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2024年9月21日
スポーツカー「RX―7」と四半世紀 79歳女性が免許返納を決意 愛車は意外な「第二の人生」へ 長崎(長崎新聞)2024年9月21日
身長148センチの小柄な女性が運転席から降りてくると驚きの視線が集まるという。長崎市の主婦、西本尚子さん(79)が四半世紀乗り続ける愛車はマツダのスポーツカー「RX-7」(セブン)。マニュアル車を難なく操る西本さんは、12月に迎える80歳の誕生日を機に免許を返納する予定だ。残り3カ月。“友だち”と過ごす最後の時をかみしめ、きょうもハンドルを握る。
米映画「ワイルドスピード」に登場するなど世界的に知られ、数あるスポーツカーの中でも人気の高いセブン。マツダによると、2002年に製造を終えており、「今は手に入れることが難しい車。しかも、女性オーナーは全国的にも珍しい」と希少性を認める。
「頭文字(イニシャル)D」がきっかけ
車を好きになったきっかけは「思い出せない」が、好きな理由は「スピード感」だと即答。歴代の愛車との思い出を振り返る西本さんの言葉は躍った。
初めて車を買ったのは21歳の時。ボーナス一括払いで、トヨタの「パブリカ」を手に入れた。当時はまだ女性ドライバーが少なかったといい、「車ですれ違うと、通行人が振り返って見ていた。『女が運転してる』って驚いている顔をバックミラーで見るのが楽しみで」。23歳で結婚。子どもが生まれ、しばらくはトヨタのファミリーカー「コロナ」「コロナクーペ」を乗り継いだ。
24年前、自宅で次男とテレビを見ていた時、カーレースをテーマにしたアニメ「頭文字(イニシャル)D」が流れ、そこにセブンが登場。「(直感で)これだ、と」。次男にマツダの車だと教えてもらい、そのまま店へ向かい、銀色に輝く1台を迷わず選んだ。
���者が「いいね」
高速道路でスピードを出すと「道路と車と自分の体が一体化するような感じ」。それがたまらなく気持ちいいと魅力を語る。ただ、5匹のネコの世話や庭いじり、コーラスや朗読の教室にも通い、スマホでの脳トレも日課。毎日忙しく、愛車で走り回る時間はない、と笑う。普段の目的地は、近所のスーパーやドラッグストアがもっぱらだ。
街中を珍しい車が走れば、車好きがほっとくわけもない。愛車をほめられることが何よりうれしく、セブンを通じた日々の出会いに楽しみを感じている。最近、自宅近くの道路で信号待ちをしていると、隣車線に2台の大型バイクが並んだ。若い2人は車体をじっくりと眺め、運転席に向かって親指を立て「いいね」のポーズ。「私もつられて、つい親指立てちゃって」
「路線バスに乗ったことがなくて」
セブンと最後の思い出をつくるため、この春、次男と一緒に県内の桜の名所を巡った。夏には入道雲を目指し、海へ、山へ。「私が好きなのは後ろ姿。羽根(リアウイング)下の丸みが何とも言えないでしょ」。スマホのカメラで愛車のかっこいい姿を撮影。たくさんの写真を見返し、生活を支えてくれた愛車に感謝しつつ、「やり残したことはない」と穏やかに言った。
運転操作への不安はないが「(事故など)何もないうちに」と80歳での免許返納を決断した。この先に待つ新たな日常。「実は路線バスに乗ったことがなくて」と明かし、頭の中では「車のない生活」のシミュレーションも始めた。「駐車場がなくて諦めていた店も結構あって。そんな場所に行くのが楽しみ。友だちと一緒に行こうって、もう約束してるんですよ」
愛車を受け継ぐ人募ると…「最高の結末」
西本さんが大切にしてきた愛車は、製造元のマツダに受け継がれ、「広報車」として“第二の人生”を歩んでいくことになりそうだ。専門メカニックがメンテナンスを担い、「この先もずっと元気に走り続ける」(同社)。西本さんは「これからもたくさんの人に見てもらえる。最高の結末」と喜んだ。現在、買い取りに向け、協議が進んでいる。
先日、地元テレビのニュース番組で西本さんの愛車が特集され、車を受け継いでくれる人を募集したところ、メールが殺到。約400通の中の一通がマツダから���いた「思い」だった。「(もし譲ってもらえれば)『クルマの持つ力でいつまでも元気にいきいきと生きる』という物語で、多くの方々に元気を与えられると思っています」
同社国内商品マーケティング部商品広報チームシニアエキスパートの田中秀昭さんによると、広報車は撮影用にマスコミに貸し出したり、イベントの際に走らせたりする。5年前に当時90歳の女性オーナーから譲り受けたスポーツカー「初代ロードスター」も広報車として活躍しているという。田中さんは「それぞれの車の歴史も紹介しながら車の楽しさを伝えていきたい」と西本さんの思いも大切に受け止めている。
J1にみるお金と順位 2023年王者の神戸は人件費2位(日本経済新聞 9月22日 編集委員 田中克二 スポーツよもやま話)2024年9月21日に追記
お金をかけないと勝てないけれど、お金をつぎこんでも勝てるとは限らないのがスポーツの難しさであり、面白さだ。経営情報を公開しているJリーグのデータはその現実を教えてくれる。7月末に出そろった2023年度の数字をもとにお金の話で昨季のJ1を振り返った。
チームの強化費に直結するのはトップチームの人件費だ。23年度、この額は浦和が38億6000万円で最多だった。浦和��23年春にあったアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝に勝ち、アジア制覇という偉業を遂げた一方、昨季のJ1は4位だった。
この人件費、浦和が最多になったのは16年以来、7年ぶりのことだった。17年から22年まで6年連続で人件費トップだったのは神戸だ。その6シーズン、リーグ制覇は遠かった神戸なのに、トップチーム人件費が2番手に後退した昨季、初めてJ1王者に輝いた。
といっても神戸のトップチーム人件費は38億円。浦和との差は6000万円だけ、ほぼ同額だ。浦和は23年秋からのACL1次リーグに向けて、より選手層を厚くする必要があった。そこを加味すると23年も事実上、神戸がJ1で勝つために最も強化費を投じたとの見方もできる。これまでの努力がようやく実った末の初戴冠と表現できそうだ。
お金の面でJ1をリードする両クラブの22年からの変化は対照的だ。22年度のトップチーム人件費は神戸���48億3900万円に対し、浦和は28億5300万円。23年、浦和は10億円増やしてACL王者になった一方、神戸は10億円減らしてJ1を制した。神戸は18年から在籍したスペインの名手、イニエスタが23年夏に退団したことも関係したとみられる。
23年のデータをもとに、縦軸に順位(1位が一番上)、横軸にトップチーム人件費の順位(最多チームが一番右)をとってグラフをつくった。
23年、確かな成果を上げたのは2位横浜Mと3位広島だ。横浜Mのトップチーム人件費は4番手の30億4200万円ながら、23年秋開幕のACLでは1次リーグを突破、24年春の決勝まで進んだ。広島の人件費は10番手の24億3500万円なのに、昨季のJ1では3位だ。
福岡と新潟の健闘も目を引く。トップチーム人件費の順位から実際の順位���引いた値を比べてみると、7位福岡(トップチーム人件費15位)、10位新潟(トップチーム人件費18位)の2チームが最大の「8」だった。
福岡のトップチーム人件費は16億1100万円だ。J1平均の23億4700万円を大きく下回りながら、昨季はルヴァンカップを制覇、クラブ初のタイトルも手にした。
新潟のトップチーム人件費はJ1勢で唯一10億円を下回る8億8900万円。J2平均の8億600万円に近い数字だ。J2でも10億円を超えたクラブが5つあった中、この資金力で存在感のある戦いをしたことに驚かされる。パスをしっかりつなぐ個性的なスタイルを確立している新潟だからこそ、できたことなのだろう。
「(トップチーム人件費の順位)-(実際の順位)」の値は広島、福岡、新潟の3チーム以外の15チームは「4」以下におさまった。Jリーグは海外のリーグに比べて、上位と下位の力量差が小さいと指摘される。それでも人件費で後れをとったクラブが優勝争いに加わることは容易でない、という現実は数字が物語っている。
投入した資金が順位につながらなかったチームはどこか。23年度、苦戦が目立ったのは16位G大阪(トップチーム人件費6位)と17位柏(トップチーム人件費7位)だ。両チームともJ2降格枠が1つ(18位横浜FC)だったことに救われた形となった。
収入面を見てみよう。23年度の売上高が50億円以上あったのはJ2の清水を含めて9クラブで、浦和がクラブ史上初めて100億円の大台に乗せた。J1の優勝は1度だけながら(ACLは優勝3度)、他クラブにない確かなものを築き、J1随一のビッグクラブへの道を歩んでいるといえそうだ。
今季のJ1は22日に第31節を終え、残り7節となる(未消化試合のあるチームは残り8〜9試合)。売上高50億円以上のクラブの中から優勝チームが出るのが順当なはずだし、16年以降は表にあるクラブのどこかがJ1を制してきたが、今年はそうでもなさそうな様相だ。
現時点で神戸、鹿島、G大阪以外の50億円超クラブは首位から遠い。J1初参戦の町田(J2にいた23年度は売上高34億900万円)や、23年度売上高41億9800万円の広島が今季の優勝争いの主役を演じてきた。
町田は23年、トップチーム人件費18億600万円でJ2を制した。果敢に補強を進めるクラブの24年の人件費は「23年の2倍には届かない見通し」(原靖フットボールダイレクター)という。開幕前に掲げた「5位以内」という目標に見合う資金を投じたら期待以上の成果が出ている、というのが現状のようだ。
9月に出版された町田の黒田剛監督の著書「勝つ、ではなく、負けない。」には、クラブの社長であり、親会社のサイバーエージェント社長でもある藤田晋氏と黒田監督の対談も掲載されている。そこで藤田氏はグローバリゼーションの必要性を強調し、以下のように述べている。
「この選手がJリーグにいるから見たいと思われる外国人選手を多く連れてきて活躍させないと世界に売れないです」「世界中から見られるリーグにしていかないといけない」
Jリーグは成長戦略の一環として世界に通じるクラブを生むことを目標に掲げている。そんな心意気を持つクラブの台頭がJ1に良き競争をもたらすことを期待したい。
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ENDLESS 130 COLLECTION その3
「エスハチ」と言えばそのライバルは「ヨタハチ」(トヨタスポーツ800)ですよね。1965年から1969年まで製造されました。1964年に出た「ホンダS600」に対抗するために造られたとも言われています。
このクルマも1965年製。790ccの空冷水平対向2気筒OHVエンジンです。このエンジン、ベースは同��期に造られた大衆車「パブリカ」のものなんですね。その非力さを徹底した軽量化(580Kg!現在の軽自動車700〜1,100Kgより断然軽い)と空力特性の向上で補ったそうです。
こうして見ると「エスハチ」よりも空気抵抗を極力排除した流線形が見て取れますね。「ヨタハチ」は大学生の時、バイト先の人の運転で駅まで送ってもらったことがあります。なんか「パブリカ」みたいなパタパタパタッというようなエンジン音がしたような記憶が・・・。
いやあ、シンプルなインパネですね。ステアリングは純正じゃありません。シフトノブがなんか可愛い。(2023/9/17)
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Murciano nature, gastronomía
How low the cost of veggies and fruit!? Absolutely fresh, delicious ingredients with lots of love. Nothing less
泊まっているところから歩いてすぐのところでやっているマーケットでは毎日新鮮な野菜や果物、調理道具や、洋服などがとっても安く買える。
ムルシアに来るときに通ってきた道はほぼ全て農場だった。
そしてスペイン全土にこの街から届けられる。
「だから野菜や果物は安くて新鮮でめっちゃ美味しいよ!」地元の人の商売文句のよう。
市場の売りはトマトやパブリカ、ズッキーニなど
年中温暖なムルシアは2月に到着したときにすでに20度近くあった。
もちろん毎日晴れていて、最高に気持ちがいい。
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木ノ葉が落ちたら私は🤣てなぐわいでもう柿も冬支度⛄⛄⛄⛄⛄おはようございます。🌡️今朝の愛媛の温度は4℃場所では、初雪?かもてところです。玉ねぎも、ネギもすくすくと土嚢のうえには、キャベツ、クレソン、いちご、下にはじゃがいも植えました。スナップエンドウ、きゅうり、ビーマン、パブリカ、ソラマメ順調、レタス、チマサンチュは、少しずつ採ってます。人参間引きしないとなあ👀もう少しあたたかくなったらします。🌡️
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【クルマ絵】トヨタ・パブリカ(初代)。
ブログ記事はこちら:https://wp.me/p72NAa-1m3
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【リッター17km】 ついにリッター17kmをレコード! なんというヤツ いよいよ全塗だね♪ #パブリカ #パブトラ #パブリカピックアップ #kp39 #ここまで仕上げました (楽園珈琲 rakuen coffee@蚊口浜) https://www.instagram.com/p/CQXWupsMww8/?utm_medium=tumblr
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たきばら駅の販売していた農産物の続き。 #ピーナツかぼちゃ #瓜 #四角まめ #ズッキーニ #小さい #ピーマン #小さい #パブリカ #パプリカ #野沢菜 #つるむらさき #南蛮 #辛ピーマン #春菊 #紫大根 #りこぼう #たきばら駅 #直売所#直売所めぐり #直売所巡り #小諸市 #小諸 #komoro https://www.instagram.com/p/CGblECFjCfy/?igshid=13r69zbq07gzl
#ピーナツかぼちゃ#瓜#四角まめ#ズッキーニ#小さい#ピーマン#パブリカ#パプリカ#野沢菜#つるむらさき#南蛮#辛ピーマン#春菊#紫大根#りこぼう#たきばら駅#直売所#直売所めぐり#直売所巡り#小諸市#小諸#komoro
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昭和日常博物館の地下1階に展示してあ��
暮らし ✖️ モータリゼーション 🚘️
#昭和日常博物館#北名古屋市歴史民俗資料館#トヨペットクラウン#日産セドリック#ラビットジュニア#マツダK360#三菱360トラック#Sambar#サンバーバン#サンバートラック#スーパーカブ#コロナ#パブリカ#スバル360#SUBARU#マイカーブーム#昭和の日常#旧車#ノスタルジックカー#モータリゼーション
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#炉端や #Robataya . 新しい #居酒屋 に行って見たんです。まあまあかな… Tried out a new #Izakaya. It was so-so... . #炉端 #クアラルンプール #KualaLumpur #マレーシア #Malaysia ##パブリカ #Publika #ソラリスデュタマス #モントキアラ #SolarisDutamas #MontKiara #日本 #日本語 #Japan #Japanese #漢字 #書道 #書遊 #毛筆 #墨 #Calligraphy #Shodou #習字 #ShodoArt (at Robataya) https://www.instagram.com/p/CGKzdgmFTss/?igshid=iz9b54w7o4s8
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#パブリカ #ブツ撮り https://www.instagram.com/p/B_ezM7iHsmZ/?igshid=g8x3dvtdan5k
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2代目パブリカ、渋かった… #Toyota #トヨタ #KP31 #Publica #パブリカ #ToyotaPublica #トヨタパブリカ #旧車 #JDM #ToyotaTuesday (清水マリンパーク) https://www.instagram.com/p/B5lViGbn10O/?igshid=gtutb8fkw1u9
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なうぷれ:パブリカ By 米津玄師 #なうぷれ #米津玄師 #パブリカは米津玄師Verがいい https://www.instagram.com/p/B8L6g0Qpftx8o5LyqtztkYMVniwDEBDw_QyElY0/?igshid=aa447d3svlaf
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本日、こんな車が走ってました(さすがに現車はプライバシーの為、撮るのはやめときました) #お金があるなら#こんな趣味したいわ#永遠の夢#TOYOTA#パブリカ#旧車#小判ナンバー
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懐かしいパブリカ https://www.instagram.com/p/BxHKifsHW9I/?igshid=10ih1m00jzgsp
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パブリカチキン ☆
ハンガリー風 鶏肉の パブリカ煮。
辛みの無い 唐辛子科の 野菜の パプリカ。
甘みと ほんのり 苦みが あります。
パウダー状の パプリカで 鶏肉を 煮込むと、鮮やかな 赤に !
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ナイトラリーという競技 Night Rally Race
夜に駆ける
大学時代を自動車部の部活とラリーとバイトで過ごした。 JAFのラリーライセンスは持っていなかったので、もっぱら各大学の主催するナイトラリーに参加した。 大学生主催の自動車レースを公道で実行するのを警察が許すなど、思い返せば信じられない。今とは比べものにならないほど車に寛容な時代だった。 許可されるのは当然夜間走行ということになるので、夕刻にスタートして翌早朝にゴールという400キロほどのタイムラリーが一般的だったと思う。 ご存じない方のために少し競技の説明をする。
オーストラリアのレースでのルートマップ
主催者によってあらかじめ決められたルートを、コマ地図に従って指定の速度で走り、指定所要時間とのプラスマイナス誤差が少ないものが勝ちというタイムレースで、飛ばせば良いというわけではない、そんな走行は公道で許されるわけもないし。 出場車にはコマ地図しか与えられないので、コースの察しはつくが全体像は分からない。途中には何か所かのコントロールポイントが設けられていて、そこで主催者による通過時刻測定がされるので常に指定所要時間に対するオンタイム走行が求められる。 指定時間差プラスマイナス30秒とか1分毎にペナルティポイントが課されるので、いろいろと面倒な計算が必要になる。 まず、指定所要時間を決めた主催者の測定車両と自分の車両では走行距離表示に差が出る。 それは各車のスピードメーターの精度やタイヤ空気圧、走り方でも違ってくる。その誤差を補正するためにオドメーターチェックという、主催者測定車両による走行距離数を開示した区間が最初に設けられている。 それは通常、市街地の外れ辺りに設定されて、そこまでは飛ばさず、車をドリフトさせて距離計を狂わせたりせず、おとなしく走れということであり、この先は林道区間になるので指定速度で走るのはそう楽ではないぞというターニングポイントでもある。
歯車式手動計算機
このオドメーターチェックポイントでしばし車を止め、主催者車両の距離値と自車の距離値から補正係数を算出して、その後の指定速度全てに掛け合わせて行く。 僕のチームはここで更にもうひと手間かけて指定速度のkm/時間を分/kmに換算した。 補正係数値と時速ごとの換算表というのが結構な値段で販売されていて、その大きくて分厚いファイルを携行して指定速度ごとに補正後の数値を読み取って計算に使った。 60進数の分秒より10進数のkmのほうが計算機で扱いやすいし、今がオンタイムかどうかを計算結果から確認する際に車の距離計でなく時計で照合するほうがストレートでタイムレースの目的に適っているからだ。 ただし算出した標準時刻の秒部分を10進数から60進数に頭で換算する必要が有る。 何を言っているか分からないと思われるので、ムッとしたら無視して読み飛ばして欲しい。
クルマには手回し歯車式の計算機を取り付けた。 懐の温かい連中は小型軽量のものを使うが、我チームのそれは古色蒼然の重量物だった。 助手席のナビゲーターはレースの間中そのレバーを100メートルに1回とか、コントロールポイント付近では10メートルに1回とかで回し��け、ドライバーにスピードを指図する。揺れる車内でのこれら下向き作業は相当気持ち悪く、ほぼもれなく車酔いをする。 汚い話で申し訳ないが、酔って思い切り嘔吐すればその後はOKなのは酒酔いと同様だ。 僕たちはトヨタのパブリカという、どうにか普通車で非力な水平対向2気筒の中古で参加していたのだが、暖房のファンから吹き出る空冷エンジン特有のガソリン臭は吐き気を倍増した。 相棒で四国・松山出身のSはそれも意に介さないのか、羨ましいほど劣悪環境に馴染む男だったが、溝の消えかかったタイヤで峠道をドリフトさせるテクニックは抜群だった。
パブリカはトヨタ期待の小型車で日本版シトロエン2CVといったところだ。 当時の広告フレーズは『1000ドルカー、パブリカ』 固定為替1ドル360円の時代、36万円で日本の国民車を目指していた。 ある大学ラリーで3位に入賞した表彰式では、「なんだこいつらは、この車は」という複雑に冷たい視線を浴びたものだった。
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