#Kamor/Jenassa
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Happy V Day!
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Dovahkiin and Jenassa: Happy Halloween!
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『どんな時でもあなたのそばに』(32p/¥300)
2018年3月18日 春コミで頒布予定の新刊サンプルです。
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Sky Crossing
#Skyrim#my dovahkiin#altmer#altmer dragonborn#kamor ador#kamor/jenassa#jenassa#animal crossing#fan art#my art
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【イベント参加情報】
2018/3/18開催の春コミに申し込みました。よろしくお願いします。
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Happy Holidays!!
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疾病退散のおまじない
ドラゴン退治の道中から、少し様子がおかしいとは思っていたのだ。ジェナッサの雇い主であり恋人でもある彼――ケイモアはいつも破壊魔法を使う時、敵から標的として狙われないよう走って相手の後ろに回り込む。しかし地上に降りたブラッドドラゴン相手に立ち回る時、動きが明らかに鈍かったし、走る時には痛そうに表情��歪めていた。ジェナッサは当初、ドラゴンの吐く氷の息を浴びてしまったために身体が急に冷えて動きが鈍ったのかと思っていたが、ドラゴン退治を終えてイヴァルステッドへ戻る道中でも、彼の動きはいつも通りとは言い難かった。 オータムウォッチ・タワーを出て、なだらかな丘をしばらく下ると川が見えてくる。イヴァルステッドは川をまたぐ石橋を渡った先にある。
辛そうに肩で息をしながら歩くケイモアに、ジェナッサが声を掛けた。
「ねぇ……どこか痛むんじゃないの」 「うん?ああ、少しね……でも大したことはないよ。治癒の光を念入りにかけたし、宿で休めばすぐに良くなるだろう」
体調を気遣ってくれる恋人に対し、ケイモアはそう言って笑ったが、その笑顔にはいつものような柔らさはなく、痛みを押し殺しているような違和感があった。
「やっぱりおかしいわよ。いつからなの」
彼女の問いかけに対し、ケイモアは否定せずに小さく頷く。
「オータムウォッチ・タワーに向かう途中で熊に襲われただろう。あの熊に引っかかれた右胸がズキズキするんだ」
あの時か、とジェナッサは記憶を巡らす。熊に負わされた傷が癒えていないままドラゴンと戦ったために悪化してしまったのだろうか? スカイリムに来たばかりで何をするにも慎重だった頃と比べて、最近の彼は、旅路での様々な危険に対し、彼なりの身の処し方を覚えつつあるようだった。しかしその分、つい無理をしてしまうこともあるようだ、とジェナッサは考える。何事においても、慣れてきた頃の油断こそが命取りになり得るものだ。
熊は通常自分の縄張りに人が立ち入ると、まずは離れた場所から吠えて威嚇をする。それでも立ち去らないと知ると、人を撃退するために太い四足で猛然と駆け寄り、攻撃をしてくるのだ。しかしその熊は、オータムウォッチ・タワーへ向かう道を探すため山道を歩いていた二人に突然襲い掛かってきた。 自分たちがそうと知らぬうちに熊の縄張りに踏み込んでしまったのか、空腹で気が立っている熊に運悪く出会ってしまったかのどちらかだろう、とジェナッサは考える。 ジェナッサの前を歩いていたケイモアは、飛び出してくる熊に気づき、反射的にアイアンフレッシュを唱えた。しかし最初の一撃には���に合わず、右の上半身に熊の前脚による強烈な打撃を受けてしまった。彼はよろめきながら回復魔法を唱え、痛みを一時的に抑える事で倒れ伏すことを防いだが――やはり鎧ではなく薄いローブを着ている彼にとって、負担はかなりのものだったらしい。 彼の後ろを歩いていたジェナッサは、咄嗟の襲撃に間に合わなかったことを悔しく思う。
「回復魔法を使ったのなら、もう傷が治っていても良い頃じゃないの。だいぶ経ったのにそんなに痛むのはおかしいわよ」
労るように彼の顔を覗き込んだジェナッサは、彼の額に汗が浮かんでいることに気づく。今日はいつもと変わらない寒い日だ。それにそろそろ夕刻で、太陽が地平線に沈み、一日の中でも更に冷え込んでくる時間帯だった。どう考えても汗をかくような気温ではない。
「ちょっと……大丈夫?」
ジェナッサはダンマーなので、アルトマーの顔色の善し悪しについての知識はない。しかし旅のパートナーであり恋人でもある彼の顔色が、普段と違っていることは彼女の目にも明白だった。 金色の肌にはつやが無く、土気色にすら見える。 ジェナッサはケイモアに立ち止まるよう促し、少し背伸びをして手を伸ばした。彼の額に触れて驚く。明らかに熱を持っていた。
「熱があるじゃない!ただの怪我じゃないわ。早く室内に入るわよ」
宿屋「ヴァイルマイヤー」の重い木の扉を開く。室内の大きな囲炉裏には火が入っており暖かかった。ケイモアは扉を入るなり、すぐそばにある長椅子に力なく腰を下ろしてしまう。
「ごめん……目眩がして」 「少し待ってて。今晩の部屋を取って来るから。ベッドで休んだ方が良いわよ」
ジェナッサが宿の主人ウィルヘルムの立つバーカウンターまで駆け寄り、二言三言伝える。ウィルヘルムは頷くと、従業員のリンリーに手短に指示を出し、それからジェナッサと共にケイモアの元へとやって来た。
「だいぶ具合が悪そうだ。肩を貸そう。立てるか」
ウィルヘルムとジェナッサがそれぞれケイモアの左右に立ち、大柄な体格の彼を支える。ケイモアは明らかにぐったりしていたが、二人に心配をかけまいと努めて気丈に振る舞おうとする。
「大丈夫だ……一人でも歩けるよ」 「駄目よ、無理しちゃ。ほら、部屋まで行くわよ」
二人はケイモアを支えたままゆっくりと部屋に入り、彼をベッドに腰掛けさせた。
「言われたものを持って来ました。これでいいかしら?」
水の入った桶と数枚の清潔な布巾を持ったリンリーが部屋の前から顔を覗かせる。
「ありがとう。桶はそこに置いて��ょうだい。あとは私がやるから、二人は仕事に戻っても良いわ」
ジェナッサはベッドの脇を指差して指示を出す。ウィルヘルムとリンリーは、心配そうな表情でジェナッサに声を掛ける。
「大丈夫か?どうせ滅多に来ない巡礼者くらいしか客らしい客は来ないんだから、何かあったらすぐに呼んでくれよ」 「ええ。ありがとう。でもこちらは大丈夫よ。これから夕食時でしょう?イヴァルステッドの皆が食事をしに来るんだから、二人は彼らに料理を出してあげて」
二人は顔を見合わせると、ジェナッサに言われるまま、部屋を出て宿の仕事に戻っていく。 部屋に二人きりになると、ジェナッサはケイモアの正面に立った。
「ちょっと見せてみて」
彼女はケイモアにローブを脱ぐように促す。上手く動かない右腕側には手を添えて介助した。 布が取り去られると、筋肉質な上半身があらわになった。目に見えるほどの外傷は彼が唱えた回復魔法によってある程度癒えていたが、やはりジェナッサが予想していたとおり、右肩から胸にかけて、赤黒く腫れ上がっていた。
「ひどいな」
ケイモアが自分の身体を見下ろして苦笑する。ジェナッサは顔色ひとつ変えず、患部に手を添えて軽く指で押した。ケイモアは顔をしかめて身じろぐ。腫れている箇所は熱を持っていた。 リンリーが置いて行った桶の水に布巾を浸し、手早く患部にあてがう。肩から胸を覆うように布を巻く。背中側で布の端を縛ると、ケイモアが呻いた。
「う……痛い……」 「こうして冷やしておくと良いわ」
傭兵として日々戦いに明け暮れ、幸か不幸か多くの怪我や病気を見聞きし、時には自分自身が経験してきたジェナッサは、彼の症状には心当たりがあった。
「これ、たぶん骨折熱ね」 「何、骨折だって……」
ジェナッサの言葉を聞いてケイモアが目を白黒させる。
「損傷を受けた骨は、あなたが咄嗟にかけた回復魔法で何とか繋がったってところかしら。でも無理に動くと折れてしまうかもしれない」
ケイモアは怪我を負った時の状況を思い返す。肌を硬化させる変性魔法をかけていない生身の状態で、熊の前脚に殴られたのだから、骨が折れるのも無理はないだろう。むしろ骨折だけで済んで運が良かったのかもしれない。ジェナッサは症状の説明を続ける。
「骨折は身体の負担が大きくて、発熱することがあるのよ。疾病のひとつだけど、伝染る病気じゃないわ。……薬は持ってる?」
以前旅の途中でケイモアが重関節症に罹った時は、生憎と薬の持ち合わせがなく、二人は翌日の予定を変更し、エイドラの祠を探して歩き回ることになった。身体を動かすだけでも患部が痛むというのに、祠を探すために丘を上り下りした事を思い出し、ケイモアが苦い顔をする。
「もちろん持ってる……前みたいなことはもう懲り懲りだ。悪いけど、その鞄に入っているから取ってくれないか」
脱いだローブと共に枕元に置かれている薬用の小さな鞄をケイモアが顎で指��示す。ジェナッサが鞄を手にとって開くと、中には彼が道中で採取した様々な草花と一緒に、小瓶が何本も入っていた。体力回復の薬やマジカ回復の薬……錬金素材店の店頭でよく見かけるような、見慣れた形の瓶が何本か。そして、ケイモア自身が調合して作ったらしい、中身の分からない小瓶がいくつか。
「どれかしら?」
ジェナッサが当てずっぽうでそのうちの一本を手に取ると、どうやら正解だったらしく、ケイモアが頷く。
「そう……それだ。その赤い小瓶に入っている薬」
ジェナッサが蓋を開けて手渡すと、彼は匂いを嗅いで中身を確認し、ぎゅっと目を閉じて一気に飲み干した。 いつだったか、彼自身がホワイトランの自宅の錬金台で作った薬だ。彼は調合した当人なので、当然のその材料も把握している。乳鉢で素材を細かい粉末にし、飲みやすいよう少量の精製水に溶かした液体の薬だ。そして、肝心の素材は吸血鬼の遺灰とマッドクラブの殻だった。
「錬金素材の店で買ったレシピ通りに作ったが……いや、だいたいの予想はしていたけれど、美味しいはずがなかった。遺灰を飲むだなんてあんまり想像したくないな」
顔をしかめるケイモアを見て、ジェナッサは可笑しそうに笑う。
「良薬口に苦しって言うでしょ。じきに熱が引いてくるわよ。あなたの作った薬が合ってれば、ね」 「薬の調合は正しいはずさ」
ジェナッサにからかわれ、ケイモアが唇を尖らせて抗議する。軽口を返す余裕が出てきたらしい事に、ジェナッサは内心安堵する。
「さて、その格好のあなたはじゅうぶん魅力的だけど、そろそろ着替えた方が良いわよ。替えのローブはどこかしら?大きな方の鞄に入れてある?」 「ああ。開けてくれたら分かる。黒いローブだ。アークメイジのローブではなくて、部屋着代わりにしている方の……」 「これね。いかにも魔術師って雰囲気」
鞄からきれいにたたんであるローブを取り出して広げてみせる。薄手の黒いローブは簡素な作りで、確かに脱ぎ着をしやすそうに見える。
「さて、着替える前に汗を拭いてあげるわ」
新しい布巾を桶の水に浸して絞ると、ジェナッサはケイモアの隣に座った。
「ええ……そのくらい自分でできるよ」
ジェナッサの申し出にケイモアは動揺した。先ほどから甲斐甲斐しく自分の世話を焼いてくれる恋人に、申し訳無さを感じていた。それから――彼自身は認めたくなかったが――少しばかりの劣情を。体調が悪いせいもあり、性欲どころの話ではなかったのが救いだとまで考えてから、ケイモアは自分の考えのおかしさに呆れてしまう。
「あなた病人なのよ。無理に動いて悪化したら大変でしょう。良いからじっとしてて」
ジェナッサはケイモアの前に回り、彼の身体を拭こうと肩に手を掛ける。ちらりと彼の顔を覗き見ると、彼女が予想し��とおり、彼は緊張した様子で唇を引き結んでいた。 二人の関係性は、つい最近恋人同士のものに進展しはしたが、こと性的なことに関して経験の浅い彼は、人目の少ない場所で手を繋いで歩いたり、着衣のまま寄り添って眠ったりするだけでも、誰の目にも分かるほどにどぎまぎしてしまう。 今は体調が悪いとは言え、やはり裸の身体を直接触られることには戸惑いがあるのだろう、とジェナッサは考える。彼が元気な時であればからかいの材料にしてしまっても良かったが、状況が状況だ。弱っている彼のプライドを傷つけてしまう結果は、彼女としても避けたかった。
「ねぇ」
ジェナッサは上半身を少し屈め、正面から恋人の目を見つめる。彼は愛の告白をした夜、ジェナッサの瞳が好きだと言っていた。ジェナッサもケイモアの瞳が好きだった。暖かい陽が当たる草原のような、澄んだ黄緑色。熱に浮かされたせいか目尻が少し腫れていたが、彼の優しげな眼差しを愛おしく思う。 ジェナッサはそのまま顔を近付け、彼の唇に軽く口づけた。 不意打ちのキスに目を丸くするケイモア。ジェナッサがいたずらっぽく笑う。
「私達、恋人同士でしょ。好きなマーの看病くらいさせてくれたって良いんじゃないの」 「ああ……」
ジェナッサの問いかけに対するケイモアの返事は曖昧だったが、身体の緊張感はすっかり抜けていた。 その様子を確認してから、ジェナッサは肩から胸、腹にかけて恋人の身体を優しく拭き始める。
「ジェナッサ」 「何?」
彼女の柔らかい声に安らぎを覚え、ケイモアはそっと嘆息する。ジェナッサの手つきは柔らかく、熱で火照った肌には心地良い感覚だった。
「その、ありがとう」 「気にしないで。困った時には支え合うのがパートナーというものだわ」 「うん……」
ジェナッサは彼の身体を拭き終えると着替えを手伝い、それから身体が冷えないようにとベッドに寝かせ、丁寧に毛布を掛ける。ベッドサイドに椅子を運んで腰掛け、ケイモアの髪を優しく撫でた。
「ウィルヘルムのところから夕食を貰ってきてあげるわ。今夜のメニューはじゃがいもスープと、あなたの好きなウサギ肉料理だそうよ」 「ああ、そう言われてみたらすごく空腹だ」 「食欲が出てきたなら大丈夫。薬も回復魔法もよく効いてるし、あとはしっかり食べて寝たら治るわよ」
ジェナッサはそう言うと、食事の器を取りに行くため椅子から立ち上がる。不意に毛布の中からケイモアが腕を伸ばし、ジェナッサの手を握った。
「……あとひとつ、足りないものがある」 「あら?他に何か取ってきて欲しい?」
恋人に動きを止められたジェナッサは、彼の要望を聞こうとベッドに耳を近づける。
「……て欲しい」 「え?」 「キスして欲しいんだ」
分厚い毛布から顔だけ出した状態の彼と目が合った。その真剣な表情にジェナッサは吹き出してしまう。
「駄目かな……」
愛する彼女が笑っているのを見て急に気恥ずかしくなったのか、毛布から出た顔が、自信なげにずるずると毛布の中へ潜っていく。
「駄目じゃない���!私のおまじないで治るのなら、ひとつと言わずいくらでもあげる」
ジェナッサはクスクス笑いながらベッドの上に覆い被さり、ケイモアの頭がある側の毛布を捲る。まだ熱が引いていないのかそれとも照れているだけなのか、彼の頬には赤みが差していたが、ジェナッサは気にせずキスを落とした。額に、鼻先に、左右の頬に、そして唇には念入りに。
「お二人さん、スープが冷めないうちに食べてくれ……おっと失礼、お取り込み中だったかな」
ジェナッサがなかなか食事を取りに来ないため心配になったウィルヘルムが部屋を覗くと、二人はベッドの上で抱き合い、幾度も口づけを繰り返しながらうっとりと見つめ合っていた。 二人きりの世界に入り込んでいたカップルは、宿の主人の声で我に返る。
「うわ、いやこれは、その」 「あらありがとう、すぐに取りに行くわ」
慌てて毛布を被り直すケイモアに対し、ジェナッサは何食わぬ顔で乱れた髪を直しながら起き上がった。
「それだけ元気なら、もう大丈夫そうだな」
ウィルヘルムはニヤリと笑って顔を引っ込めた。
翌朝、ケイモアは清々しい気分で目を覚ました。身体の痛みはすっかりおさまり、昨晩彼を苦しめた寒気も怠さも引いていた。目を開けて室内を見渡す。部屋の反対の隅にあるシングルベッドでジェナッサが眠っている。 昨日、彼女が献身的に看病をしてくれたことを思い出す。彼女が居なかったら、回復はもっと遅れていただろう。 ゆっくりとベッドから抜け出し、彼女の元へと近づく。 つんと尖った耳に、高めの頬骨。閉じられた瞼を縁取る長い睫毛。小ぶりな鼻の下には、形の良い唇。愛らしい寝顔だと思う。そっと跪き、彼女の頬に口づけた。
「……ん……」
瞼が微かに震える。 手を伸ばして彼女の髪を撫でる。
「ジェナッサ。ありがとう――」
小声で囁いた。
――彼女が起きたら一緒に朝食をとろう。そして他愛もない話をして笑い合うんだ。そしてお互いの体調が良ければ、今日は予定通りに七千階段を登ってみるのも良いだろう。頂上からの景色はきっと見ものだ――。
旅を始めた頃は想像もつかなかった事だが、彼女と毎日を過ごせることが、今のケイモアにとっては何よりも幸せだった。
――彼女に余計な心配をかけないためにも、私はもっとしっかりしなければ。
胸のうちで決意を新たにすると、そっと立ち上がり、身支度を始めた。
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Happy Halloween in Skyrim
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告白前夜
「英雄と想い人」のジェナッサ視点のお話。
何かがごそごそと動く気配を感じて目が覚めた。 傭兵生活が長いと、どうしても物音や気配に敏感になってしまう。自分の身は基本的に自分で守るしかなく、また雇われている間は金貨を払った主人の身を守る仕事でもあるので、詮無い事ではあるのだが。 彼女がベッドロールの中で耳を澄ませていると、彼女を雇った主人であるケイモアがベッドから抜け出し、部屋を出て行く足音が続く。 きっと用を足しに出たのだろう。今夜は特に冷えるし、夕食の時にハチミツ酒を飲みすぎたのかもしれない。 部屋の外で彼と宿の主人が何やら小声で話し込んでいる声が聞こえてきたが、会話の内容までは分からない。 いずれにせよジェナッサが起き出す必要は無さそうだった。就寝時はいつでも飛び起きて戦闘に移れるよう、枕元にはここ数週間前から愛用している黒檀の剣――ケイモアが研いで鍛え、雷魔法の付呪をかけてくれたもの――を置いているが、今夜の出番は無いだろう。 彼女は石の床の上に敷いたベッドロールの中で寝ているが、分厚い毛皮を縫い合わせた中は暖かく、必要がなければこの温もりの中で、朝まで過ごしていたかった。 主人の戻りを確認してから再び眠りにつこうと思い、彼が部屋に入ってくる足音を待ったが、すぐに戻ると思われたケイモアはなかなかやって来ない。用を足すために外に出たにしても、そろそろ戻ってもいい頃だ。 ドーンスターはペイル地方の首都にあたる町だが、あまり大きな都市でない。他の要塞都市と異なり、町の外れに位置する宿屋には排泄用のポットは置いていておらず、宿泊者は皆裏手の家畜小屋で用を足す。後に作物の肥料代わりに使っているようだった。
――まさか���に出て狼に襲われたとか、そういうんじゃないでしょうね。
狼くらいなら彼はさすがに一人で対処できるはずだ。だが最近数が増えている吸血鬼や、夜に紛れて忍び込んできた闇の一党の刺客などだったら…? 待っているうちに心配になってくる。傭兵として過去に仕えてきた主人たちの中には、酒に酔って川に落ちてしまえばいいのにと願うほど、ジェナッサに対して乱暴でがさつな者もいた。そういう者に限ってしぶとく生き延び、彼女は長い期間彼の旅に付き合う羽目になったりしたのだが。 その点ケイモアは異なる。常に謙虚で自分と異なる種族の者にも対等に接する、彼女が持っていた一般的なアルトマーのイメージを覆すようなマーだった。 彼は特にジェナッサに対しては優しかった。彼女を従者としてではなく、対等な友人として扱い、旅の苦労も喜びも二人で分かち合おうとしていることを、旅を続けているうちにジェナッサは理解していた。 もちろん、金貨で雇われた主従関係である以上、その関係もいつかは終わることを彼女は知っている。友人である以上は、旅を終えた後も手紙のやり取りなどで交流することはできるかも知れない。しかし、彼の側を片時も離れず、全てを共にする現在のような生活は、いつかは終わる時が来る。彼がスカイリムを離れて温かい故郷に帰る日を、いずれ来るであろう別れの日に、この地で一人彼を見送る自分の事を想像すると、胸の奥がぎゅっと痛む。
――あの人を失うなんて嫌。
今の自分にできることは、旅の間彼を守り、いつか訪れる別れの日まで、彼と共に過ごせる時間を最大限に楽しむことなのではないのか。 それに、ジェナッサにはひとつの考えがあった。明日ウィンターホールド大学に着いたら、彼に伝えたいことがある。まだ言いたい事も言っていないうちに、彼が自分の前から居なくなるなど想像もしたくない事だった。
――用を足しに出ただけだって良いじゃない。私もたまたま喉が渇いて起きたとか何とか言えば。最悪なのは彼が私の目の届かない所で危険な目に遭う事だわ。
僅かな間逡巡したが、意を決して枕元に置いた剣を握り、勢いよく身を起こす――とその時、宿屋の扉が軋む音がして、聞き慣れた足音が入ってきた。
――彼だ。無事だったのね。
ほっと安心すると同時に、涙が出そうになった自分にジェナッサは驚いた。ただ用を足しに少し離れただけなのに、目を潤ませて今にも泣きそうな彼女が寝室で待っていたら彼は驚くだろう。子供っぽいと思われてしまうかも知れない。 途端に恥ずかしくなり、剣を置くと慌ててベッドロールに潜り込む。目を固く閉じて寝たふりをすることに決めた。 ケイモアがそっと寝室に戻ってくる足音がする。ジェナッサが眠っていることを確認するために覗き込む気配。そのままベッドの中に戻るかと思われたが、彼はベッドに腰掛け、大きな溜息を一つつく。 ジェナッサが���を閉じたまま気配を伺っていると、羊皮紙にペンを滑らせる微かな音が聞こえてきた。彼が枕元に置いた手帳を開き、消し忘れていた蝋燭の小さな灯りを頼りに何やら書き込んでいるようだった。 彼は几帳面な性格で、旅路での出来事を毎晩綴る習慣があった。何か書き忘れたことでもあったのだろう。それにしてもこんな夜中にわざわざ書かなくても良いのに、とジェナッサが考えていると、彼は書き物を終えたのか、切なげな溜息をついて手帳を閉じ、蝋燭の火を吹き消す。 そして今度こそベッドに戻り、再び眠りについたようだった。 僅かな間でも彼と離れた事で自分がここまで動揺した事に、ジェナッサ自身は少なからずショックを受けていた。
――私と彼とは友達だもの。相手の身の安全を願うのは、友として当然のことだわ。
冷静になろうと、必死で自分に言い聞かせる。駄目だ。この事については自分が一番よく分かっているのだ。
――片時も離れていたくない。だって。
温かい毛皮の中で、自分の身体を強く抱き締める。
――あなたの事が、好き。
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英雄と想い人
ケイジェナSS。 ※ 性的要素ありなので苦手な方はご注意ください。
【破り取られたメモ】 第四紀201年, 黄昏の月 2日 深夜 夢を見た。彼女の姿が頭から離れない。 ヴァーミルナの影響だろうか?いやそんな筈はない。夢の内容は悪夢ではなかった。もっと、甘美な――。 頭を冷やすためにこれを書いている――いや彼女に見られては事だ。この頁は破って暖炉にくべておこうか? この年齢になって、数十年前にとうに過ぎ去った思春期のような思いをしている。どうしたらいいのか分からない。 マーラに祈るべきなのだろうか?私自身が今、マーラの使者としてスカイリムを回っているというのに! ああ、賢きジュリアノスよ。どうかこんな時にこそ冷静に思考する力を授けてください。 彼女は旅のパートナーであり、よき友人だ。彼女の笑顔、凛とした声、華奢な手足……夢の中で彼女の指が、唇が私に触れた。優しく撫でられて、そして……。 彼女の全てが眩しく見える。目を閉じてその姿を思い浮かべるだけで胸が苦しくなる。 彼女が私と同じ気持ちだったらどんなに幸せだろうか?だがそんな保証はどこにもない。 自分で自分が嫌になる。とても冷静ではいられない。思いつめた結果、おかしな事をして彼女を傷つけたくないんだ。私は――。 (ページが破られ、文はここで途切れている) ---------------------------------- ---------------------------------- スカイリムの北東部にある港町、ドーンスター。ふた月ほど前までは悪夢を司るデイドラ、ヴァーミルナの術に町全体が悩まされていたが、今ではすっかり平和になり、人々の顔色にも生気が戻っている。 アルトマーの魔術師ケイモアが、マーラの司祭エランドゥルと共にヴァーミルナの神殿に入り、元凶となっていたデイドラアーキテクトを破壊したことで、町が長く苦しめられてきた悪夢の日々はようやく終わりを告げた。 その後もアルトマーはたびたび町を訪れ、人々の悩み事を嫌な顔ひとつせずに聞き、次々に解決していった。賊に奪われた宝を取り戻し、長年探し求められていた貴重な書物を見つけ……といった具合に。ケイモアはスカイリム中を旅しているため、時には依頼を受けてからひと月ほど経った頃に届けに来るということもあったが、堅実に仕事をこなすこのお人好しで働き者のアルトマーに、人々は好感を抱き、尊敬の念を込めて「ドーンスターの英雄」と呼んでいた。 ケイモアはスカイリム中の各ホールドで分け隔てなく人助けをして回っていたが、ドーンスターは魔術師たちの学び舎、ウィンターホールド大学に程近かったため、彼の主要拠点の一つである大学経由で行き来をする際には、よくこの海岸沿いの町の宿を利用していた。 果たしてその日も、彼は従者である傭兵ジェナッサを連れて、双子の月が夜空に輝き始める頃にドーンスターを訪れた。真っ直ぐ宿屋に入り、雪道を歩いてきたと話しながら疲れた様子でカウンターの椅子に腰掛けた彼は、ハチミツ酒とチーズにパン、鹿肉のソテー、リーキのグリル、それからリンゴを注文する。ジェナッサと和やかに話しながら、金貨を惜しまないたっぷりの食事を楽しんだ。 食事を終えて休んでいる頃合に、主人から泊まっていくかと問われ、勿論だと優しく微笑む。宿泊代金のセプティム貨をカウンターに置き、案内された部屋にジェナッサを連れて入っていった。 彼は、彼自身が思っているよりも人々から興味を持たれていた。特に、恋愛的な意味合いにおいて。筋肉質で高身長の恵まれた体格の彼が、見た目に反して温和な性格であることが、ドーンスターの女性たちの注目を集めた要因のひとつだった。 彼の側から片時も離れない、ダンマーの女傭兵ジェナッサの存在が、女性たちが彼に言い寄ることを思いとどまらせてはいたが。 果たして、ケイモアとジェナッサは連れ立ってスカイリムを旅しており、息がぴったりの名コンビだと噂されていた。これだけ仲の良い二人が未だに男女の仲になっていない事については、皆が不思議に思っているほどだった。原因は種族の違いによるものだとか、身分差があるからだとか、勝手な噂を流されてはいたが。 案内された宿の個室にはシングルベッドがひとつしかなく、ジェナッサはそのことを確認すると、慣れた手つきで石の床にベッドロールを敷き始める。ケイモアは申し訳無さそうにジェナッサに声を掛けたが、ジェナッサは首を横に振る。鎧を脱ぎ、下に着ていた楽な服装に変わると、早々に毛皮のベッドロールにもぐりこんでしまった。 それを見たケイモアも諦めた様子で上着を脱ぎ、ベッドにかけられた毛皮の上から丁寧にかける。そのまましばらくベッドの上に腰を掛けて、その日の旅の記録を手帳に書き付けたりしていたが、眠気に襲われたのか大きな欠伸を一つすると、手帳を閉じてベッドの中に入った。 そのまま二人は少し話をしていたが、日付が変わる頃に、ようやく眠りについた。 -------------------------------------- ベッドの傍らに気配を感じ、ケイモアは目を覚ます。
「……ジェナッサ?」
ベッドロールで眠っていた筈の彼女が、いつの間にか起き出してきたらしい、とケイモアは気付く。 彼女は昔から傭兵稼業を生業にしている。主人の護衛にかけては、平常時や戦闘中だけでなく、就寝中も得意だと話していたことを思い出す。
「どうした?何か異常でも……」
夜中の町に襲撃があったら、起きて戦わなければならない。ドラゴンや吸血鬼が襲ってきたとしたら、町の守りは���兵達だけでは心許ないだろう。 身を起こしかけたケイモアの肩に、ジェナッサの指が優しくかかった。
「シーッ。あなた。じっとしてて」 「ジェナッサ」
触れられた箇所から、じんと甘い熱が伝わる。するり、とジェナッサの脚が毛皮を掻き分け、ベッドの中に入ってきた。彼女の脚が衣服の布越しに触れ、ケイモアは彼女が何も身に着けていないことに気付く。
「……」
自然な動作で筋肉質な腕を伸ばし、彼女の裸の肩を抱き寄せた。
「ケイモア」
ジェナッサはクスクスと笑いながら彼のベッドにもぐりこむ。両腕で強めに掻き抱くと、彼女の笑い声はいっそう楽���げに響く。 いつの間にかケイモアも一糸まとわぬ姿になっていた。 ジェナッサを仰向けにベッドに押し倒した格好で、ケイモアが覆いかぶさり、彼女の真っ赤な瞳を見つめて囁く。
「ジェナッサ。好きだ」 「私も。好きよ」
愛の言葉を紡ぐ唇に、ジェナッサが下からふわりと口づけると、不意に二人の体勢が逆転した。 今度は仰向けでベッドに横たわるケイモアの上に、蠱惑的な笑みを浮かべたジェナッサが跨る。 しなやかで丸みのある腹部の上に、形の良いふたつの膨らみが見える。下から乳房を見つめるケイモアの視線に気付くと、ジェナッサは悪戯っぽく笑った。
「いい子ね。目を閉じて、そう。楽にして」
ケイモアが言われるがまま目を閉じると、下半身に強い快感を覚えた。ジェナッサが彼のペニスに手を掛け、緩く扱き、そして先端にキスをする。
「ああ!愛してる……」
彼女の甘い手つきに合わせてぶるりと腰を震わせ、精を放った。 -------------------------------------- 下着の違和感に気付いて目を覚ます。 精を吐き出した快感でぼんやりしていた頭が、事態を把握して急速に醒めていく。
――しまった、何ていうことを。
想い人との甘い夢は、多くの人にとっては幸せなことだが――真面目な性格の彼にとって、たとえ夢の中であっても、未だ付き合ってすらいない女性についてそのような扱いをすることは、許されてはならないことだった。 部屋の床に目をやると、ベッドロールにくるまってジェナッサが平和な寝息を立てている。何も異常はない静かな夜だ。 彼女の寝姿を見ているうちに、ふと夢の内容を思い出し、胸が苦しくなる。息が詰まり、下半身に疼きを覚えた。
――駄目だ、とにかく下着を替えないと。
枕元に置いた鞄を手探りで開け、替えの下着を取り出し、袖の中に入れる。重い毛皮をめくり、そっとベッドから抜け出した。ジェナッサを起こさないように忍び足で部屋を出る。 宿の主人のソーリングがまだ起きていて、明日の朝食で出すスープの仕込みをしていた。
「おや。魔術師の旦那。どうしたね」 「ちょっとおかしな夢を見てね……汗をかいたので着替えたいんだ。従者を起こしてしまいそうだから、場所を貸してくれないか」
ケイモアの言葉を聞いて、ソーリングの顔がさっと青ざめる。
「もしかしてまたヴァーミルナのせいで悪夢を見たっていうんじゃないでしょうね!やっと騒動に片がついて、行商人や旅人が泊まってくれるようになってきたってのに……」
高い声を上げる主人を手で制し、なだめる。
「シー。大丈夫だ。私が少し疲れていただけで……ヴァーミルナのせいじゃない。彼らの聖堂に行って来た私が言うんだから、安心して」 従業員用の部屋を借りて下着を替え、上着を着込むと、ソーリングには「夜風に当たってくる」と説明して外に出た。ちらほらと雪が舞う中、船着場の水に手をつけると刺すように冷たい。自らの精液で汚れた下着を洗いながら、言いようのない脱力感と、夢から醒めきらないようなふわふわした気持ちに囚われる。
「ジェナッサ……」
彼女の名を呟くと、白い吐息が顔の前をよぎる。
――極寒の夜中に背中を丸めてこそこそと下着の洗濯をするだなんて、情けない。とんだ「ドーンスターの英雄」だ。
あらかた濯ぎ終え、苦笑しながら立ち上がる。 寒空の下に出たことで頭が冷え、多少冷静さを取り戻していた。 ――この想いを隠し続けることは、きっと出来ないのだろう。
いつも傍らにいる存在だというのに、彼女を遥か遠くに感じる。胸にズキリとした痛みを覚えながら、宿屋の寝室へと戻るために踵を返した。
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イベントお疲れ様でした!!楽しかったです(* ^∀^)
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Happy Mother's Day
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