#筒井時正
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kennak · 4 months ago
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■袴田巌さんの操作と裁判にかかわった主な刑事・検事・裁判官 刑事 逮捕から起訴まで連日12時間以上の強引な取り調べを行い、袴田さんに「自白」を強要した。 松本久次郎 警部(捜査班長。取り調べ回数は最多) 岩本広夫 警部補(取り調べなど捜査に従事) 住吉親 警部補(現金入り封筒を送った女を取り調べ) 松本義男 巡査部長(自白を取るも公判では不採用) 森田政司 巡査部長(血の付着したパジャマを発見) 松本久次郎警部は後に蒲原署長を務め、'02年春には勲五等瑞宝章を受章した。 松本義男巡査部長も'99年秋に勲六等単光旭日章を受賞している。 住吉親警部補も'07年春に瑞宝双光章を受賞している。 検事 警察の捜査をチェックすべき検事が、刑事と同じく「自白」を強要。公判では死刑を求刑。 吉村英三 静岡地検捜査検事(自白をとる。公判で採用) 岩成重義 静岡地検公判検事(一審で死刑を求刑) 猪口民雄 東京高裁公判検事(控訴棄却を主張) 竹村照雄 最高検公判検事(上告棄却を主張) 袴田さんの自白をとった吉村検事は仙台地検検事正まで上り詰めた。 竹村照雄検事は広島高検検事長となった後、'96年春の叙勲で勲二等旭日重光章を受賞している。 裁判官 刑事の違法な取り調べを認めつつ「死刑」とした一審判決を、すべての裁判官が追認した。 熊本典道 一審裁判官(死刑判決文を書く。後に謝罪) 岩見勝四 一審裁判長(死刑判決を下す) 横川敏雄 東京高裁裁判長(控訴棄却) 宮崎梧一 最高裁裁判長(上告棄却) 鈴木勝利 静岡地裁裁判長(再審請求棄却) 安廣文夫 東京高裁裁判長(再審請求即時抗告棄却) 今井功 最高裁裁判長(再審請求特別抗告棄却) 横川敏雄裁判長は後に札幌高裁長官。 宮崎梧一裁判長は判事を退官した後の'86年秋に勲一等瑞宝章を受章。 鈴木勝利裁判長は東京高裁判事となり、 安廣文夫裁判長は東京高裁部総括判事を務めた後、中央大学法科大学院教授。 今井功裁判長は'11年春に旭日大綬章を受賞、皇居で天皇から直接親授された。 その他の裁判官 一審の熊本裁判官以外、誰一人、間違いを認めていないし謝罪もしていない。 高井吉夫(一審裁判官・死刑判決) 以下、カッコ内は当時の肩書き・出した判決 中西武夫(東京高裁裁判官・控訴棄却) 柏井康夫(東京高裁裁判官・控訴棄却) 塩野宜慶(最高裁裁判官・上告棄却) 塚本重頼(最高裁裁判官・上告棄却) 木下忠良(最高裁裁判官・上告棄却) 栗本一夫(最高裁裁判官・上告棄却) 内山梨枝子(静岡地検裁判官・再審請求棄却) 伊東一廣(静岡地検裁判官・再審請求棄却) 竹花俊徳(東京高裁裁判官・再審請求即時抗告棄却) 小西秀宣(東京高裁裁判官・再審請求即時抗告棄却) 古田佑紀(最高裁裁判官・再審請求特別抗告棄却) 中川了滋(最高裁裁判官・再審請求特別抗告棄却) 津野修(最高裁裁判官・再審請求特別抗告棄却)
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harima-ria · 26 days ago
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★2024年読書感想まとめ
 2024年に読んでおもしろかった本の感想集です。寝て起きると昨日のすべてを忘れてる……っつう繰り返しで日々一切が過ぎていくので、一年の記録をひとつにまとめとくのもいいかなと。以下ざっくばらんに順不同で。ちなみにNot 新刊、ほんとにただ読んだものの感想です。
◆◆小説◆◆
●アンナ・カヴァン『氷』(山田和子訳・ちくま文庫)  巨大な”氷”の進行によって全世界が滅亡の危機にさらされるなか、男はヒロインたる”少女”をどこまでも追い求める……。もっとゴリッゴリにスタイルに凝った幻想文学かと思って足踏みしてたのですが、こんなに動き動きの小説とは。意外なほど読みやすかったです。唐突に主人公の夢想(?)が挿入される語り口も最初は面食らったけどすぐに慣れたし。内容はウーン、暴力まみれの病みに病んだ恋愛小説という感じ? 構成の一貫性とかは疑問だったりしたんだけどそのへんはどうでもよく。後半尻上がりに面白くなっていくし色々吹っ飛ばす魅力があってかなり好きでした。  それと解説に書いてあった「スリップストリーム文学」というのがすなわち自分の読みたい小説群だなーという嬉しい発見もあり。つってもジャンル横断的な定義だから、該当するものを自分で探すのはムズいけどね。
●スタニスワフ・レム『惑星ソラリス』(沼野充義訳・ハヤカワ文庫)  何年も謎に包まれたままの海洋惑星に降り立った主人公が遭遇する怪現象の正体とは?……っていう超有名なSF。「実はこの海は生き物なんじゃね?」がオチだったらどうしよう……と思ってたけど杞憂、それは出発点に過ぎませんでした。途中に挟まる惑星ソラリスの(仮想)探険史の部分がすごく面白い。あとはこの小説のまとめ方はちょっと神がかってると思う……。自分はSFは全然明るくなく、ちょっと異様な感触みたいなものを求めてたまーに手に取るぐらいなのですが、その点この本はほんとにセンス・オブ・ワンダーを味わわせてくれて良かった……。SFオールタイ��ベスト1とかになるのもむべなるかなぁと。
●庄司薫『���頭巾ちゃん気をつけて』(新潮文庫)  東大紛争終息直後の1969年を舞台に、あれこれ思い悩む男子高校生の一日を描いた中編。自意識過剰気味の饒舌な一人称文体が特徴で、すごくユーモラスだけど主人公がかなりナヨナヨした人物にも見える……。でもその中から、外界の強烈な変化に対してありのままで居られない精神の揺れみたいなものが浮かび上がってくるところがおもしろくて、確かに青春小説の名作かも……と思いました。  リアルタイムにはどうだったか知らんけど、今の眼で見るといわゆる”1968年”以降の状況とか、70年代カウンターカルチャー的な空気の”乱暴さ”に対する、一見弱々しいけど切実な返歌って感じもしました。  もっとも読み終えてから、この小説をあえて政治的な色で塗るならいわゆる”保守反動”的な感性に分類されるのかなぁとかはちょっと思ったけど。しかし、リベラルにあらざれば人にあらずみたいな価値観こそ断然間違ってるしなぁなどと、ひとりで勝手に問答したりもしました(笑)。それに現実的にはそんな二分法で単純に分けられるもんでもないだろうし。なんとなく「その時代の作品」という感じなのかと思ってたけど、今読んでも全然おもしろかったです。
●フランツ・カフカ『審判』(池内紀訳・白水uブックス)  理由も分からないまま突然逮捕された主人公が、裁判の被告の立場にずーーーっと留め置かれるっていうお話。何ひとつ確かでないものに延々振り回され続ける理不尽が、ときに笑っちゃうほど面白く、逆に陰惨すぎるくだりもあったりして、総じて非常に好みでした。バカバカしいけどブラックな不条理ユーモア小説? カフカって自分が漠然と抱いてたイメージよりもずっと大胆で、わりとアホなことをあっけらかんと書いたりもするのねーという発見がありました。このお話には裁判的なものの外枠と手続きのみがあって、そこに「法」はないのでは? というふうに読んでたのですが……。終盤の「大聖堂にて」っていう章が凄かったです。
●スコット・フィツジェラルド『グレート・ギャツビー』(野崎孝訳・新潮文庫)  ニューヨーク郊外に暮らすギャツビーという名の大富豪の生き方を、たまたま隣に住んだ青年が垣間見る、みたいなお話。ストーリーそのものはわりとベタだと思うんですけど、それを語る��話パートの書き方の巧さと、ドラマの合間の地の文が醸し出すほどよい叙情性がすばらしい。純粋ゆえの虚飾、虚飾ゆえの純粋さみたいな、テーマの核心部分にもちょっと飛躍があって面白いなーと。この短さの中に、アメリカっていう国の一断面をパチリと切り取ってる感じがするのもまた。ひとことで言うと絶品でした。英語圏小説のランキング上位に入ってるのもむべなるかなぁと。
●三島由紀夫『仮面の告白』(新潮文庫)  この人の長編はあんま肌に合わないかも……と思って敬遠してたのですが、初めて好きなものに出会えました。言わずと知れた一発目の代表作。同性にしか欲望を抱けない青年の葛藤を、韜晦まみれの絢爛たる文章で綴った青春小説。個人的には、いわゆる”ふつう”でない自分を露悪的に飾り立てるような自己陶酔を振りまきながら、でもそれは”ふつう”でない自分を守るための防御姿勢にすぎなくて、結局は苦々しい現実と向き合わざるを得ない……みたいな話として受け取りました。読み方合ってるのか分からんけど。前半が下地で、後半がその実践編(あるべきとされる自分との葛藤編)なのかな。特に後半のなんとも言えないみずみずしさとその帰結がよかったです。
●横溝正史『獄門島』(角川文庫)  初・横溝。瀬戸内海の小島で巻き起こる猟奇連続殺人事件に金田一耕介が挑む。事件の過程はわりとふつう……と思いながら読んでいきましたが結局かなりおもしろかったです。振り返ると1から10まで本格ミステリじゃなきゃ成立しないような物語だったなと思って。国内ミステリ��ベスト1になるのもむべなるかなぁと。
●筒井康隆『敵』(新潮文庫)  折り目正しく”余生”を送っている渡辺儀助の生活風景を描いた老境小説。章題が「朝食」「友人」「物置」などとなっていて、各章ではそのカテゴリーごとに儀助の暮らしが掘り下げられていき、その積み重なりから彼の老境が浮かび上がってくる、みたいな趣向。特に食生活に関する記述が多いのですが、自分がほとんど興味ないのもあって前半は正直重く……。しかし地盤が固まり「役者」が揃ってからの中盤以降がけっこう楽しく、終盤は圧巻! けっきょく御大はすごかった……。  的を射てるかは分からないけど、小説の語り口的にもかなりおもしろいことをやってるような。老主人公の生活が章ごとにあらゆる角度から掘り下げられていきますが、そこで語られてるのは「ここ数年の彼の生活のディティール」っていうフワッとした塊としての時間であって、実は小説内��は「敵」関連以外ではほぼ全く時間が流れてないように思います。A→B→……→Zみたいに、出来事同士を順番につないでいくことでドラマを進行させていくのとは全然違う手法で物語を語っていて、しかもそれにかなーり成功しているような。もちろん類例はあるんでしょうけど、個人的にはとても新鮮な小説でした。
★★★総合しますと、いわゆる名作と言われてるものって確かによく出来たものが多い……っつうめっちゃくちゃふつうのことを思わされた年でした。というか単純に数を読めてないのよなぁ。
◆◆その他の本◆◆
●『石垣りん詩集』(ハルキ文庫)  石垣りんのテーマは、貧しさ、労働、生活の苦しみ、”女性”性、戦争、戦後の日本、生きること、殺すこと、食べること、それらもろもろに否応なく内在する「ここにあることの残酷さ」みたいなものかなと思いました。そうした感情を、ゴロッとした異物感のある黒いユーモアで表現している詩が自分は好き。婉曲的に表現された切実な慟哭という感じもします。特に「その夜」っていう、入院中の書き手が人生の孤独と疲労を歌う作品が凄かった……。こんなん泣いちゃうよ。  「詩」というジャンルに依然として親しめてないので、定期的に読んでいきたい。
●柳下毅一郎『興行師たちの映画史-エクスプロイテーション・フィルム全史-新装版』(青土社)  エクスプロイテーション=「搾取」。リュミエールやメリエスといった黎明期の作り手にとって、映画は緻密に作り込む「作品」ではなく興行のための「見せ物」に過ぎなかった――というところから説き起こして、観客の下世話な関心を狙って作られた早撮り・低予算・儲け第一主義映画の歴史をたどった本です。  取り上げられてるのはエキゾチズム(物珍しい異国の風景)、フェイク・ドキュメンタリー、魔術&奇術、畸形、セックス、特定人種向け映画、画面外ギミック映画などなど。現代の一般的な価値観や、映画=「それ単体で完結した(芸術)作品」みたいに捉えるとどうなのよ? ってものばかりなのですが、あの手この手でお客の関心をかき立て、乏しい小遣いを搾り取ろうとする映像作家たちの商魂たくましい姿が垣間見られる楽しい本でした。  見せ物小屋的映画論というのはある意味もっとも俗悪でいかがわしい映画論だと思うんだけど、確かにそれって実写映画のもっとも本質的な部分ではあるかも、という気がしてしまう……。個人的には、画面外のギミックで客を呼び込んだウィリアム・キャッスルの非・純粋なる邪道映画のパートが特に楽しかったです。一点だけ、エクスプロイテーションという概念設定はちょっと範囲が広すぎるような気はしないでもなかったかなぁ。でもこれを元に、観られるものをちょこちょこ観ていきたい所存。
●氷室冴子『新版 いっぱしの女』(ちくま文庫)  『海がきこえる』などの少女小説で有名な作者が、ふだん思ったことを自由に書き綴ったエッセイ集という感じでしょうか。一見柔らかいけどその実めっちゃ鋭い切り口と、それを表現するしなやか~な筆運びに痺れました。1992年に出た本だけど、新版が出てる通り読み物として全然古びてないと思う。おすすめです。
●『精選女性随筆集 倉橋由美子』(小池真理子選・文春文庫)  この方のシニカルさと毒気がもともと好き、というのはあったのですが、とても良かったです。それでも最初のほうはあまりに歯に衣着せぬ攻撃性がなかなか……と思ったりもしたけど、中盤の文学論、特に大江健三郎、坂口安吾、三島由紀夫に触れたエッセイがなんともよくて。”内容はともかく独自の語り口を練り上げた文体作家として大江を読んでる”みたいなことを確か書いてたりして、言ってることが面白い。積んでる小説作品も読も~という気になりました。
●吉田裕『バタイユ 聖なるものから現在へ』(名古屋大学出版会)  すんごい時間かかったけどなんとか読めた本。フランスの怪しく魅力的な思想家、ジョルジュ・バタイユの思想を、彼自身の記述を中心に先行テキストや時代背景なども織り交ぜて分析し、一本の流れにまとめた総論本。〈禁止と違反〉とか〈聖なるもの〉とか、彼の提出したテーマが結局面白いというのがひとつと、それらを論じていく手つきの周到さ・丹念さがすごい。特に日記や著書のはしばしの記述から、バタイユが影響を受けた先人の哲学(へーゲル、ニーチェ、マルクスとか)や同時代の思想潮流(シュルレアリスム、コミュニズム、実存主義とか)の痕跡を読み取り、そこから彼自身のテーマの形成過程を立体化していくあたりは本当に息詰まるおもしろさ。重量級の本でしたがめっちゃよかったです。もっとも自分は肝心のバタイユ自身の本を『眼球譚』しか読んでないので、現状この本のイメージしか持ててないというのはあるんだけど。とりあえず『内的体験』と『エロティシズム』だけはどうにか読んでみるつもり。
◆◆マンガ◆◆
●ジョージ秋山『捨てがたき人々』(上下、幻冬舎文庫)  いろんな意味で深ーい鬱屈を抱えた���穴勇介(まみあなーゆうすけ)という青年が、新興宗教の信者である岡辺京子という若い女性と出会ったことで始まる物語。性欲と金銭欲を筆頭に、あらゆる現世の欲望にまみれた救われぬ衆生たちの下世話で深刻な人間絵巻、といった感じでしょうか。ふつうに考えるとまぁそこまではいかんやろ……という境界を軽々と乗り越えてくる常軌を逸した展開がすごい。それと人間っつうのはホントにどうしようもない生き物だね~という気持ちにもさせられます。学生のときに買ったんだけど当時はつまらなくて挫折、自分にとってはあまりに読むのに早すぎたんだな……と今にして思いました。最序盤の伏線とかをきれいに回収し切ってはいないんだけど、この際そのへんはどうでもいいかなと。ここまで徹底的な方向へ流れていくならもう何も言えねえわ……って感じの終盤もすばらしい。  これが2024年に読んだものの中で一番面白かったです。
●小骨トモ『神様お願い』(webアクション)、『それでも天使のままで』(アクションコミックス)  両方とも短編集。子供のころや学生時代のイヤ~~~~~~~な記憶、それもおもに自分の弱さや性欲といった、一番目を向けたくない部分がどんどん脳裏によみがえってくる、えげつないけど得難いマンガでした。10代なんてまだまだ若いし人生これから! っていうのも本当だけど、それと同時に人生自体はとっくの昔に始まってて、けっこう多くのことは取り返しがつかないし人間の根っこの部分は歳食ってもそうそう変わりはしないっていう、しんどすぎるけど(自分にとっては)大切なことを思い出させてくれたところが何ともありがたかった……。お話の展開も総じてすんごいテクニカルな気がします。  それでも新刊の『天使』のほうが、『神様』よりほんのちょっとだけ優しさを感じる部分は多いかしら。
●吉田秋生『カリフォルニア物語』(全4巻、小学館文庫)  自分はおそらく作り手への愛とか感謝の念にはめっぽう乏しいほうで、何でも作品単体で眺めて、あーでもないこーでもない、ワンワンギャンギャン吠え猛ってしまう人間なのですが、吉田秋生だけは例外。何でも好き。丸ごと好き。読めるだけで幸せ。どのへんが琴線に触れてるのか正直自分でも分からないのですが、気になる部分があっても好きがそれを上回ってしまう気持ちというのは幸せだなーと思ったりします。  これは最初の代表作に当たるのかな。ニューヨークを舞台に行き場のない若者たちを描いた群像劇。彼女の描く、イタミやすい少年少女が自分は好き……。舞台はニューヨークなのに題名がこれなのもスマートでイカしてる。  もっともファンみたいに書いたけど、実は『BANANA FISH』と『海街diary』っつう一番大きいふたつをまだ読んでません。買ってはあるんだけどなんかもったいなくて……。でも2025年中には読もうかな。
●高橋しん『最終兵器彼女』(全9巻、ビッグコミックス)  部屋の片隅に長ら~く積んである『セカイ系とは何か』をいよいよ読むべく、『イリヤ』ともども手元に揃えてやっと読了。結果、あらゆる方向に尖りまくった傑作じゃん! と思いました。世界の崩壊に対して主人公2人の恋愛という、圧倒的に超無力なモノを対峙させ、理屈ではなくエモーショナルの奔流として無理矢理! 成立させた名作という感じ。まぁこの2人にほとんど感情移入できないほど自分が歳取っちまってることは悲しみでしたが、いい意味でのぶっ壊れっぷりが面白く。  それと自分はこれを読みながら、たまたま以前読んでいた米澤穂信の某初期長編を思い出したり。世界は刻々と変化しているのに自分たちは無力な青春の中で何もできないでいる、みたいなこの感じって90年代から00年代の日本独自の感覚なんでしょうかね……。ちなみに『イリヤ』はまだ1巻しか倒してませんが読みます。今年中にはきっと読みます。読み切ることになっています。
●梶本レイカ『悪魔を憐れむ歌⑤』  4巻までで連載が打ち切りになってしまったマンガを、作者ご自身が5巻を自費出版して完結させた作品、だと思います。  舞台はさまざまな腐敗に揺れる北海道警察管区。人間の四肢を逆向きに曲げて殺害する、「箱折犯」と呼ばれる過去の猟奇殺人が突如再開され、そこからふたりの男のウロボロスめいた運命の輪がまわり始める……。  出版形態のためかは分からないですけど、最終5巻はこれまで以上に描写のタガが外れてる感じで、それがすごい楽しかったです。1巻の出だしからはこんなとこまでフッ飛んでくる話だとは思わなかった……。それでいて猟奇殺人ミステリーとしてもなるほどーと思うところもあって。この方はすごい前に『コオリオニ』っていうマンガも読んだのですが、主要キャラクターをとつぜん突っ放す感じがこわい。けど面白い。お疲れさまでした。
◆◆補足◆◆
 ・安部公房もちょろちょろ読んだり。今のところは、異常どころかめっちゃ理知的なアイデア作家という印象なんだけどこれが覆ることがあるやいなや。  ・『めくらやなぎと眠る女』というアニメ映画の予習をするついでに村上春樹の短編もちょこっと。ファンには超怒られそうですが、彼の小説ってパスタ茹でたりジャズを聴いたり昔の恋愛とか人間関係の失敗を感傷的に懐かしんだりといった、ザ・村上春樹なことをやってるときは…………なんだけど、その先で訳分からんことになる話がたまにあってそれがめっちゃ面白かったです。現状読んだものだと「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「UFOが釧路に降りる」、「納屋を焼く」が最高でした。できれば全作読んでみたい。  ・フランク・ハーバートの『デューン』シリーズも2個目まで。SFファンタジーの大家というイメージで読んだらメインで使う語り口(作劇法?)が超・会話劇なのが意外でした。
★★★これを書いている2025年1月現在はドスト先生の『悪霊』を読んでいます。が、全体の十分の一すぎてもまだ若者世代の話に入らないので投げ出しそう……。シニカル成分100%の語り口はけっこう好みなのですが。前に読んだ『罪と罰』と比べても視点が格段にいじわるな気がして、これを書いてたときの作者の精神状態やいかに?   2025年はもうちょい数をこなせたらいいなと思っています。ではー。
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ryotarox · 3 months ago
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1970年には、早川書房の初の文庫本であるハヤカワSF文庫を創刊。海外作家のスペース・オペラやヒロイック・ファンタジーなどのシリーズ作品や、平井和正の「ウルフガイ・シリーズ」など、娯楽性が高い作品を刊行。 福島の文学路線とは一線を画し、SFのエンターテインメント路線へと舵を切った。 特にその文庫ではカバー、口絵、挿絵に当時気鋭のイラストレーター(武部本一郎、斉藤和明、生頼範義、深井国他)や漫画家(石森章太郎、松本零士、坂口尚他)を積極的に起用した。 これらは次段階(1974年以降)での『SFマガジン』本誌での連載や掲載分を含めて画集や漫画単行本の企画までを構想したものであり、そのビジュアルを重視した戦略は後の〝SFブーム〟(1977年以降)の先鞭として極めて注目に値する。 また、1971年には筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』でシリーズ「日本SFノヴェルズ」を刊行開始している。このシリーズの2冊目が半村良の初長編『石の血脈』である。森は半村の作風を伝奇ロマンと命名した。
南山宏 - Wikipedia
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notokra · 1 year ago
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MR.High Fashion vol.110 Pina Bausch ミスター・ハイファッション 2002年10月号 ピナ・バウシュ
目次 MR’S SPECIAL ミラノ発信のメンズモードと、ミラノのデザイナーのフェースアルバム。 トム・フォードが提案する、モダンフォーマルの再来。 by GUCCI Rosemary=写真 ラフでダンディな、ニューカントリースタイル。 by DOLCE & GABBANA 平間至=写真 ジル・サンダー。ウォーターカラーのエレガンス。 by JIL SANDER 戎康友=写真 エンポリオ アルマーニ。クラシカルなワークテースト。 by EMPORIO ARMANI 宮原夢画=写真 長瀬智也。ロメオ・ジリ。クールレジスタンス。 by ROMEO GIGLI 筒井義昭=写真 山下智久、生田斗真。ジリ。コントラスト&レイアード。 by GIGLI 筒井義昭=写真 バーバリー プローサム。ニュークラシシズムのシルエット。by BURBERRY PRORSUM 桐島ローランド=写真 ラフでラグジュリー、ヴェルサーチのニュールック。 by VERSACE 三枝崎貴士=写真 クールでラグジュリーな存在感。 by NEIL BARRETT 石坂直樹=写真 アレッサンドロ デラクア。アクティブでセンシュアル。by ALESSANDRO DELL’ACQUA 守本勝英=写真 エンニョ カパサが提案する、ダウンタウンシック。by ENNIO CAPASA FOR COSTUME NATIONAL HOMME 笹口悦民=写真 ディーゼルスタイルラブ。アーバンなクールカジュアル。 by DIESELSTYLELAB 川口賢典=写真 キーン・エトロと、エトロが生み出される場所。 矢島みゆき=取材・文 アーネスト・レヴィ=写真 MIUCCIA PRADA ミウッチャ・プラダのクリエーション。 二つのベクトルの均衡。/プラダ社の歴史と運営。 矢島みゆき=取材・文 西島秀俊。プラダ。半沢 健=写真/プラダ スポーツ。ニッキー・ケラー=写真/ミュウ ミュウ。半沢 健=写真 イタリア発信の革のツール。靴と鞄。 ミラノのデザイナーのフェースアルバム。 堀本洋一、畑口和功、牧田良輔、アーネスト・レヴィ=写真 ドメニコ・ドルチェ、ステファノ・ガッバーナ/ジョルジオ・アルマーニ/ドナテッラ・ヴェルサーチ、エンニョ・カパサ、ニール・バレット、ガブリエレ・ストレーレ、ミラン・ヴクミローヴィック、アントニオ・マラス、コンスエロ・カスティリオーニ、ロメオ・ジリ、ルカ・ミッソーニ、スコット・フェローズ、アレッサンドロ・デラクア、クリストファー・ベイリー、��ーマス・マイヤー
FASHION PINA BAUSCH + YOHJI YAMAMOTO : Fusion Between the Two 同質のアビリティ。ピナ・バウシュが着るヨウジヤマモトのポートレート。松本康男=写真 イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ、ボヘミアンエレガンス。 半沢健=写真 ラージサイズでテンダーな6人のスタイル。 田中知之/長瀬哲朗/パラダイス山元/梶原由景/ジョン・ストーリー/三宅勝士 宮原夢画=写真 ポール・スミス氏と愛車ブリストルから始まる、クラシック&ストレンジワールド。 by PAUL SMITH COLLECTION アンソニー・クローラ、三枝崎貴士=写真 ヴィヴィアン・ウエストウッド マン、ワーキングクラスからの発想。 by VIVIENNE WESTWOOD MAN 守本勝英=写真 マーガレット・ハウエル。 クラシシズム&モダニティ。 by MARGARET HOWELL 筒井義昭=写真 クールで優しい、ステファン・シュナイダーというスタイル。 by STEPHAN SCHNEIDER 富岡春子=写真 進化するブリティッシュブランド、ダックス E1。 by DAKS E1 筒井義昭=写真 時を超越するSOのスタイル。 by SO BY ALEXANDER VAN SLOBBE 平郡政宏=写真 バーバリー・ブラックレーベル、ロックスターのように。 by BURBERRY BLACK LABEL 秦 淳司=写真 サンディー・ダラルがディレクションする、ICB menのアーバンエスニック。 by ICB men Rosemary=写真 ブライトンの自然と共生する、ポール・ハーンデンのクリエーションと暮し。 富岡秀次=写真 正岡雅子=取材・文 真木蔵人。ドレスダウンクロージング。 by RADMESS MEN’S BIGI 富永よしえ=写真 伊藤英明×オークリー。シャツとデニムパンツの、イージー&クールなスタイル。 by OAKLEY 三枝崎貴士=写真 A.A.R。ハードボイルドでクール。 by A.A.R 平郡政宏=写真 クールなインパクト。カスタム カルチャーのレザー。 by CUSTOM CULTURE 赤羽圭介=写真 東京発信のウォームスタイル。 川口賢典=写真 コンテンポラリーダンディズム。 富永よしえ=写真 DEPARTMENTS コム デ ギャルソンのラージサイズなコロン。 ニューショップ。ブリオーニ/コーチ/ラグビー ノース アメリカ/ フィラスポート・ライフストア/アディダス SOのオランダ通信。 Vol.13 パリのカルティエ現代美術館で再会した、村上隆と滝沢直己。 ミタ リツコ、森本美絵=写真 ビジュアルのコラム集。 ゴールドジュエリーの生産地、イタリア・ヴィチェンツァで開催された国際展示会。 11 トピックス。 PEOPLE 宇川直宏。34年分の記憶を押し込んだ、脳のような空間。 久家靖秀=写真 東���隆司=取材・文 小林紀晴。幼いころから変わらぬ、アジアへの関心。 かばんの中身。一之瀬弘法。 男のカーライフ。ROLLY。 スーパースタイリストのリアルライフ。 祐真朋樹=写真・文 クレール・ドゥニが描いた、二人の怪物の物語。樋口泰人=文 伊東四朗。男の覚え書き。 沖山純久=文 松本康男=写真 小村和久(5351プール・オム)/リード・クラッコフ(コーチ)/リック・オウエンス ESSAY 犬の肖像。中川十内=写真 沖山純久=文 ハラショー・ボーイ。島田雅彦=文 記憶の中のカンヌ映画祭。秦早穂子=文 COLUMN COMING NOW カフェ・イン・水戸/BOOK 稲川方人=文/BOOK 佐伯誠=文/MUSIC 北中正和=文/CINEMA 樋口泰人=文/ART 椹木野衣=文/THEATER 渡辺美和子=文/NEWS 鳥越俊太郎=文 ETCETERAS INFORMATION/NEXT ISSUE/BACK ISSUES/PRESENTS/NEWS
編集長:田口淑子
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boooooooooooook · 2 years ago
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2023年1月、2月、3月読んだ本
「レオス・カラックス映画を彷徨うひと」フィルムアート社 「女パンクの逆襲 フェミニスト音楽史」ヴィヴィエン・ゴールドマン Pヴァイン 「プラネテス全4巻」幸村誠 講談社 「合格テキスト日商簿記1級商業簿記・会計学 1・2・3」TAC出版 「合格テキスト日商簿記1級工業簿記・原価計算 1・2・3」TAC出版 「究極の計算&仕訳集 日商簿記1級」TAC出版 「究極の会計学理論集 日商簿記1級全経上級対策」TAC出版 「なぜ読解力が必要なのか?」池上彰 講談社アルファ新書 「ももこの世界あっちこっちめぐり」さくらももこ 集英社 「世界の現場から」犬養道子 中央公論社 「ちくま1月号、2月号、3月号」 「図書1月号、2月号、3月号」 「波1月号、2月号、3月号」 「みすず1月号、2月号、3月号」 「デッドエンドの思い出」よしもとばなな 文芸春秋 「犬婿入り」多和田洋子 講談社 「択訳ギリシア神話」ロバード・グレイブズ 「笑いと忘却の書」ミラン・クンデラ 集英社 「私の旅に荷物はもういらない」マヤ・アンジェロウ 立風書房 「家族の復権」林道義 中公新書 「マガジン青春譜」猪瀬直樹 小学館 「詩集大戦序曲」橋本治 河出文庫 「老人力」赤瀬川源平 筑摩書房 「常識論」赤瀬川源平 大和書房 「吉田茂とその時代」岡崎久彦 PHP文庫 「死神の精度」伊坂幸太郎 「朝のコント 夜のコント」筒井康隆 「90年代ディスクガイド USオルタナティブインディーロック編」松村正人 Pヴァイン 「新明解 故事ことわざ辞典」三省堂
新年早々コロナウイルスに感染し病舎で12日間過ごしました。2月には高校の本校へ訪問する機会があり、3月には無事卒業式を迎え感慨深いものがありました。4月以降他の施設に移送になります。今は日商簿記一級合格目指して勉強しています。
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ichinichi-okure · 1 year ago
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2024.1.6sat_tokyo
鳥の声で目が覚めた。ちゅんちゅんちゅん。こんな朝の起き方理想的すぎないかと思うのだが、朝、雀がめっちゃ庭に来る。ちゅんちゅんちゅん。
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と言っても今は10時、正月の名残ということで昨日はわざと目覚ましをかけずに寝た。わざとじゃなく1月3日は目覚ましをかけ忘れて、新年最初のイベントには遅刻した。
昨日も朝から稼働した担当イベントの後に23時までコワーキングのラウンジでご飯も食べずに仕事した。えらい。帰ってから夜中に能登のニュースをずっと見てしまったので眠い。昨日は好きな人たちとたくさん話したし、地味に疲れて本当に体が動かないので、2度寝する。 11時にむくっと起きる。昨日水につけておいた小豆を炊く。大��い小豆のお汁粉大好き。いつも一応ちゃんと飾るお飾りも鏡餅も、なんだか気持ちが乗らなくてできなかったので、鏡餅用に買った餅を飾らないまま焼く。切り込みも入れたのに、ちくびみたいなお餅が焼けてしまった。おもろいな〜。
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来週は甲府にも行くし(楽しみにしてた天然ラジウム増富温泉・不楼閣にいく!)、夜もずっと予定があるので、今日明日はいろんな仕事を終わらせておきたいので頑張る。
15時、また動けなくなって地面に横になる。布団は危険だからだめ。こんな日は結構珍しいのだが、頭が考えることでパンクしてるのも影響してる気がする。無理すぎる。目を瞑る。考えることがたくさんある。GAZAのこと、戦争のこと、能登半島のこと、自分のこと、家族のこと、仕事のこと、近い未来のこと。
こういう時は音楽も、映画も、色々を見るのがキャパオーバーで難しくなる。なので家で作業する時はずっと無音。だけど、写真だけはみたい気がしていて、写美で始まったホンマタカシさんと、 松蔭美術館の牛腸茂雄さんや瀧口修造さんの展示は見逃さずに行きたいとぼんやり思う。
身体は地面に垂直のまま、石川県輪島市の知人である漆工の桐本滉平くんのインスタのストーリーをチェックする。今回の地震で、代々守られてきた、明治時代に工房として建てられた自宅が全壊全焼したと投稿していた。リアルな景色に目を覆いたくなるけれど、ニュースでは得られない、桐本くんのまさに今を切り取っている投稿を見ながら、今できることを考える。といっても寄付くらいしかできないのかもしれない。でも、こうやって遠くでも想うことができること、情報が共有できる時代というのは、本当に希望も多くある。 桐本くんは元旦から今もずっと、輪島の未来や、会ったことのない誰かを救うために、全力で動いていて、避難所のこと、道のこと、今この瞬間のみんなが必要な情報をSNSで発信し続けている。きっと本当に多くの人がこの投稿に助けられている。
私の1/1の16時6分は、埼玉のおばあちゃんちで10数人の親戚一同で集まっている時だった。お寿司を食べて、ビンゴ大会の手前でこの地震が起きた。まずはじめに私の携帯が聞きたくない大きな音で鳴った。その30秒後くらいにみんなの携帯が鳴って、すぐ地震が起きた。自分の携帯にはYahooの災害アプリが入っていて、画面には36秒後に地震が起きますと書いてあった。たった30秒だけれど、みんなの携帯とは30秒の差があったのだった。親の携帯にもアプリを入れなければ。そのままテレビをつけて、地震の情報を流しながらみんなで過ごした。私はXを見ながら地震や津波の情報を集めまくる。石川県には大事な友達たちもいる。途中お母さんが、血圧が高めで眩暈がすると横になりに寝室に行ったが、私は変わらず画面に張り付けになっていて、横にいたいとこの旦那のわたるくんが「ニュースも気になるけど僕は寝室の方が心配だよ」と言ってくれて、まさに…と思って、寝室に様子を見に行った。気持ちを落ち着かせながらその場にはいたけれど、帰る前に寝てた身体を起こして、お母さんから渡された”幸せが訪れますように”と書かれた封筒には3万円とビール券が入っていて、北の国からの泥だらけの1万円札くらい使えねえよ…………………………。とか考えながら、帰宅する電車の中でいろんな気持ちになり小さくバレないように泣いてしまった。
地震のSNSのこと。尊敬する、信頼する人たちからの情報はなるべく信じたい。そうなのだけど、発信をすることについて、映画監督の枝さんが信憑性の話をしていて、シェアができない、というようなことをSNSに綴っていた。良心を騙すような、いろんな詐欺も起きていて、ちゃんと調べてから行動したいと思いつつ、今は瞬発力なのではと思ったり、寒い季節がやってくるよなあと、頭がごちゃごちゃする。寄付について考えているとき、わざわざの平田はる香さんが「被災地に感情移入しすぎて普段の生活を失わないように。寄付はできる範囲で継続的に。1万円を一回より千円を10回百円10回でも。長期間にわたって支援しよう」と書いていて、まさにそう、1回で満足しないで、何度でも、と頷いたり。でも、自分の暮らしもちゃんとしなくちゃとか、ぐるぐるする。
ガバッと起きて、下北沢ボーナストラックに向かう。自転車で10分ちょっと。ギャラリースペースではカレンダーマーケットが開催中で、友達や自分がお誘いした出店者さんがいるので、挨拶をしに。到着してすぐにミヤジが良いカレンダーを案内してくれておもろい。ビール飲んで、ゲラゲラしながら、出店中のヤマグチナナコちゃんと、SAITOEさんに阿部龍一ブースの良さを発表して満足する。阿部の作品や思考は本当に素晴らしい。
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同施設内にあるキッチンスペースでは、今日は養生家の鈴ことさなえさんと、mizudoriのまみさんが出店していて、場所を管理しているりさPが、紹介したいと言って連れて行ってくれた。以前山梨の0-siteで開催されたイベントで、ちまきとホットワインを購入したことがあって、さらに昨年末にeatrip soilで開催のイベントでも見かけて気づいてくれていたらしく、その話もしつつ嬉しい再開。美味しい白味噌の雑煮と、出汁割り、おこぼれで微発泡の日本酒、出汁もご馳走になる。残り福。身体にあったお出汁や日本酒のことをお話しして、一息つく。ほっとする。今年一緒に何かやりたいな〜とお話する。嬉しい。
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続けてラウンジで残って仕事をしようと思ったけど、真っ直ぐ帰宅する。帰り道、怒鳴りながら自転車を漕いでる人がいて、「こわ〜」と��いながら、私が動線を塞いだようになった瞬間に(絶対に悪くない)罵倒されてしまったが、心を無にして道を変えたら、矛先がなくなったからか、さらに大きな声で背中越しにまた罵倒された。さらに無になって大きく深呼吸して、「あの人にもあの人なりの理由があるのだ」とほんの少しだけ思考して、記憶装置から抹消した。毎日いろんな人がいろんなことを抱えて生きてる。
さっきお雑煮食べたので、夕飯は野菜だけのサラダにする。菜の花が美味しいよ〜。そのまま残った仕事をしながら、明日も担当のイベントがあるので早く寝なくちゃとお風呂に入ろうと思ったところ、建築集団 々の野崎将太さんが、インスタライブをしていたので開く。実際に野崎さんは地震が起きてすぐに被災地に向かっていて、現地で簡易トイレを作ったり、生のその日の様子をレポートしつつ、今何をするべきなのかを投稿に残していた。野崎さんとは1回しか会ったことがないけど、仲の良い友人たちが信頼している人で、場作りも含めて作る建築は本当にかっこいいなあと思う。人としても。今回はあやおさんという実際に被災をした方と話す機会を設けていて、報道やSNSで流れていることと、実際に体感したことの違いや、これから起こりえること、今実際に起きていることなどを話していた。現状、今は被災した家に侵入する盗難が多発しているらしく、家を守るために車中泊して見張っている人も多くいるという。被災地が渋滞��なるから、ボランティアに来ないでくださいという投稿もよく見るけれど、実際緊急物資などは、一般の人が通れない大きな道を使っているので、現状実際には関係ないこと、スカスカの道もあること、言ってるようにすごく渋滞している道もあること、だけどそれは明日にはわからないこと、被災地には本当に若者がいないことなどを丁寧に話してくれた。これから雪深くなり、外に出れていた人が避難所の中だけで過ごすようになることでのストレスのことなど、本当に今起きていることを話してくれていた。
あと、桐本くんが、地震直後、楽天モバイルだけが使えたことや楽天のキャリアが一番先に避難所に到着して救われたことを書いていて、忘れないようにしようとか。災害メモ作らなきゃとか。色々また巡ってしまい整理する。野崎さんは、阪神淡路大震災の時の経験が、今回の行動にもつながっているというようなことを話していた。身近な友達のアグネスも阪神淡路を経験していて、出かけるときはコンセントを全て抜くと話していた。私は3.11の時も京都に住んでいたので、大きな地震は経験したことがない。
お風呂に入った後に、GAZAのことを発信してくれている波田野州平くんのストーリーもチェックする。自分じゃ拾���ない情報を集めてくれて、ずっと発信してくれている。戦争も本当にやだよ。自分にできることも考えるけど、もうちょっと勉強をすることもしなくては。自分は無知すぎる。 (そういえば1/13-19まで下高井戸シネマで2019年作の「ガザ 素顔の日常」という映画が上映される!見なければ)
お正月に起きたいろんなこと、秋から続く悲しい出来事、全部ぜんぶ終わりますように。願うし、動きたいし、できること考えたい。でも、まずは自分が悲しくなって倒れないように、心のケアもしつつ。メディアからも距離をとることをちゃんとして、一人で考えないで、隣の誰かと話すこと。会話して安心すること、みんなが考えてることを知ること。何もできなくてもちゃんと想ってるだけでもいいと思う。あとテンション上がりすぎないように、ちょっと落ち着くこと。余裕が無くならないように、自分のことも考えること。深刻になりすぎないように日常を過ごすこと。この日記も、そういう安心の場になるといいなといつも思う。日常をみんなに綴ってもらえるというかけがえのないこと、を、続けたいです。
元旦から文章にしたくて、自分の番じゃないけど日記を書いてしまいました。こんなことを考えながら、1m以上ある立派な泥ごぼうを夜中に炊き、ホクホクのごぼうができたよ。うまいです。幸せ。明日は楽しみにしてる新年会もあるのです。みんなに会えるの嬉しい。おやすみなさい。
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-プロフィール- 鷹取愛 東京 山ト波
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doublegroovesite · 2 years ago
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ジャパニーズ女性R&Bの先駆者DOUBLE.
最近話題のフェロモン系女性歌手が霞んでみえるほど、 DOUBLEのTAKAKOは、全身から妖艶なエキスに満ちあふれた日本屈指!のセクシーなR&Bアーティストだ。 そんなTAKAKOのことをもっともっともっと知りたくて、
LSは彼女の内に深く深く入りこんでみた。
Interview ①
● まずは子供の頃の話から聞かせてもらおうかな?
「子供の頃は、普通に童謡とか好きな子でした。 三人姉妹の一番上の姉が指揮をとって、 合唱とかして、 三人でずっと歌っていましたね。 食事の時も歌ってるので、母から「食卓でだけは歌うの、やめなさい!」ってよく言われてましたね」
● ホントに歌うことが好きだったんだね。
「家族みんな好きでした。その当時、テイチクカラオケの機械がウチにあったし」
● カラオケではどういう曲を歌っていたの?
「デュエットを父に強要されたりして。「東京ナイトクラ ブ」とか「赤いグラス」といったデュエット曲を憶えました(笑)。 それで小学生の頃から歌謡曲が好きになって、「ベストテン」とか「トップテン」といった歌謡番組を毎週見ていました。特に、松田聖子ちゃんが好きでしたね。小学校高学年くらいから、姉の影響で洋楽を聴きだすようになって、マドンナとかシンディ・ ローパー、デュラン・デュラン、カルチャー・クラブ の音楽を聴いていましたね。 その頃にたぶん「ベスト ヒットUSA」(洋楽のPVを流す当時は画期的な音楽番組)も始まったと思うんですけど」
● 初めて買ったレコード、憶えてる?
「杏里さんのアルバム。 杏里さんが主題歌(「キャッツアイ」)を歌っていたアニメが好きで。 三姉妹ということもあって、すごいハマって。 姉妹でお金を出しあってそのアルバムを買ったのが最初です」
● それからはどんな感じで?
「中学生になってからジャネット・ジャクソンの『リズムネーション1814」 に出逢って、すごく影響されましたね。 高校生の時はクラブミュージックを好きになって、よく聴いたりしてました」
● 歌うことが大好きだった女の子が、プロシンガーになりたい!と思い始めたのは、いつ頃からだったのかな?
「プロを意識したことはないんですよ。 もちろん歌手に なりたいというのは、女優になりたい、タレントになりたい、 と同じようなレベルで、 新潟の片田舎では、絶対にありえないことだって思ってた。 夢としてはありましたけれどなれるならなりいたい!ぐらいな感じでしたね。 現実的には、保母さんになりたい!って言ってたかな。 それは保母さんという言葉がめずらしかったからで (笑)。 本当になりたかったかどうかは別。 ほかにもマンガ家になりたいと思っていたし」
Interview ②
● 高校を卒業する頃になると、将来のことが急に現実味をおびてくるじゃない。その頃はどうだったの?
「高校生の時には、自分はキャリアウーマンになるもんだと思いこんでいました。かなり現実的になっていましたね(笑)」
● お姉さんの影響もあったのかなぁ?
「ほとんどウチの姉の影響だといっても過言ではないで す(笑)」
● キャリアウーマン志向のTAKAKOが、プロのシンガーになるきっかけを教えてよ。
「短大の時、姉が先に歌を歌うアルバイトに誘われたんですね。 その時に一人じゃどうかということで私も誘われてそれで一緒にやるようになったのがきっかけですね。だから歌を歌うというのは最初から仕事だった。夢としてというよりも、まず先にお金をもらうアルバイトから始まったという感じでしたね」
● それは地元の新潟で?
「そうです。でも最初はイベントとかでした。 例えば、ふるまちドンドン祭りで、 野外の特設ステージで歌ったりする感じ。野外で非常に寒い中、観客の反応もサムい中、さみしく歌ってましたね (苦笑)。 その時に歌っていたのはオールジャンル。マドンナも歌えばオールディーズも歌う感じ。そのなかで出逢ったのがメアリー・J.ブライジやマライア・キャリーだったんです。私にはR&Bが向いていることに気がついたのも、その時期でしたね」
● 当時はお姉さんと2人でステージに立っていたの?
「キーボードを演奏する男の人と3人で」
● デビューのきっかけ��、確かレコード会社主催のオーディションだったよね?
「そうですね。オーディションに出してくれたのが、その時一緒に演奏してくれていた男の人なんです」
Interview ③
● オーディションに合格してからデビューまでの道のりは、平坦でもなかったとか?
「日本語で歌うということがデビューの絶対的な条件だったんですね。 まずそこですごい壁があった。 実際、英語の歌の方が得意だったので、日本語で歌うことがすごく大変だったし、スタッフもみんなそう感じていて。英語で歌う時の歌唱力や雰囲気を、どうやって日本語にできるかを模索していた感じでしたね。それができなければ意味がないし、ほかの歌手との差別化もはかれない。それで、なかなかデビューできなかったんですよね。上京してから2年間は、ずっと飼い殺しみたいな状態が続いていましたね」
● なかなかデビューできなくて、正直へコんだり、不安になったりしなかった?
「不安はなかったですね。でも、自分は何をやっているんだろう?と思ったりはしましたね。 それでも一応生きていけるだけのお給料はもらえていたので。ただ自分はもともと比較的働き者の方だと思うので、自分がなにかの役に立っていないとイヤなんです。そういった意味で、その頃は自分のアイデンティティが揺らぐような瞬間ではありましたね」
● それから横田基地内の外国人相手のクラブで歌い始めたんだよね?しかも、そこで日本人歌手がパフォーマンスをするのはなんと27年ぶりというのも話題になった。
「私たちがやっていたのはスモウラウンジという将校クラスのラウンジだったんですよ。 当時は今とは違う事務所でしたし、まだデビュー前でした。横田基地で歌ったのは、自分にとっても、とてもプラスになりましたね
Interview ④
● なるほど。上京して3年目の2月に「For me」でデビューするわけだけど、その時の気持ちを教えてくれるかな?
「デビューの当日、当時のマネージャーに、どういう気持ちと聞かれたけれど、別に世の中はなにも変わりませんよ、というようなことを私は答えてましたね。そういう意味ではシビアだったし、すごく客観的だったと思う。作品にしても、当時は作詞、作曲にいっさい関わっていなかったので。 突然前日とかに曲を渡されてレコーディングするかたちだったので、自分でハン ドルしている気持ちじゃなかった。 楽曲に関しても、いろいろ不満がありましたし。これが私たちのやりたいことじゃないんだというふうに思っていたので」
● 微妙だね。デビューはしたけど、自分のやりたいこととは違う。そのギャップと葛藤の狭間を行き来していたということだね?
「そうですね。自分自身がドライブ感を味わっていなかった。歌うお人形のように扱われているというか。いつも、そうじゃないの!という思いがすごく強くありました。 セカンドシングルまではそんな感じでした。でも今ふり返ってみると、この2枚は筒美京平さんが作曲していらしたんですよね。 私はポップスをベースに、 その中にR&Bのエッセンスを入れるという行為自体があまり好きじゃないんですよ。 R&Bをベースに、それをちょっとポップな方向性にするというのは私の中ではありなんですけれども」
Interview ⑤
● そんな状況が少しずつでも変わってきたのはいつからだったのかな?
「サードシングルの 「BED」からですね。 松尾潔さんとの出逢いがあって、プロデュースをお願いすることになったんですね。 自分のやりたいことを理解してくれる人がいたということがすごくうれしかった。それまでR&Bに対する理解者が少なくて、プラストレーションだったので。その時に初めて曲作りにもチャレンジしたんです。ただ曲作りとはいっても、私が勝手にフェイクで歌っている中からいいフレーズを探して、それを使ってトラックメイカーのマエストロTさんがメロディラインを作っていくというやり方だったんですね。すごくうれしいことだったんですけれども、また不満がでてきて (笑)。 これは思い描いているものではない!って。言葉もサウンドをもっているから、言葉を活かしたメロディ作りをしたり、このメロディのための言葉を選ぶ作業をしなければ、私の思い描いている耳に心地よい音にはならないんだということをその時に勉強したんですね。 それで次に出逢ったのが今井了介さん。今井さんもすごく理解を示してくれて。 私のやりたいものを中心に、お手伝いしたいというスタンスできてくださった。 MTRという録音機材を貸してもらって、使い方も非常に簡潔に教えてくださって。デビュー当時も、まわりのスタッフに自分で曲を作りたいと訴えてきたんですけれども、女の子にそんな機械をいじれるわけがない」みたいな感じで、ぜんぜん聞き入れてもらえなかったんですよ」
● どっちかというと、TAKAKOはそういう機械モノとか嫌いじゃないでしょう?
「得意ですね。で、すぐに覚えて、その時に初めて自分で作ったのが 「Shake」なんですよね。 その曲の評価が高かったというのは、私にとってはホントに光栄なことでしたね。 自分で曲ができた、コントロールできたんです。 ミックスまで立ち合って、指示を出して、ジャケット写真に関してもいろいろと自分が関われるようになったことで不満は一気に解消されましたね」
●やっと自分が満足できる作品「Shake」をリリース した直後に、お姉さんのSACHIKOさんの急逝という悲しい出来事が起こってしまった。 そのあたりの話は次号で、聞かせてください。
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storyomniverse · 2 days ago
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資本主義でなければ生きられず、生きられない者が資本主義からは現れる
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ユニバース20
彼等を不法投棄工場で働いているのを見たのは、メシアが膨大な映画宇宙を歩いている時だった。
 負の力に覆われた場所にいながらも、どこか楽し気で、仲間がいることを誇りに思っている連中を見て、メシアは足を止めたのである。こんなにも強い負のスパイラルにありながら、彼等は笑っていた。
 資本主義がなければ人は生きていけない。この宇宙でもそれは変わらない。だが資本主義から零れ落ちた人間たちは、這い上がることができない。一度、落ちたら人生を立て直すのは不可能なのだ。
 彼等もまた、資本主義から零れ落ちた人々だった。這い上がろうとしても、紙切れ一枚で人間性まで判断され、仕事を手にすることができない。
 最終的には不法なところで働くしかなかった。
 メシアは笑い合う彼等の未来をしかし、すぐに見てしまい、顔を曇らせた。
 案の定、未来は確定していた。仲間の一人は外国人なのだが、この島国に来るために臓器を売っていた。それが原因で亡くなってしまった。
 彼等の運命は出会った時から決まっていたのかもしれない。
 彼等はインターネットを使い、社会の不正者を封殺するようにふるまい始めた。
 それを止めようとする刑事もまた、不遇の資本主義から零れ落ちそうになりながらも、必死に生き、零れ落ちるのを免れた女性だった。
 だから彼女には彼等の気持ちがわかった。
 二つの比較できる人生を見たメシアは、どちらの気持ちもわかる。だからこそ辛かった。
 踏ん張って生きてきた女性と、踏ん張ることすら許されなかった男たち。
 見ていることができず、メシアはこの世界を抜け出してしまった。
 資本主義がこの世にある限り、人は生活できるだろう。ただし一歩でも足を踏み外した時、救ってくれはしない。それが資本主義だからだ。
ユニバース2
『映画予告犯』は、筒井哲也による同名の漫画を原作とした、社会派サスペンス映画です。2015年に公開され、主演は生田斗真が務めました。この作品は、インターネットの匿名性や現代社会の歪みをテーマに描かれており、多くの観客に衝撃を与えました。この記事では、映画『予告犯』の概要、テーマ、そして魅力について掘り下げていきます。
映画の概要
『予告犯』は、ネット上に突如現れた「シンブンシ」という謎の人物が繰り広げる犯罪予告劇を中心に展開します。彼は新聞紙で顔を覆い、動画配信サイトで社会的な不正や不条理を告発しつつ、その報��として犯罪行為を実行します。その行動には強い正義感が見え隠れし、多くの人々が彼の行動に共感を抱きつつも、同時にその過激さに恐怖を覚えます。一方で、彼を追う警察とその動機を探る刑事たちの視点も描かれ、ストーリーは次第に複雑さを増していきます。
テーマと社会的背景
映画は、インターネットが普及し情報が簡単に拡散される現代社会の光と影を浮き彫りにしています。「正義とは何か」「匿名性が生む暴力性」などの問いを観客に投げかけ、深い考察を促します。また、映画の中で描かれるシンブンシの行動は、社会的な不平等や弱者への抑圧に対する怒りから来ており、現代の社会問題を象徴的に表現しています。
映画の魅力
『予告犯』の魅力の一つは、緊張感あふれる展開です。観客はシンブンシの目的や真の動機に迫る中で、彼の行動に隠された意図を考えさせられます。また、生田斗真をはじめとするキャストの演技力も見どころの一つです。特に、生田斗真が演じる主人公の複雑な内面を繊細に表現する姿は、多くの人々に感動を与えました。
さらに、映像表現や音楽も作品の世界観を引き立てています。緻密な演出とリアルな映像効果が、観客を物語の中に引き込みます。また、結末に至るまでの伏線回収やどんでん返しも、この作品をより一層魅力的なものにしています。
結論
『予告犯』は、ただのエンターテインメント映画に留まらず、社会に対する鋭いメッセージを含む深い作品です。観終わった後に、正義や社会の在り方について考えさせられること間違いありません。この映画は、サスペンスや社会派ドラマが好きな方に特におすすめです。まだ観ていない方は、ぜひ一度ご覧になってください!
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psalm80-lilies-iv · 3 days ago
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興福寺
【3,868字・7分】
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泉谷康夫『興福寺』(吉川弘文館)
大和の大寺・興福寺の創建から明治時代までを扱った通史である。ありていに言って「貴賤の信仰を集めた」とは言い難い興福寺が歴史(少なくとも大和国の)の中で注目を集めるのは中世である。中世の興福寺は僧兵を擁し大和一円に検断権を行使する大勢力だった。なぜそうなったのか、その後どうなったのか、といったことが興福寺の歴史のハイライトだろう。
興福寺の歴史を左右したもっとも大きな要因は「藤原氏の氏寺」だったことである。
摂関政治の最盛期において、興福寺は摂関家に依存しながら勢力の伸長をはかったが、摂関家の側から興福寺に依存するところはあまりなかったようである。それが院政期に入ると一変し、摂関家は子弟を別当に就任させ、興福寺のことを「御寺」と称し、興福寺への支配力を強化しようと試みるのである。
(「第二 興福寺の創建と発展」より「一 興福寺と藤原氏」)
貴族の子弟が僧侶として興福寺に入ることは10世紀からあったが、11世紀後半(つまり院政期)になると貴種・良家の子弟が興福寺に入ることが常態化してくる。そこで生まれたのが「院家」である。
興福寺の住僧達は最初ここ(引用注:東西と北の三面僧房)に居住していたと思われるが、十二世紀に入ると、堂舎を寺域内に建立しそこに居住する僧侶が現れ、やがてそのような居住形態が一般化してゆく。すなわち諸院家の成立である。
財力があり都での華やかな生活を見聞していた彼等(引用注:貴族出身の僧侶)にとって、三面僧房の狭い部屋での質素な生活はおそらく不自由に思えたに違いない。
(「第三 興福寺の変質」より「一 院家の成立」)
こうして藤原摂関家と興福寺との間に院家というパイプが成立すると、それを頼って在地土豪が興福寺に集まってくる。その目的は、今風に言えば、律令制下における「脱税」である。大和の大寺というだけなら東大寺も薬師寺も大寺だったが、院家という藤原摂関家とのパイプが興福寺を特別な存在にしていく。
一般的にいって在地土豪層が保護を求めて結集するのは中央貴族と赴任してきた受領であるが、大和国の場合、中央貴族や受領だけでなく、大寺の中心的学侶が加わっており、この学侶の比重が大きかったのが、他の国々と非常に異なる点であったといえるようである。
このような大寺の僧侶が在地土豪結集の中心となりえたのは、その有する宗教的権威によるものであったことはいうまでもないが、寺内には国司の検断権が及ばなかったこともその一因だったと思われる。すなわち、寺院は国司による追求からのがれる絶好の場所だったのである。一方、律令制の崩壊に伴なう国家的保護の減少は、寺院に住む人達の生活を圧迫してくる。そこで寺僧達は経済的基盤を確立する必要があった。そこに、寺僧の側からも在地土豪層との結びつきを求めてゆく必要があったのである。
やがて興福寺が、藤原氏の氏寺として、特に摂関家との深いかかわりから、受領や他の諸大寺に優越する力をもつようになると、在地領主の結集の中心は次第に興福寺僧に集中し、寺僧領が多く成立して寺僧達の経済的基盤を形成していった。このように寺僧と在地土豪は、相互依存の関係を保ち��がら大和国で勢力を伸ばしていったのである。
(「第四 興福寺の大和国支配」より「一 在地の動向」)
こうした在地土豪ははじめ興福寺の中で学侶の下働きを務めていたが、興福寺全体が豊かになるにつれて自ら学侶として修行に加わる余裕が出てくる。のちの時代に大和国の戦国大名となる筒井順慶などもこうした興福寺の衆徒だった(だから僧形なのである)。
このように経済力と軍事力を貯えた興福寺は、同様に藤原家とゆかりのある多武峰寺(鎌足の墓所といわれる、現在の談山神社)と大和国の支配権をかけて抗争を繰り広げ(当時の多武峰寺は延暦寺の末寺で抗争には延暦寺の援助があった)、最終的に勝利することで大和国一円の支配権を確立する。
平清盛は寺僧領からも官物を徴収する方針を取り、興福寺をはじめとする寺社がこれに反発すると平重衡に南都を焼き討ちさせる。これを恨みに思った南都諸寺は源氏方につくが、源頼朝と義経との間に対立が生じると南都諸寺は義経をかくまい、義経を討った頼朝は、係争地に地頭を配する形で、大和国にも少しずつ圧力をかけていく。
室町時代になると興福寺の中にも下剋上の機運が生まれる。
室町時代になると、興福寺は歴史の主役から退き、代って衆徒・国民(引用注:「衆徒」は興福寺に拠った、「国民」は春日社に拠った、それぞれ在地土豪)が登場してくる。彼等は武士であり、興福寺の武力として活躍してきたが、次第に独自の公道をとるようになり、興福寺の命令にそのまま従わないようになってくるのである。すなわち、下剋上である。しかし、彼等は興福寺を倒すことはできなかった。
興福寺は、摂関家を通して、京都の朝廷とも不可分に結びついていた。周知のとおり、朝廷と室町幕府は一体の関係にあった。このような中で興福寺を倒すことは、京都の朝廷、ひいては幕府を敵に廻して戦うことであった。衆徒・国民は、自身の成長のため、積極的に幕府の要人と結びついていった。その限りにおいて、中世的な興福寺の呪縛から彼等は逃れることができなかったのである。
(「第六 下剋上と興福寺」より「一 衆徒と国民」)
足利義満が衆徒・国民に直接支配を及ぼすようになって以降、衆徒・国民は興福寺の支配を離れて独自の道を歩み内紛と和合を繰り返すようになる。この流れを決定的にしたのが松永久秀の登場である。彼は大和国に侵入すると多門城を築いて大和国を支配したが、その際知行割を行い、大規模な給人の入れ替えを行った。
久秀は寺社成を保障する態度を保持してきたが、この大規模な給人の入れ替えは、従来の興福寺の諸荘園における在地支配を事実上断ち切る役割を果したようである。すなわち、寺社成が否定され、新しい給人達は、他国におけるのと同様、荘園領主に年貢を渡さなくなったのである。
(「第六 下剋上と興福寺」より「二 室町・戦国期の大和国」)
信長は久秀を駆���し筒井順慶に大和国の支配を任せる。信長の代官としてだったが、興福寺はこれを「衆徒筒井の復活」と考えた。この信長が光秀に倒されたあと、順慶は秀吉によって大和の「守護」と認められ20万石の大名になる。だが順慶が死ぬと子孫は国替を命じられ、興福寺と衆徒・国民との関係は断ち切られる。
こうして興福寺は、新しい知行体系の中に組み込まれてゆき、中世的な収取の在り方は、豊臣政権により完全に払拭されてしまったのである。秀吉の寺社に対する政策はそれだけではなかった。興福寺はもちろんのこと、奈良の諸大寺は武器の提出を命じられた。寺社の活動は宗教面に限定されたのであり、宗教活動に専念する限りにおいて、朱印地が与えられ、保護されるようになったのである。
(「第六 下剋上と興福寺」より「二 室町・戦国期の大和国」)
江戸時代には奈良奉行所が置かれ興福寺以下南都諸大寺はその検断権に服した。中世に誇った興福寺の権威は払拭されたのである。
南円堂は観音に現世利益を求める信仰によって庶民と深く結びついていたが、興福寺自体は、庶民と直接かかわりのないところに聳え立つ大寺院であり、農民にとっては年貢を納める「お殿様」であった。
(「第七 近世から明治維新へ」より「一 近世の興福寺」)
さて明治時代になると興福寺は一山復飾(還俗)願を提出し自ら廃寺とする。摂関家を通して明治政府と近過ぎたことによる勇み足に見える。
維新政府と興福寺との情報の伝達は早かったようで、すでに慶応四年三月には、新政府によって神仏分離政策の実施されることが興福寺に伝えられている。これに応じて、一乗院・大乗院両門跡は一寺一体の復飾願を提出することを決め、衆徒一同にも意見を徴した。三月二十一日、衆徒達は、自分達も従来より春日社に奉仕してきたのであるから、一緒に復飾し、勤王のために尽力したいと申出ている。こうして四月十三日、興福寺は一山復飾願を提出し、この願いはただちに許容された。興福寺僧達は新宮司と称して春日社に奉仕し、社頭の仏具等はことごとく取除かれることになった。
(「第七 近世から明治維新へ」より「明治維新と興福寺」)
この一山復飾は神仏分離・廃仏毀釈政策に対する興福寺僧侶たちの生き残り策だったのだが、明治5年に春日社が官幣大社春日神社となると同社の神職は官吏扱いとなり定員の枠も作られて、復飾により神職となった元僧侶たちは結局失職する。このような中で明治10年代に入ると興福寺再興を唱える声が盛り上がり、明治14年に再興の正式認可が内務省から下される。
神仏分離令とこれから派生した廃仏毀釈の嵐によって興福寺は大きな打撃を受けたが、政府の宗教政策も漸次変り、明治十三年には古社寺保存金の給付がはじまり、同三十年には「古社寺保存法」が制定され、興福寺では、北円堂・三重塔・���重塔が保護建造物の指定をうけ、弥勒菩薩坐像など一一点が国宝に指定された。境内地も徐々に公園指定を解除、返還され、現在はほぼ二万五〇〇〇坪が興福寺の所有になっているという。こうして、現在の興福寺は成立した。
(「第七 近世から明治維新へ」より「明治維新と興福寺」)
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moko1590m · 6 days ago
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ChatGPTが「ものを見て会話できる」ようになった lifehacker author Jake Peterson – Lifehacker US [原文]翻訳ライフハッカー・ジャパン編集部 Lifehacker 2024年12月19日掲載の記事より転載 数カ月にわたるテストののち、OpenAIは9月にChatGPTの「高度な音声」モードを導入しました。 この機能により、ChatGPTとリアルタイムで会話ができるようになります。ボットが「話している」最中に割り込んで別の質問をすることができ、ChatGPTはあなたの声のトーンを理解して、それをもとに返答の内容や抑揚を調整します(笑うと非常に不気味です)。 \ギズモードおすすめ/ PR ワザありケーブル3選 CIO スパイラルケーブル CIO スパイラルケーブル ¥2,180 Anker USB-C&USB-C L字 Anker USB-C&USB-C L字 ¥1,490 UGREEN USB Type C 2in1 UGREEN USB Type C 2in1 ¥2,699 ¥2,159 ただし、高度な音声モードの機能の1つは、リリース時にはまだ欠けていました。 7カ月を経て搭載された「ライブカメラ機能」 OpenAIが5月にこの機能を初めて発表した際、ChatGPTがカメラにアクセスし、周囲の世界を「見る」ことができると紹介していました。ボットと会話しながらカメラを何かに向けて質問をすると、ChatGPTができる限りの答えを返す、というものです。 それから7カ月が経ち、この機能がついに登場。その性能は驚くほど印象的です。 利用できるアカウント この機能を利用するには、ChatGPTの有料サブスクリプションが必要です。Plus(月額20ドル)またはPro(月額200ドル)を利用している場合、アクセスが可能。ChatGPT Teamのサブスクライバーも対象となります。 ただし、有料プランを利用していても、OpenAIが段階的に展開しているため、すぐに利用できない場合もあります。 実際、どこまで見えているのか? カメラへのアクセスは、アカウントに機能が追加されていれば、非常に簡単です。 Advertisement いつもどおり、チャットの右下にある波形アイコンを使って、「高度な音声モード」を起動します。そこから、新しいカメラアイコンが表示されるので、タップするとライブカメラの映像が表示されるように。 この機能はチャットを中断することはなく、ChatGPTとの会話の途中でカメラを開いても、カメラ映像が会話の一部としてそのまま続けられます。 初めてこれを使ったとき、近くにあったNintendo Switchの箱にカメラを向け、iPhoneのケーブルとMagic Trackpadが上に乗っている状態で、「これは何ですか?」と尋ねました。 ChatGPTはこう答えました。 社内に工房がある? 謎のテック企業に潜入 社内に工房がある? 謎のテック企業に潜入 Sponsored by 株式会社ビットキー これはNintendo Switch OLEDの箱と、いくつかのケーブルとその上にノートPCが乗っているように見えます。セットアップする予定ですか? 2つは正解ですが、Trackpadをラップトップと間違えています。まあ、だいぶ近いですが。 次に、水���にカメラを向け、ハイライトしている物を識別してもらおうとしました。 これは黒いHydro Flaskのボトルですね。飲み物を冷たくしたり温かくしたりするのに便利です! よく持ち歩いていますか? Advertisement 続けてこう質問してみました。「このHydro Flaskはどのモデルか分かりますか?」 ChatGPTの回答は次のとおり。 正確なモデルは分かりませんが、広口ボトルの1つで、おそらく32オンスくらいのサイズだと思います。飲み物を何時間も適温に保つように設計されていることは確かです。 これは…ほぼ正解ですね。サイズを正しく推測されたのはちょっと驚きですが、正直言うとそれに少し不安を感じました。 その後、Apple Magic Keyboardにカメラを向け、どのキーが見えるか尋ねたところ、いくつかのキーを正確に答えましたが、すべてのキーを網羅しているわけではありませんでした。 そして、いくつのキーが見えるか尋ねたところ、ChatGPTは「約30個」と答えましたが、実際には26個でした。ふたたび、かなり近い結果を出してきたのです。 ChatGPTは私のMacBookのMagSafeポート、右側にある2つのUSBポート、そしてヘッドフォンジャックを正確に識別できました。 さらに、天井の通気口や玄関にあったブーツの種類もちゃんと認識。全体的に、テストしたものはほぼすべて認識していました(ただし、トラックパッドを除いて)。 驚かされたのは、その速さ 認識能力を超えて、私がもっとも驚いたのは、これらの反応の速さでした。 Advertisement ChatGPTに何かを識別してもらうと、それは実際の人に頼んだ時よりも速く答えることがあります。 時々、ボットが言葉を少し引き伸ばして(例:「I thiiiiiiiiink that's a...」)反応することがありますが、これはChatGPTが言いたいことを処理するためのトリックかもしれません。 また、最初の反応で自信がない様子を見かけることも。 たとえば、Magic Mouseにカメラを向けたとき、最初に答えたのは「コンピューターマウス」でした。しかし、ブランドを尋ねると、Appleだと特定するだけでなく、「洗練されたデザイン」と「タッチ感応型の表面」で知られるApple Magic Mouseだとも言っていました。 さらにできるようになったな!高音質オープンイヤー型イヤホン「OpenFit 2」 さらにできるようになったな!高音質オープンイヤー型イヤホン「OpenFit 2」 Sponsored by Shokz このように、最初は一般的な回答をしつつ、追加の質問によって詳細かつ正確に特定する流れは、人間の会話に近く、さらにリアルな対話体験を感じさせます。 とはいえ、これらの反応はほとんど瞬時に返ってくることが多く、最近のOpenAIのモデルの強力さを物語っています。 この機能の可能性と危険性 私はまだAIには懐疑的ですが、これはしばらくぶりに感心させられた進展で、正直どう感じるべきか迷っています。 Advertisement 困惑の一方で、この技術が良い方向に使われる可能性も見えます。 たとえば、視覚障がいのあるユーザーにとって、特にスマートグラスのような便利なデバイスを使って、どれだけ役に立つことができるか想像してみてください。 AIアシスタントに、自分がどの方向を向いているか、レストランのメニューを読んでほしい、または道路を渡るのが安全かどうかを尋ねることができるのです。 このような技術は、検索の方法を良い方向に変える可能性があり、スマートフォンのカメラを被写体に向けるだけで、世界について新しいことを簡単に学べるようにするでしょう。 一方で、私の考えはネガティブなほうに向かいます。特に、AIは依然としてハルシネーション(幻覚)を起こしやすいためです。この技術を多くの人が使うようになると、AIが犯すミスに必ず遭遇することになるでしょう。 そして、もし利用者がAIにタスクを頼っている場合(特に自分の安全に関わるようなこと)、ハルシネーションによるミスは危険です。 私自身は大きなエラーを経験することもなく、あったことといえばトラックパッドの混同だけでした。アンダーソン・クーパーは、AIが幾何学の問題で間違いを犯したことを発見しました(これも大きな問題ではありませんが)。 でも、これは技術が急速に進化するなかで、その内在的な欠陥が失敗のリスクを高めることを良い形で思い出させてくれます。 おそらく、それがすべてのライブカメラセッションで「安全に関わることにはこの機能を使用しないように」という警告が表示される理由です。 AIのハルシネーションや誤認識のリスクを避けるため、特に安全に関わる重要な判断をAIに頼らないようにという警告は非常に重要です。このようなリスクを軽減するためにも、ユーザーに慎重さを促す必要があります。 ChatGPT活用の新常識! 作業効率をアップする3つのテクニック | ライフハッカー・ジャパン 日々の業務や生活の中で「もっと効率的にできたらいいのに」と思う瞬間、「ChatGPT」に聞く機会が増えてきました。実はちょっとしたコツを押さえるだけで、もっと... https://www.lifehacker.jp/article/2411-chatgpt-matome/ ChatGPTの新機能「Canvas」は仕事に活用できるのか? | ライフハッカー・ジャパン ChatGPTは新機能「Canvas」を搭載。「Canvas」では何をすることができるのか? ご紹介します。 https://www.lifehacker.jp/article/2410-chatgpt-new-canvas-feature/ Source:techcrunch.com Advertisement
ChatGPTが「ものを見て会話できる」ようになった | ギズモード・ジャパン
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thetaizuru · 10 days ago
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「 最大の重し ―もしある日、またはある夜、デーモンが君のお前のあとを追い、お前のもっとも孤独な孤独のうちに忍び込み、次のように語ったらどうだろう。「お前は、お前が現に生き、既に生きてきたこの生をもう一度、また無数回におよんで、生きなければならないだろう。そこには何も新しいものはなく、あらゆる苦痛、あらゆる愉悦、あらゆる想念と嘆息、お前の生の名状しがたく小なるものと大なるもののすべてが回帰するにちがいない。しかもすべてが同じ順序で―この蜘蛛、樹々のあいだのこの月光も同様であり、この瞬間と私自身も同様である。存在の永遠の砂時計はくりかえしくりかえし回転させられる。―そしてこの砂時計とともに、砂塵のなかの小さな砂塵にすぎないお前も!」―お前は倒れ伏し、歯ぎしりして、そう語ったデーモンを呪わないだろうか? それともお前は、このデーモンにたいして、「お前は神だ、私はこれより神的なことを聞いたことは、けっしてない!」と答えるようなとほうもない瞬間を以前経験したことがあるのか。もしあの思想がお前を支配するようになれば、現在のお前は変化し、おそらくは粉砕されるであろう。万事につけて「お前はこのことをもう一度、または無数回におよんで、意欲するか?」と問う問いは、最大の重しとなって、お前の行為のうえにかかってくるだろう! あるいは、この最後の永遠の確認と封印以上のなにものも要求しないためには、お前はお前自身と生とにどれほど好意をよせなければならないことだろう? 」(フリードリヒ ニーチェ『悦ばしき知識』1882)
 2024年の米大統領選挙でアメリカが、自分たち自身に問い、自分たち自身から問われたのは、自分たちの「精神」や「信仰」についてであり、トランプ次期大統領が勝った理由は、みんなが「祈ったから」だというようなことを、何人かの人がそれぞれの言い方で語っていた。クリスマスや年始の挨拶に合わせた言い方だというのもあるが、結構マジで言っていて、抽象的な話でもない。ここ数年、多くの人が宗教観や精神性というようなことについて話していて、選挙期間にますます増えていった。そうした話は、視聴者数の最も多い、あるいは選挙期間に視聴回数を多く伸ばしたポッドキャストなどで頻繁に話題に上がり、動画などミームの形でも多くシェアされた。  「宗教的信念 (レリジャス ビリーフ)」というような言葉を使う人も増えたように見えるし、聖書の中の一節についての話だったり、メタフィジカル(形而上学の、現世離れした、きわめて抽象的な)な概念についての話だったりするが、これらの話は、また、こうした話をする人が増えていること自体がそうだが、現実に起きている問題や現状認識と無関係ではないと、社会分析的あるいは心理学などの観点から解説する人もいる。すなわち、虚無主義が蔓延し同調圧力を強める社会の空気に抗うための足場としての「信仰」や「精神」ひいては「愛国心 (パトリオティズム)」だと���う考えである。この説明は分析というより、ほとんど見たままの現状認識で、同じようなことを言う人は何人かいたが、こんな質問をする人がいた。確かにその通りだと思うし、信仰心や愛国心は良いものだとも思っているが、2001年の911の後、少なくとも2年くらいの間、あの時も信仰心や愛国心が盛り上がった。当時も信仰心や愛国心は良いものだと思っていた。911の翌月に成立した愛国者法は2015年に失効したものの、色んな疑問があるし議論すべきことが多く残っているとも思うし、なにより2003年からのイラク戦争に突入してしまった。政府の公式見解に異論や疑問を持つ人たちを全て陰謀論者として括って、一部はテレビなどでエンタメとして消費し、一部の事実誤認をあげつらって全体を貶めたりすることに、直接的に何かしたわけではないが、加担してしまったと思うし、同調圧力を作る側だったと思う。今思えば、自分と同じように信仰心や愛国心を掲げる周囲の人たちの一部に、カルトメンタリティや妙な虚無主義があるのも感じていた。これも部分部分については心理学などで説明できるのだろうが、当時と今とでは何が変わったのだろうか。もちろん色々変わったし、漠然としすぎていて、はっきりとした答えを出しようがないこともわかっているが。
 「精神」や「信仰」とは何かと言われてもわからないし、ましてや特定の宗教の信仰心とかアメリカの愛国心などなおさらわからないが、こうした言葉を使って話してる人たちのそれぞれの話は、大体はわかる気もするし共感もする。こうした話は全体として、自分たちの共通の常識や庶民感覚、すなわちコモンセンスによって、社会について認識し直そうという動きであり、政治権力や専門家などに奪われていたコモンセンスを取り戻そうという動きだったと思う。そして、少なくともある程度は取り戻せたということが、大統領選挙の結果によって示されたと思う。一方で、選挙期間中に毎日毎時間絶え間なく流れていた「重要な争点」やその解説というのは、選挙結果がどうであっても、選挙後にはスピンされて消えていき、今現在のように、とくに誰も思い出さないし、どうでもよくなっているだろうということは、選挙結果が出る前から、誰もがうすうす気づいていた、というかこれまでのパターン認識的にわかっていた。  ニーチェの概念に「背後世界」というのがある。「現実世界」と対をなす概念で、現実世界の背後にある意味付けや価値観のことを指す。宗教においては「神」であったり、社会においては「常識」や「道徳」、あるいはそれらによって「正しいとされるもの」などが背後世界である。現実世界には、意味付けや解釈といった、すなわち背後世界が覆いかぶさっている。ニーチェは、現実世界の裏に意味や価値を見出す姿勢、つまり現実世界の背後のことばかりを考えることを嘲笑するニュアンスで「背後世界」と呼んだ。「意味」や「価値」、これまで「正しいとされていたもの」が、実はそうじゃなかったと知り、人生の無意味さに絶望する事態が、すなわち虚無主義(ニヒリズム)である。ニーチェは、目に見えない理想や世界の裏にあるかもしれない真実、外から押し付けられた価値観などの「背後世界」の中で生きることは、現実世界を否定する行為であり、ニヒリズムに陥る原因であるとした。  ニーチェはニヒリズムを、近代における不可避的な事態として描いている。『ツァラトゥストラかく語りき』(1885)のツァラトゥストラは「おのれ自身を愛さねばならない」と説いている。この「おのれ」は意識や自我のさらに奥底にあるもので、世界を肯定し本源的な生を生きるために何よりもまず発見されなければならないものである。が、「人間は容易に発見されない。ことに自分自身を発見するのは最も困難だ。精神(ガイスト)が心(ゼーレ)について嘘をつくことがしばしばある。」この「ガイスト」というのは意識や自我に属し、「ゼーレ」というのは身体や「おのれ」に属する。ガイストは、背後世界の中で迷子になり、そしてゼーレを見失う。ゼーレと通じ合うことのないガイストによって「市民道徳」を強要する近代社会を、ニーチェは非難した。  背後世界の拒絶や、ガイストの放棄は、ゼーレと通じ合っていないとしても、しかし、不可能だ。これらの拒絶や放棄は、人間であるための諸条件を一挙に失うことを意味する。背後世界やガイストとは、言うなれば「言葉」のことであり、言葉から生じる意味や論理、文法などなどあらゆるもののことである。可能なのは、「対決」を通じて、失われた自由と主体的決断を取り戻すために、足掻くことである。  ニーチェがニヒリズムを不可避的事態と捉えたことの予言的正確さを立証するかのように、ニーチェ的なテーマは以降の表現において不可避的なテーマのひとつとなった。こうしたテーマに取り組んだ人たちが出した答えはこういうものだ。「もう一人の自分」に出会うこと。その「もう一人の自分」と対決あるいは対峙すること。そして、もう一人の自分を救うこと。  筒井康隆原作、今敏監督の映画『パプリカ』(2006)は、このテーマを扱っている。メタフィクション構造で「夢」と「現実」が描かれ、登場人物の一人は「夢」の中で本当の自分を探し、別の登場人物は「夢の中の自分」と対峙する。「夢」に現実が覆われ、飲み込まれていく。クライマックスでは、ニーチェの超人思想における「超人」への「精神の3つの変化」、すなわち、重荷を背負って歩く「駱駝」、力強く「否」を投げつけ「我欲す」と叫ぶ「獅子」、世界を大いなる喜びとして受け入れ新しい価値を創造する「幼子」、を思わせる「幼子」が世界を救い、最後に「フィクション」と和解する。  今監督のメタフィクションや虚実混交の手法は、特に海外では「マジックリアリズム」と呼ばれる。これは「マジックリアリズムとは何か」を説明する際に代表的に挙げられる作家であるホルヘ ルイス ボルヘスと、扱うモチーフに共通するものが多いことが大きな理由で、そのモチーフは「夢」「迷宮」「鏡」「円環」などだが、両者とも自身の手法を「マジックリアリズム」とは呼んでいない。1960年代のラテンアメリカ文学ブームと呼ばれる作家たちが、自身の作風を表現する際に「マジックリアリズム」という語を好んで使い、この語が世界的に広まった。現実(リアリズム)について考えた時に逆説的だが必然的に浮かんでくる「非現実的なもの」をどう扱うかについて取り組んでいる点で共通するが、手法やモチーフなどは様々である。当時の作家たちの多くが、強く影響を受けた作家として、また、「マジックリアリズムとは何か」を説明するために、ボルヘスの名を挙げた。筒井は1970年代にラテンアメリカ文学に注目し、自身の作風に取り入れ、メタフィクションの技法を作っていく。今監督は筒井作品に影響を受けたと語り、『パプリカ』(1993)や『夢の木坂分岐点』(1987)を挙げた。
 ロシアで最も有名な絵画のひとつに挙げられる、イワン クラムスコイの『見知らぬ女』(1883)は、初めて発表されたときにセンセーショナルな、異様なまでの批判が巻き起こった。「挑発的に美しい」というような理由で批判され、絵に描かれた誰も知らない女性への悪口でしかない美術評論が書かれたり、その絵の女性を知っているという人が出てきて何か言っては結局のところ嘘で実在しなかったというのが繰り返され、さらには、絵の女性は1881年に暗殺された皇帝アレクサンドル2世の2番目の妻であるユーリエフスカヤ公女であって、皇帝暗殺後に国外へ出国したはずが、絵の背景であるサンクトペテルブルクのネフスキー大通りの付近で皇位継承に関する謀略をめぐらしていることを告発する絵だというようなことも噂された。ネットでユーリエフスカヤ公女の写真を見てみると、似てるっちゃ似てると言えなくもないかもしれないけど全然違うだろというような感じである。現在では、明らかに同じ女性が描かれたスケッチの経緯から、ある貴族と結婚したクルスクの農民女性マトリオナ サヴィシュナが絵のモデルだったことはほぼわかっているものの、「決定的証拠はないため不明」とされている。この絵はセンセーショナルな評判や解釈を含めて、後続の画家や作家に大きな影響を与えた。「罪なまでの美」は後続の作家の目標やテーマとなる。この絵にインスピレーションを得て書かれたとされるアレクサンダー ブロックの1906年の詩「異邦人」によって、この絵は「異邦人 (ストレンジャー、見知らぬ人)」という題でも呼ばれるようになる。クラムスコイはこの絵のタイトルに「アンノウン」(を意味するロシア語)とだけつけた。「見知らぬ人」であり、「異邦人」というニュアンスもあるとも言えるが、「不明」「未知」の意味もある。まさに、絵の女性のなんとも言えない表情によって、なんだかよくわからない感情を刺激される。そしてまさに、1881年の皇帝アレクサンドル2世暗殺後のロシアには、なんだかよくわからない感情が漂っていた。クラムスコイは、画家は「人々の前に鏡を置き、その鏡を見て彼らを不安にさせる使命をもつ」という考えを持っていた。実像と鏡像の境界が鏡であるように、クラムスコイはこの作品によって、肖像画と主題画の境界に立つ芸術様式を打ち立てた。  クラムスコイはセンセーショナルな評判に対して、公に反応することも、モデルについて言及することもしなかった。それが人々の好奇心をくすぐることになり、様々な憶測や解釈が与えられ続けることになった。クラムスコイは1873年にトルストイの肖像画を描いているので、トルストイの『アンナ カレーニナ』(1877)からインスピレーションを受けて『見知らぬ人』を描いたのではないかという説もある。根拠は薄い気もするが、まさにイメージとぴったりだということで、20世紀後半にはこの絵を装丁にした『アンナ カレーニナ』も出版された。  クラムスコイは「移動派」と呼ばれるグループの結成メンバーであり、移動派は、芸術とは思想の表明であり実生活に根差していなければならないとするロシアリアリズムに影響を受けていて、歴史的で芸術論的な諸様式の中にジャーナリスティックな時事的関心と批判精神を盛り込もうとした。ジャーナリスティックな観点からの『見知らぬ人』の解釈として、1880年代に入ると、静かにだが劇的に、特に女性のファッションが変わっていたことを表現したものだというのがある。絵の女性は1880年代の最新のファッションを着ている。1860年代からの改革運動あるいは過激な政治運動による混乱を経て、暗黙的にだが厳格に存在していた階級的ドレスコードがなくなり、さらには1881年の皇帝アレクサンドル2世暗殺後、なぜか奇妙に存在していた政治思想的ドレスコードもなくなったという。すなわちこれが「ニヒリズム運動」だった。1860年代から貴族階級の若い世代の間で、この「ニヒリズム運動」が広まっていた。この運動において、体制の側にある宗教、芸術、社交生活さえも否定された。そもそもニヒリズム運動は貴族階級の親子対決の形をとっていて、親世代のものとされるものを否定しようとした。美や芸術も、農民や労働者からの搾取の上に成り立っていると否定され、黒一色の服を着た。道で人に会って会釈する事も偽善とされ、つねに気難しい顔をする。このストイックさは、時に滑稽な面も見せた。それと並行する形で「ナロードニキ運動」という革命運動が起こっていた。ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』(1880)のモデルになったとされるドミトリイ カラコーゾフによる1866年の皇帝アレクサンドル2世暗殺未遂事件の後、反体制派への弾圧は一層過酷なものになる。それ以前から青年たちの活動は、当然だがすべて地下活動であった。1879年にナロードニキの過激派が組織化され「人民の意志」が結成されると、1881年に党員イグナツィ フリニェヴィエツキによってアレクサンドル2世は暗殺された。政府は「人民の意志」主導者たちの多くを絞首刑に処した。ニヒリズム運動、ナロードニキ運動は終わった。が、「人民の意志」はアレクサンドル2世の暗殺に成功したことに自信を持ち、アレクサンドル3世の暗殺を計画し始めていた。しかし暗殺計画は露見、1887年、秘密警察はアレクサンドル ウリヤノフら容疑者5人を逮捕、絞首刑に処した。この時処刑されたウリヤノフは、1917年の十月革命指導者ウラジーミル レーニン(「レーニン」は筆名であり、本名はウラジーミル イリイチ ウリヤノフ)の兄である。『見知らぬ女』が描かれた1883年には、その数年前までなぜか奇妙に存在していたドレスコードがなくなり、その人がだれか、服装では階級や思想はわからなくなった。が、ニヒリズムは残っていないだろうか。彼女の表情に、あるいは彼女の視線の先に。
 「鏡」あるいは「境界」から意味が発生するように感じるのは、「対比」が起こるということでもあるが、「ハーモニー(調和)」を感じるからだという。どちらも1605年に出版されたシェイクスピアの『ハムレット』(1601年頃書かれ初演)と、セルバンテスの『ドン キホーテ』(前編が1605年、後編は1615年)を、近代文学のはじまりとする文学論は遅くとも18世紀後半にはあり、その2作の比較研究だけではなく、旧時代と新時代が対比された。「新世界」を目ざした15世紀から17世紀半ばまでの大航海時代の、次の時代、「新時代」を予感し始めたのが、17世紀初頭のこの頃だという解釈である。そして「メロディ(旋律、節)」や「リズム(周期的反復)」からも意味が発生するように感じる。つまり音楽は、意味以前であり、意味の発生である。『ツァラトゥストラ』は「わたしは踊ることのできる神だけを信じるだろう」と言った。  宗教学者で哲学者のミルチャ エリアーデは、歴史の中で「再演」と呼ぶものが見られたときに、ある出来事が意味をもつと言った。循環史観という、歴史をある一定のサイクルの繰り返しと見る立場は古代からあり、2017年にトランプ政権で主席戦略官を務めたスティーブ バノンに影響を与えた本として取り上げられた『フォース ターニング 第四の節目』もその一つである。ここではアメリカ史を80年周期で見ている。歴史観というのは、循環史観であっても、歴史を直線的な発展過程と見る進歩史観であっても、科学的根拠があるわけではない、解釈であり背後世界だが、1865年の南北戦争の終戦から80年後の1945年の第二次世界大戦の終戦から80年後の2025年に終戦を願い、2026年のセミクインセンテニアル(建国250周年)で踊るのはなんかいい感じである。
 今敏監督『パプリカ』と同じく2006年に公開された、同じく筒井康隆原作の、細田守監督の映画『時をかける少女』は、観終わると、最初のシーンが何度も繰り返されていたことに気付き、最初の最初のシーンはそういや夢だったことを思い出す。
2025年1月 プラネット パレード
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kennak · 7 months ago
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イセトーへ業務委託を行っていたとして、当該事案による影響を受けた可能性があると公表している組織は以下の通り。        委託元組織    委託内容等    感染環境に保管等されていた情報            徳島県    納税通知書等作成    令和5年度自動車税種別割納税通知書(氏名、住所自動車登録番号、自動車車台番号、年税額)96件(88名)            東京都教育庁    就学支援金受給資格認定審査等    生徒19名、保護者18名の情報(生徒氏名、在籍校、課程、学年、就学支援金審査結果、保護者住所、氏名等)            東京都大田区    がん検診等案内帳票類印刷、封入及び発送    令和6年度がん検診受診券の画像データ(対象者氏名、住所等)46名分            神奈川県横浜市    軽自動車税種別割の納税通知書の印刷等    令和5年度軽自動車税種別割の納税通知書画像データ 1名分            神奈川県茅ケ崎市    投票所入場整理券作成    令和5年4月統一地方選挙投票所入場整理券の宛名データ(氏名、住所) 47件(調査中のため正確な件数不明)            神奈川県藤沢市    選挙時の投票所入場整理券作成発送    公表なし、数十件と報道*3            神奈川県横須賀市    令和5年統一地方選挙投票案内作成    封入・封緘時に破損した案内の券面撮影をした画像データ(氏名、住所を撮影したもの) 18人分            神奈川県平塚市    市民税・県民税および固定資産税・都市計画税(土地・家屋)の納税通知書作成    令和5年度および令和6年度市民税・県民税(住所・氏名・税額・振替口座情報の一部) 192件令和5年度および令和6年度固定資産税・都市計画税(土地・家屋)(住所・氏名・税額・振替口座情報の一部および共有代表者の氏名94件            大阪府岸和田市    市議会議員一般選挙に伴う投票所入場整理券・封筒の印刷及び封入封緘    5名分の投票所入場整理券のPDFデータ            愛知県豊橋市*4    2023年度高齢者インフルエンザ予防接種予診票作成    34人分            兵庫県西宮市    が固定資産税・都市計画税納税通知書の封入封緘    固定資産税・都市計画税納税通知書の宛名情報78件(氏名、住所、課税情報等)            愛媛県    自動車税種別割の納税通知書の印刷    令和5年度自動車税種別割納税通知書の画像データ 80件(住所、氏名等)            三菱UFJ信託銀行    確定拠出年金にかかる記録関連(NRKへ委託)    顧客情報の一部(氏名、住所、郵便番号等)            三井住友海上あいおい生命保険    委託先とのみ説明    顧客情報(氏名、住所、郵便番号等)            徳島大正銀行    顧客情報の定期的な確認目的のアンケート用紙発送等    同行顧客情報は含まれず対象外。            阿波銀行    顧客へのアンケート用紙発送等(マネロン・テロ資金供与対策一環)    顧客情報の一部            高知銀行    顧客へのアンケート用紙発送等(マネロン・テロ資金供与対策一環)    (分離された環境であり都度削除も行っており流出等報告なし)            香川銀行    顧客へのアンケート用紙発送等(マネロン・テロ資金供与対策一環)    顧客情報の一部            茨城県後期高齢者医療広域連合    同連合事業委託先    医療費通知書 32件(氏名、住所、被保険者番号、受診医療機関名、医療費額)    
イセトーのランサムウエア感染についてまとめてみた - piyolog
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newpntls-island · 12 days ago
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2025 1/16 (0:45)
朝から昨日の夜に作った水炊きを食べた(最近また見返している『きのう何食べた?』の影響)。母親からいつか送られてきた昆布をやっと納得いく形で使えた。それと夜中に料理をするのは自分への慰めでもあるし、自分の中にまた掴むことができる秩序が戻ってくる感覚になる(料理と秩序の話は以前星野源のオールナイトニッポン内で土井善晴先生が触れていて、妙に納得した記憶)。豊田道倫聴きながら帰ってきて(スゲーいい)、水炊きの残りで卵がゆを作ったらとても美味しかった。元気が出て冷蔵庫を整理して米を炊いた。さっき聴いたpodcastがとても良かったので、貼っておく。どんどん自分のこと学んでるな(ありがたく、色んな人の影響で考えるきっかけをもらってる)と最近は思う(次はきちんと言葉にできるようになりたい段階!)。 
休日を挟むと日記が書けなくなってモヤモヤしてたから、別に自分だけが見れるところに記録しててもいいんだけど記しておく。
<1/12>昼から友人に誘われて原宿に行った。わたしがいつも誘ってばかりの友人だったから、誘われただけで嬉しいと思った。阿佐ヶ谷の蕎麦屋でお酒を飲んだ、楽しかった。わたしは最近すぐに酔っぱらってしまうからたくさん話した。ありがとう。職場で嫌だと感じることの話をした時、友達のそう言う話聞くの本当にしんどいから一緒に転職しようと言ってもらえたこと、数日経った今でも覚えてる。そのあと後輩のライブを見に行って、演者の面々も含めとても嬉しいと感じた。みんなで阿佐ヶ谷の以前は入れなかったお店になだれ込み、また自分にとってはあり得ないくらいごはんを食べた。自分の街に帰ってきたら好きな人に会えたし、とても嬉しすぎる日だった。最近はリンパについて話し合っている。
<1/13>後ろ髪引かれながら部屋を出る時、何故こんなことに、といつ��って思う。人が眠気に全部を奪われている時の無防備な美しさには慣れない。毎回泣きそうで、もっと生活はどうだ��ていい時間の方が多いのにこの時間をもっとと思う時はいつだって時間がない(だけどそのくらいが丁度良くて今は自然なことなのかも、とも思う)。仕事から家に帰ってきてわたしもラーメンを作って食べた。サッポロ一番本当に大好き。今日は塩。電子レンジで丁度いいポーチドエッグを作れるようになった。
<1/14>朝から吉祥寺に髪を切りに行った。どうせ起きられないだろうと思っていたけど起きれてしまった。バスで朝の中野に向かう。わたしは光が多い時間帯の中野の街が好きだと思う。髪を切って本当にスッキリした。髪が短い方がしっくり来る。どんどん短くなってる。吉祥寺に暮らしていた時一番行っていた定食屋に久々に行ってみた。相変わらずのおじさんとおばさんがいた。カツカレーを頼んだらパワー系すぎるものが運ばれてきて嬉しかった。吉祥寺の電気屋でインクを買い(前日の夜に二年ぶりに自宅のプリンターを起動したらインクが全て切れていた)、仕事に行った。帰りに何となくまだ聴いていなかったGeGeGeのアルバムを再生したらとても良かった。とても。
<1/15>自分の中でさすがにやらなくてはならないものの期日が迫ってきて、さすがに朝起きてやった。時間がないから頭の中と同じように散らかっていくカーテンも開けてない真昼の部屋の感じが懐かしかった。封筒を掴んで家を早めに出たら一本早い電車に乗れてしまった。わたしは焦ると本当におかしくなってしまう方だから、ゆっくり構えてられるのは本当にありがたい。自分にとって負荷のかかる人間と働かなくてはならない日で、(比喩ではなく)本当に息が詰まるんだなと毎回思わされてすごい。これは行動を制限され続けた時特有の心の疲れやと思いながら帰りの寒い駅のホームであんまんを食べた。電車で借りっぱなしの井戸川射子さんの本を読んだ。なんか、静かでずっと冷ややかな雰囲気を湛えた文章なのに、時折やってくるパワーがすごいんだよな。それがこの人にしかなくて、変。帰ってきて水炊きを作りながら赤ワイン飲んだら酔っ払った。オレンジジュースと割って温めたホットワイン美味しかった。寝る間際に友人の友人(最近一度初めて会った)と、雨宮まみさんについて光速でdmを交わして不思議な気分だった。その人の正直さや意外な闊達さ、そこにある美しさ(あんま見たことない)のことがわたしは多分すごい好きで、何かを交わすだけで心があったかくなる。忘れないうちにジブリのかぐや姫を見たい。いい気分で寝た。
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ryotarox · 1 year ago
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元々、道路交通法ではてんかん患者の運転は禁止されていた。障害や病気を理由に免許や資格の取得などを禁止・制限する「欠格条項」による制限である[7]。2002年、てんかんの扱いの見直しを求める声に応じて、てんかんが、症状によって取得の可否を判断する「相対的欠格事由」に変更された経緯がある[7][15]。しかし、その後全国で治療不十分なてんかん患者による重大事故が相次ぐようになった[16][15]。その影響で悪質な運転手への厳罰を求める声が強まり、2014年5月に罰則を強化した「自動車運転処罰法」が成立した[7][15]。
池袋駅東口乗用車暴走事故 - Wikipedia ※池袋のあの事件とは別
日本てんかん協会副会長の久保田英幹医師は「今回の発作の原因は分からないが、症状に合った薬を正しく飲めば発作はコントロールできる。ほとんどの人は自己管理をしながら運転していることを理解してほしい」とコメントした[9]。 日本てんかん協会は、各報道機関が、てんかんと事故との因果関係が確定しない内から、てんかん患者による事故であるとして報道しているとして、報道側に「誤解を招かない工夫」を求めた[17]。また、マスコミに運転手はてんかんであるという捜査情報を漏らしたのは警察であるとして、警視総監宛てに病名公表の意図を問う質問書を送った[17]。一方で報道の自由を指摘する声もあった[17]。
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法改正の結果、事故が増加した相関があるとすると、難しい問題なのかも。
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「池袋暴走事故」民事初判決 松永拓也さんを苦しめた飯塚氏の「それなら謝罪はしない」という不誠実さ(AERA dot.) - Yahoo!ニュース
裁判所にはせめて、未来の社会につながる判決を出してほしい。具体的には、飯塚氏が抱えていた可能性のあるパーキンソン症候群と、事故の間の因果関係を認めてほしいです。  パーキンソン症候群は脳の病気で、結果的に足が動きづらくなります。事故後、足をひきずりながら歩く飯塚氏の姿が報道されると、「そんな状態で運転したから事故を起こしたんだ」という声が数多く寄せられましたが、因果関係が分からない以上、臆測の範ちゅうを出ない。だから現時点では、僕は高齢ドライバーの問題に言及することはあっても、病気というアプローチで再発防止を語ることができないんです。  もちろん、好きで病気になる人はいないし、病気を理由に制限を設けるのは酷だという意見もあるでしょう。それでも、(病気との因果関係があるならば、)事故によって命を落とす人を一人でも減らすための努力は必要だと思います。  もし飯塚氏が持病の影響で事故を起こしたと正式に認められれば、パーキンソン症候群の患者さんについて、「車の運転の際にクリアすべき条件を法で定めるべきでは?」「アクセルとブレーキを手で操作できる車なら安全では?」といった議論に持っていける。国を動かすためには、公的な機関が認めた事例が必要なんです。
 
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 1993年 筒井康隆 断筆宣言
筒井康隆 - Wikipedia
 
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yotchan-blog · 14 days ago
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2025/1/14 21:00:08現在のニュース
家族のETCカード使用、暴力団会長に無罪「処罰するほどではない」(朝日新聞, 2025/1/14 20:55:20) インサイド:捨てた“製造業へのこだわり” 経団連会長人事、異例決断の背景(毎日新聞, 2025/1/14 20:53:34) 宝塚歌劇団の雇用契約見直し「画期的」 歓迎する関係者や専門家(毎日新聞, 2025/1/14 20:53:34) 横尾忠則さんが語る三島由紀夫 生誕100年で平野啓一郎さんと対談(毎日新聞, 2025/1/14 20:53:34) 綱取りの琴桜、序盤での連敗に「切り替えます」 大相撲初場所3日目(毎日新聞, 2025/1/14 20:53:34) 就活生と個別面会は午後6時まで、飲酒は禁止 NECが社員の性的暴行事件で採用指針変更([B!]産経新聞, 2025/1/14 20:47:37) トキエア、1月15日から運航を一部再開 保有1機の修理終える([B!]産経新聞, 2025/1/14 20:47:37) 政治資金報告書への不記載「事務局指示」「秘書任せ」 参院政倫審(毎日新聞, 2025/1/14 20:46:27) イオン銀行社長解任、金融庁処分で 持ち株社長も引責 - 日本経済新聞([B!]日経新聞, 2025/1/14 20:46:18) 北九州で中3殺傷の平原容疑者、目が合ったと感じて一方的に怒り募らせた…近く鑑定留置([B!]読売新聞, 2025/1/14 20:42:33) 「独裁」岩本絹子容疑者、金塊10キロ&現金2億円を手元に…その出所は 東京女子医大背任事件(東京新聞)|dメニューニュース(東京新聞のニュース一覧|dメニュー(NTTドコモ), 2025/1/14 20:41:17) 経団連会長に日生・筒井氏、正式に内定 異例の金融出身、5月に就任(朝日新聞, 2025/1/14 20:41:02) 自民の尾辻・前参院議長の三女、立憲推薦で立候補へ 参院選鹿児島(朝日新聞, 2025/1/14 20:41:02) 九州大学教授をセクハラで提訴 女性「服従かキャリアか迫られた」 | 毎日新聞([B!]毎日新聞, 2025/1/14 20:40:21) ロサンゼルス山火事、死亡・不明は計47人 被害の全容見通せず(毎日新聞, 2025/1/14 20:39:09) 石川県、10人を関連死認定へ 死者515人に 能登半島地震(毎日新聞, 2025/1/14 20:39:09) 韓国大統領代行「安定した政策実施に努めている」と説明 岩屋外相に(毎日新聞, 2025/1/14 20:39:09) 尹大統領の拘束令状、15日にも再執行に着手か 警護庁と衝突懸念も(朝日新聞, 2025/1/14 20:33:38) 京都市の宿泊税、最大1万円に引き上げ方針発表 税収倍増、使い道は(朝日新聞, 2025/1/14 20:33:38) 寺の仏像20体など窃盗容疑で男を逮捕 寺や神社で被害十数件 福島(朝日新聞, 2025/1/14 20:33:38) 「事実婚の妻」名義ETCで割引、山口組直系団体会長に無罪判決 弟名義で有罪の幹部も([B!]産経新聞, 2025/1/14 20:33:36) 小野寺五典氏ら自民・公明の政調幹部が会談 年収の壁引き上げ巡り(毎日新聞, 2025/1/14 20:31:47)
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techroidorg · 15 days ago
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経団連新会長に筒井氏が就任へ 金融界から初の選出、5月末正式決定
 経団連は14日、会長・副会長会議で、5月下旬の任期満了に伴い退任する十倉雅和会長(74)の後任に、副会長の筒井義信・日本生命保険会長(70)を内定した。製造業出身者が通例だった経団連会長が、金融機関から選ばれるのは初めてとなる。筒井氏の就任は5月29日の定時総会で正式に決定される予定で、任期は2期4年となる。  筒井氏は記者会見で「光栄と同時に、使命の重さを感じている」と述べ、「成長と分配の好循環を目指し、日本経済の発展に全力を尽くす」と抱負を語った。また「政府や企業と連携し、社会性を重視しながら課題解決に努める」とも話した。  筒井氏は2011年に日本生命の社長に就任後、15年に三井生命保険(現大樹生命保険)、18年にマスミューチュアル生命保険(現ニッセイ・ウェルス生命保険)の買収を主導し、業容拡大を実現した。現在は2018年から会長を務めている。
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