#びーちゃんチョーカー
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【夏生まれ友達の合同誕生会】 関東戌連合 夏生まれのお友達の合同誕生日会🎂をセブンアーツカフェ(@7artscafe)にて開催致しました。 こんなに、夏生まれのお友達がいるなんて! 特に、ののんちゃんは 8月23日 、モアナ 8月24日、 クロエちゃんは8月25日と続いていて、席も続いてました(笑)。
ドレスコードは黄色!みんな、向日葵🌻つけたりして おしゃれにキメて(チャロブランくん モアルアともお揃いです〜) プレゼント交換も童心にかえって楽しかったし、
お店の方が用意してくださったオーガニックケーキはワンズも大喜び。 偶然、カフェにいらしていたピアニストさんが、Happy Birthday Songを弾いてくださって、 生演奏に感動して涙が出ましたー。本当にありがとうございました🙏。
夏生まれは、暑いし、どこに行っても混んでるし、泊まれば高いしで、 お出かけをためらうことが多いけど、 我が子の誕生日はやっぱり特別。夏生まれ万歳🙌。 みんな おめでとう〜🎂
7月生まれ ・なっちゃん@papillon.nacchan いつも、パピヨンリード普及にご尽力頂き、 ありがとうございます。
8月生まれ ・オビくん@papi28obimayu 初代のパピヨンリードとカフェマットお持ち頂き ありがとうございます。 ・チャロくん@miyuki_charo.buran 🌻チョーカー良かった〜♫ 教室でもよろしくお願いします ・ののんちゃん@nononn_0823 カワイくておとなしくてパパも引きつけられていたの 愛してやまない先代モモちゃんに似てるんですー ・クロエちゃん@ciel_chloe_ お隣席、とても楽しかったです。またご一緒してくださ いネ。そして、モアナと同い年のシェルくんは美魔男 ですね。 ・涼くん@rin8025r パピヨンリード 3色お持ち頂き😉 そして色々お気遣い頂き、ありがとうご��います
9月生まれ ・チャミちゃん@chiyami_papillon 夏夜市でもありがとうございました。 お近づきになれて嬉しいです。 ドッグラン、その日車検でいけなくてすみません
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弦巻マキと私が怪談をする理由
「モカちゃんだよね?帰国子女でイギリス育ちって、マジ?」
転入初日の転校生の私の周りはきっとそういうセリフで溢れかえるのであろう。宮舞モカは、脳内で同じ景色のイメージを繰り返した。「モカ」という、自身の本名で弄られることもあるかもしれないが、その時は、「モカちゃん、モカ好きだったり?」と意地悪く聞かれてもこう答えるつもりだ、「まあ、実は」。
キャラ付けは、唐突な理由であったとしても、やぶさかではないのだ。
宮舞モカはいわゆる「陰キャ」だ。陰気なキャラ、陰の気を纏うキャラ、陰気な雰囲気なキャラ、陰険不粋支離滅裂……自分をそのように定義してきたのはモカ自身であった。
もしモカの守る強い自我が壊れるとするなら、陰を圧する程の陽気を身に纏った「陽キャ」によるものである、とはモカにとっては自明の理であった。陽の気を圧倒する陰の気で武装すればモカの自我は守られる。だから、モカは「陽キャ」に対抗できるだけの陰の気を使い、陰気に陰で人目につかないところで論理を講じれば良いだけだった。
それがモカの考え得る「最適の生存戦略」であった。モカは生き残らねばならなかった。
情報収集のためにモカは引っ越したばかりの土地で一人散策をした。
一人行動が肝で、これは「学校で一人で行動していても猫好きな自分は気質が猫的であるから」と上手く納得してもらうために、考えた設定だった。
母がイギリスで可愛がってた野良の黒猫は、その為に「モカの唯一の親友なのだ」とモカは母にわがままを言い、日本に連れ帰ってきてもらった。モカの唐突な強い自我に驚いて母親はもちろん、快諾した。
しかしもちろん、これは嘘だった。イギリスの話を聞かれたら、猫といたから寂しくなくて、友達が居ないんだとか、居なくても平気とか、自分の話を避けたくて作った設定だったのだ。別��猫が居たから友達を作らなかったんじゃなくて、アニメの話をする友達をネットでだけ作って、引きこもりを家族に心配させないためだけに家にいる趣味を作っていたら、こうなってしまったのである。
音楽を聴くのが好きだったわけじゃあない。黙っている言い訳が欲しかったのだ。ヘッドホンをつけて、下を向いていたい。しかし、そうやって快適に無挙動でいるために世界観を領域的に展開する完璧な選曲のプレイリストは、気付けば独自色が強く、自我を感じずに居られぬ趣味の様相を放ってしまった。ここまで蓄えた知識を、使わない陰キャではない。ネットDJを、始めた。ショート動画を投稿して、猫ミームに乗せた自分のニッチな趣味の、わかる人にはわかる感じがある、そういう音源を加速させたりノイズを入れたりした、ヤバい感じ、普通じゃない感じの音源がコメント欄で、「ヤバい」と賑わうのが、モカは爽快であった。
モカは承認欲求を醸造した。
一挙手一投足がキャラ立てしていなければならなかった。
それでないと全て夢が晴れてモカは現実が見える。嘘は少し真実が入っていて美化されていれば、趣味がいい表現方法になる。もしモカが、ただ単に英語を喋れるアニメオタクとバレてしまってはいけない。それをモカ自身も気づきたくないしモカが気付かなければ突っ込まれることもないだろう、だって陰キャだから。
そうやって、自我の強さを隠せぬまま、モカは新しい町の一角で寂れたカフェに入った。しかし、思ったより中が小綺麗であり、そこに予想外で慄いてから、顔涼しく自我論理を整理して気分を落ち着かせていた。ちなみにもちろん、モカを注文した。
気分が落ち着いてからモカは思い出す。時間差でジワジワ襲ってくる本当の問題はそのカフェモカを持ってきたのが金髪の少女だった事であり、しかも……
「(えっ……同じ制服なんだが……?)」
……モカのこれから通う、学校の制服を着ていた事であったのだ。
宮舞モカは、いわゆるハーフ、ではない。純日本人の「純ジャパ」であるから、「帰国子女」属性だった。
これはこれから通う学校で既に外国情緒枠が埋まっていて、しかもそれを外見で即捕捉出来てしまう「パッシブスキル」としての「外国情緒」枠である。宮舞モカ、彼女のように、「アクティブスキル」として、使う武器として、コマンドを押さないと発射されない「外国情緒」じゃない。ここまで来ると下位互換で呪いに近いのだ。「英語出来るマウント」で、押し通すしかないのだ。
しかしそれにはこのブロンドの少女が、英語ができるのかできないのかを判断しなきゃいけない。この日本で私以外に英語ができる人がそんなにいるわけないから、私が話しかけて判断しなきゃいけない。
ーーハードルが高すぎる……。それじゃあ、外見を。
「パッシブスキル」を盛るしか。それしかないのである。アニメ属性として、「海外育ちはエロくて無意識だ」なんてものがあるのだ。こいつは、使わない手は無いので、日本で「ドM」の象徴のチョーカーとか、日本育ちでは珍しい「谷間の露出」、そういう私が英国でもやってない格好を日本国でやることにした。
幸い髪も切って、インナーカラーを入れて(アニメでも流行ってる)、そうすれば、大人しくて怖く無いけど外国人的でかっこいい「私」が生まれ、金髪の子にも客だったのがバレず済む。今日起こったことは転生モノの小説の、転生前に突然起こるトラックの接触事故だったのだ。金のトラックに私は事故って、今、神の恩寵により理想の自分自身に生まれ変わったのだ。そういう流れで私の事前知識系チート人生が始まる。
……はずだったのだ。その少女は、私のクラスに居た。そして、帰国子女設定を盛り過ぎたせいで、陰キャ隠しのための「大人しいクール系」設定が化学反応を起こして、「日本語が苦手」だと先生に思われてしまった私は、クラスで唯一英語が出来るその少女の隣の席を任命されてしまった。そしてその少女にマシンガントークで英語で話され、私の「一目置かれる黒猫少女」という夢の学園生活は終わりを告げた。
ーー絶対今浮いてんじゃん。
ーー絶対怖がられたな。
もうキャラ変更が容易に出来なくて、脳内の自由が、アイデンティティの可変性が私からは消え去っていったと感じていた。思ってた流れではなく無意識に、「興味のなさそうな生返事をする無気力系無言威圧主人公」に私はなっていたのであった。
「日本語は、どれくらい出来る?今言ってること、わかるかなー?この後の授業とか、先生に相談する?あ、英語で言い直そう!えーっとねー」
「あ、えっと、弦巻、さん……だっけ、私、日本語出来るから……気を遣わないで、ね」
「うっわー!日本語ペラペラじゃーん!やばー!心配したの恥ずかしすぎる!みんな、モカちゃん日本語めっちゃうまい!」
ーー何故……
何故全てが、悪い方向へ行くんだ?「英語めっちゃペラペラ」の想定はしたが、「日本語めっちゃペラペラ」は想定せず、日本語のうまさで弄られるのも想定せずにいた。
「あはは……私、アニメ好きの陰キャですので〜……ははは……」
もうクソ喰らえで私は、自ら白旗を上げ、セルフハンディキャップという完全なる防御技を繰り出すに至った。セルフハンディキャップとは、自分自身の自我を守るために敢えて自分を「最初からできない奴」と定義して、自分や他人��らの失望に先制して釘を刺す行為だ。
「マジで!?私、バンドやっててさー!アニソンめっちゃ弾いてるよー!ギュンギュンって、ムスタングでね!エレキギターなんだ!」と弦巻マキは金髪を振り乱して陽キャに語った。早口語りもこいつがやれば可愛く済むようだ。もう脳内にさえ私の居場所は無い。
「そうなんだ……なんか、すごいね、弦巻さん……私なんか、一人でネットでーー」
「あ、弦巻さんじゃなくってマキでいいよマキマキとかマッキーとか」
心が完全にポキリと折れた。三つの選択肢、多すぎる。私には何もわかることができない。
今、自分が猫だったら奇声をあげて飛び上がってそこら中にあるものにぶつかりまくり部屋を出ていた。本当に人間でよかったと思うし、もう黒猫女子なんてクソ喰らえと感じていた。人間万歳だ。
「じゃあ、マキ、さん、は……えと、沢山あるんだねえ、好きなこと……」
嫌味のつもりで言った。早口でうざい、と言うつもりで。弦巻マキは笑顔で頷いて、私は消えたかった。私が昔言われたことは、彼女にとっては褒め言葉に感じるのだ。私はやっぱり普通じゃ無いのだ。やはり私は新しい自我を創り出し、その中で完璧にキャラになり切って生きなきゃいけないのだ。
宮舞モカの肉体とキャラという棺桶に生きるアンデッドだ、私は。スクールカースト外の最下層で、人々に生かしてもらわなきゃいけない、精神的インプレゾンビなんだ。建物の中に生きている血肉の気配と音だけで駆けつけて必死に這い上がる腐乱死体だ。頭の中で一番大きな雑音の「弦巻マキ」に、本能で追い縋るしか私は出来なくなってしまっていた。
そんな風に、私は彼女の父親が営む「喫茶マキ」の常連になっていた。
放課後、隅っこで、店を手伝う弦巻マキの淹れたモカを飲み干し、おかわりを気付いて淹れてくれる弦巻マキとの無言の交流を「特別さ」の演出のために知らぬ顔で用意した。幸い、ノマドにオタク陰キャをさせてくれるだけの物質的優位性を私は確保出来ていて(スマホ、タブレット、ノートパソコン、ファイルのクラウド連携等)、私はずっと殻に篭ることができた。猫が懐く時のように、距離を置きながら空間を共有した。庇護欲に頼りたかったからだ。でも、弦巻マキは私を庇護しなかった。
「モカちゃ〜ん、今日も、閉店まで居てくれたね」
弦巻マキは笑顔で身を乗り出しながら、向かいに座る。これは、毎日の日課になった。彼女は、私が彼女のために閉店間際まで店にいると思っているらしい。そのポジティブな陽キャ思考の恩恵で私はほとんどの文脈を自分で作ること無しに受け身に築かれた、対等なる友情を享受した。
「うん……マキちゃんが居るから……えへへ……迷惑かなぁ……」
迷惑なわけがない��弦巻マキは、思っていたよりも、静かな時間を好むタイプだったからだ。
学校では明るく音楽や友達の話をし、ギターを練習して、時には歌ってから、家に帰る。父親のためと思われた喫茶店での手伝いは、むしろ自分のために行なっているようだった。コーヒーを淹れ、掃除をしながら、完全に「ここにいない」、空想の世界に旅立った虚な目をした弦巻マキを、そのうち地蔵のように意思なく座る宮舞モカに対して頻繁に見せるようになったからである。
そして、毎日毎日閉店後に自分の向かいに座る時、私に対して「何か」確認するような目線を向けることが増えていたのだ。
それが何かわからない。しかし、私にそれに同意する以外やることは無い。私は意思無く、彼女の意味のある目線に同意するように目を合わせ続けた。
……今思えば、猫同士がお互いの存在を確認し合う時にそうするようにだ。
「迷惑なわけないよ、私って……、学校での時が、全部の私じゃないし。それを見てる人がいると、ちょっと救われる、自分は普通じゃなくても居場所がありそうだから……なんちゃって。重いかも!」
どきり、とした、普通じゃない弦巻マキと言われると私もそうだと言われた気がした。
だから、私はそう言い、続けた。先に言って、認めちゃえばいいと思っていた。
「わかるよ。私も普通じゃない部分あるし、シャーロック・ホームズだってさ、普通じゃない……そう言う人が、普通じゃない視点だから普通じゃない事件を任されて」
シャーロック・ホームズが特段好きなわけじゃなかったが、その英国で一番愛された虚構の人物になれば、虚構の中に住む自分が愛せるきっかけになると思った。私は、自分を構成するもの全てが、消費され得る要素に格納されてなければ、安心して生きることは出来なくなった。
そして、シャーロック・ホームズを引用する私を弦巻マキはとても愛していた。引用する度に拡がる瞳孔を私は決して見逃しはしなかったし、それは私を安心させた。
「モカちゃん、詩人だよー!モカちゃんってシャーロック・ホームズ大好きだよね。流石、イギリスの帰国子女って感じ!私と違って、すっごい、頭いい感じする、教養っていうの?かな〜、うんうん」
また私は、安心した。私が持つものが弦巻マキに無い要素ならば、彼女は完全なる存在であるために私を必要とし続けるだろうと考える。
私が彼女を完全にする、ピースでなくてはならない。弦巻マキを構成する欠けたピースは、私が全て推理して突き止めねばならない。そして、それを全て合わせて、答え合わせをするのだ。今この時のように。犯人は、必ず全てを自白しなければならない。弦巻マキの罪は、私が一番知ることになる。
「それでさ、アーサー・コナン・ドイルって、すごいオカルティストだったっていうのもモカちゃん勿論知ってると思うんだけどさあ」
何?
「うん、そうだね、オカルトエンドの話とかあるしね」
心臓が早鐘を打つ。この入り方はなんだ?
「うんうんうん、そう��う!未知を探求して証明する人が、証明出来ない現象に対してこの世界以上の存在を認知して知覚してしまう、その在り方がすっごくいいと思うんだ!私の持論だけど……」
「わかるよ。私も、この世界がなんだよって思うし、さ……この世界の原理なんて、ぶっちゃけ超自然の前ではゴミカスに過ぎないしね、あはは」
「そうだよ!!」
えっ?弦巻マキは興奮している。私はこれが何かわかっていないが、彼女の呼吸、空気感、リズムを体の方が既にわかってしまっていた。
毎日毎日擦り合わされた充満された空気の密室で、私たちは重なり過ぎていた。
だから、口を突いて、彼女の求める事が体全体で勝手に出てきてしまっていた。私は言った。
「なんていうか、目に見えるものなんか全部虚で、全部幻想なんだよね。全部意味なんてないよね」
……弦巻マキの頬が紅潮してゆく。私は弦巻マキの何かのスイッチを押してしまったようだった。
金髪のエメラルドの瞳の、繊細で柔らかいマキ、頬の肉が幼さを感じさせる。
彼女の前で私は、彼女の肺を満たし続ける「空気」で居続けるしかない。彼女は大きく息を吸い言った。
「それって、本当そうだよねー!私も、たまに逃げ出したくなるの、私っていう存在から。でもね、私という存在って本当は儚くて……本当はすぐ消えちゃう、霧に映し出された幻想で、まやかしなんだって思うと救われるの。だから、この社会を生き抜くために私たちは、ぶっちゃけ非日常の真実に向き合い続けねばならない」
弦巻マキの本気の時だけ使うテナーの声が、私の鼓膜を揺らす。平衡感覚がおかしくなりそうであった。もし、私が猫だったなら、よぼよぼと足腰が不確定に揺れたであろう。
「モカちゃんって、猫ちゃんとしか仲良くないじゃん?特に黒猫って、不幸の象徴としてヨーロッパで狩られ続けたけど、私、それってモカちゃんがワトソンくんをすごく可愛がってる理由なんじゃないか?ってずっと思ってたの。自分を重ねるって言うのかな!?そして、それが今わかった、やっぱりそうだったんだ!すごいすごい!モカちゃんやっぱり詩人だ!詩は、オカルティストが暗号を隠す一番愛された手段だから!モカちゃんは、生き方がタロットカードでグノーシス的なのだ!」
金切り声を上げて、マキは大喜びした。マキの唐突なラップバトルに、私は加勢した。
「そうだよ!全ての生きとし生けるものの行為は霊的実現で、生命の樹を上に辿る知恵の道なのだ!」
もう弦巻マキは、ギターさえ必要としていない。ギュエェー!とギター顔負けのリフを喉から搾り出し、弦巻マキはのけぞり膝をついたのだ。ギターのムスタングは、彼女が社会的顔を保つための、彼女の身代わりで、ガワだったのだと思い知った。
もう彼女を止められる人はどこにも居ない。
マキは続けた。止まったらきっと、息が出来なくなって絶命する。
「私静電気すごい起こる体質でさぁ〜!たまに、静電気��ビビッて髪の毛逆だっちゃってアンテナみたいになるんだ!妖気、感じてんのかな〜?人間はみんな体に電気が通ってるんだけど、霊もプラズマとか電気的エネルギーだって説があって、実際埃っぽいとこで出やすいらしいんだよね。だからモカちゃんもいつも埃っぽいの?」
「エッ、うんそうだよ当たり前じゃん!やっぱりその方がインスピレーション湧くから!チャンネル合うっていうのかな!すごいよね!」
はあー、と弦巻マキがため息をついた。これは私でも解るが絶対恍惚の吐息である。
「実はさ、モカちゃんといる時の方が静電気酷くなるんだよね」
前情報を元に弦巻マキの頭頂部に目をやると、やはり、毛が二本アンテナのように逆立っている。
嫌な予感がする。私はホラーは大の苦手なのだ。深夜に怖い話やスレを読み漁るのは自傷としてのホラー鑑賞なのに。
「これから毎日、うちで夜まで怖い話しよ!」
私は、完全に諦めた。
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* 【🍓おnew🍓】 * とんでもなく、かわいいチョーカーを産み出してしまった♡♡♡ * * * 3月に、 #愛と狂気のマーケット に出展される かにクラブさんというクリエイターさんが たまごっちモドキチョーカーの一推しやった、 むらさきを買ってくれましたよ! 私とお話したいと言ってましたよ! と スタッフの方からメールが来たの💗 * * * Twitterで、たまごっちモドキのことタグ付けたら、 何かやな感じの人に絡まれて、、 あくまでモドキやけど、 その、ジャンクなユーモアを含めて楽しんで欲しいねけど、 自信なくしてしもて、 追加納品もひとつしか出来んくて、 モヤモヤ悔しい想いをしてたんやけど、、 * そのスタッフさんのメールと、 購入してくださった、かにクラブさんが、 きらりのこと大絶賛してくれたらしく、 いちいち大袈裟で、 子供っぽくて、 情けないけど、 最高に泣けた😭✨✨ * んで、ぴょーーんとメラメラと 没頭して作れて、 異様にかわいい子たちが、爆誕しました🌟😁🌟 * うちって、こう見えて純粋な奴なんです 調子乗んなよやけど ほんまに 見てもらえて買ってもらえるの嬉しいし もっと頑張ろうて思うし 嫌な事もそりゃあるけど、 自信持ってやらな恥ずかしくなる * あと やっぱり一生懸命作ったものは伝わる うちの手は少なくともそうみたい☺️🦾 * なかなか、まだ数は作れんけど、 楽しく、苦しく、 偶然と必然が、ばあーって重なって降りてくる時、 アドレナリンが出まくって、 良いものが出来る!!! * このチョーカーは、 最近、いちごの絵文字がかわいいて思ってて、、 うち 好きな食べ物、いちごとかフルーツていう女子、 大っ嫌いやってんけど🤣 何か、いちごのモチーフにやたら惹かれて、 いつも買うパーツ屋さんで、 このちゅるるんとしたいちごがおって、 一粒だけ買ってみたの🍓 * そっから、イメージを広げて、 お嬢さんなチョーカーが作りたくて、 パールを使うことに * 初めて、 ラインストーンの埋め込まれた、 自然に近い形を模した、お高いパールを購入 もちろん、イミテーションやどね😛 * ジュディマリの、くじら12号の歌詞が頭をずっと駆け巡って、 あれは、イミテーションのダイヤで〜やけど、 大好きな歌詞で、 イミテーションのパールを、 ノリノリで合わせていって、 ピンクのお気に入りのパールもノリノリで使っていきました🌈 * 自分の中で パール=清楚なお嬢さんやけど、 きらりの作品は、 もっと懐深く、 色んなファッションに合わせて欲しくて、 想像を膨らませて、 考えて考えて♡ * 着画みたいなブラウスにも、 スウェットにも、 ジャージにも、 Tシャツにも、 ワンピースにも、 デニムにも♡♡ 合わせたら、るんるんになれる配色や * 着ける時に、今日はお洒落しようて思えるように 敢えて、 着ける時に、ちょっぴり手間のかかる2重のリボンを付けて😚 * もちろん、 自閉症の幸太さんが描いた、 癒やしでしかない お散歩にゃんこパーツも、 たっぷりオーロラ色に光るパールを配合しました🍭✨ 魔法の石なんやよ🧙 ちちんぷいぷい❤️🔥 * リボンは、大きく結んでも、 緩っと垂らしても、 敢えて崩しても、 何しても、この子はかわいいです💞 自分だけの楽しみ方で、 あなたのお洒落に加えて下さい🫀✨ * * * 明日、2/25㈯の17時以降に、 #ラフォーレ原宿 地下0.5階で開催中の、 愛と狂気のマーケットに並びます! * 私も店頭に行くので、 というか、私がこの子は運んで行くので、 会いにいらして下さると嬉しいです☻ よろしくお願いします❣ * * * 《愛と狂気のマーケット》 @aitokyouki に、出展中です!!! * 〜3/31㈮まで←🆕 🔴3月末まで延長しました🔴 * ☑ラフォーレ原宿 @laforet_h 地下0.5階にて開催中 11時〜20時 但し、 2/28㈫▶11時〜18時 3/1㈬▶16時〜20時 3/31㈮▶11時〜18時 * * * 《きらりのお店番》 * 2/25㈯ 17時くらい〜20時 ←🆕 2/26㈰ 14時くらい〜20時 2/27㈪ 14時くらい〜20時(間、抜けます) 2/28㈫ 14時くらい〜18時 * 沢山在店が難しい分、 かわいい作品を制作して、 お持ちします❣❣ * 関東近郊、いや、全国の皆さん! 遊びに来てね〜 あなたですよ😀🫀🫀 * #harajuku #アイトキョウキ #きらりと障害 #委託販売先募集中 #自閉症スペクトラム #Kirari_Kirameku #きらり煌めく #原宿ファッション #障害者アート 使用 #障害者アートをお洒落に商品化 #アウトサイダーアート #大阪 #大阪ハンドメイド #大阪クリエイター #カラフルファッション #カラフルアクセサリー #個性派ファッション #個性派ハンドメイド #個性派アクセサリー #派手ファッション #派手アクセサリー #派手クリエイター #派手コーデ #個性派コーデ #たまごっち モドキアクセ #原宿カルチャー (愛と狂気のマーケット@ラフォーレ原宿) https://www.instagram.com/p/CpBopAiP3hv/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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2022/01/02
今日はすごい雪だった。雪の降る中なんとか歩いていたら、結構暖かくなってきた。でも不織布マスクが息で湿ってめっちゃびしょびしょ。ほんま換えのマスク持ち歩いててよかった。やっぱりそういう意味では布マスクの方が肌にいいかと思う。今回のトロントでは不織布マスクで乗り切ろうと思ってる。
physicians formulaのパウダー早速使ったんだけど、粉が柔らかくてブラシ撫でなくても、もうブラシを上に置くだけですごい粉含みがいい。レビューでめちゃくちゃ割れやすい(中身もケースも)と書かれていたけど、確かにこりゃ簡単に割れるわとか思った。PÜRのハイライターは何度か落としてるけど割れなくて結構丈夫。PÜRって名前からしてドイツっぽいとか思ってたのに、どうやらイギリスのメーカーらしいね。逆にドイツはManhattanとかいうニューヨーク風の名前を使ったメーカーがある。このManhattanは北米では買えない。いかにも北米でも買えそうな名前なのにねw多くのドイツ人が騙されていそうだな。まあ日本でも似たような現象が起こってるけどもね。ANNA SUIやポルジョやジルのコスメは基本的に日本でしか買えないけど、外資系っぽく装っている。確かに版権は外資系ではあるんだけも、ANNA SUIのコスメなんてまじで見たことない。ポルジョ取り扱ってる店もあの有名な下地だけしか置いてない。あとラデュレのコスメだっけ?あれもカナダでは見たことない。ラデュレのお店はあるんだけども、お菓子屋さんのラデュレだからね。
いつも鏡代わりにハイライターとリップぐらいしか持ち歩いていないが、今日は雪で結構化粧崩れしたから、今度からは化粧ポーチはちゃんと持ち歩こうとか思った。
catriceのリッププランパーを保湿用のリップとして単体で初めて使ったんだけども、ラメとか入ってるわりには保湿力がすごい。はじめベタつくけども、数時間建つと唇に吸収されて皮向けとか全部治ってる。すごい使える。そこらのリップクリームより全然潤う。ドイツのコスメだからカナダでは買えないのが悲しい。まあ売ってることは売ってるけど、あんまり品揃えが良くないからなあ。かなり大きなshoppersでようやくコーナーが設けられていて、運が良ければ買えるって感じだからね。
ロバートの妹Heidiの親友が自殺した。昨日デトロイト川に飛び込んで自殺したそうだ。Heidiの飼っている犬のDixieの面倒をみてくれたりして良い人だったみたいだ。でも以前から精神的な病の傾向があって、ここ2、3日すごく酷かったらしい。それで昨日は救急車を呼ぼうとしたらしいが、元日なこともあって救急車が全く来ない。なので自力でなんとか病院に行ってコロナ禍だから病院に入るのも色々な手続きをしてからしか入れない。なので、病院からそのままデトロイト川に向かっていき、飛び降りたのだった。デトロイト川はウィンザーとデトロイトの間に流れる川で、ダウンタウンの方に行く時はいつもデトロイト川を散歩する。そのよく知っているいつもの川で自殺する人もいるなんて。まあ確かにこの辺の地域では一番の自殺の名所なのかもな。真冬の川なんてめちゃくちゃ冷たかっただろう。でもそんなの考えるだけで怖い。私は会ったこと無いんだが、クリスマスにHeidiがその友達と長電話していたのを見ていたから、元気なんだと思ってた。
カナダでも自殺する人は結構多い。コロナ禍というのもあるのだろう。去年も一昨年も嫌な年だったから、今年もまた一年同じように嫌な年を過ごすぐらいならもう早く死んでしまいたいと思うのも無理はない。
私はアスペ気味の気質だからか、コロナ禍は結構快適に過ごせたと思う。むしろ今までの人生、特に小中学生の頃とかの方がよっぽど辛く大変な人生だった。今の方がよっぽど快適。まるで貴族のように暮らしてるし。こんなに幸せに暮らせるなんて子供の頃は想像もしなかったとか思う。トロントで徘徊しているキチガイを全て集めて合体したようなモンスターがうちの叔父。暴れたり玄関のドアを壊されたり、まあそういうことがしょっちゅうありました。正月になんか勝手に家にやってきて暴れたり騒ぐの。だからか、正月がなんか昔から怖いんだよね。新年を迎えるということは一般的にはめでたいことなんだろうけども、子供時代は平和に過ごせなかったから。うちの親も悪いんだ。あんなキチガイ、子供のために命がけで追い払ってくれたら良かったのに。
中華系モールでセーラームーンのフィギュア買ってもらった。月の上に座っている奴。めちゃくちゃ有名な原画のフィギュア化って感じです。似たような公式フィギュアも出てるけども、裸足じゃなくてちゃんとブーツ履いてるもんな。これは体型の感じとか、髪の感じとか、顔の感じとか、全部原画バージョンて感じ。これはスタンドが星になってるの。中国のパチモ��ぽいから、色塗りは雑だけども、身体のシルエットや顔が原画に近い感じで綺麗。なんか物憂げな表情に見えてめちゃくちゃ惹かれた。どこかなまめかしさがある。塗装は一部自分で塗り直してみようかなとか思う。首のチョーカーの塗り忘れや、グローブの塗り忘れ、セーラーのラインの塗り忘れ、ムーンロッドやブローチの単色塗りなど、見れば見るほど色々気になってしまう。
逆側から見た感じや、後ろ姿はこんな感じ。うつくしい…これ見てると美意識上がりそうだから、ドレッサー代わりに使ってる棚の上に化粧道具と共に置きたいわ。月にピアス引っ掛けたり、ネックレスやブレスレット引っ掛けたりしてアクセサリースタンドっぽく使うのも良さそう。
ちなみに自殺したHeidiの友達も、ロバートの長年の不動産担当のMartinも、どちらも反ワクチン派らしい。今カナダではワクチン接種していない��飲食店でイートインできなかったり、電車や飛行機に乗れなかったり、色々な不便があるから、反ワクチンの方が精神的に病みそうだなとは思う。Martinももうまともに不動産屋の仕事できてないっぽいもんな…ワクチン打っていると問題ないけど、未摂取だと本当にどこへ行くのも不便だと思う。それで病んで自殺…ということもあるだろうな。綾瀬はるかもコロナ禍なのに仕事バリバリ入れられてワクチン未摂取だったらしいから、めちゃくちゃ苦しかっただろうに、入院できたのは上級国民だから、みたいに国民に思い切り叩かれてたもんな。まさに泣きっ面に蜂。綾瀬はるかみたいな好感度高い女優でもそれだもんな。
でもMartinはあんなに消毒徹底したり、エレベーターのボタンも膝で押すなどかなり徹底していたのに、実はもう一度コロナにかかっていたっぽい。具体的にいつ頃かわからないが、コロナ禍が始まって比較的すぐの時、旅行したあと病気になったらしい。その時の病気が今思えばコロナだったのかも、ということらしいね。私は病気は全然だなあ。生理痛がひどくて動けないほどの時はたまーにあるけども、生理痛の薬飲んだら30分ぐらいで嘘のように治るから。
雪が降ってる中都会を歩くには、大きな問題がある。凍結防止に道に撒かれた塩の塊が靴の中に入ったり、塩で靴が白っぽく汚れたりなど。私の新品のブーツも塩でめちゃくちゃ汚れた。でも合皮なので、靴用のクリームとかは必要なくて、ウエットタオルで拭くだけで結構綺麗になった。
https://tokyocanada.com/gokkan-shio
この記事が結構参考になる。極論を言えば、本革のいい靴とかカナダでは要らないかも。毎日出かけるたびに、塩で汚れた靴の手入れする手間をかけるぐらいなら、合皮の靴の方がさっと適当なウエットタオルで拭くだけで済んで手軽だし、2、3年履いて破れるなどの劣化してたら捨てて新しい靴を買う方がよっぽど楽だし、ある程度流行の形の靴を履けてオシャレっぽく見せれるから良いと思う。
靴って蒸れたりしてバクテリアとか発生してるから、どうしても長年履くと不潔になる。ロングブーツの中敷なんてお手入れなか��かできないし。それにトロントみたいな都会には酔っ払いやホームレスや薬中がいて、そこらへんに排泄したり、嘔吐したりしてて、それを気づかないうちに踏んでることもあるだろうから、日本みたいに綺麗であまりゴミの落ちていない道を歩くならありだけども、そんな汚い道を歩くなら丁寧なお手入れもバカバカしくなる。ウィンザーに比べて道が汚いし臭いことが多くてやっぱりトロントは嫌だと思った。おしゃれな人とか派手な人とか、面白い人はたくさんいるんだけども、同じぐらいホームレスやキチガイもいるからねえ。私のブーツはセールでたった$58だったから、余計に2、3年履ければ上出来だわとか思う。真冬以外にも履く気満々だから、多分もっと寿命短いかも。まあでも私の経験上、何故か安い靴でもやたらと持ちがいい靴というのは存在するから案外持つのかな。
キュレム!しかも色違い!めっちゃ嬉しい!フレンドさんがレイド招待してくれてたまたまゲト。日本からのレイドだったので、travelerとしてランクインしたwこんなのあるんだねwまじでビビるwしかも銀ズリ一発でゲト。色違い&伝説なのに簡単に捕まるってどういうことなん?昨日はイベントピカチュウの色違い捕まえるのに金ズリ消費したりして大変だったのにーしかもピカチュウの色違いってオレンジに近い黄色ってだけでそこまで特別感はないというwしかも個体値もめちゃくちゃ低いしね。
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サオリのアルバイト
[プロローグ] 今でこそイリュージョンマジックで働く私だけど、子供の頃からイリュージョンに詳しかった訳ではない。 たまたま見つけたアルバイト先が店内のステージでイリュージョンショーをやっているカフェ&バーだった。 テレビでしか知らなかったイリュージョンを初めて目の前で見て、私はとても興味を持った。 私もやってみたいとお願いしてみたら、お店のオーナーが1回だけとショーに出させてくれた。 それは私が高校3年生のときだった。 [Scene.01] 1-1. ざわざわしていたフロアが静かになった。始まった! 私は小さな檻の仕掛けの中にうずくまっている。 まさか自分がイリュージョンショーに出るなんて。 薄いレオタードのような衣装。タイツを着けているから肌の露出は少ないけれど、ボディラインくっきりで恥ずかしい。 実際、ガッチーには「ええ尻してるやないか~」って冷やされたし。 でも仕掛けに入って待っているのは嫌じゃなかった。 だって何もないところに女の子が出現するんだよ? その女の子が私なんだもん。ちょっとドキドキするに決まってるじゃない。 私の隠れた檻がステージに引き出された。 ジローさんは檻が空であることを示してから、その中にトーチで火を点けた。 檻の中で燃え上がる炎。キヨミさんが檻の上から紫の大布をかけた。 今だっ。私は仕切り板を倒して檻の中に身を伸ばす。 ほとんど同時に大布が取り払われた。 檻の中で手を振る私。 ジローさんとキヨミさんが扉を開けて私を外に出してくれた。 二人に手を取られてお辞儀する。・・拍手。 ジローさんは黒のタキシードに白手袋。 もう40をずっと超えてるらしいけど、背の高い体にしなやかな物腰はさすがにプロのマジシャンだと思う。 キヨミさんはアシスタント。私と同じレオタードとタイツを着ていて、ポニーテールの髪が可愛らしい。 すぐに照明が変わって、キヨミさんが次のイリュージョンを出して来た。 次の演目はジローさんとキヨミさんのトランクを使ったメタモだ。 私は入れ替わるように檻を押してステージの袖に引っ込む。 振り返るとバーカウンターの向こうに立つリツコさんとガッチーが揃って親指を立ててくれた。 ええへ、やったっ。初めてのイリュージョン! 誰にでもできる出現ネタを一つやっただけなのにとても嬉しかった。 袖の陰に隠れると、���手で自分の胸を押さえた。 はあ~っ。どくん、どくん・・。 心臓が今までにないくらいに激しく熱く鳴っていた。 胸だけじゃない。下半身も熱かった。 指先でそっとレオタードの前を押さえた。 あ、ふぅ。 1-2. マジックカフェ&バー『U's(うっす)』では、毎週土曜の夜にショーをやっている。 お店のオーナーでプロマジシャンの内海次郎(ジロー)さんによる本格的なイリュージョンが売りだ。 清美(キヨミ)さんはジローさん専属のアシスタント。 律子(リツコ)さんはジローさんの奥さん。 リツコさんも元マジシャン兼ジローさんのアシスタント。今は引退して、仕事で留守がちのジローさんに代わってお店を守るママだ。 私、伊吹彩央里(サオリ)は18才の高校生。ウェイトレスのアルバイトに入ってまだ1ケ月だった。 毎週やっているジローさんとキヨミさんのイリュージョンを見てときめいてしまった。 美女が空中に浮かんだり、瞬間移動したり、箱の中に出現したり消失したり。なんて不思議で華やかな世界だろう。 ・・私もやってみたい。 ダメ元でジローさんに頼んだらいきなり出演させてくれた。 出番が終わっても、私は幕の陰でずっと前を押さえていた。 どうしてこんな気分になるんだろう? 「こんなとこでデレてたんか、サオリちゃん」 「きゃ! ガッチーさん、いつの間にっ」 「ママが早よ戻ってこい言うてるで」 「あ、すみませんっ」 そうそう、このお兄さんの紹介を忘れてた。 ガッチーは U's のマスター兼バーテンをしている人。歳は25くらいかな? コテコテの関西弁を改めようとしないのは関西人のプライドなんだって。 「イリュージョンに出れてよかったみたいやな、サオリちゃん」 「えへへ、嬉しいです」 「ふぅん」「何ですか、人の顔じろじろ見て」 「いや、色っぽい顔してるなぁ、と。まるで男とエッチした後みたいや」 「ガ、ガッチーさん!!」 「あ、もしかしてまだ処女やったか? ごめんごめん」 図星だよっ。バージンで悪かったわね! 「あのですね、女の子にそんなこと言ったらセクハラって言うんですよっ」 「わははは」 1-3. お店が閉まってからジローさんとリツコさんに呼ばれた。 「来週も出ない?」 「えっ、いいんですか!?」 「実はキヨミちゃんが家庭の事情で辞めることになったんだ。事務所の方で新しいアシを探してるんだけど、いい子がいなくてね」 「そしたらガッチーくんがサオリちゃんには適性があるって言ってくれたの。バイト代も上乗せするけど、どうかしら?」 「やりたいですっ。でも私、ファイヤー・ケージしかできないんですけど」 「大丈夫だよ。しばらくウチのカミさんがメインでアシするし、サオリちゃんは少しずつレパートリーを増やしてくれたらいい」 何だろう、このラッキー。 私はジローさんのショーに毎週出ることになった。 フロアに戻るとガッチーがモップで床を掃除していた。 「おー、サオリちゃん。ジローさんに呼ばれたんやろ?」 「はいっ。ガッチーさんの���陰でアシスタントさせてもらうことになりました!」 「よかったやないか」 「どうして推薦してくれたんですか? 私、今日初めてイリュージョンやったところなのに」 「オレには才能を見る目があるんやで。と、いうのはウソで」「?」 「サオリちゃん、さっき檻から出た後エロい顔してたやろ? あれ、可愛かったからまた見たい思てな」 「・・」 「怒らせた?」 「当たり前ですっ。もうエロい顔なんか絶対しません!」 「わはは、やっぱりエッチな気分になってたんやな」「う」 「ええねんええねん、女の子はエロいも大切や。オレは応援するで。サオリちゃんが一人前のアシになるまで」 ガッチーはそう言うと、右手を私に差し出した。 その手がひらりと翻る。 次の瞬間、赤いバラが一輪握られていた。 「ほい」 「わあっ、ガッチーさんもマジックする人だったんですか?」 「いや、オレはただの雇われマスターや。これはサオリちゃんへのプレゼント。造花やけどな」 ガッチーへの好感度が急上昇した。 花1本で釣られるなんて我ながらチョロい女だと思うけど。 1-4. こうして私はリツコさんと一緒にショーに出るようになった。 今までリツコさんが担当していたステージの照明と音響操作はガッチーが代わりにやってくれることになった。 イリュージョンのアシスタントをすると、どうしてもエッチな気分になってしまうのは変わらない。 それでもいろいろ経験すると自分の性癖が分かってきた。 どうやら私は小さな箱に入ったり布やマスクを被って隠されることに感じるみたいだ。 真っ暗な仕掛けの中で身を潜めていると、自分がタネの一部になっているのを実感して興奮した。 ガッチーは明らかにそんな私に気付いていた。 いつもニヤニヤ笑って見ていたけど、それで私を冷やかすことはなかった。 [Scene.02] 2-1. その日の衣装は和風だった。 ジローさんはラメの入った紫の着物に金の袴。 リツコさんと私は、紺色のズボンのような袴と、緋色の膝丈マント。顔には狐のお面。 ド派手なマジシャンと顔を隠した謎めいたアシスタント。悪くない。 問題はマントだった。 チョーカーみたいに首で留めるだけで、前が開いていた。 マントの下にはストラップレスの黒いブラを1枚着けるだけ。 これじゃあ、普通に歩くだけでお腹が見えちゃう。肘を広げたらブラまで全開。 私、自分の身体に自信なんてない。 「これを着るんですか!?」 「セクシーなのは初めてだっけ? でもアシスタントならこれくらい堂々と着るものよ。お客さんに楽しんでもらわなきゃ♥」 同じ衣装のリツコさんは、自分でマントの前を開くと腰に手を当てるポーズを取って笑った。 リツコさん、おっぱい大きいー。 ショーの段取りは、まずジローさんが大きな羅紗(らしゃ)の布を広げ、その後ろからリツコさんが登場する。 二人で和傘を何本も出すマジック。 その後ヒンズーバスケットのイリュージョン。 まずリツコさんがバスケットに入ってサーベルを刺される。サーベルを抜いてリツコさんが生還した後、同じバスケットから私が現れる。 つまり私は最初からバスケットの中に入っていて登場することになる。 ヒンズーの次はジローさんの扇子マニピュレーション、それからリツ��さんが入るキューブザク。 最後に私が空中に浮かんで消えるアシュラ・レビテーションをやってフィナーレ。 「そろそろ開演やで。行けるか?」「ガッチーさん、カウンター離れていいんですか!?」 「かまへん。今はリツコはんが常連の相手してる」 そっとフロアを覗くと、リツコさんがあの衣装のまま、お面だけ外してお客様と談笑していた。 口に手を当てて笑うたびに胸の谷間がちらちら見えた。 「大胆ですよね、リツコさんって」 「あの人、巨乳やろ」「はい」 「おっぱいでジローさん捕まえたっていつも自慢してるで。ダンナはおっぱい星人なのよって」 「あはは、本当ですかー」 「よっしゃ。笑ろたな、サオリちゃん」 「え? 私を笑わせるために?」 「ほれ、ヒンズーに入るんやろ?」 2-2. ショーが始まった。 私はバスケットの中に丸くなって待機している。 黒い布に覆われているのでバスケットの中は真っ暗だった。 狐のお面をつけたままだから息も少し苦しい。 次に外に出れるのは、リツコさんと一緒にサーベルを刺されて、リツコさんが出て、その後。 ちょっと、長い。 ドキ、ドキ、ドキ。 ぐらり。バスケットがステージに運ばれた。 黒布が取り払われて、リツコさんの足が入って来た。 そのままリツコさんは身を屈め、私たちは密着する。 バスケットに蓋が被せられた。ドキ、ドキ。 1本目のサーベルが刺された。 決めた通りの穴に、決めた通りの方向。 私とリツコさんは精一杯身を寄せてそのコースを避ける。 ドキ、ドキ。 2本目、3本目。 目の前5センチの空間を銀色のサーベルが突き抜ける。 「はぁ・・」リツコさんが小さく呻いた。 耳元ですごく色っぽい声。そんな声聞かされたら、私。 4本目、5本目、6本目。 狭い空間が突き抜けたサーベルで埋まる。 逃げ場のないバスケットの中で全身を絡め取られた女二人。 きゅん。 あぁ、駄目だ。私、もうエッチになってる。 一人だったらまだ平気なのに、二人で一緒に刺されたらこんなに感じるなんて。 7本目。 サーベルが蓋の中央から真下に向けて突き刺された。 ああ、心臓が止まりそう。 バスケットの中が明るくなった。 蓋が外されたんだ。 リツコさんが私の肩をとんとんと叩いて出て行った。拍手が聞こえる。 黒布が被せられてもう一度真っ暗になる。 バスケットごとぐるぐる回された。蓋が開く。 あ、立たなくちゃ・・。 私は明るいライトの中に立ち上がると、両手を広げてポーズをとった。 身体中が熱い。 お腹がすーすーした。とろんとした目で下を見ると自分の胸とおへそが見えた。 いけない! 勢いよく両手を広げものだから、マントが完全に開いていた。黒ブラ1枚のカラダ、丸出し。 慌てて身をすくめたら顔のお面がぴょんと外れて落ちた。 ぎゃー。 客席がどっと受けた。 ジローさんが苦笑いしている。 リツコさんも笑いながら床に落ちたお面を拾って「ドンマイ」って言いながら渡してくれた。 2-3. ショーの残り半分はへろへろになってこなした。 カラダを見せたことよりも、顔を見せたことの方が恥ずかしかった。 狭いバスケットの中でリツコさんと一緒にサーベルを突き刺されたのは強烈だった。 自分にマゾの気があるのは自覚していたけど、こんなに感じるなんて。 エロエロに感じた顔を、私はそのまま晒しちゃったんだ。 ガッチーに何で言われるだろう�� 「・・こっちっ、サオリちゃん!!」ジローさんが呼んだ。 細長い台の上に広げられた黒布。 そうだ、アシュラ! ぼうっとしてちゃいけない。 私は黒布の上に仰向けになった。 その黒布をリツコさんが私の身体に巻き付けた。頭の上から爪先まで包まれて私は全身真っ黒なミイラになる。 音楽が変わった。 ジローさんが合図をすると黒いミイラが浮かび上がった。それはゆっくり浮上し、頭上の幕の後ろに消えた。 ジローさんとリツコさんが揃って「はい!」と叫ぶとばさりと黒布が落ちてきた。 二人はその布を広げて私がどこにもいないことを示す。 拍手が起こって、ジローさんとリツコさんは並んでお辞儀した。 2-4. 「大丈夫か?」「ガッチーさん!?」 台の蓋を開けてくれたのはガッチーだった。 私は今まで台の仕掛けの中で仰向けに横たわっていたのだった。 「リツコはんが様子見て来いって言わはってな」「?」 「サオリちゃんのこと、変にしちゃったのは自分かもって。ヒンズーの中でそんなに乱れたんか?」 「う・・、はい」 「そおか。次は落ち着いてやったらええ」 「笑わないんですか? ガッチーさん」 「ここで笑たら、さすがに傷つくやろ?」 「がっちいさぁん・・、」 「あんまり気にせんことや。この世界の女の子やったら普通にあることや思う。知らんけど」 「ぷっ、何ですか。最後すごい無責任」 「それでどうして欲しいんや? サオリちゃんは」 「じゃ、私をここから出してください♥」 私はガッチーに向けて両手を差し出した。 「しゃあないなぁ」 ガッチーは笑って私を仕掛けの中から引き上げてくれた。 私はその肩にすがりつく。ガッチーも私の背中を抱いてくれた。 「今度、飲みに行こか」 「私、未成年ですけど?」 「しもた」「うふふ」 私たちは抱き合ったままキスをした。 [Scene.03] 3-1. 月曜の朝。 駅の改札を出て学校へ向かう坂道で後ろから声を掛けられた。 同じ高校の制服を着た小柄な女の子だった。 「すみません、あたし、1年の川口っていいます」 「はい?」 「あの、あたしとお付き合いしてもらえませんか!」 「ごめんなさい。私、そっちの趣味はないんで」 「あーん、レズとかそういうんじゃないですっ。・・えっと、マジックのイリュージョンやったりしてませんか?」 「え、どうして知ってるの?」 「やっぱり! さっき電車の中で見かけて、ひょっとしてと思ったんです」その女の子は嬉しそうに笑った。 「おととい U's ってお店で見ました!」どき。 「ほら、ヒンズーバスケットから出てきて、狐のお面外して、すごく色っぽい顔見せてくれたでしょ?」 あの瞬間が蘇る。かあーっと顔面が熱くなった。 「すごいなーって感動しましたっ。プロを目指してるんですか? それとも高校生でもうプロ!?」 「いや、私ただのバイトだし。それにあれは事故っていうか、その、」 「よかったらお名前教えてもらせませんか? あたしは川口もと香ですっ」 「あ、3年の伊吹彩央里です」 「素敵なお名前。サオリさんって呼んでいいですか? あたしのことはモトカって呼んでください!」 モトカちゃんはよく喋る子だった。 小さい頃からイリュージョンマジックに興味があって、道具を自作したこともあるという。 「そうなんですかー。サオリさんアルバイトなんですか。あたしも雇ってもらえないかな��」 「どうかしら。今は募集してないと思うけど」 「いいです。今度アニキに聞いてみます」「アニキって?」 「あたしのアニキ、そのお店でマスターやってるんです」 「ガ、ガッチー!!??」 3-2. 学校が終わってモトカちゃんの家に来た。 7時から U's のバイトがあるって言ったけど、それまでの間少しだけと連れて来られたのだった。 「お兄さんは一緒に住んでないの?」 「今どこに住んでるのかも知らないんです。高校出てすぐオレは一人で生きるって宣言して出て行っちゃったんですよね」「へぇ」 「ずっと大阪の方にいたらしいんですど、最近になってマジックバーで働いてるって連絡してきて、それで一度だけショーを見せてもらったんです」 「じゃあネイティブの関西人じゃないのか」 「はい。変な関西弁喋ってるでしょ? ・・あ、あたしが話したってアニキには言わないでくださいね!」 「あはは、言わないよー」 モトカちゃんは自分で作ったイリュージョンを見せてくれた。 「ギロチンだ!」 「小さいから手首専用ですけどね」 「すごいなぁ。一人で作ったの?」 「えへへ、そこらの男の子より工作得意ですよ」 それは刃渡り2~30センチくらいのギロチンだった。 とても精巧にできていて、特に銀色に輝くギロチン刃はうっとり見とれてしまうくらいに綺麗だった。 これなら U's のバーカウンターに飾ってもらえそう。
「マジック用に売ってるギロチンって自分で刃を押し下げるのが多いんですけど、これはロープで吊って落とす方式です」 「本物のギロチンと同じなんだね」 「はい。でも刃が軽すぎてちょっと苦労しました。・・だから鉛のオモリをつけてパワーアップしてます。ずしんって落ちます」 「すごいなぁ。何でも切れそう」 「切断できますよ。野菜でも、サオリさんの手首でも」 「うふふ。いいわねー」
私は右手を差し出した。 「やってみてよ」「じゃあ、ここに手首を入れてください」 ギロチンの刃を上にあげて、枷(かせ)を開く。 半月形のくぼみに手首を置いて枷を閉じ、小さな閂(かんぬき)を締めると、私の右手はギロチンにしっかり固定された。 その閂にモトカちゃんが南京錠を掛ける。 「はい。これで美女は脱出不可能です」 「凝ってるのねぇ」 「拘束の部分は絶対に手抜きしたら駄目だと思って」「うん、同意♥」 「あとは、紐をフックから外したら刃が落ちますけど」 「こうね?」 「あ、ダメ!!」 私が左手で紐を外そうとしたら、モトカちゃんが大声を出して止めた。 「どうしたの?」 「これは趣味で作っただけで、タネも仕掛けもないんです」 「え」 「このまま落としたら、サオリさんの右手、本当になくなっちゃいます」 3-3. モトカちゃんは錠前を外して手首を開放してくれた。 「サオリさんの顔、可愛かったです」 「あのねぇ。まあ右手が無事だったからよしとする」 モトカちゃんは引き出しから鉛筆を出した。 「切れ味を確かめるのに鉛筆を使ってます。今日はサオリさんが来てくれたからサービスで5本」 鉛筆を5本輪ゴムで束ねてギロチンの穴に差し込んだ。 そのままギロチンの紐をフックから外す。 がちゃん! 大きな音がして、鉛筆の束が叩き切られて飛んだ。 「ね、迫力あるでしょ?」「ホントだーっ」 「鉛筆でデモンストレーションした後は・・」 モトカちゃんはギロチンの刃を上げ直して、自分の手首を枷にはめ込んだ。 「いつも自分でこうやって、一人リハーサルをするんです」 喋りながら南京錠を掛け、その鍵を私に渡した。 「鍵、持っててくださいね。これであたし、もう抜けられません」 「気をつけて、モトカちゃん」 「大丈夫です。でもドキドキしますよね」 紐に指を掛けた。 「思い切ってやっちゃおうかな、って考えるときもあります」 「ちょ、モトカちゃんっ」 がちゃん!! ギロチンの刃が落ちたけど、モトカちゃんの右手は落ちなかった。 「・・怒りました?」 「怒った」 「サオリさんの顔、やっぱりすごく可愛かったです」 「もう! この鍵、返してあげないっ」 「ああーん、それは許して~」 「ダメ。・・あはは」「えへへへ」 私たちはしばらく笑いあった。 それからモトカちゃんの手首を自由にしてあげて、二人でお喋りした。 イリュージョンの美女が着けるコスチュームの話とか、モトカちゃんが作っている次の道具の話とか、U's のリツコさんのおっぱいの話とか、いろいろ喋った。 気が付けばバイトに行く時間になっていて、私は慌ててモトカちゃんの家を飛び出したのだった。 [Scene.04] 4-1. 金曜日のバイト終わり、ガッチーに誘われた。 「サオリちゃん、デートせえへんか?」 で、でえと!? 「お酒は飲まれへんかもしれへんけど食事ならええやろ。日曜日、どうや?」 うわうわうわ。大人の男性とデートなんて、初めてだよぉ。 「嫌か?」 「いえいえいえっ。こ、光栄ですっ。デートしますっ。喜んでします!」 「おーし、うまいモン食べさしたるわ」 土曜日のバイト前、モトカちゃんから電話で誘われた。 「また家に来ませんか。日曜なら定休日でバイトお休みなんでしょ?」 日曜? ガッチーとデートが。 「次のイリュージョンができそうなんです。サオリさんに見てもらいたくって」 新しいイリュージョン? 見たい! 「駄目ですか?」 「大丈夫だいじょうぶ大丈夫。ただ明日は午後に用事があって。お昼まで、ううん��時までなら」 「じゃ、お昼ご飯と衣装用意して待ってますね!」 4-2. その夜のショーは、ジローさんとリツコさんだけで進行した。 目玉はリツコさんの衣装が早変わりするイリュージョンだった。 ついたての後ろとか、ジローさんが掲げる大布の陰とか、姿が隠れる一瞬の間にリツコさんのドレスが変化した。 最後はジローさんが長いマントをリツコさんの肩に掛けた。 リツコさんはその場で一回転。正面を向いてマントを外すと、今までとぜんぜん違うタイプの衣装に変わっていた。 フリンジの装飾がついた金色のブラ。深いスリットから片足が腰まで見える薄い黄色のスカート。 ものすごく高露出。おへそくっきり、腰のくびれくっきり。 「きゃ~っ」「待ってました!」 馴染みのお客様たちから喝采があがる。 オリエンタルな音楽が流れ始めた。 リツコさんは妖しく微笑むと、腰をくいくい振って踊り始めた。 ベリーダンスだった。すごくセクシー。 肩を左右に細かく振ると大きな胸がぶるぶる震える。同性でもどぎまぎしそう。 後で聞いたけど、衣装の早変わりとベリーダンスはリツコさんがジローさんと一緒に全国を営業していた頃の十八番だった。 引退した今もときどき披露して昔からのファンにサービスしているんだって。 「どや? ママのダンスは」 フロアの後ろで見ていたらガッチーが隣に来て言った。 「すごいですー。リツコさんにあんな特技があったなんて、知りませんでした」 「オレも初めて見たときは驚いたわ」 そのリツコさんは、踊りながら8つほどあるテーブルを巡ってお客様に挨拶している。 中にはカメラやケータイを出すお客様もいて、リツコさんは気軽にツーショットやスリーショットの撮影にも応じていた。 うわぁ、身体あんなにすり寄せて。やだ、腰、抱かれてる。 リツコさん、あんなに露出して、肌の上から男性に触られて、平気で笑ってる。 私だったら・・。 「サオリちゃん、口ぽかんと開けて見とれてたらヨダレ垂れるで」 「えっ」思わず口の周りを拭う。 「わはは」「もう、ヨダレなんか流してません!」 「サオリちゃんの頭の中、分かるわ。自分が踊るとこ想像してたんやろ」 「違いますよーだ」 「なら、むき出しの脇腹、抱かれるとこか」 「・・・」 「俺は好きやで。サオリちゃんみたいな素直な娘」 「いじわる」 [Scene.05] 5-1. 日曜日。 「いらっしゃいませ、お待ちしてましたー!」 玄関ドアを開けて迎えてくれたモトカちゃんは、赤いガウンのような服を着ていた。 「サオリさん、お化粧してる! スカートも可愛い!」 その日の私はリボンの飾りがついた白シャツと淡いチェックの膝丈スカート。 デニムミニの方がいいか何度も迷って決めたコーデだった。 「この後デートですか? いいなぁ」 ぎっくう!! 「ありがとっ。新しいイリュージョン見せてくれるんだよね」 「その前に、その綺麗なお洋服、脱いでください」「?」 「衣装用意しますって言ったでしょ?」 有無を言わさず着てきた服を脱がされた。 ブラとショーツだけの下着の上に、モトカちゃんと同じガウンを羽織らされた。 「��れも自分で作ったの?」 「近所のフリーマーケットで買いました。・・動かないで」 モトカちゃんは私のガウンの前から両手を入れると、その手を背中に回しブラのホックを外した。 「きゃ!」 「女の子同士だから恥ずかしっこなしです」 するするとブラが引き抜かれた。 恥ずかしさよりも、この子の器用さに驚く。・・こんなマジック、どこかになかったっけ。 「パンツも脱いでもらっていいですか?」「え」 「あたしはもう脱いでますよ、ほら」 モトカちゃんは自分のガウンの脇をちらりと開いて、ノーブラノーパン姿を見せてくれた。 「駄目ですか?」 モトカちゃんの目が私を見ていた。 ものすごい圧を感じた。この眼力に逆らうなんてできないと思った。 「お、女同士だし、構わないかな」 モトカちゃんはにっこり笑った。さっきの視線はなくなっていた。 「サオリさん、大好きです。じゃ、むこう向いてますから脱いでくださいね」 ああ、モトカちゃん私のこと絶対チョロいと思ってる。 私はショーツを脱いだ。ガウンの下、全裸だ。 頭の中に、なぜかリツコさんがあの衣装で艶めかしく踊る姿が浮かんだ。 5-2. 新しく作ったイリュージョンを見せてもらった。 それは美女の頭に被せて周囲から短剣を刺す箱だった。 縦横4~50センチくらい。正面に観音開きの扉。上面と側面には短剣を通すための角穴がいくつも開いている。 箱の底板は首枷を兼ねていて、まず美女の首に底板を取り付けてから、箱を上からはめ込んでロックするしくみになっていた。 「ダガー・チェストです。あたしは顔剣箱って呼んでますけど」 「うちのお店じゃやってないなぁ。でも仕掛けは何となく分かるよ。鏡を使うんでしょ?」 「そうです」 モトカちゃんは実際に箱を操作して説明してくれた。 顔剣箱の中には鏡を貼った仕切り板が左右に取り付けられていて、美女の顔の前で合わさる仕掛けだった。 「これで箱の中は空に見えます」「ふむふむ」 「短剣を刺しても、鏡の反対側だから絶対安全です。・・でも」 そう言うと、モトカちゃんは箱から鏡の仕切り板を外してしまった。 「鏡なしでも遊べるようにしてます。実際のイリュージョンじゃあり得ないんですけど、その方がサオリさん喜んでくれると思って」 「どういうこと?」 「ここに座ってください」 椅子に腰を下ろすと、モトカちゃんは底板の首枷を私の首に固定した。 頭の上から顔剣箱が被せられた。 前の扉が開いて、その向こうでモトカちゃんが手を振った。 「何があっても絶対に声を出さないでくださいね」 扉が閉められた。 一瞬、暗くなったけど、すぐに目が慣れた。 角穴から光が射して箱の中がうっすらと見えた。 ぶすり。 左上の角穴から短剣が刺されて右側の穴に抜けた。 箱の中に銀色の刃が斜めにそびえる。 なるほど、鏡を外した理由はこれか。私からも見えるように。 ぶすり。どき。 短剣が逆の角度で刺された。1本目よりずっと近い。 ヒンズーのときと違って、どこから刺されるのか分からないからちょっと怖い。 ぶすり。ひ。 突き刺された短剣が途中で止まった。鋭く尖った先端が眉間で揺れ、そして反対側に抜けた。 鼻筋がつんと痛くなる。まるで弄ばれているみたい。 そうか。顔剣箱って短剣を使って中の女の子を弄べるんだ。 ぶすり。きゃっ。 水平に刺された剣が眼球のすぐ前を抜けた。近すぎて焦点が合わない。 これは本当に至近距離。ほんの2~3センチかも。 下半身に力をぎゅっと込めて、太ももを強くこすり合わせた。 ぶすり。「やんっ」 短剣の腹で頬をぺちぺち叩かれた。声出しちゃったよぉ。 弄ばれてる。もう、絶対弄ばれてる。 私、モトカちゃんの思いのまま。 きゅい~んっ。 ぶすり。「いやぁっ!」 真下に向けて刺された剣が今度はおでこを撫でた。 逃れようとするけれど、私を固定する首枷はびくともしない。 ヒンズーでは身体を絡め取られたけど、ここは顔面を絡め取られてる。 じゅんっと濡れるのが自分で分かった。そういえば下着穿いてない。 きゅん、きゅん、きゅんっ。 5-3. 首剣箱から解放されて、私は床に手をついて座り込んだ。 はぁ、はぁ。どきん、どきん、どきん。 心臓が破裂しそう。 「どうでしたか? 楽しかったでしょ?」 モトカちゃんが聞いた。へろへろになった私を見て嬉しそうだった。 「モトカちゃんって、ドSだったの?」 「サオリさんはドMですよね。乳首立てて可愛い♥」 がばっと身を起こしてガウンの前を合わせた。 それは確かに固く突き出ていた。指で摘まむと快感が走った。 モトカちゃん、上手。 私より年下なのに私の気持ちを操ってる。 「バスケットから出てきたサオリさん見て、絶対マゾの人だって思ってたんです」 「か、返す言葉もございません」 トイレに行かせてもらって股間を拭いた。よかったー、モトカちゃん家ウォシュレット。 「あたしからお願いしてもいいですか?」 トイレから戻ると頼まれた。 「落ち着いたら、次はあたしに剣を刺してください」 「モトカちゃんもやられたいの?」 「もちろんです。作ったのはあたしなのに、サオリさんだけ嬉しいのは不公平でしょ?」 「・・」 「次はサオリさんがSになる番です」 5-4. やり方を教えてもらいながら、モトカちゃんの首に底板の首枷を締めた。 「扉を閉めて剣刺すの、見えないから不安なんだけど」 「このメモに刺し方を書きました。この通りにやったら大丈夫です」 「分かった。途中で何かあったら教えてね」 顔剣箱を上からはめ込み、外れないようにロックする。モトカちゃんの顔にバイバイして観音開きの扉を締めた。 短剣を手に取って深呼吸した。 刺される側はいろいろやったけど、刺すのは初めてだった。 もらったメモを見ながら1本ずつ剣を刺してゆく。 メモには刺すべき穴の位置と方向が、楽しみどころや注意点なども含めて細かく書いてあった。 『・・No.5 半分刺したら矢印の方向にゆっくり振る。柔らかいものに当たったら女の子のほっぺた。何度か叩いて楽しむ』 これ、私がされたことじゃないの。最初から決めてたのね。 いいわ。お望み通りに弄んであげる。 モトカちゃんの表情を想像しながら、短剣で頬をぺちぺち叩いてあげた。 ガウンから見える素足がびくっと動いたけど、モトカちゃんは箱の中で黙ったままだった。 楽しい。 自分にSなんて絶対に無理と思っていたけど、モトカちゃんを苛めるのは楽しかった。 それどころか、彼女が自分の行為を受け入れてくれると思うと、それが嬉しくてさらに弄んであげたいと思った。 大好き、モトカちゃん。 全部の短剣を刺した。合計9本。 ケータイを出して写メを撮り、それから剣を抜���うとしたらモトカちゃんが片手を振って止めた。 「え? 抜かないの?」 うん、お願い。モトカちゃんは手で応えた。最後まで喋らないつもりらしい。 分かったわ。私も沈黙することにした。 今の気持ちをいっぱい味わってね。 15分くらい放置した。 椅子に座って顔剣箱を被ったモトカちゃんは一言も喋らない。 少し膝が震えているみたい。可愛いな。 その膝に触りたくなったけど、直接触れるのは反則のような気がした。 肌に触れないよう注意してガウンの裾を広げ、太ももを露出させた。 「ああっ」 小さな声が聞こえて、少し開いていた膝がきゅっと閉じた。 モトカちゃんもこんな色っぽい声を出すんだね。 5-5. 顔剣箱が前後に揺れ始めた。 「そろそろいいよね?」 返事はなかったけど、私は剣を抜くことにした。 最後に刺した短剣の束を握って引いた。・・剣は抜けなかった。 「抜けないんだけど」 ぐったりしていたモトカちゃんが急に動いて、別の短剣を指さした。 「駄目。そっちも抜けないよ」 「え、どうして?」 モトカちゃんが初めて箱の中で喋った。 どの短剣も抜けなかった。観音開き構造の正面扉も開けられない。 「刺し方、間違ったのかな」 「違ってないです。それにそんなことで壊れるはずは」 「そのまま首だけ抜くとかできないの?」 「そうですね。四隅にロックがあるので外してください」 言われた通りにロックを外したけど、箱を持ち上げることができない。 「何かに引っかかってるみたい。ぜめて首を外せたらいいんだけど」 「首枷は箱を取れないと解放できないです」 打ち手なしってこと? 「こうなったらモトカちゃんの首を切断するしかないわね」 「え、あたし首切られちゃうんですか?」 「ねぇ、チェーンソーとか持ってない?」 「いいですね、それっ。あたし血塗れになってその辺歩き回りますよ」 「歩く首なし女子高生」 「ホラーっ。サオリさんホラー好きですか」「好き」「あたしも大好き」 「あはは」「えへへ」 「・・」「・・」 「で、どうする?」「どうしよう~」 5-6. モトカちゃんを救出するまでずいぶん時間がかかった。 観音扉の蝶番(ちょうつがい)を工具で壊して、やっと箱の中を調べることができた。 仕切り板を開閉するレバーが折れて短剣に噛み込んでいた。 電動工具なんて使ったこ���ないから大変だった。 ようやく首枷が外れるとモトカちゃんは両手で抱き付いてきた。 「よかった、です」 「顔剣箱、壊しちゃったね」 「いいんですそんなこと。・・あたし、一生閉じ込められると思ました」 「その割には明るかったじゃない」 「泣きそうだったんですから」 私にしがみついたモトカちゃんの背中が震えていた。 その背中を抱いてさすってあげた。 モトカちゃんの身体は小さくて抱き心地がよかった。 ぎゅうっ。モトカちゃんの力が強くなった。 私も力を込めて抱き返す。 女の子と抱き合うって、こんなに気持ちよかったのか。 モトカちゃんが私を見上げた。なんて可愛いんだろう。 彼女の唇に自分の唇を合わせる。 二人のガウンが脱げて落ちた。 私たちはキスをしながら、すべすべした背中を互いに撫でた。 このままいつまでも過ごしていたいと思った。 ・・いつまでも? 「ねぇ。今、何時?」「えっと5時」 ぎゃー。 ばたばた服を着て、髪とメイクを直した。 「ごめんねっ、行かなきゃ!!」 「あたしこそごめんなさい。サオリさんデートだったのに」 「い���、別にデートって訳じゃ」 「相手はアニキなんでしょ?」 「!?」 私は驚いてモトカちゃんを見る。 「昨夜電話で話したんです。今日はお店の女の子とデートって言ってたんで、サオリさんかなって思ってたんです」 「ばれてたの・・」 「あたし、サオリさんがアニキとキスしても怒りませんよ」 「キスなんて、まだまだしないよぉ」 もうしてるんだけど。 [Scene.06] 6-1. 4時間遅刻して現れた私をガッチーは待っていてくれた。 「ごめんなさい!! 」 「おお、来たか。なかなか可愛いらしい恰好してるやないか、サオリちゃん」 「怒らないんですか?」 「こんなことで怒らへん。事情があったんやろ? ・・ただ、もう水族館行く時間はなさそうやなぁ」 本当にごめんなさい! もう一度頭を下げようとしたら、大きな音でお腹がぐうと鳴った。 しまった。モトカちゃん家でお昼食べ損ねた。 「わははは。忙しすぎてメシも食うてないんか」 「いや、あのその」 「ご飯にしよう!」 言うなり、ガッチーは私の手をとってぐいぐい歩き出した。 6-2. 連れて来られたのは U's だった。 シャッターを開けて中に入り、フロアの電気を点けた。 「大丈夫やで。ちゃんとママに許可もろてるし」 「ここで食事ですか?」 ガッチーはバーカウンターの後ろに入ると冷蔵庫から大きなロブスターを取り出した。 「今夜のメインディッシュや。このガッチーさんが腕を振るって料理したるさかいにな」 「うわあい!」 カウンターの椅子に座ってガッチーが料理する様を眺める。 「退屈か?」 「ぜんぜん! ガッチーさんお料理上手ですねぇ」 「大阪におるとき修行したんや」 フライパンの上で縦割りにしたロブスターが美味しそうに焼けている。 そのフライパンの柄をとんとん叩きながらガッチーが笑う。 「今日は妹と会うてたんやろ?」 「え、何で知って」 「昨夜電話で話したんや。同じ高校でイリュージョン好きの先輩と会う言うてたから、サオリちゃんのことかな思てたんや」 「・・本当にもう、この兄妹ときたら」 「何や?」「いえ、何でも」 「ほんま、久しぶりにモトカと会うたら、おかしな趣味にはまってて呆れたわ」 「でも、お店のショーを見せてあげたんでしょ? モトカちゃん、もっと呼んで欲しいって言ってましたよ」 「あのな。オレのポケットマネーで何度も払えるほど、ここのチャージは安うはないんやで」 「そんなんですかー」 ガッチーはフライパンの蓋を取った。ぶあっといい香りが立ち上る。 「さあできた。ロブスターのガーリック香草焼きや」 フロアの二人掛けのテーブルに並んで座った。 ワインの代わりにジンジャエールで乾杯。 「美味しいっ。ちょっと疑ってたけど本当に美味しい!!」 「あのなぁ。ちゃんと修行した言うたやろ?」 「大阪へ行って帰って来たんですよね」「まあな」 「変な関西弁って、モトカちゃん笑ってましたよー」「あ、あいつめ・・」 「標準語は嫌なんですか?」「トーキョー弁には戻らないと決めたんだ。やない決めたんや!」 「ぷっ。ガッチーさんやっぱり変!」「っるっせい」 6-3. デザートのフルーツまですっかり食べて、手を合わせた。 「ごちそうさまでしたっ」「おうっ」 どうしようかな? 少し迷ったけど思い切ってガッチーの腕にもたれかかった。 ガッチーも何も言わずに私の肩に腕をかけてくれた。 「・・サオリちゃんはこの先どうしたいんや? イリュージョンの仕事やりたいんか?」 「まだ分かりません。プロになれたら素敵だと思うけど。・・ガッチーさんは? ガッチーさんの夢って何ですか?」 「オレの夢は自分の店を持つことやな。マジックとか、そういうジャンルは何でもええねん。ガッチーの店とか名前つけて、おもろい仲間が集まるようにしたい」 「素敵ですねー。私、応援しちゃいますよっ」 「何か軽いなー、その応援」「あーん、駄目?」 ガッチーへの思いが高まる。 反対側の手をガッチーの胸に乗せた。頬をガッチーの肩に合わせる。 ガッチーは黙ったまま私の髪を撫でてくれた。 気持ちいい。・・ああ、私、発情してるかも。 「ええよ、そのままくっついてても」 「あ、あ、ありがとうございます!!」 あ~、私、何をお礼言ってるんだ。 もう心臓バクバク。 「そ、そういえばっ、どうしてガッチーっていうんですか?」 「大した理由はあらへん。苗字が川口やからカワグチカワグチ言われるうちにいつの間にかガッチーになった」 「あ、カワグチカワグチでガッチー。ホンマにしょうもないですねー、あはは、」 次の瞬間、ガッチーは両手で私の顔を挟んでホールドした。そのままキス。 !! 長い時間が過ぎた。 心臓のバクバクがバックンバックンになった頃、ようやくガッチーの顔が離れた。 「落ち着いた?」 「わ、わ、わ・・」「何や?」 「私、ガッチーさんが似非関西人でも大好きです!」「ここでそれ言う?」 私たちはようやく声を出して笑った。 やたっ、2回目のキス! モトカちゃんの分を合わせたら3回目だけど。 最初のときよりずっとエクスタシーだった。 濡れた。うん、幸せ! 6-4. 入口のドアが開いた。 「あら、いたのね~」 入って来たのは U's のママ、リツコさんだった。 私たちは慌てて離れる。 「いーのよ、そのままで。お邪魔したみたいでごめんなさいねっ」 「い、いいえ」 「若いっていいわねぇ。ワタシもダンナに手を付けられたのは19のときだったわ」 リツコさんは豪快にがははと笑った。 「酔うてはるなぁ」ガッチーが小声で言った。 「多いんですか?」私も小声で聞く。 「オフの日は大抵や」そう答えるとリツコさんに向かって聞いた。 「それで何の用事で来はったんですか?」 「そうそう、それなんだけど、ウチのダンナが明日からいなくなるの」 「何かあったんですか?」 「離婚するの♥」「えええ!」 「冗談よ、冗談。仕事で香港に行くの。10日間」「あのですね」 「・・と、いうことは土曜のショーが問題やな」ガッチーが冷静に言った。 「そうなのよ。ワタシとサオリちゃんの二人」「え? それは困りますぅ~」 ジローさんがいなくて、リツコさんと二人だけで全部やるなんて無理だよぉ。 「アシがもう一人いればいいんだけどねー」 「オレはアシなんて無理っすよ。バーカウンターと照明に音響もせなあかんし」 「分かってるわ。だから何とかならないか、在庫の道具を見に来たのよ」 そこまで言うとリツコさんは両手を広げて腰をくいくい振った。 「ま、いざとなればサオリちゃんと二人でベリーダンスしましょ。特訓してあげるわ♥」 「う」 そのときひらめいた。 「ガッチーさんっ。彼女、どうですか!」 「え、アイツか?」 「きっと喜んでやってくれますよ」 [Scene.07] 7-1. 土曜日の夜。 ジローさんの代わりにリツコさんがマジシャン役で登場した。 燕尾服に真っ黒なレオタードと網タイツ。や��ら開いた胸元に盛り上がるおっぱい。 横に立つ私は黒い半纏(はんてん)とショートパンツに青スカーフのくのいち風コスチューム。 最初の演目は金属球を空中に浮かべるフローティングボールマジックだった。 妖艶に微笑みながら銀色のボールを自在に操るリツコさんは、さすがに元プロだった。 次はイリュージョン。 高さ1メートルの柱に乗った箱に私が入り、布を広げて隠している間にリツコさんと入れ替わっているサスペンデッド・アニメーション。 これはちょっと頑張って練習したネタだった。 イリュージョンの二つ目は、前にリツコさんもやったキューブザク。 箱に屈んで入って六角形断面の筒を刺し通される。さらに全体を上下分割した上、長い棒を何本も突き刺す。 すごく不思議に見えるけれど、中ではちゃんと生きていられる、大好きなネタ。 そして次は今夜のために取り寄せたイリュージョンだった。 台座の上に縦型の箱。人間が立って入れる大きさで、手前の扉が透明になっている。 私は手錠を掛けられて箱の中に立った。リツコさんがその私に下から黒いサテンの袋を被せてゆく。 頭の上まで被せると、袋の口をロープで縛った。 さらに袋に入って立つ私を袋ごとベルトで背板に固定し、扉を締めた。 客席からは透明な扉を通して、もぞもぞ動く黒袋が見えている。 箱の中に白煙が湧きたつ。 しばらくして煙が消えると、そこにあった黒い袋は赤い袋に変っていた。 リツコさんが扉を開け、背板のベルトを外した。 袋の口を縛るロープを解く。 ・・中から出てきたのは、手錠を掛けられた女子高生だった。 頬を紅潮させ少し恥ずかしそうに笑う女子高生。 誰? あの子? 客先がざわめいた。 今までのイリュージョンショーはもちろん、アルバイトの従業員の中にもいない女の子だった。 リツコさんに手錠を外してもらってお辞儀する女の子。 拍手。 もちろん彼女はモトカちゃんだった。 この箱の背板はどんでん返しで回る構造になっていて、裏側は人体交換の女の子を隠す空間になっている。 「あたし、ここに閉じ込められて待つんですか? うふふっ、いいですよ!」 モトカちゃんはそう言って笑うと、ショーが始まる前から袋詰めになって仕掛けの中に収まってくれた。 きっと素敵な時間を過ごしたんだと思う。私も同じだから。 7-2. 後半のイリュージョンはモトカちゃんがアシスタントを務めた。 といっても、練習の時間が短かったからネタは一つだけ。 モトカちゃんは靴を脱ぎ、首から上と足先だけが出る箱に入った。 箱の後ろについたハンドルをリツコさんがぐるぐる回す。 すると箱は上下方向に縮み始じめ、それに合わせてモトカちゃんの首と足先の距離も短くなっていった。 まるでモトカちゃんの身長がどんどん縮んでいるみたいだった。 やがて箱の高さは数センチまで薄くなり、モトカちゃんは顎と足先がほとんどくっついた状態になった。 もちろん本人はちゃんと生きていて、大きな目玉をくりくり動かしながら笑っているし、ソックスの足先もぴくぴく動いている。 ボディ・コンプレス(圧縮)と呼ぶイリュージョン。 これも今夜初めてやったネタだった。モトカちゃんに先を越された私はちょっと悔しい。 さて、このとき私はどうなってい��のか。 モトカちゃんが圧縮イリュージョンで頑張っている間、彼女と入れ替わりにどんでん返しの裏側に収まった私はちょっと困ったことになっていた。 奥行わずか30センチの真っ暗な空間。 この中で私は手錠と袋詰めの拘束から自力で抜けて、次のイリュージョンに備えなければならない。 手錠と背板のベルトは少し力を入れれば外れる。袋は内側に垂れた解き代を引けばロープで縛られた口が緩むようになっている。 標準サイズの女の子なら、厚さ30センチの空間でも問題なくできるはずの作業。 その後は、どんでん返しで元に戻るときに袋を足元に叩き落せば、私は自由になって登場する仕掛けだ。 手錠を外し、ロープの解き代を手探りで探り当てて引いた、そのときだった。 右手にあった手錠がぽろりと落ちた。 いけない! 後になって冷静に考えたら手錠をそのまま足元に落とせばよかった。でもこのときの私は冷静じゃなかった。 落ちた手錠を拾おうとした。 手錠はショートパンツの辺りに引っかかっているようだった。 腕を下げようとしたら、腰が動いて手錠が少し下がった。 股間に硬いモノが当たる。 や、やばっ。 無意識にもがくと、手錠の片輪がきっちり直角に食い込んだ。 手錠の反対側はショートパンツの上の方に噛んでいるらしい。 手を伸ばせない。身を屈めることもできない。 自分が極薄の空間にいることを意識した。 もがけばもがくほど股間が突き上げられる。股間に意識が集中する。 この感じ。昔やった角オナ。 体重を掛けて押し付ける、あの感じ。 ・・きゅん! 何をやってるのか私。こんな場所で。 モトカちゃんも耐えたのに。閉じ込められて耐えたのに。 閉じ込められて。閉じ込められて。 ・・きゅん! 「あ、・・はぁ、ん」 駄目。声出しちゃ。 こんな場所でエッチになっちゃ駄目。角オナなんて。あそこを押し付けるなんて。 「あぁっ」 ・・きゅん! 7-3. ステージは最後のネタに進んでいた。 モトカちゃんがリツコさんに導かれて再びどんでん返��の箱の中に立つ。 扉を閉めて箱の前に大きな黒布をかざした。 少し待って黒布を外すと、そこにはまだモトカちゃん。 もう一度かざして、再び外す。 ・・モトカちゃんが消えて、私が立っていた。 リツコさんがぎょっとするのが分かった。 そのときの私は誰が見ても分かるくらいに発情していた。 うるうるした目と半開きの口。笑顔なんてとても作れない。 ショートパンツから生える太ももは内股。内側が少し濡れているようだった。 バーカウンターの向こうに立つガッチーがお腹を抱えて笑うのが見えた。 リツコさんに手を取られて箱から出る。 どんとお尻を叩かれた。 「フィナーレだよ! とろんとしてないで、しっかり!」 「ふぁいっ」 二人で左右に分かれて立ち、私が出てきた箱を指差した。 その中にはモトカちゃんが隠れているはずだ。 ステージの照明が消え、フラッシュライトが激しく点滅する。 箱の側板が両側に倒れた。前の扉も手前に倒れた。 最後まで残っていた背板も向こう側へ倒れるのが見えた。 照明が戻ると、ステージには四方に崩壊した箱の残骸だけがあった。 あの女子高生の姿はどこにもない。 おお~っ。 客先から驚きの声が湧き、それは大きな拍手へと変わった。 7-4. 「あー、楽しかった!!」 残骸の中から制服姿のモトカちゃんが這い出してきて笑った。 崩壊した箱の下に埋もれた台座。その中にモトカちゃんは身体を小さくして入っていたのだった。 私だったら入るだけで苦労しそうな極小のスペース。 そこに短時間で移動したモトカちゃんは本当にすごい。 「・・あれ、サオリさん顔赤いですけど、大丈夫ですか?」 「あ、ちょっとした事故があったけど大丈夫だから」 「えっ、事故ですかっ。具合悪いんだったら、寝てた方が」 ふ、ふ、ふ、ふ。 その場にいたガッチーとリツコさんが笑った。 「もう、何がおかしいんですかっ」 「そういえば、サオリちゃんがやらかした現場に立ち入ったはモトカだけやな」 ぷっ。リツコさんが吹き出す。 「わ、わ、わ」 「なあ、モトカ。最後にサオリちゃんと入れ替わって回転板に隠れたとき、何か気ぃつかへんかったか?」 「最後に? すごく短い時間だったから・・。でもそういえば、つーんと甘酸っぱい匂いがして何だろうって」 ぎゃー。 [エピローグ] 私は高校を出て専門学校へ進み、その間ずっと U's のアルバイトを続けた。 卒業した後ジローさんのアシスタントに正式に採用されて、この世界に入った。 プロになってからはいろいろあって、今は女性だけのイリュージョンマジックチームのリーダーをしている。 モトカちゃんは私と一緒に U's でバイトをするようになった。 彼女が趣味で作るイリュージョンの道具はジローさんに認められてプロのショーで使われるほどになった。 この世界に入らないかと誘われたようだけど、断って今は可愛い2児のお母さんだ。 たまに会って女同士の濃い友情を交わしているのは彼女の旦那様には内緒。 ガッチーにはお付き合いして2年目にバージンを贈呈した。 被虐の想いが溢れて狂いそうになった私を、緊縛という愛情で救ってくれたのも彼だった。 彼自身は U's のマスターを辞めた後、フェティッシュバーの店長、怪しい秘密クラブのマネージャーなど、いろいろな仕事を渡り歩いて夢を追いかけている。 結婚とかそういうことは考えていないけれど、ずっとお互いを高め合うパートナーでいるつもり。 ジローさんとリツコさんは、もう老舗ともいえる U's を変わらず続けている。 お店のバーカウンターにはモトカちゃんが寄贈したあの小さなギロチンが今も飾られているんだって。 来月あたり、昔の仲間で集まろうと声が掛かった。 久しぶりにリツコさんのベリーダンスが見られると楽しみにしていたら、女性参加者は全員セクシー衣装持参で踊るのよと言われてしまった。 お酒さえ飲ませておけばストリップだってしてくれる人だから、モトカちゃんとはその作戦でいこうと相談しているところ。
~ 登場人物紹介 ~ 伊吹彩央里(サオリ): 18才、高校3年生。マジックカフェ&バー『U's(うっす)』のアルバイト。 ガッチー : 25才。U's のマスター兼バーテン。サオリの彼氏になる。 川口もと香(モトカ): 16才、高校1年生。ガッチーの妹。イリュージョン道具の自作が趣味。 内海次郎(ジロー): 46才。プロマジシャン。U's のオーナー。 内海律子(リツコ): 33才。元マジシャン兼アシスタント。ジローさんの妻。 清美(キヨミ): ジローさんのアシスタント。途中で退職。 『くのいち~』 『続・くのいち~』 で女性イリュージョンマジックチームのリーダーをしていたサオリさんが高校3年生の時のお話です。 今は30台後半と思われる彼女ですから、およそ18~20年の昔になります。 スマホのない時代ですね。おっぱい星人、写メ などの懐かしい言葉や温水便座などその頃の感覚を少しだけ織り込んで楽しみました。 本話に登場したイリュージョンで当時まだ発明されていないものがあったらごめんなさいです。 『くのいち~』ではとても真面目なリーダーだったサオリさん。 もちろん高校生の頃も真面目で奥手でした。 後輩のモトカちゃんにうまくコントロールされてエッチな気分にされてしまうのは、もうお約束の展開ですね。 イリュージョンの最中にネタ場の中で角オナに走るのはちょっと強引だったかも。 でも奥手な女の子の角オナはとても可愛いので大好きです(何を言ってるのだ私は)。 サオリさんのお相手になったガッチーという男性は『続・くのいち~』で秘密クラブのマネージャーとして登場した人です。 もともとサオリさんとの間に特別な関係があることを想定していましたが『続・くのいち~』では描くことができませんでした。 このお話で二人のなれそめを描いてあげることができてよかったです。 ちなみに、ガッチーは別の短編( 『視界不良な生活』 )にもチョイ役で登場しています。 お気付きの方は「うん、知ってる」とドヤ顔をしていただき、そうでない方はぜひお読みください。(イリュージョンのお話ではありません) イラストで描いたギロチンは、どうしてもブレード(刃)が自身の重量で落下する構造にしたくて、あれこれギミックを考えました。 お話の中ではタネに触れていませんが、このような外観イメージでマジック可能なはずです。 ブレード上部の箱はモトカちゃんの言う「鉛のオモリ」です。市販の鉛板を張れば1キロ以上になるでしょう。軽量なブレードでも鉛の重さで叩き切るイメージ。 この重量と衝撃に耐えるにはフレームを相当しっかり作らねばなりませんけどね。 もう一つ、イラストにサオリさんとモトカちゃんの人体交換イリュージョンの流れを描きました。 前半(モトカちゃん登場まで) 後半(箱の倒壊まで) ディテールはありませんが、参考にどうぞ。 それではまた。 次作はまったく未定ですが、これからも楽しみいただければ幸いです。 ありがとうございました。 PS. 執筆にあたり、ストーリー展開およびイリュージョンの内容でご提案ご相談くださった某くのいち様にお礼申し上げます。 [2023.8.10 追記] こちら(Pixiv の小説ページ)に本話の掲載案内を載せました。 Twitter 以外にここからもコメント入力できますのでご利用ください。(ただしR18閲覧可能な Pixiv アカウント必要)
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デスハナ2021感想戦
デスハナに投下したキャラ「シスター・ザラ」について一人喋りする枠
クソ長いです
シスター・ザラ 本名はザラ・ジンデル
貧しい農村生まれの修道女。
たくさんの兄弟がいたが、病気や身売りでいなくなり、さらには飢饉と疫病により食い扶持に困った家族に、幼い頃に教会に捨てられます。
幼いため理由もわからず親元にいられないことを嘆き、神父に神に与えられた試練だと諭された事により、逆に神に対して不信感や恨みを持ったまま修道女として成長していくことになります。
そういった思いが生活の節々で表れていたのか、そのうち他の修道女から「あの子は気が狂ってしまったんだ」と噂さ���るようになりました。
それならばそうしようと、彼女は気の狂ったふりをするようになります。
仮面の笑顔を貼り付け、言動に慎みを持たず。
彼女はどんどん孤立しますが、いっそそうして本当に狂ってしまえば神の声が聞こえるようになるんじゃないかと、変わることなく気狂いのふりを続けます。
そして手元に舞い込んできたフタハナへの招待状。
彼女は「運命で人間を弄ぶ高慢な神をその座から引きずり落とす」という怨念めいた願いを抱えフタハナに参戦しました。
キャラクター自体は2月に開催されたイノハナ2021よりも前にできており、キャラクターコンセプトは「異教徒ぶち殺す気狂いシスター」でした。
見開いた目、かしげた首、変化に乏しい笑ったままの顔と コンセプトに則ってデザインしました。あとは極力シンプルにしようと、線の数も少なくしています。
前回(イノハナ2021)前々回(ハロハナ2020)と周囲チャットがメインで、全チャガヤから遠のいていたので、今回は全チャでギャーギャーしたいなと臨みました。
フタハナは毎回シスターが多い印象なのですが、今回も例外なく、ていうかいつもよりも多いくらい聖職者いましたね。フタハナの聖職者はロクな人間がいないと評判です。
だいたい深夜~早朝にかけて活動していたのですが、全チャでトンチキして下世話な話で盛り上がる深夜チンドン隊の一角として、0日目から全チャで騒いでいました。付いた呼び名が暴言シスターと、歯に衣着せぬ言いようでたぶん自キャラ史上一番ひどい毒舌キャラでした。
バディと過ごしたフタハナ島
過去のフタハナでは 半固定バディみたいなのがいたことはありますが、 事前組み以外ではほぼほぼソロで遊んでいました。
たぶん今回も(キャラの方向性的にも)ソロかなーと思っていたのですが、ひょんなことから2日目夜にバディを組ませてもらう事になりました。
うっかり魅了罠にかかって動けなくなってしまった前日夜に知り合った妖精のネラさん(PL:ほろさん)からSOSのメッセージをいただき、少しの会話の後にほぼナンパするような形でお誘いしました。
ザラのネラさんに対する第一印象は「どうしてこんなところにいるのかわからない。危なっかしい人だな」でした。
ネラさんは 人を知りたいという興味の元この島に来た方で、そんなネラさんにザラは「こんなところ生き汚い欲深い人間しか見れない」「危ないし、耐えられなくなったら帰るべきだ」などと諭します。
しかしザラは元の世界で孤立して独りぼっちだったので、ネラさんのようにここまでしっかりと向かい合ってくれはヒトは十数年ぶりくらいで、久しぶりに人の温かみに触れ、その温かさを失いがたく思います。
だからこそ見届けたいと言ってくれたネラさんはなにがなんでも守ろうと心に誓います。
バディを組んだことにより、ザラは抱えていた願いがどうでもよくなり、大事なバディを守ることを重要な目的とするようになりました。
4日目夜、この日はghostの退場の日であり、その中に深夜チンドン隊のボーゲン氏もいました。さらにはNo.53さんも、彼女の目的のため戦い命を落とします。
家族との別離ぶりである親しい人との喪失に、ザラも相当堪えます。
だんだんと気狂いシスターとしての仮面が剥がれてくるようになりました。
運営による花の上限等のアナウンスがあった後、ネラさんに 花畑化することでブーケが得られる事、それを実行してザラを元の世界に返したいという話を持ちかけられます。妖精はここで死んでも肉体と記憶を失って元の世界に妖精として帰るから、また会うことはできると説得されます。
しかしザラは親しい人との別離、それも大事なバディとの別れ、その後に来るであろう孤独をひどく恐れ、この提案を激しく拒否、バディを解消しその場を飛び出してしまいます。
その夜は独りでいることをさらに嘆き、また残してきてしまったネラさんのことがなお気がかりな自身に気づきます。ネラさんの元へ帰る前に、少しでもネラさんを安心させるためにと必死に雪山で探しえた藍の花を片手にバディのもとに戻ります。
お互いに謝った後、ネラさんの提案を承諾。ザラからネラさんへエンゲージリングを、ネラさんからザラへ 妖精の国の王女の証である月のチョーカーを交換し、再会を誓いあいます。
次の日は既に持っていた花を脱出のため必要とした人へ分配し、それが終わってからバディと共に拠点として間借りしていたホテルを後にし、北西の海の見える草原で最後のピクニックを楽しみます。
そして別れ。二人はキスを交わし、そしてネラさんはブルーベルの花畑へと姿を変えます。
ザラは独りで少し泣いた後、ブルーベルの花束を掲げ、元の世界へ生還するのでした――。
ネラさんに対しては出会ってから別れまでの間にかなり態度を軟化させており、 「わたくしございます口調ミズ・ネラ呼び」→「ネラ呼び捨てへ」→「わたくしから私へ」→「表情と口調の軟化」と、どんどんとくだけていきました。
表情見るとわかりやすいですね
実は目にしっかりハイライトが入って頬にも赤みがさしてあるアイコンも登録前から用意していたのですが、それは結局使わなかったですね。
未使用アイコン、けっこうたくさんありました。
とろけた顔で包丁握ってるアイコンより後ろのやつは、ネラさんとバディを組んだ後に作られました。
感情を笑顔の下に隠してきたザラが、再び涙を流せるようになったのも、ネラさんとの付き合いの中でのザラの心情の変化によるものでしょう。
ラブホテル
ザラが4日目から拠点として利用することになった、メアさん(PL:うのいずさん)が建てたラブホテルです。その名に似つかわしくなく、陣営に参加していない一部��参加者の受け皿や避難所になっていた場所です。
ホテルの主であるメアさんとはわりと遠回しな縁であり、深夜チンドン隊であり、バディのネラさんが先にこのホテルを拠点として利用しており、さらにメアさんのバディのボーゲン氏は初日にザラに自身が死者であることを打ち明けています。
4日目にメアさんが主催するお祭りがこのホテルであり、ネラさんと共にそれに参加してから居座るようになりました。
おそらくシステムの関係なのか、拠点の防衛者が後継を決めないまま防衛を抜けると、拠点内のEnoがいちばん若い人が自動的に防衛に入るのか、メアさんが不在時はザラがホテルの防衛を担当していました。
ラブホのフロントで聖書を引用して話すシスター。なかなかインモラルな光景でしたね。
装備面が今回充実しており、一定水準以上のステータスを有していたので、拠点防衛は快く引き受けていました。「わたくし無敵ですのでご安心くださいませ」とかのたまわっていた気がします。
結果的にかなり思い入れ深い場所になりました。
メアさんとPLさん、そしてラブホに集っていたみんなに感謝ですね。
深夜チンドン隊
だいたい1時~早朝、ヘタしたら昼や夕方にも全チャで下世話な会話で盛り上がっていたグループ(?)です。
ダジャレ、暴言、弄り、下ネタが飛び交うそれはもう酷い会話内容でしたが、これもフタハナならではだなぁと積極的に会話に混ざっていました。
全チャガヤがやりたいやりたいと臨んだフタハナなので、乗っかれる、乗ってくれる土壌があったのは非常にありがたかったです。
あまり深いロールには繋げられませんでしたが、それぞれがお互いに印象に残ってくれたなって感じでした。
全員を挙げることはできないのですが、目立った交流面で言えば
ミニゴミちゃんとあだ名を付けてM-1グランプリに出ようなどと戯れていたNo.53改めアルマさん(PL:許さん)
とりあえず言葉の殴り合いを演じていたアヴェルさん(PL:あどさん)
愛の靴舐めおじさんことイワンさん(PL:自走機雷さん)
ひたすら通信機のミスをいじり続けたモノ・クロさん(PL: toki_tutuji さん)
触手やクソダサセーターでやたら絡む同業者のマイヤさん(PL:蒼さん)
終始みんなからイジられ愛されていたボーゲンさん(PL:かせいのさなぎさん)
みんなとドンチャンしながらも地に足つけたツッコミも披露してくれたメアさん(PL:うのいずさん)
などなど、他にもエンジさんやキッカさんやラドンさん、フタハナ温泉さんやニケさん、 紫苑さん、アリーシアさん、柞さんなど、書ききれないほど本当に魅力的なトンチキキャラク���ーが夜の全チャを賑わしていました。
デスハナを終えて
今回は初めて野良でバディを組んだり、全チャガヤしたり、やりたいことをやれたフタハナとなったので、個人的にはけっこう満足感がありました。
また、それと同じくらい反省点も見つかったので、次に活かしていければなと思います。
ザラは無事に島を脱出し、これからネラさんを探しに世界中を旅して回ることになるので、またどこかでひょっこりお見えするかもしれません。
その時、まだ「シスター・ザラ」でいるのか、「ザラ・ジンデル」としているのかはわかりませんが、見かけたらよろしくおねがいしますね。
遊んでくれたみんなと、最愛のバディに感謝を!
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海辺の洞窟
リネン君は、誰よりもまともです、という顔をして、クズだ。彼の中身はしっちゃかめっちゃかだ。どうしたらそんなにとっ散らかることができるのか、僕には分からない。
彼の朝は床から始まる。ベッドに寝ていた筈なのに、いつの間にか転がり落ちているのだ。頭をぼりぼり掻きながら洗顔もせずに、そこらに落ちている乾いたパンを食べる。前日に酒を飲んでいたのであれば、トイレに行って吐く。
それから自分を寝床から蹴落とした女を見やる。それは顔も知らない女であったり、友人の彼女であったり、上司の妻であったりする。ともかく面倒くさそうな女だ。
ここで必ず電話が鳴る。誰もがリネン君が起きる瞬間を見計らったように電話をよこす。それとも彼の体が電話に備えるようになったのか。まあ、どちらでもいい。
電話の向こうは女の関係者で、烈火の如く怒っている。朝から怒鳴り声を聞くのは気分のいいものではない。口の中から胆汁がしみ出してくるような心地になるので、黙って切る。
リネン君にとって、彼女とその関係者の将来など、自分には関係のないことなのである。いやいや彼は彼女らの人生に大いに干渉しているのだが、リネン君は全ての責任を放棄しているのだ。誰が何と言おうと、彼は彼の行動の責任をとらないし、とるつもりもない。だからどうしようもない。
そうこうしているうちに女が目覚める。彼女はリネン君の消えゆく語尾から、彼氏や旦那の名前を聞き取るだろう。次の瞬間彼女はヒステリックに喚き出し、リネン君は自室を追い出されるはめになるわけだ。
リネン君はあくびをしいしい喫茶店に入り、仕事までの時間を潰す。休日であれば友人なのか知り合いなのか曖昧な人間と遊ぶ。暇な輩がつかまらなければ、その辺をうろつく汚い野良猫とたわむれる。リネン君は大抵の人には煙たがられるが、動物には好かれるのである。
リネン君は出会う人々とろくでもない話をする。誰かを笑わせない日はないし、誰かを傷つけない日もない。彼は湧き上がった感情を、健全であれ不健全であれ、その場で解消するだけなのだ。
僕等は同じアパートに住んでいる。リネン君の部屋は一階の一番端っこ、僕の部屋は二階の階段のすぐ隣だ。親しくなる前から彼の顔は知っていた。朝、父さんに言われて新聞を取りに行くと、みちみちにチラシの詰まった���便受けの前で悪態を付いている彼を時々見かけた。母さんから、
「あ��な人と付き合っちゃダメよ」
とお叱りを受けたこともある。その理由を聞くと、
「しょっちゅう女の人を連れ込んでいるみたいだし、毎晩のように酔っ払って何かを叫びながら帰ってくるし、たまに非常階段で寝てるし、ゴミは分別しないで出すし、昼間もふらふらして何をしているか分からないし、無精髭を剃りもしないしこの間だって⋯⋯」
と、このように、大人達のリネン君の評判はよろしくなかった。
僕等はアパートの庭に設置されている自販機の前で出会った。リネン君の第一声は、
「おい。五十円持ってないか」
だった。小遣いでジュースを買いにきた小学生にかける言葉ではないと思うが、いかにも彼らしい。リネン君はたかった金で手に入れたエナジードリンクを一気に飲み干した。それから隣でグレープジュースをちびちび啜っている僕を、
「ガキ。礼に煎餅やるから来い」
「え? でも知らない人の家に行くなって母さんから言われてるし」
「親離れは早いにこしたことない。いいから来い」
「え、あ、あの、ちょっと」
誘拐まがいに部屋に招いたのだった。
そうして僕は彼と親しくなった。もちろん母さんには内緒で。
彼の部屋は余計なものでいっぱいだ。年期の入った黒電話、聞きもしないレコード、放浪先で見つけてきた不気味な雑貨、または女性。つまり彼の部屋は子どもの暇つぶしにもってこいの場所なのだ。
「リネン君はどこから来たの?」
僕が尋ねても、彼はにんまり笑って答えない。
「俺がどこからやってきたかなんて、お前には関係ないことだろ?」
「じゃあこれからどこへ行くの?」
「嫌なことを聞くやつだな、お前は」
リネン君は心底うんざりした顔で僕を睨みつけた。けれど僕は睨まれても平気だ。大人は彼を怖がるけれど、僕はそうではない。彼は子どもと同じだ。好きなことはやる。嫌いなことはやらない。それだけ。それは子どもの僕にとって、非常に理にかなったやり方に思える。
大人は彼をこう呼ぶ。「根性なし」「我がまま」「女たらし」「クズ」⋯⋯。
リネン君は煙草をくゆらせる。
「近所のババア共ときたら、俺の姿が見えなくなった途端に悪口おっ始めやがる。常識人になり損なっただけなのにこの言い草だ。奴らに面と向かって啖呵切る俺の方がよっぽど潔いぜ。違うか?」
本人はそう言っているが、リネン君は陰険だ。この間なんて仕事で成功した友人の彼女と寝て、絶交を言い渡されてされていた。僕には確信犯としか思えない。
「バカ言え。どうしてそんな面働なことをやらなくちゃならない? 俺はな、他の奴らの目なんてどうでもいい。自分の好きなことに忠実でありたいだけだ」
リネン君は良くも悪くも自分の尻拭いができない。つまりクズっていうのは、そういうことだと思う。
とはいえ彼は僕に良くしてくれる。
「林檎食うか?」
彼は台所から青い林檎を放ってくれた。
「ありがと」
僕は表皮を上着の袖で拭き、がじっと齧る。酸っぱくて唾液がにじむ。リネン君は口いっぱいに食べカスを詰め込みながら、もがもがと言った。
「そういや隣の兄ちゃん、引っ越したからな」
なぜとは聞かなかった。リネン君が原因だと察しがついたからだ。
「どうせ彼女を奪ったんでしょ」
「『彼女を奪う』か。『花を摘む』と同じくらいロマンチックな言葉だな。お前、いい男になるよ」
「適当なこと言って」
「悪いな、またお前の植木鉢から花を摘んじまったよ」
「本当に悪いと思うなら、もうこんなことやめてよね」
「駄目だ。夜になると女が欲しくなる。こう見えても俺は寂しがり屋だからな」
「うえー、気色悪っ。⋯⋯それでお兄さんはどこに?」
「浜辺の廃屋に越したって。遊びに行���うったって無駄だぜ。あいつ、彼女にふられたショックで頭がおかしくなっちまって、四六時中インクの切れたタイプライターを叩いてるんだそうだ」
彼女にふられたショック? それだけではないだろう。リネン君の残酷な言葉に弱点を突かれたのだ。
人間は隠そうとしていた記憶、もしくはコンプレックスを指摘されると、呆れるほど頼りなくなるものだ。ある人は気分が沈みがちになり、ある人は仕事に行けなくなる。リネン君は、大人になるということは秘密を隠し持つようになることだ、と言う。
つまり、と僕は子どもなりに解釈する。大人達は誰もが胸に、洞窟を一つ隠し持っているのだ。穴の奥には宝箱があって、そこには美しい宝石が眠っている。宝石は脆く、強く触れば簡単に壊れてしまう。彼らは心を許せる仲間にだけその石を見せる⋯⋯と、こんな具合だろうか。
リネン君は槍をかついでそこに押し入り、宝石を砕いてしまうのだろう。ばらばらに砕けた宝物。リネン君は散らばる破片を冷徹に見下ろす。物語の悪役のように⋯⋯。
ではリネン君の洞窟は? 彼の胸板に視線を走らせる。何も見えない。堅く堅く閉ざされている。僕は酸っぱい林檎をもう一口齧る。
午後の光が差す道を、僕等は歩いた。今日の暇つぶし相手は僕というわけだ。
「リネン君」
「何だ」
「僕、これ以上先へは行けないよ。学区外だもの」
「そんなの気にするな。保護者がついてるじゃないか」
リネン君は自分を指差した。頼りになりそうもない。
「学校はどうだ」
「楽しいよ」
「嘘つくんじゃない」
「嘘じゃないよ。リネン君は楽しくなかったの?」
「楽しくなかったね。誰がクラスメイトだったかすら覚えていない。あー、思い出したくもない」
路地裏は埃っぽく閑散としていた。あちこちに土煙で茶色くなったガラクタが転がり、腐り始める時を待っている。プロペラの欠けた扇風機、何も植えられることのなかった鉢、泥棒に乗り捨てられた自転車⋯⋯。隙間からたんぽぽが図太く茎を伸ばしている。僕達はそれらを踏み越える。
「友達とは上手くやれているか」
「大人みたいなことを聞くんだね」
「俺だって時々大人になるさ」
「都合の悪い時は子どもになるくせに?」
「黙ってろ。小遣いやらないぞ」
「ごめんごめん。友達とはまあまあだよ」
「どんな奴だ」
「うーん」
僕はそれなりに仲のいい面子を思い浮かべる。けれど結局、分からない、とだけ言った。なぜなら誰であっても、リネン君の擦り切れた個性には敵わないように思えたからだ。僕の脳内で神に扮したリネン君が、同級生の頭上に腕組みをしてふんぞり返った。
「どいつもこいつもじゃがいもみたいな顔してやがる。区別がつかねえのも当然だ」
リネン君はまさに愚民を見下ろす神の如くぼやく。だが僕は彼を尊敬しているわけではない。むしろ彼のようになるくらいなら、じゃがいもでいる方がましだと思う。
「ところでリネン君、僕等は一体どこに向かっているの?」
彼の三角の鼻の穴が答えた。
「廃墟だよ。夢のタイピストに会いに行く」
潮の匂いに誘われ松林を抜けると、そこは海だ。透き通った水色の波が穏やかに打ち寄せる。春の太陽が砂を温め、足の裏がほかほかと気持ちいい。リネン君の頭にカモメが糞を落とす。鳥に拳を振り上げ本気で怒り狂う彼を見て、僕は大笑いする。
その建物は浜辺にぽつりと佇んでいた。四角い外観に白い壁、すっきりとした窓。今は壊れかけて見る影もないが、かつては垢抜けた家だったのだろう。
ペンキが剥げたドアを開ける。錆びた蝶番がひどい音を立てる。中はがらんとしていた。一室が広いので、間取りを把握するのに手間取る。主人を失った椅子が一脚悲しげに倒れている。家具といったらそれきりだ。天井も床もところどころ抜けている。まだらに光が降り注ぎ、さながら海の中のようだ。
空っぽの缶詰を背負ったヤドカリが歩いている。リネン君がそれをつまみ、ふざけて僕の鼻先に押しつける。僕の悲鳴が反響し消えてゆく。本当にここにお兄さんが住んでいるのだろうか。
「どこにいるってんだ。これだけ広いと探すのも手間だぜ」
リネンくんは穴の空いた壁を撫で、目を細める。
「僕は何だかわくわくするな。秘密基地みたいで」
「だからお前はガキだってんだ」
「うるさいな⋯⋯あ」
「あ」
僕等はようやく彼を見つけた。
お兄さんは奥の小さな部屋にいた。バネの飛び出た肘掛け椅子に座り、一心不乱にタイプライターを叩いている。紙に見えない文字が次々と刻まれてゆく。テーブルには白紙の「原稿」が山積みになっていた。僕等は息を呑み、その光景に見入る。
僕は目の前の人物がお兄さんだと信じることができなかった。きらきらしていた瞳は濁っていた。締まった頬はこけていた。真っ直ぐだった背骨はたわんでいた。若さでぴんと張ったお兄さんは、くしゃくしゃになっていた。
「ご熱心なことで」
リネン君はテーブルに寄りかかり、これみよがしに足を組む。
「おい��元気か」
お兄さんは僕等に目もくれない。リネン君は溜息を吐く。
「聞こえてるのか」
先程よりも大きな声だった。沈黙が訪れると、キーを叩く音だけがカチャカチャと鳴った。呼吸のように規則正しく。カチャカチャカチャ、チーン。カチャカチャカチャカチャ、カチャ。
リネン君は懲りずに話しかける。
「何を書いてるんだ。小説か。いいご身分だな。ちゃんと物食ってるか。誰が運んでくれてる。あの女か?答えろよ。答えろっつうんだ。おい!」
かつてお兄さんは僕とよく遊んでくれた。爽やかに笑う人だった。時折食事に誘ってくれた。決まって薄味の感じのいい料理だった。彼女が顔を出す日もあった。彼に似て優しい女性だった。リネン君が彼女を知るまでは。
「お前、俺が彼女と寝てからおかしくなったんだってな」
リネン君はねちっこい口調で囁く。
「脆いもんだ、人間なんて。そうだろ? 好青年だったお前がこんなに縮んじまった。どうしたんだ? 筋トレは。スポーツは。やめちまったのかよ。友達は会いにこないのか? そうだよな。病人と面会なんて辛気臭いだけだ。
お前は何もかも失ったんだ。大事なものから見放されたんだ。良かったなあ、重かっただろ。俺はお前の重荷を下ろしてやったんだよ。大事なものを背負えば背負うほど、人生ってのは面倒になるからな。
にしても、たかが女一人逃げたくらいで自分を破滅させるなんて馬鹿なやつだな。お前は本当に馬鹿なやつだよ」
お兄さんは依然として幻の文字を凝視している。それにもかかわらず毒を吐き続けるリネン君がやにわに恐ろしくなる。一度宝石を砕かれた人は、何もかもどうでもよくなるのかもしれない。何も感じることができない空っぽの生き物。それは果たして人間なのだろうか。もしかしてリネン君の石は、もう壊されてしまった後なのかもしれない。
チーン。
お兄さんが初めて身動きをした。原稿が一ページできあがったらしい。彼は機械から完成品を抜き取ると、ロボットのように新たな用紙をセットした。後は同じことの繰り返しだった。決まったリズムでタイプを続けるだけ。カチャカチャカチャカチャ。
リネン君は舌打ちをした。
僕等は廃屋を後にした。夕日が雲を茜色に染め上げる。水平線が光を受けて星のように瞬いていた。海猫がミャアミャア鳴きながら海を越えてゆく。遠い国へ行くのだろうか。
「壊れた人間と話しても張り合いがねぇな。ったく時間の無駄だった。まともな部分が残ってたら、もう少し楽しめたんだがな」
リネン君はクックック、と下劣な笑いをもらす。仄暗い部屋で背中を丸めていたお兄さんの横顔が頭をよぎる。
「リネン君、どうしてお兄さんだったの?」
僕はリネン君に問いかける。糾弾ではなく、純粋な質問だ。リネン君は億劫そうに髭剃り跡を掻きむしった。
「お前には関係のないことだろ」
「お兄さんに何かされたの? お金がほしかったの? それとも彼女さんが好きで妬ましかったの?」
「どれもガキが考えそうなことだな」
「ねえ、何で? 教えてよ」
彼は僕の肩をぽんと叩いた。それで分かった。彼は僕の問いに答えてはくれないだろう。明日も、明後日も、その先も。ひょっとするとリネン君も、自分がどうしてそうしてしまうのか分からないのかもしれない。だから洞窟荒らしを繰り返してしまうのかもしれない。それは彼の壊れた宝石がさせることなのかもしれない。ずっと、ずっと前に壊れてしまった宝石が。
僕は彼の手を握る。
「僕には何でも話してよ。僕、子どもだし。大人の理屈なんて分からないし。リネン君が話したことは誰にも言わないよ。友達にも絶対。だからさ⋯⋯」
リネン君は鼻をスンと鳴らした。何も言わなかったけれど、僕の手を払いのけることもしなかった。
僕等はとぼとぼと暮れなずむ街道を歩いた。夜が深まるにつれ、繁華街のネオンがやかましくなる。リネン君は殊更騒がしい店の前で立ち止まると、
「これで何か食え」
僕に小銭を握らせドアの向こうに消えた。
近くの自販機でコーラを買う。プルタブを開けると甘い香りが漂う。僕はリネン君の部屋に放置されていたビール缶の臭いを思い出す。どうして黄金色の飲み物からあんな臭いがするのだろう。コーラのように甘やかな匂いだったらいいのに。そう思うのは、僕が子どもだからなのだろうか。
僕は全速力で走る。野良犬にちょっかいをかけていたら、すっかり遅くなってしまった。早く帰らないと母さんに怒られるかもしれない。これまでの時間誰と何をしていたのか問い詰められたら、リネン君のことを白状しなければならなくなる。自白したが最後「あんな人と付き合うのはやめなさい」理論で、監視の目が厳しくなるかもしれないのだ。
慌ててアパートの敷地に駆け込んだ時、リネン君の部屋の前に女の人が座り込んでいるのが見えた。臍が出るほど短いTシャツ、玉虫色のジャケット、ボロボロのジーンズ。明るい髪色と首のチョーカーが奇抜な印象だ。切れかけた電球に照らされた物憂げな顔が気にかかり、つい声をかけてしまう。
「あの。リネン君、しばらく帰らないと思いますよ。居酒屋に入ってったから」
女の人は僕を見た。赤い口紅がひかめく。瞬きをする度、つけ睫毛からバサバサと音がしそうだ。彼女はかすれた声で返事をした。
「そう。だろうと思った」
彼女はラインストーンで飾られたバックから煙草を取り出し、火をつける。煙からほのかにバニラの香りがした。
「君は彼の弟?」
僕はぶんぶんと首を横に振る。これだけは何が何でも否定しなければならない。
「ふーん。じゃ、友達?」
「そんなところです。僕が面倒を見てあげています」
「あいつ、いい歳なのに子どもに面倒見られてるんだ。おかしいの」
女の人はチェシャ猫のようににやりと笑った。彼女は派手な上着のポケットをまさぐる。
「ほら、食べな」
差し出された手にはミルク飴が一つ乗っていた。
「あ。有難うございます」
「あたしミクっていうの。よろしくね」
「よろしくお願いします」
僕は彼女の横に腰かけ、飴玉を頬張った。懐かしい味が口内に広がる。ミクさんは足を地べたに投げ出し、ゆらゆらと揺らす。僕も真似をした。
「ミクさんはリネン君の彼女なんですか」
「はあ? 違うって。昨日あいつと飲んでたら突然ここに連れ込まれちゃって、明日も来いなんて言われてさ。暇だから何となく寄っただけ。彼氏は他にいる」
恋人がいるのに名も知らぬ男の家に二晩続けて泊まりにくるなんて、やはり大人の考えることはよく分からない。
「それにあいつ、彼女いるんじゃないの?」
「えっ。いないですよ」
正しくは「ちゃんとした彼女はいない」だ。
「そうなの? 昨日彼女の話で盛り上がったのになあ。じゃあ思い出話だったんだ、あれ」
好奇心が頭をもたげる。僕はわくわくと聞き返した。
「リネン君が言う彼女って、どんな人だったんですか?」
「えーとね。確か大学で知り合って」
リネン君、大学なんて行ってたんだ。
「サークルの後輩で」
サークル入ってたんだ。
「大人しくて可愛くて料理が上手くて守ってあげたくなる感じで」
そんな人がリネン君と付き合うだろうか。
「結婚しようと思ってたんだって」
「まさか!」
「うわ、びっくりした。突然叫ばないでよね」
「すみません。今のリネン君からは全く想像できない話だったもので」
「そんなに?」
やっぱ君っておかしいの、とミクさんは微笑む。
「どんな人にも、こっそり取っておきたい思い出って、あるからね」
僕はひょっとして〝彼女〟がリネン君の宝石だったのではないかと推測し、やめた。いくら何でも陳腐だし、ありきたりな筋書きだ。恐らく宝石はもっと複雑で、多彩な色をしているはずだから。
ミクさんはあっけらかんと言う。
「ま、君の反応を見る限り、彼女の存在もあいつのでっちあげだった可能性が高いけど」
大いに有り得る。彼女は腰を上げスカートの砂を払った。
「行くんですか?」
「うん。君もそろそろ帰る時間でしょ?」
「リネン君にミクさんが来たこと、伝えときましょうか?」
「いいよ。この分じゃ、約束したことすら覚えてないと思うから」
ミクさんは僕に溢れんばかりにミルク飴を握らせると、
「またどこかでね」
カツカツとヒールを鳴らして立ち去った。
ドアを開けた瞬間母さんがすっ飛んできて「心配したのよ!」と怒鳴った。
「まあ許してやれよ、男の子なんだから。なあ?」
「お父さんは黙ってて!」
「はい」
どうして僕の周りの男どもはこうも頼りないのか。
母さんにこってりしぼられながら、僕はかつてのリネン君の恋人を思い浮かべる。まなじりは涼しく吊り上がり、心なしか猫に似ている。けれどリネン君がどんな顔をして彼女に接していたのかという点においては、全く想像がつかない。
女性を抱いては捨てるリネン君。皮肉を言ってばかりのリネン君。人を廃人にするリネン君。リネン君にとって今の生活は、余生でしかないのだろうか。
洞窟は宝石の輝きを失ったら、どうなるのだろう。僕等は心が壊れても死なないけれど、それは果たして幸福なことなのだろうか。人は肉体が朽ちるまでは何があっても生きる運命だ。この体は意外と頑丈だから。
「聞いてるの?!あんたって子は本当に⋯⋯ちょっと、誰からこんなにミルク飴貰ったの!叱られながら舐めないの!」
「痛っ!」
頭をはたかれた衝撃で、口の中の飴がガチンと割れる。
僕の宝石は誰にも見つからないように、奥深くに隠しておこう。誰かが洞窟に侵入した場合に備え、武器を用意しておこう。相手を傷つけることのない柔らかな武器を���もしかしたらその敵は、リネン君かもしれないから。
僕がお説教されている頃、孤独なタイピストの家に誰かが食事を運んでいた。カーテンの向こう側に蝋燭の火が灯され、二人の影が浮かび上がる。
古びた机に湯気の立つ皿が置かれると、お兄さんはぴたりと手を止める。彼は凝り固まった体をやっとのことで動かし、痩せ細った手でスプーンを掴む。
その人は彼が料理を口に運ぶのを、伏し目がちに、いつまでも見守っていた。
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ラジオの前のみなさん、こんばんは、ルルーシュ・ランペルージです。今日も一日、お疲れ様でした。おやすみの前の5分間を、どうぞご一緒させてください。 先日の放送に続いて、今日も新発売の商品に使われている撮り下ろし写真の話をしたいなと思うんですが、あの、『コードギアスバトルリンク』という、カードゲームですね。そのボックス購入特典に使用されている、初出しのかなり豪華な写真なんですが。ただちょっと、最初に断っておかなければいけないことがあって、実は俺はこの商品展開のことについて、あまり詳しくなくて。TVCMのナレーションもやらせていただいている立場で、非常に申し訳ないんですけれど……『ギアス』は劇場三部作のプロジェクトが動き出してから、本当に動きがめまぐるしくて、正直なところ、これまでのドラマ本編だったり、あとは撮り下ろしにしても、自分の画像が使われていてもそれが何になっているのか、あまり頓着出来ずにいる場合がそれなりにあるんですよね。頓着、という表現が正しいのかも、日本語として微妙かなと思うんですが。ファンの方も追うのが大変ですよね。追える喜びは、人生そのものでもありますけどね。それで、『ギアス』の商品展開であったり、派生のラインナップであったりするものも、自分がしっかりと全容を認知できていない部分については、こういった俺個人の好みや見解が全面に出る場ではあまり、正確なことも言えない可能性が高いので、触れないようにしているというか、触れられないでいるんですが……宣伝として求められている場では、勿論きちんと仕事をしますが。販促番組ではない中で、ただ今回はどうしても自慢をしたくて、そう、自慢なんですよ。なので、マネージャーにも珍しく駄々をこねて(笑)、取り上げさせてもらう運びにしました。んん、ええと、エクスキューズが長くてすみません。では、本題の自慢をしますね。……格好良いでしょう!? あっ全部すっ飛ばしちゃった、その、(笑)枢木さんが、「スザク」が格好良いんですよ。いや違う、それはいつも、ああ今日は何かと上手く出来ないな……衣装とか、ポジショニングがね。すごく良くて。TVシリーズの終了以降、スザクのファッション面に待遇の改善が見られて、いちファンとしてはとても嬉しいんですよね。ちょっとあの時を思い出しました、以前にクリスマスパーティの模様として撮影した写真の。あれは、くじの景品に使われたのかな。小物とかがね、似通ってるんですよ。もしかして同じなのかな? こう、インナーの襟元に、眼鏡を引っ掛けているんですけど、現場で思わず「あーそれは卑怯です」って叫んでましたから、俺。「なんでそういうことするんですか」って、好きが高じてちょっと怒るっていう(笑)枢木さんも「格好良くてごめんね……」って謝るんですよ、たちが悪いんですよあの人(笑)良いですよね、ああいう格好でデートの待ち合わせ場所に現れられたりしたら、人生の上がりというか。俺は枢木さんの信者なんですけど、どうやったらここから更に信仰心を表明出来得るんだろうって、ときめきで気が遠くなりかけながら真剣に悩みました。どうすればいいんでしょうね?(笑)で、いちファンの立場を名乗っておきながら抜け駆けのようで恐縮なんですが、今度似たような私服を用意してもらって、本当にお花見に行きたいねって話を。あの写真はね、合成ですから……シーズンが、ちょっとね、まだ早いので。でもピクニックシートを敷いて、春らしい格好で、ああやって撮影が出来たのは楽しかったですね。シャーリーともナナリーとも、曇りなく朗らかな一緒のスタジオ入りが出来たのは久々で。カレンさんも衣装がすごく可愛らしくて、シャーリーも可愛かったし、ナナリーが、ナナリーがまた最高で。何なんでしょう、俺はどうすれば良いんでしょうね? 完成画像を見せていただいて、あー俺ここに住もうって思ったんですよ。この空間に住むって。乱歩のあの、押絵の世界観ですね(笑)ナナリーの兄で良かったなあ……兄ではないんですけれど……まあ、兄ですけれど……何を言ってるんだろう……(笑)枢木さんと俺と、ナナリーとで一緒に暮らしたら駄目なのかな。流石に駄目かな(笑)そうそれこそ、今度あの衣装に近い格好でナナリーにデートしてもらおうと思いました。凄いお弁当を作りますよ、俺は。お弁当の神になります。あと、そうだ、俺自身の衣装で注目していただきたいところなんですが、着用しているチョーカーが、あれは私物なんです。枢木さんに頂いたもので、あれはその中でも初めの方だったかな。断りきれずに貰ってしまったような形だったんですけれど、今はすごく気に入っていて、そういう意味でもみなさんに見せびらかしたいんですよね。(笑)まだご覧になっていない方は、『コードギアスバトルリンク』の公式ツイッターからぜひ見てみてくださいね。 それでは、今夜はこの辺りで。いよいよ明日からは『叛道』来場者特典の最終配布が始まりますね。一週間を頑張った自分へのご褒美に劇場へ足を運んで、帰り道では何か美味しいものを食べて、楽しい週末を。週末がお仕事の方は、次のお休みがとても素敵なものになりますように。ルルーシュ・ランペルージが、明日が来るのをお知らせします。
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Good morning! おはようございます! この週末小谷流の里ドギーズアイランド行ってきました 調子乗ってライブ配信までやってもうた😄 日曜日、早めに帰ろうかと思った時❗インスタ仲良くさせていただいているマリコロちゃん(@nao157cm)にばったり会うことできましたー✨. . 自分達がこうして小谷流の里よく遊びに行くようになったのもマリコロちゃんがよく行かれてるの知ったからなんです😄 とってもキュートなマリンちゃんとコロンちゃんの写真撮りまくっちゃいましたー📸 マリンちゃんに後ろから前から擦り寄るも相手にされずチーン顔🤣 最後に折角なので記念撮影✨ びびって逃げまくってるサスケも。。腰引けてなんかカエル🐸みたいにみえる💦折角強くみえるようにブルドッグのチョーカーしてきたのに😅 . 沢山出会いもありまろもサスケも満喫した週末でした😄 (小谷流の写真まだ整理中💦) . #dog #chihuahua #instapet #instadog #instachihuahuas #todayswanko #ilovemydog #east_dog_japan #dogstagram #dogslife #cutedog #light_nikon #わんこ #チワワ部 #チワワ #ちわわ #チワワ撮り部 #小谷流の里ドギーズアイランド (小谷流の里 ドギーズアイランド)
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昨日はこちらへ◎
ずっと気になってたORANGE PARKに大好きななつめちゃんやしばさきちゃんが来るっていうのと、フリマや山田エリザベス良子さんのライブも気になるーってことでスタジオ終わりで行ってきました◎
ギマさんやばんちゃん、���付におられたかわゆい女性の方、みなさん優しくってありがとうございました!!◎うう、感激!!
ライブもステキやったー!!☆
そしてなつめちゃんともちょびっとだけやけどお話できたよー!!◎
あまりのかわゆさに私の心は悲しき生き物と化するのでした!!なんというか、恋の叶わない生き物みたいってこと!!!!
?
そのあとステキなチョーカーをお店のお姉さんとたぬしくおしゃべりしながら購入したよ、はよつけたいなーはよあったかくならんかなー◎
けどあったかくなる前に明日が来るのではよ寝な!!!!!!
ふなねーー!!
KUZU
2020.2.22分 3:35
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アライさんは元々「Qは戦闘シーンだけが見所。後は意味不明の鬱展開」「なにがQだよ…」派だったのですが、何とか意味を見出そうとして「シンジ=庵野君」「カヲル=真嗣君」に対比して見るようになった結果、全ての台詞が意味深に見える幻覚を発症しました。 君達にも少しだけQの真実をお見せしよう。 さて、(以前から噂はあったものの)本日庵野氏がダイアモンドオンラインに寄稿した記事の経緯に沿ってQを見直すと、埋め込まれていた文脈を新たに発見することが出来る。 つまり、「エヴァンゲリオン」は最初に生み出された時から既に庵野氏とガイナックスとの間の共有財産であり、全てが監督の手の内にあった訳ではない、という文脈だ。 劇中では、エヴァを操り4thインパクトを起こし得る危険な火種であるシンジ君を、ネルフとヴィレという2つの組織が奪い合う。 ヴィレの人々は、「エヴァにだけは乗るな」「貴方は何もしないでいい」と言う。ネルフの人々は、「エヴァに乗れ」「それが命令」 と言う。 なんともはや。『エヴァに乗れ』を『エヴァを作れ』、『4thインパクト』を『次のエヴァブーム』へと置き換えれば、庵野監督の人生そのものではないか。 大胆に言ってしまえば、 ネルフ=ガイナックス ヴィレ=カラー という対比が成立すると仮定してよいだろう。 そこから逆に考えると、ネルフのエヴァを殲滅することに血眼のヴィレはかなりヤバい組織である。 また、シンジくんの台詞「何だか…随分変わっちゃったんだね。ネルフ本部」という台詞や、14年ぶりという劇中設定もかなりヤバい事がわかる。 エヴァQ公開(2012年)の14年前といえば、旧劇エヴァの公開1年後である。制作が2010~2012年だったであろうことを考えればほぼ一致と思ってよいでしょう 『ネルフ本部で出会った、知っている顔だけど別人の綾波レイ』というのも、この文脈で見ると中々意味深。 話を飛ばすと、物語の終盤でシンジは「槍を手にすれば全てやり直せる」と考え、マダオに言われた通りカヲルと共にエヴァ13号機に搭乗し、ドグマの爆心地へと降下していく。彼らはセントラルドグマの最深部で「自立型に改造され、リリンに利用された機体の成れの果て」であるエヴァマーク6を見つける なんで6と13なんでしょうね…? 今さっき電波を受信したので、Wikipediaに記載された庵野氏の作品群のうち、DAICONFILM作品と監督級に関わった作品を選んでナンバリングしてみました。 DAICONFILM作品を氏の監督作とカウントすると、新世紀エヴァンゲリオン(TVアニメ)は7作目、ヱヴァQは15作目の作品になりそうですね。 DAICON IIIを抜いて、シト新生&Airを1カウントにすると、それぞれ第6作と第13作になりますね。これは間違いなくノストラ庵野から我々へのメッセージではないかと思います。 13号機=第13作目で全てをやり直そうとするシンジ=庵野とすると 「アレはもう僕らの槍じゃない」 「槍が必要だって君が言ったんだ!だから僕はエヴァに乗ったんだよ!」という掛け合いは、庵野の手を離れて暴走しているコンテンツと、それに縋る事でしか世界を変えられない庵野くんの悲鳴と受け取れる そして夢見る少年に度々「ガキね!」と言って止めようとするアスカは中々ヘビーな存在 「何だこれ…何なんだよこれ…」 「僕のせいなのか?僕が槍を抜いたから?(またエヴァを作ったから?)」 そうだよ(そうでもない) アスカ「ずるい!ゼーレのやりそうな事ね!」 単体で見ると突然過ぎて意味不明な台詞だけど、ゼーレ=製作委員会 or K社 と考えると理解してしまえる気がしてきた。 クライマックスの会話は重要なので全て引用する。 (1/3) シンジ「僕のせいなのか?…僕が」 カヲル「君のせいじゃない。僕が第13の使徒になってしまったからね。僕がトリガーだ。」 シンジ「どうしよう。ねえ、どうしよう。カヲルくん、僕はどうしたらいいの…?」 (2/3) カヲル「魂が消えても願いと呪いはこの世界に残る。意思は情報として世界を伝い、変えていく。いつか自分自身のことも書き換えていくんだ。ごめん、これは君の望む幸せではなかった。ガフの扉は僕が閉じる。シンジくんが心配することはない」 (3/3) シンジ「カヲルくん…カヲルくんが何を言っているのかわからないよ!! カヲル「シンジくんは、安らぎと自分の場所を見つければいい。縁が君を導くだろう。(爆」 カヲルくんの発狂シーンにしか見えないが、ここまでの話から類推すればここのカヲルくんの台詞もシンジ=庵野へのメッセージだと受け取れる。「第13の使徒」云々の所は今一何を言っているのかわからないが、重要なのは ・シンジ=庵野の罪を否定していること それと、 ・思い通りにならなくても世界も自分も変わっていくこと ・後の心配は要らないということ ・これからは自分の場所を見つけるべきこと これらのメッセージだろう。 何かに似ていないだろうか?そう、縁が庵野くんを導いた結果、彼が次作品で我々に伝えたメッセージに。 『私は好きにした、君らも好きにしろ』 ところでシン・ゴジラでは、真嗣氏が庵野総監督の起こす厄介事を収め、彼が望むものを作れるように苦心していたことが知られている。 ここからは妄想ですが、だとすれば「好きにしろ」というのは真嗣君からシンジ君=庵野君への応援メッセージだったのではないだろうか。そしてその前段階として、 「庵野君が悪い��けではない」 「庵野君の魂が消えても、君が作った作品は情報として世界を伝い、変えていく。君自身も」 「庵野君は、庵野君が安らげる自分の居場所(=好きなものを好きに作れる場所)を見つければいい。」といった方向の会話が有ったとしてもおかしくはない。 ざっくり言えばカヲル=真嗣君(+安野氏その他支え続けた人間)であり、他己肯定のメッセージなのだろうと思う。 そこから逆算して中盤のシンジとカヲルの会話を見返すと、唐突感が大きかったピアノ周りの会話なども割と当を得ているように見える。例えば、 「どうしたらもっとうまく弾けるのかな?」 「うまく弾く必要はないよ。ただ気持ちのいい音を出せばいい」 という会話は、ピアノを弾く=作品を作ること、 と対比すれば、クライマックスの会話とほぼ同じ、タコ肯定のメッセージになる。 「じゃあ、もっといい音を出したいんだけどどうすればいい?」 「反復練習さ。同じことを何度も繰り返す。自分が良いなと感じられるまでね。それしかない」 これもまた、作品作りに込めたメッセージそのものだろう。 「エヴァで変わったことは、エヴァで再び変えてしまえばいい。」 「そんな事言ったって、エヴァも父さん(=山鹿君)もミサトさんも、何もかも信じられないよ!」 「でも、僕(=真嗣)は信じて欲しい」 「出来ないよ!」 という会話は、自身の中の葛藤を言語化したものと受け取ることも出来る。 「ミサトさん(=鶴巻)たちが僕にこれを付けたんだ。もうエヴァには乗るな(=エヴァは作るな)って。乗ったら(=作ったら)死ぬって脅されて…もうエヴァなんかどうでもいいんだ」 うーむ、DSSチョーカーも何か見えない枷の暗喩かもしれない。 あと付け加えれば、連弾周りの描写を見る限り、カヲル君は真嗣君や安野さんのような特定の他人を表すキャラクターではなく、庵野君1人の中の別人格である善性、光と闇を描いたものかもしれない。 多分真実はその両方が混ざったものだろう。 ともあれ、カヲルくんとマリ(=真嗣君と安野さん)の活躍で4thインパクト(=エヴァブーム)の恐れは消え去る。廃人と化したシンジ君の尻をアスカ(=みやむー)が蹴飛ばし、地平線の向こうを目指して歩き出すところで物語は終演を迎える。 大団円とはいかないが、過去の決算と、新しい何かを予感させるEDである。 これが庵野監督の深層心理を描いた物語だとすれば、エヴァの呪いで本人がボロボロになりながらも、肩を貸してくれる仲間達の力で新しい世界へ歩きだして行く(連れて行かれる)ことを受入れているのではないかと思う。 色々と寄り道しましたがつまり何を言いたいかと言うと、 ガイナックス周りのゴタゴタについて庵野氏が言及したのは恐らくマズい状況だからではなくある程度整理がついているからであり、 庵野氏の隣には既に彼自身の縁が導いた仲間たちがおり、 今更外野が心配することは何もない、ということです。
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【モアルア 子供の日のおでかけ】 こどもの日ですねー。 モアルアは《くりはま はなのくに》に行ってきました。 GWに加えて良い天気ということで、混雑が予想できたので 駐車場オープン時刻に合わせて少し前に着くように出発しました。
人もまだ少なく、まだそこまで暑くはなかったので本当によかったです😆。 帰りがけは、9時台でも結構暑かったし💦駐車場待ちの列も長くのびてましたー💦。 モアルアはレモンちゃんママ(@kakka_11040331) に作っていただいた鯉のぼりチョーカーつけて、兜はフェルト で私がつくったものをかぶって撮影タイム。
結構、鯉のぼりとバッチリ写真が撮れたので、 来年は鯉のぼり犬の服を作って参加しようかなと思っています✨
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何種類あるのかな?
やっと天気の子を観たら、彼岸だった。誰が供えているのかも分からない廃ビルの屋上で。鳥居なのにキュウリとナスの乗り物で、お盆なのに語られるのは「彼岸」で、8/22の日付だった。点を点にするままのいくつもが入り口であったし、二重のエンドロールも予報の結果であり自分のための祈りのメタファーに思えた。宗教もフィクションもコラージュでもあるし、ふみにじってもいけないしそれこそ罰が当たるんじゃないかな、だからどこかでループし繰り返されるものを封印していくような、そういう人間らしい尊重/愚行。というか。。暗には。実際、人柱という依り代や犯罪の様相を大人の説明のようには追求もしなかった。なんにも特別なものを背負わせないまま、天気との比喩があり、天気とはそれほどに身近かつ届かないものだった。セカイの場所とは、明日とは、「もともと狂っているわけではない」ままのここにあるふたりの自分(たち)のための祈りであり、あるいはあの台風でさらに崩れて戻らない、あの廃ビルそのものだった。光のなかに行きたくて、夢みたいで、それでも。光だけを追えた。 雷鳴は印象的だったかな、やっぱり物質的な天地の橋渡しとして描かれていたのかなと思う...。拳銃はショルダーポーチ(黄色)にまで仕舞われてしまったよ。
劇場で、小学生男子3人,女子3人(女子が前列)で来ていてそれでもう最高だった 笑、本格的に暗くなったのに急にダッていなくなった男子とか。手で女子ズにこっちでしょうがみたいに呼ばれてて顔見合わせてて最高だった。(笑)、陽菜さんの身体が透ける「どこ見てるの」のシーンで笑っていたのも最高だった。おかしいもんね。実際、危機感に触れる空気ではなかった(逃避行だけど)だったもんね。テーマとそのサイズ、距離が自分の頭のなかと近しかったのもあったのだと思うけど、自分が何を警戒していたのかもなんとなく分かった。でもさすがに絵にも慣れてきて、天気だからこそ色彩にあまり囚われないで、そのメッセージを真に受けようとしすぎないで出来たから良かったなぁ。龍と魚。天地の反対物があったなぁ、海にまでしてしまった。雲の上に現れた平地にも、名前をつけることもなく、人間と天はお互いにとって「特別じゃない」ものだった。とんでもない台風をちゃんと描いていて、雲から降りて、その動きを見ていて、静かになるべく息を殺して、何かあるのかなと見て、でも、まだかな?まだでいい?まだ?と思ったまま地上が来て。。祈りはただの出会いになって、でも本当はそれでいいのかと今思った。(今。) 読解しきれないままでも構造とかそういう境界に一度でも憧れてしまったら。。この気持ちはひとまずはこうなのかもしれない。(そうそう、どういう仕組みかとか、これがどんな現象かとか、分かってないままでも進めてしまえるもんなとも思って。その引力に子供たちがどう示すんだろうと思った。)救いのなさがあってもいいと思うのはやっぱり傾向なのかもしれなかった。天気の痛みは、セカイには彼らにはひとまずは要らないんだ。ポジションが分かった気がする。とんでもなくいろんなものを見れば、そういう構造をとってというものが分かりはするのかなとも思うものの、あと海外っぽいかもとかもちょびっと思えたりはしたけど。。それでも でももうこの見方も、バランスとかは同じテイストでは別に要らなくなっていくのかな...。じゃあ今回こそキャラクターを見ようとすればいいんだとも思って(特別じゃなさに)。オカルトも明るく包容されてはいたのだろうけども、夏美さんの動がスパイスでしかなかったもんな。。凪先輩もだね、まさに...密かに。。神主さんが柴田さんだったなー。800年の前のこと。大人からしか知れずに。。さまざまなことは結局思ってしまうな。「誰かとか役割のためにじゃないその先の自分のために」とか、「能力がなくても/もう晴れないとしても」手を合わせたいとか、そういう気持ちに触れていたことがそれだったのかなと思うし、アニメーションエンドロールが流れたときに席を立っていった遊びたい子たちにも、そういう気持ちを描くものが残されたことが意味になればいいんだものなと思った。天気の子、というタイトルは、例えば、もののけ姫みたいな気もするし、しないし、自分たちだ!と言える可能性に終わることを、きっとセカイの外に望む人もいて、でもだからどっちがどうでどうだって言うんだろうとも思って、望んだものって何だろうという透明なまま残されて。だからこそ「形に回収されない」もののちゃんと寂しいそれの尊さは忘れないでいられる気がした。こどもだと知らされることもなく忙しなく進む時間も、かいくぐったのは犯罪ではなくて天気だったことも、すべて目がけて行くのだろうけど。雨だというだけで駆け出した穂高の気持ちがさ、説明はないけどさ、それがただの居心地の悪さじゃなくなったような大人でもさ、「今」のまま希望のまま見出されようともしている。
東京で線路を走り出したよと思ったら水没もして、「天災」のもたらすふり幅と縮尺があって面白かったな。後半は結構自分のことぼーっと考える感じになってしまってもしかしたら画面を観てなかったかもしれないんだけども、穂高が夏美さんと別れて走って逃げる時に、その線路に、ちゃんと気持ち悪くなって、警察と須賀さんに囲まれたときもやっぱり耐えられないかもと思って(実写だったらどうなるの?出来ないとしてもなど思った)。それでもこどもの心のまま、「会いたい」それだけのまま、でも最後までたまたまで....重なりたいのに重ならなかったそういう毛色があったな。でも君の名は。の時はだれそかれだったけれど、今回もプレパラートのように透明で平たく、かつ目的として目指されたものだったなぁ。 あの指輪、羽っぽくもあり龍っぽくもあった。黄色いのは眼なのかなって。陽菜のつけてたしずくのチョーカーも含めて、いろんな比喩が「画だけで」行われていたのも、実験なのかしら。対比されきらないものも。須賀さんからは龍の帽子引き受けちゃったしなぁ。銃声は、争いをではなくその時間を留めるため、天に向いたけれど、それさえたまたま拾った、たまたまだから拾えたものだったなぁ。平泉成さんの声はあのベテラン警官から「大丈夫ですか あなた泣いてますよ」を押すための差別化だったのかなと思うけれど、平泉成!でしかなかったな...。涙とか指先つま先は、実写(多分、影が落ちる濃さの話なんだと思う)を想定してしまうことが自分でやっかいだとも分かった。私いつも子供が(いわゆるつまらない)大人に説明しなきゃいけない時、落ち着けたならと思ってしまうんだけど、そういうわけにもいかないもんな、会いたいから笑 リーゼントは走りの揺れ様..いいのかなぁ、粗品より高さもあったけど、もしかしたらにわかにチンピラとも対比的ではあったかな。犯罪とはみたいなふうにも振れなかったわけだけど、「大人」であるふたりの「警察」と「チンピラ」の変わらなさというか。似たもの同士の、形式的な 覆いの外側。意思で繋がってしまったら、元からひとつだったなら、生きていけないな。 私ももっと人らしくなった頃、元気というか、そうなろう。天の気分。
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* 【💝ひとの優しさ💝】 * 愛と狂気のマーケット @ ラフォーレ原宿 出展2日目の在店が終わりました♡♡ @aitokyouki @laforet_h * たまごっちモドキペンダント&チョーカーへの お客様の 興味津々ぶり てか、『ぎょ!👀✨』て感じがすごかったです🤣🤣 沢山見てくださり、ありがとうございます!!! * また、ご来店・ご来場下さった皆様、 ご購入、気にかけて下さった皆様も、 誠にありがとうございます☻☻ * 接客ちょうちょう苦手もじもじ病、 東京の電車の洗礼、 イベント前全然寝れない病 × 3日間続いてて、 もう、視界が歪むし、 手足��顔がぷるぷる震えて、 接客されたら不愉快やろなて状態で、 いつもの泣き言や🥺🥺🥺 * SNSに明るい事ばっか書くのは嫌やから、 色々書くんやけど、、 * 作家仲間さんもやし、 いつもお世話になりっぱなしの方や、 自分が作家になる前から見守り続けてくれてる友人たち、 作家としてのうちを見守ってくれてる子たち、 お客様として知り合った皆さん、 新しく知り合った方々、 東京の大切な友人たち、 そして、私の作品に興味を持ってお問合せ下さった方々 等😊✨ * 特に、初日の接客があまりに逃げてしまって酷かったから相当落ち込んでしもて、 頭がぐるぐる 朝の7時半くらいまでずっと起きてた😂😂 * んで、 書いたからかもしらんけど、 普段、全く連絡取ってなかった子とかからも応援や心配の連絡来て、 苦手でも、思いつく事は出来る限り全部、精一杯したり、 明るくポジティブに出来なくても、 誠意を持って接するのは、 最低限やらななて、 いつも思うんやけど、 また、思った!!! * んで、 お気に入りのポチ袋に、 大阪人らしく、 あめちゃんとshopカードと感謝の気持ちを詰め込んで、 メッセージひと言(デザフェスの告知やけど😅)書いて、 Kirari Kirameku、ご購入下さった方に、 心ばかりのプレゼントをご用意しました♡♡♡ ちょっとやけど、是非受け取って下さいませ〜 * あと、愛と狂気のマーケットの店長さんに、2日目は接客褒められた💗💗 * 嬉しい!嬉しい!嬉しい! * うち、学習能力半端ないやん♡笑 嘘です😁笑 * いっぱい考えて、 pop付けたり、ディスプレイちょっといじって、ちょびっとでも見易くしたり * で、店長さんに、皆に背中を押されて勇気が出たという事を、しどろもどろ伝えたら、歓んで下さり、 愛と狂気のマーケットのステッカーをくださった😀💓 てってれー🙌🏻🙌🏻 * 愛と狂気のマーケットのスタッフさんは皆さん、 熱意があって、 出展者に優しくて、 ファッションやこの 愛と狂気のマーケットていう企画が、大好きなんやろなて思う 夢をこの企画に見てるんやて思う * ステッカー、 ありがとうございます♡ 手帳に貼って見えるようにして、 この感動をいつも思い出せるようにしよかなとも思ったけど、 もったいなくて😂 いつも財布に入れて持ち歩いている、 矢沢あい展でもろたステッカーと一緒に、お守りみたいな感じにしました😊💘✨✨✨ * ほんまに、ありがとうございます🐈🍒 * * * 2日目は、 自分なりの、ちょびっと大人を意識な服を着てました * @popup.hellodarling のブラウスは、大のお気に入り🍓 @a_nincompoop_capacity のビスチェも大好き🫀 @vanilla.shinsaibashi のお星様ビカビカスカートに、 @candystripper_official のサイドりぼん付ジャージを重ねるのが好き♡ @rurumu.official のギラギラぴんく靴も歩きやすくて可愛くて最高や🐇💘 @heihei_official のヒョウ柄ファーコートバックの女の子がガン飛ばしてて、反骨心がかっこいい❤️🔥❤️🔥 @heihei_laforet_harajuku を在店中、チラチラ覗きに行ったり、店内入ったりしてるんやけど、何か感化されてテンション上がるわ🧠✨✨ * * * それと、 エコレザーのへんてこりんアートゆびわ🪐 これ、着けるとほんまにかわいいのに、まだいっこもsold outなってへん🙃🙃🙃 第一関節のとこに着けてもかわいいんです♡ 着画、載せてます #煌めきさん * イヤリング、ピアスも何点か置いてて、 雰囲気似てる、メタルパーツ使った子がいてるので、 たまごっちモドキチョーカーとの 相性も見てほしくて、着画撮りました 分かりにくいかな?🤔🙏🏻 * * * 本日、2/3㈮も、 ラフォーレ原宿 地下0.5階で開催中の、 《愛と狂気のマーケット》 でお待ちしております🐈🌷 * だいたい、 12時〜19時ちょい前までおるつもりです😚🍭 外出したり、時間変更なる場合は、 ストーリーでお知らせしますので、よろしくお願いします🙌🏻🙌🏻 * #愛と狂気 #harajuku #愛と狂気のマーケット #たまごっち モドキ #Kirari_Kirameku #きらりと障害 #障害者アートをお洒落に商品化 #障害者アート 使用 #個性派ファッション #原宿 (愛と狂気のマーケット@ラフォーレ原宿) https://www.instagram.com/p/CoK5CCavtHT/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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@michinotochu さんにて Wマーケットにだせなくなった、打ち掛けのお披露目をしています〜 そして、 帯とお着物も〜 1500とか、 シミありなら1000です〜 期間は3ヶ月程度になる予定ー?? 私が大好きなGoogleマップにも写真が載ってるので、ランチをたべたり、お野菜買ったり 勿論組紐も置かせていただいておりますし、 他のクリエイターさんの作品もあちこちにありますので、見に行ってみてください〜 ギャラリーカフェ道の途中☕️ 〒622-0046 京都府南丹市園部町口人ヒマキ50番地1 0771-68-3155 https://goo.gl/maps/8t4EaVS2vGyfeVAm7 @mi_ya_bi_127 にも書きましたが、11/8は #ダウンタウン の松っちゃんのお兄さんが、#道の途中 で#ライブ しますので、是非是非! 駐車場は、おっきな広場があるので、、、皆さんお近くで聴く良い機会ですので、是非是非❗️ 詳しくは @michinotochu にて(*'ー'*) 実は着物が置いてあるところの写真がピンぼけだったので、ストーリーから動画持ってきました(笑) #打ち掛け #インスタ映え ∞----------------------∞♪ いつも見てくれて、 ありがとうございますm(._.)m Thanks like♡ いいね♡ m(._.)m Thanks follow m(._.)m コメントもありがとうございます(*⁰▿⁰*) ∞----------------------∞ #くみひもみのりとは? #組紐 やです(o^^o) #くみひもみやび のアンダーラインです。#くみひも #kumihimo #braid くみひもみやび の作品は @mi_ya_bi_127 ▶︎#くみひもみやび ご注文はDM、コメントにて お気軽にどうぞ 〜 質問受付中です〜 #お洒落 #Japan #osaka #ig_japan #InstagramJapan #handmade #ootd #fashion#art #君の名は#yourname #レース #ネックレス #チョーカー (ギャラリーカフェ道の途中) https://www.instagram.com/p/B2WuYZiDDqk/?igshid=x9z50xblei8m
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