進を成している。一方、そこから離脱する時間があり、人間がいる。その”まだら”こそが多様性だ。”多様”とは、イデオロギーの相違のことではない。そ��は美学のような個人的問題でもないし、倫理のような普遍的問題でもない。多様とは、そうしたあなたのイデオロギーも美学も倫理も、露ほどにも感知しない他人がそこかしこにいるということ。あなたのゲームボードに、ほとんどのプレイヤーは参加していないということ。
ふいに時間が途切れる。スイッチが切り替わる。そうした契機は、寛容さを担保するための条件でもある。集中や注視は、継続にしか与しない。議論が問題を解決することはないと経験的に知っていながら、議論を続ける。そんなプールは窮屈で、泳ぐに十分ではない。このことをよく肝に銘じておこうと思う。
ギターの練習をしていると度々あることなのだけど、どれだけ練習しても指先の覚束なかった演奏が、忘れたころにふとマスターできていることがある。ひとつの課題から時間的に離脱し、それによって脳神経のマッピングが再配置され、スムーズに演奏できるようになる。そうした飛躍は集中からは起こらない。離脱や分散から起こっている。ひとつの時間に執着するかぎり、変化は望めない。関係のないものが関係を持ち、まったく別々の対象が類似をなしていく。そのためには時間的な分散が不可欠になる。
先日こんなことがあった。東京ディズニーランドを訪れた際の妙な居心地の悪さが、しばらく心に滞留していた。それでそんな心持ちもすっかり忘れたころ、沖縄の米軍基地についてのニュースを読んだ。ディズニーランドと米軍基地。まったく異なるふたつの位相が、なぜか心中で響き合う。敗戦国の駐屯地としてのディズニーランド。そんな見立てがふいに生まれる。そうした脳神経のマップを新たに生み出すためには、時間的な分散が不可欠だった。新たな視点を生み出すための鍵は、いまこの場からの離脱にこそある。このことを肝に銘じようと思う。
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tokyomariegold · 11 months ago
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2024/1/3
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1月3日 年末年始の忙しなさの疲れや寒さから体調が良くない感じで、今日はなるべく寝ていよう!の日だったのでそれにしては活動できた。 昨日受け取ったフィルムはちゃんと写っていた。し、思い通り(ねらい通り)の画だったので嬉しかったしまた写真を撮りに行きたくなった。 CONTAXいいな〜と中古カメラを検索してみて予想通りのお値段に、買えなくはないけれど、何となく散漫な感じ��欲に落ち着いた。 とりあえずNikonF100が修理から戻ってきてから考えよう。カメラは買えないけど、生活向上キャンペーン中だったので、きっとあれば良いんだろうな、と思っていたものをインターネットで注文した。 もう一度写真を見返すのが今は少し楽しみ。
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なるべく寝てみて10時。 途中大掃除に起きたりしたので、眠いのに寝られない。今日はロキソニンを飲みたくなかったので痛みに耐えた!(耐えなくても良い体にしたい。) 初詣に行って散歩してみよう、と湯島天神へ。 芸術(?)の神様の神社を調べたところ、あまり目ぼしいところがなく、まあ学業でも、まあいいか、と行ってみると大行列!初詣ってこんなに人気なの!と受験を控えた身分でもないし、と列を眺めて上野から御徒町まで歩いて帰ってきた。 途中にいくつか初詣スポットがあったけれど、どこも行列。みんなちゃんと神様にご挨拶してえらい。上野は動物園や美術館が営業していたので人も多くて、旗日!という雰囲気。 途中に寄ったナチュラルローソンで店員さんが「明日は紙コップとかがよく売れるはず!仕事始めだからね。」と話していた。帰りの電車は旅行帰りや帰省先から戻ってきた人も多そうだった。
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今日から営業を始めたスーパーで、アーモンドミルク1点だけを買ったらレジの金額が明らかにおかしくて「あれ?」と声に出してしまい、それに対して店員さんも「あら?」となり、変な指摘の仕方をしてしまった。 そういえば1日に元日営業をしていたスーパーでカットフルーツを買ったら、バーコードがついておらずレジを通せなかった。陳列されたフルーツ全てにバーコードが無かった様で、少し一大事。時間がかかりそうだったので、その日は買わないで帰った。 お正月に働くってそうゆうこと?
早めに帰れて、一度片付けなどを済ませ、年末に会うはずだった友人に渡したかったお土産などを配送する準備をして、玄関を出ようとしたところ、同じタイミングでお隣さんが出てきて思わず戻り扉を閉めた。会っていたら新年の挨拶をしていたのかな。
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時間があるし、と年末年始はつくれるものを増やそうと思っていたことを思い出し、料理の新境地開拓をしようとスーパーをうろうろして疲れてしまった。 結局、新しく創作する思考の余力はなく、今日もぶんぶんチョッパーでカレーをしてしまった。全然もうカレーの気分じゃないので、残りわずかなスパイスの様子に、ほっとしてしまう。 こ���ゆう時AIに聞いてみるのもいいのか。「レンジで作れるレシピおしえて」。
昨日観た展示に、入口の挨拶文3パターンをAIに書かせた展示があった。文の構成が、挨拶→展示の簡単な概要→展示を取り巻く今日の状況(ここで、しかし、一方で宿の逆説が入る)→追加の事例→鑑賞者への感謝……という感じが共通していた。この構成を入れ替えて挨拶文をつくってみたくなった。
今日は外に出ている時間が短かったのに、部屋にいると薄着に努めて体を冷やしてしまういつもの悪い生活様式。
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theadventureofharu · 2 years ago
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図書館での出来事
昨日 僕はいつもの図書館とはちがう少し離れた場所の図書館へ行った。
面白そうな本はないか棚を物色していると、ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」とかかれた濃い赤と青の2冊が目に留まった。(僕が読んだことのあるいくつかの本にも登場した有名な本だ。)
パラパラとページをめくる。内容もさほど難解ではなさそうだ。
僕はその本をわきに抱え、また物色活動へともどった。
そしておよそ1時間後、何冊かの本を抱いて自動貸出機へ向かって借りようとした時 ことは起こった。
「貸し出しできない本があります。」
僕はすぐさま背表紙に貼られているシールを確認した。貸し出し不可とかかれたシールはどの本にも貼られていない。バーコードや表紙をチェックしながらカウンターへと歩いた。
「すみません。貸し出しできない本があるらしいのですが、どれでしょうか?」と僕。
「どこの棚にありましたか?」と図書館の人。僕はそれに答えると、彼女は本を奥の部屋へと持っていった。
奥の部屋ではそれらの本をバーコードにかざしたり、ほかの人に何か相談したりしている様子が見える。何を話しているのだろうか?
およそ5分、ついに彼女たちが戻ってきた。
「心苦しいのですが、この2冊予約が入っておりまして…。こちらの手違いで棚に整理してしましました…。」 と先ほどの『ファスト&スロー』を僕の目の前にならべた。
僕は了解してそれ以外の何冊かを借りることにした。
思いがけなく話のネタができて、満足な僕なのだった。
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crydayz · 9 days ago
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250421 CIRCULAR MOTION #2
「大好き」とは、ここに連れてきてくれてありがとう、この景色を見せてくれてありがとう、この感情を教えてくれてありがとうという「感謝の気持ち」だ
だから私はこれまでの人生で私を追い込んでくれた全ての人々、枠組み、その枠組みを作った人々の事が大好き���
そしてその中で味わった痛みを、秩序立った意味を持つ「希望の旋律」へと紡ぎ直してくれた妻の事が大大大大大好きだ
妻と私がこれまでに味わった痛みに対する最もポジティブで建設的な解が娘なのだ
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娘は妻と私が世界を信じて生み出した希望
私の中の呪いを溶かし、善意の価値を思い出させてくれる温かい光
これはオキシトシンとエンドルフィンの奔流に酔う幸せジャンキーの妄言
自分が幸せである理由を必死こいてしょーもない理屈で肉付けしようと足掻くちっぽけで哀れな腐肉塊(ふにくかい)
どこまで行っても、ただ脳内麻薬に支配されるだけの自由意志なきゾンビ
私は不自由だ。私は人を傷つけることの可笑しみに浸る自由を、悪を行使して爆笑する自由を失いつつある
そして悪人に愛を教え彼らを自分と同じ「愛の牢獄」に収監してやろうと企てている
お前もこちら側へ来いよ、ゾンビとして生者の為に尽くすのは気持ちいいぞ、と
脳に変なチップ埋め込まれてない? 白目んとこよく見て、バーコードついてない?
なあ? この涙はなんの涙なんだ?
教えてくれよ
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arisasasaa · 1 month ago
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3月にしては寒すぎる夜
下心がないといえば嘘になる
それでも会いたくて、どうにも会いたくて
分厚いショールを一巻き。
自転車のペダルを漕いで、漕いで。
途中で現金が無いのに気づいて、コンビニに寄ってお金を下ろす。
彼のいるお店にたどり着く。
いる。
彼の自転車がある。
中にいる。
中を確認しようにも、全然どのくらいのお客がいるか分からない。
意を決して
どうにでもなれ、と扉を引く
重い扉を引いた隙間に見えるのは
たくさんの
お客さん
入れない。
だってわたし、彼と話したいだけだったから。
一緒にお酒を飲みたいだけだったから。
そっと、扉をしめて
わたしは歩き出した。
すぐ近くの建物の影に隠れてじっとした
誰も確認しに出てきませんように
縁がないな
こんなに会いたいのに
メッセージを送ることもできない
会いに行くしか方法がないのに
ただ縁がない
あの夜のように、もう一度抱かれたいと思うのは
わたしには過ぎたことなのか
寒すぎる中、ふたたびペダルを漕いで家路へ向かう。
途中コンビニに寄った。
なにがほしいでもなく、飲みそびれたアルコール分と明日のお昼ご飯をレジへ持って行く。
「寒いですね」
にこやかに店員のおっちゃんが話しかける。
咄嗟に言葉が出なくて、呆けたまま黙ってバーコード決済へ進む。
「寒いから、あったかくしいや」
おっちゃんは返事しなかったわたしに���う一度笑いかけた。
時間は深夜1:00
おっちゃんのワンオペである。
1人、この店内で孤独に作業していたのに。
わたしに声をかけてくれる。
「…はい」
おっちゃんの優しい笑顔と言葉がじんわり心に沁みた。
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jaguarmen99 · 2 months ago
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420 名前:おさかなくわえた名無しさん[sage] 投稿日:2025/03/05(水) 12:45:57.11 ID:HlKalTYO スーパーにて。
レジで精算後にサッカー台で荷物を詰めてフリーペーパー(無料配布の情報誌)を持って帰ろうとしたら、 近くにいたジジイに「コラッ!金を払わず店を出たら万引きだぞ!?返しなさい!!」と大声で怒鳴られて 手に持っていたフリーペーパーを乱暴に取り上げられた。 周りの人も何事か?とこちらに注目、事の顛末を理解した店員さんが慌てて駆け寄って来て 「お客様~!こちら無料でどなたにでも配っているものなのでお代はいらないんです~」とジジイに言うと 「何ィ?だったらそう書いておけばいいじゃないか!人に恥かかせやがって!!」 いや、[無料][ご自由にお持ち下さい]って書いてあるし。
あと別のスーパーで、店員が商品をスキャンして客が精算機で金を払うタイプのレジで クレカかキャッシュレス決済を選択した場合、レジで店員がクレカやキャッシュレスのバーコードを読み込んで 下の機械からレシートが出るから精算機で支払わなくて済むんだけど、 それを知らないジジイが私がキャッシュレスで支払いしてレシートも受け取った上でカゴに入った商品をサッカー台に移動したら 「アンタお金支払わずレジ通過しただろ?精算機できちんと金払えよ!! こっちは少ない年金暮らしでもちゃんと払ってるんだから」と怒鳴ってきた。 レシート見せて「払いましたけど??」と言っても「精算機で支払いしてなかったじゃないか!払いなさい!!」 サービスカウンターから店員がすっ飛んで来てジジイに説明。
なんで高齢ジジイってこうなの?
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yasuda-koumuten · 5 months ago
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OPEN HOUSE 
2024.12.14 (土) −15 (日) 
10:00 -17:00
「白が映えるベージュの家」
新築完成内見会 金沢市 
 ※ 事前予約優先
朝の光差すダイニングルーム、
広々としたリビングルーム。
雪の日も安心のインナーガレージ
趣のある四畳の和室、
ミニキッチン付の寝室、
白が映えるベージュの家。
 
 
ご予約はInstagram DM、お電話、バーコードWEB予約(下記メール🔗)よりご気軽にお申し込みくださいませ。 →ご予約はこちら -
architecture  @yasudakoumuten.kanazawa 
furniture  @skov.kanazawa 
Tumblr media
�� ご予約枠 》 
場所は金沢市になります。
現地のご案内は折り返しご連絡させて頂きます。
2024.12.14 (土) 12.15 (日)  
①10時〜 
②11時〜 
③13時〜 
④14時〜 
⑤15時〜 
⑥16時〜 
   
※ ご予約はひと枠、2組様とさせて頂きます。
※新築住宅や改装をご検討されているお客さまが対象の内覧会になります。
施主さまのご厚意にて開催させて頂ける事となりました。いつも優しいお気遣いありがとうございます。
株式会社 安田工務店 
1F @skov.kanazawa 
2F  @yasudakoumuten.kanazawa 
金沢市新保本3−147−5 
Phone :076-255-7384
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zdlmlq · 6 months ago
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携帯電話の画面が終わっています。
終わり方を説明すると、画面の上半分に無数の細かな横縞が入っており縦にも黒い不吉な滴りが描かれている。そしてカラーバーを連想するカラーの縦線がその滴りに並ぶようにしてひかれていて総じて全ての人がねむってしまったような夜に思える時間のテレビを思い出す。いまも深夜にカラーバーって表示されますか?子どもの頃ねむれなくて喋り続けてそれでも誰にも聞いてもらえなくなる時間、世界中の人がねむっているように思っていてこわかったけどいまはどんな時間にも誰かが起きていることを知っている。大人になったから。まぁとにかくわたしのiPhoneは液晶それ自体は割れていない。これを入力している現在、右側の文字いくつかは黒い滴りで隠れていて誤字脱字の確認ができません。バーコードでPayPay支払いをしようとしたら横縞がバーコードの表示を邪魔して何をどうやっても読み取れず、ということもありました。現金で支払いました。
幸いなのかキーボードが表示される下半分にはほぼ問題がないのだけどこちらも時々心霊現象かと思うようなバグが起き触れてもいないさ行だけが勝手に入力されてしまうようなことが起きる。LINEをひらきメッセージを返そうとすると勝手にビデオ通話をかけてしまうので最近はLINEをあまりひらかなくなりました。店の業務連絡がslackで、大体の人とは何かしらのSNSのDMでやりとりできるのでさほど支障はなくそれらの繋がりのない友人(川とか前回の日記に書いた182cmなど)とやりとりする際はメッセージを送りながらものすごい勢いで誤作動によるビデオ通話をかけそれを中断しを繰り返しながら連絡している。どちらにしてもかなりセックス中であることが多そうな人たちなので誤作動を止める時のわたしの俊敏さはすさまじいものがあるけどわたしだけ俊敏であってもiPhoneには効かず、いつか何か恐ろしい事故が起きうる気がする。最善はともかくLINEをひらかないこと。
でも秋なのです。
わたしと付き合��の長い方はご存知の通り秋のわたしの情緒は冬の日本海より荒ぶるのでそういう時にありがたいのが比較的いつでも連絡がとれてかつ近隣に住む川や182cm(数字で彼を表記するのはものすごく嫌な感じですがその嫌な感じが面白いのでしばらく続けます)であり、この人たちとやりとりできないのはけっこう心細くもある。
早く携帯電話を直せばよろしい、という話なのだけど、iPhoneの修理って正規ではどえらい値段がすると聞くしそうではない変な雑居ビルに入っているような所に行くのは秋だから難しい。秋はこころの距離が遠い場所へ行く足が鉄球をつけられているかの如く重くなるので。あと正直わりと慣れてしまったので画面が終わっているiPhoneに対して「もうこいつはそういう端末」という意識が芽生えてしまった。わたしはずっとそう。壊れたものに対して「壊れた=使えない」と思えず、かといって直し直しで丁寧に使っていく、ということもできず「壊れたまま使う」という選択をしてしまう。これは育ちに関係している気がして、精神を病んだ母はいわば壊れている人だったのだけど治すことも見限ることもできず家族のわれわれは彼女を壊れたまま使っていた。壊れているので時々は馬乗りで娘の寝込みを襲い刃物などを向けるし、壊れているので時々は強盗のそれかと思うほど部屋を荒らし壁に穴を開ける。わたしが最初に遭遇した壊れているものは母だった。そしてそれは容易に治せるものではなかったからなんとなくそちらに順応していく方が早く、彼女がかなり重たい何かをぶん投げたことによってあいた壁の穴にパテなどを埋め込んでいた。わたしの図工の成績は相当悪かったので「パテを埋めている壁の穴」にしか見えない仕上がりになった。でもまぁ結論としてわたしは死ななかったし、不便はあったけど母は母として機能していた。
まぁ携帯電話が終わっている話も母の話も今日の主題ではないです。
 
この終わっている携帯はついーとの入力中に勝手にポストするというバグを頻発させるのでなんとなく発信から遠ざかっているんだけど、その間にバイト先の本屋で新たな展示がはじまった。
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30歳のまなざし、という、93年度生まれの方々のポートレイトと直筆アンケートみたいなものをまとめた書籍の発売に関するもので書籍に掲載されている写真を壁に貼っている。
30歳という節目を最近迎えたばかりの人々が現状を記録しているというメモリアルな書籍で、わたしは学校教育をまともに受けていないせいか同い年ということで持ち得ることがあるらしい仲間意識というか親近感が全く芽生えないし理解できないのですがそういう話はまぁおいてこれは次の店のポッドキャストでしゃべってるんだけど30歳くらいになると身体にだいぶ生き方がのってくる人は多いよなと思う。顔の造形による美醜とは別軸のいい顔が生まれてくる起点。
それで、というか、この写真の中に例の182cmに本当によく似た顔があり、確か彼の齢も30を少しすぎたあたりだったのでもしかして、と変な汗をかきながら書籍をめくりその写真が彼ではないかの確認をした所、直筆で生年月日、名前や職業の描かれたそのページがその人のものだけもはや文字を超えたイラストのような描き込みになっていて別のたまげ方をしたけど職業の欄に"音楽家"と描かれていたのはわかった。
ということはおそらく違う、名前はまぁ偽名の可能性をいまだに払拭できていないので気にしないとしてもおそらく違いますね、と思いながらしかしあまりにも似ているので一体この人はどのような音楽をやっているのかと名前で検索したらMONO NO AWAREという名前だけは知っているバンドの人だった。
10月が11月に変わる時間のこと。
そこから11月10日のいまに至るまでずっとMONO NO AWAREとそのボーカルで写真の人である玉置周啓という人がDos MonosのTaiTanとやっているポッドキャストの奇奇怪怪を聞いていて、なんというかこれが本当に疲れなくてすごい。音楽というものはこんなふうに聴こえることがあるんだ、というよくわからない感動がずっとある。
少し前にあるアーティストの日記などが読める有料会員みたいなものを少なくとも秋の間は読まない方がいいと判断してやめたのだけどその代わりみたい��"品品団地"という奇奇怪怪の有料コミュニティというか入ると奇奇怪怪の二人が書いているコラムだったりどこかに行ったvlogみたいなものが読んだり観たりできるよ、みたいなやつに入っていまずっとそれ読んだり観たりしている。あとあんまり人にも会ってない。
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これは最後に外で友だちと会った時に入った桉田餃子の壁にかけてあった写真の写真。餃子はおいしくて食べることに集中した結果撮り損ねていました。
ちなみにこの写真は桉田餃子のオーナー二人の桉田さんじゃない方が撮ったものらしいです(お店の方にそう説明されました)。
秋というより冬に近づいて来てだいぶ調子が戻って来た気がしていたんだけど子どもが流し観ていたニュースを耳に入れた途端に全てがままならなくなっているので単に奇奇怪怪効果だった気がする。あとMONO NO AWARE効果。玉置周啓という人の精神に凪を運んできてくれる力はすさまじく、それは例えば長谷川白紙がシー・チェンジでしてくれる傷に手を当てるような態度や君島大空が傷口を治癒も美化もせずにうたいあげてくれることで得る効果とは全然違う。人が何かを体験/目撃した時に持ってしまう感想を一生保留にするような態度。雑な分類をすればそれはceroのたかぎくんやVIDEOTAPEMUSICに通じるんだろうけど、たかぎくんもビデオくんもなんというかあの人たちの善性を近くで目の当たりにしているのでその感想の保留という態度に神性というか、聖なるものによる受容みたいな大きな懐の深さを感じてしまって穢れの塊のようなわたしは時々その受容の態度に畏れを感じてしまうことがあるから、そういう意味で玉置周啓という人のこのちょうどよさはすごい。なんせ"そこにあったから"だから。"そこにあったから"って。ともすればやばいスピリチュアルさや全ての説明���放棄するような投げやりさにも結びつきかねないでかい言葉をちょうどいい感じに留めたままうたっている。奇奇怪怪の中でもそう。タイタンがぶん投げる解釈や論のそれぞれ一つ一つを受け流すでもなく返すでもなくただ留めている。全部寸止めで終わらせる空手みたいだ。それが物足らなさに繋がらないのはわたしがいま本当に疲れているだけの話で、元気な時なら全然別の感想になるのかもしれない。でもいまは本当にありがたい。とにかく音楽もポッドキャストも聴き続けることができる。わからない、そういう音楽って別に珍しいものじゃないのかもしれないけど自ら能動的にそういう音楽を聴いたことが全然なかったので本当に奇妙な感じです。まだしばらく聴きます。
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一番、似てるなーと思った動画 鮭から中華まで。
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kennak · 2 years ago
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QRコードの写真を送り、支払いをしてもらう 被害にあったケーキ店を経営する李さんも、日常的にWeChatを使い、顧客の特注ケーキの注文をとっていた。 ケーキのデザインが決まった後、そのまま料金をWeChatペイで支払ってもらうと思ったところ、顧客が「今、WeChatにお金が入ってなくて、アリペイで支払いたい」と言う。それ��問題はないため、李さんは、店舗に置いてあるアリペイの受け取りQRコードの写真を撮り、WeChatで送信した。 顧客がこのQRコードを長押しするとスキャンすることができ、アリペイが起動するので、金額を入れてもらえば、ケーキ店にお金が送られてくる。中国人にとっては、もはや日常のものになっている手順だ。 ▲アリペイのメイン画面。決済をするには上部の「付銭/収銭」(支払い/受取り)をタップする。最初に支払い用のQRコードが表示される。ここに問題があった。   お金を受け取るはずが、支払うこと��なってしまった しかし、しばらくすると、顧客から「うまく支払いができない」というメッセージが送られてきた。そこで、顧客は「ビデオ通話でアリペイのQRコードを見せてくれないか。それをスキャンして支払いをする」という。李さんはそれでもかまわないため、顧客とPCでビデオ通話をし、カメラにスマホのアリペイQRコードを見せた。 ところが、すぐにアリペイアプリが、お金を支払ったことを告げるアナウンスをした。お金をもらうはずが、なぜ自分が支払ってしまっているのか、慌てた李さんは相手に確認しようとしたが、その時にはすでに相手はビデオ通話を切断していた。メッセージを送ったが、それもすでにブロックされ着信拒否になっていた。李さんは詐欺にあったことを自覚し、警察に被害届を出した。 ▲アリペイの支払い画面。上部にバーコード、中央にQRコードがある。お金を受け取るときは、いったんこの画面を経由して、下の「収銭」(受取り)をタップして、受取り用のQRコードに切り替え、それを相手にスキャンしてもらう必要がある。   受け取りQRコードの表示手順に問題が なぜ、QRコードを見せたら、お金をもらうはずが、支払うことになってしまったのか。これは、アリペイのQRコードの表示の仕方に問題があった。アリペイアプリの中で、「支払い/受け取り」のアイコンをタップすると、QRコードが表示される。しかし、これは支払い用のQRコードだ。一般には、レジなどで見せてスキャンしてもらい、お金を支払うのに使われる。 自分がお金を受け取りたい場合は、この画面からさらに「受け取り」をタップして、受け取り用のQRコードを表示しなければならない。この受け取り用QRコードは、商店の場合、印刷をしてプレートにし、カウンターなどに置いておくのが一般的だ。そのため、李さんはアリペイアプリで受け取り用QRコードを表示するのに慣れてなく、最初に相手に支払い用QRコードを見せてしまい、それから受け取り用QRコードに切り替えた。その前に、相手はスキャンをしてしまい、お金を騙し取ってしまったのだ。受け取り用QRコードを見せるのに、いったん支払い用QRコードを表示して、そこから切り替えなければならないというアプリの仕組みを利用した犯罪だった。
QRコード決済に思わぬ落とし穴。受取りコードと支払いコードの取り違えという脆弱性 - 中華IT最新事情
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shikasapo-site · 6 months ago
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今空港にいます。
いよいよ沖縄行き当日。 天神であしらせ2の販売状況を見て、空港へ。 ハリボテのセットの上にちょこんと片足のシューズとあしらせ2が置いてあった。特に販売員がいるとか、説明してくれるとかでもなく、ただポツンと。 もっとわーわーやってるのかと思っていたのでなんだか拍子抜け。 それでも置いてあるだけ凄いこと。あれでも詳しい人いないと売れないよね。どうするのかなあ。 画像に収めるのもなんだし、ささっと後にしてきた。個人的にはオンラインで買った方がイメージが湧く。でもまあ、実機見たい人には良いかもね。置いてあるだけだけど、それはそれであるんだし。 で、空港の喧騒中、ブログを執筆中。良いよね心地の良いノイズって。乗るから来ているわけで、家からはまあまあ遠いし、そうそう来る機会もない。 自分が乗る飛行機も��だまだだし、最近は2次元バーコードとかで随分簡略化されてあるので、これであっているか…
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htmillll · 9 months ago
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Tumblr media Tumblr media Tumblr media Tumblr media
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メディアが造る アキバ系
易々乗っかるくせに被害者
みてーな
ツラした奴らの中で 育った
権威主義者のロリコン野郎が壊す良心回路
すぐ逃げる を スルースキルと言い換える
あいつらは個性を憎んで
バンプレのテンプレしか飲めないばり弱い顎
吐き気はしたけど 仲間外れはもうやで
82年生まれ 殺人鬼とファミコンの黄金期 
ゴールドラッシュ レペゼンGEN M
脛に傷と目玉にバーコードある
戦争賛美する ともだちんこぶった斬るStyle
俺を番号で呼ぶ あいつらと検索エンジン
仕掛けるジェノサイド ならば 2度と
ネットでもおしゃべりできない 
部屋から出れない
面会謝絶のパンチラインを病むまで見舞う
噂ので所 おめーらだろ 日当いくらの仕事か
検討ついてる どいつもこいつも同じ顔面
のおたくつー名のdick sicks 警察予備軍
俺だけ目の色違ったクリスチャンヴェール
イボンゴピッタンコ yeah
てめー 目見開いてよーくみろ
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