TES用ブログです。 坊っちゃんのスカイリム旅日記・イラストなど。TES以外の投稿��� https://athena-i.tumblr.com/
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暁星の月21日 サルモール大使館
ソリチュードの自宅で身支度をしてから、ウィンキング・スキーヴァ―に向かった。 ソリチュードの町では見かけたことのないボズマーの男性が店の奥に座っている。名前を聞くと、彼はマルボーンと名乗った。デルフィンから聞いていた、大使館潜入への協力者だ。 大使館に持ち込む装備を預かってくれるという。 ローブとブーツ、アミュレットなどの装身具類を渡すと、武器や鎧がないが大丈夫かと確認をされた。私は魔術師なので必要がないことを説明すると、持ち込む���物が少なくて助かると言いながら、荷物が入った包みを持って店から出て行った。
マルボーンから、デルフィンがカトラ農場のあたりに馬車を用意していると告げられた。ソリチュードを出て少し下ったところで、デルフィンが待ち構えていた。 パーティーに出席するのに相応しい服装を用意したと言われ、上等な生地で作られた服を渡される。農場の小屋を借りて着替え馬車に乗り込むことにする……マルボーンに預けたもの以外の手荷物は、デルフィンが預かっておくというので、鞄を預けることにした。(荷物のほとんどは薬や食糧だ)
デルフィンが従者は連れていけないというので、ジェナッサには申し訳ないのだけれど、待っていてほしいと告げて馬車に乗る。しばらく揺られていくと、サルモール大使館の前に着いた。 大使館は、以前徒歩で山を散策していた時に、すぐ前まで行ったことがある。その時は門は固く施錠されていて、とても入れる雰囲気ではなかったが、今日は招待状(偽物だ!)を持っていたので来賓として丁重に迎え入れられた。
中に入ると、マルボーンがバーカウンターに立っていた。 彼はサルモール大使館に潜入し、使用人として働いているらしい。どうにかしてサルモール兵士たちの目をそらすことができれば、奥の部屋へ続く扉を開けてくれるという。 マルボーン自身があまり目立つわけにはいかないだろうし、私がどうにか工夫をしなければならないというわけだ。
パーティーには、私が知っている人たちも多く参加していた。サルモールの力を良くも悪くも、政治的に利用している人たちだ。必然的に帝国軍側の人たちということになるだろう。 東帝都社のオルサスや、ソリチュードのエリクールもいる。私はソリチュードの従士だし、実際この場にいてもあまり���自然ではないだろう。サルモールから招待を受けた来賓として振る舞い、軽く食事をしながら彼らと話をする……。
パーティーの参加者の中に、モーサルのイドグロッド首長の姿もあった。彼女には以前からいろいろと世話になっている。含蓄のある話をする良い首長だ。 「詳しいことは話せないが、兵士の気を引く手助けをしてくれないか」とこっそり相談すると、彼女は自分に任せておくようにと胸を張り、大声で何やら演説を始めた! やはり彼女は頼りになる首長だ。
騒ぎの中でマルボーンがこっそり扉を開けてくれる。厨房の近くにある食糧置き場に、私の荷物を隠しておいてくれたという。 あとは、サルモールたちに怪しまれないようにうまく隠れてドラゴンの復活やブレイズに関する情報を探すしかない……。何か情報があればいいけれど。
私はアルトマーだし、サルモールのローブを着れば誤魔化せるかと思ったのだけれど、そうもいかなかった。途中で遭遇したサルモールたちとの戦闘は避けられず、激しい魔法の応酬になってしまう。
中庭にもサルモールがいて、私の姿を見るなり襲ってきた。普段はジェナッサたちが前に出てくれるので距離を取って魔法で攻撃することも難しくないのだけれど、私一人だけだとかなり厳しい戦いになる。 そんな中、信じられないことなのだけれど、中庭にジェナッサが飛び込んできて加勢をしてくれた。どれほど心強かったことか! さらに、門の方角から戦いの音が聞こえてきた。誰が戦っているのかと目を向けると、セラーナ、バルバス、ヴィジランスが戦っている!
どうやら、待っているようにと告げたのだけれど、彼女たちは私を心配して様子を見に来てくれらようだった。 私が戦う音が聞こえてきたため、門に控えている兵士を私の方へ行かせないよう、攻撃して引き付けてくれていたらしい。 そして危険な中、一人で加勢に来てくれたジェナッサには感謝をしなければならない。
ジェナッサと二人で奥の建屋に潜入する。牢獄があり、一人の男が捕まっていた。男は、リフテンの下水道ラットウェイで、ブレイズの生き残りの一人、エズバーンという老人を見かけたため、サルモールに捕まってしまったそうだ。彼を開放してやり、一緒に脱出をすることにする。
パーティー会場にいたマルボーンとも合流することができた。今回のことで騒ぎになってしまい、サルモールをこれ以上誤魔化すことはできないため、彼もここから脱出するという。二人を守りながら戦うのは難しいが、ジェナッサの加勢もあってどうにか無事に大使館を出ることができた。
出口は���牢獄の地下部分……おそらくは死体を投げておく洞窟だろう。気味が悪いが背に腹は代えられない。フロスト・トロールが一匹巣食っていた。死体の肉を食べていたのだろう……。 エチエンと名乗る囚人は、どうやらリフテンに帰るらしい。そしてマルボーンはモロウウィンド方面へ逃げるため、いったんウィンドヘルムへ向かうという。彼らがサルモールに見つかることなく無事に移動できるよう祈ろう。
セラーナたちは、洞窟の出口で待っていてくれたため、無事に合流することができた。彼女たちの加勢にあらためて感謝する。 ジェナッサによると、デルフィンはリバーウッドに戻ったらしい。荷物を預けているので、引き取りにいかないとならないだろう。今回の件の報告もしなければ……。 だいぶ遅い時間になっていたので、今日はソリチュードに戻ることにした。
帰り道すがら、久しぶりにムアイクに出会った。彼もスカイリム中を旅しているようで、いろいろな場所で見かけるな。
今日は大変な一日だったので、今夜はよく眠れるだろう。
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暁星の月20日 ソリチュードへ
セラーナの家はソリチュードよりさらに北西に行ったところにあるらしい。 ソリチュードといえば、ブレイズのデルフィンから、サルモールの大使館のパーティーに潜入するようにと言われていたのだった。パーティーは定期的にあるようだが、次のパーティーの日程は明日、21日にあるらしい。 パーティー開催日の朝に、ソリチュードのウィンキング・スキーヴァーでマルボーンという名のボズマーに会うようにと言われていたので、前日である今日のうちに移動しておくことにした。 セラーナには、彼女を家に送り届ける前にソリチュードで仕事があることを説明する。数日くらいなら付き合っても良いという。
ヘリヤーケンホールを出発し、西へと向かう。よく晴れていて外を歩くにはちょうどいい陽気だったが、セラーナはこんな陽気の中出歩くなんて信じられないとぼやいていた。
ダンスタッド砦の近くでドラゴンに遭遇した。ドラゴンは砦を襲撃しており、山賊たちが応戦していた。山賊に味方をしても私たちには得はなかったけれど、ドラゴンが近くの町を襲っても困るので、ドラゴン退治に加わることにする。
ドラゴンを倒した後、結局山賊たちと戦闘になってしまった。ドラゴン退治に加勢したのだから感謝してくれてもいいのに……。
セラーナは目に入る光景がよほど珍しいのか、少し進むたびに立ち止まって辺りを眺めていた。
歩いていると陽が高くなってきたので、ハーフィンガルのストームクローク野営地で火を借りて昼食をとる。肉を温めなおしてジェナッサ、セラーナ、犬たちと分け合った。
山を下り、ソリチュード方面を目指して散策する。花や蝶を採取しながら気ままに進むのはなかなか楽しい。
昨日自宅の建築をしていて、材木が足りなくなり途中で作業中断となってしまったので、ソリチュード製材所に立ち寄��材木を買っておくことにした。 自宅の場所を伝えると、運搬の手配をしておいてくれるとのことだった。ありがたい。
製材所の近くにマッドクラブが出て、ジェナッサが弓矢で仕留めたのだけれど、死骸が沈んでしまったので死者探知の魔法で位置を確認した。その時に気づいたことだが、セラーナは生命探知ではなく、死者探知の魔法に反応するんだな。 吸血鬼はデイドラ・ロードであるもラグ・バルの祝福に由来すると何かの本で読んだ記憶がある。探知魔法ではオブリビオンの領域の者として反応するのだろう。
ソリチュードに着いてからは、ウィンキング・スキーヴァーで昼食をとり、それから商店を回って買い物をする。 アンジェラの錬金術店に立ち寄り、パンを買う。この店は錬金術の素材や薬も取り扱っているのだけれど、実は食料もたくさん売っている。特に彼女が焼いたパンは美味しいので、ソリチュードに訪れた際は買い込んでしまう。
夕飯は自宅で食べることにした。ジェナッサ、セラーナ、ジョディスの3人とテーブルを囲む。意図したことではないが、女性に囲まれていることにふと気が付いた。皆個性的で強い女性たちだ。 セラーナはまだあまり自分のことを話してくれないが、物腰や言葉遣いから、育ちが良いのであろうことが察せられる。気を許してくれるようになれば、話の合う良い友人になれるかもしれない。ジェナッサはセラーナのことを警戒しているようだけれど……彼女はそんなに危険だろうか? ともあれ、魅力的な女性は多いけれど、一番美しくて可愛らしいのはジェナッサであることには間違いない。
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暁星の月19日 ヘリヤーケンホール
昨日は寝付いたのが深夜だったこともあり、今日は遅い時間に起床した。 外は雪がちらついていたし、昨日の疲れも残っていたので出かける気にはなれなかった。荷物整理をしていると、収納から家具作りに使えそうな道具が出てきたので、今日は建築にいそしむことにする……。
セラーナは、太陽が出ている日中に外に出るのが嫌いらしく、文句を言いながらも、私が外で作業をしている様子を見つめていた。室内にいてもいいと伝えたのだけれど、フードをかぶって外に出て、興味深そうに庭を眺めたりしていた。彼女は意外と好奇心旺盛なところがあるのかもしれない。
ゆっくり休める広い寝室があるといいなと思い、建築ガイドの本を読みながら増築を試みる。あっという間に夕方になってしまった。
骨組みまで作ったのだけれど、材木が途中でなくなってしまったので、今日の作業はおしまいにして、休むことにした。
チーズが残っていたので、火にかけてエルスウェーア・フォンデュを作る。 セラーナの口に合うか分からなかったけれど、美味しいと言ってくれたので良かった。あまり考えたことがなかったけれど、吸血鬼は普通の食べ物も食べるんだな……。
家具作りを一日頑張ったおかげで、ベッド周りの調度品が整ったのは良かった。これでゆっくり休むことができる。
早めに夕飯を終えたので、錬金術で薬を作っていたらついつい時間が経つのを忘れてしまった。まだ寝ないのかと声を掛けられ、後ろを見るとジェナッサが腕組みをしてこちらを見ていた。 私を待たずに先に休んでくれていて良いのに……と思ったけれど、私と一緒にベッドに入りたかったのかもしれない。ジェナッサは本当に可愛らしいな……。
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暁星の月18日 ディムホロウ墓地
吸血鬼は、街や夜道で問答無用で人を襲う、話の通じない怪物のような奴らばかりだと思っていた。しかし、むやみに人を襲わず、普通に会話のできる吸血鬼がいたとしたら……?
吸血鬼討伐を行っているドーンガードの砦で、吸血鬼の活動について調査をしてくるようにと言われていた。ディムホロウ墓地という名前の場所らしい。 地図を確認してから、ヘリヤーケンホールを出発する。
地図を確認しながら歩いていくと、道に迷うこともなくディムホロウ墓地にたどり着いた。
小さな洞窟のような入り口だったが、内部は想像以上に広かった。ドーンガード砦で聞いた情報の通り、吸血鬼たちが何かを探している様子だ。 「番人の間」の話をしている吸血鬼もいた……。「番人の間」には、私も一度泊めてもらったこともある。しかし吸血鬼たちの襲撃を受けて多くのステンダールの番人たちが殺されてしまった。ステンダールの番人と吸血鬼たちは対立をしているとはいえ、焼け落ちた番人の間を目にしたときはショックが大きかった。
襲い来る吸血鬼たちと戦いながら進んでいくと、墓地の最奥部に着いた。大きく開けた場所の中央に、私の腰くらいの高さの石柱が建っている。手を伸ばして触れると、石柱から大きな棘が出て手に刺さる。慌てて手を引っ込めて回復魔法をかけたが、私の血が石柱から流れていく。
地鳴りがして遺跡が大きく揺れたと思うと、石柱が下に沈み、大きな石の棺が出現した。棺から出てくる者が襲い掛かってくるかもしれないと思い身構えたが、中から若い女性が現れたので驚いた。
セラーナと名乗った彼女は、吸血鬼だという。 不思議な雰囲気だが、物腰が丁寧で、育ちが良さそうな印象を受ける。
詳しくは話してもらえなかったが、彼女は長いこと、この場所に閉じ込められていたそうだ。 彼女は私たちに、家まで送り届けてほしいという。家はここからさらに北に行った島にあるという。
ひとまず墓地から出るために広場を離れる。石像が動き出し、襲い掛かってきた。セラーナによると、ガーゴイルというモンスターだそうだ。 ドラウグルを初めて見た時もそうだったけれど、 動かないと思っていたものが動くと驚いてしまう。
さらに奥にはシャウトの力を持った壁が立っていた。 こんな場所にもシャウトの力が眠っているんだな……。
外に出るとすっかり遅い時間で、雪が降っていた。 墓地はかなり広く、思ったより時間がかかってしまったようだ。遺跡の中でパンを食べたきり休めていなかったので、家に着く前に休める場所を探すことにする。 セラーナは外の景色が珍しいのか、景色を見まわしながらゆっくりとついてきた。
途中で、ドゥーマー遺跡前に放置されたキャンプを見つけたので、小休止をすることにした。簡単に食事をとってから、ヘリヤーケンホールを目指して歩く。
自宅に帰ったのは深夜だった。荷物は全部ベッドサイドに置いて、早々に寝ることにする。セラーナにも、二階の空いているベッドで休むようにと言ったのだけれど、遠慮しているのか彼女は上がってこようとしなかった。吸血鬼は夜は眠らないのかな?
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暁星の月17日 ライムロック窟、ウィンドスタッド邸
ソリチュードの朝は早い時間から市場が開かれている。町に住んでいる人の数が多いこともあり、結構にぎわっている印象だ。世間話をしたり、買い物をしたりするのはなかなか楽しい。 東帝都社の貿易の問題を解決したことが、市場の賑わいの一助になっていたら嬉しいけれど、どうなんだろうな。 美味しそうな鮭が出ていたので買い、自宅で調理して朝食にした。残った鮭の肉は樽に入れ、塩漬けにすることにした。自宅を警備してくれているジョディスに、自由に食べてくれて構わないと伝えておく。
昨日見つけることができなかったライムロック窟にたどり着くため、準備を整えてからソリチュードを出る。余談だが、ソリチュードの住民にライムロック窟について聞いてみたけれど、名前を知っているという者は数名いたが、行き方を知っている人はさすがにいなかった。
山道を登っていく。注意深く歩いていて気が付いたのだけれど、昨日は見落としていた場所に分岐した道があり、そこを進むと洞窟への入り口はあっさり見つかった!
洞窟の中に入ると、魔術師のような服装の男が熱心に付呪器に向かっていた。バルバスの話にあった「クラヴィカスが斧を与えた魔術師」というのは彼のことらしい。バルバスによると彼は正気を失っているということだったが、私はどうにか事情を話して斧を譲ってもらえないかと考えていた。 結局、バルバスが男に飛び掛かっていったので戦闘になってしまった。
目当ての「悔恨の斧」はテーブルの上に置かれていた。大きな両手斧だ。重そうな見た目のわりに、持ってみると意外と軽かった。これをクラヴィカスの祠に持ち帰ればバルバスとクラヴィカスは仲直りができるという話だけれど、本当だろうか?
斧を回収してから地図とメモを確認して、次の目的地を検討する。クラヴィカスが待つはエマールの不名誉はこれから目指すにはだいぶ遠いし、ほかにこのあたりでこなせる仕事はあっただろうかと考える。 そういえば、ドーンガードの砦で聞いた話――吸血鬼たちが墓地で何やら活動をしているらしい ――に関して、その墓地が案外と近いことに気づいた。
とはいえ、気軽に立ち寄ってどうにかなるような場所ではなさそうだ。 いったん、山を下りてハイヤルマーチの自宅に戻ることにした。
道中、私たちの一行に野良犬が近づいてきた。バルバスとヴィジランスと野良犬、三匹とも似たような外見なので見分けがつきづらい。犬二匹を連れていた私を群れのリーダーだとでも思ったのだろうか? 犬に囲まれる私を見て、ジェナッサが面白がっていた。「マルカルスの農場みたいに、犬を育てて売ったら儲かるんじゃない?」だって!犬は好きだけれど、生き物の世話を仕事にするなら私は植物園の管理をしたいな。番犬として犬を置いておくのは良さそうだ……。
空が曇ってきて、昼間にしては冷え込んできたので家へと急ぐ。
ウィンドスタッド邸に入り、暖炉の火を起こして遅めの昼食を取る。朝調理した鮭を温めなおし、パンに乗せて食べたけれど結構おいしかった。 その後は手荷物を整理したり、自宅の調度品を作ったりして過ごした。
温室や畑は、しばらく手入れができていなかったので葉が伸びてしまっていた。 この家にも各地の自宅のように、警備をしたり家の管理をしてくれる者がいると良いだろうなと考える。もちろん温室の手入れも!植物の世話を任せられるような専門家を雇えたらいいのだけれど。
実家には大きな庭と温室があり、専属の庭師を雇っていた。幼いころはよく庭で遊んで、庭師に植物の話を聞かせてもらったりしたものだ。
家の手入れをしているとだんだんと陽が暮れてきた。 雲が多い天気だ��たけれど、遠くの空が橙色に色づいていて綺麗だった。
何やかや忙しく働いてしまったので、夜はジェナッサと一緒にゆっくり過ごすことにした。
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暁星の月16日 ハーフィンガル地方の北側、ソリチュード
ドラゴンブリッジを出立して、北の方向へと向かった。 クラヴィカスから持ってくるようにと言われた「悔恨の斧」があるというライムロック窟を目指す。 バルバスによると、どうやらだいぶ入り組んだ山奥にあるらしい。
道中で駿馬の石碑を見つけた。以前読んだ本から得た知識だが、駿馬座の恩恵を受けると体力が増強され、より多くの物を運ぶことができるという。重装鎧を着こなす戦士には効果が大きそうな星座だ。
私は魔術師だし、荷物はジェナッサと分担して持っているので個々の恩恵を受ける必要はなさそうだ。とりあえず地図に場所を記して、先に進むことにした。
街道を進むと、砦を見つけた。内部は山賊に占拠されていた。フラーグスタート砦という名前の砦だ。我々が近づくと山賊たちの襲撃に遭ったので、ジェナッサと力を合わせて山賊と戦い、一掃した。
ソリチュードのすぐ近くに山賊のねぐらがあるのは危険だ。しかし、 我々が山賊退治をしても、誰もいない砦はまた山賊に占拠されてしまうだろう。 ソリチュードから兵を派遣できればいいが、そんな余裕もなさそうだ。
山の斜面を登っていくと、倒壊した塔を発見した。中にはフロスト・トロールが数体巣食っている。
地図によるとこの場所はパインフロスト・タワーという名前の塔だったらしい。灯台のような形をしているが、 立地が悪かったのか、吹雪にさらされたせいか、完全に倒れて塔の機能を失っている。
ライムロック窟を探してい歩いていたが、なかなかたどり着かない。雪が固く凍った斜面を歩いていて足が痛くなってきたので、休憩できる場所を探すことにした。
斜面を下って少し行くと、貝が多く群生している岩場の近くに野営地を見つけた。貝を採取して火を起こし、バターを入れたスープを作って昼食を取ることにした。
休憩をしつつバルバスに尋ねたが、 ライムロック窟への詳細な道のりは知らないとのことだった。 昼食後に気を取り直して再び山道に入った。洞窟の入り口らしきものが山の上にあるのを発見したので、大まかな方角を見ながら山をぐるりと回ったが入口が見つけられず……。
陽も暮れてきそうなので、今日はライムロック窟へ行くのは諦めて、ソリチュードへ向かうことにした。
少し離れた場所を、ドラゴンが飛んでいるのを見かける。
山道で、ドラゴンから逃げてきた農民に遭遇した。先ほどのドラゴンの襲撃を受けたのだろうか? 着の身着のままで逃げ出してきたようだったので、金貨をいくらか渡す。どこか行く宛てがあるのなら良いのだけれど、このスカイリムで住む場所を失ってしまったら生活していくのは大変だろう。
今日は一日いい天気で、夕焼けに照らされた山道はとてもきれいだった。明日こそは目指す洞窟に行きたい。再び山道を散策することになるので、今日のように晴天だといいな。
ソリチュードではウィンキング・スキーヴァーに入り、久しぶりにゆっくり飲むことにした。ビーフシチューが美味しかったな。
ソリチュードの自宅は、家の外に休憩できる椅子や机が設置されている。 ベンチに座って酔いを醒ましながらジェナッサととりとめのない話をして、それから休むことにした。
山歩きをした上に、目的地に着けず、なかなか大変な一日だった……。 明日はライムロック窟の入り口を見つけられるといいな。
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暁星の月15日 リフト地方からドラゴンブリッジへ
昨晩は眠る時間が深夜になってしまったので、今日は無理をせずに少し遅い時間に起きることにした。自宅でゆっくり朝食をとった後、荷物整理をした。アルギスは武器の手入れなどをしながら、私たちの旅の話を面白がって聞いてくれた。
昼頃にマルカルスを出て、街道沿いに歩いてゆく。バルバス言う「悔恨の斧」はハーフィンガル地方の洞窟にあるということなので、デルフィンとの約束もあることだし、ソリチュード方面に向かって歩くことにした。昨晩旅の仲間に加わったヴィジランスは、リーチ地方の外に出るのが珍しいのか、きょろきょろと周囲を見渡し匂いを嗅いでいた。もしかしたら、リーチ地方で生まれ育った彼は、リーチを出るのが初めてなのかもしれない。ジェナッサは二匹の犬の後ろから着いてきた。彼女が使い魔の杖を使っていた時から思っていたけれど、ジェナッサは動物好きなのかもしれないな。
道中で、タルスガルにばったり出会った。彼の歌声は好きなので、旅の途中で出くわすと嬉しくなる。金貨を支払い、“ドラゴンボーンが来る”を歌ってもらった。晴天の空に朗々と歌い上げる声が響く。良い時間を過ごすことができた。
街道沿いに歩いていき、昼過ぎ頃にカースワステンに辿り着いた。アイネサックに挨拶をし、彼が住む家の横に設置されているテーブルで休憩させてもらうことにした。昼食はパンと、今朝マルカルスの自宅で料理した鹿肉、それからアイネサックがご馳走してくれた野菜スープ(昼食の残りを分けてくれた)。
アイネサックの話によると、鉱山の経営はあれから順調らしい。シルバーブラッド家の妨害もないようでひと安心だ。また何かあったら手を貸そうと伝え、カースワステンを出発した。
山を下り、ソリチュードの方を目指して歩く。よく晴れていて、山の上からの景色��素晴らしかった。
ドラゴンブリッジの集落に立ち寄ろうとしたのだけれど、道を誤ってドラゴンブリッジ高台に迷い込んでしまった。フォースウォーン数名と戦いになる、ジェナッサがいつの間にか、フォースウォーンの杖を拾って振るっていた。
下山してドラゴンブリッジを目指して歩く。街道沿いに馬車が放置されているのを見つけた。馬の死骸が転がっていて嫌な予感がしたが、近づいてみると乗っていた人の死体も発見してしまった。死体は男女二人で、女性の方が日記を持っていた。めくってみると、夫と離れ離れになりたくないので自分も旅に同行するという内容の文が書かれていた。
夫婦で旅に出た結果、二人とも亡くなってしまったのか……。伴侶を喪ってもう二度と会えなくなるよりも、彼らにとっては幸せなことだったのだろうか?せめて死後の世界で幸せに過ごせていることを願う。
こういうことがあると、どうしても自分の場合はどうなのかと考えてしまうが、もしジェナッサが――逆に、私が先に――いや、想像したくもないことだ。
夕暮れのドラゴンブリッジは美しかった。ソリチュードまで足を延ばしても良かったのだけれど、無理に歩くこともないと思いなおす。
宿屋フォー・シールズに入る。ゆっくり食事をして、早めにベッドに入ることにした。
この宿はシングルベッドしかない。ジェナッサと一つのベッドで眠ろうかと話したが、今日はお互いゆっくり休もうということになり、ジェナッサはベッドロールを敷いて眠ることになった(彼女は頑なに、自分がベッドロールを使うと言う!たまには彼女がベッドで眠る日があってもいいのに)
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暁星の月14日 モルダリング遺跡、カーススパイアーの野営地、フォー・スカルの監視所
ここ数日取り組んでいた『元素の力』の謎解きをついに完遂した。結果的に、強力な破壊魔法を得ることができた。……詳細に関しては後述しよう。
今朝はロリクステッドを出発し、三つ目の書見台を探してリーチ地方を旅することにした。
途中で小さな遺跡を見つけた。山賊のテントの中に地下への入り口があり、入ってみると中は崩れかけたノルドの遺跡だった。ドラウグルはおらず、代わりに吸血鬼が住み着いていた。迷い込んだ我々の血を奪おうと吸血鬼が襲ってきたので、炎魔法で対抗する。
吸血鬼を一掃した後、内部を探索してみたけれど、遺跡の機構を利用した料理鍋くらいしか家具らしいものがなかった。ジェナッサが戯れに鍋に残されたスープらしきものをかき混ぜていたけれど、吸血鬼の食べかけの鍋には何が入っているか知れない。いい匂いがしていたけれど、さすがに試飲はやめておくことにした。
『元素の力』に新たに浮き出たページには、「西側の川を越えてカースに行く途中」とある。ジェナッサによるとカースという場所には心当たりがあるとのことだ。彼女に教えられて地図を確認すると「カーススパイアー」という地名を見つけた。そういえば、「カースワステン」もこの辺りだったっけ。カーススパイアーの近くには川が流れていて、謎解きの文言との共通点がありそうだ。
というわけでカーススパイアーに行ってみると、川の上にフォースウォーンが大きな拠点を築いていた。気付かれないように進むことは難しく、結局大勢のフォースウォーンを相手に戦うことになってしまった。ジェナッサ、バルバス、そしてジェナッサの呼び出した氷の精霊と私の炎の精霊……こちらの頭数も多いので、思ったよりは楽に戦うことができたように思う。
カーススパイアーはかなり大きな砦だった。鍛冶場などもあり、生活するための施設が一通りそろっている。屋根がないので、雨が降ったら濡れてしまいそうなのは難点だと思ったけれど……。
調理用の火があったのでスープと肉料理を温めて食べ、謎かけの答えの場所を探すことにした。
目的の場所は、カーススパイアーの近くの丘を登った場所にあった。小さな砦で、フォー・スカルの監視所という場所らしい。
砦の外に書見台があり、そこに『元素の力』を置いて雷魔法を唱える。
大きな音が鳴って本の上に雷が落ちた!これで「炎・氷・雷」の三元素の魔法が本にかかったことになる。
本を取り上げて開いてみると、 最後のページには文が追加されていた。書いてある内容はこれまでの謎かけの文とは打って変わって、誰かの怒りのメッセージのように見える。「娯楽」のような力で引き起こされた「大混乱」に、筆者は怒りを覚え、「刀剣だけを使う���事にするとか……。冒険の果てに得たものがこの本かと思うと何だか変な気分だ。
本を手に取った時、魔法の力が体に流れてくる感覚があった。 うまく言語化できないのだけれど、空気中の元素――炎の力を手に集めるように集中し、地面に叩きつけるように放つ。大きな爆発が起きた。横で見ていたジェナッサに炎がかかってしまい、彼女にたいそう怒られてしまった。
威力に比例して、一回のマジカ消費量も大きい。一回使うとしばらくは動けなくなってしまうくらいだ。周囲に味方がいないときの切り札として使うのはありかもしれないが、普段の戦闘で気軽に使える魔法ではないな。
ともかく、無事に魔法を習得できたので、次に大学に行った時にはファラルダに報告しようと思う。
砦で何度か魔法の練習をしていると、だんだん陽が暮れてきた。今夜はマルカルスで過ごすことに決め、山道を歩く。
マルカルス手前の馬屋で犬を売っていた。いや、売っているのは知っていたのだけれど、改めて気になったというほうが正しい。バルバスを連れて歩いていて、犬を連れて歩くことの頼もしさを最近実感するようになった。
バルバスは、今は旅に同行してくれているが、 彼はデイドラだし、 クラヴィカスの一件が終われば私の元から去っていくだろう。私に従ってくれる旅のパートナーとしての犬を飼ってみるのも悪くないように思えた。ジェナッサも最近は召喚した精霊を連れ歩くのを楽しんでいる。彼女に犬を飼うことを提案したところ、快く賛成してくれた。
そんなわけで、馬屋のバニングに金貨を支払い、犬を飼うことにした。彼は冗談交じりに「オブリビオンにだってついて行く」なんて言っていたけれど……実際に我々はデイドラの領域に足を踏み入れたこともあるので、現実にそんなことも起きるかもしれないな。
犬はバルバスにそっくりだった。バルバスが象った犬と同じ犬種らしい。名前を「ヴィジランス」という。帝国語で、監視や見張りという意味だ。何とも頼もしい仲間が増えた。
夕飯はマルカルスの宿屋「シルバーブラッド」で食べることにした。夜遅い時間になってしまったので、腹に重たいものは避け、アップルキャ��ツのシチューを注文した。
自宅に戻ると、私兵のアルギスが私の急な帰宅に驚きつつも暖かく出迎えてくれた。疲れていて眠たかったので、荷物を床に置いて早々にベッドに入ってしまった。明日の朝起きたら荷物整理をしよう……。アルギスに、魔法を得るまでの冒険の話を聞かせるのもいいかもしれない。
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暁星の月13日 スカイバウンド監視所、ホワイトラン地方
今日は昨日から計画していたとおり、魔法を完成させるために高台の書見台へと向かうことにした。朝早くに起き、朝食の後にリバーウッドを出発する。よく晴れていて、青い空が目にまぶしい。スカイリムはいつでも寒いけれど、天気のいい日はやはり晴れやかな気分になる。
さっそく南東へ進み、ヘルゲンの横を通過��る。書見台の置かれていた場所は砦になっていて、スカイバウンド監視所という名前のようだ。南側の監視所は、サウススカイバウンド監視所と呼ばれている。以前、リバーウッドの方へ移動する時に通過した場所だ。
書見台は確か砦を抜けた反対側、ノーススカイバウンド監視所の方だったはずなので、内部に入ることにした。砦の中には数名の山賊、そして奥には巨大な蜘蛛が巣を作っていた。狭くて薄暗い場所でジャイアント・フロストスパイダーと戦っていると、ジェナッサと初めて行った遺跡……ブリークフォール墓地を思い出してしまう。
記憶していたとおり、砦を抜けた先、ノーススカイバウンド監視所を出てすぐの場所に書見台を発見した。ここに『元素の力』を置いて、氷魔法を唱える。
手から放った氷がすごい勢いで本の上に結晶化した。氷が消えた後、本を取り上げてみると、白紙だったページに文字が浮かび上がっていた!次の謎解きということらしい。
書見台の近くは崩れかけた砦になっていて、小さなテーブルと椅子が置かれていたので、そこで昼食をとることにした。高台は冷えるけれど、石の壁が風を遮ってくれるので少しは快適に過ごすことができた。ハチミツ酒を多めに飲んで体を温めてから下山する。
昼食を食べながら本の追加されたページを確認したのだけれど、どうやら次の謎解きの場所はリーチ地方らしい。そこで、西へと向かうことにする。デルフィンからソリチュードへ行くようにと言われているし、ちょうどいいだろう。イリナルタ湖の南側を通っていくことにした。天気は変わらず快晴で、気分良く旅をすることができる。
途中で墓地のようなものを見つけた。町から離れた場所だけれど、誰が埋葬されているのだろう。
気分よく街道を歩いていると、前方に空を飛んでいるドラゴンが見えた。よく見ると、ヘルゲンとカイネスグローブで見た大きな黒いドラゴン!アルドゥインだった。アルドゥインはドラゴンの言葉を何やら唱えながら飛び回り、カイネスグローブ近くのドラゴンの塚にしたのと同じように、ドラゴンを蘇らせようとしていた。
アルドゥインに向かって破壊魔法を唱えたけれど、まったく効いていない様子だった。……そうしているうちにアルドゥインは飛び去ってしまい、我々の前には墓から蘇ったドラゴンが!
ドラゴンはドラゴンの言葉で何やら名乗りを上げた。私はドラゴンの言葉は話せないけれど……ヴォルジョツナークと名乗ったように聞こえた。強烈な炎を吐くドラゴンに対し、氷魔法で応戦する……。
ドラゴンは強く、倒すのに手間取ったけれど、周囲に町がないのは幸いだった。ジェナッサがドラゴンの翼の下に斬りこんでくれたので、その隙をついて氷魔法でとどめを刺す。ドラゴンソウルを無事に吸収できたので、もうこのドラゴンは蘇ってはこないだろう。
しかし、アルドゥインがああして各地のドラゴンを蘇らせていることは、スカイリムの人々にとって脅威だ。もしデルフィンが言うように、アルドゥインの件をサルモールが何か把握しているとしたら……何か関係しているとしたら、脅威はより大きなものになる。
ドラゴンと戦い、だいぶ疲れてしまったので、早めに宿をとることにした。北へ向かって街道を進み、ロリクステッドに宿泊する。炉床で暖まりながら、ローストした鶏肉を食べ、ハチミツ酒を飲んだ。
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暁星の月12日 フロストミヤ墓地、ホワイトラン地方、リバーウッド
ウィンター��ールド大学で、ファラルダに渡された本がある。薄い青色の表紙で、『元素の力』という題の本だ。本には謎かけのような文が記されていて、最初の謎の答えは、ウィンドワード遺跡で炎の魔法を使うというものだった。
次の謎解きに関しては心当たりがあった。リバーウッドを見下ろす位置にある岩山の中腹に、書見台が設置されていたのを思い出したのだ。世界のノドの近くにあることを示す謎かけの文とも共通点があるし、きっとあの場所だろう。
そんなわけで、ドーンスターを出発し、南へと向かうことに決めた。
道すがら、ドーンスター首長からの賞金首の布告が出ていた、赤い道峠の巨人を退治する。巨人の他にマンモスもいて、退治した後に肉をとることができたので、焼いておいて今日の昼食にすることにした。
街道沿いに歩いていくと、古代ノルドの遺跡の前で、山賊たちが何やら交戦しているところに出くわした。近づいたためにこちらにも攻撃をしてきたので、やむなく交戦することになった。生き残った山賊は女性一人だけで、彼女は山賊のリーダーから剣を盗んだ疑いをかけられたのだという。彼女にもっと詳しい話を聞こうとしたのだけれど、怒った様子で去って行ってしまった。
珍しい剣があるらしいという話にジェナッサが興味を持った様子だったので、遺跡に入ってみることにした。地図で確認すると、フロストミヤ墓地という場所らしい。
内部では山賊同士が剣の話をしていた。ノルドの遺跡にある剣というと、赤鷲の伝説を思い出す。あの剣はジェナッサがしばらく使った後、今は自宅に置いてあるけど……。
さらに奥に進むと、山賊たちが“蒼白の淑女”という何者かについて話をしている。どうやら、山賊のリーダーが遺跡に設置されていた剣を盗んだことで、“蒼白の淑女”とやらが蘇ってしまったのだとか。ジェナッサは“山賊たちの自業自得”だと面白がっていたようだけれど、私はそんな得体の知れない怪物は早く退治してしまうに限る……と思った。
最奥部の部屋では、その曰くつきの剣を持った山賊のリーダーらしき男が、青白く光るウィスプ・マザーと対峙していた。どうやらそのウィスプ・マザーが“蒼白の淑女”らしい。山賊は蒼白の淑女にあっという間に倒されてしまったので、私たちが戦うことになった。
ウィスプ・マザーとは幾度か戦ったことがあるけれど、何体にも増えたり、素早く移動してきたりするのであまり戦いたい相手ではない。ジェナッサも、氷魔法でスタミナを奪われるので苦手だと話していた。
どうにか“蒼白の淑女”を倒したので、山賊が落とした古代ノルドの剣をもらって帰ることにした。ペイル・ブレイドという名前の剣で、氷魔法の付呪が施されていた。ジェナッサは幾度か振るってみせたけど、今使っている黒檀の剣の方が手に馴染むとかで、結局装備はしないことにしたようだった。自宅の飾り棚にでも飾っておこうかと思う。
探索の冒険を終えて遺跡を出る頃には空腹を感じたので、今朝焼いておいたマンモスステーキとパンで食事をとることにした。マンモスの肉は弾力があって変わった臭いがするし少し硬いけれど、腹持ちが良いように思う。もっとも、故郷のアルトマー達からは、こんな硬くて臭い肉を食べるなんて信じられない、などと言われてしまうかもしれない。
午後はリバーウッドを目指してホワイト平野を南下した。道中、文様の描かれた牛をのんびり散歩させている巨人に出くわした。不用意に近づいて戦闘にならないよう、茂みに身を隠しながらそっとすれ違った。
リバーウッドに着く頃にはすっかり暗くなっていた。灯火で足下を照らしながら歩く。夜は吸血鬼や野生動物が活発に活動する時間だから、不用意に出かけるのは危険だけれど、星明りの下、静かに散歩をするのは結構好きだ。ジェナッサも楽しんでくれていたらいいのだけれど。
リバーウッドに到着し、宿屋スリーピング・ジャイアントに入ると、私のことをデルフィンが待ち構えていた。そう言えばだいぶ前にスリーピング・ジャイアントで落ち合うようにと言われていたっけ。私が来るのが遅かったので、彼女は少し怒った様子だった。
遅れたことを詫び、デルフィンの話を聞く。どうやら、ソリチュードの北にあるサルモールの本部(以前、前を通りかかったけれど、鉄の門が厳重に閉ざされていて���れなかった場所だ)に潜入する計画を立てているらしい。スカイリムの主要人物を招く会があり、そこへ私が招かれた客のふりをして参加する作戦なのだそうだ。そんなに上手くいくだろうか?ダンマーと折り合いの悪いサルモールの拠点だ。ジェナッサは着いてこないほうが安全かもしれない……。
準備ができたらソリチュードの外で落ち合おうと言われた。サルモールのパーティーが開かれるまでにはまだ日があるとのことだったので、今取り組んでいる『元素の力』の件が済んでからでも良いかな。
話を聞くだけ聞いて、今晩は宿に泊まることにした。私はドヴァキンなのだからデルフィンの秘密の部屋に繋がる部屋のベッドに寝てもよさそうなものだけれど、オーグナーに案内された部屋は、向かい側の小さな部屋だった。宿泊代が同じなのに狭い部屋に通されるのは少し納得がいかないけれど、仕方がないか……。
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暁星の月11日 ダスクグロウクレバス
今日はドーンスターへ向かうことにした。 昨日退治したドラゴンの件を、早めに首長に報告したほうが良いだろう。
ドーンスターは ヘリヤーケン・ホールから北上した位置にある。何となく、いつも行かない道を歩いてみようと思い、ドーンスターの南側にある山道を進んでみることにした。山の中腹にある岩の裂け目の外に、誰かが野営していたらしい火の跡を見つけた。裂け目の奥を覗いてみると中は洞窟のようになっている。ジェナッサと相談した結果、時間もあるので少し探検してみようということになった。
中に入ってみると、山賊の話し声が聞こえる。どうやらここは山賊の住処になっているらしい。ヘリヤーケン・ホールからも近いので、ひょっとしたら昨日我が家を襲った山賊は、この洞窟から来たのかも知れない。
襲ってくる山賊と交戦しつつ探索する。内部はかなり広く、光るキノコがたくさん自生している岩場も見つけた。(キノコの採集はやはり楽しい)
最奥部はかなり広く、ノルド遺跡のような構造をしていた。奥の方が見えなかったけれど、山賊がいそうだったので、状況を探るために呼びかけのシャウトを使ってみることにした。このシャウトは品のない悪口として聞こえるというシャウトで……使うたびにジェナッサに面白がられるので少し複雑な気分だ。彼女曰く、私が下品な言葉を発しているように見えるので、その様子が可笑しいらしい。
ともかく、シャウトを使ったおかげで奥に2~3人の山賊がいることが分かったため、シャウトで誘き出された山賊を私の魔法とジェナッサの弓で一人一人倒すという地道なやり方で、洞窟内部の山賊を一掃した。
最奥部の山賊の住処は、ずいぶんと文化的な場所だった。棚にはブラック・ブライアのハチミツ酒が仕舞われており、リュート、フルートまで置いてある。調理器具も揃っているし、遺跡のひんやりした空気さえ気にしなければ、落ち着いて読書くらいはできそうだ。
せっかくの寛げそうな場所なので、ここで昼食をとることにした。スープを温めてパンを浸して食べる。ハチミツ酒を飲んだら体が温まったので、遺跡から出ることにした……。
……のだけれど、出口に繋がる扉が閉ざされていて、扉の周りにも仕掛けらしきものがない。これまでの経験から、ノルドの遺跡は近くにレバーなどの仕掛けがあるものだと考えて、部屋の中をしばらくさ迷うことになってしまった。1時間ほど探しただろうか……仕掛けのスイッチは、二階部分の柱の陰に隠れていた。あまりにも分かりにくかったので、見つけた瞬間ジェナッサと二人で、声を上げて笑ってしまった。
山を下るあたりで狼が出たのだけれど、狼を退治してふと見ると、ジェナッサ巨大な氷の精霊を引き連れていたので驚いてしまった。聞けば、先ほど立ち寄った遺跡で拾った杖を振ったところ出てきたのだという。
ジェナッサは手に入れた武器をなんでも有効活用するので、そういった機転が利くのは素晴らしいと思う……けれど、魔法の知識があまりない彼女が杖を使う姿を見ていると、少しだけ心配になってしまう。(だからといって、彼女を止めたりはしない。いや、本当に危険な時は止めるけれど。)
ドーンスターに到着すると、向こうから配達人が走ってきた。配達人は、友達と名乗る謎の人物から私に宛てた手紙を持っていた。手紙には、先ほど私が遺跡の中で呼びかけのシャウトを使ったことについて書いてあった。毎回思う事なのだが、この"友達"は、いったい何者なのだろう?
まだ陽が落ちる前だったので、首長にドラゴン退治の件について報告に行くことにした。相変わらず首長は無愛想だったけれど、報酬として金貨の袋を寄越してくれた。
陽が暮れると雪がちらついてきて、一気に冷え込んだ。早めに宿屋に入って火にあたることにする。
宿屋の前で、鉱山労働者の男性が酒を飲みながら楽しそうに体を揺らしていた。昼に訪れた遺跡から持ってきたブラックブライアのハチミツ酒を渡すと、彼は上機嫌で鼻歌を歌いだした。
宿屋「ウインドピーク 」でたっぷりの夕飯を食べる。焼いた牛肉がなかなか美味しかった。宿のベッドで早めに休んで、明日に備えることにする。
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暁星の月10日 イルクンサンド、シアーポイント
朝早くにカイネスグローブを出発した。宿を出ると遠くの空まで見渡せるいい天気だった。
シアーポイントのドラゴンが時々ドーンスターの街に降りてきて困っているらしく、首長からドラゴン退治に関する布告が出ていたので、山道を辿り西へと向かうことにした。
川を渡り山を登ると、急に天気が変化した。朝はよく晴れていたのに、次第に曇って来て小雨が降ってきた。山の天気は変わりやすいというけれど、雨は勘弁して欲しい。何より寒い!
山には雪が積もっていて、雨で体が冷えてしまったので着替えることにした。アークメイジのローブはしっかりした生地でできており、フードもついているので悪天候の日でも旅が幾分かましになる。
山道を歩いていくと、ドゥーマーの遺跡を見つけた。地図で確認すると、イルクンサンドという場所らしい。遺跡の外には山賊が野営していて、不用意に近づいたところ交戦する羽目になってしまった。バルバスが我先にと駆けて行ったが、広いので見失ってしまい、いつの間にか私だけ門の外に取り残されていた。私に気付いたジェナッサが少し慌てていたのが可笑しかった。
遺跡は外側だけでもかなり広く、山賊たちは屋根の上に板を通して移動できるようにしていたようだ。ぐるりと外周を歩き、遺跡に入ってみようかとも思ったのだけれど、遺跡の入口へは橋が架かっていなくて向かうことができそうもなかった。
遺跡の中に入るのは断念して、とりあえず食事をとることに決めた。いつの間にか雨は止んでいたので、外で食事をするのも悪くなかった。
山賊が用意したらしい調理用の火があったので、山中で狩った鹿の肉を焼くことにした。ジェナッサが鹿を捌いて焼いてくれた。彼女の顔が火の明かりに照らされる様子が美しくて、料理ができるのを待ちながらつい見惚れてしまった……。
食事をした後は、シアーポイントへ向かってさらに山を登っていく。巨人の野営地の横をそっと抜け、木立の中を進んでいく。
もう少しでシアーポイント……というところで、ドラゴンが舞い降りてきて交戦することになった!どうやらこれが賞金をかけられているシアーポイントのドラゴンらしい。ジェナッサが斬りかかり、私が炎の精霊を出す。
ドラゴンを危なげなく退治できた……と思ったら、すぐ近くから別のドラゴンの咆哮が聞こえてきた。私たちが戦っている音を聞きつけ、別のドラゴンが降りてきたようだ。
連戦になったのは予想外だったけれど、同時に襲われたわけではなかったのは幸いだっただろう。足場の悪い雪の急斜面で、ドラゴン二匹を相手に立ち回るなんて、考えたくもない。
一度の戦いでドラゴンを二匹倒したけれど、賞金首のドラゴンは一匹だけだから、首長から貰える賞金も一匹分なのだろうな。ドーンスターのあの首長がそんな気前のいいことをするとは思えない……そもそも、ドラゴン一匹分の報酬だって、大した額はもらえないだろう。まあ、賞金のためだけに戦ったわけじゃないからいいのだけれど。一番大事なことは人々が安全に暮らせることだ。それに、私もドラゴンソウルを得ることができたのでよかったと言えるだろう。
空を見ると陽が沈みかけていた。地図を確認し、一番近くの我が家――ヘリヤーケン・ホールを目指して下山することにする。ドラゴンの骨や鱗も手に入れて、荷物がだいぶ重くなっていたので自宅で整理もしなければならないだろう。
山を降りたあたりで、綺麗な夕焼けを見ることができた。
ヘリヤーケン・ホールに帰宅するのは久しぶりにだった。小さな畑に植えた植物が育っていたので、適当に収穫をしていると、バルバスが急に駆け出した。見ると山賊が、玄関の扉をこじ開けようとしていた!バルバスは立派に番犬として戦ってくれたことになる。���飯はご試走しなければならないだろう。
普段は旅をしているし、スカイリム各地にある自宅を留守にすることが多い。特にヘリヤーケン・ホールやテイクビュー邸、ウィンドスタッド邸の三軒は、城壁に囲まれた場所に建っているわけではないので、山賊や巨人に襲われる危険性も高い。他のホールドの自宅を警備してくれる私兵のように、誰か住み込みで警備してくれる者を探したほうが良いかもしれない。
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暁星の月9日 ウィンターホールド、ウィンドワード遺跡、ウィンドヘルム
昨晩から、ファラルダに渡された本について考えていた。謎掛けのような文は、スカイリムのある場所を指しているらしいが、どこのことなのか分からない。ジェナッサの意見によると、スカイリムで大昔に失われた魔法なのであれば、古代ノルドに関連する場所を指しているのではないか?という。一理あるように思えたので、謎掛けの文が示していそうな場所にある遺跡を地図で探してみることにした。
ジェナッサと二人で考えていてもなかなか埒があかず、空腹だったのでウィンターホールドの宿屋に向かうことにした。
宿屋には相変わらずネラカーが寝泊まりしていた。朝食をとりつつ謎掛けについて相談すると、地図から当てはまりそうな場所を探す協力をしてくれた。
北に呪われた海岸線、南にドゥーマーの遺跡がある、古代ノルド関連の遺跡……。候補として考えられるのは、「ウィンドワード遺跡」だろうということになった。いつだったか、カイネの試練でガーディアンビーストを倒しに行った小さな遺跡だ。
ドーンスターの近くにあるため、マグナスの杖で亀裂を閉じる仕事も近くでできそうで都合がいい。もし違っていたらまた考え直さないとなどと言い合いつつ、ウィンターホールドを出て、昨日来た道をまたドーンスター方面に向けて戻ることになった。
ドーンスターの外では、カジートキャラバンがテントを張っていた。アハカリのキャラバンで、カルジョは相変わらず護衛をしていた。
カジートキャラバンはいつも移動をしているので、こうして出会えると嬉しくなる。
さて、ウィンドワード遺跡はドーンスターから少し南に行った場所にあった。小さな円形の遺跡の内側に、明らかに本を乗せるための台が設置されている。どうやらこの場所で正解らしかった。謎掛けの解釈として、本に何らかの魔法をかけるということは分かっていた。台の上に本を乗せ、試しに炎魔法をかけると、大きな爆発が起こった。
おっかなびっくり本を手にとってみる。熱くないのが不思議だった。本を開くと、2ページ目に新たな文字が現れていた!次に行くべき場所を指しているようだ。
「朝のグレイビアードの影」とある。これはつまり、世界のノドの西側ということじゃないか?これを見て思い出したのだけれど、以前行った場所の中で、ぽつんと置かれた書見台を見つけて気になっていた場所がある……確かちょうどその辺りだったはずだ。この調子で各地に本を持っていき、魔法をかけていけば良いらしい。
最後まで謎を解いたらどうなるのか、楽しみになってきた。
マグナスの目の事件の影響で、空間に裂け目ができているという報告を受けていたが、その場所がすぐ近くだったので向かうことにした。
マグナスの杖をかざして裂け目を閉じようとすると、中から異形魔法が飛び出してきた。こんなものを放置していたら近くを通る人に被害が及ぶだろう。魔術師への誤解や偏見にも繋がりかねない。
裂け目を塞いだあとは、ちょうど昼時だったのでドーンスターに戻って昼食をとることに決めた。次の謎解きについて、ジェナッサ、バルバスと話し合った……。
次の仕掛けがある場所はおそらく世界のノドの西���だろうと見当をつけた。手帳を見返して引き受けている仕事の一覧を確認すると、南の方面にも用事があったので、まっすぐ向かわずに一度舟でウィンドヘルムへ向かうことに決めた。
小さな舟での旅は、乗っている間知らずに気を張っているようで、ウィンドヘルムに着く頃には疲れてしまった。時間も夜になっていたので、コーナークラブに寄ってから、いつものようにカイネスグローブに泊まることに決めた。
大学でサルジアスから、ウィンドヘルムでニラナイから付呪して欲しいアイテムを受け取るように言われていたことを思い出す。彼女はちょうど店じまいをして、コーナークラブに向かっているところだった。声をかけるとサークレットを預けてきた。私がウィンターホールド大学に出入りし、アークメイジの肩書をもらったことも彼女は知っているようだった。
ニューグニシス・コーナークラブで遅めの食事をする。ここはマーが集まる店で、狭いけれど何だか落ち着くので気に入っている。
カイネスグローブまで移動して宿をとった。疲れているのでよく眠れるだろう。
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暁星の月8日 ドーンスター、ウィンターホールド大学
私はウィンターホールド大学でアークメイジという役職を務めている。本当に私で相応しいのか?など考え始めると心配になってくるけれど、トルフディルをはじめ優秀な魔術師の教官達がサポートをしてくれているし、大学の魔術師たちのために、できる限りのことはしていきたいと思っている。
さて、そんなわけで今日は大学へと向かうことにした。
���ィンドスタッド邸から大学を目指すときは、ドーンスターを経由するのが便利だ。ちょうど昼頃にドーンスターに着くので、昼食がてらひと休みできる。
外は雪がちらついていて寒かった。道中山賊やトロールに出くわす。私が召喚魔法で炎の精霊を出すと、ジェナッサも使い魔の杖でオオカミの姿の使い魔を呼び出した。彼女はこの使い魔召喚がずいぶん気に入っているようだ。ジェナッサ、バルバス、炎の精霊、使い魔……みんな揃うとだいぶ賑やかだ。
昼前頃にドーンスターに到着したので、博物館に立ち寄った。以前回収した刃の破片を、博物館館長のサイラスに渡すと彼は嬉しそうな顔で受け取ってくれた。まだカミソリは完成していないというのに、報酬として金貨を大袋で寄越してきた。(後で数えたところ、1200セプティムも入っていた!)
深淵の暁教団じたいは危険な組織であったと父上から聞かされてきた。そんな教団を賛美したり美化したりするのは良くないだろう。しかし歴史を正しく理解するため、客観的な立場で歴史上の資料をこうして展示するのはそう悪いことではないんじゃないか……と思い始めている。
ドーンスターの宿屋で昼食後、ウィンターホールド大学に向けて出発した。
途中で、炎がくすぶっていて黒い煙が上がっている場所を見つけた。中央に焼けただれた死体がうずくまっている。最初、ドラゴンに焼かれた人かと思ったのだけれど、遺されていた物から、その人がウィンターホールド大学の学生だということが分かった。行方不明になっていた学生の一人らしい。そういえば召喚魔法の教官のフィニスが、火炎マントの魔法を改良する研究をしていた学生がいたと言っていたっけ……。魔法は便利だけれど、時に危険なものだ。
魔術師たちは危険を承知で実験をすることだってあるけれど、他人の命も自分の命も軽んじてはいけない……と私は思う。
ウィンターホールドへと続く雪山の斜面で、スプリガンとフロスト・トロールが争っているのを見かけた。スプリガンは動物を操るけれど、フロスト・トロールは操れなかったのだろうか。それにしてもこんな緑の少ないところにスプリガンが出るなんて意外で、両者の対決を隠れてしばらく観察してしまった。結局、勝ち残ったスプリガンがこちらに気づいて襲ってきたので、炎魔法で返り討ちにした。
さて、ウィンターホールド大学に到着したのは夕方頃だった。
各部屋を回り、サルジアスを訪ねて付呪に関する仕事がないか聞いたり、オンマンドたちに挨拶をしたり、エンシルになにか珍しい錬金素材を仕入れていないか聞いたりして過ごす。
破壊魔法の教官、ファラルダに挨拶をすると、彼女は私の顔を見るなり、私が破壊魔法の腕をかなり上達させたと褒めてくれた。ファラルダは、スカイリムに来たばかりの私が魔法で戦うことを覚え始めたばかりの頃に、大学の門戸を叩いた私を迎え入れてくれた尊敬すべきマーだ。
彼女は、破壊魔法の高いスキルを持つものなら習得でき���かもしれないと言いながら、一冊の本を私に寄越してきた。新たな呪文の書かと期待しながら本を開いてみると、その本には最初の1ページしか文字が書かれておらず、2ページ目以降はすべて白紙だった。
ファラルダによると、この本に書かれている謎を解けば、失われた強力な魔法を手にできるだろうという。部屋に戻ってじっくり考えてみることに決め、ファラルダにお礼を言って部屋を立ち去った。
それから、アーニエルを訪ねた。彼は研究が思うように進んでいないとかで苛々している様子だったが、私がキーニングを渡すと、彼の表情が一変した。重大な実験をするので、私にすべて見届け証人になってほしいという。
彼についていき小部屋に入る。半分物置のようになっているその部屋では、すでに実験の準備が整っていた。魂石立ての上に、見覚えのある魂石――私が各地のドゥーマー遺跡を回って暖房機にかけてきたもの――が置かれていた。
アーニエルは、この実験がドゥーマー消滅の謎を解明する手掛かりになると興奮気味に話し、そして深呼吸をすると、キーニングを振るって魂石を叩き始めた!その後起きたことは……なぜそんなことになったのか、アーニエルが自分の研究を秘密にしていたので分からずじまいなんだが……。彼がキーニングで魂石を何度も叩く……すると突然、魂石が激しく光り、空気が震えるような衝撃に襲われた!思わず目を閉じ、そして目を開けると……アーニエルは私達の目の前から消えていた。名前を呼んでも彼が出てくる気配はない。
石の床にはキーニングが落ちていた。
実は衝撃を受けた際に、新たなマジカを授かったような感覚があった。力を引き出そうと集中し、右手から魔法を放ってみると、そこには消えたはずのアーニエルが影のような半透明の姿で佇んでいた!
これは私の勘なのだけれど、アーニエルは亡くなった訳ではなくて、かつてのドゥーマーたちのようにどこか別の世界へ身体ごと転送されてしまったのではないだろうか。そして、新たに得た魔法で呼び出せるアーニエルは、「向こう側」で生きているアーニエルとつながっている魂の一部なんじゃないだろうか。
なんだか釈然としないまま、とりあえず起きたことをトルフディルに共有しておこうと考え、トルフディルの部屋を訪ねた。アーニエルがいなくなったことは残念だが、実験の結果は本人も分かっていたことなのではないか、というのがトルフディルの意見だった。
彼の実験が、一般の人々を巻き込むようなものでなかったことは不幸中の幸いだろう。
トルフディルも私に相談したいことがあったようだ。どうやらドーンスターの首長から連絡があったらしく、以前のマグナスの目事件の影響で、空間に裂け目が発生してしまっているらしい。マグナスの杖を持っていき、亀裂を塞がなければならない。詳しい場所を教えてもらったので、早いうちに行くとこにしよう。
今日はもう遅いので、アークメイジの部屋に戻って休むことにした。広くて落ち着く、いい部屋だ。私も、この部屋を使うにふさわしい魔術師にならないとな。
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暁星の月7日 ヴォルンルード、スカイボーンの祭壇
今日は、シャウトの力をいくらか集めることができた。成果として実際に得たものがあると、 その日の冒険が特に有意義であったと思える。
ウィンドスタッド邸を出て、ドラゴン退治のために、スカイボーンの祭壇へと向かうことにした。途中にノルド遺跡を発見したので、入ってみることにする。地図によると、ヴォルンルードという場所らしい。
入口すぐの場所に、頭部にナイフが突き刺さった人骨が転がっていた。なんとも恐ろしげな場所だ。その人骨の側に、この遺跡に関するメモが落ちていた。 舌のクヴェネルという人物が、この墓地の主なのだそうだ。
そのすぐ側に椅子があり、そこにも人骨が腰掛けた姿で佇んでいた……殺し合いがあり、二人ともここで朽ちたのだろうか……と思いながら前を静かに通り過ぎようとすると、椅子に腰掛けていた人骨が急に立ち上がってこちらを襲ってきた!驚いたのと怖かったので変な声を上げてしまった。驚かせるのはやめてほしいな……。
おそらくメモの主であった人骨は、探索に入ったものの、入口のスケルトンに襲われて殺されてしまったのだろう。
さて、遺跡の内部は、中央に閉ざされた大きな扉があり、その左右に部屋があるという構造だった。入口で拾ったメモによると、どうやら左右の部屋にある剣と斧を、中央の扉に取り付けると仕掛けが動いて扉が開くらしい。ずいぶん凝った作りの遺跡だ。
ジェナッサと話し合い、奥の部屋にシャウトの力が眠っている可能性もあるので、仕掛けを解いて進んでみようということになった。彼女は遺跡探索じたいを少し楽しんでいるようにも見えた。
左右の部屋で見つけた儀式用の剣と斧を、中央の部屋の大きな扉に嵌め込む。すると低い音が響き渡り、扉の仕掛けが作動して最奥部へと進めるようになった。
進んだ場所は玉座の間のような形をしていて、奥に亡霊が座っていた。よく見るとドラウグルの姿をしている。メモにあった、舌のクヴェネルという名前のドラウグルだろう。「舌」というのは強い戦士の称号らしい。シャウトも使い、二刀流で戦う、かなり強敵のドラウグルだった。ジェナッサとバルバスの強力な戦力があったのでそこまで苦戦はしなかったが……私ひとりだったら危なかっただろう。
更に奥の部屋には力の言葉が刻まれた壁があった。 変わった作りの遺跡だったけれど、無事にシャウトの力を手に入れることができて良かった。
遺跡を出てから地図で位置関係を確認し今度はスカイボーンの祭壇を目指して山道を進むことにする。日が高くなっていたけれど、昼食をとるにはまだ早いように感じた。
地図を見ながら山を登って行くと、山の頂上へと向かう石段を見つけた。目当てのスカイボーン祭壇かと思ったのだけれど、ドラゴンもいないし妙な雰囲気だった。……どうやらよく確認してみると、到着した場所はメエルーンズ・デイゴンの祠らしい。地図だとすぐ近くに見えるのだけれど、平地ならまだしも、山道なので結構な距離を歩かなくてはいけない。
だいぶ歩いて疲れてしまったので、階段の側で食事をした。パンにチーズを乗せ、今朝自宅で焼いて包んできた鹿肉を食べた。
デイゴンといえば、ドーンスターにある博物館だ。あの博物館の主人も、この祠に来ることがあるのだろうか。
気を取り直して再出発し、道を間違えないように気を付けながらしばらく山道を歩く。今度こそスカイボーンの祭壇の近くまでたどり着いた。
祭壇からは少し離れていたけれど、緑色の鱗のドラゴンが私たちに気付いて襲撃してきた。モーサルの首長が出した布告に書かれていたドラゴンだ。私たちを襲撃しようと近付いてきた山賊と一時的に共闘するような形になったけれど、山賊はドラゴンの炎に焼かれてしまった……。
ドラゴンを退治してから祭壇に向かおうと周囲を見回すと、拳を構えて立っている薄着の青年に出くわした。
青年は、魔術師だった祖父の形見だという杖を握りしめていた。杖を使って、自分が魔術師の力があると証明しようと躍起になっているらしかった。杖は幽鬼作成の杖らしい。魔法の知識がない人が無暗に振るのは危険だ。私は自分がウィンターホールドのアークメイジであると説明して、杖の力に頼らず魔法を学ぼうと思ったら門戸を叩くようにと説得し、彼から杖を預かることにした。
さて、山道を少し登るとスカイボーンの祭壇にたどり着いた。そこで新たなシャウトの力を得ることができた。……氷の力のシャウト、フロストブレスだ。このシャウトは戦闘で役に立つのでありがたい。
祭壇から下山して、モーサル方面へと戻ることにした。ラビリンシアンの外側を通る頃には、雪がちらつき冷え込んできた。薄暗くなってきたので灯火をつけて歩く。ラビリンシアンは大きな遺跡なので、風景を楽しみながら歩いた。
モーサルに着いた私たちは、宿屋ムーアサイドで夕飯を食べることにした。
宿屋でモーサルの執政、アスルフルが酒を飲んでいたので、声を掛けてドラゴン退治の件を報告した。土産話ついでにドラゴンの鱗を見せると、彼は面白がっていた。
食事をしたら体が温まったので、ウィンドスタッド邸へ戻って休むことにする。山道をたくさん歩いたので疲れてしまった。今夜はよく眠れそうだ。
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暁星の月6日 ホワイトラン、グレイウィンター監視所、ヘリヤーケン・ホール
起床後、身支度をして市場を散歩しようと外に出るなり、目の前で吸血鬼の襲撃に遭遇したので驚いてしまった。吸血鬼は夜に出没するものだと思い込んでいたけれど、朝に襲撃してくることもあるのだ。
咄嗟の事で慌ててしまったが、バルバスとジェナッサと共闘して、どうにか街の人達の被害を出さずに吸血鬼を撃退することができた……。
一息ついてから市場に出向く。イソルダに会ったので、自宅の棚にため込んでいた眠りの木の樹液を買い取ってもらうことにした。一本250セプティムだ。それなりにまとまった金額になったのでありがたい。
市場から石段を登り、ドラゴンズリーチへ向かう。依頼されていた巨人退治が済んだことをプロベンタスに報告すると、賞金をくれた。こちらは100セプティムだ。……首長の命での仕事をするだけで食べていくには難しいのだと実感する。これは人助けだと思って、割り切るしかないかな。
さて、引き受けている仕事のメモを見返し、ホワイトラン周辺にあるグレイウィンター監視所に向かうことに決めた。
ホニングブリューハチミツ酒醸造所のあたりで、上空を飛ぶドラゴンを見かけた。戦闘になるかと身構えたけれど、そのまま飛び去っていった。どこか集落を襲ったりしなければいいけれど。
さて、グレイウィンター監視所は小さな洞窟のような場所だった。内部に住み着いていたらしいトロールを炎魔法で対峙する。
ここに来たのは昨日、フローキから、弓を取ってきて欲しいと言われていたためだ。 奥には小さなテントが張られていた。以前フローキがここに泊まったらしい。目当ての弓を見つけて回収する。大事な武器を置いて来てしまうなんて、急にトロールに襲われてよほど余裕なく脱出したのだろうか。
監視所の中で簡単に食事をしてから、ホワイトランの方へ戻ることにした。
さて、その後はホワイトランの馬屋に立ち寄り、預けていた馬を引き取った。午後はゆっくりと馬で移動し、ヘリヤーケン・ホールへと向かうことにする。
ヘリヤーケン・ホールに着く頃には、辺りは薄暗く雪がちらついてきた。馬を馬屋に置き、家の中に入る。今夜は冷え込みそうだ。暖炉の前で夕飯を食べて、毛布を多めにかけて休もう。
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