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#薔薇監獄 の獣たち
lauraagrace · 7 months
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I have never been a big paranormal manga reader, but ever since last year when I read Beasts of Abigaile from Seven Seas, I feel that's changed!
I've picked up more series with vampires and werewolves the past few months and I have LOVED it! This shoujo was so good and definitely think it set the bar high for other series I try!
YouTube Video Review: https://youtu.be/NV0p0HDAWvM
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tdcoral · 2 years
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天使の群れで空はいっぱい
ルーク・ハント2020誕生日に寄せて
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 1.十二歳
 「監獄」「軍隊」「学校」
 講師の男はそれらの言葉を黒板に大きく書くと、壇上から聴衆を振り返った。
「ここに書いた三つのものは、ある共通点を持っています。何だと思いますか」
 聴衆は少しくざわめいた。ルーク・ハント少年も、自身の通うミドル・スクールのロゴが入ったペンを振りつつ、その問いについて考えた。  それは演劇論の公開講座だった。この夕焼けの草原において著名な演出家が講師をつとめるとあって、いつもは予算消化のために惰性で行われるような市民講座に多くの人が集まっていた。駆け出しの舞台鑑賞家であるルークも、その演出家がこの町にやってくると聞いて心が踊った。それで、ルークの生まれ育ったこの地域で一番大きくて立派な公立学校の講堂は、今日はこうしてほとんど満員だった。  ルークは講堂の最後列に近いところで講義を聞いていた。ルークが受付を済ませた時点では前方の良い席も十分に空いていたが、座席には傾斜がついていたし、この程度の距離であれば板書も講師の表情も満足に目視できる自信が彼にはあった。それに何より、聴講に訪れる地域の住民、普段関わりを持たない彼らを後ろからゆっくり観察できるのが良いと思った。  さて、ルーク・ハント少年は、この講座の開講にあたって出された問いを考えるのが半分。それから聴衆をゆっくり見渡すのが半分。口もとに機嫌の良さそうな笑みをたたえ、緑色の目をきゅっと細めていた。  うごめく疎林のような群衆の間に、何か見たことのない生き物はいないだろうか。  最前列にいるウマ科らしい獣人属の婦人。横顔からでも分かるあの眼差しの熱っぽさ、あれは多分、演出家のファンだ。レジュメを見てもいないし特に考え込んでもいない様子から、この質問の答えを知っているに違いない。これは定番のアイス・ブレイクなのだろう。  ルークの数列先に座っている中年の夫婦。二人ともネズミ上科らしく愛らしい耳をぴこぴこと動かし、小声で相談している。ルークは耳をすませてみた。「関係ないじゃないの」「○○校でやるというから」「受験に有利」……聞こえてくる単語からすると演劇に関心があるわけではなく、どうもこの会場が子供の志望校で、学内イベントか何かと勘違いして情報収集のために来たようだ。  それから、それから……ルークの視点は次々に移ろう。どの聴講者もそれぞれの目的があって、それぞれの期待を持ってここへ集まっていた。  最初は灌木の林か何かに見えていた聴衆は、少し観察しただけで今や魅力的な動物の群れに姿を変えていた。ルークは眩しさに戸惑うようにぱちぱちと瞬きした。さほど広くはないこの地域に、こんなに多様な人が住んでいるとは! そう、それは十分に多様だった、十年と少しをこの町で生きただけのルーク・ハント少年にとっては。  それをこの目で確かめられただけで既に大変な収穫だと、ルークは感じ入った。
「さ、お時間です。皆さんの答えを聞いてみましょうか……その前に、答えを知っている人は先に手を挙げてくださいね。これ僕の鉄板ネタだから」
 微風のような笑い声とともに前列の方で何名かが挙手した。あのウマ科の婦人も、ルークの見立てどおりに手を挙げていた。
「では……」
 演出家は傾斜のついた通路を軽やかに上る。指名されることをいくらか期待している人々をいたずらめいた笑顔で眺め、そして中腹あたり、列の端に掛けていた三十代くらいの女性に声をかけた。  ルークは女性の答えに耳を傾けた。
「そうですね、監獄と、軍隊と、学校の共通点……」
 緊張に上ずった声で女性は続ける。
「私は学校しか行ったことないんですけど、全部同じようなものに思えます」 「なるほど。それはなぜ?」 「ウマの合わない人とも一緒に長時間拘束される場所、つらいところってイメージ」
 ウマ科の婦人がアッハッハ! と笑った。共感の笑いだった。彼女だけでなく会場中にその笑いが広がっていた。
「ありがとうございます。皆さん拍手を!」
 恥ずかしそうに顔を落としている女性を見つめながら、ルークは拍手を送った。  ルークは彼女の過ごした学生時代のことを考えた。「つらいところ」。彼女にどんな声をかけたらいいか分からなかったが、拍手さえすれば自分の役回りは全うできた。ルークはそれを少し寂しく、歯がゆく思った。そして自然と、自分がこれから過ごすであろう学生生活のことを思った。これから恐らくきっと進学するとして。
 私が行く学校はどんなところだろう?  そこにはどんな人がいるのだろう?
 演出家は壇上へ駆け戻ると、拍手の退く頃合いを見計らって片腕を上げた。チャーミングな唇をニコッとつりあげる。
「素直なお答えをいただき感謝します。さて……  監獄、軍隊、学校。これらは近代に入ってはじめ���国家規模で制度化されたものです。近代という語の定義も問題ですが、ここでは薔薇の王国に端を発した技術革新と産業国際化、それにともなう世界的な言語統一運動が達成された革命期を節目に始まった一時代としましょう」
 ルークは配布されたレジュメにちらりと目を落とした。カリキュラムの第一項は脚本論のエッセンス講義とある。
「で、僕の質問は、この三つの共通点は何かということでしたね。多分いろんな答えがあると思います。今回はこの演劇論講座の導入として……それを『生まれも育ちも考えも異なる他者同士が生活をともにする場であること』としたい。  長い歴史の中で本当に最近まで、この国の人というのは人生を通して、自分の生まれた地域、せいぜい近隣の町くらいまでを最大の行動範囲とするものでした。故郷を離れて転々と生活するのは特定の職業人くらいで大変珍しかった」
 中年夫婦のネズミの耳がぴこぴこと跳ねる。
「それが国家制度によって、生まれも家業も異なる人々が、全く知らない都市に集められて生活を共にするようになった。そうすると当然、これまでにない衝突が生まれ、差別が顕在化し、そして……素晴らしかったり、特になんでもなかったり、とにかく色々の出会いが生まれる。このことが僕の作る舞台の根っこにはあるんです」
 不意にモーターの駆動音がした。講堂の天井に格納されていた大型のスクリーンが下りてきているのだった。その音と動きがピタリと止まった瞬間、会場の照明が落ち、暗がりの中をプロジェクタの光がさっと走った。  スクリーンの上に、ある舞台の映像が流れる。音声はない。それでもルークには、そこに映る人々が互いに語りあい、罵りあい、慰めあい、関わりあっていることを感じられた。
「そんなふうに他者と出会った時、僕らはかけがえのないドラマを授かるのです」
 ルーク少年の目はスクリーンを離れ、周囲の聴衆を再び見渡した。  ここよりも更に広い場所。ここよりも更に遠い場所。  そんな学校へ行ってみたい、とルークは強く思った。
 2.九歳
 エレメンタリー・スクールの下校時刻はとうに過ぎていたが、ルーク・ハント少年は教室に一人残って算数の問題を解いていた。それは彼が授業中に外ばかり眺めていたために、教師によって課せられた罰だった。このプリント数枚にわたる問題を解ききるまで下校してはならない、と教師はルークに言いつけた。  算数の問題を解くことはルークにとって苦痛ではなく、数式の美しいルールを味わう時間はむしろ楽しくさえあったが、それにしても不思議だった。授業を疎かにしてしまった自分の失敗が、どうして算数のプリントによって挽回されることになるのか、ルークには理解できなかったのだ。なぜなら彼がぼうっとしていたのは算数ではなく美術の授業中であり、大好きな絵画制作もほったらかして、窓の外を飛んでいた���たことのない鳥を夢中で観察してしまったというのが事の次第であったから。ただしそれを教師に訊ねたところで答えは返ってこないだろうという予感があった。それなら問いただす甲斐はあるまい。  ルークは答えを書き終えたプリントの端をとんとんと整えると、それを提出するために職員室へ向かった。そのまま帰れるかどうか分からなかったが、一応、革の通学鞄も背負っていくことにした。  小ぶりの建屋がいくつか集まってできているスクールの構内には、既に夕日がさしこみ、日暮れ前の乾いた風が砂埃を立てていた。教室棟から出ると近くの通りから原付バイクの大きなマフラー音が聞こえてくる。ルークは早足になって、職員室のある棟を目指した。
「よう、遅かったじゃん、ルーク」
 職員室にはルークの担当教師はおろか、他の教職員の姿も見えなかった。代わりに同じクラスの少年が一人で、誰かのデスクから取ってきたらしい大人用の椅子に腰掛けて足をぶらぶらさせていた。  その少年は同じクラスといっても特にルークと仲が良いわけではなかった。強いて言えば来月の全校レクレーションに向けて、クラス演劇の取りまとめを二人で任されているというくらいだ。しかしそれも二人で立候補したものではなく、他の生徒によって 「ルークがいいんじゃない? 話し方がエンゲキっぽいし」 「あと一人どうする? あいつサボってていないし名前書いちゃおうか」  とほとんど事故のように決められたものだった。  ルークとしては面白そうだったので断ることもないと思った。ただ少年に関しては、ここにいない人を勝手に任命しては後々お互いが困るからやめておこう、と提案した。  他の生徒は少し目配せをしあったが、一人が「大丈夫だよ」と言ったので、それに続いて皆うなずいた。後からそれを知らされた少年は露骨に嫌そうな顔をしていた。
 ルークは背伸びをして人気のない職員室を見渡す。
「先生はどちらだろう?」 「あいつ帰ったよ。プリント、その辺にテキトーに置いとけよ」
 答え合わせをしなくてもよいのだろうか、とルークは思ったが、解答を持っている教師が不在であれば仕方がない。数台しかない教師用のデスクから担任のものを見つけてプリントを置いた。そういえば先生に質問したいところがあったのだった、と思い出して、ルークは何か胸が痒くなるような気持ちがした。  突然、クラスメイトの少年がルークの肩に背後から顎をのせてきた。どうやらルークの置いたプリントを覗き込んでいるらしい。ルークは横目に少年の様子を見ていたが、やがて彼は、首に巻いたカラフルなビーズをしゃらりと鳴らして離れていった。
「どうだい、答えは合っているかい?」 「知らね」 「そうかい。ところでどうして君はここに一人で? 下校時刻は過ぎているし、先生も誰もいないじゃないか」
 もしかして悪だくみかい、とルークは微笑む。  少年は不機嫌そうに口を曲げた。
「お前さー、ムカつかないの? あいつ、居残りさせておいて自分が先に帰ってんだぜ。オレまじでイラッときたわ」
 少年は教師の話をしているらしかった。それでずっとふてたような態度をしていたのだろうか。  ルークは少し考えた。
「ムカつく、と私が言ったら、次から先生は帰らずにいてくれるだろうか?」 「それは分かんないけど」 「私もそう思うよ」 「じゃあお前ムカつかないの」 「今日のうちに質問ができなかったのは実に残念だけれど……」
 そう、と少年は言った。どうして一人で職員室にいたのか、というルークの質問は結局答えをもらえず終いだった。  このまま去るのも何やら歯切れが悪い。ルークは、自分より背丈の高い少年の顔を下から覗き込んだ。
「……もしかして、私を心配して残ってくれたのかい?」
 少年は「はあ?」と顔をそらす。
「ばか。違うよ。クラス演劇の相談しようって言ってたのにお前がプリントやってるから待ってただけ」 「おや!」
 ルークは両手を上げて驚いた。そんな約束はした覚えがなかったのだ。ルークは眉をハの字に下げて首を振った。
「ジュ・スイ・デゾレ。今日はどうにもぼうっとしてしまっていけない」 「……うっそー」 「えっ?」
 ルークは両手をそっと下ろして首を傾げた。
「嘘なのかい」 「嘘嘘。放課後に集合とか、オレそんなこと一言も言ってねーし」 「それはまた、どうしてそんな嘘を」 「知らねー。でもまあ、別に今から相談してもよくね? 演劇、何やるかとかさ」
 ルークは少年の真意を汲みきれなかった。しかし、少年の方からクラス演劇に対して乗り気な発言が出てきたことが喜ばしく、早くそちらの話をしたいと思った。そこへ他のクラスの担当教師がやってきて、「留守番ありがとうな」と少年の肩をたたいた。
 二人は通学路を歩きながら、ルークの鞄から出てきた分厚い動物図鑑を開いて話をした。人間ドラマより動物のメルヘンの方が、どの学年も楽しめるだろうと少年が言ったからだった。  ルークは立板に水を流すように喋り続けた。サバンナの動物たちに関する知識、家族と狩りに出るなかで実際に見た光景、それらがどんなに美しいか。それで少年は、多くの人がルークの話に対しそうなるように徐々にげんなりとしていったのだが、不意に「あっ」と企むような声を上げた。  少年がルークの肩をトントンと叩いて指さしたのは、通りの向こうから歩いてくる子供、少年を勝手にクラス演劇係へ任命した生徒のひとりだった。
「聞いたんだよね。あいつが『大丈夫だよ』とかテキトーなこと言ってオレのこと演劇係にしたって」 「おや」
 ルークも思わず目を細めた。クラス会の決議に異論のある者はどうやらルークの他にもいて、それは今や密告者となったらしい。  ルークは少年の「ムカつく」という言葉を思い出していた。  多分、私が感じているものは、「ムカつく」ではないと思う。でも、二人きりでこのまま図鑑を眺めるより、もっといい手があるとも思う。  ルークと少年は顔を見合わせてニヤリと笑った。少年は向かいから歩いてくる生徒、こちらに気がついて若干気まずそうな顔をしている彼に大声で話しかけた。
「なあー。どんなのがいいと思う」 「え、なに、突然」 「オレとルークが一緒にいるんだから、クラス演劇の話に決まってんじゃん。クラスメイトなんだから協力しろよ」 「別にいいけど……ていうかなんで歩きながら図鑑見てるの?」
 だんだんと日は落ち、そろそろ図鑑の文字も読めなくなりそうだった。こんなに遅く帰っては家族が心配していることだろうと思ったが、ルークはまだ、二人とここにいたいと思った。
 3.十五歳
 ナイトレイブンカレッジからの迎えが来たことは、ルークにとって経験したことがない種類の喜びだった。NRCへ進学する周囲の同級生は片手で数えても指が余るほど少なかった。それがルークの心をさらに昂らせた。  その昂奮は、同級生のほとんどがくぐれなかった難関を突破した、という自負心によるものではなかった。ルークは公表されているNRCの全生徒数から、彼の直接知っている生徒の人数を引いてみた。もちろん大変な数が残った。  これだけ多くの未知なる誰かと、私は舞台を共にするのだ!  それがルークの好奇心を、はちきれさせんばかりに膨らませたのだった。
 誰も自分のことを知らない世界へ一人で入っていくのだから、アクシデントの一つや二つは起きるだろうし、それさえも相手を知る機会として楽しみだとルークは思っていた。最初の大きな出来事は、秋の深まりだした頃、ルークが学園敷地内での狩りにいよいよ精を出し始めた時期のことだった。  学園の敷地には、島の自治体から管理を任されている小さいながらも豊かな山野があった。そこでの狩猟許可を得たルークは、授業が始まる前の早朝や部活のない放課後にたびたび山へ入って狩りをした。生まれ育った土地とは全く異なる生物相に、彼は夢中になった。  それに待ったをかけたのが、ルークと同室の一年生、そのうちの一人だった。
「寮長! ハント君の趣味をどうお思いですか? 流石に泥んこは落としてくるが、彼のまとってくる山と獣の匂い、そんなものを同室の我々三人は朝の起き抜けや夕餉の前に嗅がねばならないのです。それがこのところほぼ毎日……ほら、あの子なんかは育ちがずっと良いから家を恋しがって泣き出す始末! 我々はハント君の野蛮な行いに断固として抗議します」
 実際のところルームメイトの一人が家を恋しがっているのは単なるホームシックであったし、そうしたことを直接ルークに言えば「気づかずにすまない、狩りの後はシャワーを浴びてこよう」とでもうなずいて話が済んだはずだった。話が大きくなったのは、その生徒がポムフィオーレ寮長に直訴したためだ。  寮長としても、同じ四人部屋のうち他の二人からは苦情が出ていないからと当人同士の問題で済ませようとしたのだが、訴え出た側は「寮長から直接指導してほしい」と退く様子がない。つまりその寮生の唯一至上の要求は、「自分にとって理解のできない行いをハント君が即刻やめること」だったのだ。
「アンタが身だしなみを気にかけるようになったのはアタシも歓迎するわ。まあ最低限のレベルだけど……」 「ああ、恥ずかしい限りだ! 周囲に不快な思いをさせていることに気がつかなかったなんて」 「いい勉強になったじゃない」
 同じポムフィオーレの一年生・ヴィルはそう言って、食堂のビュッフェに並ぶサラダをトングでわっしと掴み、ルークの皿に盛り付けた。
「ほら、野菜も食べる���」 「おお……これも食べられるものなのだね」 「食べられないものが食堂に並んでるわけないでしょ」
 それもそうだ! と、この学園へ来てから初めて見る食べ物に日々驚いているルークは、今日も目を細めて笑った。
 その振る舞いのせいで周囲から浮きやすいたちのルークを、はじめから何かと気にかけたのがヴィルだった。最初に近づいて行ったのはヴィルの美しい風貌に魅せられたルークの方だったが、その屈託ない性根をヴィルの方でも気に入ったらしかった。  ヴィルは、人間社会で育ってきてはいそうなものの野性味にあふれていたルークに自身の外見を整えることを教えた。「そんな泥つきジャガイモみたいな見た目でアタシの隣に立たないで」と言いながら、彼に必要だと判断した美容知識を教え込んだ。
「アンタのことをよく知らない人間は、その行動と見た目のせいでアンタのことを単なる馬鹿か噛み癖のある猟犬だと思って、あなどるか過度に恐れるかのどちらかで接してくるわ。だから美しくありなさい。その危なっかしさを自覚して容姿に表現するの。他人を正しく威圧して、アンタの話を聞かせるのよ」
 ルークのひときわ目立つ奇天烈さの向こうにある本質を、ヴィルは出会ってそう経たないうちに見抜いていた。  こんなに明瞭な言葉のひとつひとつによって自分に輪郭を与えられるのは、ルークにとっては初めてのことだった。そして他人をそのように冷静に、対等に見つめようとするヴィルの美しさを思った。  ルークはヴィルの隣にいることを狩りと同じくらい愛するようになった。
 ルークは山盛りの野菜をもりもりと食べながら話を再開した。
「そう、それでヴィル、君の意見を仰ぎたいと思っていたんだ。同室の彼らとうまくやっていくためにどうしたものか」 「簡単なのはアンタが狩りをやめることでしょうね」
 そんな! とルークは大袈裟に悲しい表情をしてみせた。
「前にも言ったでしょう、アンタを恐がる人間も一定数いるのよ。特にそのライフワークのせいで……アタシだって寮の中庭に丸ハゲの山鳥が肉屋みたいに並んでた時は面食らったわよ」 「そうかい……」
 ルークはフォークを置き、その上に視線を落とした。自分にとっては日常の一部だったことが、他人にとっては大変なストレスの要因になる。逆も然り。それがつまり「見知らぬ他人と出会う」ことだと、頭では分かっていたものの、こんな悲しみをともなうものだとは経験するまで知らなかった。ルークはミドル・スクール生の頃に演劇論の講座で聞いた言葉を思い出していた。学校はつらいところだ、と。
「私は彼らと同室になれて嬉しいんだ。三人とも私とは全然異なる生き方をしてきたんだと、初めて言葉を交わした時にすぐ分かった。そんなまたとない出会いだから、それで、……だからこそ、退くべき時は退かなければならないと思うよ」
 ルークにしては珍しく語気も弱まったその言葉を聞き、ヴィルは「あら」と顎を上げた。
「そうなの? アンタたちってまだ、出会ってさえいないのかと思ってた」
 ルークは、ぱちぱち、と瞬きをしてヴィルを見る。  それを待っていたようにヴィルは折りたたみの手鏡を取り出した。食卓の上につき出して、ルークに自身の顔を覗かせる。
「アンタ、自分の顔、どう思う?」 「ヴィル、君の顔と並べて見ればその他の顔はたいてい霞んで見えるものだよ」 「そう? アンタの顔、肌ツヤが前よりずっと良くなったとアタシは思うけど。唇の手入れも行き届いているし、髪のセットもよく似合ってる」 「ふむ、たしかにその通りだ。自分の頬がこんなにすべすべとしているのは幼少期以来のことだね。それに唇に何種類ものスクラブやバームを塗るなんていうのは初めての試みだけれど、成果が出やすいから実に取り組みがいがある。ヴィル、全て君に教わったことさ」 「そうよ」
 ヴィルは鏡をポケットにしまった。
「そして泥ジャガを相手にこれだけのことを教えるなんて、アタシにとっても初めての経験だわ。アタシたちは出会ったの。それで……ルーク、アンタとあいつらはどうなの?」
 ルークは、なるほど、と言って帽子のつばを上げた。
 それから一週間ほど経って、ポムフィオーレの一年生に部屋替えが告知された。表向きは入寮から数ヶ月経った一年生同士さらに交友関係が広がるよう、とのことだったが、部屋分けを行う寮長の手元に「ルーク・ハントとの同室を望まない者のリスト」があることは多かれ少なかれ誰しもが察していた。もちろん当のルーク・ハント本人も。
「忙しい時に仕事を増やしてくれたわね」
 ヴィルは荷物を詰め込んだトランクを引越し先の部屋へ運びながら、同じようにバックパックを背負って隣を歩くルークに軽い調子で眉を顰めてみせた。
「私としても大変残念だよ」 「撮影から何日かぶりに戻ってきたらこの有り様なんだもの。一体どうしたっていうのよ」
 それがだね、とルークは事の顛末をかいつまんで説明した。  ヴィルに相談した後でルークは同室の生徒三人にこんな提案をした。明日か明後日か明々後日か、私と狩りに行かないかい?  忌避されるのは彼らが知らないからかもしれない。朝焼けに染まる山の景色、息を潜めて獲物を待つ時間。目の前に現れた獣との駆け引き、血が沸きたつその一瞬。そして暖かな動物が自らの手で冷たくなっていくときに感じる、自分の生来の暴力性。それを制御しなければならないと、毎回新たにする思い。  そうした美しい世界の一端を彼らに見せたい。ルークはそう考えて、彼らを狩猟の場へ誘ったのだった。  ルークに狩りをやめさせようと主導的に働きかけていた一人は「僕らにそんなことをさせるなんて」と憤慨したが、他の二人はおずおずとその提案を受け入れた。そして数の上で劣勢になった後の一人もついてきた。  それで四人でわらわらと狩りに出かけた。素人集団で山に入ったものだから、成果はルークが射落とした一羽の鳥だけで、それは夕食のスープにちょっとした具材として参加するに留まった。しかし、ルークが見せたかったものは彼らの目にも映ったようだった。  その夜遅く、小さな泣き声にルークは目を覚ました。それは狩りに行くことを最初に受け入れた生徒だった。  彼は怖いのだと言った。自分の腹の中にあの鳥がいるのだと思うと、そして今までに口にしてきた肉が皆あのように生きていたのだと思うと。  思慮深い人だとルークは思った。そしてルークは、そうした感情を彼がいま初めて味わった、人生の中でまたとなく美しい時間に立ち会っていることに対して、言いようもない震えを覚えた。二人がそうやって小さな声で会話していると、後の生徒らも目を覚ました。  そしてその中の誰が言い出したのかは分からないが、ルークと彼らはこれ以上同じ部屋で生活はできない、ということになった。
「よくやるわねえ」 「四人連れで山に入るのもまた楽しかったよ。狩りというよりはハイキングだったけれど。できれば違う季節にも行きたかった」 「そりゃアンタは楽しかったでしょうよ……ま、いたいけな少年にトラウマを植えつけた代償としては安い方かもしれないわね」
 その時、後ろから二人を呼び止める声があった。  それはルークを糾弾した生徒でも、夜中に泣いていた生徒でもなく、あと一人の元ルームメイトだった。
「ルーク! 置いていくなんてひどいじゃないか。そんなにヴィルと一緒がいいのかい」 「置いていくだなんてとんでもない、そんなつもりは……ええと?」 「君は重ね重ね失礼だな! 部屋割りをちゃんと見たのかね? 僕らはまた同じ部屋だよ。偶然にね」 「そうだったのかい」
 そしてルークは一拍おいて、もう一度、「そうだったのかい」と独り言のように呟いた。ルークを追いかけてきた彼は、「リスト」に名前が無かったようだ。  「よかったじゃない」と言うヴィルに、元ルームメイトで新ルームメイトでもある彼は、「よかったとも」と軽く返した。
 4.十六歳、前夜
 部屋替え騒動からひと月が経ち、あの一年生全員を引越しに巻き込んだ一幕のドラマは、早くも多くの者にとって学生生活の思い出の一つに変わりつつあった。  ルークはNRCで最初の誕生日を迎えようとしていた。  誕生日前夜の寮での夕食後、「これからバースデーパーティーの飾りつけをするから」と談話室を追い出されたルークは行くあてなく、しかし踊りだしたいような気持ちで、メイン階段の踊り場からバルコニーへ出た。  冬がもう訪れていた。空気の冷たさを追いかけるように視線を上げると、故郷ではこの季節に見られなかった星座が今日の夜空に浮かんでいた。  なんてまばゆいエトワール! ……ルークは寮服の裾をひらりとひるがえし、踊るようにくるりくるりと回り、白い息を吐いた。
「ルーク」
 不意に呼ばれて振り返ると、ステンドグラスの窓を押してヴィルが立っていた。他の寮生はまだ談話室で明日の準備をしているはずだったが、ヴィルは既にナイトガウンを身につけていた。
「君がそんな格好で歩き回っているなんて珍しい」 「明日は早朝に出るから寝支度をね」 「そうだ、仕事だと言っていたね。夕食も君がいないから、なんだか味気なかったよ」
 冷えてしまうよ、と言って、ルークはヴィルを室内に戻した。後ろ手に窓を閉める。おぼろな魔法の蝋燭だけが灯る薄暗い階段の踊り場に立つと、ヴィルは「ちょっと待って」とガウンのポケットを探った。  その横顔に、月明かりを受けたステンドグラスの赤色が溶けるように落ちていた。
「……ボーテ!」 「わっ、耳元でいきなり叫ぶんじゃないわよ」 「失敬、君があんまり綺麗だったから」
 ヴィルは長い睫毛に縁どられた目を少し見開いて、それから眉尻を下げて笑った。
「そう。ありがと」
 ルークは、おや、とヴィルの顔を覗く。自分の褒め言葉なんて毎時毎秒のように聞いているヴィルが、どうして特別こんな反応をしたのかが不思議だった。
「何よ。アタシが素直に礼を言ったらおかしいわけ」 「この場合は少しね」
 アンタって本当……とため息をつくヴィルの口の端には微笑みがのぼっていた。ヴィルはガウンのポケットから小さな箱を取り出すと、それをルークの手に握らせた。
「これは?」 「もちろんプレゼントよ。明日が誕生日なんでしょう? アタシは仕事でいないから今夜のうちにね」 「……オー・モン・デュー! ヴィル!」
 そう叫ぶやいなや、ルークの顔がぱあっと輝く。ヴィルは眉を下げ、片頬でニッと笑った。
「開けてみて、きっとアンタの好きな……きゃっ!」
 少し得意げなその台詞を言い終えないうちに、ヴィルの身体は宙に浮いていた。プレゼントボックスを寮服の懐へ大事にしまったルークは、返す動きでヴィルを抱き上げたのだった。  目を白黒させるヴィルのかたわら、頬を紅潮させたルークの喜びの声が、長い階段の上から下まで響き渡った。
「メルシー! メルシー、ヴィル! 君が私の誕生日を祝ってくれるなんて……ああ嬉しくて胸がはちきれてしまいそうだ! 私は一体どうしたらいいだろう⁉︎」 「いいからまずアタシを下ろしなさい! この腕力かぼちゃ!」 「……腕力かぼちゃとは何だい……?」 「急に冷静になるんじゃないわよ」
 ルークはヴィルに額をぱんと叩かれ、嬉しそうに笑った。そしてヴィルを床に下ろすと、すぐさまその両手をとってくるりと回りだす。そう来ると思った、とでも言いたげに、ヴィルは呆れ顔で軽やかにステップを合わせた。  静かな十二月の夜、でたらめな歓喜のワルツを踊る二人の衣擦れの音が石造りの階段に響く。魔法の灯りがくるくると、メリーゴーランドのように流れていく視界のなか、ルークはヴィルを見上げてふと呟いた。
「ヴィル、君にもらったプレゼントを開けてみるのは後でもいいかい」 「別に構わないけど。どうして?」 「君さえよければ、このまま少し話をしていたい」 「あら、滅多な話だったらアタシは先に寝るわよ……どんな話」 「ふふ……さて、私の生まれた日を迎えるにふさわしい話というと……」
 何かを思い出すように、ルークは瞼を伏せる。  それは例えば、ルークと再び同室になることを「よかった」と喜んだ、ポムフィオーレの同級生の話。  またあるいは、「ムカつく」という言葉をルークの語彙に与えた、エレメンタリー・スクールのクラスメイトの話。  そしてそれは、「学校はつらいと���ろだ」と言った、あの人の話。
(私が行く学校はどんなところだろう?) (そこにはどんな人がいるのだろう?)
 ヴィルはルークの返事を待って、催促するようにじっと見つめる。  その強い眼差しにまっすぐ刺されて、ルークは確信をもって告げた。
「それはもちろん君の話さ。君がどれだけ美しい人かという話だよ、ヴィル」
 それらはみんな、私の人生に舞い降りた、途方もない祝福の話だった。
(天使の群れで空はいっぱい 了)
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~ Abigaile no Kemono-tachi ~
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Abigaile no Kemono-tachi English: Beasts of Abigaile Japanese: 薔薇監獄 の獣たち
Tsukishiro Nina has just arrived in the beautiful country of Ruberia, and its charming denizens and lush scenery are like a fairy tale come true. That is until she's beset by a mysterious young man with a steely gaze and furry wolf ears—who promptly bites her! Nina finds herself turning into one of these beasts of legend, and whisked away to the prison of Abigaile where all their kind are sent. Nina must keep her wits about her if she's to learn the secrets of this magical world where everyone either makes her blood boil or her young heart race!
Author: Spica Aoki (Story & Art) Genres: Drama, Romance, Shoujo, Supernatural Volumes: 4 Chapters: 20 Status: Finished
Tell me what’s your favourite cover, ships and favourite character if you’d like :D
Manga Series - Masterlist
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BEASTS OF ABIGAILE, Vol. 3
Story and art by: Spica Aoki   MSRP: $12.99 Release date: March 6, 2018
A GIRL IN WOLF’S CLOTHES
Nina’s perfume has been stolen! Without it, she doesn’t have a way to disguise her true human nature, and there’s nothing lugas hate more than humans. If she can prove she is not like the other humans, Roy promises to give her perfume back–but if she fails, he’ll kill her!
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trinityt2j · 4 years
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ダ-ティ・松本 不健全マンガ家歴30年[-α]史 ●はじめに  この文章は同人誌「FUCK OFF!7」において書かれたものをベースにして逐次増補改定を加えていき、いずれ歴史の証言として、[というほど大袈裟なものでは無いが…]一冊の本にまとめたいという意図のもと、近年どんどん脳が劣化していくダ-松の覚え書きとしても使用の予定。事実関係は間違いに気付き次第 訂正。同人誌発表時のものも今回自粛配慮して、実名、エピソード等を削除した箇所有り。有り難い事に某出版社よりすでに出版打診があったがまだまだその時期ではない、マンガを描く事が苦痛になったら活字の方も気分転換にいいかも…。 /*マークは今後書き加える予定のメモと心得たし。 ●前史/修行時代・1970 さいとうプロの短くて濃い日々……  1968年に上京。数カ月後東京は戦場に。熱い季節の始まりだった。 2年後親元を飛び出し友人のアパートに転がり込む。場所は渋谷から井の頭線で駒場東大駅下車、徒歩5分。地図で見ると現在の駒場公園あたり。昼間でも裸電球を付けなければ真っ暗という馬小屋のような部屋。数メートル先には当時の建設大臣の豪邸が…。前を通りかかるだびに警備のおまわりがじろり。  いつまでも友人に迷惑もかけられないのでとりあえずアシスタントでも…と手元にあったマンガ誌をひっくり返し募集を探す。幸いさいとうプロと横山まさみち氏のところでアシ募集があり両方応募。どっちか一つ通れば…と思っていたら何と両方受かってしまい、双方に条件を聞く。当時高円寺 のアパート、風呂無し4畳半の部屋で相場12000円の時代。前者一ケ月の給料10000円、後者20000円との事。給料の方がボロアパートの家賃より安いとは…!どう考えても前者は食う方法がないと判断し、後者さいとうプロへ入社。  ここに居たのはたったの半年に過ぎないけれど今思えばこれだけで本が一冊描ける位の濃い半年だった。しかしこのあと2X年分も書かねばならないことを思えば今回はいくつかのエピソードを書くだけに留めよう。  ダー松が入った時は小池一夫氏[クビ?]、神田たけ志氏や神江里見氏、きしもとのり氏[現・松文館社長]等と入れ替わりの時で、きし氏の女遊びの凄さと神江氏の絵のうまさは伝説になっていた。現在「亀有」「ゴルゴ」が歴代単行本の巻数の多いベスト1、2位だが[ともに100巻を越えた]、3位は神江氏の「弐十手物語」[70巻以上]だという事は知ってる人は少ないだろう。  当時の制作部は、さいとうたかを[以下ゴリ]をトップに石川班[ゴルゴ13、影狩り]、甲良班[バロム1]、竹本班[シュガー、どぶ等]の3つに分かれ、それぞれのキャップにサブ・チーフが一人づついて、ヒラが2~6人いるというシステムで総16名。独立し現在も活躍中の叶精作、小山ゆう、やまさき拓味の3名がそれぞれの班のサブ・チーフ。ダー松は石川班で左右1メートル以内に叶氏とゴリにはさまれ、のんびり出来ない状態で、はなはだ窮屈。叶氏はほとんどマンガ家になりたいとも思った事のなかった人で、設計事務所みたいなところで図面を引いていた人がなぜマンガプロダクションに来たのか不思議だった。格別マンガ好きというわけでもなかったせいか現在まで全ての作品が原作もので、オリジナルは一本もないのはそのせい?祭りなどの人がうじゃうじゃ出てくる群集場面が得意。 やまさき氏は大の競馬好き、現在競馬マンガを多く描くのは当時からの趣味が生きたというべきか。もう一つの趣味である風俗についてはここでは書くのは差し控えよう。小山氏は後日ここの事務の女性と結婚するが、当時はつき合っているとは誰も知らず、スタッフの一人がやめる時その女性に交際を申し込んだら、茶店に呼び出されて小山氏からと凄まれたと聞いたが嘘か本当かは不明。  ここでの生活は新入り[ダー松を含めて3名]は朝の9時前に会社に行き、タイムカードを押し、前日のごみをひとまとめして外に出し、トイレ掃除をして、16人分のお茶を2Fで入れて制作部のある3Fへの狭い階段をふらふら昇り、机ごとに置いて歩き、終れば、一息ついて買っておいたパンと牛乳を3分で食べて、やっとそれから仕事。しかし新入りの3名の内1人折茂は常に遅刻なのでいつも佐藤と2人でやっていた。佐藤も遅れる時はダー松1人で。辞めてから10年位、16人分のお茶を持って階段をふらふら歩きお盆をひっくり返す夢をよく見たものだが、実際ひっくり返したのは折茂と佐藤の2人で、よく茶碗を割っていた。 たまには夕方6時には帰れるが、普通は夜10時までで、アパートに帰って銭湯に行けばもう明日にそなえて寝る時刻、このくり返しの日々。週1日は徹夜で明け方に帰り、その時は当日の昼12時出勤。休日は日曜日のみで忙しい時はそれも取り消し。つまり休みは月3日。[これで給料2万円!]そんな日々の繰り返し。  夕方までは皆和気あいあいと仕事していたが、ゴリが夕方6時頃に「おはようさん」と現れると、全員無駄口がたたけなくなり、仕事場はシーンと静まり返り、以下その日が終わるまでは疲れる時間がただひたすら流れるのみ。 当時石川班は「ゴルゴ13」と「影狩り」を描いていたがゴリは主人公の顔と擬音のみ。マジックで最後に入れる擬音はさすがに入れる位置がうまいと感心。ゴルゴの顔はアルバムに大小取り混ぜてコピーがとってあり、忙しい時は叶氏がピンセットで身体に合わせて「これが合うかな~」といった感じで貼り付けていた。  その頃すでに「ゴルゴ」は近々終わると噂されていたが、現在もまだ続いているとは感嘆ものだ。 ゴリと石川氏が「ゴルゴ」の最終回の終わり方を話しているのを聞いたら、何ともつまらない終わり方。しかしあれから20年以上も経つ事だし、きっともっといい終わり方を考えてあるだろうなと思っていたら、先日TVで本人が最初から考えてある終わり方だと言うのを聞き、がっくり。企業秘密だろうから書かないが、作品の最初の方に伏線が数度出ているのでわかる人にはすぐわかる筈。  辞めた小池一夫氏とさいとうプロに何があったかは知らないが、漏れ聞く話では結構もめ事があったみたいだ。 「子連れ狼」で「ゴルゴ13」と同じ設定の回があった時、「小池のガキャー訴えたるー!」とゴリが吠えていたものだが、結局たち消え。さいとうプロ作品で脚本を書いた本人が辞めた後、他の作品で同趣向の作品を書いても著作権は脚本を書いた原作者のものだと思うがどんなものだろう。その回のタイトルは忘れたが、ある場所に居合わせた人々が武器を持った集団の人質となり、その中に素人だと思われていた主人公、実は殺しのプロフェッショナルがいて、次々とその集団を殺していく、といったプロットで、ミッキー・スピレーンの短編に同じような作品があり、本当に訴えていたら恥をかいたと思うが・・・。  そういえば事務の方には山本又一郎という男がいたが、後年映画プロデューサーとして 「ベル薔薇」や「太陽を盗んだ男」等を創る事になるが、この野郎が生意気な男で当時皆に対して10歳は年上、といった感じの振る舞いだったが後日俺と一つしか年が離れてなかった事を知り、そんな若造だったとは、と皆怒ったものだ。以来奴の事を「マタさん」から「クソマタ」と呼ぶようになる。  さて半年後に先輩たちが積もり積もった不満を爆発させる反乱事件が勃発し、2年は居るつもりでいたここでの生活も、辞めるか残るかの選択を迫られる。残ればさいとうプロの現体制を認める事となるので、ダー松も退社。 しかし反乱グループとは別行動をとって一人だけの肉体労働のアルバイター生活へ突入。超ヘビーな労働の製氷工場、人使いの荒い印刷所、命綱もない高所の足場で働く建設現場等々。トラックの助手をしていた時は運ちゃんが「本宮ひろしって知ってるか?うちの息子の友達でさぁ、昔、おっちゃんメシ食わしてくれーなんて言ってきたもんだが、今は偉くなっちゃってさー、自分のビル建てたらしいよ。赤木圭一郎みたいにいい男なんだ。」とうれしそうに話してくれたが、運ちゃんには悪いがそいつは今も昔も一番嫌いなマンガ家なんだ。あの権力志向はどうにかならんか。天下を取る話ばかりだもんなぁ。  ところで後日、単行本の解説で高取英が「さいとうたかをのヤローぶっ殺してやる!」とダー松が言ったなどと書いているが、小生はそんな危ない事言った覚えはないのでここできっちり訂正しておきます。 「会社に火ィつけてやる!」位は言ったかも・・・[嘘] 。 悪口は言っても別に怨みなど無い。ところでアシスタントとしてのダー松は無遅刻、無欠勤以外は無能なアシだったと反省しきり。理想的なアシスタントとはどんなものか、それはまた別の機会に。 *入社試��はどんな事を? *さいとうプロには当時ほとんどろくな資料は無かった? *ハイジャックの回の飛行機内部の絵は、映画「大空港」を社内カメラマンが映画館で写してきたものをもとに描く。 *当時のトーンは印刷が裏面にしてあり上からカッターでけずったり出来ない。 *トーンの種類は網トーンが数種、それ以外はほんの3、4種類位しかなかった。 *仕事中のB.G.M.はアシの一人が加山雄三ばかりかけるので大ひんしゅく。好評だったのは広沢虎造の浪曲「次郎長三国志」、初代桂春団次の落語。眠気もふっとぶ位笑えた。 ダ-松が岡林信康の「見る前に跳べ」をかけてるとゴリは「何じゃー!この歌は!」と怒る。名曲「私たちの望むものは」はこの男には理解不能。 ●1 9 7 1 ~ 1 9 7 4  持 ち 込 み & 実 話 雑 誌 時 代    当時は青年劇画誌全盛時代で、もともと望月三起也氏や園田光慶氏のファンで活劇志向が強く、 主にアクションもののマンガを描いて持ち込みに行っていた。今のようにマンガ雑誌が溢れかえって、山のようにマンガ出版社がある時代ではなく、数社廻るともう行くところがない、という状態で大手では「ビッグコミック」があっただけで 「モーニング」も「スピリッツ」も「ヤン・ジャン」も当然まだない。テーマを盛り込んだ作品を持って行くと編集から「君ィ、うちは商売でやっているんだからねぇ」と言われ、アクションに徹した作品を持って行くと「君ぃ、ただおもしろいだけじゃあねぇ」と言われ 「おい、おっさん!どっちなんだ?」とむかつく事多し。この辺の事は山のように書く事があるが、有りすぎるのでパス。 *そのうち書く事にする。  ただ金属バットで頭をカチ割って脳みそをぶちまけてやりたいような奴が何人もいたのは事実。今年[’97]「モーニング」に持ち込みに行って、断られた奴が何万回もいやがらせの電話をかけて逮捕された事件があったが、そのうちトカレフを持って殴り込みに行く奴が出てくるとおもしろい。出版社も武装して大銃撃戦だぁ!などと馬鹿な事書いてどうする!とにかく持ち込みにはいい思い出が何もない。そんな中、数本だけ載った作品は渡哲也の映画「無頼」シリーズの人斬り五郎みたいな主人公がドスで斬り合う現代やくざもの[この頃の渡哲也は最高!]、ドン・シーゲルの「殺人者たち」みたいな二人組の殺し屋を主人公にした『汚れたジャングル』、陽水の「傘がない」が好きだという編集さんの出したテーマで車泥棒とブラックパンサーの闘士とのロード・ムービー風『グッバイ・ブラザー』、拳銃セールスマンを主人公にした『ザ・セールスマン』、等々10本ちょい位。  さてその頃並行してまだエロマンガ専門誌といえるようなものがなかったような時代で、実話雑誌という写真と記事ページからなる雑誌に4~10ページ位を雑誌の味付けとして描かせてもらう。当時、お手本になるようなエロマンガなど皆無で、エロ写真雑誌を古本屋で買ってきてからみのポーズを模写。マンガで裸を描く事はほとんど初めてで、これがなかなか難しいのだがエロシーンを描くのは結構楽しい。当時出版社に原稿持って行き帰りにグラフ誌をどっともらって帰るのが楽しみだった。SM雑誌の写真ページも参考になる。なお当時のペンネームは編集部が適当につけた池田達彦、上高地源太[この名前はいけてます。また使いたい]等。その数年後、逆にマンガが主で記事が味付けというエロマンガ誌が続々と創刊される。 *さいとうプロをやめたあと編集や知人に頼まれて数人のマンガ家の所へ手伝いに行く。秋田書店「漫画ホット」で『ジェノサイド』を連載中の峰岸とおる氏の所へ行き、仕事が終わったあとまだ売れてない頃の榊まさる氏も交え酒を飲む/川崎のぼる大先生のところへ数日だけ/3000円たこ部屋/小山ゆうオリオンププロ *当時のアルバイトは記憶によると時給150~200円位/大日本印刷市ヶ谷駐屯地/坂/ *一食100円/どんなに貧しい漫画家もみかん箱の上で書くやつはいない/TV萩原サムデイ *ろくでなし編集者 ●1 9 7 5 ~ エ ロ マ ン  ガ 誌 時 代 に 突 入   実話誌は意外とエロは抑え目で描くように口すっぱく言われていたのだが、以前活劇っぽい作品を描かせてもらってたが潰れてしまった出版社にいた児島さんが編集する「漫画ダイナマイト」で打合せも何にもなしに好きに描かせてもらい、ここでエロマンガ家としての才能[?]が開花する。描いてて実に楽しく眠る時間がもったいない位で、人に睡眠時間が必要な事を恨んだ程。出来る事なら一日中休まず描いていたい気分で完全にはまってしまう。  初の連載作品「屠殺人シリーズ」はこの頃から/『漫画ポポ』。中島史雄氏は大学時代にこの作品を見ていたとの事で、トレンチコートにドクター・ペッパー模様のサイレンサーつきマグナム銃で遊戯人・竜崎一也が犯しまくり殺しまくり、サディスト、マゾヒスト、殺人狂、まともな奴が一人も出てこない性と暴力の祭典。ちなみにタイトルページは描かないでいい、との事でどうするのかと思っていたら編集部が中のワンカットを拡大してタイトルページを創り、1ページぶんの原稿料をけちるというせこいやり方だった。けちるといえば、原稿の1/3にCMを入れる際、原稿料を1/3削った会社もあり。 ●1 9 7 6 ~   後に発禁仲間となる高取英と出逢い、『長編コミック劇場』で「ウルフガイ」みたいのをやろうと、怒りに震えると黒豹に変身してしまう異常体質の主人公を設定し、獣姦のイメージで「性猟鬼」なるエロマンガをスタート!しかしその号で雑誌が潰れる。この路線は今でもいけそうな気がするがどんなものだろう。  この頃の珍品に「快楽痴態公園」がある。タイガースに11-0とワンサイドで打ちまくられ、怒ったジャイアンツファンのおっさんが公園でデート中の女をずこずこに犯りまくり、その間にジャイアンツは9回裏に12-11とゲームをひっくり返してしまうのである!その時のジャイアンツの監督はもちろんミスター長嶋、先発堀内、打者は柴田、土井、高田、王、張本等々がいる。タイガース監督は吉田、ピッチャー江本、キャッチャーフライを落球する田淵、そしてあの川藤もいる。解説は牧野…… ●1 9 7 7 ~   上記2作品を含む初の単行本「肉の奴隷人形」が久保書店より発行。後にリングスの会場で逢った佐竹雅昭氏はこの本が一番好きとの事だった。  「闇の淫虐師」もこの年スタート。一話完結でバレリーナ、バトンガール等々、毎回いろんな女たちをダッチワイフのごとくいたぶりまくるフェチマンガとして1979年まで続け、単行本は「堕天使女王」「裂かれた花嫁」「エロスの狂宴」「陶酔への誘い」「終りなき闇の宴」の全5巻。ちなみに今年「闇の淫虐師’97」を『コミック・ピクシィ』にて発表。いつか『闇の淫虐師・ベスト選集』でも出したいところ。 [’98に実現、’99には続刊が出る] ●1 9 7 8 ~   久保書店より第2弾の単行本「狂った微惑人形」。収録作品の「犯された白鳥」は持ち込み時代に描いた初のバレリーナもの。結構気に入っていた作品なのに、後年再録の際、印刷所の掃除のおばさんが捨ててしまい、この世にもはや存在しない不幸な子となる。[’99に宝島スピード・ブックに本より直接スキャンして収録]  エロ、グロ、ナンセンスの会心作「恍惚下着専科」を発表。サン出版より同名の単行本発行。また同出版より「コミック・ペット/堕天使画集」として今までの作品を続々単行本化。全10巻位。これは今でも古本屋で流通しているとの事で、まだまだ世間様のお役にたっているらしい。  この年、「堕天使たちの狂宴」を描いていた『漫画エロジェニカ』が発禁処分、来年でもう20年目となる事だし、当時の人たちと集まってその大放談を収録し「発禁20周年特集号」でも創ってみようかと計画中。さて当時の秘話としてもう時効だろうから書いてみるけど、前述の『堕天使画集』に「堕天使たちの狂宴」は収録される事となり、当然修正をガンガン入れて出版されるものと覚悟していたら、米国から帰国後出来上がった本を見ると発禁になった状態のまま再録されている!以下桜木編集長との会話 ダ/いや~、いい度胸してますね。 編/だって修正してあるじゃない。 ダ/その修正状態で発禁になったんですよ 編/・・・・・ ダ/・・・・ 以下どんな会話が続いたのか失念…… それにしてもサドの「悪徳の栄え」の翻訳本は発禁後20年以上して復刻されたけれど、「堕天使たちの狂宴」は半年もしない内に単行本になっていたとはエロ本業界とは何といいかげんな世界!しかし作品そのものは、今見るとリメイクする気にもならないどうという事もない可愛い作品で、結局あれもあの時代の姑息な政治のひとかけらに過ぎなかったのだろう。いい点があるとしたら一つだけ、それまでのエロマンガになかった瞳パッチリの少女マンガ的ヒロインを登場させた事位か。今の美少女エロマンガは本家の少女マンガもかくや!という位眼が大きいが当時としては画期的だったかも。 ●1 9 7 9 ~   この年の「淫花蝶の舞踏」は「堕天使たちの狂宴」よりずっといい/『漫画ソフト』。今年出た「別冊宝島/日本一のマンガを探せ!」でベスト2000のマンガがセレクトされているが、ダー松の作品の中ではこの作品が選ばれている。教師と生徒、二人の女たちが様々な男たちの手によってに次々ともてあそばれ、闇の世界を転々として再び巡り会う時、女たちは蝶と化し水平線の彼方に飛び去り、男たちは殺し合い血の海の中で屍と化す。ダー松作品にはこのように男根が女陰の海に飲み込まれてに負けるパターンが多い。[性狩人、遊戯の森の妖精、美少女たちの宴、人魚のたわむれ・・等々]  この年からスタートの「性狩人たち」シリーズ[劇画悦楽号]はバレエ、バイオレンス、SEXの三要素がうまくからみあい、それぞれが頂点まで達する幸福な神話的作品だ。ここから派生した路線も多く、美少年路線は’83の「聖少女黙示録」へ。身体障害者路線は’80の「遊戯の森の妖精」、’84からの「美姉妹肉煉獄」へと繋がる。’81の最終話「ハルマゲドンの戦い」ではせりふなしで24ページ全てが大殺戮シーンという回もあり、中でも一度やりたかった見開きで銃撃戦の擬音のみという事も実現。こんな事がエロマンガ誌で許される時代だった。ちなみにこの回は[OKコラルの決闘・100周年記念]だが、何の意味もない。単行本は最初サン出版より、その後久保書店より「白鳥の飛翔」「少女飼育篇」「ヘラクレスを撃て!」「眼球愛」「海の女神」の全5刊。現在入手出来るのは後の3刊のみ。[「海の女神」も最近在庫切れ]  この年出た「人魚のたわむれ」の表題作は性器に{たこ}を挿入するカットを見た編集長が「・・・[沈黙]・・・頭おかしいんじゃ・・ブツブツ・・気違い・・・ブツブツ・・・」と呆れてつぶやいていたのを記憶している。たこソーニューは今年出た「夜顔武闘伝」で久しぶりに再現。なおこの作品は’83にマンガと実写を噛み合せたビデオの珍品となる。水中スローモーションファックがなかなかよい。 ●1 9 8 0 ~   なぜか「JUNE」の増刊として作品集「美少女たちの宴」がサン出版より出版され、その短編集をもとに脚本化し日活で映画が創られる事となる。[「花の応援団」を当てたこの映画の企画者・成田氏は日活退社後「桜の園」等を創る。]その際、初めて映画撮影所を見学し、せこいセットがスクリーン上ではきちんとした絵になってるのを見て映画のマジックに感心。タイトルはなぜか「性狩人」で、’96にビデオ化された。監督・池田敏春のデビュー第2作となり現在までコンスタントに作品を発表しているが、出来のいい作品も多いのになぜか代表作がない。初期の「人魚伝説」が一番いいか。  この映画に合わせて「美少女たちの宴」を2~3回のつもりで「漫画ラブラブ」で描き出すがどんどん話がふくらみ、おまけに描いてる出版社が潰れたり、雑誌が潰れたりで雑誌を転々とし条例による警告の嵐がきた「漫画大飯店」を経て、「漫画ハンター」誌上で完結したのは’83になる。この作品でクリトリスを手術してペニスのように巨大化させるという人体改造ものを初めて描く。  この年の「遊戯の森の妖精」は身体障害者いじめ鬼畜路線の第2弾!森の中の別荘に乱入したろくでなしの二人組が精薄の少女の両親達を虐殺し、暴行の限りをつくすむちゃくちゃな作品で、雷鳴の中、少女の性器に男達のペニスが2本同時に挿入されるシーンは圧巻!しかしこのとんでもない男達も少女の性のエネルギーに飲み込まれ、朽ち果てていく・・・。 ●1 9 8 1 ~   美少女マンガ誌のはしり「レモン・ピープル」誌創刊。そこで描いたのが「白鳥の湖」。虚構の世界のヒロインを犯すというコンセプトは、アニメやゲームのヒロインをずこずこにするという今の同人誌のコンセプトと同じかも。バレエ「白鳥の湖」において悪魔に捕われたオデット姫が白鳥の姿に変えられる前に何にもされてない筈がないというモチーフにより生まれたこの作品は、悪魔に男根を植えつけられたヒロインが命じら��るままに次々と妖精を犯して歩き悪魔の娘となるまでを描くが、あまり成功したとは言えない。ただ人形サイズの妖精をしゃぶりまくり淫核で犯すアイデアは他に「少女破壊幻想」で一回やっただけなのでそろそろもう一度やってみたいところ。「ダーティ松本の白雪姫」はその逆をいき、犯す方を小さくした作品で7人の小人が白雪姫の性器の中にはいり、しゃぶったり、処女膜を食べたり、と乱暴狼藉![ちなみに両者をでかくしたのが同人誌「FUCK YOU!3」の「ゴジラVSジュピター」]この童話シリーズは意外と好評で続いて「ダーティ松本の赤い靴」を上記の単行本に描き下ろして収録。童話は結構残酷なものが多く、この作品も切られた足だけが荒野を踊りながら去って行くラストは原作通り。 *近年童話ブームだがこの頃もっと描いておけば「こんなに危ない童話」として刊行出来たのにとくやまれる。 「2001年快楽の旅」もこの本に収録。快楽マシーンを逆にレイプしてしまう、珍しく映画「2001年宇宙の旅」風のSF作品。  掲載誌を決めずに出来る限り多くのマンガ誌で描こうというコンセプトで始めたのがこの年スタートした「怪人サドラン博士」シリーズ。「不死蝶」シリーズや「美少女たちの宴」シリーズの中にも乱入し、「漫画ハンター」最終号では地球をぶっ壊して[その際地球は絶頂の喘ぎ声をあげ昇天する!]他の惑星へ行ってしまう。今のところ10誌位に登場。いつかこのサドラン・シリーズだけ集めて単行本化したいところ。ちなみに「サド」と「乱歩」を足して「サドラン博士」と命名。作者の分身と言っていい。 [後年、「魔界の怪人」として全作品を収録して刊行、04年現在品切れ中]  この年描いて’82の単行本『妖精たちの宴』に収録の「とけていく・・」はレズの女たちが愛戯の果てに、肉体が溶けて一匹の軟体動物と化す、タイトルも内容も奇妙な作品。作者の頭もとけていた? ●1 9 8 2 ~ 1 9 8 3   ’83年に「美少女たちの宴」が完結。全てが無に帰すラストのページは真っ白のままで、このページの原稿料はいりません、と言ったにもかかわらず払ってくれた久保書店、偉い![明文社やCM頁の稿料を削った出版社=某少年画報社なら払わなかっただろうな……と思われる……]この作品以外は短編が多く、加速度をつけてのっていく描き方が得意のダー松としてはのりの悪い時期に突入。また10年近く走ってきてだれてきた頃でもあり第一次落ち込み期と言っていい。マンガがスタンプを押すように描けないものか、などとふとどきな考えまで湧いてくる。思えば一本の作品には、いったい何本の線を引いて出来上がっているものなのか。数えた馬鹿はいないだろうが数千本は引いている筈。一ヵ月に何万本とペンで線を引く日々・・うんざりする筈です。  この頃のめぼしい短編をいくつか書くと、少女マンガ家の家に税務調査にきた税務署員が過小申告をネタにねちねちいたぶるが、アシスタントに発見された署員は撲殺される。そして板橋税務署は焼き討ちにあう、といった作品「[タイトル失念]xx税務調査」。[後日読者よりこのタイトルを「色欲ダニ野郎」と教えていただく。ひどいタイトル *編集者のつけるタイトルはその人のセンスが実によくわかる。しかしサイテ-の題だなこりゃ…。 果てるまで「おまんこして!」と言わせながら処女をやりまくる「美処女/犯す!」はラスト、狂った少女が歩行者天国の通行人を撃ちまくり血の海にする。「嬲る!」はパンチドランカーとなった矢吹ジョーが白木葉子をサンドバッグに縛りつけ、殴って、殴って、殴りまくる。段平おっちゃんの最後のセリフ「・・ブスブスくすぶっちゃいるが・・・」「打てッ!打つんだ!ジョー!」「お前はまだ燃えつきちゃいねえ!」とはエロ・ドランカーの自分自身に向けて発した言葉だったのかも。トビー・フーパーばりの「淫魔のはらわた」は電気ドリルでアナルを広げてのファック!とどめにチェーンソーで尻を切断!いまだに単行本に収録出来ず。[’98の「絶頂伝説」にやっと収録]「からみあい」は夫の愛人の性器を噛みちぎる。「危険な関係」はアルコール浣腸をして火をつけ尻から火を吹かせる。この手は『FUCK YOU!2』の「セーラー・ハルマゲドン」で復元。そういえばこの作品の序章と終章だけ描いて、間の100章位をとばすやりかたはこの頃の「禁断の性獣」より。女性器にとりつき、男性器に変身するエイリアンの侵略により地球は女性器を失い滅亡する、といったストーリーで当時聞いた話では谷山浩子のD.J.でこの作品がリスナーの投書でとりあげられ、ダー松の名はダーティ・杉本と読まれたそうな。ヒロインの少女がひろ子という名前なのでこのハガキが選ばれたのかもしれないが、作者は薬師丸ひろ子からとったつもりだったのだが・・。[別にファンではない。] 「女教師狩り」は映画館で観客に犯される女教師とスクリーン上の同名のエロ映画の二本が同時進行し、一本で二本分楽しめるお得な作品。 ’83は’80に「漫画エロス」にて描いた「エロスの乱反射」の最終回の原稿が紛失したため単行本が出せないでいたのを、またまた「仏の久保さん」に頼んでラスト近くをふくらませて「漫画ハンター」に3回程描かせてもらい、やっと’85に出版。見られる事に快感を覚えるファッション・モデルが調教される内に、次第に露出狂となっていき、街中で突然裸になって交通事故を起こさせたり、最後はビルの屋上でストリップショー。そしてカメラのフラッシュの中に飛び降りていき、ラスト1ページはその性器のアップでエンド!  本格美少年・ゲイ・マンガ「聖少女黙示録」も’83。レズの姉たちの手によって女装に目覚めた少年がホモのダンサーたちに縛られなぶられ初のポコチンこすり合いの射精シーン。そして性転換して女となった主いるが、その中の’84の「白い肌の湖」はタイトルで解る通りのバレリーナものだがポコチンを焼かれた男が、一緒に暮ら人公が手術で男になった少女と暮らすハッピーエンド。この作品は単行本「美少女ハンター」に収録されてす二人の女と一人の男に復讐するエンディングがすごい!まず男の性器を切り取り、片方の女の性器にねじ込んだあと、その女の性器ごとえぐり取る。そしてその二つの性器をつかんだまま、もう一人の女の性器にフィストファック!のあげく、その二つの性器を入れたままの女性器をナイフでまた切って、ほとんどビックマック状態でまだヒクヒクうごめく血まみれの三つの性器を握りしめるとんでもない終り方!全くダー松はこんな事ばかりやっていたのかとあきれかえる。もう鬼畜としか言い様がない!しかし「ウィンナー」を二枚の「ハム」で包むなんて・・GOODなアイデアだ、又やってみよう。 ●1 9 8 4 ~   「漫画ハンター」で「闇の宴」前後篇を描き、後日これをビデオ化。雪に包まれた六本木のスタジオで痔に苦しみながらの撮影。特別出演として中島史雄氏が絶妙の指使い、東デの学生時代の萩原一至が二役、取材に来たJITAN氏もスタジオに入ってきた瞬間、即出演で生玉子1000個の海で大乱交。カメラマンが凝り性で照明が気に入るまでカメラを廻さず、たった二日の撮影はやりたい事の半分も出来ず。撮影が終ると痔はすぐに完治。どうもプレッシャーからくる神経性だったみたいでこれに懲りてビデオは一本のみ。 この年の「肉の漂流」は親子丼もので、近所の書店のオヤジからこの本はよく売れたと聞いたが、一時よく描いたこのパターンは最近では「FUCK YOU!3」の「母娘シャワー」のみ。熟女と少女の両方が描けるところが利点。「血の舞踏」は久しぶりの吸血鬼もの。股間を針で刺し、噛んで血を吸うシーン等々いい場面はあるが、うまくストーリーが転がらず3回で止める。短編「果てるまで・・」は核戦争後のシェルターの中で、父が娘とタイトル通り果てるまでやりまくる話。被爆していた父が死んだ後、娘はSEXの相手を捜して黒い雨の中をさまよう。  またリサ・ライオンの写真集を見て筋肉美に目覚め、マッチョ女ものをこの頃から描き出す。しかしなかなか筋肉をエロティックに描くのは難しい。 ●1 9 8 5 ~   くたびれ果ててすっかりダレてきたこの頃、8年間働いてくれたアシスタント女史に代わってパワーのかたまり萩原一至、鶴田洋久等が東京デザイナー学院卒業後加わってダーティ・マーケットも第2期に突入!新旧取り混ぜておもしろいマンガをいろいろ教えて貰って読みまくる。「バリバリ伝説」「ビーバップハイスクール」「ペリカンロード」「めぞん一刻」「わたしは真悟」「Be Free!」「緑山高校」「日出処の天子」「吉祥天女」「純情クレイジー・フルーツ」「アクター」「北斗の拳」「炎の転校生」「アイドルをさがせ」「綿の国星」「いつもポケットにショパン」「バツ&テリー」「六三四の剣」永井豪の絶頂期の作品「バイオレンス・ジャック」「凄之王」「デビルマン」等々100冊以上とても書ききれない位で、う~ん・・マンガってこんなにおもしろかったのか、と感動! そこで眠狂四郎を学園にほうり込んで、今まであまり描かなかった学園マンガをエロマンガに、というコンセプトで始めたのが「斬姦狂死郎」。「六三四の剣」ばりに単行本20巻を目指すものの、少年マンガのノリは今では当たり前だが、当時はまだエロマンガとして評価されず、ほんの少し時代が早すぎたかも。’86に中断、今年’97に「ホリディ・コミック」にて復活!果たしていつまで続けられるか? →後に「斬姦狂死郎・制服狩り」、「斬姦狂死郎・美教師狩り」として刊行完結  前年末から始めた「美姉妹肉煉獄」は身障者いじめの鬼畜路線。盲目の姉とその妹を調教して性風俗店等で働かせ、娼婦に堕していく不健全・不道徳な作品で、肉の快楽にひたっていく盲目の姉に対し妹も「春琴抄」の如く己の眼を突き、自らも暗黒の快楽の世界にはいり、快楽の光に目覚めるラスト。 また、これからは女王様物だ!となぜか突然ひらめき「筋肉女」シリーズの延長としてフィットネス・スタジオを舞台に「メタル・クイーン」シリーズも開始。これは単行本2冊分描いたが、連載途中でヒロインの髪型を歌手ステファニーのヘア・スタイルにチェンジしたり、レオタードもたっぷり描けてわりと気に入っている。  10年近く描いた「美蝶」先生シリーズもこの年スタート!こうしてみるとマンガを描く喜びに満ちた大充実の年だったかも。 ●1 9 8 6 ~   この年は前年からの連載ものがほとんどだが、「エレクト・ボーイ」は空中でファックするシーンが描いてみたくて始めた初の超能力エロマンガ。コメディ的要素がうまくいかず2回で止める。この路線は翌年の「堕天使輪舞」で開花。  「夜の彷徨人」は自分の育てた新体操選手が怪我で選手生命を失ったため、その女を馬肉のごとく娼婦として夜の世界に売り渡した主人公という設定。しかし腕を折られ、女にも逆に捨てられ、そして事故によってその女を失ったあげく不能となってしまう。失った快楽を取り戻すため無くした片腕にバイブレーターを取りつけ、夜の街をさすらい次々と女たちをレイプしていくというストーリー。がっちり設定したキャラだったのにまったく話がはずまず、男のポコチンは勃起しないままに作品も不発のまま終る。  「斬姦狂死郎」が不本意のまま終わったため学園エロス・シリーズは「放課後の媚娼女」へと引き継がれる。当時見ていた南野陽子のTV「スケバン刑事・」とS・レオーネの「ウエスタン」風に料理。ラストの「男といっしょじゃ歩けないんだ」のセリフは一番好きな映画、鈴木清順の「東京流れ者」からのもじり。単行本は最初司書房から出て、数年後ミリオン出版から再販、そして’97久保書店より再々販ながら結構売れて今年また再版。この作品は親を助けてくれる有難い孝行息子といったところ。 ●1 9 8 7 ~   さいとうプロOBで那珂川尚という名のマンガ家だった友人の津田が「漫画ダイナマイト」の編集者になっていて、実に久しぶりに同誌で「堕天使輪舞」を描く。超能力エロマンガの第2弾。今回はエロと超能力合戦とがうまくミックスされ一応成功といっていい。この路線は「エレクト・ボーイ」とこの作品、そして’96の「夜顔武闘伝」も含めてもいいかも。一時、この手の作品は数多くあったが最近はめったに見かけない。しかし、まだまだこの路線には鉱脈が眠っているとにらんでいるがどんなものだろう。 ●1 9 8 8 ~   「放課後の媚娼女」に続いて抜かずの凶一無頼控え「放課後の熱い祭り」を2年がかりで描く。’89に完結し司書房より単行本化。そして今年’97に改定してめでたく完全版として復刊!この頃が一番劇画っぽい絵で、たった2~3人のスタッフでよくこれだけ描き込めたなと改めて感心!エロシーンがちょっと少なめながら中島史雄氏がダー松作品でこの作品が一番好き、とお褒めの言葉を頂戴する。  TVで三流アマゾネス映画を見ている内、むくむくとイメージがふくらみ、昔から描きたかった西部劇と時代劇がこれで描けると、この年スタートさせたのが「不死蝶伝説」なるアマゾネス路線。昔々青年誌の創世期にあのケン月影氏がマカロニ・ウエスタンを描いていたことを知る人は少ないだろう。俺もあの頃デビューしていたらウエスタンが描けたのに、と思う事もあったが、このシリーズでほんの少しだけその願望がかなう。  この頃、アシスタントやってくれてた格闘技マニアの鶴田洋久に誘われ、近所の空手道場通いの日々。若い頃修行のため新宿でやくざに喧嘩を売って歩いたという寺内師範は、もう鬼のような人で、行けば地獄が待っていると判っててなぜ行く?と不思議な位休まず通う。体育会系はマゾの世界と知る。組手は寸止めではなく顔面以外は当てて可だったので身体中打撲のあざだらけ、ビデオで研究したという鶴田の体重をかけたムエタイ式の蹴りをくらい、右手が饅頭のように腫れ上がる。先輩たちの組手の試合も蹴りがもろにはいってあばら骨が折れたりで、なぜこんなヘビーな事をする?と思うが、闘う事によって身体の奥から何か沸き上がってくるものがある。スリランカの元コマンドと組手をやった時、格闘家の気持ちが少しだけ判るようになった。 ●1 9 8 9 ~   ’94まで続く「美蝶」シリーズでこの年は『ノスフェラトウ篇』を描き、シリーズ中これが一番のお気に入り。同人誌の「王夢」はこれが原点。  短編では「悪夢の中へ」はスプラッタ・エロマンガで久しぶりにチェーンソゥでお尻のぶった切り!はらわた引きずり出し、人肉食いちぎり!顔面叩き割り等々でラストに「ホラービデオの規制をするバカは俺が許さん!」などと書いているので、この年が宮崎事件の年か?世間は彼が日野日出志・作のホラービデオ「ギニーピッグ」を見てあの犯罪をおかした、としてさんざんホラービデオの規制をやっといて、結局見てもいなかったとわかったあとは誰一人日野日出志氏にもホラービデオさんにも謝らす゛知らんぷり。残ったのは規制だけで、馬鹿のやる事には全く困ったもんである。先日の「酒鬼薔薇・14才」の時も犯罪おたくの心理学者が、「これはマンガやビデオの影響です。」などと相も変わらずたわけた寝言をぬかしていたが、馬鹿はいつまでたっても馬鹿のまま。少しは進歩しろよ!お前だよ、お前!短絡的で幼稚な坊や、小田晋!よぅく首を洗っとけ!コラ!  「獣人たちの儀式」は退学者や少年院送りになつた生徒、暴走族、ヤクザ達が集まって酒盛りしながら女教師たちをずこずこにしてOB会をひらく不健全作品。編集長が「また危ない作品を・・・」とこぼしたものだが、岡野さん、田舎で元気にお過しでしょうか。この頃の「漫画エロス」には「ケンペーくん」だとか「アリスのお茶会」だとかおもしろい作品が載っていたものです。「爆走遊戯」は伝説のストーカー・ろくでなしマンガ家の早見純が一番好きな作品と言ってくれたが、なぜだかわからない。人の好みはいろいろです。以上3本は単行本「熱き唇の女神」に収録。 「ふしだらな女獣たち」はフェミニストの女二人が美少年をいじめる話。これは「氷の部屋の女」に収録。 ●1 9 9 0 ~   この年の「美蝶」シリーズは『ダンシング・クイーン篇』。マネキン工場跡でJ・ブラウンの「セックス・マシーン」にのせて5人プレイをするシーンや文化祭でのダンスシーン等々結構好きな場面多し。暗くて硬い作品が多いので、この「美蝶」シリーズは肩肘張らずに、かなり軽いノリ��キャラクターの動きに任せて、ストーリーも、そして次のコマさえも先の事は何にも考えず、ほとんどアドリブで描いた時もある。  「不死蝶伝説」に続いてシリーズ第2弾「不死蝶」は2誌にまたがって2年位続ける。これも結構お気に入りの一遍。 ●1 9 9 1 ~ 1 9 9 3   「性狩人たち」の近未来版、といった感じの「夜戦士」は学園物が多くなったので、マグナム銃で脳天をぶっとばすようなものが又描きたくなって始めたミニシリーズ。全5話位。松文館より単行本「黒い夜と夢魔の闇」に収録。  この年から知り合いの編集者がレディス・コミックを始める人が多く、依頼されてどうしたものかと思ったが、エロなら何でもやってみよう精神と何か新しい世界が開けるかも、という事から’94位までやってみたものの結果的に不毛の時代に終わる。与えられた素材が体験告白物という事で、非現実的なものは描けないという事は得意技を封印して戦うようなもので苦戦を強いられ、これって内山亜紀氏がやまさき十三原作の人情話を描いたようなミス・マッチングで不発だったかな。今後、もしやることがあれば美少年SMのレディス・コミックのみ。そんな雑誌が出来れば、の話だが。  いくつかやったレディコミの編集の一人「アイリス」の鈴木さんは同じさいとうプロOBで、マンガ・アシスタント、マンガ家、マンガ誌の編集、そして今はマンガ学校の講師、とこれだけ多くのマンガに関わる仕事をしてきた人はあまりいないだろう。これでマンガ評論でもやれば全て制覇だが・・・。  この頃はいつもと同じ位の30~40本の作品を毎年描いていたが、レディコミは一本30~40枚とページが多く結構身体にガタがきた頃で、右手のひじが腱傷炎になり1年以上苦痛が続く。医者通いではさっぱり痛みがひかず、電気針で針灸治療を半年位続けてやっと完治。その後、住んでいたマンションの理事長を押しつけられ、マンション戦争の渦中に巻き込まれひどい目にあう。攻撃するのは楽だが、話をまとめるなどというのは社会生活不適格のダー松には大の苦手で「お前等!わがままばかり言うのはいいかげんにしろー!」と頭をカチ割りたくなるような事ばかりで、ひたすら我慢の日々で血圧がガンガン上がり、病院通いの日々。確実に寿命が5年は縮まる。あの時はマジで人に殺意を抱いたものだが、今でも金属バット持って押しかけて奴等の脳みそをクラッシュしたい気分になる時もある。いつかこの時の事をマンガにしようと思っていて、まだ誰も描いてない「マンション・マンガ」というジャンル、タイトルは「我が闘争」。え?誰も読みたくない?  この間に出た単行本は「血を吸う夜」、「赤い月の化身」「熱き唇の女神」[以上・久保書店] /「牝猫の花園」「真夜中の人魚たち」[以上久保書店]、「美蝶/放課後篇」「美蝶/ダンシング・クイーン篇」「不死蝶/鋼鉄の女王篇・上巻」[以上ミリオン出版]。 ●1 9 9 4 ~ 1 9 9 5   ろくでもない事が続くのは厄払いをしなかったせいか、このままここにいたら頭がおかしくなる、と15年以上いたマンションから引っ越し。板橋から巣鴨へ移動し気分一新!以前からうちもやりましょうよ、と言われていた同人誌創りをそのうち、そのうちと伸ばしてきたものの遂に申し込んでしまい、創らざるをえなくなる。しかもそれが引っ越しの時期と重なってしまい大いに後悔する。しかしいろんな人にお願いして何とか一冊でっちあげ、ムシ風呂のような夏コミに初参加。これが運命の分岐点。レディコミもこの年で切り上げ、以下同人街道をまっしぐら。現在まで「FUCK OFF!」が9まで、「FUCK YOU!」が4まで計10+&冊創る。  ’95からダーティ松本の名前にも飽きてきたしJr,Sam名でも描き始める。 レディコミ時代は松本美蝶。あと2つ位違うペンネームも考案中。  この間の単行本「氷の部屋の女」「双子座の戯れ」[久保書店]、「黒い夜と夢魔の闇」[松文館]、「危険な女教師/美蝶」[ミリオン] ●1 9 9 6 ~   美少女路線の絵柄もこの年の「夜顔武闘伝」あたりでほぼ完成、今後また少し変化させる予定。しかしこの作品は超能力、アマゾネス、忍法エロマンガとでも呼ぶべきか。「グラップラー刃牙」みたいに闘技場での勝ち抜き性武道合戦までいきたかったけれど、残念ながらたどり着けず。  「冬の堕天使」は久しぶりの吸血鬼もの。都営住宅で生活保護をうけている吸血鬼母子のイメージが浮かび、そこから漫画家協会・加藤芳郎を撃つ有害図書騒動のマンガへ。吸血鬼少年が光の世界との戦いに旅立つまでを描き、「闇に潜みし者」は時空を越えて近未来での戦い。その間を描く作品を今後創らなければ。  「FUCK CITY 2006」はクソ溜めと化した近未来のTOKYOを舞台に久しぶりにダーティ・バイオレンスが炸裂!ハード・エロ劇画と同人誌風・美少女路線の合体は果たしてうまくいったかどうか?30ページほど描き足して、’97、9月にフランス書院のコミック文庫にて発売。[「少女水中花」]  「放課後の媚娼女」と「人形愛」刊行。[いずれも久保書店刊]前者は以前、上下巻だったのを一冊にまとめて。後者は近作を集めた同人時代を経ての初単行本で、同人誌を知らなかった読者はショックを受ける。メタルフアンから以下のようなお手紙を受け取る。「これはジューダス・プリーストの『ターボ』だ。ラストの『眠れる森の少女』は『レックレス』にあたる。しかしジューダスもその後『ラム・イット・ダウン』や『ペイン・キラー』という傑作を世に出した事だし、今後を期待したい」という意のダー松のようなメタルファン以外は意味不明の激励をうける。 ●1 9 9 7   同人誌「エロス大百科シリーズ」スタート!いろんな項目別に年2刊づつ計100ページ位を別刊シリーズとして出し続ければ10年で1000ページになり、以前「谷岡ヤスジ1000ページ」という枕に最適の本があったが、これも一冊にまとめて枕にして寝れば、目覚める頃は3回夢精しているなんて事に・・・などとまだたった40ページの段階で言っても何の説得力もないか。飽きたら2~3号でSTOPするだろうし・・。[推測通り「毛剃り」「美少年SM」「女装」3号でストップ中]冬にはやおい系にも進出の予定。  今年出した単行本は厚くて濃いエロマンガを集めた久保書店MAXシリーズ第2弾!「放課後の熱い祭り/完全版」と「夜顔武闘伝」オークラ出版。ともに大幅描き足して25周年記念出版として刊行。ティーツー出版よりJr,Sam名で「昼下がりの少女」、9月にはフランス書院より「少女水中花」の文庫本が出る予定で現在、この同人誌と並行して描き足し中。「斬姦狂死郎」第2部も「ホリディ・COMIC」誌にて6月よりスタート!年内創刊予定の『腐肉クラブ』なる死体姦専門のマンガ誌にも執筆予定。  さてさて25年間、旅行の時を除いて、現在まで2日続けてマンガを描かなかった事はほとんどない。これはその昔、伊東元気氏というマンガ家とお会いしたとき「今月何ページ描いた?」との問いに、「今月仕事ないんでぜんぜん描いてません」と答えたら、「そんな事じゃ駄目だ。仕事があろうがなかろうが、毎月100頁は描かなきゃ。」と言われ、以後その教えを守り[描けるページ数は減ったが]、マンガは仕事ではなくなり、朝起きたら顔を洗うのと同じで生活そのものとなり現在に至る。  今は何でも描けそうなハイな状態で、以前はたまには外出しないと煮詰まってしまうので週いち位ガス抜きをしていたものだが、最近はせいぜい月いち休めば十分の「純エロマンガ体」。[純粋にエロマンガを描くためだけの肉体、の意。ダー松の造語]  こうしてふり返ると、この路線はまだえぐり足りない、これはあと数回描くべし、なぜこれを一度しか描かない!等々、残り時間にやるべき事、やりたい事の何と多い事! 爆裂昇天のその日まで・・・      燃 え よ ペ ン !  なお続きは 1997年後期 1998年 INDEX
http://www.rx.sakura.ne.jp/~dirty/gurafty.html
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nakiringo · 8 years
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薔薇監獄の獣たち3巻、本日発売致しました!人間であることが学園中に知れ渡ってしまい絶対絶命のニナ。「他の人間達とは違う証明」をロイに迫られ、嵐の中自らの命をかけて困難に挑みます。キュンキュンなショート漫画も収録されておりますよ〜 デジタル配信もされてますので こちらもチェックして頂けたら嬉しいです(*^^*)ご感想楽しみにしております!
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jaguarmen99 · 6 years
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今回はアメリカの映画サイトが選出した「日本映画歴代ベスト40」から。早速ですがランキングは以下になります。40. 『家族ゲーム』 森田芳光 1983年39.『野獣の青春』 鈴木清順 1967年38. 『ビルマの竪琴』 市川崑 1956年37. 『麦秋』 小津安二郎 1951年36.『巨人と玩具』 増村保増 1958年35. 『上意討ち 拝領妻始末』 小林正樹 1967年34.『鬼婆 』 新藤兼人 1964年33. 『二十四の瞳』 木下恵介 1954年32. 『人情紙風船』 山中貞雄 1937年31. 『武士の一分』 山田洋次 2006年30. 『HANA-BI』 北野武 1997年29. 『原爆の子』 新藤兼人 1952年28. 『トウキョウソナタ』 黒沢清 2008年27. 『天国と地獄』 黒澤明 1963年26. 『楢山節考』 今村昌平 1983年25. 『御用金』 五社英雄 1969年24. 『茶の味』 石井克人 2004年23. 『女が階段を上る時』 成瀬巳喜男 1960年22. 『浮雲』 成瀬巳喜男 1955年21. 『飢餓海峡』 内田吐夢 1965年20. 『おくりびと』 滝田洋次郎 2008年19. 『山椒大夫』 溝口健二 1954年18. 『赤い殺意』 今村昌平 1964年17.『他人の顔』 勅使河原宏 1966年16. 『たそがれ清兵衛』 山田洋次 2002年15. 『仁義ない闘い』 深作欣二 1973年14. 『大菩薩峠』 岡本喜八 1966年13. 『そして父になる』 是枝裕和 2013年12. 『野火』 市川崑 1959年11. 『薔薇の葬列』 松本俊夫 1969年10. 『おとし穴』 勅使河原宏1962年9. 『ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズ』 1985年(日米合作。製作総指揮はコッポラ監督とジョージ・ルーカス監督)8. 『雨月物語』 溝口健二 1953年7. 『誰も知らない』 是枝裕和 2004年6. 『人間の條件』 小林正樹 1959年5. 『砂の女』 勅使河原宏 1964年4. 『東京物語』 小津安二郎 1953年3. 『切腹』 小林正樹 1962年2. 『羅生門』 黒澤明 1950年1.『七人の侍 』 黒澤明 1954年
【海外の反応】 パンドラの憂鬱 海外「日本には傑作が多すぎる!」 米サイト選出『日本映画歴代ベスト40』が話題に
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icfammpodcast · 3 years
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HENRY READER: KAIJU GIRL CARAMELISE VOL ONE-FOUR -Part Three-
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KAIJU GIRL CARAMELISE
By: Spica Aoki
So lets get into then shall we? First and fore most, lets take a look at how adorable our little Kuroe is being a metal head.
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But now we go into Volume 3 and Volume 4. Which is rad cause this is when the story starts to advance to showcase character growth but also some really crucial plot development.
Volume 3 is one that focuses on Kuroe becoming friends with make up artist influence, Riairi!
VOLUME 3: THE GORILLA AND THE MONSTER
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Riari is in a fun way, the "King Kong" to Kuroe's Harugon. While Rairi is super cute, an accident leads Kuroe to soon learn that Rairi has very....gorilla like features and we soon learn a story where Rairi had no confidence and thought someone she liked was her friend. She soon learned that he was actually a two-timing @$$ and while she moved on from that situation, she overcame the hate she had for herself and decided to work on her dream to make make up not to hide people, but give them the confidence to be there best self. In an effort to protect Rairi from the @$$ (who comes back), Kuroe becomes Harugon! Inspired by Rairi, Kuroe as Harguon takes the moment to express her love for Arata! By far this is my favorite issue. Spica Aoki knocks this story out of the park with volume.
ICFAMM GRADE:
Story: 5 out of 5
Human Characters: 5 out of 5
Creature Concept: 5 out of 5
Design and Execution: 5 out of 5
Enjoyment: 5 out of 5
Total: 25/25
SOLID A+
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Volume 4: ISLAND ADVENTURES IN LOVE AND MONSTERS
The fourth volume starts to explore the the origins of the monsters but also the changing dynamic of Arata and Kuroe, as Harugon's kiss for Arata has made him a celebrity known as the "Kaiju Prince". With his new found fame, the two have some time apart. Manatsu takes Kuroe and Rairi to an island in the Ogaswara island change (which for those playing the home game is actually where Monster Island in the Godzilla franchise is located) where Manatsu uses Kuroe's "priestess powers" to try and summon her love...Harugon.
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While Kuroe tries to put up to it, they eventually encounter some of the island's natives who turn out to GIANT KOMODO DRAGONS. But before we get to that situation, we learn that the reason why our Kaiju Sadist is so in love with Harugon is cause what Harugon represents: the world shouldn't have Harugon but Harugon exsists and adds a whole wide world of wonder that wasn't there before. If Harugon exists, what else can exist; and to be honest...that is beautiful. It is why I love giant monsters.
What also is spooky is that we soon learn that while the Komodo dragons are a surprise, what is an even bigger surprise is that Kuroe soon discovers egg fragments and a massive carving of a monster on a cave wall. A monster that looks very much like...Harugon!
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The volume continues as Kuroe and Arata try and sort out their relationship but Kuroe soon starts to feel jealous of Arata's social life which reveals that she has a new power: A POWER BEAM! Whats more is that....her secret might not be so secret.
Especially when we find out that her mom might known more about her "condition" than we believe as it turns out the island where they found the Harugon cave drawings...is actually where Kuroe's mom found her....AS AN EGG!
ICFAMM Grade:
Story: 5 out of 5
Human Characters: 4.5 out of 5
Creature Features: 5 out of 5
Design and Execution: 5 out of 5
Enjoyment: 5 out of 5
Total: 24.5 out of 5
SOLID A
And there you have it! A series overview for Kaiju Girl Carmelise! Make sure to check out the in depth review for the latest volume, VOLUME 5 cause let me tell ya guys.....we got a monster fight a coming!
Make sure to follow Spica Aoki at:
And if you want the Manga itself check it out at YEN PRESS!
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sytrpg · 18 years
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COC通過シナリオ
☆はKP可能なシナリオ※初回しの可能性有(シナリオ開いてるもの含) KPのみしているシナリオも掲載(pixiv等無料公開シナリオは☆マーク除外) KP(予定含)一度したものは◆ キャンペーンシナリオはCP名で記載します。
【あ行】 嗚呼咄咄‼︎ ☆ ◆I.C.D. 愛ではなく情☆ アイにかえる無彩花へ ◆愛の静寂 ☆ ◆愛は灼熱のアラビアン・ナイト ☆ 相食むる豚 愛罠蜂 ☆ ◆阿吽の断 ☆ 仰ぎ見る遡行 ◆秋葉原電人奇譚 ☆ アクアベル 悪魔の唇 ☆ Aconite アザーサイド・ウォーカー ☆ 浅草十二階 ☆ ◆亞書 ☆ Æ あトの祀リ☆ ┗ よ海くだリ ◆あなた方は御曹司です、金にモノを言わせてイタリアまでオペラを聴きに来ました。☆      アフェクシオンにも似て ☆ アベリアの町 アリスと終わらない不思議の国 ◆アルドラの騎士は君の名を呼ぶ ☆ アルリシャの星図  ☆ アンアンリ・ファンタスマゴリア☆ ◆暗狗☆ Unfinished Letter 家がない、燃えてる 家の中を歩いてみよう。☆ イエロウ・ウインド ☆ ◆異世界転生探索者と神託者の旅 ☆ 異説・狂人日記 犬神憑き☆ 鰯と柊 ☆ ◆インビジブルの慟哭☆ ウェンチェスター黙示録 (CP:1/2/3/4) ☆ 蠢く島 ◆嘘吐きなコトバと本当のココロ ◆泡沫の夢に踊れ☆ 現の盃 腕に刻まれる死 ◆海も枯れるまで☆ 永久の一日☆ Aの楽園Bの檻 ☆ エス ☆ SSS.S ☆ ◆えっ!壺を買うだけで幸せになるんですか!? ☆ ergo ☆ ┣ 第一章「行ける所まで行き」 ┣ 第二章「鳥は少しずつ巣をつくる」 ┣ 第三章「夜は助言を運ぶ」 ┣ 第四章「良い天気は雨のあとに来る」 ┗ 第五章「然るべき場所で死ね」 エロ=マンガ島って知ってる? エンジェル・デビル・インプロパー ☆ 縁と命はつながれぬ ☆ Oh! My Buddy! ☆ ◆覆い隠されたプラトニック ☆ ◆おこちゃまドロップス!☆ お地蔵さん ◆おす⇔めすぱにっく! ☆ ◆越智満異聞☆   踊れ、ワルツ     ◆終わりなき病の処方箋 【か行】 怪異交渉人☆ ┗追加パート(記憶喪失H/ 無音交渉) 邂逅 怪盗テトラクロマットと時詠みの国 怪盗ロマネスク かいぶつたちとマホラカルト☆ 怪物たちのララバイ☆ 傀儡たるもの 飼う男☆ かえりのかい☆ 赫々ノ女殺人事件 ☆ かくりよ葬乱録 ☆ 傍若無人-かたわらにひとなきがごとし- ☆ ◆蛾と踊る☆ ◆彼方からの君に捧ぐ ☆ 金糸雀の欠伸 ☆ カノヨ街☆ ┗追鯨 カルペ・ディエムの頽廃 ◆カワセミの終息☆ 監獄館殺人事件☆ ◆監獄病島☆ ◆寒慄のエトピリカ☆ 機械仕掛けの街 ぎこちない同居☆    ◆きせい☆ ◆喫茶セラエノ ☆ キネマ 君の奥さん、お隣さん家のタンス漁ってたよ 救世主☆ 狂気山脈 ☆  ┣ 狂気山脈-未知なる山嶺を夢に求めて-☆  ┗ カエラズノケン ~狂気山脈第三次登山隊の顛末~☆   共振する綻び 窮鼠は何を喰らうのか?☆ 凶爽吊花 (CP:1-2-3-4) ☆ ◆魚人姫 ☆ ◆キルキルイキル ☆ ◆GUILTY or Not GUILTY☆ ◆クインズゲーム ☆ 空気男奇譚 ☆ クオリアの輝き☆ ◆九頭龍剣伝説 クトゥルフ オブ ザ マスカレード☆ クトゥルフロンパ    海月ロマンチカ ◆グラスバレヱ (CP:1-2-3-4-5-6) ☆ Crazy4☆ 黒いガレー船 ☆ X2U シリーズ ┣◆神父×マフィア ☆  ┣アイドル×マネージャー☆ ┣大正XU2 令嬢×使用人☆  ┣◆大正X2U 文豪×現代☆ ┗大正X2U 探偵×怪盗 ☆ クロノスを喰らうもの 九頭鳥の散華 ☆ ◆黒山羊の園から☆ ◆月面世界☆ 獣も斯くや 怪異交渉人 口渇ルルパ☆ ゴウスバーグの子供達 ☆ 辜月のN ☆ ◆ここで長く生きて☆ こゝろ 午前3時の茨城県 ◆五畳六腑 GODDESSIN THE DAR ☆  孤独の密室 ☆   ◆コトワリ これを証明せよ☆ ◆殺していいのは呼吸だけ☆ 混濁の協奏曲 混沌と咲き誇る燃ゆる赫☆
【さ行】  最高の生贄☆ サイコメイズ☆ 最終列車とゆめのあと☆ サイバネティクスハニー ◆歳末逆行メトロ☆ SILENT (CP:◆SILENT-欠陥品の集まる谷-偽りの始まり-)☆   ┗ LUNATIC 鎖錠のローゼンクローネ ☆ 殺人姫☆     砂糖菓子7つ The man in Gray ☆ サムシングフォーを探して☆ 猿の真言 ☆ 残夏に啼く☆ ◆SAN値回復温泉旅行 潮騒に月見里 九九九九 ☆ シグナルレッド・デッド 死体は夏に向いてない ◆死中に生を求める☆ ◆しにがみさんとのさいごのひ☆ シックコール ☆ 実験体δは青に微笑む 終焉賛歌救済論≒EF-Elyfine- 十二星座館殺人事件 ☆ 出社したら会社が炎上してた☆ ◆ジュノンの寵愛☆ 純潔の証明☆ JOKER≒JOKER☆ ◆SHOTGUN KIXXING MARRIAGE☆ 死を呼ぶつばめ(CP)☆ ジャンヌの猟犬☆ 上海摩天楼 (CP)☆ 心臓がちょっとはやく動くだけ シンデレラは今夜も帰れない ☆ 神明鏡 ☆ 新約ルルミヤの心臓 神話と科学 水銀灯 水媒花 スーサイデッドメアリンク☆ 好きです、〇〇さん☆ ◆ストックホルムに愛を唄え☆ snuff video☆ 沼男は誰だ?  星花の海より君を臨む  聖夜の二重奏☆ 世界線の中庭☆ ◆刹夏☆ 038 先生 蒼穹 ◆ソープスクール ☆ 底闇  底闇2 ◆そして円の果てで約束を☆ その罪裁くは神か、或いは☆ 其の身に宿りしモノは。☆ 【た行】 代理殺人は覚めないうちに☆ 太陽と月と眼 太陽の死んだ朝☆ -多眼の0-☆ 黄昏の扉 誰かが死んでいる☆ ◆誰が為のパニヒダ 誰がロックを殺すのか ダンテの審判(CP) ◆痴情の蛇☆ 血は歯車のように チャルディーニの法則☆ 月と羊 ◆罪を孕みし堕落の子ら  Dlma☆ デウス・エクス・マキナは死んだ     DDG ◆デートorデッド☆ 天啓劫火 天使の愛しみ 天使の密室と不浄のロザリオ☆   天上落土、堕楽のすゝめ☆ 輾転と町は 天の糸 天露尋☆ とある家(略) ☆ とある幸せな家族の話☆ ◆東京革鳴☆ 東京前線異常アリ    東京人魚 ☆ ◆東京リビングデッドマンズ ☆ ◆同居人☆ 匿名幸福論者は獨と踊る 髑髏に口付け、屍体に花を(CP:1-2-3-4-5)☆ 頭夢児島殺人事件☆ ┗頭夢児島殺人事件二冊目 ◆虜 ドロップアウトディスパイア トローリイ・アイロニイ☆     【な行】 ナインルーム☆ ナギサの物語☆ NapFrappe 773 ◆なわばり☆ ◆28時のサクラメント☆ 2㌫のガランドウ   庭師は何を口遊む 人形回廊 ◆にんぎょうじみたぼくら☆    ねぇ、昨日なにしてた?☆ ◆猫のお宿 ◆ネームレス・カルト☆ 眠り姫は幽霊クラゲの夢を見るか? ネリネ☆ ◆ノーザン・シタデル☆ NOBODY*2☆ ◆ノゾキアナ☆ 呪いのAV☆     【は行】 拝火のキャンプ☆ 拝啓、敬愛なる無能たちへ (CP) ☆ Bye Bye summer days ハイフェッツをなぞる病☆     白鴉の城☆ 花は恋せど散りぬるを ☆ 母なる海の鯨の部屋☆ 薔薇の館 HELLO HERO☆ パピルン☆ パレヱドレイド☆ 盤上の一歩 ピース・メイカー☆ ヒガンのきみへ ☆ 潜む闇の意志 ☆ PYX☆    ⼈の⼼は妖⾯の如し☆ ひとりじゃワルツも踊れない☆ 白夜の歌☆ ◆火点し頃の蜘蛛踊り☆ ひび割れた鯨の胃の中にて☆ 秘密と内証☆   ◆ひみつのリフレクション☆ 瓶の中��君 不完全なる図書館 腐葉土に咲く薔薇の如く☆ ヘイコウセンソウ☆ ◆平行線のアポフィライト  変身☆ 返照する銀河 片鱗 VOID 4ARE☆ 咆哮エトランゼ 紡命論とシンギュラリティ☆ HOMING ☆ ぼくの苗床を紹介します☆ 僕の夏を君に捧ぐ ☆ ぼくはなにもしらない~この事件の犯人は HO2~ ☆ 星の神話エンドロール☆         星へ至る棺☆ 星渡るカンパネラ☆ ポストヒューマン・ビーイング☆ ┣ エンジェル・デビル・インプロパー ┣◆アルトゥリスティック・ラブ ┗◆1226.38.9 ホテル・エウティプローン ホルマリン漬けの心臓 【ま行】 ◆魔術師たちのトロイメライ☆ マグロ また明日 ◆マチソワ・ランデブー 魔法少女希望譚☆ 魔を曳く獣 Mr.Sの華麗なる政策 ミサキバス☆ ◆水の破片を召し上がって。☆       道案内 密室シェアハウス 密室のパスト ☆ ◆見果ての綸紡 ☆     ◆mirror 虫虫虫 ムーンウォーズ! ムーンエラーアウトサイダー メイキン・ウーピーは東京駅で恋をする 名探偵黒猫と大怪盗キャッツ ☆ 巡る妖精☆     【や行】 山羊の歌は謡えない(CP:1-2-3-4) ☆ ◆焼肉飲み放題2時間3000円   やさしいじごくのつくりかた☆ ◆ヤドリギあやかし探偵社 (CP:1-2-3-4) ☆     闇に捧ぐアリア☆ ◆闇に鈍痛 ヤロクギ叙事詩☆ ◆有限無情のシグナルパルス ☆ ◆ 有求必應 EUREKA ☆ ゆらめく魔法市☆ 宵闇神凵 ◆ようこそ!迷冥市役所都市伝説課へ! ☆ 欲望街☆ ◆因って件の如し(+◆獏の悪食) ☆ 406号室の隣人 【ら行】 Life goes on ~人生は続く~☆ ◆楽園パラノイア☆    ◆羅生門☆ ラストキス -最後にキスをして出る部屋- ラッキースケベと13階段 ☆ ◆ラブドールはキミの味☆ Love me,Love my dog.☆ 爛爛(CP) ☆ Re:おキツネさま☆ Residuum:Philadelphia リトルリトルクライシス☆ ReBirthTown 旅館の捕食者☆ リンクヴェルトゲンガー☆ ルパル���ァンの夢夜 ルベライトジャム☆ 零落奇譚 ☆ レッドパージ Repli;C∀ レプリカントの葬列(CP) ☆ ◆煉獄のレヴナント☆ 【わ行】   ◆わたしのかわいいハーメルン ◆嗤う人間師 我の名を答えよ 1ペニーの運命治療薬 ☆ ◆ワンルーム・ディスコン☆ =通過予定=============  掠う盲鬼 蛇の理想郷 Zodiac school
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newtitle-comic · 6 years
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2018年4月16日発売!『薔薇監獄の獣たち(4)』 / 秋田書店 - https://t.co/XYeca3FVIp
2018年4月16日発売!『薔薇監獄の獣たち(4)』 / 秋田書店 - https://t.co/XYeca3FVIp
— 新刊コミック情報 (@newtitle_comic) April 16, 2018
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Looking for a new shoujo series with bite, full of werewolf teens? Beasts of Abigaile will have you howling for more! 
Check out the review on Anime News Network!
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BEASTS OF ABIGAILE, Vol. 2
Story and art by: Spica Aoki   MSRP: $12.99 Release date: October 17, 2017  
THROWN TO THE WOLVES
As punishment for disrupting class, Nina and Roy find themselves working at the secret parties held by the school's human instructors. But Nina's duties quickly become far less more sinister than just waiting tables. The highlight of every party is a fight--wolf vs. luga--and it's not long before she finds herself thrust into the ring. But that's not the only trouble Nina's sticking her nose into. Between picking forbidden roses and standing up for Poe the omega, she's getting into dangerous territory--and sniffing out terrible truths.
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BEASTS OF ABIGAILE, Vol 1
Story and art by: Aoki Spica MSRP: $12.99 Release date: June 27, 2017
Tsukishiro Nina has just arrived in the beautiful country of Ruberia, and its charming denizens and lush scenery are like a fairy tale come true. That is until she’s beset by a mysterious young man with a steely gaze and furry wolf ears—who promptly bites her! Nina finds herself turning into one of these beasts of legend, and whisked away to the prison of Abigaile where all their kind are sent. Nina must keep her wits about her if she’s to learn the secrets of this magical world where everyone either makes her blood boil or her young heart race!
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icfammpodcast · 3 years
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HENRY READER: KAIJU GIRL CARAMELISE VOL 1-4 -Part Two-
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KAIJU GIRL CARAMELISE
By: Spica Aoki
So we now continue our Henry Reader review for Spica Aoki's top notch shojo manga where Kuroe, a high school student, learns that relationships are hard. And relationships are harder when if you feel too much emotion you turn into 100 meter tall giant monster!
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But before I do some quick reviews for volumes two and four. I want to discuss this series most interesting character and best friend of our dear Kuroe....and that is Manatsu Tomosato aka the DAIKAIJU SADIST!
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A classmate of Kuroe, Tomosato is wonderfully in love with Harugon to the point of being a really into the idea of being stepped on. While Tomosato seems like an odd duck, she is a character I relate to at least some of her emotions.
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We soon learn that even as a kid she loved monsters and related to them. And to be honest, it's a story that I can relate to since monsters were somewhat the same as well. Also major points that she has a Gamera figure, who btw is my favorite giant monster of all time.
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Honestly I could write a whole article about her but I'll just leave it to this thirsty high school girl who provides honestly one of the most beautiful sequences in this series that hits home on why one would love giant monsters. It should also be noted that this wonderful lovely character also firmly believes that Kuroe is Harugon's priestess (and makes some wonderful references of the fact.) It should also be noted that Tomosato had a great choice for Kuroe's dress for "Battle" aka "The First Date".
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Volume 2: Volume Two explores Kuroe and Arata's first proper date at Destiny Land (which is Disney land) and its an adorable date. For me personally, Kuroe's plans for the date remind me of how it feels when I know I'm getting close to someone. In a sense, being a giant monster is very similar to being on the autistic spectrum. And when you see someone and realize that you might be too much, it's easier to break than deal with it.
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Also depressed Kuroe reminded me of my own time when I was in the deep dark of my depression and went to Disney world. Lets just say......
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I saw a lot of myself in this sequence.
As the story continues, we learn about friend of the family Hibino, a biologist who seems to have ties with the Japanese Defense force, who views himself as Kuroe's uncle. And is also the reason why Kuroe is the most adorable metalhead you've ever seen. As the concert goes, Kuroe looses control and becomes Harugon but cause of her feelings for Arata, she is starting to manage to control her more monstrous side.
ICFAMM Grade:
Story: 4 out of 5
Human Concept: 5 out of 5
Creature Concept: 5 out of 5
Design and Execution: 5 out of 5
Enjoyment: 4.5 out of 5
Total: 23.5/25
SOLID A
Looks like this will be a multi-part Over view Review! Check out Part 3 for the last two volumes! :D
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newtitle-comic · 8 years
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2017年3月16日発売!『薔薇監獄の獣たち(3)』 / 秋田書店 - https://t.co/pWuTJHR6jF
2017年3月16日発売!『薔薇監獄の獣たち(3)』 / 秋田書店 - https://t.co/pWuTJHR6jF
— 新刊コミック情報 (@newtitle_comic) March 16, 2017
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