#質美秋のふれあい祭り
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ehonchan23 · 2 years ago
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勝手ながら 絵本ちゃん営業中に模擬店へ #ラーメン と#クレープ サラダを いただきました😋 美味しかったです😊👍️ ご馳走さまでした🙏 絵本ちゃん開けたり閉めたり~ ご不便ご迷惑をおかけしたと思います 申し訳ありませんでした🙇 そんな中、絵本のお買い上げ ありがとうございました❤️ #質美秋のふれあい祭り (旧質美小学校) https://www.instagram.com/p/ClL-CkIvUeF/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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ichinichi-okure · 1 year ago
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2023.5.24wed_tokyo
9年ぶりの京都旅行から東京に帰ってきて2日経った。2日経ったというのに、旅での興奮はまだまだ覚めそうにない。何をしていても京都の事を考えてしまう。今回の旅の目的は、京都dddギャラリーで5/21の日曜日まで開催していた展示を見に行く事だった。目的はこの展示だけだったので、他はノープランという無計画な旅。
新幹線とセットの宿を取ったので、こちらも全然こだわりは無い。“ギャラリーに一番近い場所から“という理由だけで泊まったビジネスホテルだった。月曜日は一日フリーの予定で、特に何も決めていなかった。日曜日の夜、京都にいることをインスタのストーリーに投稿すると、とても久しぶりの人からDMが来た。
彼の名前は、トマ。去年度まで藝大に留学していた友達だった。わたしたちは約1年前に出会い、荒川の土手でピクニックをしたり、ファンシーな中華喫茶にご飯を食べに行く仲だった。だけど、秋ぐらいからお互い忙しくなり、全く会うことも連絡する事もしていなかった。トマは、5月から京都の大学に入学したらしく、わたしが京都にいるのに驚いて連絡をくれたらしい。そして、次の日に朝ご飯を食べる約束をした。
月曜日、京都の四条のバス停で、203番のバスを待っていると1人の女性に英語で話しかけられた。もしかして困っているのかな?と思い、色々と質問した。どうやらその人は、わたしが京都のバスに乗るのに困っているのだと思い、話しかけてくれたようだった。とても笑顔が素敵なその人は、わたしが大丈夫だと知ると別のバスへ乗っていった。東京にいて、そんなふうに話しかけられることはあまりないから、正直びっくりしたけど、なんだか嬉しかった。
そして、やっと203のバスが来た。早速飛び乗り、市バスマップを見ていると、数分後、「ん?」と思った。思っていた方向と違う気がしたのだ。でも、確かにわたしは203番のバスに乗っているし…。不安になったので、信号待ちの間に運転手さんに話かけることにした。運転手さんは行き先を聞き、「このバスだと遠回りなんですよ!今ここで降りて、あの向かいの203番バスに乗ってください!!」と、言って停留所なのかもわからない場所で、運賃も取らずに、扉を開けて下ろしてくれた。運転手さんの起点が効く、素早い決断力に圧倒された。そして無事、本来乗りたかったバスへ乗り、無事にパン屋さんへ到着した。
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そこでわたしたちは、美味しいパンと、コーヒーを飲み食いしながら、一瞬も止まらないおしゃべりをした。そのあとは、そこから歩いて数分のトマおすすめの岡﨑神社へ行くことになった。岡崎神社は、ウサギが有名な神社のようで、石でできたうさぎが沢山いた。しかも、結構可愛かった。岡崎神社を訪れる人は少なく、人が多かった四条とは全然違う町みたいだなと思った。岡崎神社の中を越えると、お寺がいくつもあり、その先は墓地だった。この場所はトマのお気に入り散歩コースらしく、わたしは言われるがままどこまでもついて歩いた。大きな石の階段を登ると、真っ赤な紅葉の木が沢山あった。思わず、「わぁ!綺麗!!!」と言ってしまうほど美しくて感動した。こんな真っ赤な紅葉は初めて見たかもしれない。同時に、今まで14歳、21歳と、京都を旅していたけれど、わたしは一体何を見ていたんだ?とも思った。そのまま歩いていると、より緑が深くなった。素敵なお庭の中を歩いていると、オレンジ色のキノコを発見した。思わず2人ともキノコを見ながら、「かわいいね~!」と、立ち止まって見入っていた。とても発色が良いキノコ。空気もとても澄んでいて、気持ちが良かった。
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そしてその時、気がついた。「わたし、これを求めていたのかも!?」と。東京で知らぬ間に疲労していた事にも気が付かず、自分が京都の自然に癒されていることを体感したのだった。そして、どんどん元気に、わたしの身体は軽くなって行った。次、京都に来るときには、何も決めず、ただバスで京都をぐるっと回ったり、友達と鴨川でアイスクリームを食べたり、そういうことがしたいと思った。
昼過ぎ、トマと解散し、��たバスで四条に戻り、コトバトフクへ向かった。バス停から歩いてさっきのパン屋で買っておいたプレッツェルをかじりながら、扉の外で13時の開店を待った。そして13時になり、ドアが開いた瞬間、店員の藤井さんは、わたしの顔を見て「わぁ!」と驚いた。9年ぶりの再会だった。前回会った時は、話していたら閉店時間になり、近所にある小籠包屋さんに連れていってくれたのだった。当時、初めての1人旅で心細かったので、今思い出してもありがたかったし、嬉しい時間だったなあと思う。素敵な店内も変わらずで、色々と迷ったが今日はKIKKOUの石がついたピアスを買った。おしゃべりは全然止まらなかったけど、まだ行かなければならない場所があったので店を出た。素敵なお店があって、そこが変わらずその場所に居てくれるありがたさが沁みた。
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またバスに乗り、今度はitouへ。バスに乗りながら大きな鳥居を抜けた。京都の日常ってやっぱすごいなあと思った瞬間だった。バスから降りると、無性にソフトクリームが食べたくなり、バス停の近くのマクドナルドでソフトツイストを買った。140円という金額に驚きつつも(昔は、100円で買えた気がする)、食べながらitouへ向かった。階段を上がり店に入ると、穏やかな店主の方が「こんにちわ~」と、迎えてくれた。色々な人に「京都へ行ったらitouに行って!」と、言われていた理由がなんかわかる気がした。そして、気がついたら一目惚れした、よくわからないハンガーを買っていた!
夜の新幹線で東京に帰るというのに、今度は叡山電車に乗って出町柳へ向かった。itouから一乗寺の駅までの10分くらいの道は、とても独特で面白かったので時間があったら散歩したかった。9年ぶりの出町柳の駅は、なんだか少し変わった気がした。見覚えのある、駅前のレンタルサイクル屋さんを見つけて少し安心した。鴨川の橋で、アレックスと待ち合わせ。アレックスは、京都に交換留学で来ている子で、春のZINE祭りで出会った。わたしたちは、ひたすら鴨川沿いを歩いた。とても綺麗な鴨が居た。他にも色々な鳥が、のびのびしていた。鴨川の近くにいる人間たちも、みんな好きなように過ごしていて、その光景がとても好きだった。
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だいぶ歩いたので、アイスを買いにファミリーマートへ。また鴨川に戻り、地べたに座ってアイスを食べる。アイスを食べながら、色々な話をした。「なんで日本を選んだの?」と聞くと、「わたしも同じ質問をしようとしていたよ!なんで、ドイツへ行きたいの?」と聞かれた。自分でもよくわからなかったけど、昔からドイツという国になぜか惹かれていた。初めてドイツに興味を持ったのは、母の友人の娘のモニカの影響だと思う。モニカは、ドイツと日本のハーフで、ドイツにずっと住んでいる。わたしより10歳くらい年上だった。モニカ達と下北沢へ行った時、質問をされた。「なんで、日本の女の子は、みんな同じような服を来ているの?」と。当時中学1年だったわたしは、すぐにその意味は分からなかったけど、ずっとその事が印象に残っていて、古着を買い始めたのはその頃だったような気がする。“みんなと同じが良い”という世界で生きていたわたしには、結構な衝撃だった。モニカは、むしろそんなことは、覚えていないだろうな。アレックスと、もっと話していたかったけど新幹線の時間なので、バス停でハグをして解散。バスで京都駅へ向かった。時間はあまりなかったけれど、柿の葉寿司をルームメイトのお土産として購入して、新幹線へ飛び乗った。
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ープロフィールー サリー★ 30歳 東京の東側 プリンター、ONLY CHILD CLUB部長 @pandahousedayo
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mxargent · 1 year ago
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"Kill them with kindness" Wrong. CURSE OF MINATOMO NO YORITOMO
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“kill them with kindness” Wrong. CURSE OF RA 𓀀 𓀁 𓀂 𓀃 𓀄 𓀅 𓀆 𓀇 𓀈 𓀉 𓀊 𓀋 𓀌 𓀍 𓀎 𓀏 𓀐 𓀑 𓀒 𓀓 𓀔 𓀕 𓀖 𓀗 𓀘 𓀙 𓀚 𓀛 𓀜 𓀝 𓀞 𓀟 𓀠 𓀡 𓀢 𓀣 𓀤 𓀥 𓀦 𓀧 𓀨 𓀩 𓀪 𓀫 𓀬 𓀭 𓀮 𓀯 𓀰 𓀱 𓀲 𓀳 𓀴 𓀵 𓀶 𓀷 𓀸 𓀹 𓀺 𓀻 𓀼 𓀽 𓀾 𓀿 𓁀 𓁁 𓁂 𓁃 𓁄 𓁅 𓁆 𓁇 𓁈 𓁉 𓁊 𓁋 𓁌 𓁍 𓁎 𓁏 𓁐 𓁑 𓀄 𓀅 𓀆
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mougen-nikki · 11 months ago
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1月
年女。元旦から地元の友人2人とデニーズに6時間居座り、年末年始限定メニューの存在を知る。卒業式ぶりにネイルをした。魂24周年にバリチルで開催したパーティーで初めてオーダーケーキを頼んだがかわいくて大満足。こうきとまなみと神田大明神と湯島天神に初詣に行き、一瞬リョータに会う。シネマカリテで『そばかす』を観た。
まなみと日産グローバル本社でSAKURAの試乗をし、帰りに寄った中華屋で居眠りをした。あゆみさんとすえぴとネロの店で新年会をする。
THE FIRST SLAM DUNKの衝撃。三井への恋心を15年振りに思い出す。
すみちゃんとの大人の休日倶楽部が発足し、蔵前〜合羽橋あたりを散歩。観音山フルーツパーラーでももちとあゆみさんとすえぴが初対面。帰りにみんなにつかあってもらって、Tnewtiesで靴とワンピースを買った。
ことごとくおみくじの引きが悪い。
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2月
休職中の同期に久しぶりに会えた。元気そうで一安心。こうき主催のスイーツ会兼合同お誕生日会。ダロワイヨでケーキをたくさん食べた。工場の同期と遊んでザファを一緒に観た(THE SECOND SLAM DUNK)ら、同期は24時間経たないうちに2回目を観に行っていた。代官山のあたりをプラプラ散歩し、無数のトイプードとすれ違ったり旧朝倉邸に住みたがったりする。自主的Tłusty czwartekでミスドを食す。
かなこと海を見てカラオケ。バリチルで三井の寿の宴を行う。21卒22卒23卒になった高校の友達と卒業旅行で箱根へ。富士屋ホテルで豪遊し、星の王子様ミュージアムに涙ながらの別れを告げる。
テニミュ青学vs氷帝が当日の公演中止でぴよと残念会。
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3月
同期とご飯に行ったら2ヶ月ビハインドで私のお誕生日プレートをオーダーしてくれていて、この子たちのことは何があっても守ろうと思った。私お姉ちゃんだから。
大学の部活の先輩同期とかなり久しぶりに会った。大手町有楽町エリアで昼から夜まで遊んで、現役の時もこんなに遊んだことないから新鮮だった。私はちゃっかり途中の大丸でコスデコのアイグロウジェムをタッチアップし購入していた。
妹と母と受験お疲れ様の一泊2日熱海旅行。恋愛おみくじに「六歳年下が良い」と言われてじゃあ、三井寿か。と思う。月曜有給旅行の良さを感じたが穏やかな春の熱海の空気に当てられて情緒が不安定になる。
念願の姫鶴一文字を初顕現。宝箱からかなり早い段階で飛び出してきてくれて嬉しかった。
THE THIRD SLAM DUNKで横断幕特典シールをもらう。すみちゃんとピューロに行き、バツ丸のカチューシャを買ったらマレフィセントになった。三井を応援するネームプレートを作る。
在宅後ダッシュで駒沢に向かい、まおとA東京の秋田ノーザンハピネッツ戦を観る。なまはげがいたり、ありえない技(天井ダンク)を持つマスコットキャラがいたり、選手の概念車を教えてもらえたり、SDGsがボコボコにされたりと見どころ満載。ザファのおかげでプレーの解説がしやすい。ありがとう井上雄彦。
本社の同期4人ですみだ水族館にお出かけ。大阪人の登場シーンが肩揺らしすぎ歩くの早すぎ治安悪すぎで爆笑。いつの間にか水族館に墨田区の伝統アピールとして大金魚ゾーンができており不意打ちを喰らう。その後浅草寺で引いたおみくじ:凶。
かなこと銀河劇場でマリー・キュリー観劇。すごく良かった。韓国作品らしくフェミニズムのベースに労働者の健康被害問題や企業の製造責任、資本主義批判まで織り込んでおり見事な構成力。そうこうしていたらミューマギの第二公演情報解禁があり、まさかの山﨑昌吾ジャーファルに椅子から転げ落ちる。
ぴよのお誕生日@バリチルを開催。調子に乗ってバカのバースデーケーキを買ったら大変な目に遭った。
ももちとすみちゃんの作った和風シナリオを通過。知人の作ったシナリオは初だったが手癖を感じて面白い。バカ男子大学生コンビだったのでロールプレイが楽しかった。ガチ恋粘着獣の影響でYouTuberの探索者にした。
客先から一部品番値上げOK連絡をもらい、祝いにケーキを買って帰る。ここまで足掛け半年。
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4月
まおとBunkamuraのマリー・ローランサン展を観る。ローランサンとシャネルのメディアを介したラップバトルの話やテニミュのような前衛映像で爆笑。
閉館前の三菱一号館美術館に駆け込み、グッズを買う。そのまま散歩してヒューマントラストシネマ有楽町で『ジョージア 白い橋のカフェで会いましょう』を観る。すごくリラクシングでおおらかな映画で良かった。お国柄かな。
カイザーの話をされすぎてブルロ原作を読み始める。何もかもがめちゃくちゃすぎて読んではTwitterを開き、読んではTwitterを開くハメになった。おかしすぎる漫画。
はるかさんのお誕生日会があり、ウォカジンのヘアピンで爆盛り上がり。まったく、兄貴は意外と抜けてるところがありやすからね。
すみちゃんとラシーヌの苺アフタヌーンティーに行き、ノリタケの加州安定ティーセットが届く。
アニメのオペラオーが良すぎてメロメロになる。本当に彼女のことが大好きだしこの手の人間に弱い。���マ娘は人間ではないが。
品川区民として初めての選挙(区議会議員選挙)。出張ついでにTさんと京都で遊んで私が行きたかった京都府立植物園に付き合ってもらう。何故か28,135歩も歩いた。
わが、まお、あゆみさん、すえぴと日本橋でピザを食べてから千葉ジェッツのA東京戦を観戦。冨樫を初めて生で観た。千葉なのに東京のイキリ中学生たちがコラボしていて何故?と思う。今回は席が取れなすぎてバラバラに座ったから観ながら話せなくて残念。観戦後の焼肉で炎の男の写真撮影に興じる。
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5月
2日にネスの夢小説を読み「ふ〜ん結構ネスのこと好きかもと思った」とツイートしている。
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運転練習を兼ねてGWに家族で伊香保に行こうとしたが関越が混みすぎて秒速5センチメートルしか進まなくなったため途中で諦め森林公園へ行く。エゴイストなので別��動して一人だけサイク��ングをした。地元のイタリアンで祖父母の誕生日祝いをした。
こうきとポコの再会。この時祖父母がこうきを質問攻めにしており申し訳なかった。
降り頻る雨の中ポラ科とポーランド祭りに行き、帰りに駅のムンバイでチャイをしばく。
金夜のミュージアムナイトですえぴとマティス展に行く。プロヴァンスの映像コーナーがあり、教会の鐘の音を聴いた瞬間幸村精市との存在しない記憶とホームシックの幻肢痛に襲われた。とにかくヨーロッパに行きたい。
ももちとひなと湘北を想う湘南ドライブ。逗子マリーナの駐車場が法外な値段という学びを得る。これがあゆみさんから譲り受けたネスと初めてのお出かけ。
文フリに出かけて東直子とまほぴ、安田茜にサインをもらう。のいちゃんとたほさんにもご挨拶して差し入れを渡す。いつかドームに連れて行きます!と言われて最前行きます!と返した。
こうきとすえぴ、あゆみさんが対面し4人でヴァーミリオンのポップアップへ。この時はオーブのガーネットの指輪を買った。昼食場所を探したが渋谷の人口密度が高すぎてお高めの地中海料理に入る。イスカンダルセットというワクワクセットを注文。
母の日プレゼントで母にageteのネックレスを見繕った。チャーム別売りのやつ。
すみちゃんと劇場版コナン(魚影)を観た。元太のセリフ全てと陰謀論者の目暮警部で爆笑する。観終わった後がってん寿司でうなぎを食べてネスにも見せてあげた。
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6月
マンシティvsバイエルンのチケットが当たりまくる。ここから1.5ヶ月ほどチケット捌きに奔走する。チケ取引が中学の先輩や大学の後輩に会うきっかけになったので何だかんだよかった。
すえぴとあゆみさんと六本木ヒルズで薔薇のアフタヌーンティー。スタンドの高さがありすぎて起立して写真撮影。PWCを始める。三笘が来た瞬間ゲームバランスが崩壊し三笘ゲーと化した。
ミューマギの公演が始まり、6公演入る。今回はキャストが増えたのでオープニングとエンディングの厚みがすごかった。まさかの客降りで山﨑ジャーファルさんが数メートル先を歩いて行った。長生きはするものだと思った。マギ、サイコー!でも紅玉ちゃんの個人ブロマイドがないのはまだ納得してない。アクスタが売り切れすぎて買えないかと思ったがぴよが捕獲してくれた。
ネスの夢小説を書く。執筆中は納期にミートするために定時退社していた。わりと気に入っているので続きが読みたい。
部署の奨励金で帝国ホテルのご飯を食べ、その後走って若手による新入社員歓迎会に移動。
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7月
前日深夜に母に誘われ、急遽クレイジー・フォー・ユーを観劇。萌さんをリアルで初拝見。エンタメに全力な作品でかなり良かった。衣装もすごい。タイミングよくたかりかさんとも会えた。
ぴよとあゆみさんと東京タワーで迷子のストライカー探し。その後言ったカフェでマスターの爺さんに絡まれ怪しげな成功譚を聞かされる。
はるかとこうきと浦和レッズvsFC東京を観戦。初めてのスタジアムだったのでドキドキだったが色々新鮮で楽しかった。埼玉出身者としてコバトンと写真撮影。試合は0-0で内���もしょっぱい。酒井も3分くらいで怪我したし。翌日に国立でこうきと町田ゼルビア vs東京Vを観戦。シチュエーションが整っておりかなり熱い試合とブーイングが見られた。
リトル・マーメイドをひなと観た。冒頭にアンデルセンの引用があり大事をあげて椅子から転げ落ちる。
あゆみさんが妄言バースの夢小説を書いてくれた。嬉しすぎて仕事中に読みまくる。やってることが10年前と同じ。
すえぴあゆみさんももちとココス呪術コラボを冷やかす。
ポラ科ドライブで秩父へ行きそばを食べる。ポテくまくん邸を表敬訪問。
あゆみさんと渋谷シティの試合観戦。コートが近く、ボールを蹴る音が聞こえてすごかった。妹と国立西洋美術館のスペインのイメージ展に行く。
大学の部活の納会に参加しバスケをした後2次会までこなす。
マンシティvsバイエルンの当日、午後休を取ってネイルを変えてから国立へ向かう。かなりお祭りムードで楽しい。こうきにバイエルンバウンドの服装を褒められて嬉しかった。はるかさんも合流して写真撮影やらトロフィーチラ見やらをした。試合はシティのパスワークのすごさとバイエルンの疲労を感じた。
バリチルでリョータとソーちゃんの誕生日会をした。
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8月
地元の祭りで3年ぶりの花火がまさかの強風で打ち上げ中止。同日に花火大会があった板橋では火事が起きていたので妥当な判断だったと思う。
すみちゃんと大人の休日倶楽部有楽町編を実行し、シンガポール料理、プラネタリウム、マリアージュ・フレールを巡る。マリアージュ・フレールで友人の結婚祝いを買った。
友人の結婚パーティーに参加したが、レストランでやる簡単なものだったためか泣かなかった。中学時代のいつメンと会えて嬉しいが、私が恋愛の話題に非対応なためやりづらさはある。最近どう?と聞かれたので順調だよ〜と言ったらいつから付き合ってるんだっけ?と言われる。流れを無視して交際ではなく人生の話をしてしまいすみません。でも結婚した友人のことは誇りに思うし尊敬するし応援してる。私たちもうホグワーツにも帝光中にもいないけど、それぞれの戦場で変わらず戦おうね。
お盆は車を乗り回すためムーミンバレーパークやスタジアムジャポンや伊香保に出かけた。
ひなとまなみと島でバカンス。海で浮いたり原チャリを乗り回したりと満喫。花火もお菓子も買ったのに朝が早かったため夜ご飯後に爆睡。星が綺麗らしかったが当然見れず。護岸されていない箇所で泳ごうとしたら波が激しすぎて引き波の時に足に当たる石で流血した。
ももちこうきあゆみさんと才能の原石たちとで本能のままに餃子を食らった。あゆみさんももちまおとHUBでサバトも開催。
かなこれみかと横浜散策。ダイナーでハンバーガーを取り違えられ、中華街にあるフォーチューンアクアリウムの存在を初めて知る。
ひなとTHE FOURTH SLAM DUNK。
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kachoushi · 1 year ago
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各地句会報
花鳥誌 令和5年7月号
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坊城俊樹選
栗林圭魚選 岡田順子選
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令和5年4月1日 零の会 坊城俊樹選 特選句
一葉の家へ霞の階を きみよ 春昼や質屋の硝子なないろに 小鳥 伊勢屋質店今生の花とほく 光子 菊坂に豆煎る音や花の昼 和子 一葉の質屋は鎖して春の闇 はるか 本郷の亀を鳴かせて露地住ひ 順子 おかめ蕎麦小声で頼み万愚節 いづみ 文士らの騒めきとすれ違ふ春 三郎 一葉を待つ一滴の春の水 光子 物干に如雨露干したり路地の春 和子
岡田順子選 特選句
一葉の家へ霞の階を きみよ 金魚坂狭め遅日の笊洗ふ 千種 菊坂の底ひの春の空小さし 光子 坂の名のみな懐かしき日永かな 要 赤貧の欠片も少し春の土 いづみ 本郷の間借りの部屋の猫の妻 同 質店の中より子規の春の咳 俊樹 止宿者の碑のみ残すや蝶の舞 眞理子 本郷の北窓開く古本屋 きみよ かぎろひの街をはみ出す観覧車 いづみ
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月1日 色鳥句会 坊城俊樹選 特選句
花冷の背後より声掛けらるる 美穂 幾年も陽炎追ひて遊びけり 散太郎 濃きほどに影のやうなる菫かな 睦子 化粧水ほどの湿りや春の土 成子 画布を抱き春の時雨を戻りけり かおり 昼月は遠く遠くへ花満開 愛 シャボン玉の吹雪や少女手妻めく 勝利 麗かや砂金三つ四つ指の先 睦子 成り行きの人生かとも半仙戯 朝子 鞦韆の羽ばたかずまた留まらず 睦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月3日 花鳥さざれ会 坊城俊樹選 特選句
花吹雪卍色と云ふが今 雪 花冷に後姿の観世音 同 そぼ降りてひと夜の契り花の雨 笑 観世音御手にこぼるる花の寺 同 お精舎やこの世忘れて糸桜 啓子 逝きし友逢へないままに朦月 同 裏���戸を開ければそこに花吹雪 泰俊 御仏と咲き���つ花の句座に入る 希 愛子忌や墓にたむけの落椿 匠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月5日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
縋りつく女心や桃の花 世詩明 肌寒く母の手紙はひらがなぞ 同 啓蟄や鍬突き立てし小百姓 同 日野河原菜花の香る祭りかな ただし 菜の花や石田渡しの蘇る 同 雛祭ちらしずしそへ甘納豆 輝一 ぽつたりと落ちて音なき大椿 清女 花吹雪路面電車の停車駅 同 大拙館椿一輪のみの床 洋子 花の山遠く越前富士を抱く 同 吉野山日は傾きて夕桜 誠
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月6日 うづら三日の月 坊城俊樹選 特選句
花の下天をを仰げば独り占め さとみ 春陰やおのが心のうつろひも 都 春耕や眠りたる物掘り起す 同 左手の指輪のくびれ花の冷え 同 園児等のお唄そろはず山笑ふ 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月8日 枡形句会 栗林圭魚選 特選句
膝をまだ崩せずにをり桜餅 秋尚 登り来て本丸跡や花は葉に 百合子 葉脈のかをり弾けて桜餅 同 桜餅祖母の遺せし会津塗り ゆう子 売り声も色つややかに桜餅 幸子 木洩日の濡れてゐるやう柿若葉 三無 春愁や集ふふる里母忌日 多美女 伍しゐても古草の彩くすみをり 三無
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月10日 武生花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
心経をとなへ毛虫に火をはなつ 昭子 マンホール蓋の窪みに花の屑 昭子 栄螺売潮の香りを置いてゆく 三四郎 金の蕊光る夕月てふ椿 時江 禅寺の読経流るる花筏 ただし 若者の髭に勢や麦青む みす枝 龍が吐く長命水の春を汲む 三四郎 花吹雪受けんと子等の手足舞ふ みす枝 土器の瓢の町や陽炎へり ただし 海遠く茜空背に鳥帰る 三四郎 紅梅のことほぐやうに枝広げ 時江
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月10日 なかみち句会 栗林圭魚選 特選句
片棒を担いでをりぬ四月馬鹿 三無 薬草園とふ門古りて松の花 和魚 だんだんと声ふくらみて四月馬鹿 美貴 四月馬鹿言つて言はれて生きてをり 和魚 松の花表札今も夫の居て 三無 白状は昼過ぎからや四月馬鹿 のりこ 一の鳥居までの大路や松の花 秋尚 松の花昏き玄関応へなく 美貴
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月11日 萩花鳥会
京よりの生麸草餅薄茶席 祐 不帰のヘリ御霊をおくる花筏 健雄 ただ一本ミドリヨシノの世界あり 恒雄 堂々と桜見下ろす二層門 俊文 猫に愚痴聞かせて淋し春の宵 ゆかり 杵つきの草餅が好きばあちやん子 美惠子
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令和5年4月13日 鳥取花鳥会 岡田順子選 特選句
便り待つポストをリラの房覆ふ 栄子 畑打つや鍬を担ひし西明り 宇太郎 軒下の汚れし朝や燕来る 都 桜蕊降る藩廟の染まるまで 美智子 桜蕊降るももいろの雨が降る 悦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月16日 伊藤柏翠記念館句会 坊城俊樹選 特選句
何氣なく来て何気なく咲く花に 雪 神御座す杜の新樹に聞く鳥語 かづを 老の踏むひとりの音や落椿 ただし 野辺送り喪服の背に花の蕊 嘉和 夜ざくらのぼんぼり明り水あかり 賢一 喝采の微風を受けて花は葉に 真喜栄 生きる恋はぜる恋ととや猫の妻 世詩明 葉ざくらに隠されてゐる忠魂碑 同 眩しさを残して花は葉となれり かづを
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月16日 風月句会 坊城俊樹選 特選句
極大と極小としやぼん玉宙へ 要 穴出でし蟻の列追ふ園児どち 経彦 頰􄼺をつく石仏の春愁 貴薫 酸模を噛む少年の今は無く 要 稲毛山廣福密寺百千鳥 同 瑠璃色を散らし胡蝶の羽ばたきぬ 久 春陰の如意輪仏へ女坂 慶月 棕櫚の花年尾の句碑に問ひかくる 幸風 朴の花仏顔して天にあり 三無
栗林圭魚選 特選句
蝌蚪の群突くひとさし指の影 千種 峠道囀り交はす声響き ます江 美術館三角屋根に藤懸かる 久子 こんもりと句碑へ映るも若葉かな 慶月 微かなる香りや雨後の八重桜 貴薫 朝の日に濃淡重ね若楓 秋尚 落ちてなほ紅色失せぬ藪椿 経彦
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月19日 さくら花鳥会 岡田順子選 特選句
通勤のバスから見ゆる日々の花 あけみ 花馬酔木白き房揺れ兄の家 令子 亡き鳥をチューリップ添へ送りけり 光子 偲ぶ日の重く出たるや春の月 令子 あの頃の記憶辿って桜散る 美加
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月19日 福井花鳥会 坊城俊樹選 特選句
矢車の音きしみ合ふ幟竿 世詩明 風よりも大きく揺れて糸柳 啓子 花万朶この世忘れて花の下 同 あたたかやお守りはねるランドセル 同 甘き香の女ごころや桜餅 千加江 春場所や贔屓の力士背に砂 令子 落椿掃きゐてふつと愛子忌と 清女 春の虹待ちて河口に愛子の忌 笑子 散りそめし花の余韻も愛子の忌 同 城の濠指呼の先には花の渦 和子 花筏哲学の道清めたる 隆司 故郷の深き眠りや花の雨 泰俊 山道の明るさを増す百千鳥 同 ほころびて色つぽくなり紫木蓮 数幸 花桃に出迎へられて左内像 同 瞬きは空の青さよ犬ふぐり 雪
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月21日 鯖江花鳥句会 坊城俊樹選 特選句
忠直郷ゆかりの鬱金桜とぞ 雪 椿てふ呪縛の解けて落つ椿 同 春愁や言葉一つを呑み込んで 同 御襁褓取り駈け出す嬰や麦は穂に みす枝 鶯の機嫌良き日や鍬高く 同 ただならぬ人の世よそに蝌蚪の国 一涓 あの角を曲つてみたき春の宵 日登美 春の果次も女に生れたし 世詩明
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月21日 さきたま花鳥句会(四月二十一日)
清冽な水は山葵を磨き上げ 月惑 連写して柳絮の舞ふを収めけり 八草 天守閉ぢ黙す鯱鉾朧月 裕章 行き先は行きつく所柳絮飛ぶ 紀花 南無大師遍照金剛春の風 孝江 揚浜に春の虹立つ製塩所 とし江 柳絮飛ぶ二匹の亀の不動なり ふじ穂 筍堀り父編むいじこ背負ひ来て 康子 花吹雪ひと固まりの風の道 恵美子 満天星の花揺らしつつ風過ぎる 彩香 夢叶へ入学の地へ夜行バス 静子 啓蟄やピンポンパンの歌聞こゆ 良江
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令和5年4月23日 月例会 坊城俊樹選 特選句
真榊はあをばの中に立つてをり いづみ 水の上の空のその上鳥の恋 順子 掌の中の春の蚊深き息を吐き 炳子 耳朶を掠めて蝶のうすみどり 緋路 仕上りの緻密なる蒲公英の絮 秋尚 手放して風船空へ落ちてゆく 緋路 春の闇より声掛けて写真館 順子 零戦機日永の昼の星狙ふ ゆう子
岡田順子選 特選句
玉砂利の音来て黒揚羽乱舞 和子 耳朶を掠めて蝶のうすみどり 緋路 仕上りの緻密なる蒲公英の絮 秋尚 風光る誰にも座られぬベンチ 緋路 緋鯉とて水陽炎の中に棲み 俊樹 手放して風船空へ落ちてゆく 緋路 蜂唸る神の園生に丸き井戸 炳子 佐保姫は夜に舞ひしか能舞台 俊樹
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年4月 九州花鳥会 坊城俊樹選 特選句
つかまへし子亀に問へり亀鳴くか 美穂 亀鳴くや拷問石にある哀史 ちぐさ 亀鳴ける賓頭盧尊者撫でをれば 美穂 板の戸に志功の天女花朧 喜和 連子窓に卯の花腐し閉ぢ込めて かおり 大人へのふらここ一つ山の上 光子 ふらここや無心はたまた思ひつめ 同 ふらここや関門海峡見下ろして 同 さくら貝ひとつ拾ひて漕ぎ出しぬ かおり 午後一時直射にぬめる蜥蜴の背 勝利 花冷の全身かたき乳鋲かな 睦子
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
令和5年3月4日 立待花鳥俳句会 坊城俊樹選 特選句
落城の如く散りたる落椿 世詩明 三人の卒業生以て閉校す 同 双葉より学びし学舎卒業す 同 氏神の木椅子はぬくし梅の花 ただし 鳥帰る戦士の墓は北向きに 同 草引く手こんなですよと節くれて 清女 雛あられ生きとし生くる色やとも 洋子 官女雛一人は薄く口開けて やす香 露天湯肩へ風花ちらちらと 同
(順不同特選句のみ掲載) ………………………………………………………………
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t82475 · 2 years ago
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こしろさま
小さい頃、一年で一番待ち遠しい日はクリスマスでもお正月でもなくて秋の縁日だった。 この日は大祠神社の大祭で、大人も田んぼや畑の仕事は休み。 みんな着飾ってお詣りに行く。 境内には屋台がたくさん出ていて、普段は食べられない綿菓子やりんご飴を買ってもらえる。 クラスの友達と金魚すくいや射的の勝負をするのも楽しい。 たくさん遊んだ後、本殿で黒い袋に入った『こしろさま』をいただいて帰るのが習慣だった。 『こしろさま』は小学生の子供だけがもらえる。 枕元に置いて寝ると健やかに成長すると言われていて、たぶんどの子の家にもあったと思う。 黒い袋には御神水を満たして封印を貼ったガラスの瓶が入っている。ちょうど牛乳瓶くらいの大きさ。 瓶の中に小さな女の子が生まれたままの姿で眠っている。 これが『こしろさま』。 大祠神社の御祭神は、昔、洪水から村を守るために自ら人柱になったお姫様で『おしろさま』と呼ばれている。 『こしろさま』はその『おしろさま』の分身なんだ。 だから小さな女の子に見えても神様。 家の中に大切に置いて、預かった子供は責任をもってお世話しないといけない。 他人に見せるのは禁止。 たとえ家族でも無闇に見せてはいけないのが決まりだった。 『こしろさま』のお姿はその年によって、預かった子供によっても違う。 3~4歳くらいの幼女のこともあれば、ずっと年上のお姉さんのこともあった。 共通しているのは美少女であること。 本当に綺麗で可愛くて、うっとり見つめているとあっという間に時間が過ぎてしまう。 どの子も『こしろさま』の前で夜遅くまで起きているものだから、縁日の翌日に学校へ行くと皆が眠そうな顔をしているのが当たり前だった。
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六年生の秋、私が最後に預かった『こしろさま』は中学生くらいに見える女の子だった。 今もはっきり覚えている。 少しウェーブの��った髪を身体の横に流して、手足が長くて胸もふっくらしていて、切れ長の目��恰好よくて、それでいてちょっと寂し気な雰囲気がするお姉さんだった。 じっと見ていると、その口元から小さな泡がぽこりと出て水面まで浮かび上がった。 ・・生きてるんだ!! そのときの感動は何と表現したらいいだろう。 私はただ黙って『こしろさま』の瓶を胸に抱きしめたのだった。 『こしろさま』がいらっしゃる期間はひと月程度。 子供たちは自分の『こしろさま』を少しでも長く保つために工夫する。 『こしろさま』が落ち着けるように瓶を毛布で包んだり、『こしろさま』が好むとされる線香花火を見せたり、キンモクセイの鉢の近くに置いたりする。 それでも御神水がだんだん濁って、やがて真っ白になると『こしろさま』はそこに溶けて消えてしまう。 みんな泣きながら『こしろさま』とお別れして一つ成長する。 クラスの男の子で、消えてしまいそうな『こしろさま』の封印を剥がして蓋を開けた子がいて大騒ぎになったことがあった。 絶対にバチがあたるよって陰で言ってたら、その男の子の家が火事で燃えたのは当時の同じ学年の子なら誰もが知っていることだ。 『こしろさま』を見送った後、白濁した御神水は庭にまいて家を守ってもらう。 ガラスの瓶は神社に返してもいいし、そのまま持っていてもいい。 私の実家にはガラス瓶が6本大切に保管されている。 これは私と『こしろさま』が一緒に過ごした記憶だ。 東京に出て大学生になったとき、常識だと思っていた『こしろさま』を知る人がいなくて驚いた。 それどころか水の中で生きていた女の子の話をしたら、ホラーじゃんって笑われてしまった。 誰も信じてくれない。 ちょっと悔しいけど、それでいいような気もする。 もし世間に知れ渡ったら、きっとマスコミが大勢集まって『こしろさま』の秘密を暴こうとするでしょ? そうなったら『こしろさま』は二度と来てくれなくなるかもしれない。 21世紀の現代だって少しくらい不思議なことがあってもいいと思うんだ。
とある地方の風習について、そこで育った女性の一人語り。 とても短いSSとも言えない文章の断片です。 今回は先に挿絵を描いて、それに合うストーリーを後から考えました。 今まで小説の挿絵は、他所からイラストや写真をいただいた場合を除き、すべて自分で描いた絵を使っていました。 しかしながら私のウデで描き上げるには小説本文の執筆と変わらない熱量が必要です。 そこで試験的に無料のAI作画ツールを導入して瓶入り少女を描かせてみました。 手や足先の形状が不完全であるなどAI絵の欠点がありますが、自分で描く絵と比べればはるかに高品質。挿絵には十分使えるレベルです。 とはいえ、今すぐAI絵を全���採用することはありません。 自在なポーズや衣装、緊縛などの表現をする技術がないので、練習しながら少しずつ使って行くつもりです。 『こしろさま』の世界については改めて書こうと思っています。 本話だけで済ますのは勿体なさすぎる設定ですからね。 ではまた。ありがとうございました。 [2023.8.10 追記] こちら(Pixiv の小説ページ)に本話の掲載案内を載せました。 Twitter 以外にここからもコメント入力できますのでご利用ください。(ただしR18閲覧可能な Pixiv アカウント必要)
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crystallizedheaven · 2 years ago
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現代日本クトゥルフもの最新話公開しました!!
黄幡高校に出向いた探索者たち。
そこで待っていたのは、恐らくショゴスを彫り付けた石の柱と、それに珍妙なオカルト解釈をする変人部長の大槻まゆみであった。
このピヨピヨ娘の破壊力が凄いw
書いてて面白かったですww
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iseilio-blog · 2 years ago
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夢 の あと
夢 の あと
寫不倫戀聖手 立原正秋 - Wikipedia
雪溶斑爛的雜木林,椋鳥 在波瀾之中翻著白腹交互飛翔著。雜木林
長著很多自然的茶花。白雪上面掉落著紅色的茶花。椋鳥喜歡茶花,
就會聚集了過來;泰子什麼時候曾經聽丈夫的 戶田順二 說過。
小島海拔有 30米,是個急降坡道。上到了這裡,海潮的聲音也就
聽不到了。雖然是小島,一進入裡面,島的感覺就消失了。有著
楠木、椎木等的大樹,也有 鐮倉時代傳下來的神社。
【金沢街道 塩の道 #2】鎌倉時代、塩の道と呼ばれていた金沢街道の沿道には、有名な神社 仏閣がたくさんあります。 - YouTube
隨著坡道爬高,一邊的旅館、土產店越少,雜木林閒適了起來。
泰子來到了平坦的頂端,放鬆肩膀,鬆了一口氣,整理了一下
和服。以��雪已經融化,到了上面骨頭都要散掉了。剛下雪的
隔日,見不到人影。泰子剛爬上來的坡道是���北側。向南側下去
一點,就是 䕨山 明 的陶工房。北側還有殘雪,南側已經消失,
道路乾爽。美麗的陽光,南側是春天,路旁開著浦公英,感覺
舒暢。感覺舒暢是我的氣質;泰子回想著往返於丈夫與藤山
之間的自己,下了坡道。藤山的店掛著 “樂燒”的看板。
日本黑樂茶碗 ❙ 詫寂美學的代表 - YouTube
樂茶碗的前衛精神 | Nippon.com
開了玻璃門進入店內,尚待燒製的素胎擺滿了棚架,窯在店內的
角落。藤山 坐在望著海的走廊吃著便當。
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藤山的午餐總是吃外送便當。泰子泡著茶,潮聲應和著泡茶的聲音
傳了過來。對面漁村到這個島有一條水泥橋。水深只有兩公尺,
流水和緩。
「 雪下得怎麼樣了 ?」
藤山喝了茶,點著煙說道。泰子紅著臉,藤山沒注意。因為昨日
一早的雪,泰子一直就在丈夫的床上,身軀還留存著丈夫的手的
觸感。觸感還留存著,倒是今天來到島上,心卻是乾的。來造訪
藤山 就這樣的原因而已,泰子自問自答著 ;只是這樣就已經不知
如何是好了。
「 沒曬到太陽的地方還好。」
「 才三月中,下這樣的雪也不常見。這裡到中午就都溶化了
. . . . . ,」
泰子望著眼前無限寬廣的大海與晴空,��以看到伊豆半島與大島。
「 找到了燒 益子燒 的小屋子了。」
Living vlog | Mashiko Pottery Market We will guide you to the spring of 2022 | My hobby is living - YouTube
益子燒 - Bing images
話說,益子燒是什麼?只要看完這篇文章就夠了。 - 日日靜好 (lapeacefulday.com)
「 沒聽說過」
「 打算夏天賣 樂燒,冬天回到 益子 嗎 ?」
「 就只有夏天見得到了。」
藤山沒有應聲。
「 益子 ;在茨城縣嗎 ?」
「 不是,是栃木縣」
藤山 比丈夫  戶田順二 年輕三十二歲,泰子 在兩人中間。
一年前,丈夫 戶田順二 買了李朝鐵砂文字的壺,請 藤山
鑑定。
https://www.bing.com/images/search?q=%E6%9D%8E%E6%9C%9D%E9%90%B5%E7%A0%82%E6%96%87%E5%AD%97%E7%9A%84%E5%A3%BA
藤山年輕,做美術評論成一家之言。眼光銳利。鑑定
李朝陶壺的時候,請他來到家裡,一起喝了酒,談到在小島
有個窯,有空去看看;丈夫說到。不久泰子被丈夫帶著去
參觀。那日,丈夫也買了一些壺與盤子。泰子一個人去拜訪
藤山是在十天以後。泰子在藤山到訪那天就覺得是第一次
碰到不造作的男人。 .
泰子穿好衣服出來,藤山已經坐在走廊抽菸。
「 什麼時候要去益子呢 ?」
泰子在他的對面坐下,喝了一口冷茶,問到。
「 木工正在趕工,月底吧。」
「 夏天在這邊,冬天在益子那邊。在益子那邊的時間會比較多。」
「 那怎麼辦 ?」
「 往返要八個小時。」
「 就當成夏日戀人不就得了。」
泰子想著自己的性格 ;會去見他嗎 ?
回程的雜木林已經看不到 椋鳥 在波瀾之中翻著白腹交互飛翔了。
おんな ♪藤あや子 - YouTube
「夢の跡」村下孝蔵(小松菜奈) - YouTube
50 多頁 ;可惜還沒進入正題。不過有DVD 可以看,可是不見了。
想辦法再多翻一些 . . .  . .
(由於文字、文法的不同,翻譯,就是一段進入與相熟不相識的文字障之中的拚搏過程。先分解寫出主詞、謂詞、述詞所構成的句子,再逐步加入形容詞等。)
「田中晶子 G.フォーレ/夢のあとに 作品7-1」 - YouTube
日 本 陶 瓷
満島ひかり、定番のビール&餃子に「幸せ!」 新・一番搾り TVCM 「一番搾り 満島ひかり 餃子とビール」篇 (youtube.com)
吉高由里子 トリスCM集 - YouTube
小唄:味
生與死 老與少
ものうふれあい祭2024 はねこ踊りパレード 総勢767名が跳ねまくる (youtube.com)
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trinityt2j · 4 years ago
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ダ-ティ・松本 不健全マンガ家歴30年[-α]史 ●はじめに  この文章は同人誌「FUCK OFF!7」において書かれたものをベースにして逐次増補改定を加えていき、いずれ歴史の証言として、[というほど大袈裟なものでは無いが…]一冊の本にまとめたいという意図のもと、近年どんどん脳が劣化していくダ-松の覚え書きとしても使用の予定。事実関係は間違いに気付き次第 訂正。同人誌発表時のものも今回自粛配慮して、実名、エピソード等を削除した箇所有り。有り難い事に某出版社よりすでに出版打診があったがまだまだその時期ではない、マンガを描く事が苦痛になったら活字の方も気分転換にいいかも…。 /*マークは今後書き加える予定のメモと心得たし。 ●前史/修行時代・1970 さいとうプロの短くて濃い日々……  1968年に上京。数カ月後東京は戦場に。熱い季節の始まりだった。 2年後親元を飛び出し友人のアパートに転がり込む。場所は渋谷から井の頭線で駒場東大駅下車、徒歩5分。地図で見ると現在の駒場公園あたり。昼間でも裸電球を付けなければ真っ暗という馬小屋のような部屋。数メートル先には当時の建設大臣の豪邸が…。前を通りかかるだびに警備のおまわりがじろり。  いつまでも友人に迷惑もかけられないのでとりあえずアシスタントでも…と手元にあったマンガ誌をひっくり返し募集を探す。幸いさいとうプロと横山まさみち氏のところでアシ募集があり両方応募。どっちか一つ通れば…と思っていたら何と両方受かってしまい、双方に条件を聞く。当時高円寺 のアパート、風呂無し4畳半の部屋で相場12000円の時代。前者一ケ月の給料10000円、後者20000円との事。給料の方がボロアパートの家賃より安いとは…!どう考えても前者は食う方法がないと判断し、後者さいとうプロへ入社。  ここに居たのはたったの半年に過ぎないけれど今思えばこれだけで本が一冊描ける位の濃い半年だった。しかしこのあと2X年分も書かねばならないことを思えば今回はいくつかのエピソードを書くだけに留めよう。  ダー松が入った時は小池一夫氏[クビ?]、神田たけ志氏や神江里見氏、きしもとのり氏[現・松文館社長]等と入れ替わりの時で、きし氏の女遊びの凄さと神江氏の絵のうまさは伝説になっていた。現在「亀有」「ゴルゴ」が歴代単行本の巻数の多いベスト1、2位だが[ともに100巻を越えた]、3位は神江氏の「弐十手物語」[70巻以上]だという事は知ってる人は少ないだろう。  当時の制作部は、さいとうたかを[以下ゴリ]をトップに石川班[ゴルゴ13、影狩り]、甲良班[バロム1]、竹本班[シュガー、どぶ等]の3つに分かれ、それぞれのキャップにサブ・チーフが一人づついて、ヒラが2~6人いるというシステムで総16名。独立し現在も活躍中の叶精作、小山ゆう、やまさき拓味の3名がそれぞれの班のサブ・チーフ。ダー松は石川班で左右1メートル以内に叶氏とゴリにはさまれ、のんびり出来ない状態で、はなはだ窮屈。叶氏はほとんどマンガ家になりたいとも思った事のなかった人で、設計事務所みたいなところで図面を引いていた人がなぜマンガプロダクションに来たのか不思議だった。格別マンガ好きというわけでもなかったせいか現在まで全ての作品が原作もので、オリジナルは一本もないのはそのせい?祭りなどの人がうじゃうじゃ出てくる群集場面が得意。 やまさき氏は大の競馬好き、現在競馬マンガを多く描くのは当時からの趣味が生きたというべきか。もう一つの趣味である風俗についてはここでは書くのは差し控えよう。小山氏は後日ここの事務の女性と結婚するが、当時はつき合っているとは誰も知らず、スタッフの一人がやめる時その女性に交際を申し込んだら、茶店に呼び出されて小山氏からと凄まれたと聞いたが嘘か本当かは不明。  ここでの生活は新入り[ダー松を含めて3名]は朝の9時前に会社に行き、タイムカードを押し、前日のごみをひとまとめして外に出し、トイレ掃除をして、16人分のお茶を2Fで入れて制作部のある3Fへの狭い階段をふらふら昇り、机ごとに置いて歩き、終れば、一息ついて買っておいたパンと牛乳を3分で食べて、やっとそれから仕事。しかし新入りの3名の内1人折茂は常に遅刻なのでいつも佐藤と2人でやっていた。佐藤も遅れる時はダー松1人で。辞めてから10年位、16人分のお茶を持って階段をふらふら歩きお盆をひっくり返す夢をよく見たものだが、実際ひっくり返したのは折茂と佐藤の2人で、よく茶碗を割っていた。 たまには夕方6時には帰れるが、普通は夜10時までで、アパートに帰って銭湯に行けばもう明日にそなえて寝る時刻、このくり返しの日々。週1日は徹夜で明け方に帰り、その時は当日の昼12時出勤。休日は日曜日のみで忙しい時はそれも取り消し。つまり休みは月3日。[これで給料2万円!]そんな日々の繰り返し。  夕方までは皆和気あいあいと仕事していたが、ゴリが夕方6時頃に「おはようさん」と現れると、全員無駄口がたたけなくなり、仕事場はシーンと静まり返り、以下その日が終わるまでは疲れる時間がただひたすら流れるのみ。 当時石川班は「ゴルゴ13」と「影狩り」を描いていたがゴリは主人公の顔と擬音のみ。マジックで最後に入れる擬音はさすがに入れる位置がうまいと感心。ゴルゴの顔はアルバムに大小取り混ぜてコピーがとってあり、忙しい時は叶氏がピンセットで身体に合わせて「これが合うかな~」といった感じで貼り付けていた。  その頃すでに「ゴルゴ」は近々終わると噂されていたが、現在もまだ続いているとは感嘆ものだ。 ゴリと石川氏が「ゴルゴ」の最終回の終わり方を話しているのを聞いたら、何ともつまらない終わり方。しかしあれから20年以上も経つ事だし、きっともっといい終わり方を考えてあるだろうなと思っていたら、先日TVで本人が最初から考えてある終わり方だと言うのを聞き、がっくり。企業秘密だろうから書かないが、作品の最初の方に伏線が数度出ているのでわかる人にはすぐわかる筈。  辞めた小池一夫氏とさいとうプロに何があったかは知らないが、漏れ聞く話では結構もめ事があったみたいだ。 「子連れ狼」で「ゴルゴ13」と同じ設定の回があった時、「小池のガキャー訴えたるー!」とゴリが吠えていたものだが、結局たち消え。さいとうプロ作品で脚本を書いた本人が辞めた後、他の作品で同趣向の作品を書いても著作権は脚本を書いた原作者のものだと思うがどんなものだろう。その回のタイトルは忘れたが、ある場所に居合わせた人々が武器を持った集団の人質となり、その中に素人だと思われていた主人公、実は殺しのプロフェッショナルがいて、次々とその集団を殺していく、といったプロットで、ミッキー・スピレーンの短編に同じような作品があり、本当に訴えていたら恥をかいたと思うが・・・。  そういえば事務の方には山本又一郎という男がいたが、後年映画プロデューサーとして 「ベル薔薇」や「太陽を盗んだ男」等を創る事になるが、この野郎が生意気な男で当時皆に対して10歳は年上、といった感じの振る舞いだったが後日俺と一つしか年が離れてなかった事を知り、そんな若造だったとは、と皆怒ったものだ。以来奴の事を「マタさん」から「クソマタ」と呼ぶようになる。  さて半年後に先輩たちが積もり積もった不満を爆発させる反乱事件が勃発し、2年は居るつもりでいたここでの生活も、辞めるか残るかの選択を迫られる。残ればさいとうプロの現体制を認める事となるので、ダー松も退社。 しかし反乱グループとは別行動をとって一人だけの肉体労働のアルバイター生活へ突入。超ヘビーな労働の製氷工場、人使いの荒い印刷所、命綱もない高所の足場で働く建設現場等々。トラックの助手をしていた時は運ちゃんが「本宮ひろしって知ってるか?うちの息子の友達でさぁ、昔、おっちゃんメシ食わしてくれーなんて言ってきたもんだが、今は偉くなっちゃってさー、自分のビル建てたらしいよ。赤木圭一郎みたいにいい男なんだ。」とうれしそうに話してくれたが、運ちゃんには悪いがそいつは今も昔も一番嫌いなマンガ家なんだ。あの権力志向はどうにかならんか。天下を取る話ばかりだもんなぁ。  ところで後日、単行本の解説で高取英が「さいとうたかをのヤローぶっ殺してやる!」とダー松が言ったなどと書いているが、小生はそんな危ない事言った覚えはないのでここできっちり訂正しておきます。 「会社に火ィつけてやる!」位は言ったかも・・・[嘘] 。 悪口は言っても別に怨みなど無い。ところでアシスタントとしてのダー松は無遅刻、無欠勤以外は無能なアシだったと反省しきり。理想的なアシスタントとはどんなものか、それはまた別の機会に。 *入社試験はどんな事を? *さいとうプロには当時ほとんどろくな資料は無かった? *ハイジャックの回の飛行機内部の絵は、映画「大空港」を社内カメラマンが映画館で写してきたものをもとに描く。 *当時のトーンは印刷が裏面にしてあり上からカッターでけずったり出来ない。 *トーンの種類は網トーンが数種、それ以外はほんの3、4種類位しかなかった。 *仕事中のB.G.M.はアシの一人が加山雄三ばかりかけるので大��んしゅく。好評だったのは広沢虎造の浪曲「次郎長三国志」、初代桂春団次の落語。眠気もふっとぶ位笑えた。 ダ-松が岡林信康の「見る前に跳べ」をかけてるとゴリは「何じゃー!この歌は!」と怒る。名曲「私たちの望むものは」はこの男には理解不能。 ●1 9 7 1 ~ 1 9 7 4  持 ち 込 み & 実 話 雑 誌 時 代    当時は青年劇画誌全盛時代で、もともと望月三起也氏や園田光慶氏のファンで活劇志向が強く、 主にアクションもののマンガを描いて持ち込みに行っていた。今のようにマンガ雑誌が溢れかえって、山のようにマンガ出版社がある時代ではなく、数社廻るともう行くところがない、という状態で大手では「ビッグコミック」があっただけで 「モーニング」も「スピリッツ」も「ヤン・ジャン」も当然まだない。テーマを盛り込んだ作品を持って行くと編集から「君ィ、うちは商売でやっているんだからねぇ」と言われ、アクションに徹した作品を持って行くと「君ぃ、ただおもしろいだけじゃあねぇ」と言われ 「おい、おっさん!どっちなんだ?」とむかつく事多し。この辺の事は山のように書く事があるが、有りすぎるのでパス。 *そのうち書く事にする。  ただ金属バットで頭をカチ割って脳みそをぶちまけてやりたいような奴が何人もいたのは事実。今年[’97]「モーニング」に持ち込みに行って、断られた奴が何万回もいやがらせの電話をかけて逮捕された事件があったが、そのうちトカレフを持って殴り込みに行く奴が出てくるとおもしろい。出版社も武装して大銃撃戦だぁ!などと馬鹿な事書いてどうする!とにかく持ち込みにはいい思い出が何もない。そんな中、数本だけ載った作品は渡哲也の映画「無頼」シリーズの人斬り五郎みたいな主人公がドスで斬り合う現代やくざもの[この頃の渡哲也は最高!]、ドン・シーゲルの「殺人者たち」みたいな二人組の殺し屋を主人公にした『汚れたジャングル』、陽水の「傘がない」が好きだという編集さんの出したテーマで車泥棒とブラックパンサーの闘士とのロード・ムービー風『グッバイ・ブラザー』、拳銃セールスマンを主人公にした『ザ・セールスマン』、等々10本ちょい位。  さてその頃並行してまだエロマンガ専門誌といえるようなものがなかったような時代で、実話雑誌という写真と記事ページからなる雑誌に4~10ページ位を���誌の味付けとして描かせてもらう。当時、お手本になるようなエロマンガなど皆無で、エロ写真雑誌を古本屋で買ってきてからみのポーズを模写。マンガで裸を描く事はほとんど初めてで、これがなかなか難しいのだがエロシーンを描くのは結構楽しい。当時出版社に原稿持って行き帰りにグラフ誌をどっともらって帰るのが楽しみだった。SM雑誌の写真ページも参考になる。なお当時のペンネームは編集部が適当につけた池田達彦、上高地源太[この名前はいけてます。また使いたい]等。その数年後、逆にマンガが主で記事が味付けというエロマンガ誌が続々と創刊される。 *さいとうプロをやめたあと編集や知人に頼まれて数人のマンガ家の所へ手伝いに行く。秋田書店「漫画ホット」で『ジェノサイド』を連載中の峰岸とおる氏の所へ行き、仕事が終わったあとまだ売れてない頃の榊まさる氏も交え酒を飲む/川崎のぼる大先生のところへ数日だけ/3000円たこ部屋/小山ゆうオリオンププロ *当時のアルバイトは記憶によると時給150~200円位/大日本印刷市ヶ谷駐屯地/坂/ *一食100円/どんなに貧しい漫画家もみかん箱の上で書くやつはいない/TV萩原サムデイ *ろくでなし編集者 ●1 9 7 5 ~ エ ロ マ ン  ガ 誌 時 代 に 突 入   実話誌は意外とエロは抑え目で描くように口すっぱく言われていたのだが、以前活劇っぽい作品を描かせてもらってたが潰れてしまった出版社にいた児島さんが編集する「漫画ダイナマイト」で打合せも何にもなしに好きに描かせてもらい、ここでエロマンガ家としての才能[?]が開花する。描いてて実に楽しく眠る時間がもったいない位で、人に睡眠時間が必要な事を恨んだ程。出来る事なら一日中休まず描いていたい気分で完全にはまってしまう。  初の連載作品「屠殺人シリーズ」はこの頃から/『漫画ポポ』。中島史雄氏は大学時代にこの作品を見ていたとの事で、トレンチコートにドクター・ペッパー模様のサイレンサーつきマグナム銃で遊戯人・竜崎一也が犯しまくり殺しまくり、サディスト、マゾヒスト、殺人狂、まともな奴が一人も出てこない性と暴力の祭典。ちなみにタイトルページは描かないでいい、との事でどうするのかと思っていたら編集部が中のワンカットを拡大してタイトルページを創り、1ページぶんの原稿料をけちるというせこいやり方だった。けちるといえば、原稿の1/3にCMを入れる際、原稿料を1/3削った会社もあり。 ●1 9 7 6 ~   後に発禁仲間となる高取英と出逢い、『長編コミック劇場』で「ウルフガイ」みたいのをやろうと、怒りに震えると黒豹に変身してしまう異常体質の主人公を設定し、獣姦のイメージで「性猟鬼」なるエロマンガをスタート!しかしその号で雑誌が潰れる。この路線は今でもいけそうな気がするがどんなものだろう。  この頃の珍品に「快楽痴態公園」がある。タイガースに11-0とワンサイドで打ちまくられ、怒ったジャイアンツファンのおっさんが公園でデート中の女をずこずこに犯りまくり、その間にジャイアンツは9回裏に12-11とゲームをひっくり返してしまうのである!その時のジャイアンツの監督はもちろんミスター長嶋、先発堀内、打者は柴田、土井、高田、王、張本等々がいる。タイガース監督は吉田、ピッチャー江本、キャッチャーフライを落球する田淵、そしてあの川藤もいる。解説は牧野…… ●1 9 7 7 ~   上記2作品を含む初の単行本「肉の奴隷人形」が久保書店より発行。後にリングスの会場で逢った佐竹雅昭氏はこの本が一番好きとの事だった。  「闇の淫虐師」もこの年スタート。一話完結でバレリーナ、バトンガール等々、毎回いろんな女たちをダッチワイフのごとくいたぶりまくるフェチマンガとして1979年まで続け、単行本は「堕天使女王」「裂かれた花嫁」「エロスの狂宴」「陶酔への誘い」「終りなき闇の宴」の全5巻。ちなみに今年「闇の淫虐師’97」を『コミック・ピクシィ』にて発表。いつか『闇の淫虐師・ベスト選集』でも出したいところ。 [’98に実現、’99には続刊が出る] ●1 9 7 8 ~   久保書店より第2弾の単行本「狂った微惑人形」。収録作品の「犯された白鳥」は持ち込み時代に描いた初のバレリーナもの。結構気に入っていた作品なのに、後年再録の際、印刷所の掃除のおばさんが捨ててしまい、この世にもはや存在しない不幸な子となる。[’99に宝島スピード・ブックに本より直接スキャンして収録]  エロ、グロ、ナンセンスの会心作「恍惚下着専科」を発表。サン出版より同名の単行本発行。また同出版より「コミック・ペット/堕天使画集」として今までの作品を続々単行本化。全10巻位。これは今でも古本屋で流通しているとの事で、まだまだ世間様のお役にたっているらしい。  この年、「堕天使たちの狂宴」を描いていた『漫画エロジェニカ』が発禁処分、来年でもう20年目となる事だし、当時の人たちと集まってその大放談を収録し「発禁20周年特集号」でも創ってみようかと計画中。さて当時の秘話としてもう時効だろうから書いてみるけど、前述の『堕天使画集』に「堕天使たちの狂宴」は収録される事となり、当然修正をガンガン入れて出版されるものと覚悟していたら、米国から帰国後出来上がった本を見ると発禁になった状態のまま再録されている!以下桜木編集長との会話 ダ/いや~、いい度胸してますね。 編/だって修正してあるじゃない。 ダ/その修正状態で発禁になったんですよ 編/・・・・・ ダ/・・・・ 以下どんな会話が続いたのか失念…… それにしてもサドの「悪徳の栄え」の翻訳本は発禁後20年以上して復刻されたけれど、「堕天使たちの狂宴」は半年もしない内に単行本になっていたとはエロ本業界とは何といいか��んな世界!しかし作品そのものは、今見るとリメイクする気にもならないどうという事もない可愛い作品で、結局あれもあの時代の姑息な政治のひとかけらに過ぎなかったのだろう。いい点があるとしたら一つだけ、それまでのエロマンガになかった瞳パッチリの少女マンガ的ヒロインを登場させた事位か。今の美少女エロマンガは本家の少女マンガもかくや!という位眼が大きいが当時としては画期的だったかも。 ●1 9 7 9 ~   この年の「淫花蝶の舞踏」は「堕天使たちの狂宴」よりずっといい/『漫画ソフト』。今年出た「別冊宝島/日本一のマンガを探せ!」でベスト2000のマンガがセレクトされているが、ダー松の作品の中ではこの作品が選ばれている。教師と生徒、二人の女たちが様々な男たちの手によってに次々ともてあそばれ、闇の世界を転々として再び巡り会う時、女たちは蝶と化し水平線の彼方に飛び去り、男たちは殺し合い血の海の中で屍と化す。ダー松作品にはこのように男根が女陰の海に飲み込まれてに負けるパターンが多い。[性狩人、遊戯の森の妖精、美少女たちの宴、人魚のたわむれ・・等々]  この年からスタートの「性狩人たち」シリーズ[劇画悦楽号]はバレエ、バイオレンス、SEXの三要素がうまくからみあい、それぞれが頂点まで達する幸福な神話的作品だ。ここから派生した路線も多く、美少年路線は’83の「聖少女黙示録」へ。身体障害者路線は’80の「遊戯の森の妖精」、’84からの「美姉妹肉煉獄」へと繋がる。’81の最終話「ハルマゲドンの戦い」ではせりふなしで24ページ全てが大殺戮シーンという回もあり、中でも一度やりたかった見開きで銃撃戦の擬音のみという事も実現。こんな事がエロマンガ誌で許される時代だった。ちなみにこの回は[OKコラルの決闘・100周年記念]だが、何の意味もない。単行本は最初サン出版より、その後久保書店より「白鳥の飛翔」「少女飼育篇」「ヘラクレスを撃て!」「眼球愛」「海の女神」の全5刊。現在入手出来るのは後の3刊のみ。[「海の女神」も最近在庫切れ]  この年出た「人魚のたわむれ」の表題作は性器に{たこ}を挿入するカットを見た編集長が「・・・[沈黙]・・・頭おかしいんじゃ・・ブツブツ・・気違い・・・ブツブツ・・・」と呆れてつぶやいていたのを記憶している。たこソーニューは今年出た「夜顔武闘伝」で久しぶりに再現。なおこの作品は’83にマンガと実写を噛み合せたビデオの珍品となる。水中スローモーションファックがなかなかよい。 ●1 9 8 0 ~   なぜか「JUNE」の増刊として作品集「美少女たちの宴」がサン出版より出版され、その短編集をもとに脚本化し日活で映画が創られる事となる。[「花の応援団」を当てたこの映画の企画者・成田氏は日活退社後「桜の園」等を創る。]その際、初めて映画撮影所を見学し、せこいセットがスクリーン上ではきちんとした絵になってるのを見て映画のマジックに感心。タイトルはなぜか「性狩人」で、’96にビデオ化された。監督・池田敏春のデビュー第2作となり現在までコンスタントに作品を発表しているが、出来のいい作品も多いのになぜか代表作がない。初期の「人魚伝説」が一番いいか。  この映画に合わせて「美少女たちの宴」を2~3回のつもりで「漫画ラブラブ」で描き出すがどんどん話がふくらみ、おまけに描いてる出版社が潰れたり、雑誌が潰れたりで雑誌を転々とし条例による警告の嵐がきた「漫画大飯店」を経て、「漫画ハンター」誌上で完結したのは’83になる。この作品でクリトリスを手術してペニスのように巨大化させるという人体改造ものを初めて描く。  この年の「遊戯の森の妖精」は身体障害者いじめ鬼畜路線の第2弾!森の中の別荘に乱入したろくでなしの二人組が精薄の少女の両親達を虐殺し、暴行の限りをつくすむちゃくちゃな作品で、雷鳴の中、少女の性器に男達のペニスが2本同時に挿入されるシーンは圧巻!しかしこのとんでもない男達も少女の性のエネルギーに飲み込まれ、朽ち果てていく・・・。 ●1 9 8 1 ~   美少女マンガ誌のはしり「レモン・ピープル」誌創刊。そこで描いたのが「白鳥の湖」。虚構の世界のヒロインを犯すというコンセプトは、アニメやゲームのヒロインをずこずこにするという今の同人誌のコンセプトと同じかも。バレエ「白鳥の湖」において悪魔に捕われたオデット姫が白鳥の姿に変えられる前に何にもされてない筈がないというモチーフにより生まれたこの作品は、悪魔に男根を植えつけられたヒロインが命じられるままに次々と妖精を犯して歩き悪魔の娘となるまでを描くが、あまり成功したとは言えない。ただ人形サイズの妖精をしゃぶりまくり淫核で犯すアイデアは他に「少女破壊幻想」で一回やっただけなのでそろそろもう一度やってみたいところ。「ダーティ松本の白雪姫」はその逆をいき、犯す方を小さくした作品で7人の小人が白雪姫の性器の中にはいり、しゃぶったり、処女膜を食べたり、と乱暴狼藉![ちなみに両者をでかくしたのが同人誌「FUCK YOU!3」の「ゴジラVSジュピター」]この童話シリーズは意外と好評で続いて「ダーティ松本の赤い靴」を上記の単行本に描き下ろして収録。童話は結構残酷なものが多く、この作品も切られた足だけが荒野を踊りながら去って行くラストは原作通り。 *近年童話ブームだがこの頃もっと描いておけば「こんなに危ない童話」として刊行出来たのにとくやまれる。 「2001年快楽の旅」もこの本に収録。快楽マシーンを逆にレイプしてしまう、珍しく映画「2001年宇宙の旅」風のSF作品。  掲載誌を決めずに出来る限り多くのマンガ誌で描こうというコンセプトで始めたのがこの年スタートした「怪人サドラン博士」シリーズ。「不死蝶」シリーズや「美少女たちの宴」シリーズの中にも乱入し、「漫画ハンター」最終号では地球をぶっ壊して[その際地球は絶頂の喘ぎ声をあげ昇天する!]他の惑星へ行ってしまう。今のところ10誌位に登場。いつかこのサドラン・シリーズだけ集めて単行本化したいところ。ちなみに「サド」と「乱歩」を足して「サドラン博士」と命名。作者の分身と言っていい。 [後年、「魔界の怪人」として全作品を収録して刊行、04年現在品切れ中]  この年描いて’82の単行本『妖精たちの宴』に収録の「とけていく・・」はレズの女たちが愛戯の果てに、肉体が溶けて一匹の軟体動物と化す、タイトルも内容も奇妙な作品。作者の頭もとけていた? ●1 9 8 2 ~ 1 9 8 3   ’83年に「美少女たちの宴」が完結。全てが無に帰すラストのページは真っ白のままで、このページの原稿料はいりません、と言ったにもかかわらず払ってくれた久保書店、偉い![明文社やCM頁の稿料を削った出版社=某少年画報社なら払わなかっただろうな……と思われる……]この作品以外は短編が多く、加速度をつけてのっていく描き方が得意のダー松としてはのりの悪い時期に突入。また10年近く走ってきてだれてきた頃でもあり第一次落ち込み期と言っていい。マンガがスタンプを押すように描けないものか、などとふとどきな考えまで湧いてくる。思えば一本の作品には、いったい何本の線を引いて出来上がっているものなのか。数えた馬鹿はいないだろうが数千本は引いている筈。一ヵ月に何万本とペンで線を引く日々・・うんざりする筈です。  この頃のめぼしい短編をいくつか書くと、少女マンガ家の家に税務調査にきた税務署員が過小申告をネタにねちねちいたぶるが、アシスタントに発見された署員は撲殺される。そして板橋税務署は焼き討ちにあう、といった作品「[タイトル失念]xx税務調査」。[後日読者よりこのタイトルを「色欲ダニ野郎」と教えていただく。ひどいタイトル *編集者のつけるタイトルはその人のセンスが実によくわかる。しかしサイテ-の題だなこりゃ…。 果てるまで「おまんこして!」と言わせながら処女をやりまくる「美処女/犯す!」はラスト、狂った少女が歩行者天国の通行人を撃ちまくり血の海にする。「嬲る!」はパンチドランカーとなった矢吹ジョーが白木葉子をサンドバッグに縛りつけ、殴って、殴って、殴りまくる。段平おっちゃんの最後のセリフ「・・ブスブスくすぶっちゃいるが・・・」「打てッ!打つんだ!ジョー!」「お前はまだ燃えつきちゃいねえ!」とはエロ・ドランカーの自分自身に向けて発した言葉だったのかも。トビー・フーパーばりの「淫魔のはらわた」は電気ドリルでア���ルを広げてのファック!とどめにチェーンソーで尻を切断!いまだに単行本に収録出来ず。[’98の「絶頂伝説」にやっと収録]「からみあい」は夫の愛人の性器を噛みちぎる。「危険な関係」はアルコール浣���をして火をつけ尻から火を吹かせる。この手は『FUCK YOU!2』の「セーラー・ハルマゲドン」で復元。そういえばこの作品の序章と終章だけ描いて、間の100章位をとばすやりかたはこの頃の「禁断の性獣」より。女性器にとりつき、男性器に変身するエイリアンの侵略により地球は女性器を失い滅亡する、といったストーリーで当時聞いた話では谷山浩子のD.J.でこの作品がリスナーの投書でとりあげられ、ダー松の名はダーティ・杉本と読まれたそうな。ヒロインの少女がひろ子という名前なのでこのハガキが選ばれたのかもしれないが、作者は薬師丸ひろ子からとったつもりだったのだが・・。[別にファンではない。] 「女教師狩り」は映画館で観客に犯される女教師とスクリーン上の同名のエロ映画の二本が同時進行し、一本で二本分楽しめるお得な作品。 ’83は’80に「漫画エロス」にて描いた「エロスの乱反射」の最終回の原稿が紛失したため単行本が出せないでいたのを、またまた「仏の久保さん」に頼んでラスト近くをふくらませて「漫画ハンター」に3回程描かせてもらい、やっと’85に出版。見られる事に快感を覚えるファッション・モデルが調教される内に、次第に露出狂となっていき、街中で突然裸になって交通事故を起こさせたり、最後はビルの屋上でストリップショー。そしてカメラのフラッシュの中に飛び降りていき、ラスト1ページはその性器のアップでエンド!  本格美少年・ゲイ・マンガ「聖少女黙示録」も’83。レズの姉たちの手によって女装に目覚めた少年がホモのダンサーたちに縛られなぶられ初のポコチンこすり合いの射精シーン。そして性転換して女となった主いるが、その中の’84の「白い肌の湖」はタイトルで解る通りのバレリーナものだがポコチンを焼かれた男が、一緒に暮ら人公が手術で男になった少女と暮らすハッピーエンド。この作品は単行本「美少女ハンター」に収録されてす二人の女と一人の男に復讐するエンディングがすごい!まず男の性器を切り取り、片方��女の性器にねじ込んだあと、その女の性器ごとえぐり取る。そしてその二つの性器をつかんだまま、もう一人の女の性器にフィストファック!のあげく、その二つの性器を入れたままの女性器をナイフでまた切って、ほとんどビックマック状態でまだヒクヒクうごめく血まみれの三つの性器を握りしめるとんでもない終り方!全くダー松はこんな事ばかりやっていたのかとあきれかえる。もう鬼畜としか言い様がない!しかし「ウィンナー」を二枚の「ハム」で包むなんて・・GOODなアイデアだ、又やってみよう。 ●1 9 8 4 ~   「漫画ハンター」で「闇の宴」前後篇を描き、後日これをビデオ化。雪に包まれた六本木のスタジオで痔に苦しみながらの撮影。特別出演として中島史雄氏が絶妙の指使い、東デの学生時代の萩原一至が二役、取材に来たJITAN氏もスタジオに入ってきた瞬間、即出演で生玉子1000個の海で大乱交。カメラマンが凝り性で照明が気に入るまでカメラを廻さず、たった二日の撮影はやりたい事の半分も出来ず。撮影が終ると痔はすぐに完治。どうもプレッシャーからくる神経性だったみたいでこれに懲りてビデオは一本のみ。 この年の「肉の漂流」は親子丼もので、近所の書店のオヤジからこの本はよく売れたと聞いたが、一時よく描いたこのパターンは最近では「FUCK YOU!3」の「母娘シャワー」のみ。熟女と少女の両方が描けるところが利点。「血の舞踏」は久しぶりの吸血鬼もの。股間を針で刺し、噛んで血を吸うシーン等々いい場面はあるが、うまくストーリーが転がらず3回で止める。短編「果てるまで・・」は核戦争後のシェルターの中で、父が娘とタイトル通り果てるまでやりまくる話。被爆していた父が死んだ後、娘はSEXの相手を捜して黒い雨の中をさまよう。  またリサ・ライオンの写真集を見て筋肉美に目覚め、マッチョ女ものをこの頃から描き出す。しかしなかなか筋肉をエロティックに描くのは難しい。 ●1 9 8 5 ~   くたびれ果ててすっかりダレてきたこの頃、8年間働いてくれたアシスタント女史に代わってパワーのかたまり萩原一至、鶴田洋久等が東京デザイナー学院卒業後加わってダーティ・マーケットも第2期に突入!新旧取り混ぜておもしろいマンガをいろいろ教えて貰って読みまくる。「バリバリ伝説」「ビーバップハイスクール」「ペリカンロード」「めぞん一刻」「わたしは真悟」「Be Free!」「緑山高校」「日出処の天子」「吉祥天女」「純情クレイジー・フルーツ」「アクター」「北斗の拳」「炎の転校生」「アイドルをさがせ」「綿の国星」「いつもポケットにショパン」「バツ&テリー」「六三四の剣」永井豪の絶頂期の作品「バイオレンス・ジャック」「凄之王」「デビルマン」等々100冊以上とても書ききれない位で、う~ん・・マンガってこんなにおもしろかったのか、と感動! そこで眠狂四郎を学園にほうり込んで、今まであまり描かなかった学園マンガをエロマンガに、というコンセプトで始めたのが「斬姦狂死郎」。「六三四の剣」ばりに単行本20巻を目指すものの、少年マンガのノリは今では当たり前だが、当時はまだエロマンガとして評価されず、ほんの少し時代が早すぎたかも。’86に中断、今年’97に「ホリディ・コミック」にて復活!果たしていつまで続けられるか? →後に「斬姦狂死郎・制服狩り」、「斬姦狂死郎・美教師狩り」として刊行完結  前年末から始めた「美姉妹肉煉獄」は身障者いじめの鬼畜路線。盲目の姉とその妹を調教して性風俗店等で働かせ、娼婦に堕していく不健全・不道徳な作品で、肉の快楽にひたっていく盲目の姉に対し妹も「春琴抄」の如く己の眼を突き、自らも暗黒の快楽の世界にはいり、快楽の光に目覚めるラスト。 また、これからは女王様物だ!となぜか突然ひらめき「筋肉女」シリーズの延長としてフィットネス・スタジオを舞台に「メタル・クイーン」シリーズも開始。これは単行本2冊分描いたが、連載途中でヒロインの髪型を歌手ステファニーのヘア・スタイルにチェンジしたり、レオタードもたっぷり描けてわりと気に入っている。  10年近く描いた「美蝶」先生シリーズもこの年スタート!こうしてみるとマンガを描く喜びに満ちた大充実の年だったかも。 ●1 9 8 6 ~   この年は前年からの連載ものがほとんどだが、「エレクト・ボーイ」は空中でファックするシーンが描いてみたくて始めた初の超能力エロマンガ。コメディ的要素がうまくいかず2回で止める。この路線は翌年の「堕天使輪舞」で開花。  「夜の彷徨人」は自分の育てた新体操選手が怪我で選手生命を失ったため、その女を馬肉のごとく娼婦として夜の世界に売り渡した主人公という設定。しかし腕を折られ、女にも逆に捨てられ、そして事故によってその女を失ったあげく不能となってしまう。失った快楽を取り戻すため無くした片腕にバイブレーターを取りつけ、夜の街をさすらい次々と女たちをレイプしていくというストーリー。がっちり設定したキャラだったのにまったく話がはずまず、男のポコチンは勃起しないままに作品も不発のまま終る。  「斬姦狂死郎」が不本意のまま終わったため学園エロス・シリーズは「放課後の媚娼女」へと引き継がれる。当時見ていた南野陽子のTV「スケバン刑事・」とS・レオーネの「ウエスタン」風に料理。ラストの「男といっしょじゃ歩けないんだ」のセリフは一番好きな映画、鈴木清順の「東京流れ者」からのもじり。単行本は最初司書房から出て、数年後ミリオン出版から再販、そして’97久保書店より再々販ながら結構売れて今年また再版。この作品は親を助けてくれる有難い孝行息子といったところ。 ●1 9 8 7 ~   さいとうプロOBで那珂川尚という名のマンガ家だった友人の津田が「漫画ダイナマイト」の編集者になっていて、実に久しぶりに同誌で「堕天使輪舞」を描く。超能力エロマンガの第2弾。今回はエロと超能力合戦とがうまくミックスされ一応成功といっていい。この路線は「エレクト・ボーイ」とこの作品、そして’96の「夜顔武闘伝」も含めてもいいかも。一時、この手の作品は数多くあったが最近はめったに見かけない。しかし、まだまだこの路線には鉱脈が眠っているとにらんでいるがどんなものだろう。 ●1 9 8 8 ~   「放課後の媚娼女」に続いて抜かずの凶一無頼控え「放課後の熱い祭り」を2年がかりで描く。’89に完結し司書房より単行本化。そして今年’97に改定してめでたく完全版として復刊!この頃が一番劇画っぽい絵で、たった2~3人のスタッフでよくこれだけ描き込めたなと改めて感心!エロシーンがちょっと少なめながら中島史雄氏がダー松作品でこの作品が一番好き、とお褒めの言葉を頂戴する。  TVで三流アマゾネス映画を見ている内、むくむくとイメージがふくらみ、昔から描きたかった西部劇と時代劇がこれで描けると、この年スタートさせたのが「不死蝶伝説」なるアマゾネス路線。昔々青年誌の創世期にあのケン月影氏がマカロニ・ウエスタンを描いていたことを知る人は少ないだろう。俺もあの頃デビューしていたらウエスタンが描けたのに、と思う事もあったが、このシリーズでほんの少しだけその願望がかなう。  この頃、アシスタントやってくれてた格闘技マニアの鶴田洋久に誘われ、近所の空手道場通いの日々。若い頃修行のため新宿でやくざに喧嘩を売って歩いたという寺内師範は、もう鬼のような人で、行けば地獄が待っていると判っててなぜ行く?と不思議な位休まず通う。体育会系はマゾの世界と知る。組手は寸止めではなく顔面以外は当てて可だったので身体中打撲のあざだらけ、ビデオで研究したという鶴田の体重をかけたムエタイ式の蹴りをくらい、右手が饅頭のように腫れ上がる。先輩たちの組手の試合も蹴りがもろにはいってあばら骨が折れたりで、なぜこんなヘビーな事をする?と思うが、闘う事によって身体の奥から何か沸き上がってくるものがある。スリランカの元コマンドと組手をやった時、格闘家の気持ちが少しだけ判るようになった。 ●1 9 8 9 ~   ’94まで続く「美蝶」シリーズでこの年は『ノスフェラトウ篇』を描き、シリーズ中これが一番のお気に入り。同人誌の「王夢」はこれが原点。  短編では「悪夢の中へ」はスプラッタ・エロマンガで久しぶりにチェーンソゥでお尻のぶった切り!はらわた引きずり出し、人肉食いちぎり!顔面叩き割り等々でラストに「ホラービデオの規制をするバカは俺が許さん!」などと書いているので、この年が宮崎事件の年か?世間は彼が日野日出志・作のホラービデオ「ギニーピッグ」を見てあの犯罪をおかした、としてさんざんホラービデオの規制をやっといて、結局見てもいなかったとわかったあとは誰一人日野日出志氏にもホラービデオさんにも謝らす゛知らんぷり。残ったのは規制だけで、馬鹿のやる事には全く困ったもんである。先日の「酒鬼薔薇���14才」の時も犯罪おたくの心理学者が、「これはマンガやビデオの影響です。」などと相も変わらずたわけた寝言をぬかしていたが、馬鹿はいつまでたっても馬鹿のまま。少しは進歩しろよ!お前だよ、お前!短絡的で幼稚な坊や、小田晋!よぅく首を洗っとけ!コラ!  「獣人たちの儀式」は退学者や少年院送りになつた生徒、暴走族、ヤクザ達が集まって酒盛りしながら女教師たちをずこずこにしてOB会をひらく不健全作品。編集長が「また危ない作品を・・・」とこぼしたものだが、岡野さん、田舎で元気にお過しでしょうか。この頃の「漫画エロス」には「ケンペーくん」だとか「アリスのお茶会」だとかおもしろい作品が載っていたものです。「爆走遊戯」は伝説のストーカー・ろくでなしマンガ家の早見純が一番好きな作品と言ってくれたが、なぜだかわからない。人の好みはいろいろです。以上3本は単行本「熱き唇の女神」に収録。 「ふしだらな女獣たち」はフェミニストの女二人が美少年をいじめる話。これは「氷の部屋の女」に収録。 ●1 9 9 0 ~   この年の「美蝶」シリーズは『ダンシング・クイーン篇』。マネキン工場跡でJ・ブラウンの「セックス・マシーン」にのせて5人プレイをするシーンや文化祭でのダンスシーン等々結構好きな場面多し。暗くて硬い作品が多いので、この「美蝶」シリーズは肩肘張らずに、かなり軽いノリでキャラクターの動きに任せて、ストーリーも、そして次のコマさえも先の事は何にも考えず、ほとんどアドリブで描いた時もある。  「不死蝶伝説」に続いてシリーズ第2弾「不死蝶」は2誌にまたがって2年位続ける。これも結構お気に入りの一遍。 ●1 9 9 1 ~ 1 9 9 3   「性狩人たち」の近未来版、といった感じの「夜戦士」は学園物が多くなったので、マグナム銃で脳天をぶっとばすようなものが又描きたくなって始めたミニシリーズ。全5話位。松文館より単行本「黒い夜と夢魔の闇」に収録。  この年から知り合いの編集者がレディス・コミックを始める人が多く、依頼されてどうしたものかと思ったが、エロなら何でもやってみよう精神と何か新しい世界が開けるかも、という事から’94位までやってみたものの結果的に不毛の時代に終わる。与えられた素材が体験告白物という事で、非現実的なものは描けないという事は得意技を封印して戦うようなもので苦戦を強いられ、これって内山亜紀氏がやまさき十三原作の人情話を描いたようなミス・マッチングで不発だったかな。今後、もしやることがあれば美少年SMのレディス・コミックのみ。そんな雑誌が出来れば、の話だが。  いくつかやったレディコミの編集の一人「アイリス」の鈴木さんは同じさいとうプロOBで、マンガ・アシスタント、マンガ家、マンガ誌の編集、そして今はマンガ学校の講師、とこれだけ多くのマンガに関わる仕事をしてきた人はあまりいないだろう。これでマンガ評論でもやれば全て制覇だが・・・。  この頃はいつもと同じ位の30~40本の作品を毎年描いていたが、レディコミは一本30~40枚とページが多く結構身体にガタがきた頃で、右手のひじが腱傷炎になり1年以上苦痛が続く。医者通いではさっぱり痛みがひかず、電気針で針灸治療を半年位続けてやっと完治。その後、住んでいたマンションの理事長を押しつけられ、マンション戦争の渦中に巻き込まれひどい目にあう。攻撃するのは楽だが、話をまとめるなどというのは社会生活不適格のダー松には大の苦手で「お前等!わがままばかり言うのはいいかげんにしろー!」と頭をカチ割りたくなるような事ばかりで、ひたすら我慢の日々で血圧がガンガン上がり、病院通いの日々。確実に寿命が5年は縮まる。あの時はマジで人に殺意を抱いたものだが、今でも金属バット持って押しかけて奴等の脳みそをクラッシュしたい気分になる時もある。いつかこの時の事をマンガにしようと思っていて、まだ誰も描いてない「マンション・マンガ」というジャンル、タイトルは「我が闘争」。え?誰も読みたくない?  この間に出た単行本は「血を吸う夜」、「赤い月の化身」「熱き唇の女神」[以上・久保書店] /「牝猫の花園」「真夜中の人魚たち」[以上久保書店]、「美蝶/放課後篇」「美蝶/ダンシング・クイーン篇」「不死蝶/鋼鉄の女王篇・上巻」[以上ミリオン出版]。 ●1 9 9 4 ~ 1 9 9 5   ろくでもない事が続くのは厄払いをしなかったせいか、このままここにいたら頭がおかしくなる、と15年以上いたマンションから引っ越し。板橋から巣鴨へ移動し気分一新!以前からうちもやりましょうよ、と言われていた同人誌創りをそのうち、そのうちと伸ばしてきたものの遂に申し込んでしまい、創らざるをえなくなる。しかもそれが引っ越しの時期と重なってしまい大いに後悔する。しかしいろんな人にお願いして何とか一冊でっちあげ、ムシ風呂のような夏コミに初参加。これが運命の分岐点。レディコミもこの年で切り上げ、以下同人街道をまっしぐら。現在まで「FUCK OFF!」が9まで、「FUCK YOU!」が4まで計10+&冊創る。  ’95からダーティ松本の名前にも飽きてきたしJr,Sam名でも描き始める。 レディコミ時代は松本美蝶。あと2つ位違うペンネームも考案中。  この間の単行本「氷の部屋の女」「双子座の戯れ」[久保書店]、「黒い夜と夢魔の闇」[松文館]、「危険な女教師/美蝶」[ミリオン] ●1 9 9 6 ~   美少女路線の絵柄もこの年の「夜顔武闘伝」あたりでほぼ完成、今後また少し変化させる予定。しかしこの作品は超能力、アマゾネス、忍法エロマンガとでも呼ぶべきか。「グラップラー刃牙」みたいに闘技場での勝ち抜き性武道合戦までいきたかったけれど、残念ながらたどり着けず。  「冬の堕天使」は久しぶりの吸血鬼もの。都営住宅で生活保護をうけている吸血鬼母子のイメージが浮かび、そこから漫画家協会・加藤芳郎を撃つ有害図書騒動のマンガへ。吸血鬼少年が光の世界との戦いに旅立つまでを描き、「闇に潜みし者」は時空を越えて近未来での戦い。その間を描く作品を今後創らなければ。  「FUCK CITY 2006」はクソ溜めと化した近未来のTOKYOを舞台に久しぶりにダーティ・バイオレンスが炸裂!ハード・エロ劇画と同人誌風・美少女路線の合体は果たしてうまくいったかどうか?30ページほど描き足して、’97、9月にフランス書院のコミック文庫にて発売。[「少女水中花」]  「放課後の媚娼女」と「人形愛」刊行。[いずれも久保書店刊]前者は以前、上下巻だったのを一冊にまとめて。後者は近作を集めた同人時代を経ての初単行本で、同人誌を知らなかった読者はショックを受ける。メタルフアンから以下のようなお手紙を受け取る。「これはジューダス・プリーストの『ターボ』だ。ラストの『眠れる森の���女』は『レックレス』にあたる。しかしジューダスもその後『ラム・イット・ダウン』や『ペイン・キラー』という傑作を世に出した事だし、今後を期待したい」という意のダー松のようなメタルファン以外は意味不明の激励をうける。 ●1 9 9 7   同人誌「エロス大百科シリーズ」スタート!いろんな項目別に年2刊づつ計100ページ位を別刊シリーズとして出し続ければ10年で1000ページになり、以前「谷岡ヤスジ1000ページ」という枕に最適の本があったが、これも一冊にまとめて枕にして寝れば、目覚める頃は3回夢精しているなんて事に・・・などとまだたった40ページの段階で言っても何の説得力もないか。飽きたら2~3号でSTOPするだろうし・・。[推測通り「毛剃り」「美少年SM」「女装」3号でストップ中]冬にはやおい系にも進出の予定。  今年出した単行本は厚くて濃いエロマンガを集めた久保書店MAXシリーズ第2弾!「放課後の熱い祭り/完全版」と「夜顔武闘伝」オークラ出版。ともに大幅描き足して25周年記念出版として刊行。ティーツー出版よりJr,Sam名で「昼下がりの少女」、9月にはフランス書院より「少女水中花」の文庫本が出る予定で現在、この同人誌と並行して描き足し中。「斬姦狂死郎」第2部も「ホリディ・COMIC」誌にて6月よりスタート!年内創刊予定の『腐肉クラブ』なる死体姦専門のマンガ誌にも執筆予定。  さてさて25年間、旅行の時を除いて、現在まで2日続けてマンガを描かなかった事はほとんどない。これはその昔、伊東元気氏というマンガ家とお会いしたとき「今月何ページ描いた?」との問いに、「今月仕事ないんでぜんぜん描いてません」と答えたら、「そんな事じゃ駄目だ。仕事があろうがなかろうが、毎月100頁は描かなきゃ。」と言われ、以後その教えを守り[描けるページ数は減ったが]、マンガは仕事ではなくなり、朝起きたら顔を洗うのと同じで生活そのものとなり現在に至る。  今は何でも描けそうなハイな状態で、以前はたまには外出しないと煮詰まってしまうので週いち位ガス抜きをしていたものだが、最近はせいぜい月いち休めば十分の「純エロマンガ体」。[純粋にエロマンガを描くためだけの肉体、の意。ダー松の造語]  こうしてふり返ると、この路線はまだえぐり足りない、これはあと数回描くべし、なぜこれを一度しか描かない!等々、残り時間にやるべき事、やりたい事の何と多い事! 爆裂昇天のその日まで・・・      燃 え よ ペ ン !  なお続きは 1997年後期 1998年 INDEX
http://www.rx.sakura.ne.jp/~dirty/gurafty.html
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mikeneko28 · 4 years ago
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downy/第七作品集
2020年3月18日発売。メンバーはGt&Vo青木ロビン、Ba仲俣和宏、Dr秋山隆彦、Sampler&Synth SUNNOVA、Gt青木裕となっている。そしてManipulatorとしてZezecoのManukanが参加しております。
Mix&rec&masはdownyではお馴染みのHAL STUDIOの三好俊彦とWAVE RIDERの岩谷啓士郎が制作されております。およそ4年ぶりとなるフルアルバムは前作よりはSNSで情報などが明かされず、その代わりにアルバム発売前にライブでstand aloneやgood news、コントラポストなどを披露して頂き、そこからどのような作品になるか考察を楽しませていただきました。
今作からSUNNOVAがメンバー加入をしており、SamplerやSynthを担当しておりますが青木裕のdownyとしての役割の意思を完全に受け継いでいるようなエキセントリックな音選び、緊張感を楽曲に纏わせるループフレーズやdowny独特の引き算の美学によるタイム感など、加入一作目とは思えない程downyと共鳴しており、しかしシンセの強みやギターでは表現できない部分などもSUNNOVAのアイデンティティとして楽曲に盛り込まれており、今までにないdownyの世界観の構築に多大に貢献されております。
前作はdowny流のブラックミュージックと称しましたが、今回はインタビューでも明言されていた通り原点回帰&プ��グレ色が非常に強く、より複雑にソリッドにシフトチェンジしており7thにして、このような変貌を遂げるのかと驚愕しました。downyの核ともいえるポスト・ハードコアな熱量やその対極とも言えるダウンテンポ感などが今作でかなり凝縮されておりそれを圧倒的な技術とアイデアを持ってして人力で再現するというdownyの底知れなさなアイデンティティに改めて驚愕をした作品です。
今回のアルバムジャケットも第五作品集を担当した山代 エンナが制作されており、艶やかな模様と一種の永代さを思せる集合体としての媒体に蝶を選んだとされる深層心理がとても、気になるところです。時雨前、黒のMVに蝶がフワフワと飛んでいく描写があったりとdownyと蝶との関係性も気になるところですね。蝶は一説によると魂の復活や変化などを意味するとのこともあるので、そういう部分がdownyと結びついているのかな?と考察するのも楽しいですね。
コロナ禍の中、本当にdownyには感謝してもしきれないぐらい様々な媒体でdownyを楽しませて頂きました。rhenium recordsというオリジナルレーベルを立ち上げたり新曲の17月の配信など、コンスタントに活動を続けるdownyをこれからも末長く応援し続けて行きたいと思います。
1.コントラポスト
downyでは5thの「  」を除けば3rd以来の静観な空気として口火を切る一曲目。アルバムジャケットを彷彿させるような蠢くような音がホワイトノイズという歪な媒体として周囲に覆っていきます。それと相反するようなストーリー性を感じる煌びやかなピアノの音がある種の不気味さを感じさせます。1.09秒頃にトリップホップを彷彿させる様なアブストラクトなノイズが混じりそれに呼応する様にまとわりつく様なベース音が更に曲に暗澹めいた雰囲気を醸し出しています。1.58秒頃に淡々とした無機質なドラムが導入されますがそこで、肉体的なグルーヴとループの酩酊感がより一層、楽曲に浸透していきます。
2.54秒頃に一旦、眩い静寂が訪れベースの音も躍動感と凶暴性が増しゴリッとしたリズミカルな音に変わっていきます。アルペジエータの様なシンセ音が無機質な性急感を生み出しておりメロディとしての役割を朧げに感じさせながら儚い雰囲気を生み出しております。
2.視界不良
downy節満載の抜き差しによるアンサンブルの美学がふんだんに盛り込まれた一曲です。奇数と偶数を織り交ぜた変拍子によりリズムに幾何学的なグルーヴを生んでおります。切り裂く様なギターの一閃がコード感と仕切りの様な役割をしており曲に更なる緊張感を与えています。1.03秒頃の昭和ジャズや海の静寂を彷彿させる様なミュートギターが和的な雰囲気を醸し出しており刹那の間ですが叙情感溢れる雰囲気が助長されいてとても素晴らしいです。
2.18秒頃に悲痛とも感じ取れるボーカルと淡く聴こえるギターの音、ループ感を感じさせながらも迫りくる様な恐怖を感じるドラムに耳を奪われていると塊を思わせる様なブレイクが鳴り響き、伏線とも感じ取れる様な静のグルーヴから捲し立てる様なスピード感のあるグルーヴに変貌します。最後は最初に鳴らされたシンセの音が回帰する様に儚げに曲の終焉を与えます。
3.36.2°
今までの「  」シリーズを継承したとされる楽曲と思われます。62回転同様この楽曲もどういう意味で名前をつけられているのかとても、気になるところではありますね。全編シンセで作られているであろう、この楽曲はテレビの砂嵐の様なロールシャッハテストを思わせる耳の捉え方で様々な楽曲に変貌するとても立体的な曲というふうに感じました。歪な音と煌びやかな音、構造自体をなぞる様な不穏な音に耳を傾けているとあっという間に終わってしまいます。個人的にライブでdownyのVJの砂嵐に音が付くとしたら、この様な音なのではないのか?と思いました。
4.good news
曲の前に微かに聴こえるノイズ音が意図的かは分からないのですが今までにないdownyの生々しさを生んでおり初めて聴いた時に感動した記憶があります。引き算の美学、ここに極まれりといった様なシンプルなギターフレーズを軸に楽曲が進んで行きますがdownyお得意の七拍子という事もあり、他のアンサンブルに組み込まれることによりとてつもなくかっこいいフレーズになっていくという感覚は形而上学のドラムとベースを彷彿させました。ゴリッとしていてスクエアなグルーヴを生み出しているベースもカッコよく複雑でアブストラクトなドラムに呼応して躍動感を生んでいます。2.12秒頃のエモーショナルなボーカルの熱量も相まって、水面下の激情を体現しています。2.44秒頃のハイハットとスネアの応酬が素晴らしく正にdowny流のプログレとしてその真価を発揮しています。今回の考察の一つとして英語のタイトルが多いという事が一つ気になる処があってgood newsもそうですが、そういう部分も考えて行けたら楽しいですね。
5.角砂糖
アルバムが発表された時に一番気になっていた楽曲名ではありました。角砂糖というあまりにもdownyらしいタイトルに胸が躍った記憶があります。この楽曲はサイドチェインという手法を取り入れており、EDMやテクノなどではありがちな手法だがバンドサウンドで取り入れているバンドは世界広しといえどもdownyぐらいしか僕は知りません。downyとしては、また新たな開拓としてシンセベースを取り入れており、音の圧として大きな役割を担い、その後に続くエレキベースとの相反する音のソノリティがより一層、広いレンジで感じ取れます。ドラムの跳ねる様なフレーズも素晴らしく楽曲に一定の浮遊感を与えながらもバスドラのダークな質感により、曲に不穏な印象を与えています。アウトロの方で鳴らされるギターのメランコリックな音もすごく気持ちが良く良い意味で矛盾感を生んでいます。この楽曲は青木裕さんのギターも収録されており、僕の耳ではどの音なのかはまだ判断できないのですが、そういう部分も意識しながら聴くと凄く楽しいです。
6.ゼラニウム
downyとしては無くてはならない花シリーズですね。五拍子を基調としたこの楽曲は幻想的でメランコリックな空気感と肉体的なグルーヴでドラムとベースが進んでいくとても不思議な曲だと思います。ギターの侘しげなフレーズと煌びやかなシンセがお互いを助長し合っていてとても素晴らしいです。周囲を覆う様なアブストラクトなノイズギターを彷彿させる様なシンセ音も、この楽曲に唯一の煙っぽさやダークな雰囲気を与えていて、とてもかっこいいです。
7.砂上、燃ユ。残像
2018年3月19日のdownyワンマンライブと同様の名前を持つこの、楽曲はいろんな意味で自分の人生の中でも特別な意味を持つ楽曲になりました。
アコギのとてつもなく複雑なフレーズがコード感と曲の柱としての主軸を担っており14秒頃の切り裂く様な咆哮を感じさせるギターが緊張感を楽曲に醸し出しています。小さい頃に近所の神社の夏祭りで微かに聴こえる笛の様な音にも聴こえなんとも言えないノスタルジックを個人的に感じます。ドラムの煽る様なフレーズが、アンサンブルに混ざり合うことにより楽曲に寄り添う様な印象も醸し出していて凄く不思議なフレーズだと個人的に思いました。印象的なベースのフレーズも響きを尊重しながらも主導権を握る様な決定的なフレーズでドラムとの兼ね合いが本当に素晴らしいです。2.34秒頃のコード感も寂しさと朧げな雰囲気を醸し出しており涙腺を刺激させられた瞬間でもありました。
8.pianoid
pianoidという言葉を調べた所、その様な言葉は見つからなかったので個人的にpiano +android=pianoidという風に解釈しました。そのタイトル通り全ての音が機械的に精密に構築されており、ベースは淡々と進み禍々しさを纏わせ、感覚を一定に集中させていると思いきや徐々にリズムがずれていたりと無機質ながらも肉体的な作用でしかなしえない演奏者としての強靭な技術力をこの楽曲でさらに感じました。2,21秒頃に鳴らされるマッチを擦った様な音も一瞬だけ導入されるので、この音の意味とかも凄く気になります。
9.鮮やぐ視点
バスドラに、いつものdownyと違う質感を感じたのですがデッドな音とも違うこの音はどの様に作ったのか、どうしてこの楽曲で採用しようとしたのか凄く気になるところではあります。シュール的に鳴らされるカモメの音と丸みを帯びている様なバランスの整ったベースフレーズが素晴らしいです。規則的に鳴らされるクラシックを彷彿させる様なピアノの音とブルージーなギターのフレーズが真逆な性質の空気感を構築しながらも上手く混ざり合い調和されているのが本当に素晴らしいです。3.10秒頃にボーカルの熱量が上がりグラデーションの様に音が変化していきノイズとしての圧も強まり曲がハイライトに向かって行くところで更にかき混ぜられる様にアンサンブルが重なり合い余韻を残す様な煌びやかな音ともに終わります。
10.adaptation
downyでは初と言えるかもしれない全編英詩の楽曲です。downyのダークサイドな部分とループ感が濃縮されておりスピード感のあるドラムフレーズとミニマルなギターが序の役割を担っています。所々で流れる燻かげなベース音が緊張感と不気味な雰囲気を生んでおり、ベースフレーズにここまでの恐怖感を覚えたのは、この楽曲が初めてです。徐々に音の隙間が無くなり球体の様な始まりと終わりの区別がつかない様なアンサンブルも本当に見事です。3.20秒頃に螺旋を彷彿させる様な騒然たるシンセ音も本当に素晴らしいです。
11.stand alone
downyは個人的に最後の曲は本当に最後らしい雰囲気の曲を持ってくるイメージなのですが、この楽曲は一曲目でもおかしくない熱量と破壊力のある楽曲なので、最後に持ってきた時は、とても驚いた記憶があります。インタビューでも明言している通り、初期を彷彿させる様な楽曲で、エッジの効いたザクザクとしたギターフレーズがおどろおどろしい雰囲気を構築しており、ドラムのハイハットとのキメも鋭利感が強まっており本当に素晴らしいです。その裏で儚くとも印象深いピアノが鳴っており隙間を縫うようなベースフレーズがアンサンブルに更なる堅牢感を構築しています。1.29秒頃の地を這う様なベースと万華鏡の様なギターフレーズが素晴らしく、次々と曲の表情が変わり、初期の世界観が再構築され更に圧倒的な技術力によってdowny流のプログレへと昇華して行きました。。2.33秒頃のカオスとも言えるリズムの応酬と迫りくる様なベースフレーズが本当に素晴らしくさらに伏線回収とも言えるギターのフレーズが垣間見え怒涛的に楽曲は終わります。ライブ以外で持っていかれるという体験は少ないのですが���の曲は聴いていながら圧倒的な音世界にやられて聴き終わった後にしばらく呆然としていました。そういう意味ではこの曲が最後になるのも凄く納得できます。
downy/第七作品集trailer movie
https://www.youtube.com/watch?v=IKHJpFgh4P4
砂上、燃ユ。残像
https://www.youtube.com/watch?v=xNHUhILnoZ4
視界不良
https://www.youtube.com/watch?v=-18WPslZPEY
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ehonchan23 · 2 years ago
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今日は 3年ぶりの #質美秋のふれあい祭り開催でした 写真は#農林産物品評会 の 審査後の表彰式 展示物もコロナ禍でサロンなどの集いがない為に大変少なく 質美書道教室の作品くらいでしたか? (私の作品なんて数年前の作品なんですよ😚) その後、和楽器デュオ#音ノ羽 さんの演奏がありました🎶 ↑ 聴きたかったのに絵本ちゃんで接客中で体育館へ行けず😭 太鼓の音だけ聴こえてました~ #京丹波町 #質美笑楽講 (旧質美小学校) https://www.instagram.com/p/ClL8uQGPfun/?igshid=NGJjMDIxMWI=
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liliyaolenyeva666 · 4 years ago
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🎼 00162 「Private Eyes」。
古書店で見つけた わたしの好きな 牧逸馬さんの本は 10年とちょっと前に発売されたもので、現代風に書き直されてはいましたけれど、まだ読んだことのないお話が たくさん収録されていて 有り難かったです。また探しに行こうって思います。今回読んだ本は 「牧逸馬 探偵小説選 (論創社 2007年)」 です。この本は 全部で 45篇もの 中篇・短編作品が収録されています。過去に読んだお話もありました���れど、やっぱり ワクワクドキドキしてしまいました。ほんのり触れておきます。
・赤んぼと半鐘
小児科専門医に駆け込んだ 印刷工の晋吉と 小児科専門の都築医師と 晋吉の子 角太郎の そのゆくえ。
・ある作家の死(死三題)
川上君が書いた小説 「ある作家の死」 と川上君と三千円と、とある作家の死について。
・アンケート
「探偵趣味」 にて 質問に丁寧に答える牧さん。
・一五三八七四号
紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント'' の何よりの楽しみは、紐育52番町と第4街の角にある 「猶太人の料理店」 で毎晩あっさりとした夕食をとること。ある日のこと、コウフイを飲み干した彼のすぐ横の卓子にいた老紳士が 大きな声を出して勘定を呼びました。
・言ひ草
牧さんのエッセイです。
・うめぐさ
紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント"と (新聞 三面下段の) 余白。
・女青鬚事件 (ウーマン・ブルウビヤアド)
1925年7月、ユウゴスラビアは ベルケレクル町の ベラ・レンツイ夫人は 35人もの男子を殺害。地下室に並んだ棺桶には それぞれ名が貼り付けてありました。
・鉋屑(死三題)
東京駅発駒込橋行きの車内で 「私」 が見つけた 鉋屑 (かんなくず) ひときれは、ひとからひとへ渡り回ります。電車は 須田町で止まりました。
・神々の笑ひ 前篇:
初春の神田神保町から飯田橋までの電車の中の野々宮さんは 切符代をけちりたくて仕方がありません。
・神々の笑らは 後篇:
5千円に別れを告げる 野々宮さんのおはなし。
・基盤地事件顛末
昭和4年10月21日午前7時20分ごろ、東京府下牛引町藤野間にある 藤野間小学校に通う ふたりの男の子が池で生白い 「何か」 を見つけました。それは 首も四肢も無い女性の惨死体でした。
・靴と財布
紐育の朝、紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" が地下鉄道で遭遇した事件を さらりと綴っています。
・首から下げる時計
クリスマス前の紐育、紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" に出来た恋人は 伊太利人でした。
・競馬の怪談 (真夜中の煙草)
倫敦。マルテン・タムスンという いんちきな男が、とある老人に声を掛けられました。牧さんの 「七時○三分」 と 物語が非常に似ています。
・コン・マンといふ職業
紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" が、紐育壁町で 遭遇したのは詐欺師 (コン・マン) でした。
・百日紅
警視庁掏摸係の進藤刑事 (と掏摸のちび八) は 新橋から 下り急行に飛び乗りました。向かうは大阪。
・山門雨稿
牧さんのエッセイです。
・七時〇三分
丸の内仲通りにある、景気測候所 信栄社の社員 宮本得之助は とある老人と出会う。「競馬の怪談」 と おはなしが似ています。
・実話の書
牧さんのエッセイです。
・島の人々
ブロウド・ウエイの舞台 「島の人々」 に立ち向かう、紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント"。
・襯衣 (シャツ)
誰かに尾けられている気がする 紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" が 紐育の街を歩きに歩いた先に現れた男の正体とは?
・上海された男
観音崎署の刑事から逃げ出した男が 命からがら乗り込んだ船は 想像を絶する地獄船でした。
・十二時半
民夫と美喜子が 夜の浜辺を歩く。季節は秋色。刹那を感じます。
・ジンから出た話
とあるホテルに宿泊する男が とある亜米利加生まれの男から 様々な 「妻殺し」 の話を聞かされます。
・助五郎余罪
慶応生まれの江戸っ児 助五郎は 明治湯の流し場で とある老人と若造の話に 聞き耳を立てていました。
・砂
とあるN町海岸通りS別邸裏D浜の砂丘で見つかった他殺死体は 寺尾幸江 (25)。
・西洋怪異談 - 境界線 (真夜中の煙草)
雇い主の婆さんに怯える 弱々しい小男は 斧を手にしました。結構こわいおはなしです。
・西洋怪異談 - 白い家 (真夜中の煙草)
とある夫人が語った夢についてのおはなしです。
・西洋怪異談 - 夏祭草照月 (真夜中の煙草)
ヨウクシャア州のずっと北の外れのとある村に 見世物小屋がやって来ました。
・一九二七年度の挿話
横浜に 支那料理を食しに行った小宮夫妻は 古道具屋で ある物と出会ってしまいました。
・民さんの恋
群馬の田舎から上京してきた 民さんは 17歳のむっつりやで真面目。こわい話です。
・椿荘閑話
牧さんのエッセイです。
・爪
佐太郎と仙二郎、ふたりは 強盗。仙二郎は 爪掃除に夢中でした。
・東京G街怪事件
G街四丁目の交叉点の真ん中で いきなり卒倒してそのまま急死した 51歳の男。彼は自殺でせうか それとも他殺なのでせうか。
・トムとサム
紐育自由新報の社会記者ヘンリイ・フリントと「土人の夏 (インデアン・サンマ)」 とアジア人と贋札についての物語です。
・ネクタイ・ピン
歯医者帰りの 紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" と 奥様風の女性(背の高い、南欧系の美人)の おはなしです。
・舶来百物語 - 或る殺人事件 (真夜中の煙草)
ジェイムス・クレアランス・ウイッセンクロフトは 40あまりの 売れない画家です。偶然なのか、自らが描いた 絵の中の人物に 現実に出会ってしまいました。
・舶来百物語 - 恐怖の窓 (真夜中の煙草)
とある若い銀行員が、静養のため訪れたモンロウ村の叔母の家で 「沼」と「窓」の話を聞きます。
・一つの死 (死三題)
崖の上で死を望む彼と 真っ暗な晩。こわい話です。
・舞馬 (ぶま)
植木屋の峰吉の妻 お八重は 亭主の気を引こうと 遊びを ひとつ思いつきました。
・振り返る小径
牧さんのエッセイです。
・米国の作家三四
牧さんのエッセイです。
・米国作家の作に現るる探偵
牧さんのエッセイです。
・マイクロフォン
牧さんの随筆。探偵小説評論です。
・昼興行 (マチネー)
仕事で コネイ島を訪れた 紐育自由新報の社会記者 "ヘンリイ・フリント" が入った小さな劇場で起こった出来事は如何に。
・ヤトラカン・サミ博士の椅子
せいろん島コロンボ市マカラム街の珈琲店 「キャフェ・バンダラウエラ」 のあたりを彷徨う 印度人の売占乞食 ヤトラカン・サミ博士。彼の椅子は どんな椅子なのでせう。
・山口君の場合
朝の温泉町を歩く山口文二郎 (江東銀行青山支店の出納係) と 猫いらずのお話。
・夜汽車
紐育自由新報記者 "ヘンリイ・フリント" が 紐育行きの汽車の中で遭遇した物語。
・乱橋戯談
随筆・評論です。東洋の都の下で大地震とありました (関東大震災のことでせうか?)。なまずが跳ねる。
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310kori · 4 years ago
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ジンギスカンとかっぱ、遠野物語
20200622
父の日を祝するケーキを買いに行った。自分のぶん、フルーツとカスタードのパイケーキと紅玉りんごのアップルパイとどちらか選びきれず、とうとう二つ買ってしまった。迷ったらふたつ買うのはケーキの基本です。今日はパイケーキを食べたので、明日はアップルパイを食べる予定。ふふふ。
ケーキ屋さんの近くのショッピングモールに寄る。何気なしに見ていたearth music&ecology で鮮やかな黄色のカーディガンを見つけたので買った。ネイビーのトレンチコートに合わせたくて今年の春先からずっと黄色いカーディガンを探していたのだが、やっと気に入る色味のを見つけた。もちろん今から着るけれど、何より秋にトレンチコートと合わせるのが楽しみだ。
夕飯はジンギスカンを食べる。沿岸に住んでいた頃昔よく行っていた、遠野にある馴染みの肉屋から通販していたのが届いたのだ。ジンギスカンを食べるのはとても久しぶりだ。
5袋購入し、ひとつは取っておいて今日は4袋食べようかということで肉を準備していたのだが、久しぶりにガッツリした量の肉を見てなんだか怖気づき、とりあえずまず3袋にしてみるか……とちょっと抑え目にしてみた。ホットプレートに油を軽く引いて、どんどん肉を乗せていく。焼く。食べる。ジンギスカンはめちゃめちゃに脂が乗っていて、食べた瞬間じゅわっと肉汁が広がる。とてもやわらかい。タレで食べても美味しい、塩コショウで食べても美味しい。ビールも開ける。おいしい。おやホットプレートが空いたな、じゃあまた肉を乗せるか。同時進行で焼いている新玉ねぎも甘くてとろける。もちろんおいしい。そうこうしているうちに、ほとんど一瞬で肉が無くなる。じゃあ肉を足そうか……。
ということで、気がつけば4袋ぺろっとなくなってしまった。準備の時に怖気付いたのは気のせいだったのだと思う(真顔)。
ほんとに、ほんとうに美味しいジンギスカンだった。すごいのは、久しぶりにお腹いっぱい食べたな!とは思っても、胸焼けなんかが一切ない事だ。あのくらいジューシーな肉をたっぷり食べても、脂に酔うみたいな感じが全くしない。羊肉は脂質が少ないと言われているらしいけれど、とてもなるほどな……と思う。
食後、お店の方がお肉に同封してくださったお店のフリーペーパーを読む。遠野といえばかっぱだが、遠野市観光協会が「河童捕獲許可証」をばんばん発行してしまっているため、乱獲が進み数が激減してしまったそうだ。かっぱ、大変だな。カッパ淵の写真も一枚同封してくださっていて、かっぱたちのあれこれに思いを馳せた。世の中は令和になったが、彼らにはどうか永く元気でいて欲しい。
沿岸に住んでいた頃は仙人峠を越えれば比較的遠野は近かったのでわりとよく行ったものだけれど、盛岡に越してきてから微妙に遠くなってしまったので、しばらく行けていない。伝承園やカッパ淵は久しぶりにまた行きたいし、何よりうねとりさまを見たことないから一度見てみたいんだよな。遠野の冬はめちゃめちゃ寒いから出来れば夏に行きたいんだけど……あ、でも冬はどぶろく祭りがあるな。いいな……。
そういえば柳田國男の「遠野物語」は今年刊行110周年だ。110年というと、遠いのか案外近いのだろうか。110年経って、あるいはそれ以上経って、いわゆる「不思議なこと」は私たちの身の回りから消えてしまったのだろうか?
答えは「いいえ」だ。だって、あれらは、別段不思議なことではないのだから。人々の生活のなかの、ほんの薄暗がりにあれらは、当たり前のものとして存在している。つまり今でも。
強いて言うなら、薄暗がりにふと目を向けることは、少なくなったのかもしれない。
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hirusoratamago · 5 years ago
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【QN】冒険者という選択
 夕暮れ。
 見渡す限りの草原を、牧舎へと帰る家畜の群れが歩いている。
 そよ風が黄金色の小麦畑を揺らし、大地のさざ波を響かせている。
 来週から収穫が始まるらしい。なんでも大豊作だそうだ。
 一番景色の良い時期にやって来れた幸運に思わず笑みがこぼれた。このささやかな幸運は、いつだって味方している。
 粒の大きく、色艶も良い小麦。これで作ったパンの味はもう保証されたようなもので、想像するだけで涎が湧き出した。
 長閑な村だ。一回りすれば、それがこの村の総て。見知った顔ばかりの小さな世界。
 自分の故郷もこんな感じだった。 両親、姉妹達、村の人々。 今でも一人ひとり、顔を鮮明に思い出すことができる。
 毎日がゆっくりと過ぎ去り、これが永遠に続くようで、心地よくて。
 冬が来れば次の春を、夏を、秋を――未来を家の中で語った。なんでもないシチューを家族と囲んで食べるのが、幸せな時間だった。
 日が沈む。一日が、終わる。
 日没を眺めていて、なぜだか感情が揺さぶられるようになったのは、何歳の時だっただろう?
 それが平凡な暮らしをよしとせず、広大な世界を、大空を羽ばたき見てみたいという欲求だったのにはっきりと気づいたのは13歳の時だった。だから、それより前の筈だ。
 大家族の四女、パティリッタという自分は、村という小さな世界で我慢できなくなっていたのだ。
「ラクトー!」
 今日の宿を世話になる村長の家、母親であろう女性が大きな声をどこか遠くへ投げかけたのを耳にして、意識を戻した。
 見れば一人の少年がこちらへ歩いてきている。この家に住む子供なのだとすぐにわかった。
「お客さんがいらっしゃったから、ラクトも挨拶なさい」
 家の扉が開いて、一人の少年が入ってくる。
「おぉ、戻ったか」
 彼の父親、つまりこの村の長が少年に挨拶を促している。
 ラクトと呼ばれた少年は、こちらを見ると怪訝な顔をしていた。こんな時期に客が来るなんて珍しい、と表情が物語っている。
 旅装束の自分はさぞ奇妙に見えているのだろう。尤もな反応だ。
「こいつはうちの倅、ラクトと言います」
 どこにでもいそうな素朴な雰囲気の少年だった。自分より一回りほど幼い。
 栗毛に丸いおっとりとした印象を持たせる瞳がこちらを見つめている。
 “はじめまして”と挨拶して、今日はこの家でお世話になることなどを伝えると彼は納得してくれたようだった。
 
 この村に来たのは全くの偶然だ。
 仕事を引き受けた帰りに道に迷ってしまい、たまたまこの村を見つけただけだった。
 道を尋ねるだけにしようかとも思ったが、夜に空を飛ぶのは慣れていないし、危険なものになる。
 多少路銀もあることだし、対価を示せば泊めてくれるだろうという安易な考えから滞在を決めた。なにより腹が空いていた。
 この村は雰囲気もいいし、ついでに冒険で疲れた躰をじっくり休めるのに、今日だけの宿ではなく明日の宿も頼んだところ快諾してもらえたのが嬉しかった。
「何もないところですが、ゆっくりしていってください」
 歓迎の言葉を改めて口にした村長が続ける。
「本当ならめったにこない客人ということで歓迎したいところですが、明日からは収穫で手が空いておりません。もし何かあれば、ラクトを呼びつけてください」
 その収穫を手伝おうかと申し出ようかと考えたが、一日限りの客人だ。よそ者には違いない。あえて言葉に甘えたほうが、妙な角を立てることもないだろうと思い直した。
「自分の故郷の村だと思って、ゆっくりなさってください」
 突然の来客にここまで手厚くしてもらえて少し申し訳なくも思う。それに村長は対価はいらぬと言っていた。
 本当に対価は必要ないのかと問うと、彼は改めて首をゆっくりと横に振った。
「あぁ、お礼はいりません。どうしてもお礼がしたいというのなら、この村の人々はとても親切で、美味しい小麦を作る村だったと話してもらえでもしたら十分です」
 こうして一時、冒険者稼業を忘れ、思い切り羽根を伸ばす休暇が始まった。
 翌日、日の昇る前に起きた。
 故郷によく似たこの村で、故郷で生活していた時のように目を覚ます。
 一瞬時間が巻き戻ったように感じるが、そばに放り出していた冒険用具を見れば、すぐに自分が冒険者であることを自覚した。
 そういえば道具の手入れをサボっていたなと思い出し、朝の静かな時間を手入れに充てる。
 しばらくするとラクトが起こしに来てくれた。そして、朝の仕事の前に軽い食事があるのだと教えてくれた。
 季節の野菜と、豚の脂身と、古くて固くなったパンを放り込んだ農家のシチュー。冒険者となり世界を見て回った今、それはひどく質素なものだと知っている。
 けれども、これ以上心が安らぐものもない。これが故郷の味、少し郷愁に駆られる味なのだ。
 食事が終われば、村長達は収穫のために畑へ出かける。あとに残されたラクトは、なにか自分にできることはあるかと尋ねてきた。
 難しい注文はできない。ならばと考えたのは、村の案内だった。
 既に一通り見て回ったが、村人であるラクトの目線から見て紹介されるこの村の風景は、また違って見えるのかもしれないから。
 古びた風車、広がる畑、脇を流れる小さな川。
 最後に見晴らしのいい丘まで登ってみると、やっぱり見て回るのはあっという間で、ラクトはここからどう案内したものかと頭を悩ませているようだった。
 “お礼になにかできることはない?”と、助け舟を出してみるとラクトは畑の向こうに目をやる。
 その先には街道が見える。あれをたどればどこか街に辿り着くことができるだろう。この村とは違う、もっと活気があって、忙しなくて、文化に彩られた街だ。
 更に街道をたどれば、その街よりもっと大きな都市があって、更に回れば、都市が集まり形成される国家というものを知ることができる筈だ。
 ラクトの表情は、どこか憧れのようなものが見えていた。その発見に、少しドキリとした。――かつての自分にそっくりだ。
 彼は予想通り、こんなお願いをしてくれた。
 ――じゃあ、色んな旅の話を聞かせてもらえませんか?
 喜んで、その“依頼”に応じることにした。
 華々しい大成功とまではいかないが、それなりに胸踊り手に汗握る冒険を繰り広げてきたつもりだ。
 普段は酒場で酒を片手に、同じ冒険者達へ話すその冒険譚を村の少年に話すというのは、新鮮な気持ちがした。
「じゃあ、ここに来る前の出来事から……」
 
 遠い地の話をした。
 異国の文化を語り、想像だにしない絶景を想起しながら言葉に起こした。
 まだ見ぬ人々の物語をした。
 噂でしか聞いたことのない、雲の上のような人々、本当に存在するのかどうか、霞のような人々を紹介した。
 笑ってしまうような冒険もあれば、今でも答えの出せない不思議な冒険、物悲しい背景を知り涙した冒険を、時間の許す限り伝えた。
 食い入るように聞き入ってくれるラクトに、普段以上に舌が回っていたように思う。
 気がつけば、今日という太陽はすっかり傾き始めていた。教会の鐘の音が響いた。
 あっという間の時間が過ぎ去り、ラクトはまだ冒険譚を聞いていたいと残念そうな顔をしたが、夕餉が始まるからと言い率先して家へと足を向けていた。
 一日楽しい時間が過ごせたと夕食の場で改めて村長らに礼を述べると、彼らも嬉しそうだった。ラクトは少し、残念そうだったけれど。
 そうして、また一日が終わった。
 次の日の朝、支度を整え泊めてくれた礼を述べ、街へと発とうとした時だった。
「僕、あの丘まで冒険者さんを送っていくよ」
 ラクトがそう申し出た。それはとっさに考えついたように少し早口で、頬が紅潮していた。
 彼はなにか、決めたのだと思った。かつての自分がそうだったから、よくわかった。
 けれど、あえて何も言わずに彼の見送りをただ受けることにした。
 そうして丘を登り終えた時、いよいよ彼はその心の内を口にする。
 収穫祭が終われば、自分は村の長になる準備を始める。
 そうして村を支える立場になれば、もうこの村からは離れることはできない。世界は、この村で閉じることになる。
 暖かくて平穏で、何も問題がない穏やかな生活。だけどそれがとても怖いと彼は言った。
 世界は広く、この村は狭い。それに気づいた今はもう。
「広い世界を見たい」
 彼はその先をどう紡ぐか長い間考え、そして口にした。
「だからお願いです」
 決心を宿した瞳がこちらを見据えている。
「僕を村から連れだしてくれませんか?」
 勇気を振り絞ったのだろう、その声と手は震えていた。顔は俯き、直視することができなくなったらしい。
 考える時間は十分にあった。何度もはじめから考えて、そして一つの答えを出した。
 
 ――連れて行ってもいい。
 そう答えた。ラクトの顔が跳ね上がり、明るいものへと変わっていく。
 けれどそれを見ながら、胸中は複雑なままだった。
 同じ思いを抱き、そして本当に冒険者になったからこそ、その選択がいかに重たく辛いものかを自分はよく知っている。
 昨日、この丘で彼に話した輝かしい冒険譚の陰に潜む闇を、知っている。 
 死の恐怖に怯え、飢えに恨めしげに空を仰ぎ、後悔を繰り返し、平穏な生活を渇望する、その辛さを語った。
 あなたはとても恵まれた場所にいる。家族がいて、家があり、温かい食事があり、未来が約束されている。
 
 ――それでも、それを捨て冒険者になるのか?
 彼は一瞬怯みそうになったが、それでも自分の意志は変わらないとはっきりと顔を見て答えてくれた。
 彼の返事に、頷く。そして言った。
「答えが出ているなら、その決断を誰かに委ねちゃいけません。あなた一人が決めるんです。他の誰でもない、あなたが、です」
「もし困難が立ちふさがるなら、力を貸しましょう。けれどあなたの前に道はあるし、歩ける足も持っている」
「冒険者になりたいなら、なればいいんだと思います。けれどそれは自分が選び、すべての責任を取る。……それができるのが冒険者なんじゃないかとあたしは思います」
 
 彼は驚いたように目を見開いた。それから、少し落ち込んだような様子を見せた。
 彼はどんな決断をするだろう。自分と同じように、世界へと羽ばたくのだろうか。
 何れにせよ、それを決めさせるのは役目ではない。できるのは、ここまでだ。
「もし、それでも冒険者を選ぶなら。きっとあなたはいい冒険者になれると思います! ……また、何処かで逢えるといいですね。それでは!」
 
 背を向けて���人の手を翼に戻し、飛び立とうとしたその瞬間だった。
「待って、ください」
 振り返れば唇をキュッと結んで、こちらを見るラクトの姿。
「最後に一つだけ聞かせてください」
 彼の���情に見える決意と、憧れ。それらがない混ぜになった物を見て、思わず微笑む。
「冒険者さんは、なんで冒険者になったんです���?」
 とても簡単な質問だ。
 あたしはこう答えて、今度こそ、空へと羽ばたいた。
「世界を――知るためですよ!」
 これは名もなき村で起きた、何処にでも居る冒険者と、何処にでも居る憧れを持った少年の物語。
 ――冒険者という選択。
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sorairono-neko · 5 years ago
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ナンパについていったことはなかった
 ヴィクトルがほの暗いバーに入ると、クリストフがカウンター席でかるく手を上げた。ヴィクトルはうなずき、彼のひとつ奥の席に座った。グレイグースを注文し、クリストフを見ると、「サンテ」と言ってグラスをかるく合わせた。 「ごめん。すこし遅れたかな」 「そうでもないさ。またコーチに叱られてたのかい」 「そう。ヤコフは説教が長いんだ。ひとつ始めたら、その話の中から別のことも言いたくなって、連鎖的に延々しゃべっている。俺、あんなにいい演技をしたのに」 「もっとできると期待されてるからでしょ」  クリストフはくすくす笑った。 「言われなくなるほうがこわいんじゃない?」 「確かに。物わかりのいいヤコフなんて恐怖でしかないな」 「金メダルおめでとう」  クリストフは素直にヴィクトルを祝福した。 「悔しいな。フランスでは絶対勝ちを譲らないつもりだったのに。もしロシア大会で一緒になったら、ロシアの国民にヴィクトルの銀メダルを見せてやるよ」  ヴィクトルはほほえんだ。 「なんだい、その『やれるもんならやってみろ』っていう顔は。自分がいちばんだと思ってるだろう。まったく……ヴィクトルはそうじゃなくちゃね」  クリストフはグラスを傾けた。 「帰りは明日? わりと厳しい日程じゃない? 誘ってよかったのかな」 「問題ないよ。まあファイナルでまた会えるだろうけどね」 「俺はこの大会できまったけど、ヴィクトルはまだでしょ」  クリストフがにやにやしながら言った。ヴィクトルは肩をすくめ、「日本大会がんばるよ」と答えた。 「そうか、次は日本だっけ。日本ということは……」 「なに?」 「いや、べつに」  クリストフはしばらくたわいない話をし、ヴィクトルは笑顔でそれにあいづちを打った。会話しながら、クリストフが扉のほうを気にしていることに気がつき、首をかしげた。 「どうかしたのかい?」 「できれば君に紹介したい子がいて」 「なに? 選手?」 「来るかどうか……」 「俺のファン?」 「さあねえ……」 「ずいぶん思わせぶりじゃないか」 「思わせぶりな子なんだよ」 「へえ。興味あるな。いつ来るんだ?」 「さあねえ……」 「また『さあねえ』」  ヴィクトルは可笑しくなった。 「なんだい、それ。そんなにひみつを帯びた子なの?」 「さあねえ……」  勇利はスケート連盟の役員と別れて部屋へ戻ると、時刻を確認し、急いで着替えた。クリストフに「飲もうよ」と誘われている。そんな気分ではないと断ったけれど、「こういうときこそだよ」とよくわからない励ましをされてしまった。 「でもぼく、連盟の人と話があるから遅くなるかも」 「来られなくてもいいよ。上のバーで待ってるからね」  そんな会話をしたのが数時間前だ。クリストフはもう帰ってしまっただろうか? 携帯電話を調べたけれど、何もメッセージは届いていない。帰るならそう言うだろうから、まだいるのだ、きっと。 「もう寝たいんだけどなあ……」  勇利はぶつぶつ言いつつエレベータに乗りこみ、上階にあるバーへと向かった。入り口にいる係員がうやうやしく迎えてくれる。こういう場所は苦手だ。クリストフがいなかったら絶対に入らない。こんなところでひとりで飲んでも緊張してしまうだけだ。バーが似合うような大人でもない。  ほのかなあかりを頼りに、店内を見渡した。客はそれほど多くなく、ところどころに人影が見えるだけである。比較的近いカウンター席にクリストフの姿をみつけ、ほっとして近づいた。隣に腰を下ろすと、バーテンダーがうかがうように勇利を見た。何を頼もうかと迷った。アルコールはよしたほうがいい。クリストフは何を飲んでいるのだろう? クリス、と呼びかけようとした勇利は、ふいに聞こえた「怒鳴るのが趣味なんだよ、怒鳴るのが」という言葉と笑い声にはっとした。この声は──。 「ヤコフはかえって楽しいはずさ。だから俺は彼のためを思って適当にしてるんだよ。そうしたら彼は俺を叱る口実ができるだろ?」  勇利は頭がくらくらした。聞きまちがえようもない。直接話すことはまずないけれど、インタビューをくり返し動画で見た。ヴィクトル・ニキフォロフの声である。 「向こうは向こうで、ヴィクトルは怒られるのが趣味だと思ってるんじゃない?」  クリストフがからかった。勇利はその声を聞きながら、とっさに立ち上がって逃げ出そうとした。その瞬間、勢いよく腕を引かれ、再び椅子に座りこんでしまった。クリストフがちらと目の端で勇利を見る。彼の瞳は笑っていた。  クリス! どういうことだよ! 勇利は非難をこめてクリストフをにらんだ。クリストフが機嫌よく片目を閉じる。彼はバーテンダーに向かい、フランス語で何か言った。バーテンダーがうなずき、すぐにグラスを勇利の前に置いた。 「どうしたんだい?」 「いや、隣のお客がフランス語ができないみたいだったから」  飲み物を置かれてしまっては帰るわけにはいかない。勇利はおそるおそるグラスに口をつけ、飲んでみた。アルコールは入っているのだろうか? 甘い口当たりだ。いや、飲み物の味などどうでもよい。勇利は、いつクリストフが「この子は日本の選手で君のファンなんだよ」とヴィクトルに言い出すか、気が気ではなかった。勇利を誘い、その店にヴィクトルも呼んだということは、紹介しようと思っているのだろう。勇利が日頃、ヴィクトルと話せるようにしてあげようかという誘いを「絶対にやめて」と断っているにもかかわらずそういうことをする。おせっかいというよりからかっているのだ。まったくゆるしがたい。いや──もちろん、クリストフとしては親切のつもりなのである。勇利があと一歩のところで表彰台を逃し、落ちこんでいるものだから、何か気を引き立てることを、と考えたのだろう。こんなときだからこそなおさら会いたくないというのに。こうして会って、「日本の選手だよ」と説明され、「へえ、そうなんだ。試合に出てたの? 何位だった?」なんて言われたら立ち直れない。まったくヴィクトルの記憶に残っていないことを知らしめられたくないし、残っていたらそれはそれで、あんな無様な演技を見られたのかとせつないし、四位でした、なんて金メダルを獲ったひとに言いたくない。  勇利はそわそわしながら、何度もグラスを口へ運んだ。クリストフが余計なことを言い出さないうちにここを出たい。勇利が来たときに「この子はね」と話し始めなかったということは、クリストフなりに勇利の動向を見守っているのだろう。あれほどいやがる勇利をヴィクトルに紹介してよいものかと迷っているにちがいない。そういう気遣いができるなら、最初から呼ばないで欲しかった。もう、クリスは!  ヴィクトルをこれほど近くで見られる機会はそうそうないので、できればすこし観察したいのだけれど、いくらクリストフを盾にしていてもそういうことをする勇気はない。目が合ったら泣いてしまいそうだ。その代わり、彼の深みのある優しい声は存分に堪能することができたので、それはうれしかった。ときおりクリストフがちらと勇利のほうを見、来てよかったでしょ、というような目つきをするので、それにはふんとそっぽを向くことで意思を示した。 「ヴィクトル、気づいてる?」  ふいにクリストフが言い出した。 「何を?」 「とぼけちゃって。奥のテーブル。こっちをちらちら見てるでしょ」  勇利はどきっとしてそちらへ視線を走らせた。ふたり連れの女性客が、魅惑的にほほえんで秋波を送っている。勇利は、自分が誘われたわけでもないのにまっかになった。 「どうする?」 「どうするもこうするも」  勇利はうつむき、どきどきしながら頬を押さえた。ヴィクトル、一緒に行くのかな。こういうことってあるんだ。映画の中だけかと思ってた。でもヴィクトルだもんな。当たり前だよね。ヴィクトルは大人で、きっとこんな場面にも慣れてるんだろうな……。 「声をかけられたら、俺、フランス語がわからないふりをするから、クリスが断ってくれ」 「おやおや、いいのかい?」 「クリス」 「はは、冗談だよ。わかってるよ。声をかけられる前に退散したほうがいいかな」 「そうかもね」  勇利は、グラスの中身を飲み干しながら、ふたりが帰ったらぼくも帰ろう、と思った。でもこれいくらなんだろう。まあさすがにものすごい値段ではないだろうけど……。 「ここはおごるよ。俺が誘ったからね。ところで、電話を一本かけなきゃいけないのを忘れていた」 「そうなのかい? 早く戻らないと」 「俺はさきに行くから、君は」  クリストフがふいに勇利に視線を移し、ヴィクトルに言った。 「彼のめんどうを見てやってくれないか」 「え?」 「え?」  ヴィクトルと勇利の声が重なった。クリストフが立ち上がる。 「どうも酔っ払っちゃったみたいだ。部屋まで送ってあげてくれ。フランス語がわからないようだし、何かあったら大変だからね。俺が親切にしたついでに、君も優しくしてやってくれ」 「それは構わないが……」  ヴィクトルが戸惑いながらもうなずいた。勇利はというと、「ぼくはぜんぜんよくない!」という気持ちだった。クリス、なんてことを! ひどい! 「じゃあね。君もよい夜を」  クリストフは片目を閉じ、勇利に挨拶して店を出ていった。勇利は追いかけていってなじりたい気持ちだった。ヴィクトルが勇利の顔をのぞきこみ、「大丈夫かい?」と尋ねた。 「も、問題ありません」  勇利はまっかになって、かぼそい声で答えた。 「ああ、英語はわかるんだね。よかった」 「あの、ぼく平気です。お帰りになってくださって構いません」 「そうはいかないよ。友達と約束したし、それに言葉がわからないんだろう? 安心してくれ。俺はフランス語は話せるから。まだ何か飲む? それほど酔ってはいないようだ。クリスの見込みちがいだね。飲みたいなら付き合うよ」 「お、お気遣いなく」  勇利の声がふるえた。ヴィクトルと一緒に飲むなんてとんでもない。どんな失敗をするかわからないし、何を話せばいいのかも想像がつかない。 「もう戻ります。ご迷惑をおかけして申し訳ありません」  ヴィクトルはほほえんだ。 「迷惑なんかじゃないよ。気にしないで」  勇利はぼうっとして���ィクトルに見蕩れた。ヴィクトル、優しか……。 「ところできみ、いくつ? お酒飲んでいい年齢だろうね?」  失礼なことを訊かれたけれど、こくこくとうなずくだけで精いっぱいだ。ヴィクトルは支払いを済ませ、「さあ出よう」と扉を押した。勇利はうつむきながら彼についていった。 「あ、あの、お金」 「いいよ。俺のおごり」 「そういうわけにはいきません」 「俺のぶんはさっきの友達が払ったんだ。だから大丈夫」  どういう理屈かよくわからなかった。しかし勇利には、ヴィクトルに反論する頭の働きなど残っていなかった。 「どうしたんだい? 顔を上げたら?」 「いえ、いま、とてもみっともないので……」 「そんなに酔ってる? そうは見えないけど」 「あ、えっと、その、大丈夫です。もうここで……」  勇利はエレベータの前で断った。 「このホテルに泊まってるんだろう? 俺もだ。一緒に降りよう。何階?」  さいわい、宿泊している階はちがった。勇利はほっとしたが、ふたりきりでエレベータに乗っている時間は長かった。永遠に続いて欲しい気もしたし、早く終わって欲しい気もした。 「俺がさきだね。じゃあ、気をつけてね。気持ち悪くなったらホテルの人に言って」 「はい。ありがとうございます」 「おやすみ」  いつまでもうつむいていては失礼だ。勇利は最後におもてを上げ、ヴィクトルをまっすぐに見た。ヴィクトルは優しく笑っていた。勇利は全身がとろけそうな気持ちになった。 「お、おやすみなさい。さよなら」  勇利が挨拶すると、ヴィクトルはにっこりした。勇利は気恥ずかしくて、急いでエレベータのボタンを押した。扉が閉じてひとりきりになる。頬に手を当て、ぼうっとしていた。  な、何だったんだ……ぼく、ヴィクトルと話しちゃった……ふたりで……。  ぼんやりしすぎて、勇利はフロントのある階まで行ってしまった。  あの奇妙な会合はいったい何だったのか。勇利はあのあと、クリストフに電話をしてものすごい剣幕で抗議をしたのだが、「でもうれしかったでしょ?」と冷やかされて言い返せなかった。「もういいよ!」となげやりになった勇利にクリストフは陽気に笑った。  しかし、ヴィクトルにそう近づきになりたくはないのだ。勇利は、彼とはもっと別の出会い方があると思っている。ヴィクトル、この子はユーリ・カツキだよ。日本のスケーターさ。へえ、ユーリ。よろしくね。次の試合もがんばってね。なんて……そんな、社交辞令が欲しいわけではない。顔もスケートも知らないのに「がんばって」と言われるなど、あまりにもかなしいではないか。  ヴィクトルとは日本大会でまた会うことになる。勇利は、もう二度とあんな失敗──というほどではないのだけれど、勇利にとっては失態だ──はしないぞとこころぎめをしていた。勇利には、グランプリファイナルに進むことが大事だった。フランス大会では四位だったので、一位になれば──あるいは二位でも、可能性はある。そのことだけをこころにかけた。ヴィクトルはきっとまた金メダルを獲る演技をするだろう。ヴィクトルに勝てばグランプリファイナルは確実となる。ヴィクトルに勝ちさえすれば──。 「あとひと息でしたね」 「……また練習し直してがんばります」  試合を終えた勇利は、悔しそうにしている諸岡にそう答えるしかなかった。とぼとぼとホテルへ戻り、泣きながら眠りについた。エキシビションになんか出たくなかった。バンケットにも行きたくなかった。しかし、すっぽかすわけにはいかない。勇利は翌日、エキシビションの公式練習ではすみのほうでちいさくなり、本番でもそそくさと出番を終え、誰にもみつからないようにしながらヴィクトルの演技をそっと見た。バンケットでは挨拶だけをして早々に退散した。練習がしたいと思った。早くデトロイトに帰りたい。早く、早く……。  その夜は眠れなかった。勇利はベッドで寝返りを打っているのがいやになり、ホテルの庭を散歩しようと思いきって起き上がった。時計を見ると二十二時を過ぎたところである。バンケットがおひらきになったころあいだろう。勇利はそのあたりにほうり出していたホワイトシャツとバンケット用のスラックスを着こみ、そっと廊下へ出た。  エレベータホールでぼんやりしていたら、すぐ隣に誰かが立った。勇利は何気なくそちらを見て、急いで顔をそむけた。ヴィクトルだ。思わず口を押さえた。  え? どうして? なんでヴィクトルがここに? バンケットが終わったところでしょ? もう部屋に帰って寝るだけじゃないの? それにしても同じ階だなんて知らなかった。  エレベータが来るまでのあいだ、勇利はいろいろと考えながら、そっとヴィクトルの様子をうかがった。バンケットを終え、一度部屋へ戻ったのだろうか。ネクタイがゆるんでいる。くたびれているようではないけれど、なんとなくさびしそうに見えた。勇利はどきっとした。  バンケットはお祭りのようなものだ。勇利は苦手だが、写真を撮ったり、交流を深めたりする選手は多い。ヴィクトルは人気者だから、たくさんの選手が寄っていったことだろう。二時間半のあいだ、彼はずっとファンサービスをしていたようなものなのだ。ヴィクトルのファンへの親切心は有名だ。それは選手が相手でも同じである。  勇利は、大変なんだろうな、と考えた。ヴィクトルはファンを愛しているようだけれど、だからといって気疲れしないということはないだろう。ひとりでいたいこともあるにちがいない。最初からヴィクトルに声をかける気などなかったが、なおさら彼に話しかけてはいけないと思った。きっとこれからひとりで飲みに行くのだ。勇利にはできないけれど、ヴィクトルは大人だから、そういう時間で癒やしを得るのだ。  勇利は下に降りるが、ヴィクトルは上階へ行く。ヴィクトルとはそこで別れた。勇利は一階へ降り、庭園を気の向くままにぶらぶらしながら、ずっと上の空だった。  フランスでのことが思い出される。ヴィクトルとクリストフは女性に声をかけられていた。あんなことがまた起こっていたら、とそれが心配だった。日本でもヴィクトルはたいへん人気がある。この機会に近づきたいと思う者がいるかもしれない。ヴィクトルはもちろんしっかりした男だから、もしいやならきちんと断れるだろうが、彼は日本語が話せないのではないだろうか。きっと困る。だが、だからといって追いかけていくのもどうだろうか。勇利はヴィクトルと友人ではない。知り合いでもない。ヴィクトルはフランスでのことなんて忘れているだろう。そもそも、勇利の顔もおぼえていないはずだ。けれど……。  勇利は思いきってホテルの中に戻り、エレベータに乗りこんだ。ヴィクトルがおぼえているとかいないとかはどうでもよい。ただ、彼が困っていたら手助けをすればいいし、もしそうでないならそっと店を出るだけだ。そうしよう。それならヴィクトルも迷惑はしないはずだ。このままでは気になって仕方がない。  ヴィクトルはあのときのようにカウンター席で飲んでいた。勇利は彼からすこし離れて座り、オレンジジュースを頼んだ。アルコールを飲むつもりはない。  案の定、ヴィクトルのことを気にしている女性が幾人かいた。ちらちらと様子をうかがい、声をかける間合いをはかっている。勇利ははらはらした。静かに飲みたくてここに来たのに、またファンに声をかけられたらと思うと、なぜか勇利が困ってしまった。  とうとうふたり連れの女性が立ち上がり、ヴィクトルに話しかけた。サインをくださいとか握手してくださいとかではなく、部屋で一緒に飲みませんかという誘いだった。ずいぶん大胆だなと勇利は思った。きっとそのさきも期待しているのだろう。ヴィクトルにそんなふうに声をかけるなんて、勇利には一生できそうにない。  ヴィクトルが返事に困っている。彼が話せるのはロシア語、フランス語、英語のみだ。勇利は静かに立ち上がった。 「失礼ですが」  ヴィクトルの注意をそっと引く。 「よろしければ通訳しましょうか?」 「ああ、すまない」  ヴィクトルがほほえんだ。 「頼めるかな」  勇利は彼女たちの言い分を正確にヴィクトルに伝えた。ヴィクトルはうなずきながら聞き、女性たちにほほえんで、試合のあとで疲れているので、もうそろそろ部屋へ戻ろうと思っていたと話した。優しい口ぶりだった。勇利は彼のそのやわらかい物言いを壊さぬよう、丁寧に日本語にして彼女たちに伝えた。さいわいしつこくする様子はなく、「わかりました。試合すてきでした。ありがとうございます」と言って素直に引き下がった。 「どうもありがとう」  ヴィクトルが勇利に笑いかけた。 「助かったよ」 「いえ、お役に立ててよかったです」 「帰らなくちゃね。部屋へ戻るところだと言ってしまったから」  勇利が気の毒そうにすると、「いや、もともと、そろそろ帰ろうかと思ってたんだ」とヴィクトルが気軽に言った。 「助けてもらったお礼に、きみのぶんはごちそうさせてくれ」 「いいんです。たいしたことじゃありませんので」  勇利は、前も支払いをしていただいたので、と言おうとして口をつぐんだ。結局ヴィクトルが勇利のぶんも出した。 「オレンジジュース飲んでたのかい? こんなところで?」 「え、ええ……」  夜にバーまで来て、ひとりでオレンジジュースを飲む。ずいぶんおかしな行動である。 「ああ、まだ飲めない年齢なんだね?」  また言われた……。勇利はかぶりを振った。 「オレンジジュースが好きなだけです」 「そうかい?」  ヴィクトルが陽気に笑った。彼とは同じ階だけれど、一緒に戻るのはためらわれたので、勇利はエレベータホールで「ぼくは下ですので」とうそをついた。ヴィクトルがふとおとがいに手を当てた。 「どうされました?」 「いや……」  彼は勇利をまじまじと観察してつぶやいた。 「きみとは会ったことがあるような気がする」  ヴィクトルはひとりでバーに入った。ヨーロッパ選手権を連覇し続けている彼は、今季も同じように金メダルを獲ることができた。うれしいことはうれしいが、自分だけの喜びではないと彼はもう知っていた。ヴィクトルの金メダルを誰よりも心待ちにしているあの子に早く見せたい。  ヴィクトルはベルヴェデールに口をつけ、ほのかなバニラの香りを味わった。せっけん、バニラ、ミルク──そういう優しい匂いはいとしいあの子のことを感じさせる。ベルヴェデールウォッカの中でも、インテンスなので度数が五〇パーセントだ。やわらかな印象なのにそうして酔わせようとするところも彼のようだった。ヴィクトルはほほえみ、二杯目はグレイグースにした。  こうしてバーで飲んでいると、いつかのことを思い出す。フランスと日本。フランスではクリストフと、日本ではひとりで飲んでいた。しかし、どちらのときも途中から──。  左隣に誰かが座った。強い香水の匂いが漂い、ヴィクトルはそちらに顔を向けた。ずいぶんと派手な目鼻立ちの女性が、まるで勝ち誇ったかのような笑みを浮かべながらグラスを取り上げ、英語で言った。 「おごってちょうだい」  美人といえる容貌をしている。しかしヴィクトルは、もっとうつくしい者がこころにいるので、なんとも思わなかった。金持ち娘の遊びといったところか。男はみんな喜んで自分の言うことを聞くと思っている手合いだろう。ヴィクトルのことを知っているのか知らないのかわからないが、かなり自信を持っているようだ。確かに身に着けているものは一級品である。しかし、まったくヴィクトルの好みではなかった。ブランドも、彼女自身も。  ヴィクトルはなんと言って断ろうかと思案した。こういう性質の者は、事が自分の思い通りにならないとなると途端に大騒ぎを始める。めんどうごとは避けたい。 「あなたほどのいい男がひとりだなんて、何かのまちがいじゃないのかしら?」  物言いもずいぶん陳腐だった。君こそ、という言葉を期待しているのがわかる。ヴィクトルはつくり笑いを浮かべながら、さてどうしたものかと考えた。と──。 「失礼します」  かたわらに誰かが座り、清楚な香がふわっと香った。ヴィクトルははっとした。 「それ、なに? 高いお酒?」  右側に来たのは東洋の男の子だった。ヴィクトルは目をみはった。彼はヴィクトルのグラスをのぞきこみ、ちょっと舐めてから、「きつい」と顔をしかめた。 「もうこれだけで酔っちゃった! ぼく、酔うとすごいんです。好きなひとにダンスバトルを仕掛けたりするんだよ」  彼は無邪気そうに笑い、ヴィクトルをみつめて黒い瞳をきらきらと輝かせた。ヴィクトルは、ダンスバトルを仕掛けられたときのことを思い出した。青年が持ってきた自分のグラスには、オレンジジュースがすこしだけ残っていた。 「貴方、かっこいいしすてき。だからおごってあげる」  彼はささやいた。 「その代わり、貴方の部屋に行きたいな……」  純粋な目つきでけなげにヴィクトルをみつめる。 「そこでかわいがって欲しい……。だめ?」 「いいとも」  ヴィクトルは、ものすごく好みの子だったので、すぐに了承した。東洋の子はぱっと顔を輝かせ、ジュースを飲み干すと、「ありがとう!」とヴィクトルに抱きついた。ヴィクトルは彼の腰に手をまわし、青年はふたりぶんの料金を支払った。 「約束ができてしま���たので、失礼」  ヴィクトルは、彼女が叫ぼうが騒ごうが、もうどうでもよくなった。バーテンダーが可笑しそうにヴィクトルを見送った。 「ヴィクトル!」  部屋に入るなり勇利はヴィクトルに抱きつき、ヴィクトルはおおはしゃぎで笑い声を上げ、「勇利!」と力いっぱい抱擁した。約束通り、たっぷりとかわいがった。 「来てたの、知らなかったよ」  ヴィクトルは勇利に腕枕をして、低く、優しく話した。 「うん。教えてなかったからね……」  勇利はくすくす笑いながら答えた。 「俺が声をかけられてなかったら、こっそり帰るつもりだった?」 「もちろん……。怒られるかもしれない危険は冒せないよ」 「ひどいな」 「いまから怒る?」 「それはあとで」 「こわいなあ」 「勇利、あそこでひとりでオレンジジュース飲んでたの?」 「そうだよ。ヴィクトルもひとりだったね。クリスがいるかと思ったんだけど」 「彼はバンケットではしゃぎすぎておやすみさ」  ヴィクトルは勇利の髪をさらりと梳いた。勇利がヴィクトルのくちびるをそっと吸う。ヴィクトルは幸福でいっぱいだった。あとで金メダルを見せてやらなければ……。 「勇利」 「んー……?」  勇利が眠そうに返事をした。ヴィクトルは彼のまぶたをくちづけで覆った。 「きみに助けられたのは、これで二度目だね」  勇利はぱちりと目を開けた。 「いつもオレンジジュースなんだね。あのときも、俺を助けようと思って来てくれたのかい?」  勇利は驚いてヴィクトルをみつめている。 「……知ってたの?」 「まあね」 「どうして?」  勇利が口をとがらせた。彼は目つきで「なぜわかったのか教えて」とおどしている。かわいい瞳だ。 「もうひとつ」 「なに? こわい」 「フランスで会ったのもきみだ」 「…………」  勇利はヴィクトルの胸に顔をうめた。彼はぼそぼそと言った。 「確かにあのとき、会ったことがあるってヴィクトルに言われたよ。でも……」 「勇利は『気のせいでしょう』と答えたね。よくもそんなでたらめが言えたものだ」 「だって……」  勇利はヴィクトルに顔を近づけた。 「……どうして? ぼくのことなんて知らなかったくせに」 「なんとなくずっと気になっていた」  ヴィクトルは笑いながら勇利の髪にくちづけた。 「クリスがなぜあのとき、きみの注文を通訳したのか。きみは英語が話せた。ああいう場所では、バーテンダーもいくつかの言語に対応できるものだ。なのにクリスは最初からそんなことには頓着していない態度で話し、そしてきみが英語を使う前に通訳した。変だな、とひっかかっていたんだ」 「だからって、それがぼくだなんて……」 「クリスはきみが来る前、俺に紹介したい子がいると言った。しかし来るかわからないとも言った。俺は来なかったんだと思った。だがちがう。来ていたんだ。きみだった。クリスが紹介したいと言うなんて、俺のファンだという選手しか思い浮かばない。だがその子は、どうも思わせぶりな性質らしい。クリスがそういう口ぶりだった。それから時が経って俺はきみと出会い、きみのことを考えているとき、ふとすべての謎が解けた気がしたんだ。そうだ、あれは勇利だった。どうしても俺に紹介されてくれなかった勇利。でも俺のことが好きで助けに来てくれる勇利。我慢できなくてコーチの試合を見に来てしまう、やっぱり俺を助けてくれる勇利。勇利、俺の勇利──」  ヴィクトルは勇利を抱きしめ、覆いかぶさって熱烈なくちづけをした。勇利がちいさくあえぎ、笑ってヴィクトルの首筋に腕をかけた。 「ぼくに『会ったことがある気がする』って言ったの、フランスでのこと? それとも会場で見たことがあったの?」 「どちらなのかわからない。どちらもかな……?」 「適当なんだから」 「おまえへの愛は真剣だよ」 「ヴィクトル、ぼくさ……、今日、初めて男の人をナンパしたんだ。どうだった?」 「初めてにしては、上手いね」  ヴィクトルは勇利の顔じゅうにキスするのに夢中だった。 「相手がきわめてたやすいせいかもしれないけど」 「ちょろい?」 「ちょろいね」 「でもね、ヴィクトル……」 「うん?」  勇利はいたずらっぽく笑った。 「日本でヴィクトルにファンの女性が声をかけてるのを見たとき、ぼく、自分は一生こんなことはできないなって思ったんだよ……」  ヴィクトルはすばやく答えた。 「俺もナンパなんてしたことがない。勇利、初めての相手になってくれる? 世界選手権のあとを楽しみにしてて。きみより上手く誘えるかな?」
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crystallizedheaven · 2 years ago
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クトゥルフ小説「黄衣の伝承」最新話「4 契約の印」を更新しました。
武闘派刑事の岩淵光紀、ハスターの加護を示す銃を手に入れる。
「ハスターの輪」は、装備者の要請に応じて、ハスターのシンボルを届けてくれる魔道具なのだ。
それが光紀に何をもたらすか、今は誰も知らない……はず?
しかし、この魔道具をもたらした者は誰なのか?
光紀は両親に尋ねるのだった。
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