#猫柄ブラウス
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桜と猫の和ロリ①
ロンロンで購入した桜柄のタイツと合わせてみた。
☆使用アイテム
・ヘアアクセ
THE FILD CATS
“桜吹雪と花見猫”ジャンパースカート+羽織りセット ブラックのカチューシャ
・ブラウス
PhysicalDrop (フィジカルドロップ)
スタンドカラーハートボタンブラウス 【オフ白】
・ジャンスカ
THE FILD CATS
“桜吹雪と花見猫”ジャンパースカート+羽織りセット ブラック
・パニエ
Wunderwelt
ワンダーウェルトふわふわパニエ
・ペチパンツ
夢展望
DearMyLove / サテンペチパンツ ピンク Mサイズ
・タイツ
ロンロン
ロリィタプリントタイツ さくら
・羽織り
THE FILD CATS
“桜吹雪と花見猫”ジャンパースカート+羽織りセット ブラック
↓続く
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虚ろゆらゆら misskeyまとめ
「うつろゆらゆら」という都市伝説がある。 何でも名前の通り虚ろに現れてなんでも願いをかなえた後ゆらりと消えるとかーーそんなものだと聞いた。 話を初めて聞いたときは所詮都市伝説だろうと思っていた。結局は他の都市伝説と同じように話だけの存在なのだろう、と。 追加で都市伝説らしく、グロテスク味を帯びても、僕は出会うことなどないのだろう、と。それは、つい数分前まで思っていた。
「……ぬしは誰ぞ」
足下をゆらゆらと蜃気楼のように揺らめかせながら、少女は言う。
「ここは何処じゃ」
緋い目を、夜の暗さだというのに嫌に輝かせながら少女は言葉を続ける。
「わしを生み出したのは貴様じゃろう。何を怯えておる」 「あ……う……」 「……ああ、人間は『わしら』と違うて「一つ」ではないのじゃったな。ぬしが生みの親という訳ではないのか。何、萎縮することはない、取って喰おうたりはせんよ」
そう話す少女の口の端から、八重歯が光る。それは獣のように鋭かった。
「……きみ……は……」 「先に名乗れ、と言いたいのか。いいじゃろう、教えてやるかの」
すう、と少女は息を吸う。瞬間、分厚い雲に覆われていた満月が顔を見せ、少女の目鼻立ちをはっきりさせる。
「わしは、『うつろゆらゆら』。貴様ら人間の言う、都市伝説じゃ」
こうして僕は、初めて都市伝説を実際に見たーー。
ーーーーーー
物珍しげに、すんすんすん、と少女がお菓子の袋のにおいを嗅いでいる。 結局、僕は何故か少女ーー雨都由良と名乗ったーーを家に連れ帰った。半ば興味本位、というのもあったのかもしれない。
「あんまり物色しないでよ?」 「わ、分かっておるわそのくらい……」
僕の言葉に、由良は言い淀みながらも返す。ちらりと横目で見てみれば、高いところにある電子レンジに小さな体躯から腕を伸ばしていた。 由良は僕の家に来て一時間ほどしかたっていないというのに様々なことを話した。彼女の一番の気がかりは、「自分達『都市伝説』が科学の発展に合わせて解明されていくこと」らし��。
「人間でいえば存在を否定され殺されるようなものじゃ」
苦々しげに、由良は呟く。 けれど、未だ何故なのか分かっていない都市伝説もあるだろう。そういえば、由良は嬉しそうに含み笑いをした。
「それが都市伝説の本質じゃからの」 「そうなんだ?」 「不幸にするものや危害を加えたりするものしかない、という訳ではないじゃろ。それが何よりの証拠じゃて」
和服の袂をぱたぱたとさせて由良は誇らしげに胸を張る。
「それに夕陽、お主は知っとる筈じゃ。『怪異研究会』の一員なのじゃろう?」 「うん、まあ……ね。僕は殆ど話半分にしか聞いてなかったし信じてなかったけど」 「わしと会うて確信に変わった、ということか?」 「そうだね。そうなるかな」
僕が言うと、自分の手柄だ、とでも言うように由良が分かり易く自慢げに鼻を鳴らす。そして、誇らしげに僕を見上げるのだった。
ーーーーーー
「ぴくちゅ」
小さな声で、由良がくしゃみをする。今の時期に和服というのは寒いのだろうか。
「寒い?」 「む……耐えられぬ程ではないわ」 「そう?じゃストーブはつけないね」 「すとおぶ?」
頭の上に『?』が浮かぶのが目に見えそうな程、大仰に由良は首を傾げた。
「暖房器具。知らない?」 「わしとて知らぬことくらいある」 「つけるとあったかいよ」 「む?なら、火か?」 「火が出るのもあるし、出ないものもあるかな。僕の家にあるのは後者」
一週間ほど前に寒波が来るまでは押し入れにしまわれていた赤外線ストーブを、ずるずると由良の前まで持っていく。
「火も出ずに温いのか?」 「うん。あったかいよ」 「面妖な……」
言いながら、由良は格子状になっている前面部分を猫がするようにちょいちょいと指先で触れている。
「すぐ熱くなるから、触らないでね」 「うむ……?」
かちり、とスイッチを入れると、三秒程で由良の顔はストーブの明かりで仄かに橙色に照らされる。 半信半疑と言った体で見ていた由良は、それと同時に顔をほころばせた。
「温い!温いぞ夕陽!」 「火傷するから、ストーブには触らないこと。いい?」 「あい分かった!」
ふわあ、と言いながら、由良はストーブの温かさを享受する。それを見ながら僕は時計を見上げる。 夜中の二時ーー丑三つ時だった。
ーーーーーー
由良は、「具現化した都市伝説」であるらしい。チョコレートをぱくぱくと次々口に入れながら僕にそう教えてくれた。
「他にもいるの?そういうのって」 「ああ、おるじゃろうな。ただ臆病で表に出ていないだけで、存外人間として生きておるやもしれんぞ」
口裂け女、という都市伝説があったじゃろ、と由良は切り出す。
「あやつなぞは、市民権を得た者として代表的じゃな。あまり怖がらせすぎるのも考え物じゃがの。「怖すぎるから誰も知らぬ」とかいう都市伝説……あー、『牛の首』とか言ったか。そやつも同じく市民権を得た者じゃろう」
相変わらずチョコレートを口に運びながら、由良は言う。
「怖すぎると忘れられるってこと?」 「可能性の問題じゃ。都市伝説に限らず、危険すぎるものは規制が厳しい」 「駆逐されるのか。そういえば口裂け女って児童が怖がるから集団下校したんだっけ……」
顎に手を当て、僕は考える。とある大学だと密かにキメラがつくられているとか、昔の軍が井戸に閉じ込められている怪物が表に出せない事件の当事者が物理的に消されているとか。僕が大学で入っているサークルの「怪異研究会」で聞いた話を思い出す。
「でも、怖すぎないと……」 「うむ。忘れられる可能性は高まるな。危険すぎると夕陽、お主が言ったように駆逐されてしまうのじゃよ」
がさがさがさ、とチョコレートの入っていた袋を探りながら、由良が呟く。袋を逆さにしたところを見るに、一人で一袋食べきってしまったらしい。
「そのあたりは人と同じじゃな。偉業を達成すればする程持ち上げられはするが、その成したことが常識になってしまうと、その人間は『普通』に格下げされてしまう」
難儀な物じゃよ、人の世も、都市伝説の世も。 そう締めくくり、由良はふう、と息を吐いた。
ーーーーーー
「夕陽、それは何じゃ?」
不思議そうな顔をして、由良が僕の持っているスマホを指差した。
「スマホ。知らない?」 「すまほ……?」
僕の言葉を復唱しながら、由良が恐る恐ると言った体で画面をのぞき込む。別に変なサイトを見ているわけじゃないから、僕はそれを咎めない。
「げえむ、か?」 「うー……ん……ゲームもできるといえばできるかな」 「ふむ……ならばめえるとやらも作れるのか?」 「うん、結構簡単に作れるね。電話もできるし」
僕が次々に機能を言うと、由良は困ったような顔をした。
「どうかした?」 「む……それならば都市伝説を作り上げることもできるのかと思うてな」 「あー……作る人もいるんじゃない?僕は見たり聞いたりする専門だけど」
苦笑しながら僕が言えば、そこで何かの合点がいったのか、由良は掌に片方の拳をぽむ、と打ち付けた。
「すまほは都市伝説の母とでも言うべきものじゃな!」 「えっ?あー……うん、まあ、間違っては……いない、のかな……?」 「そうとなれば親近感が湧いてきたな。どれ何か食うか?わしに出せるものなら何でも出してみるぞ?」
一瞬由良の言葉の意味が分からず、僕はフリーズする。 少し間が空いてから、僕は由良の能力を思い出した。由良には、言ってみれば「なんでも願いを叶える」のだ。それは由良自身の願いも含まれているのだろう。
由良に出せるものなら何でも、というのだから、これから現代の知識を教えれば、由良の出来る事は無限にもなるというのだろう。 ……そういえば、僕の願い訊かれてないな。ぼんやりと思いながら僕はスマホを相手に子供のようにはしゃぐ由良を見ていた。
ーーーーーー
「ほう、『花子』という友人がいたのか?」 「うん。今はもう、付き合いはないんだけどね」
赤いスカートに白いブラウス。おかっぱ頭の彼女ーー花子ちゃんを僕は思い出す。 小学低学年頃から中学に上がるまでという短い間だったけれど、僕は花子ちゃんと友達だった。
「あやつも、友人が欲しかったのであろうな」 「分かるの?」 「ああ。「仲間に引き込む」という形もあるのじゃろうが、純粋に夕陽、お主と友達でいたかったのじゃろう」
由良に言われ、僕は花子ちゃんが僕以外の誰かといた場面を見たことがないのを思い出した。
「仲間に引き込む、ってことは、幽霊にする、ってこと?」 「わしは幽霊というより『現象』に近い故、それはよくは分からぬが恐らくはそうじゃろう」
幽霊に引き込まれる。考えてみれば、もしかしたら僕は危なかったのかもしれない。
「わしが視たところ、お主はそういったモノを引きつけ易い様じゃ」 「引きつけ易い?」 「人の子にはおるのじゃよ、夕陽のような体質の者がの」
口角をきゅっと上げて、由良が笑う。
「珍しいの?そういう人って」 「無自覚なだけで、それなりに居るはずじゃ」
何だか厨二心がくすぐられそうだ。僕はそう思って苦笑いする。 もしかしたら僕は、花子ちゃん以外にも怪異に出会ったことがあるのかもしれない。前に由良が「存外人として暮らしているのかもしれない」と言っていたのを思い出し、僕はそう考えた。
ーーーーーー
「七神、お前最近機嫌良いな」 「……そう?」 「ああ。前は『寄らば斬る!』みたいなオーラ出してたけど、今じゃ大分柔らかくなってる」
怪異研究会の、週に一度の集まりの日。僕は同じサークルに所属する同い年の頼山想一にそう言われた。
「なんかあったのか?」 「ん-……特に何もないよ」
咄嗟に僕は嘘を吐く。由良の存在を表に出していいように思えなかったからだった。 その上、ここは『怪異研究会』。由良のことを話せば野次馬感覚で僕の家にこのサークルの面子が押し寄せる事だって簡単に予想できる。
「なになに、色恋沙汰とか?」
僕と頼山の話を聞いていたのだろう、同じくサークルに所属している大鳥ひすいが口を挟んできた。
「だから何でもないって……」 「そうお?でもほんと柔らかくなったよねぇ」
ですよねえ?と語尾を伸ばし、大鳥は会長である袖笠時揃に同意を求める。
「ひすいくんに想一くん。あまり人のことを詮索するのは褒められたことではないよ」 「えー?でも気になるじゃないですかあ」 「……まあ、私も興味がないと言えば嘘になるがね。夕陽くんが自分から話してくれるまで待とうじゃないか」 「それ、いつになるんすかね……」
苦笑いしつつ、頼山が言う。
「最悪七神が忘れたフリ……とか?」 「あ、その可能性ある。夕陽くん���早く『自分から話したく』なってよねー?」
猫ならば喉を鳴らしているような声で、大鳥が言った。僕に「その手は使わせない」という視線とともに。
ーーーーーー
ゆらゆらと、由良の腰のあたりでもやもやしたものが揺れている。
「……由良」 「うむ?」 「何か、出てる。腰のところ」
僕の言葉に、言われたところを見た由良は意地悪く笑った。
「何じゃと思う?夕陽」 「何、って……尻尾とか言うなよ」
僕が言うと、由良はぱちぱちと目を瞬かせ、軈て再びにやりと笑う。
「分かっておったのか?」 「……本当に尻尾なんだ、それ……」
僕が言う間にも、そのもやもやしたものは明確に形を成していく。猫とキツネとイタチの尾だった。
「猫もキツネもイタチも化ける動物だったな……」 「知り合いにタヌキの経立がおるぞ」 「経立、ねぇ……」
以前由良は自分のことを「現象」と言っていたから、由良自身は経立ではないのだろう。 『経立』というのは、簡単に言えば『長い年月を生き化けられるようになった動物』のこと���いう。もっと砕けた言い方をすれば、「化け猫」とか「化けダヌキ」とか「化けギツネ」になる。
「わしは彼奴らの姿に化けられるだけだがな」 「そうなんだ?」 「ああ。人を騙すときによく獣の姿をしていた。猫に化けるのが好きだったかの、人が食い物をくれるからな」 「へえ?じゃあ人の姿は?」 「現象として姿かたちをしっかりとれるようになるまで時間がかかっての……この姿を見せたのは夕陽、おぬしが初めてじゃよ」
黒い和服の胸元をどん、と叩いて由良は胸を張る。しかしそれで噎せてしまい、げほげほと咳をした。
ーーーーーー
「由良……」
低い声で、由良を呼ぶ。それにはしっかりした理由があった。
「戸棚にあったお菓子、全部なくなってるんだけど……?」 「し、知らぬ。鼠が食おうたのではないか?」 「鼠捕りに鼠は捕まってないし、リオも無反応なんだけど」 「……この家、猫が居ったのか」
ぼそり、と由良は呟き、頭を振る。
「ああ、わしがすべて食うたぞ。問題でもあるか、夕陽」 「あれ非常用のだったんだけど。乾パンまでには手つけてないよね」 「『かんぱん』とは何じゃ?美味いのか?」 「話逸らさないでよ」
言いながら、僕は笑顔で由良の両こめかみをぐりぐりと指先で押す。「殺生な!」と聞こえてくるけど、僕の貯金に由良が与えたものの方が「殺生な」だ。
「ま、また買えばよいじゃろ……?」 「それで由良が苦しい思いをしてもいいならね」 「金などわしに頼めば無尽蔵じゃぞ」 「僕はそういうお金の増やし方したくないんだよ」 「真面目なのじゃな、お主……」
ふう、と息を吐いて由良は言い、両手を顔の横に「お手上げ」と言うように挙げた。
「もう無断で菓子は食わぬ。約束しようではないか」 「それ最初から守ってほしかったけどね……」
べしり、と由良の頭を叩く。僕の方も、これ以上由良を責める気にはならなかった。喩え責めたところで、お菓子が帰ってくるわけでもないのだから、と僕は自分���宥めた。
ーーーーーー
「由良ってさ」 「うむ?」
お菓子事件の後、僕は由良に「ある気になったこと」を訊いてみた。
「食べなくても大丈夫、ってわけじゃないの?」 「わしに食うなと言いたいのか?」 「疑問に疑問で返すな。先に訊いたのは僕だ」 「眼が怖いぞ有斐……別に食わずとも生きてはゆけるがの。決まった家があるのなら話は別じゃ。それで、夕陽はわしに食うなとでも言いたいのか?」
少しばかり眼を吊り上げて、今度は由良が僕に訊く。
「そんなんじゃないよ。食べなかったら今まで通りの食費で賄えるからさ」 「ふむ……猫の食費も莫迦にならぬからなあ」 「知ってるの?」 「知ってるも何も、わしら怪異と猫は親和性が高い。訊いたことはないか?黒猫は縁起が悪いとな。鴉も同じような理由で遠ざけられるじゃろ」
じゃから知っておる、とでも言いたげに由良は胸を張る。 胡坐をかいた由良の膝の上には、いつの間にかリオが座っていて、満足げにぐるぐると喉を鳴らしていた。
「そういえば此奴も黒猫じゃな」 「ああ……そうだね」 「もしや予めわしが居つくのを見越していたのではないか?」 「それは知らないし、知れないよ。僕は猫の言ってることが分かるわけじゃない」
今度は僕の膝の上に来たリオの喉元を撫でながら、僕は応える。思わせぶりにリオが、まお、と鳴いた。
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CRISTINAEFFE(クリスティーナエッフェ)Lady's ブラウス入荷しました。 【ブラウス】 ¥69,120-(税込)⇨セール価格¥38,340-(税込) ↓弊社HP商品ページ↓ http://www.gallery-jpg.com/item/8A5-01282253/ 2019年春夏物 SHOWSAMPLE Made in Italy 素材、身頃:ヴィスコース100% カラー:ブラック系 サイズ:42(約 11~13号 )着丈約62cm、バスト約96cm、肩幅約44cm、袖丈約66cm 蝶に戯れる猫のプリント柄。 袖部分にはラメ糸を使用したグログランテープでラインを作っています。 袖口はリボンが付いており、絞る事が出来ます。 超極細の糸を使用した生地で、少し透けており 軽やかな印象です。 透ける素材ですが、生地密度があり程よくハリがあります。 是非、店頭でお手にとってご覧ください。 Gallery なんばCITY店 【営業時間】10:00~21:00 【休館日】7月無休 【PHONE】06-6644-2526 【Facebook】https://goo.gl/qYXf6I 【instagram】http://instagram.com/gallery_jpg 【Twitter】https://twitter.com/gallery_jpg 【ブログ】http://ameblo.jp/gallery-jpg/ 【オンラインショップ】http://gallery-jpg.com/ #CRISTINAEFFE #クリスティーナエッフェ #ブラウス #blouse #長袖ブラウス #長袖チュニック #長袖プルオーバー #ラウンドネックブラウス #ラウンドネックチュニック #ラウンドネックプルオーバー #柄ブラウス #柄チュニック #猫柄ブラウス #猫柄チュニック #猫柄プルオーバー #格子柄ブラウス #格子柄チュニック #格子柄プルオーバー #リボン付き袖 #リボン付き袖ブラウス #リボン付き袖チュニック #リボン付き袖プルオーバー #フォーマルブラウス #2次会用服 #2次会用ブラウス #合コン服 #合コンブラウス #なんばシティ #なんばスカイオ #NAMBACITY https://www.instagram.com/p/B0VKAYHJ8Uw/?igshid=1fctqpm9481ec
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ボツ2
おっぱい、大食い。最後まで書いたけど胸糞なのでここに途中まで投稿してお蔵入り予定。
時: 午前8時05分
所: ○○中学正門前
身長: 標準的。155センチ程度。
衣服: 〇〇中学指定の制服。黒のセーラー。リボンの色より二年生と断定。
年齢: 中学二年生なので14、5。
持ち物: 右手に〇〇中学指定の鞄。左手にスマホを所持。
同行者: 友人1名。興味無しのため略。
背格好: やや細身か。冬服のため殆ど見えなかったが、スカートから覗く脚、そして周りの生徒と見比べるに、肩や腕も細いと思われる。腰回りもほっそりとしていると感じた。正確には引き締まっていると言うべきか。
顔: いと凛々し。小顔。頬は真白く、唇には薄い色付き。笑うと凄まじく整った歯が見え隠れする。この時髪をかき上げ血の色の鮮やかな耳が露出する。
髪: ボブ系統。ほぼストレートだが肩のあたりで丸くなる。色は黒、艶あり。
胸: 推定バスト98センチ、推定アンダーバスト62センチのK カップ。立ち止まることは無かったが、姿勢が良い��でほぼ正確かと思われる。しっかりとブラジャーに支えられていて、それほど揺れず。体格的に胸元が突出している印象を受ける。隣の友人と比べるとなお顕著である。制服のサイズがあっておらず、リボンが上を向き、裾が胸のために浮いていた。そのため、始終胸下に手を当てていた。揺れないのもそのせいであろう。制服と言えば、胸を無理に押し込んだかのように皺が伸び、脇下の縫い目が傷んでおり、肩甲骨の辺りにはブラジャーのホックが浮き出ている。されば制服は入学時に購入したものと思われ、胸は彼女が入学してから大きくなった可能性が大である。元来彼女のような肉体には脂肪が付きづらいはずなのだが、一年と半年を以てK カップにまで成長を遂げたところを見ると、期待はまずまずと言ったところか。要経過観察。名前は○○。胸ポケットに入れてあったボールペンが落ちたので拾ってあげたところ、「ありがとうございます」と丁寧にお辞儀をされる。
時: 午前10時28分
所: 〇〇駅構内
身長: 高い。170センチ強
衣服: 薄く色味がかった白、つまりクリーム色のファー付きコート。内には簡素なグリーンのニットを羽織る。首元に赤のマフラー。
年齢: 22、3。休み期間中の大学生かと思われる。
持ち物: キャリーバッグ。手提げのバッグ。
同行者: 友人2名。先輩1名。何れも女性。貧。
背格好: 体格が良いと言った他には特に無し。腕も見えず、脚も見えず、首も見えず。肩幅の広さ、腰つきの良さから水泳を営んでいると推定される。
顔: その背に似合わず童顔。人懐っこい。マフラーに顔を埋め、視線を下げ、常に同行者に向かって微笑む。愛嬌よし。
髪: ショート。これより水泳を営んでいると断定。色は茶、染め上げてはいるがつやつやと輝く。
胸: 推定バスト129センチ、推定アンダーバスト75センチのR カップ。冬である上に、胸元が目立たないよう全身を地味に作っており、某コーヒーショップにてコートを取っても、無地のニットのために膨らみが分かりづらかった。さらに、胸の落ち具合から小さく見せるブラジャーを着用しているかもしれない。そのため、推定カップはR カップより3、4カップは大きい可能性がある。コートを取った際、胸元が一層膨らんだように感じられた。机の上に胸が乗って、本人は気にしていないか、もしくは気づいていなかったが、柔らかさは至高のようである。他の男性客の腕が肩にぶつかって、驚いた際に胸で食べかけのドーナツを落とす。以降会話は彼女の胸に話題が移ったらしく、左右に居た友人二名が所構わず触れるようになり、両手を使って片胸片胸を突っついたり、揺らしたりして遊ぶ。「机まで揺れる」と言��声が聞こえてくる。「ちょっとやめてよ」と言いつつ顔は相変わらず微笑むでいる。しばらくして四人とも席を立って、地下鉄筋の方へ消えていく。童顔ゆえに顔より大きい胸は驚くに値するが、体格からして胸元に自然に収まっているのを見ると、やはりなるべくしてなったとしか思えず。
時: 午後00時14分
所: 〇〇市〇〇にあるスーパー前
身長: 低い。150センチに満たない。
衣服: 所謂マタニティウェア。ゆったりとした紺のワンピースに濃い灰色のポンチョ。
年齢: 26、7
持ち物: 買い物袋。ベビーカー。
同行者: ベビーカーの中に赤ん坊が一人。女の子である。
背格好: 小柄。寸胴で、かつ脚も長くはあらず、そして手足が細く、脂肪が程よくついている。つまりは未成熟な体つき。身長以上に小さく見える。
顔: かなりの童顔。着るものが着るものであれば高校生にも見える。可愛いがやつれていて、目の下に隈あり。子供が可愛くて仕方ないのか、そちらを見ては微笑む。
髪: セミロングを後ろで一束。中々の癖毛であるかと思われるが、目のやつれ具合からして、もしかしたら本当はもっと綺麗なのかもしれない。髪色は黒。可愛らし。
胸: 推定バスト110センチ、推定アンダーバスト58センチのQ カップ。体格が小柄であるのでQ カップよりもずっと大きく見える。というより迫力がある。私が訪れた時は買い物袋をベビーカーに吊っている最中であった。ほどなくして赤ん坊が泣き出したので、胸に抱えてあやしたが、赤ん坊は泣き止まず。片胸と赤ん坊の大きさはほぼ同じくらいであっただろう。また、胸と赤ん坊とで腕は目一杯伸ばされていた。胸に抱いて「よしよし」と揺らすのはしばらく続いたが、赤ん坊が泣き止むことはなかった。そこで、座る場所を求めて公園へと向かおうと、一度ベビーカーへと戻そうとしたのであるが、一度胸に食らいついた赤ん坊は離さない。「さっきも飲んだじゃない」とため息をついて片手で危なっかしくベビーカーを引こうとする。「押しましょうか」と接近してみたところ、意外にもあっさりと「よろしくおねがいします」と言って、私にベビーカーを預けた。中には玩具が数種類あった。道から離れた日差しの良いベンチに腰掛け、ケープを取り出して肩にかけ、赤ん坊をその中へ入れる。それでもしばらくは駄々をこねていたであったが、母親が甘い声をかけているうちに大人しくなった。私が「お腹が空いてたんですね」と笑うと、「困ったことに、食いしん坊なんです。女の子なのに」と笑い返して赤ん坊をあやす。話を聞いていると、母親の母乳でなければ我慢がならないと言う。授乳が終わってケープを外した時、子供はすやすやと眠りについていた。「胸が大きくなりすぎて、上手く抱っこできなかったんです。大変助かりました。ありがとうございます」と分かれたが、その言葉を考えるに、妊娠してから一気に胸が大きくなったのであろう。授乳期を終え��ときの反動が恐ろしい。むしろベビーカーの中に居た赤ん坊の方に興味を唆られる。
時: 午後01時47分
所: 〇〇市市営の図書館。某書架。
身長: 標準的。158センチ程度。
衣服: 白のブラウスにブラウンのカーディガン。
年齢: 30前後か。
持ち物: 白のタブレット
同行者: 無し
背格好: 小太りである。全体的に肉がふっくらとついている。けれども目を煩わすような太り方ではない。豊かである。ただし、著しく尻が大きい。
顔: 目尻は美しいが、柔らかな頬に愛嬌があって、どちらかと言えば可愛らしい方の顔立ち。鼻がやや低く、口元はリップクリームで赤々と照りを帯びている。色白とは言えないが、光の加減かと思われる。眼鏡をかけており、リムの色は大人しい赤。非常によく似合う。
髪: ストレートなミディアムヘア。髪色は黒であるが、不思議なことに眼鏡の赤色とよく合い、前髪の垂れかかるのが美しい。
備考: 司書である。
胸: 推定バスト128センチ、推定アンダーバスト81センチのO カップ。本日の夜のお供にと本を物色中に、書架にて本を正していた。胸が喉の下辺りから流麗な曲線を描いて20センチほど突き出ているばかりでなく、縦にも大きく膨れており、体積としてはP カップ、Q カップ相当かもしれない。頭一つ分背が低いので上からも望めたのであるが、カーディガンで見え隠れする上部のボタンが取れかけていた。本を取る度に胸が突っかかって煩わしいのか、肩を揺すって胸の位置を直す。本棚に胸が当たるのは当然で、文庫本などはその上に乗せる。一つの書架を片付け終わった辺りで、適当に思いついたジャンルを訪ねて接近すると、如何にも人の良さそうな顔で案内をしてくれた。脚を踏み出す度に甲高い音が鳴るのは、恐らくブラジャーのせいかと思われる。歩き方が大胆で胸が揺れるのである。途中、階段を下りなければならないところでは、一層音が大きくなって、臍のあたりで抱えていた本を胸に押し付けて誤魔化していた。そのため、ブラジャーのストラップがズレたかと見え、書棚の方へ目を向けている隙に、大胆にも胸を持ち上げて直していた。なまめかしい人ではあるが、年が年なので望みは無い。
時: 午後02時22分
所: 〇〇小学校校庭
身長: 140センチ前後か
衣服: 体操服
年齢: 10、11歳
持ち物: 特に無し
同行者: 友人数名
背格好: ほっそりとしなやかである。幼い。腕も脚もまだ少女特有の肉が付いている。今日見た中で最も昔の「彼女」に似ている体つきであったが、この女子児童は単に骨格が華奢なだけで、痩せ細った体ではない。健康的である。脚が長く、短足な男子の隣に立つと、股下が彼の腰と同位置に来る。
顔: あどけなさは言うまでもないが、目元口元共に上品。笑う時もクスクスと��るような、品の良い笑い方をする。眼鏡はテンプルに赤色が混じった、基本色黒のアンダーリム。そのせいで甚だ可愛らしく見えるが、本来は甚く聡い顔立ちをしているかと推定される。が、全般的に可愛らしい。
髪: 腰まで届く黒髪。ほぼストレートだが若干の癖あり。また、若干茶色がかっているように見えた。髪の質がかなり良く、時折肩にかかったのを払う度に、雪のように舞う。
胸: 推定バスト81センチ、推定アンダーバスト48センチのI カップ。体育の授業中のことである。男子は球技を、女子はマラソンでもやらされていたのか、校庭を走っていた。身体自体は小柄であるから胸はそう大きくはないのだが、無邪気に走るから激しく揺れる。揺れるごとに体操服が捲れ上がって腹部が見えそうである。明らかに胸元だけサイズが合っていない。何度か裾を直しながら走った後、耐えかねて胸元を押さえつけていたのであるが、いよいよ先生の元へ駆け寄って校舎内へ入った。そして出てきてから再び走り初めたけれども、その後の胸の揺れは一層激しくなっていた。ブラジャーに何かあったのだろうと思われる。顔には余裕がありながら、走る速さがこれまでとは段違いに遅く、これまで一緒に走ってきた友人に追い抜かれる。結局、彼女は胸を抑えながら、周回遅れで走りを終えた。しかし可哀想なことに、息を整えていると友人に後ろから手で掬われて、そのまま揉みしだかれる。小学生の手には余る大きさである。寄せあげて、掬い上げて、体操服をしわくちゃにしながら堪能する。私にはそう見えただけ���、実際にはじゃれついていただけであろうが、指が深く沈み込んでいる様は男子児童の視線を寄せるのに足る。なされるがままにされていた彼女は、そのうちに顔を真っ赤にして何かを言いつつ手をはたき落とし「今はダメ」と言い、以降はすっかり両腕を胸元で組んで、猫背になって拗ねてしまった。この生徒は要観察である。下校時に再び見えてみれば、制服下の胸はブラジャーは着けていないながら見事な球形を為している。先程の光景から張りも柔らかさも極上のものと想像される。名前は○○。名札の色から小学5年生だと断定。ここ一ヶ月の中で最も期待すべき逸材。
時: 午後05時03分
所: 〇〇市〇〇町〇〇にある某コンビニ
身長: やや高い。163センチほど。
衣服: ○○の制服。
年齢: 17歳
持ち物: 特に書くべきにあらず
同行者: 無し
背格好: 標準的だがやや痩せ型。恐らくは着痩せするタイプである。一見してただの女子高生の体であるが、肩、腰つきともに十分な量の肉量がある。その代わり腕は細い。右手に絆創膏。
顔: あどけない。非常に可愛らしい顔。人柄の良さが顔と表情に出ていると言ったところ。眉は優しく、目はぱっちり。常に口が緩んで、白い頬に赤みが差す。が、どこか儚げである。分厚くない唇と優し��目が原因か。
髪: 後ろに一束したミディアムヘア。一種の清潔さを表すと共に、若干の田舎臭さあり。後ろ髪をまとめて一束にしているので、うなじから首元へかけての白い肌が露出。これが殊に綺麗であった。
備考: 高校生アルバイター
胸: 推定バスト118センチ、推定アンダーバスト68センチのP カップ。服が腰元で閉じられているので、高さ24センチほどの見事な山が形成されている。そのため余計に大きく感じられる。手を前で組む癖があるのか胸が二の腕によって盛り上がって、さらに大きく見える。レジ打ちを担当していた。面倒くさい支払い方法を聞いて接近。レジにて紙を用いて説明してくれるのであるが、胸元が邪魔で始終押さえつけながらでの説明となり、体を斜めにしての説明となり、終いには胸の先での説明となる。ブラジャーの跡あり。よほどカップが分厚いのか胸と下着との境目がはっきりと浮き出ている。この大きさでこのタイプのブラジャーは、1メーカーの1ブランドしかないため、懐かしさに浸る。大体分かりました、では後日よろしくおねがいしますと言うと、にこやかにありがとうございましたと言う。腕の細さと胸の大きさとが全くもって合っていない。腰つきとは大方合っている。顔があどけないところから、胸に関しては期待して良いのではないだろうか? それを知るには彼女の中学時代、ひいては小学時代を知る必要があるが、そこまで熱心に入れ込めるほど、魅力的ではない。
本日も予が真に求むる者居らず、―――と最後に付け足した日記帳を、俺は俺が恐れを抱くまでに叫び声を上げながら床へと叩きつけ、足で幾度も踏みつけ、拾って壁に殴りつけ、力の限り二つに引き裂いて、背表紙だけになったそれをゴミ箱へ投げつけた。八畳の部屋の隅にある机の下に蹲り、自分の頭をその柱に打ちつけ、顎を気絶寸前まで殴り、彼女の残した下着、―――ブラジャーに顔を埋めて髪を掻き毟る。手元に残りたる最後の一枚の匂いに全身の力を抜かされて、一時は平静を取り戻すが、真暗な部屋に散乱した日記帳の残骸が肌へと触れるや、彼女の匂いは途端に、内蔵という内蔵を酸で溶かすが如く、血管という血管に煮えたぎった湯を巡らせるが如く、俺の体を蝕んでくる。衝動的にブラジャーから手を離して、壁に頭を、時折本当に気絶するまで、何度も何度も何度も打ちつけ、忌々しい日記帳を踏みしめて、机の上に置いてあるナイフを手にとる。以前は右足の脹脛(ふくらはぎ)を数え始めて26回切りつけた。今日はどこを虐めようかなどと考えていると、彼女の残したブラジャーが目につく。一転して俺のこころは、天にのぼるかのようにうっとりと、くもをただよっているかのようにふわふわと、あたたかく、はれやかになっていく。―――
―――あゝ、いいきもちだ。彼女にはさまれたときもこのような感じであった。俺の体は彼女の巨大な胸が作り出す谷間の中でもみくちゃにされ、手足さえ動かせないまま、顔だけが彼女の目を見据える。ガリガリに痩せ細って頬骨が浮き出てはいるが、元来が美しい顔立ちであるから、俺の目の前には確かにいつもと変わらない彼女が居る。我儘で、可愛くて、薄幸で、目立ちたがり屋で、その癖恥ずかしがり屋で、内気で、卑屈で、でも負けん気が強くて、甘えん坊で、癇癪持ちで、いつもいつもいつも俺の手を煩わせる。冷え切った手で俺の頬を撫でても、少しも気持ちよくは無い、この胸、この胸の谷間が冬の夜に丁度良いのだ。この熱い位に火照った肉の塊が、俺を天に昇らせるかの如き高揚感を與えるのだ。
だがそれは後年の事。床に広がったブラジャーを拾って、ベッド脇のランプの燈を点けて、ぶらぶらと下へと垂れるカップの布をじっくりと眺める。華奢で肉のつかない彼女のブラジャーだったのだから、サイドボーンからサイドボーンまでの距離は30センチ程もあれば良く、カップの幅も中指より少し長い程度の長さしかない。が、その深さと広さはそこらで見かけるブラジャーとは一線を画す。手を入れれば腕が消え、頭を入れればもう一つ分は余裕がある。記念すべき「初ブラ」だった。
それが何たることか! 今日、いや昨日、いや一昨日、いやこの一ヶ月、いやこの一年間、いや彼女が居なくなってから実に6年もの間、このブラジャーが合う女性には出会うどころか、見かけることも出来ないではないか。細ければサイズが足りず、サイズが足りればぶくぶくと肥え、年増の乳房では張りが足らず、ならばと小学生の後を付け回してはお巡りに声をかけられ、近所中の中高にて要注意人物の名をほしいままにし、飽きる迄北から南の女という女を見ても、彼女のような体格美貌の持ち主は居なかった。風俗嬢へすら肩入れをし、ネットで調子に乗る女どもにも媚びへつらった。
恭しくブラジャーを箱へと収めて床に散らばりたる日記帳の屑を見るや、またしても怒りの感情が迸ってくる。今日は左太腿の上をざっくりとやってやろうか。紙屑をさらに歯で引きちぎり、喉に流し込みながらそう思ったけれども、指を切る程度に留め、代わりに床を突き抜ける位力を入れて、硬い板の上に差す。今日書いた文面はその上にあった。
「なんで、なんで俺はあんなことを、……」
気がつけば奇声を上げつつ髪の毛を毟り取っていた。時計を見れば午後11時28分。点けっぱなしにしておいたパソコンの画面にはbroadcasting soon! という文字が浮かび上がって居る。忘れた訳では無かったが、その英単語二文字を見るだけで、怒りも何も今日の女どもも忘れ、急に血の巡りが頭から下半身へと下り、呼吸が激しくなる。まるで彼女を前にした時のようである。急いで駆けつけて音量を最大限まで上げて、画面に食い入ると、直にパッとある部屋が映し出され、俺の呼吸はさらに激しくなった。
部屋はここと同じ八畳ほど、ベッドが一台、机が一つ、………のみ。
机の上にはありきたりな文房具と、食器類が一式、それに錠剤がいくつか。ベッドの上には質の良さそうな寝具、端に一枚のショーツ、その横に犬用のリードが一つ。これはこれから現れる者が、謂わばご主人さまに可愛がられるために着けている首輪につながっているのである。そしてその横に、あゝ、彼女がまだ傍に居ればぜひこの手で着けて差し上げたい巨大なブラジャーが一つ、………。ダブルベッドをたった一枚で埋め尽くすほど大きく、分厚く、ストラップは太く、今は見えないが12段のホックがあり、2週間前から着けているらしいけれどもカップは痛み、刺繍は掠れ、ストラップは撚れ、もう何ヶ月も着たかのようである。
しばらく見えているのはそれだけだったが、程なくしてブラジャーが画面外へ消えて行き、ショーツが消えて行きして、ついに放送主が現れる。病的なまでに痩せ細って骨の浮き出る肩、肘、手首、足首、膝、太腿、それに反して美しくしなやかな指が見える。顔は残念ながら白い仮面で見えないが、見えたところで一瞬である。すぐさま画面の殆どは、中央に縦線の入った肌色の物体に埋められるのだから。その肌色の物体は彼女の胸元から生え、大きく前へ、横へと広がりながら腰元を覆い、開けっ広げになった脚の間を通って、床へとゆるやかにの垂れており、ベッドに腰掛けた主の、脚の一部分と、肩と、首を除いて、体の殆どを隠してしまっている。床に垂れた部分は、部分というにはおかしなくらい床に広がる。浮き出た静脈は仄かに青々として、見る者によっては不快を感ずるだろう。
言うまでもなく、女性の乳房である。主は何も言わずにただそこに佇むのみで、何も行動をしない。仮面を着けた顔も、たまに意外と艶のある黒髪が揺れるだけで動かないのであるが、極稀に乳房を抑える仕草をして、愛おしそうに撫でることがある。けれどもそれは本当に極稀で、一回の配信につき一度の頻度でしかなく、殆どの場合は、一時間もしたらベッドに倒れ込んで寝てしまうのである。
この配信を見つけてからというもの、俺の日中の行動は、その寝姿を見るための暇つぶしでしか無い。彼女そっくりな体つきに、彼女そっくりな胸の大きさ、―――しかもこちらの方が大きいかもしれない上に、彼女そっくりな寝相、………見れば見るほど彼女に似て来て、また奇声を発しそうになる。無言で、手元にあった本の背表紙で頭を打ちつけて落ち着きを取り戻し、画面を見ると、ゴロンとベッドから落ちてしまったその女の姿。彼女もよくやった寝相の悪さに、途端懐かしさが込み上げて来て、
「あゝ、こら、叶(かなえ)、寝るんだったらベッドの上で寝ないと、……。手伝ってやるからさっさと起きなさい」
と頬を叩いたつもりだが、空を切るのみで、消息不明となっている者の名前を呼んだだけ、羨ましさと虚しさが募ってしまった。
幼馴染の叶が居なくなってから早6年、片時も忘れた事はないのであるが、隣に住んでいながら出会いは意外と遅いものであった。当時俺は11歳の小学5年生、物凄く寒かったのを思えば冬から春前であったろうか、俺の家は閑静な住宅街の中に突如として現れる豪邸で、建物よりも庭に意匠を凝らしたいという父上の意思で、洋館が一つと離れが一つ庭に面する形で建てられ、俺はその離れを子供部屋として与えられていた。球状の天井を持つその部屋は、本当に子供のために閉ざされた世界かのようだった。庭の垣根が高く、木に埋もれる形で建っているのであるから、内は兎も角、外からだとそもそも離れがあることすら分からない。音も完全に防音されていて、車が通りかかるのすら、微妙な振動でようやく分かるくらい外界から切り離されているのである。いつも学校から帰ると、俺はその部屋で母上と共に話をしたり、ごっこ遊びをしたり、宿題をしたりする。食事もそこで取って、風呂には本館の方へ向かう必要はあるけれども、学校に居る7、8時間を除けば一日の殆どをそこで過ごしていた。だから、近隣の様子なぞ目については居なかったし、そもそも父上から関わるなというお達しがあったのだから、あえて触れるわけにはいかない。学校も、近くにある公立校へは通わずに、ずっと私立の学校へ入れられたのだから、関わろうにも、友人と言える者も知り合いと言える者も、誰も居ないのである。
そんな生活の中でも、よく離れの2階にある窓から顔を突き出して、燦々と輝く陽に照らされて輝く街並みを眺めたものだった。今はすっかりしなくなってしまったけれども、木々の合間合間から見える街並みは殊に美しい。一家の住んでいる住宅街というのが、高台に建っているので、街並みとは言ってもずっと遠くまで、―――遥かその先にある海までも見えるのである。
そう、やっぱり冬のことだ、あのしっとりとした美しさは夏や秋には無い。いつもどおり、俺はうっとりと椅子に凭れかかって街並みを眺めていたのであるが、ふとした瞬間から、女の子の声で、
「ねぇ、ねぇ、ねぇってば」
と誰かを呼びかける声がしきりに聞こえてきていたのだけれども、それが少し遠くから聞こえてくるものだから、まさか自分が呼ばれているとは思わず、無視していると、
「ねぇ!」
と一層激しい声が聞こえてくる。下を見てみると、同年代らしい女の子が、彼女の家の敷地内からこちらを不満そうに見つめてきている。
「僕ですか?」
「そう! 君!」
と満面の笑みを浮かべる。
この女の子が叶であることは言及する必要も無いかと思うが、なんと見窄らしい子だっただろう! 着ている物と言えば、姉のお��がりのよれよれになった召し物であったし、足元には汚らしいサンダルを���いていたし、髪は何らの手入れもされていなかったし、いや、そんな彼女の姿よりも、その家の古さ、ボロさ、貧しさは余りにも憐れである。流石に木造建築では無いものの、築20年や30年は越えていそうな家の壁は、すっかりと黒ずんで蜘蛛の巣が蔓延っており、屋根は黒いのが傷んで白くトゲトゲとしているし、庭? にある物干し竿は弓なりに曲がってしまっていて、痛みに傷んだ服やタオルが干されている。全体的に暗くて、不衛生で、手に触れるのも汚らわしい。広さ大きさは普通の一軒家程度だけれども、物がごちゃごちゃと置かれて居るのでかなり狭苦しく感じられ、俺は父上がどうして近隣の者と関わるなと言ったのか、なんとなく理解したのだった。目が合った上に、反応してしまったからには相手をしなくちゃいけないか、でも、できるだけ早く切り上げて本の続きでも読もう。―――俺は一瞬そう思ったが、ようようそう思えば思うほど、彼女に興味を抱いてしまい、小っ恥ずかしい感情がしきりに俺の心を唆していた。
それは一目惚れにも近い感情だっただろうと思う。というもの、その時の叶の外見は、着ているものが着ているものだけに見窄らしく見えただけで、顔立ちは悪くないどころかクラスに居る女子どもなぞよりずっと可愛いかった。いや、俺がそう感じただけで、実際は同じくらいかもしれないが、普段お嬢様と言うべき女の子に囲まれていた俺にとっては、ああいう儚い趣のある顔は、一種の新鮮さがあって、非常に魅力的に見える。どこか卑屈で、どこか苦心があって、しかしそれを押し隠すが如く笑う、………そういう健気な感じが俺の心を打ったと思って良い。また、体つきも普段見るお嬢様たちとは大きく変わっていた。彼女たちは美味しいものを美味しく頂いて、線の細い中にもふっくらとした柔らかさがあるのだが、叶はそうではない。栄養失調からの病気じみた痩せ方をしていて、ただ線が細いだけ、ただ貧相なだけで、腕や脚などは子供の俺が叩いても折れそうなほどに肉が付いておらず、手や足先は、肌が白いがために骨がそのまま見えているかのようである。兎に角貧相である。が、彼女にはただ一点、不自然なほど脂肪が蓄えられた箇所があった。
それはもちろん胸部である。叶は姉から譲り受けた服を着ているがために、袖や裾はだいぶ余らしていたのであるが、胸元だけはピンと張って、乳房と乳房の間には皺が出来ていて、むしろサイズが足りないように見える。恐らく裾を無理やり下に引っ張って、胸を押し込めたのか、下はダボダボと垂れているけれども、胸の上は変にきっちりしている。体の前で手をもじもじさせつつ、楽しげに体を揺らすので、胸があっちへ行ったり、こっちへ行ったりする。俺は最初、胸に詰め物をしているのであろうかと思われた。そう言えば、一昨日くらいにクラスの女子が、私の姉さんはこんなの! と言いつつ、体操服の胸元にソフトボールを入れてはしゃいでいたが、その姿がちょうどこの時の叶くらいであったから、自然にやっぱりこの年の女子は大きな胸に憧れるものなのだと納得したのである。だが、叶の胸は変に柔らかそうに見える。いや、それだけでなく、ソフトボールを入れたぐらいでは脇のあたりが空虚になって、はっきりと入れ物だと心づくが、彼女の体に描かれる、首元から始まって脇を通り、へその上部で終りを迎える曲線は、ひどく滑らかである。手が当たればそこを中心に丸く凹み、屈んで裾を払おうとすれば重そうに下で揺れる。
俺が女性の乳房なるものに目を奪われた初めての瞬間である。
それは物心ついた少年の心には余りにも蠱惑的だった。余りにも蠱惑的過ぎて、俺の体には背中をバットで殴られたような衝撃が走り、手が震え、肩が強張り、妙に臀部の辺りに力が入る。頭の中は真っ白で、少しずつ顔と耳たぶが赤くなっていくのが分かる。途端に彼女の胸から目が離せなくなり、じっと見るのはダメだと思って視線を上げると、さっきとは打って変わって潤いのある目がこちらを見てきている。微笑んでくる。その瞬間、徐々に赤くなって行っていた顔に、血が一気に上る感覚がし、また視線を下げると、そこにはこれまで見たことがない程の大きさの胸。胸。胸。………あゝ、なんと魅力的だったことか。
「こんにちは」
「うん、こんにちは。今日は寒いね」
彼女に挨拶されたので、俺はなんとか声を出したのだった。
「私は全然。むしろあったかいくらい」
「元気だなぁ」
「君が元気ないだけじゃないの」
「熱は無いんだけどね」
「ふふ」
と彼女は笑って、
「君どのクラスの子?」
「いや、たぶん知らないと思う。この辺の学校には通ってないから」
「どおりで学校じゃ、見ないと思った。何年生なの?」
彼女がこの時、俺を年下だと思っていたことは笑止。実際には同い年である。
「へぇ、あっちの学校はどうなの?」
「どうもこうもないよ。たぶん雰囲気なんかは変わんないと思う」
「そうなんだ」
と、そこでトラックが道端を通ったために、会話が区切れてしまって、早くも別れの雰囲気となった。
「ねぇ」
先に声をかけたのは彼女だった。
「うん?」
「またお話してくれない?」
少年はしばし悩んだ。近くの者とは関わるなと言う父上の言葉が頭にちらついて、それが殆ど彼女の家庭とは関わるなとの意味であることに、今更ながら気がついたのであったが、目の前に居る少女が目をうるませて、希望も無さげに手をもじもじと弄っているのを見ると、彼女の学校での扱われ方が目に見えてしまって仕方がなかった。そっと目を外すと、隣に住んでいなければ、多分一生関わること無く一生を終えるであろう貧しい家が目に飛び込んできて、だとすれば、良い育ちはしていないに違いはあるまい。だが、今言葉を交わした感じからすれば、意外にも言葉遣いはぞんざいではなく、笑い方もおっとりとしている。それに何より、自分がここまで心臓の鼓動がうるさいと思ったことはないのである。少年の心はこの時、「またお話したい」な��というレベルではなく、彼女に近づきたい気持ちでいっぱいであった。近��いて、もっともっとお話をして、その体に触れて、夜のひと時をこのメルヘンチックな我が部屋で過ごせたら、どんなに素敵だろう。この窓から夜景を見て、手を取って、顔を突き合わして、行く行くは唇を重ねる、………あゝ、この部屋だけじゃない、綺麗に見繕って、二人で遊びに行くのも良い、いや、もはや二人きりでその場に居るだけでも僕の心は満足しそうだ。………実際にはこんなに沢山ことを考えた訳ではなかったけれども、しかしそういうことが、父上の言いつけから少年をすっかり遮断してしまった。つまりは、彼女の言葉に頷いたのである。
「もちろん。こうやって顔だしてたら、また話しかけてよ」
「ふふ、ありがとう。またね」
「またね。―――」
これが俺と叶の馴れ初めなのだが、それから俺たちは休みの日になると、窓を通じて10分20分もしない会話を楽しんだ。尤もそれは俺が父上と母上を怖がって、勉強しなくちゃいけないだとか、習い事があるとか、そういう理由をつけて早々に切り上げるからではあるけれども、もし何の後ろめたさも無かったら日が暮れても喋りあったに違いない。
「えー、……もう? 私はもっとお話してたい!」
「ごめんね。明日もこうやって外を眺めてあげるからさ」
その言葉に嘘はなく、俺は休日になれば、堪えきれない楽しみから朝食を終え、両親を煙に巻くや窓から顔を突き出していた。すると叶はいつも直ぐに家から出てきて、
「おはよう」
と痩せ細った顔に笑みを浮かべる。彼女もまた、楽しみで楽しみで仕方ないと言った風采なのである。
「おはよう。今日はいつにもまして早いね」
「ふふ」
会話の内容はありきたりなこと、―――例えば学校のこと、家のこと(彼女はあまり話したがらなかったが)、近くにある店のこと、近くにある交番がどうのこうのということ、近くにある家のおばさんが変人なことなど、強いて言えば、近所の人たちに関する話題が多かった。というのも、この住宅街に住んでいながら、今まで何も知らなかったので、俺の方からよく聞いたのが理由ではあるけれども、話に関係ないから述べる必要はあるまい。
それよりも、あんまり叶が早く出てくるので、いつのことだったか、聞いてみたことがあった。すると、彼女は心底意地の悪い笑顔で、
「私の部屋から丸見えなんだもん。そんなに楽しみ?」
と言うので、無性に恥ずかしさが込み上げてきたのは覚えている。どう返したのか忘れたが、その後の彼女の笑う様子が、強烈に頭に残っているのを考慮すれば、さらに恥ずかしい言い訳を放ったのは確かである。………
そんなある日のことであった。確か、叶と出会って一ヶ月経った日だったように思う。何でも学校が春の休み期間に入ったために、俺達は毎日顔を合わせていたのであるから多分そうで、非常に小っ恥ずかしい日々を送っていたのであるが、この日は俺しか俺の家には居ないのであった。それも朝一から深夜まで、何故だったのかは忘れてしまったが、両親も居なければ、ハウスキーパーも、確実に居ないのである。然れば初恋に目の暗んだ少年が悪巧みをするのも当然であろう。つまり俺はこの日、叶をこのメルヘンチックな離れに招待しようとしていたのである���
一種の期待を胸に抱きながら、いつもどおり窓から顔を突き出して、今や見慣れてしまった貧しい家の壁に視線を沿わせては、深呼吸で荒れそうになる息を整えようとする。一見、「いつもどおり」の光景だけれども、この時の俺はどうしても、初めての彼女をデートに誘うような心地よい緊張感ではない、恐ろしい罪悪感で押しつぶされそうだった。別に子供が同級生の女の子を連れてくることなど、親からしたら微笑ましい以外何者でもないかもしれない。が、これから呼ぶのは、父上が関わるなと言った、隣家の貧しい娘なのであるから、どうしても後々バレた時の事を考えると、喉が渇いて仕方ないのである。―――出来れば叶が今日に限って出てきてくれなければ、なんて思っても、それはそれで淋しくて死ぬ。まぁ、期待と緊張と罪悪感でいっぱいいっぱいだった少年の頭では、上手い具合に言い訳を考えることすら出来なかったのである。
「おはよう」
そうこうするうちに、いつの間にか外に出てきていた叶が声をかけてきた。一ヶ月のうちに、さらに胸が大きくなったのか、お下がりの服の袖はさらに長くなり、………というのは、服のサイズを大きくしないと胸が入らないからで、その肝心の胸の膨らみは今やバレーボール大に近くなりつつある。
で、俺は焦ることは何もないのに、挨拶を返すこともせずに誘うことにしたのであった。
「ねぇ」
「うん?」
「きょ、今日、僕の家にはだ、だれも居ないんだけど、………」
「え? うん、そうなの」
それから俺が叶を誘う言葉を出したのは、しばらくしてのことだったが、兎に角俺は彼女を頷かせて門の前まで来させることに成功して、庭を駆けている時に鳴った呼び鈴にギョッとしつつ、正門を開けると、さっきまでその気になっていた顔が、妙に神妙なので聞いてみると、
「なんか急に入って良いのか分からなくなっちゃった」
ともじもじしながら言う。それは引け目を感じると言うべき恥であることは言うまでもないが、一度勢いづいた少年にはそれが分からず、不思議な顔をするだけであった。それよりも少年は歓喜の渦に心臓を打たせており、今日という今日を記憶に焼き付けようと必死になっていた。というのは、普段遠目から見下ろすだけであった少女が目の前に現れたからではあるけれども、その少女の姿というのが、想像よりもずっと可愛いような気がしただけでなく、意外と背丈がひょろ高いことや、意外と服は小綺麗に整えてあることや、手も脚も、痩せ細った中にも一種の妖艶さが滲み出ていることなど、様々な発見をしたからであった。特に、胸元の膨らみにはただただ威圧されるばかり。大きさは想像通りだったものの、いざ目の前に来られると迫力が段違い。試しに顔を近づけてこっそりと大きさを比べて見ると、自分の頭よりも大きいような感じがし、隣に並んでみると、彼女の胸元にはこんな大きな乳房が生えているのかと驚かれる。
「ちょっと、どうしたの」
と言われてハッとなって、叶の手を引きながら広大な庭を歩き始めたが、少年の目はやはり一歩一歩ふるふると揺れる彼女の乳房に釘付けであった。
庭の様子は今後必要ないから述べないが、一方はお坊ちゃん、一方は女中にもならない卑しい少女が手を取り合いながら、花々の芽の萌ゆる庭園を歩く様子は、或いは美しさがあるかもしれない。
離れについて、「や、やっぱり私帰るね」と言い出す叶を無理に押し込んで、鍵をかけると、一気に体中の力が抜けて行くような気がした。何となく庭を歩いているうちは、誰かに見られているかのようで、気が気でなかったのに、今となっては何と簡単なことだったであろう。とうとう成功した、成功してしまったのである、叶を一目見た瞬間に思い描いていた夢が、一つ叶ったのみならず、この心の底から沸き起こる高揚感はなんだろうか。期待? それとも単に興奮しているだけ? いや、恐らくは彼女が隣に居ること、手を触れようとすれば触れられる位置に居ること、つまり、彼女に近づいたという事実が、嬉しくて嬉しくて仕方がないのだ。そしてそれが、自分の住処で起こっている、………俺は多分この時気持ち悪いくらいに笑っていたように思ふ。頭は冷静に叶をもてなしているつもりでも、行動の一つ一つに抜けている箇所が、どうしても出てしまって、土足のまま上がろうとしたり、段差に足をひっかけて転けそうになったり、お茶を溢しそうになったり、最初からひどい有り様であったが、彼女は引け目を感じながらも笑って、
「ほんとにどうしたの、熱でも出てるんじゃ、………」
と心配さえもしてきて、その優しさもまた、俺には嬉しくて仕方がなくって、ますます惚けてしまったように思われる。が、それが出たのは昼前のことだったろう、あの時俺は、目の前ある叶の乳房が大きく重たく膨れ上がっているのに対し、それを支える身体が余り痩せすぎている、それもただ単に痩せているのではなくて、こうして間近で見てみると、骨格からして華奢であるので、身長はどっこいどっこいでも(―――当時の俺は背が低かったのである)、どこか小さく感じられるし、そのために、余計に体と胸元の膨らみとが釣り合っていない上に、胸が重いのか、ふらふらとして上半身が風で煽られているかの如く触れる時がある、それが緊張で体が強張っている今でも起こるので、段々と心配になってきて、
「す、すごい部屋、………」
ときちんと正座をしながら目を輝かす彼女が、今にも倒れてしまいそうに思われたのだった。しかし惚けた少年の頭では、ああ言えば失礼だろうか、こう言えば婉曲的に尋ねられるだろうか、などと言ったことは考えられない。ただ、この眼の前に居るかぁいい少女が、かぁいくってしょうがない。あれ? 叶ってこんなにかぁいかっただろうか? と、彼女の一挙一動がなんだか魅力的に見えて来て、手の甲を掻くのすらもかぁいくって、言葉が詰まり、今や何とか頭に浮き出てきた単語を並べるのみ、彼女を一人部屋に残して外で気持ちを落ち着けようにも、今ここに叶が居るのだと思えばすぐさま頬が燃え上がってくる。再び部屋に入れば入ればで、自分の思い描いていたのよりかぁいい少女が、きちんと正座をしながらも、未だに目をキラキラとさせ、口をぽかんと開けて部屋中を眺めている。そんなだから、一層少年の頭は惚けてしまった。同時に、胸の前で、乳房を押しつぶしながらしっかりと握られている両の手が目について、その細さ、そのか弱さに惹き込まれて無遠慮に、
「ねぇ、前々から気になってたんだけど、どうしてそんなに細いの? どうしてそんなに痩せてるの?」
と、彼女の正面に座りながら聞いた。
「あっ、うっ、……」
「ん? だって手とか僕が握っても折れそうだし」
「え、えとね?」
「うん」
「その、食べては居るんですけれど、………」
叶はここに来てからすっかり敬語である。
「食べても食べても、全然身につかなくって、………その、おっぱいだけが大きくなってしまってるの。だから、こんなにガリガリ。骨も脆いそう。………あはは、なんだか骸骨みたいだね」
「全然笑い事じゃないんだけど」
「うん、ありがとう。それだけでも嬉しいな」
とにっこりするので、
「もう」
とにっこりとして返すと、叶はすっかり普段の無邪気な顔に戻った。
「あ、でね、もちろんお母さんも心配してくれて、お金が無いのに、私のためにたくさんご飯を作ってくれててね、―――」
「たくさんって、どのくらい?」
「えっと、………」
と言葉に詰まるので、
「まぁ、別に笑わないからさ。言ってごらん?」
とたしなめた。すると返ってきた言葉は、俺の想像を軽く飛び越していたのだった。
毎日微妙に違うから昨日のだけと、はにかんだ叶の昨夜の夕食は、米を4合、味噌汁が鍋一杯、豆腐を3丁肉豆腐、その肉も牛肉1キロ、半分を肉豆腐へ、半分を焼いて、野菜はキャベツとレタスと半々に、鶏胸肉2枚、パスタ500グラム、………を食した後に寒天のデザートを丼に一杯、食パンを2斤、牛乳一リットルで流し込んだ、と、ご飯中は喉が乾いて仕方がないと言って、水もペットボトルで2本計4リットル飲んだ、いつもこれくらいだが、それでも食欲が収まらない時は、さらにご飯を何合か炊いて卵粥として食べるのだと言う。
笑わないとは言ったけれども、流石に苦笑も出来ずに唖然とするばかりで、俺は、スポーツ選手でも食べきれない食い物が、一体全体、目の前で顔を覆って恥ずかしがる少女のどこに入って、どこに消えたのか、想像をたくましくすることしか出来なかったが、そうしているうちに、今日の朝はねと、朝食までおっしゃる。それもまた米が4合に、やっぱり味噌汁を鍋一杯。そして、知り合いが店を構えているとか何とかでくれる蕎麦を、両手で二束、大鍋で茹でてざる蕎麦に、インスタントラーメンを2人前、水を2リットル。言い忘れてけどご飯は大きなおにぎりとして、中に色々と具材を入れて食うと言って、最後に、デザートとは言い難いが、デザートとしてシリアルを、やっぱり牛乳1リットルかけて食べる。その後パンがあればあるだけ食べる。水も何リットルか飲む。で、大体食事の時間は1時間半から2時間くらいで終わるけれども、お腹が空いていたら30分でもこれだけの量は平らげられるらしい。
「いやいやいやいや、………えっ?」
俺のそんな反応も当然であろう。ところで以上の事を言った本人は、言っちゃった、恥ずかしい、と言ったきり黙って俯いているが、��々見窄らしく、小さく見え、やはり可哀想でならなかった。
ポーン、と鳴って、時計が12時を示した。叶の告白から随分時間が経ったように思っていたら、もうそんな時間である。空腹を訴えかけている腹には悪いが、今ここで食事の話題を振れば恐ろしい結果になるかもしれない、一応自分の昼食は、父上が予め出前を取ってくれたのが、さっき届いたからあるし、母上が夕食もと、下拵えだけして行った料理の数々があるので、それを二人で分けて、一緒に食べる予定ではあったのだが、しかし先の話が本当だとすれば、とても量が足りない。だが、恐ろしい物は逆に見たくなるのが、人間の常である。俺は、叶がご飯を食べている様を見たくてたまらなかった。普段、外食は両親に連れられてのものだったけれども、幸い街を歩けばいくらでも食事処にはありつける。日本食屋に、寿司屋に、洋食屋に、喫茶店に、中華料理屋に、蕎麦屋饂飩屋鰻屋カレー屋、果ては創作料理屋まであるから、彼女をそこに連れて行ってみてはどうか。もちろん一軒と言わずに何軒も訪れて、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげてみてはどうだろうか? 俺はそんなことを思って、心の内で嫌な笑みを浮かべていたのであったが、偶然か必然か、その思いつきは叶の願いにぴったり沿うのであった。
「あはは、………やっぱり引いた?」
と叶がもじもじしながら言う。
「若干だけど、驚いただけだよ」
「ほんとに?」
「ほんとほんと」
「じゃ、じゃあ、もう一つ打ち明けるんだけどね、………あ、本当に引かないでよ」
「大丈夫だって、言ってごらん?」
と言って顔を緩めると、叶は一つ深呼吸してから、もじもじさせている手を見つめながら口を開くのであった。
「えとね、私、………実はそれだけ食べても全然たりなくて、ずっとお腹が空いてるの」
「今も?」
「今も。ほら、―――」
叶が服の裾をめくり上げると、そこにはべっこりと凹んでいる腹が丸見えになる。
「すっかり元通りになっちゃった。君と会うために外に出た時は、まだぼっこりしてたんだけど、………」
「お昼は?」
「え?」
「お昼。お昼ごはん。どうするの?」
「我慢かなぁ。いつもお昼ごはんは給食だから、全然平気だよ!」
この時、図らずも俺の画策と、彼女の願い、というよりは欲望が、同じ方向を向いたことに歓喜したのは言うまでもない。俺はこの後のことをあまり覚えていないが、遠慮する叶に向かって、
「ご飯一緒に食べよう!!」
と無理やり立たせて、取ってあった出前を彼女の目の前に差し出したのは、微かに記憶に残っている。彼女はそれをぺろりと平らげた。口に入れる量、噛むスピード、飲み込む速度、どれもが尋常ではなく、するすると彼女の胃袋の中へと消えていった。母上が下ごしらえして行った料理もまた、子供では食べきれないほどあったが、5分とかからなかった。こちらは食べにくいものばかりであったけれども、叶は水を大量に飲みつつ、喉へと流し込んで行く。それがテレビでよく見る大食い自慢のそれとは違って、コクコクと可愛らしく飲むものだから、俺はうっとりとして彼女の様子を見つめていた。食べ終わってから、俺は彼女の腹部��触れさせてもらった。その腹は、3人前、4人前の量の食事が入ったとは思えないほど平たく、ぐるぐると唸って、今まさに消化中だと思うと、またもや俺の背中はバットで殴られたかのような衝撃に見舞われてしまった。ちょうど、叶の乳房に目を奪われた時と同じような衝撃である。思わず耳を叶のヘソの辺りに押し付けて、たった今食べ物だったものが排泄物になろうとしている音を聞く。ゴロゴロと、血管を通る血のような音だった。
「まだ食べられる?」
「もちろん!」
叶は元気よく答えた。俺は彼女がケチャップで赤くなってしまった口を、手渡されたナプキンで綺麗に拭き終わるのを待って、
「じゃあ、行こうか」
と、財布と上着を取りながら聞いた。
「どこへ?」
「今日はお腹いっぱいになるまで食べさせてあげるよ」
俺の昼食夕食を軽く平らげた彼女は、今更遅いというのに遠慮をするのであった。「いや、私、もうお腹いっぱいで」とか、「お金持ってない」とか、「別にいいって、いいってば」とか、終いには「ごめん、ごめんなさい」と言って泣き出しそうにもなったり、なんとかなだめて離れから飛び出ても、動こうとしなかったり、自分の家に入ろうとする。「だ、大丈夫! 嘘! 嘘だから! 忘れて! もう食べられないから!」など、矛盾に満ちた言葉を放っていたのは覚えている。俺はそれをなんとかなだめて、気持ちが先行してしまって不機嫌になりつつも、最終的には弱々しい彼女の腰を抱きかかえるようにして引っ張って行った。
「ごめんね、ごめんね。ちょっとでいいからね。私よりも君がたくさん食べてね」
と食べることには堪忍したらしい叶が、物悲しそうにしたのは、確か家からまっすぐ歩いて、3つめの交差点を曲がって、広めの県道を西に沿ってしばらく行った所にある小綺麗な中華料理屋だっただろう。前にも述べたが、俺はこの日のことをあまり詳しく憶えていないのである。何故この中華料理屋に訪れたかと言えば、ようやく落ち着いた叶に何が食べたい? と聞くと、渋々、春巻きが食べたいとの答えが返ってきたからであるのだが、この店は昔も今も量が多いとの文句が聞こえてくる名店で、俺はよく、父上が天津飯一つすら苦しんで食べていたのを思い出すのである。とまぁ、そんな店であるのだから、そんな店にありがちな、所謂デカ盛りメニューなるものがあって、例えば丼物、―――麻婆丼だったり、炒飯だったり、それこそ天津飯だったり、そういうのはだいたい揃ってるし、酢豚とか、八宝菜の定食メニューもそれ専用の器すらあったりする。そしてそれを30分以内に食べきったら無料なので、これならお金を気にする彼女も安心してくれるだろうと、少年は考えた訳であったが、いざ入ってみて、奥の席へ通されて、
「この春巻きを10人前と、デカ盛りメニューの麻婆丼一つと、それと僕は、………エビチリ定食をご飯少なめでください!」
と注文すると、
「ぼ、僕? 冗談で言ってる?」
と、まず俺を見、そして叶を見して怪訝な顔をするのであった。
「冗談じゃないよ。ねぇ?」
と叶を見るが、彼女は静かに俯いている。
「ま、そういうことだ��ら、お金は出すんだから、早く! 早く!」
「でもね、これはとっても量が多いんだよ?」
「うん、知ってる。だけど叶ちゃんが全部食べてくれるから、平気だよ」
「え、えぇ、………? この子が? 嘘おっしゃい」
そういう押し問答は10分乃至15分は続いたのであったが、とうとう店側が折れる形で、俺達の前には山になった春巻きと、山になった麻婆丼と、それ比べればすずめの涙程のエビチリが、テーブルの上に現れたのであった。俺も驚いたし、店員も驚いたし、何より他の客の驚きようと言ったら無い。奥の席だったから、人気はあまりないものの、写真を撮る者、頑張れよと冷やかしてくる者、わざわざ席を変わってくる者も居れば、自分たちも負けじとデカ盛りメニューを頼む者も居る。彼らの興味は殆どテーブルの上に置かれた理不尽な量の料理と、それに向かう華奢な少女であったが、妙に俺は良い気になって、ピースして写真に写ったり、冷やかして来た者を煽ったりして、相手をしたものだった。本当に、あの時の俺は、自分が一時の有名人になったかのような心持ちで、サインでも握手でもしてやろうかと思った。いや、そんなことよりも、もっと写真に撮って、もっと騒ぎ立てて、もっと人を集めてくれという気持ちであった。有頂天と言っても良い状態だった。が、ふと叶の方を見てみると矢張り俯いたままでいる。―――あゝ、こんなに騒がしかったら美味しいものも美味しくは無いだろうな、早く食べないと冷えてしまう、それに、自分もお腹が空いて仕方がない、そろそろ追っ払おうかしらん。叶の様子にいくらか冷静になった俺はそう思ったのであった。
「ごめんね、彼女、恥ずかしがり屋だから、ほら、あっち行ってて」
そう言うと、店主のハラハラした視線だけはどうすることも出来なかったが、皆次第に散り散りになった。叶もまた、周りに人が居なくなって安心したのか、顔を上げる。
「騒がしかったね」
「うん」
「まったく、野次馬はいつもこうだよ」
「うん」
「足りなかったら、もう一つ頼むことにしようか」
「あ、あの、………」
「うん?」
「いただきます」
この時の彼女の心境は、後になって聞いたことがある。たった一言、ああいう状況に慣れていなかったせいで、食べて良いのか分からなかった、と。実際には、中華店へ入る前から匂いに釣られて腹が減って死にそうになっていたところに、いざ目の前に好物の春巻きと、こってりとした匂いを漂わせている麻婆丼が現れて、遠慮も恥も何もかも忘れて食らいつきたかったのだそうである。事実、麻婆丼は物凄い勢いで彼女の口の中へと消えていった。
ところで麻婆丼は、後で聞けば10人分の具材を使っているのだと言う。重さで言えば8.7キロ、米は5合6合はつぎ込んで、女性の店員では持ち運べないので、男が抱えなければならない。時たま米の分量を誤って、餡のマーボーが指定分乗り切らない時があって、そういう時は乗り切らなかった餡だけ別の器に盛って出す。かつて挑戦した者はたくさんいるが、無事にただで食べられたのはこれまで1人か2人��らい、それも大柄な男ばかりで、女性はまだだと言う。
そんな麻婆丼が、11歳の、それも痩せ細った体つきの少女の口の中へ消えていくのである。休むこと無く蓮華を動かし、時折春巻きを箸に取っては、殆ど一口で飲み込むが如く胃の中へ流し込み、真剣ながらも幸せの滲み出た顔をしながら、水をグイグイ飲む。見れば、心配で様子を見に来ていた店主は、いつの間にか厨房に引っ込んで呆れ顔をしている。叶はそれにも気が付かずに黙々と口を動かして、喉が微かに動いたかと思ったら、蓮華を丼の中に差し込んで、幸せそうな顔で頬張る。あれよあれよという間にもう半分である。こういうのは後半になればなるほど勢いが落ちるものだのに、叶の食べるスピードは落ちないどころか、ますます早くなっていく。やがて蓮華では一口一口の大きさが物足りないと感じたのか、一緒に付いてきたスプーンで上から米もろとも抉って食べる。叶は普段から綺麗に食べることを心がけていて、大口を開けて食い物を口へ運んだとしても、それが決して醜くなく、逆に、実に美味そうで食欲が掻き立てられる。優雅で、美しい食べ方は、彼女が言うには、体の動かし方が重要なのだと、かつて教えてもらったことがある。気がついた時には、もう普通の麻婆丼と殆ど変わらない分量になっていた。一個もらうつもりだった春巻きは、………もう無かった。
俺は、叶の料理を食べている姿をついに見ることが出来て、ただただ感激だった。先程は恐ろしい勢いで食べたと言っても、量は大食いの者ならば簡単に平らげる程度しか無かったのである。それが今や10人前の巨大な麻婆丼を前にして、淡々と頬張っていき、残るは殆ど一口のみになっている。彼女はここに来てようやくペースが落ちたのだが、その顔つき、その手付き、その姿勢からして、腹が一杯になったのではなくて、あれほどあった麻婆丼がとうとうここまで無くなったので、急に名残惜しくなったのであろう。その証拠に、一口一口、よく噛み締めて食べている。俺は、またもや背中をバットで殴られたかのような衝撃に身を震わせてしまい、その様子をじっくりと穴が空くほどに見つめていたのであったが、汗もかかずに平然と、最後の豆腐に口をつける彼女を見て、とうとう食欲がさっぱり無くなってしまった。代わりに無性に苛立つような、体の内側が燃えるような、そんな堪えきれない欲が体の中心から沸き起こってきて、今までそんなに気にしてなかった、―――実際は気にしないようにしていた胸元の膨らみが、途端に何かを唆しているように思えて、もっともっと叶の食事風景を見ていたくなった。
「ごちそうさまでした」
と、声がしたので見てみると、澄ました顔で水を飲んでいらっしゃる。俺は慌てて、店主がテーブルの上に乗せて行ったタイマーを止めて時間を見てみた。
「16分39秒」
「えっ? 食べ終わった?」
「ほんまに?」
「本当に一人で食べたんだろうか。………」
気がつけば観客たちがぞろぞろと戻ってきていた。彼らの様子は、もうあんまりくだくだしくなるから書かないが、俺はまたしても注目を浴びている彼女を見て、ただならぬ喜びを感じたということは、一言申し上げておく必要がある。少年は輪の中心に居る少女の手を取るに飽き足らず、その体に抱きついて(―――何と柔らかかったことか!)、
「やったね叶ちゃん。やっぱり出来るじゃないか」
と歓声を放ち、
「ほら、ほら、この子はデカ盛りを16分で食べきったんだぞ。男ならそれくらいできなきゃ」
と、まるで我が手柄のように、奮闘中の大学生らしき男性客に言うのであった。俺の感性はまたしても有頂天に上り詰めて、多幸感で身がふわふわと浮いていた。隣で叶がはにかんで居るのを見ては、優越感で酔っ払ってしまいそうだった、いや、酔いに酔って、―――彼女の隣に居るのは僕なんだぞ。少年はそう叫んだつもりであるのだが、実際には心の中で叫んだだけなようである。俺がこの日の記憶をおぼろげにしか覚えていないのは、そんな感情に身も心も流されていたからなのである。………
騒ぎが収まってから、俺は半分近く残っていたエビチリを叶にあげた。もちろんぺろりと平らげた訳なのだが、しかしその後余りにも平然としてデザートの杏仁豆腐を食べているので、ひょっとしたら、………というよりは、やっぱりそうなんだなと思って、
「もしかしてさ、もう一回くらいいける余裕ある?」
「あ、………もちろん」
もちろんの部分は小声で言うのであった。そして小声のままその後に続けて、今体験した感じで言うと、もう一回あのデカ盛りを食べるどころか、さらにもう一回くらいは多分入ると思う。なんて言っても、まだ空腹感が拭えない。実のことを言えば、あれだけ店主が期待させてくるから楽しみだったのだけれども、いざ出てきてみれば、美味しかったものの、いつも食べてる分量より少なかったから、拍子抜けしてしまった、30分という時間制限も、頑張ったらさっきの麻婆丼2つ分でも達成できると思う。いや、たぶん余裕だと思う、出来ることならもう一回挑戦してみたいが、あの騒ぎを起こされた後だとやる気は起きないかなと言う。少年は彼女の食欲が未だに失せないことに、感謝さえしそうであった。なぜかと言って、この日の俺の願望は、彼女の食事姿を眺めること、そして、街にある食事処をはしごして、彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること、―――この2つだったのである。しかし、前者は達成したからと言って、それが満足に値するかどうかは別な問題であって、既に願望が「彼女の食事姿を飽きるまで眺めること」となっていた当時の俺には、元々の望みなどどうでもよく、叶がお腹いっぱいになっちゃったなどと言う心配の方が、先に頭に上っていた。が、今の彼女の言葉を聞くに、彼女はまだまだ満足していない。腹で言えば、三分ほどしか胃袋を満たしていない。となれば、第二の願望である「彼女が満足するまでたくさんご飯を食べさせてあげること」を達成していない。然れば、僕が叶の食事風景を飽きるまで眺めるためにも、そして叶が満腹を感じるまでに食事を取るためにも、今日はこのまま延々と飯屋という飯屋を巡ってやろうではないか。そして、あのメルヘンチックな子供部屋で、二人で夜景を眺めようではないか。………斯くして三度、俺の願望と叶の欲とは一致してしまったのであった。
結局叶は、春巻きをもう一度10人前注文して幸せそうな顔で味わい、その間に俺は会計を済ましたのであったが、あっぱれと未だに称賛し続けている店主の計らいで杏仁豆腐分だけで済んでしまった。本当にあの体にあの量が入ってるとは信じられんとおっしゃっていたが、全くその通りであるので、店を出てから叶に断ってお腹に手を触れさせてもらったところ、ちょうど横隔膜の下辺りから股上までぽっこりと、あるところでは突き出ているようにして膨らんでいる。ここに8.7キロの麻婆丼と、春巻き20人前が入っているのである。ついでに水何リットルと、���し訳程度の定食が入っている。そう思うと、愛おしくなって手が勝手に動き初めてしまいそうになったけれども、人通りの多い道であるから、少年は軽く触れただけで、再び少女の手を引いて、街中を練り歩き出した。
それから家に帰るまでの出来事は、先の中華料理屋とだいたい似ているので詳しくは書かないが、何を食べたかぐらいは書いておこう。次に向かった店は近くにあったかつれつ屋で、ここで彼女は再びデカ盛りのカツ丼4.3キロを、今度は初めてと言うべき味に舌鼓をうちながらゆっくりと、しかしそれでも半額になる25分を6分24秒下回るペースで平らげ、次はカレーが食べたくなったと言って、1つ2つ角を曲がってよく知らないインドカレー屋に入り、ご飯を5回おかわり、ナンを10枚食べる。おぉ、すごいねぇ、とインド人が片言の日本語で歓声を上げるので、叶はどう反応していいのか分からずに、むず痒そうな顔を浮かべていた。で、次はラーメン屋が目についたので、特盛のチャーシュー麺と特盛の豚骨、そして追加で餃子を頼んで、伸びたらいけない、伸びたらいけないと念仏のように唱えながら、汁まで飲み干す。この時既に、一体何キロの料理が彼女の腹に入っていたのか、考えるだけでも恐ろしいので数えはしないが、店を出た時に少々フラフラとするから心配してみたところ、
「いや、体が重いだけで、お腹はまだ大丈夫」
という答えが返ってくる。事実、その移動ついでにドーナツを10個買うと、うち9個は叶の胃袋へ、うち1個は俺の胃袋へと収まった。そして今度は洋食屋に行きたいとご所望であったから、先の中華料理屋の向かい側にある何とか言う店に入って、ナポリタン、―――のデカ盛りを頼んで無料となる19分17秒で完食す。とまあ、こんな感じで店をはしごし��訳であったが、その洋食屋を後にしてようやく、ちょっと苦しくなってきたと言い出したので、シメとして喫茶店のジャンボパフェを食べることにした。彼女にしてみれば、どれだけ苦しくても甘いものだけはいくらでも腹に入れられるのだそうで、その言葉通り、パフェに乗っていたアイスが溶けるまでにバケツのような器は空になっていた。そして、喫茶店を出た時、叶は急に俺の体に凭れかかってきたのであった。
「あ、あ、………苦しい、………これがお腹一杯って感覚なんだね」
と、俺の背中に手を回してすっかり抱きついてくる。うっとりとして、今が幸せの絶頂であるような顔をこちらに向けたり、道の向かい側に向けたりする。人目もはばからず、今にもキスしそうで、その実ゴロンと寝転がってしまうのではないかと思われる身のこなし。心ここにあらずと言ったような様子。………彼女は今言った量の料理を食べて初めて、満腹感を感じられたのであった。―――あゝ、とうとう僕の願望と叶ちゃんとの欲望が、叶い、そして満たされたしまったのだ。見よ見よこの満足そうな顔を。ここまで幸せそうな顔を浮かべている者を皆は知っているか。―――少年も嬉しさに涙さえ出てくるのを感じながら、抱きついてくる少女のお腹に手を触れさせた。妊娠どころか人が一人入っているかのようにパンパンに張って、元の病的なまでに窪んでいた腹はもうどこにもなかった。胸元だけではなく、腹部にある��地もはちきれそうになっていた。思えばここに全てが詰まっているのである。今日食べた何十キロという食べ物が、………そう考えれば本来の彼女の体重の半分近くが、この腹に収まって、今まさに消化されているのである。少年と少女はついに唇を重ねるや、そっとお腹に耳をつけてその音を聞いてみると、じゅるじゅると時々水っぽい音を立てながら、しかしグウウウ、………! と言った音が、この往来の激しい道沿いにおいても聞こえてきて、この可愛らしい少女からこんな生々しい、胎児が聞くような音を立てているとは! 途端に、股間の辺りから妙な、濁流を決壊寸前の堤防で堰き止めているかのような、耐え難い感覚がして、少年は咄嗟に彼女から身を引いた。今度の今度は背中をバットで殴られたような衝撃ではなく、内側からぷくぷくと太って破裂してしまいそうな、死を感じるほどのねっとりとした何かだった。そしてそれは何故か叶の体、―――特に異様に膨らんだ胸元と腹を見るだけでも沸き起こってくるのであった。少年は恐怖で怯えきってしまった。この得体の知れない感覚が怖くて仕方なかった。目の前でふらふらとしている少女から逃げたくもなった。が、無情なことに、その少女はうっとりと近づいてきて、少年の体にすがりつくので、彼は逃げようにも逃げられず、為されるがままに、その痩せきってはいるけれども上半身の異様に膨れた体を抱いてやって、少女の希望ゆえにお腹を両手で支えながら帰路につくのであった。
「お母さんに何言われるか分からないから、楽になるまで遊んで」
離れに戻ってから、叶はそう言って俺の体に寄りかかってきた。道沿いでしてきた時はまだ遠慮があったらしく、俺はすっかり重くなった彼女の体を支えきれずにベッドに倒れてしまい、じっと見つめる格好になったのであるが、そのうちに堪えきれなくなって、どちらからともなく、
「あははは」
「あははは」
と笑い出した。
「ねぇねぇ」
「うん?」
「さっきキスしてきたでしょ」
「………うん」
俺はこっ恥ずかしくなって、素っ気なく答えた。
「もう一度しない?」
「………うん」
今度はしっかりと叶の顔を見つめながら答えた。
これで俺たちは二度目の接吻をした訳であるが、俺の手はその後、自然に彼女の胸に行った。この時、叶の方がベッドに大きく寝そべっていたので、俺の方が彼女より頭一つ下がった位置にあり、目の前で上下する乳房が気になったのかもしれない。俺の手が触れた時、彼女はピクリと体を震わせただけで、その熱っぽい顔はじっとこちらを向けていた。嫌がっている様子が見えないとなれば、少年は図に乗って、両手を突き出して乳房に触れるのであったが、それでも少女は何も言わない。思えば、少年が恋する少女の胸に手をかけた初めての時であった。やわらかく、あたたかく、頭ぐらい大きく、手を突っ込めばいくらでもズブズブと沈み込んでいき、寄せれば盛り上がり、揉めば指が飲み込まれ、掬い上げれば重く、少年はいつまででも触っていられそうな感じがした。と、その時気がついたことに、着ている物の感触として、女性にはあって然るべき重要な衣服の感覚が無いのである。
「ぶ、ぶ、ぶ、ぶらは、………?」
と少年は何度もどもりながら聞いた。
「高くって買えないの。………それに、おっぱいが大きすぎて店に行っても売ってないの。………」
と少女は儚げな表情を、赤��めた顔に浮かべる。
それきり、言葉は無かった。少年も少女も、大人にしか許されざる行為に、罪悪感と背徳感を感じて何も言い出せないのである。少年の方は、父上の言いつけに背くばかりか、この部屋に連れ込んで淫らな行為に及んでいるがため、少女の方は、相手が自分の手に届かない物持ちの息子であることから、果たしてこんなことをして良いのかと迷っているところに、突然の出来事舞い込んできたため。しかし両者とも、気が高揚して、場の雰囲気もそういうものでないから、止めるに止められない。そして、どうしてその行動を取ったのか分からないが、少年は少女に跨って下半身を曝け出し、少女もまた裾を捲って肩まで曝け出した。玉のような肌をしながらも、はちきれんばかりになったお腹に、少年はまず驚いた。驚いてグルグルと唸るそれを撫で擦り、次に仰向けになっているのにしっかりと上を向く、丸い乳房に目を奪われた。生で触った彼女の乳房は、服を通して触るよりも、何十倍も心地が良かった。少年は、少女の腹を押しつぶさないように、腰を浮かしながら、曝け出した物を乳房と乳房が作る谷間の間に据えた。と、同時に少女が頷いた。右手で左の乳房を取り、左手で右の乳房を取り、間に己の物を入れて、すっぽりと挟み込み、少年は腰を前後に振り始めた。―――少年が射精を憶えた初めての時であった。
叶の腹がほぼ元通りに収まったのは、日も暮れかかった頃であったろうか、彼女を無事家まで送って行き、すっかり寂しくなった部屋で、俺はその日を終えたのであるが、それからというもの、お話をするという日課は無くなって、代わりに、休みの日になると叶を引き連れて、街にある食事処を次々に訪れては大量に注文し、訪れてはテーブルを一杯にし、訪れては客を呼び寄せる。その度に彼女は幸せそうな顔を浮かべて料理を平らげ、満足そうな顔を浮かべて店を後にし、日の最後は必ずその体を俺に凭れさせる。彼女にとって嬉しかったのは、そうやっていくら食っても俺の懐が傷まないことで、というのは、だいたいどこの店にもデカ盛りを制限時間内に食べられれば無料になるとか、半額になるとか、そんなキャンペーンをやっているのだけれども、叶はその半分の時間で完食してしまうのである。「頑張ったら、別に2倍にしても時間内に食べられるよ」と言って、見事に成し遂げたこともあった。その店には以降出入り禁止になってしまったけれども、痛いのはそれくらいで、俺は俺の願望を、叶は叶の欲望を満たす日々を送ったのであった。
だが、叶を初めて連れて行ってから一ヶ月ほど経った時の事、父上に呼ばれて書斎へと向かうと、いつもは朗らかな父上が、パソコンの前で真剣な表情で睨んで来ていらっしゃった。俺は咄嗟に叶との行動が知れたのだなと感づいて、心臓をドキドキと打たせていると、
「まぁ、別に怒りはしないから、隣に来てくれ」
とおっしゃるので、すぐ傍にあった椅子に腰掛けて、父上が真剣に見ていたであろうパソコンの画面を見てみた。そこには家中に配置されている監視カメラの映像が映し出されていたのであったが、その映像をよく見てみると、若い少年と少女が手を繋いで庭を渡る様子と、端に俺が叶を連れ込んだ日の日付と時間が刻銘に刻まれているのである。俺は頭が真白になって、どういい訳をしたらいいのか、どうやれば許して頂けるのか、―――そういう言葉ばかりが浮かんで結局何も考えられなかったが、兎に角、叶と会っていたことが父上にバレた、それだけははっきりと分かった。
「この映像に思い当たる節はないか?」
無いと言っても、そこに写っている少年の顔は俺であるし、後ろ姿も俺であるし、背丈も俺であるし、況や叶をや。言い訳をしたところで、事実は事実である上に、父上に向かってこれ以上見苦しい姿を見せたくなかったし、嘘を言うなんて事は俺には出来ないので、正直に告白することにした。もちろん、彼女に一杯物を食べさせてたなんて言うべきではないから、ただ一言会っていたとだけ伝えることにした。
「ふむ、正直でよいよい。そんなとこだろう。いや、それにしても、いきなり自分の部屋に連れ込むとは」
と、一転して朗らかになったので、急に恥ずかしくなってきて、キュッと縮こまったのであった。
ところで俺がこの監視カメラを甘く見ていたのには、少しばかり理由がある。1つには、庭は木が生い茂っていて見通しが悪いこと、そしてもう1つには、子供部屋として使っている離れには設置していないこと、だから俺はあの日の朝、部屋にさえ連れ込んだらこちらのものと思っていたのであったが、それ以上の理由として、父上がその防犯カメラの映像をあまりチェックし給はないことが挙げられる。父上は抑止力としてカメラを設置していらっしゃるだけで、その映像を見ることは月に一回あるかないか、それもたまに半年間もすっぽ抜かすこともあれば、チェックをするのも適当に何日かを選んで、早送りをして見るだけというずさんさがあった。俺はしばしばその様子を眺める機会があったのだが、いまいち鮮明でない画面であるがゆえに、もはや人が居るかどうかが辛うじて分かる程度であった。だから、俺はあの時、叶を部屋に連れ込んだとしても、見つかるはずは無いと高をくくっていたのである。
で、子供が一人で家の中で何をしているのか気になった父上が、ひょんなことから防犯カメラの映像を、ぼんやり眺めていると、何者かと共に離れにまで入っていく事を確認し、それが何とも見窄らしい格好をした少女であるから、2、3回繰り返して見ているうちに、隣家の貧家の娘であることに気がついたのであろう。
俺はそれから、また真剣な顔つきになった父上に、たんまりと諭されてしまった。この住宅街は、その大半が一般庶民の暮らしている家で埋められているのであるが、とある一画にだけは物騒な人(に売られる)が住んでいる。不幸なことにこの家を建てる時に、上手い土地が無かったために、ある一つの家を挟んで、そこと向かい合わせになってしまった。それならば、せめて家の裏にして、木で生け垣を作って完璧に仲を隔ててしまおうと思って、お前の部屋からも分かる通り、風景は見えるようにだけしたのである。もちろん、それなら別に他の所に住めば良いではないかと思うかもしれないが、しかしこの地は俺が子供時代に何年か過ごしたことがある土地であって、そして、お前のお母さんの生まれ育った土地である。つまりは夫婦の思い出の地であって、(言葉を濁しながら、)つまりは俺もお前と同じ穴の狢であるから、近所に住む女��子を一人や二人呼んだところで何も言いはしない。が、裏にある地区だけはダメだ。別にそういう地区ではないが、何しろ物騒な噂ばかり聞く。で、彼女の家はそんな地区と我々とのちょうど境目に建っていて、一番可哀想な境遇を経ているのであるが、向こうから色々と入れ知恵されていると人はよく言う。もし問題が起これば面倒事になるかもしれないし、お前に怪我でもあったら良くない。実際、昔お前のお母さんの友人が、あの地区にいる人といざこざを起こした時に、上辺だけは丸く済んだけれども、その後に復讐として連れ去られそうになったことがあった。彼らは放っておくとどこまで非情なことをするのか分からない。だからあの言いつけはお前を心配してのことだったのだ。そもそも、俺はお前にはもっとふさわしい女性とお付き合いしてほしい。ほら、一人二人くらい学校で仲良くなった子は居るだろう。いたらぜひ言ってくれと、最終的には学校生活の話をするのであったが、父上は諭している途中ずっと真面目であった。俺はそれをふんふんと頷きながら、その実父上がそういうことを話てくれることが嬉しくて、内容はあまり耳に入ってなかった。ただ叶が可哀想なんだなと思うくらいで、始まった父上の詰りに、すっかり考えを逸らされてしまったの���あったのだが、
「しかし、可愛い子だな。あんな家に住ませておくのがもったいない。転校して会えなくなる前に、分かれの挨拶くらいは許してやるから、やっておけよ」
と、突然父上が衝撃的な事を言ってのけるので、
「え? 転校?」
と聞き返してしまった。全く、転校するなどとは俺には初耳で、椅子の上でぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
「もう少ししたら、気晴らしに別荘の方で何年か過ごすからな、―――あゝ、そうそう本当に何年間かだぞ、一週間などではなくて。だからそのつもりでな」
俺はぽかんと口を開けたまま固まってしまった。
それからは急に頭がぼんやりとしてしまって、引っ越しまでどう過ごしたのか憶えて居ない。ただ、最後に叶に会ったことだけは憶えていて、彼女は泣いていたように思う。ようやく自分が満足する量の食事を隔週ではあるけれども、取っている彼女の体つきは、微かに肉付きがよくなっているのだが矢張りガリガリに痩せ細っていた。逆に、胸元だけは一層膨らみ始めていて、その大きさはバレーボールよりも大きかった。俺は木陰に入って、最後にもう一度触らせてもらった。もうこれが最後だと思うと、お腹にも耳を当てた。朝食後直ぐに出てきたというその腹からは、矢張りゴロゴロと中で何かが蠢く音が聞こえてきた。そして泣いて泣いて仕方がない彼女と最後のキスをして、また会う約束を交わして、蕾を付け始めた桜の花を、雲の下にてあわれに見ながら袂を分かった。
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結局、元旦はワイキキでセール巡り。笑 アンソロポロジーでウサギの花びんとウサギ柄のブラウス買いました。あ〜、今年はまだネズミ年でしたっけねえ。それはそうとロズウェル、もちょっとにっこり…。😓 . . . #ハワイ #猫 #アンソロポロジー #雑貨 #インテリア雑貨 #ウサギ #花瓶 #hawaii #anthropologie #cat #homedecor (at Waikiki, Hawaii) https://www.instagram.com/p/B66cPhwHeud/?igshid=w8l6oyjzoewa
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caikotオープンしてます。 明後日からのセールでは、子供服も少し並べます。こちらは私もお気に入りの犬猫柄スカート😭🐱🐶 ペン画のような線と、かわいい!と言い切れない表情が良いです。(とても小さいのでもしかしたら人形用かも?0歳の子ならば着られそうです) 他にもブラウスやワンピースなど並びます🌼 https://www.instagram.com/p/B0VSDnjlf6y/?igshid=k86jcdktaifo
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2022/04/19
昨日載せ忘れたけど、今週の一週間チャレンジはこれ
bh cosmetics Beautiful in Barcelona
L'OréalParis リュクスレザーコレクション 291 2AMウィズアーリヤ
Lip smacker llama lip balm
MRリップチーク MA
バルセロナのアイシャドウパレットやっぱ好き。ネーミングがいいよなあ。昨日はLa boqueriとAgbar towerとCataloniaを使用した。そして今日はla monumentalとAgbar towerを。レオパードのミニワンピ着たので。ブルーを着るときにはガウディやピカソも使いたいなあ。
チーク一応選んだけども全然付けてないわ。でも代わりにBarbieのピンクハイライターをほおに乗せてる。そばかす気になってるところを光で飛ばすような感じで薄く乗せると、そばかす目立たなくなるの。コンシーラーとか一生懸命乗せてもよれて汚くなりがちやし、薄いそばかすは光で飛ばす方がよほど綺麗かなと思って。
メイク楽しいねえ。なんか昨日キティちゃんのアイシャドウやっぱ使いたくなってきた…来週使おうかなあ。
今日はお寿司作りました。野菜たくさん買ったし。しばらく自炊が楽しくなりそう。
2022/04/20
天気が良かったので歩いてモールまで行った。ディスカウント店のmarshalsやHOMESENSE大好き。いつもこんな可愛いものがこんな安いの?っていう発見がある。特に何も買わなかったけども。スキンケア用品も安く色々売ってるので、ディスカウント品なのでリピ買いできないけど色々試したい時にはぴったり。
水曜日だったので、whopper Wednesdayということでハンバーガーを食べた。
また crochet始めた。グラニースクエアで薔薇をたくさん作って🌹(計算だと64枚必要)下の画像のようなカーディガン作ろうかと思う。これから暖かくなるけども、編むのにものすごい時間かかるだろうから、秋冬に着ること前提として今から編もうと思う。今日から毛糸入れるのにMILKFEDの大きいバックパック持ち歩こうかな。
左の編み図の組み合わせで右みたいなカーデ編みたい。とりあえず手持ちのピンクの毛糸で薔薇を編んでて、メインカラーとして大量に購入したポーランド製のベージュのメランジ使おうかな?と思ってかせから巻きとってるところ。ちょっと細めだから二本どりにして編もうと思ってる(でも毛糸足りるかなあ?)
こんな感じで少しずつ編んでいくつもり。グラニースクエアほんと根気いるよね。
2022/04/21
Thrift storeで型紙や毛糸やファスナーを購入。豹柄の生地も買った。写真だとわかりにくいけども透け感が強くてブラウスにしたら絶対にかわいい!とおもって。あとfabric landでくるみボタンや接着芯も購入。接着芯のパック前に行った時は売ってなかったのに、また物流が整ったのかたくさん売ってたので。中厚手と薄手を購入。全長6ydと8ydもあるので、これでしばらく持つ。接着芯はほんと地味に重要。接着芯貼らずに済むパターンもいっぱいあるけども、完全に避けるのは難しい。
そういえば、白い無地のノースリーブブラウスと白地に黒のダマスク模様の長袖ブラウスとどっちが良いかいきなり知らん人に聞かれた。なぜ私に聞くんだと思ったけども、おそらくヒスパニック系で小麦色の肌にちょっとくどい感じの顔だから、無地の白ですっきり着た方が爽やかだし、ダマスク柄だとコテコテでかえって安っぽく見えるかと思ったから、white is better for youて言ったら、あーーーみたいな感じでどっか行った。結局買ったのかな?thrift storeで高くないんだろうから両方買えばよかったのに。でもまあ迷った時に知らん人にアドバイス貰いたい気持ちわかるよ。私も店員さんにどっちの色が似合うかよく聞いてたしな。
今日はめちゃくちゃ天気良くて暖かいから夕方から散歩した。真っ白なリスを見かけた。多分アルビノ。トロントにwhite squirrel wayとかいう通りがあるほど、白いリスは珍しい。カナダではグレーか黒のリスしか見かけない。意外と茶色とか赤毛のリスいないの。日本人にとってはリスって茶色のイメージだけどね。
写真撮れなかったんだけどもこんなかんじだった。はじめ白猫かと思った。ウィンザーにもいるなんて。でもアルビノって意外といるよな。珍しいは珍しいけども、二万人に一人だったら、地元に一人はいる感じなんだよな。私も実際地元でアルビノの女の子見たことある。人生で見かけることないだろうと思っていたんだけども、意外にも大学生の時にバス停で何回か見かける子がアルビノだった。制服着てて、めちゃくちゃ髪白くてブリーチしまくった感じにも見えるけど別にギャルっぽいオーラはなく、大人しそうな感じ。肌も尋常じゃないほど真っ白だったから、ああこれがアルビノか、と納得したわ。あと実は野球選手も地元の中学の後輩にいるんよな。しかもメジャーリーグ行ってるからロバートも知ってるぐらい有名選手だわ。アルビノも野球選手も少ない確率ではあるけども、地元に一人の割合では存在してるんだよなあ。
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先輩のスカートの話
会社のトイレで誰かと並んで化粧を直したりするのが苦手だ。 鏡に映る姿は自分のほうがかなりでっかくて肩幅も広い。ヒールを履くとゆうに170cmは越えてしまうので、なんだか恥ずかしい気持ちになる。 「なおみちゃん、大きいね!」 ずいぶん前から言われ慣れた言葉だし、何なら男子からはこれに「デブ!」が付いた。 こういうこともあって、実はいまも猫背がなかなか治らない。
会社のよく遊んでくれる先輩と、先日映画に行った。 家が近いので中間地点のTSUTAYAで待ち合わせをし、わたしの車で移動をするいつもの流れ。 髪を切ったばかりだと言う先輩は、その日も花柄のきれいなスカートをはいていた。 車内が一気にぱっと明るくなり、身に纏った香水のかおりも相まってほんとうに花が咲いているみたい。
「スカート、かわいいですねえ」 と思わずわたしが言うと、どこか浮かない顔で 「ウエスト…きつくなっちゃって。自粛期間中に太ったんだよね」 と恥ずかしそうに俯いて前髪を直した。
もちろん見た目はそう変わらないし、いつも通りの可愛い先輩だ。 淡い色のブラウスが似合う白い肌、くりっとしたまつ毛、抱きしめたくなるような華奢な身体のライン。 羨ましいところはたくさんある。こんな風に生まれたら、わたしもきれいなスカートを毎日履けたのになあ。 なんてことを考えていたが、映画を観終わったころには忘れてしまった。
でも帰り道、「さっきはごめんね」と先輩が突然そう言った。 まったく見に覚えがない謝罪に「えっ、何のことですか?」と本気で驚いてしまった。 「せっかくスカート褒めてくれたのに、ありがとうって素直に言えなくて。 わたしはジムにも行ってないし、すぐ太っちゃうし。なおみちゃんみたいにかっこいい服が着られたらいいのに」
なんだか無いものねだりだな、と途端に可笑しくなり笑ってしまった。 華やかなスカート、ビジューが光るブラウス、磨き上げられたエナメルのヒール。 ヘルシーなカーキーのサンダル、着古したお気に入りのTシャツ、ケミカルウォッシュのデニム。
どれもわたしたちがそれぞれ愛し、選んで身に着けたもの。 「こうなりたい」や「こうありたい」を模索し、時には手に入れて、あるいは諦めて。 それでもこの身体を出来る限り好きなまま、生きていけたら。
上辺だけの「カワイイ~!」の応酬より、よっぽどいい。 だから自分は先輩が好きなんだな、と改めて思い見送った。
次は、そうだな、「ワンダーウーマン」に誘おう。 とびっきりかっこいい女性が、その身ひとつで闘う姿に思いっきり焦がれよう。
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☆買ったロリィタ系アイテム(2023/1/6時点)
ジャンスカ&ワンピース35着
・夢展望
耳つき2wayヘッドドレス(ブラック×ホワイト)
お任せロリータパンプス エナメルミント
・ラララブリィ
レモンリング(ミント)
レモンイヤリング(黒)
レモンチョーカー(ピンク)
レモンツインテールリボン(ピンク)
ツインリボンヘアクリップ(パープル)
・Q-pot.
レモン ケーキ ネックレス
チョーカー / エラベルシアワセ グログランリボン(ライトグレー)
プチ ローズカップケーキ チャーム
ミントアイス リング
梅マカロン ストラップ
ローズカップケーキ ストラップ
ミントチョコレートマカロン ネックレス
プー/ハニーマカロン ネックレス
【Q-pot.×青木美沙子】 クラシックローズパフューム シュガークッキー ネックレス
・Angelic Pretty
Delicious Lemonネックレス - サックス
Lovelyギンガムカチューシャ - イエロー
Lemonade Floatジャンパースカート-ミント
シンプルピンタック付け袖ブラウス - シロ
Fluity Lemonリボンクリップ
Cotton Candy Shopジャン��ースカート パープル
Cotton Candy Shopカチューシャ パープル
Cotton Candy Shopブラウス
Fluity Lemonワンピース イエロー
トリコロールリボンカフェカチューシャ
・axes femme 、 axes femme kawaii
ボリュームスリーブブラウス - イエロー
レーシーお袖留め (白-M)
ローヒールリボンパンプス(黒-L)
サテンフリルカチューシャ(ブルーグレー-F)
フェミニンフルーツゴムベルト(シルバー-F)
・尾州ロリィタ
ブラックレザーシルクウールのヘッドドレス
シャインレザーシルクウールの立体おリボンバレッタ
尾州ロリィタ ヘッドドレス リボンタイプ
ずっとお姫様にしてくれる特別な日常のワンピース(濃紺長袖)
【長袖】びしゅろりAliceワンピース(ブラックレザーシルクウール) 白レース
【半袖】びしゅろりAliceワンピース(サックス)
深緑色半袖ワンピース
・BABY
レースフリルリボンヘッドドレス(黒×白)
Cheerful Lemonカチューシャ ピンク
Cheerful LemonジャンパースカートI型 ピンク
花の乙女のHarvest Festivalリボンクリップ エンジ
くみゃちゃんのHarvest Festival柄ジャンパースカート エンジ
リボン通しレースハイソックス 黒×白
Petal fortune tellingジャンパースカート 黒
花の乙女のHarvest Festivalジャンパースカート エンジ
くみゃちゃんのHarvest Festival柄ジャンパースカートI エンジ
ベビードールなくまくみゃちゃんポシェット
うさくみゃポシェット ピンクリボン
Alice&Bumbi 立ち襟ブラウス 茶
Floral Gardeniaブラウス オフ白
くまみみファークリップ ミント×茶
ベビードールジャンパースカート 黒×白
タータンチェックスカート エンジ
くみゃちゃんのふわふわお空でTea PartyジャンパースカートI型 サックス
・アリパイ
Romeoブラウス アイリス×ゴールド
Florentinaヘッドドレス 紺
Florentinaジャンパースカート 黒
Florentinaロングワンピース 若草
A/Pボーダーオーバーニーソックス 黒
・スノマリ
ボリュームフリルハイソックス - 白、黒白
乙女の編み上げピュアタイツ ピンク
シンプルワイヤーパニエ
シックロリータカチューシャ 青
リボンつきベレー帽 赤
シューズ 茶 24.5cm
・メルティカ
クラリスリボンクリップ - ブラック 2個
・メタモルフォーゼ
Dreaming heart♡Lemonリボンジャンパースカート 黒系
Dreaming heart♡Lemonヘッドドレス風カチューシャ サックス系
3段フリルジャンパースカート (無地)
Lacy リボンカチューシャ 茶
Dreamy Little Farm フリルジャンパースカート ブルー系
Dreaming heart♡Lemonワンピース サックス系
花鳥風月〜乙女のはなごろも〜プリーツジャンパースカート 翡翠
もりのパティシエ ファー襟ジャンパースカート レッド
Dreaming heart♡Lemonプリントオーバーニー サックス
Stellaワンピース 茶×生成
・Ank Rouge
小フリルマットサテンAラインOP
・Moonrise Theater
トーションレースティアードスカート
・イノセントワールド
ルーシージャンパースカート(セラドングリーン) Mサイズ
別珍パールリボンカチューシャ クロ
ローラブーケオーバーニー(生成り×スミレ)
ルーシーブラウス オフ白 Lサイズ
衿ツインレースアップブラウス ミント M
・Miss Point
Harvestジャンパースカート(ショート丈) レッド-M
Harvestアクセサリー カチューシャ レッド
・THE FIELD CATS
“桜吹雪と花見猫”ジャンパースカート+羽織りセット ブラック
・ロンロン
レース ブラックリボン ロリータお袖留め
和風 さくらピンク 着物 ロリータ ドレス
大正浪漫 和ロリブラウス
ベルスリーブフリルブラウス
・シャンテリー
すみれ姫の王冠スカート 黒
すみれ姫の王冠ワンピース 生成り M
アンティークエレガンスピアノワンピース(黒×青) M
・GOTHIC HOLIC
涼の精霊蝶々のヘアクリップ・小(青) B
・ワンダーウェルト
Wunderweltふわふわパニエ
Wunderweltふわふわロングパニエ
・R-SERIES
「玄武」チャイナ風ワンピース 白
・AmaStacia
Rippling Blossoms ロココドレス(レギュラー丈)
・Amavel
フリルエプロン アイボリー
・Alice Girl
“ブリティッシュメイド”カチューシャ
・HinanaQueena
ラプンツェルシリーズ Moira ロリィタドレス ワンピース ショート full set
・maxicimam(マキシマム)
☆虹色魔法のマジカルスティック☆オーバーニーソックス☆ラベンダー
チョコミントくまのコティーちゃんのスウィーツワンダーランドジャンパースカート ラベンダー
プリンセスローズヘッドドレス ネイビー×ホワイト
ドゥクラシカルドロワーズ ホワイト
・Maria pipi (マリア ピピ)
Maria pipi タイツ ブラック、ホワイト、ベージュ
ベルベットリボンベレー ボルドー
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フタを開けて絶望…間違って洗濯機で洗ってしまったものが悔やんでも悔やみきれない
集計期間:2020年2月20日~2月22日 回答数:14268
洗濯機から洗濯終了の音が鳴り、フタを開けてみたらビックリ!とんでもないものを洗ってしまっていた…そんな経験はありませんか?
洗濯にかけた時間に洗剤の無駄遣い、洗濯物へのダ���ージなど、いろいろなことが一気に襲いかかってきてグッタリしてしまいますよね。
今回はそんな哀しい経験をみなさんにシェアしていただきました。
Q1. 洗濯機で間違えて洗ってしまったものはありますか?
回答していただいた14268名のうち、約3分の2にあたる方々が「何かしらを間違えて洗濯した経験がある」という結果に。
では、ここからは具体例を見ていきましょう。
Q2. 洗ってしまったものなど、回答した内容に補足がありましたらご自由にお願いします。
<多かった回答>
・ティッシュ
・オムツや生理用品
・湿布
・ボールペン
↑寄せられた回答の中でも特に多かったのはこれら。特にティッシュは全体の半分以上を占める勢いで、いずれも「大惨事になった」というコメントを添えてあるのが印象的でした。
<小物・文具>
・タバコ
・ライター
・カギ類
・メガネ
・目薬
・メイク道具
・リップクリーム
・ヘアピン
・ブレスレット
・印鑑や朱肉
・マジック
・時計
・カイロ
・お守り
・数珠
↑ポケットに入るサイズのものは気づかずに洗濯してしまうことが多いですね。洗ってしまっても特に影響のないものもある一方で、カギ類は最近電子キーやスマートキーも多いので取り返しのつかない事態になることも・・・
<財布・お金・カード類>
・財布
・お金(お札、硬貨)
・パチスロやゲーセンのメダル
・クレジットカード
・ポイントカード
・ICカード
・定期券
・学生証や社員証
・免許証
↑「お札は意外と破れない」という意見もある一方、クレジットカードやICカードなどは再発行せざるを得なかった人が多い様子。ああいうのって防水加工できないんですかね・・・また、洗ってしまった金額も100円~250万円まで大きな差がありました。
<紙類>
・名刺
・チケット類
・大事な手紙
・取っておかなければならないレシート類
・高速の領収書。会社からお金もらえない・・・
・新人の頃に会社のメモを洗濯して頭が真っ白になった
・手帳
・本(文庫本、マンガなど)
・付箋紙をポケットに入れてて終わった後カラフルなチリが付いていました
↑ただの紙切れならまだしも、大事な書類や手紙だと絶望もひとしお。筆者も3万円を超える領収書がチリとなり、慟哭した思い出があります。
<間違った洗い方をした衣類>
・白い服と、青い服
・色落ちするデニム
・シルクのブラウス
・ウール100%セーターがベビーサイズになった
・高級ブランドバッグ
・毛皮のコート
・革ジャン
・洗濯機で洗ってはダメと表示してある子供の洋服、家内にめっちゃ怒られた
・コタツ布団を洗ったが、サイズオーバーで洗濯機が停止した。ビショビショのまま裏のコインランドリーに持っていった。
・ビーズクッション。ドラム式洗濯機で洗ってそのまま乾燥したら中が飛び散り洗濯機が壊れた
・低反発の枕。洗えないのを知らずに洗って干したけど 2日たっても乾かず 洗えないのに気がついた。
・絹のチヂミの大きな風呂敷洗ったら、バンダナ位の大きさに。。。お菓子等包めず…お弁当には、柄が変だし…( ̄▽ ̄
↑洗ったものは衣類だけど「洗い方を間違えた」パターン。一人暮らしを始めたばかりの時はよくありがちですね。
<その他衣類>
・ウィッグ
・バイクのヘルメット
・上履き
・運動靴
・授乳パット
↑靴はまだしも、なぜバイクのヘルメットを洗濯機に入れようとしたのか・・・
<電化製品>
・ケータイやスマホ
・携帯音楽プレーヤー
・USBメモリ
・Wi-fi端末
・イヤホン
・補聴器
・ビデオカメラ
・リモコン
・ハンディマッサージャー
・電子タバコ
・ゲームソフト
・炊飯器(一人暮らしの時キッチン隣にお風呂があってその前に洗濯物入れるかごを置いていたが、キッチンが狭すぎて料理中度々そのカゴの中の洋服の上に使わないものを置いていたら炊飯器置いたの忘れてそのまま洗濯機に入れて洗ってしまっていた)
↑お金を洗ってしまうよりも手痛いのが電子機器の類。最近は小型化も進んでいるため、ますますポケットに入れたままになりがち。しかしながら「サイズ的にも大きいし、なぜそれを洗った」とツッコミたくなるものも・・・
<食品>
・おにぎり
・ガム
・キャンディ
・友達からもらったアンパン
・缶ビール
・牛丼
↑意外と多かった食品。こちらも大半はポケットサイズのものでしたが、「牛丼」も複数回答がありました。経緯を知りたい・・・
<子供のポケットは宇宙>
・子供が拾った貝殻をズボンのポケットに入れたまま洗ってしまった。気付いた時にはポケットで割れていた。
・子供がポケットに入れっぱなしにした、石やドングリ
・息子(当時2歳)がズボンのポケットに仕舞い込んでいたダンゴムシ達
↑子供は「宝物」を見つけると何でもポケットに入れて持ち帰ってしまうもの。特にダンゴムシについては複数の回答が。筆者も母親の大嫌いなカエルをポケットに入れたまま持ち帰り、壮絶な制裁を受けた記憶が・・・
<生き物系>
・飼ってたインコが水浴びしたくて飛び込んだ
・ザリガニ
・猫のフン
・犬のおもちゃ。パーカーのポケットに入れたまま洗ってしまい、柔軟剤の良い香りがついてしまった。それを飼い犬に渡したら、なんか違うみたいな雰囲気をだされた。
・弟
↑もはや事件。入れられてしまった生き物の安否が気になるところです・・・人間に関しては、洗濯機で身体を洗うマンガのキャラを思い出しますが、動画などに録ってSNSにアップすると間違いなく炎上するので避けたいところです。
アンケートにご協力いただきありがとうございました。
グノシーの「アンケート」タブにて、毎日新しいアンケートを更新しています。ポイントが手に入るものもあるので奮ってご参加ください。
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タヌキ
2017.7.23.18:48 サランポワール思考停止 言語化する女は不幸になる 赤い絨毯が揺らぐ 足元がくらりとなって 耳鳴りがする 同じことばも 微笑めばちがう波 百人娘が踊り出す ���の中に居させてちょうだい 困ったことになった タヌキが声をかける リボンのついた香水が空になったよ 今日は静かな家 誰も帰って来なければいい しばらくしてパニックを起こす ひとりぼっちになるという妄想は いつからかわからない 彼らは 彼女がいつも消えると思っている いつからかわからない グラスの中の丸い氷 こたえを出さないこと ふたりは珍しくでかけていった 今日は何の日 不思議の日 着物を着てみた 珍しいから シースルーの花柄のブラウス もっと昔着ていたもの 彼女は着せようとしなかった イマジナリーライン 意識そのものが連れ去られる いかないで 同じことばを繰り返し唱えると強くなる 孫悟空の雲に乗る ハリボテの向こうに階段を見つける スパイの秘訣 目標を見逃さないこと 同情しないこと ほんとうにそうかしら あの本の著者は男だった スウィートセブンティーン 26で寿司屋は一人になって 26で彼女は自由になった 独り立ちすること キャリアを得ること 結婚すること 命を授かること ここからいなくなること 夢でいつかまた逢える 嘘から出た誠じゃないか 嘘も まことも 大事に 夢をつくることと 夢を見ていること どちらも同じほどに タヌキは見つけた 口紅を渡した 新しい白いケースを投げた 鏡を磨くが良い 両親にやさしくせよ 幼き頃に描いた絵が一枚飾ってあって おなじようなものがたり 海の上にプリズム 一匹の蛇が血を吐いている 宿題なんてするものか 夏休みは絵日記を描いた 蜂蜜が甘い 美容院は役に立たない 神の定義が曖昧なまま 忍耐が救うものは小さい 気づかぬようことを進めて 去ったあと花が咲くのに気づく わたしが壊れる なにかを壊す 右から音が鳴り響く こわい家に住んでいて こわいところに通っている こわい国に住んでいて やさしい星に住んでいて こわい宇宙に住んでいて やさしい時をしっている しごとがはじまる 蹴飛ばしてカプチーノ あのこもあのこもだいきらい ものののはらののらねこの ののねのぬのねてのにさらす ああおなかがいたいほんとにいたい 悪夢を見るのは簡単だ 重力が月に向かえば こんなことにはならない 月がひっぱる 猫ひっぱる 突き入れゲーム磁石のように 真上にきても浮いたまま 月がひっぱる 夢ひっぱる 牛ひっぱって 家ひっぱる どんどんうえに 月のもとへ どんどんうえに 月の中へ 調子になんかひとつものらない ほんとに調子が悪いだけ マクドナルドの看板が まわるのを知らない人たちは まわるとおどろく まわっていたのを知ってる人は 止まっていてさみしい ゆっくりと夏が過ぎるのを待つだけ いろんなことの判断は簡単で いやなのか めんどうなのか いやならやめて めんどうならつづける いやならやめないとならない やめられないなら いやじゃないにかえなくてはならない めんどうだ それはつづけなくてはならない めんどうだなぁ こんなのはっきりといやでさらにめんどうだ やめたところでいやがつづくとわかるなら めんどうをかさねて いやを消すしかない ないのかなぁ 夏が終わって 冬が過ぎて 新しい春がきたら もうきっと いやなことはやめよう いつでも逃げれるように いつでもとびつけるように 宙を浮いて歩いていられるようにしよう いやだと思ったらすぐにさよならして あたらしきと手をつなぎたい 軽やかな人になりたい いなくなってもいいよの場所 いなくなってもいいよの人 大切なものなんてなんにもなくて 大切なものをずっと探しているだけの 宝さがし永遠に かまわないよとねこがいう そんなのたのしいかしら タヌキが布団にいる 風呂に入って白い鼻と耳 手をつないではなして 手をつないではなして いつかなにかとてをつなぐ わたしはわたしとなかよくなって いつかなにかとてをつなぐ 在ることはいつも煩わしく 在ることでしかしあわせをあらわせないか 在りもせぬともしあわせはあるかと 在るもなかったにももどりたい ぐるぐるとまわる お城にさえ興味がなくて 手作りモナカも味気ない 冷たい緑茶も素麺もしろくまアイスも お腹を冷やすだけ タイカレーなんて食べたくない 夏がはやく過ぎると良い と彼女が言う そっと手をやって 明日はきっと良い日よという こうしているうちにも 新しいことが日々やってくる おとなりでちゃんと動いてる 動けなくてもだいじょうぶ なにをしていても場所をとる
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乙女と服と春夏秋冬
拙作短篇集「キスとレモネード」に収録した「ソーダ水の午後」を書くにあたり、前もって決めていたことがある。それは、「季節は夏で、少女が二人、白のワンピースを着ている」こと。 あとはもう勢いのままに書き上げた作品だが、お褒めの言葉をいただくことが多く、作者としては有難い限りである。きっとひらのみやこが書いた表紙のおかげも多分にあるだろうが。きらきらとしたミランダ紙に印刷された、赤い赤いくちびるをした透き通るような女の子。このエッセイをお読みになっておられるあなたの本棚にも居るのかしら。だとしたら、嬉しいな。しゅわしゅわ弾けるような季節を、生命のきらめきを、ページいっぱいに閉じ込めたあの本を、本当に書いて良かったと、思う。 それにしても「夏」と「少女」と「白いワンピース」はどうしてこうも私の心を惹きつけるのだろう。白い服は強い日光で中が透けてしまうから、夏に着るのは難しい服なのに。私のファム・ファタールはどんなときも麦藁帽子を目深く被り、洗い晒したコットンのワンピースの裾を風に靡かせ、海の見える丘の上で微笑んでいる。真夏の日差しの下で。 風景に似合う服、というのがあると思う。例えば、銀杏並木と赤いタータン・チェックスカート。これは是非プリーツのミニスカートに焦げ茶のブーツ、トップスはミルク色ないし黒のハイネックニットで。アクセサリーは無くても良いけれど、パールのネックレスを合わせても可愛いと思う。肌寒ければキャメルのPコートを羽織る。秋のファッションは徹底的にプレッピーでブリティッシュ、グッドガールに決めるのが好き。はらはらと黄金色に染まった葉が舞い落ちる並木道を、姿勢良くかつかつとヒールを鳴らし、颯爽と歩いてほしい。 冬ならたっぷりの生地を使った、深緑色をしたロングスカートに芥子色の三つ折り靴下(黒タイツではない。そりゃあ靴下だと脚がすうすうして���いけれど、乙女のファッションにナイロン製の黒タイツは、何となく、合わない気がする。変な野暮ったさがあるのだ)、生成りのシンプルなブラウスにモヘアのこっくりとしたラズベリージャムみたいなカーディガン。薄い肩にお母さんのお下がりのロングコート(黒以外!)をひっかける。髪はゆるくフィッシュボーンに編んで、丸い金縁眼鏡を選んで。足元はローファーかスニーカーかな。古着っぽいゆるいスタイルで。華やかなクリスマスソングからあっという間に迎春の厳かな琴の音色に変わる慌ただしい年の暮れを、早足で、しかしスカートを翻らせることなく闊歩するのだ。胸には家族全員分の年賀状の束を抱えて。信号待ちをしているとき、息が白くなっていることに気がついて、おばあちゃまの編んだミトンを嵌める。冬休みが終わったら仲良しの友達に逢えるのを楽しみにしてポストへ急ぐ。 冬が明けたら春が来る。分厚いセーターを脱いで、軽やかなワンピースを。フルーツや花柄が着たくなる季節だ。チェリーやストロベリー、レモン、��ーガレットにチューリップ。いっとう好きなワンピースを纏えば、それだけで気分は銀幕のヒロインになれる。気の合うお友達を誘ってフルーツパーラーに行くのも楽しそう。お菓子を持ち寄って、満開の桜の下、ささやかなピクニックに出かけるのも良いだろう。真っ赤なストラップ・シューズを青々とした芝生に並べて。うららかな春の陽気がものみなすべてを霞ませて、夢を見ているような景色になる。 夏。この季節は是非白いサンダルを。素足に白いサンダル、それに夏の強烈な光に負けない鮮やかな色彩のワンピース。これだけで夏の乙女のファッションは完成すると思う。髪の毛は下ろしてもおだんごにしても。人魚姫っぽくウェーブヘアにしても可愛いと思う。 お気に入りのサマードレスでビーチを散歩するのもいいけれど、私がいちばん好きな夏の場所は港の工場地帯の街。妙にノスタルジーに嵌るというか、遠くにきらきら光をうける海がコンクリートの隙間からわずかにのぞいて、高い煙突からはたなびく煙、ぼろぼろに錆びたファンタオレンジの看板、シャッターが閉まったままの煙草屋、夏影色の黒猫。港から汽笛の音が低く長く響いて、街は白く滅んだようで。そこにワンピースを着た少女がひとり立っている、というイメージが、好きなのだ。ぽつんと突っ立っている少女はどこか夢見るような目をして、じっと黙ったまま、光に満ちた街を見据えている。 高校生の頃、中原淳一を知った。はじめに嶽本野ばら「それいぬ」を読んで、雑誌「それいゆ」の存在を知り、彼の持つ一本のナイフのような美意識に魅了されたのだった。同時期に宇野亜喜良の画集に出会い、ユニコーンに跨る少女を熱心に見入っていたこともあったけれど、中原淳一の描く大きな瞳に憂いや憧れを映した少女画の方が好みで、彼に関する書籍を買い集め、貰ったお小遣いをすぐに空にしていた。ダイヤモンドの結晶のような、硬質に純粋にひかりかがやく「少女」を追求し続けた彼の生き様が、描かれた少女たちと同じくらいまぶしく感じられたことを憶えている。 昨年の十二月に、商店街にある文房具屋で中原淳一のクリスマスカードを買った。マフに手を入れた赤いワンピースの少女の絵のカード。「Merry Christmas」と金の箔押しがされて、手にしただけで心がおどるような、うつくしいカードを店番の老婦人へ差し出すと、彼女は「まあ、」と目を細めた。「これ可愛いわよね、お店でも人気なのよ」そう言って丁寧に皺だらけの手でカードを包み、私に手渡すとまた微笑んで「本当に、可愛いわ」と呟いた。 白髪がまじり、腰の曲がった彼女は、きっとまだ「それいゆ」が刊行されていた時代を、中原淳一が生きていた時代を過ごしていたひとで、彼女の「可愛い」と平成に生まれた私の「可愛い」とがそのとき確かに重なったのだ。世代を越えて、小さな文房具屋で、五十は年の離れた二人の「少女」を引き合わせた中原淳一。魔法使いのような彼に、少しでも近づけたらいい。そうして私は今夜も小さなアパートの一室で、ノートパソコンに向かう。彼のうつくしいむすめたちに見守られながら。
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授業で作るZINEのため街の文字を探しに学校終わり初めて中崎町へ アメ村みたいに店が立ち並んでいるような場所なのかな?という想像とは全然違って、カフェや古着屋の隣には普通に民家があったり、普通の町だった。私は実は古着屋なんてどこも一緒だろ、と思っていたけど、例えばフリルたっぷりのガーリーなブラウスが多く置いてある店や、柄シャツ専門店や、レトロでキッチュな昭和時代の古着やインテリアを扱った店など、それぞれカラーが違うのを知った 6月なのに天気も良く、涼しくて、ロコモコは美味しく、ラッシーは甘酸っぱく、猫は人懐っこく、楽しく、いい一日だった
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漫画のもと♯1「沈んだエンター」
公開しておく。プロットと思ったら小説になった今描きたい漫画の一話目。
第一話「沈んだエンター」
音量だけは申し分ない、薄っぺらな演奏が部屋を満たしている。メロディこそないが、あまりにも耳慣れた曲であるため、大して鳴らない口笛を吹きながら体を揺らす。おっと、アイラインはずれるといけない。
「例えばさ、そのとき付き合ってる人のことを歌った曲が大ヒットするじゃん。ライブで歌ってほしい曲ナンバーワンになったり、歌番組に出るときの十八番になったりする。でも実は別れてて思い出したくもありません! みたいな関係性にもうなっちゃってたとき、どんな気持ちで歌えるんだろうね?」
少し間があった後で、目を閉じたままの彼女は小さく笑った。
「……面白いこと言うね」
「あっ、これで最後だから目開けないで。こんなにラブラブなのに我に返る時がさ! 来るんだよ、実際この歌手も浮気されて離婚してんじゃん」
「そうなの?」
本来の目的以外のために使われているカラオケボックスの個室には、女子高生が二人。テーブルには使いっぱなしの化粧道具がいくつも転がり、それらの装飾部分を天井のミラーボールが機嫌よく照らし、まるで魔法の道具のように見える。化粧を施す佳奈子の眼の端では、頑丈そうな黒い細長い箱が存在感を主張している。
「ごめんね、土曜なのに呼び出して」
「ちょうどお互い課外あったし、気にするなって」
ちょっとミスったかも。カラオケの個室は外気よりずっと暖かくて、ちょっと暑すぎるくらいで佳奈子のむきだしの膝は喜んだけれど、橙色の照明と肌の上をちらちら通るミラーボールの光の中色を選んでは、太陽光の中で見たときに印象が変わってしまうかもしれない。まとい(・・・)を送り出す直前にトイレの白い照明でも確認しないとならないな、と思う。二人の通う高校の最寄り駅のトイレやフードコートで同じことをしてもよかったのだが、まといがあまりにも大荷物かつ着込んでいたので、なんとなくはばかられたのである。佳奈子は、最近動画で見たのと同じように、ベースの色を載せてから深いワイン色のアイシャドウをぼかし、少しだけモスグリーンを目尻に置いた。派手すぎないアクセントカラーが、まといの猫目を引き立ててくれると信じながら、さりげなく、慎重に。
「……まだ経験したことないからわかんないなあ」
「うん、もう一回言って?」
独り言のようなその言葉に反応が遅れた。
「佳奈子ちゃんのさっきの。わたしには大事な人がいた経験がないからわからない。けど、その瞬間瞬間の気持ちに正直な表現の方がずっと美しいと思うから」
脈絡がないようで、しかし先ほどの佳奈子の発言を踏まえた、まといの意見らしかった。
「どういうこと?」
「だってきっと、嫌でしょう。いつまで持つかな~この恋人と、って思いながら作る曲なんてかっこうよくないじゃない。聞き手も恋人も」
まといは変人だ。
*
今日がこんなことになっているのは、佳奈子がまといへ話しかけたことがきっかけである。もっとも、とっさに振り返り声をかけてしまうほどの強めの眼力を背後から飛ばしていたまといのせいである、と言い換えたい。修了式を行う体育館へ移動するにも前クラスの着席に時間がかかっているらしく、学年で最もケツ(・・)の一年H組は、長いこと廊下で出席番号順に整列させられていた。もとより苦手な人などいない佳奈子であったが、その日はやや精神が不安定な自分を察知し、イヤホンをして動画を観ることで、人とのつながりを遮断し、この後のクラスでの打ち上げやお別れムードに向けてエネルギーを備蓄していたのであった。
とはいえ、話しかけられるよりも視線のほうが協力で無視しがたい圧があることを、佳奈子は初めて知った。目算で一五センチほど佳奈子より上背のあるまといが、佳奈子のつむじのさらに奥を上からのぞき込もうとすれば、まず影になる。無礼にならないよう配慮しているのか、見たり見なかったり、やっぱり気になるのか見たり…とかかる影がゆらゆらと揺れればそちらの方が気になるものである。イヤホンを外し、やや怪訝な気持ちで振り向くと、出席番号が一つ後ろのまといがピクリと肩を揺らした。
「まといちゃん、どうかした?」
おいおい佳奈子を気にしていたのはそちらでしょう、視線を泳がせて言葉を発しないまといを佳奈子はじっと待ってみた。そしておもむろに発した言葉。
「佳奈子ちゃん、お化粧できる……?」
*
最後にかかったのは、長いこと人気曲ランキング上位のアニメソングだ。サビ前の激しいベース音が心地いいが、曲の盛り上がりにかき消されないように声を張る。
「まといちゃんさあ、正直こんな綺麗にして行くものじゃなくない? 老人ホームでしょ」
「いやいや。きっと喜んでくれるよ~、やっぱり非日常を感じられる方が気分も晴���るんじゃないかなあ」
どうやらまといは、ときどきボランティアでギター演奏を披露しているらしく、それは一年間出席番号が前後である仲だったにも関わらずずっと知らなかったことだった。まといと仲のいいクラスの子がそのことを知っているのかも定かではない。クラスでも、背筋の伸びた長身というだけで存在感はあった。ギターも似合うだろうなあと思う。クラスに中学からの友達が多かったのもあり、出席番号をきっかけに仲のいい子をつくらなかった佳奈子は、それが少々悔やまれるなあと思った。
数日前に佳奈子に化粧を頼んだまといが、いざ今日二人きりになると佳奈子より気まずそうにするものだからと、始めにBGMとしてデンモクの月間ランキングから適当に入れた。その五曲が流れ終わるのと同時に、濃い目に紅を引き、まといのメイクアップは無事完了した。
「できたよ。うわっ、我ながらいいんじゃない。まといちゃんって化粧映えする顔してるもんねえ。普段の自分のメイクより三倍くらいやりがいを感じましたね…。一応、まといちゃんがここ出るとき変じゃないかトイレで確認させて」
ほら、と手鏡を手渡すとこちらに向かって、まといがわかりやすく笑顔になる。佳奈子は息をのんだ。人を敬遠しているような普段の釣り目が垂れて、敵意をまるで感じさせないほどの柔らかく笑んだ。じっと見つめたまま動かず、佳奈子の耳には液晶の中でインタビューされるアーティストの声が徐々に聞こえてきた。まといほどじゃないけれど、佳奈子も少しのあいだ見惚れていたようだ。まといは唇を震わせて、目がうるんで、えっ、泣いちゃうの?
「すごい…きれい。生まれ変わったみたい。ありがとう」
そうつぶやいたきりいまだ自分の顔を見て恍惚とするまといが現実へ戻って来ないので、佳奈子はナルシストの語源となる神話なんかを思い出していた。自分の美しさに見惚れてもっと自分の映る川だか海だかの水面に近づこうと飛び込み死んでしまうナルキッソス。こんなに美しかったら、自分の映る水の中に飛び込んでしまうのも仕方ないよなあなどとぼんやり考えた。まといはついぞ泣かなかったけれど、その喜びように、じわじわと達成感が押し寄せてきて、まといに正面から抱き着いた。ひぃと引き笑いの途中のような声を上げ、まといが体を強張らせる。どうやら現実に戻ってきたらしい。よかった。佳奈子はさらに、まといにハイタッチを求める。
「そんなに喜んでもらえて光栄だなあ。わたし、メイクアップアーティストになるしかないなこれは! 素材がいいって最高だな……こちらこそ、カラオケ代払ってもらっちゃうし」
まといのここを発つ時間が迫るので、やりっぱなし状態の化粧品をポーチに戻す。
「佳奈子ちゃんはこのあともヒトカラしてくよね」
うんと頷くと、まといは学生二人・休日二時間分の料金を伝票の上に載せた。学生の分際でお金でのお礼はいやらしいぞ、と思いながらも対価なのでときかなかった。フワフワしているように見えて、そういうところはしっかりしているんだなあ、とやや失礼なことを思う。春の近づきを感じさせる若草色のハイネックリブニットとスキニージーンズは細身な体型を引き出しているし、佳奈子の淡いグレーのロングカーディガンは動きやすく、まといの演奏を邪魔しないだろう。残念なことに、長身のまといが着るとそれは膝上そこそこの丈になってしまったが。袖もやや短めに見えるが、不自然なほどではない。そもそもそれまでまともな私腹を持っていなかったらしいまといは、そんなことを一ミリも考えている様子はなかった。
「あ、じゃあ、また明日ね! いやその前に明日も課外あるよね?」
本当に言いたいことを口に出すか悩みながらも、佳奈子は別れを告げた。蛍光灯下での見え方の確認がてらカラオケ店の出口まで見送ると、ギターケースを下げたまといが振り向いた。
「行ってきます」
まといは変人だ。そして、まといは美しい。
「本当に言いたいこと」について、解決するのはすぐ翌日だった。すでに数人が教室にいるのに誰も電気をつけようとしないものだから、誰もつけないのかよ怖いなあ、ありがとう佳奈子様、などと軽口を応酬しながらボタンに近づくと、背後にたった今登校してきたまといがいた。思わずのけぞり、距離をとる。他の人の視線も痛い。自習を邪魔してごめん。
「まといちゃんせめて近づいてくるときに声かけて、びっくりするから!」
「おはよう」
「え、無視」
昨日二人でハグしたことも忘れたような距離感がなんとなく悲しいが、無言のまといが差し出す紙袋をのぞくと、貸していたカーディガンと一緒に、チラシが入っていた。黄色の蛍光ペンで、一か所だけ線が引いてある。
「これ何のチラシ?」
「服まで選んでくれて、すごいいっぱい声かけられた、から」
「それはわたしも楽しかったしいいよ」
ワンターンの会話では質問へ回答は貰えないらしい。仕方ないのでまといのペースに乗ることにする。
「来週の宣伝。お礼には足りないけど……合唱サークルの伴奏したあとで歌う時間貰えたから」
佳奈子は目を見開いた。頬の血色が良くなるのがわかる。
「本当⁉ わたし行っていいの」
「いいよ。でも人にはあまり言わないでね」
わたしもどんな歌を歌うのか興味があったの、とニヤニヤが止まらないまままといの手を握り締めると、人に言わないでって言ったんだけど、聞いてた? と訊かれるものだから、佳奈子はそれまといちゃんが言うの? 返した。昨日はカラオケに行ったにもかかわらずまといの歌声がどんなものか聴けなかったから、好奇心があったのだ。ギターを持っているというだけで、化粧をしているだけでさらに見栄えするまとい。どんなものでもいいから、聴いてみたかった。嬉しさの余り抱こうとしたまといの肩は高すぎて届かず、まといの膝がかくんと折らせることになった。まきかなこぉ、とにぎやかな集団の気配がしたので、「楽しみにしてる」と一言残し、佳奈子はまといのもとを去った。その集団に向けて、佳奈子はフルネームを呼び返した。
人の賑わいを見ているとわくわくしてしまう。今日だって、近隣の他県からもそこそこ集まるマラソン大会の裏側で、様々なパフォーマンスやら出店やらで、子どもから老人まで楽しそうな声が聞こえてくる。肌寒さはあるけれど、春始まりの空は大変に澄んでいて気持ちがいい。マラソン日和だ。肺にその冷たい空気をいっぱい吸い込む。
段の高さが低く幅の広い階段は屋外ステージのほうを向いており、十時のおやつかマラソン完走後のご褒美か、腰を下ろしてほおばる人の数は二クラス分ほどいそうだ。結構大きい舞台じゃないか、と思いながらまといの出番を待機していると、聞き覚えのあるゲラゲラ笑う声が聞こえた。振り向くと、指をさされている。
「まきかなこじゃん、何してんの」
「あらおはよ! 何って出待ちよ。早映と心愛はなんでいるの」
「早映が昨日うち泊まってたから、家からここに遅い朝ごはん食べにきた」
「そういえば実家この辺だっけね」
「それにしても佳奈子、めちゃくちゃ楽しんでるじゃん」
「そりゃ人生楽しむ天才だからね、わたしは」
防寒対策にレジャーシート、みたらし団子とのり団子、片手には甘酒。我が子の発表を待つ父兄にも勝るほどに準備万端、今日を楽しむ準備はばっちりである。楽しんでいるのは、もちろん佳奈子も例外ではないのであった。
今日はまといに化粧を断られてしまった。今日のまといの役割は合唱隊の伴奏がメインなので、目立ちすぎず、いつも通りでいいらしい。
「で、佳奈子はなに目当て?」
チラシを確認する。
「えっとね、カンレキーズの合唱……?」
「渋いな」
「身内出るのか」
「ネーミングセンスがない団体だな」
好き放題言われているのを流しながら、まといに言われたことを思い出す。人には言わないようにと念を押されたが、掲載されているのは合唱サークル名のみだ。まといの名前はなかったので、ばらしても問題はないということにしておこう。
「あっ、きたきた!」
幼稚園児たちのダンス発表が終わり、次のステージには平均年齢のぐんと上がり、おばさまとおじさまが十人ほどだ。そして間隔をあけて後に続くのはまぎれもなく、まといだ。ギターを抱えている。
――カンレキーズです! よろしくお願いします。毎年このステージには上がらせてもらってるんですが、今年も楽しみにしてきました――
はらはらするところの一切ない貫禄のあるMCの中、まといは用意されたパイプ椅子に静かに座った。大人たちと同じ白いブラウスに、浅葱色のギャザースカートを履いたまといは、自分の存在感を大人たちと違うところに移そうとしているように見えた。ブラウスの下は各自の私物なのか、派手な大判の花柄のスカートや、明度の高いパンツが多く、めいめいが目立つことを楽しんでいるふうだ。
――今回披露するのはジブリメドレーです。ギターの音に乗せて、ぜひお楽しみください――
ふいにスポットを当てられたまといは、わずかにびくっとしたようだったが、指揮者に合わせて優しく弦をなぜるように弾き始めた。まといはギターが上手かった。なるほどメンバーはなかなかのベテランらしい、ぴたりと重なり合うハーモニーに、一方まといも、
それを邪魔しないよう徹底した細やかで穏やかな演奏だった。
箒やお面などの小道具、軽やかなステップも最後までそろったひたすらに楽しい時間に、観客から放たれた拍手は盛大なものだった。
「すっごいねえ……」
ため息とともにつかれた佳奈子の言葉に、早映と心愛は「ガチ恋みたいだね」と絡もうとしたが、やめた。佳奈子ももれなく心を動かされ、放心状態だった。すごい。彼女は生み出せる人間だ。自らが生み出したもので人を幸せにできる人間だ。まといは部活にも入っていなかったから、普段どんなことをして過ごしているのか想像がつかなかったし、特に想像してもこなかった。佳奈子は自分が一番輝いているという自負が揺るがない、幸福な人間でもあった。世界が広がるような気持ちだった。
感動はまといの言葉を忘れかけるほどで、そろそろ行こうか、このあと遊ぼうと佳奈子の腕を引き立たせようとする二人の友人に反応しようとするが、引っかかるものがある。まといはなんて言ってたっけ。
――盛大な拍手、ありがとうございます。最後に、今回伴奏をしてくれたまといちゃんにバトンタッチして、終わろうと思います――
「そうじゃん! 待って、わたしこれ最後まで聴かなきゃ」
――このサークルの平均年齢をがくっと下げてくれているのが、まといちゃんですからね。いつも素敵な伴奏をしてくれるんですが、今日は彼女の作った曲を皆さんにも聴いていただけたらと思います――
慌ててもといた場所にしゃがみ直した。ステージに一人にされるまとい。あの変人は大丈夫か。佳奈子の心配をよそに、まといは安定した声であいさつをした。
「このような機会を貰えて嬉しいです。よろしくお願いします」
今日はポニーテールだった。毛束が丸い頭をするりと滑って前にくるほど、深々と礼をして椅子に腰かける。
「あれ、うちのクラスの的井さんじゃない?」
「えっまじか、ギター弾くんだ」
早映と心愛の気づきに構うはずもなく、まといは息を吸い込んだ。佳奈子は手に汗を握った。平坦で温かみの残った声だった。
「沈んだエンター」
喝采の中で、佳奈子は誰よりも拍手した。
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どうして世間は猫ばかりなのかしら?
どうして世間は猫ばかりなのかしら? #ネコ柄のブラウスとネコ柄のネクタイ #イヌ柄がもっと増えて欲しい #犬猫以外のネクタイも欲しい
東京もかなり危ない情勢になってきました。
何がって? もちろん新型コロナウイルスのことです。
この土日、多くのデパートや商業施設が休みになるみたいです。明日の金曜日休業するという出版社もあるみたいです。
書店営業を中止にしている出版社もあれば、出版社が営業に来るのを断わっている書店もあるとか。これではどうやって営業をすればよいのでしょう?
電話とファクスとメールですか? そりゃ、そういう手段も使いますけど、やはり棚を見て、顔を見てこその営業だと思うのですけどね。とにかく、終息までには時間がかかるでしょうけど、ワクチンなどの治療薬の開発を急いで欲しいと思います。
さて、そんな世間の喧騒もどこ吹く風、本日のいでたちはこちらです。
ブラウスは既に何度も登場しているネコ柄です。というわけで、ネクタイも新作のネコ柄ネクタイです。
本当はイヌ柄が欲しいんです。もちろんないわけではありませんが、種類が…
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遠くから猫の鳴き声が聞こえた。よく響く声がもう一度。
荒れた墓場に寒風が吹き抜け、苔むす墓石は凍えているよう。今にも倒れそうな枯れ木が痩せた枝を揺らして世を嘲笑う。人が寄り付かなくなって随分経っているような雰囲気だった。
異様に大きく見える満月が、墓地の真ん中で立ち尽くす彼女を何も語ろうとしないまま見下ろす。さっきまでの雨に洗われて、美しくいっそう冷たい光を地に降り注ぐ。
彼女は思い出したかのように自身を抱き締め、小刻みに震え始めた。真冬だというのに上着を羽織っておらず、上には仕事用の白いブラウスだけ、グレーのチェック柄のスカートが膝の下ではたはたと揺れている。靴は履いていない。裸足だった。
またあの猫が鳴く。
どこからか青い光の玉がふわりふわりと揺れながら飛んでくる。それに感付いたのか、彼女の背後にある倒れた墓石の隙間からもう一つ光が浮かび上がる。
猫の声。呼応した大小様々な光の玉が方々から集まってくる。
墓地を取り囲む彼岸花がざわめく。風が止んでも揺れ続けている。それは打ち寄せては返す波のようだった。
季節外れの鬼火が彼女の目の前の一点に集まり、シンクロさせている。
狂っている、虚ろな目で見つめる。
冬の風に、夏の鬼火、秋の彼岸花。あの枯れ木はきっと春の桜。
彼女はその様に恐怖を覚えた。
自分はどこへ来てしまったのか、と。
猫が一際大きい声で鳴くと、鬼火は空へと浮かび上がった。行方を目で追う。澄んだ深い余韻を残しながら死人の魂を連れ物の怪は消えた。
『彼岸花・収容・化け猫』
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